2006年にウィメンズ「ミュラーオブヨシオクボ(MULLER OF YOSHIOKUBO)」を始動し、メンズとウィメンズを分けてきたが、ここ数シーズンでジェンダーの境界線は薄まっている。今シーズンは全30ルックのうち12ルックに女性モデルを起用し、男女どちらも着られるように、着丈やボタンの数、シルエットを調整したという3型のロングシャツなどを用意した。背景には、海外を中心に「ヨシオ クボ」を着る女性客が増えたことと、久保デザイナー自身の心境の変化がある。「以前は“男性向け”“女性向け”っていう仕切りが、着る人のアイデンティティーを確立すると考えてました。でも、メンズ服を女性が着てもええし、スタイルの幅も広がる。若い人に『常識にとらわれるな』と言ってたのに、固定観念でガチガチになっていたのは自分やった」。
東京・秋葉原と浅草橋の中間にひっそりとビルを構えるハイセンヰは、アパレルの中でもニットに特化した老舗OEM企業だ。「コム デ ギャルソン(COMME DES GARCONS)」「アンダーカバー(UNDERCOVER)」「ビズビム(VISBIM)」など、国内の名だたるデザイナーズブランドを手掛けている。50年以上前に、靴下工場に糸を売る“糸商”として創業し、ニットのOEM企業と合併して今の業態となった。約10人の従業員が在籍し、20〜30年働くベテランもいる。
カニエ・ウェストの3rdアルバム「Graduation」。音楽データベースサイト「ディスコグス」から「Graduation」からシングルカットされた「Stronger」。音楽データベースサイト「ディスコグス」からカニエ・ウェストとキッド・カディによるコラボアルバム「Kids See Ghosts」。音楽データベースサイト「ディスコグス」からJ.バルヴィンの7thアルバム「Colores」。音楽データベースサイト「ディスコグス」からAKB48の「涙サプライズ!」。音楽データベースサイト「ディスコグス」から
だが村上といえばやはりカニエ・ウェスト(Kanye West)ことイェ(Ye)との関係性だろう。イェは大の現代芸術&日本のアニメ好きで、「SUPER FLAT」で村上の存在を知り(故ヴァージル ・アブローの影響とも言われている)、3rd「Graduation」および、シングルカットした5曲のアートワークで協業した。同アルバムは全米・全英1位を獲得し、アメリカ国内だけで500万枚以上を売り上げる大ヒットとなったため、村上の名がミュージックシーンにも知れ渡るきっかけになった。18年にはイェとラッパーのキッド・カディ(Kid Cudi)によるコラボアルバム「Kids See Ghosts」のアートワークで再びコラボレーション。村上らしいポップな色味の日本画を披露した。またイェはファッションアイコンでもあることから、彼との協業以降は村上とファッションブランドのコラボは急増。ストリートからモードまで、ファッションにおけるシンボルの一つとなった。
村上はほかにも、レゲトン歌手のJ.バルヴィン(J Balvin)の7thアルバム「Colores」や、AKB48の「涙サプライズ!」、“プレイステーション”用ゲームソフト「攻殻機動隊 GHOST IN THE SHELL」のサウンドトラック「Ghost In The Shell - Megatech Body」など、幅広いジャンルでアートワークを手掛けている。さらに、ビリー・アイリッシュ(Billie Eilish)の「you should see me in a crown」のミュージックビデオを製作するなど、多岐にわたって活動を続けている。
日本の現代美術の第2世代を代表する奈良美智は、作品の製作時には必ずBGMをかけるほどの音楽好き。ミュージシャンにアートワークを数多く提供しているアーティストの一人だろう。ドイツ・デュッセルドルフで学生時代を過ごしていたころ、インディーロックバンドのバーディー・ナム・ナムズ(The Birdy Num Nums)が1991年にリリースした3rdアルバム「Mannaka Over The World」のアートワークを制作した。さらに1998年には少年ナイフの1stアルバム「HAPPY HOUR」のアートワークを担当した際は、日本盤とアメリカ盤の2種類を制作する力の入れようだった。
