【スナップ】「ミュウミュウ」のショー会場には、大胆な肌見せを楽しむセレブリティーやインフルエンサーが勢ぞろい

 「ミュウミュウ(MIU MIU)」はパリ・ファッション・ウイーク最終日の3月7日(現地時間)、おなじみのイエナ宮を舞台に、2023-24年秋冬コレクションを発表した。提案したのは、ニットのツインセットやひざ丈のタイトスカート、フードパーカーといった見慣れたアイテムを用いながら、素材使いや複雑なレイヤードで意表を突いたルック。今季もスタイリングの妙が際立った。

 同ブランドは、ここ数シーズン若い世代を中心に再燃している“Y2K”トレンドの火付け役でもある。ショーに招待された多数のセレブリティーやインフルエンサーは、23年春夏コレクションの最新ルックを着用。バンドゥーやブラトップに、アンダーウエアが覗くローウエストのマイクロミニスカートを合わせたり、透け感のあるアイテム同士をレイヤードしたりと、大胆な肌見せを楽しんでいるのが印象的だ。バッグはキルティングレザーのホーボー“ミュウ ワンダー”や立体的なポケットがあしらわれたデザインなど、小ぶりなサイズ感が中心になった。

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【スナップ】「ミュウミュウ」のショー会場には、大胆な肌見せを楽しむセレブリティーやインフルエンサーが勢ぞろい

 「ミュウミュウ(MIU MIU)」はパリ・ファッション・ウイーク最終日の3月7日(現地時間)、おなじみのイエナ宮を舞台に、2023-24年秋冬コレクションを発表した。提案したのは、ニットのツインセットやひざ丈のタイトスカート、フードパーカーといった見慣れたアイテムを用いながら、素材使いや複雑なレイヤードで意表を突いたルック。今季もスタイリングの妙が際立った。

 同ブランドは、ここ数シーズン若い世代を中心に再燃している“Y2K”トレンドの火付け役でもある。ショーに招待された多数のセレブリティーやインフルエンサーは、23年春夏コレクションの最新ルックを着用。バンドゥーやブラトップに、アンダーウエアが覗くローウエストのマイクロミニスカートを合わせたり、透け感のあるアイテム同士をレイヤードしたりと、大胆な肌見せを楽しんでいるのが印象的だ。バッグはキルティングレザーのホーボー“ミュウ ワンダー”や立体的なポケットがあしらわれたデザインなど、小ぶりなサイズ感が中心になった。

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ビーエックスが“アースアワー 2023”に協賛 ヘアサロンとともに消灯アクションを実施

 ロレッタなどのヘアケアブランドを多数展開するビーエックスは、公益財団法人世界自然保護基金ジャパンが主催する環境イベント“アースアワー 2023”に協賛した。“アースアワー”は、世界中の人々が同じ日・同じ時刻に消灯することで、地球温暖化防止と生物多様性保全の意志を示す世界最大級の消灯アクション。

 同社では、3月25日の20時30分~21時30分の60分間、各拠点およびサロンを巻き込んだ消灯アクションを実施した。今後もヘアサロンとともに、持続可能な社会の実現に向け取り組んでいく予定だ。

 イベントに参加した「フィルムス(FILMS)」の白井咲恵CSRチームリーダーは、「電気を消す行動一つで、地球や生きものを考えるきっかけになるのですごく簡単だし、積極的にできると毎年思っている。また、決まった時間があることでカウントダウンのような“時間を待つ”という楽しさが、スタッフの興味や活動意欲につながる気がしている。個人的には、こうしたアクションに参加することで、今をちゃんと生きていると感じるし、たくさんの生きものに対して優しい気持ちになることができる。また、電気が簡単に得られることが当たり前ではない、ということも同時に考えられる」とコメント。

 「ウタリ(utari)」の松本善人COOは、「当サロンでは、スタートアップサロンとしての取り組みの一つに、積極的なSDGs運営をCSへ転換する施策を日々考えており、この度“アースアワー 2023”に参加できたことを誇りに思う。美容業界は、美容師とメーカーがさまざまなことに挑戦し続け、従来不可能だと思っていたことを可能にしてきた業界。今、1人がやっても無駄だと思うなら人に伝え、発信していきましょう」とコメントしている。

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ゴールドウイン・葉山町・葉山マリーナ、「海と山の環境保全活動」で協定

 ゴールドウインと葉山町(神奈川県)、京急グループの葉山マリーナーは29日、連携と協力に関する包括協定を締結した。海や山林などの自然環境に親しみ、守り育てることの大切さの理解推進に向けて、3者の資源を有効活用することで、町民生活の質の向上および地域活性化を図る。

 連携項目には「1.海の生物等に親しむ事業の推進に関すること」「2.里山管理や山の動植物等に親しむ事業の推進に関すること」「3.町内の自然環境の保全活動事業の推進に関すること」「4.その他本協定の目的の達成のために必要と認められること」を掲げる。

 第1弾の具体的な取り組みとして、5月20日に「稚魚放流・クルージング体験」を葉山町内の小学校高学年を対象に実施する。町の資源である豊かな自然環境を、次世代を担う子どもたちに知ってもらうきっかけの場とする。漁業協同組合の協力で水産資源の大切さを学び、葉山マリーナーの協力で乗船や海から町を眺める体験を提供する。さらにゴールドウインの「ヘリーハンセン(HELLY HANSEN)」と葉山マリーナが共同運用する海洋浮遊ごみ回収機“シービン(SEABIN)”を通じて、海の環境問題を学ぶ。

 今後は、海の生物に親しむ潮干狩り活動や、里山管理を目的としたタケノコ掘り活動、ゼロ・ウェイストを目標にした“はやまクリーンプログラム”といった、葉山町が推進してきた自然環境事業を軸に、継続的な連携を図る方針だ。

 29日に行われた会見でゴールドウインの渡辺貴生社長は、「当社はさまざまなスポーツアパレルブランドを通じて、スポーツの楽しさを広げる活動をしてきた。葉山町は、山と海が隣接する素晴らしい自然環境が整っており、『葉山マリーナ』とは1983年の『ヘリーハンセン』の日本導入時から40年の付き合いがある。この環境を素晴らしいものにしていけるよう共に取り組み、我々のノウハウや経験、製品を通じて、海や山での楽しみ方をサポートできたらうれしい」と話した。

 また「モノを作るアパレル産業は、環境に大きなインパクトを与えている。シービンを含め、ローインパクトになるような産業のあり方、新素材の開発・回収、新たな製品に生まれ変わらせる取り組みにも引き続き注力していく」と話した。

 ゴールドウインはアウトドア事業での知見を生かし、自治体との連携を深めている。葉山町以外にも、富士箱根伊豆国立公園の箱根町(神奈川県)、南アルプス国立公園のふもとの北杜市(山梨県)、知床国立公園のある斜里町(北海道)とそれぞれ協定を結び、エリアの環境に応じた取り組みを進めている。

 「葉山マリーナ」には、13年に「ヘリーハンセン」、22年4月に「ザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE)」が出店。昨年11月からシービンを設置し、共同運用している。

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「バブアー」が「パームエンジェルス」と初コラボ 定番“ビデイル”ジャケットをカラフルに

 英国ブランドの「バブアー(BARBOUR)」は3月31日、「パーム エンジェルス(PALM ANGELS)」と初コラボしたジャケットを発売する。価格は税込み8万6900円。「バブアー」公式サイトで販売する予定だ。

 商品は、「バブアー」の代表的ジャケット“ビデイル(Bedale)”のワックスジャケットをベースに、“多重性”をアイデンティティーとする「パーム エンジェルス」のクリエイティブなアプローチによりカラフルに彩られた。色は、ホットピンクとスカーレットイビス、ビビッドイエローの3色。“ビデイル”の特徴的な6オンスのワックス生地だけでなく、襟やハンドウオーマーポケット部分のコーデュロイ、ナイロンライニングにも同色が用いられている。また、背中にスクリーンプリントされた「パーム エンジェルス」のロゴや特別仕様のタータンライニングもポイントだ。

 「バブアー」は1894年に創業。八木通商傘下のスープリームスインコーポレーテッドが展開してきたが、契約終了に伴い国内店舗を一斉閉店。昨年8月に伊藤忠商事がブランドの独占輸入販売権を取得し、マッシュホールディングス100%出資によるバブアー パートナーズジャパン(東京、濱田博人社長)を通じて国内展開を再開した。

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「コンバース」の新作シューズは革製のローファー&モカシンタイプ

 「コンバース(CONVERSE)」は4月、ローファーとモカシンをモチーフにした新作シューズを発売する。

 タッセルローファー型の“オールスター クップ”(1万8700円税込、以下同)は、アッパーに毛足の短いスエードを用いたサンドホワイトと、きめの細かいレザーを用いたブラックの2色展開。取り外し可能なキルティータン(短冊のような形の革飾り)が付属する。

 モカシン型(1万5400円)はスケボーシューズライン“コンバース スケートボーディング”の商品で、シボ感のあるレザーを採用。オフホワイトとブラックの2色展開で、反射素材を混ぜた、アッパーと同色のスペアシューレースが付属する。

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日本初!「メゾンスペシャル」からPLA100%のカットソー、有力企業3社がタッグ

 「メゾンスペシャル(MAISON SPECIAL)」を展開するPLAY PRODUCT STUDIOとハイケム、小野莫大小工業(以下、小野メリヤス)の3社は4月1日から、ポリ乳酸繊維(PLA)繊維のフィラメント糸を100%使用したカットソーを販売する。PLA繊維は、原料にとうもろこしなどのデンプンを使用し、二酸化炭素の排出を大幅に抑えられる一方で、耐熱性などが低く染色が難しかった。化学原料商社であるハイケムは独自にポリマーの配合などに工夫を加えた「ハイラクト」を開発、小野メリヤスやタキヒヨーなどの有力企業とテキスタイル開発を行っていた。

