ミズノが歴代仮面ライダーのマスクを発売 初代から“仮面ライダーセイバー”まで

 ミズノ(MIZUNO)は、バンダイと協業し、歴代の「仮面ライダー」をイメージしたデザインのマスクの受注予約を開始した。12月6日12時まで公式ECサイトで受け付けている。サイズは子ども用のSと大人用のM、Lを揃え、価格は税込1430円。

 同製品のデザインパターンは全33種類で、初代の仮面ライダーをはじめ人気の高い“仮面ライダーBLACK RX”“仮面ライダークウガ”“仮面ライダーセイバー”や、“ショッカー戦闘員”など各キャラクターの特徴をデザイン化した。ミズノ社内の各世代の仮面ライダーファンが集まり製作したという。

 素材は水着や陸上ウエアに使用する伸縮性に優れた“2ウエイストレッチトリコット”を採用し、フェイスラインにフィットする形状で飛沫拡散を抑制する。手洗い洗濯が可能で繰り返し使用できる。

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「リーボック」 ×「ピアー・モス」は“ポンプフューリー”をアップデートした3層構造スニーカー

 「リーボック(REEBOK)」は、ストリートブランド「ピアー・モス(PYER MOSS)」とコラボレーションしたスニーカー“ピアー・モス トレイルフューリー(PYER MOSS TRAIL FURY)”の新色を11月29日に「リーボック」公式ECサイト限定で発売する。サイズは23.0〜29.0cmで、価格は税込2万8600円だ。

 “ピアー・モス トレイルフューリー”は、「リーボック」の“インスタポンプフューリー(INSTAPUMP FURY)”をベースに、特徴的なパーツを3層構造で組み合わせている。靴底にはトレイル用の凸凹のアウトソールでグリップ力を向上させ、マッドガードにはゴム製レザーやTPU素材を用いた。また履き心地をよくするため、アッパーにはニット素材を使用した。カラーはグレーを基調にオレンジとブラックで仕上げた。

 「ピアー・モス」は、米・NY出身のハイチ系アメリカ人デザイナーのカービー・ジーン=レイモンド(Kerby Jean=Raymond)が2013年に立ち上げた。彼は20年に、「リーボック」のクリエイティブ・ディレクション部門のバイス・プレジデントに就任するなど、活動の場を広げている。

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天然繊維を選びたい?麻にも種類が!? マリエが本音で語る「私の33年目のサステナブル」Vol.38

 サステナビリティの観点から「天然素材」というアプローチをよく目に、耳にすることが多くなった。洋服を選ぶときの基準として、「天然素材」と聞くとなんだかとっても環境にいいもののようにも感じる。今回は、その中でもみんなからよく聞かれる「麻」についてのお話。

 天然素材の中でもよく使われるのは、綿か麻だろう。「コットンはオーガニックを選ぼう!」という話は何度もしているが、対する麻という素材も奥深い。スーパーヒーローのような素材だ。

 麻科の植物には、30以上の種類がある。衣類でよく見るのは、リネン(亜麻)とラミー(苧麻)、そしてヘンプ(大麻)だ。どれも決して安くないが、世界中で古くから使われてきた丈夫な繊維だ。実際古い衣類を紐解いていくと、退化しやすい綿素材はほとんど残っておらず、一方の麻素材は調査資料として残っていることが多い。繊維自体の耐久性がうかがえる。つまり長~く着用できるのだ。

 リネンとヘンプは、一年草といって一年の周期で花が咲いて枯れていく。ただしリネンは土の栄養を一気に吸収してしまうため、同じ場所で栽培し続けることが難しい。土をダメにしてしまうのだ。土の生き返りには5~7年の歳月がかかると言われる。毎回別の場所で栽培しなくてはいけないため、広大な土地が必要になることも割高な理由の一つだ。一方、同じ一年草でもヘンプは「輪作」できる。同じ耕地に一定年限ごと、違った種類の作物を特定の順序なら栽培できるのだ。まさにサーキュラー型の植物だ。

 ラミーは多年草、2年以上同じ株から花を咲かせる植物だ。葉は枯れずに冬でも残るが、収穫に数年を要し、通常はリネン同様、農薬と化学肥料が必要だ。対するヘンプには農薬なしでもグングン育つ特徴があると言われる。さらに赤外線防止指数は、リネンが5%くらいなのに対し、ラミーは25%、そしてヘンプはなんと50%!栽培できる気候条件もリネンは冷帯、ラミーは熱帯のみなのに対し、ヘンプは基本どこでも大丈夫だ(北極や南極などは除く)。大気中の二酸化炭素を大量に吸収し、年間降水量が100mm程度と極めて少ない場所でも育つと言われ、緑化にも貢献する。

 とスーパーサーキュラーヒーローなヘンプだが、なかなか選びづらいのは、ルール化された品質表示では「麻」と表記できないから。「麻」と表記できるのは、リネンとラミーだけ。ヘンプは「その他の繊維」となってしまう。価格も大きな課題だ。

