「プーマ」もカーボンプレート入り厚底シューズ ランニングの巻き返し目指す

 「プーマ(PUMA)」は、“誰でも履けるみんなの厚底”をコンセプトにした新ランニングシューズ“ディヴィエイト ニトロ(DEVIATE NITRO)”を2月18日に発売する。同社初のカーボンプレート搭載モデルだ。価格は1万8000円で、「プーマ」直営店と公式オンラインストアなどで扱う。

 カーボンプレート“イノプレート(INNOPLATE)”は、前足の外側で着地しても力を逃さない二股の形状で、初心者でも推進力を高めやすいのが特徴。ミッドソールには窒素ガス(ニトロガス)を注入し、高い反発力と柔らかなクッショニングを実現させた新素材“ニトロ フォーム(NITRO FOAM)”を採用している。かかとには着地時のブレを抑える樹脂パーツが、アウトソールには高いグリップ力でさまざまな路面に対応するラバーソールが付き、前足部は日本人になじむよう通常よりゆったりした足型にした。

 ほかにもシリーズ最軽量の“リベレイト ニトロ(LIBERATE NITRO)”(1万2000円)、耐久性に優れる“ベロシティ ニトロ(VELOCITY NITRO)”(1万5000円)、安定性の高い“エターニティ ニトロ(ETERNITY NITRO)”(1万5000円)の3型も同時発売する。

 発売に先駆けて関係者向けのオンライン発表会も開催。国内MDの担当者は「われわれはウサイン・ボルト(Usain Bolt)選手をはじめ多くのランナーを支えてきた。“ディヴィエイト ニトロ”をきっかけにランニング市場での認知拡大を図り、ランニング事業の再強化を目指す」と語った。

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キム・ジョーンズによる「フェンディ」や24歳の新たな才能に感嘆 クチュール後半5選

 2021年春夏オートクチュール・ファッション・ウイーク(1月25〜28日)は、コロナ禍での2度目のデジタル開催。クチュールメゾンはどのような服を、どのような方法で発信するのか、コレクションを長年取材する向千鶴「WWDジャパン」編集長と、「WWDジャパン」のSNSアカウントも運営する丸山瑠璃ソーシャルエディターがそれぞれの視点から語り合います。今日は1月27日、28日の2日間の参加ブランドから厳選した5ブランドについて紹介。

丸山:27日に発表予定していた「メゾン マルジェラ “アーティザナル” デザインド バイ ジョン ガリアーノ(MAISON MARGIELA 'ARTISANAL' DESIGNED BY JOHN GALLIANO)」「エリー サーブ(ELIE SAAB)」「ズハイル・ミュラド(ZUHAIR MURAD)」が発表を延期しました。パリ警察当局からの指示でショーやイベントに観客を招待できないことも影響したのかもしれません。少しスケジュールが寂しくなりましたが、27日は今季の目玉、キム・ジョーンズ(Kim Jones)による「フェンディ(FENDI)」が控えています!

FENDI

向:これぞラグジュアリー、これぞオートクチュール!パリ旧証券取引所で発表されたキム・ジョーンズによる「フェンディ」は歴史と手仕事と資本力とクリエイティビティが余すことなく注がれた素晴らしいコレクションでした。わずか19体だけど一つ一つの存在感が際立ち、一人一人のモデルの個性と呼応して見応えがありました。「家族」「ルーツ」というキーワードを受け取りましたが実際、親子で登場したモデルもいたよね?

丸山:はい、ケイト・モス(Kate Moss)と娘のライラ・モス(Lila Moss)が親子で、アジョワ・アボアー(Adwoa Aboah)と妹のケセワ・アボアー(Kesewa Aboah)、クリスティ・ターリントン(Christy Turlington)と甥のジェームス・ターリントン(James Turlington)も家族で登場していました。さらにナオミ・キャンベル(Naomi Campbell)、カーラ・デルヴィーニュ(Cara Delevingne)、デミ・ムーア(Demi Moore)、ベラ・ハディッド(Bella Hadid)らキムやブランドと親交のある“ファミリー”と呼べるモデルが登場。超豪華なキャスティングにも驚きましたが、ジュエリーを手掛けるデルフィナ・デレトレズ・フェンディ(Delfina Delettrez Fendi)という本物の「フェンディ」ファミリーもモデルとして登場していたのにも驚きました。代々家族経営である「フェンディ」がいかに“ファミリー”に価値をおいているか、象徴していましたね。

向:インスピレーションの一つがイギリスの小説家ヴァージニア・ウルフ(Virginia Woolf)の「オーランド(Orlando)」でした。男性として生まれ、ある日目覚めたら女性の体となった主人公が最後は女性として生をまっとうする物語です。「フェンディ」が創業した3年後である1928年に書かれていますが当時としてはかなり前衛的な内容だったでしょう。それをキムはさらりと当たり前のこととして扱っている。ウルフがこのショーを見たら盛大な拍手を送るのではないでしょうか?1ルック目、2ルック目と丁寧に続けて見ていると、男性性や女性性は、自分の意思で選び取れるものだ、と思えます。

丸山:本をかたどったクラッチバッグが登場したほか、パールのクラッチバッグやブーツには「オーランド」からの引用が施されているそうです。キムは「『フェンディ』の経営は3代目、私は4代目が継ぐまでのゲストだ」とコメントしていましたが、「フェンディ」と同時期に誕生し、今ようやく理解されつつある「オーランド」のジェンダーやセクシュアリティは流動的なものという認識をメゾンのクリエイションに組み込み、当たり前のこととして次の世代に伝えたかったのかなとも思いました。

向:もう一つ、重要なのが「フェンディ」の創業池であるローマの存在感だね。ボルゲーゼ美術館の大理石のカラーパレットや、ジャン・ロレンツォ・ベル二ーニ(Gian Lorenzo Bernini)の彫刻を思わせるドレープ。アクリスケースの中に立つモデルは美術館の彫刻のようでした。これはもう、アトリエの手仕事のなせる技以外の何物でもない。ファッションデザイナーの多くはローマの街とルネッサンス美術への憧れを抱いていますが、キムもそうなのか、見事な表現でした。

VIKTOR&ROLF

向:「ヴィクター&ロルフ(VIKTOR&ROLF)」はコロナ下でモヤモヤ溜まったうっぷんを吹き飛ばすかのようなコレクションでしたね。ギラギラして軽快で、同時にサステナブルという。アンダーグランドなムードが漂いましたが会場は元軍需工場なんでしょ?

