「スナイデル ホーム」が初のポップアップストア 三越銀座店やルミネ新宿など4商業施設で

 マッシュスタイルラボのルームウエアブランド「スナイデルホーム(SNIDEL HOME)」は11〜12月にかけて、全国の4商業施設でポップアップストアをオープンする。これまで同社の「ウサギ オンライン(USAGI ONLINE)」などECのみで販売していたが、今回初めてリアルで披露する場を設ける。

 ポップアップストアを開催するのは三越銀座店(11月25日〜12月8日)、ジェイアール名古屋タカシマヤ(12月2〜8日)、ルミネ新宿2(12月11〜25日)、大丸札幌店(12月16〜25日)。なお12月10〜27日にはECモール「ゾゾタウン」でも期間限定店を出す。

 期間中は2020-21年秋冬の新作のほか、ネコをモチーフにした長袖Tシャツ(6300円)、ワンピース(6900円)、シルクのマスク(2900円)などポップアップ限定商品も並べる。1万2000円以上の購入者にはオリジナルのマーブル柄を施した食器皿をプレゼントする。

 「スナイデル ホーム」は同社のウィメンズブランド「スナイデル」から派生する形で20-21年秋冬にスタート。女性を美しく見せるデザインやシルエット、日常に配慮したディテールや素材使いなどを盛り込んだルームウエアを「ホームドレス」として打ち出している。将来的には既存の「スナイデル」店舗への一部商品の導入やルームウエア単体での出店なども視野に入れ、売上高30億円規模を目指す。

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「グッチ」と「ナイキ」のデジタルアイテム戦略 エディターズレター(2020年10月23日配信分)

※この記事は2020年10月23日に配信した、メールマガジン「エディターズレター(Editors' Letter)」のバックナンバーです。最新のレターを受け取るにはこちらから

「グッチ」と「ナイキ」のデジタルアイテム戦略

 オンラインに費やす時間が増える中、ブランドはどうやって顧客とコミュニケーションするかに腐心しています。もちろん、私たちメディアもですが(笑)。

 小売りにおいてはOMO(Online Merges with Offline)が提唱され、このコロナ禍でさらにその流れに拍車がかかりました。ECで買えることはもはや当たり前で、ブランドはSNSなどを介してあのテこのテで顧客にアプローチしています。

 そんな中、個人的に注目しているのがデジタルアイテムです。何のことかというとアバターに着せる服やアクセサリーです。ゲームも含めてオンライン上で時間を過ごす人が増えるにつけ、アバターもより身近なものになっているように思います。コミュニケーションの場として機能していたりもするので、バーチャル空間で大半の時間を過ごすような人も結構多いのでは?オンラインでの会議や取材が当たり前になってきましたが、そのうちバーチャルオフィスでアバターが会議する日も来るんだろうなぁと考えています。

 というわけで、3Dアバターのデジタルアイテムに投資する「グッチ」に激しく納得です(1番目の関連記事参照)。ブランドファンや社員がSNSやバーチャル空間で「グッチ」を楽しめる環境を用意するというのに、妙味を感じます。こちら、2年前の記事によればシステムの導入費用は10万~300万ドル(約1050万~3億1500万円)。サービスが開始したら、即トライしてみたいと思っています。

 「グッチ」はこれ以外にもデジタルコンテンツに非常に積極的です。アプリは試着機能もゲームもあって楽しいです。デジタルネイティブ世代に刺さるでしょうし、接触時間も長そう。売り上げに繋がる可能性は十分あると思います。

 このデジタルアイテムについて考えると思い出されるのが、昨年末に上げた「ナイキ」のブロックチェーン特許取得の記事です(2番目の関連記事)。ブロックチェーン技術を本物であることの保証に使うということなのですが、大いに注目したいのが、デジタルアイテムについてもその技術を適用するということです。

 デジタルアイテムの需要が増えれば、偽物が出回るのもすぐに想像できますよね?それを早くもブロックする動き!さすが!「ナイキ」がバーチャル空間を作り、そこにファンやコレクターのアバターが自慢のアイテム(本物認証付き)を着用して集い、大いに盛り上がるという世界もそう遠くないんじゃないかなと妄想してしまいます。

 というわけで、12月7〜11日の「コンプレックスランド」(3番目の関連記事)には是非参加してみたいと思っています。皆さまも是非!

