ナイキの「アパレル革命」って何だ?:記者談話室vol52

 「WWDJAPAN」ポッドキャストの「記者談話室」は、ファッション業界のその時々のニュースや話題について、3人の記者が分かりやすく解説したり、時には脱線したりしながら、掘り下げていきます。

 第53回は「ナイキの『アパレル革命』って何だ?」です。ナイキが9月に発売したアパレルシリーズ「ナイキ フォワード(NIKE FORWARD)」が業界関係者の間で話題になっています。製造工程の合理化やサステナビリティの観点から注目を集めるこのスポーツウエアは、何が画期的なのでしょうか。

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「フォーエバー21」再上陸は成功するか:記者談話室vol.51

「WWDJAPAN」ポッドキャストの「記者談話室」は、ファッション業界のその時々のニュースや話題について、3人の記者が分かりやすく解説したり、時には脱線したりしながら、掘り下げていきます。

 第51回は「『フォーエバー21』再上陸は成功するのか」です。ファストファッションとして一世を風靡しながら業績不振に陥って2019年に日本から撤退した「フォーエバー21」が、来年春、日本に再び上陸します。大手SPAアパレル、アダリストリアと組んだ再挑戦はうまくいくのでしょうか。ざっくばらんに話し合いました。

 今回の「記者談話室」は、10月13日にユーチューブでライブ配信しています。その音声をお届けします。

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読書の秋におすすめの本を紹介します:記者談話室vol.50

 「WWDJAPAN」ポッドキャストの「記者談話室」は、ファッション業界のその時々のニュースや話題について、3人の記者が分かりやすく解説したり、時には脱線したりしながら、掘り下げていきます。

 第50回は「読書の秋におすすめの本を紹介します」です。秋の夜長にぴったりな読み応えのある本を、私たち3人がセレクトしました。話題になった本から相当マニアックな本まで6冊を取り上げます。

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売上高はユニクロ以上!? 「シーイン」を語る:記者談話室vol.49

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 第49回は「売上高はユニクロ以上!? 『シーイン』を語る」です。世界で急速に存在感を強めるカジュアルブランド「シーイン」。一説によると売上高は2兆円を超えるそうですが、その実情はほとんど明らかにされていません。数少ないヒントからシーインのビジネスモデルを考察します。

 今回の「記者談話室」は、9月22日にユーチューブでライブ配信しています。その音声をお届けします。

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丸の内が再び注目される理由:記者談話室vol.48

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 第48回は「丸の内が再び注目される理由」です。丸ビルが建て替え開業して9月で20年周年を迎えました。大企業のオフィス街だった丸の内はこの20年ほどで、ショッピングやグルメの街へと変貌。コロナによって働き方が変わる中、次のステージに向かおうとしています。

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リアル店舗の価値を考える:記者談話室vol.47

 「WWDJAPAN」ポッドキャストの「記者談話室」は、ファッション業界のその時々のニュースや話題について、3人の記者が分かりやすく解説したり、時には脱線したりしながら、掘り下げていきます。

 第47回は「リアル店舗の価値を考える」です。EC(ネット通販)の発展に伴い、改めてリアル店舗の価値に注目が集まっています。元AKB48の小嶋陽菜が手がけるD2Cブランド「ハーリップトゥ」の表参道直営店、ユニクロのバーチャル店舗などの事例からデジタル時代に求められるリアル店舗を考えます。

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リアル店舗の価値を考える:記者談話室vol.47

 「WWDJAPAN」ポッドキャストの「記者談話室」は、ファッション業界のその時々のニュースや話題について、3人の記者が分かりやすく解説したり、時には脱線したりしながら、掘り下げていきます。

 第47回は「リアル店舗の価値を考える」です。EC(ネット通販)の発展に伴い、改めてリアル店舗の価値に注目が集まっています。元AKB48の小嶋陽菜が手がけるD2Cブランド「ハーリップトゥ」の表参道直営店、ユニクロのバーチャル店舗などの事例からデジタル時代に求められるリアル店舗を考えます。

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ZOZOによる受注生産事業の本当の狙い:記者談話室vol.46

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 第46回は「ZOZOによる受注生産事業の本当の狙い」です。ファッションEC大手の「ゾゾタウン」を運営するZOZOは、出店するアパレルブランドの服を生産するサービス「メイドバイゾゾ」を開始しました。ECを本業にするZOZOがなぜ生産に進出するのか。かつてのプライベートブランドでの失敗を踏まえて考察してみました。

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ZOZOによる受注生産事業の本当の狙い:記者談話室vol.46

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 第46回は「ZOZOによる受注生産事業の本当の狙い」です。ファッションEC大手の「ゾゾタウン」を運営するZOZOは、出店するアパレルブランドの服を生産するサービス「メイドバイゾゾ」を開始しました。ECを本業にするZOZOがなぜ生産に進出するのか。かつてのプライベートブランドでの失敗を踏まえて考察してみました。

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今更聞けない「映え」の意味とは 考えたい言葉 vol.28

 「WWDJAPAN」ポッドキャストシリーズの連載「考えたい言葉」は、2週間に1回、同期の若手2人がファッション&ビューティ業界で当たり前に使われている言葉について対話します。担当する2人は普段から“当たり前”について疑問を持ち、深く考え、先輩たちからはきっと「めんどうくさい」と思われているだろうな……とビビりつつも、それでも「メディアでは、より良い社会のための言葉を使っていきたい」と思考を続けます。第28弾は、【映え】をテーマに語り合いました。「WWDJAPAN.com」では、2人が対話して見出した言葉の意味を、あくまで1つの考えとして紹介します。

若手2人が考える【映え】

 「映(ば)え」は、映(は)えるという動詞が連濁化して、見栄えの良いものを表現する言葉。若者を中心にSNSや写真、目にしたときに全体的に良く写っている状態などを指すものとして「映え」という概念が普及するようになった。2017年の流行語大賞にノミネートされている。風景やスポット、食べ物など、写真に残したときに美しいものを対象に使う。

 一方、映えることを優先して、その瞬間や食べ物の場合はその味などを楽しんでいないのではないかという批判の意を込めて、「インスタ蝿」という言葉で「映え」を楽しむ人を揶揄する言葉も生まれた。ただ、実際に「映え」の対象を粗末にする人は先行するイメージほど多くはなく、「映え」を楽しむことがその瞬間を楽しむ文化として浸透している。

 2017年ごろの「映え」は、建物にフォトスポット的アレンジを加えたものなど、作られた場所が主流だった。トレンドのスポットやものとして多くの人が同じものを「映え」の対象としていた。しかし22年現在は、自分達でアレンジ・カスタマイズできるものや、生活の延長にあるような、余白のある「映え」が人気となっている。例えば、推しの名前を入れられるドリンクを撮ったり、あえて「うんこミュージアム」に行ったりするなど、自分の美的価値観を表現するようになっている。

【ポッドキャスト】

「WWDJAPAN」ポッドキャストシリーズはSpotifyやApple Podcastsでもお聞きいただけます。

ポッドキャスト配信者

ソーンマヤ:She/Her。翻訳担当。日本の高校を卒業後、オランダのライデン大学に進学して考古学を主専攻に、アムステルダム大学でジェンダー学を副専攻する。今ある社会のあり方を探求すべく勉強を開始したものの、「そもそもこれまで習ってきた歴史観は、どの視点から語られているものなのだろう?」と疑問を持ち、ジェンダー考古学をテーマに研究を進めた。「WWDJAPAN」では翻訳をメインに、メディアの力を通して物事を見る視点を増やせるような記事づくりに励む

佐立武士(さだち・たけし):He/Him。ソーシャルエディター。幼少期をアメリカ・コネチカット州で過ごし、その後は日本とアメリカの高校に通う。早稲田大学国際教養学部を卒業し、新卒でINFASパブリケーションズに入社。在学中はジェンダーとポストコロニアリズムに焦点を置き、ロンドン大学・東洋アフリカ研究学院に留学。学業の傍ら、当事者としてLGBTQ+ウエブメディアでライターをしていた。現在は「WWDJAPAN」のソーシャルメディアとユース向けのコンテンツに注力する。ニックネームはディラン

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今更聞けない「映え」の意味とは 考えたい言葉 vol.28

 「WWDJAPAN」ポッドキャストシリーズの連載「考えたい言葉」は、2週間に1回、同期の若手2人がファッション&ビューティ業界で当たり前に使われている言葉について対話します。担当する2人は普段から“当たり前”について疑問を持ち、深く考え、先輩たちからはきっと「めんどうくさい」と思われているだろうな……とビビりつつも、それでも「メディアでは、より良い社会のための言葉を使っていきたい」と思考を続けます。第28弾は、【映え】をテーマに語り合いました。「WWDJAPAN.com」では、2人が対話して見出した言葉の意味を、あくまで1つの考えとして紹介します。

若手2人が考える【映え】

 「映(ば)え」は、映(は)えるという動詞が連濁化して、見栄えの良いものを表現する言葉。若者を中心にSNSや写真、目にしたときに全体的に良く写っている状態などを指すものとして「映え」という概念が普及するようになった。2017年の流行語大賞にノミネートされている。風景やスポット、食べ物など、写真に残したときに美しいものを対象に使う。

 一方、映えることを優先して、その瞬間や食べ物の場合はその味などを楽しんでいないのではないかという批判の意を込めて、「インスタ蝿」という言葉で「映え」を楽しむ人を揶揄する言葉も生まれた。ただ、実際に「映え」の対象を粗末にする人は先行するイメージほど多くはなく、「映え」を楽しむことがその瞬間を楽しむ文化として浸透している。

 2017年ごろの「映え」は、建物にフォトスポット的アレンジを加えたものなど、作られた場所が主流だった。トレンドのスポットやものとして多くの人が同じものを「映え」の対象としていた。しかし22年現在は、自分達でアレンジ・カスタマイズできるものや、生活の延長にあるような、余白のある「映え」が人気となっている。例えば、推しの名前を入れられるドリンクを撮ったり、あえて「うんこミュージアム」に行ったりするなど、自分の美的価値観を表現するようになっている。

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佐立武士(さだち・たけし):He/Him。ソーシャルエディター。幼少期をアメリカ・コネチカット州で過ごし、その後は日本とアメリカの高校に通う。早稲田大学国際教養学部を卒業し、新卒でINFASパブリケーションズに入社。在学中はジェンダーとポストコロニアリズムに焦点を置き、ロンドン大学・東洋アフリカ研究学院に留学。学業の傍ら、当事者としてLGBTQ+ウエブメディアでライターをしていた。現在は「WWDJAPAN」のソーシャルメディアとユース向けのコンテンツに注力する。ニックネームはディラン

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急増するゴルフウエアの新ブランド:記者談話室vol.45

 「WWDJAPAN」ポッドキャストの「記者談話室」は、ファッション業界のその時々のニュースや話題について、3人の記者が分かりやすく解説したり、時には脱線したりしながら、掘り下げていきます。

 第45回は「急増するゴルフウエアの新ブランド」です。昨年から今年にかけてゴルフウエアの新ブランドが相次いで発表されています。コロナ下で密にならないレジャーとして注目を集め、若い世代の新規参入が増加したことで、ゴルフのファッションも大きく変わろうとしています。新ブランドラッシュの背景と今後を解説します。

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三宅一生さんが遺したもの:記者談話室vol.44

 「WWDJAPAN」ポッドキャストの「記者談話室」は、ファッション業界のその時々のニュースや話題について、3人の記者が分かりやすく解説したり、時には脱線したりしながら、掘り下げていきます。

 第44回は「三宅一生さんが遺したもの」です。8月5日に84歳で亡くなったデザイナーの三宅一生さんは、世界の服飾史やデザイン史に大きな足跡を遺した人でした。一生さん個人のクリエイションだけでなく、彼の哲学は世代や国境を超えて影響を受けたデザイナーや生産者に受け継がれています。

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「クィア」と「LGBTQ+」はどう違う? 考えたい言葉 vol.27

 「WWDJAPAN」ポッドキャストシリーズの連載「考えたい言葉」は、2週間に1回、同期の若手2人がファッション&ビューティ業界で当たり前に使われている言葉について対話します。担当する2人は普段から“当たり前”について疑問を持ち、深く考え、先輩たちからはきっと「めんどうくさい」と思われているだろうな……とビビりつつも、それでも「メディアでは、より良い社会のための言葉を使っていきたい」と思考を続けます。第27弾は、【クィア】をテーマに語り合いました。「WWDJAPAN.com」では、2人が対話して見出した言葉の意味を、あくまで1つの考えとして紹介します。

若手2人が考える【クィア】

 「クィア(Queer)」は、元々英語で「風変わり」「普通でない」という意味の言葉。19世紀頃から、ジェンダーやセクシュアリティーとしてのニュアンスが強まり、セクシュアルマイノリティーの人々への侮蔑語として使われていた。1990年代からは当事者たちが自らその言葉を使い、エンパワーメントのためにポジティブな言葉として再解釈する社会運動を行った。このような社会運動のプロセスは、“リアプロプリエーション(reappropriation、意味の取り戻し)”と呼ばれる。

 “リアプロプリエーション”を経て、現在ではセクシュアルマイノリティーを指す言葉としてメディアなどでも多用されているものの、軽蔑的に使用されていた頃の記憶から、年配者を中心に拒否反応を示す声が未だにあるのも事実だ。しかし、アルファベットを羅列したLGBTQ+などの用語よりも、「クィア」が好まれている理由もある。“L”は“レズビアン”のようにそれぞれのアルファベットが1つのアイデンティティーを意味しており、多様なセクシュアリティーとジェンダー全てをLGBTQ+という表現で網羅するのは難しいことから“+”が付けられている。対照的に「クィア」は語源から考えても、社会的に”普通”とされてこなかったマジョリティー以外のすべての人を含むことができる、いわゆる“定義しない定義”だといえる。LGBTQ+の“Q”は「クィア」とも解釈されることもあり、この2つが関連していることに違いはないが、ニュアンスや角度によって使い分けられている。

 「クィア」という言葉はファッションなどのスタイルとして使われることもある。もちろん「クィア」当事者のすること全てが「クィア」スタイルと解釈もできるが、最近ではある一定のスタイルとして確立されている。安全のために存在を隠すことの多かったセクシュアルマイノリティーが、その反動で色や形などを誇張し、過度に装飾をする“キャンプ(camp)”と呼ばれるスタイルがその代表格だ。また、「クィア」を冠するイベントや店なども増えており、例えば、ロンドンでは「クィア」デザイナーやモデルに焦点を当てた「ロンドン・クィア・ファッションショー(LONDON QUEER FASHION SHOW)」が開催されている。これらは、「クィア」という一定のスタイルを追求する目的ではなく、当事者たちが偏見などを気にせずに自分らしくいられるセーフスペースを提供するという意味合いが強い。

【ポッドキャスト】

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佐立武士(さだち・たけし):He/Him。ソーシャルエディター。幼少期をアメリカ・コネチカット州で過ごし、その後は日本とアメリカの高校に通う。早稲田大学国際教養学部を卒業し、新卒でINFASパブリケーションズに入社。在学中はジェンダーとポストコロニアリズムに焦点を置き、ロンドン大学・東洋アフリカ研究学院に留学。学業の傍ら、当事者としてLGBTQ+ウエブメディアでライターをしていた。現在は「WWDJAPAN」のソーシャルメディアとユース向けのコンテンツに注力する。ニックネームはディラン

ソーンマヤ:She/Her。翻訳担当。日本の高校を卒業後、オランダのライデン大学に進学して考古学を主専攻に、アムステルダム大学でジェンダー学を副専攻する。今ある社会のあり方を探求すべく勉強を開始したものの、「そもそもこれまで習ってきた歴史観は、どの視点から語られているものなのだろう?」と疑問を持ち、ジェンダー考古学をテーマに研究を進めた。「WWDJAPAN」では翻訳をメインに、メディアの力を通して物事を見る視点を増やせるような記事づくりに励む

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テキスタイルの基礎を学ぼう!:記者談話室vol.43

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 第43回は「テキスタイルの基礎を学ぼう!」です。知っているようで案外しらない服の素材について、この分野を専門にする横山記者が解説します。原料にはどんな種類があるのか。横編みと丸編みは何が違うのか。今さら聞けないテキスタイルの基本を分かりやすく説明します。

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「H&M」原宿店が閉店 グローバルSPAに異変?:記者談話室vol.42

 「WWDJAPAN」ポッドキャストの「記者談話室」は、ファッション業界のその時々のニュースや話題について、3人の記者が分かりやすく解説したり、時には脱線したりしながら、掘り下げていきます。

 第42回は「『H&M』原宿店が閉店 グローバルSPAに異変?」です。2008年に日本2号店として開店した「H&M」原宿店が8月2日に閉店することが発表されました。ファストファッションブームの震源地になった同店の撤退は、グローバルSPAが曲がり角を迎えていることを象徴します。コロナとデジタル化を受けて市場はどう変わろうとしているのか、語り合いました。

 今回の「記者談話室」は、7月28日にユーチューブでライブ配信しています。その音声を一部編集してお届けします。

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「イエベ・ブルベ」って何?似合う色は?  考えたい言葉 vol.26

 「WWDJAPAN」ポッドキャストシリーズの連載「考えたい言葉」は、2週間に1回、同期の若手2人がファッション&ビューティ業界で当たり前に使われている言葉について対話します。担当する2人は普段から“当たり前”について疑問を持ち、深く考え、先輩たちからはきっと「めんどうくさい」と思われているだろうな……とビビりつつも、それでも「メディアでは、より良い社会のための言葉を使っていきたい」と思考を続けます。第25弾は、【透明感】をテーマに語り合いました。「WWDJAPAN.com」では、2人が対話して見出した言葉の意味を、あくまで1つの考えとして紹介します。

若手2人が考える【パーソナルカラー】

 生まれ持った肌、瞳、髪などの色になじむ、似合う色の系統を指すパーソナルカラーは、一般的に“イエローベース(イエベ)”と、“ブルーベース(ブルベ)”に大きく分けられる。さらに細かく“イエベ”の春か秋や、“ブルベ”の夏か冬の4シーズンに分けたスタイルがよく知られる。“イエベ”は暖色系のアンダートーン、“ブルベ”は寒色系のアンダートーンと分類される。似合うカラーの診断だけでなく、「イエベはシルバー系よりゴールド系のアクセサリーの方が似合う」という見方もあるなど、ファッションやメイクに影響力を持つ考えだ。

 ファッション&ビューティ業界では接客やサービス体験の向上に使われる傾向があり、販売側も来店客側も、「自分に似合う」ものをより手に入れやすくできるツールとして使われている。ファッションECの日本最大手「ゾゾタウン」を運営するZOZOは、自宅で自分のスマートフォンで計測ができるアシストツール、ZOZOGLASSを手掛け、オンラインでもパーソナルカラー診断に基づいた購買を助けるアイテムを配布している。

 一方で、それぞれのパーソナルカラータイプに付随するイメージも形成されている。実際はアンダートーンの診断にも関わらず肌の明るさと混同され、日本の“美白”文化と結び付けられている。“ブルベ”であることを自慢する現象があったり、“イエベ”と診断されることに複雑な感情を抱く人がいたりするのも事実だ。日本特有のトレンドと思われることもあるが、パーソナルカラー診断は人種的にも多様な欧米を起点に「カラーアナリシス(Colour Analysis)」といった名称で広がったもの。クールトーンとウォームトーンという言葉が主流で、表面的な肌の色とは分けて考えられている。ファンデーションの暖色系の色味も、イエローではなくゴールドと呼ぶのも欧米では多い。

 近年「イエベ・ブルベ」の概念の発達とネットリテラシーの成熟に伴い、パーソナルカラーとの向き合い方・折り合いの付け方は進化している。当初は肌を4タイプにカテゴライズすることで、本人が楽しめるファッションやメイクの選択肢を狭めているのではないか、という指摘も多く見受けられたが、2022年現在は新しいカラーに挑戦するきっかけや、似合うファッションの可能性の探求として“占い”程度に試してみるなど、消費者の受け取り方もさまざまだ。

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佐立武士(さだち・たけし):He/Him。ソーシャルエディター。幼少期をアメリカ・コネチカット州で過ごし、その後は日本とアメリカの高校に通う。早稲田大学国際教養学部を卒業し、新卒でINFASパブリケーションズに入社。在学中はジェンダーとポストコロニアリズムに焦点を置き、ロンドン大学・東洋アフリカ研究学院に留学。学業の傍ら、当事者としてLGBTQ+ウエブメディアでライターをしていた。現在は「WWDJAPAN」のソーシャルメディアとユース向けのコンテンツに注力する。ニックネームはディラン

ソーンマヤ:She/Her。翻訳担当。日本の高校を卒業後、オランダのライデン大学に進学して考古学を主専攻に、アムステルダム大学でジェンダー学を副専攻する。今ある社会のあり方を探求すべく勉強を開始したものの、「そもそもこれまで習ってきた歴史観は、どの視点から語られているものなのだろう?」と疑問を持ち、ジェンダー考古学をテーマに研究を進めた。「WWDJAPAN」では翻訳をメインに、メディアの力を通して物事を見る視点を増やせるような記事づくりに励む

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ファッション市場の主役世代は50〜60代:記者談話室vol.41

 「WWDJAPAN」ポッドキャストの「記者談話室」は、ファッション業界のその時々のニュースや話題について、3人の記者が分かりやすく解説したり、時には脱線したりしながら、掘り下げていきます。

 第41回は「ファッション市場の主役世代は50〜60代」です。少子高齢化が進む日本ですが、ファッション市場では人口構成の過半となった50代以上に向けたアプローチが盛んになっています。「ファッションは若者のマーケット」という従来の常識は、更新を求められています。中高年および高齢者マーケットの現状と今後について話し合いました。

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社長の年収 ファッション&ビューティー業界編:記者談話室vol.40

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 第40回は「社長の年収 ファッション&ビューティー業界編」です。誰しも他人の懐具合は気になるところ。では、ファッション&ビューティ業界のリーダーたちはどれくらい稼いでいるのでしょうか。上場企業が発表する有価証券報告書をもとに調べてみました。詳しい一覧は「WWDJAPAN」7月18日号に掲載しています。

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なぜ「透明感」にこだわるのか 考えたい言葉 vol.25

 「WWDJAPAN」ポッドキャストシリーズの連載「考えたい言葉」は、2週間に1回、同期の若手2人がファッション&ビューティ業界で当たり前に使われている言葉について対話します。担当する2人は普段から“当たり前”について疑問を持ち、深く考え、先輩たちからはきっと「めんどうくさい」と思われているだろうな……とビビりつつも、それでも「メディアでは、より良い社会のための言葉を使っていきたい」と思考を続けます。第25弾は、【透明感】をテーマに語り合いました。「WWDJAPAN.com」では、2人が対話して見出した言葉の意味を、あくまで1つの考えとして紹介します。

若手2人が考える【透明感】

 「透明感」は、辞書的には純粋で濁りのないさまを指す言葉だが、メイクのスタイルや肌の質感などのビューティ、人物の雰囲気などを表すためにも頻繁に使われている。

 メイクでは、光が入り込むようなみずみずしいツヤ、抜け感のあるミニマルなポイントメイクなどが「透明感」の演出としてあげられる。またカラーコントロール下地では、黄色とオレンジを打ち消す、寒色系のパープルやブルーなどが「透明感」を出すとされる。水やガラスなど透明なものが寒色系の色を連想させることが理由と考えられる。スキンケアでは、“くすみ”がない様などを指す。肌の清浄やメイク以外の効果として商品に記載すると化粧品として承認された効果の範囲を超えてしまうので注意が必要だ。また、本来「透明感」と肌の白さは関係ないが、「美白」という日本の美の基準と交差し、時に同義語として扱われている。

 人物の雰囲気では、涼しげなイメージや純粋な雰囲気を抽象的に表す。特に、主に若い女性に使われ、いわゆる“清純派女優”のイメージに直結している。「透明感」を、英語をはじめとする他言語に訳すことは難しく、“透明”であることが人物に褒め言葉として使われるのは文化的にも珍しい。

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佐立武士(さだち・たけし):He/Him。ソーシャルエディター。幼少期をアメリカ・コネチカット州で過ごし、その後は日本とアメリカの高校に通う。早稲田大学国際教養学部を卒業し、新卒でINFASパブリケーションズに入社。在学中はジェンダーとポストコロニアリズムに焦点を置き、ロンドン大学・東洋アフリカ研究学院に留学。学業の傍ら、当事者としてLGBTQ+ウエブメディアでライターをしていた。現在は「WWDJAPAN」のソーシャルメディアとユース向けのコンテンツに注力する。ニックネームはディラン

ソーンマヤ:She/Her。翻訳担当。日本の高校を卒業後、オランダのライデン大学に進学して考古学を主専攻に、アムステルダム大学でジェンダー学を副専攻する。今ある社会のあり方を探求すべく勉強を開始したものの、「そもそもこれまで習ってきた歴史観は、どの視点から語られているものなのだろう?」と疑問を持ち、ジェンダー考古学をテーマに研究を進めた。「WWDJAPAN」では翻訳をメインに、メディアの力を通して物事を見る視点を増やせるような記事づくりに励む

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なぜ「透明感」にこだわるのか 考えたい言葉 vol.25

 「WWDJAPAN」ポッドキャストシリーズの連載「考えたい言葉」は、2週間に1回、同期の若手2人がファッション&ビューティ業界で当たり前に使われている言葉について対話します。担当する2人は普段から“当たり前”について疑問を持ち、深く考え、先輩たちからはきっと「めんどうくさい」と思われているだろうな……とビビりつつも、それでも「メディアでは、より良い社会のための言葉を使っていきたい」と思考を続けます。第25弾は、【透明感】をテーマに語り合いました。「WWDJAPAN.com」では、2人が対話して見出した言葉の意味を、あくまで1つの考えとして紹介します。

若手2人が考える【透明感】

 「透明感」は、辞書的には純粋で濁りのないさまを指す言葉だが、メイクのスタイルや肌の質感などのビューティ、人物の雰囲気などを表すためにも頻繁に使われている。

 メイクでは、光が入り込むようなみずみずしいツヤ、抜け感のあるミニマルなポイントメイクなどが「透明感」の演出としてあげられる。またカラーコントロール下地では、黄色とオレンジを打ち消す、寒色系のパープルやブルーなどが「透明感」を出すとされる。水やガラスなど透明なものが寒色系の色を連想させることが理由と考えられる。スキンケアでは、“くすみ”がない様などを指す。肌の清浄やメイク以外の効果として商品に記載すると化粧品として承認された効果の範囲を超えてしまうので注意が必要だ。また、本来「透明感」と肌の白さは関係ないが、「美白」という日本の美の基準と交差し、時に同義語として扱われている。

 人物の雰囲気では、涼しげなイメージや純粋な雰囲気を抽象的に表す。特に、主に若い女性に使われ、いわゆる“清純派女優”のイメージに直結している。「透明感」を、英語をはじめとする他言語に訳すことは難しく、“透明”であることが人物に褒め言葉として使われるのは文化的にも珍しい。

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佐立武士(さだち・たけし):He/Him。ソーシャルエディター。幼少期をアメリカ・コネチカット州で過ごし、その後は日本とアメリカの高校に通う。早稲田大学国際教養学部を卒業し、新卒でINFASパブリケーションズに入社。在学中はジェンダーとポストコロニアリズムに焦点を置き、ロンドン大学・東洋アフリカ研究学院に留学。学業の傍ら、当事者としてLGBTQ+ウエブメディアでライターをしていた。現在は「WWDJAPAN」のソーシャルメディアとユース向けのコンテンツに注力する。ニックネームはディラン

ソーンマヤ:She/Her。翻訳担当。日本の高校を卒業後、オランダのライデン大学に進学して考古学を主専攻に、アムステルダム大学でジェンダー学を副専攻する。今ある社会のあり方を探求すべく勉強を開始したものの、「そもそもこれまで習ってきた歴史観は、どの視点から語られているものなのだろう?」と疑問を持ち、ジェンダー考古学をテーマに研究を進めた。「WWDJAPAN」では翻訳をメインに、メディアの力を通して物事を見る視点を増やせるような記事づくりに励む

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百貨店の復活のカギは「新富裕層」:記者談話室vol.39

 「WWDJAPAN」ポッドキャストの「記者談話室」は、ファッション業界のその時々のニュースや話題について、3人の記者が分かりやすく解説したり、時には脱線したりしながら、掘り下げていきます。

 第39回は「百貨店の復活のカギは『新富裕層』」です。百貨店ではラグジュアリーブランドや高級時計、宝飾品、美術品などが売れに売れています。けん引するのは20〜40代の若い富裕層。彼ら彼女らを呼び込むべく知恵をしぼる百貨店について話し合いました。

