「アイリス&インク(IRIS & INK)」が2020-21年秋冬コレクションを発表した。
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バイヤー向けにトピックスを拾います。
「アイリス&インク(IRIS & INK)」が2020-21年秋冬コレクションを発表した。
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「ナイキ(NIKE)」は7月10日に、人工的な環境における機能性と実用性を追求する“ISPA”プロジェクトの新作コレクションを発売する。
2018年にスタートした同プロジェクトは、“Improvise(即興的工夫)”“Scavenge(徹底的な素材の活用)”“Protect(守る)”“Adapt(応用する)”の4つのキーワードを軸に、既存アイテムの要素を掛け合わせた実験的なデザインで「ナイキ」が“シティアスリート”と呼ぶ都市生活者に向けたアイテムを提案する。
今回登場する新作スニーカーの一つ、“ズーム ロード ウォリアー”(5万5000円、税込)のかかと部分は、高い反発力を備えた“ショックス”の初期の試作品に着想を得たデザインになっている。さらにフルマラソン2時間切りのために開発された“エア ズーム アルファフライ ネクスト%”などの新旧モデルの要素も取り入れ、推進力を生み出す「ズーム エア」を二重にしているのも特徴だ。アッパーはトレーニングシューズとアウトドア向けのデザインを掛け合わせ、通気性に優れたニット素材で快適さにこだわっている。
また“ISPA”プロジェクトは「ナイキ」が注力するサステナビリティとも親和性が高い。それを体現するのが、廃棄素材を再利用した“オーバーリアクト フライニット”(2万1450円、同)と“ドリフター(2万4200円、同)”だ。“オーバーリアクト フライニット”はアッパー部分にほかのシューズで使った残糸を再利用。さらに足袋のような形状の“ドリフター”では、フォームの材料に“ズームX フォーム”を砕いて再利用した。
発売に先駆けてメディア関係者向けにオンライン上で行われた新作発表会で、担当者は「“ISPA”ブロジェクトでは今後さらにサステナビリティに焦点を当て、廃棄材を利用する“Scavenge”のコンセプトを強化していく。現在の地球環境を考えながら、未来のためのモノ作りに取り組んでいきたい」とコメントした。
同コレクションはほかにもシューズ2型と、インフレートジャケットなどのアパレルをそろえる。公式ECサイトのほか、青山のナイキラボ MA5、ドーバー ストリート マーケット ギンザ(DOVER STREET MARKET GINZA)などで取り扱う。
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マリア・グラツィア・キウリ(Maria Grazia Chiuri)による「ディオール(DIOR)」は、2020-21年秋冬オートクチュール・コレクションをイタリア人映画監督マッテオ・ガローネ(Matteo Garrone)によるフィルム形式で7月6日21時半(日本時間)に発表する。フィルムは「ディオール」の公式ウェブサイトのほか、フランスオートクチュール・プレタポルテ連合会(Federation de la Haute Couture et de la Mode)のウェブサイトで配信される。
ガローネ監督は19年公開の実写版映画「ピノキオ(Pinocchio)」やダーク・ファンタジー映画「五日物語-3つの王国と3人の女-(Il racconto dei racconti)」を手掛けたほか、映画「ゴモラ(Gomorra)」と「リアリティー(Reality)」で2度、「カンヌ国際映画祭(Cannes Film Festival)」審査員特別グランプリを受賞している“イタリアの鬼才”と評される人物だ。
「ディオール」はコレクションの発表に先駆けてティーザー動画2種を公開した。1つめは、第2次世界大戦下のフランスで催された展覧会「テアトル・ドゥ・ラ・モード(Theatre de la Mode)」を紹介するもの。当時のアーティストとファッションデザイナーは協力して人形を制作し、それを展観する同展を世界に巡回させるという新たな手法で戦争という困難な時代においても、サヴォワフェールを紹介し、オートクチュールを存続させることができたという。
2つめの動画は「ディオール」のクチュリエたちが同コレクションの制作過程や困難だったことなどを説明したもの。クチュリエたちが「袖口がずっと小さい」「ミニチュアゆえ真の正確さが求められる」などと語っていることから、上記の展覧会に着想を得てミニチュアサイズのコレクションを制作し、それをガローネ監督が撮影・映像化したものを配信することが予想される。
