「クロムハーツ」がカスタマイズした「ロールス・ロイス」車が誕生 ドレイクとコラボで制作

 ラッパーのドレイク(Drake)が新作アルバム「Certificated Lover Boy」の発売を記念して、「クロムハーツ(CHROME HEARTS)」とコラボした。アパレルやアクセサリーなどに加えて、「ロールス・ロイス(ROLLS ROYCE)」のSUV“カリナン(Cullinan)”をカスタマイズ。マイアミ現代美術館(Institute of Contemporary Art, Miami)に展示する。

 「クロムハーツ」を象徴するクロスモチーフでボンネットオーナメントを作成し、エアコン操作部分にはスターリングシルバーを使用。ホイールは“クロムハーツ プラス”モチーフで装飾し、外周に“F—k You”と彫られている。内装はほぼ全面に黒のキルティングとエンボス加工のレザーを使用。サンバイザーにはドレイクの名前が施されている。ボディーは黒を基調に、メタリック加工で仕上げた。

 制作は、オーダーメイドに特化する自動車メーカーのマンソリー(MANSORY)と共に2年にわたって進めた。ローリー・リン・スターク(Laurie Lynn Stark)「クロムハーツ」オーナーは、「シートベルトからエアバッグまで、全ての細かい部品まで共に手掛けた。われわれのジャケットの美学や心地よさをレザーのキルティングで表現し、車のインテリアとしての品質も保証されている。われわれのステッチを見せて、車用にアレンジしてもらった」とコメント。

 ドレイクと「クロムハーツ」のコラボコレクションではユニセックスジーンズ(3085ドル、約33万円)やプルオーバーパーカ(550ドル、約5万9000円)に加えて、胸にハートが施されたテディベアなどの限定アイテムも販売。マイアミの店頭で取り扱う。

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百貨店、休業要請の延長に憤り「死活問題なのに場当たり的すぎる」

 緊急事態宣言の延長で東京都と大阪府が商業施設への休業要請を継続したことを受けて、百貨店が窮地に立っている。休業が5月末まで長期化すれば、売り上げが激減して百貨店の経営だけでなく、ファッションブランドなど取引先の存続や雇用への影響が深刻さを増す。人流の抑制には理解を示しながらも、小売業の中で百貨店とショッピングセンター(SC)だけをスケープゴートにする政府や自治体のコロナ対策に不信感を募らせる。

 「死活問題なのに、あまりに場当たり的すぎる」。

 百貨店関係者は政府や都への憤りを隠さない。「短期集中」の触れ込みだったため、犠牲を払って4月25日から5月11日の休業要請に応じたものの、結局5月末まで延期になった。人流抑制のエビデンス(証拠)や宣言解除の目安となる数値さえ示さず、百貨店やSCに休業要請を繰り返すやり方に振り回された。

 6日の時点では、緊急事態宣言が延長されても政府は休業要請を解除すると報道されていた。大手百貨店もそれを見越した動きをとった。高島屋は日本橋や玉川(二子玉川)の専門店街についてはアパレルも含めて全体の約8割の営業を6日から再開した。他の百貨店も水面下で営業再開の準備を進めていた。日本百貨店協会や日本ショッピングセンター協会も同日、休業要請の対象から除外することを求める要望書を出して、政府や都府県を牽制した。

 しかし7日午後に事態は急変する。菅義偉首相は7日夜の会見で、百貨店やSCに対して休業要請を取りやめると発表したものの、東京都と大阪府の両知事は感染拡大の危機が収まっていないとして休業要請の延期を打ち出した。この場合、政府よりも店舗が立地する自治体の決定が優先される。百貨店とSCは再び3週間の休業を余儀なくされることになった。