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秋冬のファッショントレンドを考える:記者談話室Vol.38

 「WWDJAPAN」ポッドキャストの「記者談話室」は、ファッション業界のその時々のニュースや話題について、3人の記者が分かりやすく解説したり、時には脱線したりしながら、掘り下げていきます。

 第38回は「秋冬のファッショントレンドを考える」です。トレンド不在と言われるようになって久しいですが、2022-23年秋冬の婦人服はコロナ明けのポジティブなムードを反映してか、各ブランドがユニークな打ち出しを行なっています。秋冬のトレンドを予想するとともに、そもそもトレンドとは何かを考えました。

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「推し活」×ファッションの可能性 ポッドキャスト連載:考えたい言葉 vol.24

 「WWDJAPAN」ポッドキャストシリーズの連載「考えたい言葉」は、2週間に1回、同期の若手2人がファッション&ビューティ業界で当たり前に使われている言葉について対話します。担当する2人は普段から“当たり前”について疑問を持ち、深く考え、先輩たちからはきっと「めんどうくさい」と思われているだろうな……とビビりつつも、それでも「メディアでは、より良い社会のための言葉を使っていきたい」と思考を続けます。第24弾は、【推し活】をテーマに語り合いました。「WWDJAPAN.com」では、2人が対話して見出した言葉の意味を、あくまで1つの考えとして紹介します。

若手2人が考える【推し活】

 「推し活」とは、応援している芸能人やアイドル、キャラクターなどをグッズやイベント参加などを通して支援する活動。これまでもファンという形で熱心に応援する文化はあり、推す対象と仲良くなりたい、近づきたいといった感情を原動力に支援してきた。一方2022年現在広まっている「推し活」の概念は、プロとして活動する推しを見守る形で、推し活を通して“オタク”同士で情報や気持ちを共有したりして、コミュニティー意識やアイデンティティーを形成しているのが特徴だ。それゆえ、推しへの愛に対して見返りを求める応援は少なく、「推しが尊い」「推ししか勝たん」といった“存在しているだけでありがたい”という感情を糧にする人が増加している。

 「推し活」はグッズ製作会社やレコード会社のみならず、ライブやイベントに行く地域などの宿泊や交通、飲食といった幅広い業界に経済的に貢献をしている。矢野経済研究所が2020年12月に発表した調査によると、その経済効果は6000億円以上だという。購買活動といった直接的な活動に加えて、今はメイクやコーディネートに推しの要素を取り入れたり、推しと同じものを身につけたり、グッズや書籍を創作したりするようにもなった。

 この“推し活需要”に着目し、ライブ用のうちわが入るバッグやペンライトなどが収納できるポーチを開発するブランド、さらに推し活用のレンタル服サービスも出てくるようになった。これらは推しのメンバーカラー(グループに所属している場合、多くのアイドルは自分を象徴するカラーがある)のものを持てるようにカラーバリエーションが豊富なのと、“オタバレ(オタクだと周囲に知られること)”しない日常使いもできるもので人気。これまで特にジャニーズ系のファンがライブに“参戦”するときは、カラーがはっきりとしたオーバーオールやチュチュを着たりして、どれだけ全身で派手にコーディネートできるかを楽しんでいる印象だったが、近年の推し活では、日常使いできるファッションやメイクに推しのエッセンスを盛り込んで楽しむ文化が普及している。

【ポッドキャスト】

「WWDJAPAN」ポッドキャストシリーズはSpotifyやApple Podcastsでもお聞きいただけます。

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ソーンマヤ:She/Her。翻訳担当。日本の高校を卒業後、オランダのライデン大学に進学して考古学を主専攻に、アムステルダム大学でジェンダー学を副専攻する。今ある社会のあり方を探求すべく勉強を開始したものの、「そもそもこれまで習ってきた歴史観は、どの視点から語られているものなのだろう?」と疑問を持ち、ジェンダー考古学をテーマに研究を進めた。「WWDJAPAN」では翻訳をメインに、メディアの力を通して物事を見る視点を増やせるような記事づくりに励む

佐立武士(さだち・たけし):He/Him。ソーシャルエディター。幼少期をアメリカ・コネチカット州で過ごし、その後は日本とアメリカの高校に通う。早稲田大学国際教養学部を卒業し、新卒でINFASパブリケーションズに入社。在学中はジェンダーとポストコロニアリズムに焦点を置き、ロンドン大学・東洋アフリカ研究学院に留学。学業の傍ら、当事者としてLGBTQ+ウエブメディアでライターをしていた。現在は「WWDJAPAN」のソーシャルメディアとユース向けのコンテンツに注力する。ニックネームはディラン

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人気急上昇「シーイン」の謎:記者談話室vol.37

「WWDJAPAN」ポッドキャストの「記者談話室」は、ファッション業界のその時々のニュースや話題について、3人の記者が分かりやすく解説したり、時には脱線したりしながら、掘り下げていきます。

 第37回は「人気急上昇『シーイン』の謎」です。ネット通販専業のファッションブランド「シーイン」が若い世代を中心に支持を広げています。最大の特徴は圧倒的な数の新商品を低価格で提供していることですが、メディアの取材も受けないため、会社やビジネスモデルは分からないことだらけ。何がそんなにすごいのか、基本的なことから整理してみました。

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ユニクロ値上げの衝撃:記者談話室vol.36

 「WWDJAPAN」ポッドキャストの「記者談話室」は、ファッション業界のその時々のニュースや話題について、3人の記者が分かりやすく解説したり、時には脱線したりしながら、掘り下げていきます。

 第36回は「ユニクロ値上げの衝撃」です。原材料費の高騰や円安が加速して、食品や日用品、光熱費などの値上げが相次ぐ中、アパレル最大手ユニクロが秋冬物の一部商品の値上げを発表しました。プライスリーダーであるユニクロの決断は、どんな影響をもたらすのでしょうか。

 今回の「記者談話室」は、6月15日にユーチューブでライブ配信しています。その音声を一部編集してお届けします。

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ユニクロ値上げの衝撃:記者談話室vol.36

 「WWDJAPAN」ポッドキャストの「記者談話室」は、ファッション業界のその時々のニュースや話題について、3人の記者が分かりやすく解説したり、時には脱線したりしながら、掘り下げていきます。

 第36回は「ユニクロ値上げの衝撃」です。原材料費の高騰や円安が加速して、食品や日用品、光熱費などの値上げが相次ぐ中、アパレル最大手ユニクロが秋冬物の一部商品の値上げを発表しました。プライスリーダーであるユニクロの決断は、どんな影響をもたらすのでしょうか。

 今回の「記者談話室」は、6月15日にユーチューブでライブ配信しています。その音声を一部編集してお届けします。

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ファッション業界の「女性リーダー」たち:記者談話室vol.35

 「WWDJAPAN」ポッドキャストの「記者談話室」は、ファッション業界のその時々のニュースや話題について、3人の記者が分かりやすく解説したり、時には脱線したりしながら、掘り下げていきます。

 第35回は「ファッション業界の『女性リーダー』を考える」です。WWDJAPAN6月13日号では女性リーダーに関する特集をお送りしています。今回は特集にちなみ、ファッション業界で活躍する女性たちをいろんなジャンルから紹介します。

【今回のキーワード】
ファッション業界では女性が活躍していない?/女性が活躍する企業/高島屋の石原一子氏/百貨店の店長は一国一城の主人/商社や繊維メーカー/テキスタイルデザインのわたなべひろこ氏/須藤玲子氏/宇仁繊維社長の宇仁麻美子氏/アルページュ社長の野口麻衣子氏/スノーピーク社長の山井梨沙氏/ヨネックス社長のアリサヨネヤマ氏/朝ドラ/アントレプレナー/尾原容子氏と「ファッションビジネス」

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「垢抜け」の本当の意味は? ポッドキャスト連載:考えたい言葉vol.23

 「WWDJAPAN」ポッドキャストシリーズの連載「考えたい言葉」は、2週間に1回、同期の若手2人がファッション&ビューティ業界で当たり前に使われている言葉について対話します。担当する2人は普段から“当たり前”について疑問を持ち、深く考え、先輩たちからはきっと「めんどうくさい」と思われているだろうな……とビビりつつも、それでも「メディアでは、より良い社会のための言葉を使っていきたい」と思考を続けます。第23弾は、【垢抜け】をテーマに語り合いました。「WWDJAPAN.com」では、2人が対話して見出した言葉の意味を、あくまで1つの考えとして紹介します。

若手2人が考える【垢抜け】

 「垢抜け」は、主に外見が過去の自分と比べ洗練されることを指す。ヘアスタイルやファッション、スキンケア、メイクアップなどさまざまな要因での変化があり、ソーシャルメディアでは近年その“ビフォー”と”アフター”のインパクトを題材にしたコンテンツが多く見られる。英語でも、“輝く(glow)”と“成長する(grow up)”を掛けた“グローアップ(glow up)”という表現がほぼ同意義で使われている。「垢抜け」の逆として「芋っぽい」などの表現が使われることが多い。垢抜けるためにすることのリストによく上がるのは、髪色を変える、ダイエットで痩せる、トレンドの洋服を着ることやメガネを外す、“癖毛”を直毛にするなど。アメリカではそれに加え、歯列矯正が外れる時期とよく関連づけられる。垢抜けの像が確立されることで、自分自身の髪の毛のテクスチャー、体型・骨格や肌の色などを“直すべき”ものと捉えられてしまう可能性もある。個性を活かすどころか、“美の基準”を強化することになるとも言える。

 言葉の本来の意味は、垢や汚れが落ちてさっぱりし、本来の姿に近づいたというニュアンスで「一皮むける」や「原石を磨く」という表現と共通するイメージがある。最近の海外の「グローアップ」のトレンドでは、社会の目を気にしていた過去と、周りの目を気にせず自分らしい格好ができるようになった現在を比較するようなコンテンツも増え、「垢抜け」の本来の意味を再考することにつながるかもしれない。

【ポッドキャスト】

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佐立武士(さだち・たけし):He/Him。ソーシャルエディター。幼少期をアメリカ・コネチカット州で過ごし、その後は日本とアメリカの高校に通う。早稲田大学国際教養学部を卒業し、新卒でINFASパブリケーションズに入社。在学中はジェンダーとポストコロニアリズムに焦点を置き、ロンドン大学・東洋アフリカ研究学院に留学。学業の傍ら、当事者としてLGBTQ+ウエブメディアでライターをしていた。現在は「WWDJAPAN」のソーシャルメディアとユース向けのコンテンツに注力する。ニックネームはディラン

ソーンマヤ:She/Her。翻訳担当。日本の高校を卒業後、オランダのライデン大学に進学して考古学を主専攻に、アムステルダム大学でジェンダー学を副専攻する。今ある社会のあり方を探求すべく勉強を開始したものの、「そもそもこれまで習ってきた歴史観は、どの視点から語られているものなのだろう?」と疑問を持ち、ジェンダー考古学をテーマに研究を進めた。「WWDJAPAN」では翻訳をメインに、メディアの力を通して物事を見る視点を増やせるような記事づくりに励む

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終了決定「ゾゾスーツ」とは何だったのか:記者談話室vol.34

 「WWDJAPAN」ポッドキャストの「記者談話室」は、ファッション業界のその時々のニュースや話題について、3人の記者が分かりやすく解説したり、時には脱線したりしながら、掘り下げていきます。

 第34回は「終了決定『ゾゾスーツ』とは何だったのか」です。ファッションEC最大手のZOZOは、ゾゾスーツのサービスを6月23日で終了すると発表しました。“アパレル革命“を期待され、鳴り物入りでスタートしたゾゾスーツはなぜ撤退を余儀なくされたのか。一方で、ファッション業界に何を残したのか。じっくり検証します。

【今回のキーワード】
プライベートブランド「ZOZO」のための計測スーツだった/アクティブユーザーは減っていた/足計測ゾゾマット、肌色診断ゾゾグラス/企業向けのゾゾスーツ2とは/時価総額が跳ね上がった/幻の「3年後2000億円計画」/ゾゾスーツは何を変えようとしたのか/マスカスタマイゼーション/アディダスのスピードファクトリー/紳士服のスーツ/身体の3Dデータ/CADから独自開発/アパレル革命を目指していた/前澤社長の電撃退任/ゾゾアリガトによるアパレル離反/後任の澤田社長/「似合う」を研究/引き継がれるもの/ファッションの総合プラットフォーム

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「ロエベ」のディレクターが異色のキャリアや憧れのオノ・ヨーコ&北村道子を語る 音声配信「LOVE=好きの先の幸せ」 Vol.8

 「LOVE=好きの先の幸せ」は、川島蓉子ジャーナリストが毎回「LOVE=好き」がある人との対談を通して幸せを伝える音声番組です。

 今回のゲストは、ロエベジャパンでマーケティング&コミュニケーションディレクターを務める澤井愛佳さん。米国のKDDIからプロダクションファームを経てファッション業界に飛び込んだ経緯や想い、憧れのオノ・ヨーコに通じるという衣装家、北村道子との仕事について伺いました。

川島蓉子:1961年新潟市生まれ。早稲田大学商学部卒業、文化服装学院マーチャンダイジング科修了。伊藤忠ファッションシステム株式会社取締役。ifs未来研究所所長。ジャーナリスト。日経ビジネスオンラインや読売新聞で連載を持つ。著書に『TSUTAYAの謎』『社長、そのデザインでは売れません!』(日経BP社)、『ビームス戦略』(PHP研究所)、『伊勢丹な人々』(日本経済新聞社)、『すいません、ほぼ日の経営。』などがある。1年365日、毎朝、午前3時起床で原稿を書く暮らしを20年来続けている

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「ロエベ」のディレクターが異色のキャリアや憧れのオノ・ヨーコ&北村道子を語る 音声配信「LOVE=好きの先の幸せ」 Vol.8

 「LOVE=好きの先の幸せ」は、川島蓉子ジャーナリストが毎回「LOVE=好き」がある人との対談を通して幸せを伝える音声番組です。

 今回のゲストは、ロエベジャパンでマーケティング&コミュニケーションディレクターを務める澤井愛佳さん。米国のKDDIからプロダクションファームを経てファッション業界に飛び込んだ経緯や想い、憧れのオノ・ヨーコに通じるという衣装家、北村道子との仕事について伺いました。

川島蓉子:1961年新潟市生まれ。早稲田大学商学部卒業、文化服装学院マーチャンダイジング科修了。伊藤忠ファッションシステム株式会社取締役。ifs未来研究所所長。ジャーナリスト。日経ビジネスオンラインや読売新聞で連載を持つ。著書に『TSUTAYAの謎』『社長、そのデザインでは売れません!』(日経BP社)、『ビームス戦略』(PHP研究所)、『伊勢丹な人々』(日本経済新聞社)、『すいません、ほぼ日の経営。』などがある。1年365日、毎朝、午前3時起床で原稿を書く暮らしを20年来続けている

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コロナ後に消費はどう変わるか:記者談話室vol.33

 「WWDJAPAN」ポッドキャストの「記者談話室」は、ファッション業界のその時々のニュースや話題について、3人の記者が分かりやすく解説したり、時には脱線したりしながら、掘り下げていきます。

 第33回は「コロナ後に消費はどう変わるか」です。2年以上に及んだパンデミックが落ち着き、日本でも移動やイベントの制限、海外旅行客の受け入れ、そしてマスクの着用などについて段階的に緩和が進みます。ファッションの消費も復活するのでしょうか。

【今回のキーワード】
カラーパンツの女性増加/円安で訪日客にとっては買い物天国/業界人はハワイが好き/マスクが取れる日は来るか/口紅が売れる?/物価高/小型スーツケースが売れ始めた/テイクアンドギヴ・ニーズのブティックホテル出店攻勢/屋上に必ずプールとバー/ビジネスウーマンに浸透したリュックサック/ハイヒールの女性が増えた/コロナ禍の反動/ツィードの復活/デニム/富裕層市場/シーイン

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「ミューズ」と「アンバサダー」違いは? ポッドキャスト連載:考えたい言葉 vol.22

 「WWDJAPAN」ポッドキャストシリーズの連載「考えたい言葉」は、2週間に1回、同期の若手2人がファッション&ビューティ業界で当たり前に使われている言葉について対話します。担当する2人は普段から“当たり前”について疑問を持ち、深く考え、先輩たちからはきっと「めんどうくさい」と思われているだろうな……とビビりつつも、それでも「メディアでは、より良い社会のための言葉を使っていきたい」と思考を続けます。第22弾は、【ミューズ】をテーマに語り合いました。「WWDJAPAN.com」では、2人が対話して見出した言葉の意味を、あくまで1つの考えとして紹介します。

若手2人が考える【ミューズ】

 「ミューズ(muse)」の語源は、ギリシャ神話における文芸、音楽、芸術、学問などをつかさどる女神である、ムーサ。博物館や美術館を意味する英語の「ミュージアム(museam)」も、「ムーサ」を祀る神殿として同じ語源とされている。芸術に関連する女神で合ったことから、作品のモデル兼芸術家の妻や愛人など、インスピレーションの源となる人物を指すようになった。ピカソが作品に描いた何人もの妻と愛人たちもひとまとめにミューズと称されており、人を陶酔させる魅力を放つ女性たちの呼称に変わっていった。

 ファッション&ビューティ業界でもデザイナーが発表するコレクションや新キャンペーンなどにおいて、クリエイティビティーを刺激する存在がミューズと呼ばれる。例えば、「ジバンシィ(GIVENCHY)」の創業デザイナーであるユベール・ド・ジバンシィ(Hubert de Givenchy)のミューズはオードリー・ヘプバーン(Audrey Hepburn)をであったとされている。「シャネル(CHANEL)」のデザイナーを務めた、故カール・ラガーフェルド(Karl Lagerfeld)氏は、80年代は、イネス・ド・ラ・フレサンジュ(Inès de la Fressange)を90年代にはクラウディア・シファー(Claudia Schiffer)をそれぞれミューズとしていたと言われる。

 ミューズというとセンシュアルでロマンチックな印象もあるが、一方で芸術家によるモデルの一方的な搾取ともいえる不均衡な関係性がある危うさがある。女性はジェンダーによって芸術家になるという選択肢が持てなかった歴史もある中で、“ミューズ”とされる人物の多くはしかるべきクレジットを与えられておらず、また一方的にオブジェ的に見られるものとなってきた側面がある。クリエイティビティの中で女性が男性の欲の対象としてのみ人格が見とめられる権力構造を指す、メールゲーズ(male gaze)も指摘される。

 ミューズと同等の意味を持つものには、「ブランドアンバサダー」などが挙げられる。これらは対等な関係性と、仕事上のパートナーとして敬意がある関係としてブランドの顔を指す印象。
ただ、「ブランドアンバサダー」は商業的な関係に限定しているケースも多く、より深い関係性がうかがえるミューズという表現を使用する場合もある。

【ポッドキャスト】

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佐立武士(さだち・たけし):He/Him。ソーシャルエディター。幼少期をアメリカ・コネチカット州で過ごし、その後は日本とアメリカの高校に通う。早稲田大学国際教養学部を卒業し、新卒でINFASパブリケーションズに入社。在学中はジェンダーとポストコロニアリズムに焦点を置き、ロンドン大学・東洋アフリカ研究学院に留学。学業の傍ら、当事者としてLGBTQ+ウエブメディアでライターをしていた。現在は「WWDJAPAN」のソーシャルメディアとユース向けのコンテンツに注力する。ニックネームはディラン

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「ミューズ」と「アンバサダー」違いは? ポッドキャスト連載:考えたい言葉 vol.22

 「WWDJAPAN」ポッドキャストシリーズの連載「考えたい言葉」は、2週間に1回、同期の若手2人がファッション&ビューティ業界で当たり前に使われている言葉について対話します。担当する2人は普段から“当たり前”について疑問を持ち、深く考え、先輩たちからはきっと「めんどうくさい」と思われているだろうな……とビビりつつも、それでも「メディアでは、より良い社会のための言葉を使っていきたい」と思考を続けます。第22弾は、【ミューズ】をテーマに語り合いました。「WWDJAPAN.com」では、2人が対話して見出した言葉の意味を、あくまで1つの考えとして紹介します。

若手2人が考える【ミューズ】

 「ミューズ(muse)」の語源は、ギリシャ神話における文芸、音楽、芸術、学問などをつかさどる女神である、ムーサ。博物館や美術館を意味する英語の「ミュージアム(museam)」も、「ムーサ」を祀る神殿として同じ語源とされている。芸術に関連する女神で合ったことから、作品のモデル兼芸術家の妻や愛人など、インスピレーションの源となる人物を指すようになった。ピカソが作品に描いた何人もの妻と愛人たちもひとまとめにミューズと称されており、人を陶酔させる魅力を放つ女性たちの呼称に変わっていった。

 ファッション&ビューティ業界でもデザイナーが発表するコレクションや新キャンペーンなどにおいて、クリエイティビティーを刺激する存在がミューズと呼ばれる。例えば、「ジバンシィ(GIVENCHY)」の創業デザイナーであるユベール・ド・ジバンシィ(Hubert de Givenchy)のミューズはオードリー・ヘプバーン(Audrey Hepburn)をであったとされている。「シャネル(CHANEL)」のデザイナーを務めた、故カール・ラガーフェルド(Karl Lagerfeld)氏は、80年代は、イネス・ド・ラ・フレサンジュ(Inès de la Fressange)を90年代にはクラウディア・シファー(Claudia Schiffer)をそれぞれミューズとしていたと言われる。

 ミューズというとセンシュアルでロマンチックな印象もあるが、一方で芸術家によるモデルの一方的な搾取ともいえる不均衡な関係性がある危うさがある。女性はジェンダーによって芸術家になるという選択肢が持てなかった歴史もある中で、“ミューズ”とされる人物の多くはしかるべきクレジットを与えられておらず、また一方的にオブジェ的に見られるものとなってきた側面がある。クリエイティビティの中で女性が男性の欲の対象としてのみ人格が見とめられる権力構造を指す、メールゲーズ(male gaze)も指摘される。

 ミューズと同等の意味を持つものには、「ブランドアンバサダー」などが挙げられる。これらは対等な関係性と、仕事上のパートナーとして敬意がある関係としてブランドの顔を指す印象。
ただ、「ブランドアンバサダー」は商業的な関係に限定しているケースも多く、より深い関係性がうかがえるミューズという表現を使用する場合もある。

【ポッドキャスト】

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ソーンマヤ:She/Her。翻訳担当。日本の高校を卒業後、オランダのライデン大学に進学して考古学を主専攻に、アムステルダム大学でジェンダー学を副専攻する。今ある社会のあり方を探求すべく勉強を開始したものの、「そもそもこれまで習ってきた歴史観は、どの視点から語られているものなのだろう?」と疑問を持ち、ジェンダー考古学をテーマに研究を進めた。「WWDJAPAN」では翻訳をメインに、メディアの力を通して物事を見る視点を増やせるような記事づくりに励む

佐立武士(さだち・たけし):He/Him。ソーシャルエディター。幼少期をアメリカ・コネチカット州で過ごし、その後は日本とアメリカの高校に通う。早稲田大学国際教養学部を卒業し、新卒でINFASパブリケーションズに入社。在学中はジェンダーとポストコロニアリズムに焦点を置き、ロンドン大学・東洋アフリカ研究学院に留学。学業の傍ら、当事者としてLGBTQ+ウエブメディアでライターをしていた。現在は「WWDJAPAN」のソーシャルメディアとユース向けのコンテンツに注力する。ニックネームはディラン

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「ユニクロ」のモノ作りの秘密:記者談話室vol.32

 「WWDJAPAN」ポッドキャストの「記者談話室」は、ファッション業界のその時々のニュースや話題について、3人の記者が分かりやすく解説したり、時には脱線したりしながら、掘り下げていきます。

 第32回は「『ユニクロ』のモノ作りの秘密」です。いまや日本の国民服のような存在になり、グローバルでも成長を続けるユニクロ。数々の定番品やヒット商品はどのようにして生まれるのでしょうか。

【今回のキーワード】

マルニとのコラボ/R&D/定番品を売り続ける/「ユニクロTシャツの●年物がいい」/マスターピース/膨大な客の声を反映/有明プロジェクト/都心にニット工場/情報製造小売業/データアナリスト/VOC/ローランドもびっくり/仕掛け人の勝田幸宏執行役員/「+J」を着たジル・サンダー氏にばったり会った/ポスト柳井/サプライヤーからの信頼/影響力の大きさ/小売業界で活躍する柳井門下生/カイハラ

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「プライド」はなぜ”LGBTQ+用語”になったの? ポッドキャスト連載:考えたい言葉 vol.20

 「WWDJAPAN」ポッドキャストシリーズの連載「考えたい言葉」は、2週間に1回、同期の若手2人がファッション&ビューティ業界で当たり前に使われている言葉について対話します。担当する2人は普段から"当たり前"について疑問を持ち、深く考え、先輩たちからはきっと「めんどうくさい」と思われているだろうな……とビビりつつも、それでも「メディアでは、より良い社会のための言葉を使っていきたい」と思考を続けます。第21弾は、「東京レインボープライド」の取材を通して感じたことを含め、【プライド】をテーマに語り合いました。「WWDJAPAN.com」では、2人が対話して見出した言葉の意味を、あくまで1つの考えとして紹介します。

若手2人が考える【プライド】

 「プライド(pride)」は、英語で"誇り"や"自尊心"を意味し、日本語でも同様の意味で常用される。英語圏では近年、「プライド」はLGBTQ+コミュニティーの"誇り"や"自尊心"を指すことが多い。西洋では特にキリスト教の影響で、同性愛が"罪"であり、"恥(シェイム、shame)"であるとされてきたことから、その反対である「プライド」という言葉を使って社会運動を始めたとされる。

 派生して、LGBTQ+マーチやパレードなどのイベント自体を「プライド」と呼ぶこともある。この発祥は、1969年にLGBTQ+のコミュニティーが集まるバー、ストーンウオール・イン(Stonewall Inn)の客が度重なる警察の踏み込み捜査に立ち向かい、デモを起こしたこととされている。当時、アメリカでは同性間の性的交渉や"自身の性別に合った洋服や髪型"でないことを理由に逮捕されるなど、性的少数者は法的、社会的な抑圧を経験していた。現在では、LGBTQ+の人権や社会的地位の進歩に伴い、音楽と共にダンスをしながら行進し、派手なスタイルを楽しんだり、お酒を飲んだりと"祝い"のニュアンスが強くなった地域も少なくない。日本最大のプライドイベントである「東京レインボープライド」は、1994年にレズビアン&ゲイパレードとして始まり、現在では多くの企業や各国大使館が参加する規模にまで広がった。

【ポッドキャスト】

「WWDJAPAN」ポッドキャストシリーズはSpotifyやApple Podcastsでもお聞きいただけます。

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佐立武士(さだち・たけし):He/Him。ソーシャルエディター。幼少期をアメリカ・コネチカット州で過ごし、その後は日本とアメリカの高校に通う。早稲田大学国際教養学部を卒業し、新卒でINFASパブリケーションズに入社。在学中はジェンダーとポストコロニアリズムに焦点を置き、ロンドン大学・東洋アフリカ研究学院に留学。学業の傍ら、当事者としてLGBTQ+ウエブメディアでライターをしていた。現在は「WWDJAPAN」のソーシャルメディアとユース向けのコンテンツに注力する。ニックネームはディラン

ソーンマヤ:She/Her。翻訳担当。日本の高校を卒業後、オランダのライデン大学に進学して考古学を主専攻に、アムステルダム大学でジェンダー学を副専攻する。今ある社会のあり方を探求すべく勉強を開始したものの、「そもそもこれまで習ってきた歴史観は、どの視点から語られているものなのだろう?」と疑問を持ち、ジェンダー考古学をテーマに研究を進めた。「WWDJAPAN」では翻訳をメインに、メディアの力を通して物事を見る視点を増やせるような記事づくりに励む

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銀座は本当に「プチプラ化」したの?:記者談話室vol.31

 「WWDJAPAN」ポッドキャストの「記者談話室」は、ファッション業界のその時々のニュースや話題について、3人の記者が分かりやすく解説したり、時には脱線したりしながら、掘り下げていきます。

 第31回は「銀座は本当に『プチプラ化』したの?』です。2年を超えるコロナ下は、日本を代表する繁華街・銀座にも変化をもたらしました。特にこの春は「ワークマン」をはじめとした低価格業態の出店が相次いでいます。銀座の今後を占います。

