「ブルガリ」と「ドン ペリニヨン」のマリアージュ ブルガリ銀座タワーの最上階に

 「ブルガリ ホテルズ & リゾーツ・東京レストラン(以下、ブルガリ東京レストラン)」は、「ドン ペリニヨン」とのコラボレーションによるラウンジ「ラ・テラッツァ ドン ペリニヨン ラウンジ」を10月上旬まで同レストランの最上階に期間限定でオープンしている。“イタリアングラマー”をテーマに、ミラノのナイトライフからインスピレーションを得た、都会の大人たちが集うソーシャルな場を提案する。

 インテリアのデザインは、「ブルガリホテル ミラノ」の内装を手がけたイタリアの建築家アントニオ・チッテリオ(Antonio Citterio)が担当し、現代的なムードの空間に仕上げている。メニューは「ブルガリ東京レストラン」のエグゼクティブシェフのルカ・ファンティンによるイタリア料理とともに、“ドン・ペリニヨン ビンテージ2008”(グラス5500円)を楽しめる。特別メニューとして7、8月は“ドン・ペリニヨン ビンテージ2002 プレニチュード2”(グラス1万2000円)が9、10月は“ドン・ペリニヨン ロゼ ビンテージ2006”(グラス1万円)が登場する。また、期間中にはDJのNAOKI SERIZAWAがディレクションするイベントも開催する予定で、詳細はオフィシャルサイトとフェイスブックで告知される。

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スニーカーの行列が変わる ビームスがアプリ導入、“並ばせない”を模索

 ナイキとビームスは5月25日に発売し完売した、ビームススペシャルモデル“リアクト プレスト ダルマ(REACT PRESTO DHARMA)”(1万3000円)を、6月4日に再販する。初回は、ビームス各店とナイキのスニーカー販売アプリ「SNKRS(スニーカーズ)」で取り扱い、ビームスは小売店として初めてナイキの「スニーカーズパス」を導入した。これは、アプリを通して店舗に商品をあらかじめ確保しておくという販売方法の一つだ。“行列がつきもの”のスニーカーで、あえて行列を作らない手法を取り入れ好評だった。再販では「SNKRS」は使用せず、ビームスの店舗とオンラインショップでの通常販売となる。

 「ナイキ」のビームススペシャルモデル発売は、ビームスの創立40周年の際に発売したクレイジーパターンの“エア プレスト”以来。デザイン面を担当した新井伸吾バイヤーは「今回の“リアクト プレスト ダルマ”は40周年のクレイジーカラーを踏襲した新しいカラー提案としてナイキと共同開発した。このカラーリングがビームスらしいね、となればうれしい。洋服屋の提案としてTシャツとショーツも作った」と話す。

 一方、今回新たに取り入れた「スニーカーズパス」は、アプリ「SNKRS」を通して受け取り希望のビームス店舗を選び、自分のサイズを店舗で予約するというもの。店舗から半径数キロ圏内にいれば参加可能で、先着順ではあるものの抽選は行わず、その場で購入権を確保できる。つまり、人気のある商品でも並ばずに客個人のタイミングで商品を受け取れるのがこれまでとの違いだ。無事に予約できるとQRコードが表示され、期日内に店舗で身分証明書とQRコードを提示し代金を支払い、商品を受け取る。その場で試着し、合わなければ買わない選択もできる(ただし、サイズの変更は不可)。

 販売方法を担当したビームスの柴崎智典バイヤーは「転売目的で行列に人を雇って並ばせるなど、近年の行列はお客さまが公平に買える環境ではなくなっていた。ナイキから今後は行列よりもアプリなどを活用し、スマートに売って行く方針だということを聞き、ビームスとしてもお客さまにとってストレスがない販売方法は一番に取り入れていきたいと、考えに賛同した」。また新井バイヤーも「昔は行列に並ぶのもスニーカーを買うストーリーの一つだったが、ビームスとしても最近はウェブ抽選を取り入れるなど並ばせない方針にあった。お客さまのストレスもあるが、どれぐらい並ぶかの予想も立てづらく、販売店のストレスも大きい。SNSなどで『ビームスで並んだけど買えなかった』などの書き込みがあったり、転売行為の横行で公平な対応が難しくなってきていた。販売方法もお客さまの目線に立ち、欲しいと言ってくれる人の手に極力届くサービスを模索している」と説明した。

