同社が米国証券取引委員会(Securities and Exchange Commission)に提出した資料によれば、18年12月期の売上高が2億7300万ドル(約300億円)、19年は3億7000万ドル(約407億円)、20年は3億9400万ドル(約433億円)と順調に推移している。一方で、純損失は18年が2300万ドル(約25億円)、19年は前年から横ばいに推移し、20年は5600万ドル(約61億円)と赤字が拡大している。21年1〜6月期で見ると、売上高は前年同期比53.0%増の2億7053万ドル(約297億円)、純損失は前年同期の1000万ドル(約11億円)から729万ドル(約8億円)へと赤字が縮小している。
グローブスペックスは、イタリア・ミラノで開催される世界最大の国際眼鏡展「ミド(MIDO)」が、優秀なアイウエアショップに与える「ベストア・アワード」を17年、18年と2年連続で受賞する快挙を成し遂げた。岡田哲哉社長もテレビや雑誌にたびたび取り上げられ、業界では向かうところ敵なしの“岡田無双”状態だった。満を持して20年6月、話題の商業施設、新風館に出店。コロナショックが直撃したが、京都店はグローブスペックス23年の歴史のなかで単店の月間売り上げ最高を記録し、初年度は予算比20%増で着地した。京都店には、フランスの「アン・バレンタイン(ANNE ET VALENTIN)」や「ザビエル・デローム(XAVIER DEROME)」など、カラフルで突飛なデザインのフレームが並ぶ。今回の取材で「京都では派手な眼鏡が売れる」という話を何度も耳にしたが、新風館に近い三条の眼鏡店オーグリラコンテ(1986年創業)でも、近未来的でユニークな立体造形の「ファクトリー900(FACTORY900)」を壁一面にディスプレーしていた。出汁(だし)文化で知られる京都だが、実は「天下一品」などこってり味のラーメンを好む一面もあり、それは眼鏡も同様のようだ。
LVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON、以下LVMH)傘下のイタリアのラグジュアリーブランド「フェンディ(FENDI)」は、LVMHとイタリアの大手眼鏡企業マルコリン(MARCOLIN)の合弁会社であるティリオス(THELIOS)と、アイウエアカテゴリーでデザイン・開発・製造・流通における独占的パートナーシップを結んだと発表した。
イタリアの大手眼鏡企業マルコリン(MARCOLIN)や、マルコリンとLVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON)の合弁会社であるティリオス(THELIOS)の日本総代理店を務めるヴィジョナイズは、東京・渋谷のセルリアンタワー東急ホテルで今秋発売予定の新作展示会を行っている。注目は“ピンク”で、荻野綾マーケティングコミュニケーション シニアマネジャーは「眼鏡で、ここまで分かりやすいトレンドキーワードは珍しい」と話す。
「トム フォード アイウエア(TOM FORD EYEWEAR)」や「ディオール(DIOR)」、「セリーヌ(CELINE)」「ロエベ(LOEWE)」「ケンゾー(KENZO)」などからはフレームもレンズもピンクで統一したアイテムが発表され、「ステラ マッカートニー(STELLA McCARTNEY)」はそれを生分解性のあるバイオプラスチックで提案する。荻野シニアマネジャーはピンクの理由について、「コロナによる世界的な閉塞感を受け、その雰囲気をブレークスルーしたいマインドが表れている。マスクが常態化して顔の半分が覆われる中、コスメ同様、少しでも華やかさを出したいという消費者の気持ちも代弁できるはず」と説明する。
「レイバン」の日本人アーティスト初となる木村拓哉とのコラボレーション商品は「レイバン」の象徴的モデルである“アビエーター”テンプルエンドに木村拓哉の手書きイニシャルが刻印されている「RAY-BAN X TAKUYA KIMURA」のロゴ入りスペシャルボックス
眼鏡ブランド「レイバン(RAY-BAN)」は、歌手で俳優の木村拓哉とのコラボレーションによるサングラス「レイバン×タクヤ キムラ(RAY-BAN X TAKUYA KIMURA)」をレイバンストア渋谷と「レイバン」公式オンラインストアのみで、4月24日に限定200個を発売する。「レイバン」と日本人アーティストとのコラボレーションは初めて。
商品は日本の職人が手掛ける日本限定モデルで、フレームにはシリアルナンバーが入り、木村の手書きイニシャルがテンプルエンドに刻印されている。「RAY-BAN X TAKUYA KIMURA」のロゴが入ったスペシャルボックスに、オリジナルケース、クリーニングキット、シリアルナンバー入り限定証明カードがセットになった特別仕様だ。価格は7万1500円。
