「イケア」が初のオフィシャルロゴを施したアパレルアイテム発売

 イケア・ジャパンは7月31日に、「イケア(IKEA)」初となるオフィシャルロゴを施したアパレルと、グッズからなる“エフテルトレーダ”コレクションをイケア原宿店で先行発売する。全国の店舗と公式ECサイトでの発売日は後日公表。

 アパレルアイテムは、リサイクルコットンなどの持続可能な製法を取る調達先から仕入れた綿を使用したTシャツやパーカなどを用意。「イケア」の人気商品の本棚に着想を得たバーコードをプリントした。そのほかタオルや傘、エコバッグ、全国の「イケア」店舗で実施している無料の給水サービスにも使用できるペットボトルなどもそろえる(全て価格は後日公表)。また発売を記念して、東京で生きる若者たちのライフスタイルを撮影したルックブックも近日公開予定だ。

The post 「イケア」が初のオフィシャルロゴを施したアパレルアイテム発売 appeared first on WWD JAPAN.com.

限定300脚「ホワイトマウンテニアリング」×「フリッツ・ハンセン」の“グランプリ”チェア

 デンマーク発家具「フリッツ・ハンセン(FRITZ HANSEN)」は「ホワイトマウンテニアリング(WHITE MOUNTENEERING)」と協業でアジア限定の“グランプリ”チェアを発売する。「ホワイトマウンテニアリング」の相澤陽介デザイナーは家具のコレクターでもあり、今回のコラボレーションアイテムに“グランプリ”チェアを選んだ理由は、自身のブランドのモチーフになっている山を想起させるデザインだからだという。このチェアは、デンマーク家具の巨匠であるアルネ・ヤコブセン(Arne Jacobsen)の名作の一つであり、現行品で唯一、木製の脚を持つものだ。

 張り地は、相澤が自身のブランド設立時からショップのインテリアのモチーフとして使っている寄せ木細工柄で、川島織物セルコンがジャカード織物として製作した。木製の脚になじむような色使いと質感に仕上がっている。寄せ木細工は「ホワイトマウンテニアリング」の素材に対するこだわりを象徴するもので、日本の職人技に対する敬意を表現したデンマークと日本の感性が融合したチェアが完成した。

 アジア限定300脚でシリアルナンバー付き。7月15日から予約を開始し、9月からアジアの「フリッツ・ハンセン」の正規代理店で展示をスタートさせる。価格は13万円。

The post 限定300脚「ホワイトマウンテニアリング」×「フリッツ・ハンセン」の“グランプリ”チェア appeared first on WWD JAPAN.com.

ビームスが国内最大級eスポーツイベントの公式Tシャツをデザイン 無料のアバター用も

 ビームスは国内最大級のeスポーツイベント「レイジ アジア 2020(RAGE ASIA 2020)」の公式Tシャツ(全5色、3150円)をデザインした。7月20日からイベント公式サイトと「V-RAGE」内で販売中だ。

 バーチャル空間「V-RAGE」ではアイテムのアバター版も無料で提供することを発表。自分のアバターと同じアイテムを着用できるデジタルの物販はビームス初の試みだ。
 
 イベントは8月29~30日の2日間、ユーチューブとオープンレックの配信を通して完全オンラインで開催する。バトルロワイヤルゲームの「エーペックスレジェンズ(Apex Legends)」と「荒野行動-Knives Out-」の2タイトルを予定している。

The post ビームスが国内最大級eスポーツイベントの公式Tシャツをデザイン 無料のアバター用も appeared first on WWD JAPAN.com.

アシックスがスマートシューズ市場参入 内蔵センサーで走りをリアルタイム判定

 アシックスは、センサーで足の動きを計測し効果的なトレーニングをサポートするスマートシューズ“エボライド オルフェ(EVORIDE ORPHE)”の先行予約販売を開始した。センサーシステムを開発するノーニューフォークスタジオと共同開発した。先行予約はクラウドファンディングサイト「マクアケ(MAKUAKE)」で10月18日まで受け付け、製品は11月以降に届ける予定。12月からはアシックスの一部直営店とオンラインストアでも扱う。価格はシューズ単体が1万1500円、センサーとのセットが3万1500円(いずれも先行予約価格)。

 同モデルは“シューズをコーチに”をコンセプトに開発したスマートシューズで、スマートフォンの専用アプリにブルートゥースで接続して使用する。ミッドソールに内蔵されたセンサーが走行距離やラップタイムのほか、ストライド(歩幅の長さ)、ピッチ、着地エリアとその衝撃、足の接地角度などを計測し、アプリに送信。それらのデータにアシックスポーツ工学研究所で蓄積してきた知見を組み合わせ、ランニングのスコアを5項目から算出する。ランニングのフィードバックは音声案内によってリアルタイムで受けられるほか、ユーザーの特徴に応じたトレーニングメニューも提案。ランナーの効率的なステップアップをサポートする。

 7月21日にオンラインで行った発表会には、廣田康人アシックス代表取締役社長COOや同シューズの開発に携わったスタッフらが登壇した。アシックススポーツ工学研究所のスタッフ原野健一所長は「継続的にランナーにヒアリングしているが、理想的な走りと現実のギャップで悩んでいる人はとても多い。自分の走りを客観視し、効果的な練習を行うサポートができればと思ったことから、このシューズを構想した」と開発の経緯を振り返る。アシックススポーツ工学研究所の猪股貴志氏は「ランニングのデータが可視化できるウェアラブルデバイスはいくつも開発されている。しかし、音声案内によってリアルタイムでフィードバックを受けられるもの、また適切なトレーニングメニューまで提案するものはほかに無い。この性能をぜひ多くの人に試してもらいたい」とアピールする。

