カテゴリーアーカイブ: イノベーション

【今さら聞けない】デザインがビジネスにこれほど重要な理由

経営におけるデザインの重要性が叫ばれるが具体的な成果があまり出ていない デザインがもたらす7つのメリットとは? なぜデザインがイノベーションに不可欠なのか? 企業内にデザインを浸透させるための7つのポイント グローバル規模でデザイン的競争力をあげるには デザイン思考やデザイン経営などのバズワードが巷にあふれ、オープンイノベーションやデジタルトランスフォーメーションなどのカタカタキーワードが羅列される。そんな状況で実際に結果としてどのようなアウトプットが生み出されているのか?おそらく、日本国内で働いている人たちのその多くが、上記のようなトレンドとに関する取り組みに少なからず関わったことがあることだろう。 その一方で、デザインがプロダクトや企業経営に対して具体的な結果として効果を生み出した事例は、日本国内で見渡してみると驚くほどに少なく感じる。その一方で、グローバル規模で考えてみると、デザインのビジネスに対する利点は具体的な数字としてクリアになってきている、 参考: 統計データで見るデザインの経営に対するインパクトの大きさ そのギャップを少しでも埋められないかと思い、我々btraxでもfreshtraxのようなメディア、DESIGN for Innovationに代表されるイベント、そして、デザインサービスを通じて、日本企業の国際的デザイン競争力の向上に寄与できないかと試みている。 今回は、先日開催されたイベント、DESIGN for Innovationの総括として、最も基本的な事柄である、なぜデザインが企業の経営やビジネス全体に重要な役割を果たしているのかを今一度まとめてみることにした。 デザインがもたらす7つのメリット “良い”デザインが大切な理由を考える際に、そこからどのようなメリットを得るかがわかると理解しやすい。大きく分けると恐らく下記の7つに集約されるだろう。 1. ユーザビリティー向上 直接的な効果として、商品やソフトウェアなどの使いやすさが向上する。例えば、リモコン1つとってみても、ボタンの数が少ない方が使いやすい。デザインの質を上げれば、単純により使いやすいプロダクトになる。 参考: 優れたユーザビリティを実現する25の基本概念 2. 効率性の向上 ソフトウェアが使いにくいために、作業効率が下がってしまった経験はないだろうか?特に業務用システムの場合、どうしてもセキュリティーや安全性を優先することで、使いやすさが犠牲になってしまうことも多い。その一方で、シリコンバレーの企業を中心に、最近では、効率性を高めるデザインに注目が集まってきている。 日本でも働きかた改革などの影響で、労働時間を減らす傾向にある。その一方で、求められる結果は同じであることも多い。少ない時間で同じ結果を得るには、より効率化を進める必要が出てくる。そこで必要になってくるのが、より優れたデザインを採用したツールや環境だったり、プロセスだったりする。 参考: 【ワークライフバランスはもう古い】新しい働き方、ワークライフインテグレーションとは 3. 安全性の向上 デザインの品質が悪いと、時に人の命も奪う結果につながってしまう。2016年の夏にロサンゼルスの郊外の自宅の入り口付近で、27歳の俳優が死亡した。それも、自身が運転していた車に押しつぶされて。どうやら、彼は一度自動車を停め、自宅のゲートを開けようとしていたところだったと推測された。 なぜこんなことが起こったのか?調査によると、彼の2015モデルのジープはリコール対象になっていた。原因はそのシフトレバーのデザイン。パッと見では”P (パーキング) “に入れていることがわかりにくい事で、それまでにも100件ほどの事故が発生していたという。間違ったデザインが安全性を下げてしまった例である。 参考: UXピラミッド – UXデザインの正しい評価方法 – 4. 競争力の向上 現代において、多くの企業が脅威を感じるライバル的存在に共通しているものは何か?おそらく、そのデザイン性の高さだろう。例えば、テクノロジー業界で考えてみると、世界的にユーザー数の多いTop 7社 (Google, Amazon, Facebook, Apple, Microsoft, Salesforce, Oracle) のすべての会社には専属のデザインチームが存在しており、ブランディングからプロダクトのユーザー体験までを横断的に管理している。そうすることで、より多くのユーザーを集め、最終的な企業競争力を高めている。 そうなってくると、デザイン性の高さそのものが企業にとっての武器となる。一昔前は、Appleのプロダクトを愛していたのは一部の強烈なファン層だけだったが、いつの間にかマジョリティーの消費者がiPhoneを利用するようになった。高いデザイン性を提供するプロダクトでないと利用されなくなってきている例だ。 参考: 【経営xデザイン】なぜデザインオリエンテッドな企業は強いのか 5. 利益率の向上 優れたデザインやユーザー体験を施したプロダクトづくりができれば、多くのユーザーを獲得する事ができる。自ずと結果として、売り上げや利益の向上に繋がる。特に利益率については、Appleの製品が競合のものよりも割高であ事から考えてみても、高い利幅を獲得していることは想像に難くない。 実際のリサーチ統計を見てみても、デザインへの投資は具体的な数字として表れ始めている。 製品デザインへの投資が1%増えるごとに、売り上げと利益は平均して3-4%増加する。(ロンドン・ビジネススクール) デザインを経営に活用している企業は平均と比べ、売り上げの伸びが32%もアップし、株主へのリターンも56%高くなっている。 (マッキンゼー) デザイン的アプローチを経営の戦略に積極的に取り入れている状況企業の株価の伸び率が、S&P 500全体平均と比べ10年間で228%高くなっている。(Design Value Index Results) 参考: 数字で証明されたデザイン経営の重要性 6. ウェルネス向上 デザインの意外な役割として、人々の心に対してのポジティブな効果もある。特に最近は、デジタルデバイスとソーシャルメディアの普及で、人と接する時間よりも、デバイスと過ごす時間の方が多くってきており、精神的に疲れている人が増えている。それを癒すのもデザインの役割りだ。 シリコンバレーの企業の中には、「自分たちのサービスは、果たしてユーザーの人生にポジティブな影響を与えているのか?」と疑問を感じるところも出てきている。特にデザイナーたちからは、「お金儲けのために、ユーザーの人生を台無しにしてしまっていないか?」との意見もある。 特にUXデザイナーの間では、エシカル (倫理的な) デザインの概念が議論され、すでにプロダクトに採用しているケースもある。 そしてすでにAppleのScreen TimeやGoogleのFocus Modeなど、ユーザーのより良い人生 (ウェルビーイング) のためのデザインが進んでいる。 参考: デジタルウェルビーイングを実現する ”使わせない” デザインとは? 7. クオリティーオブライフ、クオリティーオブワークの向上 そして最終的に優れたデザインは、日々の生活の品質や仕事をしている時間の価値の向上にもつながる。住環境やオフィス環境のデザイン要素を改善することで、より充実した日常生活を送ることができる。昨今話題のWeWorkがそのデザインにこだわりまくっている理由も理解できるだろう。 最近我々btraxも、コミュニケーションがより促進されるデザインへとオフィスの一部をリニューアルした。   View this post on Instagram   参考: ブランド戦略 × オフィスデザイン ー 成功事例に見る企業ブランド構築手法 デザインとイノベーションとの関係 そして、今回の本題である昨今叫ばれているビジネスにおけるデザインの重要性であるが、その背景にはテクノロジーの進歩と、ユーザーの期待値の上昇があると考えられる。 時代が進むにつれ、テクノロジーが進化し、ムーアの定義で説明されているように、どんどん新しく優れたテクノロジーが普及する。それに伴い、ユーザーの日常生活にテクノロジーが入り込み、特別なことではなくなってくる。言い換えると、加速するテクノロジーのコモディティー化が急速に加速していく。 結果として、商品やサービスから提供されるユーザー体験に対する消費者のの期待値はどんどん高まる。企業側は、その期待値にどのように対応できるか = デザイン的な熟成が進むかが、向こう5年以内の勝負の分かれ目となってくると考えられる。 ユーザーが求める体験を提供できる企業は勝ち残り、そうでないところは衰退していくのは明白だ。そのためには、いち早く、企業内にデザインを”インストール”する必要が出てくる。 企業にデザインをインストールための7つのポイント では、実際に社内にデザイン的考え方を浸透させるためにはどのようにな方法があるだろうか?おそらく下記の7つが必要とされると思われる。 […]

カインズ/「暮らしの向上」の情報技術支援で財団設立

カインズは12月4日、情報技術の活用でくらしのさらなる向上を目指す一般財団法人を設立したと発表した。土屋裕雅代表取締役会長が11月1日、一般財団法人「カインズデジタルイノベーション財団」を設立したもの。 <カインズ> カ […]…

マサチューセッツ工科大学が提供する利用者の声に基づく新たな学生サービス

マサチューセッツ工科大学が提供する利用者の声に基づく新たな学生サービス。SAP Innovation Award2019に発表された、①利用者の声のもとづいた施設の維持、②最先端技術による便利な駐車場サービス、をご紹介します。…

グローバルにイノベーションを起こす人の7つの特徴

経済産業省が「デザイン経営宣言」を発表したのが2018年のこと。経営にデザインを取り入れることで、組織のイノベーションの創出力を高めようとする試みだ。
実際、日本の多くの企業でも、デザインを取り入れる動きが見られるようになり、その効果も少しずつ現れ始めている。
関連記事:統計データで見るデザインの経営に対するインパクトの大きさ
イノベーション、説明できますか?
では、そもそも「イノベーション」とは何だろうか?ふわっとした「なんとなく」のイメージに留まり、その定義ができていないのではないだろうか?
バ…

デザイン思考のプロセスだけでは革新的な製品が生まれない?説

デザイン思考は基本的なマインドセットであり、イノベーション創出のための万能な方法論ではない デザイン思考を学んで終わりにしない。「当たり前」にし、そのあとの行動に移してやっと価値が出てくる デザイン思考に倣うだけでは心に響くプロダクトは生まれない イノベーションに必要な要素 = (マインドセット+カルチャー+パッション) x アクション みんな頑張ってデザイン思考を会得しようとしている デザイン思考の重要性が一般的に浸透し、多くの企業が何らかの方法でその手法を社内に取り入れようとしている。有望な若手を1日のデザイン思考ワークショップに参加させたり、経営陣自らがデザインの重要性を学ぶためのセミナーを受けたりなど、それなりの活動を進めていることが多い。 やってみたけど結果が出ない? しかしここに来て、多くの企業の方々から聞こえてくるのは、「それなりにやってはみたものの、イマイチ結果につながっていない」と言う課題。そもそも、ここでの”結果”とは何を意味するのか? よくよく聞いてみるとそれは、「デザイン思考を活用した画期的な事業の創出」だと言う。おそらく彼らは、デザイン思考を取得すれば、今まで不可能だったようなアイディアや、ビジネスモデルが生まれると考えているのだろう。 実はそれは大きな間違いなのかもしれない。「ここがちゃうねんデザイン思考。5つの違いを理解してモヤモヤを解決」でも説明されている通り、そもそもデザイン思考は基本的なマインドセットであり、万能なメソッドではない。と言うことは、デザイン思考自体は、あくまでイノベーションを生み出すための”下地”であり、方法論ではない。 言い換えると、デザイン思考を学んだだけでは期待する結果を得るのは難しい。実際に活用しながら試行錯誤していく必要がある。我々が提供しているデザイン思考をベースとしたワークショップでも、数ヶ月にわたり実際にスタートアップサービスを作りながら、やっとヒットするサービスの糸口を掴みかけるような状態なのである。 グローバル的には多くの成功事例が生まれている その一方で、「統計データで見るデザインの経営に対するインパクトの大きさ」を見てもわかる通り、デザインを経営に導入することのメリットがあるのは明白なのである。 具体的な経営的な数字でデザインの重要性が明確になればなるほど、世の中の多くの企業たちが、ビジネスにおけるデザインの重要性に着目し、自分たちも乗り遅れないように何らかの試作をしなければ、と考え始めるのは当然の流れだろう。 そもそも何がデザイン思考なのかがわかりにくい そんな世の中の流れもあり、最近の日本では、猫も杓子もデザイン思考を叫び、本屋さんには関連した本が平積みされている。コンビニでも思わず「デザイン思考ください」と言ってしまいそうになる。 その一方で、何がデザイン思考なのか?それはどのようなメリットがあるのか、に関しては明確かつ統一した理解がない。そもそも、その概念自体が広すぎて、人によって解釈が違うし、利用方法も違う。そして、デザイン思考という概念自体が本来そうあるべきである。 なぜなら、デザイン思考は厳密なプロセスやルールなのではなく、参考程度に活用するべき考え方であるから。なので、「デザイン思考とは?」と聞くこと自体が愚問である。 ↑ 数多く出版されているデザイン思考関連の書籍 実は一番困惑しているのは現場のデザイナー達 デザイン思考って何?と言う質問に一番困惑するのは、もしかしたらデザイナー達だろう。そもそも、自分たちが今まで情熱を持って、長い年月を費やしてやってきた事が1つのブームになり、デザインの”デ”の字もわからないお偉いさんが、知ったかぶりで「やっぱデザイン思考だよねー」って擦り寄ってきても、「は?」と思ってしまうこともある。 それだけデザインは奥が深く、一朝一夕で身につくものでもない。それを、昨今のトレンドにより、誰でも簡単に学ぶことができ、ビジネスに即効性があると思われると、かなりしんどい。そして、昨今の社内デザイナー達は、他のスタッフにデザイン思考を教えることに毎日奔走し始めている。そうなってくると、本来やりたかったデザインの仕事がなかなかできなくなり、モチベーション低下にも繋がりかねない。 また、経営の現場に単純にデザイナーを突っ込めば全てが解決するわけではない。なのに、成功している会社の多くはデザインを経営に活用している、と言う理由だけで、なぜかデザインは万能な魔法のような捉え方をしているケースも見受けられる。 社内にしっかりとデザインを浸透させたければ、まずはスタッフのマインドセット、次にカルチャー変革が求められる。 そもそも、デザイン思考を社内に浸透させたければ、デザイナーよりもファシリテーター的な役割の人が行う方がよっぽど効果が高い。我々、btraxでも、デザイン思考ワークショップを提供する際には、ファシリテーターがメインで進めていくようにしている。 ↑ ファシリテーターがリードするbtraxでのデザイン思考ワークショップの様子 スタートアップ業界ではすでに”母国語”化している ちなみに、サンフランシスコやシリコンバレーのスタートアップ界隈では、今更デザイン思考を学んだりはしない。自分を含め、ここに長く住んでいる人たちにとってみると、デザイン思考的な流れでサービスを作るのがあまりにも当たり前のやり方すぎて、いまさら体系立てて学ぶことはあまりしない。 サービスを考えるときに、特定のユーザーのニーズにフォーカスを当てるのは当たり前だし、短いスパンでプロトタイプを作成し、ユーザーテストをするのも当たり前。アイディア段階でカフェに行って横に座ってる人からフィードバックをもらいながら改善したい、よりふさわしいユーザーを紹介してもらったりするのも日常茶飯事である。 それはまるでデザイン思考がすでに我々にとっては”母国語”になっており、努力して会得するものでない感じなのだ。例えると、英語を学んでいる人は、その文法から発音までを論理的に身につけようとするが、生まれつき喋れる人は、逆にそんなややこしい部分は気にも止めない。 海で生まれた魚は、泳ぐことを一から学ばないのに似ている。「Fishes can swim」ではなく、「Fishes swim」となる。同様に、スティーブ・ジョブズが一からデザイン思考を学んだとは想像しづらい。 デザイン思考を会得してやっとスタートラインに立てるレベル ここで気付いた方もいるかもしれないが、「英語が喋れる = グローバル」ではない。それは単純に海外の人とのやりとりをしやすくなっただけであり、そのスキル自体はコミュニケーションの第一歩でしかない。これは、「デザイン思考 = イノベーション」ではないのに似ている。 イノベーションを生み出している企業がデザイン思考を活用してるのは間違いない。しかし、それはあくまで基本中の基本ができているだけであり、万能ではない。デザイン思考プラス何かがなければ、求める結果を得ることは非常に難しい。 デザイン思考は”思考”ではなく、”行動”であるべき これはその呼び方が大きな問題がるのかもしれないが、デザイン”思考”を通じて結果を出したければ、早い段階で、考えることよりも、行動に移す必要がある。下記のダイアグラムを見てもわかる通り、デザイン思考のプロセスにおいては、多くの箇所で行動が求められる。そして、それを短いサイクルとして、グルグル回す必要がある。ちなみに、デザイナーに求められる能力の1つが、短時間でどれだけ多くの量のアウトプットを出せるかである。 以前にアメリカで被験者を2つのグループに分け、一定時間内に陶芸を作る実験を行った。Aのグループには、「最も優れた作品を作ってください」と伝え、Bのグループには、「作品の質ではなく、使った粘土の量が多さで評価します」と伝えた。すると、Bグループの方が最終的には、より優れた作品を作った結果となった。トライアルアンドエラーを多く繰り返した方が良いものが出来上がりやすかった。 デザイン思考でも、どれだけの量の失敗を繰り返せるかが重要で、座学よりもアウトプット重視するべきである。 しかし、デザイン思考を”思考”のままで終わらせているケースが後を絶たない。優れたプロダクトを生み出したければ、頭で考えるより、まず行動。習うより慣れよ、が求められる。なのに、デザイン”思考”と名付けてしまったのが誤解を生み出す1つの原因になってると思われる。 ↑ 思考よりも行動が重視されるデザイン思考のプロセス 実際の現場はかなりカオス 実際のところ、デザイン思考を活用しても、その成功率は必ずしも高くは無い。しかし、プロダクトが生み出されるのに要するコストと時間が短縮されるので、長期的にみると良い結果につながる。 そして、議論よりも行動重視でプロダクト作りを進めている現場は、想像ができないぐらいに、はちゃめちゃであり、またそうあるべきである。プロセスの行ったり来たり、コンセプトの練り直し、ニーズの再認識は日常茶飯事で、チーム内のいざこざや、感情のぶつかり合い、仲間割れも珍しく無い。 それが本当に良いものを生み出すためのクリエイティブなプロセスなのであるが、和を大切にする日本の文化や、大企業のエリート経営陣にはなかなか理解のしづらい部分でもある。 会社がカオスな状況を許容してくれない限り、良いものは生まれづらい。 デザイン思考プロセスを丁寧になぞってできたプロダクトは面白味がない これはとても主観的な感想になるが、デザイン思考の教科書に従って、お勉強した内容を元に、そのプロセスを丁寧になぞって作り上げらたプロダクトは、妙に”のっぺり”としている。そして世の中にある他のサービスにかなり類似したものが出来上がる。何か一味足りない。スパイスが効いていない感じがする。 なぜか?多くの場合、作っている人たちが本当に作りたいものを作っていない場合があるから。教科書に書いてあるやり方をしっかりと踏まえ、間違えの無いように1つ1つしっかりと検証して作ったとしても、そこに強い情熱や想いが無ければ、なんかつまらない物が出来上がる。 作る側に強い愛情が無いと、ユーザーにとっても魅力的なプロダクトにはならない。ユーザー検証を通じて、”つじつまのあう”プロダクトは作れるかもしれないが、なぜか心に響かないものになりがち。単純にデザイン思考のプロセスを踏まえ、ユーザーが欲しいと言ったものを作ったところで、それは単なる御用聞きプロダクトになってしまいがちである。 参考: お客様第一主義とユーザー中心デザインの違い デザイン思考は音楽におけるカノン進行みたいなもの この感覚、何かに似ているなー?と思って考えてみた。そうそう、それはまるでカノン進行を活用したヒットソングっぽい。カノン進行とは、パフェルベルのカノンと言うクラシックの名曲に利用されているコード進行。それが、日本人の耳に妙に心地よく聞こえることから、そのコード進行をベースに作曲するとヒットソングを生み出しやすいと言うことで、多用されている。 ミュージシャンの間でも、「ヒットを生み出したければ、カノン進行を使えばなんとかなる」とされるが、同時にそれは禁断の果実でもあり、妙にどっかで聞いたことのあるJ-Popソングになりがちで、イマイチ面白味がない作品になってしまう。 うまくいかないケースに欠如しているのは何か? では、本題に戻って、なぜデザイン思考のプロセスだけでは革新的な製品が生まれないのか?おそらく、ここで重要なのが、そこに強い情熱があるか無いか。企業の新規サービスを作る際には、もちろん最終的な売り上げが重要になってくるのだから、ヒットを狙って物づくりをする必要が出てくる。それにデザイン思考が用いられる。 その一方で、本能的にデザイン思考を取り入れているスタートアップの多くは、初めから売り上げを意識しない。むしろ特定のユーザーや社会、そして作っている人たち自身が強烈に感じている課題を解決するための手段として、プロダクト作りをする。そこには、他の人ではなかなか持つことのできないレベルのパッションがあり、それが大きな原動力となる。 強いパッションがあれば、物凄い勢いでニーズの深掘りを行い、素早く試作品を作り上げ、テストを繰り返す。そして、その結果に合わせて、どんどん改善やピボットを行う。それはまるでアーティストの自己表現にも通じるものがあり、ヒットソングを狙った理詰な作業とは異なる。 イノベーションに必要な要素とは デザイン思考だけではイノベーションが生み出されないとしたら、他にどんな要素が必要になってくるのだろうか?おそらく、それには、下記の要素が求められると思われる。 マインドセット: デザイン思考自体がそもそもプロセスというよりは、基本的に理解しておくべきマインドセットである。それぞれのメンバーが、ユーザー視点の考え方をしっかりと理解し、会社の利益の前に課題解決のためのマインドセットをしっかりと共有しておく必要がある。 カルチャー: 次に、チームや組織におけるカルチャー的要素。自由に発言しやすい心理的安全性と、失敗を許容する考え方。そして、机上の空論よりも、速いスピードでアウトプットを評価するカルチャーが求められる。 パッション: 最も重要な要素になってくるのが、プロダクトやサービスに対する情熱。自分たちが本当に解決したい課題に対してのソリューションの具現化としてのプロダクトであること。そして、そこに他の人たちよりも強い情熱を注ぐ必要がある。 アクション: そして、上記の3つの要素をしっかりとアクションに移すこと。アクションの部分が無ければ、全てがゼロになってしまう。どれだけ強い情熱を持っていても、検討の結果、見送ることにした場合、アウトプットはゼロである。 結論として、イノベーションを生み出すためには、下記の方程式が必要になってくるのでは無いかと思う。 イノベーション = (マインドセット+カルチャー+パッション) x アクション デザイン思考を上手に活用している秘訣を学ぶイベント もちろん、実際にうまくいっているケースも多数ある。その1つを紹介するのが、11月5日に東京で開催されるDESIGN for Innovationでの下記のセッション。詳細は公式サイトにて紹介されている。 『デザイン思考を利用したグローバルイノベーション創出方法』 日本が世界に誇るモビリティー企業であるHONDA、YAMAHAの2社が急激に変化をしている市場にて、どのような方法で生き残り、成長を続けるのか。デザイン思考的アプローチや、社外のスタートアップとのコラボレーションなど、最先端の取り組みを紹介。 日本国外のユーザーの心を掴むプロダクトの秘訣とは。それぞれの企業にて、従来とは異なるアプローチからイノベーションに取り組んでいる2名が、どのようにこれからのユーザーに受け入れられるプロダクト作りをしていくのかを語る。 杉本 直樹氏 / CEO、 本田R&Dイノベーションズ / 執行役員 統括機能本部 オープンイノベーション戦略担当、 株式会社 本田技術研究所 長屋 明浩氏 / 執行役員デザイン本部長、ヤマハ発動機株式会社 […]

