ウエディングドレスの最新トレンドまとめ ロマンティックなレース使いやオフショルダーに注目

 米国のブライダル市場では、コロナ禍が落ち着きを見せたことによる結婚式の増加に伴い、ウエディングドレスの需要が高まっている。米「WWD」によれば、2023年春夏シーズンはロマンティックなレース使い、オフショルダー、カジュアルで都会的なツーピース、洗練されたシルエット、そして22-23年秋冬のキーアイテムであるビスチエやコルセットを取り入れたドレスがトレンドだという。ここでは人気の高いデザインをピックアップした。

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「ナイキ」の新作アパレルのビジュアルに平手友梨奈 「アトモス ピンク」で発売

 「ナイキ(NIKE)」は、新作のアパレルコレクションを「アトモス ピンク(ATMOS PINK)」で発売した。アイテムはジャケット(税込1万4300円)やフーディ(同1万230円)、Tシャツ(同5170円)、ショートパンツ(同6270円)など5型。ビジュアルには平手友梨奈と若手のダンサーを起用し、ダンスムービーも公開した。

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LVMHアルノー会長が松野官房長官を訪問 商品に日本産地表示など提案

 ベルナール・アルノー(Bernard Arnault)LVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)会長兼最高経営責任者(CEO)は2日、首相官邸で松野博一官房長官を表敬訪問した。アルノー会長の三男であるフレデリック・アルノー(Frederic Arnault)タグ・ホイヤー(TAG HEUER)CEOと、ノルベール・ルレLVMHジャパン社長も同席した。

 訪問は官邸記者クラブに公開され、後半は記者が退出し、クローズで対話が行われた。LVMH側からは、以下の提案がされた。①日本の素材等が使用されている場合には、商品説明欄に具体的な産地名を記載するなど、日本の産地が有する高い技術力の海外発信により一層協力する②高品質な素材等を提供する日本企業との連携を発展させて、日本の企業、特に中小企業各社や職人の成功に貢献③日本の若手アーティストや工芸家とのコラボレーションをより推進する。

 アルノー会長の日本政府への表敬は初。同会長はこれまでアンゲラ・メルケル前ドイツ首相やトニー・ブレア元英国首相、ドナルド・トランプ前米国大統領、バラク・オバマ元米国大統領などと会談を行ってきた。

 今回の訪問のきっかけのひとつには、経済産業省ファッション政策室が昨年から進めてきた有識者会議「これからのファッションを考える研究会 ~ファッション未来研究会~」のアクションがあると思われる。同研究会は、国内ファッション産業が海外需要を獲得するために必要な方策を議論する場で34人の有識者が参加。ノルベール・ルレLVMHジャパン社長も委員を務めた。議題は幅広く、その中の2つが次の課題であった。①日本企業(繊維産地など)の技術は海外でも高く評価されているにも関わらず、多くがブランディングに注力しきれておらず、最終製品の価格に見合う十分な評価を得られてない②海外から高い評価を得ている日本のアーティストも多数存在するものの、素材単体で輸出するよりも、利益率の高い最終製品の輸出額が他国と比較して低い。今回の提案はこれらに対するアクションといえる。

 なお、「これからのファッションを考える研究会 ~ファッション未来研究会~」の報告書は2日に公開されており、巻末にはシドニー・トレダノLVMHファッショングループ会長兼CEOが「LVMHグループは日本の皆さんと同じようにクラフトマンシップに対して情熱をもっている。また伝統、素材、デザイン、ノウハウにとても興味を持ち、常に卓越性をもとめている。重要なことは伝統のなかにも新しくて望ましいものを探すこと」などとコメントを寄せている。

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「トム ブラウン」がニューヨークでファッションショー テディベアが見つめる多様性を表現

 ランウエイには、小さなグレーの椅子と、その上に行儀よく座るテディベアたちが何百も並べられた。グレーのスーツにタイという「トム ブラウン(THOM BROWNE)」スタイルのテディベアの視線の先には、ベアの顔が付いた帽子を被ったモデルが、まるで講師のようにテディベアに語りかけている。“WELCOME TO MY TEDDY TALK”というサブタイトルが付いているから、テディベアは彼の話に耳を傾けているのだろう。

