人気女性ラッパーのキャッチフレーズ“okurrr”の商標登録認められず

 ストリッパーから全米チャート1位のラッパーに登りつめたカーディ・B(Cardi B)は、 “okurrr”の語について商標登録を出願していたが、米国特許商標庁はこれを拒絶した。

 “okurrr”は“OK”と同義で、カーディ・Bが自身のキャッチフレーズとして使用している。この言葉をTシャツやスエットシャツ、パンツ、ショーツ、ジャケット、フットウエア、ドレス、下着など被服を中心にファッション関連の範囲で登録を目指していた。

 米国特許商標庁はカーディ・Bより先に2件、“okurrr”の商標登録が出願されており、それらが審査中であることを拒絶理由として挙げた。また、“okurrr”という言葉は広く使用されている表現で、「単に情報メッセージを伝える用語や表現は登録できない」として識別力が欠如していることも拒絶理由とした。さらに、「リファイナリー29(REFINERY29)」「ピープル(PEOPLE)」「USAトゥデイ(USA TODAY)「アーバン ディクショナリー(URBAN DICTIONARY)」「ディクショナリードットコム(DICTIONARY.COM)」などが“okurrr”を「ドラァグコミュニティーで頻繁に使用され、セレブリティーが“OK”の意味で使用する」と定義していると続けた。

 米国特許商標庁によると、カーディ・Bが申請内容を修正しても拒絶は覆らないという。このため、カーディ・Bは米国特許商標庁の判断を受け入れるか、商標登録するに足りる証拠などを集めた意見書を6カ月以内に提出しなければならない。

YU HIRAKAWA:幼少期を米国で過ごし、大学卒業後に日本の大手法律事務所に7年半勤務。2017年から「WWDジャパン」の編集記者としてパリ・ファッション・ウイークや国内外のCEO・デザイナーへの取材を担当。同紙におけるファッションローの分野を開拓し、法分野の執筆も行う。19年6月からはフリーランスとしてファッション関連記事の執筆と法律事務所のPRマネージャーを兼務する。「WWDジャパン」で連載「ファッションロー相談所」を担当中

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渋谷を代表するクラブ「トランプルーム」が閉店

 東京を代表するクラブとして知られる渋谷・神南のトランプルーム(TRUMP ROOM)が7月10日に閉店する。

 トランプルームは2013年に開業。3フロア構成の店内は、クラブながらシャンデリアやソファが設置されるなど中世ヨーロッパを想起させる豪華な内装で、映画「ヘルタースケルター」のほか、エイサップ・ロッキー(A$AP Rocky)、スクリレックス(Skrillex)、ブラック・アイド・ピーズ(The Black Eyed Peas)ら多くのアーティストのミュージックビデオの撮影が行われた。また、多くのアパレルショップが店を構える神南という場所もあってファッション関係のイベントも多数催され、キム・ジョーンズ(Kim Jones)やリアーナ(Rihanna)、ジジ・ハディッド(Gigi Hadid)ら国外セレブも訪れていた。

 なお、閉店日の20時からはクロージングパーティーを開催し、出演者は近日発表される。

■TRUMP ROOM
住所:東京都渋谷区神南1-12-14

■TRUMP ROOM CLOSING PARTY
日程:7月10日
時間:20時〜28時(予定)
住所:東京都渋谷区神南1-12-14

ブラック・アイド・ピーズの「Just Can't Get Enough」の一部がトランプルームで撮影された

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「サカイ」とスパイバーがコラボ 2020年にユニセックスTシャツ販売

 「サカイ(SACAI)」は2020年春夏に、人工クモの糸で知られるスタートアップ企業のスパイバー(SPIBER)とコラボレーションしたTシャツを販売する。すでに20年春夏パリ・メンズ・ファッション・ウイークのランウエイで2型お披露目されており、ユニセックスのアイテムとして直営店のみで販売する予定だ。数量限定で価格は未定。

 スパイバーには「サカイ」のディレクションを手掛ける源馬大輔氏が商品開発のアドバイザーとして関わっており、かねてから協業は噂されていた。

 このTシャツは、スパイバーが開発した合成タンパク質“ブリュード・プロテイン”とコットンを17.5 : 82.5の比率で配合して製造する。これは先日ゴールドウインとスパイバーの協業ブランド「ザ・ノースフェイス エスピードット(THE NORTH FACE SP.)」で発表されたTシャツと同じ比率でもあり、同ブランドは2万5000円、250枚限定で販売する。

 スパイバーは、遺伝子レベルで設計した合成タンパク質を原料とする素材開発の分野で、世界を見渡しても突出する存在だ。すでに耐水性の強い繊維やベビーカシミヤに近い原毛、人工毛髪などを開発済みで、遺伝子合成や紡糸、発酵などで188の特許を出願している。また今年、21年から稼働予定の対のプラント工場の建設を開始するなど動きが活発化している。

 実は「サカイ」は19-20年秋冬向けに、スパイバーとのコラボアイテムの販売の計画があったというが、20年春夏が初のコラボレーションになる。その背景には、“ブリュード・プロテイン”量産に対応するプラントがないことがあった。21年にプラントが完成すれば、“ブリュード・プロテイン”を用いたさまざまな製品を手にする機会が増え、現在高額の価格も、もう少し抑えたものが期待できる。

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パタゴニアが参院選投票日にあわせ全店の休業を決定 環境保全のために投票を促す

 パタゴニア(PATAGONIA)の日本支社は、政治への関心を高めるためのキャンペーン「Vote Our Planet 私たちの地球のために投票しよう」を実施し、第25回参議院議員通常選挙の投票日である7月21日に直営店全店舗を休業する。
 
 「Vote Our Planet 私たちの地球のために投票しよう」は、パタゴニアの「私たちは、故郷である地球を救うためビジネスを営む」というミッションのもと、次世代に健全な地球環境を残す上で政治参加を重要なものと捉え、全店の休業に至った。

 同キャンペーンでは、SNSでの情報発信やステッカーの配布、7月6日からは政治や社会問題などをテーマにした参加者対話型のトークイベント「ローカル選挙カフェ」を一部店舗で行う。

 投票できる年齢が20歳以上から18歳以上に引き下げられた公職選挙法改正以後行われた国政選挙は過去2回。総務省の発表によると、2016年の第24回参議院議員通常選挙での若年層の投票率は、10代が46.78%、20代が35.60%と全体平均の54.70%を下回っている。17年の第48回衆議院議員総選挙での若年層の投票率も、10代が40.49%、20代が33.85%で、参院選同様に全体平均の53.68%を下回った。 

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ビートたけしプロデュースの「キタノブルー」が初ポップアップストアをオープン

 ビートたけしがプロデューサーを務めるアパレルブランド「キタノブルー(KITANOBLUE)」とイベントの企画、運営などを行うエルエスディーは7月13日〜9月29日、期間限定で「キタノブルー ポップアップストア」をホレホレ カフェ&ダイナー(hole hole cafe&diner)渋谷店にオープンする。アイテムは、オンラインで販売しているビートたけしの絵、“コマネチ”マークをプリントしたTシャツ、クラッシュ加工を施したデニムパンツのほか店舗限定商品などを販売する。価格は8000〜2万6800円。

 「キタノブルー」は、ビートたけしが初めて本格的に手掛けるアパレルブランド。“ビートたけしの感性を多くの人たちに感じてもらいたい”という思いから、お笑い芸人で同ブランドのために設立されたアパレルメーカーGONZO代表の無法松が立ち上げた。アイテムは半数以上が日本産の生地を使用し、和のテイストを取り入れることで年齢を問わない枠なブランドに仕上げている。

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クラブ創設125年目のマンCがプーマと長期契約を締結 ナイキから変更

 プーマ(PUMA)が、英フットボールクラブのマンチェスター・シティFC(MANCHESTER CITY FC)などを擁するシティ・フットボール・グループ(City Football Group)との長期パートナーシップ契約を発表した。マンCをはじめとしたCFG傘下のクラブは、2019-20シーズンからプーマ製のユニホームを着用して試合に臨む。マンCのほかプーマ製ユニホームを着用するのは、オーストラリアのメルボルン・シティ(MELBOURNE CITY FC)、スペインのジローナFC(GIRONA FC)、ウルグアイのCAトルケ(CA TORQUE)、中国の四川九牛足球倶楽部の4クラブ。

 マンCは1880年に前身となるクラブが創設され、1894年から正式にマンCと名乗り、所属する英プロリーグのプレミアリーグでは2011年のリーグ初制覇以降8年で4度優勝する強豪クラブだ。13年からナイキ(NIKE)と契約を結んでいたが、18-19シーズンをもって契約満了を迎えたため、クラブ創設125年目となる節目の年に今回のプーマとの契約に至った。

 マンCも所属するプレミアリーグのクラブはここ数年、相次いてパートナーシップ契約の変更を発表している。チェルシーFC(CHELSEA FC)は13年にアディダス(ADIDAS)からナイキ(NIKE)へ、マンチェスター・ユナイテッドFC(MANCHESTER UNITED FC)は14年にナイキからアディダスへ、リヴァプールFC(LIVERPOOL FC)は15年にウォーリアー(WARRIOR)からニューバランス(NEW BALANCE)へ、トッテナム・ホットスパーFC(TOTTENHAM HOTSPUR FC)は17年にアンダーアーマー(UNDER ARMOUR)からナイキへ、アーセナルFC(ARSENAL FC)は今年プーマからアディダスへと変更している。

 なおパートナーシップ契約の締結を記念し、マンチェスター出身のグライムMCバグジー・マローン(Bugzy Malone)が出演するライブがマンチェスター・メイフィールドで行われた。バグジー・マローンは熱心なマンCサポーターと知られ、今回のローンチビデオにも選手らと共に出演している。

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吉川康雄メイクアップアーティストが「キッカ」終了を受けメッセージ 「愛してくれてありがとう」

 カネボウ化粧品のコスメブランド「キッカ(CHICCA)」がブランド終了を発表したことを受け、立ち上げ時からブランドクリエイターを務めて今年3月に退任した吉川康雄メイクアップアーティストが、SNSで自身の思いをつづった。ブランドファンに向けた投稿では「7月1日の発表で悲しい思いをしている方々へ」と題し、「あらためて僕の美容哲学、それとつながるプロダクトを愛してくれてありがとうございました」と感謝の言葉を述べている。

 吉川メイクアップアーティストはブランド終了の発表があった7月1日の22時と翌2日の7時(共に日本時間)、「キッカ」終了に関連したメッセージをテキスト画像の形で投稿。1日22時の投稿はファンのSNSでの言葉を受けてしたためているとし、「僕がいなくなっても続いてくれてプロダクトは残ってくれるのかなあって思っていたので、今回のことは僕個人としても、皆さんと同じくとっても悲しく残念な思いで受け止めています」と無念さものぞかせた。

 また2日7時には、「僕と一緒にメイクの考えとそれを表現できるプロダクトを世に伝えてきた方々と、今、そのブランド終了のために働いているチームの方達へ」と題し、10年の歳月を共に過ごしたブランドスタッフや関係者に向けてメッセージを投稿。

 「10年ちょっとの間、僕と一緒に僕の美容哲学とクリエーションを一緒に世の女性たちに伝えてくれてどうもありがとうござました」と感謝するとともに、「こういうことになって辛くて悲しい思いをしていること、想像できます」とブランドチームの心情を気遣う言葉も寄せた。その上で、「これはものすごく素敵な体験かもしれません。自分が信じられるものに出会って喜べてそれを世の中に伝えてきて、そのかたちがなくなる悲しさを味わう。これって幸せな人生で必ず起きることですから、これを受け入れて次のステージに進んでください」と熱いメッセージを投げかけている。

 なお、吉川メイクアップアーティストは「ニューヨークで健康にエネルギッシュに」過ごしている近況報告をしつつ、「そして僕にはやるべきことがあるのも感じています」と、次のステージを見据えた言葉も残している。

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G20夕食会で各国首脳がジュンのワイン“甲州 2018”を楽しむ

 6月28日に大阪迎賓館で開かれた主要20カ国・地域首脳会議(G20)の首脳夕食会で、ジュンのワイナリー、シャトージュン(CHATEAU JUN)の白ワイン“甲州 2018”が提供された。夕食会後にG20の公式ホームページで提供メニューが公開されると、ジュンのEC「ジャドール ジュン オンライン(J’ADORE JUN ONLINE)」に“甲州 2018”を目掛けた客が殺到し、同商品は即完売した(7月3日時点)。

 “甲州 2018”は、洋ナシ、花梨、柑橘類の香りが豊かに感じられる1本で、フルーティーな甘味をキレよい酸味が下支えするやや辛口のワイン。アルコール度数は12.5%。価格は2000円と比較的リーズナブルながら、日本航空国際線ビジネスクラスでも提供されている。

 「“甲州 2018”が夕食会で提供されることについては事前に知らされておらず、驚いた」とジュン広報担当者。「“甲州”はシャトージュンの看板ワインとしてこだわって作ってきた一本で、このような最高峰の舞台で振る舞われたことは大変光栄だ。われわれはファッションとともにフード、フィットネスの“3F”を主幹事業として強化してきたが、その一つの大きな成果と捉えている」。

 夕食会は“サステイナビリティーとガストロノミーの融合”をテーマに、 “アンコウの⾹煎揚げ”や“但⾺⽜の⽵炭包み 若笹の⾹り”、“⼗六穀⽶と舞茸の炊き込みご飯 花⼭椒の⾹り”など、日本素材をふんだんに使った四季や自然が感じられる食事が振る舞われた。ドリンクはワインソムリエの田崎真也が監修し、“甲州 2018”のほか⽇本酒の“⼭廃純⽶吟醸”(福島県) や“秋⿅”(⼤阪府)など計11品が並んだ。

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三陽商会が小学校で服育授業 残布を使った工作で“サステナ”を実践

 三陽商会は2日、新宿区立西新宿小4年生40人を対象に、“綿から服ができるまで”をテーマにした服育の出前授業を同校で実施した。

 講師を務めたのは同社企業コミュニケーション部CSR担当の小穴加奈子さん。「皆さんが着ている服はどこで作られているのかな?」と素朴な質問を投げ掛けたり、「服ってこんなふわふわなもので出来ているんだよ」と実物の綿花を見せたりして児童の興味を引いた。「デザイナーが服のイメージを決めて、パタンナーが実際に着られる服になるように考えます」などと、職種の違いについても分かりやすく説明した。

 同社商品の製造工程の残布を使ったコースター作りにも取り組んだ。児童はストライプ柄やレースなどの布を組み合わせてコルク板に貼り付け、思い思いの作品を制作した。夢中で取り組む児童に向け、小穴さんは「いらなくなったものを使っても、こんなにすてきなものを作ることができるんです」と呼び掛けた。授業を終えた児童からは「(綿のような)ふわふわしたものから服ができているなんて、びっくり」「家に帰ってからも、いらなくなったものを使って何か作ってみたい」という声が上がった。

 同社は2014年から年に数回にわたり都内小学校で服育授業を実施している。「子どもたちには、服だけでなく筆箱や鉛筆、机など、身の回りのものを作るためにたくさんの人が携わっていることを知ってもらいたい。また、実際に手を動かしてもらうことで、モノ作りに興味を持つ入り口になるはず」と小穴さん。「私たちは“100年コート”のように長く大切に着られる服にこだわりをもっている。だからこそ、今後も地道な活動を通じて、子どもたちにモノ作りの面白さやサステイナブルな考え方を伝え、根付かせていきたい」という。

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村上隆 × ビリー・アイリッシュのイベントが開催 VERDYとの記念コラボグッズも

 現代芸術家の村上隆と、次世代のポップアイコンとして注目を浴びるアーティストのビリー・アイリッシュ(Billie Eilish)が、コラボレーションイベントを開催する。会期は7月10〜23日で、場所は東京・中野の中野ブロードウェイ内にある「アニマンガ・ジンガロ(Animanga Zingaro)」。

 「The Making of Billie Eilish’s “you should see me in a crown” 」と名付けられた今回のコラボイベントは、もともとお互いがファンだったことに端を発し実現した。タイトルにある「you should see me in a crown」はビリー・アイリッシュの同名楽曲で、昨年「サマーソニック(SUMMER SONIC)」のために来日した際、村上隆と主催するカイカイキキ(Kaikai Kiki)の映像制作部門ポンコタン(PONCOTAN)がミュージックビデオを撮影。その後、ビリーが「サマソニ」に村上隆の代表作である「お花」が全面にプリントされたセットアップで出演したり、英ファッション誌「ガレージ(GARAGE)」の表紙をコラボビジュアルで飾ったりと良好な関係を築いていた。

 本イベントでは、「you should see me in a crown」のMV制作に使用されたアニメーションの原画や、ビリー・アイリッシュが3月に発表したデビューアルバム「WHEN WE FALL ASLEEP, WHERE DO WE GO?」のリリースイベントで使用された村上隆デザインの巨大フィギュアなどの展示に加え、細川雄太が手掛けるリメイクブランド「レディメイド(READYMADE)」と、“Girls Don't Cry”でおなじみのアーティストVERDYとのコラボグッズの販売を予定している。

■The Making of Billie Eilish's "you should see me in a crown"
日程:7月10〜23日
時間:12:00〜19:00
場所:Animanga Zingaro
住所:東京都中野区中野5-52-15 中野ブロードウェイ 2階

イベント開催のきっかけになった「you should see me in a crown」のMV。モーションキャプチャーを駆使したアニメーション映像になっている

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「ユイマ ナカザト」がスパイバーとコラボ、全ルックで画期的サステナ素材

 「ユイマ ナカザト(YUIMA NAKAZATO)」は、2019-20年秋冬コレクションでバイオテクノロジーを駆使した素材開発を行うスパイバー(SPIBER)とアートスタジオのザ・ユージーン・スタジオ(THE EUGENE STUDIO以下、ユージーン)とコラボレーションした作品を発表した。スパイバーと言えば、ゴールドウイン(GOLDWIN)などとの協業ブランド「ザ・ノース・フェイス・エスピードット(THE NORTH FACE SP)」がスタートしたばかり。その、エポックメイキングな素材作りで注目を集めている。ユージーンは寒川裕人が率いるスタジオで、今秋に国立新美術館でスタートする「カルティエ、時の結晶(CARTIER CRUSTALLIZATION OF TIME)」展の環境作りを担当。今回のショーでは希望を象徴する金色の粒子が天から地に降り注ぐ「ゴールドレイン(Goldrain)」作品を提供し、今回のコラボは正に、“今”を象徴するものになった。ショーの直後に、デザイナーの中里唯馬、関山和秀スパイバー取締役兼代表執行役、寒川裕人ユージーン共同設立者に話を聞いた。

 このコラボレーションのきっかけは、中里がユージーンの作品展に出合ったのがきっかけ。共感を覚え、アクシス(AXIS)との対談相手にユージーンの寒川を選んだ。そして、その出合いがスパイバーにつながった。中里は、「クチュール、サイエンス、アートと全く異なるカテゴリーだが、共通の思想があると感じた。希望ある未来を見据えて分野を超えたコラボがしたかった」と話す。今回のコレクションでは、全ルックでスパイバーが開発した人工合成タンパク質素材「ブリュード・プロテイン(BREWED PROTEIN)」素材を使用し手編みのニットなど対極にあるものとミックスしたコレクションを発表した。レザーもサステイナブルなものを採用。色は、体の一部=セカンドスキンを意識し、さまざまな人種の肌の色に合う6色展開にしたという。寒川ユージーン共同設立者は「クリティカルデザイン(デザインは従来の機能的で問題解決するものからもっと思考的で挑発的なものであるべき)という意味で、オートクチュールは可能性があると思った。中里さんには祝福されるべき未来というビジョンがあり、親和性が高かったので今回のコラボが生まれた」と述べた。スパイバーとは2014年頃から社員を通して交流が始まったという。そして、寒川ユージーン共同設立者を介して3社のコラボレーションが成立した。寒川代表は、「“バース=誕生”というテーマにふさわしい空間、楽曲、天気に恵まれたショーになった」という。関山スパイバー代表は、「中里さんは本社のある山形県鶴岡市まで来てくれた。ファッションは華やかなイメージがあるが、まるで研究者のように深く考えるデザイナーだ。サステイナビリティーという観点でアパレルはこうあるべきという考えが一致したのでコラボした」とコメント。スパイバーは、「サカイ(SACAI)」の2019-20秋冬コレクションでも素材提供をしており、コレクション関係の取り組みが増えているという。「素材は広く普及させないと環境に対するインパクトが出せない。どんどん露出していきたい」と関山スパイバー代表。3人とも同じ世代ということもあり、一致団結してコラボに取り組んで約3カ月という短期間でプロジェクトを完成させたという。今後も、同世代が率いる3社によるコラボレーションは継続していくそうだ。クチュールという手仕事とサイエンステクノロジー、アートという異業種コラボから発信するサステイナビリティーに注目したい。

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「ルイ・ヴィトン」のメンズ・サングラスの新ライン「LVレインボー」発売

 「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」は、メンズのサングラスの新ライン“LVレインボー”を発売した。“レインボー”は2019年春夏メンズ・コレクションのランウエイで、ヴァージル・アブロー(Virgil Abloh)メンズ アーティスティック・ディレクターが演出したテーマであり、“ダイバーシティー(多様性)”や“インクルージョン(包括・包摂性)”を象徴する。2種類のサングラスはイタリア製で、スクエアタイプはブラック、キャメル、レッド、イエロー、そしてパイロットタイプはクリスタル、ブルー、オレンジなど虹のようにカラフルだ。樹脂成型技術を用いたソリッドナイロン製で、テンプルのカラーにグラデーションが施されているデザインもある。ヒンジは、「ルイ・ヴィトン」の初期のトランクに施されたシグネチャーから着想を得たディテール“Sロック”がインスピレーション源になっている。

 価格は4万5000円と4万7000円で、全国の「ルイ・ヴィトン」ブティックで販売中。

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「ルイ・ヴィトン」のメンズ・サングラスの新ライン「LVレインボー」発売

 「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」は、メンズのサングラスの新ライン“LVレインボー”を発売した。“レインボー”は2019年春夏メンズ・コレクションのランウエイで、ヴァージル・アブロー(Virgil Abloh)メンズ アーティスティック・ディレクターが演出したテーマであり、“ダイバーシティー(多様性)”や“インクルージョン(包括・包摂性)”を象徴する。2種類のサングラスはイタリア製で、スクエアタイプはブラック、キャメル、レッド、イエロー、そしてパイロットタイプはクリスタル、ブルー、オレンジなど虹のようにカラフルだ。樹脂成型技術を用いたソリッドナイロン製で、テンプルのカラーにグラデーションが施されているデザインもある。ヒンジは、「ルイ・ヴィトン」の初期のトランクに施されたシグネチャーから着想を得たディテール“Sロック”がインスピレーション源になっている。

 価格は4万5000円と4万7000円で、全国の「ルイ・ヴィトン」ブティックで販売中。

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独大手ECが顧客データを発売 「ドイツでの情報量はアマゾンやグーグル以上」

 独EC大手のオットーグループ(OTTO GROUP以下、オットー)と独広告会社のストロア(STROER)が提携し、新たなデータ会社オットーストロア・データソリューションズ(OTTO STROER DATA SOLUTIONS以下、OSDS)を設立する。顧客データを活用したマーケティング分野で、アマゾン(AMAZON)、フェイスブック(FACEBOOK)、グーグル(GOOGLE)などの米国勢に対抗するのが狙いだ。

 オットーは、2018年の売上高がおよそ134億ユーロ(約1兆6348億円)に上る世界でも最大級のECであり、さまざまな価格帯のファッション関連サイトを傘下に収めている。ストロアは屋外広告からスタートしたが、現在はデジタル分野にも事業を拡大しており、ドイツテレコム(DEUTSCHE TELEKOM)のニュースサイトやディズニー(DISNEY)の独公式サイトなどを運営している。両社は膨大な量の顧客データを蓄積しているため、これをマーケティングツールとして第三者に販売するという。

 スベトラナ・アーンスト(Swetlana Ernst)=オットー広報担当者は、「当グループが保有するデータ量は国内最大級だ」と自信を見せる。ストロア出身で、OSDSのマネジング・ディレクターを務めるトビアス・エマー(Tobias Emmer)は、「当社は3000万件以上のカスタマーリレーションマネジメント(CRM)データに基づいたデータベースを構築しており、これはフェイスブックがドイツ国内で保有するデータ量を凌駕している。またリーチ数は5000万以上になると予想され、ドイツ市場の90%がカバーできる計算だ。アマゾンやフェイスブックは、ドイツ国内ではるかに低い数字でしかない」と語った。

 エマー=マネジング・ディレクターによれば、OSDSが保有しているデータは顧客がオットー傘下のECサイトなどで買い物をしたり、情報サイトを閲覧したりした際のものであり、年齢や住所などの顧客情報が偽物である可能性は低いためデータの質が高いという。最近の傾向として、何かを購入する際にはグーグルなどの検索エンジンではなく、最初からアマゾンのようなECサイト内で検索する消費者が増えたことも、同社の消費者行動データの正確性を高めていると話した。「例えば、ブランドAの商品がオットーのECサイトで販売されているとする。それを購入した顧客の“足跡”がデータとして残るので、ほかのサイトでの行動を追跡してデータを蓄積していくと、『ブランドAの顧客はワインとサッカーが好きで、スペインが旅行先の候補になっている』などのように、“ブランドAの顧客”のプロフィールが出来上がる。これを利用することで、オットーやストロアの顧客の中でブランドAを好みそうな潜在的な顧客は誰かが分かるという仕組みだ。これらの情報を、ブランドや広告代理店などに提供する」。

 こうしたデータ収集は、もちろんアマゾンやフェイスブック、グーグルですでに行われている。異なるのは、OSDSからデータを購入した企業は、OSDSとの契約およびドイツの厳しい個人情報保護法の範囲内でという条件はあるものの、基本的には自由に活用していいという点だろう。

 なお、収集したデータは匿名化してから使用および販売するという。同氏は、「どのサイトを見て何を購入したかなど、インターネット上に残る足跡によって広告が最適化されていることはよく知られている。各サイトにはそうした情報を収集・利用する旨が掲示されているし、自分の情報を利用されたくない場合は、それを禁じる“オプトアウト”の選択肢も用意されている」と強調した。

 同社は7月1日に業務を開始したが、事前に小規模なテストプロジェクトを実施した際には顧客から高い評価を得たという。将来的には、スイスやオーストリアなどほかのドイツ語圏への進出も検討している。

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「クレ・ド・ポー ボーテ」のスキンケア刷新 3ステップで“肌知性”をアップ

資生堂のハイプレステージブランド「クレ・ド・ポー ボーテ(CLE DE PEAU BEAUTE以下、CPB)」は8月21日、新ベーシックスキンケア「キーラディアンスケア」(全8品目14品種、900~2万5000円)を発売する。「CPB」のスキンケアの中心である美容液・化粧水・乳液の3ステップを、ブランドの中心アイテムとして年代を問わず全ての人に発信する。

「CPB」のスキンケアは独自のブレインスキン理論に基づき、生まれ持った輝きを保つための“肌の知性”を資生堂の先端技術でサポートしている。今回登場するアイテムは既存のリニューアルで、新たに共通成分としてスキンイルミネイターを配合。乾燥などさまざまな環境ダメージから肌を守り、みずみずしく健やかな肌に導く。スキンケアのファーストステップでありキーとなる美容液「ル・セラム」は、50mLサイズに加えてブランド未体験の人に向けた使いやすいサイズ30mLも用意。「ル・セラム」で輝きを生み出した後に使う化粧水「ローション イドロ」はモイストとクリアをそろえ、肌を健やかに育む。そして潤いを満たす乳液は、2種のテクスチャー違いをそれぞれ日中用と夜用でラインアップする。

「キーラディアンスケア」は、全国の百貨店約220店と化粧品専門店約2000店を中心に取り扱う。そのほか、中国、香港、台湾、韓国、マレーシア、タイ、シンガポール、ベトナム、インドネシア、アメリカ、カナダ、ロシアの世界12の国と地域でも発売する。

■クレ・ド・ポー ボーテ「キーラディアンスケア」
発売日:2019年8月21日
「ル・セラム」【医薬部外品】(30mL)1万6000円、(50mL)2万5000円
「ローションイドロA n」【医薬部外品】(170mL)1万1500円
「ローションイドロC n」【医薬部外品】(170mL)1万1500円
「エマルションプロテクトゥリス n」【医薬部外品】(日中用乳液、125mL)1万2000円
「クレームプロテクトゥリス n」【医薬部外品】(日中用クリーム状乳液、50g)1万2000円
「エマルションアンタンシヴ n」【医薬部外品】(夜用乳液、125mL)1万4000円
「クレームアンタンシヴ n」【医薬部外品】(夜用クリーム状乳液、50g)1万4000円
「ル・コトン」(化粧専用コットン、120枚)900円

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ラグジュアリーブランドのリセールECが上場 終値は公募価格の44%高

 ラグジュアリーブランドの中古品を扱う会員制ECサイトを運営するザ・リアルリアル(THE REALREAL)が6月28日、米ナスダック(NASDAQ)に新規上場した。初値は公募価格の20ドル(約2160円)を大幅に上回る28ドル(約3024円)を付け、その後も順調に推移。終値は同44.5%高の28.9ドル(約3121円)で、時価総額はおよそ25億ドル(約2700億円)となった。今回調達した3億ドル(約324億円)は事業拡大などに使用される。

 2011年にジュリー・ウェインライト(Julie Wainwright)創業者兼最高経営責任者が立ち上げたザ・リアルリアルは、「グッチ(GUCCI)」「シャネル(CHANEL)」「エルメス(HERMES)」などのラグジュアリーブランドのリセールECとして驚異的なスピードで成長してきた。17年11月にはニューヨーク・ソーホーに初店舗をオープンし、現在はロサンゼルスなどに3店舗と全米11カ所に委託品受付オフィス(店舗に併設されているものを含む)を構えている。店舗ではECサイトのアイテムに加えてインテリアも扱っており、委託品受付オフィスには宝石鑑定士や時計職人などの専門家が常駐している。

 同社は、「ラグジュアリーブランドを取り扱う既存の2次流通市場は、時代遅れでアクセスしにくく、模倣品であふれている。当社はそうした問題を解決し、ラグジュアリーブランドの“リセール体験”に変革を起こしている」と上場申請書に記載している。18年12月に「シャネル(CHANEL)」が同ブランドの模倣品を販売したとしてザ・リアルリアルを提訴しているが、同社はこれを「事実無根」だと全面的に反論。裁判では、「当社は盗品や模倣品の製造・流通元を突き止めるべくブランドや規制当局と協力しており、模倣品は廃棄している」と証言した。

 同社の18年の売上高は前年比55%増の2億740万ドル(約223億円)と高い成長率を見せているものの、およそ2億1100万ドル(約227億円)の営業費用が重くのしかかり、赤字が17年の5490万ドル(約59億円)から8470万ドル(約91億円)に拡大するなど未だ利益を出せていない。上場後の株価は好調に推移しているが、今後はウォールストリートの厳しい目が注がれることを考えると、ここが踏ん張りどころだと言えるだろう。

 最近では19年3月にリーバイ・ストラウス(LEVI STRAUSS)が再上場し、4月にピンタレスト(PINTEREST)が上場しているほか、6月にはミレニアル世代をターゲットにしたファッションECサイト「リボルブ(REVOLVE)」を運営するリボルブ グループ(REVOLVE GROUP)が上場しており、いずれも予想以上の初値を付けている。

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「レ ショップ」が初めてオリジナルレーベル「エルイー」を発売

 ベイクルーズが手掛ける南青山のメンズセレクト業態「レショップ(L'ECHOPPE)」は7月5日、ショップ初となるオリジナルレーベル「エルイー(LE)」を発売する。同店のコンセプターである金子恵治と「コモリ(COMOLI)」デザイナーの小森啓二朗が手掛け、“過去の名品たちのように、ワードローブに残る1着を”という思いから立ち上げた。

 本レーベルは、日常的に身につける定番のものに最適な素材や着心地を追い求めて、アイテムを着る人の個性などのために、身幅や着丈の異なるサイズバリエーションでボタンダウンシャツやTシャツ、イージーパンツなどをそろえる。価格は6000〜1万6000円。

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フランスで45.9度! 記録的な猛暑で欧州アパレルビジネスはどうするべきか

 2018年の夏はヨーロッパ各地で40度超えという記録的な猛暑となった結果、「ギャップ(GAP)」や「H&M」「ユニクロ(UNIQLO)」「スーパードライ(SUPERDRY)」、そしてプライマーク(PRIMARK)など多くの大手アパレルや小売りが売り上げ不振に見舞われた。今年もすでにフランス南東部で45.9度と同国での史上最高気温が更新されるなど、ヨーロッパは暑く長い夏になると予想されているが、ビジネスの“干上がり”を防ぐ方策はあるのだろうか?

