Creative Director : Alessandro Michele, Art Director : Christopher Simmonds, Photographers & Directors : Durimel, Make-up : Thomas De Kluyver, Hair Stylist : Andrea Martinelli
「グッチ(GUCCI)」はこのほど、「ザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE)」とのコラボ第2弾を発表した。“あらゆる形の冒険、その旅立ちのスピリットをたたえる”という第1弾のコンセプトを踏襲したもので、アレッサンドロ・ミケーレ(Alessandro Michele)「グッチ」クリエイティブ・ディレクターが世界観を表現するための広告キャンペーンの舞台に選んだのは、火山性の黒い大地や氷河を擁し、冒険心をくすぐるアイスランドだ。
これらのアイテムは、漁網や古いカーペットを原料とするリサイクルナイロン「エコニール(ECONYL)」や、コントロール・ユニオン・サーティフィケーションズ(CONTROL UNION CERTIFICATIONS)によるRDS(レスポンシブル・ダウン・スタンダード、責任ある羽毛の基準)認証を得たダウンを使用する。またガーメントケースやボックス、ショッピングバッグも100%リサイクル可能だという。
イエーツ:「グッチ」の70年代のデザインは、ざっくりいうと茶色で柔らかいシルエットが中心。衣装で「グッチ」らしさを表現することより、グッチ家の家族構成の面白さを引き立てることに注力した。例えばガガ演じるパトリツィアは、当時「グッチ」をほとんど着ていなかったという。「イヴ・サンローラン(YVES SAINT LAURENT)」や「ディオール(DIOR)」ばかりを着ていたようだけど、アクセサリーは「グッチ」のものだった。ベルトやバッグは40年代以降、人気を獲得していたんじゃないかと思う。しかし、この時代の茶色やバーガンディ中心だったカラーに新しい革命をもたらしたのは、トム・フォード(Tom Ford)だけだった。本当に衝撃的だった。
WWD:トム・フォードが映画内に登場してわれわれも驚きだった。
イエーツ:トム・フォードが1995年に発表したショーは本当に画期的だった。作中では「ヴェルサーチェ」の1982年のコレクションや「トム フォード」のシーンを再現するべく、アソシエイトデザイナーのステファノ・デナルディス(Stefano De Nardis)が衣装を一から製作して再現した。そして伝説的なモデル兼女優のアンバー・ヴァレッタ(Amber Valletta)のように見えるモデルを探し、素晴らしいシーンを作り上げた。グッチ一族の“異端のデザイナー”と呼ばれるパオロ・グッチ(Paolo Gucci)のコレクションは作中では、彼自身が「パステルとブラウン」と呼んでいることから無味に仕上げた。しかしそれでもゴージャスに見えたと思う。ステファノのデザインもあって、美しい仕上がりになった。