「エプソン」が鷺森アグリとの企画展 最新プリンターを使った部屋と店舗の空間演出

 「エプソン(EPSON)」商品を扱うエプソン販売は11月17日〜12月9日、ファッションデザイナーやアートディレクターとして活動する鷺森アグリとコラボレーションした企画展「Textile and Interior Printing Exhibition inspired by AGURI SAGIMORI」を東京・千代田区のエプソンスクエア丸の内で開催する。

 同展では「自然をインストールする」をテーマに、鷺森デザイナーが「エプソン」の最新プリンター“Sure Colorシリーズ”を含む6種類のプリンターを使って製作したウエアやインテリア雑貨などのコレクションを発表する。部屋をイメージした空間“ROOM”には「溶けた春」と題したウエアを始め、カーテンやクッション、ラグ、マグカップなどのコレクションを紹介。コロナ禍の外出自粛の中で体験できなかった春の自然の美しさを、シノワズリ風の色鮮やかなプリントで表現した。壁紙ではダンサーのアオイヤマダ(AOI YAMADA)をモデルに起用し、ダンスする姿を連写撮影してプリントした壁紙を見ることができる。

 店舗をイメージした“ROOM”の空間では、レゲエ音楽の「DUB」をテーマに壁紙や鏡、PVC製のカーテンや仕切りなどの什器を並べている。天然石や水、砂浜、衛星写真などの自然界のモチーフを拡大・縮小してデザイン。同空間では同社でも最新のUVインクを搭載した「SC-V7000」や、レジンインクのプリンター「SC-R5050/R5050L」を使用している。

 会期中には、オリジナルプリントのマスクやエコバックを制作するワークショップを開催するほか(いずれも事前予約制)、21日には鷺森デザイナーによるオンライントークイベントを実施する。一部商品は11月10日まで開催した阪急うめだ本店でのイベントで販売した。

 鷺森デザイナーは「『エプソン』の『インクジェットで世界を変える』という思いに共感し、コロナ禍でも人々をハッピーにするデザインを考えたいと取り組ませていただいた。従来はプリント屋さんにデータを入稿するところで私の手を離れていたが、実際に作業工程を見させていただき、デザイナー12年目にして初めて学ぶことがたくさんあった」と話した。

 エプソン販売とファッションデザイナーの協業は今回が初。エプソン販売担当者は「(鷺森デザイナーの)ストーリー性のあるモノ作りや、アートディレクターとしてディスプレーデザインに取り組むなど、仕事の幅広さから協業を決めた」という。「紙や洋服だけでなく、壁紙やインテリア雑貨などでもインクジェットの技術を使ってクリエイターの世界を広げてほしい」とアピールする。会場のエプソンスクエア丸の内では実際に使用したプリンターを見ることが可能だ。

 鷺森は1985年大阪府生まれ。2008年に「アグリ サギモリ(AGURI SAGIMORI)」をスタートし、10年に毎日ファッション大賞新人賞・資生堂奨励賞を受賞。16年にブランドを「アグリス(AGRIS)」に改称。19年からショーウィンドウやビジュアル、美術制作なども手掛けている。

■Textile and Interior Printing Exhibition inspired by AGURI SAGIMORI
期間:11月17日〜12月9日
時間:11:00〜17:00
住所:東京都千代田区丸の内 3-4-1 新国際ビル 1階
休館日:日曜日、祝日
入館料:無料

■スペシャルオンライントークイベント
期間:11月28日
時間:14:30〜15:30
参加方法:「エプソン」のウェブサイトから事前予約が必要

■JUKI ミシンのエコバッグ制作ワークショップ
期間:11月21日
時間:1部 11:00〜13:00 / 2部 15:00〜17:00(各2回)
定員:各6人
参加方法:「エプソン」のウェブサイトから事前予約が必要

■オリジナルマスク制作ワークショップ
期間:11月18日、19日、12月1日
時間:1部 11:30〜12:30 / 2部 15:00〜16:00
定員:各6人
参加方法:「エプソン」のウェブサイトから事前予約が必要

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話題の“グラニーニット”をどう着る? 野暮ったくならない着こなしテク

 “おばあちゃん”を意味する“grand mother”に由来するGranny knit(グラニーニット)の人気が広がっています。どこか懐かしげなムードが漂う柄や編み地が特徴。ほっこり感漂うニットは、リラックスした気分を求めるニューノーマル下の装いにうってつけ。そんなグラニーニットをファッショニスタはアクティブやきれいめといった別テイストとミックスして上手に着こなしています。

 古風なモチーフを編み込んだグラニー風ニットも、おしゃれエキスパートの手にかかれば、クールなジェンダーレスルックに一変。セーターの裾をウエストインして、キャメル系のデニムパンツと白ブーツを合わせ、凜々しさも引き出しました。近ごろはコテコテのグラニーではないタイプも増え、さらに着こなしやすくなっているので、この冬の参考になりそうな派生形スタイリングをピックアップしてみました。

決め手はパンツ選び クール×ソフトのめりはりコントラスト

 レトロ感強めなグラニーニットデビューにおすすめなのは、ダイナミックな柄を編み込んだタイプ。マルチカラーのアート系モチーフがさまになるデザイン。装いにスパイシーさを添えているのは、パテントレザー(エナメル)の細身パンツ。きっちりウエストインして、めりはりの効いたシルエットを描き出しました。クラッチバッグとパンプスのアニマル柄もインパクトを添えています。

 極太のボーダーセーターは量感が出やすいので、コンパクトなボトムスで合わせるともたつきを抑えられます。2枚目のオフショルダーのボーダーニットは、ショートパンツを合わせることでシャープな仕上がりに。さらに、インナーにノースリーブのハイネックを着込み、立体的なレイヤードルックで差をつけています。黒ストッキングとコンバットブーツで脚線を引き締める小技も効果的です。

エレガント派におすすめな同系色コーディネート

 おばあちゃんが持っていそうなカラートーンのセーターは、色味の近いニアカラーを選べば同系色でまとめる“トーン・オン・トーン”コーデに仕上げられます。マゼンタカラーの愛らしいムードのニットとジャケットの色を合わせてアンサンブルのような仕上がりに。さらにリップメイクとパンプスもピンクを選んで、きちんと感のある装いに整えました。

