「サカイ」と陶器ブランド「アスティエ・ド・ヴィラット」のコラボアイテムが再発売 デミタスカップ1型を加えた全9型

「サカイ(SACAI)」は12月12日、フランス・パリの陶器ブランド「アスティエ・ド・ヴィラット(ASTIER DE VILLATTE)」とのコラボレーションアイテムを再び発売する。

今回は新たにデミタスカップ1型を加え、これまでに登場したブランドのハイブリッド要素を融合させた、ゴールドの持ち手が特徴の陶器や、金継ぎを施した陶器など、全9型を展開する。

コラボアイテムは、「サカイ」の青山店と心斎橋パルコ店、同日に表参道にオープンする「アスティエ・ド・ヴィラット」の旗艦店、伊勢丹新宿店、松坂屋名古屋店で販売する。

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「ハイク」×「ビオトープ」の人気別注シリーズ グレーカラーの“パーテックス ダウンジャケット”を発売

セレクトショップ「ビオトープ(BIOTOP)」は12月13日、「ハイク(HYKE)」との人気別注企画「ハイク フォー ビオトープ(HYKE for BIOTOP)」の2025年秋冬新作となる“パーテックス ダウンジャケット EX(PERTEX DOWN JACKET EX)”(12万1000円)を発売する。

今回は「ハイク」のインラインでも展開するダウンジャケットを、上品なグレーにカラー別注した。同アイテムは、1970〜80年代のクラシックなダウンから着想を得たボリュームのあるシルエットが特徴で、マットで落ち着いた質感の表地により、モダンで洗練されたルックにアップデート。表地には防風性と耐久性を兼ね備えた「パーテックス シールド」を採用し、軽さと丈夫さを両立。裏地には滑らかな肌触りの「パーテックス クァンタム」を使用する。中綿はダウン80%、フェザー20%で、水濡れにも強く、高い保温性と防風性を確保した。

サイズはユニセックスで着用できる1〜5の全5サイズをラインアップ。「ビオトープ」白金台、大阪、福岡、神戸、オンラインストアで販売する。

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「ハイク」×「ビオトープ」の人気別注シリーズ グレーカラーの“パーテックス ダウンジャケット”を発売

セレクトショップ「ビオトープ(BIOTOP)」は12月13日、「ハイク(HYKE)」との人気別注企画「ハイク フォー ビオトープ(HYKE for BIOTOP)」の2025年秋冬新作となる“パーテックス ダウンジャケット EX(PERTEX DOWN JACKET EX)”(12万1000円)を発売する。

今回は「ハイク」のインラインでも展開するダウンジャケットを、上品なグレーにカラー別注した。同アイテムは、1970〜80年代のクラシックなダウンから着想を得たボリュームのあるシルエットが特徴で、マットで落ち着いた質感の表地により、モダンで洗練されたルックにアップデート。表地には防風性と耐久性を兼ね備えた「パーテックス シールド」を採用し、軽さと丈夫さを両立。裏地には滑らかな肌触りの「パーテックス クァンタム」を使用する。中綿はダウン80%、フェザー20%で、水濡れにも強く、高い保温性と防風性を確保した。

サイズはユニセックスで着用できる1〜5の全5サイズをラインアップ。「ビオトープ」白金台、大阪、福岡、神戸、オンラインストアで販売する。

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「ロムアンド」からクールなコレクション“ブラック エディション”が登場 ドンキで数量限定販売

韓国コスメブランド「ロムアンド(ROM&ND)」は12月12日、黒をひとさじ加えた、仕上がりに深みをプラスする“ブラック エディション”全6アイテムを数量限定で発売する。全国のドン・キホーテで順次発売予定だ。

深みをプラスするニュアンスカラー

ラインアップは、“グラスティングメルティングバーム”(全3色、1320円)、“ベターザンチーク”(1320円)、“ベターザンパレット”(全2色、3190円)をそろえる。ほんのり黒のニュアンスを差し込むことで、冬らしいムードと柔らかな陰影を演出。“グラスティングメルティングバーム”は、みずみずしい水膜リップバーム。重ね塗りすることで、深みのある唇を演出。“ベターザンチーク”は、肌のトーンやpHに反応し、自分だけの自然な血色感に仕上げる、メルティングテクスチャーのチークだ。“ベターザンパレット”では、高明度から低明度までそろえた10色パレットで奥行きのある陰影メイクを楽しめる。

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LVMH、エルメス株の不正取得疑惑を否定 エルメス創業家の相続人の主張に反論

LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)は12月3日、エルメス インターナショナル(HERMES INTERNATIONAL)の株式を同社が取得した経緯をめぐり、エルメス創業家の5世代目の相続人であるニコラ・ピエシュ(Nicolas Puech)が保有していた株式が不正にLMMHに譲渡されたという主張に反論した。

当初は沈黙を保っていたLVMHだが、フランスの複数メディアが、ピエシュがLVMHの会長兼最高経営責任者(CEO)であるベルナール・アルノー(Bernard Arnault)、同氏の持株会社、ならびにグループを相手取り、数十億ドル規模の損害賠償を求める民事訴訟を提起していると報じたことを受けて、「複数の記事が、15年以上前のエルメス インターナショナル株式取得の経緯を再解釈しようとする根拠のない主張を伝えている」とコメント。「LVMHおよびその株主は、エルメス インターナショナルの株式をいかなる形でも不正に取得した事実は一切ないことを、あらためて強く表明する」と述べ、名誉を守るために法的措置を取る可能性に言及した。

ピエシュはエルメス創業家における単で独最大の家族株主だ。同氏以外の一族がLVMHによる潜在的な買収から会社を守る目的で全保有株を非上場の持株会社にロックアップしたのに対し、同氏がこれを拒否したことから、LVMHとエルメス間の攻防の中心人物となった。

ピエシュは仏週刊誌「レクスプレス(L’Express)」のインタビューの中で、今年7月に自殺した元資産管理人のエリック・フレイモンド(Eric Freymond)がピエシュの承諾なしにエルメス株の5.8%に相当する持分を売却していたことを後になって知ったと述べている。同氏の資産消失の疑いについては、フランスで別途進行中の刑事捜査の対象となっている。

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グラミー受賞アーティスト、チャペル・ローンが「M・A・C」のアンバサダーに就任

「M・A・C」は、グラミー受賞シンガーソングライターのチャペル・ローン(Chappend Roan)を新たなグローバル・アンバサダーに任命した。ステージ上で見せるファッションなど音楽以外でも注目を集めるチャペルは、新たなパートナーシップについて「『「M・A・C」』とのパートナーシップは、私にとって原点に戻るような特別な意味がある。私たちが共に創り上げたものを、世界中の皆さまにお届けできる日が待ち遠しい」と語った。また、ブランドのグローバル・クリエイティブ・ディレクターであるニコラ・フォルミケッティ(Nicola Formichetti)は、このコラボレーションを「チャペルを『「M・A・C」』のブランドアンバサダーとして迎え入れることを、とても嬉しく思う。特にLGBTQIA+コミュニティの声と権利に寄り添う彼女の姿勢は、M·A·Cが創業以来大切にしてきた精神そのもの。今後一緒に生み出していくすべてのことが楽しみだ」とコメントした。

シネマティックなビジュアルを披露

フォトグラファーデュオのイネス&ヴィノード(Inez&Vinoodh)が撮影したチャペル初の「「M・A・C」」キャンペーンでは、雲のように白い肌、存在を消した眉、クール・テディのリップを組み合わせた演劇的なメルックを披露。アンドリュー・ダーリン(Andrew Darling )は、このルックについて「パワフルでグラフィック、そして“チャペルらしさ”に満ちたアンドロジニーの現代的な解釈。フィルム・ノワールや1930年代のミリタリースタイルを参考にしながら、チャペルのシグネチャーであるハイグラムを重ね合わせた」と解説している。

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グラミー受賞アーティスト、チャペル・ローンが「M・A・C」のアンバサダーに就任

「M・A・C」は、グラミー受賞シンガーソングライターのチャペル・ローン(Chappend Roan)を新たなグローバル・アンバサダーに任命した。ステージ上で見せるファッションなど音楽以外でも注目を集めるチャペルは、新たなパートナーシップについて「『「M・A・C」』とのパートナーシップは、私にとって原点に戻るような特別な意味がある。私たちが共に創り上げたものを、世界中の皆さまにお届けできる日が待ち遠しい」と語った。また、ブランドのグローバル・クリエイティブ・ディレクターであるニコラ・フォルミケッティ(Nicola Formichetti)は、このコラボレーションを「チャペルを『「M・A・C」』のブランドアンバサダーとして迎え入れることを、とても嬉しく思う。特にLGBTQIA+コミュニティの声と権利に寄り添う彼女の姿勢は、M·A·Cが創業以来大切にしてきた精神そのもの。今後一緒に生み出していくすべてのことが楽しみだ」とコメントした。

シネマティックなビジュアルを披露

フォトグラファーデュオのイネス&ヴィノード(Inez&Vinoodh)が撮影したチャペル初の「「M・A・C」」キャンペーンでは、雲のように白い肌、存在を消した眉、クール・テディのリップを組み合わせた演劇的なメルックを披露。アンドリュー・ダーリン(Andrew Darling )は、このルックについて「パワフルでグラフィック、そして“チャペルらしさ”に満ちたアンドロジニーの現代的な解釈。フィルム・ノワールや1930年代のミリタリースタイルを参考にしながら、チャペルのシグネチャーであるハイグラムを重ね合わせた」と解説している。

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グラミー受賞アーティスト、チャペル・ローンが「M・A・C」のアンバサダーに就任

