年末年始の新作まとめ 「ディオール」の新リップ「ディオール アディクト リップ グロウ オイル」など(12月27日〜1月9日)

 「WWD JAPAN.com」が2019-20年の年末年始発売の新商品を「ビューティ」「ファッション」「スニーカー」別にまとめてお届け。「ビューティ部門」では読者の注目度(PV)から1〜3位までをランキング形式で紹介。今回は「ディオール(DIOR)」からティントタイプの新リップ「ディオール アディクト リップ グロウ オイル」が最も注目された。

【ビューティ部門】


【ファッション部門】


【スニーカー部門】

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Put you on grill I put it on there And everytime yo mama through she fold like a class 5 whiplash, ay b*tch, smash Gravy all over my dash, ay Young Johnny Cash (WOAH) Gotta catch 'em all like Ash (GRAVY TRAIN) Smoking big doinks Skrrrr Big doinks, kid Yeah Uh, bbno$ Wassup, baby?

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とんだ林蘭と“ワンカップ大関”がコラボ 渋谷パルコの「ポップ バイ ジュン」で発売

 ジュンが運営し、スタイリストの山本康一郎がコミュニケーションデザインを手掛ける渋谷パルコの「ポップ バイ ジュン(POP BY JUN)」は12月26日に、アーティストのとんだ林蘭が手掛けるライフスタイルブランド「マッドフルーツ(MAD FRUITS)」と清酒製造会社の大関の人気商品“ワンカップ大関”のコラボ商品を発売した。また現在、「ポップ バイ ジュン」では「マッドフルーツ」のポップアップショップを開催中だ。会期は2月中旬まで。

 コラボ商品は、とんだ林が描き下ろしたドローイングをプリントして製作。価格は800円となる。また新年初売りに合わせ、温かい“ワンカップ大関”を1月2日から5日まで数量限定で販売する。

 「マッドフルーツ」は、とんだ林が今年の夏にスタートしたブランド。普通のモノではなく、生活にスパイスを与えられる“変”なモノをイメージし、そのとき作りたいモノを流動的にデザインする。

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【4月9日まで|スヌーピーミュージアム】 第2回展覧会 史上最大のスヌーピー展「もういちど、はじめましてスヌーピー。」 誕生秘話から、約50年間大きな変遷を遂げていく様子を、原画約80点と映像で紹介 詳しくはこちら→

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SNSで「ベストコスメ」についてアンケート調査 支持を集めるのは消費者の声!?

 美容ジャーナリストや美容誌・女性誌の編集長、エディター、ライター、メイクアップアーティスト、百貨店バイヤーなど総勢54人の協力を得て行った、恒例企画の「WWDビューティ」の「ベストコスメ」。「WWD ビューティ」では「WWD」の公式インスタグラム・ツイッターでフォロワーの方にベストコスメについて意識調査を実施した。

 「美容メディアの『ベストコスメ』を参考にして商品を購入したことはありますか?」という質問にインスタグラムとツイッターで約6割のユーザーが「ある」と回答し、「ベストコスメ」が今だも影響力を持っていることが分かった。参考にする人の意見として「美容の専門家が選ぶ製品だから信用できる」「大勢の人が評価する製品だから買って失敗するリスクが少ない」など「ベストコスメ」に対する信頼の声が目立った。

 またインスタグラムで行った、「『ベストコスメ』マークを店頭で見て購入したことがありますか?」という問いでは、「ある」と答えたユーザーは4割となった。店頭で購入に至らない理由として、「他人のベストが自分にとって最良とは限らない」「敏感肌のため自分に合うか分からない」「『ベストコスメ』というだけでは購入する理由にならない」という意見が挙がった。事前の下調べとして各誌・メディアの「ベストコスメ」を利用しているユーザーが多いのではないだろうか。

 次に「どの『ベストコスメ』を参考にしたことがありますか?」という問いには、美容3誌を上回ってユーザーが参考にしたのが、アイスタイルが運営するコスメ・美容の総合サイト「アットコスメ(@COSME)」だった。美容業界関係者が選出する他メディアとは異なり、一般ユーザーも多く利用する同サイトの口コミをもとにした「アットコスメ」の「ベストコスメ」は、消費者のよりリアルな声が製品に対する親和性や信頼につながっているのではないだろうか。

 続いて「『ベストコスメ』を参考にしてがっかりした経験はありますか?」という問いには、63%のユーザーが「ある」と回答。多数の美容のプロの評価をもとに「ベストコスメ」に選出された商品でも、実際に使用してみて“がっかり”したことがあるという回答が半数以上だった。また「リピート買いしたいと思いますか?」という問いには「いいえ」と答えたユーザーは約7割に上った。

 スキンケアやメイクアップ製品などは実際に肌に使ってみないと効果や使用感は分からないものだが、一方で「ベストコスメ」を参考にする層も一定数いることが今回のアンケート結果からあらためて明らかになった。コスメはブランドによって代表的なアイテムも違い、選択肢も多数あることから美容のプロが選出する「ベストコスメ」は購入する際の指標になっているようだ。

 一方でSNSでは製品の紹介や使用感を発信する“美容アカウント”と呼ばれる、個人アカウントが多く存在する。それらのアカウントのフォロワーは情報や口コミを参考にする程度で、それぞれが自身に合ったコスメを試した上で、判断して購入しているのではないだろうか。「ベストコスメ」に限らず、大多数の意見が自分に当てはまらないことはままあること。特にコスメともなれば、たとえ1位に選ばれた製品でも、肌質によって合わないものもあれば、メーカーがうたう発色や質感がしっくりこず、今回のアンケートのように「がっかり」することもあるだろう。肌質も価値観も人それぞであり、商品の評価も異なるはず。今後大事になってくるのは、「何が人気なのか」ではなく、「何が自分に合っているか」を知るすべなのではないだろうか。

 なお、美容ジャーナリストや美容誌編集長などが選出した19年下半期(7~12月)発売製品の全18部門ベストコスメは、「WWDビューティ」2019年12月26&20年1月2日合併号をチェック!

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「ストリートウエアに未来はない」 ヴァージル・アブローが「デイズド」に語る

 ヴァージル・アブロー(Virgil Abloh)は、英雑誌「デイズド(DAZED)」が近年のトッププレーヤーを特集するシリーズのインタビューで、「ストリートウエアはこの先10年のうちに廃れる」と予測し、今後は「消費者がファッションの知識や個人のスタイルをビンテージで表現するとても素晴らしい状態になっていくだろう」と語った。

 アブローはインタビューで、「思うに、いったいどれだけのTシャツ、パーカ、スニーカーを身につけられるというのか。ビンテージショップにはクールな洋服が山ほどあるのだから、ただそれを着ればいい。これからは新しいものを買うよりも、そういう流れが強くなっていくと思う。ちょっと、自分のアーカイブをチェックするよ、みたいな感じになるだろう」とコメントしている。

 しかし、アブローのこのインタビューはストリートウエア界で大きな反感を買った。

 「ブロークン プロミシーズ(BROKEN PROMISES)」のデザイナーのマンディ・ベンス(Mandee Bence)は、「ストリートウエアがハイファッションの新たな分野として認識されたのはアブローの影響によるところも大きい。今はラグジュアリーと言えばスニーカーにTシャツだというのに。アブローの発言は、偉大なラッパーが『ヒップホップは死んだ。今後は違う音楽を作る』と言うのと同じこと。アブローは先へ行き過ぎて何かを見失っただけだ」とコメントした。

 カッパ ノース アメリカ(KAPPA NORTH AMERICA)のドレ・ヘイズ(Dre Hayes)社長は、「ヴァージルの興味深い考えをリスペクトしているけど、ストリートウエアに未来はないという彼の発言には同意できない。人びとはパーカやTシャツ、スニーカーを着用することをやめはしない。しかも、ストリートウエアはすでにビンテージ化している。スニーカーと衣類のリセール市場はストリートウエアにとってなくてはならない部分だ。人びとはすでに毎日アーカイブから選んで服を着ているよ」とコメントした。

 11月に開催された「コンプレックスコン(Complex Con)」で行われた“ストリートウエアの未来”についてのパネルディスカッションには、デザイナーのドン・C(Don C)やエブ・ブラバド(Ev Bravado)などアブローに近いメンバーが多数参加していたが、誰一人としてストリートウエアが廃れるとは考えていない。

 「ダイヤモンド サプライ カンパニー(DIAMOND SUPPLY CO.)」創業者のニック・ダイヤモンド(Nick Diamond)は、「ハイファッション界におけるストリートウエアのコンセプトは、ラグジュアリー志向の消費者とブランドの中でのトレンドにすぎないから、人気が衰えていくのは分かる。彼の考えは、ビンテージの素晴らしさだけでなく環境保護の観点からも評価したい。衣服の製造量が減ることは地球環境にとってよいこと。しかし、ストリートウエアやスケーターファッションはブランドやデザイナーが独創性を発揮できる分野でもあるし、価格もまだ手頃だ。Tシャツ、パーカ、スニーカーなどのスケーターファッションがなくなることはない。ストリート出身の若くて独創性のある新しいデザイナーが存在する限り、ストリートウエアが廃れることはない」と話した。

 「BTFL」創業者兼デザイナーのアリハンドロ・ロドリゲス(Alejandro Rodriguez)も、「注目すべきは1980~90年代のアイテムが現在ビンテージ品として認識されていること、そして今の若者はそのビンテージ品を当時の映画やアーティストと関連付けて身近に感じているということだ。だから、ビンテージ品は確実に多くの注目を集めるだろう。しかし、ファッション界でストリートウエアのカテゴリーはすでに確立されているから、消え去ることはないだろう」と語っている。

 アブローはインタビューの中で2009年ごろの出来事を振り返り、「当時、記者はあのようなデザインをただ“ストリートウエア”とだけカテゴライズした。デザイナーとしての私は、今の時代に存在するどうすることもできない用語に直面している。フラストレーションを感じた経験から、もし“ストリートウエア”が時代の流れであるならば、それに定義付けされるのではなく、自分が定義付けしてやろうと決めたのだ。“ストリートウエア”とは何であるかを示すためにショーをしなければならない、しかも急いで。分かるだろう?」と語っている。

 しかし、アブローは一人でストリートウエアを確立したわけではない。「パーム エンジェルス(PALM ANGELS)」や「ヘロン・プレストン(HERON PRESTON)」など、ブランドやデザイナーたちの尽力によるところも大きいし、「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」と「シュプリーム(SUPREME)」のコラボなどの影響も確実に存在する。事実、18年の「CFDAアワード(CFDA Awards)」では「シュプリーム」創業者のジェームス・ジェビア(James Jebbia)がメンズウエアのデザイナー・オブ・ザ・イヤーに選出されている。

 アブローには、ストリートウエアの発展に貢献し、メンズウエアを席巻してきた功績がある。しかしまだ終わりではないはずだ。アブローは12月18日、「ルイ・ヴィトン」の2020年カプセル・コレクションのパートナーとして、「ア ベイシング エイプ(R)(A BATHING APE(R))」と「ヒューマン メイド(HUMAN MADE)」を手掛けるNIGO(R)とのコラボレーションを発表したばかりだ。

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動画:WWDJAPAN ENGLISH Vol.2 「艶」!?「ヨレ」??肌状態を英語で言おう

 「WWDJAPAN ENGLISH」は、世界に羽ばたきたい業界人に向けた英会話番組です。「WWD JAPAN.com」にアップした記事をRIZAP ENGLISH(https://www.rizap-english.jp/)に英訳していただき、そこから「こんなコトが英語で言えたら!!」「あの時、フレーズが浮かばなかった!!」という、業界人なら誰もが知りたいワンポイント英語を学びます。2回目は、日本語メインの初級編。「シャネル(CHANEL)」の華やかなホリデーコスメの記事から、メイクや肌状態の表現を学びます。動画の下には、番組中に読み上げた英語を掲載します。

Chanel’s Holiday Collection

Chanel’s 2019 holiday collection is inspired by Gabrielle Chanel’s love for ornaments, with the rich colors and lacquered gold of the ornaments displayed in her own apartment. The collection, to be released November 1st, consists of a total of eight products including new lipstick shades and eyeshadow palettes.

An exclusive eyeshadow palette and a single-shade eyeshadow will be released, both embossed with an ornamental motif inspired by a vintage Chanel button. The limited-edition palette features four rich shades: dark khaki, soft peach, bronze khaki and chocolate, while the single-shade eye shadow is available in two limited-edition colors.

The exclusive highlighter “Ecla Mane de Du Chanel” creates a brilliant, lit-from-within glow as well as adding a three-dimensional effect. The limited-edition nail polish comes in two colors: deep green and brownish red.