 スタートアップ企業のノーニューフォークスタジオは、計測技術の開発やアプリ開発を担当。高い計測技術とシューズ本来の機能性に影響を及ぼさない軽さを備えたセンサーが必要だったため、足の動きをデータ化する既存のデジタルセンサー「オルフェ トラック(ORPHE TRACK)」を改良し、50%軽量化させた。菊川裕也ノーニューフォークスタジオ代表取締役 CEOは「3年前からこのプロジェクトを進めてきた。既存センサーの軽量化には本当に苦心したが、それが成功したからこそこの日を迎えることができた」と当時を振り返る。また、「ランニング分野の研究は進んでいるが、市民ランナーがそれを活用する機会はなかった。“エボライド オルフェ”によってランナーたちはよりよいランニング生活を送ることができるし、集まったビッグデータにより研究もどんどん加速するだろう」と胸を膨らませる。

 アシックスは同モデルで本格的にスマートシューズ市場に参入する構えだ。原野所長は「パーソナライゼーションによってユーザーニーズに対応することがランニング市場を勝ち抜くカギ。われわれはデジタル活用によってそれを実現していく。デジタルデバイス搭載がランニングシューズのスタンダードになる時代が来るかもしれない。“エボライド オルフェ”はその第一歩だ」と展望する。

The post アシックスがスマートシューズ市場参入 内蔵センサーで走りをリアルタイム判定 appeared first on WWD JAPAN.com.

一時撤退した米ジーンズ「エージー」が伊藤忠傘下で日本再デビュー

 米国ロサンゼルスのジーンズブランド「エージー(AG)」が、伊藤忠商事を新パートナーに2020-21年秋冬で日本再デビューを果たす。伊藤忠商事が日本における独占輸入販売権を持ち、子会社のコロネットが販売する。同ブランドは本国アメリカの100%子会社だったエージー ジャパンが19年11月に解散したため、20年春夏は日本で展開していなかった。

 昨年10月に旗艦店である表参道店が閉店して現在直営店はないが、一時クローズしていたECも復活させた。卸についてプレス担当者は、「百貨店など一部の取引先は引き継ぎ、同時に新たなアカウントも増やしている」と話す。

 同ブランドは、2000年に“デニムの神様”ことアドリアーノ・ゴールドシュミット(Adriano Goldschmied)と現最高経営責任者兼プレジデントのユル・クー(Yul Ku)がスタートさせた。洗い加工でリアルなビンテージ感を表現した“エイジド(AG-ed)”シリーズが一世を風靡し、2000年代のプレミアムジーンズブームをけん引した。

【エディターズ・チェック】
「エージー」の中心価格帯は3万~3万5000円ほどで、ジーンズにとって“難しい”といわれるゾーンだ。“サステナブル”を旗印にロサンゼルスとメキシコの自社工場で一貫生産を行うが、日本市場にあらためてどうアプローチするのか?伊藤忠商事およびコロネットの手腕が問われる。

The post 一時撤退した米ジーンズ「エージー」が伊藤忠傘下で日本再デビュー appeared first on WWD JAPAN.com.

「トゥー フェイスド」が関西エリア初の旗艦店を大阪・心斎橋オープン

 カリフォルニア発のメイクアップブランド「トゥー フェイスド(TOO FACED)」は7月22日に、関西エリア初の旗艦店を大阪・心斎橋にオープンする。

 同ブランドは日本上陸1周年を迎え、現在9店舗を展開する。旗艦店は東京・渋谷の「マグネット バイ シブヤ109」に次いで2店目。店舗はブランドの創業者兼チーフクリエイティブディレクターであるジェロッド・ブランディーノ(Jerrod Blandino)が日本のためにデザインした。また、本国で人気が高く上陸以来発売の希望が多かったオリジナルミラーなどのグッズ販売やオープニング記念キャンペーンも実施する。

The post 「トゥー フェイスド」が関西エリア初の旗艦店を大阪・心斎橋オープン appeared first on WWD JAPAN.com.

「トゥー フェイスド」が関西エリア初の旗艦店を大阪・心斎橋オープン

 カリフォルニア発のメイクアップブランド「トゥー フェイスド(TOO FACED)」は7月22日に、関西エリア初の旗艦店を大阪・心斎橋にオープンする。

 同ブランドは日本上陸1周年を迎え、現在9店舗を展開する。旗艦店は東京・渋谷の「マグネット バイ シブヤ109」に次いで2店目。店舗はブランドの創業者兼チーフクリエイティブディレクターであるジェロッド・ブランディーノ(Jerrod Blandino)が日本のためにデザインした。また、本国で人気が高く上陸以来発売の希望が多かったオリジナルミラーなどのグッズ販売やオープニング記念キャンペーンも実施する。

The post 「トゥー フェイスド」が関西エリア初の旗艦店を大阪・心斎橋オープン appeared first on WWD JAPAN.com.

