ファストリ、バングラデシュで難民女性の自立支援に1億円拠出 縫製訓練で布ナプキンを生産

 ファーストリテイリングと国連難民高等弁務官事務所(以下、UNHCR)は、94万人が暮らすという「世界最大規模の難民キャンプ」、バングラデシュ南東部のコックスバザールで、ロヒンギャ難民の女性を対象にした自立支援プロジェクトを開始した。まずは2023年3月末までに、250人の女性に縫製のトレーニングを実施。繰り返し使える生理用布ナプキンや肌着のショーツを難民女性たちが有償ボランティアとして生産し、キャンプ内の女性に配布する。プロジェクトは25年までの予定で、ファーストリテイリングは初年度に80万米ドル(約1億1840万円)を拠出する。

 同プロジェクトの記者会見には、UNHCRのトップであるフィリッポ・グランディ(Fillipo Grandi)国連難民高等弁務官も柳井正ファーストリテイリング会長兼社長と共に登壇した。「(ウクライナ紛争以降)世界の難民・国内避難民は1億人を超えた。UNHCRは各国政府からの拠出金で活動しているが、バングラデシュをはじめとする各地のプロジェクトで資金は不足している。政府だけでなく、民間企業からの支援が不可欠だ。他の日本企業にも是非同様に取り組んでほしい」とグランディ氏はコメント。柳井会長は「一般的な日本人は、難民問題は自分からはとても遠い話だと思っている。世界が平和になることは日本や日本人にとって深く関係があること」と語った。

 ファーストリテイリングは01年から難民支援活動をスタートし、06年からUNHCRと連携、11年にアジアの企業として初めてグローバルパートナーシップを締結した。具体的には、店舗での難民雇用や難民への衣類支援、UNHCR事務所への社員の派遣などを行っている。社員派遣プログラムを通し、今回の舞台であるコックスバザールのUNHCR事務所にも12〜13年にかけて社員2人を派遣。その際にNGOをサポートする形で布ナプキンの縫製技術を伝えた経緯があるという。「その際は生産のキャパシティーも限られ、難民女性に布ナプキンが行き渡るまでには至らなかった」(長谷川のどかUNHCRバングラデシュ ダッカ事務所上級開発担当官)ことで、今回のプロジェクトにつながった。

 今回は「立ち上げの1年前からファーストリテイリング側にキャンプの状況などを伝え、協議を重ねてきた」と長谷川担当官。「支援のための資金が限られる中では、難民が徐々に技術を身につけて自立していくことが必要。しかし、緊急時に難民キャンプを立ち上げるといったアクションを得意分野とするUNHCRは、自立のための専門技術を持っているわけではない」と語り、だからこそ民間企業が関わることに意義があると説く。衣料品の生産・販売を本業とするファーストリテイリングが関わることで、今後は布ナプキンやショーツの生産効率を向上させ、より使い心地が快適なものへと品質も上げていくという。

 同プロジェクトは、パイロット期間とする23年3月末までに250人の難民女性が参加し、バングラデシュ内のファーストリテイリング生産パートナー工場の力も借りながら縫製トレーニングを実施。布ナプキン77万点を生産し、女性1人あたりに7〜8枚を配布する。25年までに1000人が参加する予定。同時にトレーニングの場が、一人で子どもを育てているケースも多い難民女性同士が連帯する場となることも期待する。

 難民はバングラデシュ国内での就労やキャンプ外への移動が認められていないため、今回のプロジェクトも就労ではなく有償ボランティアという形をとる。報酬は1時間50タカ(約72円)で、1日4時間、週5日参加する。「バングラデシュの月間最低賃金が6000〜7000タカ前後であることを考えると、今回のプロジェクトの月間4000タカという金額は非常に低い報酬ということはない。難民支援は国際機関、NGO、政府、民間企業などさまざまなアクターが協力しながらそれぞれが主体的に進めていくことが大切。民間企業もわれわれ1社だけでは限界がある。23年に開催されるグローバル難民フォーラムに向けて、民間企業が連携できるように、現在他の日本企業やグローバル企業と情報交換も進めている」(新田幸弘ファーストリテイリンググループ執行役員)という。

 ファーストリテイリングは、同様のプロジェクトをバングラデシュ以外の難民キャンプにも広げていく意向。6月に開始した平和のためのチャリティーTシャツプロジェクト「ピース・フォー・オール(PEACE FOR ALL)」の売り上げや寄付の一部も今後このプロジェクトに充てる。

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2022年「CFDAアワード」は、さらなる飛躍に期待の「ケイト」や「ボーディ」が受賞

 アメリカファッション協議会(COUNCIL OF FASHION DESIGNERS OF AMERICA、CFDA)は11月7日、その年に活躍したアメリカ拠点のデザイナーを表彰する「CFDAアワード(CFDA Awards)」の2022年度の受賞者を発表した。

 ウィメンズウエア・デザイナー部門に選ばれたのは、「ケイト(KHAITE)」を手掛けるキャサリン・ホルスタイン(Catherine Holstein)。ピーター・ドゥ(Peter Do)やクリストファー・ジョン・ロジャース(Christopher John Rogers)、ガブリエラ・ハースト(Gabriela Hearst)、ラカン・スミス(LaQuan Smith)といった新世代の有力デザイナーたちの中から栄冠に輝いた。ホルスタインは南カリフォルニアとロンドンで育ち、ニューヨークのパーソンズ美術大学(Parsons School of Design)でファッションとファインアートを専攻。「ギャップ(GAP)」や「ヴェラ ワン(VERA WANG)」「ジ エルダー ステイツマン(THE ELDER STATESMAN)」で経験を積んだ後、16年に「ケイト」を設立した。クラシックなアメリカンカジュアルを21世紀に向けて再解釈するリアリティーとエッジのバランスに優れたワードローブ提案で支持を集め、19年にはバッグやシューズなどのアクセサリーもスタート。現在はアメリカをはじめ、ヨーロッパ、アジア、中東など世界200店以上で取り扱われている。