ファッションブランドは
自社ブランドを縮小

 独ファッションEC企業ザランド(ZALANDO)のフェデリコ・ロッシ(Federico Rossi)需要計画・分析部門ディレクターは、「予想外の気候変動に対応するため、従来のようにシーズン前に商品を仕入れるのではなく、シーズン中に仕入れるようにした。また化粧品やアクセサリーなど、季節にあまり依存しない商品を増やしている」と語った。同社は最近、「ナイキ(NIKE)」や「ヒューゴ ボス(HUGO BOSS)」など他社ブランドの取り扱いを拡大している。これによって自社生産や在庫を抱えるリスクを低減すると同時に、各ブランドの“シーズン対応策”から学ぶことができたという。

 やはり18年の猛暑に苦労したという「ヒューゴ ボス」は、季節外れの暑さや寒さなどへの対応策としてデザインのデジタル化を進めている。これによって需要に柔軟に対応でき、在庫や無駄を削減できるという。また、気候に左右されにくいシャツやスーツなどの定番商品を全体の半分程度まで増やしているということだ。

天候に合わせて顧客にメール配信

 気候変動に関するコンサルティングを手掛ける米プラナリティクス(PLANALYTICS)のエヴァン・ゴールド(Evan Gold)=グローバルパートナーシップ部門エグゼクティブ・バイス・プレジデントは、「天気予報では、正確な天気は2週間先程度までしか分からない。そのため、消費者はシーズン前にものを買うのではなく、実際に必要になってから買うようになった」と話す。「例えば週末が暑くなると分かった時点で、顧客に『サマードレスがセールになります』とメールを配信するというのも一つの手だと思う。ただし、ベルリンで猛暑でもパリでは雨ということがあるので、地域別に対象を分けてリアルタイムで配信するなどの工夫が必要になる」とアドバイスした。

 定番商品のほかにも、“夏物”や“冬物”と季節に限定されずに着られる商品を仕入れておくことも重要だろう。ファッション関連データ会社の英エディテッド(EDITED)による18年の調査では、最近は全体的に夏物の方がよく売れ、売り場に占める割合も大きくなっていることが分かった。

地球温暖化対策も大事!

 サステイナビリティーに関するコンサルタント会社、仏ビーエスアール(BSR)のエリザ・ニエムゾー(Elisa Niemtzow)=マネジング・ディレクターは、「気候が変動すると、コットンやカシミアなどの原材料の調達やその価格にも影響すると同時に、暑すぎて出かけたくないといった消費行動にも影響する。あらゆる分野に影響するので、包括的なアプローチが必要だ」と述べた。天候によって変化する消費者の需要に迅速に応えるには、サプライチェーンを柔軟に管理する必要があるため、IT技術への投資も欠かせないと同氏は語る。これには在庫は少なくてよいという側面があるので、在庫一掃セールなどの値下げが必要なくなるなど、プラスの効果も期待できるという。

 また、近年の環境保護に対する意識の高まりも忘れてはならないだろう。猛暑が続くと、消費者は地球温暖化を強く意識するので、買い物もそれに影響される。ドイツで3年前に設立されたブランド「ファンクション シュニット(FUNKTION SCHNITT)」のアシュラフ・スプリットガーバー(Ashraf Splittgerber)=マーケティング・マネジャーは、「そのアイテムを中心にスタイルを作り上げられる、タイムレスでサステイナブルな衣服を好む人が増えている。当ブランドは、“トレンドフリー”な定番商品を注意深く選んだ原材料で作っている。現代は気候変動や、個人の消費が地球温暖化にどう影響するかを意識している人が以前より増えたと思う」と話した。

まとめ:猛暑に打ち勝つ12カ条

天候に関連した消費者行動をしっかり分析する
・D2C(顧客直結型)ビジネスにする
・より柔軟な生産体制を、より近場に構築する
・天候で変化する消費者の需要に素早く応えるため、小ロットで迅速に生産する
・シーズン中に生産する
・シーズンに左右されない定番アイテムをそろえる
・アクセサリーなど、シーズンに左右されないカテゴリーの商品を扱う
・季節に限定されない、中程度の厚みの素材や機能性素材の衣料を扱う
・夏物を増やす
・メインのコレクションを補完するカプセルコレクションを発表する
・天候や地域など細かくターゲットを設定したマーケティング戦略を取る
・とにかくECを強化。出かけるには暑すぎる日でも、家で買い物を楽しんでもらおう

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アーセナルのユニホームがプーマからアディダス製に 1994年以来25年ぶり

 アディダス(ADIDAS)が、英フットボールクラブのアーセナルFC(ARSENAL FC)とのパートナーシップ契約を発表した。2019-20シーズンからアディダス製のユニホームを着用して試合に臨む。

 アーセナルは、1994年から20年にわたりナイキ(NIKE)と契約を結んでいたが、2014年にプーマ(PUMA)へ変更。その後プーマと関係を継続していたものの18-19シーズン限りの契約だったことから、今回のアディダスとの契約に至った。なお、1994年までアーセナルはアディダスと契約していたため、アディダス製ユニホームは25年ぶりとなる。

 ユニホームはこれまで通り、アーセナルのチームカラーであるレッドとホワイトをベースとした伝統のカラーリングだが、肩にはアディダスのスリーストライプスがあしらわれ、襟と袖口にもストライプが配されたことで、どことなくクラシックなデザインに仕上がっている。

 ニック・クラッグス(Nick Craggs)アディダス フットボール部長は今回の契約について、「アーセナルは独自の文化を持ち、伝統を守りながらも革新的である。彼らにユニホームを提供することで、その一部になれると思うと興奮を覚える」とコメントした。

 アーセナルは1886年創設で、英プロリーグのプレミアリーグに所属する強豪クラブ。プレミアリーグではアーセナルのほか、マンチェスター・ユナイテッドFC(MANCHESTER UNITED FC)やレスター・シティFC(LEICESTER FC)がアディダスと契約を結んでいる。

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「キッカ」ブランド終了を受け噴出する「アディクション」ファンの憂い

 カネボウ化粧品のコスメブランド「キッカ(CHICCA)」が7月1日、公式サイトでブランドを終了すると発表した。3月にブランドクリエイターを務めた吉川康雄メイクアップアーティストの退任が発表された時と同様に、ブランド終了のニュースは発表直後からSNSで大きな話題となり、約半日にわたりツイッターのトレンドワード上位にランクイン。改めて多くのファンに愛されたブランドであることを証明した格好になったが、同時に多く呟かれたのが「アディクション(ADDICTION)」ファンの憂いだ。

 コーセーが手がけるメイクアップブランド「アディクション」は、AYAKOメイクアップアーティストのオリジナルブランドとして2009年7月にスタート。自分らしいスタイルを求める女性に向けてモードな世界観とトレンドを加味した製品を発表し、中でも全99色を一気に発表した15年の「ザ アイシャドウ」は大きな話題になり認知度も拡大、売り上げも伸長した。しかし、ブランド10周年を迎えた今年3月29日にAYAKOメイクアップアーティストの退任を発表していた。

 「RMK」や「スック(SUQQU)」など、立ち上げ時のアーティストが退任してもブランドが存続する例はあるが、08年にスタートした「キッカ」とはブランドデビュー年が近い上に退任発表が同じ3月だったことから、「キッカ」のブランド終了は「アディクション」の存続を心配する声につながった。ツイッターでは「『キッカ』終了……『アディクション』は大丈夫かしら」「AYAKOさんが退任した『アディクション』も危なくない?」「同じことが『アディクション』でも起こるんじゃないかと恐怖で震えている」などの呟きが相次いだ。「キッカ」が吉川メイクアップアーティスト退任を発表した際に「後任は検討中」としていたことも、同様の発表をしている「アディクション」のファンにとって不安をつのらせる要因になっていると思われる。

 コーセーによると「アディクション」は継続し、今後については今夏以降に発表する予定だという。なお、15日に発売するブランド初の香水や26日発売の秋冬コレクション、年末のホリデーコレクションまではAYAKOメイクアップアーティストが手がける。ブランド10周年を機にグローバルブランドへの飛躍へと向かう「アディクション」。次期メイクアップアーティストがそのカギを握っていることは間違いないなく、アーティスト発表が待たれる。

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コスメをお得に購入できる コスメクチコミアプリ「リップス」がクーポンサービスを開始

 累計350万ダウンロードを超えるコスメクチコミアプリ「リップス(LIPS)」は7月1日、利用ユーザー向けにクーポン提供機能「リップス クーポン」を開始した。

 「リップス クーポン」は、パートナー企業が運営する店舗やウェブサイトで利用可能なクーポンを「リップス」内で配信することで、企業と興味関心が高くアクティブな「リップス」ユーザーとの接点作りを支援する。また「リップス」のユーザーに対しては、アプリ内でのレビューやユーザー間コミュニケーションの延長線上にクーポンを利用した商品購入ができるようになることで、情報収集から比較検討、購買までの一連のプロセスをよりお得な体験として向上させることができる。クーポンは「2000円購入で1点10%オフ」だったり、「期間中5%オフ」だったりと、さまざま。

 「リップス クーポン」の第1弾に参加する企業は、アインズ&トルペやイッツデモ(ITS'DEMO)、キューテン(Qoo10)、ココカラファイン、東急ハンズ、ノイン(NOIN)の6社。今後も「リップス」では、クーポン以外にも「かわいくなる体験を最高にたのしく」するための機能開発やキャンペーン開催などを実施する。

 「今回のクーポン機能はユーザーへの利益・利便性を優先とした目的としている。また参画企業については、ユーザーのアンケート結果をもとに選定した。今後このリリースを皮切りに、他のドラッグストアやバラエティーショップなどに参画していただきたいと考えている」と広報担当者はコメントする。

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マドンナプロデュースのスキンケアブランドが「モスキーノ」とコラボ

 マドンナ(Madonna)がプロデュースするスキンケアブランド「MDNA SKIN」は7月1日~8月31日、「モスキーノ(MOSCHINO)」とコラボした限定キットを発売する。全国の「MDNA」カウンターとブランド公式オンラインサイトで発売する。「モスキーノ」デザイナーのジェレミー・スコット(Jeremy Scott 以下、ジェレミー)が限定ポーチのデザインを監修した。

 今回のコラボレーションは、「MDNA」誕生5周年記念企画としてジェレミーが提案したもの。マドンナが「モスキーノ」やジェレミーがデザインしたドレス、衣装などを頻繁に着用しており、親交が深かったことから実現した。

 「MDNA SKIN×MOSCHINO Limited Kit」(2万8944~3万8880円)は、「MDNA」のスキンケア製品をセットにした限定キット。ダマスクローズを中心に天然のローズ成分を含んだ化粧水「ローズミスト」や、3種のヒアルロン酸を配合し、角層のすみずみまで浸透する保湿美容液「ザ セラム」、植物由来のAHA、BHAとアミノ酸洗浄成分が肌を保湿しながら洗い上げる洗顔料「ザ フェイスウォッシュ ミニボトル」と限定ポーチをラインアップする。

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「ラボ シリーズ」日本人初のアンバサダーに池内博之を起用

 エスティ―ローダーグループ傘下で米国発プレステージメンズスキンケアブランド「ラボ シリーズ(LAB SERIES)」は、アンバサダーに俳優の池内博之を起用した。日本人が同ブランドのアンバサダーを務めるのは初。

 「ラボシリーズ」は池内を起用した理由として、東アジア地域を中心に俳優、映画監督として高い知名度があり、多くの男性に支持されていることを挙げた。

 池内はアンバサダー就任について「『ラボシリーズ』のアンバサダーに選んでいただき、更に日本人初の起用ということを聞いてとても嬉しく思います。ブランドの良さを我々40代の世代で盛り上げていけるように頑張ります」と述べた。

 また「ラボ シリーズ」は7月1日、エイジングケア乳液「エイジRE」(50mL、7000円)の処方をリニューアルして発売した。新たに滋養強壮の効果が見込める参仙や、カフェイン、ビタミンB2を配合して、肌を引き締める。

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「ヴァレンティノ」最新メンズ広告は、アンダーカバーが制作 コレクションに引き続きコラボ

 「ヴァレンティノ(VALENTINO)」は、「アンダーカバー(UNDERCOVER)」とコラボレーションした2019-20年秋冬メンズの広告ビジュアルを公開した。「ヴァレンティノ」のピエールパオロ・ピッチョーリ(Pierpaolo Piccioli)クリエイティブ・ディレクターと、「アンダーカバー」の高橋盾は、コレクションだけでなく広告ビジュアルでもコラボレーション。制作は、昨年高橋が設立したアンダーカバープロダクションが担当した。アートディレクターは、永戸鉄也が担当。フォトグラファーは、守本勝英と水谷太郎。いずれも高橋とともにアンダーカバープロダクションを立ち上げたメンバーだ。

 ADビジュアルは、「ヴァレンティノ」のクラシックかつ伝統的な美と、「アンダーカバー」のストリートカルチャーがもたらす反骨精神などを融合。コレクションを彩ったUFOなどが描かれ、シュールレアリスムを表現している。2つのブランドはこのシーズン、さまざまなモチーフやフレーズをシェア。高橋制作のビジュアルを、「ヴァレンティノ」はチェスターコートなどの正統派ウエアに職人技で、「アンダーカバー」はブルゾンなどにプリントなどカジュアルに盛り込んだ。

 2つのブランドは、同シーズンのウィメンズ・コレクションでもコラボレーションしている。

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キム・カーダシアンの「キモノ」に京都市長もNO 米補正下着市場には追い風?

 キム・カーダシアン(Kim Kardashian)の補正下着ブランド「キモノ(KIMONO)」は、商品の発売時期さえ発表していないにもかかわらず、すでに大きな話題を呼んでいる。これは同ブランドを手掛けるキモノ インティメーツ(KIMONO INTIMATES)が“KIMONO”という言葉の商標登録を出願したことがSNSを中心に大きな議論を呼び、ついには門川大作京都市長が「使用について考え直してほしい」と公式文書を発表する事態にまで発展したからだ。同市長は、「私たちは『KIMONO』の名称は、きものやきもの文化を愛する全ての人々の共有の財産であり、私的に独占すべきものではないと考えます。キム様には、私たちの強い思いを御理解いただくためにも、『きもの』をはじめあらゆる日本の文化を守り育ててきた京都にお越しいただき、『きもの文化』の神髄に触れていただければ幸いです」とコメントしている。

 リサーチ会社ユーロモニター インターナショナル(EUROMONITOR INTERNATIONAL)によると、ブラやショーツ、ガーターベルトなども含む女性のインティメート市場の規模は2018年で約840億ドル(約9兆円)だという。パーシスタンス マーケット リサーチ(PERSISTENCE MARKET RESEARCH)社によると、補正下着単体では20億ドル(約2160億円)規模で、リポート バイヤー(REPORT BUYER)社の調査では24年までに補正下着市場は64億ドル(約6912億円)にまで成長するという。

 賛否両論あるキムの補正下着ブランドだが、補正下着市場にとっては注目が集まるという意味で追い風となるかもしれない。補正下着市場の現在のリーダー的存在は、00年に米アトランタで創業したの「スパンクス(SPANX)」だが、「ヘインズブランズ(HANESBRANDS)」や「ビクトリアズ シークレット(VICTORIA’S SECRET)」など大小さまざまなブランドが補正下着市場のシェア獲得に鎬を削っている。

 もちろんSNSを活用して瞬時に何百万もの消費者にリーチできるキムの存在は、こうしたブランドにとって脅威となる可能性もある。キムがブランドの発表をインスタグラムで公表したのは6月25日。「キモノ」の公式アカウント(@kimono)のフォロワー数は同日時点では4万2000程度だったのが、7月1日時点で11万となっている。キム自身の公式インスタグラムのフォロワーも1億4000万を超えることから、「キム自身にも多くのフォロワーがいることなどは『キモノ』にとって確実にプラスになるだろう」と、ユーロモニター インターナショナル(EUROMONITOR INTERNATIONAL)のアヤコ・ホンマ(Ayako Homma)=ファッション&ラグジュアリーコンサルタントは分析する。

 「ヘインズブランズ」のティム・ブランケンベイカー(Tim Blankenbaker)補正下着部門ジェネラル・マネジャーは、キムの新ブランドは脅威ではないと反論する。「われわれは自分たちのビジネスに集中し、消費者に喜んでもらえるように尽力する。小売りのパートナーからも大きなサポートを得ている」。同氏は、キムの「キモノ」とはターゲット層が異なり、「ヘインズブランズ」はマス向けのビジネスのため競合にはならないと説明する。

YU HIRAKAWA:幼少期を米国で過ごし、大学卒業後に日本の大手法律事務所に7年半勤務。2017年から「WWDジャパン」の編集記者としてパリ・ファッション・ウイークや国内外のCEO・デザイナーへの取材を担当。同紙におけるファッションローの分野を開拓し、法分野の執筆も行う。19年6月からはフリーランスとしてファッション関連記事の執筆と法律事務所のPRマネージャーを兼務する。「WWDジャパン」で連載「ファッションロー相談所」を担当中

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眼鏡「フォーナインズ」がフォトコンテスト開催 テーマは“アクティブな夏”

 眼鏡企業フォーナインズは、サングラス「フォーナインズ・フィールサン(999.9 FEELSUN)」の販売促進を目的としたプロモーション企画「第3回フォーナインズ・フィールサン フォトコンテスト」を行う。フォーナインズ公式インスタグラムアカウント「@999.9_fournines」をフォローし、“ACTIVE SUMMER ~アクティブな夏~”をテーマにした自作写真を、7月1日から8月31日の期間中にハッシュタグ「#9999feelsun」を付けてインスタグラムに投稿することでエントリーとなる。「フォーナインズ・フィールサン」のサングラスが写っていない風景写真なども対象となる。

 応募締め切り後に審査の上、5人の受賞者を決定してフォーナインズ公式SNSで発表し、受賞者には「フォーナインズ・フィールサン」のサングラスをプレゼントする。

 「フォーナインズ・フィールサン」は2011年にデビューしたサングラスで、アスリートの愛用者も多く、「フォーナインズ」の眼鏡や「フォーナインズ・フィールサン」を提供して支援する“フォーナインズ スピリットサポート”を行っている。

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スタイリストでデザイナーのイアン・コナーが拳銃の不法所持で1年間の服役か

 エイサップ・ロッキー(A$AP Rocky)をはじめ多くのラッパーのスタイリストを務めるほか、スニーカーブランド「リベンジ × ストーム(REVENGE x STORM)」やアパレルブランド「シッコ(SICKO)」を立ち上げるなど、多岐にわたり活躍するイアン・コナー(Ian Corner)が、自身のツイッターで拳銃の不法所持により1年間服役することを明らかにした。

 コナーは日本時間の6月28日、ツイッターを立て続けに更新。3年間で2つの拳銃を違法に所持していたことを問われ、1年間服役することになると説明し、自身が有罪であることを認めた。一連の投稿の中では、「リベンジ × ストーム」と「シッコ」のデザイナー&ディレクターは先日プロポーズしたモデルのレイヴン・トレーシー(Raven Tracy)に引き継ぐことも発表。現段階では実際に服役したか明らかになっていないが、コナーのツイッターは29日投稿された「Love Y’all, Until Next Time(みんな愛してる、また会う日まで)」のツイートを最後に更新が途絶えている。

 ツイートには、「嘘だと言ってくれ」「刑務所に行くためにプロポーズしたんだろ?」などさまざまなコメントが寄せられているが、コナーは「すべて俺が選択したことだ。何があっても受け入れる」「プロポーズは彼女の誕生日だったから」とコメントしている。

 イアン・コナーは、1993年ニューヨーク生まれ。2012年ごろからブランド「L3NF」を立ち上げるなどしてSNSで注目を集め、当時カニエ・ウェスト(Kanye West)のクリエイティブ・コンサルタントを務めていたヴァージル・アブロー(Virgil Abloh)と知り合ったことをきっかけにファッション業界に進出。ヒップホップ集団エイサップ・モブ(A$AP Mob)の一員になるだけでなく、ファッション・アドバイザーとしてカニエの「イージー(YEEZY)」をサポートしモデルも務めるなどして活躍。その後、ラッパーのウィズ・カリファ(Wiz Khalifa)やプレイボーイ・カルティ(Playboi Carti)のスタイリストを担当し、「リベンジ × ストーム」やエイサップ・ロッキーと共にクリエイティブ・チームのアウグ(AWGE)を立ち上げるなど、昨今のブラックカルチャーの興隆を支える存在だった。一方、プライベートでは性的虐待の疑いで告訴され、エイサップ・バリ(A$AP Bari)とは殴り合いの喧嘩をするなど、素行の悪さが目立っていた。

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「キッカ」がブランド終了を発表 2019年秋から順次

 カネボウ化粧品のコスメブランド「キッカ(CHICCA)」は7月1日、ブランドの終了を公式サイトで発表した。製品は2019年秋から順次販売を終了させるが、ECサイトのアットコスメショッピング、アマゾン、ロハコでは2020年まで販売を継続。また、店舗の閉店や百貨店オンラインサイトの販売終了時期は追って発表する。

 「キッカ」は国内外で活躍する吉川康雄メイクアップアーティストをブランドクリエイターに据え2008年に誕生。別人のように変身するのではない、“自分自身が持つ本来の美しさを引き立てるメイク”を信条に、ほかにはないカラーや小技の効いたアイテムを発表してきた。ブランド誕生10周年の昨年は高級時計ブランド「フランク ミュラー(FRANCK MULLER)」やセレクトショップ「ラブレス(LOVELESS)」とコラボレーションを行った。

 しかし、今年3月に吉川メイクアップアーティストの退任を発表。ブランドは今後も継続し、後任を検討するとしていたが、吉川メイクアップアーティストが手がける最後のコレクションである2019年秋冬をもって、ブランド自体の終了となった。ブランドは公式サイトで、終了の報告とともに「これからも、ご自身の個性を生かしながら、メイクできれいになることを楽しんでいただきたいと切に願っております。皆さまが艶やかで幸せな人生を歩まれますように」と惜別の言葉を綴った。

 花王・カネボウグループは昨年8月にグループ全体で抱える49のブランドを整理し、戦略ブランドの見直しを発表。グローバル戦略ブランドを11、国内戦略ブランドを8つに絞って育成するとしていたが、「キッカ」はどちらにも含まれていなかった。

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「デコルテ」最高峰ラインが刷新、世界の富裕層をターゲットに

 コーセーは、ハイプレステージブランド「コスメデコルテ(DECORTE)」の最高峰ライン「AQ ミリオリティ」を10年ぶりにリニューアルする。スキンケアアイテム9品目9品種(1万~12万円)を一新して9月16日に発売し、同時に新たなマーケティング戦略でグローバルでの価値を高めていく。

 「AQ ミリオリティ」は2000年にクリームからスタート。その後アイテムを拡充し、「コスメデコルテ」の誕生30周年を迎えた2009年にラインを確立した。再生医療のメカニズムを応用し、最先端皮膚科学がもたらす“技術”と肌効果や感触、香りの作用により肌と共に心までもが心地よいと感じる“感性”を融合した製品を展開している。そして今回、初のリニューアルとなる。

 生まれ変わった新「AQ ミリオリティ」は肌本来が持つ“自己再生能力”に着目し、加齢によって減少する増殖因子(生体内で細胞が産生、分泌している因子。ダメージを受けた肌の再生に必要不可欠)を保護して効果的に働かせるため、屋久島産の紅富貴エキスをキー成分として配合しているのが特徴だ。アイテムは12万円の「インテンシブ クリーム n」をメインに、クレンジング、洗顔料、乳液、化粧水、美容液2種、アイクリームをそろえる。

 「AQ ミリオリティ」は現在、全国の百貨店と化粧品専門店で販売しているほか、グローバルでは中国、香港、台湾、韓国、シンガポール、タイ、マレーシア、フランス、イギリス、スペイン、イタリア、アメリカ、カナダの13の国と地域で展開している。同社の牧島伸彦ブランド事業部は、「『コスメデコルテ』はグローバルにおいて680億円を超えるブランドに成長している。今回の刷新と同時に、今後はエリアを日本、アジア、欧米、トラベルリテールの4つに区分してマーケティング戦略を行っていく。グローバルにおいては、特に中国のニューリッチ層や欧米でのセレブレティなど富裕層を中心にアピールを行う。日本では富裕層に加え、新客となる若年層の獲得、顧客ロイヤリティーの向上を目指す。そして3つの拠点拡大のためにトラベルリテールも注力する。また、ブランディング強化のためカウンターデザインも世界観を統一させ、日本と海外で同時に大規模プロモーションを行う予定だ」と述べた。

【エディターズ・チェック】
「AQ ミリオリティ」を象徴する12万円のクリームは、その見た目からもダイヤモンドのような輝きを放つ。使用するときは無意識ながらも背筋を伸ばして丁寧に丁寧にやさしく肌にのばしていました。肌はもちろん心まできれいになりますように……。

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伊眼鏡「イタリア インディペンデント」新CEOが語る新時代へのビジョン

 イタリア・トリノに本社を置く眼鏡企業、イタリア インディペンデント(ITALIA INDEPENDENT)の最高経営責任者(CEO)にマリオ・ピエトリビアジ(Mario Pietribiasi)氏が今年4月に就任した。ピエトリビアジCEOは日本とも縁が深く、イタリアの大手眼鏡企業サフィロ(SAFILO)在任中は極東地区の責任者として日本のビジネスにも携わり、サフィロジャパン設立にも尽力した、眼鏡業界で30年の長いキャリアの持ち主だ。「イタリア インディペンデント」は自動車会社フィアットのジャンニ・アニェッリ(Gianni Agnelli)元会長の孫ラポ・エルカーン(Lapo Elkann)が2007年に設立し、異色のブランドとして注目を集めた。構造改革を進めるピエトリビアジCEOが目指すイタリア インディペンデントの新しい企業像とは何か。

WWD:新CEOとしての使命は?

