資生堂2024年12月期は108億円の最終赤字 25年は「勝負の年」と構造改革と注力ブランドへの集中投資を加速

資生堂の2024年12月期連結決算は、売上高が前期比1.8%増(為替及び事業上の影響を除く実質は1%減)の9905億円、コア営業利益(営業利益から非経常項目を除き算出)が8.7%減の363億円、純損益が108億円の赤字となった。売り上げは日本と欧州がけん引したものの、中国、トラベルリテール、米州の影響で実質ベースで減収。コア営業利益は日本の大幅増益とコストマネジメントで363億円の黒字を確保したが、構造改革費や21年に譲渡した「ベアミネラル(BAREMINERALS)」などの金融費として引き上げ金を計上したことで純損失が108億円となった。

同社は24年11月に2カ年計画「SHIFT 2025 andBeyondアクションプラン2025-2026」を発表し、売上高1000億円規模の注力ブランドの選択と集中、グロスプロフィット(売上総利益)の最大化、ブランド価値強化に向けたブランド・地域での連携したオペレーション体制の強化といった方針を明確にした。同時に、高収益構造の確立を掲げ、日本、米州、欧州、アジアパシフィックの収益性のさらなる改善、中国やトラベルリテールの事業基盤の再構築、グローバルでの固定費低減を目指している。

24年の実績について藤原憲太郎社長は「グローバルでのコア営業利益が350億円の見通し(24年11月に発表)を確実に達成し、構造改革が奏功して日本でのコア営業利益は281億円を計上した。グローバルで稼ぐ基盤向上に向けて進展した」と統括。今後2年で、構造改革、注力ブランドへの投資を通した成長基盤の強化と成長実現を改めて宣言し、25年を「勝負の年と捉えている。やるべきことを全てやり切るをテーマに取り組む」と藤原社長は意気込んだ。

マーケティング費用を注力ブランドへ集中投資

25年は、成長性、収益性、競争優位性に基づいて“コア3”“ネクスト5”と分類したブランドに、前年比で100億円増額したマーケティング費用全額を集中投資する。“コア3”は売上高1000億円を超える「シセイドウ(SHISEIDO)」「クレ・ド・ポー ボーテ(CLE DE PEAU BEAUTE)」「ナーズ(NARS)」、“ネクスト5”には次の1000億円規模を狙えるブランドとして「アネッサ(ANESSA)」「ナルシソ ロドリゲス(NARCISO RODRIGUEZ)」「イッセイ ミヤケ パルファム(ISSEY MIYAKE PARFUME)」「エリクシール(ELIXIR)」「ドランク エレファント(DRUNK ELEPHANT)」を定める。

「シセイドウ」の24年売上高は前期比3%減に着地した。日本は20%台後半、欧州は10%台後半と成長を遂げたものの、売り上げ構成比の約半分を占める中国・トラベルリテールの減収が大きく影響した。日本では美容液ファンデーションの“エッセンススキングロウファンデーション”、欧州や米州、アジアパシフィックではエイジングライン“バイタルパーフェクション”が好調に推移した。25年は、3月に発売する新“アルティミューン”を成長の原動力として位置付ける。グローバルでほぼ同時にローンチし、一体感を持って売り上げ最大化に取り組む。中国では最高峰シリーズ“フューチャーソリューション LX”を強化し、米州では最新技術を搭載したサンケアの新製品を発売予定。グローバルでの統一した施策と地域の特性に合わせたプロダクト展開でさらなる成長を目指す。

「クレ・ド・ポー ボーテ」の24年売上高は同3%増で着地した。20%台前半の成長を実現した日本がけん引し、市場環境が厳しい中国市場でもプラス成長となった。ブランドの強みであるベースメイクが好調で、日本を始めとするアジアで新規客を開拓。24年9月にリニューアルした美容液“ル・セラム”もヒットし、スキンケアユーザーの拡大に貢献した。25年は中国で“ル・セラム”の発売を予定しており、コアとなるスキンケアライン、キーラディアンスケアなどの戦略的なマーケティングを進める。トリートメントサービスといった体験の提供を強化し、ラグジュアリーブランドとしてのポジション獲得を狙う。

「ナーズ」の24年の売上高は前年並みだった。エクリティ(ブランドが持つ資産価値)が高く中国でも着実な成長を遂げたものの、一時的な生産減で「大きな話題と飛躍的な成長は実現できなかった」(藤原社長)。25年は、ベースメイクのヒーロー製品としてのポジション強化を図るとともに、世界的に成長するチークに投資してキャンペーンを打ち出すことでブランドの話題性を高める。それらをデジタルで拡散・増幅し、メイクアップカテゴリーのシェア拡大を狙う。

25年は「技術力に付加価値をつけて製品としてお客さまに提供し、それを売り上げや利益に結びつける。スピード感のあるイノベーションパイプライン(社内資源の活用によるアイデア発案から迅速な事業化までを一気通貫させたステップ)導入を実現する」と藤原社長。コアブランドの価値構築や愛用者基盤の強化を図り、着実なシェア拡大を狙う。これらにより、売り上げの実質成長率は24年のマイナス1%から25年はプラス4%への転換を目指す。

グローバル企業レベルの高収益構造へ

24年は、ブランドやSKUの選択と集中、戦略的な値上げなどを実行し、計画通りに200億円のコスト削減を実現した。25年のコスト削減額目標も同額の200億円減を掲げているが、すでに実施する施策の貢献もあり、「非常に確度高く達成できる見込み」と藤原社長は話す。25年は、日本と中国が中心に実施していた構造改革の対象範囲をグローバルに拡大し、グローバル競合をベンチマークとした強力なトップダウンアプローチで、全地域でのグローバル企業レベルの高い収益性確立を目指す。

注力ブランドへの集中投資と収益の構造改革により、25年12月期の連結業績予想は、売上高が前期比0.4%増(為替変動影響を除く実質成長率は4%増)の9950億円、コア営業利益が0.4%増の365億円、純利益が60億円を見込む。

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コーセーがクリーンビューティ市場へ本腰 「雪肌精」「プレディア」の新“ブルー”シリーズ展開でプレステージ強化の一手に

コーセーは5月16日、和漢植物由来成分を配合する「雪肌精(SEKKISEI)」から“雪肌精 ブルー”、海由来の成分を配合する「プレディア(PREDIA)」から“プレディア ブルー”を発売する。取り扱いは、直営店と各ブランドの公式EC、「メゾン コーセー」の各店舗とEC、化粧品専門店など。ナチュラル・クリーンビューティ市場に向けた新シリーズとして打ち出し、ブランド力の強化と価値向上を目指す。

同社によると、透明性や持続可能性を重視し、人、環境、社会への配慮にした化粧品に年々注目が高まっている。アジアで今後最も成長すると予測されている自然派スキンケア市場は、28年までにグローバルの市場規模が約2倍になると見込まれているという。

こうした背景を踏まえ、“雪肌精 ブルー”と“プレディア ブルー”のシリーズの開発に着手。“ブルー”シリーズは、独自の成分選択基準に基づいた製品開発を行うほか、自然由来指数や生分解性成分割合の開示、アップサイクル素材の活用、環境負荷の低い容器やパッケージの採用、環境保全活動への支援・容器回収などに取り組む。サステナブルな素材を使用して環境に配慮した店舗作りも行う。

同じ売り場展開でシナジーを生む

“ブルー”シリーズは同じ売り場での展開を徹底する。高い認知度を誇る「雪肌精」と海由来の素材を中心とした独自性のある製品開発を強みとする「プレディア」のブランド資産を融合し、シナジーの創出と両ブランドの顧客拡大を目指す。

店頭でのカウンセリングにも力を注ぐ。近年、健康のためには体だけではなく心のセルフケアも大切と考える人が増加していることから、カウンセリングをはじめ、香りによるメディテーションなどホリスティックビューティも提案する。

“雪肌精ブルー”は漢方の考え方を基に、顧客に寄り添ったカウンセリングを通じてシリーズ使いを提案する。“プレディアブルー”は海をコンセプトに掲げ、素材にこだわった製品開発でユニークな製品をそろえ、単品使いを狙う。ターゲットは同じであるものの、異なる提案でカニバリゼーションを防ぐ意向だ。

直営1号店は4月24日に有楽町マルイ内にオープンし、全国展開に先んじて先行販売を実施。初年度の店舗数は非公表だが、「優先して展開を進めたい」と戦略ブランド事業の森田哲朗事業部長は話す。

グローバル展開は、「プレディア」が海外で展開をしていないため、 “雪肌精 ブルー”が担う。“雪肌精 ブルー”は、シンガポールとマレーシア、インドネシア、韓国ですでに販売を始めており、中国やフランス、タイ、台湾などその他の国や地域でも順次展開する予定だ。日本発の「人と地球の調和を目指すナチュラル・ クリーンビューティ」としてグローバルで発信し、存在感を強める。

プレステージ領域攻略の一手に

同社は24年12月、「雪肌精」の最高峰シリーズ“雪肌精 みやび”の国内生産終了(実施は25年6月)を発表した。“雪肌精 みやび”が担っていたプレステージ領域を今後は“雪肌精 ブルー”が担い、プレステージ領域の強化を目指す。

マスチャネルでは、リニューアルした「雪肌精」の“ブライトニングシリーズ”、敏感肌ラインの“クリアウェルネス”シリーズを中心に展開する。プレステージチャネルでは、“雪肌精ブルー”と“プレディア ブルー”に注力。“雪肌精ブルー”を「雪肌精」ブランドをけん引するシリーズとして育成していく方針だ。

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ワコールHD4~12月期 主要ブランドが不調で国内事業は売上高5.2%減

ワコールホールディングス(HD)の2024年4〜12月期連結業績(国際会計基準)は、売上高に相当する売上収益が前年同期比5.6%減の1335億円、営業損益が110億円の黒字(前年同期は19億円の赤字)、純損益が0億円の黒字(同39億円の赤字)。浅草橋ビルや旧福岡事業所跡地などの固定資産売却利益(93億円)の計上にによって営業黒字が押し上げられた。

国内ワコール事業の売上収益は、同5.2%減の687億円、営業利益は約3倍の92億円で固定資産売却利益の計上が効いた。店頭は低迷したがECは好調に推移。「ワコール(WACOAL)」や「ウイング(WING)」は苦戦したが、ノンワイヤーブラを中心に展開する“ゴコチ”やコンディショニングウエアの「CW-X(シーダブリュー・エックス)が伸長した。

海外ワコール事業は、売上収益が同0.6%減の500億円、営業損益は15億円の黒字(前年同期は53億円の赤字)だった。米国ワコールは、他社ECは好調に推移したものの、実店舗および自社ECが苦戦。欧州は、ドイツ・フランスの売上高が伸長した。中国は、実店舗・EC共に厳しい状況が続いている。ピーチ・ジョン事業は、売上収益が同2.7%減の78億円、営業損益は2300万円の黒字(同5000万円の赤字)だった。直営店・自社EC共に集客力が改善したが、購買率の回復は見られなかった。

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三菱商事ファッションの新社名「エムシーファッション」に ワールド傘下入りで変更

2月28日付でワールドの子会社になる三菱商事ファッションは10日、新社名を「エムシーファッション株式会社(英語名称MC Fashion Co., Ltd.)」にすると発表した。三菱商事ファッションの英語名称は「Mitsubishi Corporation Fashion Co., Ltd.」でMCファッションやMCFと略されることもあるが、新社名のMCは「More Challenge / More Change」の意味だという。幹部体制や社名は変更されるが、本社所在地、電話番号、公式ウェブサイト、従業員のメールアドレスなどは継続する。

新体制では、取締役・監査役の5人は代表取締役会長に就く西川信一氏(ワールドのグループ常務執行役員)をはじめ全員がワールドの出身、執行役員の4人は社長執行役員に就く幸晋也氏をはじめ全員が三菱商事ファッション出身となる。監督と執行を明確に分ける体制になる。

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三菱商事ファッションの新社名「エムシーファッション」に ワールド傘下入りで変更

2月28日付でワールドの子会社になる三菱商事ファッションは10日、新社名を「エムシーファッション株式会社(英語名称MC Fashion Co., Ltd.)」にすると発表した。三菱商事ファッションの英語名称は「Mitsubishi Corporation Fashion Co., Ltd.」でMCファッションやMCFと略されることもあるが、新社名のMCは「More Challenge / More Change」の意味だという。幹部体制や社名は変更されるが、本社所在地、電話番号、公式ウェブサイト、従業員のメールアドレスなどは継続する。

新体制では、取締役・監査役の5人は代表取締役会長に就く西川信一氏(ワールドのグループ常務執行役員)をはじめ全員がワールドの出身、執行役員の4人は社長執行役員に就く幸晋也氏をはじめ全員が三菱商事ファッション出身となる。監督と執行を明確に分ける体制になる。

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ケンドリック・ラマーがハーフタイムショーに シザとセリーナ・ウィリアムズも参加【第59回スーパーボウル】

2月9日(現地時間)、米ニューオーリンズのシーザーズ・スーパードームで「第59回NFLスーパーボウル」が開催された。ハーフタイムショーには、第67回グラミー賞で主要2部門を受賞したケンドリック・ラマー(Kendrick Lamar)が登場し、 R&Bアーティストのシザ(Sza)と元テニス選手のセリーナ・ウィリアムズ(Serena Wiliams)とともにパフォーマンスを披露した。

 

ラマーは、袖にワッペンをあしらった「マーティン ローズ(MARTINE ROSE)」のブルーとホワイトのジャケットと「セリーヌ(CELINE)」のブーツカットジーンズを着用。同ジャケットの前面にはラマーの2024のアルバム「GNX」に合わせ、ラマーの内なる葛藤について語ったトラック、“GLORIA”の文字が書かれた。

 

また、ラマーは、「ラハミノフ・ダイヤモンド(RAHAMINOV DIAMONDS)」のエンジェルウィング・ブローチをつけたキャップを後ろ向きにかぶり、シルバーのチェーンネックレスを重ね、黒と白のカラーリングでアクセントをつけた「ナイキ(NIKE)」の“エアDTマックス'96(Air DT Max’96)”でコーディネートした。

シザは全身レッドで登場

 

シザは、「ボーン アンド レイズド(BORN x RAISED)」のボクシーなレザージャケットに、レースとメッシュのコルセット、レースアップパンツ、ハイトップスニーカーのオールレッドのアンサンブルで登場。ヒップにはファーのアクセントをつけ、アクセサリーは重ね付けしたリングと、ゴールドのネックレスをチョイスした。

セリーナ・ウィリアムズはテニスコアなルックを披露

ウィリアムズは、愛国的なテーマのラマーのパフォーマンスを衣装に取り入れ、赤、青、白のカラーで身を包んだパフォーマーと共に登場。白いクロップドトップスに鮮やかなロイヤルブルーのプリーツスカートと同色のジャケットに、ブルーのスニーカーでコーディネートした。

パフォーマンスの様子

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ケンドリック・ラマーがハーフタイムショーに シザとセリーナ・ウィリアムズも参加【第59回スーパーボウル】

2月9日(現地時間)、米ニューオーリンズのシーザーズ・スーパードームで「第59回NFLスーパーボウル」が開催された。ハーフタイムショーには、第67回グラミー賞で主要2部門を受賞したケンドリック・ラマー(Kendrick Lamar)が登場し、 R&Bアーティストのシザ(Sza)と元テニス選手のセリーナ・ウィリアムズ(Serena Wiliams)とともにパフォーマンスを披露した。

 

ラマーは、袖にワッペンをあしらった「マーティン ローズ(MARTINE ROSE)」のブルーとホワイトのジャケットと「セリーヌ(CELINE)」のブーツカットジーンズを着用。同ジャケットの前面にはラマーの2024のアルバム「GNX」に合わせ、ラマーの内なる葛藤について語ったトラック、“GLORIA”の文字が書かれた。

 

また、ラマーは、「ラハミノフ・ダイヤモンド(RAHAMINOV DIAMONDS)」のエンジェルウィング・ブローチをつけたキャップを後ろ向きにかぶり、シルバーのチェーンネックレスを重ね、黒と白のカラーリングでアクセントをつけた「ナイキ(NIKE)」の“エアDTマックス'96(Air DT Max’96)”でコーディネートした。

シザは全身レッドで登場

 

シザは、「ボーン アンド レイズド(BORN x RAISED)」のボクシーなレザージャケットに、レースとメッシュのコルセット、レースアップパンツ、ハイトップスニーカーのオールレッドのアンサンブルで登場。ヒップにはファーのアクセントをつけ、アクセサリーは重ね付けしたリングと、ゴールドのネックレスをチョイスした。

セリーナ・ウィリアムズはテニスコアなルックを披露

ウィリアムズは、愛国的なテーマのラマーのパフォーマンスを衣装に取り入れ、赤、青、白のカラーで身を包んだパフォーマーと共に登場。白いクロップドトップスに鮮やかなロイヤルブルーのプリーツスカートと同色のジャケットに、ブルーのスニーカーでコーディネートした。

パフォーマンスの様子

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ロレアルが「ジャックムス」のビューティ分野における独占契約を締結

ロレアル(L'OREAL)は2月7日(現地時間)、「ジャックムス(JACQUEMUS)」とのビューティ分野における長期的な独占契約を締結した。同パートナーシップを強化するため、「ジャックムス」の独立した発展を支援するマイノリティー投資も行う。

「ジャックムス」は2009年に、サイモン・ポート・ジャックムス(Simon Porte Jacquemus)=デザイナーがフランス・パリで設立。ラベンダー畑や麦畑、ベルサイユ宮殿、南仏サン=ポール・ド・ヴァンスのマーグ財団美術館、カプリ島のカーサ・マラパルテなど、前例のない場所でファッションショーを開催し、センセーションを巻き起こしてきた。今後はロレアルとの協業を通じ、ビューティ分野にも挑戦する。

シリル・シャピュイ(Cyril Chapuy)=ロレアル リュクス事業本部プレジデントは、「センセーショナルな創造性と、ソーシャルメディアを駆使したユニークなブランド戦略を持つ『ジャックムス』は、ロレアル リュクス事業本部のポートフォリオに新たな魅力を加え、当社のポジションをさらに強化してくれると確信している」と述べる。

ジャックムス=デザイナーは、「15年前に私が『ジャックムス』の夢を見て、創造し始めたころから、フレグランスと化粧品は常にブランドのビジョンの一部だった。ビューティ業界をけん引するロレアルと共に、この夢を紡ぎ続けることができることを誇りに思う」とコメントした。

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ロレアルが「ジャックムス」のビューティ分野における独占契約を締結

ロレアル(L'OREAL)は2月7日(現地時間)、「ジャックムス(JACQUEMUS)」とのビューティ分野における長期的な独占契約を締結した。同パートナーシップを強化するため、「ジャックムス」の独立した発展を支援するマイノリティー投資も行う。

「ジャックムス」は2009年に、サイモン・ポート・ジャックムス(Simon Porte Jacquemus)=デザイナーがフランス・パリで設立。ラベンダー畑や麦畑、ベルサイユ宮殿、南仏サン=ポール・ド・ヴァンスのマーグ財団美術館、カプリ島のカーサ・マラパルテなど、前例のない場所でファッションショーを開催し、センセーションを巻き起こしてきた。今後はロレアルとの協業を通じ、ビューティ分野にも挑戦する。

シリル・シャピュイ(Cyril Chapuy)=ロレアル リュクス事業本部プレジデントは、「センセーショナルな創造性と、ソーシャルメディアを駆使したユニークなブランド戦略を持つ『ジャックムス』は、ロレアル リュクス事業本部のポートフォリオに新たな魅力を加え、当社のポジションをさらに強化してくれると確信している」と述べる。

ジャックムス=デザイナーは、「15年前に私が『ジャックムス』の夢を見て、創造し始めたころから、フレグランスと化粧品は常にブランドのビジョンの一部だった。ビューティ業界をけん引するロレアルと共に、この夢を紡ぎ続けることができることを誇りに思う」とコメントした。

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平松店長に聞く、渋谷パルコ流「 世界中から人を呼び、街と共生するメソッド」

渋谷パルコは1973年の開業以来、都市生活者に向けたライフスタイル提案や演劇や映画などのエンタメによる文化的な情報発信を行ってきた。2019年の建て替えオープンでは、さらに「渋谷」という街そのものと共鳴する館作りを行ない、ファッション、カルチャー、音楽、アート、飲食などを縦横無尽にミックス。コロナ禍を経て世界中から訪日客を呼び込み、24年2月期は前期比57.3%増の358億円と絶好調だった。渋谷パルコは大きく変貌する「渋谷」とどう共生し、新たな歴史を刻もうとしているのか。平松有吾・渋谷パルコ店長に聞いた。

24年3〜11月期は前年同期比で30.7%増、今期(25年2月期)に入って以降も絶好調が続く渋谷パルコだが、キーになったのは2019年の建て替えリニューアルだ。建て替えを決めた2016年は、ファッションビルとしては新宿駅直結の「新宿ルミネ」が圧倒的な存在感を誇り、渋谷自体も再開発で駅直結の「渋谷スクランブルスクエア」の開業が目前に迫っていた。「だからこそ、渋谷という街にある『渋谷パルコ』を徹底的に再定義した」。平松店長ら当時の開店準備室メンバーはリニューアル準備の最初の1年間を「渋谷の街を徹底的にリサーチと再定義することに費やし、その結果、重要なテーマとして『渋谷の街を濃縮して館の中に再現する』という考えに至った」と振り返る。

では、渋谷という街をどう定義したのか。「当時も今もよく使っているのは、『無数のグローバルニッチの集積場』という考え方。渋谷には、ファッションからアート、カルチャー、音楽までエンタメと文化に関わるお店や場所がそれこそまさに集まり、かつ点在している。僕らや西武百貨店のような大型商業施設もあれば、セレクトショップが集積した神南エリアのような場所も、小さなレコードショップが集まるエリアもある。どれもエッジの立ったお店が集積した世界的にもユニークなエリアなのに、そうしたエリアが一本道を隔てただけでガラリと雰囲気を変えて多数存在する。新生・渋谷パルコでは、こうした渋谷の街そのものを表現した」。

渋谷は駅前の商業とオフィス、ホテルなどの大型複合施設の開業など、コロナ禍以降、街自体が大きく変化した。その象徴とも言えるのが、インバウンドだ。渋谷パルコも2022年に12%だったインバウンド比率は、23年には30%に、24年の春先以降は40%前後で推移している。「訪日客も以前とは大きく変わった。リニューアル以前は中国の団体旅行客が、いわゆる大御所ブランドをめがけてきていたのが、現在は訪日客の居住国・地域のシェアが月単位でコロコロ変わる。ある月は米国が多かったと思えば、ある月はインドネシアになり、またある月は台湾に、という感じだ。このバラエティーに富んだ訪日客こそが渋谷という街を象徴しているし、同時に新生・渋谷パルコのリニューアルが上手くフィットした結果だとも捉えている」。

