「ノーティカ」が再上陸 スタイリスト長谷川昭雄が監修し「フリークス ストア」で販売

 デイトナ・インターナショナルが運営する「フリークス ストア(FREAK’S STORE)」は、スタイリストの長谷川昭雄をクリエイションディレクターに起用し、アメリカ発のアパレルブランド「ノーティカ(NAUTICA)」を発売する。2008年以降、国内では「ノーティカ」の正規取扱店がなかった。今回、再上陸に際して、長谷川が監修しフリークス ストアが商品デザインを担当する。

 「ノーティカ」は1983年にニューヨークで設立。90年代にはラッパーなどに支持され、ストリートを中心に人気を得た。今シーズンはTシャツ(4000~5400円)、シャツ(8900円)、パンツ(9800~1万1000円)、ブルゾン(1万4800~1万6800円)、ジャケット(1万5800~3万3000円)、ハット(4000~4500円)などをラインアップする。

 8月14日からフリークス ストア全店と公式オンラインストア、「ゾゾタウン(ZOZOTOWN)」、「スタイルヴォイス ドットコム(STYLE VOICE.COM)」で販売しており、今後もシーズンごとに新作を発表する。

 また16日まで、「ノーティカ」と、長谷川昭雄の手掛けるブランド「A.H」、鎌倉野菜を生産する「加藤農園」によるトリプルコラボアイテムのウェブ抽選を行う。

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少数民族を撮り続けてきたヨシダナギが、ドラァグクイーンにカメラを向けた理由

 フォトグラファーのヨシダナギがドラァグクイーンを撮影した作品展「DRAG QUEEN -No Light, No Queen-」が8月13〜30日、西武渋谷店で開催されている。

 作品はパリとニューヨークを旅しながら、現地でドラァグクイーンをヘッドハンティングして撮影。計18人のモデルの風貌やバックグラウンドはさまざまで、日本のアニメのキャラクターをモチーフにしたメイクをしていたり、“昼の顔”はデータサイエンティストであったり。彼女たちの個性あふれるパーソナリティを一枚絵で切り取った作品47点が見るものを楽しませる。

 これまでアフリカ奥地などに赴いて少数民族を写真に収め、フォトグラファーとしてのキャリアを積んできたヨシダ氏。今回初めて異なるジャンル、それもドラァグクイーンの撮影になぜチャレンジしたのかを聞いた。

WWDジャパン(以下、WWD):個性豊かな作品ばかりですね。

ヨシダナギ(以下、ヨシダ):ありがとうございます。ドラァグクイーンを撮ると決めてから、「少数民族のカメラマンでしょ?」「ヨシダナギが撮る必要ある?」という声はきっとあるだろうし、実際そういう展示会になってしまったらどうしようという不安もありました。でも、実際蓋を開けてみると、ヨシダナギらしい、説得力のある作品展が出来上がったと自負しています。撮影では自由奔放なドラァグクイーンのドタキャンが相次いだりもして大変でしたが、一方で協力的なモデルたちの気遣いや器の大きさにも助けられ、なんとか形にできました。

WWD:ドラァグクイーンの撮影にチャレンジしようと思ったのはどうしてですか?

ヨシダ:これまでずっと少数民族を撮り続けてきて、それに安住したい気持ちがあったのは事実でした。一方で、ファンの皆さまからは「別のジャンルの作品を見てみたい」というお声もいただいていました。モヤモヤした気持ちが3年くらい続き、ふとドラァグクイーンのことが脳裏をよぎったのが2018年の夏ごろ。以前観た、ドラァグクイーンの旅を描いた映画「プリシラ」で彼女たちの華やかな衣装と、それに負けないくらい美しい生き様に心を強く揺さぶられたことを鮮明に思い出したのです。これだ!と撮影にむけて動き出しました。

WWD:ドラァグクイーンたちのどんなところが琴線に触れたのでしょう?

ヨシダ:「立ち姿が美しいこと」でしょうか。顔立ちの造型が綺麗な人はたくさんいるけれど、立っているだけで迫力あるのある人はそうそういません。その点、ドラァグクイーンたちには立ち姿に凛とした美しさがあって、今回は、その理由を探す旅でもありました。実際彼女たちに会ってみると、想像以上に美しく妖艶で、何より自由。ドラァグクイーンと一口に言ってもさまざまなカテゴリーやジェンダーがありますが、「自分がなりたい存在になる」という信念は共通していて、そのことがドラァグクイーンたらしめているのだと思います。これまで撮り続けてきた少数民族が、自分たちの文化や生活に誇りを持っている姿と重なる部分もあり、だからきっとかっこよく見えるのだと腑に落ちました。

WWD:新しいジャンルの撮影に踏み出して、成長はありましたか?

WWD:彼女たちとの対話の中で、“自分らしさ”を許容した人間から発せられる前向きなパワーをひしひしと感じ、それがしかも、私よりも若い人たちが持っていることに大いに刺激を受けました。パリで出会ったアリスというモデルは、ファッション系を本職としているクイーンが多い中で、データサイエンティストという理系クイーン。冷静で聞き上手な彼女には、日本に戻ってきてからもメッセージで悩み相談をしていたんですが、「しっかりしなさい!あんたならできる!」と肝っ玉母ちゃんのような言葉をもらいました(笑)。私は自分と違う人ほど美しく、かっこいいと感じるし、被写体として惹かれます。一方で私は自分の立ち姿に覇気がないことがコンプレックスだったんですが、「自分を認めること」「無理に枠にはまらなくてもいいこと」そして「もっと自由に生きていいこと」を教わりました。

WWD:新型コロナの影響で、作家たちを取り巻く環境も変化しています。

ヨシダ:今回の撮影を通じて、フォトグラファーとしてのヨシダナギらしさが「素晴らしい被写体選び」だと再確認することもできました。これまでは目の前の仕事に追われるばかりでしたが、(新型コロナの影響で)スケジュールが空きが生まれると、ふと「面白いものが撮れるだろうか」とナーバスな気持ちが顔を出すこともあります。そういう状況でこそ、自分らしさに立ち返り、それを大事にしながら活動していきたいですね。

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「ジーユー」 × 「ポケモン」第2弾 Tシャツ全21型

 「ジーユー(GU)」は8月21日に、人気アニメ「ポケモン(POKEMON)」とのコラボコレクション第2弾を発売する。全国の店舗や公式オンラインストアで取り扱う。価格は790〜1490円。

