「オーシャントリコ」からメンズコスメラインが登場 バレずに簡単なシークレットメイクを発信

 人気メンズサロン「オーシャントーキョー(OCEAN TOKYO)」がプロデュースする「オーシャントリコ(OCEAN TRICO)」シリーズから、初のメンズコスメライン「シークレット メイク シリーズ」が誕生した。全国のロフトで取り扱う。

 コンセプトは「バレない、カンタン、超美男!」。メイクをしてみたいけれど、「メイクをしていると気づかれたら恥ずかしい」「何から始めたらいいのか分からない」など、悩みを抱える男性をターゲットに、たくさんの男性とコミュニケーションをとる「オーシャントーキョー」だからできるシークレットメイクを提案する。

 アイテムはメイク初心者でも手に取りやすい、BBクリームとアイライナーをラインアップ。“オーシャントリコシークレットメイク BBクリーム (ナチュラル/カバー)”(各30g、各税込1760円)は、1本で美容液、化粧下地、日焼け止め、ファンデーション機能をもつメイク初心者でも使いやすいアイテム。ひげや毛穴、にきび跡などをしっかりとカバーする。“オーシャントリコ シークレットメイク アイライナー”(全2色、税込各1375円)は、透明感のある発色で涙袋や二重ラインなどの影を自然に描くことができる。

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「サロニア」から毛穴洗浄器 吸引と水流で肌に優しくケア

 I-neの美容家電ブランド「サロニア(SALONIA)」は、毛穴ケアの新製品“アクアピーリングデバイス”(税込1万3200円)を8月1日に発売する。空気圧を利用した吸引と水流洗浄により、肌に負担をかけずに毛穴汚れを取り除くことができる。公式ECおよび楽天市場、アマゾンなどで取り扱う。

 マスクによる汗ムレなどが原因の毛穴汚れ、メイクトレンドのナチュラル志向で気になる黒ずみなど、特に夏の間に高まる毛穴ケア需要に対応した。肌に当てた部分に真空環境を作り、洗顔などでは簡単に取り除けない毛穴汚れを浮かせ、水流で取り除いてキャッチする。吸引力の強さは3段階で調節可能。「皮脂分泌量が多く、角栓が詰まりやすい男性にもおすすめ」と同社。

 「サロニア」はドライヤーやヘアアイロンなどヘアケア関連が主力製品だが、スキンケアも近年強化している。既存製品では2020 年に発売したハンディ美顔器の“スマートモイスチャーデバイス”(税込1万3200円)や電動洗顔ブラシの“イオンフェイシャルブラシ”(同)などがある。

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元「ソフ」代表の清永浩文がJリーグのクリエイティブ・ディレクターに就任

 自身が立ち上げたメンズブランド「ソフ(SOPH.)」の代表を今年6月に退いた清永浩文が7月26日、SNSを更新し、「8月1日より公益社団法人 日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)のクリエイティブ・ディレクターに就任します」と発表した。

 清永はSNSの中で、「サッカーとのつながりの原点は『ソフ』を創業した1998年。その年、日本代表が初めて本大会に出場したW杯フランス大会を現地観戦。目に焼き付いたのはピッチ上で最高峰のサッカーを体現する選手たち、スタジアムに圧倒的な熱量をもたらす各国のサポーター、街角で自国のユニフォームを日常着のように颯爽と着こなす人々の姿。『この情景を日本でも作りたい』。そんな思いとともに、99年に架空のサッカークラブをモチーフにしたアパレルブランド『エフシーレアルブリストル(F.C. REAL BRISTOL)』を立ち上げ、同年、地元の大分トリニータのスポンサードも開始。以来、23年にわたって、サッカーとファッションの融合に挑戦し続けるとともにJリーグを陰ながら応援してきました。そして今年6月、「ソフ」を退任。キャリアを通して培ってきた叡智やクリエイティビティーを駆使して、Jリーグのさらなる発展と普及に貢献していきたいと思います」と記した。

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元「ソフ」代表の清永浩文がJリーグのクリエイティブ・ディレクターに就任

 自身が立ち上げたメンズブランド「ソフ(SOPH.)」の代表を今年6月に退いた清永浩文が7月26日、SNSを更新し、「8月1日より公益社団法人 日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)のクリエイティブ・ディレクターに就任します」と発表した。

 清永はSNSの中で、「サッカーとのつながりの原点は『ソフ』を創業した1998年。その年、日本代表が初めて本大会に出場したW杯フランス大会を現地観戦。目に焼き付いたのはピッチ上で最高峰のサッカーを体現する選手たち、スタジアムに圧倒的な熱量をもたらす各国のサポーター、街角で自国のユニフォームを日常着のように颯爽と着こなす人々の姿。『この情景を日本でも作りたい』。そんな思いとともに、99年に架空のサッカークラブをモチーフにしたアパレルブランド『エフシーレアルブリストル(F.C. REAL BRISTOL)』を立ち上げ、同年、地元の大分トリニータのスポンサードも開始。以来、23年にわたって、サッカーとファッションの融合に挑戦し続けるとともにJリーグを陰ながら応援してきました。そして今年6月、「ソフ」を退任。キャリアを通して培ってきた叡智やクリエイティビティーを駆使して、Jリーグのさらなる発展と普及に貢献していきたいと思います」と記した。

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2Gがショーン・ウェザースプーンの「ラウンド トゥー」との新作コラボTシャツを発売

 セレクトショップのツージー トーキョー(2G TOKYO)は、ショーン・ウェザースプーン(Sean Wotherspoon)の「ラウンド トゥー(ROUND TWO)」とのコラボコレクション“ROUND2G”の新作を7月29日に発売する。ラインアップはTシャツ2型で、価格はどちらも税込6380円。サイズはM〜XLをそろえる。渋谷パルコ内の店舗と公式オンラインストアで取り扱う。また、コラボアイテムの発売に併せて「ラウンド トゥー」のカプセルコレクションも登場するほか、発売日の7月29日にはショーン・ウェザースプーンが店舗に来店する予定だ。

 2Gと「ラウンド トゥー」の協業は昨年夏に続く2回目で、今回のコラボはショーン・ウェザースプーンの来日を気に決定したという。

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【9月23日まで無料公開】アディダスの海洋ごみ靴誕生秘話【海の危機、私たちはどう動く?】

 アディダスは15年、海洋環境保護団体のパーレイ・フォー・ジ・オ―ション(以下、パーレイ)とパートナーシップを組み、ペットボトルなどの海洋プラスチックごみをアップサイクルした糸“パーレイ・オーシャン・プラスチック”を用いた製品を販売している。14年にパーレイからのアプローチがきっかけで協働が始まったというが、海洋ごみを活用した靴の生産数は17年に約100万足、19年に約1100万足、そして21年には約1800万足にまで拡大。今春発売された「オリジナルス」では“パーレイ・オーシャン・プラスチック”の使用率を50%以上にするなど、アディダスが大きく掲げる「END PLASTIC WASTE プラスチックゴミゼロの未来へ。」に向けた鍵の一つで、海洋ごみを活用した新しいサプライチェーンを構築した点が高く評価されている。メーカーはこれまでの良質な素材を集めて製品を作ることから、廃棄物などをどう活用して製品に生かすか、という視点を持つことが重要になっており、この取り組みはイノベーションが環境問題の解決策につながっている好例でもある。パーレイとの取り組みをマルヴィン・ホフマン(Marwin Hoffman)=ヴァイスプレジデント・アウトドアマーケティングに聞く。

WWD:2015年にパーレイとパートナーシップを結び、アディダスは本格的にサステナビリティに取り組み始めた。わずか数年で数千万足を生産するに至った原動力は?

マルヴィン・ホフマン/ヴァイスプレジデント・アウトドアマーケティング(以下、ホフマン):2015年の国連本部で展示した、漁網をアップサイクルした糸でアッパーを作ったシューズを、多くのアスリートが「ゲームチェンジャー」として取り上げてくれた。そこで当社は、海岸や海沿いの地域で回収されたプラスチックごみを使用した商品生産の実現を目指した。わずか5年で、グローバルなソリューションへと拡大することができた。このシューズは、身に着けることのできる“可能性の象徴”と言えるだろう。ほかにできることはないか、という会話や質問、アイデアのきっかけになるから。

 パーレイはプラスチック廃棄物だけに留まらず、海洋の状態を改善するための新しいイノベーションに着手している。彼らの取り組みが注目を集めるにつれ、その影響力と実行力も増している。そして、共通するゴールに向けたアディダスとパーレイの協力態勢によって、イノベーションのスピードを速め、より効率的に規模を拡大し、よりオーガニックに影響を与えることができると考えている。

WWD:具体的にどのようにサプライチェーンを築いたか。

ホフマン:パーレイと提携した15年以降、“パーレイ・オーシャン・プラスチック”をバージンポリエステルの革新的な代替品として商品生産に使用している。“パーレイ・オーシャン・プラスチック”は、海に到達する前に海岸や海沿いの地域から回収されたプラスチックをアップサイクルして作成される素材だ。パーレイはパートナーと協力して、回収された原材料(主にペットボトル)を収集・分類し、糸を製造するサプライヤーに輸送している。そこで製造された糸は商標登録されており、アディダスはその素材を使用したシューズ、アパレル、アクセサリーなどを、パフォーマンスとライフスタイル両方のカテゴリーで展開している。

WWD:“パーレイ・オーシャン・プラスチック”は、バージン素材に比べて扱いづらい点もあると思うが、どのように解決しているか。

ホフマン:アディダスにとって、アスリートのために最高の製品を作ることが大きなミッションだが、それは地球を犠牲にしてまで行うことではない。25年までに品目の90%にサステナブルな技術、素材、デザインもしくは製造方法を採用するという私たちのゴールで大事なポイントは、ポートフォリオ全体にわたる目標であるということだ。この目標を実現するには、全てのカテゴリーにわたり、綿密な開発プロセスと妥協のないパフォーマンステストが必要となり、また同時に途中で失敗すること、実験を恐れない姿勢も必要となる。パーレイは単一のプロトタイプから始まり、多数のアパレルへと広がった。“メイド・トゥ・ビィ・リメイド(Made to be Remade、以下MTBR)”、(オールバーズと協業する)“フューチャークラフト.フットプリント(FUTURECRAFT.FOOTPRINT)」も同じく、プロトタイプから始まっている。

