「アレキサンダー・マックイーン」2021年プレ・スプリングコレクション

 「アレキサンダー・マックイーン(ALEXANDER McQUEEN)」が2021年プレ・スプリングコレクションを発表した。

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「サカイ」のホリデーコレクション 「ポーター」「アー・ペー・セー」などのコラボ商品を発売

 「サカイ(SACAI)」は11月20日、ホリデーコレクションを日本国内の直営店と自社EC「sacai THE store」で発売した。中国・北京、上海、香港の3都市でのポップアップイベント「你好 / ハロー サカイ(Nihao / Hello sacai)」で販売する一部限定商品を日本でも購入することができる。

 吉田カバンの「ポーター(POTER)」とのコラボレーションによるヘルメットバッグを再構築したトートバッグをはじめ、フランス発の「アー・ペー・セー(A.P.C.)」とのブルゾン、白い陶器で知られる「アスティエ・ド・ヴィラット(ASTIER DE VILLATTE)」のマグカップやティーポット、香港とロサンゼルスを拠点にするライフスタイルブランド「ケースティファイ(CASETIFY)」のiPhoneケースやAirpods Proケースなどをラインアップ。またアーカイブテキスタイルを使った傘や、コレクション制作の過程で出た残反を活用したバブーシュシューズやバッグなども扱う。

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「サカイ」のホリデーコレクション 「ポーター」「アー・ペー・セー」などのコラボ商品を発売

 「サカイ(SACAI)」は11月20日、ホリデーコレクションを日本国内の直営店と自社EC「sacai THE store」で発売した。中国・北京、上海、香港の3都市でのポップアップイベント「你好 / ハロー サカイ(Nihao / Hello sacai)」で販売する一部限定商品を日本でも購入することができる。

 吉田カバンの「ポーター(POTER)」とのコラボレーションによるヘルメットバッグを再構築したトートバッグをはじめ、フランス発の「アー・ペー・セー(A.P.C.)」とのブルゾン、白い陶器で知られる「アスティエ・ド・ヴィラット(ASTIER DE VILLATTE)」のマグカップやティーポット、香港とロサンゼルスを拠点にするライフスタイルブランド「ケースティファイ(CASETIFY)」のiPhoneケースやAirpods Proケースなどをラインアップ。またアーカイブテキスタイルを使った傘や、コレクション制作の過程で出た残反を活用したバブーシュシューズやバッグなども扱う。

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【動画】Youth in focus Vol.1 ジェンダーの課題にクリエイションの力で挑戦するエド・オリバー

 「WWDJAPAN.com」はU30の若者たちにフォーカスした新連載「ユース イン フォーカス(Youth in focus)」をスタートする。ミレニアルズやZ世代と呼ばれる若者たちは情報感度が高く、ジェンダー平等やサステナビリティなど社会課題に関心が強いと言われている。彼ら/彼女らは今何を考え、ファッションやビューティーと向き合い、どんな未来を作ろうとしているのだろうか。同企画では業界に新たな価値観を持ち込み、変化を起こそうと挑戦する若者たちを紹介する。

 連載の1回目は、クリエイティブスタジオのリング(REING)でクリエイティブ・ディレクターを務めるエド・オリバー(Edo Oliver)にファーカスする。リングは性別や人種、年齢、体形に対する他者からのラベリングや社会の枠組みから個人を解放することを目的に活動する。企業やブランドのクリエイティブ制作、ジェンダーニュートラルなアンダーウエアや指輪などの商品の製造・販売に加え、ジェンダーを多角的に考察する対話型イベントを通じたコミュニティ運営なども手掛ける。同氏にリングの活動から、社会を変えるために必要だと思うこと、今後の目標などについて語ってもらった。

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【動画】Youth in focus Vol.1 ジェンダーの課題にクリエイションの力で挑戦するエド・オリバー

 「WWDJAPAN.com」はU30の若者たちにフォーカスした新連載「ユース イン フォーカス(Youth in focus)」をスタートする。ミレニアルズやZ世代と呼ばれる若者たちは情報感度が高く、ジェンダー平等やサステナビリティなど社会課題に関心が強いと言われている。彼ら/彼女らは今何を考え、ファッションやビューティーと向き合い、どんな未来を作ろうとしているのだろうか。同企画では業界に新たな価値観を持ち込み、変化を起こそうと挑戦する若者たちを紹介する。

 連載の1回目は、クリエイティブスタジオのリング(REING)でクリエイティブ・ディレクターを務めるエド・オリバー(Edo Oliver)にファーカスする。リングは性別や人種、年齢、体形に対する他者からのラベリングや社会の枠組みから個人を解放することを目的に活動する。企業やブランドのクリエイティブ制作、ジェンダーニュートラルなアンダーウエアや指輪などの商品の製造・販売に加え、ジェンダーを多角的に考察する対話型イベントを通じたコミュニティ運営なども手掛ける。同氏にリングの活動から、社会を変えるために必要だと思うこと、今後の目標などについて語ってもらった。

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G-DRAGONと「ナイキ」“エアフォース”のコラボを記念したブックが発売 藤原ヒロシのインタビューなど

 東京・原宿のセレクトショップ、GR8はG-DRAGON(ジードラゴン)と「ナイキ(NIKE)」がコラボレーションしたスニーカー第2弾の発売を記念したブック(1988円)を発売する。GR8限定の取り扱いで、11月25~27日に特設サイトで先着で応募を受け付ける。

 コラボのスニーカー、“ナイキ エア フォース 1 パラノイズ(NIKE AIR FORCE 1 PARA-NOISE)”は25日発売。昨年に続き、第2弾だ。磨耗することで徐々に白いペイントが剥がれ落ち、その下からG-DRAGONが描いたフローラルパターンのグラフィックが現われる仕組みになっている。

 記念のブックはGR8オーナーバイヤーの久保光博、「デイズド&コンフューズド ジャパン(DAZED&CONFUSED JAPAN)」などの編集で知られる山﨑潤祐が手掛ける雑誌 「198201111959」とのコラボレーション。G-DRAGONの誕生日の1988年8月18日にちなみ「198201111959_19880818」と名付け、1988部限定で発売する。

 G-DRAGON本人のアートワークや未公開写真、親交のあるドクター・ウー(Dr.Woo)やエリ・ワキヤマ(Eri Wakiyama)らが数字“8”をテーマに制作したアート、 G-DRAGONの友人が同シューズを撮影したスナップフォト、藤原ヒロシのインタビュー記事などを掲載する。

 また、同ブックの収益の一部は原宿表参道欅会のけやき基金に寄付するという。街路修景事業や美化推進など表参道周辺の環境と商業の発展を目指す基金だ。

 G-DRAGONことクォン・ジヨン(權志龍、Kwon Ji-yong)は、韓国・ソウル生まれのラッパー、アーティスト。2006年にアーティストグループBIGBANGでデビューを果たすと、以降不動の人気を誇るK-POPアーティストに。「アンブッシュ(AMBUSH)」や藤原ヒロシの「フラグメント デザイン(FRAGMENT DESIGN)」などとコラボを果たしている。

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「アルティミューン」からハンドクリーム誕生 外的ダメージから守り滑らかな手肌へ

 資生堂は12月1日、グローバルブランド「シセイドウ(SHISEIDO)」を代表するスキンケアシリーズ“アルティミューン”から、“パワライジング ハンドクリーム”(2000円)を発売する。コロナ禍においてアルコール消毒が常用となり、ハンドクリームの需要が高まったことからスピーディに開発。国内の百貨店を中心とする約380店と、ブランドサイト、同社の総合美容サイト「ワタシプラス」で販売する。

 “7.1秒に1本売れている”人気のベストセラー美容液“アルティミューン パワライジング コンセントレート N”だが、ハンドクリームにも“アルティミューン”の特徴である、乾燥などの外的ダメージから肌を守り滑らかに導く効果と、心地よい香りを踏襲。また、美容液に搭載しているイミューンジェネレーションテクノロジーに加え、花粉やちり・ほこりなどの空気中の微粒子の付着を防ぐ新技術、マルチディフェンスシールドを加え、手洗いやアルコール消毒によって乾燥する手肌を美しく保つ。

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中国進出支援のトレンドExpressに聞く、中国マーケティングを成功させる3つのポイント

 新型コロナで、これまでインバウンドやトラベルリテール需要の大きかった企業は痛手を受けた。特に中国客に期待していた企業の中には、越境ECや一般貿易など、中国客へ新たなアプローチを模索するところも少なくない。そのハードルは低くないが、勝ちパターンはあるのだろうか。