 第2弾は“EVOLUTION(進化)”をコンセプトに、メンズ、ウィメンズ、キッズのTシャツ全21型を用意。シリーズ最新作「ポケットモンスター ソード・シールド」の舞台である“ガラル地方”に生息するポケモン、“サルノリ”や“ヒバニー”“メッソン”のほか、伝説ポケモンの“ザシアン”と“ザマゼンタ”などを採用したタイダイ柄やオーバーサイズ、クロップド丈などをラインアップ。

 第1弾では、主人公サトシの決めセリフの“キミに決めた!”から着想を得た“I CHOOSE YOU”をコンセプトに、全51型のウィメンズ、メンズ、キッズのアイテムを販売した。“ピカチュウ”をはじめ、人気ポケモン“イーブイ”や“プリン”“ミュウツー”など、全39種類のポケモンたちを採用。そのほか、アーティストのダニエル・アーシャム(Daniel Arsham)とのコラボアイテムも販売し、彼の時間を超越した独自の世界観でポケモンたちが長い歳月をかけて結晶化された様子を繊細な鉛筆のタッチで表現した。

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夏の暑さとマスク疲れに癒やし効果絶大!  ヘアサロン&スパ「シンシアリー」が展開の「シゲタ」ヘッドスパメニューを体験

 暑さのピークを迎えている8月、在宅と通勤を繰り返し慣れない環境での仕事や育児に追われる毎日が続いています。さまざまに考えることも多くて、頭はカチコチです。そこでオーガニックヘアサロン&スパ「シンシアリー(SINCERELY)」が8月13日からスタートした、パリ発のオーガニックコスメブランド「シゲタ(SHIGETA)」のブレンドエッセンシャルオイルを使用したヘッドスパメニュー「シゲタ バイタリティアロマヘッドスパ」(90分、1万6500円税込)を一足早く体験してきました!担当してくれたのは、施述歴約5年という中村桃子さん。まずはカウンセリングから始まり、施術はたっぷり1時間半強と幸せな時間が流れました。

STEP.1 カウンセリング

 アレルギーや体調などの確認のほか、首肩のマッサージで使用するブレンドエッセンシャルオイルを2種類から選びます。1つは、「リバーオブライフ」(1万7600円、税込)。サーキュレーション(循環)ブレンドオイル。巡りを促し、むくみの改善が期待できるサイプレス、アトラスシーダー、サンダルウッドに、筋肉をほぐすローズマリーカンファーやウィンターグリーンを配合しています。もう1つは、「ボディー・マインド・スピリット」(1万7600円、税込)。ハーモニーブレンドオイルで、ホーウッドやカモミール、サンダルウッドが、心と精神と体の調和を促します。

 個人的には「どちらもお願いします」と言いたいところでしたが、今回は「ボディー・マインド・スピリット」を選びました。フィジカルでもメンタルでもダメージがあることから、リラックスをかなえてくれそうなオイルです。

STEP.2 シャンプー・ヘアマスク

 「シゲタ」のワイルドグレースシャンプー(3740円、税込)・ワイルドグレースディープトリートメントヘアマスク(3850円、税込)を使用。フランキンセンスとシダーのフェミニンな香りが特徴のダメージ〜ディープダメージ用で、アルガンオイルやシアバターを配合し、カラーやパーマで傷んだ髪を補修、艶のあるしなやかな髪に導きます。

 香りの優しさがすーと心を落ち着かせれくれ、心地よい洗い心地でうっすら眠気も。洗い終わった後の頭皮はすっきり、さっぱり感が得られました。

STEP.3 ヘッドマッサージ(45分)

 ヘアマスクを髪につけたまま、スカルプブレンドオイル「ミッドナイトラスター」(1万4300円、税込)を頭皮に塗布し、マッサージ。「ミッドナイトラスター」は、ローズマリー、シダー、セージ、ケードなどのエッセンシャルオイルで、すこやかな頭皮と髪作りに導く。

 なんと、「ミッドナイトラスター」は50滴も頭皮に塗布!その後のしっかりした強めのマッサージでも、たっぷりのオイルが心地いい。目の疲れや顔まわりのむくみも流れたようでした。数日間、その香りがふわっと香っていて癒やし効果たっぷり。

STEP.4 首肩のマッサージ(15分)

 最初のカウンセリングで選んだ「ボディー・マインド・スピリット」オイルを使ってていねいに首、肩をマッサージ。頭が柔らかくなった後の首、肩のマッサージは指の先までリラックス。

 ちなみに、施術を受けた個室は、照明の調整でより心が落ち着く空間に。扉はないので密にもならないが、プライベートな時間が過ごせました。

STEP.5 ブロー&スタイリング

 最後の仕上げは、ブロー&スタイリング。オイル、トリートメントの効果が実感できる位上がり。頭、首、肩の凝りが緩和されて髪はサラサラで、真夏の疲れも吹き飛ぶ時間となりました。

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アメリカでティックトックとウィーチャットが禁止へ 中国市場への影響は?

 ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は8月6日、中国企業が運営するティックトック(TikTok)とウィーチャット(微信、WeChat)について、45日間の猶予期間を設けた上で今後米国内での取引を禁止する大統領令を出した。しかし今回の大統領令における禁止の表現は曖昧な部分もあり、いくつかの点で疑問視されている。ウィーチャットを含めアリババ(ALIBABA)や「JDドットコム(JD.com)」などを含む中国のeコマース市場は、2兆ドル(約200兆円)の価値があると言われているが、アメリカと中国をつなぐ2つのアプリの規制によるビジネスへの影響はどう考えられるのか。

2つのアプリでも大きな影響を受けると言われているのは、12億人の中国人が現代生活のベースとして使用しているウィーチャットだ。ウィーチャットはメッセージのやり取りを中心に、写真の共有やオンラインショッピング、決済、ニュースのチェックなどにも使われ、中国におけるLINE的存在。多彩な機能や普及率から、グローバルな展開を目指すアメリカの企業にとって中国市場とつながる上で重要なツールとして活用されている。