 「メゾンスペシャル」は自社ECサイト上で予約受付をすでに開始している。価格は1万1000円(税込み)。オーバーサイズのパターンを使い、男女兼用で3サイズ。鮮やかで明るいブルー、イエロー、ホワイト、ブラック、ラベンダーの5色展開になる。

 ハイケムは、2020年8月に中国の食品添加物大手の豊原(ほうげん)集団との提携を発表。PLA原料の旺盛な需要に応えるため、豊原集団は子会社を通じて急ピッチでPLA増設を行っており、21年に10万トン、25年までに100万トンにまで引き上げる計画を発表していた。ハイケムは日本展開のパートナーとして、独自の改良を加えたPLA繊維ブランド「ハイラクト」を、小野メリヤスなどの有力企業と組んで、テキスタイルや製品開発を進めている。同事業を率いるハイケムの高裕一(たか・ゆういち)取締役は「早急に日本で流通するポリエステル繊維の20%をPLA繊維に置き換えたい」と野心的な計画を掲げている。

 PLA繊維は生育過程で二酸化炭素を吸収するとうもろこしなどの植物を原料としているためカーボンニュートラルな素材であり、生分解性も併せ持つことから、次世代のサステナブル素材として注目を集め、20年以上前からユニチカや東レが事業化し、日本でも展開していたが、耐熱性の低さから染色が難しく、衣料分野では停滞していた。ハイケムは、PLA分野で世界3位の生産能力を持つ豊原集団と提携し、原料の価格を大幅に引き下げるとともに、小野メリヤスやタキヒヨーといった日本で高いテキスタイル開発力を持つ企業と組んで、製品開発を進めている。小野メリヤスは、独自開発した撚糸技術をベースにしたハイゲージカットソー素材「コズモラマ」で、欧米ラグジュアリーブランドを筆頭に国内外の有力ブランドにテキスタイルを供給しているが、同社の小野元延社長は「この数年で欧州の高級ブランドからはサステナビリティに配慮した商品のニーズが急速に高まっていた。PLA繊維『ハイラクト』を使ったテキスタイルは、大きな武器になる」と指摘する。

 ハイケムはPLAがポリエステルに比べて製造時にも二酸化炭素の排出を86%削減できることなどを検証。さらに「ハイラクト」専用のウェブサイトを立ち上げるなど、PLAに関する情報発信も積極的に行っている。

 ハイケムは高い研究開発技術で知られるユニークな化学原料商社で、PLA繊維「ハイラクト」のほかにも、二酸化炭素からポリエステル原料を生産する技術開発を、NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)の大型助成を受けて、富山大学などと組んで進めており、「5〜10年以内には商業生産に入りたい」(高取締役)という。

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日本初!「メゾンスペシャル」からPLA100%のカットソー、有力企業3社がタッグ

 「メゾンスペシャル(MAISON SPECIAL)」を展開するPLAY PRODUCT STUDIOとハイケム、小野莫大小工業(以下、小野メリヤス)の3社は4月1日から、ポリ乳酸繊維(PLA)繊維のフィラメント糸を100%使用したカットソーを販売する。PLA繊維は、原料にとうもろこしなどのデンプンを使用し、二酸化炭素の排出を大幅に抑えられる一方で、耐熱性などが低く染色が難しかった。化学原料商社であるハイケムは独自にポリマーの配合などに工夫を加えた「ハイラクト」を開発、小野メリヤスやタキヒヨーなどの有力企業とテキスタイル開発を行っていた。

 「メゾンスペシャル」は自社ECサイト上で予約受付をすでに開始している。価格は1万1000円(税込み)。オーバーサイズのパターンを使い、男女兼用で3サイズ。鮮やかで明るいブルー、イエロー、ホワイト、ブラック、ラベンダーの5色展開になる。

 ハイケムは、2020年8月に中国の食品添加物大手の豊原(ほうげん)集団との提携を発表。PLA原料の旺盛な需要に応えるため、豊原集団は子会社を通じて急ピッチでPLA増設を行っており、21年に10万トン、25年までに100万トンにまで引き上げる計画を発表していた。ハイケムは日本展開のパートナーとして、独自の改良を加えたPLA繊維ブランド「ハイラクト」を、小野メリヤスなどの有力企業と組んで、テキスタイルや製品開発を進めている。同事業を率いるハイケムの高裕一(たか・ゆういち)取締役は「早急に日本で流通するポリエステル繊維の20%をPLA繊維に置き換えたい」と野心的な計画を掲げている。

 PLA繊維は生育過程で二酸化炭素を吸収するとうもろこしなどの植物を原料としているためカーボンニュートラルな素材であり、生分解性も併せ持つことから、次世代のサステナブル素材として注目を集め、20年以上前からユニチカや東レが事業化し、日本でも展開していたが、耐熱性の低さから染色が難しく、衣料分野では停滞していた。ハイケムは、PLA分野で世界3位の生産能力を持つ豊原集団と提携し、原料の価格を大幅に引き下げるとともに、小野メリヤスやタキヒヨーといった日本で高いテキスタイル開発力を持つ企業と組んで、製品開発を進めている。小野メリヤスは、独自開発した撚糸技術をベースにしたハイゲージカットソー素材「コズモラマ」で、欧米ラグジュアリーブランドを筆頭に国内外の有力ブランドにテキスタイルを供給しているが、同社の小野元延社長は「この数年で欧州の高級ブランドからはサステナビリティに配慮した商品のニーズが急速に高まっていた。PLA繊維『ハイラクト』を使ったテキスタイルは、大きな武器になる」と指摘する。

 ハイケムはPLAがポリエステルに比べて製造時にも二酸化炭素の排出を86%削減できることなどを検証。さらに「ハイラクト」専用のウェブサイトを立ち上げるなど、PLAに関する情報発信も積極的に行っている。

 ハイケムは高い研究開発技術で知られるユニークな化学原料商社で、PLA繊維「ハイラクト」のほかにも、二酸化炭素からポリエステル原料を生産する技術開発を、NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)の大型助成を受けて、富山大学などと組んで進めており、「5〜10年以内には商業生産に入りたい」(高取締役)という。

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「トミー ヒルフィガー」がショーン・メンデスとコラボ 地球環境を意識したニュー・クラシックのお披露目にロンドンは大騒ぎ

 「トミー ヒルフィガー(TOMMY HILFIGER)」は、カナダ出身のシンガーソングライター、ショーン・メンデス(Shawn Mendes)とのコラボレーションによる2023年春「トミー x ショーン クラシックス リボーン」コレクションをロンドンにて発表した。

 発売日となった3月20日、ロンドンのショップにはショーンのファンが多く駆けつけ、雨天にも関わらず開店前から長蛇の列を成した。午後には、リージェント・ストリートにある店舗でショーンとデザイナーのトミー・ヒルフィガーを迎えたストアイベントを開催。夜には、コレクションの発売を記念したディナー会が開かれ、キャンペーンキャストに起用されたジョージア・メイ・ジャガー(Georgia May Jagger)やアオキ・リー・シモンズ(Aoki Lee Simmons)、パメラ・アンダーソン(Pamela Anderson)、ジョーダン・ダン(Jourdan Dunn)、ショーンの妹アリーヤ・メンデス(Aaliyah Mendes)などが駆けつけた。コレクションは、現在販売中だ。

 今回のコラボコレクションは、スター&ストライプのラガーシャツやツイルチノ、バーシティジャケットなど、28ピースのメンズウエアとウィメンズウエアからなる。近年、スキニーからボクシーへとシルエットの好みが移り変わったというショーン自身の趣向に沿いながら、誰しもが着用しやすいリラックスしたフィット感でまとめ上げた。中でもショーンのイチオシである、現在のトレンドを取り入れたクロップドトップスは、ファン層の多くを占めるティーン世代の心を鷲掴みにしそうだ。

 デザインのインスピレーション源となったのは、90年代以前の「トミー ヒルフィガー」のプレッピースタイル。「クラシックを志向したからといって、ただのプレッピーでは退屈だ」と話すトミーは、現代的なシェイプやこだわりの生地を用いた「ツイスト」と、熱狂的な若年ファンを抱えるスター、ショーン・メンデスのキャラクターを加えることで、今日にふさわしいクラシックを描き出した。

 2人が目指したのは、ただファッションと音楽を組み合わせるだけではない、深みと社会的意義のあるコレクションだ。その最たるものは、サステナビリティへの取り組み。工場などで裁断した端材は再加工。色のついたパウダーにする新技術で作った染料を使用し、リサイクル繊維から快適な新繊維を生み出す最先端技術を結集するなど、どの製品もが持続可能性の高い工程を経て作られている。

 娘が運営するブランド「フー・アンド・フー(FOO AND FOO)」が推進するサステナビリティに感銘を受けたことが、自身のブランドでの推進につながったと話すトミー。この社会は持続可能でなければならないとし、「大きな流通を持つ私たちだからこそ、リーダーになることができる」と、多額の資金を投入し、環境問題に取り組むようになった。デニムを洗い加工する際、インディゴ染料が海や川に流れてしまうことを防ぐため、6年前からはレーザーを用いた加工に切り替えた。親会社が拠点を置くアムステルダムには、より持続可能性を向上させる方法を研究するチームも設置しており、服のレンタルや、ビンテージとなった過去コレクションの回収・再販など、循環型の仕組みづくりにも励んでいる。

 トミーは「本当の意味でのハートとソウルを持った、素晴らしい24歳」と、環境負荷について真剣に考え、自ら学ぶショーンを称えた。3年ほど前に、ファストファッションがいかに環境に影響を及ぼしているかを知ったショーンは、自身のアーティスト・マーチャンタイズにも最大限のサステナビリティを求めるようになった。

