「シーロン(SIIILON)」が2021年春夏コレクションを発表した。
The post 「シーロン」2021年春夏コレクション appeared first on WWDJAPAN.com.
バイヤー向けにトピックスを拾います。
「シーロン(SIIILON)」が2021年春夏コレクションを発表した。
The post 「シーロン」2021年春夏コレクション appeared first on WWDJAPAN.com.
12月18日に日米同時公開する20世紀スタジオ配給の映画「ナイル殺人事件」で、「ティファニー(TIFFANY & CO.)」のジュエリーが使用されている。同作は英ミステリー作家のアガサ・クリスティ(Agatha Christie)原作であり、17年に公開された「オリエント急行殺人事件」の続編だ。使用されたのは128.54カラットのイエローダイヤモンドが輝くネックレスで、作中においても重要な役割を持つという。
同ネックレスはメインキャストのリネット・リッジウェイ・ドイル(Linnet Ridgeway Doyle)を演じるガル・ガドット(Gal Gadot)が着用した。過去にはオードリー・ヘプバーン(Audrey Hepburn)が映画「ティファニーで朝食を」の広告用写真で使用したことでも知られ、最後に着用されたのは19年にレディー・ガガ(LADY GAGA)がオスカー賞を受賞したとき。なお、安全を考慮して撮影ではレプリカが使用された。
アクセサリーを含む衣装を担当したのは、「レ・ミゼラブル」や「リリーのすべて」の衣装デザインでオスカー賞にノミネートされたパコ・デルガド(Paco Delgado)だ。1930年代を舞台にする今作の衣装デザインのためにデルガドは、「シャネル(CHANEL)」「スキャパレリ(SCHIAPARELLI)」「バレンシアガ(BALENCIAGA)」などを見て研究を重ねたという。計約150着の衣装を手掛け、物語序盤はストーリーのムードに合わせて明るい色合いで、終わりに向かってより暗い色を使った。また「ダイヤモンドを主人公にしたかった」と語るデルガドは、リネットのカラーパレットをニュートラルカラー中心にしてダイヤモンドを強調するルックに仕上げた。淡い色合いの鳥が刺しゅうされたドレスはまさにネックレスの引き立て役となっている。
ガドットは、「サイモンがリネットに贈るネックレスはとんでもなく貴重なものでなくてはいけなかった。デルガドが世界で最も価値の高い宝石の一つである『ティファニー』のダイヤモンドを再現すると知った時、本当にドキドキした。『ティファニー』の華やかなジュエリーに囲まれるのは素敵な体験だった」と語った。
他にも「ティファニー」の“ヴィクトリア”シリーズや、“シュランバーゼー”と言ったジュエリーも登場する。デルガドは「ティファニー」のアーカイブ管理担当と協力して衣装デザインを行い、サイモンのカフリンクスなどさまざまなキャラクターに適したアクセサリーをスタイリングした。「この時代の『ティファニー』はメンズジュエリーを多く扱っていなかったが、男性のキャラクターも『ティファニー』のジュエリーを使用したら面白いと思った」と述べた。
「ティファニー」は12月、黄色と白を基調としたダイヤモンドを扱う“「ナイル殺人事件」コレクション”を世界各国の店頭で展示する。ニューヨークの旗艦店である「ザ・ティファニー・フラッグシップ・ネクストドア(The Tiffany Flagship Next Door)」をはじめ、ビバリーヒルズやロンドンのオールド・ボンド・ストリートのブティック、公式オンラインサイトなどで取り扱う。
The post 「ティファニー」の巨大イエローダイヤモンドがきらめく 映画「ナイル殺人事件」の衣装見どころ appeared first on WWDJAPAN.com.