 うね編みの盛り上がりが鮮やかなニットもおばあちゃんムードを漂わせます。また、首を覆うタートルネックはほっこり感もプラス。全体を同系色でまとめるコーデは、このタイプにも効果的です。2枚目の写真では、エクリュカラーのざっくりニットが主役。同系色のワイドパンツを合わせて、大人っぽく上品にまとめています。また、異素材を組み合わせることで互いの違いを際立たせる効果も発揮。大ぶりのゴールドネックレスとボリュームイヤリングが、華やかでエフォートレスなコーデに仕上げました。

フェミニンなスカートでこなれた脱力感を演出

 ボリュームのある、ゆる系フォルムのニットをもたついて見せないアレンジは、ボトムスの選び方がポイントになります。グリーンのリブ編みニットがだぼついて見えないのは、裾に向かってたっぷりと広がるフェミニンなマキシ丈スカートのおかげ。帽子やミニバッグをアクセントに添えた大人かわいい小技も盗みどころです。

 夏に着ていたようなノースリーブのワンピースの上にざっくりニットを重ねれば、リラックス×フェミニンの“癒し系コーデ”に。2枚目の写真のグリーンニットは、左右がアシンメトリーなのに加え、スリットがリズム感を生み出します。さらに、ネオンカラーのパンプスで軽かな足元を演出しています。

 レトロな雰囲気が魅力のグラニーニットは、穏やかな気分を誘ってくれます。愛らしさやほのぼのした雰囲気は生かしながらも、きれいめのアイテムやアクティブなムードを取り入れて着こなすのが今季流。少しひねりを加えたアップデートがおすすめです。

ファッションジャーナリスト・ファッションディレクター 宮田理江:
多彩なメディアでコレクショントレンド情報、着こなし解説、映画×ファッションまで幅広く発信。バイヤー、プレスなど業界での豊富な経験を生かし、自らのTV通版ブランドもプロデュース。TVやセミナー・イベント出演も多い

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ほうれい線が目立たなくなる新メイクアップ 花王が“塗る美容整形”技術を開発

 花王のメイクアップ研究所と生物化学研究所、解析科学研究所は、肌に塗るだけでほうれい線が目立たなくなる新技術を開発した。今後、メイクアップ技術に応用する予定で商品化も検討する。

 ほうれい線は目元や額などのシワと比べて深く、たるみからくる影によって目立ちやすい。また、ファンデーションやコンシーラーでカバーすることも難しいことから同研究所は、“塗るだけでほうれい線を目立たなくさせる”メイクアッップ技術に着手した。「ほうれい線を目立たなくさせるには、0.6ニュートン(約61.2g)の力で頬のたるみを物理的に持ち上げることが必要。そこで、肌のたるみを持ち上げられる収縮性、製剤が乾燥したときに塗膜が割れないための柔軟性、肌への密着性、肌に塗った際に自然な仕上がりになる薄さにこだわり、これらの特徴を持つシリコーン系の疎水性ポリマーにいきついた」と飯田将行研究員。今回見出したポリマーは、もともと“リフトアップポリマー”と呼ばれ、水や汗にも強い撥水性もありマスカラなどにも使用されているという。

 使い方は、ポリマーをほうれい線の周りの頬や鼻下に塗るだけ。個人差はあるが、塗布後はほうれい線の深さが約1ミリ浅くなる。さらに、ほうれい線の深さに関係する皮下組織の厚みが0.2ミリ薄くなり、ほうれい線の角度が11.5度広くなり目立ちにくくなるという。

 「同技術は、女性だけでなく皮膚に厚みのある男性にも、そして世界中の人の肌でも効果がみられた、まさに“塗る美容整形”。今後はメイクアップ商品の開発に応用してくほか、ゆくゆくは肌のほかのシワや髪の毛にまで拡張できればと検討している」と述べた。

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心斎橋パルコ開業記念でウェブ番組「真夜中パルコ」を配信 JUN INAGAWAと元・乃木坂46伊藤万理華によるショートフィルムなど

 パルコ(PARCO)は11月20日に開業する大阪・心斎橋パルコのオープニング企画として17日、心斎橋パルコを舞台にしたウェブ番組「真夜中パルコ」を配信する。

 同番組では、「ディーゼル(DIESEL)」や「ヴィーロン(VLONE)」などのファッションブランドともコラボレーションする若手アーティストの JUN INAGAWAと元・乃木坂46で現在は、俳優やクリエイターとして活躍する伊藤万理華によるショートフィルム「真夜中は女の子」を配信。また、ゆりやんレトリィバァと、普段から「ヒステリックグラマー(HYSTERIC GLAMOUR)」などを愛用するティーアップの長谷川 宏とのファッショントーク、かつみ♥さゆりによるギャラリーツアー「現代美術けんがく」など、大阪らしい企画も用意するほか、心斎橋パルコ内をいち早く体験できる「パルコさんぽ」、オススメ商品情報が分かる「パルコ真夜中ショッピング」などファッションやアート、カルチャーをテーマにさまざまなコンテンツをそろえる。

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ジンズが未来の眼鏡店を目指した実験店をオープン 「ミノトール インスト」と共同出店

 ジンズ(JINS)は、“コンフォートテクノロジー”をコンセプトとするアイウエアブランド「ジェイ アイウエア ラボ(J EYEWEAR LAB)」初の路面店を先ごろ東京・中目黒にオープンした。

 「ジェイ アイウエア ラボ」は、2018年にスタートしたハイエンド層向けアイウエアブランド「ジェイ オブ ジンズ(J OF JINS)」をリブランディングしたのもので、最新技術を活用した快適な掛け心地の追求をコンセプトとする。これに伴い今年8月にオフィシャルオンラインストアを立ち上げたほか、FONTが運営するファッションブランド「ミノトール インスト(MINOTAUR INST)」の東京・渋谷のレイヤード ミヤシタパークの店舗でポップアップストアをオープンした。「ジェイ アイウエア ラボ」中目黒店も「ミノトール インスト」との共同出店で、アパレルとコーディネートしたアイウエア選びができることが特徴だ。白を基調とした約50平方メートルの店舗は“ラボとミュージアムの融合”がテーマで、アイウエアとアパレルの商品が約半分づつディスプレーされている。「ジェイ アイウエア ラボ」の旗艦店であり“次世代の試着体験の場”と位置づけた実験店舗とし、今後オンライン・オフラインのシームレスな購入手段の導入、AR(拡張現実)やVR(バーチャル・リアリティー)を活用した眼鏡販売も計画している。

