「ビューティフルピープル(BEAUTIFUL PEOPLE)」が2021-22年秋冬コレクションを発表した。
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バイヤー向けにトピックスを拾います。
「ビューティフルピープル(BEAUTIFUL PEOPLE)」が2021-22年秋冬コレクションを発表した。
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グレイスグループはこのほど、選択的卵子凍結保存サービス「グレイスバンク(GRACE BANK)」を開始した。卵子凍結とは、将来の妊娠、出産に備えて、卵子を採取して凍結保存しておく方法。「グレイスバンク」では、提携クリニックで採卵し、凍結させた卵子を、同社の一括保管庫に輸送し、体外受精を必要とするときまで保管を担う。医学的に妊孕性(妊娠するために必要な能力)の喪失が差し迫っていない女性がライフプランのために卵子凍結を選択できる社会インフラの整備を目指す。
2月10日に行われたプレスカンファレンスでは、勝見祐幸グレイスグループ代表取締役会長、花田秀則代表取締役CEO、杉山力一エグゼクティブ・メディカル・アドバイザーらが立ち上げの背景やサービスついて解説した。花田CEOは立ち上げの経緯について「現在ライフプランとキャリアが両立できない社会的環境の中で、不妊に苦しんでいる人はたくさんいる。女性個人だけでなく、社会をあげて取り組まなければいけない状況に来ているため、妊活の一貫として比較的年齢が若いうちでも卵子凍結を選択できる環境を整えるべきだと考えた」と話す。現在、日本では年間約45万件の体外受精が行われており、不妊治療大国でありながら、高齢になってから不妊治療に取り組むケースが多いことや、卵子提供が一般化していないことなどから、成績が伸びていない実態がある。「また、卵子凍結が社会的に求められていることではなくあくまで個人の選択ということを強調するために“選択的卵子凍結”と名付けた」と説明する。
不妊治療は自由診療のためにクリニックによって価格や技術にバラつきがあり、卵子の長期的な管理体制に不備があることなどがリスクとして挙げられている。同社はこれらを改善するために厳選したクリニックとのネットワークを構築し、資本業務提携を結ぶステムセル研究所が運営する国内最大級の保管庫で保管することで、安全性を担保しながらコストも大幅に削減した。保管費用は卵子15個までであれば初期費用10万円、年間3万円となる。
利用者は公式ホームページから申し込み、提携クリニックの中から採卵を実施する場所を選択する。現時点の提携クリニックは東京・新宿と丸の内にある杉山産婦人科などの8クリニックで、今後は同社が審査を行いながら全国にネットワークを拡大していく。これにより卵子保管期間中のクリニックの廃業や、利用者が不妊治療開始後にクリニックを変更したい場合などにも、採卵をやり直さずに若い卵子をそのまま不妊治療に使用できる体制を整えた。また保管庫では卵子の保管に不可欠な温度管理や液体窒素の補充を全自動で行い、卵子へのヒートショックや取り違えのリスクを回避する。
創業メンバーで、長年キャリアコンサルタントを務めてきた勝見会長は自身も体外受精で3人の子どもを授かった。同サービスを開始した背景について、「前職で企業の経営者の方たちと話す中で、従業員に長く働いてもらうためには福利厚生の充実が不可欠であると感じていた。アメリカを中心に卵子凍結を含む不妊治療を企業がサポートする事例がある一方で、日本では不妊治療に取り組む人は多いが、負担の大部分を女性に担わせている社会課題を認識していた」という。
2月には大手福利厚生プラットフォーム「ベネフィット・ワン」との連携を開始した。「ベネフィット・ワン」の会員868万人を対象に優待価格で選択的卵子凍結保存サービスを提供。女性の医学的機能に向き合うための社内セミナーの実施や社内の相談窓口の設置などにも取り組んでいく。
また「グレースバンク」は、AYA世代(Adolescent&Young Adult)と呼ばれる若年ガン患者に向けた卵子凍結の保管費用を10年間無償で提供 する社会貢献事業にも取り組む。AYA世代の若年ガン患者は、抗がん剤投与や放射線治療などにより、男女ともに生殖能力が低下したり、失われたりすることが分かっている。担当医から卵子凍結を含む妊孕性温存療法が提案されることが多いが、年間4000人のAYA世代の女性がん患者が経済的な理由によって卵子凍結を断念している。
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スーツに見える作業着として知られる「ワークウエアスーツ(WORKWEAR SUIT)」は、ブランド名「WWS(ダブリューダブリューエス)」に変え、ロゴも刷新する。今年度から積極的に出店も開始し、2025年2月期までに15店舗・売上高100億円を目指す。「WWS」に加え、タピオカミルクティーカフェの「春水堂」などを運営する関谷有三オアシスライフスタイルグループ(以下オアシス社)代表取締役は「『WWS』が目指すのは、アパレル界のアップル。スーツであり、作業着であり、普段着という、ニューノーマル時代の唯一無二の“ボーダレスウエア”。馬鹿だと言われるかもしれないが、5年後をめどに上場も視野に入れながらまずは時価総額1000億円、いずれは1兆円を目指したい」と意気込む。
新ロゴなどのブランディング全般を監修するのは、サントリーやとらやの広告で知られるアートディレクターの葛西薫。「引き受けるかどうかは実は決めていなかったが、初めて会ったときに、(「WWS」に対して)新しい服のカテゴリーを作るという社会性と非常に明晰でロジカルな説明が、真っ直ぐな思いと言葉とともに伝わってきた」と振り返る。
葛西氏に関谷代表を紹介したのは、ユナイテッドアローズの創業者の重松理名誉会長で、現在はオアシス社の顧問を務めている。重松氏は「スーツでありながら作業着というコンセプトも良かったが、始めてみたときから、オアシス社が独自に開発した素材の良さに惚れ込んだ」という。
「WWS」は現在、オアシス社の子会社のオアシススタイルウェアが運営し、現在の直営店は東京・八重洲の地下街に1店舗のみで、他は850社がユニフォームとして採用し、「417エディフィス」やシップスなどとコラボレーションし、セレクトショップや百貨店で販売している。今年3月に阪急西宮ガーデンズに出店するのを皮切りに24年2月期までに主要都市に15店舗を出店する。ユナイテッドアローズとはオールハンドメイドのフルオーダースーツLINE「ユナイテッドアローズ コルー」ラインをスタートする。「リアル店舗は、顧客が製品に実際に触れられるタッチポイントで、実際にはECで買ってもらうという考え方。5年後の売り上げ100億円のうち5割はECと考えている」と関谷オアシス社代表。
ブランドの顔となるブランドアンバサダーには100メートルハードル女子の日本記録保持者で、ママアスリートとしても知られるアスリートの寺田明日香さんを起用する。寺田さんは「もともと講演会などで着用していたことがきっかけで、アンバサダーの話もいただいた。初めて着たときから、動きやすさにびっくりして『これならハードルも飛べる』と思った」と語り、記者会見では実際に猛スピードでハードルを飛び越えながら登場して、会場をどよめかせた。
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「クオン(KUON)」が2021-22年秋冬コレクションを発表した。
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武笠綾子が手掛けるウィメンズブランド「ステア(STAIR)」は2021年春夏でのブランド休止を発表した。昨年10月に発表した21年春夏商品は生産せず、20-21年秋冬が店頭に並ぶラストシーズンとなった。武笠デザイナーは20年10月にブランドを運営するリコドット(RICO.)を退職し、個人事務所のスタジオムカサを設立。今後は新ブランドの立ち上げを予定しているほか、アートなどの創作活動も行っていく。
「ステア」は16-17年秋冬、大手アパレル企業でデザイナーとして経験を積んだ武笠綾子を起用してスタート。「現代女性にほどよい遊びと頑張りすぎない女性らしさを。今の気分を遊ぶテーマとしテクスチャーと意外性の融合を楽しむ」をコンセプトに、マスキュリとフェミニンな要素を掛け合わせたリアルクローズを提案してきた。17年に新人デザイナーファッション大賞に入賞し、18年に東京ファッションウイークでランウエイショーデビューを果たした。また香取慎吾と祐真朋樹がディレクターを務めるショップ「ヤンチェ_オンテンバール(JANTJE_ONTEMBAAR)」とのコラボレーション商品を発表。これまでにミッドウエストなどの卸先約20アカウントでの取り扱いがあった。
武笠デザイナーは「『ステア』を愛してくださる、応援してくださるお客さまによって5年間、本日までブランドを続けることができました。その服はその人の1日を幸せに、その幸せは周りの人を、未来を幸せにすると信じています。『ステア』が少しでも誰かの幸せに、誰かの何かになっていたとしたらこの上ない私のよろこびです」とコメントを発表している。
