「コーチ」が渋谷パルコでビンテージバッグ約100点を集めたポップアップを開催

 「コーチ(COACH)」は、10月14日から渋谷パルコで「トゥモローズ ビンテージ(Tomorrow’s Vintage)」ポップアップストアを開催する。期間は11月1日まで。ポップアップでは、世界中から集めた「コーチ」のビンテージバッグと、アーカイブの復刻版を限定販売する。ラインアップは、ターンロック開閉が特徴の“ディンキー(Dinky)”やレザーバインディング構造を採用した“ダッフル(Duffle)”など100点前後。そのほか、秋冬に活躍するウエアを用意し、レザーグッズを自分らしくカスタマイズできるサービス「コーチ クリエイト」も実施する。

 また、ポップアップで一定の金額以上を買い上げた来場者には限定ギフトとして、オリジナルキーチェーンや“コーチ クリエイト”、アーティストのmio.matsumotoによるペイントサービスなどを用意する。

 「トゥモローズ ビンテージ(Tomorrow’s Vintage)」ポップアップストアは、1941年の創立以来、ものづくりと向き合ってきた「コーチ」の“より良いものづくりが、より良い未来につながる”という信念にインスパイアされたポップアップ。日本では今回が初開催となる。

■ “Tomorrow‘s Vintage ”ポップ アップ ストア
会期:10月14日〜11月1日
場所:渋谷パルコ 1階 ザ・ウィンドウ
住所:東京都渋谷区宇田川町15-1

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ファストリ柳井会長、「値上げによる売れ行きへの影響はない」 2022年8月期は過去最高業績

 ファーストリテイリングの2022年8月期連結業績(国際会計基準)は、円安による為替換算の押し上げ影響を除いても、売上収益(売上高に相当)、利益ともに過去最高となった。最高業績更新は2期連続。海外ユニクロはグレーターチャイナが増収減益となったが、東南アジア、欧米がそれに続く収益の柱として成長。国内ユニクロは通期では減収・わずかに増益だったものの、下期(3〜8月)以降回復している。今秋冬は一部商品の値上げが大きな話題となっているが「今のところ値上げによる影響はない。むしろ(売れ行きは)好調」と柳井正会長兼社長は話す。

 海外ユニクロの収益の柱であるグレーターチャイナはゼロコロナ政策により振るわなかったものの、欧米は黒字化を達成し、「北米・欧州で事業を進めていくための基盤が整った。これで真のグローバルプレーヤーになれる」と自信を見せる。今後はニューヨークやロンドンの機能を強化し、現地の声を生かした商品開発や、IT・物流分野などで現地の最先端企業とのネットワークを模索する。

 国内ユニクロの下期の回復は、天候や感染症の落ち着きに加え、“感動ジャケット”“感動パンツ”などのヒット商品が出たことが寄与した。「原材料や輸送費の高騰で原価率は悪化し始めているが、下期は値引率の抑制によってそれを吸収できた」と岡崎健取締役グループ上席執行役員CFO。「われわれが作っている商品はクラシックでベーシック。来年も売れる商品であり、(今秋冬物ももし売れ残ったとしても)大幅に値引きする必要性はない」(柳井会長)。「円安原料高の中で価格を据え置くことは無理」な状況だが、「求められているのは適正な価格のいいものであって、ただ安いだけの商品では売れない。客が見た瞬間にいいなと思うような、新しい価値を持つ商品を作る」ことが重要と強調する。

 22年8月期は、売上収益が前期比7.9%増の2兆3011億円(うち海外ユニクロが同20.3%増の1兆1187億円、国内ユニクロが同3.8%減の8102億円)、営業利益が同19.4%増の2973億円(うち海外ユニクロが同42.4%増の1583億円、国内ユニクロが同0.6%増の1240億円)、純利益が同60.9%増の2733億円だった。為替の影響を除いた営業利益は同約14%増だった。

 23年8月期は、売上収益が同15.2%増の2兆6500億円、営業利益が同17.7%増の3500億円を見込む。

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「ディオール」がメンズの新作スキーカプセルコレクションを発売 デサントなどと協業

 「ディオール(DIOR)」は10月13日、メンズのスキーカプセルコレクションの新作を発売した。

 ウエアはデサントとの協業によるもので、ダウンジャケットが71万円(税込、以下同)など。またギアは、スウェーデンの新鋭ブランド「ポック(POC)」とのコラボでヘルメットが14万5000円など。ほかにも、ブーツ(18万5000円)やスカーフ(6万円)を用意する。

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「ウォンジョンヨ」のブランドローンチ発表会にブランドミューズのTWICEのモモが登場

 “涙袋メイク”の第一人者で、韓国の人気メイクアップアーティストのウォン・ジョンヨが監修した日韓共同開発のメイクブランド「ウォンジョンヨ(WONJUNGYO)」は10月13日、グランドハイアット東京でブランドローンチ発表会を開催し、ブランドミューズを務めるTWICEのモモが登場した。

 「ウォンジョンヨ」は、PtoCブランドを扱うRainmakersとウォンメイクアップアーティストが共同で開発したメイクブランド。メイクアップアーティストが長年培ってきたプロのメイクノウハウを簡単に再現できるようなアイシャドウやマスカラ、クッションファンデーションなどを提案する。プラザやロフト、東急ハンズなどのバラエティーショップを中心に販売網を広げる。

 発表会では、ブランドプロデューサーのウォンメイクアップアーティスト、TWICEのモモ、アートディレクターの吉田ユニを迎えて、撮影時の裏側などについてトークセッションを行った。モモはブランドミューズに選ばれた心境を聞かれると、「TWICEのデビュー当時からウォン・ジョンヨさんに毎日のようにメイクをしていただいているんですけど、こうやってブランドのミューズになれてビックリな気持ちと嬉しい気持ちでいっぱいです」と笑顔でコメント。吉田ユニはメインビジュアルの制作について、「ブランドのロゴにもあるダイヤ形をモチーフに、モモさんの美しい動きと共にダイヤの模様を表現しています」と語った。ウォンメイクアップアーティストは「この製品を届けるために、たくさん準備をしてきました。皆さんがこの製品を使うことで、私のノウハウを手軽に活用することができると思います。真心を込めて作ったので、皆さんもこの製品を使用して愛していただければと思います」とアピールした。

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「タグ・ホイヤー」が「マリオカート」とコラボした新作第2弾を発表 “フォーミュラ1”コレクションにおなじみのアイテムが盛りだくさん

 スイスの時計ブランド「タグ・ホイヤー(TAG HEUER)」は10月20日、任天堂とのコラボレーションモデルの第2弾として、マリオカートをテーマにした“タグ・ホイヤー フォーミュラ 1×マリオカート リミテッドエディション”を発売する。世界限定250本の複雑機構のトゥールビヨン搭載モデルと、同じく世界限定3000本のクロノグラフの 2種類だ。価格は、前者が309万1000円で、後者は51万7000円。「タグ・ホイヤー」のブティックのほか、一部の国の公式オンラインブティックで限定販売する。