 ヘンプを使用しながら価格を抑えているブランドとしてオススメなのは、オーストラリアのブランド「アフェンズ(AFENDS0)」。積極的にヘンプとオーガニックコットン、リサイクル素材を取り入れ、表記も可視化できる。ジェンダーを問わず、価格帯は6000円台から1万円前後がメーン。オーストラリア特有のお洒落感とストリート感でデイリーユースにぴったりだ。現在海外では、ファストファッションの代替ブランドとしても注目を集めている。

 そんな「アフェンズ」は半年前、自国に100エーカーの土地を買ってヘンプの栽培をスタート。その需要と研究のための活動も開始した。ヘンプの茎は建材になる。1つのファッションブランドが大きなアクションを起こしていることに、未来への期待が広がる。しっかりとした知識を学びファッションを楽しむことは、地球を救う一つのアクション。ワクワクした未来を、ファッションと一緒に楽しみながら、期待し、着たい。

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TSIが店舗でOMOの実験開始 ナノ・ユニバース3店舗で

 TSIホールディングスは、オンラインの顧客行動データと店舗在庫データを組み合わせたCX(顧客体験)の実証実験を開始した。CXプラットフォーム「カルテ(KARTE)」を運営するプレイド(東京、倉橋健太CEO)と協業し、傘下のナノ・ユニバースの3店舗にシステムを導入。実証実験を重ねたのち、新たな機能を加えつつ、店舗やブランドを広げる。

 25日からナノ・ユニバースのラゾーナ川崎プラザ店、ららぽーとTOKYO-BAY店、ららぽーと横浜店の3店舗で「顧客のタッチから始まる店舗体験」の実証実験を始めた。店舗の入り口にある機器に顧客がスマートフォンをかざすと、ナノ・ユニバースのアプリの閲覧履歴やお気に入りへの登録などをもとに、店舗で購入可能な商品のレコメンドを受けられる。

 TSIは2015年から「カルテ」を自社ECに導入し、利用者データに基づいてオンラインの中でCXを高めてきた。今回はそれをオフライン(リアル店舗)に拡張し、シームレスに行き来できるようにする。リアル店舗でも個人の好みにカスタマイズされた情報が提供され、販売員とのコミュニケーションを円滑にする。TSIホールディングスの執行役員デジタルビジネス部長の渡辺啓之氏は「店舗と販売員の価値に『オンラインならでは』の強みを付加する」と狙いを話す。

 ナノ・ユニバースは売上高に占めるEC化率が約50%と高い水準に達している。ECで見た商品を確認するためにリアル店舗を訪れる顧客が多い。ECと店舗をしっかりつなぐ導線を構築することで、より一体的なCXを提供できるようにする。

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「ボルトルーム」 × 「ゼータディビション」第2弾 [Alexandros]の川上洋平をビジュアルに

 東京発の招待制ゲームルーム「ボルトルーム(VAULTROOM)」は、プロゲーミングチーム「ゼータディビション(ZETA DIVISION)」とのコラボアイテム第2弾を11月27日に両者の公式ECサイトで発売する。

 アイテムは、「ゼータディビション」のブランドロゴと「ボルトルーム」のキャラクター”ボルト君”を掛け合わせた刺しゅうロゴフーディー(税込1万9800円)や、同チームに所属する人気ストリーマーのk4senがCEOを務める映像制作・デザインなどの合同会社、電影Lab.にフィーチャーしたTシャツ(同8800円)、“DO NOT JOIN”の文字が付いたTシャツ(同8800円)をそろえる。なお限定カラーとして、「ボルトルーム」でロゴフーディーのベージュを、「ゼータディビション」でピンクをそれぞれ販売する。

 イメージビジュアルには、人気ロックバンド[Alexandros]でフロントマンを務める川上洋平を起用した。

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世界中の「ディオール」ブティックがクリスマス仕様に 2022年クルーズコレクションとリンク

 ホリデーシーズンが近づき、世界中の「ディオール(DIOR)」のブティックがクリスマス仕様になった。マリア・グラツィア・キウリ(Maria Grazia Chiuri)=アーティスティック・ディレクターによる2022年クルーズコレクションにリンクしたもので、アラベスクで装飾されたゴールドの星をデザインコードとしつつも、国や地域ごとに個性を演出している。


フランス・パリ(シャンゼリゼ通り)


フランス・パリ(ロワイヤル通り)


フランス・パリ(サントノーレ通り)


ドイツ・ハンブルク


スイス・ジュネーブ


ロシア・モスクワ


米国・ニューヨーク


中国・上海


韓国・ソウル


韓国・テグ


日本・銀座

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「ミーム」って何? “めんどくさい”新米2人によるポッドキャスト連載:考えたい言葉 vol.10

