セレクトショップのエディフィスは4月14日、「ナイキ(NIKE)」に別注したスイムショーツを発売する。価格は7920円(税込)。
同店は「毎シーズン、予約完売するカラーもあるほど人気」と話し、新色を加えた全8色で展開する。リサイクル素材を採用したもので、左裾のさりげないスウッシュと、左後ろ身ごろのビッグスウッシュが特徴だ。
The post エディフィスが「ナイキ」に別注した完売御免のスイムショーツ 全8色で展開 appeared first on WWDJAPAN.
バイヤー向けにトピックスを拾います。
セレクトショップのエディフィスは4月14日、「ナイキ(NIKE)」に別注したスイムショーツを発売する。価格は7920円(税込)。
同店は「毎シーズン、予約完売するカラーもあるほど人気」と話し、新色を加えた全8色で展開する。リサイクル素材を採用したもので、左裾のさりげないスウッシュと、左後ろ身ごろのビッグスウッシュが特徴だ。
The post エディフィスが「ナイキ」に別注した完売御免のスイムショーツ 全8色で展開 appeared first on WWDJAPAN.
カネボウ化粧品の敏感肌向けブランド「フリープラス(FREEPLUS)」は7月8日、ブランドリニューアルを行う。今後は効率性とシンプルを両立させた「精簡スキンケア」を新コンセプトに、クリーンビューティブランドとして生まれ変わる。リブランディングに伴い、「フリープラス」は7月から花王公式通販サイト「My Kao Mall」専用アイテムとなる。
ブランドリニューアルと同時に新スキンケア3品も登場する。弱酸性のふんわり泡が肌の汚れを落としてしっとりと洗い上げるクリーム状洗顔料“マイルドソープa”(100g、税込1980円、以下同)、さっぱりタイプとしっとりタイプをそろえ、肌のキメを美しく整える保湿化粧水“モイストケアローション(1・2)”(各160mL、各3080円)、同じくさっぱりタイプとしっとりタイプをそろえ、角層を潤いで満たして肌を健やかに保つ保湿乳液“モイストケアエマルジョン1・2”(各100mL、各3520円)をラインアップ。
また、パッケージや容器は環境に配慮した素材を利用。箱は古紙を再生した素材を採用しているほか、“マイルドソープa”のチューブは、砂糖を精製した後に捨てられるサトウキビの搾りかすを原料として一部を再利用、“モイストケアローション”“モイストケアエマルジョン”のボトルは使用済みPETボトルから生み出された再生プラスチックを採用している。「My Kao Mall」では新製品および既存品含むブランド全アイテムが購入可能。
The post 「フリープラス」がリブランディング 効率性とシンプルを両立したクリーンビューティブランドへ appeared first on WWDJAPAN.
合同展示会「ファッションワールド 東京(FaW TOKYO )2023春」が4月5日、東京ビッグサイトで開幕した。中国企業の出展が戻り、前回の約2倍となる約750社が集まった。第3回を迎えた「サステナブル ファッション EXPO」には約200社が出展した。前回までは素材開発の打ち出しが際立っていたが、菊池孝宏・事務局次長によると「サステナビリティのブームは少し落ち着き、各社の向かう方向性が多様化している」という。フェムケアやスマート製品といったウェルネスや、メタバース、DXなどのキーワードのほか、今回特に焦点が当たったのが資源循環の取り組みだ。
豊田通商は、繊維循環のインフラ構築を目指す新プロジェクト「パッチワークス(PATCHWORKS)」を披露した。同社はこれまで「パタゴニア(PATAGONIA)」とコットンTシャツの循環事業を進めてきた。そのスキームを拡大し、同社がハブとなってさまざまな小売やアパレルメーカーに循環型のサプライチェーン構築を呼びかける。集めた衣類は埋め立てや焼却処分をしないこと、透明性を持って再資源化することをポリシーに掲げ、まずは繊維への再生技術が確立されているポリエステルとコットン、ナイロンの単一素材に絞って回収を進める。
衣類の再資源化は、回収した後の分別や解体作業にコストがかかる。同プロジェクトでは、参加企業から消費者に呼びかけ、消費者自身に作業してもらう。一部では学校教育の一環として、分別・解体作業を行なった。回収後は、ナカノが2次選別(取りきれていない資材や異物の除去)を行い、提携するリサイクル工場で繊維に戻す。参加企業には回収だけでなく、再生した糸を購入してもらいリニアエコノミーからの脱却を促す。さらにどのようなデザイン設計であればリサイクルがしやすいかなど、リサイクルの過程で得られた情報は企業にフィードバックし循環型を前提としたモノづくりをサポートする。
同プロジェクトを主導する鬼形智英担当は、「繊維循環は社会のインフラとして整備されるのが理想だと考えている。今回の取り組みは、その一助になる活動だ。金銭的なメリットだけでなく、次世代に何を残すべきかを同じ目線で考えてくれる企業に参加してほしい」と話す。現在ポリウレタンの分離技術の開発なども進んでいるという。
丸紅は、同社が出資する米拠点のスタートアップ企業サーク(CIRC)との取り組みを大きく紹介した。「ザラ(ZARA)」の親会社のインディテックス(INDITEX)なども出資する注目企業で、綿とポリエステルの混紡素材を分離して新たなセルロース繊維原料とポリエステル原料にケミカルリサイクルする特許技術を有する。アメリカでは量産化に向けて開発が進む。丸紅は台湾の紡績工場などと、サークの原料を糸にする仕組みを構築中だ。22年には古着回収を目的とした100%子会社エムサーキュラーリソーシーズを設立し、日本国内での繊維循環のスキーム構築に向けて動き始めている。
一般社団法人繊維育英会が進める循環型プロジェクト「ウィゾール(WITHAL)」では、「回収した繊維を余す事なく、再生できる」点をアピールした。参加企業が設置した回収ボックスで回収した衣料のうち、綿100%の素材は糸に戻し、それ以外の素材は全て「パネコ」「リフモ」といったリサイクルボードの原料として活用する。22年に始動し、現在までに約20社が参加する。非営利団体としての立場を活かし利用料は1店舗あたり2000円〜と低価格で設定して間口を広げる。
資源循環の取り組みは、副資材にも広がっている。大手副資材メーカーの東京吉岡は、製造・流通・保管の工程で衣類を保護する透明のリサイクルポリエチレン袋を大きく打ち出した。使用済みの袋を回収し、同社が手配するリサイクル工場でペレット化したのち、新たな袋に再生する。環境省主導の「製品・サービスのカーボンフットプリントに係るモデル事業」に参加して算出した結果によると、通常のポリエチレン袋と比較して約82%の二酸化炭素排出を削減できるという。
“土に還る素材”として注目が集まる生分解性素材も、適切な堆肥化までのプロセスをどう構築していくかかが課題だ。バイオ由来の生分解性ポリエステルの開発・販売を行うV&A JAPANは、自社で回収および堆肥化までを行うことで透明性を担保している。
各社に話を聞くと、特にアウトドアブランドやユニフォームメーカーで取り組みが先行している。より複雑な混率の商品を扱う一般アパレルのプレイヤーたちも巻き込み解決策を模索していくことが業界全体で循環型へシフトしていく鍵となるだろう。
The post 合同展示会「ファッションワールド 東京」が開幕 サステナビリティブースは資源循環に焦点 appeared first on WWDJAPAN.
合同展示会「ファッションワールド 東京(FaW TOKYO )2023春」が4月5日、東京ビッグサイトで開幕した。中国企業の出展が戻り、前回の約2倍となる約750社が集まった。第3回を迎えた「サステナブル ファッション EXPO」には約200社が出展した。前回までは素材開発の打ち出しが際立っていたが、菊池孝宏・事務局次長によると「サステナビリティのブームは少し落ち着き、各社の向かう方向性が多様化している」という。フェムケアやスマート製品といったウェルネスや、メタバース、DXなどのキーワードのほか、今回特に焦点が当たったのが資源循環の取り組みだ。
豊田通商は、繊維循環のインフラ構築を目指す新プロジェクト「パッチワークス(PATCHWORKS)」を披露した。同社はこれまで「パタゴニア(PATAGONIA)」とコットンTシャツの循環事業を進めてきた。そのスキームを拡大し、同社がハブとなってさまざまな小売やアパレルメーカーに循環型のサプライチェーン構築を呼びかける。集めた衣類は埋め立てや焼却処分をしないこと、透明性を持って再資源化することをポリシーに掲げ、まずは繊維への再生技術が確立されているポリエステルとコットン、ナイロンの単一素材に絞って回収を進める。
衣類の再資源化は、回収した後の分別や解体作業にコストがかかる。同プロジェクトでは、参加企業から消費者に呼びかけ、消費者自身に作業してもらう。一部では学校教育の一環として、分別・解体作業を行なった。回収後は、ナカノが2次選別(取りきれていない資材や異物の除去)を行い、提携するリサイクル工場で繊維に戻す。参加企業には回収だけでなく、再生した糸を購入してもらいリニアエコノミーからの脱却を促す。さらにどのようなデザイン設計であればリサイクルがしやすいかなど、リサイクルの過程で得られた情報は企業にフィードバックし循環型を前提としたモノづくりをサポートする。
同プロジェクトを主導する鬼形智英担当は、「繊維循環は社会のインフラとして整備されるのが理想だと考えている。今回の取り組みは、その一助になる活動だ。金銭的なメリットだけでなく、次世代に何を残すべきかを同じ目線で考えてくれる企業に参加してほしい」と話す。現在ポリウレタンの分離技術の開発なども進んでいるという。
丸紅は、同社が出資する米拠点のスタートアップ企業サーク(CIRC)との取り組みを大きく紹介した。「ザラ(ZARA)」の親会社のインディテックス(INDITEX)なども出資する注目企業で、綿とポリエステルの混紡素材を分離して新たなセルロース繊維原料とポリエステル原料にケミカルリサイクルする特許技術を有する。アメリカでは量産化に向けて開発が進む。丸紅は台湾の紡績工場などと、サークの原料を糸にする仕組みを構築中だ。22年には古着回収を目的とした100%子会社エムサーキュラーリソーシーズを設立し、日本国内での繊維循環のスキーム構築に向けて動き始めている。
一般社団法人繊維育英会が進める循環型プロジェクト「ウィゾール(WITHAL)」では、「回収した繊維を余す事なく、再生できる」点をアピールした。参加企業が設置した回収ボックスで回収した衣料のうち、綿100%の素材は糸に戻し、それ以外の素材は全て「パネコ」「リフモ」といったリサイクルボードの原料として活用する。22年に始動し、現在までに約20社が参加する。非営利団体としての立場を活かし利用料は1店舗あたり2000円〜と低価格で設定して間口を広げる。
資源循環の取り組みは、副資材にも広がっている。大手副資材メーカーの東京吉岡は、製造・流通・保管の工程で衣類を保護する透明のリサイクルポリエチレン袋を大きく打ち出した。使用済みの袋を回収し、同社が手配するリサイクル工場でペレット化したのち、新たな袋に再生する。環境省主導の「製品・サービスのカーボンフットプリントに係るモデル事業」に参加して算出した結果によると、通常のポリエチレン袋と比較して約82%の二酸化炭素排出を削減できるという。
“土に還る素材”として注目が集まる生分解性素材も、適切な堆肥化までのプロセスをどう構築していくかかが課題だ。バイオ由来の生分解性ポリエステルの開発・販売を行うV&A JAPANは、自社で回収および堆肥化までを行うことで透明性を担保している。
各社に話を聞くと、特にアウトドアブランドやユニフォームメーカーで取り組みが先行している。より複雑な混率の商品を扱う一般アパレルのプレイヤーたちも巻き込み解決策を模索していくことが業界全体で循環型へシフトしていく鍵となるだろう。
The post 合同展示会「ファッションワールド 東京」が開幕 サステナビリティブースは資源循環に焦点 appeared first on WWDJAPAN.
「オニツカタイガー(ONITSUKA TIGER)」は4月7日、1980年代のランニングシューズに着想した新作スニーカー“エクスカリバー(X-CALIBER)”を発売する。
柔らかなスエード製のレッドとクリーム、リサイクル材を使用したテキスタイルとスエードを組み合わせたグリーンの3色をラインアップし、価格はいずれも1万7600円(税込)。グリーンには白のスペアシューレースも付属する。
機能面では、衝撃緩衝性のある“フューズゲル(FUZEGEL)”をかかと部に、反発性があり快適な履き心地を実現する“オーソライトX-40(ORTHOLITE X-40)”を中敷きに採用する。
The post 「オニツカタイガー」から新作スニーカー“エクスカリバー” 1980年代のランニングシューズに着想 appeared first on WWDJAPAN.
山本寛斎事務所のクリエイティブ・ディレクター高谷健太とともに、日本全国の伝統文化や産地を巡る連載“ときめき、ニッポン。”。11回目は、同氏が携わった北海道発のレザーブランドのクリエイティブの裏側について。
前回は、僕の故郷でもある北海道の森がエゾシカの被害によって枯死している現状と、頭数制限によって捕獲されたエゾシカの皮を用いた北海道発のレザーブランド「阿寒レザー(AKAN LEATHER)」について紹介し、僕が同ブランドのキービジュアルやレザージャケットのクリエイティブディレクションも担っていることに触れた。今回は、それらのクリエイションについてもう少し掘り下げてみたい。
まず、僕が「阿寒レザー」のプロジェクトに携わった大きな理由は、“いただいた命を大切に使う”“着ることが森林の保護・保全につながる”というブランドフィロソフィーに深く共感したからだ。この考えを体現するために、商品企画で重視したことが2つある。1つは、普遍的であること。流行に左右されない普遍的なデザインはもちろん、軽さと柔らかさに富んだ着心地の良さと、歳月を重ねて革が育つことで、生涯にわたって着用できるものだ。そして、やがて親から子へと引き継がれる。そんなレザージャケットを目指した。
もう1つは、一点物の価値を感じてもらうことだ。ジャケットをよく見ると、小さな傷や個体による表情の違いに気づくだろう。これは単に希少性を意味するものではなく、もともと野生に生きる動物であったことを示す“自然の刻印”なのだ。“いただいた命を大切に使う”というブランドの意志を体現するために、固有の特徴を生かそうと考えた。
キービジュアルには、阿寒在住のアイヌ文化アーティストのデボさん(以下:DEBO)と、自然と動物を愛するバーチャルヒューマンのimmaさんを起用した。ビジュアル制作で最初に思い巡ったのは、“北海道の太古から今、そしてこの先も続く円環する命”という言葉だった。縄文から現代まで、15000年以上のときをかけて脈々と続く日本のサステナビリティを表現したいという直感的なイメージを広げて、僕の先祖が本州から海を渡る遥か前から北海道で暮らしてきた先住民族アイヌのDEBOさんと、現在の最先端テクノロジーによるバーチャルヒューマンのimmaさんに、ぜひ参加してもらいたいと思って声を掛けた。
DEBOさんは、以前より山本寛斎さんと「何か一緒にやりたい」という思いがあったそうだ。「こうした形で仕事ができてうれしかった」と話してくれた。immaさんは元々、日本古来の文化や自然に興味があり、2019年にはアイヌ文化の担い手と国内外のアーティストが交わる阿寒の「ウタサ祭り」に訪問したほか、地球環境保護の支援を示す4月22日の“アースデイ”に合わせて、海で集めたごみで出来ているドレスを着用するなど、社会に向けたアクションを積極的に行っていた。われわれのオファーも「ファッションも“命をいただく尊さ”に向き合う必要があると思っていた。今回のプロジェクトに参加できたのはとても意義がある」と喜んで協力してくれた。
撮影に際してDEBOさんは、アイヌのさまざまな考えを教えてくれた。例えば、「エゾシカや鮭を敬わずに殺すと、それらの動物は泣きながら天に上っていく。そうすると、神様はエゾシカも鮭も地上に下ろさなくなり、飢饉が起きる」というものだ。「人間の力の及ばないものはすべてカムイ(神)と捉え、すべてのものに魂がある。人間は魂の宿る自然の中から、ありとあらゆる命をいただかないと生きていけない。だから、命に感謝できない人間が、そのほかの命を奪ってはいけないんです。“かわいそう”ではなく、いただいた命を無駄にしないという覚悟が必要なのだ」と。
この教えにとても共感した僕は、キービジュアルにも“いただ着ます。”というキャッチコピーを付けた。食べることだけでなく、着ることにも“いただきます”の気持ちを持とうというメッセージを重ねたのである。
immaさんは、「動物が大好きなので、これまでレザー製品には配慮して付き合ってきた」と話しており、彼女にとってレザージャケットを着ることは、大きな覚悟が必要だったはずだ。「あたしがエゾシカの革を着ることで、ファンの方々と色んな摩擦が起こるかもしれない。それでも、一人でも多くの人がこの問題を知って、地球や自然について考えるきっかけとなってほしい」と強く語ってくれた。
撮影時に驚いたことがあった。DEBOさんが控え室の床にゴザを敷いて、狩猟刀“マキリ”で木を削る様子を見せてくれたのだ。削ったツイスト状の樹皮はDEBOさんが髪飾りとして身に着けて、とても神秘的だった。
この髪飾りは“イナウ”というアイヌに伝わる祭具で、カムイの世界と自分とをつなぎ、自分を守ってくれるものだという。DEBOさんは「とても繊細なので、その場で作って身に着けないと、運ぶ間に壊れてしまうんですよ。削るうちに自分の心も浄化されるので、アイヌとして神聖な気持ちで撮影に臨めるかなと思って作りました」と説明してくれた。「自然に触れて、自分の頭で考えて、体を使ってモノを作る。そうすると、自分の感覚や能力を信用していくことができるんです」。便利なものに頼るのではなく、自分の体や感覚を信じて生きることの大切さを肌で感じる経験だった。
DEBOさんは最後にこう話してくれた。「今の現代人に必要なのは、生活を便利にしていくことよりも、不便な生活を快適に、かっこよく暮らしていくための知恵を持つことだと思う。この“かっこいい”というのがとても重要で、SDGsであるからこそ、美しくなければならないのです。アイヌの衣装も持ち物も、どれも美しい。デザインと機能美を兼ね備えた無駄のないものが、もっと見直されていくべきではないでしょうか」。
「阿寒レザー」の商品とキービジュアル、これらの話から、皆さまはどんなことを感じただろうか。阿寒の森の現状はもちろん、現代の消費社会のあり方、これからのファッションはどうあるべきかを考えるきっかけになればうれしい。
The post 円環する阿寒の森(後編)、アイヌ文化から考える現代に必要なこと ファッションデザイナー高谷健太と巡る“ときめき、ニッポン。”第11回 appeared first on WWDJAPAN.
繊維商社のヤギ(YAGI)は、同社が協賛・協働するNPO法人ディアミー(DEAR ME)主催のイベント“BETTER FASHION, BETTER FUTURE”に出展し、同社が持続可能な社会の発展を目指して発足したエシカル・サステナビリティ活動プロジェクト「ヤギシカル(YAGIthical)」のポップアップストアを3月14〜18日の期間、大阪・梅田のNU茶屋町に開いた。最終日は、ヤギのメンバーと西側愛弓ディアミー代表兼「ココ(CO×CO)」代表取締役(以下、西側)によるトークイベントも実施。“「好き」を通して社会課題にアクションしよう”をテーマに、ファッション産業が抱える社会課題解決にどう取り組むかについてを考え、語り合った。
60分間のトークイベントは3つのテーマで構成。1つ目のテーマ「ぶっちゃけZ世代・ミレニアル世代の本音トーク」では、社会課題への関心が高いとされるZ世代だが、興味を持ちつつも実際にアクションを起こせているのは9%※という現状について語り合った。ヤギ・マテリアル部門営業の曽和亮太(以下、曽和)は、「手に取りやすいアイテムや自分が気付かないところで実は社会貢献できている、でもいいと思う。小さなアクションから始めていければ」と述べた。さらに、10年前に古着店で購入したセーターを着て登壇した曽和は、「長年愛用しているが、全然毛羽立たない。いい買い物ができた。これも1つのアクション」と続けた。西側も、「自分の“好き”が入り口となり、それが愛着に変わり、結果社会課題やエシカルに結びついているのがすてき」と賛同した。また、Z世代である西側は、「サステナビリティやSDGsをトレンドとして終わらせてはだめ。言葉に惑わされず、好きを通して自分がどう長く向き合っていけるか。自分は何が好きで、社会とどう関わるのが心地いいかをベースに考えられたらいいのでは」と思いを伝えた。
2つ目のテーマは「『好き』を通してできるアクション」。「『好き』なものの“もと(素材や背景)”を知る」という話題では、ヤギの藤井豊アパレル部門営業課長は、同イベントにも出展していたエコバッグを活用した新たなパッキングプラットフォーム「ルーパック(LOOPACH)」について説明。「どうアクションをしたらいいか分からない人もいると思う。普段の何気ない買い物の中で、『ルーパック』の機能がついたエコバッグを使うことで公益ポイントが貯まり、そのポイントを自分が支援したい団体などに寄付すれば世の中に還元できる。『ルーパック』が社会との関わりを築く1つのきっかけになれば」と語った。
さらに、登壇者自身のアクションについても紹介。ヤギ人事部の宮川沙良は、「ツバメタオル」の工場見学に行った際に、「少しのほつれや、近くで見ても気付かないぐらいの欠陥で規格外商品になるタオルが多数倉庫に眠っていることを知った」と振り返り、それらのタオルを有効活用すべく、ディアミーと協働し、アップサイクルタオル「ムスブ(MUSUBU)」を作ったと誕生の背景を明かした。
3つ目のテーマ「共により良い未来につなげよう」では、企業やNPO法人、団体の枠を超え、規模の大小を問わず連携する大切さや意義について話し合った。ときに参加者に話題を投げかけながら、60分のトークイベントは終わりを迎えた。
展示スペースでは、オーガニックコットンを介したインドの綿農家とその子どもたちの就学支援を行う「ピースバイピース コットンプロジェクト(PEACE BY PEACE COTTON PROJECT)」をはじめ、ヤギが繊維を通して行っている社会や環境に配慮した取り組みを紹介。「ルーパック」や「エイトワール(EITORE)」の吸水サニタリーショーツ、「ムスブ」のアップサイクルタオル、ミャンマーで有機栽培したコーヒー豆を使用した「ヤギシカルコーヒー(YAGITHICAL COFFEE)」なども販売した。他にも、ディアミーによるシルクスクリーン体験や裁断くずを使ったポストカード作り、Z世代のインフルエンサー3組(Arisa、Kaede、Nozomi)によるフリーマーケットなども実施した。
※SHIBUYA 109 lab.調べ
The post ヤギがディアミーとサステナイベント “好き”を通してファッションのより良い未来を目指す appeared first on WWDJAPAN.
ロレッタなどのヘアケアブランドを多数展開するビーエックスは、公益財団法人世界自然保護基金ジャパンが主催する環境イベント“アースアワー 2023”に協賛した。“アースアワー”は、世界中の人々が同じ日・同じ時刻に消灯することで、地球温暖化防止と生物多様性保全の意志を示す世界最大級の消灯アクション。
同社では、3月25日の20時30分~21時30分の60分間、各拠点およびサロンを巻き込んだ消灯アクションを実施した。今後もヘアサロンとともに、持続可能な社会の実現に向け取り組んでいく予定だ。
イベントに参加した「フィルムス(FILMS)」の白井咲恵CSRチームリーダーは、「電気を消す行動一つで、地球や生きものを考えるきっかけになるのですごく簡単だし、積極的にできると毎年思っている。また、決まった時間があることでカウントダウンのような“時間を待つ”という楽しさが、スタッフの興味や活動意欲につながる気がしている。個人的には、こうしたアクションに参加することで、今をちゃんと生きていると感じるし、たくさんの生きものに対して優しい気持ちになることができる。また、電気が簡単に得られることが当たり前ではない、ということも同時に考えられる」とコメント。
「ウタリ(utari)」の松本善人COOは、「当サロンでは、スタートアップサロンとしての取り組みの一つに、積極的なSDGs運営をCSへ転換する施策を日々考えており、この度“アースアワー 2023”に参加できたことを誇りに思う。美容業界は、美容師とメーカーがさまざまなことに挑戦し続け、従来不可能だと思っていたことを可能にしてきた業界。今、1人がやっても無駄だと思うなら人に伝え、発信していきましょう」とコメントしている。
The post ビーエックスが“アースアワー 2023”に協賛 ヘアサロンとともに消灯アクションを実施 appeared first on WWDJAPAN.
ゴールドウインと葉山町(神奈川県)、京急グループの葉山マリーナーは29日、連携と協力に関する包括協定を締結した。海や山林などの自然環境に親しみ、守り育てることの大切さの理解推進に向けて、3者の資源を有効活用することで、町民生活の質の向上および地域活性化を図る。
連携項目には「1.海の生物等に親しむ事業の推進に関すること」「2.里山管理や山の動植物等に親しむ事業の推進に関すること」「3.町内の自然環境の保全活動事業の推進に関すること」「4.その他本協定の目的の達成のために必要と認められること」を掲げる。
第1弾の具体的な取り組みとして、5月20日に「稚魚放流・クルージング体験」を葉山町内の小学校高学年を対象に実施する。町の資源である豊かな自然環境を、次世代を担う子どもたちに知ってもらうきっかけの場とする。漁業協同組合の協力で水産資源の大切さを学び、葉山マリーナーの協力で乗船や海から町を眺める体験を提供する。さらにゴールドウインの「ヘリーハンセン(HELLY HANSEN)」と葉山マリーナが共同運用する海洋浮遊ごみ回収機“シービン(SEABIN)”を通じて、海の環境問題を学ぶ。
今後は、海の生物に親しむ潮干狩り活動や、里山管理を目的としたタケノコ掘り活動、ゼロ・ウェイストを目標にした“はやまクリーンプログラム”といった、葉山町が推進してきた自然環境事業を軸に、継続的な連携を図る方針だ。
29日に行われた会見でゴールドウインの渡辺貴生社長は、「当社はさまざまなスポーツアパレルブランドを通じて、スポーツの楽しさを広げる活動をしてきた。葉山町は、山と海が隣接する素晴らしい自然環境が整っており、『葉山マリーナ』とは1983年の『ヘリーハンセン』の日本導入時から40年の付き合いがある。この環境を素晴らしいものにしていけるよう共に取り組み、我々のノウハウや経験、製品を通じて、海や山での楽しみ方をサポートできたらうれしい」と話した。
また「モノを作るアパレル産業は、環境に大きなインパクトを与えている。シービンを含め、ローインパクトになるような産業のあり方、新素材の開発・回収、新たな製品に生まれ変わらせる取り組みにも引き続き注力していく」と話した。
ゴールドウインはアウトドア事業での知見を生かし、自治体との連携を深めている。葉山町以外にも、富士箱根伊豆国立公園の箱根町(神奈川県)、南アルプス国立公園のふもとの北杜市(山梨県)、知床国立公園のある斜里町(北海道)とそれぞれ協定を結び、エリアの環境に応じた取り組みを進めている。
「葉山マリーナ」には、13年に「ヘリーハンセン」、22年4月に「ザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE)」が出店。昨年11月からシービンを設置し、共同運用している。
The post ゴールドウイン・葉山町・葉山マリーナ、「海と山の環境保全活動」で協定 appeared first on WWDJAPAN.
「メゾンスペシャル(MAISON SPECIAL)」を展開するPLAY PRODUCT STUDIOとハイケム、小野莫大小工業(以下、小野メリヤス)の3社は4月1日から、ポリ乳酸繊維(PLA)繊維のフィラメント糸を100%使用したカットソーを販売する。PLA繊維は、原料にとうもろこしなどのデンプンを使用し、二酸化炭素の排出を大幅に抑えられる一方で、耐熱性などが低く染色が難しかった。化学原料商社であるハイケムは独自にポリマーの配合などに工夫を加えた「ハイラクト」を開発、小野メリヤスやタキヒヨーなどの有力企業とテキスタイル開発を行っていた。
「メゾンスペシャル」は自社ECサイト上で予約受付をすでに開始している。価格は1万1000円(税込み)。オーバーサイズのパターンを使い、男女兼用で3サイズ。鮮やかで明るいブルー、イエロー、ホワイト、ブラック、ラベンダーの5色展開になる。
ハイケムは、2020年8月に中国の食品添加物大手の豊原(ほうげん)集団との提携を発表。PLA原料の旺盛な需要に応えるため、豊原集団は子会社を通じて急ピッチでPLA増設を行っており、21年に10万トン、25年までに100万トンにまで引き上げる計画を発表していた。ハイケムは日本展開のパートナーとして、独自の改良を加えたPLA繊維ブランド「ハイラクト」を、小野メリヤスなどの有力企業と組んで、テキスタイルや製品開発を進めている。同事業を率いるハイケムの高裕一(たか・ゆういち)取締役は「早急に日本で流通するポリエステル繊維の20%をPLA繊維に置き換えたい」と野心的な計画を掲げている。
PLA繊維は生育過程で二酸化炭素を吸収するとうもろこしなどの植物を原料としているためカーボンニュートラルな素材であり、生分解性も併せ持つことから、次世代のサステナブル素材として注目を集め、20年以上前からユニチカや東レが事業化し、日本でも展開していたが、耐熱性の低さから染色が難しく、衣料分野では停滞していた。ハイケムは、PLA分野で世界3位の生産能力を持つ豊原集団と提携し、原料の価格を大幅に引き下げるとともに、小野メリヤスやタキヒヨーといった日本で高いテキスタイル開発力を持つ企業と組んで、製品開発を進めている。小野メリヤスは、独自開発した撚糸技術をベースにしたハイゲージカットソー素材「コズモラマ」で、欧米ラグジュアリーブランドを筆頭に国内外の有力ブランドにテキスタイルを供給しているが、同社の小野元延社長は「この数年で欧州の高級ブランドからはサステナビリティに配慮した商品のニーズが急速に高まっていた。PLA繊維『ハイラクト』を使ったテキスタイルは、大きな武器になる」と指摘する。
ハイケムはPLAがポリエステルに比べて製造時にも二酸化炭素の排出を86%削減できることなどを検証。さらに「ハイラクト」専用のウェブサイトを立ち上げるなど、PLAに関する情報発信も積極的に行っている。
ハイケムは高い研究開発技術で知られるユニークな化学原料商社で、PLA繊維「ハイラクト」のほかにも、二酸化炭素からポリエステル原料を生産する技術開発を、NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)の大型助成を受けて、富山大学などと組んで進めており、「5〜10年以内には商業生産に入りたい」(高取締役)という。
The post 日本初!「メゾンスペシャル」からPLA100%のカットソー、有力企業3社がタッグ appeared first on WWDJAPAN.
「メゾンスペシャル(MAISON SPECIAL)」を展開するPLAY PRODUCT STUDIOとハイケム、小野莫大小工業(以下、小野メリヤス)の3社は4月1日から、ポリ乳酸繊維(PLA)繊維のフィラメント糸を100%使用したカットソーを販売する。PLA繊維は、原料にとうもろこしなどのデンプンを使用し、二酸化炭素の排出を大幅に抑えられる一方で、耐熱性などが低く染色が難しかった。化学原料商社であるハイケムは独自にポリマーの配合などに工夫を加えた「ハイラクト」を開発、小野メリヤスやタキヒヨーなどの有力企業とテキスタイル開発を行っていた。
「メゾンスペシャル」は自社ECサイト上で予約受付をすでに開始している。価格は1万1000円(税込み)。オーバーサイズのパターンを使い、男女兼用で3サイズ。鮮やかで明るいブルー、イエロー、ホワイト、ブラック、ラベンダーの5色展開になる。
ハイケムは、2020年8月に中国の食品添加物大手の豊原(ほうげん)集団との提携を発表。PLA原料の旺盛な需要に応えるため、豊原集団は子会社を通じて急ピッチでPLA増設を行っており、21年に10万トン、25年までに100万トンにまで引き上げる計画を発表していた。ハイケムは日本展開のパートナーとして、独自の改良を加えたPLA繊維ブランド「ハイラクト」を、小野メリヤスなどの有力企業と組んで、テキスタイルや製品開発を進めている。同事業を率いるハイケムの高裕一(たか・ゆういち)取締役は「早急に日本で流通するポリエステル繊維の20%をPLA繊維に置き換えたい」と野心的な計画を掲げている。
PLA繊維は生育過程で二酸化炭素を吸収するとうもろこしなどの植物を原料としているためカーボンニュートラルな素材であり、生分解性も併せ持つことから、次世代のサステナブル素材として注目を集め、20年以上前からユニチカや東レが事業化し、日本でも展開していたが、耐熱性の低さから染色が難しく、衣料分野では停滞していた。ハイケムは、PLA分野で世界3位の生産能力を持つ豊原集団と提携し、原料の価格を大幅に引き下げるとともに、小野メリヤスやタキヒヨーといった日本で高いテキスタイル開発力を持つ企業と組んで、製品開発を進めている。小野メリヤスは、独自開発した撚糸技術をベースにしたハイゲージカットソー素材「コズモラマ」で、欧米ラグジュアリーブランドを筆頭に国内外の有力ブランドにテキスタイルを供給しているが、同社の小野元延社長は「この数年で欧州の高級ブランドからはサステナビリティに配慮した商品のニーズが急速に高まっていた。PLA繊維『ハイラクト』を使ったテキスタイルは、大きな武器になる」と指摘する。
ハイケムはPLAがポリエステルに比べて製造時にも二酸化炭素の排出を86%削減できることなどを検証。さらに「ハイラクト」専用のウェブサイトを立ち上げるなど、PLAに関する情報発信も積極的に行っている。
ハイケムは高い研究開発技術で知られるユニークな化学原料商社で、PLA繊維「ハイラクト」のほかにも、二酸化炭素からポリエステル原料を生産する技術開発を、NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)の大型助成を受けて、富山大学などと組んで進めており、「5〜10年以内には商業生産に入りたい」(高取締役)という。
The post 日本初!「メゾンスペシャル」からPLA100%のカットソー、有力企業3社がタッグ appeared first on WWDJAPAN.