バーディー・ナム・ナムズの3rdアルバム「Mannaka Over The World」。音楽データベースサイト「ディスコグス」から少年ナイフの1stアルバム「HAPPY HOUR」。音楽データベースサイト「ディスコグス」からヨ・ラ・テンゴのEP「Sleepless Night」。音楽データベースサイト「ディスコグス」から
パンクやロック好きの奈良は、バンドのアートワークを手掛けたり、使用されたりすることが多い。世界的ロックバンドのR.E.M.による楽曲「I’ll Take the Rain」や、日本のパンク・ロックバンドのザ・スター・クラブ(THE STAR CLUB)の17thアルバム「PYROMANIAC」とベストアルバム「KITTY MISSILES」、ハワード・ハミルトン(Howard Hamilton)のソロプロジェクトであるビジー・シグナルズ(The Busy Signals)の2ndアルバム「Pretend Hits」、シンガーソングライターのマシュー・スウィート(Matthew Sweet)の日本企画アルバム「キミがスキ・ライフ」、ジャズドラマーのジム・ブラック(Jim Black)の2ndアルバム「Splay」や5thアルバム「Houseplant」、日本のロックバンドのブラッドサースティ・ブッチャーズ(bloodthirsty butchers)の9thアルバム「banging the drum」と10thアルバム「ギタリストを殺さないで」、日本のガールズバンド ヌードルス(noodles)のアルバム「I'm not chic」、オルタナティヴ・ロックバンド ヨ・ラ・テンゴ(Yo La Tengo)のEP「Sleepless Night」など、作品は枚挙にいとまがない。その多くを彼らしい柔らかな色とタッチで描いており、アート作品としてコレクションするのもいいだろう。
田名網敬一
PHOTO : KAZUO YOSHIDA
独特な色彩のサイケデリックな作風で、半世紀以上も活動するグラフィックデザイナーでありイラストレーターの田名網敬一は、古くからミュージシャンと協業していた稀有な人物だ。1967年にサイケデリック文化を象徴するロックバンドのジェファーソン・エアプレイン(Jefferson Airplane)がリリースした3rdアルバム「After Bathing at Baxter’s」(日本盤)、1967年にポップバンドのモンキーズ(The Monkees)がリリースした4th「Pisces,Aquarius, Capricorn & Jones Ltd」(日本盤)、1968年にロックバンドのザ・モップスがリリースした1st「サイケデリック・サウンド・イン・ジャパン」を担当している。最も有名な作品は、ロックバンドのスーパーカー(SUPERCAR)が2004年にリリースした5th『ANSWER』だろう。
ジェファーソン・エアプレインの3rdアルバム「After Bathing at Baxter’s」(日本盤)。音楽データベースサイト「ディスコグス」からモンキーズの4thアルバム「Pisces,Aquarius, Capricorn & Jones Ltd」(日本盤)。音楽データベースサイト「ディスコグス」からザ・モップスの1stアルバム「サイケデリック・サウンド・イン・ジャパン」。音楽データベースサイト「ディスコグス」からSUPERCARの5thアルバム『ANSWER』。音楽データベースサイト「ディスコグス」からソーラー・Xのアルバム『Xrated』(再発盤)。音楽データベースサイト「ディスコグス」からGENERATIONS from EXILE TRIBEの5thアルバム「SHONEN CHRONICLE」。GENERATIONS from EXILE TRIBEの公式インスタグラム(@generations_official)から八代亜紀のベストアルバム『八代亜紀ベストヒット』。「Keiichi Tanaami Studio」の公式インスタグラム(@keiichitanaami_official)から