【今回のキーワード】
「#ワークマン女子」銀座イグジットメルサ店がオープン/2008年「H&M」1号店の熱狂/100円ショップの「セリア」/「ダイソー」も大賑わい/「スリーコインズ」も出店/家賃下がった?/ラグジュアリーブランドも増加中/「ドーバーストリートマーケット」/ギンザシックスのVIPルーム/東急プラザ銀座/銀座フィルター/1号店が多い場所/三井不動産と三菱地所/「銀座百点」編集長の銀座ベスト3とは?/敷居は高くない/老舗専門店が楽しい
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今の時代に売れるアパレルの条件:記者談話室vol.30

 「WWDJAPAN」ポッドキャストの「記者談話室」は、ファッション業界のその時々のニュースや話題について、3人の記者が分かりやすく解説したり、時には脱線したりしながら、掘り下げていきます。

 第30回は「今の時代に売れるアパレルの条件」です。衣料品が売れないと言われて久しいですが、そんな時代でも人気を集めるアパレルブランドの共通項は何でしょうか。3つのブランドの事例から考察します。

【今回のキーワード】
連載で紹介した「アメリ」/デザイナー7人体制/真面目/あまりトレンドを気にしない/ゴルフウエアの「パーリーゲイツ」/1989年デビューなのに成長中/着飾る場を作る/吉野家炎上とブランド愛/「ゴールデンベア」/倒産した小杉産業の創業家出身のトップが手がける/GMSで売る/業界の先人に学ぶ
カード:

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NFTでファッションはどう変わる?【ゲスト:永井幸輔弁護士】:記者談話室vol.29

 「WWDJAPAN」ポッドキャストの「記者談話室」は、ファッション業界のその時々のニュースや話題について、3人の記者が分かりやすく解説したり、時には脱線したりしながら、掘り下げていきます。

 第29回は「NFTでファッションはどう変わる?」です。ファッション業界でも注目を集めているNFTについて、この分野に詳しい永井幸輔弁護士をゲストに迎えて分かりやすく解説していただきました。

 配信の中で触れられている「パ・リーグEcxiting Moments」は、現在ブロックチェーンを利用しておらず、今後対応を予定しています。

【今回のキーワード】
そもそも「NFT」って何?/なぜ注目されているか/ブロックチェーンとは?/きっかけになったNBAのカード/コピーはできてしまう/ウェブ3.0/所有が証明できる/ファッションとNFT/プロフィールピクチャー/コミュニティーに価値がある/アディダスの事例/アンブッシュ/フィジカルとの境がない/キャラクターを通じたアイデンティティの上書き/NFTの市場規模/新しいクリエイティブの創出

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心を掴む「レッドカーペット」ルックとは? 常連たちのスタイルを分析 ポッドキャスト連載:考えたい言葉 vol.20

 「WWDJAPAN」ポッドキャストシリーズの連載「考えたい言葉」は、2週間に1回、同期の若手2人がファッション&ビューティ業界で当たり前に使われている言葉について対話します。担当する2人は普段から“当たり前”について疑問を持ち、深く考え、先輩たちからはきっと「めんどうくさい」と思われているだろうな……とビビりつつも、それでも「メディアでは、より良い社会のための言葉を使っていきたい」と思考を続けます。第20弾は、【レッドカーペット】をテーマに語り合いました。「WWDJAPAN.com」では、2人が対話して見出した言葉の意味を、あくまで1つの考えとして紹介します。

若手2人が考える【レッドカーペット】

「レッドカーペット」は、公式な催事などの際に、高官や著名人など、要人を歓迎するために使われるものとして知られている赤い絨毯のことを指す。エンタメ業界では、映画祭や授賞式、プレミア試写会といったイベントの際に、アーティストや俳優陣、製作者らが来場するときに使われる。晴れの舞台を彩るもので、ドレスアップした著名人らが“映える”よう赤い色を使用すると言われている。

 エンタメ業界のレッドカーペットは、ファッションシーンとしても注目だ。話題のスターやセレブらがレッドカーペットを歩く際にどのブランドを着用して、どのようにコーディネートするかなど、その着こなしを楽しむのもエンタメの一つとなっている。ブランドのグローバル・アンバサダーを務める著名人らは、こういった主要イベントでブランドアイテムを着用してアピールすることも。例えば、「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」のグローバル・アンバサダーを務めるK-POPグループのBTSは、たびたび公式の場で同ブランドのアイテムを着用して登場している。

 レッドカーペットでの着こなしは、アクセサリーやメイク、ヘアスタイルとどう合わせているかや、その人らしさが活かされているか、テーマに即した格好をしているか、といったさまざまな要因によって人の心を掴むかどうかが決め手となる。レッドカーペットの装いに定評がある“常連”に名前が上がるのは、メイクやヘアースタイルと装いを自分らしく合わせることを得意とする俳優のゼンデイヤ(Zendaya)や、テーマ性のあるイベントでオリジナリティーを存分に発揮するレディー・ガガ(Lady Gaga)、ジェンダーの流動性を楽しむスタイルを披露するハリー・スタイルズ(Harry Styles)、リル ナズX(Lil Nas X)ら。

 3月の第94回「アカデミー賞(Academy Awards)」の授賞式では、ゼンデイヤとティモシー・シャラメ(Timothee Chalmette)がジェンダーに基づくドレスコードに挑戦したルックを披露したと話題になった。ゼンデイヤは「ヴァレンティノ(VALENTINO)」の白いクロップド丈のメンズシャツに、シルバーのスカートを合わせて登場。ティモシーは、「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」2022年春夏コレクションから、ウィメンズのスーツのセットアップを選択。レースが施されたデザインスーツを、シャツなしで本人らしく着こなした。

 また、今年度の「アカデミー賞」におけるトレンドカラーは、赤と見られる。来場者のうち8人がはっきりとした明るい赤を選択した。中でも、「ヴァレンティノ」を着用したアリアナ・デボーズ(Ariana Debose)や、「キャロリーナ ヘレラ(CAROLINA HERRERA)」を着用したトレイシー・エリス・ロス(Tracee Ellis Ross)のように、胸元のカットアウトが特徴のドレスに注目が集まった。自粛ムードから一転して、明るく華やかなものを求める気持ちが高まっているのかもしれない。

同年の「グラミー賞(Grammy Awards)」の第64回授賞式では、歌手J. バルヴィン(J. Balvin)はデザインを施したブルー、アーティストのディプロ(Diplo)もターコイズブルー、ザ・キッド・ラロイ(The Kid Laroi)はピンクの髪色で来場。ギタリストのオメル・フェンディ(Omer Fendi)も赤い髪色で登場した。Z世代はカラーを入れたり、ハイトーンの髪色をしたりも多いと言われる中、43歳のディプロもブルーヘアーで登場したことが話題となった。ヘアカラーの選択に際しては年齢やTPOを意識する心理が働きがちな中、公式の場に堂々と派手髪で登場したこと注目が集まった。ほかにも、生分解する素材を使った“エコドレス”の選択も増え、「公式の場に何を着るか」に想いを馳せたセレブリティーが新しい“当たり前”の構築に貢献していると言えるだろう。

【ポッドキャスト】

「WWDJAPAN」ポッドキャストシリーズはSpotifyやApple Podcastsでもお聞きいただけます。

ポッドキャスト配信者

ソーンマヤ:She/Her。翻訳担当。日本の高校を卒業後、オランダのライデン大学に進学して考古学を主専攻に、アムステルダム大学でジェンダー学を副専攻する。今ある社会のあり方を探求すべく勉強を開始したものの、「そもそもこれまで習ってきた歴史観は、どの視点から語られているものなのだろう?」と疑問を持ち、ジェンダー考古学をテーマに研究を進めた。「WWDJAPAN」では翻訳をメインに、メディアの力を通して物事を見る視点を増やせるような記事づくりに励む

佐立武士(さだち・たけし):He/Him。ソーシャルエディター。幼少期をアメリカ・コネチカット州で過ごし、その後は日本とアメリカの高校に通う。早稲田大学国際教養学部を卒業し、新卒でINFASパブリケーションズに入社。在学中はジェンダーとポストコロニアリズムに焦点を置き、ロンドン大学・東洋アフリカ研究学院に留学。学業の傍ら、当事者としてLGBTQ+ウエブメディアでライターをしていた。現在は「WWDJAPAN」のソーシャルメディアとユース向けのコンテンツに注力する。ニックネームはディラン

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国内外の大手ファッション企業の勢力図:記者談話室vol.28

 「WWDJAPAN」ポッドキャストの「記者談話室」は、ファッション業界のその時々のニュースや話題について、3人の記者が分かりやすく解説したり、時には脱線したりしながら、掘り下げていきます。

 第28回は「国内外の大手ファッション企業の勢力図」です。「WWDJAPAN」4月4日号の特集「新入社員のAtoZ」にちなんで、海外および日本の大手ファッション企業の売上高など事業規模について解説します。誰もがよく知る大手企業の新たな一面を紹介します。

【今回のキーワード】
世界最大のファッション企業は?/LVMH/世界3位の億万長者/ケリング/リシュモン/シャネル/コングロマリット企業の強み/イディテックス/H&M/ファーストリテイリング/ギャップ/ナイキ/アディダス/サステナビリティの攻防/しまむら/青山商事/AOKIホールディングス/マッシュホールディングス/アダストリア/ハシマ

出演者:
林芳樹(はやし・よしき):1972年、千葉県生まれ。大学卒業後、出版社勤務を経て、98年に業界紙の日本繊維新聞社に入社。広告営業を経て編集記者になり、メンズウエア、スポーツウエア、SPAなどを取材する。2009年2月にINFASパブリケーションズに入社。「WWDジャパン」編集部に配属され、主にビジネスニュースを担当する

横山泰明(よこやま・やすあき):1978年生まれ。繊維・ファッション業界紙「日本繊維新聞」の記者を経て、2010年から「WWDジャパン」で記者。合繊メーカー、素材、商社、EC、ファッションビル、ショッピングセンターを担当。東京外国語大学ヒンディー語専攻出身

五十君花実(いそぎみ・はなみ):1983年、愛知県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、2006年に繊研新聞社に記者として入社。大手アパレル、セレクトショップ、百貨店、デザイナーズブランド、海外コレクションなど一通りの分野を経験した後、2018年3月にINFASパブリケーションズに「WWDジャパン」記者として入社。同年5月からニュースデスク。現在の取材分野はグローバルSPA、ウィメンズアパレル、百貨店など

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「ヴィーナスフォート」とは何だったのか:記者談話室vol.27

  「WWDJAPAN」ポッドキャストの「記者談話室」は、ファッション業界のその時々のニュースや話題について、3人の記者が分かりやすく解説したり、時には脱線したりしながら、掘り下げていきます。

 第27回は「『ヴィーナスフォート』とは何だったのか」です。22年の歴史に幕を下ろした東京・青海の「ヴィーナスフォート」を入り口にしながら、ショッピングセンターの変遷や街づくりのあり方について、ああだこうだと話し合いました。

【今回のキーワード】
ヴィーナスフォート3月27日閉館/デートコース/イタリアの街並み/ファイナルファンタジー/非日常的商業施設/当初は10年間限定/森ビル/イクスピアリ/サイモン/なぜか南欧風/キッチュ/イオンモール/六本木ヒルズ、表参道ヒルズ/ジョン・ジャーディ/キャナルシティ博多/なんばパークス/臨海副都心は不便/ゼロから街を作る難しさ/アクアシティお台場/デックス東京ビーチ/ダイバーシティ東京プラザ/下北沢/再開発反対運動/小田急電鉄と京王電鉄/チェーン店は入れない/館でなく街を作る/インドで考えた/既にあるものをリビルドする

出演者:
林芳樹(はやし・よしき):1972年、千葉県生まれ。大学卒業後、出版社勤務を経て、98年に業界紙の日本繊維新聞社に入社。広告営業を経て編集記者になり、メンズウエア、スポーツウエア、SPAなどを取材する。2009年2月にINFASパブリケーションズに入社。「WWDジャパン」編集部に配属され、主にビジネスニュースを担当する

横山泰明(よこやま・やすあき):1978年生まれ。繊維・ファッション業界紙「日本繊維新聞」の記者を経て、2010年から「WWDジャパン」で記者。合繊メーカー、素材、商社、EC、ファッションビル、ショッピングセンターを担当。東京外国語大学ヒンディー語専攻出身

五十君花実(いそぎみ・はなみ):1983年、愛知県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、2006年に繊研新聞社に記者として入社。大手アパレル、セレクトショップ、百貨店、デザイナーズブランド、海外コレクションなど一通りの分野を経験した後、2018年3月にINFASパブリケーションズに「WWDジャパン」記者として入社。同年5月からニュースデスク。現在の取材分野はグローバルSPA、ウィメンズアパレル、百貨店など

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小松菜奈やティモシー・シャラメはなぜ「アンニュイ」なのか? ポッドキャスト連載:考えたい言葉 vol.19

 「WWDJAPAN」ポッドキャストシリーズの連載「考えたい言葉」は、2週間に1回、同期の若手2人がファッション&ビューティ業界で当たり前に使われている言葉について対話します。担当する2人は普段から“当たり前”について疑問を持ち、深く考え、先輩たちからはきっと「めんどうくさい」と思われているだろうな……とビビりつつも、それでも「メディアでは、より良い社会のための言葉を使っていきたい」と思考を続けます。第19弾は、【アンニュイ】をテーマに語り合いました。「WWDJAPAN.com」では、2人が対話して見出した言葉の意味を、あくまで1つの考えとして紹介します。

ポッドキャスト配信者

佐立武士(さだち・たけし):He/Him。ソーシャルエディター。幼少期をアメリカ・コネチカット州で過ごし、その後は日本とアメリカの高校に通う。早稲田大学国際教養学部を卒業し、新卒でINFASパブリケーションズに入社。在学中はジェンダーとポストコロニアリズムに焦点を置き、ロンドン大学・東洋アフリカ研究学院に留学。学業の傍ら、当事者としてLGBTQ+ウエブメディアでライターをしていた。現在は「WWDJAPAN」のソーシャルメディアとユース向けのコンテンツに注力する。ニックネームはディラン

ソーンマヤ:She/Her。翻訳担当。日本の高校を卒業後、オランダのライデン大学に進学して考古学を主専攻に、アムステルダム大学でジェンダー学を副専攻する。今ある社会のあり方を探求すべく勉強を開始したものの、「そもそもこれまで習ってきた歴史観は、どの視点から語られているものなのだろう?」と疑問を持ち、ジェンダー考古学をテーマに研究を進めた。「WWDJAPAN」では翻訳をメインに、メディアの力を通して物事を見る視点を増やせるような記事づくりに励む

若手2人が考える【アンニュイ】

 日本語では、「アンニュイ」はミステリアスな魅力、こなれ感や物憂げな雰囲気を意味し、表情や感情だけでなく、ファッションやビューティーのスタイルの1種としても定着している。語源であるフランス語の"アンニュイ(ennui)"は、疲労、倦怠、退屈や不満を意味し、迷惑を意味する英語の"アノイ(annoy)"とは共通のラテン語のルーツを持つ。英語にも外来語として"アンニュイ"という言葉は存在し、フランス語同様、ポジティブなニュアンスで使われることはほとんどない。

 日本では褒め言葉で、メディアでも多用される。ファッションでは、襟付きのシャツなどクラッシーさを残しつつ、ゆったりとしたシルエットでこなれ感を演出するスタイルやくすんだニュートラルカラーの使用などが例に挙げられる。メイクでは、ムーディーな下まぶたのアイシャドウやファッション同様のくすみカラーの使用やそばかすを書き足して抜け感を演出することなどが特徴だ。ほかにも、無造作に見せるためウェーブを作るヘアスタイルや色素を薄く見せるカラコンなどが、「アンニュイ」なビューティとして知られている。いずれもこなれ感や抜け感を故意に作る、"あえて"の美学が根底にあるといえる。しかし、言葉自体がフランス由来であるように西洋的なインスピレーションは明らかで、そばかすやウェーブヘア、色素の薄い瞳など西洋人的な特徴を模倣したいわゆる"外国人風"の一面があることは否定できない。さらに、「アンニュイ」は身につけたものや一時的な感情や表情だけでなく、個人のスタイルや雰囲気を形容するためにも使われるようになっている。セレブリティーでは、小松菜奈やティモシー・シャラメ(Timothee Chalamet)、モトーラ世理奈らの名前が挙げられる。

 「アンニュイ」は日本独自の発展を遂げたため、単語自体は存在するフランス語圏や英語圏でも通じないが、近いアイデアは存在する。"サッド・ボーイ(sad boy、sad boi)"は、哀愁や気だるさをファッションや音楽などのライフスタイルで表現する人々を表す。ネガティブな感情を、美しさやオシャレとして解釈をするプロセスは「アンニュイ」に通ずるものがあるが、"〇〇系男子"のように男性のみに使われることが多い。これは、伝統的に積極性や強さが求められてきた男性が、逆にメランコリックな雰囲気で魅力的になっているからだろう。イギリスのバンド、ザ・スミス(The Smiths)のモリッシー(Morrissey)は、ニヒルな歌詞、文学的趣味やソフトなシルエットのファッションから"サッド・ボーイ"のイメージが若い頃にあったほか、「アンニュイ」で名を挙げたティモシー・シャラメも表情や「君の名前で僕を呼んで(Call Me By Your Name)」などの登場作品から同様のイメージがあると言える。また、英語の"エフォートレス(effortless)"は、日本語の"抜け感"のような意味で、「アンニュイ」の脱力感のあるオシャレに近いニュアンスを持つ。

【ポッドキャスト】

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「D2C」の勝ち筋は見えてきたか:記者談話室vol.26

 「WWDJAPAN」ポッドキャストの「記者談話室」は、ファッション業界のその時々のニュースや話題について、3人の記者が分かりやすく解説したり、時には脱線したりしながら、掘り下げていきます。

 第26回は「『D2C』の勝ち筋は見えてきたか」です。この数年で新しいスタンダードとして定着した感のあるD2Cですが、そもそもどんなビジネスモデルを指すのか。今さら聞けないD2Cの基本を紹介しつつ、ネットの世界にとどまらずファッションビルでも存在感を強めるブランドの事例を語り合います。

【今回のキーワード】
D2Cってそもそも何?/インフルエンサー/ルミネエストの好調ブランド/「メルト ザ レディ」/入店料をとる/D2Cとは成長の通過点/顧客の声を生かしたアップデートの繰り返し/「エイミーストワール」/EC中心だから店舗にカネがかけられる/「アメリヴィンテージ」/SNSからの集客力/SPAからD2C/面を抑える小売業とは別の道/顧客のコメントで製品を改善するユニクロ/在庫や模倣の課題も/商習慣も変わる

出演者:
林芳樹(はやし・よしき):1972年、千葉県生まれ。大学卒業後、出版社勤務を経て、98年に業界紙の日本繊維新聞社に入社。広告営業を経て編集記者になり、メンズウエア、スポーツウエア、SPAなどを取材する。2009年2月にINFASパブリケーションズに入社。「WWDジャパン」編集部に配属され、主にビジネスニュースを担当する

横山泰明(よこやま・やすあき):1978年生まれ。繊維・ファッション業界紙「日本繊維新聞」の記者を経て、2010年から「WWDジャパン」で記者。合繊メーカー、素材、商社、EC、ファッションビル、ショッピングセンターを担当。東京外国語大学ヒンディー語専攻出身

五十君花実(いそぎみ・はなみ):1983年、愛知県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、2006年に繊研新聞社に記者として入社。大手アパレル、セレクトショップ、百貨店、デザイナーズブランド、海外コレクションなど一通りの分野を経験した後、2018年3月にINFASパブリケーションズに「WWDジャパン」記者として入社。同年5月からニュースデスク。現在の取材分野はグローバルSPA、ウィメンズアパレル、百貨店など

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新入社員にオススメの本:記者談話室vol.25

 「WWDJAPAN」ポッドキャストの「記者談話室」は、ファッション業界のその時々のニュースや話題について、3人の記者が分かりやすく解説したり、時には脱線したりしながら、掘り下げていきます。

 第25回は「新入社員にオススメの本」です。4月にファッション企業に入るフレッシュマンのみなさんに、横山、林、五十君が独断と偏見に基づき、おすすめの業界関連本を紹介します。

【今回紹介した本】
「JJとその時代  女のコは雑誌に何を夢見たのか 」(鈴木涼美、光文社新書)/「裸でも生きる~25歳女性起業家の号泣戦記~」(山口絵理子、講談社+α文庫)/「ロンドン・コレクション1984-2007 才気を放つ83人の出発点」(若月美奈、繊研新聞社)/「テクニウム――テクノロジーはどこへ向かうのか?」(ケヴィン・ケリー、みすず書房)/「アパレル興亡」(黒木亮、岩波書店)/「FRUiTS Yearbook vol.01(1997)」( Shoichi Aoki、ストリート編集室)

出演者:
林芳樹(はやし・よしき):1972年、千葉県生まれ。大学卒業後、出版社勤務を経て、98年に業界紙の日本繊維新聞社に入社。広告営業を経て編集記者になり、メンズウエア、スポーツウエア、SPAなどを取材する。2009年2月にINFASパブリケーションズに入社。「WWDジャパン」編集部に配属され、主にビジネスニュースを担当する

横山泰明(よこやま・やすあき):1978年生まれ。繊維・ファッション業界紙「日本繊維新聞」の記者を経て、2010年から「WWDジャパン」で記者。合繊メーカー、素材、商社、EC、ファッションビル、ショッピングセンターを担当。東京外国語大学ヒンディー語専攻出身

五十君花実(いそぎみ・はなみ):1983年、愛知県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、2006年に繊研新聞社に記者として入社。大手アパレル、セレクトショップ、百貨店、デザイナーズブランド、海外コレクションなど一通りの分野を経験した後、2018年3月にINFASパブリケーションズに「WWDジャパン」記者として入社。同年5月からニュースデスク。現在の取材分野はグローバルSPA、ウィメンズアパレル、百貨店など

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現代の「ドレスコード」とは? ポッドキャスト連載:考えたい言葉 vol.18

 「WWDJAPAN」ポッドキャストシリーズの連載「考えたい言葉」は、2週間に1回、同期の若手2人がファッション&ビューティ業界で当たり前に使われている言葉について対話します。担当する2人は普段から“当たり前”について疑問を持ち、深く考え、先輩たちからはきっと「めんどうくさい」と思われているだろうな……とビビりつつも、それでも「メディアでは、より良い社会のための言葉を使っていきたい」と思考を続けます。第18弾は、【ドレスコード】をテーマに語り合いました。「WWDJAPAN.com」では、2人が対話して見出した言葉の意味を、あくまで1つの考えとして紹介します。

ポッドキャスト配信者

ソーンマヤ:She/Her。翻訳担当。日本の高校を卒業後、オランダのライデン大学に進学して考古学を主専攻に、アムステルダム大学でジェンダー学を副専攻する。今ある社会のあり方を探求すべく勉強を開始したものの、「そもそもこれまで習ってきた歴史観は、どの視点から語られているものなのだろう?」と疑問を持ち、ジェンダー考古学をテーマに研究を進めた。「WWDJAPAN」では翻訳をメインに、メディアの力を通して物事を見る視点を増やせるような記事づくりに励む

佐立武士(さだち・たけし):He/Him。ソーシャルエディター。幼少期をアメリカ・コネチカット州で過ごし、その後は日本とアメリカの高校に通う。早稲田大学国際教養学部を卒業し、新卒でINFASパブリケーションズに入社。在学中はジェンダーとポストコロニアリズムに焦点を置き、ロンドン大学・東洋アフリカ研究学院に留学。学業の傍ら、当事者としてLGBTQ+ウエブメディアでライターをしていた。現在は「WWDJAPAN」のソーシャルメディアとユース向けのコンテンツに注力する。ニックネームはディラン

若手2人が考える【ドレスコード】

 ドレスコードは日本語では「服装規程」と呼ばれ、TPOにふさわしい装いのガイドラインやルールを指す。公衆では服を着用することなど法律やモラルで定められるもの、宗教で勧められた服装、行事を含めた文化的な理由で着るもの、職場や学校といった機関が設定する制服、年齢や性別などコミュニティー内で暗黙の了解で決められるものまで、さまざまなレベルで存在する。

 行事で定められるドレスコードには、例えば結婚式でドレスを着る場合、花嫁のドレスと同じ色は避けて主役より目立つことを控え、露出を抑えたアイテムを選ぶことなどが挙げられる。成人式や卒業式でも、振袖やスーツが晴れの日にふさわしい装いとされている。近年では、ジェンダーによって男性はスーツ、女性は華やかなものを着用するべきだという固定観念に挑戦する装いも見られるようになっている。

 職場では、スーツがビジネスの場におけるドレスコードとなっており、男性はネクタイやジャケットでカジュアルさを調整する。明治維新をきっかけに、洋風の生活様式が取り入れられた際に男性社会に“近代的”装いとして普及したスーツだが、日本の高温多湿な気候や地球温暖化による温度上昇によって限界を感じるようになり、「男性はスーツ」という価値観も見直されつつある。石川優実が提唱した「#KuToo」は、女性に対する職場の服装規程で、ヒールのあるパンプスを履くことの強制や、高さまで指定する風習に意義を唱えた。

 イスラム教徒の女性は頭部を覆うスカーフであるヒジャブを巻くなど、宗教的観点からもドレスコードは存在する。またイスラム圏では、宗教的施設を観光したり、海水浴場に行ったりする場合は、所属する宗教に関わらず女性は露出を控えるルールを設ける空間もある。ただ近年は、“イスラム・フォビア”にも見られるように、イスラム教に対するヘイトが集まっており、ヒジャブを“抑圧の象徴”とみなす宗教的偏見がある。2016年にはフランスで、イスラム教徒の女性が着用する肌を覆う水着“ブルキニ(burkini)”の着用を禁止する事態にも発展した。

 スポーツの場でも、ユニホームを通したドレスコードは存在する。特に女性選手のユニホームは、競泳やビーチバレー、陸上競技や体操競技など、幅広いジャンルでレオタードや上下のセパレート型のものなど、露出の多いウエアが採用されている。21年7月には、ノルウェーの女子ビーチハンドボール選手らが規定のビキニ着用を拒否し、太ももに当たる短いパンツで試合に挑んだところ、欧州ハンドボール連盟により罰金が科された。居心地の悪さや性的に見られることに抗議する選手がいても、誰もがプレー中の何を着用するか自由に選べない現状がある。

 一方、クラブなどのカルチャーシーンにおけるドレスコードには、テーマを設けたり入場者の装いをある程度そろえたりして、世界観を創ることもある。ドレスコードというとカジュアルなものや個性を排除して、社会のために“固い”服装をすることが根底にあると感じられるが、オールホワイトや1970年代風のファッションをテーマにしたものなど、遊び心のあるドレスコードもある。ドイツ・ベルリンのクラブ「ベルグハイン(BERGHEIN)」はドレスコードの基準を明記していないものの、厳しい入場規制があることで知られている。判断基準が不明瞭であることから、ドレスコード以外にも、その人の体形やジェンダー、人種などのバイアスによって入場規制がかかっているのではないかと指摘する声も存在する。

 ドレスコードを理解する上で大事なのは、「誰のためにあるものなのか」「何を守ろうとしているのか」を考えることなのではないだろうか。漠然と“社会のTPO”を考えてしまうと、何を尊重するためのルールであるのかから離れてしまう。大手企業の中にはスーツ規程や髪色の規定を見直すところも増えており、服装の選択肢が広がっている風潮がある。ドレスコードの意味を理解してその場や人に敬意を払いつつ、ただ個人を“縛る”だけではないあり方が見つけられるはずだ。

【ポッドキャスト】

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ワークマンはプロレスである:記者談話室vol.24

 「WWDJAPAN」ポッドキャストの「記者談話室」は、ファッション業界のその時々のニュースや話題について、3人の記者が分かりやすく解説したり、時には脱線したりしながら、掘り下げていきます。

 第24回は「ワークマンはプロレスである」です。作業服から派生したアウトドアウエアで人気沸騰のワークマン。この春もキャンプ用品の発売や銀座への出店で話題をさらっています。「機能的なのに安い」だけでない強さの秘密に迫ります。

【今回のキーワード】
銀座に出店/郊外でも辺鄙な場所/駐車場にハイエース/都市生活者は未だワークマンを見たことない/東は荒川、西は環八が出店限界だった/ワークマンの服を着ている人を見かけたことありますか/売上高は5年で2倍の1500億円台/ストロングスタイル/土屋哲雄専務/ベイシアグループ/マーケティングの教科書/リーバイス/ユーザーの後を追いかける/対立構造をあおるプレスリリース