「トミー ヒルフィガー(TOMMY HILFIGER)」は、カナダ出身のシンガーソングライター、ショーン・メンデス(Shawn Mendes)とのコラボレーションによる2023年春「トミー x ショーン クラシックス リボーン」コレクションをロンドンにて発表した。
発売日となった3月20日、ロンドンのショップにはショーンのファンが多く駆けつけ、雨天にも関わらず開店前から長蛇の列を成した。午後には、リージェント・ストリートにある店舗でショーンとデザイナーのトミー・ヒルフィガーを迎えたストアイベントを開催。夜には、コレクションの発売を記念したディナー会が開かれ、キャンペーンキャストに起用されたジョージア・メイ・ジャガー(Georgia May Jagger)やアオキ・リー・シモンズ(Aoki Lee Simmons)、パメラ・アンダーソン(Pamela Anderson)、ジョーダン・ダン(Jourdan Dunn)、ショーンの妹アリーヤ・メンデス(Aaliyah Mendes)などが駆けつけた。コレクションは、現在販売中だ。
今回のコラボコレクションは、スター&ストライプのラガーシャツやツイルチノ、バーシティジャケットなど、28ピースのメンズウエアとウィメンズウエアからなる。近年、スキニーからボクシーへとシルエットの好みが移り変わったというショーン自身の趣向に沿いながら、誰しもが着用しやすいリラックスしたフィット感でまとめ上げた。中でもショーンのイチオシである、現在のトレンドを取り入れたクロップドトップスは、ファン層の多くを占めるティーン世代の心を鷲掴みにしそうだ。
デザインのインスピレーション源となったのは、90年代以前の「トミー ヒルフィガー」のプレッピースタイル。「クラシックを志向したからといって、ただのプレッピーでは退屈だ」と話すトミーは、現代的なシェイプやこだわりの生地を用いた「ツイスト」と、熱狂的な若年ファンを抱えるスター、ショーン・メンデスのキャラクターを加えることで、今日にふさわしいクラシックを描き出した。
2人が目指したのは、ただファッションと音楽を組み合わせるだけではない、深みと社会的意義のあるコレクションだ。その最たるものは、サステナビリティへの取り組み。工場などで裁断した端材は再加工。色のついたパウダーにする新技術で作った染料を使用し、リサイクル繊維から快適な新繊維を生み出す最先端技術を結集するなど、どの製品もが持続可能性の高い工程を経て作られている。
娘が運営するブランド「フー・アンド・フー(FOO AND FOO)」が推進するサステナビリティに感銘を受けたことが、自身のブランドでの推進につながったと話すトミー。この社会は持続可能でなければならないとし、「大きな流通を持つ私たちだからこそ、リーダーになることができる」と、多額の資金を投入し、環境問題に取り組むようになった。デニムを洗い加工する際、インディゴ染料が海や川に流れてしまうことを防ぐため、6年前からはレーザーを用いた加工に切り替えた。親会社が拠点を置くアムステルダムには、より持続可能性を向上させる方法を研究するチームも設置しており、服のレンタルや、ビンテージとなった過去コレクションの回収・再販など、循環型の仕組みづくりにも励んでいる。
トミーは「本当の意味でのハートとソウルを持った、素晴らしい24歳」と、環境負荷について真剣に考え、自ら学ぶショーンを称えた。3年ほど前に、ファストファッションがいかに環境に影響を及ぼしているかを知ったショーンは、自身のアーティスト・マーチャンタイズにも最大限のサステナビリティを求めるようになった。
1998年に生まれ、両親がファンだった「トミー ヒルフィガー」の服を着て育ったショーンは、このブランドを通してファッションや服に対しての理解を深めてきたという。そんな彼は、「こうしてコラボできるのは大変光栄なこと。夢を見ているようだ」と話し、このコレクションでの環境問題への取り組みが、「トミー ヒルフィガー」のブランド規模だからこそ成せる世界的なインパクトを残せることに、より意義を見出している。製品そのものをサステナブルに作るだけではなく、その思想を周囲へと広げていくことも大切なこと。ショーンは、「よりサステナブルなものへと押し進めるダイヤルの回転のひとつひとつが、最終的に世界を変えることになると信じている」と語った。
トミーは「本当の意味でのハートとソウルを持った、素晴らしい24歳」と、環境負荷について真剣に考え、自ら学ぶショーンを称えた。3年ほど前に、ファストファッションがいかに環境に影響を及ぼしているかを知ったショーンは、自身のアーティスト・マーチャンタイズにも最大限のサステナビリティを求めるようになった。
1998年に生まれ、両親がファンだった「トミー ヒルフィガー」の服を着て育ったショーンは、同ブランドを通してファッションや服に対しての理解を深めてきたという。そんな彼は、「こうしてコラボできるのは大変光栄なこと。夢を見ているようだ」と話し、このコレクションでの環境問題への取り組みが、「トミー ヒルフィガー」のブランド規模だからこそ成せる世界的なインパクトを残せることに、より意義を見出している。製品そのものをサステナブルに作るだけではなく、その思想を周囲へと広げていくことも大切なこと。ショーンは、「よりサステナブルなものへと押し進めるダイヤルの回転のひとつひとつが、最終的に世界を変えることになると信じている」と語った。
The post 「トミー ヒルフィガー」がショーン・メンデスとコラボ 地球環境を意識したニュー・クラシックのお披露目にロンドンは大騒ぎ appeared first on WWDJAPAN.
伊藤忠ファッションシステム(以下、IFS)は、サステナビリティ経営支援の新たなソリューション「ショートレビューサービス(簡易診断サービス)」の提供を開始した。同サービスでは、企業のサステナビリティ経営の推進度を分析し、現状と課題を踏まえて、今後取り組むべき優先タスクを順序立ててリポートしてくれる。
診断は4ステップで、1.質問票に回答 2.個別ヒアリング 3.総合分析 4.分析レポート作成&報告。所要期間は、約1カ月だ。
ショートレビューで示される課題に対して、それらに対応する社内体制や計画作りを促すほか、追加でIFSの研究員やコンサルタントによる個別サポートを受けることも可能。「企業の強みを生かした継続的な価値提供実現のサステナビリティ支援」を目的に、企業のリソースの一部となる戦略策定からサポートしてくれる。
小安光司・経営戦略室室長兼サステナビリティコンサルタントは、IFSがサステナビリティ経営を支援する理由について「現在、地球は環境破壊が後戻りできなくなる“ティッピングポイント”がいつ来るか分からない非常に危険な状況だ。環境に対する各国の法規制・ルール整備も進んでいるなか、特に企業にとっては、対応の遅れが自社の存続の危機を招きかねないという時代の潮目にある。しかし、複雑に絡み合う環境問題への対応は難易度が高いため、多くの企業が適切な対策を講じることができずにいる。利益の極大化を追求しながら、環境対策を始めとした社会価値も創出するという難題に挑まなければならない」と語る。
これらに対するIFSのソリューションの1つが、今回の「ショートレビューサービス」だ。「多くの企業は、環境に良いものを作っても売れないのではないか?という不安から積極的に動けず、需要待ちや生活者の行動変容待ちの傾向にある。私たちは総合コンサルティング会社であり、多彩な支援サービスを行っている。中でも、生活者のインサイトを基にした行動変動の予測と促進、国内および海外のネットワークを用いた事業支援が、特徴であり強みだ。
そのため、一般的なコンサルティングファームと違って、戦略策定にとどまらず、必要に応じて商品やサービスを一緒に開発したり、販売のお手伝いをしたりすることも可能だ。例えば企業のサーキュラーエコノミー化などは、自社の経営資源の範囲を超えるため1社単独ではできず、実現に向けてエコシステムが必要となる。年間200の案件を遂行する私たちの顧客基盤や国内外のネットワーク、伊藤忠グループアセットをコーディネートする力がここに生きている」と話す。
IFSはサステナビリティ経営の潮流をリスクマネジメントの深化やイノベーション創出の機会と捉え、新たなサービスの提供で、企業の成長と社会課題の双方が前進する経営変革を支援する。社会課題を解決しながら、企業が存続・成長していく機会となるのがサステナビリティ経営であり、その出発点となるのが「ショートレビューサービス」だ。
The post 伊藤忠ファッションシステムがサステナビリティ経営の分析・リポートサービス開始 企業成長と社会課題解決を支援 appeared first on WWDJAPAN.
英国発の自然派化粧品ブランド「ザボディショップ(THE BODY SHOP)」は4月13日、ロングセラーのスキンケアシリーズ“Eシリーズ”(全4品、税込2420〜3740円)を刷新する。1977年の発売から45年にわたって親しまれてきた同シリーズが、エシカルなコンセプトになって生まれ変わる。
今回のリニューアルでは、ラズベリーの種を乾燥させコールドプレス製法で抽出した油分と天然のビタミンEを多く含んだ保湿成分のラズベリーシードオイルをシリーズ共通で配合。潤いを与えることで乾燥や空気中のちりやほこりなどの外的ダメージから肌を保護し、みずみずしくふっくらした肌に導く。配合成分はラズベリージュースの製造過程で残った種を再利用することで、環境にも配慮した。また、世界最古のビーガン協会である英ビーガンソサエティ(THE VEGAN SOCIETY)を取得し、ビーガン仕様となった。
ラインアップは、ラズベリーシードオイルに加えソヤオイルなどの保湿成分を配合したクリーミーなテクスチャーの洗顔料“E フェイスウォッシュ”(125mL、税込2420円)、肌の角質層のすみずみまで潤いで満たす化粧水“E トナー”(250mL、税込2750円)、小麦とトウモロコシから抽出した天然由来のヒアルロン酸を配合する保湿クリーム“E デイクリーム”(50mL、税込3410円)、コミュニティフェアトレードで調達したシアバターとオリーブオイルを配合した“E インテンスクリーム”(50mL、税込3740円)の全4品。
同ブランドは、89年に化粧品業界で初めて化粧品の動物実験反対のキャンペーンを実施するなど、いち早く環境に配慮した取り組みを行ってきた。2023年末までに全商品でビーガンソサエティ認証を取得することを目指している。
The post 「ザボディショップ」がロングセラーの“Eシリーズ”を45年ぶりにリニューアル 環境に配慮したビーガン仕様に appeared first on WWDJAPAN.
「ニューバランス(NEW BALANCE)」は、国立公園などの環境保護のために生まれたエコブランド「パークス プロジェクト(PARKS PROJECT)」とコラボレーションしたトレイルランニングシューズ“フレッシュ フォーム エックス ヒエロ v7 エクスプロアー アンド コネクト(FRESH FOAM X HIERRO v7 EXPLORE ANS CONNECT)”を3月30日に発売する。価格は税込1万9800円で、「ニューバランス」の公式オンラインストアと原宿店で取り扱う。
「ニューバランス」と「パークス プロジェクト」がコラボするのは、今回が初めてだ。“都市部の緑地”に着想し、軽量かつ通気性に優れたアッパーはグリーンカラーにアップデートし、耐久性を高めるためにステッチダウンしたヘアリースエード製のトゥキャップとヒールにも同色を採用。アッパーサイドのアイコニックな“N”ロゴは、空から見た街並みをモチーフにしたグリッドのデザインとなっているほか、30%のリサイクルラバーと70%のバージンラバーを使用したアウトソールにはマーブル模様を施している。
また、“フレッシュ フォーム エックス ヒエロ v7 エクスプロアー アンド コネクト”の発売にあわせ、防水透湿性と耐久性に優れた素材“パーテックス(PERTEX)”のデッドストックを用いたパッカブル仕様のウインドブレーカーと、バックル付きのウーブンパンツ、吸汗速乾繊維“クールマックス(COOLMAX)”製のウィメンズ用Tシャツ、メッシュポケット付きTシャツも用意。価格は、ウインドブレーカーが同1万5400円、ウーブンパンツが同9900円、ウィメンズ用Tシャツが同5500円、メッシュポケット付きTシャツが同6050円だ。
「パークス プロジェクト」は、アメリカやカナダの国立公園などの環境保護を目的に2014年に設立。公園の愛好家を公園の保護者に変えるため、各国立公園をイメージしたデザインのオリジナルアイテムを販売し、その売上金を公園の保護や植林などの自然維持のために寄付。また、50以上の保護団体と提携し、彼らが取り組む環境保全や教育プロジェクトを支援している。
The post 「ニューバランス」と「パークス プロジェクト」が初コラボ トレイルランニングシューズと4型のアパレルを用意 appeared first on WWDJAPAN.
サザビーリーグは2022年に独占販売契約を締結した、米ロサンゼルス発のメンズ、ウィメンズブランド「OUTERKNOWN(アウターノウン)」を23年秋冬シーズンから本格始動する。これまで、「RHCロンハーマン(RHC RON HERMAN)」で取り扱ってきたものを、秋冬からセレクトショップなどへの卸し販売をスタートし、オンラインストア開設も計画している。
同ブランドは、現役プロサーファーであるケリー・スレーター(Kelly Slater)が、15年にクリエイティブ・ディレクターのジョン・ムーア(John Moore)と共に設立し、企業理念のひとつに「アパレル界のサステナビリティを牽引する存在になる」ことを掲げている。西海岸のハッピーでリラックスしたムードをまといつつ、責任あるものつくりや労働環境・コミュニティ作りなどを実践する先進的なブランドだ。
象徴的なアイテムはオーガニックコットン使いの“ブランケットシャツ”で、まさにブランケットを羽織るような着心地の良さと種類豊かなチェック柄が特徴。他にもオーガニックコットン×リサイクルポリエステルを使用したスエットのブルオーバーやパンツ、オーガニックコットン×リネンのきれいな色のジャンプスーツ、先進的なサステナブル経営で知られるベトナムのデニム工場サイテックス(SAITEX)で作ったジーンズなどカジュアルなアイテムが揃う。
米国では、修理、再販のサービスにも力を入れており、補修を保障として行っているほか、独自のプラットフォームで愛着ある商品を販売・購入できるシステムを展開している。
The post サザビーリーグがLA発「アウターノウン」を本格始動 “サステナビリティを牽引する存在になる” appeared first on WWDJAPAN.
メード・イン・ジャパンのレザーは、各地に高品質のなめし革を作る産地が残る。その一つが兵庫だ。ビームスの佐藤幸子ディレクターが手がける“コーリング ビームス クラフツ イン ザ メーキング(以下、コーリング)”は、日本の伝統技術を後世に残すためのプロジェクト。今回はジャパンレザーの持つポテンシャルをセレクトショップならではの経験や発想で引き出し、次代へつなぐビームスの取り組みを紹介する。
伝統技術を後世に残すため
商品作りを“お手伝い”
1 / 2
WWDJAPAN(以下、WWD):“コーリング"のプロジェクトについて教えてください。
佐藤幸子ビームスディレクター(以下、佐藤):2018年の秋に福岡の工芸展で、久留米絣(がすり)という織物に出合いました。そのとき、ご年配の方や若い職人さんに聞いた久留米絣の成り立ちやストーリーがとにかく不思議で面白くて。それがきっかけで20年春に久留米絣を使った「カスリ」というブランドを立ち上げ、その頃から日本の伝統技術を後世に残すために何ができるのかを意識し始めました。その後、佐賀からは「有田焼や伊万里焼など肥前地区を代表する焼き物を後世に残したい」という依頼を受け、“宝石のように焼き物を纏う”をコンセプトに「ヒゼンジュエリー」というジュエリープランドを、兵皮連さん(兵庫県皮革産業協同組合連合会)からの依頼では兵庫エリアにあるタンナー(革をなめす業者)の革を使った“ひょうごレザー”の商品開発をしました。これらのプロジェクトをまとめてコーリング"と名付け、21年12月にスタートしました。
WWD:"コーリングの由来は?
佐藤:“天職”と“呼ばれる”のダブルミーニングです。売るための自発的な商品作りや買い付けではなく、呼ばれてお手伝いしたり、素材と向き合って何かを生み出したり、地域や産業に呼ばれて商品を作ったり。ファッションの中から生まれたアイデアで、日本の素晴らしいモノ作りを形にしたいと思っています。
ファッションならではのフィルターで
新しいクリエイティブを生み出す
WWD:ブランドや製品を作る上で大切にしていることは?
佐藤:まずは、その文化の中心にいる人たちがどうしたいのかをとことん本音で話して、聞くことです。例えば、元々素材としての革はものすごく好きだけど、今はサステナビリティやSDGsを背景に革がネガティブに捉えられることも増えています。これからの時代、どうなっていくんだろう?と思うこともあったけど、実際にお話を聞いたら、革は畜産副産物(畜産動物を食肉とする過程で出る皮を利用する素材)ですし、なめしも1400年の歴史があるといいます。私が出会った人を幸せにすることが、私ができる一番サステナブルなアクション。職人さんが代々受け継いで営んできたものを、間違った知識で絶やすことはしたくない。とにかく、産地の人たちはプライドを持って革を作っている。私はそこにすごく感銘を受けたので、自分の経験でできることを形にしたいと思っています。
WWD:"ひょうごレザー”はどのような特長を生かして、どんなプロダクトに落とし込んだ?
佐藤:まず、“ひょうごレザー”を作る方々にも同じように「何が特長ですか?」と質問をしました。すると「なんでも作れるんだよね」とおっしゃられて。兵庫エリアには、本当に多くのタンナーがあり、本当に“なんでも作れるんです。その強みを素直に生かして、ファーストコレクションは財布と洋服、靴、バッグをラインアップ。それぞれの商品に合う革を作り分けて、ユニセックスでエイジレスな、はやり廃りのないものを作りました。ビジュアルも“地場産”感をできるだけ出さず、当社のフィルターを通して、「パリの古びた街で失「恋した女の子」をイメージして撮影しました。
志は高く「世界へ」
まずは地元からこつこつと
WWD:プロジェクトを通しての学びは?
佐藤:私も20年以上、革小物の商品企画に携わってきましたが、タンナーの方々と顔を合わせることすらありませんでした。会ってみると職人さんたちは目の前の皮をなめすだけで、完成品を知ることがない方ばかり。「ファッション」の世界を知らないんです。だからこそ、一緒にモノを作りましょうと歩み寄って、「こういう革は靴のリボンに使いましょう」とか「SNSはこうやるんですよ」とか、自分の経験を基に役立つことを伝えています。
WWD:今後の展望は?
佐藤:ポップアップストアを地元で開きたいですね。職人さんとはお酒を酌み交わしながら「海外のラグジュアリーブランドに革を卸しましょうよ」みたいな夢を語り合うこともあります。しかしそもそも兵庫の人ですら、兵庫が革の産地であることを知らない人が多いんです。まずは国内、まずは地元での認知度を高めていくことから、こつこつとやらないといけないと思っています。透明性の観点からしても、革はどこで、誰がなめしているのか、縫っているのかまで消費者に伝えるべき。これまでは私たち売り手がそこを疎かにしていた部分もあるでしょう。地元の人はやはり東京開催を希望されます。ただ地元で開くことでこそ、なじみのタンナーさんがお店にいらしてくれたり、自分が作ったモノが売れていく様子が見えたりと、収穫は多いはずなんです。私たちにとっても職人と対話しながら、その人たちが作ったモノを売る経験はとても貴重です。売り手として、産地のストーリーや、革のもつ魅力を消費者にきちんと伝えていきたいと思っています。
革にまつわる4つの“誤解”
解消へ向け取り組みを加速
1 / 2
革のタンナーや革製品の製造、卸業などでつくる日本皮革産業連合会は、皮革や革製品のサステナビリティを発信するステートメント「Thinking Leather Action」を策定した。事業の座長を務める川善商店社長の川北芳弘氏は、皮革と革製商品に関しては近年、4つの“誤解”が生まれているとする。「皮革/革製品のために動物を殺しているという誤解」「革製品を作るのをやめれば、畜産でのCO2が減るという誤解」「天然皮革は石油素材に比べて環境負荷が高いという誤解」「革の代替素材は天然皮革よりサステナブルであるという誤解」を挙げる。「革製品に使われる皮は食肉副産物。たとえ革製品を作らなくなっても皮は出続け、廃棄する皮が増えることになる」と川北氏。正しい理解促進のため、企業や学生向けの出張講演などに取り組む。
The post ビームスのディレクターが語る「ジャパンレザーの可能性」【革製品のサステナビリティを考える Vol.2】 appeared first on WWDJAPAN.
米シアトル発の「ブルックス(BROOKS)」は、1914年創業のランニングシューズブランド。100年を超える歴史を持つ老舗であり、同時にイノベーションにも積極的に取り組んでいる。今やソールに使用することが当たり前になったEVA素材を、1975年に初めてランニングシューズに搭載したのが「ブルックス」であり、防水透湿素材の「ゴアテックス(GORE-TEX)」をランニングシューズに初めて使用したのも「ブルックス」だ。近年では、ランナーが着地する際のかかとのブレを軽減するサポートテクノロジー「ガイドレール2.0」を導入するなど、進化を続けている。
「ブルックス」の技術開発を支えているのが、“ブルーライン”と呼ばれるチーム。“ブルーライン”は、シビアにタイムを競うエリートランナー向けのシューズを開発し、その機能の一部がより多くの層に向けたインラインのシューズへと落とし込まれる。「最新技術をシューズに搭載し、最初に市場に出すのがわれわれ“ブルーライン”の役割。日々多くのランナーと話し、シューズに求めていること、シューズに背中を押してほしい部分を聞き出して開発に生かしている」と、来日した「ブルックス」のニキル・ジェイン(Nikhil Jain)ブルーライン シニアマネジャーは話す。
例えば、2022年7月に発売したインラインモデルの“グリセリン20(GLYCERIN20)”は、21年にエリートランナー向けに開発された“オーロラ(AURORA)”をベースにしている。「“オーロラ”には、“DNA ロフト V3”というクッションソールを初めて搭載した。エリートランナーから“オーロラ”に対して寄せられたフィードバックを反映し、幅広いランナーに受け入れられる機能・デザインに落とし込んだのが“グリセリン 20”だ。耐久性にも配慮し、より大量に生産できる工程を採用している」とジェインマネジャー。「われわれは素材や色の選択、設計、機能などあらゆる面で、エリートランナーからファンランナーまで全てのランナーにとってのベストを追求している」と、ジョナサン・ギスバート(Jonathan Guisbert)アドバンスドフットウエア デザイナーも続ける。
ジェインマネジャーやギスバートデザイナーは来日に合わせて、日本の駅伝ランナーや中距離を専門にする陸上選手、一般のファンランナーからも熱心に聞き取りを行った。併せて、3月5日に行われた東京マラソンも視察。日本ではファンランナーであっても、スピード志向のカーボン入り厚底シューズをはいているケースが多いことに驚いたという。「(タイムを競うのか、完走がゴールなのかなど) “ラン ハッピー(走る喜び)”は各ランナーによって異なる。『ブルックス』はランニング専業ブランドとして、あらゆる志向のランナーのハッピーを叶えるシューズをそろえている」とジェインマネジャーは強調する。
サステナビリティの面では、「ブルックス」は流通量の最も大きなモデル“ゴースト(GHOST)”をブランド初のカーボンニュートラルシューズと位置づけている。リサイクル素材を使用し、再生可能エネルギーを使用する工場で生産。さらにカーボンオフセットを購入することで、削減しきれない二酸化炭素排出量を補っている。「最も流通量の多いモデルでカーボンニュートラルに取り組んでいるのが『ブルックス』の特徴。エリートランナー向けのシューズであっても、機能重視でサステナビリティはおざなりといったことがないよう、再生素材の使用などにしっかり取り組んでいる」(ギスバートデザイナー)という。
The post 米シアトル発ランニングシューズブランド「ブルックス」 技術開発を支える“ブルーライン”の取り組み appeared first on WWDJAPAN.
1 / 1
ケリング(KERING)はこのほど、新たな温室効果ガス削減目標としてグループ全体で2035年までに21年比で40%削減を目指すと発表した。スコープ1〜3を対象とし、サプライチェーン全体に関わるサプライヤーと共に脱炭素化を目指す。
同社は今年、25年までに排出量を17年比で40%削減する目標を達成した。これまでの原単位(製品1つを生産するためにかかるエネルギー量や温室効果ガス排出量)[IK1] の目標値では、売上金額などの活動量に対する排出効率を算出するため、企業の成長にともなって排出量も増加する仕組みだった。今回設けた総量での目標値は、企業の成長と排出量を切り離して削減を目指すことができる。
フランソワ・アンリ・ピノー(Francois-Henri Pinault)=ケリング会長兼最高経営責任者は、「新たに全スコープで排出総量を削減する目標を掲げた。私たちのグローバルビジネスを真に脱炭素化するには、原単位ではなく総量を用いた目標値が必要だからだ。負荷の絶対値を低減させながら価値創造していくことが、本当にサステナブルな企業が次に挑戦するべき領域だと確信している」とコメントした。
マリー・クレール・ダヴー(Marie-Claire Daveu)=ケリング チーフ・サステナビリティ・オフィサー(CSO)兼渉外担当責任者によると、各ブランドに専門チームを配置し、それぞれのアプローチで定められた期間内に40%の削減を目指すという。例えば、特にファッションとファインジュエリーでは廃棄物の処理方法が異なり、それぞれの分野に沿った現実的な解決策を模索し、それを新たなビジネスモデルや価格設定につなげていく。
「ラグジュアリー部門では、量より質を優先する。製品の品質を向上させることで最終的には価格も上がるが、そうすることで、企業の成長と温室効果ガス排出量削減を両立させる」と話す。達成に向けては、需要予測や原料開発のためのAIソリューションなどのさまざまなシステムの見直しと改良が必要だ。デザインチームは耐久性やリサイクルのしやすさを考慮した素材使いなど、循環性を実装していく。
同社傘下の「グッチ(GUCCI)」は2月、循環型の商品製造を支援する新施設「サーキュラーハブ(Circular Hub)」を発表した。ダヴーCSOは、ここでの廃棄を出さない製造方法の考案が削減目標の大きな柱になるという。さらに、今後スケールする可能性のある素材の具体例として「バレンシアガ(BALENCIAGA)」が採用したマッシュルームレザー「エッファ(EPHEA)」や「グッチ」のバイオベースの原料を用いた代替レザー「デメトラ(Demetra)」などをあげた。同社はビトロラボ(VitroLabs)と人工レザーの開発にも取り組んでいる。
The post ケリング、2035年までに温室効果ガスの排出総量40%削減を目指す appeared first on WWDJAPAN.
細尾はこのほど、自社テキスタイルブランド「ホソオ(HOSOO)」の東京初のショールーム兼ストアを東京ミッドタウン八重洲にオープンした。
京都の旗艦店とミラノのショールームに続いて三店舗目となる「ホソオ トウキョウ」は、東京ミッドタウン八重洲1階のエントランスに位置する。
店舗デザインは京都店同様ホソオ アーキテクチャーが手がけた。天井高4メートルに及ぶ窓から自然光が降り注ぐ店内には、200種類以上のテキスタイルコレクションが陳列する。このテキスタイルセラーには6パターンの空間照明が用意されており、さまざまな環境でのテキスタイルの見え方がシミュレーションできる。店頭では、西陣織の伝統的な素材である箔を用いたアートピースや、セラーから好みの生地を選んでオーガーできるテキスタイルアート、オリジナルの家具の生地のオーダーも可能だ。
オープンを記念し、限定のスリープウェアも発売。最上級の絹糸で織り上げたシルク100%の生地を2022年収穫のニホンムラサキで染め上げたセットアップを展開する(3サイズ、各17万6000円)。細尾は、奈良・平安時代から貴族階級を中心に実践されている自然染色や植物染めの研究を行う「古代染色研究所」を展開している。22年には、京都・丹波に古代染色植物の農園を、23年にはその横に古代染色工房を開設し、ニホンムラサキをはじめとする古代染色植物の栽培と染色を一貫して自社で行っている。
なお、東京ミッドタウン八重洲正面入り口に飾られている高さ11メートル、幅7.5メートルアート作品は、細尾の西陣織とFRP(繊維強化プラスチック)、LEDビジョンを組み合わせたものだ。
The post 「ホソオ」の東京初ショールーム兼ストアが東京ミッドタウン八重洲にオープン appeared first on WWDJAPAN.
企業は「何のために存在するのか、社会においてどのような責任を果たすのか」というパーパス(社会的存在意義)が問われ始めている。しかし、「パーパス」は抽象的な言葉ゆえ、その本質や採り入れ方を理解するのは簡単ではない。そこで、『パーパス 「意義化」する経済とその先』(NewsPicksパブリッシング)共著者でビジネスデザイナーの岩嵜博論・武蔵野美術大学クリエイティブイノベーション学科教授にパーパス思考をビジネスに取り入れる利点について聞いた。
1 / 1
WWD:パーパスとビジョンとの違いは、またパーパスの再定義によって企業にもたらせる利点とは?
岩嵜博論・教授(以下、岩嵜):パーパスが企業活動の中心にあると、何のためにこの活動をしているかが明確にシェアできるので、ステークホルダーをはじめとしたさまざまな人たちと領域横断でコラボレーションしていくときに進めやすくなる。ビジョン、ミッションとパーパスの違いを船に例えると、ビジョン、ミッションは企業がなりたい姿を一方的に示しているので、船はその企業しか入らないサイズの「小さな船」、パーパスは企業がけん引する「大きな船」で、提唱する企業だけでなく、あるべき世界に共感する多くのステークホルダーが乗ることができるもの。企業は多くの共感を集める大きな船をステークホルダーと共同でつくり、実現に向けて協働していくことになる。そういう時代が到来しつつある。
WWD:確かに、何のためにやっているのかがわからないと気持ちがぐらつき、いい仕事に繋がらない。
岩嵜:「何のため」が明確でパワフルだとステークホルダーはそのために自立的、自発的に動くことができるようになる。そうなると自分ごと化できるようになる。組織論的にもパーパスを定義することは強味になる。
1 / 1
WWD:アパレル企業の中ではパタゴニア(PATAGONIA)がパーパスを明確にして成功していると感じる。2019年に企業理念(パーパス)を「私たちは、故郷である地球を救うためにビジネスを営む」と変えてから、さまざまなプロジェクトがスピード感を持って形になっている。各部署の現場のスタッフがそれぞれの持ち場で何ができるかを考え、それを実現するために組織全体で支援しているように見える。
岩嵜:ステークホルダーには、顧客はもちろん従業員やサプライヤー、株主や地域の人なども挙げられパーパスは、それらの意識をつなげる力がある。
WWD:ファッション企業が、突然明確でパワフルなパーパスを掲げるのはイメージやビジネスモデルなどさまざまなしがらみがあって難しい側面もある。
岩嵜:ビジョン、ミッションの時代と大きく違うのは掲げて終わり、表面的なところを飾って終わりではなく、実行することが大事だということ。小さくても実行を重ねていくことが重要になる。大きな企業であれば、新しい事業やブランドを作って実行していくことが大切になる。例えば「無印良品」は、店舗の大改革を進めていて“地域土着化”した店舗も増えている。当たり前だったチェーンオペレーションを否定し、その方法を乗り越えて、地域課題を解決する地域密着型の店を作ることに舵を切っている。全ての店舗を変えるのは難しいが、着実にそういう店を増やしている。小さく始めたことがうまくいけば応用していくことができる。
そもそもアパレル企業は、ビジネスモデル自体も考え直さなければいけないだろう。回収やリセール、リペアなどを行うことが求められるだろう。長期的に見ると、いいものをリペアしながら長く着る方向に向かうと思うから。ここ数十年が異常だった。異常な大量生産・大量消費の無責任な数十年に生活者が気付き始め、若い人を中心に心理的な負担を持ち始めている。それに対してどう備えるか。パタゴニアは、かなり前からリペアを行っており、巨大なリペア工場がある。そうした実績から回収やリセールも行っているが、こうした事業が儲かっているのか、と疑問には思う。
1 / 1
WWD:パタゴニアはリペアやリセールだけでは黒字化できていないと聞いたことがある。パーパス経営が成功していると感じるアパレル企業とその理由は?
岩嵜:わかりやすいのはいろんな面でパタゴニアだろう。修理工場を作り、バリューチェーンを見直し、結果として利益率が高いビジネスができている。売価をキープして直販化も進めており、ここ10年で卸売りを相当止めて直販化している。ECも強化していて、独特のウェブデザインだが、メディアECも早くから始めている。会員に送るダイレクトメールはプロダクトにフォーカスしたものではなく、いいコピーとビジュアルが付いたストーリー。そんなことができる企業はあまりないし、相当考えられていると思う。パーパスを掲げるだけでなく、バリューチェーン、コミュニケーション、セールス全てを見直し、一気通貫したパーパス的アプローチが整っている。
ナイキ(NIKE)もパタゴニアと似ていて、成長ドライブがパーパス思考とデジタルトランスフォーメーションで、うまくいっていると感じる。著名アナリストのベネディクト・エバンスの最近のレポートでも、2010年の直販比率は10%弱だったのが今や約40%に伸びているとあった。彼らの成長を支えているのが直販。デジタル顧客データを駆使して直販率を上げているように見える。
新興ブランドのスニーカー「オン(ON)」もパーパスドリブンとデジタルトランスフォーメーションで奏功している。
ビジネスの本質はパーパス思考×デジタルだろう。パーパスを掲げるだけでは既存ブランドと同じかもしれない。顧客と直接つながるルートを持つことと、ビジネスそのものの変革をセットにすることで効果を発揮する。
WWD:アパレル産業をどう見ているか。
岩嵜:バリューチェーンをどう再構築するか、そして、どう新しいビジネスを作るかが重要になる。アパレルは買う前も買った後もブラックボックスが多すぎる。どこから来て、捨てた後どうなるのかが分からない。ブラックボックスを透明化することは必要だろう。ビジネス全体を変革して、その際に領域横断も必要になる。重要なポイントは包括的に見ること。学生によく「鳥の目、虫の目」と伝えているが、「虫の目」でディテールを見て、「鳥の目」になって全体を見る。個々のディテールがどうあるべきか、全体はどうなっているか。時間軸も超越する必要があり、過去、現在、未来がどうあるべきかを数十年単位で見るような包括的な視点が理想だ。
アパレルは外圧も大きく変革の機運がある。そして、実は変革しやすい産業ではないかとも思う。もちろん設備投資は必要だが、作っているものがライトウエイトだから、他の産業に比べると恵まれていると感じる。やろうと思えば、戦略がそこにあれば変革できるのではないか。アパレルビジネスが面白いのは外圧があること。外圧と向き合いポジティブにとらえて、自らを変えるきっかけにすることが大事だと思う。それがこれからのアパレルビジネスの成否を分けるのではないか。
WWD:注目している動向は?
