3日間で 1160万円を調達 美容家の山本未奈子による生理ショーツ「ベア」がデビュー

 美容家でMNC New York代表の山本未奈子とビジネスパートナーの高橋くみは、新会社Be-A Japanを立ち上げ、経血吸収型の生理ショーツブランド「ベア(BE-A)」をスタートさせた。6月1日〜7月15日にクラウドファンディングサイトの「キャンプファイヤー」で支援を募る形で予約を開始。目標金額は100万円だったが、3日17時現在で達成率は1160%を超え、すでに1160万8680円を調達している。

 「ベア」のショーツは、ナプキンやタンポンなどの生理用品無しで着用できる生理ショーツ。ボクサーショーツ型で、クロッチ部分が吸収や抗菌・防臭、防水などの機能素材5層でできている。ショーツ1枚で約120mL(タンポン約12本分)の液体を吸収し、洗濯して繰り返し使用することが可能。また腹部に触れる部分にはテラヘルツ波を放出するテラヘルツ鉱石パウダーをプリントすることで、生理中の冷えや痛みに配慮した独自の「温もり設計」を採用している。

 開発はベビー用肌着からシニア向け尿もれ下着までを手掛ける国内メーカーと約2年かけて行い、全て国内で生産している。価格は6900円。サイズは、S-M(7〜9号)、M-L(9〜11号)、 L-LL(11〜13号)の3サイズをそろえる。

 7月30日にオフィシャルサイトをオープンし、ECサイト「アマゾン(AMAZON)」でも扱う予定だ。

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コレットの閉店までを追ったドキュメンタリー映画が渋谷パルコで上映決定 元バイヤーのサラが渋谷パルコの営業再開記念トークショーで明かす

 渋谷パルコは6月3日、営業再開を記念した無観客トークショーを開催し、渋谷パルコ9階の「スーパードミューン」からその様子を映像配信した。同イベントは“コロナ禍に負けず、ファッションやカルチャーの楽しさをもう一度取り戻そう”をテーマに2部で構成し、第1部にはモデルの冨永愛が登場。第2部では、小木“POGGY”基史とファシリテーターを務めた向千鶴「WWDジャパン」編集長が「スーパードミューン」のスタジオから、サラ・アンデルマン(Sarah Andelman)=コレット(COLETTE)元バイヤー兼クリエイティブ・ディレクターがパリからオンラインで、デヴィッド・フィッシャー(David Fischer)=「ハイスノバイエティ(HIGHSNOBIETY)」発行人がベルリンから同じくオンラインで参加した。その第2部中、コレットの閉店までを追ったドキュメンタリー映画「Colette mon amour」が渋谷パルコ内の映画館で9月に上映が予定されていることが明かされた。

 パリのセレクトショップ、コレットは1979年にオープンし、2017年12月20日の午後7時に閉店した。「Colette mon amour」はその最後の数カ月を追ったもの。トークショー内でサラは「このドキュメンタリーはコレットの閉店をアナウンスしたときに、以前から親交があったフォトグラファーのユーゲ・ローソン・ボディ(Hugues Lawson-Body)から、閉店までを撮影できないかとオファーを受けて始まったもので、私が最初から意図して作ろうとしたものではなかった。そこから彼が毎日お客さまやチームにインタビューを続け、コレットに関わるたくさんの人が登場する内容になっている」と製作背景を語った。

 同映画は昨年、パリをはじめロンドン、ニューヨークで上映会を開催。同時に上映を記念してロンドンのセルフリッジズ(SELFRIDGES)、ニューヨークの「キス(KITH)」、パリの「メゾン キツネ(MAISON KITSUNE)」でポップアップショップをオープンし、映画に登場するデザイナーらの中から各都市にちなんだ限定コラボアイテムを販売した。

 今回の東京上映を記念したポップアップショップの舞台となるのは小木“POGGY”基史がディレクターを務める渋谷パルコ2階の「2G(ツージー)」だ。東京限定アイテムとして、「サカイ(SACAI)」「ダブレット(DOUBLET)」「ヒューマンメイド(R)(HUMAN MADE(R))」「メディコムトイ(MEDICOM TOY)」とのコラボアイテムが登場する予定だ。

 映画の協働プロモーターとして参加する「ハイスノバイエティ」のデヴィッド・フィッシャーは、「デザイナーらとのコラボが自然に実現したこともこのプロジェクトの美しさの一つだ。東京はサラがたくさんのデザイナーとコラボを実現させた街であり、この街抜きにはこの映画は語れないだろう。東京限定のコラボアイテムは特にスペシャルなラインアップになっている。コレットの存在が唯一無二であったことを、この映画とポップアップショップを通して伝えたい」と語った。

 小木“POGGY”基史は「コレットはパリのファッション・ウイーク中にいち早くコレクションを販売してイベントを仕掛けるなど、誰もまねできない存在だった。1970年代から2000年代初頭はまだストリートファッションとモード、フードやアートなどが分けて考えられていた時代だった。しかしコレットはその垣根を超えた面白さを常に提案してくれていた」とコレットの魅力について語った。

 向千鶴「WWDジャパン」編集長が、コラボブランドの一つである「サカイ」の阿部千登勢デザイナーからサラに届いた手紙を読み上げると、サラは「日本でショールームを駆け回って新しいブランドを探していたときに見つけたのが『サカイ』だった。バランスのとれたジャケットを一目見て、ユニークなブランドのDNAを感じとった。当時はまだパリでショーを開催したこともなく、PRもいなかったが、すぐに買い付けてコレットで販売したところ、とてもよく売れた。着心地のよさとかっこよさを兼ね備えたブランドの魅力が店のコンセプトとよく合致したからだろう」と「サカイ」への思いを語った。さらに、「この新型コロナウイルスの感染拡大中に、阿部千登勢デザイナーにフランスの病院への寄付を募るオークションのためのアイテムの製作を依頼したところ快く受けてくれた。この友情関係にとても感謝している」と、阿部千登勢デザイナーとのエピソードを披露した。

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【動画】「オーシャントーキョー」の高木琢也代表が語る“ウィズコロナでこれからの美容師・美容室に必要なこと”

高木琢也(たかぎ・たくや) / 「オーシャントーキョー」代表:1985年7月14日生まれ。2013年9月に「オーシャントーキョー」設立。15年3月には月間技術売り上げ1200万円を達成。「ホットペッパービューティー」主催のヘアコンテストでは、17、18、19年と3年連続でメンズ部門のグランプリを獲得。現在は渋谷、原宿、大阪に8店舗を展開する PHOTO : YOHEI KICHIRAKU

 新型コロナウイルスは全国の美容室、美容師にも大きな影響を与えた。緊急事態宣言が出され、営業を続ける美容室もあれば、自主的に休業を選ぶところもあるなど、それぞれで対応も分かれた。このようなコロナ禍でこれからの美容室、美容師に必要なことは何か。業界内外で注目を集める「オーシャントーキョー(OCEAN TOKYO)」の高木琢也代表に語ってもらった。

 新型コロナについて初めて取材に答えるという高木代表。「これからの美容師の在り方」や、「オーシャントーキョー」ではどのような対策を行ってきたのか、新卒採用は行うのか――など、今気になることを聞いた。「これからは本物の美容師しか選ばれない」「美容師は原点に戻ろう」「美容室はパワースポットであるべき」など、多くの美容師、美容学生に響く内容となっている。

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連載「今、デザイナーができること」Vol.31 濵田博昭「ファッションシステムの歪みを見直す」

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で、世界中で不透明な状況が続いている。そんなときに、ファッションは何ができるのか。生産者から販売員まで業界全体が不安を抱えている状況に、ファッションデザイナーたちは何を思うのか。日々変化する状況に対応しながら、それでもファッションの力を信じ続けるデザイナーたちの声を連載で紹介する。今回は、2020年秋冬シーズンに自身のブランド「ポートヴェル(POTVEL)」を「ニューレーベル(NULABEL)」として再スタートさせた濵田博昭デザイナーが登場。

NULABEL

濵田博昭

Q.今、デザイナーができることは?