 1998年に生まれ、両親がファンだった「トミー ヒルフィガー」の服を着て育ったショーンは、このブランドを通してファッションや服に対しての理解を深めてきたという。そんな彼は、「こうしてコラボできるのは大変光栄なこと。夢を見ているようだ」と話し、このコレクションでの環境問題への取り組みが、「トミー ヒルフィガー」のブランド規模だからこそ成せる世界的なインパクトを残せることに、より意義を見出している。製品そのものをサステナブルに作るだけではなく、その思想を周囲へと広げていくことも大切なこと。ショーンは、「よりサステナブルなものへと押し進めるダイヤルの回転のひとつひとつが、最終的に世界を変えることになると信じている」と語った。

 トミーは「本当の意味でのハートとソウルを持った、素晴らしい24歳」と、環境負荷について真剣に考え、自ら学ぶショーンを称えた。3年ほど前に、ファストファッションがいかに環境に影響を及ぼしているかを知ったショーンは、自身のアーティスト・マーチャンタイズにも最大限のサステナビリティを求めるようになった。

 1998年に生まれ、両親がファンだった「トミー ヒルフィガー」の服を着て育ったショーンは、同ブランドを通してファッションや服に対しての理解を深めてきたという。そんな彼は、「こうしてコラボできるのは大変光栄なこと。夢を見ているようだ」と話し、このコレクションでの環境問題への取り組みが、「トミー ヒルフィガー」のブランド規模だからこそ成せる世界的なインパクトを残せることに、より意義を見出している。製品そのものをサステナブルに作るだけではなく、その思想を周囲へと広げていくことも大切なこと。ショーンは、「よりサステナブルなものへと押し進めるダイヤルの回転のひとつひとつが、最終的に世界を変えることになると信じている」と語った。

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雑誌「ファイン」が1990年代を再現 45周年を記念して人気企画を復活させた増刊号を発売

 日之出出版は、月刊「ファイン(Fine)」の創刊45周年を記念し、増刊号「45th Anniversary Year Fine」を4月1日に全国の書店とコンビニで発売する。増刊号は1990年代の「ファイン」の世界観を体現しており、Z世代には新鮮に、当時を知る世代には懐かしく感じるような1冊に仕上げたという。

 昨今、Z世代の間で90年代のファッションの人気が再燃し、当時を思い起こさせるハイビスカスなど、懐かしさを感じるデザイン回帰も起きている。特別号では90年代のムードを取り入れて現代的にアップデートしたファッションを紹介しており、アスリートや人気ユーチューバー、一般公募で集った読者モデル(=インフルエンサー)も登場する。

 現代ならではの内容も多く用意している。90年代にストリートのムーブメントに過ぎなかった横乗りスポーツは、近年オリンピック種目に選出されるなど盛り上がりを見せている。そこで、誌面では夏、冬のオリンピックで活躍したメダリストインタビューや次世代アスリートを紹介する。また、3S(サーフィン・スケートボード・スノーボード)スタイルに欠かせないブランドとして「ロキシー(ROXY)」や今年50周年を迎える「ムラサキスポーツ」からクローズアップした「プーマ(PUMA)」などのアイテムを紹介する。

 そのほかにも、「ファイン」に載りたい読者が数百人以上集まった「読者SNAP」企画や、DJやクラブなど音楽情報を紹介した「クラブ・イン・パラダイス」、サーフィンを終えたあとの時間を楽しむための「湘南・千葉カタログ」、巻末付録「カセットレーベル」など、かつて読者から人気があった連載や企画を再現したページも設けている。

 「ファイン」は日之出出版が1978年に創刊した、若者向けの情報雑誌。3S(サーフィン・スケートボード・スノーボード)の横ノリ系スポーツカルチャーを融合した内容で、男女問わず楽しめる雑誌として90〜2000年代初頭にかけて人気を博した。

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アディダス、22年通期は営業利益66%減と苦戦 「イージー」在庫処理の問題も今後に暗雲

 アディダス(ADIDAS)の2022年12月通期決算は、売上高が前期比6.0%増の225億1100万ユーロ(約3兆2331億円)、営業利益は同66.3%減の6億6900万ユーロ(約960億円)、純利益は同70.4%減の6億3800万ユーロ(約916億円)だった。なお、継続事業の純利益は同82.9%減の2億5400万ユーロ(約 359億円)だった。

 22年1〜9月の売り上げは好調に推移していたものの、カニエ・ウェスト(Kanye West)ことイェ(Ye)とのパートナーシップ解消以降の第4四半期の売上高が、前年同期比1.3%増(現地通貨ベースでは1%減)の52億500万ユーロ(約7473億円)となった。同社はこれについて、「『イージー(YEEZY)』事業終了に伴うマイナスの影響が約6億ユーロ(約861億円)あったため」と説明した。

 地域別で見ると、同社が新規顧客獲得のための主要マーケットとして位置づける中国では、コロナ禍のロックダウンの影響で、通期の売上高は前期比30.8%減の31億7900万ユーロ(約4563億円)と大きく落ち込んだ。

 中国を除くアジア太平洋地域は同2.8%増の22億4100万ユーロ(約3217億円)、EMEA(欧州・中東・アフリカ地域)は10.1%増の85億5000万ユーロ(約1兆2273億円)、北米は25.3%増の63億9800万ユーロ(約9190億円)、中南米は45.9%増の21億1000万ユーロ(約3030億円)と好調だった。

 今年1月に現職に就任した元プーマ(PUMA)のビョルン・グルデン(Bjorn Gulden)最高経営責任者(CEO)にとっては厳しい船出となった。グルデンCEOは、「23年は今後のビジネスの基盤を築くための転換期になるだろう。成功するために必要な材料はそろっているが、商品、消費者、小売パートナー、そしてアスリートという私たちのコアに今一度焦点を戻す必要がある」とコメントした。

 さまざまな憶測が飛び交う「イージー」関連商品の在庫問題について、今後の方針は未定だという。在庫が販売できなかった場合には12億ユーロ(約1723億円)の損失となる可能性もある。グルデンCEOは、「私が来る以前の話だが、(イェとの事柄が発生した時点で)多くの商品が製造ラインに乗った状態だった。もし製造を止めれば、工場の1万人の従業員が仕事を失っていただろう。そのためアジアからのオーダーは全て履行した」と語った。

 在庫処理の方法については、廃棄するか、シリアとトルコの被災地へ寄付するか、リサイクルするかなど、数え切れないほどの提案があったという。グルデンCEOは、販売する場合にはそのままの状態で売られるべきであり、異なる商品として扱うのは誠実ではないと考えている。また、イェとのパートナーシップは解消したものの、商品が売れればイェは当初の契約に沿ってロイヤリティーを受け取ることになる。現状ではどの選択肢にも課題はあるが、より被害の少ない方法を検討していくという。「正直、この商品で利益を生み出すことはないだろう。むしろ、選択によっては多くのコストがかかるだろう」とグルデンCEO。

 もう一つの課題である中国市場については、プーマでの実績を元に、現地の経営陣に裁量権を与え、ローカライズした商品の企画や生産のリードタイムの短縮化を目指すという。

 業績回復に向けては、好調のパフォーマンスカテゴリーが鍵になると見ている。ライフスタイルカテゴリーの22年の売上高が前期比5%減だったのに対し、パフォーマンスカテゴリーは同19%増だった。まずプロから高価なテクニカル商品に対する信頼を得て、それをもとに一般商品で稼いでいくのが「レシピだ」とグルデンCEOは説明する。同氏はまた、「イージー」に置き換わる商品の開発は難しいが、“サンバ(Samba)”や“ガゼル(Gazelle)”、“スペツィアル(Spezial)”などの定番商品には伸び代を感じていると述べた。

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アディダス、22年通期は営業利益66%減と苦戦 「イージー」在庫処理の問題も今後に暗雲

 アディダス(ADIDAS)の2022年12月通期決算は、売上高が前期比6.0%増の225億1100万ユーロ(約3兆2331億円)、営業利益は同66.3%減の6億6900万ユーロ(約960億円)、純利益は同70.4%減の6億3800万ユーロ(約916億円)だった。なお、継続事業の純利益は同82.9%減の2億5400万ユーロ(約 359億円)だった。

 22年1〜9月の売り上げは好調に推移していたものの、カニエ・ウェスト(Kanye West)ことイェ(Ye)とのパートナーシップ解消以降の第4四半期の売上高が、前年同期比1.3%増(現地通貨ベースでは1%減)の52億500万ユーロ(約7473億円)となった。同社はこれについて、「『イージー(YEEZY)』事業終了に伴うマイナスの影響が約6億ユーロ(約861億円)あったため」と説明した。

 地域別で見ると、同社が新規顧客獲得のための主要マーケットとして位置づける中国では、コロナ禍のロックダウンの影響で、通期の売上高は前期比30.8%減の31億7900万ユーロ(約4563億円)と大きく落ち込んだ。

 中国を除くアジア太平洋地域は同2.8%増の22億4100万ユーロ(約3217億円)、EMEA(欧州・中東・アフリカ地域)は10.1%増の85億5000万ユーロ(約1兆2273億円)、北米は25.3%増の63億9800万ユーロ(約9190億円)、中南米は45.9%増の21億1000万ユーロ(約3030億円)と好調だった。

 今年1月に現職に就任した元プーマ(PUMA)のビョルン・グルデン(Bjorn Gulden)最高経営責任者(CEO)にとっては厳しい船出となった。グルデンCEOは、「23年は今後のビジネスの基盤を築くための転換期になるだろう。成功するために必要な材料はそろっているが、商品、消費者、小売パートナー、そしてアスリートという私たちのコアに今一度焦点を戻す必要がある」とコメントした。

 さまざまな憶測が飛び交う「イージー」関連商品の在庫問題について、今後の方針は未定だという。在庫が販売できなかった場合には12億ユーロ(約1723億円)の損失となる可能性もある。グルデンCEOは、「私が来る以前の話だが、(イェとの事柄が発生した時点で)多くの商品が製造ラインに乗った状態だった。もし製造を止めれば、工場の1万人の従業員が仕事を失っていただろう。そのためアジアからのオーダーは全て履行した」と語った。

