「サカイ」出身の玉田達也がメンズブランド「タム」始動 英国空軍に着想を得た全6型

 「サカイ(SACAI)」で経験を積んだ⽟⽥達也によるメンズブランド「タム(TAMME)」が、2021-22年秋冬コレクションにデビューする。ファーストシーズンは、“相反性の中に佇む気品”をテーマに、イギリス空軍“R.A.F”のポートレートに着想を得たジャケット(税込6万4900円)やブルゾン(同6万9300円)、コート(同9万3500円)、シャツ(同3万800円)、Tシャツ(同1万6500円)、パンツ(同3万5200円)の全6型を公式オンラインストアで10月下旬から順次発売する。なお22年春夏コレクションからは、卸の販売も行う予定だ。

 玉田デザイナーは、1988年生まれで、福島出身。12年に文化ファッション大学院大学卒業後にパリへ留学。帰国して15年に「サカイ」に入社後は、メンズのパタンナーを6年間務めた。ブランド名は、性別を表す”HOMME””FEMME”と自身の名前を掛け合わせた造語で、“ニュートラルな概念による創造と既存の更新”をコンセプトに活動する。

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「ノワール ケイ ニノミヤ」は色を変え無機・硬質的印象からシフト 迫力よりも手仕事が前面に

 「ノワール ケイ ニノミヤ(NOIR KEI NINOMIYA)」の洋服は、コロナ禍で顕在化したリラックスムードや、2022年春夏シーズンに多くのデザイナーが表現している「希望」とは一線を画している。二宮啓が追求するのは、洋服からはかけ離れた素材さえ使うことを厭わないくらいの気概に満ちた圧倒的な迫力や造形美、そして、「命さえ賭しているのか?」と思わせるほどの熱量。それらはいずれも、そのままでは、肩肘貼らないリラックスムードが重要で、「いつでも」「どこでも」「誰でも」着られるタイムレスなアイテムが価値を帯び始めた現代にそぐわない。

 今シーズンのクリエイションは、そんな危惧を意識しつつ、跳ね除けてもいる、そんな風に思えた。

 過去のコレクションのように、サボテンのようなトゲやハリ、スパイクが飛び出している洋服は少なくない。前シーズン(「ノワール ケイ ニノミヤ」の圧倒的に異質な存在感 ステンレスで仕立てた白ユリドレス)同様、メタルヤーン(金属の糸)と言うよりもメタルスティックをメタルボールでつなぎ枠組みだけを作ったような“作品”も登場する。同じく、半年前に発表したステンレスの繊維をふんだんに用いたのであろうハリネズミのようなスタイルも登場する。引き続き積極的に用いる異素材は、独自の進化の過程であり、ファッション業界全体を前に進めるための1ステップでもあり、世の大勢に反旗をひるがえすかのような別の選択肢のようにも思える。

 一方で、半年前はブラック&シルバーで無機的で硬質的、冷たい印象をもたらしたカラーパレットは、ゴールドやエクリュ、亜麻色などに転じた。リネンのような素材も登場し、“人肌のぬくもり”が通っているように思える。チュールをふんだんに重ねた洋服は、それぞれのパーツをハーネスで体に纏わせているのにどこか優しい。今シーズンはPVCにハトメを打ち、そこにオーガンジーを通すことで柄を描いたドレスなども登場した。カラーパレットの影響だろう。想起する言葉は、「迫力」よりも「クラフツマンシップ」だ。

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専門店9月度は秋物失速で奮わず ユニクロ19%減、無印良品は4カ月連続前年割れ

 専門店チェーン、セレクトショップの2021年9月度(既存店ベース)は、月初の気温低下で秋冬物が動いたものの、下旬の気温上昇で失速したという店が中心だった。ユニクロは7月に続き2ケタ減、良品計画も6月以降4カ月連続で前年実績割れと、コロナ禍による特需を受けていた業態の売り上げがやや落ち着いてきたと見ることもできる。10月は緊急事態宣言明けでの消費回復に期待がかかる。

 ユニクロは前年同月比19.1%減。8月の同38.9%減という数字に比べると上昇したが、「下旬にかけての気温上昇で秋物の動きが止まり、緊急事態宣言の延長による外出減が客足に響いた」と広報担当者。客単価はほぼ前年並みで、客数減がそのまま売り上げに反映された。

 良品計画の「無印良品」は同5.2%減。9月から行っている生活雑貨中心の値下げ政策で客数はほぼ前年並みだったが、高気温もあり衣服・雑貨売り上げが同13.1%減と足を引っ張った。2ケタ増が1年以上続いていた食品が同13.0%減と沈んだことも大きい。これは前年9月がテレビの露出効果で、一昨年同月比90.5%増と急伸していた反動によるもの。6月以降4カ月連続の前年割れだが、「コロナの感染拡大や東京五輪中の行動規制もあった。外部環境がマイナス与件となった」と広報担当者。

 アダストリアは同7.9%減。同様に気温変化に悩まされた。「気温が高くなった下旬は、天候不順で8月に売れ残っていた晩夏物を売り切ることを強化した」と広報担当者。

 一方で、しまむらの「ファッションセンターしまむら」は同7.0%増と気を吐いている。ただし、集計期間が8月21日〜9月20日のため、9月下旬の残暑の影響が加味されていない数字ではある。月初に「気温が低く推移したことで、サプライヤーとの共同開発ブランドや週替わりで打ち出したインフルエンサー企画の秋冬物が好調だった」とコメントしている。

 ユナイテッドアローズも同5.1%増と、前年の休業の反動があった4、5月以来、4カ月ぶりに前年実績超えとなった。ただし、これは前年9月が同34.0%減と大きく沈んでいた反動によるもの。「想定より厳しい着地となった。緊急事態宣言の延長で客足に影響が出た」と広報担当者。

 ベトナムなどでのコロナ感染拡大で、さまざまな業種でサプライチェーンへの影響が指摘されている。これについては「一部商品で遅延はあったが、売り上げへの大きな影響はなかった」(ユニクロ)、「一部カットソーなどで供給に遅れが発生しているが、秋冬商戦の主力であるベトナム産フランネルシャツは予定通り入荷している」(良品計画)、「ベトナムでの生産比率が少ないため、影響は軽微」(アダストリア)といった声があがっている。

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「バレンシアガ」2022年春夏パリ・コレクション

 「バレンシアガ(BALENCIAGA)」が2022年春夏コレクションをパリで発表した。

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「バレンシアガ」2022年春夏パリ・コレクション

 「バレンシアガ(BALENCIAGA)」が2022年春夏コレクションをパリで発表した。

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映画「竜とそばかすの姫」とコラボした「アンリアレイジ」は二次元と三次元の交錯を服でも表現 日本からもパリコレvol.5

 2022年春夏のファッションウイークは、いよいよパリへ。リアルとデジタルが入れ混じるコレクションがスタートしました。欧州駐在スタッフによるパリ現地からの生のリポートとともに、日本の編集部からもデジタルでパリコレに参加し、レビューをお届けします。

「竜とそばかすの姫」で二次元と三次元の交錯に挑戦した「アンリアレイジ」

 「アンリアレイジ(ANREALAGE)」は今季、細田守監督の映画「竜とそばかすの姫」とコラボ。“DIMENSION”をテーマに、同映画内に登場する仮想世界「U(ユー)」を舞台にコレクションを発表しました。「U」の世界ではのちにNFTとして販売するというデジタルコレクションを披露。「アンリアレイジ」が提供したCGモデルを細田監督率いるアニメ制作会社、スタジオ地図が映画で使った「U」の世界のCGモデルに入れ込んだそう。

 カメラが引くとそのまま巨大なスクリーンが設置された現実世界のスタジオにシームレスに移動します。スタジオではデジタルコレクションと同じポリゴンで構成された服をブランドのアイコンであるパッチワークで表現した服を発表。「アンリアレイジ」がこれまで追求してきた現実と非現実の交差を、今回はアニメーションという画面の中の二次元の世界とファッションショーという現実の三次元の世界との交錯を通して表現しました。

 森永邦彦デザイナーはメイキング映像で「パッチワークは平面でやってきたが、それを今回ポリゴン状のパッチワークに変えたことで立体にした。今回はパッチワークを一切縫い合わせず、圧着でさまざまなテキスタイルを一つの立体として構成していく手法をとった」と、服作りにおいても平面(二次元)のものを立体(三次元)に見せる今回の試みを説明。パンデミック以降に発表したコレクションで人を守る結界という意味で用いてきた三角形のモチーフは、今回は全て三角形で形作られたポリゴンとなって登場。パッチワークに使ったテキスタイルも2シーズン前のコレクションから使っている抗ウイルス加工が施された素材「フルテクト(FLUTECT)」を使用しました。さらに、時間軸も交錯させるという意味で古着のデニムを解体してポリゴン状にして再構築。過去のシーズンで発表した技術を活用し、反射によってポリゴンのそれぞれの面が色を変えるルックもショー終盤に登場しました。

 今回の「アンリアレイジ」と「竜とそばかすの姫」のコラボレーションは、同ブランドが主人公すずのアバターで「U」の世界の歌姫ベルが劇中で着用した衣装のデザインを提供したことがきっかけ。細田監督は映画内でのコラボについて「映画の設定だからとかデザインが素晴らしいからということを超えた、美しさの表現としてすごく面白い相乗効果があったと思う。映画で起こったことがパリコレでさらに発揮されるんじゃないかとわくわくする」と振り返ります。ショーのラストは映画のラストシーンと同じく、ベルがくじらの背中に乗ってコンサートを行っているシーンでしたが、彼女が着用していた服は「アンリアレイジ」。映画では手を広げると同時に花が舞うシーンでは、花の代わりにパッチワークが舞い、光を反射して輝くドレスに変身しました。

 細田監督は西洋的な美的価値観に同じく挑戦する者として「アンリアレイジ」に親近感を抱いているよう。「ヨーロッパが世界中の美を定義づけてきて、僕らはその価値観の中の多様性として勝負を挑んでいる。分野は違うがパリコレやカンヌ国際映画祭、アメリカのアカデミー賞など、同じようなものを相手にしているという点においてシンパシーを持って頑張っていきたい」とコメントしました。

 配信はNTTが提供するVR空間プラットフォーム、ドア(DOOR)で行いました。ドアの世界では、コレクションをほかの鑑賞者のアバターと一緒に鑑賞できる部屋や、デジタルコレクションを間近で見れる部屋を設置。12日からは、新作アイテムをオーダーすることができるVRショールームも開設するそうです。

 これまでもそのテクノロジーやユニークなアイデアでわれわれを驚かせてきた「アンリアレイジ」だからこそ、アニメーション世界との共演、VR空間での発表、NFTの発売などといったデジタルの世界に難なく入り込み、全く違和感なくやってのけてしまいました。パリ現地のブランドの多くはリアルショーに切り替えていますが、「アンリアレイジ」のようなデジタルの世界と相性が良いブランドは、デジタルショーに挑戦したことで得たものをこれからの表現にも是非生かしてほしいです。

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「ナガセ」から初のアイクリーム登場 保湿やハリなど“全方位”で目元ケア

 ナガセビューティケァが展開するスキンケアブランド「ナガセ(NAGASE)」から10月1日、初のアイクリーム“アイフォーカス”(税込1万9800円)が登場した。

 同社がコロナ禍で働く女性500人に調査をしたところ、マスク着用時に最も意識するパーツは「目もと」(44.2%)、次いで「肌全体」(32.0%)、「首・デコルテ」(13.0%)だった。目もとは顔の中でも皮膚が薄く、汗腺や皮脂腺も少ないため乾燥しやすい。さらに、毛細血管が多いため血流の滞りや、加齢や紫外線によりリンパ機能が低下して老廃物が溜まりやすい。そのため、目尻のしわなどファーストエイジングが現れやすい部位である。