 「WWDJAPAN」ポッドキャストシリーズの新連載「考えたい言葉」は、2週間に1回、同期の若手2人がファッション&ビューティ業界で当たり前に使われている言葉について対話します。担当する2人は普段から“当たり前”について疑問を持ち、深く考え、先輩たちからはきっと「めんどうくさい」と思われているだろうな……とビビりつつも、それでも「メディアでは、より良い社会のための言葉を使っていきたい」と思考を続けます。第10弾は、【ミーム】をテーマに語り合いました。「WWDJAPAN.com」では、2人が対話して見出した言葉の意味を、あくまで1つの考えとして紹介します。

ポッドキャスト配信者

佐立武士(さだち・たけし):He/Him。入社2年目、ソーシャルエディター。幼少期をアメリカ・コネチカット州で過ごし、その後は日本とアメリカの高校に通う。早稲田大学国際教養学部を卒業し、新卒でINFASパブリケーションズに入社。在学中はジェンダーとポストコロニアリズムに焦点を置き、ロンドン大学・東洋アフリカ研究学院に留学。学業の傍ら、当事者としてLGBTQ+ウエブメディアでライターをしていた。現在は「WWDJAPAN」のソーシャルメディアとユース向けのコンテンツに注力する。ニックネームはディラン

ソーンマヤ:She/Her。入社2年目の翻訳担当。日本の高校を卒業後、オランダのライデン大学に進学して考古学を主専攻に、アムステルダム大学でジェンダー学を副専攻する。今ある社会のあり方を探求すべく勉強を開始したものの、「そもそもこれまで習ってきた歴史観は、どの視点から語られているものなのだろう?」と疑問を持ち、ジェンダー考古学をテーマに研究を進めた。「WWDJAPAN」では翻訳をメインに、メディアの力を通して物事を見る視点を増やせるような記事づくりに励む

若手2人が考える【ミーム】

 「ミーム(meme)」とは主にインターネットを通じて拡散、模倣、再生産される画像や動画などの情報、それを利用する文化を指す。笑いや共感を得ることを目的としたものが多く、コミュニティーの団結や、拡散されやすい特性を生かして社会運動に利用することもある。日本では“あるあるネタ”や大喜利が近い存在。狭義では、画像に文字をつけ、新しいコンテクストを作り出す画像ミームを指し、同じフォーマットで新たな言葉と共に投稿するのが最も一般的な広がり方と言える。例えば、1990年代のアニメ「太陽の勇者ファイバード」でキャラクターが蝶を前にして「これは鳩ですか?」と発言するシーンは、社会の矛盾や勘違いを表現するミームとして2010年代後半から英語圏で頻繁に使われている。画像のみならず、動画やその中のダンスなどもミームになる。国際的に本来は悲しみを表す“目を潤ませた絵文字”を、日本語圏で“ぴえん”という言葉と共に、さまざまな感情を表すため使う行為が近年急速に普及している。このように模倣によって人から人へと伝わり、共通の理解や習慣を持つことが広義の現象としてのミームである。

 ミームは、インターネットの情報拡散には欠かせない文化になった。Z世代と若いミレニアル世代が中心のミーム文化には庶民的・市民的な視点が多く、皮肉的なユーモアが中心のため、社会的問題への風刺に重宝されている。BLM運動やLGBTQ+コミュニティへの理解促進などさまざまな場面で使われる。デザインの盗用や、多様性や差別問題などの視点でファッション業界をウオッチするメディア「ダイエットプラダ(Diet Prada) 」も、ミームを利用して情報を発信している。急速に情報が広がる特徴を利用し、企業もビジネス的に利用しようとするケースもみられる。2017年には、「グッチ(GUCCI)」が“ル マルシェ デ メルヴェイユ コレクション(LE MARCHE DES MERVEILLES COLLECTION)”の時計のプロモーションにミームをいち早く使用して注目を集めた。しかし、草の根運動的な一面を持つミームだからこそ、企業の商業的利用には冷ややかな反応が多いのも事実だ。

【ポッドキャスト】

「WWDJAPAN」ポッドキャストシリーズはSpotifyやApple Podcastsでもお聞きいただけます。

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BTSが韓国コスメ「ラネージュ」とコラボ LAツアーを記念した限定アイテムを発売

 BTSと韓国のビューティ系コングロマリットのアモーレパシフィック(AMOREPACIFIC)は11月26日、BTSの“Permission to Dance On Stage”ツアーのロサンゼルス公演に合わせて、アモーレパシフィック傘下ブランドの「ラネージュ(LANEIGE)」の人気アイテム“ラネージュ リップ スリーピング マスク”の限定バージョンを発売する。

 限定バージョンは、パッケージにツアーのアートワークをあしらい、容器にもBTSのロゴをあしらっている。価格は24ドル(約2700円)で、アモーレパシフィックのオンラインショッピングモール「アモーレモール」は11月26日から、「ラネージュ」の公式サイトやセフォラ(SEPHORA)のオンラインストアで11月27日から、さらにセフォラの店頭では11月29日から販売する。

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BTSが韓国コスメ「ラネージュ」とコラボ LAツアーを記念した限定アイテムを発売