 在庫処理の方法については、廃棄するか、シリアとトルコの被災地へ寄付するか、リサイクルするかなど、数え切れないほどの提案があったという。グルデンCEOは、販売する場合にはそのままの状態で売られるべきであり、異なる商品として扱うのは誠実ではないと考えている。また、イェとのパートナーシップは解消したものの、商品が売れればイェは当初の契約に沿ってロイヤリティーを受け取ることになる。現状ではどの選択肢にも課題はあるが、より被害の少ない方法を検討していくという。「正直、この商品で利益を生み出すことはないだろう。むしろ、選択によっては多くのコストがかかるだろう」とグルデンCEO。

 もう一つの課題である中国市場については、プーマでの実績を元に、現地の経営陣に裁量権を与え、ローカライズした商品の企画や生産のリードタイムの短縮化を目指すという。

 業績回復に向けては、好調のパフォーマンスカテゴリーが鍵になると見ている。ライフスタイルカテゴリーの22年の売上高が前期比5%減だったのに対し、パフォーマンスカテゴリーは同19%増だった。まずプロから高価なテクニカル商品に対する信頼を得て、それをもとに一般商品で稼いでいくのが「レシピだ」とグルデンCEOは説明する。同氏はまた、「イージー」に置き換わる商品の開発は難しいが、“サンバ(Samba)”や“ガゼル(Gazelle)”、“スペツィアル(Spezial)”などの定番商品には伸び代を感じていると述べた。

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「ポーター」×「ジョウンド」の第3弾はパスポートバッグやストラップ付き財布など

 日本のバッグブランド「ポーター(PORTER)」は3⽉31⽇、カナダ・モントリオールを拠点とするデザインスタジオ「ジョウンド(JJJJOUND)」とのコラボ最新作を発売する。

 両者の協業は3回目で、今回は“旅の必需品”をテーマに掲げる。メイン素材はオフホワイトの19オンスコットンキャンバスで、パスポートバッグ(3万1900円〜税込、以下同)やPCケース(2万8600円)、ストラップ付きの財布(2万2000円)をラインアップする。

 また、「ポーター」表参道(ザ ポーター ギャラリー1)では発売日に合わせて、「ジョウンド」のアパレルラインも並べたイベントを開催する。同イベントのために製作したスエットも販売する。

■JJJJOUND IN THE PORTER GALLERY 1
日程:3⽉31⽇〜4⽉17⽇
場所:「ポーター」表参道 ザ ポーター ギャラリー1
住所:東京都渋谷区神宮前5-6-8

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「ポーター」×「ジョウンド」の第3弾はパスポートバッグやストラップ付き財布など

 日本のバッグブランド「ポーター(PORTER)」は3⽉31⽇、カナダ・モントリオールを拠点とするデザインスタジオ「ジョウンド(JJJJOUND)」とのコラボ最新作を発売する。

 両者の協業は3回目で、今回は“旅の必需品”をテーマに掲げる。メイン素材はオフホワイトの19オンスコットンキャンバスで、パスポートバッグ(3万1900円〜税込、以下同)やPCケース(2万8600円)、ストラップ付きの財布(2万2000円)をラインアップする。

 また、「ポーター」表参道(ザ ポーター ギャラリー1)では発売日に合わせて、「ジョウンド」のアパレルラインも並べたイベントを開催する。同イベントのために製作したスエットも販売する。

■JJJJOUND IN THE PORTER GALLERY 1
日程:3⽉31⽇〜4⽉17⽇
場所:「ポーター」表参道 ザ ポーター ギャラリー1
住所:東京都渋谷区神宮前5-6-8

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ユニクロ「UT」×「名探偵コナン」のメンズTシャツ7柄が登場 ファンに愛される名シーンやキャラクターをデザイン

 ユニクロのグラフィックTシャツブランド「UT」は、「名探偵コナン」にフォーカスしたTシャツコレクションを4月7日に発売する。ラインアップするのはメンズのTシャツ7柄で、価格は税込1500円。デザインは、コミックス100巻を記念した「エピソード選手権」で1位に選ばれた「黒の組織との再会」から、灰原哀の名シーンを描き下ろしたものや、毛利蘭、怪盗キッド、赤井秀一、バーボンなどの人気キャラクターをデザインしたものなどをそろえる。

 対象商品を店舗で2点以上またはオンラインストアで2点以上購入した人には、QRコードを読み取るとコナンが登場するAR(拡張現実)機能付きオリジナルステッカーを先着で1点プレゼントする。いずれも上限1点で、なくなり次第終了する。また、ユニクロオンラインストアで購入した人には、4月3日以降に出荷した商品をオリジナルボックスに梱包する。ボックスには、「10個の間違い探し!」か「工藤新一を探せ」のいずれかをプリントしている。

 また、発売を記念して4月7〜8日の2日間、全国8店舗で江戸川コナンら人気キャクターと写真撮影ができるイベントを開催する。開催店舗は東京が原宿店と吉祥寺店、愛知がmozo ワンダーシティ店とイオンモール大高店、大阪があべのキューズモール店とららぽーとEXPOCITY店、福岡がららぽーと福岡店とイオンモール福岡店。当日の開催時間や参加方法などの詳細は、特設サイトに記載している。

 「名探偵コナン」は、1994年に「週刊少年サンデー」で連載がスタートした、青山剛昌によるミステリー漫画。2023年3月30日現在、単行本は102巻まで発売されている。

詳細

価格:1500円
メンズTシャツ7柄

発売日時

4月7日

取扱店舗

全国のユニクロ店舗
ユニクロオンラインストア

ノベルティー

対象商品を店舗で2点以上まタハオンラインストアで2点以上購入した人には、QRコードを読み取るとコナンが登場するAR(拡張現実)機能付きオリジナルステッカーを先着で1点プレゼント。
※いずれも上限1点で、なくなり次第終了する。

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ユニクロ「UT」×「名探偵コナン」のメンズTシャツ7柄が登場 ファンに愛される名シーンやキャラクターをデザイン

 ユニクロのグラフィックTシャツブランド「UT」は、「名探偵コナン」にフォーカスしたTシャツコレクションを4月7日に発売する。ラインアップするのはメンズのTシャツ7柄で、価格は税込1500円。デザインは、コミックス100巻を記念した「エピソード選手権」で1位に選ばれた「黒の組織との再会」から、灰原哀の名シーンを描き下ろしたものや、毛利蘭、怪盗キッド、赤井秀一、バーボンなどの人気キャラクターをデザインしたものなどをそろえる。

 対象商品を店舗で2点以上またはオンラインストアで2点以上購入した人には、QRコードを読み取るとコナンが登場するAR(拡張現実)機能付きオリジナルステッカーを先着で1点プレゼントする。いずれも上限1点で、なくなり次第終了する。また、ユニクロオンラインストアで購入した人には、4月3日以降に出荷した商品をオリジナルボックスに梱包する。ボックスには、「10個の間違い探し!」か「工藤新一を探せ」のいずれかをプリントしている。

 また、発売を記念して4月7〜8日の2日間、全国8店舗で江戸川コナンら人気キャクターと写真撮影ができるイベントを開催する。開催店舗は東京が原宿店と吉祥寺店、愛知がmozo ワンダーシティ店とイオンモール大高店、大阪があべのキューズモール店とららぽーとEXPOCITY店、福岡がららぽーと福岡店とイオンモール福岡店。当日の開催時間や参加方法などの詳細は、特設サイトに記載している。

 「名探偵コナン」は、1994年に「週刊少年サンデー」で連載がスタートした、青山剛昌によるミステリー漫画。2023年3月30日現在、単行本は102巻まで発売されている。

詳細

価格:1500円
メンズTシャツ7柄

発売日時

4月7日

取扱店舗

全国のユニクロ店舗
ユニクロオンラインストア

ノベルティー

対象商品を店舗で2点以上まタハオンラインストアで2点以上購入した人には、QRコードを読み取るとコナンが登場するAR(拡張現実)機能付きオリジナルステッカーを先着で1点プレゼント。
※いずれも上限1点で、なくなり次第終了する。

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ユニクロ「UT」×「名探偵コナン」のメンズTシャツ7柄が登場 ファンに愛される名シーンやキャラクターをデザイン

 ユニクロのグラフィックTシャツブランド「UT」は、「名探偵コナン」にフォーカスしたTシャツコレクションを4月7日に発売する。ラインアップするのはメンズのTシャツ7柄で、価格は税込1500円。デザインは、コミックス100巻を記念した「エピソード選手権」で1位に選ばれた「黒の組織との再会」から、灰原哀の名シーンを描き下ろしたものや、毛利蘭、怪盗キッド、赤井秀一、バーボンなどの人気キャラクターをデザインしたものなどをそろえる。

 対象商品を店舗で2点以上またはオンラインストアで2点以上購入した人には、QRコードを読み取るとコナンが登場するAR(拡張現実)機能付きオリジナルステッカーを先着で1点プレゼントする。いずれも上限1点で、なくなり次第終了する。また、ユニクロオンラインストアで購入した人には、4月3日以降に出荷した商品をオリジナルボックスに梱包する。ボックスには、「10個の間違い探し!」か「工藤新一を探せ」のいずれかをプリントしている。

 また、発売を記念して4月7〜8日の2日間、全国8店舗で江戸川コナンら人気キャクターと写真撮影ができるイベントを開催する。開催店舗は東京が原宿店と吉祥寺店、愛知がmozo ワンダーシティ店とイオンモール大高店、大阪があべのキューズモール店とららぽーとEXPOCITY店、福岡がららぽーと福岡店とイオンモール福岡店。当日の開催時間や参加方法などの詳細は、特設サイトに記載している。