「M・A・C」は、グラミー受賞シンガーソングライターのチャペル・ローン(Chappend Roan)を新たなグローバル・アンバサダーに任命した。ステージ上で見せるファッションなど音楽以外でも注目を集めるチャペルは、新たなパートナーシップについて「『「M・A・C」』とのパートナーシップは、私にとって原点に戻るような特別な意味がある。私たちが共に創り上げたものを、世界中の皆さまにお届けできる日が待ち遠しい」と語った。また、ブランドのグローバル・クリエイティブ・ディレクターであるニコラ・フォルミケッティ(Nicola Formichetti)は、このコラボレーションを「チャペルを『「M・A・C」』のブランドアンバサダーとして迎え入れることを、とても嬉しく思う。特にLGBTQIA+コミュニティの声と権利に寄り添う彼女の姿勢は、M·A·Cが創業以来大切にしてきた精神そのもの。今後一緒に生み出していくすべてのことが楽しみだ」とコメントした。

シネマティックなビジュアルを披露

フォトグラファーデュオのイネス&ヴィノード(Inez&Vinoodh)が撮影したチャペル初の「「M・A・C」」キャンペーンでは、雲のように白い肌、存在を消した眉、クール・テディのリップを組み合わせた演劇的なメルックを披露。アンドリュー・ダーリン(Andrew Darling )は、このルックについて「パワフルでグラフィック、そして“チャペルらしさ”に満ちたアンドロジニーの現代的な解釈。フィルム・ノワールや1930年代のミリタリースタイルを参考にしながら、チャペルのシグネチャーであるハイグラムを重ね合わせた」と解説している。

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「ア ベイシング エイプ®︎」とパワーパフ ガールズがコラボ 数量限定のパーカとTシャツを発売

「ア ベイシング エイプ®(A BATHING APE®)」は12月14日、アメリカ発の人気アニメーションシリーズ「パワーパフ ガールズ」とのコラボレーションコレクションを数量限定で発売する。「ベイプ®︎」取り扱い店舗および公式オンラインストアで取り扱う。

エイプヘッドやベイビーマイロ®が3人のヒロインと共演

同コレクションは、Tシャツ(1万2100円)とプルオーバーフーディー(3万8500円)をブラックとホワイトの全2色でラインアップする。また、ブロッサム、バブルズ、バターカップのキャラクターカラーに合わせて、ピンク、ブルー、グリーンの“ABC カモ(CAMO)”をそれぞれ“エイプヘッド(APE HEAD)”と組み合わせたグラフィックTシャツ(1万2100円)もそろう。さらに、パワーパフ ガールズとベイビーマイロ®が共演するデザインも登場。フロントにフロントにBABY MILO®姿の3人を、バックに3匹のBABY MILO®を配したTシャツをブラックとホワイトで展開する。

1998年にカートゥーン ネットワークで放送が開始された「パワーパフ ガールズ」は、遺伝子工学の“ケミカルX”から生まれたブロッサム、バブルス、バターカップの3人が、街の平和を守るために悪と戦うアドベンチャー作品。

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「ア ベイシング エイプ®︎」とパワーパフ ガールズがコラボ 数量限定のパーカとTシャツを発売

「ア ベイシング エイプ®(A BATHING APE®)」は12月14日、アメリカ発の人気アニメーションシリーズ「パワーパフ ガールズ」とのコラボレーションコレクションを数量限定で発売する。「ベイプ®︎」取り扱い店舗および公式オンラインストアで取り扱う。

エイプヘッドやベイビーマイロ®が3人のヒロインと共演

同コレクションは、Tシャツ(1万2100円)とプルオーバーフーディー(3万8500円)をブラックとホワイトの全2色でラインアップする。また、ブロッサム、バブルズ、バターカップのキャラクターカラーに合わせて、ピンク、ブルー、グリーンの“ABC カモ(CAMO)”をそれぞれ“エイプヘッド(APE HEAD)”と組み合わせたグラフィックTシャツ(1万2100円)もそろう。さらに、パワーパフ ガールズとベイビーマイロ®が共演するデザインも登場。フロントにフロントにBABY MILO®姿の3人を、バックに3匹のBABY MILO®を配したTシャツをブラックとホワイトで展開する。

1998年にカートゥーン ネットワークで放送が開始された「パワーパフ ガールズ」は、遺伝子工学の“ケミカルX”から生まれたブロッサム、バブルス、バターカップの3人が、街の平和を守るために悪と戦うアドベンチャー作品。

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「ユンス」の人気美容液にピカチュウ&イーブイをデザイン 12月18日から限定発売

Aiロボティクスのスキンケアブランド「ユンス(YUNTH)」は、人気美容液のスペシャルパッケージとして、ブランド初のポケモンデザイン製品を12月18日から全国のバラエティーストアで順次発売する。アイテムはピカチュウをデザインした“生VC美白美容液”(1mL×28包、3960円)と、イーブイをデザインした“生VAダーマ美容液”(1mL×28包、4950円)の2種で、個包装パウチにもさまざまな表情のピカチュウとイーブイを描いた。

生ビタミンC&ナマレチノール

ピカチュウをデザインした“生VC美白美容液”はブランドを代表する導入美容液で生ビタミンC(アスコルビン酸)を配合。イーブイをデザインした“生VAダーマ美容液”はプレエイジングケアニーズに応える美容液で、生レチノール(レチノール油液)に加え、有効成分のナイアシンアミドとグリチルリチン酸ジカリウムを配合している。

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「ニューバランス」がロングセラーモデル“576”をメード イン ジャパン“U576JP”に仕上げて数量限定で発売 

「ニューバランス(NEW BALANCE)」は12月19日、ライフスタイルの定番モデル“576”をメードインジャパン“U576JP”に仕上げ、数量限定で発売する。「ニューバランス」公式オンラインストアで取り扱う。また、発売に先駆けて12月5〜18日にグランドリニューアルオープンする「ニューバランス」原宿で、全サイズの試し履きシューズを用意する。サイズは25.0~30.0cmを展開。

伝統と革新が調和した“U576JP”

1988年、“576”はオフロード用のランニングシューズとして開発された。安全性の高い“SL-2”ラストを採用し、前足部の丸みのあるフォームが特徴。履き心地のよさからライフスタイルの定番モデルになった。オリジナルはメードインUSAだが現在ではメードインUKとして工場で製造されている。今回は、グローバルパートナーシップを締結しているミムラボ(M.Lab)で製造する。多くのアスリートのパフォーマンスシューズを作り続けたエムラボは、昨年“1500”の35周年を記念した特別仕様のメードインジャパン“U1500JP”を手掛けた。特設サイトでは、ミムラボで製作された“U576JP”のスペシャルムービーや、「ニューバランス」のクラフトシップの姿勢と3人の日本の職人のインタビューも紹介している。

“U576JP”(8万6900円)は、持続可能な生産を実現した国産スムースレザーを採用。“MADE IN JAPAN”のゴールドの刺しゅうをあしらい、履き口とシュータン裏にはオリジナルでも使用していた“キャンブレル”の不織布を使用。また、靴側をイメージし、2つのシューズ袋、シューズと同じレザーを使用した靴ベラ、木曽ヒノキチップを使用した除湿乾燥剤が付属する。

◾️試し履き期間
日程:12月5〜18日
時間:11:00〜19:00
場所:「ニューバランス」原宿
住所:東京都渋谷区神宮前4-32-16

特設サイト

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ナノ・ユニバースがオーガニック繊維の国際認証「OCS認証」のシャツを発売 国内大手アパレルとして商品化第1号

TSIが運営するナノ・ユニバースは、米国の非営利・非政府の会員組織であるテキスタイル・エクスチェンジが制定する「OCS認証」(Organic Content Standard 、以下:OCS 認証)商品を、日本大手アパレル企業(売上高規模1000 億円以上の企業)における製品化第1号として12月20日に発売する。公式オンラインストアと全国の店舗、TSI公式オンラインストア「mix.tokyo」で取り扱う。

OCS認証のオーガニックコットンオックスフォードシャツを発売

最初の認証製品として、“タイムレス×エフォートレス”をコンセプトとした、オーセンティックなシャツをデザイン。国際的な水準で環境に配慮した天然繊維であること認証している「OCS認証」を得たオーガニックコットンオックスフォードシャツは、メンズシャツをベースに仕立てたユニセックスなシルエットで、ミニマルなボタン、やや斜めに施されたカフスのカットライン、袖口のピンタックなど細部にこだわった。カラー展開はホワイトとブルーで価格は1万3750円。ナノ・ユニバースを代表する定番シャツとなることを目指すという。

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「マルニ」が阪急百貨店オンラインストアで今年ラストのマルニマーケットを開催 最新色のバッグやバンダナなど先行販売

「マルニ(MARNI)」は12月10〜14日、阪急百貨店オンラインストアで“マルニマーケット(MARNI MARKET)”を開催する。フルーツや花々をモチーフに、最新色のバッグやバンダナなどを先行販売する。新型および最新色などのバッグはそれぞれ発売日が異なる。詳細はホームページに記載している。

“ハンモックバック”(3万3000円)は、コロンビアの伝統的なハンモックに着想を得てデザインされた。“ピンクティール”と“ディープグリーン”の全2色が登場。

2サイズ展開される“ダイヤモンドバッグ”(3万3000円〜)は、キャメルとグラファイトの2色を展開。コロンビアの職人によって一点ずつハンドメードで作られている。大きいサイズ(3万6000円)はオンライン先行商品だ。25年秋冬のコロンビア製新商品である“パフィー フラワー トート”(6万1600円)も全3色でラインアップする。

“マルニ マーケット”のアイコニックな“フィッシュバッグ”からひと回り小さいサイズ“ミニ フィッシュバッグ”が登場。先行販売では、ブルエッテとブラックの2色を用意。さらに、コットンキャンバスを使用した日本製の“カラーブロックキャンバストート”(2万7000円)は先行販売カラーとして、パステルカラー3色をラインアップする。

“バンダナトート”(2万4200円)と“バンダナ”(4070円)は、温かみのあるベージュをベースに、鮮やかなブルーのアネモネとマスタードイエローのチューリップを散りばめたフラワープリントをあしらう。

