末恐ろしいスポティファイ育ち世代 エディターズレターバックナンバー

※この記事は2019年6月25日に配信した、メールマガジン「エディターズレター(Editors' Letter)」のバックナンバーです。最新のレターを受け取るにはこちらから

末恐ろしいスポティファイ育ち世代

 皆さんは、音楽は何で聴いていますか?私は一時期ユーチューブ漬けでしたが、今はどっぷりスポティファイ(Spotify)派。回し者ではありませんが、一歩オフィスを出たら、寝る時と取材の時以外はイヤホンを耳に入れっぱなしでまさに“No Sportify No Life”。飛行機に乗る前日はその時の気分の曲を大量にダウンロードしています。

 携帯電話はiPhoneなのでアップルミュージック(Apple Music)でもよかったのでしょうが、スポティファイ派になった理由は、吉井雄一・巴里屋社長のプレーリスト(選曲集)が欲しかったから。吉井さんが関わる「ミスター・ジェントルマン(MISTERGENTLEMAN)」のショーの選曲が好きで、さかのぼると「フェノメノン(PHENOMENON)」時代の選曲も好きでした。2012年春夏コレクションで、山下達郎がかかった時の透明感ある光景は目に焼き付いています。音楽はその場の空気を明らかに変えますよね。その吉井さんからスポティファイにプレーリストを出していると聞いて即ダウンロードしました。

 使い始めて思うのは、「ストリーミング世代は感性の育ち方も違うんだろうな」ということ。ファッション関係者の多くは音楽から影響を受けていますが、ストリーミング以前と以後では影響の受け方は全然違うと思います。レコード&CDを所有する行為は、好きな音楽を自分で“掘り集める”感覚でした。でもストリーミングだと、アルゴリズムに基づくおススメが勝手に編集されて次々と届き、 “気がつくとそこにいた”感覚で新しい曲に触れている。ロック、ヒップポップ、ジャズ、EDMといったジャンルや年代を軽々と超えているのに、超えているという感覚すらなく、それが心地よい。これはレコード生まれのCD育ちからすると、ものすごいカルチャーショックであり同時に快感です。

 そうやって出合ってハマっているミュージシャンが、ビリー・アイリッシュ(Billie Eilish)です。村上隆とコラボしたり、モード雑誌の表紙を飾ったり、「カルバン・クライン(CALVIN KLEIN)」の広告キャンペーンに参加したりと、すでに何かと話題の17歳。ささやくような歌声はそれこそ何系とカテゴライズできませんが、脳内に響いて残ります。

 と!この原稿を書いていたら原宿のセレクトショップ、グレイト(GR8)が、ビリーとの限定コラボコレクションを6月23日から販売中との記事が上がりました。さすがグレイト、速いです。それにしても記事に使用している写真が斬新です。ビリーがホテルか何かのバスルームで鏡を使って自撮りしています。

 ビリーと同世代がまもなくファッションビジネスシーンにも登場してきますが、きっと彼らが作る服は、それ以前の世代が作る服とは何かが違うはずです。アプリで音楽を作り、レーベルに属さずネットを介してファンに直接届けるストリーミング世代のミュージシャンと同じく、服の作り方や売り方も変わってくるはずですし、すでにそうなりつつあります。

 そういえば、LVMHプライズの取材で知り合った新進ブランド「カイダン・エディションズ(KWAIDAN EDITIONS)」のデザイナーデュオは、自分たちを“根無し草(フローティング)”と表現していました。夫のハン・ラー(Hung La)はベトナム系アメリカ人で妻のレア・ディックリー(Lea Dickely)はフランス人。働く場所はパリ。カテゴリーに収めたくなるのが取材する側の心理ですが、彼らのルーツもクリエイションも“何系”と収めようとするのは無理があります。魅力を感じたらカテゴライズせず、あるがまま受け入れるべしなんだ……。そう思います。

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ドレスからテレビ、青汁、生理ショーツまで 2019年「WWDジャパン」スタッフのベストバイ!

 2019年がまもなく終わります。今年は何を買いましたか?ファッション、ビューティに携わる弊社スタッフも多くのお買い物をしたようです。ファッション関係者らしく、素敵なドレスからアクセサリー、ビューティ関係者らしくドライヤーや青汁も出ました。特筆すべきは、テレビ離れが進む若者(といっても30歳ではありますが)からテレビのベストバイが上がったこと。そのほか、今話題の生理ショーツやあったかソックス、青汁など幅広いお買い物リストがそろいました。

昨今流行りの「自分へのクリスマスプレゼント」として、ついに買いました。

 タクーン・パニクガル(Thakoon Panichgul)デザインで、牙が特徴の「タサキ(TASAKI)」の“デインジャー”は、「男子が着けてもヘンじゃないパール」と勝手に思い込んで、発表になった時から「いつ買おう?何を買おう?」と迷い続けていましたが、年末、伊勢丹新宿本店のザ・ステージで商品を見て(何度目だよw?)、「来年、値上がりするんです……」と聞いてしまい、2分後にはカードを出していました。ピアスは絶対なくすから、1万円以上のモノは着けないと決めていたのに、最近はマイルールを破っていたんです。それが、ついに、この価格帯。マジで無くさない!!と言いながら、寝るときも、お風呂でも、ジムでも“付けっぱ”なのが男子らしいと思っています(苦笑)。(「WWD JAPAN.com」編集部編集長 村上要)

スポーティーとエレガンスを一度にかなえる理想のドレス

 「サカイ(SACAI)」のグリーンのマキシドレス(13万9000円)は見た瞬間ひとめぼれしました。首元にはバイカラーのリブ、袖部分とフロント&バッグにはフリルが施され、そこに程よいシースルーがプラスされていて、スポーティーとエレガンスのバランスがとにかく絶妙。スニーカーでカジュアルダウンしたり、ヒールと合わせてきちんと感を演出したりと、この1年シーンを選ばず大活躍してくれました。(「WWDジャパン」編集部 皆合友紀子)

おばあちゃんになっても着たいワンピース

 「マメ(MAME KUROGOUCHI)」 2019年秋冬のシルクレースプリントスリーブドレス(6万8000円)は、袖口のカフスデザインと配色に一目惚れしました。ストンとしたシルエットはスタイリング次第でカジュアルに着られるのもうれしい。繊細で美しいレースに心が踊る1枚は、おばあちゃんになるまで大切に着ていたいです。(編集制作部 八木由希乃)