 “アイフォーカス”は、ハリ・弾力成分のグルコシルナリンギンを配合しているほか、保湿効果のある酒粕エキスやトレハロース、ハリ感を与える清流紅花エキスやグルコシルヘスペリジン、すっきりとした目元に導くパッションフルーツエキスを含み、“全方位”から目元をケアする。

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ビームスが全国138店舗の試着室にセルフチェックガイドを掲出 ピンクリボンキャンペーンの一環で

 ビームスは、乳がん啓発月間の10月に全国138店舗の397の試着室の鏡にセルフチェックガイドを掲出し、試着時間を使って胸の状態を簡単にチェックできる方法を提案する。胸の状態を日常的に意識するブレスト・アウェアネスの向上を呼びかける。

 同社はピンクリボンキャンペーンの一環として、この取り組みを2017年から継続している。今回は、来店客に同様のガイドを掲載した入浴剤を配布し、日々のバスタイムでもセルフチェックの習慣化を提案する。ブレスト・アウェアネスを高め、乳がんの早期発見や、医療機関に相談することへの抵抗感の軽減につなげたい考えだ。入浴剤は数量限定で、なくなり次第配布を終了する。

 公式サイトおよびSNSでは、タレントで元SKE48メンバーの矢方美紀や料理家の栗原友の乳がん体験に関するインタビューを掲載し、乳がんを正しく理解するための情報発信にも力を入れる。

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「ル ラボ」から抹茶の香りが登場

 ニューヨーク発のフレグランスブランド「ル ラボ(LE LABO)」は10月4日、抹茶をイメージした香り

 “マッチャ26 オード パルファム"(1.5mL、税込715円、オンライン限定/15mL、税込1万230円/50mL、税込2万2550円/100mL、税込3万4100円)を発売した。抹茶のアコードがクリーミーなフィグの香りへと溶け込み、落ち着きのあるベチバーとシダーウッドや高揚感をもたらすビターオレンジを組み合わせた。繊細で優しく、ウッディーでフレッシュな香りだ。

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ワコールが2030年の環境目標 自社排出量・製品廃棄ゼロ、環境配慮型素材の使用を50%に

 ワコールは4日、気候変動課題の解決に向けて2030年の環境目標を発表した。温室効果ガスの自社排出量(Scope1.2)ゼロを目指し順次再生エネルギーへの切り替えを実施する。20年3月期に1%だった製品破棄をゼロにするとともに、工場での残材料破棄削減に向けた取り組みを行う。また、再生繊維やリサイクル糸などの環境配慮型素材の使用率を50%にする。

 同社は7月、「サプライチェーンを通じた温室効果ガス排出算定に関する基本ガイドライン」に従い、ワコール事業のサプライチェーン全体の温室効果ガス排出量(Scope3)を初めて算定。また、気候変動など環境分野に取り組む国際的非営利団体のCDPの気候変動質問書にも回答した。ワコールの温室効果ガス排出量はサプライチェーンによるものが約90%を占める。Scope3の削減目標は22年3月期に新中期経営計画とともに発表予定だ。Scope3の削減はサプライヤーとの協働が重要なため、中長期的視野で計画や実施方法を検討しながらサプライヤーに働きかけていく。

 ワコールは9月中旬に、“優しい世界を、身に着ける”がコンセプトの環境配慮型商品グループ“ナチュレクチュール(NATURE COUTURE)”を発売。オーガニックコットンやセルロース繊維など自然由来の素材を使用し、無染色、または、植物から抽出したカラーで染めたインナーウエアで、生産時の廃棄材料をいとに再生して次のシーズン以降に使用する“廃棄材料リサイクルシステム”の確立を目指す。

 また、今までも不定期で行っていた”ワコール ブラリサイクル“活動を10月1日〜22年3月31日に実施する。部品が多いため捨てるのが困難なブラジャーを、ブランドを問わず、全国約750箇所の店舗で回収する。

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ワコールが2030年の環境目標 自社排出量・製品廃棄ゼロ、環境配慮型素材の使用を50%に

 ワコールは4日、気候変動課題の解決に向けて2030年の環境目標を発表した。温室効果ガスの自社排出量(Scope1.2)ゼロを目指し順次再生エネルギーへの切り替えを実施する。20年3月期に1%だった製品破棄をゼロにするとともに、工場での残材料破棄削減に向けた取り組みを行う。また、再生繊維やリサイクル糸などの環境配慮型素材の使用率を50%にする。

 同社は7月、「サプライチェーンを通じた温室効果ガス排出算定に関する基本ガイドライン」に従い、ワコール事業のサプライチェーン全体の温室効果ガス排出量(Scope3)を初めて算定。また、気候変動など環境分野に取り組む国際的非営利団体のCDPの気候変動質問書にも回答した。ワコールの温室効果ガス排出量はサプライチェーンによるものが約90%を占める。Scope3の削減目標は22年3月期に新中期経営計画とともに発表予定だ。Scope3の削減はサプライヤーとの協働が重要なため、中長期的視野で計画や実施方法を検討しながらサプライヤーに働きかけていく。

 ワコールは9月中旬に、“優しい世界を、身に着ける”がコンセプトの環境配慮型商品グループ“ナチュレクチュール(NATURE COUTURE)”を発売。オーガニックコットンやセルロース繊維など自然由来の素材を使用し、無染色、または、植物から抽出したカラーで染めたインナーウエアで、生産時の廃棄材料をいとに再生して次のシーズン以降に使用する“廃棄材料リサイクルシステム”の確立を目指す。

 また、今までも不定期で行っていた”ワコール ブラリサイクル“活動を10月1日〜22年3月31日に実施する。部品が多いため捨てるのが困難なブラジャーを、ブランドを問わず、全国約750箇所の店舗で回収する。

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「イッセイ ミヤケ」がアプローチを変えた! 「ヴァレンティノ」は王道アイテムをストリートにスタイリング 日本からのパリコレVol.4

 2022年春夏シーズンのファッション・ウイークの舞台は、ミラノからいよいよパリへ。現地スタッフのリアルショーやイベント取材に加え、日本のスタッフもデジタルショーを中心にレビューします。

「イッセイ ミヤケ」は、フリーな気分で水中にダイブ!!

 「イッセイ ミヤケ(ISSEY MIYAKE)」は、“深さ”を探究したコレクションとムービーを発表しました。デザイナーの近藤悟史さんは、「水の中や土の中には、道がありません。自由なことができるのでは?と思い、いろんな場所に飛び込んでみたんです」と話します。

 これは、これまでの「イッセイ ミヤケ」とは結構違う考え方です。コレクションのカギを握る素材を事前に決めて、それがもっとも“いきる”使い方や見せ方を考えてきたアプローチからの転換です。打ち出す素材を決めることは、フォーカスすべきポイントを常々意識する上では役立ちますが、時にそれ以外の素材に関する発想を封印する「制約」になりかねません。こういう「変わっていい時」「自由を模索する好機」には、挑むべきチャレンジです。

 とはいえ、ちゃんと素材にたどり着けるのは「イッセイ ミヤケ」のすごいところ。今シーズンは「リンク・リングス」と呼ぶ、水紋のように中央の穴から同心円状に広がるプリーツを加えた素材を幾重にも重ねてドレスを作成しました。思いっきり水中にダイブしたかのように、水紋が身体中に広がるドレスは、らしさ全開です。螺旋状に編んだニットで作ったミニドレスやスカートは、身体に添いつつも独特のフォームを形成しました。ミニやカットアウトの肌見せもいいですね。デビューシーズン以降、らしさを残しながらフレッシュなムードを備えようと努力する意志を感じます。

「ニナ リッチ」のデザイナーが、水の中で大慌て再び!?

 「ニナ リッチ(NINA RICCI)」も、舞台は水の中です。テーマは、「明日のマーメイド」。ダイバーを思わせるネオプレンやフィッシュネットを加えつつ、ボディコンシャスなスタイルを打ち出します。鮮烈なマリンブルーを中心とするポジティブなカラーパレットや、肌を見せるブラトップやクロップド丈、カットアウトのテクニック、そしてリラックスシルエットのジャケット&パンツなどトレンドは盛りだくさんです。しかしながら、この記事で紹介した「ボッター」のように目まぐるしいカメラアングルとエフェクトで落ち着かない!!共にルシェミー・ボッター(Rushemy Botter)とリジー・ヘレブラー(Lisi Herrebrugh)が手掛けるブランドですから親和性が高いのは理解できますが、アイデアまで似通ってしまうのは賛否が分かれそうなところです。2人は、「現代のマーメイドは、水の守り人でもある」と語り、ブランドを持つ大手フレグランスメーカーのプーチ(PUIG)と共に、海を守る具体的なアクションに取り組む決意も滲ませています。その思いが、目まぐるしいプレゼンテーションで生かしきれていない気がするのは、ちょっと残念です。

「ヴァレンティノ」はストリートに依存せず、スタイリングのヒントに程度に

 「ヴァレンティノ」は、「なにを着る?」より「どう着る?」なマインドのアイテムが大充実のコレクションです。

 コレクションの一部は「Valentino Arichive」というラベルと取り付けるくらい、アーカイブを忠実に現代に蘇らせたものだそう。それ以外のアイテムも奇を衒うことのないミニドレスからジャケット&パンツのフォーマルなセットアップまで王道感たっぷりですが、それを原色にしたり、ミニ丈にアレンジしたり、オーバーサイズに変えたり、ブラトップなどのアイテムと合わせたりすることで、スタイル全体はコンテンポラリーにアップデート。半年前の21-22年秋冬コレクション同様のアプローチを進化させました。

 バルーンシルエットのドレスはコンバットブーツとコーディネート、花柄のチュールで作ったドレスはブリーチヘアでぱっつん前髪の赤リップモデルが着こなすと、「ぐっ」と今っぽく見えます。そして多分、こうしたアイテムはスタイリングを変えれば、長く愛することができるでしょう。クチュールブランドのクリエイションに、ストリート由来のスタイリングセンスを加えることで、タイムレスを維持しながらも、コンテンポラリーに表現しました。クリエイティブ・ディレクターのピエールパオロ・ピッチョーリ(Pierpaolo Piccioli)「私のチャレンジは、らしさを失わず、現代に即したブランドにすること。ただその表現のため、ストリートの世界にどっぷり染まる必要はない」と語ります。まさに。今シーズンの「ヴァレンティノ」には、かつてのようなロゴも、スニーカーもありません。なのにとっても“今っぽい”。コンテンポラリーの表現は、ストリートに依存しなくても良い。この考え方は、今後多くのブランドが目指す1つの理想形になりそうです。

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「ヴェルサーチェ」が清野菜名を起用した2021-22年秋冬キャンペーンを発表

 「ヴェルサーチェ(VERSACE)」はこのほど、女優・清野菜名を起用した2021-22年秋冬キャンペーンを発表した。

 清野は今年7月にブランド初の日本人アンバサダーに就任し、2021年プレ・フォールのキャンペーンに参加。2度目の登場となる本キャンペーンの撮影について「前回ほどの緊張はなく、撮影を楽しむことができた」とコメントした。

 今回は、グリークキー柄(鍵のギリシア雷文模様)を再解釈した新作プリント“ラ グレカ”を身に着けた清野が迷宮に迷い込むというテーマの動画を制作した。同プリントはジャケットやニットウエア、シューズなどに加え、バッグの新ラインにも採用している

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「ヴェルサーチェ」が清野菜名を起用した2021-22年秋冬キャンペーンを発表

 「ヴェルサーチェ(VERSACE)」はこのほど、女優・清野菜名を起用した2021-22年秋冬キャンペーンを発表した。

 清野は今年7月にブランド初の日本人アンバサダーに就任し、2021年プレ・フォールのキャンペーンに参加。2度目の登場となる本キャンペーンの撮影について「前回ほどの緊張はなく、撮影を楽しむことができた」とコメントした。