VIEWS ON WWD U.S.:米「WWD」の翻訳記事から、注目すべきニュースの紹介や記事の面白さを解説するメールマガジン。「WWDジャパン」のライセンス元である米「WWD」は1910年から続くファッション業界専門紙。世界中のデザイナーや企業のトップと強く繋がっており、彼らの動向や考え、市場の動きをいち早く、詳しく業界で働く人々に届けています。

エディターズレターとは?
「WWDジャパン」と「WWDビューティ」の編集者から、パーソナルなメッセージをあなたのメールボックスにダイレクトにお届けするメールマガジン。ファッションやビューティのみならず、テクノロジーやビジネス、グローバル、ダイバーシティなど、みなさまの興味に合わせて、現在7種類のテーマをお選び頂けます。届いたメールには直接返信をすることもできます。

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フェムテック編集ゾーン「ミチカケ」1周年 10種類の吸水ショーツなど発信

 
 大丸梅田店は、2019年11月に誕生したフェムテックの編集ゾーン「ミチカケ」の1周年を記念し、さまざまなイベントを開いている。

 11月24日まで、今話題の吸水ショーツを世界中から10種類以上を集めた「吸水ショーツまつり」を5階中央西イベントスペースで開催。ナプキンやタンポン、月経カップに続く第4の生理用品と呼ばれる吸水ショーツで、フェルマータが取り扱う「ピリオド(PERIOD.)」や「ベア(BE-A)」、メイドインジャパンの「ガールズリープ(GIRLS LEAP)」、「エミリーウィーク(EMILY WEEK)」などをそろえる。12月1日まで5階中央イベントスペースでは、デバイスを専用のナイトブラにつけて寝るだけで、女性特有の温度リズムを自動計測するヘルスケアデバイス&アプリ「わたしの温度」を発信。専門スタッフが常駐。触って質問してヘルスケアを身近に感じることができるイベントだ。

 また、11月25日から12月1日まで5階中央にしイベントスペースでは、サニタリーランジェリーブランド「ケープラスワンパーセント(K+1%)」のポップアップショップを開設する。サニタリーランジェリーには見えないファッション性の高さはSNSでも話題だ。

 なお期間中、「ミチカケ」で2000円(税込)以上の購入者にスタンプカードを渡し、スタンプが2つそろった先着200人にフードアートを発信するカフェ「ジェイティード(JTRRD)」のミチカケロゴ入りマカロンとアートスムージー100円引きクーポンをプレゼントする。そのほか各ブランドでもノベルティーや1周年の限定品などをそろえる。

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フェムテック編集ゾーン「ミチカケ」1周年 10種類の吸水ショーツなど発信

 
 大丸梅田店は、2019年11月に誕生したフェムテックの編集ゾーン「ミチカケ」の1周年を記念し、さまざまなイベントを開いている。

 11月24日まで、今話題の吸水ショーツを世界中から10種類以上を集めた「吸水ショーツまつり」を5階中央西イベントスペースで開催。ナプキンやタンポン、月経カップに続く第4の生理用品と呼ばれる吸水ショーツで、フェルマータが取り扱う「ピリオド(PERIOD.)」や「ベア(BE-A)」、メイドインジャパンの「ガールズリープ(GIRLS LEAP)」、「エミリーウィーク(EMILY WEEK)」などをそろえる。12月1日まで5階中央イベントスペースでは、デバイスを専用のナイトブラにつけて寝るだけで、女性特有の温度リズムを自動計測するヘルスケアデバイス&アプリ「わたしの温度」を発信。専門スタッフが常駐。触って質問してヘルスケアを身近に感じることができるイベントだ。