汎用性が高すぎるハンティングジャケット

 フラリと寄った某セレクトショップで購入した「アンユーズド」2019年春夏のハンティングジャケット(5万5000円)は、身幅が非常に広く、着丈は短めのシルエット。普通に羽織るのはもちろん、冬はロングコートの上から着ることもでき(誰もそういう着方はしませんが)、恐らく今年イチ着てる気がします。面構えはけっこう武骨ですが、ポケットが左右2つずつ、そして背中に大きめのポケット1つの計5つでかなり機能的です。手ぶら至上主義の僕としては、背中のポケットにiPadを入れ、そのまま取材に行けるのもうれしい。取材なのにコイツ手ぶらで来ちゃったよ!と思われた方、安心してください、身に着けてますよ。(「WWDジャパン」編集部 石塚振)

男なら一度は憧れるライダースジャケットをゲット

 男性なら、一度はライダースジャケットに憧れたことがあるはず。それもダブルで、牛革がいい。だけど、ディテール満載でイカついものは気が引ける...。そんな僕がこの秋冬に出合ったのが、東京ブランド「ユハ(JUHA)」の一着。ミニマルな見た目、ゆとりある形で今っぽく着られる。腑抜けな僕を少しだけ格好よく見せてくれます。千歳船橋のセレクトショップ「ライクル(LICLE)」で購入。約15万円でしたが、有名ブランドと同じ工場と作っていると聞いて納得。「ユハ」は全体的にコスパ高くオススメです。(「WWDジャパン」編集部 本橋涼介)

“帽子男子”始めました!宣言

 帽子が好きです。でも帽子は僕のことが好きではないようで、頭が大きくてフィットするアイテムが少ないんです……。そして妻は、帽子をかぶった僕のことが嫌いです。だから帽子をかぶれません。でも7月に数年ぶりに取材で訪れたロサンゼルスであまりの日差しにやられて、メンズセレクトショップのストロングホールド(THE STRONGHOLD)で購入しました。それが1865年創業の米国のヘッドウエアブランド「ステットソン(STETSON)」の“オープンロード(OPEN ROAD)”(95ドル、約1万350円)です。すっかり開眼してしまい、冬用に購入したのが最高級素材ビーバーフェルト製の“ウィペット(WHIPPET)”(8万円)です。11月20日に東京・日本橋に移転リニューアルした「ステットソン」の直営店「ジョンBステットソン東京」で購入しました。これで一年中、“帽子男子”できそうです。(「WWDジャパン」編集部 三澤和也)

新生「バーバリー」に一目ぼれ

 決済はほぼSuicaアプリもしくはLINEペイ→お財布小さくなる→カバンも小さくなる。最近こういう人多いと思いますが、私もすっかりミニバッグしか使わなくなりました。以前「クロエ(CHLOE)」の“ナイル”バッグに一目ぼれし、発売したらすぐに購入したのですが通勤にはさすがにちょっとサイズが足りず(iPhoneXプラスは入らない) 、ミニサイズながらもある程度収納力もあるバッグを探していました。ピンとくるものがない限り新しいバッグは買わない派ですが、「バーバリー(BURBERRY)」の新しくなったロゴのバッグを見つけ、運よくハロッズ(HARRODS)がセールをしていたので思わずポチッ。シンプルすぎるかなと思いつつ、どんなシーンや洋服にも合うし、中に仕切りがたくさんあって使いやすい!スマホ、お財布、日焼け止めスティック、鍵、リップ(数本)、香水、ワイヤレスイヤホンを入れていますが、それでも余裕なくらいです(意外と入る)。シンプルだけどおしゃれなロゴが気に入り、その後空港でロゴのカードケースも購入し、名刺入れとして使っています。(「WWDビューティ」編集部 北坂映梨)

ずっと欲しかった“タビ”ブーツ、このギミックすがどストライク

 「メゾン マルジェラ(MAISON MARGIELA以下、マルジェラ)」“タビ”ブーツが欲しい!と思い始めてからかれこれ数年。永遠の定番だからこそ「またお金あるときでいいか」とこれまで後回しにしがちでした。しかし、2019年春夏に出たこの“タビ”ブーツは、見る角度によってヒール部分に施されたロゴと22番が見え隠れするデザイン。このギミックがどストライクで思わずポチりました。もちろんホワイトステッチだけのシンプルな定番デザインも欲しかったのですが、このデザインは今季しか売らないかもしれないという焦りが背中を後押しし、無事(財布は無事じゃないですが……)念願の人生初“タビ”ゲットです。(デジタルマーケテイング部 丸山瑠璃)

オジさんなりのメンズジュエリー、ポケットウオッチとウオッチチェーン

 メンズジュエリーがまたアツいと噂に聞いて気にはなっていた。そんな時、若手男性記者たちの手元にもさりげなくもセンスの良いリングなどを見かけるようになり、いよいよ自分も何か欲しい……と思っていたところで見つけたのが、「ポータークラシック(PORTER CLASSIC)」のポケットウオッチ(9万円)とウオッチチェーン(8万円)。トレンドを追いかけたくはないけれど、置いてけぼりは寂しい40代オジさんなりのメンズジュエリーとして、毎日愛用しています。(デジタルマーケティング部 櫻井雅弘)

澄んだ空気感をまとう「石田真澄」のphotograph.

 2年半前の初個展が気になりふらりと訪れ、しばらく余韻さめず、ふわふわしていました。名は体を表す、澄んだ空気感をまとう作品の数々。純粋に心に響き、不在廊だったので名刺に一言添えたのがきっかけです。後日連絡をいただいて、応援したい思いでオーダーするも2年も迷い……。「いつかお仕事一緒に出来たらいいな」と思いをはせていたら、2019年「WWDジャパン」ネクストリーダーを受賞されてとても嬉しかったです。(販売部 田中実佳)

洗濯2回も素敵な音楽を届けてくれるタフな相棒

 ワイヤレスイヤホン、発売当初は絶対落として無くすと小馬鹿にしてすらしていましたが、その頃の自分は愚かでした。いざ購入してみると、耳にフィットし外れることなく、着用をうっすら忘れてしまうくらいで毎日の“お供に”。でもその存在の薄さから、耳から外しパンツのポケットに入れ、そのまま洗濯してしまったことが2回も……。それでも変わらずに素敵な音楽を届けてくれるタフさも気に入っています。(デザイン部 長橋優)

“たとえ火の中水の中草の中”一緒のスマホケース

 「今年もたくさん買い物したな~。ベストバイ、なんだろうな~」を考えながらもまさに手にしていたスマートフォン。いつ何時でも手放さず、そばにいるスマホを守ってくれたケースが私のベストバイです。気分で変えたり、落として割って変えたりしていたけど、「ヴェトモン(VETEMENTS)」や「サカイ(SACAI)」ともコラボしていて周りでも使っている人が多い「ケースティファイ(CASETIFY)」に変えてからすっかり定着!これはポケモン(POKEMON)コラボで、発売開始から72時間で完売したというもの。友達とおそろいでこれにしたのですが、「ポケモン好きなの?」は今年1、はじめましての人との会話のきっかけにもなりました。(編集制作部 福本沙耶)

最高の画質と音に寒い冬も快適!

