「アメリ」が写真家の永瀬沙世とコラボ 花をモチーフにしたワンピースやスカーフなど

 黒石奈央子が手掛けるウィメンズブランド「アメリ(AMERI)」は4月5日、写真家の永瀬沙世とコラボレーションしたアイテムを発売する。TシャツやロングスリーブTシャツ、ワンピース、スカート、バッグ、スカーフの全6型をそろえる。「アメリ ヴィンテージ(AMERI VINTAGE)」の公式オンラインショップで取り扱う。

 今回のコラボレーションでは、花をモチーフにした永瀬の作品をチュール素材のアイテムにプリントした。シルクのような光沢や風合いを生むシルケット加工のタンクトップをレイヤードしたTシャツ (1万3000円)や、プリーツを施した淡い色使いのフレアスカート(2万円)、両面に異なる作品をプリントした透け感のあるスカーフ(7000円)などをラインアップする。

 東京に拠点を置く永瀬沙世は、自主レーベルのヨモギブックスを主催。これまでに女優のレア・セドゥ(Lea Seydoux)や映画監督のソフィア・コッポラ(Sofia Coppola)らを撮影し、「ヌメロ トウキョウ(Numero TOKYO)」や「ナイロン ジャパン(NYLON JAPAN)」の表紙を手掛けるなどファッションの分野でも活動している。

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「アメリ」が写真家の永瀬沙世とコラボ 花をモチーフにしたワンピースやスカーフなど

 黒石奈央子が手掛けるウィメンズブランド「アメリ(AMERI)」は4月5日、写真家の永瀬沙世とコラボレーションしたアイテムを発売する。TシャツやロングスリーブTシャツ、ワンピース、スカート、バッグ、スカーフの全6型をそろえる。「アメリ ヴィンテージ(AMERI VINTAGE)」の公式オンラインショップで取り扱う。

 今回のコラボレーションでは、花をモチーフにした永瀬の作品をチュール素材のアイテムにプリントした。シルクのような光沢や風合いを生むシルケット加工のタンクトップをレイヤードしたTシャツ (1万3000円)や、プリーツを施した淡い色使いのフレアスカート(2万円)、両面に異なる作品をプリントした透け感のあるスカーフ(7000円)などをラインアップする。

 東京に拠点を置く永瀬沙世は、自主レーベルのヨモギブックスを主催。これまでに女優のレア・セドゥ(Lea Seydoux)や映画監督のソフィア・コッポラ(Sofia Coppola)らを撮影し、「ヌメロ トウキョウ(Numero TOKYO)」や「ナイロン ジャパン(NYLON JAPAN)」の表紙を手掛けるなどファッションの分野でも活動している。

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マリエが本音で語る「私の33年目のサステナブル」 Vol.5 私が“サステナブルになった”理由【後編】

2週にわたりお届けしてきた、「パスカル マリエ デマレ(PASCAL MARIE DESMARAIS=以下、PMD)」がなぜ“サステナブルなブランド”に行き着いたのか。3回目は、3つ目の理由「もともと過剰包装が大嫌い」について。

私は、幼いころから過剰包装が嫌いだった。コンビニやスーパーで売っている板ガムもおせんべいも、食べ終えて残るのはゴミばかり。学校では「ゴミはなるべく出さないように」と教えられたのに、どうしてこんなに無駄なラッピングがたくさんあるんだろう?疑問に思い、よく母にぼやいていたのを覚えている。

自分のブランドを持って商品を届けるとき、余計な包装を省くとコストダウンできることに気づけたのは、資金がなかったからだ。「購入後すぐ捨てられてしまうものに経費を割いている場合ではない!」というのが、そもそものきっかけ。サステナブルなブランドになりたかったからじゃない。

2018年に日本最大級の合同展示会イベント「ルームス(rooms)」に「PMD」で出展したとき、主催者の「アッシュ・ぺー・フランス(H.P. FRANCE)」に「あなたのやっていることは、サステナブルっていうのよ」と言われて初めて、「ほぅ。このジャンルには、そういう呼び名があるのね!」と知ったくらいだ。

アイテムを届ける際の梱包も、頭を悩ませている課題の一つだ。環境に配慮し、素材も生産工程も愛でいっぱいだが、「PMD」の主な販路はEC。だから発送するときはプラスチックで梱包しなければならない現実……。

使用済みの服や売れ残った服を廃棄することには注目が集まっても、発送時の梱包が注目されることは少ない。自分のアイテムが、どう梱包されて運ばれているのか、知っているデザイナーはどれほどいるだろうか?

だが、過剰包装問題はコロナ禍で注目が高まった。これを機に、ラッピングや届け方を見直すブランドが増えるかもしれない。無駄を省くことに挑戦しがいのある時代になったと感じている。

サステナブルであることがランニングコストの削減につながり、“地球にも優しい”なんて面白いなと思い日々デザインしているが、持続可能な社会を築くには、問題を一つクリアしたら、またその先にある“アンサステナブル”な壁にぶつかる。レジ袋の有料化に伴い、一気に溢れたエコバッグの今後も考えなければいけない課題だ。

「どうしてサステナブルな思考になったのか」という質問の答えをまとめると、「Because it felt right to me.(それが私にとってナチュラルだったから)」。

今、私が「PMD」というブランドで表現しようとしているファッションは、ジャンルでいうと“サステナブル”という名前をもらった。今後も、モノ作りを含むさまざまな面で、自分にできることに一つずつ挑戦したい。そして、過剰包装の現実についても、気づきの一つとして今後本連載で紹介していく予定だ。

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「モンクレール」がジョナサン・アンダーソンの世界観を体験できるポッドキャストと映画配信 「ジーニアス」発売に合わせ

 「モンクレール(MONCLER)」はこのほど、ジョナサン・アンダーソン(Jonathan Anderson)による「モンクレール ジーニアス(MONCLER GENIUS)」第2弾となる2021年春夏コレクションを一部の店舗と公式ECサイトで発売した。発売に合わせて、コレクションの世界観を体験できるポッドキャストシリーズと、ストリーミングサービスの「ムビ(MUBI)」がキュレーションした映画の配信を開始した。

 スポティファイで配信中のポッドキャストシリーズは、ジョナサンがホストのハンス・ウルリッヒ・オブリスト(Hans Ulrich Obrist)と共に、今回のコレクションコンセプト“遊牧的ジャーニー”にちなんで、旅の経験や想像上の旅などについて語っている。「ムビ」の映画は、アートハウスの短編映画や「パリ、テキサス」「モーターサイクル・ダイアリーズ」など旅に関連する作品を集めた。

 21年春夏コレクションは、ジョナサンのルーツである英国や「ジェイ ダブリュー アンダーソン(JW ANDERSON)」のブランドルーツをアーカイブピースに反映させ、北アイルランドの夕日のような淡い色味のロングTシャツドレスやビンテージキルトに着想を得たアイテムなどが登場した。そのほか、再生ナイロンの「エコニール」を使用したジャケットやバミューダショーツ、ジェンダーレスに着られるアイテムもそろえた。

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「カサブランカ」×「ニューバランス」に新作 80年代のアーカイブモデルを融合

 「カサブランカ(CASABLANCA)」と「ニューバランス(NEW BALANCE)」は、コラボスニーカー第3弾の“カサブランカ × ニューバランカ 237”と“327”を3月5日にオンライン限定で発売する。“237“(1万5000円)はこの春デビューする最新モデで、“327”(1万8000円)は同コラボで継続的にリリースしてきたモデルだ。サイズはいずれも23.0〜29.0cm(25.5cmを除く)で、「ニューバランス」公式オンラインストアをはじめ、ドーバー ストリート マーケット ギンザ(DOVER STREET MARKET GINZA)、ユナイテッドアローズ&サンズ(UNITED ARROWS & SONS)、三越伊勢丹などのオンラインストアで扱う。

 コラボスニーカーは、「カサブランカ」のデザイナー、シャラフ・タジェル(Charaf Tajer)がロックダウンを過ごしたハワイ・マウイ島での生活に着想してデザインされた。アッパーは過去のモデルと同様に、パンチングレザーを採用。ブランドアイコンである“カサブランカ・モノグラム”を爪先やシュータン、かかとにあしらい、ソールはグリーンを用いた。

 最新モデル“237“は、1880年代のアーカイブモデル“420““1300”“ゲイター(GATOR)”の3モデルのディテールを融合したシューズで、細身のシルエットとアシンメトリーな甲のデザイン、かかとの泥除けパーツが特徴。“327“は70年代に発表した“320”“355”“スーパーコンプ(SUPERCOMP)”の3型のディテールを掛け合わせ、巻き上がったかかととゴツめのソール、大きなNロゴがアイコンだ。

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INTERNATIONAL WOMEN’S DAY 2021 #ChooseToChallenge”

こんにちは。3月に入り、気候も春らしくなってきましたね!

このところフラワーショップなど見かける黄色いミモザの花。

近年よく目にするようになったミモザは、3月8日のINTERNATIONAL WOMEN’S DAY(国際女性デー)を祝し、イタリアで男性から女性へ贈られる花として知られています。

そんな来週月曜、3月8日はINTERNATIONAL WOMEN’S DAY(国際女性デー/以下、IWD)。

2aeebff60bee8cf14ce5e28ab6fb4597 INTERNATIONAL WOMEN’S DAY 2021 #ChooseToChallenge”

女性の地位向上や男女平等を目指すだけでなく、男性も含めたすべての人のワークライフバランスを向上させ、暮らしやすい社会の実現を願うというのが、IWDの意義。

バーニーズ ニューヨークではファッションの力でその実現を目指せると信じ、2017年からIWDに賛同し、さまざまな取組みを展開しています。

 

5年目となる2021年は、“CHOOSE TO CHALLENGE(はじめてみる、ということ)”というテーマを掲げ、キャンペーンをスタート。

各店店頭ではバーニーズ ニューヨークのヴィジュアルディスプレイチームがデザインしたIWDのロゴをメインにしたウィンドウディスプレイがお目見えしています。

IMG 6977 INTERNATIONAL WOMEN’S DAY 2021 #ChooseToChallenge”

ジェンダー差別のない平等な社会を目指し、各ウィンドウの中には女性と男性のマネキンが#CHOOSETOCHALLENGEのハンドサインのポーズで。

 

また各店のウィメンズフロアでは“CHOOSE TO CHALLENGE(はじめてみる、ということ)”をテーマに選曲したBGMでお客様をお迎えしています。このBGMは、SPOTIFYのプレイリストでもお楽しみいただけます!

IMG 9145 INTERNATIONAL WOMEN’S DAY 2021 #ChooseToChallenge”

まだまだ外出も難しい状況でもありますので、おうちでもバーニーズ ニューヨークの雰囲気を感じていただければと思います。

 

公式インスタグラムのストーリーズでは、“CHOOSE TO CHALLENGE(はじめてみる、ということ)”にちなんでバーニーズ ニューヨークスタッフの「はじめてみたこと」を投稿しています。

今日はインスタグラムに載せきれなかったエピソードもこちらでご紹介!

 

まずはクリエイティブサービス部 ディレクター 市村勝。

「『ありがとう』をきちんと口にすることを意識しています。家族・社内外問わず、お礼の言葉や挨拶をしっかりと口にするようにしています。きちんと伝えることができると、相手との距離も縮まるように感じ、お互い嬉しい気持ちになれるのでは、と思っています」

IMG 2789 INTERNATIONAL WOMEN’S DAY 2021 #ChooseToChallenge”

また、プライベートで始めたこともあるそう。

「アコースティックギターを再開しました。入社してから始めたギターですが、ずっと眠らせていました。昨年息子が軽音部に入部したことをきっかけに、自分の昔のギターを修理に出し再開。ときには一緒に演奏を楽しんでいます」

 

ウィメンズチーム シニアバイヤーの鈴木春は自身の状況の変化に応じて柔軟なチャレンジを。

「コロナ禍のなかで、国内外の出張もなくなり考える時間も多くなりました。バイヤーとして買い付けた商品を、お客様へお伝えする最前線のお店のみなさんが楽しんでバトンを受け取るには?とたくさん考えました。そこではじめたのは、“会う”こと。出張がかなわない店舗もありますが、週に1・2回各店舗を訪れ、会って話をする機会をできる限り作っています」

IMG 4376 INTERNATIONAL WOMEN’S DAY 2021 #ChooseToChallenge”

「コミュニケーションを取るさまざまな方法がありますが、自分に合ったやり方を模索してこの形に。ベースにあるのは“相手を信じること”。毎日店頭の商品と向き合っているお店の方からはより具体的なコメントをいただくこともあります。そうした声に気づかされることもしばしば。どんな仕事も単独プレイではできないと感じています」

 

”時短テクでの家事”を始めたというのはメンズPRの藤枝理沙。

「昨年、第二子の育休から仕事へ復帰。それをきっかけにお掃除ロボットや食材・調理キットのデリバリーサービスなどを取り入れました。子どもが2人になると今までできていたことも難しくなるのを実感。はじめは全部ちゃんとやらねば、とか完璧に、と思ってしまいがちですが、イライラして家族にあたってしまうよりは手を抜きながら、省いた時間で子どもと過ごしたり、仕事に集中したりなどその分楽しく過ごそうと。私と同じような世のお母さんたちもそんな風にできていったらいいなと思います」

