「アワー レガシー(OUR LEGACY)」が2022年秋冬コレクションを発表した。
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バイヤー向けにトピックスを拾います。
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ファッションブランド「アンブッシュ(AMBUSH)」がNFTに参入する。第1弾のアイテムは、ブランドのルーツになったジュエリーの「POW」で、2月14日に販売をスタートする。「アンブッシュ」を率いるVERBAL自身が熱心なNFTプロダクトのファンであり、「アーティファクト(RTFKT)」の限定スニーカーも所有している。「アンブッシュ」今後のNFTを使った製品に関するロードマップも公開しており、コミュニティ型のSNSアプリ「ディスコード(DISCORD)」や自身のインスタグラムなどで情報を公開していく考え。VERBALは、「特にZ世代にとっては、メタバースのような仮想空間がリアルも同等、あるいはそれ以上に価値のある“新しい世界“になりつつある。同時にクリエイターとして、ものすごい勢いで変化し、成長するメタバースとNFTは非常に魅力的だ」とコメントしている。
「アンブッシュ」が発表したロードマップによると、1月11日に「ディスコード」でオフィシャルチャンネルを開設。2月14日の「POW」の販売後は3月上旬に同ブランドの独自のメタバースをオープン、3月以降には他のクリエイターやブランドなどとのコラボNFTの販売を計画する。また、NFTのマーケットプレイスである「オープンシー(OPENSEA)」にもオフィシャルアカウントを開設済み。
NFTは単に、アート作品などで注目を集めるデータ証明だけでなく、チケットのように使用したり、3Dデータ化したり、NFT化することで複数のゲームやプラットフォームを超えて使用できるようにしたりすることができる。「アンブッシュ」は、リアル発のファッションブランドとしていち早くマルチバース対応を行うことで、新時代のファッションビジネスやクリエイティブにウィングを広げる考え。
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ファッションブランド「アンブッシュ(AMBUSH)」がNFTに参入する。第1弾のアイテムは、ブランドのルーツになったジュエリーの「POW」で、2月14日に販売をスタートする。「アンブッシュ」を率いるVERBAL自身が熱心なNFTプロダクトのファンであり、「アーティファクト(RTFKT)」の限定スニーカーも所有している。「アンブッシュ」今後のNFTを使った製品に関するロードマップも公開しており、コミュニティ型のSNSアプリ「ディスコード(DISCORD)」や自身のインスタグラムなどで情報を公開していく考え。VERBALは、「特にZ世代にとっては、メタバースのような仮想空間がリアルも同等、あるいはそれ以上に価値のある“新しい世界“になりつつある。同時にクリエイターとして、ものすごい勢いで変化し、成長するメタバースとNFTは非常に魅力的だ」とコメントしている。
「アンブッシュ」が発表したロードマップによると、1月11日に「ディスコード」でオフィシャルチャンネルを開設。2月14日の「POW」の販売後は3月上旬に同ブランドの独自のメタバースをオープン、3月以降には他のクリエイターやブランドなどとのコラボNFTの販売を計画する。また、NFTのマーケットプレイスである「オープンシー(OPENSEA)」にもオフィシャルアカウントを開設済み。
NFTは単に、アート作品などで注目を集めるデータ証明だけでなく、チケットのように使用したり、3Dデータ化したり、NFT化することで複数のゲームやプラットフォームを超えて使用できるようにしたりすることができる。「アンブッシュ」は、リアル発のファッションブランドとしていち早くマルチバース対応を行うことで、新時代のファッションビジネスやクリエイティブにウィングを広げる考え。
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ラッパーのドレイク(Drake)や、故ヴァージル・アブロー(Virgil Abloh)、アーティストのトム・サックス(Tom Sachs)ら世界的著名人が着用した、知る人ぞ知る日本のファッションブランドが「ニシモト イズ ザ マウス(NISHIMOTO IS THE MOUTH)」だ。迫力ある顔写真とロゴがプリントされたTシャツ(税込8800円)やロングスリーブTシャツ(同1万4300円)などがオンラインを中心に反響を呼び、現在はGR8(グレイト)やビームス(BEAMS)、ビーセカンド(B'2ND)など国内のセレクトショップをはじめ、アメリカやカナダ、ニュージーランド、韓国など海外にも販路を広げている。
勢いを増す同ブランドのディレクターを務めるのは、Tシャツのアイコン、顔から足先まで全身トライバルタトゥーの西本克利。著名人たちを魅了したのは、一体どんな理由なのだろうか。謎多き42歳に、自身のルーツや全身タトゥーの理由、クリエイティブに対する信念について聞いた。
WWD:「ニシモト イズ ザ マウス」立ち上げのきっかけは?
西本克利(以下、西本):アパレルブランドでデザイナーをしている仲間と、画家の中村譲二さんとの3人で、2017年に「ニシモト イズ ザ マウス」を立ち上げました。ブランドコンセプトは架空のカルトクラブ。“赤ん坊は神であり、西本はその声を聴ける唯一の存在。西本は口である”という意味で、このブランド名をつけました。もともとは内輪の趣味でTシャツを作って、友人だけに配っていたのが、19年にアパレルブランドを退職したことをきっかけに本格的に活動するようになりました。
WWD:ドレイクやヴァージル・アブローらがTシャツを着たことで話題になりましたね。
西本:メンバーのデザイナーが、ドレイクの幼なじみである音楽レポーターのマット・バベル(Matte Babel)と友人で、彼にTシャツをプレゼントしたらドレイクも欲しがってくれたんです。いろんな場所で着てくれたおかげでブランドの認知度も上がり、ヴァージルやトム・サックスらも興味を持ってくれました。
WWD:インディペンデントなプロジェクトを、彼らのようなオーバーグラウンドで活躍する人たちに注目されるのはどう感じましたか?
西本:素直にうれしかったです。20代のころはマイナーな存在でいることに価値があると思っていたけれど、自分でブランドを始めてからは、オーバーグランドとアンダーグラウンドの両方にアプローチできるのが一番かっこいいと考えるようになりましたね。昔なら媒体のインタビューも断っていたと思いますが、今は自らが表舞台に立って発信する時代。肩書きや年齢関係なく、僕自身の思想や哲学に共感してくれたらうれしいですね。
WWD:昨年11月に初めてLAの「コンプレックスコン」に参加したそうですが、年齢を重ねると新しいことにチャレンジするのが不安になりませんか?
西本:コロナ禍というみんなが落ちこんでいる時期だからこそ、やりたいことや楽しいことを発信しないといけないと思い、足を運びました。そこで改めて感じたのは「何歳からでもチャレンジはできる」ということ。展示会場に訪れてくれた人たちからも反響があり、自信につながりました。“出る杭は打たれる”ということわざがあるように、日本はまだまだ閉鎖的なところがあると思います。例えば、若い子が新しいことを始めようとすると、大人はそれを止めようとするじゃないですか。僕は今42歳ですが、アメリカでは年齢や環境関係なく単純にその人に賛同できたら応援してくれるので、現地の人たちのその姿勢に心を突き動かされましたね。
WWD:西本さんの言葉からは「覚悟」を感じますが、その覚悟はどこから?
西本:やっぱりタトゥーですね。僕は一度その世界に踏み込んだら突き詰めるタイプなので、入れるなら100か0という強いポリシーがあります。だからタトゥー同様に「ニシモト イズ ザ マウス」もやるからには全力で取り組んでいきたいんです。「服は白しか着ない」「タクシーには乗らない」など、僕は“預言者”というペルソナを体現し、それも人生の一部として捉えています。
WWD:全身タトゥーという外見で苦労したことは?
西本:14歳の時に「どのくらい痛いんだろう?」と興味本位で入れたのがはじまりです。街や電車に乗るとジロジロ見られることもあるので、一時期は悩んだこともありました。そんなとき、尊敬している先輩のスケシンさん(スケートシング『C.E』デザイナー)が「西本くんは最先端のことをやっているんだから、自分を恥じることはない。周りの声を気にしなくていいんだよ」と言ってくれたんです。その言葉に背中を押されて、“タトゥー=自分”というキャラクターを作ることができました。さまざまな意見に左右されるよりも、前へ積極的に進むために注力したいと思えるようになりましたね。
WWD:SNSではそのルックスに対して賛否両論も多いのだとか?
