「ユーチューブ」のショートムービー機能、アメリカでも試験運用開始

 グーグル(GOOGLE)傘下のユーチューブ(YOUTUBE)は、1分程度の短尺動画を扱うショート(Shorts)の試験運用をアメリカで開始した。2020年9月からインド限定で試験運用していたが、今後数週間のうちに同機能のベータ版を段階的に公開し、全米で使用できるようにする。

 ショート動画では、複数の動画のつなぎ合わせや音楽の使用、動画スピードの調整に加えて、文章の挿入や他の動画を音源として使用することができる。ユーチューブに投稿された動画を音源化する機能も開始する予定で、ミュージックビデオや新曲を公開するプラットフォームとして音楽業界と深いつながりを持つユーチューブの特性を生かす。視聴者はショート動画をパソコンではトップページから、スマートフォンでは特設タブからそれぞれ閲覧可能となる。特設タブではティックトック(Tiktok)やインスタグラムのリール(Reels)のように、縦スワイプで流れるように動画が見られる。

 トッド・シャーマン(Todd Sherman)=プロダクト・リードは、「ショート動画を投稿するインドのチャンネル数は、12月の初めからから3倍以上増えている。世界中からショート動画を閲覧する人も増えてきた。3月現在、ショートプレーヤーでの再生が1日あたり65億回を超えている」とコメント。新たにアメリカでの試用を開始することで、「ユニバーサル・ミュージック・グループ(UNIVERSAL MUSIC GROUP)やソニー・ミュージック・エンターテインメント(SONY MUSIC ENTERTAINMENT)、ワーナー・ミュージック・グループ(WARNER MUSIC GROUP)など250を超えるレーベルによる幅広い“音楽カタログ”がそろう」と、ユーチューブの強みを示唆した。

 ショート動画の導入によってクリエイターたちによるメインの動画から逸脱させるのではなく、連携できるプラットフォームへの発展を目指している。ショート動画に使用する音楽をコンテンツのためとしてだけでなく、視聴者がショート動画をきっかけに音源に関心を持ち、クリエイターやアーティスト、フルアルバムについて知っていくような環境を構築する。現段階では利用方法や表示に関する疑問がインターネット上に溢れており、ユーチューバーにとってもショート動画の視聴時間が総再生時間に反映されないという点が混乱を招いている。しかし新機能はティーザー動画に似た性質を持っており、今後詳細が詰まるにつれてインフルエンサーや企業にとって有効な宣伝ツールとなる可能性を持つ。

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「ユーチューブ」のショートムービー機能、アメリカでも試験運用開始

 グーグル(GOOGLE)傘下のユーチューブ(YOUTUBE)は、1分程度の短尺動画を扱うショート(Shorts)の試験運用をアメリカで開始した。2020年9月からインド限定で試験運用していたが、今後数週間のうちに同機能のベータ版を段階的に公開し、全米で使用できるようにする。

 ショート動画では、複数の動画のつなぎ合わせや音楽の使用、動画スピードの調整に加えて、文章の挿入や他の動画を音源として使用することができる。ユーチューブに投稿された動画を音源化する機能も開始する予定で、ミュージックビデオや新曲を公開するプラットフォームとして音楽業界と深いつながりを持つユーチューブの特性を生かす。視聴者はショート動画をパソコンではトップページから、スマートフォンでは特設タブからそれぞれ閲覧可能となる。特設タブではティックトック(Tiktok)やインスタグラムのリール(Reels)のように、縦スワイプで流れるように動画が見られる。

 トッド・シャーマン(Todd Sherman)=プロダクト・リードは、「ショート動画を投稿するインドのチャンネル数は、12月の初めからから3倍以上増えている。世界中からショート動画を閲覧する人も増えてきた。3月現在、ショートプレーヤーでの再生が1日あたり65億回を超えている」とコメント。新たにアメリカでの試用を開始することで、「ユニバーサル・ミュージック・グループ(UNIVERSAL MUSIC GROUP)やソニー・ミュージック・エンターテインメント(SONY MUSIC ENTERTAINMENT)、ワーナー・ミュージック・グループ(WARNER MUSIC GROUP)など250を超えるレーベルによる幅広い“音楽カタログ”がそろう」と、ユーチューブの強みを示唆した。

 ショート動画の導入によってクリエイターたちによるメインの動画から逸脱させるのではなく、連携できるプラットフォームへの発展を目指している。ショート動画に使用する音楽をコンテンツのためとしてだけでなく、視聴者がショート動画をきっかけに音源に関心を持ち、クリエイターやアーティスト、フルアルバムについて知っていくような環境を構築する。現段階では利用方法や表示に関する疑問がインターネット上に溢れており、ユーチューバーにとってもショート動画の視聴時間が総再生時間に反映されないという点が混乱を招いている。しかし新機能はティーザー動画に似た性質を持っており、今後詳細が詰まるにつれてインフルエンサーや企業にとって有効な宣伝ツールとなる可能性を持つ。

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「アルマーニ / リストランテ」が廃棄予定の食材を使ったコースメニューを開始

 ジョルジオ・アルマーニ(Giorgio Armani)がプロデュースする東京・銀座のファインダイニングイタリアン「アルマーニ / リストランテ(ARMANI / RISTORANTE)」は、フードロス食材を使ったコースメニューをランチとディナーで3月23日から開始する。全7皿で、価格は1万円(税込、サービス料別)。

 同コースメニューは、フードロス問題を解決すべく2020年に設立されたフードロスバンク(FOOD LOSS BANK)の協力で実現。味に問題はないが、形が不ぞろい、傷、規格外のサイズといった理由や、新型コロナウイルスの影響で出荷先を失い廃棄予定だった食材を、神奈川県や愛媛県など各地から調達してメニューに取り入れた。柑橘類のアミューズやカンパチを使ったパスタ、カカオのデザートなど、フードロス食材の個性を生かしたイタリアンが堪能できる。

 なお、農林水産省および環境省が公表した食品ロスの「平成29年度推計」によると、日本は年間612万トンを廃棄しており、これは飢餓に苦しむ人々への世界の食糧援助量の約1.6倍に相当する。

■アルマーニ / リストランテ
時間:ランチ 11:30〜15:00(LO 14:00)、ディナー 18:00〜23:00(LO 20:30)
住所:東京都中央区銀座5-5-4 アルマーニ 銀座タワー 10・11階

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7ORDERと写真家・浅田政志が語る「ファッションと写真」

安井謙太郎、真田佑馬、諸星翔希、森田美勇人、萩谷慧悟、阿部顕嵐、長妻怜央の7人組の男性ユニットの7ORDER(セブンオーダー)が、3月5日〜29日まで池袋パルコの「パルコファクトリー」で、写真家の浅田政志が撮り下ろした写真を展示した展覧会を行っている。2019年5月に始動後、今年1月にはメジャーレーベルでデビュー。ファッション、音楽、演劇、アートなど、それぞれのメンバーの多彩なキャラクターが支持を集める、注目のアーティストグループだ。写真家の浅田と、メンバーで楽曲などを手がける真田とファッション好きで知られる森田に話を聞いた。

WWD:7ORDERを撮影した経緯は?

浅田政志(以下、浅田):パルコから展覧会のために撮影してほしい、というオファーを貰ったからです。これまでもいろいろな人を撮って来ましたが、7ORDERの人たちはみんな性格が良くて、気を使わずに楽しく撮れました。

真田佑馬(以下、真田):実は僕らの方から、浅田さんに撮っていただきたいとリクエストを出したんです。浅田さんの写真集「浅田家」で、ご家族が消防士に扮した写真がとても印象に残っていて、せっかくの機会なのでほぼダメ元でリクエストをさせていただいたんです。なので引き受けていただいた時点で、僕らはすごく嬉しくて。だから撮影のときは、ずっと「こんな風に撮ってもらえるんだスゲー」という感じでした。今回は土木作業員と侍に扮した“七人のサムライ”というコスプレの撮影もあったのですが、その日はガチガチに緊張してて、その日のことはほとんど覚えておらず(笑)。

森田美勇人(以下、森田):そうそう。でも、1月13日の日本武道館のライブツアー風景を撮っていただいた写真を見たときにはすげー感動しました。写真がすっごく温かいんですよ。ツアーの写真はライブ中だけでなくバックステージにも入っていただきました。これまで、こういった生の姿をあまり撮られたことなかったので、「あーこんな感じだったっけ?こんな感じだったのか」と。武道館ライブが1月13日で、展覧会が3月5日からだったので、実際にちゃんとライブ写真を見たのは展覧会の会場でだったんです。なので展覧会の会場で初めて見て、余計に感動しました。ファンを始め、ぜひ色んな方々に見ていただきたいです。

浅田:武道館ライブは大変でした(笑)。当初ツアーの撮影は予定に入ってなかったのですが、新型コロナで展覧会の開催時期が延びて、ツアーの日も撮影に入れたんです。当日はツアー撮影のフォトグラファーと一緒にバズーカーみたいな超望遠のレンズを持って撮影に入りました。けどライブは動きも激しいし、7人をきちんと撮らないとというプレッシャーもあって。ただ、土方と侍はステージをこちらで作って、という感じでしたが、ライブは逆に文字通り彼らのステージなので、どう伝えるかは撮影の前に考えました。でも、その上で「そのままを撮ろう」と。

真田:いろんな僕らを浅田さんに撮影いただけて、それをいろんな方に見ていただけるなんて本当に夢みたいです。

7ORDER、ファッションを語る

WWD:代表作の「浅田家」など、自らの家族をテーマにした写真を撮られてきた浅田さんですが、「ケイスケカンダ(KEISUKE KANDA)」でファッションシューティングも手掛けています。もし7ORDERでファッションシューティングするとしたら、どう撮りますか?

