世界的人気クラブ、ベルクハインでアート展開催 80組以上のアーティストがロックダウン中に制作した作品を展示

 ドイツ・ベルリンでプライベートコレクションのギャラリーを運営する非営利団体のボロス・ファウンデーション(Boros Foundation)は9月9日から12月末まで、同じくベルリンにある世界的に有名なナイトクラブのベルクハイン(BERGHAIN)でアート展「ストゥディオ ベルリン(STUDIO BERLIN)」を開催する。かつて発電所だったベルクハインの広さは3500平方メートル以上。その巨大な空間に、写真や彫刻、絵画から、音楽や映像、インスタレーションまで、ベルリンを拠点にするコンテンポラリーアーティスト80組以上がロックダウン中に制作した作品を展示する。その中には、ドイツ人写真家のヴォルフガング・ティルマンス(Wolfgang Tillmans)やアーティストのイザ・ゲンツケン (Isa Genzken)、デンマーク出身のオラファー・エリアソン(Olafur Eliasson)、イギリス出身のタシタ・ディーン(Tacita Dean)といった著名アーティストの作品も含まれる。

 開催の背景にあるのは、新型コロナウイルスによる影響だ。多くのアーティストは予定されていた展覧会やアートフェアの中止や延期により、経済的にも大きな打撃を受けた。一方、ベルクハインをはじめとするナイトクラブも3月から長期にわたって一時閉鎖を余儀なくされてきた。現在は屋外スペースをビアガーデンとして営業したりしているクラブはあるものの、“ダンス禁止”のルールがあり、街を象徴するクラブシーンやナイトライフが完全に復活するまでにはまだ時間がかかりそうだ。そのため同展は、アーティストの視点を通してアートと社会の現状と変化を映し出すとともに、彼らに作品発表のプラットフォームを提供することを目的としているという。

 ボロス・ファウンデーションが2008年にオープンしたギャラリーのボロス・コレクション(Boros Collection)はもともと予約制で、ガイドと一緒に最大12人のグループで館内を回りながら鑑賞するシステムを導入している。今回の展覧会では同様のシステムを取り入れつつ、来場者が自由に作品を見られる日も設けるという。また、ベルクハインは入場待ちに長蛇の列ができ、入り口では“バウンサー”と呼ばれるスタッフの独断で入れるかどうかがを決められることでも有名だが、今回は公式ウェブサイトでチケットを購入すれば誰でも入場可能。ただし、対象は16歳以上のみ。クラブとしての営業時同様、写真やビデオの撮影は一切禁止だ。

JUN YABUNO:1986年大阪生まれ。ロンドン・カレッジ・オブ・ファッションを卒業後、「WWDジャパン」の編集記者として、ヨーロッパのファッション・ウィークの取材をはじめ、デザイナーズブランドやバッグ、インポーター、新人発掘などの分野を担当。2017年9月ベルリンに拠点を移し、フリーランスでファッションとライフスタイル関連の記事執筆や翻訳を手掛ける。「Yahoo!ニュース 個人」のオーサーも務める。20年2月からWWDジャパン欧州通信員

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「イニスフリー」から韓国で人気の「ブルーベリーライン」が登場 全製品1100円以下

 「イニスフリー(INNISFREE)」は8月24日、日本で約1年ぶりとなる新スキンケアライン「ブルーベリー ライン」を公式ECで発売する。同ラインは本国の韓国でも人気のスーパーフードを配合したシリーズの一部で、抗酸化作用として知られるブルーベリーを配合している。また、パラベンや動物性原料、合成色素、鉱物性油、人工香料不使用で、さらに素肌に近い弱酸性のフォーミュラをほこり、敏感肌の人からあらゆる肌タイプの人まで使えるラインとなっている。シンプルな中身にこだわり、全製品1100円以下の手ごろな価格も特徴だ。韓国では男女ともに人気のラインが、いよいよ日本に上陸する。

 ラインアップにはクレンジング2種、化粧水、乳液、クリーム、日焼け止めがそろう。「ブルーベリー バランシング クレンジングウォーター」(200mL、1000円)はミセラーテクノロジーでメイクや汚れを優しくオフし、ツボクサエキスなどを配合して揺らいだ肌を健やかに整える。「同5.5クレンザー」(100mL、700円)は素肌に近い弱酸性の洗顔フォームで、柔らかな泡で汚れを落とす。化粧水「同スキン」(150mL、1000円)はさらっとしたテクスチャーで肌を潤いで満たし、そのほかみずみずしい乳液「同ローション」(130mL、1000円)と「同クリーム」(50mL、1100円)が乾燥から肌を守る。また同ブランド広報一押しアイテムでもある日焼け止め「同ウォータリー サンクリーム SPF45/PA+++」(40mL、1000円)はまるで乳液のようにみずみずしく、つけていることを忘れるような軽いテクスチャーで韓国でも(同ラインで)最も人気のアイテムだという。

 なお、「ブルーベリー ライン」から2製品購入した先着200人にはクレイマスクとトーンアップクリームのサンプル、シートマスクをプレゼントする。

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「リーバイス」と「ホワイトマウンテニアリング」が初コラボ 雪山をイメージした9型を発売

 “リーバイス メイド&クラフテッド(LEVI’S MADE & CRAFTED)”は、「ホワイトマウンテニアリング(WHITE MOUNTAINEERING)」とコラボレーションしたカプセルコレクションを主要直営店と公式オンラインストアで9月4日から発売する。本コラボレーションは米リーバイ・ストラウス(LEVI STRAUSS)が主導するグローバル企画であり、両者のタッグは初めて。