 アディダスには、200名にも上るエンジニアや技術者、デザイナー、スポーツサイエンスのスペシャリストで構成された強力なイノベーションチームがある。彼らは、アスリートにとって最善のものを生み出すだけでなく、それを再定義し続けるためにも、日々失敗を繰り返している。

WWD:公式サイトで大きく掲げている“END PLASTIC WASTE プラスチックゴミゼロの未来へ。”のメッセージが印象的だ。

ホフマン:サステナビリティにおける当社の大きなミッションは、CO2排出量の削減や、消費者行動の変化促進に焦点を当てたイノベーションとパートナーシップを通じて、プラスチックごみゼロの未来を実現することだ。プラスチックごみは非常に大きな問題であり、一刻を争う状況だ。世界的にも、この問題の緊急性に注目が集まりつつある。国連によってプラスチック汚染の解決に向けた協定が最近承認されたことで、この問題に新たに焦点が当てられている。

 パーレイとのパートナーシップは、このアクションを迅速かつ大規模に実現するための鍵になっている。社内にはない専門分野を持つイノベーターを見つけてパートナーシップを組むことで、より良い解決方法を生み出し、目標を達成することが可能になる。

WWD:アディダスはパーレイ以外にも多くの団体や企業と協働している。

ホフマン:プラスチックごみ問題を解決するには、業界全体のソリューションだけではなく、業界を超えたソリューションも必要だ。また、「Fashion For Good」のような団体を介して、革新的な解決策をもたらすスタートアップ企業を見つけることも非常に重要。もしくは、地球のために競争を脇に置いて、オールバーズ(Allbirds)のような「競合」とも考えられるブランドと協働し、カーボンフットプリントを抑えたシューズを作ることも一例だ。私たちは、ビジネスとイノベーションの方法を再発明しようとしているさまざまなブランドや志を同じくする企業と協力し、可能性を広げることが、業界のリーダーとしての務めだと考えている。

WWD:アスリートや生活者を巻き込んだ“ラン・フォー・ジ・オーシャンズ(Run for the Oceans)”が毎年拡大し、影響力が増している。

ホフマン:ちょうど今年も終了したところだ。6年目となるこの取り組みでは、さまざまな能力とレベルのアスリートやランナーが一つになり、スポーツの力を通じて海洋プラスチック汚染問題への意識を高めることを目的としている。今年は、5月23日~6月8日までの間に670万人以上の参加者(676万161人)が取り組みに参加し、合計7億7100万分以上(7億7122万5511分)の走行時間を記録するなど、世界最大のランニング・ムーブメントの一つとなっている。

WWD:消費者を啓発することは重要だが、非常に難しい。どのようにイベントを企画しているか。ポイントは?

ホフマン:“ラン・フォー・ジ・オーシャン”が効果的に機能している要素として、消費者のアクションと活動が、海岸や海岸地域のコミュニティを保護することに貢献しているという、具体的な体験を提供しているところだと考えている。またその体験を、できる限りアクセスしやすくしているところもポイント。例えば今年は、参加者は幅広いスポーツ、アクティビティー、トレーニングで、このチャレンジに参加することができ、また使用アプリについても、「adidas Runtastic」「Joyrun」「Codoon」「Yeudongquan」「Strava」など、複数用意されていたところも大きいと思う。


【WWDJAPAN Educations】

【第2期】サステナビリティ・ディレクター養成講座
2022年9月30日(金)開講

 昨年初めて開催し好評を得た「サステナビリティ・ディレクター養成講座」を今年も開講。サステナビリティはこれからの企業経営の支柱や根底となるものであり、実践が急がれる事業の課題である。この課題についてのビジョンを描くリーダーの育成を目的に、必要な思考力・牽引力を身につける全7回のワークショップとなる。前半は各回テーマに沿った第一線で活躍する講師を迎え、講義後にはディスカッションやワークショップを通して課題を明確化し、実践に向けたアクションプランに繋げていく。

 また、受講者だけが参加できるオンライン・コミュニティーでは、「WWDJAPAN」が取り上げるサステナビリティに関する最新ニュースや知っておくべき注目記事をチェックでき、更に講義内容をより深く理解するための情報を「WWDJAPAN」編集部が届ける、まさに“サステナ漬け”の3カ月となる。
講義のみが受講できるオンラインコースも同時に受け付けています。


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ロレアルが北アジア全拠点でカーボンニュートラルを達成

 ロレアル グループ(L’ORÉAL GROUP)は22日、中国本土、日本、韓国、香港、台湾の5つの市場で、全ての事業所、工場、流通センター、リサーチ&イノベーションセンターのカーボンニュートラルを達成したと発表した。上海で開催された「22年ロレアル北アジア・中国間接調達サプライヤーデー」で発表されたもので、同イベントには約100社のサプライヤーと主要ステークホルダーが集まりCO2削減への協働と解決策について議論した。

 中国本土は、2019年にロレアル全拠点の中で初めてカーボンニュートラルを達成。日本市場が今年7月にカーボンニュートラルを達成したことにより、北アジアゾーン全拠点でのカーボンニュートラルが実現した。各拠点では、カーボンニュートラル達成に向けて多様な施策と戦略的アプローチが取られている。中国・蘇州にある工場では、敷地内のソーラーパネルで電力を発電するほか、バイオガスを利用して高効率で上記・電気・熱を生産する熱電供給(CHP)を設置。生ごみや造園廃材を原料として発電を行う。これらに加えて近隣の再生可能エネルギーの調達を組み合わせることでカーボンニュートラルを達成した。

 ファブリス・ガルバン(Fabrice Megarbane)=ロレアル北アジアゾーン プレジデント兼ロレアルチャイナ最高経営責任者(CEO)は、「当社は、20年以上前に地球環境危機の深刻さを認識し、2009年には製造工場と配送センターの環境フットプリント削減に取り組み始めた。20年には『ロレアル・フォー・ザ・フューチャー』を立ち上げ、25年までに世界中のロレアルの全拠点が、カーボンニュートラルを達成するという意欲的なコミットメントを発表した。北アジアゾーンが、目標達成に向け取り組みを加速させていることを誇らしく思う」とコメント。

 ロレアル北アジアゾーンは地域内のシナジーを創出するために地理的範囲を再編成し2021年に設立。グループ内で2番目に大きな地理的ゾーンであり、21年のグループ売上高の30.5%を占める。

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ロレアルが北アジア全拠点でカーボンニュートラルを達成

 ロレアル グループ(L’ORÉAL GROUP)は22日、中国本土、日本、韓国、香港、台湾の5つの市場で、全ての事業所、工場、流通センター、リサーチ&イノベーションセンターのカーボンニュートラルを達成したと発表した。上海で開催された「22年ロレアル北アジア・中国間接調達サプライヤーデー」で発表されたもので、同イベントには約100社のサプライヤーと主要ステークホルダーが集まりCO2削減への協働と解決策について議論した。

 中国本土は、2019年にロレアル全拠点の中で初めてカーボンニュートラルを達成。日本市場が今年7月にカーボンニュートラルを達成したことにより、北アジアゾーン全拠点でのカーボンニュートラルが実現した。各拠点では、カーボンニュートラル達成に向けて多様な施策と戦略的アプローチが取られている。中国・蘇州にある工場では、敷地内のソーラーパネルで電力を発電するほか、バイオガスを利用して高効率で上記・電気・熱を生産する熱電供給(CHP)を設置。生ごみや造園廃材を原料として発電を行う。これらに加えて近隣の再生可能エネルギーの調達を組み合わせることでカーボンニュートラルを達成した。

 ファブリス・ガルバン(Fabrice Megarbane)=ロレアル北アジアゾーン プレジデント兼ロレアルチャイナ最高経営責任者(CEO)は、「当社は、20年以上前に地球環境危機の深刻さを認識し、2009年には製造工場と配送センターの環境フットプリント削減に取り組み始めた。20年には『ロレアル・フォー・ザ・フューチャー』を立ち上げ、25年までに世界中のロレアルの全拠点が、カーボンニュートラルを達成するという意欲的なコミットメントを発表した。北アジアゾーンが、目標達成に向け取り組みを加速させていることを誇らしく思う」とコメント。

 ロレアル北アジアゾーンは地域内のシナジーを創出するために地理的範囲を再編成し2021年に設立。グループ内で2番目に大きな地理的ゾーンであり、21年のグループ売上高の30.5%を占める。

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ロレアルが北アジア全拠点でカーボンニュートラルを達成

 ロレアル グループ(L’ORÉAL GROUP)は22日、中国本土、日本、韓国、香港、台湾の5つの市場で、全ての事業所、工場、流通センター、リサーチ&イノベーションセンターのカーボンニュートラルを達成したと発表した。上海で開催された「22年ロレアル北アジア・中国間接調達サプライヤーデー」で発表されたもので、同イベントには約100社のサプライヤーと主要ステークホルダーが集まりCO2削減への協働と解決策について議論した。

 中国本土は、2019年にロレアル全拠点の中で初めてカーボンニュートラルを達成。日本市場が今年7月にカーボンニュートラルを達成したことにより、北アジアゾーン全拠点でのカーボンニュートラルが実現した。各拠点では、カーボンニュートラル達成に向けて多様な施策と戦略的アプローチが取られている。中国・蘇州にある工場では、敷地内のソーラーパネルで電力を発電するほか、バイオガスを利用して高効率で上記・電気・熱を生産する熱電供給(CHP)を設置。生ごみや造園廃材を原料として発電を行う。これらに加えて近隣の再生可能エネルギーの調達を組み合わせることでカーボンニュートラルを達成した。

 ファブリス・ガルバン(Fabrice Megarbane)=ロレアル北アジアゾーン プレジデント兼ロレアルチャイナ最高経営責任者(CEO)は、「当社は、20年以上前に地球環境危機の深刻さを認識し、2009年には製造工場と配送センターの環境フットプリント削減に取り組み始めた。20年には『ロレアル・フォー・ザ・フューチャー』を立ち上げ、25年までに世界中のロレアルの全拠点が、カーボンニュートラルを達成するという意欲的なコミットメントを発表した。北アジアゾーンが、目標達成に向け取り組みを加速させていることを誇らしく思う」とコメント。

 ロレアル北アジアゾーンは地域内のシナジーを創出するために地理的範囲を再編成し2021年に設立。グループ内で2番目に大きな地理的ゾーンであり、21年のグループ売上高の30.5%を占める。

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「エムシーエム」が新作トートバッグのポップアップ カスタマイズサービスも