田名網はさらに1997年にロシアのエレクトロミュージックの先駆者ソーラー・X(Solar X)がリリースしたアルバム「Xrated」の2018年の再発盤を、19年にGENERATIONS from EXILE TRIBEがリリースした5th「SHONEN CHRONICLE」を、21年に八代亜紀がリリースしたベストアルバム『八代亜紀ベストヒット』を彩っている。また同氏はここ数年「ユニクロ(UNIQLO)」「アディダス オリジナルス(ADIDAS ORIGINALS)」「マーク ジェイコブス(MARC JACOBS)」「ステューシー(STUSSY)」とのコラボなどアートの領域を越えて活動している。
アース・ウィンド・アンド・ファイアーの8thアルバム「All 'N All」。音楽データベースサイト「ディスコグス」からアース・ウィンド・アンド・ファイアーの9thアルバム「I Am」。音楽データベースサイト「ディスコグス」からカーペンターズの5thアルバム「Now & Then」。音楽データベースサイト「ディスコグス」からディープ・パープルのコンピレーション・アルバム「When We Rock, We Rock, and When We Roll, We Roll」。音楽データベースサイト「ディスコグス」から
故・長岡秀星が制作したのは、TikTokの影響で人気が再燃しているファンクミュージック・バンドのアース・ウィンド・アンド・ファイアー(Earth, Wind & Fire)の8thアルバム「All 'N All」や9th「I Am」だ。同氏は1970年に渡米してから約35年間、ハリウッドを拠点にアートワークや映画広告などの分野で活躍した。ほかにも、カーペンターズ(Carpenters)が1973年にリリースした5th「Now & Then」や、ディープ・パープル(Deep Purple)が1978年にリリースしたコンピレーション「When We Rock, We Rock, and When We Roll, We Roll」など、多くの大物を顧客として抱えていた。
エアロスミスの13thアルバム『Just Push Play』。音楽データベースサイト「ディスコグス」からオートグラフの2ndアルバム「THAT'S THE STUFF」。音楽データベースサイト「ディスコグス」から上坂すみれの6thシングル「Inner Urge」。音楽データベースサイト「ディスコグス」から88ライジングのコンピレーションアルバム「HEAD IN THE CLOUDS II」。音楽データベースサイト「ディスコグス」から
「ディオール(DIOR)」2019年プレ・フォール・メンズ・コレクションで披露した巨大な「セクシーロボット」を手掛けた空山基といえば、エアロスミス(Aerosmith)が2001年にリリースした13thアルバム「Just Push Play」のアートワークだろう。同作をはじめ、空山の作品は「セクシーロボット」がモチーフになることが多い。ヘヴィーメタルバンドのオートグラフ(AUTOGRAPH)が1985年にリリースした2nd「THAT'S THE STUFF」をはじめ、作曲家の冨田勲が2014年にリリースしたBlu-rayディスク「イーハトーヴ交響曲」、声優の上坂すみれが15年にリリースした6thシングル「Inner Urge」、大沢伸一とRHYMEによるRHYME SOが19年にリリースしたデビューシングル「Just Used Music Again」、ラッパーのタイガ(Tyga)が18年にリリースした6th「Kyoto」、R&Bシンガーのニキ(NIKI)が19年にリリースしたシングル「Indigo」、ニューヨークを拠点とする気鋭音楽レーベルの88ライジング(88RISING)が19年にリリースしたコンピレーション「HEAD IN THE CLOUDS II」などに登場している。「セクシーロボット」は特にストリートファッションとの親和性が高く、88ライジングはたびたびコラボコレクションをリリースしている。
VERDY
メイドインTYOのデビューアルバム「Sincerely, Tokyo」。音楽データベースサイト「ディスコグス」からヴィンス・ステイプルズの3rdアルバム「FM!」。音楽データベースサイト「ディスコグス」からJP THE WAVYのデビューアルバム「LIFE IS WAVY」。音楽データベースサイト「ディスコグス」から
