グッバイ津田沼パルコ 45年に渡り営業、地元との結びつき深く

 千葉県船橋市にある津田沼パルコが今日2月28日、45年の歴史に幕を下ろした。津田沼はかつて、パルコの他にイトーヨーカ堂とダイエーの日本一の店舗があり、マルイ、高島屋といった百貨店も出店。「津田沼戦争」と呼ばれた流通企業によ激しい戦いの舞台だったが、これでイトーヨーカ堂以外はすべて撤退することになる。

 津田沼パルコは1977年7月に開業。店舗面積こそ4万8000㎡と「パルコ」の中でも最大規模の面積を持つ一方で、取扱高は93億円(22年2月期)にとどまっていた。売り上げの減少に歯止めがかからず、閉館を2年前にアナウンス。以来、地元の商店街などと一体になり、さまざまな閉館セレモニーを行ってきた。

 最終日には、ペデストリアンデッキでつながるJR津田沼駅のホームの看板の一つを「津田沼パルコ駅」に変えた。SNSでバズった上にホームに人が殺到し、午後3時には中断したものの、地元の駅や行政との深い結び付きがなければ実現自体が難しい。1992年にパルコに入社、98年から2年間津田沼店に勤務し、その後札幌や名古屋、広島などの勤務を経て18年から津田沼パルコ店長を務めてきた野口香苗店長は、「地元の商店街を筆頭に、2つの市の行政まで、全国に店舗のあるパルコの中でも、地元ととのつながりが一番の店舗だった」と振り返る。

 最終日ということもあって、多くの人が訪れた。電車で10分ほどの北習志野エリアに住むという50代の女性は「20代のころは津田沼付近で働いていたこともあってよく来ていた」と話す。すぐ近所に住んでいて親と小学生の男児とともに来ていた40代の女性は「高校生の頃はよく『ヒステリックグラマー』なんかを買いに来ていた。いまは子どもが本が好きなので、毎週のように本屋に買いに来ていた。なくなるなんて寂しい」。2人とも船橋で出身で、いまは習志野市で一緒に暮らしているという20代のカップルは、韓国料理の「ジャンモ」に毎月のように2人で食べに来ていたという。女性は「家の近所で、昔から家族でよくパルコには来ていた。特別な場所というより、日常の中にあった。なくなると言われても、実感がわかない」と語る。

  4階に入居するメンズセレクトショップ「ハイストリート」の販売員として1987年から津田沼パルコに勤務してきた山岸昭宏氏は「一番の思い出を選ぶことなどできない。バブル期の絶頂期に入社したが、バブル崩壊、リーマンショック、東日本大震災、コロナ禍と大変なことの連続だった。一度は転勤や引っ越してしまっても、また戻ってきてくれた顧客もいる。結婚相手もこの津田沼パルコで見つけた。ららぽーとTOKYO-BAYにもお店があるので、顧客にはそちらを案内しているが、人生の思い出の多くが詰まった場所だった」と振り返る。

 一方、パルコの経営幹部も姿を見せた。千葉県出身で、高校生の頃によく地下でカラオケをしたというパルコの牧山浩三社長は「津田沼パルコには勤務経験こそないけど、馴染みのある場所だった。取引先の皆様にも地元の皆様にも感謝しかないね」。なお牧山社長自身が、津田沼パルコと同じ2月28日付で社長を退任する。2008年〜2011年にパルコ社長を務め、、昨年までJフロント リテイリングの執行役常務を務めた平野秀一氏は「20代のころに本部で、当時西友棟とパルコ棟に分かれていた館の統合作業をしたし、渋谷パルコ似合った自由の女神を屋上に移設したこともあった。本当に多くのことがあり、多くの人に支えられた45年だった」。

 午後9時には、JR津田沼駅とつながるペデストリアンデッキに向けて、壁面にレーザー光線でメッセージを照射すると、多くの人がひと目見ようと集まり、最後の別れを惜しんだ。

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【スナップ】「トモ コイズミ」が「ドルチェ&ガッバーナ」のサポートでショー開催 AMIAYAや長谷川ミラらが来場

 「トモ コイズミ(TOMO KOIZUMI)」は現地時間2月26日、「ドルチェ&ガッバーナ(DOLCE&GABBANA)」による若手クリエイター支援プロジェクトのサポートを受け2023-24年秋冬コレクションをミラノで発表した。会場は「ドルチェ&ガッバーナ」の本社で、施設内には「トモ コイズミ」のアーカイブ作品などが展示されていた。今回のミラノ・ファッション・ウイークでは多くのブランドがK-POPアイドルをはじめとするセレブを招き会場周辺にファンが詰め寄せていた一方で、「トモ コイズミ」はジャーナリストを中心に招待しクリエーションを届けた。日本からはAMIAYAや長谷川ミラらが応援に駆けつけた。

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5年ぶりの来日、ユニクロ「UT」イベントにソフィア・コッポラ登場 サイン会に朝4時から並んだファンも

 ユニクロのグラフィックTシャツブランド「UT」は、映画監督ソフィア・コッポラ(Sofia Coppola)とのコラボレーション商品“セレブレイティング ソフィア・コッポラ UT”を、2月28日から「ユニクロ原宿店」で先行販売している。28日は商品を購入した先着100人を対象にサイン会も実施。整理券を求め、朝4時から並んだファンもいたという。また、ソフィアと俳優ののんが登壇するプレス向けイベントも同日に開催し、コラボ商品のローンチを祝った。全国の店舗や公式ECでは3月6日から販売する。

 プレス向けイベントに登壇したソフィアは、「I guess this is goodbye」という「ロスト・イン・トランスレーション(Lost in Translation)」の印象的なせりふがタイポグラフィーとしてデザインされた「UT」をカラフルなツイードジャケットとスタイリング。「パンデミック期間中にユニクロから(コラボについての)打診があった。誰にとってもそうであったように、パンデミックはさまざまなことが一時休止したタイミング。もともと過去はあまり振り返らないが、(今回のコラボをきっかけに)過去の映像や写真を見直し、選ぶ作業ができてとても楽しかった」とコメントした。

 のんは「一番好きなソフィアの作品」として「ヴァージン・スーサイズ(Virgin Suicides)」のTシャツを着用して登壇。のんとの掛け合いなどの中でソフィアは、「(映画を制作するときは)常に自分自身をどこかに投影するようにしている。それを(映画を見る人に)共感してもらえたら」「(ユニクロが提供しているような)デイリーウエアはとても重要。中でもTシャツはデイリーウエアを象徴するアイテム。日常に溶け込むTシャツを皆さんに着てもらえることは嬉しい」とも話した。

原宿店では2作品を連日無料上映

 「ユニクロ原宿店」地下1階では今コラボの発売を記念し、3月16日まで映画館をイメージした特設ポップアップスペースを設けている。期間中は連日、今コラボでも取り上げた「ブリングリング(The Bling Ring)」「マリー・アントワネット(Marie Antoinette)」の2作品の無料上映を行うほか、今コラボのために制作した特別映像「I <3 NYC(アイ・ハート・エヌワイシー)」も上映する。特別映像はソフィア監修のもと、ソフィアのアシスタントも務めていたという若手映画監督ジーニー・スイ・ワンダース(Jeanie Sui Wonders)が制作した。ジーニーはデザイナー、アナ・スイ(Anna Sui)の姪という。

 また、3月6〜28日には、東京武蔵野館など全国8カ所の映画館でソフィアの作品を上映する「UT THEATER」企画を実施。鑑賞料金は特別価格の1000円とし、今コラボ商品を着用して来場した客には、ソフィアのメッセージ入り記念カードも先着でプレゼントする。

■SOFIA COPPOLA UT THEATER in Harajuku
開催期間:3月1〜16日
場所:WITH HARAJUKU地下1階
住所:東京都渋谷区神宮前1-14-30
上映時間:「ブリングリング」月、水、金曜の19時〜20時半、土日祝の15時〜16時半
「マリー・アントワネット」火、木曜の19時〜21時、土日祝の19時〜21時

■UT THEATER
開催期間:3月6〜28日
実施映画館:シアターキノ(札幌)、チネ・ラヴィータ(仙台)、新宿武蔵野館、ホワイトシネクイント(以上東京)、伏見ミリオン座(名古屋)、シネ・リーブル梅田(大阪)、京都シネマ(京都)、KBCシネマ(福岡)
※映画館により上映日と上映作品は異なる

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クロップドジャケットはボトムス選びが鍵 セレブに学ぶお手本コーデ7選【2023年春夏トレンド】

 コンパクトな着丈のクロップドジャケットは、軽快感を出したい春のおしゃれにぴったりです。かさばる冬アウターからの“卒業”を印象づけやすいのに加え、全身がすらりと見えるスグレモノ。ショート丈なのでウエスト位置が高く映り、脚が長く見える効果も期待できます。今回は、ラグジュアリーブランドのショーに来場したセレブたちの装いからキャッチした、ボトムス別・活用アレンジ7選をご紹介します。

 俳優グウィネス・パルトロウ(Gwyneth Paltrow)とコールドプレイ(Coldplay)のボーカル、クリス・マーティン(Chris Martin)の娘、アップル・マーティン(Apple Martin)がまとったのは、「シャネル(CHANEL)」のスーツ。ボトムスもミニ丈を選んで、フレッシュな印象を強めました。全体をモノトーンのチェック柄で統一して、上品なムードも演出。“クロップド丈×ミニスカート”が全身をすっきり見せています。

別カラーの細身パンツで
上下のコントラストを強調

 

 クロップドジャケットは着丈が短い分、コンパクトな印象が際立つウエアです。フロントローの常連カロリーヌ・ド・メグレ(Caroline de Maigret)は、細身パンツと合わせて引き締まったイメージに。着こなしのポイントは、上下で色のコントラストをくっきりさせた演出。ボトムスに異なる色を迎えることで、上半身がコンパクト見えるしかけです。ジャケットは前を開けて、ボレロのように軽やか。ランダムに施されたドット状のモチーフが動きを加えています。ミニバッグも引き締めのアクセントに一役買っています。

 ジャケットとパンツのボリュームをずらすと、見た目の印象に奥行きが生まれます。ボトムスの素材にレザーを迎えるのは、クールなムードを上乗せできるグッドチョイスです。2枚目、カンヌ国際映画祭ある視点部門で特別賞を受賞した「ロデオ(Rodeo)」の監督ローラ・キヴォロン(Lola Quivoron)は、ニットジャケットでやわらかなムード。裾のリブ編みがウエストの細さを印象付ける一方、パンツはレザー仕立てでフェティッシュな表情に。クロップドジャケットのおかげで、脚長効果も生まれています。

たおやかなスカートで
めりはりミックス

 着丈の長い優美なスカートと引き合わせれば、クロップドジャケットの小ぶり感が引き立ちます。ネットフリックス「ザ・クラウン(The Crown)」でダイアナ元妃を演じているエリザベス・デビッキ(Elizabeth Debicki)のスタイリングは、“上・短×下・長”のバランス違いで全体にめりはりをもたらす組み合わせ。上下で好バランスのコーディネートに仕上がっています。

 トップスはシアー素材でランジェリー風に見せていますが、気品が漂うボレロ風ジャケットのおかげで上品さをキープ。足首まで届くマキシ丈のプリーツスカートが、ドレッシーなムードを添えています。ボトムスのボリュームがたっぷりしているため、上半身が一段とコンパクトに映るしかけです。

 ジャケットに目を引くモチーフをあしらうと、スカートとの違いが引き立ちます。視線を引き上げて、全体を縦長に見せる効果も発揮してくれます。デザインのおかげで、クロップドジャケットに主張が加わります。2枚目、ネットフリックス(NETFLIX)「クイーンズ・ギャンビット(The Queen's Gambit)」などで知られるアニャ・テイラー=ジョイ(Anya Taylor-Joy)は、コルセット風のトップスにジャケットを肩掛け。両袖を遊ばせて、抜け感をプラスしました。ブラックのエレガントなスカートとの対比が強まり、つややかなブーツでスパイスも添えています。

ブーツカットパンツで
こなれたお出かけ気分を演出

 デニム地のジャケットは、カジュアル使いに重宝します。俳優の石井杏奈さんがまとったデニムジャケットはコンパクトなシルエットですが、肩まわりのデザインやメタリックボタンで華やかさがあるので、装いの主役向き。こなれ感を出すスタイリングにうってつけです。

 さらに、ボーダーのトップスとギンガムチェックのブーツカットパンツを合わせて“柄×柄”のアクティブなコーデに。ブルーをベースカラーに全体を調和させているので、クールな仕上がりです。

 ツイードのノーカラージャケットは、レトロでかわいいムード。2枚目の俳優・白石麻衣さんは、ブーツカットのジーンズと合わせて、ノーブルさとデイリーなムードをマリアージュしました。さらに、ジーンズの上からデニムのミニスカートをレイヤードして、プレイフルに。レディーライクなジャケットと遊び心のあるボトムスで、テイストの違いを強調しました。

 クロップドジャケットは面積が狭いからこそ、コーディネート次第で装いのスパイスに使えます。スタイリングの基本は、ジャケットとボリューム感や色、柄、素材の異なるボトムスを引き合わせること。ジャケットの風合いやシルエットもバリエーションが広がっているので、いくつかそろえておけば、着こなしのレパートリーをさらに増やせそうです。

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【スナップ】「ボッテガ・ヴェネタ」ゲストが見せるイタリアの“ストリートスタイル”はクラフツマンシップをカジュアルに取り入れる

 「ボッテガ・ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)」は2月25日(現地時間)、2023-24年秋冬コレクションをミラノで発表した。今季もイタリアのクラフツマンシップを現代的なモード服に昇格させたマチュー・ブレイジー(Matthieu Blazy)。ショーの来場者は、代表的な編み込み“イントレチャート”の“ジョディ”バッグや“カリメロ”バッグのような職人技が詰まったアイテムをカジュアルに取り入れ、イタリアらしい“ストリートスタイル”を見せた。

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マツキヨがメンズコスメを発売 韓国メイクがかなうマルチパレットなど

 マツキヨココカラ&カンパニーは4月1日、BTSをはじめとした韓国アーティストが起爆剤となり広がり続けている韓国風メンズメイクがかなうメンズブランド「イイサム(IISAM)」を、プライベートブランド「マツキヨ(MATSUKIYO)」から限定発売する。アイテムはマルチパレットとトーンアップクリームで、メイクアップの方法が分からない初心者に向けたハウツー動画を用意したほか、3月14日から3日間限定で韓国スタイルのメンズメイク体験と、メイクした姿を撮影できるセルフ写真館をオープンする。

 昨今の韓国メイク人気は女性のみならず男性にも広がりを見せているが、女性向けブランドと比べると男性向けの韓国コスメブランドは少ないことから企画した。開発にあたり、“リアル韓国スタイル”のデザインで若年層から人気があるヘアサロン・NORAとタッグを組んだ。ブランド名は韓国語の「1(イル)・2(イ)・3(サム)」から名付けている。

 第1弾として登場する限定の“マルチパレット”(税込3190円、以下同)はこれ1つでフルメイクが完成できるよう、アイシャドウ、アイライナー、アイブロウ、シェーディング、ノーズシャドウ、コンシーラー、リップカラーを1つのパレットに詰め合わせた。2種類のチップと2つのブラシも付属する。肌の色味を明るく見せる“トーンアップクリーム”(32mL、2640円) はドクダミエキスやシカ成分などの保湿美容成分を配合しているほか、洗顔料だけで落とせる点も特徴となっている。

 初心者にもメイクの楽しみや美しくに仕上げるための手順を紹介するポップアップストアと写真館は東京・渋谷区のGENICBOOTHで開催。費用は無料で、専用サイトから予約を受け付ける。

 日本でのメンズコスメは2018年に「ファイブイズム バイ スリー(FIVEISM × THREE)」や「ボーイ ドゥ シャネル(BOY DE CHANEL)」が登場したのを皮切りに徐々に拡大。資生堂は「シセイドウ メン(SHISEIDO MEN)」や「ウーノ(UNO)」からBBクリームやアイブロウなどを展開しているほか、花王は22年12月からZ世代(10代〜20代前半)の男性に向けた化粧品ブランド「アンリクス(UNLICS)」をスタートさせ、メイクアップベースを発売している。

■「イイサム」ポップアップイベント
日程:3月14〜16日
時間:10:00~17:00
場所:セルフ写真館 GENICBOOTH
住所:東京都渋谷区神南1-20-3 渋谷KSビル2F

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うねり髪をケアする新ヘアケアブランド「ナンバーエス」誕生 一般販売では珍しいファイバーハンスを配合

 オーガニック・ナチュラルコスメを中心に展開するカラーズは3月1日、約7年ぶりとなる新ヘアケアブランド「ナンバーエス(NUMBER.S)」を立ち上げる。縮毛矯正から発想した、髪のくせやうねりにアプローチするシャンプー(450mL、税込1540円)とヘアトリートメント(450g、税込1540円)を発売する。詰め替え用とトライアルサイズをラインアップし、全国のドラッグストアとバラエティーショップで取り扱う。

 「ナンバーエス」は、毛髪内部の密度に着目した“髪骨格ケア”をコンセプトに掲げ、ヘアサロンの縮毛矯正の方法をヒントに独自のメソッドを確立。一般販売のヘアケア商品では初採用となるファイバーハンスを配合し、髪のタンパク質の結合を固定しながらくせやうねりをケアする。加えて2種のプロテインを配合し、キューティクルの補修や湿気や外部刺激をバリアするコーティングで扱いやすい髪へと導く。ブランド名は、一人一人の髪の個性を作り出す“髪骨格”をタイプ別に「ナンバリング」し、個々が思い描く「スタイル」をかなえたいという願いを込めた。

 同社によると、コロナ禍をきっかけにマスクで隠れる顔よりも髪に対する意識が高まり、中でも髪質が注目されているという。同社研究開発部の岡野利彦部長は、「ヘアケア市場はプレミアム化が進み、高価格帯の商品が全体の約3割を占めている。これまでは保湿タイプやダメージケアが主流だったが、コロナ禍を背景に、より細分化した機能性を求めるニーズが高まっている」と分析。縮毛矯正などヘアサロンの施術に加え、超音波トリートメントなど自宅でできるセルフケアに注目が集まっていることから、生まれ持った髪質に合わせたヘアケアブランドとして「ナンバーエス」を立ち上げた。

 カラーズはこれまで、植物の薬理効果で「心と体を強く美しく」するためのナチュラル・オーガニックコスメを展開してきた。昨年の9月からは「希望に生きる」を企業理念に掲げ、今回の新ブランドは同理念を体現する第1弾となる。「『ナンバーエス』はナチュラル・オーガニックの成分に特化せず、うねり髪に効果のある商品として誕生した。将来的に基幹ブランドの『ザ パブリック オーガニック(THE PUBLIC ORGANIC)』と同等かもしくはそれ以上の売り上げを目指す」と意気込む。

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「コンバース」×「ナナミカ」から「ゴアテックス」を搭載したコラボ“オールスター”が登場

 「コンバース(CONVERSE)」は、「ナナミカ(NANAMICA)」とコラボレーションした“オールスター(ALL STAR)”を3月17日に発売する。価格は税込2万2000円で、両ブランドの公式オンラインストアや「ナナミカ」代官山店、「ホワイトアトリエ バイ コンバース(White atelier BY CONVERSE)」の原宿店と福岡店などで取り扱う。

 両者のコラボは今回が初めて。「コンバース」のアイコンモデル“オールスター”をベースに、「ナナミカ」の代表的なカラーであるダークネイビーを落とし込み、アッパーにはリサイクルコットン100%の14ozキャンバスを、ライナーにる防水透湿性素材「ゴアテックス(GORE-TEX)」を採用した。また、ガセットタン仕様のため水が内部に入りにくい構造になっているほか、インソールには履き心地を追及した「コンバース」オリジナルの高機能カップインソール 「リアクト2.0(REACT2.0)」を搭載している。

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「NARS」が新感覚のマット肌へ導くベースメイクコレクション発売 すりガラスのような透明感

 「ナーズ(NARS)」は3月24日、マットなのに透明感のある肌をかなえる新感覚のベースメイクシリーズ“ソフトマットコレクション”を発売する。ラインアップは“ソフトマットプライマー”(30mL、税込5170円)、“ソフトマットコンプリート ファンデーション”(全6色、各45mL、同各5500円)、“ソフトマット アドバンスト パーフェクティングパウダー”(全3色、同各5280円)の3アイテム。光の拡散効果で肌の気になる部分をぼかして滑らかなソフトマット肌に仕上げる。

 同コレクションは、ブランドが理想とする完璧なカバー力と自然な仕上がりの両立を目指して開発。3アイテムの共通テクノロジーとして突起のあるマイカが光を乱反射する「オプティマルティフュージョンパウダー」、発酵エキスで皮膜を作り酸化による肌ストレスを緩和する「抗酸化コンプレックス」を採用した。中心アイテムとなるリキッドファンデーション“ソフトマットコンプリート ファンデーション”は、肌の潤いと皮脂量を最適に保つハイドラマットバランシングコンプレックスを配合。皮脂吸着パウダーも作用し、軽いつけ心地で潤いのあるマットな仕上がりが長時間持続する。

 単独でもリキッドファンデに重ねても使えるフェイスパウダー“ソフトマット アドバンスト パーフェクティングパウダー”は、皮脂量の多い部分にだけ反応し皮脂を吸着する技術を採用した。また、ナイアシンアミド配合でシワや毛穴の悩みやブライトニングに働きかけ気になる部分を目立たなくする。メイク下地となる“ソフトマットプライマー”は、親水性と撥水性の2つの性格を持つデュアルアクションシステムを搭載。乾燥環境では水分を保ち、湿度の高い環境では余分な水分を吸収し、余分な汗や皮脂による化粧崩れを防ぐ。

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「ニューバランス ゴルフ」が初の公式オンラインストア限定商品、総柄ウィメンズブルゾンを発売

 TSIホールディングス傘下のゴルフアパレルブランド「ニューバランス ゴルフ(NEW BALANCE GOLF)」は、初の公式オンラインストア限定商品としてウィメンズ用のフード付きブルゾンを発売した。オレンジ、グリーン、ブラックの3色展開で、価格は各1万7600円(税込)。

 総柄のフルジップアップタイプで、軽さと耐久性を両立した素材“FLEX-IELD”を採用する。「ニューバランス ゴルフ」は、「薄手なのでコンパクトに畳んでバッグに入れておくこともできる。ゴルフプレー時だけでなく、アウトドアや街でもライトアウターとして着てほしい」と話す。

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【一粒万倍日】「ロエベ」が財布の新作コレクションを発売 春らしいカラーをそろえる

 「ロエベ(LOEWE)」は、2023年春夏のウォレットコレクションを発売する。このコレクションでは、マドリードの職人が手仕事で仕上げるウォレットを春らしい淡いカラーパレットでそろえる。3月1日以降、対象のウォレットやコインカードホルダーを購入した人には“ご縁”とロエベ ジャパンの“50周年”をかけた記念チャームをプレゼントする。チャームは余剰レザーを手編みしたもので、在庫がなくなり次第終了とする。

 なお、3月は財布の新調や使い始めに適した運気向上の日が2日あり、7日は万事うまくいくと言われる「大安」で、特に21日は幸運が何倍にもふくらむとされる「一粒万倍日」とスタート運を高めると言われる「天赦日」、金運を招くとされる「寅の日」という3つの吉日が重なる2023年最高のラッキーデーだ。

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「メルセデス・ベンツ」Gクラスが「モンクレール」のジャケットを着用!? 「ジーニアス」で協業

 メルセデス・ベンツ(MERCEDES-BENZ)は、「モンクレール(MONCLER)」のコラボレーションプロジェクト「モンクレール ジーニアス(MONCLER GENIUS 以下、ジーニアス)」で、クロスカントリーSUVの“Gクラス”とコラボレーションした「プロジェクト モンド G(Project Mondo G)」を発表した。

 2023-24年秋冬ロンドン・ファッション・ウイーク期間中の2月20日に行われた「ジーニアス」のイベントでお披露目された「プロジェクト モンド G」は、制作期間1年以上を費やしたというアート作品。4つのタイヤやルーフ、サイド、バッグの車体を覆うのは、光沢感のあるシルバーのキルティング。ルーフ部分には、「モンクレール」のロゴ付きの巨大ジッパーを施している。総重量は2.5トン。

 メルセデス・ベンツ・グループのブリッタ・ゼーガー(Britta Seeger)取締役は、「われわれはメルセデスが持つDNAと人々の関心を引くデザインパートナーを掛け合わせ、“創造的な摩擦”を生み出す機会を探索している。理想のパートナーと取り組むことで、当社のデザイナーは自身の能力をさらに伸ばし、新たなアイデアや考えを学ぶことができる。会社としても、クリエイティブ面での視野を広げ、新たな領域の顧客にリーチできるだろう」と期待する。

 最近の取り組みとしては、昨年にデザイナーのヘロン・プレストン(Heron Preston)とコラボし、廃棄予定のエアバッグで製作したアパレルコレクションを発表した。これはメルセデスのエアバック特許取得50周年と、“Sクラス”へのエアバッグ搭載を記念して製作されたもので、メルセデスの安全試験施設で実施するテスト用のエアバッグを用いて3ルックをデザイン。また、デジタルのコレクションアイテムのクリエイションを手掛けるブランド「スーパープラスチック(SUPERPLASTIC)」や、「オフ-ホワイト ヴァージル アブロー(OFF-WHITE c/o VIRGIL ABLOH)」の創業者で、「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」の前メンズ アーティスティック・ディレクターの故ヴァージル・アブローらともコラボレーションしてきた。なお、メルセデスは、近日中に新たなパートナーとの協業を発表する予定だという。

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「メルセデス・ベンツ」Gクラスが「モンクレール」のジャケットを着用!? 「ジーニアス」で協業

 メルセデス・ベンツ(MERCEDES-BENZ)は、「モンクレール(MONCLER)」のコラボレーションプロジェクト「モンクレール ジーニアス(MONCLER GENIUS 以下、ジーニアス)」で、クロスカントリーSUVの“Gクラス”とコラボレーションした「プロジェクト モンド G(Project Mondo G)」を発表した。

 2023-24年秋冬ロンドン・ファッション・ウイーク期間中の2月20日に行われた「ジーニアス」のイベントでお披露目された「プロジェクト モンド G」は、制作期間1年以上を費やしたというアート作品。4つのタイヤやルーフ、サイド、バッグの車体を覆うのは、光沢感のあるシルバーのキルティング。ルーフ部分には、「モンクレール」のロゴ付きの巨大ジッパーを施している。総重量は2.5トン。

 メルセデス・ベンツ・グループのブリッタ・ゼーガー(Britta Seeger)取締役は、「われわれはメルセデスが持つDNAと人々の関心を引くデザインパートナーを掛け合わせ、“創造的な摩擦”を生み出す機会を探索している。理想のパートナーと取り組むことで、当社のデザイナーは自身の能力をさらに伸ばし、新たなアイデアや考えを学ぶことができる。会社としても、クリエイティブ面での視野を広げ、新たな領域の顧客にリーチできるだろう」と期待する。

