「ダブレット」と桐生の名店「エスティーカンパニー」がタッグ 2023年新春を祝う“上毛かるた”Tシャツ

 あと数時間で2023年!お正月といえば初詣にお節料理にお屠蘇に……とおめでたいモノ目白押しですが、群馬・桐生が誇る名店セレクトショップ「エスティーカンパニー(ST COMPANY)」からも、実におめでたい(?)新春限定アイテムの情報が届いたので是非紹介させてください。人気ブランド「ダブレット(DOUBLET)」と「エスティーカンパニー」がタッグを組んで製作した、“KARUTA Tシャツ”です!

 “KARUTA”と聞いてピンときたアナタは群馬県民、ないしは北関東にゆかりのある方でしょうか。それ以外の地域の皆さんも、テレビ番組「秘密のケンミンSHOW」などで、群馬県民が県の自然や歴史、風土を題材にした「上毛かるた」なるものに幼少期から親しみ、小学校ではかるたの授業があり、県大会などでかるたの腕を競い合っているという話を聞いたことがあるのではないでしょうか。そんな群馬が誇る「上毛かるた」の札を、今回のTシャツはグラフィックのモチーフにしています。

 「エスティーカンパニー」があるのは群馬の桐生、「ダブレット」の井野将之デザイナーも群馬出身。群馬タッグが産み出した実に地元愛あふれる商品ですね。「上毛かるた」に親しんだ群馬県民の皆さんは、「この図柄、懐かしい!」となる商品だと思います。しかし、その他の地域の方や「群馬県民だけど『上毛かるた』には特段思い入れがない」という方もご安心ください。往年のロックバンドTシャツのようなデザインなので、かるたの元ネタを知らなくても十分に楽しめます。

 3柄4サイズ展開で、各税込1万5400円。「エスティーカンパニー」の桐生本店や高崎オーパ内の店舗、ECで1月2日の初売りに合わせて発売します。桐生本店では、ロックバンド×お正月風味な空間インスタレーションも実施するそう。個人的には、今回の商品の告知ビジュアルに「エスティーカンパニー」の販売員さんと共に、環敏夫社長ご自身が出ていることにグッときています(笑)。「ダブレット」の井野デザイナーを始め、環社長を“ファッション業界のお父さん”として近しく感じている業界人は多いので(私自身もそうです)、このビジュアルに皆さん新年早々ほっこりするのではないでしょうか。

 SNS時代は都心の店も地方の店もフラットになって、面白い企画をすれば注目が集まるし、お客さんはその店に行きたいがために旅をする。「エスティーカンパニー」はまさにそんな“デスティネーションストア”(目的地になる店)の一つですが、「WWDJAPAN」は2023年もそういったお店をたくさん取り上げていこうと思っています!

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バケットハット、バラクラバの次はファーハット 1点投入で気軽にムードチェンジ【2022-23年秋冬トレンド】

 バケットハットやバラクラバとヒットが続いた顔周りの“ネクスト”アイテムに、もふもふのファーハットが急浮上してきました。90年代リバイバルの流れで、イギリスバンド、ジャミロクワイ(Jamiroquai)風のトール系ハットも復活。ボリューミーなハットは、抜群の小顔効果を発揮してくれます。ファーの風合いが愛らしさや朗らかなムードを印象付けてくれるのも、ファーハットならではのメリットです。

 例えば「ジュンヤ ワタナベ マン(JUNYA WATANABE MAN)」は、2022-23年秋冬コレクションでジャミロクワイ流ファッションを“リミックス”。メキシコのエスニック衣装とのマリアージュを提案しました。ファー特有のぬくもりはもちろん、重たくなりがちな真冬のコーディネートに華やかさが加わりました。今回は、さまざまなブランドの秋冬ルックから、ファーハットのスタイリングを読み解いていきます。

ドレッシーなスタイルに“ずれ感”を投入

 人気が続くバケットハットやキャスケットはカジュアルな印象を持たれがちですが、ラグジュアリーブランドがファーハットで相次いで提案しているのは、アッパーな装いへの“1点投入”です。ドレッシーなウエアとの適度な“ずれ感”が、サプライズを呼び込みます。

 「ヴェルサーチェ(VERSACE)」はピスタチオカラーのファーハットを、ニットのセットアップに合わせました。ほっそりしたIラインシルエットの優雅な装いに、もふもふしたファーハットをオン。クラウンが高いハットが視線を上に誘うので、全体をいっそう縦長に見せてくれます。

 中央がこんもり盛り上がったシルエットがファーハットの従来の基本形でしたが、近ごろはそれとは異なるデザインも登場しています。中央部分の高さが低く、すげがさのようなハットはエスニックなムードを漂わせます。上品なドレス姿にムードチェンジを仕掛けるスタイリングに効果的です。2枚目の写真「ラフ・シモンズ(RAF SIMONS)」は、パウダーピンクのワンピースにパープルのファーハットをプラス。クラウンが低く、笠が張り出した形のおかげで、顔がすっきり映る仕掛け。パテントレザーのサイハイブーツでつややかさも加え、センシュアルな装いに仕上げました。

視線はずしで肌見せをカムフラージュ

 スタイリング面で、使い道やメリットが多いファーハット。視線を誘い込むので、別のスポットから目をそらす効果も期待できます。例えば、大胆な肌見せとの組み合わせは、おすすめしたい上手なファーハットの使い方。ヌーディーな印象を薄めるのに役立ちます。

 顔周りを囲むような大きめのファーハットを迎えたのは、「ユハン ワン(YUHAN WANG)」。白のファーで愛らしいムードに。正面に入った深いスリットから生足がしっかりのぞく装いですが、主張の強いハットが視線を呼び込むカムフラージュ効果を発揮。ハットのボリュームが生きて、全体がコンパクトに見えるのも、このスタイリングのいいところです。

 “Y2K”のトレンドが衰えを見せず、肌見せも勢いが続いています。服の面積が小さくなる分、別のスポットでインパクトを補わないと、肌が目立ち過ぎる心配も。特大のファーハットは、その点で格好のリリーフ役です。

 2枚目の写真「アンブッシュ(AMBUSH)」のパンツルックは、デコルテとウエストでダブルの肌見せを仕掛けました。ほぼ水着スタイルに近い上半身のバランスを、巨大なファーハットが調節。ブラックで統一してゴージャスさを高めました。毛足が長いハットの異素材感が、装いに奥行きをもたらしています。

まったり“チル”なコーデに最適

 リッチでゴージャスな雰囲気が持ち味のファーハットですが、別のテイストも用意されています。ファーのバケットハットはかさばりすぎず、マルチに操れる重宝アイテム。つばがフラットなマウンテンハットの形はジェンダーレスに取り入れやすく、着こなすムードとの相性を選びません。

 「ニューエラ(NEW ERA)」は、ピンクのオーバーサイズジャケットにベージュのファーハットをオン。バケットハットのシルエットが、チルな雰囲気に。スエットパンツと色を合わせて、穏やかな見え具合に整いました。

 真冬に多くなるダークトーンの装いに、ふんわりしたファーハットを差し色に迎えれば、全体のムードを軽やかに変えられます。かぶるだけのお手軽な“後付け”で済むのは、帽子ならではのよさです。

 2枚目の写真「ベッドフォード(BED J.W. FORD)」は、レザー仕立てのロングジレを主役に、モノトーンコーデでタフなムードを披露しました。マルチカラーのファーハットを盛り込んで、ゆるめのリラックスしたウエアにアクセントを添えています。差し色のツールとしても、ファーハットは目立つポジションなだけに効果は絶大。冬ルックのムードチェンジャーを任せられます。

 ファーハットは、ボリュームやもふもふの質感に加え、シルエットや色の選択肢も多いので、着こなしのバリエーションを広げやすいアイテムです。寒さが厳しくなるこれからの季節、自分好みの装いに役立ててみませんか。

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「デザインだけでなく、価格帯や多様性、環境に対してもフレンドリーでありたい」 ギョーム・アンリが語る「パトゥ」でのクリエイション

ギョーム・アンリ(Guillaume Henry)=アーティスティック・ディレクターが手掛ける「パトゥ(PATOU)」にとって、2022年は大きく前進した1年だった。20年春夏シーズンのデビューから高い完成度で打ち出された「パトゥ」スタイルはシーズンごとに少しずつバリエーションが広がり、2月には世界初となる旗艦店を東京・表参道ヒルズにオープン。7月には、それまではプレゼンテーションで発表していたコレクションを初めてショー形式で披露した。ブランドの世界観を体現する旗艦店で、6年ぶりに来日したギョームにブランド再生の歩みやコレクションへのアプローチについて聞いた。

 

WWD:久しぶりに東京に来て感じたことや変化は?

ギョーム・アンリ(以下、ギョーム):「パトゥ」に入ってから東京に来るのは、これが初めて。日本は「パトゥ」への支持が厚いマーケットでずっと来たかったのに、新型コロナウィルスの影響でずっと来日できなかったからね。まだいろんなところを訪れることはできていないけれど、街中で見かける人は皆オシャレを自由に楽しんでいて、ファッションのエネルギーを感じる。

WWD:ここは「パトゥ」初の旗艦店だが、ようやく実際に見られた感想は?

ギョーム:本当にエキサイティング!「パトゥ」にとって初めての旗艦店だったし、ずっとFaceTimeを通して進めてきたから、店舗をデザインするのはチャレンジでもあった。だから、ここに来るまでは正直ナーバスだった。でも、ブランドのファンタジーや価値観、アトリエのような雰囲気が表現されていることを実感できて、とても気持ちが高まったよ。

WWD:「パトゥ」(かつての「ジャン・パトゥ」)は歴史あるフレンチメゾンだが、そのアイデンティティーや“らしさ”をどのように捉えている?

ギョーム:「ジャン・パトゥ」は100年以上も前に設立されたブランドだが、1996年からずっと休眠状態だった。そんなブランドを復活させるということは興味深く、 “再生”であると同時に“創造”でもあったと言える。オフィスや既存のビジネスも、きちんとしたアーカイブもない状態からのスタートだったからね。それに、「ジャン・パトゥ」があまり知られていなかったマーケットにとっては、「パトゥ」はまったく新しいブランド。だからブランドがもつ価値にフォーカスしつつ、現代のためのブランドを作り上げることに取り組んだ。重きを置いたのは、ジャン同様のクチュールの精神やアトリエでの仕事を大切にしながらも、今を生きる女性たちが日常生活の中で着られる服を提案すること。それはジャンの価値観にも通じる部分で、彼の最初のミューズは実の姉だったし、彼は当時からクチュールだけでなく街中で着るためのスポーツウエアを提案していた。そして、パーティーが好きだったジャンのようにフレンドリーなブランドであることも、大事な要素。「パトゥ」っていう響き自体にも、ニックネームみたいな親しみやすさがあると思う。デザインだけでなく、価格帯や多様性、環境に対してもフレンドリーでありたいと考えている。
 デザインとしては、ジャンだけでなく、カール・ラガーフェルド(Karl Lagerfeld)やミシェル・ゴマ(Michael Goma)、クリスチャン・ラクロワ(Christian Lacroix)が手掛けていた時代もある。アーカイブそのものから着想を得ることはあまりないけど、その根底にあるスポーティーさやシンプルさ、ドラマチックなボリュームを「パトゥ」らしさと捉えている。マインドとしてはジャン・パトゥと常に共にあるけれど、彼が提案したモノをアレンジして再現する“リクリエイション”というより、新しいモノを生み出す“クリエイション”という感覚だね。

WWD:「パトゥ」でコレクションをデザインするときに常に心掛けていることは?

ギョーム:着る人の魅力を引き立てるモノでありながらも、毎日の生活のニーズに応えるモノであること。ファッションは時に夢やファンタジーであり、尊重はするけれど、それだけになってしまうのは「パトゥ」の価値観にはそぐわないと思う。その一方で、ベーシックな白シャツのようにリアルなだけになってしまうのも違う。日常生活で着られるリアリティーと、ファッションが生み出すファンタジーのバランスが重要なんだ。ドローストリングによってシルエットやボリュームを自由に変えられるアイテムは、まさにそれを象徴するもの。着こなし方や組み合わせ方によって、控えめからエッジーまで自分らしさを表現してほしい。

WWD:自分らしさを表現するという点でいうと、2023年春夏コレクションは「WHO IS YOUR MUSE?(あなたのミューズは誰?)」をタイトルに掲げていた。提案したスタイルも、「パトゥ」らしさを感じるラッフルやバルーンスリーブが特徴的なルックやソフトなテーラリングから、スポーティーなスタイル、ミニマルなドレスまでが提案され、より幅広い女性像が描かれているようだった。

ギョーム:コレクションが同じようなアイテムの繰り返しではいけないと思っている。ファッションは夢の空間なだけではなくプロダクトでもあるから、他のアイテムを台無しにするモノは作りたくない。小規模なコレクションの中でも、同じフィロソフィーと価値観をもった多様なアイテムを提案したいんだ。メニューに適切な数の選択肢が用意されたレストランのようにね。そして、着用者に僕自身が思い描いたイメージを強いることは決してしたくない。それぞれのコレクションはストーリーをベースにしているけれど、それは僕自身のストーリー。僕のストーリーを着用者に押し付ける必要はない。だから、店に並んだ時点で、コレクションは僕のモノではなく、それぞれの人生を歩んでくれればいいと思っている。「パトゥ」を着用している人が僕のことを知らなくてもいいし、僕がデザインした服を着ている姿を見るだけでハッピーなんだ。

WWD:23年春夏のショーにはメンズも一人登場したが、その意図は?

ギョーム:昔は自分のことを“ウィメンズ・ファッションデザイナー”と言っていたけど、今はシンプルに“ファッションデザイナー”と表現している。もはやファッションにジェンダーは関係ないし、ショーでは「パトゥ」は誰でもウェルカムということを伝えたかった。男性が「パト
ゥ」を着てくれているのを見るととてもうれしいし、日本人の男性にはぴったりフィットする人も多い。昨日イベントを開いた時にも「パトゥ」の服を着こなしてくれている男性がいて、「うらやましい!」と思ったよ(笑)。

WWD:メンズコレクションを作りたい気持ちはある?

ギョーム:もちろん!「カルヴェン(CARVEN)」ではメンズも手掛けていたから懐かしいし、とても楽しんでやっていたからね。でも始めるには、市場があるかをきちんと見極める必要があると思う。

WWD:「パトゥ」でショーを開くのは23年春夏が初めてだった。今後もショー発表を続けるのか?

ギョーム:次回は、来年1月27日の朝にパリでショーを開く予定だよ。(以前のように)プレゼンテーションでコレクションを話しながら見せるのもよかったけれど、デビューシーズンから3年がたち、服を動きの中で見せる必要性を感じている。シルエットからキャスティングまでを通して、「パトゥ」の全体像を表現したい。

WWD:今後、「パトゥ」で取り組みたいことは?

ギョーム:セラミックなどのホームコレクションは興味深いけど、「パトゥ」は小さなチームだからね。ただ、22-23年秋冬にコラボしたラバーブーツブランド「ル シャモー(LE CHAMEAU)」のような専門ブランドと一緒にモノ作りに取り組むのも面白いと思う。来年1月に披露する23-24年秋冬コレクションでは、また別のエキサイティングなコラボがあるから、楽しみにしていてほしい。

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LVMHのアルノー会長がレオナルド・ダ・ヴィンチの邸宅を購入 ミラノ市内でワイン畑も

 イタリアのコリエレ・デラ・セラ紙によると、LVMHモエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)のベルナール・アルノー(Bernard Arnault)会長兼最高経営責任者(CEO)は、ミラノの「カーザ・デリ・アテラーニ」として知られる由緒ある建物を購入した。コンティ家とポタルッピ家の子孫の所有物件で、ファッションショーや発表会、カクテルレセプションなど、プライベートなイベントも多数開催されてきた。取引額や購入の目的は不明。LVMH代表者からのコメントは得られていない。

 1490年頃に建てられた「カーザ・デリ・アテラーニ」は、レオナルド・ダ・ヴィンチが傑作「最後の晩餐」を描くためにミラノに滞在していた1498年に、ミラノ公ルドヴィコ・イル・モーロから寄贈されたものだ。その後、所有者が変わり、1919年に上院議員で実業家のエットーレ・コンティが取得し、その息子で有名な建築家のピエロ・ポータルッピが修復を手掛けた。

 緑豊かな中庭があり、約2エーカー(約8100平方メートル)のブドウ畑も抱える。放置され荒れ果てていた畑だったが、2014年に修復され、翌年ミラノで開催された国際博覧会で一般に公開された。大都市の中心に現存する唯一のワイン生産地でもある。

 「フォーブス(Forbes)」によると、12月時点で純資産が1818億ドルと推定されているアルノー会長兼CEOは、世界で最も裕福な男性の一人で、テスラ(TESLA)やツイッター(TWITTER)のオーナー、イーロン・マスク(Elon Musk)やアマゾン(AMAZON)のジェフ・ベゾス(Jeff Bezos)などの起業家としばしばトップの座を競い合っている。

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今年もご愛顧いただきありがとうございました!

こんにちは。

いよいよ新しい年の始まりが近づいてきましたね!

 

2022年も、バーニーズ ニューヨークは多くのお客様との出会いと素敵な笑顔に支えていただきました。

来年もよりいっそうみなさまに喜んでいただけるよう、バーニーズ ニューヨークならではのファッションをご提案してまいりますので、変わらぬご愛顧をよろしくお願いいたします。

 

明日1月1日(日・祝)は、西武渋谷店・アウトレット店は営業、銀座本店・六本木店・横浜店・神戸店・福岡店は休業いたします。

年末年始の営業についてはこちらをご確認ください。>>>

 

アウトレット各店は各アウトレットモールに準じて営業いたします。

詳しくは各サイトをご確認ください>>>

 

オンラインストアでは年末年始もショッピングをお楽しみいただけますよ!

冬物アイテムはもちろんのこと、開催中のウィンターセールも引続きチェックしてくださいね。>>>

 

ウィンターセールでは、明後日1月2日(月・休)からセール対象品が増え、店頭がいっそう充実します。

 

みなさま、2023年もバーニーズ ニューヨークをどうぞよろしくお願いいたします。

よいお年をお迎えくださいね。

UA栗野氏×トレンド予測の第一人者が語る「南半球の誇り」  それは“新しい世界を理解するためのレシピ“

 日本服飾文化振興財団は今年11月、南半球のクリエイティビティに焦点を当てた本「プラウド サウス(PROUD SOUTH)」の編集を手がけたひとり、リー・エデルコート(Lidewij Edelkoort)の来日に合わせ、栗野宏文ユナイテッドアローズ上級顧問とのトークセッションを開催した。同書は南半球、つまりアフリカや南米、南アジア、東南アジアなどのアートやファッション、写真といったクリエイティビティを紹介する内容で、424ページにおよぶ写真とエッセイで構成されている。なぜ今、南半球なのか?2人からはファッション産業を刺激し、覚醒させる言葉が次々と飛び出した。

 1950年オランダ生まれのエデルコートは、トレンド予測の第一人者として知られ、テキスタイル見本市「プルミエール・ヴィジョン(PREMIERE VISION)」でのインスタレーションなどが有名だ。今も数々のグローバル企業に向けてトレンド分析やデザインコンサルティングを行っている。彼女が示す“トレンド”とは短視ではなく、歴史や社会情勢を踏まえて数シーズン先に消費者が何を求めるかを示すものである。

 エデルコートが同ブックに収めた写真、そこに映るファッションや人物はエネルギッシュだ。カラフルでまっすぐで、明るく、自信に満ちている。「彼らから新しいイニシアチブを感じたし、写真の力を改めて発見し、幸せだった」とエデルコートは制作過程を振り返る。企画からリサーチ、写真家探しには1年半以上の時間を費やしたという。写真家たちはいずれも“南半球”にルーツを持つ人たちで、いわゆる有名人ではない。「まず考える時間を十分にとり、そしてリサーチをした。写真家を見つけるのはとても大変だった。ネットを通じて探し、人づてで連絡をとり、説明をして。で、返事がこなかったりして(笑)」。

“ファッションはもう生き残れない”とまで発言してしまった

 このトークイベントでもっとも時間が割かれたのは「北半球の住人が南半球のクリエイションを扱うことの意味と意義」だった。15世紀の大航海時代以降、ざっくり言えば、北半球の国が宗主国で南半球の国が植民地という関係が長く続いた。冒頭にエデルコートが「白人である私が南半球を扱っていいのか、という自問があったから彼らにもそれは質問をしました。そして概ねOKでした」と話したのもそういった歴史的背景を念頭に置いてのことだ。聞き手である栗野上級顧問を含む聴衆の大多数を占める日本人もまた、「帝国側」だった意識が少なからずあるからか、その言葉は会場に緊張感と熱を生んだ。

 同書は「まずは南半球の人たちのために作った」とエデルコオートは言う。「世界はゆっくりとしか変わってゆかない。新しい世代が出てきてもまた逆流したりする。ポスト・コロニアリズム、ポストポスト・コロニアリズム、ポストポストポスト・コロニアリズムといった感じで100年かけて変ってゆくだろう。今は始まりのときだと思う」。

 エデルコートが南半球のファッションや写真に惹かれたのは、西欧型のファッションシステムの価値基準とは異なる表現がそこに見つかるから。そこから自身も活力を得たい、そんな思いがあったようだ。「『プラウド サウス』の写真を見たあるジャーナリストが“ファッションをやっている人が撮ったのではないみたい”と発言するのを聞き、やはりここにこそ新しいコアがあると確信した」。

 彼女は数年前に「アンチ・ファッション・マニフェスト」という本を書き、現状のファッション産業のシステムに厳しい指摘を投げかけている。「今のファッションビジネスはコピーとマーケティングだらけで自分自身を苦しめている。本の中では“ファッションはもう生き残れない”とまで発言してしまった」。栗野も「ファッションシステムやマーケティング、ソーシャルメディアの存在は均整をうながし、ファッションを殺してきた。今の北半球のファッションには常にオールドファッションの影を感じる」と厳しい。「たとえば、新しく知ったアフリカのデザイナーたちを理解しようとする際も“あの人はパリのファッションウィークに出ているね。エスタブリッシュだね”と既存のシステムの中で理解し、安心感を得ようとしがちだ。南から北へ、ではなく、南は南の中でまわっている。僕らはすでに世界のファッションのリーダーではないことを理解しないといけない」。

とはいえ、僕らはまだファッションを愛し、考えている

 「とはいえ、僕らはまだファッションを愛していて、それについて考えている。南半球のクリエイターたちの誇り『プラウド サウス』は僕らが新しい世界を理解するためのレシピなのかもしれない」と栗野。「これまで多くのことを学んできたが、僕らは北と聞くと寒い場所とイメージする。だけどブラジルに行けば北は暖かく南は寒い。場所が変われば地図の中心地も変わリ、アフリカでは当然アフリカがセンターで日本はとても遠い。そんなことから改めて見方を変えたい」。

 新しいレシピのキーワードは、エデルコートがあげる「Emancipation=解放」だろう。「南半球では、私たちとは全然違うものごとの決め方に感動します。色に対する解釈もそう。ベージュがベーシック、と言う固定観念は南半球の色使いから解放される。ジェンダーなどについても同じことが言えます。視点を変える、意識を変える時代に来ています。大事なことはオリジン、根っこです。自分の根っこをきちんと表現することはアバンギャルで素晴らしいこと。希望を持てることだと思う」。

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UA栗野氏×トレンド予測の第一人者が語る「南半球の誇り」  それは“新しい世界を理解するためのレシピ“

 日本服飾文化振興財団は今年11月、南半球のクリエイティビティに焦点を当てた本「プラウド サウス(PROUD SOUTH)」の編集を手がけたひとり、リー・エデルコート(Lidewij Edelkoort)の来日に合わせ、栗野宏文ユナイテッドアローズ上級顧問とのトークセッションを開催した。同書は南半球、つまりアフリカや南米、南アジア、東南アジアなどのアートやファッション、写真といったクリエイティビティを紹介する内容で、424ページにおよぶ写真とエッセイで構成されている。なぜ今、南半球なのか?2人からはファッション産業を刺激し、覚醒させる言葉が次々と飛び出した。

 1950年オランダ生まれのエデルコートは、トレンド予測の第一人者として知られ、テキスタイル見本市「プルミエール・ヴィジョン(PREMIERE VISION)」でのインスタレーションなどが有名だ。今も数々のグローバル企業に向けてトレンド分析やデザインコンサルティングを行っている。彼女が示す“トレンド”とは短視ではなく、歴史や社会情勢を踏まえて数シーズン先に消費者が何を求めるかを示すものである。

 エデルコートが同ブックに収めた写真、そこに映るファッションや人物はエネルギッシュだ。カラフルでまっすぐで、明るく、自信に満ちている。「彼らから新しいイニシアチブを感じたし、写真の力を改めて発見し、幸せだった」とエデルコートは制作過程を振り返る。企画からリサーチ、写真家探しには1年半以上の時間を費やしたという。写真家たちはいずれも“南半球”にルーツを持つ人たちで、いわゆる有名人ではない。「まず考える時間を十分にとり、そしてリサーチをした。写真家を見つけるのはとても大変だった。ネットを通じて探し、人づてで連絡をとり、説明をして。で、返事がこなかったりして(笑)」。

“ファッションはもう生き残れない”とまで発言してしまった

 このトークイベントでもっとも時間が割かれたのは「北半球の住人が南半球のクリエイションを扱うことの意味と意義」だった。15世紀の大航海時代以降、ざっくり言えば、北半球の国が宗主国で南半球の国が植民地という関係が長く続いた。冒頭にエデルコートが「白人である私が南半球を扱っていいのか、という自問があったから彼らにもそれは質問をしました。そして概ねOKでした」と話したのもそういった歴史的背景を念頭に置いてのことだ。聞き手である栗野上級顧問を含む聴衆の大多数を占める日本人もまた、「帝国側」だった意識が少なからずあるからか、その言葉は会場に緊張感と熱を生んだ。

 同書は「まずは南半球の人たちのために作った」とエデルコオートは言う。「世界はゆっくりとしか変わってゆかない。新しい世代が出てきてもまた逆流したりする。ポスト・コロニアリズム、ポストポスト・コロニアリズム、ポストポストポスト・コロニアリズムといった感じで100年かけて変ってゆくだろう。今は始まりのときだと思う」。

 エデルコートが南半球のファッションや写真に惹かれたのは、西欧型のファッションシステムの価値基準とは異なる表現がそこに見つかるから。そこから自身も活力を得たい、そんな思いがあったようだ。「『プラウド サウス』の写真を見たあるジャーナリストが“ファッションをやっている人が撮ったのではないみたい”と発言するのを聞き、やはりここにこそ新しいコアがあると確信した」。

 彼女は数年前に「アンチ・ファッション・マニフェスト」という本を書き、現状のファッション産業のシステムに厳しい指摘を投げかけている。「今のファッションビジネスはコピーとマーケティングだらけで自分自身を苦しめている。本の中では“ファッションはもう生き残れない”とまで発言してしまった」。栗野も「ファッションシステムやマーケティング、ソーシャルメディアの存在は均整をうながし、ファッションを殺してきた。今の北半球のファッションには常にオールドファッションの影を感じる」と厳しい。「たとえば、新しく知ったアフリカのデザイナーたちを理解しようとする際も“あの人はパリのファッションウィークに出ているね。エスタブリッシュだね”と既存のシステムの中で理解し、安心感を得ようとしがちだ。南から北へ、ではなく、南は南の中でまわっている。僕らはすでに世界のファッションのリーダーではないことを理解しないといけない」。

とはいえ、僕らはまだファッションを愛し、考えている

 「とはいえ、僕らはまだファッションを愛していて、それについて考えている。南半球のクリエイターたちの誇り『プラウド サウス』は僕らが新しい世界を理解するためのレシピなのかもしれない」と栗野。「これまで多くのことを学んできたが、僕らは北と聞くと寒い場所とイメージする。だけどブラジルに行けば北は暖かく南は寒い。場所が変われば地図の中心地も変わリ、アフリカでは当然アフリカがセンターで日本はとても遠い。そんなことから改めて見方を変えたい」。

 新しいレシピのキーワードは、エデルコートがあげる「Emancipation=解放」だろう。「南半球では、私たちとは全然違うものごとの決め方に感動します。色に対する解釈もそう。ベージュがベーシック、と言う固定観念は南半球の色使いから解放される。ジェンダーなどについても同じことが言えます。視点を変える、意識を変える時代に来ています。大事なことはオリジン、根っこです。自分の根っこをきちんと表現することはアバンギャルで素晴らしいこと。希望を持てることだと思う」。

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映画ジャーナリスト猿渡由紀の“年末年始に明るい気持ちになる映画”4選   泣ける話題作から隠れた傑作まで

 「WWDJAPAN」で連載「エンタメから読み解くトレンドナビ」を執筆する映画ジャーナリストの猿渡由紀が、年末年始におすすめの映画を紹介。普段忙しい人たちにとって、年末年始は自宅で映画をゆっくり観るいい機会だ。ここで登場する4本は、どれも新年を明るい気持ちで迎えられそうな作品ばかり。見逃していたかもしれない隠れた名作を、ぜひ家族みんなで楽しもう。

「幸せなひとりぼっち」

 2015年公開の「幸せなひとりぼっち(En man som heter Ove)」は、アカデミー賞外国語映画部門(現:国際長編映画部門、Academy Award for Best International Feature Film)にもノミネートされたスウェーデン映画。アメリカではつい最近、トム・ハンクス(Tom Hanks)主演のハリウッドリメイク版が公開になったばかり。オリジナル版のプロデューサーが携わっていることから、本作はオリジナル版にとても忠実で、セリフまで同じシーンをところどころに見ることができる。それでもまた泣けてしまうのは、ストーリーそのものがすばらしいのと、どちらの作品においても演技が最高だからだ。
 
 主人公のオーヴェ(Ove)は、お堅くていつも不機嫌。でも、昔からずっとそうだったわけではない。本作は、彼の若いころと今を行ったり来たりしつつ、ユーモアを混ぜ込みながら、彼がどんなことを経験してきたのかを描いていく。彼の心を開かせるのは、意外にも、近所に引っ越してきた移民の女性。一見共通点のないこのふたりの心の触れ合い、人種、国境を越えた友情の美しさに、強く心が動かされる。

 ハンクスのリメイク版は日本では2023年1月13日に公開予定。その時にはきっと話題になるはずだから、今のうちにオリジナル版を見て一足先に予習しておきたい。

「デリシュ!」

 今年9月に日本公開されたフランス映画「デリシュ!(Delicieux)」は、思わぬ素敵な発見。舞台はフランス革命前夜の1789年で、まだレストランというものがなかった時代だ。主人公マンスロン(Manceron)は、シャンフォール(Chamfort)という公爵の専属料理人。文句のない腕の良さを認められている彼は、食事会で創作料理を出したことから保守的な貴族たちの笑い物にされ、屈辱を受けたシャンフォール公爵からクビにされてしまう。田舎に戻り、料理への情熱を完全に失ったマンスロン。そこへ、彼から料理を習いたいという謎の女性ルイーズ(Louise)が現れた。そのルイーズの手助けを得て、マンスロンは庶民に向けた食事処をオープンする。そんな中、マンスロンに勝る専属料理人を見つけられないでいたシャンフォール公爵は、彼の食事処を訪れると言い出す。その特別な日のために、マンスロンとルイーズは一生懸命準備をするのだが……。
 
 貴族の態度にはいら立つが、この話の後に彼らに起こることを考えると爽快。料理のショットはもちろんのこと、まるで絵画のような風景も美しい。

「ハッスル」

 「ハッスル(HUSTLE)」は、今年6月にネットフリックス(NETFLIX)で配信されたアダム・サンドラー(Adam Sandler)主演のスポーツ映画。アメリカの映画批評ウェブサイト「ロッテントマト(Rotten Tomatoes)」で93%を得るほど高評価を獲得し、このアワードシーズンにネットフリックスはサンドラーのために主演男優部門推しのキャンペーンをしている。

 サンドラーが演じるスタン(Stan)は、NBAのフィラデルフィア・セブンティシクサーズ(Philadelphia 76ers)のスカウトマン。オーナー(ロバート・デュヴァル、Robert Duvall)から強い信頼を得ている彼は、アシスタントコーチに昇格するも、その途端、オーナーが突然死してしまい、権力は出来損ないの息子ヴィンス(ベン・フォスター、Ben Foster)に移る。そんな中、スタンはスペインにいる間、無名の才能あふれるプレイヤーを発掘した。興奮したスタンは彼をアメリカに連れてくるが、ヴィンスの意地悪な妨害に直面することになる。
 
 いわゆる“アンダードッグ(負け犬)”ストーリーで、最後にはうまくいくのだろうと分かってはいながら、十分にドキドキさせてくれて、楽しませてくれる。実際のNBAプレイヤーが出演するのも、試合のシーンにたっぷりとリアリティを与えている。

「おやすみ、オポチュニティ」

 「おやすみ、オポチュニティ(Good Night Oppy)」は、今年11月下旬にアマゾンプライムビデオ(Amazon Prime Video)で全世界配信されたドキュメンタリー。スティーブン・スピルバーグ(Steven Spielberg)のプロダクション会社アンブリン・エンターテインメント(Amblin Entertainment)が製作に関わっているという事実からも、本作が優しさに溢れるものであることは想像がつくはず。特殊CGを手掛けるのは、ジョージ・ルーカス(George Lucas)が創設した特殊効果&VFX制作会社インダストリアル・ライト&マジック(ILM)で、女優アンジェラ・バセット(Angela Bassett)がナレーションを務める。

 タイトルの“オポチュニティ”とは、火星の探索のため、科学者たちが開発したロボットのこと。送り込むだけでも奇跡だったこのロボットは、90日しかもたないはずだったのに、15年も活躍することになった。人類が持つ好奇心と絶え間ない努力に強く心を打たれ、とても前向きな気持ちにさせられる。ナサ(NASA)の宇宙開発計画をテーマにした実話にもとづく「ドリーム(Hidden Figures)」(2016)が好きな人なら気に入るはず。

 「アカデミー賞(Academy Awards)」のドキュメンタリー部門で本命かと言われていながら、先日発表されたショートリストから漏れて、その希望はなくなった。しかし、先月の放送映画批評家協会(Critics' Choice Awards)によるドキュメンタリー賞で長編映画部門を含む5部門を受賞しているほか、いくつかの批評家賞から受賞、さらに候補にも入っている。

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「ルイ・ヴィトン」や「ヴァレンティノ」も! 高級スキーリゾートにラグジュアリーブランドが大集合

 クリスマスも終わり、ホリデーシーズンもいよいよ大詰め。都会を離れ、世界の高級スキーリゾートで休暇を満喫する顧客のニーズに応えるべく、ラグジュアリーブランドも各地に期間限定のショップをオープンしている。

 「ヴァレンティノ(VALENTINO)」は、イタリアのドロミティ山地北東部にある保養地、ドッビアーコを本拠地とする高級セレクトショップ、フランツ クレーラー(FRANZ KRALER)と提携。2026年には冬季五輪が開催されるヴェネト州コルティナ・ダンペッツォにある同ショップのロッジで、スキーイベントなどを開催した。また、同地の目抜き通りコルソ・イタリアにある店舗では、カクテルパーティーも行ったという。