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「タダシ ショージ(TADASHI SHOJI)」が2021-22年秋冬コレクションを発表した。
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自身の名を冠したブランドを持つデザイナーのジェイソン・ウー(Jason Wu)は14日、ニューヨーク・ファッション・ウイークでスーパーマーケットの店内をコンセプトにした空間で2021-22年秋冬コレクションを発表した。ニューヨークはブロードウェイ地区に位置する空き店舗を、1950年代のファーマーズマーケットをテーマにした「ミスター・ウーズ・ジェネラル・ストア(Mr. Wu’s General Store)」に転換した。
当日は果物や野菜といった生鮮食品をはじめとする食材や、ワインが積まれた店内で発表した。使用した食品は全て料理店向け専門食品の販売代理店の「シェフズ・ウエアハウス(CHEF’S WAREHOUSE)」から取り寄せた。そして発表後に食事提供を行う非営利団体の「シティー・ハーベスト(City Harvest)」を通して、5自治区に及ぶ200世帯に寄付した。
コレクション発表の際にウーは、デザイナーとしての自分だけでなく一人の人間として表現をしたいと考えていたという。コロナ下では料理を通して創造性を高め、癒しを得ていた。コネティカット州に住む母親からのレシピを含む料理を多数作り、料理用インスタグラムアカウント(@mrwueats)を通して発信している。そして、ショーでは料理への愛が伝わる演出を試みた。ほぼ全てのニューヨーク・ファッション・ウイーク参加ブランドがオンラインでの発表を決める中、あえてリアルなショー開催を選んだ。
「私が最も熱を注いでいる料理とファッションを組み合わせたのは、今回が初めて。自然な感じで、買い物に来たかのように表現できてうれしい。私たちは今、目まぐるしいコレクションサイクルで、いっぱいいっぱいだ。そんな中でデザイナーとしての私個人の経験や、何に安心感を覚えるかなどについて考えさせられた。デザイナーはファッションだけでなく、人としてどのように感じているかを服に落とし込む必要がある。皆、今はこのようなお店に来たいんじゃないかな」とコメントした。
コレクションでは、アメリカンカジュアルの要素とクラフツマンシップを取り入れた。全体的にミニマリストなデザインに仕上げ、ロング丈のスカートとマッチする温かみのあるニットや、プリントのワンピース、フリンジ付きのトレンチコートなどを通してエレガントなミニマリズムを表現。ウー自身もコレクション後に着用したコカ・コーラのロゴを使用したパーカやワンピースも発表し、遊び心のあるポップな雰囲気も取り入れた。
また、市場で買い物をしたり家で時間を過ごしたりする女性の日常も描いている。「私のデザインにバリエーションを感じ取って欲しいという思いもある。多くの人が私からレッドカーペットを連想するだろう。前シーズンのバケーションを想起させるものからぬくぬくしたくなるようなセーターまで、なんでもできるデザイナーとして見て欲しい」と語った。
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代替肉とは、肉の味や食感を再現して作った、大豆などを原料とした植物ベースの食品。ユーグレナとネクストミーツは、サステナブルなライフスタイルをともに実現していくため、2020年12月に食品の共同開発契約を締結。“NEXTユーグレナ焼肉EX”は、共同開発商品の第1弾となる。
同商品はユーグレナ500mg、クロレラエキス500mgを配合した代替肉で、動物性原料不使用のため地球環境に優しく、タンパク質やビタミン、ミネラルなどの栄養素をバランス良く摂取できる。植物性タンパク質でコレステロールゼロの健康的な食品で、化学調味料などを使用せず肉の食感を再現しており、安心して食べることができる。
畜産動物は、飼育に必要となる土地面積や飼料、用水の量の観点から、穀物や野菜などの植物性食品と比較して(タンパク質源の生産にあたって)必要となる資源量が多い。そのため環境負荷が大きいといわれており、代替肉はそうした側面からも注目を浴びている。
なおネクストミーツは、豊富な栄養素を持つ“ユーグレナクッキー”をバングラデシュの子どもたちに無償で配布するプロジェクト“ユーグレナ GENKI プログラム”に賛同。“NEXTユーグレナ焼肉EX”の売り上げの一部を協賛金とする方針だ。
同プロジェクトは14年4月にスタートし、多くの支援を受けて活動規模を拡大。20年9月末時点で66校、約1万人の子どもたちにユーグレナ入りクッキーを配布しており、配布数は累計1000万食を突破した。
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「プライベート ポリシー(PRIVATE POLICY)」が2021-22年秋冬コレクションを発表した。
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「水道屋が作った“スーツに見える作業着”」として知られる「ワークウェアスーツ」(WORKWEAR SUIT)こと「WWS」が、飛躍に向けて新たなステップを踏み出す。2月16日には新ロゴのお披露目とともに、海外進出を含めた成長戦略を発表する。見逃せないのが、力強いサポーターの存在だ。1人はブランドの可能性を確信して2019年11月から顧問を務めているユナイテッドアローズの創業者であり現名誉会長の重松理氏。もう1人はアートディレクターの葛西薫氏。西武百貨店の往年の広告やサントリーの烏龍茶のCM、ユナイテッドアローズの広告、さらには虎屋グループ全体のクリエイティブディレクターを務めた、サン・アド顧問でもある重鎮だ。オアシスライフスタイルグループの関谷有三代表取締役を交えた鼎談から、その魅力と将来の可能性を探る。
UA重松名誉会長が
「WWS」にほれ込んだ理由
WWDジャパン(以下、WWD):今回、「WWS」のブランディングに際して、大御所の葛西さんがアートディレクションを手掛がけると聞き、正直、驚いた。重松さんからお声がけしたとのことだが、お2人の出会いとは?
重松理ユナイテッドアローズ名誉会長兼オアシスグループ顧問(以下、重松):1996年に初めてユナイテッドアローズ(UA)が広告を打つときのアートディレクションに携わっていただいてから、25年以上の付き合いになる。実はUAはワールドから出資を受けて89年に創業した当初から株式公開を目指していた。90年に渋谷店、92年に原宿店を出店し、5~6期目に初めて黒字化した際、次の目標である株式公開に向けてどう助走するかを考えたときに、社会性を持つため広告を打とうと考え、行き着いた答えが、葛西さんだった。
葛西薫アートディレクター(以下、葛西):間を取り持ってくれたのはスタイリストの山本康一郎さん。当時サントリーのウイスキーの広告の仕事で、指揮者の岩城宏之さんや脚本家の倉本聰さんなど著名人の男性のスタイリングを山本康一郎さんに担当いただいていた。その山本さんからある日突然、「ユナイテッドアローズが初めて広告を打つので、紹介させてほしい」と言われて驚いた。トレンドに疎くて若者風は苦手でファッションの広告は遠ざけていたけれど、「その素の感じがいい」といわれた。普段は年上の社長と仕事をすることが多い中で、重松さんとは同い年だったこともあって意気投合して、それからはずっとお付き合いさせてもらっている。
WWD:では、重松さんが「WWS」を知ったきっかけは?
重松:UAの顧客である佐藤修(マスターピース・グループ会長兼社長)さんから「今興味を持っている経営者がいる。おやじの会社を引き継いだ水道工事会社の社長で、「スーツに見える作業着」というものを作った。3Kのイメージがある中で人を採用するにはものすごく努力が必要な中、高い伸縮性と撥水性を持ち、かっこよくて、通勤着にもなり、そのまま作業をして、軽く表面を払えば、食事やデートにも行ける優れものだ」と聞かされて。本当かな、と最初は半信半疑だったけれど、自分が着物の上に羽織る雨がっぱを作ってもらえたら、という下心もあって会うことにした(笑)。
関谷有三オアシスライフスタイルグループ代表取締役(以下、関谷):重松さんを紹介いただきありがたかったが、実は正直、戸惑ってもいた。憧れの経営者なのでお会いしてみたい、感想やアドバイスが欲しいとは思いつつも、僕らなりの問題意識を持ち、アパレルの人間じゃないからできた服だという自負もあった。しかも、「究極のマルチウエア」「服を買い替えないサステナブルな考え方」など、アパレルの方々の観点とは真逆だと思う。その中でアパレル界の神様みたいな人にお会いしたときに、プラスになるのか、お叱りを受けるか……。でも、服を見た瞬間、第一声で「この生地はいいね」と言っていただき、「君たちがやろうとしているこの服のコンセプトは、これからの時代に合っている」「アパレルの人間では絶対に考えられない発想だ」「何色にも染まらずにやっていったほうがいい」と言われ、自信をいただいた。
WWD:商品の第一印象は?また、顧問を引き受けることを決めた理由は?