 「名探偵コナン」は、1994年に「週刊少年サンデー」で連載がスタートした、青山剛昌によるミステリー漫画。2023年3月30日現在、単行本は102巻まで発売されている。

詳細

価格:1500円
メンズTシャツ7柄

発売日時

4月7日

取扱店舗

全国のユニクロ店舗
ユニクロオンラインストア

ノベルティー

対象商品を店舗で2点以上まタハオンラインストアで2点以上購入した人には、QRコードを読み取るとコナンが登場するAR(拡張現実)機能付きオリジナルステッカーを先着で1点プレゼント。
※いずれも上限1点で、なくなり次第終了する。

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そごう・西武の売却再延期 セブン&アイ、時期の明言避ける

 セブン&アイ・ホールディングス(HD)は30日、子会社のそごう・西武を米ファンドのフォートレス・インベストメント・グループに売却する時期を再延期すると正式発表した。当初は「2023年2月1日」としていた売却時期を、直前の1月に「3月中」に変更。さらに本日の発表では「完了次第お知らせいたします」に改めた。

 混乱の理由は旗艦店である西武池袋本店の改装をめぐる意見の相違といわれている。フォートレスのパートナーである家電大手ヨドバシホールディングスが低層部への出店を検討していることに対し、そごう・西武側などから反対意見が出ており、調整が難航している。

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「マリメッコ」がNYのアーティスト、ランドン・メッツとのコラボコレクションを発売 水彩画のような質感を表現した9型

 フィンランド発の「マリメッコ(MARIMEKKO)」は、ニューヨークを拠点に活動するアーティスト、ランドン・メッツ(Landon Metz)とのカプセルコレクションを発表した。ラインアップしたのは、ワンピースやなどのウエアやバッグ、スカーフなどの9型。3月29日から表参道店、新宿伊勢丹店、マリメッコ日本公式オンラインストア、マリメッコ ゾゾタウン店で、4月12日からは吉祥寺店、松屋銀座店、京都店、難波店、神戸店、福岡店で販売する。

 今回のコレクションは、ミニマルなフォームをダイナミックに描く抽象的なアート作品で知られるランドン・メッツを迎え、「ウエアラブルなアート」をテーマに制作した。シンプルで無駄のないシルエットが、メッツのプリントデザインを引き立てる。

 メッツが今回、描き下ろしたのは、連続モチーフとリズムをテーマに描いた瞑想的なアート。水彩画のように見えるデザインを、オリジナル作品に極力近い質感で表現したという。ファブリックをキャンバスに描かれたポピーレッドやネイビーブルーのモチーフは、ポジティブなムードを醸している。

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【スナップ】「サカイ」のパリコレショー来場者に学ぶ、ハイブリッドとプリーツの取り入れ方 宇多田ヒカルもサプライズ来場!

 「サカイ(SACAI)」はパリ・ファッション・ウイーク期間中の3月6日(現地時間)、2023-24年秋冬コレクションを発表した。会場となったのは、パリ南西部の15区にあるガレージ。蛍光灯がコンクリートを照らす無機質な空間が、「サカイ」流の常識にとらわれない美しさやエレガンスを追求したコレクションを際立たせた。

 来場者の着こなしで目を引いたのは、ブランドを象徴するハイブリッドや23年春夏コレクションでフィーチャーされた自由な動きを生むプリーツの取り入れ方。足元は、「ナイキ(NIKE)」とのコラボをはじめとするスニーカーやプラットフォームブーツを合わせる人が多い。小泉智貴「トモ コイズミ(TOMO KOIZUMI)」デザイナーや柴田麻衣子リステア(RESTIR)クリエイティブ・ディレクターをはじめ、日本からも多くの業界関係者が来場。阿部千登勢デザイナーが「カルティエ(CARTIER)」とのコラボで制作した限定ジュエリーコレクションのキャンペーン映像に起用された、シンガーソングライターの宇多田ヒカルもロンドンから駆けつけた。

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【スナップ】「サカイ」のパリコレショー来場者に学ぶ、ハイブリッドとプリーツの取り入れ方 宇多田ヒカルもサプライズ来場!

 「サカイ(SACAI)」はパリ・ファッション・ウイーク期間中の3月6日(現地時間)、2023-24年秋冬コレクションを発表した。会場となったのは、パリ南西部の15区にあるガレージ。蛍光灯がコンクリートを照らす無機質な空間が、「サカイ」流の常識にとらわれない美しさやエレガンスを追求したコレクションを際立たせた。

 来場者の着こなしで目を引いたのは、ブランドを象徴するハイブリッドや23年春夏コレクションでフィーチャーされた自由な動きを生むプリーツの取り入れ方。足元は、「ナイキ(NIKE)」とのコラボをはじめとするスニーカーやプラットフォームブーツを合わせる人が多い。小泉智貴「トモ コイズミ(TOMO KOIZUMI)」デザイナーや柴田麻衣子リステア(RESTIR)クリエイティブ・ディレクターをはじめ、日本からも多くの業界関係者が来場。阿部千登勢デザイナーが「カルティエ(CARTIER)」とのコラボで制作した限定ジュエリーコレクションのキャンペーン映像に起用された、シンガーソングライターの宇多田ヒカルもロンドンから駆けつけた。

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伊藤忠ファッションシステムがサステナビリティ経営の分析・リポートサービス開始 企業成長と社会課題解決を支援

 伊藤忠ファッションシステム(以下、IFS)は、サステナビリティ経営支援の新たなソリューション「ショートレビューサービス(簡易診断サービス)」の提供を開始した。同サービスでは、企業のサステナビリティ経営の推進度を分析し、現状と課題を踏まえて、今後取り組むべき優先タスクを順序立ててリポートしてくれる。

 診断は4ステップで、1.質問票に回答 2.個別ヒアリング 3.総合分析 4.分析レポート作成&報告。所要期間は、約1カ月だ。

 ショートレビューで示される課題に対して、それらに対応する社内体制や計画作りを促すほか、追加でIFSの研究員やコンサルタントによる個別サポートを受けることも可能。「企業の強みを生かした継続的な価値提供実現のサステナビリティ支援」を目的に、企業のリソースの一部となる戦略策定からサポートしてくれる。

 小安光司・経営戦略室室長兼サステナビリティコンサルタントは、IFSがサステナビリティ経営を支援する理由について「現在、地球は環境破壊が後戻りできなくなる“ティッピングポイント”がいつ来るか分からない非常に危険な状況だ。環境に対する各国の法規制・ルール整備も進んでいるなか、特に企業にとっては、対応の遅れが自社の存続の危機を招きかねないという時代の潮目にある。しかし、複雑に絡み合う環境問題への対応は難易度が高いため、多くの企業が適切な対策を講じることができずにいる。利益の極大化を追求しながら、環境対策を始めとした社会価値も創出するという難題に挑まなければならない」と語る。

 これらに対するIFSのソリューションの1つが、今回の「ショートレビューサービス」だ。「多くの企業は、環境に良いものを作っても売れないのではないか?という不安から積極的に動けず、需要待ちや生活者の行動変容待ちの傾向にある。私たちは総合コンサルティング会社であり、多彩な支援サービスを行っている。中でも、生活者のインサイトを基にした行動変動の予測と促進、国内および海外のネットワークを用いた事業支援が、特徴であり強みだ。

 そのため、一般的なコンサルティングファームと違って、戦略策定にとどまらず、必要に応じて商品やサービスを一緒に開発したり、販売のお手伝いをしたりすることも可能だ。例えば企業のサーキュラーエコノミー化などは、自社の経営資源の範囲を超えるため1社単独ではできず、実現に向けてエコシステムが必要となる。年間200の案件を遂行する私たちの顧客基盤や国内外のネットワーク、伊藤忠グループアセットをコーディネートする力がここに生きている」と話す。

 IFSはサステナビリティ経営の潮流をリスクマネジメントの深化やイノベーション創出の機会と捉え、新たなサービスの提供で、企業の成長と社会課題の双方が前進する経営変革を支援する。社会課題を解決しながら、企業が存続・成長していく機会となるのがサステナビリティ経営であり、その出発点となるのが「ショートレビューサービス」だ。

問い合わせ先
伊藤忠ファッションシステム 経営戦略室 サステナビリティ事業支援
sustainability_support@ifs.co.jp

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「ザボディショップ」がロングセラーの“Eシリーズ”を45年ぶりにリニューアル 環境に配慮したビーガン仕様に

 英国発の自然派化粧品ブランド「ザボディショップ(THE BODY SHOP)」は4月13日、ロングセラーのスキンケアシリーズ“Eシリーズ”(全4品、税込2420〜3740円)を刷新する。1977年の発売から45年にわたって親しまれてきた同シリーズが、エシカルなコンセプトになって生まれ変わる。

 今回のリニューアルでは、ラズベリーの種を乾燥させコールドプレス製法で抽出した油分と天然のビタミンEを多く含んだ保湿成分のラズベリーシードオイルをシリーズ共通で配合。潤いを与えることで乾燥や空気中のちりやほこりなどの外的ダメージから肌を保護し、みずみずしくふっくらした肌に導く。配合成分はラズベリージュースの製造過程で残った種を再利用することで、環境にも配慮した。また、世界最古のビーガン協会である英ビーガンソサエティ(THE VEGAN SOCIETY)を取得し、ビーガン仕様となった。

 ラインアップは、ラズベリーシードオイルに加えソヤオイルなどの保湿成分を配合したクリーミーなテクスチャーの洗顔料“E フェイスウォッシュ”(125mL、税込2420円)、肌の角質層のすみずみまで潤いで満たす化粧水“E トナー”(250mL、税込2750円)、小麦とトウモロコシから抽出した天然由来のヒアルロン酸を配合する保湿クリーム“E デイクリーム”(50mL、税込3410円)、コミュニティフェアトレードで調達したシアバターとオリーブオイルを配合した“E インテンスクリーム”(50mL、税込3740円)の全4品。

 同ブランドは、89年に化粧品業界で初めて化粧品の動物実験反対のキャンペーンを実施するなど、いち早く環境に配慮した取り組みを行ってきた。2023年末までに全商品でビーガンソサエティ認証を取得することを目指している。

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WMHグループが10年を経て考える ファッションビジネスの明るい未来

 デジタル化が進む過程で、トレンドやコミュニティーは細分化と同時に短命化する傾向にあり、ファッションビジネスに求められるものも大きく変わっている。ファッション、そしてビューティ領域に特化したグループである、ワールド・モード・ホールディングス(以下、WMH)ではこれからのファッションビジネスをどう考えているのか。WMHの小西聡常務取締役が、ファッションと日本文化に精通するロバート キャンベルを迎え語り合った。

社会背景から読み解く
ファッションビジネスの現在地

WWDJAPAN(以下、WWD):WMHはファッションビジネスを支えるため、長い間業界と向き合っている。近年のファッションビジネスをどう捉えている?