 BTSと韓国のビューティ系コングロマリットのアモーレパシフィック(AMOREPACIFIC)は11月26日、BTSの“Permission to Dance On Stage”ツアーのロサンゼルス公演に合わせて、アモーレパシフィック傘下ブランドの「ラネージュ(LANEIGE)」の人気アイテム“ラネージュ リップ スリーピング マスク”の限定バージョンを発売する。

 限定バージョンは、パッケージにツアーのアートワークをあしらい、容器にもBTSのロゴをあしらっている。価格は24ドル(約2700円)で、アモーレパシフィックのオンラインショッピングモール「アモーレモール」は11月26日から、「ラネージュ」の公式サイトやセフォラ(SEPHORA)のオンラインストアで11月27日から、さらにセフォラの店頭では11月29日から販売する。

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「デサント」と「リーガル」がコラボしたシューズを発売 両ブランドの工場で製造

 「デサント(DESCENTE)」は、「リーガル(REGAL)」とコラボしたユーティリティシューズ(税込3万6300円)を11月29日に発売する。ファッション性の高いアイテムを扱う直営店「デサント ブラン(DESCENTE BLANC)」の一部店舗、「リーガル」の一部店舗と公式オンラインストアで取り扱う。

 両ブランドがシューズの製造過程に関わっており、「デサント」がアッパーの成形の熱圧着加工を行い、「リーガル」が底付けをする。偶然にも両ブランドが岩手県奥州市(水沢地区)に工場を有していることで、コラボレーションが実現したという。

 機能性を備えながらも、フォーマルな場面でも着用できるデザインだ。サイズは24〜27cm、カラーはブラックを用意する。

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「デサント」と「リーガル」がコラボしたシューズを発売 両ブランドの工場で製造

 「デサント(DESCENTE)」は、「リーガル(REGAL)」とコラボしたユーティリティシューズ(税込3万6300円)を11月29日に発売する。ファッション性の高いアイテムを扱う直営店「デサント ブラン(DESCENTE BLANC)」の一部店舗、「リーガル」の一部店舗と公式オンラインストアで取り扱う。

 両ブランドがシューズの製造過程に関わっており、「デサント」がアッパーの成形の熱圧着加工を行い、「リーガル」が底付けをする。偶然にも両ブランドが岩手県奥州市(水沢地区)に工場を有していることで、コラボレーションが実現したという。

 機能性を備えながらも、フォーマルな場面でも着用できるデザインだ。サイズは24〜27cm、カラーはブラックを用意する。

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「デサント」と「リーガル」がコラボしたシューズを発売 両ブランドの工場で製造

 「デサント(DESCENTE)」は、「リーガル(REGAL)」とコラボしたユーティリティシューズ(税込3万6300円)を11月29日に発売する。ファッション性の高いアイテムを扱う直営店「デサント ブラン(DESCENTE BLANC)」の一部店舗、「リーガル」の一部店舗と公式オンラインストアで取り扱う。

 両ブランドがシューズの製造過程に関わっており、「デサント」がアッパーの成形の熱圧着加工を行い、「リーガル」が底付けをする。偶然にも両ブランドが岩手県奥州市(水沢地区)に工場を有していることで、コラボレーションが実現したという。

 機能性を備えながらも、フォーマルな場面でも着用できるデザインだ。サイズは24〜27cm、カラーはブラックを用意する。

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イタリア製の品質ときめ細かな機能性 革小物「ラルコバレーノ」の挑戦

  今、エンメのイタリア製革小物ブランド「ラルコバレーノ(L'ARCOBALENO)」が売れている。カラフルなバイカラーを軸とするオールレザーの財布を中心に、痒い所に手が届く細かい機能性と、それを実現するイタリアならではのクラフツマンシップが相まって、大手 セレクトショップや百貨店などで高く評価されている。昨年オープンした直営店は、わずか57平方メートルの売り場面積で月800万円を売り上げるほどだ。人気の理由を「ラルコバレーノ」を手掛けるエンメの創業者、森川正大ディレクターに聞いた。

“イタリアの職人技が残せる
モノ作りがしたい”

 「ラルコバレーノ」は、森川正大ディレクターが商品の買い付けをしていたミラノ駐在中に、現地のショールームの社長からデザインを依頼されたのがきっかけでスタートした「。それまで、デザインはデザインを学んだ人がやることだと思っていたが、仕入れの経験から市場に求められているものも分かっていたし、革の工場とのつながりもあったので、デザインができるだけの情報量はあった。イタリアの職人技を残せるモノ作りをしたいと思い、ブランドを立ち上げた」。

 「立ち上げ当初、市場に出回っていたのはほとんど、男性向けが黒で二つ折り財布、女性向けがブランドものの長財布だった。そんな中で発表したバイカラーの財布は、派手過ぎるとバイヤーから懸念された」という。ところが、ファッション誌が品質と機能性を紹介したことで評価の目が変わり、1年足らずで人気に火がついた。