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芸能事務所スターダストグループが化粧品事業本格参入 鈴木えみがアドバイザー

 常盤貴子、北川景子、鈴木えみらが所属する芸能事務所のスターダストプロモーショングループが、12月23日に美容液「ソフィスタンス」3種の発売を開始し化粧品事業に本格参入した。担当するのはグループ傘下のSDIビューティ&ヘルスで、会社立ち上げと同時に化粧品製造販売業資格も取得した。これまで所属タレントと化粧品企業とのコラボレーション製品を手掛けたことがあったが、スターダストグループとして開発から販売まで行うのは初めてとなる。

 「ソフィスタンス」は近年注目を集める常在菌ケアと、自社で開発した“美活菌発酵液”が特徴。公式サイトでのみの販売で、普通肌・油性肌向けの「スピリット」、乾燥肌・敏感肌向けの「アドバンスト」、エイジングケア向けの「フローレス」の3種(各120mL、8000円〜)をラインアップする。グループの強みを生かし、美容知識が豊富でファッションデザイナーとしても活躍する鈴木えみが開発アドバイザーとして加わったほか、パッケージデザインの監修も行っている。

 化粧品事業を本格的に行うきっかけとなったのは、7年前に肌荒れに悩むスタッフやモデルのために社内に設置したラボの存在がある。「漢方や市販の化粧品材料について調べていた際に、歴史作品を書いていた所属作家が古文書からコメ由来の発酵液による自然療法を見つけ、試作品を作って男性社員が使ったところひどい肌荒れが改善された。改良して所属モデルたちに配ってみるととても評判がよく、身内のみで使われる化粧品として社内に浸透していった」と松山 友美SDIビューティ&ヘルス担当者。

 これまでは小さな社内ラボで作り希望者に配布していたが、スタッフの家族や社外の関係者にも愛用者が増えて生産量が追いつかなくなったことから、会社を立ち上げてビジネスとして取り組むことになった。自社で開発した “美活菌発酵液”にこだわり、その力を最大限に生かす製品として美容液のみを展開する。

 「ラボ設立当初の開発メンバーはそれぞれ別の仕事を持ち、兼任で研究や開発を行っていた。化粧品についての知識や開発の経験がなく、純粋に肌に良いものを作るという目的だけを共有できたことが、新たな素材・処方の発見につながったと思う。『ソフィスタンス』はOEMで作っているが、社内ラボで作っていた処方を再現できるメーカーを探し、同等のパワーが得られる処方で作っている」(松山担当者)。

 2020年はブランド認知を高めるためにSNSやプレゼントキャンペーンなどで訴求を行うほか、来春にはアスリートやパフォーマーに向けた製品も展開する予定。「まずはスキンケアブランドのラインアップを整えることが第一目標。ただ、厳しい目を持つプロにも感動してもらえるような製品を作ることが絶対条件のため、時間は掛かると思う。韓国コスメを始め製品トレンドのスピードが加速化している時代だが、そういう時代だからこそ一点一点大切にこだわって作った製品を世に出したい」(松山担当者)。

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リカルド・ティッシやカニエ・ウェストとも働いたバッグデザイナー、ヤス・ミチノが語るパリで成功を手にするまでの道

 インターネットやテクノロジーが発達し、仕事やライフスタイルへの意識が変わりゆく中、働き方は多様化している。働く場所だって、必ずしも日本というわけではなく海外を拠点に選ぶ人もいる。大切なのは、一度きりの自分の人生をどう生きたいかということ。もちろん自身の揺るぎない意思や目標にたどり着くための努力、自分の考えを表現する語学力などは必要だが、可能性は世界に広がっている。ここでは、ヨーロッパに身を置き、自身のブランドを手掛けている日本人デザイナーをピックアップ。その場所を選んだ理由から、海外をベースにする魅力や難しさまでを探る。

 第3回に取り上げるのは、フランス・パリでバッグブランド「ミチノ(MICHINO)」を手掛けるヤス・ミチノ(Yasu Michino)=デザイナー。自身のブランドだけでなく、フリーランスで数々のメゾンのバッグ制作にも携わる彼に、国際的な感覚を培った背景やバッグデザイナーになった理由、今後の展望などを聞いた。

−国際的な感覚をお持ちですが、どんな環境で生まれ育ったのですか?

ヤス・ミチノ「ミチノ 」デザイナー(以下、ミチノ):生まれは東京ですが、9カ月の時に父の仕事の関係で中国に引っ越しました。その後、3歳から6歳までは日本、6歳から11歳までは再び中国で過ごしました。そして、今度は香港に移り3年間生活。アメリカの学校に進学するために渡米して、大学卒業までニューヨークにいました。

−いろいろな国や環境の中で育ったんですね。その中で印象深い思い出はありますか?

ミチノ:最近仕事で中国に行った時に、幼少期に中国で暮らしていたことは自分に大きく影響していたと改めて実感しました。というのも、僕が暮らしていたのは1980年代。ブランド品はもちろん、輸入品さえほぼない時代でした。そして8歳の時に、家族旅行で初めてパリに行き、色にあふれた環境やその美しさに憧れを抱きました。日本やアメリカからパリに行ったら、そこまで違いを感じなかったかもしれないですが、当時の自分には全くの別世界で。その格差にショックを受けたんですよね。だから、小さい頃に閉鎖された環境にいたということは、今の自分のエネルギーというかハングリー精神につながっていると思います。そして、パリでデザイン性の高いものに触れ、いい生活には美しいデザインが必要だなと感じました。もう一つは、香港での生活です。当時の香港は、僕からするとブランドもデパートも全てがそろっている大都会。そこで、ファッションの商業的な面により興味を持つようになりました。

−なるほど。それがデザイナーを目指す原点にもなったんですね。ファッションデザインの勉強はニューヨークで?

ミチノ:いいえ。通っていたニューヨーク大学では、美術史とフランス文学を専攻していました。その当時からデザイナーになる夢もパリに行きたいという思いもあったので、そのためになりそうなことを学んでいました。そして、通常4年間かかるところを3年間で卒業。パリに渡り、スタジオ・ベルソー(Studio Bercot)でファッションデザインを専門的に学びました。

­−数ある学校の中でスタジオ・ベルソーを選んだ理由は?

ミチノ:すでに大学を卒業していたので、ファッション業界で長年の経験がある人のもとで自由に学びたいと考えました。校長であるマリー・ルキー(Marie Ruckie)さんは、クチュールの時代からプレタポルテへの移り変わりまでを知るファッションの生き字引のような人。彼女との出会いは、自分にとってかけがえのないものとなりました。アメリカから来てファッションのことを何も分かっていなかった僕に彼女が教えてくれたのは、いわばファッションのメンタリティー。具体的には、彼女の考え方や哲学、ファッションの見方を学びました。特にパリのファッション業界では仕組みや感覚などが分かっていなければメゾンで働くのは難しい。働き始めてから教わったことが生かされていると実感しましたね。

−例えば、どんなことですか?

ミチノ :ベルソーは学校ではあるけれど、メゾンのやり方を実践しているようなところなんです。言うなれば、ルキーさんは先生ではなくメゾンを率いるアーティスティック・ディレクターで、生徒はデザインチームのメンバー。提出したデザインに対して彼女が良し悪しを言うのですが、同じデザインでも見せる日によって評価や言っていることが全然違うんですよね。その中で理解したのは、自分のデザインに対する信念や価値観をしっかり持つのが大事だということ。実際、メゾンでもよく起こることなので、ベルソーで慣れていた分、スムーズに働き始めることができました。

偶然の巡り合わせでバッグデザイナーの道へ

−ファッションの中でも
バッグデザイナーを志したきっかけは?

ミチノ :ベルソーでは、2週間ごとにウィメンズとメンズのウエアからバッグやシューズ、ランジェリーまでいろいろなプロジェクトに取り組んでいましたが、もともとバッグデザイナーを目指していたわけではありませんでした。最初のきっかけになったのは、「ソニア リキエル(SONIA RYKIEL)」でのスタージュ(インターンシップ)。初日に行ったら、ウィメンズウエア部門で研修するはずが急きょ変更になり、バッグ部門に配属されちゃって。特にこだわりがあったわけではなかったし、やってみたら評価されたので、自信が湧いてきました。その後は「ジバンシィ(GIVENCHY)」でスタージュをしたのですが、当時はちょうどリカルド・ティッシ(Riccardo Tisci)のアーティスティック・ディレクター就任直後。チームにバッグ専門のデザイナーがいなかったので、スタージュ生でありながら、リカルドと一緒にレザーグッズのデザインをさせてもらいました。工場に行ったり、素材を選んだり、普通ならあり得ない経験だったと思いますし、本当に恵まれていましたね。ただ、学生ビザから就労ビザに切り替える必要があり、早く自立もしたかったので迷っている暇はなく、募集があった「イヴ サンローラン」のジュニアバッグデザイナーとして就職しました。僕は物事を割り切って考えるプラグマチックな性格。その時にある選択肢の中で自分のやるべきことを選ぶので、そういう巡り合わせでバッグデザイナーになりました。結果的に、そんな性格はデザイン性だけでなく実用的であることを求められるバッグに合っていたと思います。

−その後、さまざまなブランドでキャリアを磨いていくんですね。

ミチノ:「イヴ サンローラン」で1年働いた後、「ジバンシィ」からオファーがあり、戻ることにしました。当時、バッグはウィメンズ、メンズ、クチュールに加え、アジア向けのライセンスもやっていて。やることは山積みでしたが楽しくて、仕事に没頭していましたね。勤めていた5年間、イタリア、フランス、スペイン、中国などいろいろな国の工場に行くことも多く、そこでモノ作りの知識やノウハウを培いました。そして、「ジバンシィ」を辞めた後、2012年にカニエ・ウェスト(Kanye West)から声を掛けられ、彼のプロジェクトに携わるのを機にフリーランスデザイナーになることに。最初のプロジェクトは、3カ月という限られた期間で50個のバッグのデザインから製作までを一人で手掛けました。結果、カニエにも喜んでもらえましたし、フリーランスでやっていく自信につながりました。それからカニエとは「イージー(YEEZY)」も含め5年ほど一緒に仕事をしてきたのですが、それと同時に「デルヴォー(DELVAUX)」や「ニナ リッチ(NINA RICCI)」など他のブランドの仕事も受け始め、自分の会社の設立準備も進めていきました。

パリを拠点にしている理由

−そして、14年に自身のブランド「ミチノ」を設立したと。パリを拠点に選んだ理由は?

ミチノ:パリで学び、すでにパリでキャリアを積んでいたので、自分にとってはここを拠点にするのが自然なことでした。仕事面でも、パリにはフリーランスで働けるクライアントがたくさんあるし、多くのバッグ工場があるイタリアにも近い。このアドバンテージは大きいですね。そして、パリは建築などに一貫性があり、ハーモニーを感じる街。世界を代表する美術館が多く、イベントも常に行われているので、さまざまなインスピレーションを得ることができます。

−自分のブランドとフリーランスの仕事を両立させる上で難しいところは?

ミチノ:難しいのは、タイム・マネジメント。フリーランスの仕事は、ブランドによってコレクションのペースも違うし、毎日オフィスに行くわけではないので、自分で計画的にきちんと進めていくことが重要です。

−逆に良かったと感じることはありますか?

ミチノ:自分のブランドはまだ小さく、幅広いスタイルを提案すると軸がぶれてしまうので、フォーカスする必要があります。なのでフリーランスの仕事を通して、デザイナーとしての自分が持つ他の引き出しや側面を表現することができるのは、良いところです。そして、他のブランドで働くことによって、それぞれのブランドが持つ異なる価値観から自分のやっていることを客観視できるというのもメリットですね。

−「ミチノ」は徐々に国内外での販路やメディア露出を増やしていますが、今後の目標は?

ミチノ :「ミチノ」は、僕にとってパーソナルなブランド。なので、今まで自分が生きてきた日本、中国、アメリカ、フランスで成功したいという気持ちがあります。それは、その国で暮らして現地の人と接してきたからこそ生まれるデザインだと思っているから。そして、時代に適したものを作りながら、自分を表現していきたいと考えています。

−では、フリーランスのデザイナーとして目指していることや、今後一緒に仕事をしてみたいブランドはありますか?