ワコールホールディングス(HD)の2020年4〜9月期連結業績(米国会計基準)は、売上高が前年同期比27.9%減の731億円、営業利益が同86.6%減の12億円、純利益が同73.3%減の17億円と大幅減収減益だった。コロナ禍による業績悪化からの回復が国内外ともに緩やかだったものの、7月に発表した予想に対して売上高、営業利益、純利益ともに上振れし、黒字で着地した。
計画値を上回った要因は、7〜9月期に国内外のワコール事業が8割超の水準まで回復したことに加え、高成長を続けるECが売上高に寄与したことが大きい。自社EC売上高は巣ごもり消費によって国内ワコールで4〜6月期に前年同期比91%増、7〜9月期に同44%増、米国ワコールも同63%増と高い水準を維持。その結果、売上高が予想より26億円超過した。さらに、営業利益は計画比で44億円増えた。売上原価率が44%と想定より2.5ポイント改善したのに加え、グループ各社で経費削減が進み、雇用調整助成金などの支援策を活用したことで黒字を確保できた。
ピーチ・ジョン事業は前期の構造改革が実り、連結業績に貢献した。自社ECの好調に加え、営業再開した店舗も堅調に推移した結果、4〜9月期の売上高は58億円で同6.3%の増収。「昨年度からヒット商品が続き、主力の3本柱が売り上げを押し上げたほか、旬のタレントを起用したマーケティングが奏功したこと、品番を3割削減したことで販売効率が改善された」と、同社の安原弘展社長は説明する。ピーチ・ジョンのEC部門は新規客が増え、前年同期比で50%増、EC化率は61%に上昇した。営業利益は同1億円増の10億円。増収効果に加え、不採算店の閉店やカタログの廃止などで営業利益率は1.8%から18%に大幅改善された。
21年3月期の計画は、売上高が前期比16.5%減の1560億円、営業損益は10億円の赤字を見込む。感染症再拡大の懸念など先行き不透明感を考慮し、売上高は7月31日に発表した計画より20億円少なく見積もる。「市況はECが好調だが、店頭が一定水準以上なかなか戻らないので当初より慎重に見立てている」(安原社長)。一方、4〜9月期の回復具合を鑑み、営業利益は計画に比べて40億円の改善を予想する。
橋長初代(はしなが・はつよ)/流通ライター:同志社女子大学卒。ファッション専門誌の編集を経てフリーランスのライターに。関西を拠点に商業施設、百貨店、専門店、アパレル、消費トレンド、ホテル、海外進出などの動向を「WWD JAPAN.com」「日経クロストレンド」などに寄稿。取材では現場での直感と消費者目線を大事にしている。最近の関心事は“台湾”と“野菜づくり”と“コロナ後のファッションビジネス”。「リモート取材が浸透すれば、もっと取材先を広げていきたい」
The post ワコールHD、4〜9月期は黒字確保 ECと経費削減で計画上回る appeared first on WWDJAPAN.com.
※この記事は2020年9月8日に配信した、メールマガジン「エディターズレター(Editors' Letter)」のバックナンバーです。最新のレターを受け取るにはこちらから。
「ルイ・ヴィトン」2021年春夏メンズコレクションが9月2日に東京で発表されました。先に上海で発表した内容を東京仕様にアップデートしたショーは、メンズのアーティスティック・ディレクターであるヴァージル・アブローのアイデアとこだわりが詰め込まれていてさすがでした。ヴァージル本人は当然来日せず、他国間で密なオンライン打ち合わせを重ねて作り、打ち上げた花火の色や形までヴァージル自身がこだわったそうです。
今回、改めてメンズっておもしろいな~と思いました。なぜか?それはギャップがあるからです。メンズ服はそのルーツがミリタリーやスーツなど仕事着、制服、機能服に由来するものが多く、何をどう着るかの規則・ルールがウィメンズ以上にありますよね。そのルールを知ることも面白いですが、同時にそれをどう崩すかも面白い。ウィメンズの服はスカートもパンツも楽しみますが、メンズのスカートはいまだ極少数。それだけメンズの方が、社会・自己規制が強いのだと思います。だからこそ、その規制の中でのアイデアと同時にそれを外したときのギャップが魅力です。