Wii企画担当者が語る「スペック重視社会がデザインをダメにする!」

ドラクエの新作スマホゲームがサービス開始  今年9月12日にサービスが開始された位置情報スマホゲーム「ドラゴンクエストウォーク」。位置情報を利用し、プレーヤーが実際に移動することでマップ上を移動。出現するモンスターと戦っ […]…

統計データで見るデザインの経営に対するインパクトの大きさ

ここ数年で経営に対するデザインの重要性に注目が集まっている。デザインを経営に活用している企業の株価の伸びが平均値の2倍以上であったり、デザインを経営に活用している企業は平均と比べ、売り上げの伸びが32%もアップし、株主へのリターンも56%高くなっているなど、その結果が具体的な数字に表れ始めている。 参考: 数字で証明されたデザイン経営の重要性 デザインと経営に関する最新のリサーチ結果 そんな中でも、デザイナー向けのプロトタイピングツールを提供するInVisionが、これまでにないレベルの世界規模でのデザインに関するリサーチを発表した。The New Design Frontierと名付けられたこのレポートでは、世界中のさまざまな規模の企業や団体をリサーチを実施した。 リサーチ対象の内訳は、大企業:71%、エージェンシー:25%、非営利団体:2%、行政:1%で、金融や教育、エンタメなどの異なる24の業界から2,200を超える団体。 70%の企業が積極的に経営に対してデザインを活用してる その結果、全体の2/3以上が、デザインを機能や見た目以外にも活用しているという事がわかった。全体の70%の企業が商品の開発や企業経営のプロセスにデザイン的考えを導入していると答えている。 デザインの浸透に関する主なアンケート結果: 商品開発プロセスに組み込まれている: 66% デザインリーダーが商品開発やエンジニアリーダーと連動している: 53% 従業員がデザインプロセスに参加している: 51% 重役がデザインプロセスに関わっている: 49% 従業員がユーザーや顧客リサーチに関わっている: 48% デザインが経営に与えるインパクトが理解できる統計 また下記の通り、デザインの経営に対する効果としては、効率、利益、ポジショニングなどに加え、3/4近くの企業がデザインを通じて顧客の満足度とユーザービリティが改善されたと答えている。(サンプル数:2,229団体) 商品のクオリティに対するインパクト ユーザビリティ改善: 81% 顧客満足度向上: 71% 業務に与えるインパクト 社員の作業効率の向上: 33% 商品の市場リリーススピードの向上: 29% 会社の利益に対するインパクト 売り上げの向上: 42% コンバージョン率の向上: 35% コスト削減: 30% マーケットポジショニングに関してのインパクト ブランド価値向上: 39% 新しい市場参入への効果: 25% デザインパテントや知的財産権への効果: 13% 評価額や株価への効果: 10% 組織内におけるデザイン熟成度と経営へのインパクトにおけるデザインレベルとその効果 このレポートでは、企業や組織がどれだけデザインを業務や経営に活かしているかによって、会社自体のデザインレベルを5段階に分けている。その結果、経営に対してデザインのポテンシャルを最大限に引き出しているLevel 5に入るのは、全体のわずか5%にとどまった。 全体の80%の企業が常にデザインを企業内の何かしらのプロセスに導入している中で、実に95%はまだまだデザインを活用する余地が残っている。 デザインの活用度合いレベルと全体での割合 Level 1 – 見た目に対してのデザインを重視している: 41% Level 2 – 定期的にデザインワークショップを実施している: 21% Level 3 – 業務プロセスにデザインが導入されている: 21% Level 4 – 絶え間ない仮説検証が行われている: 12% Level 5 – デザインこそがビジネスの根幹になっている: 5% 組織が大きくなるほど経営戦略へのデザイン導入難易度が上がる 組織の規模が大きくなればなるほど、デザインを経営に浸透させる難易度が高まる。例えば、大企業と比較した場合、最高レベルであるLevel 5の比率は、中小企業で2倍、小規模企業で3倍ほどの開きが見られる。 多くの大企業は、組織構造やプロセスが複雑化しており、経営に対してのデザインの導入に時間がかかる結果となっている。 デザインチームの大きさと経営へのインパクトは必ずしも比例しない 上記のデザインレベルにて、高い数字を達成している = 経営へのインパクトが大きい企業におけるデザインチームが必ずしも大きいとは限らない。 重要なのは、組織内でどのような影響力を持ち、経営陣からのサポート受けているかであり、デザイナーの数や大きさだけではそのインパクトを測ることはできないと言う結果が出ている。 言い換えると、むやみに多くのデザイナーを採用したとしても、そこにしっかりとしたプロセスとカルチャーがない場合は、宝の持ち腐れになってしまう可能性もあるのだ。逆にたとえデザイナーの数が少なくても、経営に有効活用することが十分可能と言うことである。 デザイン経営に遅れを取るアジア諸国 企業に対するデザインの浸透度合いを地域ごとに見てみると、大きな違いは見られないが、主に北アメリカとヨーロッパが経営戦略にデザインを活用しているLevel 5の率が他の地域と比べ比較的高い。 その一方で、南米とアジア地域は、中間レベルのLevel 2, 3はそれなりの比率となっているが、Level 5はそれぞれ1%、 3%と低い数字となっている。 それぞれのデザインレベルのメリットと改善点 では、それぞれのデザインレベルごとに、ユーザーや企業にとってどのようなメリットがあるのか、そして、次のレベルに上がるにはどのような点が課題となっているかの詳細を紹介する。また、それぞれのレベルにおける平均デザイナー数の調査結果も掲載してみた。 Level 1 – 見た目に対してのデザインを重視している: 41% デザインを活用することで、主にUIなどの画面やプロダクトの見た目の改善を行っている。一昔前は、デザインレベルが低い=デザイナーが足りない、といのが一般的な理由であった。 しかし、レベル1に属する組織のデザイナーの数は平均30人。これは最高レベルであるレベル5組織のそれの倍であり、デザイナーの数がデザインレベルに比例するわけではないことがわかる。 Level 1では、デザイナーの影響範囲はかなり狭く、主にスクリーン上などでの”見た目のデザイン”にとどまっているケースが多い。 平均的なデザイナー数: […]

注目のスポーツテック5選。デザイン中心から生まれるイノベーション

2020年東京オリンピックの開催まで1年を切った今、日本では多くの人が来年の夏を今か今かと待ち望んでいる。スポーツ好きにはもちろんのこと、自国でのオリンピック開催によって普段はあまりスポーツに興味のない人からの関心も集まることになるだろう。 前回の1964年東京オリンピックから50年以上経った現在、スポーツ業界で大幅に変わったことの1つとして、テクノロジーの発展・導入があげられるのではないだろうか。実際に、スポーツに特化してイノベーションを狙うスタートアップ、いわゆるスポーツテックも多く誕生してきている。 そこで今回は、 スポーツテックとは スポーツテックの市場規模 注目のスポーツテック5選 を紹介していく。スポーツテックに詳しい方も、まだ知らない人も、この記事でスポーツテック業界のおさらいと最新トレンドを掴んでいただきたい。 今更聞けない、スポーツテックとは スポーツテックとは、スポーツ(Sports)とテクノロジー(Technology)を組み合わせた造語で、AIなどの新しいテクノロジーを用いてスポーツ業界に革新的な変化をもたらすサービス、商品、またスタートアップなどのカテゴリーを指す。文部科学省の外局であるスポーツ庁は、スポーツテックを「支える」「観る」「する」という3つの分類に分けており、それぞれ以下のような特徴があるという。 選手を「支える」ためのスポーツテックは、選手やチームのパフォーマンスの向上、怪我の防止に繋がるアプローチから、製品やサービスを開発している。 スポーツを「観る」ためのスポーツテックは、新たな観戦スタイル、観戦者の満足度の向上に繋がるアプローチから、製品やサービスを開発している。 スポーツを「する」ためのスポーツテックは、一般向けの新たなスポーツの楽しみ方の創造、新たなトレーニング方法などに繋がるアプローチから製品やサービスを開発している。 「する」ためのスポーツテックは、当ブログの『米国最新フィットネススタートアップ3選。キーワードは「自宅」』で既に紹介しているので参考にしていただきたい。今回の記事では、「支える」と「観る」を目的とした商品・サービスを提供している最新のスタートアップに注目する。 約3.5倍の成長が見込まれる世界のスポーツテック市場   Statistaから転載 上のグラフを見て分かる通り、日本国内のスポーツテック市場規模は、2019年から2024年にかけて毎年成長すると予想されている。 実際に、今年3月にはスポーツビジネス界のキーパーソンがスポーツテックを含めたスポーツビジネスについて議論する『SPORTS Tech & Biz Conference』というイベントが東京で行われた。さらに、スポーツ系スタートアップのためプログラム『SPORTS TECH TOKYO』は世界中のスタートアップを巻き込んで、日本の中からスポーツテック業界を盛り上げている。 ReportsnReportsから転載 さらに、世界における市場規模成長予想は、2018年から2024年で約3.5倍と予想されていて、スポーツテックは世界的にも注目を集めている。既に様々なスポーツテックのイベントが各地で行われる中、代表的なものでは『CES (Consumer Electronics Show)』『SPORTTechie』『SportsPro』などが挙げられる。 スポーツテック市場全体への期待と注目が集まる中、その中で、世界的に注目を集めるスポーツテックスタートアップを紹介する。 選手を「支える」ためのスポーツテック 1. FORM Swim Goggles: スマートディスプレイ搭載の水泳ゴーグル カナダ、バンクーバー発のスタートアップであるFORMは、ハイテク水泳ゴーグルを開発・販売している。FORMのゴーグルを使えば、水泳選手がタイムや泳いだ距離など様々な情報を水泳ゴーグルのディスプレイ(レンズ)上でリアルタイムに確認することができるのだ。 FORMの創設者であるDan Eisenhardtはもともと水泳選手だった。泳いでいる最中に自分のタイムを確認できないため、選手自身が正確に自己分析することが難しかったり、選手のタイムや情報の計測のためにコーチが余計な労力を使わなければいけなかったりという、自身の体験に基づく問題からFORMが誕生した。 FORM Swim Gogglesの本体。 Official Websiteから転載 FORMの水泳ゴーグルのディスプレイには距離、インターバルの時間、ストローク回数、消費カロリーなどが表示可能。Bluetoothでスマホとの連携も可能で、ディスプレイの表示をカスタマイズすることもできる。さらに計測された情報は、連携したデバイスに蓄積され、分析されるため、データに基づいた選手のパフォーマンス向上に活用することが可能になるのだ。 技術自体は真新しくなくても、徹底してユーザーのことを考える スマートディスプレイのアイデア自体は新しいわけではないが、あくまで選手やコーチをサポートするのに特化した製品であるという点に注目すべきである。水泳選手は、ゴーグルという普段から使っているツールを通して、より自然な形で自分のパフォーマンスを把握することができるようになる。コーチも計測や分析にかけていた負担を減らすことができる。 そのため、機械やテクノロジーではまだ難しい、長年の経験からのアドバイスやメンタル面のサポートなどの指導に徹することが可能になる。「支える」スポーツのお手本のような製品であると言えるだろう。 関連記事:お客様第一主義とユーザー中心デザインの違い ゴーグルのディスプレイ上。Official Websiteから転載 2. FieldWiz: GPS搭載のパフォーマンス測定デバイス スイス発のスタートアップAdvanced Sport Instrumentsは、『FieldWiz』という、GPSを用いたスポーツ選手のパフォーマンス測定デバイスを提供している。 FieldWizが利用されるスポーツは主にサッカー、ラグビー、野球などの球技だ。測定できる項目は、選手の走行距離・速度、心拍数、身体の動きなどである。 FieldWizのデバイス本体。Official Websiteから転載 デバイス自体はたったの35グラムという超小型で、背中に装着するようになっている。計測後は専用のドッキングステーションに繋げることで簡単にデータをコンピューターに転送することができる。 GPSによるトラッキングシステムは、従来であればトッププロで莫大な資金がある限られたチームにのみ利用されていたが、テクノロジーの発展によって比較的ローコストでの生産が可能となったことにより、ローカルチームへの導入も現実味を帯びてきた。 データドリブンなコーチングを目指す FORM Swim Goggles同様、FieldWizもまた、コーチの指導を円滑に進めるためのサポート役を担っている。今までは人が長時間かけて行っていたデータ収集を、FieldWizによって行うことで、より正確で莫大な情報を瞬時にして計測、分析することができるようになる。 データをコンピューターに移行後の分析画面。Official Websiteから転載 また、今まではコーチの感覚に頼った指導がメインであったため、コーチの感情論によって必ずしも正しくない指導が行われたり、選手たちが抽象的な指導に腹落ちできなかったりということもあった。FieldWizによる計測データを基にした選手1人1人に対する指導は、コーチにとっても選手にとっても具体的で有益なものなのだ。 スポーツを「観る」ためのスポーツテック 1. IBM Watson: AIによって試合のハイライト自動生成が可能に IBMは言わずと知れた、コンピューター・インターネットテクノロジー関連のサービスを扱うアメリカ大手企業だ。様々な製品やサービスを手掛けるIBMが10年以上開発してきたのが『IBM Watson』である。 Watsonは本来、読み込んだ情報をもとに、人の考えが及ばない範囲の答えまで導き出せるという高性能AIによるシステムだ。IBMはこの技術を応用し、スポーツの試合のハイライト動画を即座に作ることを可能にした。 試合分析のイメージ。IBM Official YouTubeから転載。 例えば、従来、テニスの試合のハイライトは、動画編集者が手作業で1つずつ編集してきた。しかし、手作業の編集では時間も労力もかかるので、1日に何十試合も行われる大きな大会などでは全試合のハイライトを作るのは非常に非効率的であった。 IBM Watsonは、テニスの試合が終了した2分後にはハイライトを完成させることができるという。AIが試合中の観客の歓声、選手の動き、点数などの様々な要因を感知し、ベストなプレイを選出するという仕組みだ。 このシステムはテニス界最高峰のトーナメントであるウィンブルドンや全米オープンなどで既に実用化されている。ウィンブルドンで最大18コート以上同時に試合が行われる時ですら、試合後、すぐに世界中のテニスファンにハイライトを届けられるようになったのである。 AIによって要約された、質の良いコンテンツを即座に配信できるという強み 試合のまとめを見たい人、試合を見逃した人にとってハイライトは重要な情報だ。それが試合後、即時に配信されることには多くの需要があるだろう。 ハイライトのイメージ。IBM Official YouTubeから転載。 また、インターネットやSNSの普及により情報が即座に手に入るようになった。より良い情報を早く配信することが、オーディエンスのニーズを満たし、数あるコンテンツの中から効果を生み出す鍵となる。ゆえにIBM Watsonのようにハイライトを試合後にいち早く投稿することで、より多くのインプレッションやエンゲージメントを獲得することが期待できるのだ。 さらに、集められたデータは選手のパフォーマンス向上や怪我防止策にも活用されている。つまり、このシステムは「観る」スポーツテックであり、選手をサポートする「支える」スポーツテックでもあるということだ。 現在は主にテニスとゴルフの試合に使われているが、この技術は他のスポーツへの応用も可能と考えられるため、今後の広がりに注目だ。 2. Brizi: スポーツスタジアムに設置されているカメラを遠隔操作してグループ写真が撮影できるサービス カナダ、トロント発のスタートアップBriziは、スタジアムでのグループ写真で新たな体験を人々に与えるサービスを提供している。Briziは、スポーツスタジアムに設置されているカメラをモバイルデバイスを通して遠隔操作し、写真や動画を撮影することができるサービスだ。Canonとも提携して、開発に取り組んでいる。 今まではスマホカメラで自撮りをしたり、周りにいる人に頼んでグループ写真を撮ってもらうことが当たり前であったが、グループの人数が多いと自撮りで全員が入りきらなかったり、知らない人に写真を頼むことへの抵抗感あったりと、問題があった。 そんな中、スタジアムにある大きなスクリーンに映るような画角からの写真や動画を、誰でも簡単に撮ってSNSでシェアできるというサービスは画期的だ。 スタジアムに設置されているカメラ。 Brizi Official YouTubeから転載。 このサービスではどんなに大人数のグループであっても、スタジアムでの写真を思い通りに撮影することができる。カメラはスタジアム全てをカバーできる性能性を持ち合わせている上に、ユーザーは自分のスマホから拡大・縮小を調整しながら撮影が可能なのだ。 試合観戦に付随する体験をより豊かにする スポーツ観戦に行く目的は、ただ試合を観るだけには留まらない。試合観戦の写真や動画をSNSにアップすることで、その時の感動や楽しさを共有したり、自分の応援しているチームについて投稿することによって、友達との共通の話題を見つけたりすることにも大きな価値がある。 ユーザーによってシェアされたグループ写真。Official Websiteから転載。 また、試合中以外の時間の楽しみを作るという狙いがある。試合中は観戦に集中しているので退屈することは少ないが、試合の前や待ち時間にすることがなくなったという経験をしたことがある人も少なくないだろう。Briziがあれば、その退屈な時間を友達や家族との楽しい時間に変えることができ、会場でのファンの満足度をさらに向上させることができるのだ。 試合観戦という娯楽行事の中でも、ちょっとした退屈に目をつけることで、ユーザーのUX体験をより良いものに近づけることができる。 […]