 コレクションは日本製デニムにナイロンやフリースなど異素材をミックスしたフィッシュテールパーカ(8万6000円)、カーゴパンツ(4万8000円)、ワンピース(5万5000円)などからなり、メンズ6型、ウィメンズ3型の全9型には羅臼岳や金峯山など、日本の百名山の名前を付けた。また「リーバイス」のツーホースロゴに雪山と「ホワイトマウンテニアリング」のブランド名をミックスしたスペシャルロゴも制作し、ジーンズのレザーパッチなどに組み込んでいる。

 ニコル・アーバー(Nicolle Arbour)“リーバイス メイド&クラフテッド”グローバル・デザイン・ディレクターは、「機能、デザイン、テクノロジーにフォーカスする『ホワイトマウンテニアリング』にラブコールを送った。2020年秋冬の“リーバイス メイド&クラフテッド”のシーズンテーマは“雪山”であり、『ホワイトマウンテニアリング』は最適なコラボレーション・パートナーと言える」と話す。

 “リーバイス メイド&クラフテッド”は、生地や縫製に強いこだわりを持つ「リーバイス(LEVI’S)」のプレミアムライン。

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「リーバイス」と「ホワイトマウンテニアリング」が初コラボ 雪山をイメージした9型を発売

 “リーバイス メイド&クラフテッド(LEVI’S MADE & CRAFTED)”は、「ホワイトマウンテニアリング(WHITE MOUNTAINEERING)」とコラボレーションしたカプセルコレクションを主要直営店と公式オンラインストアで9月4日から発売する。本コラボレーションは米リーバイ・ストラウス(LEVI STRAUSS)が主導するグローバル企画であり、両者のタッグは初めて。

 コレクションは日本製デニムにナイロンやフリースなど異素材をミックスしたフィッシュテールパーカ(8万6000円)、カーゴパンツ(4万8000円)、ワンピース(5万5000円)などからなり、メンズ6型、ウィメンズ3型の全9型には羅臼岳や金峯山など、日本の百名山の名前を付けた。また「リーバイス」のツーホースロゴに雪山と「ホワイトマウンテニアリング」のブランド名をミックスしたスペシャルロゴも制作し、ジーンズのレザーパッチなどに組み込んでいる。

 ニコル・アーバー(Nicolle Arbour)“リーバイス メイド&クラフテッド”グローバル・デザイン・ディレクターは、「機能、デザイン、テクノロジーにフォーカスする『ホワイトマウンテニアリング』にラブコールを送った。2020年秋冬の“リーバイス メイド&クラフテッド”のシーズンテーマは“雪山”であり、『ホワイトマウンテニアリング』は最適なコラボレーション・パートナーと言える」と話す。

 “リーバイス メイド&クラフテッド”は、生地や縫製に強いこだわりを持つ「リーバイス(LEVI’S)」のプレミアムライン。

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ビームスのメンズカタログ「ミスタービームス」がウェブに移行

 ビームス(BEAMS)はメンズカタログ「ミスタービームス(MR BEAMS)」をウェブマガジンとして8月21日に公開する。

 昨年発行した2019年春夏のメンズカタログは主にビームスの店頭で配られ、無料ながら雑誌並みの充実した内容で話題になった。新型コロナウイルス感染拡大によるニューノーマル時代に対応するため、今年はウェブに移行する。

 ビームスのクリエイティブ・ディレクター中村達也が手掛けるコンテンツや、ビジネスシーンに役立つファッションアドバイスなどを配信する。今後はオンラインでのファンミーティングなど参加型イベントも開催する予定だという。

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「ルイ・ヴィトン」メンズのショーが東京で9月に開催

 「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」は、2021年春夏メンズのショーを東京で9月2日19時に開催する。ショーは公式サイトでライブ配信される。

 同ブランドのメンズは今季から新たな試みとして、シーズンにとらわれないコレクションへの移行やリアルのランウエイショーを世界各地で開催することを7月に発表。同月にオンラインで開催されたパリ・メンズ・コレクションでショートフィルム“ズームと仲間たちの冒険(The adventures of Zoooom with friends)”の公開を皮切りに、8月6日には中国・上海で21年春夏メンズのランウエイショーを行っていた。

 上海でのショーは “ズームと仲間たちの冒険”の世界観を表現したセットを組み、ローカルでキャスティングした多数のアジア系モデルや、元EXOのクリス・ウー(Kris Wu)らが登場する大掛かりなものだった。またアイテムにリサイクル素材を使用したり、過去のコレクションを活用したりするなど、サステナビリティの取り組みを強化する意思を示している。

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「ボタニスト」のI-neが東証マザーズに新規上場 9月25日に

 「ボタニスト(BOTANIST)」や「サロニア(SALONIA)」などで知られるI-neが9月25日、東証マザーズへ上場する。主幹事証券はSMBC日興証券。公募価格決定日は9月15日。171万3600株の公募と42万8400株の売り出し、上限332万1300株のオーバーアロットメントによる売り出しを実施する。

 I-neは2007年に美容関連商品の企画、販売を目的として設立。12年にヘアアイロンなどの美容家電ブランドの「サロニア」を、15年にはヘアケアブランド「ボタニスト」をスタート。翌16年にリラクゼーションドリンク「チルアウト(CHILL OUT)」を発売するなどで健康飲料事業にも参入し、19年には日本コカ・コーラと合弁会社を設立している。

特に、「ボタニスト」はブランド誕生当初はDtoCブランドの位置付けだったが、ECモールで売り上げ1位を獲得し続け認知度を拡大させた。その人気に押されるようにドラッグストアなど小売店でも取り扱われるようになったほか、現在はブランドをキャンドルやデフューザーなどのライフスタイル領域まで広げ、東京と大阪で旗艦店も運営。東京の店舗ではビーガンメニューをそろえたカフェも展開するなど、同社の看板ブランドとなっている。

 有価証券届出書によると、同社の過去2年の業績は18年12月期の売上高が205億円、経常利益が2億7000万円、19年12月期の売上高が212億円、経常利益6億4000万円だった。。