 一方、メンズウエア・デザイナー部門は、2年連続で「ボーディ(BODE)」のエミリー・アダムス・ボーディ(Emily Adams Bode)が受賞。ファイナリストには、「フィアー オブ ゴッド(FEAR OF GOD)」のジェリー・ロレンゾ(Jerry Lorenzo)や「アミリ(AMIRI)」のマイク・アミリ(Mike Amiri)、トム・ブラウン(Thom Browne)、ウィリー・チャバリア(Willy Chavarria)が名を連ねていた。ボーディは1989年にアメリカ・ジョージア州で生まれた。スイスで学生時代を過ごした後、パーソンズ美術大学とユージーン・ラング・カレッジ(Eugene Lang College)の二重学位プログラムで、メンズファッションデザインと哲学を学んだ。「マーク ジェイコブス(MARC JACOBS)」と「ラルフ ローレン(RALPH LAUREN)」で経験を積んだ後、2016年に「ボーディ」を設立。時代を越えて受け継がれる手仕事が独特の雰囲気を醸し出す一点ものをはじめ、デッドストックやアンティークのテキスタイルを生かしたストーリー性のあるクリエイションに定評がある。19年度「LVMHプライズ」ではファイナリストまで残り、同年の「CFDAアワード」では新進デザイナー賞を受賞。20年度「インターナショナル・ウールマーク・プライズ」ではイノベーション部門のカール・ラガーフェルド(Karl Lagerfeld)賞を獲得するなど、メンズウエア界の未来を担うデザイナーの一人として期待されている。

 そのほか、アクセサリー・デザイナー部門にはバッグが特に注目を集める「ルアール(LUAR)」のラウル・ロペス(Raul Lopez)が、新進デザイナー部門には18年に自身の名を冠したウィメンズウエア・ブランドを立ち上げたエレナ・ヴェレス(Elena Velez)が選ばれた。新たに設けられたアマゾン ファッション(AMAZON FASHION)の提供によるイノベーション賞は、キム・カーダシアン(Kim Kardashian)が19年に設立したシェイプウエアブランド「スキムス(SKIMS)」が受賞。創設者賞はアンドリュー・ボルトン(Andrew Bolton)=メトロポリタン美術館衣装研究所ウェンディ・ユー主席キュレーターに、ファッションアイコン賞はミュージシャンのレニー・クラヴィッツ(Lenny Kravitz)に、今回新設されたスタイリスト賞はセリーヌ・ディオン(Celine Dion)やゼンデイヤ(Zendaya)といったセレブリティを顧客に抱えるロー・ローチ (Law Roach)に贈られた。

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販売員のデジタル発信を考える 「今週の特集お届け隊」2022年11月7日号

 毎週発行している「WWDJAPAN」は、ファッション&ビューティの潮流やムーブメントの分析、ニュースの深堀りなどを通じて、業界の面白さ・奥深さを提供しています。巻頭特集では特に注目のキーワードやカテゴリー、市場をテーマに、業界活性化を図るべく熱いメッセージを発信。ここでは、そんな特集を担当記者がざっくばらんに振り返ります。(この記事は「WWDJAPAN」2022年11月7日号からの抜粋です)

小田島:ECの利便性が高まって、「わざわざ店に行く理由」がより求められる時代になっています。コロナ禍によって、販売員がSNSで商品をアピールする機会が増えましたが、そうした投稿が来店のきっかけになるケースが増えています。今号は毎年恒例の販売員特集ですが、今年は「SNSも活用した接客のリアル」に着目しました。

澤田:私が取材した販売員は、プライベートな時間でSNS投稿用の動画を作るのを楽しんでいるようでした。そのSNSに投稿した“作品”もメイクスキルの評価の対象になるとのこと。SNSという新しいツールが出てきて、それに対応した働き方も変化の最中なのかもしれないですね。

小田島:そうですね。店長座談会も行って、店としてSNSなどへの投稿時間をどう捻出・管理しているかなどを語ってもらいました。“顧客対応時間”として、バックヤードでの作業時間を設けたり、1人でも撮影できるようにスタンドを用意したり、工夫していました。動画編集が必要になるTikTokともなるとかなり時間と技術が必要ですね。

澤田:私はインスタグラムのリール投稿が一番反応がいいと聞きました。メイクによる変身動画が好評なようです。

小田島:確かに、ファッションもビューティも、現時点ではインスタグラムが最も親和性が高いと考えられているようですね。

澤田:ただ、SNSに強い販売員も、店頭接客の現場では非常に地道であるとつくづく感じました。提案の引き出しを増やすため常にアンテナを張って、お客さまが求めていることの少しだけ先を見せてあげる。時代は変わっても販売の基本は変わらず、飛び道具はないと感じました。

小田島:SNSを使った販売員の発信は過渡期で、まだ正解はないともいえます。ただ、客とのタッチポイントを増やしたいという声は必然ですよね。シフトを回すのは大変そうでしたが、SNSのためにスタイリングを組むことが接客の練習になった、スナップ投稿経由でECで商品が売れて、やる気につながったなど、良い面は多そうでした。うまく取り入れている所は好調そうです。

