NYから日本人が発信するブランド「タナカ」 “サステナビリティはかっこよく”100年先も廃れない服作り

 世界中でサステナビリティに取り組む企業が増えている中、デザインとサステナビリティの両立を困難に感じているブランドも多い。「サステナブルと言えても商品自体が魅力的であることが大事で、そのかっこよさを伝える努力をブランド側がしなければならない」と話すのはニューヨーク発のファッションブランド「タナカ(TANAKA)」のタナカサヨリだ。

 タナカはヨウジヤマモト社を経て、「ユニクロ」のウィメンズデザインのチームリーダーを務めたのち、海外生活でインスピレーションを得ながら、遠隔で日本と中国で生産している。ブランドコンセプトに“今までの100年とこれからの100年を紡ぐ服”を掲げ、長く愛される服を目指しながらサステナビリティにも取り組んでいる。

 海外が40アカウント、国内10アカウントで、卸先は8割が海外。カナダ発のラグジュアリーECのエッセンス(SSENSE)やロシアの有力店ツム(tsum)をはじめ、日本ではビショップ(Bshop)、シティショップ(CITYSHOP)、シップス(SHIPS)などで取り扱いがある。現在は仕事の関係で、ヨーロッパに滞在するタナカに、ブランドのサステナビリティに関する考えや、遠隔でのモノ作りについて話を聞いた。

WWD:まずはバックグランドを教えて欲しい。どのような環境で育ったのか?

タナカサヨリ(以下、タナカ):自然が豊かな新潟県に生まれ、祖父が庭師、父が洋画家で着物のテキスタイルデザイナーという家系に育ち、幼い頃からアートが身近にありました。家には面白い写真や図案、世界のアーティストの作品が掲載されている本がたくさんあって。祖父や父の働く姿を見て、人に喜んでもらえたり、感動を与えられたりするようなモノ作りに憧れを持つようにもなりました。小学3年生頃にはファッションデザイナーを志していて、作文の将来の夢として書いていたようです(笑)。そうして、東京の服飾専門学校へ進学し、卒業後にヨウジヤマモトに入社しました。

WWD:前職ではどのような経験を?

タナカ:ヨウジヤマモトでは入社1〜2年目でデザインをするチャンスをいただき、在籍中に「ヨウジヤマモト ファム(YOHJI YAMAMOTO FEMME)」「ヨウジヤマモト プールオム(YOHJI YAMAMOTO POUR HOMME)」「ワイズ フォー メン(Y’S FOR MEN)」を担当しました。4年間働いて退職。その後、お声がけをいただきユニクロで業務委託の形で働き始めて入社することに。ウィメンズのデザインリーダーとして東京のほか、上海に2年間、ニューヨークに8年間、それぞれのデザインオフィスで働くことになりました。若い頃から海外で働くことができ、本当にいい経験をさせてもらいました。

“気持ちが高揚する服を、
国籍や人種の異なる人々に届けたい”

WWD:「タナカ」をスタートしたきっかけは?

タナカ:このキャリアを突っ走ってきて、上海とニューヨークでの生活でふと我に帰るタイミングがありました。世界中の人たちとコミュニケーションを取ることで、可能性は無限大に広がり、何かワクワクすることを海外を拠点にやっていきたいと感じたんです。特にニューヨークでの暮らしからインスピレーションを受けることが多く、気持ちが高揚するような特別感がある服を、国籍や人種の異なるさまざまな人に届けたいと。また、これまでの経験を生かしてアジアの生地や生産背景を世界に発信できるのではないかと思いました。

WWD:ブランド名はなぜ「タナカ」にしたのか?
タナカ:いろいろ考えたんですが、自分の家族にリスペクトがあり、私のフルネームよりも家族として続くものを表現したいと思ったからです。また「タナカ」は日本でも多い名字の一つ。世界を視野に入れたときに、日本を代表するブランドになるようにとあえて分かりやすい名前にしました。

WWD:モノ作りでは素材にもこだわっている。

タナカ:生地は日本製が多く、ニットや布帛は中国で生産しています。ブランドでも好評アイテムである岡山デニムは、世界でどこを探してもできない表情の加工ができるんです。中国も技術が高く、勤勉で前向きに一緒にモノ作りができる。私は小さな違いが、着る人の1日を変えると思うので、細かいところまでこだわってしまいますね(笑)。最近はヨーロッパでの仕事もあるので、アイテムによってベストなモノ作りができるよ生産地を広げていきたいと思っています。

次の100年のスタンダードになるような服

WWD:サステナビリティへの考えは?