IMG 2823 INTERNATIONAL WOMEN’S DAY 2021 #ChooseToChallenge”

「子どもが産まれて仕事を辞める女性は、今は少ないのではないでしょうか。その分、社会やサービスなども変化し充実してきていると思います。活用できるものは活用し、ちゃんとやるところはしっかりと、周囲の人の力も借りながらメリハリをつけていければ。時間をコントロールできると自分のメンタルも落ち着き、子どもにも優しく接することができます」

 

バイヤーの山村真由子もデリバリーをはじめた一人です。

「農家さんから直送のオーガニック野菜のデリバリーをスタートしました。コロナの影響もあり、日々の生活の見直しをしています。在宅勤務などもあり家で食事をしたり、料理をする機会も増えました。そのなかで野菜はフレッシュなものが食べたいと辿り着いたデリバリー。さまざまな野菜がアソートで届くので、それらをみて“今日は何を作ろうかな”と考えるのも楽しみです」

IMG 4142 INTERNATIONAL WOMEN’S DAY 2021 #ChooseToChallenge”

旅行が趣味の山村。

「旅行に出られないフラストレーションはインスタグラムなどで解消。海外の友人に現地の様子を送ってもらうことも。仕事でも海外のデザイナーとオンラインで繋がる機会が増えました。ダイレクトに会うことができなくなり、またみんな共通してこの厳しい状況にいるので、より同じ想いを持って繋がっているように感じます」

 

バイヤーの福原菜津子も自分自身に目を向ける時間が増えたそう。

「今までは海外出張も多く、忙しさにかまけて紛らわせていたのだけれど、この機会に身体のメンテナンスを行うように。劇的に何かを変えるということではなく今の状態をキープするためのメンテナンスですが、そうすると心もケアされるようで、安心して、気持ちも明るく、前向きになるんです」

IMG 0547 INTERNATIONAL WOMEN’S DAY 2021 #ChooseToChallenge”

「肌のコンディションや疲れには家でのセルフケアだけでなく、プロの手に委ねたり、周りと情報交換をしたり。日本にいてゆっくり自分と向き合った一年を経て、今までは身に着けるジュエリーやお洋服にお金や時間をかけていたけれど、今は自分自身の身体と心のケアにも時間とお金、手間をかけてあげたいと思っています」

 

企画室 アシスタントディレクター 小古瀬安史は家での料理を実践。

「もともと料理は好きだったので、結婚してからもずっと料理を続けています。メインは自分が休みの日になってしまうのですが、今は主な休日が土日なので、2日ともに3食を家族分作ります。昔は凝った料理なども作っていましたが、今はスーパーへ買物にいき、そこで出会った食材と栄養バランスを考えながらメニューを考えています。妻や子どもに喜んでもらえていることが何より嬉しいですね」

IMG 2785 INTERNATIONAL WOMEN’S DAY 2021 #ChooseToChallenge”

「そのほか、自身のスキルアップとして英語の勉強をはじめました。海外とコミュニケーションする機会もあり、もっとできるようになれば、と思い立ったのがきっかけ。日常会話を人を介さずにできるようになるのが目標です」

 

物流チームのマネージャー 佐野陽子も学びの機会をもちました。

「昨年一年かけてカウンセリングの勉強をし、資格を取得しました。カウンセリングの勉強は自分のコミュニケーションや発想のクセに直面すること。その学びを経て、会社でも家庭でも、自分が向き合っているその人自身と伴走できるよう、自分の中のアンコンシャス・バイアスを取り除くようにしています」

IMG 0633 INTERNATIONAL WOMEN’S DAY 2021 #ChooseToChallenge”

「もともとは自分のことをもっと知ろう、と思ったことが勉強を始めたきっかけ。そうしたら自分の中の先走った思い込みや決めつけてしまうところがわかり、それがコミュニケーションの障害になっていると気づけました。より近い存在の家族にはまだ難しい時もあるけれど、“よかれと思って”という思い込みをやめ、その人の価値観を知り、話をじっくり聞くようにしています」

 

同じく学びの機会を得たのはPRチーム リーダーの新井慶太です。

「自分たちで野菜と米作りをはじめました。子どもが自然に興味を持ちはじめ、一緒にSDGsについても学んでいます。例えば、自然破壊やパンデミックについて考えたり、砂漠のなかでわずかな水分を自分で集める虫がいることを知ったり。自分たちでもできるのでは?と思ったのがきっかけです」

IMG 2801 INTERNATIONAL WOMEN’S DAY 2021 #ChooseToChallenge”

「自宅の敷地内にあった畑と田んぼを使っています。昔、祖父が作っていたのですが、自分が実際やるのははじめて。雨水をためて使ったり、肥料も有機のものを利用したり、地球環境について考え、工夫しながら子どもと一緒に作業しています。子どもも自分で作った野菜は食べるんですよ」

 

「自然を感じながら歩くことをはじめました」というのは、店舗運営チームのリーダー 岩本麻衣子。

「スポーツジムや観劇など、自分の趣味ができなくなってしまった昨年。コロナが拡大しはじめたときから、スポーツジムはお休みしています。その代わりに始めたのが、一駅散歩。出社時には電車を一駅手前で降りて歩いています」

IMG 4264 INTERNATIONAL WOMEN’S DAY 2021 #ChooseToChallenge”

「最近では、オフィスの最寄駅からターミナル駅まで数駅歩くことも。ドリンクを片手に空を見ながら歩くとスッキリしますし、道すがらの季節の移り変わりに敏感になったように思います。気づかなかったことに気づくようになり、草花の香りや鳥の鳴き声からも自然を感じられるんです」

 

アシスタントバイヤーの柳原三希は“心身を整えるための腸活”をはじめてみたそう。

「慢性的な身体の不調や女性特有の不調などがずっとありましたが、飲みにいったりすることも多く過ごしてきました。昨年の自粛期間中に外食もなくなり、1日7キロ歩いたり、筋トレをするなど運動を習慣に。今年は根本的に体質を改善させようと腸活を始めました」

2c83e7174fb7bf7da70e32bd98465496 INTERNATIONAL WOMEN’S DAY 2021 #ChooseToChallenge”

「さまざまな情報から学び、日常生活で取り入れられる方法を採用しています。朝ごはんを見直したり、間食をするにしてもオーガニックなドライフルーツを摂るなどして、自分的には満足のいく結果につながっていると思います。腸の働きがスムーズになると体調が整ってきて、メンタルも整うんです」

 

「近所の公園でランニングを始めました」と語るのはウィメンズPRの木村唯。

「仕事柄、ファッションのみならず美容などにも気を配るようにしています。マスク荒れも気になりますし、マスクをしているからこそできるケアなどにもトライ。そんな中で、店頭からデスクワークに移動したこともあり、改めて足腰を鍛えたいと思い、最近始めたのがランニングです」

IMG 0427 INTERNATIONAL WOMEN’S DAY 2021 #ChooseToChallenge”

「昨年実家を離れ、すべての家事を自分でやることもはじめてでしたが、それにもようやく慣れてきました。そこで、近所に大きめの公園があるので走ってみようと一念発起。気分を上げるのも大切なので、ウェアからシューズまで揃え、ちょっとずつ始めています」

 

最後にご紹介するのは、クリエイティブサービス部アシスタントディレクターの中野光章のエピソード。

「他の皆さんと同じように家にいる時間が増え、ワードローブの整理に着手。なかなか捨てられない、もう着れなくなってしまったアイテムもたくさんありました。今まではリペア店に出していましたが、自分でリペアしてみようと思い立ちミシンも購入しました。生地が厚いデニムパンツにもトライ。手を加えてファッションを自分なりに楽しみ、さらに大事に着るようになりました」

IMG 2752 INTERNATIONAL WOMEN’S DAY 2021 #ChooseToChallenge”

「プライベートでは、母に花を買って帰るように。花を飾るのが好きな母ですが、自分で買いに行くことが難しくなってきたので、代わりに月に数回買って帰ります。いつもは早起きの母となかなか時間が合わないのですが、そんな日の母はとても嬉しそうにコーヒーを淹れてくれ、二人でゆっくり会話も楽しんでいます」

 

それぞれの“はじめてみたこと”エピソードお楽しみいただけましたでしょうか?

どんなことでも、始めた先に何かしらの変化があります。

選ぶのであれば、はじめてみることを。

このIWDの機会に一度考えてみてはいかがでしょうか。

 

INTERNATIONAL WOMEN’S DAY 2021

未来のために、今はじめられることを

https://www.barneys.co.jp/culture/international-womens-day-2021.html

INTERNATIONAL WOMEN’S DAY 2021 #ChooseToChallenge”

こんにちは。3月に入り、気候も春らしくなってきましたね!

このところフラワーショップなど見かける黄色いミモザの花。

近年よく目にするようになったミモザは、3月8日のINTERNATIONAL WOMEN’S DAY(国際女性デー)を祝し、イタリアで男性から女性へ贈られる花として知られています。

そんな来週月曜、3月8日はINTERNATIONAL WOMEN’S DAY(国際女性デー/以下、IWD)。

2aeebff60bee8cf14ce5e28ab6fb4597 INTERNATIONAL WOMEN’S DAY 2021 #ChooseToChallenge”

女性の地位向上や男女平等を目指すだけでなく、男性も含めたすべての人のワークライフバランスを向上させ、暮らしやすい社会の実現を願うというのが、IWDの意義。

バーニーズ ニューヨークではファッションの力でその実現を目指せると信じ、2017年からIWDに賛同し、さまざまな取組みを展開しています。

 

5年目となる2021年は、“CHOOSE TO CHALLENGE(はじめてみる、ということ)”というテーマを掲げ、キャンペーンをスタート。

各店店頭ではバーニーズ ニューヨークのヴィジュアルディスプレイチームがデザインしたIWDのロゴをメインにしたウィンドウディスプレイがお目見えしています。

IMG 6977 INTERNATIONAL WOMEN’S DAY 2021 #ChooseToChallenge”

ジェンダー差別のない平等な社会を目指し、各ウィンドウの中には女性と男性のマネキンが#CHOOSETOCHALLENGEのハンドサインのポーズで。

 

また各店のウィメンズフロアでは“CHOOSE TO CHALLENGE(はじめてみる、ということ)”をテーマに選曲したBGMでお客様をお迎えしています。このBGMは、SPOTIFYのプレイリストでもお楽しみいただけます!

IMG 9145 INTERNATIONAL WOMEN’S DAY 2021 #ChooseToChallenge”

まだまだ外出も難しい状況でもありますので、おうちでもバーニーズ ニューヨークの雰囲気を感じていただければと思います。

 

公式インスタグラムのストーリーズでは、“CHOOSE TO CHALLENGE(はじめてみる、ということ)”にちなんでバーニーズ ニューヨークスタッフの「はじめてみたこと」を投稿しています。

今日はインスタグラムに載せきれなかったエピソードもこちらでご紹介!

 

まずはクリエイティブサービス部 ディレクター 市村勝。

「『ありがとう』をきちんと口にすることを意識しています。家族・社内外問わず、お礼の言葉や挨拶をしっかりと口にするようにしています。きちんと伝えることができると、相手との距離も縮まるように感じ、お互い嬉しい気持ちになれるのでは、と思っています」

IMG 2789 INTERNATIONAL WOMEN’S DAY 2021 #ChooseToChallenge”

また、プライベートで始めたこともあるそう。

「アコースティックギターを再開しました。入社してから始めたギターですが、ずっと眠らせていました。昨年息子が軽音部に入部したことをきっかけに、自分の昔のギターを修理に出し再開。ときには一緒に演奏を楽しんでいます」

 

ウィメンズチーム シニアバイヤーの鈴木春は自身の状況の変化に応じて柔軟なチャレンジを。

「コロナ禍のなかで、国内外の出張もなくなり考える時間も多くなりました。バイヤーとして買い付けた商品を、お客様へお伝えする最前線のお店のみなさんが楽しんでバトンを受け取るには?とたくさん考えました。そこではじめたのは、“会う”こと。出張がかなわない店舗もありますが、週に1・2回各店舗を訪れ、会って話をする機会をできる限り作っています」

IMG 4376 INTERNATIONAL WOMEN’S DAY 2021 #ChooseToChallenge”

「コミュニケーションを取るさまざまな方法がありますが、自分に合ったやり方を模索してこの形に。ベースにあるのは“相手を信じること”。毎日店頭の商品と向き合っているお店の方からはより具体的なコメントをいただくこともあります。そうした声に気づかされることもしばしば。どんな仕事も単独プレイではできないと感じています」

 

”時短テクでの家事”を始めたというのはメンズPRの藤枝理沙。

「昨年、第二子の育休から仕事へ復帰。それをきっかけにお掃除ロボットや食材・調理キットのデリバリーサービスなどを取り入れました。子どもが2人になると今までできていたことも難しくなるのを実感。はじめは全部ちゃんとやらねば、とか完璧に、と思ってしまいがちですが、イライラして家族にあたってしまうよりは手を抜きながら、省いた時間で子どもと過ごしたり、仕事に集中したりなどその分楽しく過ごそうと。私と同じような世のお母さんたちもそんな風にできていったらいいなと思います」

IMG 2823 INTERNATIONAL WOMEN’S DAY 2021 #ChooseToChallenge”