 「ニューヨーク。ここは自分を探しにくる街。人生でいちばんの疑問を解きに。今日は、私のお気に入りのニューヨーカーたちを紹介します。自分探しという難題を抱えて、このおもちゃ屋にやってきた彼らは、ここで本当の自分を見つけました」というメッセージとともにショーはスタートした。

 前半は、比較的ウエアラブルなデザインで構成された。「トム ブラウン」のシグニチャーであるグレーのスーツルックをベースにしながらも、チェックやストライプをさまざまに重ねて見せていく。赤や青、緑、紺、そしてウクライナの国旗を思わせる黄色と青のコンビネーションも登場。ベストとジャケット、その上からコートのレイヤードのほか、スカートの下から白いシャツを覗かせたスタイルも。左右非対称は当たり前、飽きることないパターンを次々と提案する。足元は、20cmはあると思われるプラットフォームシューズ。靴やバッグ、パイピングに至るまで多色づかいだ。ジェンダーの境界線も、ルールもない、ルックが次々に登場した。カラフルな円形メイクやお団子ヘアなど、おもちゃ箱の中を想像させる。

 後半は、おもちゃのテーマをストレートに取り入れつつも、実験的とも言えるシルエットだ。ワイヤー使いで球形のニットトップス、アルファベットのブロックで作ったプラットフォームシューズやバッグ、ラグビーボールのようなオブジェが全身にいくつも付いているルック、ザリガニの爪がジャケットの袖から出ているジャケット、平面的なジャケットにボリュームのあるスカートなど、体の立体感からさらに自由に大きくクリエイトしたコレクションに仕上がった。

 「ニューヨークには、本当の自分を探しにやってくる。自分の個性を見つけ、それを大事にしていくことがなによりも大切」。それぞれの個性を祝おう。そんなメッセージが込められていた。

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「ロクシタン」から純白のホワイトラベンダーの香水 洗い立てのシーツの香りを再現

 「ロクシタン(L'OCCITANE)」は6月1日、純白なホワイトラベンダーの香りを閉じ込めた“ホワイトラベンダー”シリーズを発売する。オードトワレに加え、ジェル状のフレグランスやミスト、シャワージェル、ボディーミルク、ハンドクリームをそろえる。

 ホワイトラベンダーは、白い花を咲かせるラベンダーの種類の一つ。そんなホワイトラベンダーの香りをイメージしたフレグランスシリーズは、爽やかな日差しが溢れる初夏、足元の青い草のフレッシュな香りや洗い立てのシーツの匂いからインスパイアされた爽快で穏やかな香りだ。

 “ホワイトラベンダー オードトワレ”(50mL、税込7150円)はフレッシュなホワイトラベンダーにシトラスをブレンドした、上品で澄みきった香り。ブラックカラントやベルガモット、ホワイトムスクなどが香る、フローラルムスクの香調を特徴とする。そのほか肌にスッと溶け込むようなジェル状のフレグランス(同2200円)、顔をはじめとする全身に使えるミスト(同2860円)、植物由来の洗浄成分が肌をやさしく洗い上げるシャワージェル(同3300円)、自然由来の保湿成分が素肌を潤いで満たすボディーミルク(同4400円)、軽やかなテクスチャーで夏の手肌を保湿するハンドクリーム(同1540円)をラインアップする。

 「ロクシタン」の誕生地、南仏・プロヴァンスはラベンダーで知られており、「ロクシタン」も20年以上にわたりラベンダー生産者と契約を結んで協業し、現地の生産者をサポートしてきた。またさまざまな種類がある中でも、華やかな香りとリラクシング効果の高い香り成分が多く含まれるファイン(真正)ラベンダーを使用し、フランス政府の品質認証制度A.O.P認定を受けたラベンダーエッセンシャルオイルを製品に用いている。しかしラベンダーは近年、気候変動の影響や害虫被害により脅威にさらされている。そこで「ロクシタン」は生態系の多様性が植物を強くするという考えのもと、既存品のラベンダーを守るためにホワイトラベンダーを育てる研究をスタート。ホワイトラベンダーの生産に7年の歳月を費やし、今回新シリーズが誕生した。

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22-23年秋冬はデニムルックがアツい! 「バレンシアガ」や「ヴェトモン」も披露