浅田:ファッションシューティングはそれほど積極的にしているわけではないですが、7ORDERとならやってもいいですよ。うーん。そうだな、ハイブランドのスーツを着てもらうのはどうでしょう?

真田:はい!ぜひやりたいです!というか、浅田さんに撮っていただけるなら、なんでもやります!

WWD:7ORDERとして、やりたいファッションシューティングは?

森田:ぼくらはなんでもチャレンジしたいと思っていて、あまり仕事でスーツを着る機会がないので、そういった意味でもぜひハイブランドのスーツを着る撮影というのはやってみたいです。特に僕はファッションが好きなので、ぜひいろいろなブランドやファッションの仕事に挑戦したいと思っています。

WWD:「グラウンドY」とコラボレーションするなど、森田さんはファッション好きとして知られていますが、ファッション遍歴を教えてください。

森田:母がファッション好きだったので、小学生のころからよく古着屋に連れて行ってもらっていて、服も自分で選んでいました。僕自身は超平凡な中学生だったんですが、そのころから自分で服は選んで買っていました。母はもともと服が好きな上に、けっこうファッションの好みがあって、それからずれたりすると、かなり直接的なダメ出しをしてくるんですよ。性格的にもズバッと言うタイプなので。高校生にときにビンテージにはまって、当時はよく原宿の「ベルベルジン」や高円寺の「サファリ」などに通ってました。稼いだお金の有り金をはたいてボロボロのビッグEやビンテージの”チャックテイラー”を買っては、母を激怒させていました。

WWD:自分で稼いだお金で買ったので、それほど怒らなくてもとは思いますが。

森田:母親的には、高校生の僕には身の丈に合わない値段と、見た目のユーズド感が気に入らなかったんです。今でも古着っぽい服を着ていると母に、「そんな格好で仕事に行って大丈夫なのか?」みたいなことを言われます。基本的に母は「きれいめ」ファッション派なんです。

WWD:最近はどういった服やお店に?

森田:それが最近は全然服を買わなくなったんですよ。でも最近好きなのは、今日も着ている「セント マイケル(SAINT MICHAEL)」や「レディメイド(READYMADE)」です。

WWD:他には?

森田:滅茶苦茶ハマっているのは浅草の「ザ・スリーラバーズ(THE THREE ROBBERS)」です。僕が知っている限りでは会員制のお店で、いつも事前に予約して行っています。

WWD:ちなみにメルカリなどはやらないんですか?服好きあるあるですが、昔買った服が家に入り切らず、フリマアプリを使う人は多いですが。

森田:僕はメルカリ、やったことないです。基本的に、小学生のときに買った服も取っておくタイプです。今でも中学生くらいのころに着ていたスヌーピーのTシャツが取っています。もうスヌーピーの絵柄がボロボロになって流石に着れなくなったので、今は部屋に飾ってますね。そんな感じなので、将来古着屋さんをやれるくらい実家は服でパンパンです。

WWD:では真田さんはどんなファッションを?

真田:っていうか森田くんの後は話しづらいっす(笑)。森田くんの服好きはメンバー内でも有名で、誰とは言いませんが、森田が中学生のときに着ていた服をもらって着ているメンバーもいるくらいです。でもいいんです。僕は逆に、今年は「記号的ファッション」を打ち出していく、つまりは全面的にブランドの名前に頼ったファッションをきちんと世の中に発信していくと決めたんです!

WWD:では推しのブランドは?

真田:「マルニ(MARNI)」と「アクネ ストゥディオズ(ACNE STUDIOS)」です。

森田:真田くんはすごいっすよ。僕は「アクネ」金太郎飴って呼んでいるんですが、「アクネ」ロゴがデカデカと載ったジャケットを脱ぐと、下からまたロゴがそこら中についた「アクネ」のニットを着ていて、パンツも「アクネ」のロゴ祭りみたいな。「マルニ」の日は全身「マルニ」で、極めつけは「マルニ」ってロゴの入ったケースカードを首から下げてるんで。でも、真田くんの色使いとか服の組み合わせ方のセンスは僕は好きだし、かなりいいと思います。

真田:まあ僕はロゴをどこまで使いこなすかってことに全力を尽くしてますんで。

WWD:ちなみにお二人のよく行くショッピングスポットは?

森田:あまり詳細は言いたくないのですが、基本的に浅草の「スリーラバーズ」のような特定のお店を巡回する感じです。

WWD:伊勢丹メンズ館みたいなファッションの定番スポットには行かないんでしょうか?

森田:あまり行かないですね。

真田:マジ?伊勢丹メンズ館行かないの?なんで?ファッション好きの聖地じゃん!俺なんて暇さえあれば行ってて、トイレがどの時間にどこのフロアが空いているまで把握してるよ。

WWD:そんな真田さんのファッションの原点は?

真田:言われてみれば、小学校のころにメチャクチャ流行った「ロアー」「ロエン」のミッキーのパーカーですね。そのときに胸を撃ち抜かれて、こんな自分が出来上がったのかもしれません。

WWD:浅田さんは、服はどうでしょう?

浅田:「ケイスケカンダ」「カナタ(KA NA TA)」の撮影をしているので、その服が多いですね。知っている人から服を買いたくなるんです。あとは妻が選んでいます。もともとファッションブランドのプレスをやっているので、似合う服を選びたくなるみたいで。「ケイスケカンダ」はアイコニックなシリーズの一つに、“刺し子”のアイテムがあるのですが、地方の撮影のときなんかは、おばちゃんにそれを見て話しかけられたりします。コミュニケーションを誘発する服っていう感じが好きです。

WWD:最後に一言。

森田:インスタのハッシュタグじゃないですが、「#オシャレな人とつながりたい」っす。オシャレな人ってどこで出会ってるんですかね?前によくメンバーと三茶で飲んでときに、超オシャレな人をよく見て、あー俺もこの人たちとファッションとか服について話したいって思ってました。今後はもっとファッションの仕事を増やしていきたいと思っています。

■WE ARE 7ORDER IN PARCO
日程:3月5日〜29日
時間:11:00〜20:00
定休日:なし
場所:池袋パルコ7F「パルコファクトリー」
入場料:一般 1000円 *小学生以下無料、新型コロナウイルス対策のため、日時指定の前売券入場制

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「バーバリー」が六本木ヒルズに国内初の合同型ストア メンズ、ウィメンズ、チルドレンズがそろう

 「バーバリー(BURBERRY)」は、3月28日にメンズとウィメンズ、チルドレンズのアイテムを揃えた国内初の店舗を東京・六本木ヒルズにオープンする。

 オープンを記念し、それぞれのカテゴリーから店舗限定アイテムを発売する。ウィメンズはコットンキャンバス素材のバケットバッグ(14万円)、メンズはトレンチコートからインスパイアされたパーカ(44万円)、チルドレンズはキャップ(3万1000円)とスニーカー(3万1000円)を用意した。

 また、大人用または子ども用のヘリテージトレンチコートを購入した際、ボタンを好きなものに変更できるサービスを4月11日まで無料で提供する。

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「ティファニー」を代表するジュエリーデザイナーのエルサ・ペレッティが永眠

 「ティファニー(TIFFANY & CO)」を代表するジュエリーデザイナーのエルサ・ペレッティ(Elsa Peretti)が3月18日、スペイン・バルセロナ郊外の村で死去した。80歳だった。彼女はスペインでモデルとして活動後、米ニューヨークに拠点を移し、ファッションデザイナーのロイ・ホルストン(Roy Halston)のミューズ的な存在になった。「ホルストン」などのジュエリーを手がけた後、ホルストンの紹介で1974年に「ティファニー」に入社。卓越した職人でもあったペレッティは50年以上にわたり、有機的で官能的なフォームのジュエリーで業界に革新をもたらしてきた。