 前に使っていたテレビが古く、買い替えを考えていた時、WWEネットワークに登録したので綺麗な画質で見たい、と思って夏のボーナスで購入。値段の割に画質も綺麗で、ネットがつながっていることにも興奮。リモコンにアマゾンプライムとNetflixのボタンまで完備されている!WWEもDAZNもアマゾンプライムもアプリ内蔵で引きこもりがちに。さらに、テレビを買ったからどうせなら臨場感のある音響で見たいとサウンドバーも購入。電気屋でYAMAHAに一目ぼれ。でも音が良すぎて一人暮らしのマンションでは近所迷惑だと断念……同じYAMAHAの違うタイプに落ち着きました。十分の音量、しっかりした低音で聞き取りやすいサウンドに満足。寒い冬、部屋で快適に過ごせそうです。(デザイン部 岡本和樹)

銭湯で出合った「ナノケアドライヤー」

 サウナ、銭湯マニアの私が週3で通う銭湯「小杉湯」。アーバンリサーチともコラボしていて、マニアの間では交互浴の聖地と言われているこの銭湯は、アメニティーがなかなか充実しているのも人気の理由の一つ。3分20円の貸し出しドライヤーとして新たに導入されたのがこの「ナノケア」(2万5000円)。速乾なのに髪に潤いを与える使用感に感動!思わず自宅用にも購入してしまいました。(デザイン部 吉田亜沙美)

なかなかない乳酸菌入りでお得感もある青汁

 健康のことを考えて何かしたいと思った時、野菜から1日分の栄養を摂取するのは難しい……ならば青汁でと思った時にであった「Be」の「ライズストア グリーン(RISE STORE GREEN)」。飲み始めたら腸や肌の調子が良くなった気がします。この青汁、ほかにはあまりないと思われる乳酸菌が入っていてなんだかお得。苦くてまずいイメージだった青汁だけど、苦くも甘くもないところが飲みやすくて続けられます。豆乳やヨーグルトに混ぜるのもおすすめです。(ビジネスプランニング部 泉淳子)

ナプキンいらずの“生理ショーツ”との衝撃の出合い

 今年はフェミニズムやフェムテックなどを取材して、生理について改めて考えた一年でした。特に“経血吸水ショーツ”との出合いは驚きでした。ナプキンやタンポンいらずで快適にはける上、洗って繰り返し使えるので経済的で環境にも優しいんです。人に下着を紹介するのは少し恥ずかしさがありますが、革新的な一品なのでいろんな人に知って欲しいという思いもあります。「シンクス(THINX)」のショーツ(約4000円)はオーガニックコットンを用いたものや、デザイン性の高いものがありオススメです。(「WWDジャパン」編集部 大杉真心)

これでもう冷え知らず! 縁の下の力持ちソックス

 末端冷え性持ちの者にとって、冬とは足の指先が冷え固まることが当たり前の季節……と長年思っていましたが、ふとドラッグストアのレジ横で目に入ったこのインナーソックスがすごかった!今まで試した靴下に貼るカイロは、室内だと暑すぎるなど温度調節ができないことが難点でしたが、このソックスは室内でも屋外でも、快適な温度で指先を守り続けてくれます。靴下の中に履くタイプなので、普段の着こなしにはまったく響かないお守り感もポイントです。(ビジネスプランニング部 鈴木萌子)

【番外編】
癒しのスペシャリスト現わる

 セキセイインコが家族に仲間入りしました。毎朝晩、戯れる時間をもうけているのですが、すぐに頭や肩に乗ってくるなど、かなり人なっつこくて可愛さにメロメロです。また、インコへの毎朝の餌やりのおかげで早起きになり、心なしかストレスも緩和された気がします(笑)。(ビジネスプランニング部 工藤寿志)

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伊勢丹ザ・ステージの年内ラストは「スウォッチ」 6人のアーティストの好きなアートの一部が時計に

 「スウォッチ(SWATCH)」は12月25日、カスタムウオッチ“スウォッチ バイ ユー”のポップアップストアを伊勢丹新宿本店本館1階のザ・ステージにオープンした。31日まで。年内最後のザ・ステージでのイベントだ。

 ポップアップストアには、Chocomoo、Jun Inoue、Kosuke Kawamura、Ouma、yoshi47、透明回線という6人のアーティストが「スウォッチ」のために描いたアートが登場。スクリーン上のアートの上で時計の型を動かして好きな場所を決めると、およそ20分後にはスクリーン上と全く同じ模様の時計が完成し、そのまま持ち帰ることができるショップだ。時計は、白いムーブメントと黒いムーブメントの2種類から選択可能。さらに文字盤の裏には15文字までのメッセージを入れることができる。価格は1万5120円。

 6人のイラストは、いずれも画角いっぱいに細かい模様を敷き詰めたもの。どの部分を切り取るかによって、時計の印象は大きく変わる。誰のイラストの、どの部分を時計にのせるかは、なかなか迷いそうだ。アーティストの多くは、「スウォッチ」の“インスタグラムサーフィン”で見出され、アカウントに直接ダイレクトメールが送られてきたという。Jun Inoueは、「『スウォッチ』は小学生のころ親戚からもらったけれど、ケースから取り出して身に付けることができなかったくらい大切にしていた時計。自分が、そんな時計の絵柄を描けるようになれて幸せ。身につけた人がハッピーになれる絵柄を作った」とコメントした。

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「ポール&ジョー」から初のヘアケア製品 ヴィダルサスーンとコラボでヘアアイロンを発売

 「ポール&ジョー ボーテ(PAUL & JOE BEAUTE)」はこのほど、ヴィダルサスーンとコラボしたヘアアイロン(7700円)を発売した。販売は小泉成器を通して、全国の家電量販店で取り扱う。「ポール&ジョー ボーテ」がヘアケア製品を取り扱うのは今回が初となる。

 忙しい現代女性をターゲットに設計した同アイテムは、持ち運びしやすいコンパクトサイズながら、ストレートもカールも作れる2WAY仕様。マイクロUSBにも対応しており、モバイルバッテリーやパソコンなどから充電が可能だ。カラーはピンクとブルーの2色をそろえ、キャップ部分にはブランドを象徴する西洋菊の一種のクリザンテームをデザインした。

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渋谷パルコ、9日間で売上高十数億円に 「2G」は3日間で3億円

