東京では別格 「世界基準」の「ハルノブムラタ」に望むストレートな“らしさ”の表現

背景にあるカルチャーや形成するコミュニティーも含めて魅力という東京ブランドが多い中で、洋服単体で勝負できるブランドは決して多くない。まして世界で戦うとなると、なおさらだ。そんななか「ハルノブムラタ(HARUNOBU MURATA)」の2024-25年秋冬コレクションは、「世界基準」という言葉を連想させる。潔いミニマルなデザインと、だからこそ引き立つ上質な素材感は、東京においては他の追随を許さない。

革新的に新しいかと聞かれたら、そうではない。ただエレガンスは、いつの時代も変わらない。それが今シーズンの印象だ。今回は写真家オーギュスト・サンダー(August Sander)による「舞踏会に向かう三人の農夫」という写真にインスピレーションを得たという。肉厚なダブルフェイスのウールで作る、大きな襟を持つリラックスシルエットのコートなどは、3人の農夫の装いにヒントを得たもの。実際、三人の農夫は、流線型のコートなどは着ていない。彼らはいずれもブラックのセットアップに襟高のホワイトシャツ、タイドアップして帽子にステッキという出立だ。そして畑の“あぜ道”のようなところで撮影したモノクロの写真の中で、漆黒のセットアップに合わせた純白のシャツの襟は光輝き、そんな正装をまとった彼らは自信を持ち誇らしく映っている。この襟の輝かしい様、そんなシャツを着た農夫の誇らしい姿を、襟が巨大化したエレガントなコートなどで表現したのだろう。農夫が正装に喜びを見出したように、「ハルノブムラタ」のコートで幸せを感じてもらいたい。そんな思いがうかがえる。モヘアで作ったボアのコートなども、厳しい寒さを耐え抜く農夫たちに想いを馳せることで生まれた。シルクコットンに加えた花柄は、時代によって繰り返される繁栄と退廃を表現すべく、あえて掠れたムードに仕上げた。大きな襟を彩るメタルのボールも、時の流れを表現しているという。

得意の1枚の布を流動的にカットしたクリエイションの真骨頂を発揮した。と同時に、出自でもある「ジル サンダー(JIL SANDER)」が近年脱ミニマリズムする中で空白域になっているスタイルを提案しているようにも思えるし、忌憚なく言えば「ザ ロウ(THE ROW)」なども頭に浮かぶ。こうしたブランドが頭に浮かぶことこそ、すでに「世界基準」なのだろう。

だからこそ、時には“だし”とか“禅”のように奥ゆかしく日本らしい美学を逸脱して、自分らしさをストレートに表現して欲しい。前回、色鮮やかなドレスに魅了されただけに、そんなことも考えた。

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東京では別格 「世界基準」の「ハルノブムラタ」に望むストレートな“らしさ”の表現

背景にあるカルチャーや形成するコミュニティーも含めて魅力という東京ブランドが多い中で、洋服単体で勝負できるブランドは決して多くない。まして世界で戦うとなると、なおさらだ。そんななか「ハルノブムラタ(HARUNOBU MURATA)」の2024-25年秋冬コレクションは、「世界基準」という言葉を連想させる。潔いミニマルなデザインと、だからこそ引き立つ上質な素材感は、東京においては他の追随を許さない。

革新的に新しいかと聞かれたら、そうではない。ただエレガンスは、いつの時代も変わらない。それが今シーズンの印象だ。今回は写真家オーギュスト・サンダー(August Sander)による「舞踏会に向かう三人の農夫」という写真にインスピレーションを得たという。肉厚なダブルフェイスのウールで作る、大きな襟を持つリラックスシルエットのコートなどは、3人の農夫の装いにヒントを得たもの。実際、三人の農夫は、流線型のコートなどは着ていない。彼らはいずれもブラックのセットアップに襟高のホワイトシャツ、タイドアップして帽子にステッキという出立だ。そして畑の“あぜ道”のようなところで撮影したモノクロの写真の中で、漆黒のセットアップに合わせた純白のシャツの襟は光輝き、そんな正装をまとった彼らは自信を持ち誇らしく映っている。この襟の輝かしい様、そんなシャツを着た農夫の誇らしい姿を、襟が巨大化したエレガントなコートなどで表現したのだろう。農夫が正装に喜びを見出したように、「ハルノブムラタ」のコートで幸せを感じてもらいたい。そんな思いがうかがえる。モヘアで作ったボアのコートなども、厳しい寒さを耐え抜く農夫たちに想いを馳せることで生まれた。シルクコットンに加えた花柄は、時代によって繰り返される繁栄と退廃を表現すべく、あえて掠れたムードに仕上げた。大きな襟を彩るメタルのボールも、時の流れを表現しているという。