 日本企業の中国進出サポートやマーケティングを手掛けるトレンドエクスプレス(トレンドExpress)の濱野智成社長に、今の中国のニーズと消費者動向を取材。その中から見えた3つのポイントを紹介する。

在日中国人から熱意あるUGCを増やす

 中国ではインフルエンサーのことをKOL(Key Opinion Leader)と呼ぶ。これに加えて、フォロワー数百〜1万以下で、より消費者に近いKOC(Key Opinion Consumer)もいる。どちらもプロモーションで起用される欠かせない存在だが、KOLを起用するより先に注力すべきはUGC(User Generated Contents)を増やすことだ。

 「プロモーションの初期は在日中国人や、在日ソーシャルバイヤー(代購)をターゲットとするべきだ。彼らは日本の商品を中国向けに展開するコンシェルジュのような役割を果たしている。彼らの認知を拡大していかないと、いきなり中国SNSで広告を打っても費用対効果が見合わない。中国の方から『進出してほしい』と思われることが第一優先だ」と濱野社長。こうした在日中国人の理解を深め、熱意のある口コミ(UGC)を投稿してもらうことが重要だ。

 これと並行して、公式情報を発信する基地として公式アカウントを設置、発信する。その次に、流通開拓をしてくれる代理店とともに、いつ公式旗艦店を開くか、KOLを起用するかのタイミングを模索していくことになる。

 濱野社長によると、越境ECを開始するタイミングは「おおよその目安は、タオバオで1カ月に1万件ほど検索をされ、またUGCが1000件投稿されている状態(小紅書の場合)」。日本で実績のある商品であれば、中国向けのプロモーションをしていなくてもすでに1000件ほど投稿はあることが多いという。

日本市場におけるブランドステータスより上を狙う

 また、濱野社長は「日本の化粧品ブランドで勝ち筋を見つけるとしたら、プレステージカテゴリーを目指す必要がある。低価格帯は中国のローカルブランドが市場を作り飽和しつつあるため、先行優位性が相当ない限り勝っていくのは難しい。新規で参入するブランドは、日本市場で得ているブランドステータスより少し上を狙わなければいけない」と語る。

 ブランド価値を高めるには、ブランドのストーリーを伝える施策が重要だ。例えば、ブランドマネージャーや研究者、社長といった“ブランドの中の人”が語るコンテンツも大きな力を持つ。「研究者が話すときに、技術や開発力についての話(How)をしがちだが、なぜその商品を作ろうと思ったのかの話(Why)を掘り下げると、消費者がより共感しやすい情報になる」と濱野社長。

 こういった大掛かりなマーケティング手法はプレステージブランドが行うことが多いが、中国では地元の中価格帯ブランド「完美日記(Perfect Diary)」や「花西子(Hua xi zi)」も同様の手法でストーリテリングを行っているという。両ブランドは中国化粧品業界でも注目を集める成功ブランドで、他社よりも高級路線をとっている。

いざ中国進出、旗艦店立ち上げのタイミングは?

 こうしたプロセスを経て、公式旗艦店を開くタイミングになる。多くのブランドが選択するのがTモール国際などの越境ECだ。越境ECであればNMPA(中国国家食品薬品監督管理局)に申請することなく販売できる大きなメリットがある。一方で越境ECは消費者とオフラインでの接点は持つことができない。濱野社長は「越境ECのみではブランド規模が成長しない原因には、オフライン接点を持てないことにあると考えている」と指摘する。

 その欠点を補うのが、トレンドエクスプレスが新たに開始するサービス「意中盒 -SURPRISE BOX-」だ。同社が提携するアプリやカルチャーセンター、ジムなどを利用する中国本土に住む1500万人の中から、企業の狙いに合った人にのみギフティングを行うサービスで、「リアル店舗のように実際に手に取って使うことで商品の良さを体感してもらいたい」という企業側のニーズに応える。

 仕組みとしては越境ECに商品を展示し、ユーザーにそこから商品を購入してもらう。購入費用はサービス側で補てんするため、消費者は無料で商品を試すことができる。また通常の発送とは異なり、ブランドイメージをつくる豪華な箱でラッピングするなどの演出で体験価値を上げるという。

 ギフティング後、企業側はユーザーアンケートを取ることができ、結果から商品の評価されているポイントや消費者像を知ることができ、中国での訴求ポイントの戦略を練る中で活用できる。例えばある男性向け化粧品ブランドは、これまで対象としてこなかった若年の寮生活をしている学生に商品を試してもらい、新たな商機を見つけるとともに「化粧品を使うべき場面がイメージできない」という消費者側の思いを理解するに至ったという。

 同社の中国事業を統括する子会社・数慧光(上海)商務諮詢有限公司(Trend Express China)の渡辺健太COO(最高執行責任者)は「単に市場調査をするだけでなく、消費者には商品を気に入ってもらい、リピートしていただく機会にしたいと考えている。また今後は本サービスからUGCを生み出す施策も考えていく」と語った。

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カラーリング後の髪の変化に着目 4種の専用アイテムで美容師とともに進めるカラーケア

 「ウエラ プロフェッショナル(WELLA PROFESSIONALS)」は9月、美容室専売品のカラーケアアイテム「カラーモーション+ 4ウィーク プログラム」を発売した。これはヘアサロンでのカラーリング後、毎週変わりゆく髪の変化に着目し、週ごとに異なる専用ケアをするという新コンセプトの製品。同ブランドによる研究の結果、カラーリング後には“色が不安定で著しく変化しやすい時期”“手触りや滑らかさが失われやすい時期”“パサつきやすくなる時期”“艶感が失われやすい時期”があり、それにピンポイントで対応することで色・質感・艶の整った理想的な髪の状態を保ち続ける。

 また、4種のアイテムを使う時期、使い方などについて美容師のアドバイスを受けてケアを進め、次回来店まで髪の状態を保つプログラムであるため、美容師と顧客との連携が必要不可欠。二人三脚でケアを行うことで、ワンランク上のヘアカラーの楽しみ方を提供するアイテムでもある。

4週間、週1回のケアで
髪の色・質感・艶を保つ

人気ヘアサロン「ミンクス(MINX)」の顧客が
「カラーモーション+
4ウィーク プログラム」を体験

「カラーモーション+
4ウィーク プログラム」を通じて
お客さまとの絆がより深まる

 一般的なカラーケア製品は、どの週でも使う製品は同じで、仕上がり感も同じ。その点「カラーモーション+ 4ウィーク プログラム」は4種類あり、各アイテムごとに使用する目的がピンポイントで、仕上がりも明確にイメージしやすいという点ですごく新しい。

 また、今はヘアカラーもただ“色がきれい”というだけでは満足してもらえない時代。色がきれいで、質感も良くて、艶も出ていて、その状態が長持ちするなど、複数の要素を求めるお客さまが増えている。そうした多角的な要望に対し、専用のアイテムが分かりやすく対応してくれるので、今のニーズにマッチしていると思う。さらに(一般的なカラーケア製品にありがちなのだが)使用後に髪が固くなるというデメリットがなく、普段使っているヘアケア製品と併用できるのでおすすめしやすい。トレンドのブリーチカラーは色落ちを感じやすいので、こういう商品はなくてはならないものになっている。

 4週にわたって、美容師の指示のもとに自宅で使ってもらうアイテムなので、自宅に居ながら「美容師さんの言っていた通り、使ったら質感が良くなった」などと実感してもらえれば、「カラーモーション+ 4ウィーク プログラム」を通じてお客さまとの絆がより深くなることも期待できる。

ライフスタイルに
組み込むことで、
しっかりとしたケアが可能に

 「カラーモーション+ 4ウィーク プログラム」の最大の特徴は、4週間にわたり、毎週異なったアイテムでケアすること。日々のスケジュールに組み込んで、髪の状態の変化を見ながら楽しみつつケアできるアイテムでもある。また「一般的なホームケア製品だと、使うのを忘れてしまったり、最初はきちんと使っていても次第に使わなくなってしまったりするケースも少なくない。その点『カラーモーション+ 4ウィーク プログラム』は使用目的がはっきりしているため、『髪がパサついてきたから使わなきゃ』といった感じで、髪の状態を見て思い出してもらえるので、しっかりとしたケアにもつながる」(佐藤ディレクター)という。ケアすることをライフスタイルの一環にしてくれるアイテムだ。