 「エムシーエム(MCM)」は、新作のトートバッグ“ミュンヘン”を販売するポップアップを7月27日〜8月9日に伊勢丹新宿本店で開催する。

 “ミュンヘン”はキャンバス地をベースに、カーフレザーとアイコニックな柄“ヴィセトス”や“MCM”ロゴをあしらったデザイン。取り外し可能なストラップが付属しているため、トートバッグとしてだけでなくショルダーバッグとしても持つことができる。

 ポップアップでは、“ミュンヘン”の販売に加えて有料のカスタマイズサービスも行う。アイテム購入者は、10色から選べるイニシャルやラインを財布やバッグなどにペイントすることができる。

■ポップアップ
会期:7月27日〜8月9日
場所:伊勢丹新宿店本館1階 ハンドバッグ/プロモーションスペース
住所:東京都新宿区新宿3-14-1

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「マーク ジェイコブス」が森星とコラボしたバンダナコレクションを発売

 「マーク ジェイコブス(MARC JACOBS)」は8月10日、モデルの森星とコラボしたバンダナコレクションを発売する。8月10〜23日の期間、三越銀座店と阪急うめだ本店にオープンするポップアップストアと、公式オンラインストアで販売する。価格は未定。

 森がイラストを描き、自ら藍染めしたアートピースをシルクにプリントしたもので、3種類を用意する。イラストは、「『マーク ジェイコブス』のDNAである“アメリカーナ”に着想したもの」だという。

 森は「なにかとスピードの早い現代、時間をかけてゆっくり発酵した藍と、一つずつ異なる“絞り”の織りなすストーリーを皆さんに届けられたら」と話す。

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中国No.1コスメ「パーフェクトダイアリー」が日本初上陸 ロフト・プラザで販売

 化粧品の輸入・販売を行うスターデザインは7月23日、中国コスメ「パーフェクトダイアリー(PERFECT DIARY、完美日記)」のロフト、プラザでの販売を開始した。展開アイテムは、〝動物アイシャドウパレット”(税込3520円)、〝スターライトハイライト”(税込2530円)、〝READ MEリップグロス”(税込1980円)。ブランドの公式サイト、Qoo10、アマゾンでも取り扱う。

 2017年に誕生した同ブランドは、多様性や個性の尊重をビジョンに掲げ、Z世代向けに高品質でリーズナブル、高いデザイン性やオリジナリティーを持つ製品開発に注力する。19、20年には、中国最大のショッピングイベントであるTモールのW11(独身の日)で、2年連続で化粧品部門売り上げ1位を獲得。20年の売り上げは、Tモール史上最高の6億元(約100億円)を記録した。中国の国産化粧品ブランドの1位は11年のTモール開設以来初めてで、Cビューティのアイコン的存在となっている。

 〝動物アイシャドウパレット”は、21年Tモールで900万個を売り上げ中国のSNSでも大きな話題を集めたヒット製品。野生動物からインスピレーションを受けた多彩な質感の12色が、日常のメイクからアーティスティックなメイクまでを可能にする。

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「WWDBEAUTY」毎年恒例、「2021年度版 世界のビューティ企業ランキングTOP100」特集 ラグジュアリーブランドが躍進

 「WWDJAPAN」は6月から、毎月第4月曜日に「WWDBEAUTY」を発行し、ビューティ&ヘア業界に特化した特集をお届けしています。7月は、「世界のビューティ企業ランキングTOP100」特集です。
 
 米「WWD」が発行する「BEAUTY INC」の同特集を元にランキングを発表するとともに、各企業の動向をレポートします。2021年度は100社合計の売上高が、コロナ禍以前の19年の水準を超え、業界としてのパンデミックからの復活を印象付けました。全100社会の総売上高は2353億5000万ドル(約25兆8885億円)に達し、前年比10.7%増、19年と比較しても3.4%増となリました。全体的な傾向としてラグジュアリーが好調で、シャネル、プーチ、エルメス、シスレーなどの企業は、いずれも19年の売上高を上回り高い成長率を記録しました。また、コロナ下に保有する株式を整理し、ポートフォリオの改善や適正規模化を図る動きが顕著だったほか、美容関連のIPOが目立ったのも21年度の特徴です。
 
 特集内では営業利益率ランキングやビューティ株騰落率ランキングも掲載しています。

「WWDBEAUTY」が付属する「WWDJAPAN」の購入はこちら

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「レブロン」からハローキティとコラボした限定パッケージ クッションファンデやリップバームなど

 「レブロン(REVLON)」は、ハローキティ(HELLO KITTY)とコラボレーションした限定パッケージのアイテムを8月25日に発売する。

 限定パッケージには“ハローキティと一緒に、ニューヨークをお散歩!”をテーマに、ハローキティとニューヨークのランドマークをあしらっている。アイテムは、シュガースクラブ入りで唇の保湿と角質ケアができるリップバーム“レブロン キス シュガー スクラブ”(全5種、各税込814円)をラインアップする。

 そのほかには密着性が高く、くずれにくいクッションファンデ“レブロン カラーステイ クッション ロングウェア ファンデーション”(全2色、各同2530円)と、“生肌ヴェール”処方で素肌のようにセミマットな仕上がりをかなえる“レブロン カラーステイ ロングウェア UV パウダー ファンデーション キット2022”(全1色、各同1760円)も用意する。

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「ルイ・ヴィトン」から一粒万倍日に向けたメンズの新作財布 ぼかし&ゆがみが特徴

 「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」は、7月28日の一粒万倍日に向けて、メンズの財布を発売した。

 一粒万倍日とは、“一粒の籾(もみ)が豊かに実り、万倍もの稲穂になる日”とされる吉日。「ルイ・ヴィトン」は、モノグラム・モチーフをあえてぼかしたパターンとゆがませたアウトラインが特徴の二つ折り財布(7万7000円税込、以下同)と長財布(9万9000円)を用意した。

 また、モノグラム・モチーフをエンボス加工してブルーで染め上げ、花型の装飾をあしらったコインケース(9万3500円)もラインアップする。

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「サマソニ 2022」「ソニックマニア」の公式グッズに長場雄、YOSHIROTTENとのコラボアイテムが登場

 8月20、21日の2日間で開催する「サマーソニック2022(SUMMER SONIC 2022)」と、前夜のオールナイトイベント「ソニックマニア(SONIC MANIA)」の公式グッズに、アーティストの長場雄、YOSHIROTTENらとのコラボアイテムが登場する。アイテムは長場雄コラボTシャツ(4500円、税込以下同)とトートバッグ(2000円)、YOSHIROTTENコラボTシャツ(4500円)。Tシャツ類は、S〜XXLをそろえる。現在、公式サイトでは事前販売を受け付け中で、8月7日までの注文分であれば開催日までに手元に届く。

 長場雄コラボTシャツはホワイトとブラックの2色をそろえ、トートバッグと同じくフェスの風景を描いた描き下ろしのイラストを採用している。YOSHIROTTENコラボTシャツもホワイトとブラックの2色展開で、大胆なバックプリントを施した。

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東コレ2023年春夏に「アンリアレイジ」「ヨシオクボ」が参加 文化庁支援で「M A S U」「クードス」も

 日本ファッション・ウィーク推進機構(JFWO)は、8月29日~9月3日に開催する2023年春夏シーズンの「楽天 ファッション ウィーク東京(Rakuten Fashion Week TOKYO)」のスケジュールを発表した。全49ブランドが参加し、15ブランドが初参加。全体の55%にあたる27ブランドがランウエイショーを行う。

 冠スポンサーの楽天による、日本発ブランドの支援プロジェクト「バイアール(by R)」には、「ヨシオクボ(YOSHIOKUBO)」と「アンリアレイジ(ANREALAGE)」が参加する。「ヨシオクボ」は初日に、「アンリアレイジ」は9月2日にショーを行う。

 JFWOによる新たなサポート企画「ジェイエフダブリュー ネクスト ブランド アワード(JFW NEXT BRAND AWARD)」も今シーズンから始動する。国内ブランドを対象に初のランウエイショーをサポートするもので、初回の選出ブランドは舟山瑛美デザイナーによる「フェティコ(FETICO)」で、メイン会場である渋谷ヒカリエでショーを開催する。また特別賞として「ヘンネ(HAENGNAE)」と「ナツミオオサワ(NATSUMI OSAWA)」のコレクション展示も行う。

 サステナビリティに特化した施策として、森川マサノリによる「ベイシックス(BASICKS)」とユニホームデザイン集団「ハイドサイン(HIDESIGN)」のショーも開催する。「ベイシックス」はリサイクルコットンなどの環境に配慮した素材を使ったミニマルなデザインが特徴で、「ハイドサイン」は同施策限定で山口壮大をクリエイティブディレクターに迎えて、東レが開発した環境配慮素材や送風機を活用したプロダクトなどを提案する。

 文化庁が主導する、日本の芸術文化の振興を図る“日本博”の施策では、工藤司による「クードス(KUDOS)」「スドーク(SODUK)」、後藤慎平の「M A S U」、富永航の「ワタル トミナガ(WATARU TOMINAGA)」がランウエイショーを行う。いずれもファッション・ウイークでの単独ショーは初めてだ。

 新型コロナウイルスが感染拡大する中での開催となることについて、古茂田博JFWO事務局長は「徹底した感染対策のもと運営する。非接触型でスムーズに来場できるよう、ライン(LINE)を使った新たなシステムを導入するほか、感染専門家の助言のもと人と人が触れないスペースを確保してショーを行う」と話す。また昨年から会期を8月末に前倒していることについて、今城薫JFWOディレクターは「前倒しによって展示会時期も早まり、ブランドからはバイヤーが買い付けやすくなったり、ルックをセールスに活用できたりと、ビジネスにもポジティブな影響があると聞いている」と手応えを語った。

【2023年春夏RFWT スケジュール】
※★は初参加ブランド、●はウェブで発表

8月29日(月)
11:00 「セイヴソン(SEIVSON)」●
12:00 「フェティコ(FETICO)」★
13:00 「エイ・クライプシス((A) CRYPSIS)」●
14:00 「レインメーカー(RAINMAKER)」●
15:00 「ケイイチロウセンス(KEIICHIROSENSE)」
16:00 「リト ストラクチャー(RITO STRUCTURE)」★●
17:00 「エズミ(EZUMI)」
18:00 「メアグラーティア(MEAGRATIA)」●
19:00 「ヨシオクボ(YOSHIOKUBO)」
20:00 「フォーサムワン(FORSOMEONE)」●