 最近の取り組みとしては、昨年にデザイナーのヘロン・プレストン(Heron Preston)とコラボし、廃棄予定のエアバッグで製作したアパレルコレクションを発表した。これはメルセデスのエアバック特許取得50周年と、“Sクラス”へのエアバッグ搭載を記念して製作されたもので、メルセデスの安全試験施設で実施するテスト用のエアバッグを用いて3ルックをデザイン。また、デジタルのコレクションアイテムのクリエイションを手掛けるブランド「スーパープラスチック(SUPERPLASTIC)」や、「オフ-ホワイト ヴァージル アブロー(OFF-WHITE c/o VIRGIL ABLOH)」の創業者で、「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」の前メンズ アーティスティック・ディレクターの故ヴァージル・アブローらともコラボレーションしてきた。なお、メルセデスは、近日中に新たなパートナーとの協業を発表する予定だという。

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「ストーンアイランド」が神戸阪急でポップアップ カプセルコレクションを先行販売

 「ストーンアイランド(STONE ISLAND)」は3月1日~4月13日の期間、神戸阪急(新館1階)にポップアップストアをオープンする。

 同ストアでは、「1980年代のユースサブカルチャーに影響を受けた」という2023年春夏コレクションから“マリーナ”カプセルコレクションを先行販売する。また、限定カラーのスエットも用意する。

■「ストーンアイランド」神戸阪急ポップアップストア
日程:3月1日~4月13日
時間:10:00〜20:00
場所:神戸阪急新館1階
住所:兵庫県神戸市中央区小野柄通8-1-8

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「セルジュ・ルタンス」から“ラフィーユ ドゥ ベルラン”誕生10周年の限定品が登場 ルタンスのイラストがボトルに

 「セルジュ・ルタンス(Serge Lutens)」は3月21日、ベストセラーの“ラフィーユ ドゥ ベルラン / ベルリンの少女”誕生10周年を記念した限定品を発売する。ローズエッセンスとペッパーが香るこのフレグランスは、1920〜30年のドイツ・ベルリンの町を歩く束縛を受けることのない少女がイメージソース。ドイツの表現主義へのオマージュで、刺激的で激しい感情を内面に秘めたエレガンス、シックで屈託のないスタイルを表現している。限定ボトルにはルタンスによるイラストが描かれている。税込1万7710円(50mL)。

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ビームスが「ZEPETO」とタッグ開始、アプリ内の人気クリエイターとコラボ

 ビームスと韓国のネイバーZ(NAVER Z Corporation)は、メタバースアプリ「ゼペット(ZEPETO)」で初のタッグを組む。世界で4億人が参加するアジア最大規模のメタバースプラットフォームで、人気レーベルの「レイ ビームス」「ビームスハート」のアイテムを販売する。

 「レイ ビームス」では、実際に販売している人気アイテムを、人気クリエイターの「SASAKI」が「ゼペット」内のアイテムとして再現性高くアイテム化した。

 一方「ビームス ハート」は、51万フォロワーを抱え、日本一のフォロワー数を誇るクリエイター「jack」とコラボレーション、ドールボックスやサイドカーと一体化できる特殊アイテムを作り上げた。エフェクト付きのアイテムもあり、バーチャル空間だからこそ一層楽しめるアイテムに仕上げたという。

 「ゼペット」はアバターを軸にコミュニケーションなどを行える韓国発のメタバースアプリで、次世代SNSの本命アプリとも言われている。わずか1年で参加者が1億人以上増加するなど、世界で急速にユーザーを拡大している。

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海外出展者が戻った合同展「ニューエナジー」 「日本で売っていることはアジア市場でブランディングになる」

 合同展示会「ニューエナジー(NEW ENERGY)」が、2022年2月のキックオフ展以降、実質3回目となるトレードショーを、東京・新宿の新宿住友ビル三角広場で2月28日まで開いている。会期は25日からの4日間で、25、26日は有料チケット制(前売券1000円、当日券1200円)で消費者向けに開放。27、28日はバイヤー向けのビジネスデーとして運営している。海外からの出展も増え、来場者はまだ未集計ながら取材した27日の午後はまずまずの入り。アフターコロナの世界でファッション業界が再度動き出したことを印象付けた。

 出展ブランドは約280。「前回展から50ブランドほど増え、この場所ではこの出展数がほぼ上限」(広報担当者)という。前回展はほぼ国内出展者のみだったが、今展は海外から30弱のブランドが出展している点がポイント。例えば、台湾・台北から、「タイペイ イン スタイル(TAIPEI IN STYLE)」として若手のファッションやアクセサリーブランド8ブランドが合同出展しているほか、香港からも新進ブランドのキュレーションプラットフォーム「スマイルコード(SMILE CODE)」がファッションやうつわなど12ブランドを出展している。

 「(中国市場の影響力は年々強まっているが)引き続き、日本はアジアの中で感度が高いマーケット。日本の店で売っているブランドだということはアジア市場でブランディングになる」と、簡啓峰スマイルコードファウンダーは出展の狙いを話す。香港から各ブランドのデザイナーも来日している。前回展はデザイナーの来日は叶わなかったが、商品のみ出展しており、それが渋谷パルコでの催事や西武渋谷店の常設コーナー出店につながったという。

 オーストラリア・シドニーから出展していたのは、ハンドメードのラフィア雑貨ブランド「タノラ(TANORA)」。「シドニーにある、日本人オーナーが手掛ける日本製品のショップが好き。そのオーナーに『日本市場に商品を売るにはどうしたらいいか』と相談したところ、『ニューエナジー』を勧められた。輸入代理店を見つけたい」(ブランド担当者)というのが出展の経緯と狙いだ。「(日本より規模や影響力の大きなマーケットは他にもあるが)われわれの打ち出す、ハンドメードの価値が日本市場では認められるのではないかと思った」と続ける。
「ニューエナジー」は、ファッションECサイトの制作などを担うダイアモンドヘッド内のBlue Marbleが運営。Blue Marbleは合同展「ルームス(ROOMS)」出身のメンバーで構成されている。ファッションやビューティ、フードなどの出展者のほか、NFTを中心としたアーティストも出展している。

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ネンドが「ポケモンカードゲーム」のプレイ用キットをデザイン グローバルなプレイ環境の指標を作るねらい

 デザイン会社のネンド(nendo)は対戦型トレーディングカードゲーム、「ポケモンカードゲーム」のプレイ用キット“ポケモンカードゲーム クラシック”をデザインした。価格は税込3万5000円で、ネンドの公式オンラインストアでは3月10日23時59分まで抽選販売のエントリーを受け付けている。

 「ポケモンカードゲーム」は各国共通のルールのもとデザインされたカードのほかに、プレイ時には「プレイマット」や「ダメージカウンター(通称ダメカン)」といった周辺アイテムが必要だったが、これまではプレイヤーや国、地域によって多様なスタイルが存在していた。しかし、プレイヤー人口の増加や世界大会などの開催にともない、国際的な指標となるプレイ環境を整備する必要性が増してきていた。今回ネンドは、プレイ用キットのデザインと、カードの監修を行っており、プレイ用キットは公式となるもので、世界共通でも使えるデザインになっている。

 「ポケモンカードゲーム」開発者でクリーチャーズ、ポケモンの石原恒和代表は「プレイ環境の整備はチェスやバックギャモンに見られるような、グローバルでスタンダードな形式となる設定の商品を目指す第一歩を意味している。“ポケモンカードゲーム クラシック”は、グラフィックの表現を最小限に留めることで、よりスタンダードなデザインのプレイ用キットになることを目指した」とコメントしている。

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「リーバイス」のジーンズ150年の歴史 アメリカと共に繁栄し、世界中に支持されるまで

 リーバイ・ストラウス(Levi Strauss)社は、今から150年前の1873年、リベット付きのワークパンツを世に送り出し、後年、そのパンツは「ブルージーンズ」と呼ばれるようになった。つまり今年は、「リーバイス(LEVI’S)」がジーンズを生み出して150周年のアニバーサリー・イヤーだ。
 この150年の間、「リーバイス」はどんな歴史を歩み、世界中の、誰もが知っているブランドへと成長を遂げたのだろうか?ここでは世界の歴史、世界のファッション史、時代を彩ったオピニオンリーダーとの関係性などを踏まえながら、「リーバイス」の150周年の歴史を振り返る。

20〜30年代のインフルエンサー、
カウボーイを起用

 1920年代は、アメリカの爆発的な繁栄とともに「リーバイス」も世界的なブランドへと飛躍を遂げた時代だ。第一次世界大戦やスペイン風邪から解放されて自由を手に入れた20年代のアメリカの大衆文化は急速に広がり、ファッションの世界ではヨーロッパ由来の貴族的なドレスからアメリカで広がったミニ丈のワンピースなど、活動的なスタイルが台頭。同じくアクティブな「リーバイス」のジーンズは、新天地アメリカのシンボルとして、世界中で憧れの存在となった。
 その世界的な普及には、当時から革新的な広告や宣伝活動の影響も大きい。リーバイ・ストラウス社は当時、ブランドとジーンズを代表するアイコンとして、文学や映画の世界で人気を博すようになった人物であり、早くから「リーバイス」のファンだったカウボーイをチョイス。彼らが登場する広告を英語やスペイン語、ポルトガル語、中国語などの多言語で制作した。また、ジーンズ自体もアップデートを続けたほか、36年には競合との差別化も兼ねて「LEVI’S」の文字を縫い込んだ赤いタブを作成、右のバックポケットの左側に縫い付けている。
 40年代になると、世界は第二次世界大戦の影響を色濃く受けるようになる。アメリカ政府は、今もアイコニックなディテールの「アーキュエットステッチ(バックポケットの二重のアーチのステッチ)」は、「装飾であり、何の機能も満たさない」として取り除くよう通達。これに対してミシン職人はバックポケットにペイントを施してデザインを守った。日常生活に節約が求められた中で簡素化して世に送り出されたジーンズは、いかにデニムが世界中で大勢に愛されていたのか?と同時に、戦時下でも日常生活に欠かせない衣料品だったのかを物語っている。

70年代以降は、
カウンターカルチャーと接近

 戦後も、「リーバイス」のジーンズは社会と共に発展を続ける。「リーバイス」が本拠を置くサンフランシスコは、世界に先駆けて60年代にはカウンターカルチャーが台頭。多様性の尊重と音楽を中心とするカルチャーの台頭を印象づけた70年代のヒッピームーブメントでは、ジーンズは自由の象徴として若者の支持を集め、ますます飛躍した。
 若者の支持を集めたのは、「リーバイス」が当時から政治スキャンダルの問題点などを広告ビジュアルやアートコンテストなどで積極的に発信してきた影響も大きい。73年に発表した「リーバイス デニムアート コンテスト」は、リーバイスのジーンズやシャツに装飾を施し、その作品をスライドで送ってもらうというもの。同年の受賞作品の1つは、時の大統領が辞任するまでに至った政治スキャンダル、ウォーターゲート公聴会の問題点を炙り出したもので、世間に「リーバイス」のスタンスをアピールした。
 また81年には女性のための「リーバイス」“501”を発表。ジェームス・ディーン(James Dean)の遺作となった映画「ジャイアント」(56年)のワンシーンを再現したテレビCMは、「歴史上初めて」の女性の声とともに、彼女たちのための特別なカットのジーンズを発信し、大きな話題を呼んだ。91年には地元サンフランシスコのプライド・パレードで、リーバイ・ストラウス社のレズビアンとゲイによる従業員協会がダイバーシティを求めて街を闊歩(かっぽ)している。
 自由を欲する若者が意志を持ってブルージーンズを選ぶ姿は1989年11月、ベルリンの壁に集まったジーンズ姿の若者の姿で、多くの人の記憶に留まった。

パックからITまで、
世界中のオピニオンリーダーも支持

 「リーバイス」に魅了されているのは、若者だけに止まらない。世界各国、カルチャーからビジネスまで、老若男女幅広いオピニオンリーダーの支持も集めている。70年代以降の「リーバイス」のファンは、パンクロックの生みの親と言われるパティ・スミス(Patti Smith)から、アップルを創業したスティーブ・ジョブス(Steve Jobs)までさまざま。黒いタートルネックと共に「リーバイス」の“501”を愛したスティーブ・ジョブスは、ウエストの内側にサスペンダー用のボタンを自ら取り付けるほど、こだわりを持ってジーンズを楽しんでいた。
 20世紀最後の1999年には、「リーバイス」の“501”ジーンズは米「タイム(TIME)」誌が選ぶ「今世紀最高のファッション(The Best Fashion of the Century)」に選ばれ、ローリン・ヒル(Lauryn Hill)のカラフルな刺しゅう入りジーンズなどが、その快挙に花を添えた。
 2000年代に入ってもオピニオンリーダーとの強固な関係性は続き、スヌープドック(Snoop Dogg)などは「リーバイス」への思いを公言・体現。アルバム「プッシュ」では、特別にカスタマイズした「リーバイス」のトラッカージャケット姿で登場している。

150周年キャンペーンをスタート。
世界中の人の「リーバイス」物語を発信

 そんな「リーバイス」の、150周年を祝うキャンペーンのキックオフは、オピニオンリーダーのみならず、世界中のさまざまな人と「リーバイス」の物語にフォーカスするものだ。
「The Greatest Story Ever Worn(最高の物語をはこう)」という名のキャンペーンは、“序章”としてアメリカの女性映画監督メリナ・マッスーカス(Melina Matsoukas)がメガホンをとったショートフィルム「宝物のような貨物(The Greatest Story Ever Worn)」を公開。2作目の「フェアな取引(Fair Exchange)」は、家族の一員として愛されている牛と、「リーバイス」の“501”を交換した息子の物語だ。ジョージアの寒い冬を背景に、“501”というジーンズが何か大きな夢への道しるべであることを描いている。
 「The Greatest Story Ever Worn」は、“501”の150周年記念の始まりを意味している。ブランドは今年、世界各地でアニバーサリーイベントを開催、今後さらなるストーリーを共有する予定だ。

問い合わせ先
リーバイ・ストラウス ジャパン
0120-099-501

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「ボッテガ・ヴェネタ」がウェイボーの公式アカウントを2年ぶりに復活

 「ボッテガ・ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)」は、2021年2月に削除した中国版のツイッター、ウェイボー(微博、WEIBO)の公式アカウントを2年ぶりに復活させたことが明らかとなった。米「WWD」によれば、同ブランドは2月25日にミラノで発表した23-24年秋冬コレクションのティザー動画を、22日に投稿したという。

 「ボッテガ・ヴェネタ」は、21年1月にインスタグラムやツイッターの公式アカウントも削除している。当時、同ブランドを擁するケリング(KERING)のフランソワ・アンリ・ピノー(Francois Henri Pinault)会長兼最高経営責任者は、「異なる戦略を採用しただけで、SNSの世界から『ボッテガ・ヴェネタ』が消えるわけではない。SNS上での発信は、アンバサダーやファンに託すことにした」と説明。現在もこれらのアカウントは復活していないが、21年11月に新クリエイティブ・ディレクターに就任したマチュー・ブレイジー(Matthieu Blazy)は、ウェイボーに投稿されたものと同様の動画を、23日に自身のインスタグラムに投稿している。

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長谷川京子のランジェリー「エス バイ」が3月8日の国際女性デーに向けてミモザカラーのブラとショーツを発売

 長谷川京子が手掛けるランジェリーブランド「エス バイ(ESS BY)」は、3月8日の国際女性デーに合わせて、人気商品から新色を3月1日に発売する。ラインアップするのは、“カーヴィング ライン ブラ”と“カーヴィング ライン ショーツ”の新色で、カラーは国際女性デーのシンボルフラワーであるミモザの花をイメージした“ミモザ”だ。価格はブラが9240円(税込、以下同)で、ショーツが2640円。ブランドの公式オンラインストアで取り扱う。さらに、新色の発売に合わせて12日まで、初回購入の人のみ商品購入時の配送料が無料になるキャンペーンを実施するほか、8〜14日の期間、ジェイアール名古屋タカシマヤでポップアップストアを開催する。

 “カーヴィング ライン ブラ”は、バストをすっきりと見せながらも安心感のある4分の3カップブラ。カップに沿った特徴的な曲線がバストの丸みを潰さず整え、女性らしい色気を演出する。“カーヴィング ライン ショーツ”は、ウエスト位置を高めに設定したヘルシーなブラジリアン・タンガで、深い履き口が脚を長く、ヒップを美しく見せる。

 「エス バイ」は、慈愛をフィロソフィーとして、女性一人ひとりが自身を解き放ち、自由に自分を愛せるようになってほしいという思いから生まれたブランドだ。今回は、“女性のエンパワーメントとジェンダー平等”という国際女性デーの理念に賛同し、新色「Mimosa」を発表するに至った。

 毎年3月8日の国際女性デーは、女性の権利を守り、よりグローバルな活躍を支援するために生まれた記念日。イタリアでは、女性に感謝の気持ちを込めてミモザの花を送る習慣があり、現在では世界中に広がりつつある。

■「エス バイ」ポップアップ ストア
会期:3月8〜14日
場所:ジェイアール名古屋タカシマヤ 4F ランジェリー&リラクシング
住所:愛知県名古屋市中村区名駅一丁目1番4号

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「無印良品」が吸水ショーツなど「女性の悩みに寄り添うインナー」発売 不振の衣料品で改革継続中

 良品計画の「無印良品」は3月3日、「女性の悩みに寄り添うインナー」として、「吸水サニタリーショーツ」「左右差を調節するブラジャー」を全国の店舗とECで販売する。インナーウエアは「無印良品」が、“くらしの基本”として衣料品の中で靴下などと共に強化しているアイテム。吸水ショーツをはじめとしたフェムケア市場はここ数年注目度を高めており、フェムテック領域を専門とするスタートアップ企業から大手衣料品SPAまで参入が進んでいる。

 「吸水サニタリーショーツ」はクロッチ部分を4層構造にし、吸水パッドを取りつけている。アウターに響きにくいシームレスショーツ(吸水量約20ミリリットル、サイズXS〜XXL、税込2990円)、再生繊維のリヨセルを主に使ったショーツ(同 35ミリリットル、サイズXS〜XXL、1990円)と、フロントにナプキンなどを収容できるポケットつきのティーン向けショーツ(吸水量15ミリリットル、サイズ140・150、1990円)の3型がある。

 「左右差を調節するブラジャー」は、アンダー部分を2枚重ねにし、バストを左右別々で支えるクロス構造を採用。それにより、バストの左右差で片方のカップに浮きが出たり、ストラップがずれたりといったストレスを軽減する。サイズはA65〜G85をカバーする展開になっている。肌に当たるカップ裏側は綿100%。

 競合企業では、ファーストリテイリングの「ジーユー(GU)」が2021年3月に、「ユニクロ(UNIQLO)」が21年9月に吸水ショーツを発売して話題になった。「無印良品」は不振が続く衣料品で22年秋から刷新を本格化。定番品のシルエットや素材、機能の見直しを進めており、ウィメンズのインナーやルームウエアについても、23年春夏商品では柔らかなパステルカラーや体のラインをきれいに見せるリブ素材などを採用している。

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「ユニクロ」キッズが国立科学博物館とコラボ 剥製や骨格標本をプリントした研究者監修の“学べる”Tシャツ

 「ユニクロ(UNIQLO)」は東京・上野にある国立科学博物館とコラボレーションし、3月13日にキッズTシャツを発売する。

 “科博”と呼ばれ、子どもにも人気の国立科学博物館。同館のシンボルであるシロナガスクジラの実物大模型やフタバスズキリュウの骨格標本、全長2メートルを超えるホッキョクグマやライオンなどの剥製をTシャツにデザインした。製作の監修には同館の研究者が加わり、恐竜や生き物の名前やちょっとした知識もプリントされており、“学べる”Tシャツになっている。デザインは4種類で、価格は各990円。サイズは100〜160センチ(100センチはオンラインストアのみ)。

 「ユニクロ」キッズはこれまでにも、アメリカのスミソニアン国立自然史博物館や福井県立恐竜博物館とのコラボTシャツを手掛けてきた。

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美容クリエイター水越みさとが厳選 春夏の新作ベースメイクアイテム【新製品レコメンド】

 本連載は美容業界で活躍する識者をゲストに招き、注目の新製品を紹介する。今月は美容クリエイターとして活躍する水越みさとが春夏の新作ベースメイクアイテムをピックアップ。

春夏は多機能なベースアイテムが続々登場
スキンケアのような使用感とカバーを両立

 2023年春夏の新作コスメは透明感のある肌をかなえるベースメイクアイテムが続々登場。みずみずしい使用感でスキンケアのように使えるが、カバー力も兼ね備えたものが各ブランドから発売される。質感はやや艶を残すような仕上がりのアイテムが多い印象だ。「ローラ メルシエ(LAURA MERCIER)」からは、人気のクッションファンデーションのトーンアップタイプが、「ジルスチュアート(JILL STUART)」の“イルミネイティング セラムプライマー”がパワーアップしたセミマットタイプが発売されるなど、コスメ好きとして期待大で目が離せないラインナップだ。紫外線が強まり、空調による乾燥対策も必要となるこれからの季節、新しいコスメを楽しみながら自身の肌と向き合ってほしい。

3月1日発売
エトヴォス(ETVOS)

 まるで美しい素肌のような艶感と透明感を生み出す軽やかなつけ心地のリキッドファンデーション。美容液のような高保湿処方と保護ベールで肌の潤いをキープする。光を拡散させるカラーパールコンプレックスにより薄膜でありながら、くすみ、すみ、くま、小ジワまでカバーし、敏感肌にもやさしい低刺激処方をかなえる。

3月15日発売
ローラメルシエ(LAURA MERCIER)

 ファンデーションを塗っていないかのような素肌のような仕上がりとカバー力を理想的なバランスで実現した人気クッションファンデ“フローレス ルミエール ラディアンス パーフェクティング クッション”にトーンアップタイプが新登場。肌なじみのいいローズピンクピグメントがみずみずしい艶と血色感のある肌を作る。さらに、プロテクト成分配合で紫外線や花粉、空気中の微粒子などの環境ストレスからも肌を守る。

 大人気クッションファンデーションに待望のトーンアップタイプが登場。中央にピンクベースのピグメントが足されたことで肌に透明感と血色感を演出できる。艶肌が好きで、厚塗り感のないカバー力を求めている人はぜひ使ってみてほしい。(水越みさと)

3月3日発売
アディクション(ADDICTION)

 メイクの上からでも手軽に重ね付けできるクッションタイプの日焼け止め。SPF45 PA+++で紫外線から肌を守りながら、美容成分90%配合、10種のオーガニック植物由来成分配合で肌の潤いもキープする。カラーはノンパールの“001 Translucent”、ブルーパールで透明感を与える“002 Rosy Lavender”、レッドパールで血色感を与える“003 Fresh Apricot”をラインアップ。

 UVケアはもちろんプライマーとしても使用できるクッションタイプの日焼け止め。メイクの上からも使えて日中の紫外線対策にも大活躍。90%美容液配合で潤い補給もできるのがうれしいポイントだ。ポーチに入れておくのもおすすめ。(水越みさと)

3月3日発売
RMK

 水系の成分を約70%配合したみずみずしい使用感と、肌を潤いで包みスキンケア直後のようなフレッシュな艶肌をキープする新ファンデーション。水が弾けるように肌に伸び広がり、肌に密着して水分の拡散を防ぎ艶やかな色付きをかなえる。人気フェイスマスク“RMK ファーストセンス フェイスマスク” との共通成分であるセイヨウナシ果汁発酵エキスやセージ葉エキスなどの潤い成分も配合し潤い力を高めたほか、皮脂吸着パウダーを配合しメイク崩れやべたつきを防いでマスクへの色移り軽減も実現した。

3月21日発売
クレ・ド・ポー ボーテ(CLE DE PEAU BEAUTE)

 スキンケア発想で生まれた独自の高保湿処方で潤いに満ちた華やかで完璧な艶肌を実現するクッションファンデーション。従来のゲル基剤を進化させ、弾力性、密着性を高めることで肌の動きに合わせて基剤の伸縮性が高まり肌への密着力が向上した。つけるたび肌に潤いを与え、みずみずしい仕上がりが長時間持続する。

 既存の人気アイテム“タンクッションエクラ”よりもさらに高保湿のクッションファンデーションが登場。「クレ・ド・ポー ボーテ」のベースアイテムは時間が経っても肌が疲れにくくきれいな状態をキープしてくれるので、大人のベースメイクにぴったりだ。(水越みさと)

3月3日発売
ジルスチュアート(JILL STUART)

 スキンケアのようなみずみずしい使用感はそのままに、気になる毛穴や凹凸をカバーし、素肌感のある肌へと導く美容液化粧下地。グロウダイヤモンドパウダーが肌を明るく仕上げ、リフレクトブラー成分が光でぼかしながら毛穴をカバーする。

3月1日発売
ボビイ ブラウン(BOBBI BROWN)

 ブランドのヒーロー製品である “インテンシブ セラム ファンデーション”のために開発した同製品は、プライマーやファンデーションの艶感を損なうことなく、肌表面を滑らかに整え透明感のある肌を演出する。ファンデーションとの共通成分である、和漢生薬の冬虫夏草(保湿成分フユムシナツクサタケエキス)を配合し、パウダーながら “粉雪”のようにしっとりとクリーミーな質感で、肌に溶け込むような感触が特徴だ。

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3月開業の「東京ミッドタウン八重洲」にジャパンブランドが集結 「HOSOO」も東京初出店

 三井不動産が東京駅八重洲口東側エリアで再開発を進めてきた「東京ミッドタウン八重洲」が3月10日、グランドオープンする。施設コンセプトは「ジャパン・プレゼンテーション・フィールド〜日本の夢が集う街。世界の夢に育つ街〜」。日本ブランドにこだわって集積した商業ゾーンには、京都西陣織の老舗、HOSOOが展開するオリジナルブランド「HOSOO(ホソオ)」が東京初出店する。開発の狙いや見所について、東京ミッドタウン八重洲の開発担当者である三井不動産の安田嵩央・商業施設本部アーバン事業部事業推進グループ主事と、HOSOOの細尾真孝社長に聞いた。

才能の掛け算やコラボレーションで、
ジャパンバリューを発信する

WWD:東京ミッドタウンのコンセプトと、3施設目が八重洲になった理由は。

安田嵩央・商業施設本部アーバン事業部事業推進グループ主事(以下、安田):東京ミッドタウンのコンセプトは、「『ジャパンバリュー』を世界に発信し続ける街」だ。2007年に最初に開業した東京ミッドタウン(六本木)では上質な日常を提供し、東京ミッドタウン日比谷(18年開業)では新しい感動体験を提供できるエンタメの街を作った。では、なぜ3施設目が八重洲かというと、日本の玄関口であり、交通量もエネルギーも抜きん出た場所だからだ。ジャパンバリューとは、いろんな才能の掛け算で出てきたものを発信する意味でもあり、コラボレーションで価値を作って多くの人に届けられる情報発信力が高いエリアが八重洲だった。多様な人が参画するプラットフォームとして、類を見ない多彩な要素で構成するミクストユース(複合)型の再開発事業となっている。

WWD:八重洲はビジネスエリアのイメージが強い。

安田:東京駅周辺では2000年代に丸の内、10年代に京橋と銀座で開発が進んだが、20年代に最も大きな変貌を遂げるのが八重洲だ。28年までに東京駅八重洲口駅前3街区が誕生する。これまで交通の結節点というイメージが強かった八重洲が、東京ミッドタウン八重洲をきっかけに“滞在する街”へと変わるわけだ。小学校やブルガリホテルも入居し、街への参画者は多様になるだろう。今回商業ゾーンに出店する57店舗は、八重洲のエリア価値を高めてくれるパートナーで、それぞれがどう交流できるかも重要になる。

WWD:日本ブランドを集積した商業ゾーンのコンセプトと狙いは?