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「ナイキ」の名作“エア マックス 97 シルバーバレット”が5年ぶりに復刻

 「ナイキ(NIKE)」は、1997年に発表した人気スニーカー“エア マックス 97(AIR MAX 97)”のファーストカラー“シルバーバレット(SILVER BULLET)”を復刻し、11月11日に「ナイキ」の公式アプリ「SNKRS」などで発売する。価格は2万900円(税込)。

 “シルバーバレット”はこれまでも何度か復刻しており、今回は2017年以来5年ぶりだ。新幹線に着想した流線形のボディ全体にメタリックシルバーのカラーリングを落とし込み、池に落ちる水のしずくをイメージしたというアッパーの波状のラインにはリフレクティブ素材を採用。ヒールタブの縫い位置などはオリジナルモデルと異なるが、サイドやシュータンにあしらったレッドのスウッシュやフルレングスの“ビジブルエア”といったディテールは忠実に再現している。

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「ナイキ」の名作“エア マックス 97 シルバーバレット”が5年ぶりに復刻

 「ナイキ(NIKE)」は、1997年に発表した人気スニーカー“エア マックス 97(AIR MAX 97)”のファーストカラー“シルバーバレット(SILVER BULLET)”を復刻し、11月11日に「ナイキ」の公式アプリ「SNKRS」などで発売する。価格は2万900円(税込)。

 “シルバーバレット”はこれまでも何度か復刻しており、今回は2017年以来5年ぶりだ。新幹線に着想した流線形のボディ全体にメタリックシルバーのカラーリングを落とし込み、池に落ちる水のしずくをイメージしたというアッパーの波状のラインにはリフレクティブ素材を採用。ヒールタブの縫い位置などはオリジナルモデルと異なるが、サイドやシュータンにあしらったレッドのスウッシュやフルレングスの“ビジブルエア”といったディテールは忠実に再現している。

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「ドクターマーチン」がストリートシーンで活躍するアーティストとのコラボブーツ、シューズを発売 表参道のショールームで展示

 「ドクターマーチン(DR.MARTENS)」は、日本のストリートアートシーンで活躍するアーティストらとコラボしたブーツやシューズを、表参道に構える「ドクターマーチン ショールーム TYO」で11月10日から展示する。また、同日からコラボブーツ、シューズの受注販売をショールームとオンラインストアで開始する。アートは全て手描きのため、全て完全受注生産で、アーティストごとに販売数量が限られている。ラインアップするのは、“8ホール”のブーツ(7万7000円税込、以下同)と“3ホール”(7万1500円)のシューズだ。

 参加アーティストは、空間との共存をテーマに活躍するペインターのマーク(MHAK)、抽象表現を使った大型のミューラル作品を残す“JONJON GREEN”こと松岡洋太、パンクやスケートボートカルチャーからの影響を反映するヒロットン(HIROTTON)、アングラシーンをバックボーンに持ち、ミュージシャンのアートワークを多く手掛けるエンド(END)、独自の色彩感覚を活かしたペインティング作品で注目されるキーニュ(Keeenue)ら5人。ギャラリーには参加アーティストのキャンバス作品なども展示する。

■HIDDEN CHAMPION “Booted Art”
会期:11月10日〜 12月12日
場所:Dr. Martens SHOWROOM TYO
住所:東京都渋谷区神宮前5-2-28 1F

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ミズノ過去最高業績 4〜9月、ゴルフけん引

 ミズノは9日、2023年3月期連結業績の純利益が過去最高の85億円になりそうだと発表した。従来予想の70億円から15億円積み増す。米州をはじめとした海外市場でゴルフクラブなどの販売が想定を上回った。国内市場でもコロナの行動規制が緩和されたことで、野球、サッカーなどの分野が回復した。純利益以外も上方修正し、売上高1950億円(修正前は1830億円)、営業利益115億円(同105億円)を見込む。営業利益も過去最高を更新する。

 同日発表した4〜9月期連結業績は、売上高が前年同期比16.6%増の992億円、営業利益が同46.1%増の81億円、純利益が50.1%増の64億円になった。4〜9月期として全項目で過去最高を更新した。日本、米州、欧州、韓国など世界的に単価の高いゴルフクラブの販売が伸びた。コスト削減策によって販管費率が3.0ポイント減らしたことが、利益の底上げにつながった。

 地域別の売上高は、日本が14%増の621億円、米州が24%増の154億円、欧州が17%増の112億円、アジア・オセアニアが20%増の105億円だった。

 大阪で決算説明会に登壇した水野明人社長は「ゴルフについては、われわれも目論みというよりも感染症による(屋外スポーツへの)後押しがあった」「ゴルフはプレイヤーの高齢化の不安があったが、若いお客さまが多く参入されている」と話した。

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「ポータークラシック」×「シンデレラ」 キルティングジャケットとレザーライダースを発売

 「ポータークラシック(PORTER CLASSIC)」は11月12日、ディズニーとコラボしたキルティングジャケット3型(6万500〜7万3150円税込、以下同)とレザーライダース(メンズ35万2000円、ウィメンズ29万7000円)を発売する。

 キルティングジャケットは表地に、レザーライダースは裏地に「シンデレラ」のコミックアートを配置する。レザーライダースの引き手はシルバー925製で、“Cinderella”の文字を刻む。また一点のみ、ガラスの靴も刻印する。