日本発・完全栄養麺のベースフードがアメリカに進出!グローバル展開について【COOマイケル氏インタビュー】

健康をあたりまえにする   2016年に日本から始まったベースフードが、その思いをアメリカへと広げようとしている。 ベースフードは1食で1日に必要な栄養素の3分の1が全て取れるという、”完全栄養食”ヌードルとパンを開発、販売している日本のスタートアップだ。元DeNA出身のCEO橋下舜氏が、会社員時代に「忙しくでも栄養バランスを満たせる美味しい食事が欲しい」と言う実体験からベースフードが誕生した。 創業以来、Amazonの食品人気度ランキングでも1位を獲得し、すでに累計50万食以上売り上げてきた。さらに2019年5月にはシリーズAラウンドで、総額約4億円を調達するなど、超注目のフードテックスタートアップなのだ。 そんな彼らが、創業当初から視野に入れていたグローバル展開が、ここサンフランシスコ・シリコンバレーからついに始まる。オンラインをベースとした販売をするD2Cモデルを採用する彼らは、まずはウェブサイトからの販売がメインとなるようだ。 (パロアルトにあるラーメン凪にて関係者向けにプレオープンパーティーを開催。ベースフードとのコラボラーメン、The Base Veggie King Bowlは店頭で期間限定販売中) 今回は、ベースフードUSのCOOである、Michael Rosenzweig氏(以下マイケル氏)にアメリカ進出における戦略や思いをインタビューする機会をいただいた。なぜアメリカなのか、どのような展望をお持ちか、ローカライズした点などを聞いた。 マイケル・ロセンズワグ (Michael Rosenzweig) – COO of BASE FOOD U.S., Inc. 日本で6年間コンサルタントとして働いた後、University of Pennsylvania、Wharton校でMBAを取得。卒業後にベースフードCEOや社員と知り合い、BASE FOOD USに入社。日本に関係のあることや起業家精神のある環境を求めていたので、ベースフードとの出会いはパーフェクトマッチだったと言う。 決して夢物語ではない初海外となるアメリカ進出 ベースフードのアメリカ(グローバル)進出は、創業当時から代表の橋本氏が構想していたことだ。 最初の海外進出国をアメリカにした理由を伺うと、その市場規模の大きさや、健康について改善を求める消費者が多いことも理由の一つだという。 さらに、2019年2月に行われたイベントでは、橋本氏が、アメリカ市場においては追い風を期待することを言及していた。というのも、Soylentといった「完全栄養食」や、「D2C(Direct to Consumer)」に対する親和性の高さ、空前のラーメンブームなど、日本にはないニーズがすでに存在しているからだ。 イノベーションxフードのハブ、サンフランシスコから拡大を狙う また、アメリカの中でもサンフランシスコにオフィスを構えたのは、ここがイノベーションのハブスポットであるからだとマイケル氏はいう。まさに、「主食をイノベーションし、健康をあたりまえに」をミッションにしているベースフードには欠かせない要素がここ、サンフランシスコにありそうである。 サンフランシスコの食に関する考え方が多様であることもベースフードにとっては勝機となりそうだ。ここでは、動物性食材を一切食べないビーガンや完全菜食主義のベジタリアンに加え、フレキシタリアン(基本的には菜食主義だが、たまに肉や魚も食べる人のこと)と呼ばれる、普段はお肉・お魚を食べないけど、たまには食べるというスタンスの人も多い。 ビーガンの人はもちろん、フレキシタリアンたちは、実際の動物の肉を食べなくても肉を楽しめる代用肉など新しいものを積極的に探している人たちでもある。このような人たちにもベースフードは受け入れられるのでは、とマイケル氏はいう。 「ラーメンブーム」については、人は美味しくて、遊び心があって、楽しいと思える食べ物と触れ合う傾向があるとみる。例えばベースフードがコラボレーションしているラーメン凪にもそのようなカスタマーが多い。そしてベースフードもまた、美味しくて、楽しい食事体験を提供することを目指している。 そして、サンフランシスコには様々なスキルや知識を持った優秀な人材が多く、採用面でも有利な点があるとマイケル氏はいう。 アメリカにおいても「主食のイノベーション」を目指しているベースフード。まずはここカリフォルニアを中心とした認知、人気を狙い、ベースヌードルという麺の商品で勝負する意気込みだ。 美味しい、ヘルシー、手軽なベースフードを全ての人に アメリカではドリンクタイプの完全栄養食が広がりつつあるが、ベースフードはあくまでも食事(飲み物ではなく、食べるもの)であり、調理によってアレンジができるため、よりサステイナブルな方法で健康に貢献できるのだ。また、素材には自然のものを使っている。 また、一流のシェフからお墨付きをもらっているというのもベースフードの特徴だ。シェフに認められるくらい良いものをカスタマーに届けたいという想いがあるそう。 今回のアメリカ展開でも、日本で以前からパートナーとしてコラボをしているラーメン凪のパロアルト、サンタクララ店にて、プレローンチパーティやベースヌードルの期間限定販売をしている。 シェフによって品質を保ちながらも、D2Cの「ブランドがカスタマーと直接話せる」というメリットを活かし、フィードバックを商品開発に役立てていく方向性のようだ。 (Ramen Nagiは地元でも大人気。待つこと45分、筆者もパロアルトにあるラーメン凪にてThe Base Veggie King Bowlを実食。) あくまで全ての人に届けるという想いが商品に込められている 日本ではベースヌードルに加え、ベースブレッドという完全栄養食のパンも販売しているが、アメリカではまずベースヌードルの展開となる。 (左:ベースブレッド、中心:ベースヌードル。ベースフードのウェブサイトより転載 麺商品は創業当時からベースフードが開発をしてきた商品だ。アメリカでも麺は色々な食べ方で人気のある食べ物であり、麺好きの人たちも多く、ベースフードも受け入れてもらいやすいのではとマイケル氏は期待。 ゆえに、届けたいカスタマーは全ての人となる。日本のマーケットをみたときも、アスリートから、IT系のワーカー、料理好きの食通の人など様々だ。 (特にサンフランシスコ、ベイエリアではラーメンだけでなく、アジア系の麺料理やイタリアンパスタなどが点在し、受け入れられている) アメリカも同様で、全ての人に届けたい、美味しさと栄養は両立しないと考えている人に届けたいという思いから、カスタマーを絞ることで潜在的なターゲットを排除してしまうことがないようにしているようだ。 国が違っても、美味しい食べ物が好きであるという根本はどの国の人でも変わらないと考える。 グローバルメンバーで、ローカライズを目指す もちろん、日本での成果をそのままアメリカで再現できることもあろうが、考慮しなくてはいけない日米間の違いに関しては、ローカライズなしで成功はないとマイケル氏はいう。 言わずもがな、アメリカは市場規模も文化も日本とは大きく異なる。ベースフードUSのメンバーは、アメリカ出身であっても、全員日英バイリンガルで、日本に住んだ経験があることなどからも文化的違いを理解しているため、表面的な情報からだけではわからない背景や人の特徴、文化、トレンドを考慮してビジネス展開に取り組んでいく必要があると話す。 もちろん会社全体でみても、男女比もほぼ均等、グローバルな経験が豊富で、お互いの文化や違いをリスペクトする社内カルチャーがある。 さらに、日米オフィス間で密にコミュニケーションを図ることで、それぞれの知識・スキルを共有をする。これが会社全体の拡大にテコ入れしており、ベースフードがグローバルスタートアップとして成長していく重要な鍵を握っているようだ。 コミュニティーとカスタマーと一緒にベースフードを作っていく ベースフードはラーメン凪やハンバーガーレストランとコラボレーションしてきた。アメリカでもラーメン凪から始まり、今後も積極的にコラボレーションをしていきたいと、マイケル氏は述べる。 また、上記でも述べたとおり、D2Cモデルの利点を活かし、カスタマーから直接フィードバックをもらい、コミュニケーションし、もっとカスタマーについて理解を深めてプロダクト・サービスの質を高めていく予定だ。 最後にマイケル氏より、メッセージをいただいた。 「アメリカ進出を非常に楽しみにしていました。ベースフードは品質の高い、栄養バランスの取れた自信作ですので、ぜひお試しください」。 ※英語版インタビュー記事も近日公開予定! ユーザー中心のサービスは全世界へ広まるべき 代表である橋本氏の好奇心や健康への探究心から始まり、開発が進められたベースフード。この度、創業当時意識していたというグローバルへの挑戦が始まる。 最近では3ヶ月に1回は、カスタマーのフィードバックに基づく商品改善や新商品が出ているという超・ユーザー中心のサービスだ。世界に目を向け、直向きにカスタマーと向き合う。そんなスタイルが根付いている彼らなら、アメリカでの今後の活躍にも期待大である。 btraxも、このようにグローバルを視野に、サービス開発、ビジネス展開をしてきたいというみなさんの支援をしていきたい。デザイン思考をベースとしたマインドセットの研修や、サービスを生み出す・育てるためのワークショップ、さらにサービスを展開するためのマーケティングコンサルティングを行っている。疑問、ご興味をお持ちの方はぜひお問い合わせください。

SAP Select Tokyo – 元JSUG会長が語るSAPの変革は「実践」へ

2019年7月9日(火)に開催されたエグゼクティブ向けイベント「SAP Select」には、今年も多数の経営幹部の方々にご参集いただきました。2015年の第1回から毎年参加されてきた、元ジャパンSAPユーザーグループ(JSUG)会長の都築正行氏に、今回のイベントの印象や評価、今後に向けた課題などについて語っていただきました。…

【クレジットカード革命】Apple Cardから学ぶ革新的UXデザインのポイント

もしAppleがクレジットカードを作ったら? シンプル、クール、使いやすい。こんな形容詞が思い浮かぶAppleというブランドが、もしクレジットカードを作ったらどんなものになるだろうか? 今年の初めに発表されたAppleが提供するクレジットカード、Apple Cardが北米ユーザー向けに限定的提供を開始した。これにより、現在のところ、アメリカ在住の特定のユーザーがApple Cardを手にすることができる。*米国時間8月20日に他のアメリカの全ユーザー向けにリリース開始 選ばれたユーザーにはメールにて案内が届き、iPhoneのWalletアプリ内から申し込む。ラッキーなことに自分も選ばれたようなので、早速申し込み、使ってみた。 ↑ Appleから特定のユーザーだけに送られてくる招待メール これまでのクレジットカードの常識を覆す体験満載 では、Apple Cardは何が特別なのか? 実は、そのカード自体から利用体験、アプリとの連動性など、すべてのタッチポイントにおいて、デジタルな現代に最適な体験がデザインされている。 特に、これまでのクレジットカードは、銀行などの金融機関が発行しているものがほとんどで、顧客体験もその延長線上にあった。しかし、以前の「銀行はなぜ滅びるのか – それを阻止する方法は?」を読んでも分かる通り、金融機関が提供する体験はお世辞にも良いものではない。 今回、その体験をAppleが思いっきりリ・デザインすることで、これまでの常識を覆すようなスムーズな利用体験をユーザーに提供している。そのいくつかのポイントを紹介する。 アプリ上から一瞬で申請、数秒後から利用可能 通常アメリカでクレジットカードを申請する際には、銀行の店舗やオンラインで必要事項を入力し送信する。その数週間後に審査結果が郵送され、承認された場合はカードが同封され、却下の際にはお詫びの手紙が添えられている。そのプロセスに要する時間は少なくても数週間。 これがApple Cardの場合、Walletアプリにクレジットカードを追加する要領でできてしまう。Appleから選ばれたユーザーは、Wallet内の➕アイコンをクリックすると、申請プロセスに進むことができる。 必要事項を記入し、その数秒後に承認か否かが表示され、承認された場合、Apple Pay経由で即座に利用可能となる。そして、物理的なカードは、その数日後に送られてくる。これにより、プロセスに要する時間の大幅短縮と、カードが届くまで待っている時間がなくなった。 ↑ カードの申請はWalletアプリ内から行う 番号が記載されていないチタン製のカード 自分の場合は、アプリで申請してから5日後にFedExにてカードが送られてきた。ちなみにカードの発送状況もアプリから確認ができる。 中心にAppleのロゴが刻印された真っ白なパッケージを開けると、中はインスタを思わせるカラフルなデザインが施されている。そしてその真ん中に真っ白なカードが同封されている。 驚くべきことに、このカードには通常のクレジットカードにはあまり見られない工夫がされている。まず、どこにもカード番号も有効期限も記載されていない。表面にAppleのロゴと所有者の名前、裏面には発行銀行のGoldman SachsのロゴとMasterCardのロゴだけだ。 これはカード番号が無いというわけではなく、実はアプリ内でカード番号と有効期限などの情報を確認することができるようになっている。オンラインショッピングなので番号が必要な際には、その方法で情報が獲得可能。 ↑ パッケージに同封されたカードには番号も有効期限も記載されていない 卓越した開封体験とソーシャルシェア性を提供 最初はなぜ番号が記載されていないのか?と思ったが、物理カードに番号を記載しないことで、落としてもセキュリティー的な部分での優位性が保たれるし、何よりもインスタなどのSNS経由で、ゲットしたことを友達に自慢しやすくなることに気づいた。 まさにAppleらしい逆転の発想とシンプルさの追求がされている。 また、カードの素材はチタンで、一般的なプラスチックのものよりもかなりの重厚感がある。ちなみに、CompareCards社のリサーチによると、アメリカ国内のクレジットカード利用者の38%が、素材でカードを選ぶと答えており、ミレニアルになるとその割合は53%にまでアップするという。 チタンのカードは消費者の所有欲を掻き立てる。加えて、容易に切ったりすることができないため、内蔵されているチップを切り取ることが難しく、セキュリティー向上の役割を果たしているとも言える。 開けてびっくりの演出と、手で持った時の満足感がしっかりと設計されている。ユーザーとカードとの最初の接点である、開封体験も総合的に上手にデザインされているのもさすがAppleと感じた。 参考: D2Cブランドに学ぶ!カスタマーと繋がる開封体験デザイン View this post on Instagram Quite happy so far. #applecard #applecreditcard A post shared by brandonkhill (@brandonkhill) on Aug 19, 2019 at 4:32pm PDT 革新的なアクティベーション方法 そして、Apple Cardの最も革新的な体験の1つが、そのアクティベーション方法だろう。通常の場合、新しいクレジットカードを利用する前に、カードに記載されている電話番号に電話するか、サイトに行って番号を入力する。 これは、手間がかかるだけでなく、セキュリティ的に甘い。なぜなら、本人ではない人がもしそのカードを受け取り、アクティベーションしたとしても、本人確認される事は稀であるから。 これがApple Cardの場合はどうなっているのか。驚くべきことに、カードを登録したWalletアプリが入っているiPhoneをパッケージの下の部分に当て、画面に表示されたボタンをたっぷするだけ。そのプロセスに要する時間はおよそ5秒。 それもパッケージがそれぞのユーザーのWalletアプリと紐づいているため、他のユーザーのiPhoneを当てた場合は、アクティベーションができないようになっている。 カード所有者本人のiPhoneを利用しない限りカードを使うことができないため、かなり安全な設計が施されている。そして何より、電話したりサイトにログインしたりせずに一瞬でアクティベーションできるのが最高だ。 ↑ ユーザーのiPhoneをパッケージ部分に当てるだけで一瞬でカードがアクティベートされる ユーザー体験のコアはWalletアプリとの連動性にあり そして、ここからがApple Cardが提供するユーザー体験が最も大きな価値を生み出している要因。Walletアプリとの連動性である。 もともとWalletアプリは、他のクレジットカードなどを登録することで、Apple Payを通じてキャッシュレス決済を可能にする役割としてiPhoneにインストールされている。しかし、自分を含め、アメリカでApple Payを使う機会は意外と少なく、Walletアプリもほとんど使ったことがなかった。Apple Cardに出会う前までは。 実際にApple Cardを店舗で使ってみる。そうするとその直後に利用履歴が自動的にWalletアプリに表示される。それも、金額だけではなく、利用した場所の写真とロケーション情報のマップも。 また、利用した商品のジャンルによってカードとグラフがカラフルに色分けされることで、どのような内容に利用しているのかが一目でわかるようになっている。また、それぞれの利用金額に対するキャッシュバックの額も表示される。 ちなみに、物理カードは1%、Apple Payを使うと2%、Uber、UberEats、およびAppleで買い物をすると3%のキャッシュバックとなっている。 このように、利用状況を即座に可視化することで、リアルタイム性と透明性を高め、ユーザーの安心感とセキュリティ向上を達成している。 ↑ 利用状況とそれぞれの詳細が一目でわかるWalletアプリ Less-is-moreを体現した”無い無い尽くし”が体験の質を高める 生前よりスティーブ・ジョブスもAppleのデザイン哲学の1つとして掲げている”Less-is-more (少ない方がより多くを得られる) “ は、このApple Cardにもしっかりと受け継がれているように感じる。 参考: Appleを1兆ドル企業に成長させた6つのデザイン哲学 そこには、ミニマルなデザインの裏に、大きなメリットがいくつも隠されている。例えば、カード自体に番号が表示されていないのは、上記の理由に加え、もし番号が漏れた際の対策にもメリットを生み出す。 カードの番号はWalletアプリ内でいつでも変えることができるため、万が一番号を変えたいときは、アプリ経由でリクエストすれば良い。また、その際新しい番号が既存のカードにクラウド上で紐づけられるため、物理的なカードを取得し直す必要がない。 こうすることで、カード会社に電話をする手間、カード再発行の手間とコストを抑えることに成功しているのだろう。また、カードメンバー規約等もデジタル化されているため、通常であればカードに同封される分厚い書類が存在していないのも良い。 Apple Cardが改善した体験 カードの申請: Walletアプリ内から → 手間が減る 利用開始までの待ち時間: Walletアプリ内からすぐに利用 → 待ち時間無し […]