A. 今最も影響を受けているのは小売業の人たちだ。その波はブランドにも必ず影響を及ぼし、生地屋や縫製工場にも広まっていくだろう。しばらくマーケットは回復しない。そんな今こそ、ファッションビジネス全体が変化するべきだと思う。

これまでも既存のファッションシステムには疑問を抱いていた。スケジュールや発表形式、場所、タイミングなどストレスを感じる部分も多かった。その歪みはみるみる大きくなり、マーケットやエンドユーザーの感覚から乖離していった。エンドユーザーとよりよい関係を築いていくため、どんな方法でアプローチできるかーーこれを最優先に考え、実行しなければならない。

個人としてはデジタルを活用してこれまでより多くの人とコミュニケーションをとるようにしているし、卸先のショップと一緒にインスタライブを行うなど新たな活動にも挑戦している。展示会や発信方法にもデジタル化を進めていくだろうし、ルックの表現なども変わっていくだろう。

クリエイション面もアップデートが必要だ。ミーイズム(自己中心主義)的なクリエイションや強い力を持ったデザインはこれからも残していくべきだが、独りよがりであってはならない。自分に求められるデザインを明確にし、卸先と密に連絡をとりながら今以上の答えを探していきたい。

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「略奪は悪いことだが、問題の本質はそこではない」 暴徒化する抗議デモに理解を示す米社会

 米ミネソタ州ミネアポリスで5月25日に、黒人男性のジョージ・フロイド(George Floyd)氏が白人の警察官に首を押さえつけられて死亡した事件を受けて、全米で抗議運動が起きている。当初は平和的に行われていたデモが、全米に広がるにつれて一部の参加者が暴徒化しているものの、アメリカでは「店の破壊や略奪行為はよくないことだが、その気持ちは分かる」として一定の理解を示す人もいるという。数百年にわたって構造的に行われてきた黒人差別に対する積もり積もった怒りや無念さが、フロイド氏の事件をきっかけに爆発したと見ているからだ。

 大規模なデモが行われたロサンゼルス・フェアファックス地区に住む米「WWD」のブース・ムーア(Booth Moore)西海岸部門エグゼクティブ・エディターによる記事を紹介する。

 私が住むフェアファックス地区で5月30日に行われた抗議運動「Black Lives Matter(黒人の命も大切だ)」は、とても平和で素晴らしいものだった。さまざまな人種や年齢の人たちが抗議の声を上げ、スローガンを掲げ、膝をついて連帯を示した。新型コロナウイルスに感染するリスクがある中、大勢の人々が運動を支援するために集まったのだ。

 黒人デザイナーが連帯して支援し合うための組織、「ブラック・デザイン・コレクティブ(Black Design Collective)」のケヴァン・ホール(Kevan Hall)創設者は、「アトリエの屋根からその光景を目にして、この若者たちが未来を変えていくと確信した」と語った。

 しかし、ある瞬間から雰囲気が変わった。デモ隊が商業地区の中心に近づくにつれて交通の妨げとなったため、警察が出動。大声で怒鳴り合う様子があちこちで見られ、参加者が市バスを乗っ取って屋根に上るなど混乱が大きくなっていった(バスの運転手は無事だった)。現場には大勢の武装警官が配備され、参加者を1カ所に集めようと人々を威圧し始めた。緊張感が高まり、ついに──タガが外れた一部の参加者がパトカーを破壊し、警察は応戦のためゴム弾を発射。大混乱の中、放火や店の略奪行為が始まった。

 その勢いはあっという間に広がり、当日の夕方にはロデオドライブの「アレキサンダー・マックイーン(ALEXANDER McQUEEN)」やその近くにある「ヴィヴィアン・ウエストウッド(VIVIENNE WESTWOOD)」「アディダス オリジナルス(ADIDAS ORIGINALS)」「ナイキ(NIKE)」などの店が襲撃され、「マーク ジェイコブス(MARC JACOBS)」の店の看板には今回の事件で殺されたフロイド氏や、数年前にやはり人種差別の犠牲となったサンドラ・ブランド(Sandra Bland)氏の名前が書きつけられた。

 ホール創設者は、「こういう展開になってほしくなかった。混乱に乗じて略奪することは、フロイド氏の殺害をきっかけに起きたムーブメントを乗っ取り、そのメッセージを台無しにしてしまう」と懸念を表した。

 ビンテージショップ「ザ・ウェイ・ウィー・ウォー(THE WAY WE WORE)」のドリス・レイモンド(Doris Raymond)=オーナーは、「店が組織的なグループに襲われ、4万5000ドル(約480万円)相当の商品が盗まれた。犯人らはさまざまな人種だったが、こうした略奪行為が人種差別をさらに助長することを考えるととても腹立たしい。それも彼らの狙いの一つだと思う」と述べた。

 混乱に乗じて略奪行為を働く者がいるにせよ、その根底には社会的な不均衡や経済格差に対する怒りがある。新型コロナウイルスの犠牲者のうち半数以上が黒人であるなど、命にかかわる問題で人種間の格差が浮き彫りになった矢先にフロイド氏の殺害事件が起き、くすぶっていた怒りの炎に油が注がれてしまったという側面があることを忘れてはいけない。

 「オフ-ホワイト c/o ヴァージル アブロー(OFF-WHITE c/o VIRGIL ABLOH)」のヴァージル・アブロー(Virgil Abloh)が運営者の一人であるシカゴのセレクトショップ、RSVPギャラリー(RSVP GALLERY)も略奪の被害に遭ったが、ヴァージルは「それで痛みが癒やされるなら、持っていっていいよ」と自身のインスタグラムのストーリーに投稿した。

 フロイド氏が殺害されたことに抗議するデモが激化する中、私は襲撃された店舗などの写真をインスタグラムに投稿したが、デザイナーのジャスミン・ショクリアン(Jasmin Shokrian)から「問題の本質から目をそらさせてしまう」との指摘を受け、考えさせられた。ソーシャルメディア上では、フロイド氏が殺害されたことよりも、店への略奪行為に対する怒りの声のほうが多いように感じる。まるでブランドもののハンドバッグや限定品のスニーカーのほうが、黒人の命よりも価値があると言っているようだ。