 中屋光晴ジンズJEL事業グループディレクターは、「最新技術を活用した革新的な掛け心地のアイウエアによる快適な生活を提案したい。テクノロジーを生かして快適な日常着を手掛ける『ミノトール インスト』は、当社と同じチャレンジ精神を共有できる最適なパートナーだと思う。ブランドの世界観を体感して、興味を持った商品を体験でき、どこでも購入できる店舗空間をデジタル上に構築したい」と話した。

 同店では、アメリカのカーボン(CARBON)社が手掛ける3Dプリンタを使用して共同開発した高機能サングラス「ニューロン フォーディー(NEURON 4D)」(2万8000~3万円)、3Dプリンタ技術によるオリジナルのノーズパッドカバー「シナプス フォーディー(SYNAPSE 4D)」(3000円)などを販売している。また、「ニューロン フォーディー」と「ミノトール インスト」とのコラボ商品(3万2000円)も販売する予定だ。

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ウィゴーが10代の若者たちに向けた音楽教育プログラムを開講 江﨑文武がディレクション

 ウィゴー(WEGO)は、山縣良和がディレクターを務める10代の若者たちのためのクリエイティブ教育プロジェクト「ガク(GAKU)」の活動に賛同し、「ウィゴー(WEGO)」および傘下の「マンハッタンレコード(MANHATTAN RECORDS)」の2社特別授業「ビヨンド ザ ミュージック(BEYOND THE MUSIC)」を11月29日に開講する。

 「ビヨンド ザ ミュージック」は全6回の講義で構成し、音響と物理、音楽とことば、音楽と社会思想、音響とテクノロジー、ビートと世界史、といったテーマで音楽を総合的に学ぶことができる内容となる。

 WONKやmillenium paradeでキーボードを務め、KingGnuなどのレコーディングやプロデュースを手掛ける江﨑文武がディレクションおよび全編の司会を務める。そのほか気鋭のジャズドラマーの石若駿や、東京塩麹の額田大志など、近年活躍が目覚ましい東京藝術大学出身アーティストらが毎回ゲストスピーカーとして登壇する。

 受講対象者は、音楽に関心のある中学生を中心とした10代で、定員は約15人。初回授業の応募を公式ホームページ上で受け付けている。

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大人のための多機能バッグ「モノリス」 ランドセルのセイバンが製造・販売

 ランドセルのセイバン(兵庫県たつの市、泉貴章社長)は、大人のための多機能バッグブランド「モノリス(MONOLITH)」を11月から販売開始した。ランドセルで培った技術を用いた新規事業としてバッグ・ラゲージ部門を強化する。ブランドディレクターにムロフィス代表の中室太輔氏を迎え、多機能かつスタイリッシュなデザインで既存商品に飽き足らない層に訴求する。EC(ネット通販)のほか、有力セレクトショップでのポップアップストアなどを通じて、手に触れられる機会を増やす。2021年中には都内に直営店の開設も計画する。

 バッグパック、2WAYバッグ、トートバッグ、ショルダーバッグの4タイプで、サイズの違いなどを含めると31種類。耐久性のあるナイロンとシックなブラックのカラーリングを特徴としながら、「スタンダード」「オフィス」「プロ」の3ラインで構成する。使用シーンを想定しながら、大小のさまざまな収納スペースやポケットを設けた。ノートパソコンやスマートフォンはもちろん、周辺アクセサリーやケーブルなどもすっきり収まる。止水ジップやマグネット付きのポケットなど、細かい仕様にも気を配った。価格は1万2000〜4万4000円。

 ブランドディレクターの中室氏は「今の多様な仕事のスタイルにぴったりなバッグ。スーツにもカジュアルにも合うミニマルなデザインはありそうでなかったと思う」と胸を張る。性別や年齢を問わず、定番として長く愛用されるブランドを目指す。11月7日から15日までセレクトショップのレショップ(L’ECHOPPE)青山店でポップアップストアを開催し、好評を博した。

 セイバンは今年で創業101年の老舗ランドセルメーカー。レザー産業が盛んな兵庫県たつの市に拠点を起き、「天使のはね」の名前で知られる商品を販売してきた。少子化に伴ってランドセル以外の事業拡大が課題に浮上しており、国内での多角化や海外市場への参入を成長戦略に掲げている。

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ビンテージ古着委託販売の先駆け、高円寺「サファリ」が逆風の中で進んだ19年

 “あそこに行けばなんでもある”――うるさ方のオールドファンにもそう言わしめる古着店が東京・高円寺にある。それが「サファリ」だ。今やその名は海外にも伝わり、世界的ブランドのデザイナーやハリウッドスターが、サファリを目的に来日することもある。にもかかわらず、認知度は局地的だ。理由の最たるものは同店が委託販売店であるから。それゆえ、「WWDジャパン」をはじめ多くのファッション誌がサファリを取り上げることは、なかば“ご法度”とされてきた。しかしここ数年、メルカリなどによる個人間古着売買が日常となり、百貨店が古着店のポップアップイベントを開催、老舗アパレル企業がブランド古着店を傘下に収めるなど環境は激変した。逆風の中で歩んだ19年について、サファリを運営するフォーリーフの村山佳人社長に聞いた。

WWD:簡単にサファリの“自己紹介”をお願いしたい。

村山佳人フォーリーフ社長(以下、村山):2001年、僕が23歳の時に1号店をオープンした。今の1号店とは別の場所で、わずか7坪の店だった。

WWD:サファリといえば委託販売だが、オープン当初からこのスタイルだった?