米国最新フィットネススタートアップ3選。キーワードは「自宅」

近年日本でもRIZAPのような期間集中型の肉体改造プログラムが注目を集めたり、ゴールドジムのようなフィットネスクラブが人気を呼んだりしているが、ここアメリカでもブティックジムや空中ヨガなどなど、新しいフィットネストレンドの入れ替わりは日本以上に目紛しい。 さらにサンフランシスコやシリコンバレー、ニューヨークといった大都市では、従来の健康関連サービスにテクノロジーを掛け合わせ、イノベーティブなヘルシーライフスタイルに貢献しようという動きが盛んになっている。 そこで今回は、健康 × テクノロジーの中でも、最近アメリカ市場を賑わせている「自宅エクササイズを可能にするスタートアップサービス」をご紹介したい。 関連記事:【医療テック×UX】スタートアップが変えた私達のヘルスケア体験 注目を集める「自宅エクササイズ × テクノロジー」分野 自宅用のエクササイズマシンが今、注目されている理由としては、エクササイズマシンがIoT商品へと姿を変えてきたということが挙げられる。それに伴い、AIを使った画期的な新機能なども加わり、業界に革新をもたらし始めたのだ。 IoTエクササイズマシンの市場規模は順調に成長しており、下の図からもその期待値の大きさを読み取ることが出来る。 Allied Market Researchの数値を元に図を作成 実に、2016年からの次の7年間で、市場成長率は5.7倍になると予想されている。2023年の市場規模は1.5兆円に到達する見込みだ。 昨年2018年には、ベンチャーキャピタリスト達が1年間で合計約2.4兆円もの額をフィットネス系のスタートアップに投資したことも明らかになり、過去最大のフィットネススタートアップブームが起こっているのだ。 自宅エクササイズスタートアップ3選 1. Peloton:登録者数既に50万人超え。フィットネス業界のネットフリックス 自宅用のエクササイズマシンといえば、フィットネスバイクが思い浮かぶ人も多いのではないだろうか。Pelotonは、フィットネスバイクやランニングマシン、そして登録型のレッスン動画ストリーミングサービスを展開しているスタートアップである。 2012年にニューヨークで設立された。その後も順調に資金を調達し続け、今年2019年には遂にIPOも果たす予定だ。 Pelotonのフィットネスバイクとランニングマシーンには、大型のHDウォータープルーフタッチスクリーン(バイクは22インチ、ランニングマシーンは32インチ)が付いている。ユーザーは、このスクリーン上で提供されるPelotonのエクササイズプラットフォームから好きな動画を選択し、エクササイズを行う。 関連記事:「フェムテック」現代女性の健康を支える海外注目スタートアップ事例 充実したエクササイズコンテンツと徹底した管理機能が強み Pelotonが提供するストリーミングのコンテンツはとても豊富かつクオリティが高いもので、自社で抱えるトレーナーにより、フィットネスバイクやランニングマシーン用のものだけではなく、ヨガや重量を使った筋力トレーニングまで用意されている。その豊富なコンテンツ量から、「フィットネス界のネットフリックス」と呼ばれているのだ。 生放送のクラスに参加することもできるし、オンデマンドクラスもある。ユーザーはエクササイズの種類からクラスを選べることはもちろん、好きな音楽のジャンルから選択も可能。 インストラクターがその音楽に合わせて、トレーニングを支持してくれる。時にはインストラクターからの熱いメッセージでエクササイズのモチベーションを上げてくれるのだ。 Pelotonのオフィシャルサイトから転載 またこのタッチスクリーンからPelotonのアプリ上でエクササイズの管理をすることなども可能だ。心拍計も搭載されており、シンクすることも出来る。専用のアプリを使うことあらゆるデバイスからの確認も可能。 Pelotonのエクササイズ管理アプリ。オフィシャルサイトから転載 決して低価格ではないが、人気を呼び、さらなる注目が集まる 値段としては、フィットネスバイクが約24万円、ランニングマシーンが約46万円、そしてストリーミングサービスが月額約4000円と、決して安い値段ではない。(ちなみにPelotonのマシンなしで、エクササイズ動画の会員登録のみなら約2,000円で可能である。) しかし、Pelotonは2012年の設立から現在まで、40万台以上のフィットネスバイクを売り上げ、ストリーミングサービスの登録者はなんと50万人以上を達成している。ランニングマシーンの発売は去年の12月に開始したばかりで、販売台数は公開されていないが、好調を見込めると言う声が多い。 というのも、ランニングマシーン販売の数ヶ月前に、FacebookやNetflixなどの有名テック企業に投資を行ってきたTVCファンドから600億円の資金を獲得し、去年の第2四半期で推定企業価値が4.3兆円に膨れ上がったからである。潤沢な資金力とTVCファンドが見込んだ企業戦略で、Pelotonがいずれ市場を席巻するであろうと期待されている。 実は分割払いという購入方法もあり、頭金ゼロの年利率0%で、月額約6000円から自宅で始められる。まだ日本市場には上陸していないが、自宅でのフィットネスバイクの本格的なトレーニングが次のフィットネストレンドとなる日はすぐそこかもしれない。 2. Mirror:自宅フィットネスの常識を覆す、デザインも優れた鏡によるエクササイズ Mirrorはその名の通りミラー(鏡)を使った自宅フィットネを提供するニューヨーク出身のスタートアップである。昨年のクリスマスに、アメリカの著名な歌手であるアリシア・キーズが、息子からMirrorをプレゼントして貰った動画がソーシャルメディアにアップされたことを皮切りに、売り上げと注目度を一気に加速させた。 鏡とディスプレイが1つになっているというメリット 今では人気タレントのエレン・デジェネレスや女優のアリソン・ウィリアムズのようなセレブにまで愛用されるようになったりと、インフルエンサーの獲得にも成功している。 Mirroの光沢のある52インチの鏡は、内部にモニターが格納されており、フィットネスクラスを受講できるプラットフォームが見られるようになっている。 つまり、Mirrorの鏡自体がディスプレイとなり、フィットネスクラス動画を見ながらエクササイズができるということだ。さらにディスプレイは鏡でもあるため、自分のフォームを確認しながら運動できる。 また、カメラも設置されているため、遠隔にいるインストラクターが個人のフォームを確認し、アドバイスしたりすることも可能だ。 副社長のカイリー・コムスがニューヨークのショールームで見せたデモ。New York Timesから転載 上記の写真からも鏡の機能とスクリーンの機能が上手く両立されているのがよく分かる。ジムでもインストラクターの動きをみて、向かいの鏡で自分のフォームをみて、ということがあると思うが、それを自宅でそのままできるといったサービスだ。 なお、専用のアプリから操作が可能なので、鏡に指紋等が付着する心配もない。 もはや自宅におきたくなるデザイン Mirror最大の特徴の1つに、自宅におくエクササイズマシンとして、家のインテリアを全く邪魔しないデザインであるという点もあげられる。もはや鏡であり、見た目、スペースのどちらをとっても今までのエクササイズマシンの常識を覆していると言える。 普通の姿見鏡としてもスタイリッシュで、自宅のどこに置いても景観をそこねるものではない。Mirrorのオフィシャルサイトから転載 壁に掛けられるようにもなっており、スペースを取ることもない。Mirrorのオフィシャルサイトから転載 Mirrorのこのスタイリッシュなデザインは、ホテル業界からも受け入れられているほどだ。超一流のホテルで名高いThe Markは、一泊800万円以上もする最上階のスイートルームにMirrorを設置した。そのデザインや機能性は、ラグジュアリー家具としても注目が集まりつつある。 とはいえ、昨年9月から市場販売を開始したばかりのMirror。価格は日本円にして約16万円と、決して気軽に購入できるわけではないが、着実に市場シェアを拡大させている。 数ヶ月前には350億円を上回る推定企業価値をつけられたこともあり、業界内の知名度も急上昇。今後も目が離せないスタートアップだ。 3. Pivot:人工知能でフォーム矯正。次世代フィットネス Pivotは元々B2B向けにジムマシンを販売していたSmartSpotから派生したスタートアップである。商品の正式な販売はまだ始まっていないが、AIを駆使してトレーニングのフォームまで指導してくれるフィットネスマシンの開発は注目を集め、既に多額の出資金を獲得している。 TechCrunchより転載。実際にSmartspotを使っている様子。腕の角度や膝の角度が表示されている。 3Dセンサーとビッグデータに基づいたパーソナライズトレーニング Pivotの特徴の1つとなっているのが、前身のSmartSpotから得た100万回以上のエクササイズデータだ。SmartSpotは上の写真のように、3Dセンサーを搭載したフィットネスモニターで、重量等を使ったフリートレーニングのフォームの確認と矯正するためのデータを提示してくれるものだった。 この情報をマシンラーニングで分析し、BtoC向けへ精密度を格段に向上させたものがPivotである。この膨大なデータと優れた3Dセンサー技術から、エクササイズ中の姿勢や腕の角度まで、あらゆる部分を徹底的に分析し、リアルタイムで補正してくれる。 そして、心拍数や身長・体重などの情報と共に、Pivotに搭載されたAIが一人一人に最適化されたトレーニングを割り出すのだ。 Pivotのオフィシャルサイトから転載。 さらに、実際のクラスにオンラインで参加することも可能になるので、フォームのずれはインストラクターにも通知が直接送られる。それをもとに、インストラクターからの指導も自宅で受けられるようになるのだ。 そして、筋力トレーニングだけではなく、上記の写真のように激しい有酸素運動のようなレッスンもコンテンツの中に含まれる予定である。 Pivot一台で筋力増強プログラムからエクササイズ、そしてヨガなどのフィットネスまでカバーできるのだ。 AIを搭載させたフィットネスマシンは瞬く間に投資家達の間でも人気を博した。その中でもPivotは、Y-Combinatorを含む投資ファンドから18.5億円もの資金(経営初期の投資期間であるシリーズA投資ラウンド)を、2019年7月に調達したばかりだ。これからのPivotの成長から目が離せない。 関連記事:ナイキ・パタゴニア等に学ぶ、セルフマネジメントを促す組織体制 まとめ 今回紹介した自宅エクササイズマシンのIoT化は、自宅エクササイズの限界やエクササイズマシンのあり方を、テクノロジーの力を用いてディスラプトしつつある、格好の例ではないだろうか。 今までのエクササイズ事情と言えば、アメリカの都市部を中心に、フィットネスジムなど会員制ジムに登録しても、多忙ゆえ定期的にジムやレッスンに通えないことから、続かない、結局退会するということがとどのつまりだった。 しかしながら、エクササイズマシンのIoT化はそれを解消しつつある。インターネットの普及により、衣食住にまつわるあらゆるサービスのアクセスも非常に便利になった今、健康でさえも便利に手に入ることが消費者の需要となっているのだ。 この記事で紹介したように、フィットネスマシンもインターネットに繋がり、どこでも簡単に、自分の空いた時間でサービスを消費することが出来る時代がすぐそこまでやって来ているのである。 さらに、不便さを解消しただけでなく、モチベーションを上げてくれるようなコンテンツ・エクササイズプラットフォームや邪魔をしないデザインなど、利用者のか感情や体験に対しても工夫を凝らしていることがわかる。 時代の流れに合わせたビジネスの展開をすることは容易ではないが、それが出来るものが生き残れる厳しい世界でもある。我々btraxは市場調査、マーケティング、海外進出などを通して日本企業がトレンドの波に乗り、さらなる成長を遂げるための飛び石の役割を務めることをミッションとして掲げている。詳しくは公式サイトの問い合わせページよりお問い合わせいただきたい。   参考: Peloton exercise bikes became a $4 billion fitness start-up Peloton, the connected fitness company, has filed to go public 8 Things You Should Know Before Buying A Peloton Bike Cycling Startup […]

15周年を迎えるbtraxについて知っておくべき15のこと

日頃よりbtraxのオウンドメディアであるfreshtraxをご愛読いただき誠にありがとうございます! 我々btraxは2019年8月9日をもって、創立15周年となりました!シリコンバレー・サンフランシスコという、多くのスタートアップやビジネスが苦戦を強いられている環境で、15年という間、ビジネスをやってこれたのはいうまでもなく、日頃よりご支援をいただいているみなさまのおかげでございます。 感謝申し上げると共に、これからも日本とアメリカというグローバルな舞台で、みなさまのイノベーション創出やグローバルへの進出サポートに尽力してまいります! さて、今回はこんな節目の時ですから、「15周年を迎えるbtraxについて知っておくべき15のこと」と題して、btraxのあんなことやこんなことについてご紹介いたします。 1. 創業当時のウェブサイトはこんな見た目 btraxの記念すべき最初のウェブサイトは2004年に公開されました。当時流行りのフルFlashのサイトです。UIはシンプルですが、スムーズなインタラクションを実現するために、その裏には複雑なプログラミングが書かれていました。 ぜひ現在のbtrax会社HPと比較してみてください。 2. btraxでの勤続年数がCEOの次に長い社員は、犬! 実はCEO ブランドンの愛犬、クーパーはbtrax創業時から社員(犬?)として参画しているメンバーです。エイプリルフールの時は、CEOに抜擢されたこともありました。 3. btrax東京オフィスは2013年に開設 btraxはアメリカ、サンフランシスコで創業した会社です。日本法人はそのあと、2013年にスタートしました。現在は青山にオフィスを構えております。 (東京オフィスには素敵なルーフトップも!) 4. btraxという会社名はCEOブランドンの音楽好きから 意外と知られていないbtraxという名前の由来。これは、ブランドンの音楽好きからきています。実際に彼は、デザインを勉強する前に音楽を勉強していたこともあるくらいです。 btraxのtraxは音楽のトラックから。bはレコードの「B面」に由来しています。A面がbtraxのクライアント、B面がそれを引き立てるbtraxを表しており、創立以来ずっとbtraxです!ロゴもレコードっぽくなっているのにお気づきいただけたでしょうか。 5. btrax卒業生の4名がスタートアップを始めている btraxは、決して大きい会社ではありません。なので社員全員が責任感と権限をもち、スタートアップ的スピード感を持ってビジネスを行っています。また、サンフランシスコ・シリコンバレーというお土地柄もあってか、btraxの元社員が、卒業後に起業するパターンも少なくないのです。 起業されたbtrax卒業生の方々には、過去、freshtraxでインタビューさせていただいたこともあります。これまでに少なくとも5名の元スタッフ/インターンが起業しています。今後もこんな”btraxマフィア”がどんどん増えていく予定です。 (右から現IN FOCUS CEO 井口忠正氏、ブランドン、現Goodpatch CEO 土屋尚史氏) 関連記事:デザイナーに必要なのはセンスか努力か – 井口忠正×Brandon 2人のデザイン会社CEOが語るデザイナーに必要な才能 関連記事: レールを外れた僕らは自分たちのレールをデザインした 関連記事:2人のインターン生が与えてくれた事 6. 100名以上の海外アントレプレナーたちをサンフランシスコへと誘致 btraxは2010年より、Japan NightやAsian Nightといったスタートアップピッチイベントを企画、開催してきました。その主たる目的は、海外のアントレプレナーたちを、ここサンフランシスコへ誘致し、よりグローバルを意識したスタートアップの成長を支援するためです。 さらに、2016年からは福岡市とパートナーシップを組み、起業家育成プログラムを実施。日本での研修に加え、サンフランシスコでも現地でデザイン思考やピッチなどに関する理解を深めていただき、グローバルアントレプレナーへの道を支援しています。 詳しくは事例紹介もご覧ください。 7. freshtraxは日米通算1,263の記事を公開 2009年から始まったbtraxのオウンドメディアfreshtrax。お陰様で、freshtraxを通してbtraxを知っていただくことも非常に多いです。これからもみなさんに愛読していただけるように、サンフランシスコ・シリコンバレーから新鮮かつユニークな情報を発信し続けます! btraxのTwitterやFacebookアカウントではfreshtraxの最新情報をいち早くお届けしております。 8. btraxがこの1年で使ったポストイットの枚数は約43,720枚 btraxが提供するイノベーション・ブースタープログラム(グローバルイノベーション創出を習得することを目的とした、デザイン思考に基づくワークショップ型プログラム)では、ブレインストーミングやアイディエーションといった、ポストイットを使ってアウトプットをだすシーンが多々あります。 気がつけば約43,720枚のアイデアを出していました! 9. btraxの会議室にはフォントの名前がついている サンフランシスコ本社はサンフランシスコ市内でもスタートアップが軒を連ねるSOMA(ソーマ)と呼ばれるエリアにあります。執務エリアに加えて、6つの会議室があるのですが、その全てにタイポグラフィーの名前がついています。 その理由は「btraxはデザイン会社だから」。タイポグラフィーはデザインにおけるもっとも重要な要素の1つであります。また、btraxは「全ての社員が皆、デザイナーである」というフィロソフィーを持っています。会議室の名前からも、そのことを思い起こさせてくれるのです。 10. btraxのハロウィンは毎年ガチ度が増している btraxには非常にクリエイティブなメンバーがいます。そのスキルは仕事だけでなく、社内イベントでも発揮されており、恒例行事であるハロウィンパーティではコスチューム大会が激戦になっています。 11. 毎週カルチャーリーダーへの表彰がある btraxでは毎週、会社のコア・バリューに貢献した社員を表彰しています。これはCEOや人事が選ぶといったものではなく、社員が社員を選びます。もちろん、社員からCEO、人事が選ばれることもあります。 (btraxのコアバリューである「Empowered by Creativity」「Take Ownership」「Communicate and Collaaborate」「Be Playful」の観点で選ばれ、社員同士、上のカルチャーカードを送り合う。) 12. btraxはビジネスの軸を3度大きく変えてきた btraxはもともと、ウェブデザインの会社として創業しました。そのあと、よりグローバルを意識した、マーケティングやブランディングを行うようになります。そして、現在、デザインはより広義なもの になり、UXデザインを中心としたビジネスへと転換しました。 現在は、シリコンバレーと東京のネットワークを活かし、グローバルを意識したイノベーション創出への貢献を強みとするデザイン会社へと成長してまいりました! 13. 2014年からイノベーション・ブースターサービスを開始 btraxの中核サービスである、イノベーション・ブースターサービスは、3日間から2ヶ月でグローバル・イノベーションの創出プロセスを習得することを目的としたサンフランシスコで行うワークショップ型プログラムです。参加者は累計200名以上。 現在も株式会社野村総合研究所(NRI)様やSOMPOホールディングス株式会社様など、多くの企業様から参加いただいています。 詳しくは過去事例もご覧ください。 14. 2018年からデザインスプリントサービスを開始 Google Venturesが、サービス開発の高速手法として発表したデザインスプリント。btraxでも、デザイン思考をベースとした、デザインスプリントサービスを提供しています。 1〜2週間という短時間でプロダクトアイデアの検証やプロトタイプ作成、リサーチ、課題整理、ソリューション決定、プロトタイプ構築、ユーザーテスト等を実施していきます。 関連記事:【デザインスプリント入門】話題の高速サービス開発法とは 15. そして15周年の年、CEOブランドンの抱負はbtraxのビジョンステートメントを一新 15周年という節目の年に、btraxのビジョンステートメントもアップデートいたします! ビジョン:“Provide inspiring experiences” – ワクワクする体験を提供する ミッション:“Inspire innovation through the power of design” – デザインの力でイノベーション創出に貢献する タグライン: “Design to Inspire” これからもbtraxをどうぞよろしくお願いいたします!! btraxのサービスを詳しく知りたい方、サービスにご興味をお持ちの方、お気軽にこちらまでお問い合わせください。 また、btraxでは現在、一緒にイノベーション創出を担ってくれる仲間も募集しております♪