 2022-23年秋冬シーズンは、デニムアイテムを発表するブランドが多く見られた。1990~2000年代初頭に盛り上がったデニムルックが、Z世代を中心に人気のリバイバルファッション“Y2K(2000年)”によって再燃しており、当時のスタイルをモダンに再解釈したクロップ丈のトップス、ミニスカート、バギーパンツ、ローライズなどが登場した。

 「ディーゼル(DIESEL)」のグレン・マーティンス(Glenn Martens)=クリエイティブ・ディレクターは、20年10月に同職に就任して以来初のフィジカルショーとなった22-23年秋冬コレクションで、ローウエストのパンツ、ミニスカート、ボディーコンシャスなトップス、アシンメトリーなデザインのアイテムなどを披露。ノスタルジーをドラマチックに表現した。

 「ヴェトモン(VETEMENTS)」は、90年代のスケートボード・ファッションにインスパイアされたバギーパンツやオーバーサイズのトップスのほか、マキシ丈のデニムスカートなどを発表。「アクネ ストゥディオズ(ACNE STUDIOS)」は、パッチワークのデニムドレスやハイウエストのマキシスカートでレトロな雰囲気を漂わせた。

 「イザベル マラン(ISABEL MARANT)」も、ローライズのホワイトデニムや、アシッド(ケミカル)ウォッシュしたパンツで“Y2K”スピリットを表現。「アライア(ALAIA)」のベルボトムは、膝下にたっぷりと施されたフリルがロマンチックだ。

 「バレンシアガ(BALENCIAGA)」「フェンディ(FENDI)」「Y/プロジェクト(Y/PROJECT)」「ジェルマニエ(GERMANIER)」「コナー アイヴス(CONNER IVES)」は、上下をデニムでそろえたセットアップを発表。「フェンディ」はそれにデニム素材のバッグを合わせ、“全身デニム”スタイルを提案した。

 「ディオール(DIOR)」と「バルマン(BALMAIN)」では、22-23年秋冬シーズンのキーアイテムであるコルセットと一体化したようなデニムが登場。「アクト N.1(ACT N.1)」は、やはり注目のアイテムの1つであるビスチエをデニム素材で作り、カットアウトされたデニムパンツと合わせた。

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22-23年秋冬はデニムルックがアツい! 「バレンシアガ」や「ヴェトモン」も披露

 2022-23年秋冬シーズンは、デニムアイテムを発表するブランドが多く見られた。1990~2000年代初頭に盛り上がったデニムルックが、Z世代を中心に人気のリバイバルファッション“Y2K(2000年)”によって再燃しており、当時のスタイルをモダンに再解釈したクロップ丈のトップス、ミニスカート、バギーパンツ、ローライズなどが登場した。

 「ディーゼル(DIESEL)」のグレン・マーティンス(Glenn Martens)=クリエイティブ・ディレクターは、20年10月に同職に就任して以来初のフィジカルショーとなった22-23年秋冬コレクションで、ローウエストのパンツ、ミニスカート、ボディーコンシャスなトップス、アシンメトリーなデザインのアイテムなどを披露。ノスタルジーをドラマチックに表現した。

 「ヴェトモン(VETEMENTS)」は、90年代のスケートボード・ファッションにインスパイアされたバギーパンツやオーバーサイズのトップスのほか、マキシ丈のデニムスカートなどを発表。「アクネ ストゥディオズ(ACNE STUDIOS)」は、パッチワークのデニムドレスやハイウエストのマキシスカートでレトロな雰囲気を漂わせた。

 「イザベル マラン(ISABEL MARANT)」も、ローライズのホワイトデニムや、アシッド(ケミカル)ウォッシュしたパンツで“Y2K”スピリットを表現。「アライア(ALAIA)」のベルボトムは、膝下にたっぷりと施されたフリルがロマンチックだ。

 「バレンシアガ(BALENCIAGA)」「フェンディ(FENDI)」「Y/プロジェクト(Y/PROJECT)」「ジェルマニエ(GERMANIER)」「コナー アイヴス(CONNER IVES)」は、上下をデニムでそろえたセットアップを発表。「フェンディ」はそれにデニム素材のバッグを合わせ、“全身デニム”スタイルを提案した。

 「ディオール(DIOR)」と「バルマン(BALMAIN)」では、22-23年秋冬シーズンのキーアイテムであるコルセットと一体化したようなデニムが登場。「アクト N.1(ACT N.1)」は、やはり注目のアイテムの1つであるビスチエをデニム素材で作り、カットアウトされたデニムパンツと合わせた。

