マッシュHDがサステナビリティ・リンク・ローンで資金調達 国内ファッション・ビューティ企業で初

 マッシュホールディングスはこのほど、「サステナビリティ・リンク・ローン(以下SLL)」による融資契約をみずほ銀行と締結した。調達金額は3億円で、事業の運転資金に充てる。SLLによる資金調達の事例は、国内のファッション・ビューティ企業としては初めてという。

 SSLは、借り手が資金調達と同時にサステナビリティ目標を設定し、その達成の進捗に応じ、金利などにおけるインセンティブが得られるというもの。ESG投資の拡大を背景に、企業のサステナビリティ戦略を促進する融資のフレームワークとして、世界的に普及が進んでいる。

 今回の資金調達にあたりマッシュHDは、厚労省が認定する、女性活躍を推進する企業に与えられる「プラチナえるぼし認定」の取得を目標に設定。3年間の契約期間で認定取得に向けた取り組みを進める。

 マッシュHDは「当社がこれまでも取り組んできた、女性が活躍する社会の実現のさらなる推進を目指し、持続可能な社会の実現に貢献する」とコメントを出した。

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三陽商会3〜11月期、営業赤字11億円 損失幅は改善

 三陽商会の2021年3〜11月期は、売上高が前年同期比2.1%増の274億円、営業損益が11億円の赤字(前年同期は67億円)、純損益が10億円の赤字(同12億円の赤字)だった。仕入原価の低減、在庫管理の強化、プロパー消化率の底上げなど一連の効率化策によって、粗利益率は9.2ポイント改善したため損失幅は縮小した。

 緊急事態宣言が明けた10月以降、主力販路である百貨店の集客力が回復している。気温の低下もあってコートなど防寒着も動きを見せている。

 通期(22年2月期)の見通しは、売上高が前期比9.4%増の415億円、営業利益が1億円、純損益が収支トントン。6年ぶりの営業黒字を目指す。

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三陽商会3〜11月期、営業赤字11億円 損失幅は改善

 三陽商会の2021年3〜11月期は、売上高が前年同期比2.1%増の274億円、営業損益が11億円の赤字(前年同期は67億円)、純損益が10億円の赤字(同12億円の赤字)だった。仕入原価の低減、在庫管理の強化、プロパー消化率の底上げなど一連の効率化策によって、粗利益率は9.2ポイント改善したため損失幅は縮小した。

 緊急事態宣言が明けた10月以降、主力販路である百貨店の集客力が回復している。気温の低下もあってコートなど防寒着も動きを見せている。

 通期(22年2月期)の見通しは、売上高が前期比9.4%増の415億円、営業利益が1億円、純損益が収支トントン。6年ぶりの営業黒字を目指す。

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2021年に結婚したセレブのウエディングドレスを振り返り アリアナ・グランデやパリス・ヒルトンらが選んだ一着とは?

 コロナ禍が続く中ではあったものの、2021年も多くのセレブリティーが結婚した。歌手のアリアナ・グランデ(Ariana Grande)やグウェン・ステファニー(Gwen Stefani)、俳優のリリー・コリンズ(Lily Collins)など、21年に挙式したセレブのウエディングドレスを振り返る。

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「ミズノ」と「ホワイトマウンテニアリング」が初コラボスニーカー“ウエーブ プロフェシー 10”を発表

 「ミズノ(MIZUNO)」は、相澤陽介デザイナーが手掛ける「ホワイトマウンテニアリング(WHITE MOUNTAINEERING)」との初のコラボレーションスニーカーを2022年1月8日に発売する。価格は税込2万9700円で、「ホワイトマウンテニアリング」の代官山店と伊勢丹新宿店、「ミズノ」の公式ECストア、ミズノトウキョウ、ミズノオオサカ茶屋町、「スニーカーズエンスタッフ(SNEAKERSNSTUFF)」などで扱う。

 ベースには、「ミズノ」のテクノロジーを結集した、安定性とクッション性に優れたパフォーマンスカテゴリーの最上位モデル“ウエーブ プロフェシー 10(WAVE PROPHECY 10)”を採用した。アッパーサイドに、モデル名に着想した波模様を配したり、ソールにスプラッターペイントを施したり、ヒールのステッチをブランドの頭文字“WM”にしたりと、ディテールをアレンジした。カラーは、モノトーンのスタイリングを好む相澤デザイナーらしいブラックと、雪山に着想したホワイトの2色を用意する。

 「ミズノ」は相澤デザイナーと2012年から関係があり、20年には「ミズノ」がサプライヤーを、相澤デザイナーがクリエイティブディレクターを務めるサッカー・Jリーグの北海道コンサドーレ札幌のユニホームで協業した。「ホワイトマウンテニアリング」としてのコラボは今回が初めて。

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「ミズノ」と「ホワイトマウンテニアリング」が初コラボスニーカー“ウエーブ プロフェシー 10”を発表