問い合わせ先
ウエラお客様相談室
0120-411524

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さよなら「セシルマクビー」! 全盛期を支えた元社員らが語る「キラキラ輝いていたあの時代」

 1990年代半ばから2000年代にかけて、若い女性のファッションを象徴する存在として社会現象も巻き起こした「セシルマクビー(CECIL McBEE、以下セシル)」(ジャパンイマジネーション)が、いよいよ幕を下ろす。旗艦店であり、往時は月商1億円を誇った渋谷109内の店舗が11月30日をもって閉店し、これで全店閉店となる。閉店を前に渋谷109店では、かつての人気商品やムック本などを展示するイベントを11月21~30日に実施。同イベントのために、現役社員だけでなく全盛期を支えたディレクターやプレス担当者らが再結集した。彼らにキラキラ輝いていた時代の「セシル」を振り返ってもらった。

 「『セシル』での10年間があったからこそ、今の自分がある」と話すのは、00年代の “東京エレガンス”ブーム時代の「セシル」を支えた名越万理・元ディレクター。90年代後半の“セクシーカジュアル”“ギャルファッション”のムーブメントで「セシル」に憧れ、大阪文化服装学院を卒業してジャパンイマジネーションに入社。13年に退社するまで、企画やディレクションを担った人物だ。現在はフリーランスとして、大手カジュアルSPAなどのディレクションに携わる。1990年代後半からブランドを支え続けてきたメンバーもいる。「渋谷109店で店長をしていた97~98年は、お客さんが絶えることが全くなかった。朝10時から夜9時まで休憩を取る間もなくレジを打ち続けていたし、販売員として働きたいという応募も多くて、毎日10~15人は面接していた」と振り返るのは、現役社員の手塚邦洋セシルマクビー営業部次長だ。手塚次長は95年にアルバイトとして入社。現在入社25年目の43歳で、まさに「セシル」と共に人生を歩んできた。

 閉店を前にして、何かイベントができないかと渋谷109から打診を受けたのが10月上旬。そこから急ピッチで準備を進めてきた。ただし、コロナ禍の中ではイベントとしてやれることも限られる。加えて、「現在の本社の事業部人員は自分も含めて4人とかなり減っている。そこで、名越元ディレクターや当時のプレスチーフに声をかけた」と手塚次長。再結集したメンバーで話し合ったのは、「『セシル』とは何か」。それに対する回答としてメンバーから口々にあがったのが、レオパード柄のミニワンピースやツイードジャケット、クラッシュベロアのベアトップやキャミソール、ロールカラーのAラインコートといったアイテムだった。当時を知っていれば「懐かしい!」「まさに『セシル』!」と言いたくなるものばかりだ。イベント用にそれらを復刻生産し、展示することを決めた(販売はしない)。

 近年の「セシル」店頭では白のシンプルなマネキンを使っていたが、復刻アイテムを展示するためのマネキンはゴールドがかった塗装を施して当時を再現。「全盛期の『セシル』のマネキンは、美容師と組んでメッシュや巻き髪などのトレンドを取り入れたウィッグを付けているのも特徴だった。当時の資料を探し出して、同じような華やかな巻き髪ウィッグを作った」と名越元ディレクター。他にも、往年の顧客を楽しませるためにアイコニックなロゴ入りショッパーや四角いミラーを復刻。DMを持参し来店した客にはそれらをプレゼントする。「今となってはよくある手法だが、20年前は『セシル』が他ブランドに先駆けて始めたものだった」と手塚次長が語るノベルティグッズやブランドムック本も、年代順に並べて「『セシル』のミュージアムのような空間を作る」という。

倉庫作業でもハイヒールは死守

 一時代を築いたブランドだけに、印象的なエピソードや思い出話が次から次へと出てくる。「僕は安室奈美恵さんと同い年だけど、97~98年頃は安室さんやMAXさんにワンボタンのパンツスーツなどを頻繁に貸し出していた。当時はまだプレスルームやプレス担当者といったものがカジュアルブランドにはなかった時代で、全て渋谷109の店頭でスタイリストに貸し出し対応していた」と手塚次長。「あの頃は毎日渋谷の日焼けサロンに通って肌を焼いていた。渋谷109で働いている販売員には、日焼けサロン側が割り引きしてくれていた(笑)」といった小話も。カリスマ店員の影響力が強かった時代だからこそだ。

 名越元ディレクターが在籍した“東京エレガンス”時代のエピソードとして出てきたのは、「今となってはハラスメントになってしまうが、どこでお客さまに見られても『セシル』のイメージが保てるように、販売員には通勤時も5センチ以上のハイヒールを履くように指示していた」(名越元ディレクター)というもの。「言い出しっぺの自分がそれを破るわけにはいかないので、年末に倉庫を掃除する時も毎年ハイヒールで通していた」と話す。「セシル」といえば、接客のしっかりした優秀な販売員が多いことも業界内ではよく知られていた。「個人の売り上げ額に対してプライドを持っている販売員が同業他社と比べても多かったと思う。とにかくみんなブランド愛が強かった。ノベルティイベントの告知などで各販売員は毎月のように顧客に300~400枚のDMを送っていたが、シールを貼るなど1枚1枚すごく作り込んでいたのをよく覚えている。お客さまとの関係も非常に近く、接客をしながら“人生相談”のような深い話をしているケースもよくあった」と手塚次長。

少女漫画の題材にもなった「セシル」

 ファッション誌はもちろんのこと、テレビの情報番組などにもよく取り上げられ、とにかくメディアへの露出が多かったのも全盛期の「セシル」の特色だった。これについては、2006~13年に同社に在籍し、今回のイベントにも関わっている中道あすか元プレスチーフがコメントを寄せてくれた。「ファッション誌は対象年齢やテイストの枠を超えて、当時の他ブランドでは考えられないほど幅広い媒体に掲載いただいていた。テレビの情報番組に取り上げられるケースも多く、その商品が発売される日は店のオープンと同時に大勢のお客さまが走り込むような状態だった」という。中でも「さすが『セシル』!」と思わせるエピソードが、「『セシル』を題材にした漫画もあった」という話。集英社の少女漫画誌「マーガレット」で、12年に「LOOK~CECIL McBEEの恋の魔法~」が連載され、コラボレーションアイテムなども企画していた。中道元プレスチーフ自身も漫画内に登場している。

 「セシル」は00~13年の14年間にわたって、渋谷109で売り上げナンバーワンの座に君臨。しかし、その後はマーケットの変化に対応しきれず、右肩下がりが続いてきた。模索の中で、シーズンごとにリブランディングを繰り返していた印象だ。「時代の半歩先を行くというのが、かつては『セシル』のプライドだった。それが、この5~10年は半歩先でなく、時代の主流と同じになってしまっていた」と手塚次長は省みる。「店舗数も増え、ブランドの規模はすごく大きくなっていた。一方で、世の中は“私だけのブランド”と思えるようなストーリー性のあるものを個々が発信していく時代に変わっていった。そこにギャップがあった。変えたいけど変えられない。作り手の側には、そういったジレンマがあったと思う」と、名越元ディレクターは外から見ていて感じていたという。

 「セシル」は1987年にスタート。96年頃に渋谷109を発信源に“セクシーカジュアル”“ギャルファッション”ブームに火が付くと、その代表ブランドの1つとなった。2000年代中盤以降は、赤文字系雑誌や「東京ガールズコレクション」と連動した“東京エレガンス”の波をつかんで成長。しかし、08年の「H&M」上陸や15年の「ジーユー(GU)」のガウチョのヒットに象徴される競合状況の激化、SNSの拡大などの中で、次第に影響力を失った。ジャパンイマジネーションは今後は「アンクルージュ(ANK ROUGE)」「ジェイミーエーエヌケー(JAMIE エーエヌケー)」「スタニングルアー(STUNNING LURE)」「デイシー(DEICY)」の4ブランド事業に集中する。

■「CECIL McBEE THANK YOU CLOSE EVENT」
開催期間:11月21~30日
場所:渋谷109の2階
住所:東京都渋谷区道玄坂2-29-1
注:新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、混雑時は展示ブースは20分ごとの総入れ替え制を予定。その際は店頭で入場時間を指定したチケットを配布する。渋谷109内で行列を作り、待機することは不可

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健康的な笑顔とライフスタイルが人気のモデル・忍舞の輝く女性になるための“自分らしさと自信”

 仕事にプライベートに、いろんな選択肢があるからこそ、幸せのカタチだって人それぞれ。では本当の意味での“自分らしさ”ってなんだろう。今の自分に自信を持つためには、心身ともに毎日美しくいることが大前提。乾燥しがちな肌の保湿はもちろん、脱毛だって忘れてはいけない重要な課題の一つだ。ここでは自分らしく生きられるための素敵なヒントを探るべく、毎日を豊かに輝く女性たちをフィーチャー。第4回は、モデルとして活躍するかたわら自身のブランド「ワム(WoM)」をプロデュースする忍舞さんが登場。モデル業に加えて、日々の子育てなど彼女の充実したライフスタイルをクローズアップする。さらにキメ細かな美肌に欠かせない家庭用光美容脱毛器“スムーズスキン ピュア”を使用し、その効果や感想を聞いた。

”子育ても仕事も、
頑張りすぎないからこそ楽しめる”

WWD:モデルとして母として、さらに自身のブランド「ワム」のディレクターとして、さまざまな顔をお持ちですが、バランスよく両立させるために心掛けていることはありますか?