ディオールはガローネ監督が「夢のような世界観のなかで、アトリエの匠の技によって具現化されたオートクチュールのクリエイションに生命を吹き込む」とコメントしている。
また「ディオール」はショー開始の直前にインスタグラム、フェイスブック、スナップチャットでARフィルターをリリースする予定だ。
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新型コロナウイルスがヨーロッパでも広がる最中の2月末にパリ・ファッション・ウイーク(以下、パリコレ)で披露された「パコ ラバンヌ(PACO RABANNE)」の2020-21年秋冬コレクションは、個人的に今シーズン最も印象に残ったブランドの一つだった。というのも、パリコレ全体に見られた“強さ”や“プロテクト(身を守る)”というキーワードが非常に洗練された形で表現されていたからだ。そして会場選びから音楽や空間演出まで、ランウエイショーで見せることの意義を考えさせられるコレクションでもあった。
会場は、10世紀から14世紀まで王宮として使われた後に牢獄となり、マリー・アントワネット(Marie Antoinette)も処刑される前の2カ月を過ごしたというコンシェルジュリー。その中でショーに用いられた衛兵の間は、尖頭アーチ型の高い天井と太い柱が特徴的なゴシック建築の重厚な空間だ。ショーが始まると、そこにパイプオルガンの音色と聖歌隊のような女性たちの歌声が響き渡り、スポットライトが歩くモデルを照らし出す。
そんな厳かな雰囲気の中で発表されたコレクションの出発点は、中世の装い。「表現したかったのは“強い女性”。それは『パコ ラバンヌ』の歴史にもつながるもので、同じくブランドを象徴する神秘的かつ歴史的な美的感覚も取り入れた。神秘主義の中世の社会で主導権を握っていた男性の装いからヒントを得て、女性に力を与える服を作りたかったんだ。このコレクションは、異なる強さを秘めた女性たちのコミュニティーのようなもの。そこには騎士や役人もいれば、教皇や司祭もいる」とジュリアン・ドッセーナ(Julien Dossena)=クリエイティブ・ディレクターは穏やかな口調で話す。その言葉通り、ショーを見る中で頭に浮かんだのは、祭服やローブ、甲冑など。首元の詰まったテーラードコートやジャケットからアイコニックなメタルのアイテム、クラシックな花柄とレースを合わせたロマンチックなドレス、アンティークのラグやスカーフを想起させるフリンジドレスまで、さまざまなスタイルがそろう。それらを身にまとうモデルの姿は、現代によみがえるジャンヌ・ダルクのようだ。ただ、そこに古くささはなく、洗練されたシルエットとコンバットブーツやプラットホームブーツ、大ぶりなメタルのアクセサリーなどでモダンなルックへと昇華されている。
そして今季は、あらためてクラフトの力にもフォーカスした。それを象徴するのは、代表的な素材であるメタルメッシュとメタルなどのパーツをつなぎ合わせるアッサンブラージュの技術。これまでもブランドの象徴としてコレクションに常に取り入れられてきたが、特に今季のボディーラインに沿うドレスはうっとりするような美しさが際立っていた。「この素材や技術をどれだけ卓越した方法で表現できるかは、まさに自分たちの使命。ベースは伝統的なバイアスカットのアイテムだけど、軽さとシルエットを両立させるために長い時間をかけて仕上げた。クチュールのようなものであり、これが私たちにとってのクラフトだ」とドッセーナ。強さとしなやかさを併せ持つ素材はシーズンテーマとの相性も抜群で、コレクションの魅力を高めていた。また、現在は軽量化のためにメタルメッシュにブラスだけでなくアルミニウムも用いたり、アッサンブラージュのパーツのバリエーションを広げたりと、メゾンの伝統を時代に合わせて進化させている。
先シーズンは新たにスタートしたメンズウエアも一緒に披露したが、今季のショーに登場したのはウィメンズのみ。“強い女性”というイメージをより明確に表現するために、メンズと混ぜたくなかったのだという。一方、先にルックブックで20年プレ・フォールとともに発表されたメンズは、ウィメンズとのつながりを感じさせるものだった。これについては、「もちろん体形に違いはあるけれど、性別はあまり気にしていない。一つの世界観の中で男女の境界線が曖昧になればいいと考えているので、同じアプローチでデザインしている」とコメント。今後もファッション・ウイークで何を見せるかは、シーズンのテーマやメッセージに合わせて変えていくようだ。
