VTの美容針コスメ“リードルショット”がナチュラル処方に コスメキッチンと共同開発


マッシュビューティーラボは、スキンケアブランド「ブイティー(VT)」を手掛ける韓国の化粧品メーカーVT COSMETICSと協業し、同ブランドの人気美容液“リードルショット” を天然由来成分中心の処方に刷新した新商品“シカナチュラルリードル”(50mL,3270〜5030円)を5月1日に発売する。コスメキッチン(COSMEKITCHEN)、ビープル(BEOPLE)各店および公式ECで取り扱う。

「痛いコスメ」で人気の”リードルショット“の最大の特徴は、毛穴の3分の1程度の細さで、肌への美容成分の浸透を促進する美容針を配合していること。今回発売する“ナチュラルリードル”では、天然由来成分を98.6%配合した独自開発の「天然マイクロニードル」を採用した。天然マイクロニードルの配合量が異なる “シカナチュラルリードルS 50”(税込3270円)、“シカナチュラルリードルS 100”(税込3820円)、“シカナチュラルリードルS 300”(税込5030円)の3タイプを展開。肌状態に合わせて選べる。

マッシュビューティーラボの大鐘響子チーフプレスは、「”シカナチュラルリードルショット“は鎮静と活性の両方にアプローチすることができる優れもの。天然マイクロニードルの配合量が少ない”リードルショットS 50”からご用意しているので、ぜひこれを機に “痛い”ナチュラルコスメに挑戦してもらいたい」と話す。

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ペインターの藍嘉比沙耶の個展が4月27日から開催 初となるプリント作品もリリース

東京・表参道のギャラリーHENKYO は4月27日からペインターの藍嘉比沙耶(あおかびさや)による個展「PROCESS」を開催する。会期は5月18日まで。

藍嘉比は、主に自身が生まれる前後に制作された日本の商業アニメーションに影響を受け平面作品を制作しているが、一貫して「これは絵画である」という証明を、独自の手法を用いて表現し続けている。

本展は、作品が完成するまでの過程をキャンバス上で表現した「PROCESS」シリーズの展覧会となり、3枚1組の大型作品を含むオール新作のキャンバス作品を発表する。また、藍嘉比にとって初となるプリント作品(抽選販売)もリリースする。

■藍嘉比沙耶 個展「PROCESS」
場所 : HENKYO
住所:東京都渋谷区神宮前5-9-15 B2F
会期:4月27日〜5月18日
時間 : 12:00〜19:00
休日:日曜、月曜
https://henkyo.jp/exhibition/aokabi-saya-process/

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映像ディレクター・上出遼平の「ありえない仕事術」 「10年先、20年先を見据えて、今からどうあるべきかを考える」

PROFILE: 上出遼平

上出遼平
PROFILE: (かみで・りょうへい)ディレクター、プロデューサー、作家。1989年東京都生まれ。ドキュメンタリー番組『ハイパーハードボイルドグルメリポート』シリーズの企画から撮影、編集まで全工程を担う。同シリーズはポッドキャスト、書籍、漫画と多展開。ほかにも担当作品としてポッドキャスト番組「上出遼平 NY御馳走帖」や小説「歩山録」(講談社)などがある。

フリーのディレクターとして、テレビ番組からファッションブランドの動画制作まで、精力的に活動する上出遼平が、「これまで何度も依頼はあったが、全て断ってきた」という仕事論をテーマにした本をついに上梓。そのタイトルは「ありえない仕事術 正しい“正義”の使い方」(徳間書店)。

2022年6月におよそ11年間勤めたテレビ東京を退社し、2023年の夏にはニューヨークへ拠点を移した。テレビ東京時代にはディレクター/プロデューサーとしてドキュメンタリー番組「ハイパーハードボイルドグルメリポート」や、深夜の停波枠に放送された「蓋」を手掛けたほか、作家としても書籍版「ハイパーハードボイルドグルメリポート」(朝日新聞出版)に、山岳小説「歩山録」(講談社)といった著作もある。

今回、断り続けてきた仕事論を執筆することに決めた経緯も含め、その生い立ちから仕事への向き合い方まで、現在の上出遼平がいかにして形づくられたのかを探る。

——ニューヨークでの暮らしぶりはいかがですか?

上出遼平(以下、上出):昨年の夏に引っ越して、ようやく半年たったくらいなので、暮らしぶりを語れるほど住んではいないんですよ。何の予想もせずに行ったので、とくに予想外の話とかもなく。強いて言うなら、思いのほか東京にいる時間が長くて家賃がもったいないなと。

——差し支えなければ、住んでいるエリアはどんな雰囲気なのでしょうか。

上出:マンハッタンの南東で高層ビルが立ち並ぶ経済エリアと、若者が集まるような文化エリアのちょうど狭間ですね。なので、スーツを着たビジネスマンもいれば、その間をスケーターがすべっている感じで、居心地はいいです。

——改めて、ニューヨークへの移住を決めた理由としては?

上出:自分も会社を辞めて、妻も会社員ではないので、東京に住む理由もないな、というくらいで、本当に何の計画性もないんですよ。

——ニューヨーク市民から日本人へのまなざしは、どう感じていますか?

上出:そこは本当に人によるというか、コミュニティーによりますね。僕が仕事で関わっている食やファッションのコミュニティーにいる人たちは日本にも興味を持っていますが、それ以外のコミュニティーの人たちにとっては、それほど関心もなさそうで、良くも悪くも特別な視線はないと思います。

ファッション関係者には「ギャルソン」や「ヨウジ」の服を着ている人はたくさんいますし、日本食のお店も次々にオープンしています。文化的なところだと、アニメが強いのは間違いないですが、話題にされるのは「AKIRA」とか「ポケモン」とか定番の作品だったりするので、最新作が注目されている、という感じではなさそうです。

仕事本ってどんだけ需要あるんだよ、そんなに売れるのかよ

——このたび刊行された「ありえない仕事術」について、なぜ仕事術をテーマにした本を書こうと?

上出:仕事術やビジネスをテーマにした本の執筆自体は、これまでに何社からも依頼をいただいていて、僕自身はそんな本を書く気はさらさらなかったので、全て断っていたんです。ただ、依頼が来ては断る、みたいなフェーズも1周したかな、というタイミングでまた依頼が来たので、どんだけ仕事術の本って需要あるんだよ、そんなに売れるのかよ、と思いまして。もともと僕は文章を書いて飯を食っていくことに強い憧れがあり、そういう意味でも、仕事本を書くことは避けて通れないんだなという感じもしたので、それなら自分なりのやり方で書いてみようと思いました。

——その「自分なりのやり方」というのが、本書における2部構成、第1部が仕事との向き合い方を綴った仕事論で、第2部が「死の肖像」というドキュメンタリーシリーズを制作する現場の“ルポルタージュ”という形式になったと。

上出:あえて簡単に言うと、僕自身が本に期待するのは物語を読むことで、自分が書きたいのも物語なんです。それは一般的な仕事術を記した本とは真逆のものなので、そこにどう折り合いをつけるか、というのがこの本でやったことですね。

——文筆業への憧れ、あるいは物語への関心は、いつ頃から芽生えたのでしょう。

上出:本を読むことの喜びは幼少期から感じていました。子どもの頃に買ってもらった、半分絵本みたいな「十五少年漂流記」は擦り切れるほど読みましたし。たとえ家のベッドの中にいても、本があればどこにでも行ける、その“旅”への没入感に完全にほれ込んだんです。もはや、それ以上の喜びはないんじゃないかっていうくらいに。その原体験があるので、一度はテレビ局の社員になりましたけど、今こうして文章を書くことを仕事にできているのは、むしろテレビ番組を作るよりも自然なことだと感じています。

勉強でガチガチの中学時代、パンクに出会ってしまった

——読書だけではなく、学生時代にはパンクバンドを組んだり、音楽にも夢中になっていたんですよね。

上出:高校生の頃にはバンドまがいのこともしていましたが、それはパンクの態度に憧れていたんです。一般的な正しさの外側にある価値観というか。というのも、中学時代、僕めっちゃ勉強してたんですよ。普通に公立中学に入って、人生で最初の試験、1年生の中間テストで学年1位になったんです。そうしたら親が大喜びで、これが正解なんだと思ってしまった。呪いの始まりです。それからは、中学生のくせにテスト前には徹夜して、教科書は全て暗記、校内1位を維持するために勉強しまくり。もう頭の中それしかない、みたいな。

そんなガチガチになっている時に、パンクに出会ってしまった。例えば、オナニーマシーンという名前からしていかがわしいバンドがいるのですが、メンバーは自分の父親と同じ歳くらいの大人なのに、ライブでは全裸になって酒を飲みながらステージで大暴れするんです。しかもお客さんたちはその光景に熱狂している。勉強ばっかりしていた自分にはあまりに衝撃で、その落差にやられました。

——1つ文化の扉が開くと、次々に連鎖していきますよね。

上出:パンクと出会ったのは兄の影響なのですが、兄はいわゆる伝統的な不良文化もかじっていたので、漫画の「特攻の拓」とかを借りて読んで、バイクにも興味を持ちました。パンクとバイクは隣接しているので、ヤフオクで安い革ジャンを買ったりして。それで、高校1年の時だったかな、池袋の手刀(チョップ)というライブハウスで、「革ジャン反抗期」なるイベントがあって観に行ったんです。そこで、ザ★ダッチワイフというパンクバンドをやっている不良の先輩と出会いました。その人は和彫にアイパーみたいな、普段は伝統的不良ファッションなんですけど、ライブハウスに行く時は革ジャン、みたいなスタイルで、かっこよかったんです。クリスマスに彼の家に泊まり込んでバイクの改造をしたり、集会に連れて行ってもらったりもしました。

ただ、高校にはほとんど友達いなかったですけどね。金髪にツナギや革ジャンで学校に行っていたので、明らかに浮きまくってました。夜はライブハウスに行って、明け方まで打ち上げにも参加して、駅のベンチで寝て、それでも勉強はちゃんとして。とはいえ、高校の後半はだいぶ不良文化からは離れていったんです。このまま極まっていくとまずいぞ、とも感じていたので、大学にはちゃんと行こうと。

——その後、早稲田大学の法学部に進学、少年犯罪や少年非行の事例を研究していたと。

上出:はい。10代の頃に自分が非行の道に片足を突っ込んだ経験もあって、まわりには逮捕されたりする仲間もいましたし、僕自身かなりの人に迷惑もかけました。そのことはもう取り返しがつかないので、せめて、なぜそういう少年が生まれるんだろうとか、悪ってなんだとか、少年犯罪や少年法について勉強してみようと思ったんです。他人事ではなく、犯罪傾向のあったかつての自分を肯定したかった、自分が非行に走った理由を知りたかった、というのも大きいです。

——少年院へ取材に行ったりもしたんですよね。

上出:少年院にも行きましたし、あとは、日本全国にある薬物依存症の自立支援施設、ダルクやアパリもまわったりしてました。足を運んで話を聞いたり、現場を見に行けるのは大学生のうちだけだろうと思っていたので。

トラブルが起きると上の人間が現場からさっといなくなる

——そんな大学生活から、テレビ東京へ入社することになった経緯は?

上出:少年犯罪の研究のほかにも、中国の山奥にある元ハンセン病患者が隔離されている村へ行ってボランティアをしたりもしていたんです。そのつながりで、大学3年の時に出入りしていたコミュニティーが、学生によるNGOだったりもしたので、そういう学生は新聞社とかメディア企業との親和性が高いんですよね。それでまわりが就職活動を始めた時に話をいろいろ聞いて、自分もやらなきゃと思って、採用の時期が最も早かったテレビ局を受けることにしました。日本テレビの選考は合宿に行ったりもしたんですけど、最終選考で落ちましたね。結局、受かったのがテレビ東京だったと。

——テレビ局の面接では、どういう志望動機を話したのですか?

上出:テレビはほとんど見てなかったので、それは正直に話しました。その上で、僕が何度も足を運んだ当時の中国のハンセン病隔離施設では、さまざまな誤解や知識の欠如によって、患者さんたちの人生が大きく狂わされていました。感染の要因も明らかになり、治療薬もある、もし正しい知識さえ伝わっていれば、いつまでも隔離されている必要はなかった。そういうことをメディアを通じて伝えたい、といったことを話したと思います。その意味では、当時面接で話したことは、そのまま「ハイパー ハードボイルド グルメリポート」の構想と同じなんですよね。

——テレビ東京とはいえ、放送までこぎつけた「ハイパー ハードボイルド グルメリポート」はかなりの異端で、報道局を除けば、テレビ局員の本流仕事は、いわゆる芸能人とのあれこれだったりしますよね。

上出:そうですね。どんなに評価されたとしても、「ハイパー ハードボイルド グルメリポート」みたいな番組だけを作っていればいい、ということには絶対にならないです。おっしゃる通り、芸能人が出演するようなバラエティーの方が主流で、僕もADの頃はそういう番組を担当していました。

そんな仕事をしていく中で、自分の中ではこういうことが面白い、こういう番組を放送するべきだ、という信念と具体的な企画もあるのに、それはまったく通らず、意に反する番組を担当して、毎日毎日怒られる。そりゃあくじけますよ。番組の内容だけじゃなく、制作現場の体制についても疑問を感じていました。漫画的な不良の世界では、何かトラブルが起きた時に、たとえそれが下の者が起こした問題であっても、上の人間が出てきて責任を取ることが当たり前だった。なのにテレビの世界では、トラブルが起きると上の人間がさっと現場からいなくなり、最下層のADが全ての責任を負わされる。一体これは何なんだ。

——テレビの制作現場に限らず、間違った縦社会の構造ですね。

上出:そもそも、総務省から電波を与えられた免許事業社の一員というだけなのに、偉そうにできる意味が分からない。それに、どう考えても芸人さんやタレントさんのおかげでおもしろい番組として成立しているのに、なぜ制作者の方が偉そうにしているんだ、というのもずっと疑問でした。キャスティング権だったり、放送局員という立場だったり、たまたま権力的なものを手にした人間が、たたき上げで芸能の世界に生きている出演者に対して偉そうにできる道理はひとつもないですよ。

——なぜテレビ制作者はそんなに偉そうになってしまったと思いますか。

上出:今はだいぶ弱まっていますけど、やはり一昔前は、その影響力も含め、テレビが強かったからじゃないですかね。あとは、身一つで仕事をしている芸能人と一緒にいると、立場がないと何者でもない自分のコンプレックスを刺激されるのか、どうしても立場でものを言うようになってくる。そういう嫌な現場をたくさん見てきたので、僕はだいぶ声を上げてきた方だと思います。ADだった時でも「あなたの振る舞いや仕事のやり方には賛同できません。今すぐ改善するべきです」みたいなメールを送ったりしましたが、翌日には会社中にそのメールが知れ渡った結果、僕のほうがヤバいやつ認定されて終わり、みたいな感じでしたね。