 元NBAのスター選手で、現在はビジネスマンであり活動家でもあるカリーム・アブドゥル・ジャバー(Kareem Abdul-Jabbar)は「ロサンゼルス・タイムズ(LOS ANGELES TIMES)」紙に論説記事を寄稿。同氏は、「抗議行動が理解できないって?あれは瀬戸際まで追い詰められた人々の姿だ。この国では人種差別が制度的に行われており、黒人は教育機関や司法制度、職場などのあらゆる場所で差別されることに慣れている。私たちはずっと、人々や政治の意識を変えるべく新聞や雑誌に寄稿したり、テレビ番組に出演して説明したり、世の中を変えるという政治家に投票したりしてきたが、差別的な状況はほとんど変わっていない」と訴えかけた。

 1991年、黒人男性の故ロドニー・キング氏がロサンゼルス市内を運転中にスピード違反を起こし、車から降りて無抵抗だったところを4人の警察官(白人3人、ヒスパニック系1人)に激しく暴行された。この様子が偶然撮影されており、テレビで放送されたことからロサンゼルス市警に対して強い批判が湧き起こったものの、後の裁判で警察官が4人とも無罪となったため、ロサンゼルスで大規模な暴動が起きた。このときはロサンゼルスのみでのことだったが、今回の抗議デモは全米で行われている。今度こそ、何かが変わるのかもしれない。

 ストリートウエアブランド「ハンドレッツ(THE HUNDREDS)」のボビー・キム(Bobby Kim)共同創業者は、店が破壊されて略奪に遭ったにもかかわらず、自身のインスタグラムに「君たちがうちの玄関先で暴動を起こしたとしても、僕は君たちと共に立つ。絶対に抗議することをやめてはいけない」と投稿して連帯を示した。しかし、同氏は逆に反発を受けることになってしまった。複雑な話だが、同氏はアジア系アメリカ人で有色人種ではあるものの、ビジネスのオーナーとして成功しており、店が多少の損害を受けたとしても問題がないぐらい経済的に恵まれているからだ。

 それでも、同氏は抗議運動を支持するという。「誰かを肉体的に、もしくは経済的に傷つける行為を容認はしないが、こうしたデモがもっと頻繁に起きていないことにむしろ驚く。黒人社会は30年以上にわたって差別撤廃を礼儀正しく訴えかけてきているし、それ以前には何百年もの間、苦難を耐え忍んできた。今回の抗議運動に対して知らないふりをしていればいずれ過ぎ去ると思っているアメリカ人もいるようだが、そうはいかないだろう」と話した。

 同氏はまた、「人種差別と消費主義には密接な関係がある。今回の暴動では主にラグジュアリーブランドのハンドバッグやスニーカーなどが略奪されているが、それは現代の消費社会ではそうしたものに最も価値があるとされていて、持っていないと“劣った人間”だと見なされるからだ」と説明した。しかし、希望はあると同氏は強調する。「最近のこうした抗議行動を見ていると、以前よりもアライ(当事者ではない支援者)が多く、幅広く連帯していることに心を動かされる。もはや黒人社会と世界の対立ではないし、多くの人は人種差別を黒人だけの問題だとは思っていない。自分たちにも関係がある人権の問題だと、ようやく気づいたのだろう」。

 その言葉を裏付けるかのように、5月31日には何百人ものボランティアがロサンゼルスに集まり、破壊された街の清掃活動を行った。その一人であるフード・ジャーナリストのジャッキー・イアドニーシ(Jackie Iadonisi)は、「私は破壊や略奪行為は間違ったことだと思うし、伝えようとしているメッセージを損なうものだと思う。とはいえ、その気持ちは理解できる。平和的に行われた抗議行動が誰からも注目されないまま消えていき、しばらくしてまた事件が起こって再び抗議することになるのを、私も幾度となく目にしてきた。こんなことを言いたくはないが、今回は物が破壊されたり燃やされたりして、ある意味ではよかったのかもしれない」と語った。

 イアドニーシは、人種や年齢もさまざまなボランティア活動の参加者らと共に掃除をしながら、こう話した。「正義が公正に行われていれば、こんなことは起きなかった。これまでも警察官らがきちんと逮捕されていれば、抗議運動など必要ないのだから。でも体制側は正義を行うのではなく、街が燃やされて破壊されるほうを選んできた」。

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「ユニクロ原宿店」が6月5日に開業 注目の赤井田真希ユニクロ日本CEOらが語る店のポイントは?

 ユニクロは6月5日、東京・原宿駅前に開業する商業施設、ウィズ原宿内に「ユニクロ原宿店」をオープンする。それに先駆けて3日に、記者会見と内覧会を実施した。会見には2019年6月の就任以来、公式の場として初めて赤井田真希ユニクロ日本・最高経営責任者(CEO)が登場。ソーシャル・ディスタンシングを守るため、出席者数をかなり限定し、換気の良い吹き抜け部分で会見を実施した。

 本来なら書き入れ時のゴールデンウィーク前、4月25日に開業予定だったが、コロナショックでオープンが40日ほど後ろ倒しになった。インバウンド(訪日外国人客)も激減しているが、「インバウンドだけでなく、日本の方々に向けた店でもある。いつもの家の近くのユニクロ(とは一味違い、原宿では)商品、カルチャー、モノづくりへのこだわりや、より新しいユニクロを見せていくのが使命」と赤井田CEO。「われわれは、LifeWearのコンセプトの下、人々の暮らしをより豊かにする服として、究極の普段着を服作りのモットーにしている。新型コロナの状況下でも多様なライフスタイルが生まれた。一つ一つのお客さまの変化する要望に応えながら、進化するモノづくりをモットーとしていきたいと思っている」と話した。

 原宿店は、4月にオープンした「ユニクロパーク横浜ベイサイド店」や6月19日にオープン予定の銀座の「ユニクロ トウキョウ」と共に、LifeWearというコンセプトを体現する“戦略店舗”として登場。「(原宿だけでなく)さまざまな土地でそれぞれの特徴を持った旗艦店、大型店の出店を加速している。特に原宿は、若者が集う情報発信基地というだけでなく、1998年にフリースブームを生んだ都心第一号店を出店した街でもある。日本全国、どこの土地でもそれぞれの土地を生かした地域との共存共栄ができるようなお店が作っていければ」。

 原宿店は1階(約264平方メートル)、地下1階(約1650平方メートル)の2層の作り。店として大きな特徴は2つだ。1つ目は、ユニクロとジーユーが共同で開発した着こなしアプリ「スタイルヒント(StyleHint)」と連動した売り場「スタイルヒント原宿」。もう1つは、Tシャツとカルチャーを融合させたユニクロのTシャツブランド「UT」をフィーチャーした売り場の「UTポップアプト」だ。

 「スタイルヒント原宿」は、壁面を埋め尽くす240台のディスプレーに次々と着こなしが投影され、その中から自分にぴったりの着こなしを発見し、ほしい商品については、同店やECで購入できる。コンセプトは「未来の服のライブラリー」と、同売り場や同アプリ、ECを統括する日下正信グループ執行役員は話す。「われわれは全社を挙げた有明プロジェクトを通じて、情報をもとに服を作り、情報と共に服を届けるブランドに変革することを目指している。服こそが情報そのもの。情報を探すときには、本屋や図書館に行く。服という情報を収集・発見する図書館のような店を作りたいと考えた。デジタルとリアルを融合した新しい体験を提供したい」と続ける。