得意の1枚の布を流動的にカットしたクリエイションの真骨頂を発揮した。と同時に、出自でもある「ジル サンダー(JIL SANDER)」が近年脱ミニマリズムする中で空白域になっているスタイルを提案しているようにも思えるし、忌憚なく言えば「ザ ロウ(THE ROW)」なども頭に浮かぶ。こうしたブランドが頭に浮かぶことこそ、すでに「世界基準」なのだろう。

だからこそ、時には“だし”とか“禅”のように奥ゆかしく日本らしい美学を逸脱して、自分らしさをストレートに表現して欲しい。前回、色鮮やかなドレスに魅了されただけに、そんなことも考えた。

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春の香りを探しに行こう!「シロ」「サボン」「セルジュ・ルタンス」など 今週発売のビューティアイテム11選【3/18〜3/24】

ビューティアイテムの発売情報を「WWDJAPAN」的視点でピックアップ!今回は3月18〜24日に発売するアイテムを紹介します。今週は香りがポイントになるアイテムが目白押し!「セルジュ・ルタンス (SERGE LUTENS)」はオードパルファム“ロルフェリン(L'ORPHELINE)”の10周年記念限定ボトルを、「シロ(SHIRO)」は春限定フレグランスシリーズの“ピオニー”を発売します。豊かな香りを楽しみながらボディーケアができる「サボン(SABON)」の人気商品“ボディスクラブ”はパワーアップして新登場。ルームフレグランスは芸術家・ミュシャ財団公認ブランド「ミュシャ(MUCHA)」からはフレグランスキャンドルが、サステナブルビューティブランド「ビー(BE)」は、“森林の空気”を再現した精油が登場。2024の春を彩る、お気に入りの香りを探してみては?

【3月19日発売】
シロ(SHIRO)

春限定フレグランスシリーズから“ピオニー”が今年も登場

「シロ(SHIRO)」は、春限定のフレグランスシリーズ“ピオニー”を数量限定で発売する。ラインアップは、“ピオニー オードパルファン”、“同ハンド美容液”、“同バスソルト”の3アイテム。共通して“ピオニー”の香りを採用し、フローラル調にみずみずしいフルーツを組み合わせ、ほんのり甘いフレッシュフローラルに仕上げた。

■商品詳細

“ピオニー オードパルファン”(40mL、4180円)
“同ハンド美容液”(55g、3300円)
“同バスソルト”(400g、4400円)

【3月21日発売】
ボタニスト(BOTANIST)

タンパク質に着目した“豆プロテイン”ヘアマスク

「ボタニスト(BOTANIST)」は、髪の構成要素の80%を占めるタンパク質成分を補う2種の“豆プロテイン”を配合したヘアマスク2種を発売する。クリームタイプの“デイリーダメージリペア”は、ドライヤーの熱や紫外線による乾燥、摩擦ダメージを補修する。毎日使用しても過度に成分が蓄積せず髪が重くならない処方を採用した。バームタイプの“ディープダメージリペアバーム”は、週1〜2回のスペシャルケアとして、ヘアカラーやパーマなどによる蓄積ダメージを補修し保湿する。

■商品詳細

“ボタニスト ボタニカルヘアマスク デイリーダメージリペア”(200g、1650円)
“ボタニスト ボタニカルヘアマスク ディープダメージリペアバーム”(180g、1870円)

【3月21日発売】
セルジュ・ルタンス
(SERGE LUTENS)