ミチノ :フリーランスとして目指しているのは、クライアントがハッピーであることと、自分のデザインしたものが多くの人から支持してもらえること。一緒に仕事をしたいのは、「モワナ(MOYNAT)」と「ユニクロ(UNIQLO)」です。「モワナ」はレザーを使ったモノ作りへの情熱が素晴らしいし、「ユニクロ」はバッグのカテゴリーを確立できるポテンシャルがあると思うので、そういうところで自分の強みを生かしたバッグを作れたらいいなと思っています。また、今はメゾンのデザインチームの一員として名前を出さずに働いていますが、将来的には自分のブランドを手掛けつつ、バッグブランドのクリエイティブ・ディレクターとしても働きたいです。

JUN YABUNO:1986年大阪生まれ。ロンドン・カレッジ・オブ・ファッションを卒業後、「WWDジャパン」の編集記者として、ヨーロッパのファッション・ウィークの取材をはじめ、デザイナーズブランドやバッグ、インポーター、新人発掘などの分野を担当。2017年9月ベルリンに拠点を移し、フリーランスでファッションとライフスタイル関連の記事執筆や翻訳を手掛ける。「Yahoo!ニュース 個人」のオーサーも務める。

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想像の楽しさを教えてくれる「刺繍小説」という新しいジャンル

 これは小説なのか、それとも刺しゅうを教えてくれる本なのか。「刺繍小説」という言葉の羅列を見るだけでは判然としないだろう。「想像する楽しさを伝えたいんです」と話す、著者で美術家の神尾茉利さんが仕掛ける“遊び”は本を開く前の表紙から始まっている。

 「『刺繍小説』という一つのジャンルをつくりたくて」とタイトルに込めた思いを打ち明ける神尾さんに、本書が完成するまでの背景について話を聞いた。

 序章から終章まで駆け抜けるように進む物語は、現実と想像の世界を行ったり来たりする。「刺繍小説とは、刺繍描写のある小説のこと」と冒頭に記されている通り、神尾さんが読み親しんだ小説の中にある刺しゅうのシーンを抜粋し、実際に図案化して制作し、その写真とともに制作中に感じた思いをテキストとして添えるという、ブックガイドとしても楽しめる内容だ。「あのシーン」と題した第2章では、刺しゅう描写はないものの、その物語の余白に神尾さんが「あったかもしれない」と想像して刺しゅうを施したブラウスやワンピースなど9つの作品を紹介する。どのようにして構成を決めていったのだろうか。

 「一般的な手芸本とは違い、刺しゅうをしない人が読んでも楽しめるような本にしたいと思っていて、刺しゅうと何かを掛け合わせた内容にできないかというところから始まりました。編集者さんとそんな話をしているときに、刺しゅうが登場する小説はないだろうかとふと思ったんです」。

 料理や編み物のシーンが描かれるものは浮かんだものの、刺しゅうが登場する小説の記憶はなかったという。しかし探し始めると次々と見つかり、その小説内の描写から想像して刺しゅうを施したものが第1章で紹介されている。制作を続けるうちに先述した第2章「あのシーン」のアイデアが浮かび、まずは作品を全て仕上げた。その後、本書のアートディレクションを手掛けた柿木原政広さんに「作品はできているのですが、どのようにして本にしていくべきか分からないので協力してもらえませんか?」と相談した。

 「手芸本によくあるような事例の反対のことをしていきたいという思いがありました」と神尾さんが話す通り、刺しゅうの図案ページにも神尾さんらしさが光る。いわゆる実用本だと、まず刺しゅうの方法を分かりやすく説明していく。しかし本書は、まるでそばにいて優しく教えてくれる友人のような語り口だ。「刺繍糸売場へ足を運んでみてはいかがでしょう」と誘いかけてくれ、「ザクザク刺すだけで意外と様になるのは、刺繍する人の『表現』が真っ直ぐに表れるからかもしれません」と背中を押してくれる。そして、かける音楽やつまめる甘いものもあるとベターだと、刺しゅう環境を整えることの提案まである。イラストのみで説明としては不十分なものもあるが、それは作り手が自由に楽しめるようにという配慮なのだと思う。

 「柿木原さんともう一人、デザイナーとして渡部沙織さんも加わり、みんなで会話を何度も重ねながら作品がどんどん本として形になっていきました」。

 写真は柿木原さんの紹介で、神尾さんと同世代でもあるナオミサーカスさんが担当。ナオミさんは全ての小説を読んでから撮影に臨み、撮影場所やアングル、雰囲気などを自ら提案してくれたという。「全員がいなければこの形にはなりませんでした。約3年をかけて一つのチームで本を制作していった感じです」。

 今までとは違う本の作り方だったからこそ、デザイナーの熱意をより強く感じられたのだという。「最初はできないだろうと思っていた、全体の流れを持たせる構成ができることに途中で気づき、それには細かな文章が必要だと思ったんです」と振り返り、刺繍小説に出合ったときのことをつづり、足していった。その出合いの衝動が短い文章に見事に収まっている。一冊の本を読んで感じることは、読む人の数だけあるだろう。「きっとみんな、聞いてみたら自分なりの変わった本の読み方をしていると思うんですよね。私が“刺繍”を意識していなかったら読み流していたのと同じだと思います。そんな風に読み方を提案する本でもあるのかなと」。

 本を読む楽しさとは、想像の世界を広げることだと神尾さんは教えてくれる。「想像するときは、誰にも何も言われない自分だけの世界。それってすごいことだと思うんです。私は今回『刺繍小説』を提案しましたが、別の『○○小説』が生まれていったらいいなと思っています。自分なりの読み方をみんなでシェアするようなイベントもやってみたいですね」と話す神尾さんの想像は、こうしてどんどんその先に広がっていく。それは本があるからこそ、広がっていく世界なのだと思う。

高山かおり(たかやま・かおり):独断と偏見で選ぶ国内外のマニアックな雑誌に特化したオンラインストア、「マガジンイズントデッド(Magazine isn’t dead. )」主宰。ライター、編集者としても活動している。北海道生まれ。北海道ドレスメーカー学院卒業後、セレクトショップの「アクアガール(AQUAGIRL)」で販売員として勤務。在職中にルミネストシルバー賞を受賞。その後4歳からの雑誌好きが高じて都内の書店へ転職し、6年間雑誌担当を務める。18年3月に退社、現在に至る

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想像の楽しさを教えてくれる「刺繍小説」という新しいジャンル

 これは小説なのか、それとも刺しゅうを教えてくれる本なのか。「刺繍小説」という言葉の羅列を見るだけでは判然としないだろう。「想像する楽しさを伝えたいんです」と話す、著者で美術家の神尾茉利さんが仕掛ける“遊び”は本を開く前の表紙から始まっている。

 「『刺繍小説』という一つのジャンルをつくりたくて」とタイトルに込めた思いを打ち明ける神尾さんに、本書が完成するまでの背景について話を聞いた。

 序章から終章まで駆け抜けるように進む物語は、現実と想像の世界を行ったり来たりする。「刺繍小説とは、刺繍描写のある小説のこと」と冒頭に記されている通り、神尾さんが読み親しんだ小説の中にある刺しゅうのシーンを抜粋し、実際に図案化して制作し、その写真とともに制作中に感じた思いをテキストとして添えるという、ブックガイドとしても楽しめる内容だ。「あのシーン」と題した第2章では、刺しゅう描写はないものの、その物語の余白に神尾さんが「あったかもしれない」と想像して刺しゅうを施したブラウスやワンピースなど9つの作品を紹介する。どのようにして構成を決めていったのだろうか。

 「一般的な手芸本とは違い、刺しゅうをしない人が読んでも楽しめるような本にしたいと思っていて、刺しゅうと何かを掛け合わせた内容にできないかというところから始まりました。編集者さんとそんな話をしているときに、刺しゅうが登場する小説はないだろうかとふと思ったんです」。

 料理や編み物のシーンが描かれるものは浮かんだものの、刺しゅうが登場する小説の記憶はなかったという。しかし探し始めると次々と見つかり、その小説内の描写から想像して刺しゅうを施したものが第1章で紹介されている。制作を続けるうちに先述した第2章「あのシーン」のアイデアが浮かび、まずは作品を全て仕上げた。その後、本書のアートディレクションを手掛けた柿木原政広さんに「作品はできているのですが、どのようにして本にしていくべきか分からないので協力してもらえませんか?」と相談した。

 「手芸本によくあるような事例の反対のことをしていきたいという思いがありました」と神尾さんが話す通り、刺しゅうの図案ページにも神尾さんらしさが光る。いわゆる実用本だと、まず刺しゅうの方法を分かりやすく説明していく。しかし本書は、まるでそばにいて優しく教えてくれる友人のような語り口だ。「刺繍糸売場へ足を運んでみてはいかがでしょう」と誘いかけてくれ、「ザクザク刺すだけで意外と様になるのは、刺繍する人の『表現』が真っ直ぐに表れるからかもしれません」と背中を押してくれる。そして、かける音楽やつまめる甘いものもあるとベターだと、刺しゅう環境を整えることの提案まである。イラストのみで説明としては不十分なものもあるが、それは作り手が自由に楽しめるようにという配慮なのだと思う。

 「柿木原さんともう一人、デザイナーとして渡部沙織さんも加わり、みんなで会話を何度も重ねながら作品がどんどん本として形になっていきました」。

 写真は柿木原さんの紹介で、神尾さんと同世代でもあるナオミサーカスさんが担当。ナオミさんは全ての小説を読んでから撮影に臨み、撮影場所やアングル、雰囲気などを自ら提案してくれたという。「全員がいなければこの形にはなりませんでした。約3年をかけて一つのチームで本を制作していった感じです」。

 今までとは違う本の作り方だったからこそ、デザイナーの熱意をより強く感じられたのだという。「最初はできないだろうと思っていた、全体の流れを持たせる構成ができることに途中で気づき、それには細かな文章が必要だと思ったんです」と振り返り、刺繍小説に出合ったときのことをつづり、足していった。その出合いの衝動が短い文章に見事に収まっている。一冊の本を読んで感じることは、読む人の数だけあるだろう。「きっとみんな、聞いてみたら自分なりの変わった本の読み方をしていると思うんですよね。私が“刺繍”を意識していなかったら読み流していたのと同じだと思います。そんな風に読み方を提案する本でもあるのかなと」。

 本を読む楽しさとは、想像の世界を広げることだと神尾さんは教えてくれる。「想像するときは、誰にも何も言われない自分だけの世界。それってすごいことだと思うんです。私は今回『刺繍小説』を提案しましたが、別の『○○小説』が生まれていったらいいなと思っています。自分なりの読み方をみんなでシェアするようなイベントもやってみたいですね」と話す神尾さんの想像は、こうしてどんどんその先に広がっていく。それは本があるからこそ、広がっていく世界なのだと思う。

高山かおり(たかやま・かおり):独断と偏見で選ぶ国内外のマニアックな雑誌に特化したオンラインストア、「マガジンイズントデッド(Magazine isn’t dead. )」主宰。ライター、編集者としても活動している。北海道生まれ。北海道ドレスメーカー学院卒業後、セレクトショップの「アクアガール(AQUAGIRL)」で販売員として勤務。在職中にルミネストシルバー賞を受賞。その後4歳からの雑誌好きが高じて都内の書店へ転職し、6年間雑誌担当を務める。18年3月に退社、現在に至る

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J.フロントがパルコを658億円で完全子会社化

 百貨店大手の大丸松坂屋などを擁するJ.フロント リテイリングは、子会社でファッションビル大手のパルコを株式公開買い付け(TOB)で、全株を取得すると発表した。同社は2012年2月と8月にそれぞれ301億円、420億円を投じ、パルコ株65%を取得していたが、今回は新たに658億円を投じ、約3500万株の全てを買い取る。12年当時J.フロントのトップだった奥田務会長兼CEOは「パルコの上場を維持する」と明言していたが、今回発表したリリースでは「環境変化に対応するため、スピード感をもって迅速な意思決定を行うことで、これまで以上に広く深く両社で連携する」考え。買い付けは12月27日からスタートし、1株あたり1850円で行う。なおパルコの12月26日の終値は1378円だった。

 J.フロントは完全子会社化後に、「ギンザシックス」などの不動産事業をパルコに移管。不動産事業を一元化することで、ショッピングセンター事業のさらなる高度化を目指す。

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トゥモローランドのキッズブランドからセレモニーコレクションが登場

 トゥモローランド(TOMORROWLAND)は、子ども服ブランド「トゥモローランド ボーイズ & ガールズ(TOMORROWLAND BOYS & GIRLS)」から、セレモニーコレクションを発売する。1月中旬から、トゥモローランド日本橋高島屋S.C店をはじめとする取り扱い店舗と、1月末から公式ECサイトで販売する。

 同コレクションでは、卒入園などの晴れの日に着られるセットアップ(ジャケット1万8000円〜、パンツ1万円〜)やワンピース(1万3000円〜)、シャツ(7800円〜)、ブラウス(8800円〜)などをそろえる。

 「トゥモローランド ボーイズ & ガールズ」は「大人も着たいと思える子供服」をテーマに、2019年春夏シーズンにスタートした。取り扱い店舗は、札幌ステラプレイス店、日本橋高島屋S.C店、吉祥寺店、柏高島屋ステーションモール店、ルミネ横浜店、名古屋ラシック店、あべのHOOP店、スーパー エー マーケット(SUPER A MARKET)新宿、公式オンラインサイト。

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#敦子スメの「新月・満月」ノート 今回の新月(12月26日)は2020年によいスタートを切るための助走に! 

 オーガニックコスメとの出合いや、コスメキッチン在籍中に占い師・ジョニー楓さんのイベントを担当したのをきっかけに星占いに興味を持ち、独学しました。現代では占いとしてこれはラッキー、アンラッキーという区別に使われることもありますが、良い悪いではなく自然の流れとしての月の動きに、地球上で生活しているわたしたちは知らずに影響を受けています。この連載では、月の動きの中で活用できるものを知り、うまく生かしてもらえるための、おすすめな付き合い方をお伝えしていきたいと思います。新月・満月の流れを最大限に引き出すためのサポートをしてくれるコスメやインナーケアアイテムも紹介していきます。第1回は12月26日の新月とおすすめコスメについてお伝えします。

そもそも月の動きと生活って
関係あるの?