渋谷の街をぎゅっと濃縮したことで、渋谷パルコが街のハブのような役割となり、渋谷パルコを巡回し、渋谷やその周辺の街に回遊するという流れもできた。「渋谷パルコに来れば、世界中の若い人から親子連れまで幅広い人たちが楽しめて、例えば小さな子どもを連れてきても、親は1階の『ロエベ』『コム デ ギャルソン ガール』で、子どもは6階の『ニンテンドートウキョウ』『ポケモンセンターシブヤ』で楽しめる。デザイナーズブランドが好きな人なら、2階・3階を巡ったあとにキャットストリートを通って裏原の路面店を楽しむことができる。これは新宿や銀座の百貨店にはできない。渋谷という街を、パルコ流の解釈で表現したからこそできたことだ」。

渋谷パルコは春から夏にかけて、19年11月の建て替えオープン以来の初の本格的な大型リニューアルを予定している。「この数年の渋谷の街の変化をさらに先鋭化してグローバルニッチをキーワードにさらに価値を高める」と語る。開業前の取材時に牧山浩三社長(当時)は、確かに「館の中にもう一つの渋谷を作れ」とか「渋谷のヘソになれ」と言っていた。開業から5年が経った今、その言葉の意味がよく分かる。さらに進化する渋谷パルコに注目が集まりそうだ。

問い合わせ先
パルコ お問い合わせフォーム
https://www.parco.co.jp/contact/

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平松店長に聞く、渋谷パルコ流「 世界中から人を呼び、街と共生するメソッド」

渋谷パルコは1973年の開業以来、都市生活者に向けたライフスタイル提案や演劇や映画などのエンタメによる文化的な情報発信を行ってきた。2019年の建て替えオープンでは、さらに「渋谷」という街そのものと共鳴する館作りを行ない、ファッション、カルチャー、音楽、アート、飲食などを縦横無尽にミックス。コロナ禍を経て世界中から訪日客を呼び込み、24年2月期は前期比57.3%増の358億円と絶好調だった。渋谷パルコは大きく変貌する「渋谷」とどう共生し、新たな歴史を刻もうとしているのか。平松有吾・渋谷パルコ店長に聞いた。

24年3〜11月期は前年同期比で30.7%増、今期(25年2月期)に入って以降も絶好調が続く渋谷パルコだが、キーになったのは2019年の建て替えリニューアルだ。建て替えを決めた2016年は、ファッションビルとしては新宿駅直結の「新宿ルミネ」が圧倒的な存在感を誇り、渋谷自体も再開発で駅直結の「渋谷スクランブルスクエア」の開業が目前に迫っていた。「だからこそ、渋谷という街にある『渋谷パルコ』を徹底的に再定義した」。平松店長ら当時の開店準備室メンバーはリニューアル準備の最初の1年間を「渋谷の街を徹底的にリサーチと再定義することに費やし、その結果、重要なテーマとして『渋谷の街を濃縮して館の中に再現する』という考えに至った」と振り返る。

では、渋谷という街をどう定義したのか。「当時も今もよく使っているのは、『無数のグローバルニッチの集積場』という考え方。渋谷には、ファッションからアート、カルチャー、音楽までエンタメと文化に関わるお店や場所がそれこそまさに集まり、かつ点在している。僕らや西武百貨店のような大型商業施設もあれば、セレクトショップが集積した神南エリアのような場所も、小さなレコードショップが集まるエリアもある。どれもエッジの立ったお店が集積した世界的にもユニークなエリアなのに、そうしたエリアが一本道を隔てただけでガラリと雰囲気を変えて多数存在する。新生・渋谷パルコでは、こうした渋谷の街そのものを表現した」。

渋谷は駅前の商業とオフィス、ホテルなどの大型複合施設の開業など、コロナ禍以降、街自体が大きく変化した。その象徴とも言えるのが、インバウンドだ。渋谷パルコも2022年に12%だったインバウンド比率は、23年には30%に、24年の春先以降は40%前後で推移している。「訪日客も以前とは大きく変わった。リニューアル以前は中国の団体旅行客が、いわゆる大御所ブランドをめがけてきていたのが、現在は訪日客の居住国・地域のシェアが月単位でコロコロ変わる。ある月は米国が多かったと思えば、ある月はインドネシアになり、またある月は台湾に、という感じだ。このバラエティーに富んだ訪日客こそが渋谷という街を象徴しているし、同時に新生・渋谷パルコのリニューアルが上手くフィットした結果だとも捉えている」。

渋谷の街をぎゅっと濃縮したことで、渋谷パルコが街のハブのような役割となり、渋谷パルコを巡回し、渋谷やその周辺の街に回遊するという流れもできた。「渋谷パルコに来れば、世界中の若い人から親子連れまで幅広い人たちが楽しめて、例えば小さな子どもを連れてきても、親は1階の『ロエベ』『コム デ ギャルソン ガール』で、子どもは6階の『ニンテンドートウキョウ』『ポケモンセンターシブヤ』で楽しめる。デザイナーズブランドが好きな人なら、2階・3階を巡ったあとにキャットストリートを通って裏原の路面店を楽しむことができる。これは新宿や銀座の百貨店にはできない。渋谷という街を、パルコ流の解釈で表現したからこそできたことだ」。

渋谷パルコは春から夏にかけて、19年11月の建て替えオープン以来の初の本格的な大型リニューアルを予定している。「この数年の渋谷の街の変化をさらに先鋭化してグローバルニッチをキーワードにさらに価値を高める」と語る。開業前の取材時に牧山浩三社長(当時)は、確かに「館の中にもう一つの渋谷を作れ」とか「渋谷のヘソになれ」と言っていた。開業から5年が経った今、その言葉の意味がよく分かる。さらに進化する渋谷パルコに注目が集まりそうだ。

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テイラー・スウィフトが恋人ケルシーを応援 イヴァンカ・トランプらの姿も 第59回スーパーボウル

2月9日(現地時間)、米・ニューオーリンズのシーザーズ・スーパードームで「第59回NFLスーパーボウル」が開催され、テイラー・スウィフト(Taylor Swift)やイヴァンカ・トランプ(Ivanka Trump)ら多数のセレブリティーが観戦に訪れた。

テイラー・スウィフト
“T”のチャームをつけて登場

テイラー・スウィフトは、恋人のカンザスシティ・チーフスのタイトエンド、トラビス・ケルシー(Travis Kelce)を、ラッパーのアイス・スパイス(Ice Spice)らとともに応援。

 

第67回グラミー賞で“T”のチャームを太ももにぶら下げて登場していたスウィフトは、今回のスーパーボウルでは “T”のネックレスを着用。「サンローラン(SAINT LAURENT)」のオーバーサイズのダブルブレストジャケットを羽織り、「パリ テキサス(PARIS TEXAS)」のホワイトブーツで登場した。スウィフトのルックは、カンザスシティチーフスのホワイトのユニホームに合わせたもので、「ジバンシィ(GIVENCHY)」の赤い“ナノ ヴォワイユーバッグ”でコーデを仕上げた。

スウィフトは観戦中はジャケットを脱ぎ、ホワイトのタンクトップとクリスタルを散りばめたデニムのショートパンツ姿を披露した。

トラビス・ケルシーは「アミリ」のスーツでド派手に登場

 

トラビス・ケルシーは、70年代風の衣装で会場に到着。「アミリ(AMIRI)」2025-26年秋冬メンズ・コレクションからディスコスーツのルックをチョイスし、オーバーサイズのラペルがついたキラキラしたシャツにバーントオレンジのダブルブレストジャケットとフレアパンツのセットを合わせ、ゴールドのローズブローチを胸元に飾った。ケルシーは、同じく「アミリ」のゴールドチェーンのアクセントをつけた白黒のローファー、レザーのバッフルバッグ、イエローのレンズのサングラス、ゴールドのネックレスでスタイリングした。

トランプ親子も観戦

イヴァンカ・トランプは、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領とともに観戦。イヴァンカは、「アクリス(AKRIS)」のスリーブレスのホワイトパンツスーツにワイドなブラウンのレザーベルトでウエストを締め、ゴールドのカフブレスレットと「ハンティングシーズン(HUNTING SEASON)」のハンドバッグを合わせた。

レディー・ガガ(Lady Gaga)は、事前収録したパフォーマンスを披露。「Hold My Hand」をピアノを弾きながら歌唱し、1月1日にニューオーリンズ・バーボン・ストリートで発生したトラック襲撃事件の犠牲者を追悼した。ガガの衣装はオールホワイトで、「サラ・ソコル・ミリナリー(SARAH SOKOL MILLINERY)」のカメラのフレームを占領する広いつばのフェルトカスタムハットを着用。さらに、フローラルパターンの施された、ホワイトのシルクジャカードジャケットを羽織った。

来場者スナップ

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「セヴシグ」節目の最終章は“日本人の内面” 今後はコレクション発表の場を韓国へ

長野剛識デザイナーによるメンズブランド「セヴシグ(SEVESKIG)」はこのほど、東京・千代田区の国立劇場で2025-26年秋冬コレクションをランウエイショー形式で発表した。これまでは、同氏によるウィメンズブランド「アンディサイデッド((UN)DECIDED)」との合同ショーを行ってきたが、今回は「セヴシグ」に注力したいという考えから、1ブランドのみの約70型で構成した34ルックを披露した。約600人の観客が見守った。

同ブランドは過去4シーズンにわたり、熊本県幣立神宮(へいたてじんぐう)に伝わる「人類の祖神は赤人、白人、黄人、青人、黒人の5色に分けられる」という五色人思想をコンセプトとしており、23-24年秋冬はネイティブアメリカンのホピ族である「赤人」を、24年春夏は北欧スラブ民族の「白人」、24-25年秋冬はアボリジニを指す「青人」、25年春夏は人類の起源がエチオピアにあることから「黒人」をモチーフに服作りを行ってきた。今季は5色目のアジア系民族を表す「黄人」として、“日本人の内面”にフォーカスした。

日本らしい仕掛け続々
“無常”の精神を表現

横笛の音色と和太鼓のリズムが響く中、ロックバンド・RIZEのベーシストであるケンケン(KenKen)とトラックメーカーのコーニー(KO-ney)が現れ、ベースとフィンガードラムの心地よい重低音が会場を揺らす。

デザインに落とし込んだのは、「全てが移ろいゆく自然の摂理を受け入れる“無常”の心理」だ。例えば骸骨のモチーフを本銀箔で描き、硫黄で焼いて経年変化の風合いを出したレザージャケットや、ぼろを思わせる激しいダメージ加工のジーンズ、襟が摩耗したかのようなデザインのシャツなど、年月が刻んだ時間の重みを表現するアイテムを連打する。

次から次へと日本らしい仕掛けを披露して、観客を飽きさせなかった。前掛けのようなラップスカートや、「成田山」などの文字やロゴをうっすらとプリントしたベロア地のセットアップ、日本地図を大きくあしらった総柄のコート、前身頃に刺し子を施したウールジャケットをラインアップ。パッチワークでアーガイル柄を作ったカーディガン、ビンテージTシャツを継ぎはぎしたジャケットも、モノを大切にする仏教用語が由来の“もったいない精神”を表している。

「キッズラブゲイト(KIDS LOVE GAITE)」とのコラボレーションも2シーズン前から継続し、家の反映や長寿への願いを込めた紗綾形(さやがた)刺しゅうをあしらったウエスタンブーツを発表した。他に、サンダルブランド「スブ(SUBU)」とパリ発のストリートブランド「アヴニエ(AVNIER)」とトリプルコラボした冬用サンダルや、日本を代表する漫画家の江口寿史のイラストを用いたTシャツも制作した。

フィナーレに登場した長野デザイナーは、自身の80歳の姿をシュミレーションして作ったという老人の面をつけていた。「超高齢化社会の日本だけど、歳を取るのも怖くないよ」というメッセージを込めているという。次シーズン以降は「セヴシグ」のコレクション発表の場を韓国に移すことも明かした。元iKONのメンバー、B.Iがツアーで同ブランドを着用したことなどで韓国でもブランドの知名度が高まっているほか、同国内のとあるセレクトショップとエクスクルーシブ契約を結ぶなど、コアなファンを獲得しているようだ。

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「ダブレット」がパリで得た“三ツ星”以上の価値 世の全ての悪役に愛を込めて

井野将之「ダブレット(DOUBLET)」デザイナーは、パリ・メンズ・ファッション・ウイークの公式スケジュールでは11回目となる2025-26年秋冬のショー開催を目前に、ある決意をもって臨んでいた。「パリメンズに毎シーズン参加する中で、“やらなければ”という使命感に駆られていた。しかし今回は、“やりたい”という挑戦の思いをチームのみんなに話して、最高だと思えるものを一丸となって作り上げた」。少し声を詰まらせながら、バックステージでそう説明した。振り返れば、18年に「LVMHヤング ファッション デザイナー プライズ(LVMH YOUNG FASHION DESIGNER PRIZE)」グランプリ受賞を機に、パリメンズ初参加を果たしたのが5年前の20年1月だった。企業からのバックアップを受けていないインディペンデントな中小ブランドにとって、パリでのショー開催は予算的にも大きなリスクとなる。その意義を改めて自問自答した結果、初心に返って“パリで三ツ星を獲る”と決意した。

“欠陥”に向けた優しい視点

新たな覚悟で迎えた25-26年秋冬コレクションでは、“悪役(Villan)”を主役に据える。ゲストの座席には、“Someone’s Heart(誰かの心)”と書かれた、握ったり、絞ったりしても元に戻る反発力が特徴の、ハート型のスクイーズと呼ばれるおもちゃが置かれていた。それは英雄も悪者も、誰もが共通して心を持っており、“誰かのハートをもみくちゃにしている”というメッセージだった。シアリングブルゾンの背面に入れた切り込みからは怪物の口が現れ、「不思議の国のアリス」に登場するいたずら好きなチェシャ猫、社会風刺的な路上アートを立体化させたニットウエア、M県S市から遠隔で飛び出してきたようなスーツ、ゴッサムシティーからパリに渡った新旧の道化王子、セーラー服の高い襟と誇張したスリーブは吸血鬼のようで、過剰なベルトで装飾したレザーのセットアップは“BAD”な雰囲気である。「自分が正しいと思って発言したことが、誰かを傷つけることがある。悪者とは何なのか、誰にとって悪なのか。そんなことを考えていた時に、工業的に“欠陥”とみなされる素材を有効利用する企業と出合った。悪者からヒントを得て生まれた繊維に着想して、“欠陥”を昇華させる方法を探究した」。

井野デザイナーのアイデアを後押しした企業は、今季コラボレーションを果たした岐阜大学発のベンチャー企業ファイバークレーズ(FiberCraze)だ。同社が開発した、化学薬品に頼らない独自の製法ナノ・クレージング技術を用いた生地は、“打舞列島(ダブレット)”刺しゅう入りのぶっこみ特攻服に採用している。この技術は、ひび割れの内部に目に見えない無数の孔(あな)を空け、防虫・抗菌・消臭などの成分を閉じ込めることで、繊維を再生させるだけでなく、新たな機能を付与させるというもの。高温での繊維処理や、コーティング加工とは異なる新技術により、洗濯を繰り返しても成分が持続するという。同社は試作品として、ヒノキの香り成分で消臭加工を施した靴下や、医薬品を染み込ませたマフラー、防虫効果を閉じ込めてマラリアから人を守る洋服などを開発してきた。「ダブレット」との協業で、初の製品化を果たすことになる。

ファイバークレーズ以外にも、「キッズ ラブ ゲイト(KIDS LOVE GAITE)」や「アシックス(ASICS)」とのコラボシューズなど、計14企業とコラボレーションを実施した。ワコールの新技術“メループ(Melooop)”との協業でロゴの入ったレジ袋や卵パックをモチーフにしたバッグや、エイベックスによる大麻布ブランド「マヨタエ(MAJOTAE)」との“ペインティング”ブルゾンなど、あらゆる企業との出合いにより「ダブレット」が見いだしたのは、不完全性の中にある美しさ。洋服は破れたり、ほつれたりする使い古したダメージ加工や、不ぞろいなステッチ、ランダムに入れた亀裂や痕跡で、本来は不整合であると認識されるディテールをデザインとして採用した。廃棄されるはずの古布をつなぎ合わせたパッチワークのレザージャケットに、デニムのジャケットとジーンズも古着を解体・再構築してもなお左右非対称で、新品の既製品のイメージとは異なり、“欠陥”とされてきたものを“個性”“魅力”として称えている。

仲間と築いたパリでの立ち位置

ちょうど5年前となるパリメンズ初参加時の井野デザイナーは、ファミレスを再現した会場で、割烹着にフライパンとお玉を両手に持つシェフの出で立ちだった。その後のシーズンでは、バランススクーターに乗って登場したり、"推ししか勝たん”と書かれた応援ウチワを持ったりと、一風変わった装いでランウエイを駆け抜けて行く姿が恒例となっている。今季は、“VILLAN”のフーディーとサングラスといういつもより自然体な“悪役”スタイルで登場した。「今シーズン一番の挑戦は、関わってくれる仲間を信じること。自分が正しいと思うことよりも、本当に一生懸命になって携わってくれる人たちの意見を信頼するべきこともある。正義を押し通そうとしていた頃の自分は、チームの中で“悪役”だったのかもしれない」。過去5年間に味わった悔しさ、仲間との別れ、新たな出会い、その全てを糧にしながら、手の込んだ演出とユーモア溢れるコレクションでゲストを楽しませ、癒す「ダブレット」は、平成最後の爆笑王として唯一無二の立ち位置をパリで確立している。おそらくそれは、“三ツ星”以上に価値ある成果だ。

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清宮海斗と拳王が登場 スタイリー、KDDIらが“アップル ビジョン プロ”向け3Dプロレスコンテンツを発表

スタイリー(STYLY)、KDDI、KDDI総合研究所、AbemaTVは、“アップル ビジョン プロ(Apple Vision Pro)”向け3D映像コンテンツ「バーチャルプロレス スペシャルマッチ 『清宮海斗vs拳王』 powered by Pontaパス」を発表。2月6日にメディア向けトークセッションと体験会を実施した。

スタイリーが提供するApple Vision Pro対応プラットフォームとKDDI総合研究所の3Dメッシュ映像圧縮技術を活用し、AbemaTVとプロレスリング・ノアが制作に協力。プロレスリング・ノアのトップレスラー、清宮海斗と拳王の対戦を360度の自由視点で楽しめる映像体験を提供する。“アップル ビジョン プロ”を装着することで、レフェリーの距離で試合を観戦できる迫力ある視点や、通常の会場では実現不可能なアングルからの観戦が可能となる。XR技術を活用したインタラクティブな演出やゲーム要素も加えられ、プロレス初心者でも楽しめる映像体験となっている。

今回のためにグリーンバックの部屋で360度から動きの撮影を行った拳王は、「出来上がったコンテンツを体験して驚いた。撮影の大変さが吹き飛んだ。相手や自分の裏側まで見ることができる。対戦相手の研究にも使えそうだ。子どもにも見てもらって、プロレスってカッコいいと思ってもらいたい」と語った。清宮も「体験してみたら、タイトルマッチの臨場感だった。場外マットで危険な技を受けたので、怪我をしないように、撮って確認を繰り返した。これを機にゲームやVRを好きな人がプロレスに興味をもって、観戦に来てくれるようになったらうれしい」とコメント。「劇団四季の舞台などもこの技術で見てみたい」と期待を示した。

本プロジェクトは、2024年4月にSTYLY、「ワイアード(WIRED)」日本版、KDDI、J.フロントリテイリングが発足した空間コンピューティング時代の事業創出を目的とする共創型オープンイノベーションラボ「STYLY Spatial Computing Lab(SSCL)」の活動の一環だ。

清宮海斗と拳王の試合を間近で観戦

実際に体験してみると、手で触れそうなほど目の前で両者の戦いを見ることができ、技が決まると光が舞うといったエフェクトが使われるなど、アニメやゲームっぽさもあり、10分程度のユニークなエンタメ体験になっている。“アップル ビジョン プロ”を使うと、その場の空間で戦いが行われているように見え、それもまた面白い。最後に出てきたボタンを押すと紙吹雪が舞う仕掛けになっている。エンターテインメントとしてはもちろん、新しい表現の形式としても大きな可能性がありそうだ。

一般向けには、3月2日に横浜武道館で行われる「プロレスリング・ノア25周年記念大会 ABEMA presents MEMORIAL VOYAGE 2025」で体験会を実施する。KDDIが提供するサブスクリプションサービス「Pontaパス」会員向けには、選手のサイン入りTシャツなどが当たる限定抽選会も用意する。

また、「Pontaパス」では、特典付き試合観戦チケットが当たるキャンペーンを実施する。応募期間は2月6〜16日。抽選で10人に試合観戦チケットと選手特典が贈られる。当選者には、海斗または拳王のサイン入りグッズに加え、選手が当選者の名前を呼ぶスペシャルメッセージ動画もプレゼントされる。

KDDIで「Pontaパス」を担当する佐野学パーソナル事業本部 サービス・商品本部サービス戦略部ビジネス開発Gグループリーダーは、「熱烈なファンがいるところがいいと考えた。音楽やアイドルのコンサートなどとの親和性も高いと考えている。新たなワクワク、いろんなサービスや体験の後押しをしていきたい」と語り、KDDI総合研究所の内藤整・執行役員先端技術研究所XR部門長は、「3Dメッシュ映像は高画質だとデータ量が大きく、圧縮する必要がある。ハイクオリティーなまま、スマホでも受けられるようにするための圧縮処理の簡素化を実現し、ライブで配信できるまでにした。これは世界初の技術。これにより、もっと豊かな視聴体験ができるようになる」と今後の可能性について説明した。

プロレスリング・ノアと共にサイバーエージェント傘下にあるAbemaTVの山中勇成CTOは「その場と配信の臨場感の間を埋める体験になりそう。インターネットメデイアとしてさまざまな視聴体験作りに力を発揮したい」と意欲を見せた。スタイリーの渡邊遼平執行役員CMO兼SSCL所長は、「スマホの場面を触ることで好きな視点から視聴できる。俳優の横に立った視点で舞台を見ることも可能だ。新しい技術が広まっていくには、エンドユーザーとのタッチポイントが重要になると考えている」と語り、空間コンピューティング時代到来への期待を顕にした。