などとショーを見ながら考えてました。だって、丹精なスーツの袖にはでっかいぬいぐるみが縫い付けられているのですよ!ギャップ萌え、です。
同時に発表されたデジタルコレクションでは、ナイジェリア出身の英国人詩人カレブ・フェミと三池崇史監督による映像も公開されました。映像にはところどころに三池監督・浅野忠信主演の映画「殺し屋1」がインサートされています。映画に登場する徒党を組むエグくて色っぽい日本の不良と、ランウエイに集団で登場したモデルがオーバーラップして進みます。“徒党を組むってちょっと悪い男子の世界共通のストリートカルチャー(!?)なんだな”と妙に納得します。
ベースにはあくまで「ルイ・ヴィトン」のラグジュアリーがあり、さらにそこにヴァージルのルーツであるガーナの文化も絡まり、アップサイクルでもある。そんな2重3重に意味がある世界観をまとめあげるのが……ぬいぐるみ!なのです。これでもか!と仕掛けてくるギャップに萌えました。萌えるって言葉、時代遅れかもしれませんが、他に適切な言葉が浮かびません。
それにしても一番すごいのは、これだけのスケールの屋外ショーであるにもかかわらず、雨天時の “プランB”は用意していなかったらしい、という話です。ショーの数日前に台風が発生して東京へとぐんぐん近づいていましたが、関係者いわく「心配していなかった」そうですから、やはりその度胸が一番すごいかも(笑)。ランウエイを飾ったカラフルな巨大バルーンキャラクター(や富士山)はねぶた祭の山車級の大きさ。夏祭りも花火大会も相次ぎ中止で“ロストサマー”だった日本に最後の最後に夏祭りがやってきた。そんな印象のショーでした。
IN FASHION:パリコレもストリートも。ジュエリーもインテリアも。今押さえておきたい旬なファッション関連ニュースやコラムを「WWDジャパン」編集長がピックアップし、レターを添えてお届けするメールマガジン。日々の取材を通じて今一番気になる話題を週に一度配信します。
エディターズレターとは?
「WWDジャパン」と「WWDビューティ」の編集者から、パーソナルなメッセージをあなたのメールボックスにダイレクトにお届けするメールマガジン。ファッションやビューティのみならず、テクノロジーやビジネス、グローバル、ダイバーシティなど、みなさまの興味に合わせて、現在9種類のテーマをお選びいただけます。届いたメールには直接返信をすることもできます。
The post 人はギャップに萌える。“ちょい悪”男子とぬいぐるみの「ルイ・ヴィトン」 エディターズレター(2020年9月8日配信分) appeared first on WWDJAPAN.com.
アクロによるメンズの総合コスメブランド「ファイブイズム バイ スリー(FIVEISM × THREE)」や、「シャネル(CHANEL)」のメンズメイクアップラインがデビューするなど、ビューティ市場ではメンズ領域が盛り上がっているように見える。では、このジャンルの情報を扱うユーチューバーは現状をどう捉えるのか?今後さらに拡大させるには企業やメディアにどんなことが求められるのか?10月5日号の「大解剖 ユーチューバー時代」特集では、ジェンダーレスなメイクで人気を集める車谷セナと、大人もまねできるハウツー動画で支持を得る宮永えいとの2人が、メンズビューティの今と未来を語った。(この記事はWWDジャパン2020年10月5日号からの抜粋です)
WWD:美容に目覚めたきっかけは?
車谷セナ(以下、車谷):14歳の時にルックスをいかにキープするか興味を持ち、美容を始めました。年齢を重ねて魅力を増すことに価値を見いだす人もいれば、若々しい見た目を維持することを目指す人もいますが、僕は後者ですね。
宮永えいと(以下、宮永):僕は最近まで美容にまったく興味がありませんでした。以前は都内の美容室で店長を務めていたんですが、仕事に没頭するあまり「宮永さん、疲れてますね」とお客さんに言われたことがあったんです。しかも2週連続で。「サービス業なのにお客さんに気を使わせちゃマズイ」と思って、ドラッグストアでBBクリームを手に取ったのが美容の始まりでした。あくまで身だしなみとして関心を持ちましたね。
WWD:動画配信を始めた経緯は?