目先の利益ではなく、長い目で見た時の経済合理性

——仕事について語られる時の定型として、「儲けるため」という視点と、「たとえ儲からなくてもやりたいことを」という視点の対比がありますが、上出さんはどう考えていますか。

上出:僕自身は幸運なことに、経済的に困窮していた経験はないのですが、まわりの人たちや取材で出会った人たちを見るに、お金というのが人間にとってどれほど重要か、というのは理解しているつもりです。その意味で、作品なり、仕事の成果を商業的に成立させることが重要だということに異論はありません。

ただ、僕が比較的安定していると言われるテレビ局を辞めて、お金にとらわれずにやりたいことを自由にやっているように見えているのだとしたら、それは、ほかの人たちとものを見るスパンが違うからだと思います。目の前の稼ぎだけを見たら、そりゃあこうなりますよね、という悲惨な現場は何度も目にしてきました。テレビ局はこうあるべきだ、という提案を常にしてきたのも、10年先、20年先を見据えて、今からどうあるべきか、という視点で語ってきたつもりです。

——「ありえない仕事術」の中でも<善きことをしようと努めれば努めるほど、ビジネスはうまくいく>と書かれていました

上出:例えば、SNSの登場で“フォロワー”という概念が生まれ、その価値がどんどん高まり、ビジネスにもつながるようになりましたよね。いわゆる炎上商法というのは、悪名は無名に勝るという考え方で、多くの人が飛びついた。炎上商法に限らず、SNS上の知名度を指標にしたり利用したりは、どこの企業でもやっています。でも長い目で見た時に、炎上上等の暴論や中身のない企画が、一体何になりますか? 目先の利益を求めてそういう仕事ばかりしてきた人、あるいは会社と、そこには加担しなかった人や会社と、10年後の経済合理性はどっちにありますか、という話です。

一方で、理念に甘えてビジネスの観点が抜けている場合もよくあります。だからこそ、僕はやるべきことを、きちんと売れるパッケージで世に出したい。多くの人に届いて、商業的にも成功させる。その小さい穴をこじ開けることにこそ、エンターテインメントの醍醐味はあると信じています。とくに海外に目を向けるようになってからは、日本国内のフォロワー数なんて、海を超えないですよ。

ラベリングがいかに無意味で不確かなものであるかを気づかせたい

——「ありえない仕事術」の第2部では、ドキュメンタリー制作の現場で起こるもろもろを題材にしていますが、中でも「人の不幸で飯を食う」ことに向き合った場面が印象的でした。

上出:ドキュメンタリーに限らず、例えばニュースの現場でも、不幸とは言わず“事件”を求めてしまう心情は制作者の誰もが抱えています。問題はそのことをどれだけ自覚できているか。作品のために事件を起こすなんてもってのほかですが、その上で、何を映し出せばいいのか、というのは、ずっと考え続けなければならないと思います。

「ハイパー ハードボイルド グルメリポート」では、日常を生きているだけではなかなか足を踏み入れない地域やコミュニティーの食事をテーマにしていましたが、自分では行けないところ、見られないものを映し出すことがtele-visionの役割だと僕は認識しています。そこで何を思うのか、それは視聴者それぞれに委ねられていますが。

——ただ、上出さんの理念までは届かず、短絡的に「うわ〜やべ〜」くらいの軽いテンションで視聴している人もいて、その人たちも顧客なわけですよね。

上出:そうですね。それが悪いとは言わないし、そういう人たちも、最初に見た時は軽い気持ちだったとして、のちの人生でいろいろな経験を積んだあとに、あの時に見たあれって……と別のことを思うかもしれない。僕ができるのは種をまくことだけなので、人の目に触れさえすれば、1つお題は達成できたと思っています。

もしその「軽い気持ち」に問題があるとすれば、視聴者ではなく、むしろ制作者の方です。数字稼ぎを目的に、軽い気持ちで“ヤバい”場所にカメラを持って出掛けて行ったり、“ヤバい”人に話を聞いたりするようになったらおしまいです。制作者にとって「っぽい」ものを作るのは一番簡単で、結果もすぐに出て、気持ちがいいですからね。

——その「っぽい」ものと、上出さんの作品が時折並列で語られていることに、個人的には歯がゆさを感じてしまいます。

上出:それは僕自身も感じることはありますよ。あれとは根本的に違うんだけどな、という。ただ、意図や批評性がないまま“ヤバい”場所に行っても、全てがレクリエーションで終わってしまいますからね。どうしたって、そこで映してきたもの、現場での振る舞い、全てに差が出る。1つ言えるのは、僕は現場で必ず対話をします。取材対象者の主張を一方的にしゃべらせるようなことは絶対にしません。相手が聞かれたくないことも、必要だと思えば遠慮なく聞きます。そのことで、こちらも傷つくし、痛みを伴う。その覚悟を持った上で、自分が作品の主役になることもない。そもそも僕は“ヤバい”ものを撮るプロではありません。人が見たくないものを無理やり見せて、生き方を問う。それが仕事です。

——一方で、ドキュメンタリーにはラベリングの問題もあります。たった1人を取材対象にしても、その人が属している国やコミュニティー全体の傾向に見えてしまったり、1人のサンプルでしかないのに、あたかもその属性全てを語っているように見られてしまったり。

上出:ラベリングを避けられないのは事実です。とくに商業作品の場合、宣伝や告知の段階では、どうしたってラベリングに基づいた表現がついてまわる。繰り返しになりますが、やはり自覚の問題です。

あとは、きちんと本編を見てもらえた時に、僕はそのラベルをどこまで剥がせるか、というのを常に念頭に置いています。なんなら、そのラベリングがいかに無意味で、不確かなものであるかを気づかせたい。非常に効率は悪いし、商業的にはラベリングに頼った方が楽なんですけどね。でも、それをやったら終わり。それこそ長い目で見たら、いいこと1つもないですよ。

関わった人たち全員が納得しなければ、その作品に価値はない

——現在、上出さんはテレビ局を退社し、個人で仕事をしているわけですが、一定数の人たちが会社や組織に疑問を感じながらも、辞めずに続けているのはどうしてだと思いますか。

上出:多くの人が会社で働き続けるうちに、自信を剥奪されているんじゃないでしょうか。僕も会社員時代は、いろんな先輩に「テレビ局を辞めてやっていけるわけないだろ」みたいなことを言われましたから。ただし、先ほども話題に出たような、フォロワー数や目先の利益だけを追いかけて、思考停止のまま会社から言われた仕事だけを何十年も続けていたら、正直辞めてもやっていけないとは思います。酷な話ですが。

でも、自分の中に信念があったり、なんらかの疑問に耐えられないのであれば、いっそ辞めるのもありだとは思います。動物としては集団でいたほうが生存戦略的にいいのかもしれませんが、はぐれてもやっていけるのが人間だとも思いますし。もちろん、会社員でいることに無理に疑問を抱く必要はまったくないですけどね。ただ単に気に食わないことがあるとか、自分の未熟さのせいでうまくいかないことを会社のせいにするとか、そういうことを肯定するつもりはありません。むしろ個人でやっている方が、理不尽な目にはよく遭うし、それを1人で対処しなければいけません。

——個人で活動していると、常に自分で仕事を生み出さなければいけない困難さはありませんか?

上出:依頼される案件もありますし、やりたいこともやりきれないくらい溜まっているので、そこに困難さを感じることはありません。あとは、これも仕事本などで喧伝されているせいでよく勘違いされていますが、アイデアの出し方とかアイデアそのものに価値を見いだすのはちょっと違うかなと。それよりも重要なのは、実現可能性の方です。

例えば僕は、テレビ局員時代に街頭インタビューを何度もやらされましたけど、やっておいたおかげで、街頭インタビューにどのくらいの困難さがあるのか、肌感で分かります。100人に声をかけて、何人に無視されて、何人が応えてくれて、何人の回答がオンエアに使えるのか。テレビに限らず、現場の実情を理解しないまま、アイデアだけをポンポン出してくる人のなんと多いことか。そういうアイデアは、実現可能性がないだけではなく、往々にして現場へのリスペクトもない。アイデアだけでは仕事にならないんですよ。

——最近は少しずつですが、作品そのものへの評価だけではなく、その制作過程にも目を向けられるようになってはきましたよね。

上出:そこは本当に重要です。個人的には、作り手、出演者や取材対象者、受け手、この3者が全員納得できるものでないと、作品としての価値はないとすら思っています。価値がないというか、そこが出発点。制作の過程でハラスメントが起きていたり、出演者が合意していなかったり、受け手が傷ついたり、どれか1つでも欠陥があるようであれば、どんなに完成度の高い作品であっても、評価に値しない。もちろん、何かを刺しにいくジャーナリズムでは話がまったく異なります。極端な考え方かもしれませんが、いち制作者としては、このくらい過激な考え方を持っていないとダメだと思って、日々仕事しています。

PHOTOS:TAMEKI OSHIRO

■「ありえない仕事術 正しい“正義”の使い方」
著者:上出遼平
定価:1650円
判型/仕様:四六判ソフトカバー
出版社:徳間書店

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映像ディレクター・上出遼平の「ありえない仕事術」 「10年先、20年先を見据えて、今からどうあるべきかを考える」

PROFILE: 上出遼平

上出遼平
PROFILE: (かみで・りょうへい)ディレクター、プロデューサー、作家。1989年東京都生まれ。ドキュメンタリー番組『ハイパーハードボイルドグルメリポート』シリーズの企画から撮影、編集まで全工程を担う。同シリーズはポッドキャスト、書籍、漫画と多展開。ほかにも担当作品としてポッドキャスト番組「上出遼平 NY御馳走帖」や小説「歩山録」(講談社)などがある。

フリーのディレクターとして、テレビ番組からファッションブランドの動画制作まで、精力的に活動する上出遼平が、「これまで何度も依頼はあったが、全て断ってきた」という仕事論をテーマにした本をついに上梓。そのタイトルは「ありえない仕事術 正しい“正義”の使い方」(徳間書店)。

2022年6月におよそ11年間勤めたテレビ東京を退社し、2023年の夏にはニューヨークへ拠点を移した。テレビ東京時代にはディレクター/プロデューサーとしてドキュメンタリー番組「ハイパーハードボイルドグルメリポート」や、深夜の停波枠に放送された「蓋」を手掛けたほか、作家としても書籍版「ハイパーハードボイルドグルメリポート」(朝日新聞出版)に、山岳小説「歩山録」(講談社)といった著作もある。

今回、断り続けてきた仕事論を執筆することに決めた経緯も含め、その生い立ちから仕事への向き合い方まで、現在の上出遼平がいかにして形づくられたのかを探る。

——ニューヨークでの暮らしぶりはいかがですか?

上出遼平(以下、上出):昨年の夏に引っ越して、ようやく半年たったくらいなので、暮らしぶりを語れるほど住んではいないんですよ。何の予想もせずに行ったので、とくに予想外の話とかもなく。強いて言うなら、思いのほか東京にいる時間が長くて家賃がもったいないなと。

——差し支えなければ、住んでいるエリアはどんな雰囲気なのでしょうか。

上出:マンハッタンの南東で高層ビルが立ち並ぶ経済エリアと、若者が集まるような文化エリアのちょうど狭間ですね。なので、スーツを着たビジネスマンもいれば、その間をスケーターがすべっている感じで、居心地はいいです。

——改めて、ニューヨークへの移住を決めた理由としては?

上出:自分も会社を辞めて、妻も会社員ではないので、東京に住む理由もないな、というくらいで、本当に何の計画性もないんですよ。

——ニューヨーク市民から日本人へのまなざしは、どう感じていますか?

上出:そこは本当に人によるというか、コミュニティーによりますね。僕が仕事で関わっている食やファッションのコミュニティーにいる人たちは日本にも興味を持っていますが、それ以外のコミュニティーの人たちにとっては、それほど関心もなさそうで、良くも悪くも特別な視線はないと思います。

ファッション関係者には「ギャルソン」や「ヨウジ」の服を着ている人はたくさんいますし、日本食のお店も次々にオープンしています。文化的なところだと、アニメが強いのは間違いないですが、話題にされるのは「AKIRA」とか「ポケモン」とか定番の作品だったりするので、最新作が注目されている、という感じではなさそうです。

仕事本ってどんだけ需要あるんだよ、そんなに売れるのかよ

——このたび刊行された「ありえない仕事術」について、なぜ仕事術をテーマにした本を書こうと?

上出:仕事術やビジネスをテーマにした本の執筆自体は、これまでに何社からも依頼をいただいていて、僕自身はそんな本を書く気はさらさらなかったので、全て断っていたんです。ただ、依頼が来ては断る、みたいなフェーズも1周したかな、というタイミングでまた依頼が来たので、どんだけ仕事術の本って需要あるんだよ、そんなに売れるのかよ、と思いまして。もともと僕は文章を書いて飯を食っていくことに強い憧れがあり、そういう意味でも、仕事本を書くことは避けて通れないんだなという感じもしたので、それなら自分なりのやり方で書いてみようと思いました。

——その「自分なりのやり方」というのが、本書における2部構成、第1部が仕事との向き合い方を綴った仕事論で、第2部が「死の肖像」というドキュメンタリーシリーズを制作する現場の“ルポルタージュ”という形式になったと。

上出:あえて簡単に言うと、僕自身が本に期待するのは物語を読むことで、自分が書きたいのも物語なんです。それは一般的な仕事術を記した本とは真逆のものなので、そこにどう折り合いをつけるか、というのがこの本でやったことですね。

——文筆業への憧れ、あるいは物語への関心は、いつ頃から芽生えたのでしょう。

上出:本を読むことの喜びは幼少期から感じていました。子どもの頃に買ってもらった、半分絵本みたいな「十五少年漂流記」は擦り切れるほど読みましたし。たとえ家のベッドの中にいても、本があればどこにでも行ける、その“旅”への没入感に完全にほれ込んだんです。もはや、それ以上の喜びはないんじゃないかっていうくらいに。その原体験があるので、一度はテレビ局の社員になりましたけど、今こうして文章を書くことを仕事にできているのは、むしろテレビ番組を作るよりも自然なことだと感じています。

勉強でガチガチの中学時代、パンクに出会ってしまった

——読書だけではなく、学生時代にはパンクバンドを組んだり、音楽にも夢中になっていたんですよね。

上出:高校生の頃にはバンドまがいのこともしていましたが、それはパンクの態度に憧れていたんです。一般的な正しさの外側にある価値観というか。というのも、中学時代、僕めっちゃ勉強してたんですよ。普通に公立中学に入って、人生で最初の試験、1年生の中間テストで学年1位になったんです。そうしたら親が大喜びで、これが正解なんだと思ってしまった。呪いの始まりです。それからは、中学生のくせにテスト前には徹夜して、教科書は全て暗記、校内1位を維持するために勉強しまくり。もう頭の中それしかない、みたいな。