 今回は、グリークキー柄(鍵のギリシア雷文模様)を再解釈した新作プリント“ラ グレカ”を身に着けた清野が迷宮に迷い込むというテーマの動画を制作した。同プリントはジャケットやニットウエア、シューズなどに加え、バッグの新ラインにも採用している

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「ヨウジ ヤマモト」のパリコレショーに益若つばさが来場 「自分が一番かっこ良くいられる服」

 「ヨウジ ヤマモト(YOHJI YAMAMOTO)」は10月1日、パリで2022年春夏ウィメンズ・コレクションのランウエイショーを開催した。昨年の9月に続き、パリでのリアルショーを開催した日本ブランドは「ヨウジ ヤマモト」のみ。その会場には、モデルやプロデューサーとして活躍する益若つばさが日本から駆けつけた。

 約2カ月前に渡仏を決め、1週間の滞在中にさまざまな場所を訪れたという益若は、「一番びっくりしたのは、半分以上の人が街中でマスクをしていないこと。ただ、カフェやショーの会場などに入る時には衛生パス(ワクチン接種などを証明するQRコード)の提示が必要だし、(新型コロナウイルスに対する)対策が整っていて、日本より進んでいると思いました。コレクションも招待人数を制限しているものの普通に開催されているし、伝統あるものがしっかり続いているという感じがします」と話す。

 また、初めて生でショーを見るという「ヨウジ ヤマモト」への思い入れを尋ねると、「黒い洋服が一番好きなんですが、その中でも『ヨウジ ヤマモト』は自分が一番かっこ良くいられる服。着ると、身が引き締まるように感じるので、ここぞ!というときに選ぶことが多いですね」とコメント。黒をベースに柔らかな布のドレープやタック、カットを生かした今季のコレクションについても、「黒なのに、とても立体的。最後に登場したドレスもドラマチックでした。耀司さん自身が歌っている音楽やショーの空気感を生で体験できて、本当に楽しかったです」と笑顔を見せた。

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「ヨウジ ヤマモト」のパリコレショーに益若つばさが来場 「自分が一番かっこ良くいられる服」

 「ヨウジ ヤマモト(YOHJI YAMAMOTO)」は10月1日、パリで2022年春夏ウィメンズ・コレクションのランウエイショーを開催した。昨年の9月に続き、パリでのリアルショーを開催した日本ブランドは「ヨウジ ヤマモト」のみ。その会場には、モデルやプロデューサーとして活躍する益若つばさが日本から駆けつけた。

 約2カ月前に渡仏を決め、1週間の滞在中にさまざまな場所を訪れたという益若は、「一番びっくりしたのは、半分以上の人が街中でマスクをしていないこと。ただ、カフェやショーの会場などに入る時には衛生パス(ワクチン接種などを証明するQRコード)の提示が必要だし、(新型コロナウイルスに対する)対策が整っていて、日本より進んでいると思いました。コレクションも招待人数を制限しているものの普通に開催されているし、伝統あるものがしっかり続いているという感じがします」と話す。

 また、初めて生でショーを見るという「ヨウジ ヤマモト」への思い入れを尋ねると、「黒い洋服が一番好きなんですが、その中でも『ヨウジ ヤマモト』は自分が一番かっこ良くいられる服。着ると、身が引き締まるように感じるので、ここぞ!というときに選ぶことが多いですね」とコメント。黒をベースに柔らかな布のドレープやタック、カットを生かした今季のコレクションについても、「黒なのに、とても立体的。最後に登場したドレスもドラマチックでした。耀司さん自身が歌っている音楽やショーの空気感を生で体験できて、本当に楽しかったです」と笑顔を見せた。

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「 BeautyTech.jp 」と「WWDJAPAN」共同講座スタート 第1 弾はなぜやるか?“SDGs”のテーマ

 アイスタイルが運営する美容業界のイノベーションにフォーカスした業界メディア「BeautyTech.jp」と「WWDJAPAN」は、ファッションとビューティ業界の双方に好影響を与えるべく共同講座を開始する。第1弾は「『どう』やるの?ではなく『なぜ』やるか?を問うSDGs」をテーマに10月7日に開催。両編集長の進行の下、ファッション業界からシチズン時計の前田花菜氏、ビューティ業界からは花王の大谷純子氏をゲストに招き、各社のSDGs事例などを伝える。

 SDGsへの理解を高めたい人やSDGsにからめた企業運営・ブランド運営・サービス運営へのヒントを模索している人、企業内におけるSDGsの推進役、日本のファッション・美容市場におけるSDGsの浸透度やユーザー理解を深めたい人などにおすすめだ。

 共同講座は、矢野貴久子「BeautyTech.jp」編集長と村上要「WWDJAPAN」編集長がメディアの立場からファッション・ビューティ業界の相互啓発を図ることを目的としてスタートする。初回はそれぞれの業界のSDGsの浸透をつぶさに見てきた2人が、SDGsを「なぜ」やるかを組織全体のミッションとして捉えて浸透させているシチズンや花王と共に、その浸透がなぜ実現しているのか、ディスカッションを通して秘密に迫る。

■『どう』やるの?ではなく『なぜ』やるか?を問うSDGs
開催日:10月7日16:00〜17:00
受講料:無料
申込み締め切り:10月6日(水)17:00

問い合わせ先
アイスタイル
i-4bizwebinar@istyle.co.jp

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EXOのKAIがソウル・ファッション・ウイークのアンバサダーに就任 7日にスタート

 2022年春夏ソウル・ファッション・ウイーク(Seoul Fashion Week以下、SFW)は、グローバル・アンバサダーに韓国アイドルグループEXOのメンバー、KAI(カイ)を起用した。SFWの顔として、韓国を代表するデザイナーの1人であるソ・ミョンムンが手掛ける「ビムウィエ(BMUET(TE))」を着用してキャンペーンに登場。韓国国内のデザイナーの国際的活躍の後押しし、ソウルが持つ600年の歴史に光を当てる。

 2021年のSFWは、デジタル開催。10月7〜15日の7日間にわたって、37ブランドが参加する。国立宮殿など、ソウルの歴史的建造物で撮影したコレクションを発表する。今回新たに、“ジェネレーション・ネクスト”と称して11人の新鋭デザイナーを招待。“デザインの発信地”と呼ばれる東大門デザインプラザや、ソウルの過去と未来をテーマとした場所から発表する。オープニングとフィナーレは著名人が飾るという。

 コレクション動画は、7日からSFWの公式ウエブサイトやユーチューブ、ティックトックなどで配信。スケジュールなども随時公式サイトで更新する。ほかにも同プラットフォームを通して、バックステージの様子やショート動画など、気軽に楽しめるコンテンツもそろえる。

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「バルマン」の観客6000人に驚き、「ラフ・シモンズ」のメンズスカートにキュン 22年春夏パリコレの現場からVol.2

 おはようございます。ヨーロッパ通信員の藪野です。デジタル発表が割と多くて、ゆったりしているのかな〜と思っていたパリコレですが、意外と毎日忙しく過ごしています。今回は、「クレージュ(COURREGES)」と「クロエ(CHLOE)」が新しいクリエイティブ・ディレクター就任後初のリアルショー、「バルマン(BALMAIN)」がオリヴィエ・ルスタン(Olivier Rousteing)の就任10周年記念ショー、「ラフ・シモンズ(RAF SIMONS)」がウィメンズコレ参戦と、盛りだくさんの3、4日目のハイライトをどうぞ!

9/29
10:00 COURREGES

 「クレージュ」の会場は、パリ南東部にあるヴァンセンヌの森。朝一のショーで中心地から離れた場所というのは、招待客が集まりきらないリスクもあるので、ある意味、自信がないと選べないロケーションです。ただニコラス・デ・フェリーチェ(Nicolas Di Felice)は、初のリアルショーの場所に個人的な思い入れのある、このロケーションを選びました。近年、若者たちが自然の中で踊り明かすパーティーの開催場所にもなっているそうで、音楽好きのニコラスらしいチョイスでもあります。

 雨が上がり、朝の光に照らされた気持ちいい自然の中にビックリするほどの爆音が響き、ショーがスタート。今季は、半年前のデビューコレクションで見せた、ミニマルで若々しいイメージを継続しながら、野外フェスに来ていくようなウエアを加えています。象徴的なのは、冒頭に登場した3着のポンチョ。丸、三角、四角のラインを描いたアイテムは、それぞれ1968年、69年、95年のアーカイブから着想を得たものだそう。デザインでは、76年のドレスのストラップから着想を得た、生地の交差がポイント。ホルターネックのブラトップやミニドレスに加え、パンツやスカートのウエスト、バッグのハンドル部分にクロスするデザインを取り入れています。ニコラスは創業者アンドレ・クレージュ(Andre Courreges)が築いたDNAを継承しつつ、それを今の時代にふさわしい形で表現するのが上手。今季もオシャレな若者たちが着ている姿が想像できます。

20:30 BALMAIN

 「バルマン」は、オリヴィエ・ルスタンの就任10周年を記念して、主催する音楽フェス「バルマン フェスティバル(BALMAIN FESTIVAL)」のプログラムの一部として、コレクションを発表しました。パリ郊外のセガン島にあるライブ会場ラ・セーヌ・ミュージカルで開かれたショーのゲストは、フェスの参加者も合わせると、なんと6000人以上!こんな大規模なイベントがリアルで開催されていることに正直、驚きと不安を覚えましたが、会場は大盛り上がりです。

 ビヨンセ(Beyonce)がオリヴィエに送るメッセージから幕を開けたショーは、彼が手掛けてきた10年間を集約するかのよう。パワーショルダーのテーラリングやバイカージャケットをはじめとするレザーアイテム、ミリタリースタイル、白黒のストライプやボーダー、セクシーなボディコンドレス、大胆なカット、ドレーピングやギャザー、スーパーロングのフレアパンツ、ゴールドチェーンの装飾などが、てんこ盛りです。一度暗転した後には、ナオミ・キャンベル(Naomi Campbell)やミラ・ジョヴォヴィッチ(Milla Jovovich)、カーラ・ブルーニ(Carla Bruni)らが、クチュールのような豪華絢爛なドレスをまとって登場。そのラインアップもまた「バルマン」らしく、豪華です。

 弱冠25歳で就任し、クリエイティブ・ディレクターが次々に変わる近年のファッション業界の中で、10年という節目を迎えたことは素晴らしい!といっても、彼はまだ35歳。これからの活躍も期待です。

9/30
12:00 RICK OWENS

 新型コロナウイルスの影響で、自宅があるイタリア・ベネチアのリド島での無観客ショーをライブ配信していた「リック・オウエンス(RICK OWENS)」も、おなじみの会場であるパレ・ド・トーキョーに戻ってきました!ショーが始まり、霧に見立てた大量のスモークが炊かれる中から現れたのは、リックの公私にわたるパートーナーであり、ミューズでもあるミシェル・ラミー(Michele Lamy)。「できる限り『リック・オウエンス』らしいものを目指した」という今季にぴったりな人選です。

 コレクションの中心となるのは、肩を誇張したテーラリングや、口元までを覆うハイネック、幾何学的なカットアウト、クモの巣のようなニット、プラットフォームシューズといった力強いデザイン。それと対比するように、マーメイドラインやギャザーで生み出すシルエットが美しいロングドレス、フェザーをあしらったチュールのケープで、柔らかさを加えています。ラストルックは、今季のアクセントカラーとして取り入れた鮮やかなオレンジのルック。そんなところにも、ちょっとポジティブなムードを感じました。

14:00 CHLOE

 「クロエ」の会場は、ノートルダム大聖堂を見渡せるセーヌ川沿い。お天気にも恵まれ、心地よい風が吹き抜ける中で、ブランドらしい優しいカラーパレットにガブリエラ・ハースト(Gabriela Hearst)が持ち込んだハンドクラフトへの愛が溶け合うウエアやアクセサリーを披露しました。ガブリエラは、「ラグジュアリーファッションは産業化されすぎた」という考えから、インディペンデントな職人の手で作られるアイテムに注力。例えば、過去のコレクションの残反を細かく切ってマクラメ編みで仕上げたドレスや、スエードのピースを組み込んで編んだクロシェニット、カラフルなテープ状のフリンジが風になびくドレスが目を引きます。