村山:起業する際に信頼する先輩に相談したところ、「ビンテージを中心とするアメリカ古着は今後、絶対的に玉数(供給量)が減少する。だから安定的に国内で仕入れできる委託販売を選択すべきだ」と言われて決断した。当時の日本が、世界のビンテージ市場の中心地だったことも後ろ盾となった。代々木公園のフリーマーケットには今では博物館級のアイテムが、青空の下でビニールシートの上に並んでいた。

WWD:サファリの売れ筋アイテムは?

村山:「リーバイス(LEVI'S)」をはじめとするビンテージデニムが圧倒的だ。価値がいっそう高まりオーナーが手放さなくなったことで、供給が需要にまったく追い付かなくなった。原宿のベルベルジンなど有名古着店が個人客からの買い取りを始めたこともあり、どう確保するか?が最大の課題となっている。

WWD:古着ディーラーなどプロからの買い付けは現在に至るまで行っていない?

村山:サプライヤーは個人客が100%だ。内訳は委託が6割、買い取りが4割。

WWD:委託販売は想像以上のアレルギー症状を生んだと聞いた。正直、われわれメディアにとっても、サファリは長らくアンタッチャブルな存在だった。

村山:おっしゃる通りで、“ここまで!?”というほどの拒否反応が出た。

WWD:その中で19年間スタイルを貫き、また店舗も増やした。

村山:現在、高円寺にはビンテージ古着の1号店、「ポロ ラルフ ローレン(POLO RALPH LAUREN)」や「ダブル アール エル(DOUBLE RL、RRL)」を扱うアメリカントラッドの2号店、イタリア物なども扱うドレス&革靴の3号店、3号店を増床して少し安価なアイテムを集積した3号店アネックス、アウトドア&ストリートの4号店の5店舗がある。またレギュラー古着を扱う、なない橋店が吉祥寺にある。実は、恵比寿にラグジュアリーブランド専門店を作ったこともあるが、すぐに閉店した。オールジャンルをフォローするのではなく、得意分野の精度を上げるべきと判断したからだ。

WWD:委託販売に対する風向きの変化を感じたのはいつ頃?

村山:3~4年ほど前だろうか。サファリでは委託主に一律、売り上げの85%を還元している。ヤフオク!やメルカリが手数料等を15%ほど取っているので、それを意識した数字でもある。かつてはジャンルやアイテムによって還元率を変えていたが、なるべく委託主に還元したいとの思いから今のシステムに落ち着いた。

WWD:委託主に手厚い理由は?

村山:古着は海外買い付けが主流だが、サファリではそれを一切していない。つまり、売りに来てくれる人がいなければ商売にならない。そのためスマホ用のシステムを開発して、販売状況を逐次分かるようにするなど、委託主の利便性を高めるための投資をしている。“こんなに予算を掛けていいのか?”と開発業者に確認されるほど、町の古着屋としてはがんばっている。

WWD:サファリのモットーを聞きたい。

村山:僕は、スペシャルなヒト・モノ・コトに会いたいからサファリを始めた。良い品を並べれば、良いお客さんが集まる。それは委託主も同じで、皆古着ファンなので、思い入れのある品を預けるなら信頼できる自分のお気に入りの店でとなる。

WWD:委託主を大切にするサファリにとってコロナの影響は?

村山:4~5月は持ち込み客が3割減った。また自粛期間中にデジタルに苦手意識のあった層がスマホでも売買できることに気付き、そちらに流れた。

WWD:サファリのEC化は?

村山:4月にEC制作サービスのベイス(BASE)を導入した。まさに救世主的活躍で、それまでEC化率はほぼゼロだったが、6~7月の売り上げの6~7割を占めるまでに急成長した。

WWD:最後に今後の目標について教えてほしい。

村山:古着の持ち込み客はもちろん、新客を増やしたい。そのためにはいっそうの認知拡大が必要で、そのためにユーチューブなど新たなデジタルツールの活用も考えている。

 ユーチューブへの参入や20代ファンによるバックアップ、ビンテージが投資対象となっていることへの危惧などについては、古着系ユーチューバーのゆーみん&きうてぃとの対談を近日公開予定なので、そちらを楽しみにしてほしい。

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ビンテージ古着委託販売の先駆け、高円寺「サファリ」が逆風の中で進んだ19年

 “あそこに行けばなんでもある”――うるさ方のオールドファンにもそう言わしめる古着店が東京・高円寺にある。それが「サファリ」だ。今やその名は海外にも伝わり、世界的ブランドのデザイナーやハリウッドスターが、サファリを目的に来日することもある。にもかかわらず、認知度は局地的だ。理由の最たるものは同店が委託販売店であるから。それゆえ、「WWDジャパン」をはじめ多くのファッション誌がサファリを取り上げることは、なかば“ご法度”とされてきた。しかしここ数年、メルカリなどによる個人間古着売買が日常となり、百貨店が古着店のポップアップイベントを開催、老舗アパレル企業がブランド古着店を傘下に収めるなど環境は激変した。逆風の中で歩んだ19年について、サファリを運営するフォーリーフの村山佳人社長に聞いた。

WWD:簡単にサファリの“自己紹介”をお願いしたい。

村山佳人フォーリーフ社長(以下、村山):2001年、僕が23歳の時に1号店をオープンした。今の1号店とは別の場所で、わずか7坪の店だった。

WWD:サファリといえば委託販売だが、オープン当初からこのスタイルだった?

村山:起業する際に信頼する先輩に相談したところ、「ビンテージを中心とするアメリカ古着は今後、絶対的に玉数(供給量)が減少する。だから安定的に国内で仕入れできる委託販売を選択すべきだ」と言われて決断した。当時の日本が、世界のビンテージ市場の中心地だったことも後ろ盾となった。代々木公園のフリーマーケットには今では博物館級のアイテムが、青空の下でビニールシートの上に並んでいた。

WWD:サファリの売れ筋アイテムは?

村山:「リーバイス(LEVI'S)」をはじめとするビンテージデニムが圧倒的だ。価値がいっそう高まりオーナーが手放さなくなったことで、供給が需要にまったく追い付かなくなった。原宿のベルベルジンなど有名古着店が個人客からの買い取りを始めたこともあり、どう確保するか?が最大の課題となっている。

WWD:古着ディーラーなどプロからの買い付けは現在に至るまで行っていない?