 世界限定3000本のクロノグラフモデルは、スーパールミノバを施したポリッシュ仕上げのブラックセラミック製タキメーターベゼルにマリオカートのロゴを刻んだ。2時の位置にあるプッシャーとリュウズは、アイコニックなレッドラッカーで縁取った。リュウズにはマリオの「M」の頭文字、ケースバックにはレーシングカーに乗ったマリオを刻印。ダイヤルは、レーストラックにインスパイアされたブラック×アンスラサイト(濃炭色)のチェック柄で、アスファルト加工を施したサブカウンターを搭載した。レッドで縁取った9時位置のパーマネントセコンドインジケーターには、マリオが登場する。センター針やクロノグラフのカウンター、フランジの60秒スケールなど、随所に赤をあしらい存在感を高めた。3時位置のデイウインドーには、キラーやバナナなど、マリオカートでおなじみのアイテムが登場する。

 一方のトゥールビヨンモデルは、45mmケースにグレード5のチタンを採用。ケースバックにはマリオカートのロゴが入ったサファイヤクリスタルを備え、高精度キャリバーの機構の美しさを堪能できる。ケースバックには限定数を示す刻印を加えた。トゥールビヨンは 6時位置に搭載。12時位置にはレーシングカーのタイヤを模した歯車をセットした。マリオやトゲゾーこうら、キラーがリズム良く動き、その様子が楽しめる。

 いずれもレッドのステッチとライニングのブラックカーフ製ストラップをセットし、特別にデザインされたブラックウオッチボックスと、それに合わせたトラベルポーチがついてくる。

 「タグ・ホイヤー」と任天堂のコラボレーションは、今回で2回目。前回は2021年の7月、“タグ・ホイヤー コネクテッド × スーパーマリオ リミテッドエディション”を発売し、両者のファンの間で話題になった。今回も、アドレナリンやスピード、競争心、そして勝利への道のりという、「タグ・ホイヤー」の“フォーミュラ1”コレクションとマリオカートの共通点を表現している。

 タグ・ホイヤーのフレデリック・アルノー(Frederic Arnault)最高経営責任者は、「世界中のマリオカートファンを喜ばせる楽しいゲーム性と、洗練された高性能な計時を巧みに組み合わせた。新鮮な気持ちで楽しく過ごす人生感を持ち続ける時計愛好家のためにデザインした」と語っている。

問い合わせ先
タグ・ホイヤー
03-5635-7054

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「カフェ キツネ」が「パラディウム」とコラボしたキャンバスブーツを発売

 「メゾン キツネ(MAISON KITSUNE)」が運営する「カフェ キツネ(CAFE KITSUNE)」は、「パラディウム(PALLADIUM)」とコラボレーションしたキャンバスブーツを10月14日に発売する。価格は税込1万9800円で、両ブランドの一部直営店と公式オンラインストアで取り扱う。

 ブーツは、「パラディウム」の象徴モデル“パンパ”がベースで、コーヒーの生産チェーンに関わる人々やバリスタなどにインスピレーションを得ているという。アッパーとライニングにはオーガニックコットンを100%使用。ラバーパッチには「メゾン キツネ」のアイコンであるキツネをあしらっている。サイズは22.5〜28cmで、カラーはブラックとベージュの2色をそろえる。

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「ザ・ノース・フェイス」が仏「パラブーツ」とコラボ 世界に1足だけのスリッポンを発表

 「ザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE)」は、フランスの靴ブランド「パラブーツ(PARABOOT)」との特別な協業モデルを発表した。

 コラボシューズはスリッポンデザインで、両ブランドのアイコンを踏襲する。アッパーは「ザ・ノース・フェイス」の名作“ヌプシ”を思わせるキルティングとフルグレインレザーのコンビで、ソールは「パラブーツ」の代名詞である自社ラバー製だ。それらを「パラブーツ」のもう1つのアイデンティティーであるノルウェージャンウエルト製法で仕上げる。さらに、インソールには“PARABOOT for THE NORTH FACE”の文字を刻印する。

 残念なのは、「パラブーツ」が公式インスタグラムで同モデルを「一般販売しない」と表明していることだ。しかし熱烈なファンを抱える両ブランドのこと、フォロワーの声が高まれば、その方針も変わるかもしれない。

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「シュウ ウエムラ」×「セーラームーン」2日間限定のイベントを開催 コラボのホリデーコレクション発売記念

 「シュウ ウエムラ(SHU UEMURA)」は、ホリデーコレクション“シュウ ウエムラ× 劇場版「美少女戦士セーラームーンEternal」”の先行発売に合わせ、グローバルフラッグシップビューティブティック「シュウトウキョウメイクアップボックス」にて、10月15日から2日間限定のスペシャルイベントを開催する。イベントではプロのアーティストによるメイクアップ体験をはじめ、フォトスポット、コレクションアイテム購入者限定プレゼントなどさまざまなコンテンツを用意する。

 「美少女戦士セーラームーン」の30周年記念とブランドがタッグを組んだ2022年ホリデーコレクションは、11月1日と15日に数量限定で発売。東京の星空をイメージした限定パッケージで展開する。スペシャルイベントでは11月1日発売のコレクション第1弾、全8アイテムをいち早く購入できる。また、ブランドのメイクアップアーティストがコレクションアイテムを使用して、一人一人に似合うメイクやテクニックを提案。さらに、コレクションアイテムでメイクアップ後は、コレクション期間限定のセルフィールームで記念撮影も可能。コレクション限定のスタンプも用意し、記念写真をデコレーションできるほか、撮影した写真は自身のモバイルに保存できる。

 ホリデーコレクション購入者には、金額に応じて“ホリデーコレクション オリジナル ルナポーチキット”、“オリジナル ルナ マスコット”をプレゼントする。

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仏発フレグランスメゾンから自然由来成分95%以上のボディーミルク登場 紅茶やローズ、5つの香り

 仏発フレグランスメゾン「ロジェ・ガレ(ROGER & GALLET)」は10月19日、新作ボディーミルク“レ コール”(全5種、各250mL、税込各4730円)を発売する。同製品は、自然由来成分を95%以上使用。シアバターをぜいたくに配合した軽い感触のミルクが、肌の潤いを長時間保つ。

 香りは、紅茶にカラブリア産レモンの爽やかさが引き立つ“レ コール テ”、熟したイチジクのフローラルフルーティーの香り“レ コール フィグ”、砂糖漬けのジンジャーを思わせる“レ コール ジンジャールージュ”、ビターオレンジのフレッシュな葉と果実の香りが広がる“レ コール オランジェ”、みずみずしいダマスクローズの香りの“レ コール ローズ”の5つをラインナップ。芳しい香りと心地よい使い心地で、乾燥が気になる肌と心を労わる。