マリオ・ピエトリビアジ=イタリア インディペンデントCEO(以下、ピエトリビアジCEO):近年進めてきた構造改革の中で、当社が保有する人的あるいは物的資産を見直し、再び成長戦略を推し進める時期にCEOに就任した。ブランドが持つ可能性を最大限に発揮できるように会社を運営していかなくてはならない。

WWD:「イタリア インディペンデント」を取り巻く市場環境はどう変わっている?

ピエトリビアジCEO:中価格帯の眼鏡市場は急激に下落しており、二極化しつつあると分析している。低価格帯の商品はコスト削減と製品の標準化が求められており、一方の高価格帯の商品は高品質に加え、そのプレミアムな価格を正当化すべく高い技術力を盛り込んだ製品が生み出されている。当社は、「イタリア インディペンデント」をよりハイエンドにリブランディングしていく必要があると感じている。そのため細心の注意を払いながらデザインや品質、さらには機能性について研究を重ねている。この点においては、すでにイタリア本社と国外の新しいパートナー、特に日本のパートナーと新たに取り組みを始めているところだ。これにより、商品のデザインと品質の両面でもう一段階上のレベルに引き上げることができると信じている。

WWD:「イタリア インディペンデント」の強みとは?

ピエトリビアジCEO:ファッションとデザイン、伝統と革新を融合させたクリエイティブでスタイリッシュなブランドであるということだ。商品に刻印された「ハンドメード・イン・イタリー2.0(Hand Made in Italy 2.0)」は、単に生産地を示すものではなく、伝統的なモノ作りに敬意を払いながらも、バージョンアップされた現在進行形のイタリアン・クラフツマンシップを体現していくという私たちの決意表明でもある。眼鏡における古典的なアイコンを私たちなりに再解釈し、最新技術を取り込んで作っている。加えて、「イタリア インディペンデント」自体が、製品、流通、およびコミュニケーション戦略等のさまざまな観点から、今日の眼鏡市場の中で“インディペンデント(独立した)”な存在であることも一つの強みであると考えている。

WWD:現在の「イタリア インディペンデント」のビジネスはどのように推移している?

ピエトリビアジCEO:ケリング(KERING)に代表される大手ファッションコングロマリットによる傘下ブランドの内製化や、大手眼鏡店チェーンなどによる低価格商品の市場投入など、眼鏡業界は変化している。その中で、当社は収益性の低い会社資産を処分し構造改革を断行することで、スリムで筋肉質な組織化を実現した。これは残念ながら短期的には売り上げの減少をもたらしたが、当社が新たな方向に動き出そうとしている今、私は今後の持続的な成長を確信している。

WWD:日本の「イタリア インディペンデント」のビジネスに対する評価は?

ピエトリビアジCEO:日本のビジネスは、「イタリア インディペンデント」全体の今後の成長の土台をなす重要なものだと考えている。現在、日本では徹底した市場分析を行い、眼鏡専門店、百貨店およびファッションのセレクトショップへの導入を進めており、2018年は前年度と比較し売り上げは大きく躍進した。日本市場が持つポテンシャルは非常に大きく、グローバル戦略の中で日本を重要市場の一つとして位置づけている。アジアン・フィッティングを含むコレクションの開発など、日本における新しいプロジェクトを進めているところだ。これにより当社の存在感はさらに強まると思う。

WWD:今後の成長戦略は?

ピエトリビアジCEO:まず、年間のコレクションプランを策定している。素材の研究開発や独自性の強いデザインの創出、品質向上など、シーズンごとにヒット商品を販売していくことを目指している。これに加えて、サステイナビリティーについても力を入れていきたい。革新的なツールや独自の方法などを駆使して環境への配慮を考える。サステイナビリティーは、今後数年間で当社の成長の基本的な柱になる予定だ。

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オアフ島のラグジュアリーホテル「ザ・カハラ」が横浜に 「ザ・カハラ・ホテル&リゾート横浜」が2020年6月17日に開業

 リゾートトラストは2020年6月17日に「ザ・カハラ・ホテル&リゾート横浜(THE KAHALA HOTEL & RESORT YOKOHAMA)」を横浜のみなとみらい21地区で開業すると発表した。同ホテルはハワイ・オアフ島のラグジュアリーホテル「ザ・カハラ・ホテル&リゾート」のグローバル展開の第1弾となる。

 客室は146室で、全室が47平方メートル以上の広さを有する。客室は119平方メートルまでを含む7タイプで、100平方メートルを超える「ザ・カハラ スイート」も4室設け、海外からの要人や富裕層の利用を見込む。

 外観のデザインは波打ち際の“汀(みぎわ)”をイメージし、館内は“クリスタルモダン”をテーマに、シルバーとクリスタルの透明感が融合したエレガントな空間を目指す。イタリアンと日本料理レストラン、ラウンジバーのほか、長さ約20メートルのインドアプールがあるスパや「ザ・カハラ」のオリジナルグッズなどを販売するショップも併設する。

 現在、オフィシャルサイトで宿泊予約の受け付けを行っていて、電話予約は8月から受け付ける予定だ。

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「YSL」から40%水分のみずみずしいリップティントが登場

 「イヴ・サンローラン(YVES SAINT LAURENT)」は7月26日、高い発色と持続力が特徴の「ルージュ ピュールクチュール」シリーズから新作リップ「ルージュ ピュールクチュール ヴェルニ ウォーターステイン」(全18色、各4300円)を発売する。みずみずしいつけ心地とフィット感をかなえたリップティントだ。

 同リップは、通常オイルベースのリキッドルージュのフォーミュラを最大40%まで水分を含むウオーターベースにすることで、軽やかなつけ心地とみずみずしい艶を演出する。艶のあるオイルも配合し、唇の表面の凹凸を均一にカバーして水に光が反射してできるような艶を実現した。唇につけた瞬間にフォーミュラの水分が蒸発し、薄膜のフィルムを形成してカラーがピタッと密着する。鮮烈な水溶性染料の配合で、一塗りで透け感のある発色から、重ね塗りすれば軽さを保ったまま自在に濃度のコントロールができる。

 カラーはレッド、ピンク、オレンジ、ヌードをベースにした18色をラインアップ。どの肌トーンも美しく引き立てる。さらにパッケージには、クチュールのタキシードからインスパイアされた黒のラインを施している。なお、7月12日に伊勢丹新宿本店、阪急うめだ本店、ルミネ新宿ルミネ2、公式オンラインブティック、アットコスメショッピング、ミーコ、阪急百貨店公式通販で先行発売する。

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「人々の人生を締めなおす」 東大発ふんどしベンチャーのあくなき挑戦

 日本の伝統的な下着であるふんどし。そのふんどしで世界に挑むべく、日々まい進している企業がある。それが株式会社ふんどし部だ。同社は東京大学大学院卒の星野雄三代表により2016年に設立。“この世からパンツを消し去る”をスローガンに、ふんどしの製造・販売からそれを着用する体のトレーニング事業を手掛けている。17年にはふんどしを世に知らしめるべく、「ふんどしファッションフェスティバル(以下、FFF)」を企画し、ふんどしを主軸にしたファッションショーも行った。たった1枚の布で世界に挑もうとする星野代表に、ふんどし部創業の経緯や現在の事業、そして今後の夢をふんどし一丁で語ってもらった。

WWD:ふんどし部の現在の事業内容は?

星野雄三ふんどし部代表(以下、星野):ふんどしの製造・販売といった文化事業と、筋力トレーニングプロフグラム「バディトレ」をはじめとするカラダ事業の2軸で“人生を締めなおす”ことを目標にしています。

WWD:起業した理由は?

星野:海外に新しい日本文化をぶち込むためです。中でもふんどしを世界で表現しようとしている日本人が誰もいなかったので、下着の観点から日本の見え方をどれだけ面白くできるかを考えてみようと。そこで“この世からパンツをなくす”をスローガンに掲げ、今までの価値観の創造的破壊を行おうとふんどし事業をスタートさせました。もし僕の目の前にパンツが置かれていたら、切り刻んで魚の餌にしてやります。

WWD:……なるほど。ふんどしに着目したきっかけは?

星野:元取締役の野田貴志(現在は退職)が、ふんどしにハマっている姿を見たことですね。僕はもともとスーツが好きで、スーツ文化を学ぶためにイタリアに留学していたのですが、イタリアでもふんどしはすごくウケが良かった。文化性と、潔く肉体を表現するという2つの観点から面白がってくれて。

WWD:ふんどしの魅力とは?

星野:フリーサイズで体を締め付けない点や、蒸れずに気持ちいい点などがあります。基本的にはどのような人でも履けます。そういった意味ではダイバーシティーとも言えます。さらには、単純に人間としての潔さも表現できます。

WWD:なぜ、潔さを表現できるのか?

星野:ふんどしって絶対に身体性を問われてしまうんですよ。ある程度体が整った状態じゃないと着られないという認識がふんどしには存在していて、着用には一種の障壁がある。「ふんどしを履く」という行為は、そういった細かい体裁を気にしないということでもあるます。身体的な障壁を乗り越えるという文脈もあり、ふんどし部ではカラダ事業として「バディトレ」や、夏の朝活として「もくもく会(マッチョたちがふんどしで“もくもく”と筋トレをする会)」などのトレーニングを行っています。カラダ事業では、この21世紀、IT社会でフィジカルを持った人間を僕たちがどう生かしていくのかを非常に意識しています。

WWD:17年には「FFF」でふんどしファッションショーを開催した。その理由は?

星野:2次元の布を3次元に詰め込むことを世界に対して面白く示したかった。それを極端に分かりやすくファッションとして表現したのが「FFF」です。

WWD:「FFF」の反響は?

星野:テレビでも取り上げれるなど、認知としては広がりましたが、やはり色物として扱われてしまいました。アメリカで行われているテクノロジーの祭典「サウス・バイ・サウス・ウエスト」に出展した時もそう。最初はギャグでも良かったんですけど、あまり実売にはつながらなかった。一方でカラダ事業の方が軌道に乗り、キャッシュが回ってきたこともあって、現在はカラダ事業に振り切っています。

WWD:好調なカラダ事業に対して、ふんどしはどのように販売していく予定?

星野:インバウンドとアウトバウンドを中心に狙っていきたいですね。ふんどしはある種のアホになって楽しむことを許容してくれるウエアで、祭りやクラブ、飲み会などと同じ。それをできる限り健全に、かつ自己表現を促す方向にもっていきたい。インバウンドに関して言えば、「日本ってのは狂った国だよ」と言いながらふんどしを渡す文化を作れればと思っています。

WWD:現在、女性用のふんどしも販売しているが、今後新しい形のふんどしなども開発・販売する?

星野:生地のアップデートは行いますが、形のアップデートはしません。結局、形の改善などでふんどしの機能を突き詰めようとすると、ただパンツをより良くしたものにしかならない。女性用も同じで、「体にいい」という機能だけを表現しようとすると女性用のふんどしが生まれる。でも、もともとは女性用のふんどしは存在しなかったわけで。今後はより男性にフォーカスしていくつもりです。

WWD:気温も徐々に上がり、“ふんどし日和”となってくると思うが、今後の活動予定は?

星野:直近では7月13日に「マッスルたたら場」というものを開催します。足で板を踏んで空気を吹き込む昔の製鉄技法であるたたらとふんどしを掛け合わせ、体験売りを行う予定です。ゆくゆくはふんどしを履ける体、履いて楽しむ体を作るためのライフスタイルを築いていきたいです。

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「ジンズ」がインテリアブランド「ウニコ」とリラックスタイム専用眼鏡を発売

 眼鏡ブランド「ジンズ(JINS)」は、インテリアブランド「ウニコ(UNICO)」とコラボレートした眼鏡“ジンズ×ウニコ”を7月18日に発売する。3型16種類あり、価格は8000円(度付きレンズ代込み)。

 ふだんはコンタクトレンズを装着していながら、家の中では眼鏡に掛け替える人が、リラックスした時間を過ごせるようにと考案した。薄さと弾力性のバランスを追求した軽量樹脂素材“TR-90”をフレームに、柔らかいシリコン素材を鼻パッドに使用し、掛けたまま横になっても痛くなりにくく、長時間掛けても鼻に跡が残りにくい仕様になっている。オリジナルデザインのケースとセリート(眼鏡拭き)があるほか、「ウニコ」店舗と「ウニコ」オンラインショップではコラボモデルの発売に合わせてオリジナルのインテリア雑貨も販売する。

 「ウニコ」はミサワが手掛けるオリジナルの家具や国内外のセレクト雑貨のインテリアブランドで、東京・代官山、大阪・梅田のルクア イーレなど全国に店舗を構える。

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女性向けライフスタイル誌「アンナ マガジン」がガレージセール クリエイターらによる“旅にまつわる”アイテムも

 西海岸と旅をテーマにした女性向けファッション&ライフスタイル誌「アンナ マガジン(anna magazine)」(mo-green)は7月6〜7日に、東京・代官山のMo-Greenビル1Fのガレージと、併設するコンテナグラフィックギャラリー(CGG)でガレージセールを行う。

 同イベントは「アンナ マガジン」の最新号Vol.13の特集テーマでもある “Girls, Go West!Project”の一環として開催される。同誌とウェブメディア「コンテナ(container)」編集部から “旅にまつわるもの”をテーマに、過去のアメリカ取材で手に入れたレアなアイテムを多数出品するほか、両メディアにゆかりの深いフォトグラファーやスタイリスト、アーティスト、コレクターらの逸品をそろえる。参加するクリエイターは「アンナ マガジン」の公式インスタグラムと「コンテナ」で随時発表する。

 また、6日には創刊号からの人気連載「anna’s kitchen」に登場している料理研究家の福田淳子が登場し、特製レモネードやホットドッグ、チェリーパイといったアメリカを代表するローカルフードを販売するほか、16時からリアルなアメリカの食事情を語るトークセッションも行う。トーク時には、最新号に登場する「ワッフルチキン」(10食限定)と特製レモネード、「アンナマガジン」のバックナンバーのセット(1000円)も販売する。7日にはファッション企画のスタイリングを担当するスタイリストの梶雄太が制作したZINEを限定発売するほか、ファッションにまつわるトークセッションも行う。

■anna’s GARAGE SALE
日程:7月6〜7日
時間:11:00~17:00(物販は16:00まで)
場所:Mo-Greenビルガレージ、コンテナグラフィックギャラリー
住所:東京都渋谷区南平台町8-11 Mo-Greenビル1階、2階
入場料:無料

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「カール ラガーフェルド」が「ロレアル パリ」とコラボしたコスメラインを発売

 「カール ラガーフェルド(KARL LAGERFELD)」は、「ロレアル パリ(L'OREAL PARIS)」と協業したメイクコレクションを発売する。パリ・ファッション・ウイーク期間中の9月27日のグローバル展開に先駆けて、9月20日からECサイトで先行発売する。製品ラインアップや値段はまだ明らかにされていない。

 同コレクションは、「カール ラガーフェルド」のブランドの信念や“Embrace the present and invent the future(現在を受け入れて、未来を創造する)”というカール自身の言葉をコンセプトにしている。両社によると、今回の協業はカールが2月に死去する以前から取り組んでいたもので、パリジャンの優雅さとカール自身のロックでシックなスタイルを融合した製品をラインアップするという。

 「カール ラガーフェルド」は、これまでにオーストラリア・シドニーのビューティ企業モデルコ(MODELCO)や化粧品専門店のセフォラ(SEPHORA)、「シュウ ウエムラ(SHU UEMURA)」とコラボレーションアイテムを展開してきた。「素晴らしいクリエイションによって裏付けられた、前例のないファッションキャリアの末に亡くなったカールの遺産を後世に残したい。『ロレアル パリ』は、カールの解釈をメイクアップ・コレションに吹き込んだ」と、ピエール・パオロ・リーギ(Pier Paolo Righi)=カール ラガーフェルド最高経営責任者は述べた。

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「ジョルジオ アルマーニ ビューティ」人気アイカラーがリニューアル

 「ジョルジオ アルマーニ ビューティ」は、2014年に発売したアイカラー「アイ ティント」(3900円)をリニューアルし7月5日に発売する。独自のアプリケーターにより、アイシャドウ、アイライナー、ハイライターの3つの使用方法を兼ねたマルチアイテムに生まれ変わり、新8色を追加して全19色をそろえる。シルク、スモーク、アクアと、新たに加わったクロームの4種の仕上がりから選べる。

 特徴となるアプリケーターはティアドロップ型で、面を使うことでテクスチャーをまぶたに均一に伸ばすことができ、先端を使用すればアイライナーを引くことができる。これまでの軽いつけ心地はそのままに、濃密な発色と透明感のある仕上がりをかなえた。

 また同日、長時間美しい仕上がりをキープする極細のアイライナー「アイズ トゥ キル デザイナー アイライナー」(新3色、限定3色、各4500円)と、滑らかな描き心地のアイブロウペンシル「スムース シルク ブロウ ペンシル」(全3色、各3200円)も発売する。

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「ジョルジオ アルマーニ ビューティ」人気アイカラーがリニューアル

 「ジョルジオ アルマーニ ビューティ」は、2014年に発売したアイカラー「アイ ティント」(3900円)をリニューアルし7月5日に発売する。独自のアプリケーターにより、アイシャドウ、アイライナー、ハイライターの3つの使用方法を兼ねたマルチアイテムに生まれ変わり、新8色を追加して全19色をそろえる。シルク、スモーク、アクアと、新たに加わったクロームの4種の仕上がりから選べる。

 特徴となるアプリケーターはティアドロップ型で、面を使うことでテクスチャーをまぶたに均一に伸ばすことができ、先端を使用すればアイライナーを引くことができる。これまでの軽いつけ心地はそのままに、濃密な発色と透明感のある仕上がりをかなえた。

 また同日、長時間美しい仕上がりをキープする極細のアイライナー「アイズ トゥ キル デザイナー アイライナー」(新3色、限定3色、各4500円)と、滑らかな描き心地のアイブロウペンシル「スムース シルク ブロウ ペンシル」(全3色、各3200円)も発売する。

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メトロポリタン美術館150周年記念の展覧会は所蔵コレクションを大公開

 ニューヨークのメトロポリタン美術館(The Metropolitan Museum of Art)は、2020年の展覧会で所蔵するコレクションを公開すると発表した。同美術館の150周年を記念した企画で、アンドリュー・ボルトン(Andrew Bolton)=メトロポリタン美術館衣装研究所キュレーターが明かした。

 「今回のテーマと今のファッション業界をとりまく状況とを関連付けるのが狙いだ。最適な方法を模索しているところだ」とボルトンは話す。同美術館は衣服やアクセサリーを3万5000点以上所蔵しており、「5大陸と7世紀にわたる男性、女性、子どもの衣服やアクセサリーを保有している」という。

 現在、同美術館では「キャンプ:ファッションについてのノート(Camp: Notes on Fashion)」展を9月9日まで開催中だ。

YU HIRAKAWA:幼少期を米国で過ごし、大学卒業後に日本の大手法律事務所に7年半勤務。2017年から「WWDジャパン」の編集記者としてパリ・ファッション・ウイークや国内外のCEO・デザイナーへの取材を担当。同紙におけるファッションローの分野を開拓し、法分野の執筆も行う。19年6月からはフリーランスとしてファッション関連記事の執筆と法律事務所のPRマネージャーを兼務する。「WWDジャパン」で連載「ファッションロー相談所」を担当中

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ファストリが国連女性機関とパートナーシップ アジアの縫製工場で女性管理職を育成

 ファーストリテイリング(以下、FR)と国連女性機関は、アパレル産業における女性の地位向上に向けたグローバルパートナーシップを締結した。同機関とのグローバルパートナーシップはアジアのアパレル企業として初。FRは今後2年間で160万ドル(約1億7100万円)を拠出し、同社の主要生産拠点であるアジアの取引先縫製工場で働く女性に、キャリア形成を支援する独自のプログラムを開発、提供する。

 国連女性機関は、ジェンダー平等と女性のエンパワーメント推進に特化した機関。今回のパートナーシップによる共同プロジェクトでは、女性管理職の育成、新たなスキル習得機会の提供、ジェンダー意識の改革の3領域で縫製産業の女性のキャリア形成に向けた支援プログラムを行う。初年度はバングラデシュ、中国、ベトナムの工場を対象に、地域ごとの課題を特定する調査・評価を行う。結果に基づいて次年度以降に、3カ国200の主要取引先工場から管理職候補として推薦された女性にプログラムを提供する。

 国際労働機関によると、「アジアを中心とした縫製産業では、労働者の8割が女性」という。ただし、「女性が管理職に就くケースは少なく、男女間の賃金格差や職種格差などにより、女性がやりがいを持ち持続的なキャリアを形成することが難しい状況にある。一方で、工場の自動化などが進む中で、変化に対応できる新しいスキルを持った人材へのニーズが高まっている」(FR発表資料)という。

 今回のプロジェクトはFRの取引先工場を対象としたものだが、FRグループ内でも女性の一層の活躍とダイバーシティー推進を目指し、国連女性機関と共同で管理職を対象としたトレーニングプログラムを実施するという。また、FRは6月1日付で、女性登用強化のためにこれまで人事部にあった女性活躍推進室を社長直轄に変更している。

 「私たちのビジネスの主要な担い手である女性一人ひとりが、能力を十分に発揮し、生き生きと働けることは、サプライチェーン全体の持続的な成長と、お客さまの期待に応える商品を提供し続ける上で欠かせない。共同プロジェクトを通し、グループ内および私たちのビジネスに携わる全ての女性が、社会で広く活躍できる環境づくりに取り組んでいく」とFRの柳井正会長兼社長はコメントしている。

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伊勢丹新宿の化粧品売り場が2階にまで拡張 今秋をメドに

 伊勢丹新宿本店は、本館1階で展開する化粧品を2階にまで拡張する。これにより、同店の化粧品は、オーガニック・ナチュラルコスメを中心にそろえる地下2階と合わせ、3層となる。百貨店のカテゴリーバランス(商品構成)が変化する中、絶好調の化粧品を拡大することで、盤石な基盤を築く。

 同店の売上高に占める化粧品シェアは、2019年3月期で約11%の約317億円強となる。13年度のシェアは約7%で、インバウンド需要の拡大も追い風となり伸長する。杉江俊彦・三越伊勢丹ホールディングス社長は、WWDジャパンの取材に対し以前から、「化粧品の売り上げが拡大する中、手狭になっていた。混雑によりお客さまに不便をかけてしまっており、改善が不可欠だ」と述べていて、増床を前提に取引先や他の売り場の調整を行なってきた。

 拡張する2階はスキンケアブランドを中心にそろえ、今秋のオープンを予定する。2階全体について、「洋服をメインにクロスMDで情報発信ができるフロアを目指し、今年度をメドにリニューアルの準備を進めていく」と杉江社長。1階は、面積はそのままに、メイックアップブランドを中心に展開するという。

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伊勢丹新宿の化粧品売り場が2階にまで拡張 今秋をメドに

 伊勢丹新宿本店は、本館1階で展開する化粧品を2階にまで拡張する。これにより、同店の化粧品は、オーガニック・ナチュラルコスメを中心にそろえる地下2階と合わせ、3層となる。百貨店のカテゴリーバランス(商品構成)が変化する中、絶好調の化粧品を拡大することで、盤石な基盤を築く。

 同店の売上高に占める化粧品シェアは、2019年3月期で約11%の約317億円強となる。13年度のシェアは約7%で、インバウンド需要の拡大も追い風となり伸長する。杉江俊彦・三越伊勢丹ホールディングス社長は、WWDジャパンの取材に対し以前から、「化粧品の売り上げが拡大する中、手狭になっていた。混雑によりお客さまに不便をかけてしまっており、改善が不可欠だ」と述べていて、増床を前提に取引先や他の売り場の調整を行なってきた。

 拡張する2階はスキンケアブランドを中心にそろえ、今秋のオープンを予定する。2階全体について、「洋服をメインにクロスMDで情報発信ができるフロアを目指し、今年度をメドにリニューアルの準備を進めていく」と杉江社長。1階は、面積はそのままに、メイックアップブランドを中心に展開するという。

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「フェンディ」がローマ・ウエヌスとローマ神殿の修復に出資 2019-20年秋冬クチュールコレクション発表に合わせ

 「フェンディ(FENDI)」は7月4日、創業の地ローマにあるパラティーノの丘で2019-20年秋冬クチュールコレクション「ザ ドーン オブ ロマニティ(THE DAWN OF ROMANITY)」を発表する。同コレクションでは、故カール・ラガーフェルド(KARL LAGERFELD)とメゾンの54年にわたるコラボレーションにちなみ54ルックの作品を発表する。

 また、この発表を通してローマ・ウエヌスとローマ神殿の修復および改装工事に250万ユーロ(約3億250万円)を出資する。「フェンディ」はこれまでにも「フェンディ フォー ファウンテンズ(FENDI FOR FOUNTAINS)」プロジェクトによって、「トレビの泉」の修復をはじめ、「4つの噴水」「ジャニコロの噴水」「モーゼの噴水」「ピンチョ丘のニンフの噴水」「ペスキエーラの噴水」などローマの文化財を保護する支援プロジェクトに助成してきた。

 セルジュ・ブランシュウイッグ(Serge Brunschwig)チェアマン兼最高経営責任者は、「自分たちの文化をローマにもたらすことこそが、カール・ラガーフェルド、フェンディ、フェンディの故郷、われわれのルーツと大胆なクリエイティビティー、トップレベルのサヴォワフェールを表現するユニークかつベストな機会となる。パラティーノの丘はまるで魔法のような場所で、フェンディの価値観、およびその伝統や歴史を完璧に表している。また、ウエヌスとローマ神殿の修復を特に誇りに思う」と述べた。

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イタリア発ヘアケアから 日本限定のヘアオイル2種が登場

 イタリア発のヘアケアブランド「オリオセタ(OLIOSETA)」は“ラグジュアリーフレグランス”シリーズから、日本限定の洗い流さないヘアオイルトリートメント「ライフアンドフェミニン スムース&シャイン」(30mL、1200円/100mL、4200円)と「ライフアンドリバティ カラーサブリメイティング」(30mL、1200円/100mL、4200円)を7月1日に発売する。

 「ライフアンドフェミニン スムース&シャイン」は、全製品に共通する成分であるアルガンオイルと亜麻仁油に加え、新たにモリンガオイルを配合。モリンガはオメガ9などの豊富な脂肪酸を含み、髪に活気を与える。浮き毛や縮れ毛をべたつくことなくまとめ、柔らかさと艶を出す。シトラスやローズ、イランイランのオリエンタルな香り。

 「ライフアンドリバティ カラーサブリメイティング」は、上記の共通成分に加え、オプンティアオイルを配合する。オプンティアはメキシコや西インド諸島に生育し、乾燥した土地でもたくましく育つため豊富な栄養素を含むうちわサボテンのこと。種子オイルにはオメガ6・オメガ 9などの豊富な脂肪酸や、ビタミン、ミネラル、タンパク質などの豊富な栄養素や抗酸化成分を含み、髪を保湿し滑らかさを与える。もともとの色素やヘアカラーによる色素に吸着し、より輝きのあるヘアカラーを演出する。イランイランやジャスミン、チュベローズ、オレンジフラワーの香り。

 「オリオセタ」は調香師によって1967年に設立されたヘアケア製造メーカーのバレックス・イタリアーナ(BAREX ITALIANA)社が長年研究開発を行うこだわりのヘアケアブランド。2013年に日本に上陸し、現在は全国の美容室約2000軒で展開する。日本限定で発売したオイルトリートメント「ライフアンドピュア」が大ヒットし、その後シャンプーやマスクなどをそろえるなど日本市場を狙って独自の発展を見せている。

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インフルエンサー軸の新通販アプリ「フォーシュア」 自腹で購入して推薦

 インフルエンサーマーケティングのリデル(LIDDELL)は、スマホをベースとしたインフルエンサーECプラットフォーム「FOR SURE(フォーシュア)」のβ版サービスを開始した。福田晃一社長が「これまでのインフルエンサーマーケティングの知見を集結した」というもので、「インフルエンサーの“好き”を信じて、買える場所」をスローガンに、「『買う』『売る』『宣伝する』が一体化した、ブランドお墨付きのC to C型ショッピングサイト」を目指す。

 ビジネスモデル内に登場するのは、“シュアリスト(SURERIST)”と呼ぶインフルエンサーと、出店する企業・ブランド、そして、買い物やコミュニケーションを楽しむユーザーの3者。“シュアリスト”はリデルがネットワークを持つ約2万人のインフルエンサーの中から厳選して認定した、目利き力やセンスがあり、自分自身の言葉で商品の魅力を語れる人々のこと。出店ブランドから好きな服やアクセサリーを身銭を切って購入し、着用写真を投稿したり、フォロワーやユーザーにお気に入りのポイントや着こなしのアドバイスなどを紹介する。商品の詳細はブランドのECサイトと連携しているため、面倒な登録などは不要だ。紹介した商品が売れれば売上げの一部を報酬として得られるので、セレクトショップ感覚でアカウントを運営する醍醐味もある。