西本:以前、顔面タトゥーを特集した海外のインスタグラムのアカウントに載った際、国内外で賛否両論でした。「最高にかっこいい」という意見がある一方で、「こいつ似合っていない」などの否定的な意見もありました。でもヘイターはありがたい存在です。その人たちなりに僕のことを考えて、文字にする時間を費やしてくれたわけですから。今ではそんな意見も愛情の一つとして受け入れられるようになりました。こんな風に寛容な気持ちになれたのは、スケシンさんをはじめ、同じ価値観を共有できる仲間とコミュニティからの強い言葉と支えがあったおかげですね。
WWD:今後のプロジェクトは?
西本:次のシーズンは仮想通貨をテーマに、NFTをやる予定です。AIを使って僕と対話できるアートを商品化します。5月からはユーチューブもスタートしますよ。今は撮り溜めしているところですが、チャンネルではブランドとしてではなく、西本克利という個人の内容を配信していきます。ほかにもパジャマブランド「ノウハウ(NOWHAW)」やアーティストの加賀美健さんとのプロジェクトも控えているので、楽しみにしていてください。
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「トーガ(TOGA)」は、「フルーツオブザルーム(FRUIT OF THE LOOM)」との初のコラボレーションアイテムを7月に発売する予定だ。「トーガ」の取り扱い店舗で販売する。
アイテムは、半袖のTシャツ(税込1万1000円)や長袖のスエット(同1万7600円)、フリンジをアームにあしらったトップス(同1万5400円)の3型を用意する。カラーはそれぞれ白と黒の2色で、サイズはユニセックスのみをそろえる。
デザインは、いずれも両ブランドのロゴと「フルーツオブザルーム」の果実ロゴのイメージを胸元にプリントし、多様性を象徴する七色で彩った。さらに特別に制作したオリジナルのパッケージが付く。
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「ヴァレンティノ(VALENTINO)」は、中国のグローバル男性アイドルグループINTO1(イントゥーワン)を起用したバレンタインデースペシャルキャンペーンを行う。“VALENTINO INTO1 - FOR YOUR LOVED1”と名付け、メンバー11人が特別なLOVED1(愛する人)に愛を表現する内容だ。
同キャンペーンは、細長いフォームが特徴のバッグ“ロコ”を主役にしたもので、クラシックなブラックやジンジャーブレッド(ブラウン)に加え、ピンクやイエローもそろえる。
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「メゾン ミハラヤスヒロ(MAISON MIHARA YASUHIRO)」は、イタリアのファッションスポーツウエアブランド「フィラ(FILA)」とのコラボ最新作を2月11日に発売する。価格はスニーカーが税込3万5200円、ブルゾンが4万2900円など。取り扱い店舗は「メゾン ミハラヤスヒロ」表参道ヒルズ店、大阪店、公式オンラインストア。
今回のテーマは“HYBRID VINTAGE ELEMENTS”。ビンテージウエアが現代に続く全ての服の原点であるとし、膨大な量の古着を再解釈し、「『メゾン ミハラヤスヒロ』の哲学と、同時に新たな手法を感じられるアイテムを提案する」という。
「フィラ」のスニーカー“T-1 MID”をベースに、紙で包んだようなミッドソールを採用した“FM-15”は、今回のコレクションを代表する一足だ。アッパーにはヌバック、“FILA”マークにはリフレクターを採用し、「ボリュームのあるボトムスにマッチする、タウンユースなバスケットシューズを提案する」と話す。
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モデルでタレントの小嶋陽菜がプロデュースするライフスタイルブランド「ハーリップトゥー(HER LIP TO)」は2月5日、「スプレッド ザ ラブ セット(SPREAD THE LOVE SET )」(税込1万2150円)を公式オンラインストアで数量限定発売した。バレンタイン限定のハート型モチーフのポーチと、人気の香りのロールオンパフュームオイル、セルフラブクリスタルキャンドルの3点をセットにした。
ロールオンパフュームオイルは、ティーローズやキャラメルの甘さをベースに、フローラルアンバーの温もりのあるスパイシーさをプラスしたヌードパールの香り。オーガニック成分のホホバオイルやシアバターを配合した優しい使い心地で、持ち運びしやすく、ネイルオイルとしても楽しめる。
また、同じ香りのキャンドルは、パラフィンフリーのソイワックスと均一の燃焼が可能なコットン芯を使用。全ての行程がハンドメードで作られ、キャンドルには調和、安らぎ、癒しなどのパワーを持つアメジストとデトックス効果のあるクリスタルを添えた。
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イオンモールは7日、東京・自由が丘に新しい商業施設を2023年秋に開業すると発表した。グループ会社が運営するスーパーマーケット「ピーコックストア」の自由が丘店跡地を再開発する。
東急東横線・自由が丘駅の正面口から西へ160mの場所に、地上4階・地下2階の「(仮称)自由が丘二丁目計画」として開発する。総賃貸面積5000平方メートルで規模はコンパクト。個性的な店舗が多くて街歩きが楽しい自由が丘の特色を生かし、表通りの延長のような導線でそぞろ歩きできる設計にし、緑やテラスを充実させる。店舗や飲食店のほか、スーパーマーケットもそろえて地元のニーズに応える。
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イオンモールは7日、東京・自由が丘に新しい商業施設を2023年秋に開業すると発表した。グループ会社が運営するスーパーマーケット「ピーコックストア」の自由が丘店跡地を再開発する。
東急東横線・自由が丘駅の正面口から西へ160mの場所に、地上4階・地下2階の「(仮称)自由が丘二丁目計画」として開発する。総賃貸面積5000平方メートルで規模はコンパクト。個性的な店舗が多くて街歩きが楽しい自由が丘の特色を生かし、表通りの延長のような導線でそぞろ歩きできる設計にし、緑やテラスを充実させる。店舗や飲食店のほか、スーパーマーケットもそろえて地元のニーズに応える。
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アイスタイルは、「@cosme ベストコスメアワード 2021 下半期トレンドキーワード&ベストトレンドキーワード」を発表し、21年のベストトレンドキーワードを「シカ」に決定した。今回は、「アットコスメ」に寄せられた「シカアイテム」に関する口コミを、西原羽衣子「アットコスメ」リサーチプランナーが解説。ヒットの法則を読み解いていく(集計期間:21年12月1~31日)。
――― 12月の「シカ」に紐づいて使われたワードで特徴的なものは?
西原羽衣子「アットコスメ」リサーチプランナー(以下、西原):「口コミでは、ニキビや肌荒れの鎮静といった記述と紐づいて登場している。また、『炎症を治し・肌の再生を促し・強化する作用』についての記述や、『敏感肌や赤み肌、紫外線を浴びて敏感になった時やゆらぎ肌にも安心して使える』といった評価がされている。マスク着用、季節の変わり目、花粉、黄砂、寒暖差、ストレスなど、肌がゆらぐさまざまなシーンが登場することも特徴だ」。
――― 「シカ」の出現数は?