丸山:はい、「Het HEM」というアムステルダム郊外の施設なのですが、現在はコンテンポラリーアートの中心地となっているようです。コレクションのテーマは“クチュール レイヴ”。想像上のパーティー、またはこれから開催されるパーティーにインスパイアされたのだとか。メタルやレース、クリスタル、ジュエリーがどっさり施されたブラに合わせるのはボリューミーなチュールスカートやパフ、そしてリサイクルプラスチックで作られたピンクやシルバーのブーツ。ユーチューバーのジョジョ・シワ(JoJo Siwa)の宝箱をひっくり返したようなキラキラ&カワイイ要素とボディーコンシャスなシルエットやブラ、タイツが生み出すギラギラしたアングラ感とのギャップがよかったです。ショーの背景となっていたアートは、アーティスト集団RAAAFの「Still Life」というインスタレーション。工場の弾丸生産で残された材料で作られたものだそうです。コレクションもアップサイクルしたアイテム多数でしたね。

向:ヴィンテージレースやドレスの破片などアトリエに残るあらゆる素材をアップサイクルしています。このアイデアって今や多くのデザイナーが取り入れています。でも欲しくなるものとならないものがある。その違いって丸山さんはなんだと思う?

丸山:確かにそうですね。うーん、一概には言えませんがただアップサイクルするだけじゃなく、そこにブランドらしさが加えられていたりなど、何かしら付加価値がプラスされていると個人的には欲しくなるかもしれません。サステナブルであること自体が付加価値なのですが、サステナブルに生きたいならもっとそれに特化したブランドがある。でもそこで買わずにそのブランドで買う・買いたいと思うのは、デザイン性であったり何かしら付加価値があるからなのではないでしょうか。

向:ところでショーにおける音楽の重要性について思いを馳せたショーでもありました。デジタルコレクションって音楽が良いと、目では見ずともループして聴き続けたりしない?

丸山:分かります!ショーのために作られた音楽であることも多いので、ユーチューブなどでショーを繰り返し再生するしかないのですがスポティファイなどでも配信してほしいです。「ヴィクター&ロルフ」は“クチュール レイヴ”の名の通り、BGMはゴリゴリのクラブミュージックでしたね。カワイイ要素がありながらも、音楽のおかげでアンダーグラウンドなパーティー感もしっかり感じ取ることができました。

CHARLES DE VILMORIN

丸山:ゲスト枠でクチュールに参加した24歳のシャルル・ドゥ・ヴィルモラン(Charles de Vilmorin)は、初めてこうしたファッション・ウイークに参加。個人的に今季のクチュールでかなり注目していました。彼自身が描く色鮮やかな絵画をそのまま服に落とし込んだような世界観に圧倒されます。インスタグラムで初めて作品を見かけたときに「一体この人の頭の中はどうなっているんだろう」と思いました。

向:Z世代から新しい才能が飛び出しましたね。シャルル・ドゥ・ヴィルモランはどんなキャリアなの?

丸山:幼い頃からファッション業界を志していたそうで、中学生のころ学外研修でアルベール・エルバス(Alber Elbaz)がトップだった「ランバン(LANVIN)」で研修したのだとか。ちなみにヴィルモラン家はフランスの園芸と農業界のトップ企業を営む家系で、多くの男性を虜にした作家、ルイーズ・ドゥ・ヴィルモラン(Louise de Vilmorin)もその血筋。サンディカ・パリクチュール校(Ecole de la Chambre Syndicale de la Couture Parisienne)で学んでいるときは、そのルックスを生かしてモデルもしていたそうです。19年に卒業したのですが、その卒業制作のコレクションをコレクターが買い占め、その資金を元手にパンデミック最中の20年4月に自身の名を冠したブランドと公式サイトを設立。9月に初めてのカプセルコレクションを発表し、11月には「グッチ(GUCCI)」が行っていた映画祭「グッチフェスト(GUCCI FEST)」にも参加して、自身が制作したフィルムを公開していました。圧倒的スピードでオートクチュールに参加した訳ですが、その作品を見れば納得しますよね。

向:米「WWD」とのインタビューの中でシャルルが「オートクチュールには限界がありません」と語っていてこれはまさにオートクチュールの存在理由の一つだと思います。顧客のニーズに忠実に応えるのがオートクチュールの一面だけど、それだけじゃない。「スキャパレリ(SCHIAPARELLI)」のシュールなデザインを好んで買い上げる顧客がいるように、富裕層の顧客はデザイナーの才能に投資するパトロンでもあるのです。「ヴィクター&ロルフ(VIKTOR&ROLF)」は美術館などアートシーンがパトロンの役割を果たしていますしね。オートクチュールではこれまで伝統的にリミッターを外したクリエイティビティが賞賛されてきた。シャルルもその一人になり得ると思います。

丸山:そうですよね。インタビューでは「服は安く簡単に手に入るように売られ、着られるようにできていない。そこが好きなところだ」とも話していました。ファストファッションブランドが当然のように存在し、安く簡単に服を買うことが当たり前な世代でこのような視点が持てることは、本当に貴重だと思います。これからがとても楽しみです!

向:シャルルは「私は、メイクで人の性別に関係する部分を消して、本当の自分を明らかにするというアイデアが大好きです」とも話していますが、実際ファッションと同じくらいインパクトがあったのがメイクですね。顔だけではなく服にもメイクアップするという考え方かな?スポンサーと思われる「M・A・C」のカラーコスメが大活躍です。

丸山:ムービーでは鳥の鳴き声をBGMに、シャルルが銃口を通してモデルを見て、銃を打つとオレンジ色のペンキが飛び散るという演出でしたね。メイクは、ビューティ系インフルエンサーでもある友人のアナエル・ポストレック(Anaelle Postollec)が手掛けたそうです。インスタグラムを見たのですが、彼女のメイクアップもアーティスティックでした。

YUIMA NAKAZATO

丸山:人工クモの糸のスパイバー(SPIBER)の傘下に入った「ユイマ ナカザト(YUIMA NAKAZATO)」が、そのバイオテクノロジーを活用して新たな服づくりの可能性を見せてくれました。クモは自ら作り出した糸の構造を水分によって変化させ何度でも復元できるそうなのですが、「ユイマ ナカザト」はこの自然のデザインと最先端のバイオテクノロジーで自由に形を変化させることができる生地を発明。そして、人の身体情報を生地に記憶させたそう。起用したのは義足モデルのローレン・ワッサー(Lauren Wasser)。彼女の身体情報を生地に記憶させて完成したのがムービーの最後に登場したカラフルな継ぎ目のない波打つドレスということですよね?向さんは「ユイマ ナカザト」のアトリエにも伺ったそうですが、中里唯馬デザイナーからお話を伺っていかがでしたか?