 ラグジュアリーブランドのデジタル開発を支えるデジタル ラグジュアリー グループ(DIGITAL LUXURY GROUP、DLG)のアイリス・チャン(Iris Chan)=パートナー兼インターナショナル・クライアント開発ディレクターは、「禁止される“取引”がコミュニケーションを含めるのか、または金融取引のみを意味するのか疑問だ」と述べた。

 また、広告の分野も定義が漠然としている。中国市場の開拓を目指すアメリカのグローバルブランドは2017年からウィーチャットに広告を出すことができたが、今後同じように展開することは難しいかもしれない。しかしアメリカブランドの多くは中国に拠点を設けていることもあり、その場合の規制に対する線引きは曖昧だ。

 ウィーチャットを運営するテンセント(TENCENT)は、巨大な事業を展開する大企業の1つ。時価総額は6000億ドル(約64兆円)を超えるが、8月7日の時点で香港証券取引所での株価は約6%下落した。しかし今回の大統領令ではテンセントの他の事業やアメリカでの投資には言及しておらず、同社への影響は限定的とみられる。

 一方、ティックトックについてはすでにマイクロソフト(MICROSOFT)などのアメリカ企業による買収交渉が進められているが、合意に至らなかった場合はアメリカから完全に徹底する他なく、すでにブランドやマーケティング責任者は今後の可能性を探って準備をしている段階だ。また、インフルエンサーの大半はティックトックとインスタグラムの両方を活用しており、後者はティックトックと似たショートムービーが作成できる機能の「リール(Reels)」を導入した。

 今回の大統領令はアメリカのユーザーの保護や中国による監視を逃れることを目的としているものではなく、アメリカで成功している中国のプラットフォームをピンポイントに狙っているという印象だ。慎重かつ十分に考慮されて施行されなければ、米国企業の支援にならないどころか、大きな打撃を与えることもあり得るだろう。

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ゴールドウイン、社内のペットボトル販売および持ち込み禁止

 ゴールドウインはこのほど、環境負荷軽減に向けた取り組みの一環として、同社の各事業社内に設置された自動販売機でのペットボトル飲料の販売を廃止し、併せて社内への持ち込みを禁止した。

 東京本社における2019年度のペットボトル飲料(500mL)の年間購入本数は3万6600本だった。これは二酸化炭素の排出量にして5746kgで、スギの木約410本が1年間に吸収する二酸化炭素量に相当するという。今回ペットボトルの代わりにマイボトルの持参やリサイクル可能な缶飲料の販売に切り替えることで、上記の数のペットボトルを削減しサステナブルな事業活動に取り組む。

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ユナイテッドアローズ株価急伸 前澤友作氏が大株主になって注目

 14日のユナイテッドアローズの株価が急伸した。前日比192円高(14.3%増)の1528円をつけた。きのう15時過ぎにZOZO創業者の前澤友作氏がユナイテッドアローズとアダストリアの株式を取得し、両社の第2位の株主になったと発表された。これを受けての買いが集まり、14日の東証一部の全産業の値上がり率ランキングの2位に浮上した。アダストリアの株価は前日比89円高(5.5%増)の1698円だった。

 前澤氏は約74億円を投じてアダストリアとユナイテッドアローズの株式を大量取得した。アダストリア株を約39億円投じて5.6%。ユナイテッドアローズ株を約35億円で7.97%取得した。前澤氏が両社にどう関わっていくかは不明だが、コロナ禍でアパレル企業にとって一層のEC強化が求められる中、前澤氏の知見がプラスに働くと見て、株式市場では好感が広がったようだ。

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ブルガリがウイルスフリーファンドを設立 ワクチン開発を支援

 ブルガリはこのほど、ウイルス研究の資金援助を目的としたブルガリ ウイルスフリーファンド(Bvlgari Virus Free Fund)を設立した。

 主な支援先はイギリスのオックスフォード大学ジェンナー研究所とイタリアのラザロ・スパランツァーニ国立感染症研究所で、さまざま種類のウイルスがもたらす疾患の治療と回復に向けた研究を支援する。また、同ファンドではジェンナー研究所とともに、新型コロナウイルス感染症の研究を行う大学院生と博士課程を修了した研究者の育成を目的とし、4年間の博士課程を支援する2種類の奨学金も設立する。資金調達にはブロックチェーンを用いることで、寄付者が寄付金の使途をオンライン上で追跡することができる。

 ブルガリはこれまでに新型コロナウイル撲滅に向けた支援として、ラザロ・スパランツァーニ国立感染症研究所に3D顕微鏡を提供したほか、イタリア、スイス、イギリスの病院にハンドクレンジングジェルを寄付し、ブルガリ ホテルズ&リゾーツが医療従事者に弁当を無償提供するプロジェクトなども実施してきた。

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アメリカファッション協議会初の有色人種女性のプレジデント 業界の構造的変革に向けた一歩

 アメリカファッション協議会(Council of Fashion Designers of America以下、CFDA)は、新たなプレジデントにカサンドラ・ディグス(CaSandra Diggs)最高総務財務責任者を任命した。2001年からCFDAに携わるディグス新プレジデントは、1962年に創設されて以来初の有色人種の女性のプレジデントになる。今後開発戦略に携わるほか、ファッション業界の教育とメンバーシップの支援に取り組むCFDAの運営に関する決定権を持つ。

 スティーブン・コルブ(Steven Kolb)最高経営責任者(CEO)およびCFDA取締役会に直属することになったディグス新プレジデントは、「CFDAはファッションコミュニティーを支える重要な柱だ。時代を映すモダンで前向きな組織として進化を続ける中で、トム・フォード(Tom Ford)会長とコルブCEOのチームに加わることをうれしく思う」と語った。

 コルブCEOは、「カサンドラは革新的に考えられる人で、組織やビジネスのあり方にも深い理解を持っている。任命によって幅広く多様なニーズに応える機会が増えるだろう。この業界にとって今は重要な時期であり、彼女はCFDAの未来を導く人物として適任だ」と述べた。

 6月以降CFDAは、ファッション業界の構造的改革に向けて取り組んでいる。まず、業界の全ての部門において黒人を雇用すると約束した社内雇用プログラムや、黒人の学生と卒業生向けに有名企業のメンターシップとインターンシッププログラムを設立する計画を明らかにした。さらに、CFDAのメンバーにダイバーシティーとインクルージョン(包摂・包括性)に関するトレーニングプログラムを提供するとしている。CFDAは、黒人コミュニティーの活動に関する平等化を目的とした複数の慈善団体への支援も行った。