 「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」は、やはりコルソ・イタリアにある冬季限定のブティックを今年もオープン。レザーバッグやパファージャケットなど、スキー・コレクションを中心とした品ぞろえで顧客を迎えている。また、同ブランドはさまざまなトラベル情報を掲載した「ルイ・ヴィトン シティ・ガイド(Louis Vuitton City Guide)」を都市別に発行しているが、コルティナ・ダンペッツォ、スイス・サンモリッツ、米コロラド州アスペンといった高級スキーリゾートを中心にセレクトした最新版を発表した。

 イタリア発の高級フットウエアブランド「ゴールデン グース(GOLDEN GOOSE)」は、コルティナ・ダンペッツォとサンモリッツの両方に出店している。いずれも、顧客がスニーカーをカスタマイズしたり、一からオーダーメイドで製作したりできるコーナーが設けられている。

 ほかにも、「ジョルジオ アルマーニ(GIORGIO ARMANI)」はスキーウエアライン“ネーヴェ(NEVE)”のランウエイショーを、「エミリオ・プッチ(EMILIO PUCCI)」はスキーウエアブランド「フサルプ(FUSALP)」とのコラボコレクションのショーを、サンモリッツで開催。一方、アスペンでは「バルマン(BALMAIN)」や「マックスマーラ(MAX MARA)」などのブランドがポップアップを展開している。

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「ルイ・ヴィトン」や「ヴァレンティノ」も! 高級スキーリゾートにラグジュアリーブランドが大集合

 クリスマスも終わり、ホリデーシーズンもいよいよ大詰め。都会を離れ、世界の高級スキーリゾートで休暇を満喫する顧客のニーズに応えるべく、ラグジュアリーブランドも各地に期間限定のショップをオープンしている。

 「ヴァレンティノ(VALENTINO)」は、イタリアのドロミティ山地北東部にある保養地、ドッビアーコを本拠地とする高級セレクトショップ、フランツ クレーラー(FRANZ KRALER)と提携。2026年には冬季五輪が開催されるヴェネト州コルティナ・ダンペッツォにある同ショップのロッジで、スキーイベントなどを開催した。また、同地の目抜き通りコルソ・イタリアにある店舗では、カクテルパーティーも行ったという。

 「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」は、やはりコルソ・イタリアにある冬季限定のブティックを今年もオープン。レザーバッグやパファージャケットなど、スキー・コレクションを中心とした品ぞろえで顧客を迎えている。また、同ブランドはさまざまなトラベル情報を掲載した「ルイ・ヴィトン シティ・ガイド(Louis Vuitton City Guide)」を都市別に発行しているが、コルティナ・ダンペッツォ、スイス・サンモリッツ、米コロラド州アスペンといった高級スキーリゾートを中心にセレクトした最新版を発表した。

 イタリア発の高級フットウエアブランド「ゴールデン グース(GOLDEN GOOSE)」は、コルティナ・ダンペッツォとサンモリッツの両方に出店している。いずれも、顧客がスニーカーをカスタマイズしたり、一からオーダーメイドで製作したりできるコーナーが設けられている。

 ほかにも、「ジョルジオ アルマーニ(GIORGIO ARMANI)」はスキーウエアライン“ネーヴェ(NEVE)”のランウエイショーを、「エミリオ・プッチ(EMILIO PUCCI)」はスキーウエアブランド「フサルプ(FUSALP)」とのコラボコレクションのショーを、サンモリッツで開催。一方、アスペンでは「バルマン(BALMAIN)」や「マックスマーラ(MAX MARA)」などのブランドがポップアップを展開している。

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カタールで出会った若きアラブデザイナーたち

 FIFAワールドカップが開催されたことも記憶に新しいカタールは、現代アートやクリエイティブなカルチャーでの文化芸術立国を目指している。その一翼を担っているのが、同国の現首長の妹であるシェイカ・アル=マヤッサ・ビン・ハマド・ビン・ハリーファ・アル=サーニー(Sheikha Al Mayassa bint Hamad bin Khalifa Al Thani)閣下が主導する文化活動促進プロジェクト「カタールクリエイツ(QATAR CREATES)」だ。もともとは1週間にわたりアートやファッション、文化、建築を顕彰するイベントとして2019年にスタートしたが、今年からは年間を通したアートとカルチャーのプラットフォームへと発展。その幕開けとなる10月末には、世界各国からメディア関係者やインフルエンサーやゲストを招き、イスラム美術館のリニューアルオープンや展覧会「フォーエバー ヴァレンティノ(FOREVER VALENTINO)」の開幕を祝うパーティーから展示やパネルディスカッションなど数々のイベントが催された。

 その中でも特に印象的かつ有意義だと感じたのは、中東・北アフリカ(MENA)地域に特化した若手デザイナーを対象にしたコンテスト「ファッション トラスト アラビア プライズ(FASHION TRUST ARABIA PRIZE、以下FTAプライズ)」の授賞式とショールームだ。同コンテストの目的は、グローバルな舞台ではまだ十分に露出していないアラブの新たな才能に光を当て、資金的およびビジネス的な支援を行うこと。審査員には、「ヴァレンティノ」のピエールパオロ・ピッチョーリ(Pierpaolo Piccioli)や「バルマン(BALMAIN)」のオリヴィエ・ルスタン(Olivier Rousteing)、「アンブッシュ(AMBUSH)」のユン(Yoon)、「ロジェ ヴィヴィエ(ROGER VIVIER)」のゲラルド・フェローニ(Gherardo Felloni)といった第一線で活躍するデザイナーをはじめ、レモ・ルッフィーニ(Remo Ruffini)=モンクレール(MONCLER)会長兼最高経営責任者(CEO)、イムラン・アメード(Imran Amed)「ビジネス・オブ・ファッション(THE BUSINESS OF FASHION)」創設者兼CEO、カリーヌ・ロワトフェルド(Carine Roitfeld)「CR ファッションブック(CR FASHION BOOK)」創設者兼ディレクター、アーティストのアレックス・イスラエル(Alex Israel)といった著名人24人が名を連ねた。

 4回目の開催を迎えた今年は、1000通を超える応募の中から、イブニングウエア、レディ・トゥ・ウエア、ジュエリー、アクセサリー、デビュータレント、毎年変わるゲスト国(今回はトルコ)という6部門の受賞者を選出。受賞者には、事業発展のために10万〜20万ドル(約1320万〜2640万円)の助成金(デビュータレントは2万5000ドル(約330万円))と、1年間のメンターシッププログラムを受ける機会が与えられた。アラブ諸国の若手デザイナーを支援・育成するローカルのプログラムやコンテストがほぼない中、「FTAプライズ」を受賞することは、彼らにとってビジネスを発展させる大きな一歩になる。

 それを印象付けたのは、19年度にレディ・トゥ・ウエア部門を受賞したサリム・アザム(Salim Azzam)が壇上で行ったスピーチだ。故郷のレバノンを拠点に、現地の女性職人たちと刺しゅうを生かしたモノ作りに取り組むアザムは、「この賞に応募したとき、私たちには、世代を超えて技術を守り続けてきた女性たちからなるレバノン山の職人コミュニティーのクラフツマンシップを守り、共有したいという夢があった。当時は、1つの部屋に、5人の職人と1台のミシン。私たちの旅路に加わりたいという女性からの400通の応募があり、私は一人でも多くの女性に参加してほしいと思っていたが、その夢には部屋が小さすぎた」と振り返る。そして、「『FTAプライズ』を受賞し、あらためて気付いたのは、自分たちの夢を追いかけることに価値があるということ。1台だったミシンは7台に増え、美しいアトリエへと変わった部屋は60人の女性職人たちの拠点になり、今もその数は増えている。私たちの作品は小さな山間の村から世界へと広がり、私たちの物語、文化、そしてこの地域の女性たちの才能を分かち合うことができるようになった。レバノンにとって暗い時期にも、夢を実現し続けることができたのはこの賞のおかげだ」と、その変化を語った。受賞後にはオンラインショップを開き、さらに今年12月にはホームコレクションを立ち上げるなど、着実な成長を見せている。

 MENA地域には、紛争、貧困、人権問題などさまざまな難題に直面している国が多い。ただ、それらは宗教や政治的信条、伝統な価値観、文化に深く根差したところが多く、すぐに解決されたり、現状が一変したりするわけではないだろう。だからこそ、そんな中でもファッションを通してアイデンティティーや自由を表現し、世界で活躍することを夢見る若きデザイナーたちの希望の芽が花開くためには、サポートが欠かせない。ここからは、今年度のファイナリスト24組が一堂に会したショールームの中で目を引いた、今後の飛躍に期待したい6人のデザイナーを紹介する。

Kazna Asker

 今年度のデビュータレント部門に選ばれたカズナ・アスカーは、イエメンにルーツを持ち、イギリス中部のシェフィールドで育った。マンチェスターでファッションデザインを学んだ後、セント・マーチンズ美術大学のMAに進学。卒業した2022年にブランドを立ち上げた。現在はロンドンにスタジオを構えている。彼女の持ち味は、イギリスのストリートカルチャーに触れながら育ったムスリム女性としてのアイデンティティーや自身が属するコミュニティーを映し出すクリエイション。トラックスーツなどのストリートウエアをベースに、中東で織られたスカーフやラグなどの生地を取り入れたり、民族衣装のアバヤやトーブを合わせたりすることで、オリジナリティーのあるスタイルを提案する。また、地元シェフィールドのコミュニティープロジェクトに貢献したり、イエメンやパレスチナ支援のためのチャリティーに取り組んだりと、慈善活動にも積極的。受賞スピーチでも、人道危機に瀕しているイエメンへの寄付を呼びかけた。

Fatma Mostafa

ジュエリー部門を受賞したファトマ・モスタファは、エジプト出身のデザイナーだ。ファインアートを学んだ彼女は、アーティストとしても活動。芸術作品としてのジュエリーを提案するため、2017年にエジプトで自身のブランドを立ち上げた。特徴は、自身が描いた油絵の風景などを、幼い頃に母から教わったという刺しゅうで表現したデザイン。繊細な色彩と有機的なシェイプを生かして手作業で作り上げられたペンダントやリング、ピアスには、素朴な温もりとアート感覚が同居する。

Renwa Yassine / RENWA

レバノンにルーツを持ち、コートジボワールのアビジャンで生まれ育ったレンワ・ヤシンは、2020年春夏シーズンに「レンワ」をスタート。ベイルートとアビジャンにアトリエを構え、現地の職人と共に代々受け継がれてきた技術や伝統的な織地を生かしたモノ作りを行っている。そんな彼女が提案するのは、クラフトをモダンかつセンシュアルに表現したウエア。ウッドビーズや貝がらの装飾を取り入れたアイテムが目を引く。また、サステナビリティを「継続的な旅」と捉え、豊かなデザインやクオリティーを維持しながらサステナブルなアイテムをできる限り増やしていくことを目指す。現在は、オーガニックコットンやオーガニックリネン、ラフィア、テンセルなどの天然素材や再生ポリエステルを用いるほか、すべて植物性の染料で染色しているという。

Alexandra Hakim

 アレクサンドラ・ハキムは、レバノンと英国にルーツを持つデザイナー。アメリカのロードアイランド・スクール・オブ・デザインでジュエリーと金属細工を学び、2016年にレバノンのベイルートで自身の名を冠したブランドを設立した。現在は、スペイン・マドリードに暮らしながら、デザインを行っているという。彼女の着想源となるのは、ともすれば廃棄されてしまう日常の中にあるモノ。使用済みのマッチや釣り針からスライスされたレモン、実が摘み取られた後のトマトの茎までから直接型を取り、22Kゴールドメッキのブラスやシルバーのジュエリーをハンドメードしている。

Duha Bukadi / PUPCHEN

 チュニジアの首都チュニス出身のドゥハ・ブカディは、建築家としての一面も持つデザイナー。新型コロナウイルスのロックダウン中に、シューズブランド「ププチェン」を立ち上げた。彼女が靴作りにおいて大切にしているのは、サヴォアフェール、快適さ、そしてファンタジー。「超ラグジュアリーなのに、決してシリアスにならない」という思いを叶えるため、シャネル(CHANEL)傘下のマサロ(MASSARO)のアトリエでプロトタイプの制作を行い、イタリアにあるシャネル傘下の靴メーカー、ニラブ(NILLAB)でコレクションを生産している。アイコンは、ロリーポップ(棒付きキャンディー)をモチーフにしたヒールやプレキシガラス製の波打つチャンキーヒール。大ぶりなビーズフリンジや鮮やかなメタリックカラーなどを用いた、華やかで遊び心にあふれるミュールやサンダルをそろえる。

Leila Roukni / TALEL

モロッコ人デザイナーのレイラ・ルーニは、パリのファッションスクールIFMを卒業。「クロエ(CHLOE)」や「イザベル マラン(ISABEL MARANT)」「サンローラン(SAINT LAURENT)」で計10年間レザーグッズの経験を積んだ後、2019年にパリを拠点にジェンダーレスなバッグブランド「タレル」を設立した。提案するのは、カラフルな色使いが目を引く幾何学的なデザイン。コレクションは、イタリアで生産している。アイコンである三角柱のような立体的なシェイプの“トライアングル”バッグには、取り外し可能なナッパレザーの巾着を付属するなど、エッジの効いたデザインと実用性のバランスもポイント。現在は、パリの百貨店プランタン(PRINTEMPS)やセレクトショップのキス(KITH)で取り扱われている。

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【2022年の海外ニュース振り返り】サステナビリティ編

 今年の国連気候変動枠組条約第27回締約国会議(COP27)では「実行のCOP」がビジョンに掲げられたように、世界のサステナビリティへの取り組みは、「公約」から「行動」のフェーズに移っている。2022年は特に、開発段階だった次世代素材の商品化が進んだほか、リペアやリセールなどの循環型を前提としたビジネスモデルの始動が目立った。また、「サステナブル」という言葉の定義をめぐって、各地では法規制も進み始めた。米「WWD」の記事から、おさえておきたいサステナビリティ関連ニュースを振り返る。

1月

人権団体がIOCを批判 「IOCは北京五輪関連商品の生産について強制労働が関わっていないと保証できない」

 40カ国400団体によって構成される「ウイグル自治区の強制労働を終わらせるための連合(Coalition to End Forced Labour in the Uyghur Region)」は、国際オリンピック委員会(IOC)が北京冬季オリンピック関連商品の生産にウイグル人の強制労働が関わっていないと保証できないことに対して大きく反発している。
 同連合は、オリンピック関連商品の生産についてIOCが強制労働の有無を監査することを確約するよう8カ月にわたって求めてきたが、IOCはこの要求を退けたという。

人権団体がIOCを批判 「IOCは北京五輪関連商品の生産について強制労働が関わっていないと保証できない」

フランスで売れ残り品の廃棄を禁止する法律が施行 違反者には罰金も
 

 2022年1月1日、「廃棄禁止及びサーキュラーエコノミーに関する法律」がフランスで施行された。同法律は20年2月に議会で採択されたものだ。
 この法律によって、生鮮食品や新聞・雑誌のプラスチック包装の禁止や再利用を支援するパブリック・ファンドの創設が定められたほか、商品が与える環境への影響を明示する表示義務や食品以外の売れ残り品の廃棄を原則として禁止すること定めている。違反した場合は1万5000ユーロ(約195万円)の罰金が科される。

フランス植物療法士が裏原宿に“植物の個性が集まる”ドラッグストアをオープン

NYでファッションの“サステナ法”が議案に ステラ・マッカートニーらが賛同

 ファッション業界のサステナビリティを推進する団体「アクト・オン・ファッション(Act on Fashion)」とデザイナーのステラ・マッカートニー(Stella McCartney)、ニューヨーク州のアレッサンドラ・ビアッジ(Alessandra Biaggi)上院議員とアナ・ケルズ(Anna Kelles)下院議員はこのほど、ニューヨーク州の消費者製品安全委員会に業界内のサステナビリティに関する法案「ファッション・サステナビリティ&ソーシャル・アカウンタビリティ・アクト」を提出した。昨年10月にニューヨーク州議会に初めて提出されて以来、業界から多くの支持者を集めてきた法案だ。

NYでファッションの“サステナ法”が議案に ステラ・マッカートニーらが賛同

2月

イタリア、6月までに毛皮の生産を禁止 「モンクレール」に続き、「ドルチェ&ガッバーナ」も

 イタリア政府は、国内での毛皮生産を禁止し、同国に残る10のミンクの毛皮農場を閉鎖させた。ヨーロッパでは、オーストリアやベルギー、クロアチア、チェコ、オランダ、ノルウェーなどに続いて毛皮を禁止した16番目の国となる。アメリカでは、ロサンゼルスやサンフランシスコでも毛皮撤廃の動きが進んでいる。

イタリア、6月までに毛皮の生産を禁止 「モンクレール」に続き、「ドルチェ&ガッバーナ」も

大気中の炭素からダイヤモンドを生成するD2C企業がBコープ認証取得

 世界で初めて大気中の二酸化炭素からラボグロウン(工場で製造した)ダイヤモンドを生成することに成功したという イーサー ダイヤモンド(AETHER DIAMONDS)はこのほど、Bコープ認証を取得した。
 2020年創業の同社は、スイス・アルプスを拠点とするスタートアップ企業と連携して大気中から炭素を抽出し、ダイヤモンドを生成する。1カラットにつき、平均的なアメリカ人の1年分以上の排出量に相当する20tの二酸化炭素を大気中から除去しているという。

大気中の炭素からダイヤモンドを生成するD2C企業がBコープ認証取得

3月

「クロエ」が社会的影響の計測ツールを開発 2023年にはオープンソース化

 コンパニー フィナンシエール リシュモン(COMPAGNIE FINANCIERE RICHEMONT)傘下の「クロエ(CHLOE)」は、社会的影響の測定ツール「ソーシャルパフォーマンス&レバレッジ(Social Performance & Leverage、以下SP&L)」の開発に取り組む。2023年を目処に最終版をオープンソース化する予定だ。労働環境に関する具体的なデータを業界全体に提供し、各ブランドの素材調達や商品デザインの意思決定時に活用してもらう狙い。

「クロエ」が社会的影響の計測ツールを開発 2023年にはオープンソース化

NY市がサステナブルファッションに関する雇用創出を支援

 ニューヨークのエリック・アダムス(Eric Adams)市長はこのほど、ニューヨーク市経済開発会社と連携して、ブルックリンにサステナブルファッションに関する新たな雇用を創出する計画を発表した。サンセットパーク(Sunset Park)内のブッシュ ターミナル(Bush Terminal)に建設中の「メード・イン・ニューヨーク キャンパス(MADE IN NEW YORK CAMPUS以下、キャンパス)」を拠点に、職業訓練や教育プログラムなどを通して、ブルックリンのファッション産業の拡大と市の経済発展を目指す。

NY市がサステナブルファッションに関する雇用創出を支援

素材のトレーサビリティを可能にする新ツール アディダスが早期導入

 企業向けのプラットフォームビジネスを手掛けるトラストレイス(TRUSTRACE)はこのほど、素材レベルの追跡をリアルタイムで可能にする新ツール“サーティファイド マテリアル コンプライアンス(CERTIFIED MATERIAL COMPLIANCE)”を発表した。アディダス(ADIDAS)が早期導入した。
 同ツールは、AIやブロックチェーン、ボット技術を活用してさまざまなソースからデータを集積。複数の部品から成る製品にも対応しているほか、認証取得済みの素材の割合の特定や異なるCoC(加工流通過程の管理・追跡)モデルのサポートなど、素材コンプライアンスに関するさまざまな要件に対応する。

素材のトレーサビリティを可能にする新ツール アディダスが早期導入

4月

アディダスがアウトドアレーベルで循環型プロジェクトを実験

 
 アディダス(ADIDAS)は、オレゴン州を拠点とするスタートアップ企業ザ・リニューアル・ワークショップ(THE RENEWAL WORKSHOP、以下TRW)と協業し、アウトドア・スポーツレーベル“アディダス テレックス(ADIDAS TERREX、以下テレックス)”で循環型プロジェクトを実施した。古着のリサイクルやアップサイクルなどを専門とするTRWの知見を活用し、“テレックス”の古着を使った限定カプセルコレクションを制作した。

アディダスがアウトドアレーベルで循環型プロジェクトを実験

気候危機の対応急務 IPCCの最新報告書がサステナブルファッションに意味すること
 

 国連の気候変動に関する政府間パネル(INTERGOVERNMENTAL PANEL ON CLIMATE CHANGE、以下IPCC)はこのほど、気候危機に関する最新の報告書を発表した。ジム・スキー(Jim Skea)=IPCC第3作業部会共同議長は、「社会全体での迅速かつ大幅な温室効果ガス排出量の削減なしには、地球の平均気温の上昇を1.5度以内に抑えることは不可能である」と危機感を強めた。
 報告書では、各国が定めた2030年までの温室効果ガス削減目標では21世紀中に温暖化が1.5度を超える可能性が高いとし、再生可能エネルギーの普及や化石燃料依存からの脱却など対策の強化を呼びかけた。

気候危機の対応急務 IPCCの最新報告書がサステナブルファッションに意味すること

米公正取引委員会、大手小売り2社に罰金6億円 “エコフレンドリー”な不当表示で

 米連邦取引委員会(Federal Trade Commission以下、FTC)は、ウォルマート(WALMART)とコールズ(KOHL‘S)が環境に配慮した商品かのように見せかけた表示や広告が消費者の誤解を招くとして、コールズに対して250万ドル(約3億1500万円)、ウォルマートに対して300万ドル(約3億7800万円)の課徴金納付命令を下した。

米公正取引委員会、大手小売り2社に罰金6億円 “エコフレンドリー”な不当表示で

EUが「グリーンウォッシング」への規制を強化 「環境にやさしい」「エコ」はブラックリスト入り

 欧州委員会は、「循環型経済行動計画(Circular Economy Action Plan)」に基づきサステナブルな製品を標準化するための新たな政策パッケージを発表した。消費者が買い物をする時に、十分な情報を得た上で環境に配慮した選択ができるよう既存の指令を見直し、サステナブルな商品と見せかける「グリーンウォッシング」につながる行動規制を強化する。

EUが「グリーンウォッシング」への規制を強化 「環境にやさしい」「エコ」はブラックリスト入り

5月

アルマーニがSDGsに特化したウェブサイト立ち上げ ジョルジオの甥がサステナビリティ・マネージング・ディレクターに

 ジョルジオ アルマーニ(GIORGIO ARMANI)は4月22日の“アースデー”に合わせ、SDGsに関連する活動を紹介する新たなウェブサイト「アルマーニ / バリューズ(Armani/Values)」を立ち上げた。また、ジョルジオの甥のアンドレア・カメラーナ(Andrea Camerana)をサステナビリティ・マネージング・ディレクターに任命した。

アルマーニがSDGsに特化したウェブサイト立ち上げ ジョルジオの甥がサステナビリティ・マネージング・ディレクターに

ケリングと「カルティエ」がジュエリー業界のサステナビリティを推進する「ウオッチ&ジュエリー イニシアティブ2030」を正式に発足

 ケリング(KERING)と「カルティエ(CARTIER)」は、ジュエリー業界のサステナビリティを推進するパートナーシップ「ウオッチ&ジュエリー イニシアティブ2030(WATCH & JEWELRY INITIATIVE 2030以下、イニシアティブ2030)」を正式に発足した。元々は「責任ある宝飾品業のための協議会(Responsible Jewellery Council 以下、RJC)」との協業を予定していたが、同協議会がロシア企業との関わりを断たないことを不服とし、ケリングと「カルティエ」の親会社であるコンパニー フィナンシエール リシュモン(COMPAGNIE FINANCIERE RICHEMONT以下、リシュモン)が脱退。今回、スイスのジュネーブで開催された「ウオッチ&ワンダー ジュネーブ(WATCHES & WONDERS GENEVA)」見本市で「イニシアティブ2030」の発足を改めて発表した。また、新たなメンバーとしてシャネル(CHANEL)のウオッチ・ジュエリー部門、モンブラン(MONTBLANC)、スワロフスキー(SWAROVSKI)、ダイアモンド貿易会社のロージー ブルー(ROSY BLUE)が加わったことを発表した。

ケリングと「カルティエ」がジュエリー業界のサステナビリティを推進する「ウオッチ&ジュエリー イニシアティブ2030」を正式に発足

LVMH、「フェンディ」が大学機関と連携しファーの代替素材を開発
 

 LVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)と傘下の「フェンディ(FENDI)」はこのほど、英インペリアル・カレッジ・ロンドン(Imperial College London)とロンドン芸術大学のセントラル・セント・マーチンズ(Central Saint Martins)と連携し、新たなバイオ素材の開発に関する共同研究イニシアチブを発表した。

LVMH、「フェンディ」が大学機関と連携しファーの代替素材を開発

6月

LVMH主導のオーラ ブロックチェーン コンソーシアムが「持続可能な市場のためのイニシアティブ」に参加

 LVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)などのラグジュアリー企業が結成したオーラ ブロックチェーン コンソーシアム(Aura Blockchain Consortium)はこのほど、英国のチャールズ皇太子(Charles, Prince of Wales)が設立した「持続可能な市場のためのイニシアチブ ファッションタスクフォース(Sustainable Markets Initiative Fashion Taskforce以下、SMI)」への参加を発表した。オーラ ブロックチェーン コンソーシアムが開発を進めるブロックチェーン技術などを共有し、業界の透明性とトレーサビリティーを推進する。

LVMH主導のオーラ ブロックチェーン コンソーシアムが「持続可能な市場のためのイニシアティブ」に参加

「ザラ」親会社、服から服のリサイクルを可能にするスタートアップに投資

 「ザラ(ZARA)」の親会社のインディテックス(INDITEX)はこのほど、服から服のリサイクルを可能にするフィンランド発のスタートアップ企業インフィニテッド ファイバー(INFINITED FIBER)とのパートナーシップを発表した。インフィニテッド ファイバーが開発した、廃棄衣料を原料とする再生繊維「インフィナ(Infinna)」の生産量のうち30%を購入するという3年間の契約を結んだ。インディテックスは、この取引は1億ユーロ(約136億円)以上の価値があると述べた。

「ザラ」親会社、服から服のリサイクルを可能にするスタートアップに投資

撥水加工に用いる化学物質PFAsがニューヨーク州で使用禁止か

 

 ニューヨーク州の上院議会はこのほど、「永遠の化学物質」と呼ばれる有機フッ素化合物ペルフルオロアルキルおよびポリフルオロアルキル物質(PFAs)の衣料品への使用を禁止する法案を可決した。この法案はすでに下院を通過しており、キャシー・ホウクル(Kathy Hochul)州知事の署名を経て成立すれば、2023年12月31日から施行される見通しだ。
撥水加工に用いる化学物質PFAsがニューヨーク州で使用禁止か

中国発ファストファッション「シーイン」のESG担当役員が「使い捨て批判」に反論
 

 中国発のファストファッションブランド「シーイン(SHEIN)」のESGグローバルヘッドのアダム・ウィンストン(Adam Whinston)はこのほど、米「ソーシングジャーナル(Sourcing Journal)」が主催した「サステナビリティ・サミット」に参加し、「批判が集まる当社のビジネスモデルに対する誤解を解きたい」と語った。

中国発ファストファッション「シーイン」のESG担当役員が「使い捨て批判」に反論

7月

「ステラ」、キノコの菌糸体から作ったバッグを発売

 「ステラ マッカートニー(STELLA McCARTNEY)」は、キノコ類の菌糸体(マイセリウム)から作られた人工レザーを用いたバッグ“フレイム マイロ(FRAYME MYLO)”を、7月に発売した。日本では、ステラ マッカートニー青山店をはじめとする一部店舗で限定販売した。価格は税込38万7200円。

「ステラ」、キノコの菌糸体から作ったバッグを7月に発売

グッチがエレン・マッカーサー財団とパートナーシップ締結 循環型経済と環境再生型農業を推進

 グッチ(GUCCI)はこのほど、循環型経済を推進する英エレン・マッカーサー財団(ELLEN MACARTHUR FOUNDATION)と戦略的パートナーシップを締結した。循環型の原則に沿った製品デザインと環境再生型農業への取り組みを強化する。同財団はグッチの取り組みを分析し、廃棄物・汚染の削減、製品と資源の循環、自然の再生という循環型の原則を、デザインの発想過程に取り入れるサポートをする。

グッチがエレン・マッカーサー財団とパートナーシップ締結 循環型経済と環境再生型農業を推進

カリフォルニア州でプラスチック製の梱包材削減に向けた新法案設立

 米カリフォルニア州でこのほど、プラスチック製の梱包材に関する国内で最も大胆なEPR(拡大生産者責任)法案が成立した。同法案では、金属を含む使い捨ての梱包材においてリサイクル可能または堆肥化可能なものにすることを義務付け、プラスチック使用量の大幅な削減につなげる。

カリフォルニア州でプラスチック製の梱包材削減に向けた新法案設立

8月

「パタゴニア」が初の循環型Tシャツ発売 回収した古着を再生

 「パタゴニア(PATAGONIA)」は、フィンランド発のスタートアップ企業インフィニテッド ファイバー(INFINITED FIBER)と協業し、回収した古着を再生した初の循環型Tシャツ「ティーサイクル(Tee-Cycle)」を発売した。ボタニカル柄や幾何学柄を施したメンズ4型とウィメンズ2型で、ガーデングリーンやプルームグレーなどの落ち着いた中間色をそろえる。価格は税込6600円(49ドル)。

「パタゴニア」が初の循環型Tシャツ発売 回収した古着を再生

「トミー ヒルフィガー」が循環型ビジネスを強化 レンタルや中古品販売を欧米で開始

 「トミー ヒルフィガー(TOMMY HILFIGER)」はこのほど、レンタルサービスと古着を販売する2次流通サービスをそれぞれイギリスとアメリカで開始した。イギリスでは、同国を拠点にデザイナーズアイテムのレンタルサービスを提供するロタロ(ROTARO)と協業してレンタルを行う。中古衣料の販売に際しては、中古ファッションECの米スレッドアップ(THREDUP)とパートナーシップを結び、専用サイトを通じて古着を回収する。

「トミー ヒルフィガー」が循環型ビジネスを強化 レンタルや中古品販売を欧米で開始

「ザラ」が古着を再生したコレクション発売 スウェーデンのスタートアップ企業と連携

  「ザラ(ZARA)」は、廃棄衣料からビスコースレーヨンを再生する技術を持つスウェーデン企業リニューセル(RENEWCELL)と協業した初のカプセルコレクションを公式ECサイト上で販売した。同コレクションでは、リニューセルが開発した新素材「サーキュロース(Circulose)」を用いたカットアウトのロングドレス(税込7590円) や、透かし編みのセーター(5990円)、リブニットのセットアップ(パンツ4990円、チュニックトップス4990円)などをそろえる。すべて無染色のナチュラルカラーで企画した。

「ザラ」が古着を再生したコレクション発売 スウェーデンのスタートアップ企業と連携

「パンゲア」が廃棄繊維を染料に再生 新作コレクションを発表
 

 「パンゲア(PANGAIA)」はこのほど、廃棄繊維を染料に再生する新技術「リサイクロム(Recycrom)」を活用したコレクションを発表した。アロエグリーンやスカイブルー、コーラルピンク、バナナといったブランドのキーカラーで染めたフーディ(175ドル、約2万4000円)、トラックパンツ(140ドル、約1万9200円)、ショートパンツ(95ドル、約1万3000円)、Tシャツ(75ドル、約1万280円)をそろえ、公式ECサイトで販売した。

「パンゲア」が廃棄繊維を染料に再生 新作コレクションを発表

「H&M」にグリーンウォッシュ疑惑!?原因は世界標準の測定ツール
 

 欧米では、これまで法的な規制の対象外だった、企業の“環境に配慮しているという主張”への監視が強化されている。ノルウェー消費者庁はこのほど、世界のアパレル小売企業が参加する業界団体のサステナブルアパレル連合(SUSTAINABLE APPAREL COALITION以下、SAC)と技術パートナーのヒグ(HIGG)社が提供する素材の環境負荷測定ツールのヒグ・マテリアルズ・サステナビリティ・インデックスのデータに基づき環境配慮の主張を展開していた「H&M」と「ノローナ(NORRONA)」に対し、「誤解を招き、違法である」と通知した。業界唯一の共通ツールとして幅広く活用されている同ツールに対するこの決定は、いかに透明性を推進していくべきかという重要な問題を提起する。

「H&M」にグリーンウォッシュ疑惑!?原因は世界標準の測定ツール

「バーバリー」がSBT認証取得 2040年までにネットゼロを目指す

 バーバリー(BURBERRY)はこのほど、温室効果ガスの削減目標において科学的根拠に基づくことを証明する国際的な環境イニシアチブSBT(Science-Based Targets)の認定を取得した。気候変動による世界の平均気温上昇を1.5度未満に抑えるというパリ協定に沿って、2040年までに温室効果ガス排出量の実質ゼロ(ネットゼロ)の実現を目指す。

「バーバリー」がSBT認証取得 2040年までにネットゼロを目指す

11月

モンクレールが4年連続でサステナビリティランキングの首位に

 モンクレール(MONCLER)は、信用格付けプロバイダーのS&Pグローバル(S&P GLOBAL)が実施するダウ・ジョーンズ・サステナビリティ・インデックス(Dow Jones Sustainability Index以下、DJSI)のテキスタイル・アパレル・ラグジュアリーグッズ部門で、100点満点中90点の最高スコアを取得し、4年連続で「S&Pグローバル コーポレート サステナビリティ アセスメント(S&P Global Corporate Sustainability Assessment)」のトップに輝いた。

モンクレールが4年連続でサステナビリティランキングの首位に

「ザラ」が英国でリペアとリセールプログラム始動

 「ザラ(ZARA)」はサステナビリティ戦略の一環で、リペア、リセールおよびリサイクルからなる循環型プログラム「プレ オウンド(Pre-Owned)」のパイロット版を11月3日に英国で始動した。アンプエロ=サステナビリティ責任者は、「このプログラムは当社にとっても初の試みだ。英国でどのように機能するかを検証し、市場の全体を理解に役立てたい」と話す。

「ザラ」が英国でリペアとリセールプログラム始動

「ガニー」が2023年までにバージンレザーの使用を廃止 ボルトスレッズと共同で

 コペンハーゲン発の「ガニー(GANNI)」は、2023年までにバージンレザーの使用を廃止する。11月4日にポルトガル・リスボンで開催されたウェブサミット内で宣言した。キノコの菌糸体から作られたレザー代替素材「マイロ(MYLO)」を開発した米企業ボルトスレッズ(BOLT THREADS)とのパートナーシップの下、「マイロ」を使用した商品開発に力を入れる。

「ガニー」が2023年までにバージンレザーの使用を廃止 ボルトスレッズと共同で

LVMHがCOP27に参加 環境再生型農業や生物多様性の取り組みについて言及

 LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)は、エジプト・シャルムエルシェイクで開催中の国連気候変動枠組条約第27回締約国会議(COP27)に出席し、生物多様性と土壌の回復にコミットすることを発表した。LVMHのエレーヌ・ヴァラド(Helene Valade)環境開発ディレクターは、「これらの新たな取り組みは、生物多様性や水資源の保全につながるはずだ。主な目的は、偏った単一品種の作物栽培から、多毛作へと移行することだ。これにより、土壌を回復させ炭素の貯蓄量を増大させることができる」と話し、生物多様性と環境再生型農業は、原材料の調達強化につながると指摘した。

LVMHがCOP27に参加 環境再生型農業や生物多様性の取り組みについて言及

H&M、インディテックス、ステラ、ケリングが共同声明 森林保全に配慮した素材調達目指す

 H&Mヘネス・アンド・マウリッツ(H&M HENNES & MAURITZ以下、H&M)とインディテックス(INDITEX)、ステラ マッカートニー(STELLA MCCARTNEY)、ケリング(KERING)はこのほど、エジプト・シャルムエルシェイクで開催された国連気候変動枠組条約第27回締約国会議(COP27)で、50万トン以上の低炭素繊維を購入することを共同で発表した。

H&M、インディテックス、ステラ、ケリングが共同声明 森林保全に配慮した素材調達目指す

12月

「ゴールデン グース」がソーホー店を循環型にリニューアル 職人と連携しリペアサービスなどを提供

 「ゴールデン グース(GOLDEN GOOSE)」は、米ニューヨーク・ソーホーの店舗を循環型のコンセプトを導入した“フォワードストア”としてリニューアルオープンした。同社のサステナビリティ戦略に基づく“フォワードストア”は、今年初めにオープンしたイタリア・ミラノ店に続く世界で2店舗目となる。

「ゴールデン グース」がソーホー店を循環型にリニューアル 職人と連携しリペアサービスなどを提供

米連邦取引委員会、グリーンウォッシング防止のためのガイドライン見直しに着手

 米連邦取引委員会(Federal Trade Commission)は、企業が合法的な環境マーケティングを推進し、消費者が正しく判断できるよう補助するために制作された“グリーンガイド(Green Guides)”の改訂に着手することを決定した。1992年に初めて公開された同ガイドラインの改訂は2012年以来初となる。

米連邦取引委員会、グリーンウォッシング防止のためのガイドライン見直しに着手

「H&M」が2件のグリーンウォッシング訴訟で反論

 環境に配慮していることを打ち出すために採用している評価基準や、使用している用語が消費者に誤解を与えるとして米ミズーリ州とニューヨーク州で2件の集団訴訟を提起されている「H&M」は、両方の訴訟で反論を行った。「ソーシング ジャーナル」紙の本件に関する問い合わせに対して、「H&M」からの回答は得られなかった。

「H&M」が2件のグリーンウォッシング訴訟で反論

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117万フォロワーのユーチューバー北の打ち師達が「ハルキの古着」をスタートした理由

はるくん

1995年9月13日生まれ、北海道出身。2人組ユーチューバー、北の打ち師達のメンバー。2010年にユーチューブで活動を開始した。「君の名は。」などの人気楽曲でパフォーマンスする“ヲタ芸”動画や、さまざまな“しばり”を設けた24時間・1週間生活企画が人気だ。現在のチャンネル登録者数は117万人。20年に、フジテレビアナウンサー(当時)の久代萌美と結婚した

 117万フォロワーを持つユーチューバー「北の打ち師達」の“はるくん”が、2021年に個人チャンネル「ハルキの古着」をスタートした。22年12月には、東京ビッグサイトで行われた国内最大級の古着イベント「フルギフェス」にも参加。23年も盛り上がりが継続するであろう“古着”をけん引する若き旗手に話を聞いた。

北海道での小学生時代、父の影響でビンテージに目覚める

WWD:2021年に個人チャンネル「ハルキの古着」をスタートし、現在の登録者数は3.3万人だ。古着との出合いを教えてほしい。

はるくん:父がビンテージジーンズ好きで、小学生のころから“ダメージ=味であり、ただの汚れではないこと”や、“501”“赤ミミ”といったワードを聞かされていました。また、東京に一緒に買い物に来ることもあって、裏原宿にあった「ノーウェア」(NIGO®と高橋盾「アンダーカバー(UNDERCOVER)」デザイナーが1993年に開店)で買ってもらった“エイプヘッド”のキーホルダーをニンテンドーDSに付けていました。

WWD:自分で買った初めての古着は?