安田:八重洲の強みは、情報発信力の高さとトラフィックの多さのほかにも、多様な人々が街作りに参画でき、才能の掛け算がしやすく、コラボレーションの可能性があるところだ。世界中から人、モノ、コトが集まり、新しい体験価値ができる街。それが八重洲の新しい個性にもなる。地下1〜地上3階の商業ゾーンも、日本のいいものを集め、交わらせ、未来志向の新たな価値を世界に発信していくのがコンセプト。八重洲からの発信がいい磁力になると思う。

日本の玄関口で、
日本の工芸の現状を変える
きっかけを作りたい

WWD:では、大変貌を遂げようとする八重洲エリアに「HOSOO」の出店を決断した経緯と理由は?

細尾真孝社長(以下、細尾):4年前、八重洲の街をどんなふうに変えていくべきかというコンセプト構想に関する相談を安田さんから受けた。八重洲はオフィス街の印象しかなかったが、江戸時代は職人の街で、人が集まり、文化が行き交うハブだった。日本の美意識を展開するうえでは、いい意味で色がついていないので最適な場所なのではと考えた。

安田:工芸は自分とは縁遠いものだと思っていたが、実は日常に根付いているものが多く、実際に西陣織や朝日焼の職人の技を直に見せていただいてすごい熱量を感じた。クラフトマンシップは、体感するとものすごい感動体験がある。

細尾:出店の話がある前に、館全体のエントランスゲートについての相談があり、当社が初めて開発した外壁技術が採用されることになった。最初は驚いたが、過去の素晴らしい価値観が現代的にブラッシュアップされていく時代に突入するという感覚があったので、これまでに培ったものでチャレンジしようと決断した。その後、施設のコンセプト構想やエントランスゲートだけでなくHOSOOとして「HOSOO TOKYO」の名前を冠して出店することになったのだが、出店にあたっては、この場でないと絶対できないものを作っていこうと思った。日本文化の中には素晴らしいものが脈々と根付いているが、まだ最大化できていない。日本の玄関口である八重洲で多くの方にメッセージを発信し続けることで、そんな状況を変えるきっかけになるのではと。1社でやるよりも同じ思いを持った三井不動産と連合してやることでより強い力になると思った。

安田:東京ミッドタウンブランドらしいラグジュアリー感は、八重洲でも大事にしたいと考えている。ラグジュアリーという言葉には、ものの本質に触れたり、丁寧に生きることを通して心の豊かさを上げてくれる体験といった意味合いもあると思う。それをここで掘り起こしていくわけだが、同じ船に乗って同じ方向性でフィロソフィーを共有し、具現化していける方々と成長していくことが大事だと思う。

過去を振り返り、
現代的な形で未来につなげていく、
「HOSOO」のものづくり

WWD:「HOSOO TOKYO」のコンセプトとラインアップは?

細尾:一つは工芸建築だ。さまざまな技術を持った職人の協業で店舗を作る方法を採用した。床は京都の左官職人が独特の技法で作っていて、4mの柱のアートウォールは京都の表具師が数カ月かけて工房で作った。ここがかなり挑戦的なところだ。店舗でショッピングされる方だけでなく、前を通行される方にもインスピレーションや豊かさを与えられるよう、できる限りの力を結集した。商品は、「HOSOO」のテキスタイルを使ったコレクションとアクセサリーに加え、今回オープンに合わせて作った寝具とパジャマも販売する。開発に5年かけた着心地のいいシルクで、平安時代の染色技法で染めた。ニホンムラサキという絶滅危惧種の植物の根で染めるのだが、出雲の農家が伊勢神宮の式年遷宮用に栽培されているのみで数が不足している。そこで、HOSOOは古代染色研究所を立ち上げ、ニホンムラサキを自家栽培するための植物農園を京都の丹波に開設し、栽培に成功した。農園の隣には古代染色工房を設け、手染めしている。「HOSOO TOKYO」には、このニホンムラサキを使った染めたてのパジャマが並ぶ。自然染色の生地はほぼ触れる機会がないので、商品として販売することでいいものを長く使い続けることの大切さも伝えていきたい。店内の接客では、パジャマの染め直しのサービスも提供していく。また、テキスタイルセラーに展示した200種類の「HOSOO」コレクションから選べるアートピースのオーダーも可能。素材の良さを最大限引き出しながらお客さまに合わせて提案していきたい。

WWD:ターゲット層に向けてのメッセージは。

細尾:時代が大きく変わるタイミングなので、より本質的な価値を伝えていきたい。過去を振り返った分だけ未来のことも考えられる。何千年もの歴史がある工芸品には、振り返られる振り幅がある。だから、その中からいいものを引っ張り出し、現代的な形で未来に展開していく。サステナブルな観点からも、お直しして価値を高めながら受け継いでいく考え方を伝えていきたいし、そういう仲間も増やしたい。

安田:「HOSOO」の強みは、工芸や西陣織を常にアップデートし続けている点だと思う。古代染色についても、過去を研究して残していくべき技術を使い、協業先とのコラボで新たにプロダクト化されている。そこが、東京ミッドタウンのコンセプトであるジャパンバリューの発信とも共通する。商業施設は、リアルでモノや空間に触れて感じることができるので、リアル価値を上げてくれる存在だ。東京ミッドタウン八重洲に来れば、知らなかったものにも出合えるし、体験もできる。

日本初進出の「ブルガリホテル」や
小学校の新校舎、バスターミナルも入る
大規模複合ビル

 JR東京駅と直結する、地上45階建ての「東京ミッドタウン八重洲」は、オフィスフロア(7〜38階)と商業ゾーンに加え、日本初進出の「ブルガリホテル 東京」(40〜45階)(2023年4月開業予定)や国内最大級の高速バスターミナル「バスターミナル東京八重洲」(地下2階)(2022年9月開業済み)があるほか、再開発区内にあった小学校の新校舎(1〜4階)やビジネス交流施設(4・5階)など多彩な要素で構成される大規模複合ビルだ。地下1〜地上3階の商業ゾーンには、「HOSOO」「CFCL」「TOKYO UNITE」など初出店6店舗、東京初出店11店舗を含む注目のジャパンブランド57店舗が集結。2階の公共スペース「ヤエスパブリック」は、立ち飲みスポットと物販・休憩エリア、裏路地からなり、八重洲を行き交う全ての人がふらりと立ち寄れる場所を目指している。

TEXT:HATSUYO HASHINAGA
問い合わせ先
三井不動産 広報部
03-3246-3155

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「サステナブルコスメアワード2022」ゴールド賞に井浦新夫妻の「クルヒ」 高校生が作るリップバームが新部門で受賞

 環境省森里川海アンバサダーメンバーを中心に立ち上げたマザーアースは2月27日、“人にも地球にもやさしいコスメ”を表彰する「サステナブルコスメアワード(SUSTAINABLE COSMETIC AWARD)2022」の表彰式を合同展示会「ニューエナジートーキョー(NEW ENERGY TOKYO)」で行った。ゴールド賞には、俳優の井浦新夫妻が手掛けるヘアケアブランド「クルヒ(KURUHI)」の“ボタニカル石けんシャンプー”と“ボタニカルトリートメント”が選ばれた。ゴールド賞に2品選ばれるのは初。

 3回目となる今回は、メディアや環境に関する専門家に加え、環境活動を行う高校生まで15人が審査員を務めた。また、「審査員賞ニューフェイス部門」と、3回以上審査員賞以上を受賞したコスメに与えられる「殿堂入り」を新設した。

 ゴールド賞に選ばれた「クルヒ(KURUHI)」の2品は、審査員から「原料調達から廃棄まで、徹底して持続可能な社会に向けた取り組みが実施されている」と評価された。登壇した井浦氏は、「家内と2人で徹底的に(こだわって)作ったが、鹿児島・大隅町のボタニカルファクトリーと出会い、モノとして形が生まれた。この場を借りて感謝したい」とコメント。岸紅子審査員長は「これまでのシャンプー・コンディショーにはない香りを感じた。かわいらしい香りを天然成分で調合するという、いい意味で“型破り”な香りだった」と伝えると、井浦氏は「俳優として役に合わせた香りを作って演じていたので、これまでの経験を最大限に生かして調合した。今回の香りは、デザートのような森の中にいるような景色をイメージした。真面目なモノを作るのは当たり前、使って楽しいと感じられるような香りやバッケージを目指した」と述べた。

 シルバー賞は「ファーメンステーション(FERMENSTATION)」の“お米でできたハンドプレー”、ブロンズ賞は「琉白」の“月桃バランスローションS”、「ドゥーオーガニック(DO ORGANIC)」の“ドゥーオーガニック クレンジング ミルク”、「リコピュア(LYCOPURE)」の“セラム#1”の3品が受賞した。

 「審査員賞ニューフェイス部門」には、聖徳大学附属取手聖徳女子高等学校の生徒が作った“ひまわリップ保湿リップバーム”が選ばれた。同商品は、取手市の遊休農地を使用して育てたひまわりを使い、クラウドファンディングを通じて商品化。3月初旬には、取手市ふるさと納税返礼品として販売を開始する予定だ。
 
 「殿堂入り」を果たしたのは、ビオスタイルが展開する「ネモハモ(NEMOHAMO)」の“ブライトニングローション(本体/詰替)”。牧田康平ビオスタイル ビューティ事業部部長は、「名誉ある賞は社員が地道に行ってきた結果。この賞を糧に、日々の仕事に真摯に取り組んでいきたい」とコメントした。
 
 小原壮太郎事務局長は、「スペシャリストな審査員も、(ニューエナジートーキョーの)来場者も、使っていただく人も全員仲間で、同士だ。チームで輪を広げて“未来世代”につなげる、楽しくワクワクするような社会に変えていけたら」と、最後にアントニ猪木の名フレーズ「1、2、3、ダー!」を叫び、会場を沸かした。なお、2023年度のアワードは、環境省の元事務次官、中井徳太郎氏が審査員として参加する予定。アワード自体は、SDGsが掲げたゴールの2030年で終了する。

 ファッションECサイト制作などを担うダイアモンドヘッド内のBlue Marble(ブルーマーブル)が手掛ける「ニューエナジートーキョー」は、アッシュ・ペー・フランスで合同展「ルームス」を手掛けていたチームが主宰。今回の開催は、昨年2月に開催したキックオフ展から3回目となる。次回は、9月7〜10日に新宿住友ビル三角広場で開催する。

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米国有力VCも出資、急成長中のZ世代ブランド「CIDER」、創業者が語る「シン・勝利の方程式」

 店舗を持たず、ネット通販と越境EC、低価格を武器に世界中で急速に売り上げを伸ばしている、と聞けば中国発の「シーイン(SHEIN)」を思い出す人も少なくないだろう。だが、いま同様のビジネスで急成長する企業が増えている。香港発の「サイダー(CIDER)」もその一つだ。

 売り上げなどは未公表だが、リアル店舗を持たないアパレルのD2Cブランドとして、出資者にはウェブスリー(WEB3.0)でよく知られた名門ベンチャーキャピタルのアンドリーセン・ホロウィッツ(以下、a16z) を筆頭に有力VCが名を連ね、すでに1億4000万ドル(約187億円)を集め、設立3年目にしてすでにユニコーン(企業評価額が10億ドル以上の新興企業のこと)に達している。日本の現地法人も昨年8月に設立し、日本での本格的なビジネスもスタートした。

ユー・オペル/サイダー共同創業者兼CMO

PROFILE:カリフォルニア大学バークレー校を卒業後、ウーバーやサンフランシスコ発のアパレルD2Cブランド「ドールズキル(Dolls Kill)」のプロダクトマネージャー、セレクトショップ「トトカイヨ(Totokaelo」の販売員を経て、20年8月にサイダーを設立。現在はシンガポールとLAの2拠点生活

 「サイダー」は、顧客同様にまだかなり若いブランドだ。設立は2020年8月のコロナ禍の真っ最中で、カリフォルニア大学バークレー校を卒業後、ウーバーやサンフランシスコ発のアパレルD2Cブランド「ドールズキル(Dolls Kill)」でキャリアを積んだユー・オペル共同創業者兼CMOが、コロンビア大学を経てブールーミングデールズなどで経験を積んだフェンコ・リン(Fenco Lin)とともに創業した。

 「クローゼットのハッピーアワー」を掲げる同ブランドは、Z世代をターゲットにしていて、「ジョイ(JOY)」「ソーシャルファースト」「スマートファッション」の3つを柱にしている。価格帯は2ドル〜80ドルで、常時1万〜2万アイテム、毎週500点以上の新商品をリリースしている。「サイダー」の掲げる「スマートファッション」とは具体的に何を指しているのか?ユー・オペル=サイダー共同創業者兼CMOは「わかりやすく言えば、大量生産ではなく少量生産で、顧客の求める商品だけを作ること。データサイエンティストを社内に抱えており、顧客の声を迅速に商品開発や生産にフィードバックし、顧客一人ひとりに"パーソナライズ”しています」と答える。ただ、「パーソナライズ」とは、いわゆるサイトを顧客最適化して表示しているということではさそうだ。「いずれはそうなるかもしれないが、現時点ではそうではない。ただ、現時点でもリコメンド機能などはパーソナライズしていたり、他にもムードで選べたり、などサイトでは顧客に寄り添った商品開発とリコメンド、表示機能を搭載している。ローカライズも重視しており、国・地域によってサイトの見せ方は変えている」。

 「サイダー」も130カ国に出荷しているが、「シーイン」と同じく米国発をうたっている。こちらは中華圏にルーツを持つ女性2人が起業しているものの、名実ともにLAが本拠地になる。a16zを筆頭に、DSTグローバル、IDGキャピタルら有力VCが出資し、確かに米国発のスタートアップ企業の色合いが強い。ただ、生産は中国とベトナムで、特に世界最大の繊維卸売り市場である広州が中心になっている。創業者の一人であるフェンコ・リン氏も中国とLAの2拠点生活となっている。システムを工場と直結しているあたりは、ライバルの「シーイン」と同様だ。「システムが工場側と直結していて密接なコミュニケーションができるようになっている。工場の数は公開していない」とオペルCMO。サイト内の価格表示は、基本は関税や消費税など加算していない無税表示であり、こちらも「シーイン」と同様に越境ECモデルだが、各地にディストリビューションセンター(DC倉庫)を有しており、一部のアイテムはローカル配送にするなど、出荷のスピードを重視している。

 日本では昨年8月に現地法人である日本喜得を東京・杉並区に立ち上げた。「公式のインスタグラムアカウント(@shopcider_jp)を立ち上げ、多彩なインスタグラマーとコラボレーションしたキャンペーンもスタートしている。今後はデジタル広告もスタートする予定だし、今年中には東京や大阪でのポップアップイベントも実施したい」とオペルCMO。

 「シーイン」と「サイダー」の台頭は、ITのSEO(情報最適化)技術と低価格、越境ECの組み合わせたビジネスモデルが、ファッション・ビジネスの次世代の勝ちパターンになりつつあることを示している。「サイダー」は、日本でも急成長を勝ち取ることができるか。

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「アトモス」が「エア マックス デイ」に向けてポップアップ開催 スニーカーの販売も

 スニーカーショップの「アトモス(ATMOS)」は、3月26日の“エア マックス 1(AIR MAX 1)”の誕生日「エア マックス デイ(AIR MAX DAY)」を記念したポップアップストアをアトモス千駄ヶ谷で3月4〜26日に開催する。

 ポップアップでは、“エア マックス 1”が誕⽣した1980年代当時のスニーカーヘッズの部屋を再現するほか、“エア マックス 1”の販売、過去の名作アーカイブの展示を行う。ノベルティーの配布やコラボレーターを招聘したアパレルカスタマイズといった企画も実施する。

 「アトモス」はポップアップ開催にあたり、“HAPPY BIRTHDAY TO AIR MAX 1”と題したスペシャルサイトを公開。“エア マックス 1”の歴史を紐解くとともに、「エア マックス デイ」の前後にリリースされる5モデルにもフォーカスする。

■AIR MAX 1 “MAXXED OUT” POP UP
会期:3⽉4〜26⽇
営業時間:11:00〜19:00
場所:atmos 千駄ヶ⾕
住所:東京都渋⾕区千駄ヶ⾕3-16-9

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「フェガラモ」「ドルチェ&ガッバーナ」で“セクシー”再考、これぞモード!な「ボッテガ・ヴェネタ」【2023-24年秋冬ミラノコレ取材24時Vol.5】

 2023-24年秋冬ミラノコレクション4日目は最高気温が7度まで突然下がって冬に逆戻り。なんでこんなに詰め込むのだ、とボヤきたくなる分刻みのショー&イベントのスケジュールを見て気が付きました、今日は土曜日。週末だからパーティがこんなに多いのですね!おいしいものとおしゃべりと音楽とアートに彩られた豊かな人生を楽しむイタリア流には逆らわず、プロセッコを片手に頑張ります。イタリアにいると常に考えされるのが“フェミニニティ”や“セクシー”といった言葉。その定義が転換期にあることを痛感した一日となりました。

9:30 「フェラーリ」

 高級車「フェラーリ(FERRARI)」が、“ブランド多様化プロジェクト”の一環としてファッションショーを本格的に開くようになって3年目。会場周辺に顧客のファラーリ集結!を期待するも、そうではなく粛々とショーが開かれました(そうならいいのに!)。クリエイティブ・ディレクターのロッコ・イアンノーネ(Rocco Iannone)がフォーカスしたのは“動きの中の美”とのことで、シャープなカッティングやスピードを感じさせる赤の色使いなどが取り入れられています。

 リサイクルタイヤから作られた厚手のサテン使いなどサステナビリティにも配慮。コンセプトは明快ですが、硬質な工業デザインである車と、軟質なファッションデザインの美の融合は中々難しそう、というのが正直な感想です。

10:30「エルマンノ・シェルビーノ」

 今季は多くのブランドがランジェリースタイルなどを通してセンシュアリティー、女性の官能的な一面を表現していますが、これは「エルマンノ シェルヴィーノ(ERMANNO SCERVINO)」の得意分野と言えるでしょう。創設以来コンセプトに据えている“スポーツクチュール”は、まさにトレンドと合致し新鮮に映ります。煌びやかなドレスで目に付いたのは、動きを制限することのないよう計算された裾の部分。モデルのウォーキングに合わせて足元まで美しく輝きを放ちます。華やかなドレスを日常的に着る女性を思って作られた気配りが伝わってきます。

11:30「フェラガモ」

 ミラノコレ取材歴15年以上のベテラン記者は「フェラガモ(FERRAGAMO)」のショーを見終わって正直戸惑いました。「これがフェラガモなの?」。27歳の英国人デザイナー、マクシミリアン・デイヴィス(Maximilian Davis)による2シーズン目の今季は、一言言えばシャープで若々しい。上質感は伝わりますが、その上質はリボン“ヴァラ(VARA)”に象徴させるクラシックで安心感のあるこれまでの「フェラガモ」とは異なります。今季は創業者サルヴァトーレ・ フェラガモが1950 年代を通じて仕事をしたハリウッドスターたちのワードローブから着想を得たとのことですが、銀幕スターのグラマラスがかなり現代的に解釈されています。

 フィービー・ファイロ(Phoebe Philo)を「セリーヌ(CELINE)」に抜擢するなど、クリエイターの目利きであるマルコ・ゴベッティ(Marco Gobbetti)CEOが選んだ逸材とのことで期待をしていたけれど、簡単には消化できません。と、前置きしつつ恐縮ですが、この話はとても長くなるので、後日別記事でしっかり掘り下げたいと思います。結論を少しだけお伝えすると、ショーを見て感じた違和感は展示会で商品を見てしっかり解消し好印象となりました。ポイントは“Z世代にとってのフェミニニティ”です。ここには未来がありそうです。

12:30「ジミー チュウ」

 「フェラガモ」のショーの後は、「ジミー チュウ(JIMMY CHOO)」の展示会に駆け込みました。“ボン ボン バケット”のシリーズは、スタッズ付きのベルトが巻かれていたり、エンジニアブーツのトーの部分にもスタッズが散りばめられていたりしてこちらもパンクなムードでした。

13:00「ドルチェ&ガッバーナ」

 会場にはキム・カーダシアン(Kim Kardashian)が姿を見せてカオスに。我々も追いかけましたが、ガードが固くて半径2メートル以内に近づくことができませんでした。
そしてショーに登場したのはまさにキムがすべてお買い上げしそうな、カーヴィなドレスやパンツスーツです。レース、サテン、シフォン、ゴールド、黒、白、コルセット、レースアップ、タキシード。以上!実に潔いです。

 肌を露出し、女性の身体のラインを誇張するスタイルのオンパレードで、ジェンダーレスなぞどこ吹く風。女性であること、女性らしい体を持つ自分自身を誇らしく見せつけます。キムというミューズを得たことで、「ドルチェ&ガッバーナ(DOLCE&GABBANA)」は本来の強さを取り戻した、そんな風に見えます。「ドルチェ&ガッバーナ」はこれでいいし、これがいい。ランウエイの入り口で逆光の中に浮かび上がった、モデルの身体と服が一体になったシルエットがとても美しかったです。

15:00「MSGM」

 「ミラノ」には、色やプリントに特徴があるブランドがたくさんありますが、「MSGM」もそのひとつ。アイコニックな柄やマークを持つことなく、色の組み合わせや扱い方だけで「MSGMっぽい」となるところがデザイナーのマッシモ・ジョルジェッティ(Massimo Giorgetti)の才能です。そしてフロントローに座るインフルエンサーたちがその色を実に自由に、楽し気に着こなしており、ショー空間はデザイナーとインフルエンサーの対話の場のようでした。

 今季のキーワードは「幻影」。ルックを順番に見るとわかるのですが、深い黒に始まり石のようなグレー、雪のような白、エメラルドグリーン、パープル、ピンク、イエロー、そしてオレンジと。夜に始まり、朝、夕方へと時間を進めるような展開です。モコモコのフェクファー、ゆるいカーゴパンツ、スリットドレスなどがキーアイテムに。

16:00「バリー」

 「バリー(BALLY)」は、ルイージ・ビラセノール(Rhuigi Villasenor)クリエイティブ・ディレクターによる2シーズン目のコレクションを発表しました。会場はレオナルド・ダ・ヴィンチの自宅のガーデンハウス。ここで「最後の晩餐」が描かれたそうです。ショーはマイク・ディーンのDJパフォーマンスをBGMに、真っ赤なレザーのロングコートとサイハイブーツでスタート。首元にスカーフを巻くスタイリングが特徴的です。胸元が大きく開いたミニドレスや総レースのキャミソールドレスなど、ビラセノールのセンシュアルにはどこか反骨精神を感じます。大きなボストンバッグもトレンドの予感。

17:00「ミッソーニ」

 フィリッポ・グラツィオーリ(Filippo Grazioli)=クリエイティブ・ディレクターが手掛ける「ミッソーニ(MISSONI)」はこれが2シーズン目。デビューコレは単色使いのボディコンシャスルックを連打してジグザグ柄やマルチカラーを愛する「ミッソーニ」ファンをがっかりさせしたが、今季はそこを軌道修正。ボヘミアン&ロックなスタイルの中に、多色使いのニットを取り入れ「ミッソーニ」らしさを取り戻しました。ボディコンシャスなシルエットは引き続き。そこにオーバーサイズのジャケットなどメンズライクなアイテムを合わせます。

20:00「ボッテガ・ヴェネタ」

 その才能の豊かさはすでに知られたところですが、実際に「ボッテガ・ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)」のショーを見てクリエイティブ・ディレクターのマチュー・ブレイジーは実にスケールの大きなデザイナーだと実感しました。

 ランウエイは、起源前のものだという貴重な芸術作品を囲むように作られました。まずは歩いてくるモデルのキャラクターがバラバラであることに圧倒されます。今シーズン、マチューの心をとらえたのはパレードという設定です。「イタリアのパレードというアイデアがとても気に入りました。行列や摩訶不思議なカーニバル。どこからともなくたくさんの人たちがやって来て、どういうわけかみなその場に収まり、同じ方向へと向かっていくのです。階級に関係なく、誰もが参加できる場所人々が集まるのはなぜなのか、見つめたいと思いました」とマチュー。面白い視点です。パレードを歩く人は「司祭とプレイボーイ、夢遊病者と街角の娼婦、銀幕の美女とギリシャ神話の海のセイレーン」とありますから年齢も職業も、性格もバラバラ。おとぎの国の住人も含まれています。そんな多様な個性を「ボッテガ・ヴェネタ」が包み込み圧巻のパレードを展開しました。

 服に個性を与えるのは、素材のクラフトと独特なカッティングです。イントレチャートはじめとするレザー使いはもちろんのこと、複雑なニットやエンボス加工による柄出しはまさにメード・イン・イタリアの手仕事によるもの。19世紀の芸術家、ウンベルト・ボッチョーニの影響を受けたマチューは、随所にボッチョーニのブロンズ像に見られる丸みを帯びたフォームを取り入れています。デビューコレクションで話題になった「デニムにしか見えない、デニム風レザー」は今季も継続。「織物にしか見えないトレンチコート」などレザー加工の技術も顕在です。

 ジャケットのレイヤード、ランジェリールックなどトレンドも満載。アクセサリーは“カリメロ”や“サーディン”ばど引き続きのバッグがサイズを変えて登場。生まれたアイデアを1シーズンで終わらせない、継続して発展させてゆくスタイルがいいですね。展示会場を出た後、「WWDJAPAN」のZ世代の記者が一言、「これがモードか!」。はい、そう思います。これが時代を動かすモード、です。

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衣料品の回収と再資源化の現在地 古着からポリエステル樹脂を再生する企業の社長が語る

 いらなくなった衣料品の再資源化には課題が山積みだ。衣類を廃棄せずに活用する方法については世界中で議論され、技術開発が進んでいる。大前提として、着られなくなった衣類を回収して再利用・再資源化する前に、衣類の長寿命化が求められる。

 JEPLAN(旧日本環境設計)は「服から服をつくる」をコンセプトに、自社で開発したポリエステルのケミカルリサイクル技術で、古着からポリエステル樹脂を再生する。日本にポリエステルのケミカルリサイクルのプラントを持つ代表的な企業で、日本での衣料品の店頭回収を進めたパイオニア的存在でもある。2023年2月15日現在、199のブランドと取り組み、4536カ所の回収拠点(スポット開催を含む)がある。22年は1500トンを回収し、そのうち7.8%をポリエステル樹脂再生のために用いた。

 ポリエステル単一素材での製品開発は、日本国内での資源循環が可能で資源回収効率も高いため、経済合理性が高く、環境負荷低減にもつながると考えられる。一方、ポリエステル単一素材では狙った風合いや表現が叶わない場合も多いため、衣類の多くは混合素材で、再資源化への難易度は高い。服の再資源化の未来とは。高尾正樹JEPLAN社長に話を聞く。

WWD:回収した衣類をどう循環させているか。

高尾正樹社長(以下、高尾):店頭回収と企業のユニフォームの回収を行っている。回収した衣類を当社で分別し、まだ着られる状態で価値のあるものはリユース用として、提供先を確認の上で、当社が信頼する業者に業務委託している。それが全体の75.3%(22年実績)。リユースするかしないかはお客さまのご要望に応じて対応している。リユースできないものは、ポリエステル100%の衣類はケミカルリサイクルしており、それが全体の7.8%(同)。再生ウールが0.1%(同)、自動車内装材が0.1%(同)、コークス炉化学原料化法(プラスチックを石炭の代替品として利用する技術で新日本製鐵が開発)が16.1%(同)。いずれにも該当しない0.6%は産業廃棄物として廃棄している。

WWD:リユースの先はどうなっているのか?