出演者:
林芳樹(はやし・よしき):1972年、千葉県生まれ。大学卒業後、出版社勤務を経て、98年に業界紙の日本繊維新聞社に入社。広告営業を経て編集記者になり、メンズウエア、スポーツウエア、SPAなどを取材する。2009年2月にINFASパブリケーションズに入社。「WWDジャパン」編集部に配属され、主にビジネスニュースを担当する

横山泰明(よこやま・やすあき):1978年生まれ。繊維・ファッション業界紙「日本繊維新聞」の記者を経て、2010年から「WWDジャパン」で記者。合繊メーカー、素材、商社、EC、ファッションビル、ショッピングセンターを担当。東京外国語大学ヒンディー語専攻出身

五十君花実(いそぎみ・はなみ):1983年、愛知県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、2006年に繊研新聞社に記者として入社。大手アパレル、セレクトショップ、百貨店、デザイナーズブランド、海外コレクションなど一通りの分野を経験した後、2018年3月にINFASパブリケーションズに「WWDジャパン」記者として入社。同年5月からニュースデスク。現在の取材分野はグローバルSPA、ウィメンズアパレル、百貨店など

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「ネクストリーダー」の条件を考える:記者談話室vol.23

 「WWDJAPAN」ポッドキャストの「記者談話室」は、ファッション業界のその時々のニュースや話題について、3人の記者が分かりやすく解説したり、時には脱線したりしながら、掘り下げていきます。

 第23回は「『ネクストリーダー』の条件を考える」です。WWDJAPANではファッション業界やビューティ業界の今後を担う「ネクストリーダー」を選出しています。新しい時代を切り開く若手リーダーとはどんな人たちなのでしょうか。受賞者が登壇したイベント「Next Generation Forum」(3月2日、ルミネ・WWDJAPAN共催)をアーカイブ配信しています。下記の特設サイトから登録し、ぜひご視聴ください。

【今回のキーワード】
WOTAの前田瑶介さん/持ち運べる浄水場/エブルの佐藤怜さん/アートとイヤホン/人柄/三越伊勢丹の神谷将太さん/廃棄デニム/社会課題の解消/ブラストの石井リナさん/女性のエンパワーメント/米ダイアン フォン ファステンバーグのギャビー・ヒラタさん/さまざまなリーダーの形/経営者・小嶋陽菜さん/アイドルとして培った経営感覚

出演者:
林芳樹(はやし・よしき):1972年、千葉県生まれ。大学卒業後、出版社勤務を経て、98年に業界紙の日本繊維新聞社に入社。広告営業を経て編集記者になり、メンズウエア、スポーツウエア、SPAなどを取材する。2009年2月にINFASパブリケーションズに入社。「WWDジャパン」編集部に配属され、主にビジネスニュースを担当する

横山泰明(よこやま・やすあき):1978年生まれ。繊維・ファッション業界紙「日本繊維新聞」の記者を経て、2010年から「WWDジャパン」で記者。合繊メーカー、素材、商社、EC、ファッションビル、ショッピングセンターを担当。東京外国語大学ヒンディー語専攻出身

五十君花実(いそぎみ・はなみ):1983年、愛知県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、2006年に繊研新聞社に記者として入社。大手アパレル、セレクトショップ、百貨店、デザイナーズブランド、海外コレクションなど一通りの分野を経験した後、2018年3月にINFASパブリケーションズに「WWDジャパン」記者として入社。同年5月からニュースデスク。現在の取材分野はグローバルSPA、ウィメンズアパレル、百貨店など

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アウトドアからK-POP衣装まで、「テックウエア」の正体とは? ポッドキャスト連載:考えたい言葉 vol.17

 「WWDJAPAN」ポッドキャストシリーズの連載「考えたい言葉」は、2週間に1回、同期の若手2人がファッション&ビューティ業界で当たり前に使われている言葉について対話します。担当する2人は普段から“当たり前”について疑問を持ち、深く考え、先輩たちからはきっと「めんどうくさい」と思われているだろうな……とビビりつつも、それでも「メディアでは、より良い社会のための言葉を使っていきたい」と思考を続けます。第17弾は、【テックウエア】をテーマに語り合いました。「WWDJAPAN.com」では、2人が対話して見出した言葉の意味を、あくまで1つの考えとして紹介します。

ポッドキャスト配信者

佐立武士(さだち・たけし):He/Him。入社2年目、ソーシャルエディター。幼少期をアメリカ・コネチカット州で過ごし、その後は日本とアメリカの高校に通う。早稲田大学国際教養学部を卒業し、新卒でINFASパブリケーションズに入社。在学中はジェンダーとポストコロニアリズムに焦点を置き、ロンドン大学・東洋アフリカ研究学院に留学。学業の傍ら、当事者としてLGBTQ+ウエブメディアでライターをしていた。現在は「WWDJAPAN」のソーシャルメディアとユース向けのコンテンツに注力する。ニックネームはディラン

ソーンマヤ:She/Her。入社2年目の翻訳担当。日本の高校を卒業後、オランダのライデン大学に進学して考古学を主専攻に、アムステルダム大学でジェンダー学を副専攻する。今ある社会のあり方を探求すべく勉強を開始したものの、「そもそもこれまで習ってきた歴史観は、どの視点から語られているものなのだろう?」と疑問を持ち、ジェンダー考古学をテーマに研究を進めた。「WWDJAPAN」では翻訳をメインに、メディアの力を通して物事を見る視点を増やせるような記事づくりに励む

若手2人が考える【テックウエア】

 「テックウエア(Techwear)」は、“テクニカル”または“テクノロジー”と“ウエア”を掛け合わせた造語。科学や技術を応用した素材や機能的なデザインで、実用性を追求する服だ。先進的イメージから、近未来的なファッションスタイルという“見かけ”のイメージも付随することが多い。

 雨などが洋服にしみてしまう問題を解決するため、ゴアテックス(GORE-TEX)などの防水素材が登場したように、課題をテクノロジーで解決するのが「テックウエア」のオリジンだ。「テックウエア」を検索すると「ザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE)」や「ナイキ(NIKE)」などスポーツやアウトドアブランドが出てくるのは、機能性やパフォーマンス性を重視したアイテムが多いからだろう。しかし、「ユニクロ(UNIQLO)」の“ヒートテック”や“エアリズム”に代表される防寒性や透湿性を重視したインナーなど、「テックウエア」と呼べるアイテムは多岐に渡り、多くの人の日常に溶け込んでいる。ハイファッションでも、「ディオール(DIOR)」が2022-23年秋冬コレクションで、南極観測隊の防護服などを作るスタートアップ企業と協業した温度調整機能のついたスーツや防弾チョッキを彷彿とさせるアイテムを発表し、話題になった。

 インターネットを中心に、「テックウエア」はサブカルチャーの1つになり、さまざまなプラットフォームでコミュニティーが存在している。サブカルチャーとしての「テックウエア」は、モノトーンでSF的な美意識が顕著で、「Y-3」や「アクロニウム(ACRONYM®)」などのブランドが頻繁に登場する。K-POPでは、BLACKPINK(ブラックピンク)やグループ自体がSFコンセプトを持つaespa(エスパ)らが多く衣装として着用することで、機能性よりもスタイル的な定義を連想することも増えた。

“サイバーパンク”との違い、日本との関係性

 “サイバーパンク(Cyberpunk)”ファッションは、SFを体現したファッションとして、現在では「テックウエア」と同義で使用されることもある。元々、SFのサブジャンルとして小説から始まった“サイバーパンク”は映画や音楽、ファッションのジャンルにもなった。“サイバーパンク”は、小説「ニューロマンサー(Neuromancer)」や映画「ブレイドランナー(Blade Runner)」などの作品がインスピレーション源であることから、装飾やアクセサリーなど実用性よりも世界観を重視した、コスプレ的な要素がある。また、イギリスのサイバー系ファッションブランド「サイバードッグ(CYBERDOG)」は、音楽イベントなどでのコーデを想定しており、ネオンカラーを多用する。しかし、“未来”のイメージは時代と共に進化し、近年はミニマルでより洗練された印象のスタイルが増え、テックウエアとの境界線が薄れてきた。特に、インターネットトレンドやK-POPに見る近年の「テックウエア」は、SF的なテーマ性も重視しており、“サイバーパンク”から多大な影響を受けている。2つのジャンルが融合し始め、同義語として扱われる背景にある。

 “サイバーパンク”は、日本の高度経済成長期の1980年代に生まれたジャンルのため、東京を中心に香港やソウルなどアジアの都市をインスピレーションにしていることが多い。それまで未来は西洋を中心に描かれてきたが、東アジアに技術的に“抜かされてしまう”という恐怖を描く、“テクノオリエンタリズム”が垣間見れるジャンルでもある。アジア的なデザインや漢字の使用などが、未来風のファッションに使用される理由だ。実際、「テックウエア」コミュニティーに人気のブランドは、「ハムカス(HAMCUS)」「ヘインソ(HYEIN SEO)」「ポストアーカイブファッション(POST ARCHIVE FASHION)」「吉業重工」などアジア出身のデザイナーが名を連ねている。

【ポッドキャスト】

「WWDJAPAN」ポッドキャストシリーズはSpotifyやApple Podcastsでもお聞きいただけます。

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今さら聞けない「メタバースとファッション」の基本:記者談話室vol.22

 「WWDJAPAN」ポッドキャストの「記者談話室」は、ファッション業界のその時々のニュースや話題について、3人の記者が分かりやすく解説したり、時には脱線したりしながら、掘り下げていきます。

 第22回は「今さら聞けない『メタバースとファッション』の基本」です。ファッション業界でもたびたび耳にするようになった「メタバース」、あるいは「NFT」という言葉。ファッションビジネスにも大きな影響を与えると言われていますが、ちゃんと理解しているか自信がないという人も多いでしょう。基礎の基礎から説明します。

【今回のキーワード】
Web3.0/ブロックチェーン/仮想空間の自己表現はアバターと服/NFT市場は今350億ドル、2025年に800億ドルへ/NFTはファッション関連が25%/NFTアートは3Dが基本/転売額の一部が創作者に入る/ドルガバの服が9点で6億円/コレクションのあり方が変わる/「アディダスオリジナルス」/VERBALのNFT論/ラグジュアリーのエントリー商品/商品化の新しい流れ/マルチバース/Z世代とゼペット/デセントラランド/コミュニティ活動/アパレル企業の課題

出演者:
林芳樹(はやし・よしき):1972年、千葉県生まれ。大学卒業後、出版社勤務を経て、98年に業界紙の日本繊維新聞社に入社。広告営業を経て編集記者になり、メンズウエア、スポーツウエア、SPAなどを取材する。2009年2月にINFASパブリケーションズに入社。「WWDジャパン」編集部に配属され、主にビジネスニュースを担当する

横山泰明(よこやま・やすあき):1978年生まれ。繊維・ファッション業界紙「日本繊維新聞」の記者を経て、2010年から「WWDジャパン」で記者。合繊メーカー、素材、商社、EC、ファッションビル、ショッピングセンターを担当。東京外国語大学ヒンディー語専攻出身

五十君花実(いそぎみ・はなみ):1983年、愛知県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、2006年に繊研新聞社に記者として入社。大手アパレル、セレクトショップ、百貨店、デザイナーズブランド、海外コレクションなど一通りの分野を経験した後、2018年3月にINFASパブリケーションズに「WWDジャパン」記者として入社。同年5月からニュースデスク。現在の取材分野はグローバルSPA、ウィメンズアパレル、百貨店など

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山田メユミが化粧品への愛から、「アットコスメ」の創業とシングルマザー支援への想いを語る 音声配信「LOVE=好きの先の幸せ」 Vol.7

「LOVE=好きの先の幸せ」は、川島蓉子ジャーナリストが毎回「LOVE=好き」がある人との対談を通して幸せを伝える音声番組です。

 今回のゲストは、「アットコスメ」を創業した山田メユミ取締役。幼い頃から変わらない化粧品への想いと、化粧品の開発から「アットコスメ」、そしてシングルマザーを支援する「コスメバンクプロジェクト」と姿を変え続ける、コスメへの愛の表現方法を聞いています。

川島蓉子:1961年新潟市生まれ。早稲田大学商学部卒業、文化服装学院マーチャンダイジング科修了。伊藤忠ファッションシステム株式会社取締役。ifs未来研究所所長。ジャーナリスト。日経ビジネスオンラインや読売新聞で連載を持つ。著書に『TSUTAYAの謎』『社長、そのデザインでは売れません!』(日経BP社)、『ビームス戦略』(PHP研究所)、『伊勢丹な人々』(日本経済新聞社)、『すいません、ほぼ日の経営。』などがある。1年365日、毎朝、午前3時起床で原稿を書く暮らしを20年来続けている

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セレクトショップの過去・現在・未来:記者談話室vol.21

 「WWDJAPAN」ポッドキャストの「記者談話室」は、ファッション業界のその時々のニュースや話題について、3人の記者が分かりやすく解説したり、時には脱線したりしながら、掘り下げていきます。

 第21回は「セレクトショップの過去・現在・未来」です。長年ファッション業界をリードしてきたセレクトショップが曲がり角を迎えています。そもそもセレクトショップとはどんなビジネスモデルなのか。基本から考えます。

【今回のキーワード】
ユナイテッドアローズが好き/そもそもセレクトショップって何?/ビームスのオレンジの袋/渋カジ/セレクト御三家/ミウラ&サンズ/ダンボールの会社/1989年/平成育ち/セレオリ/事業規模/業界人はUA、一般人はアローズと呼ぶ/TOKYO BASE/百貨店からアッパーミドル層を奪う/成熟化/ロンハーマン、エストネーション/リモートワークの逆風/プロデュース業/「努力は夢中にはかなわない」/アニメ、フード、工芸品/属人的/オウンドメディアの編集力

出演者:
林芳樹(はやし・よしき):1972年、千葉県生まれ。大学卒業後、出版社勤務を経て、98年に業界紙の日本繊維新聞社に入社。広告営業を経て編集記者になり、メンズウエア、スポーツウエア、SPAなどを取材する。2009年2月にINFASパブリケーションズに入社。「WWDジャパン」編集部に配属され、主にビジネスニュースを担当する

横山泰明(よこやま・やすあき):1978年生まれ。繊維・ファッション業界紙「日本繊維新聞」の記者を経て、2010年から「WWDジャパン」で記者。合繊メーカー、素材、商社、EC、ファッションビル、ショッピングセンターを担当。東京外国語大学ヒンディー語専攻出身

五十君花実(いそぎみ・はなみ):1983年、愛知県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、2006年に繊研新聞社に記者として入社。大手アパレル、セレクトショップ、百貨店、デザイナーズブランド、海外コレクションなど一通りの分野を経験した後、2018年3月にINFASパブリケーションズに「WWDジャパン」記者として入社。同年5月からニュースデスク。現在の取材分野はグローバルSPA、ウィメンズアパレル、百貨店など

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「ベーシック」って何? “めんどくさい”新米2人によるポッドキャスト連載:考えたい言葉 vol.16

 「WWDJAPAN」ポッドキャストシリーズの連載「考えたい言葉」は、2週間に1回、同期の若手2人がファッション&ビューティ業界で当たり前に使われている言葉について対話します。担当する2人は普段から“当たり前”について疑問を持ち、深く考え、先輩たちからはきっと「めんどうくさい」と思われているだろうな……とビビりつつも、それでも「メディアでは、より良い社会のための言葉を使っていきたい」と思考を続けます。第16弾は、【ベーシック】をテーマに語り合いました。「WWDJAPAN.com」では、2人が対話して見出した言葉の意味を、あくまで1つの考えとして紹介します。

ポッドキャスト配信者

ソーンマヤ:She/Her。入社2年目の翻訳担当。日本の高校を卒業後、オランダのライデン大学に進学して考古学を主専攻に、アムステルダム大学でジェンダー学を副専攻する。今ある社会のあり方を探求すべく勉強を開始したものの、「そもそもこれまで習ってきた歴史観は、どの視点から語られているものなのだろう?」と疑問を持ち、ジェンダー考古学をテーマに研究を進めた。「WWDJAPAN」では翻訳をメインに、メディアの力を通して物事を見る視点を増やせるような記事づくりに励む

佐立武士(さだち・たけし):He/Him。入社2年目、ソーシャルエディター。幼少期をアメリカ・コネチカット州で過ごし、その後は日本とアメリカの高校に通う。早稲田大学国際教養学部を卒業し、新卒でINFASパブリケーションズに入社。在学中はジェンダーとポストコロニアリズムに焦点を置き、ロンドン大学・東洋アフリカ研究学院に留学。学業の傍ら、当事者としてLGBTQ+ウエブメディアでライターをしていた。現在は「WWDJAPAN」のソーシャルメディアとユース向けのコンテンツに注力する。ニックネームはディラン

若手2人が考える【ベーシック】

 ファッション業界で使われる系統としての「ベーシック」は、白やベージュといったニュートラルカラーや使っていたり、柄を使用していないアイテムで装ったりしたファッションから、素材や形、サイズにこだわったタイムレスなものまで多岐にわたる。社会的に“無難”な多数派という意味での「ベーシック」に加えて、「ベーシック」系はミニマリストな性質を含んでおり、全体の完成度を追求するために装飾的趣向を抑えた表現スタイルとも言える。何が「ベーシック」となるかは時代や流行の影響を受けているものだが、トレンドを追うのではなく、着回しやすくTPOを選ばないスタイルを長く愛用することを哲学としている印象。また着心地の良さそうなものを抜け感とともに着こなす“エフォートレス”な雰囲気もまとっている。

 英語でライフスタイルやファッション、好みなどを“ベーシック”と形容するときは、単純に“つまらない”ものを指しているので使用方法に注意が必要だ。同じようなファッション、メイク、ヘアースタイルなどの女性を揶揄するときにも使われる「量産型女子」と似た響きを持つ。今や「量産型」は逆転して憧れの対象になることもあるが、個人の装いに対する英語の“ベーシック”は今も、本来個性を表すことがファッションの醍醐味とされる中、世間の流行や目を基準にしていることからミーハーや無個性というニュアンスを込めて使われている言葉だ。

【ポッドキャスト】

「WWDJAPAN」ポッドキャストシリーズはSpotifyやApple Podcastsでもお聞きいただけます。

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アパレルの「値上げ」問題を考える:記者談話室vol.20

  「WWDJAPAN」ポッドキャストの「記者談話室」は、ファッション業界のその時々のニュースや話題について、3人の記者が分かりやすく解説したり、時には脱線したりしながら、掘り下げていきます。

 第20回は「アパレルの『値上げ』問題を考える」です。原材料、燃料費、物流費など過去に経験したことのないコスト高騰によって、食品や日用品の値上げが相次いでいます。衣料品もコスト高騰は同じですが、現時点で値上げする企業は限定的です。なぜでしょうか。

【今回のキーワード】
船のコンテナ物流費はコロナ前の最大7倍/綿花価格は2倍/食品は一斉値上げ/値上げを恐れるアパレル/ユニクロはどうするか/無印良品「価格は維持したい」/東レの地ならし/業界はユニクロ次第?/ユナイテッドアローズは一部値上げ/ユニクロのコラボ祭りの背景/値上げは当たり前/30年続くデフレマインド/値上げアレルギー/「ルイ・ヴィトン」「シャネル」は超強気の大幅値上げ/秋冬物は上げるべき/新価格

出演者:
林芳樹(はやし・よしき):1972年、千葉県生まれ。大学卒業後、出版社勤務を経て、98年に業界紙の日本繊維新聞社に入社。広告営業を経て編集記者になり、メンズウエア、スポーツウエア、SPAなどを取材する。2009年2月にINFASパブリケーションズに入社。「WWDジャパン」編集部に配属され、主にビジネスニュースを担当する

横山泰明(よこやま・やすあき):1978年生まれ。繊維・ファッション業界紙「日本繊維新聞」の記者を経て、2010年から「WWDジャパン」で記者。合繊メーカー、素材、商社、EC、ファッションビル、ショッピングセンターを担当。東京外国語大学ヒンディー語専攻出身

五十君花実(いそぎみ・はなみ):1983年、愛知県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、2006年に繊研新聞社に記者として入社。大手アパレル、セレクトショップ、百貨店、デザイナーズブランド、海外コレクションなど一通りの分野を経験した後、2018年3月にINFASパブリケーションズに「WWDジャパン」記者として入社。同年5月からニュースデスク。現在の取材分野はグローバルSPA、ウィメンズアパレル、百貨店など

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アパレルの「値上げ」問題を考える:記者談話室vol.20

  「WWDJAPAN」ポッドキャストの「記者談話室」は、ファッション業界のその時々のニュースや話題について、3人の記者が分かりやすく解説したり、時には脱線したりしながら、掘り下げていきます。

 第20回は「アパレルの『値上げ』問題を考える」です。原材料、燃料費、物流費など過去に経験したことのないコスト高騰によって、食品や日用品の値上げが相次いでいます。衣料品もコスト高騰は同じですが、現時点で値上げする企業は限定的です。なぜでしょうか。

【今回のキーワード】
船のコンテナ物流費はコロナ前の最大7倍/綿花価格は2倍/食品は一斉値上げ/値上げを恐れるアパレル/ユニクロはどうするか/無印良品「価格は維持したい」/東レの地ならし/業界はユニクロ次第?/ユナイテッドアローズは一部値上げ/ユニクロのコラボ祭りの背景/値上げは当たり前/30年続くデフレマインド/値上げアレルギー/「ルイ・ヴィトン」「シャネル」は超強気の大幅値上げ/秋冬物は上げるべき/新価格

出演者:
林芳樹(はやし・よしき):1972年、千葉県生まれ。大学卒業後、出版社勤務を経て、98年に業界紙の日本繊維新聞社に入社。広告営業を経て編集記者になり、メンズウエア、スポーツウエア、SPAなどを取材する。2009年2月にINFASパブリケーションズに入社。「WWDジャパン」編集部に配属され、主にビジネスニュースを担当する

横山泰明(よこやま・やすあき):1978年生まれ。繊維・ファッション業界紙「日本繊維新聞」の記者を経て、2010年から「WWDジャパン」で記者。合繊メーカー、素材、商社、EC、ファッションビル、ショッピングセンターを担当。東京外国語大学ヒンディー語専攻出身

五十君花実(いそぎみ・はなみ):1983年、愛知県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、2006年に繊研新聞社に記者として入社。大手アパレル、セレクトショップ、百貨店、デザイナーズブランド、海外コレクションなど一通りの分野を経験した後、2018年3月にINFASパブリケーションズに「WWDジャパン」記者として入社。同年5月からニュースデスク。現在の取材分野はグローバルSPA、ウィメンズアパレル、百貨店など

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D2C起業家の仕事とプライベート【ゲスト:グッドバイブスオンリー野田貴司CEO】:記者談話室vol.19

 「WWDJAPAN」ポッドキャストの「記者談話室」は、ファッション業界のその時々のニュースや話題について、3人の記者が分かりやすく解説したり、時には脱線したりしながら、掘り下げていきます。

 第19回は「D2C起業家の仕事とプライベート」です。今回は初のゲストとして、グッドバイブスオンリー(GVO)のCEOを務める野田貴司さんをお招きしました。「エレノアトーキョー」「ステラヴィアナ」「リーンモーメント」など、話題のD2Cブランドを運営する同社を率いる野田さんは30歳の起業家。いったいどんな仕事をしているのか? プライベートは? 根掘り葉掘り聞いてみました。

【今回のキーワード】
3DCG/服に興味なかった/とにかく店舗を回った/アパート解約して会社で寝泊まり/DXのための設立資金/デジタルでサンプル作成を一気に短縮/最初から起業家のマインド/上京してネットカフェ暮らし/ヤバいときほど伸びるチャンス/キャッチャー目線/仕事9割、ゴルフ1割/起床午前8時半、帰宅午前1時/物欲はない/ゴルフにハマる/ゴルフのためにベンツGクラス購入/行きつけの焼肉店/起業したい人へのメッセージ/LAに住みたい/尊敬する人

出演者:
林芳樹(はやし・よしき):1972年、千葉県生まれ。大学卒業後、出版社勤務を経て、98年に業界紙の日本繊維新聞社に入社。広告営業を経て編集記者になり、メンズウエア、スポーツウエア、SPAなどを取材する。2009年2月にINFASパブリケーションズに入社。「WWDジャパン」編集部に配属され、主にビジネスニュースを担当する

横山泰明(よこやま・やすあき):1978年生まれ。繊維・ファッション業界紙「日本繊維新聞」の記者を経て、2010年から「WWDジャパン」で記者。合繊メーカー、素材、商社、EC、ファッションビル、ショッピングセンターを担当。東京外国語大学ヒンディー語専攻出身

五十君花実(いそぎみ・はなみ):1983年、愛知県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、2006年に繊研新聞社に記者として入社。大手アパレル、セレクトショップ、百貨店、デザイナーズブランド、海外コレクションなど一通りの分野を経験した後、2018年3月にINFASパブリケーションズに「WWDジャパン」記者として入社。同年5月からニュースデスク。現在の取材分野はグローバルSPA、ウィメンズアパレル、百貨店など

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「バレンタイン」は何を祝う日? “めんどくさい”新米2人によるポッドキャスト連載:考えたい言葉 vol.15

 「WWDJAPAN」ポッドキャストシリーズの連載「考えたい言葉」は、2週間に1回、同期の若手2人がファッション&ビューティ業界で当たり前に使われている言葉について対話します。担当する2人は普段から“当たり前”について疑問を持ち、深く考え、先輩たちからはきっと「めんどうくさい」と思われているだろうな……とビビりつつも、それでも「メディアでは、より良い社会のための言葉を使っていきたい」と思考を続けます。第15弾は、【バレンタイン】をテーマに語り合いました。「WWDJAPAN.com」では、2人が対話して見出した言葉の意味を、あくまで1つの考えとして紹介します。

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佐立武士(さだち・たけし):He/Him。入社2年目、ソーシャルエディター。幼少期をアメリカ・コネチカット州で過ごし、その後は日本とアメリカの高校に通う。早稲田大学国際教養学部を卒業し、新卒でINFASパブリケーションズに入社。在学中はジェンダーとポストコロニアリズムに焦点を置き、ロンドン大学・東洋アフリカ研究学院に留学。学業の傍ら、当事者としてLGBTQ+ウエブメディアでライターをしていた。現在は「WWDJAPAN」のソーシャルメディアとユース向けのコンテンツに注力する。ニックネームはディラン

ソーンマヤ:She/Her。入社2年目の翻訳担当。日本の高校を卒業後、オランダのライデン大学に進学して考古学を主専攻に、アムステルダム大学でジェンダー学を副専攻する。今ある社会のあり方を探求すべく勉強を開始したものの、「そもそもこれまで習ってきた歴史観は、どの視点から語られているものなのだろう?」と疑問を持ち、ジェンダー考古学をテーマに研究を進めた。「WWDJAPAN」では翻訳をメインに、メディアの力を通して物事を見る視点を増やせるような記事づくりに励む

若手2人が考える【バレンタイン】

 バレンタインの起源は諸説ある。結婚を禁止されていたローマ帝国の兵のため、皇帝に内緒で式を開催したキリスト教司祭バレンティヌスの処刑が2月14日であったという逸話に加え、その日がそもそもキリスト教化される前の土着の宗教で家庭や結婚を祝う日であり、それが融合したというのが一般的な説だ。現代になり欧米を中心に愛や恋を祝う日として浸透し、日本にも伝わったとされる。欧米ではチョコレートに限らず、お菓子や花などを送ったり、パートナーとディナーを楽しんだりする風習がある。

 商業的イベントとしてもその存在は大きく、チョコレートなどの食品業界のみならず、毎年ファッションやビューティブランドもアイテムやキャンペーンを発表している。バレンタインを連想させるハートモチーフや赤色をメインにした服やメイクアップアイテムが主流だ。メディアでは、デート向きの“モテメイク“の指南や喜ばれるプレゼントを取り上げることも多い。

 このようにバレンタインの定着や普及に大きく貢献しているからこそ、企業やメディアはバレンタインをより多くの人が楽しめるようにする鍵を握っているとも言える。例えば、カップルや愛を祝うイベントであるからこそ、歴史的に男女のカップルのみがフィーチャーされてきたが、2017年に「ラッシュ(LUSH)」が北米でLGBTQ+インクルーシブなバレンタインのキャンペーンを発表し話題になった。

【ポッドキャスト】

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どうなる「そごう・西武」売却問題:記者談話室vol.18

