「サンタ・マリア・ノヴェッラ」がリードディフューザーを日本初展開 五大陸の香りを表現

 「サンタ・マリア・ノヴェッラ(SANTA MARIA NOVELLA)」は9月30日、五大陸を5つの香りで表現したリードディフューザー(250ml、各1万7000円)を発売する。海外ではすでに販売して人気を集めているが、日本で展開するのは今回が初めて。

 “世界の香り(I Profumi del Mondo)”シリーズと題し、五大陸のアメリカ、アフリカ、ヨーロッパ、アジア、オセアニアをイメージした香りを展開する。“ディフューザー アメリカ”は、アマゾンの密林、カリブの湿った森林の深い緑をイメージ。ミントとライムのトップから、カラメルに似たメープルシロップの甘いバニラのノートが、シナモンに溶け合うように変化する。“ディフューザー アフリカ”は、マンゴーの香りをまとう女性をイメージし、ユーカリやマンゴー、ホワイトムスクを調香した。“ディフューザー ヨーロッパ”は、ミステリアスをキーワードに、ベルガモットやスイートオレンジ、ローズ、スミレの香りがウッディーでムスキーな香りに変化する。“ディフューザー アジア”は、日本をイメージ。緑茶のトップから、ミドルは東洋文化を連想させる蓮の花とアイリス、ラストは日本スギと清々しい香りを演出する。“ディフューザー オセアニア”は、自由を象徴する女性をイメージし、アカシアやグリーンティーを調香した。

【エディターズ・チェック】
新型コロナウイルスの影響で在宅時間が増加し、外出自粛生活への不安などからくるストレスを和らげる目的で香り製品に注目が集まっている。同ブランドでは、特にルームフレグランスの需要が伸び、ブランドを代表するフレグランスの一つ、“ポプリ”は一時欠品したそうだ。また、日本の公式インスタグラムでディフューザーの発売を告知したところユーザーの反応が良く、問い合わせが増えているという。

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「SHISEIDO」の2020年ホリデーコレクションはアーティストの舘鼻氏とコラボ 「アルティミューン」限定デザインも

 資生堂のグローバルブランド「SHISEIDO」から11月1日、2020年秋冬のホリデーコレクションが登場する。今回は、“CELEBRATE YOUR BEAUTIFUL MOMENT”をテーマにアーティストの舘鼻則孝(たてはな のりたか)氏とコラボレーション。国内では百貨店を中心とする約380店、「SHISEIDO」オフィシャルサイト、資生堂の総合美容サイト「ワタシプラス」で販売。また、海外でも数量限定で発売する。

 ホリデーコレクションは、生き生きと伸びる唐草と雲の切れ間を繊細なタッチでモダンに表現した舘鼻氏のオリジナルデザインを採用。限定パッケージのブランド人気の美容液“アルティミューン パワライジング コンセントレート N リミテッドエディション”(1万6000円)をはじめ、メイクはマットなカラーが鮮やかに発色するリップ“モダンマット パウダーリップスティック”のミニサイズ3色セット(3000円)、アイシャドウ・アイライナー・アイブロウとしてマルチに使えるペンシル“カジャルインクアーティスト”の限定色(2200円)、限定デザインの“アイラッシュカーラー”(1000円)をそろえる。

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デジタル・ファッション・ウイークは英語が喋れないとツラい!? エディターズレター(2020年7月20日配信分)

※この記事は2020年7月20日に配信した、メールマガジン「エディターズレター(Editors' Letter)」のバックナンバーです。最新のレターを受け取るにはこちらから

デジタル・ファッション・ウイークは英語が喋れないとツラい!?