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アバクロ、福岡の旗艦店が2020年に閉店

 アバクロンビー&フィッチ(ABERCROMBIE & FITCH)で閉店が相次いでいる。同社はグローバルストア・ネットワークの最適化を進めており、売上高や利益の重荷となっている大型店を整理中だ。傘下ブランドの「アバクロンビー&フィッチ」は2019年中にミラノの旗艦店を、20年下期に福岡の旗艦店を閉店する。香港の旗艦店は17年12月に、コペンハーゲンの旗艦店は18年3月に閉店した。また、「ホリスター(HOLLISTER)」は今期中にマンハッタンの旗艦店を閉店する。

 同社は世界にある残り15の旗艦店については当面営業を続けるとしながらも、店舗のリース更新時期などにさらに閉店する可能性を示唆したが、詳細を明かすには時期尚早だとした。

 いずれ全ての旗艦店を閉店するのかという質問に対し、フラン・ホロヴィッツ(Fran Horowitz)最高経営責任者は、「利益を上げている店舗もあるのでケースバイケースで考える。だが全体として、費用がかかる大型店は当社の未来にそぐわないと思う。顧客は小型店の親密さや、オムニチャネルでの買い物体験を楽しんでいる」と語った。なお、「アバクロンビー&フィッチ」のニューヨーク5番街にある旗艦店も閉店するのではないかというウワサについてはコメントを避けた。

 同ブランドは福岡、銀座、大阪「ららぽーとEXPOCITY(エキスポシティ)」に店舗があるほか、滋賀と静岡にアウトレットを出店している。また同社は3月27日現在、世界で859店を運営している。

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アバクロ、福岡の旗艦店が2020年に閉店

 アバクロンビー&フィッチ(ABERCROMBIE & FITCH)で閉店が相次いでいる。同社はグローバルストア・ネットワークの最適化を進めており、売上高や利益の重荷となっている大型店を整理中だ。傘下ブランドの「アバクロンビー&フィッチ」は2019年中にミラノの旗艦店を、20年下期に福岡の旗艦店を閉店する。香港の旗艦店は17年12月に、コペンハーゲンの旗艦店は18年3月に閉店した。また、「ホリスター(HOLLISTER)」は今期中にマンハッタンの旗艦店を閉店する。

 同社は世界にある残り15の旗艦店については当面営業を続けるとしながらも、店舗のリース更新時期などにさらに閉店する可能性を示唆したが、詳細を明かすには時期尚早だとした。

 いずれ全ての旗艦店を閉店するのかという質問に対し、フラン・ホロヴィッツ(Fran Horowitz)最高経営責任者は、「利益を上げている店舗もあるのでケースバイケースで考える。だが全体として、費用がかかる大型店は当社の未来にそぐわないと思う。顧客は小型店の親密さや、オムニチャネルでの買い物体験を楽しんでいる」と語った。なお、「アバクロンビー&フィッチ」のニューヨーク5番街にある旗艦店も閉店するのではないかというウワサについてはコメントを避けた。

 同ブランドは福岡、銀座、大阪「ららぽーとEXPOCITY(エキスポシティ)」に店舗があるほか、滋賀と静岡にアウトレットを出店している。また同社は3月27日現在、世界で859店を運営している。

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「リミ フゥ」4年ぶりのショーで見せた、アートとファッションの交差