 「WWDJAPAN」ポッドキャストの「記者談話室」は、ファッション業界のその時々のニュースや話題について、3人の記者が分かりやすく解説したり、時には脱線したりしながら、掘り下げていきます。

 第18回は「どうなる『そごう・西武』売却問題」です。セブン&アイ・ホールディングスが傘下で百貨店を運営するそごう・西武を売却することが明らかになりました。そもそもそごう・西武とはどんな企業なのか、なぜ売却されるに至ったのか、今後どうなるのか、などについて考えます。

【今回のキーワード】
1月31日の日経スクープ/ミレニアムリテイリング/西武百貨店出身の和田氏/セブンのカリスマ鈴木敏文氏/コンビニ、スーパー、百貨店の総合小売業/「リミテッドエディション」/カール・ラガーフェルド、高田賢三、ジャン=ポール・ゴルチエ/オムニセブン/2016年のクーデター/28店舗から10店舗へ/回転レストラン/西武池袋本店の特選はすごい/ウォルマートのデジタルトランスフォーメーション/中流社会の衰退/J.フロント テイリングの山本氏/販売力/不動産しか価値がない?/楽天、アマゾン、Zホールディングス

出演者:
林芳樹(はやし・よしき):1972年、千葉県生まれ。大学卒業後、出版社勤務を経て、98年に業界紙の日本繊維新聞社に入社。広告営業を経て編集記者になり、メンズウエア、スポーツウエア、SPAなどを取材する。2009年2月にINFASパブリケーションズに入社。「WWDジャパン」編集部に配属され、主にビジネスニュースを担当する

横山泰明(よこやま・やすあき):1978年生まれ。繊維・ファッション業界紙「日本繊維新聞」の記者を経て、2010年から「WWDジャパン」で記者。合繊メーカー、素材、商社、EC、ファッションビル、ショッピングセンターを担当。東京外国語大学ヒンディー語専攻出身

五十君花実(いそぎみ・はなみ):1983年、愛知県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、2006年に繊研新聞社に記者として入社。大手アパレル、セレクトショップ、百貨店、デザイナーズブランド、海外コレクションなど一通りの分野を経験した後、2018年3月にINFASパブリケーションズに「WWDジャパン」記者として入社。同年5月からニュースデスク。現在の取材分野はグローバルSPA、ウィメンズアパレル、百貨店など

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「売らない店」ってどんな店?:記者談話室vol.17

 「WWDJAPAN」ポッドキャストの「記者談話室」は、ファッション業界のその時々のニュースや話題について、3人の記者が分かりやすく解説したり、時には脱線したりしながら、掘り下げていきます。

 第17回は「『売らない店』ってどんな店?」です。ニューヨークの体験型ショールーミングストア「ショーフィールズ」が夏に日本上陸することが話題になっています。「売らない店」と称される店舗が少しずつ増えていますが、日本でも浸透するのでしょうか。

【今回のキーワード】
米ショーフィールズが日本上陸/映える/丸井グループが掲げ始めた「売らない店」/リアル店舗の再定義/ベータ/西武渋谷店のチューズベース/大丸東京店の明日見世/顧客体験/D2Cのスタートアップ/40×60cmの家賃/店内にたくさんのAIカメラ/日米の品ぞろえの違い/D2C企業もリアルの場を求める/高島涼さん

出演者:
林芳樹(はやし・よしき):1972年、千葉県生まれ。大学卒業後、出版社勤務を経て、98年に業界紙の日本繊維新聞社に入社。広告営業を経て編集記者になり、メンズウエア、スポーツウエア、SPAなどを取材する。2009年2月にINFASパブリケーションズに入社。「WWDジャパン」編集部に配属され、主にビジネスニュースを担当する

横山泰明(よこやま・やすあき):1978年生まれ。繊維・ファッション業界紙「日本繊維新聞」の記者を経て、2010年から「WWDジャパン」で記者。合繊メーカー、素材、商社、EC、ファッションビル、ショッピングセンターを担当。東京外国語大学ヒンディー語専攻出身

五十君花実(いそぎみ・はなみ):1983年、愛知県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、2006年に繊研新聞社に記者として入社。大手アパレル、セレクトショップ、百貨店、デザイナーズブランド、海外コレクションなど一通りの分野を経験した後、2018年3月にINFASパブリケーションズに「WWDジャパン」記者として入社。同年5月からニュースデスク。現在の取材分野はグローバルSPA、ウィメンズアパレル、百貨店など

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「ベジタリアン」「ビーガン」の違いとは? “めんどくさい”新米2人によるポッドキャスト連載:考えたい言葉 vol.14

 「WWDJAPAN」ポッドキャストシリーズの連載「考えたい言葉」は、2週間に1回、同期の若手2人がファッション&ビューティ業界で当たり前に使われている言葉について対話します。担当する2人は普段から“当たり前”について疑問を持ち、深く考え、先輩たちからはきっと「めんどうくさい」と思われているだろうな……とビビりつつも、それでも「メディアでは、より良い社会のための言葉を使っていきたい」と思考を続けます。第10弾は、【ベジタリアン/ビーガン】をテーマに語り合いました。「WWDJAPAN.com」では、2人が対話して見出した言葉の意味を、あくまで1つの考えとして紹介します。

ポッドキャスト配信者

ソーンマヤ:She/Her。入社2年目の翻訳担当。日本の高校を卒業後、オランダのライデン大学に進学して考古学を主専攻に、アムステルダム大学でジェンダー学を副専攻する。今ある社会のあり方を探求すべく勉強を開始したものの、「そもそもこれまで習ってきた歴史観は、どの視点から語られているものなのだろう?」と疑問を持ち、ジェンダー考古学をテーマに研究を進めた。「WWDJAPAN」では翻訳をメインに、メディアの力を通して物事を見る視点を増やせるような記事づくりに励む

佐立武士(さだち・たけし):He/Him。入社2年目、ソーシャルエディター。幼少期をアメリカ・コネチカット州で過ごし、その後は日本とアメリカの高校に通う。早稲田大学国際教養学部を卒業し、新卒でINFASパブリケーションズに入社。在学中はジェンダーとポストコロニアリズムに焦点を置き、ロンドン大学・東洋アフリカ研究学院に留学。学業の傍ら、当事者としてLGBTQ+ウエブメディアでライターをしていた。現在は「WWDJAPAN」のソーシャルメディアとユース向けのコンテンツに注力する。ニックネームはディラン

若手2人が考える【ベジタリアン/ビーガン】

 牛豚鳥や魚類の肉などの動物性食品を避けた食生活をおくるのが「ベジタリアン(Vegetarian)」で、それに加えて「ビーガン(Vegan)」は、卵や乳製品、はちみつといった動物から得られる食材を避け、レザーやファーなどといった動物性の素材も身につけない生き方を指す。できる限り動物性の食事をしない、アイテムを持たない、動物に害のある生産過程を経たものを搾取しないことを目標としている。

 「ベジタリアン」や「ビーガン」になる主な理由は3つある。1つ目は、環境保全・サステナビリティのため。畜産農業によるメタンガスの排出量や森林伐採の環境的問題や飢餓問題に対するアプローチ、あまりにも“効率的に”動物性の食物や素材を得ることのみが優先され、仕組み化された畜産農業の現状を「持続可能ではない」と受け止めた考えだ。2つ目は、動物の福祉のため。動物を犠牲にした素材や食品の採取に抗議する、エシカルなもの。3つ目は美容や健康のため。栄養学に関する研究は食習慣以外にも個人の生活環境などその他の要因が影響し合っていることは念頭に置かれるべきだが、食生活の一種の選択として取り入れる人もいる。

 ファッションでは、「ビーガンレザー」や「エコファー」といった、動物から得られる素材を使用しない新素材が注目を集めている。動物性でないものには安価で多く生産できる石油由来の合皮もあるが、これらは環境問題へのアプローチとしては疑問視されることも多い。その点も踏まえ、完全に植物由来にしたり耐久性を高めたりして、よりサステナブルなものを生み出そうと挑戦する、パイナップルの葉やサボテン、キノコの菌などを使った人口レザーの開発が進んでいる。ビューティ製品における「ビーガン」は、はちみつやコラーゲンといった動物性成分を使用しないことや、動物実験を行っていないことが鍵となる。

【ポッドキャスト】

「WWDJAPAN」ポッドキャストシリーズはSpotifyやApple Podcastsでもお聞きいただけます。

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たんすに眠る「高級バッグ、宝飾品、時計」の争奪戦:記者談話室vol.16

「WWDJAPAN」ポッドキャストの「記者談話室」は、ファッション業界のその時々のニュースや話題について、3人の記者が分かりやすく解説したり、時には脱線したりしながら、掘り下げていきます。

 第16回は「たんすに眠る『高級バッグ、宝飾品、時計』の争奪戦」です。高額の中古品の買い取り専門店が出店を拡大しています。リユース企業にとって、たんすに眠る“ブランド資産”はビジネスの鉱脈。その事業モデルをざっくばらんに話し合いました。

【今回のキーワード】
コメ兵/12年前にパリで買った15万円のバッグを査定/本橋記者/ブランディア、なんぼや/金の価格が20年で9倍/シニア世代は持っている/高級バッグ、宝飾品、時計が3本柱/日経のロレックス連載/コメ兵の新宿店は高級セレクトショップ/宅配買い取り/2次流通の人気が1次流通にも影響/ブロックチェーン/高級バッグ貸し出しのラクサス/リセールでは特定ブランドに人気が集中する/ルイ・ヴィトン、シャネル、エルメス/押し買い

出演者:
林芳樹(はやし・よしき):1972年、千葉県生まれ。大学卒業後、出版社勤務を経て、98年に業界紙の日本繊維新聞社に入社。広告営業を経て編集記者になり、メンズウエア、スポーツウエア、SPAなどを取材する。2009年2月にINFASパブリケーションズに入社。「WWDジャパン」編集部に配属され、主にビジネスニュースを担当する

横山泰明(よこやま・やすあき):1978年生まれ。繊維・ファッション業界紙「日本繊維新聞」の記者を経て、2010年から「WWDジャパン」で記者。合繊メーカー、素材、商社、EC、ファッションビル、ショッピングセンターを担当。東京外国語大学ヒンディー語専攻出身

五十君花実(いそぎみ・はなみ):1983年、愛知県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、2006年に繊研新聞社に記者として入社。大手アパレル、セレクトショップ、百貨店、デザイナーズブランド、海外コレクションなど一通りの分野を経験した後、2018年3月にINFASパブリケーションズに「WWDジャパン」記者として入社。同年5月からニュースデスク。現在の取材分野はグローバルSPA、ウィメンズアパレル、百貨店など

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ZOZOと楽天がリアル店舗を支援する理由:記者談話室vol.15

 「WWDJAPAN」ポッドキャストの「記者談話室」は、ファッション業界のその時々のニュースや話題について、3人の記者が分かりやすく解説したり、時には脱線したりしながら、掘り下げていきます。

 第15回は「ZOZOと楽天がリアル店舗を支持する理由」です。ファッションにおけるネット通販最大手ZOZOと、金融を含めた巨大経済圏を作る楽天が新しい戦略を進めています。サイトで商品を売るだけにとどまらない次の一手とは?

【今回のキーワード】
楽天ファッション オムニチャネルプラットフォーム/ゾゾモ/在庫一元化できる/本気のロジスティックス/ゾゾタウンでユナイテッドアローズ原宿店の在庫がわかる/ZOZOの澤田社長/店舗の生産性を上げために仕組みを提供/ECサイトからポータルサイトへ/通勤中にスマホで何を見るか/ソリューション型/ロコンドのオープンプラットフォーム/ゾゾタウンが阪急うめだ本店でイベント

出演者:
林芳樹(はやし・よしき):1972年、千葉県生まれ。大学卒業後、出版社勤務を経て、98年に業界紙の日本繊維新聞社に入社。広告営業を経て編集記者になり、メンズウエア、スポーツウエア、SPAなどを取材する。2009年2月にINFASパブリケーションズに入社。「WWDジャパン」編集部に配属され、主にビジネスニュースを担当する

横山泰明(よこやま・やすあき):1978年生まれ。繊維・ファッション業界紙「日本繊維新聞」の記者を経て、2010年から「WWDジャパン」で記者。合繊メーカー、素材、商社、EC、ファッションビル、ショッピングセンターを担当。東京外国語大学ヒンディー語専攻出身

五十君花実(いそぎみ・はなみ):1983年、愛知県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、2006年に繊研新聞社に記者として入社。大手アパレル、セレクトショップ、百貨店、デザイナーズブランド、海外コレクションなど一通りの分野を経験した後、2018年3月にINFASパブリケーションズに「WWDジャパン」記者として入社。同年5月からニュースデスク。現在の取材分野はグローバルSPA、ウィメンズアパレル、百貨店など

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「男らしさ」とは? “めんどくさい”新米2人によるポッドキャスト連載:考えたい言葉 vol.13

 「WWDJAPAN」ポッドキャストシリーズの連載「考えたい言葉」は、2週間に1回、同期の若手2人がファッション&ビューティ業界で当たり前に使われている言葉について対話します。担当する2人は普段から“当たり前”について疑問を持ち、深く考え、先輩たちからはきっと「めんどうくさい」と思われているだろうな……とビビりつつも、それでも「メディアでは、より良い社会のための言葉を使っていきたい」と思考を続けます。第13弾は、【男らしさ】をテーマに語り合いました。「WWDJAPAN.com」では、2人が対話して見出した言葉の意味を、あくまで1つの考えとして紹介します。

ポッドキャスト配信者

佐立武士(さだち・たけし):He/Him。入社2年目、ソーシャルエディター。幼少期をアメリカ・コネチカット州で過ごし、その後は日本とアメリカの高校に通う。早稲田大学国際教養学部を卒業し、新卒でINFASパブリケーションズに入社。在学中はジェンダーとポストコロニアリズムに焦点を置き、ロンドン大学・東洋アフリカ研究学院に留学。学業の傍ら、当事者としてLGBTQ+ウエブメディアでライターをしていた。現在は「WWDJAPAN」のソーシャルメディアとユース向けのコンテンツに注力する。ニックネームはディラン

ソーンマヤ:She/Her。入社2年目の翻訳担当。日本の高校を卒業後、オランダのライデン大学に進学して考古学を主専攻に、アムステルダム大学でジェンダー学を副専攻する。今ある社会のあり方を探求すべく勉強を開始したものの、「そもそもこれまで習ってきた歴史観は、どの視点から語られているものなのだろう?」と疑問を持ち、ジェンダー考古学をテーマに研究を進めた。「WWDJAPAN」では翻訳をメインに、メディアの力を通して物事を見る視点を増やせるような記事づくりに励む

若手2人が考える【男らしさ】

 時代や文化によってさまざまな「男らしさ」の定義が存在するが、“強さ”や”細かいことを気にしないこと”“競争的、支配的であること”などが伝統的ないわゆる“男らしさ”の特徴と言える。「男はこうであるべき」という社会からのプレッシャーは、ファッションやビューティを自由に楽しむことを縛るだけでなく、男性のメンタルヘルスにも大きく影響する。また、ミソジニー(女性蔑視)やホモフォビア(同性愛嫌悪)に繋がることもある。このように男性自身や社会にネガティブな影響のある行動規範を“有害な男らしさ”と呼ぶ。

 “有害な男らしさ”は、思わぬところにも影響しおり、その1つは環境問題への関心の差とされる。エシカルでサステナブルな生活への取り組みをする男性が女性より少ないことを表す、“エコ・ジェンダー・ギャップ”という言葉をイギリスのマーケット調査会社ミンテル(Mintel)が提唱した。細かいことを気にする、何かをケアすることが女性的であったり、家庭的生活の管理が女性の仕事というイメージが原因だったりという研究を英メディア「ガーディアン(THE GUARDIAN)」などが報じている。

 「グッチ(GUCCI)」のアレッサンドロ・ミケーレ(Alessandro Michele)は、このようなネガティブな男性のステレオタイプからの解放と“男らしさ“の再考・再定義を、2020-21年秋冬メンズ・コレクションのテーマにした。子ども服にインスパイアされたデザインなどが特徴で、“男らしさ”をフェミニンさで打ち消した“ジェンダーレス”ではない、常識を刷り込まれる前の“ピュア”な子ども時代に戻ろうという意図だ。これは、“男らしさ”が生まれつき自然なものではなく、周りから教わったり、大人を真似したりして身につけているものだというメッセージも込められている。

 近年はより多様な「男らしさ」を楽しもうという動きがビューティ業界で顕著で、男性をターゲットにしたブランドも増えた。製品が“男性向け”であることをアピールすることは、逆にジェンダーの区別がついてしまうという考えもあるが、ビューティが従来女性中心だったからこそ、明記することで男性も手に取りやすい効果がある。多くのメンズ向けブランドは黒のパッケージで“男らしさ“の表現が固定化されていたが、最近ではカラフルで個性的なパッケージが特徴の「ボッチャン(BOTCHAN)」などが登場している。

【ポッドキャスト】

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ファッション企業の社長ってどんな人たちなの?:記者談話室vol.14

 「WWDJAPAN」ポッドキャストの「記者談話室」は、ファッション業界のその時々のニュースや話題について、3人の記者が分かりやすく解説したり、時には脱線したりしながら、掘り下げていきます。

 第14回は「ファッション企業の社長ってどんな人たちなの?」です。「WWDJAPAN」の新年の名物企画「CEO特集」(1月31日号)では、ファッションとビューティの51社の経営トップのインタビューを掲載します。特集にちなんで有力ファッション企業を率いる経営トップの人柄や社風について話し合いました。

【今回のキーワード】
ナクシスってどんな会社?/ジュンの佐々木社長/創業者のイズム/アダストリアの木村社長/サザビーリーグの角田社長/TSIホールディングスの下地社長は商店会の会長?/マッシュの近藤社長は釣りにハマっている/創業300年以上のモリリンの森社長/代々襲名する「豊島半七」社長/日本は長生き企業が多い

出演者:
林芳樹(はやし・よしき):1972年、千葉県生まれ。大学卒業後、出版社勤務を経て、98年に業界紙の日本繊維新聞社に入社。広告営業を経て編集記者になり、メンズウエア、スポーツウエア、SPAなどを取材する。2009年2月にINFASパブリケーションズに入社。「WWDジャパン」編集部に配属され、主にビジネスニュースを担当する

横山泰明(よこやま・やすあき):1978年生まれ。繊維・ファッション業界紙「日本繊維新聞」の記者を経て、2010年から「WWDジャパン」で記者。合繊メーカー、素材、商社、EC、ファッションビル、ショッピングセンターを担当。東京外国語大学ヒンディー語専攻出身

五十君花実(いそぎみ・はなみ):1983年、愛知県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、2006年に繊研新聞社に記者として入社。大手アパレル、セレクトショップ、百貨店、デザイナーズブランド、海外コレクションなど一通りの分野を経験した後、2018年3月にINFASパブリケーションズに「WWDジャパン」記者として入社。同年5月からニュースデスク。現在の取材分野はグローバルSPA、ウィメンズアパレル、百貨店など

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ファッション企業の社長ってどんな人たちなの?:記者談話室vol.14

 「WWDJAPAN」ポッドキャストの「記者談話室」は、ファッション業界のその時々のニュースや話題について、3人の記者が分かりやすく解説したり、時には脱線したりしながら、掘り下げていきます。

 第14回は「ファッション企業の社長ってどんな人たちなの?」です。「WWDJAPAN」の新年の名物企画「CEO特集」(1月31日号)では、ファッションとビューティの51社の経営トップのインタビューを掲載します。特集にちなんで有力ファッション企業を率いる経営トップの人柄や社風について話し合いました。

【今回のキーワード】
ナクシスってどんな会社?/ジュンの佐々木社長/創業者のイズム/アダストリアの木村社長/サザビーリーグの角田社長/TSIホールディングスの下地社長は商店会の会長?/マッシュの近藤社長は釣りにハマっている/創業300年以上のモリリンの森社長/代々襲名する「豊島半七」社長/日本は長生き企業が多い

出演者:
林芳樹(はやし・よしき):1972年、千葉県生まれ。大学卒業後、出版社勤務を経て、98年に業界紙の日本繊維新聞社に入社。広告営業を経て編集記者になり、メンズウエア、スポーツウエア、SPAなどを取材する。2009年2月にINFASパブリケーションズに入社。「WWDジャパン」編集部に配属され、主にビジネスニュースを担当する

横山泰明(よこやま・やすあき):1978年生まれ。繊維・ファッション業界紙「日本繊維新聞」の記者を経て、2010年から「WWDジャパン」で記者。合繊メーカー、素材、商社、EC、ファッションビル、ショッピングセンターを担当。東京外国語大学ヒンディー語専攻出身

五十君花実(いそぎみ・はなみ):1983年、愛知県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、2006年に繊研新聞社に記者として入社。大手アパレル、セレクトショップ、百貨店、デザイナーズブランド、海外コレクションなど一通りの分野を経験した後、2018年3月にINFASパブリケーションズに「WWDジャパン」記者として入社。同年5月からニュースデスク。現在の取材分野はグローバルSPA、ウィメンズアパレル、百貨店など

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大丸松坂屋の澤田太郎社長が若き日&震災を振り返り、百貨店の未来を想う  音声配信「LOVE=好きの先の幸せ」 Vol.6

 「LOVE=好きの先の幸せ」は、川島蓉子ジャーナリストが毎回「LOVE=好き」がある人との対談を通して幸せを伝える音声番組です。

 今回のゲストは、大丸松坂屋百貨店の澤田太郎社長。最初に配属された大丸神戸店での機転、阪神・淡路大震災を経ての再オープンで感じた百貨店の矜持、そんな想いを踏まえて考える大丸松坂屋の未来などを聞いています。「これから百貨店が生き残っていくためには、トライ&エラーを重ねてもいいと思っている。若い人には失敗を恐れずチャレンジして欲しい。判断したからには腹をくくる用意はあります」という頼もしい言葉からも、百貨店への愛が溢れています。

川島蓉子:1961年新潟市生まれ。早稲田大学商学部卒業、文化服装学院マーチャンダイジング科修了。伊藤忠ファッションシステム株式会社取締役。ifs未来研究所所長。ジャーナリスト。日経ビジネスオンラインや読売新聞で連載を持つ。著書に『TSUTAYAの謎』『社長、そのデザインでは売れません!』(日経BP社)、『ビームス戦略』(PHP研究所)、『伊勢丹な人々』(日本経済新聞社)、『すいません、ほぼ日の経営。』などがある。1年365日、毎朝、午前3時起床で原稿を書く暮らしを20年来続けている

澤田太郎:1983年、滋賀大学を卒業し、大丸(当時)に入社して神戸店に配属される。2011年、同店店長に就任。その後は、大丸大阪・心斎橋店長事務管掌、経営企画室長兼経営企画部長兼未来定番研究所所長事務管掌などを歴任。J.フロントリテイリング発足後は、執行役常務などを務めた。20年、大丸松坂屋百貨店の社長に就任。J.フロントの取締役兼執行役専務も務めている

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初売り・セール・福袋 年始の店頭は変わるか:記者談話室vol.13

「WWDJAPAN」ポッドキャストの「記者談話室」は、ファッション業界のその時々のニュースや話題について、3人の記者が分かりやすく解説したり、時には脱線したりしながら、掘り下げていきます。

 第13回は「初売り・セール・福袋 年始の店頭は変わるか」です。正月の初売りはファッション小売業にとって最大の稼ぎ時でしたが、消費者の正月の過ごし方や働き方改革の影響を受けて、その様相がだいぶ変わりつつあります。

【今回のキーワード】
丸井が1月1日・2日を休業日に/都心は2日から、郊外は元日から営業が一般的/そごう・西武/従業員満足と顧客満足/元日営業が増えたのは2000年以降/かつては休業日は週1回あった/銀座の和光/三越伊勢丹/イオンモール/福袋をやめたアダストリア/ネットで予約/渋谷109/SNSと福袋/年内にネットでフライングセール/獅子舞復活?/三越の第九/「俺、百貨店行きたいよ」

出演者:
林芳樹(はやし・よしき):1972年、千葉県生まれ。大学卒業後、出版社勤務を経て、98年に業界紙の日本繊維新聞社に入社。広告営業を経て編集記者になり、メンズウエア、スポーツウエア、SPAなどを取材する。2009年2月にINFASパブリケーションズに入社。「WWDジャパン」編集部に配属され、主にビジネスニュースを担当する

横山泰明(よこやま・やすあき):1978年生まれ。繊維・ファッション業界紙「日本繊維新聞」の記者を経て、2010年から「WWDジャパン」で記者。合繊メーカー、素材、商社、EC、ファッションビル、ショッピングセンターを担当。東京外国語大学ヒンディー語専攻出身

五十君花実(いそぎみ・はなみ):1983年、愛知県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、2006年に繊研新聞社に記者として入社。大手アパレル、セレクトショップ、百貨店、デザイナーズブランド、海外コレクションなど一通りの分野を経験した後、2018年3月にINFASパブリケーションズに「WWDジャパン」記者として入社。同年5月からニュースデスク。現在の取材分野はグローバルSPA、ウィメンズアパレル、百貨店など

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「Z世代」の特徴は? “めんどくさい”新米2人によるポッドキャスト連載:考えたい言葉 vol.12

 「WWDJAPAN」ポッドキャストシリーズの新連載「考えたい言葉」は、2週間に1回、同期の若手2人がファッション&ビューティ業界で当たり前に使われている言葉について対話します。担当する2人は普段から“当たり前”について疑問を持ち、深く考え、先輩たちからはきっと「めんどうくさい」と思われているだろうな……とビビりつつも、それでも「メディアでは、より良い社会のための言葉を使っていきたい」と思考を続けます。第12弾は、【Z世代】をテーマに語り合いました。「WWDJAPAN.com」では、2人が対話して見出した言葉の意味を、あくまで1つの考えとして紹介します。

ポッドキャスト配信者

佐立武士(さだち・たけし):He/Him。入社2年目、ソーシャルエディター。幼少期をアメリカ・コネチカット州で過ごし、その後は日本とアメリカの高校に通う。早稲田大学国際教養学部を卒業し、新卒でINFASパブリケーションズに入社。在学中はジェンダーとポストコロニアリズムに焦点を置き、ロンドン大学・東洋アフリカ研究学院に留学。学業の傍ら、当事者としてLGBTQ+ウエブメディアでライターをしていた。現在は「WWDJAPAN」のソーシャルメディアとユース向けのコンテンツに注力する。ニックネームはディラン

ソーンマヤ:She/Her。入社2年目の翻訳担当。日本の高校を卒業後、オランダのライデン大学に進学して考古学を主専攻に、アムステルダム大学でジェンダー学を副専攻する。今ある社会のあり方を探求すべく勉強を開始したものの、「そもそもこれまで習ってきた歴史観は、どの視点から語られているものなのだろう?」と疑問を持ち、ジェンダー考古学をテーマに研究を進めた。「WWDJAPAN」では翻訳をメインに、メディアの力を通して物事を見る視点を増やせるような記事づくりに励む

若手2人が考える【Z世代】

 「Z世代」は、主に1990年代後半から2010年前後までに生まれた人を指す言葉。1つ上のジェネレーションは1980~90年代前半のミレニアル(Y)世代で、Z世代の親の多くは、2つ上の1960~70年代のX世代だ。世代の境界を何年にするかは曖昧で、1994~2000年頃のZ世代とミレニアル世代の両方でもあり、どちらとも言えない世代をジレニアル(zillenial)世代とも呼ぶ。

 人格形成に大きく影響する時事的イベントや社会の風潮を共に経験しているから、世代ごとに近い価値観や思想を持っていると考えられている。例えば、Z世代は9・11同時多発テロやリーマンショック、東日本大震災などを幼いながら経験し、現在進行形でコロナ禍の青春を過ごしている。先進国での同性婚の合法化が活発になり、インターネットを駆使したBLM運動などの社会の動きを肌で感じてきた。

 Z世代は、社会運動への積極性で知られる反面、政治経済の不安定さ、自然災害の脅威を目の当たりにしたがゆえにミレニアル世代よりも安定を求めがちとも言われている。金銭的には貯蓄する傾向があり、“消費離れ”、“ブランド離れ”など何かと“離れる”ことで注目されている。

 一方で、TikTokなどソーシャルメディアでこれまでにないスピードでトレンドを作り出しているのも事実。国内では“エモい”を求めるトレンドで昭和レトロなアイテム、音楽や場所への関心が再燃、“ネオ大衆酒場・居酒屋”などが各地にオープンしている。ファッションやビューティでは、ジェンダー、体型や肌の色に関わらず楽しめるブランドやアイテムがマーケットに増え続けている。