向:はい、オンラインインタビューを受けている中里さんをリアルに取材しました。作り手側の景色も確認したくて。3分42秒あたりから登場する不思議な機械にぜひ注目してください。あれは服に水分を加えるためのオリジナルのマシーンで、アトリエにありました。スパイバーが発明した糸が料理で言うところの“素材”なら、中里さんはそれを料理する“シェフ”。何℃のお湯に何分浸して何分乾かせば一番美しい形になるかなど、最高の仕上がりを求めて日夜研究しているそうです。

 中里さんの仕事は非常にハイテクですが、印象的だったのは中里さん自身がローレン・ワッサーに何度もインタビューをしてそのコミュニケーションから“ぴったり”の服を導き出したということ。結果、あの体の周りに浮遊するようなドレスが生まれています。それはワッサーの内なる強いエネルギーを会話から受け取ったから。“ぴったり”は必ずしもサイズ通りの“ぴったり”じゃない。そこにファッションデザイナーの感性が加わるのがオートクチュールの仕事なんですよね。ワッサーの義足は美しいゴールド色で、ドレスはそれともマッチしていました。

丸山:外出自粛期間の最中だった前シーズンは、着る人の思い出がこもったシャツを募集し、中里デザイナー本人が持ち主と対話しシャツをリメイクして返すという企画で、後にこのサービスの一般提供もスタートさせました。この“服に宿る人の記憶”というアイデアを、生地にバイオテクノロジーで身体情報を読み込ませるというところまで拡張させたのが驚きでした。

向:アルゴリズムにより導き出されるネット上の“オススメ”は、その人が過去に選択した言葉や情報をもとになっていますよね。結果、人々の嗜好がどんどん細分化されていて、私は最近そこに疑問を抱くし、時に恐怖すら覚えます。中里さんの対話から生まれるデザインはAIには今はまだできない領域だと思います。忘れかけた記憶を掘り起こし、ともすれば狭くなる私たちの意識をぐいっと広げるところが面白いです。

S.R. STUDIO. LA. CA.

丸山:ゲスト枠でクチュールに参加したスターリング・ルビー(Sterling Ruby)の「S.R. スタジオ. LA. CA.(S.R. STUDIO. LA. CA.)」は、“APPARITION(幻影)”と名付けた映像を発表。モデルがウオーキングする映像に重ねられた戦争跡のような映像は、ルビーが南カリフォルニア州のサバイバルゲーム施設で撮影したものだそう。BGMはエンジェルズ・オブ・ライト(Angels Of Light)の「Promise Of Water」という07年の曲なのですが、これは当時行われていたイラク戦争など世界で起きている暴力をメディアを通じてゴシップなどと同等に受け取ることについて歌った曲だそうです。 

向:なるほどですね。合成とはいえお墓でゲーム感覚のファッションショーとは不謹慎だな、と一人眉をひそめていたのですがサバイバルゲーム施設と聞いて安心しました。デジタルを生かし、社会的メッセージを込めるなどある意味とても今っぽい。ただ肝心な服はどんな人たちに好まれるのかイメージがわきませんでした。

丸山:ルビーは「顧客は25歳のミュージシャンから70歳のアートコレクターまで幅広い。だがみんなユニークな限定ものがほしいと思っている」と米「WWD」の取材に対し語っていました。確かにお値段も決して安くはないですが、顧客は“着るアートピース”を購入する感覚なのかもしれません。大きなフードと襟は、イギリスからアメリカに渡り、後に開拓者となった清教徒のファッションを着想としたそう。長細い形のバッグは、楽器を入れる道具箱にも見えれば、銃を入れるバッグにも見えます。ルビーは自身の作品で社会の中の暴力や圧力を扱いますが、ファッションや映像表現においてもさまざまな揶揄が発見できて興味深いですね。9月のパリコレで発表した映像もコレクションの発表はなかったもののトランプ政権や白人至上主義者を批判する含蓄のある内容でした。

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“サステナブルは現代のパンク” マリエと制作チームが4コマ新連載「プラスチックモンスター」を語る

 「WWDジャパン」は、2月1日号から4コマ漫画の新連載をスタートする。タイトルは、「プラスチックモンスター(Plastic Monster)」。太平洋を漂うプラスチックごみから生まれたモンスターと、その相方が織りなす日常のストーリーを展開する。プロデュースを手掛けるのは、マリエのブランド「パスカル マリエ デマレ(PASCAL MARIE DESMARAIS)(以下、PMD)」だ。4コマ漫画が誕生した背景やこだわりをマリエと、制作チームのメンバーでストーリーを担当するコウスケ、イラストを担当するダンクウェルの3人に聞いた。

WWD:なぜ4コマ漫画を?

マリエ:きっかけは、「PMD」での体験です。自分たちで納品まで全てを行っていますが、ビニール袋で梱包しなければ商品を扱ってくれないECサイト、コンセプトに掲げるサステナブルやエシカルと現実の矛盾がもどかしかった。サステナブルに関しては、SNSなどでも自らメッセージを発信していますが、長期的な視点で考えるとブランドとして打ち出せるアイコニックなキャラクターが必要だと思い始めました。そんな時にコウスケさんと知り合い、彼の未来のビジョンにシンパシーを感じて、「プラスチック・ゼロに挑戦したい」と相談しました。「4コマ漫画とかあったらいいね」と盛り上がり、10年来の知り合いであるダンクウェルさんなら私の思いをすてきにキャラクター化してくれると、イラストを依頼しました。

WWD:テーマはどのように決めている?

マリエ:私が普段抱えているモヤモヤを箇条書きにして二人に提案しています。普段から「これは正しいのか?」「カッコいいことができないか?」と考え、心のどこかで矛盾を探しています。その“カッコいい”ことが、私にとってはサステナブルな活動。ステラ・マッカートニー(Stella McCartney)の言葉にも通じますが、「サステナブルは現代のパンク」と考えています。社会への反発やメッセージがファッションに表れるように、2021年を生きる私たちのパンクは、大量生産や遺伝子組み換え作物など、今の世の中の当たり前に対する反発である“サステナブル”ではないでしょうか。漫画のテーマはファッションをメーンにしつつ、「ビニール袋は有料なのに、お箸やスプーンはなぜ無料?」といった、日常生活の疑問や矛盾も取り上げます。ファッションとは本来、“流行”を意味する言葉。ファッションを“洋服”だけでなく、“おしゃれなライフスタイルの一部”と捉え、ウエアラブルなもの以外にも着目したいです。