そんなガチガチになっている時に、パンクに出会ってしまった。例えば、オナニーマシーンという名前からしていかがわしいバンドがいるのですが、メンバーは自分の父親と同じ歳くらいの大人なのに、ライブでは全裸になって酒を飲みながらステージで大暴れするんです。しかもお客さんたちはその光景に熱狂している。勉強ばっかりしていた自分にはあまりに衝撃で、その落差にやられました。

——1つ文化の扉が開くと、次々に連鎖していきますよね。

上出:パンクと出会ったのは兄の影響なのですが、兄はいわゆる伝統的な不良文化もかじっていたので、漫画の「特攻の拓」とかを借りて読んで、バイクにも興味を持ちました。パンクとバイクは隣接しているので、ヤフオクで安い革ジャンを買ったりして。それで、高校1年の時だったかな、池袋の手刀(チョップ)というライブハウスで、「革ジャン反抗期」なるイベントがあって観に行ったんです。そこで、ザ★ダッチワイフというパンクバンドをやっている不良の先輩と出会いました。その人は和彫にアイパーみたいな、普段は伝統的不良ファッションなんですけど、ライブハウスに行く時は革ジャン、みたいなスタイルで、かっこよかったんです。クリスマスに彼の家に泊まり込んでバイクの改造をしたり、集会に連れて行ってもらったりもしました。

ただ、高校にはほとんど友達いなかったですけどね。金髪にツナギや革ジャンで学校に行っていたので、明らかに浮きまくってました。夜はライブハウスに行って、明け方まで打ち上げにも参加して、駅のベンチで寝て、それでも勉強はちゃんとして。とはいえ、高校の後半はだいぶ不良文化からは離れていったんです。このまま極まっていくとまずいぞ、とも感じていたので、大学にはちゃんと行こうと。

——その後、早稲田大学の法学部に進学、少年犯罪や少年非行の事例を研究していたと。

上出:はい。10代の頃に自分が非行の道に片足を突っ込んだ経験もあって、まわりには逮捕されたりする仲間もいましたし、僕自身かなりの人に迷惑もかけました。そのことはもう取り返しがつかないので、せめて、なぜそういう少年が生まれるんだろうとか、悪ってなんだとか、少年犯罪や少年法について勉強してみようと思ったんです。他人事ではなく、犯罪傾向のあったかつての自分を肯定したかった、自分が非行に走った理由を知りたかった、というのも大きいです。

——少年院へ取材に行ったりもしたんですよね。

上出:少年院にも行きましたし、あとは、日本全国にある薬物依存症の自立支援施設、ダルクやアパリもまわったりしてました。足を運んで話を聞いたり、現場を見に行けるのは大学生のうちだけだろうと思っていたので。

トラブルが起きると上の人間が現場からさっといなくなる

——そんな大学生活から、テレビ東京へ入社することになった経緯は?

上出:少年犯罪の研究のほかにも、中国の山奥にある元ハンセン病患者が隔離されている村へ行ってボランティアをしたりもしていたんです。そのつながりで、大学3年の時に出入りしていたコミュニティーが、学生によるNGOだったりもしたので、そういう学生は新聞社とかメディア企業との親和性が高いんですよね。それでまわりが就職活動を始めた時に話をいろいろ聞いて、自分もやらなきゃと思って、採用の時期が最も早かったテレビ局を受けることにしました。日本テレビの選考は合宿に行ったりもしたんですけど、最終選考で落ちましたね。結局、受かったのがテレビ東京だったと。

——テレビ局の面接では、どういう志望動機を話したのですか?

上出:テレビはほとんど見てなかったので、それは正直に話しました。その上で、僕が何度も足を運んだ当時の中国のハンセン病隔離施設では、さまざまな誤解や知識の欠如によって、患者さんたちの人生が大きく狂わされていました。感染の要因も明らかになり、治療薬もある、もし正しい知識さえ伝わっていれば、いつまでも隔離されている必要はなかった。そういうことをメディアを通じて伝えたい、といったことを話したと思います。その意味では、当時面接で話したことは、そのまま「ハイパー ハードボイルド グルメリポート」の構想と同じなんですよね。

——テレビ東京とはいえ、放送までこぎつけた「ハイパー ハードボイルド グルメリポート」はかなりの異端で、報道局を除けば、テレビ局員の本流仕事は、いわゆる芸能人とのあれこれだったりしますよね。

上出:そうですね。どんなに評価されたとしても、「ハイパー ハードボイルド グルメリポート」みたいな番組だけを作っていればいい、ということには絶対にならないです。おっしゃる通り、芸能人が出演するようなバラエティーの方が主流で、僕もADの頃はそういう番組を担当していました。

そんな仕事をしていく中で、自分の中ではこういうことが面白い、こういう番組を放送するべきだ、という信念と具体的な企画もあるのに、それはまったく通らず、意に反する番組を担当して、毎日毎日怒られる。そりゃあくじけますよ。番組の内容だけじゃなく、制作現場の体制についても疑問を感じていました。漫画的な不良の世界では、何かトラブルが起きた時に、たとえそれが下の者が起こした問題であっても、上の人間が出てきて責任を取ることが当たり前だった。なのにテレビの世界では、トラブルが起きると上の人間がさっと現場からいなくなり、最下層のADが全ての責任を負わされる。一体これは何なんだ。

——テレビの制作現場に限らず、間違った縦社会の構造ですね。

上出:そもそも、総務省から電波を与えられた免許事業社の一員というだけなのに、偉そうにできる意味が分からない。それに、どう考えても芸人さんやタレントさんのおかげでおもしろい番組として成立しているのに、なぜ制作者の方が偉そうにしているんだ、というのもずっと疑問でした。キャスティング権だったり、放送局員という立場だったり、たまたま権力的なものを手にした人間が、たたき上げで芸能の世界に生きている出演者に対して偉そうにできる道理はひとつもないですよ。

——なぜテレビ制作者はそんなに偉そうになってしまったと思いますか。

上出:今はだいぶ弱まっていますけど、やはり一昔前は、その影響力も含め、テレビが強かったからじゃないですかね。あとは、身一つで仕事をしている芸能人と一緒にいると、立場がないと何者でもない自分のコンプレックスを刺激されるのか、どうしても立場でものを言うようになってくる。そういう嫌な現場をたくさん見てきたので、僕はだいぶ声を上げてきた方だと思います。ADだった時でも「あなたの振る舞いや仕事のやり方には賛同できません。今すぐ改善するべきです」みたいなメールを送ったりしましたが、翌日には会社中にそのメールが知れ渡った結果、僕のほうがヤバいやつ認定されて終わり、みたいな感じでしたね。

目先の利益ではなく、長い目で見た時の経済合理性

——仕事について語られる時の定型として、「儲けるため」という視点と、「たとえ儲からなくてもやりたいことを」という視点の対比がありますが、上出さんはどう考えていますか。

上出:僕自身は幸運なことに、経済的に困窮していた経験はないのですが、まわりの人たちや取材で出会った人たちを見るに、お金というのが人間にとってどれほど重要か、というのは理解しているつもりです。その意味で、作品なり、仕事の成果を商業的に成立させることが重要だということに異論はありません。

ただ、僕が比較的安定していると言われるテレビ局を辞めて、お金にとらわれずにやりたいことを自由にやっているように見えているのだとしたら、それは、ほかの人たちとものを見るスパンが違うからだと思います。目の前の稼ぎだけを見たら、そりゃあこうなりますよね、という悲惨な現場は何度も目にしてきました。テレビ局はこうあるべきだ、という提案を常にしてきたのも、10年先、20年先を見据えて、今からどうあるべきか、という視点で語ってきたつもりです。

——「ありえない仕事術」の中でも<善きことをしようと努めれば努めるほど、ビジネスはうまくいく>と書かれていました

上出:例えば、SNSの登場で“フォロワー”という概念が生まれ、その価値がどんどん高まり、ビジネスにもつながるようになりましたよね。いわゆる炎上商法というのは、悪名は無名に勝るという考え方で、多くの人が飛びついた。炎上商法に限らず、SNS上の知名度を指標にしたり利用したりは、どこの企業でもやっています。でも長い目で見た時に、炎上上等の暴論や中身のない企画が、一体何になりますか? 目先の利益を求めてそういう仕事ばかりしてきた人、あるいは会社と、そこには加担しなかった人や会社と、10年後の経済合理性はどっちにありますか、という話です。

一方で、理念に甘えてビジネスの観点が抜けている場合もよくあります。だからこそ、僕はやるべきことを、きちんと売れるパッケージで世に出したい。多くの人に届いて、商業的にも成功させる。その小さい穴をこじ開けることにこそ、エンターテインメントの醍醐味はあると信じています。とくに海外に目を向けるようになってからは、日本国内のフォロワー数なんて、海を超えないですよ。

ラベリングがいかに無意味で不確かなものであるかを気づかせたい

——「ありえない仕事術」の第2部では、ドキュメンタリー制作の現場で起こるもろもろを題材にしていますが、中でも「人の不幸で飯を食う」ことに向き合った場面が印象的でした。

上出:ドキュメンタリーに限らず、例えばニュースの現場でも、不幸とは言わず“事件”を求めてしまう心情は制作者の誰もが抱えています。問題はそのことをどれだけ自覚できているか。作品のために事件を起こすなんてもってのほかですが、その上で、何を映し出せばいいのか、というのは、ずっと考え続けなければならないと思います。

「ハイパー ハードボイルド グルメリポート」では、日常を生きているだけではなかなか足を踏み入れない地域やコミュニティーの食事をテーマにしていましたが、自分では行けないところ、見られないものを映し出すことがtele-visionの役割だと僕は認識しています。そこで何を思うのか、それは視聴者それぞれに委ねられていますが。

——ただ、上出さんの理念までは届かず、短絡的に「うわ〜やべ〜」くらいの軽いテンションで視聴している人もいて、その人たちも顧客なわけですよね。

上出:そうですね。それが悪いとは言わないし、そういう人たちも、最初に見た時は軽い気持ちだったとして、のちの人生でいろいろな経験を積んだあとに、あの時に見たあれって……と別のことを思うかもしれない。僕ができるのは種をまくことだけなので、人の目に触れさえすれば、1つお題は達成できたと思っています。

もしその「軽い気持ち」に問題があるとすれば、視聴者ではなく、むしろ制作者の方です。数字稼ぎを目的に、軽い気持ちで“ヤバい”場所にカメラを持って出掛けて行ったり、“ヤバい”人に話を聞いたりするようになったらおしまいです。制作者にとって「っぽい」ものを作るのは一番簡単で、結果もすぐに出て、気持ちがいいですからね。

——その「っぽい」ものと、上出さんの作品が時折並列で語られていることに、個人的には歯がゆさを感じてしまいます。

上出:それは僕自身も感じることはありますよ。あれとは根本的に違うんだけどな、という。ただ、意図や批評性がないまま“ヤバい”場所に行っても、全てがレクリエーションで終わってしまいますからね。どうしたって、そこで映してきたもの、現場での振る舞い、全てに差が出る。1つ言えるのは、僕は現場で必ず対話をします。取材対象者の主張を一方的にしゃべらせるようなことは絶対にしません。相手が聞かれたくないことも、必要だと思えば遠慮なく聞きます。そのことで、こちらも傷つくし、痛みを伴う。その覚悟を持った上で、自分が作品の主役になることもない。そもそも僕は“ヤバい”ものを撮るプロではありません。人が見たくないものを無理やり見せて、生き方を問う。それが仕事です。

——一方で、ドキュメンタリーにはラベリングの問題もあります。たった1人を取材対象にしても、その人が属している国やコミュニティー全体の傾向に見えてしまったり、1人のサンプルでしかないのに、あたかもその属性全てを語っているように見られてしまったり。

上出:ラベリングを避けられないのは事実です。とくに商業作品の場合、宣伝や告知の段階では、どうしたってラベリングに基づいた表現がついてまわる。繰り返しになりますが、やはり自覚の問題です。

あとは、きちんと本編を見てもらえた時に、僕はそのラベルをどこまで剥がせるか、というのを常に念頭に置いています。なんなら、そのラベリングがいかに無意味で、不確かなものであるかを気づかせたい。非常に効率は悪いし、商業的にはラベリングに頼った方が楽なんですけどね。でも、それをやったら終わり。それこそ長い目で見たら、いいこと1つもないですよ。

関わった人たち全員が納得しなければ、その作品に価値はない

——現在、上出さんはテレビ局を退社し、個人で仕事をしているわけですが、一定数の人たちが会社や組織に疑問を感じながらも、辞めずに続けているのはどうしてだと思いますか。

上出:多くの人が会社で働き続けるうちに、自信を剥奪されているんじゃないでしょうか。僕も会社員時代は、いろんな先輩に「テレビ局を辞めてやっていけるわけないだろ」みたいなことを言われましたから。ただし、先ほども話題に出たような、フォロワー数や目先の利益だけを追いかけて、思考停止のまま会社から言われた仕事だけを何十年も続けていたら、正直辞めてもやっていけないとは思います。酷な話ですが。

でも、自分の中に信念があったり、なんらかの疑問に耐えられないのであれば、いっそ辞めるのもありだとは思います。動物としては集団でいたほうが生存戦略的にいいのかもしれませんが、はぐれてもやっていけるのが人間だとも思いますし。もちろん、会社員でいることに無理に疑問を抱く必要はまったくないですけどね。ただ単に気に食わないことがあるとか、自分の未熟さのせいでうまくいかないことを会社のせいにするとか、そういうことを肯定するつもりはありません。むしろ個人でやっている方が、理不尽な目にはよく遭うし、それを1人で対処しなければいけません。

——個人で活動していると、常に自分で仕事を生み出さなければいけない困難さはありませんか?