 「ミズノ(MIZUNO)」は、相澤陽介デザイナーが手掛ける「ホワイトマウンテニアリング(WHITE MOUNTAINEERING)」との初のコラボレーションスニーカーを2022年1月8日に発売する。価格は税込2万9700円で、「ホワイトマウンテニアリング」の代官山店と伊勢丹新宿店、「ミズノ」の公式ECストア、ミズノトウキョウ、ミズノオオサカ茶屋町、「スニーカーズエンスタッフ(SNEAKERSNSTUFF)」などで扱う。

 ベースには、「ミズノ」のテクノロジーを結集した、安定性とクッション性に優れたパフォーマンスカテゴリーの最上位モデル“ウエーブ プロフェシー 10(WAVE PROPHECY 10)”を採用した。アッパーサイドに、モデル名に着想した波模様を配したり、ソールにスプラッターペイントを施したり、ヒールのステッチをブランドの頭文字“WM”にしたりと、ディテールをアレンジした。カラーは、モノトーンのスタイリングを好む相澤デザイナーらしいブラックと、雪山に着想したホワイトの2色を用意する。

 「ミズノ」は相澤デザイナーと2012年から関係があり、20年には「ミズノ」がサプライヤーを、相澤デザイナーがクリエイティブディレクターを務めるサッカー・Jリーグの北海道コンサドーレ札幌のユニホームで協業した。「ホワイトマウンテニアリング」としてのコラボは今回が初めて。

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LVMHアルノー会長の23歳の末息子、「ルイ・ヴィトン」ウォッチ部門のディレクターとして入社

 LVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)のベルナール・アルノー(Bernard Arnault)会長兼最高経営責任者(CEO)の末息子であるジャン・アルノー(Jean Arnault)が、2021年8月にルイ・ヴィトンのウォッチ部門マーケティングおよびプロダクト・ディベロップメント・ディレクターに就任していたことが分かった。

 直属の上司となるキャサリン・ラカーズ(Catherine Lacaze)=ルイ・ヴィトン ウォッチ&ジュエリー・ディレクターは、社内向けの文書で、「ジャンは『ルイ・ヴィトン』シャンゼリゼ店と本社のウォッチ&ジュエリー部門での経験を経て、正式にわれわれのチームに加わる。就任以降は、経営戦略の策定や製品開発、小売りの指揮など、バリューチェーン全体の運営に携わっていく」と述べている。同文書によれば、ジャンはLVMH傘下の時計ブランド「タグ・ホイヤー(TAG HEUER)」の研究施設でウォッチ製造の知識を養ったという。

 ジャンは1998年生まれの23歳。パリの有名私立校サン・ルイ・ドゥ・ゴンザーグ(Saint-Louis-de-Gonzague)のカレッジを優れた成績で卒業し、英インペリアル・カレッジ・ロンドン(Imperial College London)の大学院で機械工学を学んだ。その後、米マサチューセッツ工科大学(Massachusetts Institute of Technology)で数理ファイナンスの修士号を取得。ビジネス特化型SNS「リンクトイン(LinkedIn)」のプロフィールには、投資会社モルガン・スタンレー(MORGAN STANLEY)、F1のマクラーレン・レーシング(McLaren Racing)、「ルイ・ヴィトン」などでインターンとして経験を積んだことが記載されている。

 アルノーLVMH会長兼CEOには5人の子どもがいるが、これで全員がグループ内で要職に就いたことになる。長男のアントワン・アルノー(Antoine Arnault)=ベルルッティ(BERLUTI)CEO兼ロロ・ピアーナ(LORO PIANA)会長は2018年6月、LVMHのヘッド・オブ・コミュニケーション&イメージに就任。長女でルイ・ヴィトンのエグゼクティブ・バイス・プレジデントであるデルフィーヌ(Delphine Arnault)は、19年1月にLVMHの執行委員会のメンバーとなった。次男でリモワ(RIMOWA)のCEOを務めるアレクサンドル(Alexandre Arnault)は、21年にLVMHの傘下となったティファニー(TIFFANY & CO.)で新体制が発足した際、同社のプロダクトおよびコミュニケーション部門のエグゼクティブ・バイス・プレジデントに就任した。三男のフレデリック(Frederic Arnault)は、20年6月にタグ・ホイヤーのCEOとなっている。

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「YSL」のパーソナライズデバイスついに日本上陸 4000通りのカラーから好みの口紅を作成

「イヴ・サンローラン(YVES SAINT LAURENT 以下、YSL)」のパーソナライズビューティテック“YSL ルージュ シュール ムジュール”が2022年3月18日、数量限定で発売される。AI搭載デバイスとスマートフォンアプリを連動させ、一人一人に合った口紅を作るツールで、20年のコンシューマー・エレクトロニクス・ショー (Consumer Electronics Show 以下、CES)で初披露。今春から米国での販売がスタートしていたが、ついに日本初上陸を果たす。

 発売されるのはマグネット付きブラシがセットになったデバイス(税込4万1800円)と、専用カートリッジ“ルージュ シュール ムジュール カートリッジ タトワージュ クチュール ベルベットクリーム”(全4種、各税込1万2540円)。その他、専用アプリもローンチされる。

