デジタルトランスフォーメーションの潮流で、その基盤を提供するクラウド/データセンター業界が活況だ。数年続いた大都市型データセンターの新設ラッシュが少し落ち着いてきた感があるが、増設・増床のペースは緩んでいない。また、地方都市/郊外型データセンターは市場規模の伸びで都市型を上回る。市場予測では2021年にクラウドがコロケーションを追い抜く見通しだ。企業のIT部門におかれては、この分野の動向を押さえることで、オンプレミスと外部データセンター/クラウド基盤の組み合わせて形成される自社ITインフラの構築・利用方針の策定に役立てていただきたい。
エクイニクス・ジャパンは2018年5月10日、2800ラック収容のデータセンター「TY11」を東京の有明地区に開設すると発表した。東京における同社最大のデータセンターとなる。2019年第1四半期からサービスを開始する。
清水建設と三谷産業は2018年4月7日、サーバー室の温度をクラウド上のAIでリアルタイムに制御するサービス「SMT(Smart Management Technology)クラウド」を発表した。これに合わせて、既存サーバー室の空調性能を評価し、空調機器のチューニングや空調方式の変更、SMTクラウド導入のための機器更新を提案するコンサルティングサービスも開始する。2018年度は三谷産業が本社を置く北陸地方を中心に営業を展開し、2019年度から全国展開を図る。
NTTデータは2018年3月20日、東京都三鷹市に新たなデータセンター「三鷹データセンターEAST」(三鷹EAST)を同日付で竣工させたと発表した。2018年4月1日からサービスを開始する。既設の「三鷹データセンター」の隣地にあり、今回の三鷹EASTの増設分を含め、三鷹データセンターは延床面積約9万平米となる。
NECは2018年2月13日、同社の中では西日本地域で最も大きいデータセンター「NEC神戸データセンター」の2期棟を2019年春に開設すると発表した。2016年4月に開設した1期棟は、計画より約1年早く、開所3年で満床となる見込み。2期棟の開設によって、西日本エリアでの需要拡大に対応する。
インターネットイニシアティブ(IIJ)は2018年2月6日、建屋の工法として「システムモジュール型」を採用した新データセンター「白井データセンターキャンパス」を千葉県白井市に建設すると発表した。部材の標準化によって、短工期や拡張性を実現した。2019年春の稼働開始を予定する。
鈴与シンワートは2018年1月25日、国内7拠点目となるデータセンター「S-Port東京第二センター」を開設したと発表した。特徴は、東京都内のターミナル駅から徒歩2分の都市型データセンターであることと、高密度なブレードサーバーを設置可能な1平方メートルあたり1トンの耐荷重性能を備えることである。
鈴与シンワートは2018年1月25日、国内7拠点目となるデータセンター「S-Port東京第二センター」を開設したと発表した。特徴は、東京都内のターミナル駅から徒歩2分の都市型データセンターであることと、高密度なブレードサーバーを設置可能な1平方メートルあたり1トンの耐荷重性能を備えることである。
データセンター事業者のデータドック(新潟県長岡市)は2018年1月9日、1ラックあたり最大30kVAの電力を供給できるハウジングサービスなど、GPUサーバーなどのHPCインフラの設置を考慮したデータセンターサービスの提供を1月2日付けで開始したと発表した。新潟県長岡市にある「新潟・県長データセンター」で提供する。販売目標は、2018年度末までに20億円。
2017年で設立10周年を迎えた米グリーン・グリッド(The Green Grid)。めまぐるしい潮流遷移の中、コンピューティングやネットワークの諸課題に対して、会員企業やユーザーとの連携によって解を追究してきた同団体が次の10年で見据えるものは何か。会長を務めるロジャー・ティプレイ氏に、最新のトレンドを中心に話を聞いた。
interview:河原 潤 text:柏木恵子 photo:赤司 聡