 12月25日に発表したパルコの2019年3〜11月期決算(国際会計基準)は、売上高が前年同期比32.8%増の880億円、営業利益が同24.5%増の101億円、純利益は同1.8%減の53億円だった。増収の大半は、渋谷パルコのオフィスフロアの売却額217億円によるもの。純利益の減少は時計専門店などを展開する子会社ヌーブエイの苦戦によるもの。
 店舗別では渋谷パルコの売上高が、同2.5倍の28億1500万円になった。決算上の渋谷パルコの売上高には、パルコが店舗開発を手掛けた「ベルシュカ」渋谷店の売り上げなども含まれているため、渋谷パルコが建て替え期間中も売上高を計上してきた。ただ、増収分の大半は11月22日に建て替えオープンした渋谷パルコの売上高と見られ、渋谷パルコは開業からわずか9日間で十数億円を売り上げたことになる。関係者によると、好調テナントの一つギャラリーとファッションの複合業態「2G」は、「3日間で3億円を売り上げている」という。渋谷パルコは初年度で年200億円の売上高を計画していた。

 また、渋谷パルコは地下1階〜地上10階までが商業フロア、12階〜18階がオフィスフロアになっており、オフィスフロア部分の売却先は不動産デベロッパーのヒューリックになる。

 最大店舗の名古屋パルコは同99.9%の251億円、吉祥寺パルコが同2.0%増、調布パルコが2.4%増、小型業態のひばりヶ丘パルコは10.5%増と好調だった。

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藤原ヒロシ率いるデザインチームがモバイルバッテリーをデザイン

 モバイルバッテリーのシェアリングサービス、チャージスポットを運営するインフォリッチ(INFORICH)は12月25日から、藤原ヒロシが率いるデザイン集団「フラグメント デザイン(FRAGMENT DESIGN)」とのコラボレーションバッテリーを1000個限定で国内外のバッテリースタンドに設置する。

 チャージスポットとは、専用のアプリをスマートフォンにダウンロードしてアカウント登録を完了すれば、全国の随所に設置されているバッテリースタンドでモバイルバッテリーを借り受けできるサービスだ。使用後は最寄りのバッテリースタンドに返却する。価格は1時間未満150円、その後48時間未満300円。

 2018年4月に開始された同サービスは現在、47都道府県に1万台以上のバッテリースタンドを設置しており、香港やタイ、台湾にも拡大している。今回のコラボを通して、ファッションに興味がある層の取り込みを狙う。コラボモデルのデザインは、黒を基調にした本体に“FRGMT”のロゴを施した。最大使用日数の7日間を超えると違約金2280円が発生するが、返却義務は免除される。

 設置箇所は非公開だが、12月26日から東京・渋谷の109に設置しているバッテリースタンドで優先展開する。

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「グッチ」が模倣品を扱う闇サイト30社を訴える 模倣品1点につき2億円の損害賠償を請求

 「グッチ(GUCCI)」はシューズやアクセサリー、ウエアなどの模倣品を販売したとして30以上のウェブサイトを相手取り損害賠償を求めてフロリダ州連邦裁判所に提訴した。対象となるウェブサイトの多くは、運営者を特定することが難しいという。被告となったウェブサイトの運営者からのコメントは得られなかった。「グッチ」は複数の商標権侵害で被告らを訴えており、損害賠償請求のほか、模倣品の販売中止なども求めている。

 訴状によると、被告として挙げられたウェブサイトは模倣品を販売することで潜在的な「グッチ」の顧客を奪っていると主張。「グッチ」は模倣品対策に「多大な金銭的リソース」を割いているとして、ウェブサイトで実際に売れた模倣品1点につき200万ドル(約2億1800万円)の損害賠償を求めた。「インターネット上で急増している模倣品は、消費者と自社ブランドの双方を混乱から守り、ブランド力の毀損を防ぐために『グッチ』のようなブランドに多くの訴訟を強いる。また、その多くが同じ相手であることが多い」と述べている。

 「グッチ」は、こうした模倣品は画面上で見る分には「グッチ」の正規品と見た目が類似しているが、実際の質は大きく異なると主張。「もし被告の模倣品や模倣行為、サイバースクワッティング、不正競争行為などが予備的かつ恒久的に差し止められなければ、ブランドも消費者も引き続き損害を被る」と訴える。

YU HIRAKAWA:幼少期を米国で過ごし、大学卒業後に日本の大手法律事務所に7年半勤務。2017年から「WWDジャパン」の編集記者としてパリ・ファッション・ウイークや国内外のCEO・デザイナーへの取材を担当。同紙におけるファッションローの分野を開拓し、法分野の執筆も行う。19年6月からはフリーランスとしてファッション関連記事の執筆と法律事務所のPRマネージャーを兼務する。「WWDジャパン」で連載「ファッションロー相談所」を担当中

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「セリーヌ」新店に見るエディのセンス エディターズレターバックナンバー

※この記事は2019年6月18日に配信した、メールマガジン「エディターズレター(Editors' Letter)」のバックナンバーです。最新のレターを受け取るにはこちらから

「セリーヌ」新店に見るエディのセンス

 上から目線な表現になりますが、こう言いたい。“やはりエディ・スリマン(Hedi Slimane)のセンスはいけている”と。「セリーヌ(CELINE)」がこのほどパリにオープンした新店の写真を見て思いました。

 記事にはその特徴について「20世紀の建築様式のブルータリズム、モダニズム、バウハウス、オランダの芸術運動デ・スティル、それぞれの要素が掛け合わされたデザイン」とあります。難解な呪文のようですが、大胆に解釈すると「洗練されたむき出し感、機能的で厳格、同時に温かみもあるモンドリアン的構成の空間」ということでしょうか。違いますでしょうか。とにかく写真を見る限りカッコいい。

 店内の彫刻などは4人の女性アーティストによるものだそうです。ティンカ・ボック(Katinka Bock)、フー・シャオユアン(Hu Xiaoyuan)、ジョージア・ディッキー(Georgia Dickie)、ロシェル・ゴールドバーグ(Rochelle Goldberg)。勉強不足ですみません、と思いながらインスタグラムでハッシュタグ検索してみるとその数は数百から多くて1500と、世にはまだあまり知られていないアーティストたちのようです(ちなみに#KAWSは103万)。無名ではありますが、いずれの現代アートもインスタ上の写真を見るだけで心地よいものでした。

 ここで思い出すのが、エディ・スリマンが得意とするショーモデルのストリートハントです。エディが作るショー(キャンペーンも)は、モデルが非常に重要で、その多くが若く、無名ながら個性的な顔や態度が印象に残る人が多い。新しい価値観を表現するのに不可欠な存在です。