「子どもが産まれて仕事を辞める女性は、今は少ないのではないでしょうか。その分、社会やサービスなども変化し充実してきていると思います。活用できるものは活用し、ちゃんとやるところはしっかりと、周囲の人の力も借りながらメリハリをつけていければ。時間をコントロールできると自分のメンタルも落ち着き、子どもにも優しく接することができます」

 

バイヤーの山村真由子もデリバリーをはじめた一人です。

「農家さんから直送のオーガニック野菜のデリバリーをスタートしました。コロナの影響もあり、日々の生活の見直しをしています。在宅勤務などもあり家で食事をしたり、料理をする機会も増えました。そのなかで野菜はフレッシュなものが食べたいと辿り着いたデリバリー。さまざまな野菜がアソートで届くので、それらをみて“今日は何を作ろうかな”と考えるのも楽しみです」

IMG 4142 INTERNATIONAL WOMEN’S DAY 2021 #ChooseToChallenge”

旅行が趣味の山村。

「旅行に出られないフラストレーションはインスタグラムなどで解消。海外の友人に現地の様子を送ってもらうことも。仕事でも海外のデザイナーとオンラインで繋がる機会が増えました。ダイレクトに会うことができなくなり、またみんな共通してこの厳しい状況にいるので、より同じ想いを持って繋がっているように感じます」

 

バイヤーの福原菜津子も自分自身に目を向ける時間が増えたそう。

「今までは海外出張も多く、忙しさにかまけて紛らわせていたのだけれど、この機会に身体のメンテナンスを行うように。劇的に何かを変えるということではなく今の状態をキープするためのメンテナンスですが、そうすると心もケアされるようで、安心して、気持ちも明るく、前向きになるんです」

IMG 0547 INTERNATIONAL WOMEN’S DAY 2021 #ChooseToChallenge”

「肌のコンディションや疲れには家でのセルフケアだけでなく、プロの手に委ねたり、周りと情報交換をしたり。日本にいてゆっくり自分と向き合った一年を経て、今までは身に着けるジュエリーやお洋服にお金や時間をかけていたけれど、今は自分自身の身体と心のケアにも時間とお金、手間をかけてあげたいと思っています」

 

企画室 アシスタントディレクター 小古瀬安史は家での料理を実践。

「もともと料理は好きだったので、結婚してからもずっと料理を続けています。メインは自分が休みの日になってしまうのですが、今は主な休日が土日なので、2日ともに3食を家族分作ります。昔は凝った料理なども作っていましたが、今はスーパーへ買物にいき、そこで出会った食材と栄養バランスを考えながらメニューを考えています。妻や子どもに喜んでもらえていることが何より嬉しいですね」

IMG 2785 INTERNATIONAL WOMEN’S DAY 2021 #ChooseToChallenge”

「そのほか、自身のスキルアップとして英語の勉強をはじめました。海外とコミュニケーションする機会もあり、もっとできるようになれば、と思い立ったのがきっかけ。日常会話を人を介さずにできるようになるのが目標です」

 

物流チームのマネージャー 佐野陽子も学びの機会をもちました。

「昨年一年かけてカウンセリングの勉強をし、資格を取得しました。カウンセリングの勉強は自分のコミュニケーションや発想のクセに直面すること。その学びを経て、会社でも家庭でも、自分が向き合っているその人自身と伴走できるよう、自分の中のアンコンシャス・バイアスを取り除くようにしています」

IMG 0633 INTERNATIONAL WOMEN’S DAY 2021 #ChooseToChallenge”

「もともとは自分のことをもっと知ろう、と思ったことが勉強を始めたきっかけ。そうしたら自分の中の先走った思い込みや決めつけてしまうところがわかり、それがコミュニケーションの障害になっていると気づけました。より近い存在の家族にはまだ難しい時もあるけれど、“よかれと思って”という思い込みをやめ、その人の価値観を知り、話をじっくり聞くようにしています」

 

同じく学びの機会を得たのはPRチーム リーダーの新井慶太です。

「自分たちで野菜と米作りをはじめました。子どもが自然に興味を持ちはじめ、一緒にSDGsについても学んでいます。例えば、自然破壊やパンデミックについて考えたり、砂漠のなかでわずかな水分を自分で集める虫がいることを知ったり。自分たちでもできるのでは?と思ったのがきっかけです」

IMG 2801 INTERNATIONAL WOMEN’S DAY 2021 #ChooseToChallenge”

「自宅の敷地内にあった畑と田んぼを使っています。昔、祖父が作っていたのですが、自分が実際やるのははじめて。雨水をためて使ったり、肥料も有機のものを利用したり、地球環境について考え、工夫しながら子どもと一緒に作業しています。子どもも自分で作った野菜は食べるんですよ」

 

「自然を感じながら歩くことをはじめました」というのは、店舗運営チームのリーダー 岩本麻衣子。

「スポーツジムや観劇など、自分の趣味ができなくなってしまった昨年。コロナが拡大しはじめたときから、スポーツジムはお休みしています。その代わりに始めたのが、一駅散歩。出社時には電車を一駅手前で降りて歩いています」

IMG 4264 INTERNATIONAL WOMEN’S DAY 2021 #ChooseToChallenge”

「最近では、オフィスの最寄駅からターミナル駅まで数駅歩くことも。ドリンクを片手に空を見ながら歩くとスッキリしますし、道すがらの季節の移り変わりに敏感になったように思います。気づかなかったことに気づくようになり、草花の香りや鳥の鳴き声からも自然を感じられるんです」

 

アシスタントバイヤーの柳原三希は“心身を整えるための腸活”をはじめてみたそう。

「慢性的な身体の不調や女性特有の不調などがずっとありましたが、飲みにいったりすることも多く過ごしてきました。昨年の自粛期間中に外食もなくなり、1日7キロ歩いたり、筋トレをするなど運動を習慣に。今年は根本的に体質を改善させようと腸活を始めました」

2c83e7174fb7bf7da70e32bd98465496 INTERNATIONAL WOMEN’S DAY 2021 #ChooseToChallenge”

「さまざまな情報から学び、日常生活で取り入れられる方法を採用しています。朝ごはんを見直したり、間食をするにしてもオーガニックなドライフルーツを摂るなどして、自分的には満足のいく結果につながっていると思います。腸の働きがスムーズになると体調が整ってきて、メンタルも整うんです」

 

「近所の公園でランニングを始めました」と語るのはウィメンズPRの木村唯。

「仕事柄、ファッションのみならず美容などにも気を配るようにしています。マスク荒れも気になりますし、マスクをしているからこそできるケアなどにもトライ。そんな中で、店頭からデスクワークに移動したこともあり、改めて足腰を鍛えたいと思い、最近始めたのがランニングです」

IMG 0427 INTERNATIONAL WOMEN’S DAY 2021 #ChooseToChallenge”

「昨年実家を離れ、すべての家事を自分でやることもはじめてでしたが、それにもようやく慣れてきました。そこで、近所に大きめの公園があるので走ってみようと一念発起。気分を上げるのも大切なので、ウェアからシューズまで揃え、ちょっとずつ始めています」

 

最後にご紹介するのは、クリエイティブサービス部アシスタントディレクターの中野光章のエピソード。

「他の皆さんと同じように家にいる時間が増え、ワードローブの整理に着手。なかなか捨てられない、もう着れなくなってしまったアイテムもたくさんありました。今まではリペア店に出していましたが、自分でリペアしてみようと思い立ちミシンも購入しました。生地が厚いデニムパンツにもトライ。手を加えてファッションを自分なりに楽しみ、さらに大事に着るようになりました」

IMG 2752 INTERNATIONAL WOMEN’S DAY 2021 #ChooseToChallenge”

「プライベートでは、母に花を買って帰るように。花を飾るのが好きな母ですが、自分で買いに行くことが難しくなってきたので、代わりに月に数回買って帰ります。いつもは早起きの母となかなか時間が合わないのですが、そんな日の母はとても嬉しそうにコーヒーを淹れてくれ、二人でゆっくり会話も楽しんでいます」

 

それぞれの“はじめてみたこと”エピソードお楽しみいただけましたでしょうか?

どんなことでも、始めた先に何かしらの変化があります。

選ぶのであれば、はじめてみることを。

このIWDの機会に一度考えてみてはいかがでしょうか。

 

INTERNATIONAL WOMEN’S DAY 2021

未来のために、今はじめられることを

https://www.barneys.co.jp/culture/international-womens-day-2021.html

白石麻衣が資生堂「センカ」の新ミューズ 洗顔で磨かれる素肌の美しさを発信

 資生堂のスキンケアブランド「センカ(SENKA)」は、モデル・女優の白石麻衣を新ミューズに起用する。3月中旬以降、白石を起用したTVCMや店頭ツール、キャンペーンなどさまざまなコミュニケーションを通じて、製品の品質と心地よい使用感、洗顔により磨かれる素肌の美しさを発信していく。

 ミューズに起用された白石は、素肌が美しく同世代女性から支持を得ている存在。自身のプライベートを紹介するスタイルブックでも毎日のスキンケアに欠かせない愛用品として「センカ パーフェクトホイップ」を紹介するなど、普段からブランドファンだったという。また、美しい素肌のために洗顔を大切にするというブランドの考え方に共感して今回の起用に至った。白石は「私のスキンケアのこだわりはしっかりメイクを落とすことです。乃木坂46に入る前からブランドのユーザーだったので、CMのお話を聞いたときは本当にうれしくて、やったー!と心の声が出てしまいました。『センカ』のいいところは“洗い上がり”。洗い上がって鏡を見たとき、いつもうれしくなってしまいます。スキンケアはキレイの基本なので、皆さんも私と一緒に『センカ』で洗顔しましょう」とコメントした。

 「センカ」は国内のほか、中国、香港、韓国、台湾など9つの国と地域で展開するスキンケアブランド。肌悩みに応えるラインアップの「洗顔専科 パーフェクトホイップ」シリーズは、2003年のブランド誕生以来、初めてクリーム洗顔市場で売り上げNo.1を達成した(インテージSRI+データ セルフクリーム洗顔市場〈ダブルウォッシュ・クレンジング除く〉2020年1月~2020年12月 金額シェアブランドランキング)。

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「ケイト・スペード」のデザイナーが退任

 「ケイト・スペード ニューヨーク(KATE SPADE NEW YORK)」のニコラ・グラス(Nicola Glass)=クリエイティブ・ディレクターが4月1日付で退任する。後任は決まっておらず、ハンドバッグやアクセサリー、レディトゥウエア、ジュエリー、フットウエア、ライセンス商品を含むデザイン全般を監修するデザイナーを今後アポイントする。

 グラス=クリエイティブ・ディレクターは「グッチ(GUCCI)」や「マイケル・コース(MICHAEL KORS)」のアクセサリーデザインを担った後、2018年1月に現職に就いた。ブランドのシグネチャーであるスペードモチーフをアップデートして洋服やアクセサリーデザインに取り入れたほか、渡辺直美とのコラボ製品も手掛けた。

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「ドルチェ&ガッバーナ」デザイナーデュオが語る メンズ・オートクチュールへの情熱

 「ドルチェ&ガッバーナ(DOLCE&GABBANA)」の男性用オートクチュール、“アルタ サルトリア(Alta Sartoria)”の最初のコレクションがミラノで発表されたのは6年前のことだ。

 創業者兼デザイナーデュオのステファノ・ガッバーナ(Stefano Gabbana)とドメニコ・ドルチェ(Domenico Dolce)によると、「ドルチェ&ガッバーナ」のオートクチュール顧客の半数は男性で、アジア、北アメリカ、ヨーロッパ、インド、ロシア、そしてメキシコやブラジルといった南アメリカ地域に200人以上の顧客を抱えており、これまでにイタリアの各都市に加えて米国、日本、メキシコでもクチュールイベントを開催してきた。

 中国とは2018年11月にステファノのインスタグラム(INSTAGRAM)アカウントに端を発したスキャンダルによって関係に亀裂が入ったが、関係改善に努める中でブランドの収益は回復しつつあり、イベントの開催も行っている。そこで今回は、デザイナーのステファノとドメニコにメンズのハイファッションについて米「WWD」がインタビューした。

WWD:あなたたちにとって、“アルタ サルトリア”とはどういうものか?

ドメニコ・ドルチェ(以下、ドメニコ):“アルタ サルトリア”は単にかっこいい服のファッションショーというわけではない。その瞬間、歴史、関係性、食べ物、イタリアについてなど、全てのものが詰まっている。プレタポルテはファッションだが、クチュールはライフスタイルだ。顧客と会話をすることで、彼らが特別な日や自身のライフスタイルにおいて何を必要としているのかを理解したい。“アルタ サルトリア”のコレクションは、そうした会話を始めるための提案のようなものだ。

例えばある顧客は、60年代風のスキー用ジャンプスーツを作って欲しいと打診してきた。私はガッバーナと共にこの仕事を引き受けて、当時を彷彿とさせるストレッチの効いたウール素材を調達した。私の父はテーラーだったが、この仕事は単なる服屋ではなく、顧客の夢に携わる仕事だと常々思っている。

WWD:15年に“アルタ サルトリア”をローンチしたきっかけは?