 ヨウジヤマモト社が運営する「リミ フゥ(LIMI FEU)」は6月3日、表参道ヒルズのスペース オーで2019-20年秋冬コレクションのランウエイショーを開催した。4年ぶりとなるショーでは、1930~40年代に活躍した女性クチュリエで、骸骨模様を取り入れた“骸骨セーター”やショッキングピンクのカラーを提案したことでも知られるエルザ・スキャパレリ(Elsa Schiaparelli)にオマージュを捧げた。

 コレクションはオーバーサイズからタイトなものまで、さまざまなシルエットのアイテムをバリエーション豊かにそろえた。ショーの前半では骨のようにストラップを配置し、シルエットにアクセントを付けたジャケットやシャツ、オールインワンを披露。アシンメトリーのスタイリングやところどころに付けられた大量の安全ピンといったヘアメイクと共に、パンクなイメージを強く打ち出した。

 ドレープのあるバルーンシルエットのアウターやパンツ、オールインワンなどが続いた中盤の後に登場したのが、ところどころにジップやギャザーを施し、タイトに仕上げたドレスやトップス。中でもひと際目立ったのが、ショッキングピンクのアイテムだ。序盤から黒、白、ネイビーのみで進行してきたショーの中で、終盤に突如として現れたショッキングピンクは2ルックながら強烈なインパクトを放ち、スキャパレリへのオマージュを印象付けた。

 「リミ フゥ」は以前ショーを開催した2015-16年秋冬コレクションの際も4年ぶりだった。「今後も自分の好きなタイミングでショーを実施したいと思っている。自分自身がショーを見て心を動かされたように、若い世代やスタッフたちにも洋服で心が動くということをこれからも伝えていきたい」と山本里美デザイナー。

 ショーのインスピレーション源にスキャパレリを選んだ理由については「ショッキングピンクを使いたかった。また、アートとファッションの融合を一度試してみたかったということもある。個人的にはアートは難しいと感じていて、ファッションとはなかなか交わらせることができなかった。スキャパレリの本を読み漁り、彼女が強い女性で、かつアーティストだったと感じた。彼女のように自分のやりたいことをやり、一部の人でもいいから認められるような存在でありたい。『リミ フゥ』もパターン技術などは昔と比べて格段に上がってはいるが、常にストリート、かつパンクでありたいと思っている。ハイブランドのようにはしたくないし、するつもりもない」と力強く語った。

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エイサップ・ロッキーが自身のポップアップのパーティーに登場 熱気に包まれた会場の様子をプレイバック

 セレクトショップのヌビアン(NUBIAN)が5月31日から3日間オープンしていたラッパーのエイサップ・ロッキー(A$AP Rocky)のポップアップストア「TESTING」のアフターパーティーを、31日に東京・渋谷のサウンド ミュージアム ビジョン(SOUND MUSEUM VISION)で開催した。

 エイサップ・ロッキー本人の出演がアナウンスされていたこともあり、パフォーマンスを一目見ようとオープン前の会場付近は「シュプリーム(SUPREME)」や「オフ-ホワイト c/o ヴァージル アブロー(OFF-WHITE c/o VIRGIL ABLOH)」、エイサップ・バリ(A$AP Bari)が手掛ける「ヴィーロン(VLONE)」などを着用したファンで溢れ、開場直前には100人近いファンが列をなしていた。

 会場スタッフをして「今年最多の集客」と言わしめるほどの熱狂の中、26時ごろエイサップ・ロッキーは登場。額にバンダナを巻いたシンプルなスタイルで、悲鳴にも近い歓声とスマートフォンの光を浴びながら「A$AP Forever」を軽くラップしたのち、数曲を披露した。途中「Praise The Lord」の際にはニューヨーク発のジャズバンド、オニキス・コレクティブ(Onyx Collective)でサックスを吹くイザイア・バー(Isaiah Barr)が飛び入りで参加し、即興でセッションするスペシャルなステージとなった。パフォーマンスは10分にも満たなかったが、来場者の汗によって視界が若干かすむほどの霧が発生する、文字通りの熱気に包まれた一夜となった。