 「ロジェ・ガレ」は1862年にパリで誕生。長年に渡り継承した蒸留技術により抽出した希少な植物エキスをはじめ、こだわりの自然由来成分を配合したブレグランス ビューティ製品を展開する。ブランド生誕160年を迎えた2022年、シンプルでサステナブルな新パッケージにリニューアルし、自然へのオマージュと地球環境に配慮したアイデンティティーへと生まれ変わった。

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「アレキサンダー・マックイーン」は“暗黒の時代”にも美を見出す 2023年春夏のショーを地元ロンドンで開催

 「アレキサンダー・マックイーン(ALEXANDER MCQUEEN)」は、ロンドンで2023年春夏コレクションのランウエイショーを現地時間10月11日に開催した。前シーズンのニューヨークでのショーを経て、今季はホームタウンのロンドンに独自の発表スケジュールでカムバックした。

 ショー会場は、ビニールハウスで作ったバブルの空間だ。ショーセットは再利用可能なものを選び、1年前のロンドンでのショーと同様にユネスコ世界遺産の旧王立海軍大学(Old Royal Naval College)の敷地内に設けた。クリエイティブ・ディレクターのサラ・バートン(Sarah Burton)が今季のテーマに選んだのは、“First Sight(初見)”だ。「クリエイションの出発点になったのは、この暗黒期かのような困難な時代に、私たちはどのようにして人間性を見つけられるかという問い。私にとって、その答えは“瞳”だった。指紋のように個々に異なる最もユニークな部位であり、互いを認識し、物事を捉えることができる。“瞳”には人間味がある」。コレクションを通して、混沌とした現在の世界を新たな視点で見つめ直す。

 ファーストルックは、大きな瞳をハンドペイントした脱構築的なドレス。ショーがスタートすると、シートに座るゲストと瞳が順にアイコンタクトを交わしていく。男性のユニホームであるテーラリングとタキシードには大胆な切り込みを入れて、隙間から肌を覗かせて女性の体を美しく飾る。ビスチェとベルトで女性らしい曲線的な体のラインを強調させ、スカートとドレスの裾はドレープによって大きく波打つドラマチックなデザイン。シアー素材とベルベットというコントラストを効かせた異素材ミックスで胸元にシャープなラインを描き、ライダースジャケットを再構築したアシンメトリーなスカートは脚を大胆に露出する。終盤に向かって切り込みのディテールはより強くなり、肌の露出は大胆になっていく。しかし、そこには官能性よりも強さや柔軟性、そして女性の体への賛美が込められていた。バートン=クリエイティブ・ディレクターは「女性が女性のために、洋服を通してエンパワーすること、美しいプロポーションを与えることを常に考えている。男性目線の装飾では生まれない何かがある」と述べた。

世界を俯瞰で見るということ


「アレキサンダー・マックイーン」2023年春夏コレクションより

 同氏はさらに、意外な着想源があることも明かした。ロンドンのデザイン博物館(Design Museum)で見た、火星探索をテーマにした展覧会にも触発されているという。「宇宙で撮影された地球の写真は、本当に美しい一枚だった。私たちが生きている世界は美しい。知っているつもりになっていることも、もう一度目を見開いて物事を見つめ直す必要があると感じた」。

 そのアイデアを分かりやすく反映しているのは、ヒエロニムス・ボス(Hieronymus Bosch)の作品「三連祭壇画」を刺しゅうで描いたルックだろう。同作は天地創造の地球が描かれたボスの最も著名な絵画で、「快楽の園」は誕生から500年以上経った今でも美術史家の間で作品の解釈が議論され続けている。

 人間の愚行と罪の断罪の描写によって美しさと醜さが共存する同作品にバートンは惹かれ、今季最も伝えたかったメッセージをそのルックに込めたようだ。「生死、破壊、美しさの全てがこの作品に描かれており、それはブランドの美学にも通じる。初見では荒々しくて、無秩序に見えるかもしれないが、細部まで目を凝らして見てほしい。そうすれば、暗闇に美しいものがたくさん潜んでいることが分かる。私たちの瞳には、美しいものを映し出す力がある」。

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「マメ クロゴウチ」が京都「履物関づか」と完全予約制のパーソナルオーダーイベントを開催

 「マメ クロゴウチ(MAME KUROGOUCHI)」は、京都の「履物関づか」と共作した商品をパーソナルオーダーできるイベントを10⽉22、23⽇の2日間、東京・世田谷の直営店「マメ クロゴウチ羽根木」で開催する。両者の協業は初。

 コラボ商品の厚底草履は「マメ クロゴウチ」の2022年秋冬コレクションのランウエイにも登場したもので、⿊河内真⾐⼦「マメ クロゴウチ」デザイナーの故郷である⻑野の⼭の苔を思わせる⽑⾜の⻑いベルベットを採用する。価格は14万7400円(税込、以下同)。

 また、同じくベルベット製の足袋(6万1600円)も用意する。こちらは膝下まで伸びるユニークなデザインだ。

 イベントの2⽇間は⿊河内デザイナーが店頭に立ち、関塚真司「履物関づか」店主がフィッティングを行う。採寸後は、関塚店主が京都のアトリエで一点一点手作りする。

 同イベントは完全予約制で、「マメ クロゴウチ」の公式サイトで応募を受け付けている。

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「OAMC」×「ダブルタップス」の121着限定のコラボジャケット 10月13日17時に発売

 「OAMC」は「ダブルタップス(WTAPS)」とのコラボレーションによる“ピースメーカー(Peacemaker)”ライナージャケットを121着限定で製作した。価格は6万3000(税込)。10月13日17時から、OAMCの公式オンラインサイトで販売する。

 “ピースメーカー”ライナージャケットは、「OAMC」のシグネチャーである“ピースメーカー サープラス M-65(Peacemaker surplus M-65)”のキルティングジャケットを再構築したもの。バックにはカスタムアートワークと両ブランドのロゴ刺しゅうを施し、フロントには手書きのシリアルナンバーが入った天然繊維ラベルを取り入れた。

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「H&M ムーヴ」がダンスフロアにマッチするコレクションを発売

 「H&M」のアクティブウエアブランド「H&M ムーヴ(H&M MOVE)」は、初となるダンスコレクションを発売する。ウィメンズではジャケット(5999円〜税込、以下同)やトラックパンツ(5999円〜)、スポーツタイツ(2999円)、スポーツブラ(1799円〜)などを、メンズではジャケット(5999円〜)やトラックパンツ(4999円〜)、ショーツ(3999円〜)、トップス(1999円)などをそれぞれ25型そろえる。コレクションは、一部店舗と公式オンラインストアで順次発売する。