 「ポータークラシック」は、「コミックアート内には、ドレスを持っていないシンデレラのために、ネズミや小鳥が姉たちの捨てた古着やネックレスを拾い集めてドレスを作る一コマがある。実は原作にはないディズニーオリジナルの場面で、『ポータークラシック』としては、ついうれしくなってしまい商品に取り入れた」と話す。

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「アクネ ストゥディオズ」が没後40年のラリー・スタントンのカプセルコレクションを発売 青山店では展示会も

 「アクネ ストゥディオズ(ACNE STUDIOS)」はこのほど、没後約40年となるアーティストのラリー・スタントン(Larry Stanton)の芸術的才能を称え、彼のアートワークをフィーチャーしたカプセルコレクションを発売した。また、舞台ディレクターでセットデザイナーのファビオ・ケルスティッチ(Fabio Cherstich)がキュレーターを務めた展示会を、11月17〜27日に青山店で開催する。

 コレクションは、スタントンの個性的な肖像画や色彩を模したデザインのアイテムを用意。自画像が描かれたパープルのTシャツ(税込3万4100円)や、入院中のスタントンが記した言葉を描いたTシャツ(同3万4100円)、プールの絵をプリントしたスカーフ(同3万4100円)、ポートレートを描いたブランケット(同7万8100円)、プールの絵をランプシェードにプリントしたランプ2点(各同2万6950円)をラインアップする。

 展示会のキュレーターであるケルスティッチは、スタントンのパートナーのアーサー・ランバート(Arthur Lambert)とともに、スタントンの作品を紹介することを目的としたプロジェクト「The Estate of Larry Stanton」を設立した。また、そのきっかけとなった、「アクネペーパー(ACNE PAPER)」の最新刊17号(同5500円)も販売する。展示会は東京のほか、ミラノ、ソウル、ニューヨークでも開催する。

 スタントンは1947年ニューヨーク州デルハイの農村に生まれた。18歳でマンハッタンに移り、1984年に37歳でエイズによって亡くなるまでニューヨークで活動。カプセルコレクションの販売収益は全て、ニューヨークを拠点にエイズの啓発に取り組む現代アート団体「ヴィジュアル・エイズ(Visual AIDS)」に寄付される。

■東京展覧会
会期:11月17日~27日
場所:Acne Studios Aoyama
住所:東京都港区南青山5丁目3−20

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アディダス、新たなCEOとしてプーマのCEOを任命

 アディダス(ADIDAS)は11月8日、カスパー・ローステッド(Kasper Rorsted)最高経営責任者(CEO)の後任として、プーマ(PUMA)のビョルン・グルデン(Bjorn Gulden)CEOを任命した。2023年1月1日付で就任する。ローステッドCEOが退任を発表した8月の時点では後任が未定だったため、同氏は23年前半まで現職にとどまる見込みだったが、グルデン新CEOの任命に伴い11月11日付でアディダスを離れる。グルデン新CEOの就任までは、ハーム・オルマイヤー(Harm Ohlmeyer)最高財務責任者が暫定的に同社を率いるという。

 グルデン新CEOはノルウェー出身の57歳で、以前はサッカーとハンドボールのプロ選手として活躍。1992〜99年には、アディダスのアパレル&アクセサリー部門のシニア・バイス・プレジデントを務めていた。また、デンマークのジュエリー会社パンドラ(PANDORA)のCEOに加えて、ドイツのシューズメーカーであるダイヒマン(DEICHMANN)や、アメリカのフットウエア小売会社ラックルームシューズ(RACK ROOM SHOES)などで要職を歴任。2013年からプーマのCEOを務めている。

 ここ数週間、アディダスが後任探しのためグルデンCEOに接触しているのではないかという憶測が広まっていたが、プーマが10月26日に第3四半期決算を発表した際、同氏は記者からの質問に対して「そうしたオファーは受けていない」と返答。しかし、11月4日にプーマがグルデンCEOとの契約を更新しないと発表したことを受け、アディダスも同日、グルデンCEOを後任候補としてインタビューしていることを明らかにした。なお、プーマは新たなCEOとしてアルネ・フロイント(Arne Freundt)=チーフ・コマーシャル・オフィサーを任命した。

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「リモワ」がオーロラをイメージしたスーツケースを発売

 「リモワ(RIMOWA)」はこのほど、オーロラに着想したスーツケース“オリジナル キャビン オーロラ”を発売した。価格は22万4200円(税込)。2021年2月の火星と水星、同年11月の月に続く天体コレクションの最新作で、世界限定1000個で販売する。

 “オリジナル キャビン オーロラ”は光沢感のある黒のアルミニウムボディーに、鮮やかなグリーンとパープルでパターンを描きオーロラを表現する。スーツケース内側のラベルには“MADE IN GERMANY”の文字と、1から1000までのリミテッドエディション番号を記す。

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「リック・オウエンス」がキッズラインを本格始動 ボンバージャケットなどを子供用にリサイズ

 「リック・オウエンス(RICK OWENS)」は2022-23年秋冬シーズンから、キッズラインを本格的にスタートする。「ベイビージオ(BABYGEO)」と名付けたコレクションは今回、大人用の22年秋コレクションを子供用にリサイズしたアイテムを発表。フライトボンバージャケット(17万7000円、以下同)やフーデッドライナー(14万円)、マウンテンパーカ(6万3000円)、Tシャツ(2万9000円)、ベーシックリブタンク(2万8000円)、レギンス(5万4000〜6万7000円)、ソックス(1万6000円)などがそろう。ウエアは4〜12歳向け104〜152/154センチの5サイズを展開する。