 売られているのは出店企業・ブランドの正規品だけで、しかも、「シュアリスト」が実際に私物として購入したものだけであり、ユーザーにとっては信用が担保された状態で購買を検討することができることになる。「シュアリスト」に問い合わせをしたりコメントのやりとりをしたり、購入後にユーザーも着用写真を投稿するなどして、好きなブランド・好きな商品を媒介にしながらコミュニケーションを楽しむことができる。

 企業・ブランド側にしてみると、通常のインフルエンサー施策では、これまで費用を払ったりギフティング(商品提供)をして投稿してもらっていたものが購入してもらえるため、コストが売上げ・利益に逆転する。#PR表記もいらなくなる。また、ZOZOTOWNや楽天などのファッションECモールでは、売れたとしてもブランドでの購買体験が希薄になりがちだが、共感型の「フォーシュア」では良質な購買体験を創出することで、ブランディングやファンの発掘・拡大に寄与。ダイレクトマーケティング、エンゲージメント、O2O、共創など、未来の顧客をつくり、強いブランドが育つプラットフォームとして活用できる。インフルエンサー施策が遅れている企業・ブランドには「渡りに船」的なサービスでもある。

 このサービスの責任者を務める山本悟史リデル執行役員フォーシュア・ディビジョン・リーダーは、もともと電通でコミュニケーションプランナーやクリエイティブディレクターを務め、いくつかのアワードも受賞した人物だ。「モノと情報で溢れかえった時代に、実際に買って、本当に好きで人に勧めたい商品だけが売り買いされる場所を作りたい」と昨秋電通を辞め、サービスの開発や企業・ブランド誘致取り組んできた。

 「広告的・PR的なアプローチではなく、Sure Relation(シュアリレーション)を提唱するのが『フォーシュア』だ。『シュアリスト』の純粋で正直なおススメ品だけが集った“熱量”と“正直さ”が詰まった場所で、本当に“好き”なモノで人とつながり、その価値観を尊重しあえる確かで正直な場所・正直な購買体験を提供したい。“好き”を介してブランドのファンが生まれる『コマース×コミュニティ型』を構築し、消費するのではなく、価値を生み出すマーケットプレイスとして、多くの人に利用してもらいたい。買い物にワクワクを取り戻し、愛のある自己表現で溢れた世界を目指したい」と熱く語る。

 5月31日のβ版スタート時点の「シュアリスト」は400人で、エイネットの「ズッカ(ZUCCa)」「メルシーボークー(mercibeaucoup,)」「ネネット(Ne-net)」「にゃー」「603」や、サザビーリーグの「メゾンスペシャル(MAISON SPECIAL)」、ミッドウエスト(取り扱いブランドは「トーガ/トーガ プルラ(TOGA / TOGA PULLA)」「ジョン ローレンス サリバン(JOHN LAWRENCE SULLIVAN)」「タロウホリウチ(TARO HORIUCHI)」「タン(TAN)」「ポンチ(PONTI)」「リト(RITO)」「ステア(STAIR)」「サーロイン(SIRLOIN)」「ババコ(babaco)」「ユルイエ/YY バイ ユルイエ(YUUL YIE / YY BY YUUL YIE)」「マイリ(Mhairi)」「イリアアシミネ(Iria Ashimine)」など)、「アウラアイラ(AULA AILA)」などが参加している。

 開始2週間の時点で、計120投稿・160万リーチがあった。また、ネットでは定番品が売れやすいが、「感度が高く着こなしがうまいシュアリストが多いためか、個性的なアイテムが急にタテ売れ(販売数量が増加)したり、シュアリスト着用カラーの動きが良くなる傾向もある」という。

 今後は、「シュアリスト」のニーズを把握し、商品開発などにも意見を反映したり、共同で商品開発を行うことなども想定している。リアル店舗やブランドの自社ECなどで購入した商品についても販売できるようにするかなどについても検討していく。すでに「シュアリスト」の投稿により、インスタグラムのフォロワーの増加や自社ECへの来店や売上げなどの効果が表れているブランドもあるようだ。

 8月のグランドオープン時には、大手アパレルやセレクトショップなども参画する予定。今後は出店ブランドを開拓し、取扱品番を増やすとともに、「シュアリスト」を拡充したい考え。「結婚や出産を機にアパレルを辞めた方、自身のセンスで副収入を得たい方、洋服屋を開くのが夢だった方などからも応募を受けたい」。

 課題は大きく3つある。EC強化やインフルエンサー施策の強化をしたくても、新サービスに割けるマンパワーが不足している企業が多いため、いかにスムーズにデータ連携ができるかが一つ。2つ目は、自社販売員をインフルエンサー化し、外部インフルエンサー施策を敬遠しがちの企業をどう口説き落とすか。そして、3つ目が「フォーシュア」自体のチームの強化だ。上場した新興セレクトショップの創業メンバーも立ち上げ前から参画しているが、今後はファッションビジネスの経験者やECのリーダーを担える人材、エンジニアなども拡充する必要がありそうだ。「サービスの可能性を伝え、一緒に夢をかなえる仲間を増やすことにも注力したい」と山本執行役員。

松下久美:ファッション週刊紙「WWDジャパン」のデスク、シニアエディター、「日本繊維新聞」の小売り・流通記者として、20年以上にわたり、ファッション企業の経営や戦略などを取材・執筆。著書に「ユニクロ進化論」(ビジネス社)

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グランプリに「コーシェ」 30周年を迎えた2019年度ANDAM賞

 フランス国立モード芸術開発協会が主催する「ANDAMファッション・アワード(ANDAM Fashion Award以下、ANDAM)」2019年度のグランプリに、フランス出身のクリステル・コーシェ(Christelle Kocher)による「コーシェ(KOCHE)」が選ばれた。

 コーシェは賞金として25万ユーロ(約3050万円)を勝ち取り、「ディーゼル(DIESEL)」創始者であるレンツォ・ロッソ(Renzo Rosso)OTB会長から、財務やマーケティング、コミュニケーション、生産についてのメンターシップを受ける。

 27日にパリの仏文化省で開かれた授賞式でコーシェは「4年前にブランドを立ち上げてから既にたくさんの成し遂げることができているが、この賞を獲得して成長をさらに加速させていきたい。今後は人員を増やし、より大きなアトリエを構え、デジタル部門を強化するとともに、ポップアップストアや店舗の出店もしていく」と語り、「30年前の初代グランプリのマルタン・マルジェラ(Martin Margiela)も審査員として携わったANDAMのサポートを受けられることは、私自身、そしてチームにとって大きな価値になる」と締めくくった。

 クリステル・コーシェは1978年10月10日生まれの40歳。セント・マーチン美術大学を卒業後、「エンポリオ アルマーニ(EMPORIO ARMANI)」「マルティーヌ シットボン(MARTINE SITBON)」「クロエ(CHLOE)」「ソニア リキエル(SONIA RYKIEL)」「ドリス ヴァン ノッテン(DRIES VAN NOTEN)」「ボッテガ・ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)」などのラグジュアリー・ブランドで経験を積み、2010年にシャネル(CHANEL)傘下のクチュールアトリエのルマリエ(LEMARIE)でアーティスティック・ディレクターに就任。14年に自身の「コーシェ」を立ち上げ、クチュールとストリートカルチャーを融合した“クチュール トゥ ウエア(COUTURE TO WEAR)”をコンセプトにしている。パリ・ファッション・ウイークに参加し、東京では2016年と19年にファッションショーを開いている。自身の「コーシェ」のデザインを手掛けるかたわら、現在も「シャネル」がクチュールで使用する繊細な羽細工やカメリアなどのコサージュのディレクションも担当している。

 今回のANDAMは30周年の節目。クリエイティブ・レーベル賞は「ニコラ ルクール マンション(NICOLAS LECOURT MANSION)」、アクセサリー賞は「カオレ(KHAORE)」、イノベーション賞には「ウォーン アゲイン テクノロジーズ(WORN AGAIN TECHNOLOGIES)」が受賞した。

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「ディオール」2020年春夏メンズ・コレクションはヘルシーなメイク

 「ディオール(DIOR)」は6月21日に発表したアメリカ人アーティストのダニエル・アーシャム(Daniel Arsham)とのコラボレーションによる過去、現在、未来を表現した2020年春夏メンズ・コレクションで、ヘルシーで明るく、クリーンなメイクアップを披露した。

 メイクを手掛けたピーター・フィリップス(Peter Phillips)=メイクアップ クリエイティブ & イメージ ディレクターは、まずメンズのスキンケアライン「ディオール オム ダーモ システム」で肌を整えるところからスタート。その後に、7月15日に発売し、肌に明るさをプラスしながら毛穴や肌の凹凸をなくす「ディオール バックステージ フェイス&ボディ プライマー」を使用した。 次に、モデルの一人一人の肌の色にあわせて「ディオール バックステージ フェイス& ボディ ファンデーション」を塗ったのち、気になるパーツには「ディオールスキン フォー エヴァー コンシーラー」でカバー。ポイントメイクは、「ディオールショウ ブロウ スタイラー」と「ディオール ショウ パンプ&ブロウ」で眉毛に立体感をプラスし、リップは、「ディオール アディクト リップ マキシマイザー」を軽くのせ、ふっくらとした潤いのある唇を作った。

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“エディ系”美男子が増えた「セリーヌ」2020年春夏メンズショー BLACKPINKのLISAもキャッチ

 「セリーヌ(CELINE)」は6月23日(現地時間)、2020年春夏シーズンのパリ・メンズ・コレクションで2回目となるメンズのランウエイショーを行なった。会場付近にはエディ・スリマン(Hedi Slimane)「セリーヌ」アーティスティック、クリエイティブ&イメージディレクターに影響を受けたであろうロックなファッションの“エディ系男子”が前シーズンにも増して多く訪れた。同ブランドのメンズで継続して打ち出しているダブルブレストのジャケットや極細のナロータイを着用した来場者も複数見られた。

 また韓国のガールズグループBLACKPINKのLISAが会場外に現れると、熱狂的なファンから悲鳴にも近い大歓声が送られた。当日は「セリーヌ」のジャケットに、代表的なバッグ“トリオンフ”のレッドを身につけていた。

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「ビームス」とジャズクラブ「ブルーノート東京」コラボ第2弾でハワイアンシャツを発売

 ビームスはニューヨークに本店に持つジャズクラブ「ブルーノート東京(BLUE NOTE TOKYO)」とのコラボーレション第2弾として、ハワイアンシャツ(各1万4500円)を「ブルーノート東京」およびビームス ジャパンなどで6月24日から販売中だ。

 ホワイトとネイビーの2色展開で、イラストレーターの西田真魚が描いた「ブルーノート東京」の店舗やジャズマン、ライブに沸くオーディエンスなどのモチーフがプリントされたハワイアンシャツはボタンにココナツや貝が使われ、“大人の遊び心”が詰まった夏仕様のデザインになっている。

 コラボ第1弾のトランペット奏者のクリスチャン・スコット(Christian Scott)に続き、第2弾には新世代ジャズの注目株であるジョー・サンダース(Joe Sanders)、そして1960年代から第一線で活動するロイ・エアーズ(Roy Ayers)がキービジュアルに登場した。

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元「セリーヌ」フィービーの兄が「ノア」でアート展 うつ病を乗り越え生まれた作品を販売

 元「セリーヌ(CELINE)」のクリエイティブ・ディレクター、フィービー・ファイロ(Phoebe Philo)の兄であるルイス・ファイロ(Louis Philo)は6月27日から、ニューヨーク、東京、ロンドン、ロサンゼルスの「ノア(NOAH)」全店でアートの展覧会“Perfectly Imperfect”を開始した。東京は裏原宿の「ノア クラブ ハウス(NOAH CLUB HOUSE)」で展示販売し、会期は未定。

 ルイスはオーストラリアのメルボルン在住。17年間、ロンドンでクリエイティブエージェンシーに所属し、クリエイティブ・ディレクターとして「ニューバランス(NEW BALANCE)」や「ナイキ(NIKE)」「ドクターマーチン(DR. MARTENS)」などのプロジェクトを、コミュニケーション・ディレクターとして「ユニクロ(UNIQLO)」や「チューダー(TUDOR)」のキャンペーンビジュアルなどを手掛けた。2017年にロンドンからメルボルンに移住したことがきっかけでうつ病となったが、その際に出合った本の「困難な時期を経験することは、創造にとって重要だ」というメッセージに感銘を受け、アート活動をスタートした。

 ルイスのアートは、スティックにカラフルなペイントを施したスティックアートで、見る人により音符や魔法の杖など、捉え方が変わるという。ルイスは作風について、「日本の“わびさび”が持つ『人生の不完全さを認め、それらの美しさを認めること』という考えは私に多大な影響を与えた。“自然”を見て、私は木がなぜ魅力的なのかと疑問に思うことがあり、それが私と自然とのつながりだと思っている。魅力的に感じる木には必ず何かがある」とコメントしている。

 今回の展覧会を記念し、コラボTシャツ(6000円)を数量限定で販売する。アートピースは1点950ドル(約10万2600円)で、購入方法はスタッフに問い合わせしてほしいとのこと。

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三陽商会がオーダーメードスーツ市場に参入 3D解析を使った採寸を導入

 三陽商会は、同社初のオーダーメードスーツブランド「ストーリー アンド ザ スタディー(STORY & THE STUDY)」を立ち上げ、9月にリニューアルオープンする三陽銀座タワー内に実店舗1号店をオープンする。ブランディングはGO(東京、三浦崇宏・福本龍馬代表)が手掛け、東大発のファッションテック、サピート(東京都、築山英治社長)が提供する身体の3D解析ツールを採寸に活用する。高いフィット感のスーツをITによるシームレスな購買体験を通じて提供する。

 店頭での接客の流れは、まず客の上半身を正面、側方から撮影し、3D解析ツールで猫背や鳩胸など、身体の身体的特徴を数値化する。測定データに応じて最適なゲージサンプルを客に着せ、フィッターによる着丈・袖丈の調整や仕様のカウンセリングを通じ、客の要望に合ったスーツに近づける。生地を選んだ後には、画面上のアバターで仕上がりのイメージを確認できる。一度店頭で採寸した情報は客の会員情報と紐付けられ、2回目以降はECで同サイズのスーツを購入できる。

 主なターゲットは30~40代の男女。価格はメンズのスーツ(全4型)4万9000円~、ウィメンズのジャケット(3型)3万3000円~、 ボトムス(パンツ3型、スカート2型)1万6000円~、ワンピース1型2万8000円~で、同社ブランドのスーツの平均をやや下回る。「オーダースーツのエントリー層にアプローチしつつ、スーツにこだわる方も納得できるよう、生地グレードやオプションにも幅をもたせる」。

 2023年12月期をメドに25億円の売上を目指す。直営店に加え、百貨店などへの出店、完全予約制での運営も視野に入れる。同事業は複数の専門チームと共同開発するオープンイノベーション型で進めており、今後はGO、サピート以外との協業も検討していくという。

 近年はメンズスーツ市場が縮小する中、オンワードホールディングスの「カシヤマ ザ・スマートテーラー(KASHIYAMA THE SMART TAILOR)」をはじめ、多くのオーダーメードスーツ業態が業績を伸ばしている。「競合も多い中での参入になるが、デジタル技術とプロの販売員の採寸を組み合わせたカウンセリング、国内工場の丁寧な製造により、ワンランク上の仕上がりで差別化する」(三陽商会広報担当者)。

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「ディプティック」が表参道ヒルズでポップアップ開催

 パリ発フレグランスブランドの「ディプティック(DIPTYQUE)」は、新作コレクション「Raw Materials in Colors(色彩豊かな原料)」の発売を記念して、東京・表参道ヒルズ西館1階「表参道R-STUDIO」に7月16日までの期間限定ポップアップストアをオープンした。

 同コレクションは定番香水の中から5つの人気の香り「ド ソン(Do Son)」「ロンブル ダン ロー(L’Ombre dans L’eau)」「フィロシコス(Philoykos)」「タムダオ(Tam Dao)」「オー デ サンス(Eau des Sens)」の色鮮やかな限定ボトル(30mLサイズ)のオードトワレ。同コレクションのほかポップアップストアではボディーケアアイテムの新作、会場限定のコフレなども販売する。

 “原料の産地を旅する”をテーマにした同ポップアップストアは昨年3月にニューヨークでスタート。ロンドン、ベルリン、上海、ソウル、香港で開催してきた。会場内は映像やイラストにより五感で香りを感じる演出を施している。また壁一面に今回のイベントのためにデザインしたポストカードを飾り、来場者は自由に取って会場内のポストに投函することができる。1万5000円以上購入した人には数量限定で限定デザインのトートバッグのプレゼントも用意する。

■ディプティック フレグランスポップアップストア
日程:6月27日~7月16日
時間:11:00~21:00(最終日は18:00まで)
場所:表参道R-STUDIO
住所:東京都渋谷区神宮前4-12-10 表参道ヒルズ 西館1階

【エディターズ・チェック】
インテリアデザイナー、画家、舞台デザイナーという異色の3人により1961年にパリで生まれた「ディプティック」は、芸術性にこだわったモノ作り、店舗開発、プロモーションを展開しています。香水瓶のラベルも一つ一つデザインが異なっていて、デザインやネーミング、調香そのものなど細部にストーリーがあるアート性もあり、ビューティ好きだけではなくファッション好きからも支持される理由の一つです。アートのルーツを大切にすると同時に、車載用のフレグランス製品や屋外用のディフューザーなど新製品の開発にも積極的で、フレグランス周辺の新しいニーズの掘り起こしに力を入れている点にも特徴があります。昨年はそごう横浜店、東京ミッドタウン店、丸の内路面店と新店を次々にオープン。現在国内に7店舗を構え、年内に新たに1店舗オープンする予定なので注目です。

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美容誌「マキア」がホテルと提携 訪日外国人にコスメをサンプリング

 創刊15周年を迎えた集英社の美容誌「マキア(MAQUIA)」は、全国11カ所でホテルを運営するコアグローバルマネジメントと提携することを発表した。

 今回の提携は、 コアグループマネジメントが運営するホテルに滞在する台湾、中国、東南アジアを中心とした訪日外国人(インバウンド)団体客に向けてコスメをサンプリングし、ブランド認知を広げるもの。年間60万人の訪日外国人が宿泊する同社の強みを生かし、免税店や化粧品カウンターでの購入を訴求するのが狙いだ。「マキア」ブランド自体の認知を拡大も目指す。

 また、「マキア」9月21日発売号のブランドタイアップページを再編集したタブロイド紙版を中国語に翻訳し、コスメと合わせて配布する。

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「ロンシャン」とネンドが初コラボ アイコンバッグ“ル・プリアージュ”をキューブや円錐型など3つのシェイプで展開

 「ロンシャン(LONGCHAMP)」は6月28日、佐藤オオキ率いるデザインオフィス、ネンド(nendo)とコラボレーションしたバッグコレクションを発売する。

 日本の折り紙からインスパイアされた、コンパクトに折り畳むことのできる定番バッグ“ル・プリアージュ”を、立方体の“キューブ”、円錐形の“コーン”、正円の“サークル”の3タイプ、各6色で展開。ラ メゾン表参道をはじめ国内5店舗と公式eコマースで販売する。

 今回のコラボの鍵となるのはその3つのシェイプ。取り外し可能な折り畳める補強材を使用し、旅行先のホテルなどで収納ボックスのように使うことができる“キューブ”、ハンドルをフックやレールに掛けた状態でも中身を取り出しやすい“コーン”、伝統的な日本の風呂敷をヒントにデザインし、内容物に応じてバッグ自体の大きさが変化する“サークル”など柔軟な機能性が特徴だ。モノクロームでシンプルなデザインが多いネンドだが、今回のコラボではバーガンディ、マスタード、ブラウン、グレー、ブルー、ピンクの6色をそろえる。“ル・プリアージュ”のDNAを生かし、ネンドらしい新しいひねりを加えたデザインとなっている。

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「アディダス」が伊マルコリンと眼鏡のライセンスを5年契約

 アディダス(ADIDAS)は、イタリアの大手眼鏡企業マルコリン(MARCOLIN)と眼鏡のライセンス契約を締結した。契約期間は2024年までの5年間で、マルコリンは「アディダス」とストリートスポーツウエアブランド「アディダス オリジナルス(ADIDAS ORIGINALS)」の眼鏡事業を手掛ける。「アディダス オリジナルス」の眼鏡については、イタリア インディペンデント(ITALIA INDEPENDENT)と19年に満了する契約を結んでいる。

 ファーストコレクションは2020年初頭に発売される予定で、日本においてはマルコリンの販売代理店であるヴィジョナイズが販売する。

 マルコリンは「アディダス」の眼鏡について、高い技術力、高品質な素材、軽くて掛けやすい商品を、「アディダス オリジナルス」については同ブランドのDNAであるストリートカルチャーをインスピレーション源にしたクリエイティブな商品を作りたいとしている。

 マルコリンのマッシモ・レノン(Massimo Renon)最高経営責任者は、「スポーツウエアがファッションに大きな影響力を持つ今、有力企業アディダスと提携することにとてもわくわくしている。このパートナーシップは当社の戦略において大きな意味を持つ。アディダスの革新的なDNAを取り込み、モダンでグローバルで独特なブランドポートフォリオを構築したい」とコメントしている。

 マルコリンは「トム フォード(TOM FORD)」「モンクレール(MONCLER)」「トッズ(TOD’S)」「スワロフスキー(SWAROVSKI)」などの眼鏡を展開しているほか、LVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON)との合弁会社ティリオス(THELIOS)が「セリーヌ(CELINE)」「ロエベ(LOEWE)」「ベルルッティ(BERLUTI)」などの眼鏡を手掛けている。マルコリンの18年12月期の売上高は4億8200万ユーロ(約588億円)。

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「シュプリーム」が19年夏シーズンのTシャツ8型を発表 定番のフォトTはブジュ・バントンをフィーチャー

 「シュプリーム(SUPREME)」は6月29日に、ブランドを象徴するフォトTシャツの新作を含む2019年夏シーズンのTシャツ8型を発売する。「シュプリーム」直営店と公式サイト、ドーバー ストリート マーケット ギンザ(DOVER STREET MARKET GINZA)などで取り扱う。

 「シュプリーム」のフォトTはこれまで、モデルのケイト・モス(Kate Moss)をはじめ、シンガー・ソングライターのニール・ヤング(Neil Young)やラッパーのナズ(Nas)ら、ジャンルを超えたさまざまな人物をフィーチャーしてきたが、今回抜擢したのはジャマイカ出身のレゲエ・ミュージシャン、ブジュ・バントン(Buju Banton)だ。

 ブジュ・バントンは1973年生まれ。93年にリリースしたアルバム「Voice Of Jamaica」でメジャーデビューを果たすと、95年に発表した「Til Shiloh」が世界的ヒットを記録。その後、2009年にコカインの売買容疑で逮捕されて18年末まで服役するも、その間の11年に9枚目のアルバム「Before the Dawn」でグラミー賞の最優秀レゲエ・アルバム賞を受賞するなど、長年にわたり第一線で活躍するアーティストだ。

 フォトTは、前身頃に「シュプリーム」のボックスロゴTを着用したバントンのポートレートがプリントされ、後ろ身頃にはバントンのサインとともに“Supreme forward even stand firm jah love”の文字があしらわれている。他の7型は、名優ルゴシ・ベーラ(Lugosi Bela)が主演を務めた映画「魔人ドラキュラ」のワンシーンや、芸術家ジョッシュ・スミス(Josh Smith)の絵画をプリントしたものなどをラインアップした。

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「サンローラン」から新スニーカーライン“ヴェニス”が登場

 「サンローラン(SAINT LAURENT)」は6月27日、ユニセックスの新スニーカーライン“ヴェニス(VENICE)”を発売する。アメリカ・ウエストコーストのスケートカルチャーにインスパイアされたレトロ感のあるデザインが特徴だ。ウィメンズ、メンズ共通でタイガープリントやラジオ柄を施したスリッポンなどをそろえ、ブラックカーフレザーにゴールドパイピングのスニーカーはウィメンズのみ、ブラックカーフレザーにホワイトのアウトソールのスニーカーなどはメンズのみを展開する。新ラインでは、レースアップとスリッポンの2タイプを用意し、アッパーはレザーやキャンバス、アウトソールにはヘリンボーン柄を採用。ウィメンズ5型、メンズ6型を「サンローラン」直営店舗で取り扱うほか、公式オンラインストアで順次販売する。価格は5万5000〜11万円。

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女性の憧れから男性も憧れる「シャネル」コスメ 26歳男性記者がトライ!