重松:素材を見たときに、「これはスゴイ!」と感動した。ぬめり感があって高級感があって。触れても羽織っても気持ちいいし、よく伸びる。しかも、雨や水にも強い。企業の制服として続々と採用され右肩上がりで伸びているのも納得だった。同業他社だとさすがに(顧問は)できないが、普通のアパレルとは違うジャンルだし、社会にとって絶対不可欠なものなのでもっと需要が高まるだろうと思い、お手伝いしようと決めた。まずは素材が一番の特徴だから、素材をブランドにしようと、「アルティメックス(ultimex)」と名付けた。究極という意味で、“ダントツ”“ぶっちりぎ”という好きな言葉を付けた。もう一つ、この事務所に初めて来たときに、ZOZOを初めて訪ねて創業者の前澤友作さんに会ったときと同じ匂いがした。自分たちの感性ではないクリエイティブだなと思った。若さや独特のエネルギーがあり活気があった。成長するなと直感した。
オアシス関谷代表の
「WWS」の開発に込めた思い
WWD:では関谷さん、あらためて「WWS」の開発に込めた想いとは?
関谷:もともと水道屋からスタートし、台湾で出合った「春水堂」を情熱だけで日本に持ってきて運営したりもしていた。そんな中、水道会社が10周年の節目に記念事業として「作業着をかっこよくしたら、若い人材の採用が増えるのでは」という人事の発案が「WWS」の出発点になった。僕も子どものころから作業着を着た大人に囲まれていたので、かっこいいと思う反面、気になるときもあった。クリスマスに家族でイタリアンレストランに食事に行ったときも父親はいつも通り作業着姿で。たまたま同級生の家族が隣の席にいて、パリッとスーツを着た友達のお父さんを見て、恥ずかしくなってしまって。そこから、作業着は動きやすくて毎日洗えて機能性が高いのは当たり前だけれど、スマートではいけないのかという疑問が潜在意識に刻み込まれた。また、作業着が当たり前の家だったので、スーツは堅苦しくて嫌いだった。その思いが混在していたからこそ、「作業着ともスーツとも違う、これからの時代にニュースタンダードになる服を作る!」とエネルギーを注げた。
WWD:開発は順調に進んだ? 一番苦労したことは?
関谷:素材の壁だ。スペックとして耐久性や撥水性など機能性の良いスポーツ素材はあるけれど、機能性が高いと重くなったりシャカシャカ音がしたり着心地が悪くなってしまう。逆に着心地を重視すると耐久性が失われたり。100種類近い生地を検討したが、理想的なものはなかった。結局、2年間と数千万円をかけてオリジナルの生地を開発した。すごくいいものができたという自負はあったが、社内向けだけに開発しているなんてもったいないと知人に指摘され、事業化しようと決意。三菱地所から高級マンションの管理人用に採用したいと依頼され、そこから事業がスタートした。
WWD:葛西さんが今回、アートディレクションの仕事を引き受けた経緯は?
重松:新しいモノやコトが、社会の中でどういう位置付けになるかは広告次第で大きく変わってくる。葛西さんは社会性やフィロソフィーを作ってくれる方。その重要な部分を葛西さんに託したいと思った。お忙しいし、誰でも彼でも仕事を受けてもらえるものでもない。これまでも僕の方から、葛西さんに紹介した企業は、1社だけ。けど、世の中の課題を本気で解決しようとしているところは、絶対に断らないという確信があった。
葛西:重松さんに紹介いただいたのは19年の終わりごろ。実は仕事に対して慎重だった時期だったが、関谷さんからお話を伺えば伺うほど、ムラムラと僕の頭の中にやる気が湧いてきて、これは面白そうだな、と。新しいジャンルなので丁寧に世の中に出すべきで、だからこそ、むしろやりがいも感じた。スティーブ・ジョブス(Steve Jobs)が起こしたアップル(APPLE)のようでありたいと互いに話が盛り上がった。何よりも、未来に向けた熱意と、論理的なものを両方感じたのが大きかった。実際、「WWS」は雨の日にも重宝で、柔らかくて軽くてシワになりづらい。いくらでも自由に着られる重宝さを体感した。いわゆる作業着でもないし、洋服なのか何なのか。形としてはファッションだけど、全く新しいカテゴリー、新しいジャンルの、新しい究極のもの、まさにアルティメイトだと驚いた。
ロゴは究極のシンプル、
葛西アートディレクターが
行き着いた“答え”
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WWD:今回の新ロゴ「WWS」と「ワークウェア スーツ」に託した思いは?
葛西:“ニュースタンダード”という言葉が何度か出ているが、突飛なものではなく、永遠に続くもの、ジャンルを問わないようなものを目指した。広範囲に考えて、さまざまな角度のものを関谷さんにご覧いただき、試しながら広げながら探るという形を取ったが、言葉も選ぶ視点も明快で、(関谷さんには)アートディレクターの気質があるとも感じた。提案ではまず、「WORK WEAR SUIT」をWORKWEARとSUITの2単語にした。「WWS」のためにつくったロゴも「WとW」をくっつけてSの間にスペースを入れた。そして「WWS」のために考えたマークが結果的に「ultimex」のマークになり、関谷さんとの話し合いから霧が晴れるようにロゴやマークが決まっていった。生地の伸張性、撥水性や、水道に欠かせない水の象徴の色として、さわやかな水色を採用し、フレッシュさ、青春の青、青さや若さ、これから成長していく誕生感、変幻自在さなどを込めた。印刷では青100%という色で、仕事に向き合う際に気持ちにスイッチが入るようなものとした。
WWD:ブランドロゴのスローガンは?
葛西:“Be Borderless”です。企業のコンセプトから“平等”という言葉が浮かび、年齢も性別も職業も人種も全てが貴賤がなく平等であろうとしているから「ボーダーレス」だと。これから国境も国籍も超えて世界に出ていこうとしている姿勢にも合う。コロナ禍でウイルスの広がりには国境は関係ないことが際立ったが、逆に、アメリカ、中国、北朝鮮など政治的問題による国と国との対立は深刻化している。そんな世にあって、「WWS」は平等の象徴になるのではないかと思う。地球を守ろうという思想もつながっている。仕事着でもフォーマルでもカジュアルでも使えるこの服の存在はとても貴重だ。しかも、仕事に臨むというのはどんな仕事でも身が引き締まる行為だ。いい意味で儀式的な気分、フォーマルな気分をもたらしてくれる存在でもある。働く喜びを知る、そういう意味でも平等であり、平等の喜びを表す象徴的なものになればと願っている。
新アイテムも続々、
目指すは“次世代の標準服”
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関谷:スーツの形をしたワークウェア、作業着としてスタートしたが、ニューノーマルな時代に、作業着でもスーツでもない、「今の時代に合うボーダーレスウエア」として、スーツだけでないものを作ろうとしている。それがウィメンズ向けのワンピースやコートだ。次世代のニューノーマルなスタンダードブランドとして打ち出していきたい。「リーバイス」が作業着からデニムをブランド化したように、今後はワークウェアやスーツを「WWS」に昇華させ、象徴的なブランドになりたい。そして、アップルやテスラのような存在になりたい。テスラは自動車メーカーではなく、しがらみや過去の研究開発を度外視した車づくりをしているところに価値がある。僕らもアパレル出身でない服作りによって、これからの時代のニュースタンダードをつくり、世界の新しいシンボルになるブランドになりたい。
WWD:今後の事業計画は?