車谷:周りに勧められて始めました。最初は物申す系だったんですが、自分の美容の知識を自由に話した動画が伸びて手応えを感じたので、そこに特化していきました。
宮永:身だしなみとしてどんなアイテムが最適か、どうすれば自然な仕上がりになるかを自分なりに考えていた時、「これって動画にしたら需要あるんじゃないか?」と思ったのがきっかけでした。男性の身だしなみに関する情報って、ビジネス目線の記事はたくさんあるのに、日常でまねできるコンテンツは圧倒的に少ないんです。
WWD:動画作りで意識していることは?
車谷:エゴをなくすこと。常に美容について勉強しているのでどんどん詳しくなるのですが、それをそのまま伝えることが視聴者のためになるかはまた別の話。なるべく短く動画をまとめて、ニーズに刺さる情報を凝縮するように意識しています。あと、ドラッグストアなどで10万〜20万円くらい一気に購入して、徹底的に使い込んでから扱う商品を決めます。
宮永:自分自身がペルソナになりきって視聴者のニーズをくみ取っています。先ほど話したように、本来ズボラな性格で美容大好きな人間ではないから、素の自分でいるとアイデアはまったく湧いてこない。でも、“身だしなみ程度に美容を気にする男子”という明確なペルソナがあるので、それになりきると、自分の気付きがそのまま視聴者のニーズに合致するんです。
WWD:メンズビューティ市場の現状をどう見て、今後をどう展望する?
車谷:盛り上がりはごく一部だけで、一般のレベルにはまだまだ達していません。その要因は、男性が美容を気にしていると「男らしくない」と後ろ指さすような風潮が残っていることだと思います。例えば男性の新入社員がメイクして出社してきたら、先輩社員は面白おかしくツッコむと思うのですが、これって若い人はそんな意識を持っていないのに上の世代が変わってないから起こるんです。でも、カッコイイ芸能人でさえメイクしてテレビなどに出演するんだから、一般人がメイクするのは何もおかしくないんです。
宮永:分かります!あと、メンズビューティっていう言葉も好きじゃない。必ずしも美を追求したいわけじゃないから“ビューティ”と言われてもピンと来ないし、言葉が独り歩きしてネガティブなイメージを持たれかねません。僕が“身だしなみ”という言葉を意識的に使っているのもこれが理由です。欲を言えば、もっと共感できる言葉を生み出したいです。
WWD:もっと盛り上がる可能性はある?
車谷:あります。僕のチャンネルは、昔は男性の視聴者が1割程度だったのですが、最近は3割近くまで増えていて、ニーズの広がりを実感しています。
宮永:僕もユーチューブを始めて1年半でチャンネル登録者数10万を突破したわけですから、ポテンシャルはすごく高い。あとは発信する側の取り組み次第だと思います。例えば、今でこそヘアに関心があることは当たり前で、ワックスは55%の男性が使っていると言われてますが、20年前はワックスを使う人なんていなかったし、美容室で髪を切る人も少なかった。これだけワックス文化が浸透したのは、雑誌「チョキチョキ」が男性のヘアセットを肯定し、イメージアップさせたのが大きく影響していると思う。男性の美容もポジティブなイメージを浸透させられたら、BBクリームがワックスと同じく55%の使用率に達するのも無理じゃないと思います。
車谷:もっと発信者が増えればメンズビューティの認知拡大に寄与しますよね。メディアはもちろん、僕らみたいに個人で発信する人も少ない。「オレが市場を作るんだ」くらいの意気込みでどんどん参入してくれると、もっと楽しい分野になると思う。
WWD:今後の目標を教えてください。
車谷:いろいろやりたいことはあるのですが、まずは去年立ち上げたブランド「ベラベラ」をもっと成長させたい。美容の意識を高めていって、男性にも手に取ってもらえる商品になればうれしいですね。
宮永:僕は現在“大人男子の身だしなみをアップデート”をテーマにブランドを作っていて、それを成功させるのが直近の目標です。フェイスブックに約1300人が参加するクローズドのコミュニティスペースも運営していて、コンテンツとコミュニケーションの場はすでにある。あとは商品作って、僕の周囲で美容の循環を構築したいです。
The post メンズビューティに未来はあるか? 先駆的ユーチューバー2人の本音 appeared first on WWDJAPAN.com.