「ガールズ ドント クライ(GIRLS DON'T CRY)」でおなじみのグラフィックアーティスト VERDYも数々のアートワークを手掛けている。同氏はこの記事で紹介してきたアーティストの中ではヒップホップ系に強く、ラッパーのメイドインTYO(MadeinTYO)が2018年にリリースしたデビューアルバム「Sincerely, Tokyo」、ヴィンス・ステイプルズ(Vince Staples)が18年にリリースした3rd「FM!」、韓国のアイドルグループ2PMの元メンバーでラッパーのパク・ジェボム(Jay Park)が19年にリリースした5th「The Road Less Traveled」、ジェイピー・ザ・ウェイビー(JP THE WAVY)が20年にリリースしたデビュー作「LIFE IS WAVY」などを担当。どれもVERDYらしいポップな仕上がりで、その特性からグッズにも採用されて商品化することも多い。
柳井:ユニクロの理念の一つに「Simple Made Better」という言葉がある。サンダーさんはまさにそうした考え方の先駆者だが、シンプルで美しい服というものは、細部への飽くなきこだわりがないと成立しない。私たちはサンダーさんと取り組むことで、そのことを確信した。サンダーさんはたぐいまれな美意識と情熱を持った天才であると同時に、タイムレスかつ究極のスタイルを長年創り続けることがきる唯一無二の人だと思う。
小西デザイナーが手掛けたのは、デコトラの演出でパフォーマーが着用した、LEDを全身に纏った衣装。蛍光色を基調としたカラフルな色合いと、甲冑のようなド派手な装飾が特徴だ。「彼・彼女たちにしか似合わない衣装にしたかった」との思いから、参加者一人一人の個性を考え、ゼロから衣装を作っていった。筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者で車椅子にのった武藤将胤(むとう・まさたね)氏は、パワフルなキャラクターを反映してメンバーを率いる“ボス”のような強いクリエイションにした。義足モデルのGIMICO氏は、あえて義足をそのまま見せ、それ以外をサイボーグのように仕上げた。それぞれの装飾は鉄板のように重い質感に見えるが、実は特殊なレザーで薄く柔らかい素材。強さを誇張するため、あえてビスで留めている。ギタリスト布袋寅泰は、「踊るようにギターを演奏する」という話と、演出テーマ“WE HAVE WING”の羽に着想して、燕尾服をベースにフレアシルエットのジャケットをデザインした。
イタリアを拠点とする「マリアーノ(MAGLIANO)」は、サルトリア仕込みのテーラリング技術を武器にしたシェイプの面白さと、ポルノ漫画など奇抜なモチーフ使いでジワジワと知名度を上げているメンズブランドだ。2018年に「ピッティ・イマージネ・ウオモ(PITTI IMMAGINE UOMO)」で新人デザイナー賞「Who’s on next !」受賞し、19年にミラノ・コレクションでランウエイデビューを果たした。現在、海外で20、日本で15のアカウントに卸している。
イタリアを拠点とする「マリアーノ(MAGLIANO)」は、サルトリア仕込みのテーラリング技術を武器にしたシェイプの面白さと、ポルノ漫画など奇抜なモチーフ使いでジワジワと知名度を上げているメンズブランドだ。2018年に「ピッティ・イマージネ・ウオモ(PITTI IMMAGINE UOMO)」で新人デザイナー賞「Who’s on next !」受賞し、19年にミラノ・コレクションでランウエイデビューを果たした。現在、海外で20、日本で15のアカウントに卸している。
日本にも何度か来日をしているニューヨーク・ブルックリンのバンドがザ・ドラムス(THE DRUMS)です。彼らは、エディが「ディオール オム(DIOR HOMME)」を去った後に出版した写真集“Rock Diarie”(2009)にモデルとして出演しました。08年に結成したザ・ドラムスは、09年にアルバム「Let's Go Surfing」でデビュー。ニューヨークの街中から生まれたとは思えない「Oh,Mama I Wanna Go Surfing」というキャッチーなフレーズと、サーフポップの軽やかなメロディー、そしてスマートでスタイリッシュな彼らのルックスが絶妙にマッチして、これまでのインディポップシーンとは一線を画すバンドに成長していきました。デビュー間もない無名な彼らのアー写を、エディが自ら撮影するほど溺愛したのも納得!