ステファノ・ガッバーナ(以下、ステファノ)&ドメニコ:女性用オートクチュールの“アルタ モーダ(Alta Moda)”は、「ドルチェ&ガッバーナ」のセカンドラインである「D&G」を休止する決断に至るまでの間、何年もかけて検討を重ねてきた重要なプロジェクトだった。そうした流れで、12年7月に伊シチリア島のタオルミーナで“アルタ モーダ”を、15年1月にはミラノで“アルタ サルトリア”のコレクションをそれぞれ初めて発表した。

歴史を振り返ると、上流貴族や王子、マハラジャなど、男性たちは常に特別な瞬間に特別な衣服を選びながら時を刻んできた。そこで“アルタ サルトリア”では、「ドルチェ&ガッバーナ」のDNAと価値観に基づいた提案を行うことで、男性のヘドニズム(快楽主義)や独自性に対する欲求を満たしたいと考えている。

WWD:“アルタ サルトリア”はすぐに軌道に乗ったか?

ステファノ&ドメニコ:すぐに軌道に乗り、素晴らしいフィードバックを得ることができた。プレタポルテの上顧客から声がかかったり、“アルタ モーダ”の女性顧客の夫から注文が入ったり、口コミで広まっていった。

WWD:クチュールショーをどの程度重視しているか?

ステファノ&ドメニコ:私たちにとって、“アルタ モーダ”と“アルタ サルトリア”はイタリアそのものだ。単なるショーではなく、交流や共有の場でもある。そこで顧客として知り合った人びとが、数年後には会うのがとても楽しみだと思える友人となった。彼らとは深いコミュニケーションを取っている。

“アルタ モーダ”のショーでは、イタリア都市の芸術、文化、職人技から食に至るまでの卓越性に触れている。それぞれのショーには物語があり、人生に与える影響の付加価値となっている。

WWD:カップルが2人でオートクチュールの買い物をすることも多いのか?

ステファノ&ドメニコ:カップルの顧客も多いが、“アルタ モーダ”の世界観に惹かれる若者が多いのも興味深い。顧客の息子や娘からイベントに参加したいと言われることも多く、喜ばしい限りだ。

WWD:男性向けのオートクチュールの人気が高まっていることについてどう考えているか?また、昔のオーダーメードスーツとは何が違うのか?

ステファノ&ドメニコ:オーダーメードに関しては批判的な立場だ。オーダーメード製品は仕立てがいいが、産業化されている部分も多い。“アルタ サルトリア”のプロジェクトはその点で大きく異なっている。私たちは、アトリエやテーラーを含むわれわれのチームと顧客との親密な関係性を重視している。会話の中から顧客の世界観を知り、彼ら自身も自分についての新しい何かに気付ける、というのは非常に面白いことだと思う。

WWD:男性用のクチュールで最も人気の高いカテゴリーは何か?

ステファノ&ドメニコ:通常、男性顧客はトラディショナルなスーツを求めて“アルタ サルトリア”を訪れる。ディテールのこだわりこそあるかもしれないが、皆クラシックなものを欲しがっている。しかし、ひとたびリラックスしてくつろいだ気分になると、彼らの個性やヘドニズムが顔を覗かせて、スポーツの世界のような情熱と共に洋服やアクセサリーの要望を伝えてくれる。“アルタ サルトリア”はある意味ファッションではなく、私たちを常に技術的かつ創造的な探求の世界へと導いてくれる挑戦であると考えている。

WWD:メンズのオートクチュールならではの特別なテクニックやスキルはあるか?

ステファノ&ドメニコ:“アルタ モーダ”と“アルタ サルトリア”は実験のようなものだ。これまでにアトリエを拡張し、専門性の高い従業員を集めてきた。“アルタ モーダ”ではイタリアの優秀な職人にもスポットを当てており、ショーの開催都市では特殊な技術やそれを用いた製品があるかをリサーチしている。

例えばシチリア島のモンレアーレでショーを行った際には、レザー、ブロケード、スパンコールなどの異なる生地や素材を織り合わせるモザイクの技法に取り組んだ。また、ミラノのアンブロジアーナ図書館でコレクションを発表した際には、絵画に写し出された感情表現を衣服に再現するための技法にも取り組んだ。

WWD:男性は特別な日のためにオートクチュールをオーダーすることが多いのか?

ステファノ&ドメニコ:“アルタ サルトリア”の背景には“特別感”というコンセプトがある。私たちは、ユニークかつ他では再現することのできない唯一無二の衣服のみを作っている。特別な日に着る衣服を求めて“アルタ モーダ”を訪れる女性顧客とは違い、男性顧客は自分のライフスタイルや夢が詰まった衣服を求める傾向にある。

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「マルジェラ」親会社が「ジル サンダー」を買収

 「ディーゼル(DIESEL)」や「メゾン マルジェラ(MAISON MARGIELA)」を擁するOTBが「ジル サンダー(JIL SANDER)」をオンワードホールディングス( ONWARD HOLDINGS)から完全買収した。買収金額等は明らかになっていない。かねて売却交渉が噂されていたが、実現する形となった。

 「ジル サンダー」はデザイナーのジル・サンダーによって1968年にドイツに創業。2008年からオンワード ホールディングス傘下にあり、17年からルーシー・メイヤー(Lucie Meier)とルーク・メイヤー (Luke Meier )夫妻がクリエイティブ・ディレクターを務めている。

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新生「クロエ」と「クレージュ」のデビューや映像美極めた「マメ」 パリコレ対談Vol.1

 2021-22年秋冬シーズンのパリ・ファッション・ウイーク(以下、パリコレ)が3月1〜10日にオンライン上で開催中。ここでは1〜3日に発表された中から厳選した7ブランドをご紹介。過去8年間パリコレやミラノコレを取材してきたベルリン在住の藪野淳ヨーロッパ通信員と、普段「WWDジャパン」のSNSの運用も行っている丸山瑠璃ソーシャルエディターが対談形式でリポートします。

藪野:いよいよパリコレが始まりましたね!と言っても、今回は現地でのリアルショーは一切なし。ということで、僕もベルリンから取材することに。これまでのクチュールや他都市のコレクション発表を見てデジタルでは視聴環境によって体験に大きな差が出ると感じていたので、まず55インチのテレビを買いました(笑)。ただ、これまで8年間ずっとミラノやパリのファッション・ウイークを現地で取材していたので、まだ変な感じです。丸山さんはデジタルでのコレクション取材にもう慣れましたか?

丸山:55インチ!それは服のディテールまでしっかり分かりそうでいいですね。自分は見ながらスクショを撮りたいのでスマホで見ています。重要な場面を撮り逃さないように常に構えているのはリアルと同じですが、確かに緊張感と迫力には欠けますね(笑)。自分はデジタルでの取材にはもう慣れたと思いますが、ショーが一般の人にどれだけ届いているのか疑問に思うことがあります。なのでここではしっかりリポートして各ブランドの見どころや面白さを伝えていきたいと思います。

安定感が出てきた「セシル バンセン」

丸山:「セシル バンセン(CECILIE BAHNSEN)」は今季、全てがオンライン上で起こっている現在のコントラストとして、手で触れることができる素材を追究したそう。いつもは作っているムードボードは作らず、代わりにシルクのキルト、オーガンジー、マトラッセなど「セシル バンセン」の代名詞でもある素材に囲まれて過ごしたのだとか。その成果もあり、得意のワンピースにシルエットとレイヤードの幅が広がりましたね。日本の帯にインスパイアされたというベルトで引き締めたスタイルもありました。

藪野:確立したシグネチャースタイルを軸にアレンジや新たな提案を加えていくというアプローチは変わらずで、安定感が出てきましたね。そこにはシーズントレンドに左右されず、長く着られるものを作りたいという思いがあるようです。今季はドレスに加え、アウターにも注力。「マッキントッシュ(MACKINTOSH)」とのコラボしも継続しています。そして、映像は白やグレー、柔らかなイエローなど同系色のルックを着たモデルが4人ずつ登場するシーンを組み合わせたものでしたが、これは売り方にもリンクしているそう。これからは色別にデリバリー時期をずらして販売していくとのことです。

ドーバー支援の若き「ヴェインサント」に期待

丸山:ドーバー ストリート マーケット パリ(DOVER STREET MARKET PARIS、以下DSMP)が支援している「ヴェインサント(WEINSANTO)」が初めてパリコレに参加。動画の最後に登場したピンクヘアの男性がデザイナーのヴィクトル・ヴェインサント(Victor Weinsanto)ですね。“LES COURTISANES(高級娼婦)“と題したコレクションはアバンギャルドでセクシーだけどどこかダークな雰囲気。ベストがくっついた巨大なチュールの首飾りや首元部分が立体的になったミニドレスなど、世界観全開なコレクションピースもあれば、トレンドのピタピタのトップスなどアイテムごとで見ると意外とウエアラブルなアイテムもあったりして、この辺のバランス感はエイドリアン・ジョフィ(Adrian Joffe)=ドーバー ストリート マーケット最高経営責任者(CEO)兼コム デ ギャルソン インターナショナルCEOのアドバイスもあるのかなと思いました。

藪野:先シーズン、DSMPのショールームで見せてもらって気になっていたブランドです。ヴィクトルはもともとバレエやダンスの経験があるそうで、コレクションにストレッチの効いた素材を多用したり、演出にダンスの動きやキャバレーのような世界観を取り入れたりしているのが特徴的。ちょっと舞台衣装感が強いルックも多いですが、ユーモアやエンターテイメント性あふれるショーで知られるジャン ポール・ゴルチエ(Jean Paul Gaultier)の下で2年間経験を積んだと知って納得です。それにブランド立ち上げから1年足らずでエイドリアンさんの目に留まったというのはスゴい。まだ20代半ばですし、これからの成長に期待したいデザイナーですね。

 それからDSMPといえば、2月末にフォーブール・サントノレ通りのトレーディング ミュージアム コム デ ギャルソン(TRADING MUSEUM COMME DES GARCONS)跡にドーバー ストリート リトル マーケット(DOVER STREET LITTLE MARKET)を開きました。同社が育成する7ブランドを取り扱っていて、この「ヴェインサント」も並んでいます。またパリに行けるようになったら、のぞいてみたいお店が一つ増えました。

いつになく“ほっこり”な「マリーン セル」

丸山:「マリーン セル(MARINE SERRE)」はパリコレのサイトではトレーラーを公開し、ブランドの公式サイトでブランドの“真髄(CORE)“について語った音声や新作コレクションをまとった人々の日常を映したムービー、アップサイクルする“Re-Generated(再生)“の過程を映した動画、ルックなど盛り沢山なコンテンツを公開しました。しかも日本語字幕もあり、ファンにはたまらない内容です。

藪野:デジタルになって映像作品でコレクション発表というのも増えたけれど、ナレーションなどがあるものは英語が分からないと楽しめないだろうなと感じていました。なので、こういったローカライズして、より多くのファンに届けるという取り組みは好印象!でも日常を映したムービーは英語字幕だけでしたね。そこまで手が回らなかったのかも(笑)。

丸山:それにしても一体これまでのアポカリプス感はどこへやら、今季はガラッと雰囲気が変わりましたね!マリーン・セルは米「WWD」とのZoomインタビューで「6カ月の自粛期間で、ほとんど誰にも会えず、皆(人との)繋がりを求めていた」と語っていましたが、今季は人と人との繋がりにフォーカスしました。ムービーはガーデニングする夫婦やショッピング帰りのカップル、公園で子どもと遊ぶ家族などの何気ないけど幸福感あふれる日常を撮ったもので、ほっこりしました。

藪野:“人との繋がり“や”何気ない日常の中にある幸せや美しさ“というのは、今シーズンを象徴するキーワードになりそうですね。映像は、ホームビデオ的で本当にほのぼのとしていました。これまで「マリーン セル」ってある意味、敷居が高いというか“武装する“という感じがあったんですが、一気に親近感がわきましたよ。“コア“ということでコレクション自体にそんなに新しさを感じるわけではなかったけど、見せ方でこれだけ印象を変えられるということには感心。そして、使われている素材やそこから実際のアイテムが作られる過程が見られるというのもいいですね。

服も映像も完成度が高い「マメ クロゴウチ」

丸山:「マメ クロゴウチ(MAME KUROGOUCHI)」の映像は21年春夏に引き続き奥山由之が監督。鏡の中を覗いて服を見ていると思ったら、次の瞬間鏡ではなく空洞の枠に変わったり、逆もまた然りで空洞の枠にモデルが映っているように見えたり、現実には起こり得ない現象が連続で起きて頭が追いつきませんでした。一体どうやって撮ったのでしょう……!服を見せることが目的のコレクション映像という枠に留まらず、映像作品として完成されていました。

藪野:まさに!引き込まれる映像でしたね。コレクションの出発点は、2021年春夏に引き続き“窓が招き入れる光“。ただ、春夏が昼間に差し込む光だったのに対し、今季は夜の月明かりとそれが生み出す影だそう。春夏の映像は服自体よりも雰囲気重視という印象でしたが、今回は映像としてのクオリティーも高いし、服もきちんと見えるというのは取材する身としては良かったです。コレクションの詳細については、五十君記者が黒河内さんを取材しているので、ぜひこちらの記事をご覧ください!