「サカイ」 × 「アンダーカバー」の限定ジャケット ウィメンズとメンズで受注販売

 「サカイ(SACAI)」は「アンダーカバー(UNDERCOVER)」とのコラボ商品を受注販売する。商品は「サカイ」のクラシックなMA-1ブルゾンをベースに作ったアウターに、「アンダーカバー」がグラフィックをデザインしたもの。ウィメンズとメンズに、黒とネイビー、カーキの3色をそれぞれそろえる。価格はウィメンズが7万6000円、メンズが9万8000円。7月21日12時から公式オンラインストア「サカイ ザ ストア(SACAI THE STORE)」のみでプレオーダーを受け付けている。海外発送も可能。

 今回のコラボレーションは、「サカイ」が新しく立ち上げたクリエイターとのコラボレーションプロジェクト「イリバーシブル(irreversible)」の第1弾になる。今後もファッションブランドに限らず、さまざまなクリエイターとのコラボを予定している。

The post 「サカイ」 × 「アンダーカバー」の限定ジャケット ウィメンズとメンズで受注販売 appeared first on WWD JAPAN.com.

村上隆と「ポーター」の完売必至のスニーカー第2弾はブラック

 村上隆とバッグブランドの「ポーター(PORTER)」は7月23日に、コラボレーションスニーカー“「Takashi Murakami×PORTER」BS–06R T.Z. ORIGINAL”を発売する。昨年8月に発売して即完売したモデルに続く第2弾で、今回はブラックカラー。価格は6万円だ。

 村上のユニークなアイデアによってゼロからデザインされたこのスニーカーは、1983年に発表された「ポーター」の代表モデル“タンカー(TANKER)”と同じ生地やパーツを、アッパーやヒール部分のミニポーチ、ベルクロ、ホック、Dカンなどに用いた。大小4つのミニポーチはコインやワイヤレスイヤフォンなどを収納できるほか、着脱可能でポーチとして単体でも使用できる。ミニポーチを外した場合は、リフレクターパーツを代わりに取り付けることもできる。付属のシューレースは、“お花”や“ドクロ”の柄が入ったものなど5パターン。アウトソールには、“(c)TM/KK”のロゴと村上の代表作品である“お花”と“ドクロ”を配した。

 ポーターの表参道店、丸の内店、大阪店、ポーター エクスチェンジ、ポータースタンドの品川駅店、東京駅店、京都店、吉田カバンオフィシャルオンラインストア、トナリノジンガロ(Tonari no Zingaro)ウェブショップで数量限定で販売する。

The post 村上隆と「ポーター」の完売必至のスニーカー第2弾はブラック appeared first on WWD JAPAN.com.

「ジーナシス」が医療従事者を支援するTシャツを発売 NPOを通して寄付

 
 アダストリアの「ジーナシス(JEANASIS)」は、新型コロナウイルス感染拡大の第一線で働く医療従事者を支援するチャリティーTシャツを7月17日に発売した。

 チャリティーTシャツの売り上げの一部を認定NPO法人ピースウィンズ・ジャパンを通じて寄付する。Tシャツはバックフォトプリント(全4色、4000円)とクラシックロゴフレンチスリーブ(全3色、4000円)の2型を用意した。国内の「ジーナシス」店舗、公式ECと「ゾゾタウン(ZOZOTOWN)」で販売する。

The post 「ジーナシス」が医療従事者を支援するTシャツを発売 NPOを通して寄付 appeared first on WWD JAPAN.com.

「知らないのは、遅れているかも?」”ペイザンヌサラダ”って、知っていますか?【PR】

 近年、サラダは副菜から主菜としての位置づけが高まっており、レストランやコンビニなどで、様々なバリエーションのサラダが提供、販売されている。先月からコンビニ各社の陳列で目に留まるのが『ペイザンヌサラダ』である。トレンドをいち早く掴む女子から女子力アップのサラダとして注目を集めている『ペイザンヌサラダ』を、いち早くメニューに取り入れた飲食店を取材した。
Posted in 未分類

オンワード保元社長が再びZOZOと組んだ理由 老舗は「デジタル流通企業」に変われるか

 オンワードホールディングス(HD)がZOZOとの協業を発表した。オンワードのオーダーメードブランド「カシヤマ(KASHIYAMA)」とZOZOがゾゾスーツで得た100万件以上の体形データを連携させた服を「ゾゾタウン」で8月から販売する。目指すのは、オンライン完結で簡単にオーダーメードできる事業の拡大だ。オンワードHDはZOZOが2018年末に導入した会員向けの割引サービス「ゾゾアリガト」に反発してゾゾタウンを退店した経緯がある。約1年半ぶりの“雪解け”は「メーカー機能を持ったデジタル流通企業」を掲げるオンワードHDの改革の一里塚でもある。保元道宣社長に狙いを聞いた。

WWD:一度は袂を分かったZOZOと協業に至った経緯は?

保元道宣社長(以下、保元):昨年9月、ZOZOの社長に澤田(宏太郎)さんが就任したことが発端だった。澤田さんとは個人的に10年以上のお付き合いがある。09年12月に当社が自社EC「オンワードクローゼット」を立ち上げた際、私がEC担当の執行役員、澤田さんはEC支援のスタートトゥデイコンサルティング(13年にZOZOに吸収合併)の社長として、一緒にプロジェクトを進めた。ZOZOの社長就任に際して祝電を送り、12月に会食した。当社の「カシヤマ」とZOZOのマルチサイズプラットフォームの話が出て、一緒に何かできないだろうかとなった。すぐに現場の担当者同士で具体的なシステム連携などを煮詰め、協業への道筋が決まった。スタートは8月だが、実際はコロナ前から進めていた案件だった。