コウスケ:ファッション業界の廃棄問題など、皆さんに知ってもらいたい知識からビニール袋といった身近な日常生活のネタまでを幅広く扱うことで、4コマ漫画が皆さんの考えるきっかけになればうれしいです。

WWD:4コマ漫画では、相方の“アイツ”が毎回プラスチックモンスターにいたずらをして邪魔をする。最後にクスッと笑えるブラックユーモアも印象的だ。

コウスケ:プラスチックモンスターは社会や環境への意識が高く、常識のあるキャラクター。“アイツ”はいたずら好きで、プラスチックモンスターがやることを邪魔しがち。無意識に周りを困らせますが、どこか憎めないヤツという設定です。互いに違う常識や価値観を持っているのでぶつかりますが、“アイツ”が持つ価値観から見えるモノも伝えたくて、2個にしました。ストーリーに関しては、僕のベースに対してマリエさんから「もっとハードに表現してもいいんじゃない?」とフィードバックがあり、自分が守りに入っていることに気付かされます(笑)。

マリエ:意識していないと凝り固まって“当たり前”にとらわれてしまうので、毎回自分に「やりたいようにやっていいんだ」と言い聞かせています。ファッションだからこそ表現できるシュールさ、シニカルさ、ブラックジョークを詰めこまないとつまらないので、その点は意識しています。4コマを作るたびに学びがありますね。

WWD:キャラクターの見た目もユニークだ。太平洋を漂うプラスチックごみからできたモンスターだが、こだわったポイントは?

ダンクウェル:マリエさんの「社会や環境問題をもっと世の中に伝えたい」という要望を基にイメージしました。プラスチックモンスターはビニール袋をかぶっており、両耳はそれぞれ波と葉っぱでできています。ビニール袋で自然が覆われているイメージですね。足にはギプスをはめていて少し痛々しいけれど、クラシックなイメージに仕上げました。相方の“アイツ”は全身マントで覆われています。顔のサイドから出ているのは髪の毛ですが、コウスケさんのドレッドヘアを無意識に反映したのかも(笑)。描くときは、どのコマを切り取ってもTシャツやインテリアとなり得るくらいアートとして成立するようこだわっています。一方で、見る人に受け入れられないと意味がないので、キャッチーさは念頭に置いていますね。

WWD:4コマ漫画を通じて、自身の意識にも変化はあった?

コウスケ:マリエさんを見ていると自分もアンテナ広げなくちゃと思います。オーガニックは質だけでなく、農薬による子どもへの健康被害の軽減というメリットにもつながります。そんな連鎖は調べないと分からない。活動を通じて、自身も勉強しています。

ダンクウェル:サステナブルに関しては4コマ漫画を通じて学んでいる段階ですが、気付くことが大切だなと。先日インスタグラムに、海を漂うカラフルなプラスチックごみの写真に虹の絵文字をつけて「きれい」と投稿している人がいたんです。昔なら「なるほど、きれいだな」と思っていたかもしれませんが、今は「そう感じるんだ」と違和感を覚えます。自然と自分の意識が変わっていたことに気付きました。そんな人が増えたらと思います。

WWD:今後の「プラスチックモンスター」の計画は?

マリエ:3月にイベントを予定しています。プラスチックモンスターの認知度を上げてファッションと融合させる取り組みで、オリジナルTシャツなどを発売します。プラスチックモンスターがこの世界に生まれたきっかけをストーリーで見せたいなんて話もしています。「サステナブルって楽しいものなんだ」「エンターテインメントなんだ」と思ってもらえたらうれしいですね。そして、このキャラクターに惚れていただけたら。見る人にどう伝わるか楽しみです。

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アーティスト村上隆が作ったオールブラックの「ウブロ」の時計が即完売

 LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON)傘下のスイスブランド「ウブロ(HUBLOT)」は1月26日、アーティスト村上隆とコラボレーションした時計“クラシック・フュージョン タカシムラカミ オールブラック(CLASSIC FUSION TAKASHI MURAKAMI All BLACK)”を発表した。世界限定200本で、価格は289万円。

 村上の代表作である“お花”をモチーフにしたもので、ボールベアリングシステムによりケース内の花びらが回転する仕様になっている。その花びらには、456個のブリリアントカットしたブラックダイヤモンドをセッティングした。“お花”の中心部にある“顔”(107個のブラックダイヤモンドを配置)は、サファイアガラス製の風防から飛び出た3D構造で、アーティスティックかつユニークに時計の既成概念を壊している。

 「ウブロ」と村上の出会いは2004年。世界最大の時計見本市だった「バーゼル・ワールド(BASEL WORLD)」の「ウブロ」のブースに、村上が訪れたことにさかのぼる。時を経て20年2月に工場を初訪問した村上は、「先進のテクノロジーとアルチザンスピリッツが共存することを実感した」と話し、「僕の友人・知人には周知の事実だろうが、僕はとても“難しい”人間(笑)。しかし、今回のコラボ製作においては一切ストレスを感じなかった。それだけ素晴らしい商品ができたということだと」と続けた。

 保証書に村上の直筆サインが入るアートピースといえる商品だが、発表後「即完売した」(プレス担当者)。ただし、両者はコラボ第2弾についても「検討中」だという。

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気鋭若手アーティスト8人が日本橋で合同作品展 社会のタブーに挑戦する“問題作”が一堂に

 東京を中心に活動する8人の若手アーティストでつくる、“世の中のタブー”をテーマにした合同展示会「ギャラリー オブ タブー(GALLERY OF TABOO)」が2月末まで東京・日本橋で開催されている。

 展示会のテーマは、社会において通常それに触れたり言語化されることのない、通念や深層心理などを作品を通じ表現すること。会場はビルの3層に分かれ、それぞれ「過去を知る」「現在に向き合う」「未来を瞑想する」というさらに細分化したテーマを設定している。

 展示会のキュレーターで、「WWDジャパン」でも活躍するフォトグラファー・小田駿一が出品したのは、おびただしいほどのタトゥーを全身に彫った男女を撮影したポートレート16点。小田は彼らを被写体に選んだ理由について、「(タトゥーが)言葉や文様を体に刻みつけるという、いわば“自分らしさ”の究極的な表現」として強烈なインスピレーションを受けたからだと語る。一方、さまざまなポージングやブレ・歪みなどの撮影手法を駆使することで、人間の葛藤や苦悩、克己などの心理を隠喩。「常に揺るがぬ自分」と「適応するために変わり続ける自分」を使い分けながら社会を生きる、人間のリアルな姿を浮き彫りにすることを目指した。