8月30日(火)
12:00 「ホウガ(HOUGA)」
13:30 「ペイエン(PEIEN)」●
15:00 「ハイドサイン(HIDESIGN)」★
16:30 「ユーシーエフ(UCF)」
17:30 「ロクブエン(六舞宴)」★●
19:00 「ネグレクトアダルトペイシェンツ(NEGLECT ADULT PATIENTS)」
20:00 「フミエタナカ(FUMIE TANAKA)」
21:00 「イレニサ(IRENISA)」●

8月31日(水)
11:00 「アブランクページ(ABLANKPAGE)」★
12:00 「ネイプ(NAPE_)」●
13:30 「チノ(CINOH)」●
15:00 「アヤーム(AYAME)」
16:00 「メグミウラ ワードローブ(MEGMIURA WARDROBE)」●
17:00 「ゲンザイ(GENZAI)」★
18:00 「ベースマーク(BASE MARK)」
19:00 「レバークチュール(LEVER COUTURE)」★
20:00 「チョノ(CHONO)」●
21:00 「ビーエスワイアール/ヨシダロベルト(BSYR / YOSHIDAROBERTO)」●

9月1日(木)
11:00 「ペイデフェ(PAYS DES FEES)」
12:30 「サートグラフ(SARTOGRAPH)」●
13:30 「ニーツ(NIITU)」★●
15:00 「リコール(REQUAL≡)」
16:00 「M A S U」★
17:30 「ベイシックス(BASICKS)」★
19:00 「ハイク(HYKE)」●
20:00 「ヨウヘイ オオノ(YOHEI OHNO)」
21:00 「コンダクター(EL CONDUCTORH)」●

9月2日(金)
14:00 「ピーエッチ モード トーキョー バイ エムエフエフ(PH MODE × TYO BY MFF)」★
15:00 「シズミ(沈み|SHIZUMI)」★
16:00 「ワタル トミナガ(WATARU TOMINAGA)」★
17:30 「サポートサーフェス(SUPPORT SURFACE)」
19:00 「アンリアレイジ(ANREALAGE)」
20:00 「ニサイ(NISAI)」●
21:00 「セヴシグ(SEVESKIG)」●

9月3日(土)
16:00 「クードス(KUDOS)」「スドーク(SODUK)」★
17:00 「ヒロココシノ(HIROKO KOSHINO)」●
18:00 「ミツルオカザキ(MITSURU OKAZAKI)」
19:00 「アフロマティック トーキョー(AFROMATIC TOKYO)」★
20:00 「ドレスドアンドレスド(DRESSEDUNDRESSED)」●

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【9月23日まで無料公開】「プチバトー」が子どもに水の大切さを教える小冊子を配布【海の危機、私たちはどう動く?】

 「プチバトー(PETIT BATEAU)」が、レ・ミニ・モンド(Les Mini Mondes)、ウォーターファミリー(Water Family)とコラボレーションし、子どもに水の大切さを教えるホリデーブック「デュシュマン&フラッギーと行く『地球と海をめぐる冒険の旅』」を制作した。

 水に関わるクイズやゲーム、実験などを通じて、海や川、山の水や生き物の循環について学べる内容で、プリントアウトして書き込めるワークなども付属している。現在、「プチバトー」店舗で商品を購入した希望者に先着で配布中だ。

 レ・ミニ・モンドはフランスの企業で、環境に配慮した玩具や教育本などを国内で生産販売している。ウォーターファミリーは、水や健康、生き物の保全についての子どもたちへの教育と、意識向上をミッションに掲げたフランスの団体だ。子どもたちの最高の遊び場で、最も成長できる場である自然を守る、という「プチバトー」が掲げるミッションと共鳴し、今回のホリデーブックが制作された。なお、「プチバトー」のフランス本社内にはウォーターファミリーの支所を設置しており、本社のあるトロワ市内の学校でウォーターファミリーの教育ツールを用いて若者たちの意識を高めるための教育を開始している。


【WWDJAPAN Educations】

【第2期】サステナビリティ・ディレクター養成講座
2022年9月30日(金)開講

 昨年初めて開催し好評を得た「サステナビリティ・ディレクター養成講座」を今年も開講。サステナビリティはこれからの企業経営の支柱や根底となるものであり、実践が急がれる事業の課題である。この課題についてのビジョンを描くリーダーの育成を目的に、必要な思考力・牽引力を身につける全7回のワークショップとなる。前半は各回テーマに沿った第一線で活躍する講師を迎え、講義後にはディスカッションやワークショップを通して課題を明確化し、実践に向けたアクションプランに繋げていく。

 また、受講者だけが参加できるオンライン・コミュニティーでは、「WWDJAPAN」が取り上げるサステナビリティに関する最新ニュースや知っておくべき注目記事をチェックでき、更に講義内容をより深く理解するための情報を「WWDJAPAN」編集部が届ける、まさに“サステナ漬け”の3カ月となる。
講義のみが受講できるオンラインコースも同時に受け付けています。


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【9月23日まで無料公開】「プチバトー」が子どもに水の大切さを教える小冊子を配布【海の危機、私たちはどう動く?】

 「プチバトー(PETIT BATEAU)」が、レ・ミニ・モンド(Les Mini Mondes)、ウォーターファミリー(Water Family)とコラボレーションし、子どもに水の大切さを教えるホリデーブック「デュシュマン&フラッギーと行く『地球と海をめぐる冒険の旅』」を制作した。

 水に関わるクイズやゲーム、実験などを通じて、海や川、山の水や生き物の循環について学べる内容で、プリントアウトして書き込めるワークなども付属している。現在、「プチバトー」店舗で商品を購入した希望者に先着で配布中だ。

 レ・ミニ・モンドはフランスの企業で、環境に配慮した玩具や教育本などを国内で生産販売している。ウォーターファミリーは、水や健康、生き物の保全についての子どもたちへの教育と、意識向上をミッションに掲げたフランスの団体だ。子どもたちの最高の遊び場で、最も成長できる場である自然を守る、という「プチバトー」が掲げるミッションと共鳴し、今回のホリデーブックが制作された。なお、「プチバトー」のフランス本社内にはウォーターファミリーの支所を設置しており、本社のあるトロワ市内の学校でウォーターファミリーの教育ツールを用いて若者たちの意識を高めるための教育を開始している。


【WWDJAPAN Educations】

【第2期】サステナビリティ・ディレクター養成講座
2022年9月30日(金)開講

 昨年初めて開催し好評を得た「サステナビリティ・ディレクター養成講座」を今年も開講。サステナビリティはこれからの企業経営の支柱や根底となるものであり、実践が急がれる事業の課題である。この課題についてのビジョンを描くリーダーの育成を目的に、必要な思考力・牽引力を身につける全7回のワークショップとなる。前半は各回テーマに沿った第一線で活躍する講師を迎え、講義後にはディスカッションやワークショップを通して課題を明確化し、実践に向けたアクションプランに繋げていく。

 また、受講者だけが参加できるオンライン・コミュニティーでは、「WWDJAPAN」が取り上げるサステナビリティに関する最新ニュースや知っておくべき注目記事をチェックでき、更に講義内容をより深く理解するための情報を「WWDJAPAN」編集部が届ける、まさに“サステナ漬け”の3カ月となる。
講義のみが受講できるオンラインコースも同時に受け付けています。


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「シロ」今井会長&「サンサン」寺田CEOが考えるまちづくり 起業家精神を育む新たな教育とは

 コスメティックブランドの「シロ(SHIRO)」は、創業の地である北海道砂川市の活性化を目的に、市民と子どもたちが主役のまちづくり“みんなのすながわプロジェクト”を推進している。砂川市を“世界中から人が集まり、誰もが感動体験を持ち帰ることのできる場所”にすることを目指し、2022年12月には砂川市の江陽小学校跡地で新工場の稼働を予定している。23年春にオープンする新工場付帯施設には、ショップやカフェの移転、大人から子供まで、それぞれが自由に過ごすことができるラウンジやホールなどを設ける計画だ。

 そこで“みんなのすながわプロジェクト”の実行委員長を務める「シロ」今井浩恵会長と、徳島県神山町でテクノロジーやデザインを学び社会に変化を生む起業家精神を育む学校“神山まるごと高専(仮称・認可申請中)”を構想し、理事長に就任予定の「サンサン(Sansan)」寺田親弘代表取締役社長/CEOが共鳴し、それぞれが向き合う社会課題や進行中のプロジェクトについて対談した。

 対談では神山町の魅力に始まり、「なぜ高専なのか」「今の形になるまでどのような人々の協力があったのか」「期待される“新たな学び”とは」など、“神山まるごと高専”のこれまでの道のりや具体的な教育プログラムをひもとく。締めくくりには、民間企業である両社が今後、教育や地域づくりに携わる“同志”として協力していく気持ちを示した。

 また、「シロ」の新工場を含む、人と環境にも配慮した循環型の施設“みんなの工場”では、ショップの什器に北海道旭川市江丹別町に自生する白樺を使用する予定だ。間伐した白樺は、森の恵みとして根本から枝先まで、全てを無駄なく活かす。22年6月には白樺の若葉を採取する“森のワークショップ”を開催し、江丹別町の山を管理する林業従事者の案内のもと、参加者は森に自生する植物や生き物などの自然環境について学んだ。これらの若葉は、7月21日に発売した「シロ」の旬シリーズ“白樺フェイスミスト”(120mL、税込4840円)の素材としても活用されている。

問い合わせ先
シロ/みんなのすながわプロジェクト事務局
0125-52-3738

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「エルメス」、中国・武漢店が移転オープン 初日の売り上げは推定6億円!?