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清宮海斗と拳王が登場 スタイリー、KDDIらが“アップル ビジョン プロ”向け3Dプロレスコンテンツを発表

スタイリー(STYLY)、KDDI、KDDI総合研究所、AbemaTVは、“アップル ビジョン プロ(Apple Vision Pro)”向け3D映像コンテンツ「バーチャルプロレス スペシャルマッチ 『清宮海斗vs拳王』 powered by Pontaパス」を発表。2月6日にメディア向けトークセッションと体験会を実施した。

スタイリーが提供するApple Vision Pro対応プラットフォームとKDDI総合研究所の3Dメッシュ映像圧縮技術を活用し、AbemaTVとプロレスリング・ノアが制作に協力。プロレスリング・ノアのトップレスラー、清宮海斗と拳王の対戦を360度の自由視点で楽しめる映像体験を提供する。“アップル ビジョン プロ”を装着することで、レフェリーの距離で試合を観戦できる迫力ある視点や、通常の会場では実現不可能なアングルからの観戦が可能となる。XR技術を活用したインタラクティブな演出やゲーム要素も加えられ、プロレス初心者でも楽しめる映像体験となっている。

今回のためにグリーンバックの部屋で360度から動きの撮影を行った拳王は、「出来上がったコンテンツを体験して驚いた。撮影の大変さが吹き飛んだ。相手や自分の裏側まで見ることができる。対戦相手の研究にも使えそうだ。子どもにも見てもらって、プロレスってカッコいいと思ってもらいたい」と語った。清宮も「体験してみたら、タイトルマッチの臨場感だった。場外マットで危険な技を受けたので、怪我をしないように、撮って確認を繰り返した。これを機にゲームやVRを好きな人がプロレスに興味をもって、観戦に来てくれるようになったらうれしい」とコメント。「劇団四季の舞台などもこの技術で見てみたい」と期待を示した。

本プロジェクトは、2024年4月にSTYLY、「ワイアード(WIRED)」日本版、KDDI、J.フロントリテイリングが発足した空間コンピューティング時代の事業創出を目的とする共創型オープンイノベーションラボ「STYLY Spatial Computing Lab(SSCL)」の活動の一環だ。

清宮海斗と拳王の試合を間近で観戦

実際に体験してみると、手で触れそうなほど目の前で両者の戦いを見ることができ、技が決まると光が舞うといったエフェクトが使われるなど、アニメやゲームっぽさもあり、10分程度のユニークなエンタメ体験になっている。“アップル ビジョン プロ”を使うと、その場の空間で戦いが行われているように見え、それもまた面白い。最後に出てきたボタンを押すと紙吹雪が舞う仕掛けになっている。エンターテインメントとしてはもちろん、新しい表現の形式としても大きな可能性がありそうだ。

一般向けには、3月2日に横浜武道館で行われる「プロレスリング・ノア25周年記念大会 ABEMA presents MEMORIAL VOYAGE 2025」で体験会を実施する。KDDIが提供するサブスクリプションサービス「Pontaパス」会員向けには、選手のサイン入りTシャツなどが当たる限定抽選会も用意する。

また、「Pontaパス」では、特典付き試合観戦チケットが当たるキャンペーンを実施する。応募期間は2月6〜16日。抽選で10人に試合観戦チケットと選手特典が贈られる。当選者には、海斗または拳王のサイン入りグッズに加え、選手が当選者の名前を呼ぶスペシャルメッセージ動画もプレゼントされる。

KDDIで「Pontaパス」を担当する佐野学パーソナル事業本部 サービス・商品本部サービス戦略部ビジネス開発Gグループリーダーは、「熱烈なファンがいるところがいいと考えた。音楽やアイドルのコンサートなどとの親和性も高いと考えている。新たなワクワク、いろんなサービスや体験の後押しをしていきたい」と語り、KDDI総合研究所の内藤整・執行役員先端技術研究所XR部門長は、「3Dメッシュ映像は高画質だとデータ量が大きく、圧縮する必要がある。ハイクオリティーなまま、スマホでも受けられるようにするための圧縮処理の簡素化を実現し、ライブで配信できるまでにした。これは世界初の技術。これにより、もっと豊かな視聴体験ができるようになる」と今後の可能性について説明した。

プロレスリング・ノアと共にサイバーエージェント傘下にあるAbemaTVの山中勇成CTOは「その場と配信の臨場感の間を埋める体験になりそう。インターネットメデイアとしてさまざまな視聴体験作りに力を発揮したい」と意欲を見せた。スタイリーの渡邊遼平執行役員CMO兼SSCL所長は、「スマホの場面を触ることで好きな視点から視聴できる。俳優の横に立った視点で舞台を見ることも可能だ。新しい技術が広まっていくには、エンドユーザーとのタッチポイントが重要になると考えている」と語り、空間コンピューティング時代到来への期待を顕にした。

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【2025年バレンタイン】「キス トリーツ」から新作アパレルと限定アイス ストロベリー&チョコレートがテーマ

「キス(KITH)」が運営するシリアルアイスクリームバー「キス トリーツ(KITH TREATS)」は、バレンタインデーを祝して、ストロベリーとチョコレートのマリアージュを遊び心あふれるイラストで表現した新作コレクション “トリーツ パーフェクト マッチ(Treats Perfect Match)”を発売した。同コレクションは、「キス トリーツ」の店舗と公式オンラインストア、アプリで扱う。また限定メニューとして提供するスイーツ“ザ スイートハート(The Sweetheart)”は、2月23日まで「キス トリーツ」店舗で販売する。

ポップなグラフィックをあしらったウエア

アパレルコレクションでは、「キス」のシグネチャーシルエットにバレンタインを象徴するフレーバーのキャラクターをグラフィックで表現。ストロベリー&チョコレートにちなんだピンクとブラックのカラーをメーンにフーディーやスエット、Tシャツをラインアップする。

甘酸っぱいマリアージュの限定アイスクリーム

限定のスペシャルアイスクリーム“ザ スイートハート”は、「キス トリーツ」で定番のチョコレート&バニラアイスクリームに、チョコレートパフとブラウニーをミックス、さらに新鮮なスライスストロベリーとチョコレートケーキクランチを乗せ、ホイップクリームとチョコレートソースをトッピングしたチョコレート好きにはたまらない一品。同商品は通常サイズのカップで提供する。

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【2025年バレンタイン】「キス トリーツ」から新作アパレルと限定アイス ストロベリー&チョコレートがテーマ

「キス(KITH)」が運営するシリアルアイスクリームバー「キス トリーツ(KITH TREATS)」は、バレンタインデーを祝して、ストロベリーとチョコレートのマリアージュを遊び心あふれるイラストで表現した新作コレクション “トリーツ パーフェクト マッチ(Treats Perfect Match)”を発売した。同コレクションは、「キス トリーツ」の店舗と公式オンラインストア、アプリで扱う。また限定メニューとして提供するスイーツ“ザ スイートハート(The Sweetheart)”は、2月23日まで「キス トリーツ」店舗で販売する。

ポップなグラフィックをあしらったウエア

アパレルコレクションでは、「キス」のシグネチャーシルエットにバレンタインを象徴するフレーバーのキャラクターをグラフィックで表現。ストロベリー&チョコレートにちなんだピンクとブラックのカラーをメーンにフーディーやスエット、Tシャツをラインアップする。

甘酸っぱいマリアージュの限定アイスクリーム

限定のスペシャルアイスクリーム“ザ スイートハート”は、「キス トリーツ」で定番のチョコレート&バニラアイスクリームに、チョコレートパフとブラウニーをミックス、さらに新鮮なスライスストロベリーとチョコレートケーキクランチを乗せ、ホイップクリームとチョコレートソースをトッピングしたチョコレート好きにはたまらない一品。同商品は通常サイズのカップで提供する。

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上海アングラ文化の新たな聖地「交感天使」【ヒキタミワの「上海日記」】

1993年から上海在住のライターでメイクアップアーティストでもあるヒキタミワさんの「上海日記」は、ファッションやビューティの最新トレンドや人気のグルメ&ライフスタイル情報をベテランの業界人目線でお届けします。3回目は、「ターミナル69(TERMINAL69、住所:徐汇区太原路167号B1)」から派生した上海アンダーグラウンド・カルチャーをけん引するバー「交感天使」。日本の昭和カルチャーからインスパイアされた旬なスポットを紹介します。

「交感天使」のルーツは日本の「昭和エログロ系」!?

(前回から続く)
「広々とスペースを使ってイベントを展開したい」 69 (リウジウ)と、「日本大好き、日本のカルチャーを上海に持ち帰りたい」という重美(しげみ)、そんな2人の想いから誕生したバー「交感天使」は、多彩なイベントを通じて常識を打ち破る上海のアンダーグランド文化の先駆け的存在として注目を集めている。

地下にある約90㎡の店内には花と光が妖艶に施され、1970年代から80年代、あるいは日本のバブル期の秘宝館や昭和ラブホテルを彷彿させる。「ターミナル69」と隣り合わせるガラス壁にはバンビや子羊の剥製が生々しく並び、テーブルの上や壁には日本のリサイクルショップから集めたこけしや日本人形、春画などが絶妙に配置されている。1品ずつこだわって揃えたロココ調の椅子やヴィンテージのテーブルなどは、日本から運んできた。そして左手側には薄赤く光るバーカウンターが。「ポイズンガールフレンド(POiSON GiRL FRiEND)」「羊水世界(Womb Water World)」「中国肉(Chinese Meat)」など、ここでしかあり得ない世界観を持つネーミングのオリジナルカクテルを毒々しく愉しむことができる(いずれも100元=約2100円前後)。

そして中央奥には、孔雀のモチーフが印象的な日本画の屏風が鎮座する“スケスケステージ” が設置されている。ここでは、上海人アイドルが昭和風のひらひらドレスを着て歌唱する「昭和忘年会」や、ロープアーティストによる「緊縛パフォーマンス」など、他では見られない異色のパフォーマンスが繰り広げられる。

日本のアーティストやクリエイターを招いたイベントも

昨年6月のオープニングパーティーでは、日本から招いた写真家・現代美術家の花代によるエッジの効いた日本舞踊と歌唱パフォーマンスや、目下は歌手の友川カズキの絵画巡回展を開催中。アーティストの輝くA面だけでなく誰も知らないB面にも光を当て、その人のもう一面をフューチャーしたい、と重美。

客層は中国のSNS 「小紅書(RED)」をバイブルとするZ世代の女性たちを中心にインスタグラム経由で訪れるファッション系・クラブキッズ系の外国人など。いろいろな人種で賑わっている。現在、ランチタイムに昭和喫茶をオープンする準備中で、昭和スタイルの制服を纏ったウェイトレスが懐かしの喫茶メニューを提供する予定だという。

「交感天使」は、単なるバーではなく、創造性と感性が交差するカルチャー空間とも言える。懐かしさと独特な色調が入り混じるシーンに足を踏み入れれば、その鮮烈さに目眩すら覚えることだろう。そうだ、入り口にはオリジナルイラストのプリクラも用意されているので、想い出に1枚撮影してみてはいかが?

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【スナップ】ディーン・フジオカや加瀬亮らが来場 「ブリオーニ」銀座が中央通りへ移転リニューアル

「ブリオーニ(BRIONI)」は2月6日、銀座にあるフラッグシップストアが移転、リニューアルオープンしたことを記念し、レセプションパーティーを開催した。会場には、俳優のディーン・フジオカや加瀬亮、元プロサッカー選手で社会起業家の中田英寿らが訪れ、同店の新たな門出を祝った。

新店は、1950〜70年代のイタリアンビンテージ家具と花房壽夫、森岡督行ら日本人デザイナーが手掛けたインテリアをミックスし、イタリアのクラフツマンシップと日本の伝統的な要素が調和する空間に仕上げた。

来場者スナップ

店舗詳細

◼️ブリオーニ銀座

時間:11:00〜20:00
住所:東京都中央区銀座1-8-19

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【スナップ】ディーン・フジオカや加瀬亮らが来場 「ブリオーニ」銀座が中央通りへ移転リニューアル

「ブリオーニ(BRIONI)」は2月6日、銀座にあるフラッグシップストアが移転、リニューアルオープンしたことを記念し、レセプションパーティーを開催した。会場には、俳優のディーン・フジオカや加瀬亮、元プロサッカー選手で社会起業家の中田英寿らが訪れ、同店の新たな門出を祝った。

新店は、1950〜70年代のイタリアンビンテージ家具と花房壽夫、森岡督行ら日本人デザイナーが手掛けたインテリアをミックスし、イタリアのクラフツマンシップと日本の伝統的な要素が調和する空間に仕上げた。

来場者スナップ

店舗詳細

◼️ブリオーニ銀座

時間:11:00〜20:00
住所:東京都中央区銀座1-8-19

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「ラブ・ライナー」が「ちいかわ」デザインの限定アイライナーを発売 定番の6色を特別仕様に

「ラブ・ライナー(LOVE LINER)」は2月20日、キャラクター「ちいかわ」とコラボし、限定デザインのリキッドアイライナー(限定6種、各1760円)をmshの公式オンラインストアで数量限定で発売する。2月下旬からは順次、全国のバラエティーショップやドラッグストアなどで販売する。

「ラブ・ライナー」の人気アイテム“リキッドアイライナーR4”は、0.1mmの極細毛で細い線も太い線も自由自在に描ける点が特徴だ。ウォーター・スマッジプルーフ仕様だが、ぬるま湯で簡単にオフすることができる。

今回コラボは定番の6色が、ちいかわ、ハチワレ、うさぎ、シーサー、モモンガ、古本屋のデザインで登場する。キャラクターたちのかわいらしい姿が映えるように容器色は新しく調色し、キャラクターごとにイメージした色味をそれぞれのメインカラーに採用した。

また、このコラボに合わせてパッケージデザインやロゴも変更。キャラクターだけでなく、それぞれのシンボルとなるアイテムも取り入れるなど、ファンの心をくすぐるデザインに仕上げた。リフィル対応のリユーザブルボトルのため、お気に入りの「ちいかわ」デザインボトルを繰り返し使うことも可能だ。

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「メイベリン ニューヨーク」が“じゅわ艶質感”のリキッドチークを発売 火照ったような頬を演出

「メイベリン ニューヨーク(MAYBELLINE NEW YORK)」は3月29日、内側からじゅわっと火照ったような血色感と、みずみずしい艶感を与えるリキッドチーク“グローキッサー”(全3色、1790円※編集部調べ)を発売する。

同製品は肌になじむリキッドタイプのチークで、うるっとしたような光を放つ美細なラメを配合した。カラーはフレッシュなコーラルとくすみピンクのチーク2色に加え、ブルーラメがきらめくハイライター1色も用意した。

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「イノアカラー」の新色はモカベージュ 人気美容師MANAEとNATSUMIが監修

ロレアル プロフェッショナル,L’OREAL PROFESSIONNEL,イノアカラー,INOA COLOR

ロレアル プロフェッショナル(L’OREAL PROFESSIONNEL)が展開する「イノアカラー(INOA COLOR)」は、新色“モカベージュ”を3月に発売する。女性からの支持率が高い人気美容師MANAE「Violet」トップスタイリストとNATSUMI「ALBUM」ディレクターが監修し、肌なじみのよいベージュカラーに仕上げた。“モカベージュ”でお互いにカラーをし合った二人に、開発背景や特長、魅力を聞いた。

日本人特有の赤み・黄みを抑え
深く柔らかな“モカベージュ”が登場

発色と仕上がりのつや感に加え、美容師とサロンユーザーが望む髪色を演出する豊富なカラーラインナップも「イノアカラー」の魅力の一つだ。サロンワークでオーダーの多いトレンド感のある髪色が1本で仕上がる新色は毎シーズン注目を集めている。

そんな「イノアカラー」からこの春登場するのが“モカベージュ”だ。根強い人気のベージュカラーを日本人特有の赤み・黄みを抑えながら表現。寒色モカと肌なじみのいいゴールドの組み合わせが、こっくりとした深みと柔らかさを兼ね備えた、上品でナチュラルな美髪に仕上げる。

MANAEトップスタイリストとNATSUMIディレクターが監修したからこそ、上品でナチュラルな仕上がりを求めるOL層に、年齢を重ねて落ち着いたブラウン系を楽しみたい女性たちに、白髪を自然になじませたいファーストグレイ世代に、サロンワークでリアルに提案できる秀逸なカラーだ。

実は難易度の高いベージュカラーを
1本で表現できるのが“モカベージュ”

“モカベージュ”の監修にあたり、「そもそもベージュとはどんな色?」という根本から突き詰めていったという二人。NATSUMIディレクターは「ミルクティーカラーもそうだが、ベージュ系は常に人気のカラー。新生活の始まる春は雰囲気を変えたいと特にオーダーが増える。しかしベージュと一言で言っても想像する色は人それぞれで、表現するのが難しい。ただし多くの人が思い描くベージュは明るくて、ブリーチが必要というイメージがある」と分析。

加えてMANAEトップスタイリストは「世の中にはベージュというカラー剤はたくさんあるが、トレンド感のあるベージュを作るにはさまざまな色をミックスする必要がある。赤みや黄み、明度コントロールをして、ある程度透明感が出せないとお客さまにベージュだと感じてもらいにくい」と話し、ベージュを表現することの難しさを指摘する。

そんな二人が「イノアカラー」の新色を監修するにあたり目指したのが、柔らかさとくすみ感のあるベージュを1本で表現することだったという。新に登場する“モカベージュ”はまさにミックスせずとも1本で、誰から見てもベージュが表現できるのがこだわり。絶妙なくすみ感によって今っぽい雰囲気が作れるのもうれしいポイントだ。

暗髪でもベージュへと導く
シェードごとにこだわった処方設計

“モカベージュ”は6レベル(6.83)、8レベル(8.83)、10レベル(10.83)の3つのシェードがそろう。「ベージュ=明るいイメージ。6レベルのベージュはこれまでなかったからこそ、こだわった。仕事柄華やかすぎないようにという働く女性がお客さまに多いので、6レベルの“モカベージュ”は活躍しそうだ。アンダーを抑えながら暗髪でもきれいなベージュを表現できる」とMANAEトップスタイリスト。「10レベルだと黄みが、8レベルだと赤みやオレンジみが気になる。シェードごとに異なる悩みを打ち消し、ニーズに応えられるように試行錯誤した」とNATSUMIディレクターも振り返る。

お互いに“モカベージュ”でカラーしてみて、その完成度の高さを体感。MANAEトップスタイリストは「NATSUMIさんの毛質は、沈みやすくアッシュみや黄みが出やすいタイプ。赤みを抑えながら、8レベルの“モカベージュ”で柔らかに仕上げることができた」と語る。対してNATSUMIディレクターは「MANAEさんは柔らかめの髪質で、トーンダウンしても色が抜けやすい。10レベルの“モカベージュ”で作る明るめのベージュは、日が経っても黄みが出にくく褪色もきれいなので、長く髪色を楽しんでもらえるだろう」と話す。「女性が好きな柔らかでつやの出るベージュに仕上がった」と、二人が声をそろえて“モカベージュ”を評価する。まずは1本で、その実力を試してみてほしい。

プレミアムなカラー体験を届ける
ロレアル独自の先進テクノロジーを採用

「イノアカラー」はロレアル独自の先進テクノロジー“オイルデリバリーシステム(オイルと水の反発力を使って染料を毛髪内部に届ける)”によって、効率的にカラー剤を毛髪内部へと浸透させることでダメージに配慮。奥深い透明感とグロス発色、なめらかな手触り、つや感を演出する。また、アンモニア無配合でカラー剤特有の刺激臭を抑え、施術中や帰宅後も快適なカラー体験を提供する。その実力は多くの美容師から信頼され、美容師が選ぶベストコスメ「WWDBEAUTY ヘアサロン版ベストコスメ」のヘアカラー部門において4年連続受賞を達成した。

MANAE:トップス 3万8500円/LEINWANDE(LEINWANDE CUSTOMER SUPPORT customer@leinwande.com)、パンツ 5万5000円/TĔLOPLAN(テーロプラン カスタマーサポート customer@teloplan.co)、左耳ピアス8800円、左耳イヤーカフ1万3200円、右手リング1万7600円、左手リング1万9800円/すべてRema.(rema.lesbijoux@gmail.com)
NATSUMI:ジャンプスーツ 7万7000円、中に着たトップス 3万800円/ともにTĔLOPLAN(テーロプラン カスタマーサポート customer@teloplan.co)、ネックレス 1万3200円、右手リング 1万6500円、左手親指リング 1万6500円、左手薬指リング 1万7600円/すべてRema.(rema.lesbijoux@gmail.com)、ピアス、ブレスレット/本人私物
PHOTOS : ANNA MIYOSHI(TORON)
STYLING : IZUMI MACHINO
MAKEUP : koto
EDIT&TEXT : NATSUMI YONEYAMA
問い合わせ先
ロレアル プロフェッショナル
03-6911-8321

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「キスミー フェルム」の4色アイシャドウから偏光ラメを配合した限定色

伊勢半のメイクアップブランド「キスミー フェルム(KISS ME FERME)」は4月8日、ブランド人気の4色アイシャドウ“スタイリングアイパレット”から、偏光ラメ配合の限定色を数量限定で発売する。

限定の“スタイリングアイパレットL”(1430円)には、多色の偏光ラメを配合した。パステルトーンのピンクベージュをそろえた“01 オーガンジーピンク”のカラーが、光がゆらめく透明感ある目元に仕上げる。しっとりと柔らかいテクスチャーでまぶたに上品な艶をプラスしながら立体的な目元をかなえる。

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「キスミー フェルム」の4色アイシャドウから偏光ラメを配合した限定色

伊勢半のメイクアップブランド「キスミー フェルム(KISS ME FERME)」は4月8日、ブランド人気の4色アイシャドウ“スタイリングアイパレット”から、偏光ラメ配合の限定色を数量限定で発売する。

限定の“スタイリングアイパレットL”(1430円)には、多色の偏光ラメを配合した。パステルトーンのピンクベージュをそろえた“01 オーガンジーピンク”のカラーが、光がゆらめく透明感ある目元に仕上げる。しっとりと柔らかいテクスチャーでまぶたに上品な艶をプラスしながら立体的な目元をかなえる。

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ILLITのモカとイロハが「ラ ロッシュ ポゼ」“トーンアップUV”アンバサダーに就任 “生艶肌”メイクで発表会に登場

「ラ ロッシュ ポゼ(LA ROCHE POSAY)」は2月10日、トーンアップUVアンバサダーにK-POPガールズグループ、ILLIT(アイリット)の日本人メンバー2人モカ(MOKA)とイロハ(IROHA)の起用を発表した。同日、都内で就任発表会を行い、本人らが登場。リニューアルした製品や日々のスキンケアやメイクで大切にしていることについてトークしたほか、同ブランドのアンバサダーを務める皮膚科医の友利新氏も交えてビューティクイズも実施した。