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「ドクターシーラボ」がエイジングケアジェルを刷新 オンライン発表会に初のアンバサダー栗山千明が登場

 「ドクターシーラボ(DR.CI:LABO)」は8月20日、エイジングケアの高機能ジェル「アクアコラーゲンゲル エンリッチリフトEX」(50g、4500円/120g、8600円)をリニューアル発売した。2007年に誕生して以来5回リニューアルしており、今回登場したのは6代目だ。

 リニューアルに際して着目したのは、体内の尿素の分解物とタンパク質の反応である“カルバミル化”。尿素は普段の生活で生産され蓄積するが、尿素の分解物によってカルバミル化されたダンパク質の蓄積は、コラーゲンの損傷や劣化を引き起こすことが分かった。そこで同社は、創業当時から注力してきたコラーゲン研究を活用。リニューアルしたジェルはコラーゲンを与えるだけでなく、コラーゲンの質を高める“トータルコラーゲンサイエンス”アプローチを採用し、処方をパワーアップした。

 また、同ブランドは今年リブランディングし、グローバルブランドへとかじを切っている。19日に行ったオンライン発表会では、ブランド初のアンバサダーに就任した女優の栗山千明が登場した。ジェルを「たっぷりぜいたくに塗るのが好き」と話し、「意外と乾燥するお風呂のときに、集中パックとしても活用しています」とお勧めした。なお、栗山氏が出演する新CMは9月7日から全国で放送されるほか、リブランディングに合わせて刷新したロゴやビジュアルも店頭で展開中だ。

 全てオンラインで行われた今回の発表会だが、プレス向けには新製品とともに通常の発表会でも振る舞われるようなスイーツが事前に送付された。同社が強みとするコラーゲンの研究をイメージした老舗和菓子店の風船ゼリーと、新製品のゴールドのパッケージをイメージした金箔入りの緑茶を添え、遠隔でも製品の世界観を五感で感じられるような体験を提供した。

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「サマンサタバサ」が初めて“一般女性とのコラボバッグ”を発売 渋谷のIT企業や丸の内で働く女性の意見を反映

 「サマンサタバサ(SAMANTHA THAVASA)」は、日本の一般女性の意見を反映したバッグシリーズ企画“マイ ドリーム バッグ(MY DREAM BAG)”をスタートさせた。これまでセレブリティーとのコラボレーションで人気を集めてきた同ブランドが、一般女性とともに商品開発を行うのは初めてのこと。渋谷のIT企業に勤める女性、丸の内で働く女性、子育て中の女性たちの意見を集めて、それぞれのライフステージのリアルな悩みに応えるバッグをそろえる。

 第1弾は渋谷のIT企業に勤める女性たちとのコラボ商品“ウェブ クリエイターズ バッグ(WEB CREATER’S BAG)”を8月14日に発売した。「ノートPCが持ち運びできるサイズがマスト」「除菌ジェルやスマホなどを入れられるポケットが欲しい」「おしゃれなリュックがない」「色はベーシックが使いやすい」などの意見を受けて、機能性や軽量性、デザインを考慮したトートバッグ(2万1000円)とリュック(2万3000円)の2型をラインアップ。

 第2弾は東京・丸の内で働く女性たちの声を反映した“チアリング ジャパニーズ ワーキング ウィメン トートバッグ(CHEERING JAPANESE WORKING WOMEN TOTE BAG)”を8月22日に発売する。PCを収納できるクッション付きのポケットや、自由に動かすことができる仕切りを加えたトートバッグ(3万円)で、ブラックとグレージュの2色展開。バッグに結んでコーディネートできる別売りのスカーフ(3500円)も販売する。

 第3弾には、子育て中の女性たちの声を反映したママバッグを9月1日に発売する予定だ。

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再建中のレナウンの子会社をアツギが買収

 レッグウエア大手のアツギは20日、民事再生手続中のレナウンの子会社で靴下や下着を製造販売するレナウンインクス(東京、中角至博社長)の全株式を取得して子会社化すると発表した。取得金額は非公表。5月に民事再生法適用を申請したレナウンはスポンサー探しが難航しており、ブランドや子会社単位で事業を切り売りすると見られていた。今回の株式譲渡はその初の事例になった。

 レナウンインクスは2002年にレナウンのインナーソックス事業の分社化によって設立。紳士・婦人の下着や靴下を百貨店や量販店などで販売している。福島県いわき市には自社工場を持っており、品質の高さでは定評がある。19年12月期業績(10カ月の変則決算)は売上高72億円、営業利益3億6200万円だった。

 一方、アツギは女性用のストッキングやタイツを主力製品としているが、コロナ以前から業績が悪化しており、20年3月期は最終損益が59億円の赤字(19年3月期は30億円の赤字)に陥っていた。事業構造のバランスの早急な改革が必要な中、レッグウエアと親和性の高い下着や靴下を扱っているレナウンインクスとは補完関係を築けると判断した。

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【動画】「思いはBCCじゃなくTOで届けたい」 「ターク」森川拓野が直筆手紙と映像に込めたデジタル時代への静かな反抗

 森川拓野デザイナーの「ターク(TAAKK)」は、2021年春夏コレクションを動画で発表した。メディアやバイヤーら関係者に向けて400通の直筆の手紙を送り、QRコードにアクセスすると動画冒頭に受け取り手の名前が表示されるという仕掛けから映像が始まる。「UNPOSTED」と題した約6分間のムービーも、手紙を軸にした男女のストーリーだ。アナログな手紙にこだわる背景には、デジタルでのコレクション発表や展示会が急速に浸透し合理化が進む中だからこそ「不特定多数よりも、大切な人には直接届けたい」という森川デザイナーの思いが込められていた。

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「ルイ・ヴィトン」親会社のCEO、旧友の息子を支援 仏コングロマリットの株式27%取得

 LVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)のベルナール・アルノー(Bernard Arnault)会長兼最高経営責任者(CEO)は、アルノー一族の持株会社グループ アルノー(GROUPE ARNAULT)がフランスの持株会社ラガルデール・キャピタル・アンド・マネジメント(LAGARDERE CAPITAL & MANAGEMENT)の株式を27%取得することを発表した。取引は9月上旬に成立する予定。

 ラガルデール・キャピタル・アンド・マネジメントは、「エル(ELLE)」誌のライセンスや写真週刊誌「パリ・マッチ(PARIS MATCH)」を保有する出版事業やトラベルリテール事業などを展開するコングロマリット、ラガルデール グループ(LAGARDERE GROUP)の親会社だ。ここ数カ月間は、ラガルデール グループの大株主である仏メディアグループのビベンディ(VIVENDI)とアクティビストファンド(物言う投資家)のアンバー・キャピタル(AMBER CAPITAL)が、役員の入れ替えなどを求めて圧力を強めていた。

 ラガルデール グループの創業者である故ジャン・リュック・ラガルデール(Jean-Luc Lagardere)氏と、アルノー会長兼CEOが親しい友人だったことから、両家は以前から深い親交がある。アルノー会長兼CEOはラガルデール グループの監査役を2004〜12年に務めており、その後は同氏の長男であるアントワン・アルノー(Antoine Arnault)LVMHヘッド・オブ・コミュニケーション&イメージが12〜13年にやはり同グループの監査役を務めた。またラガルデール創業者の息子で、現在同グループを率いるアルノー・ラガルデール(Arnaud Lagardere)CEOは、03〜09年にLVMHの社外取締役を務めている。

 アルノー会長兼CEOは、「今回の株式取得により、長年にわたる両家の深いつながりが具体的なものとなった。出版とトラベルリテール事業を核とするラガルデール グループに携わることができてうれしく思う」との声明を発表した。ラガルデールCEOは、「グループ アルノーによる投資を歓迎する。当社の意欲的かつ持続性のある戦略を長期的に支援してくれるだろう」と述べた。

 グループ アルノーは、投資ファンドを通じて仏スーパーマーケット、カルフール(CARREFOUR)の株式をおよそ16%保有している。またアルノー会長兼CEOは、LVMHが擁する投資会社などを通じて仏紙「ル・パリジャン(LE PARISIEN)」や「レ・ゼコー(LES ECHOS)」のほか、仏ラジオ局などにも投資している。

 ラガルデール グループの20年1〜6月期決算は、コロナ禍の影響でトラベルリテール事業が打撃を受けたことにより、売上高は前年同期比37.1%減の20億8800万ユーロ(約2630億円)と大幅な減収となった。同社は11年には「エル」誌など15カ国で発行していた102の雑誌を米ハースト マガジンズ(HEARST MAGAZINES)に、18年にはマリ・クレール(MARIE CLAIRE)の株式42%をその親会社であるマリ・クレール・グループに売却している。

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そごう・西武がコスメサイト「キレイデパート」をオープン 旬のテーマに合わせ美容部員らがおすすめ

 そごう・西武は8月20日、コスメ情報サイト「キレイデパート」をオープンした。新型コロナウイルスの影響もあり、ECサイトでの売り上げが伸長していることから、ライブ配信やハウツー動画の配信、ニーズに合わせた施策やアイテム提案など、デジタルコンテンツを充実させる。

 毎月のテーマに合わせたおすすめのアイテムやケア方法も紹介する。第一弾では、“ニューノーマルの私を楽しむ、旬コスメ”をテーマに、マスク着用時の目元メイクや、リモート映えメイク、紫外線やマスクによるダメージケアに対応するアイテムやケア方法などのほか、人気ブランドの美容部員がおすすめする “美容部員の溺愛コスメ”も提案する。

 またプロのメイクアップアーティストによる、メイクハウツー動画の配信や、毎月コスメブランドとタイアップして配信するライブ動画では紹介している商品を「e.デパート」と連動し購入に結びつける。初回は8月28日に、「ランコム(LANCOME)」「シュウ ウエムラ(SHU UEMURA)」のアーティストがおすすめメイクを提案する。

 なお同社はこれまで、主要店舗にブランドを横断して提案する「キレイステーション」や「メイクアップステーション」を開設し多くの人が利用していたが、新型コロナの感染拡大を受け予約を自粛している。

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米レンタル服のレント・ザ・ランウェイが全店舗閉店 衛生面での懸念から一層苦戦

 ファッションレンタル事業の先駆けであるレント・ザ・ランウェイ(RENT THE RUNWAY)は、ニューヨークにある旗艦店を含めた全店舗を閉店する。今後はオンラインを中心に地域ごとの受け取り・返却システムを活用していくという。同社はニューヨークのほかにもサンタモニカ、カリフ、シカゴ、サンフランシスコ、ワシントンに店舗を構えていた。これらの都市とマイアミにあるコワーキングスペースのウィーワーク(WEWORK)や百貨店ノードストローム(NORDSTROM)の一部にある返却拠点は残す。

 ラグジュアリーブランドを中心に、ドレスやアクセサリーを購入するより手頃な料金でレンタルできるサブスクリプションサービスを提供する同社にとって、アメリカ全州に広がる新型コロナウイルスの打撃は大きかったようだ。ほかの米国内のファッション企業同様に、3月中旬に休業要請を受け店舗を一時閉鎖していた同社は、レンタルという業務上、オンラインでも衛生面での懸念からいっそう苦戦を強いられたという。さらに同社が扱うデザイナーズアイテムはパーティーや結婚式、卒業式など新型コロナ禍でキャンセルされた特別なイベントでの需要が高かったことも逆風となった。そのため、多くの定額サービスを契約しているロイヤルユーザーはアカウントを保留。また店舗の閉鎖により、同社は従業員全員を一時解雇した。正確な人数については言及していないが、情報筋によるとその後のさらなる一時解雇はないという。