 「エルメス(HERMES)」は7月13日、中国・武漢市の店舗を移転オープンした。現地の情報筋によれば、初日の売り上げは2100万~3000万人民元(約4億2000万~6億円)と推定されており、2020年4月に同ブランドが広州市の旗艦店を移転オープンした際の同1900万人民元(約3億8000万円)を上回ったという。なお、米「WWD」が売り上げに関する問い合わせをしたが、「エルメス」からの回答は得られなかった。

 新店舗は2層建てで、多くのラグジュアリーブランドが出店している大型ショッピングモール、ハートランド66(HEARTLAND 66)内にある。これは上海のプラザ66(PLAZA 66)と同系列の商業施設で、21年の開業。「エルメス」は12年にやはり大型商業施設の武漢インターナショナルプラザ(WUHAN INTERNATIONAL PLAZA)に出店しているが、今回それを閉じて移転した。新店舗ではハンドバッグなどのレザーグッズのほか、ウィメンズ、メンズ、フットウエア、シルク製品、ジュエリー、ウオッチ、ホームウエアなどを取り扱っており、複数のVIPルームも備えている。

 移転オープンに当たっては、ピンクの“ケリードール(KELLY DOLL)”や、フローラル柄の“ピコタンロック ミクロ(PICOTIN LOCK MICRO)”バッグなどの希少なアイテムもそろえられたようだ。中国版インスタグラムの「シャオフォンシュウ(Xiaohongshu、小紅書、通称RED)」には、当日の様子や、購入品の画像などが多数アップされている。そうした投稿の一つによれば、ブランド側が招待した上顧客は50人程度だったものの、それ以外の顧客も駆けつけ、店の前に行列が出来たという。

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知る人ぞ知る 松屋銀座の名品売り場がバーチャル化で得たもの

 松屋銀座本店7階インテリアフロア。その中央に静かに佇むように、ガラス囲いの約180㎡の自主編集売り場がある。国内外から買い付けたシンプルで普遍的なデザインの椅子やテーブル、照明食器、文具など700点が並ぶ。昨年11月、同社はこの「デザインコレクション」の売り場を3Dで再現したバーチャルストアを公式サイトにオープンした。(この記事は「WWDJAPAN」7月18日号からの抜粋に加筆しています)

 「デザインコレクション」は1955年、日本を代表する建築家やプロダクトデザイナーらで作る日本デザインコミッティーの協力の下でオープン。会員の審美眼でデザインやコンセプトにおいて時代を超えた価値を持つ名品をセレクトしており、“デザイン”を標榜する同社のアイデンティティーとも言える売り場だ。高層階にあるため集客力はそれほど高くないが、「松屋の古くからのお客さまやデザイナーなどには価値ある売り場として認知され、目的意識を持って訪れてくださっている」と売り場の買い付けを担当する豊島毅リビング・呉服・美術課長。

 定期的に入れ替わる品ぞろえも売り場の面白みの一つ。会員であるプロダクトデザイナーの深澤直人、建築家の原研哉など錚々たる面々が2カ月に1回程度顔を合わせ、社会や時流に合わせた商品の選定会を実施している。売り場に並べられた商品には選者のコメントが付され、「なぜこの商品を選んだのか」「どういう点が優れたデザインなのか」というストーリーがつづられている。

 バーチャルストアはITベンチャーのDiO(京都市、一筆芳巳社長)との協業で構築。リアル売り場の商品約700点のうち、バーチャル上には約100点が表示され、最大8kを超える高細密な画質で売り場を再現。商品もあらゆる角度から眺めることができる。欲しい商品は公式ECへ遷移して購入可能だ。

 ローンチ以降、「20〜30代の若いお客さまが熱心に眺めている光景が増えた」という。「今の若い世代は真贋さまざまな情報に触れる機会が増えた分、本物を求めるマインドが強い。そういったものを百貨店に求めていらっしゃると感じる」。扱っている商品も、若者の手に届かないというわけではない。価格帯は数百円から、高くとも20万円程度まで。「大衆に手に届く価格も、優れた“デザイン”の条件」という選者の考えに基づくものだ。

 「コロナ禍を経て、オンラインでの買い物が浸透するとともに、銀座は人通りが大きく減少した。なぜリアルの売り場に行く必要があるのか、なぜ松屋に足を運ぶ必要があるのかをお客さまに伝える必要が出てきた」。そういった経緯からバーチャルストアが生まれた。「(バーチャルストアを通じて)松屋のアイデンティティーが凝縮した売り場を、もっと多くのお客さまの目に触れていただける。商品一点一点には、ECの画面で見ただけでは分からない“奥行き”があり、3Dだから表現できる。さまざまな角度からプロダクトを眺めると、新しい発見や違和感があるはずだ」。

 売り場の年間売上高(EC含む)は前年比25%増を目指す。今後はバーチャルストアとリアルの売り場の設計や陳列を変え、役割を棲み分けることも検討している。「たとえばバーチャルストアは商品を集積し、多くのお客さまに探検するように買い物を楽しんでいただく。そうすればリアルは、売り上げを稼ぐという目的から離れ、売り場のコンセプトを凝縮したプロダクトだけに絞って陳列してもいい。バーチャルストアを入り口に、売り場のファンを増やしていきたい」。

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活気あるパリの街並みを表現 「アミ パリス」のリアルなパリジャンスタイル

 「アミ パリス(AMI PARIS)」の2022-23年秋冬コレクションが8月から順次発売する。ギンザ シックス店や渋谷パルコ店など全国7店舗で扱う。ここでは発売に先立ち、デザイナーが同コレクションに込めた思いや、鍵となるスタイルを紹介する。

メトロを行き交う人々に着想
日常を彩るコレクション

 アレクサンドル・マテュッシ(Alexandre Mattiussi)創設者兼クリエイティブ・ディレクターが「“生きる喜び”を表現した」と語る同コレクションは、パリのメトロ(地下鉄)を行き交う人々のスタイルが着想源。鮮やかなカラーパレットと1970年代を彷彿とさせるブルジョワスタイル、リッチな質感の素材・テキスタイルが、パンデミックを経て前を向くパリジャンのマインドと、自由奔放な個性をエレガントに表現する。

パリのマインドを表現する
3つのキースタイル

シックに格上げする
豊富なレザーアクセサリー

 アクセサリーは、ミニマルなデザインにシボ革の質感とダブルチェーン、“アミ ドゥ クール(Ami de Coeur)”のクラスプが映える新作バッグ“レ ヴーレ・ヴー(Le Voulez-Vous)”が登場。直方体のシェイプが特徴の定番バッグ“ケース(Case)”は、ブラックレザーとレオパードを組み合わせた新色を用意し、レザーシューズにもヘビ柄を取り入れた。ほかにも、パテントのピンヒールやしなやかなレザーのグローブなど、革小物が充実する。

アミ パリス ジャパンは、本社および店舗スタッフを広く募集している。
詳細は以下の問い合わせ先まで。
問い合わせ先
アミ パリス ジャパン
03-3470-0505

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米ゴルフアパレル「マーク&ロナ」からキッズコレクション カラフルな迷彩柄ポロやサンバイザーを用意

 ロサンゼルス発のゴルフアパレルブランド「マーク&ロナ(MARK & LONA)」はこのほど、8型からなるキッズコレクションを発売した。六本木ヒルズ店と表参道ヒルズ店、公式オンラインストアで扱う。

 カラフルなオリジナル迷彩柄をジャカード織りしたポロシャツ(1万9800円税込、以下同)や、カタカナブランドロゴをあしらったモックネックTシャツ(1万5400円)など、キッズコレクションらしい遊び心にあふれたデザインが特徴だ。ほかにジャージー素材のセットアップ(上3万800円、下2万6400円)やサンバイザー(8800円)もラインアップする。

 「マーク&ロナ」は、「機能性にも優れるためゴルフのみならず、旅行やアウトドアなど、さまざまなシーンで親子コーデを楽しんでほしい」と話す。

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【スナップ】パリコレの路上からvol.1 「リック・オウエンス」信者の異世界コーデが変化の兆し

 「リック・オウエンス(RICK OWENS)」は、パレ・ド・トーキョー(Palais de Tokyo)で2023年春夏メンズ・コレクションを発表した。今季も、リック・オウエンスを崇拝する個性的な強者たちが集まった。この日は気温30度を超える夏日で、メッシュニットのタンクトップや裸にベストなど、露出度の高いスタイルが目立った。いつもと異なるのは、ジーンズの着用率が高くカジュアルに変化していたこと。アクセサリーのチョーカーやハーネスでフェティッシュな要素を加え、足元は14.5cmヒールのプラットフォームブーツが引き続き人気だった。

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「アトモス」×「メディコム・トイ」×「ボタナイズ」のトリプルコラボアイテムが登場

 スニーカーショップの「アトモス(ATMOS)」は、「メディコム・トイ(MEDICOM TOY)」とプランツショップ「ボタナイズ(BOTANIZE)」とトリプルコラボレーションしたアイテムを7月30日に発売する。価格は税込1万4080円で、29日8時59分まで「アトモス」の公式オンラインストアで抽選販売を受付中だ。

 今作は、塊根植物パキポディウム・グラキリスのソフビ(塩化ビニール素材)フィギュアをベースとした2種類を用意し、それぞれの鉢に「アトモス」の代名詞ともいえるアニマル柄とダルメシアン柄を落とし込んだ。なおパキポディウム・グラキリスと鉢は分離・組み換えが可能なので、既に持っているコレクションと入れ替えることもできる。

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好業績の陰に「顧客体験」への伴走 ゴールドウインとプレイドの事例

 さまざまなデジタルマーケティングツールが存在する中、数多くのアパレル企業から信頼を得ているのが、プレイドが提供する「カルテ(KARTE)」だ。「ザ・ノース・フェイス」などで知られるゴールドウインは、OMO(オンラインとオフラインの融合)の切り札として「カルテ」を活用し、実績を上げてきた。「カルテ」導入は小売業にどんな変革をもたらすのか。ゴールドウインの梅田輝和氏とプレイドの金井良輔氏が語り合った。

オンライン接客の導入で感じた手ごたえ

WWD:ゴールドウインが「カルテ」を導入した経緯は?