2人はこの日、美しい素肌を生かした“生艶肌”を表現したメイクで登場した。日頃のスキンケアで心がけていることについてモカは「毎日シートマスクを使うことと炭酸水を飲むことです」と話し、イロハも「私も朝晩欠かさずにスキンケアとパックをしています」と続けた。日頃のメイクに関してモカは「“ラ ロッシュ ポゼ トーンアップUV”は、生命感あふれる生艶肌をかなえてくれる商品なので、私の日常に欠かせないものです」と紹介し、新製品をアピールした。

友利氏は、クイズ形式で日焼け止めの重要性をレクチャー。日焼け止めは「冬でも雨の日でも毎日塗るべき」で、「シミやシワの原因となるロングUV-Aには特に気を付けてください。曇りの日でも室内でも、このロングUV-Aからは逃れられないので対策をしてほしいです」と解説。イロハとモカは「毎日欠かさず塗ることが大切なんだなと学びました。皆さんもしっかり覚えてくださいね」と呼びかけた。

進化したトーンアップUVは、2月13日発売

リニューアルした“UVイデア XL プロテクショントーンアップ ローズ+”[SPF50+・PA++++](30mL、3960円)は、2月13日に発売する。公式オンラインストアではすでに先行販売を行なっており、初速は好調に推移しているという。

リニューアルに際し、過剰な活性酸素が引き起こす酸化ストレスに着目。ビタミンC誘導体とビタミンEのほか、ロレアルグループ(L’OREAL GROUP)が開発した角質ケア成分のLHAを配合したことで、角質ケアと細胞再生促進に働きかける。よりベタつかないテクスチャーを実現し、光の反射力と黄ぐすみなどをカバーする補正力をアップした。カラーは血色感をアップする穏やかなピンクで、女性らしい華やかな生艶肌に導く。

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ILLITのモカとイロハが「ラ ロッシュ ポゼ」“トーンアップUV”アンバサダーに就任 “生艶肌”メイクで発表会に登場

「ラ ロッシュ ポゼ(LA ROCHE POSAY)」は2月10日、トーンアップUVアンバサダーにK-POPガールズグループ、ILLIT(アイリット)の日本人メンバー2人モカ(MOKA)とイロハ(IROHA)の起用を発表した。同日、都内で就任発表会を行い、本人らが登場。リニューアルした製品や日々のスキンケアやメイクで大切にしていることについてトークしたほか、同ブランドのアンバサダーを務める皮膚科医の友利新氏も交えてビューティクイズも実施した。

2人はこの日、美しい素肌を生かした“生艶肌”を表現したメイクで登場した。日頃のスキンケアで心がけていることについてモカは「毎日シートマスクを使うことと炭酸水を飲むことです」と話し、イロハも「私も朝晩欠かさずにスキンケアとパックをしています」と続けた。日頃のメイクに関してモカは「“ラ ロッシュ ポゼ トーンアップUV”は、生命感あふれる生艶肌をかなえてくれる商品なので、私の日常に欠かせないものです」と紹介し、新製品をアピールした。

友利氏は、クイズ形式で日焼け止めの重要性をレクチャー。日焼け止めは「冬でも雨の日でも毎日塗るべき」で、「シミやシワの原因となるロングUV-Aには特に気を付けてください。曇りの日でも室内でも、このロングUV-Aからは逃れられないので対策をしてほしいです」と解説。イロハとモカは「毎日欠かさず塗ることが大切なんだなと学びました。皆さんもしっかり覚えてくださいね」と呼びかけた。

進化したトーンアップUVは、2月13日発売

リニューアルした“UVイデア XL プロテクショントーンアップ ローズ+”[SPF50+・PA++++](30mL、3960円)は、2月13日に発売する。公式オンラインストアではすでに先行販売を行なっており、初速は好調に推移しているという。

リニューアルに際し、過剰な活性酸素が引き起こす酸化ストレスに着目。ビタミンC誘導体とビタミンEのほか、ロレアルグループ(L’OREAL GROUP)が開発した角質ケア成分のLHAを配合したことで、角質ケアと細胞再生促進に働きかける。よりベタつかないテクスチャーを実現し、光の反射力と黄ぐすみなどをカバーする補正力をアップした。カラーは血色感をアップする穏やかなピンクで、女性らしい華やかな生艶肌に導く。

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「ヒロインメイク」誕生20周年記念アイテム第1弾は人気マスカラの限定色“絹ツヤブラック”

「ヒロインメイク(HEROINE MAKE)」は3月10日、ブランド誕生20周年を記念した限定アイテムの第1弾を数量限定で発売する。カールキープとにじみにくさで人気のマスカラ“ロングUPマスカラ スーパーWP”から、富岡シルクとコラボレーションした限定色“ロングUPマスカラ スーパーWP L25”(1320円)が登場する。

限定色は、シルクのような光沢をまとうブラックカラー“シルキーブラック”。滑らかな塗り心地と艶感をかなえ、洗練された目元を演出する。独自の耐久処方で涙や汗、水、皮脂、擦れに強く、上向きのカールを強力に固定。まつ毛に絡みやすいロングEXファイバーを配合し、1本1本セパレートされたキレイな“ロングまつ毛”に仕上げる。

「ヒロインメイク」は2005年に誕生。20周年を迎える2025年は、ブランドキャラクターであるエリザベート・姫子の出身地、美の王国で受け継がれる4つの宝をもとにした限定アイテムを展開する。第1弾のコンセプトはシルクのドレス。

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「ヒロインメイク」誕生20周年記念アイテム第1弾は人気マスカラの限定色“絹ツヤブラック”

「ヒロインメイク(HEROINE MAKE)」は3月10日、ブランド誕生20周年を記念した限定アイテムの第1弾を数量限定で発売する。カールキープとにじみにくさで人気のマスカラ“ロングUPマスカラ スーパーWP”から、富岡シルクとコラボレーションした限定色“ロングUPマスカラ スーパーWP L25”(1320円)が登場する。

限定色は、シルクのような光沢をまとうブラックカラー“シルキーブラック”。滑らかな塗り心地と艶感をかなえ、洗練された目元を演出する。独自の耐久処方で涙や汗、水、皮脂、擦れに強く、上向きのカールを強力に固定。まつ毛に絡みやすいロングEXファイバーを配合し、1本1本セパレートされたキレイな“ロングまつ毛”に仕上げる。

「ヒロインメイク」は2005年に誕生。20周年を迎える2025年は、ブランドキャラクターであるエリザベート・姫子の出身地、美の王国で受け継がれる4つの宝をもとにした限定アイテムを展開する。第1弾のコンセプトはシルクのドレス。

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“諭吉コスメ”は“栄一コスメ”になる? 「アットコスメ」や「スック」など4社に聞いてみた

「1万円超えるコスメを“諭吉コスメ”と呼んでいたけれど、今後は“渋沢コスメ”か“栄一コスメ”になるってことかな?」。

Xで見かけたつぶやき。旧1万円札の肖像画が福沢諭吉だったことから、1万円を超える高価格帯コスメは“諭吉コスメ”という愛称で親しまれていたが、新札が渋沢栄一になった今、今後はどのような名で呼ばれるようになるのか。今後の動向や見解をメディアや化粧品ブランド各社に聞いてみた。

「アットコスメ」

WWD:“諭吉コスメ”改め、今後はどんな名前で浸透すると思いますか?理由も教えてください。

西原羽衣子 「アットコスメ」 リサーチプランナー(以下、西原):“栄一コスメ”ですかね。口コミサイト「アットコスメ」でいまだに“栄一”よりも“諭吉”の出現が多いことからまだ時間はかかるかと思いますが、1万円札=渋澤栄一のイメージが定着するにつれ、将来的には“栄一コスメ”の呼び名が浸透するのではないでしょうか。

WWD:実際に“栄一コスメ”といったキーワードの増加傾向はありますか?また、投稿数は何件あるのでしょうか?

西原:「アットコスメ」の口コミにおける“栄一”の出現率は徐々に増加しており、この半年で30件程度(購入品のクチコミに限る)使われています。

一方、“諭吉”は“栄一”の7倍以上(直近半年間、購入品のクチコミに限る)出現しており、1万円超えの高額のコスメのことを“諭吉コスメ”と言い表す人のほうが未だ多く見られます。ただし、新紙幣が発行された2024年7月を境にその出現は半減しています。

「LDK the Beauty」

WWD:“諭吉コスメ”改め、今後はどんな名前で浸透すると思いますか?理由も教えてください。

井上生智「LDK the Beauty」副編集長(以下、井上):物価高騰、低価格帯コスメのクオリティーアップに際し、“諭吉コスメ”自体のパワーが薄れていくと予想。呼び方が分散もしくは廃れていくのではないかと考えています。

物価の高騰に関しては外資、国内ブランド問わず値上げの傾向にあり、市場調査をしていても1万円に近い価格帯のコスメが増えたように感じます。以前は「諭吉コスメといえばコレ!」という代名詞的な製品がありましたが、今後はそのようなことが少なくなっていくのではないでしょうか。

また、日々検証をしている立場としては、いわゆる「プチプラコスメ」のクオリティーが年々上がっており、「デパコス」と遜色ないレベルのアイテムが増えていることも理由として挙げられます。

そういった点から、1万円越えのコスメに対する特別感が希薄になるのは自然な流れではないかと感じます。

「スック」

WWD:「スック」といえば、“諭吉ファンデ”の愛称で親しまれている“ザ ファンデーション”(旧:ザ クリーム ファンデーション)が有名ですが、今後は“栄一ファンデ”といった名称で浸透しそうでしょうか?

横山愛里「スック」PRコーディネーター(以下、横山):“ザ ファンデーション”は“諭吉ファンデ”のままで呼ばれ、“栄一ファンデ”は浸透しないと考えます。理由としては、2023年9月に“ザ クリーム ファンデーション”から“ザ ファンデーション”にリニューアルした際に、価格が1万円(税抜)を超えて、1万3千円(税抜)になっても“諭吉ファンデ”として親しまれているくらいに浸透しているため、今後も変化することはなさそうだなと思いました。

また、ブランドから“諭吉ファンデ”という言葉は一度も発信したことはないのですが、口コミから自然と生まれ、それまで「スック」を知らなかった方にまで広がりました。“諭吉ファンデ”と聞いてすぐに「あのファンデーションね!」と思い浮かぶくらいの代名詞となったことには、キャッチーなワードの影響力への驚きと共に、愛称が付くのはたくさんの方に認知されている商品ならではだと思うのでうれしく思っています。また、1万円を払うに値する商品だと認めていただいている証だとも思うので、ポジティブに捉えています。

WWD:“諭吉コスメ”改め、今後はどんな名前で浸透すると思いますか?理由も教えてください。

横山:“栄一コスメ”かなと思います。新札に変わってから約2か月後に発売した“ザ プライマー”(税抜で1万円)は、“栄一プライマー”、“栄一下地”などと呼んでいるSNSの投稿もあり、徐々に諭吉から栄一への変化が見られます。世の中が新札に慣れたころには、1万円超えのものは“栄一〇〇”という愛称がついていくのでは?と予想しています。

「エレガンス」

WWD:「エレガンス」の名品フェイスパウダー“ラ プードル オートニュアンス”が、“諭吉パウダー”と呼ばれていたと思います。

大城玲奈 アルビオン 経営企画部 広報グループ 広報担当(以下、大城):そうですね。店頭での接客の際には販売員も、お客さまも「諭吉」というフレーズを口にするケースは少なく、SNSを中心に“諭吉パウダー”と呼んでいただいていたと捉えております。

WWD:“諭吉コスメ”改め、今後はどんな名前で浸透すると思いますか?理由も教えてください。

大城:“渋沢コスメ”などでしょうか。“諭吉”というフレーズは語呂の良さも相まって、コスメ以外の領域でも親しまれていました。長い時間をかけて定着してきたように感じます。新札に切り替わってからはまだ半年ほどしか経っていないので、“渋沢”“栄一”というフレーズが浸透するには、もう少し時間がかかるのではないかと考えています。

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“諭吉コスメ”は“栄一コスメ”になる? 「アットコスメ」や「スック」など4社に聞いてみた

「1万円超えるコスメを“諭吉コスメ”と呼んでいたけれど、今後は“渋沢コスメ”か“栄一コスメ”になるってことかな?」。

Xで見かけたつぶやき。旧1万円札の肖像画が福沢諭吉だったことから、1万円を超える高価格帯コスメは“諭吉コスメ”という愛称で親しまれていたが、新札が渋沢栄一になった今、今後はどのような名で呼ばれるようになるのか。今後の動向や見解をメディアや化粧品ブランド各社に聞いてみた。

「アットコスメ」

WWD:“諭吉コスメ”改め、今後はどんな名前で浸透すると思いますか?理由も教えてください。

西原羽衣子 「アットコスメ」 リサーチプランナー(以下、西原):“栄一コスメ”ですかね。口コミサイト「アットコスメ」でいまだに“栄一”よりも“諭吉”の出現が多いことからまだ時間はかかるかと思いますが、1万円札=渋澤栄一のイメージが定着するにつれ、将来的には“栄一コスメ”の呼び名が浸透するのではないでしょうか。

WWD:実際に“栄一コスメ”といったキーワードの増加傾向はありますか?また、投稿数は何件あるのでしょうか?

西原:「アットコスメ」の口コミにおける“栄一”の出現率は徐々に増加しており、この半年で30件程度(購入品のクチコミに限る)使われています。

一方、“諭吉”は“栄一”の7倍以上(直近半年間、購入品のクチコミに限る)出現しており、1万円超えの高額のコスメのことを“諭吉コスメ”と言い表す人のほうが未だ多く見られます。ただし、新紙幣が発行された2024年7月を境にその出現は半減しています。

「LDK the Beauty」

WWD:“諭吉コスメ”改め、今後はどんな名前で浸透すると思いますか?理由も教えてください。

井上生智「LDK the Beauty」副編集長(以下、井上):物価高騰、低価格帯コスメのクオリティーアップに際し、“諭吉コスメ”自体のパワーが薄れていくと予想。呼び方が分散もしくは廃れていくのではないかと考えています。

物価の高騰に関しては外資、国内ブランド問わず値上げの傾向にあり、市場調査をしていても1万円に近い価格帯のコスメが増えたように感じます。以前は「諭吉コスメといえばコレ!」という代名詞的な製品がありましたが、今後はそのようなことが少なくなっていくのではないでしょうか。

また、日々検証をしている立場としては、いわゆる「プチプラコスメ」のクオリティーが年々上がっており、「デパコス」と遜色ないレベルのアイテムが増えていることも理由として挙げられます。

そういった点から、1万円越えのコスメに対する特別感が希薄になるのは自然な流れではないかと感じます。

「スック」

WWD:「スック」といえば、“諭吉ファンデ”の愛称で親しまれている“ザ ファンデーション”(旧:ザ クリーム ファンデーション)が有名ですが、今後は“栄一ファンデ”といった名称で浸透しそうでしょうか?

横山愛里「スック」PRコーディネーター(以下、横山):“ザ ファンデーション”は“諭吉ファンデ”のままで呼ばれ、“栄一ファンデ”は浸透しないと考えます。理由としては、2023年9月に“ザ クリーム ファンデーション”から“ザ ファンデーション”にリニューアルした際に、価格が1万円(税抜)を超えて、1万3千円(税抜)になっても“諭吉ファンデ”として親しまれているくらいに浸透しているため、今後も変化することはなさそうだなと思いました。

また、ブランドから“諭吉ファンデ”という言葉は一度も発信したことはないのですが、口コミから自然と生まれ、それまで「スック」を知らなかった方にまで広がりました。“諭吉ファンデ”と聞いてすぐに「あのファンデーションね!」と思い浮かぶくらいの代名詞となったことには、キャッチーなワードの影響力への驚きと共に、愛称が付くのはたくさんの方に認知されている商品ならではだと思うのでうれしく思っています。また、1万円を払うに値する商品だと認めていただいている証だとも思うので、ポジティブに捉えています。

WWD:“諭吉コスメ”改め、今後はどんな名前で浸透すると思いますか?理由も教えてください。

横山:“栄一コスメ”かなと思います。新札に変わってから約2か月後に発売した“ザ プライマー”(税抜で1万円)は、“栄一プライマー”、“栄一下地”などと呼んでいるSNSの投稿もあり、徐々に諭吉から栄一への変化が見られます。世の中が新札に慣れたころには、1万円超えのものは“栄一〇〇”という愛称がついていくのでは?と予想しています。

「エレガンス」

WWD:「エレガンス」の名品フェイスパウダー“ラ プードル オートニュアンス”が、“諭吉パウダー”と呼ばれていたと思います。

大城玲奈 アルビオン 経営企画部 広報グループ 広報担当(以下、大城):そうですね。店頭での接客の際には販売員も、お客さまも「諭吉」というフレーズを口にするケースは少なく、SNSを中心に“諭吉パウダー”と呼んでいただいていたと捉えております。

WWD:“諭吉コスメ”改め、今後はどんな名前で浸透すると思いますか?理由も教えてください。

大城:“渋沢コスメ”などでしょうか。“諭吉”というフレーズは語呂の良さも相まって、コスメ以外の領域でも親しまれていました。長い時間をかけて定着してきたように感じます。新札に切り替わってからはまだ半年ほどしか経っていないので、“渋沢”“栄一”というフレーズが浸透するには、もう少し時間がかかるのではないかと考えています。

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「ソフネット」と「ブルックス ブラザーズ」が初コラボ 紺ブレなどの定番アイテムを展開

「ソフネット(SOPHNET.)」 は、「ブルックス ブラザーズ(BROOKS BROTHERS)」と初のコラボレーションを実施。 アメリカントラディショナルを象徴するネイビーブレザーやボタンダウンシャツなど、「ブルックス ブラザーズ」のな名品達を、「ソフネット」的に現代解釈したアイテムを2月14日に発売する。

アイテムはネイビーブレザー(9万2400円)、トラウザーズ(3万5200円)、ボタンダウンシャツ(2万5300円)、 キスマークが刺しゅうされたボタンダウンシャツ(2万5300円)、クルーネックスエット(グレー、ネイビーの2色展開、各1万8700円)、キスマークの刺しゅうが施されたネクタイ(2万2000円)を展開する。

アイテム一覧

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「ソフネット」と「ブルックス ブラザーズ」が初コラボ 紺ブレなどの定番アイテムを展開

「ソフネット(SOPHNET.)」 は、「ブルックス ブラザーズ(BROOKS BROTHERS)」と初のコラボレーションを実施。 アメリカントラディショナルを象徴するネイビーブレザーやボタンダウンシャツなど、「ブルックス ブラザーズ」のな名品達を、「ソフネット」的に現代解釈したアイテムを2月14日に発売する。

アイテムはネイビーブレザー(9万2400円)、トラウザーズ(3万5200円)、ボタンダウンシャツ(2万5300円)、 キスマークが刺しゅうされたボタンダウンシャツ(2万5300円)、クルーネックスエット(グレー、ネイビーの2色展開、各1万8700円)、キスマークの刺しゅうが施されたネクタイ(2万2000円)を展開する。

アイテム一覧

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「ヒンス」の“ロウグロウジェルティント”にバームタイプが登場 ぷる艶を与えるリップ&チーク

「ヒンス(HINCE)」は3月15日、“ロウグロウジェルティント”のバームタイプ “ロウグロウデューイーボール”(全13色、各1815円)を発売する。2月27日にキューテン、3月1日にロフト、プラザ、ショップイン、3月3日に楽天市場で先行販売を開始する。

チークとしても使える同製品は、みずみずしい“しずく”にインスピレーションを得たマルチバーム。内側から透明な血色感を与え、高粘度オイルで作られた透明コーティング膜がしっとりしたぷる艶リップを演出する。また、唇の温度で溶けるためなめらかに重ねることができ、元の唇の色に影響されることなく発色する。長時間唇を保湿する86%以上のスキンコンディショニング成分とデューイーグロウヴィーガンコンプレックスも配合した。

製品一覧

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「ヒンス」の“ロウグロウジェルティント”にバームタイプが登場 ぷる艶を与えるリップ&チーク

「ヒンス(HINCE)」は3月15日、“ロウグロウジェルティント”のバームタイプ “ロウグロウデューイーボール”(全13色、各1815円)を発売する。2月27日にキューテン、3月1日にロフト、プラザ、ショップイン、3月3日に楽天市場で先行販売を開始する。

チークとしても使える同製品は、みずみずしい“しずく”にインスピレーションを得たマルチバーム。内側から透明な血色感を与え、高粘度オイルで作られた透明コーティング膜がしっとりしたぷる艶リップを演出する。また、唇の温度で溶けるためなめらかに重ねることができ、元の唇の色に影響されることなく発色する。長時間唇を保湿する86%以上のスキンコンディショニング成分とデューイーグロウヴィーガンコンプレックスも配合した。

製品一覧

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「フェンディ」がバッグ“マンマ バゲット”を発売 90年代アーカイブを新たに再解釈

「フェンディ(FENDI)」は、バッグ“マンマ バゲット(MAMMA BAGUETTE)”を発売した。「フェンディ」直営店および公式オンラインで取り扱う。

バッグ“マンマ バゲット”
3サイズをラインアップ

バッグ“マンマ バゲット”は、アデーレ・カーサグランデ・フェンディ(Adele Casagrande Fendi)=「フェンディ」創業者へのトリビュートとして、1990年代後半に誕生。このほど新たに再解釈し、柔らかなナッパレザーを採用、開閉をドローストリングにし、“FF”ロゴバックルにはレザーのインレイを施した。サイズは、ラージ(56万9800円)とミディアム(49万2800円)、スモール(36万8500円)の3種類を用意する。

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「フェンディ」がバッグ“マンマ バゲット”を発売 90年代アーカイブを新たに再解釈

「フェンディ(FENDI)」は、バッグ“マンマ バゲット(MAMMA BAGUETTE)”を発売した。「フェンディ」直営店および公式オンラインで取り扱う。

バッグ“マンマ バゲット”
3サイズをラインアップ

バッグ“マンマ バゲット”は、アデーレ・カーサグランデ・フェンディ(Adele Casagrande Fendi)=「フェンディ」創業者へのトリビュートとして、1990年代後半に誕生。このほど新たに再解釈し、柔らかなナッパレザーを採用、開閉をドローストリングにし、“FF”ロゴバックルにはレザーのインレイを施した。サイズは、ラージ(56万9800円)とミディアム(49万2800円)、スモール(36万8500円)の3種類を用意する。