“ロルフェリン”誕生10周年の限定品

「セルジュ・ルタンス(SERGE LUTENS)」は、オードパルファム“ロルフェリン(L'ORPHELINE)”の誕生10周年を記念した限定ボトルを数量限定で発売する。デザインはセルジュ・ルタンス(Serge Lutens)自身が手掛けた。人形師とバレリーナ、どちらが互いを操っているのか疑惑が浮かぶデザインに、“ロルフェリン”の神秘的な香りの余韻を残している。

■商品詳細

“ロルフェリン”(1万7710円)

【3月21日発売】
サボン(SABON)

人気商品“ボディスクラブ”がリニューアル
死海の塩が進化

「サボン(SABON)」は、シグネチャーアイテムの“ボディスクラブ”をリニューアル発売する。死海の塩を研究開発し構造が異なる塩をブレンドしたほか、死海の水も取り入れた。3種のオーガニックボタニカルオイルも見直し、相乗効果で肌へのアプローチを強化し質感の良さを向上させた。香りは“デリケート・ジャスミン”、“パチュリ・ラベンダー・バニラ”、“グリーン・ローズ”、“ホワイトティー”、“ローズティー”、“トーキョー”、“ジンジャー・オレンジ”、“ジェントルマン”(600gのみ)の8種を用意する。

■商品詳細

“ボディスクラブ”(全8種、320g、4290円/600g、6380円)

【3月21日発売】
クレ・ド・ポー ボーテ
(CLE DE PEAU BEAUTE)

新プレストパウダー

「クレ・ド・ポー ボーテ(CLE DE PEAU BEAUTE)」は、肌環境を整えて美しい仕上がりをキープする新プレストパウダーを発売する。同商品には、皮脂と汗に対応しテカりや乾燥を防ぎながら、粉っぽさを感じさせずに瞬時に化粧したての仕上がりを実現するインスタントリタッチ処方を採用した。肌荒れ防止のライトエンパワリングトリートメントパウダーや、スキンケア成分のプレミアムアルガンオイルが肌をなめらかに整える。

■商品詳細

“プードルコンパクトエサンシエルN”(ケース・パフ付 1万2100円、レフィル8800円、パフ880円)

【3月21日発売】
プリオール
(PRIOR)

日比谷花壇のコラボ化粧水

資生堂のエイジングスキンケアブランド「プリオール(PRIOR)」は、日比谷花壇と協業し、母の日のための“プリオール薬用高保湿化粧水 限定Gb(しっとり)”を数量限定で発売する。パッケージには、日比谷花壇のエグゼクティブ・フローリストが監修したオリジナルの花束デザインをあしらった。

■商品詳細

“プリオール薬用高保湿化粧水 限定Gb(しっとり)”(160mL、3300円)

【3月21日発売】
ソフティモ(SOFTYMO)

「クリアターン 毛穴小町」と初コラボ
クレンジング力と毛穴ケア力を融合した洗顔オイル

コーセーコスメポートのクレンジングブランド「ソフティモ(SOFTYMO)」は、スキンケアブランド「クリアターン 毛穴小町」とコラボレーションした“ソフティモ 毛穴小町 酵素クレンジングオイル”を発売する。濡れた手でも使うことができ、マツエクでも使用可能な処方に仕上げた。W洗顔は不要で、メイク落としと洗顔を一度に行える。美容液成分を71%取り入れ、毛穴ケアで注目される酵素を活きた状態で配合し毛穴の黒ずみや角栓を分解する。米ぬかオイルで毛穴ケア、CICAやスクワランで肌に潤いを与える。

■商品詳細

“ソフティモ 毛穴小町 酵素クレンジングオイル”(150mL、1430円※編集部調べ)

【3月21日発売】
ミュシャ
(MUCHA)