サステナブル改革を進める新生「クロエ」

丸山:「クロエ(CHLOE)」はガブリエラ・ハースト(Gabriela Hearst)のデビューシーズンでした。バトンタッチにふさわしく、「クロエ」の創業者ギャビー・アギョン(Gaby Aghion)の生誕100年となる日に発表でしたね。リリースには“GabyからGabi(ガブリエラ・ハーストの愛称)へ“と記されていました。コレクションはこれまでの「クロエ」のエッセンスにガブリエラらしさも加えつつ、素材を変えることによって20-21年秋冬シーズンに比べて環境負荷を1/4にしたというほど、アップサイクルやオーガニック素材にこだわっています。発表前には編集部にコレクションで使われたファブリックのスワッチが届きました。しかし、コレクションの仕上がりは予想以上に民族感が強かったです。ギャビーがエジプト出身であるからこそのボーホーさと、南アメリカ出身のガブリエラのルーツ、アップサイクルのクラフト感が組み合わさってそうなったのですが、プロポーション含め着こなすのが難しそうです。

藪野:今シーズンの目玉ですね!こちらでコレクションについては詳しく書いていますが、今季は制作期間2カ月ということもあってか、提案の幅は狭め。自身のブランドでもよく提案しているロング〜マキシ丈がほとんどだったのでアジア人にはなかなか着こなしが難しそうですが、この辺りはコレクションのエッセンスを取り入れたコマーシャルピースに期待したいところです。それよりも、就任3カ月足らずでここまで環境に配慮した素材に切り替えたり、社会貢献の取り組みを始めたりということに驚きました。特に内部昇進ではない新しいクリエイティブ・ディレクターは、まずブランド内の理解を深めたり、人間関係を構築したりするところから始めないといけないので、きっと大変だと思うんですよね。でもガブリエラは、リカルド・ベッリーニ(Riccardo Bellini)CEOと共にスピード感を持って改革に取り組んでいる。ただ、そういった取り組みや信念はルック写真やショーの映像を見るだけではわかりづらい部分も多いので、これからそれを社内だけでなく、卸先や消費者にどのように伝えていくかというところが重要だと思います。

ダンサーの情熱が溢れ出す「ドリス ヴァン ノッテン」

丸山:「ドリス ヴァン ノッテン(DRIES VAN NOTEN)」はダンサーとモデルを混ぜた47人のパフォーマーによるダンスを通じてコレクションを発表。ベルギーのコンテンポラリーダンス・カンパニー、ローザス(ROSAS)とウルティマ・ヴェス(ULTIMA VEZ)、パリ国立オペラのプロのダンサーによる表現力もあり、情熱的で色気がありながらピュアで奔放、狂気的にも見えるダンスで、まるでこれまでのロックダウン中に生まれた世界の様々な感情を凝縮したようでしたね。ドイツの天才振付師のピナ・バウシュ(Pina Bausch)のストイックで優美な破壊力と、映画「ボルベール<帰郷>」などで知られるペドロ・アルモドバル(Pedro Almodovar)監督が描く情熱的で誇張された女性美がインスピレーションでした。

藪野:ドリスも「とても親密でパーソナル、そしてエモーションが詰まったコレクションを作りたかった」と話していましたが、まさにそれが映像を通しても表現されていましたね。ロックダウン中の2月にアントワープで撮影されたそうで、パンデミックによってパフォーマンスの場を失ったダンサーたちのパッションが溢れ出しているかのよう。コレクションは、体を包み込みメンズウエア由来の構築的なジャケットやコートと、センシュアルなサテンのキャミソールやドレスのコントラストが印象的でした。

丸山:パンデミック前に発表した20-21年秋冬は装飾に装飾を重ねてダークな耽美さに仕上がっていたのに対し、今季はトロンプルイユで布のドレープやバラの花、グローブを服にプリントして、装飾は最小限に削ぎ落としていましたね。

藪野:立体的な装飾が控えめな分、色が際立っていたなと。個人的には、イブ・クライン(Yves Klein)の絵画を彷彿とさせる鮮やかなブルーや真っ赤なリップともリンクする赤に惹かれました。ちなみに冒頭に登場した白いロングシャツドレスは、まだドリスが学生だった1981年に発表したファースト・コレクションを再解釈したものだそうですよ。

現代の若々しさで生まれ変わった「クレージュ」

藪野:「クレージュ(COURREGES)」も、ニコラス・ディ・フェリーチェ(Nicolas Di Felice)新クリエイティブ・ディレクターの本格デビューでした。彼は「バレンシアガ(BALENCIAGA)」や「ルイ・ヴィトン(LUOIS VUITTON)」に在籍し、ニコラ・ジェスキエールの下で長年働いてきた、いわばニコラの愛弟子。「クレージュ」との相性も良さそうな人材です。1月にZoomでインタビューしたのですが、その時からリアルなショーを開くことを楽しみにしていたので、ショー映像の配信になってしまったのは少し可哀想でした。でも映像の出来も良かった!新たなスタートにふさわしい真っ白な空間にミニマルなシルエットが映えていたし、シンプルなのにとてもドラマチックに感じました。

丸山:フィナーレの演出も素敵でしたね。ムービーの最後はカメラがどんどん空中に引いていき、これまで見ていた真っ白い空間は立方体だったことが分かります。会場はパリ郊外のオーベルヴィリエ(Aubervilliers)にあるパーティー&ダンススポット、ラ・スタスィオン-ガール・デ・ミーヌ(La Station - Gare des Mines)。工業地帯のど真ん中に現れた異質な未来的なキューブの壁の上や周りにはショーを見に集まった若者の姿が。壁をよじ登ってショーを見ようとしたり、だべったりする様子はクラブの周りに集まる若者を描写したよう。音楽好きでミュージックビデオからファッションの世界に入ったというニコラスの、現代の若者を勇気づけるメッセージだそうです。

藪野:インタビューした時、故郷の田舎町には周りに何もないところにポツンとクラブがあるという話をしていたので、そういうイメージだったのかもしれないですね。“若者”と言えば、今回のインスピレーション源となったのも若き日の創業者アンドレ・クレージュ(Andre Courreges)と彼のスタイルが確立され始めた頃。「クレージュ」のようなアイコニックなデザインやイメージがあるブランドは、そのDNAを大事にしようとするとクリエイションに制約ができがちですが、ニコラスは「クレージュ」らしさ守りつつ、うまく今の時代の若々しさにアップデートしていました。そして、奇しくも「クレージュ」が生んだミニスカートは、今季のビッグトレンドですね。

丸山:はい、「クレージュ」はミニスカートに裾広がりのシルエットが美しいパンツを合わせるスタイリングもありましたが、これは大人でも取り入れやすそうですね。個人的には、コレクション後半に登場したプリーツジャージーに未来的なミニワンピースを合わせたスタイルや、ウエストを絞ったコートなどスマートでフォーマルなアイテム群が好みでした。

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「ミキモト」×「ギャルソン」コラボネックレス第2弾は安全ピンやスタッズ付き

 「ミキモト(MIKIMOTO)」と「コム デ ギャルソン(COMME DES GARCONS)」の第2弾コラボレーションのパールネックレスが登場した。パールに安全ピンやスタッズ、ファング(牙)などを組み合わせて反骨精神を表現している。7種類のデザインがあり、価格は32万5000円〜66万円で、ミキモトの一部直営店および、ドーバー ストリート マーケット(DOVER STREET MARKET)で本日発売。第1弾のコラボネックレスも期間限定で継続販売する。

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創業70周年を迎えた「マックスマーラ」 女性の役割の変化と共に歩んできた軌跡を表現

 「マックスマーラ(MAX MARA)」は今年、創業70周年を迎えた。2月25日にミラノ・ファッション・ウイークで発表された2021-22年秋冬コレクション「1951」もそんなブランドの節目を祝うものだ。設立当初から同ブランドが追求しているのは、女性たちに寄り添い、自信や心地よさをもたらすウエアラブルな服づくり。今季はブランドらしいイタリアのアクセントを効かせたブリティッシュスタイルに、英国のカントリームードを取り入れた。今年で勤続34年になるというイアン・グリフィス(Ian Griffiths)=クリエイティブ・ディレクターに、初めてデジタルのみでの発表となった今シーズンのクリエイションから、長いキャリアの中でのブランドや環境の変化までを尋ねた。

――今シーズンのコレクション制作において、70周年という点は意識しましたか?そして、コレクションを通して表現したかったメッセージとは?

イアン・グリフィス「マックスマーラ」クリエイティブ・ディレクター(以下、グリフィス):もちろん!アーカイブを見ることに多くの時間を費やしました。今シーズンのコレクションの出発点は、「マックスマーラ」が1951年から70年間、いかに女性の役割の変化と共に歩んできたかを反映することです。50年代当時、多くの女性は結婚して妻になり、必ずしも自分自身のキャリアがあるわけではなかった。しかし、創業者のアキーレ・マラモッティ(Achille Maramotti)は、志の高い女性たちの役割が変わっていくことを感じ取り、彼女たちに向けた服を作るために「マックスマーラ」を立ち上げました。その方向性は正しく、やがて“妻”でしかなかった女性たちは自分の会社を経営したり、弁護士や医師として活躍したりと素晴らしいキャリアを築くようになりました。そんな女性たちの変化を祝い、女性たちのエネルギーや高揚感を表現したかったのです。

――では、アーカイブが今シーズンのインスピレーションとなったのでしょうか?

グリフィス:アーカイブを見ると、「マックスマーラ」は昔からずっとブリティッシュスタイルを愛していることが分かります。それはオーセンティックかつクラシックでありながら、着こなし方によって個性が生まれるもの。今回は英国人である私自身が田舎に行った時に着るようなアイテムに着目し、カントリースタイルを都会的に仕上げました。つまり、英国からのインスピレーションをイタリアが誇る最高級の素材や職人の力で形にしたのです。そして、私は「マックスマーラ」を着る女性たちを自身の力で称号を手にしたクイーンのように考えているので、“クイーン”の代表格である英エリザベス2世からもインスピレーションを得ました。彼女のスタイルは、まさに英国クラシック。ワックスジャケットとキルトを着用している写真などから、デザインのアイデアをふくらませました。

――ショー冒頭に登場したキャメルは、色としても素材としても「マックスマーラ」にとって重要な要素ですが、キャメルに対する思いを教えてください。

グリフィス:いつだってキャメルについて考えていて、私の世界はキャメルに染まっています。夢に出てくることさえあるくらいですよ(笑)。キャメルはもともと1950年代にメンズウエアのワードローブから借りてきたのが始まりでしたが、やがて「マックスマーラ」を特徴付けるカラーとなり、今回も含め多くのショーでオープニングを飾っています。今では、「マックスマーラ」に自分のコートを探しに来られる男性もいるんですよ。

――今回は初めてデジタルのみでコレクション発表となりましたが、実際に取り組んでみてどうでしたか?

グリフィス:リアルなショーを開くのとは、全く異なるプロセスでした。コレクションのビデオは普通のファッションショーのように見えますが、さまざまなアングルで撮影する必要があるので、実は6回ショーをやりました。ヘアメイクなどの準備も含めると、1日がかりの撮影でしたね。そして、ディテールやシーン別の撮影もあるので、編集を経て完成するまで実際のショーのようなエネルギーやワクワクを感じられないというのは、なんとも不思議な感覚でした。一方、デジタルになったことで世界中のたくさんの人に同じものを届けることができるようになりました。なので、リアルなショーは再開させたいですが、閉ざされたショーに戻ることはないでしょう。これからはデジタルの要素を取り入れたリアルなショーに取り組んでいきたいと考えています。

――ロケーションも印象的でしたが、会場についても教えてください。

グリフィス:会場に選んだのは、ミラノにあるトリエンナーレ・デザイン美術館の一部。そのカーブしたデザインをロンドンのリージェントストリートと重ね合わせました。リージェントストリートには、特別なお祝いの時にいくつもの英国旗が吊るされます。そのアイデアを取り入れ、「マックスマーラ」の1950年代のブランドの広告に使われていたグラフィックを用いた旗を吊るしました。窓から大きな公園を見渡せるという点も、ケンジントン宮殿など英国王室の宮殿を少し感じさせます。

――長年「マックスマーラ」で働いてきからこそ分かるずっと変わらないこと、そして変わったことは?

グリフィス:まず変わっていないとはっきり言えることは、アキーレ・マラモッティが掲げた「リアルな女性のためのリアルな服」という考え方です。それはクラシックな服ですが、重要なのは必ずしもクラシックは保守的ではないということ。モダンにも、時には少し反骨的にだってなります。そして変わったのは、女性の仕事着に対する考え方。私が「マックスマーラ」に入ったころ、職場で女性が真剣だと認めてもらうためには“パワー・ドレッシング”、つまりとても厳格なドレスコードやユニフォームがありました。しかし今では、女性は自分に似合うものや自分が心地よく感じるものを着られるようになった。スーツだけでなく、選べる服のバリエーションが格段に広がったのです。

――34年のキャリアの中で最も印象的だった出来事や思い出を教えてください。

グリフィス:どこから始めればいいでしょう(笑)。たくさんありますが、最も誇らしかった瞬間の一つは、2018年に当時のナンシー・ペロシ(Nancy Pelosi)米下院議長がドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領との会談に「マックスマーラ」の赤いコートを選んだ時のこと。彼女がホワイトハウスから出てくるところを捉えた写真はインターネットを通して世界に広がり大きな話題になりました。そのコートは、彼女が8年前から愛用していて、13年のバラク・オバマ(Barack Obama)大統領の就任式でも着用していたものです。“勝負”の時に選ばれたことで、「マックスマーラ」が服を通して表現し続けている女性のエンパワーメントの象徴となりました。

――この時代にファッションが持つ役割とは?