はるくん:中3か高1のとき、セカンドストリートで購入した「リーバイス(LEVI’S)」の“501”です。父から、「とにかく“501”はすごい!」と聞かされていたので(笑)。小遣いで買ったので1000円くらいだったと思います。古着について“予習”してから買うようになるのは、大学入学で上京してからですね。

WWD:好きなブランドは?

はるくん:古着の場合、ブランドは関係なくて、デザイン優先で決めています。僕は古着好きの前に、服が好きなので、ゴリゴリのアメカジルックというより、いわゆる古着ミックスな着こなしが多いです。古着を使ったコーディネートを楽しみたいというか。

WWD:古着以外も着る?

はるくん:はい。「アンユーズド(UNUSED)」や「エムエーエスユー(M A S U)」「ダブレット(DOUBLET)」が好きです。

WWD:よく行くショップは?

はるくん:中目黒の「ロク」にお邪魔することが多いです。“マルジェラ期”の「マルタン マルジェラ(MARTIN MARGIELA)」があったり、新品があったり、自由なセレクトに共感しています。最近、モックネックのニットを買いました。90年代くらいのもので、ハードめなダメージが特徴です。価格は1万7000円くらいでした。下北沢の「ベルベット」にもよく行きます。こちらは“トゥルービンテージ”中心の品ぞろえで、ほかで見たことがないものが多いです。僕は60年代のつなぎを3万5000円ほどで購入しました。

WWD:妻である久代萌美アナウンサーは古着に理解がある?

はるくん:「いつも誰かのお下がりを預かって(着て)“お人好し”ね」って、よく言われます(笑)。でも、それって今風に言えばサステナブルでしょうし、“好き”を継承していく=好きがつながるのって、すてきですよね。

WWD:久代アナウンサーも古着を着る?

はるくん:僕の影響で着るようになりました(笑)。一緒に、古着店に買い物に行くこともあります。僕はユーチューブを通じて古着の魅力を伝えようとしていて、一番身近な人に影響を与えられているのはうれしいですね。

「ユーチューブを通じて、視聴者と古着の架け橋になりたくて」

WWD:ファッションのこだわりについて聞きたい。

はるくん:僕はマニアではないので、年代とかどこの工場で作られたとかにはこだわらないです。むしろ古着チャンネルを始めて、いっそうコーディネートを意識するようになりました。ありがたいことに、「ハルキの古着」を通じて古着と初めて接する視聴者も多く、彼らの多くは古着の着こなしに不慣れです。だから少しでも彼らの学び、古着への架け橋になれればと考えています。僕は古着を知って人生が楽しくなったので、それをぜひ視聴者にも感じてほしいです。

WWD:今年12月、東京ビッグサイトで行われた国内最大級の古着イベント「フルギフェス」に出店した。

はるくん:僕にとって初めてのリアル販売イベントで、大学生のころから買いためた私物を出品しました。僕のことを知らない人も含めて、想像以上の古着ファンが来店してくれて、1日限りのイベントでしたが、持参した150点を完売しました。僕にはいつか古着店をオープンしたいという夢があるんですが、その思いがより強くなりました!

WWD:来店者の顔ぶれは?

はるくん:男性が多かったですね。実は、「ハルキの古着」の視聴者も95%が男性なんです。ただ、世代は幅広かったです。僕(27歳)より下の世代から40〜50代まで。こんなふうに年齢を問わない点も、古着の魅力だと思います。

WWD:2023年もリアルイベント開催の予定はある?

はるくん:古着店でポップアップなんかできたらいいですね。ほかの古着系ユーチューバーとレンタルスペースを借りて実施してもいいでしょうし。ただ、具体はまだありません。まずは年末年始用に動画を編集しなくては、で……。

WWD:ファッションにおいて参考にしているものはある?

はるくん:自分の発想にない着こなしを見られるので、スタイリストさんのインスタグラムは参考にしています。よく見るのは山田陵太さん、TEPPEI(テッペイ)さん、高橋ラムダさんです。

WWD:ひと月のファッション費はどれくらい?

はるくん:15万〜20万円ほどです。「ハルキの古着」を始めてから、今まで着なかったジャンルの服も“動画用に買ってみよう”となって増加傾向です(笑)。

WWD:現在、注目している古着は?

はるくん:トラックジャケットにはまっていて、1970年代の“ゴツナイキ”を探しています。

WWD:2022年、最も買って良かった古着は?

はるくん:高円寺の「セブンデイズ」で買った1950年代のスカジャンです。10万円弱でした。身長180cmと体の大きな僕に合うスカジャンってあんまりなくて、かつオレンジの発色にほれました!

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「THREE」が“バランシング”シリーズ刷新 “美容液級”のクレンジングオイルや“とろみ”化粧液が登場

 「スリー(THREE)」は2023年2月15日、ブランドを象徴するベーシックケア“バランシング”シリーズを4年ぶりにリニューアル発売する。クレンジング2種に加え、スキンケア(洗顔料、化粧液、乳液)を2ラインで構成。保湿力にこだわった“バランシングネクター”と肌の沈静化に着目した“バランシングステム(5月発売予定)”をラインアップする。

 “バランシング”シリーズは、09年のブランドデビューとともに誕生。国産の“茶の実”に着目し、13年には天然由来成分の配合率を高めてリニューアルした。19年には全アイテムで有機認証のコスモスを取得し、コスモス原料に初めて登録された“チャ花エキス”を共通成分として配合。植物の力を通して肌に本来のリズムとバランスを整えるホリスティックケアとして発信、ブランドの根幹をなす。

 新“バランシング”シリーズは、過酷化する現代のストレスを見据え、新たに肌本来の生まれ変わる力に着目した。桝浩史 THREE マーケティング部ゼネラルマネージャーは「原料や処方を一から見直し、これらからの時代に求められるナチュラルとサイエンスのバランスを再解釈した」と話す。人が本来持つ「サバイブする力」を科学の知見を織り交ぜながら、新時代のホリスティックケアを“ファインビューティ”と位置づけアプローチする。

 “ファインビューティ”を具現化するのは、22年9月に新設した「THREE ホリスティックリサーチセンター」だ。精油をはじめ植物から得られる心、体、肌の関係を追求し、地域社会との取り組みを通じた原料開発など新たな価値の創出を行なっている。今後、同センターの研究知見を製品開発に活かし、“ファインビューティ”を実現させる。

 今回、4代目となる同シリーズでは、廃棄されていたサフランの花弁と有用植物バードックの根を掛け合わせた独自のオリジナルエキスを開発。共通成分として配合し、肌の生まれ変わりのリズムをサポートする。ブランドのアイコンであるクレンジングオイル“バランシング クレンジング オイル N”(185mL、税込4840円/リフィル180mL、同4400円※リフィルは23年3月15日発売、以下同)は、洗浄力と美容液のようなトリートメント力を高めた。“バランシング ポイントメイクアップ リムーバー N”(90mL、 同3850円)はハードなポイントメイクもしっかりオフする。

 “バランシングネクター”ラインはオリジナルエキスのサフラン&バードックコンプレックスに加え、ホーリーバジルから抽出した精油を共通成分として配合する。洗顔料“バランシングネクター クリーム ウォッシュ”(100g、同4290円)は、濃密泡でキメや毛穴の汚れをオフする。化粧水“バランシングネクター ローション」(120mL、同5940円/リフィル115mL、同5500円)は、とろみのあるテクスチャーが特徴。美容液のような感触で揮発しやすい精油を肌へ効果的に送り届ける。乳液“バランシングネクター モイスチャライザー”(80mL、同7260円/リフィル75mL、同6820円)は、パンテノールとアルギニンを配合し、肌のバリア機能をサポートする。 

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「グラウンド ワイ」が現代美術家・笹田靖人との第3弾コラボを発表 フーディーやカットソーなど

 ヨウジヤマモトの「グラウンド ワイ(GROUND Y)」は、現代美術家・笹田靖人との第3弾コラボコレクションを発表した。2023年1月2日に「グラウンド ワイ 心斎橋パルコ」限定で発売する。

 今回のコレクションは、笹田氏のゆかりの地である奈良県の鹿を題材にした「ナラシカ」シリーズの配色と構図をベースに製作。“猪”、“鹿”、“蝶”という縁起の良い生きものをモチーフに作品を描き、フーディーとカットソー、トートバッグの3型に落とし込んだ。価格はフーディーが税込3万3000円、カットソーが同1万9800円、トートバッグが同8800円だ。

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「グラウンド ワイ」が現代美術家・笹田靖人との第3弾コラボを発表 フーディーやカットソーなど

 ヨウジヤマモトの「グラウンド ワイ(GROUND Y)」は、現代美術家・笹田靖人との第3弾コラボコレクションを発表した。2023年1月2日に「グラウンド ワイ 心斎橋パルコ」限定で発売する。

 今回のコレクションは、笹田氏のゆかりの地である奈良県の鹿を題材にした「ナラシカ」シリーズの配色と構図をベースに製作。“猪”、“鹿”、“蝶”という縁起の良い生きものをモチーフに作品を描き、フーディーとカットソー、トートバッグの3型に落とし込んだ。価格はフーディーが税込3万3000円、カットソーが同1万9800円、トートバッグが同8800円だ。

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箱根駅伝を制するシューズはどこだ! スポーツ各社期待のモデルまとめ

 正月の風物詩である箱根駅伝が2023年1月2〜3日に迫った。スポーツメーカーによる“シューズ争い”も年々ヒートアップしているが、どのシューズを選ぶかは選手にゆだねられており、大会当日まで分からない。ここではレースの予習として、「ナイキ(NIKE)」「アディダス(ADIDAS)」「アシックス(ASICS)」「ミズノ(MIZUNO)」「プーマ(PUMA)」「ニューバランス(NEW BALANCE)」の全6社の前回大会の着用者数ととともに、着用が期待できる最新のランニングシューズを紹介する。

「ナイキ」
前回着用者:154人(1位)
注目シューズ:“ナイキ エア ズーム アルファフライ ネクスト% 2”

 「ナイキ」は前回、210人中154人(73.3%)が着用し、圧倒的なシェアを誇った。同社注目の最新レースシューズは、“ナイキ エア ズーム アルファフライ ネクスト% 2(NIKE AIR ZOOM ALPHAFLY NEXT% 2)”だ。前回は1区の吉居大和選手(中央大学)と9区の中村唯翔選手(青山学院大学)、10区の中倉啓敦選手(青山学院大学)が同シューズの前身モデルで区間賞を獲得している。

 “アルファフライ”は、ランニング業界に“厚底”論争を起こした“ヴェイパーフライ(VAPORFLY)”から派生したシリーズで、ミッドソールに“ズームX”という高反発素材と推進力を生むカーボンプレートを内蔵するのが特徴。さらに、前足部に“エア”が付いており、“ヴェイパーフライ”よりも推進力が高い。効果を最大限発揮するにはエア付近で接地する必要があり、コントロールが難しいというデメリットもあるが、走法にマッチすれば大きなメリットをもたらす。「ナイキ」は毎年、箱根に向けた限定デザイン“エキデンパック(EKIDEN PACK)”を用意しており、今年はトンボに着想した斬新なデザインを採用した。

「アディダス」
前回着用者:28人(2位)
注目シューズ:“アディゼロ タクミ セン 9”

 着用率2位だった「アディダス」の注目シューズは、“アディゼロ タクミ セン 9(ADIZERO TAKUMI SEN 9)”だ。3〜5キロのロードレースや駅伝に最適なモデルで、前回は5区区間賞の細谷翔馬選手(帝京大学)がこのシリーズを着用した。

 同シューズは、5本指形状のグラスファイバーを内蔵し、カーボンプレートのような推進力を備えながら、より繊細な接地感覚と高い屈曲性を持つ。前作よりフィット感のあるメッシュアッパーを採用し、片足5グラムの軽量化も実現している。“厚さ40ミリ”の競技規定ギリギリまでソールにボリュームを持たせたシューズも多い中、同シューズは33ミリなのもポイントだ。

「アシックス」
前回着用者:24人(3位)
注目シューズ:“メタスピード スカイ プラス”

 「アシックス」の注目シューズは、“メタスピード(METASPEED)“シリーズだ。同シリーズは「ランニング市場の首位奪還」を掲げて、廣田康人社長の直轄プロジェクトとして開発したもので、膨大なアスリートの走行データを分析し、スピードと共に歩幅が広がる“ストライド走法”と、歩数を増やす“ピッチ走法”それぞれに対応するモデルがある。2021年4月の発売以降、世界トップ選手や市民ランナーの自己ベスト更新に貢献しており、箱根でも着用者ゼロだった一昨年から、昨年は24人着用にまで支持を広げている。

  特に着用が期待されるモデルは、ストライド走法に合わせた“メタスピード スカイ プラス(METASPEED SKY+)”。少ない歩数でゴールすることを追求し、同社が持つ軽量ミッドソール素材で最も反発性のある“エフエフ ブラスト ターボ”を前作から4%増量した。さらにカーボンプレートをフラットな形状にしてミッドソール上部に配置することで、接地時にミッドソール全体を圧縮し、より大きなエネルギーリターンを得られるように改善。11月開催の出雲駅伝では、8区区間賞だった花尾恭輔選手(駒澤大学)が同シューズを着用している。オレンジ×ブルーのカラーは箱根限定デザインで、前に進む爆発的なエネルギーと、状況を見極めながら冷静に走る2つの側面を表現している。

「ミズノ」
前回着用者:2人(4位)
注目シューズ:“ウエーブデュエルネオツーエリート”

 前回実績は2人にとどまった「ミズノ」の注目シューズは、トップランナー向けシリーズ“ウエーブデュエルネオ(WAVE DUEL NEO)”の最新モデル“ウエーブデュエルネオツーエリート(WAVE DUEL NEO 2 ELITE)”だ。ソールの厚さは25ミリメートルと比較的薄めだが、「ミズノ史上最高」とうたう高反発素材“ミズノエナジー”の軽量版を使用することで、高いクッション性と反発性を備えるほか、接地感覚にも優れている。樹脂を波型に形成した“ウエーブプレート”内蔵で、推進力も高い。

 同シリーズは、前回大会で4区区間賞を獲得した嶋津雄大選手(創価大学)が、真っ白のプロトタイプカラーを着用していることでも知られる。なお、同社は年明けにメディア向けの新作発表を控えており、箱根で新シューズを披露する可能性も高い。

「ニューバランス」
前回着用者:1人(5位)
注目シューズ:“フューエルセル スーパー コンプ エリート V3”

 前回着用者1人だった「ニューバランス」の注目シューズは、フルマラソンや中距離レースに向けたトップモデル“フューエルセル スーパーコンプ エリートV3(FUELCELL SUPER COMP ELITE V3)”だ。より大きな反発力を生むため、メーカー独自の高反発素材“フューエルセル”を使って40ミリの規定ギリギリまでミッドソールを厚くし、内部にカーボンプレートを配置。カーボンプレートは丘のように湾曲しており、接地時に自然と沈んでより大きなエネルギーリターンをもたらす。

「プーマ」
前回着用者:1人(5位)
注目シューズ:“ ファストアール ニトロ エリート”

 「プーマ」は前回着用者が1人で、「ニューバランス」とともに全体5位。浮上を誓う今回は、箱根の森と芦ノ湖の青に着想した特別デザイン“ファスター パック(FASTAR PACK)”を12月上旬に発売し、大会前から選手や関係者に大きくアピールしている。

  特別デザインは、“ファストアール ニトロ エリート(FAST-R NITRO ELITE)”と“ディヴィエイト ニトロ エリート 2(DEVIATE NITRO ELITE 2)”の2モデル。どちらもミッドソールに短距離スパイク向けの特殊な高反発素材を配合し、低めに配置したカーボンプレートが特徴だ。特に“ファストアール ニトロ エリート”は、前回大会で加藤大誠選手(明治大学)が着用したモデルのアップデート版で、複数選手の着用が期待できる。

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箱根駅伝を制するシューズはどこだ! スポーツ各社期待のモデルまとめ

 正月の風物詩である箱根駅伝が2023年1月2〜3日に迫った。スポーツメーカーによる“シューズ争い”も年々ヒートアップしているが、どのシューズを選ぶかは選手にゆだねられており、大会当日まで分からない。ここではレースの予習として、「ナイキ(NIKE)」「アディダス(ADIDAS)」「アシックス(ASICS)」「ミズノ(MIZUNO)」「プーマ(PUMA)」「ニューバランス(NEW BALANCE)」の全6社の前回大会の着用者数ととともに、着用が期待できる最新のランニングシューズを紹介する。

「ナイキ」
前回着用者:154人(1位)
注目シューズ:“ナイキ エア ズーム アルファフライ ネクスト% 2”

 「ナイキ」は前回、210人中154人(73.3%)が着用し、圧倒的なシェアを誇った。同社注目の最新レースシューズは、“ナイキ エア ズーム アルファフライ ネクスト% 2(NIKE AIR ZOOM ALPHAFLY NEXT% 2)”だ。前回は1区の吉居大和選手(中央大学)と9区の中村唯翔選手(青山学院大学)、10区の中倉啓敦選手(青山学院大学)が同シューズの前身モデルで区間賞を獲得している。

 “アルファフライ”は、ランニング業界に“厚底”論争を起こした“ヴェイパーフライ(VAPORFLY)”から派生したシリーズで、ミッドソールに“ズームX”という高反発素材と推進力を生むカーボンプレートを内蔵するのが特徴。さらに、前足部に“エア”が付いており、“ヴェイパーフライ”よりも推進力が高い。効果を最大限発揮するにはエア付近で接地する必要があり、コントロールが難しいというデメリットもあるが、走法にマッチすれば大きなメリットをもたらす。「ナイキ」は毎年、箱根に向けた限定デザイン“エキデンパック(EKIDEN PACK)”を用意しており、今年はトンボに着想した斬新なデザインを採用した。

「アディダス」
前回着用者:28人(2位)
注目シューズ:“アディゼロ タクミ セン 9”

 着用率2位だった「アディダス」の注目シューズは、“アディゼロ タクミ セン 9(ADIZERO TAKUMI SEN 9)”だ。3〜5キロのロードレースや駅伝に最適なモデルで、前回は5区区間賞の細谷翔馬選手(帝京大学)がこのシリーズを着用した。

 同シューズは、5本指形状のグラスファイバーを内蔵し、カーボンプレートのような推進力を備えながら、より繊細な接地感覚と高い屈曲性を持つ。前作よりフィット感のあるメッシュアッパーを採用し、片足5グラムの軽量化も実現している。“厚さ40ミリ”の競技規定ギリギリまでソールにボリュームを持たせたシューズも多い中、同シューズは33ミリなのもポイントだ。

「アシックス」
前回着用者:24人(3位)
注目シューズ:“メタスピード スカイ プラス”

 「アシックス」の注目シューズは、“メタスピード(METASPEED)“シリーズだ。同シリーズは「ランニング市場の首位奪還」を掲げて、廣田康人社長の直轄プロジェクトとして開発したもので、膨大なアスリートの走行データを分析し、スピードと共に歩幅が広がる“ストライド走法”と、歩数を増やす“ピッチ走法”それぞれに対応するモデルがある。2021年4月の発売以降、世界トップ選手や市民ランナーの自己ベスト更新に貢献しており、箱根でも着用者ゼロだった一昨年から、昨年は24人着用にまで支持を広げている。

  特に着用が期待されるモデルは、ストライド走法に合わせた“メタスピード スカイ プラス(METASPEED SKY+)”。少ない歩数でゴールすることを追求し、同社が持つ軽量ミッドソール素材で最も反発性のある“エフエフ ブラスト ターボ”を前作から4%増量した。さらにカーボンプレートをフラットな形状にしてミッドソール上部に配置することで、接地時にミッドソール全体を圧縮し、より大きなエネルギーリターンを得られるように改善。11月開催の出雲駅伝では、8区区間賞だった花尾恭輔選手(駒澤大学)が同シューズを着用している。オレンジ×ブルーのカラーは箱根限定デザインで、前に進む爆発的なエネルギーと、状況を見極めながら冷静に走る2つの側面を表現している。

「ミズノ」
前回着用者:2人(4位)
注目シューズ:“ウエーブデュエルネオツーエリート”

 前回実績は2人にとどまった「ミズノ」の注目シューズは、トップランナー向けシリーズ“ウエーブデュエルネオ(WAVE DUEL NEO)”の最新モデル“ウエーブデュエルネオツーエリート(WAVE DUEL NEO 2 ELITE)”だ。ソールの厚さは25ミリメートルと比較的薄めだが、「ミズノ史上最高」とうたう高反発素材“ミズノエナジー”の軽量版を使用することで、高いクッション性と反発性を備えるほか、接地感覚にも優れている。樹脂を波型に形成した“ウエーブプレート”内蔵で、推進力も高い。

 同シリーズは、前回大会で4区区間賞を獲得した嶋津雄大選手(創価大学)が、真っ白のプロトタイプカラーを着用していることでも知られる。なお、同社は年明けにメディア向けの新作発表を控えており、箱根で新シューズを披露する可能性も高い。

「ニューバランス」
前回着用者:1人(5位)
注目シューズ:“フューエルセル スーパー コンプ エリート V3”

 前回着用者1人だった「ニューバランス」の注目シューズは、フルマラソンや中距離レースに向けたトップモデル“フューエルセル スーパーコンプ エリートV3(FUELCELL SUPER COMP ELITE V3)”だ。より大きな反発力を生むため、メーカー独自の高反発素材“フューエルセル”を使って40ミリの規定ギリギリまでミッドソールを厚くし、内部にカーボンプレートを配置。カーボンプレートは丘のように湾曲しており、接地時に自然と沈んでより大きなエネルギーリターンをもたらす。

「プーマ」
前回着用者:1人(5位)
注目シューズ:“ ファストアール ニトロ エリート”

 「プーマ」は前回着用者が1人で、「ニューバランス」とともに全体5位。浮上を誓う今回は、箱根の森と芦ノ湖の青に着想した特別デザイン“ファスター パック(FASTAR PACK)”を12月上旬に発売し、大会前から選手や関係者に大きくアピールしている。

  特別デザインは、“ファストアール ニトロ エリート(FAST-R NITRO ELITE)”と“ディヴィエイト ニトロ エリート 2(DEVIATE NITRO ELITE 2)”の2モデル。どちらもミッドソールに短距離スパイク向けの特殊な高反発素材を配合し、低めに配置したカーボンプレートが特徴だ。特に“ファストアール ニトロ エリート”は、前回大会で加藤大誠選手(明治大学)が着用したモデルのアップデート版で、複数選手の着用が期待できる。

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廃棄衣類繊維のリサイクルボード「パネコ」が引っ張りだこ デザイナーに聞いた意外な誕生秘話

 リサイクルボード「パネコ(PANECO)」がひっぱりだこだ。ワークスタジオが2021年の春に本格デビュー後、「H&M」が池袋店の什器の一部に採用したり、「ジョンマスターオーガニック(JOHN MASTERS ORGANICS)」が美容部員の700着分の制服をコースターにリサイクルしたり、さらにSHIBUYA109渋谷店が「パネコ」を使った衣服の回収ボックスを設置したりと繊維産業の課題解決の具体策として採用される事例が増えている。その誕生の背景や今後のビジョンについて草木佳大チーフ・サステナビリティ・オフィサー(以下、CSO)に聞いた。

 「パネコ」はワークスタジオが手がける廃棄衣類繊維を原料にしたリサイクルボードであり、射出成形と呼ばれるプラスチックなどの成形時に使われる手法で製造されている。環境に配慮した什器デザインなどを手がけていた同社が「パネコ」の開発を始めたきっかけは、デザイナーでもある草木佳大チーム・サステナビリティ・オフィサーの個人的なできごとだったという。「4年前に幼なじみが亡くなり、葬儀の場で友人の父と始めてゆっくりと話をした。その方は繊維企業に勤めており、衣類をリサイクルしディスプレーする方法を探していると知り、何かできないかと考えたのがきっかけだった。試行錯誤するうちにふと、服を板にできたら喜ばれるのではと思いつき、研究を始めた」。友人がつないだ縁が今、可能性を大きく広げようとしている。

グレーの色は、廃棄される服の特徴を反映している

 服から生まれ、シンプルで持ち運びしやすく、可変性があり、何度でもリサイクルできる。それが「パネコ」の魅力だ。特徴的なグレーな色は、日本では落ち着いた色の服が好まれ、混合するとグレイッシュになるからだという。

 12月に開催した4回目の展示会では、会場となったモリリン本社1階の約100㎡のスペースを丸ごとつかい、従来の什器に加えてアパレルや飲食のポップアップストアのような空間を提案した。「『服が板になりました』とパネコを見せられても、それをどう使っていいかわからないという声が多いからここでは色々な使い方を表現した」と草木CSO。色も従来のグレーに加えて、ピンクやブルーなどが加わった。色つけに染料は使わず、廃棄衣料の中から色のついた服を選別しリサイクルしている。

“工場に集まった服は一着も捨てないと言い切れる”

 「パネコ」のために集めた衣料はまず、提携している和歌山の福祉施設に集め、ボタンやファスナーを外し、プラスチックハンガーなど「繊維ではない」部分を仕分ける。多い時で月10トンほどの衣料の仕分けを担当するのは、同施設が採用するハンディキャップがある人たちだ。「パネコ」の成長とともに規模を拡大し、今では約10人の専属チームが技術とノウハウを蓄積している。今回の「色」もそのチームの仕分け作業があるから実現した。「彼らもスピードがアップしスペシャリストになってきている。応援してくれているから面倒くさいことも一緒にチャレンジしてくれるのはありがたい」。

 仕分けを追えた衣料は、協力工場へ運び成形する。今回は色付けのために選別をしたが、そもそもの「パネコ」の強みは、「繊維の仕分け」を必要とせず、服の素材を問わず、品質表示もついたまま成形ができることである。回収後の仕分けは繊維リサイクルの最大の課題と言っても過言ではない。それを丸っと省き、「工場に集まった服は一着も捨てていないと言い切れる」ことは大きな強みだ。

成形の接着剤は「こだわりの8%」

 成形にはバインダーを全体量の8%使用し、熱を加えて固める。「こだわりの8%です。これだと硬さも木版に近く、再リサイクルができる。我々が自分たちに課しているルールは『パネコ』自体も再リサイクルが可能であることです。アパレルの人たちに“服を捨てたらあかん”といっている僕らが廃棄していたら意味がなく、“作った責任”を取れることもデザインの一環です」。

 接着剤は化学物質を含む。「できれば自然由来のものを使いたいが、日本には流通量が少ない上に全体量の30%入れないと硬さが保てない」。今できることを最大限に、実用的に、は「パネコ」のデザインの特徴だ。「普通に服を固めると汚いボードになる。僕らもデザイナー集団なので、リサイクル素材だったらなんでもいいのではなく、そもそも魅力的なマテリアルであることが大切。可愛い、素敵、あったかい、実は環境に良い、というのが大事な物語。見た目で選ばれて国内で完結しているリサイクルだと自負している」。

 什器、小物から空間へ提案が広がる中で新しい課題も出てきた。建材の領域は、耐摩耗性や表面強度、不燃などさまざまなテスト問題をクリアし、建築家が安心して使える素材であることが重要だからだ。今回の展示会で見せたのは、ポップアップストアなどに適した可変性ある空間。釘などは使わず、日本の「木組」からヒントを得た手法で、パネルの凹凸を組み合わせることで構成している。

「リサイクル後」の絵を描けるプロジェクトは成功しやすい

 「パネコ」がアパレル企業と取り組む際にこだわっているのは、「回収・リサイクル」の循環を一緒に創出することだ。余剰在庫の回収だけ、といった依頼は基本的には受けておらず、「それをどうリサイクルし活用するか」を合わせてプロジェクト化する。

 「僕らは回収で生業を立てていないので、パネコにして使ってもらってナンボ。だから『余剰在庫を回収してほしい』という依頼から入ると正直、止まりやすい。売れ残りを『パネコ』にすれば『捨てない』結果は得られても、店舗で使用する段階で『ブランドイメージに合わない』、『価格が合わない』といったもめ事がおこりがちです。逆に店舗デザインチームがリードするケースは、リサイクル後の絵が見えているからスムースに進みやすい」という。「店舗改装を見据えて回収ボックスを設置し、来店客から集めた服を『パネコ』化し、新店の内装に使用するといった顧客参加型の循環ストーリーが盛り上げる」。

同世代と猛進したい

 草木CSOいわく、企業内の循環アクションが「うまくいく」、もうひとつのポイントは、彼と同世代である「30代くらいの、現場寄りのリーダーが、猛進して周りを巻き込むケース」だというから面白い。「環境は新しい分野だからか、先輩世代より僕らの世代の熱の入り方が本気だとも思う。確かにトップダウンの方が決済はおりやすいけれど、どう使うかは結局現場。数字や売り上げももちろん大事だけど、『こんなことしたい』などクリエイティブな発想を持つブランドとの方がよい結果が出やすい」。草木CSO自身、パネコ誕生の際には猛進した。「ワークショップはリサイクルの会社でもないけど、原社長はアイデアに可能性を感じて、ゴーサインを出してくれた」と振り返る。「原いわく、日本に石油はないけれど、街には服がたくさんあるからそれを原料にいろいろなことができると。確かにそう思う」。

 今後の課題は量産化とデザインのバランスだ。現在の生産体制では年間の生産キャパシティは50トンで上限に近づいている。「脱廃棄社会をうたっている以上、50トンではわずかな貢献にしかならない。ゴールは、廃棄衣料がなくなってパネコを作らなくて良くなったとき。そのためにもこのノウハウを広げるべきと思うが、かといって量産化により意匠性が失われる。標準化した量産と、デザイン性のあるこだわり。その2軸を作っていきたい。」。

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英国のファッション・デザイナー、ヴィヴィアン・ウエストウッドが死去 81歳

 英国のファッション・デザイナー、ヴィヴィアン・ウエストウッド(Vivienne Westwood)が死去した。81歳だった。

 ブランド「ヴィヴィアン・ウエストウッド(VIVIENNE WESTWOOD)」は、インスタグラムでウエストウッドの訃報を発表した。南ロンドンのクラパムで、家族に囲まれて安らかに息を引き取ったことを明らかにした。投稿には、「ヴィヴィアンは最後の瞬間まで、デザイン、アート活動、本の執筆、そして世界をより良く変えるために、自分の好きなことをやり続けた。彼女は素晴らしい人生を送った。この60年間の彼女の革新と影響は計り知れず、これからも続いていく」と続けている。

 ウエストウッドは1970年代のパンクファッションの先駆者と知られ、数十年にわたるキャリアの中で、奇抜なデザイン、スタイル、環境保護活動などで知られ英国ファッションをリードしてきた。

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ニューヨーク発キスと「テーラー東洋」が初コラボ 新年にスカジャンを発売

 ニューヨーク発のスニーカーショップ、キス(KITH)は2023年1月2日、「テーラー東洋(TAILOR TOYO)」とコラボしたスカジャンを発売する。東京店限定の扱いで、価格は7万4800円(税込)。両者の協業は初めて。

 アセテート生地を用いたリバーシブル仕様で、両面にニューヨークと東京をモチーフにした刺しゅうをあしらう。

 「テーラー東洋」は、東洋エンタープライズ(東京、小林亨一社長)が手掛けるスカジャンブランド。同社の前身である港商(こうしょう)は、1940年代に創業。戦後、港商が進駐軍向けに、刺しゅうを施して販売したジャンパーがスカジャンの原型だ。