お客様第一主義とユーザー中心デザインの違い

デザイン思考のゴールの1つが、顧客の視点に立って物事を考え、そのニーズに即した商品やサービスをデザインすることになる。
しかし、これを聞いた多くの人々が「そんなの以前からやっているよ」と言う。そう、世の中の多くの企業は、すでにお客様からの意見を最優先し、それに即したサービス作りや改善を日々行なっている。
では、なぜ今さらデザイン思考が特筆すべき存在になっているのだろうか?おそらくその理由は、いわゆる ”User Centered Design (ユーザー中心デザイン) ”と呼ばれる概念を通じて、ユー…

シリコンバレーでは教育が始まっている“STEAM人材“とは?

STEM人材という言葉を聞くようになって久しいが、ここ最近、STEAM人材の重要性が高まっていることをご存知だろうか。
STEM人材は、情報社会において必要とされる人材を指す。産業革命等の変革を繰り返してきた世界経済では、テクノロジーの発展がもたらす情報に価値が置かれるようになり、情報を司るスキルが必要だと言われてきた。
関連記事:プログラミングが学べるサンフランシスコのスクール7選
しかし、いざ情報時代が到来すると、次に注目されたのは、人間らしさとテクノロジーの関係性であり、STEAM人材だ。例え…

【図解】バリュープロポジションの定義とキャンバスの使い方を解説!

皆さんが販売・開発されているサービス・商品について、顧客がなぜ、購入するのか、しっかりと答えられますか?その理由について、顧客の視点にたち、深掘りできているでしょうか。
サービス開発をする上で欠かせないのが、あなたの提供する価値、バリュープロポジションです。バリュープロポジションが、顧客の本質的なニーズを捉えていると、彼らに深く刺さるサービスが生まれるということになります。
一方で、バリュープロポジションという言葉を知ったばかり、重要性は認識しているけど、使い方などもう少し理解を深めたいという方も多…

全社横ぐしの業務プロセスが見えるのはITだけ。IT部門がリーダーシップを発揮して、「2025年の崖」を飛び越えろ!

経済産業省が昨年発表した「DXレポート」では、多くの日本企業のITシステムが限界を迎える「2025年の崖」を乗り越えるために、デジタル変革(DX)への取り組みの優先順位上げと推進役としてのIT部門の重要性を提唱しています ...…

「日本式」ピッチあるある5つ:グローバルに通用するためのコツとは

イノベーションの支援をしているbtraxでは、日本企業のエースまたは起業家たちのスタートアップピッチ(主にスタートアップが投資家に向けて自分たちのビジネスアイデアを発表し、投資にこぎつけるためのプレゼンスタイルの売り込みを指す)を指導することが多々ある。
筆者もその指導者の一人であり、イノベーションブースターと言うプログラムを通じて、日本企業のエースたちにデザイン思考やリーンスタートアップの考え方を叩きこみ、短い時は2週間、長ければ8週間かけてスタートアップ風のビジネスプレゼン、ピッチを作らせ、指導…

Youはなぜ面倒な起業家なんかに?

とある時にオフィスで学生バイトのエンジニアの男の子から聞かれた質問。
なぜわざわざ面倒な起業家になったんですか?
そう、今の時代、就職や起業なんてしなくても、フリーランスや、副業、パラレルキャリア、アフィリエイト、インフルエンサー、YouTuber、そしてUberドライバーまで、生きてく方法はいくらでもある。
主に個人で複数のプロジェクトを請け負っている彼からしてみると、毎日のように人やお金をはじめ、多くの課題に直面し、対応していかなければならない経営者という仕事は割りに合わないように感じたらしい。…

AIに負けない新しい価値を生み出すために必要なマインドセットとは?

どうやってイノベーションを起こせばいいのか?日頃そんなことをお考えになる経営者や幹部層の方は多いかもしれない。商品・サービスの開発において、イノベーティブな発想は企業の生命線にも成りうる。
グローバル化とAIの実用化が進む昨今、競合相手は日本国内だけとは限らず、世界レベルのイノベーションを起こすことが求められている。よって、クリエイティビティを生み出す仕組みは以前より一層必要性を増してきたのだ。
我々btraxは、こういった時代の変化に適応すべく、いち早く行動を起こしたい企業を後押しする役目を担って…

プロダクトのサービス化を実現するための3つの方法

最近ニュースで、”なんとか・アズ・ア・サービス”という言葉を聞くことが多くなってきている。これは、もともと”サービス”ではない商品の提供の仕方を変えることで、サービス化した方でユーザーに提供するビジネスモデルの事を指す。
その根底には、稼働率の低い商品を購入するよりも、必要な時にだけ使うことで、コスパの高いライフスタイルを望むユーザーと、デジタル化が進んだことにより、新しい方法でのプロダクトの提供が可能になった時代背景がある。
それぞを別々に獲得するの…

これらの時代にヒットするのはサービス化されたプロダクトだ

シェア、サブスク、オンデマンド。最近耳にすることの多いフレーズであるが、これまでは、全て「所有」が中心であった商品との、全く新しい接し方である。簡単にいうと、所有することなく必要な時にだけ「利用」するのが、ユーザーとプロダクトを繋げる新しい体験になってきている。
その背景にはインターネットとモバイルテクノロジーの発達があり、現代のインフラで育ったような世代にとっては、むしろ所有しない方が一般的にもなりつつある。
時代と共に変化するライフスタイル
例えば、これまでは頑張ってローンを組んで買うのが一般的…

数字で証明されたデザイン経営の重要性

ここ数年で日本でもデザイン思考やデザイン経営などの概念が浸透し、ビジネスにおけるデザインの重要性がなんとなく認知され始めている感じがする。
その一方で、実際にはどのくらいの効果が表れているかを可視化するのは意外と難しい。というのも、デザインの組織や経営に対しての効果をこれまでの財務資料等の仕組みで測るのには限界がある。加えて、目に見える結果が現れるにはそれなりの時間もかかる。
企業経営におけるデザインの重要性が具体的な結果として表れ始めた
そんな中、以前の「【経営xデザイン】なぜデザインオリエンテッ…

シリコンバレーの次はシリコンアレー!NYの特徴と注目の理由

アメリカのスタートアップメッカはシリコンバレーだけではない。アメリカ東海岸はニューヨークを中心に広がる、シリコンアレーエリアにも注目してほしい。そこにはシリコンバレーとは異なる特徴と独自の成長がある。
シリコンアレーとは
シリコンアレー(以下SA)は、ニューヨークのスタートアップが盛況なエリアを表すニックネームである。西海岸の北カリフォルニアを中心に広がるシリコンバレー(半導体の素材、シリコンと谷・盆地のバレー)に対して、東海岸ではシリコン「アレー(路地・小道)」でスタートアップやテクノロジーの広が…

【インスタ, ツイッター, エアビー等】サイドプロジェクトから生まれたプロダクトたち

今では誰もが知る有名なサービスであっても、本来作ろうとしていたものではなく、空いた時間に趣味の延長線上、いわゆる”課外活動”で生み出されたケースが意外と多いことがある。 特にスタートアップ企業などは、最初はなにをやるかがはっきり決まっていない事も多く、途中で方向転換 (ピボット) する事も珍しくない。その結果、当初予定していたプロダクトとは全く別のものが大ヒットを生み出した事例も多々存在する。 参考: 小さく始める事の重要さ【Amazon, Facebook, YouTube等】大人気サービスの初期バージョンとは メインよりヒット率の高い!? サイドプロジェクト そんな事もあり、シリコンバレーのアクセレレーターの代表的存在の、Y Combinatorでは、応募チームに対して、メインのプロダクトに加え、サイドプロジェクトの内容も聞くようにしている。実際にサイドプロジェクトが評価され、合格したスタートアップもあるという。 我々が日本企業向けに提供しているプログラムでも、メインの事業プランとは別に参加者の一人が”勝手に”作っていたサービスが注目を集め、新規事業に結びついたケースも存在する。 今回は、実際の事例を交えながらそのプロダクトが生み出された経緯や、なぜサイドプロジェクトの方が上手く行く可能性が高いかなどを説明する。今回紹介するサイドプロジェクトから生み出されたプロダクトは下記の通り。 Twitter Airbnb Instagram Slack GitHub Groupon Twitch WeWork Unsplash Fond Basecamp Lamborghini Miura 任天堂ゲームボーイ 元々はサイドプロジェクトから始まった著名サービス では、実際にどのようなサービスやプロダクトが課外活動から生み出されたのかを紹介する。 twitter 今では誰もが知っている存在になったtwitterは、ポッドキャスティング系のサービスを提供していたOdeoというスタートアップの社内スタッフ向けプラットフォームとして始まった。 Odeoの創立時に入社したJack Dorsey (現Twitter CEO) が社内ハッカソンで生み出したアイディアを、CEOであるEvan WilliamsとCo-FounderのBiz Stoneが気に入り正式にプロジェクトを進め、リリース。従業員同士のつぶやきを中心に利用され始めた。 記念すべき初のツイートは2006年3月21日にJack自身による”setting up a twttr.”というもの。その当時はtwttrと呼ばれてた。彼はその日の午後に”Inviting coworkers”とツイートし、従業員への利用を促した。 ↑ Jack Dorseyによる記念すべき初ツイート しかし、肝心のOdeoの人気が伸びない状況下でのサイドプロジェクトリリースに対し、当時のTechCrunchには下記 (和訳) のように書いている。 ”メインのプロダクトであるOdeoはデザインが良い事以外は魅力が全くない。それなのにそれを改善もせずに、サイドでtwttrなるサービスを作るなんて、この会社の株主はどう感じているのだろうか?” その後、2007年のSXSWでの紹介がきっかけでtwitterの人気に火が付き、最終的にはOdeoを捨て、twitterをメインのサービスにし、上場までたどり着いた。 参考:【インタビュー】Biz Stone – Twitter, Co-founder Airbnb 2007年、サンフランシスコのアパートに住む2人の若者が、スタートアップとして何をやってもうまくいかないので、家賃が払えない状態におちいっていた。Joeが、当時ルームメイトであったBrianに送った一通のメールがAirbnbを生み出すきっかけとなった。 その内容は、近いうちに大きな規模のデザインカンファレンスが市内で開催される。それを狙って、家賃を稼ぐためにそれに参加するデザイナーを安い値段で下宿させてあげたらどうだろうか、というもの。それもアパート内の空いているスペースにエアマットレスを置くだけというカジュアルさ。 結果、2名を一人$80づつで滞在させた。他のサービスを作りながら、家賃を捻出するための苦肉の索であったが、その際の体験がきっかけで、これをサービスにすることにしたのがAirbnbの原型。その後、SXSW向けにサービスをリリースするがユーザーはわずか2名、その一人はBrian自身であった。 そんな事もあり、数々の投資家に投資を断られ、収益もない中、大統領選挙に合わせた候補者のイラスト入りのシリアルを販売。そっちの方が売れてしまい、迷走が続く。 しかし、その後根気よくユーザーと対話をし、サイトとコンテンツの改善を続け、現在では世界トップレベルのユニコーン企業までに成長した。 参考: シリコンバレーのキーパーソン3人が語る、次世代イノベーションとは Instagram インスタは元々Burbn (バーボン) というHTML5をベースにしたチェックイン型ソーシャルアプリとしてリリースされた。その当時はチェックインアプリとしてFour squareが人気を集めており、人気を集めるのに苦戦をしていた。 同社のファウンダーでもあり、元Odeoでインターンをした事もあるKevin Systromは、ユーザーのアプリの利用方法に1つの特殊な点があることに気がついた。それは、チェックインアプリにも関わらず、チェックインもせずに写真だけアップしているユーザーが多いということ。 それも、どうやら写真をアップする際のフィルターに人気の秘密があると突き止め、勇気を持ってBurbnを終了させ、Instagramとして作り変えた。当時は写真を保管するアプリとソーシャルアプリは多く存在していたが、その2つを上手に掛け合わせ、それもユーザーがフィルターを選んでいる最中にアップを行うことで、スムーズな利用体験を提供した。 それにより、多くのユーザーからの支持を集め、最終的にスタッフがまだ12人、収益がほとんど上がっていない状態にも関わらず、Facebookによって$10億ドルで買収されることとなった。 ちなみに、その当時のInstagramが入っていたオフィスは、元twitterのオフィス。そこに引っ越す前、はDogpatch labsというサンフランシスコ湾に面したコワーキングスペースだった。このコワーキングスペースに当時のbtraxインターンである土屋尚史と一緒に訪問したことがきっかけとなり、彼はのちにGoodpatchを創業した。 参考:「サンフランシスコへの出発が1日おくれていたら、Goodpatchはなかった。」【インタビュー】Goodpatch Inc. CEO 土屋尚史氏 ↑ 初期の頃のInstagramチーム Slack 写真共有サービスのFlickrのファウンダーでもあるStewart Butterfieldが、その後オンラインゲームのスタートアップを立ち上げた。数年たっても45人程度のユーザーにしか利用してもらえず、失敗。しかし、その当時社内のチーム向けに自社開発したコミュニケーションツールを正式プロダクトとしてリリースしたのが、現在のSlackにつながる。 2013年8月に招待制プレビュー版をリリースし、初日だけで8,000の招待リクエストを獲得。2週間でその数は15,000まで膨れ上がった。その後、プレビュー版に登録したユーザーを順次サービスに招待し、行動を観察してサービスを改善した。それを何度も繰り返すことで、多くのユーザーに愛されるプロダクトに成長した。 参考: Slack成長物語 〜世界のユーザーに愛されるプロダクト舞台裏〜 GitHub エンジニア向けソフトウェア開発のプラットフォームであるGitHubも、元々はサイドプロジェクトとしてスタートした。ファウンダーであるChris WanstrathとPJ Hyettはその当時、テクノロジー系プロダクトのレビューサイト、CNET向けのページ作成をメインの仕事としていた。 その際、オープンソースのコードアップデートのしにくさに大きな不便を感じ、仕事の後や週末を利用して自分たちの使いやすいリポジトリを開発。のちに一般公開することで、GitHubが生まれた。 その後GitHubはエンジニアを中心に人気を集め、2017年の6月にMicrosoftによって20億ドルで買収されることとなった。 参考: CEOが自ら語った「イノベーションを起こすためのGithubの哲学」 Groupon ファウンダーのAndrew Masonが、携帯電話の通話プランの解約に手こずっていた事をヒントに、同じ目的のユーザーを集め、目標達成のために一緒に活動を行うためのソーシャルプラットフォーム, “The Point”を立ち上げた。 複数のユーザーが集まれば一人ではできないことが達成できるのではないかというのがコンセプトであったが、とあるユーザーグループが、集団で商品のバルク購入をすることで割引を受ける活動をしているのに気づく。 そこから、共同購入クーポンサイトを作り、地元のシカゴを中心にリリース。2008年のリーマンショックの影響で、多くの消費者が節約傾向にあったタイミングも手伝い、大きな成功を成し遂げた。 Twitch ゲーム実況プラットフォームのTwitchは、元々Justin.tvというスタートアップのサイドプロジェクトとして始まった。Justin.tvは、ユーザー同士がストリーミング動画をアップするプラットフォームで、YouTubeとUstreamを掛け合わせたようなサービスであった。 当時はWebで動画を見ることがまだまだ一般的ではなかったため、配信側のユーザーがなかなか集まらなかった。そこで、ファウンダーのJustin自身が私生活の様子や、体を張った突撃取材動画を流したりしていた。 そんな中で、オンラインゲーム好きのJustin.tvのスタッフは課外活動として、週末にオフィスでスタートアップ対抗World of Warcraftを定期的に開催していた。そして、その様子をストリーム中継したところ一気にアクセスが集まり、それをヒントにユーザーがゲーム中継をストリームすることに特化したTwitchを考案した。 […]

保険業界の常識を変える最新インシュアテックスタートアップ3選

生命保険や自動車保険など、保険は我々にとってとても身近なものであると同時に、検討から実際に使うまでのプロセスは複雑で、頭を抱えさせるものでもある。
保険はお金がかかるものだからこそ慎重に選びたいが、複雑であり、選んだ後もプランや支払いについて理解しきれず、損をした気分になる読者の方も多いのではないだろうか。
そんな悩みを解決するのが、インシュアテックのスタートアップだ。インシュアテックとはInsurance(保険)とTechnology(技術)を掛け合わせた造語で、現在テクノロジーを活用した保険事業…

アインシュタインの思考に近づける!? 右脳と左脳を連携させる超お手軽な方法とは

 アルベルト・アインシュタインの名を知らない人はいないだろう。相対性理論を提唱し、ノーベル賞を受賞した天才だ。彼は生涯を通して研究を続けたが、腹部大動脈瘤のため、76歳で亡くなった。 盗まれたアインシュタインの脳  その […]…

AI x 保険でユーザー体験を変えるフィンテックスタートアップ4選

AI(人工知能)の実用化が様々な分野で進められています。その中でも保険業界は特にAIとの相性が良く、AI導入に対する期待が大きくなっています。その理由の1つに、保険会社が抱える個人の体調情報や医事統計のデータをはじめとした、契約リスクを判断するための膨大な顧客情報データが関係しています。
AIは大量のデータを分析し、そこからデータに共通するパターンや傾向を導き出すことを得意としています。これにより、保険業界で扱われる大量のデータを人が管理して人が判断するという業務そのものが自動化されていくと考えられ…

紙のコーヒーカップが教えてくれる大切なこと

もしコーヒーを飲むのなら、紙コップが良いか?それとも陶器のカップの方が良いか?
最近であれば、スタバのようなお持ち帰り型のカフェが増えた事もあり、紙コップで飲む事に抵抗はあまりないだろう。
しかしこれが、これがVIPや重要な取引先などの、大切な相手をおもてなしする場合、やっぱり素敵なコーヒーカップでいただきたいと感じる。
とあるカンファレンスでのエピソード
以前にアメリカで開催されたとあるカンファレンスで、元国防副長官がゲストスピーカーとして呼ばれた。壇上に立った彼は、紙コップに入った小さなコーヒー…

多様なキャリアを持つUXデザイナーが語る「ユーザー中心デザインの重要性」【btrax voice #11 KJ Kim】

btrax社員の生の声をお届けする「btrax voice」シリーズ。
今回のインタビューは、UX DesignerのKJ Kim 。今回KJには、『ユーザー視点のデザインの重要性』というテーマで、ユニークなキャリアパスを歩んできたKJがどうしてUXデザイナーになったのか、また様々な環境でキャリアを積んできたからこそ気づいたユーザー視点の重要性について伺いました。
Who is KJ?