 また、11月25日から12月1日まで5階中央にしイベントスペースでは、サニタリーランジェリーブランド「ケープラスワンパーセント(K+1%)」のポップアップショップを開設する。サニタリーランジェリーには見えないファッション性の高さはSNSでも話題だ。

 なお期間中、「ミチカケ」で2000円(税込)以上の購入者にスタンプカードを渡し、スタンプが2つそろった先着200人にフードアートを発信するカフェ「ジェイティード(JTRRD)」のミチカケロゴ入りマカロンとアートスムージー100円引きクーポンをプレゼントする。そのほか各ブランドでもノベルティーや1周年の限定品などをそろえる。

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フェムテック編集ゾーン「ミチカケ」1周年 10種類の吸水ショーツなど発信

 
 大丸梅田店は、2019年11月に誕生したフェムテックの編集ゾーン「ミチカケ」の1周年を記念し、さまざまなイベントを開いている。

 11月24日まで、今話題の吸水ショーツを世界中から10種類以上を集めた「吸水ショーツまつり」を5階中央西イベントスペースで開催。ナプキンやタンポン、月経カップに続く第4の生理用品と呼ばれる吸水ショーツで、フェルマータが取り扱う「ピリオド(PERIOD.)」や「ベア(BE-A)」、メイドインジャパンの「ガールズリープ(GIRLS LEAP)」、「エミリーウィーク(EMILY WEEK)」などをそろえる。12月1日まで5階中央イベントスペースでは、デバイスを専用のナイトブラにつけて寝るだけで、女性特有の温度リズムを自動計測するヘルスケアデバイス&アプリ「わたしの温度」を発信。専門スタッフが常駐。触って質問してヘルスケアを身近に感じることができるイベントだ。

 また、11月25日から12月1日まで5階中央にしイベントスペースでは、サニタリーランジェリーブランド「ケープラスワンパーセント(K+1%)」のポップアップショップを開設する。サニタリーランジェリーには見えないファッション性の高さはSNSでも話題だ。

 なお期間中、「ミチカケ」で2000円(税込)以上の購入者にスタンプカードを渡し、スタンプが2つそろった先着200人にフードアートを発信するカフェ「ジェイティード(JTRRD)」のミチカケロゴ入りマカロンとアートスムージー100円引きクーポンをプレゼントする。そのほか各ブランドでもノベルティーや1周年の限定品などをそろえる。

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「クロエ」と「ピエール・エルメ」がコラボ コレクションをイメージしたチョコレートを発売

 「クロエ(CHLOE)」はフランス・パリ発のパティスリーブランド「ピエール・エルメ・パリ(PIERRE HERME PARIS 以下、エルメ)」とコラボしたチョコレートを11月28日に発売する。「クロエ」銀座店、表参道店で取り扱うほか、12月16日からの三越銀座店に開設するポップアップブティックでも販売する。

 「エルメ」のアソリュティマン ド ショコラ (Assortiment de Chocolats)の12個入りをベースにしたチョコレートボックスで、価格は5500円。

 同日28日に発表する「クロエ」のフェスティブ・コレクションのテーマ“CHASE THE STARS”をイメージし、ゴールドのデコレーションを多用した。「クロエ」のロゴをデザインしたチョコレートも印象的だ。

 「クロエ」の名を冠したフランボワーズ風味ガナッシュのショコラノワールなど8フレーバーのチョコレートを詰めている。コルシカ島産のハチミツを使用したショコラノワールは「クロエ」限定のフレーバーだ。

 「エルメ」はフランス出身のパティシエ、ピエール・エルメ(Pierre Herme)のパティスリーブランド。 “パティスリー界のピカソ(Picasso of Pastry)”と賞賛されるなど、独創的なクリエイションで知られる。

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創設者の自宅の一室でのブランド立ち上げを経て、新宿に路面店をオープン 世界を目指すビューティブランド「ユブネ」とは?