 なお、ポップアップは連日行列ができる盛況ぶりを見せ、ほぼ全てのアイテムが完売したが、アイテムによっては店頭で取り扱っているものもあるという。初日にはエイサップ・ロッキーも取り扱いアイテムを着用して姿を見せ、ラッキーなファンを相手にサインや写真撮影に応じていた。

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米ロンハーマンがサザビーリーグへ商標・事業を譲渡 サザビーが米国店舗も運営へ

 サザビーリーグは、米ロサンゼルスのセレクトショップ「ロンハーマン(RON HERMAN)」の事業を2019年2月7日付で米本社から譲受した。事業譲受にかかった金額は非公表。米国での事業を同社の現地法人サザビーリーグ・ノースアメリカを通じて行う。サザビーリーグ・ノースアメリカは18年10月11日に設立。代表にはサザビーリーグの執行役員で法務部門責任者の水谷泰樹氏が、取締役には日本での「ロンハーマン」成功の立役者で上陸当時の事業部長を務めていた三根弘毅(現サザビーリーグ取締役)が就任した。販売スタッフを含め現在約50人が働く。

 事業譲受の経緯について広報担当者は「ブランドの強化・保全を行うことを目的とし、日本での実績において事業パートナーとして信頼できる当社に事業譲渡することになった」と説明。欧米およびアジアでの事業拡大に関しては「現在は未定」(広報担当者)だと言う。

 サザビーリーグは17年3月31日付で「ロンハーマン」の日本での商標権を取得。日本においてはライセンスから同社の運営に切り替わっている。

 同社は09年に米本社と独占ライセンス契約を結び1号店を東京・千駄ヶ谷にオープン。西海岸の匂いや空気が感じられるライフスタイルショップとして成功を収め、現在12店舗を展開する。13年には日本独自の業態「RHC ロンハーマン(RHC RON HERMAN以下、RHC)」を開発し、1号店をマークイズ みなとみらいにオープンし、現在7店舗を構える。米ロンハーマンは1976年にロン・ハーマン(Ron Herman)が創業し、ロサンゼルスに3店舗を構える。

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百貨店5月度は初夏物の衣料品が苦戦 大型連休の効果は限定的

 百貨店大手5社の5月度の売上高(既存店ベース)は、三越伊勢丹が前年同月比1.8%減、高島屋が同0.1%減、大丸松坂屋百貨店が同1.1%増、そごう・西武が前年同月並み、阪急阪神百貨店が同0.2%増だった。改元に伴う大型連休によって前年同月に比べて土日・祝日が2日多かったにもかかわず、低調で終わった。引き続きボリュームの衣料品が足を引っ張っており、前半の低温で初夏物の動きが鈍った。

 衣料品に関しては各社とも後半は気温の上昇に伴ってワンピースの販売が上向いたものの、前半の苦戦をカバーするほどではなかった。婦人服では高島屋が同4.1%減、大丸松坂屋が売り場の集約もあって同4.6%減、三越伊勢丹の基幹3店舗(伊勢丹新宿本店、三越日本橋本店、三越銀座店)が同0.7%減だった。そごう・西武はワンピースなどのけん引で前年実績をクリアした。

 引き続きインバウンド(訪日客)と国内富裕層の消費は旺盛だ。大丸松坂屋の免税売上高は同23%増と高い伸び率を維持した。阪急本店(阪急うめだ本店、阪急メンズ大阪)も免税売上高は同11%増で、ジュエリーや海外ブランドのバッグ、化粧品がよく売れている。そごう・西武では時計が2ケタ伸長となった。

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顧客からビジネスヒントをもらうUA岩野マネージャーの「UA愛」

 一着の服ができあがるまでには、デザイナー、パタンナー、素材を作る人、縫製する人など多くの人が関わり、でき上がった服は販売員が売る。その橋渡しとなる役目を担う営業マンは日が当たることは少ない。ファッション業界にいるたくさんの営業マンが日々、デザイナーをはじめとした多くの人が作った服を、一人でも多くの消費者の手に渡るよう奮闘する。実際、ファッション業界の営業マンのお仕事とはどういったものなのかーー。