高尾:リユース後の売れ残りに関しては現状把握の調査を進めており、商品にならないものをリサイクルする仕組み作りに取り組み始めた状況だ。リユース先から海外に流れてわからなくなったものが不法投棄されたり、燃やされたりしているという報道も承知している。先日、洋服が大量に不法投棄されているチリの砂漠を見てきた。多くは米国の古着で日本のものは見つけられなかった。

WWD:回収量の推移は?

高尾:コロナ前は600トン、21年1200トン、22年1500トンだ。ポリエステル樹脂の生産量の数字は出せないがわずかだ。技術が未熟で、量が増やせない。

WWD:生産量が上がらない理由は?

高尾:ポリエステル100%と表示があっても他の素材や、染料や顔料が入っている。この不純物の種類と量が圧倒的に多いが、物質の組成まではわからない。わからない中で取り除こうとするので、取り除けないものもあり、それが入ってくると全体がダメになる。結果、工場の生産性が上がらない。

WWD:JEPLANは「服から服」のケミカルリサイクルを推進しているが、衣類の多くは複合素材で、そのリサイクルの技術が確立されていないなど、課題は多い。

高尾:繊維から繊維のリサイクルはあきらめていない。正直全然儲からないし、ずっと大赤字(笑)。でも僕がやりたいからやりたいと言い続けている。消費者の関心が高まっているので(消費者を巻き込んだ仕組み作りの)心配はしていない。洋服はペットボトルのように安くなく、付加価値が付くもの。コスト構造として吸収されやすいのでビジネスとして成立しやすい。唯一の問題は技術がないことだ。(リサイクルしやすいからといって)モノマテリアルにはしないほうがいいし、それでは洋服の文化的側面が消えてしまう。複合素材であっても、さまざまに染色していてもリサイクルできる技術開発が必要だ。圧倒的な技術力を持つ化学会社が世界中にはいくつもある。そういった企業が本気で開発に取り組めばいいのに、とも思う。

WWD:赤字を黒字化するために必要なことは?

高尾:われわれもわからないため試行錯誤しているのが現状だ。

WWD:「服から服」「ペットボトルからペットボトル」という水平リサイクルにこだわっているが、その他のリサイクル方法を考えているか。

高尾:服は服、ペットボトルはペットボトルとして循環させるべきだと考えている。なぜならトータルのCO2排出量削減が最も大きいと考えるからだ。例えばペットボトルからフリースを作り、フリースが燃やされるのでは意味がない。燃やさないためにエネルギーをかけてでも回り続ける水平リサイクルがいいのではないか。

WWD:形が変わったとしても、エネルギー量を抑えるリサイクル方法がいいという考えもある。

高尾:その考え方は一部を切り取っているだけだと思う。目指すべきは、いかに燃やさないか、埋め立てないかだ。そのための仕組みを作ることが重要だ。ゴミ焼却場でのエネルギーの回収率は10%も満たないなど、燃やすときに発生するエネルギーがもっとも効率が悪い。

ペットボトルのケミカルリサイクルを商業化

WWD:ペットボトルのケミカルリサイクル技術も開発したとか。

高尾:約20年かけてケミカルリサイクル技術を開発し、ピカピカのペットボトルに戻すことができるようになった。世界でペットボトルのケミカルリサイクルを商業レベルで行っているのは当社だけだ。世界には技術確立している企業もいくつかあるが、商業レベルに達していない。われわれのプラントは21年5月から稼働し、大手飲料メーカーにPET樹脂を販売している。年間2万2000トン生産しているが、日本国内で年間60万トン生産されているのに対してはまだまだ少ない。

WWD:どこから回収しているか。

高尾:自治体と連携し、自治体で回収したペットボトルや、自動販売機横にあるリサイクルボックスから回収されたものを用いている。また、ペットボトルのメカニカル(マテリアル)リサイクルの過程で出るクズも活用している。メカニカルリサイクルは、必要なエネルギー量はケミカルリサイクルに比べて少ないが、3割がリサイクルできないという課題もある。われわれはその3割を活用しているが、通常は焼却していたりする。またメカニカルリサイクルの場合、再生されてもどんどん劣化するので、いずれリサイクルができない状態にもなることが課題だ。

WWD:理想はメカニカルリサイクルを何度か行った後、ケミカルリサイクルをするということか。

高尾:その通りだ。メカニカルとケミカル両方を活用した事例を示したいと考えている。メカニカルとケミカル、両方のリサイクルプラントを持っているのは日本だけだ。課題は、一見してもペットボトルがどの程度劣化しているかわからない点だ。

WWD:欧州進出についての進捗は。

高尾:フランスのリヨンにペットボトルのケミカルリサイクル工場を作る計画だが、まだ着工していない。

WWD:今後の目標は?

高尾:われわれが行いたいのはリサイクル業ではなく、製造業だ。石油ではなく不要なものを原料とした製造業としてモノ作りをする。洋服を原料としたポリエステル樹脂やペットボトルを原料としたPET樹脂の生産量を増やしていく。それを市場に売り、黒字化する。ペットボトルは見えてきたが、洋服は全然見えない。


衣料品の再資源化に向けた技術開発の現状とその先

 廃棄物の輸出が難しくなった今、自国で出たゴミは自国で処理するしか方法はない。環境省のレポートによると、服がゴミとして出された場合、再資源化されるのは5%程度でほとんどは焼却・埋め立て処分されているという。その量は年間48万トン。捨てる量・作る量を減らすことを前提に、企業、行政、生活者が協働し、衣料廃棄物の再資源化が求められる。

 ポリエステルと混合される素材は、コットンやポリウレタンが多い。混合素材の再資源化に向けて、環境負荷低減を前提とした分離技術の採用も望ましいだろう。ポリエステルとポリウレタンの分離回収や、ポリエステルとコットンの分離技術はいくつかのスタートアップが開発済みだ。いずれもスケールが必要な段階だが、こうした技術を活用していくことで、混合素材のより効率的な再資源化が可能になるはずだ。すでにナイロンのケミカルリサイクル技術は商業化されているし、コットンなどのセルロース繊維のケミカルリサイクル技術も商業化に向けてスケールしている段階。ハードルは高いが、上記したポリエステル以外の繊維リサイクルが可能なプラントを日本に構えることができれば、これまで廃棄されていた衣料品の再資源化が可能になる。

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ヤギからスタイリスト⾼⽊千智による新ブランド「オニット」がデビュー 繊維商社クオリティーの素材&価格も強み

 ヤギは、スタイリストの⾼⽊千智がディレクションするファッションブランド 「オニット(onit)」を新たにスタートし、2月22日にオンラインストアをオープンした。

 2023年春夏はプレローンチ期間としてECを軸に、卸先店舗や商業施設などでポップアップイベントを開催予定。23-24年秋冬の本格デビューに向けて、3月28~31日に卸先向けの展示会を行う。

 「オニット」のコンセプトは、「しなやかで芯のある女性へ、都会的で洗練されたリラックスウェアを」。高木が「オッジ」「ジゼル」などの女性誌やブランドのビジュアル、セレブリティーのスタイリングなど、幅広いフィールドで培ってきた服への審美眼と自身のライフスタイルを存分に反映させた。

 コレクションは、繊維商社であるヤギのハイクオリティーでコンフォータブルな生地に裏打ちされている。国内中心の生産背景を活用することで、高い品質と価格のバランスにもこだわり抜いた。

 中でも、ロング丈のワンピースには、希少なエジプト超長綿“ギザ”をベースにした自社オリジナルのブレンド綿“ギザンティ”を使用。綿の白さや繊維の強さ、上質な光沢感、柔らかい風合いが特徴だ。

 ロングスリーブTシャツには、程よい肉厚感でトップスとインナーどちらにも適した“ナイル天竺”を使用。アメリカ産の高級綿スーピマコットンの落ち綿を用いることで、洗うたびに増す自然なムラと風合いを楽しめる。

 さらに、ボーダーのフレンチスリーブTシャツには、トルコ・イズミール地方で栽培した良質なオーガニックコットンを使用。環境配慮型の素材を用いて、発色の良いカラー杢を表現した。

 「オニット」のローンチイベントとして2月4、5日には、23年春夏アイテムのオーダー会を開催。ディレクターから直接アドバイスをもらい、その場でフィッティングができるイベントは好評を博した。今後は、自社ECを軸にブランドのさらなる認知度拡大を目指す。

問い合わせ先
ヤギ 営業第三本部第三事業部 426課
03-3667-4516

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「ファセッタズム」が渋谷パルコでポップアップ 人気の「ディッキーズ」コラボも販売

 「ファセッタズム(FACETASM)」は、2023年春夏シーズンの新作をそろえたポップアップストアを渋谷パルコ1階で3月2〜13日に開催する。

 ポップアップでは、落合宏理デザイナーが沖縄で撮影したやんばるの森の写真を、アートディレクターの鈴木聖がコラージュしたグラフィックをあしらった新作“MUI”コレクションをメーンに2023年春夏の新作アイテムを用意する。“MUI”コレクションでは、コーチジャケット(税込6万500円)やモッズコート(同12万6500円)、MA-1(同7万1500円)をラインアップする。

 また、3月4日からは人気を集める「ディッキーズ(DICKIES)」との5度目のコラボレーションを販売。世界各国のミリタリー要素をデザインに落とし込み、「ファセッタズム」らしいオーバーサイズのオリジナルジャケット(同3万9600円)とワイドシルエットパンツ(同3万3000円)の2型をそろえる。

 ポップアップ期間中、商品の購入者を対象に落合デザイナーが撮影から製作までを手がけたZINEを先着でプレゼントする。

■FACETASM 渋谷PARCO POP-UPSTORE
会期:3月2〜13日
営業時間:11:00~21:00
場所:渋谷パルコ 1F The window
住所:東京都渋谷区宇田川町15-1

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「ファセッタズム」が渋谷パルコでポップアップ 人気の「ディッキーズ」コラボも販売

 「ファセッタズム(FACETASM)」は、2023年春夏シーズンの新作をそろえたポップアップストアを渋谷パルコ1階で3月2〜13日に開催する。

 ポップアップでは、落合宏理デザイナーが沖縄で撮影したやんばるの森の写真を、アートディレクターの鈴木聖がコラージュしたグラフィックをあしらった新作“MUI”コレクションをメーンに2023年春夏の新作アイテムを用意する。“MUI”コレクションでは、コーチジャケット(税込6万500円)やモッズコート(同12万6500円)、MA-1(同7万1500円)をラインアップする。

 また、3月4日からは人気を集める「ディッキーズ(DICKIES)」との5度目のコラボレーションを販売。世界各国のミリタリー要素をデザインに落とし込み、「ファセッタズム」らしいオーバーサイズのオリジナルジャケット(同3万9600円)とワイドシルエットパンツ(同3万3000円)の2型をそろえる。

 ポップアップ期間中、商品の購入者を対象に落合デザイナーが撮影から製作までを手がけたZINEを先着でプレゼントする。

■FACETASM 渋谷PARCO POP-UPSTORE
会期:3月2〜13日
営業時間:11:00~21:00
場所:渋谷パルコ 1F The window
住所:東京都渋谷区宇田川町15-1

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「ルイ・ヴィトン」が無許可でジョアン・ミッチェルの絵画を広告に使用か

 ジョアン・ミッチェル財団(THE JOAN MITCHELL FOUNDATION、以下JMF)は、「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」がフランスの女優レア・セドゥ(Lea Seydoux)を起用したハンドバッグ “カプシーヌ(CAPUCINES)”の広告にアーティストのジョアン・ミッチェルが制作した絵画を無断で使用したとして、「ルイ・ヴィトン」に対して停止通告書を送ったことを明らかにした。

 財団によると、現在パリのフォンダシオン ルイ・ヴィトン(Fondation Louis Vuitton)で展示されているミッチェルの作品のうち、少なくとも3点が許可なく使用されていることを確認したという。フォンダシオン ルイ・ヴィトンを運営するLVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON)および「ルイ・ヴィトン」からのコメントは得られなかった。

 ジョアン・ミッチェル財団によると、2022年末ごろから数回にわたって「ルイ・ヴィトン」から広告キャンペーンに使用するために作品の使用許可を求める連絡があったという。「JMFはアーティストの作品の画像は教育目的にのみ使用するという長年の方針に従い、この要請を文書で拒否した。JMFは、商業目的のキャンペーンや、他の商品・サービスの宣伝のためにアーティストの作品を使用する許可を出したことはない」と声明を発表した。

 フォンダシオン ルイ・ヴィトンでは、2月27日まで「モネ-ミッチェル(Monet-Mitchell)」展を開催している。財団は、「フォンダシオン ルイ・ヴィトンがこのような目的や方法で作品を撮影する許可を出したことは、JMFとの契約に違反している」「『ルイ・ヴィトン』がアーティストの権利を軽視し、金銭的な利益のためにミッチェルの作品を利用したことに対して大きく失望している。『ルイ・ヴィトン』がこのキャンペーンを直ちに取り下げ、作品の違法使用をやめなければ、JMFは速やかにさらなる法的措置を取る」と述べた。

 「ルイ・ヴィトン」は最近、草間彌生とのコラボレーションや、アートバーゼルとの提携、パリ本社で開催している企画展「LV DREAM」などを通じてアート界との長年の関係を強調している。

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約3年の空白期間を経て日本にも再上陸 「カルバン・クライン ウォッチ」復活の舞台裏

 時計では「アイス ウォッチ(ICE-WATCH)」や「オリビアバートン(OLIVIA BURTON)」の日本国内における代理店を務めるビヨンクールが今春、「カルバン・クライン ウォッチ(CALVIN KLEIN WATCH)」の国内販売を開始した。だが時計に詳しい方なら「あれ?」と思う人も多いはず。なぜなら「カルバン・クライン」の時計にはそれなりの歴史があったのに2020年、日本から突如姿を消したからだ。この間、一体何が起きていたのか?

ラフ・シモンズ体制失敗後の
変革期に時計事業も見直し

 「カルバン・クライン」の腕時計は1997年から、「オメガ(OMEGA)」を中心に「スウォッチ(SWATCH)」や「ティソ(TISSOT)「ハミルトン(HAMILTON)」「ブレゲ(BREGUET)」「ブランパン(BLANCPAIN)」など、多数の時計ブランドを手掛ける世界最大の時計コングロマリットであるスウォッチ グループが、「カルバン・クライン」ブランドを保有するPVH社とライセンス契約を締結して盛り上げてきた。以来スウォッチ グループは「カルバン・クライン」と、よりカジュアルな「シーケー・カルバン・クライン(ck CALVIN KLEIN)」という2つのライセンスブランドを製造・販売。04年にはカジュアルなジュエリー・コレクションもスタートした。

 だが19年10月、両社は22年に及ぶライセンス契約の終了を発表。これに伴い「カルバン・クライン」ブランドの時計は、いきなり店頭から姿を消したのだ。世界60カ国で販売されていたブランドの「突然の終了」は異例のこと。1990年代から時計を取材してきた筆者も当惑し、「一体どういうことなのか?」と思った記憶がある。当時、日本では「なぜ終了するのか」については、ほとんど情報がなかった。改めて海外報道をチェックしても、このライセンス契約の終了は両社の合意に基づくもので、特にトラブルがあったわけではない。ただスウォッチ ・グループ側が、PVH社側の事業体制の激変をきっかけに契約を再考したということのようだ。

 当時の「カルバン・クライン」は、結局失敗に終わったラフ・シモンズ(Raf Simons)体制のクリエイションを改め、コレクションラインの継続を断念。ウエアからアンダーウエアまで、包括的なリブランディングの真っ最中だった。見直しは、時計にも及んだのだろう。特に終盤はラフ・シモンズ色が強かった「カルバン・クライン ウォッチ」について、PVH社はスウォッチに代わるパートナーを探していたという。

スウォッチ グループから
モバード・グループへ

 今回の「時計ブランドとしての復活」は、2020年8月に決まった。ブランドのオーナーであるPVH社は、スイスの独立系時計ブランドグループ企業であるモバード・グループ(MOVADO GROUP)をパートナーに選び、「カルバン・クライン」ブランドの腕時計事業に関する5年間のライセンス契約を締結した。

 そしてモバード・グループはこの契約に基づいて22年3月、「カルバン・クライン」ブランドの腕時計とジュエリーの開発・製造・販売をスタートしている。モバード・グループは、PVH社が擁するもう1つのビッグブランド「トミー ヒルフィガー(TOMMY HILFIGER)」でもライセンス契約を結び、時計ビジネスを展開している。今回のライセンス契約は、この実績を踏まえてのことなのだ。

 モバード・グループは1881 年に創業。デザインウオッチの定番ブランド「モバード」ばかりでなく、「コンコルド(CONCORD)」「エベル(EBEL)」などの本格時計ブランド、オリジナルブランド、「コーチ(COACH)」「ボス(BOSS)」「ラコステ(LACOSTE)」の時計をライセンス契約に基づいて開発・製造・販売するスイス時計業界の中堅グループだ。アメリカ市場をメーンに世界12カ国で事業を展開し、約1300人を雇用。2022年度の通期売上高は7億3240万ドル(約996億円)だった。

 時計の開発・製造では長い歴史と実績を誇るモバード・グループの製品なので、再上陸した新しい「カルバン・クライン」ブランドの腕時計も、その機能や品質は保証付き。デザインもかつての「カルバン・クライン」のクールでスタイリッシュなテイストを継承したものに仕上がっている。

 今回発売されるメンズ8モデル、レディース10モデルはどれも、ルックスも機能もシンプル。「マルチファンクション」と名付けた多機能メンズモデルでも機能的にはクロノグラフに留まっている。価格は2万〜3万円前後で、機能的にはクロノグラフが最上級というのはスウォッチ時代と変わらない。モバード・グループの実力を考えると、今後はデイト付きなどのモデルも展開されるのではないか。まずはその復活・再上陸を喜びたい。

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「ドゥ・ラ・メール」の名品クリームがリニューアル NYのミシュラン店でのミクソロジー&発酵体験

 名品としても名高い「ドゥ・ラ・メール(DE LA MER)」の“ザ・モイスチャライジング ソフト クリーム”が発売以来、12年ぶりにリニューアルした。日本では3月1日に発売するが、それに先駆け、ニューヨークのビーガンレストランでミシュラン店としても知られる「イレブン・マディソン・パーク(ELEVEN MADISON PARK)」でお披露目イベントが行われた。塗るだけで荒れた乾燥肌がしっとりと整うと筆者自身も体験済みのため、ドキドキは隠せない。パンデミック後にビーガンレストランとしてリニューアルした同店での発表は、何か意味があるのかもしれない。

 ソフトクリームのような軽いつけ心地が特徴の“ザ・モイスチャライジング ソフト クリーム”は、最新フォーミュラを駆使した今回のリニューアルによってオリジナルの保湿成分であるミラクルブロスを運ぶスフィア(球)が増量されたのだという。それによって肌の隅々まで保湿成分が行き渡り、長時間潤いが持続するという。白を基調とした「イレブン・マディソン・パーク」2階にあるプライベートルームはスフィアをイメージした白い球体状のデコレーションで飾り付けられ、“ザ・モイスチャライジング ソフト クリーム”を始め、「ドゥ・ラ・メール」の商品が一堂に会していた。

美容もカクテルを作るようにミクソロジーする時代

 プレビューではまず、リニューアルした“ザ・モイスチャライジング ソフト クリーム”の説明を聞いた後にタッチアップをし、その保湿力を体感!クリームは手の甲でとろけるように広がり、ベタつきもなく、保湿が長続きするのがすぐに分かった。その後、“プロダクト ミクソロジー”をテーマに、「ドゥ・ラ・メール」の商品を混ぜ合わせて使うことで生まれる効果などについて説明を受けた。ミクソロジーとはもともと、バー業界でカクテルを作る際に使う言葉で、野菜やフルーツ、その他カクテルに使わないような素材をミックスし、新しい化学反応を起こして斬新なカクテルを生み出すというもの。ニューヨークのバーシーンではバズワードとして浸透してきているが、スキンケアでも同じ発想ができるというものだった。

 “ザ・モイスチャライジング ソフト クリーム”と“リキッドファンデーション”の組み合わせは、ブラシで塗ることで薄づきなベースを完成させられるだけでなく、何より保湿力が続くという。他にも美容液とジェルクリームを混ぜ合わせるなど、自由に商品同士を混ぜ合わせスキンケアを楽しむのは、今までにない提案だ。試したことのない組み合わせが新鮮だったのは言うまでもなく、ニューヨークでも注目されているミクソロジーカクテルのトレンドとスキンケアの親和性も興味深かった。

発酵トレンドに先駆けた「ドゥ・ラ・メール」の技術

 次なるサプライズは奥の部屋にあった。扉が開いたかと思うと、そこには美しいテーブルセッティング。まずは「ドゥ・ラ・メール」の研究開発機関でもあるマックス ヒューバー リサーチラボ(Max Huber Research Lab)の研究員の方による、同ブランドの発酵とものづくりに対するレクチャーを拝聴。その後、「イレブン・マディソン・パーク」の発酵専門のシェフが登場し、発酵が人々の体にもたらすベネフィットを説明をしてくれた。日本人は古来より味噌や納豆、糠漬けなど、発酵食品に慣れ親しんだ生活を送ってきているが、近年では欧米でも発酵が注目を集めている。コンブチャはヘルシー思考の人々の間では当たり前のチョイスになっているし、ザワークラウトやケフィアなどの消費量も増加し、「ファーメンテーション(Fermentation. 発酵の意味)」というキーワードが徐々に聞かれるようになってきている。プレビューではマックス ヒューバー リサーチラボの研究員の方の指示に従い、発酵食品を混ぜ合わせて作るお茶を楽しむというセッションが行われた。その中には「ドゥ・ラ・メール」の商品成分としても重要な海藻もあり、我々日本人に親しみのある昆布や麹も用意されていた。

 約60年前に発酵技術に着目し、開発されたという「ドゥ・ラ・メール」にとって発酵とは重要なキーワードであり、切っても切り離せない当たり前のもの。昨今、健康維持にとっても注目されている発酵技術を実際に味わい、楽しんでもらおうという演出だ。蓋を開けてみれば、多くのファンを持ち、トレンドに左右されずに独自の処方でクリームを販売してきた「ドゥ・ラ・メール」は発酵技術では何歩も先を行きすぎていたのかもしれない。リニューアルした“ザ・モイスチャライジング ソフト クリーム”の効果が待ちきれない。

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INTERNATIONAL WOMEN’S DAY 2023: がんばる自分を慈しみ、明日へと向かう力にしよう

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3月8日は国連が定めたINTERNATIONAL WOMEN’S DAY(国際女性デー、以下IWD)。性差による差別のない、より暮らしやすい社会の実現を目指すバーニーズ ニューヨークは、IWDに際して“#EmbraceEquity(公平を受け入れる)“をスローガンに掲げ、ファッションやデザインのアプローチから女性たちにエールを送ります。バーニーズ ニューヨークならではのポジティブなメッセージをご紹介いたします。

 

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IWDの起源はいまからおよそ120年前、1904年3月8日にニューヨークで起きた婦人参政権を求めるデモに端を発します。このデモをきっかけに「女性の自由と平等のために戦う記念日」が提唱され、後に「多くの女性たちが歩んできた道のりを祝福しその勇気を称える」としてIWDが制定されたのです。IWDには、さまざまなジャンルで活躍する女性たちをサポートすることで暮らしやすい社会の実現を願うという意義がありますが、その根底には女性をサポートすることで老若男女全ての人が平等で同等の権利をもち、誰もが暮らしやすい社会の実現を目指すという理念があるのです。IWDが描く、多様で公平で包括的な社会のありかたに共感するバーニーズ ニューヨークは、ファッションを通じてこの機運を後押ししています。

 

2023年、IWDが世界に向けて発信するメッセージが“#EmbraceEquity(公平を受け入れる)”です。Embraceは「抱擁する、抱き締める」、Equityは「公平」という意味ですが、それでは“#EmbraceEquity”とはどのようなことを意味するのでしょう?今年のプロジェクトは、“#EmbraceEquity”を考えることからスタートしました。

 

Equity(公平)と似た言葉にEquality(平等)があります。一見、同義語に思えますが、公平と平等はまったく別のもの。Equityが「何かを判断したり物事を進めたりするとき、個々の性質や特徴、能力などの差をふまえて、考え方や方向性に偏りが生じないように調整することを指す」に対し、Equalityは「人々の性質や特徴、能力などが異なったとしても、すべての人に均等な条件を与える」ことをいいます。2つの言葉の違いを探り、さまざまな考え方をリサーチするなかで、プロジェクトメンバーは「Equityはゴールに至る手段・道のりであり、Equalityがゴール・目標なのではないか」と思い至ります。

 

「さまざまな隔たりをなくすために続ける努力や活動、そこにある人を思いやる気持ち。そのような公平を受け入れるプロセスの先に、真の平等というゴールがあります。今回のスローガン“#EmbraceEquity”では、このような思いをお届けしたいと思いました」(プロジェクトメンバー)

 

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その思いを端的に伝えるのが、IWDが提案するキャンペーン用のポーズと、バーニーズ ニューヨークによるオリジナルメッセージ、“Love Yourself and then #Embrace Equity(まずは自分を愛する。それからみんなで公平な社会に向けて歩み出しませんか?)”。“Love Yourself”はバーニーズ ニューヨークがアポセカリーのイベントに際して度々用いているキャッチフレーズです。

 

「IWDでは毎年、異なるテーマとそのテーマに付随したポーズを提案しています。昨年も世界中の人々が共通のポーズをとり、テーマへの支持と連帯を全世界に向けて示しました。今年のポーズは自分を抱きしめるセルフハグですが、このポーズは“#EmbraceEquity”よりもむしろ、“Love Myself”を思わせるように感じたことから、今年は私たちオリジナルのメッセージとして“Love Yourself and then #Embrace Equity”を発信することにしたのです。『公平の先に平等というゴールがある』というメッセージを踏まえ、平等というゴールを目指すプロセスでバーニーズ ニューヨークが担う役割を考えました。『一生懸命走る人にもお肌にも、水分補給は常に必要でしょ?』――ゴールを目指す長い道のりの中で、私たちは “#EmbraceEquiy”に共感する人々にとって、給水所のような存在でいたいと思っています」(同)

 

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このメッセージはウィンドウほか、キャンペーンのグラフィックに視覚的に取り入れられています。たとえば、ウィンドウの中央に掲げられたメッセージ。そこには「VISIT BARNEYS | SEE BEAUTIFUL THINGS | TRY CASHMERE | TAKE A LONG BATH | SLEEP TIGHT」と、自分を労る言葉が並んでいます。それらを締めるのは、「LOVE YOURSELF」。それは、バーニーズ ニューヨークからの「長い道半ばで疲れや不安を感じ、途方に暮れた時。そんな時は立ち止まって、一息ついて、惜しみなく自分を慈しみましょう」というメッセージなのです。