 史上初のデジタル・ファッション・ウイークが終了しての率直な感想は、「英語、勉強しておいてヨカッタ~」でした。アレ、英語が分かんないとツラくないですか?デザイナーのインタビューに対して日本語字幕が付されるブランドは、「ディオール」くらい。ジョナサン・アンダーソンのインタビューを配信した「ロエベ」は、英語のインタビューに対して英語の字幕。そして日本のブランド「サルバム」も、デザイナー藤田哲平さんの英語のインタビューに対しては、、、やっぱり英語の字幕でした。まぁ、当然の選択かもしれません。

 先週は日本ブランドのショールームに足を運ぶと、どこでもZoomバイイングが行われていました。ブランド側は、商品を1つずつカメラの前に差し出して、その特徴を説明しています。モデルを用意しているブランドもありました。当然、Zoomでつながったパソコンの向こう側は海外の場合も多く、その際の説明はだいたい英語。バイヤーの目の前に洋服があれば、英語なんて分かんなくてもどうにかなりますが、今回はそうもいきません。語学堪能な営業は、時差の関係上、日本時間の夕方から早朝まで“引っぱりだこ”で大変そうです。「もっと英語を勉強しておけば良かった」と後悔する営業担当は、少なくないでしょう。

 同じことは、バイヤーにも言えますね。これまでなら、サンプルを見て、ラックに並べ、「最小ロットは?」「色違いは?」「納期は?」くらい喋れたら、どうにかなったかもしれません。でも今は、「後ろ側を見せて」や「歩いてみて」なんて簡単な言葉から、「素材感がわからないから、生地をクローズアップしてもらえる?」なんてフレーズまで喋れないと厳しいかも。無論、返答も理解できなくてはなりません。とまぁ今回のデジタル・ファッション・ウイークは、コミュニケーション手段が限定されているからこそ、双方の資質も問われています。

 この問題を克服することは、とにかく挑戦すること、しかないのでしょう。幸いブランド側に話を聞くと、「普段は30分しか時間がない」というバイヤーも「今回は1時間大丈夫」と耳を傾けてくれるそうです。ミラノやパリの街を激走し、渋滞にイライラなんてことがありませんからね。だとしたら上述するような英語から、もう喋って度胸をつけていくしかない!!のです。逆にコレが面倒だから、「やっぱり9、10月は現地で」なんてことになりませんように。

 そろそろ「WWDJAPAN ENGLISH」を復活させるタイミングかもしれません。リンク1本目のインバウンド消費に対応する放送回はしばらく需要がなさそうですが、「プレゼンテーション」と「買い付け」の回を収録したら皆さん、ご覧いただけますでしょうか(笑)?

FROM OUR INDUSTRY:ファッションとビューティ、関連する業界の注目トピックスをお届けする総合・包括的ニュースレターを週3回配信するメールマガジン。「WWD JAPAN.com」が配信する1日平均30本程度の記事から、特にプロが読むべき、最新ニュースや示唆に富むコラムなどをご紹介します。

エディターズレターとは?
「WWDジャパン」と「WWDビューティ」の編集者から、パーソナルなメッセージをあなたのメールボックスにダイレクトにお届けするメールマガジン。ファッションやビューティのみならず、テクノロジーやビジネス、グローバル、ダイバーシティなど、みなさまの興味に合わせて、現在7種類のテーマをお選び頂けます。届いたメールには直接返信をすることもできます。

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ルクア大阪初のアウトドアゾーン開業 おうちキャンプから本格派まで

 JR西日本SC開発は、JR大阪駅直結のファッションビル「ルクアイーレ」6階に初のアウトドアゾーン「ルクア アウトドア フロム アルビ」を18日に開業した。JR大阪駅の改良工事に伴い、8月30日に閉館した高架下の商業施設「アウトドアのアルビ」の売り場を引き継ぐもので、8店舗が移転し、約1560平方メートルに計10ブランドが出店する。

 企画部担当部長の福本一成氏は開発の狙いについて「JR大阪駅ビルのアウトドアゾーンはギャレ大阪から始まり、30年の歴史がある。アルビ時代からのアウトドア愛好者に加えて、アウトドアにはなじみのなかった人もマイペースで楽しめる売り場を提案していきたい。これからアウトドアにチャレンジしたいファミリー層や生活の一部としてアウトドアを取り入れたい人も新たなターゲットと考えている」と話す。

