三越伊勢丹、“個客主義”で復活なるか 中長期で営業利益500億円を目指す

 三越伊勢丹ホールディングス(HD)は、2031年3月期を最終年度とする中長期戦略を発表した。同期末までに過去最高益(14年3月期の346億円)を超える営業利益500億円を目指す。12日の決算会見で細谷敏幸社長は、「(21年3月期の)決算は非常に厳しい内容。単純に新型コロナの影響だけとは言い切れず、百貨店のビジネスモデル自体が傷んでいる」と述べた。掲げるのは就任時(21年2月)から強調していた「マスから個」へのビジネスモデルの転換だ。顧客とのつながりを従来以上に強化し、よりパーソナルで上質な百貨店サービスを追求する。同時にグループの総合力を生かした周辺サービスも充実させ、百貨店事業に頼った収益構造から脱却する。

 コロナ禍で店舗の集客力を前提とするビジネスモデルが崩壊する中で、「これまでの百貨店はたくさんお客さまを店に呼び込み、買い回ってもらうことを前提にしていたが、今は必要なものを買って帰られる方が増えた」と細谷社長。同社のコロナ禍(20年4月〜21年3月)における優良顧客(年間購入額100万円以上)への売り上げは、それ以外の客向けの売り上げと比較しても堅調に推移する。「マスではなく顧客に向けて、より上質で感度の高いものを提案していかなければならない」。今後はカード会員、外商客を含め全ての顧客をデジタルIDで一括管理できる体制を構築。顧客を“個客”と捉え、一人一人について購買や嗜好、悩みごとなどの情報を蓄積し、「全ての個客とつながっている状態を作る。その上で、お客さまの困りごとや関心事を起点に商品やサービスを提供する、小売業と製造業を融合した『2.8次産業』を目指す」。

 また消費者の都心離れにより、子会社三越伊勢丹の首都圏に偏重する店舗構成が、業績へのダメージを大きくした。地方の中型店・小型店の強化は急務だ。基幹店である伊勢丹新宿本店、三越日本橋本店は都心百貨店としての魅力に特化させつつ、「三越伊勢丹アプリ」のリモートショッピングなどで地方店とシームレスにつなげ、魅力を引き上げる。足りないMDは自社EC「三越伊勢丹オンラインストア」で補う。伊勢丹新宿本店にある商品のECへの掲出型数は3月末で12万5000型に達した。今後は購買の決め手になる商品情報の充実など「量より質」の方向に舵を切る。

 百貨店事業に偏重した収益構造からも脱却する。百貨店とグループ会社の連携を強めて、顧客情報をベースに、金融や旅行などさまざまなサービスを提案する。「今まで外部に出していた売り上げを内部で還流させる。個店・個社主義から脱却して“連邦”を作り、グループとして収益を出していく」。また、各地の百貨店を中心とした保有不動産を活用した複合開発によるまちづくりや、子会社三越伊勢丹システム・ソリューションズの情報基盤を活用したB2Bビジネスを視野に入れ、収入源を多角化させる。

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バーバリー、21年1〜3月期でV字回復 通期で3倍増益

 バーバリー(BURBERRY)の2021年3月通期決算は、売上高が前期比10.9%減の23億4390万ポンド(約3562億円)、営業利益は同176.1%増の5億2110万ポンド(約792億円)、純利益は同209.1%増の3億7590万ポンド(約571億円)だった。なお、営業利益には新型コロナウイルスに関連した修正項目分として1億2500万ポンド(約190億円)が含まれており、これを除くと3億9600万ポンド(約601億円)となる。

 地域別の売上高では、アジア太平洋地域が同15.6%増の12億320万ポンド(約1828億円)、欧州・中東・インド・アフリカは同34.6%減の6億2800万ポンド(約954億円)、南北アメリカは同18.8%減の4億7470万ポンド(約721億円)だった。

 コロナ禍の影響によって世界中の店舗を一時的に休業せざるを得なかったことから、既存店ベースでの売り上げは同9%減だったものの、21年1〜3月期(第4四半期)で見ると前年同期比32%増となっている。これは中国と韓国が2ケタ成長となったアジア太平洋地域の売上高が同75%増だったことが大きく寄与しており、20年10〜12月期(第3四半期)が同9%減だったことを踏まえると、成長軌道に戻ったと言えるだろう。ECも好調で、南北アメリカと中国市場では前年と比べて2ケタ成長となった。

 マルコ・ゴベッティ(Marco Gobbetti)最高経営責任者は、「完全なラグジュアリーブランドとなるべく、ここ3年は新たな『バーバリー』を構築することに尽力してきた。ブランドイメージに新たな命を吹き込み、商品のリニューアルや顧客の買い物体験の改善を行うと同時に、環境や社会的な問題に関する取り組みも積極的に進めている。コロナ禍の影響があるにもかかわらず、今期の目標を達成し、素晴らしい業績を上げられたことをうれしく思っている」と語った。

 同社はラグジュアリーブランドとしての価値を高める戦略の一環として値下げを減らしており、21年1~3月期には定価での売上高が前年同期比63%増、19年同期と比べても12%増となっている。

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デサントが国内自主流通を半分まで引き上げ 「売り上げよりも利益」

 デサントが2021〜23年度の中期経営計画を発表した。国内は21年3月期で470億円だった売上高はそのままに、直営とECで構成する自主流通“DTC事業”の割合を半分まで引き上げて利益拡大を図る。好調な中国は主力の「デサント」を中心に売上高500億円まで成長させる目標だ。

 国内はこれまで、在庫量や販管費を増やして売上拡大を狙ってきたが、過去5年で横ばいが続いていた。「売り上げよりも利益を優先するべき」(小関秀一社長)と判断し、スポーツ専門店などへの卸売りに偏った販路構成を見直す。まずは主力「デサント」の直営店を積極出店する。

 新カテゴリーとして、競技シーンに限定しない“動くためのウエア”として「ムーブウエア(MOVE WARE)」というコンセプトを広める。野球やサッカー、スキーなど幅広い競技で培った技術力と、自社工場など強みである研究開発力を生かして、ニーズに刺さる物作りを強化する。徹底した生産量コントロールによる返品・値引きの抑制、在庫・販管費のさらなる削減にも着手する。
 
 コロナ禍でも21年3月期に前期比約16%増の売上高333億円を記録した中国は、「スポーティかつ普段着としても使えるカテゴリーが空白で、そこにハマった」と小関社長は分析。すでに170の直営店を持つ「デサント」をメインにさらなる成長を図り、ベーシックなライフウエアを扱う「デサント ブラン」も本格的に提案していく。

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私を変えた3人のデザイナー【フィリップ・リム編】 マリエが本音で語る「私の33年目のサステナブル」Vol.14

私を大きく変えてくれた3人のデザイナー、アナ・スイ(Anna Sui)、トミー・ヒルフィガー(Tommy Hilfiger)に続く3人目は「3.1 フィリップ リム(3.1 PHILLIP LIM)」を手掛けるフィリップ・リムだ。

ニューヨークで新しい生活を始めた2011年8月、郵便受けには前の住人宛てとみられる数枚のハガキが届き、その中に“Mr. フィリップ・リム”の名前があった。

私は、日本にいた時から彼の大ファン。その名前を見逃すはずがなかった。「この世界には何人フィリップ・リムがいるんだろう?もしかして、本当に彼?彼はこのアパートで暮らしながらデザイナーの才能を開花させ、私は今同じ部屋でデザイナーを目指しているの?」と、ドキドキしながら考えを巡らせた。

そして、そのまさかだった。

ニューヨーク・ファッション・ウイークでの「3.1 フィリップ リム」のショーは、少なくとも10回は見たはずだ。念願の初対面は2016年。ブランド創立10周年を記念して、アーティストで環境問題研究家のマヤ・リン(Maya Lin)とコラボレーションした節目のショーだった。「Stop and Smell The Flowers」をコンセプトに、会場には毒素を含まないオーガニックな土約2tを使って、大地の壮大さや地層の重なりを表現。使用した土はショーの終了後、ニューヨークの市民農園に提供されて再利用されるなど、環境にも配慮されていた。

ショーの後、彼にインタビューする機会をもらえた。初対面の感動で涙が溢れる私に、フィリップとスタッフは感謝のハグをしてくれた。アパートについて聞いたところ、彼はその部屋を覚えていて、ニューヨークで新生活をスタートした時の思い出の部屋だと教えてくれた。

そして、関係者を招いた10周年記念パーティーにも招待してくれた。会場はブルックリンの野外で、普段はサステナブルな農園を営んでいる場所だった。お祭りライトと長テーブルが並び、ゲストが100人くらい集まっていた。モデルも編集者もその他のゲストも有名人ばかりで、「場違いかな……」と思い始めた私の心をほぐしてくれたのは、モデルのイリーナ・シェイク(Irina Shayk)だった。何を思ったのか、私の隣りにしゃがみこみ、この会場と今の世界情勢について色々と話した。そこに会場を設営した主催者も加わり、この農園に込めた思いと今後のビジョンを語ってくれた。みんなでより良い世界のあり方について語った、忘れられない思い出だ。

フィリップとはその後、2019年に「ヴォーグ(VOGUE)」主催のイベントFASHION'S NIGHT OUT(FNO)東京で再会。渡辺三津子編集長とフィリップ、私でファッション界のサステナブルについて語り合った。

私がオーガニックや新しいライフスタイル、サステナブルなモノづくりや届け方に気付けたのは、数々の芯のあるデザイナーに出会えたからだ。彼らは、私に次世代デザインへの気づきや、さらなる出会いを与えてくれた。

ファッションが教えてくれたこと。

それは間違いなくリベラルな未来であり、愛に溢れる未来への希望だ。今この場を借りて「ありがとう」と伝えたい。そして伝え続けたい。

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ビームスがファッションの中心で「あまたつー!」を叫ぶ!?