オンライン完結型の可能性を探る

WWD:ゾゾタウンに約1年半ぶりの再出店だ。

保元:退店の理由だった「ゾゾアリガト」は終了しており、わだかまりはない。それに今回のカスタマイズは既製服と違い、ZOZOに在庫を預けて販売する形態ではない。「カシヤマ」は成長しているものの、顧客基盤は40代以上のお客さまが中心だ。ZOZOを利用する若い世代との接点を増やしたい。もう一つの狙いは、オンライン完結型の強化だ。

WWD:テーラードスーツを主力にする「カシヤマ」は、1着目は店舗で細かく採寸し、2着目以降はオンライン購入を促す手法だった。

保元:カスタマイズはリアル店舗で丁寧に採寸するのがベスト。店舗で採寸した体形データをパターン(型紙)に自動変換し、中国・大連の自社工場を動かして、最短1週間でお客さまの手元に届ける。この仕組みが「カシヤマ」の最大の強みだ。ただ、一方で来店せずにオンライン上だけでの注文を望むお客さまの声もある。オンライン完結型は自社サイトでもやっているが、ZOZOと組めばもっと多くの方々に利用してもらえる。日本の地方、あるいは海外市場を考えると採寸のためのリアル店舗を増やし続けるのも限界がる。ひとまず約50〜60店舗(7月現在33店舗)を目指しているが、オンライン完結で顧客満足を高める手法も磨く。ZOZOはその良い機会になる。

WWD:ZOZOでのカスタマイズ事業で5年後の売上高100億円を掲げている。

保元:もともと「カシヤマ」は自社のリアル店舗とECで250億円の売上高目標を掲げてきた。(集客力のある)ZOZOへの出店でそれくらいに成長させたい。メンズ・レディスのスーツだけでなく、カジュアルセットアップ、シャツ、靴などアイテムも広げるZOZOではカスタマイズの協業と同時に、既製服の「J.プレス(J.PRESS)」「ジョゼフ(JOSEPH)」など11ブランドも同時に出店する。

当社の場合、EC売上高のうち自社ECの割合が8割と高い。私は自社ECが7割、他社ECが3割くらいのバランスがちょうど良いと考えている。自社ECを中心にしつつ、ZOZOなどの他社ECで新しいお客さまとの接点を広げる。

リアル店舗を半分に減らす

WWD:中核会社のオンワード樫山などの百貨店を主力にした既存事業に大ナタをふるっている。昨年から今年にかけての構造改革でリアル店舗を約1400店舗も撤退させ、ほぼ半減させた。

保元:今後オンワードが目指すのは「メーカー機能を持ったデジタル流通企業」だ。コロナによって社内の意識改革がだいぶ進んだ。これまでずっと店頭第一でやってきた。もちろん店頭は大事だけれど、社会のデジタル化が進めば、店頭とウェブの境もなくなる。コロナは頭を切り替える機会になった。

WWD:半減させたリアル店舗はどう変わるのか。

保元:リアル店舗はまず集約を進めている最中で、具体的な変革は少し先になる。まだ仮説の段階だが、既存ブランドをいかにデジタルトランスフォーメーション(DX)して競争力を高めるかがカギになる。集約した売り場の販売効率を上げる。例えば一つの百貨店の中で複数のブランド単位で分散していた売り場をまとめて複合型店舗を作る。またリアル店舗の欠品を恐れて供給過多になる嫌いがあった。ECとの在庫連動でこういった非効率を減らす。仮に売り場に色やサイズの在庫がなくてもECから速やかにお客さまに届ける。今後は地方百貨店の撤退でリアル店舗での接点がなくなってしまう地域も残念ながら出てくる。ウェブに誘導するだけでなく、ポップアップショップなどを設けて、商品を手にとっていただく機会を作る。これらの仮説を2〜3年かけて落とし込むフェーズに入る。コロナが長期化する前提で、リアル店舗とウェブのシームレス化の戦略を考える。

新規ブランドはD2Cが中心になる

WWD:今春スタートした「アンクレイヴ(UNCRAVE)」などD2Cの新しいブランドの導入にも積極的だ。

保元:D2CブランドはEC拡大の切り札だ。今後、新しいブランドの開発はD2Cが中心になるだろう。16年に買収した婦人服のD2C「ティアクラッセ(TIACLASSE)」は、コロナ禍で売り上げが3倍になった。「アンクレイヴ」の滑り出しも好調だった。ウィズコロナの時代は、オンライン完結の需要が伸びる。出店しなくても全国からお客さんを呼べる。リアル店舗のブランドのように売上高が何百億円にならなくても、損益分岐点が低いので利益が出やすい。D2Cブランドは数十億円の規模でよい。規模よりもウェブ上で埋もれない際立った個性が大切だ。

リアル店舗を前提にしたブランドと、オンラインを前提にしたブランドは少し違う。リアル店舗のブランドは百貨店やショッピングセンターのMDの中でどう見えるかが大切だし、坪効率のためマスに広げざるを得ない。一方、オンラインは見え方がフラットになる。商品そのものにしっかりした主張がないと埋没する。アイテム軸だったり、サイズ軸だったり、マスブランドで十分に対応できていなかったMDが不可欠になる。