 “日本初のメディテーションブランド”をうたう新ビューティブランド「ユブネ(YUBUNE)」がデビューし、10月8日に体験型ショップを東京・新宿にオープンした。スキンケアからヘアケア、フレグランスまで約60SKUでスタートした同ブランドは、100%天然の動物性油脂を使った原液美容液“ロー エミュー オイル”や、酸素が溶け込んだ水を主原料とする“オキシジョン スキン ミスト”などユニークなアイテムがそろう。ブランド創設者の渡邊寛氏は10年以上前に通販のヘアケアブランド「クイーンズバスルーム(QUEEN’S BATHROOM)」を立ち上げ現在まで着実に成長させてきた人物だ。新ブランド「ユブネ」は「日本から世界を目指すブランドを」という、渡邊代表の思いを聞いた。

WWD:化粧品業界にはどのように入ったんですか?

渡邊寛YUBUNE代表取締役(以下、渡邊):ビジネス系の専門学校を出た後、香水に興味があり香水の販売会社に就職しました。販売員をしたりメーカーの人と商談をしたりしていたのですが、彼らの話を聞くうちに自分で商品を作ったら楽しそうだなと思い、ブランドを作ることにしたんです。当時はようやくインターネットが普及したぐらいの時代だったんですが、インターネット通販であれば販路を持たない状態でもやっていけるのではと考えました。

WWD:2007年に立ち上げたヘアケアブランド「クイーンズバスルーム」のアイデアはどこから?

渡邊:何か化粧品を作ろうと思っていたんですが、悩みに訴求する商品が最も世の中に求められていると感じ、自分がくせ毛に悩んでいたので、髪の毛のくせを扱いやすくするヘアケア商品は需要があると発想しました。「クイーンズバスルーム」では薬用シャンプーや2剤式のシステムトリートメントなど、しなやかでまとまりのある髪に導くヘアケア商品や、皮脂を再現したオイルクリームをはじめスキンケアアイテムもそろえています。OEM会社を探すところからだったんですが、個人だとなかなか相手にしてくれなくて、資金を用意して会社を作って掛け合っていくうちに一社、サロン専売のヘアケア商材を扱う会社から「そんなに言うんだったら協力しますよ」という返事があったんですね。

WWD:そこからビジネスは順調に進みましたか?

渡邊:最初は倉庫を借りるお金もないですから、自宅の一室に何千本という在庫を置いてそこから発送していました。初月の売り上げは7万円だったのですが、それでも海の物とも山の物とも分からない状態でも売れるんだということで成功体験になり、売り上げを上げていく自信がつきました。少しずつインターネット広告を出したり、商品の訴求方法を変えてみたり試行錯誤を重ねて、7月にオンラインショップをオープンしたのですが、その年の12月には月商100万ぐらいにはなりました。

WWD:現在の販路は?

渡邊:自社ECのほかに楽天などにも直営ショップを出店しています。ほとんどがネットショップを通じてお客さまに直接販売していますが、一部ヘアサロンなどに卸しているものもあります。

海外市場を見据え、香りや日本らしさにこだわり開発

WWD:10月にデビューしたメディテーションブランド「ユブネ」を立ち上げた理由を教えてください。

渡邊:日本は超高齢化社会を迎えて、市場が縮小傾向にあるわけですが、一方で海外に目を向けると人口は増えています。これからは日本村にとどまるのではなく、世界市という思考で販路を広げていかないといけないと考えました。はじめは「クイーンズバスルーム」で海外市場を目指そうと思ったのですが、日本人とは異なる毛質や、言葉の壁により商品の微妙なニュアンスを伝えるのが難しいと感じ、別のブランドを作って、海外の人にも分かりやく、日本人である自分にしか作れない商品をラインアップしようとスタートしました。

WWD:ブランドコンセプトやアイテム構成は?