 月は私たちの身近な生活に影響する身近な天体といわれています。例えば満月の日に出産が多いといわれたり、潮の満ち引きに影響したり、敏感な人は満月の日は気が高ぶりやすいとされるなど、自然界を通して日常生活や人の気分に作用するといわれています。

新月とは?&ビジネスに使える
新月アクション

 新月は簡単に言うと太陽と月が同じ星座に位置する日。満月がフルパワーになるのに対して新月はゼロの状態、スタート、リフレッシュなど新たに何かを始めるのに適した日と言われています。今年の12月の新月は1年の幸運を示す星、木星の近くで起こります。ここから1年間で達成したいことや、新たなプロジェクトの計画などを、紙に書いておく、来年も一緒にやっていきたい人にメールをしておくなど、何かしら「始める」という行動をするのがおすすめです。仕事納めのタイミングでもありますが、来年やりたいこと、積み重ねたいことを胸に抱きつつ、1年の締めへ向かう、という流れを起こしてみてもいいかもしれません。ちなみに、新月は環境をきれいにしたり、クリーンに整えたりするのにもおすすめな日。冬休みに入る前に、デスクの周りをきれいにするなどのアクションもおすすめ。

オーガニックコスメとの関係は?

 オーガニックコスメで用いられる植物によく使われる農法に「バイオダイナミック農法」というものがあります。この農法の一部に、月の動きに沿って種まきや、収穫などの農作業を設定する動きがあります。
 
 今回は、「シゲタ(SHIGETA)」のルナバスソルト(3700円)を紹介します。女性の体と月のサイクルは密接に関係するという考えを受けて作られたもので、新月・上弦の月・満月と、月の動きに合わせて使えて、アロマのいい香りと塩のリフレッシュ感が楽しめます。

福本敦子(ふくもと・あつこ)/フリーランスPR・美容コラムニスト:「コスメキッチン」に14年間勤務後、現在はフリーランスPRのほか、ビューティコラムニストとしてイベント、SNSなど多方面で活躍。オーガニックに精通した知識を武器に、ライフスタイルに寄り添った独自のオーガニック美容論が、著名人やエディターをはじめ各方面から大人気。「#敦子スメ」は「読んだ瞬間試したくなる」と多くの反響を呼び、欠品や完売商品も多数。2019年秋、初の書籍となる「今より全部良くなりたい 運まで良くするオーガニック美容本 by敦子スメ」(光文社)を出版。発売前に増刷が決まるなど話題を読んでいる。旅を愛し、占星術にも精通 instagram:@uoza_26

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@itbuyer_fun 展示会IT・ハードバイヤーコミュニティ

イニエスタの足はどう見てもおかしい。自分の右足から左足にパスをしてる。イニエスタ右足とイニエスタ左足の2人がいるんじゃない?これじゃ周りのデフェンダーはどう考えてもインターセプトは無理だ。

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@tokyoart_event 展示会&アートイベントbot

【1月15日まで|国立西洋美術館】 クラーナハ展―500年後の誘惑 画家の芸術の全貌を、当時のドイツの思想や文化、社会や政治の状況などと併せて読み解き、さらには彼の死後、近現代におけるその影響まで。 詳細はこちら→

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「NARS」のクッションファンデとリップスティックが「WWDビューティ」のベストコスメ賞2冠達成

 「WWDビューティ」は2019年12月26日・20年1月2日合併号にて、19年下半期のベストコスメを発表した。化粧品業界で活躍するプロフェッショナルが選んだ製品が多数そろう中で、「NARS」の「ナチュラルラディアント ロングウェア クッションファンデーション SPF50/PA+++」はベースメイク部門の1位に、「リップスティック」がポイントメイク・リップ部門の1位に輝いた。どちらの製品も仕上がりの美しさと高い機能性を兼ね備え、業界人のみならず一般消費者からも高い支持を得ている。その実力とともに、今回は「WWDビューティ」のベストコスメ特集に協力いただいた美容賢者のコメントを紹介する。

完璧な艶、ハリ、透明感、
潤みをかなえる
“圧倒的美肌ファンデーション”

 完璧な艶、ハリ、透明感、潤い。そしてその美しさが重なり合うバランス。初めてこの肌を体感したときの感動は忘れられない。カバー力がありながらも、素肌を感じさせる絶妙な肌色と透け感も言うことなし。「簡単だから」「時短だから」と、どこか二番手のような存在だったクッションファンデーションの立ち位置を見事に生まれ変わらせた“圧倒的美肌ファンデーション”。ナチュラルやカバー力高めといった説明が要らなくなるほどのいい肌具合に導き、服やメイクさえもしゃれてみせてくれる。そんな不思議なバランスをかなえるだけでなく、シミやムラは隠すのに肌の奥まで透き通り、深く潤む艶肌を演出。使うほどとりこになるクッションファンデーションは、手放せそうにない。(神崎恵/美容家)

 環境汚染が進むにつれ、紫外線だけでなくPM2.5やほこりなどさまざまな環境ストレスから肌を守る必要が増えてきた。今までは日焼け止めが主にそういった外的刺激をブロックする役目を果たしていたが、「NARS」から今夏、肌をフレッシュに仕上げながら環境ストレスから守るクッションファンデーションが登場した。「ナチュラルラディアント ロングウェア クッションファンデーション SPF50/PA+++」は空気中のちりやほこりなどの微粒子、紫外線などの環境ダメージを受けた肌をサポートする「パワフル プロテクション コンプレックス」を開発し、フォーミュラに配合した。同時にラズベリーやアップル、スイカエキスなどをブレンドし、肌にハリや輝きを与え、なめらかな肌へと導く。さらに柔軟性に優れた軽いポリマーがまるでつけていないかのような軽やかなつけ心地を実現。肌の水分保持をサポートし、自然な艶をもたらす「モイスチャライジングナイロンパウダー」を配合。デイタイムスキンケアと呼べるほどスキンケア成分をたっぷり含み、つけているだけで美しい肌に導く。発売時から何度も品切れを繰り返すほどの人気を得ている同クッション。肌を強力にプロテクトするサポート力はもちろん、美しい艶と高いカバー力を両立した最強クッションファンデーションとしてファンを獲得している。

おしゃれ魂くすぐる72色
新しいメイクに
挑戦したくなるリップが登場

 私の中に潜むオシャレ魂がくすぐられた72色のラインアップ。テクスチャーの一つ、MUST-HAVE MATTEは、クリアな発色の中に、濃密な奥行きのある仕上がり。SENSUAL SATINは、とろっとしたツヤがなんとも魅惑的。SEDUCTIVE SHEERは、カジュアルすぎない軽やかさと抜け感。普段の私ならつけないダークカラーも、計算された絶妙な色と質感により、洗練された印象に仕上がるからびっくり。今までのマットやシアーとは、一味違うところが、さすが「NARS」! 軽やかに伸び、唇が乾かない快適なつけ心地と、マットでミニマルなデザインもお気に入り。新しいメイクに挑戦したい!そんな気持ちがむくむくと目覚めるアイテム。(倉田真由美/美容ジャーナリスト)

 「NARS」のブランドスタートのきっかけになったアイコニックなリップスティック。ブランド誕生25周年を記念し、全72色と圧巻のカラーバリエーションで刷新した。アーティストブランドとして無限のアーティストリーと自己表現を可能にすべく、マット、サテン、シアーの3つのテクスチャーがそろう。シアーで艶やかな仕上がりの「セダクティブ シアー」、サテンの官能的な光沢が特徴の「センシュアル サテン」、鮮やかな発色とベルベットのような上品な質感の「マスト-ハブ マット」の3種は、幅広い色とテクスチャーで多様なメイクアップルックをかなえる。リップスティックは軽いテクスチャーで長時間快適なつけ心地を実現。パッションフルーツシードオイルが唇に活力を与え、モリンガシードオイルが発色を高める。濃密なカラーがなめらかに唇の上に伸び広がり、唇を色鮮やかに彩る。

PHOTO : KOICHI IMAI

問い合わせ先
NARSジャパン
0120-356-686

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WINTER SALE START!!!

こんにちは。

本日12月26日(木)よりウィンターセールが、バーニーズ ニューヨーク各店・オンラインストアにてスタートしました!

人気のデザイナーブランドや<バーニーズ ニューヨーク>オリジナルコレクションなど、秋冬シーズンの多彩なアイテムがプライスダウン。通常価格より最大50%オフにてお求めいただけます!

 

本日は、セール対象アイテムの一部をご紹介します。

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ウィメンズフロアでは、ドレスやニット・デニムパンツまでオフプライスにてご用意。

コートやダウンジャケットなど、冬に欠かせないアウターウェアもお得にお求めいただけます!

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ストールやグローブなどのアクセサリーも充実。

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もちろん、バッグやお財布・シューズも幅広い品揃えでご用意しています。

狙っていたアイテムをお得に手に入れるチャンス!

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人気のあるシューズはサイズのあるうちにお早めにご覧ください。

 

メンズフロアでは、スーツやジャケットなどのビジネスアイテムをはじめ、オンオフ問わず幅広いシーンでお使いいただけるアイテムがラインナップ。

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人気のデザイナーブランドもお求めやすくなっています。

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新年に向けて、毎日使うビジネスバッグやレザーグッズも心機一転。お得なこの期間にぜひお買い求めください。

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さらにビジネスシューズやスニーカーなどもオフプライスで登場!

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もちろんチェルシーパッセージでも、ベビーアイテムからホームアクセサリーまでオフプライスでご用意しています。

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今回ご紹介したのはほんの一部。

ショッピングをお得にお楽しみいただけるこの機会に、ぜひお立ち寄りください。

詳しくはこちらからご覧ください>>>

 

12/26-: WINTER SALE

銀座本店 / 新宿店 / 六本木店 / 横浜店 / 神戸店 / 福岡店 / オンラインストア

“日本発を世界に発信できるコングロマリット集団を目指す”TOKYO BASE谷正人

 「WWDジャパン」は2017年から、ファッション界の次世代を担う人に光を当てた特集「ネクストリーダー」を実施している。対象はファッションビジネスにかかわるあらゆる分野の若きリーダーたち。この特集を始めたのは、情熱と才能を持ち、強い信念で前へ進む若いリーダーたちを応援したいから。それぞれに専門分野があり、ネットワークと情報を持つ「WWDジャパン」の記者が日ごろの取材で出会い、応援したいと考えるネクストリーダーを推薦する。第1回目の「ネクストリーダー 2018」では14人を選定した。(この記事はWWDジャパン2017年11月7日号からの抜粋です)

谷正人 TOKYOBASE代表取締役CEO

WWDジャパン:将来の「野望」は?

谷正人:海外出店やEC、M&Aを強化する。世界に日本のクリエイションを流通させ、日本のファッションをグローバル規模で変えていきたい。売上高ミニマム1000億円、日本発を世界に発信できるコングリマリット集団を目指す。

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“情報もスピード感も国内外を意識する時代じゃない”「アンブッシュ」YOON

 「WWDジャパン」は2017年から、ファッション界の次世代を担う人に光を当てた特集「ネクストリーダー」を実施している。対象はファッションビジネスにかかわるあらゆる分野の若きリーダーたち。この特集を始めたのは、情熱と才能を持ち、強い信念で前へ進む若いリーダーたちを応援したいから。それぞれに専門分野があり、ネットワークと情報を持つ「WWDジャパン」の記者が日ごろの取材で出会い、応援したいと考えるネクストリーダーを推薦する。第1回目の「ネクストリーダー 2018」では14人を選定した。(この記事はWWDジャパン2017年11月7日号からの抜粋です)

YOON 「アンブッシュ」デザイナー

WWDジャパン:将来の「野望」は?

YOON:情報もスピード感も国内外を意識する時代ではない。ブランドはロゴだけでもプロダクトだけでもないと思う。それ以外で会社として、ブランドとして、お客さまに何を感じてもらえるかが重要。カルチャーの一部になれれば。

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“渋谷の一等地で非現実的なビジネスを続けて、若者のエネルギーを後押ししたい”フェイクトーキョー伊藤雄相 / 柳翔吾

 「WWDジャパン」は2017年から、ファッション界の次世代を担う人に光を当てた特集「ネクストリーダー」を実施している。対象はファッションビジネスにかかわるあらゆる分野の若きリーダーたち。この特集を始めたのは、情熱と才能を持ち、強い信念で前へ進む若いリーダーたちを応援したいから。それぞれに専門分野があり、ネットワークと情報を持つ「WWDジャパン」の記者が日ごろの取材で出会い、応援したいと考えるネクストリーダーを推薦する。第1回目の「ネクストリーダー 2018」では14人を選定した。(この記事は2017年12月13日に掲載した「WWD JAPAN.com」からの抜粋です)

伊藤雄相フェイク トーキョー代表取締役&柳翔吾フェイクトーキョーチーフディレクター、MATT.マネージャー

WWD:伊藤さん、フェイク トーキョーを立ち上げたきっかけは?

伊藤雄相(以下、伊藤):大学在学中に入社したキャンディーと、ウィメンズのシスターの事業を譲り受ける形でスタートしました。当時国内には、自分がおもしろいと感じるセレクトショップがありませんでした。大衆的に売れるブランドではなく、アンダーグラウンドの面白いブランドだけを集めて発信していくことは、一般的に考えれば非現実的なことですが、それを継続していくことで、ファッションにも夢があると若い世代に思ってもらえる存在でありたいと思い、立ち上げを決めました。

WWD:では、柳さんがフェイク トーキョーに関わるようになったきっかけは?