 新しい店を装飾するのに選ばれた4人の女性アーティストたちの考え方も、モデルのキャスティングの考え方に通じるものがあります。今の「セリーヌ」の「態度」を決定づける存在として厳選したのでしょう。

 デザイナーの仕事は、大きくは「クチュリエ(服を作る人)」と「スタイリスト(スタイルを作る人)」に分かれるかと思いますが、クリスチャン・ディオール(Christian Dior)が前者ならイヴ・サンローラン(Yves Saint Laurent)は後者、アルベール・エルバス(Alber Elbaz)が前者ならエディ・スリマンは後者。極論すれば前者は着る人が主役のオートクチュールやテーラーが頂点であり、後者の主役はスタイル自体と言えるでしょう。ディオールやエルバスの服は着る人を包み込むような優しさがあり、サンローランやエディが作る服は自分の個性を押し殺してでも着てみたい欲望を喚起させる力があります。当時、70歳近かったカール・ラガーフェルド(Karl Lagerfeld)がエディの服を着たくて大幅ダイエットに成功したのは有名な話です。

 「セリーヌ」就任時には危ぶまれた(私が危ぶんだ)、50歳を超えたエディ・スリマンのセンスの進化はどうやら止まっていない。直線好き(!?)のエディが、存在感あるらせん階段を選んでいるのを見てそう思いました。 “みんな違ってみんな良い”時代ではありますが、ファッション界にはやはり圧倒的にイケていて先を行くリーダーもまた必要なのです。さて、3シーズン目はそのセンスが服にどう反映されるのか、楽しみです。

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乳がん克服者がウォーキング ピンク色のクリスマスイベント開催

 大阪発のセレクトショップのイザ(IZA)は19日、乳がんと闘う女性らを応援するチャリティーイベント「イザ ピンク クリスマス2019」をザ・リッツ・カールトン大阪で開催した。今年で13回目。乳がんの啓蒙活動、ピンクリボンからスタートして、年々その規模を拡大。現在は動物愛護や、妊産婦・胎児の命や健康も考えている。

 メインイベントは、乳がんを乗り越えた女性たちのファッションショー。前回同様、大阪文化服装学院とコラボレーションして、学生が女性たちをスタイリングした。ドレッシー&エレガントが基調なスタイリングの中には、胸を隠すのではなく、自らを物語るアイデンティティーとして誇っているような提案も。前回、前々回もランウエイを歩いた経験者から、今年、乳がんと診断されて乗り越えた女性までのウォーキングには、顧客を中心とする来場者から惜しみない拍手が贈られた。

 このほか、モデルの冨永愛や福士リナが、イザの関連会社のグルッポタナカが代理店などを務める「ニナ リッチ(NINA RICCI)」「ヌメロ ヴェントゥーノ(N 21)」「セルフ-ポートレート(SELF-PORTRAIT)」を着こなすファッションショーも行われた。「セルフ-ポートレート」は、デザイナーのハン・チョン(Han Chong)も来日。「素敵な場所にお招きいただき、本当に光栄」と、日本で初めてのランウエイショーの感想を述べた。

 トークセッションでは、塚本香「ハーパーズ バザー(HARPER'S BAZAAR)」編集長や、杉本彩らが登壇。女性の権利獲得、動物愛護、妊産婦の健康を守る出生前診断などについて、来場者とともに考えた。チャリティーラッフル(有料のチケットを購入して参加するクジ引き大会)などの売り上げ200万円弱は、こうした問題を支援するNPO法人などに寄贈されている。

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「第3回 ライフスタイル Week 春」が開催 ファッション、インテリア、ビューティ商材など世界35カ国から1万4000点が集結

 リード エグジビション ジャパンは2020年1月20~22日、世界中のライフスタイル商材が一堂に会するバイヤー向けの国際商談展「第3回 ライフスタイル Week 春」を幕張メッセで開催する。今回はファッションやビューティ、生活雑貨、インテリアなどに加え、新たに文房具と花の展示会を新設。日本の伝統的な技術を用いたメード・イン・ジャパン製品や世界的に注目を集めるサステナブル製品をはじめ、同時開催の化粧品展を含め、世界35カ国から1万4000点のライフスタイル商材が集結する。併催されるビームス役員やワークマン専務などの業界のキーパーソンたちによる無料セミナー(事前申込制)も目玉の一つだ。本記事では、メード・イン・ジャパンとサステナブル分野の知っておきたい出展製品や、今聞いておきたい話題のセミナーを紹介する。

世界で評価を高める
日本の伝統技術が集結

 世界からの評価を高めている、日本各地の伝統的な素材や技術を用いて作られた製品が全国から集まる。燕三条の包丁やモダンデザインの有田焼、特殊な加工を施した和紙からできたクッション、地域をまたいだコラボレーションにより生まれた急須などを通じて、伝統的でありながら、革新的な匠の技を垣間見ることができるだろう。

日々の生活を持続可能に
サステナブル製品

 ファッション業界のみならず、さまざまな領域で注目を集めるサステナブルな製品も集結。環境的に持続可能な暮らしを取り入れるため、作り方や素材を見直したファッション小物や生活雑貨がそろう。

売り方からSNS戦略まで
学べる無料セミナー

 ファッション業界やライフスタイル業界の一線で活躍するキーパーソンたちによる無料セミナーも同時開催(事前申込制)。売り場作りやSNS戦略、ブランディング戦略など、さまざまな視点からヒントを得ることができる。


INFORMATION
第3回 ライフスタイル Week 春

構成展示会:雑貨EXPO、ベビー&キッズEXPO、ファッション雑貨EXPO、
テーブル&キッチンウェアEXPO 、インテリア&家具EXPO、
ヘルス&ビューティグッズEXPO、フラワー&プランツEXPO、文具・紙製品展
日程:2020年1月20〜22日
時間:10:00〜18:00(最終日のみ17:00終了)
会場:幕張メッセ
住所:千葉市美浜区中瀬2-1
入場料:招待券持参者は無料(招待券がない場合は5000円)

問い合わせ先
ライフスタイル Week 事務局
(リード エグジビション ジャパン)
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クリスマス前の「スーパーサタデー」 売上高がアメリカ史上最大に

 小売業界向けの調査およびコンサルティング会社のカスタマー グロース パートナーズ(CUSTOMER GROWTH PARTNERS、以下CGP)によると、今年の米「スーパーサタデー」(12月21日)の総売上高は344億ドル(約3兆7496億円)で、1日の売上高がアメリカ史上最高を記録し、昨年の319億ドル(約3兆4771億円)を10%ほど上回る結果となった。