岩嵜:「修理する権利」だ。世界的に注目されていて、アップル(APPLE)も対応せざるを得なくなっているし、自分で修理ができてパーツ交換ができるスマートフォンを提供しているオランダのスタートアップ「フェアフォン(FAIRPHONE)」は、着実に売り上げが伸びているし、先日4900万ユーロ(約70億円)の資金調達をした。リペアは大事になるだろう。
WWD:アパレルの場合、低価格帯だとリペアサービスを売価に吸収しづらいので事業化するのは難しい。
岩嵜:価格帯を上げて長持ちするモノを作り、リペアを含めて利益を出せるビジネスへの変革が必要になる。その点で自動車産業から学べることは多い。車は購入時に加えて、車検や点検などの費用を消費者は払いメンテナンスしており、結果として長持ちするし、中古車市場もある。中古車市場は早くからDXされていて、オークションはどこからも入札できるようになっている。あるいは、キッチンウエアの「ストウブ」や「ル・クルーゼ」に表れている消費者心理に近いかもしれない。家電も売価を上げている。例えばドライヤーや炊飯器、洗濯機の価格帯は上がっているが、それでも一定数売れている。数字を見たわけではないけれど、おそらく売る数量は減っても売り上げは変わっていないのではないか。
WWD:リペアやリセールを視野に入れるとして、数十年単位で見られないジレンマを抱える企業も少なくない。
岩嵜:事業の成果をどのスパンで出すかと、事業そのものをどのスパンで考えるかは異なる。事業そのものの過去50年とこれからの50年を考えつつ、単年度で利益をどう出すかも「鳥の目、虫の目」で考えることになる。どのビジネスもそうだが、近視眼的になり過ぎると四半期、単年度予算はクリアできても長期的に見ると負のサイクルに入り、気づいたら抜けられないということが起こる。
WWD:成長と環境や社会課題の改善の両立を狙う企業も増えてきているが、両立の難易度は高いと感じる。企業の理想的な姿とは?
岩嵜:規模は企業が決めればいい。ある程度の規模感に留めることもできるし、永遠に成長したいという考え方もある。抑えるメカニズムはない。ただし、規模に応じた社会的責任を果たさないと、ステークホルダーから支持が得られない。サステナビリティの制約に企業はそれぞれどう向きあうかが大切になる。
デザインはどっちかではなく、どう両立し得るかを考える統合という考え方を大事にしている。成長とサステナビリティが両立できる、トレードオフを乗り越えたソリューションが出せる。それがデザインの力で、グローバルではデザイン人材が活躍している。日本では要素還元(分解したそれぞれの要素を良くすれば最終的に合体させればよりよくなること)が主流だが、なかなかそうはならない。「鳥の目虫の目」で見ていく必要がある。
The post ヒット本著者に聞く パーパス思考が重要な理由 appeared first on WWDJAPAN.
企業は「何のために存在するのか、社会においてどのような責任を果たすのか」というパーパス(社会的存在意義)が問われ始めている。しかし、「パーパス」は抽象的な言葉ゆえ、その本質や採り入れ方を理解するのは簡単ではない。そこで、『パーパス 「意義化」する経済とその先』(NewsPicksパブリッシング)共著者でビジネスデザイナーの岩嵜博論・武蔵野美術大学クリエイティブイノベーション学科教授にパーパス思考をビジネスに取り入れる利点について聞いた。
1 / 1
WWD:パーパスとビジョンとの違いは、またパーパスの再定義によって企業にもたらせる利点とは?
岩嵜博論・教授(以下、岩嵜):パーパスが企業活動の中心にあると、何のためにこの活動をしているかが明確にシェアできるので、ステークホルダーをはじめとしたさまざまな人たちと領域横断でコラボレーションしていくときに進めやすくなる。ビジョン、ミッションとパーパスの違いを船に例えると、ビジョン、ミッションは企業がなりたい姿を一方的に示しているので、船はその企業しか入らないサイズの「小さな船」、パーパスは企業がけん引する「大きな船」で、提唱する企業だけでなく、あるべき世界に共感する多くのステークホルダーが乗ることができるもの。企業は多くの共感を集める大きな船をステークホルダーと共同でつくり、実現に向けて協働していくことになる。そういう時代が到来しつつある。
WWD:確かに、何のためにやっているのかがわからないと気持ちがぐらつき、いい仕事に繋がらない。
岩嵜:「何のため」が明確でパワフルだとステークホルダーはそのために自立的、自発的に動くことができるようになる。そうなると自分ごと化できるようになる。組織論的にもパーパスを定義することは強味になる。
1 / 1
WWD:アパレル企業の中ではパタゴニア(PATAGONIA)がパーパスを明確にして成功していると感じる。2019年に企業理念(パーパス)を「私たちは、故郷である地球を救うためにビジネスを営む」と変えてから、さまざまなプロジェクトがスピード感を持って形になっている。各部署の現場のスタッフがそれぞれの持ち場で何ができるかを考え、それを実現するために組織全体で支援しているように見える。
岩嵜:ステークホルダーには、顧客はもちろん従業員やサプライヤー、株主や地域の人なども挙げられパーパスは、それらの意識をつなげる力がある。
WWD:ファッション企業が、突然明確でパワフルなパーパスを掲げるのはイメージやビジネスモデルなどさまざまなしがらみがあって難しい側面もある。
岩嵜:ビジョン、ミッションの時代と大きく違うのは掲げて終わり、表面的なところを飾って終わりではなく、実行することが大事だということ。小さくても実行を重ねていくことが重要になる。大きな企業であれば、新しい事業やブランドを作って実行していくことが大切になる。例えば「無印良品」は、店舗の大改革を進めていて“地域土着化”した店舗も増えている。当たり前だったチェーンオペレーションを否定し、その方法を乗り越えて、地域課題を解決する地域密着型の店を作ることに舵を切っている。全ての店舗を変えるのは難しいが、着実にそういう店を増やしている。小さく始めたことがうまくいけば応用していくことができる。
そもそもアパレル企業は、ビジネスモデル自体も考え直さなければいけないだろう。回収やリセール、リペアなどを行うことが求められるだろう。長期的に見ると、いいものをリペアしながら長く着る方向に向かうと思うから。ここ数十年が異常だった。異常な大量生産・大量消費の無責任な数十年に生活者が気付き始め、若い人を中心に心理的な負担を持ち始めている。それに対してどう備えるか。パタゴニアは、かなり前からリペアを行っており、巨大なリペア工場がある。そうした実績から回収やリセールも行っているが、こうした事業が儲かっているのか、と疑問には思う。
1 / 1
WWD:パタゴニアはリペアやリセールだけでは黒字化できていないと聞いたことがある。パーパス経営が成功していると感じるアパレル企業とその理由は?
岩嵜:わかりやすいのはいろんな面でパタゴニアだろう。修理工場を作り、バリューチェーンを見直し、結果として利益率が高いビジネスができている。売価をキープして直販化も進めており、ここ10年で卸売りを相当止めて直販化している。ECも強化していて、独特のウェブデザインだが、メディアECも早くから始めている。会員に送るダイレクトメールはプロダクトにフォーカスしたものではなく、いいコピーとビジュアルが付いたストーリー。そんなことができる企業はあまりないし、相当考えられていると思う。パーパスを掲げるだけでなく、バリューチェーン、コミュニケーション、セールス全てを見直し、一気通貫したパーパス的アプローチが整っている。
ナイキ(NIKE)もパタゴニアと似ていて、成長ドライブがパーパス思考とデジタルトランスフォーメーションで、うまくいっていると感じる。著名アナリストのベネディクト・エバンスの最近のレポートでも、2010年の直販比率は10%弱だったのが今や約40%に伸びているとあった。彼らの成長を支えているのが直販。デジタル顧客データを駆使して直販率を上げているように見える。
新興ブランドのスニーカー「オン(ON)」もパーパスドリブンとデジタルトランスフォーメーションで奏功している。
ビジネスの本質はパーパス思考×デジタルだろう。パーパスを掲げるだけでは既存ブランドと同じかもしれない。顧客と直接つながるルートを持つことと、ビジネスそのものの変革をセットにすることで効果を発揮する。
WWD:アパレル産業をどう見ているか。
岩嵜:バリューチェーンをどう再構築するか、そして、どう新しいビジネスを作るかが重要になる。アパレルは買う前も買った後もブラックボックスが多すぎる。どこから来て、捨てた後どうなるのかが分からない。ブラックボックスを透明化することは必要だろう。ビジネス全体を変革して、その際に領域横断も必要になる。重要なポイントは包括的に見ること。学生によく「鳥の目、虫の目」と伝えているが、「虫の目」でディテールを見て、「鳥の目」になって全体を見る。個々のディテールがどうあるべきか、全体はどうなっているか。時間軸も超越する必要があり、過去、現在、未来がどうあるべきかを数十年単位で見るような包括的な視点が理想だ。
アパレルは外圧も大きく変革の機運がある。そして、実は変革しやすい産業ではないかとも思う。もちろん設備投資は必要だが、作っているものがライトウエイトだから、他の産業に比べると恵まれていると感じる。やろうと思えば、戦略がそこにあれば変革できるのではないか。アパレルビジネスが面白いのは外圧があること。外圧と向き合いポジティブにとらえて、自らを変えるきっかけにすることが大事だと思う。それがこれからのアパレルビジネスの成否を分けるのではないか。
WWD:注目している動向は?
岩嵜:「修理する権利」だ。世界的に注目されていて、アップル(APPLE)も対応せざるを得なくなっているし、自分で修理ができてパーツ交換ができるスマートフォンを提供しているオランダのスタートアップ「フェアフォン(FAIRPHONE)」は、着実に売り上げが伸びているし、先日4900万ユーロ(約70億円)の資金調達をした。リペアは大事になるだろう。
WWD:アパレルの場合、低価格帯だとリペアサービスを売価に吸収しづらいので事業化するのは難しい。
岩嵜:価格帯を上げて長持ちするモノを作り、リペアを含めて利益を出せるビジネスへの変革が必要になる。その点で自動車産業から学べることは多い。車は購入時に加えて、車検や点検などの費用を消費者は払いメンテナンスしており、結果として長持ちするし、中古車市場もある。中古車市場は早くからDXされていて、オークションはどこからも入札できるようになっている。あるいは、キッチンウエアの「ストウブ」や「ル・クルーゼ」に表れている消費者心理に近いかもしれない。家電も売価を上げている。例えばドライヤーや炊飯器、洗濯機の価格帯は上がっているが、それでも一定数売れている。数字を見たわけではないけれど、おそらく売る数量は減っても売り上げは変わっていないのではないか。
WWD:リペアやリセールを視野に入れるとして、数十年単位で見られないジレンマを抱える企業も少なくない。
岩嵜:事業の成果をどのスパンで出すかと、事業そのものをどのスパンで考えるかは異なる。事業そのものの過去50年とこれからの50年を考えつつ、単年度で利益をどう出すかも「鳥の目、虫の目」で考えることになる。どのビジネスもそうだが、近視眼的になり過ぎると四半期、単年度予算はクリアできても長期的に見ると負のサイクルに入り、気づいたら抜けられないということが起こる。
WWD:成長と環境や社会課題の改善の両立を狙う企業も増えてきているが、両立の難易度は高いと感じる。企業の理想的な姿とは?
岩嵜:規模は企業が決めればいい。ある程度の規模感に留めることもできるし、永遠に成長したいという考え方もある。抑えるメカニズムはない。ただし、規模に応じた社会的責任を果たさないと、ステークホルダーから支持が得られない。サステナビリティの制約に企業はそれぞれどう向きあうかが大切になる。
デザインはどっちかではなく、どう両立し得るかを考える統合という考え方を大事にしている。成長とサステナビリティが両立できる、トレードオフを乗り越えたソリューションが出せる。それがデザインの力で、グローバルではデザイン人材が活躍している。日本では要素還元(分解したそれぞれの要素を良くすれば最終的に合体させればよりよくなること)が主流だが、なかなかそうはならない。「鳥の目虫の目」で見ていく必要がある。
The post ヒット本著者に聞く パーパス思考が重要な理由 appeared first on WWDJAPAN.
豊島はこのほど、自社が運営するコーポレート・ベンチャー・キャピタル(CVC)を通して米・バージニア州を拠点に産業用のオーガニックヘンプを扱うファイバーX(FyberX)に出資した。
ファイバーXは、最新の農業IoT技術とトレーサビリティ技術を米国内の契約農家に提供し、米国産オーガニックヘンプを販売する。また、独自の二次加工技術で産業用ヘンプを改質し風合いを変えることで用途を広げている。ヘンプは成長速度が早く耐久性に優れていることや、栽培時の水や農薬の使用量が比較的少なくて済むことなどから、環境配慮型素材の一つとして世界的に需要が高まっている。米国では2018年に連邦政府がTHC濃度0.3%以下の産業用ヘンプの栽培を合法化した。豊島は「次世代に向けた新しい天然繊維を豊島のネットワークを通じて普及させていくことで、持続可能なファッションの未来へ貢献していくことを目指す」という。
ベン・ヤング(Ben Young)=ファイバーXCEOは、「豊島からの出資は、当社のビジョンと技術が市場のニーズと一致していることを証明するものであり、非常に名誉なことだ」とコメントした。
The post 豊島が米国で注目の産業用ヘンプのスタートアップに出資、農業IoTを駆使 appeared first on WWDJAPAN.
ファッション産業の企業連携プラットホーム、ジャパンサステナブルファッションアライアンス(JAPAN SUSTAINABLE FASHION ALLIANCE 以下、JSFA) は17日、「ファッション産業におけるサステナビリティ推進に向けた政策提言書」を環境省、経済産業省、消費者庁に提出した。
提言内容の要点は、「衣類回収のシステムづくりと繊維リサイクル技術の高度化」と「ファッション産業のためのCO2排出量算定ガイドラインの策定」の2点。衣類回収については、国や自治体との定期的な議論の場の設置や議論に必要な情報収集を提言した。また衣類の資源循環促進に向け、国内の繊維リサイクル技術の開発促進と高度化が必要不可欠であり、開発能⼒がある⼤学や研究機関・⺠間事業者などに対する動機付けとして、リサイクル技術の開発や実証・設備投資への助成補助を提言した。
CO2排出量の把握については、環境配慮型素材の素材特性を正しく反映できる原単位の調査や、繊維およびファッション産業の特性を反映したガイドライン策定に向け、関係省庁との議論の場の設置を求めた。
JSFAは、「適量生産・適量購入・循環利用によるファッションロス・ゼロ」と「2050年カーボンニュートラル」をビジョンに掲げ、サステナブルなファッション産業への移行を推進することを目的として21年8月に設立した。伊藤忠商事や豊島、ゴールドウイン、ユナイテッドアローズなど正会員23社と賛助会員34社が加盟する。
The post 衣類循環とCO2排出量削減に向けてJSFAが政策提言 伊藤忠などが加盟 appeared first on WWDJAPAN.
嶋田ちあきヘア&メイクアップアーティストが手掛けるメイクアップブランド「ブリリアージュ(BRILLIAGE)」はこのほど、約5年ぶりとなる単色チーク“チークブラッシュ”(全2色、税込各4400円)を発売した。環境にも配慮しブランド初となる紙のパッケージを採用。パッケージカラーも従来の黒や白と異なりチークの色を反映した。公式サイトや百貨店などで販売する。
“チークブラッシュ”は高純度のピュアホワイトマイカをパウダーベースに使用し、皮脂と混ざりあってもくすみにくく鮮やかな発色が持続するほか、肌温で溶けるメルティングポイントオイルを配合し、密着感を保ちメイク崩れやよれを防ぐなど機能性の高さがポイントだ。2色を扱い、ピンクプラムカラーは粒径の異なる4種をパールを配合、ラ フランスカラーには偏光パールなど7種のパールをブレンド配合し、奥行きを出し、多幸感あふれる血色を演出する。
そのほか、石油系界面活性剤やパラベン、紫外線吸収剤、合成香料、エタノールは不使用で、肌への負担を軽減する。
The post 「ブリリアージュ」から5年ぶりに単色チーク発売 初の紙パッケージ採用 appeared first on WWDJAPAN.
嶋田ちあきヘア&メイクアップアーティストが手掛けるメイクアップブランド「ブリリアージュ(BRILLIAGE)」はこのほど、約5年ぶりとなる単色チーク“チークブラッシュ”(全2色、税込各4400円)を発売した。環境にも配慮しブランド初となる紙のパッケージを採用。パッケージカラーも従来の黒や白と異なりチークの色を反映した。公式サイトや百貨店などで販売する。
“チークブラッシュ”は高純度のピュアホワイトマイカをパウダーベースに使用し、皮脂と混ざりあってもくすみにくく鮮やかな発色が持続するほか、肌温で溶けるメルティングポイントオイルを配合し、密着感を保ちメイク崩れやよれを防ぐなど機能性の高さがポイントだ。2色を扱い、ピンクプラムカラーは粒径の異なる4種をパールを配合、ラ フランスカラーには偏光パールなど7種のパールをブレンド配合し、奥行きを出し、多幸感あふれる血色を演出する。
そのほか、石油系界面活性剤やパラベン、紫外線吸収剤、合成香料、エタノールは不使用で、肌への負担を軽減する。
The post 「ブリリアージュ」から5年ぶりに単色チーク発売 初の紙パッケージ採用 appeared first on WWDJAPAN.
「トム フォード(TOM FORD)」は、“トム フォード プラスチック イノベーション プライズ”の受賞者を発表した。
レジ袋などに使われる化石燃料由来の薄膜プラスチックの代替となる、生分解および大量生産可能な新素材の開発を目的としたコンペティションで、海藻ベースの家庭用堆肥を提供するアメリカの会社スゥエイ(SWAY)、野生生物や海に安全なパッケージを製造するインドを拠点とする企業ゼロサイクル(ZEROCIRCLE)、ロンドンを拠点とするスタートアップ企業ノットプラ(NOTPLA)の3社が受賞した。スゥエイに60万ドル(約7980万円)、ゼロサイクルに25万ドル(約3325万円)、ノットプラに15万ドル(約1995万円)の賞金が贈られる。
同賞は、「トム フォード」と非営利の環境保護団体ロンリー ホエール(LONELY WHALE)が2020年に創設。21年に応募受付を開始した。世界26カ国から64のエントリーがあり、選考(材料試験)にはナイキ(NIKE)やジョージア大学、シアトル水族館などが協力した。
トム・フォードは、「この賞を創設したのは、私たちの子どもが世界を滅ぼしてしまうのではないかという恐怖心を抱いたからだ。この世界は子どもたちにとって、もはや暮らしやすいものではない。私は解決策の一部になりたかった。このコンペで素晴らしい才能を目にし、“不可能を可能にする希望”を感じることができた。受賞3社のプランが業界や市場に拡大すれば、地球の進路を劇的に変えられるだろう」と述べる。
The post 「トム フォード」が“プラスチック イノベーション賞”の受賞3社を発表 レジ袋などの代替素材コンペ appeared first on WWDJAPAN.
ユナイテッドアローズ(UNITED ARROWS)のヨガウエアとデイリーウエアを展開する「トゥー ユナイデットアローズ(TO UNITED ARROWS)」は「チカ キサダ(CHIKA KISADA)との協業によるカプセルコレクションを発表した。ラインアップしたのはカットソー(1万6500円税込、以下同)やレギンス(1万7050円)、タンクトップ(9790円)、ブルゾン(4万7300円)、バッグ(6600円)、オールインワン(3万6300円)の6型。現在、ユナイテッド アローズ オンラインで予約を受け付けている。4月14日からは、「ユナイテッドアローズ(UNITED ARROWS)」のECサイトと原宿本店、渋谷スクランブルスクエア店、六本木ヒルズ店、心斎橋店、札幌店、名古屋店でも取り扱う。
今回のコレクションでは、両ブランドの世界観を共存させて表現したアイテムをそろえた。「トゥー ユナイテッドアローズ」のサステナブルなコンセプトのもとで、アイテムには環境配慮素材を使用したり、レギンスの残反をバッグに活用したりと工夫を凝らしている。また、「チカ キサダ」のアイコン的なディテールであるチュールはリサイクルポリエステル素材で取り入れた。
「チカ キサダ」は、バレエのエレガンスとパンクの生命力のはかなさと強さ、相反するイメージの融合から生まれる強いエレガンスをコンセプトとする。シグネチャーラインは、都市で生き、動き続ける、新しい上質さを求める人々のための服を目指している。
The post 「チカ キサダ」とヨガウエアの「トゥー ユナイテッドアローズ」が協業 全6型のカプセルコレクションを発売 appeared first on WWDJAPAN.
欧州環境機関(European Environment Agency)はこのほど、衣類やフットウエアを含む使用済み繊維製品の輸出量が、20年間で3倍に増加したことを報告した。2000年にはEU加盟国の27カ国で55万トンだった輸出量は、19年に170万トンに増加した。
輸出量を一人当たりに換算すると、年間8.4ポンド(約3.8kg)の廃棄に相当する。EUでは一人当たり年間約15ポンド(約6.8kg)の繊維製品が消費されており、その半分以上が廃棄物として輸出されていることになる。
主な輸出先はアジアとアフリカだ。一部は中古市場で再販されるが、多くの場合は埋立地に埋め立てられるなどの廃棄処理に回されているという。報告書は「寄付した古着がそうした地域で有効活用されているという一般的な認識は事実とは異なる」と強調する。
輸入量が6位のガーナでは中古市場が栄えているものの、超低価格の「ウルトラ・ファストファッション」の台頭で「修繕不可能なものや、状態が良くないために再販ができないものが届いている」。その結果、埋立地や川、海などに廃棄された製品が大気や土壌、水質の汚染を引き起こしている。
アジア最大の輸入国はパキスタンで、約半分は産業用のウエスなどにダウンサイクルされ、残りはアフリカやほかの発展途上国に再輸出されている。加えて、繊維製品はガスや石炭よりも安価なため、ほかの産業の燃料として燃やされることも多い。
EUでは25年までに、衣類の分別回収を義務付ける予定だ。また発展途上国への使用済み繊維製品の輸出を規制する方針を示しており、「ヨーロッパは自国で排出されるゴミをどのように処理していくかという課題に直面している」と報告書は結論付けた。
The post EU、使用済み繊維製品の輸出量が20年間で3倍 受け入れ国では多くの場合が廃棄に appeared first on WWDJAPAN.
エムスタイルジャパンは3月13日、天然アナツバメの巣を活用したサステナブルコスメ「美巣(BI-SU)」の初となる直営店をギンザ シックス(GINZA SIX)に期間限定でオープンした。ツバメの巣がある洞窟の曲線を生かした店舗デザインで、インナーケアやスキンケア、ヘアケアなど全商品を集積する。
「美巣」は2011年に誕生。マレーシアのボルネオ島で採取した100%天然アナツバメの巣のみを使用した、健康食品や化粧品などを公式サイトを中心に販売する。その中で、百貨店でポップアップを展開し、ブランドの知名度を高めてきた。大丸東京店で行ったポップアップが好調だったことから、初の直営店の出店につながった。「美巣」ギンザシックス店は、「底知れぬ生命のパワーが眠る神秘のアナツバメの巣を世界へ。」 をテーマに、「地球の再生を目指すリジェネラティブなブランドであることをアピールする」(同社広報担当者)のが狙いだ。
店舗面積は約25㎡。店舗デザインは「自然感」「無垢感」「紡ぐ」をキーワードとした。全体を白で統一し、壁面には巣を採取する洞窟をモチーフにしたスペースを設け、自然感を演出する。無垢感は100%天然アナツバメの巣を採用していることを表現するため、店舗カウンターには無垢材を使用。紡ぐは店舗や商品を通して1本の糸から作られるツバメの巣を顧客につなげていく。
同社はマレーシアのボルネオ島のジャングルにある洞窟で、ヒナが巣立った後に二度と使われない役目を終えた巣を採取することにこだわる。稲富幹也エムスタイルジャパン社長は、自然環境に負荷をかけないサステナブルなモノ作りをモットーとし、自らがボルネオ島に出向き“ツバメの巣ハンター”としても活躍している。
The post 天然アナツバメの巣を採用したサステナブルコスメ「美巣」が初の直営店をギンザ シックスに開設 appeared first on WWDJAPAN.
「オニツカタイガー(ONITSUKA TIGER)」は、新作スニーカー“コロラド エイティファイブ(COLORADO EIGHTY-FIVE)”を発売した。クリームとホワイトの2色展開で、価格は各1万6500円(税込)。
「1980年代のトレイルランニングシューズから着想を得た」というデザインと、スムースレザー・スエード・リサイクル材を用いたテキスタイルの異素材ミックス感が特徴で、ライニングにはパイル素材をあしらい「履き心地の良さを意識した」。また、スペアシューレースが付属し、スタイリングに合わせて付け替えられる。
The post 「オニツカタイガー」から新作スニーカー“コロラド エイティファイブ” 異素材ミックス感が特徴 appeared first on WWDJAPAN.
「オニツカタイガー(ONITSUKA TIGER)」は、新作スニーカー“コロラド エイティファイブ(COLORADO EIGHTY-FIVE)”を発売した。クリームとホワイトの2色展開で、価格は各1万6500円(税込)。
「1980年代のトレイルランニングシューズから着想を得た」というデザインと、スムースレザー・スエード・リサイクル材を用いたテキスタイルの異素材ミックス感が特徴で、ライニングにはパイル素材をあしらい「履き心地の良さを意識した」。また、スペアシューレースが付属し、スタイリングに合わせて付け替えられる。
The post 「オニツカタイガー」から新作スニーカー“コロラド エイティファイブ” 異素材ミックス感が特徴 appeared first on WWDJAPAN.
「オニツカタイガー(ONITSUKA TIGER)」は、新作スニーカー“コロラド エイティファイブ(COLORADO EIGHTY-FIVE)”を発売した。クリームとホワイトの2色展開で、価格は各1万6500円(税込)。
「1980年代のトレイルランニングシューズから着想を得た」というデザインと、スムースレザー・スエード・リサイクル材を用いたテキスタイルの異素材ミックス感が特徴で、ライニングにはパイル素材をあしらい「履き心地の良さを意識した」。また、スペアシューレースが付属し、スタイリングに合わせて付け替えられる。
The post 「オニツカタイガー」から新作スニーカー“コロラド エイティファイブ” 異素材ミックス感が特徴 appeared first on WWDJAPAN.
「ケイト・スペード ニューヨーク(KATE SPADE NEW YORK)」は、創業30周年を記念してパントン社と共同開発した“ケイト・スペード グリーン”を発表し、ブランドをリニューアルした。未来への可能性や前向きなスピリットを表現した新たなシグニチャーカラーと共に、“完璧ではないけれど特別なライフスタイルを送る”世界中の女性たちをエンパワーメントする。
“ケイト・スペード グリーン”は、ブランド創業当初のシグネチャーカラーであるグリーンにオマージュを捧げたものだ。同時にローンチした2023年スプリング・キャンペーンでは、“IT ALL STARTED WITH (~がすべての始まり)”と冠したビジュアルやムービーを発表。予期せぬ出来事や遠回りも前向きに捉える“ケイト・スペード ウーマン”の物語に「あらゆるものが冒険に成り得る」というポジティブなメッセージを込めた。
限定カプセルコレクションでは、アパレルからジュエリー、シューズに至るまで、“ケイト・スペード グリーン”一色で表現したアイテムを発売。アイコンバッグ“サム(SAM)”もサステナブルに進化して、色鮮やかな同コレクションに加わった。
ブランドの原点でもある“サム”は、1993年当時まだ一般的でなかったナイロンをいち早くバッグの素材に取り入れ、織ネームをあえて外側に縫い付けたシンプルかつ革新的なブランドのエッセンシャルアイテムだ。今シーズンは、このクラシックなモデルをリサイクルナイロン100%のオリジナル素材でアップデート。内側にもリサイクルポリエステル100%の素材を用いながら、ハンドルやフラップなどにレザーをミックスすることで、洗練された印象に仕上げた。
さらにストアのショッパーにも“ケイト・スペード グリーン”のイメージを反映。ブランドのコードであるストライプやポルカドットを組み合わせたギフトボックスやショッピングバッグが、全てリユースまたはリサイクル可能な素材で生まれ変わった。
視覚にダイレクトにアプローチする新たなアイデンティティーで、ブランドの未来に向けた一歩を踏み出す。
The post 「ケイト・スペード ニューヨーク」が30周年で刷新 パントン社と開発したグリーンが新シグニチャーカラーに appeared first on WWDJAPAN.
ファッション専門学校の大阪文化服装学院は3月14〜19日、サステナブルをテーマにした展示会「Z世代のクラフトマンシップ展~ファッション×サステナビリティのお勉強」を大阪中之島美術館で開催する。観覧料は無料。
同展示会では、コロナ禍の3年間を過ごした学生たちが、ファッションとサステナビリティについて考え、さまざまな企業との企画から生まれたクリエイションを集めた。島精機製作所などと協業した 「ニット ホールガーメント×3D技術の可能性」、本来廃棄される食肉用動物の皮を利用した「皮革素材の可能性」、まだ世の中に浸透していない魚の骨や皮を使った「フィッシュスキンの可能性」、廃棄デニムをアップサイクルした「ユーズドデニムの可能性」、エムトレードから提供された着物を使った「廃棄着物の可能性」の5つのテーマで展示を行う。
■Z世代のクラフトマンシップ展~ファッション×サステナビリティのお勉強
会期:3月14〜 19日
開場時間:10:00〜17:00(入場は16:30まで)
場所:大阪中之島美術館 2階 多目的スペース
住所:大阪市北区中之島4-3-1
The post 大阪文化服装学院がサステナブルをテーマにした展示会開催 フィッシュスキンの作品など appeared first on WWDJAPAN.
「サンローラン(SAINT LAURENT)」はアイコニックなシグネチャーを正面に配した“シティ サンローラン”ラインから新作バッグ“カメラバッグ”(18万5900円〜税込、以下同)と“ビッグトート”(26万2900円)を発売する。どちらもリサイクルナイロン素材を採用しており、カラーはネイビーとブラックの2色をそろえる。商品は、全国のサンローラン ブティックと公式サイトで取り扱う。
“カメラバッグ”は都会的かつテクニカルなデザインで、カジュアルな服装に合わせると、シャープでクールな印象になる。調整可能なストラップは、好みのスタイルに合わせて短くしたり長くしたりすることができ、前面と背面、さらに内側には複数のポケットを配置している。
“ビッグトート”はどんな服装にも合わせやすいニュートラルなデザインで、日常使いはもちろん、ジムバッグやトラベルバッグとしても活躍する。リサイクルナイロンとレザーを融合することで、軽さと光沢感を兼ね備えた。ストラップは長さの調整と取り外しが可能だ。
The post 「サンローラン」が新作バッグ2型を発売 リサイクルナイロンを使用した“カメラバッグ”“ビッグトート” appeared first on WWDJAPAN.
「サンローラン(SAINT LAURENT)」はアイコニックなシグネチャーを正面に配した“シティ サンローラン”ラインから新作バッグ“カメラバッグ”(18万5900円〜税込、以下同)と“ビッグトート”(26万2900円)を発売する。どちらもリサイクルナイロン素材を採用しており、カラーはネイビーとブラックの2色をそろえる。商品は、全国のサンローラン ブティックと公式サイトで取り扱う。
“カメラバッグ”は都会的かつテクニカルなデザインで、カジュアルな服装に合わせると、シャープでクールな印象になる。調整可能なストラップは、好みのスタイルに合わせて短くしたり長くしたりすることができ、前面と背面、さらに内側には複数のポケットを配置している。
“ビッグトート”はどんな服装にも合わせやすいニュートラルなデザインで、日常使いはもちろん、ジムバッグやトラベルバッグとしても活躍する。リサイクルナイロンとレザーを融合することで、軽さと光沢感を兼ね備えた。ストラップは長さの調整と取り外しが可能だ。
The post 「サンローラン」が新作バッグ2型を発売 リサイクルナイロンを使用した“カメラバッグ”“ビッグトート” appeared first on WWDJAPAN.
PROFILE:オランダ・アーネムにあるArtEZ芸術大学卒業後、自身のブランド「バス ティマー」を設立。友人の父親がホームレス生活で凍死したことをきっかけに、デッドストックを使ったシェルタースーツを2014年に考案した。その後、非営利団体シェルタースーツ ファンデーションを立ち上げ、世界各地のホームレスに配布し続けている。20年には、米「タイム」誌の「次世代のリーダー」に選ばれた
シェルタースーツは、オランダ人バス・ティマー(Bas Timmer)が2014年にホームレス支援のために作った、命を守るためのスーツだ。そのジャケットと寝袋をつないだシンプルな1着が、ティマーの「たくさんの人を助けたい」という思いと共に反響を呼び、100着、1000着、1万着と徐々に生産数が増加。現在は非営利団体シェルタースーツ ファンデーション(Sheltersuit Foundation)を世界各地に設立し、デッドストックの生地のみを使ったシェルタースーツを各国のホームレスに提供している。その活動が現「クロエ(CHLOE)」クリエイティブ・ディレクターのガブリエラ・ハースト(Gabriela Hearst)の目に留まり、ハーストが「クロエ」を率いて初のシーズンとなった2021-22年秋冬コレクションで協業が実現。知名度を広げると、ティマーはその後もさらなる支援資金調達のために「シェルタースーツ」をブランド化し、昨年3月にはパリでコレクションを発表した。ティマーは、なぜホームレスの支援を続けるのか。シェルタースーツ誕生の裏側からスーツに込める思い、パリでコレクションデビューを飾るまでを、本人に聞いた。
WWDJAPAN(以下、WWD):シェルタースーツの構想が浮かんだ経緯を教えてほしい。
バス・ティマー(以下、ティマー):元々大学でファッションの勉強をしていて、自身のブランド「バス ティマー(BAS TIMMER)」を立ち上げ、フーディーやタートルネック、マフラーなど、冬服をメインに作っていた。デンマーク・コペンハーゲンでのインターン時代、街中でたくさんのホームレスを見かけ、「自分が作った服が、寒い中を路上で過ごす彼らの助けになるのでは」と思い、ホームレスのために服を作って無料で配布することを母親に相談してみたんだ。でも、「無料で服を配ったら、誰もあなたの服を買ってくれなくなる」と心配された。正直その答えをすぐには受け入れられなかったが、ひとまず母親の言葉に従うことにした。
WWD:そこからシェルタースーツ ファンデーション設立に至った理由は?