柳:友人でもあった現フェイク トーキョー代表の伊藤に、セレクトショップのキャンディー(CANDY)のリニューアルオープンの手伝いをしないかと誘われて、キャンディーで働き始めたのがきっかけです。その後伊藤が発起人となり、キャンディーと同じくセレクトショップのシスターを統合したフェイク トーキョーを立ち上げることになりました。

WWD:フェイク トーキョーを立ち上げてからこれまでのターニングポイントは?

伊藤:新宿2丁目から、渋谷に移転した時です。これまで自分たちがやってきたことをより多くの人に知ってもらういい機会になりました。渋谷の宇田川町で4年ほど営業をして、今年2月に神宮前6丁目の今の場所に移ったことも同じくターニングポイントです。場所を移すにはそれなりのリスクがあり、僕たちにとっての挑戦と言えます。

柳:関わったことすべてがターニングポイントです。誰に教わるわけでもなく、自分たちで試行錯誤しながら今まで進んできました。立ち上げ、バイイング、PR、ウェブサイトの立ち上げ、ショールームの立ち上げ、MATT.の立ち上げ、移転など、その時々で考え方も変わり、システムを変えてみたり、さまざまな方にサポートしていただいたり、ご迷惑をおかけしてしまったり、数えきれないほどのターニングポイントがありました。

WWD:今後の目標、夢、野望などを聞かせてください。

伊藤:ファッションのエネルギーはやはり若い世代から生まれてくるもので、そこを後押ししていく存在が必要ですし、そういう存在になれたらと思っています。ビジネス的にはまだまだ不十分ですが、社会貢献できなければ存在価値はないと思うので、今やっていることが少しでも世の中のためになればと考えています。

柳:フェイク トーキョーは店舗でもあり、会社でもあります。店舗としては、東京のセレクトショップの代表としてのイメージを作っていけるように頑張りたいです。国内外を問わず、「東京に来たら行くべきお店」としてお客さまが自信を持って人に紹介できるようなお店にしていきたいです。そして会社としては、従来のショップ業態だけでなく、時代の変化の流れをいち早くキャッチし、一歩先のファッション的なアプローチを、ファッション業界だけにとどまらず、さまざまな分野にアプローチできるような集団として、フェイク トーキョーに関わる人(スタッフ、取り扱いブランド、お客さま)と共に時代を作っていけたらと思っています。

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“いつの時代も色あせない服作りが目標”「アンスクリア」岡ゆみか

 「WWDジャパン」は2017年から、ファッション界の次世代を担う人に光を当てた特集「ネクストリーダー」を実施している。対象はファッションビジネスにかかわるあらゆる分野の若きリーダーたち。この特集を始めたのは、情熱と才能を持ち、強い信念で前へ進む若いリーダーたちを応援したいから。それぞれに専門分野があり、ネットワークと情報を持つ「WWDジャパン」の記者が日ごろの取材で出会い、応援したいと考えるネクストリーダーを推薦する。第1回目の「ネクストリーダー 2018」では14人を選定した。(この記事はWWDジャパン2017年11月7日号からの抜粋です)

岡ゆみか 「アンスクリア」デザイナー

WWDジャパン:将来の「野望」は?

岡ゆみか:洋服をよく知っている大人の女性に素敵だなと思ってもらえたり、若い女性に憧れてもらえる、それぞれの着方でいろんな世代に受け入れられる服を作りたい。いつの時代も色あせない服作りが目標。

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“衣装を通して誰かがエネルギーを得られたり、幸せな気分になってもらえたら”「トモ コイズミ」小泉智貴

 「WWDジャパン」は2017年から、ファッション界の次世代を担う人に光を当てた特集「ネクストリーダー」を実施している。対象はファッションビジネスにかかわるあらゆる分野の若きリーダーたち。この特集を始めたのは、情熱と才能を持ち、強い信念で前へ進む若いリーダーたちを応援したいから。それぞれに専門分野があり、ネットワークと情報を持つ「WWDジャパン」の記者が日ごろの取材で出会い、応援したいと考えるネクストリーダーを推薦する。第1回目の「ネクストリーダー 2018」では14人を選定した。(この記事は2017年12月13日に掲載した「WWD JAPAN.com」からの抜粋です)

小泉智貴/コスチュームデザイナー、「トモ コイズミ」デザイナー

WWDジャパン(以下、WWD):衣装デザイナーになったきっかけは?

小泉智貴(以下、小泉):幼少期から母親の影響でファッションに興味を持っていました。中学時代からしばらくはジョン・ガリアーノ(John Galliano)のデザインに夢中でした。彼の作るファンタジーの世界に感動して、自分も感動を与えられるモノ作りをしたいと決心しました。中学生の時にクリスマスプレゼントにミシンを買ってもらって独学で縫製を始め、高校時代も文化祭でファッションショーを企画したり、デザインコンテストに入賞したこともあります。当時はファッションデザインとファッションマガジンの両方に興味があったので、どちらも学べる美術系の学部に進学しました。

WWD:ブランドを立ち上げた経緯は?

小泉:大学在学中はファッション系のサークルに所属して、年に数回ショーや展示会で作品を発表しました。スタイリストの北村道子さんなど、さまざまな方の現場にお手伝いにも行きました。就職活動を始める頃にリーマンショックが起こって、「大手企業でも安定しないなら、やりたいことをやろう」とスタイリスト兼衣装デザイナーになることを決めました。大学4年の時に、自分がデザインした服を着てクラブに遊びに行った時にスナップサイトに掲載され、「ザナドゥトウキョウ(XANADU TOKYO)」の本橋達郎オーナーから連絡をいただき、取り扱い開始と同時にブランドを立ち上げました。もともとシニカルなデザインが好きだったので、ブランド立ち上げからまもなく女優や歌手の方に着用していただいたり、雑誌で取り上げていただけるようになって、カスタムメードの衣装のオーダーをいただくことが多くなり、主な仕事になっています。

WWD:衣装デザイナーになってからのターニングポイントは?

小泉:1つ目は、大学在学中にPerfumeの衣装を作れたことです。初めてのアーティストの衣装デザインがPerfumeさんでした。自分のデザインが憧れているアーティストの方々に使ってもらえる喜びは大きな自信につながりました。2つ目は、2016年にレディー・ガガ(Lady Gaga)が来日した際に衣装を着用してくれたことです。その後、アジア圏やヨーロッパからの注文が入るようになって、反響の大きさにとても驚きました。

WWD:今後の目標、夢、野望などを聞かせてください。

小泉:ドレスのデザインが大好きなので、ブライダル業界で力を発揮できたらいいなと考えています。特別な日に、特別なドレスを着る幸せを提供できたら最高ですね。あとは来年30歳という節目を迎えるので、自分へのバースデープレゼントのような、新しいコレクションを発表予定です。自分は、マルチにデザインし活躍できるデザイナーだとは思っていません。ですが、作った物で人の気持ちを明るく楽しくすることができると思っています。たとえそれが日常的に簡単に着られるものでなかったとしても、写真や展示、衣装を着用したパフォーマンスなど、見て楽しむことができます。そして、それによってエネルギーを得て、幸せな気分になってもらえたら、それが自分の幸せにもつながります。たくさんの人の幸せにつながる、ロマンチックでドラマチックなモノ作りをこれからもしていきたいです。

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“自分らしいスタイルでもっと自由に写真を撮る”フォトグラファー成尾和見

「WWDジャパン」は2017年から、ファッション界の次世代を担う人に光を当てた特集「ネクストリーダー」を実施している。対象はファッションビジネスにかかわるあらゆる分野の若きリーダーたち。この特集を始めたのは、情熱と才能を持ち、強い信念で前へ進む若いリーダーたちを応援したいから。それぞれに専門分野があり、ネットワークと情報を持つ「WWDジャパン」の記者が日ごろの取材で出会い、応援したいと考えるネクストリーダーを推薦する。第1回目の「ネクストリーダー 2018」では14人を選定した。(この記事はWWDジャパン2017年11月7日号からの抜粋です)

成尾和見 フォトグラファー

WWDジャパン:将来の「野望」は?

成尾和見:原点に戻って、自分らしいスタイルで、もっと自由に写真を撮ること。例えば女性であれば、自信があり、エレガント、人にこびていない、私の考えているいい女の条件を引き出せるような、そんな写真を撮りたい。

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「WWDビューティ」の「2019年下半期ベストコスメ」からスキンケアやベースメイクなど5部門を紹介 

 「WWDビューティ」2019年12月26日・2020年1月6日合併号は、恒例企画の「ベストコスメ」特集。美容ジャーナリストや美容誌・女性誌の編集長、エディター、ライター、メイクアップアーティスト、百貨店バイヤーなど総勢54人の協力を得て、19年下半期(7~12月)に発売した製品を対象に全18部門のベストコスメを選出した。

 同記事では、その中でもコスメの基本ともいえるスキンケアやベースメイクなどに加えて、企業努力の賜物ともいえる新知見部門の計5部門を紹介する。

【スキンケア部門】

 資生堂のハイプレステージブランド「クレ・ド・ポー ボーテ(CLE DE PEAU BEAUTE」の新ベーシックスキンケア「キーラディアンスケア」から美容液「ル・セラム」が1位に選出された。6年ぶりに成分をリニューアルした「ランコム(LANCOME)」の「ジェニフィック アドバンスト N」、第2の“スキコン”を目指す「アルビオン(ALBION)」の「フローラドリップ」は新製品ではなく既存品の高機能版や成分をリニューアルしたもの。スキンケア部門ではアップデートした既存品が多く受賞した。

【ベースメイク部門】

 下半期も多くのブランドがベースメイクにフォーカスした製品を提案していた中で、1位となった「NARS」の「ナチュラルラディアント ロングウェア クッションファンデーション」。アジア限定で発売した同製品は16時間持続する高いカバー力と空気中のちりやほこり、微粒子、紫外線によるダメージ、乾燥などによる環境ストレスから肌を守る処方が特徴だ。また。アジア人のメイク習慣にフォーカスし、重ねづけしても重くならない点も評価につながった。

【ポイントメイク・目元部門】

 「スック(SUQQU)」がブランド誕生以来10年以上ぶりに発売した単色アイシャドウ「トーン タッチ アイズ」は漆(うるし)に着目し、黒みを帯びた朱色である“うるみ色”を追求したみずみずしさとくすみをまとうカラーを展開する。「アンプリチュード(AMPLITUDE)」の「コンスピキュアス ダブルアイズ」も黒をベースとした配色で同ブランドの新たなカラー提案に支持が集まった。上位3製品に共通して“他ブランドにはない発色”と“絶妙な配色”というコメントが寄せられた。

【ポイントメイク・リップ部門】

 ブランド誕生25周年を迎えてリニューアルした「NARS」の「リップスティック」が首位にランクインした。新たに60色を追加した同製品は、鮮やかな発色で大胆なカラーから、デイリーユースに適したヌードカラーまでをそろえた豊富なカラー展開が幅広い層に支持された。次点にラグジュアリーブランド「イヴ・サンローラン(YVES SAINT LAURENT)」と「シャネル(CHANEL)」がランクインした。

【新知見部門】

 それぞれの企業がさまざまな視点で研究を続けるこの部門では、好奇心が脳を活性化、肌にも作用するというポーラの独自理論を元に開発された「ポーラ(POLA)」の高付加価値美容液「グランラグゼⅢ(ザ サード)」が首位を獲得した。スキンケア部門でも選出された「ジェニフィック アドバンスト N」と「フローラドリップ」もランクインした。

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“どんなカタチでもファッションに関わる仕事につなげたい”「スタイル&エディット」長尾悦美

 「WWDジャパン」は2017年から、ファッション界の次世代を担う人に光を当てた特集「ネクストリーダー」を実施している。対象はファッションビジネスにかかわるあらゆる分野の若きリーダーたち。この特集を始めたのは、情熱と才能を持ち、強い信念で前へ進む若いリーダーたちを応援したいから。それぞれに専門分野があり、ネットワークと情報を持つ「WWDジャパン」の記者が日ごろの取材で出会い、応援したいと考えるネクストリーダーを推薦する。第1回目の「ネクストリーダー 2018」では14人を選定した。(この記事は2017年12月11日に掲載した「WWD JAPAN.com」からの抜粋です)

長尾悦美/高島屋 スタイル&エディットバイヤー

WWD:スタイル&エディットバイヤーになった経緯は?

長尾:前職で販売員をしてた時にお客さまのご縁でスタイル&エディットを知り、転職しました。

WWD:バイヤーになってからこれまでのターニングポイントは?

長尾:バイヤーになってから1年ぐらい経って、スタイル&エディットのPRも兼ねて個人のインスグラムを本格的にスタートしたころです。

WWD:今後の目標、夢、野望などは?

長尾:好きなファッションを着て、どんなカタチでもファッションに関わる仕事につなげて行けたら幸せです。いつか小さな自分のお店を持ちたい。

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“多くのクリエイターの頭の中にある靴を具現化したい”靴職人 五宝賢太郎

 「WWDジャパン」は2017年から、ファッション界の次世代を担う人に光を当てた特集「ネクストリーダー」を実施している。対象はファッションビジネスにかかわるあらゆる分野の若きリーダーたち。この特集を始めたのは、情熱と才能を持ち、強い信念で前へ進む若いリーダーたちを応援したいから。それぞれに専門分野があり、ネットワークと情報を持つ「WWDジャパン」の記者が日ごろの取材で出会い、応援したいと考えるネクストリーダーを推薦する。第1回目の「ネクストリーダー 2018」では14人を選定した。(この記事は2017年12月13日に掲載した「WWD JAPAN.com」からの抜粋です)

五宝賢太郎/靴職人

WWD:靴職人になったきっかけは?