 アヌシュカ・サリナス(Anushka Salinas)=レント・ザ・ランウェイ社長兼最高執行責任者は、「実店舗の役割が受け取り・返却メインになっていたこともあり、ビジネス戦略の一環として閉店については長い間検討してきたが、パンデミックにより決断を早めた。私たちは“ニューノーマル”においても、顧客の生活の変化に合うよう取り組みを続ける。従来の購買体験から移行するためにすでに構築したテクノロジーを活用し、受け取り・返却とデジタル機能を強化して、より多くのメンバーにサービスを提供したい」と述べた。

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「エジック」「スック」「クルン トウキョウ」などが初出店、ルミネ・20年秋のリニューアル

 ルミネは2020年秋のリニューアルを発表した。ルミネ各館と「ニュウマン」に合計110ショップが出店、あるいはリニューアルする。アダストリア傘下のエレメントルールが「エジック(EZICK)」「ル フォワイエ(LE FOYER)」「カレンソロジー(CURENSOLOGY)」の3ブランドを、コスメではカネボウ化粧品傘下のエキップが「スック メイクアップ(SUQQU MAKEUP)」「アスレティア(ATHLETIA)」「RMK」を、ルミネ新宿やニュウマンなどの主力店舗に出店する。

 「エジック」は、アダストリア傘下のエレメントルールが人気スタイリストの小山田早織をクリエイティブディレクターに迎え、2020年秋冬からスタートする新ブランド。第1号店を新宿ルミネ2の2階に9月3日にオープンする。ルミネエスト新宿のB2にオープンする「ル フォワイエ」も、エレメントルールのブランド。20年4月にスタートしており、リアル店舗は玉川高島屋S・Cに続き2店舗目になる。

 「アスレティア」は今年2月にスタートしたサステナブルなコスメブランドで、エキップの17年振りの新ブランドで、ルミネ有楽町に9月3日にオープンする。常設店は表参道の路面店と阪急うめだ本店、JR名古屋タカシマヤとなっており、ファッションビルへの出店は初めて。同じくこれまで百貨店をメーンに出店していたエキップのコスメブランド「スック」もファッションビル初出店で、百貨店に出店しているエリアを避け、9月15日にルミネ大宮にオープンする。

 その他の注目ブランドとしては、オンライン専業のフラットシューズブランド「クルン トウキョウ(KURUN TOKYO)」が数カ月単位の期間限定のフィッティングサロン業態で出店する。フルラインを揃え、限定アイテムも用意する。

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「ブルガリ」×「アンブッシュ」 Yoonが語るクリエイション「直感は筋肉のようなもの」

 「ブルガリ(BVLGARI)」は9月、「アンブッシュ(AMBUSH)」のクリエイティブ・ディレクターであるYOONとコラボレーションしたアクセサリーを発売する。同ブランドがアクセサリーで女性とコラボするのは初めてのこと。「ブルガリ」のアイコンである“セルペンティ”をモチーフにYOONがデザインしたバッグほかのアクセサリーは、ビビッドカラーに彩られたポップな印象だ。YOONに「ブルガリ」とのコラボやクリエイションなどについて聞いた。

WWD:「ブルガリ」とコラボした感想は?

YOON:女性では初ということで、光栄に思う。「ブルガリ(BVLGARI)」のアーカイブに触れる機会があり、そのすごさを実感した。アイデアの宝庫だと思った。

WWD:“セルペンティ”をモチーフにした理由は?アイコンの“セルペンティ”をどのようにデザインに落とし込んだか?

YOON:「ブルガリ」からの提案だった。もともと私は動物にあまり興味がなかったけど、“セルペンティ”を自分らしく表現するため、ヘビについていろいろリサーチをした。そして、南アジアに生息するパイソンの自然の色の美しさに感動した。デザインのための答えが自然に会って、その美しさをバッグやアクセサリーに落とし込んだ。パイソンのかわいさや軟らかさ、そしてしなやかさを表すために、わざと丸みを持たせたデザインにしている。“セルペンティ”を私自身の見方で解釈し、ヘビが持つシンボリズムや存在感を表現したつもりだ。

WWD:どのような人にコレクションを楽しんでほしいか?

YOON:特にない。私の役割はデザインして発信すること。どういう反応があるか楽しみだ。気分次第で2ウエイ、3ウエイと幾通りにも使えるのでコーディネートしやすい。それぞれの人がどのようにコーディネートをするか、SNSなどで見るのを今から楽しみにしている。

WWD:今回のコラボで苦労した点や楽しかった点は?

YOON:「ブルガリ」は私が表現したいことを理解してサポートしてくれた。もしかしたら、ブランドとして抵抗があったかもしれないようなことでも、「やってみないと分からない」と自由にデザインさせてもらったのでとても楽しかった。

WWD:いろいろなブランドやカテゴリーでコラボしているが、自分に向いていると思うコラボは?

YOON:コラボは全て違うし、全部楽しく取り組んでいる。いろんなことを試すのが楽しい。オファーがたくさん来るけど、明確に「これは、アリ」と思う人たちだけとコラボするようにしている。コラボの発信方法もさまざまで、そこからいろいろな方法が見えてくることもある。

WWD:自分のクリエイションの哲学は?

YOON:自分が欲しいと思うもの以外は作らない。「これは、アリ」と確信を持ったものだけ作るようにしている。自分の直感を信じている。直感はある意味筋肉のようなもので、鍛えれば強くなる。

WWD:これからのクリエイションに必要なことは?