 ビームスは5月14日、“あまたつ”の愛称で知られる気象予報士の天達武史をゲストに迎えた新企画「おしえてっ!あまたつー!!ビームスの、何℃で何着る?」を公式サイトで公開した。天気予報をチェックして服装を選ぶという日々のルーティーンに着目し、天候と服装の最適解をスタッフのスタイルサンプルなどを交えて紹介するマンスリーコンテンツだ。服好き・古着好きでもある天達気象予報士がチャット風に疑問に答えるコーナーもあり、天気予報では風速に着目すべき点やそれに伴う体感温度の変化、紫外線対策にもなる羽織りものの重要性などについて説く。

 天達気象予報士は1975年4月18日生まれ、神奈川県出身。2002年に気象予報士試験に合格し、05年から21年3月の番組終了まで、フジテレビ系「とくダネ!」の天気予報を担当した。司会の小倉智昭の「あまたつー!」という呼びかけは、朝の風物詩ともなっていた。現在は、後継番組である「めざまし8」に出演中だ。

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次世代を担うクリエイターたちがファッションショーに挑んだ4カ月 「M A S U」の2021-22年秋冬コレクションに密着

 後藤愼平デザイナーが手掛けるメンズブランド「M A S U」は、2021-22年秋冬コレクションを初のランウエイショー形式で2月に発表した。“CODES(記号)”をコンセプトに、クリエティブ集団ペリメトロンの佐々木集を演出家として迎えた。ショーは冒頭、幼少期を回想する映像から始まり、性別や年齢などを“記号”として解釈したコレクションが登場する。後藤デザイナーを中心に、20代のユースがショーに込めた思いとは。「WWDJAPAN」の20代の取材チームが密着した。

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次世代を担うクリエイターたちがファッションショーに挑んだ4カ月 「M A S U」の2021-22年秋冬コレクションに密着

 後藤愼平デザイナーが手掛けるメンズブランド「M A S U」は、2021-22年秋冬コレクションを初のランウエイショー形式で2月に発表した。“CODES(記号)”をコンセプトに、クリエティブ集団ペリメトロンの佐々木集を演出家として迎えた。ショーは冒頭、幼少期を回想する映像から始まり、性別や年齢などを“記号”として解釈したコレクションが登場する。後藤デザイナーを中心に、20代のユースがショーに込めた思いとは。「WWDJAPAN」の20代の取材チームが密着した。

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伊勢丹新宿本店、三越日本橋本店も衣料品フロアの営業再開 15日から

 
 三越伊勢丹は、15日から休業要請対象となっている都内4店舗(伊勢丹新宿本店、三越日本橋本店、三越銀座店、伊勢丹立川店)の営業範囲を拡大する。面積の大部分を占める衣料品フロアの営業を再開する。
 
 4月25日以降、両本店(伊勢丹新宿本店、三越日本橋本店)は食品や化粧品などを除き大半を休業している。同社は5月末まで休業すれば、290億円の売上高が消失すると試算していた。休業の長期化による経営へのダメージに加えて「季節の移り変わりによって生活必需品の内容が変化してきた」(三越伊勢丹広報)との判断で衣料品フロアのほか、「贈り物需要の高まりや修理の依頼などが多い」時計の売り場も再開する。今回の見直しにより、各店の営業範囲は「売り場面積の半分を大きく超えることになる」。特選、美術・宝飾の売り場は休業を継続する。
 
 毎日新聞の報道によると、東京都の小池百合子都知事は14日の定例記者会見で、百貨店などの商業施設が生活必需品の範囲を見直し、営業を再開する売り場を広げる動きが出ていることについて「高級衣料品などは生活必需品には当たらないと国が明確に通知している」と述べ、休業措置強化の可能性を示唆した。
 
 三越伊勢丹はこれを受け、「(週明けの)17日以降に再度営業範囲の見直しを検討する」(同社広報)としている。「どこまでが『高級衣料』かは線引きが難しい。(知事の発言を)真摯に受け止め、お客さまの要望とのバランスを取りつつ、取引先と議論しながら営業するかしないか判断をしていく」。

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伊勢丹新宿本店、三越日本橋本店も衣料品フロアの営業再開 15日から

 
 三越伊勢丹は、15日から休業要請対象となっている都内4店舗(伊勢丹新宿本店、三越日本橋本店、三越銀座店、伊勢丹立川店)の営業範囲を拡大する。面積の大部分を占める衣料品フロアの営業を再開する。
 
 4月25日以降、両本店(伊勢丹新宿本店、三越日本橋本店)は食品や化粧品などを除き大半を休業している。同社は5月末まで休業すれば、290億円の売上高が消失すると試算していた。休業の長期化による経営へのダメージに加えて「季節の移り変わりによって生活必需品の内容が変化してきた」(三越伊勢丹広報)との判断で衣料品フロアのほか、「贈り物需要の高まりや修理の依頼などが多い」時計の売り場も再開する。今回の見直しにより、各店の営業範囲は「売り場面積の半分を大きく超えることになる」。特選、美術・宝飾の売り場は休業を継続する。
 
 毎日新聞の報道によると、東京都の小池百合子都知事は14日の定例記者会見で、百貨店などの商業施設が生活必需品の範囲を見直し、営業を再開する売り場を広げる動きが出ていることについて「高級衣料品などは生活必需品には当たらないと国が明確に通知している」と述べ、休業措置強化の可能性を示唆した。
 
 三越伊勢丹はこれを受け、「(週明けの)17日以降に再度営業範囲の見直しを検討する」(同社広報)としている。「どこまでが『高級衣料』かは線引きが難しい。(知事の発言を)真摯に受け止め、お客さまの要望とのバランスを取りつつ、取引先と議論しながら営業するかしないか判断をしていく」。

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LINEが「スタッフスタート」とタッグ、店頭接客のオンライン化を強力支援

 LINEは、バニッシュスタンダードのオンライン接客支援サービス「スタッフスタート」との連携した「LINEスタッフスタート」を今秋からスタートする。「スタッフスタート」はスマホなどで撮影した販売員コーディネートを気軽かつ簡単にネット通販につなぎ込めるサービスで、現在1200ブランドが導入、2020年の年間の流通総額は約1100億円に達している。導入ブランドは、アパレルの販売員が中心に、コスメや食品、インテリアなどにも広がっている。LINEとの連携により、これまで販売員が自発的にLINEやインスタグラムなどのSNSのプライベートアカウントで行っていた顧客とのやり取りも、公式アカウントを通じた接客が可能になり、企業側が管理しやすくなり、販売員側にも売り上げへの貢献が可視化されるようになる。本日開催のLINE BIZ DAYで発表したLINEの池端由基執行役員は「オンラインとオフラインの垣根がなくなる中、このLINEスタッフスタートで接客もその垣根をなくしたい」と語る。

 「LINEスタッフスタート」では、すでに「スタッフスタート」を利用している約7万人超の販売スタッフはLINEの公式アカウントを所有できるようになり、チャット機能だけでなく、ビデオ通話やライブコマース機能も使用できるようになるという。

 バニッシュ・スタンダードの小野里寧晃社長は「中には『スタッフスタート』を活用して月間9000万円もの売り上げを作る販売員もいる。『スタッフスタート』は、販売スタッフの活躍できる場はリアル店舗だけでなく、ECにもあるという信念を持って立ち上げたが、
8800万人が利用する強力なコミュニケーションインフラであるLINEと連携することで、販売員の売る力はさらに拡張でき、新たな時代に突入する」という。

 両者は提携を通じ、家電なども含めた小売業に加え、今後はサービス業分野への拡大も目指す。

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デサント営業赤字18億円 21年3月期、日本と韓国で苦戦

 デサントの2021年3月期連結業績は、売上高が前期比22.2%減の968億円、営業損益が18億円の赤字(前期は3億7900万円の黒字)になった。コロナによる店舗の臨時休業やスポーツ大会の中止などが響いた。不採算だった欧米子会社の清算、広告宣伝費の削減などの販管費の見直しに努めたが、大幅な減収をカバーできず営業赤字に転じた。日本事業で希望退職者募集に伴う特別損失を計上したものの、中国法人の出資比率の引き上げによる持分変動利益64億円の特別利益を計上したため、純損益は50億円の黒字(同24億円の赤字)に転換した。

 主要3カ国の現地ベースの売上高は、日本が441億円(前期比100億円減)、韓国が445億円(同134億円減)、中国が333億円(同46億円増)だった。韓国はコロナに加えて19年から続く日本製品への不買運動も響いたため、不採算店舗の整理を実施した。中国は「デサント」ブランドの売上高が65%増と牽引した。

 22年3月期業績は、売上高が前期比6.3%増の1030億円、営業利益が31億円、純利益が同40.5%減の30億円を見込む

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POP UP STORE: BRIONI at GINZA & KOBE