 また彼女は、父への献身として「ナンド・アンド・エルサ・ペレッティ」という財団法人を創設し、環境や社会福祉、人権保護、芸術や文化の継承を援助する活動を行っていた。優れたクリエイターとして多くのデザイナーに影響を与えただけでなく、その人徳の高さから業界関係者や友人から彼女の死を惜しむ声が絶えない。

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「ノワール ケイ ニノミヤ」の圧倒的に異質な存在感 ステンレスで仕立てた白ユリドレス

 二宮啓が手掛ける「ノワール ケイ ニノミヤ(NOIR KEI NINOMIYA)」は3月22日、2021-22年秋冬コレクションを東京・南青山のコム デ ギャルソン本社で発表した。「コム デ ギャルソン(COMME DES GARCONS)」のショー後、同会場で披露した。客席の周辺には無数の白ユリが飾られ、甘く濃厚な香りが会場を包んでいた。これはコラボレーションを継続するフラワーアーティストの東信(あずままこと)によるものだ。

ステンレスの繊維で仕立てた立体的なドレス群

 暗転してショーがスタートすると、点滅するライトがランウエイを照らす。ファーストルックは、ハリネズミのようなトゲで体を覆った身頃に、シルバーの骨組みが見える立体的なシースルースカート。シルバーの針がライトによってキラリと光る。「ノワール ケイ ニノミヤ」と言えば、立体的な装飾や、従来洋服には使われない素材を用いたアプローチが持ち味だが、今季題材にしたのはステンレスの繊維だ。

 ショーの中盤では、ステンレスの針はレザードレスやライダースジャケットの表面に付くことで個々の強さが増していく。さらに袖や襟元のフリルの縁に施したり、スタッズのように装飾したり、ステンレスの繊維でジャケットやスカートを編み立てたりと、さまざまな手法で用いた。ラストには無数のユリの花を束ねたような形のドレスが登場。「ユリをモチーフにした訳ではないが、形として近いものができた」と二宮デザイナーは話すが、これもステンレスの繊維を薄く削ってチュールと合わせたもので、ユリの有機的な曲線が再現されていた。

“冷たい要素と尖ったもので構成”

 二宮デザイナーは「今回はシンプルで強いモノを、ステンレスを使って表現した」と話す。「今までは硬質な素材と甘い要素など、相反する要素の対比で表現することが多かったが、今回はあえて甘さを入れずに冷たい要素と尖ったもので構成し、純粋にきれいなものを作りたかった」。会場に白ユリを飾った理由を尋ねると「来場者に、会場でしか感じられないものを用意したかった。ユリはシンプルだが、強い匂いや意味を持つ」と話していた。白ユリの花言葉は「純潔」と「威厳」。「ノワール ケイ ニノミヤ」は驚きの発想で美しいものを生み出そうとするピュアな創造性と、ストイックさも感じられる。想像の域を超えたクリエイションは、極めて異質で強い。

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「推し時計、燃ゆ」 愛称を付けて機械式を愛でるOLのインスタ生活に密着

 「推し時計、燃ゆ」2回目のゲストは、都内の金融機関に勤める秘書兼総務のゆうさん(30代)だ。絵に描いたようなキラキラOLライフを送りながら、メンズライクな時計ばかりをインスタグラム(INSTAGRAM)にアップしている。謎多き生態に迫るべく、ゆうさんの半日に密着した。

WWD:平日昼過ぎの待ち合わせですが、午前中は仕事だったんですか?

ゆう:はい。有給で午後休を取りました。実は、これが私の一番好きな時間の過ごし方なんです。午前中に仕事を終わらせて、週末だと混み合ってしまうイベントに参加したり、お気に入りのカフェでまったりしたりが至福のひとときなんです。

WWD:今日のプランを教えてください。

ゆう:桜の開花発表があったので、六本木さくら坂まで散歩してみようと思います。

WWD:なかなか高めのヒール靴を履いてらっしゃいますが大丈夫ですか?

ゆう:もう慣れっこです(笑)。あ、でもバッグには替えのフラットシューズも入っています。散歩が好きで何時間も歩くこともあります。気になるお店があったら、ふらっと入れるのもいいですよね。

WWD:そんな散策のお供は?

ゆう:「オメガ(OMEGA)」の“シーマスター プラネットオーシャン”です。私は“ゆきちゃん”と名前も付けています(笑)。

WWD:“ゆきちゃん”?

ゆう:2年前の冬に購入したんですが、そのときの広告ビジュアルが雪の中でたたずんでいるもので、「素敵!」って思ったんです。それにダイヤルもベゼルもベルトも真っ白なので。これが私にとって初めての高級時計になりました。

WWD:冬にダイバーズ、さらに女性がファーストウオッチでダイバーズ、いずれもなかなかに珍しい例ですね?

ゆう:私もダイバーズウオッチを選ぶとは思ってもいませんでした(笑)。もともとフェミニンなものが好きで、時計にも全く興味がなかったんです。働く金融業界もコンサバティブで、時計を熱く語るような人はいません。一方で、時計には“大人の必須アイテム”というイメージを持っていて、“いつか定番の良いものを”とは考えていました。数年前に、年齢的にも仕事的にも一つ節目を迎えるタイミングがあったので、記念に時計を買おうと検討し始めました。当初は、女性ファッション誌で“いい女のマストアイテム”として紹介される「カルティエ(CARTIER)」の“タンク”など、きゃしゃで女性らしいものを候補にしていたんですが、せっかくだしいろいろ見てみようと時計好きの弟に相談しました。それぞれのブランドの歴史や長所を教えてもらい、実機をタッチ&フィールしているうちに、どんどん時計の世界に引き込まれてしまって……。およそ1年がかりで決めたのが“ゆきちゃん”なんです。約70万円とOLにとっては高額な買い物でしたが、時計はきちんと手入れをすれば何十年も使えます。一生の相棒になるかもしれない時計を選ぶにあたって、「きれいだね」と言ってもらえる憧れ系より、「なぜその時計を選んだの?」と思わず聞きたくなるようなストーリー性のあるものに魅力を感じました。

WWD:実際に相棒と2年ほど過ごしてみて、どうですか?

ゆう:気負わずがんがん使えるタフさが気に入っています。600m防水なので着用したままでも海に飛び込めちゃいますし、機械式時計にとってパソコンやスマートフォンの磁気は天敵ですが、“ゆきちゃん”は高い耐磁性を持つので安心です。パーツが摩耗しづらく、オーバーホールが少なくて済む点もいいですね。本当に心強い子で、おばあちゃんになっても着けていたいです!

WWD:さて、桜を愛でたあとの予定は?

ゆう:赤坂の「虎屋菓寮」まで足を延ばして、季節の生菓子を堪能しようかと。雰囲気もとても良くて、抹茶もいただけるんです。

WWD:時計も2本目に着け替えて、インスタ用撮影再開ですね。

ゆう:「ショパール(CHOPARD)」の“アルパイン イーグル”は、2020年9月に2本目の相棒として迎え入れました。友人の付き添いで何げなく試着してしまったが最後、完全にひと目ぼれでした(笑)。その後、調べていくうちに、オーナー家のショイフレ3代の時計への思いや、4年の歳月をかけて開発したこだわりの素材などに感銘を受け、ますます夢中に。約120万円と“ゆきちゃん”を上回る買い物になりましたが、よりスマートな印象で、使えるシーンも多く重宝しています。ちなみに、この子の名前は“ゆきまるくん”です。アルプスの雪山にインスピレーションを受けた時計であることと、“ゆきちゃん”の兄弟であることから命名しました(笑)。

WWD:最近のインスタ投稿は、もっぱら“ゆきまるくん”ですね。

ゆう:時計ファンの間で話題のモデルなんですが、まだ投稿が少なく、購入を検討している方の参考になればと、こちらがメインになっています。ありがたいことに、「投稿を見て購入しました!」という声も何件かいただいています。

WWD:ゆうさんにとって時計とは?

ゆう:“スイッチを押してくれるもの”です。それぞれにそういう存在ってあると思うんですが、時計は小さくて、いつでも身に着けていられるのがいいですね。仕事で落ち込んだときも、ぱっと目を手元に向ければ時計があります。文字盤や針の仕上げにうっとり心癒やされるのはもちろん、小さなケースの中に精密機械が搭載されていて、私が悩んで立ち止まっている間も動き続けている……。そんなことを考えていると、「よし!また頑張ろう」と力が湧いてくるんです。耳を当てると聞こえる、規則的なカチカチという音にもリラックスできます。“なんでもない1日も、大好きな相棒となら豊かになる”、そんな存在ですね。

<「推し時計、燃ゆ」とは?>
「推し、燃ゆ」が芥川賞を受賞し、“推し活”が豊かな生き方につながるとの認識が広まっている。そこで元来、推しの要素が強い時計の世界で、さまざまな人に“推し時計があることで得られる幸福感”や“そもそも、なぜ推しているのか?”などを聞き、時計の持つ“時間を知る”以上の価値について探る企画。

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「推し時計、燃ゆ」 愛称を付けて機械式を愛でるOLのインスタ生活に密着

 「推し時計、燃ゆ」2回目のゲストは、都内の金融機関に勤める秘書兼総務のゆうさん(30代)だ。絵に描いたようなキラキラOLライフを送りながら、メンズライクな時計ばかりをインスタグラム(INSTAGRAM)にアップしている。謎多き生態に迫るべく、ゆうさんの半日に密着した。

WWD:平日昼過ぎの待ち合わせですが、午前中は仕事だったんですか?

