皆合友紀子/記者:女性ファッション誌を経て、2019年INFASパブリケーションズに入社。サステナビリティとデザイナーズブランドを担当。食好きが高じて、最近はサステナブルな食の取材も行う (右)木村和花/記者:入社4年目のZ世代記者。サステナビリティの分野で国内企業の取材のほか、「WWD」本国記事の翻訳も担当。世界の潮流を追い、情報ギャップをなくそうと日々奮闘中 ILLUSTRATION : UCA
高橋:ブランド名の「CFCL」は、Clothing for Contemporary Lifeの頭文字で、「現代生活のための衣服」という意味です。僕が目指したのは従来のファッションブランドの反対側の位置。ちょっと乱暴な言い方かもしれないけど、これだけ服が余っている時代、デザイナーの美意識を打ち出して、それに共感する人は買ってくださいというやり方がしっくりこなかった。例えば、デザイナーの感覚や経験に基づいて作られたコレクションではなくて、現代の生活を豊かにするための道具として服を捉え、どのようによい作用を生み出せるかを理念にしています。次に「現代生活のための衣服」の定義を考え、たどり着いたのが「ソフィスティケーション」「コンフォート&イージーケア」「コンシャスネス」の3要素です。都会に暮らす人がパジャマから「CFCL」に着替えて、家事を済ませて、オフィスに行く。スニーカーからヒールに履き替えれば、パーティーやディナーにも行けるぐらいの品格を兼ね備えています。そして、ほとんどのアイテムが家で洗え、速乾性のある「コンフォート&イージーケア」。最後の「コンシャスネス」がサステナビリティにもつながる部分で、人権や環境に配慮された素材の選択、ローカルで透明性のあるサプライチェーンを確保し、企業のスタンスとして示していく。この3つがそろって初めて「現代生活のための衣服」と定義します。
北川:国内で「ベータ」を今後何十店舗も出店できるかというと、それは難しい。商業施設などが運営するポップアップスペースの裏側の運営をわれわれが担うなどし、他社が「ベータ」のようなRaaS(Retail as a Service、サービスとしての小売り)を容易にスタートできる仕組みを整えて事業化していくことで、ベータ・ジャパンのビジネスが加速する。一見、商業施設が運営しているポップアップスペースのようで、実際は「ベータ」の什器が入り、われわれの店頭データ収集・活用のシステムが動いているといったイメージだ。4月に完了したシリーズBファーストクローズの第3者割当増資では、東芝テックがリードインベスターとなった。POSシステム大手で多数の企業顧客を抱え、システムの保守にも長けた同社と組むことで、こうした新事業がスムーズに進められると考えている。
“エスケープⅡ”は、世界最速3軸トゥールビヨンである“スフェリオン”を2つ搭載した「パーネル」の代表モデル。コラボモデルは、カーボンラミナ(税込み6825万円)、ホワイトパーネルマクロファイバー(同6900万円)、サファイア・クリスタル(同1億8450万円)の3種類のケースから選べ、最高級モデルは1億円を優に超える。ストラップの素材には、「レディメイド」の代名詞でもあるビンテージのミリタリーテントを採用。左側のバレル、リューズ、ケースバッグリング、バックル、専用ボックスに“READYMADE”のロゴを入れ、右側のバレルには、エジソンが残した「Time is really the only capital that any human being has and the thing that he can least afford to waste or lose.(時間は人間に与えられた唯一の資本であり、無駄にしたり失ったりしないよう努めるべき)」という哲学を刻印した。ファッションブランドとしては異例の超高級時計コラボについて、細川デザイナーに聞いた。
限定アイテムは、「ザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE)」とポケモンのコラボジャケット(キッズサイズのみ、税込1万890円)や、「スピード(SPEED)」と「フミト ガンリュウ(FUMITO GANRYU)」のコラボポンチョ(キッズサイズのみ、同1万9800円)などを用意する。リサイクルナイロン素材や、生産過程で生まれた端材を使うなど、環境に配慮したアイテムとなる。
ユニクロは5月20日、イタリアのファッションブランド「マルニ(MARNI)」とのコラボレーションコレクション「ユニクロ アンド マルニ(UNIQLO AND MARNI)」を発売する。「マルニ」らしい鮮やかな色やプリントを主役にしたウィメンズ、メンズ、雑貨(ソックス)の計20アイテムを企画。フルラインアップは国内では「ユニクロ(UNIQLO)」123店と公式ECで販売し、一部商品は全店で扱う。
「ニューバランス(NEW BALANCE)」は、ブランドを象徴するシューズ“990”シリーズの40周年を記念したコレクションを4月28日に発売する。同コレクションは、昨年4月に「ニューバランス」のクリエイティブディレクターに就任した「エメ レオン ドレ(AIME LEON DORE)」のオーナー兼創設者テディ・サンティス(Teddy Santis)が手掛けた初のアイテムとなる。コレクションのフルラインアップは東京・日本橋浜町の「ティーハウス ニューバランス(T-HOUSE New Balance)」や「ニューバランス」公式オンラインストア、「ニューバランス」六本木19:06などで扱い、スニーカーは「ニューバランス」札幌店や銀座店、名古屋店、福岡店などの直営店でも販売する。