 平成時代を振り返ると、ファッション業界にそれまで存在しなかった新たな文化、ビジネスモデルがセレクトショップだろう。欧米をはじめとした海外への憧れを、ファッションを通して表現したショップで、多くのファッション好きを生み出した。ユナイテッドアローズ(UNITED ARROWS以下、UA)の岩野徳郎・第一事業本部新規開拓担当マネージャーはそんなファッションを愛する一人。しかもUAに対する情熱は人一倍だ。同社には、いわゆる営業職と呼ぶ職種はないが、ライセンス展開やデベロッパーとの交渉などを担当してきており、社内外の“交渉人”を担ってきた岩野マネージャーのお仕事術とはーー。

WWD:まずはじめに、UAに入社した経緯を教えてください。

岩野徳郎・第一事業本部新規開拓担当マネージャー(以下、岩野):きっかけは、成人式のネクタイを探しにUAの名古屋店に行ったことだと思います。今もいらっしゃる方に接客をしてもらって、その接客がすばらしくて。ネクタイ1本を選ぶだけだったのに、本当に親身になって接客していただき、心に響いていました。いよいよ就職活動というときに、ただ漠然と「好きなことを通じて、人を幸せにできたら」という思いがあったんですよね。それを思った時に、あの時の接客が蘇ってきて。野球も好きだったので、ファッション業界か球団に入るか悩みました。ファッションは洋服だけでなく、美しさというか高揚感とか、野球よりも幅広い人に感じてもらえるのではないか。100人より200人、200人よりは1000人に届けたい。そう思うと、ファッションがいいなと思ったので、UAを受けたんです。そしたら見事に書類審査で落ちてしまって(笑)

WWD:え!落ちたんですか?

岩野:実はUAしか受けなかったんですよ。成人式の接客体験もそうなんですが、UAのショップの本気度が違うなと思っていて。品ぞろえもそうですが、レイアウトの美しさとか。あと、あんまり言いたくないですけど、当時の洋服屋さんってなんかちょっと上から物を言われるような気になって。「これはこうだよ」「この合わせはダメだよ」みたいな……。そういうところが多かった中、UAはちょっと違って。それこそネクタイを買いに行って、着ていたスーツを褒めてくれたり、合うスタイリングを教えてくれたり、さらには「うちじゃなくても、ほかの店でも買えますよ」とか言ってくれたり。だからUAだけに絞って、会社説明会に行きました。説明会は2000人ぐらい集まっていて、結果、採用は10人ぐらいの狭き門でした。でも、絶対入社するしかない、という強い気持ちで臨んだんです。でも落ちた……。ショップに行って「落ちました」と話したら、「アルバイトからでもなれるよ」って聞いて、「あ、そうなんだ!」って(笑)。それで大学4年からアルバイトで入りました。

WWD:名古屋から、横浜店、その後、原宿本店メンズ館に異動になったんですよね?今につながるエピソードはありますか?

岩野:アルバイトで入って半年後に社員になって、その半年後に横浜店に異動になりました。それまで路面を中心に展開していたUAが、ターミナルのファッションビルに入る第一号店の横浜店は、社内でも大きな反響がありましたが、自分から「横浜に行きたいです。チャレンジさせてください」とお願いしました。路面よりも当然ですがトラフィックがあるので、大勢の人を幸せにできると思ったんです。それから一年足らずで原宿本店メンズ館に異動になりました。実は異動したくなかったんです。先ほどの話じゃないですが、当時の時代背景からも、分かる人に分かってもらえたら、という考えも原宿本店にはあったように思います。異動後、多くの人にUAの良さを分かってほしく、会社にもいろいろ意見していたので、たぶん生意気だったと思います(笑)。原宿本店での販売員時代が一番辛かったかもしれないですね。

WWD:どう辛かったのですか?