クリスマス限定のパウンドケーキも登場

今回は、「マルニ 」フラワーカフェにクリスマス限定でいちごとピスタチオのケーキも登場する。アーモンド生地にピスタチオペーストといちごのコンポートを重ねた。

◾️マルニ マーケット
日程:12月10日20時〜14日21時まで

特設ページ

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「パレス スケートボード」×「ナイキ」のコラボ第2弾 オレンジを基調とした“エア マックス DN8””を発売

「パレス スケートボード(PALACE SKATEBOARDS)」は12月13日、「ナイキ(NIKE)」との第2弾コラボとなるスニーカー“パレス × ナイキ エア マックス DN8”を発売する。「パレス スケートボード」東京店および大阪店、福岡店、同公式オンライン、ドーバー ストリート マーケット ギンザで取り扱う。※オンラインでは、13日11時から販売。

今回は、「ナイキ」の“エア マックス DN8”がベース。ホットオレンジを基調に、ブラック、グレー、ホワイトを重ねた大胆なカラーリングの3足をラインアップ。アッパー全体に走るライトニング(稲妻)パターンは、2000年にリリースされた “エア マックス プラス エクレール ライトニング”へのオマージュ。さらに“エア ショックス R4”を彷彿とさせるカラーアクセントを加え、往年の名作へとリンクする仕上がり。

ソールユニットには、デュアルプレッシャーのエアユニットと8本のチューブを搭載。踵からつま先への体重移動に合わせて空気がダイナミックに循環し、快適なクッショニングと確かなサポートを体感できる。

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「MODE」がミニマル・ミュージック界の巨匠アーノルド・ドレイブラットよるアンサンブル・プロジェクトのプログラムを開催

実験音楽やオーディオビジュアル、パフォーミングアーツを紹介するプラットフォーム「MODE」は、12月18日に東京・赤坂のゲーテ・インスティトゥート東京でアーノルド・ドレイブラット(Arnold Dreyblatt)によるアンサンブル・プロジェクト「ジ・オーケストラ・オブ・エキサイテッド・ストリングス(The Orchestra of Excited Strings)」を開催する。

同プロジェクトは1979年にニューヨークで設立され、編成の変化や一時的な活動休止を経ながらも、現在まで独自の方法論を更新し続けてきた、ドレイブラット主宰のアンサンブル・プロジェクトだ。公演では、ドレイブラット、現行のアンサンブルメンバーであるベルリン拠点の作曲家・楽器創作者のコンラッド・スプレンガー(Konrad Sprenger)、ギタリスト・即興音楽家のヨアヒム・シュッツ(Joachim Schütz)に加え、ドレイブラットの長年のコラボレーターであるジム・オルーク(Jim O’Rourke)、さらに石橋英子をスペシャルゲストとして迎えた、計5名の特別編成アンサンブルによるパフォーマンスを披露する。同公演は2017年の東京公演、北九州公演以来、8年ぶりとなる来日公演で4名が同じステージに立つのも同年の公演以来となる。

◾️ジ・オーケストラ・オブ・エキサイテッド・ストリングス
日程:12月18日
時間:18:00(オープン)、19:00(スタート)
場所:ゲーテ・インスティトゥート 東京
住所:東京都港区赤坂7-5-56
入場料:5500円

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ひつじサミット尾州で、セレクトショップ関係者が語った「ウールの未来」とつくり手のリアル

10月23日〜25日、世界三大毛織物産地のひとつ・尾州で今年も「ひつじサミット尾州」が開催された。オープンファクトリーを中心に地域全体でウールや織物文化を発信する本イベントの一環として、24日には尾州発の生地をセレクトし、日々ものづくりに携わるセレクトショップ関係者を招いた特別トークセッションを開催。ウール素材の魅力だけでなく、納期・プライスといったビジネスの現実、さらには職人の人柄や歴史といった目には見えずらい産地の価値についてディスカッションを行った。

WWD:皆さんのファッションとの出会いや、今のお仕事について教えてください。まずは昨年までトゥモローランドの副社長をお務めでこの業界をよく知る山本さんからお願いします。

山本雄三(以下、山本):大学卒業後、メンズの小売企業に2年ほど勤務しました。その間にバイヤーとしてトゥモローランドの商品を仕入れる機会があり、それが現在まで続くご縁の始まりです。43年前にトゥモローランドに入社した当時は、まだ自社の直営店はなく、ユナイテッドアローズ、ビームス、シップスなどに、自社企画の商品を卸す「問屋」のような業態でした。

1983年に自由が丘に初の直営店をオープンし、自分たちで企画・生産したものを、自分たちの手でお客様に届ける小売業がスタートします。私はその立ち上げの店長をしつつ、卸も担当しました。その後はオリジナルブランドのMD、いわゆるブランドのヘッドとして、企画から生産、販売まで一気通貫で担当しました。トゥモローランドのほぼすべてのメンズオリジナルブランドのMDを経験しています。生地を選び、商品企画を出し、縫製し、店頭で売る、そうした「ものづくりと小売り」の現場に、約40年立ってきました。

田中安由美ユナイテッドアローズユナイテッドアローズグリーンレーベルリラクシング ウィメンズブランドディレクター(以下、田中):2008年に洋服の専門学校を卒業して、ユナイテッドアローズに新卒で入社をしました。配属はグリーンレーベル リラクシングの「企画職」です。一般的な「デザイナー」という肩書きではなく、弊社ではあえて「企画職」と呼んでいて、デザインだけでなく「企てる」が仕事。いつ、どんな商品を、どの価格帯で店頭に入れるとお客様に刺さるかまでを含めて考える役割です。

最初はカットソー、その後に布帛アイテムへと担当領域を広げ、チーフデザイナーを経て、現在はウィメンズディレクターを務めています。新卒からずっと同じブランドというのは社内でも珍しいケースですが、その分、お客様と一緒に年齢を重ねてきた実感があります。

グリーンレーベル リラクシングは、ユナイテッドアローズ本体のセレクトで育ってきたお客様が、家庭を持ち、子どもが生まれ、ファッションに割ける予算がシビアになってきたときにも、気持ちよく選べる「次のフェーズのブランド」として生まれました。

高木慎也ユナイテッド トウキョウ チーフデザイナー(以下、高木):大阪出身で、上田安子服飾専門学校のオートクチュール科を卒業しました。「洋服を学ぶならヨーロッパだ」と思い、就職活動は一切せず、そのままパリへ。フランス語も英語もほとんど話せない状態でしたが、約2年間インターンとして経験を積みました。

その後「日本で、ちゃんとものづくりをしたい」という思いで帰国し、フリーランスを経て、2020年のコロナ第1波のタイミングでTOKYO BASEに入社しました。最初は「ステュディオス(STUDIOUS)」内で、スーツブランドの立ち上げを任されました。ほぼ一人で年間約4000万円規模のオーダースーツを動かすという、なかなかハードな立ち上げでしたが(笑)、そこでお客様に直接フィッティングする経験を多く積みました。

その後、メイド・イン・ジャパンのブランド「ユナイテッド トウキョウ(UNITED TOKYO)」に異動し、メンズ企画とデザインを担当。昨年からは商品企画から数値・生産背景までを一気通貫で見る役割を担っています。ブランド名の通りすべて日本製。生地は海外も選べるルールですが、店頭の約8割は国産生地です。今日は、靴・靴下・パンツ・インナー・シャツ・ニット・メガネまで、すべて日本製=自社製品で揃えてきました。本人も「メイド・イン大阪」の日本人なので、全身フル・メイド・イン・ジャパンです(笑)。

WWD:登壇者3名は同じファッションを扱いながらそれぞれに個性的ですが、実は共通点があります。「ひつじサミット尾州」にも参加している渡六毛織で素材開発を行っていることです。まさに“尾州の現場”と向き合っています。

渡邊大 渡六毛織代表取締役:そうなんです。皆さん、本当に深いレベルでモノづくりと向き合っていただいています。ブランドの方々が、「どんな気持ちで尾州の生地と向き合っているのか」をより多くの皆さんにも知ってもらいたいです。

尾州ウールの魅力「日本人による日本人のためのファンシーツイード」

WWD:尾州という産地の「素材の魅力」を、皆さんはどう感じていますか?

高木:「ひつじサミット尾州」と名がついている通り、まずはウールの魅力を、自分たち作り手が理解し、そこからお客様に届けることが出発点だと思っています。日本には岡山のデニム、新潟のニットなど、素材ごとの有名産地がありますが、「ここまで広範囲にわたってウールを扱い、同じ糸・同じ素材を共有している地域」は他にほとんどない。そこが尾州のユニークさです。

僕はウールは「年中着られる素材」だと考えています。冬のコート素材というイメージが強いですが、実は夏こそウールが本領を発揮する。19歳のとき、大阪の名門テーラー工場「ファイブワンファクトリー」でバイトをしていた時期に、職人さんたちから「ウールは呼吸するんだよ」と散々教えてもらいました。

暑ければ熱を外に逃がし、寒ければ熱をため込む。ポリエステルなどの合繊も素晴らしいですが、「人間がつくらなくても、最初から機能性を持っている天然素材」という点で、ウールは別格だと思います。

山本:尾州の魅力を一言で言うなら「幅」です。メンズ向けの素材もあれば、ウィメンズ向けの素材もある。最近は性別で素材を分けることも少なくなり、同じ糸がメンズのパンツにもウィメンズのブラウスにも使われています。例えば、渡六毛織さんのウール×ナイロンのブレンド糸。もともとはウィメンズ向けに作られたものでしょうが、うちのメンズでも使っていました。織り組織も、ジョーゼットのようなものから、ツイル(綾織)までバリエーションが豊富で、シャツ・ワンピース・パンツ・ジャケット・スカート……ほぼどんなアイテムにも展開できる「いいバランス感」の素材。

私が40年前に初めて尾州に来たとき、木全毛織という、ファンシーツイードで有名な機屋さんの資料室に伺ったんですが、資料の量が膨大すぎて、日帰り予定を急きょ1泊に変え、翌日まる一日、過去の試織を見続けたことがあります。色・柄・組織・風合い。「これは何年代の服を作ったんだろう」という歴史が、資料に全部残っている。それが尾州の厚みであり、世界と戦える強みだと思います。

田中:私も、尾州と聞いてまず思い浮かぶのは「アーカイブ」です。ファンシーツイードを作ろうと思ったときに、「やっぱりファンシーなら尾州だよね」と先輩たちから聞いていて、実際に通うようになりました。一度行ったら最後、取りつかれます(笑)。

ウィメンズの現場でいうと、1〜3月の店頭で「ファンシーツイード」はほぼ常備品です。お子さんの入卒園など、いわゆる「マザーニーズ」に必ず必要なカテゴリーでありつつ、今はデニムにツイードジャケットを合わせるような日常の着こなしでも楽しまれています。ファンシーツイード自体はイタリアや中国など他国の素材も見るのですが、中国のものはラメや光沢が少し派手すぎたり、イタリアのものはとても素敵だけれど、あくまで「イタリア人の感性」で作られている。それに対して、尾州のファンシーは「日本人による、日本人のためのファンシーツイード」。日本人の肌色・ライフスタイル・価格感にしっくりくるバランスで、長く愛されるものになっていると感じています。

「一方通行ではないわがまま」が言える関係性

WWD:尾州の機屋さんとのやりとりを説明する中で山本さんは、「口(くち)ビーカー」という面白い言葉を使いますが、これは何ですか?