村山:サプライヤーは個人客が100%だ。内訳は委託が6割、買い取りが4割。

WWD:委託販売は想像以上のアレルギー症状を生んだと聞いた。正直、われわれメディアにとっても、サファリは長らくアンタッチャブルな存在だった。

村山:おっしゃる通りで、“ここまで!?”というほどの拒否反応が出た。

WWD:その中で19年間スタイルを貫き、また店舗も増やした。

村山:現在、高円寺にはビンテージ古着の1号店、「ポロ ラルフ ローレン(POLO RALPH LAUREN)」や「ダブル アール エル(DOUBLE RL、RRL)」を扱うアメリカントラッドの2号店、イタリア物なども扱うドレス&革靴の3号店、3号店を増床して少し安価なアイテムを集積した3号店アネックス、アウトドア&ストリートの4号店の5店舗がある。またレギュラー古着を扱う、なない橋店が吉祥寺にある。実は、恵比寿にラグジュアリーブランド専門店を作ったこともあるが、すぐに閉店した。オールジャンルをフォローするのではなく、得意分野の精度を上げるべきと判断したからだ。

WWD:委託販売に対する風向きの変化を感じたのはいつ頃?

村山:3~4年ほど前だろうか。サファリでは委託主に一律、売り上げの85%を還元している。ヤフオク!やメルカリが手数料等を15%ほど取っているので、それを意識した数字でもある。かつてはジャンルやアイテムによって還元率を変えていたが、なるべく委託主に還元したいとの思いから今のシステムに落ち着いた。

WWD:委託主に手厚い理由は?

村山:古着は海外買い付けが主流だが、サファリではそれを一切していない。つまり、売りに来てくれる人がいなければ商売にならない。そのためスマホ用のシステムを開発して、販売状況を逐次分かるようにするなど、委託主の利便性を高めるための投資をしている。“こんなに予算を掛けていいのか?”と開発業者に確認されるほど、町の古着屋としてはがんばっている。

WWD:サファリのモットーを聞きたい。

村山:僕は、スペシャルなヒト・モノ・コトに会いたいからサファリを始めた。良い品を並べれば、良いお客さんが集まる。それは委託主も同じで、皆古着ファンなので、思い入れのある品を預けるなら信頼できる自分のお気に入りの店でとなる。

WWD:委託主を大切にするサファリにとってコロナの影響は?

村山:4~5月は持ち込み客が3割減った。また自粛期間中にデジタルに苦手意識のあった層がスマホでも売買できることに気付き、そちらに流れた。

WWD:サファリのEC化は?

村山:4月にEC制作サービスのベイス(BASE)を導入した。まさに救世主的活躍で、それまでEC化率はほぼゼロだったが、6~7月の売り上げの6~7割を占めるまでに急成長した。

WWD:最後に今後の目標について教えてほしい。

村山:古着の持ち込み客はもちろん、新客を増やしたい。そのためにはいっそうの認知拡大が必要で、そのためにユーチューブなど新たなデジタルツールの活用も考えている。

 ユーチューブへの参入や20代ファンによるバックアップ、ビンテージが投資対象となっていることへの危惧などについては、古着系ユーチューバーのゆーみん&きうてぃとの対談を近日公開予定なので、そちらを楽しみにしてほしい。

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「ニューバランス」が「カサブランカ」と再びコラボ レトロ感漂う“327”を発売

 「ニューバランス(NEW BALANCE)」は11月20日、メンズブランド「カサブランカ(CASABLANCA)」とのコラボスニーカー“カサブランカ × ニューバランス 327”の第2弾を発売する。価格は1万6000円で、サイズは23.0〜29.0cm(25.5cmを除く)。ユナイテッドアローズ&サンズ(UNITED ARROWS & SONS)とドーバー ストリート マーケット ギンザ(DOVER STREET MARKET GINZA)、グレイト(GR8)などで扱う。

 コラボスニーカーは第1弾と同様に「ニューバランス」の“327”をベースに採用。パンチングを施したレザーを採用したアッパーや、少し日に焼けたような黄色のシュータンを施し、1970年代のイタリアのレトロなムードを表現した。カラーはヨーロッパのテニスコートをイメージしたホワイト × グリーンと、シックな印象のホワイト × ブラックの2色をそろえる。

 ベースに採用した“327”は、70年代に発表した“320”“355”“スーパーコンプ(SUPERCOMP)”の3型のディテールを掛け合わせた新モデルだ。大きく巻き上がったかかとのデザインが特徴となっている。

 「カサブランカ」は、モロッコ出身のシャラフ・タジェル(Charaf Tajer)が18年にスタートしたメンズブランド。2019-20年秋冬パリ・メンズ・コレクションでランウエイデビューを果たし、20年には「LVMHヤング ファッション デザイナー プライズ(LVMH YOUNG FASHION DESIGNER PRIZE)」のファイナリストにも選出されている。

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「ニューバランス」が「カサブランカ」と再びコラボ レトロ感漂う“327”を発売

 「ニューバランス(NEW BALANCE)」は11月20日、メンズブランド「カサブランカ(CASABLANCA)」とのコラボスニーカー“カサブランカ × ニューバランス 327”の第2弾を発売する。価格は1万6000円で、サイズは23.0〜29.0cm(25.5cmを除く)。ユナイテッドアローズ&サンズ(UNITED ARROWS & SONS)とドーバー ストリート マーケット ギンザ(DOVER STREET MARKET GINZA)、グレイト(GR8)などで扱う。

 コラボスニーカーは第1弾と同様に「ニューバランス」の“327”をベースに採用。パンチングを施したレザーを採用したアッパーや、少し日に焼けたような黄色のシュータンを施し、1970年代のイタリアのレトロなムードを表現した。カラーはヨーロッパのテニスコートをイメージしたホワイト × グリーンと、シックな印象のホワイト × ブラックの2色をそろえる。

 ベースに採用した“327”は、70年代に発表した“320”“355”“スーパーコンプ(SUPERCOMP)”の3型のディテールを掛け合わせた新モデルだ。大きく巻き上がったかかとのデザインが特徴となっている。