関谷:法人の採用企業は800社を超え、直営店、ECに加えてポップアップストアを展開しているところだ。ただ、通常のアパレルメーカーは店を100店舗、200店舗と広げるが、D2C、DX型でアップルやテスラのようなショールームを全国で15カ所前後展開し、実際手で触れて体験できる場所とし、販売はECを中心に行っていく予定だ。社会に評価される企業として、上場も目指していきたい。海外についてもロンドンを皮切りに中国やアメリカにも積極的に進出していきたい。
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昨今、女性が抱える健康問題をテクノロジーで解決するモノやサービス“フェムテック”の新たな生理用品などが登場しているが、従業員の健康を経営的な課題として捉える健康経営として、女性の健康問題に取り組む動きが海外のIT企業を中心に出てきている。「WWDジャパン」は2月8日号では、その最新事情を取り上げた記事「女性を働きやすくする最新福利厚生」を掲載した。ここではフェムテック分野を取材する記者2人が、低用量ピルや卵子凍結に関する福利厚生や、セクシャルウエルネスのトレンドについてそれぞれの視点で語り合った。
【対談参加者】
木村和花「WWDジャパン」記者:2020年に「WWDジャパン」編集部に配属以降、フェムテック分野を担当する20代女性記者。フェムテックの個人向けプロダクトが注目を集める中、企業制度の見直しの必要性を感じ「WWDジャパン」は2月8日号では「女性を働きやすくする最新福利厚生」の記事を執筆。
大杉真心「WWDジャパン」記者:19年からフェムテックを取材する30代女性記者。普段から新しいプロダクトを試し、フェムテックは“生活を楽に、豊かにするもの”だと身をもって体験している。19年春に使い捨ての生理用品を卒業。取材を通して、卵子凍結にも興味を持ち始める。
木村:現代女性の健康問題の解決を目的にする医療コンサルディング会社、ファムメディコ(FEMMES MEDICAUX)の取材で気付きがたくさんありました。女性特有の疾患を対象にした「YOU健診」のセミナーでは、自分の体のことなのに知らないことが多く、自分のリテラシーの低さに驚きました。でもそれは、周りに誰も教えてくれる人がいなかったからだと思います。
大杉:私も「YOU検診」で「女性の死因の第1位は大腸がん」と聞いたのが衝撃で、取材後に初めて大腸内視鏡検査と、経腟超音波検査(エコー)を受けに行ったよ。会社の健康診断は年に1回は受けたいと思っているけど、仕事が忙しいとなかなか行けないことも多い。取材を続ける中で、もっと自分の体と向き合うべきだと思ったよ。
木村:会社の健康診断では、女性特有の疾患に関する検診がカバーされていないことも驚きでした。もっと企業制度を見直す必要性があると感じ、いろいろ調べて見てみると、海外ではグーグルやアップルなどの企業が卵子凍結の費用を福利厚生でサポートする事例や、国内でも低用量ピルの服薬支援もあることを知りました。こういうことを、私たちが普段から取材するファッションやビューティ企業の人たちや、経営者の人たちにももっと伝えたいです。
木村:私はこれまで婦人科に行く機会があまりなかったのですが、去年からピルを飲み始めたこともあり、気軽にいろんなことを相談できるようになりました。女性向けの健康情報サービス「ルナルナ(LUNA LUNA)」を運営するエムティーアイは、ピルの服薬支援を福利厚生に導入したのですが、社員から「生理周期が整うことでスケジュール管理がしやすくなった」という声もあったと聞きました。まさに私もピルのおかげで仕事のペースを体の状況に合わせて調整できるようになって、これまで“自分でどうにかするもの”だったのが、ちょっと視野を広げてみると助けてくれるサポートがあることに気が付きました。
大杉:私も「ルナルナ」が開催した生理にまつわるトークイベントに出席したときに、婦人科の先生が「生理痛で困っていたら病気なんです」と説明していて、すごく救われた気持ちになりました。ピルは避妊薬というイメージが強いけど、生理痛やPMSの治療薬として処方されていることを知らない人も多いよね。もっと世の中の理解を深めたいと思ったな。
木村:最近では、生理周期に着目したサプリメントのサブスクリプション(定期購買)のサービスも多く出てきていますね。
大杉:生理痛やPMSの悩みがあるけど、婦人科に行くのは抵抗がある人が気軽に試せるのがいいよね。自分の体に向き合うためのエントリーアイテムになると思うな。
木村:将来の妊娠に備えて、卵子を保管する卵子凍結に関するサービスも増えていますね。大杉さんはどのように感じましたか?
大杉:これまではまだ自分には関係ないことだと思っていたんだけど、周りにも20代から不妊症で高額の治療している子もいて、少しずつ考えるようになった。選択制だから、“誰でも”ということでもないけど、漠然と「いつか子どもを授かりたい」という思いがある働き盛りの女性には、知って欲しいサービス。今パートナーがいるとか、子どもが欲しいかどうかは関係なく、自分の未来を考えたときの不安を解消するための選択肢としてあったほうがいいなと思う。でも課題は金額面。少子化問題が深刻化しているのにも関わらず、現状は保険がきかず、国からのサポートもないので、個人の女性が数十万円の費用を払い続けるのは負担が大きすぎる。そこを企業がサポートしてくれたらありがたいよね。
木村:妊活・不妊治療・卵子凍結のクリニック検索サイト「婦人科ラボ」を運営するステルラの西史織代表は、当初企業向けのサービスを考えていたそうですが、「実際の企業の反応は厳しかった」と話していました。一般的にはキャリアとライフプランは別物で、企業が積極的にサポートするものではないと思われてきたのだと思います。「卵子凍結して働いてくれ」というメッセージにもなりかねないことを企業は心配しているようです。
大杉:選択的卵子凍結保存サービス「グレイスバンク」を立ち上げた勝見祐幸グレイスグループ代表取締役は、コンサルティングの仕事をされていた時に色々な企業の方と話す中で卵子凍結サポートの重要性について気付いたと話していたね。早速、福利厚生サービスの「ベネフィット・ワン」との提携もスタートさせたね。
木村:「(福利厚生サービスを)提案するべきは人事部ではなく、経営者の方だ」とおっしゃっていたのが印象的でした。勝見代表はすでに企業の経営者層の方とのネットワークがあるから、そこが強みになる。これはフェムテックを広める上で心強いなと思いました。取材の中では「(卵子凍結などの)サポートを企業に求めることには抵抗がある」「女性だけのサポートは不平等じゃないか」という意見があるのも気になりました。
大杉:よりよい未来を作るためには、今まで当たり前に見過ごされてきたことに疑問を呈することが大事だと思う。例えば、生理や卵子凍結について先輩たちが「私たちの時代はそんな支援はなかったから、あなたたちも我慢しなさい」と却下してしまったら、この先なかなか働きやすい世の中へは変わっていかない。日本の企業健診の検査内容が1970年から変わっておらず、現状は男性の健康を検査するための内容であり続けているように、男性中心だったこれまでの仕組みを一旦受け入れて、改善していくときだと思うな。
木村:そうですね。最近はセックストイをはじめとするセクシャルウェルネスの話題も増えていますね。
大杉:海外ではセレブリティーが参画しはじめているのが新展開!アメリカのプレジャーテックブランド「ローラ ディカルロ(LORA DICARLO)」は女優でモデルのカーラ・デルヴィーニュ(Cara Delevingne)を共同創業社に迎え、ウーマナイザー(Womanizer)というセックストイブランドはイギリスの歌手リリー・アレン(Lily Allen)とコラボしているよ。あの、映画「フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ(Fifty Shades of Grey)」でセンセーションを起こした女優のダコタ・ジョンソン(Dakota Johnson)もセクシャルウェルネスブランド「モード(MAUDE)」をスタートしたし、ファッション界ではクリストファー・ケイン(Christopher Kane)の新ライフスタイルブランド「モアジョイ(MORE JOY)」が “Sex”“Special”などのロゴがプリントされたアパレルや下着、雑貨のほか、セックストイも扱っている。セクシャルウェルネスの分野がポジティブでおしゃれにかつオープンに提案されているのが素敵だと思った。
木村:確かに今まで“話してはいけないこと”と抑圧されてきたことで、本当に必要なサポートやプロダクトの開発の遅れなどいろいろなところで弊害があったと思います。セクシャルウェルネスの話題から女性の体に関する話題をポジティブに捉える雰囲気を作ることで、社会の制度も変わっていけばいいなと思います。
大杉:その中でもネットフリックス(NETFLIX)の影響力は大きいよね。コメディドラマの「セックス・エデュケーション(SEX EDUCATION)」は性教育を楽しく伝えているし、女優のグウィネス・パルトロウ(Gwyneth Paltrow)のライフスタイルブランド「グープ(GOOP)」のドキュメンタリー番組「グウィネス・パルトロウのグープ・ラボ(原題:The goop lab with Gwyneth Paltrow)」では、セックス教育者が登場して「グープ」のスタッフたちがオーガズムを体験するエピソードがある。あと、今注目のドラマ「エミリー、パリへ行く(原題:Emily in Paris)」の第1話では、主人公のエミリーがセックストイを使うシーンがオチになっているよね(笑)。これまでも「セックス・アンド・ザ・シティ(Sex and the City)」みたいな強烈なドラマはあったけど、ネットフリックスでよりグローバルに、若い層も入りやすくなったんじゃないかな。YouTubeでも取り上げられるトピックにもなってきているよね。木村さんは、今後フェムテック市場はどうなっていくと思う?