ゆう:はい。有給で午後休を取りました。実は、これが私の一番好きな時間の過ごし方なんです。午前中に仕事を終わらせて、週末だと混み合ってしまうイベントに参加したり、お気に入りのカフェでまったりしたりが至福のひとときなんです。

WWD:今日のプランを教えてください。

ゆう:桜の開花発表があったので、六本木さくら坂まで散歩してみようと思います。

WWD:なかなか高めのヒール靴を履いてらっしゃいますが大丈夫ですか?

ゆう:もう慣れっこです(笑)。あ、でもバッグには替えのフラットシューズも入っています。散歩が好きで何時間も歩くこともあります。気になるお店があったら、ふらっと入れるのもいいですよね。

WWD:そんな散策のお供は?

ゆう:「オメガ(OMEGA)」の“シーマスター プラネットオーシャン”です。私は“ゆきちゃん”と名前も付けています(笑)。

WWD:“ゆきちゃん”?

ゆう:2年前の冬に購入したんですが、そのときの広告ビジュアルが雪の中でたたずんでいるもので、「素敵!」って思ったんです。それにダイヤルもベゼルもベルトも真っ白なので。これが私にとって初めての高級時計になりました。

WWD:冬にダイバーズ、さらに女性がファーストウオッチでダイバーズ、いずれもなかなかに珍しい例ですね?

ゆう:私もダイバーズウオッチを選ぶとは思ってもいませんでした(笑)。もともとフェミニンなものが好きで、時計にも全く興味がなかったんです。働く金融業界もコンサバティブで、時計を熱く語るような人はいません。一方で、時計には“大人の必須アイテム”というイメージを持っていて、“いつか定番の良いものを”とは考えていました。数年前に、年齢的にも仕事的にも一つ節目を迎えるタイミングがあったので、記念に時計を買おうと検討し始めました。当初は、女性ファッション誌で“いい女のマストアイテム”として紹介される「カルティエ(CARTIER)」の“タンク”など、きゃしゃで女性らしいものを候補にしていたんですが、せっかくだしいろいろ見てみようと時計好きの弟に相談しました。それぞれのブランドの歴史や長所を教えてもらい、実機をタッチ&フィールしているうちに、どんどん時計の世界に引き込まれてしまって……。およそ1年がかりで決めたのが“ゆきちゃん”なんです。約70万円とOLにとっては高額な買い物でしたが、時計はきちんと手入れをすれば何十年も使えます。一生の相棒になるかもしれない時計を選ぶにあたって、「きれいだね」と言ってもらえる憧れ系より、「なぜその時計を選んだの?」と思わず聞きたくなるようなストーリー性のあるものに魅力を感じました。

WWD:実際に相棒と2年ほど過ごしてみて、どうですか?

ゆう:気負わずがんがん使えるタフさが気に入っています。600m防水なので着用したままでも海に飛び込めちゃいますし、機械式時計にとってパソコンやスマートフォンの磁気は天敵ですが、“ゆきちゃん”は高い耐磁性を持つので安心です。パーツが摩耗しづらく、オーバーホールが少なくて済む点もいいですね。本当に心強い子で、おばあちゃんになっても着けていたいです!

WWD:さて、桜を愛でたあとの予定は?

ゆう:赤坂の「虎屋菓寮」まで足を延ばして、季節の生菓子を堪能しようかと。雰囲気もとても良くて、抹茶もいただけるんです。

WWD:時計も2本目に着け替えて、インスタ用撮影再開ですね。

ゆう:「ショパール(CHOPARD)」の“アルパイン イーグル”は、2020年9月に2本目の相棒として迎え入れました。友人の付き添いで何げなく試着してしまったが最後、完全にひと目ぼれでした(笑)。その後、調べていくうちに、オーナー家のショイフレ3代の時計への思いや、4年の歳月をかけて開発したこだわりの素材などに感銘を受け、ますます夢中に。約120万円と“ゆきちゃん”を上回る買い物になりましたが、よりスマートな印象で、使えるシーンも多く重宝しています。ちなみに、この子の名前は“ゆきまるくん”です。アルプスの雪山にインスピレーションを受けた時計であることと、“ゆきちゃん”の兄弟であることから命名しました(笑)。

WWD:最近のインスタ投稿は、もっぱら“ゆきまるくん”ですね。

ゆう:時計ファンの間で話題のモデルなんですが、まだ投稿が少なく、購入を検討している方の参考になればと、こちらがメインになっています。ありがたいことに、「投稿を見て購入しました!」という声も何件かいただいています。

WWD:ゆうさんにとって時計とは?

ゆう:“スイッチを押してくれるもの”です。それぞれにそういう存在ってあると思うんですが、時計は小さくて、いつでも身に着けていられるのがいいですね。仕事で落ち込んだときも、ぱっと目を手元に向ければ時計があります。文字盤や針の仕上げにうっとり心癒やされるのはもちろん、小さなケースの中に精密機械が搭載されていて、私が悩んで立ち止まっている間も動き続けている……。そんなことを考えていると、「よし!また頑張ろう」と力が湧いてくるんです。耳を当てると聞こえる、規則的なカチカチという音にもリラックスできます。“なんでもない1日も、大好きな相棒となら豊かになる”、そんな存在ですね。

<「推し時計、燃ゆ」とは?>
「推し、燃ゆ」が芥川賞を受賞し、“推し活”が豊かな生き方につながるとの認識が広まっている。そこで元来、推しの要素が強い時計の世界で、さまざまな人に“推し時計があることで得られる幸福感”や“そもそも、なぜ推しているのか?”などを聞き、時計の持つ“時間を知る”以上の価値について探る企画。

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機能的なスタイリスト専用リースショップが神宮前にオープン サステナビリティへの新しい試み

 スタイリスト専用リースショップ「ラナ(LANA)」が東京・神宮前にオープンした。運営は田村駒で、OEM(相手先ブランドの生産)、ODM(相手先ブランドの企画生産)を担う繊維商社の新しい挑戦だ。

 スウェーデン語で“レンタル”を意味する「ラナ」は、現在国内外の約250ブランドからメンズ、ウィメンズ、ユニセックスのアパレルのほか、アクセサリー、シューズ、バッグ、ウオッチなど約3000点をそろえる。特徴は、商品をただ大量に集めたのではなく、スタイリストが監修し、映画、ドラマ、CM、舞台あいさつといった場面で“実際に使いやすい衣装”“必要とされる衣装”を丁寧に選定していることだ。ラグジュアリーからストリートカジュアルまでテイストに偏らないリアルクローズを中心としている。

 また、小さな雑貨から大型のオブジェまでプロップの貸し出しも行っており、キャンドルアーティストでありフィールドデザイナーとしても活躍するキャンドル・ジュン(CANDLE JUNE)の協力の下、彼が所有するキャンドルやオブジェをはじめ、特別な空間演出をサポートするアイテムを数多くそろえている。
スタイリストが作業しやすい環境もポイントだ。ショップ奥の白壁には衣服と帽子が掛けられるフックを設けており、その場でコーディネートを写真に収めることが可能。また、1.5平方メートルのコンパクトな半個室型ワークスペースを5席設け、デスク、コンセントプラグ、全身鏡、トルソー、ラック、充電器など必要な設備を全て整えた。

 店舗で取り扱う全アイテムが掲載されたウェブサイトでリースアイテムの予約が可能で、各アイテムの画像はフリーダウンロードして、端末上で自在にコーディネートできることから、従来行っていた写真の切り貼りが不要となり、プレゼンテーション資料を効率的に作成することにも役立つ。

 田村駒は「ラナ」オープンの目的について、こう説明する。「環境汚染に影響を与える余剰在庫の大量廃棄が問題視される中で、ファッション業界の未来をサステナブルな意識によって支え、活性化していくことを目指す。この考えに賛同いただいたアパレルメーカーの協力を得て、リーズナブルな価格設定を実現し、スタイリストに寄り添う環境を実現できた。在庫やサンプル品の有効活用やブランドのプロモーションとしてアパレルメーカーにも貢献できる。『ラナ』が架け橋となることで、アパレルメーカーとスタイリストの双方にとってプラスとなるスキームを具現化していきたい」。ドレスやスーツなど取り扱いアイテムの拡大も視野に入れている。