 昨年には、ブランド定番のスニーカー、“ジオバスケット(GEOBASKET)”とローカットの“ラモーンズ(RAMONES)”のトドラーズとキッズサイズを発売していたが、今回それらが再登場。価格は“ベイビージオ”が6万3000円、“ジオバスケット”が7万4000円、“ベイビースニークス(BABYSNEAKS)”が5万2000円、“ロー スニークス(LOW SNEAKS)が6万2000円。サイズは0〜10歳向けで、トドラーズが19〜23センチ、キッズが24〜35センチをそれぞれ用意する。

 国内では、「リック・オウエンス」東京店と伊勢丹新宿本店(3階)、ギンザシックス(GINZA SIX)店(3階)、セレクトショップの「チェリー福岡(CHERRY FUKUOKA)」と「ホワイ・アー・ユー・ヒアー?(WHY ARE YOU HERE.....?)」を中心にすでに販売中。一部の店舗では、限定商品のみ取り扱う。

 3歳と1歳の孫娘を持つデザイナーのリック・オウエンスは、「ブランドを始めて20年以上が経ち、子どもを持つスタッフが増えた。きっとこれからも私の周りの友人や家族にも増えていくだろう。洋服や家具と同じように、子ども服もライフスタイルのニーズに応えるもの。私たちにとって新たなチャプターになる」とコメントしている。

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【スナップ】高橋ララや堀未央奈、吉井添ら200人が来場 「オニツカタイガー」×「うる星やつら」ローンチイベント

 「オニツカタイガー(ONITSUKA TIGER)」はこのほど、アニメ「うる星やつら」とコラボレーションしたアイテムを発売した。一部店舗と公式オンラインストアで取り扱い中だ。

 発売を記念し、「オニツカタイガー」渋谷2店で開催したローンチイベントには、200人を超えるゲストが来場。タイ人俳優のカナーウット・トライピパッタナポン(愛称ガルフ)をはじめ、藤井夏恋や瀬戸あゆみ、阿部ジュリア、高橋ララ、堀未央奈、西内まりや、吉井添らがコラボレーションアイテムのスニーカーを履いてイベントを楽しんだ。

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ZOZO初のリアル店舗は表参道にパーソナルスタイリング、AIも駆使

 「ゾゾタウン(ZOZOTOWN)」を運営するZOZOは12月16日、東京・表参道にAIやスタイリストによるスタイリングサービスを組み合わせた体験型店舗「似合うラボ・バイ・ZOZO(niaulab by ZOZO)」をオープンする。ZOZOとしては初のリアル店舗になる。澤田幸太郎社長CEOは、「一人の似合うを徹底して提供するサービス。超パーソナルスタイリングサービスを提供する」と語る。

 「似合うラボ」は予約制で、事前にLINEでアンケートに回答。店頭では人気スタイリストが、アンケートの回答をもとにAIが導き出したコーディネートやアイテムを見つつ、面談の上さらに似合う服を提案する。同プロジェクトを主導するZOZOの大久保真登(まこと)CDO室本部長は「1日4〜5人、年間で1000人ほどにサービスを届けたい。まずは『似合うラボ」AIの育成につなげたい」という。

 店舗の場所は表参道ヒルズのすぐそば。利用料は無料で、服は一切売らず、一人2時間以上かけてスタイリングとともに、ヘアメイクや撮影のサービスも行う。予約は12月16日から受付を開始する。

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ZOZO初のリアル店舗は表参道にパーソナルスタイリング、AIも駆使

 「ゾゾタウン(ZOZOTOWN)」を運営するZOZOは12月16日、東京・表参道にAIやスタイリストによるスタイリングサービスを組み合わせた体験型店舗「似合うラボ・バイ・ZOZO(niaulab by ZOZO)」をオープンする。ZOZOとしては初のリアル店舗になる。澤田幸太郎社長CEOは、「一人の似合うを徹底して提供するサービス。超パーソナルスタイリングサービスを提供する」と語る。

 「似合うラボ」は予約制で、事前にLINEでアンケートに回答。店頭では人気スタイリストが、アンケートの回答をもとにAIが導き出したコーディネートやアイテムを見つつ、面談の上さらに似合う服を提案する。同プロジェクトを主導するZOZOの大久保真登(まこと)CDO室本部長は「1日4〜5人、年間で1000人ほどにサービスを届けたい。まずは『似合うラボ」AIの育成につなげたい」という。

 店舗の場所は表参道ヒルズのすぐそば。利用料は無料で、服は一切売らず、一人2時間以上かけてスタイリングとともに、ヘアメイクや撮影のサービスも行う。予約は12月16日から受付を開始する。

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「エディフィス」から「N.ハリ」に別注したダウンベストとカーディガンが登場

 ベイクルーズの「エディフィス(EDIFICE)」は、「N.ハリウッド(N.HOOLYWOOD)」と協業した別注アイテムを11月9日に発売する。ベイクルーズの公式オンラインストアと「エディフィス」の一部直営店で取り扱う。

 今シーズンは、1970年代のヘビーデューティーに着想し、アメリカントラッドかつアイビーのテイストをミックスしたアイテムをラインアップ。ラウンドした裾や縫い目のないネックディテールなどレトロなデザインが光るダウンベストと、胸の“NH”のワッペンが目を引くビンテージ風のレタードカーディガンをそろえた。どちらも3色展開で、価格はダウンベストが税込6万6000円で、レタードカーディガンが同4万2900円だ。