JUN YABUNO:1986年大阪生まれ。ロンドン・カレッジ・オブ・ファッションを卒業後、「WWDジャパン」の編集記者として、ヨーロッパのファッション・ウィークの取材をはじめ、デザイナーズブランドやバッグ、インポーター、新人発掘などの分野を担当。2017年9月ベルリンに拠点を移し、フリーランスでファッションとライフスタイル関連の記事執筆や翻訳を手掛ける。「Yahoo!ニュース 個人」のオーサーも務める。20年2月からWWDジャパン欧州通信員
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※この記事は2020年6月4日に配信した、メールマガジン「エディターズレター(Editors' Letter)」のバックナンバーです。最新のレターを受け取るにはこちらから。
緊急事態宣言が全国で解除となり、6月1日から子どもたちは毎日学校が始まりました。子どもたちにとって約3カ月間の学校のお休みは良くも悪くもさまざまな変化をもたらしたと思います。一番は、あくまでうちの場合ですが、兄妹喧嘩が増えたということでしょうか。これまでまあまあ仲の良い兄妹と思っていたのですが、ずっと一緒にいるからか、まあ喧嘩が絶えませんでした。4つも離れているのに、なぜ兄は妹にちょっかいを出すのか。そして妹はいちいち反応して「ムカつく」とクッションを叩くのか……。ちょっと理解できません(笑)。
喧嘩の一番の原因は、iPadの奪い合いです。リモート学習を前に、塾に入った兄には塾のサイトを通して、英語の発音などの課題が出されるため、パソコンが必要でした。家にあるパソコンは旦那の仕事用でもあり、なのでiPadを購入したのです。それがコロナの影響で、塾やピアノなど習い事が全てオンライン上で行われることになり、iPadの出番は増えました。それに、やっぱり子どもたちの興味は、ユーチューブなので、空いた時間にどっちが使うかで揉めるんですよね、これが。
サッカー少年でピアノ男子の兄は、マンチェスターユナイテッドAG (6月2日時点チャンネル登録者数4.22万人)や、街にあるピアノを弾く動画をアップしている、よみぃ(同97.8万人)などをフォロー。外出自粛前は断然、マンUでしたが、自粛中はずっとよみぃ。例えば都庁にあるピアノを弾きに行くのに、自分できちんと演出して物語風にしていたり。その腕前に観客は集まり聞き入っています。彼の影響で、4歳からピアノを習っている(ピアノを弾ける男子は格好いいはずと習わせた私)息子は、それまで大して練習しなかったのに、毎日ピアノざんまい。ご飯食べてはピアノ。ユーチューブ見てはピアノ、勉強(あんまりしてないけど……)してはピアノ。しまいには、ピアノのユーチューブも始めてしまったんですよ〜。実際、ただ弾いてる姿をアップしているだけかと思ったら、編集してるやん、文字入れたりしてすごいやん。どこで覚えたの?と聞くと、ユーチューブで調べた、と。これは完全にジェネレーションギャップ、時代だなあと痛感。時代を生き抜くとはこういうことなのだなあと。不測の事態に新しい何かを見つけ、前を向く。息子はそこまで考えていないだろうけど、大人になった時、こういう力は重要かもと思ったんです。
娘のお気に入りは、ボンボンTV(同208万人)や、えっちゃんねる(同75万人)。何が面白いの?と娘に聞くと、「いたずらとかが面白かったりするけど、えっちゃんは漫画の書き方とか真似てるの」と。娘の将来の夢は漫画家か絵本作家。その“先生”がえっちゃんみたい。えっちゃんは、フォロワーから送られてきた漫画をリメイクするというのをアップしていたりするのだけど、それを真似て漫画を描いている娘。なるほどなあと。
今、「WWD JAPAN.com」では、動画、ライブ配信に力を入れています。コロナの前から動画は注力してきたのですが、ここへきて動画に加えライブも加速し、毎週月曜と木曜には、「WWDジャパン」と「WWDビューティ」の最新号紹介を行う、ライブ配信「Reed More」を実施しています。ユーチューバーさんの、子どもをも引きつける構成力から、学べることはたくさんありそうです。息子はサッカーもピアノも、娘は漫画をユーチューバーさんから学んでいます。そう、動画って「学べること」がキーワード。「学べる」配信も心掛けますので、ぜひともチャンネル登録お願いしますw。そして紙の特集も時代の流れをキャッチした、こういったことを取り入れていくべきと思ってます。
HER OPINION:ママ、女性に関連するファッション&ビューティ業界の話題をお届けします。今、働くママを含めた社会進出が進む女性に関わる情報が増えてきました。彼女らにまつわるニュースをピックアップすることで、彼女らを支える彼らにも役立つニュースを紹介します。
エディターズレターとは?