小西聡WMH常務取締役(以下、小西):今は地政学的混乱も影響し、社会のイデオロギーが揺らぎ、ファッションの方向性も変わっていくのでは?という予感を持っている。ファッションは、社会的基盤と切り離すことができない。かつて明確だった価値のヒエラルキー(終身雇用や年功序列等)は、バブル崩壊後に崩れた。さらにデジタルの進展の過程で価値の微分化、短命化が進んだ。価値とも呼べない気分のようなものがSNS上で日々膨大にやり取りされている。このような中でブランドを成立させることが難しくなっている。

2000年頃には、アメリカ的な価値観の行き詰まりが始まる一方、市場は地球規模で拡大を続けた。大資本を背景にしたマスブランドの力が相対的に強くなっている。
ファッションは芸術や文化、経済性が渾然一体としたものだと思うが、経済的要素が前面に出すぎると創造性が退行する。もう一度、本来ファッションが持つ、先端性、前衛性、創造性をとり戻すことが大切ではないかと思う。

WWD:ラグジュアリーとマス・ファストファッションに二極化し、資本力が乏しいアップカミングな人々でも活躍できる両者の中間のフィールドが失われている。

ロバート キャンベル(以下、キャンベル):個人の価値観はファストファッションと超ハイブランドの間にある“真ん中”を基点に、年齢やステイタス、ライフイベントに合わせてアップデートしたり築き上げたりしていくものであるが、“真ん中”がないとそれができないのではないかと思う。

ヨーロッパでの戦争や、アメリカにおける民主主義的なぐらつきは、同じ社会現象を見ても人々が同じように認識できない認知能力の分裂を示していて、それはファッションにかなり反映されているように感じる。

小西さんが言う、価値のヒエラルキー、憧れの構造体の崩壊についても同意だ。デジタルの発展により人々の選択肢が無数に広がった。現代は、それまで自己表現もできなかった人々が自分のアイデンティティーを自ら総合的に組み立ててゆく時代だ。

WWD:ファッションをビジネスの側面から見れば、利益を出す経済性、サステナビリティやダイバーシティーといった社会性はもちろん、“自分たちが何をしたいのか”という内発性が一番重要だ。ブランドやクリエイターがこの内発性にフォーカスするうえで、WMHのように多方面からファッション業界をサポートしていく存在は大きな意味を持つ。彼らが経済性や社会性を学ぶ環境を提供し、本来一番大事な内発性にフォーカスできる体制を整えて欲しい。

小西:ブランドが「定見」を持ちにくい世の中になった。かつては、もっとブランド側から社会に発信するテーゼを探っていたように思う。例えば、60年代のPOPカルチャーの時代、80年代のポストモダンの時代。WMHは個々のクリエイターが世に出したいものをビジネスの仕組みの面で支えていきたいと思っている。そうしてブランドから社会に新しい価値観や方向性を発信するお手伝いをできればと思う。

キャンベル:軸が建ちにくい時代というのは、すぐそばにチャンスがある時代でもあるとも言える。自分が関わっているラジオ局では70年代の名曲から最新のヒット曲をまぜこぜにして放送している。それを若い世代は、ひとつの気分として捉えていて、古い、新しいという区別はない。組み合わせて、崩して合わせる行為が新しさという価値を持つ。

昨年12月に私は茶道の道具についての本を出したが、茶の湯の道具というものは、例えば千利休が好んだということが価値になる。オーガナイザーとしての役割を果たす利休を中心に、器物や掛け軸といった、さまざまな要素で構成される価値体系が生まれる。

TikTokやインスタグラムなどのSNSで面白いと感じる投稿がある。ファッションだけを投稿するのではなく、メイクやダンスと渾然一体となったものとして表現しているものがバズる。いくつものベクトルが同時に存在するコンテンツが評価されている。

エステティック(審美)やカッコいいと感じさせる気分、価値の呼応、共振など、自分の才覚や仲間、良いものに行き着くための自分だけの道がそれぞれにある。チョイスに対して何かを感じ、表現することにこだわり、そのこだわりに気付く感覚が今の若い人にはある。

WMHはグループ各社が異なる機能を持ち、顧客課題に合わせて、単体でまたは連携してふさわしいサービスを提供している。さまざまな構成要素を持ち、いくつものベクトルが同時に存在するという点で、似たものを感じる。

小西:価値のカオスから再構築するところに、むしろ面白さやチャンスがあるということだろうか。日本には伝統的に西洋的な「善と悪」や「神と悪魔」という二元論的なものの捉え方はせず、混沌としたものを総体として捉える文化がある。雑然とした関係につながりを見出し、新しい価値を生み出す創造性を持っている。冒頭で述べた社会基盤が崩れて方向性が見えにくいという現在の状況は、ある意味で危機的とも考えられるが、混沌とした中から日本的なクリエイションを紡ぎだす好機かもしれない。

WWD:個人が好きなように表現できることを良しとする消費者が増えるとしたら、WMHのようにさまざまな法人を持ち、さまざまな形で支えられる存在は、これからのブランドにとってかけがえのないものだ。

小西:人材、教育、店舗、マーケティング、IT、空間デザイン、海外支援などの事業ネットワークをさらに広げ、お客さま、お取引先、クリエイター、各種専門家の方々の橋渡しをしながら新しい社会的価値を創造していきたい。同時に経営面をサポートしながら、事業体の革新性の中心になるクリエイターを支える。この両面をやっていきたいと考えている。

消費者に寄り添い過ぎない
ブランドを創造

小西:経営的側面で言えば、DX(デジタルトランスフォーメーション)やCX(カスタマーエクスペリエンス)などの言葉先行ではなく、バリューチェーン全体の経営システムをデジタル起点で再構築する地道で継続的な経営変革が本来は求められる。

また、クリエイションの観点から言えば、市場や消費者に過剰におもねらない主張のあるブランド作りに寄与したいと思う。売らんがために市場に受け入れられることに目を向けすぎると、ブランドとして成立しなくなってしまう危険性がある。 

キャンベル:テレビ業界でもまったく同じことが起きている。想定しているマーケットに寄り添うコンテンツばかりを作り、結果として面白くないと人が離れてしまう。

バブル崩壊後、消費傾向はどんどん目減りしている。10代から30代の消費者は、クルマや飲食やファッションに張り込んでも、ペイバックがないと考えている。

一方、コロナショックで海外の宝飾ブランドが非常に好調だったというトピックもある。特に女性が、外向きの消費ではなく自分自身のために価値のある宝飾を手に入れようとした。持続的かどうかはさておき、高度経済とは違う、ひとつの新しい消費行動が生まれていた。過去や現状を意識しながら価値の再構築をしていくことが求められている。

小西:需要を探すのではなく、需要を作るというマーケットクリエイション的な視点は、これから重要だと考えている。クライアントの課題解決とともに、クライアントのリソースから新しい展開を図るというお手伝いができれば、非常に光栄だ。デザイン面における創造性と同じように、経営革新における創造性も社会にエネルギーを与える大きな要素だ。

キャンベル:東京の立川駅前に多くの土地を持っている企業があり、その企業が主体で新しい街区が完成した。温泉を掘り、インフィニティープールがあるホテルを作り、市民が集えるホールを作り、商業施設がある。そのテナントはほとんど西東京の中規模な企業で、地域ですごく愛されて面白いことをしているものに限っている。キャンプが盛んな地域だが、著名ブランドが入るのではなく、西東京で面白いキャンプグッズを作っている若い人が店を構え、そしてその街区は人をひきつけものすごく成功している。

デベロッパー主体でありがちな商業施設をいくつも作るのではなく、その土地に根ざした人々をマトリックスのようにつなぎ合わせて訴求力のあるものに仕上げてゆく。たくさんのノード(個)が集まり、集合体になったときに新しいものが生まれるような存在を作っていく。ブランドというよりもラボのようなものがこれからの未来に必要なのではないか。

小西:日本には、商社という特殊なビジネス形態を生みだし、高度経済成長のけん引役を担ったという歴史がある。異質なものを融合させ、事業をオーガナイズしていくという独自の文化は日本の強みでもある。ファッション・ビューティに特化した私共のネットワークを駆使し、オーガナイザーとして新しいものを生み出していきたい。

キャンベルさんとの対話により、異質なものも受け入れつつ、混沌とした中から新しい価値を創造していくという日本的なクリエイション、ネットワークの中でアメーバのようにふるまいながら新しい価値を創造していくという可能性に目を開かせていただいた。良い意味で消費者の期待の範囲を超え、そこに消費者が自らの思いを載せていけるようなストーリー性のあるブランド作りをお手伝いしたい。心が躍る世界観を提示できるクリエイターとともに歩むことがファッションの未来につながる、そんなビジョンをあらためて持つことができた。

ワールド・モード・
ホールディングスとは?