西原:12月に投稿されたクチコミにおけるシカの出現率はやや落ち着いた。アットコスメにおいて人気のあるシカ商品が、さっぱりとした使用感のシートマスクであること、またシカに期待されることが前述の通り、ニキビや肌荒れの鎮静であることからも、気温や湿度の高い季節に特に需要が高いようだ。
1位「VTコスメティックス」“シカデイリースージングマスク”(30枚入り、税込2420円)
西原:昨年末に発表した「@cosmeベストコスメアワード2021 ベストシートマスク」で第1位を受賞。ピンセット付属で衛生的に使えること、「すっきりさっぱりした使用感なのに潤いもしっかり肌に入っている感じ」が、べたつきを嫌うコロナ禍にマッチしたと思われる。「薄めのシートで肌に密着して急いでいる時も扱いやすい」ため、毎日のケアや朝の使用によいと評価されている。昨年のドラッグストアへの販路拡大により、購入しやすくなったことも人気拡大を後押しした。
2位「ドクタージャルト」“シカペアクリーム”(50mL、税込5280円)
シカブームの火付け役とも言える商品。肌再生クリームとも呼ばれ、「肌荒れもニキビも酷くならず落ち着いてきた」「生理前はよく荒れるが、今回はこれのおかげか荒れなかった」とコメントされている。「マスクで荒れてしまった肌を鎮静化させてくれた、私のお守りアイテム」とも言われるようにコロナ禍の不安定な毎日に、安心感を与えている印象だ。
3位「VTコスメティックス」“VT シカクリーム”(50mL、税込2730円)
「薄いグリーンの透明なジェル状で、シカ独特の落ち着く香り」のするクリーム。「外部の環境から受けた刺激(マスク荒れなど)を落ち着かせてくれる」「お肌の基礎体力をアップさせ、健康な肌に導いてくれる」という声が多い。
4位「ドクタージャルト」“シカペア リカバー” (SPF40・PA++)(15mL、税込1925円)
「クリーム自体の色はグリーンだが肌に塗り広げるとベージュになり肌の色に」変化する化粧下地。「シカで鎮静しながら肌色補正ができて日焼け止め効果もある」と記され、コロナ禍のマスク生活での「脱ファンデ クリーム」として評価されている。
5位「VTコスメティックス」“マイルドトナーパッド”(130mL、60枚入り、税込1815円)
エンボス面とプレーン面がある円形パットにジュワーッと染み出すシカの化粧水が含まれたトナーパッド。口コミでは、「デコボコの方でしっかりとピーリング&皮膚鎮静して、ツルツルな方で水分補給&皮膚鎮静を行うことができる」「パックとしても拭き取りとしても使えて便利」「シートパックが面倒に感じる時があるので、これだとサッと拭き取って、気になるところにぺたんと気軽にケアできる」と評価されている。「朝の洗顔後の、拭き取り化粧水として」使用するという声も。
――― シカアイテム以外で、特に盛り上がりを見せたカテゴリーは?
西原:12月の「@cosme BEAUTY DAY」は4回目の開催。21年12月のクチコミは昨年の3倍以上だった。「楽しむ」「喜ぶ」「ご褒美」といったワードの出現率も増加。コロナ禍のストレスから例年以上に買い物を楽んでいるようだった。
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2月を迎え、ウィンタースポーツ最盛期!北京冬季五輪も開幕し、競技観戦を連日楽しみにしている人も多いだろう。ウィンタースポーツの中で人気が高いものの一つがスノーボードだが、ファッション&ビューティメディアの「WWDJAPAN」は、石鹸やシャンプーを扱う老舗企業の牛乳石鹸共進社と、スノーボードとのあまり知られていない関係性に注目。同社は北京冬季パラ五輪に出場する岡本圭司選手をケガを越えてスポンサードしているだけでなく、毎年スノーボードの大会を開催。長野・白馬のスキー場では、パーク(キッカー=ジャンプ台などが設置されたゲレンデのこと)の運営に協賛している。板やウエアのメーカーではない同社が、スノーボードの市場振興に浅からぬ貢献をしているのは一体なぜ?仕掛け人に聞いた。
WWD:牛乳石鹸共進社は創業110年超。石鹸やボディーソープ、シャンプーなどの老舗メーカーとスノーボードはやや縁遠く感じるが、選手のサポートや市場の活性化に注力しているのはなぜか。
宮崎清伍・牛乳石鹸共進社コーポレートコミュニケーション室課長(以下、宮崎):今から10年ほど前、当社の商品の客層分析を行った際に、ロイヤルユーザーが高齢化しているというデータが出た。20〜30代の認知度が低く、抱いたのが「このままではブランドが忘れ去られてしまう」という危機感。それで若年層向けのPRを強化しようという話になったが、当社にはテレビCMを作るような資金力はない。何か方法はないかと考えたときに、ややマイナーなスポーツの選手やそのスポーツ自体をサポートするのがいいんじゃないかということになった。スポーツをした後はシャワーで汗を流すため、石鹸とスポーツは親和性も高い。
WWD:北京パラ五輪出場選手であり、スノーボーダーやスキーヤー向けのSNSアプリを開発するなど、スノー業界のインフルエンサーでもある岡本圭司選手とは、どんな経緯で契約したのか。
宮崎:契約は 2013年。僕自身、若いころに個人的にスノーボードのサークル活動をしており、プロとしてまだ駆け出しだった岡本選手に、友達づてでサークルのツアーにインストラクターとして来てもらっていた。そのころからの縁だ。契約当時、岡本選手は競技活動よりムービーを撮影してスノーボードをカルチャーとして広めることに重きを置いていて、岡本選手を通して若年層とカルチャーでつながっていける点もマーケティング的にいいなと思った。他の横乗り系スポーツも候補として考えたが、スノーボードは他競技に比べてプロと一般客が一緒になって雪山で楽しめるため距離感が近く、ファミリー層にもリーチしやすい。そこが魅力的に映った。
WWD:岡本選手は15年に撮影中の大事故で下半身不随を宣告されてしまう。そこからの驚異的な回復やパラスノーボーダーとしての競技復帰は後になってドキュメンタリー番組でも取り上げられ、今では知っている人も少なくないが、スポンサー企業としては、事故直後に契約を切る選択肢もあったのでは。
宮崎:もちろんそういう話は社内でもあった。ただ、僕は事故直後から岡本選手がまた滑れるようになると信じていたし、当社の企業理念は「ずっと変わらぬ やさしさを。」だ。怪我をしたからって、本人が一番辛くて不安な時期に契約を切るのは「ずっと変わらぬやさしさ」ではない。そう社内を説得した。また、競技者としてではなくカルチャーの発信者として契約をしていたから、怪我をしてもスポンサーを続けやすかったという面もある。岡本選手を信じてずっと応援してきたが、パラ五輪に出場するほどまでになったことについては、うれしいと同時に非常に驚いている。
WWD:岡本選手らとのライダー契約以外に、「カウデイ(COWDAY)」というスノーボード大会も15年から毎年開催し、白馬のスキー場(白馬47ウィンタースポーツパーク)ではパーク運営に協賛している。
宮崎:岡本選手がスノーボード業界全体を盛り上げたいという思いが強く、当社もその思いに共感している。スノーボード市場がもっと盛り上がっていた時代は、国内でも「トヨタ・ビッグ・エア」や「エクストレイル・ジャム」といった大型スポンサーのついた大会があったが、今はほんの一握りのトップ選手向けの競技連盟主催の大会を除くと、国内大会は数えるほどしかない。大会という魅せる場がないことは、プロライダーにとってもアマチュアにとっても残念だ。僕も長く滑っているので分かるが、この業界はプロライダーといっても資金が潤沢ではなく、スキー場でアルバイトをしながら滑っている子も多い。そういうライダーの環境が少しでもよくなるように、力になれればと思っている。コロナ禍で昨年の「カウデイ」は映像審査にしたが、大阪・梅田のど真ん中にパークを設置して開催した年(19年)もある。そのときは3日間で1万人近い来場があり、雪山に行かない層にもリーチできた。白馬47のパークの協賛は14年から継続している。このスキー場はスノーボーダーに人気で、プロのライダーもよく滑りに来る場所。彼らのユーチューブなどに必ず当社の広告が映り込むので、協賛効果は高いと思っている。
WWD:選手や業界全体をサポートすることで、当初狙っていた20〜30代の認知アップは達成できたのか。