 「カサブランカ」は、モロッコ出身のシャラフ・タジェル(Charaf Tajer)が18年にスタートしたメンズブランド。2019-20年秋冬パリ・メンズ・コレクションでランウエイデビューを果たし、20年には「LVMHヤング ファッション デザイナー プライズ(LVMH YOUNG FASHION DESIGNER PRIZE)」のファイナリストにも選出されている。

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「紙カミソリ」は“成熟した技術”から誕生 貝印が部門横断メンバーで新たな開発に挑む

 1908年に創業した刃物メーカーの貝印はいま、次の100年に向けて新たなステージに向かっている。創業以来、刃物をはじめ、キッチン用品から医療用品まで1万点以上の商品を取り扱い、“気づけば貝印のアイテムを使っている”と日常生活には欠かせない存在だ。そんな中、今年の8月には先進的で大胆な広告が話題に。さらには、「紙カミソリ」の開発を手がけるなど新たな価値観を創出し、イノベーションを起こしている。

 「紙カミソリ」は、同社のSDGsに向けた取り組みを体現するモデルとして誕生した。開発には、部門を横断したメンバーが集結。なぜ、「紙カミソリ」だったのか。成熟した技術に新しい価値を与えることをモットーとする、プロジェクトリーダーの塩谷俊介・研究部次長に話を聞いた。

WWD:カミソリ市場の状況は?

塩谷俊介・研究部次長(以下、塩谷):いま、世界で1.8兆円、国内で400億~500億円の規模で、ここ数年の成長率はほぼ横ばいで推移しています(貝印調べ)。貝印のディスポーザブルタイプ(使い捨て)のカミソリは、男女共に国内トップシェア(19年9月~20年9月インテージSRIデータ)で幅広いユーザーに支持されています。

WWD:貝印は1930年代に日本初の安全カミソリの替刃製造に成功してから、同分野の商品開発を続け、安心・安全である刃物メーカーとしての存在感を放つ。

塩谷:創業110周年を越えたいま、企業としての変革期を迎えています。中長期計画で未開拓の新市場を創出する意味も込めて「ブルーオーシャンウェーブ」を打ち出したのですが、貝印に対して真面目で古典的なイメージを持たれているお客さまも多いため、新しい価値を創造する取り組みを始めました。そこで、カミソリという成熟した市場の中で、新しいカルチャーを生み出すべく、戦略の文字をなぞった「ブルーオーシャン“シェーブ”」という名のプロジェクトチームを発足しました。

WWD:塩谷次長がプロジェクトの発起人となり、第一弾となる「紙カミソリ」を開発した。

塩谷:研究・商品開発・デザインの3部門を横断した、次世代を担う30~40代のメンバー12人の有志が集い、通常業務と並行して開発に取り組みました。構想段階ではネタが多かったのですが、商談会で紙カミソリの原型となるコンセプトモデルを発表したところ多くの反響をいただき、開発することになりました。

WWD:なぜ紙だったのか?

塩谷:構想段階で、いつも清潔で快適さを提供する“1DAYカミソリ”のコンセプトを掲げていたので、サステナブルな観点を踏まえて紙を採用しました。それでも、耐水性のある紙でないと成り立たないので、最初は牛乳パックで試行し、徐々に発展させていきました。ただ、紙の専門家がいるわけではないので、紙のメーカーさんに声をかけるところからのスタートだったので苦労しましたね。現在は、環境に配慮した紙を使用していますが、将来的にはリサイクルも念頭に置いて、より環境にやさしいことができないか検討を進めていきたいと思っています。

デザイン面でも、持ち運びやすさを踏まえて薄さにこだわりました。紙で印刷ができるので、デザインの幅も広がり、デザイナーコラボやご当地のお土産用といった新しい販路を開拓し、機能面だけではなく、情緒的な側面でもアピールしていきたいですね。

WWD:どこで取り扱うのか?

塩谷:まずは来年の春、公式オンラインストアで販売します。新しい商品ということもあり、手探りな部分もありますので、お客さまからのフィードバックをもらいながら来秋の本ローンチに備えていきたいです。

WWD:貝印は脱プラスチックを通じてSDGsの達成に向けた取り組みを強化している。

塩谷:いま、時代の風潮としてサステナビリティが取り上げられていますが、もともと貝印のフレームワークとしてありました。1992年には植物原料から生まれた生分解性プラスチックを採用したカミソリを、96年には土中の微生物により分解されて自然に戻る「エコレ」を開発し、今も一部店舗にはなりますが現役で販売しています。

ただ、カミソリの刃は製造工程で高温の熱で処理をしているため、どうしてもCO2が発生してしまいます。2030年までにCO2排出量を半減にすべく、環境への押し売りではなくわれわれが継続できる取り組みを模索していきます。

成熟した技術に新しい価値を加える

WWD:塩谷次長は異業種を経て、17年に貝印に入社した。仕事をする上で大切にしていることは?

塩谷:これまでのキャリアも含めて、“新しい価値を世に出したい”という気持ちを持っていました。貝印は老舗であり、昔から形が変わらない商品を展開していますが、その“枯れた”技術に新しい価値を加えることに重きを置いています。ただ、既存品の品質を安定させることも重要であるため、技術の深堀と共に両輪で進めています。

WWD:今後のビジョンについて。

塩谷:カミソリは安い中国製品が台頭してきているので、日本で付加価値の高い商品を生み出していきたいですね。それはサステナブル含め、次の100年に向けたチャレンジだと思っています。お客さまに選んでいただける存在になれるよう、チャレンジを続けていきたいと考えています。

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すかいらーく「から好しINガスト」で売上8%増。寿司扱い店も拡大。

株式会社すかいらーくホールディングス(本社:東京都武蔵野市、代表取締役 会長兼社長:谷 真)が進める、ガスト店内にから揚げ「から好し」を併設させた「から好しINガスト」が店舗売上を8%押し上げる効果があると2020年度第3四半期決算説明会資料の中で公表した。
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アナタに若い友達はいますか? エディターズレター(2020年8月3日配信分)

※この記事は2020年8月3日に配信した、メールマガジン「エディターズレター(Editors' Letter)」のバックナンバーです。最新のレターを受け取るにはこちらから

アナタに若い友達はいますか?