 「スーパーサタデー」はクリスマス直前の土曜日を指すが、今年の「スーパーサタデー」は予想通り「ブラックフライデー」の総売上高312億ドル(約3兆4008億円)を超える形となった。

 CGPのクレイグ・ジョンソン(Craig Johnson)社長は「秋の気温が比較的高く、10~11月初旬のアウターの売り上げが伸び悩んでいたが、その後『スーパーサタデー』をピークに急速に売り上げが伸び、その勢いは日曜日も衰えることがなかった」とコメントしている。

 また、ジョンソン社長によるとリテール分野はウォルマート(WALMART)、アマゾン(AMAZON)、コストコ(COSTCO)、ターゲット(TARGET)の影響が大きいが、購買の速度に関してはブランド品を低価格で販売するオフプライス・チェーンが最強だという。売り上げ不振が長く続いた小売業者の業績は好調だったが、オフプライス・ストアの勢いはとても強いという。

 ベライゾン(VERIZON)の2019年ホリデー・リテール・インデックスを見ても、ECサイトの利用者は11月1~27日の期間と比べて金曜日は15%増、「スーパーサタデー」の土曜日は21%増、日曜日は14%増となっており、この週末の購買活動の活発化がうかがえる。

 ベライゾンのリテール・ホスピタリティー・流通リーダーのミシェル・デュプレ(Michele Dupre)は、「消費者は『スーパーサタデー』のセールと、商品がすぐに届くというメリットの両方に魅力を感じている。クリスマスイブまでに商品が確実に届けられる点が、ギリギリで買い物する消費者を引き付けている」と語っている。

 CGPのジョンソン社長によると、売上高の増加は安定した仕事や賃金の上昇に伴う良好な家計状況が関係しているという。また、大々的な販促キャンペーンや買い物に出かけやすい天候、そしてユダヤ教の「ハヌカ」の行事が今年は22日の日曜日の夜から始まるという点も「スーパーサタデー」の売上高が増加する要因となった。

 ホリデー商戦は好調だったが、この勢いが2020年以降の経済成長の維持につながっていくかどうかにも注目したい。

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渋谷スクランブルスクエア。巨大で豪華だが、何か腑に落ちない←2019年商業施設回顧(前編)

 今年も数多くの商業施設がオープンしたが、その中で何にスポットライトを当てるかを考えてみると、渋谷の再開発が佳境を迎えたことを取り上げざるを得ないのではないか。今回は、11月1日に開業した「渋谷スクランブルスクエア(東棟)」と、12月5日に開業した「渋谷フクラス」という、いずれも東急電鉄が絡んだ商業施設について見ていきたい。
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これからの美容室は高齢社会の社交場だ ITのプロ「WWDビューティ」最新号につぶやく

 大手通信会社に入社後、国内外でITソリューションを提供するビジネスマンが、先週号のファッション週刊紙「WWDファッション」で気になったニュースを要約してお届け。最先端のテクノロジーから企業と、その利用者が必要とするものについて考え続けたITのプロ、CKRが未来的視点からニュースにつぶやきを添えます。

今日のニュース:P.5「美容室が初めて25万軒を突破 倒産件数も過去最多を超える見込み」

読み解きポイント:社交場としての美容室について考える

ニュースのポイント

 厚生労働省によると、2018年度末、美容室が全国で25万1140施設、美容師数は53万3814人と過去最高を記録した。なお理容室は11万9053施設と、前年度に比べ1912減少となった。また、美容室は19年1〜10月累計で92件倒産し、休廃業・解散も年間200件を越えるなど増加傾向にある(東京商工リサーチ調べ)。異業種から参入するサロンもあり、新たな経営手法を模索する時期が来ているのかもしれない。

CKRはこう読む!

 信号機の数よりも多いと言われる美容室。それでも増え続ける理由は、地域に根付いた社交場(サロン)としての役割があるからではないでしょうか?倒産件数も過去最高とありますが、休廃業・解散を合わせて300件/年程度。それほど多くありません。美容師の新規免許登録数は、05年度をピークに毎年減少しています。ところが美容師数は、この20年で1.6倍増え、約53万人となりました。引退せず、美容師を長く続ける方が、全国にはたくさんいると言えそうです(美容師免許を持ちながら、就労していない休眠美容師が全国に推計75万人いるのも事実です)。

 全国理美容製造者協会の調査によると、年代別の平均利用回数は、60代が6.9回/年とトップで、年代が若くなるほど回数は減少します。また女性は、どの年代も8〜9割が美容室を利用しており、お店選びの理由1位は「行きやすい場所にある」です(男性40代以上は、8〜9割がクイックカットサービス店か、理容室を利用しています)。このあたりから考えても、住宅街に昔ながらのアットホームな美容室が、「地域の社交場」の役割を果たしていると思われます。

 しかし今後、美容師も高齢となり休廃業が増えると、「社交場ロス」することになります。そして実は、背後に差し迫っている、この課題に向き合うことが大切だと思うのです。施術スキルを確保し、リーズナブルな料金でサービスを提供することは、もちろん大切です。しかし、幅広い年代の方とのコミュニケーション力や、地域に貢献する活動も、応援される美容室として見逃してはなりません。“粋”な美容室なら、値段は少々高くても、お金を払いたいと思う方もいらっしゃるはずです。心地よい場所で、元気がもらえるなら、何度も通う人もいるでしょう。訪問美容という新しい形が増える可能性もあります。

 「高齢社会における社交場としての美容室」、注目したいテーマの一つです。

CKR Kondo : 大手通信会社に入社後、暗号技術/ICカードを活用した認証決済システムの開発に従事。その後、欧州/中東外資系企業向けITソリューションの提供、シンガポール外資系企業での事業開発を経験。企業とその先の利用者が必要とするもの、快適になるものを見極める経験を積み、ウェアラブルデバイスやFree WiFiを活用したサービスインキュベーションを推進。現在は、米国、欧州、アジア太平洋地域にまたがる、新たなサイバーセキュリティサービスの開発を推進中

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@tokyoart_event 展示会&アートイベントbot

【4月9日まで|スヌーピーミュージアム】 第2回展覧会 史上最大のスヌーピー展「もういちど、はじめましてスヌーピー。」 誕生秘話から、約50年間大きな変遷を遂げていく様子を、原画約80点と映像で紹介 詳しくはこちら→

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ワタミ、薩摩牛生産者と合弁。和牛焼肉で世界を目指す。

ワタミ株式会社(本社:東京都大田区、 代表取締役社長:清水 邦晃)が、牛の生産などを行う株式会社カミチクホールディングス(本社:鹿児島市、代表取締役社長:山下 大三)らと合弁会社を設立し、焼肉業態を開発し国内外で直営店及びフランチャイズ店の展開を行うと発表した。
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まだ、あなたが知らないニューヨーク最新トレンド WANGHONG and Chinese Power:“ワンホン”を制するものがマーケットを制する