 神保町の老舗古書店の小宮山書店は、ロープアーティストのhajime kiyokoらにフォーカスし、インスタレーションとともに作品群を展示。過激なエロティックアートやフェティッシュなフォトプリントなど、書店の既成概念を覆すラインアップを並べた。

 出展者の中でも異色と言えるのが“第六感クリエイティブ”を自称するBORING AFTERNOON。展示会場の最上階にはコタツやコンポなどが置かれた憩いのスペースを設置。90年代のJ-POPを流しながら来場者とともにコタツで温まり、気分が向いた時に作りたいものを作る。この空間から生まれる新しい人間関係や思い出までを、“作品”として完成させていくという。

 今回の展示会は、新型コロナウイルスの影響で経済的に苦しむ地域の飲食店への貢献も目的とし、アート作品の販売収益の半分を日本橋料理飲食業組合などを通じて寄付する。

■Gallery of Taboo
住所:東京都中央区日本橋室町1-5-15 真光ビル3-5F(三越前駅より徒歩3分)
会期:1月14日〜2月28日(休館日なし)
時間:13:00〜20:00
入場料:無料

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「ルージュ・エルメス」から2021年春夏リミテッド・エディションが到着 砂漠のロード・トリップを想起する3色

 エルメス・インターナショナル(HERMES INTERNATIONAL以下、エルメス)
は、メゾン初のメイクアップラインとして昨春デビューした「ルージュ・エルメス(ROUGE HERMES)」コレクションから、2021年春夏リミテッド・エディションを2月15日に数量限定で発売する。テーマは砂漠の風景に重なる鉱物の色合いやはかなく消える楽園、色鮮やかな蜃気楼など。価格は各8000円で、エルメス銀座店、エルメス 阪急うめだ本店、エルメス ジェイアール名古屋タカシマヤ、エルメス オンラインブティックなど、エルメスブティックを中心に取り扱う。

 カラー展開は、アンバーの色味が太陽に照らされた熱い砂を感じさせる“ベージュ・エブルイ”、南国の花ブーゲンビリアを思わせる“ローズ・オアシス”、燃えるように鮮やかな黄色味がかった深紅“コライユ・アクア”の3色をそろえる。テクスチャーはバッグの革の質感から着想したサテン調で展開する。リップスティック部分はレフィル交換が可能で、高品質なレザーを用いたケースは繰り返し使うことができる。

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「コンバース」とコラボしたリック・オウエンスが語る “スニーカー愛と破壊の美”

 「リック・オウエンス(RICK OWENS)」は2021-22年秋冬コレクションで、ディフュージョンラインの“ダークシャドウ(DRKSHDW)”と「コンバース(CONVERSE)」が協業したスニーカー“ターボダーク チャック 70(TURBODRK CHUCK 70)”を発表した。

 これは「コンバース」のアイコン的なモデル、“チャックテイラー(CHUCK TAYLOR)”をベースにしたもので、スクエア型のトゥとトゥキャップが特徴的だ。また「リック・オウエンス」のスニーカーに見られる長いシュータンが採用されており、そこには“ダークシャドウ”を象徴するモチーフであるペンタグラム(五芒星)が付けられている。男女兼用で、価格は165~170ドル(約1万6900〜1万7500円)の予定。発売時期は今のところ発表されていない。カラーは現在ブラックのみだが、いずれホワイトも発売する。

 「リック・オウエンス」が初めてスニーカーを発表したのは、06年に招待枠で参加したメンズ見本市の「ピッティ・イマージネ・ウオモ(PITTI IMMAGINE UOMO)」でのことで、以降はブランドの人気アイテムの一つとなっている。興味深いのは、オウエンス自身は若い頃からスニーカーの持つ“リラックスした郊外の雰囲気”が好きになれず、ジムで運動をする際にもごついバイカーブーツを履いていたことだ。しかしパンクロックバンドの「ラモーンズ(Ramones)」がバイカージャケットに合わせてスニーカーを履いているのを見て、考えを変えたという。「彼らは『コンバース』の“チャックテイラー”を履いていたんだ。それで好きになり、『コンバース』の要素を取り入れたシューズを何年も作っていたら、今回のコラボレーションを提案された。自然でとてもいい流れだと思ったし、これまで『コンバース』を参考にした作品を発表してもうるさく言わずにいてくれたことへの思いもあり、協業することにした」と語った。

 コンバースのブランディス・ラッセル(Brandis Russell)=フットウエア部門グローバル・バイス・プレジデントは、「コラボレーションの目的は既成概念を破り、先進的なフィットやフォーム、機能性を追求することだが、リックはそうしたことの名人だ。彼は恐れることなく従来の型を破壊して、挑戦的な独自の美しさを『コンバース』にもたらしてくれた」と述べた。同社が四角いトゥのスニーカーを発売するのは、1908年の創業以来、初めてのことだという。

 オウエンスは、「私がデザインするスニーカーは、誇張されて仰々しく、少しグロテスクでもある。私は既存のものを壊したいと考えているが、それは完璧な美、もしくは伝統的な美の基準は非常に厳しく、そこから外れるものにとっては残酷だと思うからだ。(美の基準の)限界を押し広げることは、異なるアイデアを許容することを意味する」と説明した。

 「コンバース」はこれまでもさまざまな協業を行っており、2021年春夏シーズンには多くのブランドやデザイナーと組んで“スペシャルコラボ”を行うという。現時点で名前が挙げられているのは、キム・ジョーンズ(Kim Jones)のほか、「プレイ・コム デ ギャルソン(PLAY COMME DES GARCONS)」「オフ-ホワイト c/o ヴァージル アブロー(OFF-WHITE c/o VIRGIL ABLOH)」「テルファー(TELFAR)」など。

 オウエンスはここ数年、「アディダス(ADIDAS)」「ビルケンシュトック(BIRKENSTOCK)」「モンクレール(MONCLER)」「チャンピオン(CHAMPION)」などと協業しているが、以前はコラボレーションを嫌っていたという。「キッチンに何人もシェフがいて、多数決で物事を決めるようなやり方は性に合わない。それに、コラボは“ハイプ(熱狂)”を煽るためだけのものだと思っていた。しかし、これは新たな人々と出会う素晴らしい方法だと気づいたんだ。ほかの人たちがどういうふうに仕事をするのかを間近で見られるし、いつもとは違うチームで仕事をするのも刺激的で楽しい。否応なく新しいことに挑戦するようになるので、協業はとても健全なことだと思う」とオウエンスは話し、最後に付け加えた。