タナカ:ブランドコンセプトに「今までの100年とこれからの100年を紡ぐ服」を掲げています。私はビンテージ、昔からあるユニフォームや作業着が好きで、それらはその時の生活や用途に合わせて作られた服で、よくできているものが多いんです。これまでの100年に敬意を払い、「タナカ」では次の100年のスタンダードになるような服を作っていきたいと考えています。クリエイターとしてゴミを作らず、モノ作りではなるべくリサイクルの生地や環境に優しいものを選びたい。サステナブルやエコって一見、ほっこりしたイメージがあると思うんですが、かっこいいものを発信するためには努力が必要に感じます。「タナカ」では2019-20年秋冬のルックを写真家の小浪次郎さんにニューヨークで撮り下ろしてもらい、色気があってエッジの効いたイメージを打ち出すことができました。

WWD:具合的にどのようなアイテムが環境に配慮して作られている?

タナカ:デニムでは従来捨てられてしまう落ち綿を一緒に混ぜて作っていたり、洗いや加工で使用した水を再利用できるまて綺麗にできる工場でお願いをしています。また、奄美大島の伝統的な泥染めで美しく、環境にも優しい染色を取り入れているほか、無染色の白を定番色のローホワイトとして提案し、染めずともそのままで生地の風合いと色の美しさを表現しています。これらの商品は北米、ヨーロッパでも評価が高く、手に取っていただける方が多いです。やれる範囲でやっていますが、まだサステナブルなモノ作りはコストがかかってしまうのが事実。その部分をお客さまにも理解をしてもらうことも大切だと思います。

WWD:日本でもサステナビリティに取り組む企業は増えているが、欧米とはまだ環境問題への意識に差がありそうだ。海外にいることで違いを感じることは?

タナカ:アメリカ、特にニューヨークではサステナビリティへの意識は強いと思います。買い物では、モノが溢れている中で、どういう企業から、どのような商品を買いたいのか?というような思考があり、どうせだったら、環境問題に取り組む姿勢のある企業から商品を購入したいと思っている人は多いです。その先駆けが「エバーレーン(EVERLANE)」で、モノ作りの透明性を開示したアプローチに共感する人が増えています。ヨーロッパの店舗でも「サステナブルだったら商品を買い付ける」という店も出てきています。人それぞれ意見は異なると思いますが、私はモノ作りは責任だと思うので、サステナビリティへの取り組みはやれるんだったら、やったほうがいいと感じます。

“お客さまにエキサイトメントを届けたい”

WWD:海外からの遠隔作業は難しくないのか?

タナカ:日本にもサポートしてくれるメンバーがいて、助けられています。コロナ前は、数カ月に1回のペースで日本や中国に行って直接コミュニケーションを取ってきていたので、信頼関係を築くことができています。その信頼関係がある上で、LINEやZoom、ワッツアップ(WhatsApp)、フェイスタイムなどを駆使しながら話しています。それぞれの取引先にキーマンがいて、伝えたいことをわかっていただけて、私も職人さんの腕を信頼しています。特にデニムの加工を担当していただいている、西江デニムの柞磨さんは10年以上の付き合いがあり、私の感覚を電話やメールなどですぐに理解してくださっています。コロナが落ち着き、また自由に動けるようになったら、すぐに商品を作ってくださっている現場に行きたいと思っています。

WWD:海外でコロナ禍を経験して変化を感じることは?