梅田輝和ゴールドウインEC販売部長(以下、梅田):以前から接客ツールの提案をプレイドから受けていた。ただ当社の環境が整っていなかったこともあり、見送っていた。第1回目の緊急事態宣言が出た2020年4月、再び新しいツールの提案があった。コロナ禍での私の問題意識とも一致したため導入を決めた。店舗を休業せざるを得ず、店に行きたくても行けないお客さまがいる。売り上げにも大きな打撃を受けた。ちょうどZOOM接客を始める小売業も出始めていたが、プレイドの提案はさらに進んだものだった。

金井良輔カスタマー・エクスペリエンス・プロデューサー(以下、金井):私たちが提案したのは「カルテ ギャザー(KARTE GATHER)」という店舗スタッフとEC上のお客さまをビデオでつないで接客できるツールだ。ECサイトと店舗スタッフは違う土俵で捉えがちだが、「カルテ ギャザー」を使えばデジタル上で店舗と同じリッチな接客が可能になる。お客さまがECサイトを回遊する中、適切なタイミングでオンライン接客のご案内を提示。店舗スタッフは店頭の端末を通じて、お客さまとコミュニケーションが取れる。店舗スタッフが「カルテ ギャザー」を通じてECの顧客に接客した場合、店舗からお客さまに商品を直送することもできるし、後からECサイト上で購入した場合も、その履歴が分かる。分断されたECと店頭を一体化して、その後の成果検証もできるようにした。

梅田:オンライン接客ツールにつなげるお客さまは、何かしらの商品に興味があり、課題をお持ちだ。「ザ・ノース・フェイス」ならバックパックのサイズ感、あるいはダウンジャケットの暖かさなど、購入前にいろいろ聞きたいことがある。ダウンジャケットの暖かさについて、ECサイトの文字だけで伝えるのは難しい。お客さまから「週末から北海道旅行に行く」と聞いて初めて、「でしたら、これがいいのでは」と具体的な接客ができる。

WWD:顧客データの活用とは具体的にどんなことか。

金井:接客スタッフにも、お客さまのニーズを拾い上げるのが得意な方と、不得手な方がいる。不得意な方でも「カルテ」を使うと、顧客がECサイトでどんな商品に興味を持っていたのか、今はこんなカテゴリーを探しているのでは、ということが分かる。データを集約していけば、過去に店頭で受けた接客も分かる。「以前購入したアウターに合わせるなら、このボトムスがいいと思います」というように、コミュニケーションが洗練されていく。一斉に同じ内容を送っていたメルマガを、顧客に合わせて変えていくことも可能だ。

梅田:デジタルの浸透によって、店舗スタッフの役割が変わった。仕事を再定義する必要性を感じる。店舗での売り上げだけでなく、ECの売り上げに貢献してくれたことを、会社として適切に評価する。インセンティブやモチベーションにつなげることも大切だ。

金井:ゴールドウインはどの部署の人もお客さまのことをすごく考えている。店舗スタッフとECをつなぐというソリューションからスタートしたが、「カルテ」導入から付随するプロジェクトへと取り組みがどんどん広がり、現在は週3回くらいの割合でディスカッションしている。どんな顧客体験を作りたいか、リアル店舗の役割とは何かなど、突っ込んだ議論を重ねてきた。当社がその期待にどれだけ応えられるか、宿題は多い。

WWD:ゴールドウインが考える顧客体験とは?

梅田:難しくは考えていない。お客さまが求めているものを提供する。そのためにお客さまのことを深く知らなければいけない。お客さまをワクワクさせ、お客さまの想像を超える感動を提供できるか。感動によってゴールドウインのファンをいかに増やすか。長い関係性を築いていくか。最高の顧客体験を築く土台にデータがある。

金井:顧客体験というと、漠然としたものになりがち。でも求められる売り上げにも寄与していくことが大前提だ。ゴールドウインがお客さまに対してどんな存在でありたいかなど、抽象的かつ本質的なところから話し合い、ポップアップのメッセージはこんな雰囲気がいいんじゃないか、サイトを訪問したらいきなりクーポンを出すようなことは違うのでは、といった具体的な話を詰める。言語化するのが難しいけれど、ディスカッションを重ねていく中で、ゴールドウインが目指す顧客体験を私たちも理解し、一緒に深めていく感覚だ。

ECサイトの利便性向上に伴い売り上げも伸長

WWD:売り上げも両社で共有しているのか。

梅田:週単位で共有している。やるからには数字を共有して、一緒に成果と課題を考えた方がいい。年間の平均購入単価×平均購入回数というシンプルなLTV(ライフタイムバリュー)の指標も大切にしている。直近ではVOC(お客さまの声)の分析も始めた。

金井:「カルテ」では、お客さまがこの画面でサイトを閉じたなどの行動データが集積できる。そういったアクションとVOCとを合わせて次のコミュニケーションに生かしたい。

梅田:一番大事なのは、デジタルもフィジカルも一つに捉えることだ。これまでは店舗でお客さまと対峙し、ある商品をしっかり売っていればよかった。今は新しいツールを導入することで、店舗スタッフがデジタルに貢献できる。データを活用しながら、人の力をうまく組み合わせるということが非常に大事だ。最近「コトラーのマーケティング5.0」(フィリップ・コトラー著、朝日新聞出版)を読んで、腑に落ちたことがある。情報や知識はAIや機械に置き換えることができるが、知恵を出すとか知見を活かすことは人間の領域であって、機械にはできない。それぞれで線を引くのではなく、データと人の力をうまく組み合わせて、お客さまに新しい価値を提案できるというのが、まさに「カルテ」でやっていることなのかなと。新しい取り組みが、次の新しい取り組みを生む。

金井:まさにそうだ。ゴールドウインにはさまざまなブランドがあるが、「カルテ」はあらゆるケースのお客さまにチューニング可能な設計なので、それぞれ解決策を紹介できる。各社のお客さま一人一人を分析して、どんなソリューションを組み合わせて使っていただくかを提案するのが私たちの仕事。この分野ではどこにも負けない自信がある。

販売に限定しない
「カスタマージャーニー」

WWD:今後の「カルテ」活用の展望は。

梅田:当社のカスタマージャーニーは、販売がゴールではない。特にアウトドアウエアやアウトドア用品は、長く愛用していただけるよう高品質な物作りをしてきた。修理・修繕の仕組みも整っている。膨大なデータの中に、お客さまに喜んでいただけるヒントが潜んでいる。一人一人のデータをしっかり見て、それを積み上げていくことが大切だ。それを磨き上げた結果、当社のファンになってくれる。

金井:ゴールドウインの販売だけでなく、MD、生産のスタッフまでが、僕らの提供するデータを通じて、その向こうにいるお客さまのことを想像し、それを未来につなげていく。「カルテ」を通じて、そんな姿を実現したい。

梅田:金井さん含め、プレイドのチームの皆さんと本音で議論した結果、OMOに本気で取り組む腹を決めることができた。会社は違えども考えているベクトルは同じという安心感がある。週に1回は私と金井さんの2人で話し合っている。現場レベルでも頻繁にコミュニケーションをとる。今も4〜5つの新しいプロジェクトが動いている。スポーツメーカーなので、良い商品を作ればいいと考えがちだった。でもプレイドとの取り組みによって、宝のようなデータを活用すれば、さまざまな可能性が広がっていくことが分かった。長年培ってきたリアル店舗の価値と、デジタルのテクノロジーをうまく組み合わせて顧客体験を磨いていきたい。

PHOTO : KAZUO YOSHIDA
TEXT : MIWAKO ANNEN
問い合わせ先
プレイド
https://karte.io/enterprise/

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「ヴァンズ」から誕生秘話に着想した“ハーフキャブ”の新作 30周年を記念して

 「ヴァンズ(VANS)」は、今年30周年を迎えたスニーカー“ハーフキャブ”から“ダクトテープ”バージョンを発売した。レッドとブラックの2色展開で、価格は各1万2100円(税込)。

 “ハーフキャブ”の前身であるハイカットスニーカーの“キャバレロ”は、米国のプロスケートボーダー、スティーブ・キャバレロ(Steve Caballero)のシグネチャーモデルとして1989年に誕生した。その後、スケートボードのスタイルが変わるにつれて、スケーターは自らハイカット部分を切ってテープで留めてカスタムするように。これを見た「ヴァンズ」が、1992年に発売したミッドカットモデルが“ハーフキャブ”だ。

 今回発売した“ダクトテープ”バージョンは、履き口部分にテープ風の素材を採用するなど、当時のカルチャーにリスペクトを捧げたデザインが特徴だ。

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体験して分かった「アマゾンスタイル」の革新性【鈴木敏仁USリポート】

 アメリカ在住30年の鈴木敏仁氏が、現地のファッション&ビューティの最新ニュースを詳しく解説する連載。米アマゾンがロサンゼルスに衣料品のリアル店舗「アマゾンスタイル」をオープンした。衣料品の販売における革新性はどこにあるのか。実際に体験してみた。

 アマゾン(AMAZON)が初のアパレル専門店フォーマット「アマゾンスタイル(AMAZON STYLE)」を5月25日にオープンした。オープンが予告された時点で、私は試着に焦点をあてているようだとこの連載で予測した。確かに試着プロセスの変革に大胆に切り込んでいるのだが、予測をはるかに超えるアイディアが投入されていて、軽い衝撃を受けた。

 前回書いたが軽く復習しよう。アマゾンのリアル店舗は2015年の「アマゾンブックス」が1号店で、その後「アマゾン4スター」「アマゾンポップアップ」「アマゾンゴー」「アマゾンフレッシュ」とフォーマットを増やし、店舗数も100店舗前後にまで到達した。ところが今年3月に突然戦略を転換し、「ゴー」「フレッシュ」、そして「スタイル」の3つに集中して、他はスクラップすると発表したのであった。

 この3月の時点ではまだ「アマゾンスタイル」はオープンしておらず、未開店の業態に注力するという理由は衣料市場の大きさにあるのだろうと私は書いた。書籍やポップアップストアといった限定カテゴリーでは、たとえ大チェーンに育ったとしてアマゾンという巨大な企業を支えるような柱にはなり得ない。裾野の広い分野でのチェーンストア化の方が最終目的地の規模が大きいという目論見だろうと考えたのである。

 ただ実際に店舗を見て、市場の大きさだけではなく、新フォーマットに盛り込まれた画期的なアイディアにも将来性を見いだしているのだろうと考えるに至った。

 これも前回書いたことだが、アマゾンでしかできない何かがなければリアル店舗をやる必要はないとジェフ・ベゾスは言っていた。「アマゾンスタイル」はまさに今まで存在しなかった革新的な技術が盛り込まれており、ベゾスの信念は忠実にコミットされているようだ。

40ある試着室による新プロセス

 オープンしたのはロサンゼルス郊外に立地するライフスタイルセンター(Americana at Brand)で、店舗面積は公称3万スクエアフィート(2787平方メートル)。「H&M」や「ユニクロ(UNIQLO)」の大型店舗ぐらいといったところだ。しかし、40ある試着室とつながっているバックルームやピックアップ、返品カウンターが大きめに取られているので、実際の売り場面積はそれほど大きくない。

 従来のアパレルショッピングとの大きな違いは4つだ。1つめは、売り場はショールームで陳列されている商品は買えないこと。2つめは、買い物プロセスの全ての起点がスマホのアプリであること。3つめは、試着プロセスにかつてない新しい手法を取り入れたこと。そして4つめが、売り場の店員と、商品を準備する専用の店員と、作業プロセスの違いで2つに分けたことにある。1はすでに実験されていることで驚きはないが、画期的なのは2~4である。