専用アプリにはAIを使用した最新のカラー再現機能が備わっており、自分の顔を撮影し好みの唇の色に調整すると、デバイスに格納したカラーカートリッジからリップカラーとして色味を再現。分量を調整したリップカラーが抽出されてデバイスの上部で混ざり合い、4000通りの中から自分だけのルージュを作ることができる。また、デバイス上部は取り外しが可能で、作ったルージュをポーチに入れ持ち歩くこともできる。

 3本セットのカラーカートリッジは、リッチな発色とソフトな潤いでマットな質感をかなえるレッド、ピンク、ヌード、オレンジを用意している。

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原点回帰でデニムやスーツ推し、ポジティブで力強い差し色も メンズセレクト22春夏展

 大手セレクトショップ(メンズ)の2022年春夏展示会の特徴は、“原点回帰”だった。各社ともそれぞれのアイデンティティーに立ち返り、あらためて提案していた。“ミリタリー”“ワーク”“スポーツ”といったメンズ服の根源的なモチーフはもちろん、さらに推し進めて“デニム”や“スーツ”を打ち出しているのが印象的だった。

静かなるデニムがいよいよ目を覚ます? セットアップ提案も

 まずはデニムの復権だ。「WWDJAPAN」でも数年にわたって“デニムが売れない”と伝え、コロナに伴うおうち時間の増加がそれに拍車をかけていたが、ようやく復調の兆しか?かかつては“MDから外す”というセレクトショップもあった中、22年春夏は各社がしっかり展示会でコーナー展開していた。特に規模が大きかったのはロンハーマンだ。会場入口にスペースを取り、ぜいたくにディスプレーしていた。また、フリークス ストアはクラボウと協業し、“落ち綿” (紡績の際に発生する繊維くず)を使ったサステナブルなジーンズを安価(税込7975円~)に提案。そこに刺しゅうを入れ、フォークロアに昇華しているのがフリークス流だ。ビームスでは、セットアップ提案も多数見た。

あげるためのスーツ 男の色気も醸す

 ドレス部門を持つ業態では、スーツの押し出しも強かった。それも“ビジネス着”ではなく、「機能よりファン!気分をあげるための服」(ユナイテッドアローズ)としてだ。それは時として、男の色気も醸す。Vゾーンで遊ぶのはもちろん、スーツ自体に色や柄があるものが多い。また、ダブルブレステッドの提案も顕著だった。

満を持してブレザーブーム来るか? こちらもダブルが多数

 カジュアルとドレスをつなぐ存在として、“いよいよ”感があるのがブレザーだ。こちらもダブルブレステッドが多い。イタリア・フィレンツェで開催されるメンズファッション最大の見本市、ピッティ ・イマージネ・ウオモ(PITTI IMAGINE UOMO)などで数年前に生まれたトレンドの種が、ついにリアルクローズでも芽を出すか?目玉はシップスが、20年に商標を獲得した米国のメンズクロージングファクトリー、サウスウィック(SOUTHWICK)を再起動させたこと。シグネチャーアイテムであるブレザー(9万円)のほか、ボタンダウンシャツ(2万3000円)やTシャツ(9000円)も用意し、トータルウエアブランド化を目指すという。

効果的に差された、ポジティブで力強いカラー

 最後にもう一つ、うれしい動きを付け加えたい。“カラフルな差し色”だ。コロナによるうっぷんを晴らすような、ポジティブで力強いカラーがリアルクローズ界にも戻ってきた。この心意気がエンドユーザーにも伝播し、22年は街が色とりどりに染まればと願う。

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合成化合物不使用の日本発ヴィーガニッシュ®︎ブランド「サイライ」がデビュー

 プランドゥはこのほど、日本発のヴィーガニッシュ®︎ブランド「サイライ(SAIRAI)」を公式サイトで販売を開始した。ファーストコレクションはベースメイクアイテムを中心とした5製品で、公式サイトより購入可能。単に動物由来素材を取り入れないだけではなく、合成化合物を使用せずよりクリーンな美しさを目指すコスメとして“ヴィーガニッシュ®︎コスメ”と名付けた。

 同社が提案する新たな造語“ヴィーガニッシュ®︎”とは、“ビーガン(植物性主義)”よりさらに地球環境に配慮し、体も心も環境も美しく、そしてやわらかな形の新しい考えを指す。ビーガンコスメの中には植物由来成分を使用しながらも、一部合成化合物を含む製品が多く存在するが、超高純度プレミアムミネラル粒子と天然植物由来成分EGTを採用。独自新製法「ヴィーガンシナジー製法®︎」により生成された高純度プレミアムミネラル粒子が、隙間なく肌をカバーし、メイクしたての質感を長時間キープしてくれる。

 また、多くのクレンジング剤が肌に必要なバリア機能を洗い流してしまうことから、「サイライ」の製品は全て石けんでメイクオフが可能。スーパーアミノ酸EGT配合で肌のターンオーバーを活性化する効果も期待でき、毎日のエイジングケアをサポートする。

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ファッションブランドとしてシーズンごとに作ることは大事だが、タイムレスなアイテムを提供することも同じぐらい重要 byマリア・グラツィア・キウリ