WWD:既存のリアル店舗のブランドをどう立て直すか。

保元:リアル店舗とECの境界線はなくなる。リアル店舗の顧客には「23区」と「組曲」の違いは伝わるだろうが、初めてオンラインで接するお客さまにちゃんと伝わるかが課題だ。ブランドのステートメントをもう一度明確にしないといけない。基幹ブランドである「23区」「組曲」「ICB」「自由区」は平成の初期にデビューして、おおむね30年くらい経つ。これらの棚卸しも必要だ。もう百貨店やSCの集客力に頼れる時代ではない。お客さまのライフスタイルに合わせて進化しなければ生き残れない。次の30年に向けて基幹ブランドを再定義する。

WWD:売上高に占めるECの割合(EC化率)を50%に高めると宣言した。

保元:緊急事態宣言による店舗休業の影響で第1四半期(20年3〜5月期)のEC化率は45%に達した。店舗が再開した6月も35%と高止まりしている。デジタル流通企業に進化するならEC化率50%が一つの目安だ。当初は時間がかかると考えていたが、コロナ禍に背中を押されて3〜5年で達成できるかもしれない。「デジタル流通企業」でなければ生き残れないと社員の多くも痛感したはずだ。

今はECの拡大など販売主軸のDXだが、今後は商品企画、生産、物流などサプライチェーンのDXに向かうことになる。さいわい「カシヤマ」のカスタマイズ事業で一つの形を作ることができた。これからは既製服でもDXを進めるし、さかのぼって川上(素材・染色など)でも可能性を探っていく。

The post オンワード保元社長が再びZOZOと組んだ理由 老舗は「デジタル流通企業」に変われるか appeared first on WWD JAPAN.com.

「ディーゼル」が新型コロナにも有効な抗ウイルスジーンズ発売へ

 イタリアのジーンズカジュアルブランド「ディーゼル(DIESEL)」はスウェーデン企業のポリジン(POLYGIENE)と共同開発を行い、ウイルス活性を99%阻害するデニム加工技術“バイラルオフ(VIRALOFF)”を用いたジーンズを2021年春夏シーズンから販売する。プレス担当者によると、「『ディーゼル』は、このデニム加工に関する技術の専売権を100%保持する」という。

 ポリジンが“バイラルオフ”の研究・開発を開始したのは、SARSが蔓延した2000年代初頭。塩化銀を有効成分とし、主要なタンパク質と相互作用することでウイルスが繊維に吸着するのを防ぎ、繊維上のウイルスの数を2時間以内で99%減少させ、増殖を抑制する。新型コロナを含むウイルス全般への有効性が証明されており、その有効性は「永続する」という。

The post 「ディーゼル」が新型コロナにも有効な抗ウイルスジーンズ発売へ appeared first on WWD JAPAN.com.

英「ヴォーグ」の黒人編集長、警備員から「搬入口を使え」 人種差別を受けたこと明かす

 英「ヴォーグ(VOGUE)」のエドワード・エニンフル(Edward Enninful)編集長は15日、出社の際に警備員から人種に基づいた不審者扱い(レイシャル・プロファイリング)を受けたと明かした。外部から派遣されていた警備員はロンドンにあるヴォーグ・ハウスの受付で、普段通り職場に入ろうとしたエニンフル編集長にビルの裏にある搬入口を使うよう促したという。「ヴォーグ」の親会社であるコンデナスト(CONDE NAST)の広報によると、その警備員は現場から即座に外され、請負業者の審問下に置かれた。

 エニンフル編集長は15日、自身のインスタグラムに「今回の出来事で、人生で何を達成したかが意味を持たないときがあるとよくわかった。一部の人間は、人のことをまず肌の色で判断する」と投稿。またロックダウンの緩和に伴い徐々に日常が戻っているからといって、元通りになってはいけないと変化を求める意思を表明した。

 ファッション業界の多様化に大きく貢献してきたエニンフル編集長は、その姿勢を評価されて2016年に大英帝国最優秀勲章(OBE)を受章している。その後17年には黒人男性として初めて英「ヴォーグ」の編集長に抜擢され、同誌のダイバーシティーへの取り組みをいっそう強めている。

The post 英「ヴォーグ」の黒人編集長、警備員から「搬入口を使え」 人種差別を受けたこと明かす appeared first on WWD JAPAN.com.

「エルメス」、ウィメンズ・クリエイティブの中心人物が退任

 「エルメス(HERMES)」のウィメンズ商品全般を統括するアーティスティック・ディレクター、バリ・バレ(Bali Barret)が、秋に同ブランドを去る。

 バレは2003年にシルク製品担当のアーティスティック・ディレクターとして「エルメス」に参加。ストリートアーティストや才能ある若手を起用して同カテゴリーにフレッシュなアイデアを持ち込んだ。

09年に昇進し、レザーグッズやウエア、フットウエア、シルク、ジュエリー、時計、ビューティ、ファッションアクセサリーなどのウィメンズ部門をまとめる現職に就任。ウエアのデザインチームを率いるナデージュ・ヴァネ・シビュルスキー(Nadege Vanhee-Cybulski)や、フットウエアとファインジュエリーを手掛けるピエール・アルディ(Pierre Hardy)とも協働しながら、商品からウインドーやイベント、コミュニケーションに至るまでを、全体を統括するピエール・アレクシィ・デュマ(Pierre-Alexis Dumas)=アーティスティック・ディレクターと共に指揮した。

 関係者によると、バレのリーダーシップとデザインビジョンが忠実に実現されることで、保守的だった「エルメス」のスタイルに革新がもたらされたとされており、彼女の退任の知らせは社内に大きな衝撃を与えているという。

 「エルメス」はバレの退任を認めており、バレの貢献を讃えるコメントを出している。バレの今後については明らかになっていない。

The post 「エルメス」、ウィメンズ・クリエイティブの中心人物が退任 appeared first on WWD JAPAN.com.