上出:依頼される案件もありますし、やりたいこともやりきれないくらい溜まっているので、そこに困難さを感じることはありません。あとは、これも仕事本などで喧伝されているせいでよく勘違いされていますが、アイデアの出し方とかアイデアそのものに価値を見いだすのはちょっと違うかなと。それよりも重要なのは、実現可能性の方です。

例えば僕は、テレビ局員時代に街頭インタビューを何度もやらされましたけど、やっておいたおかげで、街頭インタビューにどのくらいの困難さがあるのか、肌感で分かります。100人に声をかけて、何人に無視されて、何人が応えてくれて、何人の回答がオンエアに使えるのか。テレビに限らず、現場の実情を理解しないまま、アイデアだけをポンポン出してくる人のなんと多いことか。そういうアイデアは、実現可能性がないだけではなく、往々にして現場へのリスペクトもない。アイデアだけでは仕事にならないんですよ。

——最近は少しずつですが、作品そのものへの評価だけではなく、その制作過程にも目を向けられるようになってはきましたよね。

上出:そこは本当に重要です。個人的には、作り手、出演者や取材対象者、受け手、この3者が全員納得できるものでないと、作品としての価値はないとすら思っています。価値がないというか、そこが出発点。制作の過程でハラスメントが起きていたり、出演者が合意していなかったり、受け手が傷ついたり、どれか1つでも欠陥があるようであれば、どんなに完成度の高い作品であっても、評価に値しない。もちろん、何かを刺しにいくジャーナリズムでは話がまったく異なります。極端な考え方かもしれませんが、いち制作者としては、このくらい過激な考え方を持っていないとダメだと思って、日々仕事しています。

PHOTOS:TAMEKI OSHIRO

■「ありえない仕事術 正しい“正義”の使い方」
著者:上出遼平
定価:1650円
判型/仕様:四六判ソフトカバー
出版社:徳間書店

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「ルイ・ヴィトン」阪急メンズ大阪店がリニューアル リペアカウンターも設置

「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」は4月20日、阪急メンズ大阪店をリニューアルオープンした。

総売場面積を増床し、新店舗は1〜3階の3フロア構成となる。1階では、バッグを中心に、スモールレザーグッズ、テキスタイル、サングラス、フレグランスがそろう。エントランスから広がるエリアはポップインスペースとなり、期間限定のカプセルコレクションやシーズンコレクションを用意する。2階には最新コレクションとシューズのほか、リモートショッピングが可能なサロンを併設する。3階では大型トランクや“オブジェ・ノマド”などの販売、オーダーが可能で、阪急百貨店では初のリペアカウンターを設置する。

◼️「ルイ・ヴィトン」阪急メンズ大阪
住所:大阪市北区角田町7番10号
営業時間:平日11:00~20:00、土・日・祝10:00~20:00
取扱製品:トラベルラゲージ、メンズ・レザーグッズ、メンズ・プレタポルテ、 メンズ・シューズ、アクセサリー、ファインジュエリー、フレグランス、書籍など 

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「ニューバランス」×ジェイデン・スミスの新作シューズは“0.01”モデルの第2弾

「ニューバランス(NEW BALANCE)」は4月26日、グローバルアンバサダーであるジェイデン・スミス(Jaden Smith)とのコラボシューズ“ニューバランス×ジェイデン スミス ミスフィッツ ゼロ ポイント ゼロ ワン ブラック&グレー(New Balance × Jaden Smith MSFTSrep 0.01 Black & Grey)”(1万8700円)を発売する。ティーハウスニューバランス(T-HOUSE New Balance)、オンラインストア、一部取り扱い店舗で販売する。

同アイテムは、昨年発売したフットウエア“ゼロ ポイント ゼロワン(0.01)”のセカンドカラーウエイ。色はブラックとグレーの2種類で、サイズはD/23.0~29.0㎝を用意する。

シルエットはローカットで、全体をシンセティックレザー、シンセティックスエード、メッシュで構成し、アッパーにはNBロゴを刺しゅうした。分割されたように見えるスプリットミッドソールを搭載し、グレーカラーのミッドソールにはビンテージ加工を施した。

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東京レインボープライドに初参加 LVMHジャパンが“自分らしく、美しく豊かに”生きる発信

PROFILE: 山内彩/LVMHジャパン ピープル&カルチャー シニア マネージャー

山内彩/LVMHジャパン ピープル&カルチャー シニア マネージャー
PROFILE: (やまのうち・あや)大学卒業後、婦人服製造販売ブランドでリテールを学んだ後に渡仏し、パリ第3大学を卒業。帰国し、ファッション企業向けのコーチングなどを手掛けた後、ケリングに入社。2018年LVMHに入社し、「ディオール」のリテール トレーニング マネージャーを経て、現職 PHOTO : YUKIE SUGANO

認定NPO法人の東京レインボープライドは4月20、21日、「東京レインボープライド2024(TOKYO RAINBOW PRIDE 2024以下、TRP)」を代々木公園で開催した。LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン・ジャパン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON JAPAN以下、LVMHジャパン)は同イベントに企業として初めて協賛し、同社のカルチャーやブランドの歴史、ダイバーシティー&インクルージョン(以下、D&I)の取り組みを紹介するブースを出展。20日には、同社が手掛ける「パルファム ジバンシイ(PARFUMS GIVENCHY)」と連携し、写真家のレスリー・キー(Leslie Kee)による一般来場者の撮影会を開催。21日のプライドパレードには、LVMHジャパンとグループブランドの社員と家族が250人規模で参加した。

また、TRPと連動した写真展「スーパーLVMH 〜 アール・ド・ヴィーヴル(SUPER LVMH 〜 ART DE VIVRE)」を5月19日まで原宿・キャットストリートの「クリエイティブ スペース アカデミア 21」で開催している。賛同する世界各国のセレブリティー30組とLVMHエグゼクティブ30人を、レスリー・キーが撮り下ろした。

LVMHジャパンで人材の育成と、人材を通したLVMHらしいカルチャーの醸成に取り組み、TRPへの出展に尽力した山内彩LVMHジャパン ピープル&カルチャー シニア マネージャーに、参加への経緯やD&Iの取り組みについて聞いた。

WWDJAPAN(以下、WWD):TRP参加に至った経緯は?

山内彩LVMHジャパン ピープル&カルチャー シニア マネージャー(以下、山内):2019年、LGBTQ+当事者の同僚が「いつかLVMHでTRPに参加したい」と声を上げた。その後に、有志で集まった少人数でパレードを歩くことから始め、活動を徐々に広げた。22年、先行して出展した「パルファム ジバンシイ」からは刺激を受けた。同ブランドを率いる金山桃LVMHフレグランスブランズ ジェネラル マネージャー兼社長と話し、より大きなインパクトを出せるように、グループでも参加するべきではないかと考えた。

WWD:グループとして参加する上での苦労は?

山内:全ブランドの賛同を得ることはもちろん、確固たる目的を持ち、強いメッセージを発信する必要がある。簡単な道のりではなかった。各ブランドには、TRPへの参加は、グループミッションの“アール・ド・ヴィーヴル(美しく豊かに生きる喜び)”につながると説明した。“自分らしく生きる”ことこそ、“美しく豊かに生きる”ことと拡大解釈した。

WWD:TRP参加の意義とは?

山内:これほど多様な人材が集まる会社で、上からの命令ではなく各人が声を上げ、合意に至り、大きなプロジェクトを動かしたという体験は、社員にとって意義があった。このような過程を経て得た知識や経験は、さまざまなビジネスでも役に立つだろう。パレードへの参加は社員のモチベーションや帰属意識を高めるほか、表参道のけやき坂にフラッグを掲出することで社外にもメッセージを発信した。

最初は正直、グループでの参加は難しいと思っていた。しかし、そのような思い込みを覆すことに挑戦し、異なる意見を持った仲間と交流しながら共に未来を築いていく風土づくりにもつながる取り組みになった。

WWD:ブースを訪れた来場者へのメッセージは?

山内:ブースでは、LVMHジャパンのD&Iの取り組みを紹介するほか、レスリー・キーによる一般来場者の撮影会も開催。メイクアップは「パルファム ジバンシイ」のブースで行った。来場者には、アーティスティックな感覚を味わいながら、“新しい自分”や“本来の自分”を発見するきっかけにしてほしい。LVMHらしい“美しく豊かな”体験を通して、自己表現を広げられるような時間を提供したかった。

女性のセカンドキャリアを支援

WWD:TRP以外のD&Iに関する取り組みは?

山内:「メティエ・デクセロンス(METIERS D’EXCELLENCE以下、ME)」というプログラムを世界7カ国(フランス、スイス、イタリア、アメリカ、スペイン、日本、ドイツ)で実施しており、これまでに1400人以上が参加した。日本では21年にローンチし、販売員を育成するプログラムを通して女性のセカンドキャリアを支援している。

WWD:女性のセカンドキャリアに着目した経緯は?

山内:日本には、経験があるにも関わらず、出産やパートナーの転勤などでキャリアを離れ、10年やそれ以上のブランクを抱える女性が多くいる。正社員としての再就職も難しい状況だ。女性の活躍を促進したいという思いから、何らかの理由でキャリアを諦めざるを得なかった人や、転職を望む女性たちを対象にした。ファッションスクールでの学習や店頭での実技、マスタークラスでの研修という8カ月間のコースを無償で提供している。

WWD:プログラム参加者の反応は?

山内:日本では参加者の約8割が卒業し、約6割がLVMHジャパンに就職している。参加者からは、「このような機会がなければ、自分の可能性を広げることができなかった」「自分が本当に何をしたいのかに気づけた」などの声が届いている。

販売員は対人関係能力が必要で、継承が難しい職種だ。商品一つをとっても、多くの人が関わり、奥深い背景がある。顧客を理解し、ブランドや商品が持つ思いを届け、顧客の人生を豊かにできる販売員の育成に挑戦している。

WWD:日本におけるD&Iの課題は?

山内:D&Iに関しては人種や言語、宗教などさまざまな問題があり、それらは世界中どこにでも共通して存在すると思う。日本における課題は、多様性の見えづらさだ。日本は単一民族の国家なので、どうしても本来その人が持っているバックグラウンドや価値観、理念などが見えづらく、意識が向きにくい。日本でも、人間としてのより普遍的な多様性にもっと注目できるように取り組んでいきたい。

WWD:今後のビジョンは?

山内:グループミッションである“アール・ド・ヴィーヴル(自分らしく、美しく豊かに生きる)”を、社員が本当の意味で実感できる環境づくりを進めたい。学べる環境や、成長できるキャリアの機会を用意し、各人が自分らしさを持って活躍できる会社を目指している。さらに、それを世界にも発信しているという誇りを持てるように取り組みたい。1人1人が自分を大切にできるような環境をつくることで、他者への優しさが広がり、仕事においても全力を注げるようになると考えている。

■写真展「SUPER LVMH ~ ART DE VIVRE」Photographed by Leslie Kee
日程:4月19日〜5月19日
時間:11:00~19:00
会場:クリエイティブ スペース アカデミア 21
住所:東京都渋谷区神宮前5丁目27番7号 アルボーレ神宮前 1F/2F

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ビームスが「ポロ ラルフ ローレン」に別注した人気コレクション第3弾を発売

ビームス(BEAMS)は4月26日、「ポロ ラルフ ローレン(POLO RALPH LAUREN以下、ポロ)」に別注した“ネイビー アンド ゴールド ロゴ コレクション”の第3弾を発売する。Tシャツ(1万5400〜1万6500円)、ショーツ(1万9800円)、バケットハット(1万4300円)、靴下(3190円)、トートバッグ(1万9800円)を用意し、ビームスおよびビームス ボーイ各店と公式オンラインストアで取り扱う。

本コレクションは、1990〜2000年代初頭の「ポロ」で使⽤されていたショッピングバッグをモチーフにしたもので、これまで2度リリースして完売した人気商品。上品なカラーリングで都会的な印象をプラスし、ブランドのアイコンである“ポロ ポニー”と“ポロ ベア”を施した。

Tシャツは当時のロゴや配⾊を踏襲したデザインのほか、“ポロベア”が本コレクションのアイテムを⾝にまとった特別なデザインも登場する。ボディーはヘビーウェイトな厚⼿のファブリックを採⽤し、⾸回りも程よい詰まりにアップデートした。ほか、丈の⻑さにこだわったショートパンツやリブ下とくるぶし付近の2箇所に“ポロ ポニー”をあしらったソックス、新型のトートバッグやバケットハットを用意する。

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LVMH、アルノー会長の次男と三男が取締役会入り 側近の異動も発表

LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)は4月18日、年次株主総会を開催した。同会では、ベルナール・アルノー(Bernard Arnault)LVMH会長兼最高経営責任者(CEO)の次男であるアレクサンドル・アルノー(Alexandre Arnault)=ティファニー プロダクトおよびコミュニケーション部門 エグゼクティブ・バイス・プレジデントと、三男であるフレデリック・アルノー(Frederic Arnault)LVMHウオッチ部門CEOが取締役会のメンバーに推薦され、賛成多数で承認された。

長女のデルフィーヌ・アルノー(Delphine Arnault)=クリスチャン ディオール クチュール会長兼CEOと、長男のアントワン・アルノー(Antoine Arnault)LVMHヘッド・オブ・コミュニケーション&イメージは、すでに取締役会に所属している。また、四男で末っ子のジャン・アルノー(Jean Arnault)=ルイ・ヴィトン ウォッチ部門 マーケティングおよびプロダクト・ディベロップメント・ディレクターも、いずれは取締役会に加わると予想される。

LVMHは近年、一族支配を強化している。22年5月には、当時73歳だったアルノーLVMH会長兼CEOが80歳まで続投できるよう、CEO職は75歳までと定められていた内規を変更。22年12月には、アントワンが一族の持株会社クリスチャン ディオールSE(CHRISTIAN DIOR SE)のCEO兼副会長に就任した。クリスチャン ディオールSEは、一族の主要な持株会社フィナンシエール・アガシュ(FINANCIERE AGACHE)の傘下。フィナンシエール・アガシュは22年12月の時点でクリスチャン ディオールSEの株式資本の97.5%を保有している。これらを通じ、アルノー家は23年12月の時点で、LVMHの株式資本の48.6%と議決権の64.3%を保有している。

アルノーLVMH会長兼CEOは総会後の会見で、「事業の成長には長期的な目線が重要であり、家族経営はそれを可能にする。現在、全てがうまく行っており、株価も上昇しているが、大切なのは傘下ブランドが10年後も今と同様に、もしくは今以上に魅力的で、顧客を引き付けるものであるようにすることだ」と語った。

アルノー会長の側近も異動

同氏には長年の側近が多いが、今回の総会では、その一人であるアントニオ・ベローニ(Antonio Belloni)LVMHグループ マネージング・ディレクターの退任を発表。現在69歳で、アルノー会長兼CEOの右腕として23年にわたって要職を歴任し、執行委員会の会長も務めていた。取締役会からも離れるが、今後はアルノー会長兼CEOの戦略アドバイザーを務めるほか、LVMHイタリアの社長に就任する。

後任には、宝飾ブランドなどを統括するステファン・ビアンキ(Stephane Bianchi)CEOを任命。今後はLVMHグループのジェネラル・マネージャーとして、執行委員会の会長も務める。同氏は現在59歳。18年にLVMHに加わり、ウオッチ部門や傘下のタグ・ホイヤー(TAG HEUER)のCEOなどを務めていた。

減収でも株価が上昇した理由とは?