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【2023年版】百貨店やSCの初売りセール&福袋情報 三越伊勢丹やルミネ、パルコなど 独自イベントも続々登場

新年は、初売りや福袋などショッピングにまつわるイベントが満載。注目していたアイテムがお得に手に入るかもしれないこの機会を活用してみてはいかがでしょう。この記事では、首都圏の主要な百貨店やショッピングセンター(SC)のセールや福袋、新年限定イベントの情報を紹介します。

※12月29日時点での情報です。最新の営業状況などは各施設のHPをご確認下さい。

1月1日(日)

【そごう・西武】

店舗:西武池袋本店、西武渋谷店、西武所沢S.C.、そごう大宮店、西武東戸塚S.C.、そごう横浜店、そごう千葉店
開店日時:1月1日(日)10:00〜

 そごう・西武グループは元日から9日まで各店舗で「西武冬市」、「そごう冬市」を開催する。ファッションアイテムやインテリア雑貨などが最大50%オフで手に入る。また、3日までは各店舗で「福袋大市」も開催。コスメやウィメンズ、メンズファッションアイテムなどブランドの福袋を用意する。西武池袋本店では、「福袋でサイカイ(再開・再会)」をテーマに高津軽海峡産の級天然本マグロを届ける福袋(5万4000円税込以下同、3個限定)や西武ライオンズの松井新監督からノックを受けられる福袋(2023円、親子5組限定)などをラインアップする。また、「西武冬市」「そごう冬市」「福袋大市」はショッピングサイトe.デパートでも開催する。

【六本木ヒルズ】

開店日時:1月1日(日)11:00〜

 六本木ヒルズでは元日から15日まで、冬のセールを開催する。「ビームス(BEAMS)」や「アディダスオリジナルス(ADIDAS ORIGINALS)」「N.ハリウッド(N.HOOLYWOOD)」「ユナイテッド アローズ(UNITED ARROWS)」など約50店舗のアイテムが、最大70%オフで手に入る。また3日までは、ファッションアイテムやビューティ雑貨の福袋や各レストランの新年限定メニューのほか、ゴルフやリラクゼーションを体験できる企画などを用意する。

【ラフォーレ原宿】

開店日時:1月1日(日)11:00〜

 ラフォーレ原宿では元日から9日まで、グローバルボーイズスループ、トレジャー(TREASURE)とコラボレーションしたキャンペーンを実施する。期間中は2店舗でコラボスイーツやドリンクを提供するほか、グループカラーであるブルーをそろえた福袋などを用意する。

【アクアシティお台場】

開店日時:1月1日(日)11:00〜

 アクアシティお台場では、1月31日までバーゲンを開催中。「アディダスオリジナルス(ADIDAS ORIGINALS)」や「ギャップ(GAP)」、「プーマ(PUMA)」、「トミーヒルフィガー(TOMMY HILFIGER)」などのブランドが最大50%オフになる。

1月2日

【三越伊勢丹】

店舗:伊勢丹新宿本店、伊勢丹立川店、伊勢丹浦和店、三越日本橋本店、三越銀座店
開店日時:1月2日(月)10:00〜

 三越伊勢丹は2日から、オンラインストアでは店舗に先駆けて元日から、冬のクリアランスセールを開催する。伊勢丹新宿本店では2〜4日の期間、本館6階の催事場で「伊勢丹サウナ館」を開催し、サウナ施設やファッションブランド、クリエイターなどとのコラボアイテムを販売する。

【高島屋】

店舗:日本橋高島屋S.C、玉川高島屋S・C、立川高島屋 S.C、高島屋大宮店、柏高島屋ステーションモール、高島屋流山おおたかの森S・C
開店日時:1月2日10:00〜
※高島屋横浜店と高島屋高崎店は9:00〜、新宿タカシマヤ タイムズスクエアのみ9:30〜

 高島屋では2日から10日まで、「タカシマヤ ウィンタークリアランス」を実施する。ウィメンズやメンズのファッションアイテムやインテリアなどが特別価格で手に入る。オンラインストアでは2月15日までセールを開催する。また、各ブランドの福袋は店頭とオンラインストアで取り扱う。

【パルコ】

店舗:渋谷パルコ、錦糸町パルコ、パルコヤ上野、浦和パルコ、調布パルコ、ひばりヶ丘パルコ、津田沼パルコ
開店日時:1月2日(月)10:00〜

 パルコは5周年を迎えた「ファイナルファンタジー」とのコラボレーションキャンペーンを全国18店舗で開催する。その第1弾として2日から15日の期間、グランバザールを実施し、オリジナルビジュアルの展開やプレゼントキャンペーンを展開する。また、開催を記念して期間中税込1万円以上を買い上げた全国5000人には、先着でコラボデザイン「ほぼ日手帳」スペシャルセットを先着でプレゼントする。

【ルミネ】

店舗:ルミネ北千住、ルミネ立川、ルミネ大宮、ルミネ川越、ルミネ横浜、ルミネ藤沢、大船ルミネウイング、ニュウマン横浜
開店日時:1月2日(月)10:00〜

店舗:ルミネ有楽町店、ルミネ町田、ルミネ荻窪、
開店日時:1月2日(月)10:30〜

店舗:ルミネ新宿、ルミネエスト新宿、ルミネ池袋、ニュウマン新宿
開店日時:1月2日(月)11:00〜

 ルミネ、ニュウマンでは2日から9日までバーゲンを開催する。公式オンラインストアでは店舗に先駆けて元日からセールを開始する。また、各店舗でブランド福袋を用意する。詳細は公式サイトに記載している。

【表参道ヒルズ】

開店日時:1月2日(月)11:00〜

 表参道ヒルズでは、元日から15日までセールを開催する。対象ブランドは、「エムエム6 メゾン マルジェラ(MM6 MAISON MARGIELA)」や「マルニ(MARNI)」「ワイズ(Y’S)」「パトゥ(PATOU)」「アグ(UGG)」など。また、約20ブランドの福袋を数量限定で用意する。そのほか9日までの期間、アーティストのヤナギダマサミによる作品展を開催する。

【SHIBUYA109】

開店日時:1月2日(月)10:00〜

 SHIBUYA109は、2日から15日の期間でガールズグループ、ル セラフィム(LE SSERAFIM)とコラボレーションしたウィンターセールを実施する。セール期間中は、ウィメンズのファッションアイテムなどが最大70%オフで手に入る。各ブランドの福袋情報は、公式サイトにまとめている。期間中はル セラフィムのキャンペーンビジュアルが屋内外をジャックし、各ブランドとの限定コラボアイテムを販売する。また、29日までの期間はポップアップを開催し、オリジナルグッズを販売する。

【ギンザ シックス】

開店日時:1月2日(月)10:30〜

 ギンザ シックスでは、2日から15日まで「ギンザ シックス セール」を開催する。レディス・メンズのファッションアイテムやジュエリー、ライフスタイル雑貨を限定価格で提供する。また、同日より一部ブランドの福袋を販売する。2日には地下3階の観世能楽堂にて、無料で入場できる「ギンザ シックス 新春能」を開催する。

【レイヤード ミヤシタパーク】

開店日時:1月2日(月)11:00〜

 レイヤード ミヤシタパークでは、2日から16日までセールや福袋、ノベルティなどを用意する「レイヤード ミヤシタパークパーティ」を開催する。期間中は「ザ ノース フェイス(THE NORTH FACE)」や「コンバース(CONVERSE)」などのブランドが最大70%オフで手に入る。一部ブランドは福袋もラインアップする。そのほか、「ウカ(UKA)」では来店客に特別なカイロ“ウカイロ”を、天狼院カフェでは5000円以上を購入した人にオリジナルトートバッグをプレゼントする。

【東武百貨店】

店舗:東武百貨店池袋本店、東武百貨店船橋店
開店日時:1月2日(月)9:30〜

 東武百貨店では、2日から25日までジュエリーやファッション、スポーツブランドなどが参加する「東武ウィンターセール」を開催する。一部ブランドでは現在、他店に先駆けてセールを開催中で、ブランドごとの詳細は公式サイトに記載している。また、セール商品はトブポアプリ、東武カードでのポイントが3倍になる。

【大丸松坂屋百貨店】

店舗:大丸東京店
開店時間:1月2日9:30〜

店舗:松坂屋上野店
開店時間:1月2日(月)10:00〜

 大丸松坂屋百貨店では、2日からクリアランスセールを開催する。ウィメンズやメンズのファッションアイテムやアクセサリー、雑貨などが特別価格で手に入る。一部ブランドは他店に先駆けて、現在セールを実施中。また、各ブランドの福袋のほか、店舗限定の福袋も用意する。大丸東京店では、エステやグルメを体験できる福袋を、松坂屋上野店では、毎年好評の“紳士雑貨選べる3点福袋”(3300円税込、以下同)などを用意する。

【東急プラザ】

店舗:東急プラザ銀座、東急プラザ表参道原宿、東急プラザ蒲田、東急プラザ戸塚
開店日時:1月2日(月)10:00〜
※東急プラザ渋谷のみ11:00〜

 東急プラザでは2日からセールを開催する。セール期間や参加ブランドは店舗によって異なる。東急プラザ銀座では、「ハンター(HUNTER)」や「L.L.ビーン(L.L.BEAN)」「ビルケンシュトック(BIRKENSTOCK)」「ウィムガゼット(WHIM GAZETTE)」などのアイテムが最大80%オフになる。

【松屋銀座】

開店日時:1月2日(月)10:00〜

 松屋銀座では、2日からクリアランスセールを開催する。ジュエリーやウィメンズ、メンズのファッションアイテムやスポーツ用品を特別価格で提供する。また、限定の福袋も用意する。オーダースーツ仕立て券と化粧品などをセットにした「銀座の男 美意識向上福袋」(5万5000円、5点限定)やお惣菜が当たる「デリガチャ ~年の初めの運試し~」(1080円、50点限定)など、バラエティに富んだ企画をラインアップしている。

【マルイ】

店舗:国分寺マルイ、マルイシティ横浜
開店日時:1月2日(月)10:00〜

店舗:マルイファミリー海老名、大宮マルイ
開店日時:1月3日(月)10:30〜

そのほかの店舗は1月4日(水)〜

 マルイは一部店舗で2日からセールを開催し、各ブランドの福袋を販売する。参加ブランドは公式サイトに記載している。今年丸井グループは、22店舗中17店舗で1〜3日を休館日とし、自社ECサイトの「マルイウェブチャンネル」の集客を強化する意向を示している。

【東京ミッドタウン】

開店日時:1月2日(月)11:00〜

 六本木の東京ミッドタウンでは2日から15日まで冬のセールを開催している。「ニューバランス(NEW BALANCE)」や「アグ(UGG)」などファッションブランドやインテリアブランドなどの商品が最大60%オフで手に入る。また、2日には先着800人に振る舞い酒を実施。2〜3日の2日間は書道家が「東京ミッドタウン・オリジナル年賀状」に希望の文字を書くサービスや白河だるまの絵付け体験などのコンテンツを用意する。

まとめ

 2023年も新年早々、各百貨店やショッピングセンター(SC)から、バラエティに富んだ企画が目白押し。お買い物で新年を楽しくスタートさせてみてはいかがでしょうか。
 

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アラフォーには懐かしの「ビューティビースト」が国内外で若年層も巻き込んで人気再燃

 東京のデザイナーズブランド「ビューティビースト(BEAUTY:BEAST)」は、1990年代に東京やパリでコレクションを発表して、熱狂的なファンを獲得。ところがデザイナーの山下隆生は2000年にブランドを休止すると、その後はさまざまなファッション企業でメンズやウィメンズ、子ども服、スポーツウエアなどのディレクションを担当。20年の「ビューティビースト」再始動まで、表舞台から遠ざかっていた。

 最初のブレイクから30年、現在は人気が再燃するどころか海外のファンも多く、「#beautybeast」でインスタグラムを検索すると世界各地からの投稿が見つかるほか、メルカリなどの2次流通では高値で取引されている。新作の売り上げも順調だ。カムバックの理由は、なんだったのか?90年代と現在でモノ作りにかける思いは違うのか?山下デザイナーに聞いた。

WWDJAPAN(以下、WWD):そもそも2019年の再始動のきっかけは?

山下隆生「ビューティビースト」デザイナー(以下、山下):3年前、「Your Fashion Archive」というウェブメディアのオリバー・レオーネ(Oliver Leone)からインタビューのオファーがあった。オリバーはファッションが大好きで「ヘルムート ラング(HELMUT LANG)」などの90年代に造詣が深く、彼自身が当時の日本のファッションに興味を持っていた。アメリカには、彼のような若い世代が多いという。そこで「これだけアメリカの若者が日本の90年代ファッションを好きなのに、なぜ、あなたは洋服作りを再開しないのか?」と聞かれた。それが、インタビューの最後の質問だった。その時は「タイミングが合えば」と答えたが、確かにインスタグラムでは90年代の「ビューティービースト」(注:再始動前は「ビューティービースト」)が、当時の「アンダーカバー(UNDERCOVER)」や「リック オウエンス(RICK OWENS)」のように話題になっていた。僕は20年間、ネス湖に潜って頭を上げていなかったが、日本の90年代のファッションを求めている世界の熱量に動かされた。

WWD:なぜ、アメリカでは日本の90年代が盛り上がっているのか?

山下:彼らの手元に、僕の洋服がどう届いていたのか?流通の全容は今もわからない。ロサンゼルスのセレクトショップがアーカイブを集めてコーナー展開してからという話もある。90年代はインターネットが整う直前で、僕の手元の資料は全て紙。若い世代にとっては、謎に包まれている印象があるのかもしれない。僕にとっての70年代のような感覚を、今の若い世代は90年代に抱いているのかもしれない。(日本のブランド古着や「ビューティビースト」との新作コラボなどを販売する米ECの)「エンプティー ルーム(EMPTY R__M)には20代のファンが多いそうだ。

 考えてみれば、今の世の中には90年代のメンタリティがあるのかもしれない。湾岸戦争(1990年〜)とウクライナの侵攻が重なる人もいるだろう。コロナの影響で国内ブランドへの注目が集まったのも、90年代に似ている。振り返れば90年代の前半には「シュプリーム(SUPREME)」や「ステューシー(STUSSY)」がブレイクしたが、半ばくらいからは「ビューティービースト」のほか、「20471120」や「ケイタ マルヤマ(KEITA MARUYAMA)」などのインディペンデントなブランドが売れるようになった。最近までは「オフ-ホワイト c/o ヴァージル アブロー(OFF-WHITE c/o VIRGIL ABLOH)」などが強かったけれど、世界的な物価高や円安でインポートが買いづらくなって、日本のブランドが注目されるようになった現代と重なる。

 ただ日本でも今、90年代は盛り上がっていると思う。「エモい」は、90年代ならオタクだけが楽しんでいた、斬新ながらどこかノスタルジックなものに使われる言葉だと思う。「ビューティービースト」の洋服をインスタグラムでアップする若い世代は、90年代のファッション誌を買い漁っている。90年代の映像を欲している若者も多いから、当時の空気感を伝えられるイベントが開けたら、と思っている。

WWD:そこで「ビューティビースト」を再始動した。

山下:たくさん商品を作って、アパレル・マーケティングをするつもりはない。ただネス湖に潜っていたときでも、追いかけ続けてくれた40代の熱心なファンは多い。彼らが洋服を着てくれるなら、と思っている。若い世代も着られるけれど、40代はどこかにノスタルジーも感じてしまう。そんなブランドを目指している。「新しいものを」と思って作り続けた90年代のアーカイブを全部ひっくり返して、「どこか懐かしく、でも今着られるものは何か?」を考えている。今の40代は、当時よりお金を持っている。でも「当時より派手じゃなく」、一方で「持っていないものが欲しい」という。そのバランスを探りたい。明らかに変わったのは、ドクロのように今の社会では「死」を意味するような悲観的なモチーフ使いはやめている。昔より色は多いのかもしれない。社会の”どんより”した雰囲気を払拭したい。僕は、自分に思いを言語化する能力がないから、メッセージやメンタリティをぶつけて洋服を作っている。そこに今は、思いを言語化できるパートナーが現れ、SNSという伝えるツールも整った。40年くらいずっと探していた言語化できる人と環境を手にした。

WWD:と同時に、若い世代も興味を持っている。

山下:今の世代はコーディネイトが上手なのに、提案するスタイルを丸ごと買ってくれたりする。そんな時は、発信できるようになった言語というより、そんな言語を連ねた文章に共感してくれたのかな?と思っている。僕がラッキーだったのは、SNSで拡散しやすいヒストリーがあったこと。SNSでの反響は、昔の口コミに似ている。外出自粛の影響でスマホをいじる時間が増えたことで、皆細かく、深く掘り下げるようになっている。

 昔「トム ブラウン(THOM BROWNE)」のコレクションを見た時、大きなショックを受けたことがある。彼の定番には、デザインが存在しない。「普通がかっこいい」「それが新しい」なんて、自分の発想にはなかった。ブランドを休止した2000年ごろ、世の中に広がり始めていたのは「ユニクロ(UNIQLO)」。営業担当と次の方向性について話をしていたとき、こだわりの寿司屋より、回転寿司の方が好かれる時代が到来したように感じた。ネット時代が到来して、洋服の代わりにハードウエアに数十万円を費やす時代にもなった。だからコレクションピースを作ることをやめ、テクノロジーの勉強をして「タイガリオナ(TAIGALIONA)」(編集部注:山下が2020-21年秋冬にスタート。日本古来のワークウエアをベースに、テクニカル素材とモード由来のシルエットの融合を試みている)をスタートした。ただドナルド・トランプ(Donald Trump)が大統領に就任してからは、あれだけハッキリした物言いに反発する若者も現れるだろうと感じていた。ファッションはメンタリティーのPRツールでもある。世間とは違うメッセージを発信したい人に届けば嬉しい。

WWD:海外の人に売れている理由は?

山下:海外の人は今、そのヒストリーにリスペクトの思いを込めてくれる。この思いは、フィジカルな店舗に絞った方が共有しやすいのではないか?もちろん、最終的には直営のウェブショップが必要だと思うが、販路については良きパートナーと、深く掘り下げるような関係性を築いていきたい。僕にとって、洋服は単語。その単語を「今の時代、こんなふうに組み合わせると、今までにない文章になるでしょう?」と提案しているつもりで、それは今も昔も変わらない。だからメンタリティを表現する修飾語まで、きちんと取り扱ってくれるパートナーとタッグを組みたい。

WWD:新作には、当時の復刻も多い。

山下:トラックスーツは当時の色を復刻しながら新色を発売し、ラビットのバックパックは270個限定で作ったりした。もちろん商習慣と合わせないといけないが、消費者のニーズはシーズンレスになっている。「今、ここで着たいパーカー」が提供できたら、それでいい。コンサートで求められるのは、新曲だけじゃない。大事なのは、オールタイムベスト(デビュー時から最新まで発表した全時代の全楽曲から選曲され、キャリアが総括されたベストアルバムを指す)だ。

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新たなフロンティアを求めて KING -MASAと考えるサウジアラビアのファッション市場

 2019年に個人観光ビザの発給が解禁されるまで、“世界一訪れることが難しい国”といわれていたサウジアラビア。イスラム教やアラブ王国、石油、サッカーなど想像に難くないが、今なおベールに包まれているのがファッションだ。数年前に服装の規制は撤廃されているものの、全身を白や黒で覆う民族衣装のイメージはまだ強い。そんな謎多き国でこのほど行われたスニーカーイベント「スニークミー(SNEAK ME)」に、スニーカーコレクターであり「オールウェイズ アウト オブ ストック(ALWAYS OUT OF STOCK、以下A .O .O.S)」のディレクター、キングマサ(KING -MASA)が参加した。KING-MASAが見たサウジアラビアの現状を聞きながら、中東のファッションの未来を考察する。

――「スニークミー」へはなぜ参加することに?

KING -MASA:友人のティー(ロンドンのクリエイティブ集団「ビジョナリズム(VISIONARISM)」を主宰)がこのイベントのディレクションに関わっていて、彼から連絡が来たんです。「数年前まで渡航がオープンになっていなかったけど(2011〜19年まで観光ビザの発給が停止されていた)、今は逆に国がファッションを盛り上げようとしている。国のバックアップで旅費や宿泊費、輸送費などの経費、ビザの手配などをサポートしてくれるから『A.O.O.S』として出展してくれないか?」というものでした。ただ、会期が2週間と長かったので出展は厳しいと伝えたら、数日間、インフルエンサー枠としてだけでもいいから来て欲しいと。だから僕は今回インフルエンサーとして参加したんです。

――なるほど。サウジアラビアってどんな雰囲気なんですか?

KING -MASA:街はラスベガスかと思うぐらい煌びやかで、めちゃくちゃイケてる。でもファッションを見ても「シュプリーム(SUPREME)」や「ナイキ(NIKE)」のようなブランドを着ている人はいなくて、買う場所もほとんどなかったですね。実際、「ストックX(STOCK X)」のようなリセールサイトでもサウジアラビアへの配送はしていないみたいです。

――買う手段がないんですね。イベント自体はどんなところで開催されたのですか?

KING -MASA:会場は屋外で、砂漠のど真ん中でした。昼間は暑過ぎて無理だから、夕方の16時から深夜0時までやるナイトマーケットみたいな感じです。そんな遅い時間にわざわざ人が来るのかなと思っていたら、20時ぐらいまではほとんど人がいないんですけど、逆に21時とか22時とかになったら人がバンバン来て。そういえば、フライトも夜の便で着いたんですけど、そのときも空港に人がたくさんいたし、夜型なんです。

――出展ブースは海外のスニーカーショップですか?

KING -MASA:イベントのメインは、海外のリセールショップでした。リテールは「アシックス(ASICS)」や「ビルケンシュトック(BIRKENSTOCK)」が出ていて、残りはワークショップ。50店以上出ていて、どこも巨大なブースを構えていましたね。イメージとしては、「スニーカーコン」と「コンプレックスコン(COMPLEXCON)」の間みたいな感じです。ちなみに、アジア人で参加していたのは僕だけでした。

――リセールプライスで売られているんですよね?やっぱり高いんですか?

KING -MASA:値付けはまあまあ高かったですけど、それでも売れるんだと思います。“イージー(YEEZY)”や「ディオール(DIOR)」דジョーダン”みたいな分かりやすいものが売れていた印象です。白い民族衣装を着ている人も多いんですけど、足元はスニーカーを履いているんですよね。民族衣装は強制ではないらしく、友人はファッションが好きだから特別なとき以外は着ないと言っていました。興味深かったのは、会場の中央のブースに中東で有名なインフルエンサー2人のスニーカーが数足展示してあったんですけど、中にはフェイクもあって、それも一眼で分かるようなもの。でも、正規店がないからそもそも比べようがないんですよ。海外旅行に行ったときとかにリセールで買うしか手に入れる手段がないので。

――確かに情報がないから、コアなビンテージなんかより、分かりやすいものがいいのかも。

KING -MASA:そうですね。実際、多少は古いスニーカー(数年前に出たもの)もあったんですけど、あんまり反応は良さそうではなかったです。それと、古いスニーカーを持ってきたら急激な温度変化で、突然“エア”(クッショニング性能を持つ踵のソールユニット)の部分が割れたという人もいました。本当に暑いので、そういう環境的な課題はあります。

――四季があるような国でもないからこれからファッションやスニーカーが発達していけば、そこでしか生まれないイノベーションが開発されるかもしれませんよね。

KING -MASA:それはあるかもしれないですね。思ったよりもネガティブなイメージもないし、何より安全。出展ブースのスニーカーを2週間もどうするの?と聞いたら、一応ロッカーはあるけど、そのまま置いて帰っても大丈夫、と。もし盗難にあっても、そこら中にカメラが付いているから犯人はすぐに捕まるとか。サウジアラビアやドバイは今世界で1番安全な国だと言っていました。

――確かに、アメリカやヨーロッパだとそうはいかないですもんね。

KING -MASA:ファッションやスニーカーは欧米の主要都市では飽和状態ですけど、サウジアラビアも含めて中東はまだまだ進化していくだろうし、自分のブランドにも可能性を感じています。興味深いし、かなり面白かったですね。実際、「ハイプビースト(HYPEBEAST)」がミドルイースト(中東)版を運営していたり、ラスベガスにあるリセールショップ「アーバンネセシティーズ(URBAN NECESSITIES)」がサウジアラビアに近々店をオープンしたり、これからどんどん盛り上がっていくと思います。

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【2022年の海外ニュース振り返り】「グッチ」や「バーバリー」から「フェラガモ」まで、デザイナー去就まとめ編

 2022年は、なんと言っても「グッチ(GUCCI)」をスターブランドに返り咲かせたアレッサンドロ・ミケーレ(Alessandro Michele)の退任が大きな衝撃を与えた。後任の決定まではデザインチームでコレクション制作を続けるといい、候補には社内のデザイナーの名前が挙がっている。そんな「グッチ」は、23年1月にはミラノ・メンズ・ファッション・ウイークでショーを開催予定。15年のミケーレ就任時のように、その際に後任が発表されるかもしれない。

 またデザイナー交代ではないが、11月の同じ週にインスタグラムで突如発表された「ラフ・シモンズ(RAF SIMONS)」のブランド終了も大きな話題になった。「私は精神的にいつまでも若々しくありたい。最初はとても面白かったのに、いつの間にか商業主義に染まってしまい、とがった部分がなくなるようなブランドにはしたくない」と以前語っていたラフの今後は明らかになっていない。当面は、より多くの時間とアイデアを注げるようになるであろう「プラダ(PRADA)」での彼のクリエイションに期待したい。

 就任で最も注目を集めたのは、ダニエル・リー(Daniel Lee)だろう。21年11月に「ボッテガ・ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)」を電撃退社した彼は今年10月、リカルド・ティッシ(Riccardo Tisci)の後任として、「バーバリー(BURBERRY)」のチーフ・クリエイティブ・オフィサー(CCO)に着任。23年2月20日、ロンドン・ファッション・ウイークでのショーで初のコレクションを披露する。

 他にも、特にミラノコレブランドでは新陳代謝が活発化。「バリー(BALLY)」(1月)、「フェラガモ(FERRAGAMO)」(3月)、「ミッソーニ(MISSONI)」(3月)、「エトロ(ETRO)」(6月)に新クリエイティブ・ディレクターが就き、9月に一気にデビューショーを開いた。パリコレブランドでは、若手気鋭デザイナーの抜てきが目立つ。「ニナ リッチ(NINA RICCI)」はハリス・リード(Harris Reed)を、「アン ドゥムルメステール(ANN DEMEULEMEESTER)」はルドヴィック・デ・サン・サーナン(Ludovic De Saint Sernin)をクリエイションのトップに起用。それぞれの新たな一章は、23年2月末から3月初旬に開かれる23-24年秋冬のパリコレで明らかになる。

 21年11月末にこの世を去ったヴァージル・アブロー(Virgil Abloh)が立ち上げ、手掛けてきた「オフ-ホワイトc/o ヴァージル アブロー(OFF-WHITE c/o VIRGIL ABLOH」には5月、アート&イメージディレクターとして、雑誌「デイズド(DAZED)」の編集長も務めるスタイリストのイブラヒム・カマラ(Ibrahim Kamara)が就任。亡き創業者が思いを受け継ぎ、ブランドのコレクションやイメージ、コンテンツ制作を統括している。一方、ヴァージルが務めていた「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」メンズ・アーティスティック・ディレクターの座は空いたまま。ただし、マイケル・バーク(Michael Burke)=ルイ・ヴィトン会長兼最高経営責任者は後任探しを「急ぐつもりはない」とし、ヴァージルのように「時間をかけて成長していく人物を起用したい」という。

 2022年の主なデザイナー去就は以下の通り。

アン ドゥムルメステール
就任:ルドヴィック・デ・サン・サーナン

エトロ
退任:ヴェロニカ・エトロ(Veronica Etro)、キーン・エトロ(Kean Etro)、ヤコポ・エトロ(Jacopo Etro)
就任:マルコ・デ・ヴィンチェンツォ(Marco De Vincenzo)

オフ-ホワイトc/o ヴァージル アブロー
就任:イブラヒム・カマラ

グッチ
退任:アレッサンドロ・ミケーレ

コルネリアーニ(CORNELIANI)
就任:ポール・サリッジ(Paul Surridge)

シュプリーム(SUPREME)
トレマイン・エモリー(Tremaine Emory)

セルジオ ロッシ(SERGIO ROSSI)
就任:エヴァンジェリー・スミルニォタキ(Evengelie Smyrniotaki)

ドクターマーチン(DR. MARTENS)
就任:ダレン・マッコイ(Darren Mckoy)

ニナ リッチ
退任:ルシェミー・ボッター(Rushemy Botter)、リジー・ヘレブラー(Lisi Herrebrugh)
就任:ハリス・リード

バーバリー
退任:リカルド・ティッシ
就任:ダニエル・リー

バリー
就任:ルイージ・ビラセノール(Rhuigi Villasenor)

フェラガモ
就任:マクシミリアン・デイヴィス(Maximilian Davis)

ボス(BOSS)&ヒューゴ(HUGO)
退任:インゴ・ウィルツ(Ingo Wilts)
就任:マルコ・ファルチョーニ(Marco Falcioni)

ミッソーニ
退任:アルベルト・カリーリ(Arberto Caliri)
就任:フィリッポ・グラツィオーリ(Filippo Grazioli)

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レイア姫も着用のフィンランド発ジュエリー「カレワラ」を選ぶ理由 自然・環境への配慮と利益の3分の1をチャリティーに寄付

 フィンランド発ジュエリー「カレワラ(KALEVALA)」が2022年秋、日本に上陸した。「カレワラ」とは、フィンランドの民族叙事詩のことで、初版発行から100周年の1935年に女性作家のエルサ・へポラウタが創業。自然を感じさせる有機的で他にはないデザインが魅力で、フィンランドのサンナ・マリン(Sanna Marin)第46首相をはじめ、オノ・ヨーコなどが着用。1970年代の映画「スターウォーズ」では、レイア姫のネックレスに「カレワラ」が採用されている。日本では、公式ECで販売中だ。

 「カレワラ」の魅力は、デザイン性だけではない。創業時から貫かれるその徹底した企業姿勢にある。通常、ジュエリーブランドというと、マーケティングの一貫としてインフルエンサー起用、SNS発信などでブランドを知ってもらい、商品を手に取ってもらうという戦略が多い。「カレワラ」は、マーケティングとは相反するコミュニケーションを取っている。創業以来受け継がれるキーワードである“女性”“チャリティー”“サステナビリティ”に真摯に向き合い、企業活動を行っている。

創業時から続くチャリティー精神

 多くの企業が近年CSRの一貫でチャリティーに協力しているが、カレワラは、創業時に遡る。ジュエリーブランド創業の目的は、叙事詩「カレワラ」に登場する女性を讃える銅像をつくることだった。その銅像建設委員会の活動を引き継いだカレワラ女性協会が今でも「カレワラ」の所有者だ。1939年に戦争が勃発したため、銅像建設は一時中断。それまで集まっていた資金は、戦争被害にあった女性や子どものために使用された。それ以来、チャリティーはカレワラの企業活動の一部として継続している。毎年利益の3分の1をチャリティーおよび自社スタッフの福利厚生に充てている。

女性による女性のための企業活動

 カレワラは女性が立ち上げ企業。その創業時からの女性を支援する精神は代々受け継がれている。同社は創業以来、フィンランドを代表する企業として1980年代の一時期を除き女性が運営。2019年に最高経営責任者(CEO)に就任したキルシ・パーッカリは、8代目の女性トップだ。1960年代にデザインは男性の領域だったが、ファッションアーティストのパウラ・ハイヴァオヤをデザイン責任者に起用するなど女性の活躍できる場をつくった。

 カレワラは、チャリティー面でも女性をサポート。ケニアの村マコンゲニにカレワラトレーニングセンターを設立し、年間190人の弱い立場に置かれた16~25歳の女性に理髪、裁縫、情報処理のトレーニングを提供している。また、フィンランドの全国障害者協会であるルセッティと協業でデジタルプラットフォーム「障害のある少女」を立ち上げ、イベントなどを通して障害のある女性を支援するなど、活動の場を広げている。

リサイクル素材と自然の力で生まれるジュエリー

 カレワラの活動はクリーンエネルギーに支えられている。80人以上が働く工房では、LED照明を使用し、風力発電と屋上のソーラーパネルで自家発電した電気でまかなっている。また、ジュエリーの製作過程に出る排水を浄化して再生水を再び製造に使用し、水の使用量を削減するなど、徹底的に無駄を省き、環境に優しいエネルギーにこだわり、可能な限り循環させている。

 ジュエリーの素材についても、ゴールドは100%、シルバーは95%リサイクル由来のものを使用。シルバーもゴールド同様、100%リサイクル由来にすることを目標にしている。ジュエリーボックスや配送用放送には持続可能な森林資源であるFSC認証の段ボール素材を採用。

 あらゆる企業の課題である環境負荷の減少だ。カレワラの自社への設備投資は相当なものだと思う。このように、できるだけ使用するエネルギーは自社でまかない循環させるという姿勢がすばらしい。

 リサイクル素材にこだわり、循環エネルギーを使用してつくられたジュエリーは、とても美しい。

 ローンチイベントで来日したパーッカリCEOは、来場ゲスト一人一人に挨拶し、カレワラの企業ストーリーを説明。単なるジュエリーブランドの発表会とは違う、一歩踏み込んだ丁寧なプレゼンテーションは、新鮮かつ好感が持てた。環境や人に、実際貢献するジュエリーブランド「カレワラ」。私は、そのユニークな個性がある「カレワラ」のジュエリーをまといたいと思う。

 なぜなら、その美しさとオリジナリティー、そして、その企業姿勢が理由だ。

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「ハフ」がBMXブランド「カルト」とコラボ 20インチバイクなどを用意

 サンフランシスコ発のスケートボードブランド「ハフ(HUF)」は、BMXブランド「カルト(CULT)」とコラボレーションしたコレクションを12月30日に発売する。「ハフ」の公式オンラインストア限定で取り扱う。

 今回のコラボは、「ハフ」のブランド設立20周年を記念して実現し、20インチバイクとグローブ、Tシャツの3型を用意。どれもキース・ハフナゲル(Keith Hufnagel)「ハフ」創設者が第二の故郷と呼ぶサンフランシスコへ敬意を表し、同地のベースボールチームに着想したブラック&オレンジのカラーをベースに、両者のコラボロゴなどを落とし込んでいる。価格は20インチバイクが税込13万2000円、グローブが同8800円、Tシャツが同6930円だ。

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「ジーユー」の予約制接客サービスの実力はいかほど? プチプラでも接客はプレミアム

「ジーユー(GU)」は、2022年秋に出店したマロニエゲート銀座店、大阪・天王寺ミオ店、ルミネ横浜店で、接客に力を入れています。ご存知の通り、「ジーユー」や兄弟ブランドの「ユニクロ(UNIQLO)」は、客自身が商品を探すセルフ買い物方式。販売員から客に積極的に声を掛け、商品を薦めるような接客は基本的に行っていません。その「ジーユー」が、ECがすっかり定着したアフターコロナの時代の中で実店舗の価値を再考するといった文脈のもと、接客強化に舵を切っているわけです。これは実際に体験してみないと!というわけで、マロニエゲート銀座店で、実際に予約制の接客サービスを受けてきました。このサービス、もちろん無料ですよ。

 取材当日、私の接客を担当してくれたのは伊藤結衣さん。彼女は「ジーユー」独自の認定試験に合格した“おしゃリスタ”であり、販売員教育の一環として他の“おしゃリスタ”たちの講師も務めてきたという敏腕販売員です。以前は仙台の店舗で働いていましたが、接客強化を掲げるマロニエゲート銀座店のオープンにあたり、抜擢されて東京にやってきました。マロニエゲート銀座店には、伊藤さんをはじめ“おしゃリスタ”が重点配置されています。10月の開業時は、販売員総勢150人のうち60人が“おしゃリスタ”だという発表でした。

 接客はまず、肌の色が黄ベースか青ベースかを元に、似合う色を判断するパーソナルカラー診断からスタート。“イエベ”“ブルベ”という言葉もすっかり定着したパーソナルカラー診断ですが、私も以前、百貨店のファッションフロアで診断を受けたことがあり、そこでは“ブルベ夏”という結果でした。その際は鏡の前に座り、さまざまな色の布を肩に当てて肌映りを見てもらいましたが、「ジーユー」では専用のリーフレットや店内に掲出されたシートを見ながら、チャート状の質問に答えていく仕組み。今回も私の結果は“ブルベ夏”でした。

 鏡の前で布を当てて診断する百貨店のコンサルティングに比べると、ちょっと簡易に感じるかもしれません。でも、伊藤さんはチャート上にはない「日焼け後の肌はどうなりますか?」「腕の血管は透けて青く見えますか?」といった質問も差し挟みつつ(どちらも肌の薄さがどうかを見るものです)、論理的に傾向を見ていってくれるので、私はこれはこれで非常に納得感がありました。気軽に診断を聞ける感じにも好感。

買い物迷子の30〜40代女性の味方

 その次は骨格診断です。体形を“ストレート”“ウェーブ”“ナチュラル”の3つに分類することで、似合う生地やシルエット、アイテムを判断していくものですが、こちらも婦人服販売では今や定番となっています。ここでも私は、以前別のところで受けた診断通り“骨格ストレート”でした。これもチャートを見ながら質問に答えていくと自分がどれなのかが分かる仕組み。ただ正直、人の体形ってキッチリ3分類できるものでもありません。いろんな要素が混ざり合っていて判断に迷うときがありますが、それも伊藤さんが「どちらかというと、こちらの傾向が多めです」とリードしていってくれます。

 さて、“ブルベ夏”“骨格ストレート”と分かったところで、いよいよフロアを伊藤さんと周りながら服を選んでいきます。ここで伊藤さんがどんな服を探しているかと聞いてくれたので、普段あまり自分では選ばないきれいめエレガントスタイルと、普段の自分に近いカジュアルスタイルの2コーディネートを提案してほしいとお願いしました。「子どもの行事用にフォーマルな服を探している」「婚活服が必要」など、要望を伝えればそれに沿って選んでくださるそう。「自分が何がほしいのかがそもそも分からない」という買い物迷子も、伊藤さんが「普段はどんな服装が多いですか?」「アウター、靴は必要ですか?」などとそれとなく聞き出してくれるので安心です。

 コーディネートが決まったら試着タイム。しかし、服は実際に着てみるとなんか違うなということがよく発生するものですよね。伊藤さんはそれも見越して、私が着替えている間に、両方のコーディネートに対してボトムスやアウターの代替案となる商品をそろえてくれていました。追加でバッグやストールといった雑貨も提案してくれましたよ。カラー診断、骨格診断、商品選び、試着、購入という一連の流れで必要となる時間は、30分強〜1時間弱といった感じでしょうか。リピーターで既にカラー診断結果などが分かっている場合は、商品選びからスタートするのでさらにスムーズだと思います。

 さて、個人的な感想としては、やはり普段着ないエレガントスタイルの方が新鮮でした。マーメイドスカートは、自分一人で買い物していたらまず買わないアイテムですから。「接客したお客さまからも、『人に選んでもらうから、いつもは着ない服を着ることができる』というお声を多くいただきます」と伊藤さん。伊藤さん自身は、マロニエゲート銀座店オープン以来、10〜60代までの幅広いお客さまにこうした予約制接客を行ってきたそうですが、店全体として一番予約数が多いのは、やはり30〜40代の女性客とのこと。私もまさに同世代なのでよく分かりますが、これくらいの年代って、若いころに似合っていた服が似合わなくなり、買い物迷子になりがちなんですよね。もちろん、女性客だけでなく男性客がこのサービスを受けることも可能です。男性販売員の“おしゃリスタ”もいますよ。

5〜6点購入してもトータル1万円!