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「ビューティフルピープル」がライダースジャケットのカスタムオーダー会を初開催

 「ビューティフルピープル(BEAUTIFUL PEOPLE)」は、ライダースジャケットのカスタムオーダーイベント「ライダースジャケットメイドトゥーメジャー」を11月11~25日に青山店で行う。完全予約制で、ブランドの公式サイトの特設ページで予約を受け付け中だ。オーダー会の開催は16年目にして初めての試みだという。

 イベントでは、既存のライダースジャケットをベースに、袖丈や袖幅、肩幅、着丈などを自分の体型に合わせてカスタマイズすることができる。裏地にはオリジナルロゴを入れたジャガード素材を使用し、ネームは通常のカラーとは異なるブラックを用意する。サイズは120~210cmで、本体価格に加えて基本料金(税込1万6500円)と補正料金(同1万6500円から)がかかる。納期は2月上旬~中旬を予定している。

■ライダースジャケットメイドトゥーメジャー
会期:11月11~25日
場所:「ビューティフルピープル」青山店
住所:東京都港区南青山3-16-6
時間:11:00~18:00

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【継続人気のジレは着こなしで差別化を!編】 2022-23年秋冬の注目アイテムをおさらい

 注目ブランド&ショップの展示会写真でおさらいする2022-23年秋冬ウィメンズトレンド企画の第3弾は、ジレ(ベスト)について。「ジレが売れている」という話は22年春夏以前からアパレル各社で出ており、今秋冬もその流れが続いています。ジレは温度調節がしやすい上に、もっと寒くなれば長袖コートなどとも重ねられるアイテムとして、今まさに店頭で打ち出されています。脱ぎ着が楽で使い勝手が良く、着られる期間が長い=コスパが良いという点で支持が広がっています。

 前回の記事で「今季のコートはショート丈が旬」と書きましたが、反対にジレはロング丈が拡大しています。代表例は「ユニクロ(UNIQLO)」。 “ウルトラライトダウン”でロング丈のジレを企画しており、今まさに店頭やECで目立っています。昨秋冬にグループ内コラボである「セオリー(THEORY)」との協業で出していたダウンのロングジレが好評だったことから、今季は「ユニクロ」の本ラインでの展開になりました。今季は“ウルトラライトダウン”の値上げも注目を集めていますが、ロングジレのような付加価値の高いデザインを投入することで、「値上げしても買いたい」と思わせる仕掛けになっています。

 よりフォーマルなデザインでもロングジレが出ています。オンワード樫山の「アンクレイヴ(UNCRAVE)」が企画していたのは、スーツ感覚で着られるロングジレとパンツのセットアップ。ジレだと、通常のジャケットよりも華やかでドレッシーな印象になります。ベイクルーズグループの「ジャーナルスタンダード(JOURNAL STANDARD)」は定番トレンチコートの、同じく「イエナ(IENA)」はベーシックなウールコートの袖をカットオフしたデザインでロングジレを企画していました。

 もちろん、ショート丈のジレも多数出ていましたが、中でもアウターの上にジレを重ねて着こなしで差をつける提案が新鮮です。ビームスの「レイ ビームス(RAY BEAMS)」はエナメルタッチのコートの上に毛足のあるジレを合わせて質感の差をポイントに。ユナイテッドアローズの「ビューティ&ユース(BEAUTY & YOUTH)」はクラシカルなセットアップの上にスポーティーなダウンジレを合わせてテーストミックスしていました。中綿入りのジレの上からビンテージのベルトを合わせていたアダストリア子会社、エレメントルールの「カレンソロジー(CURENSOLOGY)」の着こなしも参考になりそうです。

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「マーク ジェイコブス」と「ダブレット」が初コラボ “バッグ付きスエット”や廃車のシートベルトを再利用した“バルーンストラップバッグ”を発売

 「マーク ジェイコブス(MARC JACOBS)」と「ダブレット(DOUBLET)」は11月16日、カプセルコレクションを日本限定で発売する。両者の協業は初。

 「マーク ジェイコブス」の表参道店、伊勢丹新宿本店、仙台店および公式オンランストア、ドーバー ストリート マーケット ギンザで扱う。また「マーク ジェイコブス」は11月16〜22日の期間、阪急うめだ本店(3階、コトコトステージ31)にポップアップショップをオープンし、そこでもコラボ商品を販売する。

 「マーク ジェイコブス」のアイコンである“ザ スナップショット”(8万6900円税込、以下同)や“ザ トートバッグ”(10万6700円)のストラップに廃車のシートベルトを再利用し、手縫いで“MARC JACOBS”の文字を表現したバルーンをプラスするなど井野らしさを加える。また、日本のパーティーシーンに欠かせない“本日の主役”タスキを、“本日のマーク ジェイコブス”に変更してストラップにするなど遊び心を見せる。ほかにもスエット(8万6900円)やビッグTシャツ(7万8100円)にバッグを装着し、“THE STRAP”の文字を刺しゅうするなど大胆にアレンジする。

 マーク・ジェイコブス「マーク ジェイコブス」デザイナーは、「もともと『ダブレット』が好きだった」と言い、「“多様性”や“ユーモア”“ユニークなスピリット”といった要素は両ブランドにリンクする」とコラボのきっかけについて話す。