 注目はアルビから移転してきたキャンプ用品ブランド「スノーピーク(SNOW PEAK)」と釣り道具メーカーのティムコが展開するアウトドアウェアブランド「フォックスファイヤー(FOX FIRE)」とのコラボショップ。両社は2019年4月に資本業務提携契約を締結しており、提携後初の直営コラボショップとなる。キャンプフィッシングをコンセプトに、「スノーピーク」のアウトドア用品とウエア、「フォックスファイヤー」のアウトドアウェアを中心に展開する。店舗中央ゾーンには、キャンプフィッシングシーンを演出。釣りの初心者向けに両社で共同開発したエントリーパック(税込4万4000円)も販売する。「キャンプと釣りを融合した専門店は珍しいと思う。フライフィッシングは釣りの中でもハードルが高いイメージがあるが、キャンプと合わせて提案することでファンを増やし、キャンプ市場の裾野も広げていきたい」と同店の雨森良太店長は話す。

 新規導入したブランドは、米ポートランド発のアウトドアブーツブランド「ダナー(DANNER)」と、焚き火用ギアに特化した広島発のブランド「野良道具製作所」の2ブランド。「ダナー」は2012年にエービーシーマートが子会社化し、大手セレクトショップでも展開してきたが、初の直営店での出店となる。

 関西初出店の「野良道具製作所」には、里﨑亮代表のキャンプ体験から生まれた実用的でユニークな焚火ギアが並ぶ。出店の狙いは「市場動向のリサーチと認知度アップのため。集客力のある都心の駅ビルに出店することで幅広い客層の声を商品企画や売り場づくりにフィードバックしたい」と話す。

 アウトドアゾーンの入り口には、初心者の悩みに答えるためのQAボードを設置。悩みを書いて貼っておけば、アウトドア愛好者や売り場スタッフがアドバイスを回答するほか、インスタグラムの公式アカウントでもシェアされる。さらに、ワークショップなど気軽に参加できるイベントを開催し、ルクアの主要顧客である20代後半から30代のエントリー層にアピールしていく。

 梅田エリアでは、19年11月に開業した大型商業施設のリンクス梅田に石井スポーツの大型店がオープンしたほか、グランフロント大阪でも今秋、アウトドアスポーツゾーンが拡大。近年のアウトドアブームを追い風に新設売り場が増え、競合が激化しつつあるが、「アウトドアの集積が増えればさらに盛り上がるので歓迎したい」(福本部長)と話している。

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「ジバンシイ」の2020年ホリデーコレクション “欲張り”パレットからミニサイズリップまで

 「ジバンシイ(GIVENCHY)」は、10月16日からクリスマスコレクションを数量限定で販売する。同ブランドの創設者、ユベール・ド・ジバンシィ(Hubert De Givenchy)に敬意を払い、“きらめくランウエイ”をエレガントに落とし込んだアイテムをラインアップする。

 10月16日に発売する第1弾は、スターモチーフを施したアイシャドウパレットと“ルージュ・ジバンシイ”の限定色が現品で入った“ホリデー メイクアップ キット”(1万700円)を用意する。また、キットの中に入った両アイテムは単品でも発売。さらに、“プリズム・リーブル”の限定色やリップグロス、ブランドを代表するフレグランス“ランテルディ オーデパルファム”のスティックタイプのソリッドパフュームをラインアップする。予約は9月16日から開始している。

 第2弾は、4つのキットを11月20日に発売する。フェイスパウダーやチーク、コンシーラー、アイシャドウ、リップがセットになったメイクアップパレット(9600円)や、“ルージュ・ジバンシイ”からレッド系シェードのミニサイズ4本がセットになったミニコレクション(6000円)、バニティケース付きの“ウィンター ビューティ キット”(3万1500円)、エイジングケアシリーズの“ソワン ノワール”のコフレを販売する。なお、“ウィンター ビューティ キット”と“ソワン ノワール キット”のみ10月20日から予約を受け付ける。

 第3弾は、ブランドの人気商品をそろえた“アイコニック キット”(1万6800円)を12月4日に発売する。予約は11月4日からとなる。

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「ジバンシイ」の2020年ホリデーコレクション “欲張り”パレットからミニサイズリップまで

 「ジバンシイ(GIVENCHY)」は、10月16日からクリスマスコレクションを数量限定で販売する。同ブランドの創設者、ユベール・ド・ジバンシィ(Hubert De Givenchy)に敬意を払い、“きらめくランウエイ”をエレガントに落とし込んだアイテムをラインアップする。