 ワールド・モード・ホールディングスは、専門性や教育力を強みとする人材サービスの「iDA」、研修や店舗メソッドを提供する「ブラッシュ」、広告やSNS、ECなどを自在に組み合わせクライアントの課題解決を目指す「AIAD」、顧客とのタッチポイントに点在するデータをテクノロジーを使い分析し中長期的戦略を提供する「AIAD LAB」、接客スキルの高い販売員らが店舗運営を代行する「フォーアンビション」、コンサルティングから施工までVM領域のあらゆるサービスと教育にも力を注ぐ「ヴィジュアル・マーチャンダイジング・スタジオ」の国内6事業会社で構成。そしてシンガポール、オーストラリア、台湾、ベトナム、マレーシアの海外5カ国の拠点を有する。各社の高い専門性と連携を生かして、ファッション・ビューティ業界を専門に、クライアントの課題に応じた実効性の高いソリューションを提供するグループで、2022年に設立から10周年を迎えた。

 グループ一丸となって業界のサステナビリティへの貢献を目指し、販売員を対象としたウェビナー開催など、業界全体の発展を支えるための活動にも取り組んでいる。

社長が語るこれからのWMH
“人とサービスの
プラットフォーム”へ

 WMHグループが誕生してから10年が経つ。父が創業し二代目のバトンを受けた人材サービスの会社に研修会社を加え、その後マーケティングや店舗開発・運営など、様々な分野の事業会社や専門性の高いプロフェッショナルとの縁に恵まれ、WMHは現在国内に6事業会社と海外に5拠点を持ち、総合ソリューショングループとして活動している。

 取り巻く環境は複雑化している。局所的な対応では本質的な課題解決は難しい。現在の主要なトピックは、デジタル対応の推進とリアル店舗での体験との融合、IT投資による生産性や在庫効率の向上、海外からの消費者と働き手の獲得、海外への事業展開、そしてサステナビリティへの対応の推進など、部門横断的に取り組むべき課題が増加している。WMHグループ各社が単一のサービスを提供するだけでなく、グループ内の連携をより活発にして複数の選択肢を用意する、あるいは必要に応じサービスを融合することが実効性を高める。多角的な視点でクライアントの本質的な課題を解決する姿勢が今後求められると感じている。

 ファッションの仕事は人生に豊かさを提供する。人の心を動かす心のこもった対応や創造性の創出は、機械にはできない人間のみが可能な仕事だ。転換期を迎えているファッション業界の変革にも、人の情熱が必須。WMHグループは人の成長と専門性の高いソリューションによって付加価値を生み出し、ファッション業界を盛り上げ、さらに魅力的な人材を多く業界に集めるといった好循環に貢献する。海外展開についても本部機能を増強し、まずアジア太平洋地域で存在感を示せるよう成長を加速する。世界中のファッション市場や地域社会の発展に貢献し、日本と各国でさらに人と企業が行き来し、持続的に成長する未来を実現する。

 働き手の不足について相談が多く寄せられている。弊社の人材サービスにて鋭意対応することはもちろん、多くの働き手を惹きつける魅力的な業界になるよう業界全体が協力し合い課題解決していきたいと考える。さらに企業間連携や業界横断的な活動にも積極的に取り組む。

 次の10年では、世界中のパートナーやコミュニティーと繋がり、”第二創業”の意気込みで、業界の持続的な発展を支える“人とサービスのプラットフォーム”を目指す。そして業界中の人々とともに、ファッションの力で世界の人々を豊かにしていきたい。

INFORMATION
2月8日開催 サステナビリティウェビナーのアーカイブ動画を期間限定で公開
「ファッションの現場から発信するサステナビリティ
~ポストコロナにおける業界の変化を知り、行動する~」

登壇者:向千鶴「WWDJAPAN」編集統括サステナビリティ・ディレクター 、山内秀樹WMHサステナビリティ顧問
視聴期間:4月30日まで視聴可能
費用:無料
視聴先:ワールド・モード・ホールディングス オフィシャルサイト〈SUSTAINABILITY〉コンテンツのArchive

EDIT & TEXT : TSUZUMI AOYAMA
PHOTOS : KAZUSHI TOYOTA
問い合わせ先
ワールド・モード・ホールディングス
03-3374-8107

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「ドクターマーチン」×「ワイズ」 バックジップ仕様の6ホールブーツを発売

 「ドクターマーチン(DR. MARTENS)」は4⽉1⽇、「ワイズ(Y'S)」とコラボした“Y'S 101”を発売する。価格は5万9400円(税込)で、「ドクターマーチン」の一部店舗と「ワイズ」の全店舗および公式オンラインストアで扱う。

 「ドクターマーチン」を代表する8ホールブーツの“1460”からホール2つを省いた6ホールの“101”を題材にしたもので、アッパーには“茶芯”(茶色の革の上に黒の染料を重ねた製品が、経年変化によって地の色が露出した状態となること。アジとして評価される)のビンテージスムースレザーを採用。厚底のソールも特徴だ。

 また機能面では、バックジップ仕様にすることで着脱をスムーズにしている。

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【スナップ】「セオリー」×ルカ・オッセンドライバー発売イベントにヨンアや大平修蔵、桜田通ら

 「セオリー(THEORY)」はこのほど、ルカ・オッセンドライバー(Lucas Ossendrijver)とのカプセルコレクション“セオリー プロジェクト バイ ルカ・オッセンドライバー(THEORY PROJECT BY LUCAS OSSENDRIJVER)”のセカンドシーズンを発売。青山店で、発売記念イベントを開催した。

 イベントでは、書道家の万美によるペイントパフォーマンスを行い、コレクション名「Theory Project」を描き会場を盛り上げた。作品は4月3日まで展示する。また、ヨンアやAMIAYA、佐藤晴美、大平修蔵、桜田通、OUR’S、矢野未希子らセレブリティーも来場し、発売を祝福した。

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【スナップ】「セオリー」×ルカ・オッセンドライバー発売イベントにヨンアや大平修蔵、桜田通ら

 「セオリー(THEORY)」はこのほど、ルカ・オッセンドライバー(Lucas Ossendrijver)とのカプセルコレクション“セオリー プロジェクト バイ ルカ・オッセンドライバー(THEORY PROJECT BY LUCAS OSSENDRIJVER)”のセカンドシーズンを発売。青山店で、発売記念イベントを開催した。

 イベントでは、書道家の万美によるペイントパフォーマンスを行い、コレクション名「Theory Project」を描き会場を盛り上げた。作品は4月3日まで展示する。また、ヨンアやAMIAYA、佐藤晴美、大平修蔵、桜田通、OUR’S、矢野未希子らセレブリティーも来場し、発売を祝福した。

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老舗アパレルが手掛ける“推し活”ブランド「推部屋プラス」 名古屋タカシマヤでポップアップ開催

 「ノーク(N.O.R.C)」「アツロウ タヤマ(ATSURO TAYAMA)」などを手掛ける名古屋の老舗アパレルメーカー、クロスプラスは4月5〜11日、“推し活”応援ブランド「推部屋プラス(おへやPLUS)」のポップアップショップをジェイアール名古屋タカシマヤ5階にオープンする。「推部屋プラス」は「自身も“推し活”をしているクロスプラスの“オタク社員”が、ほしいものを起案し商品化するブランド」として2021年11月に販売開始。“推し活”当事者にしか分からない非常にニッチな提案が話題になっている。

 「推部屋プラス」は、アイドルやアニメキャラクター、アーティストなどの“推し活”での、「こんなものがあったら便利」を商品化。キャラクターやアイドルの画像を挟んで自立できるようにしたアクリルスタンド(通称アクスタ)を持ち歩くためのケース「推部屋ケース」(税込2999円)や、コンサートなどの遠征時にアイドルの応援うちわがすっぽり入る「推部屋トートバッグ」(4999円)などが人気商品だ。

 今回のポップアップショップでは「推し色バルーンディフューザー」(3000円)、「うちわティアラ」(1999円)を限定商品として企画。ディフューザーは、リード部分にハート型のバルーンが付いている。バルーンは9色あり、「“推し”のメンカラ(メンバーカラー)に合わせて選ぶことができる」というもの。「うちわティアラ」は、アイドルの顔写真がプリントされたうちわのトップに付けると「“推し”が王冠をかぶっているように見える」作りのクリップ。ロングチェーンとキーホルダーパーツが付属しており、「チェーンでうちわを首から提げればコンサートでの写真撮影が映える」「キーホルダーパーツに変えればうちわをバッグに付けられ、“推し”と一緒に歩くことができる」。

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老舗アパレルが手掛ける“推し活”ブランド「推部屋プラス」 名古屋タカシマヤでポップアップ開催

 「ノーク(N.O.R.C)」「アツロウ タヤマ(ATSURO TAYAMA)」などを手掛ける名古屋の老舗アパレルメーカー、クロスプラスは4月5〜11日、“推し活”応援ブランド「推部屋プラス(おへやPLUS)」のポップアップショップをジェイアール名古屋タカシマヤ5階にオープンする。「推部屋プラス」は「自身も“推し活”をしているクロスプラスの“オタク社員”が、ほしいものを起案し商品化するブランド」として2021年11月に販売開始。“推し活”当事者にしか分からない非常にニッチな提案が話題になっている。

 「推部屋プラス」は、アイドルやアニメキャラクター、アーティストなどの“推し活”での、「こんなものがあったら便利」を商品化。キャラクターやアイドルの画像を挟んで自立できるようにしたアクリルスタンド(通称アクスタ)を持ち歩くためのケース「推部屋ケース」(税込2999円)や、コンサートなどの遠征時にアイドルの応援うちわがすっぽり入る「推部屋トートバッグ」(4999円)などが人気商品だ。