ティマー:それから数年後、僕の友人2人の父親がホームレスになり、路上で凍死したというニュースを耳にした。友人の父親は、母国オランダでシェルターを訪れたそうだが、薄いブランケット1枚しかもらえず、そのまま路上で夜を過ごし、低体温症で亡くなってしまった。その話を聞いたとき、「あのときアクションを起こしていれば……」と罪悪感を覚え、悔しくて、人を助けたいという使命感に駆られた。そこで、「日中も着られて、夜の寒さからも守ってくれるものを作ろう」と、最初のシェルタースーツを手掛けた。初代シェルタースーツは、ファスナー付きのジャケットに手持ちの寝袋を付けたシンプルなデザインだった。それを持ってシェルターを回っていたら、一人の男性を紹介されたんだ。彼は最初僕を怪しがっていたけれど、シェルタースーツを見せると表情が変わり、「友人にもシェアしたい」と言ってくれた。その瞬間、「もっとたくさんの人のために作らなければ」と思い、最初の100着を作った。
WWD:シェルタースーツはこれまでに何着作った?
ティマー:シェルタースーツとシェルターバッグを合わせて2万個だ。シェルターバッグはバックパック状で、広げると1人用の寝袋になる。
WWD:デザインは自身で手掛けている?
ティマー:初代シェルタースーツもシェルターバッグも、昨年デビューしたファッションレーベルも、私が全てデザインした。今はサポートメンバーも増え、素材調達の専任メンバーも在籍している。
WWD:現在活動に関わっている人数は?
ティマー:ここ8年ほどで、数百人がわれわれの事業を支えてきた。オランダで工場を立ち上げ、労働権利を得たシリアからの難民を雇うところからスタートした。オランダの工場では現在25人、南アフリカのケープタウンの工場では、女性15人が働いている。ファッションブランドのチームを含めると、現在メンバーはグローバルで50〜60人ほどだ。
WWD:デザインのこだわりは?
ティマー:一番重要なのは機能性。はっ水性に優れ、高い保温性を有するなど、機能性と品質を大切にしている。次に見た目の美しさ。見た目が美しくなければ、誰も使おうと思わない。路上で過ごすホームレスの人々にも好みがある。だからなるべく多くの人が魅力的に感じてくれるよう、美しくデザイン性に長けたスーツを意識している。われわれはデッドストックの素材をアップサイクルしているが、アップサイクルの強みは、全てがオリジナルで、1点ものであることだ。ベージュからブルー、ビビッドピンクまで、人々のいろいろな趣味嗜好に合ったアイテムを作ることができる。
WWD:デッドストックはどれぐらい調達している?
ティマー:1着のシェルタースーツを作るのに、テントなどに使われるはっ水性の素材を5m(寝袋2.5個分)要する。企業に声をかけて、デッドストックや廃棄予定の素材をもらえないか交渉している。ほかにも寝袋を作る会社からは、生産過程のミスで売れなくなった、ファスナーが故障した寝袋を1000個提供してもらっている。
WWD:今では逆に「提供したい」と声をかけてくるブランドも多いのでは?
ティマー:もちろん。最近は「3M」や「アンダーアーマー(UNDER ARMOUR)」「アークテリクス(ARC'TERYX)」といった世界中のブランドから声がかかっている。それでもまだまだ足りない。もし「ザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE)」のような大手アウトドアブランドが素材や商品を寄付してくれるなら大歓迎だ。
WWD:シリアからの難民に仕事を与え、雇用を生み出すことへの思いとは?縫製などはどのように教えている?
ティマー:シリアで内戦が起きて以来、多くの難民がヨーロッパに避難してきた。難民の多くは縫製工場で働いていた経験があったが、オランダ語が話せないため、難民キャンプや施設に閉じこもっていた。われわれがオランダで工場を立ち上げたとき、彼らに「ボランティアで働かないか」と声をかけてみたところ、多くが喜んで働いてくれた。当初は工場で働いてもらう代わりに語学レッスンを提供したり、住む場所を一緒に探したり、ビザなどの書類申請を手伝ったりしていた。その後寄付金を集り、彼らにきちんと賃金を支払えるようになるまで工場をコツコツと成長させてきた。「助けを必要とする人を支援したい」という思いもあったし、彼らのスキルを生かせるチャンスでもあった。
WWD:では、縫製は特別に教えていないということ?
ティマー:当初は必要なかった。それよりも、オランダのカルチャーや言語を教えた。最近は従業員も増えたので、主に南アフリカの工場では縫製のレクチャーも行っている。
WWD:最初は厳しい声もあったと聞いた。現在、反響はどう変わった?
ティマー:“ホームレスを助ける”というセンシティブな社会問題に携わっていたので、最初はネガティブな声も多かった。批判の多くは、「シェルタースーツをホームレスの人に配ると、ホームレス状態から脱却しようと思わなくなる」といったおかしな意見だった。ホームレスの人は、誰もが住む場所や仕事を欲しがっている。シェルタースーツを与えたからといって、その思いは変わらないはずなのに。シェルタースーツはホームレス生活を促しているわけではなく、むしろ路上生活を強いられた人々を守っている。そして、シェルタースーツを介してソーシャルワーカーとホームレスの信頼関係が強まり、彼らを支援しやすくなる。これはオランダの大学と研究して実証したデータなので、それを証明できるようになってからは、周りの意見もだいぶ変わった。今は、多くのシェルターがわれわれの事業に賛同してくれている。
WWD:展開国は?
ティマー:オランダ、ドイツ、イギリス、フランス、イタリア、南アフリカ、アルゼンチン、パナマ、メキシコ、コロンビア、オーストラリア、アメリカ(ニューヨーク、サンフランシスコ、ロサンゼルス)だ。ギリシャのレスボス島やシリアの難民キャンプにも多く寄付している。日本でホームレスの問題がどれほど深刻か分からないが、近い将来日本でもシェルタースーツ ファンデーションを立ち上げたい。そもそもレーベルを立ち上げたのも、世界中にファンデーションを設立するためだ。
WWD:昨年は「クロエ」ともコラボレーションした。その経緯は?
ティマー:アメリカでシェルタースーツ ファンデーションを立ち上げるためにニューヨークへ行ったときに、ガブリエラ・ハーストに出会ったのがきっかけだ。その出会いから3カ月たったころ、彼女から「『クロエ』のクリエイティブ・ディレクターに就任した」と電話があり、「シェルタースーツ ファンデーションとコラボレーションしたい」と言われた。そして、シェルタースーツ ファンデーションの資金調達のためのチャリティーバックパックと、2021-22年秋冬コレクションのランウエイピースをいくつかデザインした。アイテムは全て「クロエ」とシェルタースーツのデッドストックで製作した。
WWD:ハーストからはどんな要望があった?
ティマー:一番大きなリクエストは、社会的な影響を残すこと。そして、デッドストックの素材からアップサイクルすることと、自社工場でエシカルに製造すること、またバックパックの収益をシェルタースーツのために還元すること、といった条件を話し合った。でも、デザインは自由にやらせてくれた。
WWD:メゾンとの協業で学んだことは?今後もファッションブランドとの協業を考えている?
ティマー:多くを学んだし、これからもたくさんのファッションブランドと協業していきたい。コラボして良かったのは、私たちが掲げる“People Helping People(人が人を助ける)”というメッセージを多くの人に届けられたこと。ビッグメゾンとコラボしたことによって団体の活動をたくさんの人に知ってもらえるきっかけになったし、コラボで得られた収益でより多くの人々を支援できた。そしてわれわれだけでなく、コラボした相手側にもポジティブな影響を与えられたと思う。「クロエ」の社員は、パリのホームレスを支援するために、シェルターなどでボランティアをしているそう。大きなインパクトを残すためにも、今後も多くのブランドと協業したい。
WWD:「シェルタースーツ」をブランド化した理由は?本格的な事業化も視野に入れている?
ティマー:シェルター ファンデーションでは寄付を募り、その寄付金で作ったスーツやバッグを無償で提供している。ブランドとして「シェルタースーツ」レーベルを立ち上げたのは、その収益をファンデーションにさらに還元するため。レーベルはファンデーション同様、“アップサイクルした素材を使う”というフィロソフィーを持ち、別の事業だが、考えや目的は同じだ。互いに支え合えるよう今後も営んでいく。
WWD:ブランド設立後、パリで開催したファーストコレクションの手応えは?
ティマー:個人的にはとても良い反応だったと思う。計3回ショーを行ったが、各回にプレスや評論家など、ファッション業界の著名人が多く駆け付けてくれた。ファッション好きもたくさんSNSに投稿してくれて、われわれが発信するメッセージをポジティブに受け止めてくれたようだ。ショーを通じて、ファッションは“ソーシャル・グッド”を生み出すツールとして活用できる、ということを発信できたと思う。実際の服にもポジティブなコメントをたくさんもらった。
WWD:ブランドでは、ジャケットやセットアップなど、シェルタースーツ以外のバリエーションも広がった。デザインにおいて意識した点、発想を変えた点は?
ティマー:デザインするに当たり、難しいと感じた点はいくつかあった。1つ目は、デッドストックを用いること。というのも、そもそも企業から提供してもらう素材しか使えないので、素材を自由に選ぶことができない。従来のファッションブランドだと、まずはデザインをスケッチしてから素材を調達し、そこから生産を始めるが、私たちの場合は素材調達から始まり、それに合わせてデザインする必要がある。そういう意味では、通常のデザインプロセスとは全く異なる考え方だった。
また、われわれはなるべく多くの人を支援したいという思いがあるため、あらゆる人が着られるジェンダーレスなデザインを意識した。ストリートウエアとしてだけでなく、ビジネスシーンでも着られるよう意識した。例えば、ウールコートは一見とてもクラシカルだが、裏地はファンキーでビビッドな色を使い、ストリートウエアの要素を取り入れた。ポンチョやバッグなど、一部のアイテムはシェルタースーツ ファンデーションでも使える機能性だ。
WWD:「シェルタースーツ」として伝えたいメッセージ、目指すゴールは?
ティマー:助けを求める人を支援する大切さを伝えること。周りに苦しんでいる人がいれば、手を差し伸べてあげてほしい。彼らの助けになるだけでなく、他人を支えることは自分のためにもなる。私は、ファッションは美しいものを人々に提供するだけでなく、人々を助けるパワーがあると信じている。特に、今の時代はますます環境汚染が進み、経済力がない人にとってはどんどん生きづらい世界になっている。ビジネスを通して、そんな困難な状況にいる人を助けたい。シェルタースーツ ファンデーションを、支援を必要とする全ての国で立ち上げ、経済的に困窮している人々を雇い、素晴らしい製品を一緒に作っていきたい。
The post ホームレスを救うシェルタースーツ 「クロエ」ともコラボしたデザイナーが信じるファッションの力 appeared first on WWDJAPAN.
レリアンから今春、D2Cの新ブランド「ループール(LOOPOOL)」がデビューした。ファーストシーズンは、幾何学レースのトップス(1万1000円)や異素材を組み合わせたタイトスカート(1万8700円)、2ウェイドレス(2万5300円)、レイヤードしたフレアスカート(2万5300円)、キャミソールドレス(1万5400円)、インポート生地を使ったトレンチコート(3万800円)など全13型がそろう。
「ループール」は新原料の調達を減らし、CO2の削減など環境負荷を軽減することを掲げたアップサイクルブランド。今年55周年を迎える主力ブランドの「レリアン(LELIAN)」や「ネミカ(NEMIKA)」、ライセンス事業の「ランバン(LANVIN)」といった同社7つのブランドや業態などで残った原料や資材など廃棄予定の素材を生地メーカーから調達し、活用する。
「春夏や秋冬といったシーズンも区切らず、生地が調達できたタイミングで、原料の特徴や分量に合わせてデザインを考え、新作を発表。分量の少ないものは、生地を使い合わせたり、アクセサリーのパーツにしたり、使用面積を抑える工夫をしている。これにより、型数を限りながらも質の良い商品を安価で提供することができる」と同社。またターゲットとしては当初、SDGsの教育を受けてきたミレニアル世代の女性を考えていたが、購入者は年齢層も幅広く、コートについては男性の購入者もいたため、今後はエイジレス、ジェンダーレスといった層も視野に入れるという。公式ECサイトでは、すでに売り切れの商品も多いが、トレンチコートとキャミソールドレスは継続品番として検討。幾何学レースのトップスと異素材のタイトスカートも別の廃棄予定の原料を用いて販売する予定だ。
同社は2021年、世界のアパレル産業が地球環境への問題に直面する中、社内でサステナビリティ活動を推進する委員会を立ち上げるなど、SDGsに対する関心を高めた。「ループール」はその一環として設立。「設立時に“ファッションを楽しみながら、SDGsの活動に参加する”というコンセプトを掲げたが、『誰かのためになっても、別の誰かが困ってしまうのであれば、SDGsの観点から外れてしまう』という考えに向き合った」。この課題をクリアするために約2年を費やし、ローンチに至ったという。今後は、ポップアップショップなどでの販売なども検討している。
The post レリアンからアップサイクルのD2Cブランド「ループール」がデビュー 自社ブランドの残反を活用 appeared first on WWDJAPAN.
フィギュアスケートのアイスダンス選手、小松原組が現代和服ブランドの「ニーツ(niitu)」とコラボレーションし、着物をアップサイクルしたユニホームを着用することを発表した。美里のユニフォームには、祖母が着用しなくなった着物の生地を襟部分に使用。公私ともに美里のパートナーである小松原尊のユニホームには、同じ生地を襟部分の裏地にあしらった。
小松原組の小松原美里は健康や環境、動物保護の観点から、約5年前にヴィーガンに移行。植物由来の革を使用したスケート靴や、ヴィーガンやクルエルティフリーのメイク道具、生分解性の素材やリサイクルポリエステル素材を使用した衣装を選ぶ中で、自身のユニホームに関しても地球環境に配慮したユニホームを着用したいと考えるようになったという。「ニーツ」のデザイナー、新津祥太と新津志朗兄弟は美里のその想いに共感し、オリジナルのデザインを手掛けた。
The post アイスダンス選手の小松原組、着物をアップサイクルしたユニホームを着用 appeared first on WWDJAPAN.
日清紡子会社で繊維商社のニッシントーア・岩尾とネスレ日本、凸版印刷、CNCら14社・団体はこのほど、廃棄資源や食品残さのリサイクル率向上を目的とした社団法人アップサイクルを立ち上げた。リサイクル率の高いイメージのある紙製容器・包装だが、家庭から排出される73.8万トンのうち、実はわずか2.7%しかリサイクルされていないという。アップサイクルはニッシントーア・岩尾の森原博テキスタイル部長が代表理事を務め、理事にはネスレの嘉納未來・執行役員コーポレートアフェアーズ統括部長が就く。会員には他に日本ロレアル、メットライフ生命、艶金なども参加する。設立の背景についてネスレの嘉納執行役員は「小売店を通して消費者に販売するメーカーの立場だと、消費者から出る廃棄物を回収するのは難しかった。社団法人化することで、幅広い企業の参加につなげ、消費者の行動変容に促したい。今後は小売店や行政など、幅広い業種・業界に積極的に働きかけていく」と呼びかける。
アップサイクル設立の第一弾として、ニッシントーア・岩尾が廃紙や間伐材から紙糸「ツムギ(TSUMUGI)を生産し、衣服として展開する。すでに昨年10月に、お笑い芸人のロングコートダディがデザインしたTシャツ「サステナの虎」を5500円(税込み)で販売している。また、ネスレ製品の空きパッケージを回収するボックスを、東京・原宿のカフェ「ネスカフェ 原宿」や神戸、松山などのリサイクルセンターなど10カ所に設置。改修後はアップサイクルして、「ネスカフェ原宿」などネスレ日本の直営店のユニフォームとして使用する。
ニッシントーア・岩尾の森原部長は「紙糸は吸湿性や軽量性が特徴。一般の人に身近な衣服を通してアップサイクルをもっと身近に感じてほしい。まずは繊維でスタートするが、今後は他の素材や製品にも広げたい」という。
The post 日清紡&ネスレ日本がタッグ、廃棄紙パックから「衣服」生産 社団法人「アップサイクル」設立 appeared first on WWDJAPAN.
ユニクロは3月5日、スポーツを通じた次世代育成活動の一環として、グローバルブランドアンバサダーを務めるプロスノーボーダー、スケートボーダーの平野歩夢選手が子どもたちとスノーボードセッションをするイベント「UNIQLO LifeWear Day 2023 with Ayumu Hirano」を開いた。会場は、平野選手が幼少期から通い詰めて練習していたという横根スキー場(山形・小国町)。小学4年生から中学1年生までの計17人が参加した。
平野選手は、ユニクロと共同開発した“ハイブリッドダウンスノーボードパーカー”とそろいのパンツで登場。子どもたちは平野選手の滑りを直近で見学し、平野選手とハーフパイプを一緒に滑りながらアドバイスを受けた。その後、屋内でのトークイベントでは平野選手が夢を持つことやチャレンジすること、日々の積み重ねの重要さなどを語った。平野選手は、「自分のルーツである横根スキー場で、子どもたちとスノーボードを通して直接触れ合うことができとても貴重な経験になった。小さなころは可能性と夢に熱心になれる時期。僕が練習で重視していることや日々の過ごし方で心がけていることなど(を伝えたので)、学びが少しでもあったら嬉しい」とコメントしている。
雪山とも密接な関係がある、気候変動の問題について学ぶ時間も設けた。ユニクロのサステナビリティ担当者が講師となり、子どもたちに日々実践できることを伝えた。
The post 平野歩夢選手がホームゲレンデで子どもたちとハーフパイプセッション ユニクロの次世代育成プロジェクト appeared first on WWDJAPAN.
スペイン・マヨルカ発のシューズブランド「カンペール(CAMPER)」は、ユニセックスライン“カースト(KARST)”から2023年春夏シーズンの新作を発表した。価格は税込2万7500円で、「カンペール」の直営店と公式オンラインストアで販売中だ。
“カースト”は、マヨルカ島のトラムンタナ山脈で水に浸食された岩場の地型を表すカーストから命名。語源通り自然に着想し、石の自然な曲線を彷ふつとさせる丸みを帯びたアウトソールが特徴だ。また、アウトソールにはサトウキビから抽出した成分を30%含むEVAを使用しており、リサイクルPET素材のライニングとシューレースを組み合わせることで、廃棄物を最小限に抑えながら最大限の耐久性を実現している。
今シーズンは、ピンクとカーキ、ホワイト、ブラックの4色を用意。さらに、4月からアッパーの素材をニットにアップデートした新作も展開する予定だ。
The post 「カンペール」のユニセックスライン“カースト”から2023年春夏シーズンの新色が登場 appeared first on WWDJAPAN.
良品計画が運営するインテリアブランド「イデー(IDEE)」は、「ミナ ペルホネン(MINA PERHONEN)」の皆川明デザイナーが監修したシリーズ“ハンド バイ プール(H& by POOL)”の2023年春夏コレクションをイデーショップオンラインで3月10日に発売する。
“ハンド バイ プール”は、生産現場や倉庫で生まれた残反や残糸、端切れなどを活用し、日本のものづくりで仕立てたアップサイクルな衣服を取り扱う。2023年春夏コレクションでは、涼しげなシフォンや綿、麻などの素材を中心に生地を集めたほか、新たにシルエットにこだわったデニムシリーズをスタートした。麻100%を使用したブルーのワンピース(税込2万9700円)やスタンドカラーのシャツ(同1万9800円)、コットン素材のニットベスト(同9900円)、スタンドカラーのブラウス(同1万9800円)、デニムスカート(同2万5300円)などを用意する。
4月12〜25日には伊勢丹新宿店でポップアップストアをオープン。“ハンド バイ プール”の商品だけでなく、ブランドの取り組みに共感した3人のアーティストが生地の端材や廃棄プラスチックから製作した作品も販売する。またコレクションツアーとして、イデーショップ各店で期間限定販売も実施する。
■H& by POOL ポップアップストア
会期:4月12~25日
場所:伊勢丹新宿店=本館5階センターパーク/ザ・ステージ#5
参加アーティスト:anima forma、Ph.D.、本多沙映
■H& by POOL 2023年春夏コレクションツアー
3月10~28日:イデー東京
3月10日〜4月3日:イデーショップ自由が丘店、イデーショップ六本木、デリエ イデー
4月28日~5月22日:イデーショップ二子玉川店、イデーショップ日本橋店、イデーショップ ヴァリエテ 渋谷店、アタッシェ ドゥ イデー新宿店
5月26日~6月19日:イデーショップ ヴァリエテ 柏店
The post 「イデー」による“ハンド バイ プール”が皆川明デザイナー監修の新作 ポップアップも appeared first on WWDJAPAN.
YKKは、2023年3月期のファスナー事業が売上高が前年比8.7%減の3801億円、営業利益が同1.7%減の416億円、ファスナー販売数量は93.9億本(前年は102.9億本)になりそうだと発表した。売上高以外は期初の見通しを大きく下回った。上期は堅調に推移していたものの、下期に入ると米国市場が震源地となり、流通在庫の増加に伴うアパレル・小売側の急激な発注減により、アジア地域でのアパレル生産が急減した。YKKは巻き返しのため、4月から営業本部の一部機能をベトナムに移転するほか、世界各国のファスナー工場に各地域の状況に応じて開発したファスナー機械の供給を開始する。大谷裕明社長は「22年3月期からスタートした中期経営計画の中で、『より良いものを、より安く、より早く、よりサステナブルに』を掲げているが、中でも今は瞬発力の重要度がどんどん高まっている。大量のオーダーを瞬時に供給できる体制作りが急務。積極的に投資する」と語り、デジタルを活用した無停止・無人生産ラインの構築を柱としたスマートファクトリーの実現に向けて、本格的な研究開発をスタートした。
ベトナムに移転するのは、営業本部の商品戦略部の一部機能で、東京からは約20人ほどが異動するほか、現地でもナショナルスタッフを雇用する。大谷社長は「コロナ禍を挟んで、世界のアパレル生産の構造が一変しつつある」と指摘。YKKが独自に集計したアパレルの加工貿易統計によると、2010年に51%だった中国のシェアは21年度に30%に減少する一方、ベトナムは10年8%→21年18%に、バングラデシュも10年6%→22年12%に拡大した。ベトナム、バングラデシュを合計するとすでに中国と匹敵する規模になり、22年以降もこの傾向はさらに加速する。「想定以上のスピードで世界情勢と事業環境が変化している。ベトナムもこれまではスポーツを中心とした縫製拠点だったものの、アイテムもカジュアルウエアやボトムスにも広がっている。中長期的なスパンで考えると、ベトナムの重要性はますます高まる」と大谷社長。
コロナ禍の反動で22年3月期はファスナー販売が過去最高の102.9億本に達するなど、世界的なアパレル生産の増産景気で好調だった。23年3月期も9月までは堅調に推移したものの、「米国を筆頭にインフレが進み、限られた可処分所得の中で衣料品消費に急ブレーキがかかっている。定番アイテムのようにシーズン性がない物より、シーズンごとに新商品を出すようなアイテムの動きが特に悪く、流通在庫が積み上がり、発注にも急ブレーキがかかった」という。売上高こそ原燃料高騰で価格転嫁を行い、期初の計画比で7.8増になったものの、ファスナーの販売数量は前年比12.5%減、営業利益は17.1%減と大きく減少した。
YKKはジーンズやスポーツウエア、高級バッグ・雑貨分野で高いシェアを有しており、世界のアパレル産業の先行指標の一つになっている。同社の22年度下期以降の業績下振れは、世界のアパレルの上半期の業績と連動しそうだ。
23年度はサステナビリティへの対応も強化する。繊維部材を再生ポリエステル糸に切り替えた環境配慮型ファスナー「ナチュロン」は、22年度に全体の25%だったが、23年には44%、30年度には100%に拡大する。繊維部材は再生ポリエステル糸を使っているが、今後はエレメント(引き手)なども再生材化する。
24年3月期の見通しは売上高3942億円、営業利益497億円、ファスナー販売数量は100.8億本を計画する。大谷社長は「有力な需要家の動向を踏まえると、23年上期までは不透明感が続くものの、下期からは回復に向かう」として、設備投資は448億円と、前年の378億円から大幅に積み増す。中国やASEANで240億円を投じて生産能力を引き上げるほか、日本でも黒部事業所へのDX投資などで118億円を投じる。
The post YKKは好調から一転、下期失速、1.7%の減益 期初見通しを大きく下回る 23年3月期 appeared first on WWDJAPAN.
イギリス発の自然派化粧品ブランド「ザボディショップ(THE BODY SHOP)」は3 月3 日、旗艦路面店の新宿店をリニューアルオープンした。国内で18店舗目となる循環型店舗、チェンジメーカーズワークショップストアとして生まれ変わった。同店は2006年にオープンし、リニューアルは2012年以来の3回目となる。
チェンジメーカーズワークショップストアは、店内環境にリサイクル可能な素材や廃棄予定の再生プラスチック、古材やFSC 認証を受けた木材、堆肥化可能な容器など、ほぼ100%サステナブルなアップサイクルや再生に適した素材を使用した店舗のこと。「ザボディショップ」では世界各国で同店舗の導入を推進する。新宿店では、解体された家屋の古材と古道具を販売する建築建材のリサイクルショップを運営するリビルディングセンタージャパンから古材を仕入れ、天井の梁やレジカウンターに採用。また、レジカウンターのサイド部分や什器には、引退した東海道新幹線の車両アルミをリサイクルして活用した。これらは全て接着剤を使用せず組み立て、リユース・リサクルがしやすい仕様にこだわった。
また、世界各地でその地域社会の声を反映したデザインを導入しており、新宿店はアートを通じて環境問題へのメッセージを発信するアーティストのニキ ローレケ(Niky Roehreke)氏が店舗内装や什器の一部を描いた。ニキ氏は手のモチーフを得意とし、レジ奥の壁には循環をテーマに手と植物のイラストを施した。「一人一人の“手”によって行動すれば、社会全体の意識も変わってくると信じている。できることから今アクションを起こすことが大事」とニキ氏はイラストに込めた思いを語った。
そのほか、入り口中央のシンクエリアでは人気商品の香りやテクスチャーを楽しみながら、よりインタラクティブな買い物体験を提供する。プラスチック削減の取り組みとして推進する詰め替え用サービス「リフィルステーション」も店内に設置。道路側に置くことで、リフィルサービスの啓もうも行う。同サービスは、専用のアルミボトル(300mLサイズ)とポンプを購入し、人気の高いボディーシャンプー6 種(モリンガ、ブリティッシュローズ、ストロベリー、アーモンドミルク&ハニー、シア、ピンクグレープフルーツ)、ハンドソープ2 種(ティーツリー、シア)の計8 種から、好きなものを詰められる。
「1976年の創業以来、社会と環境の変革を追求する事業を行い、チェンジメーカーとしてビューティ業界に革新をもたらしてきた。新宿店は“ポジティブな変化を起こす力は文字通り自分の手の中にあるのだ” というチェンジメーカーとしての体験を具現化した」と倉田浩美ザボディショップジャパン社長はコメント。人とコミュニティ、地球に変革をもたらす店舗として、今後はワークショップなどを通じて発信していく。
The post 「ザボディショップ」新宿店が循環型店舗にリニューアル ボディーソープなどのリフィルステーションも設置 appeared first on WWDJAPAN.
スペイン・バルセロナ発の「デシグアル(DESIGUAL)」は、写真家・映画監督の蜷川実花が手掛けるファッションブランド「エム/ミカ ニナガワ(M / MIKA NINAGAWA)」とのカプセルコレクションを発表した。
3月1日に「ゾゾタウン(ZOZOTOWN)」の特設ページで先行発売し、国際女性デーの3月8日から銀座と原宿、心斎橋のデシグアルストア3店舗、公式オンラインストアで取り扱う。3月8~14日には、渋谷パルコと阪急うめだ本店でポップアップストアを開催予定だ。
全4型のコレクションは、蜷川がバルセロナで、同プロジェクトのために1週間かけて撮り下ろした写真をコラージュプリント。同氏ならではの視点で、ブランドとバルセロナの確固たる絆を描写し、「⽣きる喜び、鮮やかな⾊使い、⼤胆であることの⼤切さ」を想起させるようなイメージに仕上げたという。全てのアイテムには、持続可能な方法で生産された「BCI(ベター・コットン・イニシアチブ)」認証のコットンを使用した。
カプセルコレクションに採用されたコラージュ写真は、3月以降に銀座店の外観ファサードや⼼斎橋店の内装デザインとしても登場予定だ。
なお、「デシグアル」は2023年春夏シーズンから、新たなブランドステートメントに“New World. New Desigual”を掲げる。一連のキャンペーンでは、“NEW ELEGANCE”“NEW ENERGY”といったパワフルなメッセージと共に、ブランドの自由な精神や数年で大きく変化した人々の価値観などを表現。デイリーウエアをサステナブルな素材や高品質な生地、モダンなフォルムでアップデートし、鮮やかなプリントやカラーが目を引くコレクションに仕上げた。
蜷川とのコラボに加え、22年秋冬でも好評だったフランスの新進気鋭ブランド「メトロピエール(MAITREPIERRE)」との最新コラボコレクションも3月中旬に発売予定だ。
The post 「デシグアル」と蜷川実花がコラボコレクション発売 バルセロナでの撮り下ろし写真をコラージュ appeared first on WWDJAPAN.
スペイン・バルセロナ発の「デシグアル(DESIGUAL)」は、写真家・映画監督の蜷川実花が手掛けるファッションブランド「エム/ミカ ニナガワ(M / MIKA NINAGAWA)」とのカプセルコレクションを発表した。
3月1日に「ゾゾタウン(ZOZOTOWN)」の特設ページで先行発売し、国際女性デーの3月8日から銀座と原宿、心斎橋のデシグアルストア3店舗、公式オンラインストアで取り扱う。3月8~14日には、渋谷パルコと阪急うめだ本店でポップアップストアを開催予定だ。
全4型のコレクションは、蜷川がバルセロナで、同プロジェクトのために1週間かけて撮り下ろした写真をコラージュプリント。同氏ならではの視点で、ブランドとバルセロナの確固たる絆を描写し、「⽣きる喜び、鮮やかな⾊使い、⼤胆であることの⼤切さ」を想起させるようなイメージに仕上げたという。全てのアイテムには、持続可能な方法で生産された「BCI(ベター・コットン・イニシアチブ)」認証のコットンを使用した。
カプセルコレクションに採用されたコラージュ写真は、3月以降に銀座店の外観ファサードや⼼斎橋店の内装デザインとしても登場予定だ。
なお、「デシグアル」は2023年春夏シーズンから、新たなブランドステートメントに“New World. New Desigual”を掲げる。一連のキャンペーンでは、“NEW ELEGANCE”“NEW ENERGY”といったパワフルなメッセージと共に、ブランドの自由な精神や数年で大きく変化した人々の価値観などを表現。デイリーウエアをサステナブルな素材や高品質な生地、モダンなフォルムでアップデートし、鮮やかなプリントやカラーが目を引くコレクションに仕上げた。
蜷川とのコラボに加え、22年秋冬でも好評だったフランスの新進気鋭ブランド「メトロピエール(MAITREPIERRE)」との最新コラボコレクションも3月中旬に発売予定だ。
The post 「デシグアル」と蜷川実花がコラボコレクション発売 バルセロナでの撮り下ろし写真をコラージュ appeared first on WWDJAPAN.