宮崎:岡本選手との契約後、公式フェイスブックの友達でスノーボーダーが一気に増えた。大会などで地道な商品サンプリングを続けている効果もあってか、直近の調査でも20〜30代の男女でブランド認知は徐々に上がってきている。若年層へのPRとして一定の効果はあると思っている。「スポーツメーカーでもないのになぜスノーボード?」と思われることは多いが、スキー競技だと不動産関係や食品メーカーなどもスポンサーになっている。
WWD:スノーボードだけでなく、実は東京五輪で一気に注目度が上がったスポーツクライミングの野口啓代選手(女子複合銅メダル)、野中生萌選手(同・銀メダル)とも長らく契約している。
宮崎:僕がクライミングジムに通っていた時期があって、クライミングをする女性にすごくきれいな人が多いことにマーケティング的に注目していた。それで、クライミングは当時は今ほど注目されていないスポーツだったが、今後絶対人気が出ると確信し、15年に野口選手、16年に野中選手と契約した。会社としてどうせ同じお金を出してスポーツのスポンサーをするなら、資金が潤沢でなく、やりたいことがやれていないジャンルを応援したい。既に資金が豊富なメジャースポーツにはあまり興味がない。ほかにも、大阪のママさん卓球をサポートしているし、直近では滋賀の近江神宮で毎年開催されている「競技かるた名人位・クィーン決定戦」のスポンサーにもなった。競技かるたは映画「ちはやふる」で知名度を高めたが、スポンサーは少ない。ややマイナーなジャンルを長らく応援していくことで、そのコミュニティーの人が「牛乳石鹸が好き」と言ってくれるようになる。これはスノーボードと同じだ。
WWD:五輪などの大きな大会で契約選手が活躍すると、商品の売り上げにも直接はね返ってくるのか。
宮崎:(五輪の公式スポンサーではなく、選手が五輪で活躍しても直接的なキャンペーンを行うことができないため)東京五輪後も売り上げに大きな変化はなかった。そもそも、石鹸はどんなときも比較的ニーズが安定している商品だ。景気の良し悪しやイベントの有無によって、人が手を洗ったり、風呂に入ったりする回数が変わることはない。ただ、契約選手が活躍すると社内の士気はものすごく上がる。東京五輪後に、野口、野中両選手に会社に来てもらったが、「あの2人をサポートしている企業であることが誇らしい」と感じてくれた社員は多かったようだ。もともと、社内の部活動としてマラソン部やフットサル部、テニス部などがあって、福利厚生の一環として会社から部費も支給されている。スポーツ好きな社員が少なくない企業風土だ。
WWD:クライミングの2選手を青田買いしたように、今後人気が出るスポーツを見極める“目利き”として、現在注目しているスポーツジャンルはあるか。
宮崎:いま会社としてサポートしているのが、スノーボードにしろクライミングにしろ秋から冬にかけて盛り上がるものが多い。季節のバランスを取るために、春から夏にかけてのスポーツで何かいいものがないかと探しているところだ。(売り上げに直接はね返ってくることは少なくても)選手やスポーツをサポートしていくことで、草の根的に牛乳石鹸を知ってくださる方が増えたり、今回のように取材を申し込まれる機会があったりする。そこから、「ずっと変わらぬ やさしさを。」というわれわれの理念が広がっていけばいいなと思っている。
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ルミネと「WWDJAPAN」によるファッション&ビューティ業界の次世代を応援するプロジェクト「MOVE ON」は3月2日、「ファッション&ビューティ業界をみんなで動かす」ことを目指し、業界人から消費者まで門戸を幅広く開放するフォーラム「Next Generations Forum」を開催する。当日登壇するのは、「WWDJAPAN」が続けてきた次世代の逸材発掘プロジェクト「NEXT LEADER」で選出する注目株と、彼らを選ぶアドバイザーたち。国内からすでに選ばれている7人のアドバイザーに加え、今年は初めて米中韓の「WWD」とタッグを組み、それぞれの国からアドバイザーを立て、リーダーも選出する。さまざまなフィールドで活躍する3人に、「MOVE ON」や候補者に望むことやリーダー論を聞いた。
韓国発のファッション&ビューティも日本の生活者に幅広くファンを抱える中、2007年にパリ・コレクションでデビューしてストリートウエアとモードを融合させたファッションを届ける「ジュン・ジー(JUUN.J)」を手掛けるデザイナーのジュン・ジー(Juun J)は、「自らロールモデルになることが、次世代に影響を与え、業界を変えていく一番の近道だ」と語る。「私を含め、同年代の仲間たちのこれまでの経験は、次世代に伝えていくべき価値のあるもの。実体験をもとに、次世代のリーダーを教育し、同じ失敗をするリスクを減らす助けになりたい。また夢に向かって努力していくきっかけの一員でありたい」と、今回プロジェクトへの参加を決めたという。
自身が駆け出しのころの目標は、「あらゆる障壁や世代を超えて愛されるブランドを作ること」。「目標を設定することはキャリアの中で重要なステップで、今日にも生きている。ゴールがあるとそれに向かって最適な方法を模索するので挑戦につながる。挑戦は課題の発見につながって、それを乗り越えようと努力に変わっていく。新しい目標を絶えず設定し続け、達成していくことが、より良いデザイナーであるための原動力となって私を前進させるものだ」と語る。
日本のファッション&ビューティ業界については、「イノベーターやデザイナーの育成に力を入れていることで世界的に知られている」とコメント。現在拠点を置く韓国や、日本だけでなく世界から新しいリーダーが育つ業界になって欲しいと願いを胸に、業界の“当たり前”への挑戦や、革新的かつ経済的にポテンシャルを感じる若手たちの登場に期待を込めている。リーダーとしての素質やビジョン、目的だけでなく「ファッション業界を良い方向に導けるか」に注目する。
ニューヨークの「カルバン・クライン(CALVIN KLEIN)」でキャリアをスタートして20年、米国と中国をまたいで活躍するレジーナ・ゼトー(Regina Szeto)=デルセー・チャイナ最高経営責任者(CEO)。時代は大きく変わった中、「変わらないのは生活者とつながる方法を模索し、彼らの生活を見据えたバリューを創出することの大切さ」と説く。まだ若手だった当時、ゼトーCEOは街に繰り出し、人々が着ているものや読んでいるもの、買っているものを肌で感じ取ってブランディングに落とし込んでいった。そうした経験から、「世代や国籍を問わず共感を届けるには、まずつながりたい生活者像をよく理解することが必要。そうすることで初めて、ニーズがわかり、新しい挑戦に踏み出せる」ことに気がついたという。
中国のファッション・ビューティ企業は、越境eコマースや、ソーシャルメディア上の強力な市場開拓を後押しする政策とともに、メキメキと成長している。業界をけん引する“リーダー世代”になってもなお、「常に学び続けることで、変化する生活者とブランドの間にエモーショナルな関係性を築くことができるはず。オンライン市場の可能性に適切に目を向け、『変化』と『適応』を続けなければ」と、歩み続ける大切さを体現する。
リーダーとして大切なのは、「好奇心や学ぶ意欲が旺盛で、常に世の中に問いを投げかけていること。目的意識がはっきりしていて、確かなビジョンを持っていることだ。これからは個人としてパフォーマンスを発揮することも、チームとして活躍することも必要になってくる」と言う。「オンライン上の国境はいつになくオープンになっている。次世代の日本ブランドにとっては、ブランドの位置付けやターゲットを明確にして確かな訴求をすることで中国や欧米の生活者にもリーチできるチャンスだ。私にとって日本は昔からイノベーティブなアイデアや商品が飛び交う中心だった。『MOVE ON』への参加を通して次世代のリーダーたちやそのブランド、企業、コンセプト、アイデアに触れ、それを海外にも紹介するきっかけにしたい」と述べた。
「次世代のリーダーはあらゆるところに存在している」と語るのは、米「WWD」でファッションとビジネスやテクノロジー、政治、金融に精通するエヴァン・クラーク(Evan Clark)副編集長。日頃から業界を鋭くウオッチする同氏は、「新しいアイデアや画期的な考えはいつも大手企業から生まれるわけではない。業界が進化を続けるには若い世代が声をあげられる環境と、それを聞く体制が必要だ。若い世代に光を当て、育てることは業界の死活問題に関わる」と言う。