 「とはいえ、自分にとって意味がある相手としか協業をしようとは思わないし、そもそもやってみようという気になったのもここ数年とかなり遅い。まあ、昔に比べれば私も随分フレンドリーになったからね」。

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ジャーナル スタンダードがウィメンズラインを集約 新コンセプトショップを表参道にオープン

 ジャーナル スタンダード(JOURNAL STANDARD)はウィメンズラインを集約した新コンセプトショップ、ジャーナル スタンダード 表参道レディース店を2月1日にオープンする。

 「ジャーナル スタンダード レリューム(JOURNAL STANDARD RELUME)」東京・表参道店を同複合店舗にリニューアルする。「ジャーナル スタンダード 」「ジャーナル スタンダード レリューム」「ジャーナル スタンダード レサージュ(JOURNAL STANDARD L’ESSAGE)」のウィメンズラインを一つの店舗で販売するブランド初の試みだ。

 2月5~7日はオープンを記念しポップアップ“new suggestion”を開催。花瓶、花、写真など国内外のクリエイターのアイテムを取り扱う。8~18日は岡山発アパレルブランド「シオタ(CIOTA)」、19~21日はジュエリーブランド「ソワリー(SOIERIE)」のポップアップを行う。

 また商品の購入で、Lee Izumida(リー・イズミダ)のイラストをプリントしたショッパーとステッカーをプレゼントする。2万円以上購入した場合はマスクとマスクケースも付ける。どちらも数には限りがある。

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ZOZOがコスメ市場に本格参入、独自技術でお家で肌計測可能

 ファッション通販サイト「ゾゾタウン(ZOZOTOWN)」は、本格的にコスメ市場に参入する。独自に開発した肌色計測ツール「ゾゾグラス(ZOZOGLASS)」を無料配布し、ユーザーが自分の肌にマッチしたファンデーションをリコメンドし、購入を促す。3月18日から、新サービス「ゾゾコスメ(ZOZOCOSME)」をスタートし、ドラッグストア・バラエティーショップや百貨店で取り扱うコスメブランドを約500扱い、スキンケアからカラーメイクまで販売する。伊藤正裕ZOZO取締役兼COOは、「肌色の計測は技術的に最も難易度が高いが、ユーザーがコスメを購入する際のベースになるもの。今後はこの技術をヘアやリップなど周辺アイテムにも応用し、ARを使ったバーチャルメイク機能も搭載していく」という。

 無料の「ゾゾグラス」の受付は本日29日から。これまで開発してきた体の3D計測の「ゾゾスーツ(ZOZOSUITS)」や足型の3D計測ツール「ゾゾマット(ZOZOMAT)」で開発したマーカー技術などに加え、新たに大量生産しても色ブレのないカラーチップの生産技術など、多彩な技術が盛り込まれているという。使い方はユーザーが「ゾゾグラス」をかけ、「ゾゾタウン」のアプリを起動し、カメラで撮影する。計測時間は約1分ほど。ヘモグロビンとメラニンを検出し、自分の肌の色や、髪やまゆげなどの基準色がわかる。

 コスメのネット通販モールの大手アイスタイルは、「アットコスメ(@COSME)」のEC売り上げが57億円(20年6月期)。「ゾゾタウン」は年間購入者数880万人(20年9月末)、会員の7割が女性を占め、平均の年間購入金額も4万3809円と高い。これら強力な会員基盤を生かし、「早急にナンバーワンを目指す」(伊藤取締役)考え。

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「オフ-ホワイト」が2021年春夏コレクションをデジタル上で初披露 メンズ、ウィメンズ共に

 「オフ-ホワイト ヴァージル アブロー(OFF-WHITE c/o VIRGIL ABLOH以下、オフ-ホワイト)」は2月2日20時に、メンズ、ウィメンズの2021年春夏コレクションをデジタルプラットフォーム上で初披露する。コレクション視聴希望者は公式サイトでの事前登録が必要だ。

 コレクションで発表されたアイテムは、「オフ-ホワイト」公式サイトとファーフェッチ(FARFETCH)で先行販売された後、全世界の取り扱い店舗で扱う。またコレクション発表後は、全世界のアーティストを招いたイベントも予定している。

 ヴァージル・アブロー(Virgil Abloh)は、「公共のプラットフォームを通じて、グローバルな言語で距離のある点と点をつなぐこと。何千マイル離れていても、つながること。それに挑戦したいと思っている」と語る。

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日本のティファニーに女性の新社長が就任 キャリア約30年のベテラン

 
 ティファニー・アンド・カンパニー・ジャパン・インク(以下、ティファニー・ジャパン)は2月1日、ディメイ美代子ティファニー・グローバル セールス オペレーション ヴァイスプレジデントが新社長に就任すると発表した。ディメイ新社長は1992年、米ティファニー(TIFFANY & CO.)でキャリアをスタートし、リージョンおよびセントラル両方の業務に携わってきたベテランで、ティファニー・ジャパンの社長とリージョン グループ ヴァイスプレジデントを兼任する。9年間にわたりティファニー・ジャパンを率いてきたダニエル・ペレル(Daniel Perel)社長は同日に退任する。

 ティファニーは今年1月、LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON)グループの傘下に入った。

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キャンプシーンで人気の「メレル」が40周年 サステナブルに進化した新作発売

 今年ブランド誕生から40周年を迎える「メレル(MERRELL)」は1月29日、アニバーサーリーイヤーの新作第1弾として定番シューズの“ジャングル モック”をサステナブルな素材でアップデートした“ジャングル モック エコ”を公式ECサイトで数量限定で予約発売した。

 “ジャングル モック”シリーズの特徴であるフィット感と着脱のしやすさ、疲れにくさはそのままに素材は全て自然由来にこだわった。アッパーにはナチュラルな印象を演出するヘンプ素材を採用し、両サイドのストレッチゴアやかかと部分のプルタブにはリサイクル素材を使用した。ミッドソールとアウトソールにはもみ殻を配合し、従来のパフォーマンスを損なうことなく自然廃材の有効活用を実現した。サイズは22.5~28、29、30cmで価格は1万1000円。

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伊勢丹・神谷バイヤーに聞く、「リ・スタイル」の“個”が際立つ売り場の作り方

昨年8月にリニューアルした伊勢丹新宿本店の自主編集売り場「リ・スタイル」。1996年の誕生以来、ファッションのトレンドの最先端をゆく編集で一目置かれる売り場だ。今回のリニューアルでは、これまでのセレクションの個性に加え、スタッフの“個”が際立つ売り場が誕生した。神谷将太・三越伊勢丹 クロージング&アクセサリーⅠグループ 新宿婦人・婦人雑貨営業部リ・スタイル バイヤー にその意図について聞いた。

WWD:今回のリニューアルの経緯は?