マリア・グラツィア・キウリ「ディオール」アーティスティック・ディレクター

 「ディオール」は、LVMHが掲げている二酸化炭素排出量の削減目標などを達成することに加えて、サプライヤーにも類似の数値目標を設定することを求めている。ほかの取り組みとしては、シーズンごとに買い替える必要のないタイムレスなアイテムの品ぞろえを強化しており、ブランドを象徴する“バー”ジャケットやチュールのスカート、Tシャツ、セーターなどで構成されたカプセルコレクション、“30モンターニュ(30 MONTAIGNE)”を発表した。マリア・グラツィアは、「ファッションブランドとしてシーズンごとに服を作ることは大事だが、こうしたタイムレスなアイテムを提供することも同じぐらい重要だ」と話した。

【The WORDS】
ファッション業界人の残した名言を日々の糧に。デザイナーやバイヤー、社長、編集長らの心に響く言葉をお届け。


【マリア・グラツィア・キウリの思考を知るトピックス】

 「ディオール(DIOR)」の2020年春夏パリ・コレクションは、ロンシャン競馬場(LONGCHAMP RACECOURSE)に設置したテント内に種類が異なる164本の木々を配し、森を再現した中で開催された。園地栽培に取り組むアーティスト集団アトリエ コロコ(COLOCO)と協業したもので、ショーの後で木々は移設されてパリの街造りに生かされることになっている。

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2年ぶりに「イザ ピンククリスマス」開催 「すべての人の幸せを応援したい」という思いを形に

 セレクトショップのイザ(IZA)は12月21日、恒例のチャリティーイベント「イザ ピンククリスマス2021(IZA PINK CHRISTMAS 2021)」をザ・リッツ・カールトン大阪で開催した。新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて昨年は中止を余儀なくされたため、2年ぶりの開催となる。07年に乳がんの啓蒙活動であるピンクリボン運動としてスタートしたイベントだが、支援の幅は年々拡大。14回目となる今年はロゴやコンテンツも刷新し、ピンクリボンだけでなく、災害支援や動物愛護、⼥性の命や健康を守る活動、LGBTQ、ダイバーシティ、サステナビリティなど広がる支援のメッセージを明確化するとともに、「すべての人の幸せを応援したい」という思いを表現した。

 イベントは、BENIのライブパフォーマンスで開幕。昨年リリースした「Beautiful」や、この季節にぴったりな「粉雪」の英語版などを披露し、優しくも力強い歌声で会場を包んだ。続いて行われた女優の杉本彩と田中タキ=イザ代表による「AyaTaki Live〜Another Editon〜」では、普段インスタグラムで配信しているライブトークを会場から配信。来場者や視聴者からの質問に答えながら、息ぴったりのトークを繰り広げた。“パワフルな秘訣”について聞かれると、杉本は「何かを変えたいという思いが湧いてきたときに、腹の底から力がみなぎる」とコメント。そして、10年以上続いている同イベントについては、「継続するには、本当の思いが必要。毎回これだけゴージャスなイベントを開催して、寄付を行うというのは、生半可な気持ちではできない」と話した。それに対して、田中代表は「ベースあるのは、恩返しをしたいという気持ち。何もないところから夫と一緒に商売を始めて、毎年パーティーを開けるということに感謝している。それを世の中に還したい」と答えた。

 ミラノやパリコレのファッションショーの感動を日本でも再現したいという願いから毎年取り組んでいるショーは、本場さながらの長いランウエイが印象的だ。今年は、冨永愛や平田かのんといったグローバルに活躍するモデルに加え、IMALUや奈良裕也、AMIAYA、マドモアゼル・ユリア、秋元剛ら、田中代表と親交のあるゲストもランウエイに登場。イザで取り扱う「ヌメロ ヴェントゥーノ(N21)」「ニナ リッチ(NINA RICCI)」「パトゥ(PATOU)」「セルフ-ポートレート(SELF-PORTRAIT)」「コート(CO|TE)」の新作を披露したほか、ビンテージアイテムに「ダミアーニ(DAMIANI)」のジュエリーを合わせて、「良いもの、好きなものを⻑く愛そう」というメッセージを発信した。

 そのほか、ステージにはランウエイモデルも務めたお笑い芸人のゆりやんレトリィバァが登場。自身が通っていた教習所の先生のモノマネなど独特のネタを披露し、会場を盛り上げた。一方、冨永は田中代表、向千鶴WWDJAPAN編集統括サステナビリティ・ディレクターと共に、「SDGs」をテーマにしたトークステージに登壇。「私は誰かのために何かをすることが、SDGsだと考えている。17のグローバル目標があって、そこから枝分かれし300以上の指標があるという難しいことを考えるよりも、誰かのためにここに集まるということこそがSDGs。その思いが、これからの地球や子どもたちの未来を支えていくのではないかと思う」と語った。

 会場では、ラグジュアリーブランドの豪華賞品が当たるチャリティーくじも販売。会費の⼀部とチャリティーくじの売上⾦全額を合わせた241万8472円を、公益財団法⼈⽇本対がん協会 乳がんをなくす「ほほえみ基⾦」、公益財団法⼈動物環境・福祉協会Eva、公益財団法⼈ジョイセフの3団体に寄付した。

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ウィンターセール開催中

こんにちは。

ただいまバーニーズ ニューヨーク各店ではウィンターセールを開催中です!