タナカ:ビジネス面では、ロックダウンにより店舗が閉まったことでオーダーがキャンセルになることもありました。ただ、現在所属しているミラノのショールームではデジタルショールームとして直接見れないバイヤーにも営業をしているので、ありがたいことに取り扱いの店舗数は毎シーズン増えいます。作り手として感じるのは、このような状態でも、一緒にモノ作りを続けてくれている人々への感謝。こういう時だからと遠慮せずに、しっかりクリエーションに反映して、お客さまに喜んでもらえるものを作っていかなければならいないと思っています。

WWD:今後の目標は?

タナカ:お客さまにどうやってワクワクすることを届けられるかということを考えています。私個人的には家の時間が長いので、レコードを集めたり、アコースティックギターも買ったりと、改めて音楽の素晴らしさを認識しました。そのエキサイトメントを表現すべく、みんなが楽しめられる場所やイベントのようなことも考えていきたいと思っています。またモノ作りでは100年廃れない服を作り続けること。今後、廃棄されるような、倉庫で埋もれている生地などを使って1点モノを作ることにもチャレンジしたいですね。

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〜立ち上がれ!産地の若者たち 前編〜 尾州伝統の再生ウール“毛七”を世界へ 32歳彦坂さんの挑戦

 海外製のファストファッションやSPA(製造小売業)アパレルの台頭により、国内の繊維産地は衰退の一途にある。そのような中、産地では若い人材が中心となって新たなビジネスチャンスを生み出そうとする取り組みが生まれている。

 2020-21年秋冬シーズン、ゴールドウインの新作アパレルコレクションでチェック柄ウールを使ったコレクション8点がラインアップされた。見て、触って上質と分かるこの生地の主原料は再生羊毛。毛織物の産地・尾州(愛知県尾張西部地域から岐阜県西濃地域)で織られたものだ。

 同地域で半世紀以上前から伝統的に作られてきたリサイクルウール生地“毛七”(けしち)。このテキスタイルへの注目度が今、国内のアパレルメーカーなどの間でじわじわと高まっている。読んで字の如く、ウールが70%、残り30%がナイロンやポリエステルなどの合成繊維で組成される混紡素材。国内に流通する古着のセーターを厳選して原料とし、尾州に残る旧型の織機でゆっくり織ることで、一般的なリサイクル素材と一線を画す質感を実現している。19年夏、現地の毛織物卸業・大鹿(愛知県一宮市、大鹿晃裕社長)が自社のリサイクルウールを“毛七”として正式に商標権を取得。若手社員チームが中心となったブランディングの努力により、取引高は2.5倍に跳ね上がっている。

 “毛七”は、尾州の織物の歴史とともに一帯に根付いてきた「文化」でもある。同地域では、木曽三川の水源や豊かな土壌に恵まれ、奈良時代から繊維産業が栄えた。1940年代になると、軍服生産などの戦時特需を追い風に、織物産地として世界的に名を馳せた。一方で生産拡大とともに、製造のプロセスで生まれる端切れや落ち綿なども増えた。それを「もったいない」という日本人的精神で再利用すべく“毛七”は生まれ、主に一般庶民のための普及品に使われてきた。

 近年では安価な外国産製品に押され、尾州の毛織物業は衰退の一途をたどってきた。サステナブル意識の高まりを追い風に、“毛七”にスポットライトを当てることで復興につなげようと動き出したのが大鹿の若手社員たちだ。チームの陣頭指揮を執るのが32歳の彦坂雄大さん。毛七の品質を実現する上では、膨大な古着の山の中から良質なウール生地を見極める“目”であったり、裁断により古着を原料化とした後に紡績、織布する作業の“腕”であったりと、さまざまな職人技がキモになる。そこで彦坂さんは「尾州の再生ウールは他にない歴史、モノ作りの背景こそが強み」と分析し、「これを若い自分たちのセンスで発信できれば、市場で差別化できる」と考えた。