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“黒パンツ”は平凡じゃない! ファッショニスタの逆転発想コーデ

 黒パンツは“地味で無個性”だと思い込んでいませんか。確かに出番やシーズンを選ばないオールマイティーなボトムスです。でも、実は着こなしマスター(達人)たちのお気に入りアイテム。なぜなら自分好みのトップスに合わせやすいから。要するに、黒パンツならではの“きちんと感”を頼りに、残りのピースで遊べるわけです。ファッショニスタの“やりたい放題”系アレンジは黒パンツの着回しバリエーションも増やしてくれます。

 スタイリングの軸は“上半身でプレイフルに”。たとえば、コペンハーゲン在住のファッションエディター、ジャネット・フリス・マドセン(Jeanette Friis Madsen)は、黒のワイドパンツに淡いイエローのスリット入りロングプルオーバーを重ねました。ほとんどワンピースに見えるドラマチックなトップスを、黒パンツがしっかり目立たせています。ロング丈のチュニックやベスト(ジレ)などと合わせても、似たような効果を期待できます。思い思いのアイデアを生かしたファッショニスタたちの着こなし技は、“黒パンツ=コンサバ、平凡”といった思い込みを、素敵に裏切ってくれます。

パフスリーブ、シアー素材のトレンドを印象づける

 プレーンな仕立ての黒パンツは、アイキャッチーなトップスを引き立て役に使って。ストリートファッションに強い人気スタイリストのエミリー・シンドレフ(Emili Sindlev)は、ロマンチックなパフスリーブのトップスでお出かけ。ボトムスはシンプルな黒パンツをチョイスして、パフの量感を際立たせました。あえてスニーカーで“はずす”のが足元コーデのコツ。甘いトップス、無個性パンツ、軽快スニーカーの3点セットでこなれミックスのでき上がりです。

 センタープレス(クリース)を利かせたスラックスは、メンズの代名詞的なボトムス。真逆のシアー素材を組み合わせれば、絶好のノイズ入りミックスに仕上がります。パリ在住のインフルエンサー、クセニア・アドンツ(Xenia Adonts)は、げた風サンダルを合わせて究極のイメージずらしを企てました。“きちんと×のどか”のアンバランスに、透けるトップスを添えて、今年らしいトレンドコーデに。オレンジのバケットハットも加えて、ヒッピー感も上乗せしています。

腹見せ・素肌見せを、シックに大人っぽく落ち着かせる

 夏らしい腹見せは、ルーズに見えすぎるのを避けるさじ加減が肝心。癖が強くない上に落ち着いて映る黒パンツは、腹見せルックに適度なブレーキをかけてくれます。ファッションコンサルタントのクロエ・アルシュ(Chloe Harrouche)は、水色の短め丈シャツでクールに腹見せ。黒のワイドパンツを合わせて、ウエスト位置を高く見せました。首に巻いたデコラティブなチョーカーが視線を引き寄せて、腹見せから目をそらせているのも巧みな小技です。

 素肌の露出に抵抗を感じる人も、オールブラックの装いであれば全体がシックに見えるから試しやすくなります。着こなしのコツはワンポイントだけ白を添えるところ。上海ファッション・ウイークに来場したファッショニスタは、黒のブラトップを主役に据えた大胆なコーデを披露。黒トップスを正面で結んで、隙間から広めに肌見せ。過剰に見えないのは、マニッシュなイージーパンツで合わせたから。パンツ裾はロールアップして白スニーカーを目立たせ、肌見せのイメージを和らげました。

ブルゾンの丸みを生かして、シルエットのめりはりアップ

 細身の黒パンツはシャープな脚線イメージを引き出してくれます。そのスリミング効果を際立たせる“格好のパートナー”がブルゾン。ややフォルムに丸みを帯びたふっくらタイプは、腰から下をいっそうスレンダーに演出します。ファッションディレクターのアーニャ・ジローヴァ(Anya Ziourova)は、ツータックのメンズライクな黒パンツでりりしい装い。黒革のボマージャケットを重ねて量感のめりはりを強調し、キャップとブーツがクールな雰囲気を加えています。

 メンズ風味を帯びたブルゾンと、やはりマニッシュな黒パンツのコンビネーションでは、残りのアイテムでフェミニン感を足すと、全体のバランスが整えやすくなります。キーアイテムは靴。「マリーン セル(MARINE SERRE)」のファッションショーに来場したファッショニスタは、ミリタリー風のブルゾンと黒パンツをマッチング。ショートヘアの印象も手伝って全体に男性的なコーデですが、足元のストラップヒールサンダルが女性らしさを宣言。素肌の露出が多いヌーディー靴で黒パンツの重さをクールダウンして。

 無難な選択だと思われがちな黒パンツですが、上級者たちの手にかかれば、むしろ残りのピースで遊ぶ余地の大きいボトムスです。黒パンツを格好のバイプレーヤー(脇役)にして、スリリングなコーデを試しています。黒パンツを相棒に自分好みのミックスコーデに磨きをかけてみませんか。

ファッションジャーナリスト・ファッションディレクター 宮田理江:
多彩なメディアでコレクショントレンド情報、着こなし解説、映画×ファッションまで幅広く発信。バイヤー、プレスなど業界での豊富な経験を生かし、自らのTV通版ブランドもプロデュース。TVやセミナー・イベント出演も多い

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「WWDビューティ」と「MERY」が1日限りのオンラインビューティイベントを開催

 国内外のビューティ最新ニュースを報道する「WWDビューティ」と、U-25の女性から圧倒的な支持を得る「MERY」が初タッグを組み、「ビューティ フェス 2020」と題した1日限りのオンラインイベントを8月21日に開催する。イベントテーマは“自分磨き”。豪華ゲストを招いてのトークセッションやスキンケアショーなどスペシャルなコンテンツを用意し、スキンケアやメイクなど、美容を楽しむヒントを提案する。

豪華ゲストを迎え、
スペシャルコンテンツを生配信

トークショー:“自分磨き”こそ、私らしさを知るということ
「WWD JAPAN.con」編集長の村上要が、女優やモデルとして活躍する内田理央さんを迎えたトークセッションを実施。イベントのテーマや“自分磨き”ヒストリーについて語る。
ゲスト:内田理央/女優・モデル