人気のデザイナーブランドから<バーニーズ ニューヨーク>オリジナルコレクションまで多彩なアイテムをオフプライスでお求めいただけます。

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今日は銀座本店の店内の様子を少しだけご紹介しますね。まずはウィメンズフロアから。

コートやダウンジャケットなどのアウターウェアからドレス・ニット・スカート・パンツまで取り揃えています。

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デイリーユースにぴったりな、さまざまなサイズ感のバッグも並んでいますよ。

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ストールやグローブなど、この季節に欠かせないアイテムもオフプライスに。

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冬のコーディネートのアクセントになる可愛らしいネックレスも。

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メンズフロアでは、カジュアルなアウターウェアやオンオフ問わず使えるコートがプライスダウン。

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コートやアウターウェアのインナーに合わせたいニットや、カジュアルに使えるパンツも。

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もちろん、スーツやジャケットなどのビジネスアイテムもございます。

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コーディネートを彩るストールも、柄やカラーのバリエーション豊富に取り揃えております。

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大人の洗練されたスタイリングに合わせたいブーツやスニーカーも、オフプライスでご用意。

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※こちらは銀座本店でチェックしたアイテムの数々です。一部の店舗ではお取扱いのない場合がございます。

 

ほかにもまだまだお得なアイテムが・・・!

1月2日(日)からはセール対象アイテムをさらに追加しますよ。

バーニーズ ニューヨークでお得なショッピングをお楽しみくださいね。

 

開催中

WINTER SALE

銀座本店 / 六本木店 / 横浜店 / 神戸店 / 福岡店 / 西武渋谷店 / オンラインストア

詳しくはこちらから>>>

※一部対象外商品もございます。予めご了承ください。

※セール内容は予告なく変更となる場合がございます。

※セール品の返品・返金・交換はご容赦ください。

※お直しの際は別途加工料を頂戴いたします。

 

感染拡大防止へのお願いと安全・安心への取組みについて>>>

今年の54時間限定「アットコスメ」祭典は過去最高の流通総額11億円超を記録

 アイスタイルは、12月1〜3日にかけて開催した54時間限定のビューティショッピングイベント「アットコスメ ビューティデー(@COSME BEAUTY DAY)」で、流通総額11億3000万円を記録したと発表した。内訳はECで10億円、店舗で1億円3000万円。旗艦店「アットコスメ トーキョー(@COSME TOKYO)」では、1日あたりの売上金額が2020年1月のオープン以降、過去最高額を達成した。

 「アットコスメ ビューティデー」は、「アットコスメ」が2018年から年に1度開催するイベント。4回目となる今回は、過去最多の350以上のブランドが参画し、同イベント限定アイテムやキットなどを販売した。期間中に「アットコスメ」の美容部員がユーザーの相談にリアルタイムで回答するライブ配信企画「ワタシ何買ったらいいの?教えて!美容部員さん」を開催したところ、幅広い商品とユーザーの出会いを生み出すことに寄与した。

 アイスタイルの吉松徹郎社長兼最高経営責任者(CEO)は、「昨年に続いてコロナ禍の影響が色濃い1年となった21年は、美容業界にとって厳しい状況が続いた。しかし今回、「アットコスメ ビューティデー」の流通総額が前年比60%増となったことや、『アットコスメ トーキョー』が20年1月のオープン日を超える売り上げを記録し、日々多くのお客さまで賑わいを見せていることなどは、22年の美容業界にとっても光明であるように感じている」とコメントを寄せた。

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ファーストリテイリング、セルフレジ訴訟でアスタリスク、NIPと和解

 ファーストリテイリングは、係争中だったRFID(電子タグ)を活用したセルフレジについて、アスタリスクとNIPと全面的な和解をした。これにより、アスタリスクとNIPは特許権侵害訴訟を取り下げ、ファーストリテイリングは無効審判請求を取り下げる。

 和解により、ファーストリテイリングは引き続き国内外の店舗でセルフレジを展開。アスタリスクとNIPは、セルフレジの開口型RFID読み取り機能の特許品としての販売、サービス提供を継続する。

 同訴訟は、「ユニクロ(UNIQLO)」「ジーユー(GU)」などの店頭に導入されているセルフレジをめぐるもの。「セルフレジの開口型RFID読み取り機能に関する特許を取得していたアスタリスク(現在はNIPに譲渡)と、特許取得前から独自にセルフレジを開発・使用していたファーストリテイリングとの間で見解の相違があった」(ファーストリテイリング発表資料より)というのが経緯。和解条件については非公表。

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慶應大学発のファッションサークルがファッションショー 「純粋で自由な若者のクリエイションを堪能して」

 慶應義塾大学発の学生服飾団体、Keio Fashion Creator(ケイオウファッションクリエイター)は27日、三越日本橋本店で発表した2021年度のファッションショー「MONTAGE(モンタージュ)」をオンラインで公開する。33大学から109人が所属する大型ファッションインカレサークルで、有数のファッション好きの学生が集う同団体は、テーマ決めから洋服の製作、ステージづくりなど全て自分たちで行う。そんな学生たちがテーマ・作品にこめた想い、歴史ある日本橋の三越劇場を舞台に選んで発表すると決めたメッセージとは。ここでは、寄稿形式でコレクションへの思いを語ってもらい、ルックを紹介する。