グリフィス:私は、着る人を特別な気分をもたらしてくれるファッションの力を信じています。ファッションには自意識過剰に陥らせるようなネガティブな部分もありますが、私はポジティブな面を探求し続けていきたい。コロナ後の世界では、新しいファッションに挑戦したり、ドレスアップを楽しんだりすることから生まれる喜びを再発見できるのではないでしょうか。

JUN YABUNO:1986年大阪生まれ。ロンドン・カレッジ・オブ・ファッションを卒業後、「WWDジャパン」の編集記者として、ヨーロッパのファッション・ウィークの取材をはじめ、デザイナーズブランドやバッグ、インポーター、新人発掘などの分野を担当。2017年9月ベルリンに拠点を移し、フリーランスでファッションとライフスタイル関連の記事執筆や翻訳を手掛ける。「Yahoo!ニュース 個人」のオーサーも務める。20年2月からWWDジャパン欧州通信員

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「ここのがっこう」デザイナーがダウン症や義足など、ざまざまな身体の洋服デザイン 葛藤を記録したドキュメンタリー完成

 バリアフリー・多言語対応に特化したオンライン型劇場の「シアターフォーオール(THEATRE FOR ALL)」は3月5日、「ここのがっこう」が選抜した6人の卒・在校ファッションデザイナーが異なる身体のモデル6人と向き合い作品制作に挑んだ様子を収めたドキュメンタリー「True Colors FASHION ドキュメンタリー映像『対話する衣服』 -6組の“当事者”の葛藤」の配信を開始した。公式HPでは、オリジナル版とバリアフリー日本語字幕版、音声ガイド版を配信中。「True Colors Festival」の公式YouTubeチャンネルではオリジナル版のほか、今月中には英語字幕版も配信する。

 「ここのがっこう」が選んだのは、斎藤幸樹とシー・トウアン(Si Thu Aung)、市川秀樹、タキカワサリ、田畑大地、そして八木華の6人。6人は順番に、ダウン症の水泳選手でトランスジェンダーであることを公表したカイト、アオイヤマダ、義足のダンサーの大前光市、軟骨無形成症の小人バーレスクダンサーのちびもえこ、車椅子に乗りながらモデルやタレント活動に取り組む葦原海、そして、自らも義足ユーザーで義足ファッションショーの衣装デザインなども手がける須川まきこに向き合い、数カ月を費やして作品を完成した。その模様は河合宏樹が監督し、ドキュメンタリー映像にまとめた。クライマックスでは、蓮沼執太が音楽、リリー・シュウ(Lily Shu)が写真と構成を担当した、インクルーシブな表現も盛り込んでいる。

 このうち斎藤幸樹は、2018年に3種目のアジアレコードを更新し、現在は背泳ぎで22年に開かれるダウン症世界水泳での勝利を狙うカイトの衣装製作を担当した。「カラフルな洋服が好き。曇りの日でも、カラフルな洋服なら元気いっぱいに過ごせる」と話すカイトのリクエストは、「ゼルダ姫になりたい」。これまで「人のためではなく、自分のため、自分が今後食べて行くための洋服を作ってきた」斎藤にとって、カイトに贈るドレスは「製作過程も、注ぎ込む気持ちも、今までとは全く異なるものだった」という。対話を通して完成したのは、雲のようなコットンを叩きつけて、パステルカラーで彩ったマキシドレス。大きなボレロと、カラフルなティアラも身につけて臨んだ撮影を振り返り、カイトは「全部楽しかった。斎藤さんは、優しい人。大好き。ハグしたい。ありのままをみんなに見てもらい、カラフルやハッピー、笑顔を届けられたら」という。斎藤は、「人とのコミュニケーションは苦手だが、一緒に楽しめた。ドレスには、カイトさんの内面も、僕の内面も表れている。それを見て、楽しんでもらえたら」と回顧した。

 「ここのがっこう」の山縣良和主宰は、「今回のプロジェクトは、今後ファッションデザインが真剣に向き合わなければならないサブジェクト。個性的でコミュニケーションもさまざまな6人を選び、さまざまな形で取り組んでくれたらと願った。当事者のモデルに向き合ったことで、今まで以上に社会問題や課題が実感できるようになったのではないか?」と話す。

 また3月15日から31日には渋谷ファッションウイークの一環として、 渋谷スクランブルスクエアの12階にあるスペース「シーン12」で、ドキュメンタリー映像を配信しながら、作品やリリーが撮影した写真を展示する。

問い合わせ先
シアターフォーオール
03-6825-1223

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KAI×「グッチ」コラボの発売日が決定 アイテムの詳細も発表

 「グッチ(GUCCI)」は、EXOのKAI(カイ)とコラボレーションしたカプセルコレクションを3月26日に「グッチ」公式ECサイトと名古屋メイエキ店で先行発売し、4月15日から渋谷パルコ店でも販売する。

 コラボの主役はKAIが愛してやまないというテディベアで、ブルーのボウタイを着けたテディベアがメインモチーフとなる。またコレクションの全てのアイテムのタグはテディベアをあしらった特別仕様になる。

 メンズは、軽量ナイロンキャンバス製ブルゾンやエコストーンウォッシュドデニム製ジャケット、ベージュのキャンバス製チノパンツ、ジーンズ、テクニカルジャージー製トラックスーツとバスケットボールパンツ、ジョギングパンツなどを用意。ウィメンズは、ナイロン製のフード付きクルーネックのアウター、カーディガンジャケット、ポロシャツ、クルーネックセーター、Aラインスカート、ミニドレスなどをそろえる。さらにメンズとウィメンズ共に、コットンのスエットとTシャツも販売する。

 バッグとラゲージでは、GGスプリームキャンバスにオレンジのレザートリムを組み合わせ、全体にテディベアモチーフをちりばめたデザインと、一体のテディベアをあしらったデザインが登場。トートバッグやバックパック、ベルトバッグ、カメラケース、ダッフルバッグ、スーツケース、ハットケース、バケットバッグ、ショルダーバッグなどをそろえる。全てのバッグとラゲージのアイテムの内側にはコラボであることを示すレザータグが付く。

 スモールレザーグッズでは、カードケース、ウォレット、ミニバッグ、ポーチ、コスメティックケースをそろえる。シューズではスニーカーの“エース”や“ライトン”、“グッチテニス1977”でテディベアのパッチやプリントをあしらったものと、テディベアプリント入りGGスプリームキャンバスを用いたタイプを用意した。そのほかGGパターン全体にテディベアプリントをちりばめたシルクツイル製のリボンとスカーフや、ベースボールキャップ、バケットハットなどをそろえる。

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アシックスが16万円のランプログラム提供 初心者でもやる気アップなサービスを体験してみた

 コロナ禍になってもうすぐ1年。健康意識が高まり、スポーツやアウトドアを日常に取り入れる人が急増しています。昨年夏にスポーツ担当になった僕は、各社の最新モデルやマーケティングプランなどを取材して座学的な知識が増える一方、なかなか腰が上がらず運動不足が加速中。「これではマズイ」と思っていたところ、アシックスから市民ランナーのサポートサービス“アシックスプレミアムランニングプログラム”の体験会のお誘いが届きました。「行くしかないでしょ!」と意気込み、早速アシックスストア東京銀座に向かいました。

ランニングを包括的に支援
対象は“サブ3.5”狙うランナー

 この春スタートする“アシックスプレミアムランニングプログラム”は、一人一人に合ったランニング体験を提供し、ランナーの成長と継続を促すプログラムです。専門施設でのランニング能力の計測をはじめ、コーチやトレーナーによる悩み相談サービス、オンライン交流会、シューズ&デジタルデバイスの進呈、東京マラソン2021出走資格の提供、トレーニング施設利用権利などのサービスを提供します。実施期間は4月11日〜6月30日で費用は16万5000円、定員は30名。フルマラソン経験者で記録向上に興味がある人、自己ベストが3時間30分以内あるいはそれを目標としている人を対象に、3月5〜21日まで応募を受け付けています。

 今回は、月に1回程度しかランニングしない超初心者ながら、この高額プログラムの目玉「ランニング能力測定」の簡易版にトライしちゃいました。

波乱の幕開け
“脚筋力測定”

 測定スタッフへのあいさつを済ませ、早速スタート。まずは専用機器に腰かけ、足を伸ばす力と曲げる力の最大筋力を測ります。空手・剣道・バスケの経験がある僕は、筋力には割と自信アリ。運動不足とはいえ、意外といい結果を出しちゃうのでは?と鼻息荒げて足を動かしました。

 期待しながら結果を見ると、10段階評価で左が「6」で右が「4」、曲げる力は両足ともにまさかの「2」。「え、めっちゃ低いじゃん」と内心焦っていると、測定スタッフから「動きが意外と難しいので、通常は2回測定してベストの値を採用しています。もう一度やれば伸びますよ」とフォローされました。太ももがピクつくほど全力を出し切っていましたが、「そ、そうですよね」と返答してしまいました。すみません。

「クセのない走り」にかすかな希望
“持久力&フォーム測定”

 筋力測定のショッキングな結果にくじけそうになるも、「肝心なのは次だ!」と言い聞かせて持久力&フォーム測定に移ります。二酸化炭素排出量を調べるマスクや心拍数を測る装置をつけ、ランニングマシーンを15分前後走行すると、持久力が科学的に算出されるシステムです。マシーンは1分ごとにスピードが上がっていき、終盤に近づくほどキツくなる設定。レベル別に4コースが用意されており、僕は迷うことなく「レベル1(最もやさしい)」をチョイスしました。

 いざ測定スタート!んん、慣れないマスクのせいか、怠惰な私生活のせいか、開始早々息切れしました。ランニングマシーンも初体験で、足運びがうまくいきません。「測定が終わるまで持つのか⁉︎」と不安がよぎりましたが、スタッフの「頑張りましょう!」の声で正気を保って走り続けること14分。なんとか測定が終了し、胸をなでおろします。

 結果は、有酸素運動と無酸素運動の境界線「ATペース」が時速9.5km(1キロ当たり6分18秒)、ATペースを越えて「キツい!」と感じ始める「RCTペース」が時速11.5km(1キロ当たり時間5分13秒)。「ランニング初心者としては人並み」の結果でした。4台のカメラで分析したフォームは、「ストライドが広めでピッチが少ない、一般的な高身長タイプ」で、「股関節の動きが小さく太ももの引き上げが不十分」でした。

 またしても不甲斐ない結果で残念がる僕に、「クセのないフォームで、腕をしっかり振っていたのが良かったです。しっかりとトレーニングすればどんどん伸びますよ!」と測定スタッフがまたしてもやさしい言葉をかけてくれました。お世辞かもしれませんが、まんざらでもありません。気持ち良く体験会場を後にできました。

夜に届いた詳細リポート
モチベーションが爆上がり

 これだけでは終わらないのがこのサービスのすごいところ。測定現場では簡単な結果のフィードバックのみでしたが、当日の夜には具体的なトレーニング例を添えた詳細リポートがメールで届きました。「ランニング頻度、トータルの量ともに不足しています」と厳しい声に一瞬ひるんだものの、「まずはランニングが生活の一部になるように、週3回のトレーニング実施を目指しましょう。ATペースより遅いジョギングから始め、徐々にペースを上げてATペース付近で1時間程度気持ちよく走れるように」という優しい助言に救われます。筋力についても片脚スクワット、ヒップリフト、サイドレイズなどのトレーニングをあげ、「1~2セット、回数はきついと感じてからしばらく辛抱できる程度を行いましょう」とコメント。心身ともに疲れ切っていましたが、「明日も走ろう」とやる気が湧き上がりました(翌日15分だけ走りました)。

目指すは「ランニングエコノミクスの構築」
アシックスの今後に注目

 3カ月で16万円超えという高額なプログラムですが、豊富なサービスと質の高さを踏まえると、決して高くはないと感じました。アシックスは、コロナ禍でランニングのニーズが拡大したことから、「ランニングエコノミクスの構築」に注力しています。中上級者を対象とした同プログラムは、その第1弾。幅広いランナーに向けて、これからどんな仕掛けを行うのか?今後の動きに注目です。

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LGBTQ+フレンドリーも自分ごと エディターズレター(2020年12月18日配信分)

※この記事は2020年12月18日に配信した、メールマガジン「エディターズレター(Editor's Letter)」のバックナンバーです。最新のレターを受け取るにはこちらから

LGBTQ+フレンドリーも自分ごと

 以前お話しした「パンテーン」の「#PrideHair」キャンペーンは、LGBTQ+フレンドリーなサロンを増やすためのガイドライン作成というプロジェクトに発展しています。主たる販路はドラッグストアの「パンテーン」が、直接的な取引先ではないヘアサロンに対してこんなに頑張るって、なんてスゴいんでしょう!そして全国のヘアサロンがLGBTQ+フレンドリーになったら、素敵!そう思い、ガイドライン作成に活かすべく当事者や既にフレンドリーなサロンの意見に耳を傾けるワークショップ取材に赴きました。

 ワークショップで皆さんの話を聞くと、「話しかけないでオーラを出していた」や、「存在を覚えられないよう、シャンプー担当とカット担当が異なるくらいの大手を転々としていた」などの話が出てきます。理由は、例えば「週末は何するんですか?誰と行くんですか?」や「結婚は?お子さんは?」などの「悪意のない質問」に苦痛を覚える時があったから。相手に悪意がないこと、むしろ好意や善意しかないことはわかっているので露骨に不快感を表すことは難しく、オープンな人でもとっさには答えづらく、結局「コミュニケーションしない」という選択肢をチョイスしてしまう。その結果が、「話しかけないでオーラ」や「大手サロンを転々」だったと言います。

 なるほど。同じ立場の人間としてLGBTQ+の皆さんの気持ちはよく分かり、一方で取材を通しサロンのホスピタリティーも熟知しています。カットだけでも小一時間、カラーもお願いしたら2、3時間は当たり前というヘアサロンは、スタイリストとのコミュニケーションが楽しめるハズの空間で(無論、雑誌やタブレットに没入するもアリです)、参加者の経験談は、大きな糧にしたいもの。一体、どうしたらいいんでしょうね?

