「本当の沖縄」から生まれた「しまんちゅの良いもの」をお届け。[琉Q/沖縄県那覇市]
沖縄県那覇市「本当の沖縄」の姿と、そこから生まれる恵みや知恵を届けたい。
抜けるように青い空。エメラルドグリーンにきらめく海。さんさんと降り注ぐ太陽の光を受けて真っ白に輝く砂浜――誰もが思い浮かべる沖縄のこんなイメージは、しかし、「本当の沖縄」の姿なのでしょうか?
「意外に思われるかもしれませんが、沖縄は曇りや雨の日が多くて日照時間が短いんです。台風も頻繁に来るので、観光パンフレットなどで強調されているこういった風景は、日常ではさほど見られません。でも、そんな曇りや雨の日々の中にも柔らかな光に包まれたなんとも言えない風情や、穏やかさなどがあります。そんな沖縄の“本当の日常”から生まれた“良いもの”を、ありきたりな『土産物』ではないハイセンスなアイテムにしてお届けする――それが『琉Q(ルキュー)』のコンセプトです」と語るのは、『GUILD OKINAWA』の地域プロデューサー兼クリエイティブディレクターの仲本博之氏です。つくられたイメージではないリアルな沖縄が育んだ恵みや、そこで地に足をつけて生きる人々の知恵を届けたい――この想いが、『琉Q(ルキュー)』のアイテムとして結実したのです。
沖縄県那覇市「ありふれた沖縄」のイメージを打ち破る逸品。
『琉Q(ルキュー)』がラインナップしているのは、沖縄にしかないストーリーや出会いを感じさせてくれる逸品たちです。形骸化した観光地としての「沖縄」や、そこかしこに溢れている「土産物」からは決して見つけられないハイセンスな「本物」。『東村の塩パインバター』『沖縄の島唐辛子のコーレーグース』などなど、いずれも著名なデザイナーズアイテムと並べても見劣りしない存在感があります。
沖縄県那覇市「本当の沖縄」の姿を伝えるために1からブランディング。
仲本氏が『琉Q(ルキュー)』を立ち上げたのは、障がい者の就労支援を行っている『一般財団法人 沖縄県セルプセンター』から、「商品の販売促進をお願いしたい」と依頼されたことがきっかけでした。
「でも、実際にその時点であった商品を見せて頂いたところ、一般市場で競争するにはクオリティが足りないと思えたんです。障がい者の訓練の一環として作られていたため、簡素だったり、しっかりブランディングされていなかったり、といった課題を感じました。そこで全く別の提案として、『新たにハイクオリティなブランドを立ち上げてラベリングなどの作業を依頼できるようにしましょう』とお伝えしました」と仲本氏は話します。
そうなると、それなりの高額商品として1からブランディングしなくてはいけません。例えば瓶製品のシール貼りなどは、手作業で行うよりも機械化した方がコストは安くなります。手作業にしてその工賃を支払うためには、一般市場のデザイナーズブランドとも渡り合えるクオリティが絶対条件でした。
沖縄県那覇市やはりこれは譲れない、「本当の沖縄」の商品を届けたい!