編集部対抗企画:クイズ!若者の“カワイイ”最前線 〜「MERY」編集部vs「WWDビューティ」編集部〜

プログラム:神崎恵さんに学ぶ夏の美肌づくりレッスン supported by 「スイサイ」
残暑やマスク生活下での肌悩みにフォーカス。神崎恵さん流の美肌をつくるコツを解説。
ゲスト:神崎恵/美容家、上西星来/東京パフォーマンスドールメンバー・「Ray」専属モデル

プログラム:まつ毛美容液って実際どうなの?まつ毛のプロに聞く、お悩み相談Q&A supported by「アンファー」
お悩みからケア方法まで。まつ毛にまつわるアレコレをQ&A方式でご紹介。
ゲスト:垣内綾子/目元プロデューサー、優津季/モデル 

視聴者には抽選で
人気コスメをプレゼント

 ライブ配信の視聴者にはスペシャルプレゼントが当たる特典を用意。スイサイ(SUISAI)「ビューティクリア パウダーウォッシュN」(洗顔料)と「ビューティクリア シェイククレンジング」(クレンジング料)をセットで10名に、スカルプD ボーテ「ピュアフリーアイラッシュセラム プレミアム」(まつ毛美容液)を3名に抽選でプレゼント。視聴者プレゼントは当ページの下部にあるリンクから、当日のライブ配信中に表示されるキーワードの入力により応募が可能。

当日の視聴はこちらから

INFORMATION
■「ビューティ フェス 2020」 by 「WWDビューティ」×「MERY」

日程:8月21日
時間:17:00〜20:30
WWDジャパン公式YouTubeチャンネルとInstagramアカウントから視聴可能

※ご注意
イベントのスケジュールや内容、登壇者は変更になることがございます。

ILLUSTRATION:MOE ITABA

問い合わせ先
「ビューティ フェス 2020」係 橙木(とうぼく)
03-5786-4007

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クラレ・繊維の1~6月は44%減益 「クラリーノ」主力の海外販路が新型コロナで寸断

 クラレの2020年1~6月の売上高は前年同期比8.8%減の2620億円、営業利益は29.8%減の196億円の減収大幅減益だった。新型コロナウイルス感染拡大が大きな影響を与えた。

 セグメント別で、繊維部門の売上高は同14.7%減の282億円、営業利益は同44.1%減の16億円だった。不織布「クラフレックス」のマスク用途の販売は増えたものの、主力である人工皮革「クラリーノ」は、売り上げ構成比率が約80%を占めるアジアおよびヨーロッパなど海外での需要減退に伴い販売量が減少した。1964年に開発された「クラリーノ」はランドセルやシューズ、スマートフォンケースのほか、ハンドバッグの材料として使用するヨーロッパのラグジュアリーブランドが多い。

 クラレは、新型コロナの影響が21年以降も続くと想定しており、第3四半期以降の事業では需要低迷に伴う生産調整を予定しているという。

 通期の連結業績は、同11.4%減の5100億円、営業利益は同39.1%減の330億円を予想している。

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編集長は先月何した? 篠原ともえとラジオで語り、ミヤシタパークを静かに堪能、ティックトックで「セリーヌ」を見る

 こんにちは。「WWDジャパン」編集長の向(むこう)です。昨年から毎週続けてきたこの連載の更新を5月以降は止めてしまいました。なぜなら日記の要素だったイベントや展示会の取材がピタッとなくなったから。「WWDジャパン」は変わらず毎週発行していますがほとんどがオンライン会議&取材のため、写真日記でお伝えする要素がほぼゼロなのです。もちろんそれは仕方なし。ですがそろそろ日記をつける行為が恋しくなってきました。という超エゴな発信欲求から不定期で再開させていただきます!

7月8日(水)
渋谷区長の一言に
元代理店マンの気づかいを見る

 渋谷区内のファッション、理美容、飲食、エンタメなどの事業者を支援するクラウドファンディング「YOU MAKE SHIBUYA」の取材に渋谷区役所へ。その内容は下記の記事からぜひご覧ください。原宿生まれで竹の子族を見て育ったという長谷部区長。わかりやすい言葉を使って話されます。最後に写真を撮らせてもらった時には「こうした方がいいですよね」と「WWDジャパン」の紙面がちゃんと見えるように置いてくれました。さすが元広告代理店マン(博報堂)!その気づかい、見習います。区長の仕事って渋谷の広告代理店業みたいなところがありますよね。

7月17日(金)
篠原ともえさんのラジオ番組で
星について語る

 東京FMで篠原ともえさんがDJを務めているラジオ番組に出演しました。きっかけはサステナ特集で私が書いた文章をデザイナーでもある篠原さんが読んでくれたから。嬉しいな~。番組名は「東京プラネタリー☆カフェ」です。「星とファッション!?そんなに話すことない!」と思ったけど始めたら自分でも驚くくらい出るわ出るわ…。デザイナーには信心深い人が多いことも関係してか、星とファッションってつながりが深いのですよね。夜空や星の話をしていると、コロナで縮んだ心が伸びてゆく感じがします。リクエストをした星にまつわる曲は、ビートたけし作詞の「嘲笑」。「いろんな人が見た星と、僕らが今見る星と、ほとんど変わりがない、それが嬉しい」という歌詞が本当にそうだと思うから。

7月18日(土)
ウールマークプライズの審査を
黙々と行う

 オンライン中心の仕事をしていると時々不思議な感覚に陥りませんか?たくさんの人と関わり盛んにチャットしているのに、一人で静かで無言。この日もそうでした。「インターナショナル・ウールマークプライズ (INTERNATIONAL WOOLMARK PRIZE)」の審議会のメンバーのひとりとして、ファイナル・ステージに進むデザイナーを選ぶという仕事です。世界中からエントリーしてきた若いデザイナーたちの経歴や技や思いなどが綴られた大量の資料をひたすら読んでいるとその場にいないデザイナーたちと対話をしているようですが、ここには私一人。シーーーン。やはり会って目を見て話したいよ!でも今は無理。想像力が試されますね。

7月20日(月)
「ビューティフル ピープル」の
ユーモアが好き

 「ビューティフル ピープル(BEAUTIFUL PEOPLE)」は基本超職人気質なブランドだと思いますが、その生真面目さの上に乗せてくるユーモアのさじ加減が好きです。展示会で見たこのチャリティーTシャツもそう。「ゴムで少し痛むかもしれないけど、われわれがコロナに対してできることのひとつである」と書いてあります。そして着ると実際にややキツイそう(笑)。「ややキツイけどマスクをすることが私たちができる最初のアクションだよね」というメッセージだそう。シャレています!