 1階の「UTポップアウト」は、「ポップアップではなく『UT』の世界観が飛び出してくるぐらい、迫力を持ってカルチャーを発信していく」(松沼礼マーケティング部統括部長)売り場として命名。「UT」として、世界最大級のフロア・品ぞろえにすると共に、コラボレーションをしているクリエイターの作品など、「ここでしか見ることができないアート」も展示。オープンに合わせて打ち出しているのは、アーティストのビリー・アイリッシュ(Billie Eilish)と現代美術家の村上隆とのコラボだ。入り口には村上が手掛けた、アイリッシュの全長3メートルのモニュメントを設置。同コラボの商品は、「日本では原宿店を皮切りに全国で販売する。一部の国ではすでに販売し、非常に大きな話題、共感の声をいただいている。音楽と現代アートのシーンをけん引している2人とともに、カルチャーの交差点となるようなコラボになった」という。

 他に、現代美術家のダニエル・アーシャム(Daniel Arsham)×人気アニメ「ポケモン」、「アンブッシュ(AMBUSH)」のYOON×ミニーマウスといったコラボがそろう。また、「UT」として、アパレルやTシャツだけでなく、新たにお土産感覚の雑貨をそろえている点もニュースだ。ノート、ステッカー、バンダナ、豆皿などがある。

松下久美:ファッション週刊紙「WWDジャパン」のデスク、シニアエディター、「日本繊維新聞」の小売り・流通記者として、20年以上にわたり、ファッション企業の経営や戦略などを取材・執筆。著書に「ユニクロ進化論」(ビジネス社)

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コロナ後に向けてブランドの世界観に合わせた消毒液置き場を開発・提供

 ブランドの特徴を視覚的に演出するためビジュアル・マーチャンダイジング(VM)コンサルティングから施工までを手がける ヴィジュアル・マーチャンダイジング・スタジオ(VMS)は、緊急事態宣言解除後の店舗再開を進めるファッションやビューティ、ライフスタイル、フード業界の企業に対し、お客を出迎えるためのVMサービス2種の提供を開始した。

 一つ目のサービスは、ハンドサニタイザー及びキープディスタンス専用什器の開発・提供だ。コロナ禍ではマスク着用や手の消毒が必要不可欠で、店舗入り口には消毒液置き場は必須。店頭はブランドの顔であり世界観を体現するのに重要な場所であることから、VMSはブランドや店頭の世界観に沿ったハンドサニタイザーやキープディスタンス専用什器を用意する。制作は木工ベースでアクリルや化粧板で外装するほか、ブランドロゴを入れたり要望に応じてサイズや形状のアレンジ、卓上型にしたりするのも可能。納期は2~3週間を予定する。また、キープディスタンス用フロアステッカーの準備も進めているという。

 二つ目は、パーティースタイリングを手掛けるトーキョーフラミンゴ(TOKYO FRAMINGO)と提携したフラワーアレンジ装飾ディスプレーだ。ウインドウやVP、テーブル上の装飾や顧客イベントのギフトデザイン、インスタグラムなどのプロップスタイリング提案を行う。納期は約3週間。

 コロナの影響でECが盛り上がっている一方、対面でのサービスと接客を受けたいと思う人が街に戻ってきたとき、「“店舗ではどのようにお客さまを迎えるか?”“お店にとって何が一番サポートになるだろうか?”と考えた。そして、まずはお客さまやスタッフの不安を払しょくすることが最優先であり、ハンドサニタイザーやキープディスタンスなどのツールの整備が必要。さらに、『やっぱり実店舗はとても楽しい!』と思って頂くため、花のデコレーション・装飾案の提案をしようと思った。すでにファッションとビューティ両方の企業から多くの受注があった。安心して買い物できる環境を提案して小売業をサポートすることが当社の責任と捉えている」とVMSの堀田健一郎代表は述べる。一方で、「これからワクチンや特効薬の開発を心待ちにしつつ、このような“ツール”の出番が無くなる日が来ることが一番の願いだ」と締めくくった。

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世界のメイクアップアーティストが提案する“マスクメイク”10選

 マスクを着用する機会が増え、アイメイクの注目やニーズが高まっている。首都圏でも緊急事態宣言が解除されたが、しばらくはマスクを着用することが必要となるだろう。そんな中、世界中のメイクアップアーティストに、マスクに似合うアイメイクアップを提案してもらった。

1 フルヴィア・ファロルフィ(Fulvia Farolfi)/「シャネル(CHANEL)」メイクアップアーティスト

 どのアイシェイプ(目の形)でも似合うアイメイクを選んだわ。優しい発色の美しいルックだが、とても簡単で誰でもできるはずよ。これをベースに、グリッターやアイライナーなどを加えて、好きにアレンジして!

2リサ・エルドリッジ(Lisa Eldridge)/「ランコム(LANCOME)」グローバルクリエイティブ ディレクター

 ブラックやグレーのスモーキーなカラーで目元を強く演出し、その上にメタリックなブロンズカラーをまぶたの中央と下まつげをなぞるように入れた。黒いペンシルライナーで粘膜を埋め、漆黒のマスカラでドラマチックに仕上げたわ。

3エリン・パーソンズ(Erin Parsons)/「メイベリン ニューヨーク(MAYBELLINE NEW YORK)」グローバルメイクアップアーティスト

 2000年にはやったアイブロウがインスピレーション源。私も20年前、こんな眉毛だったのよ!目元のメイクは1960年代に活躍したスーパーモデル、ペギー・モフィット(Peggy Moffitt)へのオマージュね。そして実はこのマスクも、メイクよ!黒いペイントとパウダーを使って描いたの。

4ピーター・フィリップス(Peter Philips)/「ディオール(DIOR)」メイクアップクリエイティブ&イメージ ディレクター

 スモーキーなキャットアイを提案。ソフトマットなヌードカラーをアイホール全体にのせ、目頭と目尻にダークなトーンをなじませた。中央にはきらびやかなゴールドをのせて奥行きを出した。マスクは目の下に当たってパンダ目になってしまう可能性があるので、目の下に色をのせすぎるのは厳禁!

5パット・マクグラス(Pat McGrath)/「パット・マクグラス ラボ」創業者兼最高経営責任者

 ドラマチックな目元を選んだわ。新作のアイシャドウパレットを使い、ローズカラーにバーガンディーを重ね、ビビッドなマゼンタを中央に少しだけのせれば魅惑的な目元の完成よ!

6フランソワ・ナーズ(Francois Nars)/「NARS」創業者

 マスクを着用していると目元しか見えないので、上手く目の魅力を引き出して。今回は目元をなるべく大きく見せるために、大胆なスモーキーアイを提案した。

7ヘクター・エスピナル(Hector Espinal)/「フェンティ ビューティ バイ リアーナ(FENTY BEAUTY BY RIHANNA)」グローバル メイクアップ アーティスト

 フリーダム(自由)や強さ、色をたたえたルックを作った。今こそ色で遊びながらメイクを楽しみ、さらに強いアイラインやカラーで(精神の)力強さを表現して、気分やモチベーションを上げるべき!