■ラナ
住所:東京都渋谷区神宮前2-6-10 パークレーンB1F
営業時間:11:00~20:00
定休日:日曜・祝日

問い合わせ先
ラナ
03-6721-1767

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パリ発ビーガンネイル「マニキュリスト」がロンハーマンとコラボ 京都バルにも日本初のサロン

 ファッションとビューティの商業施設「京都バル(BAL)」を運営する中澤ホールディングスはこのほど、フランス・パリ発のビーガンネイルブランド「マニキュリスト(MANUCURIST)」の独占販売権を取得した。3月12日には京都バルの4階に日本初の実店舗をオープンし、製品の販売だけでなくマニキュアやケアの施術も提供する。また、これまで日本の正規代理店だったサハラ・インターナショナルグループはネイルポリッシュを中心に輸入してきたが、新体制の下、今後はジェルネイルやケアアイテムなども展開する。

 主力製品の“グリーン ナチュラル ネイルカラー”(50色〜、各2700円)はキャッサバや綿、じゃがいもなどの植物由来成分で構成され、トルエンやDBP、ホルムアルデヒドなど9つの成分を含まない9フリー処方を採用。ベースコートやトップコート、リムーバーも植物由来成分を配合し、爪への負担を考慮している。キッズ向けの“プティ マニキュリスト”(全12色、各1300円)は7フリー処方かつ石けんと水で簡単に落とせ、子どもでも安心して使えるネイルポリッシュだ。

 また、3月20日にはロンハーマン(RON HERMAN)とコラボしたコフレセットを全国の「ロンハーマン」で発売した。根岸由香里・ディレクターが愛用していたカーキカラーを復刻し、トップコートとベースコートをセットにしたものだ。5月1日にはネイルケアシリーズ6種を発売する。古い角質を取り除くキューティクル リムーバーや6つの植物油で保湿を強化するオイル、爪の保湿や水分補給を行うベース、凹凸のある爪を滑らかにするベースなどをラインアップする。さらに9月には本国でも人気だというクイックジェルネイルシリーズが日本上陸する予定だ。自爪を削る必要がなく、オフも専用のリムーバーで簡単に行うことができるものだ。

 「マニキュリスト」は「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」「サンローラン(SAINT LAURENT)」「プラダ(PRADA)」などでVMDとして活躍したガエル・ルブラ・ペルソナージュ(Gaelle Lebrat-Personnaz)が手掛けるナチュラルネイルブランドだ。2015年に家業の「マニキュリスト・パリ」を両親から受け継ぎ、「全ての人のために、より安全で、よりクリーンな製品を生み出すこと」を目標に、サステナブルでクリーンなブランドに進化させた。その結果、17年に最大約84%が植物由来の成分で作られたネイルポリッシュ“グリーン”シリーズを発売した。製品は動物実験を行わず、英ビーガンソサエティ(VEGAN SOCIETY)の認証も取得。リニューアル以来人気を集めており、フランス国内で15〜19年の成長率は93%を記録するほどだ。

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「コム デ ギャルソン」のモノクロームの景色 “過剰な情報”から逃げたい感情

 「コム デ ギャルソン(COMME DES GARCONS)」は3月22日、2021-22年秋冬コレクションを東京・南青山の本社で発表した。前シーズンに続いて、オンライン化したパリ・コレクションには参加せず、限られた関係者を招待してリアルのファッションショーを行った。

全20ルックをモノトーンで構成

 会場には、ぼやけた光と影がプロジェクターで映し出され、足元には地面を真っ白に覆うスモークが焚かれている。ファーストルックは、白いチュールが前後に突き出したスカートと、黒いジャケットを合わせたようなミニドレス。頭には穴の開いたシルクハットをのせている。シルエットは古典的なヨーロッパのドレスやテーラードなどクラシカルなアイテムを彷彿とさせながら、静けさと、強さを放つ。続いて、大きな球体をチュールで覆ったドレス、ヒップにボリュームのあるバッスルスタイルのドレスなど、棉を詰め込んで大きな膨らみを持たせたルックや、頭をすっぽり覆う白いビッグジャケットも登場。披露された全20体のルックは全てモノトーンで構成され、鮮やかな色は皆無だ。

“雑多なことから逃れて一息つきたい”

 川久保玲デザイナーはショー後、今回のコレクションを「私の感情を反映した」と説明。21年春夏は不協和音からポジティブなエネルギーを生み出したが、今季は静けさに着目したという。「過剰な色、音、繰り返す情報の波から逃げて、静かになりたい気持ち。雑多なことから逃れて一息つきたいという思いだけ。難しいことはなく、静かなコレクションになった」。シルエットについては「新しい形やシルエットを追求した結果」と一言。世界の誰もが、未曾有の不安に振り回されて“疲れ”を感じている今、その思いをクリエイションで代弁しているようだった。そして、その不安を形作る感情が塊となって、ドレスを誇張しているようにも見えた。

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ZOZOが開設したラグジュアリーブランド集積EC「ゾゾヴィラ」に編集長&若手記者が感じた熱量

ファッション通販サイトを手掛けるZOZOは3月18日、ラグジュアリーやデザイナーズブランドを集積した「ゾゾヴィラ(ZOZOVILLA)」を開設した。まずは国内外の約90ブランド、約1万4000品番を用意。「ゾゾヴィラ」の魅力について、村上要「WWDJAPAN.com」編集長と、大澤錬記者が語り合う。

多彩なラインアップと安心感で、
長年の小さな不安を解決

村上要「WWDJAPAN.com」編集長(以下、村上):ZOZOが「ゾゾヴィラ」でラグジュアリーやデザイナーズブランドに再挑戦です。周りに比べてファッション熱が高めの大澤さんにとっては、「待望」なんじゃない(笑)?

大澤錬「WWDJAPAN.com」記者(以下、大澤):日本のECサイトはこれまで、海外サイトに比べてインポートブランドの取り扱い数が少なく、お気に入りブランドの、お目当ての洋服を見つけるのに一苦労していました。特に新進気鋭のブランドや、有名なブランドでもショーに出てくるコレクションピースは探すのが大変。僕らZ世代は海外のECサイトを当たり前のように使ってきましたが、送料が高額だったり、注文してから商品到着までの時間が長かったり、ガマンもありました。日本国内からの即配送という「ゾゾヴィラ」の登場は待望です!

村上:「ゾゾタウン(ZOZOTOWN)」でお馴染みの会社だから、言葉の不安も含め、海外サイトより頼れる存在になりそうだね。2020年は業界全体でECが成長したけれど、ZOZOの年間購入者は900万人を突破。みんな安心、信頼している証拠だね。

大澤:「ロエベ(LOEWE)」や「クロエ(CHLOE)」をはじめ、「ドリス ヴァン ノッテン(DRIES VAN NOTEN)」「ラフ・シモンズ(RAF SIMONS)」など、「ゾゾタウン」では扱いがなかった海外ブランドのラインアップに驚きました。特に「ドリス」や「ラフ」は日本での取り扱い店舗が少なく、海外でも限られたECしか販売していないので、相当交渉されたのではないでしょうか?さらに利用者のニーズに応えるため、幅広いサイズと商品数を準備しているんだとか。コレクションピースを探す苦労も無くなりそうです(笑)。

「MORE FASHION × FASHION TECH」
を体現

村上:ローンチの段階では、国内外約90ブランドから1万4000点の商品が勢ぞろい。秋にはさらに数十ブランドが加わるみたいだよ。小柄な僕には、日本人向けのサイズ展開はありがたいです。今はどのブランドもデジタル化に一生懸命だから、かつてより交渉しやすかったのかもしれないね。ZOZOには、購買頻度や購入意欲が高い人に対して効率的にアプローチするAI(人工知能)などのテックがあるそう。まさに「MORE FASHION × FASHION TECH」を標榜するZOZOらしいね。

「ファッションとアートの境界は
存在しない」

村上:手に入るのは、ファッションだけじゃないみたい。アートにも積極的で、サイトのキービジュアルは、現代美術家の井田幸昌さんが担当しています。「今の消費者にファッションとアートの境界は存在しない」というのが理由みたいだけれど、大澤さん、アートへの関心は?