【ポッドキャスト】

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私が選んだ2021年ベスト記事:記者談話室vol.12

「WWDJAPAN」ポッドキャストの連載「記者談話室」は、ファッション業界のその時々のニュースや話題について、3人の専門記者が分かりやすく解説したり、時には脱線したりしながら、掘り下げていきます。

 第12回は「私が選んだ2021年ベスト記事」です。「WWDJAPAN」の21年のニュースを振り返り、3人の記者が特に印象に残った記事をそれぞれの視点で紹介します。取り上げた記事は、下記の「関連記事」から読むことができます。

【今回のキーワード】
インドの綿花農家の自殺問題/トレーサビリティ/中国の新疆綿問題/Z世代の大学生が買ったもの/30代の富裕層の平山美春さん/ヴァージルの死/追悼記事の重要性/緊急事態宣言下での営業めぐるせめぎ合い/小売店のいきどおり/金沢発D2C「ジェンヌ」/なぜ成功したか、ディテールを詳しく/10億円規模のD2Cブランド/頭が大きい人のための帽子ブランド/東日本大震災から10年、岩手の縫製工場の今/泥だらけのミシンからの復興/現場に行くこと

出演者:
林芳樹(はやし・よしき):1972年、千葉県生まれ。大学卒業後、出版社勤務を経て、98年に業界紙の日本繊維新聞社に入社。広告営業を経て編集記者になり、メンズウエア、スポーツウエア、SPAなどを取材する。2009年2月にINFASパブリケーションズに入社。「WWDジャパン」編集部に配属され、主にビジネスニュースを担当する

横山泰明(よこやま・やすあき):1978年生まれ。繊維・ファッション業界紙「日本繊維新聞」の記者を経て、2010年から「WWDジャパン」で記者。合繊メーカー、素材、商社、EC、ファッションビル、ショッピングセンターを担当。東京外国語大学ヒンディー語専攻出身

五十君花実(いそぎみ・はなみ):1983年、愛知県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、2006年に繊研新聞社に記者として入社。大手アパレル、セレクトショップ、百貨店、デザイナーズブランド、海外コレクションなど一通りの分野を経験した後、2018年3月にINFASパブリケーションズに「WWDジャパン」記者として入社。同年5月からニュースデスク。現在の取材分野はグローバルSPA、ウィメンズアパレル、百貨店など

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ファッション業界「2021年ヒット商品」:記者談話室vol.11

 「WWDJAPAN」ポッドキャストの連載「記者談話室」は、ファッション業界のその時々のニュースや話題について、3人の専門記者が分かりやすく解説したり、時には脱線したりしながら、掘り下げていきます。

 第11回は「ファッション業界『2021年ヒット商品』」です。2021年のファッション業界でのヒット商品はどんなものがあったでしょうか。コロナ2年目で人々の生活スタイルや働き方が変わり、デジタルネイティブのZ世代が消費市場での存在感を大きくする中、何が売れたのか振り返ります。

【今回のキーワード】
「日経MJ」の横綱は「Z世代」「大谷翔平」/「エルメス」がマッシュルームレザー採用/ポリ乳酸繊維/日本の素材メーカーは先を行き過ぎている/スノーピークの急成長/ゴルフへの新規参入広がる/Y2K/東京五輪のスケートボード、サーフィン/アシックスの赤いジャケット/メタバース/ゲームで「バレンシアガ」がパーカ売る/NFTのスニーカーや服/いずれヒット商品番付がリアル版とバーチャル版に/吸水ショーツ元年/BTS発のトレンド

出演者:
林芳樹(はやし・よしき):1972年、千葉県生まれ。大学卒業後、出版社勤務を経て、98年に業界紙の日本繊維新聞社に入社。広告営業を経て編集記者になり、メンズウエア、スポーツウエア、SPAなどを取材する。2009年2月にINFASパブリケーションズに入社。「WWDジャパン」編集部に配属され、主にビジネスニュースを担当する

横山泰明(よこやま・やすあき):1978年生まれ。繊維・ファッション業界紙「日本繊維新聞」の記者を経て、2010年から「WWDジャパン」で記者。合繊メーカー、素材、商社、EC、ファッションビル、ショッピングセンターを担当。東京外国語大学ヒンディー語専攻出身

五十君花実(いそぎみ・はなみ):1983年、愛知県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、2006年に繊研新聞社に記者として入社。大手アパレル、セレクトショップ、百貨店、デザイナーズブランド、海外コレクションなど一通りの分野を経験した後、2018年3月にINFASパブリケーションズに「WWDジャパン」記者として入社。同年5月からニュースデスク。現在の取材分野はグローバルSPA、ウィメンズアパレル、百貨店など

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「ハーフ」ってなに? “めんどくさい”新米2人によるポッドキャスト連載:考えたい言葉 vol.11

 「WWDJAPAN」ポッドキャストシリーズの新連載「考えたい言葉」は、2週間に1回、同期の若手2人がファッション&ビューティ業界で当たり前に使われている言葉について対話します。担当する2人は普段から“当たり前”について疑問を持ち、深く考え、先輩たちからはきっと「めんどうくさい」と思われているだろうな……とビビりつつも、それでも「メディアでは、より良い社会のための言葉を使っていきたい」と思考を続けます。第11弾は、【ハーフ】をテーマに語り合いました。「WWDJAPAN.com」では、2人が対話して見出した言葉の意味を、あくまで1つの考えとして紹介します。

ポッドキャスト配信者

ソーンマヤ:She/Her。入社2年目の翻訳担当。日本の高校を卒業後、オランダのライデン大学に進学して考古学を主専攻に、アムステルダム大学でジェンダー学を副専攻する。今ある社会のあり方を探求すべく勉強を開始したものの、「そもそもこれまで習ってきた歴史観は、どの視点から語られているものなのだろう?」と疑問を持ち、ジェンダー考古学をテーマに研究を進めた。「WWDJAPAN」では翻訳をメインに、メディアの力を通して物事を見る視点を増やせるような記事づくりに励む

佐立武士(さだち・たけし):He/Him。入社2年目、ソーシャルエディター。幼少期をアメリカ・コネチカット州で過ごし、その後は日本とアメリカの高校に通う。早稲田大学国際教養学部を卒業し、新卒でINFASパブリケーションズに入社。在学中はジェンダーとポストコロニアリズムに焦点を置き、ロンドン大学・東洋アフリカ研究学院に留学。学業の傍ら、当事者としてLGBTQ+ウエブメディアでライターをしていた。現在は「WWDJAPAN」のソーシャルメディアとユース向けのコンテンツに注力する。ニックネームはディラン

若手2人が考える【ハーフ】

 日本社会で使われる「ハーフ」は、一般的に片親がいわいる「日本人」、そしてもう片方が「外国人(非日本人)」である人を指す。本人のルーツに関わらず、「英語が話せる」「容姿がいい」「グローバルに活躍する」「違った視点を持っている」「かっこいい」というイメージを持たれることが多い。実際にはルーツや国籍、見た目、生まれた場所、生活をした場所、家庭環境、習得言語まで多様な人々が存在するが、「ハーフ」という言葉で括られている。

 「ハーフ」に対するイメージは、メディア・レプリゼンテーション(メディアへの露出量、取り上げ方など)の影響が大きい。露出量だけでいうと、“ハーフタレント”や“ハーフモデル”は実際に日本で生活を営む人口に比べて、かなり多いと言える。しかしその容姿には西洋化された美の基準や白人至上主義の影響があり、それらの基準やイメージに当てはまらない人を指す“残念ハーフ”という言葉が存在してしまっている。

 ほかにも、ファッション・ビューティ業界で「ハーフ」はたびたび製品名に使われている。カラーコンタクトの“ハーフ系”や、“ハーフ顔メイク”といった表現は日常的にSNSやオンラインサイトで目にする。広告では、着物店のポスターに「ハーフの子を産みたい方に」というコピーが使用された事例もある。このように「ハーフ」アイデンティティーのアクセサリー化と、偏った“ハーフ像”が世間に浸透している。

 この流れを受け、近年は「ハーフ」という言葉の使用を避ける動きも出始めた。代わりに「ダブル(Double)」「ミックスド(Mixed)」「ミックスドレースド(Mixed race)」「バイレイシャル(Biracial)」「マルチレイシャル(Multiracial)」などが使われている。人種(レース)を基にした表現では、例えば東アジア人同士の「ハーフ」が含まれないといった声もある。家族のルーツや自身の居住経験など、複数の文化に触れて育った個人を、“第3の文化”を育む「サードカルチャーキッズ(Third Culture Kids)」と呼ぶこともある。

 「ハーフ」「外国人風」という言葉が使われる背景には、“その場所になじんでいるかどうか”という見た目の影響が大きいことは間違いない。そういった容姿の「ハーフ」は、日常的に「ハーフなんですか?」「日本語上手ですね」と頻繁に言われる。会話の入り口として他者のルーツについて話すことも多いため、当人にとって毎日のように言われるうちに「自分は何者なのか」「この社会に属していると感じられない」という気持ちが芽生え、自信・自立心を喪失するアイデンティティー・クライシスへのきっかけになっているという理解は必要だ。

【ポッドキャスト】

「WWDJAPAN」ポッドキャストシリーズはSpotifyやApple Podcastsでもお聞きいただけます。

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百貨店は生き残れるか:記者談話室vol.10

 「WWDJAPAN」ポッドキャストの連載「記者談話室」は、ファッション業界のその時々のニュースや話題について、3人の専門記者が分かりやすく解説したり、時には脱線したりしながら、掘り下げていきます。

 第10回は「百貨店は生き残れるか」。四半世紀以上続く市場縮小にコロナが重なり、百貨店の変革が待ったなしです。駅前一等地で集客力を競う手法、アパレルを中心にした売り場構成、当たり前と考えられた百貨店のビジネスモデルも見直しが進みます。百貨店はどこに向かうのか、話し合ってみました。

【今回のキーワード】
松屋の美術催事/国内百貨店売上高ピークは9.7兆円だったが…/閉店記事たくさん書いた/伊勢丹松戸店/ららぽーと、イオンモール/豊かな中間層の消失/手堅い富裕層/ゆりかごから墓場まで/「みんなの百貨店」から「お金持ちの百貨店」へ/伊勢丹新宿本店のVIPルーム/ハロッズは駅弁甲子園やらない/呉服屋/座売りに先祖返り?/松坂屋静岡店に水族館/西武渋谷店のチューズベースシブヤ/冠婚葬祭の常識を教えてくれる/叙勲の知らせがきたら三越日本橋本店/阪神梅田本店の食/捨てたものじゃない

出演者:
林芳樹(はやし・よしき):1972年、千葉県生まれ。大学卒業後、出版社勤務を経て、98年に業界紙の日本繊維新聞社に入社。広告営業を経て編集記者になり、メンズウエア、スポーツウエア、SPAなどを取材する。2009年2月にINFASパブリケーションズに入社。「WWDジャパン」編集部に配属され、主にビジネスニュースを担当する

横山泰明(よこやま・やすあき):1978年生まれ。繊維・ファッション業界紙「日本繊維新聞」の記者を経て、2010年から「WWDジャパン」で記者。合繊メーカー、素材、商社、EC、ファッションビル、ショッピングセンターを担当。東京外国語大学ヒンディー語専攻出身

五十君花実(いそぎみ・はなみ):1983年、愛知県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、2006年に繊研新聞社に記者として入社。大手アパレル、セレクトショップ、百貨店、デザイナーズブランド、海外コレクションなど一通りの分野を経験した後、2018年3月にINFASパブリケーションズに「WWDジャパン」記者として入社。同年5月からニュースデスク。現在の取材分野はグローバルSPA、ウィメンズアパレル、百貨店など

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テキスタイルデザイナー梶原加奈子が軽やかな生地に込めるアツい想いの源泉は?  音声配信「LOVE=好きの先の幸せ」 Vol.4

 「LOVE=好きの先の幸せ」は、川島蓉子ジャーナリストが毎回「LOVE=好き」がある人との対談を通して幸せを伝える音声番組です。
 
 今回のゲストは、テキスタイルデザイナーの梶原加奈子カジハラデザインスタジオ代表。両親に大反対された大学受験、教室で寝泊まりしていた(!?)日本での大学生活と、それとは全く違ったイギリスへの留学、そして、テキスタイルの魅力と、オンワードとの新しいプロジェクトまで。「フワフワな触感が好き」と軽やかな生地を生み出し続ける梶原さんの、エピソード盛りだくさんの半生とアツい想いを聞きました。

川島蓉子:1961年新潟市生まれ。早稲田大学商学部卒業、文化服装学院マーチャンダイジング科修了。伊藤忠ファッションシステム株式会社取締役。ifs未来研究所所長。ジャーナリスト。日経ビジネスオンラインや読売新聞で連載を持つ。著書に『TSUTAYAの謎』『社長、そのデザインでは売れません!』(日経BP社)、『ビームス戦略』(PHP研究所)、『伊勢丹な人々』(日本経済新聞社)、『すいません、ほぼ日の経営。』などがある。1年365日、毎朝、午前3時起床で原稿を書く暮らしを20年来続けている

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日本発「素材革命」の行方:記者談話室vol.9

 「WWDJAPAN」ポッドキャストの連載「記者談話室」は、ファッション業界のその時々のニュースや話題について、3人の専門記者が分かりやすく解説したり、時には脱線したりしながら、掘り下げていきます。

 第4回は「日本発『素材革命』の行方」。服の素材が大きく変わろうとしています。火付け役はスタートアップ企業のスパイバー。人工タンパク質で作られた繊維は「クモの糸」にたとえられ、今後の服の素材の勢力図を大きく塗り替えると言われています。いったい何が画期的なのか、素材の基本から分かりやすく解説します。

【今回のキーワード】
日本で一番スパイバーに詳しい記者/天然繊維と化学繊維/ポリエステルの圧倒的シェア/綿は農作物/羊毛は畜産物/化繊は石油由来/人工タンパク質繊維はポリエステルに匹敵する発明/関山社長/ユニコーン企業/カシミヤにも変身?/自動車にも使える/ゴールドウインのムーンパーカ/地球に優しい/クモの糸は最強/20年前のWWD/帝国人造絹糸/昆虫ウォーズ/ミノムシの糸/世に出ていないのに/ボルトスレッズ/ステラ マッカートニーやパタゴニア/DNAをデザイン/染色企業の驚き/慶応幼稚舎/熊本のスマート養蚕ファクトリー

出演者:
林芳樹(はやし・よしき):1972年、千葉県生まれ。大学卒業後、出版社勤務を経て、98年に業界紙の日本繊維新聞社に入社。広告営業を経て編集記者になり、メンズウエア、スポーツウエア、SPAなどを取材する。2009年2月にINFASパブリケーションズに入社。「WWDジャパン」編集部に配属され、主にビジネスニュースを担当する

横山泰明(よこやま・やすあき):1978年生まれ。繊維・ファッション業界紙「日本繊維新聞」の記者を経て、2010年から「WWDジャパン」で記者。合繊メーカー、素材、商社、EC、ファッションビル、ショッピングセンターを担当。東京外国語大学ヒンディー語専攻出身

五十君花実(いそぎみ・はなみ):1983年、愛知県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、2006年に繊研新聞社に記者として入社。大手アパレル、セレクトショップ、百貨店、デザイナーズブランド、海外コレクションなど一通りの分野を経験した後、2018年3月にINFASパブリケーションズに「WWDジャパン」記者として入社。同年5月からニュースデスク。現在の取材分野はグローバルSPA、ウィメンズアパレル、百貨店など

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「ミーム」って何? “めんどくさい”新米2人によるポッドキャスト連載:考えたい言葉 vol.10

 「WWDJAPAN」ポッドキャストシリーズの新連載「考えたい言葉」は、2週間に1回、同期の若手2人がファッション&ビューティ業界で当たり前に使われている言葉について対話します。担当する2人は普段から“当たり前”について疑問を持ち、深く考え、先輩たちからはきっと「めんどうくさい」と思われているだろうな……とビビりつつも、それでも「メディアでは、より良い社会のための言葉を使っていきたい」と思考を続けます。第10弾は、【ミーム】をテーマに語り合いました。「WWDJAPAN.com」では、2人が対話して見出した言葉の意味を、あくまで1つの考えとして紹介します。

ポッドキャスト配信者

佐立武士(さだち・たけし):He/Him。入社2年目、ソーシャルエディター。幼少期をアメリカ・コネチカット州で過ごし、その後は日本とアメリカの高校に通う。早稲田大学国際教養学部を卒業し、新卒でINFASパブリケーションズに入社。在学中はジェンダーとポストコロニアリズムに焦点を置き、ロンドン大学・東洋アフリカ研究学院に留学。学業の傍ら、当事者としてLGBTQ+ウエブメディアでライターをしていた。現在は「WWDJAPAN」のソーシャルメディアとユース向けのコンテンツに注力する。ニックネームはディラン

ソーンマヤ:She/Her。入社2年目の翻訳担当。日本の高校を卒業後、オランダのライデン大学に進学して考古学を主専攻に、アムステルダム大学でジェンダー学を副専攻する。今ある社会のあり方を探求すべく勉強を開始したものの、「そもそもこれまで習ってきた歴史観は、どの視点から語られているものなのだろう?」と疑問を持ち、ジェンダー考古学をテーマに研究を進めた。「WWDJAPAN」では翻訳をメインに、メディアの力を通して物事を見る視点を増やせるような記事づくりに励む

若手2人が考える【ミーム】

 「ミーム(meme)」とは主にインターネットを通じて拡散、模倣、再生産される画像や動画などの情報、それを利用する文化を指す。笑いや共感を得ることを目的としたものが多く、コミュニティーの団結や、拡散されやすい特性を生かして社会運動に利用することもある。日本では“あるあるネタ”や大喜利が近い存在。狭義では、画像に文字をつけ、新しいコンテクストを作り出す画像ミームを指し、同じフォーマットで新たな言葉と共に投稿するのが最も一般的な広がり方と言える。例えば、1990年代のアニメ「太陽の勇者ファイバード」でキャラクターが蝶を前にして「これは鳩ですか?」と発言するシーンは、社会の矛盾や勘違いを表現するミームとして2010年代後半から英語圏で頻繁に使われている。画像のみならず、動画やその中のダンスなどもミームになる。国際的に本来は悲しみを表す“目を潤ませた絵文字”を、日本語圏で“ぴえん”という言葉と共に、さまざまな感情を表すため使う行為が近年急速に普及している。このように模倣によって人から人へと伝わり、共通の理解や習慣を持つことが広義の現象としてのミームである。

 ミームは、インターネットの情報拡散には欠かせない文化になった。Z世代と若いミレニアル世代が中心のミーム文化には庶民的・市民的な視点が多く、皮肉的なユーモアが中心のため、社会的問題への風刺に重宝されている。BLM運動やLGBTQ+コミュニティへの理解促進などさまざまな場面で使われる。デザインの盗用や、多様性や差別問題などの視点でファッション業界をウオッチするメディア「ダイエットプラダ(Diet Prada) 」も、ミームを利用して情報を発信している。急速に情報が広がる特徴を利用し、企業もビジネス的に利用しようとするケースもみられる。2017年には、「グッチ(GUCCI)」が“ル マルシェ デ メルヴェイユ コレクション(LE MARCHE DES MERVEILLES COLLECTION)”の時計のプロモーションにミームをいち早く使用して注目を集めた。しかし、草の根運動的な一面を持つミームだからこそ、企業の商業的利用には冷ややかな反応が多いのも事実だ。

【ポッドキャスト】

「WWDJAPAN」ポッドキャストシリーズはSpotifyやApple Podcastsでもお聞きいただけます。

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「+J」最終コレクションも話題 コラボを考える:記者談話室vol.8

 「WWDJAPAN」のポッドキャスト「記者談話室」は、ファッション業界のその時々のニュースや話題について、3人の専門記者が分かりやすく解説したり、時には脱線したりしながら、掘り下げていきます。

 第8回は「『+J』最終コレクションも話題 コラボを考える」です。ファッション業界ではほぼ毎日のようにコラボレーションの話題が報じられます。異色の組み合わせによるコラボは、すっかり企業のマーケティング戦略の常套手段になっていますが、あまりに増えすぎて功罪も議論されるようになりました。詳しくはポッドキャストをお聞きください。

【今回のキーワード】
ユニクロの「+J」/確実にアクセスとれる/先駆けは「H&M」とカール・ラガーフェルド/「H&M」と「コム・デ・ギャルソン」/「H&M」と「トーガ」/「ユニクロ」と「マメ クロゴウチ」/1日に8本のコラボ記事/吉川晃司と布袋寅泰/「ルイ・ヴィトン」と「シュプリーム」/増えすぎて希少性がない/カツカレー/多様性/タコツボとタコツボの出合いの場/「プニュ」と「サイゼリア」/ブルーオーシャンはどこ/川久保玲と「ルイ・ヴィトン」/不況のカンフル剤/ユニクロはプレステ/マメクロ/サイズ基準/コラボ品、買ってる?

出演者:
林芳樹(はやし・よしき):1972年、千葉県生まれ。大学卒業後、出版社勤務を経て、98年に業界紙の日本繊維新聞社に入社。広告営業を経て編集記者になり、メンズウエア、スポーツウエア、SPAなどを取材する。2009年2月にINFASパブリケーションズに入社。「WWDジャパン」編集部に配属され、主にビジネスニュースを担当する

横山泰明(よこやま・やすあき):1978年生まれ。繊維・ファッション業界紙「日本繊維新聞」の記者を経て、2010年から「WWDジャパン」で記者。合繊メーカー、素材、商社、EC、ファッションビル、ショッピングセンターを担当。東京外国語大学ヒンディー語専攻出身

五十君花実(いそぎみ・はなみ):1983年、愛知県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、2006年に繊研新聞社に記者として入社。大手アパレル、セレクトショップ、百貨店、デザイナーズブランド、海外コレクションなど一通りの分野を経験した後、2018年3月にINFASパブリケーションズに「WWDジャパン」記者として入社。同年5月からニュースデスク。現在の取材分野はグローバルSPA、ウィメンズアパレル、百貨店など

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なぜアウトドアウエアが引っ張りだこなの?:記者談話室vol.7

 「WWDJAPAN」ポッドキャストの連載「記者談話室」は、ファッション業界のその時々のニュースや話題について、3人の専門記者が分かりやすく解説したり、時には脱線したりしながら、掘り下げていきます。

 第7回は「なぜアウトドアウエアが引っ張りだこなの?」。密にならないレジャーとしてキャップを始める人が増え、アウトドアウエアが売れています。アウトドアブランドは自然の中だけでなく、普段着としてもすっかり浸透。マーケットでの存在感が高まっています。その背景について話し合ってみました。

【今回のキーワード】
「ザ・ノース・フェイス」の新しいECサイトが素敵/ゴールドウインの業績急回復/アウトドア大型店が急拡大/山専/原宿はブランドショップだらけ/渋谷パルコ、ルクア大阪の改装/ビジネスウエアでもアウトドアブランド/ユニクロのフリースブーム/渡辺貴生さんの予言/「エディー・バウアー」日本撤退/「山と道」/ガレージブランド/「ナゴンスタンス」がキャップに移行/「スノーピーク」/アーバンリサーチ運営の蓼科のコテージ/「サップを始めました」/本栖湖の洪庵キャンプ場/「登山部でニッカポッカをはいていた」

出演者:
林芳樹(はやし・よしき):1972年、千葉県生まれ。大学卒業後、出版社勤務を経て、98年に業界紙の日本繊維新聞社に入社。広告営業を経て編集記者になり、メンズウエア、スポーツウエア、SPAなどを取材する。2009年2月にINFASパブリケーションズに入社。「WWDジャパン」編集部に配属され、主にビジネスニュースを担当する

横山泰明(よこやま・やすあき):1978年生まれ。繊維・ファッション業界紙「日本繊維新聞」の記者を経て、2010年から「WWDジャパン」で記者。合繊メーカー、素材、商社、EC、ファッションビル、ショッピングセンターを担当。東京外国語大学ヒンディー語専攻出身

五十君花実(いそぎみ・はなみ):1983年、愛知県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、2006年に繊研新聞社に記者として入社。大手アパレル、セレクトショップ、百貨店、デザイナーズブランド、海外コレクションなど一通りの分野を経験した後、2018年3月にINFASパブリケーションズに「WWDジャパン」記者として入社。同年5月からニュースデスク。現在の取材分野はグローバルSPA、ウィメンズアパレル、百貨店など

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「フェムテック」って何? “めんどくさい”新米2人によるポッドキャスト連載:考えたい言葉 vol.9

 「WWDJAPAN」ポッドキャストシリーズの新連載「考えたい言葉」は、2週間に1回、同期の若手2人がファッション&ビューティ業界で当たり前に使われている言葉について対話します。担当する2人は普段から“当たり前”について疑問を持ち、深く考え、先輩たちからはきっと「めんどうくさい」と思われているだろうな……とビビりつつも、それでも「メディアでは、より良い社会のための言葉を使っていきたい」と思考を続けます。第9弾は、【フェムテック】をテーマに語り合いました。「WWDJAPAN.com」では、2人が対話して見出した言葉の意味を、あくまで1つの考えとして紹介します。

ポッドキャスト配信者

ソーンマヤ:She/Her。入社2年目の翻訳担当。日本の高校を卒業後、オランダのライデン大学に進学して考古学を主専攻に、アムステルダム大学でジェンダー学を副専攻する。今ある社会のあり方を探求すべく勉強を開始したものの、「そもそもこれまで習ってきた歴史観は、どの視点から語られているものなのだろう?」と疑問を持ち、ジェンダー考古学をテーマに研究を進めた。「WWDJAPAN」では翻訳をメインに、メディアの力を通して物事を見る視点を増やせるような記事づくりに励む

佐立武士(さだち・たけし):He/Him。入社2年目、ソーシャルエディター。幼少期をアメリカ・コネチカット州で過ごし、その後は日本とアメリカの高校に通う。早稲田大学国際教養学部を卒業し、新卒でINFASパブリケーションズに入社。在学中はジェンダーとポストコロニアリズムに焦点を置き、ロンドン大学・東洋アフリカ研究学院に留学。学業の傍ら、当事者としてLGBTQ+ウエブメディアでライターをしていた。現在は「WWDJAPAN」のソーシャルメディアとユース向けのコンテンツに注力する。ニックネームはディラン

若手2人が考える【フェムテック】

 フェムテック(Femtech)とは、女性および非男性の健康のために新たに開発された商品やサービス、ソフトウエアなどを指す。女性や女性性の語源である「フェム(fem)」と、「テクノロジー(technology)」を合わせた造語。生理期間をより快適に過ごすためのサニタリーアイテムや月経周期の記録アプリ、子宮や膀胱を支える骨盤底筋を鍛える膣トレアイテム、安全で楽しい性のためのセクシャルヘルスにまつわるものなどが含まれる。日本でなじみのある生理日管理サービス「ルナルナ」は実はその先駆けだ。

 「フェムテック」という言葉が生まれたきっかけは、ドイツの月経周期を管理するアプリ「クルー(CLUE)」の資金調達をめぐってのこと。投資家の多くが男性であることで、「生理」「経血」にまつわるサービスがなかなか重要視されずに苦戦していたことから、イダ・ティン(Ida Tin)最高経営責任者が2013年にフェムテックというカテゴリーを設けてその大切さを訴えた。男性以外の性にまつわる健康問題やニーズが見過ごされていることやビジネスの世界が男性中心であること、女性主体の性に光が当たらないこと、タブー視されてきたことなどさまざまな社会的要因から立ち上がった言葉だ。

 提唱当初はアプリと連動したサービスなど、IT的な”テクノロジー色”が濃いものが主流だったが、21年現在は悩みを解決するためのテクノロジーとして幅広い製品を指すようになっている。ラフォーレ原宿に店舗を構えるラブピースクラブ(LOVE PIECE CLUB)や、“未来の日用品”を扱うニュースタンドトーキョー(NEW STAND TOKYO)、オンライン専門のフェルマータ(FERMATA)などのフェムテックストアでは、吸水ショーツや月経カップといったサニタリーアイテムからプレジャートイ、書籍などが並ぶ。吸水ショーツもレースなどを施したデザイン性に凝ったものから、ジェンダーレスでシンプルなボクサー型などの選択肢が年々増えている。