8ギルバート・ソリーズ(Gilbert Soliz)/「マーク ジェイコブス ビューティ(MARC JACOBS BEAUTY)」グローバル メイクアップ アーティスト

 4 月に咲く花で、「純粋」「平和」「至福の喜び」の花言葉を持つデイジーやスイートピーをイメージしたパープルメイクはいかが?

9リンダ・カンテロ(Linda Cantello)/「ジョルジオ アルマーニ ビューティ(GIORGIO ARMANI BEAUTY)」インターナショナルメイクアップアーティスト

 このルックはシンプルで、誰でもできるくらい簡単だわ。同時に、セクシーでしょう?

10サー・ジョン(Sir John)/「ロレアル パリ(L'OREAL PARIS)」ブランドアンバサダー

 マスクを着用する機会が増え、目元にフォーカスがいくようになったので、強い目元のメイクを作った。目の形をナチュラルに強調しながら、まぶたの中央にきらめきをおいた。肌も目元メイク同様に重要で、マスクを着用していても、肌を保湿することは必須ね。

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ヴァージルが炎上コメントについて謝罪 「私がこのムーブメントに100%参加していることを知ってほしい」

 「オフ-ホワイト ヴァージル アブロー(OFF-WHITE c/o VIRGIL ABLOH以下、オフ-ホワイト)」創業者で「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」メンズ アーティスティック・ディレクターのヴァージル・アブローは、SNSで炎上した自身の発言に対して謝罪した。

 ヴァージルは6月1日、自身のインスタグラムとツイッターに画像7枚にわたる文章を投稿した。そこにはアフリカ系アメリカ人としてアメリカで経験したエピソードに加え、米国で起きている警察による暴行や人種差別、不平等な扱いに断固抗議することとあらためて語っている。

 ショーン・ウェザースプーン(Sean Wotherspoon)がロサンゼルスのビンテージスニーカー店「ラウンド トゥー(ROUND TWO)」が略奪にあった様子をインスタグラムに投稿し、その投稿にヴァージルは「最悪だ。このカルチャーにショーンが全身全霊をかけているのがわからないのか」などとコメントしたことで批判を浴びた。また、ヴァージルが黒人女性の釈放を訴える団体の「フェムパワー(FEMPOWER)」に50ドル(約5300円)を寄付したことが明らかになると、「オフ-ホワイト」の服の価格と比較して寄付額が少額であることを批判するコメントが寄せられた。

 これに対してヴァージルは、「私の店や友人の店がどんな略奪の被害を受けているかについて語ったが、それが不正に対して抗議する権利よりも、店の方が重要だと受け取られるような内容だったことを謝罪する」とコメントした。また、寄付の件についても「SNSで友人らが拡散していた50ドルを寄付する運動に私も参加した。この重大な事件に対してたった50ドルしか寄付していないかのように見えてしまったことについても謝罪する。多くの人が言うように、店や物は代えが利くが人命は違う。黒人の命は重視されるべきであり、この瞬間においてはその他のことは重要ではない」と続けた。

 ヴァージルは、問題になった50ドルの寄付以外にも個人的にあらゆる団体に総額2万500ドル(約210万円)の寄付を行ったことを明らかにした。「引き続き寄付は行っていくし、周りにも呼び掛けていく」とコメントしている。

 さらにヴァージルは今後、黒人のアーティストや作家の作品を集めた作品集などの制作を行い、その売り上げを抗議活動に参加した人物の釈放を求める団体に寄付するという。「私がこのムーブメントに100%参加していることをみんなに理解してほしい。個人的に寄付を行い、声を上げ、人種差別を終わらせるために、私が所属するデザインとストリートウエアのコミュニティーがどのような貢献ができるかを示していく」とつづっている。

YU HIRAKAWA:幼少期を米国で過ごし、大学卒業後に日本の大手法律事務所に7年半勤務。2017年から「WWDジャパン」の編集記者としてパリ・ファッション・ウイークや国内外のCEO・デザイナーへの取材を担当。同紙におけるファッションローの分野を開拓し、法分野の執筆も行う。19年6月からはフリーランスとしてファッション関連記事の執筆と法律事務所のPRマネージャーを兼務する。「WWDジャパン」で連載「ファッションロー相談所」を担当中

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「メイベリン」が全製品対象に「満足しなければ全額返金」キャンペーンを実施

 「メイベリン ニューヨーク(MAYBELLINE NEW YORK)」は、 6月1日から8月31日まで店頭で購入した製品を対象に、満足しなければ購入代金を全額返金する「全額返金キャンペーン」を実施している。

 同ブランドは新型コロナウイルス感染拡大予防対策として、顧客の健康と安全を考慮して、店頭から製品のテスターを撤去している。このような状況下でもブランドのポリシーである“メイクの力で女性を輝かせ、自信を与える”の考えのもと、メイクを楽しんでもらおうという思いでキャンペーン実施に至った。

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ケリングが反人種差別活動への連帯を表明 ジョージ・フロイド氏の暴行死を受けて

 ケリング(KERING)は、米ミネソタ州ミネアポリスで起きた黒人男性ジョージ・フロイド(George Floyd)氏の白人警官による暴行死事件を受けて、反人種差別活動への連帯を表明した。

 同社は「ケリングおよび全てのグループ・ブランドは人種差別に反対し、団結している。アメリカにおける平等のための闘いの中で、多くの命が失われた。私たちはこのような動きを看過することはしない」とコメントを発表した。

 またアメリカでの人種に基づく差別撤廃や警察の暴力を減らすことを目的に活動する、全米黒人地位向上協会/全米有色人種地位向上協会(NAACP)とキャンペーンゼロ(CAMPAIGN ZERO)に寄付も行う予定だ。

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ケリングが反人種差別活動への連帯を表明 ジョージ・フロイド氏の暴行死を受けて

 ケリング(KERING)は、米ミネソタ州ミネアポリスで起きた黒人男性ジョージ・フロイド(George Floyd)氏の白人警官による暴行死事件を受けて、反人種差別活動への連帯を表明した。

 同社は「ケリングおよび全てのグループ・ブランドは人種差別に反対し、団結している。アメリカにおける平等のための闘いの中で、多くの命が失われた。私たちはこのような動きを看過することはしない」とコメントを発表した。

 またアメリカでの人種に基づく差別撤廃や警察の暴力を減らすことを目的に活動する、全米黒人地位向上協会/全米有色人種地位向上協会(NAACP)とキャンペーンゼロ(CAMPAIGN ZERO)に寄付も行う予定だ。

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「無印良品」が「楽天市場」に出店 「アマゾン」に続き

 「無印良品」(良品計画)が6月1日、「アマゾン(AMAZON)」に続き「楽天市場」での販売を開始した。
 
 「無印良品」はこれまでに商品の成り立ちや素材の背景を伝えるため、自社店舗と自社ECサイトのみで展開していたが、新型コロナウイルス感染拡大防止による店舗の短縮営業などを受け今回、国内最大級のインターネット・ショッピングモールである「楽天市場」に出店を決めた。