 森川ディレクターはイタリアに20年前から足しげく通っている。「イタリアは世界のハイブランドの工場でもあるので、鍛え上げられた技術力があるし、貴重なマテリアルが工場で見つかることもある。機械一つをとってもハイブランドの要求に応えるためにカスタマイズしていたりする。品質においてもイタリア製に勝るものはない」。

 アイデアもイタリアから得ることが多い。「イタリアの1970〜80年代の革小物には、個人のオリジナリティーが出ていて、面白いものがたくさんある。カード入れや小切手を挟む箇所など、時代によって変わる機能を現代的にアレンジする。そういったアーカイブも現地の工場に残っていたり、一緒にモノ作りをする中で相談したりできる」。平均単価も2万円台後半〜3万円台が中心。企画やデザイン、現地の職人と直接やりとりをすることで実現した。「今後は第二、第三の『ラルコバレーノ』になるようなブランドを立ち上げたい。高品質にこだわる『ラルコバレーノ』は生産数にも限りがあり、日本を中心とした展開になってしまうが、次はこのアイデアでインターナショナルでも展開できるブランドにしたい。すでに面白いマテリアルを使って仕込みを始めた」と森川ディレクターは話し、今後を見据える。

ライフスタイルやトレンドに合わせて
財布も進化

 「ラルコバレーノ」の財布には、現代的な機能性とイタリア製ならではの品質が備わっている。
 オールレザーの“スマートカードウォレット”は、革を8〜10枚重ねている。強度が増す代わりに、厚みが出てしまうので、革をすいて、薄くする必要があるが、薄くすると今度は強度が下がる。そこでステッチのかかっている部分のみ厚みを残すことで、強度はそのまま保ち、それ以外のテンションのかからない部分を極限まで薄くした。それもイタリア職人だからこそできることだという。ライニングも革のため、形崩れもしにくく、お札に折り目がつくこともない。
 “スマートミニウォレット”は、イタリアのアーカイブで見つけた札入れから着想を得て現代的に改良。側面にカードを入れられ、取り出すのも簡単。これがヒットした後、さまざまなブランドがこぞって同じような形を発表し、“フラグメントケース”と呼ばれるようにもなった。
 “スマートWショルダーウォレット”は、バッグと財布を一体化させたようなデザイン。小型化するバッグのトレンドに合わせて開発された。スマホを入れることもでき、セパレートされたカード入れに交通系ICカードを入れておけば、改札などでのタッチもラク。全てのアイテムは森川ディレクターが実際に使い、改良を繰り返すことで出来上がる。

ブランド初の直営店をオープン

 「ラルコバレーノ」は昨年、東京・清澄白河に全ラインアップを並べた初の直営店をオープンした。「歴史と新しいものが混在している場所に出店したかった。ヨーロッパの旧市街地のような雰囲気もある。周辺の美術館などとも相性がいい」と森川ディレクター。

EDIT&TEXT:YUKI KOIKE
問い合わせ先
エンメ
www.emme.jp

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「ヴェトモン」2022-23年秋冬コレクション

 「ヴェトモン(VETEMENTS)」が2022-23年秋冬コレクションを発表した。

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「ルイ・ヴィトン」が初のスノーファッションに特化したウィメンズコレクション

 「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」は、メゾン初のスノーファッションに特化したウィメンズのカプセルコレクションを11月26日に公式ECサイトなどで発売した。ゲレンデやシャレーなどで着用できるウエアやシューズ、アクセサリーの全18型をそろえる。

 アイテムは、夕日が沈む山のグラフィックをプリントしたマウンテンパファージャケット(税込53万2400円)やレギンス(同18万3700円)をはじめ、スキージャケット(同81万4000円)や、スキーパンツ(同31万6800円)、スノーフレークを模った「ルイ・ヴィトン」のロゴパッチを添えたブーツ(同16万8300円)、手袋(同14万6300円)などをラインアップした。また一部アイテムには、100%リサイクルナイロン“エコニール(ECONYL)”素材を部分的に使用して、環境面にも配慮した。

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感性を揺さぶる靴 「カルマンソロジー」が若者に刺さるワケ

 国産の紳士靴ブランド「カルマンソロジー(CALMANTHOLOGY)」が、ファッション感度の高い若者を中心に支持を広げている。ブランドスタート(2018年)から3年。「トゥモローランド(TOMORROWLAND)」「エディフィス(EDIFICE)」などの大手セレクトショップや個店など、取引先のアカウントは15まで増えた。商品は10万円前後と高単価でありながら、購買中心層は20代が多くを占めているという。

 世間ではスニーカー通勤を奨励する企業も増え、コロナ禍において男性の仕事着のカジュアル化は加速している。だが「カルマンソロジー」はその影響とほとんど無縁だ。「そもそも僕が目指しているのは、ビジネスシーンが似合う靴じゃない。極端なことを言えば、スーツよりもジャージーパンツに合わせてほしい」と金子真デザイナー。

 個性が前面に出る靴ではない。黒一色にこだわり、シルエットやディテールで愚直に勝負する。ミニマルなデザインの中に、若者の心を捉える説得力をどう生み出しているのか。金子デザイナーに聞いた。