「SK-Ⅱ」は、ブランドのベストセラーである化粧水“フェイシャル トリートメント エッセンス”の限定デザインボトルと洗顔料、美容乳液、マスクがセットになった特別キット(税込1万890円※編集部調べ)を4月20日に数量限定で発売。化粧水のボトルには”Pitera is All I need“のメッセージが印字され、今しか手に入らない特別なデザインとなっている。
カラフルな色使いのラグやオリジナルのお香などを手掛ける「スタジオ・ザ・ブルーボーイ(STUDIO THE BLUE BOY)」は4月28〜5月8日、東京のイルムス青山店でポップアップストアを開催する。同ブランドは、アートディレクターやグラフィックアーティストとして国内外で活動する正田啓介によるブランド。メード・イン・ジャパンにこだわり、ラグは京都の職人が一つ一つ丁寧に手掛け、お香は正田の故郷である栃木県の工場で生産されている。
さらにプレイステーションゲーム「パラッパラッパー(PaRappa the Rapper)」とコラボレーションしたアテイムもラインアップ。Kemioの写真とパラッパなど人気キャラクーたちをコラージュしたグラフィックTシャツ(同7000円)や、「ケミオ ストア」カラーに彩ったブルーのニット帽(同6000円)なども用意する。
今回のNGO「リワイルド」との長期的パートナーシップ締結を機にサステナビリティプラットフォームを刷新。「CHANGE THE RULES, CHANGE THE FUTURE(ルールを変える、未来を変える)」と題し、「REDUCE OUR IMPACT(環境負荷の軽減)」「REWILD OUREARTH(地球環境の再生)」「ABUSE IS NOT LOVE(暴力は愛じゃない)」の3つのビジョンを柱とする。「環境負荷の軽減」の項目では、バイオ由来成分の活用(23年までに70%)、パッケージの軽量化(バージンプラスチックの使用を段階的に廃止し、30年までに再生利用可能な材料に完全切り替え)、22年までにフランス国内工場の100%カーボンニュートラルを実現などの目標を掲げる。
今回のNGO「リワイルド」との長期的パートナーシップ締結を機にサステナビリティプラットフォームを刷新。「CHANGE THE RULES, CHANGE THE FUTURE(ルールを変える、未来を変える)」と題し、「REDUCE OUR IMPACT(環境負荷の軽減)」「REWILD OUREARTH(地球環境の再生)」「ABUSE IS NOT LOVE(暴力は愛じゃない)」の3つのビジョンを柱とする。「環境負荷の軽減」の項目では、バイオ由来成分の活用(23年までに70%)、パッケージの軽量化(バージンプラスチックの使用を段階的に廃止し、30年までに再生利用可能な材料に完全切り替え)、22年までにフランス国内工場の100%カーボンニュートラルを実現などの目標を掲げる。
嵜本:時代に合わせて、僕らもビジネスモデルを大胆に変えていく。コロナがきっかけで、古物商向けのオークションがリアルで開催できなくなり、オンラインに移行した。結果、小さな企業でもウェブ上で自由にオークションが開催できるようになった一方、僕らのように自社で大きなオークションハウスを構える優位性が薄れてしまった。今後は主戦場をB to B取引(古物商への卸売)からB to C取引(消費者への直販)へ移していく。顧客とより近づき、深くつながることが必要になる。この春には、買取だけでなく販売も行う新業態「アリュー(ALLU)」を、銀座、心斎橋に続く3店舗目として表参道に新規出店した。開店から1週間で売り上げが1億円を超える好調なすべり出しで、初年度予算10億円を大きく超えるペースで推移している。
ウィル・スミス(Will Smith)の平手打ち騒動ですっかり影に隠れてしまったものの、今年の「アカデミー賞」では記録的なことが起きている。まず、昨年のクロエ・ジャオ(Chloe Zhao)に続いて、今年も女性であるジェーン・カンピオンが「パワー・オブ・ザ・ドッグ(The Power of the Dog)」で同賞に輝いたこと。女性が監督賞を受賞したのはこのふたり以外では過去に1回、それも10年前。なのに、この2年は連続で女性だったのだ。さらに、作品賞を受賞した「コーダ あいのうた(CODA)」も、監督は女性のシアン・へダー(Sian Heder)である。違う女性監督による作品が作品賞と監督賞を制覇したのは初めてのことだ。
しかし、アカデミー賞はむしろ遅れていて、新たな才能の発掘の場所である「サンダンス映画祭(Sundance Film Festival)」では近年、すでに女性監督の躍進がめざましかった。多様化に向けて積極的に取り組んでいることもあるが、今年の同映画祭で上映された長編映画のおよそ半分は女性による作品だったし、審査員賞を受賞した「ナニー(Nanny)」の監督も黒人女性のニキャツ・ジュス(Nikyatu Jusu)だ。