 ソーシャルグッドなブランドへの改革を進める「クロエ」は、今季も環境負荷の低い素材への切り替えや社会貢献の取り組みを拡大しています。素材ではデッドストックを活用するだけでなく、コットンからリネンへの移行を進めたり、バッグやシューズに使用するレザーは国際団体のレザーワーキンググループ(LWG)が認定したタンナーから調達するものを増やしたり。ケニアのビーチなどで回収されたビーチサンダルをアップサイクルする社会事業のオーシャン・ソール(Ocean Sole)や、マガダスカルを拠点とする世界フェアトレード連盟認定メンバーであるアカンジョ(Akanjo)とのモノづくりにも取り組んでいます。

 先シーズンのインタビューでガブリエラは「自分のメッセージを実現するため、社内のさまざまな部門の会議に出席して、その浸透を図っている」と話していました。「クロエ」のアイデンティティとガブリエラの信念やスタイルがうまく融合した今季は、その努力が形になりつつあることを感じさせる素敵なコレクションでした。

16:30 RAF SIMONS

 いつもはメンズコレで発表している「ラフ・シモンズ」が、ウィメンズに参戦!メンズとウィメンズを一緒に披露しましたが、靴以外では男女の見分けがつかないほどジェンダーの境目がないスタイルを打ち出しています。キーアイテムは、ロックバンドのツアーTシャツのようなグラフィックをのせたテーラードジャケットとハーフプリーツ入りのスカート、サックドレス、オーバーサイズシャツやボンバージャケット、フェアアイルセーターなど。共同クリエイティブ・ディレクターを務めている「プラダ(PRADA)」の影響を感じさせるスタイルもあります。

 何よりも印象的だったのは、メンズのスカートスーツもアリ!と感じさせるクールさ。レッドカーペットや雑誌のエディトリアル、ファッション・ウイークでは男性がスカートやドレスを着ている姿を目にすることが増えました。個人的にはこれまであまりしっくりきていなかったのですが、ラフが見せてくれた今回のショーでちょっと意識が変わりました。

21:30 ROGER VIVIER

 本日最後は、「ロジェ ヴィヴィエ(ROGER VIVIER)」の新作プレゼンテーションを兼ねたディナー会へ。会場となった古いキャバレーに入ると、デジタルで発表された映像にも登場するドレスアップした緑の魔女たちがお出迎え。初っ端から、クリエイティブ・ディレクターであるゲラルド・フェローニ(Gherardo Felloni)のファンタジーな世界観満点です。

 壁に空いたいくつもの穴を覗くと、見えるのはそんな緑の魔女たちが身につけた新作シューズやバッグ。シューズは、60年代から着想を得た鮮やかな色のミュールやデコラティブなグラディエーターサンダル、バッグは今季スモールサイズが加わった“ヴィヴ ショック“が素材バリエーション豊富に揃います。ネコ好きにはたまらないコスチュームジェエリーもキュートです。

 約80人が参加したディナーでは、10代の頃に声楽を学んでいたゲラルドが「ロジェ ヴィヴィエ」のために作ったという歌を披露。和やかなムードと美味しい料理で、パリコレのバタバタを忘れるひと時でした。

おまけ:今日のワンコ

 「コペルニ(COPERNI)」の会場外で、人気インフルエンサー、クセニア・アドンツの愛犬を発見。とっても人懐っこくて、朝から癒されました。「クレージュ」「セシル バンセン(CECILIE BAHNSEN)」の会場でもそれぞれ穴を掘り続けるボーダーコリーと、ぬいぐるみみたいなポメラニアンを見つけました〜。

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モデルの辻元舞が「大切なもの」とは? 「セリーヌ」のバッグ同様、「大切なもの」への投資の想いを語る

 ファッション誌「VERY」(光文社刊)のほか、最近ではTBS系列で放送中のバラエティ番組「プレバト!」で絵画の腕前も披露しているモデルの辻元舞は、5歳と2歳という2人の子育てに励むママでもある。「私の命より大事」と言い切るくらい大切な子どもへの想いと、それほど大切なものを守るための「投資」という未来へのアクションについて話を聞いた。

「自分以外の人のために、
私、こんなに
頑張れるんだ」と体感

 辻元は子宝に恵まれて、生活の「全てが変わりました」と話す。当初は自分のための時間が完全になくなり「人のために生きる」くらいの感覚だったと言うが、「自分以外の人のために、私、こんなに頑張れるんだ」と感じた。子育てで大切にしているのは、「本人の自我」。例えば5歳の長男は、「本当に個性的で、今はドレスやネイル、キラキラ、ピンクに興味津々なんです。ハロウインは、毎年女装。でもそれが、彼のやりたいことなので全力で応援しています。今年は、ウサギか女の子の仮装で迷っています。『ブレないなぁ』って感心しているんです(笑)」。意思は臆せず話して欲しいし、今は「やりたい」と思うことを応援したい。「(世間が押しつけがちな当たり前から)はみ出して欲しいくらい」と子どもの自我を尊重したいと話す。

母のように
「選択肢が多い環境を整えたい」

 そんな風に子どもを応援できるようになったのは、母親の影響もあるようだ。「私は、兄二人のあとの女の子でした。母親はフリフリでピンク色の洋服を着て欲しかったようですが、私はそれがイヤだったんです。髪の毛もずっとショートだったから、男の子に間違えられることもありました。でも母親は、好きにさせてくれたんです」。だからこそ子どもには、「自分の好きなものを選べる力を身につけて欲しい。いろんな世界を見せてあげたり、過保護にならない程度に『やりたい』ことを叶えてあげられるよう、選択肢が多い環境を整えたいんです」。

自分への投資だった
「セリーヌ」のバッグは、
子どものお嫁さんに

 豊富な選択肢を用意するためにも、「子どもが生まれてからは『稼ぐ』ことを意識するようになりました」。芸能界に飛び込んだのは、22歳の時。当初はウェブデザイナーも兼任するなどモデルの仕事が軌道に乗るまでは時間を要したから、「子どもが生まれるまでは、『好きな仕事ができているので、これでいいや』という思いが強かったんです」。

 子どもへの想いと「稼がないと」と言う気持ちは、自分の時間の賢い使い方にもつながった。「育児には直接関わりたいから、家事ではうまく“手が抜ける”ようになりました。調理家電や冷凍食品に頼ったり、『今日はUber Eatsでいいや』って思えるようになったり」。最近は何年も離れていた絵画のほか、フィットネスなど自分にも“投資”できるように。

 実際の投資はこれまで「不安が大きかったし、もっと稼いでいる人のものというハードルも感じていた」というが、「『大切なものを守るための投資』と考えられたら、踏み出す勇気が持てそうです」と話す。「大切なもの」には、実は既に1つ投資しているという。「4、5年前に買った『セリーヌ(CELINE)』のバッグです。もちろん自分のための“投資”でしたが、大事にしすぎて、なかなか活用できていなくって(笑)。子どものお嫁さんに引き継ぎたいと思います」。そろそろ子どもにも「お金」について勉強させる頃だと言う。

「大切なものに投資をしよう」で
人々の暮らしや
社会への関心を応援

 総合オンライン証券として個人投資家に世界最高水準の金融サービスを提供するマネックス証券は、新たなブランドビジョン「大切なものに投資をしよう」を制定。人びとの暮らしを、社会への関心を、すべてを投資の入り口と捉え応援すべく、10月4日の「投資の日」には辻元の他、様々な分野で活躍する人びとの「大切なもの」を写真やインタビューで紹介するスペシャルサイトをオープンした。

 社名のMONEXには、MONEYのYをひとつ前に出して、「一歩先の未来におけるお⾦との付き合い⽅をデザインして、お客様に提供していこう。」という意味が込められている。

ジャケット&スラックス:「アンスクリア」
トップス:スタイリスト私物

STYLING:YOSHIHIRO MAEDA
HAIR&MAKE:YUKAKO MORINO
PHOTO:TSUKASA NAKAGAWA

問い合わせ先
マネックス証券
03-4323-3981

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「コム デ ギャルソン」が「不要」をそぎ落とし、威圧とは違う「強さ」を手に入れた

 「コム デ ギャルソン(COMME DES GARCONS)」は東京・南青山の本社オフィスで2022年春夏コレクションのランウエイショーを開催した。会場は、ランウエイを取り囲むようにパイプ椅子を並べただけのシンプルな空間だ。

 デザイナーの川久保玲は、「凝った生地づくり」や「複雑な色の表現」「身体を綺麗に見せるためのパターン」「服を主張するディテール」、最終的には「服作りの意図」さえ「今不要に感じる」という。新型コロナウイルスが背中を押して社会には新しい価値観が芽生え、ファッション業界では「作りたいものを作る」「望まれるものに応える」というシンプルな考えが改めて広がっている。結果「メーンコレクションの端境期のための膨大なコレクション」や「主役の洋服を引き立てるためだけの脇役の洋服」などを再考する考えが広がっているが、「コム デ ギャルソン」はそんな考えをさらに押し広げた印象だ。

 コレクションは、川久保の本能や自然の摂理など、本当に尊重すべきものだけに思いを馳せ、その思いに導かれるがままに直感的かつ即興的に形にしたような洋服で構成された。

 花弁や、川の流れにより丸みを帯びた石のような曲線主体とするフォームを、ネオプレンのようにハリのある生地や、その下に仕込む幾重にも重ねたチュールなどで具現化していく。ダルマやミノムシのような主体となるシルエットが完成すると、今度は必要と感じた場合だけ袖のようなパーツをプラス。ただ、そのパーツはあくまで作りたい形を追求するためのものだ。“当たり前”のシルエットや、洋服として成立するための機能までゼロベースで見直し、不要と感じたら意識しない。そんな思考が見て取れる。

 のせる柄は、花や葉っぱ、リボンなどの共感性が高いモチーフか、水玉模様や千鳥格子などの“当たり前”なもの。ここにもアーティストとコラボするなどの余計な思考は存在せず、使いたい柄を、使いたい場所に、使いたいように使うというシンプルな考えが存在する。

 結果生まれたコレクションは、とても“オーガニック”だった。黒が主体なのに畏怖を伴う重苦しさは存在せず、巨大なのに威圧するような圧迫感も覚えない。見たことない造形なのに、“正解”を探るよう強要されているような気難しさも感じない。唯一無二なのに、素直に受け入れられる。そんな存在に仕上がった。

 それは、彼女が追い続ける「強さ」の、これまでとは違う「強さ」だろう。圧倒せずに存在できるーー。それこそ「強い」と思わずにはいられなかった。

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テイクアウトで楽しめるキンプトン新宿東京の「クリスマスコレクション2021」予約開始

 2020年10月に開業した米・サンフランシスコ発のラグジュアリーライフスタイルホテルのキンプトン新宿東京はこのほど、「クリスマスコレクション2021」の予約を開始した。開業から2度目のクリスマスを迎える今年は、自宅でクリスマスを過ごす人に向けたテイクアウトメニューを提供する。ウーバーイーツやファインダインなどのデリバリーサービスにも対応し、ユーザーのニーズに応える。

 ラインアップするのは、他にはないポップなカラーとユニークな味わいのクリスマスログケーキ3種のほか、スイーツ2種、ローストターキーを主役にしたニューヨークスタイルのクリスマスコースディナー「ディストリクト To Go」、ロブスターなどの厳選素材を使用した豪華なニューイヤーコースディナー「ディストリクト ニューイヤー To Go」。

 テイクアウトメニューのほかに、キンプトン新宿東京2Fレストラン「ディストリクト ブラッスリー・バー・ラウンジ」では、12月23〜26日のみの期間限定ディナーコース「クリスマス・バイ・ザ・シー」も登場。MSC認証を取得した天然本マグロを取り入れるなど、サステナブルな要素を組み込んだシーフードのコースだ。