YOON:機能や見た目も大事だけど、自分たちが生きている世の中の状況で、意味をなすもの、役割を持つものが重要だと思う。ブランドの規模に関係なく、ストーリーをきちんと伝えられることが大切。

WWD:新型コロナウイルス感染拡大で感じていることは?

YOON:状況が刻々と変化しているので、今までのやり方は通用しなくなってきている。ポジティブに新しいことをするべき。できることに集中していれば楽しくなってくるし、困難を乗り越えることができると信じている。

WWD:コロナで人々の価値観はどのように変わると思うか?

YOON:世界的に経済がスローダウンしていて、何が必要かを皆が考えているはず。それは人それぞれで違うかもしれない。個人的には、重要なことに時間とお金をかけるようになり、サステナビリティの重要性が高まると思う。大量生産・大量消費を変えていきたい。クオリティーにこだわり、本当に必要なもの、そして長く使えるものだけを作る世の中になればいいなと思う。

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PwCが企業のサステナビリティ経営を支援する専門組織を設立

 コンサルティング会社のPwC JAPANグループはこのほど、企業のサステナビリティ経営への転換を総合的に支援する専門組織、サステナビリティ・センター・オブ・エクセレンスを設立した。

 同組織内には、サステナビリティ経営や気候変動、人権などに関する知見を持ち、サステナビリティビジョンの策定や戦略立案、オペレーション改革業務などで実績のある専門家25人をそろえる。

 主な支援内容は、サステナビリティ経営への転換に際しての現状評価および分析や経営フェーズに合わせたサービスの提供、サステナビリティ戦略立案などで、クライアントニーズに応じて、PwC JAPANグループの監査や財務、法務などに関する各法人と連携したサービスを提供していく。

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米国屈指のESG先進企業ティンバーランドに聞く「サプライチェーンの透明性を実現するカギ」


 いま、企業にとってビジネスを行う上で極めて重要になっているのが“透明性”だ。その透明性が高い企業として評価されているのが米国のティバーランド(TIMBERLAND)だ。ファッション企業の透明性を評価してその通信簿的な役割を担っている「ファッション トランスペアレンシー インデックス(Fashion Transparency Index 以下、FTI)」でも、同社は上位にランクイン。FTIは英国のNPO団体ファッションレボリューション(Fashion Revolution以下、FR)が、220の指標についてファッション企業が開示しているかどうかを調査してスコア化しているものだ。

 ティンバーランドが初めてCSRリポートを発表したのは2000年のこと。08年からは四半期ごとにCSRリポートでサプライヤーの社名や所在地を完全に開示している。その後親会社のVFコーポレーション(11年に傘下入り)もこれを導入し、現在は全ての傘下ブランドで実施している。ティンバーランドは数年前から、代表的なアイテムや商品を追跡できるトレーサビリティーマップも公開し、追跡可能な商品は毎年増えている。コリーン・ヴィエン(Colleen Vien)=サステナビリティ・ディレクターに同社の取り組みを聞く。

WWD:ファッションレボリューション(FR)のFTIで上位にランクインした。FTIはどのような影響があるのか?

コリーン・ヴェイン=サステナビリティ・ディレクター(以下、ヴェイン):透明性はティンバーランドにとって新しいコンセプトではなく、この分野ですでに業界をけん引するリーダーであることを誇らしく思っています。FRの評価や、ブランドのサステナビリティに関する取り組みをランク付けするさまざまな指標は、ステークホルダーの期待に応えるためにどこを改善するべきなのかを知るために有用であることに加えて、消費者を啓発したり、ほかのアパレル企業やブランドにもサステナビリティに取り組むよう促したりするために役立つという意味でも重要なものです。

WWD:FTIの評価の中でも多くの企業はトレーサビリティー(追跡可能性)のスコアが低く苦戦している。ティンバーランドは評価が高かった。

ヴェイン:ティンバーランドは、世界中にいる25万人以上の従業員のために公平で安全、かつ差別的でない職場を確保するための取り組みを長きにわたって行っていて、1994年にはサプライヤーに対する行動規範を設けました。当社は2011年のVFコープの傘下入りを機に、VFコープが定める契約条件やコンプライアンス原則に則るようになりました。VFコープは生産に関わる全ての施設をモニタリングしており、これにはタナリー(皮なめし工場)、織物工場、カッティングや縫製工場、スクリーン印刷会社、刺しゅうアトリエ、製品洗い工場、梱包施設、完成品の生産工場などが含まれています。当ブランドの工場開示リストには、こうした全てのサプライヤーが記載されています。

WWD:サプライヤーとはどのようなコミュニケーションを取っているのか。

ヴェイン:当社と取引をする際には、この工場開示リストに情報を掲載することが絶対条件となっていて、例外はありません。労働条件や労働者の権利、職場環境、環境保護などに関して当社の基準を満たしている会社とのみ提携しています。最初の取引に先立ってこうした条件がクリアできているかどうかを確認し、その後も少なくとも年に1回は確認しています。こうして共に仕事をしているサプライチェーンの各社を誇らしく思っているし、彼らが責任ある製造会社として認知されることを願っています。また工場の情報を開示して協業すれば、共通の基準を設け、ソリューションの共有もできるはず。結果として、当ブランドと関わりのある世界中の全ての工場で人権がさらに尊重されるようになると確信しています。

WWD:二酸化炭素排出量に関しても早くから削減に取り組んでいる。

ヴェイン:二酸化炭素排出量は、グループ全体にわたって包括的に追跡しています。当社では、自社および運営している施設における温室効果ガスの排出量を06年の50%にするという目標を掲げていましたが、これを15年に達成しました。また15年までに再生可能エネルギーの使用率を30%にすること、そして25年までにはこれをVFコープと共に100%にするという目標も掲げています。素材や個別の商品における二酸化炭素排出量は、以前から「グリーンインデックス」という自社開発の指標で格付けしていましたが、アパレル業界のさまざまなブランドがこれを導入できるようにするため、アウトドア産業協会(Outdoor Industry Association)とサステナブル・アパレル連合(Sustainable Apparel Coalition)に提供しました。