ランウエイショー2021 「MONTAGE」について

 21年度のファッションショーで私たちは、モンタージュという、映画において別々に撮影されたカットとカットをつなぎ合わせる技法をテーマに設定しました。私たちが目にする完成した映画作品は一つの物語となっていますが、実際には切断されたバラバラのカットによって構成されています。それらをつなぎ合わせるモンタージュという編集技術を私たち自身の人生と重ねて解釈して、今回のコレクションに落とし込みました。ショー会場ではデザイナーの名前とともに、それぞれがインスピレーションを受けた映画をリストで公開。「パラサイト」や「戦場のメリークリスマス」「ハウルの動く城」「ミッドサマー」といった作品から感じたことを洋服に落とし込み、デザインで表現しています。例えば「ジョーカー」の映画からインスピレーションを受けたルックでは、ドレスの裾に映画を象徴するセリフを大胆に描き込み、社会へのメッセージとも受け取れるものに仕上げました。

 映画同様に、私たちの人生も「生」から「死」まで本来は一つの大きな物語であるはずです。しかし人生の中でさまざまな苦労や困難に直面したときに、私たちは先行きの見えない不安に苛まれ、まるで人生がそこで終わってしまうのではないかと思うこともあるのではないでしょうか。あらゆる社会の不条理や抗えない不安によって人生の物語が「カット」されてしまったように感じても、時間は止まることなく進んでいきます。そのようなときにあえて立ち止まって考えてみると、自分は多くの大切なものに囲まれて生きてきていたのだと気づけるはずです。友人、家族、大切な服、好きな本……。自分にとって大切な何かは、不安に押し潰されそうなときにいつも私たちを勇気づけ、前へ押し進めてくれます。そして大切なものとともにまた次のカットへ、物語を前進させていくのです。私たちはこの大切なものを“記銘”と呼び、それをデザイナーの部員各々が大切にする映画の中から衣服で表現することにしました。

 19日に発表した会場は、日本橋三越本店内の「三越劇場」です。私たちが三越劇場を選んだのは、この伝統ある劇場の存在が、ショーテーマである「MONTAGE」と重なると感じたからです。昭和2年(1927年)の誕生以来、戦争や災害を経験しながら文化を次の時代へ継承してきたこの劇場は、私たちのショーテーマでいうと、日本文化を次のカットへ伝えてきた映画におけるモンタージュのような役割であるような気がします。そして、三越劇場は日本最初のファッションショーが開催された場所でもあります。日本のファッションショーの始まりの場であるこの会場で、学生である私たちが94年の時を経て今この時代にファッションショーを開催しました。そんな三越劇場で私たち若者が、ファッションという流動的な文化を次のカットへとつないでゆき、文化という物語を前進させる役目を果たすことができればと思っています。(文・プレスチーフ 杉山陽紀)

開催への想い(代表 脇嶋のに花)

 私が代表に就任し始めた21年1月から常にここだけは譲れないと思っていたこと、それは「自己満足のショーで終わらせない」。見た人が「?」で終わるショーには絶対にしたくありませんでした。「何かよくわからないけれど美しいな……」という印象でも人は感動すると思います。しかしメッセージを断片でも伝えることが出来た瞬間に、もっと大きな感動を与えることができます。その"感動"は、コロナという不条理によって沈んだ社会と失望した人々に勇気を与え、明るい未来へ進むための原動力になると信じています。私たちのショーが素敵な感動体験の場になることを願い、今年度「MONTAGE〜記銘との縫合〜」を約110名の部員で制作しました。コロナ禍であろうが無かろうが、人に与えられる時間に変化はありません。私たちの学生生活はあっという間に終わりを迎えます。「学生」という誰からの圧もかけられない立場でいられる時間は限られています。屈している時間は1秒たりともありません。純粋で自由な若者のクリエイションを堪能して頂きたいです。

※ルック16、33を除く

Keio Fashion Creatorとは

 Keio Fashion Creatorは、毎年12月にファッションショーを開催する学生服飾団体。2002年に慶應義塾大学の「ファッションビジネス研究会」から生まれ、09年から服飾専門学校エスモードジャポンと提携した授業を開講する。12年にインターカレッジ化し、19年目を迎えた21年現在は約110人のさまざまなバックグラウンドを持つ学生が、デザイナー、ディレクター、プレス、モデルマネージャーの4つの役職に分かれ活動中。ファッションショーにこだわる理由は「ファッションは体の最も近くで自分を守り、同時に力を与えてくれる存在でもあるから」。自分たちの意思を表現・表明するために、設立当初から実際に観て肌で感じるというファッションショーの醍醐味にこだわりを置く。20年度は「辿る」をテーマに、「国立科学博物館 地球館」が醸すノスタルジックな雰囲気に合わせたショーを届けた。コロナ禍前には、1日で600人以上の来場者数を記録した。