グッチ(GUCCI)は親会社のケリング(KERING)のサポートのもと、イタリア初のラグジュアリーファッションにおける製造モデルを循環型に転換する拠点「サーキュラーハブ(Circular Hub)」をトスカーナ州に創設すると発表した。全てのバリューチェーンを再定義することを通じて、イタリアのファッション産業の製造モデルを循環型に転換することを目的に、23年前半中には始動する予定だ。
ミラノにあるケリングのマテリアル・イノベーション・ラボ(MIL)の専門知識を活用し、トスカーナ州スカンディッチとノヴァーラにあるグッチの製品製造の技術開発および実験センターでウエア、レザーグッズ、シューズ、アクセサリーの開発を手がける技術者と研究者のサポートのもと、リサイクル素材の使用、耐久性、修理可能性やリサイクル性を最大限に高めた製品など、未来の循環型ラグジュアリー製品の製造を支援する。
原材料調達からデザイン、製造プロセスの最適化、ロジスティックまでを網羅し、循環型製品のデザインと製造、新しいソリューション開発のためのオープンプラットフォームになる。多業種とのパートナーシップやピサ大学の科学的な研究を採り入れ、産業調査やオペレーション、ロジスティックモデルにおける循環型ソリューションを見出すことに重点を置く。
フォーカスするのは、研究開発、ロジスティクス、業界とのパートナーシップ、価値観の共有だ。革新的な技術やデジタルソリューションを検討する研究センターを設立し、製品の品質、耐久性、修理可能性やリサイクル性を向上させると同時に、原材料の使用を最適化して廃棄物と汚染を最小限に抑え、全体的な環境的影響を大幅に削減することを目指す。
ロジスティクスでは、製造サプライチェーンを巻き込むことでトレーサビリティ向上を目指す。また、リサイクルや再利用の流通チャネルを含め、余剰素材のロジスティクス効率の向上を目指す。
業界とのパートナーシップでは、ファッション業界のパートナーと協力して、製造で再利用する繊維と原材料を回収・再生できるようにするための技術的ソリューションとインフラストラクチャーを考案、設計、実行する。
価値観の共有では、開発する回収・リサイクル・再利用のプロセスに関する特許・技術・ノウハウを他の企業にも提供する。オープンイノベーションという考えに基づき、より多くのサプライヤーと業界のパートナーを巻き込むことを目的にする。
サーキュラーハブのイニシアチブには、イタリアの再興・回復のための国家計画(PNRR)および、2030年までの廃棄物の削減や再利用目標を掲げたEUの循環型経済戦略にも合致。まずは、イタリアの原材料サプライヤーや製品ファクトリーなど、700以上のダイレクトサプライヤーと3500以上のサブサプライヤーで構成されるグッチの生産を担うサプライヤーが参加し、その後、ケリング傘下の他ブランドに段階的に拡大。最終的にはケリング・グループの全ブランドおよび全サプライヤーの参加を目指す。グッチやケリングのサプライヤーは他のブランドのサプライヤーでもある。多くのサプライヤーが参加することで、イタリアのファッション産業にポジティブな影響を与えることを目標にする。
ケリングのマリー・クレール・ダヴー(Marie-Claire Daveu)=チーフ・サステナビリティ・オフィサー兼渉外担当責任者は「ファッション業界は、製品製造と資源の利用方法を根本から見直す必要があり、それらを革新するための行動を本格的に加速させる必要がある。サーキュラーハブの創設はその道を進むための大きな一歩となるものだ。そして、この活動の本拠地を私たちのグループの中でも最も強力で名高い製造拠点であり、優れたノウハウを有するイタリアに置けることを心から嬉しく思う。グッチとともにサーキュラーハブをスタートすることは、グループで信念を共有している証というだけでなく、その意欲的な活動や実績を示していくことによって、将来、より多くのブランドやサプライヤーが積極的に参加するための道を築くことになるだろう」とコメントを寄せた。
グッチのアントネッラ・セントラ(Antonella Centra)=コーポレートアフェアーズ&サステナビリティ・EVPゼネラルカウンセルは「循環性は原材料から始まる全ての製造サイクルを含むビジョンを推し進めるものであり、メイド・イン・イタリーをより強固で競争力の高いものにするための大きな挑戦であり機会となる。サーキュラーハブの創設によって、私たちはラグジュアリーファッション業界の未来への道をつくるという責任を担い、その枠組みを形成することになる。同じ目標と資源を共有し、ノウハウを蓄積して相乗効果を高めていくことで、このハブは全てのラグジュアリー業界のサプライチェーン、特にイタリアの産業の中核である中小企業が、その革新的スピリットと世界に誇る独自のノウハウを積極的に発揮できる場となるだろう」とコメントを発表した。
サーキュラーハブは、循環型素材の共同研究の推進や各地域の工場でのイノベーションなど、新たなローカルサプライチャンネルの開発を推進し、最終的にはサプライチェーン全体の強化を目標にする。また、スケールメリットとパーパスエコノミーの両面から、イタリアの製造業と原材料サプライチェーンの環境的影響を最小限に抑えることに貢献する「循環型メイド・イン・イタリー」の開発も促進する。
加えて、ESG目標に沿ってケリングとグッチの環境パフォーマンスを向上させるとともに、天然資源の使用削減、廃棄物と汚染の最小化、温室効果ガス(GHG)排出量の削減を目指す。雇用機会を創出し、関係する各地域の福祉に貢献する。一例として、グッチのレザーグッズのエコシステムに関連する環境的影響の初期推定では、生産廃棄物の管理における現在のGHG排出量より最大60%の削減ができることが算出されているという。このハブは、今後数年のうちにヨーロッパで施行される新しい製造モデルの先駆けとなり、製品のデザイン、使用済み製品や廃棄物に対する企業の責任を高めるものになる。これは、廃棄物管理とリサイクルにおけるイノベーションの促進のため、イタリアファッション協会によってコーディネートされ、グッチが支援するRe.Creaコンソーシアムの活動を補完することにつながる。さらにエレン・マッカーサー財団の戦略的パートナーとしてのグッチの役割においても、このハブはコレクション全体の循環性を一層拡大し加速するために多様なイニシアチブを展開するというグッチのコミットメントに対する直接的かつ必然的な活動になる。
The post グッチが循環型ラグジュアリー製品の製造を支援する施設を開設 研究所も併設 appeared first on WWDJAPAN.
環境省森里川海アンバサダーメンバーを中心に立ち上げたマザーアースは2月27日、“人にも地球にもやさしいコスメ”を表彰する「サステナブルコスメアワード(SUSTAINABLE COSMETIC AWARD)2022」の表彰式を合同展示会「ニューエナジートーキョー(NEW ENERGY TOKYO)」で行った。ゴールド賞には、俳優の井浦新夫妻が手掛けるヘアケアブランド「クルヒ(KURUHI)」の“ボタニカル石けんシャンプー”と“ボタニカルトリートメント”が選ばれた。ゴールド賞に2品選ばれるのは初。
3回目となる今回は、メディアや環境に関する専門家に加え、環境活動を行う高校生まで15人が審査員を務めた。また、「審査員賞ニューフェイス部門」と、3回以上審査員賞以上を受賞したコスメに与えられる「殿堂入り」を新設した。
ゴールド賞に選ばれた「クルヒ(KURUHI)」の2品は、審査員から「原料調達から廃棄まで、徹底して持続可能な社会に向けた取り組みが実施されている」と評価された。登壇した井浦氏は、「家内と2人で徹底的に(こだわって)作ったが、鹿児島・大隅町のボタニカルファクトリーと出会い、モノとして形が生まれた。この場を借りて感謝したい」とコメント。岸紅子審査員長は「これまでのシャンプー・コンディショーにはない香りを感じた。かわいらしい香りを天然成分で調合するという、いい意味で“型破り”な香りだった」と伝えると、井浦氏は「俳優として役に合わせた香りを作って演じていたので、これまでの経験を最大限に生かして調合した。今回の香りは、デザートのような森の中にいるような景色をイメージした。真面目なモノを作るのは当たり前、使って楽しいと感じられるような香りやバッケージを目指した」と述べた。
シルバー賞は「ファーメンステーション(FERMENSTATION)」の“お米でできたハンドプレー”、ブロンズ賞は「琉白」の“月桃バランスローションS”、「ドゥーオーガニック(DO ORGANIC)」の“ドゥーオーガニック クレンジング ミルク”、「リコピュア(LYCOPURE)」の“セラム#1”の3品が受賞した。
「審査員賞ニューフェイス部門」には、聖徳大学附属取手聖徳女子高等学校の生徒が作った“ひまわリップ保湿リップバーム”が選ばれた。同商品は、取手市の遊休農地を使用して育てたひまわりを使い、クラウドファンディングを通じて商品化。3月初旬には、取手市ふるさと納税返礼品として販売を開始する予定だ。
「殿堂入り」を果たしたのは、ビオスタイルが展開する「ネモハモ(NEMOHAMO)」の“ブライトニングローション(本体/詰替)”。牧田康平ビオスタイル ビューティ事業部部長は、「名誉ある賞は社員が地道に行ってきた結果。この賞を糧に、日々の仕事に真摯に取り組んでいきたい」とコメントした。
小原壮太郎事務局長は、「スペシャリストな審査員も、(ニューエナジートーキョーの)来場者も、使っていただく人も全員仲間で、同士だ。チームで輪を広げて“未来世代”につなげる、楽しくワクワクするような社会に変えていけたら」と、最後にアントニ猪木の名フレーズ「1、2、3、ダー!」を叫び、会場を沸かした。なお、2023年度のアワードは、環境省の元事務次官、中井徳太郎氏が審査員として参加する予定。アワード自体は、SDGsが掲げたゴールの2030年で終了する。
ファッションECサイト制作などを担うダイアモンドヘッド内のBlue Marble(ブルーマーブル)が手掛ける「ニューエナジートーキョー」は、アッシュ・ペー・フランスで合同展「ルームス」を手掛けていたチームが主宰。今回の開催は、昨年2月に開催したキックオフ展から3回目となる。次回は、9月7〜10日に新宿住友ビル三角広場で開催する。
The post 「サステナブルコスメアワード2022」ゴールド賞に井浦新夫妻の「クルヒ」 高校生が作るリップバームが新部門で受賞 appeared first on WWDJAPAN.
いらなくなった衣料品の再資源化には課題が山積みだ。衣類を廃棄せずに活用する方法については世界中で議論され、技術開発が進んでいる。大前提として、着られなくなった衣類を回収して再利用・再資源化する前に、衣類の長寿命化が求められる。
JEPLAN(旧日本環境設計)は「服から服をつくる」をコンセプトに、自社で開発したポリエステルのケミカルリサイクル技術で、古着からポリエステル樹脂を再生する。日本にポリエステルのケミカルリサイクルのプラントを持つ代表的な企業で、日本での衣料品の店頭回収を進めたパイオニア的存在でもある。2023年2月15日現在、199のブランドと取り組み、4536カ所の回収拠点(スポット開催を含む)がある。22年は1500トンを回収し、そのうち7.8%をポリエステル樹脂再生のために用いた。
ポリエステル単一素材での製品開発は、日本国内での資源循環が可能で資源回収効率も高いため、経済合理性が高く、環境負荷低減にもつながると考えられる。一方、ポリエステル単一素材では狙った風合いや表現が叶わない場合も多いため、衣類の多くは混合素材で、再資源化への難易度は高い。服の再資源化の未来とは。高尾正樹JEPLAN社長に話を聞く。
WWD:回収した衣類をどう循環させているか。
高尾正樹社長(以下、高尾):店頭回収と企業のユニフォームの回収を行っている。回収した衣類を当社で分別し、まだ着られる状態で価値のあるものはリユース用として、提供先を確認の上で、当社が信頼する業者に業務委託している。それが全体の75.3%(22年実績)。リユースするかしないかはお客さまのご要望に応じて対応している。リユースできないものは、ポリエステル100%の衣類はケミカルリサイクルしており、それが全体の7.8%(同)。再生ウールが0.1%(同)、自動車内装材が0.1%(同)、コークス炉化学原料化法(プラスチックを石炭の代替品として利用する技術で新日本製鐵が開発)が16.1%(同)。いずれにも該当しない0.6%は産業廃棄物として廃棄している。
WWD:リユースの先はどうなっているのか?
高尾:リユース後の売れ残りに関しては現状把握の調査を進めており、商品にならないものをリサイクルする仕組み作りに取り組み始めた状況だ。リユース先から海外に流れてわからなくなったものが不法投棄されたり、燃やされたりしているという報道も承知している。先日、洋服が大量に不法投棄されているチリの砂漠を見てきた。多くは米国の古着で日本のものは見つけられなかった。
WWD:回収量の推移は?
高尾:コロナ前は600トン、21年1200トン、22年1500トンだ。ポリエステル樹脂の生産量の数字は出せないがわずかだ。技術が未熟で、量が増やせない。
WWD:生産量が上がらない理由は?
高尾:ポリエステル100%と表示があっても他の素材や、染料や顔料が入っている。この不純物の種類と量が圧倒的に多いが、物質の組成まではわからない。わからない中で取り除こうとするので、取り除けないものもあり、それが入ってくると全体がダメになる。結果、工場の生産性が上がらない。
WWD:JEPLANは「服から服」のケミカルリサイクルを推進しているが、衣類の多くは複合素材で、そのリサイクルの技術が確立されていないなど、課題は多い。
高尾:繊維から繊維のリサイクルはあきらめていない。正直全然儲からないし、ずっと大赤字(笑)。でも僕がやりたいからやりたいと言い続けている。消費者の関心が高まっているので(消費者を巻き込んだ仕組み作りの)心配はしていない。洋服はペットボトルのように安くなく、付加価値が付くもの。コスト構造として吸収されやすいのでビジネスとして成立しやすい。唯一の問題は技術がないことだ。(リサイクルしやすいからといって)モノマテリアルにはしないほうがいいし、それでは洋服の文化的側面が消えてしまう。複合素材であっても、さまざまに染色していてもリサイクルできる技術開発が必要だ。圧倒的な技術力を持つ化学会社が世界中にはいくつもある。そういった企業が本気で開発に取り組めばいいのに、とも思う。
WWD:赤字を黒字化するために必要なことは?
高尾:われわれもわからないため試行錯誤しているのが現状だ。
WWD:「服から服」「ペットボトルからペットボトル」という水平リサイクルにこだわっているが、その他のリサイクル方法を考えているか。
高尾:服は服、ペットボトルはペットボトルとして循環させるべきだと考えている。なぜならトータルのCO2排出量削減が最も大きいと考えるからだ。例えばペットボトルからフリースを作り、フリースが燃やされるのでは意味がない。燃やさないためにエネルギーをかけてでも回り続ける水平リサイクルがいいのではないか。
WWD:形が変わったとしても、エネルギー量を抑えるリサイクル方法がいいという考えもある。
高尾:その考え方は一部を切り取っているだけだと思う。目指すべきは、いかに燃やさないか、埋め立てないかだ。そのための仕組みを作ることが重要だ。ゴミ焼却場でのエネルギーの回収率は10%も満たないなど、燃やすときに発生するエネルギーがもっとも効率が悪い。
WWD:ペットボトルのケミカルリサイクル技術も開発したとか。
高尾:約20年かけてケミカルリサイクル技術を開発し、ピカピカのペットボトルに戻すことができるようになった。世界でペットボトルのケミカルリサイクルを商業レベルで行っているのは当社だけだ。世界には技術確立している企業もいくつかあるが、商業レベルに達していない。われわれのプラントは21年5月から稼働し、大手飲料メーカーにPET樹脂を販売している。年間2万2000トン生産しているが、日本国内で年間60万トン生産されているのに対してはまだまだ少ない。
WWD:どこから回収しているか。
高尾:自治体と連携し、自治体で回収したペットボトルや、自動販売機横にあるリサイクルボックスから回収されたものを用いている。また、ペットボトルのメカニカル(マテリアル)リサイクルの過程で出るクズも活用している。メカニカルリサイクルは、必要なエネルギー量はケミカルリサイクルに比べて少ないが、3割がリサイクルできないという課題もある。われわれはその3割を活用しているが、通常は焼却していたりする。またメカニカルリサイクルの場合、再生されてもどんどん劣化するので、いずれリサイクルができない状態にもなることが課題だ。
WWD:理想はメカニカルリサイクルを何度か行った後、ケミカルリサイクルをするということか。
高尾:その通りだ。メカニカルとケミカル両方を活用した事例を示したいと考えている。メカニカルとケミカル、両方のリサイクルプラントを持っているのは日本だけだ。課題は、一見してもペットボトルがどの程度劣化しているかわからない点だ。
WWD:欧州進出についての進捗は。
高尾:フランスのリヨンにペットボトルのケミカルリサイクル工場を作る計画だが、まだ着工していない。
WWD:今後の目標は?
高尾:われわれが行いたいのはリサイクル業ではなく、製造業だ。石油ではなく不要なものを原料とした製造業としてモノ作りをする。洋服を原料としたポリエステル樹脂やペットボトルを原料としたPET樹脂の生産量を増やしていく。それを市場に売り、黒字化する。ペットボトルは見えてきたが、洋服は全然見えない。
廃棄物の輸出が難しくなった今、自国で出たゴミは自国で処理するしか方法はない。環境省のレポートによると、服がゴミとして出された場合、再資源化されるのは5%程度でほとんどは焼却・埋め立て処分されているという。その量は年間48万トン。捨てる量・作る量を減らすことを前提に、企業、行政、生活者が協働し、衣料廃棄物の再資源化が求められる。
ポリエステルと混合される素材は、コットンやポリウレタンが多い。混合素材の再資源化に向けて、環境負荷低減を前提とした分離技術の採用も望ましいだろう。ポリエステルとポリウレタンの分離回収や、ポリエステルとコットンの分離技術はいくつかのスタートアップが開発済みだ。いずれもスケールが必要な段階だが、こうした技術を活用していくことで、混合素材のより効率的な再資源化が可能になるはずだ。すでにナイロンのケミカルリサイクル技術は商業化されているし、コットンなどのセルロース繊維のケミカルリサイクル技術も商業化に向けてスケールしている段階。ハードルは高いが、上記したポリエステル以外の繊維リサイクルが可能なプラントを日本に構えることができれば、これまで廃棄されていた衣料品の再資源化が可能になる。
The post 衣料品の回収と再資源化の現在地 古着からポリエステル樹脂を再生する企業の社長が語る appeared first on WWDJAPAN.
ヤギは、スタイリストの⾼⽊千智がディレクションするファッションブランド 「オニット(onit)」を新たにスタートし、2月22日にオンラインストアをオープンした。
2023年春夏はプレローンチ期間としてECを軸に、卸先店舗や商業施設などでポップアップイベントを開催予定。23-24年秋冬の本格デビューに向けて、3月28~31日に卸先向けの展示会を行う。
「オニット」のコンセプトは、「しなやかで芯のある女性へ、都会的で洗練されたリラックスウェアを」。高木が「オッジ」「ジゼル」などの女性誌やブランドのビジュアル、セレブリティーのスタイリングなど、幅広いフィールドで培ってきた服への審美眼と自身のライフスタイルを存分に反映させた。
コレクションは、繊維商社であるヤギのハイクオリティーでコンフォータブルな生地に裏打ちされている。国内中心の生産背景を活用することで、高い品質と価格のバランスにもこだわり抜いた。
中でも、ロング丈のワンピースには、希少なエジプト超長綿“ギザ”をベースにした自社オリジナルのブレンド綿“ギザンティ”を使用。綿の白さや繊維の強さ、上質な光沢感、柔らかい風合いが特徴だ。
ロングスリーブTシャツには、程よい肉厚感でトップスとインナーどちらにも適した“ナイル天竺”を使用。アメリカ産の高級綿スーピマコットンの落ち綿を用いることで、洗うたびに増す自然なムラと風合いを楽しめる。
さらに、ボーダーのフレンチスリーブTシャツには、トルコ・イズミール地方で栽培した良質なオーガニックコットンを使用。環境配慮型の素材を用いて、発色の良いカラー杢を表現した。
「オニット」のローンチイベントとして2月4、5日には、23年春夏アイテムのオーダー会を開催。ディレクターから直接アドバイスをもらい、その場でフィッティングができるイベントは好評を博した。今後は、自社ECを軸にブランドのさらなる認知度拡大を目指す。
The post ヤギからスタイリスト⾼⽊千智による新ブランド「オニット」がデビュー 繊維商社クオリティーの素材&価格も強み appeared first on WWDJAPAN.
ロサンゼルスのダウンタウンでこのほど、アンチ・ファッション・ウイーク(Anti Fashion Week)が開かれた。サステナブルなブランドだけを集めて開かれたというイベントは、ファッションショーの終了後、ランウエイに現れたアイテムをすぐに購入できる“シー・ナウ・バイ・ナウ(See Now Buy Now)”も行い、盛り上がった。会場は色とりどりの生花で彩られ、参加者一人ひとりに合わせて花束が作られ、“アンチ”を名乗りつつも終始和やかなムードに包まれた。とは言え投げかけるメッセージは、ファッション業界による環境破壊、過剰なプロデュースや消費、短期間で使い捨てるマーケティング戦略への警鐘が含まれている。イベントの開催について、ファウンダーのエリザ・C・グレイ(Eliza C. Gray)に聞いた。
彼女はこれまで、ブランディングやeコマースのコンサルティングをはじめ、ウェブやパッケージデザイン、ストアのディスプレイなどを通して、ラグジュアリーブランドをメインにさまざまな形でファッション業界の最先端と携わってきた。その際、ローカルブランドはクラフトショーやフリーマーケットでしか見かけることができず、ウェブやインスタグラムでいちいち検索していたそう。「そこでローカルのラグジュアリーなハンドクラフトだけを集めたプラットフォームを作ろうと、昨年に準備を始めたの」と笑顔で話す。
行動力のある彼女は、さっそく友人で共同創始者のジュリア・V・カプラー(Julia V Kappler)とともに、わずか8カ月の準備期間でイベントを実現させた。「彼女はデザインや建築業界でのキャリアがあり、ヨーロッパのアパレルブランドにも精通している才女。数年前に自身のサステナブルなストリートブランド『デボーク(DEVOKE)』も立ち上げ、その経験をフルに活かしてくれたの」。
初回は、LAを拠点とする17ブランドが参加。ブランドのセレクトは、実際に目で見て、手で触り、試着するなど、五感をフルに使って丁寧に行った。「最近当たり前の、ネットでリサーチして、メールで商談するという人間味のないコミュニケーションを避けて、オフィスに出向いて、相手の目を見て、話し合い、一歩一歩確実に進めたわ」。結果、参加ブランドとのコンセンサスが取りやすく、全体のまとまりも生まれたという。
会場を見渡すと、アパレルやジュエリーだけでなくライフスタイル系のブランドなど豊富なセレクトが印象的だ。いくつかのブランドを紹介しよう。
ユニセックスのアパレルブランド「ライアン・アンド・リース(RHYAN & RHYSE)」。デザイナーのフィリップ・ライアンチャイク・オコンマ(Phillip RyanChike Okonma)によるアーティスティックな発想から誕生したブランドは。かつての洋服をリサイクルして新たな目的を与える“リパーパス”により作られるため、リミテッドや一点モノがほとんどで希少性は高い。ジュエリーデザイナー、クリスティーナ・ベイダー(Kristina Bader)によるラグジュアリー・ジュエリーブランド「サオティ・ジュエリー(SA’OTI JEWELRY)」は、デザイナーによるハンドクラフトでオーダーメイドも人気という。「サオティ」とはアラビア語で「マイ・ボイス」という意味だそう。
キャンドルをメインに扱う「サン・ムーン・ライジング(SUN MOON RISING)」は、コロナ禍初期の2020年に誕生。デザイナーのアシュリー・シモーネ(Ashley Simone)が“愛と光“を注ぎ込ぎ、一つ一つ手作りしている。メッセージを焼印した香木のパロサントも人気だ。
参加ブランドの一つには、LA在住の日本人デザイナー、タカコ・サイトウが手がける「サイ(SAI)」も。オーガニックコットンを使用したアイテムやハンドクラフトによるニットが特徴だ。日本人らしい繊細さや手先の器用さが光り、好評を博していた。当日は、各ブランドがブースを構え商品を展示。ファッションショーでは、会場中が湧いた。
「イベント終了後からすぐに参加者や参加ブランド側からの反響があったことが何よりも嬉しかったわ」とファウンダーのエリザ。今後は、LAだけでなく他の都市にも広げたい意向だ。ちなみに彼女はプリントマガジン「ヘニマガジン(HENI MAGAZINE)」も発行している。これまで発行してきた3号はすべて完売したそう。ここには、環境問題を含めサステナブルな情報が詰まっている。
The post LAで“アンチ・ファッション・ウイーク”開催 主催者は「今後は他の都市にも広げたい」 appeared first on WWDJAPAN.
「フルラ(FURLA)」は、循環性を追求した新作“ウニカ フルラ アース限定モデル(Unica Furla Earth Limited Edition)”を“シーナウ・バイナウ(SEE NOW,BUY NOW)”形式で、2月23日(現地時間)に発表した。公式ECサイトと一部の旗艦店で数量限定で販売中だ。
曲線を描くフォルムが特徴的な同モデルは、イタリアの革工房サイクリカ(CYCLICA)が“生分解性レザー”とうたう“オリウム(OLEUM)”レザーを初めて使用した。同社が特許を取得するベジタブルタンニン加工は、中世のなめし技術からヒントを得て開発された工法で、一切の化学薬品を使わずオリーブオイル製造の廃水から抽出したなめし剤を活用する。トウモロコシや藻、ログウッド樹皮、シダなどの植物由来の染料で塩や蜜蝋を用いて仕上げることで、色落ちを防ぎながらブランドらしい鮮やかなカラーを再現することに成功した。サイズはマキシサイズ(12万)とミディアムサイズ(8万4700円)の2型を用意した。
©Koto Bolofo
ミラノ・ファッション・ウイーク中にミラノ・トリエンナーレデザインミュージアムで開催されたローンチイベントには、新たにグローバルアンバサダーに就任したイリーナ・シェイク(Irina Shayk)をはじめ、日本からはAMIAYA、伊原葵、香川沙耶らが来場した。
The post 「フルラ」が新作モデルを“シーナウ・バイナウ”形式で発表 植物由来のなめし技術を初めて活用 appeared first on WWDJAPAN.
阪急阪神百貨店は、阪急うめだ本店に4月12日オープンする新ゾーン「グリーンエイジ(GREEN AGE)」の詳細を発表した。8階フロア中央の約2300平方メートルに“人と自然の共生”をコンセプトに掲げ、ファッション、食、雑貨、ビューティなど約40ブランドを集積する。「ザ・ノース・フェイス」「サタデーズNYC」などのスポーツ系ブランドから「ステラ マッカートニー」の新コンセプトショップ、「プラダ」「ロエベ」「ミュウミュウ」「クロエ」といったラグジュアリーブランドまで、百貨店のフロア構成では一緒に並ぶことのなかった顔ぶれが共存する。循環型社会の実現を目指した新サービスも随所で行う。
目玉の一つである「ステラ マッカートニー」の新コンセプトショップ「ステラズ ワールド バイ ステラ マッカートニー) 」(5月17日オープン)は、阪急うめだ本店と共同開発した実験型コンセプトストア。ビーガン、ベジタリアンのメニューを提供するカフェに、サステナブルな素材で作られたオリジナルアイテムを販売する売り場を併設する。
「ロエベ」は「ロエベ リクラフト」の屋号で自社の革製品の修理と補修を行うとともに、余剰レザーから作ったバスケットバッグなど独自商品を販売する。「ミュウミュウ」「プラダ」もサステナブルな商品を多数そろえる。
スポーツ系、ファッション系ブランドも充実しており、「メゾンキツネ」「ニュートラルワークス.」「ザ・ノース・フェイス」「サタデーズNYC」「ウィンダンシー」などが並ぶ。
他にも自主編集売り場「グリーンエイジエディット」には、電動アシスト機能を搭載したスポーツ自転車やカヤックを並べる。コンシェルジュサービス「リ コンシェルジュ」ではアウトドア用品のレンタル、不用品の下取りやリユース商品の販売、持ち込まれた製品の修理やリメークなどを行う。さまざまなイベントなどを実施するスペース「コミュニティパーク」も設ける。
売り場の内装もサステナブルを掲げており、間伐材を積極的に使うほか、廃棄予定だった衣料をアップサイクルして作った椅子を置く。部品の組み合わせでさまざまな用途に対応できるモジュール什器も導入し、レイアウト変更の際の無駄を省く。
The post 阪急うめだ本店のサステナ売り場に「ステラ」「プラダ」「ロエベ」 4月開業 appeared first on WWDJAPAN.
スマートフォンケースやテックアクセサリーのグローバルライフスタイルブランド「ケースティファイ(CASETIFY)」が、国内外で実店舗の出店を加速している。2022年11月にはブランドの最大市場である米国に初出店し、グローバルで25年までに100店規模の新規出店を進める。日本国内も渋谷パルコや新宿マルイといった既存の5店に加え、3月3日にアミュプラザ博多1階に新店をオープン。九州地区初上陸の店舗として話題を呼びそうだ。オープン記念の同店限定商品として、「ケースティファイ」で店頭人気ナンバーワンのキャラクター、Skater JOHNとのコラボスマホケースも発売。Skater JOHNが福岡タワーを訪れたり、とんこつラーメンを味わったりとご当地観光を楽しむ様子が描かれた福岡ならではのデザインだ。
23年中に
世界初の路面店も計画
1 / 5
「ケースティファイ」の店舗は、立地に合わせて内装やVMDを変えてローカライズしている点がポイント。クリエイティブの拠点として店舗で客の声やトレンドの芽をすくい上げ、商品企画に生かしていく。ECが主販路ではあるが、ブランドの世界観を強く打ち出す実店舗とECとの相乗効果により、ブランドとしてさらなる成長を目指す。日本では現在、東京、大阪、名古屋の3都市に出店。新規出店するアミュプラザ博多は、九州エリアの玄関口である博多駅に直結する商業施設だ。23年中には、ほかにも国内主要都市の通行量の多い立地で複数店舗の出店を予定しており、世界初となる路面店も出店計画中という。
性別、年代問わない
商品ラインアップが魅力
1 / 5
キャッチーなコラボレーション企画からシンプルなデザインまで、性別、年代を問わずほしい商品が必ず見つかるのが「ケースティファイ」の魅力だ。自由な発想で自分だけのデザインにカスタマイズすることもできる。服を着替えるように、複数持ちしている「ケースティファイ」のスマホケースやAirPodsケースの中から、その日の気分やスタイリングに合わせてお気に入りを選ぶ人も増えている。「ケースティファイ」はテックアクセサリーという枠を超えて、今や欠かせないファッションアイテムの1つとなっている。
店頭で他社製品含め
スマホケースを回収
世界では年間15億個のスマホケースが埋め立て廃棄されているという。そこで「ケースティファイ」では、サステナブルアクションとして“RECASETiFY”プログラムを実施している。各店頭にスマホケースの回収ボックスを設置し、自社以外のスマホケースも含めて回収。協力した客には当日から使える15%オフクーポンを配布している。回収したケースは21年までの時点で5万1000個。回収後のケースは細かく粉砕し、それをもとに再度スマホケースを作り販売している。このように回収製品の再利用や環境に優しい素材の使用を進めつつ、機能性や豊富なデザインバリエーションといった面も妥協しない。回収製品の再利用により、バージンプラスチックを使用する場合に比べてCO2排出量を20%削減できるという。なお、「ケースティファイ」のスマホケースは全て、リサイクル素材を50%以上使用している。
The post 今やスマホケースも着替える時代 「ケースティファイ」が3月3日にアミュプラザ博多に出店 appeared first on WWDJAPAN.
LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)は、2023年度の「LVMHヤング ファッション デザイナー プライズ(LVMH YOUNG FASHION DESIGNER PRIZE以下、LVMHプライズ)」のセミファイナリスト22組(26人)を発表した。そのうち、ジェンダーレスウエアでエントリーした日本人デザイナーの富永航と桑田悟史も選出されている。
10回目を迎える今回は、過去最多の2400通を超える応募が世界中から集まった。最終選考へと進むセミファイナリストたちは、カナダや中国、韓国、エチオピア、アメリカ、フランス、インド、イタリア、日本、ナイジェリア、イギリス、台湾、スウェーデン、ウクライナなどの出身で、ブラジルとジャマイカからは初めての選出となった。
富永は1988年熊本県生まれ。武蔵野美術大学を卒業後、文化服装学院服飾研究科へ。2015年に、セント・マーチン美術大学(Central Saint Martins)のBAファッションプリント科を卒業。在学中に「ジョン・ガリアーノ(JOHN GALLIANO)」などでアシスタントを経験した。16年に「イエール国際フェスティバル」でグランプリを受賞。パリの現代美術館パレ・ド・トーキョーのレジデンスプログラム「パヴィヨン・ヌフリズOBC(Le Pavillon Neuflize OBC)」に参加した。18年には「フォーブス」による「アジアを代表する30歳未満の30人(The Forbes 30 Under 30 Asia 2020)」のアート部門に選出。19年に「ワタル トミナガ(WATARU TOMINAGA)」をスタート。21年春夏にニューヨーク・ファッション・ウイークに、21-22年秋冬にパリ・ファッション・ウイークにオンラインで出展した。これまでに「シャネル(CHANEL)」や「プチバトー(PETIT BATEAU)」「マリメッコ(MARIMEKKO)」とコラボしている。
桑田は京都府生まれ。パリやロンドン、ニューヨークなどに在住経験がある。「ジバンシィ(GIVENCHY)」「イードゥン(EDUN)」「ガレス ピュー(GARETH PUGH)」や、カニエ・ウェスト(Kanye West、現イェ)のオフィスなどでキャリアを積み、現在はミラノを拠点に活動している。ブランド名の「セッチュウ(SETCHU)」は「和洋折衷」の言葉に由来。日本と西洋のカルチャーやスタイルを融合したコンセプトを掲げ、新しくも親しみのあるユニセックス向けコレクションを手掛ける。22年には、「ヴォーグ イタリア(VOGUE ITALIA)」とアルタローマ(Altaroma)による新人デザイナーコンテスト「フー・イズ・オン・ネクスト?(Who is on Next?)」で最優秀賞を受賞した。
今回の「LVMHプライズ」の注目点は、セミファイナリストのうち9組がジェンダーレス・コレクションを発表しているということ、また環境保護責任の観点から多くのデザイナーが積極的にリサイクル素材を使用し、地元での倫理的な生産方法を採用していることだという。「LVMHプライズ」の発起人であるデルフィーヌ・アルノー(Delphine Arnault)=クリスチャン ディオール クチュール(CHRISTIAN DIOR COUTURE)会長兼最高経営責任者は、「この10年間、『LVMHプライズ』は社会および業界の発展を映し出してきた。職人技やストリートウエア、アップサイクル、そしてジェンダーレスといったトレンドの台頭を目撃してきた。最初の数年間は、ほとんどの候補者がウィメンズウエアを発表していたことは事実だが、開催を重ねるごとにメンズやジェンダーレスのエントリーも増え、中には複数のコレクションを発表する候補者もいる。これは、ファッションが常に進化していること、またクリエイティビティーが活気づいていることを証明している。また、多くのデザイナーたちがリサイクル素材を使用し、生まれ育った土地の文化や職人技を尊重し、デザインやコミュニケーションに包括性や多様性の価値を取り入れている」と話す。
セミファイナリストは、23-24年秋冬パリ・ファッション・ウイーク期間中の3月2、3日に行われるショールームイベントに参加。ファイナリスト8組を選ぶ審査員へプレゼンテーションを行う。
23年度「LVMHヤング ファッション デザイナー プライズ」のセミファイナリストのブランド名とデザイナー名、国籍は以下の通り。
■メンズウエア
「アーロン エッシュ」(AERON ESH)/アーロン・エッシュ(イギリス)
「チャーリー コンスタンティノウ(CHARLIE CONSTANTINOU)」/チャーリー・コンスタンティノウ(イギリス)※ジェンダーレスも含む
「ジョアン マラスキン(JOAO MARASCHIN)」/ジョアン・マラスキン(ブラジル)※ウィメンズも含む
「カル リサーチ(KARU RESEARCH)」/カールティク・クマール(Kartik Kumra)(インド)
「マリアーノ(MAGLIANO)」/ルカ・マリアーノ(Luca Magliano)(イタリア)
「ネームセイク(NAMESAKE)」/マイケル(Michael)、リチャード(Richard)、スティーブ・シェー(Steve Hsieh)(台湾)※ジェンダーレスも含む
■ウィメンズウエア
「アン イザベラ」(ANNE ISABELLA)/アン・イザベラ(フランス)
「ベッター(BETTER)/ジュリー・ペリパス(Julie Pelipas)/ウクライナ
「ディオティマ(DIOTIMA)」/レイチェル・スコット(Rachel Scott)/ジャマイカ
「ジョアンナ パーヴ(JOHANNA PARV)」/ジョアンナ・パーヴ(エストニア)
「ルイ シェンタオ チェン(LOUIS SHENGTAO CHEN)」/ルイ・シェンタオ・チェン(中国)
「ポーリナ ルッソ(PAOLINA RUSSO)」/ポーリナ・ルッソ(カナダ)&「ルシール ギルマード(LUCILE GUILMARD)」/ルシール・ギルマード(フランス)
「クイラ(QUIRA)」/ヴェロニカ・レオーニ(Veronica Leoni)(イタリア)
■ジェンダーレスウエア
「ブローク(BLOKE)」/フェイス・オルワジミ(Faith Oluwajimi)(ナイジェリア)
「バーク アクヨル(BURC AKYOL)」/バーク・アクヨル(フランス) ※ウィメンズ&メンズ含む
「ジュンテ キム(JUNTAE KIM)」/キム・ジュンテ(韓国)
「クシコック(KUSIKOHC)」/チョ・ギソク(Giseok Cho)(韓国)
「ルアール(LUAR)」/ラウル・ロペス(Raul Lopez)(アメリカ) ※ウィメンズ&メンズ含む
「マークヌル(MARRKNULL)」/ウェイ・ワン(Wei Wang)&ティアン・シー(Tian Shi)(中国)
「セッチュウ」/桑田悟史(日本)
「スティナランド(STINARAND)」/スティナ・ランデスタッド(Stina Randestad)(スウェーデン)
「ワタル トミナガ」/富永航(日本)
The post 23年度「LVMHプライズ」セミファイナリストに富永航と桑田悟史 過去最多2400通以上の応募から22組を選出 appeared first on WWDJAPAN.