 近年、メンズコスメ市場の過熱ぶりに並々ならない勢いを感じています。国内ではメンズコスメを中心に商品を展開する「バルクオム(BULK HOMME)」や「ファイブイズム バイ スリー(FIVEISM × THREE)」が日本の市場を先導しています。海外ブランドでは昨年、「シャネル(CHANEL)」がメンズコスメを発表して大きな話題になりましたが、今年に入っても3月に「トム フォード ビューティ(TOM FORD BEAUTY)」が肌をカバーするグルーミング製品を含むメンズスキンケアラインを、8月には11年ぶりに「アルマーニ」がメンズスキンケアを発売するなど、ラグジュアリーブランドもこぞって熱を入れています。男性の美容への関心の高まりも相まって大きな動きが見られる年の予感がします。

 筆者(26歳男性)はというと4月にWWDビューティ編集部に異動となり、やっと3カ月。知識のないまま異動した当初より、美容やトレンド、ビューティテックなど業界への理解が少しは深まったように感じます。しかし、いくら知識として男性なりに吸収しようともコスメはあくまで女性のもの。どこかでそんな風に線引きをしている自分がいました。

 出版業界に飛び込み環境も激変し、不規則な生活習慣から来る慢性的な肌荒れ、ハリの減少など、入社当時の心身のフレッシュさはなくなり、帰省の度に両親に「また老けたね」と言われるほど。

 そんな折に、昨年話題をさらった「シャネル」がメンズコスメのポップアップイベントを阪急メンズ東京 1階で開いていると聞きさっそく行ってきました。バーバーをコンセプトにした会場では、同ブランドのメンズ向けビューティアイテムを自由に試すことができるほか、無料のメイクアップ体験や理容師によるグルーミングアドバイスなども実施しています。

 ということで「シャネル」のメンズメイクアップライン「ボーイ ドゥ シャネル(BOY DE CHANEL)」を実際に体験してきました。

人生初のメイクは
“健康的で少しワイルド”

 担当してくれたのは男性の美容部員さん。事前に美容部員さんに “ほんのり薄っすらメイク”か“健康的で少しワイルドなメイク”とどちらの仕上がりを希望するか聞かれ、一瞬前者を口にしそうになりながらも自分自身のメイクへの抵抗感を失くすという思いも込め、“健康的で少しワイルドなメイク”をお願いしました。「シャネル」の乳液で肌を整えていざメイクスタートです。

 まずはファンデーションを肌の色に合わせて頂き、タッチアップ!人にここまで顔を触られるのも初めての経験でしたが、ひんやりとしたファンデーションが肌になじんでいくのは気持ちよかったです。この時点で血色の悪い僕の肌も見違えています。思わず笑ってしまうほどの変化です!この仕上がりを見た段階で僕の中の抵抗感はなくなっていました。僕は目幅が広く、目もとに疲れやクマが出やすいということも、美容部員さんにズバリ当てられ、「顔の作りでそんなことも分かるのか」と手相占いならぬ“顔相”占いに来た気分になりました(笑)。美容部員さんは終始、顔のパーツや肌を褒めてくれたので外面だけでなく精神性的にも自信が持てた気がします。ヒゲもファンデーションでカバーして頂き、男性特有の悩みを打ち明けられるのも良かったです。

 いびつだった眉もアイブロウで整えて頂いたおかげでくっきりした印象です。「職業柄色んな場所に行くと思うので、カッチリした場面では少し濃いめに引いても良いと思いますよ」とアドバイスも頂きました。「ファンデーションを使用しているので顔をゴシゴシしないように気を付けてください」と言われていたのに、帰社していつもの癖で顔を水で洗いかけてしまい、ハッとわれに返りましたが時すでに遅し......。せっかくのメイクが崩れてしまいました。これもメイク初体験だからこそのあるあるですかねですかね。ウオータープルーフのアイブロウのおかげで眉だけは無事でした。

 今回のタッチアップを通して個人的に思うのは、メンズメイクはスキンケアの延長線上にあるんじゃないかということ。肌の調子を整えるように、肌荒れなどの不調にはメイクでカバー、補正する。女性のように“華やか”に、“新しい自分”にというメイクではなく、あくまで等身大の自分を少し背伸びさせてくれるのがメンズメイクなんじゃないかなと思いました。

 そう遠くない将来、女性の憧れの「シャネル」コスメから男性も憧れる「シャネル」コスメへと変わる日が来るような気がします。

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「バナーバレット」がリブランディング 9月に代官山のアトリエ内にショップ開設

 マーキュリーデザイン(廣瀬貴士社長)が運営するウィメンズブランド「バナーバレット(BANNER BARRETT)」は、2019-20年秋冬からリブランディングを進める。これまでは小花柄のワンピースといったガーリーなアイテムを得意としてきたが、秋からは全身をワントーンでそろえたスタイリングなどで、より大人っぽいイメージを打ち出す。9月6日には、東京・代官山のオフィス敷地内に直営店も開く。

 19-20年秋冬から40代の新しいデザイナーと組んでおり、しっとりと落ち着いたイメージのアイテムをそろえる。ベージュトーンのレイヤードが豊富で、カシュクールのニットドレス(2万3000円)やウエストをビスチェのように絞った伸縮性のあるポンチ素材のドレス(2万5000円)などを企画した。

 9月に代官山に開く店舗は約66平方メートル。これまでプレスルームとして使っていた空間を店舗に改装する。代官山では、ラ・フェンテ代官山1階に直営店を構えていたが、同施設の閉館に伴って18年5月で閉店していた。現在、百貨店インショップは京都の藤井大丸と大丸梅田店の2店。藤井大丸の店舗では6月からポップアップイベントを定期的に行い、新鮮な売り場作りを進めている。大丸梅田店の店舗は、10月に改装オープンする予定だ。

 「バナーバレット」は02年にスタート。05~10年頃に宝島社のファッション誌「スウィート(sweet)」が“大人可愛い”ファッションでブームになると、その流れに乗って成長。二ノ宮和佳子などがディレクターを務めていた。その後、マーキュリーデザインは「バナーバレット」よりも大人に向けたブランドの「アミウ(AMIW)」やセレクトショップ業態の「バルサラ(BULSARA)」なども運営していたが、現在は「バナーバレット」のみを手掛けている。

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「ディオール」が世界初の男性向けカウンターを阪急メンズ東京にオープン

 「ディオール(DIOR)」は7月3日、男性向けのビューティカウンター「ディオール メンズ ビューティ」を、阪急メンズ東京にオープンする。常設店舗で、男性のためのビューティカウンターを設置するのは世界で初めて。香水やスキンケアのほか、メイクアップ製品もラインアップする。

 取り扱いアイテムは、人気のフレグランス「ソヴァージュ」や、「ディオール オム」シリーズのアフターシェーブローションなど。また、男性特有の皮膚構造に着目し開発したメンズスキンケアシリーズ「ディオール オム ダーモ システム」も取りそろえ、男性のためのスキンケアを提案する。

 また、メイクアップライン「ディオール バック ステージ」を用いたメイクアップも展開する。ファンデーションやコントワパレットまで、シンプルで機能的なアイテムで、理想の肌や陰影を作るテクニックを伝える。そのほか、バスアイテムや女性向けのギフト製品、同店限定のラッピングなども用意する。

 メンズコスメは近年注目を集めており、男性のためのビューティカウンターも続々と登場する。ACROが展開する「ファイブイズム バイ スリー(FIVEISM × THREE)」は現在、伊勢丹新宿本店メンズ館など全3店舗を構えているほか、「シャネル(CHANEL)」も6月26日から7月2日まで、阪急メンズ東京で男性のためのメイクアイテムなどをそろえた限定ポップアップショップを開いている。

【エディターズ・チェック】
「シャネル」のポップアップに続き、「ディオール」も来ました!しかも常設店で!注目は「ディオール バック ステージ」で、ピーター・フィリップス(Peter Philips)=メイクアップクリエイティブ&イメージ・ディレクターが撮影や長年のバックステージでの経験で培ってきたノウハウを生かしたアイテムが特徴。ランウエイの姿をイメージしていることもあり、男も女も関係なく“かっこよくあるため”の製品がそろっています。メイク未経験の男性はまず、ベースメイクからトライして、ひと塗りの衝撃を体感してほしいです。

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ドイツでパッケージ再利用のプロジェクト ポスト投函で回収

 独EC大手のオットーグループ(OTTO GROUP以下、オットー)と同チボー(TCHIBO)は、政府主導の再利用可能なパッケージ・プロジェクト「プラックスパック(PRAXPACK)」に参加する。環境にやさしい製品やフェアトレードグッズなどを扱う同国のマーケットプレイス、アボカドストア.de(AVOCADOSTORE.DE)や、郵便事業を担うドイツポスト(DEUTSCHE POST)とその傘下の国際物流会社ディーエイチエル(DHL)なども参加する。

 「プラックスパック」プロジェクトは6月初旬から32カ月間にわたって行われる予定で、再利用可能なさまざまなパッケージを試験的に使用する。プロジェクトを取り仕切る民間シンクタンクの独エコポール(OKOPOL)のティル・ジマーマン(Till Zimmermann)博士は、「再利用可能なパッケージが現実的なものとして使用されるには、環境に対する意識の高い一部の消費者だけではなく、全国的な取り組みとして広く受け入れられる必要がある」と語る。

 このプロジェクトでは、フィンランドで2011年にスタートした「リパック(REPACK)」システムもテストする。これはオンラインでの買い物の際に「リパック」での配送を希望すると、段ボール箱などの代わりに再利用可能な専用バッグで商品が届き、消費者はそれを封筒サイズに折り畳んで郵便ポストに投函して返却するという仕組みだ。現在、バッグの回収率は75%程度だという。ジマーマン博士は、「専用バッグに入らないサイズの商品や壊れ物の配送にも対応するため、梱包開発会社と提携し、将来的には再利用可能なカートンやボックスなども取り入れていきたい」と話した。

 オットーは、「使い捨てプラスチックによるゴミ問題の解決策を見つけるため、そして再利用可能なパッケージの実用性を証明するため、今回のプロジェクトに参加する」とコメントした。同グループの売上高はおよそ140億ユーロ(約1兆6940億円)に上る。自社で独自の再利用可能なパッケージシステムを立ち上げるか、「リパック」のようなサードパーティーと提携するのかなども含め、さまざまな角度から検証するという。「実現可能でかつ顧客が受け入れてくれるソリューションはどれかを検証したい」。

 チボーの売上高は32億ユーロ(約3872億円)程度で、主力であるコーヒー豆やコーヒー関連商品に加えて、ライフスタイルグッズや衣料品を販売している。同社は、「再利用可能なパッケージの品質や、自動配送システムで問題なく使用できるのか、そして顧客にとって使いやすいものなのかなどを検証したい」と述べた。なお、今回のプロジェクトで使用される再利用可能なパッケージの費用は顧客の負担とはしないという。

 エコ先進国として知られるドイツでは、再利用可能なパッケージを歓迎する消費者が多いことが予想される。梱包関連の業界団体であるジャーマン・パッケージング協会(GERMAN PACKAGING INSTITUTE)による最近の調査では、消費者の70%が「梱包が環境に配慮しているものではない」ために製品を購入しなかった経験があり、同19%は「梱包が環境に配慮したものかどうか」を購入の基準にしているという。

 しかし、問題はコストだとジマーマン博士は言う。再利用可能なパッケージの製造コストは使い捨てのプラスチックバッグよりかなり高いため、コスト効率をよくするには再利用率を高めるしかない。現時点では、主に一部の意識が高い消費者が利用しているため回収率は高いが、広く普及させるには消費者への啓発が必要になるだろう。「リパック」の場合、専用バッグの平均使用回数は20回程度だという。同博士は、「オンラインでパンツを3本購入して2本を返品する場合など、再利用可能なパッケージが便利だと気付いてもらえる機会も活用していきたい」と語った。

 環境負荷の低減に関するコンサルティング会社の独シンクステップ(THINKSTEP)のフローラ・ドゥスーザ(Flora D’Souza)は、環境保護の一環としてパッケージを見直すブランドが増えているが、それだけでは十分ではないと話す。同氏は、「300gのコットン製の服が200gのパッケージに入っている場合、パッケージの二酸化酸素排出量はその製品全体の5~10%にすぎない。ファストファッションなど、製品が大量に生産されることのほうが大きな問題であり、サステイナビリティーの実現にはパッケージだけではない全体的なアプローチが必要だ」と語った。

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国際眼鏡展「シルモ・イスタンブール」が日本企業に本気の出展招致 トルコに商機はあるか?

 フランス・パリで開催される眼鏡・サングラス・光学機器の国際見本市「シルモ(SILMO)」がトルコで行っている「シルモ・イスタンブール」は今年、日本企業の出展招致を本格化している。「シルモ」は、イタリア・ミラノで行われる世界最大級の「ミド(MIDO)」やアメリカ・ニューヨークとラスベガスの「ビジョン・エキスポ(VISION EXPO)」と並ぶ眼鏡の三大国際展の1つ。近年イスタンブールのほか、オーストラリア・シドニー、タイ・バンコクでも開催しているほか、ポルトガル・リスボンにショールームを開設したり、デンマーク・コペンハーゲンの眼鏡展と提携するなど国際化を進めている。

 エリック・ルノワール(Eric Lenoir)=シルモ・パリ サロン・ディレクターは「2014年に『シルモ・イスタンブール』を設立した際、MENA(中東・北アフリカ)の全ての地域にビジネスの巨大なクロスポイントを作ることが目的だった。トルコ国外からのバイヤーや来場者のシェアは毎年増加しており、昨年は全来場者の約20%に達した。18年現在、トルコには約7000の眼鏡店があり、日本企業の新しい販路になると思う。トルコは親日国でもあり、日本製品の洗練されたデザインや技術の素晴らしさは有利に働くだろう」とコメントした。

 昨年は出展した150社のうち国外の企業はドイツ、マレーシア、モロッコ、フランス、インド、スペインの6カ国で、1万956人が来場した。商談金額の実績は非公表。

 日本のある眼鏡企業関係者は「中東の富裕層向けに販売を拡大できるかもしれない」と期待する一方、「政情が心配だ」とする不安の声もある。

 今年は11月21~24日に開催され、出展料は最小ブース(12平方メートル)のスペース代金のみで3240ユーロ(約40万円)。フランス見本市協会が出展申し込みの窓口となる。

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伊勢丹元社長の小柴和正氏が死去 「ファッションの伊勢丹」を打ち出す

 伊勢丹(現・三越伊勢丹ホールディングス)元社長の小柴和正氏が21日に急性腎不全のため都内の病院で亡くなった。88歳だった。葬儀・告別式は近親者のみで執り行った。後日、お別れの会を開く予定。

 小柴氏は1931年千葉県富津市生まれ。早稲田大学卒業後の53年に伊勢丹に入社し、93年に創業家の小菅家以外の出身で初めて社長に就任。92年に勃発した秀和とイトーヨーカ堂による伊勢丹の株式買い占めを阻止した。バブル崩壊後で百貨店の右肩上がりの成長が止まる中、「ファッションの伊勢丹」という経営理念を打ち出し、伊勢丹新宿本店の競争力を高めた。2001年の会長就任後は、武藤信一社長(当時)と共に08年の三越との経営統合を主導した。

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「コム デ ギャルソン・オム プリュス」が真珠の「ミキモト」とコラボ 数百万円のネックレス

 コム デ ギャルソン(COMME DES GARCONS)は、2020年春夏「コム デ ギャルソン・オム プリュス(COMME DES GARCONS HOMME PLUS.以下、オム プリュス)」コレクションで日本のジュエラー「ミキモト(MIKIMOTO)」とのコラボレーション・ジュエリーを発表した。同コレクションは、大粒のパールネックレスにシルバーで作ったロゴプレートのほか、チェーンや喜平タイプのネックレスをプラス。価格は「数百万円」(同社広報担当)になる見通しだ。「ミキモト」とのコラボレーションは“序章”で、9月のウィメンズ・コレクションでも新たな商品が登場しそうだ。

 20年「オム プリュス」コレクションは、「オーランドー(ORLANDO)」がキーワード。これは、「コム デ ギャルソン」が今冬ウィーン国立歌劇場で上演するオペラ「オーランドー」で衣装制作を担当することによるものだ。オペラの衣装制作まで見据えた国際的プロジェクトとなると、日本代表のハイジュエラー「ミキモト」にとっても、コム デ ギャルソンとタッグを組む意味合いは大きい。

 ヴァージニア・ウルフ(Virginia Woolf)原作の「オーランドー」は、青年貴族のオーランドーが昏睡状態から目覚めると体が女性に変わっていることに気づき、以降その喜びを覚えるというストーリー。最新「オム プリュス」コレクションは、ドレープやフリルをたっぷりあしらったスーツ中心のフォーマルだった。9月のウィメンズも引き続き、「オーランドー」がキーワード。12月のオペラに向けて、メンズ、ウィメンズ、衣装で同じテーマを探求する。

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「コム デ ギャルソン・オム プリュス」が真珠の「ミキモト」とコラボ 数百万円のネックレス

 コム デ ギャルソン(COMME DES GARCONS)は、2020年春夏「コム デ ギャルソン・オム プリュス(COMME DES GARCONS HOMME PLUS.以下、オム プリュス)」コレクションで日本のジュエラー「ミキモト(MIKIMOTO)」とのコラボレーション・ジュエリーを発表した。同コレクションは、大粒のパールネックレスにシルバーで作ったロゴプレートのほか、チェーンや喜平タイプのネックレスをプラス。価格は「数百万円」(同社広報担当)になる見通しだ。「ミキモト」とのコラボレーションは“序章”で、9月のウィメンズ・コレクションでも新たな商品が登場しそうだ。

 20年「オム プリュス」コレクションは、「オーランドー(ORLANDO)」がキーワード。これは、「コム デ ギャルソン」が今冬ウィーン国立歌劇場で上演するオペラ「オーランドー」で衣装制作を担当することによるものだ。オペラの衣装制作まで見据えた国際的プロジェクトとなると、日本代表のハイジュエラー「ミキモト」にとっても、コム デ ギャルソンとタッグを組む意味合いは大きい。

 ヴァージニア・ウルフ(Virginia Woolf)原作の「オーランドー」は、青年貴族のオーランドーが昏睡状態から目覚めると体が女性に変わっていることに気づき、以降その喜びを覚えるというストーリー。最新「オム プリュス」コレクションは、ドレープやフリルをたっぷりあしらったスーツ中心のフォーマルだった。9月のウィメンズも引き続き、「オーランドー」がキーワード。12月のオペラに向けて、メンズ、ウィメンズ、衣装で同じテーマを探求する。

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「イッセイ ミヤケの主張に断固として反論する」 差止処分を申し立てられた鳥取県のバッグメーカーが反論

 バッグブランド「バオ バオ イッセイ ミヤケ(BAO BAO ISSEY MIYAKE 以下、バオ バオ)」を手掛けるイッセイ ミヤケが鳥取県のバッグメーカーのバルコスを相手取り、バルコスの商品が「バオ バオ」に類似する特徴を備えているとして、不正競争防止法違反等を理由に製造、販売および輸入等の差止めを求めている件について、バルコスは反論コメントを発表した。バルコスは、「(差止め請求の対象となっている『ハナアフ(HANAA-FU)』の商品は、)バッグ外面に大きく折れ線を施し、折り紙のようにバッグを変形させ、所定のスタイルに固定することができる」ため外面に施した線は細かく規則的で、バッグを折りたたんで使うことや変形した状態を固定できない「バオ バオ」の商品とは「デザインコンセプトが根本的に違う」と主張。同社はこのデザインについて意匠登録を行っていると主張し、「地方都市発のブランドが生み出したオリジナルデザインを守るため、イッセイ ミヤケの主張には断固として反論する」と続ける。これに対してイッセイ ミヤケは、「当社は外部の中立な有識者による法的意見も踏まえ、不正競争防止法違反を理由に本件の申立てを行っている。今後は裁判の中で主張していく」とコメントした。

 差止め請求の対象となったのは、「ハナアフ」で展開する“アリエス ネオ(ARIES NEO)”をはじめとするバッグ3型。いずれもタイルのようなピースがバッグの側面にあしらわれ、境界部分が折れ曲がり立体的に変化する特徴を有している。イッセイ ミヤケは、この特徴が「バオ バオ」の特徴である“物を入れるとタイルのようなピースの境界部分が折れ曲がり、外観が立体的に変形する点”に類似すると主張。2月から両社で協議を重ねてきたが、バルコスはイッセイ ミヤケ側の主張を全面的に否定し要求に応じなかったため、解決の見込みがなくなったと判断して、6月13日に仮処分の申し立てに踏み切った。

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ランバン ジャパン解散、銀座旗艦店は7月末に閉店 コロネットは引き続き卸を継続

 パリコレブランド「ランバン(LANVIN)」の日本におけるブランドおよびインポート商品のPRや銀座店の運営を担う、本国出資100%のランバン ジャパンが8月15日、解散する予定だ。これに伴い、同社が手掛ける銀座店は7月末にクローズ。コロネットは引き続き、同ブランドの卸を継続する。

 ランバン ジャパンによると、ジャパン社の解散と銀座旗艦店の閉店は「本国の決定によるもの」。メゾンは2018年2月、中国の投資会社フォースン インターナショナル(FOSUN INTERNATIONAL)の傘下に入り、現在は改革が進行中。経営にはLVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON)でルイ・ヴィトン カナダのジェネラルマネジャーや「タグ・ホイヤー(TAG HEUER)」のインターナショナル・リテールマネジャーを経て、仏ハイカジュアルブランドのサンドロ(SANDRO)で最高経営責任者(CEO)に就いたジャン・フィリップ・エケ(Jean-Philippe Hecquet)がCEOに就任。クリエイションについては、「ロエベ(LOEWE)」でジョナサン・アンダーソン(Jonathan Anderson)直属のメンズウエア・デザイン・ディレクターを務めてきたブルーノ・シアレッリ(Bruno Sialelli)がクリエイティブ・ディレクターに就いた。

 ブルーノにとって2回目のランウエイとなった20年春夏メンズは、前任ルカ・オッセンドライバー(Lucas Ossendrijver)による方向性から大転換。「若々しいムードが増し、今後が楽しみ」という声と、「ジョナサンの影響が強く、独自性が見えない」という賛否両論の声があった。

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メンズコレドタバタ日記 大渋滞で「セリーヌ」のゲートが閉まる、と思ったらマジで奇跡が 「ポール・スミス」には三浦春馬登場

 6月23日。晴れ。ずっと晴天だったパリ。週明けからは最高気温が37度!みたいな灼熱地獄に突入するそうですが、パリメンズ期間中は爽やかな初夏の晴天が続きました。さぁ、今日でパリメンズも最終日。張り切って行きましょう〜!

9:45 「ダブレット」

 本日一発目は、「ダブレット(DOUBLET)」です。僕は井野将之デザイナーを、ファッション界の“平成の喜劇王”だと思っていたのですが、さぁ令和の時代はどうでしょう(笑)?

 ショールームのドアを開けたら、こんな風に出迎えてくれました(笑)。井野さん、“令和も喜劇王”、確定です!!

 コレクションは「まだナイショ」なので写真はアップできませんが、今シーズンも爆笑(!)、クスッと笑っちゃう(!!)、もしくは苦笑い(!!!)アイテムと粒ぞろいです。僕一番のお気に入りは、“中を開けて顔にかざすだけでピンナップガールになれるクラッチ”でしょうか(←なんのこっちゃ!?、ですね)。

13:30 「ケンゾー」

観客の数で「バルマン」と1、2を競った「ケンゾー」のショー会場

 「ケンゾー(KENZO)」は、キャロル・リム(Carol Lim)とウンベルト・レオン(Humberto Leon)=クリエイティブ・ディレクターによる最後のコレクション。振り返ればこの2人には、いろんなことを教えてもらいました。一番は、“コミュニティー”という概念です。

 あれはロゴ入りのスエット、Tシャツ、キャップ、「ヴァンズ(VANS)」とのコラボスニーカーなどが大ブレイクしていた時の話です。とあるシーズンのショー直前、ウンベルトに「どうしてロゴをいっぱい使うの?」と質問したら、「昔、『カルバン・クライン』のロゴTシャツを手に入れたとき、『あぁ、これで僕もオシャレな人たちの仲間入りができたんだ』って思えて嬉しかったんだ。ロゴアイテムは、“コミュニティー”の一員だって実感するのに最高のアイテムなんだよ」と答えます。以降“コミュニティー”という価値観は、僕の中で大きな取材テーマになっています。

観客の数で「バルマン」と1、2を競った「ケンゾー」のショー会場

 そんな2人のラストショーは一昨日の「バルマン(BALMAIN)」同様、一般顧客も招待した壮大な規模感。僕らの席の反対側は、もう人だらけです(笑)。過去のコレクションをまとったダンサーのパフォーマンスで幕を開け、メンズ、ライブ、そしてウィメンズ、フィナーレ!という一大スペクタクル。この場にいた人は皆、ライブ同様の一体感を味わい、まさに“「ケンゾー」コミュニティー”の一員だったことを実感したでしょう。後任は、誰でしょう?僕は「高田賢三さんに3000点」です(笑)。ウンベルトは、「後任もぜひアジア人であってほしい」と祈っているそうですよ。

14:45 「リンシュウ」

 「ケンゾー」は、めちゃくちゃ楽しかったものの、ショーは延べ30分に及び、終わった時は既に14時。お次の日本代表「リンシュウ(RYNSHU)」が始まる時間です(汗)。慌ててバスに乗り、左岸から右岸に大移動。ところが、道路工事と交通封鎖でなかなか進みません。「パリよ、アナタは日曜日も大渋滞なのですね……」。40分遅れで到着し、漆黒のスーツに花々が咲き乱れたショーになんとか間に合いました。いや、これも「メゾン ミハラヤスヒロ(MAISON MIHARAYASUHIRO)」同様、「待っていていただいた」という表現が正しいでしょう。ありがとうございました!

15:10 「ディオール」

 「ディオール(DIOR)」の展示会にGO!ここでの取材は、最新コレクションにまつわるポストカードをゲットすることから始まります(ソレは取材じゃないw)。お土産にぴったりなポストカードは、キム・ジョーンズ(Kim Jones)の優しい心づかい。アクセサリーの詳細については、コチラの記事をどうぞ。

16:30 「ポール・スミス」

 お次は「ポール・スミス(PAUL SMITH)」。ここでの最初のミッションは、日本人アンバサダーに就任した三浦春馬さんの写真を撮影することです(これは、ちゃんと取材w)。会場に入って“どセンター”のフロントローに目を凝らすと、三浦さん発見!!もちろん「ポール・スミス」の洋服がお似合いです。iPhoneのポートレートモードで爽やかな笑顔と愛らしいピースサイン、いただきました。感謝。

 コレクションは、三浦さんが着たらベリー似合いそうな優しいフォーマル。淡いパステルカラーやオーバーサイズのシルエットは、まさに2020年春夏のスーツです。前回まではブリティッシュトラッドな細身のシルエットにクラシカル&ビビッドな色合いで難易度高めでしたが、これは挑戦しやすい。「ポール・スミス」は、みんなに楽しんで欲しいブランド。素敵なブランドにカムバックです。

17:45 「ピガール」

 さぁ、「アン ドゥムルメステール(ANN DEMEULEMEESTER)」が遅刻常習犯なら、こちらはもはや“問題児”の「ピガール(PIGALLE)」です。もうね〜、このブランド、本当にショーが始まらないの、毎回(笑)。毎回大遅刻&大混雑なのに、反省の色ナシなブランドなのです。ゆえにいつもはどんなに遅れても構わないスケジュール(イヤ、われわれは構うのだけれどw)、つまり一日のラストバッターを務めてきたのですが、今回は、このあとまだ3ブランドが控える夕方の時間帯。大丈夫なのかしら?

 会場に着いたのは予定時刻より10分遅れた17時10分。すると、なんとまだ入場さえ始まっておりません(笑)!当然、入り口は大混雑です。17時20分になって、ようやく入場開始。ところが会場は建物の7階で、エレベーターは1基しかないと言うじゃあ〜りませんか。ステファン・アシュプール(Stephane Ashpool)よ、アナタたちはオペレーションが苦手なハズなのに、どうして、こんなに客入れが大変な会場を選んでしまったの?これは大遅刻確定!!でございます。

ステファンが、エレベーターでなければたどり着けない会場を選んだ理由は、この景色。確かに癒やされました

 ようやくエレベーターに乗って7階に上がれば、なんとまだリハーサル中だし、45分遅れで始まったショーは、まさかの牛歩で全然進まない!!「ピガール」、今シーズンも自由奔放すぎます(笑)。

 「コレは、会場前方に陣取ったら、帰りも大混雑に巻き込まれて次のショーに間に合わないな」……。そう思ったわれわれは、あえて最後尾のベンチに座り、およそ半分のルックを見たところでササっと退席させていただきました。急ぎ足でメトロの駅に向かいます。

18:30 「ダンヒル」

 「ダンヒル(DUNHILL)」のショーは、アーティストの小林健太さんのお隣。小林さんは今回、マーク・ウェストン(Mark Weston)クリエイティブ・ディレクターのためにアートを提供しています。ロンドンの写真展の作品を見たというマークから連絡があったとのこと。初ランウエイを「楽しみです」とドキドキして待っています。

 コレクションは、そんな小林さんのアートをさまざまなアイテムにのせただけでなく、全般的にオリエンタルなテイストです。着物合わせのジャケットやコートは、普通なかなかエレガントにキマらないシロモノですが、マークが手がけるとアラ不思議!!新しいスーツになっています。センスあるなぁ。小林さんも「楽しかったです」と終始笑顔でした。

19:30 「1017 アリクス 9SM」

 「1017 アリクス 9SM(1017 ALYX 9SM)」は、細身のフォーマル。左右の身頃の合わせに得意のメタルパーツを使います。にしても、ショー会場には日本人が少ないこと。周りは空席が目立ちます。みんな「セリーヌ」に遅れないよう、「1017 アリクス 9SM」はスキップしたのですね。いや「セリーヌ」も遅れるだろうし、大丈夫だとは思うけれど……。

20:30 「セリーヌ」

 と思ったらナント!「セリーヌ(CELINE)」に向かう道も大渋滞!!この連載を読んでくださっている方はご存知、「BB」こと「貧乏バス」は、遅々として進みません。今回この「BB」、かなりの頻度で大遅刻しており、2日目は「ヴァレンティノ(VALENTINO)」、3日目は「ドリス ヴァン ノッテン(DRIES VAN NOTEN)」に間に合わないという大失態。「2度あることは3度ある」が、まさかエディ・スリマン(Hedi Slimane)の「セリーヌ」で訪れることになろうとは……。

 予定時刻を30分ほど過ぎ、「BB」が会場まで1km手前の地点で立ち往生していたとき、後方から叫び声が聞こえてきました。インスタグラムのライブストリーミングで、ショーが始まってしまったのです!!