木村:考えてみたら、「グレイスバンク」の取材で初めてフェムテック分野の男性起業家と話しました。勝見代表も男性にとっては自分ごと化しづらいことも、同じ男性が話すと伝わりやすいことがあるとおっしゃっていて、そういうこともあるだろうなと思いました。当事者ではない人がこの分野に入ることも盛り上がっていくために必要だと思います。
大杉:大事だね。私はもっとフェムテックが当たり前になる気がする。コロナ禍で多くの人が健康や、体と向き合う機会が増えたと思うけど、この健康というキーワードは今後もファッションやビューティ業界とも密接になっていくと思うな。市場が大きくなって健康経営も、セクシャルウェルネスももっとたくさんのプレイヤーが参入してくるだろうし、そういった企業をどんどん取材していきたいね!
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昨今、女性が抱える健康問題をテクノロジーで解決するモノやサービス“フェムテック”の新たな生理用品などが登場しているが、従業員の健康を経営的な課題として捉える健康経営として、女性の健康問題に取り組む動きが海外のIT企業を中心に出てきている。「WWDジャパン」は2月8日号では、その最新事情を取り上げた記事「女性を働きやすくする最新福利厚生」を掲載した。ここではフェムテック分野を取材する記者2人が、低用量ピルや卵子凍結に関する福利厚生や、セクシャルウエルネスのトレンドについてそれぞれの視点で語り合った。
【対談参加者】
木村和花「WWDジャパン」記者:2020年に「WWDジャパン」編集部に配属以降、フェムテック分野を担当する20代女性記者。フェムテックの個人向けプロダクトが注目を集める中、企業制度の見直しの必要性を感じ「WWDジャパン」は2月8日号では「女性を働きやすくする最新福利厚生」の記事を執筆。
大杉真心「WWDジャパン」記者:19年からフェムテックを取材する30代女性記者。普段から新しいプロダクトを試し、フェムテックは“生活を楽に、豊かにするもの”だと身をもって体験している。19年春に使い捨ての生理用品を卒業。取材を通して、卵子凍結にも興味を持ち始める。
木村:現代女性の健康問題の解決を目的にする医療コンサルディング会社、ファムメディコ(FEMMES MEDICAUX)の取材で気付きがたくさんありました。女性特有の疾患を対象にした「YOU健診」のセミナーでは、自分の体のことなのに知らないことが多く、自分のリテラシーの低さに驚きました。でもそれは、周りに誰も教えてくれる人がいなかったからだと思います。
大杉:私も「YOU検診」で「女性の死因の第1位は大腸がん」と聞いたのが衝撃で、取材後に初めて大腸内視鏡検査と、経腟超音波検査(エコー)を受けに行ったよ。会社の健康診断は年に1回は受けたいと思っているけど、仕事が忙しいとなかなか行けないことも多い。取材を続ける中で、もっと自分の体と向き合うべきだと思ったよ。
木村:会社の健康診断では、女性特有の疾患に関する検診がカバーされていないことも驚きでした。もっと企業制度を見直す必要性があると感じ、いろいろ調べて見てみると、海外ではグーグルやアップルなどの企業が卵子凍結の費用を福利厚生でサポートする事例や、国内でも低用量ピルの服薬支援もあることを知りました。こういうことを、私たちが普段から取材するファッションやビューティ企業の人たちや、経営者の人たちにももっと伝えたいです。
木村:私はこれまで婦人科に行く機会があまりなかったのですが、去年からピルを飲み始めたこともあり、気軽にいろんなことを相談できるようになりました。女性向けの健康情報サービス「ルナルナ(LUNA LUNA)」を運営するエムティーアイは、ピルの服薬支援を福利厚生に導入したのですが、社員から「生理周期が整うことでスケジュール管理がしやすくなった」という声もあったと聞きました。まさに私もピルのおかげで仕事のペースを体の状況に合わせて調整できるようになって、これまで“自分でどうにかするもの”だったのが、ちょっと視野を広げてみると助けてくれるサポートがあることに気が付きました。
大杉:私も「ルナルナ」が開催した生理にまつわるトークイベントに出席したときに、婦人科の先生が「生理痛で困っていたら病気なんです」と説明していて、すごく救われた気持ちになりました。ピルは避妊薬というイメージが強いけど、生理痛やPMSの治療薬として処方されていることを知らない人も多いよね。もっと世の中の理解を深めたいと思ったな。
木村:最近では、生理周期に着目したサプリメントのサブスクリプション(定期購買)のサービスも多く出てきていますね。
大杉:生理痛やPMSの悩みがあるけど、婦人科に行くのは抵抗がある人が気軽に試せるのがいいよね。自分の体に向き合うためのエントリーアイテムになると思うな。
木村:将来の妊娠に備えて、卵子を保管する卵子凍結に関するサービスも増えていますね。大杉さんはどのように感じましたか?
大杉:これまではまだ自分には関係ないことだと思っていたんだけど、周りにも20代から不妊症で高額の治療している子もいて、少しずつ考えるようになった。選択制だから、“誰でも”ということでもないけど、漠然と「いつか子どもを授かりたい」という思いがある働き盛りの女性には、知って欲しいサービス。今パートナーがいるとか、子どもが欲しいかどうかは関係なく、自分の未来を考えたときの不安を解消するための選択肢としてあったほうがいいなと思う。でも課題は金額面。少子化問題が深刻化しているのにも関わらず、現状は保険がきかず、国からのサポートもないので、個人の女性が数十万円の費用を払い続けるのは負担が大きすぎる。そこを企業がサポートしてくれたらありがたいよね。
木村:妊活・不妊治療・卵子凍結のクリニック検索サイト「婦人科ラボ」を運営するステルラの西史織代表は、当初企業向けのサービスを考えていたそうですが、「実際の企業の反応は厳しかった」と話していました。一般的にはキャリアとライフプランは別物で、企業が積極的にサポートするものではないと思われてきたのだと思います。「卵子凍結して働いてくれ」というメッセージにもなりかねないことを企業は心配しているようです。
大杉:選択的卵子凍結保存サービス「グレイスバンク」を立ち上げた勝見祐幸グレイスグループ代表取締役は、コンサルティングの仕事をされていた時に色々な企業の方と話す中で卵子凍結サポートの重要性について気付いたと話していたね。早速、福利厚生サービスの「ベネフィット・ワン」との提携もスタートさせたね。
木村:「(福利厚生サービスを)提案するべきは人事部ではなく、経営者の方だ」とおっしゃっていたのが印象的でした。勝見代表はすでに企業の経営者層の方とのネットワークがあるから、そこが強みになる。これはフェムテックを広める上で心強いなと思いました。取材の中では「(卵子凍結などの)サポートを企業に求めることには抵抗がある」「女性だけのサポートは不平等じゃないか」という意見があるのも気になりました。
大杉:よりよい未来を作るためには、今まで当たり前に見過ごされてきたことに疑問を呈することが大事だと思う。例えば、生理や卵子凍結について先輩たちが「私たちの時代はそんな支援はなかったから、あなたたちも我慢しなさい」と却下してしまったら、この先なかなか働きやすい世の中へは変わっていかない。日本の企業健診の検査内容が1970年から変わっておらず、現状は男性の健康を検査するための内容であり続けているように、男性中心だったこれまでの仕組みを一旦受け入れて、改善していくときだと思うな。
木村:そうですね。最近はセックストイをはじめとするセクシャルウェルネスの話題も増えていますね。
大杉:海外ではセレブリティーが参画しはじめているのが新展開!アメリカのプレジャーテックブランド「ローラ ディカルロ(LORA DICARLO)」は女優でモデルのカーラ・デルヴィーニュ(Cara Delevingne)を共同創業社に迎え、ウーマナイザー(Womanizer)というセックストイブランドはイギリスの歌手リリー・アレン(Lily Allen)とコラボしているよ。あの、映画「フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ(Fifty Shades of Grey)」でセンセーションを起こした女優のダコタ・ジョンソン(Dakota Johnson)もセクシャルウェルネスブランド「モード(MAUDE)」をスタートしたし、ファッション界ではクリストファー・ケイン(Christopher Kane)の新ライフスタイルブランド「モアジョイ(MORE JOY)」が “Sex”“Special”などのロゴがプリントされたアパレルや下着、雑貨のほか、セックストイも扱っている。セクシャルウェルネスの分野がポジティブでおしゃれにかつオープンに提案されているのが素敵だと思った。
木村:確かに今まで“話してはいけないこと”と抑圧されてきたことで、本当に必要なサポートやプロダクトの開発の遅れなどいろいろなところで弊害があったと思います。セクシャルウェルネスの話題から女性の体に関する話題をポジティブに捉える雰囲気を作ることで、社会の制度も変わっていけばいいなと思います。
大杉:その中でもネットフリックス(NETFLIX)の影響力は大きいよね。コメディドラマの「セックス・エデュケーション(SEX EDUCATION)」は性教育を楽しく伝えているし、女優のグウィネス・パルトロウ(Gwyneth Paltrow)のライフスタイルブランド「グープ(GOOP)」のドキュメンタリー番組「グウィネス・パルトロウのグープ・ラボ(原題:The goop lab with Gwyneth Paltrow)」では、セックス教育者が登場して「グープ」のスタッフたちがオーガズムを体験するエピソードがある。あと、今注目のドラマ「エミリー、パリへ行く(原題:Emily in Paris)」の第1話では、主人公のエミリーがセックストイを使うシーンがオチになっているよね(笑)。これまでも「セックス・アンド・ザ・シティ(Sex and the City)」みたいな強烈なドラマはあったけど、ネットフリックスでよりグローバルに、若い層も入りやすくなったんじゃないかな。YouTubeでも取り上げられるトピックにもなってきているよね。木村さんは、今後フェムテック市場はどうなっていくと思う?