「WWDジャパン」と「WWDビューティ」の編集者から、パーソナルなメッセージをあなたのメールボックスにダイレクトにお届けするメールマガジン。ファッションやビューティのみならず、テクノロジーやビジネス、グローバル、ダイバーシティなど、みなさまの興味に合わせて、現在7種類のテーマをお選びいただけます。届いたメールには直接返信をすることもできます。
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スイス発のランニングシューズブランド「オン(ON)」は7月6日、プロテニス選手で同ブランドのシニアメンバーでもあるロジャー・フェデラー(Roger Federer)と共同開発した新作スニーカー“ザ・ロジャー センターコート ゼロシリーズ”(2万4800円)を世界1000足限定で発売した。サイズはメンズ(25~32cm)とウィメンズ(22~26.5cm)をそろえる。
フェデラーは2019年11月から同ブランドのシニアメンバーに加わり、投資家やアドバイザーとして製品開発やスポーツマーケティング、チームカルチャー醸成の分野においてサポートしてきた。
初の共同開発商品となる今作は、従来のテニスシューズのシルエットを再解釈したミニマルなデザインのライフスタイルシューズ。フェデラーがトップテニスプレーヤーとして培ってきた知見をもとに、「オン」の世界特許技術“クラウドテック”などを用いて高いクッション性と推進力を持たせた。アッパーには軽量ビーガンレザーを用いて、一般的な天然皮革よりも環境負荷を約30%抑えている。
フェデラーは「僕はこれまでにテニスプレーヤーとしてはもちろんビジネスなどでも多面的に活動してきたが、僕のテニス人生をこのライフスタイルスニーカーという形で統合することができたと思う。そして『オン』と共にそれを成し遂げられたことを誇りに思う」とコメントした。
同アイテムは7月6日17時20分から「オン」公式サイトで抽選販売するほか、同日時からドーバー ストリート マーケット ギンザ(DOVER STREET MARKET GINZA)およびEショップでも取り扱う。
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イタリア発ジュエラーの「ポメラート(POMELLATO)」は7月8日、伊勢丹新宿本店本館1階のザ・ステージでポップアップショップを開催する。「ヌード カラー オブ ジョイ」と名付けられた同イベントは「ポメラート」のブティックを想起させる空間で人気の“ヌード”シリーズにフォーカス。ローズクオーツやラベンダージェイド、バイオラックトパーズ、ピンクカルセドニー、ピンクトパーズなどを使用したリングやイヤリングなどの限定アイテムも発売する。また金細工職人によるデモンストレーションのほか、動画によるブランドの歴史やジュエリー製作の紹介も行う。会期は14日まで。
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カニエ・ウェスト(Kanye West)は7月4日、2020年米大統領選に出馬することを自身のツイッターで表明した。しかし大統領選は4カ月後に迫っており、本気で立候補する意向なのかどうかは不明だ。
ツイートは、「われわれは神を信じ、ビジョンを一つにして未来を築くことで、米国の約束を実現しなければならない。私は米大統領線に出馬する!#2020VISION」という内容。妻であるキム・カーダシアン・ウェスト(Kim Kardashian West)が米国旗の絵文字をつけてこれを引用リツイートしているほか、米電気自動車大手テスラ(TESLA)のイーロン・マスク(Elon Musk)共同創業者兼最高経営責任者が「全面的に支持する!」と返事を送っている。同ツイートは6日の時点で50万回以上リツートされ、約115万の“いいね”がつけられている。
カニエは以前からドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領を支持していることを力説しており、15年には20年の、18年には24年の米大統領選に出馬すると発言するなど、政界への関心をたびたび示してきた。今回、カニエが立候補に向けた書類を提出したかどうかは現時点で分かっていないが、本当に出馬するのであれば、その抜群の知名度や資金力が役立つことだろう。カニエのツイッターでのフォロワー数は6日の時点で2958万、トランプ大統領は個人のアカウントで同8278万、大統領としてのアカウントで同3071万となっている。キムのフォロワー数は同6559万となっているが、これは16年の大統領選でヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)元米国務長官が一般投票でトランプ氏(当時)に勝利した際に獲得した票数とほぼ同じである。その後、クリントン元米国務長官は選挙人投票で敗北した。
なお、カニエは「ギャップ(GAP)」と協業して自身のブランド「イージー(YEEZY)」の新ラインを立ち上げることを6月26日に発表しているが、大統領選への出馬を表明したことに対する「ギャップ」からのコメントは得られなかった。