 今回のコレクションではメンズ、ウィメンズともにダンスフロアにマッチするアイテムをそろえた。また、全体にブランド独自の素材「ドライ ムーブ」を使用し、汗を放出して肌を快適に保つ機能性をそなえた。ウィメンズではタンクトップやタイツ、ユニタードなど体へのフィット感を高めるジャカード織やシームレスのアイテムが登場する。メンズは多機能性をテーマに、パンツやショーツと組み合わせて着用できるトラックスーツを用意した。

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TSI3〜8月期 利益面は改善も「ナノ・ユニバース」復活に課題

 TSIホールディングスの2022年3〜8月期連結業績は、売上高が前年同期比11.3%増の720億円、営業利益が同48.1%減の5億8800万円、純利益が同19.0%増の22億円だった。今年9月に完了した本社移転費用5億9000万円の影響を除けば、営業利益も前年同期(11億円)を上回る。ゴルフブランドの好調に加え、全社的な売れ筋商品への生産集約と値引き販売の抑制により、利益率が改善した。

 ブランド別で売上高をみると、「パーリーゲイツ(PEARLY GATES)」(前年同期比17.3%増)、「マーガレット・ハウエル(MARGARET HOWELL)」(同15.6%増)、「ナチュラルビューティーベーシック(NATURAL BEAUTY BASIC)」(同8.0%増)などがけん引する。「ゴルフブランドの成長により、秋冬の重衣料に偏重した収益構造から脱却することができつつある」と下地剛社長。

 一方、基幹ブランドの一つである「ナノ・ユニバース(NANO・UNIVERSE)」は同18.9%減と低調が続く。「(今年3月に着手した)リブランディングが途上であることに加え、主力のEC販売でテコ入れの余地がある。あらゆる方法で復活の道筋を描いていきたい」とする。全社のチャネル別売上動向でも、EC売上高は同3%減と成長が減速している。

 23年2月期通期連結業績予想は、売上高が前期比9.7%増の1540億円、営業利益が同59.5%減の18億円、純利益が同34.7%増の24億円。営業利益と純利益の予想値に関しては、上期実績を踏まえて従来予想から上方修正した。

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TSI3〜8月期 利益面は改善も「ナノ・ユニバース」復活に課題

 TSIホールディングスの2022年3〜8月期連結業績は、売上高が前年同期比11.3%増の720億円、営業利益が同48.1%減の5億8800万円、純利益が同19.0%増の22億円だった。今年9月に完了した本社移転費用5億9000万円の影響を除けば、営業利益も前年同期(11億円)を上回る。ゴルフブランドの好調に加え、全社的な売れ筋商品への生産集約と値引き販売の抑制により、利益率が改善した。

 ブランド別で売上高をみると、「パーリーゲイツ(PEARLY GATES)」(前年同期比17.3%増)、「マーガレット・ハウエル(MARGARET HOWELL)」(同15.6%増)、「ナチュラルビューティーベーシック(NATURAL BEAUTY BASIC)」(同8.0%増)などがけん引する。「ゴルフブランドの成長により、秋冬の重衣料に偏重した収益構造から脱却することができつつある」と下地剛社長。

 一方、基幹ブランドの一つである「ナノ・ユニバース(NANO・UNIVERSE)」は同18.9%減と低調が続く。「(今年3月に着手した)リブランディングが途上であることに加え、主力のEC販売でテコ入れの余地がある。あらゆる方法で復活の道筋を描いていきたい」とする。全社のチャネル別売上動向でも、EC売上高は同3%減と成長が減速している。

 23年2月期通期連結業績予想は、売上高が前期比9.7%増の1540億円、営業利益が同59.5%減の18億円、純利益が同34.7%増の24億円。営業利益と純利益の予想値に関しては、上期実績を踏まえて従来予想から上方修正した。

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【スナップ】新生「エトロ」のコレクションにAMIAYA やYAMATO、大平修蔵、ミチら

 「エトロ(ETRO)」はこのほど、ミラノ・ファッション・ウイークで2023年春夏コレクションを発表した。

 創業ファミリーのヴェロニカ・エトロ(Veronica Etro)、キーン・エトロ(Kean Etro)、ヤコポ・エトロ(Jacopo Etro)の後任として、今年6月に新クリエイティブ・ディレクターに就任したマルコ・デ・ヴィンチェンツォ(Marco De Vincenzo)による初のコレクション。花や鳥、エキゾチックなフルーツをモチーフに、サイケデリックなデザインを取り入れた。

 ランウェイには、日本からAMIAYAやYAMATO、ミチ、大平修蔵らが駆けつけ、新たな幕を開けた「エトロ」のコレクションを楽しんだ。

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【スナップ】新生「エトロ」のコレクションにAMIAYA やYAMATO、大平修蔵、ミチら

 「エトロ(ETRO)」はこのほど、ミラノ・ファッション・ウイークで2023年春夏コレクションを発表した。

 創業ファミリーのヴェロニカ・エトロ(Veronica Etro)、キーン・エトロ(Kean Etro)、ヤコポ・エトロ(Jacopo Etro)の後任として、今年6月に新クリエイティブ・ディレクターに就任したマルコ・デ・ヴィンチェンツォ(Marco De Vincenzo)による初のコレクション。花や鳥、エキゾチックなフルーツをモチーフに、サイケデリックなデザインを取り入れた。

 ランウェイには、日本からAMIAYAやYAMATO、ミチ、大平修蔵らが駆けつけ、新たな幕を開けた「エトロ」のコレクションを楽しんだ。

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POP UP STORE: CVTVLIST

こんにちは。

 

風が冷たくなり、日に日に秋が深まってきましたね。

これから本格的に秋冬物のお買物をされる方の中には、「定番のデニム・スウェット素材を使用したアイテムが欲しいけど、より個性的でファッショナブルなブランドはないものか?」とお探しの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そんな方におすすめのブランド、<カタリスト>の期間限定ストアを明日10月14日(金) より 10月23日(日)まで六本木店、10月28日(金)より11月6日(日)まで神戸店にて開催します。

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<カタリスト>はデザイナーのレイ・ビクター氏を筆頭に2018年にスタートした日本発ブランド。

一点一点ハンドメイドで加工をほどこしたりブランド独自のステッチワークを用いたりと、オリジナリティあふれる服作りはファッション感度の高い人々から注目を集めています。

 

今回、バーニーズ ニューヨークではデニム・スウェット素材のアイテムにブリーチやダメージ加工・刺繍・ペイントなどをほどこしたカプセルコレクションを特別にご用意。

“DENIM(デニム)”・ “USUAL(ユージュアル)” ・ “LOUVLIST(ルーブリスト)”の3つのカテゴリーに沿って、それぞれの特徴やアイテムに詰まったこだわりポイントをご紹介いたします。

 

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【DENIM】

デニム生地のアイテムのフロント・バック・裾にデザイナーが一点一点ロゴをハンドプリントし、さらにオーバーダイ・クラッシュ・ブリーチ加工をほどこしています。

今回の期間限定ストアでは、“MUGEN CVTVLIST(ムゲン カタリスト)”と命名されたオールオーバーロゴプリントのアイテムが初登場!