 昨年4月から5月にかけての臨時休業との違いは、百貨店とSCだけが休業を強いられている点だ。銀座や新宿などの繁華街では、百貨店とSCの休業を尻目に、カジュアルSPA(製造小売り)やラグジュアリーブランドの大型店、セレクトショップ、家電量販店、雑貨店などが時短営業を続けている。当然ながら客足は営業中の店舗に流れる。昨年来、百貨店とSCはネット通販(EC)を強化しているが、効果は一部にとどまる。百貨店とSCだけでなく、取引先やテナントの不満も鬱積していった。百貨店関係者は「もちろん自治体の求めには最大限協力する。でも、なぜ百貨店とSCだけが対象になるのか。(現在までの休業期間の)人流に関するデータなどを示して説明するのがスジだろう」とその場しのぎの対策を批判する。

 百貨店の関係者は「きのう(7日)の昼までは営業再開に向けた調整をしていたのに、ゼロベースで考え直すことになった。各担当者が週末返上で交渉に駆け回っている」ともらす。三越伊勢丹ホールディングスは休業要請のガイドラインにある「生活必需品は除外」に関して、食品と化粧品以外にも広げられないか検討に入った。

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過去最大赤字のワールド鈴木社長 今期の黒字化は「何としてでも果たす」 

 2021年3月期に過去最大となる171億円の最終損失を計上したワールドは今期(22年3月期)、屋台骨のブランド事業の立て直しで黒字化を目指す。24年3月期までの中期的な展望としては、デジタル事業、プラットフォーム事業における非アパレル分野への拡大に注力。アパレルに偏重した収益構造の抜本的な改革を急ぐ。

 今期は本業のもうけを示すコア営業利益を80億円と予想する。前期に250億円の営業赤字を計上したブランド事業の黒字転換(営業利益51億円の計画)が前提となる。「黒字化はなんとしてでも果たす」(鈴木信輝社長)。不振の百貨店・SCブランドは粗利益のコントロールや販売員のデジタル活用などを進めるとともに、商品企画を抜本的に見直す。「マーケットをきちんと見て商品企画をするという、ブランドらしさをつくる当たり前の部分に目を向ける。独自の素材開発や新しい感度を持った人材の投入も必要になる」。

 コロナ禍でも堅調なブランドへの投資シフトも進める。比較的値ごろなSC業態「デッサン(DESSIN)」「シューラルー(SHOO・LA・RUE)」の出店を加速し、ライフスタイルブランドの「ワンズテラス(ONE’STERRACE)」「212 キッチン ストア(212 KITCHEN STORE)」は店舗の大型化を進める。前期に2度にわたって実施した構造改革(計12ブランドの撤退、期末店舗数309の純減、希望退職者募集による434人の退職)により、69億円の利益の押し上げ効果を見込む。

 中期戦略においては、デジタルとプラットフォームの事業領域を非アパレル分野にも拡大し、持続的な成長が可能な体質を作る。「これまでアパレルに頼ってきた事業構造から脱却し、新しいワールドグループを目指す」。

 デジタル事業では今期、自社の生産・物流・店舗運営などのノウハウをBtoB外販するソリューションビジネスにおいて、在庫コントロールや基幹システムのサポートメニューを追加するなど、顧客の裾野を広げる。オフプライス業態の「アンドブリッジ(&BRIDGE)」の出店や古着チェーンの「ラグタグ(RAGTAG)」のEC強化にも力を入れる。テクノロジーを活用した原料ロスが出ない生産モデルの開発や、個人デザイナーに生産基盤を提供し、消費者をつなぐプラットフォーム「ワールド ファッション クラウド」(仮称)のテスト運用も開始する。事業全体の営業赤字幅を10億円に縮小(前期は20億円の赤字)し、23年3月期での黒字転換を目指す。

 プラットフォーム事業では、子会社アスプルンドを中心に、アパレルの店舗内装のノウハウを生かした空間設計などをカフェやホテルなどへも外販。事業全体では医療用ガウン特需の反動で減益となるものの、外部収益を前期比81%増の230億円まで拡げる。

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