クイーポがライセンスブランドとして展開する「アナ スイ(ANNA SUI)」は、サステナブルな取り組みとして、2023年春夏シーズンから、財布のパッケージを箱から布製巾着に移行する。この取り組みでは、不要になって処分してしまう箱ではなく、オリジナルプリントの巾着で渡すことで、ポーチとして繰り返し活用してもらうねらいがある。箱に入れるのが当たり前だった業界で同社は、この取り組みを率先して進め、これまでの価値観の転換を提案する。
巾着は、S〜Lの3サイズ展開。アクセサリーや小物など、中に入れるものの形を選ばない点が便利なポイントだ。黒地にパープルの柄を配したブランドらしいデザインで、ギフトとして贈るにも相応しいパッケージに仕上げた。
The post 「アナ スイ」が財布のパッケージを箱から布製の巾着へ ポーチとして繰り返し使う提案 appeared first on WWDJAPAN.
ゴールドウインが手掛けるスイムウエアブランド「スピード(SPEEDO)」は今春、循環型社会の実現を目指すキッズライン「スピード グリーン(SPEEDO GREEN)」をスタートする。同社が掲げる「プレイ アース(PLAY EARTH)」というコンセプトのもと、夢に向かって挑戦する子どもたちを支えることを目的にさまざまな活動を行う一環として立ち上げた。
「スピード グリーン」の素材は、サイズアウトの早いキッズウエアのリユースに着目。経年劣化しやすいウレタン素材を含まず、耐塩素性に優れた素材を採用することで、おさがりでも長く着られる水着を開発した。また一部商品には、これまでの「スピード」製品の生産の過程で出た残布を利用するなど、循環型社会実現に向け、積極的に取り組む。
ファーストシーズンは、“ガールズ スーツ”(税込み7150円)や“ボーイズ ショーツ”(同7480円)、“キッズ ユニセックス セパレーツ”(同7700円)、“キッズ ユニセックス ラッシュガード”(同5940円)に加え、太陽の光で色が変わるフォトクロミック加工を施したTシャツなど全9アイテムをラインアップする。サイズは全て90〜120cm。2月24日から、公式オンラインストアと同社が運営するキッズ業態「プレイ アース キッズ(PLAY EARTH KIDS)」恵比寿ガーデンプレイス店の他、取り扱い店舗で販売を開始する予定だ。
The post 水着の「スピード」が循環型目指すキッズラインを始動 おさがりでも長く着られる耐久性に appeared first on WWDJAPAN.
帝人とプラント大手の日揮、伊藤忠商事の3社合弁会社のリピート(RePEaT)はこのほど、中国の繊維大手である浙江佳人新材料有限公司(以下、佳人新材料)とポリエステルのケミカルリサイクル技術のライセンス契約を締結した。ケミカルリサイクル生産に関する設備の設計や運転などの技術を提供する。供与の金額や事業規模は明らかにしていないものの、佳人新材料は昨年10月に年産15万トンのリサイクル素材の増設を明らかにしており、リピートの技術も一部で活用されそうだ。
佳人新材料は、繊維や鉄鋼などの事業を展開する精工集団のグループで、帝人は、繊維to繊維などで使っていたケミカルリサイクルポリエステルの生産を、同社との合弁で行っていた。
リピートは、帝人と日揮が45%、伊藤忠が10%を出資して今年1月に設立した合弁会社。サステナビリティやSDGsへの関心の高まりにより、ポリエステルのケミカルリサイクル技術への関心は世界的に高まる中で、帝人の持つDMT法と呼ばれる、高品質な再生ポリエステルの製造技術を、効率化・パッケージ化してライセンス提供するために設立した。佳人新材料が第一弾のライセンス提供になるが、関係者によると「引き合いはかなり強く、水面下でも複数の案件が動いている」という。
The post 帝人のPETケミカルリサイクル、中国にライセンス提供 appeared first on WWDJAPAN.
プラダ グループ(PRADA GROUP)とユネスコの政府間海洋学委員会はこのほど、1月24日の「教育の国際デー」を記念し、イタリア・ベネチアのトルチェッロ島で幼稚園児を対象にした野外教育体験プログラム「ラグーン幼稚園」を立ち上げた。第一期の授業は6月まで開催される。
同プログラムは6つの幼稚園に通う40名の園児を対象に、野外授業を中心に行われる。今年はラグーン(潟)の生態系との間につながりを作ることを目的に、お絵かきやゲーム、ミニ科学実験を通じて、潟の生育環境について学びを深める。アーティストのソフィア・サッリア(Sofia Sarria)やエリザベッタ・ミトロビチ(Elisabetta Mitrovic)らがゲストとして授業に参加したほか、プラダ グループCSR部門ヘッドのロレンツォ・ベルテッリ(Lorenzo Bertelli)も出席した。
「ラグーン幼稚園」は海と海洋資源の保全の教育推進を目的として2019年に開始した「シービヨンド(SEA BEYOND)」プロジェクトの一環として実施。9月からは新学期に合わせて新たなプログラムで開始予定だ。
The post プラダとユネスコが野外教育プログラム「ラグーン幼稚園」を立ち上げ appeared first on WWDJAPAN.
三陽商会は、子供たちの“服を長く、大切に着る”心を育む「服育活動」に力を入れている。同社のデザイナーやパタンナーが都内の小学校に足を運び、服作りにまつわる出前授業を実施してきた。コロナ禍で中断を余儀なくされるも、動画配信に切り替え、地道な発信を続けている。
出前授業では、デザイナーの商品企画やコンセプト設計のプロセスをクイズ形式で分かりやすく紹介。野球ボールなど身近な物の型紙の見本を見せることで、服にまつわる仕事への興味を刺激してきた。コロナ禍以降は、「綿ってなに?」「デザイナーとパタンナーって、どんな人?」などをテーマにした動画を自社ホームページで公開している。
「服育活動」は、同社の社員3人が中心となり運営・実施する。「小さな規模の取り組みだが、『服育活動』は当社の大切な使命だと考えている」と運営を主導する岩崎麻佐子・三陽商会 経営統括本部 企業コミュニケーション部長。「子供たちが身近な服がどう作られているか知ることは、アパレルという仕事の入り口になるだけでなく、物を大切にする意識の醸成につながる」と考える。「創業80年を迎える当社の最大の価値はモノ作りの中にある考えてきた。世の中にアパレル企業はたくさんあるが、私たちはデザインから設計、製造までを一貫する。一着の服は、たくさんの人の仕事によって作られている。私たちだからこそ、温度感を持って伝えられることがある」。
同社の「服育活動」にまつわるもう一つの取り組みが、2018年に企業賞として創設した「SANYO服福賞」だ。新宿区とNPOが主催する区内の小学生対象の「新宿区『みどりの小道』環境日記コンテスト」に協賛し、服や布をテーマにした優れた日記を書いた子どもを毎年表彰している。22年度は、賞の創設以来最高となる24校1204点の応募があった。子どもたちは、着られなくなったTシャツやスカートを他の服やエコバッグに作り変えたり、ペットボトルがリサイクルされる過程をまとめたりといったがんばりを、熱心に日記をしたためた。岩崎氏は「何度もコンテストに応募する子や、兄弟や上級生を見て『私もやってみたい』と挑戦してくれる子が出てきている」と手応えを話す。
コロナ禍が収束した後は、動画発信を継続しつつ出前授業を再開する。「撒いた種を深く根付かせていくことが大事」と岩崎氏。「『服育活動』を通じて『物を大事にしよう』と考える子が増えれば、安易に物が作られ、捨てられる社会を変えていくことにつながる。小さな子どもたちが服作りに興味津々な顔を見たり、真剣に手を動かす姿を見ることは、社員にとってもいい刺激になるはずだ」とし、「今後も三陽商会にしかできないコンテンツを増やし、活動の充実を目指していきたい」と語った。
※『服育Ⓡ』は株式会社チクマの登録商標であり、株式会社チクマの使用許諾に基づき使用しています。
The post 三陽商会が「服育活動」を続ける理由 服作りを通じ、物を大切にする子供を育てる appeared first on WWDJAPAN.
東京でOEMやODM、オリジナルブランドの製造や開発を続ける中小企業で構成する職人集団のTOKYO KNITは2月22、23日、東京の渋谷ヒカリエで毎年恒例の展示会を開催する。今回のテーマは、「語りはじめたファクトリー 未来に問いかけるものづくり」。OEMやODMでは“指示待ち”になることもあったTOKYO KNITの認証各社は、それぞれが地球のために、本当にやらなくてはならないことを考え、自発的に動き、未来に問いかけている。
展示会の目玉は、認証各社が同じアイテム(フーディーもしくはロンT)で、それぞれの技術と品質を存分にアピールする「クオリティ コレクション」だ。ディレクターを務める芳村貫太PROJECT CHINO代表は、「認証企業各社はそれぞれが力をつけ、OEMからODM、さらにファクトリーだからこそのオリジナルブランド開発に注力している。その集大成として、それぞれのモノ作りの考え方を発表し、問いかけたい」と話す。各社は、現在の地球環境にも問いかけた。芳村ディレクターは、「丸和繊維工業は、顔が見えるオーガニックコットンと裁断クズが出ないパターンを採用し、バケツ1杯分の水だけでベンガラを使って染めている。川島メリヤスはリサイクル素材を混紡した糸から生地ロスのない成形編みでリンキング仕上げの素晴らしいニットを作った」という。マルチョウは紀南莫大小工場のオーガニックコットンと再生ポリエステルの素材を独自の縫製技術で製品に仕上げた。認証企業同士のタッグも進んでいる。芳村ディレクターは、「各社は、自分たちの未来につながるモノ作りに対して何ができるのか?繊維産業を大切にするにはどんな選択肢があるのか?を考え、自らの意志で素材を選び、自らの技術で製品化している。世に問うことで、自信につながったら」と話す。
2021年に始動した、縫製工場で生じる裁断クズをリサイクルして蘇らせる「リサイクループ プロジェクト」では今回、「テンダーパーソン(TENDER PERSON)」とコラボレーションした。協業して完成した洋服については今回、360度撮影してAR(拡張現実)の世界でも発表するなど、表現方法でも新基軸に挑んでいる。デザイナーのヤシゲユウトとビアンカは、「『こういうのができたらいいな』とはぼんやり思っていたものの、想像以上にしっかりとした素材感で、『これならかっこいい服が作れる』という印象だった。生成りの色合いや肌触りなど、ビンテージのような雰囲気を生かしてプリント・染色した」と語る。「高い技術を持った工場が、それぞれの良い特徴を生かしている」と、下町のギルド(職人組織)のモノ作りにも感銘を受けたようだ。
さらにJFW(日本ファッション・ウィーク推進機構)から推薦された「ユウキ ハシモト(YUKI HASHIMOTO)」とのタッグにも取り組んでいる。デザイナーの橋本祐樹は、「東京で何世代にもわたり受け継がれてきた生産技術に感銘を受けた。デジタル化が進むファッションの中で、デジタルでは引き継げないモノ作りへの情熱や知識を尊敬している。ジャージー素材は、初めてのオリジナル。自ら描いた原画の再現性に感動した」と振り返る。完成した商品は、「ユウキ ハシモト」の2023-24年秋冬コレクションに組み込まれる。
TOKYO KNITは、東京・両国周辺で編み機を使った生地の開発から、編み地で作る洋服(カットソー)の縫製までを担う中小企業を中核とするモノ作り集団だ。加盟各社は、いずれも独自の高い技術で認証審査をクリア。その輪は現在、染色や加工メーカーにも広がっている。認証各社は定期的な交流を重ねたり、協働でプロジェクトに取り組んだりを繰り返し、技術力や提案力、発信力の強化を目指している。かつては「アンリアレイジ(ANREALAGE)」とタッグを組んで、イタリアで開かれる世界的なメンズの合同展示会ピッティ・イマージネ・ウオモに出展。コロナ禍の3年間は海外発信に課題を残したが、各社は着々と技術力を高めている。
そんなTOKYO KNITが開催する展示会は、業界関係者はもちろん、消費者にも開放。消費者には裏方的な性格が強い認証企業各社のモノ作りに触れてもらい、一方の企業には消費者の実像を知ってもらうことで今後のモノ作りに生かしてもらうのが狙いだ。 今回は「語りはじめたファクトリー 未来に問いかけるものづくり」をテーマに設定した。「着る人が長く愛せる服であるためには、何を変えていかなければならないのか。ニット産業に関わる全ての人たちが幸せであるために、私たちは何をはじめなければならないのか」を考え、それぞれらしく形にした。サステナブルな未来を編もうとするTOKYO KNITの挑戦に触れてみたい。
TOKYO KNIT総合展 2023クロスオーバーエキシビション
会期:2023年2月22、23日
場所:渋谷ヒカリエ8階 COURT & CUBE 東京都渋谷区渋谷2-21-1
時間:22日は11:00〜19:00、23日は11:00〜18:00
(プレス及びVIP限定のプレビューを21日16:00〜19:00に開催)
入場:無料
事前申込:不要
The post 下町のモノ作りメーカーが未来に問いかけ 一般公開の合同展示会で裏方の技術力発信 appeared first on WWDJAPAN.
イギリス・ロンドン発のメイクブランド「リンメル(RIMMEL LONDON)」は4月21日、”美しさの多様性や個性を尊重し、ありのままの自分を愛する”というブランドのポリシーに基づいて開発された、初のクリーンビューティコスメライン“カインド&フリー(KIND&FREE)”を発売する。
“カインド&フリー”は人・動物・地球に配慮したメイクアップラインで、肌への刺激を抑えた自然由来成分を配合。ミネラルオイルや香料など不必要な原材料を使用しないミニマムな処方配合を目指しているほか、動物実験を行わないクルエルティフリーな商品として、クルーエルティフリーインターナショナルとパートナーシップをとり、リーピングバニーの認証マークを取得。さらにパッケージには環境に配慮したリサイクル素材が含まれており、持続可能な取り組みを推進する
ラインアップは、スキンケアのように潤い、ナチュラルな艶肌に仕上げるファンデーション“カインド&フリー モイストスキンティント”(全3色、税込各1760円)、重ねても厚塗りにならず、気になる肌ムラ・くすみ・くまをカバーしながら、滑らかで均一な肌に仕上げる“カインド&フリー コンシーラー” (全3色、税込各1320円)。メイク崩れ・テカリ防止するさらさら仕上げのエアリーパウダー“カインド&フリー プレストパウダー” (全3色、税込各1430円)のほか、限定でブランド初のビーガンネイル“カインド&フリー ネイルポリッシュ” (全5色、税込各990円)、爪を保護して健やかに保つ70%の自然由来成分(※自然由来指数ISO 16128準拠)を配合した“カインド&フリー トップコート” (税込990円)を扱う。 “クリーンビューティー”という新しい選択肢を提供できるよう、手に取りやすい価格帯と幅広いラインアップをそろえる。
「リンメル」は、1934年に誕生し、現在80カ国以上で展開する。日本には2006年に上陸し、コーセーがコティ(COTY)とライセンス契約を締結。18年10月末まで日本市場での輸入・製造販売を行っていたが、同年11月からはコティが国内の販売を引き継ぎ、現在はコティジャパンが事業を展開。バラエティーショップを中心にドラッグストアなど全国2000店舗以上で取り扱う。
The post 「リンメル」から初のクリーンビューティコスメ“カインド&フリー”登場 appeared first on WWDJAPAN.
ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)はこのほど、自然保護団体「People For Wildlife」と生物多様性の保全・回復を目指す5年間のグローバルな環境パートナーシップを締結した。オーストラリア・クイーンズ州にあるヨーク岬半島(オーストラリア大陸北東部の突き出た半島)の40万ヘクタールのエリアで生物多様性の保全・回復を目指す。地域社会の協力のもと、科学的フィールド調査の支援、野生生物種のモニタリング、外来種の駆除方法の理解による生物多様性の再生を行う。また、自然由来素材の責任ある使用に基づく持続可能なビジネスモデルの共創を目指す。ヨーク岬半島は、熱帯林、森林、淡水生態系、海外線などの広大な地域に世界でも有数の豊な生物多様性を有する。
この活動は、LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)の目標である2030年までに500万ヘクタール分の動植物の生息地の回復への貢献、同年までに地球上の陸域の30%を保護するという2022年12月の生物多様性条約第15回締約国会議(COP15)の合意への貢献に寄与する。
「People For Wildlife」はヨーク岬で環境保全研究に長く携わってきたダニエル・ナトゥシュ(Daniel Natusch)博士が20年に創設。社会的利益を考慮した保全活動を推進しつつ、生物多様性のある景観の保全・回復に取り組む。その手段として、業界をリードする企業や先住民社会とパートナーシップを結び、地域社会の生計を支える自然素材の持続可能なサプライチェーンを軸に経済を構築することを目指す。
The post ルイ・ヴィトンが豪ヨーク岬半島の生物多様性の保全・回復へ 自然保護団体と協働 appeared first on WWDJAPAN.
ビームス(BEAMS)は、ライフスタイルレーベル「ビーミング バイ ビームス(B:MING BY BEAMS)」で環境に配慮した背景を持つコットン素材に特化した新たなベーシックライン「シンプル イェット(SIMPLE YET)」を立ち上げた。リサイクルコットンやオーガニックコットンに加えて、2023-24年秋冬からは同社のチームが栽培に関わった綿花を使用してトレーサブルな商品を届ける。
デビューシーズンの23年春夏は、リサイクルコットンとオーガニックコットンの混紡糸から作った生地を用いて、メード・イン・ジャパンにこだわって企画した。メンズとウィメンズの6型で、Tシャツ(税込5390円)やスエット(同1万1000円)、パーカ(同1万2100円)などベーシックなアイテムがそろう。リサイクルコットンは、紡績工場の製造工程で出たコットン残糸や残反、反毛業者が回収した売れ残り商品などを原料とする。
同ラインの立ち上げに際し、スタッフ自らが綿花栽培に関わるプロジェクトが始動した。大阪府大阪市を拠点とするアパレルーカー市岡の監修のもと、和歌山県海南市近くに位置する、約150〜200平方メートルの農地で栽培する。22年10月には、初の綿花収穫をおこなった。今後は年間でおおよそ20kgの綿花を収穫できる見積りだという。この綿花を使用した商品は23年秋に発売予定だ。
担当者は、「自分自身や大切な人が安心して着られる洋服をつくりたいというディレクターの想いのもとはじまった。原料調達の部分から携わることでお客さまに自信を持って商品を届けたい」と話す。
The post 「ビーミング バイ ビームス」から環境配慮を意識した新ライン スタッフが綿花の栽培から関わる appeared first on WWDJAPAN.
タカラベルモントは、国際女性デー前日の3月7日、「ワタシらしく生きていこう!」をテーマにトークイベント“タカラベルモント プレゼンツ ハッピーウーマントーク”をTB-SQUARE osakaで開催する。
同イベントは“国際女性デー|HAPPY WOMAN FESTA OSAKA 2023”の取り組みの一環として、大阪の国際女性デーを盛り上げることを目的としたもの。ゲストに芸人・OL・主婦を経て、現在は放送作家として活躍中の野々村友紀子さん迎え、“ワタシらしく生きるヒント”を探る。なお今回は、同イベントに25組50人を入場無料で招待。詳細と申し込みは公式サイトのニュース一覧から(応募締切は2月17日)。
タカラベルモントは、「女性のエンパワーメント推進と社会活性化」および「SDGs推進」を目的に、2020年から国際女性デーに取り組み、今年で3回目となる。今年は社内イベントにとどまらず、「創業地・大阪の地域の皆さまと共に、ジェンダー平等な社会を考える機会を作りたい」という思いから同イベントを企画した。
なおイベントに関連し、大阪・ミナミのコミュニティFM局とタッグを組み、3月7日13~15時、リモートワークやブレイクタイムにぴったりな特別番組“タカラベルモント プレゼンツ ハッピーウーマンカフェ”をオンエアする。
ゲストは産経新聞大阪本社 編集局経済部 次長の安田奈緒美さん、ヘアスタイリストの大森寛子さん、バクテリコ代表の菅沼名津季さんという、大阪や世界で活躍する3人の女性たち。「ワタシらしく生きていこう!」というテーマについて、自分らしく生きていくための秘訣や自分らしい生き方を考える。インターネット放送アプリ“エフエムプラプラ”で、エリアを問わず無料で視聴できる。
■タカラベルモント プレゼンツ ハッピーウーマントーク
日時:3月7日(火)18:30~19:00(受付開始:18:00~)
会場:タカラベルモント TB-SQUARE osaka 1階(大阪府大阪市中央区島之内2-13-22)
ゲスト:放送作家・野々村友紀子さん
定員:25組50人
料金:無料
The post ゲストは放送作家の野々村友紀子 タカラベルモントが国際女性デーにトークイベントを開催 appeared first on WWDJAPAN.
カナダ発のライフスタイルブランド「カナダグース(CANADA GOOSE)」は、自社製品の2次流通プラットフォーム「カナダグース ジェネレーションズ(Canada Goose Generations)」を開設した。同プラットフォームでは、ウィメンズとメンズ、ユース、キッズ、ベビーのカテゴリーの中古品の販売と、「カナダグース」のギフトカードと交換できる下取りサービスを行う。さらに、65年の歴史を持つ同ブランドのアーカイブからビンテージ品も販売する。立ち上げに当たり、全カテゴリー合計で約2500点の販売商品をそろえた。アメリカ限定のテスト運用から始め、年内にはカナダでの開設を予定。将来的には世界での展開を目指す。
下取りサービスは、まず商品のタグについているスタイルナンバーを登録し、その後、元払いの発送伝票が届き、対象品を発送する。専門チームが状態を査定した後、10日以内には評価に応じた額のギフトカードが送られてくる仕組みだ。ギフトカードは「カナダグース」の店舗やオンラインで使用できる。評価は、「まあまあ」「良い」「とても良い」「素晴らしい」の4段階を基準に、最大で小売価格の60パーセントで査定される。例えば、小売価格1250ドル(約16万3700円)のダウンロングコート“ミスティーク パーカ(Mistique Parka)”が「素晴らしい」と評価された場合、750ドル(約9万8200円)分のギフトカードと交換となる。現在の対象商品はメンズとウィメンズ、キッズのアウターウエアと衣類。帽子や手袋、ミトン、スカーフ、フェイスマスク、フードトリム、ホームアクセサリー、靴は対象外。着用年数に制限はない。
「カナダグース ジェネレーションズ」は、サステナビリティとカナダグースの価値観に基づくイニシアチブを統合し、「地球を冷たく、人々を暖かくすること」を目的としたプラットフォーム「ヒューマネイチャー(HUMANATURE)」の一環として立ち上げられた。パートナーとして、中古衣料の洗浄や物流などを手掛けるトローブ(TROVE)と提携している。
「カナダグース」によれば、「ジェネレーションズ」でダウンコートを購入すると新品を購入するのと比べて二酸化炭素の排出量はおよそ70%少ないため、同社の「持続可能で影響力のある戦略(Sustainable Impact Strategy)」における廃棄物削減の年間目標達成への貢献が期待されるという。なお、「カナダグース」の通常商品には永久保証が付いているが、「ジェネレーションズ」については1年間の保証となっている。
カナダグースのキャリー・ベイカー(Carrie Baker)=プレジデントは、「私たちは何世代にもわたって使える製品を提供している。『ジェネレーションズ』はそれらを再度流通させ、循環できる完璧なプラットフォームだと考えている。また、どのような層が利用するか、どのようなレアな製品が下取りされるか楽しみだ。サステナビリティに関心が高く、リセールに馴染みのあるZ世代が多いと思われるが、幅広い層にアピールできることを期待している」と話す。
海外では、自社で2次流通のプラットフォームを運営するブランドが増えている。「ルルレモン(LULULEMON)」は独自のリセールチャネルを持ち、「メイドウェル(MADEWELL)」「パタゴニア(PATAGONIA)」「アイリーン フィッシャー(EILEEN FISHER)」などは中古品売買のプログラムを実施。英調査会社グローバルデータ(GLOBALDATA)によれば、米国内の中古品市場は26年までに2倍以上の820億ドル(約10兆7420億円)に達すると予想されているという。
The post 「カナダグース」が自社製品の2次流通プラットフォームを開設 中古品販売と下取りを実施 appeared first on WWDJAPAN.
サステナビリティに対する意識の高まりから、アップサイクルやリメイクに着目するブランドや企業が増えてきた。また、ハンドメイドマーケットの台頭やSNSの普及によって、個人が気軽にハンドメイド作品を売買できる時代が訪れている。
アメリカのジョージア州・アトランタに拠点を置くコスチュームジュエリーブランド「シバー+デューク(SHIVER + DUKE)」もアップサイクルを押し出すブランドだの1つだ。ビンテージパーツを再利用し、新しくコスチュームジュエリーに作り替えて販売していた。自社ECと10軒程度(卸した点数は確認できるだけで約200点)にしか卸していなかったような小規模なブランドだが、「シャネル(CHANEL)」のボタンをイヤリングなどにリメイクして販売したことで、「シャネル」から商標権侵害で訴えられる事態を引き起こしてしまった。
「シャネル」は、「シバー+デューク」が「シャネル」の“CC”ロゴのボタンをイヤリングやネックレス、ブレスレットなどに加工して販売したことが商標権侵害だと主張し、権利侵害と認められる商品の廃棄や損害賠償を求めた。最終的にこの件は、「シバー+デューク」が保有する「シャネル」のロゴ付きパーツなどを全て「シャネル」に引き渡し、ウェブサイトや広告などからも全て削除することで2022年11月に和解した。また、今後同様の商品を販売したり宣伝した場合には、高額な損害賠償(例えば侵害品を販売した場合、1点あたり5万ドル(約655万円)の支払など)を行うことを裁判所から命じられた。
「シバー+デューク」はイヤリングなら70ドル(約9170円)前後、ブレスレットなら高くても90ドル(約1万1790円)程度で購入できるアイテムを販売しているブランドで、和解の内容から見ても、「シャネル」は金銭的な賠償が主目的ではなく、「安易に人気ブランドのブランド力にフリーライドすると痛い目を見る」ということを知らしめるための訴訟だったようにも見受けられる。
日本のC to Cプラットフォームをパトロールしてみると、人気ブランドのロゴを利用したリメイク品などは数点しか発見できず、侵害品を流通させまいとするプラットフォームやブランドの努力が伝わってくる。他方、インスタグラムで検索すると依然として侵害品とみられるリメイク品を販売しているアカウントを相当数見つけることができる。
ラグジュアリーブランドをはじめとする各ブランドは、そのブランド力を維持するために多大な投資を行い、ブランドを育ててきたからこそ今の地位や人気がある。ECを利用して誰でも簡単に売買が可能となった時代だからこそ、「シバー+デューク」のようにビジネス規模が小さくてもブランドの目に留まる確率は高まっており、フリーライドすることの違法性や危険性をしっかりと理解する必要があるだろう。
The post 安易な“アップサイクル”や“リメイク”にご用心 商標権侵害でトラブルになるケースも appeared first on WWDJAPAN.
「ドクターマーチン(DR.MARTENS)」はこのほど、英ノーサンプトン州ウォラストンの工場でハンドメードしている“メード・イン・イングランド”コレクションから、サステナブルな“デッドストックパック”を発売した。公式オンラインショップとコンセプトショップ「ドクターマーチン ショールーム TYO」で販売中だ。
同コレクションは、製造過程で出てくるレザーの切れ端などをアッパー素材に使用。“MIE 1460 デッドストック 8 ホールブーツ”(税込4万9500円)と“MIE 1461 デッドストック 3 ホール シューズ”(同4万700円)の2型を用意した。“MIE 1460 デッドストック 8 ホールブーツ”は、英C.F.ステッド社のスエードや米シカゴのホーウィーン社のレザーなど、世界のタンナーから仕入れた異なる種類のレザーを組み合わせてハンドメードした。“MIE 1461 デッドストック 3 ホール シューズ”は、ブラックとインディゴのカラーバレットに、遊び心を効かせたアイレット、かかと部分にはホワイトカラーのステッチを施した。サイズはそれぞれ25cm〜30cmをそろえる。
The post 「ドクターマーチン」が英国製のサステナブルコレクションを発売 余剰レザーを再利用 appeared first on WWDJAPAN.
ドイツ発スーツケースの「リモワ(RIMOWA)」は、ロンドンを拠点とするスケートボード&アパレルブランド「パレス スケートボード(PALACE SKATEBOARDS)以下、パレス」とのコラボコレクションを発売する。両者のタッグは初。
同コレクションはスーツケース、スケートボードデッキ、ステッカーセットの3商品からなり、日本では2月11日に「リモワ」表参道店と「パレス」東京店、両ブランドの公式オンラインストアで販売する。また、価格は同日に発表する。
アルミニウム製のスーツケース(世界限定500個)は「優れたデジタル印刷技術による」(「リモワ」)鮮やかなアートワークが見所で、砂漠で「パレス」のロゴに向かって歩く遊牧民の姿を描く。
スケートボードデッキは木材の再生プログラムに則ったもので、カナディアンメープルを7層にし、裏面では“無限”を表現。さらに、両ブランドの名前をプラスした。ステッカーセットは、遊び心のある意匠が特徴だ。
両ブランドは、「パレス」スケートチームのローリー・ミランス(Rory Milanes)とチャーリー・バーチ(Charlie Birch)をフィーチャーした動画も公開した。2人が東京で会うことを計画するもバーチがフライトを逃してしまい、事態は予想外の方向に……という内容だ。
The post 「リモワ」が「パレス スケートボード」と初コラボ スーツケースやデッキを発売 appeared first on WWDJAPAN.
ドイツ発スーツケースの「リモワ(RIMOWA)」は、ロンドンを拠点とするスケートボード&アパレルブランド「パレス スケートボード(PALACE SKATEBOARDS)以下、パレス」とのコラボコレクションを発売する。両者のタッグは初。
同コレクションはスーツケース、スケートボードデッキ、ステッカーセットの3商品からなり、日本では2月11日に「リモワ」表参道店と「パレス」東京店、両ブランドの公式オンラインストアで販売する。また、価格は同日に発表する。
アルミニウム製のスーツケース(世界限定500個)は「優れたデジタル印刷技術による」(「リモワ」)鮮やかなアートワークが見所で、砂漠で「パレス」のロゴに向かって歩く遊牧民の姿を描く。
スケートボードデッキは木材の再生プログラムに則ったもので、カナディアンメープルを7層にし、裏面では“無限”を表現。さらに、両ブランドの名前をプラスした。ステッカーセットは、遊び心のある意匠が特徴だ。
両ブランドは、「パレス」スケートチームのローリー・ミランス(Rory Milanes)とチャーリー・バーチ(Charlie Birch)をフィーチャーした動画も公開した。2人が東京で会うことを計画するもバーチがフライトを逃してしまい、事態は予想外の方向に……という内容だ。
The post 「リモワ」が「パレス スケートボード」と初コラボ スーツケースやデッキを発売 appeared first on WWDJAPAN.