 10月16日に発売する第1弾は、スターモチーフを施したアイシャドウパレットと“ルージュ・ジバンシイ”の限定色が現品で入った“ホリデー メイクアップ キット”(1万700円)を用意する。また、キットの中に入った両アイテムは単品でも発売。さらに、“プリズム・リーブル”の限定色やリップグロス、ブランドを代表するフレグランス“ランテルディ オーデパルファム”のスティックタイプのソリッドパフュームをラインアップする。予約は9月16日から開始している。

 第2弾は、4つのキットを11月20日に発売する。フェイスパウダーやチーク、コンシーラー、アイシャドウ、リップがセットになったメイクアップパレット(9600円)や、“ルージュ・ジバンシイ”からレッド系シェードのミニサイズ4本がセットになったミニコレクション(6000円)、バニティケース付きの“ウィンター ビューティ キット”(3万1500円)、エイジングケアシリーズの“ソワン ノワール”のコフレを販売する。なお、“ウィンター ビューティ キット”と“ソワン ノワール キット”のみ10月20日から予約を受け付ける。

 第3弾は、ブランドの人気商品をそろえた“アイコニック キット”(1万6800円)を12月4日に発売する。予約は11月4日からとなる。

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デジタル・コレクション賛否両論 海外バイヤー&セールス5人の本音

 ウィメンズでは初となるリアルとデジタルを融合したファッション・ウイークが開催中だが、何ごとにもいい面と悪い面がある。6月に開催されたメンズのデジタル・ファッション・ウイークを海外のファッション業界人はどう見たのだろうか。通常であればバイイングのために現地に渡航し、サンプルを見たり触れたりするバイヤーにとって、実物を見ることのできないデジタルではどう機能したのか。各国のバイヤー4人とショールームのマネジャー1人に、デジタル・コレクションを体験した印象を聞いた。

フランス「プランタン」メンズ・ファッションディレクター兼オンラインビジネス開発ディレクター
「実物に触れられず物足りない」

Q.デジタルでのショーや買い付けの感想は?

製品に触れられないという物足りなさはあるものの、実用的なプロセスであったと思う。

Q.新型コロナは買い付けにどう影響しそう?

セレクトの傾向はクラシックなシェイプに加え、旅行の楽しさを思い出させるために旅を連想させる柄物や、長年大切に着られるタイムレスなピースを意識している。顧客の消費行動にこれまで以上に注意を払い、私たち自身を適応させていく必要がある。

イギリス「ブラウンズ」メンズウエアバイヤー
「新しいかたちでブランドと関われる」

Q.デジタルでのショーや買い付けはどうだった?

想像以上に難しかった。モデルに着せた状態でサンプルを見られないし、触れたり、感じたりできないことはバイヤーにとって大きなマイナスではある。でも、新しいかたちでブランドと関われるのは素晴らしいこと。オンラインは自分のタイミングで見られるのが便利なので個人的には楽しめている。フィジカルの体験とは異なるものだが、オンライン・プラットフォームであればいつでも再訪して繰り返し確認したりメモを取ったりできるので、ブランドの世界観に深く没入できる。

Q.デジタルに対応したベストブランドは?

「アルワリア(AHLUWALIA)」が本の出版に合わせて行ったVR展示がよかった。デザイナーの作品の多くは自身のルーツであるナイジェリアの文化と遺産に紐づいたもので、アイデンティティーの探究に熱心だ。そんなデザイナーの魂と心が輝いているようで、最高の出来だった。「ロエベ(LOEWE)」の手法も気に入っている。物理的なオブジェクトを使い、ブランドと人々をデジタルでつなぎながら体験を生み出すことに成功していた。

香港「ジョイス」バイヤー
「強気なバイイングを心掛けた」

Q.デジタルでのショーや買い付けの感想は?

良かったのは、渡航のための時間と費用を削減できたこと。バイイングの期間でさえ、チームや友人、家族と過ごしながら仕事ができた。悪かった点は、コレクションや商品を解釈するのに、いつも以上に時間を要したこと。アポイント前に各ブランドから送られてきた生地サンプルやルックブックを用意してのぞんだか、触れることが許されず、世界観を完全に感じ取ることは難しかった。

Q.デジタルに対応したベストブランドは?