 しかし21年4月には、ドイツで男性起業家と投資家らがタンポンなどの生理用品を“手を汚さずに”交換処理できるとしてピンクの手袋をフェムテックと呼んで販売した事例も。これは生理をタブー化していることや、生理のある人に対して、ない人が「こうするべきだ」と指南してしまっているためマンスプレイニング(男性が女性を無知だと決めつけて知ったかぶること/男性が当事者でないトピックに関しても上から目線で説教する仕草を指す言葉)だと批判が殺到した。ビジネス的視点で金銭的利益のみを求めて作られ、使用者のことを第一に考えていなかったり、フェミニズム的パーパスを持ち合わせていなかったりするケースは非難の対象となる。

 フェムテックというサービスや製品、ストアの存在そのものが女性・多くのセクシュアリティーをエンパワーする(鼓舞したり、勇気づけたり、力の源となること)という性質を持っていて、悩みや存在を可視化する役割を持ち合わせている。一方で、医療機関に代わるものではなく、自力で体の不調を解決した方が良いと推奨しているものではないという考えの浸透も大切だ。ゆくゆくはこういった健康問題への意識の向上に合わせて、子宮に関する項目が含まれていない健康診断制度や生理休暇の取りづらい労働環境といった仕組みの変革、性を恥ずかしいものとせず、安全性を教える性教育の発達にも期待をする。

【ポッドキャスト】

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令和のカリスマ販売員を考える:記者談話室vol.6

 「WWDJAPAN」ポッドキャストの連載「記者談話室」は、ファッション業界のその時々のニュースや話題について、3人の専門記者が分かりやすく解説したり、時には脱線したりしながら、掘り下げていきます。

 第6回は「令和のカリスマ販売員を考える」。「WWDJAPAN」は、11月8号で恒例の「販売員特集」です。デジタル化が進むアパレル販売ですが、現場の販売員が大切であることは変わりありません。いま求められる販売員とはどんな人なのか。ざっくばらんに話し合いました。

【今回のキーワード】
社会現象だった平成のカリスマ販売員/渋谷109の「エゴイスト」/渡辺加奈、森本容子、中根麗子/販売員出身の「クラネ」松本恵奈、「アンスリード」萩原桃子、「アメリ」黒石奈央子/スタッフスタート/共感を得られる人/インスタにも生活感/地方店舗の販売員が天下を獲れる時代/販売員から占い師兼パーソナルスタイリスト/靴磨き/ユナイテッドアローズ販売員の商品知識はすごい/「マウジー」ルミネ立川店のなとりかさん/お目当ての販売員さんを予約/SNS/ライブコマースで光る説得力/コンビニで働きたい/ホテル、バスガイド、CA、看護師

出演者:
林芳樹(はやし・よしき):1972年、千葉県生まれ。大学卒業後、出版社勤務を経て、98年に業界紙の日本繊維新聞社に入社。広告営業を経て編集記者になり、メンズウエア、スポーツウエア、SPAなどを取材する。2009年2月にINFASパブリケーションズに入社。「WWDジャパン」編集部に配属され、主にビジネスニュースを担当する

横山泰明(よこやま・やすあき):1978年生まれ。繊維・ファッション業界紙「日本繊維新聞」の記者を経て、2010年から「WWDジャパン」で記者。合繊メーカー、素材、商社、EC、ファッションビル、ショッピングセンターを担当。東京外国語大学ヒンディー語専攻出身

五十君花実(いそぎみ・はなみ):1983年、愛知県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、2006年に繊研新聞社に記者として入社。大手アパレル、セレクトショップ、百貨店、デザイナーズブランド、海外コレクションなど一通りの分野を経験した後、2018年3月にINFASパブリケーションズに「WWDジャパン」記者として入社。同年5月からニュースデスク。現在の取材分野はグローバルSPA、ウィメンズアパレル、百貨店など

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5年で2倍に急成長「古着市場」を考える:記者談話室vol.5

 「WWDJAPAN」ポッドキャストの新連載「記者談話室」は、ファッション業界のその時々のニュースや話題について、3人の専門記者が分かりやすく解説したり、時には脱線したりしながら、掘り下げていきます。

 第5回は「5年で2倍に急成長『古着市場』を考える」。「メルカリ」に代表されるフリマアプリやリセール店舗の出店拡大によって、消費者が古着を売ったり買ったりすることが当たり前のように浸透しました。古着市場の発展は、ファッション業界のビジネスモデルにどんな影響を与えるのでしょうか。詳しくはポッドキャストをお聞きください。

【今回のキーワード】
下北沢/若者が買い物袋を持っている/ファッション業界はらせん/シカゴ、サンタモニカ、デプト/メルカリ/買取店が増加/Y2K/パリス・ヒルトン、リンジー・ローハン/ウィゴー/僕の授業では皆んな寝ている/ローリーズファーム、アース ミュージック&エコロジー/メルカリの一番人気/断捨離/サステナブル/ラグタグを巡る今昔/コム・デ・ギャルソンへの入り口/ストックX/リユースの国内市場規模/コメ兵/リーバイスの最大のライバル/工業製品として丈夫/売ってからが始まり/D2C/高島屋の祖業/この50年が異常だった

出演者:
林芳樹(はやし・よしき):1972年、千葉県生まれ。大学卒業後、出版社勤務を経て、98年に業界紙の日本繊維新聞社に入社。広告営業を経て編集記者になり、メンズウエア、スポーツウエア、SPAなどを取材する。2009年2月にINFASパブリケーションズに入社。「WWDジャパン」編集部に配属され、主にビジネスニュースを担当する

横山泰明(よこやま・やすあき):1978年生まれ。繊維・ファッション業界紙「日本繊維新聞」の記者を経て、2010年から「WWDジャパン」で記者。合繊メーカー、素材、商社、EC、ファッションビル、ショッピングセンターを担当。東京外国語大学ヒンディー語専攻出身

五十君花実(いそぎみ・はなみ):1983年、愛知県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、2006年に繊研新聞社に記者として入社。大手アパレル、セレクトショップ、百貨店、デザイナーズブランド、海外コレクションなど一通りの分野を経験した後、2018年3月にINFASパブリケーションズに「WWDジャパン」記者として入社。同年5月からニュースデスク。現在の取材分野はグローバルSPA、ウィメンズアパレル、百貨店など

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在宅勤務で激変「スーツ市場」を考える:記者談話室vol.4

 「WWDJAPAN」ポッドキャストの新連載「記者談話室」は、ファッション業界のその時々のニュースや話題について、3人の専門記者が分かりやすく解説したり、時には脱線したりしながら、掘り下げていきます。

 第4回は「在宅勤務で激変『スーツ市場』を考える」。コロナによる働き方の変化でスーツ市場が大打撃を受けています。スーツは働く男性のシンボルのような存在でした。その変化は社会の変化を反映しています。スーツ市場のこれまでを振り返りつつ、今後の仕事着について語り合いました。詳しくはポッドキャストをお聞きください。

【今回のキーワード】
スーツの市場規模の推移/「振り返れば奴がいる」/洋服の青山、AOKI/オンワード、レナウン/団塊世代の2007年問題/金融機関も脱スーツ/クールビズ/小池百合子/男の制服/ファブリック トウキョウ/ワークマンの価格破壊/WWS/テーラードスーツからアクティブスーツへ/パジャマスーツ/白いTシャツ、合繊ジャケット、スタンスミス/最強のユーティリティーウエア/総理大臣がスーツを脱ぐ日?/万年筆/伊ロロ・ピアーナの工場/オンとオフの線引きがなくなる

出演者:
林芳樹(はやし・よしき):1972年、千葉県生まれ。大学卒業後、出版社勤務を経て、98年に業界紙の日本繊維新聞社に入社。広告営業を経て編集記者になり、メンズウエア、スポーツウエア、SPAなどを取材する。2009年2月にINFASパブリケーションズに入社。「WWDジャパン」編集部に配属され、主にビジネスニュースを担当する

横山泰明(よこやま・やすあき):1978年生まれ。繊維・ファッション業界紙「日本繊維新聞」の記者を経て、2010年から「WWDジャパン」で記者。合繊メーカー、素材、商社、EC、ファッションビル、ショッピングセンターを担当。東京外国語大学ヒンディー語専攻出身

五十君花実(いそぎみ・はなみ):1983年、愛知県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、2006年に繊研新聞社に記者として入社。大手アパレル、セレクトショップ、百貨店、デザイナーズブランド、海外コレクションなど一通りの分野を経験した後、2018年3月にINFASパブリケーションズに「WWDジャパン」記者として入社。同年5月からニュースデスク。現在の取材分野はグローバルSPA、ウィメンズアパレル、百貨店など

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「Y2K」ってどんなトレンド? “めんどくさい”新米2人によるポッドキャスト連載:考えたい言葉 vol.8

 「WWDJAPAN」ポッドキャストシリーズの新連載「考えたい言葉」は、2週間に1回、同期の若手2人がファッション&ビューティ業界で当たり前に使われている言葉について対話します。担当する2人は普段から“当たり前”について疑問を持ち、深く考え、先輩たちからはきっと「めんどうくさい」と思われているだろうな……とビビりつつも、それでも「メディアでは、より良い社会のための言葉を使っていきたい」と思考を続けます。第8弾は、【Y2K】をテーマに語り合いました。「WWDJAPAN.com」では、2人が対話して見出した言葉の意味を、あくまで1つの考えとして紹介します。

ポッドキャスト配信者

佐立武士(さだち・たけし):He/Him。入社2年目、ソーシャルエディター。幼少期をアメリカ・コネチカット州で過ごし、その後は日本とアメリカの高校に通う。早稲田大学国際教養学部を卒業し、新卒でINFASパブリケーションズに入社。在学中はジェンダーとポストコロニアリズムに焦点を置き、ロンドン大学・東洋アフリカ研究学院に留学。学業の傍ら、当事者としてLGBTQ+ウエブメディアでライターをしていた。現在は「WWDJAPAN」のソーシャルメディアとユース向けのコンテンツに注力する。ニックネームはディラン

ソーンマヤ:She/Her。入社2年目の翻訳担当。日本の高校を卒業後、オランダのライデン大学に進学して考古学を主専攻に、アムステルダム大学でジェンダー学を副専攻する。今ある社会のあり方を探求すべく勉強を開始したものの、「そもそもこれまで習ってきた歴史観は、どの視点から語られているものなのだろう?」と疑問を持ち、ジェンダー考古学をテーマに研究を進めた。「WWDJAPAN」では翻訳をメインに、メディアの力を通して物事を見る視点を増やせるような記事づくりに励む

若手2人が考える【Y2K】

 「Y2K」は“2000年”の数略語で、“Y”は年(year)、“K”はキロ(Kilo、1000の単位)の意味。一般的にはコンピューターが誤作動すると騒がれた2000年問題を指していたが、ゼロゼロ年代(2000~09年)のファッションやビューティトレンドのリバイバル文化を表す言葉にもなりつつある。ひとえに“ゼロゼロ年代”と言うとその時代の多様なスタイルを含むが、「Y2K」はより特定のアメリカを中心とするポップカルチャー発のトレンドを指している。ファッションスタイルとしては、ベイビーピンクなどの甘い色やミニスカート、クロップド丈の小さなトップス、アクセサリーの多数付け、ローライズのジーンズ、小さなサングラスなどが特徴だ。またビューティは、コントラスト強めのハイライト入りヘアや寒色系のメタリックなアイシャドウ、クリアなリップグロスなど。

 2021年現在流行している「Y2K」ファッションとビューティの元になっているのは、ソーシャルメディアが普及していない当時、メディアを賑わせたセレブたち。中でも、ブリトニー・スピアーズ(Britney Spears)やパリス・ヒルトン(Paris Hilton)、クリスティーナ・アギレラ(Christina Aguilera)、ヒラリー・ダフ(Hilary Duff)、ビヨンセ(Beyonce)含めたデスティニーズ・チャイルド(Destiny's Child)は、この時代を代表するアイコンとして語られる。映画「ミーン・ガールズ(Mean Girls)」などゼロゼロ年代のポップカルチャーも今もインターネット上で引用されることが多く、今日の「Y2K」のイメージに大きなインパクトを残している。

 Z世代の新生ポップスター、オリヴィア・ロドリゴ(Olivia Rodrigo)のスタイルは、まさに「Y2K 」だとメディアも注目する。「ミュウミュウ(MIU MIU)」などラグジュアリーブランドの2022年春夏コレクションにもリバイバルの影響が強く見られた。ほかにもBLACKPINK(ブラックピンク)やaespa(エスパ)らK-popアーティストが「Y2K」スタイルを取り入れたことも再燃の理由の一つとされ、Stray Kids(ストレイキッズ)のヘアピンを使ったスタイルをはじめとして、男性アーティストもトレンドを楽しんでいる。

 このような“ジェンダーレス”なアプローチに加え、再燃した「Y2K」スタイルが当時と大きく違う点は、多様な体型の人がエンジョイしていることだ。「Y2K」自体が、スリムなセレブたちがけん引した露出多めのトレンドのため、“洋服のために痩せなくてはいけない”という風潮を加速させてしまうのではと危惧する声も上がっている。しかし、ティックトック(TikTok)などを中心に広まった「Y2K」リバイバルはZ世代のボディーポジティブな考え方と融合し、多様な楽しみ方が提案されている。

【ポッドキャスト】

「WWDJAPAN」ポッドキャストシリーズはSpotifyやApple Podcastsでもお聞きいただけます。

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「アパレルDX」って何だろう?:記者談話室vol.3

「WWDJAPAN」ポッドキャストの新連載「記者談話室」は、ファッション業界のその時々のニュースや話題について、3人の専門記者が分かりやすく解説したり、時には脱線したりしながら、掘り下げていきます。

 第3回は「『アパレルDX』って何だろう?」。最近、「DX(デジタルトランスフォーメーション)」という言葉をよく聞くようになりました。DXで服の作り方や売り方も変わるといわれていますが、具体的にはどういうことなのか。ユニクロと島精機製作所が作った都内のニット工場、かつてZOZOが挑んだ「ゾゾスーツ」、そして製造現場で導入が進む3DCADなどの事例から考えます。詳しくはポッドキャストをお聞きください。

出演者:
林芳樹(はやし・よしき):1972年、千葉県生まれ。大学卒業後、出版社勤務を経て、98年に業界紙の日本繊維新聞社に入社。広告営業を経て編集記者になり、メンズウエア、スポーツウエア、SPAなどを取材する。2009年2月にINFASパブリケーションズに入社。「WWDジャパン」編集部に配属され、主にビジネスニュースを担当する

横山泰明(よこやま・やすあき):1978年生まれ。繊維・ファッション業界紙「日本繊維新聞」の記者を経て、2010年から「WWDジャパン」で記者。合繊メーカー、素材、商社、EC、ファッションビル、ショッピングセンターを担当。東京外国語大学ヒンディー語専攻出身

五十君花実(いそぎみ・はなみ):1983年、愛知県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、2006年に繊研新聞社に記者として入社。大手アパレル、セレクトショップ、百貨店、デザイナーズブランド、海外コレクションなど一通りの分野を経験した後、2018年3月にINFASパブリケーションズに「WWDジャパン」記者として入社。同年5月からニュースデスク。現在の取材分野はグローバルSPA、ウィメンズアパレル、百貨店など

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「アパレルDX」って何だろう?:記者談話室vol.3

「WWDJAPAN」ポッドキャストの新連載「記者談話室」は、ファッション業界のその時々のニュースや話題について、3人の専門記者が分かりやすく解説したり、時には脱線したりしながら、掘り下げていきます。

 第3回は「『アパレルDX』って何だろう?」。最近、「DX(デジタルトランスフォーメーション)」という言葉をよく聞くようになりました。DXで服の作り方や売り方も変わるといわれていますが、具体的にはどういうことなのか。ユニクロと島精機製作所が作った都内のニット工場、かつてZOZOが挑んだ「ゾゾスーツ」、そして製造現場で導入が進む3DCADなどの事例から考えます。詳しくはポッドキャストをお聞きください。

出演者:
林芳樹(はやし・よしき):1972年、千葉県生まれ。大学卒業後、出版社勤務を経て、98年に業界紙の日本繊維新聞社に入社。広告営業を経て編集記者になり、メンズウエア、スポーツウエア、SPAなどを取材する。2009年2月にINFASパブリケーションズに入社。「WWDジャパン」編集部に配属され、主にビジネスニュースを担当する

横山泰明(よこやま・やすあき):1978年生まれ。繊維・ファッション業界紙「日本繊維新聞」の記者を経て、2010年から「WWDジャパン」で記者。合繊メーカー、素材、商社、EC、ファッションビル、ショッピングセンターを担当。東京外国語大学ヒンディー語専攻出身

五十君花実(いそぎみ・はなみ):1983年、愛知県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、2006年に繊研新聞社に記者として入社。大手アパレル、セレクトショップ、百貨店、デザイナーズブランド、海外コレクションなど一通りの分野を経験した後、2018年3月にINFASパブリケーションズに「WWDジャパン」記者として入社。同年5月からニュースデスク。現在の取材分野はグローバルSPA、ウィメンズアパレル、百貨店など

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富裕層マーケットを考える:記者談話室vol.2

「WWDJAPAN」ポッドキャストの新連載「記者談話室」は、ファッション業界のその時々のニュースや話題について、3人の専門記者が分かりやすく解説したり、時には脱線したりしながら、掘り下げていきます。

 第2回は「富裕層マーケットを考える」。コロナで消費が低迷する中、例外的に活況なのがお金持ちによる高級品の消費です。ラグジュアリーブランドや宝飾品、時計などは非常によく売れています。株高で富裕層の資産は増加。海外旅行などのイベントに使えなくなったおカネが高級品の消費に回っているのです。百貨店をはじめとした各社はここに商機を見出して、果敢にビジネスを仕掛けています。詳しくはぜひポッドキャストをお聞きください。


出演者:
林芳樹(はやし・よしき):1972年、千葉県生まれ。大学卒業後、出版社勤務を経て、98年に業界紙の日本繊維新聞社に入社。広告営業を経て編集記者になり、メンズウエア、スポーツウエア、SPAなどを取材する。2009年2月にINFASパブリケーションズに入社。「WWDジャパン」編集部に配属され、主にビジネスニュースを担当する

横山泰明(よこやま・やすあき):1978年生まれ。繊維・ファッション業界紙「日本繊維新聞」の記者を経て、2010年から「WWDジャパン」で記者。合繊メーカー、素材、商社、EC、ファッションビル、ショッピングセンターを担当。東京外国語大学ヒンディー語専攻出身

五十君花実(いそぎみ・はなみ):1983年、愛知県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、2006年に繊研新聞社に記者として入社。大手アパレル、セレクトショップ、百貨店、デザイナーズブランド、海外コレクションなど一通りの分野を経験した後、2018年3月にINFASパブリケーションズに「WWDジャパン」記者として入社。同年5月からニュースデスク。現在の取材分野はグローバルSPA、ウィメンズアパレル、百貨店など

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「文化の盗用」って何を盗んでいるの? “めんどくさい”新米2人によるポッドキャスト連載:考えたい言葉 vol.7

 「WWDJAPAN」ポッドキャストシリーズの新連載「考えたい言葉」は、2週間に1回、同期の若手2人がファッション&ビューティ業界で当たり前に使われている言葉について対話します。担当する2人は普段から“当たり前”について疑問を持ち、深く考え、先輩たちからはきっと「めんどうくさい」と思われているだろうな……とビビりつつも、それでも「メディアでは、より良い社会のための言葉を使っていきたい」と思考を続けます。第7弾は、【文化の盗用】をテーマに語り合いました。「WWDJAPAN.com」では、2人が対話して見出した言葉の意味を、あくまで1つの考えとして紹介します。

ポッドキャスト配信者

ソーンマヤ:She/Her。入社2年目の翻訳担当。日本の高校を卒業後、オランダのライデン大学に進学して考古学を主専攻に、アムステルダム大学でジェンダー学を副専攻する。今ある社会のあり方を探求すべく勉強を開始したものの、「そもそもこれまで習ってきた歴史観は、どの視点から語られているものなのだろう?」と疑問を持ち、ジェンダー考古学をテーマに研究を進めた。「WWDJAPAN」では翻訳をメインに、メディアの力を通して物事を見る視点を増やせるような記事づくりに励む

佐立武士(さだち・たけし):He/Him。入社2年目、ソーシャルエディター。幼少期をアメリカ・コネチカット州で過ごし、その後は日本とアメリカの高校に通う。早稲田大学国際教養学部を卒業し、新卒でINFASパブリケーションズに入社。在学中はジェンダーとポストコロニアリズムに焦点を置き、ロンドン大学・東洋アフリカ研究学院に留学。学業の傍ら、当事者としてLGBTQ+ウエブメディアでライターをしていた。現在は「WWDJAPAN」のソーシャルメディアとユース向けのコンテンツに注力する。ニックネームはディラン

若手2人が考える【文化の盗用】

 欧米を始めとする支配的な立場にある文化が、マイノリティーの文化を使用し、“わが物化”してしまうこと。まず、欧米の先進国出身のデザイナーに比べて、アフリカやアジアのデザイナーは活躍の機会が少ない。だからこそ特定の文化を扱ったデザインは当事者がまず使用できる環境にあるべき、という考えが前提にある。文化の盗用になる原因が、1.文化の使用者と当事者の経済的・文化的パワーバランスが不均等であること、2.使用者のみに金銭的利益が生まれ、当事者が除外されていること、3.その文化を持つ人々や文化そのものを間違って表現していること、ステレオタイプを助長していること、など。つまり、さまざまな要因が重なり合って起こる社会課題である。

 英語では「カルチュラル・アプロプリエーション(Cultural Appropriation)」と呼ばれ、「アプロプリエート」は、時、場所、シチュエーションなどにふさわしい、すなわち「適応させる」という意味から派生し、公共物を“わが物化”することも指す。文化は国や地域から生まれるというイメージだが、特定のジェンダーやセクシュアリティー、障害のある人々の間など、さまざまなコミュニティーで存在する。

クリエイティビティーとの両立

 ファッション業界では、 インスピレーション源にあらゆる文化を使うことがたびたびあり、それが文化の盗用に当たると指摘される事例が増えている。そして文化の盗用に慎重になりすぎることで、クリエイティビティーが抑圧されてしまうと考える人も多い。新しいことや、唯一無二を常に求めるデザイナーやアーティストは、絵画の「オリエンタリズム(orientalism)」などの文化を引用してきた。これまでは、それらは異国的で真新しく見える「エキゾチシズム(exoticism)」があった。しかしデジタル・グローバル化が進んだ今、その“錯覚”は通用しなくなり、違和感を持つ人が増えた。ただ、つながる手段が増えたことでその文化の当事者への依頼や、協業が可能になった。

【ポッドキャスト】

下記にて、ポッドキャストで取り上げた事例を紹介します:

事例1 キム・カーダシアンの「キモノ」

 アメリカを拠点にするセレブリティ、キム・カーダシアン(Kim Kardashian)が2019年に立ち上げた矯正下着ブランド名を「キモノ(KIMONO)」にしようとした。結果「スキムス ソリューションウエア(SKIMS SOLUTIONWEAR)」に決まったものの、「キモノ」という言葉を使うことが文化の盗用だという声が多く集まった。ここでの問題点は影響力のあるセレブリティーが、和服の着物とは明らかに異なる下着に「キモノ」という名前を使うことで、文化が上書きされてしまうことである。「下着に『キモノ』という名称を使うのは無礼」という批判もあったが、下着の呼称として問題なのではなく、商標登録によって英語圏で着物という言葉の意味が変わってしまうことが懸念された。

事例2 ハロウィンのコスチューム
 「名誉を傷つける・ステレオタイプを助長する」文化の盗用は、ハロウィンのコスプレに見られる。必ずしも明るい歴史だけではない伝統衣装や文化的装いを、“かわいい”“面白い”部分だけを抽出してコスプレし、さらにそれを“セクシー”にアレンジして着る行為は、当事者が性的対象と見られることを助長したり、文化の歴史を修正したりしてしまうことにつながりかねない。またハロウィンはお化けやキャラクターなど、“架空のもの”に仮装することを楽しむ行事でもあるので、リアルに生活をしている人物に“仮装”することはその人々を非人間化してしまうのではないだろうか。

事例3 「ザラ」のバッグがメキシコで炎上

 大手ファッションブランドの「ザラ(ZARA)」は、メキシコで日常的に使われているショッピングバッグ「メルカドバッグ」と類似した商品を発売し、文化の盗用と指摘された。ここでの問題点は、「ザラ」親会社のインディテックス(INDITEX)はスペインの会社であり、メキシコはスペインの植民地だった歴史があるため、経済的パワーバランスが大きく異なること。現地では40ペソ(約200円)で売られているのに対し、「ザラ」のバッグはその20倍以上の価格で売られている。しかし発祥地であるメキシコや、現地で暮らす人々には利益が一切発生していない。これに対して、メキシコのファッション史について詳しいダニエル・エランツ(Daniel Herranz)は「(オリジナルとされるバッグのデザインは)どこにも登録されていないし、保護も受けていない。ラテンアメリカだったらどこにでもあるバッグだ」と「ザラ」を擁護。しかし人々の思いや尊厳が関わるため、「法律的に間違っていないから大丈夫」で済む問題ではないと理解するのも大事だ。

事例4 バティック技法の発祥地

 原色の幾何学模様「アフリカンワックスプリント」は、多くの人がアフリカ風の柄としてイメージするはず。主に西アフリカの伝統衣装として普及しているが、実はインドネシアの伝統的なろうけつ染めのバティック(batik)に由来する。1800年代にインドネシアを統治していたオランダが大量生産し、インドネシアに輸出するも現地では受け入れられず、それをオランダ領のギニア海岸に再輸出したことが始まりだ。そのため、オランダの会社ブリスコ(VLISCO)がアフリカンワックスプリントを“所有”している背景がある。近年は、中国企業が生産したアフリカンワックスプリントがアフリカ市場で需要が増し、世界から批判の声が上がった。歴史的背景を考慮すると、アフリカンワックスプリントの文化をブリスコが所有できるのか明らかではなく、この問題は“文化の所有者”を考える難しさがある。

その他:事例のその後・社会ができる一例
 文化の盗用による炎上が、SNSで留まることなく、行政や企業を動かす事例もある。「キモノ」のケースでは、京都市の門川大作市長が公式に名称変更を訴える公式文書を発表した。メキシコのアレハンドラ・フラウスト・ゲレロ(Alejandra Frausto Guerrero)文化相も、ファッション業界が先住民の文化を尊重する重要性について、「『私たち抜きに、私たちのものを使うな(Nothing from us without us)』ということを推進したいと考えている」と明言。女性たちが育てた「フェムテック」も、男性中心の企業や体制を持つ業界が「今話題となっているから」と安易に利益につなげることも問題視されており、「当事者性」を考えなくてはいけない。

 文化の盗用の問題は、自分のマジョリティー性(どれだけ社会的に力を持っているか)を、またはマイノリティー性を自覚し、さまざまなコミュニティーへの考慮が必要となる。炎上を避けることがゴールではなく、よりインクルーシブ(包括的)な社会のために何ができるかを考える過程に過ぎない。ここまではOKでこれ以上はダメ、と形式的に理解して境界線を探るのではなく、社会にどのような影響があるのかを考える想像力と対話が求められる。

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大変身中の「無印良品」を考える:記者談話室vol.1

 「WWDJAPAN」ポッドキャストの新連載「記者談話室」がスタートします。ファッション業界のその時々のニュースや話題について、3人の専門記者が分かりやすく解説したり、時には脱線したりしながら、掘り下げていきます。

 第1回は「大変身中の『無印良品』を考える」。誰もがよく知る「無印良品」ですが、大きく変貌を遂げようとしています。衣食住のあらゆる商品・サービスを扱う同店は今後、軸足を郊外や地方都市の生活圏に移し、2024年以降は国内で年間純増100店舗の出店拡大を目指すと発表しました。その主戦場になるのは、食品スーパーの横の立地です。小売業がEC(ネット通販)を強化してリアル店舗の出店を抑える中、なぜ逆張りの出店攻勢なのか。どうして食品スーパーの横に出るのか。はたして成功するのか――。3人でざっくばらんに語り合ってみまました。ぜひポッドキャストをお聞きください。


出演者:
林芳樹(はやし・よしき):1972年、千葉県生まれ。大学卒業後、出版社勤務を経て、98年に業界紙の日本繊維新聞社に入社。広告営業を経て編集記者になり、メンズウエア、スポーツウエア、SPAなどを取材する。2009年2月にINFASパブリケーションズに入社。「WWDジャパン」編集部に配属され、主にビジネスニュースを担当する