岩野:原宿はいわゆるセレクトショップの“本場”ですから、ターミナルの店舗のやり方では、やることなすこと注意されました。

WWD:従ったんですか?

岩野:反発するんだったら、売り上げを取ろうと、実績を残そうと思って。一年間、相当頑張ったんです。そしたら売り上げで一番になったんですが、それは意外と簡単なことでした。

WWD:簡単だったんですか?

岩野:当時は、お客さまに委ねるスタイルで、積極的な声掛けはしていなかったんです。地下1階にあったメンズドレスフロアにいたんですが、原宿本店の地下に降りて来る人って、ふらっと来たのではなく、相当買いたくて来ていた人が多かったと思うんです。だから、きちんと声を掛け、接客すれば購入してくれました。

WWD:そこで学んだことは?

岩野:やっぱり、「美意識」というところなんでしょうか。ホスピタリティーの精神は当然、ターミナルの店舗でもすごく意識していましたし、お客さまのお役に立ちたいという思いはありました。でも、そこに高揚感とか、美しさという、言葉使いだったり、所作だったり、立ち居振る舞いだったり。メジャーの垂らし方、ショッパーの渡し方も美しくて……。例えば、お客さまの正面に行ってショッパーを渡すのか、横に行って渡すのか。お客さまと同じ方向を向く、横に行ってショッパーを渡す方が、安心感が違います。「何かあったらおっしゃってくださいね」という言葉が、全然違って伝わるんです。お客さまに安心感、信頼を買っていただくんだな、お客さまが持って帰っていただくものが違うんだな、というのはとても勉強させていただきました。

WWD:原宿本店メンズ館の店長を経験し、その後本部に異動になり、ライセンス事業や外商などを担当されましたね。

岩野:より深いサービスを追求しようとなった時に、束矢クラブといった会員制のVIP対応の部、外商の部隊ができ、そこのお客さまは原宿本店の方が多かったことから店長から異動になったんです。そこでの仕事はよりパーソナルな関係かもしれません。食事などをご一緒したりすると、だんだんとその人の役に立ちたくなってくるというか、洋服の販売にとどまらず、「今度、家の模様替えをしようと思うけど、どういったレイアウトがいいと思う?ラグは?」とかと頼ってもらえるようになりました。そこから学ぶことがすごく大きかったんです。ファッションの力というか、ファッションを通じてここまで価値観を広げられるのかと。すごい力だなあと思いました。

WWD:信頼されているからこそのエピソードですよね。

岩野:そうですね。信頼ですよね。先ほどのショッパーの話と一緒だと思うんです。どこまでお客さまと信頼関係が結べるか。

WWD:そこから派生したエピソードはありますか?

岩野:外商や束矢クラブでは、やはり会社経営者が多かったんです。信頼関係が深まるとなんですが、「営業の仕事は第一印象も重要だから、うちの子たちにファッションを教えてやってほしい」と言われて簡単なセミナーを行ったりしていると「うちの会社の制服やれないかな?」とつながって。そこから法人外商が始まって、“営業”のような仕事になったと思います。でも、僕の中では、普通に接客していた延長線なので、これが営業とは思ってないんですけど。

WWD:法人営業で獲得した案件は?

岩野:サッカーチームのユニホームや、企業のノベルティーなどを作りました。それも外商や会員の方から、「うちが満足しているし、ほかの会社でもやれるんじゃないの?こういうのビジネスにした方がいいと」と教えていただいたんです。自分から売り込みに行くというのは実はあまりなく、お客さまとのつながりがほとんどで……。またお客さまから、「ECに窓口を作ったらいいんじゃない」とアドバイスをもらって作ってみたら結構、問い合わせが結構来たんです。制服やほかにもいろいろ作ってほしいと問い合わせが来ました。

WWD:ガツガツとした営業ではなく、やっていた仕事の延長線上で仕事が回って来るってすごいですね。

岩野:それはやっぱり、弊社が本業でしっかりブランディングをやってきたからだと思います。企業理念として、「真心と美意識をこめてお客様の明日を創り、生活文化のスタンダードを創造し続ける。」とあるのですが、それをしっかり捉えたビジネスをやっていることが、弊社と組んでビジネスをやれば、新しい価値を生み出せると思っていただけているんだと思います。

WWD:その後、ライセンスビジネスの担当になったのですね?