山本:オリジナル生地を作る時には、大きく「反染め(生地を後染めする)」と「先染め(糸を先に染めてから織る)」の2つの方法があります。私たちブランド側から機屋さんや染工場さんに、「この部分はこの色に」「この糸はこの色に」と色指定を出す際、本来なら生地や糸のカラーチップを渡して染めてもらうわけですが、特に多色使いのファンシー素材などは、CGで仮組みしたものを見ながら、微妙なニュアンスを詰めていくことになります。

そのときに、長年付き合いのある営業さんとは、「あそこの色はエクリュにしといて」「僕の好きな墨黒ネイビーにしといて」と、言葉だけで指示を出すことがあるんですね。色番号ではなく、「なぜその色にしたいか」まで含めて共有できていると、現場の人がそこを汲み取ってくれる。それを私は冗談交じりに「口(くち)ビーカー」と呼んでいます。

日頃から一緒にマーケットを見たり、同じ服を見て意見交換したり、「夏はもう少し白が欲しい」「冬はエクリュで温かみを出したい」といった会話を積み重ねているからこそできるコミュニケーションですね。

高木:「口(くち)ビーカー」という言葉は今日初めて聞きましたが(笑)、山本さんがおっしゃる通り、「関係性」そのものですよね。生地の商談の場では、「こういう素材がいい」「もっとこうできないか」と、かなり無茶なリクエストもたくさん出します。「それは今までやったことがない」「そこはタブーだよ」と言われることも多い。

それでも渡六毛織さんのように、「やったことないけど、やってみよう」と一歩踏み込んでくれるところとは、こちらも前のめりに、一緒に新しいオリジナル素材を作っていける。失敗も当然あります。でも「違うよね」と思いながらも、改善策を既に分かった上で試作品を持ってきてくれる。そういう「一方通行ではないわがまま」が言える関係性が、新しい尾州の魅力につながっていると思います。

WWD:日本の産地で作ると「価格が高く、納期が中国より長い」とよく言われます。この課題をどう乗り越えていますか?

田中:生地単価だけから「高いから無理」と判断すると、尾州のような産地はどうしても選べなくなってしまう。「グリーンレーベル リラクシング」では、「どこで縫って、どう運ぶか」まで含めてビジネスモデルを工夫して、結果的に店頭で手に取っていただける価格まで落とし込むことに挑戦しています。

例えば11月には、来年のゴールデンウィーク頃に店頭に並ぶ商品の企画をしています。ファーストサンプルを上げて「この商品でいこう」と決まったら、日本の生地をコンテナ船に積んで、バングラデシュやカンボジアなどASEANの縫製工場に運びます。現地には自社スタッフも行き、縫製指導や品質チェックを行います。その後、縫い上がった商品を再び船で日本に戻す。この“時間の余裕”があるからこそ、輸送手段を空輸ではなく船にでき、その分コストもCO2排出も抑えられる。

「時間」を味方につけて各工程のコストダウンポイントを丁寧に拾っていくことで、単体で見たら「無理じゃない?」という生地でも、現実的な価格の商品に仕立てることができると思います。

高木:UNITED TOKYOは「完全日本製」のブランドなので、また違う攻め方になります。
例えば、冬の看板商品であるスーパー140のウールのコート。今(11月)店頭に並んでいるものとは別に、来年の冬の分をすでに企画しています。

ポイントは「縫うタイミング」です。どの仕事にも繁忙期と閑散期がありますが、アパレルの冬物はふつう8〜9月が最も忙しい。そこで私たちは、ゴールデンウィーク明けの5月頃、工場のラインに少し余裕がある時期にこのコートを縫ってもらうように調整しています。尾州の機屋さんに生地を上げていただき、閑散期に安定的にラインを回してもらうことで、工場にとってもメリットがあり、トータルのコストも適正化しやすくなる。

ブランドとしては10年目。尾州をはじめとした各産地と長く付き合い、工場の稼働や現場感覚も含めて把握しているからこそ、「一年先を見る」リスクもあまり恐れずに取れるのかなと思います。

WWD:「夏にウール」はまだ一般には浸透していません。猛暑が続くなかで、どうやってお客様に提案していきますか?

山本:まず、前提として「シーズンを4つに分ける」という発想自体が、今の気候には合わなくなってきていると思います。MDが企画を組みやすいから「春夏・秋冬・晩夏・早春」と分けているだけで、実際の気温や生活者の感覚はもっと連続的です。メンズのテーラードでいえば、細番手の平織り「トロピカルウール」は、もともと「南国でも着られる」という意味合いで名づけられた夏素材です。芯地やパッド、裏地を最小限にして軽く仕立てれば、真夏でも十分対応できます。

ウィメンズでは、昔は「二の腕は出したくない」という声も多かったですが、今の陽気ではそうも言っていられない(笑)。ノースリーブのインナーやブラウスに、軽いウールの羽織りを重ねるスタイルなら、10月まで十分活躍します。素材だけで完結させるのではなく、「コーディネート+デザイン」で夏ウールを提案していくことが大事かな、と。

高木:今年、「UNITED TOKYO」のメンズでは、サマーウールがとてもよく売れました。多くの方がウールに対して、「チクチクする」「肌当たりが良くない」というイメージを持っていると思いますが、そこは素材開発でかなり改善できます。

そして何より大きいのが「防臭性」です。夏は汗をたくさんかきますが、ウールはニオイの原因物質を中に溜め込まず、外に発散してくれる。逆にポリエステルは、どうしてもニオイが残りやすかったり、劣化で硬くなったりというデメリットもあります。店頭では、「触って気持ちいい」「軽い」「匂いが気になりにくい」という“体感”を通じて、スタッフがしっかり説明しています。
になりうると思います。

田中:ウィメンズだと、現状「サマーウール」は通勤スーツや、少しエレガントに見せたいゾーンでは比較的提案しやすいのですが、カジュアル領域まではまだ浸透しきれていないのが正直なところです。「グリーンレーベル リラクシング」でも、Tシャツまでウール混で展開しているものの、実際に売れ筋になるのは、きちんと感のある通勤用パンツやジャケットが中心です。

ただ、「尾州」という切り口で見ると話は別で、ウールだけでなく、キュプラやコットンとのブレンドなど、通年で使える素材がたくさんあります。今日、高木さんが着ているシャツも渡六毛織さんのキュプラコットンですが、うちでも同じ糸軸の素材を年間でかなりのボリューム発注しています。つまり「尾州=冬のウール産地」というより、「シーズンレスに日本の気候と感性に合う素材を供給してくれる産地」として、これからも一緒にものづくりをしていきたいと思っています。

WWD:最後に、これから尾州と、ウールと、ファッションでどんなチャレンジをしていきたいですか?

高木:「メイド・イン・ジャパン」という言葉を、もっと中身のあるものにしていきたいです。単に「尾州の生地を○色別注しました」というレベルではなく、原料・糸・生地・縫製まで、日本の各産地と一緒に開発しながら、新しいウールの可能性を探っていきたい。そして、店頭には一年中ウールを置き続けたいです。世界的に見ても「一年中売れる素材」はそう多くありません。その中でウールは、機能性・着心地・見栄えを兼ね備えた、とても稀有な素材だと思うので、その魅力をお客様にも、ものづくり側にも、もっと伝えていきたいですね。

田中:私は「途絶えさせないこと」が一番のチャレンジだと感じています。先ほどお話ししたように、一度途切れてしまった産地との関係を、2015〜16年頃から改めて築き直してきました。この10年でやっと、お互いの信頼やノウハウが蓄積されてきた実感があります。でも、それを「人と人の個人的な関係」だけにしてしまうと、誰かが異動したり辞めたりした瞬間に終わってしまう。だからこそ、チームで尾州に足を運び、企画メンバーやMDも一緒に生地を見て、機屋さんと話すようにしています。

「ひつじサミット尾州」のロゴのように、「みんなで輪になって続いていく関係性」をどう作るか。大きな企業だからこそ、そこで責任を果たしたいと思っています。

山本:今、街を歩いていると、ファストブランドのTR(ポリエステル×レーヨン)素材のとろみパンツを穿いている女性を多く見かけますが正直、シルエットが「ボテッ」としてしまっていて、もったいないな、と感じることも多い。

だからこそ、ここにいらっしゃる皆さんのような「伝承者」が、最初は少し高くても、いい素材・いい縫製の服を選び、それを長く着る。その行為こそが本当の意味でのサステナビリティであり、エコなんじゃないかと思っています。尾州には、それを支えるだけの素材力と歴史があります。来年もぜひ、こうして尾州で皆さんとウールの話ができたら嬉しいですね。

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「モスキーノ」親会社アエッフェ、事業再建のため220人の解雇を計画 来年1月に労組と交渉か