売り場はショールーム

 まず入り口に大きな看板があり、掲示されたQRコードをアプリでスキャンするとスタイルサーベイと称するアンケートがスタートする。男か女か、カジュルアルかアスレジャーか、パンツならばスリムかレギュラーかといった、求めているものがどれなのかを選び、これを元にAI(人工知能)が分析して推奨商品を選ぶ。同社はこのために新たなアルゴリズムを開発したと言っている。

 売り場はテーマやブランド別で従来通りだが、インフルエンサーによる推奨コーディネート売り場が大きめに取ってある点が目を引いた。展示されているQRコードをスキャンすると、陳列されているアイテム全てがアプリに表示される。また陳列はハンギング主体でたたみは少ない。ハンギング主体なのは売り場がショールームなのでサイズや色違いを重ねて陳列する必要がないからだろう。作業負荷が低いことは言うまでもない。

 各アイテムに付く紙タグの表示はコードとサイズだけ、ハンガーに付けられたEインク型電子棚札に売価とQRコードが表示される。売価は19.99~25.99ドルというようなレンジ表示で、QRコードをスキャンするとアイテムページが開いて売価やスペックが表示される。プライム会員には値下げする、何度も表示するような人には背中を押すために値下げする、といったダイナミックプライシングである。

 これはすでに「アマゾンブックス」でやっており技術的な驚きはないが、アパレルに持ち込まれると新鮮さを感じざるを得ない。

試着プロセスに投入した画期的なアイディア

 アプリのアイテム表示ページでは、試着するか、またはピックアップカウンターで受け取るか、の2つの選択肢が提示される。試着を選ぶと10分程度で利用可能になり、試着不要でそのまま買う場合は後者を選ぶのだが、どちらを選んでも、バックルームで働いている店員(売り場の店員と区別するため、ここから「作業員」と呼ぶ)が選択アイテムを在庫スペースから運び出し、前者は試着室へ、後者はカウンターへ移動させるというプロセスが後方で動くことになる。

 この2つの選択肢は買い物中に増やしていくことが可能、急いで試着室やピックアップカウンターに行く必要はない。

 ちなみに試着室準備完了やピックアップ可能といった連絡はアプリのプッシュ通知が利用される。

 通知が届いたら指示された番号の試着室に行き、アプリで解錠して中に入ると、自分が選んだアイテムに加えてアマゾンのAIが選んだ推奨商品も用意されている。また壁面に大型画面の端末が据え付けられていて、ユーザーにカスタマイズされたアイテムが表示されており、端末に表示されている推奨商品を試着として加えることも可能である。この試着室にあらかじめ用意される推奨と、端末に表示される追加の推奨が、アマゾンによる新たな試着プロセスの1つめの革新性である。

 店員がお客との会話の中から自らのノウハウで選ぶという従来の推奨プロセスを、AIを使いオートメション化し、それを試着室内で完結するプロセスにしてしまったことに新鮮さがある。

 しかし、これ以上に私が感嘆した2つめの革新性は試着室の設計デザインだ。お客が出入りする正面のドアと、作業員が出入りする裏のドアと、2つドアを作り、二重ドアにする。お客側を開けなければ室内をのぞかれることがなく、ドアとドアの間の空間をクローゼットのようにして商品を置けるスペースとしているのである。

 追加のアイテムが届くと赤ランプと内側のライトが点灯、赤ランプ点灯中は作業員側のドアが開いているがお客側のドアはロックされてセキュリティが確保され、赤ランプ消灯後に解錠された客側ドアを開けると商品が届けられている。

 例えば、試着として10着を選ぶとする。1着の段階で試着室に入っても、正面ドアを開けることなく残りの9着が作業員側のドアから届けられることになる。壁面の端末から選んでも同じように届けられる。つまり、売り場で選んで試着室に入り、気に入らないから出て、売り場で選んでまた試着室に入りという繰り返しが不要になるのだ。

 このドアを2つ作るという設計デザインは過去存在せず、その斬新さに私は目を見張った。

 試着というプロセスは近代的な小売りビジネスが確立して以来ほぼ大きな変化が起きておらず、店員にもお客にも大きな負担がかかり続けてきている分野である。この負担を過去なかった大胆なアイディアで軽減するというわけで、イノベーションをもたらす可能性を私は感じている。

売り場の店員とフルフィルメント店員を分離

 レイアウト上、入り口から入ってすぐ右にピックアップカウンターがあり、右サイドから奥にかけての壁面に試着室が並び、この試着室の裏側は、作業員が動く通路となっている。この通路はピックアップカウンターへもつながっており。作業員は売り場の外辺をストレスなく移動できるレイアウトとなっている。

 また試着室は2階にもあり、この2階は在庫スペースともなっていて、エレベーターを使って商品を移動しているようだったが、1階にも在庫スペースがあるかもしれず、このあたりははっきり確認できなかった。

 お客から注文が入ると、作業員はアイテムを選び、試着室かピックアップカウンターに運び、残ったアイテムは元に戻す、作業員はこれを繰り返すわけだが、この一連のプロセスにフルフィルメントセンターで利用しているピッキングシステムを使っているとアマゾンは説明している。

 アマゾンは従来の店員の仕事から商品の持ち運びという作業を切り分けて、フロア店員とフルフィルメント店員と2つの職種を用意し、2つの機能が交差せずストレスなく進行するよう店内レイアウトを工夫したと説明できるだろう。

ストレスフリーな買い物経験

 公称されているが確認できていない機能としては、店頭でスキャンした商品は履歴に保存されて後日のネットやリアルの買い物に利用可、ネットで買った商品を店舗に送り試着できるという2つで、前者はウェブ上のブラウジング履歴で確認できず、後者についてはあえて店頭にある商品を選んで買い物カートに入れてみたが選択肢として試着は出てこなかった。これから導入する機能なのかもしれない。

 さて、最後に実際に買い物をした感想を記しておきたい。QRコードのスキャンでスペックやレビューを確認できる便利さは言うまでもないのだが、もっともストレスフリーだと感じたのは試着や買うつもりの商品を手に持つ必要がない点だ。

 試着または買いたい商品が決まったとして、さらに買い物を続けるときはそれらを手に持って店内を歩く必要がある。気の利いた店員がいると試着室に取り置いてくれることもあるが他人の手をわずらわす微妙なストレスがあり、誰も気にせず好きなだけ買い物を手ぶらで続けられるという開放感は初めての感覚で新鮮だった。

 またピックアップカウターには商品を1時間キープできるので、他に買い物に行って戻ってくるということも可能である。

 マーチャンダイジングの評価はとりあえずここではおいて、アパレルの買い物プロセスに大きな影響を与える画期的なフォーマットだと思っている。アマゾンのクリエイティビティーには脱帽としか言いようがない。

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体験して分かった「アマゾンスタイル」の革新性【鈴木敏仁USリポート】

 アメリカ在住30年の鈴木敏仁氏が、現地のファッション&ビューティの最新ニュースを詳しく解説する連載。米アマゾンがロサンゼルスに衣料品のリアル店舗「アマゾンスタイル」をオープンした。衣料品の販売における革新性はどこにあるのか。実際に体験してみた。

 アマゾン(AMAZON)が初のアパレル専門店フォーマット「アマゾンスタイル(AMAZON STYLE)」を5月25日にオープンした。オープンが予告された時点で、私は試着に焦点をあてているようだとこの連載で予測した。確かに試着プロセスの変革に大胆に切り込んでいるのだが、予測をはるかに超えるアイディアが投入されていて、軽い衝撃を受けた。

 前回書いたが軽く復習しよう。アマゾンのリアル店舗は2015年の「アマゾンブックス」が1号店で、その後「アマゾン4スター」「アマゾンポップアップ」「アマゾンゴー」「アマゾンフレッシュ」とフォーマットを増やし、店舗数も100店舗前後にまで到達した。ところが今年3月に突然戦略を転換し、「ゴー」「フレッシュ」、そして「スタイル」の3つに集中して、他はスクラップすると発表したのであった。

 この3月の時点ではまだ「アマゾンスタイル」はオープンしておらず、未開店の業態に注力するという理由は衣料市場の大きさにあるのだろうと私は書いた。書籍やポップアップストアといった限定カテゴリーでは、たとえ大チェーンに育ったとしてアマゾンという巨大な企業を支えるような柱にはなり得ない。裾野の広い分野でのチェーンストア化の方が最終目的地の規模が大きいという目論見だろうと考えたのである。

 ただ実際に店舗を見て、市場の大きさだけではなく、新フォーマットに盛り込まれた画期的なアイディアにも将来性を見いだしているのだろうと考えるに至った。

 これも前回書いたことだが、アマゾンでしかできない何かがなければリアル店舗をやる必要はないとジェフ・ベゾスは言っていた。「アマゾンスタイル」はまさに今まで存在しなかった革新的な技術が盛り込まれており、ベゾスの信念は忠実にコミットされているようだ。

40ある試着室による新プロセス

 オープンしたのはロサンゼルス郊外に立地するライフスタイルセンター(Americana at Brand)で、店舗面積は公称3万スクエアフィート(2787平方メートル)。「H&M」や「ユニクロ(UNIQLO)」の大型店舗ぐらいといったところだ。しかし、40ある試着室とつながっているバックルームやピックアップ、返品カウンターが大きめに取られているので、実際の売り場面積はそれほど大きくない。

 従来のアパレルショッピングとの大きな違いは4つだ。1つめは、売り場はショールームで陳列されている商品は買えないこと。2つめは、買い物プロセスの全ての起点がスマホのアプリであること。3つめは、試着プロセスにかつてない新しい手法を取り入れたこと。そして4つめが、売り場の店員と、商品を準備する専用の店員と、作業プロセスの違いで2つに分けたことにある。1はすでに実験されていることで驚きはないが、画期的なのは2~4である。

売り場はショールーム

 まず入り口に大きな看板があり、掲示されたQRコードをアプリでスキャンするとスタイルサーベイと称するアンケートがスタートする。男か女か、カジュルアルかアスレジャーか、パンツならばスリムかレギュラーかといった、求めているものがどれなのかを選び、これを元にAI(人工知能)が分析して推奨商品を選ぶ。同社はこのために新たなアルゴリズムを開発したと言っている。