 5分ほど遅れて、会場に到着。当然、入り口は閉ざされています。悲しいことに僕たちは、招待状を持っているのに、会場の外で、ライブストリーミングを見ているというナゾな状況に。諦めて帰る人もチラホラです。

 ところが、神は存在したのです。セキュリティーがバリバリ厳しい「セリーヌ」が、まさかの「招待状があれば、途中入場OK」という“お言葉”。当然、入り口には「BB」バスの乗客約70人が殺到します。僕は序盤ですんなりゲートを通過。後輩のオーツカは、「もうダメ!!」と再度封鎖されそうになった瞬間、警備員の脇の下をくぐり抜けギリギリ入場成功です。オーツカ、素晴らしい神がかり的フットワーク!!履いていた「セリーヌ」のモンクストラップシューズが、彼に力を授けたのでしょう。脇からショー会場に入り、ラスト10ルックとフィナーレを鑑賞。結構ちゃんと見えました。途中からではあったけれど、現場に入って、体感できてヨカッタ(笑)。オーツカは、「『セリーヌ』が見れなかったら、帰国できない」とさえ言っていましたが、彼も無事、日本に帰国できそうです(笑)。

 本日は、また会食でおしまい。ホテルに戻ったのは、深夜0時半ごろでした。明日からは展示会回り。合間にウェブと紙面の原稿を書いて入稿。校正&校了という地味な日々が始まりますが、展示会にもニュースはいっぱいです(ということで、この日記はもうちょっと続きますw)。

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メルカリがコインランドリーとタッグ 「洗ってすぐに出品」をサポート

 メリカリは、コインランドリー店の運営や業務用クリーニング機器の製造・販売を行うTOSEIと連携した実証実験を6月26日からスタートする。TOSEIが運営するランドリー店のうち東中野店、川口並木店、平台店の首都圏3店舗にハンガーや照明を備えた撮影ブースや計測用メジャー、梱包資材を設置(梱包資材はなくなり次第提供を終了)。衣服や靴をクリーニングした後、すぐに出品できるよう環境を整える。導入店舗は順次増やしていく予定で、「長期的には全国展開を見据えている。来月、再来月にはTOSEIの機器が導入されているランドリー店50店以上に拡大する」とメルカリ広報。

 今回の連携はTOSEIのランドリー店で来店客がクリーニング後、「メルカリ」での出品用に撮影しているのをスタッフが目撃したところから実現した。TOSEIの高橋岳彦副社長は「現場の報告を受け、メルカリにコインランドリーを撮影スポットとして提供することを提案した。1カ月ほどテストとして撮影ブースのみを設置したが、利用されるお客さまも多かった。現状として、コインランドリー利用者は10世帯に1世帯あるかないかだが、今回の連携を通じて店舗への誘導や認知拡大を目指したい」と期待を見せた。

 メルカリ広報は「明確なデータを取っているわけではないが、洗濯済みと商品説明欄に記載することで商品の信頼度が上がり、売れやすくなったり、価格が上がったりする傾向がある。『メルカリ』利用へのさまざまな障害に対して、オンラインのみならずオフライン上でもサポートを行い、お客さまの売買体験をより良くしていきたい」と語った。

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メルカリがコインランドリーとタッグ 「洗ってすぐに出品」をサポート

 メリカリは、コインランドリー店の運営や業務用クリーニング機器の製造・販売を行うTOSEIと連携した実証実験を6月26日からスタートする。TOSEIが運営するランドリー店のうち東中野店、川口並木店、平台店の首都圏3店舗にハンガーや照明を備えた撮影ブースや計測用メジャー、梱包資材を設置(梱包資材はなくなり次第提供を終了)。衣服や靴をクリーニングした後、すぐに出品できるよう環境を整える。導入店舗は順次増やしていく予定で、「長期的には全国展開を見据えている。来月、再来月にはTOSEIの機器が導入されているランドリー店50店以上に拡大する」とメルカリ広報。

 今回の連携はTOSEIのランドリー店で来店客がクリーニング後、「メルカリ」での出品用に撮影しているのをスタッフが目撃したところから実現した。TOSEIの高橋岳彦副社長は「現場の報告を受け、メルカリにコインランドリーを撮影スポットとして提供することを提案した。1カ月ほどテストとして撮影ブースのみを設置したが、利用されるお客さまも多かった。現状として、コインランドリー利用者は10世帯に1世帯あるかないかだが、今回の連携を通じて店舗への誘導や認知拡大を目指したい」と期待を見せた。

 メルカリ広報は「明確なデータを取っているわけではないが、洗濯済みと商品説明欄に記載することで商品の信頼度が上がり、売れやすくなったり、価格が上がったりする傾向がある。『メルカリ』利用へのさまざまな障害に対して、オンラインのみならずオフライン上でもサポートを行い、お客さまの売買体験をより良くしていきたい」と語った。

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「グッチ」がイノベーションに焦点を当てたイベントに協賛 米国のビジネス誌がイタリアで開催

 「グッチ(GUCCI)」は、米国のビジネス誌「ファーストカンパニー(Fast Company)」がイタリアのミラノとフィレンツェで7月9~11日に開催する第1回「ヨーロピアン・イノベーション・フェスティバル(European Innovation Festival)」のスポンサーを務めると発表した。同イベントは“スーパーインテリジェンスの夜明け”をテーマに、「社会全体がテクノロジーの進歩と人工知能(AI)による新たな時代の到来に直面している現在における、人間とマシンのコラボレーションの可能性」を追求する。学者や実業家、政治家など、各分野の“ソートリーダー(意志を表明し、社会を引っ張っていく存在)”が参加する。

 イベント登壇者は、世界的なベストセラー「サピエンス全史」で知られるイスラエルの歴史学者・作家のユヴァル・ノア・ハラリ(Yuval Noah Harari)、映画「ブラック・スワン」を手掛けた米国の映画監督ダーレン・アロノフスキー(Darren Aronofsky)、「グッチ」とも親しい俳優・ベンチャー投資家のジャレッド・レト(Jared Leto)、EC「ネッタポルテ(Net-A-Porter)」の創業者でベンチャー投資家でもあるナタリー・マセネット(Natalie Massenet)、ミラノ市長のジュゼッペ・サーラ(Giuseppe Sala)、グッチの社長兼最高経営責任者(CEO)であるマルコ・ビッザーリ(Marco Bizzarri)の他、社会活動家やアーティスト、技術政策専門家、ナイジェリアの元財務大臣など多岐に渡る。

 3日間で、「ホモサピエンスの終焉:人間が人間でなくなる日はいつか?」「生きたアルゴリズム:AIのパーソナルタッチの深化」など、15以上のプログラムを予定している。会場はミラノのグッチ本社であるグッチハブ。会期中は同会場で先端テクノロジーとアート、ビジネスなどを結ぶ合同展示会も開催する。最終日には、フィレンツェにある「グッチ」の研究センター、グッチアートラボへのツアーも行う。

 マルコ・ビッザーリ=グッチ社長兼CEOは、「われわれは今、AIが日常に浸透し始めるという大きな変化の転換点にいる。グッチではイノベーションを起こすという企業文化を社内に根付かせ、実験と新しいテクノロジーを推進している一方で、常にクリエイティビティーと人の手による温もりを活かすことを忘れていない。ソートリーダーが集まり、新しいパラダイムについての議論が行われる今回のイベントをサポートできて光栄だ」とコメントしている。

 イベントを主催する「ファーストカンパニー」誌は毎年、米国ニューヨークで、ビジネスやデザイン、文化など各分野の専門家を集めたイベントを行っている。第5回となる2019年のイベントは11月4~8日に開催予定。

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高級ECのファーフェッチ、フェイスブックの仮想通貨「リブラ」に参画

 フェイスブック(FACEBOOK)は6月18日、ブロックチェーン技術を利用した仮想通貨リブラ(LIBRA)を2020年に提供することを発表した。

 リブラは現実の通貨と一定比率で交換できる「ステーブルコイン(Stablecoin)」であるため、ユーザーは資金をリブラに替えて「フェイスブックメッセンジャー(Facebook Messenger)」や「ワッツアップ(WhatsApp)」などのフェイスブックアプリで簡単に送金できる。またそうした特徴から、銀行口座を持たない層にも金融サービスを提供できるという。

 現在は開発の初期段階にあるが、リリース後の運営は独立した非営利団体のリブラ協会(Libra Association)が担う。同協会の創設メンバーには、フェイスブックのほかにもイーベイ(EBAY)やボーダフォン・グループ(VODAFONE GROUP)、スポティファイ・テクノロジー(SPOTIFY TECHNOLOGY)、ウーバー(UBER)などのテック系企業と、ビザ(VISA)やマスターカード(MASTER CARD)、ペイパル(PAYPAL)などのクレジットカード会社や決済サービス会社に加えて、ラグジュアリーEC大手のファーフェッチ(FARFETCH)などの約30社が参画している。

 ステファニー・フェア(Stephanie Phair)=ファーフェッチ最高戦略責任者(CSO)は、「フェイスブックは、安定していて拡張性のあるブロックチェーン・プラットフォームとして成功する条件を備えていると感じた。創設メンバーはそれぞれの分野のリーディングカンパニーであり、ぜひ参画したいと思った。当社もファッション業界をけん引するテック企業と目されていると思う」と語った。

 リブラは銀行口座を持たないユーザー同士の送金や決済を可能にするため、国際的な送金ネットワークとなり得ることを考えると、金融業界に大きな変革をもたらす可能性もある。しかしラグジュアリー業界が注目するのは、そのスムーズなEC決済機能だ。

 フェアCSOは、「リブラ協会は、世界に何百万人といる銀行口座を持たない人々にも金融サービスを提供することを理念の一つに掲げており、当社もそれに賛同している。また当社は国境を越えて事業を展開しているため、常に新たな決済システムやテクノロジーに注目している。リブラのように、スマートフォン内にある“財布”から国境を越えて決済できるのは面白いアイデアだと思った」と説明した。

 ラグジュアリー業界は必ずしも新しいテクノロジーに適応するのが早いわけではないが、仮想通貨などのブロックチェーン技術に関しては消費者からの要望が高まることが予想されるため、小売りやファッションブランドも対応せざるを得ないだろうとフェアCSOは語る。「ファッション業界は以前より消費者主導になっているため、その需要に迅速に対応する必要がある。取引や決済手数料を安く抑えたいという消費者の要望によって、仮想通貨システムへの適応が進む可能性がある」。

 仮想通貨の運営には強固な情報保護が求められるが、情報流出が続くフェイスブックが関わっていることで不安に思う消費者もいるだろう。しかしフェアCSOは、「運営を担うリブラ協会において、データへのアクセス権や投票権など、フェイスブックもほかのメンバーと同様の権限しか持たない。当社は情報保護を最重視している」と話した。

 ジョゼ・ネヴェス(Jose Neves)=ファーフェッチ創業者兼最高経営責任者は、「ブロックチェーン技術を活用することで、知的財産権の保護や製造工程の透明性を高めることが可能になるなど、ラグジュアリー業界にも大いに利点がある。また仮想通貨リブラの導入は、グローバルなEC決済をスムーズにしてくれるだろう。創設メンバーとして携わることでいろいろと学び、ほかのブロックチェーン関連プロジェクトも推進していきたい」と語った。

 フェアCSOも、ブロックチェーン技術によってサプライチェーンの追跡や真贋の確認が可能になる点に着目しているという。「製造工程の記録を正確に追跡できるようになれば、より倫理的な選択が可能になる。またファッション業界にとって偽造品の流通は利益を損なう大きな問題である上に、偽造品の製造に投入される資金は人身売買や組織犯罪などの深刻な犯罪とつながっている場合が多い。テクノロジーの進化によって製品の真贋が確認できるようになれば、偽造品の市場を縮小できる。それに加えて、今はまだ誰も気づいていないさまざまな用途があるかもしれない」と述べた。

 LVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON)や、コンパニー フィナンシエール リシュモン(COMPAGNIE FINANCIERE RICHEMONT)が擁する高級ウオッチブランド「ヴァシュロン・コンスタンタン(VACHERON CONSTANTIN)」も、真贋の確認や製造工程の追跡にブロックチェーン技術を利用した仕組みを導入することを5月に発表している。

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苦戦の「4℃」 復活のカギはさらなる“輝き”、キーマンを直撃

 ブランドの認知度ナンバーワンの国内ジュエリーブランドの一つといえば「4℃(ヨンドシー)」だ。ブライダルも含め、男女を問わず思い浮かべるブランドだといってもいいだろう。「ヴァンドーム青山(VENDOME AOYAMA)」や「スタージュエリー(STAR JEWELRY)」と共に百貨店の平場で御三家と呼ばれ、日本のジュエリー市場をつくってきた。ブライダル需要の減少や価値観の多様化によりジュエリー業界も変化している。そんな中で、どのような商品やサービスを提供すべきかについて多くのブランドが施行錯誤している。主軸ブランドの「4℃」のほかにブライダルに特化した「4℃ブライダル(4℃ BRIDAL)」やファッションビル中心に展開する「カナル4℃(CANAL 4℃)」などを展開するエフ・ディ・シィ・プロダクツ(以下、エフ・ディ・シィ)の瀧口昭弘・社長兼最高執行責任者(COO)に話を聞いた。

WWD:「4℃」をはじめとするエフ・ディ・シィの基幹ブランドの売り上げシェアは?

瀧口昭弘エフ・ディ・シィ社長兼COO(以下、瀧口):「4℃」が全体の51.2%で「4℃ブライダル」が19.8%、「カナル4℃」が18.6%、ほか、SCなどで販売するブランドが占める。

WWD:全体の売上高でブライダルが占める割合は?

瀧口:全体では38%で、「4℃」と「4℃ブライダル」2ブランドでは48%と割合が高い。

WWD:「4℃」の日本と海外の売り上げ比率は?

瀧口:現在中国で4店舗展開中だが、テストマーケティング程度の売り上げだ。今まで海外市場でテストをしたが何度も失敗したため、国内に注力しつつ今後を考えたい。

WWD:最近の消費動向で気になることは?

瀧口:ブライダルが厳しく、市場が縮小していると感じている。百貨店では同じフロアでの展開が多いコスメブランドは好調だが、ミレニアル世代のジュエリー離れが見られる。独自性がないと生き残れないと実感している一方で、直近では令和婚があり復調の兆しが見られる。

WWD:ここ数年の年商の推移と前年比は?

瀧口:2017年2月期は330億3000万円で前年比104.1%だった。18年2月期が308億4500万円で同93.4%、19年2月期が291億8900万円で同94.6%だった。

WWD:競合企業は?競合とみなす理由は?

瀧口:「ヴァンドーム青山」や「スタージュエリー」「ティファニー(TIFFANY & CO.)」だ。販売チャネルが似ていて、消費者が買い回りをするから。

WWD:現在の課題と今後の戦略は?

瀧口:出店を凍結し、既存店に注力する。「4℃」も「カナル4℃」もリブランディング中だ。「4℃」は2020年春に向け、大人化、上質化を目指し、国内外からのクリエイティブディレクターの招へいも検討している。なぜならブランドの世界観を広げるためには自社のDNAだけでは不十分で、外部の新しい力が必要だと思うから。店舗の改装も徐々に行っていく。また「4℃」と名のつくブランドが多すぎるので整理し、「カナル4℃」を今秋に「カナル プロデュースド バイ 4℃(CANAL PRODUCED BY 4℃)」と名称を変える。そして、オリジナルを縮小し、デザイナーによるトレンドを意識したリーズナブルな商品をそろえたセレクトショップにする。「4℃ブライダル」も上質化を図る中で、新宿店を改装してよりラグジュアリーな店舗にし、アニバーサリー商品やアフターケアサービスなどを充実させる。

WWD:ジュエリー業界が活性化するために必要なことは何か?

瀧口:消費者の価値観が変化しているので、どのような付加価値が求められているかを察知して商品に反映する必要がある。全力で付加価値をつくるべく挑戦するしかない。また、デザインだけでなく“こと”も大切だ。ブランドの強い思いを消費者に届けていきたい。だから、「4℃」ではクリエイティブ・ディレクターの招へいを検討し、「カナル」では人気デザイナーの商品を扱う。エフ・ディ・シィでは会社の規模、また、ブランドのイメージ、認知度に関係なく、ブランド哲学の“お客さまを輝かせる”というルーツに立ち戻って邁進していきたい。

WWD:合成ダイヤモンドに対する見解は?

瀧口:消費者を混乱させたくないので「4℃」や「4℃ブライダル」で扱うつもりはない。一方で、業界のトレンドとして動向は見ていくつもりだ。

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現代のカリスマ美容師・高木琢也の次なる野望は?

 現代のカリスマ美容師、高木琢也「オーシャントーキョー(OCEAN TOKYO)」代表は、2度のNHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」(以下、「プロフェッショナル」)に出演や、5月22日発刊の自身初の著書「道あけてもらっていーすか?」(宝島社)は出版前に重版が決まるなど、その勢いは増すばかりだ。美容業界を超えて注目される高木代表の次なる野望とは?

WWD:NHK「プロフェッショナル」に2度出演した反応は?

高木琢也(以下、高木):大きな反響を感じていますね。これまでは声を掛けてくるのは10代の人ばかりだったけど、今は主婦やサラリーマンの方まで声を掛けてくれるようになりました。あと、買い物に行った時の対応がよくなりましたね(笑)。

WWD:高木さんの自信はどこから来るのか?

高木:これまでにたくさんの失敗をしてきたからこそ、やっと今の成功があると思っていて、同じ失敗をしなければいいだけっていう自信はありますね。でも、そうは言いつつも実際のところ自信はないですよ(笑)。だけど今は社員を130人抱える身になって、社員も自信のない社長になんて雇われたくない。背負ってるものが大きくなった今、自信がないなんて、言ってられなくなりましたね。これまでも必ず結果は出してきたし、「自信ないな」ってマイナスに感じる時間が無駄だなって思っています。どんなに難しいことでもノーとは言わず、まずは簡単にかみ砕いて、できることから始めています。

WWD:高木さんでも失敗はあった?

高木:アシスタント時代はめっちゃありましたよ。美容師としてこれやったらアウトだろっていうミスをほぼほぼ経験しました(笑)。でも多くの失敗から学んだことは、今となっては自分にとって大きな財産になっていますね。

WWD:「プロフェッショナル」を見て両親への恩返しの気持ちが根底にあると感じた。

高木:親もそうだし、これまで関わった人全員に恩返していきたいという思いはあります。雑誌とかでも自分が表紙になった号が売れないとかイヤだし、必ず結果を残すと、責任を持ってやっています。何よりもお店に来てくれて、「オーシャントーキョー」をここまで伸ばしてくれたのはお客さまなので、お客さまにはすごく感謝しています。

WWD:「プロフェッショナル」ではシンガポールでカットをしていた。男性が得意な高木さんが女性ばかりカットしていたのはどうして?

高木:お客さまはSNSではなくポスターのチラシで現地募集していたので、ほぼ女性になりましたね。現地に行くまでそれを知りませんでしたけど(笑)。

WWD:プレーヤーとしてはトップに立ったが、次は何を目指すのか?

高木:美容業界という枠を超えていきたいと思っています。今は美容業界の中での社長にすぎなくて、それはすごく限られた狭い世界でのこと。今後は自分たちの事業が、美容業界に止まらず“人の人生を変えるような”ライフスタイルカンパニーに展開していけたらいいなと考えています。美容師同士が仲良くヘアデザインについていろいろと語っているのを聞いていると、「まだ髪の毛のデザインについて議論している。だったら僕たちは人生のデザインについて考えていきたい」って、常に先を描いていこうと思っています。

WWD:今後店舗は増やしていくのか?

高木:年内に3~4店舗は出したいですね。いろいろな場所で「かっこいい」を作っていきたいと思っています。僕たちは10代の悩みを直にたくさん聞くことができるので、それを吸い上げて大人に伝えるのも役割の一つだと思っています。美容師の大きな特徴は、デザイナーが直接お客さまと接していること。「最近どうですか」で始まるのは医者か美容師かなと思っていて、10代の声を直に聞けていることは美容師のかなり大きいメリットだと思いますね。高校生がSNSで校則が厳しいと訴えているけれど、そういうのは校則を変えることができる立場の人に伝わらなくては意味がない。だから僕が伝えていかないといけないなという思いはあります。

WWD:海外進出は考えている?

高木:住んだことのない海外の土地で店舗を構えることはとても危険だと思っています。初めはテスト的にポップアップを開催して、まずは現地での反応を見たり、認知度を高めることが必要で、何度か足を運んでみて、そこで成功できると確信できたら出店に踏み切ってもいいのかなと思っています。

WWD:スタッフ教育についてはどう考えている?

高木:昔と変える必要は何一つないけれど、やっぱり若い子たちの立場に立って考えないといけないなとは思っています。ただ甘やかして、合格ラインを下げることは間違っていますね。無意味な厳しさも無意味なゆるさも必要なくて、必要な厳しさと当たり前のラインは守っていくつもりです。

WWD:厳しくすると辞めてしまう子も多いのでは?

高木:辞める子もいますね。ただ甲子園に出場するような高校ってそれなりに厳しい練習をしていると思うんですよ。僕らは日本一を目指しているし、それを結果として見せていきたい。だから結果を出したいチームにはある程度の厳しさは必要なんじゃないかと思っています。「昭和は厳しく平成はゆるく」と聞くけれど、もうこれ以上のゆるさは必要ないんじゃないかと思っています。だって今はもう令和ですからね(笑)。5年後、10年後、がんばった子と辞めてしまった子の年収の差を見て、今ここでがんばる価値に気付いてもらえるといいですよね。

WWD:美容師の社会的地位を上げたいという気持ちはある?

高木:あります。「美容師になりたいと言うと親に止められる」と聞くこともありますけど、何年か前には美容師がなりたい職業ランキングに入っていたこともあるわけで、地位を上げることは決して不可能ではないはず。そのためにも「オーシャントーキョー」は本物だけを集めた集団でありたいと思います。

WWD:最終的な目標は?

高木:髪の毛を通じて人生が変わるということを、まずは日本に、その次はアジアに、そして世界に伝えていきたいです。どんな人でも髪は必ず誰かが切っているわけで、髪を切ることで得られる幸せを広げていきたいですね。僕一人では1カ月900人にしか幸せをあげられないけど、社員130人がいたら1カ月で何万人もの人に幸せをあげられる。その状態になるまでは戦い続けないとならないし、他の美容師や美容室はライバルであっていいと思っています。

「人生の主人公はあなたしかいない」を伝えたい 著書に込めた思い

WWD:自身初の書籍も好調だ。高木さんが初の書籍を作るきっかけは?

高木:やっぱりお客さまの声が多かったというのがあります。もともと何度かお話をいただいていて、その都度お断わりしていたんですが、やっぱり必要としてもらえるときにそれに応えていかないといけないのかなと。いつか出すのなら早い方がいいというのと、SNSで発言してもすぐにタイムラインで流れて過去の記事になってしまうので、書籍で残すことにも意味があると思いましたね。ただ、書籍を出すことが目的ではなくて、それは一つの通過点に過ぎません。「プロフェッショナル」に出演したことも同じで、それをきっかけに次にどんな仕事をしていくかを考えていくことが大切だと思っています。

WWD:製作期間は?

高木:約1カ月半です。サロンワークが終わったあと夜中に打ち合わせしたり、もう地獄でしたね(笑)。

WWD:出版するタイミングはどう決めた?

高木:7月14日が僕の誕生日なので、それまでには出そうと。決めたらすぐに実行したかったので、短期間で作りました。僕自身が本を読まないので、文字少なめで誰でも読める本に仕上がってます(笑)。

WWD:書籍で伝えたいことは?

高木:簡単にいうと「人生の主人公はあなたしかいない」ということかな。みんな自分という名の旗を掲げて生きていってほしい。自分みたいなヘンテコな人間が本を出すようなことになったり、人生は変わっていくし変えられますからね。

WWD:第2弾も考えている?

高木:考えてますが……長いのはやだな(笑)。でも、伝えておかないといつ死ぬか分からないから、早めに残しておかないと、とは思いますね。次があるなんてことは思わないで進んでいきたいです。それはサロンワークでも一緒で、お客さまに対しても1回の失敗もないようにしてきましたし、その積み重ねですよね。

WWD:今後やってみたいことは?

高木:スポーツ選手のヘアをまるまるプロデュースしたいですね。サッカー選手とか晴れ舞台の中で、髪色を変えていたらさらに注目を集めていたかもしれない、と思ったりすることがあります。スポーツ選手のヘアをプロデュースさせてくれたら、その選手が現役を引退した後も印象に残るはず。絶対にかっこよくできるので、ぜひ任せてほしいですね。

WWD:最後に赤い髪で第一印象が軽く思われることについては?

高木:狙い通りです。上げて落とすよりは下がったのを上げる方がいいですから(笑)。見た目がきちんとしていても、やっていることが詐欺師だったら最低だと思いますね。そんなフェイク野郎もいるじゃないですか(笑)。あと、親近感と憧れを持ってもらいながらも、突っ込みどころがある外見っていうのが大事。でも、自分が前に出る必要なくなったなってときには黒髪に戻そうと思っています。

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グレイトが次世代のポップアイコン、ビリー・アイリッシュとのコラボコレクションを発売

 東京・原宿のセレクトショップ、グレイト(GR8)が、次世代のポップアイコンとして注目を浴びるアーティストのビリー・アイリッシュ(Billie Eilish)との限定コラボコレクションを6月23日から販売中だ。

 ビリー・アイリッシュは、2001年ロサンゼルス生まれの17歳。15歳の時に発表した「Bellyache」や「when the party's over」が、ささやくような歌声と10代の心情を代弁するかのような歌詞、そしてアート性の高いMVで話題に。そして今年3月に発表したデビューアルバム「WHEN WE FALL ASLEEP, WHERE DO WE GO?」が全米チャート1位に輝き、“全米チャート1位を獲得した初の21世紀生まれのアーティスト”としてさらに注目を集めた。また、独特なファションセンスでも知られ、「カルバン・クライン(CALVIN KLEIN)」のキャンペーンビジュアルに起用されるなど、次世代のポップアイコンとして日々目覚ましい活躍を見せている。

 今回のコラボコレクションは、フーディー3型、ロングTシャツ2型、Tシャツ5型の計10型をラインアップし、アメコミ風に描かれたビリーや、“ブローシュ(blohsh)”と呼ばれる左肩が吊り上げられたビリーオリジナルの人型のアイコン、“BILLIE EILISH”のテキストなどがあしらわれている。価格は6000円〜で、グレイト店頭と公式オンラインストアでのみ取り扱っている。

デビューアルバム「WHEN WE FALL ASLEEP, WHERE DO WE GO?」収録曲の「bad guy」

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ゾゾマット開発担当役員が語る「PB失敗から学んだこと」

 「PB事業失敗の最大の原因は“服とブランドを作る”、この2つを甘く見ていたこと」——ファッション通販サイト「ゾゾタウン(ZOZOTOWN)」を運営するZOZOは24日、足のサイズを3D計測できる“ゾゾマット(ZOZOMAT)”を発表した。紙と専用アプリさえあれば、足の形状を3Dで簡単に手軽に計測できる技術で、今秋にもリリース予定だ。このゾゾマットに加え、身体計測のための“ゾゾスーツ”、プライベートブランド(PB)「ZOZO」事業を統括する伊藤取締役が、PBの失敗とファッションブランドとの協業による多サイズ展開に行き着いた経緯、さらにはマスカスタマイズの未来まで、率直に語った。

■ZOZOが足のサイズを計測する新技術 その利便性や精度、狙いとは?

WWDジャパン(以下、WWD):ゾゾマット開発の経緯は?

伊藤正裕取締役(以下伊藤):開発自体は、身体計測のための“ゾゾスーツ”と同時並行で進めてきました。ネット通販で服やシューズを買うときの最大のネックは試着できないこと。出発点はゾゾスーツもゾゾマットもそこにありました。特にシューズは、試着の重要性がアパレル以上に高い。なぜならサイズに合っていなければ着用自体が難しいからです。私も経験がありますが、同じブランドの同じサイズのシューズを買ったのにサイズが合わないこともある。私の場合は痛くて家から駐車場まで歩くこともできなかった。一方、当社の調査では大半の人が自分の足のサイズを把握していない。中には2センチも自分の調査とずれている人もいます。

WWD:シューズのサイズはブランドによってもマチマチと言われていますが、実は消費者も自分の足のサイズを把握していない、と。

伊藤:ゾゾマットを使えば、いつでもどこでも非常に手軽に自分の足のサイズを、数百万円の3Dスキャン機器を使うのと同じくらいの精度で計測できるようになる。一部では手軽に足の幅や長さを測れるサービスもありますが、ピッタリのシューズ選びのために本来は3Dスキャンレベルの精緻なデータが必要なのです。これは初公開になりますが、「ゾゾタウン」内での193月期のシューズの販売額は約360億円。3000億円を超える全体の10〜11%に過ぎません。このゾゾマットをきっかけに、シューズのネット販売を本気で引き上げたいと思っています。

WWD:なぜこのタイミングで発表を?

伊藤:実はマットを使って足のサイズを計測する技術自体は1年以上前に開発済みでした。ただ昨年はPB「ゾゾ」と“ゾゾスーツ”にかかりきりになってそれどころではなく…。このタイミングになったのは、ゾゾスーツで得た計測データをテナントであるブランドに開放し、従来にはないサイズを(テナントである)ブランドと共同で販売するMSP(マルチサイズプラットフォーム)事業に、非常に大きな手応えを感じていることが大きいです。

WWD:というと?

伊藤:決算会見で前澤(友作社長)も話しましたが、ゾゾスーツとPB「ゾゾ」では本当に多くのことを学ばせていただきました。「ゾゾ」も“ゾゾスーツ”も、失敗の最大の理由は“服作りとブランド作り”をわれわれが甘く見ていたからです。僕らはITのプロではありますが、服を作り、ブランドを作ることは、考えていたよりはるかに難しかった。本来そちらはプロに任せるべきだったのです。当社が発表した共感・共創・共有という“三共宣言”は、そういった反省から生まれました。一方で僕らの得た100万人を超える詳細な身体データは、史上空前の規模であり、壮大な社会実験といってもいい。この膨大なデータのおかげで、実際にゾゾスーツで計測していない人でも8〜9割の人が身長と体重を入れるだけで自分にピッタリの一着に出会える、そういった画期的なデータです。MSPはこうしたデータを開放し、リアルに需要のカーブの多い20サイズほどを提供することで、膨大な機会損失を防ぐことができる。ブランド側にとっても単に「ゾゾタウン」で販売する服だけでなく、データを参照するだけで実はそれほど需要のなかったサイズの服の生産量を抑えられる。MSPの本格展開は秋なので実際に効果が数字になって見えてくるのはこれからですが、かなり期待しています。

WWD:シューズブランドにも同様の効果がある、と?

伊藤:そうです。ゾゾマットで計測する着用者のデータが凸面だとすれば、お客さまにぴったりのシューズをリコメンドするためには、凹面であるシューズ内の内寸を立体的に測った上でマッチングする必要がある。こちらは完全社外秘でやっているので方法は明かせないですが、シューズを当社に納入いただいて発送するまでの工程で計測する技術になります。この内寸の計測技術もゾゾマットをリリースする秋と同タイミングで完成できるよう進めていますが、シューズメーカーの協力を得られれば、一緒に消費者にもっといいショッピング体験をご提供できる可能性があります。水面下で一部のシューズメーカーには接触していますが、非常にポジティブなリアクションをいただいています。

WWD:とはいえ、この技術があれば、かつて服のPBで掲げた“マスカスタマイズ”も可能なのでは?