「アルベルタ フェレッティ(ALBERTA FERRETTI)」「モスキーノ(MOSCHINO)」「ポリーニ(POLLINI)」を擁するアエッフェ(AEFFE)は12月5日、事業再建策の一環として、本社人員のうち約220人を解雇する交渉を10月に開始していたことを認めた。現地メディアの報道によれば、労働組合は話し合いに応じているが、解雇時期がホリデーシーズンに当たることを懸念し、その影響を軽減すべくイタリア労働・社会政策省と企業・メードインイタリー省に相談。これを受け、2026年1月中旬にアエッフェと労組の代表者らによる話し合いの場が設けられる予定だという。

10月にはイタリア倒産法の適用を申請

同社は今年に入って業績が悪化している。2024年9月に「モスキーノ」のビューティ事業を売却したこともあり、24年12月期決算は増収増益で着地した。しかし25年1~6月は売上高が前年同期比27.5%減の1億279万ユーロ(約185億円)、EBITDA(利払い前・税引き前・減価償却前損益)は前年同期の41万9000ユーロ(約7542万円)の黒字から1124万ユーロ(約20億円)の赤字に、純損失は2035万ユーロ(約36億円)から2846万ユーロ(約51億円)へと赤字が拡大。10月2日には、日本の民事再生法にあたるイタリア倒産法(Composizione Negoziata della Crisi以下、CNC)の適用を申請したことを発表した。なお、CNCは破産の手続きではなく、金融や法律の専門家である第三者をファシリテーターとして迎え、法廷外で債権団と交渉して債務を整理し、事業の継続および再建を目指すためのものだ。

11月に予定していた中間事業報告を延期

また11月11日には、同14日に予定していた25年1~9月期の中間事業報告を延期することを明らかに。同社によれば、これはCNCの適用を申請したことに関連しており、現時点で新たな日付は決定していないという。一方で、同社は11日のイタリア証券取引所の大引け後、1~9月期決算を発表。売上高は同25.4%減の1億5500万ユーロ(約279億円)、LBITDA(利払い前・税引き前・減価償却前損失)は1190万ユーロ(約21億円)だった。

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「モスキーノ」親会社アエッフェ、事業再建のため220人の解雇を計画 来年1月に労組と交渉か

「アルベルタ フェレッティ(ALBERTA FERRETTI)」「モスキーノ(MOSCHINO)」「ポリーニ(POLLINI)」を擁するアエッフェ(AEFFE)は12月5日、事業再建策の一環として、本社人員のうち約220人を解雇する交渉を10月に開始していたことを認めた。現地メディアの報道によれば、労働組合は話し合いに応じているが、解雇時期がホリデーシーズンに当たることを懸念し、その影響を軽減すべくイタリア労働・社会政策省と企業・メードインイタリー省に相談。これを受け、2026年1月中旬にアエッフェと労組の代表者らによる話し合いの場が設けられる予定だという。

10月にはイタリア倒産法の適用を申請

同社は今年に入って業績が悪化している。2024年9月に「モスキーノ」のビューティ事業を売却したこともあり、24年12月期決算は増収増益で着地した。しかし25年1~6月は売上高が前年同期比27.5%減の1億279万ユーロ(約185億円)、EBITDA(利払い前・税引き前・減価償却前損益)は前年同期の41万9000ユーロ(約7542万円)の黒字から1124万ユーロ(約20億円)の赤字に、純損失は2035万ユーロ(約36億円)から2846万ユーロ(約51億円)へと赤字が拡大。10月2日には、日本の民事再生法にあたるイタリア倒産法(Composizione Negoziata della Crisi以下、CNC)の適用を申請したことを発表した。なお、CNCは破産の手続きではなく、金融や法律の専門家である第三者をファシリテーターとして迎え、法廷外で債権団と交渉して債務を整理し、事業の継続および再建を目指すためのものだ。

11月に予定していた中間事業報告を延期

また11月11日には、同14日に予定していた25年1~9月期の中間事業報告を延期することを明らかに。同社によれば、これはCNCの適用を申請したことに関連しており、現時点で新たな日付は決定していないという。一方で、同社は11日のイタリア証券取引所の大引け後、1~9月期決算を発表。売上高は同25.4%減の1億5500万ユーロ(約279億円)、LBITDA(利払い前・税引き前・減価償却前損失)は1190万ユーロ(約21億円)だった。

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「ケースティファイ」が「ゴッドセレクション XXX」と「フラグメント」とのリバイバルコラボを発表 

「ケースティファイ(CASETIFY)」は12月10日〜1月13日に、「ゴッドセレクション XXX(GODSELECTION XXX)」と「フラグメント(FRAGMENT)」とのトリプルコラボレーションアイテムを販売する。期間中在庫がなくなり次第終了。「ケースティファイ」公式オンラインストアおよび一部店舗で取り扱う。詳細は公式SNSに記載。

本コラボレーションは、2023年に発売され、即完売した初回ドロップに続く第2弾だ。「フラグメント」は、藤原ヒロシが主宰するデザインプロジェクトであり、さまざまなブランドとのコラボレーションで知られるデザイン集団だ。「ゴッドセレクション XXX」は宮﨑泰成が2013年に設立した日本のファッションブランド。ストリートカルチャーをベースに、ウエアとグラフィックTシャツを展開している。

ゴミ箱をモチーフにした新デザインが追加

今回は、スマホケースをはじめ、イヤホンケース、カードホルダースタンド、モバイルバッテリー、AirTagホルダーなどのテックアクセサリーをラインアップする。

第1弾コラボから”OG ロゴ ケース”デザインが復刻。モノクロを貴重に赤と青のアクセントを加えた、デザイン全7種を展開。“FRAGILE”デザインでは、XXXロゴ入りワイングラスに「フラグメント」のサンダーマークでヒビを表現するなど、遊び心のあるデザインが特徴的だ。新デザインの“WASTE”は、本コレクション完全オリジナルデザインだ。藤原ヒロシと宮崎泰成がiPhone 17 Pro、Pro Maxケースの新たなカメラリング箇所から“ゴミ箱”を連想したことをきっかけに新デザインが誕生。

また、藤原ヒロシデザインのホワイトカメラリングケースが登場する。さらに、東京・原宿で週末のみオープンする「ウィークエンド(WEEKEND)」ストア限定で特別デザインのスマホケースも用意。ともに数量限定で販売する。

◾️発売日
「ケースティファイ」オンラインストア販売:12月10日 日本時間17:00〜
実店舗販売:12月10日各店舗オープン時間

コレクションサイト

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ファミマの「コンビニエンスウェア」と「ストレンジャー・シングス」のコラボ第3弾 ソックスから文具まで全6アイテム発売

ファミリーマートのオリジナルアパレルブランド「コンビニエンスウェア(CONVENIENCE WEAR)」は、Netflixシリーズ「ストレンジャー・シングス 未知の世界」とのコラボレーションアイテム全6種を、12月12日から全国(一部店舗除く)で数量限定発売する。

人気シリーズとのコラボ第3弾は最大規模

「コンビニエンスウェア」は、ファッションデザイナー・落合宏理と共同開発するアパレルブランドで、「ストレンジャー・シングス」とのコラボは今回が3回目。最終シーズンとなるシーズン5の年末配信を前に、“ラインソックス”(600円)、“ハンドタオル”(700円)、“ボクサーパンツ”(990円)、“トランクス”(990円)に加え、文具ブランド「コクヨ」と開発する文具シリーズから“メッシュポーチ”(990円)、“ソフトリングノート”(440円)が登場するなど、史上最大のラインアップとなった。

アイテムごとに展開店舗が異なり、“ラインソックス”と“ハンドタオル”は、約1万3000店舗、“ボクサーパンツ”、“トランクス”、“メッシュポーチ”、“ソフトリングノート”は約1万1000店舗で販売する。

“ラインソックス”

“ハンドタオル”

“ボクサーパンツ”

“トランクス”

“メッシュポーチ”

“ソフトリングノート”

ステッカー付きスナックも先行販売

12月23日からは、ステッカー1枚(全16種)が付属したスナック菓子“ストレンジャー・シングス ステッカーつきポテトスティック Wチーズ味”を、一部店舗(約3500店)で先行発売する。

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ファミマの「コンビニエンスウェア」と「ストレンジャー・シングス」のコラボ第3弾 ソックスから文具まで全6アイテム発売

ファミリーマートのオリジナルアパレルブランド「コンビニエンスウェア(CONVENIENCE WEAR)」は、Netflixシリーズ「ストレンジャー・シングス 未知の世界」とのコラボレーションアイテム全6種を、12月12日から全国(一部店舗除く)で数量限定発売する。

人気シリーズとのコラボ第3弾は最大規模

「コンビニエンスウェア」は、ファッションデザイナー・落合宏理と共同開発するアパレルブランドで、「ストレンジャー・シングス」とのコラボは今回が3回目。最終シーズンとなるシーズン5の年末配信を前に、“ラインソックス”(600円)、“ハンドタオル”(700円)、“ボクサーパンツ”(990円)、“トランクス”(990円)に加え、文具ブランド「コクヨ」と開発する文具シリーズから“メッシュポーチ”(990円)、“ソフトリングノート”(440円)が登場するなど、史上最大のラインアップとなった。

アイテムごとに展開店舗が異なり、“ラインソックス”と“ハンドタオル”は、約1万3000店舗、“ボクサーパンツ”、“トランクス”、“メッシュポーチ”、“ソフトリングノート”は約1万1000店舗で販売する。

“ラインソックス”

“ハンドタオル”

“ボクサーパンツ”

“トランクス”

“メッシュポーチ”

“ソフトリングノート”

ステッカー付きスナックも先行販売

12月23日からは、ステッカー1枚(全16種)が付属したスナック菓子“ストレンジャー・シングス ステッカーつきポテトスティック Wチーズ味”を、一部店舗(約3500店)で先行発売する。

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FUTURA × 藤原ヒロシ × KAWS 3人が語る「東京」と「カルチャーの共通認識がなくなる時代」