 そんなコトを考えていたら、LGBTQ+フレンドリーなサロンのスタイリストが、「私たちは、お客さまに心から喜んで欲しい。一番嬉しいのは、2回目の来店をしてくれること」と話し、そのためだったら「パンテーン」が作成し広げようとしているガイドラインから一生懸命学ぶだろうと予想します。

 なるほど。「2回目の来店のために」は、サロンスタイリストがLGBTQ+フレンドリーになることに対する「自分ごと化」の目的になり得そう。自分にとってのメリットにもなるなら、LGBTQ+フレンドリーになることに対しても前向きになれそうですね。

 このお手紙では再三再四お話していますが、サステナブルも、インクルージョン&ダイバーシティーも、「自分ごと化」できると「前のめり」感がだいぶ変わります。サステナブルは、地球のためじゃなくて、自分の心地よい暮らしのため。ダイバーシティ&インクルージョンは、マイノリティーのためじゃなくて、自分を含む皆の能力を最大限に生かして生きるための考え方。私は、そんな風に捉え続けたいと思います。

FROM OUR INDUSTRY:ファッションとビューティ、関連する業界の注目トピックスをお届けする総合・包括的ニュースレターを週3回配信するメールマガジン。「WWD JAPAN.com」が配信する1日平均30本程度の記事から、特にプロが読むべき、最新ニュースや示唆に富むコラムなどをご紹介します。

エディターズレターとは?
「WWDジャパン」と「WWDビューティ」の編集者から、パーソナルなメッセージをあなたのメールボックスにダイレクトにお届けするメールマガジン。ファッションやビューティのみならず、テクノロジーやビジネス、グローバル、ダイバーシティなど、みなさまの興味に合わせて、現在7種類のテーマをお選び頂けます。届いたメールには直接返信をすることもできます。

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LGBTQ+フレンドリーも自分ごと エディターズレター(2020年12月18日配信分)

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LGBTQ+フレンドリーも自分ごと

 以前お話しした「パンテーン」の「#PrideHair」キャンペーンは、LGBTQ+フレンドリーなサロンを増やすためのガイドライン作成というプロジェクトに発展しています。主たる販路はドラッグストアの「パンテーン」が、直接的な取引先ではないヘアサロンに対してこんなに頑張るって、なんてスゴいんでしょう!そして全国のヘアサロンがLGBTQ+フレンドリーになったら、素敵!そう思い、ガイドライン作成に活かすべく当事者や既にフレンドリーなサロンの意見に耳を傾けるワークショップ取材に赴きました。

 ワークショップで皆さんの話を聞くと、「話しかけないでオーラを出していた」や、「存在を覚えられないよう、シャンプー担当とカット担当が異なるくらいの大手を転々としていた」などの話が出てきます。理由は、例えば「週末は何するんですか?誰と行くんですか?」や「結婚は?お子さんは?」などの「悪意のない質問」に苦痛を覚える時があったから。相手に悪意がないこと、むしろ好意や善意しかないことはわかっているので露骨に不快感を表すことは難しく、オープンな人でもとっさには答えづらく、結局「コミュニケーションしない」という選択肢をチョイスしてしまう。その結果が、「話しかけないでオーラ」や「大手サロンを転々」だったと言います。

 なるほど。同じ立場の人間としてLGBTQ+の皆さんの気持ちはよく分かり、一方で取材を通しサロンのホスピタリティーも熟知しています。カットだけでも小一時間、カラーもお願いしたら2、3時間は当たり前というヘアサロンは、スタイリストとのコミュニケーションが楽しめるハズの空間で(無論、雑誌やタブレットに没入するもアリです)、参加者の経験談は、大きな糧にしたいもの。一体、どうしたらいいんでしょうね?

 そんなコトを考えていたら、LGBTQ+フレンドリーなサロンのスタイリストが、「私たちは、お客さまに心から喜んで欲しい。一番嬉しいのは、2回目の来店をしてくれること」と話し、そのためだったら「パンテーン」が作成し広げようとしているガイドラインから一生懸命学ぶだろうと予想します。

 なるほど。「2回目の来店のために」は、サロンスタイリストがLGBTQ+フレンドリーになることに対する「自分ごと化」の目的になり得そう。自分にとってのメリットにもなるなら、LGBTQ+フレンドリーになることに対しても前向きになれそうですね。

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新生「クロエ」はサステナブル&ソーシャル・グッドに 素材へのこだわりとクラフト感あふれる2021-22年秋冬

 ガブリエラ・ハースト(Gabriela Hearst)新クリエイティブ・ディレクターのデビューを飾る「クロエ(CHLOE)」の2021-22年秋冬コレクションが3月3日、創業者ギャビー・アギョン(Gaby Aghion)生誕100年に合わせて発表された。夜のサンジェルマン・デプレの街を舞台にしたショー映像でモデルが現れるのは、アギョンが1960年代にショー会場として使っていたブラッセリー・リップ(Brasserie Lipp)などのカフェから。デザイン面でも当時のドレスにあしらわれ、ブランドのシンボルになっているスカラップディテールを随所に取り入れることで、彼女への敬意を表した。

 ファーストルックは、 “パフチョ(PUFFCHO)”と呼ぶ丈の長いカシミアのポンチョとパファージャケットのネックラインを組み合わせたアイテム。ボヘミアンムード漂うポンチョは歴代の「クロエ」のショーにも度々出てきているが、そこにガブリエラはユーティリティーのエッセンスを加えた。コレクションの中心となるのは、彼女が得意とするニットのロングドレス。故郷ウルグアイをイメージさせるマルチカラーボーダーや素朴なオープンステッチニット、肩から腰にかけてラッフルをあしらったデザインなどをラインアップする。そのほか、「クロエ」らしさを感じさせる軽やかなエンパイアラインのシルクドレスをはじめ、ウールガーゼのプリーツトップスやスカート、ナパレザーのドレスやスカート、シアリングのコートなどを織り交ぜ、新たな「クロエ」ウーマンを表現した。

 その女性像の解釈について尋ねると、「例えるならば、『クロエ』はアフロディーテ。そして、自分のブランド『ガブリエラ ハースト(GABRIELA HEARST)』はアテナのイメージ」とガブリエラ。「アテナは戦士で、アフロディーテも同じように強いけれど、その強さは愛や美、魅惑から来ている。だから、温かみや母性的な愛を放つような魅力的で丸みを感じる女性らしさがある。どちらも力強い女性ではあるけれど、アプローチが違う」と続ける。

 そしてバッグは、フィービー・ファイロ(Phoebe Philo)時代の“エディス(EDITH)”を復刻した。「初めて買ったラグジュアリーブランドのハンドバッグが“エディス”だった。今でも好きで、オマージュを捧げたかった」とし、オリジナルに忠実なデザインを発売するほか、リサイクルカシミアやリサイクルジャカードを用いたものやミニサイズ、トート、ドクターズバッグなどもそろえる。さらに、「新しいことが必ずしも優れているわけではない」という考えから、eBayで買い集めたビンテージの“エディス”をコレクションで余った素材でカスタマイズしたバッグ50点も製作。そのほかにも、スカラップ状のキルティングやパッチワークを施したチェーン付きの“ジュアナ(JUANA)”や、手作業で編み込んだレザーに“C”型のウッドパーツをあしらったスタイル、ニットのショルダーバッグなどクラフト感のあるアイテムを提案する。

ガブリエラ就任で大きく動き出した改革

 「クロエ」は現在、環境や社会に配慮した持続可能なビジネスモデルへの変革の最中にあり、サステナブルな素材やものづくりの知識とノウハウを持つガブリエラがそのキーパーソンになることは間違いない。彼女が就任したのは昨年12月で、“サステナビリティと大義へのコミットメント”をテーマにした今季のコレクションの制作期間はたった2カ月だったというが、すでに大きな前進が見られた。

 特筆すべきは、素材へのこだわりだ。それは、ショー前にコレクションで使用している生地の見本が届き、ショー後に配信されたリリースに各アイテムが何の素材でできているかが書かれていることからも分かる。実際、“パフチョ”やドレスに用いたカシミアは80%以上がリサイクルで、シルクも50%以上がオーガニック。「リサイクル以外のポリエステルやビスコースの使用を止めたり、リサイクルやリユース、オーガニック素材を調達したりとより環境負荷の低い素材を切り替えることで、昨秋冬コレクションと比べて環境負荷は1/4相当になっている」という。また、素材だけでなくパッケージにいたるまでサステナブルなサプライヤーを導入したほか、ミャンマーのマングローブへの植樹を通してカーボンオフセットにも取り組む。

 さらに社会貢献活動として、ホームレスの支援を行うオランダの非営利団体シェルタースーツ・ファンデーション(SHELTERSUIT FOUNDATION)に過去のコレクションの残反を渡し、雨風から身を守るための“シェルタースーツ”を製作。そのいくつかをショー終盤に披露したほか、同団体の活動支援を目的にしたバックパックも販売する(1点販売されるごとにシェルタースーツ2着分の制作費用を出資する)。これについて、ガブリエラは「他者の苦難を認識し救いの手を差し伸べるという目的をパンデミック後の世界での企業努力に織り込んでいくことは、『クロエ』の使命の一部。ラグジュアリーブランドには、その義務がある」と話す。

 一方で、こういった背景にある理念や取り組みはショーやアイテムを見るだけでは分かりづらい部分でもある。「新しいコンセプトを快く受け入れてチームのおかげで、このコレクションを作り上げることができた。ただ、私のメッセージを実現するには、デザインだけでなくさまざまな部門の理解が必要。昔ながらのデザイナーならしないかもしれないけど、マーチャンダイジングやプロダクションの会議にも出席して、その浸透を図っている。(気候変動の悪化を防ぐために)人間に残された時間は限られているから、規模の大きなラグジュアリーブランドのビジネスを変えるには急速な改革が欠かせない」とし、今は社内全体での理解を深めているところだという。その輪を広げていくため、今後はいかに卸先や消費者に伝えていくかが重要になるだろう。

 コレクションとして見ると、今シーズンはパターンの数も限られ、「ガブリエラ ハースト」を想起させるスタイルの印象も強かった。就任から3カ月足らずで抜本的な社内改革と並行してコレクションを準備するのは、時間が十分でなかったのかもしれない。しかし、ガブリエラと「クロエ」が今進めていることは一朝一夕で成し遂げられることではないし、ショー翌日のZoomインタビューからは彼女のメゾンを担っていく覚悟と自信を感じた。「私はブランドが提案するものに対して長期的なアプローチで取り組んでいる。まずこの1年の最大のミッションは、環境への配慮という点での『クロエ』のスタンダードをより一層高めること」と語るように、彼女の壮大な挑戦はまだ始まったばかりだ。

JUN YABUNO:1986年大阪生まれ。ロンドン・カレッジ・オブ・ファッションを卒業後、「WWDジャパン」の編集記者として、ヨーロッパのファッション・ウィークの取材をはじめ、デザイナーズブランドやバッグ、インポーター、新人発掘などの分野を担当。2017年9月ベルリンに拠点を移し、フリーランスでファッションとライフスタイル関連の記事執筆や翻訳を手掛ける。「Yahoo!ニュース 個人」のオーサーも務める。20年2月からWWDジャパン欧州通信員

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「ドゥーズィエム クラス」が新宿、福岡、表参道の3店を一挙リニューアル ライブコマースも始動

 ラクラス(ベイクルーズグループ)のウィメンズブランド「ドゥーズィエム クラス(DEUXIEME CLASSE)」は3月5日、新宿ルミネ1の店舗をリニューアルした。19日にはアミュプラザ博多(福岡)内の店舗もリニューアルし、28日には東京・表参道の路面店を移転オープンする。コロナ禍で外出を控える消費者が増えている中で、「わざわざ来ていただくからには、お客さまに楽しんでもらいたい」(工藤恵梨子ディレクター)として、各店の顧客層に合わせてVMDや接客空間を変更。これを機にライブコマースもブランドとして初めて導入し、実店舗とECとの融合(以下、OMO)も強化する。