K.J. Kim (金匡宰)
btrax, Inc. UX Designer
Pratt Institute (…

最新テクノロジーによる新たな金融テロリスト対策への取り組みがいよいよ米国で始動

マネーロンダリング(Money Laundering:資金洗浄)、犯罪や不当な取引で得た資金「汚いお金」を「きれいなお金」にするという行為は、現代社会においてその手口・手段も巧妙化、さらに地理的・国際的な拡大を続け、国連薬物犯罪事務所(UNODC:United Nations Office on Drugs and Crime)によれば、毎年8000億ドルから2兆2000億ドル(世界のGDPの2〜5%)相当が資金洗浄されていると公表されています。またBasel AML Index(Anti-Mone…

デザイン思考の力を公共サービスへ!日本と世界の活用事例3選

2018年8月9日、特許庁は庁内にCDO(チーフ・デザイン・オフィサー)として統括責任者を設置し、その下に「デザイン経営プロジェクトチーム」を立ち上げることを発表した。これは、中央省庁が行政サービス向上のためにデザイン思考を本格的に取り入れた初の例である。
米国を起点として提唱されてきたデザイン思考は、日本においてもここ数年間でその認知度を高めてきたが、これまでその活用を積極的に行ってきたのは民間企業であったように感じられる。
2010年頃から日本においてもデザインコンサルティングファームの参入、も…

優れたデザイナーになりたければダヴィンチから学ぼう

どのようにしてデザインを学べば良いのか?今まで聞かれた質問の中で最も多いのがこれ。特に、どこでUXデザインを学べが良いか?という質問は、答えに困ることが多い。なぜなら、デザインは奥が深く、最近様々な分野で求められるUXデザインになると、その幅もとても広くなり、異なる領域の理解と、デザインだけではなく、エンジニアリングの知識も求められることも少なくない。
例えば、「【これからのスキル】デザイナーとエンジニアの境界線がどんどん無くなる」で紹介されているように、自分が設計したものは自分が動かす時代になって…

なぜ日本の大企業にイノベーションチームが必要なのか?

最近では多くの日本企業が「イノベーション」を取り入れようとあれやこれやと試しているのが見られる。一方で言うは易し行うは難しと感じ始めている企業も多いのではないだろうか。今までの長い歴史や風習がある中で、自分たちだけで変わろうとするのはなかなか難しいことである。
btraxは今年で創業15年を迎える比較的若い会社だが、イノベーション創出のためにデザインを活用することを様々な業界のプロジェクトで行ってきた。しかも日本国内にとどまらず、サンフランシスコを中心としたアメリカでもサービスの提供をしている。
前…

ブランド拡大に役立つシェアリング小売スペースという新しい選択肢

昨今、AmazonやShopify、ソーシャルメディアなどオンラインで商品を売るビジネスのためのツールが充実し、D2C(Direct to Consumer)をはじめ多くのデジタルネイティブブランドが勢いを増している。
そしてこれらのデジタルブランドはオンラインでのビジネスがある程度軌道に乗り始めると、オフライン・実店舗にも進出をする。実際、AWAY、Everlane、Warby Parkerなど多くのD2Cブランドが店舗拡大をしている。
こういったスタートアップD2Cは何百万ドルもの資金調達に成功…

他のブースと差をつけろ!トレードショーでエンゲージを高めた成功事例3選

開発中の新しいサービスや商品を感度の高いユーザーに試してもらうための場として、トレードショーといった展示会に参加するという手段を検討してみてはいかがだろうか。トレードショーはターゲットになりうるユーザーにサービスを展示できる絶好の機会であり、また投資家による提案や企業同士のコラボレーションなども期待できる場だ。 サービス開発者にとってトレードショー出展のメリットとは 数あるトレードショーの中でも注目されているのが、間も無く開催を迎えるアメリカ最大のクリエイティブ・ビジネス・フェスティバル、SXSW(サウス・バイ・サウス・ウエスト)だ。開催地はテキサス州オースティンで、イベント期間中は街全体のいたるところで関連イベントが行われる。 「SXSWを新サービス発表の場として選ぶべき理由」でも紹介した通り、SXSW出店のメリットは以下の通りだ。 1. 感度の高いイノベーターやアーリーアダターからのフィードバック獲得 2. 見込み初期ユーザーの獲得 3. 世界各国からのパブリシティの獲得 当日は2,000以上のカンファレンスやセッションが行われるほか、7万5千人もの参加者が来場する。スタートアップや企業が新しいサービスやプロダクトを展示しており、新規事業開発者にとってサービスのマーケットテストやブランディングのためにも非常に効果的な場だ。 参考記事:【SXSW2017レポート】キーワードは「社会問題解決型」注目の最新テクノロジー5選 上記の効果を最大化するには、展示するコンテンツ(サービス)はもちろん、当日のエンゲージメントも重要になってくる。そこで今回の記事では、過去のSXSW出展企業が行ったエンゲージメント向上のための事例をご紹介する。 (画像はSXSWのホームページより) トレードショーでのエンゲージを高めた成功事例3選 1. VANS:24時間限定のSNSコンテンツをヒントにゲーム感覚で景品をプレゼント トレードショーにてSNSを活用することは欠かせなくなっている。参加者は参加企業のSNSを閲覧・フォローすることで、事前に展示内容を知ることができたり、当日の様子がわかったり、様々な情報を入手することができるのだ。 またハッシュタグを上手く使えば、来場者にもSNSでの投稿を促すことができる。さらには会場にきていない世界中の人々も巻き込んだプロモーションも可能になる。というのも、イベントに参加できなかった人でもテクノロジーや新しいサービス・プロダクトに興味があるSNSユーザーは、イベントのハッシュタグを用いて情報を集めることが多いからだ。そのため、SNSの活用によるプロモーション効果は絶大だ。 シューズメーカのVANSはSNSを用いてゲームっぽくプレゼントの提供をするプロモーションを実施した。 まずVANSは、ツイッターなどのSNSを通じて、#SXSWのハッシュタグとともに、VANSのカスタムメイドの靴を無料でプレゼントすることを告知。その後、その靴を手に入れるための手順をインスタグラムストーリーにて確認するように促した。 このプレゼントを手に入れるにはインスタグラムストーリーに投稿された動画を手がかりに、SXSWの会場内に隠されたカスタムコードを入手し、靴が配布される会場内の指定の場所までたどり着く必要がある。つまり、広い会場の中でカスタムコードの居場所を探し当てる、ゲームのような体験を提供したのだ。 この企画が参加者のエンゲージメントを高められた理由は、インスタグラムのストーリーが24時間の限定コンテンツであることだ。時間が限定されていることからヒントが消えてしまうという危機感を持たせ、短時間で多くの参加者からのエンゲージを得られた。 2. Gaterade:ブースデザインによりプロダクトの世界観を可視化 ブースデザインは、人を引き付けるという点で非常に重要である。ただ人目を引くポスターや演出で存在感を出すだけでなく、その製品・プロダクトの世界観を表現したり、参加者が満足できるような体験を提供することが、エンゲージ向上に繋がるのだ。 アメリカ発のスポーツドリンクブランドGatoradeは、2018年のSXSWにて体験型の展示を行った。一見そのブースはGatoradeの商品が陳列された普通のポップアップストアのように見えるが、実はある大きな仕掛けが隠されている。 商品が陳列されている棚を開くと、そこにはジムエリアが広がっているのだ。ジムエリアには、Gatoradeが開発したVRバスケットボールゲーム「Beat the Blitz」をはじめとしたVRトレーニングシステムが設置してあり、トレードショーの参加者は実際にVRゲームの体験ができるようになっている。 (写真はADWEEKから引用) Gatoradeは、従来のスポーツドリンクメーカーとしての存在感だけでなく、Gatoradeが力を入れるテクノロジーを活用したVRゲームを紹介することによって、今後のスポーツ分野におけるテクノロジー活用の可能性を提示し、その未来に貢献したいというGatoradeの立場を表明した。 Gatoradeはこのようにしてブースの入り口から、最新機能のゲームなどを通した一貫したブランディング体験を提供することでエンゲージメント向上を図っていた。 3. Tinder:アプリのダウンロード・利用と引き換えにフリーギフトを提供 参加者をブースに呼びつけるきっかけとして、小物やステッカーなどのフリーギフトをブースに置くことがある。持ち帰って「こんな展示があったな」と参加者に思い出してもらうことがもできる。 こういったフリーギフトは客を引きつけて、話を聞いてもらうなどのインタラクションのきっかけにもなるが、特別目新しい工夫ではない。しかし、このフリーギフトを有効に活用すると、ユーザーからのエンゲージメントを得られる絶好の機会になる。 オンラインデーティングアプリのTinderは、2018年のSXSWにて、アプリをダウンロードするとアイスクリームをもらえるフリーギフトの特典を用意した。 このキャンペーンの意図は、ただフリーでアイスクリームを配布してくれる素敵な企業だと思ってもらいたいという理由だけではない。無料のアイスクリームを手に入れるためには、Tinderのアプリをダウンロードしてから実際に使用し、”golden ticket”と書かれている画面をスワイプする必要がある。 これは、まず新規のユーザーにアプリをダウンロードするきっかけを与えるだけでなく、Tinderのサービスを実際に使う機会を提供している。ダウンロードで終わりになるのではなく、アプリを開き、スワイプするというところまでユーザーとアプリがエンゲージすることになる。 無料アイスクリーム配布というキャンペーンを通して、参加者にアプリを「使わせる」ことで、Tinderというサービスを知ってもらうのにより深いエンゲージが獲得できたのだ。 まとめ ユーザー中心のサービスをブラッシュアップする手段として、トレードショーは最適な場だ。トレードショーはマーケットテストという側面だけでなく、ユーザーにブランドの体験を提供し、エンゲージできる機会でもある。 筆者は先日東京ビッグサイトで行われたSlush Tokyoにも足を運んだ。そこで様々なスタートアップがピッチを行ったり、ブースを出展する様子を見て、客を引き付ける展示にも「ユーザー視点」があるということを強く感じた。 そしてSlush Tokyoの講演等でよく耳にしたフレーズがまさに「ユーザーエクスペリエンス」や「ユーザーセントリックアプローチ(ユーザー中心型アプローチ)」といったものであった。プロダクトやサービスそのものだけでなく、トレードショーでの出展でブースに客を引き付けるためには常にユーザーの視点に立って考えることが必要なのである。 btraxでは、展示の効果を最大限に引き出すためのサポートはもちろん、サービス開発からマーケティングまで一貫したサービスを行っている。まだ新規サービス開発中の方も、すでにトレードショー出展をご検討中の方も、是非btraxにご相談ください。お問い合わせはこちらから。

渋谷に突如現れた「くらバーガー」――誕生のキッカケはある「社会問題」だった

 近年「寿司以外」のメニューをウリにする回転寿司店が増えており、各社がしのぎを削っているなか、また新たな「珍メニュー」が現れることとなった。  しかもそのメニューはある「社会問題の解決」にも一躍買うものだという。  果た […]…

「誰にも使われない機能を持つ製品」が生まれてしまう2つの理由

2019年1月のある日。いつものようにベッドで寝転びながらTwitterを見ていると、あるメディアのツイートが目に止まった。
<スマホと連携する、最新スマート冷蔵庫を発表。価格は40万円代。>
ある家電メーカーがインターネットに繋がる冷蔵庫、いわゆるIoTの冷蔵庫を発表したようだ。特徴的な機能は、スマホで庫内の温度調整や運転状況の確認が出来たり、スマホにドアの閉め忘れなどを通知してくれること。専用アプリを使ってカメラで食材の画像を撮影すれば、庫内の食材管理も可能だという。
「いったい誰がこんな機能使…

動物実験廃止を促進する美容ブランドと消費者の意識変化

読者の皆さんは、普段薬や化粧品を購入する上で「商品の製造過程で動物実験が行われているかどうか」を意識することはあるだろうか?昨年9月にカリフォルニア州である衝撃的な法案が可決された。それは2020年以降カリフォルニア州で動物実験を行う化粧品の販売、輸入が一切禁止されるというもの。
これまで人間への安全性を確かめるためにウサギやモルモットなどの動物が実験に使われてきたが、年々動物実験の是非をめぐり様々な議論が世界中でなされている。
今回は、実験の反対運動や代替法の開発、新たな法律の制定など動物実験を取…