 「マーク ジェイコブス」は、LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)傘下のブランド。一方の井野は、2018年に日本人デザイナーとして初めて「LVMHヤング ファッション デザイナー プライズ」のグランプリを受賞し、その後LVHMと継続的な関係を続けている。

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「ルイ・ヴィトン」のダイバーズウオッチから新色 オレンジとグリーン

 「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」は11月11日、ダイバーズウオッチ“タンブール ストリート ダイバー”から2つの新色を発売する。同ブランドの時計作り20周年を記念したもので、オレンジとグリーンの2色展開。価格は各104万3900円(税込)だ。

 ケースは一塊のスチールから削り出され、そこに自動巻きキャリバーを搭載する。インデックスは発光性で、100m防水を保証する。また、「ルイ・ヴィトン」のロゴ入りのラバーストラップは自分で簡単に交換できる。

 “タンブール ストリート ダイバー”は2021年に発表され、同年のジュネーブ時計グランプリでダイバーズウオッチ賞を受賞した。

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「ルイ・ヴィトン」のダイバーズウオッチから新色 オレンジとグリーン

 「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」は11月11日、ダイバーズウオッチ“タンブール ストリート ダイバー”から2つの新色を発売する。同ブランドの時計作り20周年を記念したもので、オレンジとグリーンの2色展開。価格は各104万3900円(税込)だ。

 ケースは一塊のスチールから削り出され、そこに自動巻きキャリバーを搭載する。インデックスは発光性で、100m防水を保証する。また、「ルイ・ヴィトン」のロゴ入りのラバーストラップは自分で簡単に交換できる。

 “タンブール ストリート ダイバー”は2021年に発表され、同年のジュネーブ時計グランプリでダイバーズウオッチ賞を受賞した。

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ムッシュ・イヴ・サンローランの“盟友”ベティ・カトルーの巡回展 天王洲アイルの寺田倉庫で開催

 「サンローラン(SAINT LAURENT)」は、創業者ムッシュ・イヴ・サンローランの“盟友”であるベティ・カトルー(Betty Catroux)に焦点を当てた巡回展「BETTY CATROUX YVES SAINT LAURENT 唯一無二の女性展」を11月19日~12月11日に、東京・天王洲アイルの寺田倉庫で開催する。

 カトルーは、写真家ヘルムート ニュートン(Helmut Newton)やアーヴィング・ペン(Irving Penn)、スティーブン・マイゼル(Steven Meisel)ら多くのアーティストに影響を与えてきた“永遠のファッションアイコン”。サンローランは1967年に初めて出会った時から、彼女を自らの“分身の女性“と呼んでいたという。その後、ブランドのスタイルを象徴するミューズになり、彼女とメゾンの親密な関係は今もなお続いている。

 クリエイティブ・ディレクターのアンソニー・ヴァカレロ(Anthony Vaccarello)はカトルーについて次のように述べている。「ベティの魅力は、サングラスの上にかかるブロンドの髪、ロング&リーンなシルエット、ちょっとボーイッシュでありながら、同時にとてもフェミニン。彼女は派手な手法を使わず、行動し、考え、笑う、そんな風に『サンローラン』のスピリットを体現する女性なのです」。

 同展では、カトルーがピエール・ベルジェ=イヴ・サンローラン財団(THE FONDATION PIERRE BERGE-YVES SAINT LAURENT)に寄付した作品が並ぶ。彼女が所有していたオートクチュールに加えて、サンローランがプレタポルテライン「サンローラン リヴ ゴーシュ(SAINT LAURENT RIVE GAUCHE)」のために手掛けたウエアとアクセサリーなどを展示する。さらに、オートクチュールハウスが1960年代から2002年まで追及し続けた「サンローランスタイル」の全ての歴史を辿ることができる。

■BETTY CATROUX YVES SAINT LAURENT 唯一無二の女性展
会期:11月19日~12月11日
場所:天王洲 寺田倉庫 B&C HALL
住所:東京都品川区東品川2-1-3
時間:10:00~19:00
入場料:無料

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古川優香や宇野実彩子監修の深度のあるD2Cコスメブランド開発で相次ぎヒットを飛ばすダイレクトテック “売れる”D2Cコスメブランドの立ち上げ支援を開始した狙いとは?

 D2C(Direct to Consumer)事業を得意とするダイレクトテックは、モデルやアーティスト、動画クリエーターなどを起用したD2Cコスメブランドなどを相次いで立ち上げ、ヒットを飛ばしている。7月には成功実績をもとにした独自メソッドを提供し“売れる”D2Cコスメブランドの立ち上げを支援するサービス「ディーツーシーギャラリー(D2C GALLERY)」を開始。同ギャラリーを活用したブランド開発も進み、同社の動向に注目が集まっている。堀ノ内丈史ダイレクトテック取締役にD2Cブランドの可能性を聞いた。

WWDJAPAN(以下、WWD):D2CやP2C(Person to Consumer)のコスメブランドがZ世代を中心に話題となり実績を積んでいる。

堀ノ内丈史ダイレクトテック取締役(以下、堀ノ内):当社はD2C事業を中心に手掛ける企業として2018年11月に立ち上がりました。最初に手掛けたのはファッションモデルの古川優香さんが監修したカラーコスメブランド「リカフロッシュ(RICAFROSH)」です。古川さんはコスメブランドを手掛けたいと協業先を探していて、当社を含め4社によるコンペティションがありました。当社はベクトルの子会社であるため、PR業務も含め対応できるとして選ばれました。