神谷将太リ・スタイル バイヤー(以下、神谷):実は2019年6月ぐらいから計画していたリモデルです。そのころ肌感覚で行なっていたMDでは世の中の変化に対応できないのでは?と薄々感じていました。今、変化しなければいけないと。その時点でリモデルのポイントは、ブランドやMDの積み上げではない、“人”を軸にと考えていました。お客さまの心理や消費の変化を感じていたんです。

WWD:消費者の心理や購買の変化とは?神谷さん自身がその変化をどこから感じていた?

神谷:昔はお客さまがファッションに求めること、共感することに対して、大きなホームランが結構打てたんです。「パリコレでこういうのが出てきたので、今年はこれがトレンドです。だから着ましょう」みたいな。それが近年は大きなトレンドって見えづらい。お客さまはトレンドだから買うのではなく「自分がどうありたいか」で選んでいますよね。

今、モノ自体はECもあって、手に入れることのハードルは下がっています。だからこそその分、お客さまが「このブランドほしい」「このショップで買いたい」といった忠誠心というか、エンゲージメントを高めることが大切だと感じていました。

WWD:新型コロナウイルスの感染拡大がきっかけではない?

神谷:違います。機能的なプラットフォームでは楽天やアマゾンなどには絶対勝てません。もう少し精神的というか、気持ちをつないでいけるデザイナーやお客さま、ブランド、そしてもちろん我々も含めて“人”を軸にしたプラットフォームを作りたいと思いました。ただ実はコロナの感染拡大により、リモデルオープンが2カ月以上も遅れたんです。工事が止まってしまって……。

MDはホームランではなく、小さな共感の積み上げが重要

WWD:人を軸にしたプラットフォームとは?

神谷:「リ・スタイル」というお店が、物の足し算で成り立っているショップとして見られるよりも、きちんとショップとしてのフィロソフィーやブランディングが見えるショップにしたい。それを構成するのが、ブランドや洋服はもちろんですが「人」もです。僕らバイヤーだったり、販売スタッフだったり。そういう人がいてショップは成り立っています。それがお客さまの愛着心や忠誠心など、エンゲージメントを裏付けるものとして確立しないと。モノ勝負ですが、百貨店の存在意義はもうそこではないと思います。お客さまとどうありたいか、共感ですね。

昔は週に何本もホームランを打つことがマーチャンダイズに求められましたが、今は小さくても共感の数を丁寧に積み上げることで、結果的にそれがショップのエンゲージメント、強みになることが重要だと思います。

WWD:リモデルオープン後の状況は?思い描いたプラットフォームは構築できているか?

神谷:休業明けの営業再開後のリベンジ消費は実際ありましたし、リモデルオープンの効果で売り上げは良かったです。その後、コロナの感染拡大なので落ち着いている印象ですが、ECは好調に推移しています。プラットフォームは出来ていると思います。たとえば、メインプロモーションの隣でスタイリストによる編集ゾーンも作る。前回は「ベージュ」を、今回は「白」をテーマに、違うスタイリストが色のキュレーションで編集しました。それを「リ・スタイル」の販売スタイリストが、個人のインスタアカウントで発信しています。リアル店舗がさまざまなイベントで変化しながら、それを目的に来る人、たまたま来た人、取り組むデザイナー、そして販売スタイリストと、みんなが集う場が割と作れていると思います。

課題はホームページでも同様の表現ができたらと思っていて、モノの情報はもちろんですが、「リ・スタイル」を構成する人やバイヤーなどの情報も載せたい。お客さまへのカスタマージャーニーというか、購買経験のつながりを出していきたいです。

WWD:どう購買経験のつながりを作る?

神谷:これまではバイヤーが買い付けたモノ、販売員がオススメしたモノを売るだけでした。でもリモデルで販売スタイリストは自主的にどういったショップを作るか、いわゆる「リ・スタイル」で取り扱う洋服以外のコスメやリビングアイテムなどを集積して、お客さまをお迎えしています。自主編集であり、自社社員がいる。それはかけがえのない強みだと思います。

個人アカウントの公認で、業務時間内作業が変わる

WWD:私自身、「リ・スタイル」の販売スタイリストの一人のインスタをフォローしています。百貨店の社員が個人アカウントを活用することは、昔の伊勢丹さんでは考えられないことだったのでは?ハードルはありましたか?

神谷: ありましたね。OKが出たのは最近です。みんな個人的にプライベートではSNSは使っていたと思うんです。それを会社が公認にしてバックアップする。たとえば、新宿本店のオフィシャルアカウントと、その子たちのアカウントを結びつけて発信することで、人を巻き込めると思います。また公認にすることで、ちゃんと業務時間内にインスタライブをやったり、スタイリングを発信したり……。ここ数年で業務内容が大きく変わりました。ただ業務時間内ですがビジネス目的ではないというか、自分の楽しみとしてやっているところがあると思う。

WWD:確かにみなさん、本当に楽しんで発信していると感じます。だから見ていて楽しいし、「これ、かわいい」と素直に思えます。

神谷:公認アカウントだとしても、プロモーション告知やインスタライブ、商品を紹介するだけじゃなく自宅で過ごしているシーンを投稿するなど、プライベートも織り交ぜていて。そこも含めて公認です。お客さまが共感するのは、自分を接客してくれている販売スタイリストがどういった生活をしているのか、リアリティーなんです。そういうことができるようになったのは、大きな変化ですね。

WWD:何か会社に働きかけをしたのですか?

神谷:はい。若い子たちはまさにSNSなどデジタルネイティブで、生まれた時からそれが普通でしょう?と。それが理解できると、バックアップしてくれるようになりましたね。昔みたいに新聞の折り込み広告を入れれば売れる、ではありません。一方的ではなくつながっていくことが大事で、そういう必然性や意義を会社が分かってくれたと思います。

WWD:販売スタイリストの人たちもやりがいがありますね。

神谷:あると思います。1年目、2年目からそういう発信ができるので。僕が若手のときはストック整理とか、そんなのばっかりでしたから(笑)。

WWD:先ほど出た、コスメやリビングアイテムなどをそろえるのも昔は難しかったのでは?