ウィル・スミス(Will Smith)の平手打ち騒動ですっかり影に隠れてしまったものの、今年の「アカデミー賞」では記録的なことが起きている。まず、昨年のクロエ・ジャオ(Chloe Zhao)に続いて、今年も女性であるジェーン・カンピオンが「パワー・オブ・ザ・ドッグ(The Power of the Dog)」で同賞に輝いたこと。女性が監督賞を受賞したのはこのふたり以外では過去に1回、それも10年前。なのに、この2年は連続で女性だったのだ。さらに、作品賞を受賞した「コーダ あいのうた(CODA)」も、監督は女性のシアン・へダー(Sian Heder)である。違う女性監督による作品が作品賞と監督賞を制覇したのは初めてのことだ。
しかし、アカデミー賞はむしろ遅れていて、新たな才能の発掘の場所である「サンダンス映画祭(Sundance Film Festival)」では近年、すでに女性監督の躍進がめざましかった。多様化に向けて積極的に取り組んでいることもあるが、今年の同映画祭で上映された長編映画のおよそ半分は女性による作品だったし、審査員賞を受賞した「ナニー(Nanny)」の監督も黒人女性のニキャツ・ジュス(Nikyatu Jusu)だ。
2022年度「メットガラ(MET GALA)」が5月2日、ニューヨークのメトロポリタン美術館(The Metropolitan Museum of Art)で開催される。「メットガラ」は同美術館で行われるファッション展覧会のオープニングを飾るイベントで、今年はアメリカのファッションを探求した21年に引き続き、“イン アメリカ:アン アンソロジー オブ ファッション(In America: An Anthology of Fashion)”をテーマとする。ドレスコードは、「ギルディッド・グラマー(Gilded Glamour、金色に飾られた魅力)」。1870〜90年代のアメリカにおける“金ピカ時代”を着想源としている。
「あのウエディングドレスは最高に素敵だったわ。でも、実はとても窮屈なの。約40キロもあるドレスを着て4日間も撮影するのは楽じゃなかったわね。もう一つのお気に入りは、『On My Way』を歌うシーンの服装。コーラルカラーのスエードパンツ、セーター、帽子というスタイルよ。私はあの歌も大好きなの。今作のためにオリジナル曲がたくさん書かれて、アルバムも同時に制作したけれど、『On My Way』は誰もが共感できる感情を伝える歌。自分がおかしたミスについて辛く感じることは誰にでもあるでしょう。だけど、そこには希望もあるの。私も、自分が過去に経験した失敗が、今いるところへ導いてくれたんだと思っている」。
アシックスはグローバルで、国際NPO団体、Right To Playと連携し、スポーツプログラムを通して、子どもたちの心身の健康と地域社会を築いていけるスキル習得を支援している。日本では、子どもたちに継続的な運動の場を提供したいとの思いから、遊びながら自然にスポーツを好きになる取り組み「ワンフューチャープロジェクト(ONE FUTURE PROJECT)」を企画。ゲーム感覚で体を動かせる「カラダかるた」や、リサイクルされた衣料廃材でボールを作りものづくりの体験と競技を楽しめる「エコボッチャ」などを実施している。
国内自社所有オフィスを 100%再生可能エネルギー化
再生可能エネルギー事業「みんな電力」を運営するアップデーター(UPDATER)と電力需給契約を結び、アシックスの国内自社所有オフィス6カ所の事業所の電力を、再生可能エネルギー由来に切り替えた。今後も順次、各国の事業所や工場などで再生可能エネルギーへの切り替えを行っていき、2030年までにはグローバル規模で、電力を100%再生可能エネルギー化することを掲げている。また、「みんな電力」を通じて、昨年の12月22日から家庭向け再生可能エネルギー電気プラン「アシックスワンフューチャー(ASICS ONE FUTURE)でんき」を開始。電気の使用料金から毎月100円が、子どもたちのための支援活動「ワンフューチャープロジェクト」の応援金として送られる。2050年までに温室効果ガスの排出を実質ゼロにすることを目指すなど、環境と社会に配慮した事業活動を続けていく。
スポーツウエアの循環を実現 生まれ変わったエコバッグ
「グリーンバッグプロジェクト(GREEN BAG PROJECT)」は、不要になったスポーツウエアを店頭で回収・活用し、100%リサイクル素材へと再生。それをエコバッグの“グリーンバッグ”へと生まれ変わらせ、アパレル業界でもいまだ1割に満たないウエアの循環を実現した製品。“グリーンバッグ”の収益金の一部は、「ワンフューチャープロジェクト」に充てる。この他にも、主力製品であるランニングシューズの9割以上の新商品にリサイクル材を採用するなど、循環に向けた取り組みを進めている。
カメラメーカーの「ライカ(LEICA)」が、藤原ヒロシ率いる「フラグメント(FRAGMENT DESIGN)」とのコラボレーションモデルを2型発売する。特別限定モデル“ライカM10モノクローム fragment Edition”(税込137万5000円)、“ライカQ2モノクローム fragment Edition”(税込99万円)は、ライカGINZA SIXにて5月末の発売を予定。各20台の数量限定で、現在予約を受け付けている。