 コロナ禍で今春は引き続き投資を絞っている企業やブランドが多い中で、同時に3店舗をリニューアルするという姿勢はなかなかアグレッシブ。昨年春に増床していた新宿と、同じくターミナル立地の福岡は、「何かの用事のついでに来店するお客さまが多い。そういう方がほしいものをすぐに見つけられる店を目指す」。具体的には、店内に「パリのキオスクをイメージした」という“ビジュアルブース”を新設し、そのとき打ち出したいイメージや商品をアピール。同時に店内の導線も客が回遊しやすく、販売員が働きやすいように整えた。店舗面積は新宿が約180平方メートル、福岡が約186平方メートル。

 唯一の路面店である表参道の店舗は、姉妹ブランドである「アパルトモンL’APPARTEMENT」青山店と同じビルの1階に移転する。骨董通り沿いで、以前はベイクルーズグループが運営するカフェだった場所だ。「もともと、『ドゥーズィエム クラス』と『アパルトモン』を買い回りするお客さまが多かったので、『アパルトモン』の店の近くで探していた。青山店は“スペシャリティーストア”をコンセプトに、路面店としてサービスを強化する」。接客力の高い販売員を集めるとともに、ゆっくりと買い物ができるようにソファなども設置。店舗面積は約142平方メートル。

ECの先行予約を青山店でも実施

 OMO推進や、店舗運営作業の効率化も今春のリニューアルのポイントだ。ライブコマースに積極的なベイクルーズグループの中でも、「ドゥーズィエム クラス」はこれまでライブコマースを行ってこなかった。「新しいお客さまも取り込みつつ、同時に既存のお客さまにも満足いただける内容は何かをずっと考えていた」と工藤ディレクター。第1回目は、路面店であるため来店の心理的ハードルが高い青山店の紹介と、新作の紹介を行う予定だが、「お客さまの反応を見ながら内容は柔軟に考えていく」。自社EC上のライブコマースツールを使用して配信する。

 また、インスタグラムの販売員個人アカウントもスタートし、まずは2人の販売員が発信。「アイテムそのものよりも、袖のまくり方やボタンの留め方など、スタイリングを売っているのが『ドゥーズィエム クラス』だからこそ、接客は各店で引き続き大切にしていく」。販売員によるインスタグラム発信もそうした考えの延長だ。

 ECで行っている先行予約を青山店でも行うことも新しい取り組み。青山店にサンプルを置き、実際に手に取りながら予約ができるようにする。ただし、ECでは毎月20~30型の予約を行っているが、青山店に並べるサンプルは数を絞る。「そのとき店頭にある商品と親和性があり、『これが入荷するなら今はこれを買っておこう』といったきっかけになるようなアイテムを置く」。そうすることでブランドとして発信するイメージは保ったまま、客の買い物のしやすさにもつなげる狙い。青山店の移転オープン時は、6型前後のサンプルを置いて予約を取るという。

RFID導入でレジ待ち時間削減へ

 今春リニューアルした3店から、RFID(電子タグ)の読み取り機を導入し、レジ接客の待ち時間や棚卸しなどの作業の効率化も図っていく。「これまで、特に新宿店はハウスカードのキャンペーン期間などにレジが1時間待ちということもあった。感染予防の観点でも、待ち時間を減らす」。既にタグ自体は導入済みだという。

 コロナ禍以降、商業施設全体の客数が減っていることはもちろん「ドゥーズィエム クラス」にも影響を及ぼしている。ただし「(発注コントロールや)セールの割引幅を従来より小さくするなどによって、利益は変わらず取れている」という。ただし、客の買い方には変化がある。「本当に必要なものかどうかを吟味して買うお客さまが増えている。だからこそ、買ってよかったと絶対に感じていただけるようなアイテムを改めてしっかり考え、MDを組んでいる」。
 

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編集長は先月何した?冨永愛と熱いトーク、ワークマンのDXを学び、「セリーヌ オム」でkemioの動きを観察

 こんにちは。卒業式の季節ですね。コロナ下で1年を過ごして卒業を迎える学生たちにエールを送りたい。この経験は絶対にプラスになる。いやプラスにしようじゃないか!第3波下でのビジネスは非常に厳しく、大人たちも変わろうと戦っています。強風と雨を挟みつつ1日ずつ春に近づいてますよね。頑張ろう!

2月1日(月)

「アデライデ」長谷川さんと「トモ コイズミ」小泉さんにインタビュー

 笑顔っていいな。オンラインは“今日はカオナシで”と画面オフできるのも便利だけど、肝心な話は顔アリの方が情報量が多いし、記憶と心に残ります。この日は業界の次世代リーダーを紹介する企画“WWDジャパン ネクストリーダーズ”の過去の受賞者であり、今年のアドバイザーである2人にインタビュー。名言をたくさんもらったので下記の関連記事からぜひ。今年の受賞者は3月末に発表します。乞うご期待!

2月4日(木)

冨永愛さんとホワイトリボンのイベントでしゃべりまくる

 ジョイセフをご存じですか?世界の妊産婦と女性の命と健康を守る“ホワイトリボン”活動をしている日本生まれの国際協力NGOです。そのジョイセフが国際女性デーの前日である3月7日にオンラインイベントを開催。その一環で冨永愛さんとの収録トークイベントに参加しました。母として、働く女性として、そして現代のファッションとビューティを体現するモデルとして力強く語る愛ちゃんの懐の深さに甘えてしゃべりすぎたかも。いい時間でした。生まれてくる子どもの命はお母さんがお母さんに、お父さんがお父さんになるずっと前から始まっているから、若い男女は自分の身体と心を大切にしてほしいと心から思います。ユーチューブ配信は今週末3月7日(日)です。ぜひ“ホワイトラン”で検索してください。

2月5日(金)

大阪→名古屋に卒コレ審査会の旅

 服飾専門学校の卒業コレクションのシーズンがやってきて、この週末は審査員として大阪→名古屋を旅しました。私はこの仕事が好き。なぜなら若者たちが今何を大切に考えているのかが作品を通じてド直球で伝わってくるから。学校現場と学生はリモートでは実技の授業が難しかったり、緊急事態宣言下でアルバイトができなかったり、就職難だったりと苦労が多い。だけど学生たちのテーマは例年以上に逞しく、心強かった。ホロリときちゃうよ。

2月8日(月)

「ザ・ノース・フェイス」のショールームでDX取材

 今一番興味があるのが「DXで加速するサプライチェーン革命」です。相川記者が3月1日号用にこのタイトルを冠した特集を制作中のため取材同行しており毎日刺激的。アパレルのサプライチェーンは細かく長く、課題解決に時間がかかります。この特集ではデジタル、特に3DCGサンプルの進化によりサンプルの同一情報を工場から売り場まで、何なら消費者までが同時に共有することができるかもしれない!いや、すでにできつつある!そうすれば精度が高まり服の廃棄量も減るではないか!でも課題も多いよね!といった内容を実例たっぷりに紹介します。この日は「ザ・ノース・フェイス」と三井物産アイ・ファッションの取り組みを取材。人気ブランドのモノづくりの背景を知りました。

2月9日(火)

シンボル社で3Dボディースキャナーを見て興奮

 引き続き「DXで加速するサプライチェーン革命」取材で、今日はシンボル×日鉄物産へ。シンボルの今井さんの弾丸トークは毎分目からウロコでノートにメモをびっしり書き込みました。シンボルは今話題のワコールの3Dボディースキャナーによる身体計測の仕組みを開発した会社でもあります。コロナ下の今、身だしなみを整えて家を出て、売り場まで足を運び、服を脱いで自分のサイズを測るだなんてカロリー消費の高い行為ですが、今これが大人気。分かる、分かります。自分の体をちゃんと把握したい欲求は理解できます。既製品のサイズに体を合わせるのではなく自分の体に合わせてマスカスタマイズした服を買える日は案外近そう。夢があるな。

2月11日(木)

「セリーヌ オム」のポップアップが楽しく長居する

 祝日なので昼まではゆっくりし、午後からは渋谷の「ミヤシタパーク(MIYASHITA PARK)」の「セリーヌ オム(CELINE HOMME)」のポップアップ取材に向けてソワソワ。こういったイベントの取材は久しぶりですし、数日前に見た「セリーヌ オム」2021-22年秋冬コレクションがめっちゃカッコ良く、その余韻が残っているためテンションがあがります。

 会場にはユーチューブ登録者数190万人のkemioさんや、ティックトック(TikTok)フォロワー数330万人の大平修蔵さん、「ザ・イエロー・モンキー」の吉井和哉さんを父に持つモデルの吉井添さんも来場しており、彼ら人気インフルエンサーたちの動きを思わず観察。で、気がつきました。彼らはカメラにポーズを取るだけではありません。どの場所でどのように写真に収まったら見ている人が面白いと思うか、ブランドとメディアと自分にとってベストの表現か、そして新しいかをよく考えています。つまりその場で瞬発する企画力を持っているのです。ユーチューブやティックトックはインスタグラム以上に“企画力”が問われますが、なぜ彼らがそこで大きな影響力を持てるのか少しわかった気がしました。

2月12日(金)

ワークマンの快進撃の裏にあるデジタルな物作り

 引き続き3月1日号「デジタル化で加速するサプライチェーン革命」の特集取材で、この日は三菱商事ファッションとワークマンの取り組みを取材しました。飛ぶ鳥を落とす勢いのワークマンのモノづくりの背景にこんなことが!あんなこともあったのね!と今日もメモを書く手が止まりません。両社とも新しい仕組み作りに燃えていました。ぜひ特集をお読みください!

2月12日(金)

「ウォルフォード」がサステナブルになっていた

オーストリアの高級レッグウエア「ウォルフォード(WOLFORD)」の取り扱いをサザビーリーグが始めたとのことでイソイソと千駄ヶ谷のショールームへ。レッグウェアだけでなくランジェリーやボディーウェアも展開しています。「ウォルフォード」はこの数年でサステナブルなブランドへと進化していました。そう言えば以前、本社の方に「高級タイツは穴を空けるのが怖い」と投げかけたら「靴下だと思ってガンガン洗うのではなく、セーターだと思って優しく洗ってね」と返ってきて合点がいったのを思い出しました。そうなんですよね、タイツもニットだからセーターと同じ扱いをすべし。当時はサステナビリティという言葉は使っていなかったけれど、丁寧に着るスピリットはその頃からこのブランドにはありました。その姿勢こそがサステナビリティの入り口です。

2月17日(水)

繊維専門商社の豊島でトライアルカンパニーを取材

 特集取材が続きます。この日は創業天保12年(1841年)の大手繊維専門商社の豊島と全国でディスカウントチェーン260店舗を展開するトライアルカンパニーの取材です。「服の買い方を変えたい」と燃える元百貨店マンの加藤さんの話に登場した “スマートショッピングカート”の存在など今日も学び多し。そしてショールームには同社が力を入れているサステナビリティの取り組みが展示されていてそちらも興味深い。なお、「デジタル化で加速するサプライチェーン革命」特集を含む「WWDジャパン」3月1日号ははただいま発売中です。ぜひごポチってください!

2月18日(木)

最新号紹介

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「女将」×「おばんざい」は、最強の組み合わせ。万歳パンダのダブル女将は三鷹のお母さん

 東京・武蔵野市、JR三鷹駅北口から徒歩3分ほど歩くと、昭和にタイムスリップしたような路地がある。何軒かお店が連なっている中にあるのが、二人の女将が切り盛りする「万歳パンダ」である。日本ワインとおばんざいを楽しみながら、女将の会話で癒される憩いの場所となっている。
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【家飲み】高円寺の女将が仰天した。「アサヒスーパードライ 生ジョッキ缶」

 今春、家飲み市場を独占すると思われる活気的なビールが登場する。「アサヒスーパードライ 生ジョッキ缶」、缶ビールでありながら、お店で飲む樽生ビールのようなキメ細かい泡が楽しめる缶ビールである。4月20日(火)に全国発売(コンビニエンスストアでは4月6日(火)から先行発売)。1987年、世間が注目したスーパードライ誕生の再来となるか。
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【月次速報】グローバルD、驚きの122%。「てんや」も96.6%まで戻す

 上場企業の2月月次速報。時短要請に従わず、営業を強行したグローバルダイニングが122.8%を叩き出した。ここ数年来ない数字だ。テイクアウトに強いファストフード系が90%を超える数字を作ってきた一方、食事系業態は大まかには8割を切る水準。さらに同じ業態でも格差が広がっているようにも見える。
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ゼンショー、5ブランド・3700店舗で「エヴァンゲリオン」とコラボ。くら寿司&鬼滅に倣え。

株式会社ゼンショーホールディングス(本社:東京都港区、代表取締役会長兼 社長:小川 賢太郎)が、「すき家」「なか卯」「はま寿司」「ココス」「ビッグボーイ」の5ブランドで、3月8日(月)~4月20日(火)の間、大人気アニメ「エヴァンゲリオン」とのコラボキャンペーンを実施する。
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「ドリス ヴァン ノッテン」2021-22年秋冬パリ・コレクション

 「ドリス ヴァン ノッテン(DRIES VAN NOTEN)」が2021-22年秋冬コレクションをパリで発表した。

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