LVMHは16日に、24年1〜3月期(第1四半期)決算を発表。売上高は前年同期比1.6%減(現地通貨ベースでは同3%増)の206億9400万ユーロ(約3兆3938億円)だった。為替差損のほか、コロナ禍後の爆発的な需要増に支えられていたラグジュアリー消費の“正常化”が響いた結果だが、17日の株価は前日比2.8%高の804ユーロ(約13万1856円)と上昇。アナリストらは、高い実績や盤石な経営体制を持つ同社であれば、悪化する経済環境の中でも競合よりうまく舵取りをしていくだろう、という信頼感が株価上昇につながったと分析している。

なお、アルノー会長兼CEOは会見の際、長女のデルフィーヌと共に訪日したばかりだと話した。地域別の売上高で日本は32%増(現地通貨ベース)と非常に好調だったが、それを裏付けるように、「セリーヌ(CELINE)」など傘下ブランドの店舗で行列を目撃したという。

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東京レインボープライドに連続参加「ジバンシイ」は社長のマイノリティーとしての過去からD&I推進

PROFILE: 金山桃/LVMHフレグランスブランズ ジェネラル マネージャー兼社長

金山桃/LVMHフレグランスブランズ ジェネラル マネージャー兼社長
PROFILE: (かなやま・もも)5歳でフランス・パリへ移住。ESSECビジネススクール卒業。2009年LVMHグループ会社のセフォラ、10年ロレアルに入社。18年に帰国し、日本ロレアルを経て22年2月にLVMHジャパンに入社。同年5月、LVMHフレグランスブランズに入社し現職

認定NPO法人の東京レインボープライドは4月20、21日、「東京レインボープライド2024(TOKYO RAINBOW PRIDE 2024以下、TRP)」を代々木公園で開催した。LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン・ジャパン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON JAPAN以下、LVMHジャパン)は同イベントに企業として初めて協賛し、同社のカルチャーやブランドの歴史、ダイバーシティー&インクルージョン(以下、D&I)の取り組みを紹介するブースを出展。傘下の「パルファム ジバンシイ(PARFUMS GIVENCHY)」は2年連続で出展し、メイクアップのタッチアップサービスやサンプル商品の配布のほか、TRPのために作ったレインボーカラーのロゴステッカーをプレゼントした。

「パルファム ジバンシイ」を率いる金山桃LVMHフレグランスブランズジェネラル マネージャー兼社長は日本で生まれた後、5歳でパリへ移住し、自身がマイノリティーであることを意識しながら育ったそう。こうしたバックグラウンドから、TRPの参加にも積極的だ。金山社長が目指すD&Iな企業とは?

WWDJAPAN(以下、WWD):改めて、TRPに参加した経緯は?

金山桃LVMHフレグランスブランズ ジェネラル マネージャー兼社長(以下、金山):22年に現職に就任した当時から、D&Iを強く意識したCSR(企業の社会的責任)ストラテジーを構築し、ブランドスビジネスとのシナジーを生み出すことを目指している。D&Iに関して特に日本では、LGBTQ+の基本的な権利や、それぞれがどのような人たちであるかの理解さえ、ほかの国々と比べて遅れていると感じていた。「パルファム ジバンシイ」として、日本の社会の前進に貢献したいという思いからTRPへの出展を決めた。

WWD:参加する意義をどう捉えている?

金山:TRPの参加は、始まりにすぎない。“LGBTQ+コミュニティーをサポートしている”というメッセージを公的に出すことは、“今後もLGBTQ+に関わる問題の解決に尽力していく”という決意表明でもあるから。

WWD:昨年の出展について、社員や顧客の反応は?

金山: 昨年のTRPには主にオフィススタッフが参加した。新たな才能を発揮した社員もいたし、全社員にとって新鮮で学びの多い経験になった。代々木公園のブースには、百貨店のカウンターには足を運びづらいという若者や男性含め、多様な人々が訪れた。TRPでの取り組みを見て、採用に応募してくれた人もいた。会社としてD&Iに真剣に取り組むことで、若い世代の共感を確実に得ているように感じる。

履歴書から性別欄や写真の添付を廃止

WWD:“恐れずに改革する(DARE TO REINVENT)”というスローガンを掲げ、どのような施策を行なっている?

金山:23年には認定NPO法人のりびっと(REBIT)と協業し、美容部員の定期的なトレーニングを開始した。例えば、男性がカウンターを訪れた際、「女性へのプレゼントですか?」と聞かないなどを学んでいる。D&Iの価値観がすれ違いやすい年配の社員含め、全員が啓発されるトレーニングを考えている。

WWD:社内の多様性を高めるための取り組みは?

金山:22年には履歴書から性別や婚姻状況、生年月日の欄を無くし、写真の添付も廃止した。応募する側の心理的不安を減らし、多様性を発揮して自分らしく働ける職場にしたい。インターンシップや再雇用、多国籍の採用なども始めた。もちろん“多様性”といっても、“何でも許容する”という意味ではない。「パルファム ジバンシイ」はエレガントなブランド。ブランドを長期的に継承するためにはイメージを守る必要があるので、バランスに留意しつつ、多様性を受け入れるインクルーシブな企業を目指している。

「5歳でパリへ移住し、白人ばかりの地区で唯一のアジア人として育った」

WWD:マイノリティーの一人として育ったバックグラウンドをどう振り返る?

金山:日本で生まれた後、5歳でパリへ移住した。白人ばかりの地区で唯一のアジア人として、肌の色はもちろん宗教や言語面でも、自身がマイノリティーであることを意識しながら育った。“自分がなぜここにいるのか”を常に正当化する必要があった。日本とフランス、2つの文化の中で成長した経験をポジティブに捉えられるようになったのは、帰国した18年以降。幼少期から多様な文化の中で教育を受けたことで、視野が広がり、自然とグローバルな感覚が備わった。

WWD:帰国後の経験は?

金山:日本に拠点を移した後も、まだ自分がマイノリティーであると感じている。7歳の娘がいるが、私は日本語の読み書きができないので、彼女の日本語の質問に答えられない。また、私が入社した当時、女性のジェネラル・マネジャーはLVMHジャパンでさえ少なかった。ビューティの中でもまだ数少ない。さらにグループ外から、かつラグジュアリーブランドの経験がないまま入社したので、孤独だった。こういった背景からも、D&Iは非常に重要だと考える。

WWD:今後の展望は?

金山:「パルファム ジバンシイ」は名前ばかりが大きくて、ビジネスのサイズはまだ小さい。これまでにやってきたことを続けていても成長できないので、多様な人材を雇用し、新たな挑戦を続けている。時には失敗をすることもあるけれど、挑戦を続けることが重要。その先に成功があるはずだ。

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井上尚弥の第9弾応援企画アイテムをミズノが発売 初採用となるハーフパンツも登場

ミズノ(MIZUNO)は、5月6日に行われるスーパーバンタム級4団体統一王者になって初の防衛戦に挑むボクサーの井上尚弥選手の第9弾応援企画アイテムを4月22日に発売した。ミズノ公式オンラインやMIZUNO TOKYO、ミズノオオサカ茶屋町で販売する。

今回発売するアイテムは、オリジナルTシャツ(6050円)、フェイスタオル(2200円)と大橋ジムスタッフが着用するウォームアップと同じデザインの上下セットアップ(3万800円)と今回初めて採用されたハーフパンツ(7150円)をラインアップする。カラーは、井上選手が選んだ白と黒を使用している。

「いつも応援ありがとうございます。今回の応援グッズのカラーは白と黒をリクエストしました。応援グッズを着用して応援よろしくお願いします」と井上選手は、コメントする。

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東京を皮切りに世界中のレインボープライドに参加 LVMH本国トップが語る多様性への思い

PROFILE: ヴァネッサ・ムンガー/LVMH チーフ ダイバーシティ&インクルージョン オフィサー

ヴァネッサ・ムンガー/LVMH チーフ ダイバーシティ&インクルージョン オフィサー
PROFILE: チャドとフランスにルーツを持つ。フランスのアフリカ大統領評議会のメンバーとしてアフリカの社会変革に取り組むほか、パリ政治学院の客員教師も務める。2020年、「マダムフィガロ」誌により“ウーマン・オブ・ザ・イヤー”に選出された。21年、LVMHに入社し、現職

認定NPO法人の東京レインボープライドは4月20、21日、「東京レインボープライド2024(TOKYO RAINBOW PRIDE 2024以下、TRP)」を代々木公園で開催した。LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン・ジャパン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON JAPAN以下、LVMHジャパン)は同イベントに企業として初めて協賛し、同社のカルチャーやブランドの歴史、ダイバーシティー&インクルージョン(以下、D&I)の取り組みを紹介するブースを出展。20日には、同社が手掛ける「パルファム ジバンシイ(PARFUMS GIVENCHY)」と連携し、写真家のレスリー・キー(Leslie Kee)による一般来場者の撮影会を開催。21日のプライドパレードには、LVMHジャパンとグループブランドの社員と家族が250人規模で参加した。

また、TRPと連動した写真展「スーパーLVMH 〜 アール・ド・ヴィーヴル(SUPER LVMH 〜 ART DE VIVRE)」を5月19日まで原宿・キャットストリートの「クリエイティブ スペース アカデミア 21」で開催している。賛同する世界各国のセレブリティー30組とLVMHエグゼクティブ30人を、レスリー・キーが撮り下ろした。

LVMHでチーフ D&I オフィサーを務めるヴァネッサ・ムンガー(Vanessa Moungar)に、同社がTRPに参加する理由やD&Iを推進する重要性について聞いた。

「個性の尊重と平等、平和を謳うメッセージ」

WWDJAPAN(以下、WWD):LVMHグループとしてTRPに参画する理由は?

ヴァネッサ・ムンガーLVMH チーフ D&I オフィサー(以下、ムンガー):“人々が違いを生む”と強く信じているから。全ての個人が、国籍や性自認、性的指向などに関わらず、自分らしく働ける環境づくりに取り組んでいる。TRPへの参加を通して、LVMHの強いメッセージを社員全員に届けたい。

昨年は“有言実行”をテーマに掲げた。企業が、「D&Iを重視している」とか「多様性を受け入れる社風だ」と言うのは簡単だ。しかし、役職などに関係なく多くの社員がTRPのために時間を割いて参加するというLVMHジャパンのスタッフの行動そのものが、LVMHの理念を明確に示している。

WWD:LVMHジャパンの参加を認めた理由は?

ムンガー:レインボープライドへの参加は各国のグループ会社の意思に任せており、参加を望む声があれば、本社は全力で支援する。LVMHジャパンや各ブランドの社員らは、数年にわたり自発的にTRPに参加してきた。その活動が広がり、今年はグループとしての協賛に発展した。

WWD:本国含め、LVMHとしてレインボープライドに参加している国は?

ムンガー:今年は東京を皮切りに、ロサンゼルス、パリ、ロンドン、マドリード、台湾、香港と続く。局所的な取り組みではなく、全世界でレインボープライドに参加していることを誇りに思う。D&Iは、世界中のLVMH社員が関心を持って真剣に取り組んでいるトピックだということを示している。

WWD:TRPに参加する意義は?

ムンガー:LVMHにはさまざまな部門と総計75のブランドがある時点で、すでに多様といえる。しかしそれ以上に、1つ1つのチーム内にも多様性が存在している。皆が同じであれば、お互いを理解し合う苦労もなく、より簡単かもしれない。しかし異なる個性を持った個人が団結し、同じ目標へ向かって挑む時、社員と社会の双方に非常にパワフルでポジティブな影響をもたらしうる。それは、個性の尊重と平等、平和を謳うメッセージだ。TRPへの参加は、私たちがこの主張にコミットしているという紛れもない証拠だ。

WWD:そもそも、LVMHにおけるD&Iオフィサーの任務とは?

ムンガー:主な任務は、D&Iに関するビジョンと戦略をグローバルレベルで推進すること。人事から調達、サプライチェーン、マーケティングまで、さまざまな役割の人々と連携し、どうしたらよりインクルーシブな会社にできるかを考え、実践している。

WWD:LVMHという世界的なコングロマリットにおける、D&Iの重要性とは?

ムンガー:冒頭でも話した通り、“人々が違いを生む”と信じている。多様な人々を引きつけ、才能を開花させ、できるだけ長く勤めてもらうためにも、社員1人1人が受け入れられていると感じられ、グループの成長のために最善を尽くせる環境を保証したい。80カ国以上で75ブランドを展開しているため、一度グループに入れば、才能を伸ばす無限の可能性がある。人が最大の財産と考えるLVMHにおいて、D&Iは戦略の主軸だ。長期的には、D&Iがグループの成功と持続可能性の根源になるだろう。

WWD:各国におけるD&Iの課題は?

ムンガー:無意識の偏見(アンコンシャス・バイアス)など世界共通の課題はあるが、それ以外はどれも各市場に特有だ。したがって、われわれは各国・地域の同僚と連携し、それぞれの実情にあった支援をする。日本で優先的に取り組んでいるのは、企業における女性の参画だ。LVMHグループは全社員の約70%が女性で、管理職とマネジャーの約65%が女性だ。これは“女性対男性”ではなく、バランスや多様性の問題だと捉えている。世界中のあらゆる会社の多様性を推進するためにも、TRPを通してLGBTQ+コミュニティーへのサポートと、インクルーシブな社風を示したい。

■写真展「SUPER LVMH ~ ART DE VIVRE」Photographed by Leslie Kee
日程:4月19日〜5月19日
時間:11:00~19:00
会場:クリエイティブ スペース アカデミア 21
住所:東京都渋谷区神宮前5丁目27番7号 アルボーレ神宮前 1F/2F

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東京を皮切りに世界中のレインボープライドに参加 LVMH本国トップが語る多様性への思い

PROFILE: ヴァネッサ・ムンガー/LVMH チーフ ダイバーシティ&インクルージョン オフィサー

ヴァネッサ・ムンガー/LVMH チーフ ダイバーシティ&インクルージョン オフィサー
PROFILE: チャドとフランスにルーツを持つ。フランスのアフリカ大統領評議会のメンバーとしてアフリカの社会変革に取り組むほか、パリ政治学院の客員教師も務める。2020年、「マダムフィガロ」誌により“ウーマン・オブ・ザ・イヤー”に選出された。21年、LVMHに入社し、現職

認定NPO法人の東京レインボープライドは4月20、21日、「東京レインボープライド2024(TOKYO RAINBOW PRIDE 2024以下、TRP)」を代々木公園で開催した。LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン・ジャパン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON JAPAN以下、LVMHジャパン)は同イベントに企業として初めて協賛し、同社のカルチャーやブランドの歴史、ダイバーシティー&インクルージョン(以下、D&I)の取り組みを紹介するブースを出展。20日には、同社が手掛ける「パルファム ジバンシイ(PARFUMS GIVENCHY)」と連携し、写真家のレスリー・キー(Leslie Kee)による一般来場者の撮影会を開催。21日のプライドパレードには、LVMHジャパンとグループブランドの社員と家族が250人規模で参加した。

また、TRPと連動した写真展「スーパーLVMH 〜 アール・ド・ヴィーヴル(SUPER LVMH 〜 ART DE VIVRE)」を5月19日まで原宿・キャットストリートの「クリエイティブ スペース アカデミア 21」で開催している。賛同する世界各国のセレブリティー30組とLVMHエグゼクティブ30人を、レスリー・キーが撮り下ろした。

LVMHでチーフ D&I オフィサーを務めるヴァネッサ・ムンガー(Vanessa Moungar)に、同社がTRPに参加する理由やD&Iを推進する重要性について聞いた。

「個性の尊重と平等、平和を謳うメッセージ」

WWDJAPAN(以下、WWD):LVMHグループとしてTRPに参画する理由は?