世界的アーティストのフューチュラ(FUTURA)が11月17日に70歳の誕生日を迎えた。それを記念し、「東京エディション虎ノ門」でトークイベント「FUTURA in Conversation with Hiroshi Fujiwara and KAWS」が11月18日に開催された。

トークイベントにはスペシャルゲストとして藤原ヒロシ、カウズ(KAWS)が参加。東京のカルチャーに精通する「ベドウィン&ザ ハートブレイカーズ(BEDWIN & THE HEARTBREAKERS)」の渡辺真史がモデレーターを務め、70歳のフューチュラ、61歳の藤原ヒロシ、50歳のカウズ(KAWS)という、世界のストリートシーンで影響力を持つ3世代のクリエイターが“東京”について語った。3人が考える東京の魅力とは? 特別な一夜の様子をお届けする。

フューチュラと東京

渡辺真史(以下、渡辺):まずは「なぜ東京に惹かれ続けるのか」をテーマに話を伺えればと思います。フューチュラさんが東京に最初に来た時の思い出や、東京の魅力について教えてください。

フューチュラ:今日ここにいる友人は、自分が70歳、ヒロシが61歳、ブライアン(カウズ)が50歳という、すごく興味深い年齢の並びですね。私が最初に日本に来たのは1975年で、これはブライアンが生まれた年になります。もう50年前、半世紀も前のこととは信じられません。

最初に日本に来るまでは「富士山」といった典型的なイメージを持っていましたが、第一印象は「この街はとてもモダンで、清潔で、素晴らしい」というものでした。季節はおそらく夏だったと思います。短期間の滞在で知り合いは誰もいませんでしたが、その気候や街の雰囲気を大いに楽しんだのを覚えています。

2回目に来日したのが1983年。映画「ワイルド・スタイル」のプロモーションツアーで来ました。それから50回まではいかないけれど、30回以上は日本を訪れていると思います。日本はとてもインスピレーションを与えてくれる場所で、今ではこんなにも素晴らしい友人たちができた。日本は私のお気に入りの場所で、毎回来るのが楽しみです。だから今回、私は日本で70歳を祝いたかったのです。

渡辺:次はヒロシさんとカウズさんにお聞きします。2人がフューチュラさんと初めて出会った時のことを教えてください。

藤原ヒロシ(以下、藤原):僕がフューチュラと初めて会ったのは、彼がさっき言った1983年の「ワイルド・スタイル」ツアーの時。彼は覚えていないと思うんですけど。たしか原宿にあったクラブ「ピテカントロプス・エレクトス」で、僕がイベントのオープニングDJをしたんですよ。すごい人数が来ていて、その時は話もほとんどしていないですが、そのあと六本木のクラブに行ったのは覚えています。

渡辺:カウズさんはどうでしたか?

カウズ:いつフューチュラと出会ったのか思い出そうとしていたんだけど、なかなか思い出せなくて。多分、共通の友人であるグラフィティーアーティストのスタッシュ(STASH)を通じて1990年代前半に会ったんだと思います。

友達に日本人のグラフィティーアーティストがいて、彼に会いにスタッシュと東京に来たとき、「ヘクティク(HECTIC)」のYOPPI(江川芳文)とか、原宿のアーティスト、クリエイターに会ったのを覚えています。そのつながりで、東京だったか香港だったか、旅行中にフューチュラに会ったんじゃないかな。

今後のプロジェクト

渡辺:では、3人に今後の展開をお伺いしたいと思います。フューチュラさんからお願いします。

フューチュラ:いつも言っているように、私の最高の作品はこれから生まれると信じています。それが常にワクワクする理由です。来年もさまざまなプロジェクトの予定がありますが、時間を大切にしながらアートワークに集中し、スタジオで作品を作り続けたい。それを長い間続けて、いい作品を作り続けられればと思います。

渡辺:ヒロシさんはいかがでしょうか?

藤原:僕は大きなプロジェクトはなく、いつも通り小さな案件をこなし続けている感じですかね。強いていうなら、この前、韓国のインディペンデントレーベル「BANA(Beasts And Natives Alike)」と契約したので、来年はアルバム制作をしようと思っています。

渡辺:カウズさんは?

カウズ:正直なところ、今年の残りはスイッチを切って、1月まではホリデーを楽しむつもりです。それから来年のことを考えようと思っていて。来年はいくつか展覧会も決まっているので、ゆっくり考えながら進めていければと考えています。

デジタル時代のつながり

渡辺:フューチュラさんが1970年代から80年代、90年代、2000年代、そして現在まで東京を見てきて、どの時代の東京が印象に残っていますか?

フューチュラ:私は今を生き、常に未来のことを考えているので、過去を振り返ることはあまりしません。ですが、インターネットのようなテクノロジーが私たちの個人的な空間を支配する前、つまり人間同士の交流がもっとあった70年代、80年代にはロマンチックな感情を抱いています。今では携帯やSNSなどデジタルなものが支配していて、人と人のリアルなつながりが少なくなってきています。それでも私自身は、人と人とのつながりを保とうと努力しています。

渡辺:次はヒロシさんにお伺いします。ヒロシさんが、これからの東京に期待することってありますか。

藤原:先日ジェネレーションのギャップを感じることがあって。この前、大学生に向けて講義をする機会があって、生徒に映画「007」の話をしたくて、観たことある人って手を挙げてもらったら、1人もいなかったんですよ。誰も観ていないので、もうその話もできないような状態だったんです(笑)。若い人は昔のものには興味がなくなってきているのかなっていう感じがしたんですよね。

だから、僕らとはもう全く違うジェネレーションが、僕らでは理解できない違うことをやってる。それによってカッコいいものが生まれれば最高だと思います。

渡辺:僕自身もジェネレーションギャップをリアルに感じるようになってきましたね。

藤原:フューチュラと僕とカウズって世代は違いますが、なんとなく共通言語があって普通に話はできるんですよね。なんとなく同じものに興味をもっている気がします。30歳ぐらいの人まではある程度話せるけど、そこから下はそういう共通認識があまりないのかなって感じています。でもそれは決してネガティブなことじゃなくて、そういう若い人、20歳くらいの人たちが、もう僕らのことを忘れてというか、全く気にせず、違うところで違う面白いものをやっていくのはいいことだと思います。

渡辺:カウズさんは、多くの日本のアーティストと交流がありますが、日本人のアーティストに対して、どういうイメージを持っていますか?

カウズ:日本の若いアーティストにはいつも新しい刺激をもらっていますし、その人たちがこれから何をやっていくのか、どう変わっていくのかに興味があります。ヒロシさんが言ったように、僕らを知らない若い世代だけで新しいコミュニティーが形成され、そこから新しい歴史が生まれているはず。これは日本だけでなく世界中で起きていることで、そうあってほしいと思います。

東京がなぜ魅力的なのか?

渡辺:そろそろ時間がきたので。来場の皆さんから質問を受けたいと思うのですが。

質問者:フューチュラさん、ヒロシさん、カウズさん、ありがとうございました。簡単な質問ですが、なぜ東京が今でも魅力的なのでしょうか?

フューチュラ:日本の友人はニューヨーカーと比べて、とても勤勉で、ハードワーカー。その姿勢には刺激を受けています。新しい若者も出てくるし、絶えず新しいことを学んでいて、来るたびにいろいろな発見がある。混沌としているけれどちゃんとコントロールされていて、非常に平和な街。毎回日本に来ると刺激を受けて、エネルギーがチャージされる感覚になるんです。

渡辺:カウズさんはどうですか?

カウズ:言葉で表すのは難しいけど、東京には他の都市にはない独自の感性を感じます。街を歩いているだけでも、それを感じる。今回の滞在では、驚くほどツーリストもいたけど、やっぱり東京はいつも変わらず刺激的な街。伝統を保ちつつ、一方で変化もしていく。とても構造化された文化だから、日本に来る人には魅力的なんだと思います。

渡辺:ヒロシさんは2人と違って、日本に住んでいますが、東京の魅力については?

藤原:多い時で月2、3回海外に行ってますが、そのたびに日本を出たらすぐホームシックになるんですよ。絶対にすぐ東京に帰りたくなるので、そこには何か魅力があるんじゃないかなと思います。やっぱり海外の街を歩いていても比べてしまったり、「これ東京だったらこうなのにな」とか考えたり。そういう東京の良さっていうのは海外に行くほど気がつきますね。で、何よりやっぱり仕事がやりやすいというか、時間を有効に使える。時間の流れがいいんじゃないですかね。

渡辺:ヒロシさんは東京以外に住むっていう選択肢は今までなかったんですか。

藤原:ないですね。2、3カ月海外に住んだことはあるんですけど、住居をちゃんと移してっていうのはないですね。

渡辺:ありがとうございました。他にもし質問があればこの際聞いていただけたら。あっ!VERBALさん。

VERBAL:VERBALです。質問ですが、皆さんが若かった時代と比べて、今の若い世代はより多くのチャンスはあると思いますか?