迫力あるデザインですよね。

 

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“DENIM” JACKET ¥176,000(税込)

リラックスフィットのデニムジャケット。

フロントとバック、カフスにはブランドオリジナルのネオバボタンを使用しています。

 

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“DENIM” SHIRTS ¥93,500(税込)

シャツにはオールシーズン着用可能な薄手デニム素材を採用。

フロントとカフスにはドットボタンを使用しており、着脱が簡単です。

裾はラウンドカット、シルエットはレギュラーフィットになっているので一枚でもお召しいただけますし、ジャケットのインナーとしてあわせて着ていただくのもおすすめです。

 

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“DENIM” PANTS ¥143,000(税込)

ベルトループにドローコードを使用したデニムパンツ。

あえて裾にたまりをつくって履いていただくスタイルがおすすめです。

 

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【USUAL】

ブランドの定番で人気を誇るスエットアイテムをベースにした“ユージュアル”。

しっかりした肉厚な生地に立体的な刺繍やオーバーダイ・クラッシュ・ブリーチ加工をほどこしています。

今回のコレクションでは黒ベースの後加工を実現。

デザイナー自身も納得の出来栄えです。

 

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“USUAL” HOODIE ¥55,000(税込)

肩の位置を落としたオーバーシルエットのフーディ。

フードには長めのドローストリングが付いており、ストリート感満載のアイテムに仕上がっています。

 

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“USUAL” PANTS ¥52,800(税込)

スエットパンツは股上が深く、ストリートスタイルの抜け感を演出するラフなシルエット。

 

DSC06194 POP UP STORE: CVTVLIST

【LOUVLIST】

ブランドでも非常に人気が高く、即完売した実績を持つ“ルーブリスト”。

今回はフーディ・プルオーバー・長袖Tシャツをご用意しております。

いずれも一点一点ハンドメイドでこだわり抜いた、特別感のある仕上りです。

(写真左から)“LOUVLIST” HOODIE ¥56,100(税込)・PULLOVER ¥53,900(税込)・LONG SLEEVE T-SHIRTS ¥38,500(税込)

 

ヘビーオンスの裏起毛素材を使用したフーディとクルーネックプルオーバー。

フーディのフロントにはカンガルーポケットがついています。

長袖Tシャツにはしっかりとした天竺生地を使用。

 

このほか通常お取扱いのないアイテムも店頭に取り揃え、充実のラインナップでみなさまをお迎えいたします。

さらに、六本木店にはデザイナーのレイ・ビクター氏が来店。

おすすめのコーディネートやアイテムの魅力を直接ご紹介いたします。

ぜひ六本木店・神戸店にて、<カタリスト>の世界観をご堪能くださいね。

 

POP UP STORE: CVTVLIST

10/14 FRI. – 10/23 SUN. 六本木店2F

10/28 FRI. – 11/6 SUN. 神戸店B1

 

レイ・ビクター氏来店

10/15 SAT. 13:00-17:00 六本木店2F

 

※来店スケジュール・イベント内容は都合により変更となる場合がございます。予めご了承ください。

地球を愛する人が選ぶ繊維ブランド「テンセル™」とは? 「ザ・ノース・フェイス」などが採用

 気候変動の影響で起こる短時間強雨による河川の洪水、土砂災害、巨大化する台風などの年々増える自然災害ーー私たちを取り巻く地球環境の変化に気付く人も多いのではないだろうか。その原因である温室効果ガス(GHG)の排出量の削減が求められている。

 国連環境計画(UNEP)は、アパレル&靴産業が生産時に排出するGHGは世界全体の8%を占め、これまでどおりのアプローチを続けると2030年までに50%近く増大すると警鐘を鳴らす。この絶望的な予測は、私たちの日々の選択で変えることができる。例えば、長く着用することや、新品ではなく古着を選ぶこと、新品を買う場合は環境への負荷が少ないものを選ぶことなどだ。特に新品を選ぶときにポイントになるのが素材だ。アパレルやフットウエアが製品になるまでのGHG排出量をはじめとする水やエネルギーの使用量、水質汚染といった環境負荷を数値化すると、約6~8割が原材料生産から素材になるまでの工程に由来すると言われているからだ。大手繊維メーカーや新興企業は日々研究開発をしており、さまざまな低負荷の新繊維が登場している。その代表格が、オーストリアのセルロース繊維最大手レンチング・グループ(LENZING GROUP)が手掛ける「テンセル™(TENCEL™)」だ。

カーボンニュートラルの繊維
「テンセル™」登場

 レンチング・グループは、21年から主力ブランド「テンセル™」でCO2排出量実質ゼロの繊維を提供する。消費者が低環境負荷の商品を楽しめるように、ファッションブランドは炭素削減目標を達成できるようにと設計した製品だ。発売後1年がたち、需要はさらに高まっているという。原料は、FSC(管理された森林)認証の木材や衣料品製造時に発生する綿の端切れ、そして使用済みコットン製品だ。この綿の端切れをコットンパルプに変えて繊維を作り出す“リフィブラ(REFIBRA)™”テクノロジーはレンチング社が開発したもので、より循環性を高める。また、繊維の生産、製造、流通に関連するCO2排出量は、NGO団体カーボンニュートラル(The CarbonNeutral)の基準に準じた厳しいガイドラインによって、計算し、オフセット(相殺)したことを裏付ける。また、製造には再生可能エネルギーを利用し、供給源に関しても透明性を担保する。同グループは19年末、30年までに特定の炭素排出量を50%削減し、50年にはカーボンニュートラルを実現すると宣言。この目標に向けて、SBT(Science Based Targets)イニシアチブの認定を受けている。大手ならではの安定した繊維のクオリティーはもちろん、こうした企業姿勢が多くの支持を集め、人気ブランドや繊維商社が採用している。

 タオル専門商社・マツイコーポレーションは8月、バスタオル1枚で462gのCO2が削減できるタオルシリーズ「グリーンストーリー」の販売を開始した。同製品はゼロカーボン“テンセル™モダール”とUSAコットンを採用。初回発注分で約4.6トンのCO2が削減できたという。開発の経緯を松井敏記社長は「夏は本当に暑く、大雨が降り、秋には今までになかったような大きな台風が来る。われわれの商品では微々たるものだが、気候変動を抑制していきたいと考えた」と語る。