WWD:「リカフロッシュ」は初年度から好調だったがその要因は。

堀ノ内:他社でも同様のビジネスモデルはありますが、一過性で終わるケースが少なくありません。古川さんは最初からプロダクトへの熱量が高かったんです。“落ちにくい”をキーワードに、リップの開発に1年以上かかりました。ティント効果を強めると唇が荒れてしまうのでそのバランスに苦労しましたね。「リカフロッシュ」は20年2月にデビューし、第1弾アイテムの“ジューシーリブティント”は塗った瞬間の美しさが持続し、得意とするニュアンスカラーが絶妙でマスクにも色移りしにくいと高い支持を得ました。製品力の高さに加え、古川さんはフォロワーとの相互コミュニケーションも大切にするので、深度のあるブランド体験を提供できたことも奏功しました。初回の生産量は4色で1万を超える個数でしたが、EC、店舗とも3カ月後には品薄に。生産が追いつかないうれしい悲鳴をあげました。初年度は想定の5倍の売り上げを達成。2年目も順調に推移しています。ブランドを代表する製品になったリップティントのほか、マルチパレットやマスカラ、グリッターなどアイテムを拡大し、シリーズ累計販売数120万個(22年9月時点)を突破しました。

WWD:2番目のブランドはアパレルで、その後コスメブランドが続いた。それぞれの狙いと反応は。

堀ノ内:人気ユーチューバーのかすがプロデュースしたアパレルブランド「ボカニー(BOKA NII)」を21年3月に立ち上げました。1万円以内で購入できるレトロカジュアルなウエアをそろえ、初日に6000万円以上売り上げました。ユーチューバープロデュースのアパレルブランドの初日売り上げ記録も更新しました。今年1月にはデザインコンサルティングファームのアナイスカンパニーとタッグを組み、AAA(トリプル・エー)メンバーの宇野実彩子がプロデュースするコスメブランド「ユーチュー(U/CHOO)」をスタート。彼女のマネージャーと親交があり、コスメをプロデュースしたいと本人が希望していると聞きブランド作りが始まりました。彼女はアーティストなので、ライブ中でも“超絶落ちにくい”をコンセプトにアイシャドウやリップティントなどを展開。目元用のグリッターも用意し、初月に15万個を販売。5カ月で40万個を突破しました。スタートは公式ECサイトで販売しましたが、多くの人に手に取ってほしいとバラエティーショップやドラッグストアなど販売網を広げ、現在は店舗売り上げが70%以上を占めています。

発売初日に1万個が完売

WWD:1月には美容系ユーチューバーのマリリンによる「ヴィム ビューティー(VIM BEAUTY)」も発売した。自身のユーチューブでもハウツー動画などを配信し大きな反響を得た。

堀ノ内:「ヴィム ビューティー」は当社初のベースメイクアイテムでした。クッションファンデーションとコンシーラーがセットになった2in1の“エフェクト ライク フィニッシュ ファンデーション キット”は公式ECサイトのみで販売し、初回生産分の1万個が即日完売しました。「高いキープ力・プロ級の仕上がり・使いやすさ」にこだわり、そばかすやほくろ、肌トラブルをカバーするためこれまでたくさんのファンデーションを試してきたマリリンが、誰でも簡単に使える、崩れにくいクッションファンデーションを作りたいという思いから開発したものでした。

WWD:手掛ける全ブランドが想定を上回る実績を残している。

堀ノ内:D2Cブランドを手掛ける中で大切なのは、誰に届けるかということです。ただ単に話題のインフルエンサーと組めばいいわけではなく、その人が発信する上で最適なアイテムであるか、価格設定は適正かなどさまざな検証が必要です。インフルエンサーやクリエーターはブランド作りのプロではないため、ブランディングやコミュニケーション設計をサポートするのが重要。コンシューマーから納得感が得られることが大切なんです。愛され続けるブランドを育成する指標として、当社では年間購入回数のKPIを立てています。リピート率が重要で「リカフロッシュ」はEC売り上げの70%がリピート客によるものです。

D2Cのプラットフォームを構築

WWD:こうした成功事例をものに、D2Cコスメブランドの立ち上げを支援するサービス「ディーツーシーギャラリー」が始まっている。同サービスは自らライバル会社を作り出すことになるのでは?

堀之内:当社にはこれまでの成功や失敗のナレッジや事例が数多くあります。コンサルタントするのではなくロジックなども伝えていて、非常に問い合わせが多いですね。現在、2つのコスメブランドのプロジェクトが進んでいます。D2CやP2C市場は注目を集めていますが、市場規模は小さい。市場全体を拡大するには1社だけでは難しいため、参入企業を増やす狙いもあります。

WWD:今後さらに成長するため必要なことは。

堀之内:D2Cブランドからコンシューマーブランドへのスイッチングが課題です。それには販路の拡大は必須です。また、インフルエンサーなどがプロデュースするブランドは、その人が年齢を重ねると、当初のコンセプトに見合う商品作りが難しくなります。ブランドも成長し息の長いブランド作りをともに手掛ける必要がありますね。今期(23年2月期)の売上高は前年の3倍の20億円を見込んでいます。2年後には取り扱いブランドを8に、「ディーツーシーギャラリー」で25ブランド程度を扱い、売上高50億円を目指します。将来的にはD2C、P2Cブランドのプラットフォームを構築し、世界に通用するブランドを育成して日本のクリエーターで経済圏を広げたいですね。

PHOTOS:SHUHEI SHINE

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