WWD:サステナブルなプロダクトに関する戦略として“グリーンマテリアル”を掲げている。素材に関してのアプローチを教えてほしい。

ヴェイン:現在はリサイクル素材、オーガニック素材、再生可能素材の利用、そして有害な素材の廃止に注力しています。今後は再生可能資源を由来とする自然素材も使用していく予定です。今秋には、再生可能なレザーと再生レザーを使用した初めての商品を発表します。当社は、環境への影響を最小限にするだけではなく、人々や地球にプラスとなる“責任ある素材”を開発するために、ベンダーと協業して尽力しています。例えば、「ティンバーランド」のハイチ産コットンに関する取り組みは、環境的にも社会的にもポジティブな影響をもたらす責任ある素材を新たに作り出すことを支援しています。(編集部注:同社はハイチでコットン栽培のノウハウや物資の提供を行い、30年前に廃れたコットン産業を復活させて地元経済の復活にも貢献した)

レザーに関しては08年から、LWG(レザーワーキンググループ)環境監査においてシルバーもしくはゴールドと認定されたタナリーからのみ調達しています。当初、これはフットウエアのレザーにのみ適用していましたが、15年からはアパレルやアクセサリーも含めた全ての商品に適用しています。フットウエアに使用するレザーについては、その99.6%をシルバーもしくはゴールドと認定されたタナリーから調達しています。

全商品で見ると、同じく96%以上のレザーがシルバーもしくはゴールドと認定されたタナリーのもの。ライセンス製品やアクセサリーのパートナーに対しても、より多くのレザーをLWG認定されたタナリーで調達するよう働きかけています。少量しか使用しない場合や価格の問題で難しいこともありますが、当社とライセンス契約を結んでいる会社は責任ある素材をより多く使用することの重要性をよく理解していて、私たちの要求にできる限り応えようと努力してくれています。

コットンに関しては以前から、オーガニックコットンの使用量を毎年増やしていくという目標を掲げています。20年の目標は、アパレル、アクセサリー、ライセンス製品で使用するコットンの100%を、従来よりもサステナブルな方法で栽培されたコットンにすること。これには有機認証を受けたコットンのほか、再生されたもの、フェアトレードのもの、米国産のもの、もしくは非営利団体ベター・コットン・イニシアチブ(Better Cotton Initiative)を通じて調達したものが含まれます。19年には、当社のアパレル、アクセサリー、ライセンス製品で使用したコットンのおよそ80%がサステナブルなものでした。またライセンス品でないアパレルに限れば、99%のコットンがサステナブルなものでした。アクセサリーのライセンス契約先の中には、責任あるコットンを調達するのに苦労している会社もありますが、私たちと共に頑張っています。時間はかかるかもしれませんが、そうした会社も私たちの価値観やガイドラインに沿った商品を作ろうと努力しています。

WWD:社員を巻き込んだ社会貢献活動「パス・オブ・サービス(社会貢献への道)」を1992年から始めている。

ヴェイン:社会貢献は「ティンバーランド」のDNAに組み込まれています。コミュニティーを改善しよう、変革しようと努力する人々のパワーを信じることは、私たちの重要な価値観の一つです。世界をよりよい場所にするべく、一歩を踏み出して外に出ることや協力し合うことを促し、そうした人々が必要とする装備を提供することが私たちの目的です。このため、クリエイティブで勤勉、かつ献身的な従業員たちが社会貢献できるさまざまな方法を提供しています。「パス・オブ・サービス」では、地域コミュニティーでのボランティア活動ができるように、正社員には年間40時間、パートタイムの従業員には同20時間の有給休暇を認めています。こうしたボランティア活動の多くは、従業員だけではなく取引先や顧客、VFコープの従業員、そしてコミュニティーの人々も参加できるようになっています。19年には世界中で500以上のイベントを開催し、全従業員の70%が参加しました。これは時間にして延べ7万2000時間のボランティア活動を行ったことになります。これまでの累計では、およそ140万時間です。

WWD:とくに砂漠緑化活動に熱心だ。

ヴェイン:ティンバーランドは、“よりグリーンな未来がよりよい未来だ”という信念を持っています。これを実現する方法の一つとして、世界でも砂漠化が進む地域や都市部に木を植える活動をしていて、現在までに1080万本以上を植樹しました。19年の秋にはこの活動を拡大することを発表し、25年までにさらに5000万本の木を植えることを約束しました。

植樹に当たっては7つの組織と提携していますが、木を植えるだけではなく、空気の清浄化やコミュニティーの強化、そして経済的な機会の創出にも貢献して、希望、雇用、きれいな空気、人々の連帯を生み出しています。この植樹で世界をよりよい場所にしようという「プラント・ザ・チェンジ(Plant the Change)」活動に、消費者の皆さんにもぜひ参加してもらいたいと思っています。

また私たちは、9月1日にサステナビリティに関する大胆な目標を発表する予定です。これは当社の全ての商品に影響するもので、ビジネスの方法にも大きな変化があるでしょう。

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国産レザースニーカー「スピングルムーブ」がキャットストリートに直営店オープン

 国産レザースニーカーの企画・製造・販売を行うスピングルカンパニーは9月17日に、「スピングルムーブ(SPINGLE MOVE)」の国内4店舗目となる直営店を東京・原宿のキャットストリート沿いにオープンする。

 店舗面積約35平方メートルの店内では、ブランドを代表するカンガルーレザーを用いた“SPM-110”や最新モデルの“SPM-442”をはじめ、新商品や限定モデルを多数そろえる。スタッフによる一対一のフィッティングサービスに力を入れ、自分だけの一足をオーダーできるイベントなども開催予定だ。また、修理やメンテナンスなどのカスタマーサービスも充実させる。

 「スピングルムーブ」は2001年1月に広島県府中市の自社工場で誕生したレザースニーカーブランド。バルカナイズ製法を採用し、アッパー素材には多種多様な革を用いてその素材感を生かしたファッション性と快適な履き心地を備えたアイテムを提案する。

■SPINGLE MOVE cat street stage ZERO
オープン日:9月17日
時間:平日11:00~21:00 / 土日・祝日 11:00~20:00
定休日:年中無休
住所:東京都渋谷区神宮前 6-18-3 1階

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【コロナ決算まとめ2】大手15社中、吉野家など10社が赤字転落。好調マック、KFC以外で「利益」を確保している会社はどこだ?