生き残りをかけた小売の挑戦〜メイシーズ、ダンキン、ウォルマート〜

インターネットやモバイルの普及、高速回線の登場などにより、消費者の購買行動は大きく変化してきたが、その変化の速度自体も早くなってきている。 例えば読者の皆さんは5年前、どのようにブランドを知り、購入まで至っただろうか。おそらく今のようにインスタグラムでブランドを知り、ショッパブルボタンから購入をしたという人はほぼいないだろう(そもそもショッパブル機能自体が2016年にリリースされたものだ)。 また、オンラインでの買い物が企業やユーザーにとってどれだけ標準になったかを考えることからもその変化を実感することができるのではないだろうか。 AmazonやeBayなどEコマースを中心としたサービスが台頭してくると、老舗の大手小売企業もビジネスをEコマースへと広げてきた。その結果、かつて実店舗を利用していた客がEコマースへ流れていくと、多くの実店舗が閉店へと追い込まれるようになった。 実際に、実店舗の閉店計画は以下の通り発表されている。 大手ラグジュアリーデパートのNeiman Marcusは2017年、アウトレットラインのthe Last Call38店舗のうち10店舗を閉店した。2018年時点で50億ドルの負債を抱えている。 創業100年以上の大手小売Searsは2019年に全国80の店舗を閉めることを発表している。2018年には経営破綻。2013年から2018年までの間に店舗数は2,000から700へ激減。 2017年経営破綻を発表した子供服Gymboreeは2019年に最高900となる店舗の閉鎖を計画している。 大手デパートのメイシーズも2019年に8店舗閉める計画がある。 この一方で、残った実店舗の買い物体験をよりよくするための新しい積極的な取り組みが見られるのも事実だ。特に大手小売企業は実店舗というチャネルの最適化のため試行錯誤を繰り返している。 そのチャレンジぶりはアマゾンやeBayといったデジタルネイティブ企業の勢いに追いつくためではなく、追い越そうという、どこか「スタートアップ」的な動きをしているようにも見える。 そこで今回は、店舗数を最小限にした大手小売企業が行っている、ユーザー志向の新しい購買体験を提供するための取り組みを紹介する。 関連記事:ミレニアルにはブランドネームではなく体験を売れ!ー 炭酸飲料大手企業の挑戦 小売大手の新しい取り組み 1. メイシーズ: 社員をインフルエンサーにするプログラム 1858年から続く大手デパートのメイシーズも先に述べた通り、実店舗を中心とした経営に苦しんでいる小売企業の1つだ。 そんなメイシーズは昨今主流となってきたインフルエンサーを活用したマーケティングを独自の方法で取り入れるため、社内インフルエンサープログラムを開始した。 Style Crewと呼ばれるこのプログラムはレジ担当から幹部まで誰でも申し込むことができる。申し込みをしたインフルエンサーたちは、事前に受け取った制作費用予算から写真や動画などのコンテンツ作りを行う。 作成したコンテンツはインフルエンサーのSNS及びメイシーズStyle Crewの専用ページに投稿され、これらの活動が売上に繋がるとインセンティブが入るという仕組みだという。 (それぞれの従業員兼インフルエンサーのフォロワー数は1万〜千くらいで、いわゆるマイクロインフルエンサーが多い。インフルエンサーのひとりであるMichelle Kunzのインスラグラムより転載) インフルエンサー達はメイシーズで販売している商品を取り扱ったビデオコンテンツや写真コンテンツを作成し、インスタグラムやYouTubeに投稿している(下記ビデオリンク参照)。もちろんメイシーズのソーシャルアカウントやウェブサイトにも掲載されている。 もちろん投稿から商品情報を確認したり、メイシーズの販売ページへの導線も確保されている。インフルエンサーはデジタルでコンテンツを配信することで、ユーザーとのエンゲージメントやより親近感のあるコンテンツによるアピールにより、ファン拡大やEコマースへの流入も狙っていると考えられる。 さらに、デジタルだけでなく、実店舗への来店促進にも役立っているようだ。 インフルエンサーの中には店舗でスタイリストをしている人もいたり、働いている店舗を写していたりする人もいるので、本人に実際に会うことができたり、写っている商品を確実にお店で試すことができたりと、オンラインとオフライン融合の可能性が広がっている。 (インフルエンサープログラムのメンバーはメイシーズで買える商品を自分の興味や知識を活かして紹介する。公式サイトより転載) さらに企業としては、ソーシャルで活躍したい従業員(インフルエンサー)をサポートし、ブランドをさらに理解してもらうことで企業対従業員の良い関係作りにもなると前向きだ。 またそのコンテンツを通して、メイシーズはファッションとトレンドを押さえた小売であるという認知向上を狙っている。 このプログラムに参加しているインフルエンサーの数は、開始時2018年に約20人規模で始まってから、現在では400名ほどに増えている。 現在はアパレル商品や化粧品を中心に取り上げているが、2019年は家具や日用品など、メイシーズが扱う全てのカテゴリーに拡大する計画をしている。幅広いジャンルのインフルエンサーを育てる狙いだ。 関連記事:小売業界の敵はAmazonではない? これからの小売が知っておくべき課題 2. ダンキンドーナツ:リブランドと未来型店舗によるUX改善計画 ドーナツで有名なファストフード小売チェーンのダンキンドーナツ、改めダンキンは未来型店舗に向けた計画を2018年に発表した。名前の変更も今回のコンセプトにあったリブランディングの一部なのである。 ダンキンはこれらのコンセプトを店頭で試す前に、イノベーションラボでそのテクノロジーと体験を再現している。イノベーションラボでテストされている取り組みの一例は以下の通り。 従来のお店の窓に貼られた広告の代わりとして、ホログラムにより投影された広告。広告を掲載するのに壁、紙媒体はいらなくなる。 自動コーヒーマシンも試しているが、ラテアートを楽しめるコーヒーマシンの開発もしている(彼らはセルフィーニトロコーヒーと呼んでいる)。 他にも注文したものを受け取れる無人ロッカーや性別、年齢、気分を分析してそれに基づいたオススメメニューを提案してくれるAIシステムなどを開発している。 イノベーションラボを訪問した記事によるとまた精度が高くなかったり具体的な活用事例がまだなかったりするようだ。しかしながら、ダンキンのイノベーションラボには、昨今の競争の激しい小売業界で生き残るためにもとりあえず試してみて失敗からも学ぶといった姿勢があるのではないだろうか。 3. ウォルマート:小売最大手の最新テクノロジーを使った取り組み ウォルマートは日本の西友を子会社にもつ、売上額で世界最大の小売企業だ。そんなウォルマートも1位の座にあぐらをかくことなく、挑戦をし続けている。 彼らが2018年に発表した取り組みに、Flippy(フリッピー)というAIを搭載した揚げ物調理ロボットがある。このロボットは受けた注文数と揚げ時間を考慮して、最適なタイミングで出来立ての揚げ物を作ることができる。 フリッピーは揚げ物全ての調理をするわけではなく、人と手分けしながら作業の効率化やサービスの向上を目指す、協働ロボットだ。フリッピー自身が油に溜まったカスを掃除するのも可愛らしい。 (フリッピーを開発しているはMiso Roboticsというスタートアップ) また、ウォルマートもWalmart Labsと呼ばれるラボチームを持っており、ここでも様々な実験を行なっている。 例えば店舗を徘徊して管理する棚ロボット。店内を歩き回り、店内の不具合(ラベル・値札の間違いや陳列場所違いなど)や在庫をチェックしている。認識したデータを従業員に共有し、のちに従業員が直すことができるようになることを目指しているという。 現在はまだ開発段階で、まだフル活用には至っていない。今後、ウォルマートが開発しているツールとの連携ができれば、繰り返しのマニュアル作業をロボットが行い、人は顧客の対応に集中できるようになるというのが狙いという。 関連記事:Amazon Go型の無人レジ店舗の普及を目指す2つのスタートアップ企業 まとめ ここサンフランシスコも、都市部とはいえ、実店舗が閉店しているところを見かけるし、デパートなどは閑散としていることも多々ある。実際の数字もお見せした通り、決して好調とは言えない状態だ。しかしながら、実店舗を”絞り”ながら、新しい体験の創出に注力している。そして店舗に新しい役割を持たせようとしている。 今回紹介した大手小売企業も逆境の中、もしかしたら失敗かもしれないけどやってみている姿が感じられるではないだろうか。やはりアジャイル的に試していくのが成功に導く道なのかもしれない。 ただ焦って立ち止まるのではなく、最高の体験イノベーションを創り出すために試行錯誤する小売業界はこれからも注目だ。そしてぜひ、彼らのようにできることからやり始めてみるのはどうだろうか。 参考: ・E-commerce share of total retail sales in United States from 2013 to 2021 ・Will There Be A Physical Retail Store In 10-20 Years? ・Inside Macy’s 300-employee influencer program ・How Macy’s is using its store employees and stylists as Instagram influencers to drive sales ・See […]

イノベーション=技術革新はもう古い!新たな価値を創造した9事例

会社の生き残りをかけてイノベーション担当部署があらゆる企業で創設されている。イノベーションの必要性が自社内でも議論し始められ、そもそもイノベーションとは?と改めて問い直している読者も多いかもしれない。
iPodやAirbnb、Facebookがイノベーションの事例として挙げられることも多いが、それらに匹敵するようなアイデアが生まれるとは思えないという声もクライアント企業からよく聞く。
関連記事:「馬鹿げた」アイデアから生まれた3つの世界的なサービス
しかし、これらのような社会のあり方を大きく変えるよ…

社員の自律性が企業を強くする!セルフマネジメントを促す組織体制とは?

従業員は勤務時間のうち20%を、個人的に取り組みたいプロジェクトに使うことができる
これはかの有名なGoogleの「20%ルール」である。この制度からはGmailなどの有名サービスも数多く生まれ、同社のイノベーションの源泉とも称されてきた。しかしながら、Googleのエリック・シュミット氏等によるマネジメント書籍『How Google Works – 私たちの働き方とマネジメント』では、この「20%ルール」の真の目的について、次のように述べられている。
「20%ルールの最も重要な成果は、そこから生ま…

グローバルで新事業創造に取り組む旭化成に学ぶ、   日本企業の価値創造力を高める上での勘所

2018年12月に開催された「SAP Leonardo Now Tokyo」からSAPジャパンのチーフイノベーションオフィサー 首藤聡一郎がホストしたセッション「日本企業の価値創造力を高める上での勘所」にて行われた事例講 ...…

主要メディアが伝えないCES 2019で感じた5つのポイント

これまでに複数のメディア経由でご存知だと思うが、今年のCESでは、5G, AI, VR, AR、MaaSなどなどの最新のテクノロジーと、それらを活用した商品やサービスが展示さた。
CESは毎年ラスベガスで開催される世界最大のテクノロジーカンファレンスで、世界中の企業が最新テクノロジーを活用したプロダクトの発表を行う。その中には、家電だけではなく、自動車やヘルスケア、そして各国からのスタートアップなどのエリアもあり、大変エキサイティングなイベントでもある。
このイベントに毎年参加することで、テクノロジ…

ロボットハンバーガー店Creatorで感じたUXの改善点

2018年6月27日、サンフランシスコにCreatorと呼ばれるレストランがオープンした。ここは主な調理工程の最初から最後までを自動化した世界初のレストランで、完全にロボットが作ったハンバーガーを$6で提供している。Alex Vardakostasによって2012年に設立され、以前はMomentum Machinesとして知られた同社は、今年ついにここサンフランシスコに最初の店舗を出したのだ。 オープン当初は招待制だったこのレストランだが、3か月後の9月25日、ついに一般客の利用が可能になった。そこで筆者はbtraxの同僚2人とともにその「ロボットが作るハンバーガー」を体験することにした。 未来のハンバーガーレストランに潜入 店に入ると左側に食材と2台のハンバーガー製造ロボット、右側にテーブル席がある。小さなレストランであるうえ、営業時間が限られているためか、席を探すカスタマ―や歩き回る店員などで混みあっていた。雰囲気はカジュアルで、明るい色使いと木のアクセントが親しみやすさを出している。 程なくして店員が我々に気づき、ロボットのある場所まで案内してメニューを渡してくれた。ハンバーガーは5種類、フライドポテトなどのサイドメニューや飲み物もある。注文内容を決めると、店員はその場でスマホ端末を使ってオーダーを処理し、そのまま支払いとなった。どうやら調理以外の部分は人間が担うようだ。 待つ間に、実際にロボットがハンバーガーを作る様子を見ることができた。注文したハンバーガー3人前とフライドポテト2人前が出来上がるまで10分位だっただろうか。調理が終わると店員が機械から取り出し、ボックスに入れ、トレイに置く。名前が呼ばれて受け取ったあと、セルフサービスで飲み物を入れ、テーブルについた。食べ終わると店員がトレイを下げにやってきて、アンケートへの協力を求められた。 ハンバーガーを作るロボットとは では実際にロボットがどうやってハンバーガーを作っているのかをご説明しよう。まず、こちらがCreatorのハンバーガー製造ロボットだ。 写真の通り、このロボットは「オールインワン」で、パンをトーストするところからトマトのスライス、ミートパティを焼くところまで、ハンバーガーづくりに必要な工程すべてを順序通りに行う。全長14フィート(4.3メートル)で、20のアクチュエーター、350のセンサー、20のコンピューターにより自律的に考えて動くことができる。 また搭載されたAIにより、カスタマ―のリクエストに応じて材料を追加したり省いたりすることが可能で、店ではそれの様子を実際に見ることができる。このロボットは店のメイン部分に設置され透明なガラスで囲われているので、カスタマ―はすべての工程を見ることができ、まさにこれから口にするものが作られる様子を見ることができるのだ。 ハンバーガーができるまで 上部にはエアチューブが3本あり、焼き立てのブリオッシュ・パンが入っている。オーダーが入ると、パンを押し出し、振動ナイフでカット、トーストしたあとにバターを塗り、ベルト上に置かれたペーパートレイの上に載せる。 パンを載せたトレイが各材料が入ったガラスチューブの下を通る前に、決められた量のソースとスパイスをパンの上に塗る。その後玉ねぎ、トマト、ピクルスを各場所でスライスして載せ、その後レタスとチーズを載せる。 “The place for awesome inventions, innovative ideas, and constant inspiration.” 💡 🔧 from the team at INVENTIONS INSIDER. Happy to have you over at our place. Creatorさんの投稿 2018年9月4日火曜日 (動画:CreatorのFacebookページより) この間、ロボットはパティとなる肉を機械の内部で調理し、焼き上がると他の材料が載ったパンの上に落としてハンバーガーの出来上がりだ。 人間の役割は? ハイテク色満載のCreatorだが、すでにお分かりのように人間を排除しているわけではない。むしろ人間もチームの一員として活躍している。『ロボット・アシスタント』という役割名を与えられた人間は、オーダーを取ったり、出来上がったハンバーガーを運んだり、テーブル席の片づけを行ったりと結構仕事がある。 また機械に不具合が出た場合の対応や材料の補充も行っている。なお、ハンバーガーの調理自体はロボットが行ってはいるが、ソースの配合やレシピ開発は未だ人間によって行われている。 もう1つ特筆すべき点として、このレストランは水、木、金のみ営業している。その他の日はエンジニアが機械を点検し改良するのに充てられているのだ。どうやら人間不要になる日がすぐに来るというわけではなさそうだ。 食事中、ロボットアテンダントの1人である女性と話すことができた。6月のオープン時から働いている彼女はこの仕事がとても気に入っているという。 彼女の説明によると、アテンダントは機械にそれぞれ各材料を補充する役目を与えられていて、ハンバーガーを作るのに必要な材料が切れないようにしている。それが終わったらランチの混雑時間に備える。営業時間が終わると清掃して翌日の準備と、ロボットへの補充以外は普通のレストランのスタッフと仕事内容はあまり変わらなさそうだった。 ロボットが調理する唯一のレストラン 調理工程という面において一般的なハンバーガーレストランと比べると大きく異なる。通常のハンバーガーレストランでは、人間が機械を使ってハンバーガーを作っており、グリルやフライパンは常に稼働状態だ。一方Creatorのロボットは感応式フライパンを備えており、オーダーが入ったときのみスイッチが入る仕組みだ。 そのためカスタマ―が少ないときにアイドリングするというような無駄な電力消費が発生せず、そうして節約したお金を食材に回すことができる。実際彼らは高品質のオーガニック材料を使うことにこだわっていて、カスタマ―も健康的な食事を摂っているという認識を持つことができるのだ。 サンフランシスコにはZume Pizza、Eatsa、Café X Coffee Barなど、ロボットが活躍しているレストランが他にもある。Zume Pizzaでロボットが担うのは、ピザを作る工程において繰り返し発生する簡単な作業の部分だ。Eatsaでは人間が調理するが人間を介さずにオーダーとピックアップができるという仕組みだ。 Café X Coffee Barでは三菱製のロボットアームがコーヒーを作って提供してくれる。しかしいずれの店でもロボットが自力で食材をカットし、それらを合わせて調理し、またオーダーによって材料を変えるようなことは見られない。ここにCreatorのすごさがわかるだろう。 関連記事:あなたはきっと知らない。サンフランシスコの○○○イノベーション【btrax voice #3 Mark Wake】 UXに改善の余地あり ミレニアル世代のカスタマ―の1人として筆者が気に入ったのは、Creatorが推している透明性というコンセプトと健康的な食事を提供しているという点だ。他よりも健康的なハンバーガーだと知りながら食べるのは満足感があったし、実際の調理場面を見ることができたのもよかった。ロボット自身がパンをトーストし、バターを塗り、材料をスライスしてそれらを1つのハンバーガーにしていたことも素晴らしかった。 ただ、他のハンバーガーレストランでのエクスペリエンスと大きく違うかと言ったら実はそうは感じなかった。接したのは人間で、ロボットと何かやり取りしたわけではなかったからだ。唯一のロボット体験はハンバーガーが作られている場面を見たことだけだった。 関連記事:ミレニアルにはブランドネームではなく体験を売れ!ー 炭酸飲料大手企業の挑戦 一緒に行った同僚(男性、X世代)もあまり感動した様子ではなかった。曰く、「ハンバーガーが特別おいしいかというとそうでもないし、ロボットもちょっと子供だましっぽい。人間がまだ多くの部分を担ってるし、オーダーのプロセスについても列に並ぶわけではなく、たまたま居たアテンダントが対応してくれたという感じでちょっと違和感があった」とのこと。ただ店の雰囲気は気に入ったようだった。 もう1人の同僚(女性、ミレニアル世代)は非常に楽しんでいた。「キレイでおしゃれなハンバーガー屋さんのちょっとロボット化したバージョンですね。ロボットのデザインもいいと思います。ロボットの活用は効率性やコストカットのためだけではなく、カスタマ―や従業員をハッピーにするべきものだと気付かされました。」 ただ少し不満もあったようで、ロボットの動きがスローすぎて待ち時間を長く感じてしまったとのこと。また、ロボットが作っているハンバーガーのうち、どれが自分のオーダー分かわからないこともマイナスポイントとして挙げていた。 彼女はユーザーにとってロボットの活用が常にベストソリューションになるわけではないと指摘し、Creatorがテクノロジー起点ではなくもっとユーザー起点になるともっとよくなるだろうと言っていた。しかし彼女は店員がアンケートを取っていたことにも注目しており、「アンケート結果に基づいてサービス改善をしようとしていることはわかるので、また今度来てみたい」とも言っていた。 Creatorは健康志向・透明性重視・省エネでありながら、新しいエクスペリエンスを生み出すために日々改善に取り組んでいる。カスタマ―に受け入れられるかどうかはわからないながらも、オールインワンのハンバーガー製造機を作ったこと、そしてロボットの可能性をこういう形で我々に見せてくれたこと自体は素晴らしいことだ。

2019年からデザインが提供する3つの新しい価値

先日書いた「2019年デザインと経営に関する5つのトレンド予測」に多くの反響をいただいたと同時に、腑に落ちないところやよく理解できない部分があるとのご指摘もあったので、補足も兼ねてこれまでにはあまり取りだたされることのなかった、デザインの新しい価値についてもう少し具体的に説明したいと思う。
そもそも、デザイン思考に代表される、デザイナー的考え方とはどのようなものなのであろうか?それを理解するところから始め、それがどのような価値を生み出すのかを検証する。
デザイナー的マインドセットとは
デザイナーの人…

【2018年】デザインに関する流れをカテゴリー別にふりかえる

2018年、デザインを取り巻く環境はどのように変化したのであろうか? おそらくここ10年の中で、最も世の中の注目が高まった一年であると言える。実際、経済産業省は「『デザイン経営』宣言」としての報告書を発表し、日本企業に対して経営におけるデザインの重要性を提唱。
また、マッキンゼーによる調査では、デザインを経営に活用している企業は平均と比べ売り上げの伸びが32%もアップし、株主へのリターンも56%高くなっているという結果になっている。
では、異なるデザイン分野において今年はどのような動きがあったかを総…

【2018年】業界別イノベーション最新事例まとめ

早いもので2018年もあと2日で終りを告げる。平成最後の今年は、豪雨や猛暑、台風などのあらゆる自然災害、米朝首脳会談、日産自動車カルロス・ゴーン会長の逮捕など記憶に残る出来事が続いたように思える。
ここサンフランシスコでも、Appleの時価総額がアメリカ企業として初めて1兆ドルを突破したというビッグニュースをはじめ、アメリカ中間選挙やカリフォルニア州の大規模な山火事など、記憶に残る出来事が相変わらず多い1年だった。
freshtraxでは今年も業界や分野別でイノベーションの最新事例をお届けしてきたが…

2018年はイーロン・マスクにとって地獄のような一年だった

今から一年ほど前の2017年中頃にイーロン・マスクは下記のようなツイートをしていた。 If you buy a ticket to hell, it isn’t fair to blame hell … — Elon Musk (@elonmusk) July 30, 2017 日本語にするのであれば、 「みずから地獄行きのチケットを買ったのであれば、それに対して文句を言うべきではない」 と言う感じ。起業家になるって決めたのであれば、地獄をくぐり抜ける覚悟をしろ、といったところだろうか。 そして、翌年の2018年は、彼にとってまさに地獄とも言える一年になった。数々の困難が降りかかり、それをくぐり抜けていく様子は、下手なハリウッド映画よりもエキサイティング。 しかし、恐らく本人にとってはとても辛く苦しい道のりであった道のりであっただろう。もしくは、こんな困難も冷静に乗り越えられるぐらいに、稀代のアイアンマン起業家はタフなのかもしれない。 同じ起業家として、そしてシリコンバレーのイノベーターとして、最も尊敬する一人でもある彼の2018年の出来事を振り返ってみたい。 数々の困難に直面したイーロン・マスクの2018年 では、2018年だけで彼はどれほどのチャレンジを経験しているのかを紹介する。壮絶に見えるが、これらはたった1年間だけでの出来事である。 2月: バッテリー関係の問題が生じ、Model 3のリリースが (再度) 遅れる 2017年の7月に発表したTeslaの最新モデルであるModel 3は、当初年内のデリバリーを予定していた。しかし、何度となく生産が遅れ、今年の2月には、バッテリーモジュールの開発に関する致命的な問題が見つかり、またも遅れが生じた。 それに対して、事前に予約していたユーザーからは「また遅れてるのかよ!」といった辛辣なツイートを受けている。 Holy cow! Pushed back again, @Tesla?!? pic.twitter.com/g7yN8OViHe — Zach Honig (@ZachHonig) February 8, 2018 4月: Model 3が生産目標に追いつかず工場で寝泊りをする日々が続く Model 3の生産に関しての遅れを取り戻し、生産目標に追いつくために一時は元Appleで働いていたスタッフを主任に抜擢するが、状況は改善されなかった。事態を深刻に見たイーロン・マスクは、その原因を過剰な自動化と説明。 About a year ago, I asked Doug to manage both engineering & production. He agreed that Tesla needed eng & prod better aligned, so we don’t design cars that are crazy hard to build. Right now, tho, better to divide & conquer, so I’m back to sleeping at factory. Car biz is hell […]

【2018年】モビリティ業界で注目され始めたMaaSとは?