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中国は事前に動物実験をしなくとも化粧品を輸入販売できるように法律を改正し、2021年に導入する予定だ。「21年1月1日付で、シャンプーやチーク、マスカラ、フレグランスなどの日用化粧品は、目と肌の炎症テストのために中国の研究所で行う動物実験が免除される」とヒューメイン・ソサエティー・インターナショナル(HUMANE SOCIETY INTERNATIONAL)が発表した。なお、ヘアカラー剤やパーマ液、日焼け止め、育毛剤に加え、子ども向けの製品や新しい効能をうたう製品などの“特殊化粧品”は引き続き動物実験が必要となる。また、中国に輸入される化粧品のうち大半は、先に挙げた日用化粧品が占めている。
新しい法律はまだ決定となっていないものの、企業が動物実験を避けるために必要な基準やその申請方法などについて公開される予定だ。トロイ・サイドル(Troy Seidle)=ヒューメイン・ソサエティー・インターナショナル リサーチ&トクシコロジー バイス プレジデントは「(法律が定められる)可能性は高いだろう。動物実験免除の実現性を信じている」と前向きに話す。
14年にも、中国は国内で生産された化粧品および越境ECなどオンラインで販売された製品には動物実験を課さないと決めた。昨年12月には、動物実験を行わない「リーピングバニー」認証を得た化粧品ブランド7つに、クルエルティーフリーのまま中国で製品を販売することを許可した。
仮に法律が制定されたとすると、マーカーが販売前の製品に対する動物実験は必要となくなるものの、販売後の動物実験を廃止するとは限らず、複数のNGO団体が掲げるクルエルティーフリー基準を満たさないことになる。しかし、「何千匹もの動物の命を救うことは可能だ」とヒューメイン・ソサエティー・インターナショナルは見ている。
現在中国は3つの動物実験を強要しており(目の炎症に対するテスト1種、肌の炎症に対するテスト2種)、それぞれでウサギ3匹が犠牲になる。最後にデータを得ることができた13年の実績によると、年間で12万匹が動物実験のために使用される計算だ。「動物を用いない現代の実験はかなり発達しており、結果が出るのが早く、さらにコストも抑えることが可能だ。今回の法律が制定されれば完全なる問題解決にはならないものの、救われる命の数を見るだけで大きな進歩となることは間違いない。とても大きなチェンジを招くことになる」とサイドル=バイス プレジデントは語る。
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「THREE」が2020年秋のメイクアップコレクションの発表会をオンラインで開催した。米・NY在住のRIE OMOTOグローバル・クリエイティブ・ディレクターと中継をつなぎ、コレクション内容だけでなく、さまざまに揺れるNYの現状も語った。
冒頭でRIEディレクターは、「THREE」の齋藤未奈PRとの掛け合いで、「NYは第2フェーズに入りました。街のレストランは店内には入れないものの、外にテーブルを出していて、みんながお茶などを楽しんでいる姿が見られるようになりました」と切り出した。さらに「人種差別のプロテストが毎日近くの公園で行われています。静かにプロテストしているという感じ。公園に行くと、歴史を作り上げている瞬間なんだろうと感じます」。
そう語るRIEディレクターの腕の中には、愛犬の姿が。NYの街では独立記念日を前に連日、花火が上がるという。「花火の音が嫌いで、抱っこしていないと怯えて吠えちゃうの」とRIEディレクター。ウィズ・コロナとBLMといった2つの大きな局面の最中に起こっているNYの現状を“映し出した”。これまでのような来日して語られることでは理解できない臨場感をオンラインがかなえた格好だ。
混沌とした中で打ち出される20年秋のメイクアップコレクションは、コロナやBLM運動などが起こる前から考えられていたモノではあるが、まさに今の時代背景が反映されている。コレクションテーマは“ワールド・シチズン”。「生まれた国、生きてきた場所。今日まで出合った、風景。経験と感情。全てが“私”になり、全てが“あなた”になる。そして全てが一つの世界でつながる。地球人の一員であること。広い視野で地球を考えること」と説明。差別問題が大きなうねりとなっている中で、国や場所ではなく、全員が地球の一員であると思うことが重要だと響く。
その思いを背景に、商品で気になったのが、リップだ。「真の女性像」をイメージしたという新色は、発色の中にわずかな“影色”を潜ませることで、落ち着きや洗練さを加え、本来の自分らしさに自信を与えたり、気持ちを支えたりするというカラー展開。マスクで見えない口元に、あえて自信をもたせられるカラーが乗ることで、いつもよりも背筋が伸びそうだ。グローリップの「THREE デアリングリィデミュアリップスティック」(新3色、各3900円)は、コーラルヌードやネクターピーチ、サイレントローズが新色で加わる。マットリップの「THREE デアリングリィディスティンクトリップスティック」(新3色、各3900円)は、レッドチェスナット、ヘーゼルココア、ダークカシスの3色が加わる。