バーニーズ ニューヨークにて初めてのご紹介となる<ブリオーニ>。

このたび期間限定ストアを銀座本店・神戸店にて開催いたします。

 POP UP STORE: BRIONI at GINZA & KOBE

1945年イタリア ローマで創業したメンズラグジュアリーブランド<ブリオーニ>。

そのエフォートレスかつエレガントなスタイルは世の男性の憧れとなっています。卓越した職人によるテーラリングや、最高級の素材に徹底的にこだわったラグジュアリーなコレクションは必見です。

 POP UP STORE: BRIONI at GINZA & KOBE

 

期間中は2021年春夏シーズンコレクションおよび定番のエッセンシャルシリーズより、サルトリア仕立てのスーツやジャケット・ドレスシャツ・タイといったドレスアイテムから、カットソーなどカジュアルアイテムまで豊富なラインナップをご用意します。

 POP UP STORE: BRIONI at GINZA & KOBE

 

 

 POP UP STORE: BRIONI at GINZA & KOBE

ローマンテーラリングの代表格<ブリオーニ>の世界に触れる、貴重な機会をお楽しみください。

 

POP UP STORE: BRIONI

5/14 FRI. – 5/23 SUN. 銀座本店B1

6/11 FRI. – 6/20 SUN. 神戸店B1

ラルフ ローレンが「クラブ モナコ」を売却 事業戦略の見直しの一環

 ラルフ ローレン(RALPH LAUREN)は、傘下ブランド「クラブ モナコ(CLUB MONACO)」を米投資会社リージェント(REGENT)に売却する。6月末までに手続きを完了する。

 パトリス・ルーヴェ(Patrice Louvet)=ラルフ ローレン 社長兼最高経営責任者(CEO)は、「この22年間、『クラブ モナコ』はラルフ ローレンファミリーの大切な一員だった。ブランドとそのチームの貢献に感謝する。今後われわれの主要ブランドの強化を図る上で、『クラブ モナコ』の長期的成長を視野に入れた最適な措置だと考えている。ブランド戦略や運営の面で豊かな専門知識を持つリージェントのもとで、絶え間ない発展を続けるだろう。最大のポテンシャルを引き出せると確信している」と語った。

 マイケル・ラインスタイン(Michael Reinstein)=リージェント会長は、「『クラブ モナコ』はモダンなスタイルでたくさんのロイヤルカスタマーに愛され続けているブランドだ。成長に向けてたくさんの可能性を秘めている。われわれの小売りやECの経験を生かして、ラルフ ローレンが20年以上にわたって築き上げたブランドのこれからを築けることが光栄だ」と述べた。

 ラルフ ローレンは2020年8月、事業戦略の見直しを実施。その中には社内組織の再編や、傘下ブランドのポートフォリオの見直しが含まれていた。その一環として同年の「チャップス(CHAPS)」のライセンス譲渡に加えて、今回「クラブ モナコ」も売却する。これによって、主要ブランドをよりサステナブルな成長へ導く。

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ラルフ ローレンが「クラブ モナコ」を売却 事業戦略の見直しの一環

 ラルフ ローレン(RALPH LAUREN)は、傘下ブランド「クラブ モナコ(CLUB MONACO)」を米投資会社リージェント(REGENT)に売却する。6月末までに手続きを完了する。

 パトリス・ルーヴェ(Patrice Louvet)=ラルフ ローレン 社長兼最高経営責任者(CEO)は、「この22年間、『クラブ モナコ』はラルフ ローレンファミリーの大切な一員だった。ブランドとそのチームの貢献に感謝する。今後われわれの主要ブランドの強化を図る上で、『クラブ モナコ』の長期的成長を視野に入れた最適な措置だと考えている。ブランド戦略や運営の面で豊かな専門知識を持つリージェントのもとで、絶え間ない発展を続けるだろう。最大のポテンシャルを引き出せると確信している」と語った。

 マイケル・ラインスタイン(Michael Reinstein)=リージェント会長は、「『クラブ モナコ』はモダンなスタイルでたくさんのロイヤルカスタマーに愛され続けているブランドだ。成長に向けてたくさんの可能性を秘めている。われわれの小売りやECの経験を生かして、ラルフ ローレンが20年以上にわたって築き上げたブランドのこれからを築けることが光栄だ」と述べた。

 ラルフ ローレンは2020年8月、事業戦略の見直しを実施。その中には社内組織の再編や、傘下ブランドのポートフォリオの見直しが含まれていた。その一環として同年の「チャップス(CHAPS)」のライセンス譲渡に加えて、今回「クラブ モナコ」も売却する。これによって、主要ブランドをよりサステナブルな成長へ導く。

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「ランドリン」夏季限定の香りでリゾート気分 人気の“フレッシュモヒート”と新作“サンセット ピニャコラーダ”

 ネイチャーラボのホームケアブランド「ランドリン(LAUNDRIN)」が、夏季限定の香りアイテムを発売した。定番の“フレッシュモヒート”に加え、新作“サンセット ピニャコラーダ”を提案する。

 新作の“サンセット ピニャコラーダ”は、パイナップルにココナッツを合わせて、甘さと爽やかさを両立した香り。香水瓶のようなグラデーションの美しいボトルで1.5カ月〜3カ月香りが続くルームディフューザー(913円、税込 以下同)と、部屋や車内、トイレなど好きな場所につるせるペーパーフレグランス(328円)の2種をそろえる。いずれも夕焼けをイメージしたパッケージデザインも魅力だ。

 定番“フレッシュモヒート”の香りは、カリブ海をイメージした清涼感とレモンやライムのスッキリした甘さが特徴。ルームディフューザーとペーパーフレグランスのほか、玄関やインテリアになじむようにデザインした部屋用フレグランス(506円)、部屋干しにも対応する柔軟剤(ボトル732円、詰替用521円)、空間や衣類に使えるファブリックミスト(521円)、消臭効果のある車用フレグランス(506円)の6種をラインアップする。

 発売に合わせて、抽選で100名に同シリーズをプレゼントするSNSキャンペーンを5月31日まで実施中。詳しくは下記の公式サイトをチェックしよう。

問い合わせ先
ネイチャーラボ
0120-880-337

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ゴールドウインがサステナビリティに本腰 2030年までに衣類・材料廃棄ゼロへ

 ゴールドウインは、2030年までに達成するサステナビリティの長期ビジョン“PLAY EARTH 2030”を発表した。実需型ビジネスによる生産量の抑制やカスタムオーダーの拡大、リペア・リサイクル事業の強化などで、製品と材料の廃棄ゼロを目指す。またリサイクル素材への転換や、スパイバーと協業した人工タンパク質素材“ブリュード・プロテイン”の開発拡大などにより、30年までに製品の90%以上を環境負荷低減素材にする。14日に会見した渡辺貴生社長は「われわれアウトドア企業にとって、フィールドはなくてはならないもの。環境と事業の2軸でサステナビリティと向き合い、健康で豊かなくらしを実現する」とコメントする。

 脱炭素社会の実現にも注力する。再生可能エネルギーへの転換や自社でのエコ発電などにより、本社と直営店、全事業所でカーボンユートラルを目指す。またステークホルダーとともに自然と共生するビジネスモデルを推進するなど、持続可能な事業開発にも積極的に取り組む。

 創業地であり、現在も開発拠点を置く富山県の森に「PLAY EARTH PARK」と名付けた自然を体感できるエリアを設ける。具体的な場所や時期は未定だが、遊びを通じて主に子供たちが自然に触れる機会を作る。

 サステナビリティの計画に合わせて、5年後の事業数値目標も設定した。26年3月期に売上高1250億円(21年3月期実績は904億円)、営業利益210億円(同148億円)を目指す。

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花王が中国工場にサニタリー製品生産の新棟 年内に稼働し現地生産を強化

 花王は5月13日、中国の安徽省合肥市にある同社工場内にサニタリー製品を生産する新棟を竣工した。サニタリー製品の現地生産体制を増強することで中国消費者のニーズに寄り添い、かつ高品質の商品をいち早く届けることを目指す。新棟は年内に稼働予定で、初期投資額は約60億円。

 今後は中国市場において現地の消費者ニーズと花王グループの先進技術をとりいれるほか、現地での生産・供給を強化していく。また花王グループはESG活動と投資を積極的に行なうことで「豊かな持続的社会」への貢献と事業成長を両立させる。

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“イレギュラー”なレショップ金子恵治が東京モード学園で語ったこと

 やっぱり金子さんの魅力は“人柄”だ――そうあらためて感じる出来事があった。金子さんとはベイクルーズ傘下のセレクトショップ、レショップの金子恵治コンセプターのことであり、5月12日の夜にインスタグラム(Instagram)を通じて「明日(13日)、東京モード学園で特別講義を行う」ことを知った。気軽に「聞きたい!」とテキストを送ると、「ぜひ」と即レスがあった。“え、でも学校へのアポは?……”とまごまごする僕をよそに、「許可、取れました」の追伸が。SNS時代的電光石火で、十数時間後の取材が決まった。

 金子コンセプターとは20年ほどの付き合いだが、いつも大人数でワイワイで、ゆっくり(シラフで笑)話を聞いた記憶がない。聞けば、金子さんも講演は初めてで、なかなかに緊張していた……。

 聴講するのは、ファッションビジネス学科を中心とする最終学年の約100人。金子さんの自己紹介から始まり、事前に生徒から受け付けた質問に答える形で1時間半の講義は進行していった。僕は記者魂からあれこれ聞きたくなるのをぐっとこらえて、質問を箇条書きしていった。講義内容に、その後のQ&Aをプラスしてまとめたのが以下だ。

WWD:バイヤー(コンセプター)に必要なものとは?