木村:考えてみたら、「グレイスバンク」の取材で初めてフェムテック分野の男性起業家と話しました。勝見代表も男性にとっては自分ごと化しづらいことも、同じ男性が話すと伝わりやすいことがあるとおっしゃっていて、そういうこともあるだろうなと思いました。当事者ではない人がこの分野に入ることも盛り上がっていくために必要だと思います。
大杉:大事だね。私はもっとフェムテックが当たり前になる気がする。コロナ禍で多くの人が健康や、体と向き合う機会が増えたと思うけど、この健康というキーワードは今後もファッションやビューティ業界とも密接になっていくと思うな。市場が大きくなって健康経営も、セクシャルウェルネスももっとたくさんのプレイヤーが参入してくるだろうし、そういった企業をどんどん取材していきたいね!
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「ヴィクター リー(VICTOR LI)」が2021-22年秋冬コレクションを発表した。
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「ヴェロニカ ビアード(VERONICA BEARD)」が2021-22年秋冬コレクションを発表した。
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「オーラリー(AURALEE)」「グラフペーパー(GRAPHPAPER)」など、国内の有力ファッションブランドが並ぶ伊勢丹新宿本店のメンズ館6階「メンズコンテンポラリー」。このほどこのフロアの一角に、ビンテージアイテムを扱う東京・中目黒のセレクトショップ「オーユーエーティー(OUAT)」がポップアップストアを開いた(会期は2月10〜16日)。並べたアイテムは同店のオリジナルブランドや1900年代中盤以降のミリタリーウエアなどを中心としたマニアックな品ぞろえ。にもかかわらず、会期中の週末(13、14日)は若者を中心とした客で賑わいを見せていた。
「オーユーエーティー」は中目黒駅から徒歩10分ほどの奥まった立地にある古いマンションの1階に店を構える。約75平方メートルの店内にはヨーロッパのビンテージウエアとともに、それらをデザインリソースとした、店名を冠するオリジナルのユニセックスブランドを並べる。19年5月のオープンからインスタグラムのフォロワー数は1.5万まで増え、2020年9月には東京・南青山の「レショップ」でもポップアップストアを開くなど、若者を中心に一定の支持を得ている。
店頭での接客やインスタなどのSNS発信では、「ビンテージショップでありがちな、商品の歴史や目に見えない作りの良さなどの“ウンチク”には頼らないようにしている」ショップオーナー兼ブランドデザイナーの田村遼佑さん。現在32歳の田村さんが服への興味に目覚めたのが、世間が裏原ブーム(1990年代後半〜2000年代前半)に沸いていた高校生のとき。「そのころの世間のビンテージウエアの熱狂も知っているし、一方で新品よりも安価に手に入る『中古品』に手を伸ばす今の20代の感覚も分かる。僕らはその狭間の世代だからこそ、古着へのバランス感覚を生かしたビジネスをやっていきたい」と話す。
大事にしているのは「商品を語るより、“投げ掛ける”」こと。「ヴィンテージビンテージを扱う人間はとにかくモノのよさや背景を説明したがるが、今の若者はもっと軽やかに服を買う。だから並べる商品も、パッと見て分かる面白みや、『なんだ、これ』と思わせる驚きを大切にしている」。ポップアップストアに並べた古着は、生地の表面感がざらざらと独特だったり、着丈や袖丈が極端に長かったりというものばかり。「現行品にはない服としての面白さや着方など、手にした後に残りの“文脈”を考える余地があるものをセレクトしている」。
併せて陳列しているオリジナルブランドの「オーユーエーティー」はそれらビンテージを着想源に、より着やすくミニマルに落とし込んだものが多い。「参照しているのは『何年代のミリタリージャケット』みたいな“形”ではなく、『あの買い付けの時に出合った、あの服の質感』みたいな感覚的なもの」。20-21秋冬シーズンに当たる“003”のコレクションでは、ビンテージウエアによく見られる意匠である「ブランケットステッチ」を使ったカーディガン(5万円)が約200枚売れるなど、自店販売のみの商品としてはヒット作になった。「大ぶりなステッチやカラーのコントラストなどがインスタの画像などを通じ、直感で『いい』と思ってもらえたから売れたのだと思う」。
今回のポップアップ出店を皮切りに、21-22年秋冬からはオリジナルブランドの卸売りを本格的に拡大する。「ビンテージショップのバイヤーとしてユニークなものを見てきてきたことは(オリジナルブランドでも)強みになる。だが作り手の独りよがりにならず、受け手も欲しいと思えるデザインに落とし込むことが前提。そのバランスを探りながらビジネスを広げていきたい」。
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1月15〜19日まで、2021-22年秋冬シーズンミラノ・メンズ・ファッション・ウイークが開催されました。リアルのショーを予定していた「エトロ(ETRO)」「フェンディ(FENDI)」は直前でデジタルのみの発表に切り替えたため、今シーズンは完全デジタルのファッション・ウイークとなりました。パリからミラノに渡航した私が取材できたのは結局「プラダ(PRADA)」の展示会のみでしたが、結果的には行く価値があったと大満足しています。
その理由の一つは、素晴らしい「プラダ」のコレクションをいち早く生で見られたこと。昨年9月に披露したウィメンズよりもミウッチャ・プラダ(Miuccia Prada)とラフ・シモンズ(Raf Simons)のバランスが良くてしびれました。「プラダ」などビッグメゾンの展示会は来場者でごった返すのが普通なのに、私が訪れたタイミングで展示会場にいたプレス関係者はなんと1人だけ。おかげでゆっくり写真を撮ることができ、レポート記事はほぼ独占で公開できました。
展示会場はショーの撮影が行われたセットの中だったため、映像で観ていたフワフワフェイクファーの壁や床、高い天井の空間の中を体感できました。会場で生地に触れ、担当者からコレクションの詳細を聞き、(ミウッチャとラフが最も表現したかったことは何だろう)と想像を巡らせていると時間はあっという間に過ぎました。デジタルにはデジタルの良さがあるとしても、実際に足を運んで得られるリアルな体験に勝ることはありません。理屈では説明できない感覚が心に働きかけてくるからです。
「プラダ」で素晴らしい体験はしたものの、ミラノの街は寂しかった。生活必需品を扱うスーパーや薬局などを除いてほとんどの小売店は閉店し、レストランもデリバリーのみ。多くの人でにぎわうドゥオーモやスカラ座周辺も人がほとんどいません。ミラノ在住者によると、美容室も生活必需とみなされ営業許可が出ていたようです。私が住むフランスは本屋の営業が認められており、何を生活必需品としてみなすかでお国柄が出ているように思いました。
コロナ禍、対人を避けたいという消費者の需要に応えるため、イタリア全土で展開する大手スーパー「エッセルンガ(Esselunga)」は実験的に無人レジの導入を開始しました。店内は生鮮食品や生活用品を扱う普通のスーパーで、清算はバーコードを機械に読み取らせて支払う仕組みになっており、従業員との接触が一切ありません。日本でも徐々に導入されていますが、もともとは人件費削減の目的で誕生した無人レジ。今後はウイルス感染予防対策としてニューノーマルの生活で当たり前になっていくのかもしれません。