 「どうして10万円もする、しかもカジュアル用途の革靴を作ろうかと思ったのか。それは、単純に僕自身がファッションが好きだから」。

 「毎朝その日のコーディネートを決めるとき、服に合わせて靴を決める訳でもないし、その逆でもない。服と靴の間には感覚的な境目がないというか。だからお客さまにも気負いせず、ファッションアイテムの一つとして『カルマンソロジー』の靴を捉えてほしいと思っている」。

 「カルマンソロジー」は、靴に合わせて全身をコーディネートしたファッションブランドのようなビジュアルを製作している。フォーマルを想起させる黒の革靴であっても、さまざまな着用イメージを膨らませることができる。(「カルマンソロジー」2021-22 年秋冬コレクション

 金子デザイナーが靴をデザインするプロセスも、革靴としての美しさと、モデルに履かせてトータルで見たときのバランス、その両方を常に意識しながら進める。全身で見たときの足元のボリューム、靴のパンツに隠れる部分とそうでない部分の比率などは、着用した状態で何度もチェックする。

 「いくらいい革靴でも、装いの一つとして成り立たなければ意味がないと思う」。

 紳士靴市場において10万円以上は、英高級紳士靴ブランド「ジョンロブ(JOHN LOBB)」など、英国やイタリアのインポートシューズが強い勢力を持つゾーンだ。「カルマンソロジー」はそういった海外ブランドと異なり、卸先は紳士靴の専門店ではなく、ファッションのセレクトショップに限定している。

 「こんなブランドを立ち上げると言うと、当初は周りに『無理だ』と言われた。実際、僕も“紳士靴”というカテゴリーの中で戦っては、すぐに埋もれてしまうだろうと感じていた」。

 「これまでの紳士靴ブランドは、ファッションブランドとは遠く離れた、うんちくやこだわりが支配するガラパゴスの中で語られてきた。だったら『カルマンソロジー』はファッションとより強く結びつくことで、今までの革靴にはない価値を生み出すことができれば、必ず生き残っていけるという自信はあった」。

 「カルマンソロジー」は半年に一回、12足のコレクションを発表している。金子デザイナーはこれを「ページ」と呼ぶ。ブランドに、物語のような連続性を持たせるためだという。一つのページには、新作だけでなく、数シーズン続く定番もラインアップされる。

 「ファッションは好きだけれど、新しいものだけを是とするファッションビジネスの考え方には共感できない。僕は最近作った靴も、以前作った靴もフラットな目線で見ている」。

 「ページをめくるたびに全く異なる世界が広がっていて、それを表現する役者として靴があるイメージ。だから一つの商品が何ページにもわたって登場することもあるし、逆にそのページの世界観にそぐわなければ、売れ筋でも(コレクションから)外すことはある」。

 「カルマンソロジー」の靴は金子デザイナーが信頼する国内工場で作る。1つの靴の生産に要する期間は、サンプル製作を含めおよそ8カ月と、一般的な革靴に比べると非常にロングタームだ。職人に求めるハードルも高い。たとえばステッチに関しては、高級輸入靴でも3センチ当たり15針で縫うところを、より細かく17〜19針で縫う。アッパーの皮革を木型に合わせて成形する「釣り込み」の作業にも独自の理論があり、通常の工程より時間がかかる。

 「技術への信頼がある分『ここはこうしてくれ』『いやできねえよ』と言い合いになる。(納品までの)時間とも、職人とも毎日戦っているけれど、1番の強敵はなかなか首を縦に振らない自分』。

説明書きはいらない
直感に語り掛ける靴

 多くのこだわりを詰め込んではいるものの、先入観を捨て、靴を履いた時の「直感」を大事にしてほしいという思いがある。卸先以外では、ポップアップストアを毎月2〜3回の頻度で実施している。白を基調にした什器で世界観を統一し、商品名と価格以外の説明書きは一切ない。

 「革靴に限らず、何かの作り手はこだわりを語りたがる。けれど僕は、『そうじゃない』と思う。全部こだわっているから、説明するとキリがないということもあるけれど(笑)」

 「大事なのは売り場に置いてあるとき、お客さまがパッ見て『かっこいい』『履いてみたい』と感じていただけること。わざわざ言葉で語らなくても、感性に訴え掛ける靴を作りたい。革靴を買ったこともない大学生が、僕の靴に『一目惚れした』と言い、バイトで一生懸命貯めたお金をはたいてくれたこともある。本当に感動した」。

 ブランドを立ち上げる前は17年間、国内のシューズメーカーでデザイナーを経験した。

 「その時は完成された工程、世界観、求められる商品があった。手を抜いていたわけではないが、表現したいことを全て出し切りたいと思い、ブランドを立ち上げた。100%、120%の力で靴を作っていると、その過程で“サプライズ”が生まれることがある。それは自分がデザイン画を描いているときかもしれないし、職人が靴を作ってくれているときかもしれない。たとえば上がってきたサンプルが、コバ(靴全体を縁取る部分)が仕様書よりも1ミリ攻めて(削れて)いて、ウエストラインがすごくきれいになっていたりとか。細かすぎるかな(笑)」。