大澤:幼い頃からファッションに興味を持ち始め、ブランドのバックグラウンドを知ると、たとえばシーズンのコンセプトとリンクするアートや映画、音楽など、自然と興味は広がりました。ファッションを通して、他のジャンルを知ることができるのは素晴らしいことですね。逆に井田さんをきっかけに、「ゾゾヴィラ」やファッションに興味を持つ人も出てくると思います。

村上:最近は百貨店でもアート売り場が相次いで誕生しているもんね。2つを一緒に扱うECが現れるのは、むしろ当然の流れかもしれません。

ファッション熱の高い同志が
集う場に

村上:最後に「ゾゾヴィラ」に望むことはある?僕は、自分たちのように“ファッション血中濃度”の高い人たちが集うコミュニティーになって欲しいと思います。この対談の前に担当者を取材させてもらったけれど、2人とも、とってもファッション熱が高かった。同じような仲間が集うといいな、って思います。そのために個人的には、早々に「WEAR」と連携して欲しい。みんなのデザイナーズブランドの着こなしを見たいし、自分も発信したい。そうやって、ファッション熱を高め合っていければって思います。

大澤:心の底からファッションを楽しみながら仕事している人を見ると、僕らの気分も上がります。ファッションへの熱意が伝わったからこそ、今まで他社ECを拒んでいたブランドも参加したのかもしれません。「WEAR」との連携が実現すれば、新たな“ウェアリスタ”が生まれそうですね。

※4月にオープン予定

問い合わせ先
ZOZOVILLA
https://zozo.jp/_help/help_faq_info.html

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ユニクロのサステナビリティを「ドラえもん」が世界に分かりやすく発信 緑色のロゴも登場

 ユニクロは、同社のサステナビリティに関するメッセージや活動を世の中に分かりやすく伝え、広めていくために、“グローバルサステナビリティアンバサダー”に緑色の「ドラえもん」が就任したと発表した。緑の「ドラえもん」のお披露目会見に併せて、通常の赤いキューブロゴを緑にした新ロゴも発表。今後、サステナビリティ関連の打ち出しには新ロゴを使っていくという。

 緑色の「ドラえもん」は、「ドラえもん サステナモード」という名称。「『ドラえもん』は日本発のキャラクターで、世界中であらゆる世代に愛されている。ユニクロもそうありたい」と、ユニクロでサステナビリティを担当する柳井康治ファーストリテイリング取締役グループ上席執行役員。「サステナビリティという言葉を使うと難しくなってしまうことを、『ドラえもん』の力で、世界中のどの世代にも分かりやすく伝えていく」のが狙いだ。今後、25の国や地域でサステナビリティ関連のコミュニケーション(店頭イベントなど)に「ドラえもん」が登場するほか、「ゆくゆくは、緑の『ドラえもん』を使った、サステナビリティに配慮した商品開発にも取り組みたい」という。

 緑色の新ロゴは、「サステナビリティに対し、事業と両輪で本気で取り組むという姿勢の表明として」、赤のロゴとは別に作った。赤のロゴで“LifeWear”となっているタグラインは、緑のロゴでは“THE POWER OF CLOTHING”(服のチカラ)となっている。

 会見で柳井取締役は、2001年に社会貢献室を立ち上げて以来のファーストリテイリングのサステナビリティ関連の取り組みも発表。また、パリ協定に基づいて50年までに二酸化炭素排出量ゼロ(カーボンニュートラル)を目指すことについても語った。「(カーボンニュートラルは)何か一つのアクションで到達できることではない。当社の事業活動全てで取り組む必要がある。現在社内で、店舗、オフィス、物流、生産、原材料調達といった各分野でどれだけ二酸化炭素が排出されているのかを算出しており、どうすれば削減できるかを分析している。各分野で、排出量削減のためのさまざまな技術を導入していかなければならない」という。

 「H&M」など欧米企業が進めるサステナブルな素材開発について水を向けられると、「もちろん素材開発も大切だが、われわれがこれまでに大量に販売してきた商品を回収し、再利用する“RE.UNIQLO”のような取り組みも大切。何か1つだけを行うのではなく、両軸で進めていかなければ客からは支持されない」「われわれはファストファッションではなく、長く使える服を作っているという自負がある。(アパレル産業は)必要なものを必要な分だけ作っていくビジネスに変わらないといけない」と話した。

 会見には緑の「ドラえもん」と共に、先日“ユニクロLifeWearスペシャルアンバサダー”に就任し、テレビCMにも出演している女優の綾瀬はるかが登場。綾瀬は今後、子どもたちに服のリサイクルや難民問題などを伝える教育プログラムなどに参加予定という。また、テニス選手のロジャー・フェデラー(Roger Federer)や錦織圭、スノーボード選手の平野歩夢ら、“ユニクログローバルアンバサダー”の6人もビデオメッセージで登場した。会見は日本だけでなく、11の国と地域のメディア関係者らに配信された。

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シャワーを浴びながら使用できるボディーシェーバーが「テスコム」から登場

 美容家電や調理家電の開発などを手掛けるテスコム電機は、メンズユーザーをターゲットにしたムダ毛ケア商品“メンズボディシェーバー TBT200”(4900円 編集部調べ)と“フェイスシェーバー TFC20”(2000円 編集部調べ)の2機種を4月16日に発売する。

 “メンズボディシェーバー TBT200”は水洗いはもちろん、浴室での使用も可能な防水仕様。シャワーを浴びながらでも使用できるので、ムダ毛ケアをライフスタイルの中に抵抗なく取り入れることができる。1.5時間でフル充電ができるため、思い立ったときに使えるのも便利。

 アタッチメントのデリケートガードを使えば、直刃では不安に感じるVIOなどのデリケートな部位も、肌に配慮しつつ短くカットできる。すね毛や腕毛の毛量を程よく調整する長さ調整コームを使えば、テクニックいらずで自然にボリュームダウンできる。

 “フェイスシェーバー TFC20”は3段階の長さに調節できる眉コームを付属しており、眉カットが初めての人でも簡単にお手入れすることが可能だ。刃の先端を丸くし、肌に優しい形状に仕上げた。手になじむロングボディーも特徴だ。

 ムダ毛処理の専用シェーバーの購入者には、「初めて購入した」という男性ユーザーが多い(同社アンケート調査より)ため、どちらも気軽に簡単に使える商品となっている。

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「コム デ ギャルソン」2021-22年秋冬コレクション

 「コム デ ギャルソン(COMME DES GARCONS)」が2021-22年秋冬コレクションを発表した。

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「ユニクロ」の春ジーンズは“綾瀬はるか売れ” 夏に向けてテック系にも期待

 コロナ禍で外出する機会が減り、「WWDジャパン」のデニム担当記者でさえジーンズをはかなくなった。毎年行っているデニム特集でも、ここ数年は「デニムは売れていない」と伝えており、“デニムは瀕死状態にある”と仮説を立てた。しかし大手SPAの「ユニクロ(UNIQLO)」は、「好調さが戻ってきている」(菊地健太郎ユニクロ グローバル商品本部 R&D部 部長)という。

WWD:コロナ禍でもジーンズは悪くない?

菊地健太郎ユニクロ グローバル商品本部 R&D部 部長(以下、菊地):一時はジャージーライクなジーンズやスエット、ウィメンズではレギンスなどが良かったが、ウィズコロナの生活が根付いてから、具体的には昨年末ごろから“ジーンズらしいジーンズ”というのか、メンズでは綿100%のセルビッジジーンズの売れ行きが復調傾向にある。もちろん“ウルトラストレッチジーンズ”(3990円税込)や、ウエストをリブにして取り外し可能なドローストリングを付けた“EZYジーンズ”(3990円税込)に代表されるコンフォート系は男女共に堅調で、二極化してきている。

WWD:セルビッジ復権の要因は?

菊地:セルビッジであることより、「ユニクロ」で“レギュラーフィットストレート”と呼ぶゆったりめのシルエットが、ウィメンズのトレンドであるハイライズなどと呼応しているのだと思う。

WWD:そのウィメンズでは、女優・綾瀬はるかを起用したCMでもジーンズを訴求している。

菊地:CM効果もあり“スリムストレートハイライズジーンズ”(3990円税込)が数字を伸ばしている。ハイライズでいえば、クリストフ・ルメール(Christophe Lemaire)がアーティスティック・ディレクターを務める「ユニクロ ユー(UNIQLO U)」の“レギュラーフィットストレートハイライズジーンズ”(3990円税込)も良い。

WWD:春ジーンズが“綾瀬はるか売れ”していることは分かったが、夏に向けての打ち出しは?

菊地:東レと共同開発した合繊100%の新素材を使った“テックデニムジーンズ”(3990円税込)を推している。

WWD:“テックデニムジーンズ”は2021年春夏シーズンにデビュー?

菊地:その通りだ。デニムの面構えながら軽量で、清潔な服が求められる時代に、洗濯してもすぐ乾く点が魅力だ。しかも素材と染料の特性により綿に比べて移染しづらく、おうち時間が増えた今、家着としても最適。合繊ゆえ肌当たりに冷感もあり、気温・湿度が上がっても快適にはいてもらえる。実際、日本より暖かいASEAN諸国では早くも良いリアクションが出ている。“スリムストレートハイライズジーンズ”も“テックデニムジーンズ”も、すでにコロナ禍にあった約1年前から開発を進めてきた商品だ。大きく花開くことを期待している。

WWD:古着発のトレンドである“Gジャン”がセレクトショップなどで売れ始めている。「ユニクロ」での動きは?