伊藤:繰り返しにはなりますが、われわれが自らこの技術を使ってPBを作ることは絶対にないし、そのつもりもありません。先程も述べたとおり、われわれはITのプロであって、モノづくりのプロではない。それは服で痛いほど経験しました。ただ、シューズの生産技術は非常に発達しています。現時点だとカスタマイズシューズの生産は1カ月半ほどですが、それが2週間になれば、また違った形になるはずです。ゾゾマットが、その実現にどう寄与できるのか、それは私からは何も言えることはありません。ここからは私見になりますが、シューズに関してマスカスタマイズを実現するための技術的なハードルは現時点でかなり低いと思います。ただ実現するとなると話は別で、(ナイキやアディダスのような)グローバルブランドになれば世界の各地域にシューズを供給するための工場の設立などのインフラの整備が必要になるからです。それでも早ければ数年内には実現するかもしれません。

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八村塁が日本人初の「ジョーダン ブランド」契約選手に

 ナイキ(NIKE)の「ジョーダン ブランド(JORDAN BRAND)」が、先日行われた米プロバスケットボール(NBA)のドラフト会議で日本人初となる1巡目でワシントン・ウィザーズ(Washington Wizards)から全体9位指名を受けた八村塁選手(ゴンザガ大)との契約を発表した。

 「ジョーダン ブランド」が日本人アスリートと契約するのはこれが初めて。八村選手は「世界トップクラスの企業の1つで、その一員になれたことは驚きであり、非常に嬉しいこと」とコメントし、クレイグ・ウィリアムズ(Craig Williams)「ジョーダン ブランド」プレジデントは「ルイは歴史を塗り替えヒーローになった。私が彼に感銘を受けたことは、優れた才能という点だけではなく、コート内外における強い個性と成熟した姿だ」と述べている。

 八村塁は、ベナン人の父親と日本人の母親を持つ1998年富山県生まれ。明成高等学校時代から全国高等学校バスケットボール選抜優勝大会で3連覇するなど注目を集め、卒業と同時に渡米しゴンザガ大学へ進学。大学では絶対的エースとしてチームを率い、3年生ながら「NBAドラフト2019」にアーリーエントリーし、見事日本人初の1巡目指名を受けた。八村選手が入団するワシントン・ウィザーズは、マイケル・ジョーダン(Michael Jordan)がシカゴ・ブルズ(CHICAGO BULLS)以外にプレーしていたチームとして知られ、“ウィザーズ八村”としてコートに立てば田臥勇太選手、渡辺雄太選手に続く、日本人3人目のNBA選手となる。

 なお、八村選手の「ジョーダン」入りと同時に、ボストン・セルティックス(Boston Celtics)に所属するジェイソン・テイタム(Jayson Tatum)選手との契約も発表された。

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「ロレアルプロフェッショナル」から ヘアカラーをキープする「シルバー コンディショナー」登場

 プロフェッショナルヘアメーカー「ロレアルプロフェッショナル(L’OREAL PROFESSIONEL)」は、 “セリエ エクスパート”シリーズからヘアカラーをキープする「シルバー コンディショナー」(200g、2000円)を6月26日に発売する。

 ヘアケアの新たなカテゴリーとして、カラーシャンプー・コンディショナーの認知度が上昇している。

 今回発売する「シルバー コンディショナー」は青紫色素を補うことで黄色味を抑えてヘアカラーをキープし、ダメージを受けて傷んだ髪を補修・保湿するというもの。 アッシュ系カラーやハイトーンカラーの褪色を防ぐのに有効だ。2018年3月に同シリーズから発売した「シルバー シャンプー」が人気を集めたことが、コンディショナーの発売につながった。両アイテムを併用することで、ヘアカラー後に現れる黄色味をより抑えることができる。

 ヘアサロンでのカラー後は約5週間で黄色味が現れるが、伸びて根元の地毛が目立ってくる約8週間後に再びサロンへ行く人が多い(ロレアル調べ)。それまでの間、カラーシャンプー・コンディショナーを使用することで、アッシュ系カラーやハイトーンカラーの色味を維持することができ、ヘアカラー後の気になる褪色を防ぐことができる。

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「ヘレナ ルビンスタイン」のバブル世代女性向けシリーズにアイケア製品追加

 日本ロレアルの「ヘレナ ルビンスタイン(HELENA RUBINSTEIN)」は8月30日、今年2月にデビューした新スキンケアシリーズ「プロディジー CELグロウ」から、目元ケアのアイクリーム「プロディジー CELグロウ アイ」(15.3g、2万1000円)を発売する。

 「ヘレナ ルビンスタイン」は日本ロレアルが抱えるブランドの中でも特にエイジングケアに力を入れているが、同シリーズは日本がバブル経済に沸いた1986~1991年に20代を過ごした40代後半〜50代の女性をメインターゲットに据えている点が特徴。従来とは異なるライフスタイルや価値観を受け入れ、若い頃から海外製品に親しんだこの世代を“スパークリング ブーマー”と名付けて価値観や悩みを探る研究チームを立ち上げて製品を開発した。成分には最先端のエイジングケアを取り入れ、細胞の“リプログラミング”に着目。過酷な環境下でも美しい花を咲かせるアルファ エーデルワイスを活用している。

 2月のデビュー時から注目を集めており、「このシリーズのブランド内構成比は現在約15%を占め、『プロディジー CELグロウ エッセンス エマルジョン』はブランド内の売り上げランキングで2位になるなど高い評価を得ている」と、日本ロレアルの栗林水都「ヘレナ ルビンスタイン」事業部長は語る。

 新製品となるアイクリームは、スマートフォンやパソコンなどによる目の酷使のほか、老眼による目のかすみやまぶたのたるみなど、 “スパークリング ブーマー”世代ならではの目元の変化や悩みを受けて開発した。また、発売時には製品単体に加え、独自開発したビューティギア“プロディジー CELグロウ アイ マッサージャー”をセットにした限定品(2万3000円)も用意。蓋を開けて中に冷水を入れることができ、クリームを塗布してから目の周りなどに滑らせることで、ハリのある明るい目元へと導くほか、朝の目元の腫れぼったさなどにもアプローチする。

【エディターズ・チェック】
2050年には人口の約半数が50歳以上になると予測されている日本にとって、エイジングケア製品の進化はとても重要ですが、「プロディジー CELグロウ」は同ブランドの代表シリーズ「リプラスティ」と肩を並べるのではないかと注目を集めています。最新作のアイクリームは、濃厚でありながらなめらかなテクスチャーで目元にスーッと伸びていく感じ。限定セットのマッサージャーは肌に当てているだけでも心地よく、目元のみならずほうれい線や額などにも使える点も魅力的です。サイズも小さいので、旅先などにも持っていけそうです。

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「アロハ ブロッサム」と千代の富士がコラボ

 「アロハ ブロッサム(ALOHA BLOSSOM)」は6月29日、昭和の大横綱・千代の富士とのコラボコレクションを発売する。ビンテージアロハに見られるテキスタイルパターンで仕上げたアロハシャツ(3色、各1万8800円)、ワンピース(3色、各2万2800円)の2型をそろえ、千代の富士オンラインショップで販売する。また、29日から7月7日まで、「ネーム ストア」でアイテム全てを「アロハ ブロッサム」に入れ替えてイベントを行う。

 本コレクションでは、千代の富士が土俵の上で見せていた姿のほか、ギターを弾いたり、レイを下げたりしている写真を落とし込んだ。プリントは全て手捺染。フォトプリントの再現性に重きを置き計8回染色した。

 沖縄発の「アロハ ブロッサム」は、MONGOL800の上江洌清作が立ち上げたハワイアンシャツブランドだ。リュクスとリラックスをテーマに、“物事に対する価値観は十人十色、人それぞれである”をコンセプトにしている。

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「ランコム」のキアラ・フェラーニ限定コレクションが日本上陸

 「ランコム(LANCOME)」は、人気ブロガーでブランドミューズを務めるキアラ・フェラーニ(Chiara Ferragni)の限定コレクションを日本で発売する。このコラボ製品は、5月末にヨーロッパで発売と同時に完売製品が相次ぐなど高い注目を集めていた。伊勢丹新宿本店で8月9日から先行販売し、8月16日から阪急うめだ本店、公式サイト、「アットコスメショッピング」で取り扱う。なお、伊勢丹新宿本店では7月24日から、阪急うめだ本店では8月9日から予約を受け付ける。

 アイテムはリップグロスやリップカラー、アイシャドウ、チーク、ハイライターを収めた「フラーティング パレット」(9500円)、7月19日に発売する新リップスティック「ラプソリュ マドモワゼルシャイン」の限定カラー(3色、3800円)、人気のリキッドルージュ「ラプソリュ ラッカー」(全3色、3900円)の全3種7品。パッケージにはキアラのブランド「キアラ・フェラーニ コレクション(CHIARA FERRAGNI COLLECTION)」のアイコニックなデザインである、ウインクする目元のイラストがあしらわれている。

 キアラ・フェラーニは2009年にライフスタイルを紹介するブログ「The Blonde Salad」をスタートさせ、現在はモデルや実業家としても活動。17年12月には自身が立ち上げた会社の社長兼最高経営責任者に就任した。プライベートでは18年3月にミュージシャンのフェデズ(Fedez)との息子を出産。同年9月に2人は結婚式を挙げ、その時に着用していた「ディオール(DIOR)」のマリア・グラツィア・キウリ(Maria Grazia Chiuri)=アーティスティック・ディレクターによるウエディングドレスも話題となるなど、今を代表するファッショニスタの一人として注目を集めている。

【エディターズ・チェック】
「ランコム」はさまざまなブランドのデザイナーとのカプセルコレクションを展開していて、17年にはハンドメード刺しゅうバッグなどで注目を集めるデザイナーのオランピア・ル・タン(Olympia Le-Tan)と、18年にはアメリカのファッションブランド「プロエンザ スクーラー(PROENZA SCHOULER)」とコラボし話題になりました。今回のキアラも日本でも人気が高く、17年には自身のブランドのポップアップストアを三越銀座店で開いたこともあるほど。パッケージデザインの愛らしさだけでなく、今回のコラボに使われているリップ製品はどれも日本で高い支持を集めている実力派。キアラファンはもちろんのこと、コスメマニアの間でも大きな話題になりそうです。

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音楽万歳 東京・渋谷発多国籍バンドALI

 メンバー全員が日本とヨーロッパ、ないしはアメリカ、アジア、アフリカなどさまざまな国にルーツを持つ、東京・渋谷発多国籍ファンク&ヒップホップバンドALI。LEOのソウルフルな歌声に聴きほれていると、JUAがラップの技量を見せつけたりと、ルーツも年齢も異なる7人の個性が絶妙に融合し生み出される音楽は、ファンクからヒップホップ、ブルース、ソウル、レゲエまで、さまざまなブラックミュージックへのリスペクトが込められている。しかし、決して模倣的なサウンドではなく確かなオリジナリティーを感じさせ、何より音楽としてのパワーを帯びている。

 5月17日に1stEP「ALI」をリリースしたばかりのALIを代表してLEO、JUA、KAHADIOの3人に集まってもらい、ファッションメディアとしては初となるインタビューを敢行した。

WWD:まずは、みなさんのルーツから教えてもらえますか?

LEO:母親がスペインとイギリスのハーフで、父親が日本人。渋谷が地元で、ALIでは最年長の32歳です。

JUA:最年少の22歳です。日本とフランスとカメルーンのミックスですけど、ハワイ生まれで日本とフランスで育ちました。

KAHADIO:父親がオランダとスペインのハーフで、母親が日本人の27歳。でも生まれはアメリカです。

LEO:ギターのZERUはガーナにルーツがあって、ベースのLUTHFIはインドネシアとオランダのミックスだったりと、ルーツも年齢もバラバラなんです。

WWD:そもそもみなさんはALIを結成する以前からミュージシャンになりたかったんでしょうか?

LEO:14歳くらいから「音楽でアメリカに行くぞ」って周りに言ってましたね。でも音楽学校に通ってたわけでもないし、当時付き合ってた彼女には「何言ってるの?」って(笑)。でもその彼女の母親が歌の先生だったんで、高校を卒業してから5年間、週5日通ってピアノと発声を学んでました。

JUA:父親がラッパーというのもあって、小さい頃はその反動で逆にミュージシャンになりたい気持ちが全くなかったんですよね。でもフランスの高校でバンドを組んだりしてるうちに、「音楽が1番楽しいかもしれない」って思い始めて、今も歌い続けている感じです。

KAHADIO:5歳くらいからマイケル・ジャクソン(Michael Jackson)みたいなスターになりたいと思ってたんですけど、13歳の時にドラムを始めて、3〜4人の先生に習う英才教育を受けてました。それでスタジオミュージシャンを目指してた時期もあったし、Quattroってバンドでドラムをやってたこともあります。

WWD:それぞれ影響を受けたアーティストは?

LEO:いっぱいいますけど、強いて3人挙げるならボブ・マーリー(Bob Marley)、ニーナ・シモン(Nina Simone)、ドアーズ(The Doors)のジム・モリソン(Jim Morrison)。それぞれジャンルは違うけど、歌に対する気持ちが一緒だと勝手に思っている3人です。

JUA:僕はやっぱり父親のB-BANDJ。フランスだとセクシオン・ダソー(Sexion d’Assaut)やネクフ(Nekfeu)、アメリカだとトラヴィス・スコット(Travis Scott)ですかね。

KAHADIO:マイケル・ジャクソン、オンリーです。

WWD:あらためてさまざまなルーツを持つみなさんだということがわかりました。それではALIの結成経緯を教えてください。

LEO:最初からいまの人数だったわけではなくて、少しずつ俺が声をかけて増えていった感じです。KAHADIOとJUAの2人はメンバーの中で1番関係が古いんですけど、KAHADIOはお互いが別のバンドで活動してた17歳のときに知り合って、JUAとは初対面で「フリースタイルできるでしょ?」って無理矢理ラップをやらせたのが出会いでした。その時からなんとなく、JUAがラッパーでKAHADIOがドラムのバンド像が浮かんでたんですけど、ボーカル、ラッパー、ドラマーだけじゃバンドは組めないからずっと悩んでて。そしたらZERUと出会い、ZERUがLUTHFIを連れてきてって、だんだんと増えていったんです。

バンドを組んだ理由は、音楽的に難しいことをやりたいわけじゃなくて、ブルースもジャズもロックもR&Bもヒップホップも音楽自体に歴史があって、この音楽の歴史に返答したいし加わりたいという気持ちからなんです。昔の音楽に簡単にさかのぼれる今だからこそ、昔の音楽をリスペクトする気持ちですね。

JUA:LEOがいなかったらALIは存在しないし、これからもLEOが引っ張らないとALIはなんとなく進んで自然消滅してしまうと思ってます。LEOにはなんかついて行きたくなるオーラがあるんですよね。KAHADIOは才能は素晴らしいけど僕との関係はチルい感じで、タピオカを一緒に飲むタピフレです(笑)。

KAHADIO:LEOは察知能力がすごいと思っていて、 俺を生かすも殺すもLEO次第。ただ俺をドラムに選んでくれたのは、間違いなく正解です(笑)。

LEO:ハーフが集まって、古いやつも新しいやつも、いろんな育ちのやつも共存してる感じが、東京っぽいバンドだと思ってます。

WWD:バンド名の由来は?

LEO:コンセプトとメンバーは結構前から決まってたんですけど、バンド名だけなかなか決まらず1年くらいずっと悩んでたんです。そんな時にZERUとTVを観てたらモハメド・アリ(Muhammad Ali)が亡くなったってニュースが流れて、モハメド・アリからとりました。ALIって単語にはまだ意味がなくて、モハメド・アリか俺らだけ。ALIってワードがこういう音楽で、こういう人たちが奏でてて、こういう気持ちになるって意味にしたいですね。

WWD:それでは結成日はアリの命日ということ?

LEO:そうですね、2016年6月3日。アリが亡くなった日から動き出しました。

WWD:バンドのコンセプトは?

LEO:簡単に言うと「LOVE MUSIC & DANCE 音楽万歳」に尽きる。とにかく音楽最高っていうのを伝えたいバンドです。

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伊「ヴァレクストラ」の日本社がハワイ出店 休暇を使った勤務も可

 ヴァレクストラ・ジャパンは6月22日、米ハワイのアラモアナセンター内に伊レザーブランドの「ヴァレクストラ(VALEXTRA)」初のハワイ店をオープンする。約240平方メートルの店舗のデザインは香港の建築スタジオであるコレクティブ(COLLECTIVE)のベティー・ンー(Betty Ng)代表が担当し、ハワイ列島の自然景観を表したデザインになっている。ヴァレクストラは米マイアミ店を運営しているが、ハワイの店舗は日本人観光客が多いためジャパン社が出店権を取得して運営する。松本宗篤ヴァレクストラ・ジャパン代表によると、同店舗へ日本からスタッフを派遣し、希望があれば休暇を組み合わせてのハワイ勤務も可能だという。

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2018年度世界のビューティ企業TOP100が発表 日本企業は何位にランクイン?

 米「WWD」が毎年調査している世界のビューティ企業の売り上げランキングトップ100社が発表された。「WWDビューティ」6月20日号でも詳しくお伝えしているが、今年も前年に引き続き1位がロレアル(L’OREAL)、2位がユニリーバ(UNILEVER)、3位がエスティ ローダー(ESTEE LAUDER)とビューティ・パーソナルケア大手がランクインした。

 2018年度は世界的なスキンケアトレンドとプレステージ・ラグジュアリーブランドの人気が各社の業績に大きく影響した。その証拠に、トップのロレアルのリュクス事業部は同10.6%増だった。ビジネスのほとんどがプレステージのエスティ ローダーも売り上げを昨年に比べ11%伸ばした。スキンケアが強い企業では、フランスのグループ クラランス(GROUPE CLARINS)や、「ビオデルマ(BIODERMA)」などを手掛けるナオス(NAOS INTERNATIONAL)などが売り上げを大きく伸ばした。19年に入ってからユニリーバが、日本の芸者の美容法が着想源のスキンケアブランド「タチャ(TATCHA)」を買収するなど、スキンケアへの注目は続いているようだ。特にスキンケアへの関心が強い中国市場が活発な中、スキンケアはまだ大きなポテンシャルを持つとされているが、19年度もそのトレンドが続くのか注目だ。

 では、日本の企業はどうだったのか?日本を代表する資生堂は昨年から1ランクアップし、5位にランクイン。ほかの日本企業も続々と上位に入ってきている。いずれもスキンケアおよびプレステージブランド、トラベルリテールが好調だった。また、100社のうち31社が北米、14社がフランス、12社が日本企業と3番目に多く日系企業がランクインし、アジアでは断トツの存在感を見せつけた。

 地域別では、中国を筆頭にアジアの売り上げが飛躍的に伸びた。大手企業のほとんどはアリババ(ALIBABA)の「Tモール(TMALL)」やテンデンス(TENDENCE)の「JDドットコム(JD.COM)」と協業し、現地に合わせた販売施策が奏功して売り上げを大きく伸ばしている。一方で、北米を筆頭にマスメイクアップブランドが苦戦しており、レブロン(REVLON)やコティ(COTY)の「カバー ガール(COVER GIRL)」などは売り上げを落としている。また、エイボン(AVON)やアムウェイ(AMWAY)など従来の訪問販売・直販ブランドもECに勝てずに苦戦をしており、SNSを活用した新たな販売モデル“ソーシャルセリング”やデジタル施策の導入で復活を狙っている。これらの企業の多くはトップの交代を強いられ、新しい経営陣のもとで復調を目指している。

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「マーク ジェイコブス」の新ラインがスヌーピーとコラボ 伊勢丹新宿と阪急うめだでポップアップ

 「マーク ジェイコブス(MARC JACOBS)」の価格を抑えた新ライン「ザ マーク ジェイコブス(THE MARC JACOBS)」は6月26日、スヌーピーで知られるアメリカンコミック「ピーナッツ(PEANUTS)」とのコラボアイテムを発売する。

 スヌーピーのほか人気キャラクターをプリントしたスエット(3万3000円)やバッグの“ザ ボックス 20(THE BOX 20)”(7万1000円~)をはじめ、小物やジュエリーなどを展開する。全国の「マーク ジェイコブス」店舗および公式オンラインストア、ブックマーク(BOOKMARC)で販売する。

 発売に先駆けて19日から、「PEANUTS × MARC JACOBS POP-UP STORE」を伊勢丹新宿本店と阪急うめだ本店で開催する。コラボアイテムをそろえるほか、ポップアップ限定カラー(伊勢丹新宿本店はアイボリー、阪急うめだ本店はピンク)の“ザ タグ トート27(THE TAG TOTE 27)”(4万7000円)も用意する。

■PEANUTS × MARC JACOBS POP-UP STORE
日程:6月19~27日
時間:10:00~20:00
場所:伊勢丹新宿本店 2階 センターパーク / TOKYO解放区
住所:東京都新宿区新宿3-14-1

日程:6月19~24日
時間:(日~木)10:00~20:00 / (金・土)10:00~21:00(最終日は18:00まで)
場所:阪急うめだ本店 9階 祝祭広場 WORLD TREASURE
住所:大阪府大阪市北区角田町8-7

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「アディダス」が新モデル“パルスブースト エイチディー”を先行限定発売

 「アディダス(ADIDAS)」は6月20日、新モデル“パルスブースト エイチディー(PULSEBOOST HD)”を日本国内300足限定で先行限定発売する。価格は1万4000円で、アディダス直営店、アディダス オンラインショップで販売する。サイズは22.0〜31.0cm。

 “パルスブースト エイチディー”は、シティーランナーをターゲットに1000人以上の走行時のデータを解析し、さまざまな方向転換を可能にするコンチネンタル製アウトソールを採用。クッション性と反発力の両立、高密度製法により硬度を増した“ブースト エイチディー”を搭載した。

 海外でもシティーランニングを楽しめるように「スポティファイ(Spotify)」とコラボレーションし、各キーシティー(東京、パリ、ロンドン、ニューヨーク、ロサンゼルス)限定のプレイリストにアクセスできるQRコードを右足にプリントした。

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日鉄物産が新流通シタテルに出資 “川中の価値再構築”を実現する

 繊維商社の日鉄物産は、シタテルへの第三者割当増資引受による出資を発表した。

 2014年に設立されたシタテルは、国内の中小縫製事業者をデータベース化して、デザイナー・パタンナー・縫製工場・資材メーカーや加工工場などと連携し、衣服生産を必要とする事業者をインターネットを通してサポートする新流通プラットフォーム「シタテル」を手掛けている。

 日鉄物産の繊維事業本部はイノベーション推進室を設置し、衣料品生産のサプライチェーンにおけるデジタルテクノロジーの活用、IoT(モノのインターネット化)など優れた技術を持った企業に対する投資を推進しており、先ごろネット通販サイトのオンライン試着サービス「ユニサイズ(UNISIZE)」などを展開するメイキップとの資本提携を発表したばかり。シタテルへの出資により、OEM(相手先ブランドの生産)、ODM(相手先ブランドの企画生産)事業における企画提案力の強化や生産・物流・販売ノウハウの精度向上を図る。

 「当社がこれまで繊維業界で蓄積した経験やネットワーク、海外での生産背景、物流機能の活用などにより、両社の強みを最大限に発揮しながら、顧客価値の創造と協業シナジーの最大化を目指す」とし、“川中の価値再構築”を実現したいとしている。

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ギャップやリーバイスも署名 関税引き上げに反対する書簡をトランプ米大統領に

 米国を代表するファッションデザイナーやアパレルブランド、業界団体などが、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領に対中関税の引き上げ中止を求める書簡を連名で送付した。

 米中の貿易摩擦が激しさを増す中、米政府は5月10日、中国からの輸入品2000億ドル(約21兆円)相当への関税率を10%から25%に引き上げた。中国への強硬姿勢を強めている米国は、さらに3250億ドル(約35兆円)相当の輸入品にも追加関税を発動することを検討しており、その一環として米通商代表部(USTR)が6月17日から7日間の予定で公聴会を開いている。

 今回の書簡の中心となったのは米アパレル&フットウエア協会(American Apparel & Footwear Association以下、AAFA)と、トム・フォード(Tom Ford)が新会長に就任したばかりのアメリカファッション協議会(Council of Fashion Designers of America以下、CFDA)、そして米アクセサリー協会(Accessories Council)だ。

 アパレル業界の強い危機感を示すように、書簡の最後には4ページ以上にわたって関税引き上げ中止を求める関係者の名前が連ねられている。ラルフ・ローレン(Ralph Lauren)やダイアン・フォン・ファステンバーグ(Diane von Furstenberg)、ナルシソ・ロドリゲス(Narciso Rodriguez)などのデザイナーや、「カルバン・クライン(CALVIN KLEIN)」や「トミー ヒルフィガー(TOMMY HILFIGER)」を擁するPVHコープ(PVH CORP)、「ザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE)」や「ティンバーランド(TIMBERLAND)」「ヴァンズ(VANS)」などを擁するVFコープ(VF CORP)、ギャップ(GAP)、リーバイ・ストラウス(LEVI STRAUSS)などのアパレル大手に加えて、「シンシア ローリー(CYNTHIA ROWLEY)」や「レベッカ ミンコフ(REBECCA MINKOFF)」などのウィメンズブランド、「ケネス コール(KENNETH COLE)」や「ジョン・バルバトス(JOHN VARVATOS)」などのメンズブランド、そしてスポーツウエア業界からはニューバランス(NEW BALANCE)やアンダーアーマー(UNDER ARMOUR)などが署名している。

 リック・ヘルフェンバイン(Rick Helfenbein)AAFAプレジデント兼最高経営責任者(CEO)は、「対中関税が引き上げられた場合、アパレル業界に壊滅的な影響を与えるだろう。すでに平均12.5%の関税を支払っているところに25%の追加課税が実施されたらと想像すると恐ろしい。メーカーによっては利益よりも関税のほうが高くなってしまう」と語った。

 書簡は、「中国との貿易協議が合意に至っていないことに対する大統領のいら立ちは理解する」としながらも、「テキスタイル、衣料、シューズ、アクセサリー類への関税を交渉の切り札として使うことには強く反対する」と述べている。「2018年にアパレル業界は180億ドル(約1兆9440億円)以上の関税を支払っている。これは米政府が徴収する関税の40%近くに及ぶが、アパレル業界が輸入品に占める割合は6%程度にすぎない。米国で現在販売されているフットウエアのおよそ69%、アパレル製品の同42%が中国と関係している。サプライチェーンを中国以外に移転させることは簡単ではなく、デザイナーやメーカー、卸、小売り、輸出入業者など、アパレル業界の全ての関係者が被害を受ける。関税の引き上げによって米国の消費者は値上げに直面することになるが、結果としてアパレルやフットウエアの売り上げが落ち、ひいてはアパレル業界の雇用が失われるという壊滅的な打撃となるだろう」と訴えた。

 公聴会で、カレン・ギバーソン(Karen Giberson)米アクセサリー協会会長は、「関税の引き上げは、すでに業績が芳しくないメーカーや卸にさらなる打撃となるだけだ」と述べたという。マーク・シュナイダー(Marc Schneider)=ケネス コールCEOは、「(トランプ大統領は)中国が関税を負担すると言うが、それは違うと公聴会ではっきり指摘した。実際に被害を受けるのは米国のメーカーや小売り、そして消費者だ」と話した。

 同じく公聴会で意見を述べたヘルフェンバインAAFAプレジデント兼CEOは、「トランプ大統領がかつてメイシーズ(MACY’S)と協業した衣料ブランドは主に中国で生産していた。当時の彼が現在のわれわれと同じ状況にあったら、『関税の引き上げなどバカバカしい』と大声で反対しただろう。貿易戦争に巻き込まれて国民が仕事を失うなど間違っている」と話した。公聴会には今後、ニューバランス、フィラ(FILA)、スティーブ マデン(STEVE MADDEN)、フォーエバー21(FOREVER 21)、エバーレーン(EVERLANE)などの代表者も出席する。

 今回の書簡に先立ち、全米小売業連盟(National Retail Federation)も同様の書簡をトランプ大統領に送付しているほか、5月21日にはナイキ(NIKE)やアディダス(ADIDAS)のアメリカ現地法人など173社のスポーツ用品やシューズメーカーが、やはり対中関税の引き上げ中止を求める公開書簡を発表している。

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「ミラ・ショーン」がリブランディング ECサイトもオープン

 伊藤忠商事が全世界での商標権を持ち、コロネットが日本の代理店を務めるイタリアブランド「ミラ・ショーン(MILA SCHON)」は2019-20年秋冬から、ウィメンズのリブランディングを進める。ダブルフェースのカシミヤやウールを使ったシンプルなコクーンコートや、アーカイブから柄をおこしたというモノトーンプリントのスカートなどをそろえ、よりフレッシュでモダンなイメージを打ち出す。6月20日には、ブランド単独のECサイトもオープンする。