クラーク副編集長が描くリーダー像は、「マルチタスクに非常に長けているか、飛び抜けて1つのことに優れている人」。生活者の価値観の変化をキャッチし、「業界は今、洋服の作り方からそれらが持つ意味、ジェンダーのラベリング、使用する素材の一つ一つまで多くのものを改めて見つめ直す段階にいる。大きなトレンドを生み出す力を持つ日本のファッション&ビューティ業界のリーダーたちも、模索しながら成長していくだろう。深いルーツを持つ文化を持ちながら、新しいイノベーションも果敢に取り入れていくはず。次世代のリーダーたちはメタバースなど新しいものを取り入れていく上で、伝統的なものと新しいものを融合・調和させていくことが鍵となる」と期待をにじませる。「業界で“成功する”ということは、必ずしもトップに立つことや市場で力を持つこと、経済力があることだけではない。何よりも大事なのは、ビジネスを続ける力。変化を続けていくためにも、まずは存続することが重要だ」と語る。
自身のこれまでの歩みから現在を振り返り、「記者としてキャリアをスタートしたときは、世界やビジネス、ファッションについて学び、何か大きなことがしたい!と漠然と思っていた。しかし何がしたいかはよくわかっていなかった。一方で今はほとんど逆のことが起こっている。メタバースからサステナビリティ、ダイバーシティの推進など、進めるべきことがたくさんありすぎて、どこから手をつけたらいいか分からないほどだ。じっくり時間をかけて、でもスピーディに、今起こっていることから何かを学び、意味あるものを吸収して、新しいチャレンジをしていく人が活躍していくだろう」と述べた。
3月2日には東京・新宿のルミネゼロで、「Next Generations Forum」を開催します。選出されたネクストリーダーを称えると共に、アドバイザーも交え、ファッションやビューティの未来やカルチャー、サステナビリティなどをテーマにトークセッションを行います。ファッション&ビューティ業界のプロフェッショナルはもちろん、一般生活者の方も楽しんでいただける内容となっており、LIVE配信も行います。
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ルミネと「WWDJAPAN」によるファッション&ビューティ業界の次世代を応援するプロジェクト「MOVE ON」は3月2日、「ファッション&ビューティ業界をみんなで動かす」ことを目指し、業界人から消費者まで門戸を幅広く開放するフォーラム「Next Generations Forum」を開催する。当日登壇するのは、「WWDJAPAN」が続けてきた次世代の逸材発掘プロジェクト「NEXT LEADER」で選出する注目株と、彼らを選ぶアドバイザーたち。国内からすでに選ばれている7人のアドバイザーに加え、今年は初めて米中韓の「WWD」とタッグを組み、それぞれの国からアドバイザーを立て、リーダーも選出する。さまざまなフィールドで活躍する3人に、「MOVE ON」や候補者に望むことやリーダー論を聞いた。
韓国発のファッション&ビューティも日本の生活者に幅広くファンを抱える中、2007年にパリ・コレクションでデビューしてストリートウエアとモードを融合させたファッションを届ける「ジュン・ジー(JUUN.J)」を手掛けるデザイナーのジュン・ジー(Juun J)は、「自らロールモデルになることが、次世代に影響を与え、業界を変えていく一番の近道だ」と語る。「私を含め、同年代の仲間たちのこれまでの経験は、次世代に伝えていくべき価値のあるもの。実体験をもとに、次世代のリーダーを教育し、同じ失敗をするリスクを減らす助けになりたい。また夢に向かって努力していくきっかけの一員でありたい」と、今回プロジェクトへの参加を決めたという。
自身が駆け出しのころの目標は、「あらゆる障壁や世代を超えて愛されるブランドを作ること」。「目標を設定することはキャリアの中で重要なステップで、今日にも生きている。ゴールがあるとそれに向かって最適な方法を模索するので挑戦につながる。挑戦は課題の発見につながって、それを乗り越えようと努力に変わっていく。新しい目標を絶えず設定し続け、達成していくことが、より良いデザイナーであるための原動力となって私を前進させるものだ」と語る。
日本のファッション&ビューティ業界については、「イノベーターやデザイナーの育成に力を入れていることで世界的に知られている」とコメント。現在拠点を置く韓国や、日本だけでなく世界から新しいリーダーが育つ業界になって欲しいと願いを胸に、業界の“当たり前”への挑戦や、革新的かつ経済的にポテンシャルを感じる若手たちの登場に期待を込めている。リーダーとしての素質やビジョン、目的だけでなく「ファッション業界を良い方向に導けるか」に注目する。
ニューヨークの「カルバン・クライン(CALVIN KLEIN)」でキャリアをスタートして20年、米国と中国をまたいで活躍するレジーナ・ゼトー(Regina Szeto)=デルセー・チャイナ最高経営責任者(CEO)。時代は大きく変わった中、「変わらないのは生活者とつながる方法を模索し、彼らの生活を見据えたバリューを創出することの大切さ」と説く。まだ若手だった当時、ゼトーCEOは街に繰り出し、人々が着ているものや読んでいるもの、買っているものを肌で感じ取ってブランディングに落とし込んでいった。そうした経験から、「世代や国籍を問わず共感を届けるには、まずつながりたい生活者像をよく理解することが必要。そうすることで初めて、ニーズがわかり、新しい挑戦に踏み出せる」ことに気がついたという。
中国のファッション・ビューティ企業は、越境eコマースや、ソーシャルメディア上の強力な市場開拓を後押しする政策とともに、メキメキと成長している。業界をけん引する“リーダー世代”になってもなお、「常に学び続けることで、変化する生活者とブランドの間にエモーショナルな関係性を築くことができるはず。オンライン市場の可能性に適切に目を向け、『変化』と『適応』を続けなければ」と、歩み続ける大切さを体現する。
リーダーとして大切なのは、「好奇心や学ぶ意欲が旺盛で、常に世の中に問いを投げかけていること。目的意識がはっきりしていて、確かなビジョンを持っていることだ。これからは個人としてパフォーマンスを発揮することも、チームとして活躍することも必要になってくる」と言う。「オンライン上の国境はいつになくオープンになっている。次世代の日本ブランドにとっては、ブランドの位置付けやターゲットを明確にして確かな訴求をすることで中国や欧米の生活者にもリーチできるチャンスだ。私にとって日本は昔からイノベーティブなアイデアや商品が飛び交う中心だった。『MOVE ON』への参加を通して次世代のリーダーたちやそのブランド、企業、コンセプト、アイデアに触れ、それを海外にも紹介するきっかけにしたい」と述べた。
「次世代のリーダーはあらゆるところに存在している」と語るのは、米「WWD」でファッションとビジネスやテクノロジー、政治、金融に精通するエヴァン・クラーク(Evan Clark)副編集長。日頃から業界を鋭くウオッチする同氏は、「新しいアイデアや画期的な考えはいつも大手企業から生まれるわけではない。業界が進化を続けるには若い世代が声をあげられる環境と、それを聞く体制が必要だ。若い世代に光を当て、育てることは業界の死活問題に関わる」と言う。
クラーク副編集長が描くリーダー像は、「マルチタスクに非常に長けているか、飛び抜けて1つのことに優れている人」。生活者の価値観の変化をキャッチし、「業界は今、洋服の作り方からそれらが持つ意味、ジェンダーのラベリング、使用する素材の一つ一つまで多くのものを改めて見つめ直す段階にいる。大きなトレンドを生み出す力を持つ日本のファッション&ビューティ業界のリーダーたちも、模索しながら成長していくだろう。深いルーツを持つ文化を持ちながら、新しいイノベーションも果敢に取り入れていくはず。次世代のリーダーたちはメタバースなど新しいものを取り入れていく上で、伝統的なものと新しいものを融合・調和させていくことが鍵となる」と期待をにじませる。「業界で“成功する”ということは、必ずしもトップに立つことや市場で力を持つこと、経済力があることだけではない。何よりも大事なのは、ビジネスを続ける力。変化を続けていくためにも、まずは存続することが重要だ」と語る。
自身のこれまでの歩みから現在を振り返り、「記者としてキャリアをスタートしたときは、世界やビジネス、ファッションについて学び、何か大きなことがしたい!と漠然と思っていた。しかし何がしたいかはよくわかっていなかった。一方で今はほとんど逆のことが起こっている。メタバースからサステナビリティ、ダイバーシティの推進など、進めるべきことがたくさんありすぎて、どこから手をつけたらいいか分からないほどだ。じっくり時間をかけて、でもスピーディに、今起こっていることから何かを学び、意味あるものを吸収して、新しいチャレンジをしていく人が活躍していくだろう」と述べた。