作品“四つの花”をイメージしたフレグランスキャンドル4種 

マッシュスタイルラボが展開する芸術家・ミュシャ財団公認ブランド「ミュシャ(MUCHA)」は、フレグランスキャンドルを発売する。香りはローズ、カーネーション、リリー、アイリスの4種類を用意。植物性のソイキャンドルで、煙が出にくく低い温度で溶けるため奥行きのある香りが広がる。キャンドルホルダーにはミュシャが描いたカレンダーのフレームをオマージュした箔押しのラベルを施した。ロゴ入りキャンドルカバーも付属する。

■商品詳細

フレグランスキャンドル(全4種、125g、各9460円)

【3月22日発売】
ビー(BE)

初のホームケアアイテム
“森林の空気”を再現した精油

サステナブルビューティブランド「ビー(BE)」は、“森林の空気”を再現した精油“エッセンシャルオイル トドマツ”を発売する。同商品は、北海道産トドマツ(モミの木)から100%の精油を抽出しているのが特徴。精油には間伐の際に廃棄される枝葉を利用し、約50℃の低い沸点でオイルを抽出することで天然の香りを限りなく再現した。森の空気に近いクリアな香りで“森林浴気分”をかなえる。

■商品詳細

“エッセンシャルオイル トドマツ”(15mL、4950円)

【3月22日発売】
「M・A・C」

【2024年春コスメ】大人モーヴな桜コレクション

「M・A・C」は、大人モーヴな桜コレクション“テディ・フォーエバー”を数量限定で発売する。ピンクベージュや深みのあるローズブラウンを中心に、マットや華やかなパールなどの複数の質感を含んだアイ&フェイスパレットやリップカラーなど全11アイテムを取りそろえる。パッケージはリップスティックの人気色“ベルベット テディ”から着想を得たマットなピンクベージュをベースに、輝くゴールド模様をあしらった。

■商品詳細

“テディ テイクオーバー アイ&フェイスパレット”(限定2種、各7700円)
“カラー エクセス ジェル ペンシル シック タット ブロ”(限定、4400円)
“ブラシストローク ライナー ブラシブラック”(限定、5060円)
“スタック マスカラ ブラック スタック”(限定、5060円)
“プレップ プライム リップ”(限定、3850円)
“リップ ペンシル ディープリー テディ”(限定、3960円)
“フィックス+ ステイ オーバー”(限定、100mL、5280円)
“ロックド キス インク リップカラー ボンディド ウィズ テディ”(限定、5610円)
“リップスティック エターナル テディ”(限定、4510円)
“リップガラス テディズ パル”(限定、4070円)

【3月22日発売】
レブロン
(REVLON)

パステルカラーの4色プレストパウダー

「レブロン(REVLON)」は、肌悩みを補正しながら余分な皮脂を吸収してテカリを抑える4色セットのプレストパウダーを発売する。内側から柔らかな光を放つような微細パールを配合し、ベースメイクの仕上げに使用することで、美しい肌トーンに整える。カラーは赤味を抑えてくすみを払う“シアー パステル”と、血色感とトーンアップをかなえる“シアー ピーチ”の2種を用意した。

■商品詳細

“ルーセント フィニッシュ パウダー”[SPF30・PA++](全2種、各1650円)

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「フォトコピュー」はマネキン28“人”のインスタレーション 現代女性のためのワークウエア

竹内美彩デザイナーによるウィメンズブランド「フォトコピュー(PHOTOCOPIEU)」は14日、「楽天 ファッション ウィーク東京(Rakuten Fashion Week TOKYO)」で2024-25年秋冬コレクションを発表した。東京都と日本ファッションウィーク・推進機構(JFWO)が共催する「東京ファッションアワード2024(TOKYO FASHION AWARD 2024)」の受賞による支援を受けて、渋谷ヒカリエでブランド初となるインスタレーションを実施した。

マネキン28体と人物設定のみ
一風変わったインスタレーション

同アワードを受賞した8ブランドの中で、モデルを起用しないインスタレーションで東コレに挑んだのは「フォトコピュー」のみ。マネキン28体に新作を着せ、ホール全体をぜいたくに使用して、カーブを描くように配置した。各マネキンには、名前と簡単な人物設定を付けた。例えば、バッグ代わりの紙袋を丸めて小脇に抱えた「ジョイ」という名のマネキンは「レコードショップのオーナー。彼女は物理的なものしか信用しない」という設定で、傘をさしてホットコーヒーのカップを持った「アスタ・S」という名のマネキンは「日本語教師。自分の子どもに手を焼いている」など、個性的なプロフィールだ。