 彦坂さんらはすぐさま“毛七”のホームページ制作に着手。モノづくりをテーマに、原料の選別や生地を織るプロセスにフォーカスした記事コンテンツやブログを設置し、オウンドメディア化を進めた。さらに生地メーカーにはめずらしく、ビジュアルにこだわった「生地カタログ」も作成。すると取引の問い合わせも増え、国内デザイナーズブランドの2021年春夏の新作でも“毛七”が使われることに決まった。

 「全く新しいことにチャレンジするには膨大な時間と資金が必要だ。発想の転換で、尾州ならではの歴史やモノづくりの背景といった、『すでにあるもの』を強みにしていきたい」と彦坂さんは話す。尾州を苦境に追いやってきたSPAアパレル商品の普及も、“毛七”の生産においては追い風になっているという。彼らの企業努力で、良質なウール100%の古着が市場に流れ込むようになったためだ。「エシカルやサステイナブルという言葉が流行語のように使われるようになったが、尾州にはウールを貴重な資源として当たり前に大切にしてきた文化がある。これからは自分たちがバトンを受け、先人が当たり前にやってきたことが世界で再び評価されるよう努力していきたい」。

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植物の葉をそのまま使ったバッグ登場 パリ発の「アメリ・ピシャール」

 パリ発のシューズおよびバッグブランド「アメリ・ピシャール(AMELIE PICHARD)」は、植物由来の原料を使用したビーガンレザー製のバッグを3タイプ発表した。パイナップルやサボテンの繊維を使用したものは従来の技術を活用しているが、植物の葉をそのまま使ったバッグは世界で初となる。

 2010年に同ブランドをパリで設立したアメリ・ピシャールはもともとシューズデザイナーだが、靴はサイズ展開する必要があるため、今回はバッグを実験的に生産した。同ブランドはこれまでもリサイクル素材を使用したバッグを発表しているほか、17年にはオンラインストアに自社製品の中古品コーナーを設けるなど、以前からサステナビリティに取り組んでいる。

 ピシャールは、「サステナブルな素材を使用するのはいいことだが、ある程度の量を継続的に供給しようとすると環境に負荷をかけてしまうこともある。また“ビーガンレザー”と一口に言っても、現在の技術では100%植物由来にすることはできないので、何割かはプラスチックなどの化学的な原料が混ざっている。当社のオンラインストアでは、こうした内訳についてもできる限り詳細に記載して消費者が納得の上で購入できるようにしているが、多くのブランドは“ビーガンレザー”としか説明していない」と語った。

 例えば今回使用した“ピニャテックス(Pinatex)”は、英国を拠点とするスタートアップ企業アナナス・アナム(ANANAS ANAM)が開発したもので、その90%はパイナップルの葉の繊維を原料としているが、10%はポリウレタンなどで構成されている。同様に、サボテンを由来とするレザーの50%は天然素材だが、残り50%の原料については製造元が開示していない。

 しかしサトイモ科のクワズイモの葉をそのまま使用したビーガンレザー「ビリーフ(beLeaf)」は、これらと比べても環境負荷が極めて低いという。象の耳のように大きく厚みのある葉をつけることから“エレファントイヤー・プラント”とも呼ばれるこの植物は、葉を切ってもそこから新たな葉が生えてくるので、収穫の過程で植物自体を枯らさずにすむ。「ビリーフ」を開発したブラジルのバイオレザー企業ノバ・カエル(NOVA KAERU)は、同国内の熱帯雨林に生えているクワズイモの葉を収穫した後、葉の繊維を強化するため環境に優しい方法でタンニングを行っており、将来的には皮革の代替品としてスニーカーや家具などにも用途を広げたいとしている。

 ピシャールは、「『ビリーフ』がほかの天然由来の素材と異なるのは、混合物が必要ないところ。もともとレザーのように厚みがあり、手触りも似ている。これまでにない、真の意味でのビーガンレザーだと思う」と述べた。天然の葉を使っていることを強調するため、今回はオリジナルの緑色のままとなっているが、実際にはさまざまな色に染めることができる。バッグを作るに当たっては、補強のためリネン素材で裏打ちしているという。