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三井不動産&有隣堂の「誠品生活日本橋」で街&施設づくりやリーシングを学ぶ 中高生の「ファッション育」Vol.3

 中高生のためのファッション育プロジェクト「フューチャー・ファッション・インスティテュート(FUTURE FASHION INSTITUTE、以下FFI)」は、「ファッション育」を通じて子どもたちの感性を磨き、未来の業界を担う人材やセンスを生かして働く子どもの育成を応援している。ファッション&ビューティ企業の展示会訪問や業界人のお仕事インタビューなどを体験するメンバーは、自らの体験をシェアして友人に刺激を提供。ポジティブなループを通して、子どもたちが「未来の自分」を思い描き、夢に一歩近づくことを願う。今回は三井不動産が開発するコレド室町テラスの「誠品生活日本橋」を訪れ、マクロな視点の街や施設づくりと、マイクロな視点の店舗内のリーシングというビジネスについて学んだ。

 「誠品生活日本橋」で中高生を出迎えてくれたのは、三井不動産の山本由佳子・商業施設本部 商品施設営業二部 営業グループ統括と、竹内朝子・有隣堂 誠品生活日本橋店長の2人だ。三井不動産と有隣堂は2018年に契約を交わし、二人三脚で、台湾発祥の読書を中心に飲食や料理、クラフトやハンドメイドなど多様で豊かな文化体験を提供する「誠品生活」の日本初の拠点を開発・運営している。

 まずは山本統括が、「誠品生活」の日本導入と、誕生した「誠品生活日本橋」への想いを教えてくれた。1989年に創業し、99年には世界で初めて24時間営業の書店を構え、台湾では年間に5000回のイベントを開催して延べ人数で2億人を動員する「暮らしと読書のカルチャーワンダーランド」(山本統括)の「誠品生活」を日本に誘致した理由はさまざまあるが、山本統括は「(『誠品生活日本橋』の中にある)レストラン『フージンツリー(FUJIN TREE)』のピータンがとっても美味しくて、『日本の皆さんにも絶対食べて欲しい!』と思った」のも、1つの理由と笑顔を交えて説明。他にも「商業施設の中に吹きガラス工房があることにも驚いたし、台湾のお菓子と一緒にお茶を楽しむティーサロンも含め、クールで、夢のような本屋さんでした」と教えてくれた。そして「本を売るだけではなく、場所を作ることにエネルギーを費やす書店」である「誠品生活」の店作りを解説。日本にも導入したいとホームページから連絡して口説いたガラス工房のほか、台湾茶の「王德傳(ワンダーチュアン)」や台湾菓子の「郭元益(グォユェンイー)」など、書店と日台のテナント、レストラン、雑貨売り場などが入り混じる「誠品生活日本橋」を一緒に回りながら解説してくれた。

「誠品生活日本橋」オープンは、
3度断られて、足掛け5年!!

 オープンには、足掛け5年の歳月を要したという。「『誠品生活』っていいよね!誘致して、日本初上陸させたいね!!でも、どうやって!?」と考え始めたのは、15年。翌年には台湾から「誠品生活」の幹部を招き、ツアーで日本橋の魅力を紹介しながら、ビジネススキームの提案をしたが3回連続で断られたが、その度に「没問題(問題なし)」と立ち直ってを繰り返したという。その甲斐もあって、17年には「誠品生活」と基本合意書を締結し、日本での運営パートナー探しをスタート。18年には今度は有隣堂と運営に関する基本議定書を締結し、台湾の「誠品生活」も交えながら「どんなお店に?」「どんなテナントを?」と毎週TV会議と出張を繰り返したという。そして19年に各テナントと契約を交わして、店作りの打ち合わせを重ねながら、プロモーションのプランを練って、9月に開業。「相談できるリーダーは1人、でも本気で、一緒に取り組んでくれる上司や同僚は数十人」と言いつつ、2人のメーン担当の1人を務めた山本統括の仕事は、「日本での事業のスキームづくり」や「台湾の『誠品生活』との契約」「有隣堂との契約」「フロアMD、どんな売り場にするのか?の策定」「入って欲しいテナントのリストアップ」「テナントへの営業と契約」「プレスリリースや体験会、取材誘致などのPR戦略」など、多岐に及んだ。商業施設は、山本統括のような仕事をする人たちが館やフロアのアイデアを固め、有隣堂やテナントのようなパートナーと共に、それぞれのフロア、店舗でお客さまを迎えている。

「誠品生活日本橋」に欲しいのは、
小さな家具屋?オリジナルの手帳屋さん??