風変わりな見せ方は、竹内デザイナーの「着る人の内面を表現したい」という思いや、フランス留学時に制作した初期のドレスに、友人の名前をつけていた過去に由来している。コレクションノートには、「まだ見ぬ地球上の友人たちの名前をつけ、どこかにいる誰かのための服を」とあった。創業メンバーの竹内大悟は、「洋服を通して、着る人の人間味や生活に思いをはせてほしい」と演出の意図を話す。

また、「『フォトコピュー』は決して派手なデザインが特徴のブランドではないからこそ、ゲストにじっくりと洋服に対峙してもらう」ことを選んだという。鮮やかなレッドの花柄のニットウエアは、ヴィンテージのレースをイメージして毛糸でパイル編みしたもの。より立体的に見えるように、ボディー部分にはブルーのリネン糸を混ぜている。また、日常の見過ごされがちな風景を慈しみ、竹内デザイナーがアトリエから撮影した写真をゴブラン織にしてブルゾンやスカートのファブリックに使用した。そこには、パソコンのバッテリーや花瓶などが写り込んでいる。

女性の柔らかなイメージを表現

女性のボディーラインに合わせたデザインも特徴だ。デコルテに放射線状の、ウエスト部分にはまっすぐなギャザーを入れ、ブラウスとコルセットを融合したような薄手のニットや、胸下に短くドローコードを忍ばせて、体の側面をのぞかせるノースリーブドレスで、曲線的なシルエットを強調する。ファスナーを斜めに配置してスリットを調整するスカートや、ウエストを細く絞ったシルクドレスなどにもシルエットへのこだわりが感じられた。

また、ジャケットのポケットや裾に丸みを持たせたり、従来はがっしりとした分厚い素材を使うワークパンツに、ドレス用の生地であるシルクウールを採用したりして、裁断や素材で女性の柔らかなイメージを再現する。

「フォトコピュー」は、日常着としては決して安くない価格帯のため、卸先ではオケージョンとして提案する店が多いという。竹内大悟は、「僕たちは、女性が自信を持って社会に進出できる洋服を“現代のワークウエア”と捉える。人間臭く生きる女性のための洋服を作っているということを、実はもっと知ってほしい」と話す。

女性のリアルに寄り添うクリエイションの中に、ユーモアをこっそりと忍ばせるチャーミングな一面もあった。赤いドレスの胸元には、乳房からビーズの母乳を垂らす女性のブローチが付いていた。竹内デザイナーがパリ留学時代に気分転換として作った非売品だという。「実は、美彩はこういう変わったものが好きらしい(笑)」と大悟氏。モデルを起用しなくても、デザイナー本人の人間味が詰まったインスタレーションだった。

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新体操日本代表「フェアリージャパン」メイクの裏側 2024年版は日本美表現で五輪目指す

ポーラが新体操団体日本代表(フェアリージャパンPOLA、以下フェアリージャパン)の2024年メイクアップを発表した。同社は07年8月から新体操ナショナル選抜団体チームのオフィシャルスポンサーとなりチームも「フェアリージャパンPOLA」として始動。14年8月からは個人選手もサポートし、17年は世界選手権で42年振りの団体メダルを、19年には過去最高タイの団体銀メダルと種目別のボールで初の金メダルを獲得するなど、メンバーを入れ替えながら進化を続けるチームをメイクアップ面で支えている。表現力や芸術性を支える競技メイクは色鮮やかにくっきりと描くことが多いが、意外にも市販のメイクアップ品も使用。研究開発に力を入れるポーラならではの取り組みにも積極的だ。