パンデミックの影響があるとはいえ、人がいる限り街は生きるように変化し続けるもの。特に、世界最大級デザインの祭典「ミラノサローネ(MILANO SALONE)」の開催地として知られる、トルトーナ地区は再開発エリアとしてここ数年発展し続けています。90年代には、ミラノ市が工場跡地だったこのエリアを文化的目的で開発する案を発表し、現在「モンクレール(MONCLER)」「フェンディ(FENDI)」「ジョルジオ・アルマーニ(GIORGIO ARMANI)」のオフィスも近隣に集まります。ミラノ・メンズが通常開催されていた頃はこの付近で数多くのショーが行われていたものの、なかなかゆっくり見る機会がなかったので今回は散策してみました。
2015年にはこのエリアに大規模なミラノ文化博物館(Museo delle Culture)が開業。展示室のほかに、世界の文化に関する学術的な研究を行うセクターも設けています。そして「ミラノ文化博物館」のすぐ隣に、芸術と文化の発展を目的として複合施設「ベース(Base)」が18年にオープンしました。製鉄所を改修した6000平方メートルの敷地には、ギャラリーやワークショップなどが行えるイベントスペースのほか、コワーキングカフェやゲストハウスもある。「ミラノサローネ」開催地ということで、会期中はアーティスト向けにゲストハウスとしても提供しています。
「ベース」続き、翌年には複合施設「コンボ(Combo)」もこのエリアに開業。1600年代に主流だった、中庭を囲ってコの字型に建てられた鉄の欄干アパート“カーザ・ディ・リンギエーラ”を改修して、ゲストハウスやギャラリー、レストラン、ラジオ局を併設しています。「ベース」同様、「ミラノサローネ」会期中は主にアーティストが宿泊しており、世界中から訪れる人たちの展覧会も定期的に行っています。ミラノの定宿が営業していなかったので、私はこの「コンボ」に滞在しました。ゲストハウスといっても部屋にはシングルベッド2つとユニットバスがあり、ベッドメイキングのサービスがない以外は至って普通のビジネスホテル感覚で快適。ゲストハウス以外のサービスは停止しているため、文化的ハブとして誕生したこの施設の醍醐味を感じることはできませんたが……。受付の方に聞くと、19年9月のオープン当初は、地元客にコワーキングスペースが大人気だったそうです。「フリーランスのクリエイターがそれほど多くないミラノだけれど、パソコン一台でどこでも仕事できる職種が増えているんだなと実感した」とのこと。パンデミックによってイタリアでもテレワークが普及したため、コロナ終息後にはより多くの人がこのエリアに集まって新たな文化が生まれることを期待しています。
ELIE INOUE:パリ在住ジャーナリスト。大学卒業後、ニューヨークに渡りファッションジャーナリスト、コーディネーターとして経験を積む。2016年からパリに拠点を移し、各都市のコレクション取材やデザイナーのインタビュー、ファッションやライフスタイルの取材、執筆を手掛ける
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「アディアム(ADEAM)」が2021-22年秋冬コレクションを発表した。
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「アディアム(ADEAM)」が2021-22年秋冬コレクションを発表した。
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「ケイト・スペード ニューヨーク(KATE SPADE NEW YORK)」は、店舗拡大に向けてミューズ(販売スタッフ)を募集する。ブランドの世界観を体現する存在として、来店客の好みにぴったりの商品を案内するのはもちろん、日々のコミュニケーションを通じて「あの人に会えば、素敵なことが起きそう」と思ってもらえる関係性を築く。
ブランドコンセプトや歴史、ミューズのミッション、接客の基本などは入社後の研修で学ぶ。半年後には接客の応用やロールプレイングを中心としたフォローアップ研修もある。他店舗で活動する同期と、互いを刺激し合う機会にもなる。
ストアリーダーやシニアストアリーダー、マネージャーのほか、MDやVMD、プレス、セールスなど本部職へのキャリアアップも可能。社内公募制度により、多くの社員がキャリアチェンジを実現している。
「ケイト・スペード ニューヨーク」は1993年にアメリカで誕生したブランド。“OPTIMISTIC FEMININITY(前向きな女性らしさ)”を掲げ、日常をカラフルで上品に彩るアイテムを届けている。2008年にはクリエイティブディレクターにニコラ・グラス(Nicola Glass)が就任した。
募集職種
ミューズ(販売スタッフ)
雇用形態
正社員
※試用期間3カ月あり。その間、給与・待遇に変動なし
応募条件
接客の経験・アパレル業界での経験不問
高卒以上、第二新卒歓迎
以下のような方、歓迎
ブランドの商品や世界観が好きな方
物を売るだけでなく、ブランドを表現する仕事に興味がある方
英語や中国語が得意な方(必須ではありませんが、持ち味を生かして働けます)
勤務地
以下のいずれかの店舗
千葉(酒々井プレミアム・アウトレット)
栃木(佐野プレミアム・アウトレット)
静岡(御殿場プレミアム・アウトレット)
岐阜(土岐プレミアム・アウトレット店)
給与・待遇
月給24.1万円以上+変動賞与+諸手当
※スキル・経験・現給を考慮し決定
年収例
年収350万円 ミューズ職(経験3年・中途入社)
年収450万円 シニアミューズ職(経験5年・中途入社)
勤務時間
勤務地により異なる(実働7時間40分)
※残業は月10時間以内とほとんどありません
休日休暇
<年間休日115日>
週休2日制(シフト制/月8日~9日)※希望を考慮して決定、連休も可能
有給休暇
フレックス休暇
傷病休暇
祝日分休暇(年間11日間)
産前・産後・育児・介護休暇 ※取得実績あり
福利厚生
昇給年1回(9月)
年度末賞与年1回(8月)
特別賞与(毎月のストア売り上げ、グレードに応じたインセンティブ)
交通費全額支給
各種社会保険完備
時間外勤務手当(超過分100%支給)
引越支援金制度(20万円以上/当社規定あり)※御殿場や地域へ就業の際も安心の制度です
社員割引制度
制服貸与
退職金制度
長期休業時収入補償制度
育児・介護休業および短時間勤務制
EAP(カウンセリングサービス)
マイカー通勤OK(アウトレットストアへ勤務の場合のみ)
応募期限
2月28日まで
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「ジェイソン ウー(JASON WU)」が2021-22年秋冬ニューヨークコレクションを発表した。
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「ステラ マッカートニー(STELLA McCARTNEY)」はこのほど2021年プレ・フォール・コレクションの公開に合わせてオンラインで各国メディアの個別インタビューに応じた。後編ではステラ・マッカートニーが考える“あったらいい”夢の素材や業界のルールから、適量生産への取り組み、顧客とのコミュニケーション設計、セールについて、そしてこれまでの葛藤などを実直に語った。
WWD:こういう素材があったらいいのに!と思う、夢の素材は何?
ステラ・マッカートニー(以下、ステラ):ラボで作られたレザーや肉があればいいのにと、心から思う。そうすれば、地球温暖化を大幅に軽減できるから。畜産は地球に最も害を与える産業の一つだから。ラボで肉やレザーを作ることができて、手の届く価格で提供できるようになれば、私たちみんな──大勢の人々や動物たちの命が救われる。だから、それが私の夢。夢を現実にするのは難しいし、口で言うほど簡単なことではないけれど、いつかこの夢がかなうといいなと思っている。
WWD:では今、特に力を注いでいる素材開発は?