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「エンダースキーマ」×「クラークス」 新しい“デザートブーツ”

 「エンダースキーマ(HENDER SCHEME)」は、「クラークス オリジナルズ(CLARKS ORIGINALS)」とコラボしたブーツを発売する。12月28日から抽選予約を「エンダースキーマ」の特設サイトで開始し、1月8日から公式オンラインストアで一般販売する。

 アイテムは、「クラークス オリジナルズ」の定番“デザートブーツ”をベースにした“Desert Seam(デザート シーム)”(税込3万1900円)。“ブラック”と“サンド”の2色展開で、サイズは24~30cmを用意する。

 はっ水性のあるスエードとベジタブルタンニンレザーを使用し、両ブランドのロゴを刻印したレザーチャームが付いている。

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なぜD2Cにリアル店舗が必要なのか 鈴木敏仁USリポート

 アメリカ在住30年の鈴木敏仁氏が、現地のファッション&ビューティの最新ニュースを詳しく解説する連載。ネット通販の専門事業として創業したD2Cは、リアル店舗を増やす新しい局面に突入した。ネットとリアルの相乗効果とは、具体的にはどのようなことなのか。考察してみた。

 ノードストロム(NORDSTROM)がD2Cブランドを取り扱い始めたのは2012年のボノボス(BONOBOS)からである。このときにノードストロムは1640万ドルで投資もしている。その後にウォルマート(WALMART)がボノボスを買収したので単なる投資で終わったが、資金を投ずるほどに興味を持っていたということになる。

 その後ノードストロムによるD2Cブランドの取り扱いは年々増えている。思いつく限り列挙すると、アウェイ(AWAYA)、エヴァーレイン(EVERLANE)、リフォーメーション(REFORMATION)、シンクス(THINX)、ボーイ・スメルズ(BOY SMELLS)、レント・ザ・ランウェイ(RENT THE RUNWAY)、キャスパー(CASPER)、トナル(TANAL)等々。

 また15年にはワービーパーカー(WARBY PARKER)、19年にはグロシエ(GLOSSIER)を、ポップアップストアで取り上げている。

 ノードストロムだけではなくて、メイシーズ(MACY’S)、コールズ(KOHL'S)、ウォルマート、ターゲット(TARGET)、アルタ、セフォラ(SEPHORA)など、D2Cを取引先として仕入れて売るチェーンストアは数多い。

正しいバランスを探る

 D2Cから見た場合、このタイプをホールセールと呼ぶ。

 ルルレモン(LULULEMON)のCEOをやめてから、2つD2Cブランド立ち上げ、既存のD2Cを1つ加えて3つとし、The House of LR&Cという企業名でこれから成長させようとしているクリスティーヌ・デイがこんなことを言っている。重要なコメントなので長いが全文引用しよう。

 「成功のカギはD2Cとホールセールの正しいバランスを見つけ出すことだ。ホールセールの粗利はD2Cの半分だが、しかしホールセールには多くの価値がある、ノードストロムやコールズとの取引では最低仕入れ量を確保することができて、在庫の流動化スピードが速くなる、それをD2Cビジネスに利用することができる、ただしD2Cのビジネスモデルは高粗利を前提としているので低粗利のホールセールを運営できなくなる危険がある、私はそれを可能にするためにホールセールの粗利を前提にビジネスをデザインするよう絶えず心に留めている」

 ここでいうD2Cとは文字通りの消費者直販、つまりネット通販である。ご理解いただくために言葉を変えると、D2CはBtC、ホールセールはBtoBである。

 D2Cとホールセールはビジネスの構造が異なっている、ホールセールはD2Cよりも粗利は低いが取扱量が多いので在庫の回転率を上げることができる、双方を同じ思考で運営していると失敗する、低粗利のホールセールをいつも前提にせよ、つまり販管費を低く抑える気を配れ、ということを言っているのである。

 前回取り上げたキャスパー(CASPER)の決算書を眺めると経費高によって営業利益が出ていない印象があるのだが、店舗やホールセールという異なるビジネス構造を持つ異質の事業をまとめて運営することができていないのではないかと推測できる。

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ミールキットのホームシェフが成功したわけ

 整理すると、ネットオンリーが「D2C」、リアルは「直営店舗」と「ホールセール」の3つの形態が存在することになる。それぞれビジネスモデルが異なるのだが、ではなぜD2Cにリアルが必要なのかというと、1つめは認知度の向上である。いかにネットが普及したとはいえ、消費者がネットに触れている時間とリアルな生活時間と比較すれば後者の方が多い。ブランド名が目に触れる機会をネットのみに限定するのは限界があり、持続的に成長させていくにはいずれにしてもリアルが必要になるのだ。

 2つめはデジタル広告のROI(投資利益率)が低くなってきているという指摘が出始めているのである。フェイスブックやインスタグラムといったSNSの広告料が値上がりしていて、その反動でリアル広告の価値が上がりつつあり、双方をミックスするマーケターが増えているという。商品を見せる場がネットと店舗と2つあり、どちらかに偏らず2つのバランスを取ることが重要なのである。