 この接客サービスの最大のポイントは、これだけしっかりコンサルティングしてもらっても、商品は全て「ジーユー」価格だという点だと私は思います。こうした接客はセレクトショップや百貨店ではそんなに珍しいものではないですが、その場合全身そろえると10万円を超えることもざらです。接客を受けた以上、何か買わなければ申し訳ないという心理も働きます。しかしここは「ジーユー」!ニットは2000円前後、ブルゾンは3000円前後で手に入ります。実際、この接客サービスでの客の平均購入点数は5〜6点、客単価は1万円弱とのこと。10点買って帰ったお客さまもいるそうです。

 こうした緻密な接客は、従来はより高額な商品を扱う店の専売特許でした。「ジーユー」は国内外に約450店あり、その全てがマロニエゲート銀座店と同様のレベルで接客を強化するということはまずないでしょうが、低価格の「ジーユー」がこんなにもしっかりとした接客を打ち出していることに対し、戦々恐々としているブランドやショップは少なくないのでは。伊藤さんやマロニエゲート銀座店の“おしゃリスタ”たちは、「10月の開業前にとにかく接客ロールプレーイングを何度も重ねて、お客さまへの対応力を磨いてきた」そう。これまでセルフ買い物方式だった「ジーユー」が、突然接客を強化することになったんですから、皆さん非常に努力されているんだと思います。

 最後に、伊藤さんにちょっと意地悪な質問をしてみました。「せっかく接客力を磨いているんだから、どうせならさらに高額な商品を売ってみたい、自分の売る力を試してみたいとは思わないの?」と。それに対しては、「(ジーユーの親会社である)ファーストリテイリングは世界一を目指している会社。私一人では世界一にはなれないけれど、この組織の中で接客強化の仕組みを動かしていけば世界一に近づけるはず。私は“おしゃリスタ”の組織部門でこの会社を世界一にしたいんです」という答えでした。なんてすばらしい回答。伊藤さん、これからも頑張ってくださいね!

 この接客サービスを受けてみたいという場合は、マロニエゲート銀座店、天王寺ミオ店、ルミネ横浜店それぞれの予約専用グーグルフォームから日時を予約します。グーグルフォームは、「ジーユー 接客 予約」などで検索をかけるとすぐに辿りつけますよ。店頭がそれほど混んでいない場合は予約なしでその場で申し込むこともできるそうですが、セールなどの繁忙期は確認が必要です。

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「シゲタ パリ」がホテル「ゼンティス大阪」とコラボ チコ・シゲタによるトリートメント体験も

 大阪・堂島浜に位置する「ゼンティス大阪(Zentis Osaka)」は、2023年1月30日~7月31日、にクリーンビューティーブランド「シゲタ パリ(SHIGETA PARIS)」 とコラボレートし、2泊3日宿泊プラとトリートメント付き宿泊プランを販売する。

 2泊3日宿泊プラン“ZentisOsaka×SHIGETAPARIS ~wellnessstay~”(1人4万8846円〜)は“セルフケア”をテーマにしたウェルネス宿泊体験として「シゲタ パリ」による「SHIGETA 集中リセット」プログラムをベースに構成し、体の軽やかさや肌の変化を実感してもらうことが目的だ。動画で学ぶ呼吸法で体を整え、フローラルウォーターを飲み、「シゲタ パリ」の製品でセルフマッサージを行う。一日の始まりには、スープをメインにした身体にやさしい朝食が提供される。

 トリートメント付き宿泊プラン“Zentis Osaka × SHIGETA PARIS ~wellness & treatment stay~”(1人9万8237円〜)は2月 22日、23日の2日間限定で実施する。数々のセレブリティーから支持される「シゲタ パリ」代表のチコ・シゲタ(CHICO SHIGETA)によるトリートメントを体験できる貴重な機会だ。

 本コラボレーションについて、チコ・シゲタは「セルフケアを行うことは、自分の身体に自分の意識を向けることでもあり、体がリセットすることで本来の心身を取り戻し、ポジティブでリフレッシュした自分に出会うことができます。 それは自然に外見にも現れて、肌、髪の艶、シルエットなどの美しさをもたらします。今回のホテル滞在プラン後も、 ご自宅で続けていただけたら、きっと皆さまもウェルネスな生活をもっと続けたくなる気持ちが高まるはずです」とコメント。

 どちらのプランもチェックイン前日までに予約が必要となる。

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【2022年の海外ニュース振り返り】ファッションおよび小売企業CEOの就任&退任編

 2022年はコロナ禍こそ少し落ち着きを見せたものの、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻や中国での厳しい外出規制によるサプライチェーンの混乱、原料や燃料費の高騰、インフレの加速など、ファッション業界にとって厳しい経営環境が続いた。逆風の中、難しい舵取りを強いられた企業トップも多かったことだろう。ここでは、海外ラグジュアリーブランドやアパレルブランド、小売りなどを率いる最高経営責任者(CEO)や社長らの就任・退任のニュースの中から、編集部が厳選してピックアップ。月ごとにまとめて、今年を振り返る。

3月

「マイケル・コース」CEO、就任から7カ月で退任 後任は親会社の会長兼CEO

 「ヴェルサーチェ(VERSACE)」「ジミー チュウ(JIMMY CHOO)」「マイケル・コース(MICHAEL KORS)」を擁するカプリ・ホールディングス(CAPRI HOLDINGS以下、カプリ)は、ジョシュア・シュルマン(Joshua Schulman)=マイケル・コース最高経営責任者(CEO)が退任すると発表した。

 カプリは2021年8月、シュルマン=マイケル・コースCEOを同職に任命すると同時に、22年9月には同氏がカプリのCEOに就任することを発表。これに伴い、ジョン・アイドル(John Idol)=カプリ会長兼CEOは会長職に専念する予定だったが、引き続きCEO職を兼任する。空席となるマイケル・コースのCEO職については、後任を探さず、アイドル会長兼CEOが兼任する。同氏はシュルマン=マイケル・コースCEOの前にも同職を兼任していた。

「マイケル・コース」CEO、就任から7カ月で退任 後任は親会社の会長兼CEO

アレキサンダー・マックイーンが新CEOを任命 2022年5月に就任

 ケリング(KERING)は、傘下のブランド、アレキサンダー・マックイーン(ALEXANDER McQUEEN)の最高経営責任者(CEO)にジャンフィリッポ・テスタ(Gianfilippo Testa)を任命した。現職のエマニュエル・ギンヅベルジュ(Emmanuel Gintzburger)CEOの退任に伴い、5月から後任を務める。なお、ギンヅベルジュCEOは「ヴェルサーチェ(VERSACE)」を運営するジャンニ・ヴェルサーチェ(GIANNI VERSACE)のCEOに就任する。

アレキサンダー・マックイーンが新CEOを任命 2022年5月に就任

4月

JDドットコム、CEOが退任 後任は社長が昇格

 中国第2位のEC企業JDドットコム(JD.COM)は4月7日、劉強東=創業者兼最高経営責任者(CEO)がCEO職を退任したと発表した。後任には徐雷社長が同日付で就任した。

 劉創業者は議決権の約77%を保有しており、引き続き取締役会の会長を務める。今後は長期的な戦略策定や若手の育成、地方事業の活性化に専念するという。徐新CEOは47歳。2009年にJDドットコムに入社し、チーフ・マーケティング・オフィサーやリテール事業のCEOなどを務め、21年9月に社長に就任した。その頃から、日々の経営は同氏が担っていたと見られている。

JDドットコム、CEOが退任 後任は社長が昇格

フルラのCEO、就任から1年余りで退任

 フルラ(FURLA)は4月21日、マウロ・サバティーニ(Mauro Sabatini)最高経営責任者(CEO)の退任を発表した。同氏は2021年1月に同職に就任したばかりで、1年余りでの退任となる。後任は未定で、当面はデイビス・バセット(Devis Bassetto)最高執行責任者が同社を率いる。

 なお、同社は9月22日に新たなCEOにジョルジオ・プレスカ(Giorgio Presca)を任命。プレスカ新CEOはファッション業界で30年以上の経験を持ち、「ゴールデン グース(GOLDEN GOOSE)」「シチズンズ・オブ・ヒューマニティ(CITIZENS OF HUMANITY)」「ジェオックス(GEOX)」などのCEOを歴任。直近では「クラークス(CLARKS)」のCEOを務めていた。

フルラのCEO、就任から1年余りで退任 後任は未定

5月

「エディー・バウアー」、CEOが退任

 「エディー・バウアー(EDDIE BAUER)」は、ダミアン・ファン(Damien Huang)最高経営責任者(CEO)が13日付で退任すると発表した。後任は未定。

 ファンCEOは「パタゴニア(PATAGONIA)」でデザイン&マーチャンダイジング部門のバイス・プレジデントや、「ノースフェイス(NORTHFACE)」でプロダクト・ディレクターなどを務めた。2012年に「エディー・バウアー」に入社。パフォーマンスウエアやアウターに注力し、アウトドア体験の普及に努め、ブランドをけん引した。

 なお、「エディー・バウアー」を擁する米ブランドマネジメント企業のオーセンティック・ブランズ・グループ(AUTHENTIC BRANDS GROUP)とスパーク・グループ(SPARC GROUP)は9月、同ブランドの新たなCEOとしてVFコーポレーション(VF CORPORATION)カナダ事業のジェネラル・マネジャーを務めていたティム・バントル(Tim Bantle)を任命した。

「エディー・バウアー」、CEOが退任へ 後任は未定

アンダーアーマーの社長兼CEOが退任へ 後任は未定、COOが暫定的に昇格

 アンダーアーマー(UNDER ARMOUR)は、パトリック・フリスク(Patrik Frisk)社長兼最高経営責任者(CEO)が6月1日付で退任することを発表した。同氏は9月1日までアドバイザーとして同社に残る。後任は未定で、当面はコリン・ブラウン(Colin Browne)最高執行責任者(COO)が暫定的に社長兼CEOを務める。

 フリスク前社長兼CEOは、2017年7月に社長兼COOとしてアンダーアーマーに入社。創業者であるケビン・プランク(Kevin Plank)前社長兼CEOがエグゼクティブチェアマン兼ブランドチーフに就任したことに伴い、20年1月に現職に昇格した。

アンダーアーマーの社長兼CEOが退任へ 後任は未定、COOが暫定的に昇格

「ジャックムス」のCEOに、「パコ ラバンヌ」の前トップが就任 ビューティに進出か

 ジャックムス(JACQUEMUS)の最高経営責任者(CEO)に、パコ ラバンヌ(PACO RABANNE)のバスティアン・ダグザン(Bastien Daguzan)前ジェネラル・ディレクターが5月20日付で就任した。これまでは創業者のサイモン・ポート・ジャックムス(Simon Porte Jacquemus)=クリエティブ・ディレクターがCEO職も兼任していた。

 ダグザン新CEOは、1984年フランス生まれ。2009年から13年までクリス ヴァン アッシュ(KRIS VAN ASSCHE)でデベロップメント・ディレクターを務めた後、13年にルメール(LEMAIRE)のCEOに就任。17年3月にプーチ(PUIG)が擁するパコ ラバンヌのジェネラル・ディレクターに就任してからは、同ブランドのリブランディングを指揮し、2年間で売り上げを3倍に伸ばした。また、アパレルとフレグランスの連携を促す“ワン・ラバンヌ(ONE RABANNE)”戦略を実施し、19年にはフレグランス“パコレクション(PACOLLECTION)”をローンチした。

「ジャックムス」のCEOに、「パコ ラバンヌ」の前トップが就任 ビューティに進出か

6月

スワロフスキーがCEOを任命 創業家外のトップは127年の歴史で初

 オーストリアを拠点とするクリスタルメーカーのスワロフスキー(SWAROVSKI)は、最高経営責任者にアレクシス・ナサード(Alexis Nasard)を任命した。7月4日付で就任の予定。同社は127年の歴史を持つが、創業家外からトップが選ばれるのは今回が初となる。

 同社は1895年にダニエル・スワロフスキー(Daniel Swarovski)が創業。これまで一族経営が続き、2020年4月から21年10月末まで同社を率いていたロバート・ブッフバウアー(Robert Buchbauer)前CEOも一族の出身だ。しかし同社はここ数年、新たな成長戦略に沿った事業再編に取り組んでおり、オーナーと会社の経営を切り分けることもその中に含まれているという。なお、ブッフバウアー前CEOは退任後も取締役会の一員として同社に残っている。

スワロフスキーがCEOを任命 創業家外のトップは127年の歴史で初

リブランディング進める「エミリオ・プッチ」に新CEO就任 「ラフ・シモンズ」や「アクネ ストゥディオズ」出身者

 LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)傘下のエミリオ・プッチ(EMILIO PUCCI)に、サール・デブラウエレ(Saar Debrouwere)新最高経営責任者(CEO)が就任する。同ブランドは4月に、カミーユ・ミチェリ(Camille Miceli)新アーティスティック・ディレクターによる初のコレクションを発表。「“リゾートマインド”なカプセル・コレクションを毎月ドロップする体制」に移行しており、デブラウエレ新CEOは7月から経営に携わる。

リブランディング進める「エミリオ・プッチ」に新CEO就任 「ラフ・シモンズ」や「アクネ ストゥディオズ」出身者

7月

米ギャップの社長兼CEOが退任 就任から2年余りで

 「ギャップ(GAP)」「バナナ・リパブリック(BANANA REPUBLIC)」「オールドネイビー(OLD NAVY)」「アスレタ(ATHLETA)」などを擁する米ギャップは7月11日、ソニア・シンガル(Sonia Syngal)社長兼最高経営責任者(CEO)の退任を発表した。後任を選定する間は、暫定的にボブ・マーティン(Bob Martin)会長がCEOを務める。

 シンガル前社長兼CEOは2004年にギャップに入社した。ヨーロッパ事業のマネジング・ディレクターや、国際部門および国際アウトレット部門のシニア・バイス・プレジデントなどの要職を歴任し、16年に「オールドネイビー」の社長兼CEOに就任。以降、3年間で同ブランドの北米とメキシコにおける店舗数を1200店以上にまで拡大し、売り上げを70億ドル(約9520億円)から80億ドル(約1兆880億円)へと成長させた。20年3月にギャップの社長兼CEOに就任。主力ブランドである「ギャップ」の業績不振が長年続く中、同年10月には23年までの全社的な経営戦略である「パワープラン2023(POWER PLAN 2023)」を発表し、不採算店の整理や非主力事業の終了などの改革を進めたものの、コロナ禍の影響もあり、業績が期待通りに改善しなかった。

米ギャップの社長兼CEOが退任 就任から2年余りで

8月

アディダスのCEOが退任へ 後任は未定

 アディダス(ADIDAS)は8月22日、カスパー・ローステッド(Kasper Rorsted)最高経営責任者(CEO)が退任することを発表した。後任は未定。引き継ぎをスムーズに行うため、同氏は後任が決定するまで現職に留まり、退任は2023年前半になる見込みだという。

 同氏は16年1月、現職に就任。08から16年まではヘンケル(HENKEL)のCEOを務めていた。それ以前は、オラクル(ORACLE)やヒューレット・パッカード(HEWLETT PACKARD)で要職を歴任している。アディダスは20年8月、ローステッドCEOの任期を26年7月まで延長しているが、予定より早い退任となった。

アディダスのCEOが退任へ 後任は未定

10月

ラグジュアリーEC大手YNAPのCEOが退任へ 後任は暫定的に内部昇格

 ラグジュアリーEC大手のユークス ネッタポルテ グループ(YOOX NET-A-PORTER GROUP以下、YNAP)は、ジョフロワ・レフェーヴル(Geoffroy Lefebvre)最高経営責任者(CEO)が退任することを発表した。後任は、YNAPが運営するEC「ネッタポルテ」「ミスターポーター(MR. PORTER)」「アウトネット(THE OUTNET)」のアリソン・ローニス(Alison Loehnis)社長が暫定的に務める。10月31日付で就任する。

 また、YNAPは10月10日付で日本のジェネラル・マネージャーにフィリップ・ラリュー(Philippe Larrieu)が就任したことを発表した。同氏はシャネル(CHANEL)やロレアル(L'OREAL)などで要職を歴任した後、クラランス(CLARINS)にて日本の代表取締役社長を務めた。YNAPでは、傘下のEC「ネッタポルテ」「ミスターポーター(MR. PORTER)」「アウトネット(THE OUTNET)」「ユークス」の日本における事業運営を統括する。

ラグジュアリーEC大手YNAPのCEOが退任へ 後任は暫定的に内部昇格

11月

アディダス、新たなCEOとしてプーマのCEOを任命

 アディダス(ADIDAS)は11月8日、カスパー・ローステッド(Kasper Rorsted)最高経営責任者(CEO)の後任として、プーマ(PUMA)のビョルン・グルデン(Bjorn Gulden)CEOを任命した。2023年1月1日付で就任する。ローステッドCEOが退任を発表した8月の時点では後任が未定だったため、同氏は23年前半まで現職にとどまる見込みだったが、グルデン新CEOの任命に伴い11月11日付でアディダスを離れる。グルデン新CEOの就任までは、ハーム・オルマイヤー(Harm Ohlmeyer)最高財務責任者が暫定的に同社を率いるという。

アディダス、新たなCEOとしてプーマのCEOを任命

リーバイス、次期CEOとなる新たな社長を任命 チップ・バーグCEOは1年半以内に退任へ

 リーバイ・ストラウス(LEVI STRAUSS以下、リーバイス)は11月8日、社長として米小売大手コールズ(KOHL'S)のミシェル・ガス(Michelle Gass)最高経営責任者(CEO)を任命した。2023年1月2日に就任し、1年半以内にチップ・バーグ(Chip Bergh)CEOの後任に就く予定だという。なお、バーグCEOは、「リーバイスでの仕事を心から愛しているが、私は先日65歳になったし、もう11年にわたってCEOを務めている」と述べ、トップ交代の時期であることを示した。

リーバイス、次期CEOとなる新たな社長を任命 チップ・バーグCEOは1年半以内に退任へ

12月

「ヴァンズ」や「シュプリーム」親会社のCEOが退任

 「ザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE)」「ヴァンズ(VANS)」「ティンバーランド(TIMBERLAND)」「シュプリーム(SUPREME)」などを擁するVFコーポレーション(VF CORPORATION以下、VFC)は12月5日、スティーブ・レンドル(Steve Rendle)会長兼社長兼最高経営責任者(CEO)の退任を発表した。後任は未定で、当面はベンノ・ドーレ(Benno Dorer)筆頭独立社外取締役が暫定社長兼CEOを、リチャード・カルッチ(Richard Carucci)取締役が暫定会長を務める。

「ヴァンズ」や「シュプリーム」親会社のCEOが退任

プラダ、次期CEOを任命へ いずれ息子を後継者とする第一歩として

 プラダ グループ(PRADA GROUP)は、2023年1月26日に開催される取締役会で、LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)のアンドレア・グエラ(Andrea Guerra)前戦略開発シニア・アドバイザーを次期最高経営責任者(CEO)として推薦することを発表した。

 これに伴い、パトリツィオ・ベルテッリ(Patrizio Bertelli)共同CEOは会長に、パオロ・ザンノーニ(Paolo Zannoni )会長はエグゼクティブ・デピュティー・チェアマンおよびプラダ ホールディング(PRADA HOLDING)の会長に推薦される予定。なお、ミウッチャ・プラダ(Miuccia Prada)共同CEOも同職から退任するが、取締役会に留まり、引き続き「プラダ」の共同クリエイティブ・ディレクターと「ミュウミュウ(MIU MIU)」のクリエイティブ・ディレクターを務める。

プラダ、次期CEOを任命へ いずれ息子を後継者とする第一歩として

「ルイ・ヴィトン」の親会社、一族支配を強化 ベルナール・アルノー会長の長男が持株会社のCEOに

 LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)のベルナール・アルノー(Bernard Arnault)会長兼最高経営責任者(CEO)の一族による持株会社クリスチャン ディオールSE(CHRISTIAN DIOR SE)は、シドニー・トレダノ(Sidney Toledano)CEOの退任に伴い、アントワン・アルノー(Antoine Arnault)LVMH ヘッド・オブ・コミュニケーション&イメージを新たなCEO兼副会長に任命した。なお、トレダノ前CEOは、引き続きLVMHファッショングループ(LVMH FASHION GROUP)の会長兼CEOを務める。

 クリスチャン ディオールSEは、アルノ―会長兼CEO一族の主要な持株会社、フィナンシエール・アガシュ(FINANCIERE AGACHE)の傘下。フィナンシエール・アガシュはクリスチャン ディオールSEの株式資本の97.5%を保有しており、そのクリスチャン ディオールSEは、2021年12月末の時点でLVMHの株式資本41%と議決権の56%を保有している。

「ルイ・ヴィトン」の親会社、一族支配を強化 ベルナール・アルノー会長の長男が持株会社のCEOに

アンダーアーマー、新CEOに米ホテル大手マリオットの社長を任命

 アンダーアーマー(UNDER ARMOUR)は、新たな社長兼最高経営責任者(CEO)として、大手ホテルチェーン米マリオット・インターナショナル(MARRIOTT INTERNATIONAL以下、マリオット)のステファニー・リナーツ(Stephanie Linnartz)社長を任命した。同氏は、6月1日に退任したパトリック・フリスク(Patrik Frisk)前社長兼CEOの後任となる。マリオットを2023年2月24日に離れ、同月27日にアンダーアーマーに加わる予定。なお、今回の人事に伴い、コリン・ブラウン(Colin Browne)暫定社長兼CEOは以前の最高執行責任者職に戻る。

アンダーアーマー、新CEOに米ホテル大手マリオットの社長を任命

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「WWDJAPAN」年間アクセスランキング2022

「WWDJAPAN」 年間アクセスランキング2022

 2022年でアクセス数の多かった「WWDJAPAN」の記事をランキング形式で発表。
今年最も読まれた「WWDJAPAN」の記事は・・・?多くの関心を獲得した記事や、注目度の高い見逃していた記事を振り返ってみよう。

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- 1位 -
篠原ともえの革の着物作品が世界的広告賞、ADC賞で2冠を達成 

05月20日公開 / 文・福永千裕

 篠原ともえがデザインを手掛けた革の着物の作品“ザ レザー スクラップ キモノ(THE LEATHER SCRAP KIMONO)”が第101回ニューヨークADC賞(THE ADC ANNUAL AWARDS)でシルバーキューブとブロンズキューブの2冠を達成した。

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- 2位 -
「ディオール」が中国ネット界で炎上 「制服に着想した」スカートが中国の伝統衣装に酷似と批判

07月20日公開 / 文・DENNI HU

 「ディオール(DIOR)」が2022年ウィメンズ・フォール・コレクションで披露したミドル丈のスカートが、中国の明時代の伝統的な衣服に似ていると中国のネットユーザーの間で物議を醸している。 漢服愛好家の間で「ディオール」のスカートが明時代に流行したマミアンスカートに酷似していると話題になり、ウェイボー(微博、WEIBO)では、“Dior plagiarism(ディオールが盗作)”というハッシュタグが一時ホットサーチリストに入り、1370万回クリックされたという。

> 記事の続きはこちら

- 3位 -
「ディオール」のスカート炎上問題 パリの店舗前で中国人学生50人が謝罪を求め抗議活動

07月29日公開 / 文・DENNI HU

 「ディオール(DIOR)」が2022年ウィメンズ・フォール・コレクションで披露したミドル丈のスカートが、中国の明時代の伝統的な衣服であるマミアンスカートに似ていると中国のネットユーザーの間で物議を醸している問題について、約50人の中国人の学生がパリのシャンゼリゼ通りにある「ディオール」の店舗前に集結し、抗議を行った。

> 記事の続きはこちら

- 4位 -
「スウォッチ」が「オメガ」とのコラボ時計の販売方法をあらためて発表 12時間以内にエントリーが必要!

03月29日公開 / 文・三澤 和也

 スウォッチ グループ ジャパンは3月29日21時に、「オメガ(OMEGA)」と「スウォッチ(SWATCH)」のコラボ時計の発売方法を公式SNSなどで発表した。

> 記事の続きはこちら

- 5位 -
起業から5年で年商10億円 高級ブランドも信頼する元双子タレント広海の「仕事の流儀」

 双子のオネエ系タレントとしてテレビや舞台に出る一方、イベントのMCとしても活動していたHIROMI・FUKAMI(広海・深海)。彼らは今、ファッション&ビューティ業界のプロフェッショナルとして活躍している。FUKAMIがスタイリストとして活動の幅を広げ、ブランドのクリエイティブディレクションなども手がける一方で、HIROMIは2018年にデジタルマーケティング企業の株式会社Hiを設立して代表取締役に就任。

> 記事の続きはこちら

- 6位 -
女性の裸のバスト写真をSNSに投稿した「アディダス」に賛否両論 新作スポーツブラのプロモーションで

02月21日公開 / 文・ROSEMARY FEITELBERG

 「アディダス(ADIDAS)」が新作のスポーツブラコレクションのプロモーションとして25人の裸の女性の胸の写真を公式ツイッターに投稿したことが物議を醸している。投稿には「私たちはいかなる形、サイズの女性の胸もサポートと快適さを得る権利があると信じています。この考えに基づき新しいスポーツブラのコレクションは43型をそろえ、誰しもにぴったり合うものが見つかります」とコメントを添えている。

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- 7位 -
「オメガ」 × 「スウォッチ」のコラボ時計がリセールサイトで記録的な取引数に 最も人気のモデルは?

03月31日公開 / 文・WWD STAFF

 リセールサイト「ストックX(STOCK X)」は、「オメガ(OMEGA)」と「スウォッチ(SWATCH)」による初のコラボレーション“ムーンスウォッチ”が、数々の記録を樹立していることを発表した。

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- 8位 -
ヘアメイクアップアーティストの藤原美智子が42年のヘアメイク人生に終止符 

 ヘアメイクアップアーティストの藤原美智子氏はこのほど、自身のインスタグラムで4月19日付でヘアメイクの活動を終了すると発表した。また同日に自身が経営する事務所のラ・ドンナを解散することも発表した。インスタグラムの投稿では「ヘアメイクアップアーティストを始めてから42年。長い間、多くの方に支えられここまで仕事を続けられてきたことに心より感謝申し上げます」と綴っている。

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- 9位 -
「エディー・バウアー」が日本再上陸 2023年春夏シーズンから

08月22日公開 / 文・WWD STAFF

 伊藤忠商事は、米アウトドアブランド「エディー・バウアー(EDDIE BAUER)」の日本市場における販売権とライセンス権を取得した。

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- 10位 -
スノーピーク山井梨沙社長が辞任 「既婚男性との交際および妊娠」を理由に

09月21日公開 / 文・林 芳樹

 スノーピークは21日、山井梨沙社長が同日付で辞任し、山井太会長が社長職を兼任すると発表した。辞任理由について同社は、山井梨沙氏から「既婚男性との交際および妊娠を理由として、当社およびグループ会社の取締役の職務を辞任したいとの申し出」があったとしている。事態を重く見て、山井太氏は役員報酬3カ月分の20%を、副社長の高井文寛氏から役員報酬3カ月文の10%を自主返上したいとの申し出があり、同社はこれを受理した。

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メーガン妃は「マウジー」のジーンズ 英国王室レディーが日本ブランドを選ぶ理由

 世界各国の王室に連なるロイヤルレディーたちは日々、言動のみならずファッションにもたくさんの視線を注がれる立場です。当然、審美眼や着こなしのセンスも洗練されていて、彼女たちの装いがますます関心を集める流れになっています。そうしたトップクラスのおしゃれ上手は、日本発や日本人デザイナーのブランドもまとっています。

 日本にゆかりのブランドは、高品質とデザイン性で一目置かれる存在です。巧みな手仕事や、オンリーワンな素材のクオリティーなどが世界の王室女性たちから選ばれる理由。中でも、日本の皇室との交流が長く深い英国王室は日本文化への理解も格別です。今回は英国ロイヤルレディーたちが選んだ、日本にゆかりのアイテムを取り入れた装いを紹介します。

3代に受け継がれたジャパニーズパール

 英国のエリザベス女王(Queen ElizabethⅡ)の葬儀でキャサリン皇太子妃(Princess of Wales以下、キャサリン妃)が選んだのは、4連のパール・チョーカーでした。こちらの名前は“ジャパニーズ・パール・チョーカー”。その名の通り、1975年の女王初来日に合わせて、日本政府が贈った養殖真珠を使っています。英国内の宝石店に頼んで、4連のチョーカーに仕上げてもらったそうです。女王夫妻は来日の際、世界初の真珠養殖に成功した三重県鳥羽市のミキモト真珠島を訪ねています。

 このパール・チョーカーは、かつて故ダイアナ・フランセス(Diana Frances)元英国皇太子妃(以下、ダイアナ妃)も着用していました。キャサリン妃の夫、ウィリアム皇太子(William, Prince of Wales)の母ダイアナ妃の思い出も一緒にまとうことになる、王室にゆかりの深いネックレスを選ぶところにも、キャサリン妃の心配りの細やかさがうかがえます。葬儀には異例なほどの目立ち具合が話題になりましたが、ちゃんと理由があってのチョイス。日本が誇る最高級パールならではの高貴なつやめきが、とむらいの装いに品格をまとわせました。

伝統の帽子ルックに丁寧な手仕事

 英国王室とつながりの深い、日本人デザイナーのブランドとしては、地元・英国の帽子ブランド「ミサハラダ(MISAHARADA)」が有名です。原田美砂デザイナーが1998年にスタートしたブランドで、エリザベス女王をはじめとするロイヤルファミリーにも愛用されてきました。

 2002年の即位50周年記念式典でエリザベス女王がかぶったのは、ブルーが鮮やかな、つばが広めのタイプ。手仕事のディテールが見事で、高貴な雰囲気を顔周りに添えています。大ぶりのサイズ感が満面の笑顔を、いっそうチャーミングに引き立てています。

 選ばれた色は王室を象徴する特別な色“ロイヤルブルー”を思わせる青。淡いトーンで彩ったウォーターカラーのコートドレスとの“濃淡コンビネーション”が生まれて、装いに深みをもたらしました。帽子中央部のクラウン(高い部分)とつばとの傾きを少しずらしてあるのも、クラフトマンシップを感じさせるディテールです。

 「ミサハラダ」の帽子は華やかなエレガンスをまとうデザインが英国上流階級の方々から支持されています。帽子を自己表現の道具と位置付け、オートクチュールテイストのアイテムを割と求めやすい価格で提供しているのもこのブランドの魅力。王室関係者にも愛用者が多く、チャールズ3世英新国王(King Charles III)の姪にあたるユージェニー王女(Princess Eugenie of York)もその一人です。

 ユージェニー王女は18年に「ミサハラダ」のカンカン帽(ボーターハット)をかぶった姿を披露しました。この年に結婚した王女は恋愛ムードが盛り上がっていた時期で、この帽子には“LOVE”の文字が描き込まれています。チュール状のレース飾りがあしらわれ、レースが顔にもかかって、ロイヤルな気品が漂っています。