ヴァネッサ・ムンガーLVMH チーフ D&I オフィサー(以下、ムンガー):“人々が違いを生む”と強く信じているから。全ての個人が、国籍や性自認、性的指向などに関わらず、自分らしく働ける環境づくりに取り組んでいる。TRPへの参加を通して、LVMHの強いメッセージを社員全員に届けたい。

昨年は“有言実行”をテーマに掲げた。企業が、「D&Iを重視している」とか「多様性を受け入れる社風だ」と言うのは簡単だ。しかし、役職などに関係なく多くの社員がTRPのために時間を割いて参加するというLVMHジャパンのスタッフの行動そのものが、LVMHの理念を明確に示している。

WWD:LVMHジャパンの参加を認めた理由は?

ムンガー:レインボープライドへの参加は各国のグループ会社の意思に任せており、参加を望む声があれば、本社は全力で支援する。LVMHジャパンや各ブランドの社員らは、数年にわたり自発的にTRPに参加してきた。その活動が広がり、今年はグループとしての協賛に発展した。

WWD:本国含め、LVMHとしてレインボープライドに参加している国は?

ムンガー:今年は東京を皮切りに、ロサンゼルス、パリ、ロンドン、マドリード、台湾、香港と続く。局所的な取り組みではなく、全世界でレインボープライドに参加していることを誇りに思う。D&Iは、世界中のLVMH社員が関心を持って真剣に取り組んでいるトピックだということを示している。

WWD:TRPに参加する意義は?

ムンガー:LVMHにはさまざまな部門と総計75のブランドがある時点で、すでに多様といえる。しかしそれ以上に、1つ1つのチーム内にも多様性が存在している。皆が同じであれば、お互いを理解し合う苦労もなく、より簡単かもしれない。しかし異なる個性を持った個人が団結し、同じ目標へ向かって挑む時、社員と社会の双方に非常にパワフルでポジティブな影響をもたらしうる。それは、個性の尊重と平等、平和を謳うメッセージだ。TRPへの参加は、私たちがこの主張にコミットしているという紛れもない証拠だ。

WWD:そもそも、LVMHにおけるD&Iオフィサーの任務とは?

ムンガー:主な任務は、D&Iに関するビジョンと戦略をグローバルレベルで推進すること。人事から調達、サプライチェーン、マーケティングまで、さまざまな役割の人々と連携し、どうしたらよりインクルーシブな会社にできるかを考え、実践している。

WWD:LVMHという世界的なコングロマリットにおける、D&Iの重要性とは?

ムンガー:冒頭でも話した通り、“人々が違いを生む”と信じている。多様な人々を引きつけ、才能を開花させ、できるだけ長く勤めてもらうためにも、社員1人1人が受け入れられていると感じられ、グループの成長のために最善を尽くせる環境を保証したい。80カ国以上で75ブランドを展開しているため、一度グループに入れば、才能を伸ばす無限の可能性がある。人が最大の財産と考えるLVMHにおいて、D&Iは戦略の主軸だ。長期的には、D&Iがグループの成功と持続可能性の根源になるだろう。

WWD:各国におけるD&Iの課題は?

ムンガー:無意識の偏見(アンコンシャス・バイアス)など世界共通の課題はあるが、それ以外はどれも各市場に特有だ。したがって、われわれは各国・地域の同僚と連携し、それぞれの実情にあった支援をする。日本で優先的に取り組んでいるのは、企業における女性の参画だ。LVMHグループは全社員の約70%が女性で、管理職とマネジャーの約65%が女性だ。これは“女性対男性”ではなく、バランスや多様性の問題だと捉えている。世界中のあらゆる会社の多様性を推進するためにも、TRPを通してLGBTQ+コミュニティーへのサポートと、インクルーシブな社風を示したい。

■写真展「SUPER LVMH ~ ART DE VIVRE」Photographed by Leslie Kee
日程:4月19日〜5月19日
時間:11:00~19:00
会場:クリエイティブ スペース アカデミア 21
住所:東京都渋谷区神宮前5丁目27番7号 アルボーレ神宮前 1F/2F

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ビヨンセが「クロエ」の大胆なレースのジャンプスーツを着用 新幹線で移動時に

ビヨンセ(BEYONCE)は3月の来日時に、日本国内を新幹線で移動していたことがSNSなどで話題になっているが、その際に着用していた服が「クロエ(CHLOE)」2024-25年秋冬コレクションのジャンプスーツとケープだった。夫のジェイ・Zと新幹線のグリーン車でくつろぐビヨンセは、ワインレッドのレース生地のジャンプスーツにチェックの裏地を配したベージュのケープを合わせ、ニーハイブーツとシアリング素材のヘッドバンドを合わせている。

ビヨンセは公式インスタグラムで、ホテルの部屋で撮影したと思われるこのアイテムの着用写真や、ボディガードを伴って新幹線の改札を通る様子、車窓から富士山を眺める様子などを公開している。コメント欄には、「まさか公共交通機関を使っているの?」「安全な東京だからできるんだよ」など、ビヨンセが新幹線を利用していること自体が大いに盛り上がっている。

なお、「クロエ」は同シーズンから、シェミナ・カマリ(Chemena Kamali)がクリエイティブ・ディレクターを務めている。

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「ブッキング・ドットコム」がLGBTQ+に関するプログラム“トラベル プラウド”を日本でローンチ

旅行予約サービス「ブッキング・ドットコム」を運営するブッキング・ドットコム・ジャパンは4月19日、LGBTQ+などの性的少数者に対する宿泊施設向けの教育プログラム“トラベル プラウド”の発表会を実施した。2021年から始まった本プログラムは、英語、イタリア語、フランス語、スペイン語、ブラジル・ポルトガル語、ドイツ語に対応しており、このほどアジア圏初の言語として日本語での対応を開始した。

“トラベル プラウド”は“全ての人にとって、よりインクルーシブな旅体験を届けるために”をコンセプトに掲げ、宿泊施設向けにインクルーシブ・ホスピタリティー・トレーニングを無料提供する2時間の動画プログラムだ。LGBTQ+の旅行者が旅先で直面する課題に対して理解を深めるとともに、出身地や性的指向、アイデンティティーに関係なく、全てのゲストをより深く歓迎するためにできるためのトレーニングを行う。トレーニングを修了し、“プラウド・サーティファイド”の認証を獲得した施設のページには、より居心地が良い体験を期待できることをユーザーに示す“トラベル・プラウド”のバッジが追加される。現在7073以上の都市に、本プログラムの認証“プラウド・サーティファイド”を受けた施設があり、認証施設を検索・予約することも可能だ。

ローラ・ホールズワース(Laura Houldsworth)「ブッキング・ドットコム」アジア太平洋地域担当マネージング・ディレクター兼副社長は、「我々『ブッキング・ドットコム』は“インクルージョン”という概念を重要視しており、旅行産業は“インクルージョン”の模範であるべきだと考えている。旅行者がどこから来ても、どんな人間を愛しているとしても、自身がどんなアイデンティティーを持っていたとしても、旅先の環境を楽しめるようにしなければならない。我々の調査によれば、LGBTQ+の旅行者の8割が“宿泊施設が自分達をどのように受け入れるか”という不安感を抱いている。現在のグローバルジェンダーギャップにおける日本の順位は140カ国中125位であり、今後もジェンダーに対する理解を深める努力が必要な国だ。我々の教育体制及びエンパワーメントを、パートナーである宿泊施設に提供していきたい」と語り、日本を始めとしたアジア圏で“トラベル プラウド”プログラムの本格的な普及を目指す。

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「ピリングス」村上亮太のニットスクール「アミット」第6期を開講

「ピリングス(PILLINGS)」を手掛ける村上亮太デザイナーは、ニッティング・デザインスクール「アミット(AMIT)」の第6期を開講する。講義は5月から12月までの約8カ月間で、東京都内で月に1〜2回行う。現在、受講希望者を5月6日まで募集中で、定員は20人。受講料は一般 13万2000円、学生 11万円だ。

「アミット」は、村上デザイナーが「アトリエK'sK」の岡本啓子代表と共に、2020年にスタートした。手編み技術を学ぶ学校として第1期は神戸、それ以降は東京を拠点に開講してきた。

村上デザイナーは、4月21日に実施した説明会で、「スクールによってハンドニットの注目度を高め、その社会的評価を向上させたい」と話した。さらに「編み物未経験者から経験者まで参加できるカリキュラムになっている。受講生にとって気づきとなるアドバイスをしながら、ニットを通して面白い人材を増やしたい」と続けた。

「アミット」の特色は、ニッティング技術とデザイン思考を両軸で教育する点にある。受講生は基礎知識を学びながら、作品制作とプレゼンテーションを行い、卒業後にも自身でデザインとモノづくりを担うための技能を習得する。

村上デザイナーと岡本代表のほかに、ニットやアート、ファッションなどの様々な分野で活躍するクリエイターも講義を行う。過去には、美術家の江頭誠、ニットクリエイターの蓮沼千紘、「ケイスケヨシダ(KEISUKEYOSHIDA)」の吉田圭佑デザイナー、スタイリストの高橋あいらが登壇した。最新情報は同スクールのインスタグラム(@amit.knit.school)にて更新する。

■ニッティング・デザインスクール「アミット」第6期
応募締切:5月6日(※4月28日に学校説明会を開催)
授業予定日:5月12&26日、6月16&30日、7月21日、8月4日、9月22日、10月6&20日、11月3&17日、12月8日
時間:14:00〜18:00
場所:東京都内(※オンライン受講も可能)
受講料:一般 13万2000円、学生 11万円
問い合わせ先:amitschool0522@gmail.com

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「ピリングス」村上亮太のニットスクール「アミット」第6期を開講

「ピリングス(PILLINGS)」を手掛ける村上亮太デザイナーは、ニッティング・デザインスクール「アミット(AMIT)」の第6期を開講する。講義は5月から12月までの約8カ月間で、東京都内で月に1〜2回行う。現在、受講希望者を5月6日まで募集中で、定員は20人。受講料は一般 13万2000円、学生 11万円だ。

「アミット」は、村上デザイナーが「アトリエK'sK」の岡本啓子代表と共に、2020年にスタートした。手編み技術を学ぶ学校として第1期は神戸、それ以降は東京を拠点に開講してきた。

村上デザイナーは、4月21日に実施した説明会で、「スクールによってハンドニットの注目度を高め、その社会的評価を向上させたい」と話した。さらに「編み物未経験者から経験者まで参加できるカリキュラムになっている。受講生にとって気づきとなるアドバイスをしながら、ニットを通して面白い人材を増やしたい」と続けた。

「アミット」の特色は、ニッティング技術とデザイン思考を両軸で教育する点にある。受講生は基礎知識を学びながら、作品制作とプレゼンテーションを行い、卒業後にも自身でデザインとモノづくりを担うための技能を習得する。

村上デザイナーと岡本代表のほかに、ニットやアート、ファッションなどの様々な分野で活躍するクリエイターも講義を行う。過去には、美術家の江頭誠、ニットクリエイターの蓮沼千紘、「ケイスケヨシダ(KEISUKEYOSHIDA)」の吉田圭佑デザイナー、スタイリストの高橋あいらが登壇した。最新情報は同スクールのインスタグラム(@amit.knit.school)にて更新する。

■ニッティング・デザインスクール「アミット」第6期
応募締切:5月6日(※4月28日に学校説明会を開催)
授業予定日:5月12&26日、6月16&30日、7月21日、8月4日、9月22日、10月6&20日、11月3&17日、12月8日
時間:14:00〜18:00
場所:東京都内(※オンライン受講も可能)
受講料:一般 13万2000円、学生 11万円
問い合わせ先:amitschool0522@gmail.com

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デパコスでも“TikTok売れ” 「シュウ ウエムラ」のプロモーション戦略とは

昨年11月、メイクアップアーティストブランド「シュウ ウエムラ(SHU UEMURA)」はアニメ「ジョジョの奇妙な冒険」の第6部「ストーンオーシャン」とコラボレーションした2023年ホリデーコレクションを発売した。キャラクタープリントが施されたパッケージやマーブル柄のテクスチャーといった商品の魅力、そして遊び心あふれる世界観を発信し、ファン獲得を支えたのはTikTokを採用したプロモーション戦略だ。TikTokといえば若年層向けのプラットフォームと思われがちだが、「シュウ ウエムラ」のようなデパコスにおいても成果を獲得した。ブランドとプラットフォーム双方の視点から、本キャンペーンの背景と成功の秘訣を聞いた。

なぜ、今
「プロモーションはTikTok」なのか
「シュウ ウエムラ」が選んだ理由

WWD:本キャンペーンの取り組みとしてTikTokを取り入れた理由とは?

ビン・ジェローム・ジョウ日本ロレアル ロレアル リュクス事業本部「シュウ ウエムラ」事業部 ブランドイメージ&エンゲージメントマネージャー(以下、ジェローム):このキャンペーンにTikTokを選んだ目的は2つ。第1に認知度を拡大し、エンゲージメントを得ること。このユニークなコラボレーションを広く拡散したかった。第2に、TikTokというプラットフォームについてもっと学びたかったことも挙げられる。そこで私たちはTikTok for Businessのチームと相談する中で、認知を最大化し、より深く掘り下げて購入を検討するきっかけとなるようなフルファネル戦略によって、今回の目的を達成できるのではないかと考えた。何より、TikTokにおけるコンテンツの表現力はとてもユニークで幅広い。この表現力こそ、私たちがメイクアップの分野で行っていることであり、TikTokと非常にマッチしていると感じた。

杉本芳兒同ソーシャルPRマネージャー(以下、杉本):まさしく、プラットフォーム自体が自己表現の場として使用されていて、表現力に長けたクリエイターがたくさんいる。 “すべての人が、内側に秘めた可能性を解き放ち輝けるよう、自己探求・表現する力を与える”というブランドミッションを掲げる「シュウ ウエムラ」にとって、とても親和性が高いプラットフォームだ。

WWD:ビューティアイテムとTikTokプロモーションの相性について、どう捉える?

南野穂乃花TikTok for Business Japan グローバルビジネスソリューションズ クライアントパートナー(以下、南野):今回のコラボレーションアイテムを使って、まさに“トランスフォーメーション(変化)”できるというクリエイターの動画表現は、今取り組みの中でも非常に強い影響力を持った。没入感のある視聴体験で世界観を共有できるからこそ、視聴者も抽象的な印象だけで終わらず、メイクアップした自分自身を具体的に想像できる。そういった点においても、TikTokというプラットフォームはビューティ商材と相性が良いと言えるだろう。

佐藤ノア優同グローバルビジネスソリューションズ クライアントパートナー(以下、佐藤):TikTokのユーザーは若年層だけではなく、最近はより幅広い年齢層に拡大し、美容に関心があるユーザーが多いプラットフォームでもある。様々な表現方法を持つクリエイターやブランドのアセットが受け入れられるプラットフォームとしての土壌があるため多角的な層へのアプローチを可能にし、美容商材のプロモーションにも効果を発揮する。

段階的なコンテンツ発信で
認知度拡大から購入検討へ

バイトダンス,ByteDance

WWD:“認知拡大”から“購入検討”を促すまでの取り組みとなったが、このようなプランニングはどのように行った?