あなたは日常的に、どの様な交通手段を使っているだろうか?例えば会社へ行く時。あなたは5分歩いてバス停へ行き、ICカードをタッチして8:15発のバスに乗る。
駅に着いたらまたICカードをタッチして、乗車率120%の満員電車に10分間揺られた後、ようやく駅に着いたのは8:55。会議に遅刻しそうなのでタクシーを使い、カードで支払おうと思ったら対応していない!なんとか現金での支払いを終え、オフィスに着く頃には疲れ果てている… その様な日常が、一変する可能性があるかもしれない。
バスも電車もタクシ…

【2018年】モビリティ業界で注目され始めたMaaSとは?

あなたは日常的に、どの様な交通手段を使っているだろうか?例えば会社へ行く時。あなたは5分歩いてバス停へ行き、ICカードをタッチして8:15発のバスに乗る。
駅に着いたらまたICカードをタッチして、乗車率120%の満員電車に10分間揺られた後、ようやく駅に着いたのは8:55。会議に遅刻しそうなのでタクシーを使い、カードで支払おうと思ったら対応していない!なんとか現金での支払いを終え、オフィスに着く頃には疲れ果てている… その様な日常が、一変する可能性があるかもしれない。
バスも電車もタクシ…

【2018年】注目を浴びた4つのテック分野とスタートアップまとめ

2018年も多くの方にfreshtraxの記事を読んでいただいた。これまでは様々な業界に関するスタートアップやUX、デザイン、マーケティングのトレンドを紹介してきたが、その中でも特に多く読まれた記事や話題になった記事など、注目を集めた分野があった。 それがフィンテック、小売テック、医療テック、アグリテックの4つで、これらの分野が日本でも徐々に浸透してきたことの表れではないだろうか。 そこで今回は2018年記事総集編として、2018年に多く読まれた記事の分野と、その中で注目されたスタートアップを改めて紹介する。 関連記事:【2018年】btraxが注目する10のスタートアップ 注目分野① フィンテック フィンテックは金融(ファイナンス)とテクノロジーの領域のことである。大手銀行や政府の金融機関など、長く存在してきた企業や組織、規制など、かなり複雑性と困難が強いられる分野とも言われる。 しかしながらユーザーが抱えている問題の多くは共通しており、サービスがスタートすると爆発的に広がっていく例も多い。 iPhoneやiPadにレジ機能を持たせるデバイス(ソフトウェア)であるSquareや個人間送金サービスのVenmoなどが代表例ではないだろうか。 freshtraxで今年取り上げた記事では新たな個人間送金サービスが注目を浴びた。2017年6月にスタートしたばかりのZelleというスタートアップである。 セキュリティ面が安心の個人送金アプリZelle Zelleはサービス開始当初から30以上のアメリカ国内金融機関とパートナーを結んだことで話題を呼んだ。世界的に広がりつつあるキャッシュレス決済の中、それをさらに後押しする勢いだ。 また、Zelle独自のアプリからだけではなく、各銀行が運営する口座管理アプリやWebサービスを通してアカウントの設定と送金サービスの利用ができる。 筆者も使ったことがあるが、新たにアプリのダウンロードをする必要はなく、あくまでも既に持っている自分の銀行のアプリの延長でZelleに登録して使用するといった流れであった。 たとえばアメリカの大手銀行であるバンク・オブ・アメリカの利用者のうち、すでに300万人がZelleを利用しており、未だに利用者は増え続けている。 既存の個人間送金サービスであるVenmoやCash Appなどとの違いは2つある。1つは送金処理が即座にされること、もう1つは大手銀行ともパートナーシップを結んでいるというセキュリティー面での安心感だ。 (ZelleのUI。公式サイトより転載) 特に後者に関しては今までのサービスに関するトラブルなどからユーザーが敏感になっている点だ。日本も金銭に関わるセキュリティーへの関心は特に高い。こういった理由からもこの記事に注目が集まったのではないだろうか。 サンフランシスコで生活しているとVenmoは欠かせないアプリの一つになっており、「I’ll Venmo you(Venmoするね=Venmoで送金するね)」といったようにVenmoが動詞化しているほどだが、近いうちにZelleも同じように使われるかもしれない。 取り上げた記事:アメリカで話題の個人間送金サービス Zelle(ゼル)とは 注目分野② 小売テック サンフランシスコにもとうとうAmazon Goがオープンしたように、2018年はAI導入のレジレスストアなど小売テックが盛り上がった1年だったと言える。 freshtraxでも、AmazonといったEコマース小売からウォルマートやクローガーといった大手小売など小売業界の変革について紹介した「小売業界の敵はAmazonではない? これからの小売が知っておくべき課題」記事が多く読まれたが、その中でも注目されたのはリアルタイム商品棚管理のtraxだ。 リアルタイム在庫管理や商品分析を行うtrax traxはAI技術とカメラを駆使して、陳列した商品の状態や商品ブランドシェア率、品切れ、一度手に取ったが戻した商品のデータなどの情報を把握して分析する技術を扱う。 これにより在庫管理プロセスの改善だけでなく、分析の結果を効果的な商品陳列や商品のパッケージデザインの改善に役立てることができるのだ。 実際に同社のツールを導入したCoca-Cola Hellenic社では在庫を63%削減することに成功。他にも、P&Gやネスレなどの大手商品ブランド会社を顧客にしている。 お店の商品陳列用の棚をスマートフォンやタブレット端末で写真を取るだけで、そのデータをクラウドからレポートとして小売業者やメーカーにリアルタイム配信することができる。 Eコマースでの買い物が広がる一方で、新しい技術を取り入れた実店舗を拡大する小売ブランドが増えてきた。このようなユーザーにとって必要なテクノロジーを駆使した新しい買い物体験で勝負する動きは今後も注目である。 注目分野③ 医療テック 今年はユーザーの医療体験を変える様々なスタートアップや、フェムテックと呼ばれる女性に特化したヘルスケアテックを紹介した。その中でも話題になったのは唾液からDNA検査をし、自分の先祖やルーツを調べることができるサービスだ。 戸籍制度がなく、移民も多いアメリカにおいて、ニーズの多いサービスなのだ。入国記録や移民記録、婚姻記録に兵役記録に至るまで様々なデータを活用し、家系を辿っていく。 自分の先祖やルーツを調べてくれる23andMeとAncestory 23andMeも同様のサービスで、btraxスタッフや筆者の知人も試したくらい身近なサービスだ。アメリカには移民や混血の人が多いため、自分が一体どこの国にルーツがありそれがどのくらい割合を占めているのか気になることはよくあるようだ。 また、健康面や体の特徴などの情報もわかるので医者に見せて健康管理に役立てることもできるのだ。 (サンプルレポートより転載) Ancestryも同様のサービスを行っている。彼らは会社として「自分たちのルーツなどを知ることが人とのつながりを大切にすることにつながる」ということを謳っている。 彼らのこのような思いはオフィスにも反映されていて、オフィスの壁にはAncestryの検査によって判明した先祖の写真と社員の写真が飾られているという。 取り上げた記事:ブランド戦略 × オフィスデザイン ー 成功事例に見る企業ブランド構築手法 注目分野④ アグリテック 世界的な人口増加に伴い、今後より多くの食料が必要になると言われている中、農業とテクノロジーの分野であるアグリテックへの注目が高まっている。 アグリテックには作物や酪農の管理システムや農業の自動化、アーバンファーミングなど多岐に渡ったサービスが存在する。 その中でもインドア・ファーミングとして過去最大の投資額を調達し、ソフトバンクの孫正義会長も2億ドルの投資をしたことでも知られるPlentyはアグリテック業界内でもすでに有名だ。 健康的で十分な食の供給実現を目指すPlenty Plentyは生産性の高い水耕栽培を実現させたバーティカル・ファーミングを行うスタートアップ。多くのバーティカル・ファーミングの取り組みでは、水平に設置されたトレーを使用して栽培を行うが、Plentyでは独自に設計されたポール状のタワーで栽培を行う。 (こちらのウェブサイトより転載) このタワーが壁のように並べられ、今までの農業のやり方と比較すると同じ面積で350倍の生産ができるようになったのだ。 ちなみにPlentyの技術で作られた野菜はサンフランシスコにオープンしたばかりのロボットハンバーガーレストランであるCreatorで販売されている。 アグリテックと食品ロボットという業界の異なるスタートアップがコラボレーションして食体験を豊かにしていくというのはシリコンバレーのマインドセットと通じるものがあるように思う。 番外編:ペットテック!? まだ馴染みは少ないもの注目されつつある分野 番外編では先に紹介したテック業界ほど浸透はまだしてないもの、注目を集めつつあるペットテックを勝手に取り上げる。 付け加えておくと 2018年のCESでも紹介され、freshtraxの「2018年のIT動向を読み解く7つのキーワード」記事でも注目された分野である。 アメリカのペット市場は大きい。2017年、ペット関連商品市場はアメリカだけで690億ドルの支出があったという(世界全体で約1090億ドル)。 ペットテック分野だけでみても、2017年には約3億ドルの投資があり、5年前よりも3倍以増えている。 ペット用の肥満問題に挑むPetrics 米国では自宅で飼われている犬や猫の数は8,000万匹ほどいるとされているが、犬においては約6割が肥満というデータがある。肥満の問題は人間だけではなかったのだ。 この事態の解決に挑むのがペット用スマートベッド・ウェアラブルデバイスのスタートアップ、Petricsだ。Petricsのスマートベッドは、ペットがベッドの上に乗ると運動量や体重といった健康状態を把握することができる。 また、ウェアラブルデバイスもペットの首輪などにつけてそれぞれアプリと連動して使用すると健康状態に合った食事量や運動量を知ることができる。効果的なダイエットが可能になるというわけだ。 (Petricsのベッドとウェアラブルデバイス。こちらのウェブサイトより転載。) このサービスはペットテックとくくってみたが、飼い主にとってはペットの医療テックと思えるくらい重要なのではないだろうか。 ちなみにミレニアル世代はペットを所有する割合が一番多い世代だ。実際サンフランシスコでは20-30代とみられる人がペットを連れている姿をよく見かけるし、ペットOKのオフィスも少なくない。スタートアップが生み出すペットテックを必要としている人、犬、猫は確かに多そうである。 まとめ 様々な業界がテクノロジーと掛け合わされて〇〇テックと呼ばれるようになって久しい。バスワードになって有名になり、最新鋭のテクノロジーが注目されることも多いが、それを使うユーザーがいてここで紹介したスタートアップのように広まっていくことを忘れないでほしい。 どのスタートアップもただ技術を作って売り出した訳ではない。ユーザーの問題があったからそこに最新テクノロジーを使って解決策、より良い体験を提供していったのだ。 2019年はどのような〇〇テックが出てくるか、今から楽しみである。ユーザーの抱えている問題をみていくとその予測のヒントが隠されているかもしれない。 参考: Should You Use Venmo, Zelle or Cash App? Everything You Need to Know About the Hottest Mobile Payment Apps Trax raises $125 million to bring computer vision insights to retailers’ shelves Billionaires make […]

ヤマハとコニカミノルタが語る「経営におけるデザインの役割」とは【DFI2018】

btraxでは毎年デザインと経営の融合をテーマにしたカンファレンスDESIGN for Innovationを開催し、3年目となる今年は10月11日(木)にFiNC有楽町にて行われた。
当日は様々な切り口でデザインと経営に関する基調講演やパネルディスカッションが行われたのだが、その中の一つではヤマハ発動機の長屋明浩氏とコニカミノルタの平賀明子氏をゲストスピーカーとしてお招きし、日々経営やビジネスに対してどのようにデザインの価値を取り入れているのかお話を伺った。
お二人ともデザイナー出身でありながら執…

Amazon Go型の無人レジ店舗の普及を目指す2つのスタートアップ企業

以前の記事「AmazonGoの仕組みは脅威となるか?サンフランシスコ店へ行ってみた」で紹介したように、実はAmazon Goストアがサンフランシスコに展開する以前に、2社のスタートアップがすでにレジレス店舗の試験的なデモ店舗をサンフランシスコ市内で展開していた。
サンフランシスコに突如現れたレジレス店舗
Amazonが3年という短い期間で3000店舗ほどまでに拡大を計画しているレジレス店舗であるが、その台頭により、レジレス店舗ひいてはその技術やIot、AIを活用し、小売業界の革新を目指しているスター…

SXSWを新サービス発表の場として選ぶべき理由

今年度もアメリカ・テキサス州オースティンでSXSW(サウス・バイ・サウス・ウエスト) が3月に開催される。最新のプロダクトをお披露目し、また情報収集するために世界中から人が集まるこのイベントはサンフランシスコからも多くの企業やスタートアップが参加する。そんな大注目のイベントについて改めて紹介しよう。 そもそもSXSWとは? SXSWはもともとアーティストやクリエイティブな人々の活躍の機会を提供することを目的に1987年に始まった音楽イベントである。1年目は177のインディーズバンドが集まり、観客数は少ないながら熱狂的なファンの心を当時から掴んでいた。 開始から30年以上が経過した現在、SXSWのテーマは音楽のみならず映画やテクノロジーも合わさるようになり、特に最先端のテクノロジーを世界中に向けて披露する場として注目を浴びるようになった。今や多くのブランドが新プロダクトの「初披露」の場としてSXSWを選んでいる。ちなみに展示されるプロダクトのほとんどは10年前には存在していないものだと言っても過言ではないだろう。 2018年は3月9日~18日に開催された。この10日間で約432,500人が来場し、地元オースティンに与えた経済効果は約3.5億ドルに上った。このことからもいかに大きなイベントであるかがわかるだろう。 TwitterもSXSWから広まった これまでに多くのプロダクトやサービスがSXSWを経て世の中に広まっていったが、最大のサクセス・ストーリーとして語られるのはTwitterだろう。 Twitterがお披露目されたのはローンチから9か月後のSXSW2007だ。彼らは玄関のパネルスクリーンにてサービス概要を展示したほか、SXSW参加者が気軽にTwitterを体験できるよう、テキストメッセージで登録しSXSWアンバサダーをフォローできるというこのイベント限定の機能を提供した。これがきっかけてTwitterは新しいメディア・プラットフォームとしてのポジションを確立したのである。 ほかにも、位置情報をベースにしたソーシャルネットワーキングサービスのFoursquareは2009年に出展後大きな成功を収めたし、食べ物の写真共有アプリのFoodspottingは2010年に出展後急成長を遂げ2013年にOpenTableに1千万ドルで買収された。またSkypeはGroupMeというグループチャットアプリを2011年のSXSWでローンチ、その後2013年まで出展を経て今も成長を続けている。 freshtraxでは以前にも「【SXSW2017レポート】キーワードは「社会問題解決型」注目の最新テクノロジー5選」でSXSWでお披露目されたスタートアップを紹介しているのでそちらも参考にしてほしい。 SXSWでプロダクトを発表するメリット ではなぜ多くの企業は新プロダクトのお披露目の場としてSXSWを選ぶのだろうか。それには以下の3つのメリットが考えられる。 フィードバックの獲得 ユーザーの獲得 パブリシティの獲得 2018年の統計データを見ると、SXSWに参加する目的で一番多かったのが「新しいビジネスの機会発見」だった。SXSWはまさに新しいビジネスを求めて人が集まる場であり、会場は感度の高いイノベーターやアーリーアダプターで溢れている。そんな彼らに対してプロダクトを展示し、直接フィードバックが得られることは間違いなく大きなメリットだ。 また、当然彼らはプロダクトの初期ユーザーにもなりうる。感度が高く新しいものを試すマインドに溢れているだけでなく、購買力の強い層が集まるのも特徴だ。ちなみに2018年の来場者では25~44歳が68%を占め、全体の58%が世帯年収10万ドル以上だった。 さらに、集まるメディア・プレス関係者の数もすごい。2018年には世界中から4035のメディア・プレス関係者が集まったほか、SXSWが取り上げられたオンラインメディア・テレビ・ブログ等すべて合計したメディアバリューは4.3億ドルに上った。 なぜ企業やスタートアップが新プロダクト発表の場としてSXSWに照準を合わせるのか、お分かりいただけただろうか。 2018年に注目を集めたYAHAMAの展示 昨年のSXSWでは、YAMAHAが博報堂アイ・スタジオとコラボレーションした「Duet with YOO」というAIとの共奏体験を実現する体験型インスタレーションを展示した。自分がピアノを演奏すると、AIがそれに合わせて合奏を始めてくれるというものだ。 展示した4日間で約700人が実際に演奏を体験し、実際に生のフィードバックを収集。さらに日経BPや宣伝会議といった日本のメディアのほか、アメリカのメディアengagetなどにも取り上げられた。また、テキサス州立大学ジャーナリズム&コミュニケーション学部のチームからも取材を受け、「音楽を学ぶための楽しいアプローチ」だと紹介されるなど、パブリシティの獲得にも成功した。 btraxとともにSXSW2019を目指しませんか? 2019年のSXSWは3月8日~17日に開催される。これまでbtraxでは日本企業向けにSXSW展示のプロモーションサポートを行ってきたが、SXSW2019ではそれだけに留まらず、プロダクトを発表することに照準を合わせた2つの新サービスメニューを提供する。 プロダクト開発を支援する「Product Alpha」 SXSWに向けて新しいサービスを開発しローンチするまでをbtraxが一貫してサポート。アジャイルにサービスMVPをつくり、新しい事業領域の開拓を支援する。また、SXSWでの展示、北米でのPRサポートも実施。 既存プロダクトの展示をサポート「Brand Activation」 既存のプロダクトをSXSWで展示し北米でのPRを支援するサービス。グローバル市場でのパブリシティを獲得して国内・国外での認知度向上をサポート。 新プロダクト開発を検討中の方、すでにあるプロダクトをSXSWで展示したい方は下記フォームから是非お問合せを。

フェムテックが取り組むセクシャルウェルネス改善と女性社会進出

フェムテックと聞いて、女性だけの関心ごとだと捉える方は多いかもしれない。 しかし女性の社会進出が当たり前になっている現在、女性特有の問題を解決するテクノロジーにはもはや社会全体にとってプラスになるものであり、男性だからと […]