 

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期間中はアポセカリーを中心に、スタイリッシュな癒しグッズをフィーチャーし、ディスプレイ、店内、SNSでご紹介します。気持ちが折れそうな時、心に潤いを満たす感性の給水所として“#EmbraceEquity”に貢献していきたいと考えています。

 

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「先の見えないコロナ禍、ウクライナ侵攻、物価の上昇……混沌のままにスタートした2023年。人も社会も疲弊していて、重苦しい空気感からはBLMのような熱量を感じることもできず、『未来に抱いた希望に向かってまっすぐに進める人は果たしてどれほどいるのだろう』、そんな疑問を抱いていました。そんな中でスタートしたIWDのプロジェクトでは、“#EmbraceEquity”という捉えがたいテーマをどう表現すればいいのか悩んだものです。“LOVE YOURSELF”、それは肩の力を抜いて美しいものや素敵なものに触れ、自分を労ることを明日への力に変えていくこと。心と体が回復すれば、再び家族や仲間と手を取り合い、より良い社会をつくるための旅を続けられるようになるはずです。今年のバーニーズ ニューヨークは、ファッションやデザインの力が社会にもたらすそんなパワーを、シンプルに表現してみました」(同)

 

ポジティブな変化を目指すなかで、困難や葛藤に直面した時。ささくれだった心を癒し、背中をそっと押してくれるモノ・人・コト。今年のIWDでは、がんばる自分を慈しんであげるひとときをみなさまにお届けいたします。

「アンドビー」がミューズ・川口春奈の新ビジュアル公開 モードからナチュラルまで”河北メイク”で6変化

 河北裕介ヘアメイクアップアーティストがプロデュースするライフスタイルブランド「アンドビー(& BE)」が、ブランドミューズを務める俳優の川口春奈をモデルにした新ビジュアルを公開した。撮影されたのは全6パターンで、現在は5種類を公開。最後の1種類は近日公開予定となっている。

 新ビジュアルでは3月9日発売の新アイテムを使用。“河北メイク”を駆使したメイクアップと川口の巧みな表情により、モードからナチュラルまで多彩な雰囲気を作り上げている。

 「アンドビー」の春の新色のラインアップは“パレットアイシャドウ”2種、 “ペンシルアイライナー”1種、“リキッドルージュ”1種の全4アイテム。人気の“パレットアイシャドウ”(全2種、税込各3300円)からは春夏秋冬の情景をニュアンスカラーに込めた「フォーシーズンズ」と、2種類の濃淡シルバーでモード感を演出する「グラムロック」が登場。「グラムロック」はロフトで先行販売を行っている。

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「シーイン」の流通総額10兆円計画に現実味はあるか【鈴木敏仁USリポート】

 アメリカ在住30年の鈴木敏仁氏が、現地のファッション&ビューティの最新ニュースを詳しく解説する連載。今回は世界のアパレル市場で存在感を増している「シーイン(SHEIN)」のアメリカでの動きを報告する。中国企業であるシーインだが、最も売り上げを稼いでいるのはアメリカだ。凄まじい成長ぶりは、アメリカ小売業でも台風の目と言われている。

 越境Eコマースに関するグローバル規模のアンケート調査で、「最後に買った越境EC企業はどこか?」という問いに対して、アマゾンと回答した人は27%、アリエクスプレス(アリババ傘下)が17%で、パンデミック前の2019年と比較するとアマゾンは2ポイント増、アリエクスプレスは3ポイント減だった。10%を超えているのはこの2社だけで、3位以下はEベイ9%(14%から5ポイント減)、ウィッシュ5%(11%から6ポイント減)、シーイン6%、ザランド3%が続いている。

 シーインとザランドは2019年の調査では名前がなかったという。

 国別では、アメリカは10%で、19年の11%、16年の15%から徐々に下降している。一方の中国は30%で突出して強く、19年は36%、16年は26%だったので、短期的には減っているが中期的には増えていることになる。アメリカが減っている理由の一つとしてはドル高が指摘されているが、始まったのは22年からなので中期的な理由の説明にはなっていない。

 カテゴリー別では、アパレルが36%と最も高く、次いで家電と家電アクセサリーが20%、ビューティとパーソナルケアが16%となっている。

※調査の主体はInternational Post Corporation(国際郵便サービス協会)で、対象は39カ国の3万3009人

「ザラ」インディテックスに迫る

 強いのは企業別ではアマゾン、国別では中国、カテゴリー別ではアパレルと、おおよそもともと持っているイメージ通りの調査結果だと思うが、目を引くのはシーインである。19年には名前がなかったことからも分かるようにここ数年急速にシェアを増やしており、ニュースになる頻度が高くなり私自身も情報を目にすることが多くなった。

 驚いたのは、現在の売上高227億ドルを25年までに585億ドルにすることを目標にしていると報じられたことである。投資家に対して開催されたカンファレンスで明らかにして、これをメディアが入手して報道したものだ。

 585億ドルとは130円換算で約7兆6000億円だ。現時点の227億ドルで「ユニクロ」のファーストリテイリングを超えており、「ザラ」インディテックスに次いでアパレル小売業界で世界2位ということになるので、585億ドルという目標がいかに大きいかということが分かるだろう。NRF(全米小売連盟)が昨年公開したグローバル小売企業ランクにあてはめると14位になってしまう。

 この目標が客観的に実現可能な数字なのか、それとも資金調達を意識した投資企業向けの強めの数字なのかは分からない。とりあえずそのぐらいの勢いを持った企業なのだと理解しておきたい。

 また報道では流通総額の目標は昨年から174%増やして2025年に806億ドルにすることだと記されている。10兆円超えである。

 806億ドルから585億ドルを引いた221億ドル、つまり27%がシーインのプラットフォームを利用したサードパーティによる売り上げということになる。カンファレンスではこれからグローバルマーケットプレイスをオープンすると言っているので、それを織り込んだ目標ということになるのだろう。

 アマゾンやアリババが好例だがマーケットプレイスの上手な活用は本業に好影響を与えるのと、中国ECでは標準的なビジネスモデルなので、シーインの参入は当然といえるだろう。

米国でフルフィルメントセンターを増設

 この成長目標を下支えするのがおそらくアメリカ市場だ。シーインのユーザーは150カ国に渡っているらしいが、アメリカが最大で売上全体の4分の1を占めているという。

 競合と比べたときの弱点が宅配日数で、短縮へ向けての米国投資がすでにはじまっている。昨年フルフィルメントセンターを1カ所オープンし、これから2つ(3つという情報も)増やすとされる。宅配日数は公称おおよそ10~15日で、アメリカはおおよそ7~8日かかるのだが、センターがあればこれが3~4日になって競合と互角に勝負できるようになる。

 日本では期間限定の常設店舗をオープンしたようだが、アメリカにはまだない。昨年6月に極めて短期間だがポップアップをサンフランシスコにオープンしており、リアル店舗への進出は時間の問題だろうと思っている。

 今回のメディアの報道は上場を想定しての投資家向けカンファレンスでの発言だが、別の情報によると、昨年の4月の時点で企業評価額は1000億ドルに達していたのだが、金融市場の冷え込みもありそれ以降評価が下がって1月の時点で640億ドルと報じられている。評価減とはいえ、日本円で8兆円規模の上場になるかもしれないということになる。

 低価格帯のディスカウント衣料市場に忽然と台風の目が登場したようだ。今後の動向から目が離せない企業である。

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大丸松坂屋のファッションサブスク「アナザーアドレス」がメンズをスタート 好調受け5カ年計画も上方修正

 大丸松坂屋百貨店が運営するファッションレンタルのサブスクリプションサービス「アナザーアドレス(ANOTHERADDRESS)」は、3月1日にメンズの取り扱いをスタートする。来期(24年2月期)で男性会員2500人、5年で1万5000人の獲得を目指す。

 メンズ商品は80ブランドをラインアップし、在庫は約2万5000着。既存のレディースと同じく「メゾン マルジェラ(MAISON MARGIELA)」「マルニ(MARNI)」など海外のハイエンドブランドのほか、「アンリアレイジ(ANREALAGE)」「ビューティフルピープル(BEAUTIFUL PEOPLE)「チノ(CINOH)」など国内のデザイナーズブランドも取りそろえ、高感度なラインアップで競合サービスと差別化する。レディースと同じく月額1万1880円で3着まで、5500円で1着レンタルできる。

 ビジネスカジュアルやゴルフ、アウトドアなどコロナ禍で関心が高まるカテゴリーにも注力する。またメンズ商品のうち約5割は、女性のオーバーサイズでの着用にも対応する。このほど都内で開かれた事業戦略説明会で、責任者の田端竜也氏は「世界のファッションレンタルサービスを見渡しても、メンズ事業が成功しているサービスは見当たらない。“鬼門”と言える領域だ」とした上で、「(サービス開始から)これまでの2年間で多くのお客から要望があった。より多くの方に、自由で新しいファッションの体験を提供するのが『アナザーアドレス』の役目。男性のご利用だけでなく、パートナー同士で服を選び合うような使い方も楽しんでいただきたい」と語った。

売上高伸長率は前期比3.2倍
中期で売上高75億円目指す

 レディースのラインアップについても、昨年2月時点から今春にかけて60ブランド増やし、計173ブランドに拡充。新規ブランドは「ニナ リッチ(NINA RICCI)」「コーチ(COACH)「ミュベール(MUVEIL)「ガニー(GANNI)など。

 23年2月期はサービスの売上高伸長率が前期比3.2倍となり、総登録会員数は1万5000人、総レンタル数は10万着を突破した。業績の好調と事業領域の拡大に伴い、サービス開始当初(21年3月)に掲げた5カ年計画(売上高55億円、アクティブ会員3万人)を上方修正。売上高75億円、アクティブ会員4万5000人を目指す。

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「鳥貴族」のTTP「鳥二郎」で一世風靡したダイナミクス、負債109億円で倒産。なぜこうなった?

【記事のポイント】 ●「鳥貴族」をパクって訴えられた「鳥二郎(現:鶏の)」、お好み焼「いっきゅうさん」や「赤から」FCなどを展開する株式会社ダイナミクス(秀インターワン)が負債総額109億5400万円を抱えて、2月27日付で倒産した
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「鳥貴族」のTTP「鳥二郎」で一世風靡したダイナミクス、負債112億円で倒産。なぜこうなった?

【記事のポイント】 ●「鳥貴族」をパクって訴えられた「鳥二郎(現:鶏の)」、お好み焼「いっきゅうさん」や「赤から」FCなどを展開する株式会社ダイナミクス(秀インターワン)が負債総額109億5400万円を抱えて、2月27日付で倒産した
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アパレルの「販売員DX」って何だ?:記者談話室vol.68

 「WWDJAPAN」ポッドキャストの「記者談話室」は、ファッション業界のその時々のニュースや話題について、3人の記者が分かりやすく解説したり、時には脱線したりしながら、掘り下げていきます。

 第68回は「アパレルの『販売員DX』って何だ?」です。DXとはデジタルトランスフォーメーションのこと。現代のアパレルの販売員は店頭で接客するだけでなく、SNSやその他のデジタルツールを使って情報発信をしたり、顧客と直接やりとりしたりする機会が増えています。デジタルによって変貌を遂げる販売員の仕事について語り合いました。

この配信は以下のアプリでもご利用いただけます。
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【スナップ】「プラダ」のショー会場はスタイリング上級者による程よいガーリースタイル

 「プラダ(PRADA)」は2月23日、2023-24年春夏コレクションをミラノで発表した。第二次世界大戦中の軍服やナースの装いにインスパイアされたコレクションには、当時ナースが身につけていたという花のモチーフが多用された。紙で作られた白い花の装飾が施されたウエディングドレスのようなボリュームのある白いスカートには、普遍的なシンプルなニットを組み合わせ、ミウッチャ・プラダ(Miuccia Prada)とラフ・シモンズ(Raf Simons)の相反するものを共存させるデザイン哲学が表現されている。

 来場者のファッションの共通点は、程よいガーリー感。ブラウンやグレー、モノトーンのコーディネートに淡いピンクを挿し色に取り入れたり、ミニスカートにボリューミーなスニーカーを合わせたりしてバランスをとるスタイリング上級者が集まった。

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15周年の「ジェイ ダブリュー アンダーソン」は、自身の歩みと学生時代からのヒーローのアーカイブを融合

 「ジェイ ダブリュー アンダーソン(JW ANDERSON)」のロンドンでのショーは比較的小規模な会場で行われることが多いが、2023-24年秋冬の舞台はカムデン地区にあるコンサートホールのラウンドハウス(THE ROUND HOUSE)。円形の会場の中央には、スコットランド出身のダンサーで振付師のマイケル・クラーク(Michael Clark)が率いるダンスカンパニーによる公演のポスターが巨大な箱型のオブジェとなって飾られている。クラーク自身も会場で見守る中、ショーは彼の故郷を想起させるバグパイプの演奏からスタートした。

 実は、クラークはジョナサン・アンダーソン(Jonathan Anderson)が学生だった頃からのヒーロー的存在の一人。アンダーソンは「彼は革命的で、ジェンダーや身体の考え方について影響を受けた」と話し、長年コラボレーションすることを夢見ていたという。今季は、そんなクラークの作品を象徴するビジュアルや衣装のアーカイブを、15周年を迎えた自身のブランドのアーカイブと掛け合わせた。

 「マイケルのアーカイブを見ているうちに、自分のアーカイブを振り返らずに他人のアーカイブを見ることはできないと思った。そのおかげで、自分自身の強いこだわりを突き止めることができた。そして、過去15年間にデザインした全てのコレクションから要素をピックアップし、2つの異なるアーカイブを融合することに決めた」とアンダーソン。彼は1月の2023-24年秋冬メンズでちょうど10年前に提案したフリル付きのキュロットを改めて打ち出していたが、今回のウィメンズでも、これまでに手掛けてきた象徴的なデザインを随所に散りばめた。

 例えば、胸元に配したポケットに手を突っ込むベアトップや、片腕を拘束するバンドがついたトップスとミニスカートのルックは、2013-14年秋冬に見られたアイデア。ラペルを極端に拡大したコートは2020-21年秋冬、首元や袖口にチューブを配したニットは17年春夏、タイヤ跡のように凹凸のあるジグザグを施したトップスは14年春夏をほうふつとさせる。それだけでなく、2014年春夏を想起させるノースリーブトップスと21-22年秋冬のメンズ&プレに出てきたサイドが角張って飛び出したグラフィカルなパンツという異なるシーズンを合わせたり、14-15年秋冬のフレアスカートはドレスに変えたりと、取り入れ方はさまざま。どれも素材や色を変えたり、シルエットをアレンジしたりすることで、より洗練されたものへとブラッシュアップされている。

 一方、会場装飾にも使われたマイケル・クラーク・カンパニーのポスターデザインは、クラフトペーパーのような風合いのレザーにのせてTシャツやクラッチバッグに。スマイルマークのTシャツを逆さまにしたようなサロペットや、英大衆向けスーパーマーケット「テスコ(TESCO)」のビニール袋のデザインを落とし込んだドレスなどは、クラークの衣装から引用したものだ。

 今季は正直、アンダーソンのクリエイションに期待してしまいがちな、あっと驚くような目新しさはなかった。しかし、ロゴを大々的に打ち出さなくとも「ジェイ ダブリュー アンダーソン」を特徴付けるデザインが豊富にあり、それが色褪せない魅力を持っていることを証明した。また、バリエーション豊富に提案したバッグやシューズを含め、彼の商業的な視点も光っている。

 「あまり頻繁に過去を振り返ることはないが、時には前に進むために必要だと感じることもある。過去は、未来に焦点を合わせるためのレンズとなり得る」。そう語り、15年という節目に自身の過去を振り返りながら、新たなコレクションを生み出したアンダーソンは、次にどこへ向かうのか?やはり、これからも彼からは目が離せない。

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そうきたか!転換期の「グッチ」、「ジル サンダー」には変化の兆し【2023-24年秋冬ミラノコレ取材24時Vol.4】

 ピザとパスタを食べ続けてそろそろ体重増加が気になる2023-24年ミラノ・コレクション3日目。1日の取材件数は10~15件、結果1万歩以上を歩いているのでカロリーを相殺している信じて取材を続けます。「トッズ」の職人技や「グッチ」のデザインチームなど、色々な意味でミラノファッションの底力を感じた1日となりました。

9:30 「トッズ」

 百貨店などの店頭でも売り上げが好調な「トッズ(TOD‘S)」。今回もブランドの持ち味である上質素材や職人による加工技術を用いつつ、ヴァルター・キアッポーニ(Walter Chiapponi)が“ちょうど良い感じ”にモダンに仕上げるそのさじ加減が絶妙です。

 “Tタイムレス”のバッグなど、ブランドの頭文字“T”をアクセントにしたアクセサリーのシリーズに加え、たとえばピーコートの革のくるみボタンは、「トッズ」のアイコンであるペブル(ドライビング シューズのソールのゴム突起)に由来するなど謎解きのようにブランドのエッセンスが随所に入っています。

 後日訪れたショールームは壁一面に、レザー職人の手仕事を想起させる写真や銀色に輝くミシンなどのオブジェが展示されており、レザーの国、イタリアのプライドをそこに見ました。

10:30「ブルガリ」

 「ブルガリ(BVLGARI)」は毎シーズン、ブルガリホテルを会場にバッグの展示会を行います。瀟洒なホテルに入った瞬間にほのかに漂う緑茶ベースの香水の香りにホッとします。今季のトレンドカラー、水色とピンクをここでも発見。シンボルである蛇をアクセントにした“セルペンティ”シリーズからポップな水色やオレンジ、ピンクのハンドバッグが登場。ゴールドのチェーンストラップ使いもトレンド入りしております。

 廊下には歴代のセレブリティとホテルの関係を伝える写真が飾られていて、若きオードリー・ヘップバーンの写真が愛らしいです。

11:30「スポーツマックス」

 裸電球の光がカワイイ会場にはデザインが全部異なるヴィンテージのソファや椅子がずらりと並びガレージ風。取材も3日目となりダメージを受け始めた身体には大きなソファが心底嬉しいです。

 会場演出はほっこりだけど、登場したルックはロックが効いたアイテムぞろい。テーマは「BARE」。“余分なものを取り除いて本質的要素を剥き出しにすることにより、物事の原点に 立ち返る”とのことで、結果、テーラードをベースに両性具有なアイテムが並びます。肩幅は広く強くマスキュリンに、ウエストはきゅっと絞ってフェミニンに。布をねじることで形作るドレスなど実験的なアイテムも加わりパンチが効いています。ただし色はベージュやキャメルなどニュートラルカラーで結果、全体的には優しい印象に。

14:00「グッチ」

 トム・フォード(Tom Ford)時代に大ヒットしたペンシルスカートをはじめ90年代~2000年代前半の「グッチ(GUCCI)」の要素が髄所に。ペンシルパンツのシルエットやベルベットの使い方はまさに当時と同じだけど、あの頃の緊張感はいい意味で、ない。それは軽やかな素材やどこか緩いシルエット、カラフルな色使いによるものです。つまりアレッサンドロ・ミケーレ(Alessandro Michele)が残したポップで自由な現在の「グッチ」と融合しているから。丸いシルエットのスカートはトムの後任だったアレッサンドラ・ファッキネッティ(Alessandra Facchinetti)の作風も思い出します。

 最後に登場したスタッフがおしゃれだった!アトリエスタッフの中には20年以上在籍している人も多く、彼らの目線と若いスタッフの目線がそこには共存しているとか。デザイナー交代の端境期というこのタイミングでのコレクションは、先に発表したメンズのように“大人しめ”に留める、という選択肢もあったはず。でもそれをせず、一度総括し、先へ進む素地を整える。そこに歴史あるブランドの余裕を感じます。総括後の次のステップが楽しみです。

 セレブリティも多数来場。日本からは三吉彩花さん、橋本愛さんなどが出席していました。

15:00「コルミオ」

 若手ブランド「コルミオ(CORMIO)」の会場に入ると、そこは屋内のフットサルコートでした。子どもたちが(結構本気で)ボールを追いかけていて、ショーが始まるまで彼らのゲームを保護者のように見守りました。そんなユニークな演出の背後に込められていたのは、サッカーを男社会の象徴として捉え、性差別社会で何度転んでも立ち上がり、走り続ける人々を鼓舞したいというメッセージ。リボンのあしらいが可愛いニットのセットアップやバラクラバ、ロングスリーブなどは、Z世代のティックトッカーたちが着ていそう。スタイリングからもボーダーレスなジェンダー観が伝わります。

16:30「プランC」

 「プラン C(PLAN C)」は、「マルニ(MARNI)」創業デザイナーのコンスエロ・カスティリオーニ(Consuelo Castiglioni)の長女、カロリナ・カスティリオーニ(Carolina Castiglioni)が手がけるブランド。ママでもあるカロリナの日常生活を反映した等身大のデザインが魅力です。中でも今季気になったのがシューズのデザイン。靴下をはいたようなレースアップシューズや厚底のバイカラーのローファーなどがはき心地がよさそう。スニーカー一辺倒からレザーシューズも、へトレンドが揺り戻しつつある今、こういう履きやすい革靴が必要です。ボウタイ風のニットもカワイイ。

17:30「ロロ・ピアーナ」

 「ロロ・ピアーナ(LORO PIANA)」のテーマは、「素材の原産地を巡る旅」。同社とゆかりのあるペルーやオーストラリア、モンゴル、ニュージーランドなどの地を巡ります。例えばペルーでは、同地に生息するラクダ科のビキョーナの保護に長年取り組んできました。ビキョーナの毛は非常に柔らかく高品質で、一時は乱獲の影響で9000頭にまで減少してしまったそうですが、同社の取り組みで今では20万頭に増えたそうです。今回のコレクションにビキョーナの毛は用いられていませんが、柄やシルエットで各地とのつながりを表現しています。会場の2階では、溢れんばかりのカシミアが展示されていました。あらためて、「ロロ・ピアーナ」のカシミアは本当に柔らかい!同社のテキスタイルへの愛と情熱を感じました。

18:30「ジャンヴィト ロッシ」

 今季のシューズは、パンクなムードがトレンドのようです。「ジャンヴィト ロッシ(GIANVITO ROSSI)」もパンクがテーマ。チャンキーヒールのメリージェーンやリサイクルレザーにパイソン柄をプリントしたサイハイブーツ、厚底ローファーなどが登場しました。

ちなみに、写真に写り込んでいるのはイベントの来場者たち。カフェのテーブルを什器としており、どう撮っても誰かが写り込むのです。きっと我々もどこかの媒体の写真に写り込んでいるでしょうからお互いさまということで!

19:00「ジル サンダー」

 「ジル サンダー(JIL SANDER)」と言えば、テーラードのジャケットやコート、ですが、今回はちょっと様子が違いました。まずレザーのバイカーという、ファーストルックにびっくり。続くルックの多くにエンボス加工で「JIL SANDER」のロゴを浮かびあがるなどここまでロゴを強調するのも珍しい。ディテールにはファスナーが目立ち、ここにも「ん?」ひっかかりを覚えます。

 大胆なサクランボのプリントは自由の象徴だとか。どうやら、クリエイティブ・ディレクターであり夫婦のルーシー・メイヤー(Lucie Meier)とルーク・メイヤー(Luke Meier)は今季、より“自分たちらしさ”を押し出したようです。ルーシーはストリート、ルークはオートクチュールでそれぞれ経験豊かであり、その融合こそが「ジル・サンダー」の魅力ですが、その融合の色がジワリ強まっております。ルークが得意とするクチュール感は後半のラブリーなドレスのシルエットや刺しゅう使いなどに見て取れます。2人の世界は文字で書くと異なりますが、驚くほど自然に溶け込み結果、ひとつの「ジル サンダー」となっています。

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【スナップ】「フェンディ」ゲストはキム・ジョーンズ的エレガンスをまとう

 「フェンディ(FENDI)」は2023-24年秋冬コレクションを2月22日(現地時間)にミラノで発表した。着心地が良さそうなペールブルーのカーディガンでスタートした今季は、創業者一族の4代目デルフィナ・デレトレス・フェンディ(Delfina Delettrez)のワードローブが着想源。実用的かつ品格や知性を感じさせるアイテムに、カットアウトのディテールやドレープでひねりを加えた。来場者は、23年春夏シーズンのキーピースだったサテンのカーゴパンツやブルゾンで、ストリートの要素を取り入れたエレガントな着こなしが際立った。また、“ピーカブー カット”や“フェンディファースト”など、存在感のあるバッグをコーディネートのアクセントに取り入れた。

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「ランボルギーニ」が造形作家・池内啓人とコラボ 世界に1台の“ウラカンSTO タイムチェイサー_111100”を制作

 イタリアの「ランボルギーニ(LAMBORGHINI)」を扱うアウトモビリ・ランボルギーニ・ジャパンは、創立60周年を記念した一夜限りのイベント「チェイシング・ザ・フューチャー(Chasing the Future)」を東京・原宿のバツアートギャラリー(BA-TSU ART GALLERY)で開催した。

 同イベントは、世界全53カ国にある180のディーラーを通じて国際的に有名なアーティストとコラボレーションする横断的なイベントで、日本では造形作家・池内啓人を招へい。スーパーカー“ウラカンSTO(Huracan STO)”に池内らしい装飾を施した、世界に1台だけのワンオフモデル“ウラカンSTO タイムチェイサー_111100”と、肉体では体験できないタイムマシーンを自動車パーツやPC機材で表現する“タイムギャザー”を制作した。

 ダビデ・スフレコラ(Davide Sfrecola)=アウトモビリ・ランボルギーニ・ジャパン代表は、池内とのコラボについて「日本を拠点に、日本らしいアーティストとのコラボを画策していた中で、池内氏のテクノロジーやイノベーションに対する考え方、未来を見据えて現状を打破しようとする姿勢などがわれわれとマッチしていると共感し、依頼した」と説明する。

 また、ステファン・ヴィンケルマン(Stephan Winkelmann)=ランボルギーニ会長兼CEOは「“ウラカンSTO”がファン・トゥ・ドライブの頂点に君臨するモデルだからこそ、今回はベースに採用した。そもそも『ランボルギーニ』の車は、安全面などの制約が多い中でもデザインが完成された美しいもの。そこに、自由度の高いデザインを得意とするアーティストが手を加えることは非常に難しい。しかし“ウラカンSTO タイムチェイサー_111100”は、『ランボルギーニ』のデザイナーが作り上げたデザインを壊すことなく、リスペクトを交えながら池内氏が見た“ウラカンSTO”を表現できていると思う」と語った。

 池内は1990年生まれ、東京出身。アニメや映画のイメージを軸に、既製品のプラモデルや工業製品のパーツを組み合わたヘッドセットやマスクで知られる気鋭作家だ。2014年に第17回「文化庁メディア芸術祭」エンターテインメント部門優秀賞を受賞したほか、韓国発のアイウエアブランド「ジェントル・モンスター(GENTLE MONSTER)」のアートプロジェクトや、ラッパーKOHHのミュージックビデオ、エイサップ・ロッキー(A$AP Rocky)のポップアップにも作品を提供。「バレンシアガ(BALENCIAGA)」の22年春コレクションのキャンペーンでは、池内の作品がルックのビジュアルに多数登場した。