“象が踏んでも壊れない眼鏡”をオンデーズが発売 伝説の「アーム筆入」CMとコラボ

 オンデーズは、形状記憶眼鏡の新ブランド「メモリーメタル(MEMORY METAL)」を国内全店舗とオンラインストアで発売した。

 フレームにNT合金というメタル系素材を使用し、曲げてももとの形状に戻る超弾性と形状記憶により、型崩れしにくく快適なフィット感が持続するのが特徴だ。開発に約2年をかけ、日本眼鏡普及光学器検査協会の機器を使用したテンプル変形耐久試験で1万回をクリアし、ブリッジの変形と耐久性については日本工業規格(JIS)に定められた方法に基づいた試験に合格するなど、“象が踏んでも壊れない”強度を実証している。また、表面処理は、1950年代に宇宙開発の一環としてNASA(アメリカ航空宇宙局)が切削工具や金型の耐久性を向上させる技術として開発した“イオンプレーディング”加工を用いており、色剥げや変色にも強い。8型各4色あるデザインはユニセックスで、価格は1万980円。

  同ブランドのプロモーションとして、サンスター文具が製造・販売する「アーム筆入」とのコラボレーションにより実現した自社制作の新CM「象が踏んでも壊れない。メモリーメタル眼鏡」を自社のウェブサイトと沖縄県でテレビCMを放映している。1965年に発売された「アーム筆入」のCMに使用されたキャッチコピー「象が踏んでも壊れない」は、当時大きな話題となり、500万個を販売する成長につながった。

 オンデーズは、「メモリーメタル」を同社一番人気の「エール ウルテム(AIR ULTEM)」に次ぐ看板商品として成長させる方針で、今後海外でも販売する計画だ。

The post “象が踏んでも壊れない眼鏡”をオンデーズが発売 伝説の「アーム筆入」CMとコラボ appeared first on WWD JAPAN.com.

「フェンディ」もショー再開へ 9月にミラノで2021年春夏メンズ&ウィメンズを合同発表

 「フェンディ(FENDI)」は、9月23〜28日に開催予定のミラノ・ファッション・ウイーク(以下、ミラノコレ)初日に2021年春夏コレクションの男女合同ショーを行うことを明らかにした。セルジュ・ブランシュウィッグ(Serge Brunschwig)会長兼最高経営責任者は先月、ミラノコレ開幕前日の22日にローマにある本社でのショーを検討していると話していたが、一転してミラノでの開催となった。

 「ファッション業界にとってこのようなセンシティブな時期にファッションショーを再開することは、イタリアンファッションの卓越性を高めるとともに業界全体を再起動させるために欠かせない」と同ブランド。「ローマ発のラグジュアリーメゾンがイタリアでもの作りを行う他のブランドやイタリアファッション協会(Camera Nazionale della Moda Italiana 以下、CNMI)のメンバーと共にサポートするこの機会は、ここ数カ月に大きな打撃を受けたミラノからファッションを通じてイタリア全土が復興することの象徴になる」としている。

 なお、7月14〜17日には初のミラノ・デジタル・ファッション・ウイークが開催されたが、その中で「エトロ(ETRO)」と「ドルチェ&ガッバーナ(DOLCE & GABBANA)」は観客を招いたリアルなショーを屋外の会場で実施。カルロ・カパサ(Carlo Capasa)CNMI会長はデジタル・ファッション・ウイークについて、「複雑な現状に対するダイナミックな解決策であるとともに、機能的でクリエイティブなツールになり得る。それは単独でも機能するが、メード・イン・イタリーを促進するために欠かせないリアルなイベントが再開されたときに、その物理的なファッションカレンダーを支えるようにデザインされたものでもある」と語った。

JUN YABUNO:1986年大阪生まれ。ロンドン・カレッジ・オブ・ファッションを卒業後、「WWDジャパン」の編集記者として、ヨーロッパのファッション・ウィークの取材をはじめ、デザイナーズブランドやバッグ、インポーター、新人発掘などの分野を担当。2017年9月ベルリンに拠点を移し、フリーランスでファッションとライフスタイル関連の記事執筆や翻訳を手掛ける。「Yahoo!ニュース 個人」のオーサーも務める。20年2月からWWDジャパン欧州通信員

The post 「フェンディ」もショー再開へ 9月にミラノで2021年春夏メンズ&ウィメンズを合同発表 appeared first on WWD JAPAN.com.

カニエ・ウェストのビューティブランドは成功するのか? カーダシアン家のビューティビジネスとともに編集部が勝手に妄想

 このたび、ビューティにまつわるニュースを編集部員が語り合う「WWDビューティポッドキャスト」がスタート!毎回「WWD JAPAN.com」や週刊紙「WWDビューティ」の中から編集部が気になるニュースやトピックスをピックアップし、語り合うコンテンツを解説とともにお届けします。

 記念すべき第1回は、カニエ・ウェスト(Kanye West)が自身のブランド「イージー(YEEZY)」に関してビューティアイテムの商標申請をしたニュースについて話しました。ファッションとビューティ業界のビジネスを20年近く取材し、両業界に精通している「WWD JAPAN.com」デジタルデスクの福崎明子と、帰国子女で米「WWD」のニュースの翻訳を担当する北坂映梨「WWDビューティ」記者がカニエのビューティビジネスの可能性について語りました。加えて妻であるキム・カーダシアン(Kim Kardashian)や義理の妹のカイリー・ジェンナー(Kylie Jenner)をはじめ、カーダシアン一家のビューティビジネスについても解説しました。なおこれらのニュースの詳細は下記の関連記事からアクセス可能です。

The post カニエ・ウェストのビューティブランドは成功するのか? カーダシアン家のビューティビジネスとともに編集部が勝手に妄想 appeared first on WWD JAPAN.com.