 「型にはまったモノ作りをしていると、確かに『正しい』『予想通り』のものはでき上がる。けれど、それじゃ僕もお客さまもワクワクする靴はできない。だから『こんなもんでいいや』という妥協は絶対にしない」。

“完璧な半製品”を作る

 金子デザイナーの考えを体現している靴の一つが、8ホールのプレーントゥ(11万8800円)。シンプルな面構えだが、アッパー(靴の表面)のステッチのデザインは何百通りと試行を重ねた末にたどり着いたものだという。

 「これはとても勉強させてもらった靴でもある。なかなかデザインの正解に辿り着けなくて悩んでいたが、足を入れてみると、その膨らみでステッチラインが綺麗な曲線を描き、『これだ!』というバランスが生まれた。結局、商品化の直前まで置いたときの見た目には満足できず、完璧主義な自分の性格だと許しがたい部分もあった。ただやはり、靴は誰かに履いてもらってこそ美しい物だとも気付かされた」。

 妥協のない製作プロセスを経て、最後は所有者が完成させる。金子デザイナーが「カルマンソロジー」で目指すのは“完璧な半製品”を作ることだと言う。

 「ポップアップストアでは僕も売り場に立つことが多い。買っていただいた靴をその後もずっと見届けたいという思いで、メンテナンスもさせていただいている。すると、履き込んだ靴の表情は、所有者によって全く違うものになっている。共通して言えるのは、自信を持って完璧だと思っていた新品の時よりも、はるかに美しいということ。それが僕にとっての、もう一つのサプライズになっている」。

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「ルルド 」の新作は“こっそりエクササイズ”をかなえるEMS搭載マスク

 マッサージクッションブランド「ルルド(LOURDES)」を展開する アテックスは11月30日、表情筋にアプローチしてエクササイズができる“ルルドスタイル EMSマスク”(全3色、各税込8800円)を発売する。

 「マスク時間を美しさに変える」をテーマに開発された同製品には、微弱な電流を流すことで筋肉にアプローチしてエクササイズができるEMSテクノロジーを搭載。外出中でも自然に見えるシンプルなデザインで、普段使いが可能なことが特徴だ。ほうれい線周りやフェイスライン、首元を包み込みながら低周波の微弱電流で刺激する。EMSを伝える電極ポイントは、左右それぞれの「フェイスケアポイント」と「ビューティポイント」の2カ所。「フェイスケアポイント」は顔全体に大きく影響する咀嚼筋と頬の神経に直接アプローチし、「ビューティポイント」では首元から顎、胸鎖乳突筋を刺激する。本体には、「エクササイズモード」と「タッピングモード」の2種類のプログラムを備え、効率的にアプローチ。また、好みに合わせてそれぞれ6段階の強弱調整が可能だ。

 マスクは顎からフェイスラインまでを包む後頭部掛けタイプ。面ファスナーで サイズ調整が簡単にでき、耳が痛くなりにくいように配慮した。耳掛けタ イ プで目立ちにくい操作部は20gと軽量。操作部は簡単に着脱できるため、エクササイズ終了後は外して、そのまま通常のマスクとして使うことができる。当面はマスク生活が続きそうな今だからこその、“こっそりエクササイズ”を提案する。グレー、ピンク、ブラックの3色を展開する。

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マットレスを手軽にした寝具D2C「キャスパー」 鈴木敏仁のUSリポート

 アメリカ在住30年の鈴木敏仁氏が、現地のファッション&ビューティの最新ニュースを詳しく解説する連載。デジタル生まれのD2C企業がリアル店舗を拡大する事例が増えている。今回は大胆な転換を図った寝具のキャスパー・スリープについて説明する。

 前回D2Cのワービーパーカー(WARBY PARKER)を取り上げたが(「D2Cの代表格 『ワービーパーカー』が支持される理由」)、引用した寝具のキャスパー・スリープ(CASPER SLEEP)が投資企業にバイアウトされることが発表された。タイミングが良いので今回もD2Cを俎上に上げよう。

 キャスパーが上場したのは昨年の2月で、予定していた株価の17~19ドルを12ドルに下げて上場し、1カ月半後には3ドル前後まで落ち込んで、高値を付けて成功したワービーパーカーとは対照的な経緯をたどっている。バイアウトする投資企業は株価6.90ドルを提案しており、およそ2倍のプレミアムを付けているのだが、公開時の12ドルの半分なので企業の評価が大幅に落ち込んでいることが分かるだろう。

「マットレスを圧縮する技術」で宅配しやすく

 キャスパーの成功に寄与したのは、アメリカのマットレスの小売店が旧態依然として変化がなかったことが一番大きかったと思っている。店内にベッドを並べてショールームとし、コミッションベースの店員が対面で販売するという売り方を面倒と感じる人が増えていたのである。