 こうしたビーガンレザー製の商品を発表する一方で、同ブランドでは今後も「サステナブルな方法で」本革製品を取り扱うという。フランスの小規模な畜産農家と提携し、食肉用の牛から副産物として生産された皮革のみを使用した、透明性の高いレザーグッズを提供することを目指す。

 ピシャールは、「現在はどのブランドでも、皮革の元である牛や豚を育てた農家までたどることはできない。私は消費者に、自分が手にするバッグやシューズがどういう素材で作られているのか、その素材はどこでどういうふうに生産されたのかなどを知ってもらいたいと思う。商品の“オリジン”を身近に感じられるように、いずれは農家や牛の名前なども分かるようにしたい」と話した。

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植物の葉をそのまま使ったバッグ登場 パリ発の「アメリ・ピシャール」

 パリ発のシューズおよびバッグブランド「アメリ・ピシャール(AMELIE PICHARD)」は、植物由来の原料を使用したビーガンレザー製のバッグを3タイプ発表した。パイナップルやサボテンの繊維を使用したものは従来の技術を活用しているが、植物の葉をそのまま使ったバッグは世界で初となる。

 2010年に同ブランドをパリで設立したアメリ・ピシャールはもともとシューズデザイナーだが、靴はサイズ展開する必要があるため、今回はバッグを実験的に生産した。同ブランドはこれまでもリサイクル素材を使用したバッグを発表しているほか、17年にはオンラインストアに自社製品の中古品コーナーを設けるなど、以前からサステナビリティに取り組んでいる。

 ピシャールは、「サステナブルな素材を使用するのはいいことだが、ある程度の量を継続的に供給しようとすると環境に負荷をかけてしまうこともある。また“ビーガンレザー”と一口に言っても、現在の技術では100%植物由来にすることはできないので、何割かはプラスチックなどの化学的な原料が混ざっている。当社のオンラインストアでは、こうした内訳についてもできる限り詳細に記載して消費者が納得の上で購入できるようにしているが、多くのブランドは“ビーガンレザー”としか説明していない」と語った。

 例えば今回使用した“ピニャテックス(Pinatex)”は、英国を拠点とするスタートアップ企業アナナス・アナム(ANANAS ANAM)が開発したもので、その90%はパイナップルの葉の繊維を原料としているが、10%はポリウレタンなどで構成されている。同様に、サボテンを由来とするレザーの50%は天然素材だが、残り50%の原料については製造元が開示していない。

 しかしサトイモ科のクワズイモの葉をそのまま使用したビーガンレザー「ビリーフ(beLeaf)」は、これらと比べても環境負荷が極めて低いという。象の耳のように大きく厚みのある葉をつけることから“エレファントイヤー・プラント”とも呼ばれるこの植物は、葉を切ってもそこから新たな葉が生えてくるので、収穫の過程で植物自体を枯らさずにすむ。「ビリーフ」を開発したブラジルのバイオレザー企業ノバ・カエル(NOVA KAERU)は、同国内の熱帯雨林に生えているクワズイモの葉を収穫した後、葉の繊維を強化するため環境に優しい方法でタンニングを行っており、将来的には皮革の代替品としてスニーカーや家具などにも用途を広げたいとしている。

 ピシャールは、「『ビリーフ』がほかの天然由来の素材と異なるのは、混合物が必要ないところ。もともとレザーのように厚みがあり、手触りも似ている。これまでにない、真の意味でのビーガンレザーだと思う」と述べた。天然の葉を使っていることを強調するため、今回はオリジナルの緑色のままとなっているが、実際にはさまざまな色に染めることができる。バッグを作るに当たっては、補強のためリネン素材で裏打ちしているという。

 こうしたビーガンレザー製の商品を発表する一方で、同ブランドでは今後も「サステナブルな方法で」本革製品を取り扱うという。フランスの小規模な畜産農家と提携し、食肉用の牛から副産物として生産された皮革のみを使用した、透明性の高いレザーグッズを提供することを目指す。

 ピシャールは、「現在はどのブランドでも、皮革の元である牛や豚を育てた農家までたどることはできない。私は消費者に、自分が手にするバッグやシューズがどういう素材で作られているのか、その素材はどこでどういうふうに生産されたのかなどを知ってもらいたいと思う。商品の“オリジン”を身近に感じられるように、いずれは農家や牛の名前なども分かるようにしたい」と話した。

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今年もご愛顧ありがとうございました!