そのほか、「THREE ディメンショナルビジョンアイパレットアリー」(全3種、各6500円)、「THREE アートエクスプレッショニストマスカラ」(全3色、各4000円)などが登場。面白かったのは、まつげ専用のクレンジングバーム「THREE アイラッシュケアアンドトリートメントリムーバー」(2800円)。マスカラを塗るようにバーム状のリムーバーを塗布することでウオータープルーフマスカラまでオフするという。これまで目元周りの肌までリムーバーで擦て肌を痛めていたことから、画期的なアイテムになりそうだ。
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ジーンズブランド「ジースター ロゥ(G-STAR RAW)」を展開するジースター ロゥ リテイル(G-STAR RAW RETAIL INC.)は7月3日に日本の民事再生法に相当する米国連邦破産法第11章(以下、チャプター11)の適用を米カリフォルニア州の裁判所に申請した。
裁判所に提出した初期資料には申請理由が明記されていなかったが、新型コロナウイルスや人権問題によるデモの影響によって店舗が長期の閉鎖を余儀なくされたことで大打撃を受け、乗り切ることができる資産状況ではなかったものと推察される。同社の2019年度の売上高は6800万ドル(約72億円)、純利益は200万ドル(約2億1400万円)だった。債権者一覧によると、ニューヨークのフィフスアベニュー475番地にある店舗の大家が最高額の42万6007ドル(約4558万円)の債権を有している。
日本では本国100%子会社のジースター リテイルジャパンが「ジースター ロゥ」を展開している。日本でのビジネスは継続する予定だという。
なお、ロサンゼルス発のジーンズブランド「ラッキー ブランド(LUCKY BRAND)」もジースター ロゥ社と同日にチャプター11の適用をデラウェア州の裁判所に申請した。「ノーティカ(NAUTICA)」などを傘下に置くオーセンティック・ブランズ・グループ(AUTHENTIC BRANDS GROUP)に資産を売却する方向で調整しており、その中にはラッキー ブランド社が保有する知的財産も含まれるという。
YU HIRAKAWA:幼少期を米国で過ごし、大学卒業後に日本の大手法律事務所に7年半勤務。2017年から「WWDジャパン」の編集記者としてパリ・ファッション・ウイークや国内外のCEO・デザイナーへの取材を担当。同紙におけるファッションローの分野を開拓し、法分野の執筆も行う。19年6月からはフリーランスとしてファッション関連記事の執筆と法律事務所のPRマネージャーを兼務する。「WWDジャパン」で連載「ファッションロー相談所」を担当中The post ジーンズブランド「ジースター ロゥ」が破産法適用申請 appeared first on WWD JAPAN.com.
ラグジュアリーホテル並みの客室と絶品の料理、デザイン性の高い空間に加えてエースホテルの魅力といえるのが、ホテルスタッフのフレンドリーな応対だ。レストランやレセプションでは「そのマスクお似合いですね」と褒められ、「今日も楽しい1日をお過ごしください」「他にお手伝いできることはありませんか?」と、優しく笑顔で返してくれた。エースホテルではメイクもユニフォームの着こなしも自由だそうで、笑顔をたやさず、楽しそうに働く姿が印象的だった。
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「エルメス(HERMES)」が2021年春夏メンズ・コレクションをパリで発表した。
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ファッションが、大好きです。大学卒業後、地元の新聞社で社会部の事件記者となって自ら企画して作った記事は、「カフェごはん」や「王様コート」「メンズビューティ」などなど。その記事は当時の会社、および上司の理解を得られず、組織とのミスマッチを痛感しました。(この記事はWWDジャパン2020年7月6日号からの抜粋です)
だから現状には、心から感謝しています。無論、涙を流したこともあります。私が入社して最初に下した、文字通り“涙ながらの決断”は、今から13年前のこと。産声をあげようとしていたビューティ週刊紙「WWDビューティ」編集部への異動を迫られた時でした。
「ビューティでやっていけるのか?」。心配は杞憂でした。今は異動して良かったと心の底から感じているし、必要性を諭してくれた当時の上司に感謝しています。例えば莫大な研究・開発費を投じるがゆえにファッションの数十倍も愚直に泥臭く製品を売ろうとする姿勢とビジネス戦略には今なお感銘を受けるし、ちょうど十数年前からオーガニックやナチュラルコスメが台頭し始めるなどソーシャル・グッドへの取り組みもファッションより先行しています。一方ビューティに移って、ファッションの魅力も再認識できるようになりました。テクノロジーやテクニックでもあるビューティは、感情に訴えるエモーショナルなアプローチや激変するダイナミズムなど、ファッションから多くを学べると思っています。以来「ファッションとビューティは、どうやったら融合できるのか?」「それを融合できるのは、ファッションにもビューティにも『WWDジャパン』という名前でアプローチしているオピニオン・メディアの私たちだけではないのか?」と考え続けています。けれど正直、2つの世界は、まだまだ遠いです。