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【パーフェクト 磯崎順信社長】「Beautiful AI」を軸に快適なユーザー体験を重視

PROFILE: 磯崎順信/社長

磯崎順信/社長
PROFILE: (いそざき・よりのぶ)高校卒業後、単身渡米し8年間を過ごす。米国に拠点を置くIT企業の日本法人のマネージメントを数社で経験し、2015年にPerfectCorp.の日本法人の立ち上げから現職として参画。マネージメントのゴールは自分を必要としないチーム作り。部下も自身も今後のキャリアに有利になる環境作りを重要視している PHOTO : YOHEI KICHIRAKU

2025年に創業10周年を迎えたパーフェクトは、ARビューティアプリ「ユーカム メイク」を筆頭に、累計10億ダウンロードを超える「ユーカム」アプリシリーズを展開する。昨年からスローガンに「Beautiful AI」を掲げ、世界60カ国以上・700超えのブランドパートナーと共にユーザーがストレスなく快適な購買体験を提供できる環境作りをサポートしている。

25年はBtoB領域において
AIサービスを強化

WWD:パーフェクトが一般ユーザー向けに配信している主力の「ユーカム」アプリシリーズは、全世界で10億ダウンロードを超えている。バーチャル試着サービスを提供するまでの経緯は。

磯崎順信社長(以下、磯崎):当社は台湾に本社を置くサイバーリンクを母体としている。サイバーリンクはマルチメディアソフトウエアとAI顔識別技術の世界トップクラスで、日本市場では動画再生ソフト「PowerDVD」や動画編集ソフト「PowerDirector」が多くのユーザーから支持されるなどPC向けの製品やサービスの提供を続けていたが、11年ごろからPCに代わり携帯電話が台頭するようになり、モバイル領域で何かできないかと模索していた。当時は写真にさまざまなデコレーションができるプリントシールアプリが出始めたタイミング。「AI顔識別技術を得意とするサイバーリンクならクオリティーの高いアプリが開発できる」と考え、14年夏にバーチャルメイクアプリ「ユーカム メイク」をローンチした。すぐに爆発的人気となり、これを新事業にしていこうと会社をスピンオフ。15年にパーフェクトを設立した。現在は事業がスタートして10年経ち、技術は目覚ましい発展を遂げている。

WWD:事業の成長はコロナ禍で非接触になった20年が大きかったのか。

磯崎:コロナ禍で急激にビジネスが増えたかというと実はそうではない。確かに20年4〜6月は通常の10倍以上の問い合わせがあった。しかし、17年からBtoB領域でSaaS型(インターネット経由でサービスを利用できるビジネスモデル)で提供し、さらに19年からブラウザ上でバーチャル試着ができるようにして収益化し、2ケタ成長が続いていた。また、コロナ禍が明けてバーチャル試着の必要がなくなったかというとそうではない。顧客との強く質の良いエンゲージメントを多く獲得でき、ECだけでなくリアル店舗の売り上げにも十分貢献できていることから、成長はスローダウンしていない。

WWD:ビューティ・ファッションメーカーから支持され続けるパーフェクトの強みとは。

磯崎:技術面では、リアルタイムで自然なバーチャル試着がかなうこと。テクスチャーやメイクパターンなどの表現力はどこにも負けない自信がある。そしてそのサービスのパッケージング方法としてSaaS化したことが大きい。製品の登録作業をブランド側が自由に納得いくまで調整できるシステムを構築。これにより、各ブランドがバーチャル試着を導入するインフラの立ち位置を確立。「ユーカム」は現在世界700ブランド以上が利用し、扱う製品数も80万SKU以上に拡大。これまで数多くの賞も受賞している。この領域では独占的にビジネスできている。

WWD:24年に特に注力したことは。

磯崎:「Beautiful AI」をスローガンに掲げ、AI肌解析アプリ「スキンケア プロ」やAI画像生成アプリ「ユーカム AI Pro」などをローンチした。「スキンケア プロ」は美容クリニックやエステサロンに向けた、サブスクリプション型iOS向け業務用アプリ。弊社のAI肌解析を月額3万円程度から利用いただけることから問い合わせが増えており、展開サービスの裾野を広げることにつながった。そして生成AIの中でけん引してきたものが“生成AIのバーチャルトライオン”だ。生成AIのみは簡単だが、バーチャルトライオンという点が非常に難しい。生成AIを使いながら、毎回同じヘアスタイルを生成させることができるのはわれわれのサービスの大きな特長だ。さらにロングヘアの人がショートヘアにしたときの背景も生成AIで作り、そのナチュラルな技術は一目瞭然だ。また24年12月には、靴やバッグなどのファッションアイテムのバーチャル試着サービスを提供する「Wannaby」をファーフェッチから買収。今後は、AR・AI 技術を駆使したバーチャル試着サービスにおいて、ラグジュアリーファッション分野での新たな展開を推し進めていく。

WWD:今年も引き続き「Beautiful AI」のもと、AR・AI 技術を活用したサービスを提供していくのか。

磯崎:25年は大手のBtoB領域においてLLM(人工知能の一種)を活用したAIサービスを強化していく。これはトップ美容部員や販売員の“デジタルツイン”を創造すること。そのブランドの製品や理念、セールストーク、言葉使いなどノウハウを全て学び、LLMを活用してブランドのウェブサイトにチャットボットのように配置する。ユーザーの顔の特徴や肌状態などを解析し最適な製品を提案したり、メイクレッスンを行ったりと“自分専用のデジタルコンシェルジュ”が可能になる。これら「Beautiful AI」の技術をもって、裾野を広げていくことに注力していく。

実現の可能性はゼロじゃない私の夢

『自分好みのワイン作り』

ワインが好きで、特にカリフォルニア州・ナパのカベルネ・ソーヴィニヨンを好んでいる。カリフォルニアの大学でワインメイキング講座を履修して自分好みのワインを作り、ナパに自身のブドウ畑を作りたい。

COMPANY DATA
パーフェクト

台湾に本社を置く日本法人として2015年に創業。ARビューティアプリ「ユーカム メイク」を筆頭に累計10億ダウンロードを超える一般ユーザー向けアプリシリーズを展開するほか、ビューティ・ファッションブランドおよび小売店などに向けてAI・AR技術を活用したバーチャル試着サービスや肌解析ツールなどを提供。台湾、日本、北米、欧州、中国、インドに拠点を構え、サービスを60カ国以上で展開している


問い合わせ先
パーフェクト
03-6809-1135

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【パーフェクト 磯崎順信社長】「Beautiful AI」を軸に快適なユーザー体験を重視

PROFILE: 磯崎順信/社長

磯崎順信/社長
PROFILE: (いそざき・よりのぶ)高校卒業後、単身渡米し8年間を過ごす。米国に拠点を置くIT企業の日本法人のマネージメントを数社で経験し、2015年にPerfectCorp.の日本法人の立ち上げから現職として参画。マネージメントのゴールは自分を必要としないチーム作り。部下も自身も今後のキャリアに有利になる環境作りを重要視している PHOTO : YOHEI KICHIRAKU

2025年に創業10周年を迎えたパーフェクトは、ARビューティアプリ「ユーカム メイク」を筆頭に、累計10億ダウンロードを超える「ユーカム」アプリシリーズを展開する。昨年からスローガンに「Beautiful AI」を掲げ、世界60カ国以上・700超えのブランドパートナーと共にユーザーがストレスなく快適な購買体験を提供できる環境作りをサポートしている。

25年はBtoB領域において
AIサービスを強化

WWD:パーフェクトが一般ユーザー向けに配信している主力の「ユーカム」アプリシリーズは、全世界で10億ダウンロードを超えている。バーチャル試着サービスを提供するまでの経緯は。

磯崎順信社長(以下、磯崎):当社は台湾に本社を置くサイバーリンクを母体としている。サイバーリンクはマルチメディアソフトウエアとAI顔識別技術の世界トップクラスで、日本市場では動画再生ソフト「PowerDVD」や動画編集ソフト「PowerDirector」が多くのユーザーから支持されるなどPC向けの製品やサービスの提供を続けていたが、11年ごろからPCに代わり携帯電話が台頭するようになり、モバイル領域で何かできないかと模索していた。当時は写真にさまざまなデコレーションができるプリントシールアプリが出始めたタイミング。「AI顔識別技術を得意とするサイバーリンクならクオリティーの高いアプリが開発できる」と考え、14年夏にバーチャルメイクアプリ「ユーカム メイク」をローンチした。すぐに爆発的人気となり、これを新事業にしていこうと会社をスピンオフ。15年にパーフェクトを設立した。現在は事業がスタートして10年経ち、技術は目覚ましい発展を遂げている。

WWD:事業の成長はコロナ禍で非接触になった20年が大きかったのか。

磯崎:コロナ禍で急激にビジネスが増えたかというと実はそうではない。確かに20年4〜6月は通常の10倍以上の問い合わせがあった。しかし、17年からBtoB領域でSaaS型(インターネット経由でサービスを利用できるビジネスモデル)で提供し、さらに19年からブラウザ上でバーチャル試着ができるようにして収益化し、2ケタ成長が続いていた。また、コロナ禍が明けてバーチャル試着の必要がなくなったかというとそうではない。顧客との強く質の良いエンゲージメントを多く獲得でき、ECだけでなくリアル店舗の売り上げにも十分貢献できていることから、成長はスローダウンしていない。

WWD:ビューティ・ファッションメーカーから支持され続けるパーフェクトの強みとは。

磯崎:技術面では、リアルタイムで自然なバーチャル試着がかなうこと。テクスチャーやメイクパターンなどの表現力はどこにも負けない自信がある。そしてそのサービスのパッケージング方法としてSaaS化したことが大きい。製品の登録作業をブランド側が自由に納得いくまで調整できるシステムを構築。これにより、各ブランドがバーチャル試着を導入するインフラの立ち位置を確立。「ユーカム」は現在世界700ブランド以上が利用し、扱う製品数も80万SKU以上に拡大。これまで数多くの賞も受賞している。この領域では独占的にビジネスできている。

WWD:24年に特に注力したことは。

磯崎:「Beautiful AI」をスローガンに掲げ、AI肌解析アプリ「スキンケア プロ」やAI画像生成アプリ「ユーカム AI Pro」などをローンチした。「スキンケア プロ」は美容クリニックやエステサロンに向けた、サブスクリプション型iOS向け業務用アプリ。弊社のAI肌解析を月額3万円程度から利用いただけることから問い合わせが増えており、展開サービスの裾野を広げることにつながった。そして生成AIの中でけん引してきたものが“生成AIのバーチャルトライオン”だ。生成AIのみは簡単だが、バーチャルトライオンという点が非常に難しい。生成AIを使いながら、毎回同じヘアスタイルを生成させることができるのはわれわれのサービスの大きな特長だ。さらにロングヘアの人がショートヘアにしたときの背景も生成AIで作り、そのナチュラルな技術は一目瞭然だ。また24年12月には、靴やバッグなどのファッションアイテムのバーチャル試着サービスを提供する「Wannaby」をファーフェッチから買収。今後は、AR・AI 技術を駆使したバーチャル試着サービスにおいて、ラグジュアリーファッション分野での新たな展開を推し進めていく。

WWD:今年も引き続き「Beautiful AI」のもと、AR・AI 技術を活用したサービスを提供していくのか。

磯崎:25年は大手のBtoB領域においてLLM(人工知能の一種)を活用したAIサービスを強化していく。これはトップ美容部員や販売員の“デジタルツイン”を創造すること。そのブランドの製品や理念、セールストーク、言葉使いなどノウハウを全て学び、LLMを活用してブランドのウェブサイトにチャットボットのように配置する。ユーザーの顔の特徴や肌状態などを解析し最適な製品を提案したり、メイクレッスンを行ったりと“自分専用のデジタルコンシェルジュ”が可能になる。これら「Beautiful AI」の技術をもって、裾野を広げていくことに注力していく。

実現の可能性はゼロじゃない私の夢

『自分好みのワイン作り』

ワインが好きで、特にカリフォルニア州・ナパのカベルネ・ソーヴィニヨンを好んでいる。カリフォルニアの大学でワインメイキング講座を履修して自分好みのワインを作り、ナパに自身のブドウ畑を作りたい。

COMPANY DATA
パーフェクト

台湾に本社を置く日本法人として2015年に創業。ARビューティアプリ「ユーカム メイク」を筆頭に累計10億ダウンロードを超える一般ユーザー向けアプリシリーズを展開するほか、ビューティ・ファッションブランドおよび小売店などに向けてAI・AR技術を活用したバーチャル試着サービスや肌解析ツールなどを提供。台湾、日本、北米、欧州、中国、インドに拠点を構え、サービスを60カ国以上で展開している


問い合わせ先
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【レカルカ 梅田延稔 CEO】化粧品の枠を超えて、美しくなる“経験”を届けたい

PROFILE: 梅田延稔/CEO

梅田延稔/CEO
PROFILE: (うめだ・のぶとし)神奈川県出身。明治学院大学法学部在学中に、中国のジョイントベンチャー企業のインターンシップに参加。約1年間の中国駐在を経験する。2014年に大学を卒業し、IT系企業の経営企画部兼IPO準備室を経て、17年に起業。企業の新規事業立ち上げや医療機関のコンサルティングをしながら、梅田英姫会長とともに「レカルカ」を立ち上げ。18年に代表取締役CEOに就任 PHOTO : TAMEKI OSHIRO

「レカルカ」は2017年の立ち上げ以降、皮膚科学研究に基づいた良質なスキンケア製品を核に、美容高感度層から支持を拡大してきた美容サロン発の気鋭ビューティブランドだ。近年はEC、松屋銀座本店の直営店に加えて、美容クリニックでの販路拡大に力を入れている。「肌に悩む、あらゆる人を救うブランド」への飛躍へ向けて25年、梅田延稔レカルカCEOが考える次の一手とは。

美容サロン発の知見と
ユーザーとの関係値が武器に

WWD:「レカルカ」とはどのようなブランドか。

梅田延稔レカルカCEO(以下、梅田):ビジネスのスタート地点は、私の母であり、現会長の梅田英姫が20年前に創業したエステサロンだった。たちまち「結果の出る施術」と話題になってお客さまが全国から集まるようになり、肌に悩む女性の「駆け込み寺」のような存在になることができた。ただサロンの予約は常にいっぱいで、施術できる人はどうしても限られてしまっていた。よりたくさんの人の肌悩みを救いたいという彼女の思いもあり、18年に私が旗振り役となってスキンケアブランド「レカルカ」の開発に至った。

WWD:「レカルカ」の強みは?

梅田:年間数万人もの肌を施術する中で、たくさんの肌悩みやセルフケアについて知る機会に恵まれ、皮膚科学の専門家や医師の方々とセッションをする機会が多かった。エステで培った英姫会長の経験とお客さまのリアルな声、皮膚科学の専門知識を融合させることで、他にない化粧品が作れているという自負がある。悩みが深いほど、「レカルカ」を使うことで肌が劇的に変わり、その分得られる喜びは大きい。使用前と使用後の肌の変化を、写真とともにわざわざ報告してくれるユーザーもおり、インタラクティブで強固な関係が築けているのも当社ならではの特長。お客さまの声にじっくり傾けながら、肌悩みを解消し、人生をポジティブな方向に導いていく。そんな成功体験を積み上げながらユーザーの信頼を獲得してきた。

WWD:成長をけん引する要因は。

梅田:肌のターンオーバーを正常化することで、「肌荒れしにくくなった」と反響を多くいただいている化粧水“ラクトペプローション”(100mL、8800円)。そしてビタミンCを角層の奥まで届けることで、透明感とハリが実感できるという声が多い“CFセラムアドバンス”(30mL、1万3200円)、この2つが売れ筋製品だ。当初は直営のエステサロンとECのみで販売してきたが、20年に初のポップアップストアを松屋銀座本店で実施したことも認知拡大のきっかけとなり、同時に想像していた以上のお客さまの熱量、製品を試してみたいというモチベーションを感じた。21年には同店に常設店舗を出店し、客数、売り上げ共に順調に成長している。

また同年には美容クリニックの専売ライン“DREX”を立ち上げ、クリニックの販路開拓に特化した営業チームを発足した。アプローチを始めて3年ほどで、提携クリニックは900件超に達した。「レカルカ」のユーザーは美容クリニックに通っている人も多く、医師やナースにも愛用者がいらっしゃるため、商談がスムーズに進むことも多い。現在の売り上げ構成において、美容クリニックでの流通が4割ほどを占めるまでになっている。

WWD:25年はどのようなことに取り組むか。

梅田:コンシューマー向けの製品は、大胆にリブランディングを行う。クリニック専売品がきっかけとなって、ドクターズコスメとしてますます美容感度の高いコアな層を取り込めているからこそ、その価値を広く届けることに邁進していきたい。「レカルカ」は創業者の英姫会長がストーリーテラーとなって、エステサロン発の信頼のあるブランドというイメージを確立できてきた手応えがあるが、反面、「レカルカ」を知らない人にどう届けるかは、ずっと悩みどころだった。「レカルカ」を通じて肌が変われば人生まで変わる。それほどの可能性を持っているという確信が得られたからこそ、もっとたくさんの人たちに使ってもらいたいという思いがある。

年内に新たなコンセプト“Wake Your Beauty”のもと「その出会いは人生のターニングポイントになる」というメッセージと世界観を体現したポップアップストアを全国で実施する予定だ。また、販売チャネルを広げて、タッチポイントを増やすことも考えていきたい。価格帯が1万円台前半〜後半と比較的高額であるため、百貨店やそれに準ずる場所での販売に絞る。ポップアップでの反応を見ながら、松屋銀座本店に続く直営出店の機会もうかがっている。

WWD:さらなる躍進の年になりそうだ。

梅田:規模が大きくなろうと、一人一人のニーズに応えるためにプロダクトを改良し続ける、モノ作りの姿勢はブレることはない。もう少し先を見れば、われわれは“化粧品メーカー”に止まるつもりもない。化粧品メーカーの範疇を超えて、お客さまの人生を美しく変えていけるような存在を目指していく。化粧品以外の事業構想も検討しながら、ブランド設立当初からの目標である「売上高100億円」のマイルストーンに向かって全力で走り続けたい。

実現の可能性はゼロじゃない私の夢

『映画をプロデュース!』

「レカルカ」は一部の顧客向けに周年施策を毎年実施している。これまでホテルやレストランを貸し切ってイベントをするなど趣向を凝らしてきた。記念すべき10周年は「レカルカ」プロデュースの映画作品を作って、映画館で上映したい!

COMPANY DATA
レカルカ

2005年に梅田英姫会長が東京・銀座にエステサロンを創業。多くの女性の肌に触れてきた知見と、最先端の皮膚科学研究を融合させて、スキンケアブランド「レカルカ」を17年に立ち上げ。21年には松屋銀座に出店し、各地の百貨店でポップアップを開催して人気を集めている。近年はエステサロンや美容クリニックでの展開を強化している


問い合わせ先
レカルカ
03-6432-4354

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【レカルカ 梅田延稔 CEO】化粧品の枠を超えて、美しくなる“経験”を届けたい

PROFILE: 梅田延稔/CEO

梅田延稔/CEO
PROFILE: (うめだ・のぶとし)神奈川県出身。明治学院大学法学部在学中に、中国のジョイントベンチャー企業のインターンシップに参加。約1年間の中国駐在を経験する。2014年に大学を卒業し、IT系企業の経営企画部兼IPO準備室を経て、17年に起業。企業の新規事業立ち上げや医療機関のコンサルティングをしながら、梅田英姫会長とともに「レカルカ」を立ち上げ。18年に代表取締役CEOに就任 PHOTO : TAMEKI OSHIRO

「レカルカ」は2017年の立ち上げ以降、皮膚科学研究に基づいた良質なスキンケア製品を核に、美容高感度層から支持を拡大してきた美容サロン発の気鋭ビューティブランドだ。近年はEC、松屋銀座本店の直営店に加えて、美容クリニックでの販路拡大に力を入れている。「肌に悩む、あらゆる人を救うブランド」への飛躍へ向けて25年、梅田延稔レカルカCEOが考える次の一手とは。

美容サロン発の知見と
ユーザーとの関係値が武器に

WWD:「レカルカ」とはどのようなブランドか。

梅田延稔レカルカCEO(以下、梅田):ビジネスのスタート地点は、私の母であり、現会長の梅田英姫が20年前に創業したエステサロンだった。たちまち「結果の出る施術」と話題になってお客さまが全国から集まるようになり、肌に悩む女性の「駆け込み寺」のような存在になることができた。ただサロンの予約は常にいっぱいで、施術できる人はどうしても限られてしまっていた。よりたくさんの人の肌悩みを救いたいという彼女の思いもあり、18年に私が旗振り役となってスキンケアブランド「レカルカ」の開発に至った。

WWD:「レカルカ」の強みは?