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春夏の本命、カーゴパンツは“エレカゴ”であえて女っぽく【2023年春夏トレンド】

 タフで動きやすいカーゴパンツが、春夏の本命ボトムスに急浮上してきました。既に有力ブランドのランウエイでは続々と登場済みですが、これまでと違うのはストリート感や武骨さをやわらげているところ。目印の張り出しポケットは残しつつ、ソフトな印象に仕立て直しています。着こなしもフェミニンなトップスと合わせて、テイストミックスに仕上げるコーディネートが新鮮です。

 たとえば、「ステラ マッカートニー(STELLA MCCARTNEY)」のホワイト系カーゴパンツは、穏やかな見え具合。両袖をゆるっと遊ばせたニットトップスと合わせることで、さらに優しげなムードに。メッセージ入りのコンパクトなトップスとのボリュームコントラストが、めりはりを生んでいます。今回は、カーゴパンツの進化系をピックアップ。エレガント系とデニム素材、アートプリントの3タイプに注目しました。

シャイニーなサテン系カーゴで
目指すは“エレカゴ”

 カーゴパンツを今年仕様ではきこなすには、従来のストリート要素を薄めるアレンジが肝心です。印象を変えやすいのは、ドレッシーな雰囲気をまとわせるスタイリング。表面にメタリックなサテン系のつやめきを帯びたカーゴパンツは、アッパーな“エレガントカーゴ(エレカゴ)”のムードを呼び込んでくれます。

 グリッターが復活する今年の流れを先取りしたのは、「フェンディ(FENDI)」の新顔カーゴ。シャイニーな質感がリュクスさを感じさせるパンツは、クラス感たっぷり。アイコンの張り出しポケットは備えながらも、見慣れたカーゴとはまるで別物のようです。グリーンの厚底スニーカーと合わせて、主役感をアップ。反対にニットトップスはコンパクトにまとめて、ボリュームのめりはりを強めました。裾の隙間からチラ肌見せを仕掛けて、ヌーディーさも漂わせています。

 2枚目の写真「ヴェルサーチェ(VERSACE)」は、妖艶なムードでカーゴルックを包みました。トレンドのパープルで全体をまとめて、あでやかな装いに。布をふんだんに使ったドレーピーなシルエットなので、原型がカーゴだとはほとんどわからないほど。こういう思い切ったトランスフォームが“ドレッシーカーゴ”の流儀。プリント柄をあしらったロングワンピースをまとってフェミニンさもプラスし、さらにテーラードジャケットを重ねて、重層的なジェンダーミックスに仕上げました。

デニムカーゴは別ムードのトップスで
“ずれ感”を演出

 カーゴパンツはワークウエアに起源を持つ点で、デニムウエアとは親戚のような間柄です。もちろん相性も抜群ですが、型どおりの見え具合を遠ざけるには、ひとさじのアレンジが欠かせません。職人の手仕事が光るクラシックなトップスとのコーディネートは、デニムカーゴとの“ずれ感”が際立ちます。

 ユーズド感強めのデニム生地でカーゴパンツを仕立てたのは、「ジバンシィ(GIVENCHY)」。味わい深いダメージ加工にも手仕事技を注ぎ込みました。パートナーに選んだのは、ツイード素材のジャケット。さらに、ヴィクトリアン風のフリル使いで飾り立てたブラウスを添えて、ロマンティックなたたずまいに。上半身のクラシカルさとパンツのストリート感が響き合って、極上のミックステイストが生まれました。

 2枚目の写真「ディーゼル(DIESEL)」は、過剰なまでにポケットを増殖。大小さまざまな張り出しポケットが、パンツにリズムを生んでいます。デニムカーゴにボリュームがある分、トップスはブラトップ風のコンパクトなデザインで、“引き算”のバランスに。新トレンドの“ランジェリーを街で着る”にもマッチした提案です。小ぶりでありながら、細部まで凝ったトップスのおかげで、程よくセンシュアルな雰囲気に。ボトムスのタフ感と交じり合って、複雑なフレーバーを醸し出しています。

プリント柄で脱・ストリート
取り入れたいのは、チアフルな総柄

 カーゴパンツは無地のベーシックカラーというイメージが強いだけに、カラフルなモチーフは、従来の印象を変える絶好のアイデア。艶やかな花柄は、表情をガラリと一新させてくれます。フェミニンなムードを呼び込むうえでも、チアフルな総柄は効果的です。

 「ドリス ヴァン ノッテン(DRIES VAN NOTEN)」は、ややぼかしをかけたような花柄でセットアップを彩りました。膝上の張り出しポケットがなければ、カーゴパンツとはわからないほどロマンティック。ボリュームもゆったりしていて、リラックスしたムードが漂います。マニッシュなカーゴパンツをファンタジーなムードでまとう好例です。

 2枚目の写真「イザベル マラン(ISABEL MARANT)」は、カモフラージュ柄でカーゴパンツを染め上げました。軍パンを起源とするカーゴだけに、迷彩柄がうまくなじんでいます。アイコンの張り出しポケットは高い位置に左右非対称で配して、動きをプラス。トップスはランジェリー風のキャミソールを合わせて、パンツの武骨さをやわらげました。足元にはヒールサンダルを迎えて、全体にヌーディーかつフェミニンな印象に整えています。

 カーゴパンツはこれまでカジュアルなボトムスというイメージがありましたが、バリエーションが広がり、着こなしの選択肢も多様になってきました。勢いの続く“センシュアル”や“Y2K”などのトレンドアイテムと引き合わせれば、こなれた雰囲気をまとえます。もともとミリタリーユニフォームやワークウエアとして着用されていたため、動きやすさや心地よさは格別。アクティブに動きたい春夏は、頼もしいカーゴパンツを着こなしのレパートリーに加えて損はないでしょう。

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「リチャードソン」がファッションとアートのポップアップストアを「ドミサイル東京」で開催

 ニューヨーク発のカルチャー誌「リチャードソン(RICHARDSON)」は、ファッションとアートのポップアップストアを東京・原宿のコンセプトショップ「ドミサイル東京(DOMICILE TOKYO)」で3月4~26日に開催する。

 会場では、新作となる「リチャードソン」2023年春夏コレクションをラインアップすると共に、創刊25周年を記念した世界初の回顧展も実施。バックナンバーとなる「A1」(第1号)から「A10」(第10号)のアートワークとエディトリアルを展示するほか、デヴィッド・シムズ(David Sims)とスティーブン・クライン(Steven Klein)、グレン・ルックフォード(Glen Luchford)、ゴギー・エスパルサ(Gogy Esparza)によるオリジナルプリントの展示・販売、開催を記念した「ドミサイル東京」との2型のコラボTシャツ(税込1万1150〜1万3200円)の販売を行う。

■「リチャードソン」「A1-10」エキシビション / 2023年春夏コレクション ポップアップ
日程:3月4〜26日
時間:12:00〜20:00
場所:ドミサイル東京
住所:東京都渋谷区神宮前4-28-9
入場:無料(18歳未満の来場不可)

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俳優ゼンデイヤがきらびやかに登場 「アトリエ ヴェルサーチェ」と「ブルガリ」で

 俳優のゼンデイヤ(Zendaya)がロサンゼルスで行われた第54回NAACPイメージ・アワードに、「アトリエ ヴェルサーチェ(ATELIER VERSACE)」と「ブルガリ(BVLGARI)」を着用して出席した。

 深く開いた胸元とスリットが特徴のドレスは「アトリエ ヴェルサーチェ」の2002年春夏コレクションのクリエイションで、黒にライムグリーンが映える。

 またジュエリーには、「ブルガリ」のホワイトゴールド×ダイヤモンドのブレスレットとイヤリング、プラチナ×エメラルド×ダイヤモンドのリングを選択した。

 NAACPイメージ・アワードは、全米黒人地位向上協会(NAACP)による映画・テレビ・音楽・文学における優れた表現と功績を称える賞。

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「G-SHOCK」のカシオ計算機がトップ人事 増田裕一専務が次期社長に

 カシオ計算機は2月27日、増田裕一 専務執行役員 時計BU 事業部長が次期社長に就任する4月1日付のトップ人事を発表した。樫尾和宏 社長は、代表取締役会長に就く。

 増田次期社長は、1954年7月20日生まれ。78年に慶應義塾大学工学部を卒業し、同年カシオ計算機に入社した。2006年に執行役員 開発本部 時計統轄部長、09年に取締役 執行役員 時計事業部長となり、21年から現職。

 カシオ計算機は電子楽器、電子辞書、電卓などを扱い、時計では「G-SHOCK」を主力に「オシアナス(OCEANUS)」「プロトレック(PRO TREK)」などのブランドを展開する。

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「TDS ニューバランス」と「オーラリー」が新ラインをスタート 「ニューバランス」のアーカイブウエアを現代風にアップデート

 「東京デザインスタジオ ニューバランス(TOKYO DESIGN STUDIO NEW BALANCE)」と岩井良太デザイナーが手掛ける「オーラリー(AURALEE)」は、「ニューバランス」のアーカイブのスポーツウエアを現代にアップデートする新ライン“ニューバランス アーカイブ リマスタード バイ オーラリー × ティーディーエス(NEW BALANCE ARCHIVE REMASTERED BY AURALEE × TDS)”を発表した。3月3日に第1弾となる2023年春夏カプセルコレクションを発売し、両ブランドの公式オンラインストアと、東京・日本橋浜町のティーハウス ニューバランス(T-HOUSE New Balance)、ニューバランス 六本木 19:06、青山の「オーラリー ヘッドストア」、渋谷のセレクトショップ「キス トウキョウ(KITH TOKYO)」で取り扱う。

 “ニューバランス アーカイブ リマスタード バイ オーラリー × ティーディーエス”は、「オーラリー」が「ニューバランス」の希少なアーカイブのスポーツウエアを収集する2人のコレクターに出会ったことからスタートした。ファーストコレクションは、ナイロンジャケットとパンツのセットアップをはじめ、クルーネック、ロングスリーブTシャツ、Tシャツ、キャップの全6型を用意。どれも1980〜90年代のデザインに着想しながら機能素材を使用し、「オーラリー」らしいパターンとカラーリングを施すことで現代風にアップデートしている。価格は税込6600〜3万8500円だ。

 なお「キス トウキョウ」では、発売を記念したウィンドウ・インスタレーションを3月9日まで開催している。

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「本のガチャ×香水ガチャ」 テーマに合った本と香水が届く未知なる出合いのサービス

 ハイブリッド型総合書店のhontoが行っている「本のガチャ」と、ニッチフレグランス専門店の「ノーズショップ(NOSE SHOP)」による「香水ガチャ」が、初のコラボ企画「本のガチャ × 香水ガチャ」を3月1日〜4月9日に実施する。販売はhontoサイト内で行い、全33種の中から選んだテーマに沿った文庫本と香水がランダムで届く。

 「本のガチャ」は大日本印刷株式会社(DNP)、丸善ジュンク堂書店、文教堂、トゥ・ディファクトが共同で運営するhontoが2022年8月にスタートした企画。価格とテーマのみを選択するとhontoの書店員がセレクトした書籍がランダムで届くサービスで、“まだ見ぬ物語”との出合いが楽しめると高い評価を得ている。

 ミニサイズ(1.5mL〜 2mL)の香水がランダムで出てくるノーズショップの「香水ガチャ」は渋谷や池袋など直営店とオンラインストアで行っているサービスで、こちらも自分では選ばない香水を試す機会が得られると好評だ。

 そんな2つのガチャによるコラボレーション企画は、honto書店員が選んだ33タイトルの文庫本に、ノーズショップがセレクトした約30種のミニ香水を組み合わせた。選択できる物語のテーマは「愛に溢れた気持ち」「前向きな気持ち」「穏やかな気持ち」「美味しい気持ち」の4つで、文庫本にはオリジナルブックカバーが付く。価格は文庫本代+900円(税抜)。

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コロナで進んだヒール離れに対応、ジーユーが “マシュマロパンプス”を刷新 “推し活”でキャンペーン 

 ジーユーは2018年8月に発売した“マシュマロパンプス”をリニューアルした。同商品はこれまでも、ECサイトのレビューやカスタマーセンターに集まる客の声をもとにシーズンごとに改良を重ねており、主力商品の一つとなっているが、今回は木型を変えて構造自体を見直し。「コロナ禍で外出機会が減り、ファッションのカジュアル化がいっそう進んだことで、『パンプスをはくと痛い』という声が増えた」(雪下喜子ジーユーグローバル商品本部R&D部グッズデザインチームリーダー)ことがリニューアルの背景にある。刷新に合わせ、男性8人のダンス&ボーカルグループ、FANTASTICS(ファンタスティックス)を起用したキャンペーンを開始した。

 新開発のカップ形状インソール“マシュマロピローインソール”を採用し、はき口やトウのデザインも改良。ヒール高3.6センチ、5.7センチ、8.5センチの3型をそろえ、5.7センチは甲高足向けのワイド設計も企画した。全商品抗菌・防臭機能を持たせ、スエード風素材にははっ水加工を施している。機能性を高めたことで、価格は従来の2490円(税込)から2990円に値上げした。

 刷新のタイミングで、「推し活もお仕事も頑張るための“推しごとパンプス”」と題したキャンペーンを立ち上げた。新商品紹介の記者会見にはFANTASTICSの8人が登場し、ライブなどの“推し活”にはいていっても足が痛くなりにくいパンプスとして、推される立場から新商品をアピールした。ツイッターで募った、FANTASTICSを実際に推している女性10人も会見に登場。「パンプスのヒールが道路の溝にはまったときはどうしたらいいか」というファンからの質問には、メンバーが「つまずきそうになったら、逆にダンスをしてアピールする」といった実演つきの回答で会見を盛り上げた。

 FANTASTICSはLDH所属のダンス&ボーカルグループ。キャンペーンに合わせて、FANTASTICSによるスペシャル動画を作成。2月27日〜3月12日には、全国の「ジーユー(GU)」店舗に、動画視聴のためのQRコードとパスワードを掲出している。また、「ジーユーマロニエゲート銀座店」や「ジーユー渋谷店」など全国9店には、3月19日までメンバーのサイン入りパネルを展示。キャンペーンを記念した特別なウィンドーディスプレーも全国3店で実施している。

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「OAMC」と「エディション」の限定シャツが登場 トゥモローランドが3月3日に発売

  トゥモローランドは、「OAMC」と「エディション(EDITION)」の協業による限定のシャツを3月3日に発売する。価格は税込12万9800円。カラーはホワイトグレーとライトパープルの2色を、サイズはXS〜Lをそろえる。エディション各店舗とオンラインストアで展開する。

 シャツは、「OAMC」のインラインで展開している“クリーク シャツ(CREEK SHIRT)”をベースに生地を変更したものだ。パネル構造の仕立てや胸元のロゴ刺繍はそのまま残し、マイクロストライプのイタリア製コットンのポプリンを用いた。フロントボタンは天然マザーオブパール製で、袖と襟にはモノグラム入りのシルバーボタンを使用した。

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「エミ」が国際女性デーに向けたキャンペーンでクリス-ウェブ佳子と娘のBeniを起用 「ニューバランス」の別注シューズも発売

 マッシュスタイルラボの「エミ(EMMI)」は、モデルのクリス-ウェブ佳子とその娘であるBeniを起用した、3月8日の国際女性デーに向けたキャンペーンを開始した。ウェブでは“ミモザカラー”を取り入れたルックを公開しており、3月8日からは一部店舗とニューバランス ニュウマン新宿店を利用した人に、フラワーブーケをプレゼントする。

 また、3月1日からは「ニューバランス(NEW BALANCE)」のランニングシューズから初の別注モデルも発売する。価格は1万9800円(税込、以下同)で、サイズは22.5〜25(cm)をそろえる。オンラインストアでは12:00から販売を開始する。シューズは、柔らかなクッション性と軽やかな履き心地が特徴の“フレッシュ フォーム X モア v4"を、スポーツシーンにもシティユースにもなじむオリーブカラーで春らしくカラーリングしたものだ。アウトソールからは、花びらを思わせる柔らかなピンクベージュがのぞき、さりげない女性らしさを感じさせる。

 ウェブで公開したルックで、クリスウェブ佳子はフレアシルエットのドレス(2万6400円)や吸水速乾や接触冷感、UVカット機能をそなえるサステナレッチシリーズのプルオーバー(1万6500円)、ジャカード生地のスカート(1万7600円)を着用し、Beniは、Iラインシルエットをベースに裾がフレアに広がるドレス(2万7500円)やキャミソールとカーディガンのアンサンブルニット(1万9800円)を着用した。

 国際女性デーに際して二人は次のようにコメントを寄せた。「毎年3月8日にはミモザを飾り、私と娘2人で写真を撮ります。なかなか3人で撮ることはないので貴重な機会です。娘たちには小さい頃から、何でも自分で決めさせてきました。お部屋の模様替えから進学先まで……。これからも一人の女性として、自信を持って自分で決めた道を歩んでほしいですね」(クリス-ウェブ佳子)。「女性として尊敬しているのは、やはり最も身近な存在である母。他人に左右されることなく、自分の意見をしっかり持っているところに憧れます。そして国際女性デーの存在をもっと多くの人に知ってほしいと願っています」(Beni)。

 毎年3月8日の国際女性デーは、女性の権利を守り、よりグローバルな活躍を支援するために生まれた記念日。イタリアでは、女性に感謝の気持ちを込めてミモザの花を送る習慣があり、現在では世界中に広がりつつある。

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ユニリーバがヘアケアブランド「スアーヴ」の北米事業を売却 ポートフォリオ整理の一環で

 ユニリーバ(UNILEVER)はこのほど、低価格帯ヘアケア・パーソナルケアブランド「スアーヴ(SUAVE)」の 北米事業を投資会社のイエロー・ウッド・パートナーズ(YELLOW WOOD PARTNERS)に売却すると発表した。売却額など条件は明らかにされていないが、取引は第2四半期に完了する予定。米国とカナダ以外では、引き続きユニリーバが「スアーヴ」ブランドを保有する。

 「スアーヴ」は他ブランドに先駆けて1930年代にサロン品質のヘアケア商品を一般大衆に販売したことで知られる。近年業績が振るわず、直近一年の売り上げは低迷。調査会社IRIのデータによると、コンディショナーの売り上げは前年同期比2ケタ減、シャンプーも同1ケタ減と落ち込んだ。同ブランドはボディーケア商品や制汗剤も販売しているが、ヘアケアがメイン商材のため大きな痛手となった。

 イエサイ・エグルストン・ブレイシー(Esi Eggleston Bracey)米ユニリーバ社長兼北米ユニリーバ・パーソナルケア最高経営責任者は今回の売却について、「当社のポートフォリオを戦略的成長へ移行するための新たな一歩だ。『スアーヴ』は長く愛され続けているブランドで、北米において新たな所有者の下、引き続き成長し消費者に貢献していくものと確信している」と述べた。

 イエロー・ウッド・パートナーズのデイナ・シュマルツ(Dana Schmaltz)=パートナーは「『スアーヴ』は、ブランドが持つ資産価値やヘリテージはかなり大きく、ヘアケア・ボディーウォッシュ・制汗剤カテゴリーにおいて最も価値があるブランドだ。現在のような不況では低価格帯の商品が家庭の強い味方になるはずで、正しい投資をすれば成長できる」とコメント。今後はデジタル・マーケティングへの投資を強化するという。

 イエロー ウッド パートナーズにとって、ここまで大規模なマスヘアケアブランドを買収するのは初めて。「『スアーヴ』は年間2.5億個の商品を販売するメガブランド。ユニリーバのような大企業のインフラから引き継ぐのは決して簡単ではない」とシュマルツ=パートナー。イエロー・ウッド・パートナーズは低価格帯の美容・パーソナルケアブランドに注力しており、フットケアブランド「ドクター・ショール(DR. SCHOLL'S)」やメイクアップツールブランド「リアル テクニック(REAL TECHNIQUES)」などを擁する。17年にはバス・ボディーケアブランド「ティールズ(DR. TEALS)」などを展開するウエルネス・パーソナルケア企業PDCブランズ(PDC Brands)を英投資会社CVCキャピタル・パートナーズ(CVC CAPITAL PARTNERS)に売却した。

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全国百貨店やルミネ、ゾゾタウンの売れ筋や好調ブランドを網羅! 「2022年下半期 ビジネスリポート」を単品でも販売

 「WWDJAPAN」は年2回、半期の好調ブランドとヒットアイテムをまとめた特別付録「ビジネスリポート」を発行しています。2022年下半期の号が出来上がりました。
 
 全国の百貨店30店弱に化粧品と特選(ラグジュアリー)・宝飾について、アンケートを実施。各カテゴリーごとに好調ブランドと商況を尋ね、ヒットアイテムとその好調要因を探りました。伸長率が高いブランドを具体的に挙げてもらい、前年同期比など具体的な数字も掲載しています。

 それらのランキングから好調ブランドとして独自に伸長率ランキングも作成。化粧品では「コスメデコルテ」、特選では「ボッテガ・ヴェネタ」、宝飾では「ミキモト」が1位に輝きました。なぜそのブランドなのか?各百貨店担当者によるコメントや好調要因も必見です。高額品は、相変わらず好調。訪日客需要も復活し始め、どこもコロナ禍前を上回る売り上げを見せています。
 
 アパレルの好調ブランドについては、玉川高島屋S・C、ルミネ新宿、ルミネエスト新宿、渋谷109、渋谷パルコに取材。好調なブランドとその要因、消費者の動向を聞きました。7〜12月の月毎の高伸長ブランドのデータも収録。どのブランドが大きく成長しているのかが読み取れます。

 また、国内最大級のファッションEC「ゾゾタウン」と「ゾゾコスメ」にもアンケートおよび担当者取材を実施。メンズ、ウィメンズのZ世代顧客の検索アイテムにはウエアから雑貨まで、2022年下半期のトレンドアイテムが見事に凝縮されています。全て写真付き!コスメもウィメンズだけでなく、メンズも網羅しており、Z世代に人気のアイテムが一覧になっています。
 
 今のファッションを語るのに欠かせない古着の売れ筋も今回からフィーチャー。古着店がルーツでトレンドに敏感な若者からの支持が強い「ウィゴー」と、全国750店以上の店舗を構える「セカンドストリート」を取材しました。
 
 さらに月額レンタルサービス「エアークローゼット」の人気アイテムも網羅。レンタルだからこそ人気のアイテム、レンタルした結果販売につながったアイテムからは今、支持されるウエアの特徴が読み取れます。こちらも全て写真付きです。ユーザーの着用コメントも掲載しています。
 
 「ビジネスリポート」は本来、定期購読者向け特典ですが、購読者以外の方からの「他店の売り上げ進捗を知りたい」「好調ブランドのヒット商品を知りたい」といった声を受け、単品での販売も行っています。他では見られない「WWDJAPAN」ならではの貴重なデータ集となっています。ぜひご高覧ください。

ビジネスリポートの購入はこちら

「WWDJAPAN」定期購読者には、2月27日号とともに特典として送付します。ご注意ください


■WWDJAPAN vol.2277 「ビジネスリポート」2022年下半期
定価:11,000円(税込) A4版 76ページ
Business Report
2022年下半期の好調ブランドとヒットアイテム

■CONTENTS
02-05
全国百貨店化粧品売り場リポート
「店頭体験とMD見直しで若年層を誘う」

06-13
全国百貨店27店の化粧品売り場
5〜10月期好調ブランド&ヒット商品アンケート

14-17
全国百貨店特選・宝飾売り場リポート
「国内富裕層の維持が今後のカギ」

18-25
全国百貨店28店の特選売り場
7〜12月期好調ブランド&商況アンケート
26-31
全国百貨店22店の宝飾売り場
7〜12月期好調ブランド&商況アンケート

32-41
主要ショッピングセンターの7〜12月期振り返り
玉川高島屋S・C、ルミネ新宿、ルミネエスト新宿、渋谷109、渋谷パルコ

43-55
「ゾゾタウン」でZ世代にヒットしたアイテムは?
7〜12月の検索数上昇アイテムと好調ショップ

56-59
「ゾゾコスメ」でZ世代にヒットしたアイテムは?
7〜12月の好調アイテムBEST5

60-62
「ウィゴー」で売れた古着と人気の傾向は?
6〜11月の売れた古着TOP10
63-64
「セカンドストリート」で売れたブランドは?
6〜11月のカテゴリー別売れたブランドTOP5

65-72
「エアークローゼット」の人気アイテムの傾向は?
7〜12月のレンタル人気アイテム&売れたアイテムTOP5

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LAで“アンチ・ファッション・ウイーク”開催 主催者は「今後は他の都市にも広げたい」

 ロサンゼルスのダウンタウンでこのほど、アンチ・ファッション・ウイーク(Anti Fashion Week)が開かれた。サステナブルなブランドだけを集めて開かれたというイベントは、ファッションショーの終了後、ランウエイに現れたアイテムをすぐに購入できる“シー・ナウ・バイ・ナウ(See Now Buy Now)”も行い、盛り上がった。会場は色とりどりの生花で彩られ、参加者一人ひとりに合わせて花束が作られ、“アンチ”を名乗りつつも終始和やかなムードに包まれた。とは言え投げかけるメッセージは、ファッション業界による環境破壊、過剰なプロデュースや消費、短期間で使い捨てるマーケティング戦略への警鐘が含まれている。イベントの開催について、ファウンダーのエリザ・C・グレイ(Eliza C. Gray)に聞いた。

 彼女はこれまで、ブランディングやeコマースのコンサルティングをはじめ、ウェブやパッケージデザイン、ストアのディスプレイなどを通して、ラグジュアリーブランドをメインにさまざまな形でファッション業界の最先端と携わってきた。その際、ローカルブランドはクラフトショーやフリーマーケットでしか見かけることができず、ウェブやインスタグラムでいちいち検索していたそう。「そこでローカルのラグジュアリーなハンドクラフトだけを集めたプラットフォームを作ろうと、昨年に準備を始めたの」と笑顔で話す。

 行動力のある彼女は、さっそく友人で共同創始者のジュリア・V・カプラー(Julia V Kappler)とともに、わずか8カ月の準備期間でイベントを実現させた。「彼女はデザインや建築業界でのキャリアがあり、ヨーロッパのアパレルブランドにも精通している才女。数年前に自身のサステナブルなストリートブランド『デボーク(DEVOKE)』も立ち上げ、その経験をフルに活かしてくれたの」。

 初回は、LAを拠点とする17ブランドが参加。ブランドのセレクトは、実際に目で見て、手で触り、試着するなど、五感をフルに使って丁寧に行った。「最近当たり前の、ネットでリサーチして、メールで商談するという人間味のないコミュニケーションを避けて、オフィスに出向いて、相手の目を見て、話し合い、一歩一歩確実に進めたわ」。結果、参加ブランドとのコンセンサスが取りやすく、全体のまとまりも生まれたという。