渡邊:ブランドコンセプトはことわざからお借りした“命の洗濯”を掲げています。ニューヨークなど世界中の人が集まる場所を視察する中で、長野の白骨温泉に日本らしい美しさの真髄を感じ、多くのインスピレーションを得ました。その雰囲気を分かりやすく化粧品に落とし込めないかと考え商品開発にあたりました。商品構成はスキンケア、ボディーケア、ヘアケア、フレグランス、マインドフルネスツール(お香や和ろうそくなど)など5カテゴリーを設け、SKUとしては約60あります。スキンケアが最も多くて約4割、残りはほかのカテゴリーで等分という構成です。ブランドを象徴するアイテムが、髪を洗う“シャワージェル”です。珪酸母岩が主原料の鉱石粉末や、ケラチン由来の低刺激で高価な洗浄成分を高濃度で配合し、髪に潤いとハリ、コシを与えます。ニューヨークやバリ島など、世界の場所から着想した8種の香りを用意しています。

WWD:ユニークなアイテムがそろっていますが商品開発はどのように行っていますか?

渡邊:最新の処方やはやりの成分や色、ということではなく、もう少し感覚的にいいものだなというのが伝わる商品にしようと思いました。世界中の人が分かりやすい香りであったり、シンプルな原料、ブランドアイデンティティーを強く伝えるパッケージなどであったりを重視しています。いい原料と出合ってどんな商品を作れるか考える場合もありますし、作りたい商品があってそれを構築できる原料や処方を追求する場合もあります。原料の展示会に行ったり、原料リストを眺めたり、後は自分の体を観察して汗や皮脂が出るメカニズムを調べたり、肌の不調はどの機能が弱まって起きるのかを調べたり。そうしてできあがります。

ショールームを兼ねた足湯併設のショップをオープン

WWD:ブランド立ち上げと同時に新宿に路面店をオープンした理由は?

渡邊:伝わりやすい商品を作ると言ったのですが、僕の性格上、どうしても難しい商品が多くなってしまう(笑)。ブランドの世界観を伝え、商品についてしっかり説明するには実店舗がないと無理だなと思ったんです。今は実店舗をなくしてオンラインで売るという流れがありますが、実店舗があることで信頼性が増し、海外展開を目指すにあたり有利に働くと考えました。海外からの観光客が多く集まる立地ということで新宿を選びました。日本に視察に来たときに、実際にお客さまの様子も見てもらえると、自国で展開した場合の想像がしやすくなるので、ショールームとしての役割もあります。店舗のデザインは、異世界に入っていくような世界観にしたかったのと、地下に足湯を作ったのは“命の洗濯”というブランドコンセプトもありますし、都会の真ん中でふらっと立ち寄ってリフレッシュしてもらえたらという思いからです。

WWD:卸販売は考えていますか?

渡邊:かなり原価率が高い商品ばかりなので、卸では利益がほとんど出ません。なのでその小売店に置いてあることでブランドイメージがよくなったり、ブランド認知の拡大に寄与したりしそうであれば、利益度外視で置いていただくという考えはあります。ですが、販売としての卸は基本的に考えていません。

WWD:今後の商品展開の構想と初年度の売り上げ目標を教えてください。

渡邊:今企画が進んでいるのがメイクアップカテゴリーです。ファンデーションが先行して進んでいて、顔料を使わず色のついた泥をミックスして色を作る、という商品を開発中です。いろいろなOEMからできないといわれたのですが、ようやく一社で形になりそうです。クレイは鉱石の粉末なので、皮脂を抑えたり遠赤外線を発したりそれぞれに生理活性作用があります。それらの組み合わせによって肌に与える効果が変わるという面白い商品です。とはいえまだブランド認知が低いので、SNSを中心にプロモーションに力を入れ、もう少し認知度が上がったいいタイミングで発売しようと思っています。初年度の売り上げは正直あまり多くを見込んでいなくて、3000万円行けばいいかなと思っています。