アクロによるメンズの総合コスメブランド「ファイブイズム バイ スリー(FIVEISM × THREE)」や、「シャネル(CHANEL)」のメンズメイクアップラインがデビューするなど、ビューティ市場ではメンズ領域が盛り上がっているように見える。では、このジャンルの情報を扱うユーチューバーは現状をどう捉えるのか?今後さらに拡大させるには企業やメディアにどんなことが求められるのか?10月5日号の「大解剖 ユーチューバー時代」特集では、ジェンダーレスなメイクで人気を集める車谷セナと、大人もまねできるハウツー動画で支持を得る宮永えいとの2人が、メンズビューティの今と未来を語った。(この記事はWWDジャパン2020年10月5日号からの抜粋です)
WWD:美容に目覚めたきっかけは?
車谷セナ(以下、車谷):14歳の時にルックスをいかにキープするか興味を持ち、美容を始めました。年齢を重ねて魅力を増すことに価値を見いだす人もいれば、若々しい見た目を維持することを目指す人もいますが、僕は後者ですね。
宮永えいと(以下、宮永):僕は最近まで美容にまったく興味がありませんでした。以前は都内の美容室で店長を務めていたんですが、仕事に没頭するあまり「宮永さん、疲れてますね」とお客さんに言われたことがあったんです。しかも2週連続で。「サービス業なのにお客さんに気を使わせちゃマズイ」と思って、ドラッグストアでBBクリームを手に取ったのが美容の始まりでした。あくまで身だしなみとして関心を持ちましたね。
WWD:動画配信を始めた経緯は?
車谷:周りに勧められて始めました。最初は物申す系だったんですが、自分の美容の知識を自由に話した動画が伸びて手応えを感じたので、そこに特化していきました。
宮永:身だしなみとしてどんなアイテムが最適か、どうすれば自然な仕上がりになるかを自分なりに考えていた時、「これって動画にしたら需要あるんじゃないか?」と思ったのがきっかけでした。男性の身だしなみに関する情報って、ビジネス目線の記事はたくさんあるのに、日常でまねできるコンテンツは圧倒的に少ないんです。
WWD:動画作りで意識していることは?
車谷:エゴをなくすこと。常に美容について勉強しているのでどんどん詳しくなるのですが、それをそのまま伝えることが視聴者のためになるかはまた別の話。なるべく短く動画をまとめて、ニーズに刺さる情報を凝縮するように意識しています。あと、ドラッグストアなどで10万〜20万円くらい一気に購入して、徹底的に使い込んでから扱う商品を決めます。
宮永:自分自身がペルソナになりきって視聴者のニーズをくみ取っています。先ほど話したように、本来ズボラな性格で美容大好きな人間ではないから、素の自分でいるとアイデアはまったく湧いてこない。でも、“身だしなみ程度に美容を気にする男子”という明確なペルソナがあるので、それになりきると、自分の気付きがそのまま視聴者のニーズに合致するんです。
WWD:メンズビューティ市場の現状をどう見て、今後をどう展望する?
車谷:盛り上がりはごく一部だけで、一般のレベルにはまだまだ達していません。その要因は、男性が美容を気にしていると「男らしくない」と後ろ指さすような風潮が残っていることだと思います。例えば男性の新入社員がメイクして出社してきたら、先輩社員は面白おかしくツッコむと思うのですが、これって若い人はそんな意識を持っていないのに上の世代が変わってないから起こるんです。でも、カッコイイ芸能人でさえメイクしてテレビなどに出演するんだから、一般人がメイクするのは何もおかしくないんです。
宮永:分かります!あと、メンズビューティっていう言葉も好きじゃない。必ずしも美を追求したいわけじゃないから“ビューティ”と言われてもピンと来ないし、言葉が独り歩きしてネガティブなイメージを持たれかねません。僕が“身だしなみ”という言葉を意識的に使っているのもこれが理由です。欲を言えば、もっと共感できる言葉を生み出したいです。
WWD:もっと盛り上がる可能性はある?