神谷:リモデルで蔦屋さんや香水ブランドさんと協業して商品を集めました。単にバイイングするのではなく、テーマを伝えてそれに合う商品を一緒に選ぶということです。昔ならば洋服以外をセレクトすることさえ難しかったと思いますが、変わりましたね。僕はこう解釈しているのですが、「リ・スタイル」で作る売り上げだけでなく「リ・スタイル」が起点となり全館への買い回りを活性化させる。だからこそ垣根を越えて「リ・スタイル」に商品をそろえる。そういう役割を自主編集は担っていると思います。

「バレンシアガ(BALENCIAGA)や「クロエ(CHLOE)」「メゾン マルジェラ(MAISON MARGIELA)」など、ほかのセレクトショップが主力としてセレクトしているブランドが、百貨店ではショップとして存在しているので、セレクトだけのリソースでいうと限られます。ただお客さまから見たら境界線は分からない……。フロア全体で楽しんでもらうために、お客さまには「気付き」を感じてもらいたい。そのために「リ・スタイル」は存在したいです。

WWD:とはいえビジネスであり、利益を出さないといけない。

神谷:もちろん商売として構造を作っていかなければなりません。当然、ものすごく売れるブランドと、100人中1人が共感するブランドとありそのバランスは見極めています。さらにECはスタジオを内製化して戦略的に多数の型数を掲載するなどで、売り上げを上げています。こういった土台がしっかりしている。店頭の販売スタイリストはそういう土台があるからこそ、思い切ったキュレーションもできます。“個”を際立たせることができるんです。

WWD:どういった“個”なのでしょうか?

神谷:昔はみんなが同じようにできないといけませんでしたが、今は多様性ですよね。得意なことを見極めてあげるのはすごく大事です。インスタなどで自己を表現することが得意な人もいれば、そうじゃない人ももちろんいます。そうじゃない人が実はお客さまをすごく抱えていたりとか、新規のお客さまへの接客技術が優れているとか。そこをきちんと評価する風土はあると思います。インスタやメディアがビジネスにおいて重要な時代に、目立つ人がいるのは仕方ないことですが、百貨店の土台として大事なのは接客力です。店頭チームには新卒の子から60代までいて、60代の男性スタッフは人生経験がありめちゃくちゃオシャレで僕もアドバイスを受けることもあります。メディアで目立つ人、コンテンツを複数集めて面白いキュレーションをする人、ブランドを徹底的に深めて広げる人、ブランドとタッグを組むのが得意な人……。“個”をどんどん際立たせたいですね。

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「タトラス」が注目インフルエンサーを起用したドキュメンタリームービー公開 ブランドの原点に立ち返る

 「タトラス(TATRAS)」はこのほど、注目若手インフルエンサーのルカ・サバット(Luka Sabbat)とレイブン・リン(Raven Lyn)を起用したドキュメンタリームービーを公開した。

 新型コロナウイルスまん延の影響で、多くの人々の生活環境が予測もしていなかったかたちで変化し、以前よりも心が休まる場所を求める人々が増えている。同作品では、そんな社会情勢を背景に、2020年秋冬キャンペーンと同様の“Chase the light”と“光”をテーマに据えた。美しい自然に囲まれたアメリカ・ワイオミング州ジャクソンホールを舞台に、ルカ・サバットとレイブン・リンそれぞれが考える“光”について語る内容になっている。ブランド名の由来であるタトラ山脈を想起させる雪山で撮影することで、ブランドの原点に立ち返るという思いも込めた。

 ルカ・サバットはニューヨークやパリ、リオデジャネイロなどの世界各国の都市を舞台に、インフルエンサー、モデル、スタイリストとしても活躍する。レイブン・リンはアメリカを中心にインフルエンサー、モデルとしてさまざまなファッション誌の表紙を飾る。フィットネスやアウトドアなどにも取り組み、健康意識の高い層から支持を得る。

問い合わせ先
タトラスインターナショナル
03-5708-5188

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「スターリング ルビー スタジオ. LA. CA.」2021年春夏オートクチュール・コレクション

 「スターリング ルビー スタジオ. LA. CA.(S.R. STUDIO. LA. CA.)」が2021年春夏オートクチュール・コレクションを発表した。

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山井梨沙スノーピーク社長「自然界において世界一クリエイティブな会社に」 音声座談会「蓉子の部屋」Vol.8

 「蓉子の部屋」は、川島蓉子・伊藤忠ファッションシステム取締役/ifs 未来研究所所長が、毎回ゲストを招き“未来”について考える音声番組です。未曾有の状況の中、業界にはこれからの“未来”について考えなければならない現実に直面しています。そんな中、少しでも業界人に役立つヒントやカケラを音声配信でお届けします。近所のスーパーに行く時や、通勤・通学時に気軽に聞いてください(笑)。

 第8回は、アウトドアメーカーのスノーピークで社長を務める山井梨沙氏に迫りました。山井氏は2020年3月に32歳の若さで社長に就任。同社が培ってきた“ないものはつくるDNA”を受け継いだものづくりを次世代のフィルターを通し発信。14年の秋冬にアパレル事業を立ち上げ、18年からはプロダクト全般の統括のほか、「ローカル ウエア(LOCAL WEAR)」プロジェクトなど、新たな試みも率先して牽引してきました。音声座談会では、新潟県三条市に拠点を移す理由、ファッション業界に漂う閉鎖的な雰囲気について、「体験を売る会社にしていきたい」と話す理由などを聞きました。

川島蓉子:1961年新潟市生まれ。早稲田大学商学部卒業、文化服装学院マーチャンダイジング科修了。伊藤忠ファッションシステム株式会社取締役。ifs未来研究所所長。ジャーナリスト。日経ビジネスオンラインや読売新聞で連載を持つ。著書に『TSUTAYAの謎』『社長、そのデザインでは売れません!』(日経BP社)、『ビームス戦略』(PHP研究所)、『伊勢丹な人々』(日本経済新聞社)、『すいません、ほぼ日の経営。』などがある。1年365日、毎朝、午前3時起床で原稿を書く暮らしを20年来続けている

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【家飲み】女子が牽引する「韓国グルメ」。トッポギやスンドゥブがスーパーに並ぶ!

 今、「家飲み」にも広がっている外食発のグルメと言えば、見逃せないカテゴリーがあります。「韓国グルメ」です。そのトレンドを作っていると言われるのは若い女子たち。おじさん世代が想像している以上に韓国好きの女子は多く、家飲みで韓国グルメを楽しむスタイルは、今後ますます広がりそうです。
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店をやりたい人と、店を託したい人をつなぐ無料サイト「店タク」オープン。新たな軒先ビジネス。

業務委託による店舗展開を行う株式会社ムジャキフーズ(本社:東京都渋谷区、代表取締役:田代 隼朗)が、店をやりたい人「店カツ」と、店を託したい人「店タク」をつなぐ無料のコミュニティサイト『店タク』をオープンさせた。
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