ジェローム:先述した通り、今回のプロモーションではプラットフォームを効果的に活用するためのカギを見つけることも目的だった。TikTok for Businessのチームとゼロベースでディスカッションを重ね、フルファネル戦略にたどり着いたことに感謝している。この戦略により、商品のことを知ってもらい、より理解を深め、ECサイトへアクセスし、実際に購入したいという気持ちになるような仕組みを醸成することができた。

まず検討したのは、「どのようにしてコンテンツを視聴者に最適化するか」ということ、そして私たちのコンテンツを見た一般ユーザーも自身でコンテンツを作るきっかけになるようなクリエイティブにするための方法だ。それらがかなうことにより、認知度の最大化を測れると考えた。そのため、「シュウ ウエムラ」のブランドクリエイティブをTikTokライクに編集したコンテンツに加え、クリエイターともコラボレーションして魅力的なアセットを作成した。認知度最大化のために、全体を見通した取り組みを計画した。

佐藤:昨年夏、ブランドがどのようにTikTokを活用できるかを示すワークショップを開催した。この際にTikTokならではのさまざまなソリューションを組み合わせることで、より効果的なアプローチができることを伝え、実際にどんなプランニングができるかを共に考えるきっかけとなった。

南野:プロモーション自体はホリデーだったが、夏頃からプランの相談をし始めたことで、われわれにとってもブランドに対する理解が深まり、その上でTikTokをどのように活用すべきか提案した。その中で“コラボレーションの魅力的な世界観を伝えていくこと”“見ている人が自分ごと化できるようなリアルさ“の2つの軸を持つことが重要だと考え、全体的なプランニングにも反映している。認知に効果的なトップビューや、インフィード広告を組み合わせながら、ティザー期間ではブランドの動画のみでワクワク感を作り、先行発売から本発売の期間にはブランド動画とクリエイター動画を活用し山場を生むなど、プランニングする時点でどの時期にどういった層をつかんでいくかというストーリーラインを描いた。

杉本:単にプラットフォームがあって、プランだけを購入して実施するようなプロモーションではなく、初期の段階から共にストーリーを描くことができた。真の意味でのコラボレーションであり、良き成功例になったと感じている。

佐藤:また、TikTok for Businessの広告クリエイティブの制作をサポートする“TikTok Creative Exchange(TTCX)”では、ブランドが持つ動画をよりTikTokに最適化するための無料カスタマイズを行う。今回のように複数パターンの動画を準備するなど、一貫してサポートができたことも、良い結果に導くことができた理由の1つだろう。

ブランドの価値を体現するクリエイティブ

WWD:クリエイターの選出やコンテンツ制作はどのように行った?

ジェローム:「シュウ ウエムラ」としてまず重視したのは、クリエイターとブランドの世界観の親和性だ。そしてクリエイターが私たちのブランド価値――杉本が語ったように、“自己探求”や“自己表現”を体現しているかどうかを重視した。これにより、とても素晴らしいメイクアップのトランスフォーメーションを披露することができた。クリエイターの中には、非常に変幻自在なメイクアップを得意としていることでブランドとの関連性が高い人もいれば、メイクアップに関してより専門的な知識を持つ人もいる。

南野:ジェローム氏が言うように、ブランドの世界観を担い、“世界観”と“使い方”の双方のパネルを表現するクリエイター選定が良い結果を生んだ。今回は4組のクリエイターを起用し、2組はブランドの世界観を表現する動画を、もう2組はメイクの“How-to動画”を制作してもらい、私たちからもプラットフォームに合うようなクリエイティブ制作の提案を行った。

WWD:TikTok for Businessとして、クリエイティブ制作に関するアドバイスやサポートがあれば教えてほしい

佐藤:最も重要な点は目的を明確に定め、その目的に沿ったコンテンツを制作することだ。認知拡大のためには話題化につながるコンテンツを、商品の理解につなげるためには“How-to動画”を作るなど、目的が明確だからこそコンテンツの企画やクリエイターの選定へとつながる。加えて、クリエイター自身の良さを理解することも大切だ。われわれやブランド側がクリエイターをコントロールし過ぎてしまうと、その人の良さが生かせなくなってしまう。「シュウ ウエムラ」のチームもこのバランスをよく理解していたため、魅力的なコンテンツが生まれた。

南野:また「TikTokらしい動画がないとプロモーション活用できないのでは」と思われる人も多いが決してそうではなく、“TTCX”のようなわれわれのサービスを活用し、よりTikTokユーザー向けに最適化することも可能だ。クリエイターとコラボレーションができなくても、ほかの方法で実現できることはある。TikTok for Businessはさまざまなソリューションを備えているため、気軽に相談してほしい。

マーケティング調査が示す
高いエンゲージメント獲得

バイトダンス,ByteDance

WWD:今回のキャンペーン効果をどのように受け止めている?

佐藤:カンター・ジャパン社の調査によると、広告認知は+9.5pt、ブランド好意度は+7.4pt、購入意向は+13.3ptという結果になった。これは、認知した後にその商品や世界観のファンになり、購入したいという態度変容が実施できたという点で、キャンペーンとして良い結果だったと言える。また、ブランド名を含む視聴数、検索数、エンゲージメント数がプロモーション実施後に上がった。キャンペーンが終わった後も引き続き、実際に商品を購入したユーザーからUGC(User Generated Content=一般ユーザーにより作られるコンテンツ)が投稿され続けている。これらの結果から興味関⼼の獲得に成功したことが伺える。

ジェローム:リーチだけでなく、エンゲージメントにおいても素晴らしい結果を得ることができた。TikTok for Business調査によれば、プロモーションをローンチした昨年10月には、TikTokにおいて「シュウ ウエムラ」関連の国内視聴数が、ベンチマークとしてピックアップしたデパコスブランド10社と比べ最も高かった。そして、「TikTokを観て買った」「すてきな色味で欲しくなる」と言ったコメントから、ユーザーのポジティブなエネルギーを感じることができた。さらに認知度、リーチ、エンゲージメントやUGCのほか、ECサイトへのトラフィックでも効果を実感できた。つまりECチャンネルで商品を調べるまでに、視聴者の興味・関心を引きつけることに成功したということだ。これらの結果、TikTokのキャンペーンは売上にも寄与し、ホリデーコレクション全体の売上は前年比超えを達成することができた。

南野:リーチ数が獲得できたのはもちろん、熱いファンダムを構築し、実際の購入サイトへと誘導できた。今回は認知からのインパクトを重視したキャンペーンだったが、今後はよりインサイトを高めていくためのコミュニケーションを「シュウ ウエムラ」と行っていきたい。また「シュウ ウエムラ」のようなデパコス商品でも実績を出せたことで、ラグジュアリーブランドにおいてもTikTokでのプロモーションが有効だと言える1つの成功事例となった。「シュウ ウエムラ」とは、こうしたアプローチを共に実現できた先進的なパートナーとして、今後も関係値を築きながらチャレンジの姿勢を続けていきたい。

ジェローム:今回のような循環をTikTokで構築し続けることは、われわれにとっての今後の目標の1つである。キャンペーンごとに目的は異なるが、そのたびに新たな戦略やファネルを活用することに意欲的だ。今後も、新商品“ブラック クレンジング オイル”のTikTokプロモーションを実施しようとしているほか、さまざまなプロジェクトが続く予定だ。ホリデーのキャンペーンから学んだことをうまく応用し、成長していきたいと考えている。

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「シロ」の “アイスミント”から夏限定ボディー用日焼け止めが登場 ボディミストも再び

「シロ(SHIRO)」は5月10日、メントールの冷感処方とUV効果を実現したボディー用日焼け止め“アイスミント ボディローションUV”[SPF30 PA+++](80mL、3850円)を限定発売する。また、昨年登場して人気を博した爽快感を味わえるボディミスト“アイスミント ボディミスト エクストラクール”(50mL、2090円)も数量限定で販売。いずれも4月30日に会員先行予約を開始する。

“アイスミント”はみずみずしい柑橘からミントを感じる香りで、異なる爽快感を味わえるボディーミスト、ボディローション、シャンプー、コンディショナー、ボディースクラブの全5品をラインアップする。

伸びの良いテクスチャーの“アイスミント ボディローションUV”は、肌への密閉感なく、乗せるたびにひんやり冷感効果を得られる日焼け止めだ。突き抜ける爽快感を味わえる“アイスミント ボディミスト エクストラクール”と併用するとより強力な爽快感を得られる。また、同ボディーミストは虫が嫌がる成分と夏の匂い対策として柿渋を配合していて、アウトドアシーンでも活躍するアイテムだ。

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【2024年夏コスメ】「エテュセ」が“うさぎピンク”色のグリッターライナーを発売 束感マスカラの限定色も

「エテュセ(ETTUSAIS)」は5月と6月に、2024年夏コレクションの第2弾を発売する。春に続き提案するスタイルは軽やかなカラーをまとったヌーディーな仕上がりで、存在感のあるかわいらしい目元に導くアイメイクアイテム2種を用意した。

5月9日は、マスカラ“アイエディション(ラッシュトップコート)”(1650円)の数量限定色“ラスターブラウン”を販売する。手持ちのマスカラを塗布した後に塗るトップコートで、簡単に美しい束感まつ毛を作ることが可能だ。限定色は艶感のあるブラウンカラーで、ナチュラルに目元の存在感を引き立たせる。

6月6日には、新商品の涙袋ラメライナー“アイエディション(グリッターライナー)”(1540円)が登場。カラーは“うさぎピンク”の1色展開で、繊細に輝くシルバーやブルー、ゴールドの大小異なるラメを配合し、まるで泣いているかのようなうるうるとした瞳を演出する。

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【2024年夏コスメ】「エテュセ」が“うさぎピンク”色のグリッターライナーを発売 束感マスカラの限定色も

「エテュセ(ETTUSAIS)」は5月と6月に、2024年夏コレクションの第2弾を発売する。春に続き提案するスタイルは軽やかなカラーをまとったヌーディーな仕上がりで、存在感のあるかわいらしい目元に導くアイメイクアイテム2種を用意した。

5月9日は、マスカラ“アイエディション(ラッシュトップコート)”(1650円)の数量限定色“ラスターブラウン”を販売する。手持ちのマスカラを塗布した後に塗るトップコートで、簡単に美しい束感まつ毛を作ることが可能だ。限定色は艶感のあるブラウンカラーで、ナチュラルに目元の存在感を引き立たせる。

6月6日には、新商品の涙袋ラメライナー“アイエディション(グリッターライナー)”(1540円)が登場。カラーは“うさぎピンク”の1色展開で、繊細に輝くシルバーやブルー、ゴールドの大小異なるラメを配合し、まるで泣いているかのようなうるうるとした瞳を演出する。

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スニーカー“SHIBUYA”誕生 「アディダス」が「ビリーズエンター」の10周年を祝福

スニーカー“SHIBUYA”誕生 「アディダス」が「ビリーズエンター」の10周年を祝福

スニーカーショップの「ビリーズエンター(BILLY'S ENT)」は4月26日、「アディダス(ADIDAS)」に別注したモデル“シブヤ(SHIBUYA)”を発売する。ビリーズエンターの10周年を記念したもので、価格は1万6500円。ネイビーとホワイトの2色展開だ。

ビリーズエンターは、「『アディダス』の“シティーシリーズ”の中でも、日本の都市名を入れたモデルは非常に少ない。このほどアニバーサリーイヤーに合わせて、ビリーズエンターのヘッドストアがある渋谷の名を冠したモデルを製作してもらった。ひとえに『アディダス』との長年のパートナーシップによるものであり、感謝している」と話す。

都市名ではなく区の名前を冠していたり、通常は左右を足すと12本になる“スリーストライプ”(白い部分)を10周年にちなんで10本にしていたり、履き口にビリーズエンターの1号店である渋谷店の住所やオープン日を印字していたりと、ディテールにも特別さを散りばめている。

ビリーズエンターは2014年4月25日にオープンした。

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スニーカー“SHIBUYA”誕生 「アディダス」が「ビリーズエンター」の10周年を祝福

スニーカー“SHIBUYA”誕生 「アディダス」が「ビリーズエンター」の10周年を祝福

スニーカーショップの「ビリーズエンター(BILLY'S ENT)」は4月26日、「アディダス(ADIDAS)」に別注したモデル“シブヤ(SHIBUYA)”を発売する。ビリーズエンターの10周年を記念したもので、価格は1万6500円。ネイビーとホワイトの2色展開だ。

ビリーズエンターは、「『アディダス』の“シティーシリーズ”の中でも、日本の都市名を入れたモデルは非常に少ない。このほどアニバーサリーイヤーに合わせて、ビリーズエンターのヘッドストアがある渋谷の名を冠したモデルを製作してもらった。ひとえに『アディダス』との長年のパートナーシップによるものであり、感謝している」と話す。

都市名ではなく区の名前を冠していたり、通常は左右を足すと12本になる“スリーストライプ”(白い部分)を10周年にちなんで10本にしていたり、履き口にビリーズエンターの1号店である渋谷店の住所やオープン日を印字していたりと、ディテールにも特別さを散りばめている。

ビリーズエンターは2014年4月25日にオープンした。

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ギャルソン出身の「ナオキトミズカ」とロックなアイドル「カイジューバイミー」がコラボTシャツ

ファッションブランドの「ナオキトミズカ(NAOKITOMIZUKA)」と、ロックアイドルグループの「カイジューバイミー」がコラボレーションしたロックTシャツを販売する。「カイジューバイミー」のニューアルバム「ブリーチ」にちなんだブリーチ加工を施したTシャツを、4月26日にゼップ新宿で開催するワンマンライブ「怪獣爛漫」で数量限定で販売する。価格は6500円。

同コラボレーションは「ナオキトミヅカ」の富塚尚樹デザイナーと「カイジュウ」のプロデューサーであるメルクマール祐との対話からスタート。ブラックのボディの前面にブリーチ加工、袖には「カイジュウ」のロゴタグとつけた。

「ナオキトミヅカ」の富塚尚樹デザイナーは、2003年からコムデギャルソンに入社し、「トリコ・コム デ ギャルソン(現タオ)」で企画・パターンを担当。18年秋冬シーズンから「リロト」をスタート。デビューショーの演出は「マームとジプシー」を率いる藤田貴大が務めた。20年秋冬からは自身の名を冠した「ナオキトミヅカ」をスタートした。

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「エルメス」の新作ホームコレクションのテクスチャーとモチーフで描くメゾンの真髄 【ミラノサローネ 2024】