金子恵治レショップ コンセプター(以下、金子):説得力だ。何事も中途半端ではいけない。突き抜けること、その覚悟が求められる。とはいえ20代のころの僕は、それが原因でよく怒られていた(笑)。“それでも変えない”、それが大事で、信念があれば上司や先輩のアドバイスを無視することだってアリだと思う。

WWD:若き金子コンセプターが実践したことは?

金子:地図を片手にパリなどで買い付けを行う際、同じ道を通らないよう意識した。些細なことだが、これによって新たな発見があり、それが蓄積されて経験値の違いとなる。即効性はないかもしれないが、到達点は変わってくるはずだ。そして、この“回り道スタイル”は現在の僕のバイイングスタイルとも重なる。ネットでなんでも検索して買える時代に、“レショップに出掛けて買う意味”を作らなくてはいけない。そのためにはニューヨークから車で片道5時間かけて、日本人のいない片田舎を訪れることも必要だ。

WWD:組織の中でイレギュラーを認めさせることは至難だ。テクニックがあれば教えてほしい。

金子:例えば、決裁権者にはその人が以前口にしていたものや好きなもの、その人が満足するだろうものを8~9割プレゼンする。そして残りの1~2割に自分が貫きたいものを混ぜれば、「ほんとにお前ってさぁ……」と言われつつも切り抜けられるはず。

WWD:そのためには、まず組織の中で存在感を示すことも重要なはずだ。

金子:僕の場合、他店の服や古着ばかり着ていて、自分の店の服はほとんど着なかった。それによって変わり者なキャラクターを確立できたと思う。

WWD:金子さんはラッキーだったが、今の時代にそれはなかなか受け入れられないのでは?……

金子:確かに(笑)。ベイクルーズの懐の深さに感謝しかない。僕も含めてベイクルーズには出戻り組が多く、そういう社風にも助けられている。よく「独立しないのか?」と聞かれるが、今は“会社員だからできること”に挑戦したい。それに自分でやるとしたら、もっと小規模になってしまう。大きく発信できるのが組織の強みだ。

WWD:仕事は楽しい?

金子:おかげさまで、めちゃくちゃ楽しい!「レショップ」をオープンしたとき、僕は42歳だったが、回り道してきたからこそ作れた店だと自負している。それに遠回りはしたが、無駄なものは一切なかった。

WWD:これだけたくさんの生徒が真剣に話を聞いてくれているが、残念ながらこの中からファッションの世界に進み、かつ3年後に従事している人は数割だろう。ショップやメディアはどうアクションすべきか?

金子:“楽しい”を伝える、これに尽きる。ツールはインスタかもしれないし、ブログかもしれないし、講演かもしれない。コロナで制限がかかる中だし安全第一だが、僕は今もなるべくスケジュールを埋めて、オンラインを含めてたくさんの人に会って話をするようにしている。それによって常に刺激を受けている。衣食住の中で、衣(ファッション)はもっとも敷居が低い業界なのではないかと考える。服を作ったり、それを買い付けて売るのに特別な資格や免許は要らない。そして、“必ず道はある”と信じている。自分の持ち味を見つけてそれをアピールすれば、光が見えてくるはずだ。ファッションはチーム戦だから点取り屋も必要だし、ゴールキーパーも必要だ。この世界で、一緒に楽しい仕事をしよう!

 講義および取材を終えて感じたのは、やっぱり金子さんの魅力は“人柄”だ、だった。急遽、司会を買って出たベイクルーズ卒業生のPRオフィス「ムロフィス」の中室太輔ディレクターも、取材をした僕も、みな金子さんの人柄に引かれてこの場に来た。“突出した何か”があればそれはもちろん結構だが、組織や社会にいる以上、人柄ほど大事なものはない。自分の半分ほどの年齢の生徒以上に、なんだか胸を打たれてしまった。

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“イレギュラー”なレショップ金子恵治が東京モード学園で語ったこと

 やっぱり金子さんの魅力は“人柄”だ――そうあらためて感じる出来事があった。金子さんとはベイクルーズ傘下のセレクトショップ、レショップの金子恵治コンセプターのことであり、5月12日の夜にインスタグラム(Instagram)を通じて「明日(13日)、東京モード学園で特別講義を行う」ことを知った。気軽に「聞きたい!」とテキストを送ると、「ぜひ」と即レスがあった。“え、でも学校へのアポは?……”とまごまごする僕をよそに、「許可、取れました」の追伸が。SNS時代的電光石火で、十数時間後の取材が決まった。

 金子コンセプターとは20年ほどの付き合いだが、いつも大人数でワイワイで、ゆっくり(シラフで笑)話を聞いた記憶がない。聞けば、金子さんも講演は初めてで、なかなかに緊張していた……。

 聴講するのは、ファッションビジネス学科を中心とする最終学年の約100人。金子さんの自己紹介から始まり、事前に生徒から受け付けた質問に答える形で1時間半の講義は進行していった。僕は記者魂からあれこれ聞きたくなるのをぐっとこらえて、質問を箇条書きしていった。講義内容に、その後のQ&Aをプラスしてまとめたのが以下だ。

WWD:バイヤー(コンセプター)に必要なものとは?

金子恵治レショップ コンセプター(以下、金子):説得力だ。何事も中途半端ではいけない。突き抜けること、その覚悟が求められる。とはいえ20代のころの僕は、それが原因でよく怒られていた(笑)。“それでも変えない”、それが大事で、信念があれば上司や先輩のアドバイスを無視することだってアリだと思う。

WWD:若き金子コンセプターが実践したことは?

金子:地図を片手にパリなどで買い付けを行う際、同じ道を通らないよう意識した。些細なことだが、これによって新たな発見があり、それが蓄積されて経験値の違いとなる。即効性はないかもしれないが、到達点は変わってくるはずだ。そして、この“回り道スタイル”は現在の僕のバイイングスタイルとも重なる。ネットでなんでも検索して買える時代に、“レショップに出掛けて買う意味”を作らなくてはいけない。そのためにはニューヨークから車で片道5時間かけて、日本人のいない片田舎を訪れることも必要だ。

WWD:組織の中でイレギュラーを認めさせることは至難だ。テクニックがあれば教えてほしい。

金子:例えば、決裁権者にはその人が以前口にしていたものや好きなもの、その人が満足するだろうものを8~9割プレゼンする。そして残りの1~2割に自分が貫きたいものを混ぜれば、「ほんとにお前ってさぁ……」と言われつつも切り抜けられるはず。

WWD:そのためには、まず組織の中で存在感を示すことも重要なはずだ。

金子:僕の場合、他店の服や古着ばかり着ていて、自分の店の服はほとんど着なかった。それによって変わり者なキャラクターを確立できたと思う。

WWD:金子さんはラッキーだったが、今の時代にそれはなかなか受け入れられないのでは?……

金子:確かに(笑)。ベイクルーズの懐の深さに感謝しかない。僕も含めてベイクルーズには出戻り組が多く、そういう社風にも助けられている。よく「独立しないのか?」と聞かれるが、今は“会社員だからできること”に挑戦したい。それに自分でやるとしたら、もっと小規模になってしまう。大きく発信できるのが組織の強みだ。

WWD:仕事は楽しい?

金子:おかげさまで、めちゃくちゃ楽しい!「レショップ」をオープンしたとき、僕は42歳だったが、回り道してきたからこそ作れた店だと自負している。それに遠回りはしたが、無駄なものは一切なかった。

WWD:これだけたくさんの生徒が真剣に話を聞いてくれているが、残念ながらこの中からファッションの世界に進み、かつ3年後に従事している人は数割だろう。ショップやメディアはどうアクションすべきか?

金子:“楽しい”を伝える、これに尽きる。ツールはインスタかもしれないし、ブログかもしれないし、講演かもしれない。コロナで制限がかかる中だし安全第一だが、僕は今もなるべくスケジュールを埋めて、オンラインを含めてたくさんの人に会って話をするようにしている。それによって常に刺激を受けている。衣食住の中で、衣(ファッション)はもっとも敷居が低い業界なのではないかと考える。服を作ったり、それを買い付けて売るのに特別な資格や免許は要らない。そして、“必ず道はある”と信じている。自分の持ち味を見つけてそれをアピールすれば、光が見えてくるはずだ。ファッションはチーム戦だから点取り屋も必要だし、ゴールキーパーも必要だ。この世界で、一緒に楽しい仕事をしよう!