こんにちは。

いよいよ2021年へのカウントダウンがはじまりました!

 

2020年は、バーニーズ ニューヨーク日本上陸30周年を迎え、このような状況の中でも多くのお客様との出会いや素敵な笑顔に囲まれて過ごすことができました。

来年もバーニーズ ニューヨークならではの情報をご紹介してまいりますので、変わらぬご愛顧をよろしくお願いいたします。

 

銀座本店・新宿店・六本木店・横浜店・神戸店・福岡店は、明日1月1日(金・祝)は休業いたします。

そして2021年は、1月2日(土)が初売り!

福岡店は10:00、銀座本店・新宿店・六本木店・横浜店・神戸店は11:00から営業いたします。

開催中のウィンターセールは引続き要チェックです>>>

 

オンラインストアはもちろん、この年末年始も引き続きショッピングをお楽しみいただけます>>>

 

アウトレット店では、1月1日(金・祝)元日から営業しています!

営業時間は各アウトレットモールに準じていますので、詳しくは各サイトをご確認ください>>>

 

みなさま2021年もバーニーズ ニューヨークをどうぞよろしくお願いいたします。

よいお年をお迎えくださいね。

 

洋服を着たままエステが受けられる リラックスモード全開の“ハンモックの眠り”を体験

 新型コロナウイルス感染拡大の第三波が襲来する中で、化粧品業界は引き続きタッチアップの自粛などを行っている。そんな中で直接肌に触れる施術を行うエステティックなどは、安心安全な体制を取った新しいメニュー開発・提供する。全国にエステティックサロンを展開するソシエ・ワールドが今秋からスタートしたメニュー“ハンモックの眠り”を体験してきた。

 エステティックといえば、洋服を脱いで肌にボディーオイルやクリームなどを塗布しながら施術するのが一般的だ。しかしコロナ禍で他人との直接的な接触を控えるようになり、顧客の足が遠のいてしまった。そこで開発したのが洋服を着たまま施術が受けられる“ハンモックの眠り”だ。

 実際にハンモックに揺られながら施術を受けるわけではなく、通常のゆったりしたサロンの個室でハンモックに身を委ねたようなリラックス気分が味わえるというもの。このメニューをエステティック&スパ ビューティアベニュー ソシエ 新宿タカシマヤタイムズスクエア店で体験した。

在宅勤務でなまった体に喝

 新宿御苑を見下ろせる個室に案内され眺望を満喫した後に早速施術開始。着替えがないため施術を受けるまでの準備が少ないのがいい(もちろん服を脱いで施術してもらう既存のメニューも個人的には大好き)。体験したのは“着衣 DE エステ 30”(30分、3500円)という、ゆらす・たたく、といったさまざまなエステティック技術を洋服の上から行うボディーケアと、頭皮から顔、肩、首、デコルテまでをほぐしてくれる“ヘッドタッチ 30”(30分、3500円)。

 在宅勤務で体を動かす機会がめっきり減ったが、一気にほぐれていくのを実感。夢うつつの至福の時間が過ぎていった。ヘッドスパによって目の疲れも取れ、施術後は目の大きさが違うのがわかったほど。体のメンテナンスはやっぱり必要と痛感した時間だった。

 施術をしてくれた女性に話を聞くと、「洋服を着たままこれまで同様にリラックスをしてもらうかが大変だった」とのこと。それを実現するために今までとは異なる技術研修を受けたそうだ。