菊地:定番としてはラインアップしているが、まだ大きな動きはない。一方で、軽めのカバーオールやデニムシャツなどの羽織りモノが良い。女性がメンズの商品を購入して、ボクシーかつ大きめのシルエットで着ることも恒常化している。これまで「ユニクロ」の服はタイトめだったので、ある意味で新たな消費動向と言えるだろう。

 「WWDジャパン」3月22日号では「ユニクロ」のほか、メーカーを代表して「リーバイス(LEVI'S)」、小売りを代表してビームス、古着店を代表してベルベルジンに、ジーンズの売れ行きについて聞いた。異口同音に「売れている!」と話しており、その理由や実際に動いているアイテムについてまとめている。

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アイスタイルの吉松社長が考えるリーダーの要は「視座の高さ」と「オピニオン」【ネクストリーダー 2021】

 日本最大の美容口コミサイト「アットコスメ(@cosme)」を運営するアイスタイル は、日本の美容業界のDXをけん引してきた存在だ。1999年にスタートした「アットコスメ」は当時女性のインターネット使用率が一桁台だった時代に、化粧品に関する消費者情報をデータベース化し、企業のマーケティング活動を支援することを目的として設立。現在は月間アクティブユーザーが1320万人、登録ブランドが約3万9000あり、会員である20~30代女性の過半数が毎月利用するほどに成長した。2002年には「アットコスメショッピング」を立ち上げ、今では約4万2000のSKUを誇る日本最大の美容専門ECサイトにとして存在感を高める。昨年は百貨店を中心に扱われるデパコスやドラッグストア・バラエティーショップストアで販売されるプチプラコスメ などさまざまなブランドを扱う旗艦店「アットコスメトーキョー」を原宿にオープン。アットコスメと連動させ、チャネルの垣根を超えた新たな形態のショップとして大きな話題を集めた。これまで同社はメディア、小売り、マーケティングサポートなどさまざまな事業を国内外で展開し美容業界をリードしてきた。そんなアイスタイルの吉松徹郎社長兼最高経営責任者(CEO)を、次世代の業界リーダーをたたえる「WWD JAPAN NEXT LEADERS 2021」のアドバイザーとして迎え入れた。そこで「WWDジャパン」は、吉松社長が描くリーダー像や美容業界の課題などについて聞いた。

WWD:吉松社長が思い描くリーダー像を教えてください。

吉松徹朗アイスタイル社長兼CEO(以下、吉松):ユーザーのニーズや課題にプロダクトで応えるのは素晴らしいことだけれど、製品軸で課題を解決する企業や人は今後もたくさん台頭するだろう。リーダーはどちらかというと、製品で課題を解決するより、業界の構造や仕組みを変えるような人だと思う。あとは、オピニオンリーダーかな。サービスや製品を持たなくとも、課題に対するオピニオンを持ち、人を動かすような人。パッションがある人、生き方自体にグッとくる人は業界をリードするようなポテンシャルがあると思う。

WWD:リーダーに必要なものは?

吉松:視座の高さ。目の前の課題だけでなく、業界全仕組みそのものをもっと広い視野で見れる力が必要だ。また、先ほどのオピニオンリーダーの話とかぶるが、しっかり意見を持つことも大事。両方を兼ね備える人は周りを動かす力を持っているし、人も集まる。よく「共感を呼ぶことが大事」ともいわれるけど、「そうだよね」と思われるだけでは意味がない。やはり「こうあるべき」「こう思う」と断言できる強い意志が持てないと、リーダーにはなれないだろう。

WWD:ご自身も視座の高さを意識している?

吉松:常に意識している。視座をどのように変えるか、それ次第で新たなビジネスのきっかけになるかもしれないし。当社でいうと、昔はつい化粧品中心でビジネスを考えることが多かった。でも実際のユーザーは、化粧品を使う延長線できれいになりたいと思うから、美容家電も使えば、クリニックもサロンでも美を追求する。コスメだけでなく、あらゆる美容アイテム・サービスをシームレスに使っている。だから化粧品中心ではなく、生活者中心に視点を変えた。そこから新たなサービスなどいろいろ着手するようになった。社内のスタッフからは急に「化粧品ではない、ほかことやるの?」と思われたりしたが、化粧品軸で考えると「ほかのこと」だが、生活者視点で考えるとそうでもなく、実はわれわれがずっと追求してきたものの延長線上にあった。

WWD:視座を変えるにはどうしたら良いのか。

吉松:基本的には自分の力で変えていくのと、ほかの人のきっかけをもらうのと、両方必要だと思う。ほかの人に言われたことをただ聞くだけでなく、その言葉で自分の視座を上げられるように、自らの努力も必要。想像力や、思考力も問われるだろう。

WWD:ご自身がリーダーとして影響を受けたり、憧れていた人はいる?

吉松:“憧れの人”はいないが、隣の業界のライバルや友人からはいつも刺激を受ける。オイシックスの高島宏平社長もそうだし、グリーの田中良和社長、ビズリーチの南壮一郎社長もそうかもしれない。

 最近改めて思うのは、リーダーとしての在り方がすごく難しい時代になってきていること。例えば、アップル(APPLE)のスティーブ・ジョブズ(Steve Jobs)やアマゾン(AMAZON)のジェフ・ベゾス(Jeff Bezos)らは、圧倒的な“わがままリーダー”で日本だと間違いなく(パワハラなどで)会社から追い出されるタイプ(笑)。 わがままでも走り続けられるカルチャーなり、それを許容する組織なり、日本にはなかなかない。実現可能かどうかは別として、とりあえず果敢に挑戦してみるチャレンジ精神だとか、ビジョンをかなえるための行動力だとか、ミッションのための献身性とかで動く組織は羨ましい。

 そういう意味ではジョブスとベゾスは二人とも注目するリーダー。ジョブスはかつて、社員が一生懸命作ったiPhoneのプロトタイプを水に沈ませて(それが故障すると)、「まだ全然ダメじゃん!」と全否定して、一から作り直したとか。有名な話だが、それってなかなかの強さがないとできないこと。今はパワハラといわれるかもしれないが、彼はユーザーのことを徹底的に考えていたからやったことだった。

WWD:日本のビューティ業界の課題をどう見ている?

吉松:一番大きいのは世界を見据えたビジョン。海外にはブランドを買っては成長させ て、最後は売却するインキュベーターとしての役割を果たす企業が多いけれど、日系企業の多くはブランドを手放すことがなかなかできない。そういう意味では先日「ツバキ(TSUBAKI)」などを売却した資生堂の魚谷雅彦社長はまさにリーダーだと感じた。また日本のビューティ業界は小さいし、集まってくる人も例えば金融とかNPO系とかと全然違う。貧困や差別など社会課題って人の共感を集めやすいし、それこそNPOにはオピニオンリーダーが入りやすい。でも本当はビューティだって人の生活を豊かにするものだから、もっと頑張ればグローバルレベルでもっと豊かに生きられる世界を作れると思う。本来は世界で戦える、世界にインパクトを与えられる業界なはずだ。

WWD:次世代に期待することは?

吉松:次世代には本当に期待している。僕らの世代は長時間勤務し会社に貢献することが美徳と考える一世代上の影響を受けざるを得なかった。特に新卒入社した90年代はバブルがはじけ、ひたすら右肩下がりだったこともあるって。でも今は起業する人も多いし、いろいろ自由だから、ルールを変えるということを期待しているかな。個人的に一番それが進んだのは、音楽業界だと思っているて。昔はレコード会社や作曲家が力を握っていたけれど、今はそんなこと関係なくボーカロイドで作られた曲が良ければユーザーがダイレクトに評価して、ビジネスとしてやっていけちゃう。

 ビューティ業界はリアル店舗が多く、コロナ禍で打撃を受けているケースが少なくない。しかしこれを機にDXが推進され、この2年ぐらいでいろいろ変わるだろうし、変革のチャンスはあると信じている。

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50周年迎える「ピンクハウス」がYOPPYとコラボ コロナ禍でも20年は売り上げ前年超え

 メルローズのウィメンズブランド「ピンクハウス(PINK HOUSE)」は、2022年にブランド立ち上げ50周年を迎える。50周年記念企画の一環として、YOPPYが手掛けるウィメンズブランド「リトルサニーバイト(LITTLE SUNNY BITE)」とコラボコレクションを製作。第1弾では15アイテムを3月19日から販売している。販路は、「ピンクハウス」の東急プラザ銀座や阪神百貨店、名鉄百貨店などの主要直営店6店と、50周年を記念する特設サイト「タイムレス ピンクハウス」、「ゾゾタウン」など。

 昔から「ピンクハウス」ファンだったYOPPYがラブコールを送り、コラボに至ったという。「ピンクハウス」で1970~80年代に使われていた花柄プリントなどを使いワンピース(3万2000円)やスカート(2万7000円)などを製作。また、これまで「ピンクハウス」では企画していなかったというオールインワン(3万2000円)やオーバーサイズのデニムパンツ(1万9800円~)など、YOPPYが得意とするストリートムードのアイテムも盛り込んでいる。