 公式なセレモニーでは、ダークトーンの装いが多くなりますが、このような手仕事技のディテールが施された帽子は、ドレッシーな服装にも個性を寄り添わせます。英国王室では伝統的に帽子やヘッドアクセサリーが好まれていて、格式の高い競馬ロイヤルアスコット(Royal Ascot)では毎年、大胆な帽子ルックが話題を集めるほどです。

日本デニムを“きれいめカジュアル”にアレンジ

 日本のデニム生地は、クオリティーの高さで世界的に知られています。主な産地の児島(岡山県倉敷市)には、欧米の有力ブランドから注文が集まるほど。日本ブランドのジーンズにも王室関係者や著名人のファンが大勢います。

 サセックス公爵ハリー王子(Prince Harry)の妻で、元俳優のメーガン・マークル(Meghan Markle)=サセックス公爵夫人(以下、メーガン妃)は国際スポーツ大会「インヴィクタス・ゲーム(Invictus Games)」を観戦した際、日本ブランド「マウジー(MOUSSY)」のジーンズを着用しました。ラグジュアリーブランドを好むイメージの強いメーガン妃ですが、この日はスポーツイベントとあって、気取らないスタイリングで登場。カジュアル寄りの着こなしも得意なところを印象付けていました。

 ジーンズに合わせたのは、「シャネル(CHANEL)」の黒ツイードジャケットで、デニムルックを“きれいめ”テイストに整えています。靴も「シャネル」のシグネチャー的なバイカラーのパンプスをチョイス。イギリスの眼鏡ブランド「リンダ ファロー(LINDA FARROW)」のサングラスで、英国とのつながりも示しています。

 ヨーロッパの王室では自国ブランドを優先的に選ぶしきたりがあって、なかなか日本ブランドのアイテムをまとってもらえる機会は少ないという事情があります。でも、今回紹介したように、英国王室だけを見ても、公私のさまざまな場面で日本ブランドが取り入れられているのはうれしく誇らしいことです。日本ブランドがパリやミラノのファッションウイークで存在感を強める中、日本のデザインやものづくりが、ロイヤルメンバーからさらに取り入れてもらえる期待も広がりそうです。

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福岡でミリタリー系インフルエンサーのパワーを知り、古着ビジネスの伸び代を感じる

 飛行機が好きです。でも、コロナ禍でとんと飛べていませんでした。このまま2022年も終わり……なんて嫌なので、エイヤッ!で向かったのは福岡。行きたい場所に行って会いたい人に会おうと決めていましたが、結果的に“古着、古着、古着、ときどきミリタリー”な偏った内容になってしまいました(笑)。

ミリタリーショップ「ワイパー」
世にも珍しい?ミリタリー系インフルエンサーに会いに

 まずお邪魔したのは、ミリタリーショップの「ワイパー」(福岡県福岡市中央区清川3-26-17)です。おじさんも今や“インスタライフ”は日常で、“おじさん好きを自認するおじさん”である僕は、彼らの着こなしばかり見ています。その中の1人が、ワイパー「ゾゾタウン(ZOZOTOWN)」店ショップマネジャーのL.L.Wood(エルエルウッド、@l.l.wood)さん。

 15年から自身のファッションをインスタグラムに投稿するようになり、ワイパーに入社した19年時のフォロワー数は2.5万。それが3年で10.5万と4倍以上に!相乗効果もあって、L.L.Woodさんが出演するワイパーの公式インスタグラムは8.7万のフォロワーを持ちます。さらに、ワイパーが19年に立ち上げた公式ユーチューブチャンネルの登録者数は3.6万。

 ファン獲得はビジネス面でもプラス要因なのでは?と聞くと、「おかげさまで」と回答。「実店舗にも動員できていますが、インスタグラムやユーチューブと親和性の高いECの売り上げアップにつながっています」と続けます。商品の多くは、東京を中心とする関東圏に出荷しているそう。

 ワイパーのオープンは00年で、12年に現在の場所に移転しました。品ぞろえは、1.デッドストックやユーズドなどの“実物” 2.レア物を忠実復刻するオリジナルブランドの「ワイパーインク(WAIPER INC)」 3.「アルファ インダストリーズ(ALPHA INDUSTRIES)」や「アヴィレックス(AVIREX)」などの仕入れを「ほぼ均等に」。お客さんのコア層は40〜60代男性で、「インスタグラムやユーチューブのおかげで、ウィークポイントだった20〜30代にもリーチできています」と言います。

 商業施設やセレクトショップからポップアップ開催を乞う声も上がっているそうで、また東京で会えることを楽しみにお別れしました。

古着店「トゥーフェイス」
“トゥルービンテージ”も垂涎だけど、オリジナルに片想い

 次に訪れたのは、古着店の「トゥーフェイス(TWOFACE)」(福岡県福岡市中央区大名1-11-15)。“スニーカー芸人”“刺しゅう芸人”として知られるグッドウォーキン上田さんが、同店のオリジナルブランド「スリーフェイス(THREEFACE)」のリメークスエットを着ていて、ずっと“いいなぁ〜”と憧れていたのです。

 念願かなって訪問してみると、「ごめんなさい、完売しちゃって」とオーナーの原田政和さん。ガビーン!……。聞けば、グラフィック製作からプリント(1点ずつ手刷り)まで「スリーフェイス」についての全てを原田さん1人で行い、さらに渡米してのビンテージ買い付けから店舗(福岡と熊本)の管理ととにかく忙しく、「間に合っていなくて……」と吐露。でも、ご安心を!来春に新商品(スエット1万7600円税込)を発売予定だそう。

 トゥーフェイスの1号店が熊本にできたのは13年のこと。2店舗目の福岡店のオープンは18年で、20年に現在の場所に移転しました。熊本店がいわゆる“トゥルービンテージ”中心なのに対して、「福岡店は『ポロ ラルフ ローレン(POLO RALPH LAUREN)』や『リーバイス(LEVI'S)』のレギュラー古着など、ビギナーでも手が出しやすいアンダー1万円の商品も並びます」と原田さん。

 より“濃いめ”の熊本店にもいつか行ってみたいなぁ、なんて考えつつ次へ。

古着店「デザートスノー」
活気あふれる最新店舗を訪れ、社長に23年の展望を聞く

 古着熱に火が付いて3軒目は、古着店「デザートスノー」が福岡パルコ(本館6階、福岡県福岡市中央区天神2-11-1)にオープンした最新店舗へ。デザートスノーは昨今、ルミネエスト新宿やルクア大阪など商業施設への出店を加速させており、同店で九州進出を果たしました。週末であり、かつ通路に沿ったロケーションのため常に人が行き交い、レジ前には会計待ちのお客さん。中でも10〜20代の女性2人連れが目立ち、古着ブームを肌で感じました。

 同店で注目したのは、店長の後藤健太郎さん(20歳)。ハタチでの店長就任は、デザートスノーの最年少記録だとか。鈴木道雄社長は、「東京・下北沢で副店長も任せていましたが、福岡店オープンに際して、いの一番で店長に名乗りを上げた、その心意気に懸けてみたいと思いました」と話します。

 23年の展望も聞きました。「引き続き、商業施設を中心に5店舗ほどを出店したいです。関東エリアで検討しています」。路面店は?と聞くと、「下北沢では常に物件を探しています。同エリアで7店舗目となるので、ドミナントもひとまず完成する予定です」と回答。また、「商業施設での関係性や経験値を積んだ先には、日本ブランドの古着に特化した別業態『ミクモ』の商業施設への単独出店も考えています。実現すれば初となります」と教えてくれました。

“チーム下北沢”の合同ポップアップを陣中見舞い

 そうそう、下北沢の古着店「ノイル」や「シーツーシー」が、「イオット」福岡店(福岡県福岡市中央区大名1-15-19)で合同ポップアップイベントを開催していると聞いたので陣中見舞いに。同店は、下北沢や名古屋に店舗を持つイオットが今年11月にオープンした九州初出店店舗。こうやって東京チームと、地方で再会するのもうれしいものです。

 目抜き通りの路面店ということで、たくさんの来店客がいる中、シーツーシーの川田俊輔バイヤーとしばし立ち話。「僕らが選ぶ“攻めた”古着に対して、“こんな風にセレクトされた古着って福岡にはなかった!”との声をいただいています」とのことで、なるほど、飽和状態にも見える古着にも、まだセグメントやプレゼンの仕方で伸び代があるのね、と勉強になりました。

福岡ファッション旅を終えて

 “この店に行ってみたい!”と数年越しで(コロナ禍も乗り越えて)思うローカルショップがあり、やっぱり行って良かったという事後感がある。これって、きっと23年もファッションおよび地方を盛り上げるキーワードになるのでは?なんて思います。感染症対策に十分気を付けて、次はどこに行こうかな?あ、その前にマイルとお小遣いを貯めないと……。

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「ディオール」が「ERL」とのコラボを取り扱うポップアップを表参道で1月6日から開催

 「ディオール(DIOR)」は2023年1月6〜22日の期間、キム・ジョーンズ(Kim Jones)=メンズ アーティスティック・ディレクターとイーライ・ラッセル・リネッツ(Eli Russell Linnetz)が手掛けるブランド「ERL」がコラボレーションしたコレクションを取り扱うポップアップストアを東京・表参道のミコ神宮前(MICO JINGUMAE)で開催する。

 店内では、「ERL」のシグネチャーであるウェーブモチーフをキルティングで落とし込んだサドルバッグ(税込39万6000円)をはじめ、サテンとレザーのキルティングを施した“カナージュ”をあしらったハイカットスニーカー(同15万円)や、鮮やかなダウンジャケット(同51万円)、ハーフジップのプルオーパー(同38万円)など、コラボアイテムを中心にそろえる。

 「ディオール」と「ERL」のコラボは、2022年5月にアメリカ・カリフォルニアのヴェニスビーチで開催された2023年プレ・スプリング・メンズ・コレクション内で発表された。

■ディオール ポップアップ スプリング 2023 メンズ カプセルコレクション ゲスト デザインド バイ ERL
日程:2023年1月6〜22日
時間:11:00〜19:00(初日のみ18:00まで)
場所:ミコ神宮前
住所:東京都渋谷区神宮前4-25-25

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「ア ベイシング エイプ®」が新年を記念した“ベア ブリック”を発売 招き猫と達磨、獅子舞が金と銀のメッキで登場

 

「ア ベイシング エイプ®(A BATHING APE®)」は、新年を記念した“ベアブリック(BE@RBRICK)”を1月1日に発売する。ラインアップするのは招き猫と達磨、獅子舞をデザインしたもので、招き猫は銀メッキ、達磨は金メッキを採用している。価格は100%のサイズを3体、400%のサイズを3体の合計6体を合わせたセットが6万8200円(税込、以下同)、1000%のサイズを3体合わせたセットが14万800円。「ア ベイシング エイプ」の正規取扱店舗と公式オンラインストアのほか、メディコム・トイ 東京スカイツリータウン・ソラマチ店でも取り扱う。

 今回は新年を記念して、商売繁盛の縁起物とされている招き猫と、七転八起の縁起物である達磨、悪魔祓いの神と言われる獅子舞をラインアップした。新年にふさわしく、華やかで遊び心のあるデザインに仕上げたという。

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「ア ベイシング エイプ®」と独ソールボックスが2度目のコラボ グレージュの迷彩柄スニーカー

 「ア ベイシング エイプ®(A BATHING APE®)」は2023年1月2日、ドイツ・ベルリンのスニーカーショップ、ソールボックス(SOLE BOX)とコラボした商品を発売する。価格は5万2800円(税込)。同ブランドの公式オンラインストアとドーバー ストリート マーケット ギンザで扱う。

 両者の協業は2度目で、今回は21年に販売したモデルをアップデートした。素材にはイタリア製のスエードを使用し、グレージュカラーで“ベイプカモ”を総柄にあしらう。

 キャンペーンビジュアルには、ニューヨーク・ハーレム出身のスタイリスト兼モデルのブラッディ・オシリス(Bloody Osiris)を起用した。

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【2022年の海外ニュース振り返り】BLACKPINKや英国ロイヤルファミリーの一年の活動を振り返る海外セレブ編

 2022年は渡航や行動制限も緩まり、国を跨ぐイベントやパーティーなどが再び活発化した。欧米のスターらが出席する豪華なイベントも数多く開催され、数年ぶりに業界が華やいだ印象だ。K-POPアイドルのブランドアンバサダーとしての活躍も目覚ましい一年だった。ここでは、話題になった著名人のニュースを米「WWD」と「WWDJAPAN」翻訳チームがピックアップ。ゴシップネタから、英国ロイヤルに関する話題やパーティーのスナップまで、セレブリティーや有名人らの1年間の活動を振り返る。

2月

リアーナが第一子を妊娠 エイサップ・ロッキーとのファッションを振り返る

 歌手で起業家のリアーナ(Rihanna)は31日、ラッパーのエイサップ・ロッキー(A$AP Rocky)との第一子を妊娠していることを発表した。エイサップ・ロッキーの地元であるニューヨーク・ハーレムで撮影した写真では、ピンクのロングジャケットのボタンを外して羽おり、アクセサリーやワイドデニムを合わせてふっくらとしたお腹を見せた。追記:海外メディアなどによれば、5月13日に出産したようだ。

リアーナが第一子を妊娠 エイサップ・ロッキーとのファッションを振り返る

カイリー・ジェンナーに第二子誕生 ストーミーの誕生日の翌日に出産

 セレブリティーで起業家のカイリー・ジェンナー(Kylie Jenner)は6日、トラヴィス・スコット(Travis Scott)との第二子を出産したことを自身のインスタグラムで発表した。第一子のストーミー・ウェブスター(Stormi Webster)が赤ちゃんの手を握っている写真に、青いハートの絵文字と生まれた日である「2/2/22」というキャプションを添えて投稿。1日に4歳になったストーミーの誕生日の翌日となった。

カイリー・ジェンナーに第二子誕生 ストーミーの誕生日の翌日に出産

BLACKPINKのLISA出演、「セリーヌ」のパフュームコレクション広告キャンペーン

 「セリーヌ(CELINE)」はグローバルブランドアンバサダーであるBLACKPINKのLISAが出演するパフュームコレクション、セリーヌ オート パフューマリー(CELINE HAUTE PARFUMERIE)のキャンペーンビジュアルを公開した。キャンペーンビデオはエディ・スリマン(Hedi Slimane)=アーティスティック、クリエイティブ&イメージディレクターが撮影。LISAはアイコニックなショートボブに前髪のあるスタイルで登場する。

BLACKPINKのLISA出演、「セリーヌ」のパフュームコレクション広告キャンペーン

BLACKPINKのJENNIEが再び「カルバン・クライン」の広告に キャンペーン動画を公開

 「カルバン・クライン(CALVIN KLEIN)」は、2022年春夏キャンペーンに、K-POPグループBLACKPINKのJENNIE(ジェニー)を起用した。「オール・トゥギャザー(All Together)」と題し、ブランドが生むつながりやコミュニティーを表現した。最新コレクションは「カルバン・クライン」の定番アイテムに新たなサイズ感やシルエット、カラーを取り入れて再解釈。JENNIEは白いクロップド丈のトップ姿を披露した。

BLACKPINKのJENNIEが再び「カルバン・クライン」の広告に キャンペーン動画を公開

「ディオール」新作リップのキャンペーンに、BLACKPINKのJISOOやアニャ・テイラー・ジョイらを起用

 「ディオール(DIOR)」は3月にリローンチする“アディクト リップスティック(Addict lipstick)”の広告キャンペーンに、BLACKPINKのJISOO(ジス)、アニャ・テイラー・ジョイ(Anya Taylor-Joy)、アーティストのシャロン・アレクシー(Sharon Alexie)を起用した。新作リップは40色展開で詰め替え可能となっており、ケースはデニム生地、黒、シルバー、ピンクのキルト素材からなる4型をそろえて発売する。

「ディオール」新作リップのキャンペーンに、BLACKPINKのJISOOやアニャ・テイラー・ジョイらを起用

3月

「シャネル」のフロントローにBLACKPINKのJENNIE オールブラックのコーディネートを披露

 韓国アイドルグループ、BLACKPINK(ブラックピンク)のJENNIE(ジェニー)が8日、「シャネル(CHANEL)」2022-23年秋冬コレクションのフロントローに登場した。JENNIEはオールブラックの装いで、ベロアのアウターとショートパンツのセットアップに、ツイード生地のチューブトップを合わせた。それに「シャネル」のゴールドのネックレスや白いレースソックス、厚底サンダル、ミニハンドバッグをコーディネート。ヘアーは三つ編みを頭に巻いたスタイルでまとめ、シンプルで洗練されたメイクで仕上げた。

「シャネル」のフロントローにBLACKPINKのJENNIE オールブラックのコーディネートを披露

レディー・ガガの「グッチ」ドレスが話題に 期待を裏切らないレッドカーペットルック

 2022年放送映画批評家協会賞(Critics’ Choice Awards)の授賞式が13日にロサンゼルスおよびロンドンで開催され、多くの俳優やセレブリティーが会場に集まった。リドリー・スコット(Ridley Scott)監督による「ハウス・オブ・グッチ(House of Gucci)」で主演を務めたレディー・ガガ(Lady Gaga)は、「グッチ」のドレスを着用したルックを披露。黒とゴールドを基調に、大胆でゴージャスなルックに仕上げた

レディー・ガガの「グッチ」ドレスが話題に 期待を裏切らないレッドカーペットルック

4月

「カーダシアン家のセレブな日常」プレミア上映会にカーダシアン/ジェンナー一家が来場 レッドカーペットルックを披露

 カーダシアン(Kardashian)、ジェンナー(Jenner)一家による新リアリティー番組「カーダシアン家のセレブな日常(The Kardashians)」のプレミア上映会が7日、ロサンゼルスで開かれた。会場には、キム・カーダシアン(Kim Kardashian)、コートニー・カーダシアン(Kourtney Kardashian)、クロエ・カーダシアン(Khloe Kardashian)、カイリー・ジェンナー(Kylie Jenner)、クリス・ジェンナー(Kris Jenner)らがドレスアップして登場した。

「カーダシアン家のセレブな日常」プレミア上映会にカーダシアン/ジェンナー一家が来場 レッドカーペットルックを披露

ベッカム家の長男ブルックリンとニコラ・ペルツが結婚 ウエディングドレスは「ヴァレンティノ」

 ブルックリン・ベッカム(Brooklyn Beckham)と女優のニコラ・ペルツ(Nicola Peltz)は4月9日、マイアミ・パームビーチで結婚し、その写真をそれぞれのインスタグラムで公開した。2人は2019年秋頃から一緒に外出する様子が目撃されており、20年7月に婚約を発表していた。

ベッカム家の長男ブルックリンとニコラ・ペルツが結婚 ウエディングドレスは「ヴァレンティノ」

「ルイ・ヴィトン」のブランド・アンバサダーに「ストレンジャー・シングス」のミリー・ボビー・ブラウンが就任

 「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」のブランド・アンバサダーに、モデルで俳優のミリー・ボビー・ブラウン(Millie Bobby Brown)が就任した。モデルのカーリー・クロス(Karlie Kloss)、歌手のルース・アンド・ザ・ヤクザ(Lous and the Yakuza)とともにアイウエアの広告キャンペーンに登場。キャンペーンの動画は26日、オンラインで公開された。

「ルイ・ヴィトン」のブランド・アンバサダーに「ストレンジャー・シングス」のミリー・ボビー・ブラウンが就任

5月

マドンナ、英セント・マーチン卒業制作のフロントローに FKAツイッグスと並んで鑑賞

 歌手のマドンナ(Madonna)は24日、ロンドンの名門セント・マーチン美術大学(CENTRAL SAINT MARTINS)の学士(BA)による卒業制作コレクションショーに出席した。「モスキーノ(MOSCHINO)」のレザージャケットを、「ミッドナイトスタジオ(MIDNIGHT STUDIO)」によるスピーカー型のバッグに合わせてコーディネート。会場では、シンガーソングライターのFKAツイッグス(FKA Twigs)と並んで鑑賞した。

マドンナ、英セント・マーチン卒業制作のフロントローに FKAツイッグスと並んで鑑賞

6月

エリザベス女王の誕生日パレード開催 キャサリン妃は白いブレザーを着回し

 エリザベス女王(Queen Elizabeth II)の公式誕生日を祝するパレード「トゥルーピング・ザ・カラー(Trooping the Colour)」が2日、イギリスのバッキンガム宮殿(Buckingham Palace)周辺で開催された。即位70年を祝う一連のイベントのオープニングを飾り、ロンドンでは5日までの4日間にわたって公式行事や祝賀コンサートなどが行われた。

エリザベス女王の誕生日パレード開催 キャサリン妃は白いブレザーを着回し

「ブルガリ」のイベントにBLACKPINKのLISAやアン・ハサウェイが登場

 「ブルガリ(BVLGARI)」は6月6日、ハイジュエリーとハイエンドウォッチからなるコレクション「エデン ザ ガーデン オブ ワンダーズ(Eden the Garden of Wonders)」を発表した。パリのイタリア大使館で開催されたイベントには、ブランドのアンバサダーを務める俳優のアン・ハサウェイ(Anne Hathaway)、BLACKPINKのLISA(リサ)、アメリカを拠点とするインド出身のプリヤンカー・チョープラー(Priyanka Chopra Jonas)らが参加。また、イタリア出身の元祖スーパーモデルで歌手としても活躍するカーラ・ブルーニ(Carla Bruni)と、同じくイタリア人の歌手マリオ・ビオンディ(Mario Biondi)がデュエットして会場を盛り上げた。

「ブルガリ」のイベントにBLACKPINKのLISAやアン・ハサウェイが登場

ブリトニー・スピアーズが挙式 ウエディングドレスは「ヴェルサーチェ」

 ブリトニー・スピアーズ(Britney Spears)は6月9日(現地時間)、パートナーのサム・アスガリ(Sam Asghari)とロサンゼルスの自宅で結婚式を挙げた。ブリトニーは「ヴェルサーチェ(VERSACE)」のカスタムメイドのウエディングドレスを選択。胸元があいたオフショルダーデザインで、パールのボタンで飾られている。ブランドによると、制作に700時間がかかっているという。サムも「ヴェルサーチェ」のオーダーメイドのタキシードを着用した。

ブリトニー・スピアーズが挙式 ウエディングドレスは「ヴェルサーチェ」

「ルイ・ヴィトン」、ブランドアンバサダーに中国発のアイドルグループ時代少年団を起用

 「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」は、中国市場向けのブランドアンバサダーとして、中国を拠点とするアイドルグループ時代少年団(Teens in Times以下、TNT)を起用した。同グループは、2019年デビュー。16〜20歳の7人のメンバーで活動し、中国版のツイッター、ウェイボー(微博、WEIBO)で約1千万のフォロワーを持つ。アンバサダーの就任に際し、「ルイ・ヴィトン」はTNTが出演するキャンペーン動画をウェイボーで公開。23日時点で、140万いいねがついており、100万回以上共有されている。

「ルイ・ヴィトン」、ブランドアンバサダーに中国発のアイドルグループ時代少年団を起用

7月

Nigoによる新生「ケンゾー」を祝してパーティーを開催 NY新現代美術館の屋上にて

 「ケンゾー(KENZO)」は16日、Nigoアーティスティック・ディレクターが手掛ける新生「ケンゾー」の門出を祝したパーティーを開催した。会場であるニューヨークの新現代美術館(New Museum)の屋上には、Nigoと親交の深いアーティストのプシャ・T(Pusha T)やフューチュラ(Futura)、エヴァン・モック(Evan Mock)らが駆けつけた。

 Nigoは「ア ベイシング エイプ®(A BATHING APE®)」の創業者で、2021年9月20日付で「ケンゾー」のアーティスティック・ディレクターに就任。パリ・メンズ・ファッション・ウイーク中の1月23日に、同ブランドで初めて手掛ける2022-23年秋冬コレクションを発表した。コロナ禍の影響で正式な就任パーティーを開いていなかったため、今回は改めて就任とデビューを祝う機会となった。

Nigoによる新生「ケンゾー」を祝してパーティーを開催 NY新現代美術館の屋上にて

8月

「ヴァレンティノ」2022-23年秋冬キャンペーンにゼンデイヤらを起用 “ヴァレンティノ ピンク”を全面に

 「ヴァレンティノ(VALENTINO)」は、2022-23年秋冬キャンペーン“ピンクPP(PINK PP)”に俳優のゼンデイヤ(Zendaya)とF1レーサーのルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)を起用する。8日にウィメンズのキャンペーンをドイツ「ハーパーズ バザー(Harper's BAZAAR)」で、9日にメンズを米「GQ」で、それぞれ公開。ゼンデイヤが出演するショートムービーもリリースされる。

「ヴァレンティノ」2022-23年秋冬キャンペーンにゼンデイヤらを起用 “ヴァレンティノ ピンク”を全面に

9月

アン・ハサウェイとアナ・ウインターが並んで「マイケル・コース」コレクションを鑑賞 「プラダを着た悪魔」が現実に!?

 9月14日、「マイケル・コース(MICHAEL KORS)」の2023年春夏コレクションのショーが開催され、俳優のアン・ハサウェイ(Anne Hathaway)や元プロテニス選手のセリーナ・ウィリアムズ(Serena Williams)らがフロントローに着席した。アンは映画「プラダを着た悪魔(原題:The Devil Wears Prada)」に主演した際のファッションやヘアスタイルを思わせるルックで登場。同映画の名物編集長、ミランダ・プリーストリー(Miranda Priestly)役のモデルになったといわれているアナ・ウィンター(Anna Wintour)米「ヴォーグ」編集長兼コンデナスト(CONDENAST)アーティスティック・ディレクターと並ぶアイコニックな瞬間が誕生した。

アン・ハサウェイとアナ・ウインターが並んで「マイケル・コース」コレクションを鑑賞 「プラダを着た悪魔」が現実に!?

2022年WIF「マックスマーラ フェイス・オブ・ザ・フューチャー賞」はリリ・ラインハート 映画業界の女性を称える

 「マックスマーラ(MAX MARA)」と、映画業界における女性の地位向上を支援する非営利団体ウィメン・イン・フィルム(Women in Film以下、WIF)は、2022年度のWIF「マックスマーラ フェイス・オブ・ザ・フューチャー・アワード(Max Mara Face of the Future Award)」の受賞者に女優のリリ・ラインハート(Lili Reinhart)を選出した。

2022年WIF「マックスマーラ フェイス・オブ・ザ・フューチャー賞」はリリ・ラインハート 映画業界の女性を称える

キャサリン皇太子妃は赤いコートで故ダイアナ元皇太子妃にオマージュか 称号の継承後に初めてウェールズを訪問

 イギリスのウィリアム皇太子(William, Prince of Wales)とキャサリン皇太子妃(Catherine, Princess of Wales)は、公務としてウェールズを訪れた。エリザベス女王(Queen Elizabeth II)の逝去後、ウィリアム皇太子が新称号である「プリンス・オブ・ウェールズ」を父のチャールズ国王(King Charles III)から受け継いで初めての訪問となった。

キャサリン皇太子妃は赤いコートで故ダイアナ元皇太子妃にオマージュか 称号の継承後に初めてウェールズを訪問

10月

レディー・ガガ、「ドン ペリニヨン」とのコラボを祝してディナーパーティー開催

 MHD モエ ヘネシー ディアジオのシャンパンブランド「ドン ペリニヨン(DOM PERIGNON)」とレディー・ガガ(Lady Gaga)は20日、コラボレーションを記念したディナーパーティーを開催した。両者は2021年秋から協業しており、今回は11月2日に“ドン ペリニヨン ロゼ ヴィンテージ 2008 レディー・ガガ 限定ギフトボックス”(6万1050円税込)を発売。パーティーはロサンゼルスで開催。ビリー・ポーター(Billy Porter)やアンダーソン・パーク(Anderson .Paak)らが駆けつけ、ガガは自らDJを担当して会場を盛り上げた。

レディー・ガガ、「ドン ペリニヨン」とのコラボを祝してディナーパーティー開催

「バレンシアガ」、カニエとの関係を解消 親会社ケリングが明らかに

 「バレンシアガ(BALENCIAGA)」は、カニエ・ウェスト(Kanye West)改めイェ(Ye)との関係を解消した。同ブランドの親会社であるケリング(KERING)が20日に開催した2022年7~9月期の決算説明会の席上で、米「WWD」がイェに関する質問をしたことで明らかとなった。

「バレンシアガ」、カニエとの関係を解消 親会社ケリングが明らかに

「アディダス」もカニエとのパートナーシップを解消 「イージー」事業を直ちに終了

 「アディダス(ADIDAS)」は25日、カニエ・ウェスト(Kanye West)改めイェ(Ye)とのパートナーシップを解消したことを発表した。これに伴い、イェと手掛ける「イージー(YEEZY)」事業も直ちに終了する。同社はこれにより、2022年度の純利益に最大で2億5000万ユーロ(約365億円)のマイナスの影響があると予想している。

「アディダス」もカニエとのパートナーシップを解消 「イージー」事業を直ちに終了

11月

「ナイキ」がNBAのアービング選手との関係を凍結 反ユダヤ主義的な映画を巡って物議

 「ナイキ(NIKE)」は11月4日、北米のプロバスケットボールリーグNBAのブルックリン・ネッツ(Brooklyn Nets)に所属するカイリー・アービング(Kyrie Irving)選手との関係を凍結したと発表した。同選手は反ユダヤ主義的な映画「Hebrews to Negroes: Wake Up Black America」へのリンクなどをSNSに投稿し、物議を醸していた。

「ナイキ」がNBAのアービング選手との関係を凍結 反ユダヤ主義的な映画を巡って物議

バイデン米大統領の孫娘が結婚 ウエディングドレスは「ラルフ ローレン」

 ジョー・バイデン(Joe Biden)米大統領の孫娘、ナオミ・バイデン(Naomi Biden)は11月19日、婚約者のピーター・ニール(Peter Neal)とホワイトハウスの南庭で挙式した。ホワイトハウスで結婚式が行われたのは今回で19回目だが、南庭が使用されたのは初めて。

バイデン米大統領の孫娘が結婚 ウエディングドレスは「ラルフ ローレン」

メッシとロナウドが夢の共演 「ルイ・ヴィトン」のキャンペーンにそろって登場

 「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」は11月19日、サッカー・アルゼンチン代表のリオネル・メッシ(Lionel Messi)とポルトガル代表のクリスティアーノ・ロナウド(Cristiano Ronaldo)を起用したキャンペーン、“ヴィクトリー・イズ・ア・ステート・オブ・マインド(Victory Is a State of Mind)”のイメージビジュアルを発表した。

メッシとロナウドが夢の共演 「ルイ・ヴィトン」のキャンペーンにそろって登場

アディダスがカニエ・ウェストによるスタッフへの問題行動疑惑の内部調査を開始

 アディダス(ADIDAS)は、カニエ・ウェスト(Kanye West)改めイェ(Ye)による長年の問題行動をアディダス上層部が無視していたとする社員からの匿名の手紙を受け、内部調査を開始したことを認めた。「アディダス」とイェは2013年に初めて協業して以来、継続してスニーカーやアパレルを発売して大きな成功を収めてきたが、イェの反ユダヤ主義的な発言を受けて10月にパートナーシップを解消したことを発表した。

アディダスがカニエ・ウェストによるスタッフへの問題行動疑惑の内部調査を開始

12月

「バーバリー」、フェスティブキャンペーンに韓国のチョン・ジヒョンを起用

 「バーバリー(BURBERRY)」はこのほど、9月にブランドアンバサダーに就任した韓国の俳優チョン・ジヒョン(Jun Ji-hyun)を、ホリデーシーズンのフェスティブキャンペーンに起用した。

「バーバリー」、フェスティブキャンペーンに韓国のチョン・ジヒョンを起用

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昨年大好評だった「WWDJAPANライティングスクール」を2023年も開催!村上要「WWDJAPAN」編集長がライティングスキルを伝授

 昨年開催し、大好評だった「WWDJAPANライティングスクール」の第2期を開講!

 オウンドメディアやSNS、メルマガでの発信を筆頭に、メディアに向けたプレスリリースから関係者に向けた社内報まで、企業理念やブランドの価値観、商品への想いを伝える重要性は増し、手段と頻度が増えています。そこで日々、無数のブランドからの発信を受けながら、さまざまな形で内外に届ける「WWDJAPAN」が短期集中のライティングスクールを開講。

 “残酷”なまでに浮気性なユーザーと向き合い続ける一方、ブランドからの情報は“残酷”なまでに瞬時に価値判断している編集長の村上要を筆頭に「WWDJAPAN」の担当者が、その実情を明かしながら、少しでも読みやすく、目に引きやすく、共感したくなる情報発信の手段を伝授。毎週タブロイド紙を発行しながら、月間PV2700万のウェブサイトを手掛け、各種SNSも使いこなす「WWDJAPAN」が全4回のライティング・テクニックを開陳します。ファッション&ビューティ業界の皆さまの必修科目です。

 第2期は、ファッション、ビューティの商品を村上要が公開取材します。実践コースでは、その公開取材を記事化する課題に挑戦いただきます。



—CONTENTS—

【2023年2月7日(火)】
1限目 13:30~14:30
ユーザーのリアルを踏まえたデジタル・コミュニケーション

 編集長の村上要がデジタルユーザーの特性を踏まえながら、「WWDJAPAN.com」で記事を作る際に意識するポイントを解説します。また後半では、ソーシャルエディターの浅野ひかるを招き、その記事を各種SNSでどう発信しているのか、SNSに応じたコミュニケーション術を伝授します。

2限目 14:45~15:45
「取材」のノウハウと、商品の想いを伝えるアウトプット術
村上×ファッション/ビューティの商品を取材

 商品を生み出した人間の想いを汲み取って発信することは、売り上げはもちろん、ブランディングにとっても重要です。つまり、大事なのは「取材」。村上要が日々の取材で意識していることを伝えつつ、その取材場面を公開しながら、アウトプットするまでを披露します。

 実践コースを受講される方には、この公開取材を記事化する課題に挑戦していただきます。課題は、村上要が一つずつ添削してお戻しします。

質疑応答 14:45~16:15 ※実践コースのみ
 1,2限の講義を受けての疑問や質問、受講者のそれぞれの抱えるお悩みをぶつけてください。

【2月21日(火)】
3限目 13:30~14:30
共感を誘うレターと取材したくなるリリースの作り方

 「エディターズ レター」というメルマガ配信のたびに大きな反響をいただく村上要が、読ませるニュースレターの書き方をオープンにします。また後半では長くファッション・メディアの最前線に立ち、様々な情報を取捨選択してきたゲストを招き、記事化・取材したくなってしまうリリースについて語り合います。

4限目 14:45~15:45
課題のフィードバック&アドバイス

 2限目の公開取材の記事化に挑戦した実践コース受講の皆さんの原稿を元に、1つ1つを厳しくチェックした村上要がフィードバック。多くの皆さんが陥っていたミスについては、具体例を挙げながら改善方法を考えます。講義終了後は、赤字だらけの(!?)皆さんの記事をお戻しします。

質疑応答 14:45~16:15 ※実践コースのみ
 全科目を通じて、また講義では触れられなかったライディングについて疑問や質問などお聞かせください。


—INFORMATION—

<日時>
2023年2月7日(火)13:30~16:15(視聴コースは13:30~15:45)
2023年2月21日(火)13:30~16:15(視聴コースは13:30~15:45)

<参加方法>
【実践コース】※先着20名限定
全て会場でのご参加となります。講義終了後に質疑応答、村上編集長による課題の添削を受けることができます。
会場:東京ミッドタウン カンファレンスルーム
※会場にてPeatixチケットをご提示ください。

【視聴コース】※先着50名
全ての講義をオンラインでご視聴いただけます。
オンライン配信

※Vimeoでの実施を予定しております。
※視聴用URLは、開催日前日17時と開催日当日9時を目処にお申込み時に入力いただいたメールアドレスに「WWDJAPAN」よりメールにてお送りいたします。入力にお間違いないようご確認ください。
※ご視聴環境により音声、映像が乱れることがございます。インターネット環境をご確認ください。
※両コースともに講義終了後、一定期間のアーカイブ配信をご案内いたします。

<受講料>
【実践コース】
(一般価格)44,000円(税込)
(ライトプラン)39,600円(税込) 10%OFF
(定期購読・スタンダードプラン)30,800円(税込) 30%OFF

【視聴コース】
(一般価格)16,500円(税込)
(定期購読・スタンダード/ライトプラン)11,550円(税込) 30%OFF

<ご注意>
※表示価格は全て1名様分となります
※割引価格はクーポンをご利用時に適用となります
※各コースのお申し込みは2月6日(月)12時もって受け付け終了となります。
※お申し込み、お支払いはPeatixでのお手続きとなります。
※領収書はPeatix内の領収データをもって代えさせていただきます。


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昨年大好評だった「WWDJAPANライティングスクール」を2023年も開催!村上要「WWDJAPAN」編集長がライティングスキルを伝授

 昨年開催し、大好評だった「WWDJAPANライティングスクール」の第2期を開講!