カミナ:世の中の状況と、自分の経験。さまざまなことからインスピレーションを受けるから、私の音楽もいろんなジャンルにまたがっているんだと思う。影響を受けたアーティストはたくさんいるわ。スージー・スー(Siouxsie Sioux)、エム・アイ・エー(M.I.A.)、コーン(Korn)、システム・オブ・ア・ダウン(System of a Down)、そして両親が聴いていたもっと昔のバンドとか。中学生のころはエム・エフ・ドゥーム(MF DOOM)やウータン・クラン(Wu Tang Clan)を、大学生になってからはゲサフェルスタイン(Gesaffelstein)なんかのエレクトロ系のアーティストも聴いていたな。今となってはあまり聴いていないアーティストもいるけれど、ジャンルを問わず聴いてきた積み重ねが今の音楽性につながっているのは間違いないわ。
古着やデッドストックアイテムのリメイクを中心とした一点モノのブランド。植木沙織デザイナーが1着ずつ素材を選んでおり、愛情を感じるモノ作りが魅力です。私のお気に入りのルックは、ロングヘアが美しいメンズモデルのKEITAが着用していた、パールを施したジャケットとショートパンツのセットアップ。「ミキモト(MIKIMOTO)」と「コム デ ギャルソン(COMME DES GARCON)」のコラボが火付け役となり、メンズに向けたパールネックレスがブームになりつつありましたが、装飾でも素敵ですね。甘すぎず、程よくぬけ感もあり、洗練された印象。またデザインスタジオ「アントレース(UNTRACE)」とのコラボレーションも発表し、今後も楽しみです。(リポーター大杉)
PHOTO:SEIGO ISHIZAKA
「セイヴソン(SEIVSON)」
東京コレクション初参加で台湾人デザイナーのヅゥチン・シン(Tzu Chin Shen)が2017年に立ち上げたウィメンズブランド。コロナ禍でデザイナーの来日が叶わなかったため、本番は遠隔で指示を出しながらショーを実現させたそう。リアルショーを実現することも簡単ではなくなった今、生で見られる喜びを改めて感じるとともに、見る側の責任も増しているなと気が引き締まりました。コレクションは近未来の世界で潜入捜査する“名もなき秘密捜査官”をテーマに、コロナ禍で必需品となったマスクの代わりになる目出し帽を数体のモデルが着用。そのほかプリーツワンピースとトレンチコートを合わせたボリュームのあるアウターや、至るところをカットアウトしたインナーなどが斬新で面白かったです。フィナーレでは、台湾にコロナワクチンを無償提供した日本に対する感謝と東コレに参加できた喜びを「THANK YOU JAPAN WE ARE FROM TAIWAN」のメッセージにしてTシャツに乗せました。僕のお気に入りはシャープなシルエットから裾にかけてボリュームが出る、膝上から切り替えしたレギンスパンツ。来年の夏はこれでスナップされたい!(現場担当・大澤)
久しぶりに東コレに戻ってきた「ベッドフォード」が、雨上がりの夕暮れの八芳園でロマンチックなショーを見せてくれました。席に着くと、コレクションのテキスタイルで作られた造花が配られて、キュン。ショーでは、透け感のあるグラデーションのコートや、ラメ糸の入ったジャカードのジャケットなどがライトに照らされて輝き、とても美しかったです。女性モデルが着こなすシャツのルックも上品でハンサム。葉っぱや花などの自然のモチーフも、秋に近付く自然を見渡せるロケーションにぴったりでした。naomi tokyo parisの生演奏にもうっとり…。ブランドの印象に強くある儚さを体感でき、リアルで発表する利点が最大限に生かされていたショーでした。(リポーター大杉)
見どころ:東京コレクション初参加で台湾人デザイナーのヅゥチン・シン(Tzu Chin Shen)が2017年に立ち上げたウィメンズブランド。コロナ禍でデザイナーの来日が叶わなかったため、本番は遠隔で指示を出しながらショーを実現させたそう。リアルショーを実現することも簡単ではなくなった今、生で見られる喜びを改めて感じるとともに、見る側の責任も増しているなと気が引き締まりました。コレクションは近未来の世界で潜入捜査する“名もなき秘密捜査官”をテーマに、コロナ禍で必需品となったマスクの代わりになる目出し帽を数体のモデルが着用。そのほかプリーツワンピースとトレンチコートを合わせたボリュームのあるアウターや、至るところをカットアウトしたインナーなどが斬新で面白かったです。フィナーレでは、台湾にコロナワクチンを無償提供した日本に対する感謝と東コレに参加できた喜びを「THANK YOU JAPAN WE ARE FROM TAIWAN」のメッセージにしてTシャツに乗せました。僕のお気に入りはシャープなシルエットから裾にかけてボリュームが出る、膝上から切り替えしたレギンスパンツ。来年の夏はこれでスナップされたい!