オープンおめでとう!
ミヤシタパーク

 「ミヤシタパーク(MIYASHITA PARK)」が静かに開業し、静かに視察に行ってきました。派手に盛り上げられないけど、関係者にお伝えしたい。「おめでとう!」。渋谷とは?宮下公園とは?について実によく考えられ、リーシングがされ、デザイン・設計された商業施設だと思いました。渋谷と原宿の間の明治通りは裏原とはまた違うストリート&カジュアルの源泉。それを壊すことなくアップデートしていたと思うから。

 コロナがなければ夏休みはストリートカルチャーが好きな国内外の若者でいっぱいだったはず、と思うと残念としか言いようがない。各店が新しい取り組みをしようと、いろいろな工夫をしていて見ごたえがありました。

7月26日(日)
日に日に部屋に緑が増えてゆく

 「ステイホームが始まってから日に日に緑が部屋に増えてゆくの~」という話をよく聞きますが、私もハイ、そのひとりです。部屋の中はややジャングル気味です。そして休日は新しい緑を求めて川崎の「ソルソファーム(SOLSO FARM)に足が向いてしまいます。園芸のお店はたくさんありますが、ここが最高なのはその空間演出!グリーンがつなぐ室内と室外の一体感はLAのイームズハウスに通じるものがあり憧れます。

7月28日(火)
毎日ファッション大賞の審査会

 毎日ファッション大賞の審査会は毎年、毎日新聞社本社で開かれてきましたが、今年は当然オンライン。したがって白熱した審査会当日の現場の写真はありません。でもホームページを見て思いました。そこには審査会でお会いした人たちのお顔がずらり。これはオンライン審査会のズームでずっと見ていた光景と限りなく同じだ!皆さん、お疲れさまでした。

7月29日(水)
人生初。TikTokで「セリーヌ」の
ショーを見る

 コロナの影響で何かと人生初の経験をしていますが、こちらも人生初です。ティックトック(TikTok)を通じてショーを見ました。「セリーヌ」2021年春夏コレクションがティックトック世代を意識してか、事前にティックトックを通じたプロモーションを仕掛けてきた(ことを弊社のソーシャルエディターが教えてくれた)ので積極的に乗っかってみた、という表現が正しいのですが(笑)。結果、ショーの画像の上に飛び交う真っ赤なリップマークなどで気分を上げつつ楽しく見ちゃいました。やはりエディーは凄い。永遠のユースカルチャーラバーであるエディ・スリマン(Hedi Slimane)についてゆけば、若者の心がわかること間違いなし、ですね。

7月29日(水)
繊維商社ヤギの
展示会がおもしろかった

 繊維商社の業務内容が多角化してきておもしろく、注目しています。ヤギもそのひとつ。でも説明は大変。だからぜひ1枚目の写真を拡大してみてください(ものぐさ・笑)。展示会場に展示されていたものです。「商社」ですから何かと何かをつなぐことが生業ですが“あーこういったつなぎ方が始まるのですね”と学びが多いです。こちらは東京ファッションテクノロジーラボとの提携で構想しているプロジェクトで、ベースにあるのは生地を3DCGで再現しその生地を製品にした状態をアバターで確認できるという新しいデジタルの技。実際の生地を使わないから素材から店頭までが同時に最新情報を共有できるというわけです。このプロジェクトはコロナで需要が一気に高まったそうです。未来だ~。

7月30日(木) 
7月発行号を振り返る&
在宅勤務のお供

 7月に発行した「WWDジャパン」を家のダイニングに並べて振り返りました。こういう振り返りの時間は会社より家の方がゆっくり持てます。7月6日号は「海外で奮闘するファッション業界の日本人」。7月13日号は「セール再考 変わるのは今だ!」で表紙のデザインはテプラを使ったアーティスト酒井いぶきさんの力を借りました。7月20日号は百貨店特集で各社社長さんをイラストに。かなり似ていると思うのですが。いかがでしょう?そして7月27日号は「雑誌・メディア」特集でたくさんの編集長が熱く語っています。別冊では繊維商社の特集も。まだ読んでない方はぜひポチってください。

 以前は日記のおまけで「今日のおやつ」を紹介していましたが、コロナ太りが危機的状況のため、「在宅のお供」に変更します。デスクに常備しているのは愛する旧ボトルの「アニック グタール(ANNICK GOUTAL)」の香水とオンライン会議前にサッと塗るリップ。「ルージュ・エルメス(ROUGE HERMES)」の口紅は眺めるだけでもカワイイです。

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ランジェリー業界のゲームチェンジャー vol.7 慶⼤院の仏⽂から転⾝ 中国でアワードも受賞した「マイミア」神成舞

 下着業界はファッション業界に比べるとメディア露出が少なく、またサイズの展開が多いため、在庫管理が複雑、生産工程で使用する資材が多い、生産ロットが大きいなどの理由から新規参入が難しいといわれてきた。大手の下着メーカーやアパレルメーカーによる市場の寡占によってなかなか新陳代謝が進まない印象だったが、ここ数年でD2Cブランドが増加している。また、異業職種からのデザイナー転身やSNSを通じたコミュニティーの活性化など、下着業界では30代の女性を中心に新たなムーブメントが起こっている。下着業界に新風を吹き込むゲームチェンジャーらにインタビューし、業界の今、そして今後の行方を探る。

 第7回に登場するのは、サテンとリバーレースを組み合わせた独自の世界観のランジェリーで注目を集める「マイミア(MAIMIA)」の神成舞・代表兼デザイナー。ブランドデビューからわずか1年半で上海のランジェリー資材見本市において「ヤングレーベルアワード」を受賞した後、自社ECをはじめ都内百貨店に常設コーナーができたり、地方の有力専門店で取り扱いが増えたりと販路を広げ、頭角を現している。

――コロナ禍の3〜7月に大きな変化があったそうですね。

神成舞代表兼デザイナー(以下、神成):これまでは自分をさらすことが苦手でしたが、外出自粛要請中はお客さまとの接点がなくなってしまったため、重い腰を上げてインスタライブを行いました。それを機に自社ECの売り上げが約10倍となり、届けたいところにダイレクトにアプローチできたと実感しています。ただ、地方のお客さまからは直接商品を見たいという声を多くいただきました。今後も私が地方に出向いてポップアップストアを開くことができない可能性が高いため、地方の専門店に営業をかけて福岡で2店舗、大阪で1店舗、取り扱いが決まりました。いずれもコロナに背中を押されたようなものですが、もっと早くやるべきだったと反省しています。都内では7月1日から西武渋谷店の、下旬からは西武池袋本店のランジェリー売り場に常設されるようになりました。

――自社EC、百貨店、地方の専門店で人気商品や客層に違いはあるか?