五宝:幼い頃からティッシュケースの箱に足を入れてはハサミでくり抜いたり、紐を通してみたりと靴らしいものを作って遊んでいました。茨城大学の生活用品デザイン学科に進学し、卒業制作で靴を制作発表しました。在学中に埼玉県蕨市の靴匠、稲村有好氏に弟子入りしました。

WWD:靴職人としてのターニングポイントは?

五宝:25歳のとき、師匠である稲村有好氏が他界して、彼の仕事と工房を引き継ぐことになったときです。稲村氏は多くのブランドのサンプル製作を手掛けていたため、引き継いだ当初から大きな責任と高いクオリティーが求められました。今日まで成長してこられたのは、そんな自分を支えてくれた多くのクライアントの方々のおかげです。

WWD:今後の目標、夢、野望などを聞かせてください。

五宝:靴を通じてさまざまな人たちと出会うことで人生を豊かにしていきたいです。私は、スニーカー、パンプス、サンダル、ブーツ、トラディショナルシューズなど、何でも1~2日あればイメージを形にすることができるので、多くのデザイナー、クリエイターの頭の中にある靴を具体化し、またデザインソースとして活用してもらえたら、いろんなカタチでいろんな人たちとコラボレーションできると思っています。この先の出会いも楽しみでいっぱいです。靴職人という仕事を介して、(陶芸家として高名な)北大路魯山人(ろさんじん)みたいな生き方ができればいいですね(笑)。

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“取引先店舗と一緒に考えみんなが楽しめる。それがリアルだと思う”「ダブレット」井野将之

 「WWDジャパン」は2017年から、ファッション界の次世代を担う人に光を当てた特集「ネクストリーダー」を実施している。対象はファッションビジネスにかかわるあらゆる分野の若きリーダーたち。この特集を始めたのは、情熱と才能を持ち、強い信念で前へ進む若いリーダーたちを応援したいから。それぞれに専門分野があり、ネットワークと情報を持つ「WWDジャパン」の記者が日ごろの取材で出会い、応援したいと考えるネクストリーダーを推薦する。第1回目の「ネクストリーダー 2018」では14人を選定した。(この記事は2017年12月11日に掲載した「WWD JAPAN.com」からの抜粋です)

井野将之/「ダブレット」デザイナー

WWD:「ダブレット」立ち上げの経緯は?

井野:高校生の時からずっとファッションデザイナーになりたいと思ってきました。「ミハラヤスヒロ(MIHARAYASUHIRO)」の三原康裕さんは、一から仕事のやり方を叩き込んでくれた師匠で本当に感謝しています。在職中は当たり前ですがデザインの最終ジャッジは三原さんであり、自分の企画が通らなかった時に徐々に徐々に、そのアイデアを世に出したい、という気持ちが強くなりました。良くも悪くも自身で最終ジャッジし、モノ作りをしたいという気持ちが強くなり、自分のブランドを持ちたいと高校生の頃に熱く思っていた気持ちを思い出しました。在職の時は靴・小物のみの企画生産管理で、靴のブランドを立ち上げるのではミハラヤスヒロの二番煎じのブランドにしかならないと思っていた時に、パタンナーである村上高士が賛同し関わってくれたことにより、学生時代しか洋服作成の経験のない自分が、トータルアイテムの「ダブレット」を立ち上げることができました。

WWD:立ち上げからこれまでターニングポイントは?

井野:2016-17年秋冬コレクションです。このシーズンはただただ良くも悪くも出し切ろうと思い、自分が培ってきた経験をドロッと思い切り出そうと自分の青春時代の経験を元にデザインしました。これがダメだったら何をデザインしてもダメでは、というくらいの覚悟をした“博打”的なシーズンでした。このシーズンでパリのコレット(COLETTE)との取引が決まり、17年春夏パリ・メンズ。ファッション・ウイーク中にコレットのウインドーディスプレーを飾ってもらえたおかげで、海外からの問い合わせが来るようになりました。しかしその時、日本展示会スパンでやっていたため海外から、「今パリなんだけどどこの展示会場で17年春夏コレクションを見られる?」と問い合わせが来ても、「まだサンプル作っています」という状態でした。興味を持った人に見てもらうことすらできないということが悔しく、「次の17年秋冬シーズンは絶対にパリで展示会をやろう」と思い、それを実現できたことがターニングポイントだと思います。

WWD:今後の目標、夢、野望など、ファッションでどうしていきたいか、を教えてください。

井野:この1年は、海外ではロサンゼルスのブランド「424」とのコラボレーションや、ニューヨーク、ロンドンのドーバーストリートマーケット(DOVER STREET MARKET)でのインスタレーション、台湾のワンフィフティーン(ONEFIFTEEN)でのポップアップ。日本ではウィズム(WISM)でのインスタレーションや、ミッドウェスト(MIDWEST)とのポップアップなど、国内海外問わず取引先と一緒にイベントができたということはとても良い経験でした。ブランドとして僕たちにできることは商品を作ることだけではなく、その商品を店の先にいるお客さまにどう届けることが喜んでもらえることなのかを、学べました。僕らは、直営店を持っていませんし、直営店を出すつもりもありません。取引先の店と一緒に考え、協力し、打ち出し、みんなが楽しめる、それがリアルなことだと思っています。今後もお店と取り組むイベントを継続し、拡大していきたいと考えています。いつかは全世界の取引店舗で地域に合わせた全て内容の違う「ダブレット」のコレクションを一斉に発売する、とかやってみたいです。ファッションでどうしていきたいか、というかファッションというツールを使って取引先と一緒に何ができるのか、を日々考えています。まだまだ全然できていないのですが……(苦笑)。目標です!

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“何かを壊さないと新しいモノは生まれない。今がそのタイミング”スタイリスト遠藤彩香

 「WWDジャパン」は2017年から、ファッション界の次世代を担う人に光を当てた特集「ネクストリーダー」を実施している。対象はファッションビジネスにかかわるあらゆる分野の若きリーダーたち。この特集を始めたのは、情熱と才能を持ち、強い信念で前へ進む若いリーダーたちを応援したいから。それぞれに専門分野があり、ネットワークと情報を持つ「WWDジャパン」の記者が日ごろの取材で出会い、応援したいと考えるネクストリーダーを推薦する。第1回目の「ネクストリーダー 2018」では14人を選定した。(この記事はWWDジャパン2017年11月7日号からの抜粋です)

遠藤彩香 スタイリスト

WWDジャパン:将来の「野望」は?

遠藤彩香:海外のクリエイターとも同じ環境やレベルで仕事がしたい。インターナショナル誌のスタイリングをするために、来夏からまず1年渡英する。何かを壊さないと新しいモノは生まれないと思っているから、今がそのタイミング。

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“スタイルを身につける楽しさを伝えることには自信がある”UA小木“POGGY”基史

 「WWDジャパン」は2017年から、ファッション界の次世代を担う人に光を当てた特集「ネクストリーダー」を実施している。対象はファッションビジネスにかかわるあらゆる分野の若きリーダーたち。この特集を始めたのは、情熱と才能を持ち、強い信念で前へ進む若いリーダーたちを応援したいから。それぞれに専門分野があり、ネットワークと情報を持つ「WWDジャパン」の記者が日ごろの取材で出会い、応援したいと考えるネクストリーダーを推薦する。第1回目の「ネクストリーダー 2018」では14人を選定した。(この記事は2017年12月11日に掲載した「WWD JAPAN.com」からの抜粋です)

小木“POGGY”基史/ユナイテッドアローズ&サンズ、ユナイテッドアローズ原宿本店ディレクター

WWDジャパン(以下、WWD):これまでのターニングポイントは?

小木:3点ターニングポイントがある。2002年ごろ、ショップスタッフからカジュアル担当のPRになった時。2点目は、06年にUAからヒップホップとトラッドをミックスするスタイルを提案するリカー、ウーマン&ティアーズ(LIQUOR,WOMAN & TEARS)をディレクターとして立ち上げ、そのころから海外のストリートスナップに掲載されるようになったこと。3点目が、10年にUA本体のドレス部門に移りUA&サンズをスタートした時です。

WWD:今後の目標、夢、野望など、将来ファッション業界でどうしていきたいか?

小木:今、SNSを通じて世界のファッションが同質化して来ていると思います。セレクトショップで学び、世界の良いものや、歴史、それぞれの良い部分を踏まえながらの日本独自のスタイルある(変わった?)着こなしがこれからもっと重要になってくると思います。僕は自分のことをオシャレだと思ったことはありません。ただ、ファッションを通じてスタイルを突き詰め、スタイルを身につけることの楽しさを伝えることには自信があります。それを世界に伝えていくことが出来たらと思っています。半年ごとの流行を楽しむのがファッション(モード)、何を着て何を聞く、何を着て何を食べに行く、何を着て何に乗るなどをずっと繰り返し。Tシャツを着てもスーツを着てもその人らしく見える、というのがスタイルだと思います。個からにじみ出るものというのでしょうか。いくら洋服を買ってもスタイルを身につけられない人もいますし、スタイルはお金では買えないものです。

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“伝統や技術を守っていけるようなブランドになりたい”「マメ」黒河内真衣子

 「WWDジャパン」は2017年から、ファッション界の次世代を担う人に光を当てた特集「ネクストリーダー」を実施している。対象はファッションビジネスにかかわるあらゆる分野の若きリーダーたち。この特集を始めたのは、情熱と才能を持ち、強い信念で前へ進む若いリーダーたちを応援したいから。それぞれに専門分野があり、ネットワークと情報を持つ「WWDジャパン」の記者が日ごろの取材で出会い、応援したいと考えるネクストリーダーを推薦する。第1回目の「ネクストリーダー 2018」では14人を選定した。

黒河内真衣子 「マメ」デザイナー

 「長くお客さまに愛されるブランドにすること。そして、日本の技術を伝えられる工場を作ること。高齢化と後継者不足は深刻で、辞めてしまう工場や職人も多い。でもインターネットの普及で地方と都市の差は全くなく、だからこそ、地方でモノづくりをすることは面白いと思っている。実際のところは、工場なのか、アトリエなのかカタチは分からないけど、伝統や技術を守っていけるようなブランドになりたい。それが生涯の課題」

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伝統工芸の真髄 西陣織の改革者、細尾12代目細尾真孝

 「WWDジャパン」は2017年から、ファッション界の次世代を担う人に光を当てた特集「ネクストリーダー」を実施している。対象はファッションビジネスにかかわるあらゆる分野の若きリーダーたち。この特集を始めたのは、情熱と才能を持ち、強い信念で前へ進む若いリーダーたちを応援したいから。それぞれに専門分野があり、ネットワークと情報を持つ「WWDジャパン」の記者が日ごろの取材で出会い、応援したいと考えるネクストリーダーを推薦する。第2回目の「ネクストリーダー 2019」では10組11人を選定した。

細尾真孝 細尾・常務取締役

 建築家のピーター・マリノから、「インテリアファブリックができないか」と話が来たのが2008年。西陣織は通常32cm幅だが、約1年をかけて150cm幅の織機を作り、インテリアファブリックとして「シャネル」「ディオール」「エルメス」「カルティエ」といったラグジュアリー・ブランドやザ・リッツ・カールトンなどの5つ星ホテルに供給してきた。19年は京都に旗艦店を開き、消費者向けビジネスに乗り出す。西陣織を一般家庭で使えるものにしたい。また、月旅行の実現や火星移住計画が生まれる中、ゆくゆくは西陣織の美をキープしながら、テクノロジーを織り込み宇宙にも対応できる布を作りたい。自由自在に形を変えられる布の特性を生かして、漫画「ドラゴンボール」に出てくる、あらゆる物質を小さなカプセルに収納した“ホイポイカプセル”のような、家になる布も作りたい。西陣織は世界一複雑な織り物で、9000本の経(たて)糸を1本1本コントロールでき、最大25層を重ね、その中に最先端の糸を織り込むことができるのが強み。現在、マサチューセッツ工科大学(MIT)や東京大学などと研究開発を進めているが、布の構造を西陣織で進化させる。

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メニューに価格がない静岡・藤枝の居酒屋は「真の隠れ家」だった!