 売り場はテーマやブランド別で従来通りだが、インフルエンサーによる推奨コーディネート売り場が大きめに取ってある点が目を引いた。展示されているQRコードをスキャンすると、陳列されているアイテム全てがアプリに表示される。また陳列はハンギング主体でたたみは少ない。ハンギング主体なのは売り場がショールームなのでサイズや色違いを重ねて陳列する必要がないからだろう。作業負荷が低いことは言うまでもない。

 各アイテムに付く紙タグの表示はコードとサイズだけ、ハンガーに付けられたEインク型電子棚札に売価とQRコードが表示される。売価は19.99~25.99ドルというようなレンジ表示で、QRコードをスキャンするとアイテムページが開いて売価やスペックが表示される。プライム会員には値下げする、何度も表示するような人には背中を押すために値下げする、といったダイナミックプライシングである。

 これはすでに「アマゾンブックス」でやっており技術的な驚きはないが、アパレルに持ち込まれると新鮮さを感じざるを得ない。

試着プロセスに投入した画期的なアイディア

 アプリのアイテム表示ページでは、試着するか、またはピックアップカウンターで受け取るか、の2つの選択肢が提示される。試着を選ぶと10分程度で利用可能になり、試着不要でそのまま買う場合は後者を選ぶのだが、どちらを選んでも、バックルームで働いている店員(売り場の店員と区別するため、ここから「作業員」と呼ぶ)が選択アイテムを在庫スペースから運び出し、前者は試着室へ、後者はカウンターへ移動させるというプロセスが後方で動くことになる。

 この2つの選択肢は買い物中に増やしていくことが可能、急いで試着室やピックアップカウンターに行く必要はない。

 ちなみに試着室準備完了やピックアップ可能といった連絡はアプリのプッシュ通知が利用される。

 通知が届いたら指示された番号の試着室に行き、アプリで解錠して中に入ると、自分が選んだアイテムに加えてアマゾンのAIが選んだ推奨商品も用意されている。また壁面に大型画面の端末が据え付けられていて、ユーザーにカスタマイズされたアイテムが表示されており、端末に表示されている推奨商品を試着として加えることも可能である。この試着室にあらかじめ用意される推奨と、端末に表示される追加の推奨が、アマゾンによる新たな試着プロセスの1つめの革新性である。

 店員がお客との会話の中から自らのノウハウで選ぶという従来の推奨プロセスを、AIを使いオートメション化し、それを試着室内で完結するプロセスにしてしまったことに新鮮さがある。

 しかし、これ以上に私が感嘆した2つめの革新性は試着室の設計デザインだ。お客が出入りする正面のドアと、作業員が出入りする裏のドアと、2つドアを作り、二重ドアにする。お客側を開けなければ室内をのぞかれることがなく、ドアとドアの間の空間をクローゼットのようにして商品を置けるスペースとしているのである。

 追加のアイテムが届くと赤ランプと内側のライトが点灯、赤ランプ点灯中は作業員側のドアが開いているがお客側のドアはロックされてセキュリティが確保され、赤ランプ消灯後に解錠された客側ドアを開けると商品が届けられている。

 例えば、試着として10着を選ぶとする。1着の段階で試着室に入っても、正面ドアを開けることなく残りの9着が作業員側のドアから届けられることになる。壁面の端末から選んでも同じように届けられる。つまり、売り場で選んで試着室に入り、気に入らないから出て、売り場で選んでまた試着室に入りという繰り返しが不要になるのだ。

 このドアを2つ作るという設計デザインは過去存在せず、その斬新さに私は目を見張った。

 試着というプロセスは近代的な小売りビジネスが確立して以来ほぼ大きな変化が起きておらず、店員にもお客にも大きな負担がかかり続けてきている分野である。この負担を過去なかった大胆なアイディアで軽減するというわけで、イノベーションをもたらす可能性を私は感じている。

売り場の店員とフルフィルメント店員を分離

 レイアウト上、入り口から入ってすぐ右にピックアップカウンターがあり、右サイドから奥にかけての壁面に試着室が並び、この試着室の裏側は、作業員が動く通路となっている。この通路はピックアップカウンターへもつながっており。作業員は売り場の外辺をストレスなく移動できるレイアウトとなっている。

 また試着室は2階にもあり、この2階は在庫スペースともなっていて、エレベーターを使って商品を移動しているようだったが、1階にも在庫スペースがあるかもしれず、このあたりははっきり確認できなかった。

 お客から注文が入ると、作業員はアイテムを選び、試着室かピックアップカウンターに運び、残ったアイテムは元に戻す、作業員はこれを繰り返すわけだが、この一連のプロセスにフルフィルメントセンターで利用しているピッキングシステムを使っているとアマゾンは説明している。

 アマゾンは従来の店員の仕事から商品の持ち運びという作業を切り分けて、フロア店員とフルフィルメント店員と2つの職種を用意し、2つの機能が交差せずストレスなく進行するよう店内レイアウトを工夫したと説明できるだろう。

ストレスフリーな買い物経験

 公称されているが確認できていない機能としては、店頭でスキャンした商品は履歴に保存されて後日のネットやリアルの買い物に利用可、ネットで買った商品を店舗に送り試着できるという2つで、前者はウェブ上のブラウジング履歴で確認できず、後者についてはあえて店頭にある商品を選んで買い物カートに入れてみたが選択肢として試着は出てこなかった。これから導入する機能なのかもしれない。

 さて、最後に実際に買い物をした感想を記しておきたい。QRコードのスキャンでスペックやレビューを確認できる便利さは言うまでもないのだが、もっともストレスフリーだと感じたのは試着や買うつもりの商品を手に持つ必要がない点だ。

 試着または買いたい商品が決まったとして、さらに買い物を続けるときはそれらを手に持って店内を歩く必要がある。気の利いた店員がいると試着室に取り置いてくれることもあるが他人の手をわずらわす微妙なストレスがあり、誰も気にせず好きなだけ買い物を手ぶらで続けられるという開放感は初めての感覚で新鮮だった。

 またピックアップカウターには商品を1時間キープできるので、他に買い物に行って戻ってくるということも可能である。

 マーチャンダイジングの評価はとりあえずここではおいて、アパレルの買い物プロセスに大きな影響を与える画期的なフォーマットだと思っている。アマゾンのクリエイティビティーには脱帽としか言いようがない。

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「イエベ・ブルベ」って何?似合う色は?  考えたい言葉 vol.26

 「WWDJAPAN」ポッドキャストシリーズの連載「考えたい言葉」は、2週間に1回、同期の若手2人がファッション&ビューティ業界で当たり前に使われている言葉について対話します。担当する2人は普段から“当たり前”について疑問を持ち、深く考え、先輩たちからはきっと「めんどうくさい」と思われているだろうな……とビビりつつも、それでも「メディアでは、より良い社会のための言葉を使っていきたい」と思考を続けます。第25弾は、【透明感】をテーマに語り合いました。「WWDJAPAN.com」では、2人が対話して見出した言葉の意味を、あくまで1つの考えとして紹介します。

若手2人が考える【パーソナルカラー】

 生まれ持った肌、瞳、髪などの色になじむ、似合う色の系統を指すパーソナルカラーは、一般的に“イエローベース(イエベ)”と、“ブルーベース(ブルベ)”に大きく分けられる。さらに細かく“イエベ”の春か秋や、“ブルベ”の夏か冬の4シーズンに分けたスタイルがよく知られる。“イエベ”は暖色系のアンダートーン、“ブルベ”は寒色系のアンダートーンと分類される。似合うカラーの診断だけでなく、「イエベはシルバー系よりゴールド系のアクセサリーの方が似合う」という見方もあるなど、ファッションやメイクに影響力を持つ考えだ。

 ファッション&ビューティ業界では接客やサービス体験の向上に使われる傾向があり、販売側も来店客側も、「自分に似合う」ものをより手に入れやすくできるツールとして使われている。ファッションECの日本最大手「ゾゾタウン」を運営するZOZOは、自宅で自分のスマートフォンで計測ができるアシストツール、ZOZOGLASSを手掛け、オンラインでもパーソナルカラー診断に基づいた購買を助けるアイテムを配布している。

 一方で、それぞれのパーソナルカラータイプに付随するイメージも形成されている。実際はアンダートーンの診断にも関わらず肌の明るさと混同され、日本の“美白”文化と結び付けられている。“ブルベ”であることを自慢する現象があったり、“イエベ”と診断されることに複雑な感情を抱く人がいたりするのも事実だ。日本特有のトレンドと思われることもあるが、パーソナルカラー診断は人種的にも多様な欧米を起点に「カラーアナリシス(Colour Analysis)」といった名称で広がったもの。クールトーンとウォームトーンという言葉が主流で、表面的な肌の色とは分けて考えられている。ファンデーションの暖色系の色味も、イエローではなくゴールドと呼ぶのも欧米では多い。

 近年「イエベ・ブルベ」の概念の発達とネットリテラシーの成熟に伴い、パーソナルカラーとの向き合い方・折り合いの付け方は進化している。当初は肌を4タイプにカテゴライズすることで、本人が楽しめるファッションやメイクの選択肢を狭めているのではないか、という指摘も多く見受けられたが、2022年現在は新しいカラーに挑戦するきっかけや、似合うファッションの可能性の探求として“占い”程度に試してみるなど、消費者の受け取り方もさまざまだ。

【ポッドキャスト】

「WWDJAPAN」ポッドキャストシリーズはSpotifyやApple Podcastsでもお聞きいただけます。

ポッドキャスト配信者

佐立武士(さだち・たけし):He/Him。ソーシャルエディター。幼少期をアメリカ・コネチカット州で過ごし、その後は日本とアメリカの高校に通う。早稲田大学国際教養学部を卒業し、新卒でINFASパブリケーションズに入社。在学中はジェンダーとポストコロニアリズムに焦点を置き、ロンドン大学・東洋アフリカ研究学院に留学。学業の傍ら、当事者としてLGBTQ+ウエブメディアでライターをしていた。現在は「WWDJAPAN」のソーシャルメディアとユース向けのコンテンツに注力する。ニックネームはディラン

ソーンマヤ:She/Her。翻訳担当。日本の高校を卒業後、オランダのライデン大学に進学して考古学を主専攻に、アムステルダム大学でジェンダー学を副専攻する。今ある社会のあり方を探求すべく勉強を開始したものの、「そもそもこれまで習ってきた歴史観は、どの視点から語られているものなのだろう?」と疑問を持ち、ジェンダー考古学をテーマに研究を進めた。「WWDJAPAN」では翻訳をメインに、メディアの力を通して物事を見る視点を増やせるような記事づくりに励む

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