忍舞:仕事も子育ても、特に切り替えはしていません。すべてが楽しいから。やりたくない!と思うようなことは最初からやらないようにしています。だって、興味のないことを始めてもきっと続かないから。そこは自分の気持ちや直感に従います。しいて言うなら、好きな仕事が息抜きになっているのかも。

WWD:いそがしい毎日を過ごす中で、オンオフの切り替えはどのようにされていますか?

忍舞:すべてを完璧にこなそうとしても、無理がたたります。そこは自分に厳しくしすぎず、自分なりのペースでこなせればいいなと思っています。私の場合は、子育ても仕事もすべて好きでやっていることなので、オンオフという感覚はとくにありません。頑張りすぎないからこそ楽しんで続けられるのかなと思いますね。

WWD:子育て中は「オシャレができない」という声も多いですが、実用性がありつつも自分らしくファッションを楽しむためには?

忍舞:今年の12月で2歳になる息子がいます。もう本当にワンパクで(笑)。なので、子どもと遊ぶときは動きやすいデニムスタイルが多いですね。アクセサリーもつけないしシャツもあまり着ないかも。抱っこしていると子どもに引っ張られちゃうから(笑)。でも、子育て中だからって、オシャレを断念しちゃうのはもったいない。そんな女性に向けて「ワム」をプロデュースしました。働くママはもちろん、カジュアルだけどスタイルが良く見える服、なおかつ上質な素材で、着ていて気持ちのよい服を提案しています。楽なのにオシャレに見える、それは働くママにとってモチベーションを上げるための大事な要素だと思っています。「ワム」には、私の理想をすべて詰め込んでいます。

WWD:母として子育てや家事をこなしながらモデルとしても活躍する忍舞さんですが、日常で行なうプチぜいたくとは?

忍舞:一日の終わりの晩酌かな(笑)。そのときの気分で、ビールや日本酒をセレクトしています。ワインも好きで、息子を寝かせたあとにしっぽりと楽しんでいます。子どもや愛犬と一緒に太陽の下で思い切り遊んでいるときも、ぜいたくな幸せを感じますね。

”発酵の力が与える健康と美の秘けつ”

WWD:インスタグラムでは、ナチュラルなライフスタイルで多くの支持を集めていますが、食へのこだわりを教えてください。

忍舞:心身ともに健康でいるために、外側からだけでなく内側のケアも心掛けています。食は自分自身をつくる源ですから。たとえば季節の野菜を使ったお総菜だったり、子どものおやつにはオートミールのクッキーを作ってあげたり。梅干しも自家製です。あと食事には必ず発酵食品を取り入れるようにしています。お塩の代わりに塩麹を使ったり、お醤油の代わりに醤油麹だったり。私の料理の調味料として最適なんです。柚子胡椒も自家製です。混ぜて放置するだけなので誰でも簡単にできます。お料理だって、頑張りすぎたり気合を入れすぎると面倒になって長く続かなくなる。何事も難しく考えない方がいいんです!

WWD:発酵食品を取り入れるようになってから、体に何か変化を感じるようになりましたか?また、美しく輝き続けるために日ごろ行なっているビューティケアを教えてください。

忍舞:発酵食品を取り入れるようになってから生理痛がぴたっと止まりました。発酵食品は日本人の食生活になじみのあるものばかりなので、腸内環境を整えてくれるだけでなく、肌にもよい影響を与えてくれます。あと、乾燥しがちなこの季節は、お風呂上がりに無添加のオイルを全身に塗ってマッサージをしたり、うぶ毛処理として“スムーズスキン ピュア”も週1のルーティンに取り入れています。

“毛穴知らずの美しい肌は
日ごろの積み重ねが大事”

WWD: “スムーズスキン ピュア”を使用してからどのような効果が見られましたか?

忍舞:コンパクトで使いやすいので、凹凸のある膝にも照射しやすいし、ケアする部位によって3つのモードから選べるのが安心。皮膚の薄い顔まわりは「ジェントルモード」で、脚など範囲が広い部位には「スピードモード」で、くまなくスムーズに処理できました。週1回、4週間の継続使用で、うぶ毛や毛穴が目立たなくなりましたね。サロンに行く手間が省けるので、気になる箇所だけパッと済ませられるのも便利です。

WWD:ムダ毛のない美しい肌を手に入れることで、気持ちや行動にどのような変化を感じましたか?

忍舞:撮影時にスカートをはくことが多いのですが、ためらわずに自信を持って肌を出すことができるのがうれしいですね。脱毛処理はもちろん、美しい肌は日頃の積み重ねが大事なのだとあらためて実感しました。

WWD:モデルとして母として、新たにチャレンジしたいことや目標はありますか?

忍舞:食に関する提案を積極的にやっていきたいです。ビーガンは美意識の高い人が取り入れるもの、という認識がいまだに多いと思いますが、海外のように選択肢の一つとして日本でも気軽に取り入れられるようなきっかけをつくっていきたい。いつか、ビーガンスイーツと「ワム」の服を同時に楽しめるカフェをオープンさせたいですね!

 よりヘルシーな美肌を手に入れるなら、イギリス発の家庭用光脱毛美容器「スムーズスキン」の新モデル、“スムーズスキン ピュア”をぜひ試してみて。最先端テクノロジーを用いた同製品は、10段階のスキントーンセンサーを搭載しており、使う人の肌に合った最適なパワーで高い脱毛効果を実現してくれる。軽量で持ちやすいコンパクトな形状なので、凹凸のある部位も含めて高速照射で全身のケアがスムーズに行えるのもうれしい。ムダ毛のないキレイな素肌を保つことで、今までのコンプレックスを解消し、指の先まで自信に満ち溢れた新しい自分に出会えるはず。

PHOTOGRAPHS:TSUKASA NAKAGAWA
TEXT:MEGUMI OTAKE

問い合わせ先
スムーズスキン カスタマーサポート
0120-791-355

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中国コスメはなぜコラボするのか?人気アイテムから見る拡散戦略

 中国では国産コスメが急成長しており、日本や東南アジアでも話題となっている。それらの製品の中で目につくのが、キャラクター、ブランド、建造物など多様なコラボレーションだ。

 中国市場では2015年ごろから、IP(Intellectual Property、知的財産)が注目されている。IPとは一般に認知度が高く、大規模なファン層が存在し、強力な収益化能力を持つものを指す。具体的にはブランドやコンテンツ、キャラクター、人物などがIPと呼ばれる。

 こういった異業種のIPとブランドがコラボすることで話題を生んだり、新客を獲得したり、ブランド理解を深めたりと多くの効果が期待できる。こうしたブランドやキャラクターと自社の商品を掛け合わせて目新しさや希少性を提供する戦略をクロスボーダーマーケティングという。

 こういったコラボアイテムは、特に1990年代生まれ以降(30歳以下)の若者が主な消費者とされており、ファッションや化粧品のメイン消費者層とも重なる。今回は実際に中国で販売されたコラボ商品の事例から、成功するコラボの秘訣を読み解きたい。

世界的に有名な芸術とのコラボ

 この数年、中国の化粧品企業は多くの芸術関連コラボを販売した。CBNデータによると、19年の国内IPライセンス市場では、芸術、文化、美術館との共同コラボレーションが17%を占めており、若い消費者が文化的に意味のある製品への関心を高めているという。