 このハンモックの眠りを開発したことで、男性客にも対応できることに。施術時間が30分であることも買い物途中に気軽に立ち寄れる一因となっているようだ。エステティック業界も人の手を介さないセルフタイプが注目を集めるなどコロナ禍で変革している。

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ティファニー株主の99%がLVMH傘下入りを承認 買収額は1兆6200億円に引き下げ

 LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)によるティファニー(TIFFANY & CO.)の買収について、ティファニーの株主は1株あたり131.5ドル(約1万3500円)、総額158億ドル(約1兆6200億円)での身売りを承認した。買収を発表した2019年11月当初は、1株あたり135ドル(約1万3900円)、総額162億ドル(約1兆6600億円)を予定していたため、LVMHはおよそ400億円の引き下げに成功した形だ。
12月30日に実施した臨時株主総会で決議され、全体の約99%にあたる8800万票が賛成に回り、反対はわずか10万7000票だった。

 買収が実現すれば、LVMHがティファニーをどう運営していくかが次の焦点となる。アレッサンドロ・ボリオーロ(Alessandro Bogliolo)ティファニー最高経営責任者(CEO)や、リード・クラッコフ(Reed Krakoff)=チーフ・アーティスティック・オフィサーの進退に注目が集まる。情報筋によると、ティファニーの次期CEOの最有力候補の1人は、アンソニー・ルドリュ(Anthony Ledru)LVMH グローバル コマーシャル アクティビティーズ部門エグゼクティブ ヴァイス・プレジデントだという。ルドリュ氏はかつて北米事業のヴァイス・プレジデントを勤めた人物だ。また、ベルナール・アルノー(Bernard Arnault)LVMH会長兼CEOの次男で、ティファニー視察時に同行していたアレクサンドル・アルノー(Alexandro Arnault)=リモワ(RIMOWA)CEOも経営に携わるとみられている。

YU HIRAKAWA:幼少期を米国で過ごし、大学卒業後に日本の大手法律事務所に7年半勤務。2017年から「WWDジャパン」の編集記者としてパリ・ファッション・ウイークや国内外のCEO・デザイナーへの取材を担当。同紙におけるファッションローの分野を開拓し、法分野の執筆も行う。19年6月からはフリーランスとしてファッション関連記事の執筆と法律事務所のPRマネージャーを兼務する。「WWDジャパン」で連載「ファッションロー相談所」を担当中

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「サボン」が肌にも髪にも使用できるオイル発売 4種のボタニカルオイルを黄金比で配合

 「サボン(SABON)」は12月26日、ボディーとヘアに使用できる「ビューティーオイル」を発売した。厳選した4種のボタニカルオイルを黄金比でブレンド。細やかな霧のミスト状スプレーで、潤いと艶のある肌やしなやかな髪へ導く。「サボン」直営店と公式オンラインストアなどで取り扱い、価格は各100mL、各4200円。

 ビーガン処方で自然由来成分を配合。ココナツ由来オイルをベースに、マカダミアとホホバ、アルガン、ユチャの4種のオイルをブレンドする。パチュリ・ラベンダー・バニラや、デリケート・ジャスミン、グリーン・ローズなど8種の香りをそろえ、リラックスしたセルフケアをかなえる。お風呂上がりのタオルドライ前や直後の肌や、寝る前に香りに包まれたいとき、朝のヘアスタイリングや日中の肌のカサつきや髪のパサつきが気になるときに使用できる。

 また同日には、乾燥ダメージを集中ケアし潤いを与えるボディー用トリートメントクリーム「リペアボディクリーム」を発売。ビーガン処方で自然由来85%、“奇跡の生命力を持つ”と言われるジェリコローズとシアバターを配合。こっくりとした上質なテクスチャーで肌に密着し潤いを閉じ込め、滑らかな肌に導く。ホワイトティーやパチュリ・ラベンダー・バニラ、デリケート・ジャスミンなど全8種の香りで各200mL、各4200円。

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