フューチュラ:インターネットやSNSなどの普及に伴って、人とつながる手段が増え、イメージやアイデアをやりとりできる機会は増えたと思う。自分の頃は実際に移動してリアルに会うことでしかつながれなかった。例えば、1990年代から日本にたびたび来ていたからこそ、ヒロシさんやスケシン(SK8THNG)さんと友だちになれた。リアルに会って、自分たちのアイデアを交換した時もあり、それはそれですごく素晴らしい体験でした。

でも、今の若い人たちはその時よりもさらにいろんな手段を使って人とつながることができるので、もっともっとチャンスが訪れるのでは、と感じています。ダイレクトメッセージ一つで誰かと連絡を取り、何らかの機会につながる可能性はあります。たとえ物理的に離れていても、みんながずっと近くなったと思いますね。

渡辺:そろそろお時間です。改めてフューチュラさん70歳の誕生日おめでとうございます。

フューチュラ:どうもありがとうございます。私は100歳まで生きるつもりです(笑)。若い皆さん、ぜひ励みにしてください。年を重ねても精神的な鋭敏さを保つことは可能です。全ては心の持ちようだと思います。

20年ほど前、九州の福岡から東京に戻ってくる時に、おそらく熱中症だったと思うんですけど、倒れてしまって。仲間たちに「頭を打ったから病院に行くべきだ」と言われて、病院に行ったんです。そこでMRIだったかCTスキャンだったかで、脳を調べたんです。特に脳には異常はなくて、そのお医者さんに、「あなたの脳はとても若い」と言われて、その言葉に何年も支えられてきました。「自分は若々しい脳を持っているから大丈夫だ」って。

最後に皆さんに伝えたいのは、子供のころに見た素晴らしい映画のことです。「戦場にかける橋」というんですけど。その映画の中で、「仕事に幸せを見出しなさい」といった趣旨のセリフがありました。私も同じように感じています。私は自分の仕事を楽しんでいるし、心を込めて取り組んでいます。だから、これからも仕事を続けていけたらと思います。

PHOTOS:TAMEKI OSHIRO

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伊発デンタルブランド「マービス」が伊勢丹新宿本店でポップアップ ホリデー限定アイテムなど

イタリア発のデンタルブランド「マービス(MARVIS)」は12月10〜16日、伊勢丹新宿本店1階でポップアップストアをオープンする。同ポップアップでは、定番のトゥースペースト7種に加え、ホリデーシーズン限定のアイテムやポップアップ限定の選べるギフトセットなどをそろえる。

ギフトにもぴったりなセットなどをラインアップ

ラインアップは、ホワイト・ミントのトゥースペースト(25mL)と好きなフレーバーを1本選べるポップアップ限定セット“ピック・ア・カラー”(2860円)やトゥースペーストとトゥースブラシにコンパクトミラーをセットにしホリデー限定ポーチに入れた“カドル・ミー・アップ”(6600円)、ツリーをイメージしたシルバーのボックスに、1 番人気のホワイト・ミント 25mLが2本入ったギフトセット“ウインター・グロウ”(2640円)、トゥースペースト、トゥースブラシ、ポーチ全てホワイトカラーでそろえたスタイリッシュなセット“ザ・ホワイト・ジェットセッター”(4400円)などギフトにもぴったりなアイテムをそろえる。また、期間中に5000円以上購入した人には、ホワイト・ミント、ジャスミン・ミントのトゥースペースト10mLセットとオリジナルメッセージカードを進呈する。

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伊発デンタルブランド「マービス」が伊勢丹新宿本店でポップアップ ホリデー限定アイテムなど

イタリア発のデンタルブランド「マービス(MARVIS)」は12月10〜16日、伊勢丹新宿本店1階でポップアップストアをオープンする。同ポップアップでは、定番のトゥースペースト7種に加え、ホリデーシーズン限定のアイテムやポップアップ限定の選べるギフトセットなどをそろえる。

ギフトにもぴったりなセットなどをラインアップ

ラインアップは、ホワイト・ミントのトゥースペースト(25mL)と好きなフレーバーを1本選べるポップアップ限定セット“ピック・ア・カラー”(2860円)やトゥースペーストとトゥースブラシにコンパクトミラーをセットにしホリデー限定ポーチに入れた“カドル・ミー・アップ”(6600円)、ツリーをイメージしたシルバーのボックスに、1 番人気のホワイト・ミント 25mLが2本入ったギフトセット“ウインター・グロウ”(2640円)、トゥースペースト、トゥースブラシ、ポーチ全てホワイトカラーでそろえたスタイリッシュなセット“ザ・ホワイト・ジェットセッター”(4400円)などギフトにもぴったりなアイテムをそろえる。また、期間中に5000円以上購入した人には、ホワイト・ミント、ジャスミン・ミントのトゥースペースト10mLセットとオリジナルメッセージカードを進呈する。

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「シャルロット シェネ」が日本初の旗艦店を青山にオープン 店舗限定アイテムも多数登場

「シャルロット シェネ(CHARLOTTE CHESNAIS)」はブランド初となる旗艦店を青山にオープンした。ブランドの新たな取り組みとして、ファインジュエリーコレクションを拡充する。

青山店限定アイテムも用意

本店舗では、ジュエリーやファインジュエリーをはじめ、数量限定のオブジェ、青山店限定の“ドゥボーヴ・エ・ガレ”を代表する円盤型チョコレート“ピストル”がアップデートして登場するほか、2人組アートディレクターのM/Mがデザインしたシルクスカーフなど、多彩なコレクションがそろう。

さらに、ファインジュエリーを購入すると、直営店限定でエナメルとベルベットをあしらった ジュエリーケース“ニップル ボックス”にジュエリーを収めて持ち帰ることができる。また、同じく直営店限定でM/Mがデザインを手掛けたホリデー限定のパッケージも登場。スモールとラージの2サイズで展開する。

◾️シャルロット シェネ 青山店
オープン日:12月5日
営業時間:11:00〜19:00
住所:東京都港区北青山3-7-11

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「シャルロット シェネ」が日本初の旗艦店を青山にオープン 店舗限定アイテムも多数登場

「シャルロット シェネ(CHARLOTTE CHESNAIS)」はブランド初となる旗艦店を青山にオープンした。ブランドの新たな取り組みとして、ファインジュエリーコレクションを拡充する。

青山店限定アイテムも用意

本店舗では、ジュエリーやファインジュエリーをはじめ、数量限定のオブジェ、青山店限定の“ドゥボーヴ・エ・ガレ”を代表する円盤型チョコレート“ピストル”がアップデートして登場するほか、2人組アートディレクターのM/Mがデザインしたシルクスカーフなど、多彩なコレクションがそろう。

さらに、ファインジュエリーを購入すると、直営店限定でエナメルとベルベットをあしらった ジュエリーケース“ニップル ボックス”にジュエリーを収めて持ち帰ることができる。また、同じく直営店限定でM/Mがデザインを手掛けたホリデー限定のパッケージも登場。スモールとラージの2サイズで展開する。

◾️シャルロット シェネ 青山店
オープン日:12月5日
営業時間:11:00〜19:00
住所:東京都港区北青山3-7-11

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「ロージーローザ」の“マルチファンデパフ”からブラウンカラーの限定色が登場

「ロージーローザ(ROSYROSA)」は2026年1月24日、ブランド内人気のメイクパフ2個セット“マルチファンデパフ 2P”からブラウンカラーの限定色を発売する。

限定色は、温かみのあるブラウンカラーに仕上げた。滑らかな肌触りと厚みが特徴の通常タイプ(638円)、液体状ファンデーションの染み込みを防ぐ薄型タイプ(550円)の2種をラインアップ。リキッドをはじめ、クッションやクリーム、パウダーなど“全ファンデーション”に対応し、毛穴や色ムラを均一にカバーする。

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「ロージーローザ」の“マルチファンデパフ”からブラウンカラーの限定色が登場

「ロージーローザ(ROSYROSA)」は2026年1月24日、ブランド内人気のメイクパフ2個セット“マルチファンデパフ 2P”からブラウンカラーの限定色を発売する。

限定色は、温かみのあるブラウンカラーに仕上げた。滑らかな肌触りと厚みが特徴の通常タイプ(638円)、液体状ファンデーションの染み込みを防ぐ薄型タイプ(550円)の2種をラインアップ。リキッドをはじめ、クッションやクリーム、パウダーなど“全ファンデーション”に対応し、毛穴や色ムラを均一にカバーする。

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2025年ファッション業界の重大ニュース:記者談話室vol.198

「WWDJAPAN」ポッドキャストの「記者談話室」は、ファッション業界のその時々のニュースや話題について、記者たちが分かりやすく解説したり、時には脱線したりしながら、掘り下げていきます。

ファッション業界では2025年もさまざまな出来事がありました。急成長した企業、ヒット商品、企業再編、サプライズ人事、デザイナー交代、新規上場、開業や閉店、訃報など、「WWDJAPAN」が報じたニュースの中から重大ニュースをピックアップ。今年がどんな年だったのか振り返ってみました。

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「ディオール」、“リバース エイジング”で新知見 京大iPS細胞研究所と共同研究

「ディオール(DIOR)」の研究機関であるLVMHリサーチはこのほど、東京・六本木で「サイエンティフィック カンファレンス」を開催し、京都大学iPS細胞研究所(CiRA)、スタンフォード大学との共同研究で得られた幹細胞と再生医療分野における最新知見を発表した。テーマは「リバース エイジング」。LVMHリサーチは長年、肌老化のメカニズムの解明に取り組み、「リバース エイジング(生物学的年齢は逆転する)」理論を掲げ研究を進めている。今回の新知見では、“幹細胞の呼吸改善”を初めて科学的に実証。適切に酸素を運ぶことで、幹細胞のミトコンドリア機能も改善することを突き止めた。LVMHリサーチのマリー・ヴィドー(Marie Videau)所長は、「本研究は、美容科学を真の生命科学に近づける第一歩」と述べた。

老化と“細胞呼吸”の因果関係とは

今回の発表の中心となったのは、細胞呼吸に関わる酸素運搬タンパク質サイトグロビン。加齢に伴い細胞内の酸素運搬が滞ると、細胞小器官であり“エネルギー産生工場”と呼ばれるミトコンドリアの活動が低下し、“生命の燃料”といわれる物質ATP(アデノシン三リン酸)の生成も減少することが知られている。LVMHリサーチは、「酸素を単に増やすのではなく、適切な場所へ届ける」という観点から酸素輸送のあり方を検討した。

実験では、酸素輸送を担うサイトグロビンの発現が56%増加し、呼吸とエネルギー代謝の双方が向上したという。それにより、科学界で特定されている12のエイジングマーカー(加齢に伴う変化を示す指標)の内の3つ「幹細胞の疲弊」「ミトコンドリアの機能不全」「細胞老化」が改善することを発見した。