環境先進企業ゴールドウインが採用

 「ザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE)」は、天然由来原料である点、カーボンニュートラルを実践している点、独自の風合いや着心地の良さを評価し、フーディやTシャツなどで「テンセル™」を採用。1着あたりのCO2排出量を約2000g削減した製品を提案し、発売後まもなく完売となった。相樂輝ライフスタイルアパレルグループMDは「マーケットの反応が非常に早かった。製品としての魅力はもちろん、PRを通じてサステナブルな取り組みに共感してくださった方が多かった」と分析する。「吸湿性があるので生地のタッチ感が心地よく、特に女性のお客さまから好評だった」と続ける。

 「ニュートラルワークス.(NEUTRALWORKS.)」はナチュラルな風合いのグラフィックTシャツに用いた。カーボンニュートラルを実現した“テンセル™モダール”を用い、麻の加工時に廃棄される芯の部分から作られる麻炭を採用。色を定着させる濃染剤には、着物を染めるときなどに用いる大豆を煮出す伝統的な手法を採用し、天日干しで乾燥させるという、自然由来の素材だけで製造・加工し、環境配慮型製品として打ち出した。大坪岳人事業部長は「麻炭の染色を用いた商品を企画中に、ゼロカーボン“テンセル™モダール”を知った。モダールはもともと手触りが気に入っていた繊維。今回の環境配慮型のコンセプトがより引き立つと考え採用を決めた。環境配慮のために細かく設計したけれど、お客さまにとってはサステナビリティは分かりにくいことでもある。理屈抜きに直感的に触れていたい、長く着たいと愛着を生むような製品を目指した」と話す。

 ゴールドウインは5月に長期ビジョン「PLAY EARTH 2030」を発表し、地球環境改善に向けた3つの課題「グリーンデザインの推進(環境負荷低減素材への移行)」「脱炭素社会の実現(再生可能エネルギーへの転換を進める)」「循環型社会の実現(ファッションロス・ゼロ)」を定め具体的数値目標を立てて取り組んでいる。

「テンセル™」ブランド誕生30年、
革新の歴史

 「テンセル™」は1992年の誕生以来、繊維産業のバリューチェーン全体で企業がより環境に配慮した方法を採用するように支援してきたという。近年では、2018年にブロックチェーンを活用した新しい追跡プラットフォーム「テキスタイル ジェネシス(TextileGenesis)」を導入。全サプライチェーンを追跡可能にし、デジタル証明を通して生地サンプルの物理的な検証結果を確認することを可能にした。21年にはこの繊維識別技術を実現したプラットフォームを開発、ブランドパートナーを支援する。アパレル製品のサプライチェーンは複雑でトレーサビリティ(追跡可能性)の実現は難しいと言われているが、そのプラットフォームを開発したのは大きな功績だといえる。また、19年には「テンセル™」の原料の一部にコットン古着を活用することに成功し、繊維廃棄物を原料に使ったリヨセル繊維の量産を世界で初めて成功させている。フローリアン・ホイブランドナー(Florian Heubrandner)グローバルテキスタイル事業副社長は、「次の10年間で、2050年までに二酸化炭素排出量実質ゼロの企業になるという目標実現に向け注力する。そのためのイノベーションを次々と発表していく」と語る。さらなるイノベーションに期待したい。

TEXT : YUKO HIROTA

問い合わせ先
テンセル日本PR
tencel-japan@lenzing.com

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豊島の営業利益は46.6%減、原料高・輸送費高騰が直撃 豊島社長「円安に懸念」 22年6月期

 大手繊維商社の豊島(未上場)はこのほど、2022年6月期決算を発表した。売上高が前期比9.6%増の1920億円、営業利益が同46.6%減の41億円、経常利益が同36.7%減の57億円、純利益が38.2%増の53億円だった。減益の主な要因は、輸入時のコンテナ便価格の高騰や円安を売価に転嫁できなかったため。売上高総利益(粗利)率は11.9%で、前期に比べ2.3ポイント悪化した。

 増収の理由は、綿花相場の上昇によるもの。期初(昨年7月)に1ポンド85セントだった綿花価格は期中のピークには155セントに、期末には88セントへと乱高下した。綿花・綿糸取引が大半を占める素材事業では151億円の増収要因となったものの、相場の乱高下で価格転嫁が進められず、減益だった。

 主力の製品事業は前期までの医療用ガウンなどのコロナ特需がなくなったことが減収要因となり、売上高は42億円減の1217億円だった。

 23年6月期の目標は売上高が1800億円、経常利益が60億円。豊島半七社長は「足元では受注残高が増加するなど、衣料品市況には明るさが見られる」とした上で、「これ以上の円安は衣料品サプライヤーにとってはかなり厳しい」との見方を示した。

 決算発表での豊島社長とメディアの主な一問一答は以下の通り。

−22年6月期を振り返ると?

豊島半七社長(以下、豊島):上期(21年7〜12月)は大変厳しく、原料高やコンテナ輸送費の高騰など、日を追うごとに業績が悪化するような有様だった。かなり早い段階、昨年秋ごろから私を筆頭に役員などが売り先のアパレルや小売りなどに状況を説明しに行っていたが、その時期にはまだ原料高や輸送費高騰の状況の深刻さが伝わらず、なかなか理解を得られなかった。潮目が変わったのは、大手SPAが値上げを表明した春以降で、下期に若干(業績の落ち込みを)戻せたという印象だ。

-足元の状況は?

豊島:もともと思っていたよりはいい。素材は低調だが。主力のOEM・ODM事業に関しては受注残も増えており、7月以降の店頭の回復が追い風になっているようだ。前期に苦しめられたロックダウンに伴う生産地や輸送の混乱も、今はだいぶ落ち着いており、そういった影響もほとんどない。前期に、ロックダウンの影響などで中国からASEANに生産をシフトしていたが、中国の工場でも再び日本のオーダーを求めるようになっている。生産の面ではだいぶ安定している。

-懸念点は?

豊島:それを言ったら、たくさんありますよ(笑)。綿花を筆頭に素材の価格はまだ落ち着いてないし、コロナの第8波への懸念もある。大きいのは為替だろう。これ以上の円安は、日本のアパレル産業にとってかなり厳しいのではないか。

-6年目を迎えたCVC(コーポレート・ベンチャー・キャピタル)の状況は?

豊島:投資関連では前期(21年7月〜22年6月)に、ライトオン(21年10月)やブロックチェーンを活用した貿易情報連携プラットフォームのトレードワルツ(22年8月)、AIを使った画像解析のアイキュー(AIQ)に出資した。このうちアイキューはCVCによるものだ。CVCはすでに第二期を迎えており、累計で24億円ほどを投じている。常に20社ほどをリストに上げており、検討をしている。もともとキャピタルゲインを狙った投資ではなく、マイノリティー出資がメーンであり、既存の事業をアップデートしたり、ブラッシュアップしたりが目的で、投資会社とは違う。ただ、営業先を開拓したり、取引先を紹介したり、ということを一緒になってやっており、それなりの成果も上がってきた。最終的に出資まで至らなかったケースも含めると、CVC関連の企業との取引額は、今期で10億円に届きそうだ。これは一つの成果といっていいだろう。

-今期の重要テーマは?