 日本でも販売される中国コスメ「ズーシー(ZEESEA)」は、特に芸術との結びつきが深い。ブランドは「使用する人に芸術のような美しさを与え、日々をよりカラフルなものにする」という理念があり、その表現方法として芸術関連コラボを選択している。これまでに大英博物館や、画家パブロ・ピカソ(Pablo Picasso)などとコラボし、特に大英博物館コラボの「ミステリーエジプト」シリーズのルースパウダーは18年に美容アワードのひとつ、美粧V賞 でメイクアップ製品の年間トップ10に選ばれた。

 このほか、中国スキンケア「阿芙(AFU)」は画家フィンセント・ファン・ゴッホ(Vincent van Gogh)とのコラボ製品、中国コスメ「ランサー(LANSUR)」は英V&A博物館に所蔵される画家アルフォンス・ミュシャ(Alfons Mucha)の作品とのコラボ製品を販売し、いずれも話題となった。 また最近ではルーブル美術館がTモール(天猫)に旗艦店を出店し、中国のメイクアップアーティストブランド「マリー ダルガー(MARIE DARGAL、瑪麗黛佳)」とコラボ製品を販売している。

中国風“国潮”を取り入れる

 中国では18年ごろから“国潮(グオチャオ)”という、中国伝統文化の要素を取り入れたトレンドが起こった。検索エンジン百度(バイドゥ)のレポート「国潮プライドビッグデータ」によると、特に人気のあるIPには故宮(紫禁城)や敦煌といった歴史的建造物や都市も入った。

 中国コスメでも“国潮”を取り入れるブランドは多く、コスメブランド「毛戈平(MAOGEPING、マオ グァ ピン)」は故宮と、中国コスメ「カズラン(CARSLAN)」は敦煌博物館とコラボして話題に。 また中国コスメ「キャットキン(CATKIN)」は北京・頤和園とコラボし、頤和園の楽寿堂にある屏風「百鳥朝鳳」をモチーフにした3Dパッケージを製作。口紅の一部カラーは売り切れとなる人気だった。  

 中国コスメ「完美日記(パーフェクトダイアリー)」の人気アイシャドウは、中国の自然や地理に関する雑誌「中国国家地理」とコラボしている。中国の美しい景色や自然からインスパイアされたカラーをまぶたにまとうというコンセプトのアイテムで、ウェイボーでは愛国心を持つユーザーたちから「アイラブチャイナ」といったコメントが多数寄せられている。 愛国心という多くの人が持つ要素を持つIPと国産ブランドのコラボは相性が良く、受け入れられやすい反面、“国潮”ブランドの差別化が難しくなっているという声もある。

国民的アイテムとの異業種コラボ

 中国の若者トレンド“国潮”は、コスメとは縁遠い存在をも結びつける。中でも大きな話題になったのは、国民的なキャンディー「大白兔奶糖」の香りを再現した、香水ブランド「気味図書館(SCENT LIBRARY)」のフレグランスだ。“子どものころの思い出”として親しまれるミルキーなフレーバーに、多くの人が懐かしさを感じて買い求めた。

 同じように大衆の懐かしい思い出を喚起させたのは、ロレアル傘下の「羽西(YUESAI)」と「新華字典」のコラボだ。「新華字典」は1953年の初版以来続くロングセラーの国民的字典。このIPを使用することで、2000年に設立したブランドの若返りを図るだけでなく、中国医学と漢方スキンケアというブランドアイデンティティーと、中国文化と伝統の知恵を継承する字典の要素を結びつけイメージ作りを行った。

 また、昨年9月に越境ECのTモール国際への出店で中国進出した「フェンティ ビューティ バイ リアーナ(FENTY BEAUTY BY RIHANNA以下、フェンティ ビューティ)」は今年5月、若者に人気のティースタンド「喜茶(HEYTEA)」とのコラボ製品を発売。「フェンティ ビューティ」は既にハイライトなど人気製品も一部あったが、ブランドとしての人気は同価格帯の海外ブランドに劣る。また価格帯も高く、よりブランド認知を広げる必要があった。そこでこのコラボを発表すると瞬く間に話題となり、ウェイボーのホットリストにも登場した。

アニメ、ゲーム、コミックとのコラボ

 「M・A・C」と中国の人気ゲーム「ストライク オブ キングス(STRIKE OF KINGS、王者荣耀)」のコラボコレクション「M・A・C アーナー オブ キングス」は、そういった若者の心を反映している。元々ネットユーザーの間ではキャラクターのイメージに近い既製品を探すのが人気で、製品はその流れを汲む形で作られた。リップカラーはゲームの登場人物の性格や物語、イメージを反映しており、ゲームファンの評判もよく、大きく拡散された。

 また、今年公開になったディズニー映画「ムーラン」関連の製品も多数発売された。主人公のムーランは中国の伝説の女性をモデルとしており、その勇ましい姿から人気が高い。中国スキンケアブランド「三草両木」はこの国民的IPとコラボすることで全ての自立した女性に敬意を表し、“現代のムーラン”の肌を守るというメッセージを発信している。

 中国コスメ「カラーキー(COLORKEY)」も、ムーランとのコラボ製品を販売した。アイテムにはムーランが持つ国への忠誠心、勇気、誠実さという精神的な象徴をそのままデザインしている。さらにブランドアンバサダーの蔣一僑にムーランのイメージメイクを施したビジュアルを公開。消費者向けには画像加工アプリ「フェイスユー(FaceU、激萌)」で、手軽にムーランのイメージメイクを楽しめるフィルターを配布し、話題と拡散を狙った。

 これらのコラボは話題を生んだ成功例だが、うまくいかなかったコラボ製品との違いは何か。中国ではコラボは「1 + 1 > 2」だといわれている。コラボとは単純に「2」にするために行うものではなく、相互のシナジーを生むことで「2」以上の成果を得るものという意味だ。そのためには、流行りやIPの人気だけでなく、よりブランド価値を消費者に理解してもらうためのコラボ相手を見つけ、またそのコラボ意図を明確化することが重要だ。

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若手スタイリストが惚れる新生「ボッテガ・ヴェネタ」の魅力 濱本愛弓 編

 「ボッテガ・ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)」はこのほど、表参道に新たなフラッグシップをプレオープンした。クリエイティブ・ディレクターのダニエル・リー(Daniel Lee)が監修する同店は、ブランドが築き上げてきたものを受け継ぎながら、新しいコンセプトを取り入れたフレッシュな空間になっている。オープン直後、ダニエルが手掛ける「ボッテガ・ヴェネタ」のファンの1人であり、若手スタイリストとして注目を集める濱本愛弓が来店した。

 濱本は仙波レナに師事し、2018年に独立した。モード誌でのスタイリングに加え、自身がモデルとなって撮影を行ったり、商品をプロデュースしたりと、スタイリストの枠にはまらない活動を見せている。「ダニエルの絶妙な色彩感覚に注目している」と話す濱本に表参道店で自由にコーディネートを組んでもらった。

スタイリスト濱本愛弓が選ぶ
「ボッテガ・ヴェネタ」

 ファーストルックはキャメルのコートと、パープルのブラウスにフリンジのスカートを重ねた。「フリンジのアイテムは個人的にも好きなアイテム。さまざまなファッションブランドで経験を積んだ、ダニエルのバックグラウンドが反映されていると思いました。ストーンをちりばめて上品に仕上げるところがさすがの落とし込みです。コートは計算されたラインで美しく構築的ですてきだったので選びました」。胸元にはゴールドのネックレスを合わせた。「大ぶりのゴールドはチープに見えてしまうこともありますが、ダニエルの出すゴールドはとても上品。アクセサリーだけでなく、小物やバッグの装飾としても大胆にあしらわれているので、毎シーズンチェックしています」。

 セカンドルックは表参道店限定色の“ザ・パドル” ブーツにロングドレスを合わせ、ゴールドのメタルを施したホワイトのバッグをアクセントに加えた。「エレガントなドレープで体のラインを強調するシルエットのドレスに、コロンとした可愛らしいシルエットが特徴のブーツを合わせてみました。普段の私のスタイリングではアクセサリーをたくさんつけるのですが、今回はドレスのきれいなラインを生かしたくてあえてつけませんでした。『ボッテガ・ヴェネタ』を通して新しい自分を発見できた気がします」。