24年新メイクは白&黒&赤色で日本美を表現

フェアリージャパンの2024年メイクは日本の美をテーマにした「ジャパニーズ ビューティ 月白(つきしろ)メーク」。黄色や青色、ピンクといったビビッドなカラーはあえて使わず、日本古来から伝わる化粧の色味である白、黒、赤のみを用いて日本美と力強さを表現した。メイク名に含まれている“月白”は月が東の空に昇る時に空が明るく白んでいく様子を表す言葉で、「夜空を明るく照らす月のように、新体操を通して周囲を明るく照らす存在に」という思いを込め選手たちが名付けたという。

新メイクのポイントは目の中央から描き、目尻部分は跳ね上げているホワイトカラーのアイラインだ。15メートル先の審判席から見ても目力と立体感が伝わるようにと、フェアリージャパンのメイクでは初めて採用した。アイカラーはシルバーとゴールドのラメを高配合したもので、黒のアイカラーを目尻に、ラメのアイカラーを目頭に塗布してクールさと華やかな印象を両立させている。白色のアイライナーと黒色のアイカラーが重なることで薄い青みを帯びた月白色になるため、澄んだ白目が演出できる点も魅力だ。

チークは肌の透明感を引き立てる青みを帯びたプラムカラーを取り入れ、こめかみから頬骨に沿って内側に塗布することで立体感を演出。衣装とメイクを繋ぐ役割のあるリップは、衣装に合わせて変えられるよう深みのあるクールな印象のチェリーレッドと、茜色をイメージしたパールを効かせた華やかな印象のパールレッドの2色を用意している。

汗や動きに強い競技メイク ベースメイクは「B.A.」を使用

異次元の柔軟性や跳躍力を見せる新体操は日常とは異なる動きに加え、団体は2分15〜30秒、個人は1分15~30秒の間に全力で力を出し切るため、色味以外にも耐久性や耐水性が重要になる。今回のベースメイクやマスカラ、アイブローは「B.A.」のアイテムを使用。汗や皮脂に強く、艶やかな素肌を作るブランドの強みを競技メイクにも活かした。

カラーアイテムはポーラ・オルビスグループの研究開発を担うポーラ化成工業の研究員や、フェアリージャパンのビューティサポート活動を担う8人の美容コーチが、選手たちと相談して作り上げた特別品だ。選手の希望や衣装、演技の内容、時代のトレンドに合わせて美容コーチが考案したメイクパターンをもとに、それに合うアイテムとなるよう打ち合わせや試作を重ねて専用コスメを毎年作成している。日常とは次元の異なる耐久性や耐水性に加え、審査員や観客が遠くから見てもわかるように発色やラメ感を調整した、新体操競技のためのコスメだ。

8人の美容コーチが素肌管理からメイク技術までサポート

メイクアップは土台となる素肌も重要だ。メイクパターンや専用製品の開発に携わる8人の美容コーチは、選手一人ひとりの肌状態を定期的に分析してカウンセリングを行い、それぞれの肌に合わせて選んだスキンケア製品を提供。スキンケアの方法や美容法をレクチャーし、競技当日に万全の状態でいるためのサポートも行っている。

ほか、競技時は自分たちでメイクアップを行う必要があるため、メイクの講習会も実施して選手が自分自身で競技メイクを完成させられるように指導をする。個々の顔立ちに合わせてハイライトやシェードを入れるなどのポイントメイクも伝授し、全員で統一感のある雰囲気を作り上げている。

今年はパリ五輪の年だが、フェアリージャパンは昨年行われた世界選手権で団体総合の出場枠を勝ち取ることができなかったため、今年5月に行われるアジア選手権で滑り込みの獲得を目指している。新メイクでさらに輝き、五輪への切符を手に入れるか注目だ。

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新体操日本代表「フェアリージャパン」メイクの裏側 2024年版は日本美表現で五輪目指す

ポーラが新体操団体日本代表(フェアリージャパンPOLA、以下フェアリージャパン)の2024年メイクアップを発表した。同社は07年8月から新体操ナショナル選抜団体チームのオフィシャルスポンサーとなりチームも「フェアリージャパンPOLA」として始動。14年8月からは個人選手もサポートし、17年は世界選手権で42年振りの団体メダルを、19年には過去最高タイの団体銀メダルと種目別のボールで初の金メダルを獲得するなど、メンバーを入れ替えながら進化を続けるチームをメイクアップ面で支えている。表現力や芸術性を支える競技メイクは色鮮やかにくっきりと描くことが多いが、意外にも市販のメイクアップ品も使用。研究開発に力を入れるポーラならではの取り組みにも積極的だ。