 マットレスは嵩が大きいのでデリバリーにハードルがあり、このデリバリーが新規企業の参入障壁にもなっていたことも影響した。マットレスの小売店は似たような販売環境で似たような商品を売り、SKUを変えることで価格比較を難しくして価格競争を巧妙に回避しながら、変化せずに生きながらえていた。

 最大手のマットレスファーム(MATTRESS FIRM)は最盛期には3000店舗を超えていたが、業績が悪化して、2016年に南アフリカのスタインホフ・インターナショナルに買収され、大資本傘下に入ってしまっている。翌年には破綻の準備をしているという情報が流れたこともあり、今は2000店舗前後まで店舗数が減っている。

 キャスパーの創業は14年なので、ちょうどこのリアル店舗チェーンが坂を下り始めたときと軌を一にしている。消費者マインドの変化に乗ったということができるのだが、カギはマットレスを折りたたんで圧縮する技術を利用して宅配を可能としたことにある。ネット通販市場が急成長し始めたときに、それまでは不可能だったマットレスをネット通販で売ることを可能としたのだ。

 配送料無料、お試し期間100日で気に入らなければ全額返金、10年間保証といった商品を見なくても安心して買えるプログラムを提供しハードルを低くしたことも支持につながった。

 それでも店舗で実際に寝転がってから買いたいという人たちが多く、18年には200店舗をオープンさせることを発表している。ワービーパーカーに次いで大胆なリアル店舗戦略を初期の段階で打ち出した企業なのである。

 またターゲット(TARGET)は17年から、ベッドバス&ビヨンド(BED BATH&BEYOND)は今年からキャスパーの商品を売り始めている。アメリカではこれをホールセール戦略と呼ぶが、D2Cブランドが認知度を高めようとするときにリアル店舗とホールセールは戦略的に極めて重要な要素となる。

 ちなみにターゲットはキャスパーに10億ドルで買収提案した過去がある。結局7500万ドルの出資に変更され、今も株を保有しているのかどうかは不明だが、投資企業がバイアウトしてバランスシートが整えられた後にターゲットに売却する出口も十分にあり得る。

懸念材料は競合の増加か

 キャスパーの第3四半期の業績は、売上高が前年同期比26.8%増、営業利益が2300万ドルの赤字、9カ月だと売上高が前年同期比25%増、営業利益高は7400万ドルの赤字となっている。昨年度の9カ月間の赤字は6879万ドルなので赤字が改善されていない。

 実はワービーパーカーも赤字なのだが、両社の明暗を分けているのはおそらくキャッシュフローだろう。9カ月間でワービーパーカーの営業キャッシュフローは小さな赤字(昨年同時期は大幅黒字)なのだがキャスパーは大幅赤字で、営業、投資、財務を足し引きした最終キャッシュフロー(つまり手持ちの現金及び等価物)が昨年より半分に減ってしまっている。

 当然のことながら指摘されているのは経費の多さで、広告支出を削減しなければならないのだが、ホールセールを増やそうとする時期に重なり懸念材料となっている。

 問題は増えつつある競合だ。マットレスのボックス化技術はキャスパーの専売特許ではないためすでに複数の企業が参入しており、また著名ブランドのシモンズ(SIMMONS)とテンピュール・シーリー(TEMPUR SEALY)も直販を始めている。

 最大の競合は18年にPB(プライベートブランド)で参入したアマゾン(AMAZON)だ。アマゾンベーシックによる格安ブランドで、D2Cを中心とした先発企業が作った市場に低価格PBを後発で投入するといういかにもアマゾンらしいやり方である。

 キャスパーの業績不振とバイアウトによってD2Cというビジネスモデルそのものに疑問を呈する向きがあるのだが、キャスパーが持っている固有の問題に起因していることが分かっていただけただろうか。

 目立たないが成功している企業もいること、デジタルオンリーのピュアなD2Cだと限界があること、そして彼らの支援するユニークなビジネスが成長していることについて次回書こうと思っている。

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焼肉坂井ホールディングス 阿久津社長「焼肉事業一本化するために社名を変えたわけではありません」久々のロングインタビューで迫る

 焼肉坂井HDの阿久津社長が、初めてフードリンクニュースのインタビューに応えてくれた。今年7月には「株式会社焼肉坂井ホールディングス」に社名変更。マルチブランドを展開するなか、コロナ禍でも好調な焼肉事業に集中、一本化を図るための社名変更なのか。また、今後も買収を繰り返すのか。阿久津社長に"ホンネ"を語ってもらった。
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【外食市場21年10月】洋風ファミレスのディナー振るわず「ファミ飲み」へ。戻らぬ居酒屋と仁義なき戦い。

社団法人日本フードサービス協会(本部:東京都港区、会長:髙岡 慎一郎)による 協会会員社を対象とした外食産業市場動向調査2021年10月度は、好調が続く洋風ファーストフードが引っ張り全体売上はほぼ前年並みの99.5%、コロナ禍前の一昨年比では93.9%にまで回復した。
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