LVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)の2019年12月通期決算は、売上高が前期比14.6%増の536億7000万ユーロ(約6兆4404億円)、純利益は同12.8%増の71億7100万ユーロ(約8605億円)の増収増益だった。
中国・武漢市で発生した新型コロナウイルスの被害が拡大していることを受け、中国の国内消費の落ち込みや中国人観光客の減少が予想されることから、さまざまな企業の株価が下落している。LVMHも例外ではなく、1月17日には439.05ユーロ(約5万2686円)をつけていたが、1月29日には7.1%安の407.60ユーロ(約4万8912円)まで下げている。アルノー会長兼CEOは、「新型コロナウイルスによる売り上げへの影響を予想することは難しいが、中国にいる当社のチームによれば、流行のピークは数週間後ぐらいではないかとのことだ。今後2カ月から2カ月半程度で事態が収束すれば、そこまで大きな影響はないと考えているが、これが2年も続くとなると別の話だ」と述べた。なお、同社は武漢市で不足している救急医療用品の購入に充てるため、中国赤十字基金会(Chinese Red Cross Foundation)に1600万元(約2億4000万円)を寄付し、医療品をフランスや欧州で手配して現地に届ける支援も行うことを発表している。
VIEWS ON WWD U.S.:米「WWD」の翻訳記事から、注目すべきニュースの紹介や記事の面白さを解説するメールマガジン。「WWDジャパン」のライセンス元である米「WWD」は1910年から続くファッション業界専門紙。世界中のデザイナーや企業のトップと強く繋がっており、彼らの動向や考え、市場の動きをいち早く、詳しく業界で働く人々に届けています。
2020年春は、各社から日焼け止めが多く発売される。製品は「WWDビューティ」1月30日号の「2020年春夏スキンケア特集」で詳しく紹介しているが、今季は“(一部の)光を通す”「B.A」の日焼け止めだったり、既存の日焼け止めの8分の1の薄さをかなえた「イヴ・サンローラン(YVES SAINT LAURENT)」の日焼け止め、多様化するニーズに合わせ4種の日焼け止めを発売する「コスメデコルテ(DECORTE)」など、進化したUVケアアイテムが登場する。近年の日焼け止めは紫外線のみならず、環境汚染物質やブルーライトもカットするような多機能タイプが当たり前になりつつあるが、そういった“多機能UVケア”が多く登場するのは、消費者のUVケアに対する意識の向上およびニーズの多様化が背景にある。
スポーツアパレルのゴールドウインは、19年3月期の連結業績が売上高で前期比20.6%増の849億円、経常利益で同65.7%増の129億円だった。9期連続の増収、5期連続の経常増益と右肩上がりだ。「ザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE)」を主力にしたアウトドア事業が安定的に成長している。20年3月期は業績予想を3度も上方修正した。
「ケイト・スペード ニューヨーク(KATE SPADE NEW YORK 以下、ケイト・スペード)」は1月29日、日本人で初めてグローバルアンバサダーに就任した渡辺直美の記者会見を行った。現在伊勢丹新宿本店でアイコンバッグ“マルゴー”のポップアップショップを開店しており、そこに本人とニコラ・グラス(Nicola Glass)=クリエイティブ・ディレクターが来店した。
「ジーユー(GU)」は、2020年春のヒット予想商品を発表した。キーワードは“自然を感じる軽やかさ”で、「パントン・カラー・オブ・ザ・イヤー(PANTONE COLOR OF THE YEAR)」に選定された“クラシック・ブルー”や透け感のあるクリーム色、ピスタチオグリーンなど軽やかな色彩が特徴のアイテムがヒットすると予測。スエット(1490円〜)やチュールスカート(1990円)、ニットワンピース(2990円)などのおすすめ商品を使用したワントーンコーデを提案する。
左から、イベントに登壇した小林淳二アシックスジャパン代表取締役社長、菊川裕也no new folk studio代表、原野健一アシックス執行役員兼スポーツ工学研究所長20年春夏シーズンのウオーキングシューズ20年春夏シーズンのウオーキングシューズ男性向け“ペダラ”(2万5000円)女性向け“ペダラ”(1万6000円)女性向け“ペダラ”(2万1000円)
スマートランニングシューズは、内部にセンサーなどを組み込み動きに応じて音や色が変化するスマートシューズ“オルフェ(ORPHE)”を開発し、8日にアシックスの子会社、アシックス・ベンチャーズから出資を受けたスタートアップ企業のno new folk studioと協業製作したもので、年内の発売を予定している。すでに7日からアメリカで開催されていた見本市「CES 2020」では披露されており、国内では今回のイベントが初披露の場となった。
no new folk studioは17年4月以降、アシックススポーツ工学研究所と連携してさまざまな実証実験を行い、歩行中の足の動きを計測できるスマートシューズの共同開発を続けてきた。今回披露されたシューズも“オルフェ”同様内部にセンサーを埋め込むことで、着用者の走行データを可視化する。距離は歩幅だけでなく、脚の運び方、走行の安定性、接地の時間・分布などのデータを収集し、これまでアシックスが収集してきた膨大なデータと掛け合わせ、それぞれのランナーの特徴に合わせたフィードバックを専用のスマートフォンアプリでリアルタイムで確認することができる。シューズはアシックス製のものがベースで、靴底前部にカーブを設けた“ガイドソール(GUIDESOLE)”などを用いたりと、シューズ自体には走行効率を高める工夫が施されている。
LVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON)は、武漢市で不足している救急医療用品の購入のため、中国赤十字基金会(Chinese Red Cross Foundation)に1600万元(約2億4000万円)を寄付する。同社はまた、医療品をフランスや欧州で手配して現地に届ける支援も行う。
多くの中国企業も支援策を打ち出している。中国最大手EC企業のアリババ(ALIBABA)は10億元(約150億円)の支援基金を設立した。中国の人気SNSウィーチャット(微信、WeChat)を擁する同インターネットサービス企業大手のテンセント(騰訊、TENCENT)は3億元(約45億円)を寄付。中国の大手スポーツメーカーであるアンタ(ANTA)、同アパレル大手のトレンディ・インターナショナル・グループ(TRENDY INTERNATIONAL GROUP)、同ファッションブランドの「ピースバード(PEACEBIRD)」はそれぞれ1000万元(約1億5000万円)を寄付した。また香港を拠点とし、北京や上海などの高級不動産を保有するスワイヤー・グループ(SWIRE GROUP)も1000万元(約1億5000万円)を、同じく香港を拠点に宝飾を中心とするコングロマリットを形成する周大福(CHOW TAI FOOK)グループは200万元(約3000万円)を寄付した。