色彩豊かな大理石を敷き詰めた
表参道のフラッグシップ

 店内は自然光が入る開放的な空間で、床には色彩豊かな大理石を敷き詰めた。ブランドのアイコニックな“イントレチャート”のデザインのソファがブランドの世界観を演出する。「入り口のドアノブのデザインから、入店する際から気持ちを高揚させる工夫がされているなと思いました。デザイン性の高い鉢植えやユニークな形の鏡など、店内はモダンとアートの要素が混ざっていてちょっとした美術館のような雰囲気を感じます。私も今後はスタイリストの枠にとらわれず、活動の幅を広げたいと思っています。これまで培ってきた色彩感覚を生かして、将来的には空間の提案なども行っていきたいと考えています」。現在同店は1階のみの営業だが、来春には2階と3階も開かれグランドオープンする。

 同店では“ザ・パドル” ブーツから表参道店限定色の“デューン”を販売する。そのほか限定アイテムとして“キャンピング”カラーのトートバッグ、同じく“キャンピング”カラーのキルティングナッパのサンダルをそろえる。

INFORMATION
BOTTEGA VENETA OMOTESANDO FLAGSHIP

住所:東京都渋谷区神宮前5-1-5
営業時間:11:00~20:00
電話番号:03-5962-7630

PHOTOS(MODEL):MAYUMI HOSOKURA

問い合わせ先
ボッテガ・ヴェネタ ジャパン
0120-60-1966

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ティックトックだけではない 中国でホットな動画アプリ

 何かと話題のティックトック(TikTok)が中国発のアプリであることは広く知られているが、中国にはそのほかにもさまざまな動画アプリがある。

 中国インターネットネットワーク情報センター(CNNIC)の「中国インターネット開発状況に関する統計報告」によると、 今年6月時点で中国のオンラインビデオ(短時間動画を含む)のユーザー数は8億8800万人に達した。これは全体の94.5%を占めており、ネットを利用する大半の人が動画から情報を得ているということになる。

 国民のライフスタイルに密接する動画は、ファッションや化粧品業界にとっても欠かせない。中でも知っておくべき動画アプリやプラットフォームを活用事例とともに紹介する。

抖音(Douyin、ドウイン)

 抖音はティックトックを運営する中国バイトダンスが、中国向けに展開するアプリだ。見た目はティックトックそっくりの短時間動画アプリだが、実際には別アプリで、中国アカウントでなければダウンロードすることもできない。

 中国のインターネットデータ分析を行うクエストモバイル(QuestMobile)によると、新型コロナ禍の今年3月には月間アクティブユーザー数(Monthly Active Users、MAU)が5億を超えた。若年層に加えて30歳以上のユーザーも多く、60歳を超えた中高年世代ユーザーも増えている。芸能人や企業、KOL(Key Opinion Leader、中国のインフルエンサーのこと)が発信する高品質な動画が多いのも特徴だ。またアプリには抖音小店というEC機能があり、商品や外部ECへのリンクを貼ったライブコマースを行うことができる。

 抖音の活用事例として、中国コスメ「完美日記(PERFECT DIARY)」が新作のアイシャドウパレットを販売する際、短時間動画の配信とライブコマースを行った。まず短時間動画では新しいアイパレットを紹介するため、コロナ禍で定番になったマスク着用時のための“マスクメイク”紹介動画を制作し、役立つ情報を得られるコンテンツとしてユーザーの興味を引いた。ライブコマースでは8人のスターを招き、抖音で芸能人コンテンツを視聴するファンを呼び寄せた。短時間動画とライブコマースを組み合わせることで、商品の認知獲得から購買促進までをひとつのアプリで行っている。

快手(Kuaishou、クアイショウ)

 快手は抖音に近い短時間動画アプリだ。抖音と異なるのはユーザー層で、人口の多い内陸部(3〜5線都市、または3~5級都市)のユーザーが多い。特徴としては、ユーザー発信のコンテンツが多く、エンゲージメントが高いことを売りにしている。一般人の口コミやライフスタイルの共有が盛んだ。また抖音と同じく快手小店というEC機能を持ち、外部ECとの連携が可能なライブコマース機能もある。

 中国スキンケアブランドの「韓束(KANS)」が販売する“金剛侠マスク”は、ゴールドと炭を用いたフェイスマスクとして人気が高い。その一因に、“短時間動画映え”する見た目がある。マスクは着けると蜂の巣状のゴールド模様が現れ、誰が動画を撮っても興味深く目を引くコンテンツになる。KOLから一般人まで多くの人が着用動画をアップしており、ブランド認知の向上に役立っている。

ビリビリ(Bilibili)

 ビリビリは2009年にスタートした動画共有サイトで、日本のニコニコ動画に近いサービスだ。視聴者のコメントが動画の上を流れる“弾幕コメント”機能があり、参加型のサイトとなっている。特筆すべきは、ユーザーの8割が11〜30歳と若者が多いこと。そのため、若者にリーチしたい企業から注目されている。

 元々アニメ、コミック、ゲーム(ACG)などのサブカルチャーがコンテンツの大多数を占めていたが、現在は美容やファッションなどライフスタイルコンテンツも徐々に増えている。ほかのプラットフォームと比べて長めの動画(3〜10分程)を投稿するため、より専門的知識を持つ人や、ビューティテクニックのある投稿者が多い。

 企業はKOLとコラボして発信したり、生放送で視聴者とのコミュニケーションを図ったりしている。またドラマ仕立ての動画を配信して娯楽を提供しつつブランド理解を深めてもらうケースも多く、中国スキンケアブランド「自然堂(CHANDO)」はロリータやコスプレイヤーが登場する動画「支流大学」を、「ロレアル パリ(LOREAL PARIS)」は15分弱にもなる芸能人出演の短編ドラマ「時光魔暦」を配信している。

ライブコマース

 新型コロナ禍でライブコマースはさらに人びとの身近な存在になった。中国・iiメディアコンサルティングの調査によると、中国ライブコマースの市場規模は年内に9610億元(約14兆4150億円)に達し、中国の小売総額の約8.7%を占める見通しだ。

 ライブコマースは商品を売るための配信ではあるが、ブランドの認知を拡大し、理解を深めるという効果もある。最近では芸能人をゲスト起用する配信も多く、独身の日(W11)の販売期間にもさまざまな出演者が登場。中国トップのライブ配信者、薇婭(Viya)の放送には人気女優アンジェラベイビー(Angelababy)が出演。また“口紅王子”として知られる人気ライブ配信者、李佳琦(Austin)の配信にはコスメブランド「レッドアース(RED EARTH)」のアンバサダーで女優の舒淇(スー・チー)が出演した。

 さまざまな娯楽要素をライブコマースにプラスすることで、消費者は賢く買う以外の目的で視聴し、より広く拡散されるようになった。

 このほか、短時間動画にはタオバオ(淘宝)の店舗SNS機能、微淘(Weitao、ウェイタオ)やSNSアプリのRED(小紅書、Xiaohongshu、シャオホンシュ―)、ウェイボー(微博)、ウィーチャット(微信)などさまざまなアプリで動画発信が可能だ。

 情報過多な中国では、品質が成熟し娯楽性や情報性に優れた動画コンテンツは、消費者をよりひきつけるために不可欠な存在となっている。

 

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【家飲み】発売から10年。スパークリング清酒「澪」は家飲みでも浸透したのか?

 2011年に発売した、宝酒造のスパークリング清酒「澪」。当初は、百貨店や飲食店など限定で販売していたが、2013年秋からは販売ルートをスーパーなどにも拡大して、売上を大きく伸ばしている。飲食店では定着した「澪」であるが、家庭では浸透したのか。
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【ホーム】発売から10年。スパークリング清酒「澪」は家飲みでも浸透したのか?