「いきステ」が美味しくなったという噂。ペッパーフード復活に光明か?

 「ペッパーランチ」事業の売却や、114店もの閉店、それに伴う200人の希望退職者募集と、話題に事欠かない「いきなり!ステーキ」を展開するペッパーフードサービス。コロナで過半の店舗を休業させたが、ここに来て「ステーキが美味しくなっている」というお客の声がネット界隈から聞こえてくる。本当か?倒産は避けられないと言われたペッパーは、しぶとく生き残るのか?
Posted in 未分類

夏場も続くマスク着用、「日焼け止め」は使うべき?

 経済活動や人の移動が再開する一方で、新型コロナウイルスの流行は「収束」とは言いがたい状態が続いている。今しばらくは外出時、特に人が集まる環境下において、マスク着用は続きそうだ。本格的な夏を迎えるにあたり、個人的に気になるのは「マスクと紫外線」の関係である。「この夏はマスク焼けするかもね」と、冗談まじりで話していた時期もあったが、実際問題マスクの下にもUVケア(日焼け止め)は必要なのだろうか?資生堂グローバルイノベーションセンターの中西紘美研究員に話しを聞いた。

一般的な不織布マスクは、紫外線を通すのか?

 マスク着用時は、顔の半分をすっぽり覆われている状態にある。素朴な疑問として、マスクは紫外線を透過するのだろうか? 中西研究員は「意外に透過しているんだな、というのが実験をしていた時の正直な感想です」という。

 「肌に何もつけていない時の紫外線透過率を100%とすると、一般的な白い不織布マスクの場合、厚みや繊維の構造にもよりますが、私たちが実験したマスクの中では約14%~20%透過していました」。だとすると、8割も紫外線をカットしているわけで「UVケアは必要ないのでは」と思う方もいるだろう。しかし、透過する紫外線量と紫外線を浴びる時間を、SPF値の観点から数値化し、UVケアを塗布した場合と比較してみると「意外に透過している」という言葉の意味が理解できる。

 「肌に何もつけていない場合の紫外線透過率を100%とすると、SPF50+・PA++++の UV ケアを正しく塗布した場合、理論値で考えると紫外線の透過率は『2%以下』に抑えられると考えられます。しかし、実験で使用した不織布マスクのみの場合、『約14~20%』透過していました」。

 実に7倍以上の差があるわけで、紫外線を浴びる状態が続くほど、ダメージの蓄積にも差がつく可能性がある。目に見える日焼けはもちろん、肌内部に炎症を発生させたり、コラーゲン組織の破壊にも影響を及ぼし、光老化の原因となることも。「このことから、マスク着用時にもUVケアは必須であると資生堂は考えています」と、中西研究員。

色や素材によって、マスクの紫外線透過率は変わる

 現在ファッションブランドのオリジナルデザインや、ハンドメイドのマスクを含め、実に多種多様なマスクが存在している。素材、色、厚み、繊維の密度、そして形状もさまざまで、全てを一概に語ることは難しい。

 「あくまで一般論としてですが、白などの薄い色よりも黒など濃い色の方が、紫外線の透過を防ぐ働きがあります。また編み目が粗い繊維より、密に編み込まれた繊維のほうが、透過しにくいといえるでしょう。また顔にピタッとフィットする形状と、隙間が空く形状では、後者のほうが紫外線を浴びる可能性が高まります」。

 一方で、どんな色、素材、形状のマスクであっても、ランチの時など「生活の中でマスクを外すシーン」は、必ず存在すること。加えて仕事が外勤であったり、内勤の場合もオフィスの席が窓際にある方は、紫外線リスクも高い状態にあり、夏場はUVケアの使用を推奨したい。ちなみにマスクに覆われている……という、特殊な環境下において、選ぶべきUVケアとはどんなものだろう?

マスク着用時に選ぶべきUVケアの条件とは?

 「夏場は皮膚温が上昇し汗もかきますので、マスクの中は高温多湿で崩れやすい状態になります。まずは汗・水に強い、ウオータープルーフタイプが望ましいでしょう。また、マスクを着脱するシーンは生活の中に必ず存在しますので、こすれに強い機能も必要です。これまで、このようなタイプのUVケアはレジャーシーンでの使用を想定されていましたが、夏場のマスク着用時には合っていると思います」という。

 物理的にマスクで顔を覆う分、SPF値は日常紫外線をカットするSPF30程度あれば十分という。ただ、個人的な肌感覚としては「汗水に強く、こすれにも強いUVケアは、それこそ高SPF値のレジャー仕様では」と思わなくもないけれど……。

 「ひと昔前までは高SPF値のUVケアに、白浮きや伸びが悪い、肌に負担になりそうというイメージをお持ちの方も多かったと思います。近年ではテクスチャーが進化して、日常的に心地良くお使い頂けるものも増えています。フィット感が軽く、肌に負担を感じないものであれば、もちろん高SPF値のUVケアをお使い頂いて大丈夫です」と語る。