 ニューヨークで活躍する名物クリエイティブ・ディレクター、メイ(May)と、仕事仲間でファッションエディターのスティービー(Stevie)による連載第3回。月に1、2度はお気に入りのレストランでランチをしながら情報交換するのが楽しみな2人。“You’d Better Be Handsome”は、2人がときにゲストを交え、ニューヨークのトレンドや新常識について雑談するコラム 。Vol.3となる今回は、どこに行っても影響力のあるチャイニーズパワーを分析。知らないでは済まされない“ワンホン(WANGHONG)”の重要性についてトーク。

 チャイナタウンを一歩出ると、中華料理店がそんなにないのがニューヨークの実情。特にゆっくりできる空間がないなか、トライベッカの外れにある「チャイナブルー(CHINA BLUE)」はコロニアル時代の上海風な内装で、ゆっくりおしゃべりが楽しめる。夏になると、窓が全開されて気持ちがいい。ニューヨークでは珍しく静かなエリアなのも◎。点心も充実、ランチセットは12〜15ドル(約1300~1600円)。CHINA BLUE, 135 Watts Street, 973 860 3865

メイ:ロンドン、パリ、ソウル、上海、東京を回って先日戻ってきたばかり。

スティービー:上海にも行ってきたのに、上海風チャイニーズで大丈夫だった?

メイ:ニューヨークのチャイニーズって、そんな繊細じゃないから別物(笑)。

スティービー:確かに。でも「チャイナブルー」って随分前からあるけれど、味付けも優しいし、寒いときには熱々のスープが体に沁みるよね。ところでどの都市がいちばん元気があった?

メイ:どこもそれなりに元気だったけど、共通しているのは、どこの国でも中国人が大活躍ということ。買い物をしている人という意味だけではなく、情報発信源として。韓国でも、ビューティブランドのマーケティング部が考えているのは“ワンホン”のことばかり。パリのビューティ発表会でも、やっぱり“ワンホン”が主役のようだし。

スティービー:“ワンホン”?

メイ:あっ、ここにも“ワンホン”を知らない人が!でも、日本でこの話をしたときも、 知らない人が多くてびっくりした。お隣りの韓国では、そのことばっかり話しているというのに。

スティービー:インフルエンサーのこと?

メイ:アメリカで言うならばYouTube Starかな。ただご存知だろうけど、中国ではYouTubeやインスタグラムといったアメリカのSNS にアクセスできない。だから彼ら独自のプラットフォームが生まれたりする。ウェイボー(微博、WEIBO)、タオバオ(TOBAO)、ティックトック(TIK TOK)などなど。そこで大活躍する“ワンホン”は、直訳すると“インターネット有名人”という意味らしい。専門知識を持ったKOL(キーピニオンリーダー)もインフルエンサーだけど、“ワンホン”は動画を活用することが大前提。

スティービー:中国は人数が多いうえに、購買欲があるから強いよね。

メイ:例えばニューヨークで新しい香水を発表するとき、中国本土からエディターを招くのではなくて、PRはニューヨークに住んでいて英語も普通に話せる“ワンホン”を招待するのが普通。この人たちに宣伝してもらうことで、売れるかどうかが決まるから。ビューティやファッションはもちろん、車専門、テクノロジー専門の“ワンホン”も重宝されている。

スティービー:そういえば、先日出席した新商品発表会でも、最前列に座っていた中国人らしき人たちは、ライブで発表会の様子を伝えていた。次々とコメントが携帯のモニターに出てきて驚いた。それにお互いが助け合っている風で、とても効率よくオーガナイズされていて、無駄がなかった。世界中にいるチャイニーズとコミュニケーションを取っているのかも?想像をはるかに超えるすごい人数なのかも。

メイ:“ワンホン”も人気が上がったり下がったり激しいみたいで、人気をキープするには、独自の視点と商品知識が大事。それに企業からお金もらってPRしている感が出てくると、一気にリスペクトがなくなるみたい。

スティービー:そこはインスタグラマーと同じなんだね。でも彼らの収入源は、インセンティブとか広告料だろうから難しそうだけど。

メイ:だからこそ提携するときは、商品を細かくチェックしているみたいだよ。

スティービー:“ワンホン”だけじゃなくても、長く仕事を続けてリスペクトを維持していくためには、基本中の基本だね。

メイ:それにしても、中国人の勢力というか威力は年々強くなっていくのをニューヨークにもいても感じる。

スティービー:中国人のカルチャーを維持しながらも、その地域で根を張っていく。そういえば3年くらい前からニューヨークの公立学校では、中国人が多いからだろうけど旧正月は祝日扱いになったときは驚いた。まだまだユダヤ教関連の休みの方が多いけれど。

メイ:私がニューヨークで小中学校に通っていた頃には、想像もつかなかった事態!大学生の頃は、当時はフランス語、スペイン語に続いて日本語がある学校もちらほらあったけど、今では日本語はほぼ消滅。公立の高校でもスペイン語の次に中国語のクラスがあったりするくらいだから。

スティービー:そういえば、トム・クルーズ(Tom Cruise)とケイティ・ホームズ(Katie Holmes)の娘スリ(Suri Cruise)ちゃんも、中国語教育を推進する私立に小さい時から通っているし。普通にマンダリン語を話せたりして?

メイ:そういえば、この秋にはアンジェリーナ・ジョリー(Angelina Jolie)の息子マドックス(Maddox Jolie Pitt)君がソウルのトップの大学に入学して韓国中がわいていたよね。

スティービー:噂によると、ほかにもイギリスやアメリカのトップ大学が決まっていたらしいけど、Kポップ好きが高じて韓国の大学を選んだらしい。アンジェリーナ自身もソウルに行ったり。Kポップの影響力って計り知れない。

メイ:日本の大学にハリウッドスターの子どもたちが来ることはなさそうだね。ジャニーズ好きなアメリカ人とかあんまり聞いたことがないし。授業料も良心的で穴場かもしれないのにね。

スティービー:どちらにせよ、アメリカ人が中国語をマスターする前に、その何万倍の中国人が英語をマスターしていくんだろうね。実際、ニューヨークのトップと言われる公立高校は70%近くがアジア人だから。アジア人枠の中でも、やっぱり中国人がダントツ多い。

メイ:70%?じゃ、アジア人がマジョリティーってこと?とうとうそういう時代に入ったってことか。

スティービー:いや、けっこう前からすでにそうなっていたらしいけど、 僕も最近気づいたよ。黒人1%、ヒスパニック3%という学校もあって、社会問題になっているくらいだから。

メイ:とはいえ、高級ブランドをいちばん買っているのはアメリカ人らしいけど!