豊島:やはりDX(デジタル・トランスフォーメーション)だ。3DCADを使ったサンプル提案に関してはすでに全部の課で行っており、提案数ベースではかなりの割合が3Dに置き換わっている。ただ、これはあくまで取引先のアパレル・小売り側の要望や考え方ありき。望んでいない取引先に3Dで提案しても意味はない。アイテムによっても実際に物を見て決めるということもあるだろう。こうした3D型のサンプル提案以外にも、サプライチェーンや、課題解決型のOSM(オリジナル・ソリューション・マニュファクチュアリング)なども推進していく。

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「メグミウラ ワードローブ」が「JFW ネクスト ブランド アワード」デジタル部門のグランプリに

 日本ファッション・ウィーク推進機構(JFWO)は、今年新設したサポートプログラム「JFW ネクスト ブランド アワード(JFW NEXT BRAND AWARD)」のデジタル部門の結果を発表した。初代グランプリとして、デザイナーの三浦メグが手掛ける「メグミウラ ワードローブ(MEGMIURA WARDROBE)」を選出した。同ブランドは賞金50万円を獲得する。

 審査対象は、2023年春夏シーズンの「楽天 ファッション ウィーク東京」にデジタル形式で参加し、アワードの審査に同意したブランド。コレクションそのもののクオリティーや独自性に加えて、映像作品としての表現力やオリジナリティー、ユーチューブにおける視聴回数などの項目から総合的に審査した。審査委員会は「受け手のことを考えて丁寧に制作されていた点と、世代や性別を超えた表現方法を評価した」と選出理由を説明した。

 審査には、「サルバム(SULVAM)」の藤田哲平デザイナーや「トモ コイズミ(TOMO KOIZUMI)」の小泉智貴デザイナーのほか、映像ディレクターの児玉裕一、「エル・ジャポン(英語)」のデジタルファッションエディター山田知里、毎日新聞社 学芸部 部長の出水奈美らが参加した。なお、フィジカル部門は、舟山瑛美デザイナーによる「フェティコ(FETICO)」がグランプリを受賞し、23年春夏シーズンの「楽天 ファッション ウィーク東京」でリアルショーのトップバッターとしてコレクションを披露した。

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パルグループHD、アパレル回復 3〜8月期は過去最高業績

 パルグループホールディングス(HD)の2022年3〜8月期連結業績は、売上高が前年同期比23.7%増の781億円、営業利益が同2.7倍の75億円、経常利益が同2.8倍の77億円、純利益が同3.3倍の48億円となり、すべての項目で過去最高を達成した。コロナの収束感から個人消費が回復したことで衣料事業の売り上げが大きく伸びたほか、「スリーコインズ」を軸とした雑貨事業の底堅い伸びが好業績につながった。

 既存店売上高は、店舗・ECが同21.6%増、店舗のみが同17.7%増、ECのみが同30.1%増で、ほぼすべてのブランドが回復した。とくにEC事業がコロナ前から大きく伸長した。EC売上高は同31.1%増の198億円。「今期目標の400億円が射程内に入ってきた」(井上英隆会長)。EC化率は過去最高の39.8%で前期比1.8ポイント増加。アプリ会員数も8月末で683万人を超え、年間目標は800万人をめざす。

 セグメント別では、衣料事業の売上高が同25.2%増の498億円。EC化が遅れていた「ディスコート」の店舗大型化が進み、売り上げが3倍以上に伸びた。「カスタネ」の売上高は同158.%増、「チャオパニックティピィ」は同37.4%増、「チコ」も同32%増とカジュアル系衣料がとくに好調に推移した。

 一方、雑貨事業の売上高は同21.2%増の282億円。生活防衛雑貨ブランドとして「スリーコインズ」の売り上げが約50億円増え、好業績をけん引した。期末店舗数は衣料と雑貨合わせて全体で31店舗増の933店となった。

 粗利益率は前期比0.7ポイント増の55.8%。衣料事業が回復し、期中の値引きが削減されたこと、先行予約販売が増え、プロパー消化が進んだことが大きな要因となった。ただ、雑貨事業は、急速な円安や資源高によるコストアップの影響が響いた。「『スリーコインズ』の300円商品はもろに影響を受けているが、約4割は300円超えるのでかつての円安のときほどではない」(井上会長)。

 また販管費は、コロナ禍の有事の状況から脱して通常に戻りつつある。賃料はデベロッパーとの引き下げ交渉が実り、低下傾向にあるという。

 同社は中長期計画で売上高3000億円の実現を掲げている。今期(23年2月期)の連結業績予想も1540億円、営業利益108億円、経常利益110億円に上方修正した。井上英隆会長は「蝉のぜい変(抜け殻)のように、その時々の情勢に合わせた対応を積み重ねてきた結果。3、4年かけてSPAの仕組みを作ったのを皮切りにそのときに一番すべきことをやってきた。厳しい情勢下でも抵抗力をもって業績を伸ばせる強い企業体質になった」と話す。

 通期の新規出店は約97店舗とコロナ前の水準に戻り、今後も条件があえば積極的に出店する。来期に向けて7000円程度のベースアップも検討しており、優秀な人材の確保に動く。

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「ディオール」が世界巡回展を東京都現代美術館で開催 75年超の“情熱”にスポット

 「ディオール(DIOR)」はパリやロンドン、ニューヨークなど世界中を巡回してきた「クリスチャン・ディオール、夢のクチュリエ」展を、12月21日から東京都現代美術館で開催する。会期は2023年5月28日まで。

 創設者クリスチャン・ディオール(Christian Dior)が影響を受けた芸術や庭園に対する愛などにスポットを当てたもので、日本での空間演出は建築家の重松象平が手掛け、フランスのファッション史家フロランス・ミュラー(Florence Muller)がキュレーションを担当する。

 ディオールが1947年に発表した“ニュールック”を象徴する“バー”スーツを筆頭に、現在に至るまでのオートクチュールやアクセサリーの数々を展示し、イヴ・サンローラン(Yves Saint Laurent)、マルク・ボアン(Marc Bohan)、ジャンフランコ・フェレ(Gianfranco Ferre)、ジョン・ガリアーノ(John Galliano)、ラフ・シモンズ(Raf Shimons)、マリア・グラツィア・キウリ(Maria Grazia Chiuri)ら、後継者である歴代のクリエイティ・ディレクターが考案したクリエーションも公開する。

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「シュウ ウエムラ」フォトコンテストのグランプリ発表 サロンスタイリストがヘア&メイクに挑戦