見どころ:東京コレクション初参加で台湾人デザイナーのヅゥチン・シン(Tzu Chin Shen)が2017年に立ち上げたウィメンズブランド。コロナ禍でデザイナーの来日が叶わなかったため、本番は遠隔で指示を出しながらショーを実現させたそう。リアルショーを実現することも簡単ではなくなった今、生で見られる喜びを改めて感じるとともに、見る側の責任も増しているなと気が引き締まりました。コレクションは近未来の世界で潜入捜査する“名もなき秘密捜査官”をテーマに、コロナ禍で必需品となったマスクの代わりになる目出し帽を数体のモデルが着用。そのほかプリーツワンピースとトレンチコートを合わせたボリュームのあるアウターや、至るところをカットアウトしたインナーなどが斬新で面白かったです。フィナーレでは、台湾にコロナワクチンを無償提供した日本に対する感謝と東コレに参加できた喜びを「THANK YOU JAPAN WE ARE FROM TAIWAN」のメッセージにしてTシャツに乗せました。僕のお気に入りはシャープなシルエットから裾にかけてボリュームが出る、膝上から切り替えしたレギンスパンツ。来年の夏はこれでスナップされたい!
見どころ:久しぶりに東コレに戻ってきた「ベッドフォード」が、雨上がりの夕暮れの八芳園でロマンチックなショーを見せてくれました。席に着くと、コレクションのテキスタイルで作られた造花が配られて、キュン。ショーでは、透け感のあるグラデーションのコートや、ラメ糸の入ったジャカードのジャケットなどがライトに照らされて輝き、とても美しかったです。女性モデルが着こなすシャツのルックも上品でハンサム。葉っぱや花などの自然のモチーフも、秋に近付く自然を見渡せるロケーションにぴったりでした。naomi tokyo parisの生演奏にもうっとり…。ブランドの印象に強くある儚さを体感でき、リアルで発表する利点が最大限に生かされていたショーでした。
見どころ:古着やデッドストックアイテムのリメイクを中心とした一点モノのブランド。植木沙織デザイナーが1着ずつ素材を選んでおり、愛情を感じるモノ作りが魅力です。私のお気に入りのルックは、ロングヘアが美しいメンズモデルのKEITAが着用していた、パールを施したジャケットとショートパンツのセットアップ。「ミキモト(MIKIMOTO)」と「コム デ ギャルソン(COMME DES GARCON)」のコラボが火付け役となり、メンズに向けたパールネックレスがブームになりつつありましたが、装飾でも素敵ですね。甘すぎず、程よくぬけ感もあり、洗練された印象。またデザインスタジオ「アントレース(UNTRACE)」とのコラボレーションも発表し、今後も楽しみです。
見どころ:古着やデッドストックアイテムのリメイクを中心とした一点モノのブランド。植木沙織デザイナーが1着ずつ素材を選んでおり、愛情を感じるモノ作りが魅力です。私のお気に入りのルックは、ロングヘアが美しいメンズモデルのKEITAが着用していた、パールを施したジャケットとショートパンツのセットアップ。「ミキモト(MIKIMOTO)」と「コム デ ギャルソン(COMME DES GARCON)」のコラボが火付け役となり、メンズに向けたパールネックレスがブームになりつつありましたが、装飾でも素敵ですね。甘すぎず、程よくぬけ感もあり、洗練された印象。またデザインスタジオ「アントレース(UNTRACE)」とのコラボレーションも発表し、今後も楽しみです。
見どころ:古着やデッドストックアイテムのリメイクを中心とした一点モノのブランド。植木沙織デザイナーが1着ずつ素材を選んでおり、愛情を感じるモノ作りが魅力です。私のお気に入りのルックは、ロングヘアが美しいメンズモデルのKEITAが着用していた、パールを施したジャケットとショートパンツのセットアップ。「ミキモト(MIKIMOTO)」と「コム デ ギャルソン(COMME DES GARCON)」のコラボが火付け役となり、メンズに向けたパールネックレスがブームになりつつありましたが、装飾でも素敵ですね。甘すぎず、程よくぬけ感もあり、洗練された印象。またデザインスタジオ「アントレース(UNTRACE)」とのコラボレーションも発表し、今後も楽しみです。