「エルメス(HERMES)」は、ミラノで4月16〜21日に開催された「ミラノサローネ 2024(MILAN SALONE 2024)」で新作ホームコレクションを発表した。テーマは“素材で奏でるトポグラフィー”。トポグラフィーとは、地表の凸凹を表す地形図のことだ。大地をテーマに、見事なセノグラフィー(会場設営)を施して伝統と革新、素材とノウハウが対話するホームコレクションをそろえた。

プリミティブなセノグラフィーと洗練された職人技の呼応

毎年、新作のホームコレクション同様に、細部にまでメゾンの世界観が反映された会場設営を行う「エルメス」だが、今年のセノグラフィーには、16種類の石、10種類の土、4種類の木材、そして再利用されたレンガを用いて構成した。それら多くはフランスとイタリアのもので、アンティーク素材を用いて修復を行うフランス人の職人が約1カ月をかけて手掛けたという。自然素材で描いたプリミティブなモチーフと呼応するように、幾何学模様や馬具にまつわるモチーフを洗練された職人技で昇華したオブジェやテキスタイルを紹介した。

メゾンのアイデンティティーと職人の技が息づくコレクション

スムーズなレザーと槌目模様を施したアルミニウムでコントラストを描いたラウンジチェア“ディア バゾン ド エルメス”や馬の手綱や短鞭、障害競技のポールなどをモチーフにして「エルメス」の馬具工房としてのアイデンティティーを反映したランプ“ヴォルティージュ・ドゥ・エルメス”をはじめ、馬具づくりと皮革加工のノウハウを融合し、グラフィカルなモチーフを描いたバスケットやセンターピース“ダービー”などが登場。テーブルウエア“トレサージュ・エケストル”には、馬具に用いられるふち飾りや組紐のモチーフが描かれている。カラフルなジョッキーのウエアを着想源に、アプリケでリズミカルにグラフィカル模様を施したベッドカバー“イビック”やネパールで手仕事で紡ぎ、織り、染めたカシミヤブランケットなどのテキスタイルにも、職人の技が息づいている。

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「タンバリンズ」が阪急うめだ本店に2店舗目オープン 混雑見越し6日間は来店予約制に

韓国のコスメブランド「タンバリンズ(TAMBURINS)」は4月24日、東京・青山の旗艦店に続く国内2店舗目の直営店を大阪・阪急うめだ本店3階にオープンする。混雑が予想されるため24〜29日は予約制となり、来店予約は受け付けや順番待ち管理システムのキューチケット(Qticket)で受け付ける。

同店では、ブランドアンバサダーを務めるBLACKPINKのジェニーとのキャンペーンで注目を集めたフレグランスコレクションや、ブランドを代表する“ザ エッグパフューム”(各14mL、各5700円)、“エッグリップバーム”(全4種、各3600円)、“パフューム バーム”(各5800円)などを取りそろえている。オープン記念キャンペーンとして、“エッグリップバーム”の購入者にアクセサリーとしても使えるスペシャルキーリングを先着でプレゼントする。

「タンバリンズ」は、ジェニーをブランドアンバサダーに起用したことで世界的な認知度を築いた韓国・ソウルを代表するコスメブランド。2024年3月14日に東京・青山に日本初の旗艦店をオープンし、当日は約300人が行列を作るなど大きな話題を呼んだ。

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「キャンメイク」のロングセラーチークが刷新 しっとり&艶感をアップした新4色

「キャンメイク(CANMAKE)」は5月下旬、1998年に販売を開始したロングセラーの“パウダーチークス”(新4色、各660円)をリニューアルし発売する。

リニューアルポイントはしっとり感や艶感、付属しているチークブラシの毛量をアップしたこと。艶感を演出する微細なパールを配合し、肌に溶け込むようなクリアな発色が特徴だ。カラーはパワフルピンクやリトルシャインピンク、チアフルピーチ、クレバーベージュの全4色。中央にハートを型押ししたキュートなデザインに仕上げている。

同時期には、定番フェイスパウダー“マシュマロフィニッシュパウダー”の艶タイプ“イルミネイティングフィニッシュパウダー ~Abloom~”(1034円)も新登場する。ラベンダカラー“ハイドレンジアガーデン”を展開し、儚げで透明感のある肌印象に導く。

そのほか、限定色のアイテムも2種用意した。しっとりとした質感が特徴のハイライター“むにゅっとハイライター(638円)から、光沢のある透明感を与えるブルー系の限定色“ブルートパーズ”を、4色アイシャドウパレット“シルキースフレアイズ”(825円)から、ピンクパープル系の限定色“モーニングビオラ”を販売する。

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「スリー」の進化した新ネイルを記者3人がゆるっとレビュー!

日々、新商品情報の記事などを書いているビューティ編集部の記者ですが、まだまだ語りたいことは山ほどある!この記事では、新商品発表会やオンラインキャラバンなどで出合ったアイテムについて、記者同士で自由に&ゆる〜く談笑しながら“コスメ愛”を語り合います。今回は、「スリー(THREE)」の2024年春夏新商品発表会で出合ったネイルポリッシュをピックアップ!

私たちが語ります!

マット質感×ラメ配合の珍しいトップコートに満場一致!

戸松沙紀「WWDJAPAN」記者(以下、戸松):「スリー」の定番ネイル“ネイルラッカー”(各7mL、各2420円)が5月22日にリニューアル発売します。速乾性とロングラスティング力がアップし、さらに豊富な全20色展開に!竹田さんの気になるカラーはどれでしたか?

竹田紀子「WWDJAPAN」記者(以下、竹田):最初におぉ!と思ったのはトップコートの“03 ニューダウン(NEW DAWN)”かなぁ……。いきなりネイルカラーじゃなくて申し訳ない。マット質感のものは他ブランドで見たことがあるんだけど、ラメを配合したマットなトップコートは見かけたことがなかったから新鮮だったの。

戸松:私も一緒です!いつものネイルカラーに一癖加えたい、上品に仕上げたい時に手が伸びそう。これ1本でも塗ってみたけど、ちょっと地味になってしまったのでネイルカラーの上から重ねた方が絶対にかわいく仕上がりますよね。

竹田:ネイルカラーならば“07 サンライザー(SUNRISER)”が気になりました。私は推し活の影響でブルー系ネイルに目がいきがちなんだけど、甘すぎずセクシーすぎない感じのこのカラーは、あまり見かけない色味だなぁと思って惹かれたんですよね。1度塗りでシアーに、2度塗りで高発色になる発色調整も色々と楽しめそう。

進化したロングラスティング力と速乾性に感動

牧田英子「WWDJAPAN」副編集長(以下、牧田):私が進化したな〜と感じた点は、色持ちの良さですねぇ。リニューアル前のネイルポリッシュは結構落ちやすくて、きれいな状態は1日しか持たなかったけれど、今回でしっかりと改善されていて2〜3日剥げたりせずに美しいまま。

戸松:あとは速乾性もいいですよね。外出前でもささっと塗れて、アウターやバッグなどにうっかり擦れてしまっても剥げない!ただ、50秒で乾くと謳っていましたが正直不安。最低でも3分くらいは触らずに放置したほうが良さそう。

「スリー」の優しさがにじむ“デュオカラーレンジ”の提案

牧田:「スリー」は以前から、“色を自由に楽しむ”というメイクアップを提案していて、2024年春コレクションも全8色のカラフルなマルチバームを発売していたよね。好きな色を選べる楽しさはあるけれど、初心者にとっては難しいと思う。

竹田:そういう人のために互いの色を引き立てる2色を組み合わせた“デュオカラーレンジ”を提案しているんでしょうね。

牧田:一般的にネイルの陳列は似た色味をグラデーションにして置くけど、今回の「スリー」はキービジュアルも“デュオカラーレンジ”の配置で並べてますもんね。

戸松:まさに「スリー」の優しさ……!初心者のハードルを下げる意味合いもあるんですね!単色はもちろん、2色を交互に塗っても良し、爪先だけ色を変えるフレンチネイル風にしても良し、ちぐはぐに塗っても良し。自由な発想でネイルを楽しんでいいんですね。

竹田:ちょっと前にXで「爪を保護したり彩ったりするネイルは、カードを保護するケースのスリーブをデコレーションする感覚と一緒」という投稿がバズっていたのを見ました。保護にもなるし飾れるし、デコレーションは自己満足の世界だし……ってめちゃくちゃ共感したんですよね。特にセルフネイルは自分で好きな時に好きなようにデザインできるし、それが醍醐味なんだと思います。「スリー」のネイルポリッシュは、これだけ色展開があるのでどんな人でも満足のいくセルフネイルが楽しめそうですよね。

商品詳細

ネイルラッカー

発売日:5月22日
カラー展開:全20色
価格:各2420円

ネイルラッカー トップコート

発売日:5月22日
カラー展開:全3種
価格:各2420円

「スリー(THREE)」の2024年夏コレクションは、定番のネイルポリッシュを“ネイルラッカー”(各7mL、各2420円)にリニューアルし、5月22日に発売する。テーマは“指先が奏でる、天空のシンフォニー”で、天空の美しい情景から着想を得た20色をそろえる。さらに、“ネイルラッカー トップコート”(各7mL、各2420円)の3種も用意した。

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「スリー」の進化した新ネイルを記者3人がゆるっとレビュー!

日々、新商品情報の記事などを書いているビューティ編集部の記者ですが、まだまだ語りたいことは山ほどある!この記事では、新商品発表会やオンラインキャラバンなどで出合ったアイテムについて、記者同士で自由に&ゆる〜く談笑しながら“コスメ愛”を語り合います。今回は、「スリー(THREE)」の2024年春夏新商品発表会で出合ったネイルポリッシュをピックアップ!

私たちが語ります!

マット質感×ラメ配合の珍しいトップコートに満場一致!

戸松沙紀「WWDJAPAN」記者(以下、戸松):「スリー」の定番ネイル“ネイルラッカー”(各7mL、各2420円)が5月22日にリニューアル発売します。速乾性とロングラスティング力がアップし、さらに豊富な全20色展開に!竹田さんの気になるカラーはどれでしたか?

竹田紀子「WWDJAPAN」記者(以下、竹田):最初におぉ!と思ったのはトップコートの“03 ニューダウン(NEW DAWN)”かなぁ……。いきなりネイルカラーじゃなくて申し訳ない。マット質感のものは他ブランドで見たことがあるんだけど、ラメを配合したマットなトップコートは見かけたことがなかったから新鮮だったの。

戸松:私も一緒です!いつものネイルカラーに一癖加えたい、上品に仕上げたい時に手が伸びそう。これ1本でも塗ってみたけど、ちょっと地味になってしまったのでネイルカラーの上から重ねた方が絶対にかわいく仕上がりますよね。

竹田:ネイルカラーならば“07 サンライザー(SUNRISER)”が気になりました。私は推し活の影響でブルー系ネイルに目がいきがちなんだけど、甘すぎずセクシーすぎない感じのこのカラーは、あまり見かけない色味だなぁと思って惹かれたんですよね。1度塗りでシアーに、2度塗りで高発色になる発色調整も色々と楽しめそう。

進化したロングラスティング力と速乾性に感動

牧田英子「WWDJAPAN」副編集長(以下、牧田):私が進化したな〜と感じた点は、色持ちの良さですねぇ。リニューアル前のネイルポリッシュは結構落ちやすくて、きれいな状態は1日しか持たなかったけれど、今回でしっかりと改善されていて2〜3日剥げたりせずに美しいまま。

戸松:あとは速乾性もいいですよね。外出前でもささっと塗れて、アウターやバッグなどにうっかり擦れてしまっても剥げない!ただ、50秒で乾くと謳っていましたが正直不安。最低でも3分くらいは触らずに放置したほうが良さそう。

「スリー」の優しさがにじむ“デュオカラーレンジ”の提案

牧田:「スリー」は以前から、“色を自由に楽しむ”というメイクアップを提案していて、2024年春コレクションも全8色のカラフルなマルチバームを発売していたよね。好きな色を選べる楽しさはあるけれど、初心者にとっては難しいと思う。

竹田:そういう人のために互いの色を引き立てる2色を組み合わせた“デュオカラーレンジ”を提案しているんでしょうね。

牧田:一般的にネイルの陳列は似た色味をグラデーションにして置くけど、今回の「スリー」はキービジュアルも“デュオカラーレンジ”の配置で並べてますもんね。

戸松:まさに「スリー」の優しさ……!初心者のハードルを下げる意味合いもあるんですね!単色はもちろん、2色を交互に塗っても良し、爪先だけ色を変えるフレンチネイル風にしても良し、ちぐはぐに塗っても良し。自由な発想でネイルを楽しんでいいんですね。

竹田:ちょっと前にXで「爪を保護したり彩ったりするネイルは、カードを保護するケースのスリーブをデコレーションする感覚と一緒」という投稿がバズっていたのを見ました。保護にもなるし飾れるし、デコレーションは自己満足の世界だし……ってめちゃくちゃ共感したんですよね。特にセルフネイルは自分で好きな時に好きなようにデザインできるし、それが醍醐味なんだと思います。「スリー」のネイルポリッシュは、これだけ色展開があるのでどんな人でも満足のいくセルフネイルが楽しめそうですよね。

商品詳細

ネイルラッカー

発売日:5月22日
カラー展開:全20色
価格:各2420円

ネイルラッカー トップコート

発売日:5月22日
カラー展開:全3種
価格:各2420円

「スリー(THREE)」の2024年夏コレクションは、定番のネイルポリッシュを“ネイルラッカー”(各7mL、各2420円)にリニューアルし、5月22日に発売する。テーマは“指先が奏でる、天空のシンフォニー”で、天空の美しい情景から着想を得た20色をそろえる。さらに、“ネイルラッカー トップコート”(各7mL、各2420円)の3種も用意した。

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「オペラ」が水滴のような“水光艶”続く新リップティントを発売 粘膜カラーの全5色展開

「オペラ(OPERA)」は7月5日、ブランドを代表する“リップティント”シリーズの新商品として、より潤いあふれる水滴のような“水光艶”を実現した“グロウリップティント”(全5色うち限定1色、各1980円)を発売する。取り扱いは、全国のバラエティーショップと公式オンラインストアとなる。

新たに登場する“グロウリップティント”は、既存の“リップティント”(各1760円)のDNAである植物性スクワランの艶感と潤い、透けるような発色や薄い塗膜、スティック状でささっと塗布できる簡便性はそのままに、さらにみずみずしく唯一無二の艶感を表現した。植物性スクワランをベースに、光を集めて反射する透明度の高い微細なパールを高配合。薄い塗膜の中に光を映し込み、水分に満ちているぷるんとした唇を演出する。

カラーは唇の粘膜色をイメージしたラインアップで、定番のウォームベージュやロゼピンク、アプリコットベージュ、モーヴの4色に加え、限定の青みを感じるソルベピンクの全5色を用意する。

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