3月2日には東京・新宿のルミネゼロで、「Next Generations Forum」を開催します。選出されたネクストリーダーを称えると共に、アドバイザーも交え、ファッションやビューティの未来やカルチャー、サステナビリティなどをテーマにトークセッションを行います。ファッション&ビューティ業界のプロフェッショナルはもちろん、一般生活者の方も楽しんでいただける内容となっており、LIVE配信も行います。
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ブランド品買い取り専門店「なんぼや」を展開するバリュエンスホールディングス(東京、嵜本晋輔CEO)は5日、リユース品の販売・買い取り業態「アリュー(ALLU)」を東京・表参道に出店した。銀座、大阪心斎橋に続く3号店。「エルメス(HERMES)」のハンドバッグや「ロレックス(ROLEX)」の人気モデルなどを豊富に取りそろえ、販売価格100万円以上の商品がおよそ2割。表参道エリアの目の肥えた客に訴求するラインアップとなっている。
店舗は下層から、“バーキン”“ケリー”などがずらりと並ぶ「エルメス」のハンドバッグのフロア(地下1階)、婦人ファッションとアクセサリーのフロア(地上1階)、「ロレックス」の“デイトナ”“サブマリーナ”をはじめ高級時計を取りそろえるウオッチフロア(2階)と続く。最上階には、上客を招いたイベント会場利用などを想定する屋外ラウンジと、インフルエンサーなどがセレクトしたアイテムや私物などを販売するスペースがある。
サステナビリティに配慮した同社初の試みとして、商品を製造時に発生した環境負荷(CO2排出量、排水量)を独自のスキームで推定し、それらの数値を記載したタグを一点一点に付帯させた。
銀座店は既に年商10億円を超えており、表参道でもこの数字を一つのマイルストーンとする。「ここ(表参道店)を世界に発信するグローバルフラッグシップストアにしたい」と嵜本CEO。「貴重な商品の仕入れルートを持っていることは、われわれの強み。だが、(買い取り販売業は)競合も多く、もはやモノの価値だけで差別化することは難しくなった。『この人から買いたい』『この店で買いたい』と思っていただける上質な接客やカルチャーを醸成していきたい」。
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イタリア政府は、国内での毛皮生産を禁止し、同国に残る10のミンクの毛皮農場を半年以内に閉鎖させる。ヨーロッパでは、オーストリアやベルギー、クロアチア、チェコ、オランダ、ノルウェーなどに続いて毛皮を禁止した16番目の国となる。アメリカでは、ロサンゼルスやサンフランシスコでも毛皮撤廃の動きが進んでいる。
イタリア上院の予算委員会で承認を得た改正案では、ミンク、キツネ、タヌキ、チンチラの飼育が禁止され、2022年6月30日までに全ての毛皮農場が閉鎖される見通しだ。毛皮農家には、補償金として22年の1年間を通して総額300万ユーロ(約3億8400万円)が交付される。
同法案の可決は、毛皮農家の代替ビジネスを提案する動物愛護団体のヒューメイン ソサイエティー インターナショナル(Humane Society International以下、HSI)との継続的な対話のもと行われた。HSIイタリア支部のマルティナ・プルーダ(Martina Pluda)=ディレクターは、「これはイタリアの動物愛護における歴史的な勝利だ。農場の閉鎖は、動物福祉はもちろん、経済、環境、公衆衛生の観点からも明確な理由がある。ファッションのために野生動物を大量に飼育することは、動物と人間の両方にリスクを与え、この残虐な産業に関わる少数派の人々にわずかな経済的利益をもたらすために正当化されてはならないことが同法案の可決によって示された」と話す。
一方で、マーク・オーテン(Mark Oaten)国際毛皮連盟(International Fur Federation)最高経営責任者は、米WWDの取材に対し、「農家は収入を失うし、厳しい規制のなかで行われていたサステナブルな農業の自由が奪われたことは非常に残念だ。政府が動物愛護団体を恐れ毛皮の生産を禁止するなら、近い将来に牛や鳥、豚の養殖も禁止するようになるのだろう」とコメントした。毛皮を支持する人々は、ポリエステルなどの石油から作られる素材を原料とするフェイクファーよりもリアルファーの方がサステナブルだと主張する。
今回イタリア政府は初めてこの問題に対して明確な姿勢を示したが、「プラダ(PRADA)」「ヴェルサーチェ(VERSACE)」「グッチ(GUCCI)」「ジョルジオ アルマーニ(GIORGIO ARMANI)」「フルラ(FURLA)」など、多くのイタリアブランドはすでにリアルファーの使用を自主的に禁止している。ケリング(KERING)傘下のブランドのほか、「マイケル・コース(MICHAEL KORS)」「バーバリー(BURBERRY)」「シャネル(CHANEL)」「オスカー デ ラ レンタ(OSCAR DE LA RENTA)」、直近では「モンクレール(MONCLER)」もサステナビリティへの取り組みの一環として、ファーフリーを宣言している。PETA(国際動物愛護団体)によると、「ドルチェ&ガッバーナ(DOLCE&GABBANA)」も年内に毛皮の調達をやめ、23-24年秋冬コレクションが毛皮を使用する最後のコレクションになるという。
小売業界では、米百貨店ノードストローム(NORDSTROM)が21年末に毛皮商品の販売停止を発表しており、ニーマン・マーカス・グループ(NEIMAN MARCUS GROUP)も23年までに毛皮商品の販売を中止する方針だ。
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LDHのガールズグループHappinessのメンバーSAYAKAは、自身がクリエイティブ・ディレクターを務めるファッションブランド「シリウスエイティーワン(SIRIUS+81)」を立ち上げた。公式ECサイトで予約販売中だ。自身が153cmと小柄なことから、低身長の女性に向けたアイテムを提供する。ファーストコレクションは、セットアップ(ジャケット1万2650円、パンツ9900円)やワンピース(9900円)、プルオーバー(7040円)などのほか、アクセサリーやシューズを含む23型を用意した。SAYAKAにブランドにかける思いを聞いた。
WWD:ブランドを立ち上げた経緯は?
SAYAKA:小さいころから服が大好きで、ファッション関係の仕事に興味がありました。アーティストとして活動する限り、ファッションに関わることは無理だろうと諦めていましたが、2018年には「ムルーア(MURUA)」とコラボして、自分が手掛けた服をファンに届ける機会をいただきました。20年にはLDHアパレル(LDH APPAREL)の「24カラッツ(24KARATS)」ともコラボしました。そのときに一緒に仕事をした人が、私がものづくりにこだわる姿を見て、ブランドを立ち上げてみないかと提案してくれたんです。これは本気で取り組みたいと思い、去年1年間かけてファッションデザインと色彩に関する資格を取りました。
WWD:「シリウスエイティーワン」の強みは?
SAYAKA:世の中にはかわいい服がたくさんあります。私だから発信できるものでないと手に取ってもらえません。私は身長が153cmで、普段から服はお直しして着ることが多く、バランス感にも気をつけてコーディネートしています。低身長の人たちの中には、おしゃれを諦めている人も多い。私の感覚をアイテムに落とし込むことができたら、サイズ感に悩む人たちに寄り添えるのではないかと考えました。低身長の人は、かわいい印象を持たれがち。モードを軸にする「シリウスエイティーワン」では、私が憧れるクールで強い女性像に近づけるアイテムを提案したいです。
WWD:SAYAKAさんは身長をコンプレックスに感じることもある?
SAYAKA:アーティストとして、身長をネックに感じたことはありません。周りで悩んでいる人の声を聞くと、もっと自分のスタイルを楽しんでほしいのにと強く思います。“Sサイズモデル”のような、小柄な人が参考になるスタイリングを発信する存在になりたいです。
WWD:ブランド名の由来は?