梅田:年間数万人もの肌を施術する中で、たくさんの肌悩みやセルフケアについて知る機会に恵まれ、皮膚科学の専門家や医師の方々とセッションをする機会が多かった。エステで培った英姫会長の経験とお客さまのリアルな声、皮膚科学の専門知識を融合させることで、他にない化粧品が作れているという自負がある。悩みが深いほど、「レカルカ」を使うことで肌が劇的に変わり、その分得られる喜びは大きい。使用前と使用後の肌の変化を、写真とともにわざわざ報告してくれるユーザーもおり、インタラクティブで強固な関係が築けているのも当社ならではの特長。お客さまの声にじっくり傾けながら、肌悩みを解消し、人生をポジティブな方向に導いていく。そんな成功体験を積み上げながらユーザーの信頼を獲得してきた。

WWD:成長をけん引する要因は。

梅田:肌のターンオーバーを正常化することで、「肌荒れしにくくなった」と反響を多くいただいている化粧水“ラクトペプローション”(100mL、8800円)。そしてビタミンCを角層の奥まで届けることで、透明感とハリが実感できるという声が多い“CFセラムアドバンス”(30mL、1万3200円)、この2つが売れ筋製品だ。当初は直営のエステサロンとECのみで販売してきたが、20年に初のポップアップストアを松屋銀座本店で実施したことも認知拡大のきっかけとなり、同時に想像していた以上のお客さまの熱量、製品を試してみたいというモチベーションを感じた。21年には同店に常設店舗を出店し、客数、売り上げ共に順調に成長している。

また同年には美容クリニックの専売ライン“DREX”を立ち上げ、クリニックの販路開拓に特化した営業チームを発足した。アプローチを始めて3年ほどで、提携クリニックは900件超に達した。「レカルカ」のユーザーは美容クリニックに通っている人も多く、医師やナースにも愛用者がいらっしゃるため、商談がスムーズに進むことも多い。現在の売り上げ構成において、美容クリニックでの流通が4割ほどを占めるまでになっている。

WWD:25年はどのようなことに取り組むか。

梅田:コンシューマー向けの製品は、大胆にリブランディングを行う。クリニック専売品がきっかけとなって、ドクターズコスメとしてますます美容感度の高いコアな層を取り込めているからこそ、その価値を広く届けることに邁進していきたい。「レカルカ」は創業者の英姫会長がストーリーテラーとなって、エステサロン発の信頼のあるブランドというイメージを確立できてきた手応えがあるが、反面、「レカルカ」を知らない人にどう届けるかは、ずっと悩みどころだった。「レカルカ」を通じて肌が変われば人生まで変わる。それほどの可能性を持っているという確信が得られたからこそ、もっとたくさんの人たちに使ってもらいたいという思いがある。

年内に新たなコンセプト“Wake Your Beauty”のもと「その出会いは人生のターニングポイントになる」というメッセージと世界観を体現したポップアップストアを全国で実施する予定だ。また、販売チャネルを広げて、タッチポイントを増やすことも考えていきたい。価格帯が1万円台前半〜後半と比較的高額であるため、百貨店やそれに準ずる場所での販売に絞る。ポップアップでの反応を見ながら、松屋銀座本店に続く直営出店の機会もうかがっている。

WWD:さらなる躍進の年になりそうだ。

梅田:規模が大きくなろうと、一人一人のニーズに応えるためにプロダクトを改良し続ける、モノ作りの姿勢はブレることはない。もう少し先を見れば、われわれは“化粧品メーカー”に止まるつもりもない。化粧品メーカーの範疇を超えて、お客さまの人生を美しく変えていけるような存在を目指していく。化粧品以外の事業構想も検討しながら、ブランド設立当初からの目標である「売上高100億円」のマイルストーンに向かって全力で走り続けたい。

実現の可能性はゼロじゃない私の夢

『映画をプロデュース!』

「レカルカ」は一部の顧客向けに周年施策を毎年実施している。これまでホテルやレストランを貸し切ってイベントをするなど趣向を凝らしてきた。記念すべき10周年は「レカルカ」プロデュースの映画作品を作って、映画館で上映したい!

COMPANY DATA
レカルカ

2005年に梅田英姫会長が東京・銀座にエステサロンを創業。多くの女性の肌に触れてきた知見と、最先端の皮膚科学研究を融合させて、スキンケアブランド「レカルカ」を17年に立ち上げ。21年には松屋銀座に出店し、各地の百貨店でポップアップを開催して人気を集めている。近年はエステサロンや美容クリニックでの展開を強化している


問い合わせ先
レカルカ
03-6432-4354

The post 【レカルカ 梅田延稔 CEO】化粧品の枠を超えて、美しくなる“経験”を届けたい appeared first on WWDJAPAN.

【エイペックスコマース 茂住昌子CEO】女性に寄り添う製品力と確固たる信念でシェア獲得

PROFILE: 茂住昌子/CEO

茂住昌子/CEO
PROFILE: (もずみ・まさこ)1977年、富山県生まれ。富山国立工業専門学校を卒業後、化粧品企業の品質管理課で勤務。その後プログラマーに転身。26歳でカナダに渡り、映画業界での経験を積みながらサロンを経営。心と体の健康が真の美しさに直結することを実感し、北米各地でセラピストの講義を受講。その後、ニューヨークに移住し、大学に編入して児童心理学を専攻。渡航から15年を経て、出産を機に日本へ帰国。海外生活で得た日本の強みと課題を生かし、次女出産後に起業を決意。現在に至る PHOTO : HIROYA KIZAWA

富山県に本社を構えるエイペックスコマースは、オーストラリア発の自然派スキンケアブランド「スノー フォックス スキンケア」の日本総代理店を務め、公式サイト立ち上げからわずか3年で売上高は初年度比750%増と驚異的な成長を遂げた。同社を率いる茂住昌子CEOは、ブランド創業者であるフィービー・ソング氏との二人三脚で、日本市場での地位を急速に拡大している。

“カッサブラシ”とともに
スキンケア認知拡大へ

WWD:2024年は大躍進を遂げたが、未来への可能性をどう感じている?

茂住昌子CEO(以下、茂住):すでに成熟している日本のスキンケア市場に海外ブランドで新規参入することは非常にチャレンジングだったが、短期間で並外れた成長率とリピーター率を実現することができ、全てにおいて可能性を感じた1年だった。これほど急速にブランドが成長するとは予想していなかったが、この勢いそのままにさらなる成長を確信している。

WWD:急成長できた理由は?

茂住:「スノー フォックス スキンケア」を日本で立ち上げたのは21年のコロナ禍だった。消費者がオンラインで買い物することが多かったからこそEC販売で勝負したことで不利な状況を追い風に変えることができた。現在の売り上げは自社EC、アマゾン、楽天を含むECサイトが9割を占める。市場に参入した当初はSNSマーケティングは一切せず、製品を本当に気に入ってくれた美容家やロイヤルカスタマーの口コミだけで認知が急速に拡大していったのは、創業者のフィービーが酒さ(慢性的な皮膚疾患)に長年悩まされてきた実体験から植物療法と先端の植物由来原料をハイブリットに取り入れて開発した製品力が本物であるからに他ならない。フィービーは自身が出産を経たことで、産後の肌荒れやメンタルの不調など複雑に絡んだ女性の深い悩みにも寄り添ったモノ作りを徹底している。そんなブランドの信念と肌変化が多くのお客さまの心に響いていると実感している。

WWD:“カッサブラシ”がゲームチェンジャーとなった。

茂住:1万円以上と高価格帯であるにもかかわらず大変な反響をいただいている。特にウッドバージョンが登場してからはその勢いが増し、常に300個ほど予約待ちをいただいている状況。台湾の職人が一つ一つ手作りしているため現在供給が追いついていないが、2月には製造体制が整い、安定供給できるようになる。“カッサブラシ”は全体売り上げの6割を占め、事業の柱となっている。今後もブラッシュアップとシリーズの多角化を繰り返しながら骨太に育てていく。

WWD:スキンケアカテゴリーのポテンシャルは。

茂住:“カッサブラシ”を入り口にスキンケアに移行されるお客さまが増えてきた。そして実際にスキンケアアイテムを使用いただいたお客さまはリピート率60%と非常に高い。特に好評な高濃度のセラミドと植物性EGFをフリーズドライした“ブースター ボール”はセラムと併用すると、とろとろに溶ける画期的な製品で、2月にはシカエクソソームやリコリスを配合したバージョンも登場する。日本にはあまり浸透していないこうしたスペシャルケアの重要性をさらに啓蒙していけば、まだまだ伸びる余地がある。ブラシブランドだと認識されることも多いが、スキンケアブランドであるという認知を拡大していくことが課題。5年以内にはブラシが3割、スキンケアが7割となる売り上げ構成比を目指す。

WWD:立ち上げ初期から3年間はアウトソーシングせず、カスタマー対応から各社ECサイトへの商品登録、広告運用、梱包まで全ての業務を1人でこなしていた。

茂住:だからこそ物流の流れ、一人一人の顧客データまで全てを把握することができ、ブランドを急成長させる上で強みとなった。通常輸入ブランドは日本市場での認知向上やローカライズが必要で、その回収に数年を要するものだが、当社のように適切なマーケティングと経営判断ができれば投資家を入れず3年未満で初期投資を回収、利益を生むことができることを実証できた。現在16カ国で展開する中、日本はアメリカ、香港に次ぐ3位まで売上高が一気に浮上しており、成熟した市場への参入にもかかわらず香港を凌ぐ勢いで成長していることは自分自身とブランドの自信になった。

WWD:25年に注力することは?

茂住:スキンケアの認知獲得に向け、お客さまとの接点をより増やしていく。23年冬に伊勢丹新宿本店地下2階のビューティアポセカリーで常設展開をスタートし、フェイシャルトリートメントサービスの提供も開始した。また第3フェーズとして今年中に直営店もオープンし、サロン展開とサプリメント販売を手掛けたい。私自身、北米で15年間暮らしていた間にサロン経営をしていたこと、そして薬の製造で知られる地元・富山に戻ってきた背景があり、メディカル事業が自分のルーツへの恩返しだと感じている。本国ではすでに完成しているサプリメントを日本で展開するためにも、まずは直営店を設け、薬剤師が常駐するサロン兼ドラッグストアでの展開にも取り組んでいく。

実現の可能性はゼロじゃない私の夢

『物流システムに革命を』

ブランド立ち上げ時に学んだ国内外の物流やロジスティックスのノウハウを生かし、日本の中小企業が導入できる低コストで無駄のない物流システムを構築したい。日本の製品の輸出を支援し、再び“世界に誇れる日本”にするのが私の夢。

COMPANY DATA
エイペックスコマース

2019年に設立。富山県に本社を構え、化粧品の製造・販売を手掛ける。肌悩みに寄り添い、肌の変化を追求するブランド「スノー フォックス スキンケア」の総代理店を務め、子育てをしながら女性が美しく活躍できる企業を目指す。徹底した内製化でコスト削減を図り、輸入、物流、広告運用、ECサイト運営、営業全てを最小限のスタッフで対応する。社内の英語化を推進し、輸出業や国内の医薬品製造業の取り扱いにも挑戦する


問い合わせ先
エイペックスコマース
076-413-8302

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【エイペックスコマース 茂住昌子CEO】女性に寄り添う製品力と確固たる信念でシェア獲得

PROFILE: 茂住昌子/CEO

茂住昌子/CEO
PROFILE: (もずみ・まさこ)1977年、富山県生まれ。富山国立工業専門学校を卒業後、化粧品企業の品質管理課で勤務。その後プログラマーに転身。26歳でカナダに渡り、映画業界での経験を積みながらサロンを経営。心と体の健康が真の美しさに直結することを実感し、北米各地でセラピストの講義を受講。その後、ニューヨークに移住し、大学に編入して児童心理学を専攻。渡航から15年を経て、出産を機に日本へ帰国。海外生活で得た日本の強みと課題を生かし、次女出産後に起業を決意。現在に至る PHOTO : HIROYA KIZAWA

富山県に本社を構えるエイペックスコマースは、オーストラリア発の自然派スキンケアブランド「スノー フォックス スキンケア」の日本総代理店を務め、公式サイト立ち上げからわずか3年で売上高は初年度比750%増と驚異的な成長を遂げた。同社を率いる茂住昌子CEOは、ブランド創業者であるフィービー・ソング氏との二人三脚で、日本市場での地位を急速に拡大している。

“カッサブラシ”とともに
スキンケア認知拡大へ

WWD:2024年は大躍進を遂げたが、未来への可能性をどう感じている?

茂住昌子CEO(以下、茂住):すでに成熟している日本のスキンケア市場に海外ブランドで新規参入することは非常にチャレンジングだったが、短期間で並外れた成長率とリピーター率を実現することができ、全てにおいて可能性を感じた1年だった。これほど急速にブランドが成長するとは予想していなかったが、この勢いそのままにさらなる成長を確信している。

WWD:急成長できた理由は?

茂住:「スノー フォックス スキンケア」を日本で立ち上げたのは21年のコロナ禍だった。消費者がオンラインで買い物することが多かったからこそEC販売で勝負したことで不利な状況を追い風に変えることができた。現在の売り上げは自社EC、アマゾン、楽天を含むECサイトが9割を占める。市場に参入した当初はSNSマーケティングは一切せず、製品を本当に気に入ってくれた美容家やロイヤルカスタマーの口コミだけで認知が急速に拡大していったのは、創業者のフィービーが酒さ(慢性的な皮膚疾患)に長年悩まされてきた実体験から植物療法と先端の植物由来原料をハイブリットに取り入れて開発した製品力が本物であるからに他ならない。フィービーは自身が出産を経たことで、産後の肌荒れやメンタルの不調など複雑に絡んだ女性の深い悩みにも寄り添ったモノ作りを徹底している。そんなブランドの信念と肌変化が多くのお客さまの心に響いていると実感している。

WWD:“カッサブラシ”がゲームチェンジャーとなった。

茂住:1万円以上と高価格帯であるにもかかわらず大変な反響をいただいている。特にウッドバージョンが登場してからはその勢いが増し、常に300個ほど予約待ちをいただいている状況。台湾の職人が一つ一つ手作りしているため現在供給が追いついていないが、2月には製造体制が整い、安定供給できるようになる。“カッサブラシ”は全体売り上げの6割を占め、事業の柱となっている。今後もブラッシュアップとシリーズの多角化を繰り返しながら骨太に育てていく。

WWD:スキンケアカテゴリーのポテンシャルは。

茂住:“カッサブラシ”を入り口にスキンケアに移行されるお客さまが増えてきた。そして実際にスキンケアアイテムを使用いただいたお客さまはリピート率60%と非常に高い。特に好評な高濃度のセラミドと植物性EGFをフリーズドライした“ブースター ボール”はセラムと併用すると、とろとろに溶ける画期的な製品で、2月にはシカエクソソームやリコリスを配合したバージョンも登場する。日本にはあまり浸透していないこうしたスペシャルケアの重要性をさらに啓蒙していけば、まだまだ伸びる余地がある。ブラシブランドだと認識されることも多いが、スキンケアブランドであるという認知を拡大していくことが課題。5年以内にはブラシが3割、スキンケアが7割となる売り上げ構成比を目指す。

WWD:立ち上げ初期から3年間はアウトソーシングせず、カスタマー対応から各社ECサイトへの商品登録、広告運用、梱包まで全ての業務を1人でこなしていた。

茂住:だからこそ物流の流れ、一人一人の顧客データまで全てを把握することができ、ブランドを急成長させる上で強みとなった。通常輸入ブランドは日本市場での認知向上やローカライズが必要で、その回収に数年を要するものだが、当社のように適切なマーケティングと経営判断ができれば投資家を入れず3年未満で初期投資を回収、利益を生むことができることを実証できた。現在16カ国で展開する中、日本はアメリカ、香港に次ぐ3位まで売上高が一気に浮上しており、成熟した市場への参入にもかかわらず香港を凌ぐ勢いで成長していることは自分自身とブランドの自信になった。

WWD:25年に注力することは?

茂住:スキンケアの認知獲得に向け、お客さまとの接点をより増やしていく。23年冬に伊勢丹新宿本店地下2階のビューティアポセカリーで常設展開をスタートし、フェイシャルトリートメントサービスの提供も開始した。また第3フェーズとして今年中に直営店もオープンし、サロン展開とサプリメント販売を手掛けたい。私自身、北米で15年間暮らしていた間にサロン経営をしていたこと、そして薬の製造で知られる地元・富山に戻ってきた背景があり、メディカル事業が自分のルーツへの恩返しだと感じている。本国ではすでに完成しているサプリメントを日本で展開するためにも、まずは直営店を設け、薬剤師が常駐するサロン兼ドラッグストアでの展開にも取り組んでいく。

実現の可能性はゼロじゃない私の夢

『物流システムに革命を』

ブランド立ち上げ時に学んだ国内外の物流やロジスティックスのノウハウを生かし、日本の中小企業が導入できる低コストで無駄のない物流システムを構築したい。日本の製品の輸出を支援し、再び“世界に誇れる日本”にするのが私の夢。

COMPANY DATA
エイペックスコマース

2019年に設立。富山県に本社を構え、化粧品の製造・販売を手掛ける。肌悩みに寄り添い、肌の変化を追求するブランド「スノー フォックス スキンケア」の総代理店を務め、子育てをしながら女性が美しく活躍できる企業を目指す。徹底した内製化でコスト削減を図り、輸入、物流、広告運用、ECサイト運営、営業全てを最小限のスタッフで対応する。社内の英語化を推進し、輸出業や国内の医薬品製造業の取り扱いにも挑戦する


問い合わせ先
エイペックスコマース
076-413-8302

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【リノビューティー 田中誠太朗社長】美容領域から地方創生をハイブリッドに実現

PROFILE: 田中誠太朗/社長

田中誠太朗/社長
PROFILE: (たなか・せいたろう)原宿・青山・六本木のトップヘアサロンで経験を積み、俳優ら多くの著名人を担当する。サロンワークのほか、雑誌・CM・広告のヘアメイク、メディア出演や、大手化粧品メーカーでのセミナーなど多岐に渡って活動。2015年にリノビューティーを設立し、17年に会員制ビューティサロン「リノ801」を広尾にオープン。19年に「クロノシャルム」を発売し、ラグジュアリーホテルでのアメニティーにも採用。故郷である北海道を中心に地方創生に取り組む PHOTO : YOHEI KICHIRAKU

リノビューティーは、ライフスタイルブランド「クロノシャルム」を通じて地方創生に正面から取り組む注目の会社だ。宿泊施設との連携など化粧品にとらわれない新発想でさまざまなプロジェクトを仕掛ける。

将来的には海外外資系の
ホテルへの導入を目指す

WWD:まず会員制ビューティサロンの経緯は?

田中誠太朗社長(以下、田中):美容師として都内のトップサロンに勤務していた時は、多くの芸能人や経営者ら富裕層を担当させて頂いた。そこで感じたのが、そういったゲストは時間を無駄にしたくない、プライベートな空間が欲しいということ。それを受け2017年に完全個室でマンツーマンの会員制サロン「Reno 801(リノ801)」をオープンした。最高金額が「年間契約100万円」となっているが、ヘアサロンメニューだけでなくプロのメイクアップやスパも受けられ、プランによってはヘアスタイルに合わせてホームケア製品も提供する。「ゲストの時間を大切に守る」というのがサロンのコンセプトで、ゲストにはまるで自分の家にいるかのように使ってもらっている。ゲストの時間を大切に守るというのは、弊社の製品・サービス全てに通じる思想だ。

WWD:19年には「クロノシャルム」を発売した。

田中:サロンを立ち上げる時点でオリジナルブランドを作る構想はあり、製品開発に注力する計画だった。「Reno 801」のお客さまに自宅でもサロンのクオリティーを提供したい、来られない人にもそれを感じてほしいとの思いで作ったのが「クロノシャルム」。そのためサロンクオリティーとラグジュアリー感にこだわった。クロノ(chrono)は時間、シャルム(charme)は魅力を意味し、その人の時間に魅力を与えるというのがブランドメッセージだ。

WWD:原料には北海道余市町のブドウを採用している。

田中:「クロノシャルム」には「サステナビリティ」「地方創生」というコンセプトもある。僕の出身は北海道で、ラベンダー、ハッカ、昆布など良い原料があるにもかかわらず、お土産化粧品でしか使われていないことが多い。それをアップデートしたかった。同ブランドには余市町のワイナリーで醸造の際に廃棄されてしまう白ブドウの皮から抽出したクロノシャルディをコンセプト成分として採用している。人間には体内時計を動かす時計遺伝子が存在し、頭皮にも存在する。クロノシャルディはその時計遺伝子に表皮レベルで働きかけ、正常な状態へとサポートする働きがあることが期待されている。富裕層をターゲットにした製品としてワインは共通言語になり得るし、時間というコンセプトにもつながる。現在はその協力ワイナリーが生産する白ワインをブランドオリジナルの“クロシャルム ユメワイン”としてふるさと納税の返礼品にも出品している。

WWD:ホテルのアメニティーとしての採用も活発だ。

田中:ビューティ製品として販路を広げたりラインアップを拡大したりするのが成長のセオリーかもしれないが、われわれはライフスタイルブランドとしてラグジュアリーホテルのアメニティーを目標の一つとした。ブランドデビューから3カ月後にはニセコのラグジュアリーな宿泊施設「シグチ」でのアメニティー採用が決まった。また、23年には北海道日本ハムファイターズの本拠地となる北海道ボールパークFビレッジ内の「ヴィラ ブラマーレ」にも採用された。この2つはそれぞれ独自のフレグランスを「シグチコレクション」「ブラマーレコレクション」というホテルコレクションとして販売もしている。他にも全国8施設でオリジナルラインが採用されており(24年12月現在)、将来的には海外外資系ホテルへの導入を目指したい。

WWD:ブランドデビューから5年。売り上げの推移は?

田中:規模は大きくないが、毎年1.5倍のペースで伸びている。ただ、広告を打ったりインフルエンサーを起用したりして垂直立ち上げ型のビジネスモデルを作るつもりは全くなく、20年30年と続いていくブランドとなるよう価値を上げていきたい。もちろん製品の売り上げは伸ばしたいが、今後はブランドを体現するサービスにより注力したい。

WWD:ブランドを体現するサービスとは?

田中:第一歩として23年10月に「クロノシャルム リトリート ツーリズム」を開始した。弊社は宿泊施設に製品を卸して終わりではなく、そこに人を送り出すところまでが、美容領域からの地方創生への取り組みだと思っている。そのため、「クロノシャルム」のサイトから取引先のホテルの予約サイトにアクセスできる導線を設けている。また、宿泊施設とコラボレーションし、応募者の中から抽選で宿泊体験をプレゼントするキャンペーンを実施している。

WWD:25年の抱負は?

田中:「クロノシャルム リトリート ツーリズム」は単発のプレゼントキャンペーンではなく、それ自体で機能するべきだと考えている。今よりもさらに地域、宿泊施設との連携を強固なものとしていき、「クロノシャルム」というブランドを通じて旅に行きたいと思ってもらえるような仕組みを構築していきたい。僕の故郷は北海道ではあるが、地方創生は日本全国の話。“美容領域から地方創生”は弊社のミッションの一つなので、ブランドに関わっていただく全ての人たちに還元していくことを目指したい。

実現の可能性はゼロじゃない私の夢

『自社プロデュースのホテル開業』

サービスやインテリアの勉強も兼ねラグジュアリーホテルに宿泊することが増えた。その過程で、いつか「自分が理想とするホテルを開業したい」と夢を持つように。ビル一棟を、日本の自然や文化を感じられる場所として打ち出したい。

COMPANY DATA
リノビューティー

「だからあなたは美しい/so you’re beautiful」をコンセプトに掲げ、美容にまつわる事業を幅広い視野で考えるトータルビューティカンパニーとして2015年に設立。会員制ビューティサロン「リノ801」の運営をはじめ、ヘアメイクサービスの提供、オリジナルブランド「クロノシャルム」の製品開発や製品プロデュースを行う。地方自治体との取り組みに力を入れており、アップサイクルされた成分の使用や、宿泊施設やワイナリーとのコラボレーション、各自治体のふるさと納税への参加などを展開する


問い合わせ先
リノビューティー
info@renobeauty.jp

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【リノビューティー 田中誠太朗社長】美容領域から地方創生をハイブリッドに実現

PROFILE: 田中誠太朗/社長

田中誠太朗/社長
PROFILE: (たなか・せいたろう)原宿・青山・六本木のトップヘアサロンで経験を積み、俳優ら多くの著名人を担当する。サロンワークのほか、雑誌・CM・広告のヘアメイク、メディア出演や、大手化粧品メーカーでのセミナーなど多岐に渡って活動。2015年にリノビューティーを設立し、17年に会員制ビューティサロン「リノ801」を広尾にオープン。19年に「クロノシャルム」を発売し、ラグジュアリーホテルでのアメニティーにも採用。故郷である北海道を中心に地方創生に取り組む PHOTO : YOHEI KICHIRAKU

リノビューティーは、ライフスタイルブランド「クロノシャルム」を通じて地方創生に正面から取り組む注目の会社だ。宿泊施設との連携など化粧品にとらわれない新発想でさまざまなプロジェクトを仕掛ける。

将来的には海外外資系の
ホテルへの導入を目指す

WWD:まず会員制ビューティサロンの経緯は?