 【ホーム】は、飲食店での感動を家庭に広めるためのマーケティングニュースとして、定期的に配信。  2011年に発売した、宝酒造のスパークリング清酒「澪」。当初は、百貨店や飲食店など限定で販売していたが、2013年秋からは販売ルートをスーパーなどにも拡大して、売上を大きく伸ばしている。飲食店では定着した「澪」であるが、家庭では浸透したのか。
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カスタマイズサービスで「ユアジャパン」が選ばれる理由

 英・ロンドン発「ユアライブ」は、ユーザーがタッチパネルディスプレイで自由にカスタマイズしたデザインを、プリントや刺しゅうでTシャツ、トートバッグ、キャップなどにその場でライブプリントし、提供するサービスだ。2013年に英国のユアストア社がサービスを開始し、日本のほか米ニューヨークやロサンゼルス、韓国、香港にも支社を持つ。日本法人のユアジャパンは2017年から「ヴォーグ(VOGUE)」とのコラボレーションを皮切りにファッション、ビューティ、エンタテインメント分野へ裾野を広げている。

「自分だけの1着」を
その場で届ける

 同社のカスタマイズサービスは、専用アプリを搭載するタッチパネル式のモニターで行う。直感的な操作で誰でも簡単にデザインできるのが特徴で、アパレルで最も導入事例が多いTシャツであれば好みのカラー、グラフィックやレタリングを選択・配置し、自分だけの一着を作ることができる。
 
 アーティストのライブやレセプション、ポップアップストアなどにモニターをプリンター機とともに導入する事例も多く、デザイン決定から数分でTシャツにプリントをアウトプットし、その場で手渡しが可能だ。会員や顧客などに向けた特別なサービスとして、差別化している企業もある。「デザインを自分で作れて、しかもそのTシャツがその場で手に入るという、2度の感動を感じていただけるサービスはほかにない」と由羽弘明ユアジャパンCEOは胸を張る。モニターのみを設置しているアパレルの店舗などでも、ユアジャパンは親会社コネクトインターナショナルがオンデマンドプリントの製造工場・配送網を抱えているため、注文から1〜2週間ほどの短納期で客のもとへ届けることができる。 グローバルではすでにユアライブのサービスの活用が大きな成果につながっている事例もあり、「ポロ ラルフローレン(POLO RALPH LAUREN)」は定番のポロシャツのカスタマイズ商品が大きな収益源の一つになっている。

消費者の生の声を元に
ブラッシュアップ

 リアルイベントから事業を始め、消費者と直接接点を持ってきたユアジャパンは、BtoBサービサーでありながらその先を見据えた「顧客体験」に何より重きを置く。「大物アーティストのドームツアーに付いて全国を行脚したこともあれば、ゴルフイベントで大雨の中ライブプリントをしたこともある。お客さまの生の声を第一にブラッシュアップを重ねてきた僕たちのカスタマイズのシステムやプリントの品質は、他に負けないという自負がある」(鈴木由洋ユアジャパンCOO)。サービスは本国のひな形を元に、クライアントに応じて柔軟にアレンジし納品する。そのため、クライアントのブランドイメージ、顧客特性などをコンサルティングした上での最適なサービス設計も重要なポイントだ。たとえば、一年以上をかけて作り上げ、11月に渋谷パルコに導入する「ポケモンデザインラボ」のTシャツのカスタマイズサービスは、151匹という膨大なキャラクターとデザインの組み合わせをストレスなく選べる仕組みづくりに腐心した。「ファンは小さいお子さまから年配のお客さままで幅広い。お客さまがどこまでのカスタマイズ性を求めているか、どこに楽しさのツボがあるかを考え、設計の最適解を導き出していった」。

ECでのカスタマイズサービスを
拡大

 コロナ禍で消費者の価値観や消費行動が急激に変化しているが、「小売業の多くが存在意義が見直しを迫られる中、低リスクかつサステナブルなオンデマンドビジネスに活路がある」(由羽CEO)とみる。今後注力するのが、EC上でのカスタマイズサービスの拡大だ。「カスタマイズサービスはこれまで、あくまで“プラスアルファ”のサービスとして捉えられてきたが、いよいよ既製品と同列で語られる時代がくる。僕らはその先駆者として成果を出し、カスタマイズサービスの存在感を高める役割の一旦を担うとともに、世界を視野に事業を拡大していきたい」。

問い合わせ先
YR Japan
03-5778-9854

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40代ショップオーナーと20代ユーチューバーが語る「古着」の現在地点

 東京・高円寺と吉祥寺に古着店「サファリ」を6店舗経営する村山佳人フォーリーフ社長と、古着系ユーチューバーのゆーみん&きうてぃ。世代も立場も異なる3人に、「古着」を取り巻く環境の変化や未来について聞いた。

WWD:コロナショックを受けて世の中がさまざまに変化した。その中にあって古着は今、逆境にある?それともピンチをチャンスに変えられている?

村山佳人フォーリーフ社長(以下、村山):“古着”とひと口に言っても、現在ではかなり広義な意味を持つと思う。菅田将暉さんやりゅうちぇるさんがけん引した古着スタイルは、ファストファッションの同質化に飽きた10~20代の若年層を引き付け、下北沢を中心に原宿や三軒茶屋などでバブルともいえる状態を生み出した。やはり若者は手軽に、つまり安価に個性を主張したいのだと思う。下北沢では、すでにコロナ以前の売り上げをクリアしていると聞く。僕ら40代が彼らくらいだった時の、つまりファストファッション前夜の“安い服といえば古着しかなかった”時の感覚に戻っているのかもしれない。一方で、ビンテージを頂点とするアメリカ古着は“オジサン化”してしまっている。もちろん、そこにゆるぎない信念を持つ層は一定数いて、日本人が少しずつ研究・開発してグローバルスタンダード化した体系を引き続き礼賛する動きもある。要するに二極化しており、後者にとってはここが正念場だとも思っている。だからサファリはランチェスター経営を目指している。とにかく質にこだわり、一番店でありたい。

WWD:20代のゆーみん&きうてぃの意見は?

きうてぃ:僕の入り口がまさに、菅田将暉さんやりゅうちぇるさん的“なんちゃって古着”だった。それから現行品(ブランド物)を通って、現在は“オーセンティック古着”が楽しい。それをユーチューブを通して視聴者に伝えている。好きだから市場として活性化してほしいし、おこがましいがその啓蒙活動をしているつもりだ。

WWD:視聴者は同世代が多い?

ゆーみん:25~35歳が25%ほどで中心だが、10代もいるし50代もいる。われわれ20代にとってなんちゃって古着も流行であり、SNS等に影響されてその波に乗った人は多い。ただ若年層のサイクルは早く、火の付いたものが廃れるのもあっという間。しかし上っ面を流れていくだけはつまらないし、皆トレンドを追いかけることに疲れていると感じる。だから、ユーチューブでオーセンティック古着の魅力を伝える活動を始めた。オーセンティック古着にはメンズ服の基礎が詰まっているので。

WWD:ユーチューブの視聴者からリクエストが届くことも多い?

きうてぃ:僕らのもとに届くのはミリタリーを求める声。「ナイジェル・ケーボン(NIGEL CABOURN)」や「コモリ(COMOLI)」の影響もあると思うが、決定的なのはなんちゃって古着にはミリタリーがない(少ない)ということかと。

WWD:彼らのような若者の存在は、サファリにとっても応援団なのでは?

村山:その通りで、アメリカンビンテージをモチーフにしたメンズファッション誌「フリーアンドイージー(FREE & EASY)」(イースト・コミュニケーションズ)が休刊した時は、“さぁ、これからどう市場を維持してこう?”と悩んだ。ゆーみん&きうてぃの専門はヨーロッパ古着だが、きうてぃの働く「アンコール」は高円寺におけるUK古着の先駆的ショップで、正直、最初は“高円寺で英国物は無理なのでは?”と思ったが今や行列店に成長している。これからはアメリカではなく、英国をはじめとするヨーロッパなのだろうと感じた。

WWD:ヨーロッパ物の追い風は感じる?

ゆーみん:僕らのチャンネルが跳ねたきっかけはフランス軍のカーゴパンツ“M-47”の解説動画だったのだが、これが今やバブル状態で価格も高騰。4万~5万円が中心で、サイズがよければ7万円で売買されている。

村山:僕ら世代の感覚では8000円なので、ものすごい値上がり率だ!

ゆーみん:ジャンルではなく、アイテム単位で火が付くのが若年層の特徴だと思う。オーセンティック古着の価値が認められることはうれしいが、それは点でしかないから危険だ。一方で、単純に“知らない”ことの裏返しだとも思う。だから僕らがもっともっとがんばらなくては。

きうてぃ:チャンネルを運営していて、視聴者の古着感が変わってきていると感じる。皆がミーハーでいてくれたから盛り上がったことは事実だが、最近は“もっと深い情報を知りたい”というコメントも届くようになり、内心“やった!”と思っている。

WWD:かたや古着の体系化が進み、ビンテージが投資対象となっている一面もある。

村山:残念ながら、指摘の通りだ。「リーバイス(LEVI'S)」「ロレックス(ROLEX)」「ゴローズ(GORO'S)」がサファリの人気トップ3で、古着店としてはやはり好きな人に買ってほしいが、そうも言っていられない状況になっている。もちろん、これもビジネスなのだが……。

WWD:自粛期間中、総じてアパレルECは伸長した。古着は?