 今年も取材と食べ歩きで、いろんなお店を訪問しました。その中で、一番印象に残ったお店がどこかと聞かれれば、静岡の藤枝市にある「遊酒 岡むら」になります。長くお店を続けるために大切なことは?真の隠れ家とは?そうしたことを考えさせてくれる素敵な居酒屋でした。
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「ゲラン」の1080通りカスタマイズできるリップ「ルージュ ジェ」に春の新色登場

 「ゲラン(GUERLAIN)」は2020年1月2日に、ケースとシェードを自由にカスタマイズできるリップスティック「ルージュ ジェ」の新色5色を発売する。「ルージュ ジェ」は、24種のケースと45色のリップスティックを自由に組み合わせることができ、計1080通りのカスタマイズを楽しめる。また、質感もセミマットと艶タイプの2種をそろえ、幅広いメイクを提案している。

 春の新色は日本で人気のヌード系2色とピンク系を3色。シックなヌード、肌なじみのよいベージュ、くすみの効いたピンク、ボルドーに近い深みピンク、フェミニンなソフトピンクをラインアップする。全て艶タイプとなっており、鮮やかに発色しながら唇をみずみずしい潤いで包み込む。普段使いにも特別なシーンにも使いやすい5色で、春のメイクにも上品な華を添える。
 
 ケースは中に鏡が入っており、クロコダイルレザー調のものからメタリックな輝きを放つもの、キュートな水玉模様を施したものなど幅広いデザインをそろえる。19年もっとも人気だったのは大理石調のデザイン、シックな深みレッドのクロコダイル柄、ヌードカラーのレザー調、ガーリーなベビーピンク、上品なシャンパンカラーの5種。どれもファッションを楽しむようにセレクトでき、全て名前や好きなメッセージを刻印することができるため、自分用にもプレゼント用にもぴったりだ。

問い合わせ先
ゲランお客様窓口
0120-140-677

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若手写真家の急先鋒 フォトグラファー石田真澄

 「WWDジャパン」は2017年から、ファッション界の次世代を担う人に光を当てた特集「ネクストリーダー」を実施している。対象はファッションビジネスにかかわるあらゆる分野の若きリーダーたち。この特集を始めたのは、情熱と才能を持ち、強い信念で前へ進む若いリーダーたちを応援したいから。それぞれに専門分野があり、ネットワークと情報を持つ「WWDジャパン」の記者が日ごろの取材で出会い、応援したいと考えるネクストリーダーを推薦する。第2回目の「ネクストリーダー 2019」では10組11人を選定した。

石田真澄 フォトグラファー

 中学校に入学したタイミングでカメラ付き携帯を手に入れてから、写真の楽しさに目覚めた。それ以来ずっと携帯や一眼レフなどデジタルで撮影していたが、高校生のときにふと「写ルンです」を思い出して撮影をしてみた。デジタルとは違い、現像までに時間がかかるなど手間も多かったが、出来上がった写真を見たときに、記憶を再確認するような感覚が湧いた。その懐かしさにとても安心感を抱いてからフィルムで撮るようになった。今までは趣味として撮影してきたので、仕事として写真を始めてからはまだ1年ほどしかたっていない。だから10年後の自分の姿を予想できるような経験も、結果もなく、何が起きるかはまだ自分でも想像がつかない。ただ、その日限りの刹那的な現場が多い中、今年の夏に2カ月かけて撮影した「カロリーメイト」の仕事では、長期間にわたっていろいろな人と一緒に働く楽しさを知った。また、憧れていたファッション写真の世界に、ようやく一歩踏み込むことができた一年でもあった。2019年はそういった仕事を増やし、いつか未来の自分を描くことができるように、経験を増やす一年にしたい。

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ランウエイ登場数がシーズン世界1位に 21歳の日本人モデルKOHEI

 「WWDジャパン」は2017年から、ファッション界の次世代を担う人に光を当てた特集「ネクストリーダー」を実施している。対象はファッションビジネスにかかわるあらゆる分野の若きリーダーたち。この特集を始めたのは、情熱と才能を持ち、強い信念で前へ進む若いリーダーたちを応援したいから。それぞれに専門分野があり、ネットワークと情報を持つ「WWDジャパン」の記者が日ごろの取材で出会い、応援したいと考えるネクストリーダーを推薦する。第2回目の「ネクストリーダー 2019」では10組11人を選定した。

KOHEI モデル

 2018年は空港や飛行機の中で過ごした時間、仕事の待機時間が長く、何かを待ち続けた1年だった(笑)。バックステージや撮影現場では、モデル仲間やスタイリスト、メイクさんたちとたくさん話し、人の話を聞くことがモデルの仕事で大切だと気付いた。いろんな人から意見をもらい、それを自分で考えながら取り入れることで学びにつながり、海外では英語力が役立って、言われたことをすぐに理解できた。大御所と呼ばれる人たちとの仕事は、初めは緊張したが、今ではリスペクトをしつつ自然にこなせるようになったと思う。撮影も数多く経験したが、やはりファッション・ウイーク中が一番楽しい。ショーでは自然とアドレナリンが出る。直近の目標は、来シーズン(19-20年秋冬)も「プラダ」や「ラフ・シモンズ」など、これまで出演することができたブランドに選ばれ続けることと、これまで出ることができなかった新規ブランドにも選ばれるようになること。将来的にはCHIHARUさんのように“日本人といえばこのモデル”と世界中のファッション関係者が考えるようなモデルになりたい。

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日本から世界へ 次世代に新たな道筋を示すスタイリスト服部昌孝

 「WWDジャパン」は2017年から、ファッション界の次世代を担う人に光を当てた特集「ネクストリーダー」を実施している。対象はファッションビジネスにかかわるあらゆる分野の若きリーダーたち。この特集を始めたのは、情熱と才能を持ち、強い信念で前へ進む若いリーダーたちを応援したいから。それぞれに専門分野があり、ネットワークと情報を持つ「WWDジャパン」の記者が日ごろの取材で出会い、応援したいと考えるネクストリーダーを推薦する。第2回目の「ネクストリーダー 2019」では10組11人を選定した。

服部昌孝 スタイリスト

 アシスタント時代に、師匠がイメージするビジュアルを具現化するための道具仕込みをしてきた経験が生きて、自分がスタイリングする際にも空間全体を考えた“強い”ビジュアル作りができるようになった。現在の仕事は多岐にわたっているものの、ファッションという意味では全て同じ。「メンズだから」「アーティストだから」といったことは関係ない。独立当時から変わらず守り続けたのは、常に自分らしくあること。その結果、当時は異例だったモードとストリートのミックスや、ファッションビジュアルで若手俳優をモデルに起用するなど、今では当たり前になっていることを自分が先陣を切ってやってきた。今後のビジョンは日本に拠点を置きながら、5年以内にメゾンブランドのランウエイのスタイリングをすること。今やSNSの普及で、世界とつながるのは簡単になっている。2016年に東京で行った「ウミット・ベナン」のランウエイショーのスタイリングを担当したときも、デザイナー本人からインスタグラムで依頼が来たことが始まりだった。これからも視線は常に世に向け、いつの時代においても必要とされるスタイリストでありたい。
PROFILE:1985年生まれ。スタイリストの猪塚慶太に約5年間師事し、2012年に独立。ブランドのビジュアルやエディトリアル、ランウエイ、アーティストなどさまざまなジャンルのスタイリングをメンズ・ウィメンズ問わず手掛けており、若手ブランドや後輩スタイリストらからの信頼も厚い。近年ではミュージック・ビデオなど映像関連の仕事を手掛けるなど、活躍の場を広げている。海外からの仕事の依頼も増えており、現在月に1回は渡航している

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小島健輔リポート 百貨店からアパレルが消えていく 迫り来る決別の時

 ファッションビジネスのコンサルタントとして業界をリードする小島健輔氏が、日々のニュースの裏側を解説する。今回は、2019年に閉店が相次いだ百貨店とそこを主戦場にしてきたアパレルの動向を深掘りする。

 2019年は百貨店と百貨店を主戦場とするアパレルにとって、過去の清算を迫られたカタルシスの年となった。地方店や郊外店の閉店が相次ぎ、都心店さえ「ハイブリッド化」と称する不動産業化が進んで自営の売り場が大きく削られ、売り場の減少と採算の悪化でブランドや人員を整理したり巨額の特損を計上するアパレルも相次いだ。このまま百貨店流通は崩壊し、百貨店アパレルは絶滅してしまうのだろうか。

閉店とハイブリッド化で
売場が消えていく

 店舗数のピークである1999年には331店もあった百貨店も2000年のそごう倒産を契機に減少に転じ、リーマンショック以降は閉店が加速して17年は8店、18年は7店、19年も伊勢丹の府中店と相模原店など9店が閉店して212店まで減った。20年も公表されているだけで3月に新潟三越、東急東横店、8月に高島屋の港南台店、西武の大津店と岡崎店、そごうの徳島店と西神店の7店が閉店する。21年も2月末にそごう川口店の閉店が決まっており、地方店や郊外店中心に閉店が続いて200店舗を割り込むのは確実だ。

 閉店しないまでも家電や家具の量販店、低価格大型衣料店などをテナント導入して自営の売り場を圧縮する動きは、地方店や郊外店にとどまらず都心店にも広がっている。

 松坂屋銀座店などの跡地に17年4月開業した「ギンザ シックス」は、大丸松坂屋百貨店が直営する売り場は2階の「シジェーム ギンザ」だけで大半がテナント構成という“不動産事業”だ。また9月20日に再建築して開業した大丸心斎橋本館は65%がテナント構成で、百貨店型の自営売り場は35%にとどまる。東急東横店(東館)の跡地に開発された渋谷スクランブルスクエア(東棟)はもとより“百貨店”を名乗っておらず、東急百貨店が運営する百貨店型の売り場は6階の「プラスク・ビューティー」(化粧品)、5階の婦人靴・ハンドバッグ、4階の「428-224」(婦人服セレクトショップ)など計3610平方メートル(全体の売り場面積の11.3%)に過ぎない。「ハイブリッド化」といえば聞こえはいいが、自前の商売を圧縮して不動産業化しているのに他ならない。

 ハイブリッド化で生き延びられるのは自前の店舗だけで、賃借店舗は採算割れが続けば閉めざるを得ない。損益分岐点が高い賃借店舗はハイブリッド化しても延命は難しく、ハイブリッド化の勝ち組とされるマルイでも販売不振の京都店を20年5月に閉店する。

 そごうや西武、伊勢丹の閉店が相次ぐ一方、高島屋は港南台店やサテライトの海老名店ぐらいしか閉めていないのは所有している店舗が多いからで、新宿店(帳簿価額2054億円)や立川店(同127億円)は巨費を投じて購入している。そんな高島屋でも泉北店、堺店、岡山店、岐阜店、港南台店や海外店舗は賃借だから、港南台店のように採算割れが続けば閉店するしかなくなる。

縮小が続く
衣料品フロアと衣料品売り場

 閉店やハイブリッド化に加え、衣料品売り場の縮小も百貨店アパレルを追い詰めている。インバウンドの追い風もあって化粧品の売り上げが拡大し、デパ地下人気にも衣料品のような陰りは見られないから、リニューアルの度に両者の売り場が増えて衣料品売り場が縮小している。

 百貨店総売り上げはピーク時の91年から2018年は60.6%に減少しているが、衣料品トータルは45.1%に、紳士服・洋品は38.7%に、ピークが98年だった婦人服・洋品も同年から49.7%に減少している。デパ地下が元気な食料品もピークの99年から78.3%に減少しているが、化粧品だけは2006年から18年で164.8%と急拡大している。

 百貨店売り上げに占めるシェアも衣料品はピークの1998年の41.2%から2018年は30.1%まで落ち、19年も11月までで29.8%とさらに落ちているが、化粧品は06年の4.4%が18年には9.5%に、19年も11月までで10.2%と伸び続けている。食料品も衣料品の売り上げが落ちた分、1991年の19.9%から近年は28%前後までシェアを伸ばしている。

 衣料品の売り上げがそれだけ落ちているのに、ほんの2〜3年前まで都市百貨店は婦人服と身の回り品で3.5フロアを構成し、紳士服とスポーツを合わせて衣料品が4.5フロアを占める一方、化粧品は半フロアに甘んじて繁忙時には混雑を極めていた。インバウンドの押し上げと駅ビルなどとのせめぎ合いで遅ればせながら化粧品売り場の拡大に転じ、最新店舗では婦人服と身の回り品の2.5フロアに対して化粧品と美容サービスで1フロアというバランスに変化している。

 衣料品売り上げが萎縮する中、婦人服、紳士服といった部門の壁も崩れて客層別やライフスタイル別のフロア編成に変化し、「婦人服フロア」と言っても身の回り品はもちろん、化粧品や美容サービス、カフェなども組み込まれるようになり、衣料品の売り場は一段と狭まっている。ワンフロアを維持している「紳士服とスポーツのフロア」にしても、そのバランスはスポーツとユニセックスにシフトしており、従来の紳士服売り場はじりじりと圧縮されている。

ブランドと人員の整理
の果てに絶滅するのか

 
 閉店とハイブリッド化に衣料品売り場の縮小が重なれば、効率と採算性の低いブランドからはじき出されていくが、百貨店とアパレルの立場は微妙に異なる。

 2000年のそごう倒産を契機に委託取引に代わって主流となった消化取引では、百貨店側は「販売効率×歩率」、アパレル側は「販売効率×(粗利益率-歩率)」が採算ラインを割れば売り場を維持できなくなる。百貨店側は在庫を抱えないから売り上げだけ追求すればよく、採算ラインを割ればブランドを入れ替えたり定期借家契約(定借)テナントに切り替えたりする手があるが、アパレル側は売れ残り在庫の処分ロスまで抱えるから、不採算売り場は早々に撤収しないと屋台骨に響く。駅ビルなどの定借店舗に比べれば内装投資も軽く撤退減損は知れているし、駅ビルやショッピングセンター(SC)のようにペナルティーを要求されることもないから、引くのに躊躇はいらない。