車谷:あります。僕のチャンネルは、昔は男性の視聴者が1割程度だったのですが、最近は3割近くまで増えていて、ニーズの広がりを実感しています。
宮永:僕もユーチューブを始めて1年半でチャンネル登録者数10万を突破したわけですから、ポテンシャルはすごく高い。あとは発信する側の取り組み次第だと思います。例えば、今でこそヘアに関心があることは当たり前で、ワックスは55%の男性が使っていると言われてますが、20年前はワックスを使う人なんていなかったし、美容室で髪を切る人も少なかった。これだけワックス文化が浸透したのは、雑誌「チョキチョキ」が男性のヘアセットを肯定し、イメージアップさせたのが大きく影響していると思う。男性の美容もポジティブなイメージを浸透させられたら、BBクリームがワックスと同じく55%の使用率に達するのも無理じゃないと思います。
車谷:もっと発信者が増えればメンズビューティの認知拡大に寄与しますよね。メディアはもちろん、僕らみたいに個人で発信する人も少ない。「オレが市場を作るんだ」くらいの意気込みでどんどん参入してくれると、もっと楽しい分野になると思う。
WWD:今後の目標を教えてください。
車谷:いろいろやりたいことはあるのですが、まずは去年立ち上げたブランド「ベラベラ」をもっと成長させたい。美容の意識を高めていって、男性にも手に取ってもらえる商品になればうれしいですね。
宮永:僕は現在“大人男子の身だしなみをアップデート”をテーマにブランドを作っていて、それを成功させるのが直近の目標です。フェイスブックに約1300人が参加するクローズドのコミュニティスペースも運営していて、コンテンツとコミュニケーションの場はすでにある。あとは商品作って、僕の周囲で美容の循環を構築したいです。
The post メンズビューティに未来はあるか? 先駆的ユーチューバー2人の本音 appeared first on WWDJAPAN.com.
ここのところ、ヘパリン類似物質を配合した商品が続々登場している。医療機関で処方される医療用保湿剤「ヒルドイド(成分名:ヘパリン類似物質)」を美容目的で使う人が急増し、社会問題になったことが発端ではあるが、乾燥が気になるこれからの季節、手軽に手に入る最適なアイテムとして人気を集めている。
ここでは市販されている5ブランドを紹介。人気タレントをCMで起用するブランドも今、話題だ。冬に向けて、乾燥肌やマスク荒れ、さらには肌の潤いを感じたい人は必見。
「ヒルドイド」の利用問題にいち早く動きを見せたマツモトキヨシホールディングスは、18年9月、ヘパリン類似物質を配合した第2類医薬品の皮膚疾患薬「ヒルメナイド油性クリーム」(50g、1186円)を、プライベートブランド「マツキヨ(MATSUKIYO)」から発売した。「今後の医療費圧迫の推移によっては、処方制限によりヘパリン類似物質含有クリームを本当に必要とする患者さんの不利益になってしまうことが危惧される」と、類似クリームの開発に着手。同商品は発売と共にSNSで話題になり、発売後3日で供給が困難になったほど注目を集め、その後も買い求める人が後を絶たなかった。
翌年の19年6月には、べたつきを気にせず夏でも使いやすい乳液タイプの「ヒルメナイドローション」(第2類医薬品。50g、1186円)、20年9月にはさっぱりタイプの「ヒルメナイドローションライト」(第2類医薬品。100g、1980円)が“ヒルメナイド”シリーズに仲間入りした。今後もラインアップを拡充していく予定だ。
大正製薬からは、保湿と美白を同時にアプローチするスキンケアブランド「アドライズ(ADRYS)」が19年5月にデビューした。製薬会社として長年の研究から培ったノウハウやデータ、そして20年前から着目していたヘパリン類似物質による“保湿”とプラセンタによる“美白”にこだわったブランドとして誕生した。