 フレンチリネンの衣料品や子ども用のパジャマ、掃除用品など、暮らしの必需品である日用品を中心に約200品目の商品でスタートし、今後は段階的に品ぞろえを拡大していく。
 

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「オメガ」が銀座の旗艦店をリニューアルオープン

 世界最大の時計企業であるスウォッチ グループ(SWATCH GROUP)傘下のスイスブランド「オメガ(OMEGA)」は、スウォッチ グループ ジャパンが本社を置く東京・銀座中央通りのニコラス・G・ハイエック センター2階の旗艦店「オメガブティック銀座本店」を5月29日にリニューアルオープンした。

 壁を取り払うことでフロア全体を見渡せるようにした店内は採光も良く、そこに時計はもちろんジュエリーやサングラスも陳列。白い大理石にブランドカラーである赤のカーペットが映える内装になっている。プレス担当者によると、「年内にはコマ調整やストラップ、電池交換などを行うクイックサービスカウンターを設ける予定」だという。

■オメガブティック銀座本店
リニューアルオープン日:5月29日
時間:11:00~20:00(当面は12:00~19:00)
定休日:不定休
住所:東京都中央区銀座7-9-18

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「ドクターシーラボ」がグローバルブランドへとリニューアル

 日本発ドクターズブランド「ドクターシーラボ(DR.CI:LABO)」は2020年、ブランド誕生から20年目を迎え、初めて全面刷新した。18年に親会社のシーズ ホールディングスがジョンソン・エンド・ジョンソン(JOHNSON & JOHNSON)の傘下に入ったことを機に、今後はグローバルブランドとしてリブランディングする。

 リブランディングの一環として、まずブランドロゴを新しくした。同ブランドが掲げる「シンプル」「リザルト(結果)」「サイエンス」の3つの柱を表現した3本線が、クリニック、エステ、スキンケアと同社が展開する3つのサービスと交わるデザインで、日本の木工技法である組子細工からインスピレーションを受けている。20年以降に発売する製品は、新しいロゴのパッケージで登場する。

 またリブランディングでは、現在の主要客層が40代以上であることから、若年層の顧客育成を狙う。伊藤亜由美・執行役員兼マーケティング部長は「『ドクターシーラボ』はリピート率が高く、これまでお客さまと一緒に年齢を重ねてきた。今後は20代や30代の方々にも愛用いただけるようなブランドに成長すべく、一緒に肌の悩みやもっと美しくなりたいというニーズに向き合っていく。新たなロゴやパッケージデザイン、コミュニケーションを展開し、新しいお客さまにも共感してもらえるようなブランドを目指す」と話す。ブランドアンバサダーには栗山千明を起用し、今後ビジュアルに登場する。

 なお、初の大型リブランディングについて伊藤・執行役員兼マーケティング部長は「国内ナンバーワンのドクターズコスメブランドであるというポジショニングを今後さらに強化していく。世界のお客さまにも認知していただき、最終的には世界ナンバーワンのドクターズコスメブランドへと成長させたい。これまでは日本のお客さまの肌悩みに真摯に向き合い商品やソリューションを提供してきたが、今後は日本以外の国のお客さまの肌悩みにも向き合っていきたいと考えている」とコメントした。

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LVMHのティファニー買収に暗雲か 不安定な米国市場に懸念

 LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)は、2019年11月に合意に至ったティファニー(TIFFANY & CO.)の買収を再考しているという。

 情報筋によると、パリ時間の6月2日夜にLVMHの経営陣が招集され、ティファニーにとって最大の市場であるアメリカの情勢悪化について話し合われたという。新型コロナウイルスによって10万以上の命が失われただけでなく、5月25日に米ミネソタ州ミネアポリスで黒人男性のジョージ・フロイド(George Floyd)氏が白人の警察官に首を押さえつけられて死亡した事件が発生したことによる市場への影響を危惧したためとみられている。加えて、買収完了までにティファニーが借入金を返済できる体力があるかどうかについても懸念の声が上がっているという。

 2日の会議では結論は出なかったものの、経営陣は再考すべきと考えているようだ。本件についてLVMHからもティファニーからもコメントは得られなかった。6月1日に開催したティファニーの株主総会ではLVMH傘下入りに関する変更事項は発表されていない。

 LVMHは19年11月にティファニーを1株あたり135ドル(約1万4445円)、162億ドル(約1兆7000億円)超相当で買収すると発表していた。

YU HIRAKAWA:幼少期を米国で過ごし、大学卒業後に日本の大手法律事務所に7年半勤務。2017年から「WWDジャパン」の編集記者としてパリ・ファッション・ウイークや国内外のCEO・デザイナーへの取材を担当。同紙におけるファッションローの分野を開拓し、法分野の執筆も行う。19年6月からはフリーランスとしてファッション関連記事の執筆と法律事務所のPRマネージャーを兼務する。「WWDジャパン」で連載「ファッションロー相談所」を担当中

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「パンテーン」の「#HairWeGo」プロジェクトに関東エリアの美容師も参加 夏に向けたトレンドスタイルを発信

 ヘアケアブランド「パンテーン(PANTENE)」と「WWDビューティ」、それに人気美容師たちがワンチームとなって取り組んだプロジェクト「#部屋WeGo」。すでに「WWD JAPAN.COM」でもそのプロジェクトについては伝えてきた。緊急事態宣言が解除された今、それが「#HairWeGo」プロジェクトとなって、全国に新たな広がりを見せており、多くの美容師が「#HairWeGo」のハッシュタグで「久しぶりにサロンに来店するお客さまに提案したい、前向きになれるヘアスタイルや、今夏に提案したいトレドスタイル」といったテーマで投稿を行っている。

 6月2日は東海エリアの人気美容師のスタイルを紹介したが、今回は関東エリアの人気美容師がおすすめする夏ヘアを紹介。「アンドザブリックス(AND THE BRICKS)」の野口綾子代表は、テレワークなどで家にいる時間が長い今だからこそ、普段ではできないスタイルへの挑戦を提案。その一例として“いつもよりちょっと強めのパーマスタイル”を紹介してくれた。「ディッセンバー(DECEMBE)」の大濱萌夏デザイナーは、自身の得意なスタイルをベースにした“柔らかくふんわりとした切りっぱなしボブ”を提案。「ロンド(LOND)銀座店」の伊原亜里紗店長兼エグゼクティブスタイリストは、忙しいときでも4分でできる“気分をアゲる簡単アレンジ”を動画で投稿してくれた。「グラマラス シーループユナイテッド(GLAMOROUS C-LOOP UNITED)」の田邉優希副店長は、今季のトレンドを踏まえた“気分を明るくする大人かわいいレイヤーボブ”を披露している。自粛で沈みがちだった気分を変えるスタイル提案が多く、ぜひチェックしてもらいたい。