神成:百貨店のポップアップのお客さまは、95%がインスタグラムのフォロワーで、「気になっているあの商品を見たい」と来店してくださいますから、売れ筋は自社ECとほとんど変わりません。一方で地方の専門店は商品のセレクトや接客にオーナーさまの意向が色濃く反映されますから、それぞれ個性が出ます。私が獲得できない層へ広げていってくださるのでありがたいです。

――ランジェリーデザイナーを目指したきっかけは?

神成:エスモードジャポンでデザインの授業の通訳をしていたのですが、デザイナーのジョン・ガリアーノ(John Galliano)やステファノ・ピラーティ(Stephano Pilati)のチームで働いたことのあるフランス人講師の熱意と学生たちの情熱に囲まれて仕事をしているうちに、「自分もデザインをやりたい」と強く思うようになりました。今思うと、海外生活や旅で見聞きし感じたことを表現する場を欲していたのだと思います。洋服は自分の着たいものがあったけれど、ランジェリーにはなかった――それがランジェリーを選んだ理由です。

20代でも頑張れば買える“日常使いの最高峰”を目指したい

――ブランドを立ち上げた経緯は?

神成:エスモードジャポンの通訳をしながらバンタンデザイン研究所キャリアカレッジで1年間ランジェリーの基礎を学び、商品の開発に1年半費やしました。最も大変だったのは工場探しとブラジャーのパターンでした。電話とメールで日本中の工場に連絡し、やっとオーダーできる工場を見つけ、それからは工場長と二人三脚で「マイミア」のブラジャーのパターンを作り、インポートのような軽さでありながら華奢な日本人女性に合うブラジャーにすることを目指しました。28歳のとき、最初のコレクションが完成するタイミングで会社を設立し、エスモードジャポンの通訳は辞めました。そもそも起業したいとか、ブランドを立ち上げたいという気持ちはなかったのですが、自分が作りたいものを形にしようとしたところ、ブランド設立に至りました。副業という選択肢もあったかもしれませんが、ビジネスとして確立させる覚悟を決めて法人化しました。ブランドに専念したことでスピード感のある展開ができたと思います。

――ブランドコンセプトは?

神成:“服を着たあなたと裸のあなたの間の、もう一人のあなたをインスパイアしたい”というのがブランドコンセプトです。服は他人の視線がありますからどうしても社会性を帯びますが、人の目に触れないランジェリーにはそれがないし、裸以上になりたい自分になれる。身にまとう物により力を得て、今までとは違うことを感じられたり、行動できたりする力を得てほしいと思います。物作りにおいては“日常使いの最高峰”を目指しています。オートクチュールメゾンで使われているような最高品質のレースや素材を使って、品質も高いが20代でも頑張れば買えるランジェリーを提供したい。日常にある女性の人生の一瞬を演出してこそ「マイミア」のランジェリーの価値があると思っています。

――「ヤングレーベルアワード」を受賞して変化は?

神成:受賞はブランドを立ち上げてから1年半たったときでした。それまではデザインやクリエイションの仕事をした経験がなかったので、デザイナーとして表に出ることに引け目を感じて自信がもてませんでした。ただ、世界のブランドを見てきた審査員にデザインを評価されたことで、自分をデザイナーとして認められるようになりました。副賞で「パリ国際ランジェリー展」に出展でき、世界にアピールする場を提供されたのも大きいですね。最近、海外からの問い合わせも増えていますから、そのチャンスを生産的に生かさなければと思っています。

――これからの目標は?

神成:ブランドを立ち上げるときに目標にしていた、アクセスのよい百貨店での常設展開や

パリの展示会出展が迅速にかなうことになりました。次の目標は、さらなるステップアップのために会社のオペレーションの効率や精度を上げて強固なチームをつくっていくことです。大きな夢としては、海外の避暑地などでポップアップストアをやりたいですね。

――下着業界はどうなって欲しい?

神成:プレーヤーがどんどん増えて欲しいと思います。洋服と同じくらいランジェリーも選択肢が増えるといいですよね。ニーズを満たすもの、問題を解決するものばかりではなく、新しいライフスタイルや価値観を創出できる多様性に溢れたランジェリーが見たいし、私自身もそれを生み出せるように頑張ります。

川原好恵:ビブレで販売促進、広報、店舗開発などを経て現在フリーランスのエディター・ライター。ランジェリー分野では、海外のランジェリー市場について15年以上定期的に取材を行っており、最新情報をファッション誌や専門誌などに寄稿。ビューティ&ヘルス分野ではアロマテラピーなどの自然療法やネイルファッションに関する実用書をライターとして数多く担当。日本メディカルハーブ協会認定メディカルハーブコーディネーター、日本アロマ環境協会認定アロマテラピーアドバイザー。文化服装学院ファッションマーチャンダイジング科出身

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“ホワイトグレー”を打ち出して月間最高売り上げ350万円 「シャチュー」のSHOKI店長の戦略とは?

 本連載では、月の売り上げ200万円以上で、30歳以下の次世代インフルエンサー美容師を紹介する。今回は、「シャチュー(SHACHU)」渋谷本店のSHOKI店長をピックアップ。グレー系のヘアカラーを得意とし、月の最高売り上げは356万円を達成。どのようにして売り上げを伸ばしたのか、その秘訣を聞いた。

WWD: まず、美容師を目指したきっかけは?