同ブランドの洗浄シリーズは、肌を優しく洗い上げるアミノ酸を配合しており、クレンジングミルク、洗顔フォーム、洗顔せっけんをそろえる。洗顔後のスキンケアにはアルコールやオイルフリーの薬用化粧水と薬用クリームをラインアップする。価格帯は1000〜7500円。
アルコール消毒薬などを展開する健栄製薬は、20年6月に「ヒルマイルド」の販売をスタートした。ヘパリン類似物質を0.3%配合した第2類医薬品で、クリームとローション(各1550円)をラインアップする。CMにはジャニーズ事務所のアイドルグループ、King & Princeの永瀬廉を起用。9月に放送されたTVCMはSNSでも話題を集めた。
コーセーとマルホの合弁会社であるコーセーマルホファーマからは20年9月、高保湿スキンケア「カルテ ヒルドイド」(全6品、500〜2700円)がデビューした。「カルテ ヒルドイド」ラインは、“肌あれしやすい乾燥肌も使うたび潤い向上”をコンセプトに、成分を補うだけではなく肌が自ら潤いを作り角層内に溜めておける肌を目指している。
化粧水、乳液、クリーム、オールインワンゲルをそろえる同ラインの特徴は、1.肌の保水に大切な“潤い構造”に働きかける、マルホが保有する保水有効成分「ヘパリン類似物質HD」を全品に配合。2.ナノカプセル化技術を応用した潤い浸透カプセルや、肌に水分を抱え込む製剤技術などコーセーの技術と研究を凝縮した全方位アプローチの処方。3.肌に優しい使い心地。なお、マルホが医薬部外品向けに保水有効成分を他社に供給するのは初。今後は、乾燥ケアやニキビケア、シミケア、エイジングケアの対応に取り組む予定だ。
アンファーは20年9月、新ブランド「ナチュラブルプラス」を立ち上げ、第一弾製品として日本初の泡で出てくるヘパリン類似物質配合OTC医薬品(処方せん不要で購入できる医薬品)「ナチュラブルプラス ヘパフォーム」(180g、4500円)をブランドサイト「アンファーストア」で販売を開始した。同製品は乾燥による肌トラブルケアに最適な乾燥性皮膚疾患治療薬で、赤ちゃんから大人まで幅広い世代に使用できる。
The post ヘパリン類似物質配合製品が続々誕生 King & Prince永瀬廉を起用したCMも appeared first on WWDJAPAN.com.
「カルティエ(CARTIER)」は11月中旬から順次、“オブジェコレクション”を発売する。クラシックなホーム&デスクコレクションの“アントラセ ドゥ カルティエ”、洗練されたホーム&デスクコレクションの“パンテール ドゥ カルティエ”、小物&キッズコレクションの“ディアボロ ドゥ カルティエ”、ベビーギフトコレクションの“カルティエ ベイビー”の4つからなり、それぞれにメゾンを象徴するパンテール(豹)やドゥーブルC(交差したブランドの頭文字のC)などをあしらう。価格はトレイが4万6600円、ペン立てが6万9000円、花瓶が11万6000円など。ほかにノートやボールペン、封筒などの筆記具や、ソリテールや積み木といったゲーム、蝶やネズミを刻印したシルバー製のベビー用コップやガラガラもラインアップする。
プレス担当者が、「かつて創業者の孫ルイ・カルティエ(Louis Cartier)が『われわれは、女性たちを着飾る高級なジュエリーだけを作っているのではない。手鏡やクシ、名刺入れも『カルティエ』のアイテムだ』と述べた」と言うように、“オブジェコレクション”は「日常を彩り、暮らしに潤いを与える」。
The post 「カルティエ」が「日常を彩る」ホームコレクションなどを発売 appeared first on WWDJAPAN.com.