スティービー:2020年はいったいどんな展開になるんだろう。どちらにしても中国人パワーから見習うことはまだまだありそう。

メイ/クリエイティブディレクター:ファッションやビューティの広告キャンペーンやブランドコンサルティングを手掛ける。トップクリエイティブエージェンシーで経験を積んだ後、独立。自分のエージェンシーを経営する。仕事で海外、特にアジアに頻繁に足を運ぶ。オフィスから徒歩3分、トライベッカのロフトに暮らす

スティービー/ファッションエディター:アメリカを代表する某ファッション誌の有名編集長のもとでキャリアをスタート。ファッションおよびビューティエディトリアルのディレクションを行うほか、広告キャンペーンにも積極的に参加。10年前にチェルシーを引き上げ、現在はブルックリンのフォートグリーン在住

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ノードストロムのNY新店が示すリアル店舗のあり方(前編) 鈴木敏仁のUSリポート

 アメリカ在住30年の鈴木敏仁氏が現地のファッション&ビューティの最新ニュースを解説する。今回は米大手百貨店ノードストロム(NORDSTROM)がニューヨークに出店した新タイプの店舗を前編・後編の2回にわたってリポートする。世界の小売業者が注目するこの店は何が画期的なのか。

 ノードストロムがニューヨークのマンハッタンに新店舗をオープンした。グランドオープニングは10月24日。場所はセントラルパークの西南の角にあるコロンバスサークルから2ブロックほど北側の57番ストリート沿い、セントラル・パーク・タワーという7月に完成したばかりの有名な住居用高層ビルの足下に立地している。このマンションは高さ472m・131階建てで、世界で最も高い住居用ビルだ。

 立地が立地だけに住んでいるのは超富裕層ばかり。リッチな顧客層を頭上に頂いての新店舗ということになる。

 シアトルに本社を置く同社は現在米国内にデパートメントストアを110店舗展開している。主要な大都市圏にはほぼ出店しており、NYにも店舗を持っているのだが、マンハッタン内には店舗がなかった。唯一出店しているのは

 アウトレット業態「ノードストロム ラック(NORDSTROM RACK)」と、昨年この新店の隣にオープンさせたメンズ、ECで注文した商品の受け取りや返品が行える「ノードストロム ローカル(NORDSTROM LOCAL)」だけで、フルラインの通常店舗では初出店なのである。

 そのためオープニング時には、ニューヨーカーにとっては待ちに待った店舗という文脈でメディアに報じられていた。

 ちなみに新規の出店スペースがかなり限られるマンハッタン内において、メンズと隣り合わせて出店するのはかなり難しいことは容易に想像できる。おそらく相当前から綿密に計画していたのだろう。

 店舗面積は32万スクエアフィート(約3万平方メートル)で、同社にとっては最大の店舗面積となっている。フロアは地上5階から地下2階の計7フロア。通常店舗は高くても3階なので今回はフロア数が多い。隣にメンズストアがあるため品ぞろえは女性専用となっていて、同社による正式な名称も「ウィメンズストアNYC」である。公式のステートメントでは、靴とバッグに力を入れて、靴は10万足(デザイナーブランドは50)、ハンドバッグは1万個(デザイナーブランドは3000)、ジーンズは6000本をそろえていると発表している。

 ここで特徴をまず3つ挙げてみる。

1. ビューティ

 ビューティ売り場が3つに分けらている。1階(740平方メートル)の化粧品売り場は、「サンローラン(SANT LAURENT)」など大きなブランドとそれ以外のブランドの2つに別れていて、さらに2階(560平方メートル)がスキンケアとサービスになっている。変則的なレイアウトとなっているのは、おそらく建物の構造上こうせざるを得なかったのだろう。建物の構造をゼロからやり直すのが難しいケースがマンハッタンには多く、変則レイアウトは普通のことである。

 新しいのは2階のスキンケアのフロアだ。エレベーター(または階段)を出ると目の前で待ち受けるのが“ビューティヘブン”と名付けられたカウンターで、常駐しているコンシェルジュが案内や予約といった顧客サポートを提供している。ここからスキンケア売り場が始まるのだが、目を引くのは隣接しているサービスである。フェイスマッサージ、ネイル、ヘアスタイリングといったサービスを提供するテナントが売り場の隣に並んでいる。提供しているメニューの数をトータルすると100を超えるーーをうたい文句としている。

 スキンケア売り場とビューティ関連サービスを隣接させる考え方は、例えば食品分野で物販と飲食を混在させるグローサラントと同じである。ECの時代に“それでもお客が来店する店作り”を考えるときに、ビューティ分野ではこういうアプローチがこれから必要になってくることだろう。

2. 物販以外の多数のサービス

 スニーカーのクリーニング、靴の修理、「コンバース(CONVERSE)」とのコラボによるカスタムデコレーション、服のお直し、ギフトラッピング、パーソナライゼーション・スタジオなど物販以外のサービス売り場もあちこちに多数散在している。中でも私の興味を引いたのはパーソナライゼーション・スタジオだ。購入した商品にオリジナルの刺繍を施すといった特注品にするサービスである。

 前述のビューティサービスや後編で説明する飲食など、人的サービスの多さがこの新店の特徴である。

3. 売り場とマーチャンダイジング

 ノードストロム×ナイキ(NIKE)の店内コラボストア、バーバリー(BURBERRY)によるポップアップストア、伸び始めている新興ブランドを集めた「スペースブティック(SPACE BOUTIQUE)」、初回の「エバーレーン(EVERLANE)」を手始めに特定ブランドを短期間取り扱う「ポップイン@ノードスロロム(POP-IN@NORDSTROM)」ーー。この4つが特筆しておきたい売り場だが、後の2つは他の店舗でもすでに展開を始めており、この店舗のみのスペシャルは前の2つである。双方ともにデザインが奇抜で、路面に面しているため外側に向かって存在感をアピールしている。

 さて、以上はごく一般的に認識されるこの新店のハイライトなのだが、本当のおもしろさは実は飲食、英語で言うところのホスピタリティー分野にある。

(12月26日の後編に続く)

鈴木敏仁(すずき・としひと):東京都北区生まれ、早大法学部卒、西武百貨店を経て渡米、在米年数は30年以上。業界メディアへの執筆、流通企業やメーカーによる米国視察の企画、セミナー講演が主要業務。年間のべ店舗訪問数は600店舗超、製配販にわたる幅広い業界知識と現場の事実に基づいた分析による情報提供がモットー

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