他にも、同記事にはスピリチュアル好きデザイナーの話がてんこ盛りです。例えば、「かつて『ディオール(DIOR)』のデザイナーを務めたジャンフランコ・フェレ(Gianfranco Ferre)は17を忌み嫌っていたので、コレクションルックには毎回17番がなく、16bis(=16番その2)となっていた」とか、「ダイアン・フォン・ファステンバーグ(Diane von Furstenberg)はファッションショーのとき、靴の中に家に代々伝わるラッキーコインを必ず入れていた」とか。こういうのは、スピリチュアルというより験(ゲン)担ぎと言った方がいいかもしれないですね。
「WWDJAPAN」は6月26日に、イベント「WWDJAPAN Circle MIYAVIと一緒に考えよう、100年後の地球 Supported by GUCCI」を東京・新宿のキースタジオ(KEY STUDIO)で開催した。「WWDJAPAN Circle」とは、社会的な課題や関心を読者やユーザーとともに考え、ムーブメントを起こしていく趣旨のもと誕生した企画。環境問題をはじめ、正解のないテーマを黒か白で結論づけるのではなく、前進するためのアイデアを皆で出し合うことを目指す。
記念すべき第1回は「グッチ(GUCCI)」をサポーターに迎え、アーティストのMIYAVIと、国際環境NGOのキーマン日比保史コンサベーション・インターナショナル・ジャパン(CONSERVATION INTERNATIONAL JAPAN=以下、CIJ)代表理事兼CIバイスプレジデント(以下、CIJ代表理事)とともに、「100年後の地球」をテーマにトークを繰り広げた。トーク後はMIYAVIによるスペシャルライブも行われ、来場者を盛り上げた。
さらに話題はサーキュラーエコノミーへと広がり、日比CIJ代表理事は「サーキュラーエコノミーと聞くとリサイクルをメインに思いがちだが、大事なのは自然界からの原材料調達を減らし、環境への影響を減らすことだ。それはメーカーや企業だけの役割ではない。消費者がそこに価値を見いだすことが、企業への後押しとなる。東洋英和女学院大学の学生さんが言っていたのですが、“生産者と消費者”という関係ではなく消費者も“共同生産者”だと、つまり一緒に価値を作っていくことが本当の循環型だ」と、意義を語った。MIYAVIは日比CIJ代表理事の言葉に頷き、またこの日着ていた環境に配慮した素材のみを採用した「グッチ」初のサステナブル コレクション、“グッチ オフ ザ グリッド(GUCCI OFF THE GRID)”を例にあげ、「消費者も着心地だけでなく、アイテムの生産背景も含めて、その服を着ることがかっこいいと思う価値観に変えていくことが必要」と語った。
トーク後は、MIYAVIによるスペシャルライブが行われ、「What's My Name?」「Tears On Fire」「Long Nights」「Holy Nights」「Day1(Reborn)」の5曲が披露された。MCでMIYAVIは、「世界各国を巡り、地球が抱えている問題を目の当たりにするたびに無力さを感じてきた。でも、ただ嘆くだけでなく、自分が思うメッセージを声を上げて叫び、行動していきたい」と思いを語った。また、自身の難民支援活動にも触れ、「難民の方たちの生き方からインスパイアされ、力をもらっている。明日が来ると信じられるから、また頑張ろう、この長い夜も乗り越えようと思うことができる。環境問題も同じで、今は大変だが、これを乗り越えれば明るい未来が待っていると次の世代に示すことが大事だと思う」と、経験を交えながら話した。そして、「どんな状況でも自分たちができることをする。そして、いつからでも始めることができると信じている。皆さんが今日のイベントを通じて何かに気付き、始まりの日になってくれればうれしい」と締めくくった。
うん、ネーミングがだいぶ強めですよね。全く問題ございません。ご安心ください(笑)。Made in Tokyo を掲げて、世界のコレクションブランドの数々から信頼された縫製会社をご存じですか?商品企画に携わる方なら、江戸ヴァンスという名前をきっと聞いたことあるでしょ!?某メゾン達のショーピースから数多くのブランドの製品縫製まで、高付加価値なモノづくり技術を強みに生産しているファクトリーなんです。
PROFILE:グレン・マーティンス1983年ベルギー生まれ。アントワープ王立芸術アカデミー(Antwerp’s Royal Academy of Fine Arts)を卒業後、「ジャンポール・ゴルチエ(JEAN PAUL GAULTIER」でキャリアをスタート。13年に「Y/プロジェクト」のクリエイティブ・ディレクターに就任し、17年には「ANDAMファッション・アワード(ANDAM Fashion Award)」グランプリを受賞。18年に“ディーゼル レットタグ”に参加。20年10月から「ディーゼル」クリエイティブ・ディレクターを務める