 オウンドメディアやSNS、メルマガでの発信を筆頭に、メディアに向けたプレスリリースから関係者に向けた社内報まで、企業理念やブランドの価値観、商品への想いを伝える重要性は増し、手段と頻度が増えています。そこで日々、無数のブランドからの発信を受けながら、さまざまな形で内外に届ける「WWDJAPAN」が短期集中のライティングスクールを開講。

 “残酷”なまでに浮気性なユーザーと向き合い続ける一方、ブランドからの情報は“残酷”なまでに瞬時に価値判断している編集長の村上要を筆頭に「WWDJAPAN」の担当者が、その実情を明かしながら、少しでも読みやすく、目に引きやすく、共感したくなる情報発信の手段を伝授。毎週タブロイド紙を発行しながら、月間PV2700万のウェブサイトを手掛け、各種SNSも使いこなす「WWDJAPAN」が全4回のライティング・テクニックを開陳します。ファッション&ビューティ業界の皆さまの必修科目です。

 第2期は、ファッション、ビューティの商品を村上要が公開取材します。実践コースでは、その公開取材を記事化する課題に挑戦いただきます。



—CONTENTS—

【2023年2月7日(火)】
1限目 13:30~14:30
ユーザーのリアルを踏まえたデジタル・コミュニケーション

 編集長の村上要がデジタルユーザーの特性を踏まえながら、「WWDJAPAN.com」で記事を作る際に意識するポイントを解説します。また後半では、ソーシャルエディターの浅野ひかるを招き、その記事を各種SNSでどう発信しているのか、SNSに応じたコミュニケーション術を伝授します。

2限目 14:45~15:45
「取材」のノウハウと、商品の想いを伝えるアウトプット術
村上×ファッション/ビューティの商品を取材

 商品を生み出した人間の想いを汲み取って発信することは、売り上げはもちろん、ブランディングにとっても重要です。つまり、大事なのは「取材」。村上要が日々の取材で意識していることを伝えつつ、その取材場面を公開しながら、アウトプットするまでを披露します。

 実践コースを受講される方には、この公開取材を記事化する課題に挑戦していただきます。課題は、村上要が一つずつ添削してお戻しします。

質疑応答 14:45~16:15 ※実践コースのみ
 1,2限の講義を受けての疑問や質問、受講者のそれぞれの抱えるお悩みをぶつけてください。

【2月21日(火)】
3限目 13:30~14:30
共感を誘うレターと取材したくなるリリースの作り方

 「エディターズ レター」というメルマガ配信のたびに大きな反響をいただく村上要が、読ませるニュースレターの書き方をオープンにします。また後半では長くファッション・メディアの最前線に立ち、様々な情報を取捨選択してきたゲストを招き、記事化・取材したくなってしまうリリースについて語り合います。

4限目 14:45~15:45
課題のフィードバック&アドバイス

 2限目の公開取材の記事化に挑戦した実践コース受講の皆さんの原稿を元に、1つ1つを厳しくチェックした村上要がフィードバック。多くの皆さんが陥っていたミスについては、具体例を挙げながら改善方法を考えます。講義終了後は、赤字だらけの(!?)皆さんの記事をお戻しします。

質疑応答 14:45~16:15 ※実践コースのみ
 全科目を通じて、また講義では触れられなかったライディングについて疑問や質問などお聞かせください。


—INFORMATION—

<日時>
2023年2月7日(火)13:30~16:15(視聴コースは13:30~15:45)
2023年2月21日(火)13:30~16:15(視聴コースは13:30~15:45)

<参加方法>
【実践コース】※先着20名限定
全て会場でのご参加となります。講義終了後に質疑応答、村上編集長による課題の添削を受けることができます。
会場:東京ミッドタウン カンファレンスルーム
※会場にてPeatixチケットをご提示ください。

【視聴コース】※先着50名
全ての講義をオンラインでご視聴いただけます。
オンライン配信

※Vimeoでの実施を予定しております。
※視聴用URLは、開催日前日17時と開催日当日9時を目処にお申込み時に入力いただいたメールアドレスに「WWDJAPAN」よりメールにてお送りいたします。入力にお間違いないようご確認ください。
※ご視聴環境により音声、映像が乱れることがございます。インターネット環境をご確認ください。
※両コースともに講義終了後、一定期間のアーカイブ配信をご案内いたします。

<受講料>
【実践コース】
(一般価格)44,000円(税込)
(ライトプラン)39,600円(税込) 10%OFF
(定期購読・スタンダードプラン)30,800円(税込) 30%OFF

【視聴コース】
(一般価格)16,500円(税込)
(定期購読・スタンダード/ライトプラン)11,550円(税込) 30%OFF

<ご注意>
※表示価格は全て1名様分となります
※割引価格はクーポンをご利用時に適用となります
※各コースのお申し込みは2月6日(月)12時もって受け付け終了となります。
※お申し込み、お支払いはPeatixでのお手続きとなります。
※領収書はPeatix内の領収データをもって代えさせていただきます。


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パリの高級百貨店サマリテーヌで賃上げのデモ 安全確保のため臨時休業に

 パリの老舗百貨店サマリテーヌ(LA SAMARITAINE)は12月22日、フランス労働総同盟(Confederation Generale du Travail以下、CGT)に属する約200人の労働組合員が売り場を占拠し、賃上げを求める抗議行動を行ったことから、安全確保のため臨時休業とした。なお、翌23日には通常通り営業を再開している。

 フランスのソーシャルメディアには、CGTの赤いベストを着用した組合員らが警備員を押しのけて店内に入り、旗を振りながら賃上げを要求する様子が映された動画などが投稿されている。サマリテーヌは「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」や「ディオール(DIOR)」などを擁するLVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)の完全子会社で、16年間に及ぶ大規模なリノベーションを経て2021年6月に営業を再開。ラグジュアリーブランドや高級品を取り扱っているが、CGTの代表者によれば多くの従業員は最低賃金と歩合制で働いており、「自分には決して手の届かない商品を販売している」状態だという。なお、同百貨店では11月に約50人の従業員が賃上げを要求してストライキを決行。23年1月には、経営側との定期的な賃金交渉が行われる予定だ。

 フランス国立統計経済研究所(National Institute of Statistics and Economic Studies)によれば、フランス国内のインフレ率は10月に前年同月比6.2%を記録。これは1985年以来、37年ぶりの高水準となっている。特に食料品での物価上昇が著しく、同国の主要労組の一つであるフランス民主労働総同盟(Confederation Francaise Democratique des Travailleurs)は全国規模でのストライキを呼びかけている。

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「ア ベイシング エイプ®」の「東京コミコン」は大行列と“ソールドアウト”祭り

 アニメやコミックを中心としたポップカルチャーの祭典「東京コミックコンベンション(以下、東京コミコン)」が11月25〜28日、幕張メッセで開催された。3年ぶりのリアル開催となった今回は、3日間で6万7668人を動員。テーマは、“新しいつながりの場”を意味する“CONECT”だ。多様な文化のクロスオーバーを謳い、アニメやコミックだけでなく、「ア ベイシング エイプ®(A BATHING APE ®、以下ベイプ)」やアトモス(ATMOS)など、ファッションブランドやアパレルショップが参加したことでも話題となった。

 中でも会場でひときわ存在感を放っていた「ベイプ」は、白いネオン管とカモフラージュ柄で統一した高さ5mほどのブースの上空に、オリジナルキャラクター“マイロ”の巨大なバルーンを設置。「ディズニー」と「DC」のブースに挟まれたベストポジションで、ゲームショーを彷ふつとさせるラグジュアリーな空間を演出した。

 目玉は、オリジナルスニーカー“ベイプスタ(BAPE STA)”の先行発売だ。それも「スパイダーマン(SPIDER MAN)」やその敵の「ヴェノム(VENOM)」、そして「ドクター・ストレンジ(DOCTOR STRANGE)」というマーベルのキャラクターとコラボして、フィギュアのようにブリスター(透明のプラスチックを成型したもの)でパッキングしている。そのスニーカーをまるでフィギュアをコレクションするように壁に陳列し、「DC」とのコラボTシャツをポスターやアートのようにアクリル板に広げて見せた。さらに「メディコムトイ(MEDICOM TOY)」や「不二家」「タカラトミー」などとコラボしたトイ、“マイロ”が猫に扮した“招き猿”、完売必至の“シャークフィギュア”といったコミコンファンもうなるラインアップをそろえた。

 客は事前にSNSなどで何が発売されるかの情報をくまなくチェックしており、開場と同時に目当てのブースに駆け込んでいく。従来のコミコンファン層が多い中で、「ベイプ」も終始行列を絶やさず、会場を沸かしていた。“ベイプスタ”は先行発売の3色に加えて、イベントのために用意したリストック分も入れると全部で9色になる。1足3万円弱するスニーカーを全色買って帰る客も少なくなく、次々と“ソールドアウト”の札がついていく光景は圧巻だった。

 「アニメやコミックは、以前はオタク文化と言われてネガティブなイメージもあったが、ストリートブランドやハイブランドとのコラボが続々と出てきて、ファッションとの壁が次第になくなったようだ」(「ベイプ」スタッフ)と言う通り、近年は従来のコミコンファンのみならず、客層が多種多様に広がっている。アメリカでは、スニーカーやヒップホップと並ぶストリートファッションの一カテゴリーとして定着しており、特に日本のキャラクターは人気が高い。ただし、「ベイプ」のように親和性のあるコンテンツを用意できなければ、バズは起こせない。ファッションとアニメがクロスオーバーして、お互いを“CONECT(つなげる)”することが必要だ。

 「ベイプ」のスタッフは、「ゆくゆくは、本場の『ニューヨークコミコン』や『サンディエゴコミコン』に出展したい。そのときは日本のブランドとして、日本のアニメやコミックと一緒に、新たな『ベイプ』を世界に発信したい」と語った。

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「ア ベイシング エイプ®」の「東京コミコン」は大行列と“ソールドアウト”祭り

 アニメやコミックを中心としたポップカルチャーの祭典「東京コミックコンベンション(以下、東京コミコン)」が11月25〜28日、幕張メッセで開催された。3年ぶりのリアル開催となった今回は、3日間で6万7668人を動員。テーマは、“新しいつながりの場”を意味する“CONECT”だ。多様な文化のクロスオーバーを謳い、アニメやコミックだけでなく、「ア ベイシング エイプ®(A BATHING APE ®、以下ベイプ)」やアトモス(ATMOS)など、ファッションブランドやアパレルショップが参加したことでも話題となった。

 中でも会場でひときわ存在感を放っていた「ベイプ」は、白いネオン管とカモフラージュ柄で統一した高さ5mほどのブースの上空に、オリジナルキャラクター“マイロ”の巨大なバルーンを設置。「ディズニー」と「DC」のブースに挟まれたベストポジションで、ゲームショーを彷ふつとさせるラグジュアリーな空間を演出した。

 目玉は、オリジナルスニーカー“ベイプスタ(BAPE STA)”の先行発売だ。それも「スパイダーマン(SPIDER MAN)」やその敵の「ヴェノム(VENOM)」、そして「ドクター・ストレンジ(DOCTOR STRANGE)」というマーベルのキャラクターとコラボして、フィギュアのようにブリスター(透明のプラスチックを成型したもの)でパッキングしている。そのスニーカーをまるでフィギュアをコレクションするように壁に陳列し、「DC」とのコラボTシャツをポスターやアートのようにアクリル板に広げて見せた。さらに「メディコムトイ(MEDICOM TOY)」や「不二家」「タカラトミー」などとコラボしたトイ、“マイロ”が猫に扮した“招き猿”、完売必至の“シャークフィギュア”といったコミコンファンもうなるラインアップをそろえた。

 客は事前にSNSなどで何が発売されるかの情報をくまなくチェックしており、開場と同時に目当てのブースに駆け込んでいく。従来のコミコンファン層が多い中で、「ベイプ」も終始行列を絶やさず、会場を沸かしていた。“ベイプスタ”は先行発売の3色に加えて、イベントのために用意したリストック分も入れると全部で9色になる。1足3万円弱するスニーカーを全色買って帰る客も少なくなく、次々と“ソールドアウト”の札がついていく光景は圧巻だった。

 「アニメやコミックは、以前はオタク文化と言われてネガティブなイメージもあったが、ストリートブランドやハイブランドとのコラボが続々と出てきて、ファッションとの壁が次第になくなったようだ」(「ベイプ」スタッフ)と言う通り、近年は従来のコミコンファンのみならず、客層が多種多様に広がっている。アメリカでは、スニーカーやヒップホップと並ぶストリートファッションの一カテゴリーとして定着しており、特に日本のキャラクターは人気が高い。ただし、「ベイプ」のように親和性のあるコンテンツを用意できなければ、バズは起こせない。ファッションとアニメがクロスオーバーして、お互いを“CONECT(つなげる)”することが必要だ。

 「ベイプ」のスタッフは、「ゆくゆくは、本場の『ニューヨークコミコン』や『サンディエゴコミコン』に出展したい。そのときは日本のブランドとして、日本のアニメやコミックと一緒に、新たな『ベイプ』を世界に発信したい」と語った。

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英国王室がクリスマスの礼拝に参加 キャサリン皇太子妃はグリーンのコートを着回し

 英国のロイヤルファミリーは、9月8日(現地時間)にエリザベス女王(Queen Elizabeth II)が亡くなった後、初めてのクリスマスを迎えた。
 
 ウィリアム皇太子(William, Prince of Wales)とキャサリン皇太子妃(Catherine, Princess of Wales)は子どもたちと共に、英東部ノーフォークにある王室の別邸、サンドリンガム・ハウス (Sandringham House)を訪れ、クリスマスの礼拝に参加した。コロナ禍のため、サンドリンガム・ハウスに集まるのは2019年以来。礼拝が行われるセント・メアリー・マグダレン教会(St Mary Magdalene Church)まで歩き、集まった人々に挨拶をした。
 
 キャサリン皇太子妃は、20年1月にブラッドフォード市役所を訪問した際にも着用した「アレキサンダー・マックイーン(ALEXANDER MCQUEEN)」のミリタリーグリーンのコートを身に着け、「フィリップ トレーシー(PHILIP TREACY)」のヘッドピースを合わせた。

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ポーラが新サステナブルプロジェクトを始動 第1弾はハンド美容液

 ポーラはサステナブルな活動を推進する新プロジェクト「フロム ロス トゥー ビューティ(FROM LOSS TO BEAUTY)」を始動し、第1弾となるハンド美容液“ハンドコンフィチュール”(50g、 税込3850 円)を2023年1月20日に発売する。全国のポーラ ビューティーディレクター、コスメ&エステショップ「ポーラ ザ ビューティー」約590店舗を含む約3200店のポーラショップ、 旗艦店「ポーラ ギンザ」、百貨店67店舗、ポーラ公式オンラインストアで取り扱う。

 同商品は、島根県、島根大学との産官学連携によって抽出に成功した、島根県特産のブドウ品種「新紅(しんく)」の栽培過程で廃棄される葉茎、副梢(ふくしょう)から採取されるシンクエキスを配合。シンクエキスは希少性が高く、年1回の限定生産、国内のみで展開する。コンフィチュールのようなみずみずしいテクスチャーは、肌にうるおいをもたらし、肌の上で溶け出すアーモンドオイルを内包したメルティカプセルのベールによりさらっとした使用感を実現。アールグレイティーにほのかにブドウの香りを加えた芳醇な香りに仕上げた。

 同社は全社の行動指針「We Care More.」に加え、2029年に迎える創業100周年に向けた「サステナビリティ方針」を制定した。その一環となる「FROM LOSS TO BEAUTY」では、“失われるものを美に変えていく”をコンセプトに、本来捨てられてしまう資源を活用し、新たな美の価値観を生み出す商品を継続的に打ち出していく。

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新ヘアオイル誕生 切れ毛を防ぐ「メタルDX」で髪にもウェルネスを

 昨年秋に日本に上陸したロレアル プロフェッショナル(L’OREAL PROFESSIONNEL)の「メタルDX(METAL DX)」は、金属ストレス※1に着目した先進的なヘアケアシリーズとして、美容師からの信頼を獲得している。2023年1月にはヘアオイルを発売し、ホームケアを拡充。髪に蓄積される金属ストレス※1を日常的にケアするという意識の定着を加速させる。日本のヘアカラートレンドをけん引するヘアサロン「カキモトアームズ(kakimoto arms)」の岩上晴美ヘアカラーマネージャーもヘビーユースする、「メタルDX」の底力に迫る。

日々蓄積される金属ストレス※1にアプローチ
「メタルDX」のホームケア

 「メタルDX」は、毎日のシャワーなど日々の生活習慣の中で髪に蓄積される“金属”に着目。開発にあたり7年にも及ぶ研究の中で、髪の金属蓄積は健康には影響がないものの、カラーやブリーチ施術、紫外線によって髪に影響を与えるということを突き止めた。また髪に最も影響を与えるのは「髪表面」の金属ではなく、「髪内部」に潜む金属であるという新事実※2を発見。加えて、あらゆる金属の中でも「銅」が最も悪影響を与えることも明らかにした。

 そこで「メタルDX」は、髪内部の金属ストレス※1に着目したロレアル独自テクノロジーを搭載。先進の金属ストレス※1ケアをホームケアでもかなえる“メタルDX シャンプー”と“メタルDX マスク”、“メタルDX コンセントレイティッド オイル”をラインアップし、切れ毛を防ぎ、美しいカラーヘアをキープする。科学の力で髪のダメージへアプローチして、髪をウェルネスへと導く。

金属ストレス※1にアプローチする
濃密アウトバス用オイルが登場

 23年1月に登場する“コンセントレイティッド オイル”(50mL)は、金属ストレス※1にアプローチできる新感覚のヘアオイル。「メタルDX」のキーテクノロジーをオイルに応用し、“メタルDX プロフェッショナル シャンプー”、“メタルDX プロフェッショナル マスク”とのセット使いで切れ毛を防ぎ、日々の生活においてカラーヘアを美しくキープする。

 こっくりとした濃密なテクスチャーが特徴で、髪に吸い付くような高密着オイルが髪1本1本をコーティング。艶を与えて、1日中まとまる髪※3へと導く。さらに、ヘアアイロンやドライヤーの熱、紫外線によるダメージから髪を守るなど、マルチな機能を発揮する。

1回の施術で満足感のある仕上がりに

  「ロレアル プロフェッショナル」のヘアカラー剤「アルーリア」[医薬部外品]と「メタルDX」の4ステップのサロンケアを組み合わせて、「カキモトアームズ」の岩上ヘアカラーマネージャーが、ブリーチ(毛先のみ)と縮毛矯正の履歴がある南美沙さんをカラーチェンジ。ダメージを感じさせないヘルシーで艶やかなナチュラルブラウンに仕上げた。スタイリングには“コンセントレイティッド オイル”を使用して、毛先まで滑らかにまとまる艶髪を表現した。

 施術を体験した南さんは、「髪の毛がいつもより艶々になり、ストレートスタイルをしていると『髪がきれい』と褒められることが増えました。 ホームケアでも、シャンプーを使っていますが、泡立ちがよくモコモコに泡立ちます! 香りもすっきりとしていて好みです。 新作オイルはしっとりしてくれて、なじませると髪が輝きます」と満足のコメント。1回の施術で満足のいく仕上がりは、「顧客に対しても提案しやすい」と岩上ヘアカラーマネージャーは語る。

なりたい女性像を妥協しない
お客さまの要望を叶えることが可能に

 岩上ヘアカラーマネージャーは、「何かを諦めることなく、カラーリングも縮毛矯正も、お客さまのご要望を可能にしてくれるのが『メタルDX』の頼もしさ。ダメージを受けてしまった髪を修復するトリートメントは世の中に数多あるが、『メタルDX』はダメージを最小限に抑えることができるので、カラーダメージへの恐怖心やデザインの制約から、私たち技術者もお客さまも解放してくれる」と話す。

 加えて、ホームケアまでサポートしてくれるのも嬉しいポイントだとコメント。「髪にはどうしても日常的に金属が蓄積してしまう。手触りが悪くなってきた、まとまりにくくなってきたと感じた時にこそ、『メタルDX』でホームケアをすると効果を実感できる。以前からアウトバスも欲しいというお声があったので、オイルの登場は嬉しい。生活の中で髪の毛に触れることは多いと思うので、ブリーチやカラーを繰り返しているとテクスチャーを良くするものが必要になる。“メタルDX コンセントレイティッド オイル”は、少量で艶が出て、しっとりと触り心地が良くなる。先進のダメージケアとして、金属ストレス※1ケアが定着してほしい」と語る。

※1 髪に潜む金属(銅)が毛髪内部及び表面へ与える影響
※2 ロレアル プロフェッショナルにおいて
※3 ロレアル調べ、個人差があります
問い合わせ先
ロレアルプロフェッショナル
03-6911-8321

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「大ちゃん」の愛称で親しまれる三上大進が届けるスキンケアブランド「dr365」にのせた思い

 NHKでパラリンピックのレポーターや、「あさイチ」の美容にまつわるコーナーでレポーターを担当し、「大ちゃん」の愛称で親しまれる三上大進さん。「生まれつきの左手の障がいが、美容に興味をもつきっかけになり、ビューティを好きになれた。美容を好きな私が個性」と語る三上さんは、実は日本ロレアル、ロクシタン ジャポンでキャリアを積んだ美容業界人だ。そんな自身のバックグラウンドを生かし、2021年11月には自身のスキンケアブランド「dr365(ドクター365)」を立ち上げた。たくさんの人の肌悩みに寄り添いながら活躍の場を広げる三上さんに、これまでのキャリアや「dr365」の立ち上げ秘話を聞いた。

「美容を好きな私」が個性

WWDJAPAN(以下、WWD):まず、三上さんの経歴を教えてください。

三上大進(以下、三上さん):新卒で日本ロレアルに入社して、「ランコム(LANCOME)」と「キールズ(KIEHL'S SINCE 1851)」のマーケティングを担当しました。その後、ロクシタンジャポンに転職。製品開発とマーケティングに携わりました。そこから、2018年にNHKに入局。パラリンピックや、「あさイチ」の美容コーナーで4年ほどレポーターを担当しました。

WWD:三上さんといえば、パラリンピックのレポーターというイメージがある人も多いのでは。そもそも化粧品業界に携わるようになったきっかけは?

三上:生まれたときから左手に障がいがあり、中高生ぐらいの二次成長が始まり多感なときは、周りとは違う自分の体の特徴にすごく目がいって……。私の指はいつまで経っても生えてこなくて、一生この姿だと思うと、ほかの人と同じスタートラインに立てていないような気持ちで日々を過ごしていました。私の場合は左手を簡単に隠すこともできちゃうけれども、左手の指が足りないのなら、それ以外のところをかんぺきにきれいにすれば、もしかしたら人はそっちを見てくれるんじゃないかと思ったんです。そんなきっかけでスキンケアにお金をかけ始めました。お小遣いやお年玉は全てスキンケアやヘアケアに費やしましたね。今振り返ると、「左手のコンプレックスのせいでかわいそう」って思われるかもしれないけれど、全然そんなことはないんですよ。「左手の障がいがあることが個性」なのではなくて、左手の障がいがあったからこそ、自分が美容に興味をもって、ビューティを好きになれたんです。「美容を好きな自分」が個性であり、その個性に出合わせてくれたのが左手だと思っています。

WWD:化粧品会社のマーケターから、レポーターへと大きな転身を遂げた背景は?

三上:パラリンピックのレポーター・キャスターを募集していて、友人に応募してみてはと言われたんです。当時は会社員だったのでレポーターではなく、ボランティアスタッフとしてやりたいと思っていた通訳スタッフに応募しました。なのに、なぜかメインキャスターに選ばれちゃって。ちょうどロクシタンジャポンでは、フランス本国に1年間の留学、もしくは赴任する話が上がっていたこともあり、日本に残るならパラリンピックの道かなと思いましたね。ロクシタンジャポンの上司から「“2020”は人生に1度しかないもの。マーケティングに携わっているなら、1度しかない“2020”というプロダクトは絶対に逃しちゃダメ」と素敵なアドバイスをいただいて、背中を押してもらいました。左手のコンプレックスは残ったままだし、向き合える機会は2度と来ないかもしれないという思いとも重なって、NHKのレポーターになったんです。

WWD:「あさイチ」では、美容コーナーのレポーターも担当していたんですね。

三上:そうなんです。実はこの経験が「dr365」の立ち上げの理由の一つです。化粧品会社でマーケティングに携わってきましたが、みなさんがどんな肌悩みを持っていて、何に困っていて、どのように解決したいのか、生の声を初めて聞いたのはこのときが初めてでした。

WWD:もう1つの理由は?

三上:もう1つの理由は、インスタグラムでのライブ配信です。コロナ禍でライブ配信が盛り上がったときに、お肌に関するお悩み相談コーナーをやりました。初めは300人程度の視聴者だったのが、最近は5000人以上が見てくれることもあるんです。コロナ禍のマスク荒れや、生活リズムの乱れからお肌に悩んでいる人が多いということを改めて実感しました。みんなに「私がスキンケアをプロデュースしたらどうかしら」って聞いたところ、「今までたくさんのお肌のお悩み相談にのってくれた大ちゃんが作ってくれるなら使ってみたい!」と言ってくれたので思い立ちました。

原料調達から取り組むほど
徹底的に中身にこだわった「dr365」

WWD:「dr365」でこだわったのはどんなところ?

三上:ビューティに携わってきたバックグラウンドがあり、たくさんの悩みに触れてきたからこそ、とにかく中身にこだわりたいという思いが強かったです。皮膚科医の先生に監修してもらい、処方にはとにかくこだわりました。まず8つのフリー処方(1.アルコールフリー、2.合成香料フリー、3.合成着色料フリー、4.石油由来界面活性剤フリー、5.動物由来成分フリー、6.鉱物油フリー、7.光毒性フリー、8.パラベンフリー)は必ず実現させたかったところ。さらに、より多くの人に使ってもらえるように、敏感肌テストやアレルギーテスト、ノンコメドジェニックステスト、スティングングテスト、4週間の連用試験もクリアしています。原料1つ1つに関しても、日本国内に入ってきていないものは海外の原料会社に直談判して、OEM会社と二人三脚で原料調達から試行錯誤しました。安全性が高くて、エビデンスがしっかりと取れていて、かつ皮膚刺激が少ない原材料で効果のある商品を作りたいと思ってできたのが、「dr365」です。

WWD:特に毛穴ケアに重きを置いたのは?

三上:どんな肌悩みに対応しようか考えたときに、「あさイチ」の特集で視聴者に聞いたところ10〜50代のいずれの世代でも毛穴の悩みが多かったことを思い出しました。若いときは皮脂による毛穴の開き、年齢を重ねると黒ずみやたるみ、年齢を問わずさまざまな毛穴の悩みがあることに気づきました。そして、これほど毛穴の悩みが顕在化していて世の中には毛穴ケア商品がたくさんあるのに、悩みがなくならないのはなぜかと考えたときに、やはり価格がハードルだと思いました。「あさイチ」のレポーターを通して、みなさんが1カ月に化粧品にかけられる金額は5000〜1万円ほどということも知りました。けれども、美容液を見てみると市場で一番厚い層は1万円以上からで、5000円台で購入できるものはほとんどありません。だから、自分が作るときには高機能でも手が届く価格帯に納めたいという思いがありました。

WWD:ブランドを立ち上げて、一番苦労したことは?

三上:自分で立ち上げた会社で、初めてのモノ作り。最初に用意できる数量はかなり限られていました。発売直後アクセスが集中して、ECサイトがサーバーダウンしてしまったんです。できる限り手を尽くしてサーバーを修復しましたが、2週間連続でサーバーダウン。大炎上でした。ようやく作り上げたのに、反響が多すぎて。出すたびに完売を重ねて、在庫が安定するまで4カ月ほどかかりました。

WWD:購入者は、三上さんのファンがほとんど?

三上:発売時から継続して購入してくれているお客さまが90%を占めています。多くのECサイトでは継続率50%を目指すと言われている中で、この継続率の高さはありがたいですよね。10%の新規購入の中でも、およそ7割がリピーターになってくれています。発売当初は私を知ってくれている人が多かったと思うのですが、現在はアットコスメの口コミや、購入者がSNSで拡散してくれて、意外と私のことを知らないお客さまもいるんです。広告宣伝費をかけずキャンペーンもやっていないので、完全にオーガニックで拡散されています。「dr365」のインスタグラムアカウントも立ち上げて、翌朝には1万5000人になり、今では3万5000人ほどにフォローしてもらっています。

WWD:好調の要因をどのように分析する?

三上:ポジティブな部分だけでなく、ネガティブな部分も包み隠さず全部言っちゃうところかな。化粧水の発売前にインスタグラムのストーリーでQ&Aを募ったときに、「よくない意見も教えてほしい」と言われたので、包み隠さずに話してみたんです。全員が全員好きなはずはないし、悪い意見も尊重すべきだと思ったからこそ伝えました。実はそれを見て購入してくれた人が多かったんです。人それぞれ合う合わないはあるし、肌悩みは毎日増えていくもの。けれども毎日皮膚科には通えません。「dr365」は毎日使ってもらえる処方箋みたいな存在でありたくて、きれいな部分だけでは毎日寄り添えるブランドにはなれないと思ったから、生の部分も出していこうと思っています。

WWD:今後の計画は?

三上:国際情勢で原材料の確保が非常に厳しい状況もありましたが、もっと良い成分にアップグレードした上で安定して調達ができるようになりました。これによって在庫の安定もかなっています。目標を達成できた分、売上金の一部をウクライナに寄付しました。必要としているところに還元するというスタイルをとっています。1カ月のスキンケアが毎月カルテのように「dr365」から届くというようなブランドを目指しています。現在は化粧水“V.C. セラムインローション”と美容液“V.C. プレスエッセンス”の2アイテムなので、洗顔や乳液はそろえていきたいですね。洗顔して、導入して、化粧水をして、ふたをするという基本的な4つのステップが処方箋のように届くようにしていきたいですね。実は洗顔も乳液も1年以上開発を続けているので、2023年中には届けられるかなと思います。

WWD:最後に三上さんご自身の目標を教えて。

三上:10代はとにかくビューティに救われ続けてきました。肌や爪、髪をきれいにすると褒めてもらえて本当に救われたんです。だから20代はビューティを知ろうと思いました。30代になってビューティを広める一翼を担えるようになれたのがとにかくうれしいんです。なので30代後半に向かっては広めていく中心になれたらと思っています。ビューティを自分なりの音符に乗せて届けたいですね。40代は自分の中では考えているのですが、まだ秘密です!!!