岩野:餅は餅屋じゃないですが、専門性を持つところと、弊社が持つ審美眼が掛け合わさることで、新たな価値を生み出せるのではと。ライセンスでは、洋服よりはタオルやシューケアグッズなど小物や雑貨を中心に展開しました。もともと得意なところと組むことで、それまでのUAではない販路へも広がり、新しいお客さまも獲得できマーケットを拡大することができます。これから、ギフトカタログも誕生しました。

WWD:ライセンスビジネスで苦労したことは?

岩野:当時は3人いて、僕はトップではなく営業担当だったんです。その3人でよく話をして、どういうところと組むのが良いかを考えたり。組む企業さんと弊社で、目的は同じですが、ビジネスの仕方、アプローチの仕方違ったりします。その辺をこちら側に合わせてもらう方法ではなく、どうバランスを取るか。それは折衷案ではなく、新しいアプローチがあって、それを考えて提案していました。

一番大変だったのは実は社内に理解してもらうことだったんです。ライセンスビジネスをやるというのが“ブレ”ちゃうっていう表現になってしまって。そうではなく、少し幅を広げるとか、少し奥行きをつけるだけの話なんです。

WWD:20〜30年前ぐらいだと、海外ブランドのライセンスでトイレカバーやスリッパなどもありましたよね。

岩野:ライセンスと聞くとそういうことを思い浮かべる人も多くて。審美眼はブレずに餅は餅屋で作って、新しいマーケットを作るという考えを社内に伝え続けました。

WWD:ライセンスの新しいマーケットとは?

岩野:今はないですが、UAが展開するライセンスブランドを集めて百貨店さんにUAの冠を持ってコーナーを作ったことがあります。また、それまでタオルのライセンス展開であれば、百貨店の平場に入りますが、タオルメーカーさんがきちんと冠を持ってショップスタイルで展開する中に、われわれUAがコーナーを持つというスタイルもありました。そうすることで顧客層が広がり、新しいマーケットができるということです。

WWD:百貨店さんも変わっていかなければいけない時期でもありましたよね。店舗開発部にも行かれてますが、一番、営業的なイメージがあります。

岩野:そうですね。でも結局は接客と一緒です。デベロッパーさんが何を求めているのか、UAがどういった価値を出していきたいか。なので事業の話をすごく聞きました。事業責任者と会話を重ねることで、こういう考えだから出店したいという思いも出ますし、たとえば大きな商業施設ができるとしたら、単に出店するというのではなく、デベロッパーさんと何か一緒にやれることがあるよね、という話をしたり。この時代に人脈もたくさんできました。

WWD:なるほど。施設作りを提案するということもあるのですね。

岩野:昔から重松理名誉会長が「街づくりをやりたい」ということには共鳴していて、まさに店舗開発というのは街づくりなんだと思いうんです。街づくりのワンピースを担わせていただいているのならば、どういう街づくりをするかから話ができたらいいなと。

またどうしても出店したいという場所があった場合は、本当にしつこくオーナーさんの元に通って思いを伝えますね。オーナーさんの中にはファッションに興味がなく、われわれを知らない人もいます。全フロアを使いたかった場合、ワンフロアだったらいいよと言われてもそれでもやっぱり全フロアを使いたいと思ったとき、われわれが出店することで、その地域がぐっと盛り上がり、価値があがるんだよということをお伝えするんです。