 先日、とある学校で特別授業をさせていただきました。こんなご時世ですから、受講生の大半は画面越し。教室には10人足らずです。お題は、「ウィズコロナ時代、皆さんに期待すること」。新型コロナウイルスによって社会や業界がどう変わっているのかを話しながら、そんな中でも活躍している、受講生とほぼ同年代という、下のリンクの3人を紹介させていただきました。yutoriの片石クンがZOZOとタッグを組んだのは、その2日後のことです。

 授業のリアクションはトピックや学校によりますが、教室の数人からアツい質問を受け、安堵しました。別に“へりくだる”必要はありません。でも受講生の質問は、自分の感覚が若い世代にまだ響くことの証だとも思っています。

 連載を担当している菅付雅信さんにご紹介いただいた「カール・ラガーフェルドのことば」(河出書房新社)には、「一緒に写真を撮ろうと言ってくれる人が、若い人だと安心する」という言葉があります。ん~、毒舌風味ですが至言。「若い子が歩み寄ってくれる限り、俺はまだ大丈夫」。カール様も、そんなコトを考えていたのかもしれません。

 無論、年配者を斬りつけるワケではありません。でも、若者と交流できてない人は、頑張った方がいいのかもしれません(笑)。それは、自分をアップデートする一つの手段になるでしょう。月曜の朝から、結構重い質問をぶっ込みます。「アナタには、自分より結構若い友達がいますか?」。

 もし「いないよ。ヤバいかな?」と思う方がいらっしゃったら、ご連絡ください(笑)。若者とベテランの狭間を漂っている(つもりの)ムラカミが、生きのいい誰かを紹介させていただきます。yutoriの片石クンと、「フーフー」の高坂マールくんとは最近、取材などを通じてちゃんとお話させてもらいましたが、いずれも上の世代とちゃんとつながりたいと願っています。「いいオトナ、いるよ!」。そんなカンジで紹介させていただけると、嬉しいです(笑)。

FROM OUR INDUSTRY:ファッションとビューティ、関連する業界の注目トピックスをお届けする総合・包括的ニュースレターを週3回配信するメールマガジン。「WWD JAPAN.com」が配信する1日平均30本程度の記事から、特にプロが読むべき、最新ニュースや示唆に富むコラムなどをご紹介します。

エディターズレターとは?
「WWDジャパン」と「WWDビューティ」の編集者から、パーソナルなメッセージをあなたのメールボックスにダイレクトにお届けするメールマガジン。ファッションやビューティのみならず、テクノロジーやビジネス、グローバル、ダイバーシティなど、みなさまの興味に合わせて、現在7種類のテーマをお選び頂けます。届いたメールには直接返信をすることもできます。

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教えて!パタゴニアさん 連載第1回 環境問題に取り組むことになったきっかけ

 サステナビリティ先進企業として知られるパタゴニア(PATAGONIA)。クライマー、スキーヤー、サーファー、カヤッカーであり鍛冶職人でもあるイヴォン・シュイナード(Yvon Chouinard)が1973年米国カリフォルニアのベンチュラに創業しました。パタゴニアは環境や人権、社会の幅広い問題を、ビジネスを通じて解決する道を模索することで知られており、1970年代には環境団体の支援をはじめ、80年代には自社でのサステナビリティへの取り組みを本格化。90年代には、コットンをオーガニックコットンに切り替え、ペットボトルを再生したポリエステルでフリースを開発しています。今でこそ、多くの企業が取り組んでいることをずいぶんも前から行っていました。そんなパタゴニアのアクションにはヒントが多いはず――と考えて「WWDJAPAN.com」では「教えて!パタゴニアさん」と題して、パタゴニアの担当者に今知りたい疑問を聞く連載をスタートします。でもその前にー―プロローグとしてそもそもこうした問題に取り組むことになったきっかけは何だったのかをひも解きます。

 その歩みは、パタゴニアの前身、クライミングギアの製造を始めたころにさかのぼります。1957年、シェイナード氏は自身や仲間のためにクライミングの道具を鍛造する小さな会社、シュイナード・イクイップメント社を立ち上げました。きっかけは、繰り返し使用できるギアを作ろうと思ったことでした。当時、大きな岸壁へのクライミングに挑むときは何百本ものピトン(岩を登るときにクラックと呼ばれる割れ目にハンマーで打ち込み、かぎの役割をするもの)という金属製の道具が必要でしたが、当時のものは軟鉄製。一度ハンマーで打ち込んだら引き抜けず、岩壁に放置したまま降りるしかありませんでした。シェイナード氏は独学で鍛造を学び始め、刈り取り機についていた刃で最初のピトンを作りました。このピトンのうわさはすぐに広まり、仲間からの注文が殺到しました。

 シュイナード・イクイップメント社は1970年ごろには米国最大のクライミングギアのサプライヤーになっていたそうです。しかし同時に、そのギアが岩を傷つけていました。脆いクラックでは、ピトンを打ち込むときや回収する時に繰り返しハンマーでたたくため、自然のままだった岩が破損していたのです。シェイナード氏は2、3年前の夏には無垢だった岩が激しく変容しているのを目の当たりにし、ピトン事業をやめる決断をしました。これが、パタゴニアが長年にわたって歩む環境配慮の道を歩きはじめた瞬間でした。

 ピトンの代替品として、ハンマーを使用せずに手でクラックに押し込むことができるアルミ製の「チョック」を製造し、72年にシュイナード・イクイップメント社初のカタログに掲載して使用方法を紹介しました。このカタログの冒頭には、これまで製造してきたピトンが環境に及ぼす悪影響を紹介し、「クリーンクライミングに関するエッセイ」としてクライマーのダグ・ロビンソン(Doug Robinson)氏がチョックの使い方を説きました――「キーワードは“クリーン”。プロテクションとしてナッツとスリングだけを使用して登ることをクリーンクライミングと提唱したい。クライマーにより損なわれていない岩はクリーンであり、ハンマーでピトンを繰り返し打ち込んだり、引き抜いたりせず、次のクライマーがより自然な形で岩を経験できるためクリーンであり、またクライマーのプロテクションがほとんど痕跡を残さないという理由でクリーンである。クリーンとはつまり岩の形状を変えないことであり、人間が本来のクライミングに近づく第一歩でもある」。