 売れる百貨店がいくつもあった往時はともかく、今日では好採算が期待できる百貨店などほとんど存在しない。販売効率が低くては損益が苦しく在庫も回らないし、販売効率の高い都心店は歩率が法外に高く、売っても売ってもスズメの涙しか残らない。不採算店を撤収して好採算店に入れ替えるのは困難で、不採算店の撤収が店舗網の萎縮に直結してしまうのが実情だ。

 店舗網が萎縮して商品開発部門の人件費など本部の固定費を補えなくなれば、ブランドの廃止と人員整理が必至となる。三陽商会やレナウンに見るごとく、百貨店アパレルはそうして業容をシュリンクさせてきたし、破綻に至った企業もある。もはや百貨店販路に見切りをつけるしかないが、組織コストが高い百貨店アパレルは駅ビルやSCでは採算が採れず店舗網が広がらなかったし、法外な歩率負担を前提とした割高な百貨店ブランドではECの拡大にも限界がある。

 巨額ののれん償却や事業整理、600店もの閉鎖やブランド整理に踏み切る一方、「半分はECで売る」と宣言してデジタルシフトとC2M事業開発※1を加速するオンワードホールディングスなどは例外的に体力がある企業であって、そんな体力が残っているアパレル企業はもはや限られる。オンワードが百貨店から引いていけば地方店や郊外店は衣料品フロアの維持さえ困難になり、売り場の圧縮と定借テナントの拡大、店舗閉鎖が一段と加速するから、百貨店アパレルの販路は一段とシュリンクしていく。大半の百貨店アパレルは売り上げ減少とブランド廃止、希望退職を繰り返して絶滅していくしかないのが現実だ。

※1.オンワードのD2C事業とC2M事業…D2C事業は自社ECの「オンワードクローゼット」、C2M事業は子会社のオンワードパーソナルスタイルが手がける「カシヤマ・ザ・スマートテーラー」や「オーダーメイドイメンズシューズ」

凋落した百貨店アパレルと業績打開の正解

 
 百貨店アパレルにまだ勢いがあった1997年と、2019年のアパレル企業売り上げランキングを比較してみると、百貨店アパレルの凋落は目を覆うばかりだ。

 オンワード樫山(現オンワードホールディングス)こそ国内ユニクロ事業とワールドに抜かれて2位から3位に落ちただけだが、本体のアパレル事業だけ見れば6掛け近くに減少しているし、1位だったレナウンは19位だったダーバンを再統合しても売り上げが4分の1近くまで減少して19位に落ちている。

 6位だった三陽商会は「バーバリー(BARBERRY)」を失ったことも響いて売り上げが半分以下になって圏外に落ち、東京スタイルはTSIホールディングスとなった後、サンエーインターナショナルに吸収され、14位だった小杉産業は破綻している。16位だったレナウンルックは内外のブランドビジネスを統括するルックホールディングスとなって百貨店依存を脱したが、売り上げ規模は当時の8掛けにとどまる。

 百貨店と専門店卸、SPA(製造小売り)事業を並行して5位に位置していたワールドはMBO(経営陣が買収)による上場廃止と再上場を経て、ブランド事業、デジタル事業、プラットフォーム事業、投資事業を展開する持ち株会社になって2位に上昇したが、いまだブランド事業が2007億円と売り上げの8割を占める。1997年当時はワールドをしのいで4位に位置していたイトキンは業績が悪化して投資会社のインテグラルに買収され再建を図っているが、売り上げは当時の3分の1に減少して圏外に落ちている。

 こうして見ると、百貨店依存の高かった企業ほど凋落が激しく、百貨店離れを進めた企業もアパレルだけでは業容を維持できていない。百貨店も斜陽だがアパレルも厳しく、デジタルシフトやプラットフォーム事業、さらには資本力と企業力を生かした投資事業を広げないと拡大は望めないという構図が見て取れる。その意味では、再上場してホールディングビジネスとなったワールド、過去を大胆に清算してデジタルトランスフォーメーションとC2Mに懸けるオンワードホールディングスに正解を見出すべきだろう。

 かつて百貨店の販売低迷と合併ラッシュに直面した米国大手アパレルの正解が、「ザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE)」「ヴァンズ(VANS)」「ディッキーズ(DICKIES)」を買収してジーンズからアウトドア&アクションスポーツにドメインを転換したVFコーポや、昨年来陰りが見えるとはいえ「カルバン・クライン(CALVIN KLEIN)」「トミーヒルフィガー(TOMMY HILFIGER)」の買収で躍進したPVHコープだったとすれば、ITとECが席巻して投資ファンドが暗躍する今日のわが国大手アパレルが置かれた状況は格段に複雑かつ深刻で、確実な正解を求めるのは難しい。

 ワールドやオンワード、小粒だがルックホールディングスなどの業績を注視したいが、それらの全てに共通するのが百貨店との決別であることは明らかだ。

百貨店と決別するしか生き残る道はない

 百貨店衣料品と百貨店アパレルが絶滅に瀕するに至った要因は(1)好調時に肥大した組織コストを引きずった、(2)2度の堕落で商品のお値打ちが半減し顧客が離れた、の2点に尽きる。ならば、百貨店アパレルが生き残るには、この2点を根源から清算するしかない。それは百貨店と決別して「百貨店アパレル」という看板を捨て去ることでしか実現できないのではないか。

 百貨店は84年頃の買い取りから委託へのシフトと92〜98年の12ポイントもの納入掛け率切り下げで原価率を半減させてお値打ちを切り下げてしまったため、まだしも不動産コストの低い駅ビルやSCに顧客も取引先も逃げ出し、近年はさらにコストが低いECに逃げ出している。これほど顧客を裏切る暴挙を断行した百貨店業界の殿様体質は常人の理解を超え、それを受け入れたアパレル業界の楽観主義も度を越して、百貨店と百貨店アパレルの未来を閉ざす致命傷となった。

 その後、2000年3月の定借導入と6月の大店立地法施行でアパレル流通の主戦場は駅ビルとSCに移り、7月のそごう倒産を契機に百貨店は斜陽産業に転じた。08年のリーマンショックは百貨店を支えてきた中産階級の崩壊を加速し、同年のiPhone 3Gの発売はモバイルショッピングとショールーミング/ウェブルーミングの扉を開いて、かたくなに対応を拒む百貨店の没落を決定的なものにした。

 それから11年、駅ビルやSCに加えてECにも顧客を奪われるまま無為無策に時は過ぎ、「ハイブリッド化」というランティエ※2に甘んじる3度目の堕落に陥り、百貨店アパレル流通は破綻の瀬戸際まで追い詰められている。百貨店自体がハイブリッド化で「百貨店」を放棄するに至っては、もはやアパレル事業者が百貨店を見切っても誰も責めることはできないのではないか。

 百貨店の法外な歩率を引きずっては顧客に受け入れられる「お値打ち」は実現できないし、百貨店取引を前提とした高コストな組織体質を引きずっては新規事業のハードルも高くなる。百貨店と決別して組織コストを落とし、百貨店では売らないお値打ちなD2Cブランドや無在庫C2M事業に活路を見出さない限り、百貨店ブランドの絶滅が会社の消滅に直結してしまう。

 第三者として状況を俯瞰するなら当然の結論だが、当事者としては正面切っての公言ははばかられるのかもしれない。公言するもしないも百貨店と決別しないと会社が存続し得なくなるとしたら、もはや遠慮も躊躇も無用ではなかろうか。

※2ランティエ…金利で生計を立てている人を指すフランス語

小島健輔(こじま・けんすけ):慶應義塾大学卒。大手婦人服専門店チェーンに勤務した後、小島ファッションマーケティングを設立。マーケティング&マーチャンダイジングからサプライチェーン&ロジスティクスまで店舗とネットを一体にC&Cやウェブルーミングストアを提唱。近著は店舗販売とECの明日を検証した「店は生き残れるか」(商業界)

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ノードストロムのNY新店が示すリアル店舗のあり方(後編) 鈴木敏仁のUSリポート

 アメリカ在住30年の鈴木敏仁氏が現地のファッション&ビューティの最新ニュースを解説する。米大手百貨店ノードストロム(NORDSTROM)がニューヨークに出店した新タイプの店舗を前編・後編の2回にわたってリポートする後編。この店の最大の面白さは飲食などのホスピタリティーにあるという。(前編はこちら

 ノードストロムのフラッグシップ店舗で飲食できるレストランやバーは全部で7つ。日本でいうレストラン街のようなフロアを作らず、各階に分散させている。最も目立つのは地下1階の靴フロアのど真ん中に置かれた「シューバー」と名付けられた本格的なバーだ。私は2度訪れたがいずれも酒を飲んでいるお客がいて人気のほどがうかがえた。

 これがなかなか格好よいのである。商品をブラブラと選びながら、飽きたのでバーで一休みし、売り場の環境でお酒を1杯飲みながらバーテンダーと世間話をして、またブラブラと買い物に出る−−といったなかなか楽しそうな経験ができるのだ。

 さらに面白いのは、売り場のどこでも飲み食いしていいというルールと、お客の希望により売り場に出前するというサービスだ。私が訪れたときは、バーで買ったワインを売り場に置かれたテーブルにボトルごと置いてグラス片手に話し込んでいる女性2人組がいたり、ソファで談笑しているグループにハンバーガーが出前されたりと、そんな光景を目のあたりにした。

 デパートメントストアによる“店内どこでも飲食可”は業界初の試みである。

 同社の飲食に対する考え方は、もうけを前提とせず滞在時間を長くすることにあり、値段も高く設定していない。全店舗で飲食を強化しており、全トランザクション(取り扱い)の25%が飲食となっているそうだ。

 オープニング時のメディアの取材に対して幹部が、“帰りたくならない、一日中でも滞在したくなる店舗”を目指しているという趣旨の発言をしていた。店舗の隅々までをホスピタリティー化することで、これを実現しようとしているのである。

 ついでながらもう一つ、同社はこのフラッグシップ店舗に先立ってECで注文した商品の受け取りや返品が行える「ノードストロム ローカル(NORDSTROM LOCAL)」という超小型店舗をマンハッタンに2店舗オープンさせている。ネット販売のピックアップ、お直し、靴の修理、ギフトラッピング、衣料の寄付、返品、そしてスタイリストによるアドバイス、といったサービスのみというユニークな業態である。ニューヨークの2店舗の他には、実験を開始したロサンゼルスに3店舗あるのみ。

 「面で考えており、もうけは度外視で、コミュニティーのサービスハブとする」と幹部がコメントしていて、モール内の大型店舗ではできない顧客との新たな接点を作ることを目的にしている。大型店舗が入り込めないような商圏に出店してサポートする役割である。メンズ、ウィメンズ、ローカルと立て続けに作ったことからもNYマンハッタンへの本気度がうかがえるのである。

業績好転への起爆剤になるか

 NYマンハッタンからは、百貨店のロード&テイラー(LORD & TAYLOR)、ヘンリ・ベンデル(HENRI BENDEL)、セレクトショップのバーニーズ(BARNEYS)といった古い企業の撤退や破綻が続いている。今回のノードストロムによる進出はNY小売市場の入れ替わりの象徴と言えそうだ。

 同社は2017年に、22年までの目標として売上高を毎年3~4%伸ばす計画を発表しているのだが、昨年度は目標未達に終わり、今年は2%減になるという予測数値を明らかにしている。17年に設定した計画は2年連続で達成できないようだ。

 一方、数年にわたってノードストロム一族はバイアウトを企画してきたのだが、資金が集まらず昨年断念している。非上場となって機関投資家の監視下から逃れて長期的な視点で自由にやりたいということなのだろうが、資金が集まらないということが意味する事態は容易に想像がつく。

 こういった環境下でのNY新店への大きな投資に対しては、ギャンブルだという批判的な意見が金融メディアや証券アナリストからは出ている。この全く新しいコンセプトを持った店舗が業績好転への起爆剤になるのかどうかが今後の焦点だ。

鈴木敏仁(すずき・としひと):東京都北区生まれ、早大法学部卒、西武百貨店を経て渡米、在米年数は30年以上。業界メディアへの執筆、流通企業やメーカーによる米国視察の企画、セミナー講演が主要業務。年間のべ店舗訪問数は600店舗超、製配販にわたる幅広い業界知識と現場の事実に基づいた分析による情報提供がモットー

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「“地獄”を見てもそれに対処できる精神力のある経営者が重要」 by 百合本安彦

百合本安彦グローバル・ブレイン代表取締役社長

 ベンチャー企業は初めに作った事業計画で運営を続けることはほぼない。サービスやプロダクトの方向転換を行う“ピボット”を繰り返し、ビジネスモデルを作り上げていくのが基本だ。しかし、事業がうまくいかないとすぐに辞めてしまう経営者もいる。われわれは出資先の領域を定めず、ある意味貪欲に投資に取り組んでいるが、預かっているお金を運用する責務がある身としては、“地獄”を見てもそれに対処できる精神力のある経営者が重要だ。(「WWD JAPAN.com」2019年11月8日公開、「“地獄”に対処できるか」 有力投資会社の代表に聞く、起業家に必要な“経営者の資質”から)

The WORDS
ファッション業界人の残した名言を日々の糧に。デザイナーやバイヤー、社長、編集長らの心に響く言葉をお届け。

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