SAYAKA:“sirius”は最も明るいといわれる星の名前から取りました。出身地の宮城県は、星がとてもきれいに見えるんです。星のように小さくても輝いてほしいという思いを込めました。あえて小文字で表記している点もポイントです。“+81”は、国際電話の日本の国番号です。日本発であるという原点を忘れないように、そしていつか日本を代表するブランドになりたいという願いで名付けました。
WWD:ファーストコレクションへのこだわりは?
SAYAKA:私は日々いろんなジャンルの服を着ます。ファッションで自分のさまざまな表情を引き出すのが楽しいんです。「シリウスエイティーワン」でも、カジュアルなアイテムから少しフォーマルな印象のものまで、幅広く用意しました。また、1着でたくさんの着方ができ、レイヤードしやすいようにこだわりました。例えばジャケットの生地は、ほかのアイテムと合わせやすい色味を厳選しました。色や柄はちょっとのブレがあると、理想の合わせ方と全然違ってしまうので、期日ギリギリまで何度も試作を繰り返しました。袖のスリットから腕を出して着たり、丈が長いのでワンピース風に着たりもできます。カントリースタイルのブーツは、足のラインがきれいに見える幅や丈を調整しました。美脚ブーツは受注会初日で売り切れるほど好評で、今後シリーズ化する予定です。ユニセックスのプルオーバーやTシャツも人気で、受注会では男性のお客さまからも好評でした。
WWD:今度ブランドをどのように広めていく?
SAYAKA:販路はECがメインですが、地方も含めていろんな場所で受注会を開催したいです。実際に商品を手に取ってくれたお客さまからはたくさんフィードバッグをもらいました。リアルな意見を取り入れながら、改善していきます。ファンの皆さまはもちろん、単純にファッションが好きな人、サイズが合う服が見つからなくて困っている人たちに広く届いてほしいですね。
WWD:SAYAKAさん自身の今後の目標は?
SAYAKA:私は今年で27歳になります。ブランドを始めることができ、小さいころに漠然と描いていた夢を実現できる年齢なんだなと実感しています。これからはやりたいと思ったことにますます果敢に挑戦するつもりです。次は、ブランドとしてもアーティスト個人としても、海外を目指してがんばります。
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男子スキージャンプの小林陵侑選手が、北京オリンピックのノーマルヒルで金メダルを獲得した。同大会における日本勢の金メダル第1号だった。
小林選手は大会直前、自身のインスタグラムで「オメガ(OMEGA)」の新作時計“シーマスター アクアテラ 北京2022”(税込72万6000円)の着用写真をアップ。同モデルは、北京オリンピックのオフィシャルタイムキーパーを務める「オメガ」が、同大会に合わせて製作したものだ。
「オメガ」は北京オリンピック直前、小林に加え、女子スキージャンプの高梨沙羅、男子スノーボードの平野歩夢、女子スピードスケートの小平奈緒ら4選手をアンバサダーに指名していた。小林選手は「勝つためには実力はもちろん、流れを引き寄せる力も必要。自分にはそれがあると思う」と話していた。
「オメガ」は公式インスタグラムのストーリーズで「CONGRATULATION!」とメッセージを送っており、小林選手もこれをリポストしている。
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「WWDJAPAN」はルミネと共に、ファッション&ビューティ業界の次世代を応援するプロジェクト「MOVE ON」を開始した。「WWDJAPAN」が2017年に立ち上げ、業界の未来を担う人材を讃えてきた企画「NEXT LEADER」も、今年は「MOVE ON」の中で実施する。受賞者は「WWDJAPAN」2月14日号で発表すると共に、3月2日に開催する「Next Generations Forum」にも登壇いただく予定だ。「MOVE ON」企画の一環として、業界の有力企業の経営者に、自身がNEXT LEADER世代(20〜30代)だったころを連載形式で振り返ってもらった。第4回は、「ビームス(BEAMS)」の社長で、ファッションやカルチャーを通じて世界にハッピーを届ける設楽洋社長に話を聞いた。
WWD:設楽社長のキャリアのスタートは?
設楽洋ビームス社長(以下、設楽):僕はもともと、アーティストやミュージシャンといった、一芸に秀でたクリエーションに関わる人々に強い憧れがあった。自分もそうなりたいと思っていたし、実際に絵や音楽、スポーツなど割と器用に何でもできるタイプだったけど、やっぱりトップの人にはかなわない。そこで、プロの人を集めて何かを生み出すプロデューサーも一種のクリエイターだと考え、まず広告の世界に入った。学校を卒業した1975年に電通に入社して、その1年後には「ビームス」の創業に参画した。最初は「ビームス」だけで食える状況ではなかったので、足掛け7年両方の仕事をするような生活だった。当時は「24時間働けますか」という時代で、早く仕事を覚えたい一心で、下っ端のイベントプロデューサーとしてがむしゃらに働いた。
WWD:当時、周りの同僚に比べて自分はこれは負けないと思っていたことはあった?
設楽:早く一人前になりたいという気持ちは人一倍強かったと思う。業界では、どれだけ面白いアイデアがあっても、「あなたいくつですか?」と経験値が問われる。それがすごく嫌で、早く30歳を越えたかった。だから一生懸命、経験がありそうな格好をして、メッキを張って自分を大きく見せていた。例えば、会話の中で知らない言葉が出てもその場では分かったフリをして、その後に必死に調べた。メッキが剥がれる前に、知識を自分のものにする努力をした。当時はモノと情報がなかった時代。何かを調べるためには、訳知りの人や優れた人に直接会って情報を集めるしかなかった。仕事もしたけど、よく遊んで、いろんな業界の人に会い、たくさんのことを教えてもらった。
WWD:その経験がゆくゆく武器になった。
設楽:電通のプロデューサー時代も、ビームスを始めた時もさまざまな分野をかじっていたことが武器になった。僕は、店作りは総合芸術だと思う。商品のほか、インテリアや音楽を考えたり、販売スタッフをどう役者として立てるかも考えたりする。商品関係の人、インテリアデザイナーの人、スタッフを教育する人、さまざまな立場の人と話ができなければ、プロデューサーはできない。広く浅くいろんなプロたちと話ができる技術が大切だ。
WWD:好奇心と行動力は持って生まれたもの?それとも誰かに鍛えられた?
設楽:小さいころから、何でも興味津々だった。僕は新宿生まれだったから小・中学校のころは、夜に家を抜け出して歌舞伎町の街を見に行ったりするような子どもで、混とんとした文化の現場を見たいという興味が強かった。昔から何が時代を動かしているのかを観察し、時代が変わる現場に立ち会うことが好きだった。仕事でもそういうことが起こりそうな場所には、担当関係なしに先輩に頼み込んで、お荷物のように顔を出した。今でもそうだが、無名のころから行きたい場所に行く、会いたい人に会うことに関しては貪欲だった。まだドルが360円の時代にアメリカに憧れて、どうにかアメリカの雰囲気を味わうために、米軍キャンプに忍び込む方法を考えたり、どんなに有名人でも、高校時代の友人とはご飯を食べに行くだろうと考えて、まずはその友人と友達になれば会えるかもしれないとか考えたりしていた。結局会いたくても会えなかったのは、ジョン・レノンとアインシュタインくらい(笑)。
WWD:たくさんの人と会う中で、気を付けていることは?
設楽:誰に対しても同じ態度で接すること。決していばらないけど、ヘコヘコもしないことをポリシーにしている。今は「ビームス」の社長だから、構える人は多いと思うけど、極力オープンマインドで隙を作って、「タラちゃん」と呼ばせる。会社でも僕のことを社長と呼ぶ人はいない。「ボス」か「タラちゃん」か。社長室もあえてフロアの一番手前に作って、来客の顔がすぐに見え、社員が入りやすいようにドアはいつも開けている。年上の人には、生意気だなと怒られた経験もあるけど、長く付き合う人には、自分らしい態度を続けることで分かってもらえる。そっちの方がかわいがられるし、得だと思う。
WWD:駆け出しのころの苦労した思い出は?