 会場を見渡すと、アパレルやジュエリーだけでなくライフスタイル系のブランドなど豊富なセレクトが印象的だ。いくつかのブランドを紹介しよう。

 ユニセックスのアパレルブランド「ライアン・アンド・リース(RHYAN & RHYSE)」。デザイナーのフィリップ・ライアンチャイク・オコンマ(Phillip RyanChike Okonma)によるアーティスティックな発想から誕生したブランドは。かつての洋服をリサイクルして新たな目的を与える“リパーパス”により作られるため、リミテッドや一点モノがほとんどで希少性は高い。ジュエリーデザイナー、クリスティーナ・ベイダー(Kristina Bader)によるラグジュアリー・ジュエリーブランド「サオティ・ジュエリー(SA’OTI JEWELRY)」は、デザイナーによるハンドクラフトでオーダーメイドも人気という。「サオティ」とはアラビア語で「マイ・ボイス」という意味だそう。

 キャンドルをメインに扱う「サン・ムーン・ライジング(SUN MOON RISING)」は、コロナ禍初期の2020年に誕生。デザイナーのアシュリー・シモーネ(Ashley Simone)が“愛と光“を注ぎ込ぎ、一つ一つ手作りしている。メッセージを焼印した香木のパロサントも人気だ。

 参加ブランドの一つには、LA在住の日本人デザイナー、タカコ・サイトウが手がける「サイ(SAI)」も。オーガニックコットンを使用したアイテムやハンドクラフトによるニットが特徴だ。日本人らしい繊細さや手先の器用さが光り、好評を博していた。当日は、各ブランドがブースを構え商品を展示。ファッションショーでは、会場中が湧いた。

 「イベント終了後からすぐに参加者や参加ブランド側からの反響があったことが何よりも嬉しかったわ」とファウンダーのエリザ。今後は、LAだけでなく他の都市にも広げたい意向だ。ちなみに彼女はプリントマガジン「ヘニマガジン(HENI MAGAZINE)」も発行している。これまで発行してきた3号はすべて完売したそう。ここには、環境問題を含めサステナブルな情報が詰まっている。

TEXT:MOMO TAKAHASHI

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プーチ、中国大手EC「Tモール」と協業し香りを可視化するデジタルツール導入 中国フレグランス市場拡大が狙い

 スペイン発ラグジュアリーファッション・ビューティ企業のプーチ(PUIG)はこのほど、中国大手EC企業のアリババ(ALIBABA)と協業しECサイト「Tモール(TMALL)」にフレグランスを“可視化”するサービス「セント ビジュアライザー(Scent Visualizer)」を本格導入した。 「セント ビジュアライザー」は1400種類に及ぶ香料の写真のデータベースを使って、消費者が香りを「見て」理解できるようにするもの。
 
 「セント ビジュアライザー」はプーチが展開する香りに特化したデジタルプラットフォーム「ウィキパルファム(Wikiparfum)」と連動している。「ウィキパルファム」は、フレグランスや香りの原料に関するデータベースを提供するだけでなく、パーソナライズされたフレグランスの提案を行うショッピングツール。フレグランスの権威であり歴史家のマイケル・エドワーズ(Michael Edwards)が香りの分類やフレグランスのデータベースを作成し1984年に出版したガイドブック「フレグランスオブ ザ ワールド(Fragrance of the World)」とのコラボレーションにより開発された。

 中国のフレグランス市場は近年伸びており、市場調査会社カンター(KANTAR)とエターナル フレグランス レポート2021によると、2015~20年の年平均成長率は約15%だった。今後5年以内に年平均成長率は22%になる見込みで、世界のフレグランス市場の約3倍の成長率となる。また、ボストン・コンサルティング・グループ(BCG)の2022年のレポートによると、現在中国でフレグランスを使う習慣がある人は人口の約5%にとどまる。Tモールはニッチフレグランスを筆頭にフレグランス市場を戦略的な成長機会と見ている。

 両社によると、中国におけるフレグランス市場形成には消費者の教育が重要になる。Tモールはすでに「セント ビジュアライザー」を25ブランドで試験導入しており、フレグランスに簡単な写真を付けるだけでブランドのオンライン流通取引総額は平均して5%増えたという。さらに、商品購入に至るまでのコンバージョン率や平均取引額も向上した。プーチは「(これまでオンラインでは分かりづらかった)香りが視覚化され分かりやすく比較できることで、消費者はより速く商品の購入を決めることができる」と分析している。カミラ・トーマス(Camila Tomas)=プーチ グローバル イノベーション&ニューテクノロジーズ バイス プレジデントは今回の協業について「われわれのフレグランスのノウハウと、デジタル技術をより幅広い消費者に届けることができて光栄だ。中国でフレグランスを楽しむ消費者を増やせるよう、長期のパートナーシップを考えている」とコメントした。

 Tモールは近く、「セント ビジュアライザー」を搭載した香りの検索エンジン「フレグランス ファインダー(Fragrance Finder)」をスタートする予定。原料や調香師、気分によって特定の香りのブランドや商品を選ぶのに役立つツールとなっている。

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松本パルコが25年に閉館へ、40年の歴史に幕

 パルコは2月27日、松本パルコを2025年2月末で閉館すると発表した。松本パルコの店舗面積は2万2000㎡で、直近の2022年2月の店舗の取扱高は39億円だった。パルコは名古屋、心斎橋、福岡の主要3旗艦店へ積極投資を行う一方、宇都宮(19年5月)、熊本(20年2月)など地方店舗の閉館が続いている。千葉県の津田沼パルコは明日2月28日に閉館する。

 松本パルコは松本市の中心市街地に1984年8月に開業していた。

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「マメ クロゴウチ」が伊勢丹リ・スタイルにコーナーショップをオープン

 黒河内真衣子が手掛ける「マメ クロゴウチ(MAME KUROGOUCHI)」は2月、伊勢丹新宿本店3階の自主編集売り場、リ・スタイルにコーナーショップをオープンした。これまでもリ・スタイルは「マメ クロゴウチ」を扱っており、同売り場にとって最大の稼ぎ頭のブランドとなっている。コーナー化したことで、より強くブランドの世界観を打ち出している。

 2020年3月に東京・世田谷のアトリエそばに開いた羽根木店、23年1月にオープンした表参道店と同様に、柳原照弘が内装デザインを担当した。黒いガラスで囲まれた空間に、コレクションラインと、シーズンを超えて提案する定番ライン“マメ クロゴウチ ベーシックス(MAME KUROGOUCHI BASICS)”をラインアップしている。

 「マメ クロゴウチ」は今春、表参道店、「リ・スタイル」のコーナーショップのオープンに続き、香水とキャンドルの発売も予定している。

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「ドルチェ&ガッバーナ」2023-24年秋冬コレクション

 「ドルチェ&ガッバーナ(DOLCE&GABBANA)」が2023-24年秋冬コレクションを発表した。

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「ウカ」がセルフヘナを発売 ヘアスタイリストshucoが監修

 トータルビューティカンパニーのウカ(UKA)は2月24日、“uka ヘナシリーズ”のホームケアプロダクトを発売した。ヘアスタイリストshuco監修のもと、100%天然で無農薬栽培で育てられた沖縄県産のヘナを採用し、香りつきや仕上がりのカラーを選べるブレンド済みまで12種類(税込4290〜5390円)をラインアップ。東京ミッドタウン六本木店と広尾店で取り扱う。

 両店舗では“uka ヘナシリーズ”を使ったカラーリング施術も可能で、ヘアスタイリストに相談をしながら色を決めたり、染め方のコツを確認したりできる。サロンでカラーを受けられるほか、自宅でセルフカラーもでき、ライフスタイルに合わせて選べる。

 “uka ヘナシリーズ”のホームケアプロダクトでは天然の藍色染料植物であるインディゴをヘナにミックスすることで赤みを抑えた髪色も楽しめる。shucoが配合を担当し、自然なブラウンのブレンドⅠ、ブラウンよりダークな色みのブレンドⅡがそろう。使い方はお湯に溶いて、髪全体に塗布するだけ。白髪部分だけでなく全体につけることで、染めながらトリートメントでき、脱色されている部分だけがヘナ色に染まる。昨年11月には特設サイトをオープンし、仕上がりのビジュアルや体験者の声、Q&Aなどを掲載。Youtubeではshucoとのコラボコンテンツも公開している。

 「ウカ」ではスタイリストたちが7〜8年ほど前から、アレルギーの顧客が増えていることに懸念を抱き、頭皮のコンディションに悩む人のために技術を磨き、“ケンザン”などの商品を開発してきた。しかし、根本的な解決には至っていなかった。そんなときに今回監修を担当したヘアスタイリストshucoが愛用しているという髪を染めながら、トリートメントも、育毛も、デトックスもかなうインドで古くから使用されている美容法のヘナに着目。アレルギーのお顧客が求めているのはヘナだと確信した。一方で当時、100%植物性でなかったり、オーガニックでなかったり、オレンジ色になる、染まるのに時間がかかるといったヘナのマイナスイメージが先行し、手に取りづらい雰囲気があった。そんなイメージを払拭し、本当のヘナの良さを伝えたいというshucoの思いが一致し、ともに開発を始めた。

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「ジョルジオ アルマーニ」2023-24年秋冬コレクション

 「ジョルジオ アルマーニ(GIORGIO ARMANI)」が2023-24年秋冬コレクションを発表した。

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「フルラ」が新作モデルを“シーナウ・バイナウ”形式で発表 植物由来のなめし技術を初めて活用

 「フルラ(FURLA)」は、循環性を追求した新作“ウニカ フルラ アース限定モデル(Unica Furla Earth Limited Edition)”を“シーナウ・バイナウ(SEE NOW,BUY NOW)”形式で、2月23日(現地時間)に発表した。公式ECサイトと一部の旗艦店で数量限定で販売中だ。

 曲線を描くフォルムが特徴的な同モデルは、イタリアの革工房サイクリカ(CYCLICA)が“生分解性レザー”とうたう“オリウム(OLEUM)”レザーを初めて使用した。同社が特許を取得するベジタブルタンニン加工は、中世のなめし技術からヒントを得て開発された工法で、一切の化学薬品を使わずオリーブオイル製造の廃水から抽出したなめし剤を活用する。トウモロコシや藻、ログウッド樹皮、シダなどの植物由来の染料で塩や蜜蝋を用いて仕上げることで、色落ちを防ぎながらブランドらしい鮮やかなカラーを再現することに成功した。サイズはマキシサイズ(12万)とミディアムサイズ(8万4700円)の2型を用意した。

©Koto Bolofo

 ミラノ・ファッション・ウイーク中にミラノ・トリエンナーレデザインミュージアムで開催されたローンチイベントには、新たにグローバルアンバサダーに就任したイリーナ・シェイク(Irina Shayk)をはじめ、日本からはAMIAYA、伊原葵、香川沙耶らが来場した。

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「デンハム」が「ジョン スメドレー」と初コラボ シーアイランドコットンを使った2型

 ジーンズブランドの「デンハム(DENHAM)」は、英ブランド「ジョン スメドレー(JOHN SMEDLEY)」との初めてのコラボレーションアイテムを直営店と公式オンラインストアなどで3月3日に発売する。

 コラボでは、「ジョン スメドレー」のシグネーチャー素材のひとつであるシーアイランドコットンを使用したクルーネックニット(税込4万2900円)とカーディガン(同4万6200円)の2型を用意する。それぞれオリジナルのフォームを採用し、「デンハム」らしいシザースの刺しゅうを施したほか、オリジナルネームのデザインをあしらった。カラーはネイビーとブラックをそろえる。

 クルーネックニットは、スエットらしさを意識して、ややゆったりとしたシルエットに。ネックリブは太めに、首周りは小さめにデザインした。カーディガンは、従来のフィットから身幅と袖幅にゆとりを持たせ、コンパクトだった肩周りには汎用性を持たせた。

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スイス時計「スウォッチ」が2月27日、東京・銀座に新店舗をオープン

 スイスの時計ブランド「スウォッチ(SWATCH)」は2月27日、「スウォッチストア銀座」をオープンした。スウォッチ グループ ジャパン本社も入るニコラス・G・ハイエックセンターの4階で、面積は約50㎡。

 「スウォッチ」は新店舗について、「アートギャラリーのような楽しさ、特に『テトリス』を思わせるディスプレーパネルが特徴だ」と話す。

 同店専用エレベーターを構え、内部にはティッカー(電光掲示板)を設置。来店者への「最初の体験」として、「スウォッチ」の最新情報やメッセージを伝える。

■スウォッチストア銀座
オープン日:2月27日
時間:11:00〜20:00
住所:東京都中央区銀座7-9-18 ニコラス・G・ハイエックセンター4階

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芸人・空気階段が「サウナボーイ」とコラボ オンラインストア「60%」で販売

 サウナアパレルブランド「サウナボーイ(SAUNA BOY)」は、芸人・空気階段とコラボした商品を発売する。長袖Tシャツが5500円(税込、以下同)、サウナハットが5500円、サンダルが3300円で、オンラインストアのシックスティーパーセント(60%)で2月27日18時から扱う。

 空気階段は鈴木もぐら、水川かたまりからなるコンビ。「キングオブコント2021」王者で、サウナ好きとして知られる。「サウナボーイ」は“裸の付き合い”の匿名クリエティブ集団が2018年に立ち上げたブランド。シックスティーパーセントは韓国、インドネシア、ベトナムなどアジア10カ国以上から日本未上陸を中心に約900のブランドをラインアップするオンラインストア。

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日本にも年内上陸予定 「スターバックス」がイタリアでオリーブオイルを加えた新体験コーヒー発表

 ハワード・シュルツ(Howard Schultz)スターバックス(STARBUCKS)暫定最高経営責任者(CEO)がイタリアのエスプレッソに出合って心を奪われたのは、初めてこの国を訪れた1983年のことだという。そして2018年、「スターバックス」はミラノ中心部のドゥオモにほど近い、コルドゥジオ広場の郵便局跡地にイタリア1号店をオープン。だが正直、コーヒーの国のイタリア国民は当初、このニュースを半ば冷めて受け止めていたように思う。

 だが同年9月、当時は世界に3店舗しかなかった焙煎所を併設した新業態の「スターバックス リザーブ ロースタリー」をイタリア1号店としてオープンすると、ミラノ市民は初日から入場を待つ行列を作り、その光景は長期間続いた。イタリアのバールは、一般的には規模が小さい。家族経営の小さなバールで顔馴染みの近所の人々に軽く挨拶を交わしつつ、二口ほどで飲み干すエスプレッソを振る舞うのが一般的だ。「スターバックス」の、しかも「リザーブ・ロースタリー」の、太い金属の管が蛇のように天井を走り、長いカウンターが広大な空間に君臨する工場のような風景は、バールでエスプレッソと店主との会話を楽しんできたイタリア国民には、どのように映るのだろう?人々の関心は当初、そこにあったと思う。

 「スターバックス」の店舗数は現在、世界各地に3万店以上。日本だけでも1800件を数えるという。一方のイタリアは、いまだ20数件と流石に少ない。だがシュルツ暫定CEOがイタリアのバールの店主と異なるのは、伝統のエスプレッソを延々と入れ続けるのみならず、時折、新型の飲み物を発明するところだ。

 今回発表したのは、コールドプレスしたパルタナのエクストラ・バージン・オリーブオイルをテーブルスプーン一杯、15mLほど加えてシェイクした「オリアート アイス シェイクン エスプレッソ」などだ。イタリア南部のシチリア人は、毎朝コーヒーの後にスプーン一杯のオリーブオイルを舐めるという習慣を持っている。そんな習慣を真似した時に閃いたアイデアという。

 開発チームは、即座に研究に取り組んだ。その結果、シチリア島のパルタナ産の高品質オリーブ由来のエクストラ・バージン・オリーブオイルは、「スターバックス」のアラビカ豆との相性が良いことが判明。この飲み物を「オリアート」と命名した。ラテン語の「オリーブ」と、「生命を吹きこむ」という意味の単語からなる造語だ。

 オリーブオイルの芳香とちょっとした苦味は、コーヒーと一体となって、しっとりと膨らんだ味わいを成す。いかにオリーブオイルとコーヒーを完璧に一体化させるか?それがこの商品の生命だ。「オリアート」では、オーツミルクを使用する。そしてエクストラ・バージン・オリーブオイルは、これを機に一部の他の飲み物でも追加するカスタマイズが可能になった。

 ミラノの「スターバックス リザーブ ロースタリー」では、カフェラテのほか、そこにさまざまなフレーバーのシロップを加えたりオレンジピールを添えたりしたアイス コルタード、ゴールデンフォーム コールドブリュー、ディコンストラクティッド、ゴールデンフォーム エスプレッソ マティーニという計5種類の「オリアート」を販売する。これらの新製品は、春頃にはアメリカ、年内には日本、中東、そして英国でも発売予定とのこと。オリーブオイルを飲む習慣のない日本の人々の反応は、今かた大変興味深い。

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【スナップ】日本からは永野芽郁が来場 「プラダ」2023-24秋冬コレクション

 「プラダ(PRADA)」は現地時間2月23日、ミウッチャ・プラダ(Miuccia Prada)とラフ・シモンズ(Raf Simons)による2023-24年秋冬コレクションを発表した。

 ミラノで行われたショーには、日本から女優の永野芽郁が来場したほか、女優のナオミ・アッキー(Naomi Ackie)、テイラー・ペイジ(Taylour Paige)、マヤ・ホーク(Maya Hawke)、モデルのミア・リーガン(Mia Regan)、芸術家兼映画監督のフランチェスコ・ヴェッツォーリ(Francesco Vezzoli)、ブロガーのキアラ・フェラーニ(Chiara Ferragni)、彫刻家のマウリツィオ・カテラン(Maurizio Cattelan)ら多数のゲストがショーに集結した。

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「ルブタン」の“赤”、知財高裁も請求棄却 レッドソールの保護は“公益性の例外”として認められず

 「クリスチャン ルブタン(CHRISTIAN LOUBOUTIN以下、ルブタン)」は、靴底に用いる“赤色”を日本でも「色彩のみからなる商標」として商標登録することを目指して審決取消訴訟を提起していたが、知財高裁も「ルブタン」の請求を棄却した。取材に対して「ルブタン」の代理人は「非常に残念だ。正当な結果を得るために、今後も取り得るアクションは全て取っていく。また、今回、色彩商標の登録が認められなかったからといって、模倣が許されるわけではなく、不正競争防止法を用いるなどして今後も模倣品の規制に取り組む」とコメントした。

 「ルブタン」は2015年、 “レッドソール”に使用しているアイコニックな赤い色(パントン社の18-1663TP)を「色彩のみからなる商標」として登録出願するも、19年に登録を拒絶された。同年に拒絶査定に対して不服審判を請求したが、特許庁は「色彩としてはありふれたもの」「広く認識されるに至っているとまでは認められない」として、22年に「ルブタン」の請求を退けた。これに対して「ルブタン」は、知財高裁に審決取消訴訟を申し立てるも、「公益性の例外として認められる程度の高度の自他商品識別力を獲得していると認めることができない」として、請求が棄却された。

 この知財高裁の判断に対して「ルブタン」の代理人は、「今回の判決で単色の色彩商標の登録に対するハードルが不合理なレベルまで上がってしまった」と話す。「ハイヒールの靴底の色を選択する自由が“公益”だというが、この点が過度に強調されている。知財高裁は“レッドソール=ルブタン”と認識されていることを認めており、保護することによって消費者の間で混同が起きないよう防止することも公益だ。この点について十分に考慮されておらず、不合理な判断だ」と述べた。

 「ルブタン」は、受賞歴や雑誌などの掲載実績、著名人の着用実績、広告宣伝促進活動、アンケート結果などを踏まえると、「ルブタン」のレッドソールはありふれたデザイン手法ではなく識別力を有し、「広く認識されるに至っている」と主張した。これに対して特許庁は“赤”という色について、「ファッション分野において(中略)極めて一般的に採択、使用されており、色彩としてはありふれたものである」と反論。また、「ルブタン」以外にも多数の事業者がレッドソールを製造・販売している実績があることを指摘し、「商品の美感を向上させる目的で取引上普通に採択、使用されているデザイン手法」であり、「独創性を欠くもの」と主張した。

 「ルブタン」は1月に、赤い靴底の婦人靴を販売するシューズブランド「エイゾー(EIZO)」などを運営するエイゾーコレクションとの裁判で敗訴している。

 今回一つの争点となったのが「ルブタン」が識別力の証明として提出した第三者機関によるアンケート結果だ。調査は「ルブタン」の店舗がある東京都、大阪府および愛知県に住む20~50歳の女性3149人に対して行われ、レッドソールを見た約50%が「ルブタン」と回答した。この数値について知財高裁は、「特定エリアでファッションアイテム等を購入する女性を調査対象としたにもかかわらず、本願商標の認知度は半数程度にとどまっており、全国の需要者層にまで調査対象を広げると、本願商標の認知度はこれよりも下回ることは容易に推認される」として、「認知度は限定的なものである」と判断した。

 これに対して「ルブタン」の代理人は、“50%”という数値だけでなく、アイテムの特性も考慮すべきだという。「たとえば『ヤクルト』の立体商標は約98%という高い認知率を獲得しているが、それは日用品であるという側面もある。『女性用のハイヒール靴』のような嗜好性の高いアイテムについての50%を日用品が獲得する高い認知率と同列に判断することは適切ではない。また、商標法ではなく不正競争防止法に関する事件ではあるが、過去には『リーバイス』のバックポケットに施される弓形のステッチを見て出所を答える調査で一般消費者を対象とした調査結果が20%弱という結果でも周知性が認められているケースもある。以上を踏まえると、約半数が『ルブタン』と回答したのであれば、それは高い周知性を有していると言えると考える」と話す。

 知財高裁は、ラグジュアリーブランドに関心のある一定層に対しては認識されていると認めるも、「構成態様は特異なものとはいえない」こと、「クリスチャン ルブタン」というロゴによって認識されていること、複数の事業者が赤い靴底のハイヒールを製造販売していること、アンケート結果の数値などを総合的に考慮して、「公益性の例外として認められる程度の高度の自他商品識別力を獲得していると認めることができない」と判断した。

 日本の「色彩のみからなる商標」は、15年の商標法改正で新たに認められた種類の商標で、これまでにセブンイレブンやチキンラーメンのパッケージに用いられる配色など、9件しか登録を認めていない。また、登録が認められたのはいずれも複数の色で構成されており、「ルブタン」のレッドソールのような単色での登録を認めたケースはいまだ前例がない。なお、ファッションブランドでは、「エルメス(HERMES)」が包装箱に使用するオレンジ色と茶色の組み合わせで色彩商標を登録出願しているが、登録を拒絶され、現在不服審判中だ。

 「ルブタン」によると、レッドソールは、オーストラリアやカナダ、フランス、EU、ロシア、シンガポール、英国、米国などを含む50カ国で商標登録されているという。

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「よーじや」お土産依存から脱却へ 日常使いの新店舗

 よーじやグループ(京都市)は、ジェイアール京都伊勢丹の3階「キレイテラス」に新コンセプトの店舗を22日オープンした。観光客を中心ターゲットに据えてきたこれまでの戦略を見直し、「脱観光依存」を掲げて取り組む初の常設店となる。

 新店舗は白とグレーを基調としたシンプルで飾らないデザインが特徴で、従来の京都らしい和のイメージから一新させた。取り扱い商品も、看板商品である"あぶらとり紙"だけでなく、日常使いのスキンケアアイテムを多数取りそろえた。地元客も含めた幅広い客層へのアプローチが目的だ。

 よーじやは1904年に芸妓や歌舞伎役者向けの化粧道具を扱う行商として創業。1990年のあぶらとり紙ブームで全国的に有名になり、京都土産として観光客から圧倒的な支持を集めてきた。90年代に2店舗しかなかった直営店は、2000年代半ばには27店舗まで拡大。その後、右肩下がりの状態が続き、観光に依存しすぎる状況に危機感を抱いた創業家5代目の國枝昂社長(33)は、入社当初から観光業に依存しない経営を目標の一つに掲げてきた。新型コロナウイルスの感染拡大で、その思いを一層強くする。

 「コロナ前のインバウンド比率は約4割、国内のお客さまを合わせると9割近くが観光客によるものだった。しかもコロナ禍でもECサイトの売り上げが全体の7%ぐらいまでしか伸びなかったのは、よーじやの商品がないと困る人がほとんどいなかったということ。観光客向けはこれまで通り大事にしつつ、それ以外の売り上げもしっかり取っていけるブランドに転換し、2回目以降も来店してもらえる店作りが必要だった」

 店舗休業を余儀なくされ、売り上げが激減するなか、脱観光依存の取り組みを本格的にスタート。カフェ事業など地元客の来店を促す取り組みを進めた。

 ただ、観光依存体質から脱却するには、顧客やディベロッパー、従業員の理解を得る必要がある。そこで、22年3月と同年7月~12月の2回にわたって、ジェイアール京都伊勢丹でポップアップイベントを開催した。和や京都らしさといったイメージよりも 、商品そのものの良さで選んでもらえるよう、商品の選定や季節感のあるディスプレイなどを工夫した。客層も40~50代が多かったこれまでと異なり、20~30代の獲得を狙った。その結果、3月には予算比195%、7~12月には同150%の売り上げを達成。若者も含め、幅広い年齢の客が訪れたという。「常設化してほしい」 「あぶらとり紙以外にも商品があることを知った」 という地元客の声が、新コンセプトの店舗を後押しした。

 「イベントでは京都らしさを期待されることが多いのですが、実は売り上げ上位の商品はスキンケアアイテムで、京都らしさが売り上げにつながっているわけではない」とし、新店では日常使いできるブランドへの転換を目指している。

 「よーじやというブランドやロゴが京都のものだという認識は定着していると自負している。京都に頼り切ったブランディングから京都を利用したブランディングに変えていく狙いがある」と國枝社長。例えば、「京好み あぶらとり紙」の文字が並ぶロゴデザインは、以前だと文字部分を切り離して使用できなかったが、いろんな場面で柔軟に対応できるよう、手鏡の部分だけを使用できるようにした。桜のシーズン向けに、キャラクターの通称〝よじこさん”には、桜の髪飾りが描かれている。

 昨年は、地元客向けに手頃な価格で十割そばを食べられる蕎麦屋「10そば」を京都市内にオープン。國枝社長は「伝統や常識にとらわれずに、脱観光依存にチャレンジしていきたい」と意欲を見せる。

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ルカ・オッセンドライバーが手掛ける“セオリー プロジェクト”からセカンドシーズンが登場

 ファーストリテイリング傘下の「セオリー(THEORY)」は、ルカ・オッセンドライバー(Lucas Ossendrijver)とのカプセルコレクション“セオリー プロジェクト バイ ルカ・オッセンドライバー(THEORY PROJECT BY LUCAS OSSENDRIJVER)”のセカンドシーズンを3月29日に発売する。全国の直営店と公式オンラインストアで取り扱うが、展開商品は店舗によって異なる。

 2022年9月に発売したファーストシーズンに引き続き、今回もニューヨークのダイナミックなエネルギーを表現。前裾に丸みを持たせたネールジャケットや1ボタンのジャケット、ストレートシルエットのスラックス、ホワイトストライプのブルーシャツなど、クラシックなテーラリングの堅苦しさを取り除いたメンズとウィメンズのアパレルとフットウエアをラインアップする。価格は税込1万9800〜10万8900円だ。