 シェイナード氏は会社の運営を社員に任せて、製品のフィールドテストを行い、新しいアイデアを持ち帰るため、ヒマラヤや南米の極地環境で自社製品の摩耗試験を繰り返すようになりました。その過程で環境と社会の荒廃を目にするようになり、人口増加で森や草原が消えてゆくアフリカの状況、地球温暖化により氷河が解け始めている様子、アメリカとの軍事戦争に負けまいとロシアが自国の大半の自然を破壊している話などを会社に持ち帰りました。

きっかけは地元ベンチュラ・リバーの環境回復

 そして、パタゴニアが環境団体の支援を始めたのは70年代初めのこと。シェイナード氏が友人と地元の映画館にサーフィン映画を観に行ったときに、上映後に若いサーファーが観客に「市議会の公聴会に出席して、市当局の計画するベンチュラ川河口の水路計画と開発に反対の発言を行ってほしい」と呼びかけました。

 そこで数人の仲間とともに公聴会に出て、「この地域で最高のサーフポイントであるベンチュラ川河口の、いい波が失われるかもしれない」と抗議しました。シェイナード氏たちの頭にもおぼろげながら、ここがスチールヘッド(降海型ニジマス)の一大生息域だったという記憶がありました。実際に40年代には年間4000~5000匹ほどが遡上していましたが、その後ダムが2つ建設されたことで水の流れが変わり、雨の多い冬場以外は河口から流れ出すのは汚水処理施設からの排水だけになっていました。

 公聴会では、「川はもう死んでおり河口の流量を増やしても鳥などの野生生物やサーフポイントの状態が変化することはない」と市側の専門家複数名が証言しました。すると、若い大学院生のマーク・キャベリが、川岸で撮影した写真のスライドを上映し、ヤナギに営巣する鳥や水生のマスクラット、ミズヘビ、河口域で産卵するウナギなどの様子を次々に映し出しました。銀化したスチールヘッドが映ったときには、皆が立ち上がって歓声を上げました。“死んだ”はずの川に、数十匹のスチールヘッドが産卵に来ていたのです。結果、開発計画は撤回されます。シェイナード氏はマークに机と私書箱、若干の資金を与え、ベンチュラ・リバーを守る戦いを支援することにしました。

 この活動で、「草の根の活動で成果をあげられること」と「傷んだ生息域も努力次第で回復できること」を学びました。この経験から、シェイナード氏は動植物の生息域を守る活動やよみがえらせる活動をしている小さな団体に寄付をするようになります。86年には毎年利益の10%を寄付すると宣言。その後支援額を増やし、売上高の1%か税引前利益の10%いずれか多い方を寄付するとして、今に至ります。

 全米規模のキャンペーンに乗り出したのは88年。ヨセミテ渓谷の都会化を避ける基本計画を支援しました。その後はサケや川の再生を支援、遺伝子組み換え作物に反対、ワイルドランドプロジェクトを支持、アルプスに汚染物質をまきちらすトラックの通行に反対するなど、さまざまなキャンペーンを展開し、環境問題への関与を深めてゆきます。そして、社外の危機だけでなく、自社でもサステナビリティへの取り組みを始めます。

 84年には古紙のリサイクルを開始し、カタログも古紙配合率の高い再生紙に切り替えました。“シンチラ・フリース”の素材として使うリサイクルポリエステルを、ウェルマン社(Wellman)やモルデン・ミルズ社(Malden Mills)と共同開発を進め、1リットルのペットボトル25本から“シンチラ・フリース・ジャケット”1枚を作れるようにするなど、先駆的な取り組みを進めました。

教えてくれた人:太宰初夏(だざい・ういか)/コミュニケーション& PR担当:神奈川県出身。植樹活動を行うNPOでボランティアを行いながら八王子や神田のアウトドア用品店で勤務。その後カナダに留学。留学時に「パタゴニア」のバンクーバー店のゼロウエイストマーケットの取り組みに刺激を受けて、帰国直後の2017年、パタゴニア日本支社へ入社。好きなアウトドアアクティビティはトレイルランニングと山歩き。自身で行うサステナビリティへの取り組みはマイボトル、マイバッグ、カトラリーを持ち歩くほか、植樹ボランティアも行っている

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今週のスケジュール(2020年11月16日〜2020年11月22日)

FASHION

18 WED
ハースト婦人画報社
「The Mavaricks of 2020」(ザ・マーベリックス・オブ2020)
20:30〜21:30 BMW GROUP Tokyo Bay
(東京都江東区青海2-2-15)

19 THU
三喜商事
オールドイングランド広尾店オープニングレセプション
13:00〜18:00 オールドイングランド広尾店
(東京都渋谷区広尾5-6-6 広尾プラザ1階

BEAUTY

18 MON
マッシュビューティラボ
「セルヴォ―ク」新製品発表会
14:00~20:00
コスモプラネタリウム渋谷
東京都渋谷区桜丘町23-21 渋谷区文化総合センター大和田 12階

19 TUE
ネオナチュラル
「ネイチャーズフォー」新製品発表会
11:00~/14:00~/18:00~
TOKYO F(NOOK STUDIO)
東京都渋谷区猿楽町14-13

20 WED
ロダン&フィールズジャパン
「ロダン&フィールズ」新製品発表会
13:30~/16:30~
マンダリン オリエンタル 東京
東京都中央区日本橋室町2-1-1

21 THU
カネボウ
「ルナソル」新製品発表会
11:30~/13:00~/14:30~/16:00~
CONFERENCE BRANCH 銀座
東京都中央区銀座3-7-3

22 FRI
日本ロレアル
「ヘレナルビンスタイン」新製品発表会
10:30~/12:00~/14:00~/15:30~/17:00~
ザ ジュエルズ オブ 青山
東京都港区南青山5-3-6

ELCジャパン
「ジョーマローンロンドン」新製品発表会
11:00~/13:30~/15:00~/18:00~
ELCジャパン
東京都千代田区丸の内3-2-3 丸の内二重橋ビルディング20階

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