イタリア・ローマ発ジュエラー「ブルガリ(BVLGARI)」は6月4日、「ブルガリ ホテル ミラノ(BVLGARI HOTEL MILANO)」で新作ハイエンドコレクション“マニフィカ(MAGNIFICA)”の発表イベントを開催した。昨年はデジタル形式で発表。今年は、経済再開へと向かいつつあるミラノを選んだ。イベントの前夜には、スカラ座でプライベートコンサートと晩餐会が行われ、翌日、花々で埋め尽くしたホテルの庭で新作ハイジュエリーとハイエンドウオッチを発表した。“マニフィカ”コレクションは世界各国で披露される予定。最初の目的地は日本で、6月末に発表する。
イタリア・ローマ発ジュエラー「ブルガリ(BVLGARI)」は6月4日、「ブルガリ ホテル ミラノ(BVLGARI HOTEL MILANO)」で新作ハイエンドコレクション“マニフィカ(MAGNIFICA)”の発表イベントを開催した。昨年はデジタル形式で発表。今年は、経済再開へと向かいつつあるミラノを選んだ。イベントの前夜には、スカラ座でプライベートコンサートと晩餐会が行われ、翌日、花々で埋め尽くしたホテルの庭で新作ハイジュエリーとハイエンドウオッチを発表した。“マニフィカ”コレクションは世界各国で披露される予定。最初の目的地は日本で、6月末に発表する。
総刺しゅうのライダース(左)、バナナの繊維を使ったセーター PHOTO : KOJI SHIMAMURAマッシュルームレザーを使ったライダースジャケット(左)PHOTO : KOJI SHIMAMURAPHOTO : KOJI SHIMAMURA「洋服の青山」のスーツの余剰在庫を使ったアイテム PHOTO : KOJI SHIMAMURA「洋服の青山」
“Close the Loop(クローズ ザ ループ)”は、ブランド起源であるロープに着目した取り組み。スイスのクライミングジムなど50以上の拠点に回収ボックスを設置し、5年前後使われたロープを回収。それらを分解・洗浄し、きれいなナイロン素材に生まれ変わらせ、新たなロープやアパレルなどになる。現在、アジアでの紡績パートナーなどを選定中で、決まり次第導入する。
“Close the Loop(クローズ ザ ループ)”は、ブランド起源であるロープに着目した取り組み。スイスのクライミングジムなど50以上の拠点に回収ボックスを設置し、5年前後使われたロープを回収。それらを分解・洗浄し、きれいなナイロン素材に生まれ変わらせ、新たなロープやアパレルなどになる。現在、アジアでの紡績パートナーなどを選定中で、決まり次第導入する。
2020年春夏のミラノ・コレクションでは、“カーボンニュートラル(炭素中立)”を宣言。ファッションショーの環境と社会への影響を考慮し、国際規格ISO20121に準拠したイベント運営を行い、サステナブルイベント認証を取得した。これには持続可能な資材の調達も含まれ、再利用やリサイクルが可能な資材をショー全体の80%に利用した。他にも、グリーン電力およびエネルギー消費量が少ない LED 照明を使用し、使い捨てプラスチックの回避やショーに出席するゲストや関係者の移動によるCO2排出量も算出してオフセットするなど、サステナブルなショーに挑んだ。ショーの参加者1人につき1本ずつミラノ市内に植樹を行い、同イベントで発生したCO2排出量を完全に相殺した。
ローカットスニーカー(税込8万8000円)PHOTO : YUTA KONOベースボールキャップ(税込4万6200円)PHOTO : YUTA KONOスモール バックパック(各税込13万7500円)PHOTO : YUTA KONOトートバッグ(税込19万1400円)PHOTO : YUTA KONOブルゾン(税込23万6500円)PHOTO : YUTA KONOロングウォレット(税込7万5900円)PHOTO : YUTA KONO
写真家や映画監督として活躍するハーモニー・コリン(Harmony Korine)と再タッグを組み、アメリカのトーク番組のような遊び心たっぷりのキャンペーンを公開した。ホストは、番組「ザ・レイト・レイト・ショー(The Late Late Show)」の司会として知られるジェームズ・コーデン(James Corden)。ゲストに迎えられたハリウッドスターたちが、お気に入りの“グッチ ビラブド”ラインを携えて登場する。