SHOKI:小さい頃からずっとサッカーをやっていて、高校までは本気でサッカーで食べていければと考えていたのですが、高校生のときにケガをしてしまって。それでサッカーは諦めて将来何をしようかと考えたときに、もともとファッションが好きだったのと、友だちの髪を切ったりしていたこともあって、美容師なら楽しく仕事ができるなと思って選びました。でも僕自身は高校時代ずっと坊主頭でした(笑)。そこから美容学校の入学を機に上京しました。

WWD:学生時代に特に力を入れたことは?

SHOKI:誰よりも早くスタイリストになりたいと思っていたので、週末は美容室でバイトをしていました。その美容室は住宅街にあるファミリー層向けの美容室だったんですが、専門学校卒業後はそこに就職して、2年10カ月ほど働きました。それで、いざスタイリストデビューするというタイミングで、「もっとトレンドの技術を学んでからスタイリストになった方がいいのでは」と考え、トレンドのハイトーンカラーを打ち出している「シャチュー」に入社しました。

WWD:実際「シャチュー」に入ってみてどうだった?

SHOKI:オーナーのみやち(のりよし)をはじめ、スタッフ全体のモチベーションが高く、僕の意識もすごく変わりました。それまではなんとなく美容師をやっていたというところもあったんですが、もっと本気でやっていこうと思うようになりました。

WWD:スタイリストデビューまではどれくらいかかった?

SHOKI:ある程度技術ができる状態で入ったので、1年半くらいでデビューしました。ただ「シャチュー」の場合はスタイリストデビューするにはアシスタントのうちからある程度売り上げが必要で、カラーのお客さまは担当できる仕組みした。僕の同期が売り上げ100万円を達成していたので「絶対に負けたくない」と思って100万円を目指したんですが、それは達成できました。

WWD:アシスタント時代から売り上げを伸ばすためにやったことは?

SHOKI:毎日、夜まで街で声がけをして、お客さまを増やしました。渋谷、原宿だけではなく地元でもチャンスがあれば声をかけるように意識しました。ただ、僕の見た目だと怖がられることも多くて、いかに信頼してもらえるか、ファーストコンタクトはかなり意識しました。その経験はスタイリストになってからの接客にも生かされています。

WWD:スタイリストになってからの売り上げは順調に伸びた?

SHOKI:そうですね。特に自分の強みである“ホワイトグレー”のヘアカラーをインスタグラムで打ち出すようにしてからは伸びました。グレー系って少し汚く見えてしまうこともあるのですが、僕の「ホワイトグレー」はかなりキレイに見える自信はあります。新規のお客さまは多いと月100人ほどで、月の最高売り上げは今年3月の356万円です。いかに美容室を楽しいと思ってもらえるかを考えて、会話の内容や話しやすい雰囲気作りなど、接客を意識しているので、その結果、友だちを紹介してくれたり、2人で来店するケースも多いです。

WWD:インスタグラムはどのように活用している?

SHOKI:基本的には実際のお客さまのリアルなスタイルをアップしています。基本的にお客さまのバックショットのみで、加工もほとんどしないので、お客さまからのオーダーがあっても再現しやすい。現在、フォロワー数は2万3000ほど。ただテクニカルにフォロワー数を増やそうと思わなくなって、本当にお客さまに提案したいヘアカタログの感じでやるようになってから、売り上げは伸びました。

WWD:ほかに売り上げを伸ばすためにしていることは?

SHOKI:僕はお客さま一人一人にオーダーメードのカラーを提案しようと思っていて、実際同じカラーレシピで行うことはほとんどありません。レシピも残さないので、毎回その髪と希望のオーダーを聞いて考えます。前回よりかわいくするのは当たり前で、毎回その人の“かわいい”を更新するように心掛けています。

WWD:「シャチュー」は新型コロナの影響で、4月から2カ月ほど休業していた。その間はどう過ごしていた?

SHOKI:今までいそがしくて自分のレッスンがあまりできなかったので、あらためてカットの技術を練習したり、アレンジはアシスタントに教えてもらったり、なるべくインプットを増やすように意識していました。6月からは席数を減らして密にならないようにしつつ、定休日も減らして、出勤もシフト制にするなどして対応しています。

WWD:最後に今後の目標は?

SHOKI:コロナ禍でどうなるかまだ先行きは不透明なのですが、売り上げは月400万円を目指したいです。あとはセミナーや撮影など外の仕事もやっていきたいです。

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「ランコム」2020年クリスマスコフレは人気製品が勢ぞろい 特別デザインのコレクションにも注目

 「ランコム(LANCOME)」は10月から2020年ホリデーコレクションを発売する。例年好評の人気製品をセットにした「ビューティーボックス」などのコフレのほか、コラージュアーティストのサラ・シャキール(Sara Shakeel)とコラボレーションした限定コレクションが登場する。

 10月16日に発売する「ビューティーボックス」(1万9500円)は、現品サイズを含む11品とオリジナルのバニティーバックがセットになった毎年人気のコフレだ。今年発売した「クラリフィック デュアル エッセンス ローション」(50mL)やブランドを代表する美容液「ジェニフィック アドバンスト N」(7mL)のほか、特別デザインの「ラ ローズ アイシャドウ パレット」などをセットにした豪華な内容だ。さらに、「ジェニフィック」シリーズの美容液と化粧水やクリームのミニサイズ、フェイスマスクがセットになった「ジェニフィック キット」(1万~1万4000円)も同日に発売する。

 そのほか、11月6日にファンデーションと3つのミニサイズ製品がセットになった「ウルトラファンデ キット」(6000円)や、「UVエクスペール シリーズ」と化粧水のミニサイズ、フェイスマスクをセットにした「ピンクのUV下地 キット」(5800円)、プレミアムコレクション「アプソリュ」シリーズをラインで試せる「アプソリュ クリームキット」(3万2500~3万4000円)、11月27日には、「クラリフィック デュアル エッセンス ローション」(150mL)に美容液とクリームのミニサイズをセットにした「クラリフィック デュアル エッセンス ローション キット」(1万1000円)などのコフレが登場する。

 11月27日に発売する「クリスタルホリデーコレクシオン」ではコラージュアーティストのサラ・シャキールとコラボレーション。幻想的な雪の世界をイメージした限定デザインのリップスティック「ラプソリュ ルージュ」(限定4種、各4000円)やローズのカッティングが施された「ハイライター」(8000円)をラインアップする。

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