ファーストコレクションは日本製のサングラス2型で、価格は5万6000円と7万円。宮下はデザインについて、こう説明する。「『0000.』はジェームズ・ディーン(James Dean)が掛けていたようなサングラスをベースにし、⾸などに引っ掛けることができるよう、テンプルが伸びるデザインを開発した。⿐の部分が特徴的な『0001.』は、60年代のサングラスをベースにして、そこに“ニュー・ウェイヴ”をくっ付けている。この型は、⽇本⼈ミュージシャンたちへのオマージュでもある」とロック音楽好きの彼らしい発想だ。さらに、「洋服であればMサイズの⾝体を持っていてLサイズを着ることができるが、帽⼦や靴と同じで、眼鏡は⾃分にフィットしたサイズでなければダメなんです。どこかジュエリーに近い存在で、エターナルな美しいものだと捉えています。『Listen To This Glasses.』」とコメントした。
同商品は、2⽉12⽇から14⽇まで東京・渋⾕パルコ1階にある「ポップ バイ ジュン(POP BY JUN)」で行うポップアップストアで先行販売され、来店者に記念のステッカーを、眼鏡の購入者に999部限定のスペシャルブックをプレゼントする。3⽉中旬に店舗で発売予定。
「エース&テート」のマーク・デランゲ(Mark de Lange)最高経営責任者(CEO)は電話でのインタビューで、「リフレームプロジェクトは環境により負担のかからない方法を追求した結果だ」と述べた。アイウエア市場の規模は1200億ドル(約12兆円)に発展しており、一般的にプラスチックが原材料の多くを占める。「われわれは石油ベースのものではなくリサイクル可能な資源で、生分解(微生物の働きによって無機物まで分解されること)が可能なアセテートとバイオアセテートを引き続き使用する」という。
シャルマンは日本人の頭部形状を測定してデータ化し、主力の「ラインアート シャルマン(LINE ART CHARMANT)」など取り扱いブランドの掛け心地がいい眼鏡開発に生かしてきた。ミラノの「ミド(MIDO)」など世界の主要な国際眼鏡展に長年出展している同社の売り上げは海外が国内を上回っており、現在は日本人だけではなく外国人の頭部形状のデータ化にも力を入れている。アイウエア企業ならではの技術力から生まれた掛け心地と高い機能性や安全性が人気の理由のようだ。
アイウエア企業オンデーズ(OWNDAYS)は、5つ星ホテルやショッピングモールが一体となったシンガポールの総合リゾート施設マリーナベイ・サンズ(MARINA BAY SANDS)の地下2階に旗艦店をオープンする。2021年2月中旬のオープン予定で、シンガポールで30店舗目となる。店舗面積は120平方メートルで、天然素材を基調としたラグジュアリーな内装とする。同店限定商品のほか、福井県鯖江市の工房で製作されたフレームも販売する予定だ。
イタリアのアイウエア企業ルックスオティカ(LUXOTTICA)が手掛けるアメリカのスポーツ&ライフスタイルブランド「オークリー(OAKLEY)」は、2020年のブランドキャンペーンである「フォー・ザ・ラブ・オブ・スポーツ(For the Love of Sport)」の一環として、ボブ・マーリー(Bob Marley)が1965年に発表した代表作「ワン・ラブ(One Love)」のリメーク版を発表した。この楽曲は、スポーツが与える元気や希望を表現したという。新たな歌詞は、ダイアモンド・デシールズ(Diamond Deshields/バスケットボールWNBA)、ライアン・シェクラー(Ryan Sheckler/スケートボード・パーク)、オクサナ・マスターズ(Oksana Masters/パラ・ロードバイクレース)、キャロライン・ブキャナン(Caroline Buchanan/BMXレース)、イタロ・フェレイラ(Italo Ferreira/サーフィン)のほか、大谷翔平(野球MLB)、五十嵐カノア(サーフィン)ら「オークリー」アスリートにより共同制作された。
この曲を歌うのは、アメリカ生まれのジャマイカ系イギリス人シンガー・ソングライター、セレステ(Celeste)。今年2月に開催されたイギリスのグラミー賞といわれる「ブリット・アワード(Brit Awards)」で、新人賞にあたるライジング・スター・アワード(Rising Star Award)を受賞した人だ。
今回のコラボサングラスは“異食”コラボをテーマとしており、ワギュウマフィアの2人と田中修治オンデーズ社長と一緒に食事ができるセットメニューもある。 “劇場型エンターテインメント寿司”と銘打った「照寿司」(サングラスと食事のセット価格5万円)のほか、「麻布十番 秦野よしき」(同5万円)、東京・六本木のラーメン店「マシのマシ トウキョウ(MASHI NO MASHI TOKYO)」(同1万円)の3つのコースがある。