細胞呼吸のカギを握る“酸素運搬体”に着目

2019年からLVMHリサーチと共同研究を進める京都大学iPS細胞研究所のクヌート・ウォルツェン(Knut Woltjen)准教授は、25〜90歳の日本人ドナーから集めて生成した1000件以上のiPS細胞サンプルを解析した結果を報告した。加齢に伴いミトコンドリア変異が増加し、幹細胞の呼吸が40%低下、ATP産性が47%減少した。特に女性や高齢ドナー由来のiPS細胞で顕著な傾向が見られたという。実験では、幹細胞の酸素運搬体に対してバイオポリマーをベースとする新技術「OX-C トリートメント」により酸素処理を施すと細胞の呼吸能力が改善し、ミトコンドリアの数も増加したことが確認された。

また、「OX-C トリートメント」によるサイトグロビンへの刺激は酸素運搬力のみを向上させ、酸化ストレスは減少することも分かった。ウォルツェン准教授は、「酸素を過剰に供給するのではなく、細胞が対応できる範囲で適切に輸送されることが重要」と語った。共同研究では現在、iPS細胞だけでなく生きた細胞内でミトコンドリア活性を可視的に測定する手法を開発中だという。

4種の細胞で「OX-C トリートメント」を検証

さらに、LVMHリサーチは皮膚の主役である4種類の細胞、ケラチノサイト(表皮細胞)、線維芽細胞、NK(ナチュラルキラー)細胞、幹細胞それぞれに対し、酸素輸送の働きを解析した。スタンフォード大学のヴィットリオ・セバスティアーノ(Vittorio Sebastiano)教授との共同研究では、「OX-C トリートメント」により酸素輸送を促す処理を行なった条件下では、表皮再生に関わる40の遺伝子マーカーが顕著に活性化し、特に60〜70代のドナー由来細胞で若年者を上回る再生活性が確認されたと報告した。

LVMHリサーチのデータでは、線維芽細胞では呼吸が37%、ATP合成が28%低下していたが、酸素輸送促進後は呼吸が57%、ATP産性が40%上昇、細胞再生も42%改善したという。ATPの増加はコラーゲ再生に重要な役割を果たす。真皮のデトックスを担うNK細胞では、加齢により活動が80%低下するが、酸素輸送の促進で84%の増加がみられた。NK細胞のミトコンドリア機能が回復すれば、老化細胞の蓄積を抑えられるという。

LVMHリサーチのヴィドー所長は、「私たちは美のために科学を使っているのではなく、科学そのものを美のために進化させようとしている。皮膚は生きた研究領域だ。そこにこそ、未来の再生医療と美容科学の交差点がある」と述べた。

「ディオール」の幹細胞研究の歩み

「ディオール」が幹細胞研究に本格的に取り組み始めたのは約25年前にさかのぼる。皮膚の恒常性維持に重要な表皮幹細胞に注目し、1990年代後半に独自の仮説を立てた。その後も皮膚密度や細胞の接着といった加齢に伴う変化を継続的に調査。25年間で20件以上の特許と100を超える学術発表を行ってきた。2023年には国際的な科学者と連携し、加齢研究を進める枠組みとして「ディオール リバース エイジング ボード」を創設した。

同ボードは幹細胞学、再生医療、分子生物学、神経科学、植物学などにまたがる18人の専門家で構成され、今回のカンファレンスに登壇した、細胞のリプログラミングの専門家であるセバスティアーノ教授(スタンフォード大学)、幹細胞の専門家ウォルツェン准教授(京都大学iPS細胞研究所)のほか、炎症の専門家デヴィッド・ファーマン(David Furman)教授(スタンフォード大学、バック研究所)らが参加している。

7月には、同ボードとして初めての論文を科学誌「ネイチャー・エイジング(Nature Aging)」に発表。皮膚の変化が全身の加齢プロセスとどのように関連するかを定量的に解析し、皮膚の状態が外見だけでなく体のさまざまな老化と関わりを持つ可能性を示した。今回のカンファレンスでは新たな焦点として“幹細胞の呼吸改善”を提示し、細胞内の酸素輸送とミトコンドリアに関する最新の研究成果を紹介した。

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「ディオール」、“リバース エイジング”で新知見 京大iPS細胞研究所と共同研究

「ディオール(DIOR)」の研究機関であるLVMHリサーチはこのほど、東京・六本木で「サイエンティフィック カンファレンス」を開催し、京都大学iPS細胞研究所(CiRA)、スタンフォード大学との共同研究で得られた幹細胞と再生医療分野における最新知見を発表した。テーマは「リバース エイジング」。LVMHリサーチは長年、肌老化のメカニズムの解明に取り組み、「リバース エイジング(生物学的年齢は逆転する)」理論を掲げ研究を進めている。今回の新知見では、“幹細胞の呼吸改善”を初めて科学的に実証。適切に酸素を運ぶことで、幹細胞のミトコンドリア機能も改善することを突き止めた。LVMHリサーチのマリー・ヴィドー(Marie Videau)所長は、「本研究は、美容科学を真の生命科学に近づける第一歩」と述べた。

老化と“細胞呼吸”の因果関係とは

今回の発表の中心となったのは、細胞呼吸に関わる酸素運搬タンパク質サイトグロビン。加齢に伴い細胞内の酸素運搬が滞ると、細胞小器官であり“エネルギー産生工場”と呼ばれるミトコンドリアの活動が低下し、“生命の燃料”といわれる物質ATP(アデノシン三リン酸)の生成も減少することが知られている。LVMHリサーチは、「酸素を単に増やすのではなく、適切な場所へ届ける」という観点から酸素輸送のあり方を検討した。

実験では、酸素輸送を担うサイトグロビンの発現が56%増加し、呼吸とエネルギー代謝の双方が向上したという。それにより、科学界で特定されている12のエイジングマーカー(加齢に伴う変化を示す指標)の内の3つ「幹細胞の疲弊」「ミトコンドリアの機能不全」「細胞老化」が改善することを発見した。

細胞呼吸のカギを握る“酸素運搬体”に着目

2019年からLVMHリサーチと共同研究を進める京都大学iPS細胞研究所のクヌート・ウォルツェン(Knut Woltjen)准教授は、25〜90歳の日本人ドナーから集めて生成した1000件以上のiPS細胞サンプルを解析した結果を報告した。加齢に伴いミトコンドリア変異が増加し、幹細胞の呼吸が40%低下、ATP産性が47%減少した。特に女性や高齢ドナー由来のiPS細胞で顕著な傾向が見られたという。実験では、幹細胞の酸素運搬体に対してバイオポリマーをベースとする新技術「OX-C トリートメント」により酸素処理を施すと細胞の呼吸能力が改善し、ミトコンドリアの数も増加したことが確認された。

また、「OX-C トリートメント」によるサイトグロビンへの刺激は酸素運搬力のみを向上させ、酸化ストレスは減少することも分かった。ウォルツェン准教授は、「酸素を過剰に供給するのではなく、細胞が対応できる範囲で適切に輸送されることが重要」と語った。共同研究では現在、iPS細胞だけでなく生きた細胞内でミトコンドリア活性を可視的に測定する手法を開発中だという。

4種の細胞で「OX-C トリートメント」を検証

さらに、LVMHリサーチは皮膚の主役である4種類の細胞、ケラチノサイト(表皮細胞)、線維芽細胞、NK(ナチュラルキラー)細胞、幹細胞それぞれに対し、酸素輸送の働きを解析した。スタンフォード大学のヴィットリオ・セバスティアーノ(Vittorio Sebastiano)教授との共同研究では、「OX-C トリートメント」により酸素輸送を促す処理を行なった条件下では、表皮再生に関わる40の遺伝子マーカーが顕著に活性化し、特に60〜70代のドナー由来細胞で若年者を上回る再生活性が確認されたと報告した。

LVMHリサーチのデータでは、線維芽細胞では呼吸が37%、ATP合成が28%低下していたが、酸素輸送促進後は呼吸が57%、ATP産性が40%上昇、細胞再生も42%改善したという。ATPの増加はコラーゲ再生に重要な役割を果たす。真皮のデトックスを担うNK細胞では、加齢により活動が80%低下するが、酸素輸送の促進で84%の増加がみられた。NK細胞のミトコンドリア機能が回復すれば、老化細胞の蓄積を抑えられるという。

LVMHリサーチのヴィドー所長は、「私たちは美のために科学を使っているのではなく、科学そのものを美のために進化させようとしている。皮膚は生きた研究領域だ。そこにこそ、未来の再生医療と美容科学の交差点がある」と述べた。

「ディオール」の幹細胞研究の歩み

「ディオール」が幹細胞研究に本格的に取り組み始めたのは約25年前にさかのぼる。皮膚の恒常性維持に重要な表皮幹細胞に注目し、1990年代後半に独自の仮説を立てた。その後も皮膚密度や細胞の接着といった加齢に伴う変化を継続的に調査。25年間で20件以上の特許と100を超える学術発表を行ってきた。2023年には国際的な科学者と連携し、加齢研究を進める枠組みとして「ディオール リバース エイジング ボード」を創設した。

同ボードは幹細胞学、再生医療、分子生物学、神経科学、植物学などにまたがる18人の専門家で構成され、今回のカンファレンスに登壇した、細胞のリプログラミングの専門家であるセバスティアーノ教授(スタンフォード大学)、幹細胞の専門家ウォルツェン准教授(京都大学iPS細胞研究所)のほか、炎症の専門家デヴィッド・ファーマン(David Furman)教授(スタンフォード大学、バック研究所)らが参加している。

7月には、同ボードとして初めての論文を科学誌「ネイチャー・エイジング(Nature Aging)」に発表。皮膚の変化が全身の加齢プロセスとどのように関連するかを定量的に解析し、皮膚の状態が外見だけでなく体のさまざまな老化と関わりを持つ可能性を示した。今回のカンファレンスでは新たな焦点として“幹細胞の呼吸改善”を提示し、細胞内の酸素輸送とミトコンドリアに関する最新の研究成果を紹介した。

The post 「ディオール」、“リバース エイジング”で新知見 京大iPS細胞研究所と共同研究 appeared first on WWDJAPAN.