 サンフランシスコに拠点を置くキンプトンホテルズ&レストランツは、1981年にアメリカで誕生した、ユニークで特徴的なデザインがコンセプトのラグジュアリーライフスタイルホテルのパイオニア。現在、アメリカ、カナダ、ヨーロッパ、カリブ海、アジアおよび中華圏の都市部やリゾート地に、個性あふれる70を超えるホテルと80のレストラン、バー、ラウンジを運営している。インスピレーションを刺激するデザインと、台本もなく個性的でアーティスティック、そして細やかな配慮が行き届いた、“とんでもなくパーソナル”なゲスト体験を提供する。

■キンプトン新宿東京
住所:東京都新宿区西新宿3丁目4-7
電話:番号: 03-6258-1111

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まだ、あなたが知らないニューヨーク最新トレンド 自分のためのランジェリー市場

New Definition of Intimates

 ニューヨークのファッション業界で活躍するクリエイティブ・ディレクター、メイ(May)と、仕事仲間でファッションエディターのスティービー(Stevie)による連載も第20回を迎えた。“You’d Better Be Handsome”では、セレブ情報に敏感なレイチェル(Rachel)も加わって、ニューヨークのトレンドや新常識について毎回トーク。今回は、カーダシアン家も乗り込んできた下着のマーケットについて語り合う。ランウエイでブラはもちろん、胸を出して歩いているモデルは多いが、街中でも半裸で歩く人々が増えているように見える。コロナでのお家ごもりの反動も手伝って、過激なランジェリールックが目立つニューヨークからリポートする。

 久しぶりにレストランでのランチを楽しむことになった今回は、ヘブライ語で野外市場を意味する、地中海料理レストラン「シュカ(SHUKA)」をチョイス。ソーホーにあるこの人気店は、今年7月チェルシーに2号店もオープンしたばかり。ニューヨーカーのみならず観光客からも人気があった「ハンドレッドエイカー(Hundred Acres)」の元シェフが提供するメニューは、肉5種から選べるケバブや色鮮やかなビーツのフムスにファラフェルなど、本格的かつモダンなツイストが施されている。
38 MacDougal St, New York, NY 10012 (212) 475-7500

制限付きで、NYCが続々オープン

スティービー:ファッションショーはもちろんだけれど、国連会議、ブロードウェイの復帰、ニューヨークシティバレエ、全てバーチャルではなくリアルに戻った秋。ニューヨークもフル回転だね。

メイ:これまで入国できなかった中国、インド、イギリス、ヨーロッパ諸国からも、11月初頭からはワクチン済みの人に限り、入って来られるようになると発表されたし。これからは海外からの観光客も戻ってくるかな?すでに街はちょっと前に比べて何倍も混んでいるように見えるけど。がらんとしていたころが懐かしくもある今日このごろ。

レイチェル:今回のファッションショーは、事前に、または入口でワクチンの接種証明を見せないといけなかった。レストランやジム、野球観戦やコンサートでも見せないといけない世の中だから、当然と言えば当然なんだけど。ヘアやメイクアップアーティストも、バックステージの仕事を受ける際に、ワクチン証明を提出しないといけない。

スティービー:そういえば、9月13日にはファッション界のオスカーと呼ばれるメットガラ(MET GALA)も、2019年5月ぶりに開催されたね。海外勢は少なかったとはいえ、アメリカのファッションを取り上げた“イン・アメリカ:ア レキシコン・オブ・ファッション(IN AMERICA: A LEXICON OF FASHION)”というテーマの元、出されたレッドカーペットのお題は、“アメリカのファッションを、モダンに表現する”とだった。

レイチェル:共同ホストに、若手俳優人気ナンバーワンのティモシー・シャラメ(Timothee Chalamet)、歌手のビリー・アイリッシュ(Billie Eilish)、テニス選手の大坂なおみ、バイデン大統領の就任式で詩を詠んで一躍時の人となった詩人でアクティビストのアマンダ・ゴーマン(Amanda Gorman)という、異なるバックグラウンドの20代を4人そろえて話題になった。 

変化するランジェリールック

メイ:メットガラでは、半裸のようなスタイルのセレブリティがたくさんいたけれど、ようやく対面授業が始まった高校や大学でも、ランジェリーを“服”として着る学生も多いのだとか。

スティービー:以前から下着の一部を見せるようなスタイルはあったけれど、どんどん下着と服の境界線がなくなっているってこと?

レイチェル:ニューヨークにある美大の講師をしている友人から聞いた話だけど、ファッション科の生徒は前からそういう感じだったけれど、最近では建築学科やテク系の子たちまで、ランジェリーアイテムを隠すものではなく“見せる”ものとしてコーディネートしているらしい。

メイ:ヨガウエアとかランニングウエアでも、ブラトップとか街中で普通に見かけるしね。しかもスタイル抜群の人たちばかりじゃなくて。堂々としていていいことだと思う一方で、ときどきドキっとするのは私の感性が古いからか?

レイチェル:ボディーポジティブな広告やビジュアルが増えたこともあるけれど、そもそもアメリカのZ世代って、子どもの時から前の世代に比べてもっと自由に、多様な価値観に触れて育ってきているっていうのも大きいかも。

スティービー:最近は仕事で受け取るメールのシグニチャーにも、名前の下に、メールアドレスやウェブサイトなどと一緒に、He/Him/His、She/Her/Hers, They/Them/Theirsなど、ジェンダーや見た目に関わらず、どの代名詞で自分のことを表現してほしいか、書いてあることが多くなった。モデルエージェントなどは特にそう。

メイ:新学期ということもあって、学校の先生たちも、どの代名詞で呼んでほしいのか確認するケースが増えているという話。いいこともたくさんあるけど、これも毎年変化していきそうな気がする。

レイチェル:さっきの美大の話だけど、男子生徒にもブラにスカートで通学してくる子もいるらしい。トランスジェンダーというわけでもないのに。

“マイコンフォート”を探して

メイ:そもそも、ランジェリーとアンダーウエア、インティメーツ、いろいろ呼び方はあるけれど、最近はどれが主流なのかな?ランジェリーというと、レースを取り入れた繊細なブラや小さなパンティーを想像するけど、最近はもっと服みたいというか、スポーティーな感覚のデザインもたくさん市場に出ている。

スティービー:このパンデミック中にも、外に出るわけでもなくても下着は売れているという話は聞いていた。キム・カーダシアン(Kim Kardashian)のインティメートライン、「スキムス(SKIMS)」は2019年にローンチし、20年度の売り上げは1億4500万ドル(約158億円)、今年は約2倍の3億ドル(約327億円)に到達するだろうと言われている。パンデミックで素材調達に苦労したようだけれど、それでもすごい成長。

レイチェル:「スキムス」は “シェイプウエア”というカテゴリーらしいけれど、ちょうどいいタイミングでスリープウエアやラウンジウエアも提案したことも勝因だったのかも?苦しまずに着られるシェイプウエアということで、リピーターが多いと言われている。体を締め付ける下着って、いまの人たちには受け入れられないと思うよ。ファッションだって、コンフォートがいちばん、だから。

メイ:新しいブランドもここ数年で増えたよね?特にD2C(Direct To Consumer)系など、オンラインショップやインスタで広告を打って、そのまま販売に繋げるようなブランドが目立つ。一昔前は、デパートのランジェリー売り場まで足を運んで買ったり、その後もランジュエリーのセレクトショップ、ブランドの下着売り場で買ったりするのが主流だったけど、そういう買い方をしている人はもはや少数派?そういうデパートや売り場もあまり残っていないし。

スティービー:最近、広告でもよく目にするのが「サードラブ(THIRD LOVE)」や「カップ(CUUP)」、「ネガティブアンダーウエア(NEGATIVE UNDERWEAR)」など。ヌードに近い、体の一部のようなデザインが主流。ランジェリーが持つ独特のセクシーさみたいなのを売りにしてない。以前の「ヴィクトリアズ・シークレット(VICTORIA’S SECRET)」のようにセクシーさを全面に打ち出す、といったスタイルは古臭くさえ感じる。

レイチェル:長年ランジェリーマーケットのお手本となっていた「ヴィクトリアズ・シークレット」が同じようなルックスのモデルばかり起用したりしてさんざん叩かれたことは記憶に新しい。今年の春に発表された新生「ヴィクトリアズ・シークレット」では米国サッカーチームのキャプテンでレズビアンとして知られるミーガン・ラピノー(Megan Rapinoe)、インド出身の女優プリヤンカー・チョプラ(Priyanka Chopra)、サイズ14モデルのパロマ・エルセッサー(Paloma Elsesser)などバックグラウンドも体型も大きく異なる7人の女性を「VS コレクティブ(VS COLLECTIVE)」として選出。彼女たちはモデルではなく、アンバサダーとして意見をシェアし、コンセプトやデザイン、コンテンツを作り上げていく役割を担っている。

スティービー:ニューヨークでも何度も開催された「ヴィクトリアズ・シークレット」の豪華なショーも過去のものだね。リアーナ(Rihanna)やジャスティン・ビーバー(Justin Bieber)がパフォーマンスを披露し、スーパーモデルが次々にランウェイに登場してくる姿はエンターテインメントとしては面白かったけど、男性を喜ばせるツールとしてのランジェリー、という位置付けだったのは確か。もちろん男性ならみんな喜んだわけではなく、そういうステレオタイプを築き上げていったブランドマーケティングだったってことだね。

メイ:9月のニューヨーク・ファッション・ウイークでは、「VS コレクティブ」にも選ばれているパロマ・エルセッサーのようなプラスサイズのモデルがランウエイでも活躍していた。ちょっと前から、黒人モデル、アジア人モデルの数もどんどん増えてきているけれど、プラスサイズモデルも欠かせない要素になってきている。

スティービー:ミーガン・ラピノーは、この夏から、資生堂の“アルティミューン”の顔にもなった。歌手の宇多田ヒカルと一緒に広告に出ている。ミーガンはサッカー選手としてはもちろん、女子サッカー選手の給与を男子選手と同じにするように要求するなど、アクティビストとしても注目されている人。スタイルもあるし、「ハーパーズ バザー(HARPER’S BAZAAR)」の7月号のカバーにもなっていたね。

レイチェル:ただこれまでの「ヴィクトリアズ・シークレット」の客がこのコンセプトに共感したり、新しい客層が増えたりするのかというとどうかな?私はサッカーしているミーガンは応援しているけど、彼女の意見が反映された「ヴィクトリアズ・シークレット」のブラを買いたいかは分からないな。今は本当にいろんな選択肢があるし、その中で以前からあるブランドが立ち位置を変えて戦っているのは大変そう。

メイ:大きく変わったのは、以前は理想のランジェリーに自分の体を合わせていたとしたら、今は種類もサイズ展開も豊富になって、自分が求める下着が自分の体に合わせてくれるようになった、という感覚。買う側に合わせるという、当たり前のことのようで当たり前じゃなかったコンセプト。

Z世代のニーズに応える

スティービー:Z世代に人気なのはどういうブランド?その前の世代よりも、自分たちの体型を受け入れ、好みのスタイルを自由に選びたいという欲望が強い気がするけど。そもそもセクシーの定義も違う気がする。

メイ:この世代に限ったことではないけれど、米国と英国のブラの売り上げ傾向を見ると、すごい勢いでブラレットが伸びているらしい。ブラレットって柔らかくって気心地はいいけれど、サポート力はほぼないに等しい。胸を大きく見せたい人や胸の位置を上げて見せたい人には無意味なアイテムだから、そういう要求が減ってきているということかも?