アパレルメーカーは自社製品の環境負荷の低減や追跡可能性(トレーサビリティー)の担保に向けた取り組みを加速している。トレーサビリティーは、環境や人へ配慮して生産されているかを把握するとともに、「どこでどのように作られたかを知りたい」という消費者の声にもこたえるためだが、現在、追跡可能な素材の数は多くはない。
オーストリアの素材大手レンチング・グループ(LENZING GROUP)は、トレーサブルで従来のビスコースレーヨンに比べてCO2排出量と水質汚染を最大50%軽減したビスコースレーヨン「レンチング™エコヴェロ™(LENZING™ ECOVERO™)」を提供する。原料には管理された森林の木材とパルプを用い、原料の抽出から生産、流通、廃棄までの全ライフサイクルを通じて高い環境基準に適応するEUエコラベル認証を取得。特殊な製造システムにより、加工や転換の段階を経た後でも最終製品での使用を特定することができる。こうした特性からすでに全世界の500以上のブランドがビスコースレーヨンを「レンチング™エコヴェロ™」に切り替えている。
「ロペピクニック」や「エミ」が採用
1 / 2
日本でも「レンチング™エコヴェロ™」の採用が進んでいる。
マッシュスタイルラボが手掛ける「エミ(EMMI)」もその一つだ。「レンチング™エコヴェロ™」採用の理由を生産管理本部の福田健幸「エミ」ブランド責任者は「『サステナビリティの先駆者になりたい』というブランドの思想と会社の“サステナブル&ポジティブ”というスローガンにも合致した」と語る。ニットのプルオーバーやスカートで混率41~72%で使用した。着心地は顧客からも好評だ。「『生地にとろみがあり、肌触りが気持ちいい』『直接肌に触れてもノンストレス』『リブがピタっとし過ぎず程よいフィット感で、1枚でもインナーとしても使いやすい』といった声をいただいている」とレディス営業本部の本多姿織「エミ」担当課長代理。「環境に配慮した素材である点はもちろん、自宅でお手入れできる、毛玉になりにくい点も評価を得た」。
「ロペピクニック」は主力素材として
「レンチング™エコヴェロ™」を活用
1 / 3
ジュンが手掛ける「ロペピクニック(ROPE' PICNIC)」は、ブランドの核となるアイテムであるニットプルオーバーやニットカーディガンの主素材として、リサイクルポリエステルやオーガニックコットンと混紡して活用する。同ブランドは、2023年中に素材の60%をサステナブル素材に置き換えることを目標にする。「お客さまに届けるまでの工程で可能な限り、環境に配慮したモノ作りを進めることを大切にしている」とロペピクニック事業部の泉田亮MDは話す。「サステナブル素材全体でも『レンチング™エコヴェロ™』は約20%を占めており、高い構成比になっている。『レンチング™エコヴェロ™』は肌触りの良さや着心地、上質な光沢感、落ち感のある素材特性がブランドとの親和性が高い。リブ編みやケーブル編みなどさまざまな編みでも価値観のある表情になるため重宝している」と泉田MD。「レンチング™エコヴェロ™」を使用した商品の販売実績も高く、顧客からの支持を得ている。「お客さまがデザインや着心地で選んでいただいた商品が実は環境に配慮した素材で作られた商品だったと、サステナビリティが特別なものではなく、“当たり前”のものとしてお客さまに提案していきたい」と語る。
「アズールバイマウジー」は「レンチング™エコヴェロ™」を
用いた商品を拡大予定
「アズールバイマウジー(AZUL BY MOUSSY)」は現在、“ランダムリブハイネックニットトップス”でのみ「レンチング™エコヴェロ™」(59%、ポリエステル25%、ナイロン16%)混の素材を用いているが、今後、ニットやブラウス、スカートなどで「レンチング™エコヴェロ™」の使用拡大を検討している。ビスコースレーヨンの落ち感やしなやかさが生きる商品へ用いていくという。「従来の価格帯と変わらない、求める商品の風合いや機能性が損なわれない場合、環境配慮型素材への切り替えを検討している」と大西俊史アズールバイマウジー事業部副事業部長兼レディースMDグループ長。現在、「レンチング™エコヴェロ™」を用いた商品にはオリジナルのサステナブル下げ札をつけている。「近年SDGsやサステナブルといった言葉が世の中に広く浸透していく中で、ブランドのサステナビリティへの取り組みの一環として続けていきたい」と話す。
「レンチング™エコヴェロ™」は2017年の販売開始以来、30万t以上が生産された。レンチング・グループは現在、世界の主要ブランドの需要増加に対応するためにインドネシア工場で新たに「レンチング™エコヴェロ™」を製造するラインを稼働させる予定で、23年には「レンチング™エコヴェロ™」の生産能力の倍増を計画。すでに日本の有力グローバルブランドの導入が決定するなど、追跡可能で、低環境負荷のビスコースレーヨンとして広く認められている。また、「レンチング™エコヴェロ™」の特徴を広く伝えるために、インスタグラムに公式アカウント(@ecovero.japan)を開設。「レンチング™エコヴェロ™」の環境優位性から着回し術、ブランドとのコラボレーションなど幅広い情報を発信している。
The post 「ロペピクニック」「エミ」などが採用 低環境負荷で追跡可能な素材「レンチング™エコヴェロ™」とは? appeared first on WWDJAPAN.
ラボグロウンダイヤモンド(以下、ラボグロウン)やリサイクルゴールドを使用したジュエリーブランドのECプラットホームである「ザ・フューチャー ロックス」は1月、伊勢丹新宿本店(以下、伊勢丹)でポップアップショップを開催した。日本でも、ここ数年ラボグロウンダイヤモンドを使用したブランドが続々と登場。イベントのために登場したアンソニー・ツァン(Anthony Tsang)=ザ・フューチャー ロックス創設者兼最高経営責任者(CEO)とレイ・チェン(Ray Cheng)=ザ・フューチャーロックス創設者兼チーフデザイナーオフィサー(CDO)に話を聞いた。
WWD:ECプラットフォームを立ち上げてからの商況は?
アンソニー・ツァン=ザ・フューチャー ロックスCEO(以下、ツァン):2021年4月にプラットフォームを立ち上げ順調に推移し、22年には2倍の流通総額(GMV)を記録した。
WWD:プラットフォームのコンセプトは?
ツァン:テクノロジーを伝統やクラフツマンシップと融合させることで、ジュエリーの革新的で明るい未来を目指したい。グローバルECプラットフォームとして、未来志向のジュエリーへの出合い、そして楽しみ方を提案する。ラボグロウンダイヤモンドやリサイクルゴールドを使用したジュエリーには力強いメッセージがあり、環境に優しく受け継がれるものになるはずだ。
WWD:ラボグロウン製品の販売ブランド数は?
ツァン:世界中から21のデザイナーによるジュエリーを紹介。全てのデザイナーと、サステナビリティ、イノベーション、クリエイティビティーの情熱を共有する取り組みをしている。
WWD:ラボグロウン製品の売れ筋と税込価格帯は?
レイ・チェン=ザ・フューチャーロックスCDO(以下、チェン):売れ筋は“ヒカリ”コレクションだ。ラボグロウンを複数使用し、宇宙をインスピレーション源にした幻想的なデザインとかれんなシルエットが特徴。価格もエントリーで手に取りやすい。自家需要ではネックレス、ブレスレット、ピアスが人気。600ドル(7万9200円)程度。主要顧客は、30~40代の自立した女性で、ファッション感度が高く、ラグジュアリーブランドに対する知識も豊富。そして、よりよい選択肢を探しており、ラグジュアリーにおっける透明性や社会的責任を求める女性だ。
WWD:競合サイトは?どのように差別化を図るか?
ツァン:ラグジュアリー・ブランドやECプラットフォームとの競合は意識していない。未来志向のジュエリーやラボグロウンに興味のある消費者へ、洗練された社会的意識の高い選択肢を提供することを目指している。
WWD:プラットフォームやラボグロウンの認知度アップに行っていることは?
チェン:伊勢丹での初のポップアップショップでは、顧客と直接関わることができ、未来志向のジュエリーやラボグロウン、ブランドのストーリーを伝えることができた。今後も、実験的なポップアップを行っていきたい。
WWD:日本におけるラボグロウンの市場をどのように分析するか?
チェン:日本では、まだ、ラボグロウンはあまり知られていないが、ポップアップで、ラボグロウンやサステナブルなジュエリーのストーリーを伝えると関心を示していた。ラボグロウンにより、ジュエラーは既存の形や表現にとらわれなくてもよくなった。
WWD:日本市場における課題と戦略は?
ツァン:22年の「アマン東京(AMAN TOKYO)」のイベントや伊勢丹でのポップアップを行うことができてうれしい。私たちの革新的なビジョンを発信し続ける。ポップアップや限定アイテムなどの提案を通してブランドを身近に感じてもらいたい。ジュエリーとの親密なつながりを提供するには、顧客一人一人との結びつきが不可欠だと思う。
The post 革新的ジュエリーのECプラットフォーム「ザ・フューチャー ロックス」のトップを直撃 ラボグロウンダイヤモンドなど社会的意識の高い選択肢を提供 appeared first on WWDJAPAN.
「オールバーズ(ALLBIRDS)」は2月8日、100%植物由来の代替えレザー「ミラム(MIRUM)」を使用した新作スニーカー“プラントペーサー”(税込1万8500円)を発売した。自然に着想を得た曲線をデザインの随所に取り入れ、クリーンな印象に仕上げた。ホワイトとブラック、ライトグリーンの3色で、サイズは22〜32cm。原宿店と丸の内店、大阪店、公式オンラインストアで取り扱う。
アッパーに使用した代替えレザー「ミラム」は、米イリノイ州を拠点とする素材のスタートアップ企業ナチュラル・ファイバー・ウェールディング(NATURAL FIBER WELDING、以下NFW)と共同で開発したもの。原料は米の籾殻や柑橘類などの農業副産物、天然ゴム、植物オイルなどの天然素材だ。同社の調べでは、牛革や合成プラスチックレザーよりも製造にかかる温室効果ガス排出量を大幅に削減できるという。ライニングには、通気性に優れ、柔らかな履き心地を叶えるユーカリの木を原料とするテンセルリヨセルを採用した。ミッドソールやアウトソールにも天然由来の素材を用いた。製品のライフライクル全体での温室効果ガスの排出量を示すカーボンフットプリントは、8.24kg CO2eだった。
同社は代表作であるメリノウールを用いた“ウールランナー”を筆頭に、天然素材を活用した商品を強みとしてきた。レザータッチの商品が発売されるのは今回が初めて。「ミラム」の開発を機に、商品カテゴリーをさらに充実させていく。
ティム・ブラウン(Tim Brown)=オールバーズ共同CEOは「ファッション企業はあまりにも⻑い間、環境よりも既成のやり方やコストを優先し、石油からできた合成繊維や持続不可能なレザーに頼ってきた。私たちは、このような状況に終止符を打ちたいと考え、“プラントペーサー”の開発に至った」とコメントした。
The post 「オールバーズ」が代替えレザーの新作スニーカー発売 米の籾殻など農業副産物が原料 appeared first on WWDJAPAN.
1月31日〜2月2日にイタリア・ミラノで開催された「ミラノウニカ(MILANO UNICA)」のオープニングセレモニーでは、トレーサビリティーの重要性が議論された。ヴィターレ・バルベリス・カノニコ(VITALE BARBERIS CANONICO)のトップ、アレッサンドロ・バルベリス・カノニコ(Alessandro Barberis Canonico)=ミラノ・ウニカ代表は、「トレーサビリティーが、社会面・環境面におけるサステナビリティを実現するために不可欠であり、メード・イン・イタリアの価値を担保する重要な要素である」と強調し、AIやブロックチェーン技術への投資を強化する方針だと話した。
トレーサビリティーに関して、新たな取り組みを披露したのは高級シャツ地ブランドとして知られる「トーマスメイソン(THOMAS MASON)」などを擁する、イタリアの大手シャツ生地メーカーのアルビニ(ALBINI)だ。同社はオーガニックコットンブランド「バイオフュージョン(BIOFUSION)」の下、トレーサビリティーの技術に投資してきた。今回は初めてそのノウハウをイタリアのプーリア州にある農家で実践し、イタリア産のトレーサブルなオーガニックコットンを発表した。「バイオフュージョン」では、科学的な追跡技術を用いることで畑から生地までを追跡できる。原産地の特定だけでなく、同社の強みである品質や責任のあるサプライチェーンでの製造が証明できる。プーリア州の農家では、これまでに47ヘクタールの畑を耕作し、4万4000キログラムの綿花を生産した。綿花は遺伝子組み換えでない優れた種子を厳選していることに加えて、432ヘルツまでの周波数の音楽を流し続けて水面を振動させて品質を向上させる特殊な技法で育てられているという。
担当者は、「当社は2009年からオーガニックコットンを販売してきたが、当時は市場が成熟していなかった。現在は、コレクションのうち3割以上でオーガニックコットンを使用している。透明性のあるオーガニックコットンへの需要の高まりを感じる」と話す。
同社はそのほかにも、新たなデニムの循環型プロジェクトとして「アルビアーテ(ALBIATE)」でリサイクルコットンを使ったデニムコレクションを発表した。最適な混紡率を追求し、「アルビアーテ」の余ったデニム生地を反もうしてできたリサイクルコットン30%とオーガニックスーピマコットン70%をブレンドすることで品質を担保している。
また有力な米穀メーカー、リゾ・ガッロとの協業で実現した黒米を活用した染料技術も披露した。リゾ・ガッロが栽培する品種の黒米を熱湯で処理する工程で、通常捨てられていた水を染料に活用した循環型の技術だ。カラーはブラウンをベースとした4色をそろえる。
The post 伊の高級シャツ地の帝王アルビニが目指す「原料の綿花からトレーサブルなシャツ地」 appeared first on WWDJAPAN.
今年創業130周年を迎える仏ベビー&キッズブランド「プチバトー(PETIT BATEAU)」が、アニバーサリーの第1弾となる2023年春夏コレクションを発表した。“ミストラル(MISTRAL)”というフランス南東部のカマルグ周辺の地中海に吹く寒冷で乾燥した北風を着想源に、空や風、海を思い浮かべるようなペールトーンのブルーやピンクを用いた爽やかな印象のアイテムがそろう。ベビーやキッズの気分も上がる花や雲、ボート、魚、鳥といったモチーフ柄などは、海や水を守りたいというブランドの強い思いを込めている。また、アニバーサリーロゴをのせたパジャマや肌着、セレモニー向けのデイウエア、日本限定商品なども段階的に販売する予定だ。
1893年にフランス・トロワで誕生した「プチバトー」は、時代に合わせたベビーウエアの素材や着心地を探求し、世界を代表するベビー&キッズウエアブランドとなった。さらに最近では循環するもの作りやサービスを掲げており、特に環境に配慮した素材の開発を進め、シーズンごとに採用率を高めている。23年春夏に関しては、対前年比35ポイント増になり、中でも、春夏シーズンに多いオーガニックコットンは最大の同36ポイント増になった。この他にも、ペットボトルや廃棄した繊維を再利用したリサイクル素材や、水とエネルギーの消費を削減しし生産するデニム、ユーカリなどの木材を無害な溶剤で溶かして繊維にしたコットンリヨセルを積極的に用いている。2年後の25年春夏には、全ての商品にそうした素材の採用を掲げている。
The post 130周年「プチバトー」の23年春夏 環境に配慮した素材の採用率が約82%に appeared first on WWDJAPAN.
PROFILE:(かめい・じゅん)大阪府出身。東北大学工学部化学バイオ工学を卒業後、2015年に英国ロイヤル・カレッジ・オブ・アート(RCA)に留学。バイオミミクリー(生物模倣/生体工学)デザイナーとして活動を開始。18年11月にアンフィコを設立。2022年4月に英国王チャールズ3世と元アップルのデザイン最高責任者サー・ジョニー・アイヴが設立したTerra Carta Design Lab賞を受賞。現在はロンドンと日本を行き来している
繊維商社の豊島は、英国のスタートアップ企業アンフィコ(AMPHICO)に出資した。アンフィコは、日本人の亀井潤が英国の名門美術大学であるロイヤル・カレッジ・オブ・アート(以下、RCA)での研究をスピンアウトして起業した異色のスタートアップ企業で、豊島はこれまで数々のスタートアップ企業へ出資してきたCVC(コーポレート・ベンチャー・キャピタル)を通じて出資する。研究者から転身した異色の起業家である亀井潤氏の目指す先を聞いた。
WWD:ベースとなっているキャリアは?
亀井潤(以下、亀井):研究者としてのキャリアは、東北大学でのポリマーサイエンスです。いわゆるゴムやフィルム、プラスチックなどの素材の原料となるポリマーを研究していました。大学や大学院の同期は帝人や旭化成、東レなどの企業に就職していました。
WWD:2015年にデザイン系の大学院大学であるRCAに留学した。転機は?
亀井:ポリマーサイエンス自体の研究はやりがいもあったし、楽しかった。ただ、小さい頃から社会貢献に興味があって、もっとダイレクトに世の中の役に立ちたいという思いがあった。やっぱり材料科学、あるいはアカデミアの世界にいると、研究して論文を書いて特許を取って、と実際に世の中に出ていくまでが遠い。そこで材料科学から離れて、より事業化に近いプロダクトデザインの世界に飛び込もう、と。
WWD:RCAに留学して感じたことは?
亀井:2015年RCAに留学して、イノベーションエンジニアリングを主に研究&実践しました。正直、楽しかったですね。ポリマーサイエンス自体には、ものすごい可能性があるんですよ。「アンフィコ」の代名詞となっているリサイクル可能な透湿防水テキスタイルに関しても、実はポリマーサイエンス分野の研究者からするとそれほど目新しいやり方でないかもしれませんが、フッ素規制で新たな透湿防水素材が求められる中で、繊維業種ではまさにベストマッチ。これまで誰も試したことのないやり方でした。ポリマーサイエンスはプロダクトアウト的な要素も強くて、「いい素材が作れたから用途を探す」というのが一般的です。一方でプロダクトデザインの世界では、特定の用途やニーズをターゲットに作るという順番になる。どちらがいいというものではなく、考え方の違いです。
亀井:「ポリマーサイエンス」は例えるなら「料理」です。異なるポリマーを組み合わせることで、無限に近い可能性がある。ちょうど私が留学した2015年は、日本の人工タンパク質素材のスパイバーを筆頭に、米国サンフランシスコでは人工タンパク質素材のボルトスレッズ(BOLT THREADS)、人工レザーのモダンメドウ(MODERN MEADOW)など、素材のスタートアップが世界で同時多発的に台頭していました。数十年ぶりとも称される「素材革命」が世界で注目されていました。一方でポリマーサイエンスと聞くと難しく聞こえるかもしれませんが、実際にやっていることの一部はペースト状の樹脂材料を混ぜたり、反応させたりして新しい材料を作ることもある。私の立場だと、「農地で必要な野菜を作って料理する」みたいなやり方になるのでそこは他のプロダクトデザイナーと比べても強みになっていたと思います。
WWD:豊島からの出資の経緯は?
亀井:18年10月に豊島と東京大学生産技術研究所がスタートした豊島寄付研究部門で教鞭を取っていたマイルス・ペニントン(Miles Pennington)教授が、RCA時代の教授だったことがきっかけです。なので豊島とは起業直後から、ペニントン教授から紹介を受け、交流を続けていました。
WWD:スタートアップ起業だが、なぜ「ゴアテックス」を筆頭に競合がひしめく「透湿防水素材」の開発を?
亀井:いわゆる「透湿防水素材」は、フッ素規制によって「ゴア一強」の時代が崩れて、さまざまな代替素材が登場する、群雄割拠の「戦国時代」に入りつつあります。引き続きデザインとリサーチ、販売に関してはロンドンを拠点にしつつ、モノづくりに関しては日本及びアジアで、というやり方です。イギリスにいると、合繊素材に関しては、北陸(石川県、福井県、富山県)企業が今なお世界屈指の高い生産技術力を有していることを実感しています。世界的に有力なスポーツ・アウトドアブランドと話していますが「北陸で開発&生産する」というだけで商談が前に進む。豊島を通じて日本企業と組めるのは、世界展開を考えれば強力な武器になっています。
The post 「英国の美大発」「ロンドン起業」「透湿防水テキスタイル開発」、異色づくめの起業家、亀井潤が目指す先 appeared first on WWDJAPAN.
時計ブランドの「ニクソン(NIXON)」は今年25周年を迎え、同じく50周年を迎えるスケートボードブランド「サンタクルーズ(SANTA CRUZ)」とコラボしたコレクションを2月7日に発売する。「ニクソン」の公式オンラインストア、および取り扱い店舗で販売する。
アーティスト、ジム・フィリップス(Jim Phillips)のグラフィックを取り入れたデザインが特徴で、“サンタクルーズ コーポラル”(4万2900円税込、以下同)は目と歯の部分が蓄光仕様になっていて暗闇の中で光る。また、文字盤はスケートボードのデッキを思わせる木目調とした。
ほかに、海で回収されたリサイクルプラスチックを使用した“サンタクルーズ タイムテラー OPP”(2万900円)にはフィリップスの代表作「スクリーミングハンド」を採用し、“SANTA CRUZ”の文字をダイヤルからバンドまで貫いた“サンタクルーズ タイムテラー”(2万4200円)もラインアップする。
「ニクソン」は1998年に、「サンタクルーズ」は73年に、それぞれ米国カリフォルニア州で創業した。
The post 時計「ニクソン」×「サンタクルーズ」 カリフォルニアブランド同士のコラボ appeared first on WWDJAPAN.
「ブルガリ イル・チョコラート(BVLGARI IL CHOCOLATO以下、ブルガリ)」は2月2日、バレンタイン限定“ョコレートサン・ヴァレンティーノ 2023”の発表会をブルガリ銀座タワーで行った。同イベントでは、スペシャルアンバサダーとして俳優の三浦翔平が登場。今年のバレンタイン限定チョコレートのテーマは、SDGs。人と人、人と自然の間が“アモーレ(愛)”で満たされるようにという願いが込められている。トークショーで三浦は、限定チョコレートのテイスティングをテイスティングしたり、“アモーレ“などについて語ったりした。発表会後に、三浦に限定チョコレートやバレンタインなどについて聞いた。
WWD:“サン・ヴァレンティーノ2023”のお気に入りのフレーバーは?
三浦翔平(以下、三浦):“グリーンレモン”ですね。爽やかな酸味とジャスミンの茶葉のマリアージュが素晴らしいです。
WWD:最近、“アモーレ”を感じた瞬間は?
三浦:2~3週間前にフランス・パリへ行っており、数日間自宅を留守にして帰宅したら、子どもが走って迎えに来てくれた時です。
WWD:バレンタインの過ごし方は?
三浦:今年は仕事だと思いますが、休みが合えば、どこか行きたいですね。
WWD:ここ、ブルガリ銀座タワーは「ブルガリ」のランドマーク的存在だが、訪れた印象は?
三浦:今回、初めて訪れました。10階のカフェは、すごくおしゃれですね。ランチなどで、また、訪れたいです。
WWD:“サン・ヴァレンティーノ2023”のアンバサダーに就任した感想は?
三浦:光栄です。今年のテーマはSDGsでもあるし、チョコレートの魅力とSDGsに関して発信できればと思います。そして、皆さんに、大切な人に“サン・ヴァレンティーノ2023”を通して感謝や、通常言えないことを伝えてほしいです。
WWD:今回の「ブルガリ イル・チョコラート」との関わり合いで意識したSDGsとは?
三浦:環境問題はとても深刻だと思います。例えば、フードロスに関しては、買いすぎない、レストランで頼みすぎないとか、無駄を減らすこと。電気をこまめに切ったり、マイボトルを持ち歩いたりという小さいことでも、できることから取り組むのが大切だと思います。海洋資源の問題については関心が高いので、例えばゴミ拾いなど、僕なりに参加できる活動をしていきたいです。
WWD:「ブルガリ イル・チョコラート」が都内の工房でつくられるプロセスは役作りにも共通すると思うが、役作りに関しては?
三浦:役作りは作品によりケース・バイ・ケース。いろいろな事が起こるので、瞬発力や対応力が必要ですね。
WWD:バレンタインのお返しに「ブルガリ」のジュエリーやバッグ、食事などプレゼントするとしたら?
三浦:いただく方やモノとの関係性次第ですが、その人に合ったものを贈りたいです。
WWD:今後チャレンジしたいことは?
三浦:声のお仕事をしたいです。特に映画「名探偵コナン」に出演したいですね。毎年楽しみなので。子どもが成長する過程で見るだろうと思われるさまざまなアニメのキャラクターの声優にチャレンジしてみたいですね。
The post 「ブルガリ」のバレンタイン限定チョコレートのアンバサダー三浦翔平に直撃 「大切な人に感謝を伝えてほしい」 appeared first on WWDJAPAN.
化粧品や健康食品を扱うOEMメーカー、モノメディカ(MONOMEDICA)は1月31日、化粧品のアップサイクルプロジェクト「ブランドクロス(BRANDX)」を始動した。原料会社や容器会社、パッケージ工場などでやむを得ず発生する余剰資源を「ブランドクロス」が買い取り、新たな商品としてよみがえらせ数量限定で発売する。第1弾商品(全3種、税込2090〜6490円)は公式サイトで販売。徹底した品質管理を行い、使う楽しみを得られるデザイン性を加えることで、消費者に一期一会の出合いを提供する。
森下友喜モノメディカ社長は「ファッション業界では受注生産やアップサイクルに取り組む企業も増えてきているが、美容業界では法律の制限が厳しくなかなか実現が厳しかった。一つ一つ承認を得るために長い時間がかかる。余剰資源を生かした商品を作るためには、新たな余剰資源も少なからず生まれてしまうため、パッケージに使用したり、資源を求める企業とのマッチングに生かしたりしていきたい」とコメントした。 第1一弾の商品は多機能UVクリーム“ザ UVプレミアムクリーム P101”(税込2090円)、ヒト幹細胞ブースター美容液“ザ エッセンス U307”(同6490円)、シカ配合のクレンジングバーム“ザ クレンジングバーム ブラック Q109”(同2750円)をそろえる。全て「ブランドクロス」の公式サイトから購入が可能だ。
1月31日に行われた発表会に登場したお笑いタレントの古坂大魔王は、日頃からSDGsに関心を持っており、「ブランドクロス」のアップサイクルの取り組みにも共感。自身のお笑いネタを数年後に再利用しヒットさせた過去を振り返った。
同プロジェクトは今後、工場や企業同士をつなげ、それぞれの余剰資源と必要な資源のマッチングを担う取り組みも行なっていく。
The post 美容業界の余剰資源をアップサイクルする新プロジェクト「ブランドクロス」がスタート UVクリームなどを発売 appeared first on WWDJAPAN.
ワールドは2023-24年秋冬、自社開発のサステナブル生地ブランド「サーキュリック(CIRCRIC)」を立ち上げ、自社ブランドへの導入や他社への外販を開始する。同社は27年3月期末までに、商品全体の2割を再生・リサイクル素材などの環境配慮型素材に切り替えることを目指している。
「サーキュリック」は紡績や織布、染色などそれぞれの製造工程における温室効果ガスの排出量を算出・数値化。排出抑制効果を取引先や消費者に明示する。23-24年秋冬の「サーキュリック」の生地は2種。豊島と開発したペットボトルの再生ポリエステルとオーガニックコットンを混紡したシャツ素材は、製造工程で排出される温室効果ガスを従来比23.4%削減。中伝毛織(愛知県一宮市)と組んだ裁断端材などを使用した再生ウールは、バージンウールと比較して温室効果ガスの排出を33.7%減らした。
今後はサステナブル素材を使った生地開発を加速。また、同社は消費者の不要衣料の回収キャンペーン「エコロモキャンペーン」を定期的に実施しており、年間の回収衣料は約100万点。今後は取り組みのさらなる拡大を検討する。「ゆくゆくは消費者からの衣料品回収・再生をクローズドなループとして、廃棄のない社会を目指していきたい」(八木恵美子ワールド SDG s推進室 室長)。
The post ワールドがサステナブル生地ブランドを自社開発 23-24年秋冬から導入・外販 appeared first on WWDJAPAN.
「ステラ マッカートニー(STELLA McCARTNEY)」は今春、ブランド初の環境再生型農業で栽培されたコットンを用いたシャツを発売する。19年からパートナーシップを組むトルコの素材メーカー、ソクタス社(Soktas)が栽培したコットンを採用した。
ステラマッカートニーは、ソクタス社とパートナーシップを組み、環境再生型農業への移行をサポート。5ヘクタールだった環境再生型農場は、22年には30ヘクタール以上に拡大した。ソクタス社は、土地の拡大を継続すると同時に地域の農家たちにもこの方法を伝え広めていくという。
ソクタス社が22年以降に収穫したコットンは、regenagri認証を取得している。この認証は土地の健全性とそこに住む人々の豊かさを確保することを目的としたプログラムで、土壌の健全性から生物多様性、温室効果ガス排出量までを網羅する。また、炭素クレジット市場や環境関連の補助金を通じて、農場に追加資金のルートを提供する。
また、今回用いたコットンは農地からの調達、繊維や生地の製造、製品化までのトレーサビリティを確立しており、作物が栽培された土地の座標値まで正確に把握しているという。ステラ マッカートニーは国連欧州経済委員会(UNECW)と協働し、ブロックチェーン技術を用いた環境再生型農業の試験的な開発を進めている。
ステラ マッカートニーは、「現在のファッションにおいて環境再生型農業は必要不可欠」と確信し、業界で最も多く使用される繊維のひとつであるコットンから導入を開始した。「未来のファッションには、地球や生物多様性から奪うのではなく、多様な生態系と野生生物へ還元する方法を用いて素材を作り出すことが必要である」とし、「再生可能な天然素材の調達方法を採用することでラグジュアリーなクオリティ、肌触り、耐久性を維持すると同時に、環境負荷を最小限に抑え、低減する」と発表した。
The post 「ステラ マッカートニー」が“環境再生型”コットンのシャツを発売 19年からトルコ企業と協働 appeared first on WWDJAPAN.
いらなくなった衣類を消費者から自主回収し、トートバッグやエコバッグ、巾着などにした小物商品を製作・販売する上智大学発の学生ブランド「カルテナ(CARUTENA)」は2月1日〜18日、西武渋谷でポップアップを開催する。ポップアップでは、捨てられる予定だった古着を活用して、巾着や折りたためるエコバッグなどの小物商品を販売する。
樋口栞那・共同代表は、「今回が学生として開催する最後のポップアップなので、(団体で活動した)3年間の集大成だと思い、今までの経験で得た知識や経験を全て活かし全力で取り組みます。『楽しい』と私たちが思い、それをお客さまに伝えていく。お客さまがサステナブルを身近に感じてくれると信じています。笑顔でメンバー一丸となって盛り上げていきたいです」と語った。
「カルテナ」は2020年4月に設立。約20人のメンバーで活動する。ファッション×サステナブルをモットーに、バッグや小物をECサイトやポップアップストアで販売する。出張授業などで、廃棄問題にフォーカスしたサステナビリティの啓発運動も行う。
■「カルテナ」ポップアップ
日時:2月1〜18日 10:00-20:00
場所:西武渋谷 A館4F
住所:東京都渋谷区宇田川町21-1
The post 上智大学発の学生ブランドが西武渋谷でポップアップ 古着を小物にアップサイクル appeared first on WWDJAPAN.
経済産業省は1月31日、「次代を担う繊維産業企業100選」を発表した。同日に開催した繊維産地間の連携をうながす「ファッション・ビジネス・フォーラム2023」の一環で、167社・451取り組みの中から109社が選定された。対象は中小企業で、次の5部門で募集したもの。①サステナビリティ②デジタル化③技術力やデザイン力による付加価値の創出(古い織機で高度な技術の付加価値など)④新規性のある事業・サービスの展開(DtoC、産地企業による独自ブランド、異業種連携など)⑤海外展開。
フォーラムでは、選定された企業を代表して岐阜県・浅野撚糸の浅野雅己社長と、和歌山県・丸和ニットの辻雄策社長が太田房江経済産業副大臣から表彰状を受け取った。また、審査委員長を務めた新宅純二郎東京大学大学院経済学研究科教授の進行で日本の繊維産業の現状や海外進出に向けての課題などを話し合った。
浅野雅己浅野撚糸社長は「2016年に経済産業省から繊維課からなくなった時、日本政府は繊維を見捨てたんだ、と思った。だが、ここ数年(経済産業省生活製品課)が、繊維産業にスポットを当てていることを感じており、嬉しい。紡績の下請けの撚糸屋である町工場が世界で通用するのだ、という姿を見せたい」と関係者を鼓舞するメッセージを送った。同社は今春、福島県双葉町に撚糸工場とオフィス、ショップ、カフェの複合施設「フタバスーパーゼロミル」を開業予定で、その思いなども語った。
【「次代を担う繊維産業企業100選」受賞企業】
北海道:水野染工場
岩手県:岩手モリヤ/京屋染物店/三和ドレス
秋田県:秋田ファイブワン工業
山形県:佐藤繊維/東北整練/ナカノアパレル/松岡
福島県:齋榮織物
栃木県:ガチャマンラボ/丸昌産業
群馬県:伊田繊維
埼玉県:サイボー/野川染織工業
東京都:エニシング/精巧/丸和繊維工業/レオン・インターナショナル
神奈川県:三笠
山梨県:寺田ニット
長野県:フレックスジャパン
静岡県:古橋織布
岐阜県:浅野撚糸/カワボウテキスチャード/岐セン/東海サーモ/三星毛糸
愛知県:アルデックス/大鹿/シンコー/茶久染色/艶清興業/中伝毛織/藤井整絨
富山県:IAAZAJ ホールディングス/ケーシーアイ・ワープニット
石川県:カジナイロン/カジレーネ/山越/サンコロナ小田/シラエ織産/能任絹/前多/丸井織物
福井県:井上リボン工業/ウラセ/永平寺サイジング/カズマ/酒伊編織/サカセ・アドテック/SHINDO/大喜/トヨシマセンイ株式会社/ニットク/マルサンアイ/米澤物産
滋賀県:大塚産業マテリアル
京都府:大本染工/カラーループ/川島織物セルコン/大東寝具工業/とみや織物
大阪府:アイソトープ/アイトス/旭紡績/大津毛織/金野タオル/三恵メリヤス/藤井若宮整絨/増見哲/三山
兵庫県:植山織物/玉木新雌
奈良県:ヴァレイ/岡本/鈴木靴下/西垣靴下/ニット・ウィン
和歌山県:インテリックス/エイガールズ/カネマサ莫大小/丸和ニット/吉田染工
島根県:石見銀山生活文化研究所
岡山県:明石スクールユニフォームカンパニー/内田縫製/クロキ/ショーワ/セイショク/ニイヨンイチ/ベティスミス/明大
広島県:アクセ/Asahicho/坂本デニム/山陽染工
香川県:江本手袋/フクシン
愛媛県:IKEUCHI ORGANIC/工房織座/七福タオル/西染工/丸栄タオル/渡辺パイル織物
福岡県:オザキプリーツ/龍宮
長崎県:エミネントスラックス
沖縄県:Curelabo
【審査委員会】
井上真理/神戸大学大学院人間発達環境学研究科教授
太田伸之/MD03代表取締役
新宅純二郎/東京大学大学院経済学研究科教授
林千晶/Q代表取締役社長
宮浦晋哉/糸編代表取締役
吉高まり/三菱 UFJリサーチ&コンサルティング フェロー、東京大学教養学部客員教授
オブザーバー:富吉賢一日本繊維産業連盟副会長
The post 「次代を担う繊維産業企業100選」を経産省が発表 「町工場が世界で通用する姿を見せたい」 appeared first on WWDJAPAN.