 もともと「#HairWeGo」は、“あなたらしい髪の美しさを通して、すべての人の前向きな一歩をサポートする”ことを理念に掲げる「パンテーン」が、髪を通して、ひとりひとりの個性の尊重について考えるきっかけづくりとして2018年から展開しているキャンペーンだったが、自粛期間中は「#部屋WeGo」プロジェクトとして展開。「新型コロナウイルスの流行により、多くの方が自宅で過ごす中、髪を通して日本中のおうち時間を少しでも明るく過ごせること」を願って始めたプロジェクトで、業界を代表する美容師たちが賛同し、自身のSNSで「お部屋で楽しむヘアスタイリングやヘアアレンジなど髪から明るくなれるアイデア」を提案していた。「#部屋WeGo」は5月末の時点で、インスタグラムだけで800件近くの投稿があり、全国の美容師を巻き込むムーブメントとなっている。

問い合わせ先
パンテーンカスタマーサービス室
0120-021-327

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株式市場のように売買するリセールEC「ストックX」が日本に上陸 スニーカー、ストリートウエアなど

 株式市場のような仕組みを利用したCtoCのリセールプラットフォーム、「ストックX(Stock X)」が6月1日に日本版をリリースし、アジア進出を公式に発表した。

 日本語のウェブサイトとソーシャルメディアアカウントを開設し、円表記と日本語でのカスタマーサポートにも対応した。これを機に、日本を拠点にアジア全域での事業に力を入れていく。

 「ストックX」は商品のリアルタイムの価格や出来高、過去の販売データを確認して入札と出品ができる、株式市場のようなシステムを導入している。CtoCで多発する偽物の問題を解消するために、世界6カ所の鑑定センターでの真贋鑑定により、取り引きされる全てのアイテムの本物保証をしている。

 “スニーカー版商品取引市場”とも呼ばれ、「ナイキ(NIKE)」「シュプリーム(SUPREME)」「ア ベイシング エイプ(R)(A BATHING APE(R))」といったブランドのほか、限定やコラボアイテムなどが売れ筋だという。

 なお、「ストックX」は新型コロナウイルスの世界的流行を受けて、世界保健機関のための新型コロナウイルス感染症連帯対応基金(COVID-19 Solidarity Response Fund for WHO)への支援を4月29日に発表。10ドル(約1070円)の寄付でウサイン・ボルト(Usain Bolt)やリオネル・メッシ(Lionel Messi)が提供したアイテムが当たる抽選に参加できるキャンペーンで、5月上旬までに30万ドル(約3200万円)以上を集めた。

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「ちょうどいいレベル感のコメントが受ける」 コーセー、BCが商品紹介画像投稿「スタッフスタート」を導入した理由

 コーセーは、実店舗の販売スタッフがメイクやスキンケア商品の紹介画像を投稿できるアプリケーションサービス「スタッフスタート」を、総合美容情報サイト「メゾン コーセー」に導入した。同アプリケーションサービスはこれまでアパレル業界で800以上のブランドで活用されているが、化粧品業界では初めてだ。新型コロナウイルス感染拡大を受け、一時的に百貨店など商業施設は休業に追い込まれて、販売員や美容部員は自宅待機を余儀なくされた。緊急事態宣言が解除となり商いは再開されたが、以前に戻るというわけではない。新しい日常を模索する中で、販売やマーケティング方法も変わっていく必要がある中で、コーセーはなぜ「スタッフスタート」を始めたのか。これからの期待についても、同社の杉崎洋デジタルマーケティング戦略部ダイレクトビジネス課課長に聞いた。

WWD:導入しようと思った経緯は?

杉崎洋デジタルマーケティング戦略部ダイレクトビジネス課課長(以下、杉崎):実は新型コロナとは関係なく、約1年前から構想していたことだ。昨年12月に東京・銀座にオープンした弊社のブランドを横断して集積するショップ「メゾン コーセー(MAISON KOSE)」と同名のウェブサイトの立ち上げを機に、目玉コンテンツとして考えていた。

WWD:なぜBC(ビューティ・コンサルタント)の活用なのか?

杉崎:来店してもらえば、接客でさまざまな情報をお伝えすることはできるが、今の時代、多くの人が店舗に行く前にいろいろ情報収集している。BCの知識は、SNSなどの一般の方の口コミよりはブランドについても商品についても詳しい。一方で、美容ライターさんやインフルエンサーたちよりは身近な人だ。そういった人の情報が求められているのではないか。ちょうどいいレベル感がBCだと思った。

WWD:今回、バニッシュ・スタンダードが手掛けるアプリケーションサービス「スタッフスタート」との取り組みだ。同サービスは、アパレル業界とはすでに800件以上もが提携する。

杉崎:実は10年ぐらい前にこういったことができないかと考えていた。ただスタッフを出すというのが難しく断念していた。アパレル各社が「スタッフスタート」を導入していることは以前から知っており、化粧品でもできないかと思っていた。アパレルで実績があり、投稿した記事のパフォーマンスを瞬時に把握できることが魅力だった。

WWD:参加しているBCはどういう基準で選んでいるのか?内容への注文はしているのか?

杉崎:現在、全国に約3000人いるBCから数十人が参加している。その人たちは、昨年、一昨年にBCの全国表彰で選ばれた方にお願いしている。最初なので、主力製品を中心に投稿してもらっているが、内容に関しては特に指示しておらず、義務と感じてしまうと楽しいコンテンツになっていかないと思っている。ただ前向きになれるような投稿を意識してもらっている。今はマスクをすることが日常となり、目元メイクなどが注目される。今後はシーズンなどをうまく投稿にも反映させていきたい。

WWD:BCさんの顔出しというのは、社内でも議論があったのではないか?

杉崎:その通りで、10年前であれば絶対あり得なかった。ただ時代が変わり、SNSなど個人が情報を発信することを含めさまざまな情報が行き交う中で、リスクが平準化されたと感じている。会社、BC共にていねいに説明した。基本は顔は出すが、ショップ名は出さず、ニックネームでの記載だ。

WWD:化粧品であるゆえに難しい点はあったか?

杉崎:アパレルと違うのは、化粧品には薬事法があるということだ。一般の人が使った感想を言うのは問題ないと思うが、われわれは企業として薬事法を守らなければならい。なので投稿内容は一度確認することにしている。だからこそ信頼性のあるBCからの情報を提供している。

WWD:始めてみてどうか?販売にはつながっているのか?

杉崎:まず、このように取材依頼などで声が掛かることが多く、反響があると感じている。始めたのが、新型コロナ感染拡大の影響でおうち時間が長くなっているタイミングでもあり、ニーズがあるのではないかと期待しているし、自宅待機を余儀なくされているBCにとってもモチベーションアップになっているだろう。販売はまだ始まったばかりで、これからだと思う。心をつかめるコンテンツが重要だろう。

WWD:このサービスをどう発展させる?

杉崎:現在サービスはBCのおすすめアイテムを投稿して、どういった使い方がいいかなどを発信している。新型コロナにより、化粧品各社ではチャットカウンセリングが盛んになってきている印象だ。弊社としても、もっとリアルタイムでBCからお客さまにお伝えすることも必要だと感じている。また、今後は動画で簡単にテクニックを表現することもできるのかもしれない。さらに現在は、商品からつなげてBCの投稿が見れるようになっているが、今後はブランドの世界観を発信できるような環境づくりも必要だと思っている。

また、これは新型コロナよりも前から思っていたことだが、まずはスターBCが出てくることが一つのゴールだろう。ゆくゆくはインセンティブも考えたい。そうなることでスターBCに人が集まっていくるのではないか。こういうのが得意なスターBCが誕生すれば、店頭の接客だけではない評価基準を作っていきたいと考えている。

WWD:将来像は?