 講義および取材を終えて感じたのは、やっぱり金子さんの魅力は“人柄”だ、だった。急遽、司会を買って出たベイクルーズ卒業生のPRオフィス「ムロフィス」の中室太輔ディレクターも、取材をした僕も、みな金子さんの人柄に引かれてこの場に来た。“突出した何か”があればそれはもちろん結構だが、組織や社会にいる以上、人柄ほど大事なものはない。自分の半分ほどの年齢の生徒以上に、なんだか胸を打たれてしまった。

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日本発ジュエリー「アーカー」がグローバルブランドに クリエイティブディレクターにケイティ・ヒリヤー

 日本発ジュエリー「アーカー(AHKAH)」に、元「マーク バイ マーク ジェイコブス(MARC BY MARC JACOBS)」などでデザインを手掛けたケイティ・ヒリヤー( Katie Hillier)がクリエイティブディレクターとして就任した。 同ブランドはTASAKI の傘下で、日本だけでなく中国や台湾などのアジアでもビジネスを展開。

 イギリス人のヒリヤーは、英国クラシックを着想源に、洗練と自然を融合させたモダンでウイットに富んだデザインが得意。今まで、「サカイ(SACAI)」のバッグや「J&M デヴィッドソン(J&M DAVIDSON)」のコレクションを手掛けてきた。ヒリヤーは、「アーカー」のブランドイメージをアップデートすると同時に、新ライン“アーカー シグニチャー”のデザインも手がける。ヒリヤーによる発コレクションは6月に発売予定だ。

 篠原光義アーカー社長は、「ケイティは、『アーカー』というブランドが持つ本質的な魅力を理解し、モダンにアップデートする力を持っている。“繊細さ”“純粋さ”というブランドのエレメントを大切にしながら、より多くの人に愛されるグローバルブランドに成長させたい」とコメントしている。

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イケア新宿に日本初計り売りデリ「スウェーデン バイツ」登場 アウトレット価格家具も販売

 スウェーデン発インテリア企業イケアは5月1日、東京都心で3店舗目となるイケア新宿(IKEA SHINJUKU)を出店した。地下1階、地上3階、3270平方メートルの同店舗は、リビングルーム、ベッドルームなど部屋のカテゴリー別に売り場を構成。約1600点を展示し、そのうち1200点は持ち帰り可能だ。また、シングルマザー、独身、同性愛カップルなど多様なライフスタイルを表現した6つのルームセットを設置すると同時に、都会型住宅の狭さや収納問題を解決するアイデアを提案。17日には、日本初の計り売りデリ「スウェーデン バイツ(SWEDISH BITES)」がオープン予定だ。ここでは、13日に開催されたプレス内覧会についてリポートする。

 イケア新宿は、「フォーエバー21(FOREVER 21)」新宿店の跡地。新宿駅および新宿3丁目駅から徒歩5分と便利な立地だ。記者会見で、ヘレン・フォン・ライス(Helene Von Rice)イケア・ジャパン社長兼チーフ・サステナビリティ・オフィサーは、「新宿駅は、日々約350万人が利用し様性を表す場所。新宿に出店できてうれしい」とコメント。イケアはダイバーシティーやインクルージョンを企業理念に掲げており、新宿店では7カ国から130人のスタッフが勤務し、管理職の割合は男性と女性で半々だ。ペールエリック・ヘーグベリ(Pereric Hoberg)スウェーデン大使は、「まるで我が家に帰ってきたようだ。『イケア』はスウェーデンという国が持つ価値観を体現する企業だ。コロナ禍における暮らし方、そして消費の仕方に対する解決策を提案している」と述べた。

狭い都会暮らしのヒントがたくさん

 1階エントランスには17日にオープンする「スウェーデン バイツ」があり、「イケア」オリジナルのウエアやバッグ、スウェーデンの食品を販売。ランチや会社帰りに気軽に立ち寄れるようになっている。また、循環型ビジネスを目指し、展示品や新中古品を販売するアウトレットも設けている。地下1階はキッチンアクセサリーやテーブル小物、2階はリビング、ダイニング、オフィス関連の家具や雑貨、3階はベッドルームやワードローブ収納、バス用品などの売り場になっている。原宿および渋谷店と比べると各フロアの面積が広く、ゆったりとショッピングできるようになっている。2階と3階に設置されたルームセットの中には、社会人一年生や一人暮らしの消費者にうれしい予算3万円以内の部屋というパッケージもある。また、狭いベランダや部屋の一部にグリーンを取り入れる提案も至る所に見られる。また、在宅勤務に役立つ商品や空間のヒントもたくさんある。

プラントベースでも食べ応え十分

 日本初の計り売りデリ「スウェーデン バイツ」では、おなじみのミートボールやサーモンマリネなど、計り売りメニュー8品に加え、パック商品12点、ドリンク13種類、パンなどのベーカリー7点、デザート2点を販売する。プラントベース ラザニアなど、メニューの約50%が植物由来の原料を使用しており、食料廃棄のモニタリングツールも導入する。新宿店限定で青色のプラントベースアップルソフト(クリーム)を販売。おみやげのプラントボールを試したが、ミートボールと変わらない味と食感で、植物由来と言われないと分からないほどだ。「スウェーデン バイツ」は1階エントランスにあるので、ランチや会社帰りに気軽に立ち寄れるようになっているのも魅力だ。季節ごとにメニューが変わるスウェーデン料理だけでなく、日本人に合うメニューの開発も予定している。「イケア」には、コロナ禍の“おうち時間”や“在宅勤務”をリーズナブルな価格で快適にするヒントがたくさん。イケア新宿では、感染症対策のため、公式ウェブサイトで来店の予約を受け付けている。

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ゴールドウイン最高益水準を維持 21年3月期「ザ・ノース・フェイス」粘り腰

 ゴールドウインの2021年3月期連結業績は、純利益が107億円となった。コロナによって昨年春には直営店の大半が臨時休業したが、秋以降の盛り返しで過去最高益だった20年3月期とほぼ同額の利益を確保した。「ザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE)」を中心にしたアウトドア事業が引き続き牽引する。14日に会見した渡辺貴生社長は「(新常態によって)アウトドアウエアを仕事や遊びの場面で隔てなく着る人が増えている」と手応えを強調する。

 売上高は前期比7.6%減の904億円、営業利益は同15.1%減の148億円だった。売上高の8割以上を占めるアウトドア事業は直営店が臨時休業になった4〜6月期こそ大幅減収だったものの、防寒衣料の実売期で売り上げが最大になる10〜12月期に14%の増収を達成。通期でアウトドア事業は0.7%の微増収まで持ち直した。直営店、スポーツ専門店、ECなどのバランスのとれた販売構成によって、期末在庫も前期並の水準を維持した。

 22年3月期の予想は、売上高が前期比10.5%増の1000億円、営業利益が同5.7%減の140億円、純利益が同4.0%減の103億円。アウトドア事業の成長を見込んで、売上高を初の1000億円台に乗せる。基幹システムやマーケティングなどへの先行投資を行うため、利益は減益を見込む。

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「ルルレモン」が21日連続のオンライン・スウェット・フェス開催 ヨガ&ランから瞑想、社会問題まで

 「ルルレモン(LULULEMON)」は6月1日、21日間連続のオンライン・スウェット・フェス「Be You Be Well: Wellness Month」を開催する。期間中は毎日トレーニングクラスやトークショー、ワークショップなどのオンラインセッションを開催。国内外の「ルルレモン」アンバサダーと豪華ゲストが、「ハッピーでヘルシーなウェルネス」と「ハイブリッドスウェット」を届ける。

 イベントのスペシャルサイトでは、ヨガやラン、ピラティス、カーディオボクシングから、メディテーションやサウンドバス(リラックス状態を味わう音のお風呂)、さらにはフードやスタイリングまで35にわたる有料・無料セッションを開催。「ルルレモン」のメソッドによるワークショップや、社会問題を考えるスピーカーシリーズまで、ライブやアーカイブで体験できる。

 登場するのは、「ルルレモン」の国内外のアンバサダーのほか、飯島望未(バレエダンサー)、加治ひとみ(モデル、アーティスト)、小橋賢児(クリエイティブディレクター)、四角大輔(執筆家)、岸紅子(NPO法人日本ホリスティックビューティー協会代表)、木村祐介(パーソナルフェイストレーナー)、森拓郎(ボディワーカー)、Yumico(YumiCoreBody代表)ら、様々なエキスパート。オイシックスのヴィーガンミールキットブランド「パープルキャロット(PURPLE CARROT)」のほか、フィットネスメディアの「ターザン(Tarzan)」や「ウィメンズヘルス(Women’s Health)」もスペシャルセッション開催する。「WWDJAPAN」は編集長の村上要が、アジア太平洋地域の「ルルレモン」のトップを務めるケン・リー(Ken Lee)シニア・ヴァイス・プレジデントとトークセッションを開催する。

 参加の申し込みは、スペシャルサイトから。体験キットとともに35のセッションが受け放題の5000円のコース、35のセッションが受け放題の3000円のコース、そして29の無料セッションが受けられる無料のコースの中から、いずれかのパスポートを選んで申し込む。全てのパスポートは、「ルルレモン」の商品をお得に購入できるディスカウントコード付きだ。申し込みは、5月31日まで。

 「ルルレモン」は、カナダ・バンクーバーで創業。日本では六本木や銀座、新宿、原宿、大阪・梅田、心斎橋、御殿場に根を下ろし、各コミュニティとの絆を深めている。ゲストが汗(スウェット)をかきながらハッピーでヘルシーな人生が過ごせるよう応援し続けるウェルネスブランドだ。

イベントの問い合わせ先
lululemon Wellness Month運営事務局
lululemon@ext-event.com

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「ルイ・ヴィトン」親会社が透明性の向上やエコデザインの目標を設定 中古品の取り扱いはせず

 「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」などのブランドを運営するLVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)が、環境問題プログラム「ライフ360」の一環として目標を発表した。