経済産業省は1月31日、「次代を担う繊維産業企業100選」を発表した。同日に開催した繊維産地間の連携をうながす「ファッション・ビジネス・フォーラム2023」の一環で、167社・451取り組みの中から109社が選定された。対象は中小企業で、次の5部門で募集したもの。①サステナビリティ②デジタル化③技術力やデザイン力による付加価値の創出(古い織機で高度な技術の付加価値など)④新規性のある事業・サービスの展開(DtoC、産地企業による独自ブランド、異業種連携など)⑤海外展開。
フォーラムでは、選定された企業を代表して岐阜県・浅野撚糸の浅野雅己社長と、和歌山県・丸和ニットの辻雄策社長が太田房江経済産業副大臣から表彰状を受け取った。また、審査委員長を務めた新宅純二郎東京大学大学院経済学研究科教授の進行で日本の繊維産業の現状や海外進出に向けての課題などを話し合った。
浅野雅己浅野撚糸社長は「2016年に経済産業省から繊維課からなくなった時、日本政府は繊維を見捨てたんだ、と思った。だが、ここ数年(経済産業省生活製品課)が、繊維産業にスポットを当てていることを感じており、嬉しい。紡績の下請けの撚糸屋である町工場が世界で通用するのだ、という姿を見せたい」と関係者を鼓舞するメッセージを送った。同社は今春、福島県双葉町に撚糸工場とオフィス、ショップ、カフェの複合施設「フタバスーパーゼロミル」を開業予定で、その思いなども語った。
【「次代を担う繊維産業企業100選」受賞企業】
北海道:水野染工場
岩手県:岩手モリヤ/京屋染物店/三和ドレス
秋田県:秋田ファイブワン工業
山形県:佐藤繊維/東北整練/ナカノアパレル/松岡
福島県:齋榮織物
栃木県:ガチャマンラボ/丸昌産業
群馬県:伊田繊維
埼玉県:サイボー/野川染織工業
東京都:エニシング/精巧/丸和繊維工業/レオン・インターナショナル
神奈川県:三笠
山梨県:寺田ニット
長野県:フレックスジャパン
静岡県:古橋織布
岐阜県:浅野撚糸/カワボウテキスチャード/岐セン/東海サーモ/三星毛糸
愛知県:アルデックス/大鹿/シンコー/茶久染色/艶清興業/中伝毛織/藤井整絨
富山県:IAAZAJ ホールディングス/ケーシーアイ・ワープニット
石川県:カジナイロン/カジレーネ/山越/サンコロナ小田/シラエ織産/能任絹/前多/丸井織物
福井県:井上リボン工業/ウラセ/永平寺サイジング/カズマ/酒伊編織/サカセ・アドテック/SHINDO/大喜/トヨシマセンイ株式会社/ニットク/マルサンアイ/米澤物産
滋賀県:大塚産業マテリアル
京都府:大本染工/カラーループ/川島織物セルコン/大東寝具工業/とみや織物
大阪府:アイソトープ/アイトス/旭紡績/大津毛織/金野タオル/三恵メリヤス/藤井若宮整絨/増見哲/三山
兵庫県:植山織物/玉木新雌
奈良県:ヴァレイ/岡本/鈴木靴下/西垣靴下/ニット・ウィン
和歌山県:インテリックス/エイガールズ/カネマサ莫大小/丸和ニット/吉田染工
島根県:石見銀山生活文化研究所
岡山県:明石スクールユニフォームカンパニー/内田縫製/クロキ/ショーワ/セイショク/ニイヨンイチ/ベティスミス/明大
広島県:アクセ/Asahicho/坂本デニム/山陽染工
香川県:江本手袋/フクシン
愛媛県:IKEUCHI ORGANIC/工房織座/七福タオル/西染工/丸栄タオル/渡辺パイル織物
福岡県:オザキプリーツ/龍宮
長崎県:エミネントスラックス
沖縄県:Curelabo
【審査委員会】
井上真理/神戸大学大学院人間発達環境学研究科教授
太田伸之/MD03代表取締役
新宅純二郎/東京大学大学院経済学研究科教授
林千晶/Q代表取締役社長
宮浦晋哉/糸編代表取締役
吉高まり/三菱 UFJリサーチ&コンサルティング フェロー、東京大学教養学部客員教授
オブザーバー:富吉賢一日本繊維産業連盟副会長
The post 「次代を担う繊維産業企業100選」を経産省が発表 「町工場が世界で通用する姿を見せたい」 appeared first on WWDJAPAN.
「マックスマーラ(MAX MARA)」は、コートの生産などで生じた余分なキャメルヘアをアップサイクルした素材“キャメリュクス(Cameluxe)”がテーマのポップアップストアを、表参道店で2月1日〜3月7日に開催する。
“キャメリュクス”は、3つのステップを踏んで製作。まず、回収したキャメルコートなどの余り生地を集めて分別し、次に超微細な繊維として機械的に処理する。最後に再生ポリエステルと混ぜ合わせ、高性能な断熱性能を持つ素材として中綿に仕立てる。弾力性や伸縮性に富み、安定した保温性能が特徴だ。
ポップアップストアは、同素材を作る3つの工程から着想を得たデザインでフロアを彩る。期間中にアンケートに回答すると、“キャメリュクス”をイメージしたコットンキャンディのプレゼントキャンペーンも実施する。
■“キャメリュクス”ポップアップストア
会期:2月1日〜3月7日
場所:マックスマーラ表参道店
住所:東京都渋谷区神宮前5-2-5
The post 「マックスマーラ」がアップサイクル素材“キャメリュクス”がテーマのポップアップ 表参道店で appeared first on WWDJAPAN.
ブランド品の買い取り専門店「なんぼや」などを運営するバリュエンスホールディングスは2022年12月、リユース品の販売・買い取り業態「アリュー(ALLU)」心斎橋店を、大阪・心斎橋筋商店街にオープンした。銀座、大阪アメリカ村、表参道に続く4店舗目。「シャネル(CHANEL)」や「エルメス(HERMES)」「ロレックス(ROLEX)」などのラグジュアリーブランドを豊富に取りそろえ、関西の旗艦店として、一般消費者と今後回復が見込まれるインバウンドに「モノを売るだけでなく、ブランドの価値観を提供していく」という。リセール市場に一石を投じる、「アリュー」の新店と購買体験に迫る。
初のVIPルームも完備
大阪の顧客の嗜好を意識した品揃え
1 / 4
「アリュー」心斎橋店は2フロア構成で、敷地面積は141坪。約1200点の商品を取り扱い、うち2割以上が販売価格100万円以上だ。大阪の顧客の嗜好も意識したラインアップとなっている。1階はウィメンズフロアで、アパレルやバッグ、ジュエリーをメインにそろえる。「シャネル」や「エルメス」専用コーナーも設け、一点ずつショーケースに入った“バーキン(Birkin)”や“ケリー(Kelly)”のバッグに加え、スカーフや革小物などのアクセサリーもずらりと並ぶ。店内奥には「アリュー」初となるVIPルームも完備し、上客を対象とした商談スペースとして活用する。
2階のメンズフロアでは、アパレルやバッグ、シューズ、「クロムハーツ(CHROME HEARTS)」のジュエリーコーナーのほか、ウィメンズとメンズのウオッチも販売。「アリュー」の主力商品の一つである「ロレックス」の“デイトナ(Daytona)”や“サブマリーナー(Submariner)”“デイトジャスト(Datejust)”などの人気シリーズから「オーデマ ピゲ(AUDEMARS PIGUET)」まで、高級時計を多数そろえる。充実したブランド品のラインアップに加え、高価格帯の商品が並ぶスペースに適した空間づくりにもこだわり、店内には現代アーティスト・松山智一の作品をはじめ、さまざまなアートピースも展示する。
全商品にタグを付帯して
環境負荷削減貢献量を記載
また、全店舗で実施しているサステナビリティへの取り組み“アリュー リニュース プロジェクト(ALLU RENEWS PROJECT)”を心斎橋店でも行う。販売する全商品には、バリュエンスホールディングスが独自のスキームで算出した環境負荷削減貢献量を記載したタグを付帯。顧客は、リユース品の購入で期待できる二酸化炭素の排出削減量や水の使用削減量を見ることができ、経済的リターンと、地球環境への貢献による精神的リターンのある購買体験を提供するのが狙いだ。モノを売る先にリユースへの新たな価値観の創出を描き、他社との差別化を図りながら循環型社会の実現を目指す。
心の豊かさを重視する顧客に
選ばれるブランドへ
心斎橋筋商店街は国内外屈指の一等地かつ観光名所の一つであり、「アリュー」の認知拡大にもうってつけの場所だ。東京に進出してある程度の手応えは感じているものの、この超好立地かつ超強豪が多数いる大阪の中心地で、「アリュー」をどこまで選んでいただけるか——ここからが勝負であり、スタートだと思っている。環境への取り組みを見える化するなど、価格ではなく、「同じ商品を買うなら『アリュー』で買いたい」と言ってもらえるような上質な接客による購買体験を提供し、心の豊かさを重視するお客さまに選ばれるブランドを目指す。
心斎橋店では既存店での経験や課題を生かし、ゾーニングや商品点数が限られる中、坪効率とブランドの世界観のバランスを重視した。他店と同様、モノを売ることだけに固執せず、「アリュー」としての価値観を提供する店舗にしたい。また、初のVIPルームも設けた。本サービスを導入することで顧客がどんな反応を示し、実際に購買の意思決定になり得るのか、トライ&エラーをしながら見極めていきたい。
そのほか、昨年11月に発表した新たなパーパス“Circular Design for the Earth and Us(地球、そして私たちのために循環をデザインする)”の実現に向けても注力する。モノを廃棄せず、誰かにつなぐリユース自体が循環ではあるが、「売ったら終わり」ではなく、「アリュー」で売ったものが必然的に私たちの元に再び戻ってくる“意図を持った循環”の仕組みを構想中だ。
住所:大阪市中央区心斎橋筋2-1-19
時間:11:00〜20:00
The post 大阪・心斎橋に旗艦店 「アリュー」がリセールで目指す新たな市場価値の創出と購買体験 appeared first on WWDJAPAN.
伊藤忠商事は、アパレルの回収・リサイクルのエコミット(鹿児島県薩摩川内市、川野輝之社長)に出資する。伊藤忠は昨年3月に業務提携を締結していた。出資により、伊藤忠は自社で手掛けるリサイクルポリエステル事業「レニュー(RENU)」をさらに強化する。踏み込むことになる。エコミットの川野社長はリリース内で「ものづくりで世界をリードしてきた日本だからこそ、次はものの循環の仕組みづくりで世界をリードする。エコミットは利便性を求めて発展してきた高度経済成長から、地球の存続を追求して発展する高度『循環』経済成長を生み出すリーディングカンパニーを目指してまいります」とコメントしている。
伊藤忠とエコミットは昨年3月に、ファッションロスゼロを目指す繊維製品の回収サービス「ウエア・トゥ・ファッション(WEAR TO FASHION)」をスタート、リサイクル可能なポリエステル製品は伊藤忠の「レニュー」の原材料として活用する取り組みを行っている。エコミットは伊藤忠からの出資を受け、衣類の回収・リサイクルを、2109年の約6000tから3年後の26年に日本の廃棄衣類全体の10%にあたる約5万tの回収を目指す。25年には、回収衣類の自動化設備を備えた「アジア太平洋サーキュラーセンター」の設立を計画している。川野社長は1月31日の自身の「NOTE」で、ウェディングサービス会社CRAZYの創業者である山川咲氏と徳島県のNPOであるゼロ・ウェイスとアカデミー前理事長の坂野晶氏の2人が取締役に就任したことを発表した。
The post 伊藤忠が衣類回収・再生のエコミットに出資 appeared first on WWDJAPAN.
伊藤忠商事は、アパレルの回収・リサイクルのエコミット(鹿児島県薩摩川内市、川野輝之社長)に出資する。伊藤忠は昨年3月に業務提携を締結していた。出資により、伊藤忠は自社で手掛けるリサイクルポリエステル事業「レニュー(RENU)」をさらに強化する。踏み込むことになる。エコミットの川野社長はリリース内で「ものづくりで世界をリードしてきた日本だからこそ、次はものの循環の仕組みづくりで世界をリードする。エコミットは利便性を求めて発展してきた高度経済成長から、地球の存続を追求して発展する高度『循環』経済成長を生み出すリーディングカンパニーを目指してまいります」とコメントしている。
伊藤忠とエコミットは昨年3月に、ファッションロスゼロを目指す繊維製品の回収サービス「ウエア・トゥ・ファッション(WEAR TO FASHION)」をスタート、リサイクル可能なポリエステル製品は伊藤忠の「レニュー」の原材料として活用する取り組みを行っている。エコミットは伊藤忠からの出資を受け、衣類の回収・リサイクルを、2109年の約6000tから3年後の26年に日本の廃棄衣類全体の10%にあたる約5万tの回収を目指す。25年には、回収衣類の自動化設備を備えた「アジア太平洋サーキュラーセンター」の設立を計画している。川野社長は1月31日の自身の「NOTE」で、ウェディングサービス会社CRAZYの創業者である山川咲氏と徳島県のNPOであるゼロ・ウェイスとアカデミー前理事長の坂野晶氏の2人が取締役に就任したことを発表した。
The post 伊藤忠が衣類回収・再生のエコミットに出資 appeared first on WWDJAPAN.
ワールド・モード・ホールディングス(WMH)は、ファッション業界で活躍する販売員を対象にしたサステナビリティウェビナーを2月8日20:00~21:00に無料開催する。
WMHでは、ファッション業界人のサステナビリティへの理解を深め具体的アクションにつなげることを目的に、販売員向けの無料ウェビナーを2020年にスタート。第3回となる今回は、「ファッションの現場から発信するサステナビリティ~ポストコロナにおける業界の変化を知り、行動する~」と題して、ポストコロナの中で販売員が組織や店舗で活用できる対応策について考える。ゲストに向千鶴「WWDJAPAN」サステナビリティ・ディレクターを迎え、コロナ前後の欧州ファッション業界のサステナビリティに対する考え方の変化を紹介するほか、販売員に必要なサステナビリティの知識などについて事例をもとに考えていく。
ウェビナーは1000人の定員で、Zoomで無料開催する。参加にはウェブでの申し込みが必要。期間限定でアーカイブ配信も予定する。
■「ファッションの現場から発信するサステナビリティ~ポストコロナにおける業界の変化を知り、行動する~」
開催日時:2月8日20:00~21:00
定員:1000人
費用:無料(Zoom)
参加方法:ウェブ申し込み
The post 販売員向けのサステナビリティウェビナーを無料開催 ポストコロナの対応策を考える appeared first on WWDJAPAN.
リップストップ・ナイロンのエコバッグ「スーザン べル(SUZAN BIJL)」をご存知だろうか。鮮やかな色の組み合わせとシンプルなデザインが人気となり、現在、世界22カ国350拠点で販売されている。2000年に創業し、14年に地元オランダ・ロッテルダムに1号店をオープン。この年地元オランダでのビジネスが拡大した。ここから「スーザン ベル」の躍進が始まる。世界的なサステナビリティ意識の高まりに加えて、各国の政府がレジ袋の使用を控える姿勢を見せたことから、15年からは毎年平均前年比36%増をマーク。19~20年にオンラインプロセスに投資したことが奏功し、20~22年は新型コロナウイルスのパンデミックの影響を受けず、ブランド最大の成長を遂げた。
そもそも「自分のためにデザインしたことがきっかけだった」と創業者のスーザン・べル。キッチンに溜っていくショッピングバッグを減らしたかったというシンプルな理由だった。使い捨てビニール袋のデザインを生かしつつ、サイドの折り目を深くすることでボリュームを出し、鮮やかな色を組み合わせた。ポップな色合わせと実用性が受けてオランダのミュージアムショップなどで扱われるようになり、ポール・スミス(PAUL SMITH)やユナイテッドアローズ(UNITED ARROWS)のバイヤーに見出されて、世界中に販路が広がった。定番商品“ニューショッピングバッグ(The New Shopping Bag)”のデザインは20年変わらない。
デザインアプローチは「まず実用的で機能的であること、その次にサステブルかどうかを考えている」とスーザン。商品のバリエーションは少しずつ増えているが「毎年、新しいデザインを提案するようなことはしない。いいものはいいから」。シーズンに合わせて生産するが、シーズン中に売り切ることを目指している。在庫は最小限に抑え、セールはしない。取引先にもセールをしないように伝えている。生地はシーズンを超えて活用し、端切れは“ニューポーチ”やファスナーなどの小さいパーツや修理のために用いる。17年からは無償で修理を行っている。
かつてレザーを使用した商品も提案していたというが「廃棄物の削減と地球に対する責任を探求する過程で使用を廃止した。その代わりにリップストップ・ナイロンのみにフォーカスした。とても丈夫で軽く、使い勝手がいいうえ品質が均一だから」。素材を限定することで無駄を省き、環境負荷を低減するために注力できるようになった。
「この10年の私たちの目標はサプライチェーン全体を通してブルーサイン認証(繊維産業の中でも特に化学物質を用いる分野で、環境、労働、消費者の観点における持続可能なサプライチェーンを経た製品に付与される認証)を受けること」とスーザン。16年からはブルーサイン認証を得たリップストップ・ナイロンに変更しているが、鮮やかな色の保持のためのポリウレタンコーティングや、一部のバッグで施している防水コーティング(熱可塑性エラストマーコーティング)を施しているため、全工程でブルーサイン認証は受けていない。
「以前ブルーサイン認証を得た工場の水性のコーティングを試したが、安定した品質が保証できなかったため、ブルーサイン認証を得ていない油性に戻さざるを得なかった。現在、中国のパートナーとともに、油性のコーティングでのブルーサイン認証取得を目指して取り組んでいる。彼らは生産工程の透明性が高く、環境への負荷を軽減するためにどう改善できるかを常に探究している」とスーザン。素材を限定してバリエーションを増やす方法で、小さな企業ながら一つ一つの工程を丁寧に見直すことを可能にしている。「長期的な目標は、オランダに近いところで生産すること。これはサプライチェーンを変えることになるため、段階的に進めていくことになる。地球での生活を向上させるために必要な目標」とスーザン。
1人で始めたビジネスも、現在35人のスタッフを抱えるまでに成長した。支持を集める理由をスーザンはこう分析する。「どんな年齢もジェンダーにもフィットする。リピート顧客やファンがいて、友人や家族にも私たちの製品を紹介してくれている。何より、使い勝手がよくて実用的、そして特別な色に個性を感じてくれていて、自分の個性とマッチしていると思い入れを持ってくれている人が多い」。いわゆる実用的で丈夫なエコバッグとして選ばれるだけでなく、日常使いもできるデザイン性の高さが支持を集めている。
現在、さまざまなプログラムの提供に取り組み始めた。「映画上映、音楽パフォーマンス、レクチャーなど、私たちが興味を持っているテーマで、皆さんのインスピレーションになるような機会を提供したいと考えている。私たちのブランドを通じて自然、健康、居住環境の観点から地球環境に対して責任を持ってもらうことが目標」とスーザン。製品の提供だけではなく、体験を通じて価値観の共有を目指している。
The post エコバッグが世界的ヒット 売上高36%増の成長を続ける「スーザン べル」 appeared first on WWDJAPAN.
三菱電機は、東京・銀座の三菱電機イベントスペース「メトアギンザ(METoA Ginza)」で1月26日から、プラスチックのリサイクルをテーマにした体験型イベント「そだてるタウン~リサイクル ディスコ リサイクルも、ターンテーブルも、まわせばハッピー!~」をスタートした。会場の2階に昭和レトロな「ディスコ」に見立てた空間を用意。参加者は街作りの一員としてその中に入り、架空のキャラクター「DJ 工場長」の質問に答えたり、タブレットを手に音楽に合わせて踊ったりと、ゲーム感覚でリサイクルと循環型の街作りに参加する。
3階では「プラスチックリサイクル工場見学に参加している」という設定のもと、プラスチックを素材ごとに仕分ける選別技術のノウハウについてより具体的に体験を通して学ぶ。ここでも「DJ 工場長」が、音楽やグラフィックを用いて説明するため、子どもから大人まで楽しみながら技術を知ることができる。最後は理解度テストを受け、体験結果とテストの正解数に応じて認定証を受け取る。
家電業界は2001年に家電リサイクル法が施行されて以降、リサイクル・循環の仕組みを整えてきた。同社はリサイクルに関わる2つの工場を有し、そこでは冷蔵庫など家電製品を手作業による分解に始まり、磁石や振動、静電気などを使った金属との分別、プラスチックの種類ごとの分類やペレット化などを行っている。アトラクションでの体験は工場での作業を凝縮したような内容で、親しみやすいが内容は濃い。 プラスチック製品がどのようにリサイクルされて街に戻り、資源として循環し得る可能性があるかについて知るきっかけとなりそうだ。
イベント開催の背景について同社は、「普段何気なく捨ててしまっているプラスチックも、リサイクルをすれば 源として循環できる可能性を秘めているんだ、という気づきを促し、来場者が身のまわりの製品一つひとつの環境への影響や、解決のための取り組みに関心を高めることを目指した」と話している。
The post 三菱電機「メトアギンザ」 プラスチックのリサイクルの体験型イベントを開始 appeared first on WWDJAPAN.
三菱電機は、東京・銀座の三菱電機イベントスペース「メトアギンザ(METoA Ginza)」で1月26日から、プラスチックのリサイクルをテーマにした体験型イベント「そだてるタウン~リサイクル ディスコ リサイクルも、ターンテーブルも、まわせばハッピー!~」をスタートした。会場の2階に昭和レトロな「ディスコ」に見立てた空間を用意。参加者は街作りの一員としてその中に入り、架空のキャラクター「DJ 工場長」の質問に答えたり、タブレットを手に音楽に合わせて踊ったりと、ゲーム感覚でリサイクルと循環型の街作りに参加する。
3階では「プラスチックリサイクル工場見学に参加している」という設定のもと、プラスチックを素材ごとに仕分ける選別技術のノウハウについてより具体的に体験を通して学ぶ。ここでも「DJ 工場長」が、音楽やグラフィックを用いて説明するため、子どもから大人まで楽しみながら技術を知ることができる。最後は理解度テストを受け、体験結果とテストの正解数に応じて認定証を受け取る。
家電業界は2001年に家電リサイクル法が施行されて以降、リサイクル・循環の仕組みを整えてきた。同社はリサイクルに関わる2つの工場を有し、そこでは冷蔵庫など家電製品を手作業による分解に始まり、磁石や振動、静電気などを使った金属との分別、プラスチックの種類ごとの分類やペレット化などを行っている。アトラクションでの体験は工場での作業を凝縮したような内容で、親しみやすいが内容は濃い。 プラスチック製品がどのようにリサイクルされて街に戻り、資源として循環し得る可能性があるかについて知るきっかけとなりそうだ。
イベント開催の背景について同社は、「普段何気なく捨ててしまっているプラスチックも、リサイクルをすれば 源として循環できる可能性を秘めているんだ、という気づきを促し、来場者が身のまわりの製品一つひとつの環境への影響や、解決のための取り組みに関心を高めることを目指した」と話している。
The post 三菱電機「メトアギンザ」 プラスチックのリサイクルの体験型イベントを開始 appeared first on WWDJAPAN.
パタゴニア(PATAGONIA)はこのほど、100%植物由来のポリエステルを表地のシェルと裏地に使用したダウンジャケット“シュガーダウン・フーディ”を発売した。価格は4万5100円。このポリエステルは東レが米国のベンチャー企業ヴィレント(VIRENT)と協働して開発したもので、現在ラボレベルで生産されているが、量産化には至っていない。東レは2020年代の量産化に向けて現在、試作・開発を進めている。
ポリエステルはエチレングリコールとテレフタル酸で構成されており、エチレングリコールはすでに植物由来の原料で東レが開発し、量産している。一方、植物由来のテレフタル酸の生成は非常にハードルが高く、量産に向けて研究開発されている状態。ヴィレントはウィスコンシン州マディソンに拠点を置き、植物由来のテレフタル酸製造に取り組んでいる。
パタゴニアは、かねてから最重要事項として責任ある調達を挙げており、ヴィレントが製造するテレフタル酸の原材料にも入念な審査を行い、ルイジアナ州で作られる非遺伝子組み換えサトウキビを指定した。今回の植物由来のポリエステル素材は、ラボとフィールドの両方での厳しい基準に合格し、商品化に至ったという。
パタゴニアは2025年までに環境に望ましい素材(オーガニックコットン、リジェネラティブ・オーガニック・コットン、リサイクル・ポリエステル、リサイクル・ナイロンを含む)を100%使用することを目標に掲げており、この植物由来ポリエステルはこの目標に沿うものとしている。他方で、原料生産のためにサトウキビのような農作物を栽培することはそれ相応のフットプリントが存在するとし、今後、ゴミから抽出されたものを含むバイオベースの化学繊維など他の方法を探索していくという。
The post パタゴニアが100%植物由来ポリエステルのダウンジャケットを発売 東レと協働 appeared first on WWDJAPAN.
「アヴェダ(AVEDA)」は、このほど、環境や社会に対する透明性や説明責任などにおいて高い基準を満たした企業に与えられる「Bコーポレーション(以下、Bコープ)認証」を取得した。40年以上にわたる地球環境保全の取り組みや福利厚生などが評価を受けた。
「ガバナンス「従業員」「コミュニティー」「環境」「カスタマー」の5つの領域で合計200のBコープアセスメント(査定)があり、80点以上で認証を取得できるが、「アヴェダ」は89.6点を獲得した。評価を受けたのは、「グリーンスコア」 と呼ばれる従業員に提供される包括的な福利厚生。全ての従業員を対象にボランティア休暇(非営利団体でボランティア活動をするために提供される有給休暇)や、社外保育に対する補助金制度などを設けている。また、従業員の健康や福祉を重要視する社風も評価を受けた。
「アヴェダ」は何十年もの間、美容業界における環境責任の新たなベンチマークを打ち立ててきた。優先事項としては、安全な美容や、責任ある原料調達、責任あるパッケージ製造、クルエルティーフリーでビーガンな処方、地球環境に配慮した製造方法、アヴェダの原料調達先のコミュニティーを始め、世界中のコミュニティーにおいて必要としている人々にきれいな水を届け守る、を掲げ厳守する。
メリッサ・チェルミニアク「アヴェダ」ミッション パートナーシップ&エンゲージメント ディレクターは「ブランドを創設した1978年以来、サステナビリティの先駆者であり続ける『アヴェダ』が非常に厳密なプロセスを通過してBコープ認証を取得できたことは、最高レベルの社会的および環境的パフォーマンスを着実に実行してきたことを肯定している」とコメントした。
The post 「アヴェダ」がBコープ認証取得 40年以上にわたる地球環境保全などが評価 appeared first on WWDJAPAN.
「アヴェダ(AVEDA)」は、このほど、環境や社会に対する透明性や説明責任などにおいて高い基準を満たした企業に与えられる「Bコーポレーション(以下、Bコープ)認証」を取得した。40年以上にわたる地球環境保全の取り組みや福利厚生などが評価を受けた。
「ガバナンス「従業員」「コミュニティー」「環境」「カスタマー」の5つの領域で合計200のBコープアセスメント(査定)があり、80点以上で認証を取得できるが、「アヴェダ」は89.6点を獲得した。評価を受けたのは、「グリーンスコア」 と呼ばれる従業員に提供される包括的な福利厚生。全ての従業員を対象にボランティア休暇(非営利団体でボランティア活動をするために提供される有給休暇)や、社外保育に対する補助金制度などを設けている。また、従業員の健康や福祉を重要視する社風も評価を受けた。
「アヴェダ」は何十年もの間、美容業界における環境責任の新たなベンチマークを打ち立ててきた。優先事項としては、安全な美容や、責任ある原料調達、責任あるパッケージ製造、クルエルティーフリーでビーガンな処方、地球環境に配慮した製造方法、アヴェダの原料調達先のコミュニティーを始め、世界中のコミュニティーにおいて必要としている人々にきれいな水を届け守る、を掲げ厳守する。
メリッサ・チェルミニアク「アヴェダ」ミッション パートナーシップ&エンゲージメント ディレクターは「ブランドを創設した1978年以来、サステナビリティの先駆者であり続ける『アヴェダ』が非常に厳密なプロセスを通過してBコープ認証を取得できたことは、最高レベルの社会的および環境的パフォーマンスを着実に実行してきたことを肯定している」とコメントした。
The post 「アヴェダ」がBコープ認証取得 40年以上にわたる地球環境保全などが評価 appeared first on WWDJAPAN.
ダイヤモンドの代わりにラボグロウンダイヤモンド(以下、ラボグロウン)を使用したジュエリーブランドが増えつつある。ラボグロウンとはダイヤモンドと同じ組成を持つ工業製品。ダイヤモンドよりエシカルかつ安価ということで、手に取りやすくファッション感覚で日常使いできるジュエリーを中心に存在感が高くなっている。ダイヤモンドの代替品はラボグロウンだけではない。組成は違うが、ダイヤモンドより光の屈折率が高く、耐熱性も高い。そして、1カラット10万円程度と、ラボグロウンよりさらに安価だ。モアサナイト専門ジュエリーのパイオニアである「ブリジャール(BRILLAR)」の小原亦聡社長に商況について聞いた。
WWD:ブランド立ち上げ以降の売上高の推移は?
小原亦聡ブリジャール社長(以下、小原):2017年1月に創業して、売上高は毎年前年比2割増だった。ブランド設立5周年だった昨年の売上高は同10%増で、伸長率が落ち着いた。伊勢丹新宿本店(以下、伊勢丹)のバイヤーから声がかかり昨年9月、伊勢丹2階で5周年記念のポップアップショップを開催した所、過去最高の単月売上高を記録。半分以上が新規顧客で、初めて見るモアサナイトを即日オーダーする人もいた。地方の百貨店でもポップアップを開催し、認知度アップを図りたい。モアサナイトを見てみたいという消費者には、オフラインアプローチが大切だ。
WWD:ブランドのコンセプトは?
小原:耐久性はダイヤモンドと変わらない、後世に引き継げるジュエリー。多彩なデザインがあるので、実際に使って楽しめる。
WWD:現在の型数や売れ筋は?
小原:デザインは900以上で、在庫があるのは100型。他は受注生産だ。全てのデザインを公式ECで見ることができる。売れ筋は、リング、ネックレス、ピアス、ブレスレットの順。モアサナイトの認知度がアップして、高額品の動きが良い。ダイヤモンドに憧れはあるが、買えない層に響いている。ブライダルでは、エンゲージとマリッジを同じ所で購入したいという要望が多く、マリッジとして、鍛造(金属を叩いて強度を高め目的の形状に成形すること)とモアサナイトを組み合わせた商材を導入したところヒット。中心価格帯はエンゲージが10万〜20万円台前半、マリッジは、10万円程度だ。日常使い用にエンゲージ風リングを購入するキャリア層もいる。ネックレスは11万程度、ピアスはペアで14万円程度、ブレスレットはステーションタイプが9万円程度、テニスブレスレットで22万程度のものが好評だ。
WWD:顧客の年齢層は?
小原:ブライダルは20〜30代のカップルで、自家需要は30〜40代の女性が中心。親子で購入するケースもある。
WWD:他のモアサナイトのブランドとの差別化は?
小原:モアサナイトを取り扱うブランドが増えるのは、認知度がアップするので嬉しい。パイオニアのブランドとして、品質やデザイン、サービス、提案力の高さで差別化を図る。一生使えるジュエリーとしてアフターサービスにも力を入れていく。
また、原材料のモアサナイトの製造方法について、国内および中国で特許を取得した。モアサナイトは炭化ケイ素の結晶で化学式ではSiCと表記される。通常琥珀色をしている結晶体を無色透明化する方法だ。それにより、低コスト、環境負荷が少なくモアサナイトを製造できる。現在、米国でも、日本貿易振興機構(JETRO)の助成をうけ、取得手続き中だ。
WWD:ブランドとモアサナイトの認知度アップに行っていることは?
小原:SNS発信の強化はもちろんだが、今後は「インスタグラム」に頼りすぎず、LINEなどさまざまな方法で情報発信する。オフラインでは、百貨店のポップアップを行う。また、チャリティー活動がブランドに共感を持ってもらえる場になればと思う。
WWD:今後のモアサナイト市場の見通しと、戦略は?
小原:天然ダイヤモンドにこだわらない層が増えるはずだ。コスパ、耐久性、エシカルという点でモアサナイトを“ハレの日”のジュエリーとしてアピールしたい。長く使えるジュエリーとしてのメンテナンス強化を図るとともに、チャリティーなど、ワクワクすることをしていきたい。
The post 百貨店からもポップアップのラブコール ダイヤモンドと耐久性が同じモアサナイトの可能性 appeared first on WWDJAPAN.
スタイレム瀧定大阪は、ポリエステル繊維リサイクル培地「トゥッティ(TUTTI)」を活用したグリーンレンタルのサービスをユニバーサル園芸社と協働でスタートした。最初の取り組みとしてTSIホールディングスがオフィスのレンタルグリーンや植栽として採用した。
これはスタイレム瀧定大阪が進めている、廃棄される衣類などのポリエステル繊維を培地としてリサイクルする「プラスグリーンプロジェクト(PLUS∞GREEN PROJECT)」の一環で、TSIホールディングスとはこれまで商品として販売できないB品の回収・リサイクルをテストケースで進めてきた。
「トゥッティ」はポリエステル繊維をリサイクルした“繊維から生まれた土”で、植物は何でも植えることができる。レンタルグリーンの施工とメンテナンス、観葉植物の販売は総合園芸会社であるユニバーサル園芸社が行う。
The post 土は不要 繊維リサイクル培地「トゥッティ」がオフィスの植物レンタルを開始 appeared first on WWDJAPAN.
「ディーゼル(DIESEL)」は、サステナビリティ戦略「FOR RESPONSIBLE LIVING(責任ある生き方)」の一環として、デニムを回収してアップサイクルする「ディーゼル デニム リコレクションキャンペーン」をディーゼルストアとアクセサリーズストアで2月26日まで開催中だ。
同キャンペーンは、着用することがなくなった「ディーゼル」のデニムパンツを店頭で回収し、リユースまたはアップサイクリングの取り組みに使用するもの。回収に協力すると、“ディーゼル クラブ カード”の会員を対象に、当日店頭のデニムコレクションを10%オフの価格で優待する。
「ディーゼル」は昨年、サステナブルな取り組みと若いタレントの支援を目指して、文化服装学院と協業。ブランドのデッドストック、サンプル、ダメージ品などを提供し、学生の創造力によって、より価値のある新しい製品に生まれ変わらせるプロジェクトを行なっていた。
■ディーゼル デニム リコレクションキャンペーン
期間:1月25日〜2月26日
実施店舗:ディーゼルストア、ディーゼルアクセサリーズストア
※キッズストアとアウトレットストアは対象外
回収対象:「ディーゼル」のデニムパンツ
The post 「ディーゼル」がデニムパンツのアップサイクルプロジェクト 対象者に10%オフ優待も appeared first on WWDJAPAN.