 「シュウ ウエムラ(shu uemura)」はこのほど、ブランドを創業した植村秀の理念「髪と顔は不離⼀体である」を表現する、アジアの⼈に向けたヘア&メイクを写真とデザイン画、コンセプトで評価する「シュウ ウエムラ フォトコンテスト2022(shu uemura photo contest 2022)を開催し、美容師とメンズ、学生部門のグランプリなどを発表した。美容師部門のグランプリには、アヨモットが東京・表参道で手掛けるヘアサロン「カーサ ディ アヨモット(Casa di AYOMOT)」の梅⽊⿇友美が選ばれた。

 美容師が自身のクリエイティビティの確立と確信を得るべく開催するフォトコンテストの今回のテーマは、「edgy chic tokyo for asian」。「シュウ ウエムラ」のユニークネスに通じる「シックかつエッジの効いた表現」「東京を感じる、相反するものが交錯する中で⽣まれる洗練された雰囲気」などをポイントに6人が審査員を務めた。審査員は、uchiide 「シュウ ウエムラ」インターナショナル・アーティスティック・ディレクター、メイクアップアーティストの冨沢ノボル、アーティストのアオイヤマダ、ヘアとメイクができるトップスタイリストのMANAE 「Violet」チーフスタイリスト 、前回グランプリに輝いた坂本朋広「VISAGE」クリエイティブ マネージャー、それに「WWDJAPAN」編集長の村上要だ。

 uchideディレクターは全体の印象について、「植村秀氏が大事にしていた守破離のうち、コンテストで『破』を出せる強い精神力を感じた」と語り、美容師部門グランプリの作品については、「『伝統性』と『モダニティ』が共存しているが、きちんと整理してあるところがTOKYOらしい。(目の周りに描いた)カリグラフィーには思い切りが必要なので、かなり緊張されたと思う」として、大胆さを高く評価した。この部門では、準グランプリにTALISE の⼟佐歩美、第3位にKINOSHITA GAIEN EAST STREETの齋藤由佳が選ばれた。また、メンズ部門のグランプリにはASCH の浅井佑介、学生部門のグランプリには東京モード学園のプレヴォスト・ルイーズ(Prevosto Louise)の作品が選ばれた。

 なおYouTubeでのライブ配信で発表した学生部門グランプリは、選考過程における事務局の不備で美容師部門へのエントリーが誤って学生部門の応募者として登録されたことが判明したため、優勝者が変更となった。事務局は、「受賞取り消しとなった応募者の方を含め、熱意をもって参加された皆様並びに関係各所に多大なるご迷惑をおかけしたことを心よりお詫び申し上げます」としている。

問い合わせ先
「シュウ ウエムラ(プロフェッショナル)」お客様相談室
mailto:corpjpppdcontest@loreal.com

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10月18日に「WWDBEAUTY」がオンラインで美容師向け「ヘア&メイク トレンドセミナー2022-23FW」を開催(視聴無料)

 「WWDJBEAUTY」は10月18日(火)20~21時、オンラインで美容師向け“ヘア&メイク トレンドセミナー2022-23FW”を開催し、ユーチューブでライブ配信します。主に全国の美容師に向け、2022-23年秋冬シーズンのコレクションルックを見ながら、ヘア&メイクアップアーティストの小田切ヒロさんと、村上要「WWDJAPAN」編集長が、最旬のヘア&メイクトレンドを分かりやすく解説します。

 第2部では、8月に結果発表を行った「WWDBEAUTY 2022 ヘアサロン版ベストコスメ」を振り返り、受賞製品から最新のプロダクトトレンドを分析します。

 第3部では、「美容室で行うメイク提案の可能性」と題し、人気美容師の前原穂高「バイオレット(Violet)」代表と中村トメ吉「ゴールド(GOALD)」代表が登場。実際のサロンワークで行っているメイク提案や、そのメリットを紹介します。

 第4部では、今注目のヘア関連ブランドをピックアップ。イチオシアイテムをオリジナル動画で紹介します。

—CONTENTS—

■美容師向け「ヘア&メイク トレンドセミナー2022-23FW」~美容室で行うメイク提案の可能性~

<日時>
2022年10月18日(火)20~21時

【第1部】
美容師向け「ヘア&メイク トレンドセミナー2022-23FW」(約25分)

■登壇者
小田切ヒロ/ヘア&メイクアップアーティスト、村上要/「WWDJAPAN」編集長

【第2部】
「WWDBEAUTY 2022 ヘアサロン版ベストコスメ」結果考察(約5分)

■登壇者
村上要/「WWDJAPAN」編集長ほか

【第3部】
美容室で行うメイク提案の可能性(約20分)

■登壇者
前原穂高/「バイオレット」代表、中村トメ吉/「ゴールド」代表、村上要/「WWDJAPAN」編集長ほか

【第4部】
今注目のヘア関連ブランドをピックアップ(約10分)

※参加費無料で、どなたでもご視聴いただけます。
視聴はこちらから

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パリコレ歴40年を越えた「ヨウジヤマモト」が追求する黒のエレガンス パリコレで勝負する日本人デザイナーVol.9

 「ヨウジヤマモト(YOHJI YAMAMOTO)」は、完全デジタル開催となった2021-22年秋冬シーズンを除き、コロナ禍もパリでのショー発表を続けてきた。パンデミック真っ只中の20年秋に取材した際、山本耀司デザイナーは「パリでショーを行うことは自分の仕事。(初参加した1981年から)40年近く続けているから、自分の存在理由だ」と語っていたが、そのブレることのない姿勢で、今季も黒のエレガンスを見せた。

 米「WWD」によると、今季の出発点となったのは「17〜18世紀に男性が女性にコルセットや極端に小さな靴を強要し、人形のように扱っていたことへの嫌悪感」だという。そして、足かせとなっていたような歴史的な衣服を分解することで、女性の自由を表現した。序盤は、いくつもダーツを取ることで美しいボディーラインを描いたテーラリングジャケットだ。フロントや肩には、生地のパネルがめくれて剥がれ落ちるようなデザインを施し、広がる裾に切り込みをプラス。下には、柔らかな細身のロングスカートを合わせる。そんな柔らかな生地感は、体にしっとり沿い、裾が風に揺れるシャツドレスやコート、分解されたパーツをいくつも組み合わせて作ったようなアシンメトリードレスにも見られるもの。黒を中心としたアイテムを、軽やかに仕上げているのが印象的だ。

 そして、終盤のドレススタイルはオールブラックでありながら、より装飾的に。提案したのは、レースを取り入れたファスナー開閉のコルセットとアシンメトリーなヘムが重なり合うスカートのルックや、バロック調の有機的な形状にカットされたピースをつなげて、シワ感を加えた生地と組み合わせたドレスなど。そこには、はかなさと優美さが共存する。

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