田中誠太朗社長(以下、田中):美容師として都内のトップサロンに勤務していた時は、多くの芸能人や経営者ら富裕層を担当させて頂いた。そこで感じたのが、そういったゲストは時間を無駄にしたくない、プライベートな空間が欲しいということ。それを受け2017年に完全個室でマンツーマンの会員制サロン「Reno 801(リノ801)」をオープンした。最高金額が「年間契約100万円」となっているが、ヘアサロンメニューだけでなくプロのメイクアップやスパも受けられ、プランによってはヘアスタイルに合わせてホームケア製品も提供する。「ゲストの時間を大切に守る」というのがサロンのコンセプトで、ゲストにはまるで自分の家にいるかのように使ってもらっている。ゲストの時間を大切に守るというのは、弊社の製品・サービス全てに通じる思想だ。

WWD:19年には「クロノシャルム」を発売した。

田中:サロンを立ち上げる時点でオリジナルブランドを作る構想はあり、製品開発に注力する計画だった。「Reno 801」のお客さまに自宅でもサロンのクオリティーを提供したい、来られない人にもそれを感じてほしいとの思いで作ったのが「クロノシャルム」。そのためサロンクオリティーとラグジュアリー感にこだわった。クロノ(chrono)は時間、シャルム(charme)は魅力を意味し、その人の時間に魅力を与えるというのがブランドメッセージだ。

WWD:原料には北海道余市町のブドウを採用している。

田中:「クロノシャルム」には「サステナビリティ」「地方創生」というコンセプトもある。僕の出身は北海道で、ラベンダー、ハッカ、昆布など良い原料があるにもかかわらず、お土産化粧品でしか使われていないことが多い。それをアップデートしたかった。同ブランドには余市町のワイナリーで醸造の際に廃棄されてしまう白ブドウの皮から抽出したクロノシャルディをコンセプト成分として採用している。人間には体内時計を動かす時計遺伝子が存在し、頭皮にも存在する。クロノシャルディはその時計遺伝子に表皮レベルで働きかけ、正常な状態へとサポートする働きがあることが期待されている。富裕層をターゲットにした製品としてワインは共通言語になり得るし、時間というコンセプトにもつながる。現在はその協力ワイナリーが生産する白ワインをブランドオリジナルの“クロシャルム ユメワイン”としてふるさと納税の返礼品にも出品している。

WWD:ホテルのアメニティーとしての採用も活発だ。

田中:ビューティ製品として販路を広げたりラインアップを拡大したりするのが成長のセオリーかもしれないが、われわれはライフスタイルブランドとしてラグジュアリーホテルのアメニティーを目標の一つとした。ブランドデビューから3カ月後にはニセコのラグジュアリーな宿泊施設「シグチ」でのアメニティー採用が決まった。また、23年には北海道日本ハムファイターズの本拠地となる北海道ボールパークFビレッジ内の「ヴィラ ブラマーレ」にも採用された。この2つはそれぞれ独自のフレグランスを「シグチコレクション」「ブラマーレコレクション」というホテルコレクションとして販売もしている。他にも全国8施設でオリジナルラインが採用されており(24年12月現在)、将来的には海外外資系ホテルへの導入を目指したい。

WWD:ブランドデビューから5年。売り上げの推移は?

田中:規模は大きくないが、毎年1.5倍のペースで伸びている。ただ、広告を打ったりインフルエンサーを起用したりして垂直立ち上げ型のビジネスモデルを作るつもりは全くなく、20年30年と続いていくブランドとなるよう価値を上げていきたい。もちろん製品の売り上げは伸ばしたいが、今後はブランドを体現するサービスにより注力したい。

WWD:ブランドを体現するサービスとは?

田中:第一歩として23年10月に「クロノシャルム リトリート ツーリズム」を開始した。弊社は宿泊施設に製品を卸して終わりではなく、そこに人を送り出すところまでが、美容領域からの地方創生への取り組みだと思っている。そのため、「クロノシャルム」のサイトから取引先のホテルの予約サイトにアクセスできる導線を設けている。また、宿泊施設とコラボレーションし、応募者の中から抽選で宿泊体験をプレゼントするキャンペーンを実施している。

WWD:25年の抱負は?

田中:「クロノシャルム リトリート ツーリズム」は単発のプレゼントキャンペーンではなく、それ自体で機能するべきだと考えている。今よりもさらに地域、宿泊施設との連携を強固なものとしていき、「クロノシャルム」というブランドを通じて旅に行きたいと思ってもらえるような仕組みを構築していきたい。僕の故郷は北海道ではあるが、地方創生は日本全国の話。“美容領域から地方創生”は弊社のミッションの一つなので、ブランドに関わっていただく全ての人たちに還元していくことを目指したい。

実現の可能性はゼロじゃない私の夢

『自社プロデュースのホテル開業』

サービスやインテリアの勉強も兼ねラグジュアリーホテルに宿泊することが増えた。その過程で、いつか「自分が理想とするホテルを開業したい」と夢を持つように。ビル一棟を、日本の自然や文化を感じられる場所として打ち出したい。

COMPANY DATA
リノビューティー

「だからあなたは美しい/so you’re beautiful」をコンセプトに掲げ、美容にまつわる事業を幅広い視野で考えるトータルビューティカンパニーとして2015年に設立。会員制ビューティサロン「リノ801」の運営をはじめ、ヘアメイクサービスの提供、オリジナルブランド「クロノシャルム」の製品開発や製品プロデュースを行う。地方自治体との取り組みに力を入れており、アップサイクルされた成分の使用や、宿泊施設やワイナリーとのコラボレーション、各自治体のふるさと納税への参加などを展開する


問い合わせ先
リノビューティー
info@renobeauty.jp

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【メディプラス 内田恭平 社長】「オゾン化グリセリン」を人々の暮らしに役立てたい

PROFILE: 内田恭平/社長

内田恭平/社長
PROFILE: (うちだ・きょうへい)1992年ポーラ化粧品本舗入社。営業、製品開発を経てポーラのBtoB事業部の西日本部長、11年にポーラ・オルビスホールディングス広報IR室長、12年にオルラーヌジャポン代表取締役に就任。退職後、17年ニッピコラーゲン化粧品に常務取締役として入社。23年9月から現職 PHOTO:SHUHEI SHINE

2024年は、ロングセラーの“メディプラスゲル”をはじめ、基幹製品群に独自技術による「オゾン化グリセリン※」を新配合してフルリニューアル。順調な滑り出しによって2期連続増収増益を達成した。内田恭平社長は、敏感肌悩みに寄り添ってきた経営理念、研究力、製品力をさらに光らせるべく、CRM(顧客関係強化)の磨き上げに力を入れる。 ※整肌成分

「肌悩みから解放してあげたい」
妥協なき品質へのこだわり

WWD:昨年を振り返って。

内田恭平社長(以下、内田):“オゾン化グリセリン”を配合した主力スキンケアのリニューアルが無事に滑り出し、まずはほっとしている。原価の兼ね合いでどうしても値上げせざるを得ず、多少の離反はあったものの、特に2300万本以上のシリーズ販売実績がある中でも主力のオールインワンゲル状美容液“メディプラスゲル”(180g、4400円)は長年ご愛用くださっているファンも多く、売り上げ動向に大きな影響はなかった。新客も獲得できたことで、差し引きでは伸長している。

WWD:「オゾン化グリセリン」とは。

内田:当社の特許技術「オゾネーション」でオゾンとグリセリンを化合させたもの。医療の現場でも使われるオゾンに着目し、安定性のあるグリセリンと組み合わせた保水力に優れた成分だ。これを洗顔料の“ウォッシュムース”、“クレンジングミルク”、日焼け止めの“UVミルキーゲル”にも配合し、オゾン化グリセリンを使ったトータルステップケアができるようになった。
さらに昨年末にはリップケアに特化した“リペアリップパック”、今年1月には“メディプラスゲル”の2.5倍量のオゾン化グリセリンを配合した“メディプラスゲルコンク”を発売した。これから投入を予定しているミスト化粧水も積極的にプロモーションしていく。

WWD:社長就任から1年4カ月。自社の強みをどう分析するか。

内田:創業者の恒吉(明美会長)から受け継がれている、妥協のない製品へのこだわり。恒吉自身が肌悩みを抱えており、同じような悩みを持つ人の心の浮き沈みを知っている。敏感肌の人は、肌が刺激を感じた時に「ちりちり」という音が肌から聞こえるという。恒吉は、この「ちりちり」から1人でも多くの人が解放されるように、という一心で製品を作り続けている。

そんな熱量が、スキンケアの魂である「官能評価」へのこだわりに表れている。つまりテクスチャーのことだ。“メディプラスゲルコンク”の開発過程では私も恒吉と一緒になって製品評価を行ったが、彼女はサンプルを手に取り、拭き取って、また手に取ってと、納得するまで何度もやり直していた。作ったサンプル数は60を超えた。私も長らく化粧品メーカーでのキャリアを積んできたが、これは一般的な化粧品開発ではあり得ない数だ。それでも徹底して、納得いくまでこだわり続ける姿勢こそが、このブランドの他にはない価値を作っているのだと思う。そんな創業者の姿を見れば、現場も本気になるに決まっている。

WWD:D2Cのビジネスモデルも特徴だ。

内田:「オゾン化グリセリン」をキーにさらなるブランドの認知拡大を図りながらも、顧客満足を追求することが私のミッション。CRM(顧客関係管理)が肝要だ。かつて当社は2007年に通販事業に参入すると、一気にシェアを広げ、10年足らずで売上高80億円まで拡大した。入社してから当時のデータを見てみたら、1年で25万人もの新客をとったが、リピートにつなげられず、翌年継続した方は半分だった。お客さまと距離が近いビジネスだからこそ、化粧品を作って売るだけではダメだ。お客さまにお届けする製品梱包に一筆添えたり、必要なときに必要な情報をパーソナライズされたメルマガでお届けしたりと、きめ細やかな心遣いや温度感のあるコミュニケーションが大事だと思っている。まずCRMをしっかりと支える社内制度、体制、ヒトがベースにあって、その上でマーケティングとブランディングを乗っけていく。でないと一過性のブームで終わってしまうし、売れ続ける組織にはなれない。

WWD:25年8月期の見通しは?

内田:前期比8%増の48億5000万円を計画している。トップライン(売上高)を狙っていくよりも、お客さまの満足度やリピート率といった“中身”のクオリティーを重視している。新規獲得率は順調に伸びているため、既存のユーザーがもっと満足するような制度や仕組み作りに注力したい。誰よりも、社員がメディプラスの製品の一番のファンであり、魅力の体現者でなければいけないと思っているから、社員一人一人の愛着心が滲み出るようなブランディング戦略を考えていく。

WWD:未来に向けた可能性は?

内田:今までは敏感肌や肌がゆらぎやすい人たちに寄り添うブランドを目指してきたが、「オゾン化グリセリン」の可能性はこれにとどまらない。これからはライフスタイルにも入り込んでいきたいし、肌だけではなく体のさまざまな部位やインナービューティにも業容を広げながら、人々のよりよい暮らしに貢献していきたい。

実現の可能性はゼロじゃない私の夢

『75歳までサーフィン』

サーフィンが趣味。お供はもちろん“UV ミルキーゲル”。来年は還暦を迎えるけれど、できれば75歳ぐらいまで続けたい。そのためには体力だけでなく精神も鍛えておかなければ。年々、冬の海の寒さが堪えるようになってきたので(笑)。

COMPANY DATA
メディプラス

2003年創業。幼少期より敏感肌に悩まされてきた創業者の恒吉明美氏が、自らの肌を実験台にスキンケア開発に着手。試行錯誤の末、エコー用のジェルに着想を得てゲル状スキンケア化粧品“メディプラスゲル”を完成させた。通販化粧品会社としてシェアを伸ばし、資金ゼロから売上高80億円を超えるブランドに成長させた。23年にはグループ会社のメディプラス製薬が特許を持つ独自成分「オゾン化グリセリン」を配合した製品を打ち出し、“悩みのない肌作り”を実現するブランドへ飛躍


問い合わせ先
メディプラス
0120-34-8748

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【メディプラス 内田恭平 社長】「オゾン化グリセリン」を人々の暮らしに役立てたい

PROFILE: 内田恭平/社長

内田恭平/社長
PROFILE: (うちだ・きょうへい)1992年ポーラ化粧品本舗入社。営業、製品開発を経てポーラのBtoB事業部の西日本部長、11年にポーラ・オルビスホールディングス広報IR室長、12年にオルラーヌジャポン代表取締役に就任。退職後、17年ニッピコラーゲン化粧品に常務取締役として入社。23年9月から現職 PHOTO:SHUHEI SHINE

2024年は、ロングセラーの“メディプラスゲル”をはじめ、基幹製品群に独自技術による「オゾン化グリセリン※」を新配合してフルリニューアル。順調な滑り出しによって2期連続増収増益を達成した。内田恭平社長は、敏感肌悩みに寄り添ってきた経営理念、研究力、製品力をさらに光らせるべく、CRM(顧客関係強化)の磨き上げに力を入れる。 ※整肌成分

「肌悩みから解放してあげたい」
妥協なき品質へのこだわり

WWD:昨年を振り返って。

内田恭平社長(以下、内田):“オゾン化グリセリン”を配合した主力スキンケアのリニューアルが無事に滑り出し、まずはほっとしている。原価の兼ね合いでどうしても値上げせざるを得ず、多少の離反はあったものの、特に2300万本以上のシリーズ販売実績がある中でも主力のオールインワンゲル状美容液“メディプラスゲル”(180g、4400円)は長年ご愛用くださっているファンも多く、売り上げ動向に大きな影響はなかった。新客も獲得できたことで、差し引きでは伸長している。

WWD:「オゾン化グリセリン」とは。

内田:当社の特許技術「オゾネーション」でオゾンとグリセリンを化合させたもの。医療の現場でも使われるオゾンに着目し、安定性のあるグリセリンと組み合わせた保水力に優れた成分だ。これを洗顔料の“ウォッシュムース”、“クレンジングミルク”、日焼け止めの“UVミルキーゲル”にも配合し、オゾン化グリセリンを使ったトータルステップケアができるようになった。
さらに昨年末にはリップケアに特化した“リペアリップパック”、今年1月には“メディプラスゲル”の2.5倍量のオゾン化グリセリンを配合した“メディプラスゲルコンク”を発売した。これから投入を予定しているミスト化粧水も積極的にプロモーションしていく。

WWD:社長就任から1年4カ月。自社の強みをどう分析するか。

内田:創業者の恒吉(明美会長)から受け継がれている、妥協のない製品へのこだわり。恒吉自身が肌悩みを抱えており、同じような悩みを持つ人の心の浮き沈みを知っている。敏感肌の人は、肌が刺激を感じた時に「ちりちり」という音が肌から聞こえるという。恒吉は、この「ちりちり」から1人でも多くの人が解放されるように、という一心で製品を作り続けている。

そんな熱量が、スキンケアの魂である「官能評価」へのこだわりに表れている。つまりテクスチャーのことだ。“メディプラスゲルコンク”の開発過程では私も恒吉と一緒になって製品評価を行ったが、彼女はサンプルを手に取り、拭き取って、また手に取ってと、納得するまで何度もやり直していた。作ったサンプル数は60を超えた。私も長らく化粧品メーカーでのキャリアを積んできたが、これは一般的な化粧品開発ではあり得ない数だ。それでも徹底して、納得いくまでこだわり続ける姿勢こそが、このブランドの他にはない価値を作っているのだと思う。そんな創業者の姿を見れば、現場も本気になるに決まっている。

WWD:D2Cのビジネスモデルも特徴だ。

内田:「オゾン化グリセリン」をキーにさらなるブランドの認知拡大を図りながらも、顧客満足を追求することが私のミッション。CRM(顧客関係管理)が肝要だ。かつて当社は2007年に通販事業に参入すると、一気にシェアを広げ、10年足らずで売上高80億円まで拡大した。入社してから当時のデータを見てみたら、1年で25万人もの新客をとったが、リピートにつなげられず、翌年継続した方は半分だった。お客さまと距離が近いビジネスだからこそ、化粧品を作って売るだけではダメだ。お客さまにお届けする製品梱包に一筆添えたり、必要なときに必要な情報をパーソナライズされたメルマガでお届けしたりと、きめ細やかな心遣いや温度感のあるコミュニケーションが大事だと思っている。まずCRMをしっかりと支える社内制度、体制、ヒトがベースにあって、その上でマーケティングとブランディングを乗っけていく。でないと一過性のブームで終わってしまうし、売れ続ける組織にはなれない。

WWD:25年8月期の見通しは?

内田:前期比8%増の48億5000万円を計画している。トップライン(売上高)を狙っていくよりも、お客さまの満足度やリピート率といった“中身”のクオリティーを重視している。新規獲得率は順調に伸びているため、既存のユーザーがもっと満足するような制度や仕組み作りに注力したい。誰よりも、社員がメディプラスの製品の一番のファンであり、魅力の体現者でなければいけないと思っているから、社員一人一人の愛着心が滲み出るようなブランディング戦略を考えていく。

WWD:未来に向けた可能性は?

内田:今までは敏感肌や肌がゆらぎやすい人たちに寄り添うブランドを目指してきたが、「オゾン化グリセリン」の可能性はこれにとどまらない。これからはライフスタイルにも入り込んでいきたいし、肌だけではなく体のさまざまな部位やインナービューティにも業容を広げながら、人々のよりよい暮らしに貢献していきたい。

実現の可能性はゼロじゃない私の夢

『75歳までサーフィン』

サーフィンが趣味。お供はもちろん“UV ミルキーゲル”。来年は還暦を迎えるけれど、できれば75歳ぐらいまで続けたい。そのためには体力だけでなく精神も鍛えておかなければ。年々、冬の海の寒さが堪えるようになってきたので(笑)。

COMPANY DATA
メディプラス

2003年創業。幼少期より敏感肌に悩まされてきた創業者の恒吉明美氏が、自らの肌を実験台にスキンケア開発に着手。試行錯誤の末、エコー用のジェルに着想を得てゲル状スキンケア化粧品“メディプラスゲル”を完成させた。通販化粧品会社としてシェアを伸ばし、資金ゼロから売上高80億円を超えるブランドに成長させた。23年にはグループ会社のメディプラス製薬が特許を持つ独自成分「オゾン化グリセリン」を配合した製品を打ち出し、“悩みのない肌作り”を実現するブランドへ飛躍


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メディプラス
0120-34-8748

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【エスヴィータ 篠﨑祥子代表取締役】再生医療着想のメーカー事業で外商ブランドとしての地位確立へ

PROFILE: 篠﨑祥子/代表取締役

篠﨑祥子/代表取締役
PROFILE: (しのざき・しょうこ)2006年に大手外資系化粧品メーカーでキャリアをスタートし、国内化粧品メーカーなどで約16年にわたり広報やマーケティングを担当。16年7月から現職。単純なPR代行で終わらず、ブランド力アップにつながる戦略的なPRから製品作り、ブランド立ち上げ、販路拡大までサポート。リレーションにもしっかり時間をかけ結果につなげる手腕は業界内で高い評価を得ている PHOTO : TOYOTA KAZUSHI

エスヴィータはメーカーとコンサル・PR業務、美容医療クリニック経営の3つの顔を持つ。昨年ローンチした完全オーダーメードスキンケアや、プレミアムスキンケアブランドを発展させ、3事業のワンストップ型ビジネスモデルの確立を目指す。

3事業のワンストップ型ビジネスモデルを確立

WWD:2024年は、長年思い描いていた化粧品メーカーとしての夢が実現した。

篠﨑祥子代表取締役(以下、篠﨑):世界初となるiPS細胞を用いた完全オーダーメードスキンケア「イプシア(IPSYA)」とプレミアムスキンケアブランド「テウズ(TEUDU)」を展開した。24年11月発売の「テウズ」は高価格帯であることを踏まえ、製品特性やバックグラウンドをしっかり伝えるために、プレ販売会やお披露目会、メディア発表会、インフルエンサー向けのイベント、一般のお客さま向けのイベントなど、発売日まで毎月のように戦略的に施策を重ねた。富裕層向けのメディアを中心に数多く取り上げていただけたほか、三越日本橋本店では1週間のポップアップイベントを開催できた。「売り上げと新たな客層を獲得できた」とバイヤーからも高評価を得ることができ、順調な滑り出しだった。

WWD:ターゲット層にリーチできたか?

篠﨑:美容感度の高い人や、日常的に上質なものに触れている外商のお客さまからの反響が高く安堵した。外商ビジネスに長けた三越日本橋本店との相性がよかったことも勝因だったと考えている。

WWD:「イプシア」は完全オーダーメードスキンケアのため、一般的なスキンケアと比べ価格帯のケタも違う。購買層は限られるが、現段階での動きは?

篠﨑:7月に受注販売で提供を開始したが、すでに7人のお客さまからお申し込みをいただいている。単純にオーダーメードコスメに興味を持っているというよりは、根本から美や健やかさを目指したいというように先端医療への関心が高い人が多い印象だ。

WWD:両ブランドの店舗展開は?

篠﨑:まずは「外商ブランド」という位置付けに持っていきたい。9月から施策を重ねているが、徐々に広がりを見せてきている。外商部からの反応も上々だ。現状は三越日本橋本店と東急百貨店で展開しており、伊勢丹新宿本店でも5月から展開予定だ。関西も視野に入れている。価格帯的にECで大きな収益を上げるようなブランドではないため、情報発信基地のような機能を持つ場所の必要性も感じている。実際に製品に触れ、われわれの思いやストーリーを体験していただけるような旗艦店を2〜3年以内に作りたい。

WWD:海外での展開は?