ステラ:廃棄衣料品から(セルロース)繊維を作るエバニュー(EVRNU)社や、人工ファーの「コバ(KOBA)」を作っているエコペル(ECOPEL)など、さまざまな会社と協業している。「コバ」に関しては、短い毛並みのファーを作ることに成功したので、今後はより長い毛並みのものを開発したいと考えているわ。「ステラ マッカートニー」ではポリ塩化ビニルなど石油ベースの素材は一切使わないので、スパンコールや刺しゅうに使える素材がとても少ないの。特にスパンコールのほとんどには石油が含まれているので、なかなか使えるものがない。だから、常にサプライヤーとよりよい関係を築いたり、サステナブルな生産をするよう人々やサプライヤーに働きかけたりしている。
現在取り組んでいる中で最も重要なことの一つは、綿花栽培の環境再生型農業の推進よ。これは土壌に着目したもので、地中(サブレイヤー)を壊さず、そこに含まれている二酸化炭素を放出することなく、かつ栄養を地中に戻しながら農業を行う方法のこと。こうした事柄に注力しているけれど、それはまるでファッションと科学が出合ったという感じで、とてもエキサイティングよ。とはいえ、こうして本気で環境保護に取り組んでいるファッションブランドに対して、何らかのインセンティブ(報償)があったらもっといいのにと思うし、せめて規制があればいいのにとも思う。というのも、ここまで本気で取り組んでいるのは今のところ「ステラ」だけだけれど、私たちにできるなら他社でもできるはずだし、そうなったら互いにサポートできるから。
WWD:環境再生型農業は今、とても注目を集めていますね。
ステラ:ほとんどの製造業のコアには農業があり、ファッション産業ももちろんそう。しかもアパレルの生産には広大な土地を必要とするし、化学薬品を大量に使用する。レザーの生産やタンニング、オーガニックではない農業には莫大な量の化学薬品や農薬が使われる。アパレルの生産は環境を破壊する有害な過程であることが多いし、土壌に何を散布するかだけでなく、土壌から何を奪っているのか、またいかに土に栄養を戻すかなどは非常に重要な問題よ。
例えば、カシミヤ繊維は1頭のヤギからほんの少ししか取れないけれど、需要が高いために農家は飼育する頭数を増やした。すると多くのヤギが放牧されたことから牧草が生えにくくなり、草原での砂漠化が進んでしまった。これは母なる自然に対する敬意を忘れてしまった結果だと思う。再生可能な農業とは、有害な化学薬品や農薬を使用しないだけでなく、土壌を耕したりして分解する際に、地中に含まれている環境に有害なガスを排出しないようにすることなども含まれる。
WWD:1月に開催された英コンデナスト・カレッジ・オブ・ファッション&デザインのレクチャーで「ヴォーグ」のジャーナリストでサステナビリティ・ディレクターであるサラ・モーア(Sarah Mower)さんとの対談で、業界共通のポリシーの必要性を訴えていました。具体的にどういうルールがあるといいと思いますか?
ステラ:まず、税制について考えてほしいと思う。例えば合成皮革の商品を米国に輸出すると、30%以上という多額の関税がかかる。「ステラ」ではこれを商品価格に上乗せしていないので、利益に食い込む形になる。これでは、環境に優しい方法で製造しようという意欲を削いでしまうわ。私は環境保護に熱心に取り組んでいるし、ファッション業界が未来の子どもたちや人類のためによりよい産業であるよう変化を起こしたいと心から思っているので取り組んでいるけれど、税制がこのようでは、環境保護に取り組もうという動機付けにはならないし、むしろペナルティーを与えられているような感じになっている。
そして、何らかのラベル付けなどでトレーサビリティー(追跡可能性)があるといいのではないかと思う。というのも、毎秒ごとにトラック一杯のファストファッション製品が廃棄されているけれど、その責任が誰にあるのかを知るすべはほとんどないし、誰も責任を取っていない。(ファストファッションのように)3回しか着ていないものを捨てて、またすぐに買うようなビジネスモデルではなく、リセール、レンタル、ビンテージ品などの、従来とは異なる、よりよいビジネスモデルを推進する必要がある。
しかし残念ながら、現在はそうしたくなるようなインセンティブがない。私は環境保護に取り組むことで金銭的に損をしている状態になっていて、ただ動物を殺してその皮革でバッグを作ったほうがもうかると思う。でも、それって間違っている。そうじゃなくて、(環境に優しいほうがもうかるように)逆であるべきよ。それに、消費者にも“報酬(リワード)”があるべきだと思う。環境保護を意識して商品を購入した消費者には利益があるべきだし、なぜそうじゃないのかなと思っている。
WWD:セールについてどう考えていますか?サステナビリティを実践するには、プロパーで売り切ることが重要になってきます。
ステラ:そうね。「ステラ マッカートニー」では、生産量を減らすこと、そして本当に必要なものや、これはいいと確信したものを生産することにフォーカスしている。つまり、より少ないアイテム数や型数で売り上げを確保できるよう努めている。ファッション業界は信じられないぐらい過剰に生産するけれど、ご存じの通り、私は廃棄物が出ることを何よりも嫌っているので、そうした取り組みをしている。世の中には物が大量にあふれているので、セールは避けられない。でも私にとっては、そうした古い商品にどうやって新たな命を吹き込むか、セールの値下げ品を新商品に負けないぐらい魅力的なものにするにはどうすればいいかを考えることが大切なことなの。
WWD:コミュニケーションについて。パンデミックを機に、顧客向けに“A to Zマニフェスト”を作ったり、“A to Zマニフェスト”のビジュアルをTシャツにしたりするなど、顧客に対してサステナビリティのコミュニケーションの機会が増えています。また、環境フットプリントなども公開されています。
ステラ:以前からEP&L(環境損益計算)は公表していたけれど、最近になって人々がそれを理解して興味を示すようになった。毎年データを蓄積して、社内外でどのように進化したのかを測定している。そうしたデータを見るのはとてもエキサイティングだし、有益で学びがあって励まされる。次のステップをどうするかについての、とてもいいロードマップにもなる。
“A to Zマニフェスト”は、ロックダウン中に作ったんだけど、素晴らしい友人たちがいて、クリエイティブでいられて、仕事もできるということがいかに幸運なのかに気づいたのがきっかけよ。
「ステラ」では廃棄物を再生利用していますが、確か9つの異なるコレクションで余った素材などを使って、限定品のドレスを作ったりもした。ファッション業界ではプリントした生地を廃棄したり燃やしてしまったりするブランドが多いけれど、私たちは全て取っておくので、それを有効活用できてとてもうれしかった。それに、限定品ということで、より貴重なものによみがえらせることができたと思う。
ほかには友人の素晴らしいアーティストたちに連絡して、“A to Z”マニフェストを再解釈してもらうことにした。みんな喜んで引き受けてくれたのは、「ステラ」が(環境問題などの)重要なことに取り組んでいて、その一部として参加したいと思ったからだと思う。ラシード・ジョンソン(Rachid Johnson)は“アカウンタブル(説明責任)のA”、ジェフ・クーンズ(Jeff Koons)は“カインド(思いやり)のK”、シンディ・シャーマン(Cindy Sherman)は“エフォートレス(肩の力を抜いた)のE”などなど、たくさんの素晴らしいアーティストたちが、それぞれテーマに沿った作品を作ってくれた。また、これはまだあまり知られていない新進アーティストをサポートするプラットフォームとしての役割も担っている。こうした若者たちとコラボレーションをするのも、とても大切なことだと思う。
WWD:“A to Zマニフェスト”の社内・社外からの反響は?
ステラ:社内外でとてもよく、ポジティブ。“A to Zマニフェスト”によって、みんな「ステラ」がやっていることや理念について理解を深めてくれたと思うし、理解するためのロードマップにもなった。大きな成果があったから、とてもうれしく思っている。今後もこれに沿っていろいろなことに取り組むので、プロジェクトなどにはそれを象徴するアルファベットが付けられる予定よ。これによってフォーカスが明確になるという利点がある。
WWD:私のお気に入りは“ユーモアのH”です。
ステラ:笑。ユーモアは本当に重要!日本の消費者は「ステラ」がやっていることやその理念を本当に深く理解してくれていて、とてもうれしいし、最も大切に思っている国の一つよ。特に、「ステラ」が持つユーモアや軽やかさをよく分かってくれていると思う。環境保護という非常にシリアスな課題に取り組むに当たって、取っつきやすくしたり理解しやすくしたりするためにも、ユーモアはとても大切なものなの。あんまり深刻に気難しく考えすぎるのもよくないから。
WWD:そうした難しい話題やアジェンダのコミュニケーションに、ユーモアは重要だと思う?
ステラ:もちろん。笑うことは若々しさを保ってくれるし、生き生きさせてくれると思う。ファッション業界は、時に自分たちをシリアスに捉えすぎることがあるし、ややエリート主義のところがあるから、そういう意味でもユーモアは大切ね。誰かと通じ合うための素敵な方法だし、自分はそんなに大した人物じゃないと認識するいい方法でもある。笑って、ハッピーになって、明日を向くことが大切だと思う。
WWD:「ステラ マッカートニー」のターゲットは?
ステラ:実は、特定のターゲット層をはっきりとは設定していない。ファッションに対して(ほかのブランドとは)異なるアプローチをしていて、純粋なゴールや夢、ミッションを掲げているからだと思うけれど、「ステラ マッカートニー」には本当に幅広いタイプの顧客がいる。若い人も年配の人もいるし、動物愛護や環境問題に関心がある人もいれば、ファッションが大好きという人もいる。そのため特定のターゲットは設定せず、明日を担うさまざまな人たちに広くメッセージを届けたいと考えている。「ステラ」のスピリットを受け継いで生かしていくのは、そうした人々だから。
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