誤解を恐れず、申し上げます。ファッションの皆さん、ビューティをナメていませんか?「洋服と違って、体のごくごく一部だけを彩るもの」とか「バッグ&シューズに比べ、はるかに単価の安いもの」と思っているでしょう?一方でビューティの皆さん、そんな風にナメられているように感じるから、ファッションを必要以上に敬遠していませんか?お互い相手が隣にいるのはわかっているのに、歩み寄ればもっと面白くなることも想像できるのに、アプローチしない理由はなんですか?2つの業界を覗き見している私には、双方の、不思議な感情が透けて見えます。消費者は誰も意識していない、余計な感情です。
そこで「WWDジャパン」は、「ONE WWD JAPAN」というスローガンを掲げ、いよいよファッションとビューティは等しきもの、ともに消費者の気持ちと毎日を豊かにしてくれるものと訴え続ける姿勢を鮮明にします。「ONE WWD JAPAN」の「ONE」には、1.「ファッションとビューティを1つにすること」、2.ソーシャルからウェブ、週刊紙、後述する月刊誌、そしてイベントまで、あらゆる「WWDジャパン」もファッションとビューティ同様に等価値で、ゆえに「一体となってメッセージを発信すること」という2つの意味を込めています。
まず「WWDビューティ」編集部は「WWD JAPAN.com」編集部に統合し、デジタルと紙メディアの垣根を取り払います。拡充する「WWD JAPAN.com」編集部はデジタル・ファーストを貫きながら、ビューティ・コンテンツをファッションの週刊紙だった「WWDジャパン」にもアウトプット。週刊紙の「WWDジャパン」には、ファッション業界人にも届けたいビューティ・コンテンツを詰め込む予定です。一方、ビューティ週刊紙だった「WWDビューティ」は、判型を改めることでデジタルデバイスでの利便性を高めながら月刊化。雑誌の形態とすることによる保存性の向上を踏まえ、データと提言に満ちた、これまで以上にプロフェッショナルなオピニオン・メディアを目指します。このプリントメディアを作るのも、デジタル・ファーストな「WWD JAPAN.com」編集部です。「WWD JAPAN.com」編集部は、ファッションもビューティも、デジタルもプリントも、さらにはオン&オフラインのイベントやセミナーに至るまでのコンテンツまでを生み出す部隊へと進化し、呼応するように進化する「WWDジャパン」編集部とますます緊密に繋がります。
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「カルティエ(CARTIER)」は、セルフリバイバルする時計コレクション“パシャ ドゥ カルティエ(PASHA DE CARTIER)”の発売にあたり、“新世代”のアンバサダーを選定した。選ばれたのはアメリカ人俳優のラミ・マレック(Rami Malek)、ウィル・スミス(Will Smith)の娘で歌手・女優のウィロー・スミス(Willow Smith)、南アフリカ生まれでオーストラリア育ちのシンガーソングライターのトロイ・シヴァン(Troye Sivan)、英国人女優のメイジー・ウィリアムズ(Maisie Williams)、香港出身で韓国のボーイズグループGOT7のメンバーでもあるジャクソン・ワン(Jackson Wang)の5人だ。広告ビジュアルの撮影は、ニューヨークを拠点に活動するファッションフォトグラファーのクレイグ・マックディーン(Craig McDean)が担当した。
アルノー・カレズ(Arnaud Carrez)=カルティエ インターナショナル マーケティング&コミュニケーションディレクターは、「“パシャ ドゥ カルティエ”は1980年代の誕生以来、既成概念を超える力強さや画一性を脱したデザインを貫いてきた。これらは新世代のクリエイターのエネルギーや多様性と共鳴する」と起用の理由について説明する。
“パシャ ドゥ カルティエ”はラウンドケースが特徴で、35mmと41mmの2サイズ展開。ステンレススチール製、ゴールド製、ダイヤモンドをセットしたモデルに加えてスケルトン、トゥールビヨン(複雑機構)と多彩なラインアップの新作13点を9月4日に発売する予定だ。
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デザイナーのフィリップ・リム(Phillip Lim)にショーのスキップやサステナビリティについてインタビューしてきた本シリーズ。これまでビジネスを中心に聞いてきたが、最終回のVol.3は、フィリップ自身がサステナビリティについて学ぶために読んだ本や、ニューヨークでおすすめのスポットについて教えてもらった。
WWD:フィリップさんがサステナビリティに“目覚めた”きっかけはあったのか?