 4〜6月期を経過した上場企業の半期、四半期決算が出てきた。コロナ禍でもテイクアウトやデリバリーで既存店が好調だったマクドナルドやKFCが好決算なのは当然だが、赤字続出の中でしぶとく売り上げ・利益を作ってきている企業がある。それは...。
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22時以降も営業強行のグローバルD、店に行ってみたら驚いた!

 東京都が8月3日〜31日の期間、酒類を提供する飲食店などに対して営業時間の短縮を要請したことについて、株式会社グローバルダイニング(東京都港区、代表取締役社長:長谷川耕造)は、「都の要請には受けないつもりだ。飲食業界では多くの店が閉まっていて、経済への影響のほうが深刻だ」であると、決算発表会見のなかで長谷川社長がみずからの考えを述べた。いま、22時以降、お客は入っているのか。果たして決断の行方は?
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個々の悩みを知ると最高のチームになる 元ファストリ上席執行役員の心に火をつけた“トーチング”回顧録Vol.3

 ファーストリテイリンググループで社内改革を推進する「有明プロジェクト」をけん引し、史上最年少で上席執行役員に昇格した神保拓也はこのほど、人の「心に火をつける。」ことを目指し、株式会社トーチリレーを設立した。まず取り組む同社の主たる事業は、「心に火をつけることを主題に置きつつも、ティーチングやコーチングとは一線を画す」という「トーチング」。山に登るためのトーチ、登る山を見つけるためのトーチを提供する。ただ、その料金はタダだ。神保はなぜ、タダで「トーチング」を始めたのか?人の心に火が付くことで起こった、ファーストリテイリング時代のユニクロの「奇跡」をたどり、「トーチング」の魅力を考える(「トーチング」のビジネスモデルは、コチラから)。

(前回からの続き)

 店長には「『登りたい山』だけでなく、『登るべき山』に登る」、彼の上司のスーパーバイザー(以下、SV)には「人は変えられない。変わるもの。変わるきっかけを与え、その人の心に火をつけることに注力すべき」、そして両者の関係性を心配するスタッフには「矢印を自分に向けよう」と発信。さらには全員に「我以外皆我師」「相手を叱るな。『志』に叱らせろ」「仕組みを憎んで、人を憎まず」「人は、巻き込むのではなく、巻き込まれるもの」「whatではなく、whyをすり合わせる」「1つ上の視座で世界を見てみる」という6つをトーチングした神保“隊長”は、それぞれの面談内容をそれぞれに伝えたのが「大きかった」と振り返る。

 その狙いは、「相手の悩みを知ってもらうため」「相手の悩みを自分に置き換えてもらうため」そして「私(神保“隊長”)による相手の悩みに対するアドバイスから本人にも学んでもらうため」。つまり「皆が悩み、苦労し、それを乗り越えるために努力している過程」を共有することで、皆が誰かの悩みを自分に置き換え、相手を理解し、相手の悩みからも学び、成長できる環境を整えようと試みた。

 すると、お互いがお互いを深く理解するようになり、流れが変わった。そもそも店長やSV、スタッフは、「超努力家の最高のメンバー」。それぞれのトーチングでのやり取りをそれぞれが知ると、「最高のメンバー」は「最高のチーム」となり、団結した彼らは自力で奇跡を起こすまでに至った。以降神保“隊長”は、「私は、何もしていない」と話す。

 それぞれのトーチングでのやり取りを相手が知ることで、メンバーはチームとなり、奇跡が起こる。この経験が神保“隊長”が今、個々のトーチングを書き起こして1000円でサブスク配信する「トーチング日記」の原点になった。

 神保“隊長”は、「心に火をつける」ためにトーチングを実施しているが、大事なのは「私が、その人の心に火をつけること」以上に「その人が、自分で、自分の心に火をつけられること」。誰かに「つけてもらった」心の火は、いつかは消えてしまう。だから「心に火をつける」トーチングだけではなく、トーチングでのアドバイスや考え方、方法論などの「心に火がつくメカニズム」を、誰もが、自分のものとして使えるよう、エッセンスを抽出して永久保存版としてまとめた秘伝の書の必要性を感じるようになった。コレが「トーチング日記」。相談者がトーチングを通して、自分の「登る山」や「山の登り方」をどう見つけたのか?それを疑似体験できるよう、日記は臨場感たっぷりの、なまなましい対話形式でまとめている。

 「トーチング日記」を読んで「心に火がつくメカニズム」を学んだ人は、「自分で、自分の心に火をつけられる」のみならず、「人の心に火がつけられる人」になる。つまり誰かの悩みを自分に置き換えて考えることは、自分の成長はもちろん、人の成長に貢献できる人を増やすことなのだ。

 ロードサイドの「ユニクロ」でトーチングを実施してから約3カ月。ついに店舗は、連続で「低評価」に甘んじていた状況から脱却し、店舗監査で1ランクアップした。神保“隊長”は、その時スタッフからスマホに届いたコメントを読んで「店舗全体が、いい感じで変わってきている」という実感を得たという。(次回につづく)

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