WWD:現在は、新規開発担当として、新しい事業開発に加え、ギフトカタログを作っているのですよね。

岩野:新しいスタンダードを作るために、洋服だけじゃなく、ファッションにはものすごく力があると思っています。今までのビジネスとは違ったスタイルのビジネスの方式を作り開発を進めています。後は、既存のライセンス企業さんとお付き合いさせていただいたり、ギフトカタログをブラッシュアップしたり、外商をやったり、最近は卸もスタートしたのでその営業をやったりとかさまざまですね。

WWD:最後に今後の目標、夢を教えてください。

岩野:全てのカテゴリーで新たな価値を生み出し、スタンダードになるような、長く続くものを作って、多くのお客さまに高揚感や感動を与えていきたいです。「UAってやっぱりいいよね」と思ってもらえるモノを作り出せたらと思います。

また、地方の郷土品を作っている人のところにプライベートでも足を運ぶことがあるのですが、そういったところが息途絶えないようにできたらと思います。さらに、夢としてホテルだったりもいいですよね。例えば、食など、全然違う畑で戦っている、同じ考え方のところと何か一緒にやれたらいいなと思います。

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「G-SHOCK」と「BABY-G」が海を守る環境団体とコラボ クジラやイルカをモチーフにスペシャルモデル発売

 カシオ計算機はカジュアルウオッチ「ジーショック(G-SHOCK)」「ベイビージー(BABY-G)」から6月7日、毎年恒例となっている海を守る環境団体とのコラボレーションアイテムを発売する。イルカやクジラと自然の素晴らしさ、大切さを伝える環境団体アイサーチ・ジャパン、女優の田中律子が理事長を務めるサンゴの保全活動をする団体「アクアプラネット」とのコラボモデルなどをそろえる。

 アイサーチ・ジャパンとのコラボは、クジラのイラストを施した“ジーショック フロッグマン”(4万8000円)やイルカのイラストをバンドに施した“BGD-5001K”(2万1000円)など、「アクアプラネット」とのコラボモデルはピンクが特徴の“BGA-250AQ”(2万1000円)となる。

 また、アイサーチ・ジャパンとのコラボが今年25周年を迎えることを記念して、代官山 蔦屋書店で6月7日から6月30日まで、海をテーマにしたフェアを開催する。同フェアでは、アイサーチ・ジャパンモデルのほか、プロサーファーの五十嵐カノア選手とのコラボに加え、「ジーショック」「ベイビージー」の新商品を展示販売する。また、アイサーチ・ジャパンモデルのイラストを描き下ろした、あらたひとむの作品や海そのものについて学べる書籍なども用意する。

 また、6月11日に海を舞台に活躍する3人のスペシャルトークショーを開催する。田中律子と水中写真家の峯水亮、アイサーチ・ジャパン代表の相良菜央をゲストに迎え、これからの海をテーマにそれぞれの思いを聞く。

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「すき間業態」こそビジネスで成功できる魅力がある

 長年、外食記者をやっていると、その時代ごとに、「なるほど!上手く〈すき間〉を攻めたな」と思う業態が登場します。以前は、そうした店を「すき間業態」などと呼んでいましたが、今風に言えば「ブルーオーシャン業態」です。「串カツ田中」もそうですし、餃子居酒屋というジャンルの先駆けとなった「ダンダダン酒場」もそうですよね。
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クラフトブームが地方の追い風。新しいブームは地方から。

私の故郷、岡山市内に奉還町という商店街があります。アーケードはありますが、閉店したままの店舗が多く、いわゆるシャッター通りです。暑さや雨をしのぐために通る通行人くらいしかいません。しかし、先週歩くと、飲食店がぽつぽつオープンしていました。ランダムトークです。
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@fashionbuyerfun 展示会ファッション・インテリア・雑貨バイ

WWDC 2019 なんか面白いもの出てくるかな? あんまり事前の噂が少ない気がするけど。iPod Touchぐらいじゃ大したことないしな。

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