レイチェル:最近のポップスターとかも胸をそこまで強調している感じはしない。キム・カーダシアンやカイリー・ジェンナー(Kylie Jenner)といったカーブのある体をアピールしているセレブリティーも、体のメリハリを強調していて、胸も大きいと言えば大きいけれど、ヒップに対しては特に胸が大きいわけではないと思うし。もちろん、どのパーツも大きいんだけどね。

スティービー: Z世代に限らないかもしれないけど、サステイナビリティを考慮しているかどうかも選ぶときに大事なポイントだよね。Z世代に人気を誇る「パレード(PARADE)」は、ウェブのトップページに、リサイクル素材を使っていることを強くアピールしている。

メイ:ニューヨークのコロンビア大学の学生が2019年にスタートしたブランドで、最初からメガネの「ワービー・パーカー(WARBY PARKER)」の創設者や、ベッドマットレスのデリバリーで知られる「キャスパー(CASPER)」やら、スーツケースの「アウェイ(AWAY)」の創設者も出資しているらしい。

レイチェル:「パレード」は、カラフルさに目が行くけど、売りはやっぱり着心地よね。今売れているのって結局は“ソフト”“ライト”“ワイヤーレス”“ストレッチ”といった形容詞が付いているプロダクトだから。

スティービー:下着の総売上は、女性のアパレルの売り上げの約6%と言われていて、22年には世界的に見て2500億ドル(約27兆円)に到達するらしい。まだまだ伸びる可能性はありそう?

メイ:そういえば今年8月にカイリー・ジェンナーが「カイリー・スイム(KYLIE SWIM)」を発表している。型数はまだまだ少ないけれど、ここからランジェリーに発展していく可能性はあるし、このスイムウェアというかビキニトップを普通に街で着る人も出てきそう。

レイチェル:「カイリー・スイム」のサイズ展開はXS〜XL。XLはサイズ14-16対応だから、かなりのプラスサイズでもOKということね。最近服のサイズ展開が少ないと、これもまた叩かれるから。

スティービー:ターゲットを絞って商品展開しているブランドもあるようだね。ビヨンセ(Beyonce)やリッゾ(Lizzo)のお気に入りとして知られているイギリスのブランド、「ヌビアンスキン(NUBIAN SKIN)」は最初から黒人女性と男性をターゲットとしている。もちろん黒人じゃない人が買ってもいいわけだけど、特有の体型があったり、似合う色があったりするわけで。

メイ:「ヌビアンスキン」をはじめ、「カップ」や「サードラブ」なども型を絞り込んでいる。その中からお気に入りが見つかれば、それをずっと買い続けるイメージ。ときに色違いや型違いを試しながらも。そして売れ筋は、ヌーディーな色らしい。圧倒的にベージュやアイボリー、ブラウン系が売れている。

スティービー:ランジェリーに限ったことじゃないけど、ターゲットを絞る、というのが成功しているビジネスの大きな鍵。できるだけ多くの人たちにアピールしようとすると、こんなに多様化が進む世の中では、結局たくさんのものを作って、たくさん物が残る結果になりがち。自分の顧客をよく理解し、リピーターにさせることがマーケティングにおいても大事。そこからもちろん広がっていけばベストで。

レイチェル:Z世代に絶大な人気を誇るブランドとしては、「エアリー(AERIE)」もあるよね。言わずと知れた「アメリカンイーグル(AMERICAN EAGLE)」のアンダーウエア部門だけれど、独立したショップもあって人気。14年に新製品や新店舗に関しての包括的な広告キャンペーンを実施。ある意味どこよりも早く、インクルーシブなコンセプトを打ち出して大成功。当時はリタッチしないなんて衝撃的だった。

メイ:今のプラスモデルほどではないけれど、決して細くないモデルがソーホーのビルボードに登場して新鮮だった。さっきチェックした「パレード」のウェブには、ちょっとリタッチしたくなるようなセルライトやホクロとかもあったりするけど、そういう完璧ではない要素を無理に消したりしないってこと。

女性視点の下着

スティービー:モデルのミランダ・カー(Miranda Kerr)と下着の広告のキャンペーンを撮影したことが何度もあるけれど、彼女も10年遅かったら「ヴィクトリアズ・シークレット」の“エンジェル”にはなれなかったかもね。

レイチェル:他のアクティビズムを通して“アンバサダー”になる道はあったかもしれないけど。

メイ:だけど、今後セクシーなデザインがなくなるわけじゃないと思う。やっぱりレースだの、刺しゅうだの、そういうランジェリーを着けたい気分のときってあると思うし。コットンパンツにも種類があるわけで。

レイチェル:そのときの気分や、その人のスタイルで選べられるのが理想ね。リアーナの「サベージXフェンティ(SAVAGE X FENTY)」はかなり際どいデザインだけど、売れているみたいだし。ある程度のセクシーさを着こなす自信みたいなのも、いまのZ世代は持ち合わせているし。素材ははっきり言ってよくないけど。

メイ:そういえばテレビシリーズ「セックス・アンド・ザ・シティ(SEX AND THE CITY)」で人気になった「コサベラ(COSABELLA)」も今振り返ると、それまでのランジェリーに比べてぐっとカジュアルなデザインで新鮮だった。伸縮性のあるレース素材中心で。このブランドも、今の市場に合わすために、最近大リニューアルしているよ。

スティービー:ロゴもアップデートされているけど、何よりもモデルの体型に幅が出た、という印象かな。

レイチェル:以前はもっとセクシーさを前面に出していたけれど、いまは健康的なイメージ。そもそも女性が必需品として着るランジェリーが必要以上にセクシーである必要もないし。一言で言って、もっと女性目線でデザインされるようになった、ってことではないかな。以前の「ヴィクトリアズ・シークレット」にしても、女性が考える男性に喜ばれる視点からデザインされていたという印象。当時はそんなのばっかりだったから、あまりに気にならなかったけど。

メイ:数年前までは、ランジェリーショップとかに行くと、ランジェリーをプレゼントとして購入しようとしている男性が結構たくさんいたという記憶が。一人で買いに来ている男性も普通にいたけど、女性と一緒の場合も。ときには隣りの試着室でいちゃつくカップルまでいたりして、落ち着いて買い物ができなかったことも。そういう意味では、ネットで購入して、自宅でゆっくり試着できるようになってありがたい。

スティービー:そもそも女性のランジェリーは男性を喜ばすツール的なマーケティングがメインストリームだったからね。ほんの最近までは。

メイ:ブラはフェミニズムと切り離せないアイテム。女性が自愛を手に入れる度にブラも変化していくってことね。

メイ/クリエイティブディレクター : ファッションやビューティの広告キャンペーンやブランドコンサルティングを手掛ける。トップクリエイティブエージェンシーで経験を積んだ後、独立。自分のエージェンシーを経営する。仕事で海外、特にアジアに頻繁に足を運ぶ。オフィスから徒歩3分、トライベッカのロフトに暮らす

スティービー/ファッションエディター : アメリカを代表する某ファッション誌の有名編集長のもとでキャリアをスタート。ファッションおよびビューティエディトリアルのディレクションを行うほか、広告キャンペーンにも積極的に参加。10年前にチェルシーを引き上げ、現在はブルックリンのフォートグリーン在住

レイチェル/プロデューサー : PR会社およびキャスティングエージェンシーでの経験が買われ、プロデューサーとしてメイの運営するクリエイティブ・エージェンシーで働くようになって早3年。アーティストがこぞってスタジオを構えるヒップなブルックリンのブシュウィックに暮らし、最新のイベントに繰り出し、ファッション、ビューティ、モデル、セレブゴシップなどさまざまなトレンドを収集するのが日課

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「アパレル生産はテクノロジーで大きく変わる」 大手繊維商社ヤギとシタテルのトップ対談

 ファッション分野でも、テクノロジーを軸にしたスタートアップ企業であるファッションテック企業が次々と誕生している。その最右翼である存在が、クラウド型のアパレル生産プラットフォーム「sitateru CLOUD 生産支援」を展開し、アパレル生産のDXに取り組むシタテル(SITATERU)だ。2019年6月にそのシタテルとの資本提携を発表した繊維商社のヤギは、1893年創業の老舗企業であるとともに、日本のアパレルOEMを手掛ける企業としてはトップクラスの企業でもある。ファッションテックは、日本のファッションビジネスをどう変えるのか。ヤギの八木隆夫社長とシタテルの河野秀和社長、両トップの対談から探る。

「商社も仕事のやり方を
変える可能性がある」

WWDJAPAN(以下、WWD):二人が知り合った経緯は?

八木隆夫ヤギ社長(以下、八木):現場の営業や金融関係など、いくつかのルートでシタテルさんの話を同時期に聞いて興味を持っていた。機会があればぜひ経営者である河野さんとお会いしたいと思っていたタイミングで紹介があった。

河野秀和シタテル社長(以下、河野):最初は当社の製品である「シタテル」を導入いただけないか、という話だったが、それ以上にスタートアップ企業としての当社にも関心を持っていただいて、その場で出資の検討にまで至った。そのスピード感にこちらも驚いたことを覚えている。

WWD:出資を決めた理由は?

八木:何よりも経営者としての河野さんの発想がとても新鮮で、面白く感じた。しかもクラウドを使ってアパレル業務、特に生産領域を効率化したいというシタテルさんの事業内容も、ヤギが自前でやることは難しいが、とても意義のあるもの。当時はシタテルの「sitateru CLOUD 生産支援」が完成前ではあったが、だからこそ、お互いに協力して知見を増やせる、そのために出資もする、という結論だった。

「sitateru CLOUD 生産支援」の
導入でアパレル生産の業務は
どう変わったのか?

WWD:クラウドを使ったアパレル業務の効率化には、どのようなインパクトが?

八木:当社は主力事業の一つとしてアパレルOEM(相手先のブランド生産)を長年手掛けてきたが、2019年の時点で大きな曲がり角も迎えていた。競争も激しくなっていたし、市場自体も縮小していた。同じやり方ではいずれ立ち行かなくなる。中でも大きな問題だったのが、多数の取引先との電話やFAX、メールといったツールでのコミュニケーションや、属人化した仕事のやり方だった。「sitateru CLOUD 生産支援」を使えば、統一したフォーマットが使えるし、確認などの作業も容易になるので、無用なトラブルやミスが減る。作業にかかる時間を大きく短縮できるので、経費の削減にもつながる。加えて、これは今、さらに重要度が増しているが、リモートでの業務が可能になる。商社としての仕事のやり方自体を変えられる可能性を感じた。

WWD:実際の導入のフローをもっと詳しく

八木:シタテルさんと共同で試行錯誤しながら、といった感じだ。業務フローを変えるわけだから最初は一つの部署で導入し、少しずつ広げていった。現在は複数部署で使うまでになった。

河野:ヤギさんはまさにアーリーアダプターで、実際に試行錯誤の中でプロダクトの完成度を磨き上げていった。アパレル生産と一言で言っても業務内容は非常に多岐にわたり、取引先も多い。そうした細かい仕様を一つひとつ改善を重ねた。現在、「sitateru CLOUD 生産支援」がユーザ−や調査機関から高い評価を受けるまでになったのは、ヤギさんとの取り組みによるところが大きい。

八木:先ほども話したが、当社には主力である提案型のOEM事業が今後縮小するという強い危機感があった。OEM業務を効率化しながら、リソースを新規事業の開拓に活用する必要があった。この数年、新規分野への積極的なM&Aも行っているが、逆を言えば、ここを改善しているからこそ、新規事業を積極的に拡大できている。

「グローバルなサプライチェーンの
変革に向けて」

WWD:ヤギのような大手繊維商社が変わると、日本のアパレル産業全体にも影響が波及する。変化は感じている?

河野:これはDX全般に言えることだが、成果を出す前の“産みの苦しみ”と言える時期がある。導入直後は新しいシステムに慣れていないため、一時的に以前より生産性が落ちるケースが多くある。そのため、これまで多くのユーザーに「sitateru CLOUD 生産支援」を導入いただいてきたが、導入に際して一番重要なのは、トップの強い意思が欠かせない。業界全体としては産みの苦しみの時期が終わり、今まさに普及期に入ったところ。昨年のローンチ当初からすると、今年8月時点でサプライヤーを除くユーザー数は約5倍、流通総額は17倍になるなど驚異的なスピードで成長している。

八木:その点は全く同感だ。これは私個人の所感だが、当社でもこのスピードで広がっていけば、今後数年で年間当社のアパレルOEM業務の少なくない部分が「sitateru CLOUD 生産支援」に置き換わる可能性がある。

WWD:アパレル生産DXの今後をどう見る?