 プレインターンシップの最後は、実際に後継テナントを探している10坪強のスペースに、どんなショップを招いたらいいのか?を考えるワークショップだ。山本統括は中高生に「30代を中心とする感度の高い単身者やDINKS(子どもがいない共働き世帯)」がメーンターゲットのコレド室町テラスにふさわしい店を、「ここは、どういうエリアか?」「ここには、どんなお客様がいるか?」「ここに、どんなものがあったら喜ばれるか?」「ここにどんなものがあったら、新しいお客さまが来てくれるか?」などを考えながらアイデアを膨らませてほしいとリクエスト。過去にはメード・イン・ジャパンのバッグ屋さんや、日本のコスメのセレクトショップなどを誘致したことがあるという。またコレド室町テラスの上層階には、三井不動産や経営コンサルティング企業、トヨタの関連会社などがオフィスを構えていることを教えてくれた。

 生徒のアイデアは、バリエーション豊かだった。例えばある参加者は、「単身者にも使い勝手の良い、小さめの家具売り場があれば、このフロアで買った本が読める。長く、ゆっくり滞在する場所になるのでは?」と提案。別の生徒は、「ほかのテナントが万年筆を売っていたので、手作りの手帳が作れたら。日本や台湾の紙を選べたら、オフィスフロアの人にも役立つ」という。

 日本と台湾の共通点や違いを考えるアイデアもあった。ある生徒は、「台湾と日本の共通点は、漢字。日本にはない漢字、フォントが選べたら」と手帳のアイデアをブラッシュアップ。別の生徒は、「台湾がテーマの空間に、日本のスペースがあっても良い。お茶やお菓子は、比べて楽しめる」という。もしかしたら数カ月後、数年後の「誠品生活日本橋」に、生徒たちのアイデアから生まれたテナントが登場するかもしれない。

参加した学生のリポートから
 「誠品生活日本橋」は、台湾と日本双方の文化を発信する「くらしと読書のカルチャー・ワンダーランド」。その名の通り、本だけでなく、台湾の食や工芸品、アートなどさまざまなテナントが入っている。日本橋の古き良き日本文化と融合した複合型の商業施設だ。 物を売る店舗だけでなく、吹きガラス体験工房やリング作りなど、体験が可能なテナントも多数入っており、1フロアで「誠品生活」のすべてを堪能できる。広く作られた通路にも棚には小物がずらりと並に、市場のような印象を受けた。 「誠品生活」を日本に誘致するまでの道のりやリーシングの仕事についてもお話を聞いた。2019年に開業した当時、テレビや雑誌で特集がたくさん組まれていた記憶がある。当時海外に住んでいた私も「いつか行ってみたい!」とワクワクしたのを覚えている。そのワクワクを生み出すまでの過程は、長く地道な仕事の積み重ねであることを知った。開業に至るまでの5年に及ぶストーリーを垣間見られた気がして嬉しくなった。 「自分たちなら『誠品生活』のテナントにどのような店を誘致するのか?」について、私のテーブルでは、「現在の客層も楽しめつつ、新しい客層を誘致するには?」という問いに基づき、台湾の作家による家具の使い心地を体験できるスペースや、お客さんが和紙などのユニークな紙を選んで手帳を作れるショップなどの案が出ていた。体験できる店舗も多かっただけに、物を売るだけではないサービスの案が挙がったのが、とても興味深かった。 三井不動産の方からお話を聞き、0から1を生み出す仕事の大変さを改めて知った。文化を残し、形にすることは重要だ。しかし私がその文化を知れるのも、形に残そうと尽力した人がいるから。「誠品生活」を日本に誘致しようと決めた企業の存在があるから、今台湾の文化に身近に触れられている。これからより自分が触れられている文化を大切にしようと思う。物を売るまでの過程も知れたことで、見えない働きを想像して尊重できる消費をしたいと感じた。(Emma/高校2年)