設楽:「ビームス」を始めて少しして、ロゴトレーナーのブームが起こり、売り上げの半分くらいがロゴトレーナーだった。このまま行くと、自分が目指すカルチャーを売る店ではなくて、単なるキャラクターショップになってしまうと思った。なかなかやめられなかったが、ある時やめる決断をした。もちろん売り上げは落ちたが、今となってはその後の「ビームス」を作ってくれた成功例になっている。その時に大事なことは引き際だと学んだ。それでも、次の渋カジブームのときには、紺ブレがとても売れてどんどん追加生産しろという指示を出した。そのうちほかの多くの店も安い紺ブレを出すようになって、ある時突然ブームが終息した。ロゴトレーナーのときに学んだはずなのに、ものすごい在庫を抱え、経営が圧迫された。以降、センスとは引き際だと思っている。旬を過ぎて、POSのデータが跳ね上がるときは、一般の人々に行き渡って、早いお客さまはすでに次に進んでいる。長い目で見ると、いつまでも同じことをしていては、ブランドの陳腐化につながる。
WWD:20代、30代のころに持っていた目標は?
設楽:僕はソフト型の経営者なので、何年後に何十億狙うぞ、ということは考えていなかった。ただ、6.5坪(約21.5平方メートル)の1号店をオープンしたときに、「日本の若者の風俗・文化を変えるぞ」という夢はあった。今も日本一もうかる会社になるよりも、日本一周りを笑顔にする会社になりたいと思っている。きっと社員も同じ思いのはず。上場しないんですか?と聞かれることも多いけど、少なくとも僕がいるうちはしない。やめなければいけないことがいっぱいあるから。僕は社員たちに「努力は夢中に勝てない」と伝えている。自分が夢中になって楽しんでいることは人にも伝わる。どうせ、仕事をするならそういうものの方がいい。右に行った方が儲かるが、左に行った方が楽しいと言われたら、僕は左を選ぶ。それがビームスだ。
WWD:夢中になれることを見つけられない人も多い。
設楽:いろんな人と会ったり、いろんな景色を見たりすることで確実に見つかる。僕が仕事で欲しい人は2種類いる。一つは、自分が憧れてなれなかった一芸に秀でた人。もう1つは、僕みたいないろんなことを広く浅く、理解できる人。いろんな経験を重ね、刺激を受けることで、こういう人になりたいというビジョンが見えてくると思う。僕自身も、若い人たちにパワーを与えたいと思っている。ただ方法論を伝えるのではなく、情熱のタネを植えて、モチベーションをデザインすることがすごく大事な時代だと思う。
WWD:今の20~30代に伝えたいメッセージは?
設楽:自分の目で見ろ、会いに行け、世界を体験しろ、とすごく伝えたい。僕が20代のころは、モノと情報がないために飢えていた。今の若者は、モノと情報があふれているために飢えている。情報へのアクセスが簡単な現在は、その情報を分かった気になってしまう。でも、実はそれを取り巻く環境にものすごくヒントがある。胸がキュンとする瞬間も自分が調べている情報の周りにあることが多い。人に話を聞き、いろんな場所を駆けずり回って、そこで得た情報を自分でつなげる作業の中で、一つの答え以外の知らなかった周辺の事柄を知ることができる。データだけではなく、生身の自分が感じた体温があり、手触りがある情報を取りに行くことがすごく大事。
WWD:今の若い人たちに物足りないなと感じることはある?
設楽:もちろん今の世の中、将来への漠然とした不安があるのは分かるけど、能天気でもいいからプラス思考でいてほしい。僕が新卒採用の面接に参加する時は最後に必ず、「今までの人生で自分は強運だと思いますか」と聞く。本当に強運なら、是非一緒に働きたいし(笑)、周りから見てそうでもないけど本人がそう思うようなプラス思考な人の方がきっといろんなことを切り開いていくと思うから。僕は、家に寝っ転がって友達と一緒にテレビを見ながら、「俺この人に会いたい」って言っているような能天気だったから(笑)。
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三越伊勢丹ホールディングス(HD)は、東京・丸の内の中型店「イセタンサローネ メンズ(ISETAN SALONE MEN'S)」を6月19日に閉店する。新宿の伊勢丹メンズ館のエッセンスを集約したセレクトショップとして、2015年12月に丸の内の仲通りに開店した。丸の内や大手町で働くビジネスマンを主なターゲットに設定。しかしコロナ禍の長期化や在宅勤務の浸透で「来街者自体が減少し、入店数も低迷が続いた」(同社広報)ため、6年半で撤退を余儀なくされた。
イセタンサローネ メンズは、三越伊勢丹HDが2010年代に推進した中小型店戦略に基づいて作られた。15年4月に六本木の東京ミッドタウンに開店したウィメンズの「イセタンサローネ(SETAN SALONE)」に続いてオープンした。900平方メートルの店内はビジネス、カジュアル、アクセサリー&サービスの3つのゾーンに分かれ、特にオーダースーツやシャツ・タイに力を入れるなどビジネスゾーンを強化していた。
中小型店では、名古屋駅前の大名古屋ビルヂングの「イセタンハウス(ISETAN HAUS)」(16年4月開店、3フロア・2970平方メートル)を20年8月に閉めている。
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「コスメデコルテ」は4月16日、ティントリップバーム“ルージュ デコルテ ティンティドプランパー”(全5色、各税込3850円)を発売する。
同製品は高いトリートメント効果とメイクアップ効果を兼ね備えたティントリップバームで、唇の潤いを閉じ込める効果の高い独自成分や清涼感のある心地よい使用感をかなえるプランピング モイスチュア トリートメントを用いることで荒れや乾燥から守りながら潤いとふっくらとしたハリのある唇に導く。カラーは唇そのものの血色感をいかす自然な色づきの全5色をラインアップする。さらに、透明感のあるフルーティグリーンフローラルの香りを採用した。
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「WWDJAPAN」ポッドキャストの「記者談話室」は、ファッション業界のその時々のニュースや話題について、3人の記者が分かりやすく解説したり、時には脱線したりしながら、掘り下げていきます。
第18回は「どうなる『そごう・西武』売却問題」です。セブン&アイ・ホールディングスが傘下で百貨店を運営するそごう・西武を売却することが明らかになりました。そもそもそごう・西武とはどんな企業なのか、なぜ売却されるに至ったのか、今後どうなるのか、などについて考えます。
【今回のキーワード】
1月31日の日経スクープ/ミレニアムリテイリング/西武百貨店出身の和田氏/セブンのカリスマ鈴木敏文氏/コンビニ、スーパー、百貨店の総合小売業/「リミテッドエディション」/カール・ラガーフェルド、高田賢三、ジャン=ポール・ゴルチエ/オムニセブン/2016年のクーデター/28店舗から10店舗へ/回転レストラン/西武池袋本店の特選はすごい/ウォルマートのデジタルトランスフォーメーション/中流社会の衰退/J.フロント テイリングの山本氏/販売力/不動産しか価値がない?/楽天、アマゾン、Zホールディングス
出演者:
林芳樹(はやし・よしき):1972年、千葉県生まれ。大学卒業後、出版社勤務を経て、98年に業界紙の日本繊維新聞社に入社。広告営業を経て編集記者になり、メンズウエア、スポーツウエア、SPAなどを取材する。2009年2月にINFASパブリケーションズに入社。「WWDジャパン」編集部に配属され、主にビジネスニュースを担当する
横山泰明(よこやま・やすあき):1978年生まれ。繊維・ファッション業界紙「日本繊維新聞」の記者を経て、2010年から「WWDジャパン」で記者。合繊メーカー、素材、商社、EC、ファッションビル、ショッピングセンターを担当。東京外国語大学ヒンディー語専攻出身
五十君花実(いそぎみ・はなみ):1983年、愛知県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、2006年に繊研新聞社に記者として入社。大手アパレル、セレクトショップ、百貨店、デザイナーズブランド、海外コレクションなど一通りの分野を経験した後、2018年3月にINFASパブリケーションズに「WWDジャパン」記者として入社。同年5月からニュースデスク。現在の取材分野はグローバルSPA、ウィメンズアパレル、百貨店など
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