八木:「sitateru CLOUD 生産支援」の最大の特徴は、工場やOEM先との煩雑なやり取りを効率化し、ユーザーとシタテルが保有する独自のサプライヤーネットワークを活用できること。つまり、シタテルさんの登場で、アパレル産業への参入障壁が大きく下がる。極端に言えば素人でも参入できるようになり、われわれのような商社にとっては競合が増えるということでもある。ただ、産業全体では非常にポジティブな影響だと考えている。われわれがこれまで扱えなかったようなインディペンデントなブランドや、あるいは個人のクリエイターが製品を作って売れるようになって産業全体が活性化するからだ。われわれ商社も、そうした新しいビジネスへの対応を積極的に行っていく。

河野:今後は、グローバル展開がカギになる。すでに「sitateru CLOUD 生産支援」は多言語対応もしているが、ユーザーを海外に広げることで、多層的にグローバルなサプライチェーンの変革に取り組みたい。その点でもヤギさんとの協業が生きてくる。

「sitateru CLOUD 生産支援」が
変えるアパレル生産業務

 「sitateru CLOUD 生産支援」は、アパレル業務のDXを支援するクラウドサービス。主に衣服の生産業務を支援する機能を提供しており、衣服生産のワークフローにおける情報管理と工場とのコミュニケーションをデジタル化することで、 業務の効率化やコストの削減、新しい工場の開拓を可能にする。主なメリットは以下の通り。

1.業務の管理&見える化:シンプルな入力でアイテムの関連情報や生産情報、スケジュールをクラウド上で一元管理。簡単な入力でいつでもどこでも確認・共有ができる

2.取引の効率化:アイテムの情報をクラウド上で各取引先と簡単共有。その都度発生する確認や連絡の工数を削減し、スムーズなもの作りを推進

3.サプライチェーンの最適化:「シタテル」プラットフォームの豊富なサプライヤーネットワークに直接アクセスが可能。コストに合わせた背景工場の不足を解消する

4.トラブル発生率を削減:工場や取引先、社内でのコミュニケーショントラブルを削減。半年間で40%のトラブルを削減した実績も

5.いつどこでも確認・連絡可能:リモートワーク・スマホ・タブレットにも対応。いつ・どこからでもアクセスして状況確認、関係者・工場とコミュニケーションを取ることができる

6.初期費用0円で簡単導入:導入費用はゼロ。リスクとコストを抑え、業務のデジタル化をスモールスタート

TEXT:YOHEI YOSHIDA

問い合わせ先
シタテルマーケティング部
marketing@sitateru.com

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POP UP STORE: ALWAYS OUT OF STOCK in KOBE & FUKUOKA!

こんにちは。

本日はファッションはもちろん、スニーカーやストリートカルチャーがお好きな方におすすめしたいイベントをご紹介します。

 

KING-MASA氏(以下:MASAさん)が2016年にスタートしたブランド<オールウェイズ アウト オブ ストック>の期間限定ストアを神戸店では10月9日(土)・10日(日)、福岡店は10月16日(土)・17日(日)のそれぞれ2日間開催いたします。福岡店では初の開催となり、両店とも期間中はMASAさんが来店、自ら商品説明やスタイリングのご提案をいたします。

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写真中央がKING-MASA氏

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MASAさんは著名なスニーカーコレクターとしてメディアに登場する機会も多く、スニーカーやファッションへの情熱と紳士的で優しい人柄から芸能界やファッション業界内にもファンが多い人物です。バーニーズ ニューヨークではブランドスタート直後の2016年に最初の期間限定ストアを新宿店で開催してから、継続してMASAさんとコラボレーションしたイベントを開催しています。

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<オールウェイズ アウト オブ ストック>の2021年秋冬のシーズンテーマは〝UNIFORM″。

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注目アイテムはアメリカを代表するワークカジュアルブランド<ディッキーズ>との初のコラボレーションとなるワークパンツです。

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今回<ディッキーズ>の定番モデル「85283(ダブルニーワークパンツ)」を従来よりルーズフィットに仕上げて現代風にアップデート。<ディッキーズ>オリジナルの厚みのある定番TCツイル素材を使用し、作業中に膝部分が破れないように補強された部分はコーデュロイ素材にしてファッション性を高めたデザインに仕上げています。

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また、作業服からインスパイアされたふくらはぎ部分のリフレクターテープや、裾口に施されたシリコン製のアジャスタータブなど、細部にまでMASAさんのこだわりが詰まった一本です。

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またMASAさんはストリートファッションだけでなく、クラシックなスタイルにも精通しており、クラシコイタリアのカルチャーも好んでいます。実際MASAさんご本人もクラシックなジャケットやチェスターコートにスニーカーをあわせていて、かなりのウェルドレッサーです。

イタリアで開催される「ピッティ・イマジネ・ウォモ」にも何度も足を運び、実際洒脱なイタリア人も今はクラシックなスーツスタイルにもスニーカーをあわせている事をご自身の目でチェックしています。

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今回バーニーズ ニューヨーク神戸店・福岡店での展開にあわせて注目ブランドの<フィンジャック>や、イタリア中部アドリア海に面した街で誕生した新しいニットブランド<ノミアモ>とのコラボアイテムも登場します。どちらも1型のみの限定アイテムとなりますが、クラシックなアイテムにストリートの要素を加えて展開しますので見逃せません。
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「ドレススタイルでもカジュアルなスニーカースタイルでもどちらにも合うアイテムを厳選して、イタリア製でご用意しました」とMASAさんも言うように、クラシック×ストリートの新たなスタイルを提案します。
他にも毎回人気のロングTシャツやスエットシャツもご用意しております。
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AOOS Pre Fall 21 2074 POP UP STORE: ALWAYS OUT OF STOCK in KOBE & FUKUOKA!

AOOS Pre Fall 21 1727 POP UP STORE: ALWAYS OUT OF STOCK in KOBE & FUKUOKA!

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AOOS Pre Fall 21 1773 POP UP STORE: ALWAYS OUT OF STOCK in KOBE & FUKUOKA!

この機会にぜひご覧ください。

 

【注意事項】

・新型コロナウイルス感染防止ならびにお客様・従業員の健康と安全確保に配慮した店舗運営を行っております。

・展開商品は一部変更となる可能性がございます。

・商品は数に限りがあり、ご入店の際に商品が完売している場合がございます。

・当日の状況により、お会計にお時間をいただく場合がございます。お時間に余裕を持ってお越しください。

 

POP UP STORE: ALWAYS OUT OF STOCK

10/9 SAT. ・10/10 SUN. 神戸店B1

10/16 SAT. ・ 10/17 FRI. 福岡店B1

ローラ、サステナブル・ブランド立ち上げから1年 「達成率は80%、今度は作っている人たちの労働環境をもっともっと大切にしたい」

 ローラが自身のブランド「ステュディオ アール スリーサーティー(STUDIO R330)」を始動して1年が経過した。ポリエステルのケミカルリサイクル技術を持つ日本環境設計やサステナブル経営で知られるベトナムのデニム工場サイテックス(SAITEX)などと連携し、ローラがブランド立ち上げ当初に語っていた「毎日のライフスタイルがわくわくするようなものをクリエイティブに、環境にやさしい形で作っていきたい」という思いを実践している。

 8月に発表した新作のユニセックスコレクションは“スローライフ”をテーマに掲げ、オーガニックコットン100%のスエットや環境負荷の少ないニットを取り入れたエッセンシャルなリラックスウエアだ。余剰在庫や廃棄を減らすため、今回からは受注生産も取り入れた。「みんなの幸せが地球の幸せ」をモットーに日々学びを深め、ポジティブな発信を続けるローラに、ブランド立ち上げからの変化や今後のビジョンについて聞いた。

WWD:ブランド立ち上げから1年をどう振り返る?

ローラ:まず、ブランド立ち上げまでにはすごく時間がかかったの。色々と地球環境について調べていたんだけど、自分の目でしっかり確かめたいなと思って、インドネシア、ベトナム、バングラデシュを訪れて、現状を見たり、聞いたりしていたから。そして自分の心の問題とも向き合った。去年ついにブランドが始まった時はとてもドキドキしたけど、たくさんの人が共感してくれてうれしかった。特にリサイクルポリエステルのワークウエアやオーガニックコットンの白シャツ、デニムのアイテムを気に入ってくれる人が多かったの。ブランドを通して、今まで出会えなかった人たちともつがることができて、すごく感謝している。環境について真剣に勉強している人たちから「こういうアイテムが欲しかった」って言ってもらえたのはもっとうれしかった。ただ、地球環境の問題はあまりにも複雑で、簡単には伝わらないという難しさも感じてる。だから伝わるためにはどうしたら良いんだろうと日々考えてチームのみんなと話し合っているんだ。

WWD:新作コレクションのこだわりは?

ローラ:日本の伝統的な企業を応援したいから、デニム生地は今回もカイハラさんにお願いしたの。生産は、「世界で最もエシカルなデニムを生産する」と言われるベトナムのサイテックスさん。スエットとTシャツは、オーガニックコットン100%で、漂白剤は使いたくなかったから、ありのままのコットンの素晴らしさを伝えたいと思って生成りカラーも取り入れたの。ユニセックスのエコファーのアイテムは、リサイクルペットボトル由来。ウールはどういう風に作られているか調べてみたら、羊さんにすごく負担がかかってしまっている事が多いと知って、悲しい気持ちになっちゃったの。だから全てのニットは環境に負荷が少なくて、正しい方法で育てられているウール素材を使用したよ。

WWD:今回のコレクションから受注生産を取り入れた理由は?

ローラ:私たちはコレクションで使用するサステナブルな素材の大半を一から作っているから、原価がすごく高いの。少しだけ作ろうと思っても、それを受け入れてくれる工場がなかなかなくて、少し多めに作らないといけない葛藤がずっとあった。これからは、商品ごとに売れるもの、そうでないものがあってもいいから、商品が余ることをなるべく避けようと決めて一般販売に加えて受注生産に切り替えたの。あとは希望のサイズやカラーが完売して、要望に100%答えられない商品が結構出てしまったから、それも今回から改善したいんだ。

WWD:100%サステナブルな商品開発は難しい。迷ったときに大事にしていることは?

ローラ:100%は本当に難しいの。この1年自分の中での葛藤に苦しんだり、チームとも言い合いになったりしたことが何度もあったから。でも、諦めないで100%に近づけるように最善の努力を続けて自分を信じれば、いつか花が咲くと思うんだ。ブランドもライフスタイルも段階的にバランスを取りながら変化することが大事。今はチームで話し合いながら少しずつでもできるところから進めているの。

WWD:今回のコレクションは何%達成できた?

ローラ:80%ぐらいかな。残りの20%は、フェアトレード。環境に配慮された素材は何とか調達できたけど、今度はそれを作っている人たちの労働環境をもっともっと大切にしたいんだ。例えば、サイテックスさんの工場では、オーガニックの食事を従業員に提供していたり、安全な通勤をサポートしていたり。今回のニットとスエットをお願いした中国の工場も、労働環境をきちんと管理しているけど、フェアトレードの認証までは取れていない。認証の取得はすごく難しいんだって。でも、やっぱり認証はこれからすごく大切になるから、一緒に話し合っているところ。日本でもどんどん工場の数が減少しているから、来年のコレクションは、そこもサポートできるような取り組みを考えているの。

一人一人の健康と幸せが地球を守ることにつながる

WWD:一つ一つの問題に丁寧に向き合い、学ぶ姿勢が印象的だ。1日で勉強やリサーチに費やす時間はどれくらい?