 金子功が1973年に立ち上げた「ピンクハウス」は、本来は下着だったビスチェやドロワーズをあえて重ねるボリュームたっぷりなレイヤードスタイルと、アイコニックな花柄プリントで80~90年代に一世を風靡。近年では、2018年のNHKの朝の連続テレビ小説で、1990年代前後を舞台にした「半分、青い。」で、女優の井川遥が頻繁に着用していたことでも話題になった。20~30代の新規客も取り込んでおり、20年3月~21年2月の既存店売上高は前年同期比3%増と、コロナ禍でも好調。

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3年で売り上げ10倍の噂の入浴剤「BARTH」のヒットの裏側 睡眠アプローチで入浴剤市場を切り開く

 TWOが手掛ける入浴剤ブランド「バース(BARTH)」は2017年に立ち上げてから毎年300%の伸長率を達成し、現在急成長をしているブランドの一つだ。SNSで「泥のようにぐっすり眠れる」「ちょっと腰が抜けるくらい気持ちいい」といった口コミが発信・拡散されたことをきっかけにヒットし、おうち時間が増えたことによる入浴ニーズの高まりも追い風になっている。昨年末は全国の百貨店やバラエティー・ドラッグストアで実際に売れた製品をランキング形式でたたえた「WWDビューティベストコスメ2020」にも入賞。そんなヒットの要因について、東義和・最高経営責任者に聞いた。

WWD:コロナ禍で多くの化粧品企業は打撃を受けているが、「バース」は成長している。

東義和・TWO最高経営責任者(以下、東):そうですね、売上高は3年で10倍以上になるほど、順調に成長を続けています。「バース」の入浴剤タブレットは独自の製造技術を用いた中性重炭酸入浴剤で、お湯を中性にすることで炭酸ガスから発生した重炭酸イオンが揮発しづらく、しっかりと湯中に溶け込むのが特徴です。有効成分が温浴効果を高め、疲労回復を促進します。もともと当社では睡眠関連グッズも出していますが、「バース」が著しく伸びはじめたのは“睡眠投資”にフォーカスした打ち出しを強化してから。昨年12月には新宿駅構内に、企業の社長からショップ店員、編集者、客室乗務員など幅広い職業の31人の1日の予定をカレンダー形式で掲示しました。“睡眠投資カレンダー”と名付け、各々が睡眠に投資する理由も記し、そこに入浴剤のサンプルを貼り付けたら、一瞬で全てのサンプルがなくなりましたね。

WWD:睡眠に着目した理由は?

東:やっぱり睡眠って究極的に普遍的な社会課題だと思うんですよ。人生や健康に大きく影響するにもかかわらず、軽視されがちでもあるんですよね。例えば十分に時間をとって質の高い眠りができると、翌日のパフォーマンスがよくなったりしますよね。それなのにプレゼン前日は徹夜しちゃう人も多い。寝てないと肌も荒れするのに、夜更かししちゃう人も。とにかく矛盾が多いんですよね。

 その理由は多岐に渡りますが、睡眠に対する情報が溢れすぎているのかな、と。長く寝れば良いのか、質を高めれば良いのか、寝る前にハーブティーを飲めば良いのか、情報がありすぎて何をしたら良いのか分からない、と思う人が多いはず。われわれはもっと大きな夢やゴールの達成のプラスアルファになる、というアプローチであえて“睡眠投資”と言っているんです。だから今回のキャンペーンでも、睡眠投資する理由に「家族も仕事も、笑顔で向き合いたいから」「誰かの人生を変える映像を作りたいから」といったことを書いてもらいました。睡眠をポジティブに捉え、人生を豊にしてほしいです。

社会課題にフォーカスしたプロモーション

WWD:“睡眠投資カレンダー”はSNSでも拡散された。

東:そうなんです。製品特徴より、睡眠不足という社会課題にフォーカスしたのが良かったと思います。今は社会的にいかに意味を持つような“パーパスブランディング”がますます大切になっています。消費者の目は今すごく肥えているんですよね。それは当然、製品の機能的な面でもそうですし、言葉の裏側にある企業の人だとか、ブランドの哲学とかも見られていますから。ブランドを作っている人たちが本気で課題解決に向き合っていないといけないですが、大手だと人数的に全員が100%フルコミットするのが難しい。だからわれわれのようなベンチャーにすごくチャンスがあると思っていて、結果的に消費者にメリットを生み出しているのかと。

WWD:東さんはもともとPRコンサル企業出身。そこから入浴剤ブランドを立ち上げた理由は?

東:前職ではいろいろな企業のPRを担当しました。いかに商品やサービスの価値をユーザーの需要に合わせて発信する“価値の転換”を行ってきたわけですが、もっと自由にマーケティングを一からしたくて、プロダクト事業を目指すことに。そこで中性重炭酸入浴剤を作る技術に出合ったのがきっかけで、ブランドを立ち上げました。

最初はバイヤーに相手にされず地道な営業活動を続ける日々

WWD:技術に出合ってからブランド立ち上げ・製品化までどれほどかかったのか?

東:半年ほどですかね。その技術を発見してから、いざ入浴剤をどのように展開していくかが大きなポイントでした。入浴剤の国内市場は400億円ほどで、シャンプーやボディーソープなど比べると比較的小さい。大体こういう小さな市場は、すでに需要が満たされているので新規参入組が入りづらいんですよね。そうすると市場の大手企業は外部からの圧力が少なく、イノベーションが起きにくい。まず、われわれはそこにすごくチャンスを感じました。

 さらに入浴剤の使用動機は、何かを強く求めてる人が少ないことに気づいて。例えば何となく入れることが習慣化してるからとか、何となく色が付いて効いてる気がするから、とか。期待値が意外に低く、習慣的に使っている人が多いんですよね。でも「バース」は特殊な技術でしか作れなくて、体に与えるリカバリー効果や美容効果が非常に高いんです。体の深部体温を上げて、睡眠を促したりもして、とても自信があった製品でした。

 そこで先ほど言った“価値の転換”で言うと、お風呂入ることでキレイになれるとか、良く寝られるとか、入浴行為そのものにもし価値を見いだすことができたら、もっと市場は広がると思ったんです。特に「バース」は一般的なマスブランドの入浴剤の3倍ほどの価格で販売しているので、付加価値がないと戦えないことも分かっていました。なのでもともとは美容という切り口で、コミュニケーションのターゲットを当てて、“美容液のような入浴剤”という店頭ポップを展開しました。今は睡眠にフォーカスを当てていますが、これまでお風呂に入ってこなかった人が睡眠や美容目的で購入してくれて、まさに、僕らとしては狙い通りでした。

WWD:パッケージも目を引く。

東:われわれのは普遍的なブランドを目指しているので、あまり奇をてらい過ぎることはしません。だから比較的覚えやすい名前で、ロゴもシンプルにしました。従来の入浴剤は効能がパッと見て分かるパッケージばかりで、当時バイヤーには結構ネガティブな意見もたくさんいただきました。最初は営業メンバーが「クリエイティブを変えないと棚に置かない」など散々言われて帰ってくる日々でした(苦笑)。だけどわれわれはエンドユーザーのニーズを最優先しようと決めていたので、地道に営業を続けましたね。

WWD:今後の展望は?

東:直近では4月1日に、“中性重炭酸洗顔パウダー”のトライアルボトルを発売します。また、会社として“ヘルシージャンフード”という新しいカテゴリの飲食事業を今春にローンチします。3月15日にアークヒルズにプレオープン後、4月以降にブランドの本格展開を予定しています。睡眠もそうですが、今後も健康に紐づいた事業を広げたいですね。

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カラオケ事業を売却した大庄、赤字でも居酒屋事業を続けるのは、「隠れ財布」を持っているから

 居酒屋大手の大庄がカラオケ事業43店舗を売却した。2020年8月期に63億円の最終赤字を計上しており、不採算部門の切り離しを意図してのことだろう。ただし、それで赤字を補填できるほどではないただ、ワタミやチムニーなど他の大手が居酒屋事業に見切りをつけている中で、大庄は、まだ余裕があるように見える。それを支えているのが「隠れ財布」の存在だ。
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元ハイエナ井戸氏が仕掛ける「町焼肉」がヤバい!狙うのは、焼肉版の「大吉」

 「町焼肉」が注目を集めている。焼肉業態では、郊外ロードサイドで展開する大型の食べ放題店が話題になっているが、より住宅街寄りの小型店をチェーン展開しようとする企業がじわじわと増えている。町中華ならぬ、「町焼肉」だ。「ロードサイドのハイエナ」の異名をとった井戸実氏が破産からの復帰後、力を入れている「肉流通センター」もその一つ。これが「町焼肉」の本命ではないか?
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