店舗面積は約80平方メートルで、1000本以上の商品をディスプレーする。取り扱いブランドは、国産の「オーマイグラス東京(OH MY GLASSES TOKYO)」、書体がテーマの「タイプ(TYPE)」、プロサッカーの本田圭佑選手と立ち上げたサングラスブランド「ペイジ(PAGE)」など自社ブランドのほか、セレクトした国内外のブランドで構成する。
「ダンヒル」は、1893年にロンドンで創業。17年に「コーチ(COACH)」や「ダナ キャラン ニューヨーク(DONNA KARAN NEW YORK)」「バーバリー(BURBERRY)」などでキャリアを重ねたマーク・ウェストン(Mark Weston)がクリエイティブ・ディレクターに就任し、昨年の「ウォルポール・ブリティッシュ・ラグジュアリー・アワード(Walpole British Luxury Awards)」で「ブリティッシュ・ラグジュアリーブランド・オブ・ザ・イヤー(British Luxury Brand of the Year)」を受賞した。
「リモワ」は1898年にドイツ・ケルンで創業し、1937年にアルミニウムを、2000年にポリカーボネートを素材に取り入れるなど革新的に発展した。17年からLVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)の傘下となった。「リモワ」のアイウエアは、LVMHとイタリアの大手眼鏡メーカー、マルコリン(MARCOLIN)との合弁会社ティリオス(THELIOS)が生産し、日本におけるオプティカルフレームの眼鏡専門店の販売はティリオスの日本の販売代理店であるヴィジョナイズが手掛ける。
「リモワ」は1898年にドイツ・ケルンで創業し、1937年にアルミニウムを、2000年にポリカーボネートを素材に取り入れるなど革新的に発展した。17年からLVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)の傘下となった。「リモワ」のアイウエアは、LVMHとイタリアの大手眼鏡メーカー、マルコリン(MARCOLIN)との合弁会社ティリオス(THELIOS)が生産し、日本におけるオプティカルフレームの眼鏡専門店の販売はティリオスの日本の販売代理店であるヴィジョナイズが手掛ける。
アイウエア企業ジンズホールディングスは、ドイツ・エッセンのノルトライン=ヴェストファーレン・デザインセンター(DESIGN ZENTRUM NORDRHEIN WESTFALEN)が主催する国際的なプロダクトデザイン賞「レッド ドット アワード(RED DOT AWARD )2020」において、1万件を超える応募作品の中からプロダクトデザイン部門のインテリア建築・インテリアデザイン カテゴリーで最高賞を受賞した。
サフィロは、ハウスブランド「ポラロイド(POLAROID)」「カレラ(CARRERA)」「スミス(SMITH)」のほか、20以上のライセンスブランドを手掛けており、昨年は「リーバイス(LEVI’S)」「ミッソーニ(MISSONI)」「デヴィッド ベッカム(DAVID BECKHAM)」をスタートさせた。一方、来年は主力ブランドの「ディオール(DIOR)」と「フェンディ(FENDI)」のライセンスが、LVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON)とマルコリンの合弁会社ティリオス(THELIOS)に移動する予定で、同社のポートフォリオはビジネスを大きく左右する変動が続いている。
マルコリンは、「トム フォード(TOM FORD)」「モンクレール(MONCLER)」「エルメネジルド ゼニア(ERMENEGILDO ZEGNA)」など約30のライセンスブランドを手掛けており、2018年12月期の売上高は4億8200万ユーロ(約570億円)、19年は1400万本のアイウエアを販売した。12年にペイパートナーズ(PAI PARTNERS)が、トッズ・グループ(TOD’S GROUP)」のディエゴ・デッラ・ヴァッレ(Diego Della Valle)会長とアンドレア・デッラ・ヴァッレ(Andrea Della Valle)副会長兄弟らを含む複数の株主からマルコリンの株を取得して全体の72%を所有しているほか、LVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)が10%、マルコリンファミリーも一部保有している。