 2026年までに包装で使用するプラスチックを全てリサイクルされたものにし、消費者に情報を開示するシステムの構築を掲げた。また、製造工程をたどるトレーサビリティー(追跡可能性)の追求を含め、透明性の向上を図る。エレーヌ・ヴァラド(Helene Valade)環境開発ディレクターはトレーサビリティーを「“畑から店舗まで”のバリューチェーン全体を見直す重要な指標」と定義。同じく26年までに再生可能エネルギーの使用を増やし、480万トンと換算されている二酸化炭素排出量を19年と比較して50%削減する。製造や輸送、通勤などで排出される二酸化炭素量を指すスコープ3を半分に削減する。

 30年までの目標としては、取引情報を安全に記録する手段として用いられるブロックチェーンなどを活用して、主要な素材の種類別に追跡可能なシステムを設けることをあげた。同グループのビューティブランドである「ゲラン(GUERLAIN)」が開発したデジタル追跡システム「ビー・リスペクト(BEE RESPECT)」や、「パトゥ(PATOU)」が導入したQRコードを使ったシステムを例にあげた。

 ほかにも、環境負担の少ない製品の提供やエコデザイン、循環型経済の導入などに重点を置く。ヴァラド環境開発ディレクターは「エコデザインの分野にはまだ多くの改善点がある」とし、2030年までに全ての新製品にエコデザインを適用すると発表。循環型経済の導入ではまず商品開発のプロセスを再考し、リサイクル素材の使用や再生農業から得られる材料の使用など、素材の選択から見直していくと強調した。製品の修理やブラッシュアップサービス、レザーやファーなどの材料のリメイク(アップサイクル)やリサイクルを開始する予定だ。

 同氏は「わたしを知っている人なら、わたしが循環型経済について専門家並みに知識を持っていることを知っているだろう。この新しい経済モデルによって何かが変わると強く信じている。LVMHではこれを具体的に適用していく。消費者とわれわれの双方によって、製品に“第2の人生”を与えられる仕組みを作る」と述べた。LVMHがセカンドハンドの分野に本格的に着手するかどうか尋ねられた際には、「われわれが目指すのはセカンドハンドの取り扱いではない。まずは製品を長持ちさせることに重きを置いている」と返答した。

 古着や廃棄物をデザインの力でよみがえらせ、新たな価値を生み出すことで知られる“アップサイクル”の動きは、LVMH傘下ブランドの数々で既に見られている。「ルイ・ヴィトン」の2021年春夏コレクションでヴァージル・アブロー(Virgil Abloh)=メンズ アーティスティック・ディレクターは“アップサイクル スニーカー”をデザイン。「ロエベ(LOEWE)」は、廃棄予定だったレザーを集めてハンドバッグを作成した。「これらは、時間や自然との新しい関係から生まれたもの。われわれが目指すよりクリーンなラグジュアリーの形だ」とヴァラド環境開発ディレクター。

 加えて新型コロナのパンデミックでファッションショーの開催方法に変化があったことを受けて、「デジタル開催でも環境に影響を与えるということが明確になった。環境負担が少ないと想定されていたデジタル開催でも十分な影響を持つことがわかったので、これらの結果をリアルでの開催の時と厳密に比較しなければいけない。われわれはファッションウイークに対して、開催する地域の経済、文化、環境への影響を考慮しながらアプローチしている」とコメント。地域の経済状況への貢献やファッションエコシステムを視野に入れる必要性と、若手デザイナーが輝く場所としてのファッションウイークの意義を強調した。

 LVMHによる「ライフ」プログラムシリーズは、2012年にスタート。傘下ブランドも含めて、サステナビリティへのパフォーマンスの向上にアプローチした。2016年には「ライフ2020」プロジェクトを発足。「製品」「サプライチェーン」「CO2」「製造拠点」の4つの分野でそれぞれ目標を設定し、環境問題へのコミットメントを強化した。プログラムを通じてグループ内の再生可能エネルギーの使用量は40%増えた。シャンパンブランド「ルイナール(RUINART)」が実施した包装の見直しなどが功をなし、店舗でのエネルギー消費は31%削減した。グループが使用するダイヤモンドやゴールドの調達も、RJC(RESPONSIBLE JEWELLERY COUNSIL、責任あるジュエリー協議会)に認定されている。

 今回設定した目標は、3、6、10年という長期的かつ複数の展望を持つ。その理由にヴァラド環境開発ディレクターは、「特定の期間で幅広い課題を網羅するには、多様なチェックポイントを持つことが重要だ」と説いた。

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「プラダ」が新広告キャンペーンでグザヴィエ・ドラン監督を起用

 「プラダ(PRADA)」はこのほど、グザヴィエ・ドラン(Xavier Dolan)監督によるムービーキャンペーンを公開した。

 キャンペーンは、代表的なバッグ“プラダ ガレリア”の魅力を表現したもの。作品では“ファッションが生み出す夢や魔法の純粋さを思い出す”という意図のもと、アメリカのトランスジェンダー俳優、ハンター・シェイファー(Hunter Schafer)が、ロマンチストな少女を演じた。ファッションの世界を外から見た視点で、少女の断片的な夢をつなぎ合わせたような構成になっている。“ガレリア”は空想の旅を共にする彼女のお守り的アイテムとして登場する。

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交流しながら学ぶジェンダーや環境、経済 辻愛沙子が大人の学びのコミュニティーを設立

 クリエイティブの力で社会問題の解決を目指すアルカ(ARCA)は6月、大人のための学びのコミュニティー「ソーシャルコーヒーハウス(SOCIAL COFEE HOUSE)」を立ち上げる。スタートに先立って14日にサービスサイトをプレオープンし、新規会員を募集する。同日20時からは辻愛沙子アルカ代表や運営メンバーらがオンラインイベント「ソーシャルコーヒーハウスとは何か?」を開催する。

 「ソーシャルコーヒーハウス」は17〜18世紀にイギリスで流行した紳士の社交場としての“コーヒーハウス”が着想源。年齢や職業はさまざまな人々が集まってコーヒーを片手に社会や未来について語り明かしていたと言われている。これを令和の日本で再現。オンラインツールを使ってジェンダーや環境、アート、経済など、知るべきことから知りたいことまでを語り合う場所を提供する。学ぶ機会が減少した“大人”に、それぞれが自身で考えを養い深めていく土台や、性別や年齢に限らず、特性や知見を生かした交流を生み出す。明確に答えがない事柄や社会のいろいろな課題を学び、より良い未来に向けて対話を増やすことを掲げる。

 コンテンツはオンラインコミュニティー機能の“クラブ(交流)”と、ゲストとともに学びを深める“クラス(学び)”の2軸で展開する。“クラブ”ではコミュニケーションツールを使ってチャットルームに参加。最新ニュースやカルチャーについて意見を投じたり、疑問を投げかけたりすることができる。自己紹介や日常的な会話のチャットに加えて、“クラス”の内容と連動したテーマ別チャンネルも設ける。“クラス”では月に2回、ゲストとともにさまざまなテーマについて語り合って知識を深める。オンラインとオフラインのハイブリットで開催し、前半部分は配信後2週間のアーカイブ視聴期間を設ける。

 5月末まではプレオープン期間とし、スペシャルトークを3セッション無料開放する。第2回は21日、「ビジネスパーソンは社会とどう向き合うか」をテーマに、ベンチャーキャピタリストの佐俣アンリ、ジャーナリストの浜田敬子を招待。28日に開催する第3回のテーマは、「Z世代が考える社会課題への意識」。自分らしさや多様性について意見を発信する、りゅうちぇるとゆうこすがゲストだ。

 新規会員は、アクティブ(7000円/月)とマイペース(4000円/月)の2つのコースから選択可能。マイペースコースは、“クラス”と“クラブ”への参加が可能なベーシックなプラン。一方アクティブは、辻愛沙子代表のラジオ配信や記事コンテンツなど、「ソーシャルコーヒーハウス」が届ける全てのサービスやイベントに参加できる。

 「アルカ」は2019年創業。社会派クリエイティブを掲げる辻愛沙子代表兼クリエイティブ・ディレクターのもと、広告コミュニケーションやSNSマーケティングに加えて女性をエンパワーメントする事業や社会性を追求した事業などの開発に取り組む。19年4月には「レディーノーズ(LadyKnows)」プロジェクトを設立。ウェブサイトを通して女性を取り巻く環境や実態の可視化に挑戦した。記事コンテンツでは、女性のリアルな生活の中から生まれる疑問や意見も配信する。

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ワールドとユナイテッドアローズの決算に見る経営スキル 小島健輔リポート

ファッション業界の御意見番であるコンサルタントの小島健輔氏が、日々のニュースの裏側を解説する。今回はワールドとユナイテッドアローズの2021年3月期の決算を分析して、両社の今後を占う。

 ワールドとユナイテッドアローズが5月10日、2021年3月期の本決算を公表したが、どちらもコロナ禍のダメージが大きかったとはいえ、両社の営業対応と財務対応、構造改革の徹底度合いは対照的だった。ワールドにはしたたかに構造改革を進めても再び壁に当たり構造改革を繰り返す悪循環が指摘され、ユナイテッドアローズには従来の事業構造が壁に当たっているのに財務的な制約もあって抜本改革に踏み切れないもどかしさが指摘される。

したたかに構造改革を進めたワールド

 ワールドは売上収益が1803億2200万円と23.7%減少し、営業損失216億3700万円、親会社株主帰属当期損失171億4900万円という史上最大の損失を計上する厳しい結果となったが、145億5600万円のIFRS対応永久劣後ローンという資本性金融商品(負債でなく資本に計上できる)によって資本の減少を32億9900万円に抑え、自己資本比率(親会社所有者帰属持分比率)を前期の31.1%から32.0%にわずかながらも改善するという財務的ウルトラCを演じてみせた。