 このミックス戦略で成功している企業の1つが、スーパーマーケット最大手クローガー(KROGER)が買収したホームシェフ(HOME CHEF)だ。今年入って年商が10億ドルを超えたのだが、アメリカでは10億ドルをマイルストーンとみなす商習慣があり、ホームシェフは一躍メジャーなブランドとして認知されることになった。

 ホームシェフがミールキットをネット上でサブスク形式で売るビジネスモデルによって創業したのは2013年。クローガーが2億ドルで買収したのは18年半ばで、同年の10月から店頭販売を開始し、翌19年にはオーブンや電子レンジなどで温めるだけの簡便ミールを別ブランドとしてスタートしている。

 店頭では買収直後から入り口周辺の最も客数が多い動線上に特設の冷凍ケースを設置して認知度向上に努めている。リアルとネット、サブスクと単品売り、ミールキットと簡便総菜、という複数のチャネルと品ぞろえを駆使し、クローガーの販売力を生かしてシナジー効果を出せたことに成功要因があるだろう。クローガーが大企業の論理を押し付けて若い企業のやる気をそぐというよくある罠にはまっていないことも理由の一つと考えている。

アウトソーサーも選択肢に

 D2C、直販店舗、ホールセールと、この3つはそれぞれビジネスモデルが異なり、D2Cからリアルに進出してつまずく企業が少なくないのだが、直販店舗運営のアウトソースというビジネスがすでに生まれている。立地の選定、家主との交渉、店舗デザイン、営業スタート後の運営、集客、そしてデータとインサイツという、スタート地点からすべてを請け負う。

 大量出店は不要でショールームとしてのアンテナショップがいくつかあれば良いと考えているD2Cにとっては、苦労して自前店舗を運営するよりも投げてしまった方が効率が良いと考える企業があっても不思議ではない。特に立地の選定や家主との交渉が新興D2Cに取ってはハードルなのだという。

 アウトソーサーはすでに数社生まれているのだが、そのうちの一つのLeap社は現在31店舗で、来年中には250店舗体制を目指している。もちろん複数のD2Cブランドと取り引きしており、多くのD2Cブランドの集積としての250店舗体制である。

 このタイプを“店舗型”と呼ぶならば、店舗内のスペースを貸す“売り場型”がネイバーフッド・グッズ(NEIGHBORHOOD GOODS)である。現在3店舗、店内には多くのD2Cブランドの売り場が並んで全体で一つの店舗を形成している。また小型店舗でアイテム単位で売り場を貸す“単品型”が日本にも進出したベータ(B8TA)である。

 ネットを起業の入り口とするブランドは増えることはあっても減ることはないので、こういったショールーム需要も今後減ることはないだろう。

 D2Cの現在地を整理すると、成功のカギはネットとリアルのバランスで、ノウハウに欠けるリアルをいかに上手に運営できるか、そして必要に応じてアウトソーサーも利用する、といったところだと思う。


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初売り・セール・福袋 年始の店頭は変わるか:記者談話室vol.13

「WWDJAPAN」ポッドキャストの「記者談話室」は、ファッション業界のその時々のニュースや話題について、3人の記者が分かりやすく解説したり、時には脱線したりしながら、掘り下げていきます。

 第13回は「初売り・セール・福袋 年始の店頭は変わるか」です。正月の初売りはファッション小売業にとって最大の稼ぎ時でしたが、消費者の正月の過ごし方や働き方改革の影響を受けて、その様相がだいぶ変わりつつあります。

【今回のキーワード】
丸井が1月1日・2日を休業日に/都心は2日から、郊外は元日から営業が一般的/そごう・西武/従業員満足と顧客満足/元日営業が増えたのは2000年以降/かつては休業日は週1回あった/銀座の和光/三越伊勢丹/イオンモール/福袋をやめたアダストリア/ネットで予約/渋谷109/SNSと福袋/年内にネットでフライングセール/獅子舞復活?/三越の第九/「俺、百貨店行きたいよ」

出演者:
林芳樹(はやし・よしき):1972年、千葉県生まれ。大学卒業後、出版社勤務を経て、98年に業界紙の日本繊維新聞社に入社。広告営業を経て編集記者になり、メンズウエア、スポーツウエア、SPAなどを取材する。2009年2月にINFASパブリケーションズに入社。「WWDジャパン」編集部に配属され、主にビジネスニュースを担当する

横山泰明(よこやま・やすあき):1978年生まれ。繊維・ファッション業界紙「日本繊維新聞」の記者を経て、2010年から「WWDジャパン」で記者。合繊メーカー、素材、商社、EC、ファッションビル、ショッピングセンターを担当。東京外国語大学ヒンディー語専攻出身

五十君花実(いそぎみ・はなみ):1983年、愛知県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、2006年に繊研新聞社に記者として入社。大手アパレル、セレクトショップ、百貨店、デザイナーズブランド、海外コレクションなど一通りの分野を経験した後、2018年3月にINFASパブリケーションズに「WWDジャパン」記者として入社。同年5月からニュースデスク。現在の取材分野はグローバルSPA、ウィメンズアパレル、百貨店など

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