リム:特にきっかけとなる出来事はなく、昔からずっと意識していたことだったかな。5年前のブランド設立10周年のショーのときには、“STOP AND SMELL THE FLOWERS(立ち止まって花を香って)”というメッセージを打ち出し、ランウエイには600トンのコンポスト(堆肥)を使った。ショー後にはその堆肥をニューヨーク中の公園や花に返し、サステナブルなセットデザインになっていた。当時はまだサステナビリティに本腰を入れるブランドも少なく、興味を持つ人も今ほどいなかったけど、私にとって自然を愛すること、そして自然を敬うことは当たり前だったね。小さい頃から自然が大好きで、実はリムという名前も森を意味するんだ。ちなみに英語でLIMは“Less is more”の略称にもなるんだよ!
WWD:個人的にどのようにサステナブルな取り組みをしているのか?
リム:意識して「サステナブルな取り組みをしなきゃ!」と思わず、自分が好きなことを、どのようにサステナブルにできるかを考えればいいと思う。私自身は植物を育てたり、読書をしたり、自然の中で時間を過ごしたりするのが好き。料理も大好きだね。料理は心にも良いと思っているよ。私はとてもプライベートな人なので、友人や家族と過ごす時間も大切にしている。テクノロジーは人々をつなげた一方で、直接会わなくてもよくなったから、距離を生み出したとも思う。だからこそ愛する人やコミュニティーを大切にすることは、心のサステナビリティのためにもなるね。
WWD:おすすめの本は?
リム:サステナビリティやこれからの社会について学びたいならデイナ・トーマス(Dana Thomas)の「ファッショノポリス:ザ プライス オブ ファスト ファッション アンド ザ フューチャー オブ クローズ(Fashionopolis: The Price of Fashion Fashion and the Future of Clothes)」やアンドリュー・ヤング(Andrew Young)の「ザ ウォー オン ノーマル ピープル(The War on Normal People)」。誰にもお勧めできるのはスコット・ベルスキー(Scott Belsky)の「ザ メッシー ミドル(The Messy Middle)」や
ユヴァル・ノア・ハラリ(Yuval Noah Harari)の「21世紀のための21つの教訓(21 Lessons For The 21st Century)」、オーシャン・ヴオン(Ocean Vuong)の「オン アース ウィア ブリーフリー ゴージャス(On Earth We Are Briefly Gorgeous)」。直接サステナビリティについての内容でなくとも、精神やビジネス、考え方、哲学についての見方を変えてくれた素晴らしい本だよ。
WWD:フィリップさんは日本にも何度も来ているが、アメリカに住むご自身からして、日本とサステナビリティについてどう思うか?
リム:日本の素晴らしいことの一つは、あらゆる物・事に対して持つ感謝の気持ち。それは他国にはない素晴らしいフィロソフィーだと思う。例えば過度な包装などはよく問題視されているけれど、美しく包んだ贈り物の背景にある感謝や尊敬の意は大切にすべきだと思う。それはモノを大切に使うというサステナブルなマインドセットと通じるし。一方で現代に必要な、伝統的な考えやあり方をドラスティックに変えることは難しいかもね。協調性を重視する文化でもあると思うけれど、協調性は必ずしも進歩・前進を促すわけではないよね。それはアメリカでも同じ。
WWD:サステナビリティに関連する、ニューヨークでおすすめのスポットは?
リム:図書館!図書館に言って本をたくさん読んで。美しいボタニカルガーデンもあるよ。自転車に乗ってウェストサイドを探検するのもいいし、家族経営の小さなレストランで“母親の味”を堪能するのもオススメ。本当に欲しいもの・必要とするものがない限りは無駄なショッピングをお勧めできないから、ショッピング街や観光スポットだけでなくこういう地元民が楽しめるところに行くのがいいね。それはニューヨークに限らずだけどね!
WWD:最後にメッセージがあればお願いします。
リム:小さなビジネスなら、小さなステップから始めればいい。そして会社やビジネスにあった方法でサステナビリティを探ればいいと思う。無理すると持続可能ではなくなり、本末転倒となるでしょう?そして会社やビジネスを作るのは人なのだから、社員を大切にすることね。みんなが疲弊しているなら、うまくビジネスを回しながら休息できる環境を作るなど、何かしらできることはあるはず。外ばっかりに目を向けるのではなく、まずは社内の小さなチェンジからスタートすればいいと思う。
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今週はありません。
8 WED
第一三共ヘルスケア
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(港区赤坂4-15-1赤坂ガーデンシティ18F)
10 FRI
コーセー
新製品発表会
11:00~ オンライン配信
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