 売掛債権回転日数こそ43.95日と前期から15.55日延びたが、値引きによる在庫消化で粗利益率を53.88%と4.6ポイント落としても棚資産回転日数を95.8日とわずか1.1日の延びに抑え、買掛債務回転日数を144.49日と11.3日延ばして運転資金回転日数を5.06日のマイナス(前期は10.41日のマイナス)に抑え込み、25億円(前期は67億円)の回転差資金を確保した商品財務スキルもしたたかと評価されるべきだろう。運転資金負担がないのだから一時的な損失を資本導入で補填すればよく、145億5600万円のIFRS対応永久劣後ローンで構造改革費用の138億1200万円を埋めきっている。

 営業損失216億3700万円のうち、459店の退店や計18ブランドの終止に伴う店舗資産や暖簾の減損96億6500万円、2回計434人の希望退職に伴う一時金26億円など大規模な構造改革費用計上による一時的損失が大きく、事業運営による損失は64億9900万円(売上対比3.6%)と限られる。その分、コロナ収束後の回復に期待したくなるが、営業損失も構造改革損失も大半は従来のブランド事業で生じており(250億300万円の損失)、期待のデジタル事業も営業損失20億3300万円(20年3月期も21億1700万円の営業損失)と黒字転換が見えていないのは課題が残る。

 ワールドのECはプラットフォーム事業もあって売り上げの捉え方が難しいが、21年3月期は15.4%増の393億円、全社売り上げに占めるEC比率は7.7ポイントアップの21.8%と発表されている。テナント店やインショップ中心で路面店が限られるワールドはC&C(クリック&コレクト)※1.など顧客利便のOMO※2.に出遅れており、路面店展開チェーンとの業務提携など流通面でもウルトラCを見せてほしい。他社アパレルにも提供するデジタルソリューション事業やデジタルマーケティング、デジタルサプライチェーン構想も注目されるが、テクニカルに流れて拡張性あるローコスト・プラットフォームを確立できないとコスト倒れに終わるリスクも指摘される。

 今期は売上収益で8.9%増の1964億円、営業利益で63億5000万円、親会社株主帰属当期利益で35億円を計画しており、売上収益は20年3月期の16.9%減、営業利益は同48.6%減、親会社株主帰属当期利益は同56.7%減と、コロナ禍の収束が遅れると見て慎重な予算を組んでいる。

 過去の事業構造のゆがみを巨額の費用を伴う構造改革で一掃したことは評価されるが、ワールドは16年3月期にも500店を閉めて453人が希望退職し、20年3月期にも294人が希望退職している。今期と合わせれば1181人の社員が希望退職し、19年3月期以降の720店と合わせて1220店も退店している。構造改革で一息ついてはまた店舗と事業を広げ、壁に当たってはまた構造改革を繰り返す悪循環も否めず、サステナブルな事業モデルへ抜本転換が急がれる。

※1.C&C(Click&Collect)…ECから店舗に取り寄せて試したり受け取る顧客利便。一括配送の店舗物流を使うから送料無料で、店在庫を引き当てれば倉庫から出荷するより受け取りも早くなる。売り手にとっては顧客利便と在庫効率を高め物流費を抑制するOMO(ネットと店舗の融合)戦略
※2.OMO(Online Merges with Offline)…オンライン(EC)とオフライン(店舗販売)を融合するマーケティング戦略

守りに徹したユナイテッドアローズ

 ユナイテッドアローズは売り上げが1217億1200万円と22.7%減少し、営業損失66億1300万円、親会社株主帰属当期純損失71億9700万円という上場来の赤字決算となった。助成金収入10億4100万円などで補って経常損失を48億7800万円に抑えたが、減損損失19億300万円、関係会社株式売却損4億5700万円、賃貸借契約解約損3億3100万円などの特別損失で親会社株主帰属当期純損失が71億9700万円に膨らんだ。

 そこから配当17億3000万円、自己株式処分3億2400万円、子会社(クロムハーツ・ジャパンとフィーゴ)の連結除外34億2500万円などで純資産が298億4400万円と122億2800万円も減少し、借入金が110億円も増えて156億円に肥大した。損失や純資産減少が即、借入金の肥大に繋がるのは本サイト4月5日掲載の「新経営陣はユナイテッドアローズを再建できるか」で解説した延べ296億4300万円の資本流出による財務逼迫が要因だ。

 営業損失66億1300万円にはワールドのような構造改革費用は含まれておらず(特別損失に減損損失と賃貸借契約解約損、計19億3400万円を計上)、店舗もフィーゴとクロムハーツの26店が連結から外れて減少する一方で新たに21店を出店し、不採算店の退店は子会社コーエンの4店を含めて24店に留まる。大規模な不採算店撤退や希望退職募集もなく、構造改革は先延ばしにされている。今期の出店計画も新規8店、退店11店と大規模な店舗の入れ替えは予定されていないが、不採算事業・店舗の精査で11億円の特別損失計上を予定している。

 純粋な営業損失も売上対比5.43%とワールドの同3.60%に比べて大きく、コロナ禍以前から店舗販売の効率が低下して賃借料負担と人件費負担で収益が圧迫されていたから構造改革は待った無しのはずだ。賃借料負担は14年3月期の12.5%が20年3月期は14.3%、21年3月期は16.3%に、人件費負担は14年3月期の15.4%が20年3月期は15.9%、21年3月期は18.3%に肥大している。ならば店舗資産の積極的入れ替えや複合化で店舗規模を拡大し、人時効率を高め人件費負担と賃借料負担を軽減して採算性を抜本的に改善するべきだろう。

 20年3月期に2カ月半停止した反動で自社ECサイトの売り上げは伸びてもECモールサイトが伸びず、EC全体は326億3000万円と11.7%の伸びに留まったが、EC比率は9.4ポイント上昇して32.0%となった。コロナ禍ではアダストリア(23.4%増の538億円)のように2割以上伸ばしたアパレルも多く、ユナイテッドアローズのECはいまひとつ勢いを欠いている。今期は自社ECサイトをリプレースしてOMO体制を確立し、利益率改善を伴う売り上げの拡大を目指しているが、店舗在庫引き当てによるC&Cとローカル・テザリング※3.で在庫効率と物流効率を根本から改善しないと絵に描いた餅になりかねない。

 売掛債権回転日数は37.03日と前期から10.64日延びて資金繰りを圧迫したが、値引きを繰り返して粗利益率を45.21%と5.6ポイントも落として棚資産回転日数を108.98日と前期から23.12日も短縮したのは、コロナ前の20年3月期から持ち越した在庫が多かったことを推察させる。買掛債務回転日数を43.13日と7.97日短縮したのは不可解で11.3日延ばしたワールドとは対照的だが、結果として運転資金回転日数は102.9日と4.5日短縮され、22.7%の売上減少で運転資金負担は343億円と25.7%圧縮された。それでも純資産対比運転資金率は前期の109.8%から115.0%に悪化し資金繰りを圧迫しているから、売上金を直接収納できる路面や商業施設準核の大型複合店の開発を急ぐべきだ。

 上質で定番的な商品も少なくないユナイテッドアローズがあれほど値引きを繰り返して在庫処分を急ぐ必要があったのかと訝られるが、財務的逼迫に加えて前期からの持ち越し在庫が資金繰りを圧迫していたのだろう。ユナイテッドアローズのマーチャンダイジングや在庫運用の行き詰まり、人件費率や賃借料率の肥大はコロナ前から露呈していたことで、コロナ禍で構造改革がさらに遅れたことが悔やまれる。

※3.テザリング…店舗間で在庫を融通して在庫効率を高めるローカル・ディストリビューション手法で、修理加工の集約やC&Cの店出荷と連携される

新経営陣の経営方針では何も変わらない

 今期は売り上げで2.5%増の1248億円、営業利益で30億円、当期純利益で17億5000万円を計画しており、売り上げは20年3月期の20.7%減、営業利益は同65.7%減、当期純利益は同50.3%減とワールドよりさらに慎重な予算を組んでいる。

 新経営陣は「マーチャンダイジングの改革で在庫効率を改善しつつ、OMOを推進して収益性の回復を進める」として、具体的にはマーチャンダイザーとディストリビューターの役割と責任範囲の明確化、発注数量の抑制と重点商品の奥行確保、販売消化が計画を下回る品番の早期見切り、などを挙げているがふた昔前の教科書の域を出ず、直面する現実を変えていくリアリティを欠いている。

 まず変えなければならないのはアフター・コロナのサステナブルなライフスタイルに対応するマーチャンダイジングとサプライチェーンのサステナブルな連携であり、マーチャンダイザーとディストリビューターは分権するのではなく、業務と責任を一蓮托生するペアと位置付けなければならない。賞味期間も販売期間も長い工場直のファクトリーブランドやダイレクトPB(プライベートブランド)など定番性商品を拡充して何年も継続展開し、顧客との関係もサプライヤーとの関係もサステナブルなものにすべきで、販売消化が計画を下回れば早期に見切るような安直で機械的な対応は価格信頼感も商品価値も損なうだけだ。