 「『誠品生活』ってなんだ?」という状態で参加した。そもそも何を売っている場所なのか知らずに行ったので、最初は「無印良品」みたいなお店なのかなと想像していた。いざ行ってみると、お店の半分は近未来的でおしゃれな書店、もう片側は台湾と日本の文化の融合が感じられる様々なお店が集まったスペース。期間限定店舗を出すなら、私は抹茶屋や駄菓子屋さんがいいかなと思った。「誠品生活日本橋」の店内には台湾の食べ物が多く出店されているので、飲み比べや食べ比べできたら楽しい。今度訪れた時には、たくさん開催されていたワークショップの一つにも参加してみたい。(hana/中学3年)

 フロアには沢山の本がある書店、台湾のお菓子が揃う食品店、レストラン、カフェ、雑貨店が並んでいて、アクセサリーの加工や吹きガラスなど多様な文化体験もできて、ワクワクと快適を兼ね備えた、興味深い場所だった。「誠品生活」は「アジアで最も優れた書店」「世界で最もクールな書店」と呼ばれているそう。「誠品生活」を日本に招いた三井不動産のように、日本のグローバル化を推進する会社の社員さんに直接お話が聞けてよかった。日台のお互いの文化を尊重しつつ、お互いに取り入れられる場を作っていただけるのは、新しい価値観を持てる、いい機会だと思う。(ももか/高校3年)

 台湾から日本に「誠品生活」を誘致した三井不動産の営業部の方のお話から、台湾のお店を日本に持ってくるのはとても大変だったこと、1日何時間も台湾の「誠品生活」の社員さんとビデオ通話で話し合ったことを聞いて、とても苦労したんだなと思った。でも台湾の社員さんと日本の社員さんで楽しそうに飲み会をしている写真を見ると、関係性が素敵だなと感じる。とても大変だからこそ絆が生まれて、違う国同士の人達が共に楽しみながら本気で仕事をしたからこそ、日本に素敵なお店が沢山上陸し、色んな人に愛されている。グループワークでは皆さんの語彙力がとても豊富で、着眼点やアイデアが斬新で、圧倒されて言葉が出なかった……。なんだか入社試験をしているかのような気分になって、緊張したし、同世代でこんなにアイデアが生み出せて、自分の考えをアピール出来るなんて……と感心した。今回のプレ・インターシップ体験を通して、楽しんで仕事をする事や本気で仕事に臨むことで得られる絆を知った。そして、自分と全然違う考えを持った同世代の人の意見を聞いて凄く刺激をもらった。(こころ/高校3年)

 今回は、台湾発「誠品生活日本橋」で店作りを知る&体験するプレインターシップ。「誠品生活日本橋」は1フロア全体に本屋、飲食店、切子体験ができるスペースまであった。木をふんだんに用いた、開放的なデザインがすごく素敵。本屋もリラックスができる。独自にセレクトした書籍を紹介する棚があったり、棚と棚の間のすこし奥まったところに読書できるスペースがあったりの工夫がある。三井不動産の方のお話をきいて、たった1つの店を出店するまでに大変時間がかかることがよくわかった。実際3回断られても諦めず、最終的に出店が決まったと言っていた。何年もかけて理想の店を作る背景には、たくさんの努力が必要だと改めてわかった。また、チームワークの大切さがすごく伝わる。毎日毎日、台湾と日本で何時間もビデオ会議をして、意見を出し合い、やっと完成したお店と言っていたのを聞き、当時の写真を見て、様々な人の協力が大切だと感じた。(Eri/中学2年)

 フロア全体を案内していただいて感じたのは、フロア全体の一体感だった。フロアを構成しているショップは大きさもジャンルも多様だが、「誠品生活日本橋」として全体がまとまっている印象だった。アミューズメント施設が全体として作り出す世界観と似たような感覚だった。そして今回は「運営スキーム」という業務の形についても詳しく伺うことができた。互いに不足している部分を補うことで全体としてのクオリティに一貫性を持たせ、サービスとしての質を上げたことが分かり、新たなスキームが新たな形態を生むことを知った。大学では国際交流を学んでいるが、異文化をどのような形で伝えるのか、異文化に持ち込まれる文化はどう認識されて消費されるのかに関心があったので、とても興味深いプレ・インターンシップとなった。(小穴睦子/FFiメンター大学3年)

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