篠﨑:「イプシア」は、海外のお客さまが見込めるサービスだと思っている。現状は日本でしか厳重な管理体制でiPS細胞を作成できないため、運営する椿クリニックを活用し医療ツーリズムという形での展開を考えている。

WWD:これまではコンサル・PR業務とクリニック運営を主軸にしてきた。このタイミングでメーカーとしての機能を持つようになった経緯は?

篠﨑:化粧品メーカーでキャリアをスタートしたが、肌にとってよいものを追求していくとプロモーションやトレンド成分の処方だけでは限界があると感じていた。そこに向き合い、真の美と健康を伝えたいという思いがずっとあり、水面下で研究や構想を重ねてきた。「これだ!」という確信と、それを実現するための技術と特許がクリアになり、ようやく動き出すことができた。クライアントには意思表明をした上でご理解があり、契約を継続していただいている。自社工場を持つクライアントからは「『テウズ』をうちで作らないか」と声をかけていただくなど、よい関係を保っている。

WWD:売り上げの構成比は?

篠﨑:コンサル事業の割合が最も大きく、PR事業と合わせて6割程度。ここでプールした収益を「イプシア」や「テウズ」の開発などに充てている。ブランド事業は市場としてはまだ小さい。今は投資段階だが、「テウズ」を入り口に「イプシア」につなげられるようなビジネスモデルを徐々に確立し、ブランド事業の割合が最大になるように注力する。また「イプシア」のお客さまは、共同経営している椿クリニックでの審査を通しているため、クリニックも巻き込んだワンストップ型のビジネスモデルも見据えている。

WWD:コンサル事業とPR事業の展望は?

篠﨑:積極的に新規の案件を取ったり、営業をかけたりすることはあまり考えていない。既存のクライアントとの関係性を深掘りし、より発展性のあるプランを提案していくことが重要だ。

WWD:未来に見据える可能性は?

篠﨑:これからさらに医療と美容の垣根がなくなっていくと感じており、「イプシア」はこうした潮流を受けて、ますます需要が増すのではないか。加えて、弊社が積み上げてきた地産地消のモノ作り、本当の意味での循環型という可能性が、ブランドをより発展させていくだろうと期待している。地元の岩手県一関市への地域貢献や雇用の創出、化粧品の量り売りなども実現に向けて考えていきたい。

実現の可能性はゼロじゃない私の夢

『猫と自給自足生活』

自然豊かな田園風景が広がる岩手県出身で、自給自足が珍しくない環境で育った。「いつか自分で食べるものを全て自分で作れたら」という思いがずっとある。猫と一緒にのんびりと、お米や野菜を育てながら暮らしてみたい!

COMPANY DATA
エスヴィータ

化粧品の戦略PR企画やEC事業、美容医療クリニック運営などを手掛けるワンストップ型の美容・健康コンサルティング会社。社名は「サステナビリティ・ファースト」と「サーキュラーエコノミー」の頭文字であるS、命や生き方という意味を持つVITAに由来し、サステナビリティや地域貢献にも力を注ぐ。昨年は完全オーダーメードスキンケア「イプシア」と、プレミアムスキンケアブランド「テウズ」を立ち上げ、化粧品メーカーとして事業を拡大

TEXT : NAOMI SAKAI
問い合わせ先
エスヴィータ
0120-623-722

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【エスヴィータ 篠﨑祥子代表取締役】再生医療着想のメーカー事業で外商ブランドとしての地位確立へ

PROFILE: 篠﨑祥子/代表取締役

篠﨑祥子/代表取締役
PROFILE: (しのざき・しょうこ)2006年に大手外資系化粧品メーカーでキャリアをスタートし、国内化粧品メーカーなどで約16年にわたり広報やマーケティングを担当。16年7月から現職。単純なPR代行で終わらず、ブランド力アップにつながる戦略的なPRから製品作り、ブランド立ち上げ、販路拡大までサポート。リレーションにもしっかり時間をかけ結果につなげる手腕は業界内で高い評価を得ている PHOTO : TOYOTA KAZUSHI

エスヴィータはメーカーとコンサル・PR業務、美容医療クリニック経営の3つの顔を持つ。昨年ローンチした完全オーダーメードスキンケアや、プレミアムスキンケアブランドを発展させ、3事業のワンストップ型ビジネスモデルの確立を目指す。

3事業のワンストップ型ビジネスモデルを確立

WWD:2024年は、長年思い描いていた化粧品メーカーとしての夢が実現した。

篠﨑祥子代表取締役(以下、篠﨑):世界初となるiPS細胞を用いた完全オーダーメードスキンケア「イプシア(IPSYA)」とプレミアムスキンケアブランド「テウズ(TEUDU)」を展開した。24年11月発売の「テウズ」は高価格帯であることを踏まえ、製品特性やバックグラウンドをしっかり伝えるために、プレ販売会やお披露目会、メディア発表会、インフルエンサー向けのイベント、一般のお客さま向けのイベントなど、発売日まで毎月のように戦略的に施策を重ねた。富裕層向けのメディアを中心に数多く取り上げていただけたほか、三越日本橋本店では1週間のポップアップイベントを開催できた。「売り上げと新たな客層を獲得できた」とバイヤーからも高評価を得ることができ、順調な滑り出しだった。

WWD:ターゲット層にリーチできたか?

篠﨑:美容感度の高い人や、日常的に上質なものに触れている外商のお客さまからの反響が高く安堵した。外商ビジネスに長けた三越日本橋本店との相性がよかったことも勝因だったと考えている。

WWD:「イプシア」は完全オーダーメードスキンケアのため、一般的なスキンケアと比べ価格帯のケタも違う。購買層は限られるが、現段階での動きは?

篠﨑:7月に受注販売で提供を開始したが、すでに7人のお客さまからお申し込みをいただいている。単純にオーダーメードコスメに興味を持っているというよりは、根本から美や健やかさを目指したいというように先端医療への関心が高い人が多い印象だ。

WWD:両ブランドの店舗展開は?

篠﨑:まずは「外商ブランド」という位置付けに持っていきたい。9月から施策を重ねているが、徐々に広がりを見せてきている。外商部からの反応も上々だ。現状は三越日本橋本店と東急百貨店で展開しており、伊勢丹新宿本店でも5月から展開予定だ。関西も視野に入れている。価格帯的にECで大きな収益を上げるようなブランドではないため、情報発信基地のような機能を持つ場所の必要性も感じている。実際に製品に触れ、われわれの思いやストーリーを体験していただけるような旗艦店を2〜3年以内に作りたい。

WWD:海外での展開は?

篠﨑:「イプシア」は、海外のお客さまが見込めるサービスだと思っている。現状は日本でしか厳重な管理体制でiPS細胞を作成できないため、運営する椿クリニックを活用し医療ツーリズムという形での展開を考えている。

WWD:これまではコンサル・PR業務とクリニック運営を主軸にしてきた。このタイミングでメーカーとしての機能を持つようになった経緯は?

篠﨑:化粧品メーカーでキャリアをスタートしたが、肌にとってよいものを追求していくとプロモーションやトレンド成分の処方だけでは限界があると感じていた。そこに向き合い、真の美と健康を伝えたいという思いがずっとあり、水面下で研究や構想を重ねてきた。「これだ!」という確信と、それを実現するための技術と特許がクリアになり、ようやく動き出すことができた。クライアントには意思表明をした上でご理解があり、契約を継続していただいている。自社工場を持つクライアントからは「『テウズ』をうちで作らないか」と声をかけていただくなど、よい関係を保っている。

WWD:売り上げの構成比は?

篠﨑:コンサル事業の割合が最も大きく、PR事業と合わせて6割程度。ここでプールした収益を「イプシア」や「テウズ」の開発などに充てている。ブランド事業は市場としてはまだ小さい。今は投資段階だが、「テウズ」を入り口に「イプシア」につなげられるようなビジネスモデルを徐々に確立し、ブランド事業の割合が最大になるように注力する。また「イプシア」のお客さまは、共同経営している椿クリニックでの審査を通しているため、クリニックも巻き込んだワンストップ型のビジネスモデルも見据えている。

WWD:コンサル事業とPR事業の展望は?

篠﨑:積極的に新規の案件を取ったり、営業をかけたりすることはあまり考えていない。既存のクライアントとの関係性を深掘りし、より発展性のあるプランを提案していくことが重要だ。

WWD:未来に見据える可能性は?

篠﨑:これからさらに医療と美容の垣根がなくなっていくと感じており、「イプシア」はこうした潮流を受けて、ますます需要が増すのではないか。加えて、弊社が積み上げてきた地産地消のモノ作り、本当の意味での循環型という可能性が、ブランドをより発展させていくだろうと期待している。地元の岩手県一関市への地域貢献や雇用の創出、化粧品の量り売りなども実現に向けて考えていきたい。

実現の可能性はゼロじゃない私の夢

『猫と自給自足生活』

自然豊かな田園風景が広がる岩手県出身で、自給自足が珍しくない環境で育った。「いつか自分で食べるものを全て自分で作れたら」という思いがずっとある。猫と一緒にのんびりと、お米や野菜を育てながら暮らしてみたい!

COMPANY DATA
エスヴィータ

化粧品の戦略PR企画やEC事業、美容医療クリニック運営などを手掛けるワンストップ型の美容・健康コンサルティング会社。社名は「サステナビリティ・ファースト」と「サーキュラーエコノミー」の頭文字であるS、命や生き方という意味を持つVITAに由来し、サステナビリティや地域貢献にも力を注ぐ。昨年は完全オーダーメードスキンケア「イプシア」と、プレミアムスキンケアブランド「テウズ」を立ち上げ、化粧品メーカーとして事業を拡大

TEXT : NAOMI SAKAI
問い合わせ先
エスヴィータ
0120-623-722

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【ココチコスメ 森本俊樹CEO】日本発ブランドを再構築 旗艦店を活用し世界に発信

PROFILE: 森本俊樹/CEO

森本俊樹/CEO
PROFILE: (もりもと・としき)1980年生まれ。2006年に大学卒業後、プロクター・アンド・ギャンブルに入社し「SK-II」を担当。消費者・市場インサイトの理解を基に、ブランドの戦略策定や商品ポートフォリオのリニューアルなどのプロジェクトに参画。LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトンやコンパニー フィナンシエール リシュモンでブランドマーケティング統括責任者を経験したのち、「日本発信のブランド創りに貢献したい」という思いの下で23年5月現職に着任。趣味はランニングと登山 PHOTO : SHUNICHI ODA

中国で人気に火がつき逆輸入という形で存在感を高めている「ココチ(COCOCHI)」は、日本発のブランドとしてポジショニングを再構築中だ。2023年にパーパスを「肌が、わたしを織りなしていく」と定め、ブランドが向かう先を明確にした。24年はそれを体現する旗艦店のオープンと主力商品のリニューアルでブランドの認知向上に努めた。25年は顧客との関係をさらに深め、次なるステージへと向かう。

日本発のブランドとして
さらなる認知拡大を目指す

WWD:ブランドの設立から中国市場での成功までをどのように振り返る?

森本俊樹CEO(以下、森本):日本のブランドの魅力を世界に届けたいという思いから、2017年に設立した。同志社大学と抗糖化の研究を行い、独自原料Orimos(オリモス)®を配合した製品を届けている。18〜19年ごろに来日した中国の美容家の目に留まったことが転機だった。中国ですでに注目されていた糖化にアプローチする素晴らしい日本の製品があるとSNSで発信してもらえたことで、中国を中心に爆発的な人気が出た。国別売上高構成比では約80%を中華圏が占める。次いで日本などだ。

WWD:コロナ禍に観光客が減少したことの影響は?

森本:訪日客率が高いブランドなので、コロナ禍を生き抜くのは大変だった。ただ中華圏ではスキンケアにこだわる傾向がより高まった時期でもあったため、SNSでのライブ配信やデジタル広告、ECでの販売を強化したことで、同地域の売上高は堅調に推移した。海外での根強い人気に支えられ、2ケタ成長を続けている。

WWD:ブランドの課題は?

森本:あらためて日本のブランドとしてのポジショニングを確立することだ。23年はデジタル広告を中心に認知拡大を図ったが、市場の競争は非常に激しく、成果を効率的に上げることが難しかった。一方で訪日客が戻ってくるにつれて、日本人の売り上げが伸び始めた。同年後半以降、羽田や成田、関西国際などの空港免税店で、売り場面積や製品を拡大・拡充することができた。

WWD:課題に対処するための取り組みは?

森本:23年に社員全員を巻き込んで、ブランドの世界観やDNAを見つめ直し、パーパスを再定義した。忙しい日常においても、スキンケアをするときには自分自身を慈しむ心地よい時間を大切にしてほしいと提案している。

WWD:24年はどのような年だったか?

森本:4月の旗艦店オープンは、ブランドとして大きな一歩だった。23年のデジタル広告施策の学びから、言葉やビジュアルだけでは伝わらない、実感を伴った体験を提供していきたいという思いが強まったことが発端だ。3階建ての空間を生かして、「抗糖化の館」を構想した。1階では黄金色の竹林をイメージした空間でスキンケア製品を販売し、外側から自身の肌と向き合ってもらう。2階のティーハウスでは、内側からのケアに着目したお茶と甘味を提供する。3階のリラクゼーションラウンジでは、五感を通して心をケアするプログラムを用意している。

WWD:旗艦店の反響は?

森本:来店客数は秋ごろから増加傾向にある。1階の売り場は既存顧客含め訪日客の割合が50%を超えるが、2階のティーハウスには「ココチ」を知らない日本人のお客さまも多く訪れており、ブランドを知ってもらうよいきっかけになっている。どのような形であれ「ココチ」に出合ってくれたお客さまに、ブランドのことをより知ってもらう施策を強化していく。

WWD:9月には人気の洗い流すタイプのクリームマスクをリニューアルし、“ココチ AG グローイング エッセンス クリーム マスク”(エッセンスクリーム20g、エッセンスマスク90g、6600円)を発売した。

森本:世界で累計740万個(2021年5月〜24年10月、ココチコスメ調べ)を出荷する主力商品だ。これまでで最大のリニューアルで、黄ぐすみにアプローチするオリモス®をアップグレードし、抗糖化をより強く感じられる設計に変更した。日本での導入はこれからだが、レフィル可能なパッケージを採用したほか、お客さまからの声を反映し、より使いやすい形状に改良した。リニューアルを機に、「アットコスメトーキョー(@cosme TOKYO)」と「アットコスメオーサカ(@cosme OSAKA)」でポップアップを開催したが、大阪では特設売り場で非常に好調な売り上げを記録するなど、ブランドの伸び代を感じた。

WWD:25年に注力することは?

森本:お客さまとの関係を深める一年にしたい。旗艦店を活用し、コミュニティー形成やメディア発信を強める計画だ。既存商品で高まる訪日客需要にアプローチしつつ、日本人に向けた新シリーズの展開も視野に入れるなど攻勢を続け、2ケタ成長を維持する。

WWD:未来に見据える可能性は?

森本:まずは旗艦店に足を運んでくださったお客さまに「ココチ」のことをより深く理解してもらい、好きになってもらえるよう取り組む。そして旗艦店の外でも「ココチ」を気にかけてもらい、再来店や発信につながる仕掛けやサービスを開発していく。

実現の可能性はゼロじゃない私の夢

『365日、“ここちいい”人生を送りたい』

“ここちいい”人生を送るためには自分を知り、多様な心地よさを体験してみるべきだと考えている。趣味の登山ではこれまで日本アルプスを堪能する機会が多かったので、海外のより高い山やまだ知らない山にも挑戦し、新しい心地よさを見つけたい。

COMPANY DATA
ココチコスメ

日本発のスキンケアブランド「ココチ」は、「スキンケアは信頼できる確かなサイエンスや効果とともに、“ここちいい”ものでありたい」をコンセプトに2017年に誕生。肌をこわばらせくすませるエイジングの原因の一つである糖化に着目し、使っていて“ここちいい”製品を開発する。来日した中国の美容家の目に留まったことで、日本市場に先んじて中国で「抗糖化」コスメのパイオニアとして市場に浸透し、業績を伸ばし続けている


問い合わせ先
ココチコスメ
0120-458-558

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【ココチコスメ 森本俊樹CEO】日本発ブランドを再構築 旗艦店を活用し世界に発信

PROFILE: 森本俊樹/CEO

森本俊樹/CEO
PROFILE: (もりもと・としき)1980年生まれ。2006年に大学卒業後、プロクター・アンド・ギャンブルに入社し「SK-II」を担当。消費者・市場インサイトの理解を基に、ブランドの戦略策定や商品ポートフォリオのリニューアルなどのプロジェクトに参画。LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトンやコンパニー フィナンシエール リシュモンでブランドマーケティング統括責任者を経験したのち、「日本発信のブランド創りに貢献したい」という思いの下で23年5月現職に着任。趣味はランニングと登山 PHOTO : SHUNICHI ODA

中国で人気に火がつき逆輸入という形で存在感を高めている「ココチ(COCOCHI)」は、日本発のブランドとしてポジショニングを再構築中だ。2023年にパーパスを「肌が、わたしを織りなしていく」と定め、ブランドが向かう先を明確にした。24年はそれを体現する旗艦店のオープンと主力商品のリニューアルでブランドの認知向上に努めた。25年は顧客との関係をさらに深め、次なるステージへと向かう。

日本発のブランドとして
さらなる認知拡大を目指す

WWD:ブランドの設立から中国市場での成功までをどのように振り返る?

森本俊樹CEO(以下、森本):日本のブランドの魅力を世界に届けたいという思いから、2017年に設立した。同志社大学と抗糖化の研究を行い、独自原料Orimos(オリモス)®を配合した製品を届けている。18〜19年ごろに来日した中国の美容家の目に留まったことが転機だった。中国ですでに注目されていた糖化にアプローチする素晴らしい日本の製品があるとSNSで発信してもらえたことで、中国を中心に爆発的な人気が出た。国別売上高構成比では約80%を中華圏が占める。次いで日本などだ。

WWD:コロナ禍に観光客が減少したことの影響は?

森本:訪日客率が高いブランドなので、コロナ禍を生き抜くのは大変だった。ただ中華圏ではスキンケアにこだわる傾向がより高まった時期でもあったため、SNSでのライブ配信やデジタル広告、ECでの販売を強化したことで、同地域の売上高は堅調に推移した。海外での根強い人気に支えられ、2ケタ成長を続けている。

WWD:ブランドの課題は?

森本:あらためて日本のブランドとしてのポジショニングを確立することだ。23年はデジタル広告を中心に認知拡大を図ったが、市場の競争は非常に激しく、成果を効率的に上げることが難しかった。一方で訪日客が戻ってくるにつれて、日本人の売り上げが伸び始めた。同年後半以降、羽田や成田、関西国際などの空港免税店で、売り場面積や製品を拡大・拡充することができた。

WWD:課題に対処するための取り組みは?

森本:23年に社員全員を巻き込んで、ブランドの世界観やDNAを見つめ直し、パーパスを再定義した。忙しい日常においても、スキンケアをするときには自分自身を慈しむ心地よい時間を大切にしてほしいと提案している。

WWD:24年はどのような年だったか?

森本:4月の旗艦店オープンは、ブランドとして大きな一歩だった。23年のデジタル広告施策の学びから、言葉やビジュアルだけでは伝わらない、実感を伴った体験を提供していきたいという思いが強まったことが発端だ。3階建ての空間を生かして、「抗糖化の館」を構想した。1階では黄金色の竹林をイメージした空間でスキンケア製品を販売し、外側から自身の肌と向き合ってもらう。2階のティーハウスでは、内側からのケアに着目したお茶と甘味を提供する。3階のリラクゼーションラウンジでは、五感を通して心をケアするプログラムを用意している。

WWD:旗艦店の反響は?

森本:来店客数は秋ごろから増加傾向にある。1階の売り場は既存顧客含め訪日客の割合が50%を超えるが、2階のティーハウスには「ココチ」を知らない日本人のお客さまも多く訪れており、ブランドを知ってもらうよいきっかけになっている。どのような形であれ「ココチ」に出合ってくれたお客さまに、ブランドのことをより知ってもらう施策を強化していく。

WWD:9月には人気の洗い流すタイプのクリームマスクをリニューアルし、“ココチ AG グローイング エッセンス クリーム マスク”(エッセンスクリーム20g、エッセンスマスク90g、6600円)を発売した。

森本:世界で累計740万個(2021年5月〜24年10月、ココチコスメ調べ)を出荷する主力商品だ。これまでで最大のリニューアルで、黄ぐすみにアプローチするオリモス®をアップグレードし、抗糖化をより強く感じられる設計に変更した。日本での導入はこれからだが、レフィル可能なパッケージを採用したほか、お客さまからの声を反映し、より使いやすい形状に改良した。リニューアルを機に、「アットコスメトーキョー(@cosme TOKYO)」と「アットコスメオーサカ(@cosme OSAKA)」でポップアップを開催したが、大阪では特設売り場で非常に好調な売り上げを記録するなど、ブランドの伸び代を感じた。

WWD:25年に注力することは?

森本:お客さまとの関係を深める一年にしたい。旗艦店を活用し、コミュニティー形成やメディア発信を強める計画だ。既存商品で高まる訪日客需要にアプローチしつつ、日本人に向けた新シリーズの展開も視野に入れるなど攻勢を続け、2ケタ成長を維持する。

WWD:未来に見据える可能性は?

森本:まずは旗艦店に足を運んでくださったお客さまに「ココチ」のことをより深く理解してもらい、好きになってもらえるよう取り組む。そして旗艦店の外でも「ココチ」を気にかけてもらい、再来店や発信につながる仕掛けやサービスを開発していく。

実現の可能性はゼロじゃない私の夢

『365日、“ここちいい”人生を送りたい』

“ここちいい”人生を送るためには自分を知り、多様な心地よさを体験してみるべきだと考えている。趣味の登山ではこれまで日本アルプスを堪能する機会が多かったので、海外のより高い山やまだ知らない山にも挑戦し、新しい心地よさを見つけたい。

COMPANY DATA
ココチコスメ

日本発のスキンケアブランド「ココチ」は、「スキンケアは信頼できる確かなサイエンスや効果とともに、“ここちいい”ものでありたい」をコンセプトに2017年に誕生。肌をこわばらせくすませるエイジングの原因の一つである糖化に着目し、使っていて“ここちいい”製品を開発する。来日した中国の美容家の目に留まったことで、日本市場に先んじて中国で「抗糖化」コスメのパイオニアとして市場に浸透し、業績を伸ばし続けている


問い合わせ先
ココチコスメ
0120-458-558

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