村山:サファリでも4月にEC制作サービスのベイス(BASE)を導入した。まさに救世主的活躍で、それまでEC化率はほぼゼロだったが、6~7月の売り上げの6~7割を占めるまでに急成長した。

きうてぃ:僕の働いている「ミリタリア」や「アンコール」でもベイスを始めた。緊急事態宣言を受けて実店舗を約2カ月閉めたが、その間の売り上げを維持することができた。

ゆーみん:僕が運営する古着EC「フロムアンティーク」も、19年の売り上げがまだ小さかったこともあるが、3~6月は前年同期比をクリアできた。当然、ユーチューブの影響が大きい。

村山:古着というジャンルは案外、コロナのダメージを受けていないのだと思う。少なくとも古着店が閉店したという話を現時点で聞いていない。

WWD:それはベイスやユーチューブなどデジタルツールで、実店舗休業中も顧客とつながり続けられたことが一因?

きうてぃ:そうだと思う。それに、これは古着ファンとして意見だが、ひいきのショップが大変な時に応援したいという気持ちもある。続けてほしいから、それが消費行動につながったのでは?

WWD:サファリは今後もデジタル化を進める?

村山:そう考えている。それこそユーチューブを始めようかと(笑)。

ゆーみん&きうてぃ:ぜひ!

村山:古着の持ち込み客はもちろん新客を増やしたくて、そのためには認知拡大が必要。だからこそのユーチューブだ。

 「WWDJAPAN.com」では近日、3人の“今、気になるアイテム”や“プロが教える値上がり必至のアイテム”について紹介する動画もアップ予定なので、そちらも楽しみにしてほしい。

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“そんな時”こそ「真実を語って」欲しい エディターズレター(2020年8月14日配信分)

※この記事は2020年8月14日に配信した、メールマガジン「エディターズレター(Editors' Letter)」のバックナンバーです。最新のレターを受け取るにはこちらから

“そんな時”こそ「真実を語って」欲しい

 このメルマガで何度かお話した、「レベッカ ブティック」の赤澤えるチャンが新会社「私たちの株式会社」を立ち上げたそうです。「レベッカ ブティック」は、ストライプインターナショナル傘下のブランド。ストライプと決別するワケではなく、ストライプではできないことに「私たちの株式会社」で挑戦する。そんなカンジのようです。

 「面白いな」と思ったのは、このニュースの発表方法でした。「私たちの株式会社」はこのニュースを、PR TIMESと赤澤えるチャンのnoteで発表。PR TIMESの文言は極めてシンプルで、「ファッションブランド『LEBECCA boutique(レベッカ ブティック)』の総合ディレクターをはじめ、音楽や映像などの領域でクリエイターとして活動してきた赤澤えるは、この度『私たちの株式会社』を設立いたしました。」だけ。マジでコレだけ。一方、本人のnoteはこれまでの想いなどを存分に語っており、総文字数は8000を超えています(笑)。「共感してくれる人(つまりは「私たち」なのでしょう)には、ちゃんと伝えたい」ーー。本人のそんな思いが透けてみえる気がします。

 「ファンにはちゃんと、この想いを届けたい」、逆を言えば「ファンじゃない人には、まぁそれなりに(笑)」くらいの考えは、今から3年前、下のリンク1本目で紹介する「アレキサンダー ワン」のゲリラショーで、「アリだな」と思いました。下の記事をかいつまんで話しますと、ワンはこの時、当初のスケジュールの事前に開くゲリラショーをインスタグラムだけで告知。そっちのショーの方がよっぽど豪華で、対照的にギョーカイ人に広く伝えた当初のショーは「あっさり」終えました。「インスタグラムをチェックしている本当のファンや、感度の高い人にこそ、素敵なショーを届けたい。不快感を示すメディアもあったけれどね(苦笑)」。「あっさり」したショーを見終えた翌日、ブランドのPRがそう話していたのが印象的でした。同じように、「まずは本当のファンにこそ、素敵なコミュニケーションを」と考えるブランドはビューティ業界にも存在し、近々、その概要は明らかになるでしょう。コレも従来の常識を覆す、でも、本質的なコミュニケーションだと思っています。

 赤澤えるチャンに「アレキサンダー ワン」、ビューティブランドを見ていると、コミュニティーの作り方を学べそうな気がします。そして、えるチャンの8000文字以上のラブレター(と私は解釈しました)を読むと、やっぱり「真実を語る」「吐露する」、今っぽく言えば「晒す」って、大事なんだと痛感します。

 残念ながらブランドの休止や撤退のニュースが相次いでいますが、こんな時も、いや、こんな時こそ「真実を語る」が大事なのでしょう。この手のニュースは、最低限のリリースさえ出ないことも多く、取材しても「コメントできない」と返されることが多々あるのですが、私たちを介さずとも、ブランド側には「真実を語って」欲しい。それが、ロイヤリティーの高い顧客への当然の対応であり、次につながるポジティブな一歩であり、大局的に見れば業界全体の透明性を担保するための1つの手段だと思うのです。その意味で「イッセイ ミヤケ メン」は、立派でした。取材した大塚デスクの「愛」も垣間見えた記事から得た印象は「有終の美」であり、記事内の「新たな可能性」を期待させます。これが「ノーコメント」だったら、記事を読んで得る印象は、だいぶ違ったハズです。

FROM OUR INDUSTRY:ファッションとビューティ、関連する業界の注目トピックスをお届けする総合・包括的ニュースレターを週3回配信するメールマガジン。「WWD JAPAN.com」が配信する1日平均30本程度の記事から、特にプロが読むべき、最新ニュースや示唆に富むコラムなどをご紹介します。

エディターズレターとは?
「WWDジャパン」と「WWDビューティ」の編集者から、パーソナルなメッセージをあなたのメールボックスにダイレクトにお届けするメールマガジン。ファッションやビューティのみならず、テクノロジーやビジネス、グローバル、ダイバーシティなど、みなさまの興味に合わせて、現在7種類のテーマをお選び頂けます。届いたメールには直接返信をすることもできます。

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ファイヤーラーメン、シンガポール進出。外国人来ないなら、こっちから出ていく。

京都で外国人に大人気だったラーメン店「めん馬鹿 京都ファイヤーラーメン」が、シンガポールの商業施設シネレジャーオーチャードに11月24日にオープンする。運営するのは、ジャパンフードエンターテイメント株式会社(本社:京都市、代表取締役:宮澤 心)。
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外国人ファイヤーラーメン、シンガポール進出。外国人来ないなら、こっちから出ていく。

京都で外国人に大人気だったラーメン店「めん馬鹿 京都ファイヤーラーメン」が、シンガポールの商業施設シネレジャーオーチャードに11月24日にオープンする。運営するのは、ジャパンフードエンターテイメント株式会社(本社:京都市、代表取締役:宮澤 心)。
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グローバルD、「復活」の兆し。ボエム、モンスーンは95%越え、地方店も好調。気になるのは財務

 グローバルダイニングが復活の兆しを見せている。主力業態であるイタリアンの「カフェ ラ・ボエム」と、アジアンの「モンスーンカフェ」の10月既存店は95%を越えた。地方の新店も好調だ。かつての光り輝いた企業は、近年低迷を続け、コロナ禍で大打撃を受けた。だが、あらゆる手を打ち、苦境から這い上がろうとしている。
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串カツ田中、命名権第2弾は不動産会社に。まだ続ける。

株式会社串カツ田中ホールディングス(本社:東京都品川区、代表取締役社長:貫 啓二)が募集していた命名権クラウドファンディング第2弾は、投資用マンションの販売他を手がける株式会社シーラ(本社:東京都渋谷区、代表取締役:湯藤 善行)が購入したと発表した。
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「この斬新な発想には驚いた」。宿泊用のカプセルをコワーキングスペースにリノベーション。コワーキング事業は「パセラ」に学べ

 コロナ禍で外食企業が新規事業に活路を見出している。その一つがコワーキング事業だ。パセラグループの株式会社サンザ(本社:東京都新宿区、グループ代表CEO:荻野勝朗)が、誰も思いつかなかった、驚くようなコワーキング事業をスタートさせた。
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