三井不動産と三井不動産リゾートマネジメントは、京都の二条城前に「ホテル ザ 三井 京都」を11月3日に開業する。17世紀末から250年以上にわたって存在した三井総領家の邸宅跡に開発した。同グループの旗艦ホテルの位置付け。自社ホテルブランドのなかでは最高級クラスにあたり、初のラグジュアリーホテルとなる。
開発コンセプトは「継承と新生」。300年前に建造された梶井宮門や庭園の景石、灯籠など受け継がれてきた遺構をよみがえらせ、現代のデザイナーらによる施設デザインと一体にすることで、歴史性と先進性を兼ね備えた空間を作った。敷地面積は約7500平方メートル。ホテル中央には大きな水盤を伴う約1300平方メートルの回遊式庭園を配置した。中庭を取り囲むように建てられた地下1階〜地上4階建ての建物は、スイートルーム22室を含む全161室の客室と4つの料飲施設、スパなどで構成される。1階ロビー&ラウンジから広い開口部を通して望む中庭の景観は圧巻だ。
平均でも50平方メートルを超える客室は、世界遺産の二条城が眼前に広がる「プレジデンシャルスイート」をはじめ、天然温泉を引いた露天風呂と坪庭を備えた「Onsenスイート」など多彩な部屋タイプを用意。香港出身のアンドレ・フー(Andre Fu)氏がインテリアデザインを手掛け、モダンに昇華した和の空間美で外国人観光客の感性にも訴える。三井家が所蔵する国宝美術品をモチーフにしたアート作品も見所だ。宿泊料金は1泊2日9万2000円から。213平方メートルのプレジデンシャルスイートは同130万円。
同ホテルならではの空間といえるのが、地下約1000mから湧き上がる天然の温泉水を活用した約1000平方メートルのスパエリア「サーマル・スプリングSPA」。水着を着用して入る天然温泉プールでは水、音、光、石が一体となった幻想的な空間が広がり、五感に心地よく響く。「地下を掘って汲み上げている天然温泉は京都のラグジュアリーホテルのなかでもここだけ。庭園や地下温泉など京都の町の真ん中にリゾート地のような異空間が広がっている点が他のホテルとは一線を画している」と楠井学総支配人は胸を張る。他には三井家10代当主の三井高棟が客人をもてなした奥書院「四季の間」も総檜造で当時のまま再現。春夏秋冬と二十四節気などを表現したふすま一面に広がる水墨画絵は一見の価値がある。
同地と三井家のつながりは、三井家の元祖であり、繁栄の礎を築いた高利の長男、高平が1691年に居を構えたのが始まり。明治初期までは三井全体の統轄機関だった「大元方(おおもとかた)」も設置されていた。太平洋戦争直後の財閥解体によって三井家の手から一旦離れたが、2015年に再び土地を取得。それまでの53年間は藤田観光が京都国際ホテルを運営していた。
コロナ禍でかつてない厳しい経営環境下での開業となったが、Go Toキャンペーンの後押しもあり、11月の客室稼働率は想定よりかなり上回るペースで推移する。三井不動産ホテル・リゾート本部の佐々木大也主任は「海外旅行からの振替などもあり、国内の富裕層に日本のラグジュアリーホテルの良さを知ってもらえる好機。中長期的には、これまで以上に京都に魅力を感じて訪れるゲストが増えると確信している」と期待を寄せる。
ただ、コロナ以前の計画ではインバウンド比率を約7割に想定していた。当面は国内客の誘客が中心となるが、方針自体はぶれていないという。「日本人客にもフォーカスしたホテルにしようと取り組んできた。地元京都の人が誇れるホテルにしていきたい」と楠井総支配人。京都のみならず、日本を代表するブランドとして世界に認められるホテルをめざしている。
橋長初代(はしなが・はつよ)/流通ライター:同志社女子大学卒。ファッション専門誌の編集を経てフリーランスのライターに。関西を拠点に商業施設、百貨店、専門店、アパレル、消費トレンド、ホテル、海外進出などの動向を「WWD JAPAN.com」「日経クロストレンド」などに寄稿。取材では現場での直感と消費者目線を大事にしている。最近の関心事は“台湾”と“野菜づくり”と“コロナ後のファッションビジネス”。「リモート取材が浸透すれば、もっと取材先を広げていきたい」
The post 京都の三井家ゆかりの地に高級ホテル 三井不動産の最上位宿泊施設 appeared first on WWDJAPAN.com.