「ジェイ ダブリュー アンダーソン(JW ANDERSON)」がよかった。ルックブックやインスピレーションに加え、アンダーソンからのメッセージが書かれたキットに世界観が表現されていた。また「アンダーカバー(UNDERCOVER)」も3Dでルックを見ることができてわかりやすかった。ズームして細部を確認できるといった配慮が明確で、助かった。

Q.今後もデジタル・コレクションは継続してほしい?

ショーは将来的にフィジカルとデジタルが融合していくだろう。しかし今は、フィジカルのショーがとても恋しく感じる。ランウエイで表現されるコレクションのムードや舞台、世界観を感じながら、生地を間近で見ることに意味があると思うから。

Q.今シーズンの買い付けにコロナの影響はどう出てきそう?

実際に生地に触れることができない分、セレクトにはより注意深くならなければならない。しかし、顧客のことを考えて強気なバイイングを心掛けており、挑戦的なピースも意識的にセレクトしている。

フランス「トム・グレイハウンド・パリ」バイヤー
「リアルに置き換えることはできない」

Q.デジタルでのショーや買い付けの感想は?

デジタルショールームはリアルを補足するために役立つが、置き換えることはできない。資料に目を通すだけで時間がかかるため、リアルよりも非効率だと感じている。実際にどんな商品が店に届くのかという不安もある。やはり写真は写真でしかなく、触れられない、着られないデメリットは大きい。セレクトした商品もほぼ記憶に残っておらず、驚きに満ちたシーズンになりそう。

Q.デジタルに対応したベストブランドは?

最もよかったのは「コモン スウェーデン(CMMN SWDN)」だ。ビデオやルックブックの見せ方がとても新しく、素晴らしいデジタル体験だった。数シーズン取り扱っているので世界観やメッセージも受け取りやすく、セレクトに困らなかった。ほかには「ジェイ ダブリュー アンダーソン」は専用プラットフォームに加え、ジョア(JOOR)で確認もできて便利だった。ジョアのアカウントを持っているとバイヤーは助かるため、ブランドは活用した方がいいと思う。逆に、手に触れないと理解できないような詰め込み過ぎなブランドは難しかった。

Q.今後もデジタル・コレクションは継続してほしい?

リアルなショーがもつ魔法の力を信じているから、デジタルの利点は見出せない。

ショールーム「トゥモロー」シニア・アジア地域エリアマネジャー
「デジタル・コレクションは絶対に継続して」

Q.デジタルでのショーや買い付けにどう対応した?

デジタルでの買い付けに対応するため、画像と動画を含む360度の多機能ショールームのプラットフォームを構築した。ビデオ会議でバイヤーを案内しながら、デジタルショールームでスムーズにサンプルを紹介できるように試みている。

Q.デジタル・コレクションを体験して感じたメリットとデメリットは?

次のアポイントメントを気にしてスケジュールに追われることがないため、急ぐ必要がないというのは利点だ。バイヤーは都合のいい時に繰り返しコレクションを見ることができ、柔軟性が高いと感じた。アジアとアメリカのバイヤーはヨーロッパ時間に合わせる必要もない。ただし環境によって画像の見え方が変わったり、黒い服はディテールを見せるのが難しかったりするなど課題はある。

Q.デジタル・コレクションを経験して気付いたことは?

リアルとデジタルが今後はより融合し共存していくのだろうと感じた。ラグジュアリーな体験を提供するメゾンはリアルを、新進ブランドや若年層をターゲットにするブランドはデジタルを活用してくのだろう。だからデジタル・コレクションは絶対に継続してほしい。デジタルのショールームは時間と予算に制限のある小規模なチームにとって非常に機能する。ファッション・ウイークの多忙なスケジュールを考慮すると、対面のアポイントメントよりも快適にオーダーを行えるのではないか。

ELIE INOUE:パリ在住ジャーナリスト。大学卒業後、ニューヨークに渡りファッションジャーナリスト、コーディネーターとして経験を積む。2016年からパリに拠点を移し、各都市のコレクション取材やデザイナーのインタビュー、ファッションやライフスタイルの取材、執筆を手掛ける

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