杉崎:もっと全国のBCに参加してほしいと思う。北海道のテクニックが沖縄の人に響くのではないかと思うし、また逆もあるだろう。今のところ同サービスでお客とのやり取りは発生しないが、会社としては、こういったサービスが日常になり、普通に出勤するのように、投稿する。これが当たり前になってくると面白いだろう。

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年内は客足が戻らず、赤字と認識。忘年会はオンラインに奪われる。

72.3%の飲食店が感染拡大前に比べ「7割」以上の客足が戻らなければ黒字化が難しいと回答。さらに今後7割以上客足が戻ると考えている店もわずか11.1%。予約管理システム「ebica」を運営する株式会社エビソル(本社:東京都渋谷区、代表取締役:田中 宏彰)が調べた。
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スイス発ラグジュアリースキンケア「ヴァルモン」から微生物に着目した新コレクションが登場

 スイス発ラグジュアリースキンケアブランド「ヴァルモン(VALMONT)」は6月1日、新スキンケアコレクション「プライマリー(PRIMARY)」を発売した。肌環境を守る技術や成分を用いた製品をそろえる。東京・銀座の「ヴァルモン」旗艦店や伊勢丹新宿本店メンズ館、阪急うめだ本店などで取り扱う。

 近代細菌学の開祖として名高い仏の細菌学者ルイ・パスツール(Louis Pasteur)の“美肌への鍵は微生物にある”の言葉に着想を得て誕生した「プライマリー」は、プロバイオティックス(人体に良い効果をもたらす微生物)技術とブランド初の超高温加熱処理法を用いることで肌環境を整える。部分用美容液「プライマリーソリューション」(20 mL、1万9000円)、美容液「プライマリーセラム」(30 mL、2万1500円)、保湿化粧水 「プライマリーヴェール」(150 mL、1万2500円)。保湿クリーム「プライマリークリーム」(50 mL、2万1000円)、トリートメントクリーム「プライマリーポマード」(50 mL、2万9000円)の5製品をそろえる。

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ペッパーフードに個人で20億円もポンと融資したエスフーズ社長って、どんなヒト?

 「いきなり!ステーキ」「ペッパーランチ」を展開するペッパーフードサービス(ペッパーFS)が6月1日(月)に食肉大手、エスフーズの社長である村上真之助氏個人から20億円の融資を受けたと発表した。資金不足にあえぐペッパーFSとしては、干天の慈雨だが、個人で20億円も融通できるとは只者ではない。調べてみると?
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【withコロナ】「焼き肉ライク」が「一蘭」になっていた! でもなんで「すりガラス」風なの?

 焼き肉ファストフードの先駆けで「一人焼き肉」という言葉を生み出した「焼き肉ライク」が隣の席との間に仕切り板を付けた。もともと一人客向けの作りなのに、そこまでする必要はあるのか? 行ってみると、いろいろなことが分かった。
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創業38年の“看板屋”が仕掛ける、リアル店舗のコロナ対策テクノロジー

 緊急事態宣言が解除され、休業していた店舗が続々とオープンし始めている。しかしオープン後もコロナ前のようにはいかない。新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、人の密集や密接を回避するための対応が求められている。そのためのサービス開発を進める企業の1つが、クレストだ。同社は街中や施設の看板、サイネージ、ウインドーディスプレイの製作施工を手掛ける“看板屋”として1983年に創業。現在も同事業を軸にしつつ、カメラを使った店舗解析システムの提供などを行っており、直近1年間のクライアント数は約800社、うち4割がアパレル企業だという。そんなクレストはこのほど、店舗内の混雑状況をデジタルサイネージ上やサイト上で知らせるサービスをスタートした。新たに開始した2つのサービスから、同社が考えるアフターコロナに向けたリアル店舗の在り方まで、阪本治彦・取締役兼リテールテック事業部長に話を聞いた。

 クレストのリテールテック事業では、店舗前のディスプレイやマネキン、VP(ビジュアル・プレゼンテーション)がどれほどの人に見られているかを計測・解析し、店舗・企業側にデータを提供する。「“見る”という行動はお客さまが購買する前のデータ。当社は店舗の前を何人が通り、何人が入店したのか、店舗の中をお客さまはどうやって歩いているのか、という行動データを取得し、店舗の売り上げ向上を助けている」と阪本取締役は説明する。そのデータを取得するために用いているのが、カメラ型センサーの「ゾービス(Xovis)」と「エサシー(ESASY)」だ。どちらもクレストが販売代理店を務めている。特に主力製品である「ゾービス」はもともと、スイスで空港に設置するために開発されたものだが、アパレル店舗などにも応用が可能だという。「来店客が商品棚のどこに注目しているのか、99%の精度でリアルタイムで識別できる。『エサシー』はより簡易的なモデルで、入門的な立ち位置だ。当社で作成したダッシュボード上では、それらのカメラで取得したデータを用いて、いつのタイミングでどの棚の注目度が高かったのかや、来店客が多いのは何時ごろか、といったことが分かる」と語る。

 取得したデータは実際にどのようにして活用できるのか。「あくまで一例だが、店舗のディスプレイなどのABテストが行える。単に入店数で計算するのではなく、店舗前の交通量も加味して入店率を測っているため、正確な計測が可能だ。実際に効果を上げている企業もいる」と阪本代表。さらには販売員の配置などにも効果的なようだ。「入店数を測ることによって、来店客がピークの時にエース級の販売員を配置するなど、最適なシフトが組める」。

 コロナ禍で立ち上げた混雑状況の把握サービスは、主力商品である「ゾービス」を活用したソリューションだ。1つの入り口につき「ゾービス」を1台配置することで、入店者数を来店者数をリアルタイムでカウントし、混雑状況をデジタルサイネージやサイト上で知らせる。同システムは現在、ホームセンターチェーン「カインズ」の浦和美園店に導入されており、アパレルをはじめ、複数の企業にアプローチをしている。「例えば飲食店などでも、カメラでお客さまの導線を全て把握できるため、座席の配置などにも活用できる。個人的には、小規模・中規模で、混雑状況を整備する人手がない店舗に向いたサービスだと考えている」。

 「アフターコロナのリアル店舗では、店舗の状況を客観的に見られるデータの重要性はさらに増すだろう」と阪本部長は予測する。「『これはコロナのせいだ』と言われている物事も、データを見ると実はコロナのせいではない、ということもある。感覚ももちろん大事な一方で、データがないと惑わされてしまうこともある。そういった意味で、人の感覚を補完するためのデータはあった方がいい。今後、コロナが去った後も同様のことがいつ起こるか分からない。その時に平常時のデータと緊急時のデータを比べ、判断を下すなど、さまざまな手法を取ることができる。常日頃からデータを取得していく必要性は増していくはずだ」。

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