ローラ:大体5〜6時間くらいかな。毎日、たくさん本を読んだり、情報収集したりしているよ。今日もこの取材の後、地球環境に関係するドキュメンタリーを見るの。脳が何個もあったらいいのにって思う(笑)。でも、すごく楽しいの。あとは現地に足を運ぶことも大切。故郷のバングラデシュに行ったとき、昔自分が住んでいた田舎に行ったら、よく水遊びしていた池が、プラスチックごみで誰も入れない状態になっていてすごくショックだった。村の人たちに「ローラ助けて」って言われて、すごく心に響いたの。どれだけこの問題が深刻なのかを実際に肌で感じたことは大きかった。

WWD:“サステナビリティ”はさまざまな問題が含まれているが、今特に関心のあるトピックは?

ローラ:全てだけど、やっぱり気象変動と人間の心についてはすごく関心があるかな。最近、気象変動の原因は、一人一人の意識や心にひも付いているんだなって思うの。便利な生活を求めて楽をしようとか、誰かがやってくれるから大丈夫とか、何も考えずにお買い物をすることが環境問題の悪化につながっているから。まずは一人一人の行動、そして心と体の健康が大事で、心と体が健康だと、誰かを幸せにしてあげよう、地球環境を良くしようと思える気持ちが湧いてくると思うんだ。

WWD:勉強すればするほど、問題の深刻さに落ち込むことはない?モチベーションを保つ秘訣は?

ローラ:実は最初は環境問題について勉強するうちに、「私たち人間は、地球や動物になんてひどいことしているんだ」「どうすればいいんだろう」って思ってどんどん気分が落ち込んだんだ。学んだことを(SNSに)書いたら、否定的なコメントを受け取ることもあって。でも、今はそれを乗り越えることができた。どんな意見があっても全てを受け入れて自分の直感を信じて正しいと思う方向に突き進んでいく事が一番大事だと思ったから。自分の心が幸せになると、好奇心が広がって、周りへの感謝も大きくなることに気付いたら、自分=みんな、みんな=地球、全てがつながっていることが分かったの。だから、「セルフラブ」は、実はこの地球を愛すること。例えば、農薬をなるべく使わないオーガニックの食事をすれば、土地に負担をかけずに地球も一緒に健康でいられる。自分が健康で幸せでいることが、地球の健康と幸せにつながるって思うと、もっと人々が幸せになるべきだなって。

WWD:揺るがない強さを持てたのは拠点をLAに移したことも関係している?

ローラ:本当に大きかったわ。今住んでいるエリアは、自分の体と心を大切にする人が多いの。夢に向かって好きな事を仕事にしている人も多くて、そういう人たちと話す時間も楽しいんだ。日本にいるとき、実はお散歩にもあまり行けなかったの。外に出るときは、いつも帽子とマスクで顔を隠して、まるで私は悪いことしたみたいって思ってた。でもここは自然もたくさんあって、開放的な気分で歩ける。拠点を移したからこそ、改めて日本の素晴らしさや美しさにも気付いて、今はその伝統を世界に広げたいんだ。逆に今、心が落ち込んでいる人や自分の夢を見つけられない人の心のサポートもしたくて、勉強中なの。

ファッションの次は、食やアロマ、メディア立ち上げも

WWD:服作りを手掛けるようになってファッションを楽しむ視点に変化は?

ローラ:昔は、好きだった服でも何カ月かすると、「あれ?これって、もう古いのかな」「もっとトレンドのもの着た方がいいかな」とかをよく気にしていたけど、今は自分が本当に好きなスタイルが見えてきて、エッセンシャルなアイテムで満足するようになったの。何度も同じコーディネートをするし、古着を取り入れたりもする。「スタジオR330」も、トレンドに関係なく私が考える長く着られるエッセンシャルなアイテムを作っていて、アパレルラインはもう少しで完成するの。そしたらその後は、食やアロマを通して、健康的なライフスタイルを提案できるプロダクトに広げていきたいな。

WWD:ビジネス規模はどれくらいを目指す?

ローラ:あまり大きくし過ぎず、今のチームでできる規模がちょうどいいかなって思ってる。自分の直感を信じて動いているから、ゴールはあえて決めていないの。何を作るかは、実際にサステナブルで健康的なライフスタイルを過ごしたりながら見えてきたものを少しずつ形にしたいから。

WWD:チームはどのような体制?

ローラ:メンバーは6人。チームのみんなが同じ気持ちで一緒に勉強や運動をしていて、いろんなアイデアがどんどん出てくるの。規模はスモールチームだけど、今は木の根っこのような強いチームに進化しているんじゃないかな。

WWD:グローバル進出の進捗は?

ローラ:今年の冬ごろから始めたいな。将来的にはLAか日本に店舗をオープンしたいの。まだ誰も挑戦したことのないようなお店にしたいから、今は頭に浮かんでくる絵を整理中なの。

WWD:今後の目標は?

ローラ:常に学び続けてセルフラブを忘れないこと。感謝の気持ちを持って、チームのみんなと一緒に楽しみながら進んでいくこと。実は今新たに、新しい形のメディアを立ち上げようと考えているの。人の心や環境について、学ぶことの楽しさを伝えていきたいなって思って。その発信がきっかけで、ワクワクする気持ちが出てきたり、好奇心が湧いたりして、学ぶことを楽しむ輪が広がって自分を愛する事に繋がったらうれしいな。それが自然に地球を守ることにつながると思うから。

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アイウエアD2Cの「ワービー パーカー」が上場

 米アイウエアブランド「ワービー パーカー(WARBY PARKER)」は9月29日、ニューヨーク証券取引所に直接上場した。初値は54.05ドル(約5945円)、終値は54.49ドル(約5993円)と同証券取引所が前日に設定した参考価格の1株40ドル(約4400円)を大きく上回った。時価総額はおよそ68億ドル(約7480億円)。

 直接上場とは、新株を発行せずに既存の株式を上場することを指す。一般的な新規上場(IPO)と異なり、新株を発行しないため、新株を引き受ける金融機関に支払う手数料などのコストを削減できる。既存株主が持ち分をすぐに売却できるメリットがあるが、新株を発行しないので新たな資金調達はできないというデメリットがある。なお、同社は2021年8月の時点ではIPOの準備を行っていた。

 「ワービー パーカー」は10年に創業されたD2Cの眼鏡ブランド。自宅で眼鏡を5本まで無料で試すことができ、気に入ったものがあればECで購入するというシステムと、豊富な種類や買いやすい値段で人気となった。21年6月末日時点で145店を運営し、従業員数は約3000人。

 同社が米国証券取引委員会(Securities and Exchange Commission)に提出した資料によれば、18年12月期の売上高が2億7300万ドル(約300億円)、19年は3億7000万ドル(約407億円)、20年は3億9400万ドル(約433億円)と順調に推移している。一方で、純損失は18年が2300万ドル(約25億円)、19年は前年から横ばいに推移し、20年は5600万ドル(約61億円)と赤字が拡大している。21年1〜6月期で見ると、売上高は前年同期比53.0%増の2億7053万ドル(約297億円)、純損失は前年同期の1000万ドル(約11億円)から729万ドル(約8億円)へと赤字が縮小している。

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アイウエアD2Cの「ワービー パーカー」が上場

 米アイウエアブランド「ワービー パーカー(WARBY PARKER)」は9月29日、ニューヨーク証券取引所に直接上場した。初値は54.05ドル(約5945円)、終値は54.49ドル(約5993円)と同証券取引所が前日に設定した参考価格の1株40ドル(約4400円)を大きく上回った。時価総額はおよそ68億ドル(約7480億円)。

 直接上場とは、新株を発行せずに既存の株式を上場することを指す。一般的な新規上場(IPO)と異なり、新株を発行しないため、新株を引き受ける金融機関に支払う手数料などのコストを削減できる。既存株主が持ち分をすぐに売却できるメリットがあるが、新株を発行しないので新たな資金調達はできないというデメリットがある。なお、同社は2021年8月の時点ではIPOの準備を行っていた。

 「ワービー パーカー」は10年に創業されたD2Cの眼鏡ブランド。自宅で眼鏡を5本まで無料で試すことができ、気に入ったものがあればECで購入するというシステムと、豊富な種類や買いやすい値段で人気となった。21年6月末日時点で145店を運営し、従業員数は約3000人。

 同社が米国証券取引委員会(Securities and Exchange Commission)に提出した資料によれば、18年12月期の売上高が2億7300万ドル(約300億円)、19年は3億7000万ドル(約407億円)、20年は3億9400万ドル(約433億円)と順調に推移している。一方で、純損失は18年が2300万ドル(約25億円)、19年は前年から横ばいに推移し、20年は5600万ドル(約61億円)と赤字が拡大している。21年1〜6月期で見ると、売上高は前年同期比53.0%増の2億7053万ドル(約297億円)、純損失は前年同期の1000万ドル(約11億円)から729万ドル(約8億円)へと赤字が縮小している。

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ドムドム、アジとかカレイとか、変なハンバーガーばかり作るのは何でですか? 教えて!藤崎社長

 日本で最初にハンバーガーチェーンを立ち上げた「ドムドム」。ダイエー資本の元で一時は400店を展開したが、現在は30店弱となった。だが、いま、商品の面白さなどで話題になっている。元専業主婦だった藤崎忍社長にどう舵取りをしたかを聞いた。
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ドムドム、アジとかカレイとか、変なハンバーガーばかり作るのは何ですか? 教えて!藤崎社長

 日本で最初にハンバーガーチェーンを立ち上げた「ドムドム」。ダイエー資本の元で一時は400店を展開したが、現在は30店弱となった。だが、いま、商品の面白さなどで話題になっている。元専業主婦だった藤崎忍社長にどう舵取りをしたかを聞いた。
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大変身中の「無印良品」を考える:記者談話室vol.1

 「WWDJAPAN」ポッドキャストの新連載「記者談話室」がスタートします。ファッション業界のその時々のニュースや話題について、3人の専門記者が分かりやすく解説したり、時には脱線したりしながら、掘り下げていきます。

 第1回は「大変身中の『無印良品』を考える」。誰もがよく知る「無印良品」ですが、大きく変貌を遂げようとしています。衣食住のあらゆる商品・サービスを扱う同店は今後、軸足を郊外や地方都市の生活圏に移し、2024年以降は国内で年間純増100店舗の出店拡大を目指すと発表しました。その主戦場になるのは、食品スーパーの横の立地です。小売業がEC(ネット通販)を強化してリアル店舗の出店を抑える中、なぜ逆張りの出店攻勢なのか。どうして食品スーパーの横に出るのか。はたして成功するのか――。3人でざっくばらんに語り合ってみまました。ぜひポッドキャストをお聞きください。


出演者:
林芳樹(はやし・よしき):1972年、千葉県生まれ。大学卒業後、出版社勤務を経て、98年に業界紙の日本繊維新聞社に入社。広告営業を経て編集記者になり、メンズウエア、スポーツウエア、SPAなどを取材する。2009年2月にINFASパブリケーションズに入社。「WWDジャパン」編集部に配属され、主にビジネスニュースを担当する

横山泰明(よこやま・やすあき):1978年生まれ。繊維・ファッション業界紙「日本繊維新聞」の記者を経て、2010年から「WWDジャパン」で記者。合繊メーカー、素材、商社、EC、ファッションビル、ショッピングセンターを担当。東京外国語大学ヒンディー語専攻出身

五十君花実(いそぎみ・はなみ):1983年、愛知県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、2006年に繊研新聞社に記者として入社。大手アパレル、セレクトショップ、百貨店、デザイナーズブランド、海外コレクションなど一通りの分野を経験した後、2018年3月にINFASパブリケーションズに「WWDジャパン」記者として入社。同年5月からニュースデスク。現在の取材分野はグローバルSPA、ウィメンズアパレル、百貨店など

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