 同ブランドは、ユーゴスラビアの貴族出身のミラ・ショーン(Mila Schon)が戦争を避け移り住んだミラノで1950年代にスタート。イタリアのカシミヤメーカー、アニオナと組んで作ったダブルフェース素材が初期からブランドのキーになっている。日本では百貨店インショップを中心に15店を展開し、今夏1店オープンする予定。マチュアな客層が中心となっているが、リブランディングやECサイトのオープンで少しずつより若い客層も取り込んでいく。価格はカシミヤコートで33万円など。

 コロネットは、取り扱いブランドの「ルシアン ぺラフィネ(LUCIEN PELLAT FINET)」「フォルテフォルテ(FORTE_FORTE)」「ムーレー(MOORER)」で18年にECをスタートするなど、この間EC事業を強化している。ECで復活した「アメリカンラグシー(AMRICAN RAG CIE)」も伊藤忠商事のマスターライセンシーのもと、コロネットがサブライセンシー契約を結び運営している。

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サッカー仏代表のエムバペが「バルクオム」のアンバサダーになった理由は? 初来日記者会見で語る

 メンズスキンケアブランド「バルクオム(BULK HOMME)」のグローバルアンバサダーに就任するにあたり、初来日を果たしたサッカー・フランス代表のキリアン・エムバぺ(Kylian Mbappe)が6月19日に記者会見を行った。

 会見でエムバペは、「野口(卓也バルクオムCEO)さんとは何度も話し合いをし、共通の価値観を持っていると感じ、協力したいと思った。製品も使用させてもらった。全部がお気に入りだけど、特に『フェイスウォッシュ』がいい。僕もスポーツをやっているけど、やっぱり洗顔は大事だと思う。男性も自信を持つためにスキンケアは大切。日本発の『バルクオム』もヨーロッパで成功すると思う」と語った。

 一方の野口CEOは、「『バルクオム』は世界No.1のメンズスキンケアブランドを目指しているが、今回、唯一無二の強力なパートナーを得た。製品を通して使う人が自分に自信を持ってもらえたらと考えている。今後は日本、アジアだけでなく、世界中の男性に自信を与えられるように、エムバペ選手と協力して、世界中に『バルクオム』を浸透させていきたい」と語った。「バルクオム」は、台湾や中国、韓国、香港とアジアを中心に展開しているが、2020年中までにはヨーロッパを含め、7カ国まで展開国を増やしていくという。

 ブランドの在り方に関してもエムバペ選手とディスカッションを重ねたという。「エコでサステイナブルなブランドであるべきという話になった。『バルクオム』もさらに地球環境に配慮した製品づくりを目指してリニューアルも検討している。今後もエムバペ選手には重要なアドバイザーとして『バルクオム』をサポートしてもらいたい」と野口CEO。

 会見ではパリで撮影されたというブランドビジュアルやブランドムービーも披露された。「『バルクオム』のスタッフのおかげでリラックスして撮影に挑めた。できあがったビジュアルも期待通りで、とてもエレガント。満足している」とエムバぺ。

 また、「バルクオム」がエムバペの社会貢献プロジェクト「インスパイアード バイ KMプロジェクト(INSPIRED by KM Project)」のサポートと共に、エムバペが所属するフランスのフットボールクラブ「パリ・サンジェルマンFC(Paris Saint-Germain Football Club)」とアジア地域でのパートナーシップを締結。契約は7月1日から2年間となる。

 会見の最後に初来日の感想を聞かれたエムバペは「日本人はすごく親切。またぜひ来たい。来年の東京オリンピックも楽しみにしている」とコメント。

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LVMHも注目の新星「べサニー ウィリアムズ」 ファッションで環境問題や社会問題と戦う29歳

 イギリス・リバプール出身の29歳の慈善家「べサニー ウィリアムズ(BETHANY WILLIAMS)」がロンドン・メンズ・コレクション最終日にプレゼンテーションを開催した。彼女は今年2月に第2回「英国デザイン クイーン エリザベスII アワード(Queen Elizabeth II Award)」を受賞したほか、本年度の「LVMHヤング ファッション デザイナー プライズ」のファイナリストにも名を連ねている注目株だ。各審査員から高く評価されているのは、ウィリアムズがサステナブルな生産や社会的弱者へのエンパワーメント、犯罪者の社会復帰の支援など慈善活動に取り組んでいる点。使用する生地は全てイギリス産のリサイクル素材やオーガニック素材だ。取引しているボタン製造会社は収益の一部を植樹活動に分配し、ブランドの収益の30%をフードバンクに寄付するなど徹底している。

慈善活動から着想し、ファッションに反映

 “バタフライ・カフェ”と題した2020年春夏コレクションは、ホームレスや恵まれない人々を支援する慈善団体「スパイアーズ(Spires)」が運営する同名のカフェから着想を得た。同カフェは社会的に孤立した弱い立場の女性や、性的被害を受けた経験のある女性たちに長期的な支援と開放的な空間を提供する目的で設立された。毎週開催されるセッションでは、食事会を通して女性たちが交流したり、工芸品や編み物、ジェエリー制作のスキルを学ぶセミナーを開催したり、女性たちが社会で美しく羽ばたけるような支援を目的としている。「発展的な活動に感動した」というウィリアムズは、カフェの活動から得たインスピレーションをコレクションへと反映させた。会場は庭園美術館内の中庭。彼女のコレクションはストリートウエアを基盤としており、今シーズンはウィンドブレーカーやワークパンツ、彼女の母親が制作するハンドニットのセーターにイラストレーターのジョージア・キアリオン(Giorgia Chiarion)のプリント柄を描いた。なお同コレクションの収益の20%は「スパイアーズ」へと寄付される。

「循環型のシステムを見つけたい」

 ウィリアムズの両親も慈善活動や環境問題に対して積極的に活動していたそうで、ブランドの哲学や彼女自身のパーソナリティーが慈善家として形成されたのは自然な流れだった。ウィリアムズは「社会的問題と環境問題は密接に関連していると考えている。これらの問題の関連性を調査していけば、サステイナブルを実現するファッションの循環型のシステムを見つけることができるはず」と強い思いを語った。

 イギリスには慈善活動と環境問題に対して熱心に取り組むブランドが「ステラ マッカートニー(STELLA McCARTNEY)」や「ヴィヴィアン ウエストウッド(VIVIENNE WESTWOOD)」など、多々ある。昨今はLVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON)やケリング(KERIGN)もその姿勢を示すために生産背景を積極的に開示しているが、創始者自身が率いる独立系ブランドの方が透明性が高いと感じられるし(少なくともイメージだけは)、よりダイレクトに彼らの想いがコレクションに反映されているように見える。アップサイクルに注力するフランスのウィメンズブランド「マリーン セル(MARINE SERRE)」など、20代の若手女性デザイナーは新世代の象徴的な存在といえるだろう。彼女らの問題提起やムーブメントには、引き続き注目したい。

ELIE INOUE:パリ在住ジャーナリスト。大学卒業後、ニューヨークに渡りファッションジャーナリスト、コーディネーターとして経験を積む。2016年からパリに拠点を移し、各都市のコレクション取材やデザイナーのインタビュー、ファッションやライフスタイルの取材、執筆を手掛ける

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上場廃止のダミアーニCEOが語るブランドの可能性

 イタリア発ジュエリーブランド「ダミアーニ(DAMIANI)」を傘下に持つダミアーニ・インターナショナルのジェローム・ファヴィエ(Jerome Favier)最高経営責任者(CEO)が来日した。同グループは「ダミアーニ」のほかに、カジュアルなジュエリーラインの「サルヴィニ(SALVINI)」や「ブリス(BLISS)」、ダイヤモンドルースの「カルデローニ(CALDERONI)」、ウオッチとジュエリーのチェーン店のロッカ(ROCCA)、ムラノグラスの「ヴェニーニ(VENINI)」を擁している。主軸ブランドの「ダミアーニ」は今年創業95周年で、創業以来イタリア・ヴァレンツァの自社工場でジュエリーのデザインから生産までを一貫して行っている2007年に上場したが、19年にはダミアーニ一族が株式公開買い付けを行い、上場を廃止。18年3月期決算で約400万ユーロ(約4億8800万円)の損失を計上した。今年2月25日「WWDジャパン」付録のビジネスリポートでは、伊勢丹新宿店本店本館や松屋銀本店などの百貨店が「ダミアーニ」を好調ブランドの一つとして挙げている。来日したファヴィエCEOに、上場廃止の理由や今後の戦略について聞いた。

WWD:今回の来日の目的は?

ジェローム・ファヴィエ=ダミアーニCEO(以下、ファヴィエ):3つ目的がある。創業95周年を記念した限定商品を紹介すること、グループとして組織改革を加速するため、そして、すばらしい日本を楽しむためだ。

WWD:95周年の記念商品とは?

ファヴィエ:“ベルエポック”はホワイトゴールドだけだったが、イエローとピングゴールドが加わった。サイズはMとSが追加され、バングルなどの新商品も登場する。限定商品はレインボーカラーのサファイアを施している。95周年のロゴも登場した。

WWD:「ダミアーニ」のブランド価値は?

ファヴィエ:ジュエリー業界では珍しく、いまだに一族経営だという点。創業一族の3代目がデザインや経営に携わっている。また創業当時からデザイン、生産、ディストリビューション全てを自社で手掛けているので、「ダミアーニ」ならではの由緒正しいジュエリーを提供できる。多くのジュエリー企業は、生産やディストリビューションを他の会社に任せている。大きなグループに属するブランドは、創業当時の価値を失ってきていると思う。「ダミアーニ」は古き良き時代と同じ、“ファンダメンタル・ラグジュアリー(ラグジュアリーの基本)”を提供する独自性のあるブランドだ。ブランドの核にある価値は、美に対する飽くなき情熱だ。

WWD:上場廃止した理由と目的は?

ファヴィエ:上場廃止をした目的は、株主を気にせず経営できるから。クリエイションに関して制限がなく、改革し続けることができる。ラグジュアリーとデジタルを融合させた“アップル ウオッチ”のケース“メトロポリタン”がその例だ。ラグジュアリーは平凡であるべきではない。われわれが正しいと思うものを自由に製作できる。“メトロポリタン”は一見シンプルだが、実はとても複雑だ。パヴェダイヤモンドを施したものもあり、全て手作業で仕上げている。組織として、グローバルな成長を加速させるためでもある。上場しているといろいろなルールがあるが、今は独自にいろいろな面で革新ができる。

WWD:組織改革はどのようにして行うか?

ファヴィエ:私の役割は創業一族が持つ価値に敬意を示しながら、グローバルな視点を持って組織運営をすること。水平型組織だったのを垂直型組織にすることで、ダイバーシティーを持った企業にするつもりだ。ノウハウに多様性を持たせ、外部からの人材も積極的に採用するつもりだ。

WWD:現在何カ国で販売しているか?売り上げトップ5の市場は?

ファヴィエ:約20カ国、62店舗で販売している。1位はイタリアで、日本や韓国、ロシア、中東が売り上げ好調な市場だ。

WWD:今後の世界戦略は?

ファヴィエ:まずは既存の市場を伸ばしたい。まだまだ伸びる余地はある。そして、リーマン・ショック時に撤退したアメリカ市場にも再参入したいし、パートナーを通して中国の卸市場も拡大したい。

WWD:黒字化の予定は?

ファヴィエ:改革がスタートしたのは昨年で、次々と変化が起きている。全ての市場を活性化させるつもりだ。投資を継続しながらもうすぐ黒字化できるはずだ。

WWD:合成ダイヤモンドについてどう思うか?

ファヴィエ:機械式時計を持っている人が“アップル ウオッチ”を持つのと同じ現象が起こるだろう。合成と天然のダイヤモンドを両方持つという選択もあると思う。ダイヤモンドに対する論議が活発化するだろうし、消費者にもっとダイヤモンドを知ってもらういい機会だ。例え全く同じ組成であったとしても、地層で何万年もかけてできた天然のダイヤモンドと、数カ月という短期間でできる合成ダイヤモンドの価値は比べものにならない。

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「バレンシアガ」の人気スニーカー”トラック”に新作モデルが登場

 「バレンシアガ(BALENCIAGA)」は、新作スニーカー“バレンシアガ トラック2(BALENCIAGA TRACK2)”を発売する。価格は9万5000円を予定しており、6月18日から公式ウェブサイトで、25日から一部店舗で取り扱う。
 同スニーカーは、2018-19年秋冬コレクションから展開しているスニーカー“トラック”の後継モデルとして、19-20年秋冬コレクションのランウエイで発表された。アッパーは176のピースから構成された複雑な作りで、履き古したような加工を施したレイヤーがオープンエア型の構造を形成。シュータンに“トラック2”のロゴがあしらわれ、ソールは2重構造の軽量EVAソールを搭載し、重なりあうパネルの間からはメタリックメッシュが露出している。

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シャネル、18年度も売上高1兆円超え 身売りの噂をあらためて否定

 シャネル(CHANEL)の2018年12月期の売上高は、実質ベースで前期比10.5%増の111億2000万ドル(約1兆2000億円)と、17年度に引き続きLVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON)傘下の「ルイ・ヴィトン」に迫る勢いだった。

 ファッション部門は、レザーグッズやウエアを含むほぼ全てのカテゴリーで2ケタ成長となった。香水・ビューティ部門は、香水の新作や韓国で発売されたメンズ向けメイクアップラインがけん引して好調だった。ウオッチ・ジュエリー部門は、“ココ クラッシュ(COCO CRUSH)”が引き続き好調だった。
 地域別では、アジア太平洋地域の売上高が前期比19.9%増の47億3000万ドル(約5108億円)、ヨーロッパは同7.8%増の42億8000万ドル(約4622億円)、南北アメリカが同7.4%増の21億ドル(約2268億円)といずれも増収だったが、中でもアジアの好調ぶりが目立った。

 フィリップ・ブロンディオ(Philippe Blondiaux)最高財務責任者(CFO)は、「全ての製品カテゴリーで成功を収めるなど、18年度も素晴らしい業績となった」と語った。

 シャネルは1910年に創業して以来の初決算を18年6月に発表したことから、身売りの噂が流れていた。同社はこれを否定したが、19年2月にカール・ラガーフェルド(Karl Lagerfeld)氏が死去したことで噂が再燃。ブロンディオCFOは、「身売りや上場することは決してない。独立した非上場企業であることが当社のビジネスモデルの核であり、成功の要因だ。世界で最も魅力あるブランドの一つであり続けるため、長期的な視点で投資している」と噂をあらためて否定した。

 その言葉通り、シャネルはオムニチャネルや店舗網の拡大、オフィス改装や増員、そして原材料の調達などのあらゆる分野に投資しており、設備投資額は17年度の4億3900万ドル(約474億円)から130%増となった。ブロンディオCFOは、「クリエイティビティーを事業の中心とした、今後100年を見据えての投資だ」と述べ、「19~20年も同レベルでの設備投資を予定している。将来的な決算では、売上高に占める割合などより具体的な数字を公表することも検討している」と付け加えた。

 シャネルの18年度の営業利益はおよそ30億ドル(約3240億円)と前期比8%増となっており、営業利益率は27%だった。なお、ライバルであるケリング(KERING)の営業利益率は28.9%、エルメス・インターナショナル(HERMES INTERNATIONAL)は34.3%といずれもシャネルをやや上回っている。これについて同氏は、「業績を定義するには、ブランドの資産価値を考慮する必要がある。シャネルのポートフォリオは競合他社とかなり異なるため、営業利益を比較することは難しい。当社はブランド開発に長期的な視点で取り組んでおり、短期的な目標は掲げていない。それは短期的な利益を多少損ねてでも、長期的な投資が必要だと考えているからだ」と説明した。

 同氏はまた、シャネルの設備投資額は競合他社と比較して50%程度多いと試算。毎年、平均30店舗を改装もしくは新規オープンしていることもあり、18年末の時点で前期比13.5%増のおよそ2万5000人を雇用しているという。「身売りや上場を考えている企業は、これほどの額を長期的に投資したり、増員したりしないだろう。CFOとしては、そうした噂を否定する最も効果的な材料としてこれらの“数字”を提示したい」と、ここでも売却の噂を否定した。

 設備投資に加え、シャネルは買収にも合計で2億3400万ドル(約252億円)を投じている。スペインの皮なめし会社コロマー・レザー・グループ(COLOMER LEATHER GROUP)を9000万ドル(約97億円)で、イギリスのメンズ水着ブランド「オールバー ブラウン(ORLEBAR BROWN)」を4410万ドル(約47億円)で買収。金額は非公開だが、ラグジュアリーEC大手のファーフェッチ(FARFETCH)の少数株式を取得した。また、米グリーンケミストリー(有害化学物質をできる限り使用・排出しない化学製品)会社イボルブド バイ ネイチャー(EVOLVED BY NATURE)の少数株式も取得している。同社はパーソナルケア製品や医療機器、テキスタイル製品に使用される化学薬品の代替物として、有害物質がない液状の天然シルクなどを提供する会社だという。ほかにも、スキンケア製品の原材料として使用されるコーヒーのため、環境を重視したコスタリカのコーヒー会社に出資している。

 シャネルは爬虫類の革などを指すエキゾチックレザーや毛皮の使用を廃止することを18年に発表しており、皮革代替品などのより環境にやさしい素材を探すため、今後もサプライヤーの買収を続けるという。また30年までには、直営店で再生可能エネルギーのみを使用することも発表している。

 ブロンディオCFOは、「当社の全製品において、企業の社会的責任や環境を重視する戦略を取っている。現在使用している素材についても、将来的には代替品に移行することも視野に入れて検討している。サプライチェーンの変更だけではない長期的な観点から投資しており、より包括的な社会的コミットメント(約束)を数カ月以内に発表する」と語った。なお、広告費などのブランドサポートには前期比9.2%増の16億5000万ドル(約1782億円)を投じているが、これは売上高の増加率とほぼ比例しているという。

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赤ワインもコーヒーもはじく 小松マテーレが“ダントツ撥水”を開発

 染色加工大手の小松マテーレは6月18日、はっ水加工“ダントツ撥水”を発表した。2020年春夏向けから販売する。

 “ダントツ撥水”は優れたはっ水性と高い耐久性を兼ね備えたもので、開発に5年かけ、この加工のために専用の製造ラインを作ったという。「PFOA(パーフルオロオクタン酸)フリーで、繊維の柔軟性と、ここまでのはっ水性と耐久性を備えたものは他にはない」と金法順正生産・技術開発本部長付参事は言う。初年度の販売は5億円、3年後は20億円を計画する。

 PFOAは従来の高機能はっ水剤のフッ素化合物(C8タイプ)を作るときの副産物。長期にわたり摂取した場合毒性を発現するため、2006年に米政府がPFOAの排出と製品含有を15年までに廃絶する計画を発表していた。そのため、PFOAフリーやフッ素フリーのはっ水加工の開発が進められている。

 小松マテーレもPFOAフリーの加工剤を用いたはっ水素材の開発を進めてきた。今回開発したのは、PFOAを含まないC6タイプのフッ素化合物を用いたもので、抜群の水切れのよさと、100回家庭で洗濯を繰り返した後でもはっ水性能を維持する。

“ダントツ撥水”にコーヒーをかけている様子

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ニューヨーク拠点のアーティスト、ジョシュ・スパーリングが日本初の個展を開催

 ニューヨークを拠点に活動するアーティストのジョシュ・スパーリング(Josh Sperling)が、日本初となる個展「サマータイム(Summertime)」を東京・六本木の画廊、ペロタン東京(PERROTIN TOKYO)で開催する。会期は7月3日から8月5日で、入場は無料。

 ジョシュ・スパーリングは1984年ニューヨーク生まれの35歳で、カウズ スタジオ(KAWS STUDIO)でアシスタントを務めていた経歴を持つ、いま注目のアーティストだ。1960〜70年代のミニマルアートや家具デザインから強く影響を受け、幾重にも重なったシェイプトキャンバスをはじめとした絵画にも彫刻にも見えるシンプルでポップな色彩の作品で知られている。独特なシェイプトキャンバスは機械による成形だが、色付けは全て手作業で行っているため、作品は幾何学的形状でありながらどこか温かみがあるものに仕上がっている。

 今回の個展では、壁一面にカラフルな波型のシェイプトキャンバスを設置したインスタレーションや、ペインティングなど10作品以上が展示される予定だ。

■Summertime
日程:7月3日〜8月10日
時間:11:00~19:00
定休日:日・月・祝祭日
場所:PERROTIN TOKYO
住所:東京都港区六本木6-6-9
入場料:無料

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「コール ハーン」から新作スニーカー“ジェネレーション ゼログランド”が登場

 「コール ハーン(COLE HAAN)」は6月14日、ヤングビジネス層に向けた新作スニーカー“ジェネレーション ゼログランド(GENERATION ZEROGRAND)”を発売した。価格は1万9500円で、ギンザ シックス(GINZA SIX)内のグランドショップ、銀座本店、公式オンラインストアなどで取り扱う。

 “ジェネレーション ゼログランド”は、「コール ハーン」が開発したグランドイノベーションにより、快適なクッショニングと弾性を持ち軽快なステップをサポートする。さらに、スティッチライトをアッパーに使用した“ジェネレーション ゼログランド スティッチライト”は、ゼログランド スタイルの中で最も軽量なシューズで通気性に優れフィット感も抜群。アイレットの部分はアッパーと一体化したデザインにより着脱もスムーズだ。

 米発の「コール ハーン」は、1928年から1世紀にわたりフットウエア業界を象徴するブランドとして成長。ライフスタイルブランドとして前進し、技術革新によりモダンと伝統との融合を成し続けてきた。また、これまで「ナイキ(NIKE)」や「マスターマインド・ジャパン(MASTERMIND JAPAN)」などさまざまなブランドとコラボレーションをしている。

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ビームスとパリの人気カフェ「ペーパーボーイ」のコラボ第3弾 「F.C.R.B」も参加

 ビームスはパリ11区の人気カフェ「ペーパーボーイ(PAPERBOY)」との第3弾コラボを、今年1月にパリのレピュブリック広場近くにオープンしたセレクトショップ「ザ・ネクスト・ドア(THE NEXT DOOR)」で、6月17日に発売した。

 “食とファッションをつなぐ”をコンセプトに、「ペーパーボーイ」の看板メニューであるサンドイッチを背面にプリントしたTシャツやタイダイ柄のTシャツ、ソックス、バケットハットなどをラインアップ。さらに今回は、「エフシー レアル ブリストル(F.C.Real Bristol以下、F.C.R.B)」や「スイコック(SUICOKE)」も参加した。「F.C.R.B」は「ペーパーボーイ」のロゴがそれぞれ配されたゲームシャツとショーツ、キャップ、ラバーダックを用意。「スイコック」は定番モデルの“KAW-VS”をベースにしたサンダルで、「ペーパーボーイ」のキャラクターを自分好みにカスタムできる仕様。

 「ペーパーボーイ」はオーナーのジェームス・ドリディ(James Dridi)が2014年にオープンしたカフェで、色彩豊かなオーガニック食材を使用したサンドイッチが有名。「ナイキ(NIKE)」や「バンズ(VANS)」、競売会社のアールキュリアル(ARTCURIAL)が主催した「シュプリーム(SUPREME)」のオークションパーティーなどでケータリングを担当するなど、ファッションシーンとも相性がいい。

 なお、パリ・メンズ・コレクション期間中の現地20日18時から「ザ・ネクスト・ドア」でレセプションパーティーを開催する。

 同コレクションの日本での発売は未定。

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アダストリアの営業部門トップが「上海駐在」を決めた理由

 アダストリアは主力ブランド「ニコアンド(NIKO AND…)」の中国出店に乗り出す。年内に上海に旗艦店をオープンし、ここを拠点にしたドミナント(地域集中出店)戦略によって認知度を高める。全社の営業部門のトップでありながら、現地駐在で陣頭指揮を執ることになった北村嘉輝取締役を上海で直撃取材した。

WWD:中国の暮らしには慣れた?

北村嘉輝取締役(以下、北村):慣れるも何も一昨日(6月4日)引っ越したばかりだ(笑)。しばらくは日本と中国を頻繁に行き来する生活になるだろうが、いずれ月の3分の2は中国で働き、3分の1で日本や東南アジアを見るようになる。アダストリアの取締役営業統括本部長として全エリアに目を配らなければならないが、日本はある程度チームに任せることになるだろう。海外での成長基盤を作ることが私の当面のミッションだ。

WWD:中国でアダストリアは複数のブランドを集積した「コレクトポイント(COLLECT POINT)」業態を展開してきたが、2019年2月期(前期)には不採算・低収益の40店を閉じた。中国市場は何が難しいのか?

北村:変化のスピードが速い。日本とは比較にならないくらい速い。中国で成功している日本のブランドは「ユニクロ」と「無印良品」くらいで、当社を含めた多くは対応できていない。日本の成功モデルをちょっといじったくらいでは通用しないことを痛感している。中国市場をリスペクトし、中国のお客さまが望んでいることは何かをとことん考え抜かないと。そのために私が現地に乗り込んで、当社で一番勢いがある「ニコアンド」で勝負することを決めた。

突き抜けた旗艦店でなければ
勝負にならない

WWD:アダストリアは海外売上高の比率が現状で1割に満たない。営業統括本部長が上海駐在になるのは異例では?

北村:中国を含めたグローバル市場で戦える基盤を作ることは、アダストリアの今後のために極めて重要な仕事であり、本腰を入れなければいけない。営業部門の責任者である私が駐在し、中国市場を理解した上で素早く策を講ずる。日本から見た中国市場ではなく、世界の先端を走る中国から見て日本市場をこうすべきという発想につなげる。商品やMDについてはヘッドクオーターの日本がリードする形を継続しつつも、アダストリアの社員が常にグローバルを意識するようにしたい。

WWD:19年2月期の「ニコアンド」の国内売上高は前期比9%増の309億円。先に進出した韓国や台湾でも滑り出しは好調で、アダストリアにとって切り札のようなブランドだ。

北村: 年内にオープン予定の上海の旗艦店は、これまでの「ニコアンド」より数段上のステージに上げるプロジェクトになる。3フロアで売り場面積は約2000平方メートル。東京・原宿の旗艦店「ニコアンド トーキョー」のほぼ2倍に相当する。当社としても経験したことのないスケールになる。

WWD:ここまで大きな旗艦店にする理由は?

北村:原宿と同じ規模ではダメだ。圧倒的なものを作らないと勝負にならない。中国のお客さまはもちろん、上海を訪れる世界中のお客さまが「『ニコアンド』ってすごい」と感動してもらえる店でないと旗艦店とは呼べない。日本でやり慣れた坪数(売り場面積)ではなく、思い切り背伸びしたスケールで挑戦し、私たちに足りないものを習得していく。これまでにない最大で最高の「ニコアンド」を作り上げる。

WWD:足りないものとは具体的にどんな分野か?

北村:まだ内緒。日本と中国のライフスタイルは違うけれど、「ニコアンド」は服だけでなく、たくさんのカテゴリーがあるのでうまくフィットできるだろう。中国の企業やブランドと協業することも考えている。上海の旗艦店でしか出合えないコンテンツを充実させる。

来年から上海エリアで集中的な出店を開始

WWD:出店予定地はどんな場所なのか?

北村:多くの有名ブランドが軒を連ねる淮海南路(ワイハイジョンルー)沿いだ。出店エリアの周辺はグローバルブランドの大型店がたくさんあり、ファッション感度の高い若者が買い物を楽しんでいる。通りを挟んで隣にある(15年に開店した)「無印良品」の旗艦店とは、3階部分が連絡通路でつながっている。

WWD:今後の中国での事業計画は?

北村:まずは圧倒的な旗艦店で「ニコアンド」を知ってもらう。併行して来年からはドミナント戦略を進める。上海エリアに330〜495平方メートルの標準店の出店を重ねる。北京や成都など他の大都市にばらばらと出店するのではなく、まずは上海での集中的な出店で認知を確立する。

WWD:ECは?

北村:旗艦店オープンと前後して有力ECモールや自社ECでの販売を始める予定だ。ただ当面は旗艦店の訴求力でブランドの認知を図ることが第一だと考えている。リアル店舗でブランドを確立できなければ、ECでも売れない。日本では自社ECモール「.st(ドットエスティ)」でリアル店舗とECのシームレス化が進んでいる。ECやデジタルマーケティングにおいても、日本とは別の手法を考えている。

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宝島社が60代をターゲットにした女性ファッション誌

 宝島社は60代女性をターゲットにしたファッション誌「素敵なあの人」を9月14日から月刊化する。2号以降は毎月16日発行で価格は1200円。同誌は2017年12月に発売したファッションムック「素敵なあの人の大人服」としてスタートし、3日間で販売部数5万部を突破。その後発売したシリーズ4冊の売れ行きも好調であったことから、「大人のおしゃれ手帖」の増刊として発売する6月15日号を最後に、月刊化に舵を切ったという。

 編集長には外資系ファンドのコンプライアンスや商社のアパレル担当などを務め、16年に宝島社に入社した神下敬子が就く。キャッチコピーとして“年を重ねて似合うもの 60代からの大人の装い”を掲げ、60代以上の自然体なファッションのほか美容や健康維持のための料理、旅行、住居などのライフスタイルをコンテンツとして発信する。

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