 サステナブルな定番性商品なら、販売消化が計画を下回ればVMI※4.連携したサプライヤーが補充生産にブレーキを掛ける一方、OMOな販売連携や売場での編集訴求でプロパー消化を進め、それでも残れば来シーズンに持ち越せばよい。シーズン内消化にこだわって叩き売れば価格も価値も崩れ、顧客との継続性もサプライヤーとの継続性も損なわれてしまう。サステナブルなマーチャンダイジングに乗らないファストな企画やギャンブルな企画はリスクを飲み込める範囲に抑制するべきだ。

 ほどほどオシャレで上質な定番で顧客とのサステナブルな関係を築きながら、スタイリッシュなギャンブルマーチャンダイジングに走って「カルトブランド」とまで賞賛された挙句、定番の品質を落として顧客が離れ不振在庫が積み上がり、叩き売りの果てに破綻した米「Jクルー」の二の舞を演じてはならない。

 サステナブルなライフスタイルに応えるサステナブルな顧客商売はサステナブルなサプライチェーンでもあり、「進化する老舗」を謳った創業経営陣の理念とも通じる。綻びた創業理念をアフター・コロナの新たな時代環境下で再興するには事業モデルの抜本的再構築が不可欠だ。売上対比45%も50%も販管費を要する高コストな事業モデルは顧客にもサプライヤーにも負担を強い、誠実で効率的なサプライシステムとは言い難い。販管費率を40%未満まで落とすには何をすべきか、私は「新経営陣はユナイテッドアローズを再建できるか」の「新経営陣への七つの提言」で言い切った。

 新経営陣は壁に当たった事業モデルを教科書的手法でテクニカルに改善したり足し算するのではなく抜本から改革することが急がれるが、大きな投資や出血を伴う改革にもサステナブルなマーチャンダイジングにも財務的裏付けが欠かせない。コロナ禍決算でしたたかな財務スキルを見せたワールドに知恵を借りてはどうか。

※4.VMI(Vendor Managed Inventory)…あらかじめ定めた陳列棚割と販売計画に基づいてベンダーに在庫管理と補給・補充生産を委任する取引形態

小島健輔(こじま・けんすけ):慶應義塾大学卒。大手婦人服専門店チェーンに勤務した後、小島ファッションマーケティングを設立。マーケティング&マーチャンダイジングからサプライチェーン&ロジスティクスまで店舗とネットを一体にC&Cやウェブルーミングストアを提唱。著書に店舗販売とECの明日を検証した「店は生き残れるか」(商業界)、12月11日に出版した「アパレルの終焉と再生」(朝日新書)

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番長、静かに「怒る」。「もう我慢の限界。酒を出す営業を始めました」

 東京を中心に「鳥番長」など20店あまりの居酒屋を展開する株式会社バイタリティ(本社:東京都中央区、代表取締役:岩田浩氏)が緊急事態宣言の延長に反旗を翻し、5月12日から酒類の提供を含め、通常営業を始めた。その意図と、好調な韓国夜市酒場「豚大門市場」の今後を含め、岩田社長にホンネを聞いた。
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【家飲み】「これには気づかなかった。かなりショックです(笑)」『レモンサワー ノンアルコール』

 サントリースピリッツ株式会社が3月2日(火)から、全国発売した「のんある晩酌 レモンサワー ノンアルコール」の完成度の高さに驚いた。"のんある晩酌"というコピーもステキであるが、それ以上にレモンの風味、味わいがレモンサワーである。サワー好きな女子が唸った。
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スシロー・杉玉・むすび寿司・京樽・三崎港で合同『あっぱれ、日本!超すし祭』。寿司チェーン日本一をアピール。

株式会社スシローグローバルホールディングスからの社名変更した、株式会社FOOD & LIFE COMPANIES(本社:大阪府吹田市、代表取締役社長CEO:水留 浩一)が、5ブランド合同キャンペーン『あっぱれ、日本!超すし祭』第一弾を5月14日(金)から開催する。
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アースデーから“サステナブルファッション”を考える 企業が向き合うべき課題とは

 4月22日の“アースデー”は、地球環境について考える日として1970年にアメリカで誕生したグローバルキャンペーンだ。日本ではアースデー東京事務局が主体となり、環境活動団体によるイベントが90年以降各地で開催されてきた。

 今年はメインテーマの一つがファッションだった。アースデー東京事務局は、ファッション産業の透明性を推進するファッションレボリューション(FASHION REVOLUTION、以下FR)の日本支部であるFRジャパンと初めて連携し「サスティナブルファッションウィーク2020+1」を4月24、25日に東京・渋谷の宮下パークで開催した。有識者やクリエイターらを招いたトークセッションを実施したほか、会場の宮下パークの屋上には、アシックスジャパンや三井物産アイ・ファッションのニットブランド「アニュアル(ANNUAL)」、一般社団法人日本オーガニックコスメ協会など計11企業が出店した。

 FRジャパンを運営する一般社団法人ユニステップスの鎌田安里紗と竹村伊央に、同イベントを通して見えてきた企業の課題や“アースデー”との向き合い方について聞いた。

サステナビリティを自分の言葉で語れるか

WWD:アースデー東京と連携した意図は?

鎌田:アースデー東京の運営事務局から今年はファッションの話題をきちんと取り扱いたいと相談がありました。特に環境問題に意識が高い層は、ファッション産業の問題に対する関心が高いそうです。

竹村:SNSを軸に活動するFRは、若い層へのアピールが得意です。一方でアースデー東京は環境活動団体とのつながりが強い。それぞれ異なる層にリーチできるメリットもありました。

WWD:3日間に渡って実施したトークセッションでは、アシックスジャパン、豊島、レンチングファイバーズジャパン、日本環境設計といった企業から、高橋悠介「CFCL」クリエイティブディレクターや中里唯馬「ユイマ ナカザト(YUIMA NAKAZATO)」デザイナーらも登壇し、多岐にわたるトピックが語られた。全体を通してキーワードとなったことは?

鎌田:「サステナビリティを自分の言葉で語れるか」です。各セッションの登壇者は、定量化、透明性、オートクチュールの一般化など、それぞれの軸について語ってくれました。“サステナブル”や“SDGs”を免罪符のように使わず、「サステナブルファッションとは何か?」という問いに対しての多様な“解”を見せることを意識しました。

WWD:特に反響が高かったコンテンツは?

鎌田:日本環境設計の岩本会長とデプトカンパニーのエリさんによるファッションロスゼロをテーマにしたセッションには、「リサイクルの捉え方が変わってワクワクした」という感想が寄せられました。サステナビリティを可能性や面白いものとして捉えてくれた視聴者が多くうれしかったです。例年のFRのイベント参加者は300人前後ですが、今年は1000人以上が来場し、オンラインコンテンツは1万回以上再生されました。

WWD:FRではこれまで環境先進企業に焦点を絞っていた印象だが、今回はさまざまなレベルの取り組みが紹介されていた。

鎌田:批判的な視点だけでなく、具体的な変化を起こすために企業の規模や立場によってできること、取り組みのスピードに違いがあることをきちんと理解したいと思ったからです。“サステナビリティ”が業界全体のトピックになった今、FRでは産業の問題点を指摘する啓蒙的なフェーズから、企業同士の“連携”を意識したフェーズに移行しています。ただ、トークセッションではFRが毎年テーマにしている人権の話題が少なかったことは反省点です。日本で“サステナブルファッション”というと、環境の話題が中心ですが、人権も非常に重要なトピックです。サプライチェーンの環境負荷について把握し、工場の労働環境などについても知る努力をしてほしいということはきちんと伝えていきたい。

WWD:企業の“小さな一歩”を応援することも大切だが、取り組みのスピードをどう加速させる?

竹村:消費者と企業のコミュニケーションの場をいかに創出できるかが鍵になると思います。今回ブースに出店した企業からは、環境問題に関心が高い来場者から質問を受ける経験がとても楽しかったという反響がありました。

鎌田:特に大手企業には、サステナブルな商品を求めている生活者がいることがまだ伝わっていない気がします。安くてトレンドのモノを求める消費者像とは異なり、環境や労働環境に対する意識が高く、情報を切実に求めている生活者の存在がいることを認識しほしい。生活者側からも意志を伝える必要がありますね。

“アースデー”を情報開示のきっかけに

WWD:企業に“アースデー”とどう向き合ってほしい?

鎌田:オールバーズ(ALLBIRDS)は“アースデー”に合わせてカーボンフットプリント(CO2e・温室効果ガス)を算出できるライフサイクルアセスメント(LCA)ツールをオープンソース化しました。このようなモノを売らない施策も、他と差別化できるという意味でも価値があると思います。

竹村:毎年開催されることを生かして、取り組みのアップデートを発表する場にしてほしいです。FRのイベントに毎年参加してくれているレンチングは「来年は何を言えるようにしよう?」と考え、努力を継続してくれています。

鎌田:取り組みの発表と同時に、これからの課題も公表することが大切です。自分たちの思想や現状を生活者とシェアしてみんなで考える場を作る。そうすることで信頼が生まれ、将来の顧客獲得にもつながると思います。私たちはFRのイベントをきっかけに企業と生活者、企業同士がつながり、それが継続して大きな変化になることを望んでいます。

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「トリキバーガー」を「妄想」する。看板商品は「モモたれ焼き」、立地はモスのポジションか?

 鳥貴族HDが発表している「トリキバーガー」。鳥貴族としては初の食事系業態で8月に1号店を出店予定だ。すでにある程度、商品や立地などは煮詰まっているはずだが、何も情報がない中で、「トリキバーガー」はどう来るか、妄想してみた。
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