 今回のポップアップショップでは「推し色バルーンディフューザー」(3000円)、「うちわティアラ」(1999円)を限定商品として企画。ディフューザーは、リード部分にハート型のバルーンが付いている。バルーンは9色あり、「“推し”のメンカラ(メンバーカラー)に合わせて選ぶことができる」というもの。「うちわティアラ」は、アイドルの顔写真がプリントされたうちわのトップに付けると「“推し”が王冠をかぶっているように見える」作りのクリップ。ロングチェーンとキーホルダーパーツが付属しており、「チェーンでうちわを首から提げればコンサートでの写真撮影が映える」「キーホルダーパーツに変えればうちわをバッグに付けられ、“推し”と一緒に歩くことができる」。

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「アルマーニ ビューティ」が母の日向けコフレ発売 “マイ ウェイ”のフレグランスとボディーローションをセット

 「アルマーニ ビューティ(ARMANI BEAUTY)は4月7日、母の日に向けたギフトとしてホワイトフローラルブーケのフレグランスとボディーローションをセットにした“マイ ウェイ コフレ”(税込1万6060円※編集部調べ)を発売する。一般発売に先駆け、4月5日に公式ストア楽天市場店で先行発売をする予定。

 “マイ ウェイ”は、「I am what I live” live(私の歩む道こそが、私をかたちづくるもの)」をコンセプトに、自分らしい生き方をさまざまな経験・出会いを通じて探求し続ける女性像とそのスピリットを表現したフレグランスだ。今回発売するコフレは、“マイ ウェイ オード パルファン”の50mLと15mLサイズ、“マイ ウェイ ボディ ローション”の50mLサイズをセット。サステナビリティに配慮し、高品質の植物由来成分をペアリングすることで香りのハーモニーを実現する。

 また、同日には店頭キャンペーンとしてジョルジオ アルマーニのトリビュートフレグランス“シィ”シリーズから“シィ パシオーネ”の50mLサイズを購入した人に、同フレグランスの15mLサイズをプレゼントする企画も実施する。

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ゴールドウイン渡辺社長&スパイバー関山社長が語る「夢の繊維のネクストステージ」

 ゴールドウインとスパイバーは2023-24年秋冬物から、「ザ・ノースフェイス(THE NORTH FACE)」「ゴールドウイン(GOLDWIN)」「ウールリッチ(WOOLRICH)」「ナナミカ(NANAMICA)」の4ブランドで、スパイバーが開発する人工タンパク質素材「ブリュード・プロテイン(BREWED PROTEIN、以下BP)」を使ったアイテムの販売を開始する。これまでは数十着の数量限定販売にとどまっていたが、スパイバーは昨年夏にタイで、世界初の人工タンパク質原料の量産工場の稼働をスタートしており、数千着を売り出す、"世界初”の量産販売になる。

 2015年にゴールドウインがスパイバーに約30億円を出資して本格的にスタートした「夢の繊維」の開発は、いよいよ次のステージに移る。渡辺貴生ゴールドウイン社長は「14年夏に、初めて見せられた人工タンパク質素材は、小さなボビンに巻かれたとても短い青い糸だった。それから10年も経たずに、人工タンパク質素材『ブリュード・プロテイン』は量産にこぎつけ、当社の有力ブランドから製品を販売できるようになったのは感無量だ」と振り返りつつ、「ここからが本当のスタート。2030年までにはゴールドウインで生産する素材のうち、約10%をこの『ブリュード・プロテイン』に置き換えたい」という。
 
 ゴールドウインは15年9月、当時はまだほぼ無名だったスパイバーに30億円を出資すると発表。以来、ゴールドウインの渡辺社長(当時は副社長)とスパイバーの関山社長は、二人三脚で「ブリュード・プロテイン」素材を使った製品の開発に取り組んできた。19年6月にTシャツを、11月には高性能ウエア「ムーンパーカ(MOON PARKA)」を、数量限定ながら販売にこぎつけていた。

 今回「ノースフェイス」など4ブランドで販売するアイテムは、全部で15アイテム。価格は「ノースフェイス」の人気ダウンジャケット「ヌプシ ジャケット」が11万円(税込み)や、「ナナミカ」のバルマカーンコートが19万8000円など。いずれも表地のテキスタイル「ブリュード・プロテイン」を使っており、価格は通常のタイプに比べて2倍〜2.5倍ほど高くなる。9月には丸ビルに「ブリュード・プロテイン」を使用した全製品を販売する期間限定店をオープンする予定で、一部のアイテムについては米国や欧州、中国など海外でも販売する。

 ゴールドウインの渡辺社長&スパイバーの関山社長の2人と、メディアとの主なやり取りは以下の通り。

――2015年9月に提携を発表。多くの困難を乗り越えて、ようやくここまで来た。

渡辺貴生ゴールドウイン社長(以下、渡辺):3月上旬に私もタイ工場に行ってきたが、まさに感無量だ。2014年8月に、山形県鶴岡市にあるスパイバーのオフィスで初めて見せられた「ブリュード・プロテイン」糸のことはよく覚えている。小さなボビンに巻かれた、原着の短い青い糸だった。そのときに感じた「この小さな糸が世界を変える」、という確信はずっと変わらない。大変なことも多かったが、わずか10年足らずで、量産化がまさに始まるところまでこぎつけられた。

――現状は?

渡辺:タイの「ブリュード・プロテイン」の工場は、23年度には240トン、24年度には500トンのフル生産を計画している。それでも年7000万トンに達する、石油由来のポリエステルやナイロンといった合繊に比べると、遥かに小さく、すぐに価格を同水準にもっていくのは難しい。しかし、カシミヤやビキューナ、ファーなどの希少な獣毛素材とは競争できる。すでに最高グレードのカシミヤと同水準の素材はほぼ完成している。スポーツ分野以上に、ファッション分野ではかなりインパクトがあるはずだ。

――カシミヤの代替はファッション分野だと確かに大きいが、ゴールドウインはスパイバーとの間で素材の独占権などを設定していないのか。

渡辺:ゴールドウインはスポーツ分野にのみ独占権を設定しているが、それ以外の用途に関しては一切の制限をかけていない。今回販売するアイテムの中には入っていないが、妖艶なタッチと表情を持ったファー素材を筆頭に、実は「ブリュード・プロテイン」を使った素晴らしい素材開発はかなり進んでいる。むしろ色々なブランドに使ってほしいと思っている。

――未知の素材を使ったテキスタイルや製品開発には、それこそ膨大な試行錯誤が必要になる。つまり、大きな先行投資がかかっている。ファーにしろ、ニットウエアにしろ、そうした苦労をせず他社が使用することに抵抗はないのか?

渡辺:世の中を変えると言いながら、ゴールドウインが(「ブリュード・プロテイン」を)独占使用する。そこに大義はあるのか?もちろんノーだろう。世界を本当に変えるのなら当然スケール(規模)が必要になる。日本の有力な繊維企業や産地企業に私自身が声をかけコンソーシアムを設立して、一体となって開発に取り組んできた。それらの企業も含め、我々は「世界を変えたい」という強い思いの下に試行錯誤を繰り返してきた。最終製品として販売することにこだわってきたのも、糸や生地を見せるだけでは説得力がなく、製品販売に到達できれば、いろいろな企業が「ブリュード・プロテイン」を認知し、使用を後押しする強力な武器になると考えてきたからだ。「ブリュード・プロテイン」を広く使ってもらうことが最も重要であり、開発に成功した糸や生地を外部にも提供することなど、そう大したことではない。

――改めて「ブリュード・プロテイン」に取り組む理由は?

関山和秀スパイバー社長(以下、関山):振り返ってみれば、僕が2004年にタンパク質研究に着手したのは、ITとバイオ(テクノロジー)が融合する稀有なタイミングだった。今までの100年間は言ってみれば石油を原料とする「石油化学」の時代だった。ここから衣類で言えばポリエステル、世の中全体では多種多様なプラスチック製品が生み出され、「大量生産・大量消費・大量廃棄」社会を支えてきた。一方で、自然の生態系には一切のムダがなく、そもそも「ゴミ/不要物」自体が存在しないわけで。人類はまだまだ学ぶべきところがある。世界では、バイオがコンピューターサイエンスと結びついたことで非常に注目を集める分野になっている。

――米国では当局の金融引き締めに伴い、スタートアップ企業は資金調達や経営に大きな影響がでている。スパイバーへの影響は?

関山:すごく大変です。米国では穀物メジャーのアーチャー・ミッドランド・ダニエルズ(以下、ADM)と組んで、大掛かりな人工タンパク質の原料工場を建設する予定だが、インフレと円安で資材や建設費が高騰している。コストを削減するために設備設計の見直しを行っており、着工が遅れている。

――資金調達は?

関山:2021年夏にカーライルやクールジャパン機構などから340億円の大型資金調達を行っており、資金調達は一旦の区切りをつけていた。振り返ってみると、「運が良かった」の一言に尽きる。もう少しタイミングが遅ければ、資金調達ができず、とんでもないことになっていたはず。

ただ、悪いことばかりではない。「ブリュード・プロテイン」が目指す地球環境をより良くするという本質的な価値に対して、むしろ関心が高まっており、特に欧州のラグジュアリー・ブランドからの引き合いが強まっている。詳細は控えるが、かなりの熱量で取り組みが進んでいる。

――それらが店頭に並ぶのはいつ?

関山:2015年から二人三脚で取り組んできたゴールドウインだから例外的に早いだけで、他のブランド・企業の製品が店頭に並ぶのは、早くても24年の春夏物以降だ。

――どういったブランドになる?

関山:タイの工場はフル操業でも年間数百トン程度で、まだ原料自体が高く、今後数年間は欧州の高級ブランドが中心になる。ただ「ブリュード・プロテイン」はスケール(規模)を目指しており、特定の販路だけをターゲットにはしていない。中長期的には幅広いブランド・カテゴリーに展開する。タイの工場は、世界最大規模の人工タンパク質の製造工場であると同時に、最新鋭の技術や設計思想を取り入れており、敷地は東京ドーム2個分ほどの大きさだが、かなり自動化が進んでおり、オペレーターは4人しかいない。

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