 その一方で、これだけ長期間に渡りマスク着用習慣が続くのは、これまで経験したことのない状況でもある。資生堂の研究でも、マスクによって肌の不調を感じている人が増えているという。「いつもと違う肌状態を感じたら、無理せずに低刺激設計のUVケアをお使い頂けたらと思います」と、中西研究員。

 以上をまとめると、1、汗・水に強いもの。2、こすれに強いもの。3、感触と塗布膜が軽やかなもの。4、(敏感に傾いた場合は)低刺激性のもの。5、SPF値は30以上、これらが夏のマスク着用下にふさわしいUVケアの条件といえそうだ。以下に、今シーズン登場したUVケアから、マスク着用時に最適なものを、いくつかピックアップしたい。

汗・水・熱で塗布膜を強化する、高機能UVケア 「アネッサ」

 紫外線防御効果と、崩れにくさに定評がある、資生堂の「アネッサ(ANESSA)」シリーズ。「パーフェクトUV スキンケアミルク a」はSPF50+・PA++++という国内最高基準の紫外線防御効果に加え、こすれにも強く、汗や水に触れることで塗布膜を強化する、独自の技術が採用されている。さらに今シーズンは、夏特有の「熱」を感知すると、塗布膜が強化される機能も追加に。高温多湿、こすれやすいマスク着用の環境に、あらゆる角度から対応する点が頼もしく、みずみずしい感触で肌を1日中守ってくれる。

空気のように軽やかな、ストレスフリーのつけ心地 「イヴ・サンローラン」

 現代女性特有の「過労肌」に注目した「イヴ・サンローラン(YVES SAINT LAURENT)」のスキンケア、ピュアショットシリーズから誕生した「ピュアショット UV50」。従来品の8分の1という薄さのエアリーフィルム処方を採用し、空気のように軽やかなつけ心地を実現。薄膜で肌にフィットし、紫外線や大気汚染物質など外的環境からも肌を守りながら、シトラスピールとビタミンE・B3の力で、肌を明るく整える効果も。マスクで覆われた状態でもストレスを感じることなく、1日中いたわりたい。

「赤色光」を味方につける、新発想の日中用美容液 「ポーラ」

 太陽光に関する斬新な知見で「日中のスキンケア効果」を追求したのが、「ポーラ(POLA)」の「B.A ライト セレクター」だ。SPF50+・PA++++のプロテクト効果で、肌にダメージを与える紫外線と近赤外線はしっかりカット。同時に肌の土台となる構造を強化し、ハリ・弾力感を支える「赤色光」のみを選択的に透過するというスマートな設計だ。B.Aシリーズと共通のスキンケア成分を配合し、マスクの着用で機能が低下した肌をいたわる働きも。大人の肌のための日中用エイジングケアとして活躍させたい。

敏感に傾いた肌を守り、1品で薄化粧効果も 「アクセーヌ」

 まるでスキンケアクリームのように柔らかな保湿感で、敏感に傾いた肌をいたわる「アクセーヌ(ACSEINE)」の「スーパーサンシールド ブライトヴェール」。SPF50+・PA++++の紫外線防止効果と同時に、肌に負担を感じにくい低刺激設計にこだわった1品だ。今シーズンは角層のセラミド生成力を促す効果が加わり、肌自らのバリア機能をサポートする働きが向上。ほんのりピンク色で、肌を自然にトーンアップする効果も。1品で薄化粧効果もある多機能さが、デリケート肌の女性たちに支持されている。

マスク着用時は「ぬり方」にもひと工夫を

 崩れやすく、こすれやすい「夏のマスク着用時」のUVケアは、塗り方にもちょっとした工夫を取り入れたい。「まずは塗りムラができないことが重要です。顔全体に塗布する場合は、両頬・額・鼻筋・あご先の5点にUVケアを置き、そこからフェイスラインや顔の中央に向け、均一に伸ばしていきます」(中西研究員)。

 手のひらに取りそのまま塗布すると、塗り始めの部分にぼてっと厚くつきやすくなる。しかし、5点に置いてから伸ばすと、顔全体に均一に広がりやすいという。「マスクの着脱でこすれやすい肌との境目と内側は、特にしっかりカバーを。資生堂はこのエリアをチューリップゾーンと名づけ、重ねづけを推奨しています」。

 そして、「適量」を使うこともポイントとなる。使用量が少ないと塗りムラが発生しやすいことに加え、製品に表示されたSPF値の防御効果を発揮できない場合もあるからだ。使用量の目安を守り、顔はもちろんマスクから露出するフェイスラインもしっかりプロテクトしよう。

 改めて「真夏に長期マスクを着用する」という経験はこれまでになく、「多くの女性がマスク着用を経験するであろう」という意味で、今シーズンは極めて特別な夏といえそうだ。紫外線や蒸し暑さと折り合いをつけながら、光老化から肌を守るために、UVケアとも上手につき合いたい。

宇野ナミコ:美容ライター。1972年静岡生まれ。日本大学芸術学部卒業後、女性誌の美容班アシスタントを経て独立。雑誌、広告、ウェブなどで美容の記事を執筆。スキンケアを中心に、メイクアップ、ヘアケア、フレグランス、美容医療まで担当分野は幅広く、美容のトレンドを発信する一方で丹念な取材をもとにしたインタビュー記事も手掛ける

The post 夏場も続くマスク着用、「日焼け止め」は使うべき? appeared first on WWD JAPAN.com.