横山泰明(よこやま・やすあき):1978年生まれ。繊維・ファッション業界紙「日本繊維新聞」の記者を経て、2010年から「WWDジャパン」で記者。合繊メーカー、素材、商社、EC、ファッションビル、ショッピングセンターを担当。東京外国語大学ヒンディー語専攻出身

五十君花実(いそぎみ・はなみ):1983年、愛知県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、2006年に繊研新聞社に記者として入社。大手アパレル、セレクトショップ、百貨店、デザイナーズブランド、海外コレクションなど一通りの分野を経験した後、2018年3月にINFASパブリケーションズに「WWDジャパン」記者として入社。同年5月からニュースデスク。現在の取材分野はグローバルSPA、ウィメンズアパレル、百貨店など

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「キッカ」でも「アンミックス」でも変わらぬ吉川康雄の思いは? 音声配信「LOVE=好きの先の幸せ」 Vol.4

 「蓉子の部屋」改め「LOVE=好きの先の幸せ」は、伊藤忠ファッションシステムを辞めて心機一転の川島蓉子ジャーナリストが毎回ゲストを招き、「LOVE=好き」がある人との対談を通して幸せを伝える音声番組です。

 今回のゲストは、自身のビューティブランド「アンミックス(UNMIX)」を立ち上げた吉川康雄ビューティクリエイター。修行時代からニューヨークで掴んだ千載一遇のチャンス、そして現在に至るまでの半生を伺いました。さらにカネボウ化粧品とタッグを組んだ「キッカ(CHICCA)」時代から変わらない「美しさ」に対する想いと、そんな想いから生まれた製品がなかなか理解されなかった当時の葛藤までを吐露しています。

川島蓉子:1961年新潟市生まれ。早稲田大学商学部卒業、文化服装学院マーチャンダイジング科修了。伊藤忠ファッションシステム株式会社取締役。ifs未来研究所所長。ジャーナリスト。日経ビジネスオンラインや読売新聞で連載を持つ。著書に『TSUTAYAの謎』『社長、そのデザインでは売れません!』(日経BP社)、『ビームス戦略』(PHP研究所)、『伊勢丹な人々』(日本経済新聞社)、『すいません、ほぼ日の経営。』などがある。1年365日、毎朝、午前3時起床で原稿を書く暮らしを20年来続けている

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「ファストファッション」は何が“速い”の? “めんどくさい”新米2人によるポッドキャスト連載:考えたい言葉 vol.6

 「WWDJAPAN」ポッドキャストシリーズの新連載「考えたい言葉」は、2週間に1回、同期の若手2人がファッション&ビューティ業界で当たり前に使われている言葉について対話します。担当する2人は普段から“当たり前”について疑問を持ち、深く考え、先輩たちからはきっと「めんどうくさい」と思われているだろうな……とビビりつつも、それでも「メディアでは、より良い社会のための言葉を使っていきたい」と思考を続けます。第6弾は、【ファストファッション(fast fashion)】をテーマに語り合いました。「WWDJAPAN.com」では、2人が対話して見出した言葉の意味を、あくまで1つの考えとして紹介します。

ポッドキャスト配信者

佐立武士(さだち・たけし):He/Him。入社2年目、ソーシャルエディター。幼少期をアメリカ・コネチカット州で過ごし、その後は日本とアメリカの高校に通う。早稲田大学国際教養学部を卒業し、新卒でINFASパブリケーションズに入社。在学中はジェンダーとポストコロニアリズムに焦点を置き、ロンドン大学・東洋アフリカ研究学院に留学。学業の傍ら、当事者としてLGBTQ+ウエブメディアでライターをしていた。現在は「WWDJAPAN」のソーシャルメディアとユース向けのコンテンツに注力する。ニックネームはディラン

ソーンマヤ:She/Her。入社2年目の翻訳担当。日本の高校を卒業後、オランダのライデン大学に進学して考古学を主専攻に、アムステルダム大学でジェンダー学を副専攻する。今ある社会のあり方を探求すべく勉強を開始したものの、「そもそもこれまで習ってきた歴史観は、どの視点から語られているものなのだろう?」と疑問を持ち、ジェンダー考古学をテーマに研究を進めた。「WWDJAPAN」では翻訳をメインに、メディアの力を通して物事を見る視点を増やせるような記事づくりに励む

若手2人が考える【ファストファッション】

 一般的に低価格なファッションを「ファストファッション」と捉えがちだが、実際はデザイン、制作から販売までをスピーディーに行う企業やブランド、そしてそのスタイルを指す。短いサイクルでハイファッションが生んだ流行に迅速に反応し、より手ごろな価格で提供することを目的とすることが多く、安価なイメージが先行していると言える。価格帯からファストファッションに分類されることが多い「ユニクロ(UNIQLO)」は改善を重ねつつも生活に寄り添うベーシックなアイテムを常に販売していること、そもそも1型あたりの生産枚数が多く生産に要する時間はどこよりも長いことから、サイクルの速いファストファッションと異なる。

 同じ服がソーシャルメディアに並ぶことを避けたり、パーティーやフェスなどのイベントで普段着ないような"映える"服を着たり、テーマをそろえた服をグループやペアで着たりする若年層中心の文化では、ファストファッションが重宝される一面もある。特に「ブーフー(BOOHOO)」や「シーイン(SHEIN)」「ファッション・ノバ(FASHION NOVA)」といったECのファストファッションがその需要に応えている。

 今や最も身近になったファッションの形と言えるが、そのスピードと低価格を武器に競走するあまり、搾取的な労働環境や環境負荷の高い生産体制になりかねないのではないかと危惧されている。しかし、英国のNPO団体ファッションレボリューション(Fashion Revolution)が220の指標をもとに、対象のファッションブランドの透明性を評価する「ファッション トランスペアレンシー インデックス(Fashion Transparency Index)」では2020年、スコア73%で「H&M」が1位の座についた。ラグジュアリーやスポーツウエアを含めた全250のブランドの半数以上は20%以下のスコアであったことから、スピードと価格のためにサステナビリティや倫理を蔑ろにしない姿勢を見せる企業やブランドも増えていることがわかる。

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「ビンテージ」は“ただの古着”じゃない? “めんどくさい”新米2人によるポッドキャスト連載:考えたい言葉 vol.5

 「WWDJAPAN」ポッドキャストシリーズの新連載「考えたい言葉」は、2週間に1回、同期の若手2人がファッション&ビューティ業界で当たり前に使われている言葉について対話します。担当する2人は普段から“当たり前”について疑問を持ち、深く考え、先輩たちからはきっと「めんどうくさい」と思われているだろうな……とビビりつつも、それでも「メディアでは、より良い社会のための言葉を使っていきたい」と思考を続けます。第5弾は、【ビンテージ】をテーマに語り合いました。「WWDJAPAN.com」では、2人が対話して見出した言葉の意味を、あくまで1つの考えとして紹介します。

ポッドキャスト配信者

ソーンマヤ:She/Her。入社2年目の翻訳担当。日本の高校を卒業後、オランダのライデン大学に進学して考古学を主専攻に、アムステルダム大学でジェンダー学を副専攻する。今ある社会のあり方を探求すべく勉強を開始したものの、「そもそもこれまで習ってきた歴史観は、どの視点から語られているものなのだろう?」と疑問を持ち、ジェンダー考古学をテーマに研究を進めた。「WWDJAPAN」では翻訳をメインに、メディアの力を通して物事を見る視点を増やせるような記事づくりに励む

佐立武士(さだち・たけし):He/Him。入社2年目、ソーシャルエディター。幼少期をアメリカ・コネチカット州で過ごし、その後は日本とアメリカの高校に通う。早稲田大学国際教養学部を卒業し、新卒でINFASパブリケーションズに入社。在学中はジェンダーとポストコロニアリズムに焦点を置き、ロンドン大学・東洋アフリカ研究学院に留学。学業の傍ら、当事者としてLGBTQ+ウエブメディアでライターをしていた。現在は「WWDJAPAN」のソーシャルメディアとユース向けのコンテンツに注力する。ニックネームはディラン

若手2人が考える【ビンテージ】

 ファッション業界で「ビンテージ(vintage)」は、時間が経っても需要が増えたり保持されたりし、「今の時代でも通用する年代物」を表す。“誰かが一度着た服”やシーズンを過ぎた洋服の価値は下がるのが一般的だが、さまざまな要因によって需要を落としていないもの。ブランドものの希少価値の高い古着や、レザーやジーンズなど履きこなされるほど趣が出るとされているものが該当する。

 ワインのための「ぶどうの収穫」を意味するラテン語が派生し、「出来の良い年のワイン」を意味する言葉に。毎年の出来が良いわけではないことから、その年の新鮮なものより過去の樽の方が高値がつくヨーロッパの文化的背景から生まれた言葉がワイン以外の服などに使われるようになった。

 英語圏では単に“古いもの”に対して使うことも多く、値段やブランドを問わず古着を「ビンテージ」と呼ぶが、日本では誰かが袖を通しただけの“ただの古着”と区別され、よりプレミアムな印象を与える傾向がある。しかし、下北沢などで売られるビンテージから切り離される“ただの古着“の多くも、リサイクルショップなどで元値より大幅に安くなった価格で販売される中古品に比べると、高級である。これには日本で流通する古着は“お洒落”なイメージのあるアメリカやヨーロッパから買い付けたものが多いため、付加価値などが加わり国内の二次流通より高くなるという背景がある。日本オリジナルのビンテージの1つには、大正〜昭和初期の国内のファッションアイテムなどを扱う、現代の“モダンガール・モダンボーイ御用達”の「東京蛍堂」などがある。

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抱腹絶倒!? ビームス「SSZ」ディレクターが語るZINEに込めた偏愛とは? 音声配信「LOVE=好きの先の幸せ」Vol.3

 「LOVE=好きの先の幸せ」は、伊藤忠ファッションシステムを辞めて心機一転の川島蓉子ジャーナリストが毎回ゲストを招き、「LOVE=好き」がある人との対談を通して幸せを伝える音声番組です。

 今回のゲストは、「ビームス」のサーフ&スケートバイヤーも務める加藤忠幸「SSZ」ディレクターです。「SSZ」と言えば、長年発行し続けるZINE。加藤ディレクターが語る、ZINEに込める思い、モデルとして登場した息子さんとの撮影秘話、さらには設楽洋社長の愛らしい応援エピソードは、立ち会った広報まで大笑いするほど。笑い過ぎにはご用心ください。

川島蓉子:1961年新潟市生まれ。早稲田大学商学部卒業、文化服装学院マーチャンダイジング科修了。伊藤忠ファッションシステム株式会社取締役。ifs未来研究所所長。ジャーナリスト。日経ビジネスオンラインや読売新聞で連載を持つ。著書に『TSUTAYAの謎』『社長、そのデザインでは売れません!』(日経BP社)、『ビームス戦略』(PHP研究所)、『伊勢丹な人々』(日本経済新聞社)、『すいません、ほぼ日の経営。』などがある。1年365日、毎朝、午前3時起床で原稿を書く暮らしを20年来続けている

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「ギャル」って何者? “めんどくさい”新米2人によるポッドキャスト連載:考えたい言葉 vol.3

 「WWDJAPAN」ポッドキャストシリーズの新連載「考えたい言葉」は、2週間に1回、同期の若手2人がファッション&ビューティ業界で当たり前に使われている言葉について対話します。担当する2人は普段から“当たり前”について疑問を持ち、深く考え、先輩たちからはきっと「めんどうくさい」と思われているだろうな……とビビりつつも、それでも「メディアでは、より良い社会のための言葉を使っていきたい」と思考を続けます。第3弾は、【ギャル】をテーマに語り合いました。「WWDJAPAN.com」では、2人が対話して見出した言葉の意味を、あくまで1つの考えとして紹介します。

ポッドキャスト配信者

ソーンマヤ:She/Her。入社2年目の翻訳担当。日本の高校を卒業後、オランダのライデン大学に進学して考古学を主専攻に、アムステルダム大学でジェンダー学を副専攻する。今ある社会のあり方を探求すべく勉強を開始したものの、「そもそもこれまで習ってきた歴史観は、どの視点から語られているものなのだろう?」と疑問を持ち、ジェンダー考古学をテーマに研究を進めた。「WWDJAPAN」では翻訳をメインに、メディアの力を通して物事を見る視点を増やせるような記事づくりに励む

佐立武士(さだち・たけし):He/Him。入社2年目、ソーシャルエディター。幼少期をアメリカ・コネチカット州で過ごし、その後は日本とアメリカの高校に通う。早稲田大学国際教養学部を卒業し、新卒でINFASパブリケーションズに入社。在学中はジェンダーとポストコロニアリズムに焦点を置き、ロンドン大学・東洋アフリカ研究学院に留学。学業の傍ら、当事者としてLGBTQ+ウエブメディアでライターをしていた。現在は「WWDJAPAN」のソーシャルメディアとユース向けのコンテンツに注力する。ニックネームはディラン

若手2人が考える【ギャル】

 黒ギャルや白ギャル、姫ギャルなどジャンルはさまざまだが、その起源は日本社会に存在する「女性は清楚で慎ましくあるべし」という固定概念への反骨精神。“普通”に挑戦して独自のスタイルを見つけていく、実験的ファッションと付随するライフスタイルを楽しむ人々を指す。つけまつげやカラーコンタクトといった“盛りメイク”アイテムは必需品で、渋谷109(マルキュー)は聖地だった。また時代の流行語もギャル発祥だったことが多く、自分たちの感情や“カワイイ”を表現するのに独自の言語や文化を生む。令和の今は、「アタシら最高」といったマインドを共有する人々を包括的にギャルと呼ぶようになり、みちょぱやゆきぽよといった王道ギャルに加えて、Z世代から人気を集めるKemioもギャルと自称して自分を高めている。韓国発アイドルグループaespa(エスパ)も日本のファンの間で“Kギャル”と他称され人気を集める。ときに社会を風刺するラップ文化との相性も良いのか、ラッパーでギャルと名乗るものも多い。一方で、既存の美の基準へのアンチテーゼであったはずのギャルコミュニティーでも普及とともに固定されたギャル像が確立されつつあり、青や緑などに肌を塗りSF映画のような“人間離れ”した姿を目指す異色肌ギャルも台頭している。その心にあるのは、一貫して自分たちの「アゲ」を追求するギャル精神だ。

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「ギャル」って何者? “めんどくさい”新米2人によるポッドキャスト連載:考えたい言葉 vol.3

 「WWDJAPAN」ポッドキャストシリーズの新連載「考えたい言葉」は、2週間に1回、同期の若手2人がファッション&ビューティ業界で当たり前に使われている言葉について対話します。担当する2人は普段から“当たり前”について疑問を持ち、深く考え、先輩たちからはきっと「めんどうくさい」と思われているだろうな……とビビりつつも、それでも「メディアでは、より良い社会のための言葉を使っていきたい」と思考を続けます。第3弾は、【ギャル】をテーマに語り合いました。「WWDJAPAN.com」では、2人が対話して見出した言葉の意味を、あくまで1つの考えとして紹介します。

ポッドキャスト配信者

ソーンマヤ:She/Her。入社2年目の翻訳担当。日本の高校を卒業後、オランダのライデン大学に進学して考古学を主専攻に、アムステルダム大学でジェンダー学を副専攻する。今ある社会のあり方を探求すべく勉強を開始したものの、「そもそもこれまで習ってきた歴史観は、どの視点から語られているものなのだろう?」と疑問を持ち、ジェンダー考古学をテーマに研究を進めた。「WWDJAPAN」では翻訳をメインに、メディアの力を通して物事を見る視点を増やせるような記事づくりに励む

佐立武士(さだち・たけし):He/Him。入社2年目、ソーシャルエディター。幼少期をアメリカ・コネチカット州で過ごし、その後は日本とアメリカの高校に通う。早稲田大学国際教養学部を卒業し、新卒でINFASパブリケーションズに入社。在学中はジェンダーとポストコロニアリズムに焦点を置き、ロンドン大学・東洋アフリカ研究学院に留学。学業の傍ら、当事者としてLGBTQ+ウエブメディアでライターをしていた。現在は「WWDJAPAN」のソーシャルメディアとユース向けのコンテンツに注力する。ニックネームはディラン

若手2人が考える【ギャル】

 黒ギャルや白ギャル、姫ギャルなどジャンルはさまざまだが、その起源は日本社会に存在する「女性は清楚で慎ましくあるべし」という固定概念への反骨精神。“普通”に挑戦して独自のスタイルを見つけていく、実験的ファッションと付随するライフスタイルを楽しむ人々を指す。つけまつげやカラーコンタクトといった“盛りメイク”アイテムは必需品で、渋谷109(マルキュー)は聖地だった。また時代の流行語もギャル発祥だったことが多く、自分たちの感情や“カワイイ”を表現するのに独自の言語や文化を生む。令和の今は、「アタシら最高」といったマインドを共有する人々を包括的にギャルと呼ぶようになり、みちょぱやゆきぽよといった王道ギャルに加えて、Z世代から人気を集めるKemioもギャルと自称して自分を高めている。韓国発アイドルグループaespa(エスパ)も日本のファンの間で“Kギャル”と他称され人気を集める。ときに社会を風刺するラップ文化との相性も良いのか、ラッパーでギャルと名乗るものも多い。一方で、既存の美の基準へのアンチテーゼであったはずのギャルコミュニティーでも普及とともに固定されたギャル像が確立されつつあり、青や緑などに肌を塗りSF映画のような“人間離れ”した姿を目指す異色肌ギャルも台頭している。その心にあるのは、一貫して自分たちの「アゲ」を追求するギャル精神だ。

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吉泉聡デザイナーが説く「まずやってみる」エヴォーキング・モデルの重要性 音声配信「LOVE=好きの先の幸せ」 Vol.2

 「LOVE=好きの先の幸せ」は、伊藤忠ファッションシステムを辞めて心機一転の川島蓉子ジャーナリストが毎回ゲストを招き、「LOVE=好き」がある人との対談を通して幸せを伝える音声番組です。

 今回は、吉泉聡タクトプロジェクト代表/デザイナーと対談。次の世界を生み出すために取り組む新しい価値観に迫るプロジェクト、その時重要な考えをカタチ化した「エヴォーキング・モデル(evoking model)」というステップ、その一例となったメリヤスを使ったニット展などについて伺いました。

川島蓉子:1961年新潟市生まれ。早稲田大学商学部卒業、文化服装学院マーチャンダイジング科修了。伊藤忠ファッションシステム株式会社取締役。ifs未来研究所所長。ジャーナリスト。日経ビジネスオンラインや読売新聞で連載を持つ。著書に『TSUTAYAの謎』『社長、そのデザインでは売れません!』(日経BP社)、『ビームス戦略』(PHP研究所)、『伊勢丹な人々』(日本経済新聞社)、『すいません、ほぼ日の経営。』などがある。1年365日、毎朝、午前3時起床で原稿を書く暮らしを20年来続けている

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吉泉聡デザイナーが説く「まずやってみる」エヴォーキング・モデルの重要性 音声配信「LOVE=好きの先の幸せ」 Vol.2

 「LOVE=好きの先の幸せ」は、伊藤忠ファッションシステムを辞めて心機一転の川島蓉子ジャーナリストが毎回ゲストを招き、「LOVE=好き」がある人との対談を通して幸せを伝える音声番組です。

 今回は、吉泉聡タクトプロジェクト代表/デザイナーと対談。次の世界を生み出すために取り組む新しい価値観に迫るプロジェクト、その時重要な考えをカタチ化した「エヴォーキング・モデル(evoking model)」というステップ、その一例となったメリヤスを使ったニット展などについて伺いました。

川島蓉子:1961年新潟市生まれ。早稲田大学商学部卒業、文化服装学院マーチャンダイジング科修了。伊藤忠ファッションシステム株式会社取締役。ifs未来研究所所長。ジャーナリスト。日経ビジネスオンラインや読売新聞で連載を持つ。著書に『TSUTAYAの謎』『社長、そのデザインでは売れません!』(日経BP社)、『ビームス戦略』(PHP研究所)、『伊勢丹な人々』(日本経済新聞社)、『すいません、ほぼ日の経営。』などがある。1年365日、毎朝、午前3時起床で原稿を書く暮らしを20年来続けている

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吉泉聡デザイナーが説く「まずやってみる」エヴォーキング・モデルの重要性 音声配信「LOVE=好きの先の幸せ」 Vol.2

 「LOVE=好きの先の幸せ」は、伊藤忠ファッションシステムを辞めて心機一転の川島蓉子ジャーナリストが毎回ゲストを招き、「LOVE=好き」がある人との対談を通して幸せを伝える音声番組です。

 今回は、吉泉聡タクトプロジェクト代表/デザイナーと対談。次の世界を生み出すために取り組む新しい価値観に迫るプロジェクト、その時重要な考えをカタチ化した「エヴォーキング・モデル(evoking model)」というステップ、その一例となったメリヤスを使ったニット展などについて伺いました。

川島蓉子:1961年新潟市生まれ。早稲田大学商学部卒業、文化服装学院マーチャンダイジング科修了。伊藤忠ファッションシステム株式会社取締役。ifs未来研究所所長。ジャーナリスト。日経ビジネスオンラインや読売新聞で連載を持つ。著書に『TSUTAYAの謎』『社長、そのデザインでは売れません!』(日経BP社)、『ビームス戦略』(PHP研究所)、『伊勢丹な人々』(日本経済新聞社)、『すいません、ほぼ日の経営。』などがある。1年365日、毎朝、午前3時起床で原稿を書く暮らしを20年来続けている

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「標準色」とは? “めんどくさい“新米2人によるポッドキャスト連載:考えたい言葉 vol.2

 「WWDJAPAN」ポッドキャストシリーズの新連載「考えたい言葉」は、2週間に1回、同期の若手2人がファッション&ビューティ業界で当たり前に使われている言葉について対話します。担当する2人は普段から“当たり前”について疑問を持ち、深く考え、先輩たちからはきっと「めんどうくさい」と思われているだろうな……とビビりつつも、それでも「メディアでは、より良い社会のための言葉を使っていきたい」と思考を続けます。第2弾は、【標準色】をテーマに語り合いました。「WWDJAPAN.com」では、2人が対話して見出した言葉の意味を、あくまで1つの考えとして紹介します。

ポッドキャスト配信者

佐立武士(さだち・たけし):He/Him。入社2年目、ソーシャルエディター。幼少期をアメリカ・コネチカット州で過ごし、その後は日本とアメリカの高校に通う。早稲田大学国際教養学部を卒業し、新卒でINFASパブリケーションズに入社。在学中はジェンダーとポストコロニアリズムに焦点を置き、ロンドン大学・東洋アフリカ研究学院に留学。学業の傍ら、当事者としてLGBTQ+ウエブメディアでライターをしていた。現在は「WWDJAPAN」でソーシャルメディアとユース向けのコンテンツに注力する。ニックネームはディラン

ソーンマヤ:She/Her。入社2年目の翻訳担当。日本の高校を卒業後、オランダのライデン大学に進学して考古学を主専攻に、アムステルダム大学でジェンダー学を副専攻する。今ある社会のあり方を探求すべく勉強を開始したものの、「そもそもこれまで習ってきた歴史観は、どの視点から語られているものなのだろう?」と疑問を持ち、ジェンダー考古学をテーマに研究を進めた。「WWDJAPAN」では翻訳をメインに、メディアの力を通して物事を見る視点を増やせるような記事づくりに励む

若手2人が考える【標準色】

 ファンデーションやコンシーラーなど肌色の製品を選ぶ目安となる基準の色。日本のマーケットで最も“頻出“するとブランドが予測した色に設定されており、指標として色選びをすることができる。鉛筆の「肌色」という表記を改める動きがあったように、消費者の中でも肌色に基準を設けられることへの抵抗が生まれつつあり、「標準色」という表現を再考する風潮が高まっている。近年、「ブルーベース」「イエローベース」といったアンダートーンについての話題がSNSで急増したことで、消費者の間でも肌の明るさだけが色選びの留意点ではないという意識が浸透し、そもそもの「標準色」の有用性を問う機会が増えたとも考えられる。実際、多くのブランドが展開色自体を拡大し、多様な肌の色に対応しようとする動きが顕著になりつつある。さらに「ランコム(LANCOME)」などが肌の色を測定し色を調合し、“十人十色“を体現するカスタムファンデーションを発表。展開色の拡大で生まれる在庫や需要の偏りという問題の解消も期待できる上に、色選びで自身の肌の色を相対的に見る必要もなくなる“ポスト標準色時代“を権化するテクノロジーなのかもしれない。

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「ストリート」って何? “めんどくさい“新米2人によるポッドキャスト連載:考えたい言葉 vol.1

 「WWDJAPAN」ポッドキャストシリーズの新連載「考えたい言葉」は、2週間に1回、同期の若手2人がファッション&ビューティ業界で当たり前に使われている言葉について対話します。担当する2人は普段から“当たり前”について疑問を持ち、深く考え、先輩たちからはきっと「めんどうくさい」と思われているだろうな……とビビりつつも、それでも「メディアでは、より良い社会のための言葉を使っていきたい」と思考を続けます。第1弾は、【ストリート】をテーマに語り合いました。「WWDJAPAN.com」では、2人が対話して見出した言葉の意味を、あくまで1つの考えとして紹介します。

ポッドキャスト配信者

ソーンマヤ:She/Her。入社2年目の翻訳担当。日本の高校を卒業後、オランダのライデン大学に進学して考古学を主専攻に、アムステルダム大学でジェンダー学を副専攻する。今ある社会のあり方を探求すべく勉強を開始したものの、「そもそもこれまで習ってきた歴史観は、どの視点から語られているものなのだろう?」と疑問を持ち、ジェンダー考古学をテーマに研究を進めた。「WWDJAPAN」では翻訳をメインに、メディアの力を通して物事を見る視点を増やせるような記事づくりに励む

佐立武士(さだち・たけし):He/Him。入社2年目、ソーシャルエディター。幼少期をアメリカ・コネチカット州で過ごし、その後は日本とアメリカの高校に通う。早稲田大学国際教養学部を卒業し、新卒でINFASパブリケーションズに入社。在学中はジェンダーとポストコロニアリズムに焦点を置き、ロンドン大学・東洋アフリカ研究学院に留学。学業の傍ら、当事者としてLGBTQ+ウエブメディアでライターをしていた。現在は「WWDJAPAN」のソーシャルメディアとユース向けのコンテンツに注力する。ニックネームはディラン

若手2人が考える【ストリート】

 地域密着型で生活者から生まれる草の根ファッションのこと。人の活気から生まれ、コレクションやデザイナーから生まれるメインストリームのファッションに対するカウンターカルチャーとしてその時々で変わっていく。地域ごとに発展してきたので、ファッションを通したアイデンティティーとしての強い側面を持つ。「ストリート」スタイルという固定の系統があるのではなく、音楽や映画などによって影響を受けながら進化するカルチャー全般を指すが、日常的に着られる実用的なファッションというのは共通項。日本ではストリートの数あるスタイルやカルチャーの中から、スケーターファッションなどを指す外来語としている印象を受ける。

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立地の悪いショップに人を呼ぶLOVEの仕掛け人、クラスカ の大熊健郎に迫る 音声配信「LOVE=好きの先の幸せ」 Vol.1

 「蓉子の部屋」改め「LOVE=好きの先の幸せ」は、伊藤忠ファッションシステムを辞めて心機一転の川島蓉子ジャーナリストが、毎回ゲストを招き、「LOVE=好き」がある人との対談を通して幸せを伝える音声番組です。引き続き、近所のスーパーに行く時や、通勤・通学時に気軽に聞いてください(笑)。

 今回は、大熊健郎クラスカ取締役 クラスカ ギャラリー&ショップ ドー ディレクターに迫りました。正直、立地は最悪だった(!?)「ホテル クラスカ」内のショップに人を招くために行った戦略を皮切りに、同じ生活者として消費者のニーズを捉えているからこそ売れるモノを発掘&プロデュースできるという「LOVE」の結果、ANAの機内誌「翼の王国」を経てなお続けるショップの編集というLOVEなお仕事について聞いています。

川島蓉子:1961年新潟市生まれ。早稲田大学商学部卒業、文化服装学院マーチャンダイジング科修了。伊藤忠ファッションシステム株式会社取締役。ifs未来研究所所長。ジャーナリスト。日経ビジネスオンラインや読売新聞で連載を持つ。著書に『TSUTAYAの謎』『社長、そのデザインでは売れません!』(日経BP社)、『ビームス戦略』(PHP研究所)、『伊勢丹な人々』(日本経済新聞社)、『すいません、ほぼ日の経営。』などがある。1年365日、毎朝、午前3時起床で原稿を書く暮らしを20年来続けている

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