更に仲本氏には、広告代理店でブランディングや企画を手がけていた経験から、既存の沖縄の「土産物」に対する違和感がありました。黒糖入りのありふれたお菓子、ハイビスカスのエキスを入れた化粧品や香水、とかくギラギラと派手に目立つパッケージ、など――。
「果たしてそれらは、本当に“沖縄の商品”といえるのかどうか。そのような無理に作られた物ではなく、真の沖縄の風土に育まれた果物や野菜などを、誰もが手に取りやすい日用品にしていきたい――そう考えました。ですが、高価格帯のブランドにするためには、沖縄の住人ではなく都市圏の人々をターゲットにする必要があります。そこで、都市圏の視点を持つクリエイターに協力して頂きたい、と思い、かねてより注目していた『キギ:KIGI』の植原亮輔さんにメールを送りました」と仲本氏は話します。
沖縄県那覇市2人のクリエイターの熱意が実を結んだ。
仲本氏は、溢れる熱意を2万字ものメールに込めました。
「植原さんとは知り合いでもなんでもありませんでしたが、メールを読んですぐに共感してくださって、次の週には沖縄に飛行機に乗って来てくださったんです。そのまま意気投合して『琉Q(ルキュー)』の生産者の現場を巡り、めでたくディレクションをお任せできることになりました」と仲本氏はその時のことを振り返ります。
植原氏は最先端のアートディレクターとして活躍しながらも、障がい者支援への理解も深い人物でした。その点も『琉Q(ルキュー)』のコンセプトとぴったりと一致。頼もしいパートナーになってくれたのです。
沖縄県那覇市志が高かったぶん、苦労もひとしおだった。
ところが、実際に『琉Q(ルキュー)』をブランド化するまでには並たいていではない苦労がありました。
「こだわればこだわるほど、ふさわしい原料を作っている生産者さんが見つからないこともあり、取引の交渉が難しかったんです。例えばパッションフルーツは無農薬で作っている農家さん自体が希少で、沖縄を北から南まで歩き回ってようやく見つけました。まるで探偵のように情報を集めては聞き込みをし、1軒1軒訪ねていったんです。そして原料をジャムやバターに加工してもらうパティシエさんも、無添加や手作りなどの方針を受け入れてくれる方がなかなか見つからなかった。『琉Q(ルキュー)』の商品は、どれもこのように一歩一歩積み重ねるように作り上げていったんです」と仲本氏は語ります。
『コーレーグースと琉Qの琉球ガラス瓶』4,760円(税込)にセットされている『琉球ガラス瓶』も、最初は職人かたぎなガラス工房の社長さんにロゴマークを刻印するのを拒まれてしまったそうです。それでも何度も訪ねては説明することで、仲本氏の想いを理解してもらいました。
沖縄県那覇市「見たことのないお土産!」と大反響。
こうして完成した『琉Q(ルキュー)』のアイテムは、沖縄の空港やデパートで満を持してデビューしました。
その際に多く寄せられたのは、「お土産にあげたらとても喜ばれた!」という声でした。やはり仲本氏の想いは間違ってはいなかったのです。「当時は東日本大震災の影響で『食の安全』についての意識も高まっていたため、『沖縄独自の自然由来のもの』『素材や製法にこだわった良いもの』といった『琉Q(ルキュー)』の方針に多くの反響を頂きました。特にアセローラやパッションフルーツなどのジャムが好評でした」と仲本氏。
その後、植原氏の『キギ:KIGI』のルートで販売してもらい、東京にも販路を得るなどして、『琉Q(ルキュー)』の商品はますます評判になりました。「本当に魅力ある沖縄の品々を普段使いしてほしい」という仲本氏の想いは、少しずつ実現し始めています。
植原氏曰く、「現在は沖縄県内を主として、少しずつ全国にも販路を拡げています。様々な地域の方々にぜひ手に取って頂きたいですね。『取り扱ってみたい』と思われるお店があれば、少量でも大歓迎ですのでぜひお問い合わせください」とのこと。
沖縄県那覇市「本当の沖縄」をもっと知ってもらうために。
「本当の沖縄」と人々を結びつけようという『琉Q(ルキュー)』の試み。それを更に前に進めるために、仲本氏は新たな計画も立てています。
まずは果物の木のオーナー制度。買って味わう立場だったお客さんに生産の現場にも関わってもらい、木から採れた実で作ったジャムなどをお届けして、畑や生産者に想いをはせて頂く、という試みです。
次に、『琉Q(ルキュー)』の世界観を体感できる『琉Q TRIP(ルキュートリップ)』。
『琉Q(ルキュー)』の商品に縁(ゆかり)のある土地や、『琉Q(ルキュー)』と同様の意識で良いものを作っている人々を訪ねて、見て・知って・体験してもらう旅。こちらは既にモニターツアーを数回実施しており、いずれは正式なツアー旅行として開催することを視野に入れているそうです。
「観光やマリンスポーツといった“非日常の沖縄”からは見えない“本当の沖縄”の姿。そこに息づく暮らしや文化も、ぜひ伝えていきたいんです」と仲本氏は語ります。沖縄を心から愛する地域プロデューサーが展開する『琉Q(ルキュー)』は、美味しさだけでなく、沖縄の人々の想いをも届けています。
住所:沖縄県那覇市首里石嶺町4-373-1 MAP
電話:098-882-5663
営業時間:9:00~18:00
休日:土曜・日曜・祝祭日