 イメージビジュアルは、英国人フォトグラファーのデイビッド・シムズ(David Sims)が撮影した。

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熟練の技で作るポップなニットウエア ジムが新ブランド

 ニットアパレルのジム(東京、八木原保社長)は、婦人服のニットブランド「ア プラクティスド ハンド(A PRACTICED HAND)」を2023年秋から販売する。パーソンズ美術大学やロンドン芸術大学セントラル・セント・マーチンズ校を卒業し、ニューヨークやロンドンのブランドで経験を重ねたデザイナーと協業する。

 ブランド名の「ア プラクティスド ハンド」は「熟練」を意味する。ジムが60年近い歴史の中で培ってきたニットウエアの糸や編み地の技術力と、アート性の高いデザインを持ち味にするデザイナーの発想を掛け合わせる。ファーストコレクションでは英国の伝統的なアーガイル柄、着物に用いられてきた柄、東北地方に伝わる襤褸(ぼろ)の柄など、さまざまな文化から着想を得た実験的なニットを企画した。着せ替え人形に見立てたモデルのルックで世界観を表現する。価格は3万〜7万円台。

 3月3〜5日に東京・渋谷のジンナンハウスで展示会を開く。業界関係者だけでなく一般の人も入場できる。

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「プラダ」の静かな反戦、「マックスマーラ」の癒しのコート、お騒がせ「GCDS」に巨大ネコ 【2023-24年秋冬ミラノコレ取材24時Vol.3】

 2023-24年秋冬ミラノコレクションの2日目は天気にも恵まれて順調な進行です。ショーから発信されるメッセージには「さあ、日常を取り戻して楽しもう!」と盛り上がる陽気さ8割、戦争への不安感2割が入り混じっています。トレンドに浮上しているのが “アウターの重ね着”という謎のスタイリング。「なぜ?」の答えを終了までに見つけたい!ちなみにミラノの街ではマスクをしている人は一日に3人くらいしか見かけません。

2月23日(木)
9:00「サントーニ」

メンズシューズの印象が強い「サントーニ(SANTONI)」がウィメンズの、しかもヒールシューズを本格強化。シグネチャーのダブル・バックルをアレンジしてデザインを広げています。ピカピカのレザーはパテントかと思いきや、独自のなめしの技術で艶を出しているそう。パテントではない分、柔らかくて履きやすいとか。厚底ローファーは今季の一大トレンドです。

9:30「マックスマーラ」

 18世紀にフランスで活躍した科学者であり思想家の女性、エミリー・デュ・シャトレ侯爵夫人がインスピレーション。女性は「家の中」が当たり前だった時代に哲学者ヴォルテールの恋人でもあった彼女は男たちとも議論を交わし、ウィットの富んだ発言で世論をリードしたとか。現代のSNS上で影響力を持つインフルエンサーのような存在ですね。彼女は周囲の男たち、公証人や士官、侯爵たちの服にインスピレーションを受けたファッションを好んだそうです。

 オーバーサイズのメンズ服を自分サイズにアジャストしたようなパンツスタイルはまさに、そのイメージです。シャトレ侯爵夫人の存在は多くの人が知らないでしょうが、こういったショーをきっかけに知って調べて知る。それってとても楽しいこと。女性をエンパワメントし続けるブランドならではのアプローチです。それにしてもなんて触り心地よさそうなコートやセーター!時差ぼけの頭には「あれに包まってうたたねしたい」という願望が湧いてきます。

10:30「ヴァレクストラ」

 パンデミックによる自粛生活が長くなりすぎて「そう言えばお出かけバッグ持っていなかった」と気が付いたあなたへ、「ヴァレクストラ(VALEXTRA)」から女性の24時間をイメージした8つのシリーズが登場です。仕事にはかっちりバッグ、週末にはモコモコバッグなどカラフルにそろいます。

12:00「サ ス ファ」

 元「ヴァレクストラ」 CEOのサラがアパレルブランド「サ ス ファ(SA SU FA)」を立ち上げたと聞き、閑静な住宅の一室での展示会へ。サラは世界で活躍してきたいわゆるスーパーなキャリな持ち主です。なぜ自身のブランドを?と聞くと「女性は世界の人口の52%もいる女性は、ビジネスの世界ではある意味、最大のマイノリティ。女性による女性のためのスーパーパーソナルな表現をしたかった」とメード・イン・イタリーの桜色の服を手に熱く語ります。色んな経験がここに凝縮されているのね。上質素材・仕立てのシンプルなデザインがそろいます。

12:30「「アンテプリマ」

 今季のキーカラーのひとつは水色に決定かもと思ったショーが「アンテプリマ(ANTEPRIMA)」です。軽やかなハイゲージニットや透ける素材のレイヤードがきれいで、中でもパフスリーブの水色ニットが印象的です。

14:00「プラダ」

 ショーが始まると頭上から大量の百合の花がゆっくりと下がってきて、ショーが終わるころには百合の良い香りが会場を包んでいました。登場したのはミリタリーや看護師の制服をベースにした服。ロシアのウクライナ侵攻が続く中、ミウッチャ・プラダとラフ・シモンズからの「武器より花を」のメッセージが静かに、クリアに伝わってきます。

 肩章など軍服のディテールをたくさん使いながら、それらをラフ・シモンズらしい、削ぎ落したシルエットに落とし込むことで反戦のメッセージを静かに届けています。ナースの帽子を想起させる白い花がスカートや首元を飾り、軍服故ネクタイはシャツのボタンの間にしまうなどリアリティを細部で表現。ダッフルコートなどは背中にダウンを入れることで丸みを出しており何かから「防護」するかのよう。手仕事が欠かせない、オートクチュールのような仕事です。静謐なだけに腹の底で唸る怒りと諦めない何かが伝わってくる、素晴らしいコレクションでした。

15:00「エムエム6 メゾン マルジェラ」

 急浮上しているトレンド、“レイヤード”を決定付けたのがこちら「エムエム6 メゾン マルジェラ(MM6 MAISON MARGIELA)」。リリースからそのまま引用すると「ネイビーの薄い裏地がついたシャツには、分厚いレザーの袖がついています。テーラードウールのブレザーは、前身頃に箔押し加工が施され、ラペルの上に折り重なるリブのタンクトップのディテールを除くと、従来のテーラードジャケットのラインに沿ったシルエットになっています。キャメルのウールオーバーコートの襟から見えるフードは、実は、取り外し可能なスカーフで、 ストレートレッグのブルージーンズからのぞくボクサーショーツのウエストバンドは、ジーンズに内蔵されており、ドローストリングで締めることができます」。

 はい、ありがとうございます。見ただけではわかりません!もはやパズルです。あれやこれや、着ることを存分に楽しむことができそうですがオンラインではどうやって説明するのかな?バックステージでの着用風景を動画で紹介するのが一番わかりやすそうです。

16:00「エンポリオ アルマーニ」

 着る人のために服をデザインする、は「エンポリオ アルマーニ(EMPORIO ARMANI)」の一貫した姿勢です。ショーで見せる服と言っても、話題喚起や演出ではなく、主役はあくまで着る人。プレタポルテメーカーとしてのポリシーが明確なのです。そのことを象徴していたの会場に飾られていた大きな笑顔の女性の写真です。ジョルジオ・アルマーニさんは女性にこうあってほしいのでしょう。メンズウエアをアレンジしたミニドレスや絵画をそのまままとったようなカクテル、ジョッパーズスタイルはまさに日常のための服です。

17:30「フルラ」

 今回のミラノコレ担当は二人ともサステナビリティ・担当でもあります。「フルラ(FURLA)」が生分解性のレザーを使った限定バッグを発表と聞いて駆けつけました。「レザーってそもそも生分解するでしょ」と突っ込んでくれた読者の皆様、おっしゃる通り。化学薬品を使って染色をすると革自体が土に還ったとしても染料は残りますからね。我々もその言葉の意味が知りたく、生産に関わったタンナーの方に根ほり葉ほり聞きました。一言で言えば、古来の製法にヒントを得て、化学薬品に頼らないなめし・染色を採用しているということ。そのための研究を重ねたそうです。サステナビリティと技術革新はやはり切っても切れない関係ですね。詳細は後日リポートしますね。

18:30「ミラショーン」

 「ミラ・ショーン(MILA SCHON)」がフランス人デザイナー、マルク・オーディベ(Marc Audibet)を迎えてコレクションラインを再出発。カトリック教会の荘厳な雰囲気の中、仕立ての良い服が並びました。1955年生まれのマルクは「エルメス」など数々のブランドで経験を積んだ知る人ぞ知るデザイナーで、どこか高田賢三さんを想起させます。会場では物腰柔らかに来場者に挨拶をして回っていました。

19:00「モスキーノ」

 「モスキーノ(MOSCHINO)」で壁をぶち抜いたような入り口から出てきたのは、インパクト大なモヒカンヘアのモデルたち。パンキッシュなムードと大ぶりなビジューをちりばめた豪華なドレスの組み合わせは、亡きヴィヴィアン•ウエストウッドのあだ名だった「パンクの女王」という言葉が浮かびます。ヴィヴィアンへのオマージュかと思いましたが、そうではなく、サルバドール・ダリ(Salvador Dali)の作品を着想源。歪んだハウンドトゥース柄のセットアップや大きなスパイクが突き出たドレスなど、シュールレアリスムとパンクを融合させました。

20:00「GCDS」

 セクシーな肌見せスタイルは「ディーゼル」でお腹いっぱいと思っていましたが、「GCDS」の来場者も負けずおとらず、きらびやかなパーティースタイルのヤングたちが集結していました。会場には、「不思議の国のアリス」に出てくるチシャ猫のようなちょっと不気味な雰囲気の巨大猫が出現。デザイナーのジュリアーノ・カルツ(Giuliano Calza)が実際に飼っている猫がモチーフだそうで、今季は家の中にいる自然体な自分と向き合って生まれたコレクションとのこと。キャッチーな猫の顔型のバッグも登場しました。

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「パリ国際ランジェリー展」が3年振りにリアル開催 日本から4つのD2Cブランドが出展(後編)

 1月21〜23日の3日間、フランス・パリのポルト・ド・ヴェルサイユ見本市会場で、下着、ラウンジウェア、水着、アクティブウェアを集積した世界最大級のトレードショー「パリ国際ランジェリー展(SALON INTERNATIONAL DE LA LINGERIE)」と素材展「パリ アンテルフィリエール(PARIS INTERFILIER)」が開催された。リアルでの開催は3年ぶりで、420のブランドとメーカーが出展。99カ国から1万5285人が来場し、38%がフランス国内、62%がフランス国外からという構成だった。アジアからの来場者はコロナ禍前には戻らなかったものの、日本からは4つのD2Cブランドが「パリ国際ランジェリー展」に出展し、存在感を発揮した。世界的な舞台に挑んだ各デザイナーが同展で感じたことなどについて2回に分けて伝える。前編では、「ケープラスワンパーセント」と「プントゥ」を紹介している。

「マイミア」 ポジショニングを再確認した“第2章の始まり”

 初出展となった「マイミア(MAIMIA)」は、2019年に「上海アンテルフィリエール」で開催された設立10年未満のクリエイティブなブランドに贈られる「ヤングレーベルアワード」受賞の副賞として、今回出展を果たした。受賞はまだブランド設立から約1年半のとき。当初、20年7月展に出展予定だったが、コロナ禍で延期となった。その間に松屋銀座と西武渋谷店に常設店を構えるまでに成長し、ほぼ一人で運営していたブランドも6人のチームとなった。

 神成舞「マイミア」代表兼デザイナーは、「今回の出展で作り手と顧客が似たような生活を送る日本と違い、海外にはさまざまなライフスタイルが存在することを実感した」と話す。多くの人がブースを訪れ、生の声を聞きリサーチを重ねたことで、グローバルに販売する上で、ポジショニングを見つめ直すいい機会になった。「これが“第2章の始まり”になる」と神成。現在、7件の商談が進んでおり、今後も海外への挑戦は続ける予定だ。パリにこだわるのではなく、米ニューヨークとロサンゼルスで開催されているランジェリー展「カーブ(CURVE)」への出展も検討しており、国の助成金の活用や他ブランドとのブースを共有するなどして出展する可能性もある。「日本のクールなイメージを、ランジェリーを通して伝えたい」と、その思いは熱い。

「ナギサ パリ」 出展で共鳴し合える存在との出合い

 同じく初出展となった「ナギサ パリ(NAGISA PARIS)」を手掛ける佐野なぎさデザイナーは、17年に自身のブランド設立と同時に渡仏し、現在はパリ在住だ。パリでランジェリーデザイナーとして活動しているが、ポップアップショップなどアウトプットするのは日本。佐野は「パリにいる意味があるのかというジレンマがあった」と話す。顧客の要望に応えるために洋服やアクセサリーも展開しているが、ランジェリーデザイナーとしての原点に立ち返りたいという思いから、ファッションではなく、ランジェリー展への出展に踏み切った。出展するにあたり、主催社の担当者がアトリエ兼自宅に来て、今後のブランドの方向性も含め相談にのってくれたという。

 今展では、イギリスの下着・水着の専門店「アンジェラ ナイト ランジェリー(ANGELA KNIGHT LINGERIE)」での取引が決まったほか、ショーツブランド「ラ シャット ドゥ フランセーズ(LA CHATTE DE FRANCAISE)」とのコラボも進行している。「万人受けするブランドではないが、出展すれば共鳴し合える存在に出会える」と自信を見せる。今後も、毎年ではなくても、無理のない範囲で出展するようだ。

“横のつながりができたこと”に確かな手応え

 今回出展した4ブランドが共通して口にしたのは“横のつながりができたこと”への充実感だった。「ナギサ パリ」の佐野が「出展者はライバルというより同志」と言うように、日本のブランド同士はもちろんのこと、海外ブランドとの交流も活発だった。「ケープラスワンパーセント」のスドは、「横のつながりが刺激や勉強になり、モチベーションにもなる。情報を共有することで世界の情報が入ってくる」と収穫を語った。「マイミア」の神成は「小さなブランドだが、商談に直結しない大手素材メーカーとも交流が持てた」と話す。

 一度出展して取引先が決まるほど海外進出は簡単ではない。それでも、それぞれ確かな手応えを感じている。日本のランジェリー業界に新風を吹き込んでくれることを期待したい。

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「フェラガモ」2023-24年秋冬コレクション

「フェラガモ(FERRAGAMO)」が2023-24年秋冬コレクションを発表した。

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「ボッテガ・ヴェネタ」2023-24年秋冬コレクション

 「ボッテガ・ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)」が2023-24年秋冬コレクションを発表した。

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パリコレ開幕直前 2023年春夏で絶賛の「ヴァレンティノ」や賛否の「バレンシアガ」などを欧米メディアの講評で振り返る

 2023-24年秋冬シーズンのパリ・ファッション・ウイークが、現地時間2月27日に開幕する。思い返せば、昨年10月に23年春夏シーズンのパリコレ取材を終えてから、さまざまな出来事が起こった。例えば、ラフ・シモンズ(Raf Simons)のブランド終了やアレッサンドロ・ミケーレ(Alessandro Michele)の「グッチ(GUCCI)」退任、そしてサバト・デ・サルノ(Sabato De Sarno)の就任などである。さらには「バレンシアガ(BALENCIAGA)」やカニエ・ウェスト(Kanye West)ことイェ(Ye)への批判も起こった。知人らとこれらについて意見交換をしていると、その人の感性や倫理観、生きる上で中核となる価値観まで見えてくることがあり、そういった副産物もファッション業界に身を置く楽しみの一つとして最近は捉えている。

 しかし、情報を発信する側である限り、個人的な感情は二の次で、公平かつ冷静にコレクションを見るのが第一だ。来たる新シーズンのパリコレに備え、現在店頭に並び始めているウィメンズ・コレクションへの欧米のジャーナリストの見解を振り返る。彼らの講評に賛成か反対か、もしくは全く異なる見解か――気の知れた仲間と意見交換しながら、新シーズンのコレクションをチェックするのもいいかもしれない。

「バレンシアガ」
「汚した服はラグジュアリーなのか?」

 「バレンシアガ(BALENCIAGA)」は泥まみれのスペースで、泥臭く自己探求する意義を説いた。自分らしく生きようとする過程で他者から受ける批判を傷跡のメイクで表現し、戦場のような人生でも力強く進んでいく様子を、激しいダメージ加工のジーンズや、体を保護するボリューム感のMA-1をはじめとするミリタリーウエア、そしてモデルは泥水のしぶきに目もくれず力強く闊歩する演出で表現。デムナ(Demna)=アーティスティック・ディレクターは、シーズンを重ねるごとに社会問題や政治に深く切り込み、ファッションを通して問題提起することがクリエイションの中核になっているようだ。

 同ブランドのショーに対しては、今季もコレクションへの講評ではなく、ショー演出について淡々と伝える記事が多かった。そんな中、フランスの新聞紙「ル・フィガロ(Le Figaro)」のエレーヌ・ギヨーム(Helene Guillaume)は、独自の見解を示した。「バックステージで評判のいいジャーナリストは、『わざと汚したセーターは、本当にラグジュアリーなのか?』と尋ねた。デムナはその質問に感謝しながら、『意図的に染色したセーターやアクセサリーなどは、メゾンが生み出した洗練された作品だ』と説明した。殴られた傷のメイクを施すのと同じくらい、着る人を美しく見せる洋服を作るのは難しいことなのだろう」。続けてギヨームは、1940年代以降に芸術家兼社会活動家として活躍したヨーゼフ・ボイス(Joseph Beuys)とデムナを重ね合わせた。ボイスは、社会的・政治的な問題に芸術が積極的に関与していく必要性を説いた人物。“あらゆる人間は、自らの創造性によって幸福に寄与し、未来に向けて社会を彫刻しうる”という理論のもと、“社会彫刻”という独自の芸術概念を発展させていった。ボイスの“全ての人は芸術家である”という名言を引用し、「アートとファッションは同類だが、別である。『バレンシアガ』の成功を考えると、ボイスのビジョンが、人々のますます広がる輪と共鳴していることは確かだ」と締めくくった。

 ギヨームの言う「評判のいいジャーナリスト」を指しているのは、「ニューヨーク・タイムズ(The New York Times)」紙のヴァネッサ・フリードマン(Vanessa Friedman)である。彼女はデムナの回答を受けて、現代におけるラグジュアリーの意味について考えを巡らせたようだ。「洋服が“ラグジュアリー”と見なされるのはなぜか?それは素材、装飾、非実用性なのか?バックステージで、デムナは大勢の記者にスマートフォンを向けられながら、新品の洋服を完全に破壊させたように見せるための作業について話した。意図的に泥を塗ったセーターに法外な値段を払うことは、馬鹿げていると感じる?でも、ダメージジーンズという前例があるではないか。実際に、メゾンが描くシナリオで新品の洋服を着る皇帝は誰か?他人から引き継いだ価値観を盲目的に受け入れる人?もしくは一周してその価値観に賛成する人?彼らは、それを“ダーティーな儲け”と言うことはないだろう」。ネイティブスピーカーの英語の表現は分かりくいかもしれないが、つまり彼女の見解は「巧みに計算された、“ダーティーな儲け方”」という批判だと筆者は読解した。

「ジバンシィ」
「ウィリアムズには時間が必要だ」

 「バレンシアガ」は言葉を濁した批判的な講評が目立ったが、「ジバンシィ(GIVENCHY)」には直球で辛らつな批評が集まった。同メゾンは初めてメンズとウィメンズを分けて、今季はウィメンズ単独のショーを開催。屋外の植物園(Jardin des Plantes)で披露したのは、マシュー・ウィリアムズ(Matthew Williams)=クリエイティブ・ディレクターが探求し続ける、クチュールとストリートの融合だ。

 講評の中で興味を引かれたのは、フランスとアメリカの記者で見解が分かれたことだ。仏「ファッション・ネットワーク(Fashion Network)」のゴドフリー・ディーニー(Godfrey Deeny)編集長は、「ベラやジジといったスーパーモデルでさえ、このコレクションを救うことはできなかった」と批評。「ジジは恐ろしいほどロゴに埋め尽くされた、デニムのセットアップを着ていた。ベラはもっとひどい状態だった。(中略)イブニングウエアに関しては、ぎこちないドレープのカクテルドレスのシリーズで、片側をカットしてインナーブラを露出させる手法が多く用いられた。これらのルックが、パリの偉大なメゾンのショーに登場する可能性があると一体誰が考えたのか、理解するのが難しい。(中略)『ジバンシィ』がバミューダトライアングルに見舞われるのも不思議ではない」。バミューダトライアングルとは、海難事故で乗務員のみが跡かたもなく消える、魔の三角地帯として知られる海域のこと。また、仏新聞紙「ル・モンド(Le Monde)」のヴァレンタン・ペレ(Valentin Perez)も「一貫した提案をしているが、面白みの欠如に苦しんでいる」と述べた。

 一方、「ニューヨーク・タイムズ」のフリードマンは、ディーニー編集長とは対照的にイブニングウエアを特に評価した。「リトル・ブラック・ドレスの終盤は、エレガントでありながら控えめなアーカイブのようだった」。しかし「ウィリアムズによる『ジバンシィ』は悪くない。ただ、記憶に残るほどでもない。何も感じさせないのだ」と、最終的には指摘した。

 「ヴォーグ ランウエイ(Vogue Ruway)」のルーク・リーチ(Luke Leitch)は、「明確なコードのないメゾンでのディレクションは難しい」と前置きした上で、コレクション全体を称えた。フリードマンと同じくイブニングルックについて多く触れ、「シンプルで洗練されていた。ショー後にウィリアムズは、これらはカリーヌ・ロワトフェルド(Carine Roitfeld)と共にアーカイブから掘り起こし、作り直したルックだと語った。結局のところ、『ジバンシィ』はコードのあるメゾンなのだ。(中略)ウィリアムズはまだ、このメゾンが抱える複雑な問題を解決できるのではないかと私は思う。ただ、彼には時間が必要だ。しかし、その時間を得ることができるだろうか」と綴った。

 同ブランドは2022年9月にニューヨーク・ソーホーに3500平方メートルの旗艦店をオープンさせた。さらに11月、ニューヨークを拠点とするブランド「ビーストロイ(BSTROY)」とコラボしたカプセルコレクションを発売。1月のパリ・メンズで発表した23-24年秋冬メンズ・コレクションでは、過去のメンズコレクションで出色の出来栄えという上々の評価を得ている。アメリカ市場に焦点を当てたマーケティングが成功すれば、ウィリアムズによる「ジバンシィ」をまだまだ見られるかもしれない。

「ヴァレンティノ」
「まばたきせずにショーを鑑賞した」

 世界中の辛口な批評家から称賛を得たのは、「ヴァレンティノ(VALENTINO)」のピエールパオロ・ピッチョーリ(Pierpaolo Piccioli)だ。“アンボックシング(Unboxing)”と銘打ったショーでは、モデルのスキントーンに合わせたヌードカラーのハイゲージニットを多用し、人種や個性を重んじる演出を披露した。昨今の主題である多様性やボディ・ポジティブの価値観を、次のフェーズへと押し上げたような印象だ。「ル・フィガロ」のギヨームは「体形の真のお祝い」と表現した。「ニューヨーク・タイムズ」のフリードマンは、「感情に溢れている」という言葉で講評を始める。「洋服に合わせて体を変形させるのではなく、洋服を体に合わせて変形させるべきという考え方が示された。着用者がドレスを指揮するという意味でだ。現代社会に対する一つの挑戦は、称賛に値する。女性がそうする力を与えられたと感じるのは、それ自体が前進である。フィナーレでモデルとピッチョーリは、会場外の通りに出たため、集まったファンの群衆も何が起こっているのかを見ることができた。雨のせいでドレスは少し汚れてしまったが、誰もがまばたきせずにショーを鑑賞した」と描写した。

 「ファッション・ネットワーク」のディーニー編集長も、「ピッチョーリは見事に『ヴァレンティノ』のDNAを新たな境地へ導いた」と称え、ストリートキャスティングにより素人モデルを起用した点にも触れた。「プレビューの中でピッチョーリは、ローマで若い男性に会ったことを説明した。その男性は、ファッションショーに出演するモデルになりたいとずっと思っていたが、夢を実現するためには自分の外見を変えるしかないと思っていたという。『私は彼に、何も変える必要はないと言ってショーに参加させました』と言い、画期的なコレクションにぴったりのキャットウオークへと彼を送り出した」。また、ピッチョーリは12月5日に開催されたブリティッシュ・ファッション・アワード2022(British Fashion Awards 2022)でデザイナー・オブ・ザ・イヤー(Designer of The Year)に輝き、業界内で高く評価されている。

「シャネル」
「メゾンのDNAが明確に表現されていた」

 同じく上々の評価を得たのは「シャネル(CHANEL)」である。ガブリエル・シャネル(Gabrielle Chanel)が衣装を手掛けた1960年代の映画「去年マリエンバートで(L'Annee derniere a Marienbad)」から着想を得て、デザインコードを拡張させて現代的に昇華。ディーニー編集長は「エレガンス、ノンシャラン、魅惑、洗練といったメゾンのDNAが何らかのかたちで明確に表現されていた」と記し、ヴァレンタンも「流動性と軽量さがこのコレクションを支配し、ラグジュアリーのバランスが正確に取れている」と称えた。

 エレーヌは、キャスティングにも触れている。「今季は非常に痩せた女性があまりにも多くのショーに登場した中で、『シャネル』のキャストは丸みを帯びた、決してフェティッシュ化されていない雰囲気だった」。さらに、各市場に向けて全世界の女性を満足させる内容だったと語る。「アメリカ人を気楽なリトル・ブラック・ドレスで喜ばせ、きらめくイブニングドレスを愛する中東市場、ダブルCマークのファンであるアジア、簡素でシックなツイードを網羅したいヨーロッパ人を引きつけることだろう」と綴った。ヴァネッサは、「重い遺産を持つブランドを自分のものにしようと試みているが、その結果はあまり説得力がない」とやや批評するも、「サイズの多様性は、一歩前進した」と締めくくっている。

「イッセイ ミヤケ」
「スピリットに忠実で詩的」

 最後は、各ジャーナリストが感傷的な講評を示した「イッセイ ミヤケ(ISSEY MIYAKE))」を紹介する。22年8月に創業者三宅一生が逝去し、直後のショーだった。各紙には、19年からウィメンズのデザインを手掛ける近藤悟史に向けた称賛の言葉が並んだ。ヴァレンタンは、「創業者の意志を継ぎながら、ちょっとした遊び心を加えている」と説明し、「スピリットに忠実で詩的なコレクションは、時を経ても色あせることがない」と記した。辛口のヴァネッサもブランドを称える。「三宅一生は多くの点で正しかった。技術とユニホームの重要性、人が世界をより簡単に移動できるようにする洋服の重要性。そして、未来的で彫刻的な編み物と、自由を祝う。ショー冒頭のスライドに書かれている通り、『デザインには未来がある。デザインには人々に驚きと喜びを呼び起こす』」。

 今季は“A Form That Breathes —呼吸するかたち—”をテーマにし、生き生きとした躍動感がルックと演出の両方から伝わってきた。エレーヌは「近藤氏はブランドの精神を今も引き継いでいる。コレクションは息づいていた」と綴った。「イッセイ ミヤケ」は終わりと始まりの狭間で、感情に訴える素晴らしいショーを披露した。命が絶え、魂を宿し、デザインの精神が今後も輝き続けることを期待したい。

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