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「サステナビリティは“エリート”じゃなくて良い」 デトロイトで活動する黒人女性デザイナーの取り組み

 アメリカ・デトロイトを拠点とするデザイナーのトレイシー・リース(Tracy Reese)は、自身のブランド「ホープ オブ フラワー(Hope of Flower)」の最新コレクションを通してサステナビリティに取り組んでいる。同コレクションは“イントゥー フォール(Into Fall)”と題し、秋の雰囲気を表現したスカートやドレスを中心に10アイテムをそろえた。アイテムの素材には、環境負担が少ないとされるリヨセル・テンセルや、オーガニックコットンとリネンを使用する。

 トレイシー・リースは自身の名を冠したブランドを1998年に設立。当時まだ大きな動きでなかった包括性や多様性を表現し、プリントデザインが特徴のエレガントなスタイルで人気を獲得した。18年からはコレクション活動を休止しているが、19年にサステナビリティーを中心に据えたブランド「ホープ オブ フラワー」を始動。サステナブルな素材の使用やエシカルな生産、手作りであることに重きをおいている。

 「新しいコレクションを制作する時に大切なことはこれまでのやり方に戻らないことだ」とリースは語る。「私たちの業界はあまりに未来や結果にフォーカスしすぎている。その道中に目を向けられていない。責任を持ってよりサステナブルなアイテムを作ることは、一日でできるものではない。今までやっていたことを全て学び直さなければいけない。サステナビリティはエリート志向で、みんなが行いやすいものではないと感じることが多い。それらを解体してもっとシンプルなものをそろえたい」。

 「ホープ オブ フラワー」は主に中国で生産しているが、3月からは地元コミュニティーとのパートナーシップ確保に取り組んでいる。デトロイト産を推進する背景には同地域の黒人の経済状況が大きく関係している。「デトロイトの街の振興プロジェクトが実施される中、同地域に住む黒人が公平に扱われていないということを実感した。デトロイトを新しい視点で見るようになり、取り組みの中で資金提供が最も必要とされる場所に行き届かないことに気がついた」という。

 また、「こういった取り組みに気がつくのは白人で教養のある人ということが多い。その人たちは助成金申請をして、何枚もの応募書類を作成することができるが、黒人コミュニティーはこれらの機会が存在することに気がつくのに時間がかかる。素晴らしい裁縫師で工芸家であった私の母や彼女の友人は、その才能を生かして経済的自立ができるということに気がついていなかったと思う」と語った。

 リースは地元支援のため、職人と材料をつないでクラフトマンシップを守り、経済的自立を促進するメーカーズ・ユナイテッド(Makers United)の非営利団体のネスト(NEST)と協業する。同団体はほかにも職場の多様性と包括性の向上を促進しながら事業拡大を支援する取り組みを行う。

 ネストを2006年に立ち上げたレベッカ・ファン・ベルヘン(Rebecca van Bergen)=エグゼクティブ・ディレクターは、「デトロイトは圧倒的に黒人が多く、移民人口も多い。そしてそれぞれのコミュニティーがそれぞれのクラフトやアート、芸術による社会活動などを次代へと引き継いでいる。しかし原材料がメーカーの手に正しく届かないことが多々ある。特に有色人種や移民の間でのやりとりでは」と言う。

 リースは取り組みを通して「有色人種の人々が実際に恩恵を受ける支援の一部になりたい。それがデトロイトでのネストの使命だ。私たちは同じ認識を共有しており、同じ対象にリーチしたいと考えている。黒人をはじめとする有色人種や先住民の声に焦点を当て、移民を支援したい」と語った。

 「ホープ オブ フラワー」はほかにも6月に立ち上げた公式ウェブサイトを通じて、若者たちへのアートの授業を無料で提供したり、大人向けワークショップを開催する。また今年中にアメリカのインテリアブランド「ポッタリーバーン(POTTERY BARN))とのコラボ予定もあるが、詳細は未定だ。

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