24年新メイクは白&黒&赤色で日本美を表現

フェアリージャパンの2024年メイクは日本の美をテーマにした「ジャパニーズ ビューティ 月白(つきしろ)メーク」。黄色や青色、ピンクといったビビッドなカラーはあえて使わず、日本古来から伝わる化粧の色味である白、黒、赤のみを用いて日本美と力強さを表現した。メイク名に含まれている“月白”は月が東の空に昇る時に空が明るく白んでいく様子を表す言葉で、「夜空を明るく照らす月のように、新体操を通して周囲を明るく照らす存在に」という思いを込め選手たちが名付けたという。

新メイクのポイントは目の中央から描き、目尻部分は跳ね上げているホワイトカラーのアイラインだ。15メートル先の審判席から見ても目力と立体感が伝わるようにと、フェアリージャパンのメイクでは初めて採用した。アイカラーはシルバーとゴールドのラメを高配合したもので、黒のアイカラーを目尻に、ラメのアイカラーを目頭に塗布してクールさと華やかな印象を両立させている。白色のアイライナーと黒色のアイカラーが重なることで薄い青みを帯びた月白色になるため、澄んだ白目が演出できる点も魅力だ。

チークは肌の透明感を引き立てる青みを帯びたプラムカラーを取り入れ、こめかみから頬骨に沿って内側に塗布することで立体感を演出。衣装とメイクを繋ぐ役割のあるリップは、衣装に合わせて変えられるよう深みのあるクールな印象のチェリーレッドと、茜色をイメージしたパールを効かせた華やかな印象のパールレッドの2色を用意している。

汗や動きに強い競技メイク ベースメイクは「B.A.」を使用

異次元の柔軟性や跳躍力を見せる新体操は日常とは異なる動きに加え、団体は2分15〜30秒、個人は1分15~30秒の間に全力で力を出し切るため、色味以外にも耐久性や耐水性が重要になる。今回のベースメイクやマスカラ、アイブローは「B.A.」のアイテムを使用。汗や皮脂に強く、艶やかな素肌を作るブランドの強みを競技メイクにも活かした。

カラーアイテムはポーラ・オルビスグループの研究開発を担うポーラ化成工業の研究員や、フェアリージャパンのビューティサポート活動を担う8人の美容コーチが、選手たちと相談して作り上げた特別品だ。選手の希望や衣装、演技の内容、時代のトレンドに合わせて美容コーチが考案したメイクパターンをもとに、それに合うアイテムとなるよう打ち合わせや試作を重ねて専用コスメを毎年作成している。日常とは次元の異なる耐久性や耐水性に加え、審査員や観客が遠くから見てもわかるように発色やラメ感を調整した、新体操競技のためのコスメだ。

8人の美容コーチが素肌管理からメイク技術までサポート

メイクアップは土台となる素肌も重要だ。メイクパターンや専用製品の開発に携わる8人の美容コーチは、選手一人ひとりの肌状態を定期的に分析してカウンセリングを行い、それぞれの肌に合わせて選んだスキンケア製品を提供。スキンケアの方法や美容法をレクチャーし、競技当日に万全の状態でいるためのサポートも行っている。

ほか、競技時は自分たちでメイクアップを行う必要があるため、メイクの講習会も実施して選手が自分自身で競技メイクを完成させられるように指導をする。個々の顔立ちに合わせてハイライトやシェードを入れるなどのポイントメイクも伝授し、全員で統一感のある雰囲気を作り上げている。

今年はパリ五輪の年だが、フェアリージャパンは昨年行われた世界選手権で団体総合の出場枠を勝ち取ることができなかったため、今年5月に行われるアジア選手権で滑り込みの獲得を目指している。新メイクでさらに輝き、五輪への切符を手に入れるか注目だ。

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