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「ディオール」がキッズ・ベビーラインから冬の新作 “スノー”がテーマ

 「ディオール(DIOR)」のキッズ・ベビーライン“ベビー ディオール(BABY DIOR)”は、冬の新作を発売した。

 “スノー”“スパークリング”をテーマにしたもので、ラインストーンを散りばめた長袖Tシャツが4万2000円(税込、以下同)、“カナージュ”モチーフをあしらったロングスカートが12万円、“B101”スニーカーが8万6000円、シャツが10万5000円など。

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「シックスパッド」がより速く走るためのメソッドを日本ランニング協会と共同開発 

 MTGのトレーニングブランド「シックスパッド(SIXPAD)」はこのほど、ランナーがより速く走るための「シックスパッド ランニング メソッド(SIXPAD RUNNING METHOD)」を日本ランニング協会マスターインストラクター園原健弘氏と共同開発し、それを記念したメディア向け発表会を行った。

 「シックスパッド ランニング メソッド」は「シックスパッド」独自のEMSを搭載した“シックスパッド パワースーツ コアベルト”を着用しランニングする「ハイブリッドランニング」をベースに開発。EMSで腹筋、脇腹、背筋(下部のみ)を同時に刺激しながら走ることで効率的に体幹を鍛えることができるというもの。体幹トレーニングで最も重要なことは「継続する」ことであるため、毎日取り入れやすく、シンプル且つ効率的なメソッドを目指した。

 同発表会には日本ランニング協会応援団長を務め、日本陸上競技連盟強化委員会マラソン強化・戦略プロジェクトリーダーであり、元マラソン日本代表の瀬古利彦氏が登壇。「今はタイムを縮めるためには厚底シューズが当たり前な時代。厚底シューズの特長である地面反力を活かすためにも、体幹強化はランナーたちの大きな課題だ」とコメント。

 熊崎「シックスパッド」ブランドマネージャーが「アスリートはもちろん、日常でランニングを楽しむ全てのランナーの人にとって継続しやすい素晴らしいメソッドになったと自負しています」とメソッドへの自信を語ったほか、日本ランニング協会マスターインストラクター園原健弘氏が登壇し、メソッド開発の背景を発表。またメソッドを導入している明治大学の駅伝部山本監督は「厚底シューズが浸透し、選手の怪我をする場所が変化してきたこともあり、トレーニングの方法にも変化が必要だと感じていました。走りながら体幹トレーニングができるメソッドは、より体幹や正しいフォームを意識しやすいと思い導入しました」と語った。

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「マメ クロゴウチ」の魅力とは「今週の特集お届け隊」2022年12月26日号

 毎週発行している「WWDJAPAN」は、ファッション&ビューティの潮流やムーブメントの分析、ニュースの深堀りなどを通じて、業界の面白さ・奥深さを提供しています。巻頭特集では特に注目のキーワードやカテゴリー、市場をテーマに、業界活性化を図るべく熱いメッセージを発信。ここでは、そんな特集を担当記者がざっくばらんに振り返ります。(この記事は「WWDJAPAN」2022年12月26日号からの抜粋です)

五十君:今回「マメ クロゴウチ(MAME KUROGOUCHI)」を特集したのは、年明けに青山エリアに店を出すと聞いたのがきっかけです。デザイナーにとっては大きな節目だなと。「WWDJAPAN」デジタルマーケチームからも「マメ クロゴウチ」のニュースはバズると聞いていて。デビューから見ていることもあり、12年を振り返りたいと思いました。

藪野:パリコレでの発表や「ユニクロ(UNQLO)」との協業など、徐々に海外でのプレゼンスも高まりつつあります。

五十君:クリエイターとして取り上げられることが多いけれど、じっくり話すと経営者の側面を改めて強く感じました。日本のモノ作りを次の世代に残すために自分たちができることを語っていたのが印象的でした。

藪野:そうですね。最初から大きなビジネスプランがあり、計画通りに進んできたと話していて感心しました。国内セールス担当の六本木(八栄)さんや海外セールスと中国でのPRを担当する中村(聖哉)さんなど、いいタイミングで必要な人に巡り会っています。本人は「神さまからの贈り物」と言っていましたが、一緒に取り組みたいと思わせる黒河内(真衣子)さんの人柄と明確なビジョンがあってこそ。それが、着実な成長につながっていると感じます。もう一つ印象的だったのは、「常に子どもであろうと心掛けている」と語っていたこと。コレクションを作るたびに「キュンとする」というピュアな気持ちがあるから、多くの女性が「着たい!」と思うコレクションが作れるんでしょうね。

五十君:協業しているファーストリテイリングの柳井(正)会長も「彼女の繊細な服は女性の心をつかむ」と評価していました。今、服を買う時や何かを選ぶ時に、“理由”や“能書き”が必要な時代だけれど、頭でっかちにならずにピュアに可愛いモノを作る、というのは大事だと改めて感じます。黒河内さんはちょうど私と藪野さんの間くらいの年齢で、同世代感があります。世界に向けて自分を表現している人がいるというのは誇らしいです。

藪野:この数年で、国内外問わず、第一線で活躍する同世代が増えてきましたよね。黒河内さんのように世界を舞台に勝負する日本人が増えるのは心強いし、うれしいですね。

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なぜ丸井は「正月三が日休業」を決断したのか 青野社長に聞く

 丸井グループ(東京、青井浩社長)は、商業施設「マルイ」「モディ」で一部を除き2023年1月1〜3日を休館日とし、初売りを4日にすると発表した。百貨店やショッピングセンター(SC)のほとんどは2日が初売り(郊外型SCは元日の初売りが多い)のため、丸井の三が日休業・4日初売りは異例といえる。同社は22年1月も大半の店舗の初売りを3日に後ろ倒しして話題を集めた。その結果を検証した上で、さらに休館日を1日増やす。三が日休業に至った理由を、中核会社である丸井の青野真博社長に聞いた。

WWD:丸井が三が日を休館日にするのは1988年以来35年ぶり。なぜ踏み切ったのか。

青野真博社長(以下、青野):まずお客さんの変化。かつては初売りのセールや福袋を目当てに、徹夜して何千人も並ぶのが当たり前だった。しかし、コロナ前からそこまでお客さんが集中する状況はなくなっていた。

 もう一つは働く側の変化。取引先(テナント)のスタッフは、休日や祝日に働くことに慣れている。小売業にとっては、人様が休んでいるときが稼ぎ時。大晦日や正月の元日・2日に働くことを覚悟していないスタッフはいない。でもコロナを経て家族との時間を大切にしたいと考える人が増えた。販売員は女性が多い。家庭を持っていれば、「お正月なのにママはなんでおうちにいないの?」と子供が疑問に思ったりもする。小売業の従事者は正月を家族と過ごせないのが当たり前なのか。立ち止まって考えるようになった。

WWD:今回(23年)の三が日休業の前に、今年(22年)1月の元日・2日の2日間を休館日にした。2000年の規制緩和後、商業施設は元日または2日から営業することが当たり前になっていたため、これだけでも珍しいケースだった。

青野:不安がなかったわけではないが、実施してみたら取引先とそのスタッフにものすごく感謝された。お父さんやお母さんが元日・2日を子供とゆっくり過ごす幸せ、単身者が実家に帰省して両親や兄弟姉妹と会える大切さを再認識できた。リフレッシュして仕事のモチベーションが高まったという声も寄せられた。一般的な会社員であれば、12月28日くらいから1月3日くらいまで1週間前後の正月休みがある。でも商業施設で働くスタッフは大晦日まで働き、元日だけ休んで、2日から初売りで出勤する。たった1日間の休みでは疲れ切って、遠方に住む両親に会うこともできない。今回のように三が日を休めるのであれば、帰省も可能になる。アパレルも飲食店も深刻な人手不足に頭を痛めている。働く人にとって魅力的な職場にしなければ存続すら厳しくなってしまう。背景にはそんな危機感がある。

売り上げとウェルビーイングはトレードオフではない

WWD:それだけの反響と期待を感じたから、さらに23年は22店舗中17店舗での三が日休業を決めたと?

青野:いけると確信した。実際、今回も約1000社の取引先にアンケートを実施したところ、8割以上は三が日休業に賛成してくれた。スタッフが賛同するのは予想通りだったけど、意外だったのは取引先(の本部)も後押ししてくれたことだ。取引先から届いた声としては「三が日を休めるのであれば、スタッフも年末商戦を全力で頑張れる」「自分たちテナントとしては休館日がないと休めないため、非常にありがたい」「初売りで昔ほど突出した売り上げを稼げないので、影響は少ない」「ゴールデンウイークもお盆もシフト上3連休はほぼ取れないので、せめて正月くらいはスタッフを休ませたい」――。そんな肯定的な意見が多かった。

WWD:そうはいっても他の商業施設が元日や2日から営業する中、4日に遅らせて売り上げに響くことを懸念する声はないのか。

青野:いきなり三が日休業にすれば、反対する取引先も多かったかもしれない。しかし、22年に元日・2日の2日間を休業にするプロセスを一旦挟んだことで、心配するほど売り上げに影響がないことが実績で示された。当社の場合、かつては1月(1カ月間)の売り上げに占める1月2日(初売り)の割合が15%くらいだった。今は7%程度で、月の後半の売り上げ水準が上がる傾向にある。22年1月の基調は、21年12月に比べて1%増だった。

WWD:休館日を増やしても売り上げは維持できると?

青野:売り上げとワークライフバランスをトレードオフでは考えていない。スタッフの働きやすさのために減収に目をつむるなら、結局は長続きしないだろう。スタッフのウェルビーイングが向上しても、取引先や株主の利益を損なうことになる。稼ぐことのできない商業施設に、家賃を払って出店するテナントなんていない。全てのステークホルダーの幸せの総和を追求してくのが丸井グループの考え方だ。丸井グループの「ビジョン2050」では、「ビジネスを通じてあらゆる二項対立を乗り越える世界を創る」と宣言した。相反する課題を第三の知恵で乗り越える。私たちは難しいけどワクワクするテーマに挑んでいる。

WWD:売り上げ確保のためにどんな手を打つのか。

青野:例年以上の販促策で店舗とEC(ネット通販)に集客する。目玉は自社EC「マルイウェブチャンネル」への誘導だ。前年の2倍の売り上げを見込んでいる。1月1〜3日までエポスカード会員の優待キャンペーン「お正月 マルコとマルオの3日間」を実施し、会員のお客さんは10%オフで買い物できるよう企画した。ずっと店舗を利用してくださったお客さんにもECを勧める。正月はご自宅でゆっくりECでの買い物を楽しんでください、とアナウンスしている。

 また12月22日からは2000円以上お買い上げのお客さんにスクラッチカードを配っている。エポスカード会員のお客さんは最大2000円、ハズレはないので最低でも200円分のクーポンが付与され、1月の買い物で使うことができる。1月いっぱいの集客と売り上げに効果を発揮してくれるだろう。

他の商業施設だって三が日休業はできるはず

WWD:丸井グループはエポスカードに代表される金融業で稼いでいるから小売業であくせくしなくてよい、という人もいる。

青野:金融事業が好調で丸井グループの利益の大半を稼いでいるのは事実だ。しかし、だからといって小売事業で損をしてもいいとは全く考えていない。先ほども言ったように売り上げとウェルビーイングは、トレードオフの関係ではない。働き手の満足を高めるだけでなく、お客さんがもっと快適に買い物や食事を楽しみ、取引先にはしっかり稼いでもらい、そして株主に利益を還元する。長い目で見て、持続可能なビジネスにするために知恵を絞る。

 今回、三が日休業を実施するにあたり、取引先に対して1月の1日分の家賃を減免することした。三が日休業のサポートであり、12月と1月の商戦を一緒に頑張りましょうという丸井の不退転のメッセージでもある。丸井グループには「信用の共創」という言葉がある。家具の月賦販売会社として創業した当社は、先に商品をお渡してから12回払い、24回払いなど信用を前提にお客さまと長い関係を築いてきた。支払いが遅れなければ利用可能金額が増え、利用期間が長くなるほどお客さんの信用はだんだんと上がる。長い時間をかけて、お客さんと双方向で信用を共に作る。パートナーである取引先との関係も同じように考えている。

 お客さんからも三が日休業に対して好意的な声が届いた。小売業やサービス業の長時間労働については、一般の方々も疑問を感じるようだ。消費市場は成熟し、お客さんは品ぞろえや価格だけでなく、企業姿勢も見ている。そして評価できる企業には、消費を通じて応援する。営業時間で他を出し抜き稼ぐ時代ではない。

WWD:他社の商業施設も丸井のような三が日休業は可能なのか。

青野:やれるはずだ。ただ、当社は取引先とのコミュニケーションを長年にわたって綿密に築いてきた。大家と店子という関係以上に、互いに知恵を出し合うパートナーとして関係を作ってきた自負がある。全国のマルイとモディでは、月に一度、当社の店長とテナントの店長が集まって議論を交わしている。さらにテナントだけが集まって施設への改善要望などを出し合う場も設けている。17年からはテナントが施設に対し、パートごとに細かく点数をつけて評価する制度を作った。テナントの声を聞くことを単なるお題目にしないため、施設の運営者の人事評価にも反映させている。だから取引先のスタッフの満足のために本気で取り組む文化が根付いている。

WWD:正月以外の営業時間も変化しているのか。

青野:コロナ前には半数以上の店舗が20時半閉店と21時閉店だった。これを段階的に前倒して現在はほとんどの店舗が20時閉店になった。開店時間は変わらず10時半か11時。これもお客さんの行動変化を受けての実施だった。コロナ以降、帰宅時間が早まっているからだ。1時間短縮することで、スタッフのシフトもだいぶ回しやすくなる。これも取引先と話し合いを重ねる中で合意形成していった。

 営業時間を減らせば、売り上げが減ると捉えられるかもしれない。私は丸井の11店舗の現場で働いてきたが、小売業は“際の商売”が大切。つまり開店直後、閉店間際に訪れるお客さんは、明確な理由があって商品を探しにくる。ここでの接客の積み重ねが売り上げに効いてくる。しかし長時間労働が毎日重なると疲れ切ってしまい、販売員は本来の力を発揮できない。ホスピタリティが低下してしまう。お客さんに密度の濃いサービスを提供できれば、1時間の短縮くらいは取り戻せる。従業員満足を高めることは、顧客満足につながる。

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「ルイ・ヴィトン」×草間彌生の限定店が原宿に出現 23年1月2〜22日

 「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」は、“ルイ・ヴィトン × 草間彌生”のポップアップストアを東京・原宿で2023年1月2〜22日に開催する。

 ポップアップでは、コラボレーションの世界観を表現した空間の中で、コレクション第1弾を販売する。ウィメンズとメンズのプレタポルテから、シューズ、サングラス、フレグランス、アクセサリーまで、多くのアイテムをそろえる。さらに、バッグの“ネオノエ BB”(税込予価40万3700円)と“カプシーヌ BB”(同108万9000円)を先行発売する。また、限定モチーフの刻印サービスも行う。

■「ルイ・ヴィトン × 草間彌生」ポップアップストア
会期:2023年1月2〜22日
場所:東京都渋谷区神宮前6-35-6
営業時間:11:00〜20:00

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この正月は“ちいかわ”の着ぐるみで寝正月だっていいじゃない!? ヴィレヴァンが公式ECで販売中

 ヴィレッジヴァンガードは公式オンラインストアで、“ちいかわ”の着ぐるみシリーズを販売中だ。

 サザック(大阪、田中正良社長)が製作したもので、“ちいかわ”“ハチワレ”“うさぎ”の3種類を用意する。価格は各6050円(税込)。素材はふわもこの“サンゴマイヤー”で、しっぽもかわいい。サイズはフリー(着丈150×身幅64×袖丈57.5cm)。“ちいかわ”になりきるもよし、パジャマ代わりに着用して寝正月するもよし。

 “ちいかわ”は、イラストレーターのナガノによるキャラクターおよび漫画・アニメ作品で、「なんか小さくてかわいいやつ」の略称。

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オーストラリア発自然派スキンケア「スノー フォックス スキンケア」から夜用スキンケア登場 質の⾼い眠りと美肌の関連に着目

 オーストラリア生まれの敏感肌・年齢肌・肌荒れ向けに開発されたハイブリッド型スキンケアブランド「スノー フォックス スキンケア(SNOW FOX SKINCARE)」は2023年2月20日、夜用スキンケア「フレンチ ガーデンシリーズ」を発売する。

 同シリーズは、質の高い眠りと美肌の関連性に着目し、肌のバリア機能の向上をサポートするココナッツオイルと、敏感な肌を落ち着かせ、揺らぎがちな肌を安定させるラベンダーエキスを全てのアイテムに配合。厳選された最高級のフランス産ラベンダーのフレグランスがアロマテラピー効果で深い睡眠へと誘う間に、ココナッツオイルの高い保湿力が肌を整え、セラミドが角質層に浸透し、バリア機能をサポート。眠っている間に質の高いスキンケアが手軽に体験できるのが特徴だ。

 肌の汚れをしっかり落としながらも、潤いを与えるオリジナルブレンドのオイル(フレンチラベンダー・ココナッツ・ツバキ種⼦油)を配合した“グッドナイト フレンチ ガーデン フェイシャル クレンジング オイル”(税込6688円)、美容液と化粧水の2つの機能を閉じ込めたエッセンス“フレンチ ガーデン ミルキー エッセンス”(同7392円)、肌の上に透明のマスクをつけたような不思議な感覚へと誘う夜用マスク“フレンチ ガーデン スリーピング マスク”(同8448円)の3アイテムをラインアップ。

 同ブランドは2016年にオーストラリアで誕生。敏感肌向けに⽪膚科医と共同開発し、無添加にこだわり開発された、植物学と⽪膚科学を融合したハイブリッド型スキンケアで、日本には21年に上陸。地球第⼀主義を理念に、ヴィーガン・エシカル・クルエルティフリー・クリーン・プロフェッショナル・オーシャンセーフの 6つの哲学を商品開発理念に掲げている。

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井上咲楽となえなのが「ガールズ バイ ピーチ・ジョン」の人気ブラの新色をプロデュース 価格はセットで2178円から

 「ピーチ・ジョン(PEACH JOHN)」の若年層向けブランド「ガールズ バイ ピーチ・ジョン(GiRLS by PEACH JOHN)」が、ブランドミューズの井上咲楽となえなのがプロデュースした人気シリーズの新色を1月11日に発売する。ラインアップするのは“ワイヤー入りのなちゅこれシンプルレースブラセット”(2178円税込、以下同)とノンワイヤーブラの“ピージー”シリーズの“ピージー002”(2178円)、“ピージーショーツ”(980円)で、井上となえなののそれぞれがプロデュースしたカラーをそろえる。公式オンラインサイトと全国の店舗で取り扱う。

 今回のコレクションでは、より多くの人に着用してもらいたいという思いから、両者が普段から愛用しているブラの中からラインアップを選定したという。井上は、自身が透けにくい下着を身につけることが多いことから、肌馴染みのよいオレンジ系のカラーを選んだ。なえなのは、自身の好きなブルー系のカラーを選び、同世代の友人らにもヒアリングしてトレンドのくすみカラーに仕上げたという。

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「H&M」とジャスティン・ビーバーのコラボは本物? 食い違う主張でトラブルに

 「H&M」は、ジャスティン・ビーバー(Justin Bieber)とのコラボコレクションについて、ジャスティン本人に批判されたことを受けて販売を停止した。ジャスティンの肖像や歌詞の一部がプリントされたアパレルやトートバッグ、スマートフォンケースなどを販売していた。両者は2017年にもコラボアイテムを発表した実績があり、今回が2回目の協業となる。

 ジャスティンは、「全て私の許可を得ていない。私があなただったら買わないだろう」「『H&M』が作った私の商品はゴミ」などと自身のインスタグラムのストーリーズに投稿した。これを受けて「H&M」は、「他のライセンス商品やコラボアイテムと同様に、今回も適切な承認と手続きを経ている」と反論し、販売は継続すると発表していた。しかしそのわずか24時間後には方針を転換し、販売を停止している。

 販売停止時に発表したコメントでは、「従前の発表通り、『H&M』は適切な承認手続きをとってきた。しかし、ジャスティン・ビーバーに配慮して、店舗とオンラインから該当商品を取り下げることを決めた」と述べている。

 ファッション業界の法律問題に精通する弁護士は、急いで製品を市場に出そうとすると、こうしたコラボレーション案件でトラブルが発生しやすいと話す。「(コラボレーションアイテムを販売しようとしている企業は、)世に出そうとしている製品が、タレントとの契約内容を満たすような品質であるかを確認することが重要だ」。

 「H&M」からもジャスティンの代理人からも、法的措置を検討しているかどうかについてのコメントは得られなかった。

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ユナイテッドアローズは王道アメカジをクリーンに 23年春夏メンズ動向

 ユナイテッドアローズが2023年春夏シーズンの展示会を行った。メンズのテーマは“リフレッシュスタンダード”。 王道のアメカジスタイルをベースに、爽やかな色と柄を合わせてクリーンな印象に仕上げる。例えば、デニムジャケットにブルーのストライプシャツを忍ばせたり、カーキのカジュアルなボタンダウンシャツに淡いグリーンのパイルカーディガンを合わせたり、といった具合だ。プレス担当者は、「昨シーズンはカラーニットをはじめ、着ることで気分が上がるようなアイテムが好調だった。それらを王道のアメカジに掛け合わせることで、定番をアップデートさせるスタイルを目指した」と話す。

 一押しのデニムのセットアップは、岡山を拠点とする「コールマイン(COALMINE)」に別注したもの。職人技によるリアルな色落ちが楽しめるブルーと、ノンウオッシュの2色をそろえる。近年のトレンドであるレトロアウトドアのムードも継続し、「エル・エル・ビーン(L.L.BEAN)」の日本オリジナル企画のアノラックジャケットなども用意する。

 コロナによる行動制限が緩和され、通勤を再開する企業が目立つことから、スーツにも力を入れる。国産生地のジャケット(3万7400円税込、以下同)やパンツ(1万2100円)などを企画した。「スーツの売り上げは一時ガクンと下がり、カジュアルにニーズが集中した。しかし外出機会が増え、オフィスはもちろん、日常でもジャケットを羽織る人が少しずつに増えている。見た目に対して値頃感のある価格も強みだ」とプレス担当者は語る。

 4シーズン目となるゴルフレーベル「ユナイテッドアローズ ゴルフ(UNITED ARROWS GOLF)は、日常でも着られるデザインを追求した。ロゴは控えめにし、グラフィックも極力使わず、グレーやネイビー、パステルなどの色をベースにした。ファンゴルファーとシリアスゴルファーを区別したのも特徴で、シリアスゴルファー向けのアイテムは筆記体風のロゴが目印。4方向に伸びる素材を使って無駄のないジャストサイズでブルゾンやパンツ、ポロシャツなどを企画した。一方ファンゴルファーに向けては、ゆとりのあるサイジングで日常での使いやすさを重視したプルオーバートップスやショーツなどをそろえた。

 ゴルフラインは現在、六本木や丸の内など計8店舗で扱っており、顧客の認知度も徐々に高まっているという。早稲田貴也ブランドビジネス本部GOLF事業推進室室長は、「ゴルフをやりたいけど、何を着ればいいか分からない人は意外と多い。既存ゴルファーはもちろん、新規のプレーヤーにも手に取ってもらいたい」と話す。

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イタリア発「ガガミラノ」創業者がラグジュアリー・スマートウオッチウエア「ハンブルリッチ」をローンチ 世界初の直営店を原宿に12月30日オープン

 「ガガミラノ(GaGa MILANO)」創設者のルーベン・トメッラ(Ruben Tomella)が新たに手掛けるイタリア発のラグジュアリー・スマートウオッチウエア「ハンブルリッチ(HUMBLE RICH)」が今冬デビューし、12月30日に世界初の直営店を東京・原宿にオープンする。

 現在、公式オンラインストアで販売を開始し、12月26日から伊勢丹新宿店とジェイアール名古屋タカシマヤ、大阪高島屋ではポップアップイベントを開催。期間中は、購入特典としてオリジナルスタンドをプレゼントする。

 「ハンブルリッチ」は、個性豊かに“着せ替え”できる注目のスマートウオッチウエアだ。イタリア人のルーベンならではの優美で遊び心のあるデザイン性と機能性を兼ね備え、工具不要でケースを開閉できる独自システム「ブラグ&リッチ ウォッチ」や、ベルトを簡単に交換できる「プラグ&リッチ バンド」は非常に利便性が高い。さらに環境負荷を減らすことを目的に、製品の素材やパッケージには、再生ステンレスや再生繊維、再生カーボンなど再生素材をできる限り使用している。ブランド名は、「謙虚であること(HUMBLE)」と「豊かであること(RICH)」を組み合わせた造語で、「実⽤品であるスマートウォッチを、ライフスタイルツールへと昇華する」という思いを込めた。

 デビューシーズンは、アップルウォッチシリーズ7・8に対応する全3シリーズを発売。⾼級感とつけ⼼地の良さを両⽴した“クラシック シリーズ”は、多彩なカラーリングやシリコンにイタリアンレザーを貼り合わせたストラップが特徴だ。素材とカラーのコントラストを楽しむ“スポーツ シリーズ”は、ファブリックとシリコンを組み合わせたベルトが、カジュアルな印象。ベゼルに⾦箔や蓄光塗料を練り込み、夜間に発光するユニークなモデルもラインアップする。“エシカル シリーズ”は、再生ステンレスのケースに艶のあるグリーンセラミックのベゼルを合わせて、シリコンベルトにロゴを刻印した。価格帯は7万円台から。

 ローンチに先駆けて開催されたメディア発表会には、ルーベン本人がイタリアから急遽来日。開発の経緯について「(スマートウオッチは)テクノロジーとしては素晴らしいけど、イタリア人はオリジナリティー溢れる特徴的なデザインが好きなので、シンプル過ぎると思っている人は多い。2017年に『ガガミラノ』をドレスアップするための外付けのケースを試作したら、大きくなってしまったのでいったん保留にしたが、“ケースでドレスアップする”というアイデアこそが、『ハンブルリッチ』の物語の始まりとなった」と振り返った。

 東京・原宿の神宮前交差点沿いにオープンする旗艦店では、コレクションをフルラインアップ。ブランドの世界観を体感できる。

■ハンブルリッチ神宮前
オープン日:12月30日
住所:東京都渋谷区神宮前6-4-1 原宿八角館1階
営業時間:11:00〜20:00(日・祝は10:00〜20:00)

問い合わせ先
ウエニ貿易
03-5815-3277

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「グッチ」から新年を祝う“ウサギ”がテーマのカプセルコレクション ウエアからバッグ、時計まで

 「グッチ(GUCCI)」は12月27日、2023年の干支である“ウサギ”をテーマにしたカプセルコレクションを発売した。一部の店舗で扱い、当該ショップではウサギのスプレーペイントがウインドーを彩る。

 ウエアからバッグ、シューズ、ジュエリー、時計に至るまで幅広いカテゴリーでそろえ、楽しい色使いやプリントで、新年を迎えるワクワクした気分を表現する。

 ウサギはニットに織り込まれたり、エンブロイダリーパッチになったり。また、スプレーペイントでTシャツやローファー、時計に描かれる。ふわふわのフリース素材のサンダルも用意し、アイコンバッグもウサギをイメージしたスペシャルアレンジで登場する。

 広告キャンペーンは、マックス・ジーデントップ(Max Siedentopf)が撮影。フラワーガーデンでウサギと戯れるさまを捉えたもので、春の訪れを予感させるムードを鮮やかなカラーで描き出す。

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「ボス」が卯年に合わせ、“世界で最も有名なウサギ”バッグス・バニーとコラボ

 「ボス(BOSS)」は2023年の卯年を迎えるにあたり、「世界で最も有名なウサギである」(「ボス」)バッグス・バニーとその仲間たちとコラボしたカプセルコレクションを発売した。銀座、表参道、六本木ヒルズ、心斎橋の4店舗と公式オンラインストアで扱う。

 同コレクションはメンズ・ウィメンズからなり、アウター、ニット、ジャージーなどリラックス感のある商品をラインアップする。例えばスタジャンは、同じくスタジャンを着たバッグス・バニーが大きな“B”に寄り添う意匠を胸元にあしらう。黒を基調に、赤を印象的に用いるカラーリングも特徴だ。

 「ボス」のアンバサダーで、中国のオリンピック水泳選手でもある王駿(ワン・シュン)らがキャンペーンビジュアルのモデルを務める。

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26人に聞いた“W”WD杯的2022年のブラボー!!

 深夜の日本中に響き渡った歓喜の雄叫び「ブラボー!」。連日のうれし涙と悔し涙に涙腺が崩壊し、寝不足の目に朝日が沁みる……。そんな1カ月に渡ったW杯も幕を閉じ、気付けば2022年も残すところあとわずか。というわけで、26人(サッカー好きかはさておき、1チームの登録人数と同じ!)のブラボーを聞いてみた。今年はどんなブラボーがあったかな?声に出すだけで、なんだか“元気”が出てくる不思議な言葉。そう、元気があればなんでもできる。来年に向けて、迷わず行けよ、行けばわかるさ。では、みなさんご一緒に。BRAAAAAAAVO!

明石泰士/プププ代表

 「WWDJAPAN」をキッカケに出会えた憧れの方、石川涼さんのラジオ「スナックおれ®」に毎回出演させてもらっていて毎回ブラボー(「AuDee」というアプリで聴けます)。あと自分が手掛けているブランド「ソックスソックス(S○XSOCKS)」の海外展開が出来てブラボー。本年も健康な状態で終える事が出来てブラボー。

内田竜之介/クリエイティブディレクター

 夏に独立したときです。その日はかなり気合いを入れて、スーツを着て開業届を出しに行ったのですが、2〜3分で終わってしまって……。拍子抜けしましたが、自分にとっては“ブラボー”な瞬間でしたね。2022年は「2G」のさまざまなプロジェクトに取り組んだり、6年来の友人ショーン・ウェザースプーンと自分の名前を冠した「UCHI」というブランドのコラボレーションも実現しました。来年はこれまで以上にさまざまなプロジェクトにチャレンジしていきたいと思っています。

奥田浩太/ジュエリーデザイナー

 最も敬愛するNYの伝説的デザイナー、クリスチャン・フランシス・ロス(Christian Francis Roth)のマネードレスカバーの「W」(1990年11月12-19日号)を手に入れたとき。長年ずっと探していた貴重な資料なので、手に入った時はとてもうれしかったです。

カンジン李/24 PRESS ROOMバイヤー、L.DOPE創設者

 日本への渡航解禁!台湾の社員を連れて数年ぶりに日本に来ることができた。ブランドの展示会に参加したり、デザイナーにインタビューしたり、実際に会うことは最高に素晴らしい。

Kei/P_leagueプレイヤー

 ショーン・ウェザースプーン(Sean Wotherspoon)とライアン(Ryan)による「ザ カーカンパニー(THE CAR COMPANY」のポップアップ。場所を用意できないかと連絡をもらったのは開催の1週間前。「オフショア(OFFSHORE)」と「バゲージコーヒー(BAGGAGE COFFEE)」の協力のもと、限られた時間で必死に準備を進め、当日は大盛況となりました。やりたい!と思ったら形にできると感じた、ブラボーな1週間でした!

神原むつえ/モデル

 今年も多くのお仕事をさせていただきましたが、中でも高校の同級生が大阪で立ち上げたブランドのファーストルックの撮影を一緒にできたことがとってもブラボーでした!10年前に話した「お互いがデザイナー、モデルになって一緒に仕事する」という夢が叶ったんです。いつもはあまり味わうことがないくすぐったさもあったのですが、実際に完成したデータを見たときは感慨深いものがありました。

高村美緒/「Ring of Colour」編集長、エディター

 2年半ぶりのパリを訪問。空港のイミグレーションは長蛇の列、外は豪雨と最悪の状況でしたが、今回ばかりは笑顔が止まらない。今回はパリでのショーを再開したり挑戦したりの日本人デザイナーも多く、そのクリエイションに鼓舞され、「コム デ ギャルソン(COMME DES GARCONS)」のショーでは強さ宿る1ルック1ルックに心揺さぶられました。馴染みの景色や旧友との再会もあり、どこか遠くに仕舞っていた胸躍る感覚が蘇り続けた3週間。最高にブラボーでした。

Gon!/「ドロシー・ヴァカンス」お針子

 やっぱりW杯を彩る各国のユニフォーム観戦!フロントボタンを開けると国旗が現れるなんともニクい遊び心のブラジル。全身コーデで国旗が完成、合わせ技のフランス。肉体美に原色が映えるアフリカ勢。毎回攻め気味感覚カメルーンの2002年のノースリーブは斬新で何度見返しても飽きない。名プレーはいつだってユニフォームと共に記憶に残る。BRAVO!ありがとう!

正田啓介/「スタジオ・ザ・ブルーボーイ」代表

 インテリアブランド「スタジオ・ザ・ブルーボーイ(STUDIO THE BLUE BOY)」とイタリア・フィレンツェにあるアーティストレジデンス「ヌメロヴェンティ(NUMEROVENTI)」とのお香のコラボレーションが実現できたこと。そして、実際にフィレンツェでローンチイベントができたこと。コロナ前に約束していたコラボレーションが3年越しにようやく実りました。

xiangyu/アーティスト

 渋谷パルコで開催された蓮沼執太さんとパーカッション奏者の宮坂遼太郎さんとのコラボLIVEをしたこと。パーカッションの方と一緒にパフォーマンスするのは初めてだったけど、3人ともリハとは全く違ったパフォーマンスをしていて最高。セッションの楽しさに出会えた、まさにブラボーな瞬間でした!

Takato Harashima/モデル

 甥っ子が産まれた事でしょうか。4歳離れた19歳の妹が1月に男の子を出産しました。妊娠を聞いたときは心配でしたが無事出産しブラボーでした!自分ももうおじさんになったんだと思うとびっくりです!

高野聡司/レディ トゥ ファッション社長

 コロナが落ち着き、ファッション・アパレル業界の各社の売り上げが戻ってきた嬉しい1年間でした。それに伴い、これまで最も多くの企業様の採用・求職者の転職をご支援ができ、社員みんなでお祝いできた瞬間が最もブラボー!と感じました。うちの猫もブラボーと言っています。

竹内隆平/BAGGAGE COFFEE オーナー

 サッカー選手であり写真家の犬飼智也と、イラストレーターの松原光とのサッカー・アート・コーヒーが融合したエキシビションを開催したこと。写真というすでに完成している作品にドローイングするという新たな作品の形を表現できた。好きな人たちとできた最高の企画にブラボー!

豊田和志/フォトグラファー

 子供が生まれたことです。5月某日、「WWDJAPAN」の撮影に向かう途中に出産の連絡が入りました。その場でビデオ通話にして、もう感動!生命って素晴らしい。大げさじゃなくその瞬間から世界の見え方が変わりました。現在、生後7ヶ月ですが、はやくも手づかみで肉を食べています(笑)。 どうか健やかに育ってください。

野澤正樹/PR

 かねてより交流のあった森田美勇人君によるファッションブランド「フラットランド(FLATLAND)」をローンチした時が一番ブラボーだった瞬間です。ブランドのコンセプトは“「フラットな世界」で愛することができるように”。商品は、素材から生産背景、ディテール、その他全てにこだわりが詰め込まれていています。表現者である美勇人君がファッションを通して、伝えるモノ。業界に身を置く僕も多くのことを勉強させてもらってるブランドに「ブラボー!!」

濱本愛弓/スタイリスト

 憧れていた“ベンツ230E”を買いました!もうすぐ納車。待ち遠しいです。

原木賢太/装飾家

 趣味で続けているブラジリアン柔術で紫帯に上がったことです。ブラジリアン柔術の帯色は白→青→紫→茶→黒と昇段していきます。なので紫帯は折り返し地点とも言えます。齢35歳、人生も折り返し地点。柔術も折り返し地点。ゴールはまだ先。柔術も仕事も、まだまだ汗をかき続けます!

藤崎尚大/「ミーンズワイル」デザイナー

 バウハウスを好きになるきっかけになった写真家に、思い立って連絡したところ返事が返ってきて、2年ぐらいやりとりしていた。そんな彼と6月に初めてパリで会うことができた。いろんな言葉をもらってそれだけで感無量だけど、今後何か一緒にできるかもしれない。また一つ楽しみが増えた。

ぷっちょん/MFC STORE店長

 1番大好きな番組「月曜から夜ふかし」に出たこと。

本日のくっく/スニーカーユーチューバー

 2月14日に公開した「【衝撃の結末】偽物スニーカーを鑑定に出したらとんでもない闇を暴いてしまった、、、」という真贋鑑定サービスの精度を検証する動画。50万再生を超え、「Yahoo!ニュース」に取り上げられるなど、大きな反響を呼びました。この動画がきっかけでアトモスの本明さんと対談したり、スニーカーユーチューバーとしての知名度も一気に上がったので、この一連の騒動が僕にとって今年1番ブラボーだった瞬間です。

松波砂耶/フリーランスPR

 PRを担当している地元愛媛のアートフェスティバル「道後オンセナート 2022」がスタートし、道後温泉本館で、大竹伸朗さんのアートが覆う「熱景/NETSU-KEI」が誕生したこと。会うことさえも恐れ多いと思っていたので、アート制作をお願いしに行った時ときは一生分の汗が出たかと思うくらい緊張しました(笑)。凄まじく迫力満点のアートなので完成した時の驚きと感動は今でも忘れません(「熱景」は24年12月までの予定)。

Milky B/DJ

 アルマーニでDJさせていただいたことが大きなターニングポイントになりました。そのイベントをきっかけにさまざまなお仕事をいただけるようになり、さらにそのお仕事を通していろんなアイデアが浮かんで、新たに夢ができたり、DJとしてもより”音”と向き合うようになったり、一つの機会がたくさんきっかけをくれました。日本代表の皆さんが次のBravo!を求めて頑張るように、また自分にBravo!を送れるよう、日々頑張っています!

森田美勇人/アーティスト

 僕は歌い、踊り、演奏をする表現者として活動をしています。10代の頃から続けている表現活動の中で"衣装"は大変大切なものであり、洗練かつ神秘的な感覚を常に追求してきました。ファッションの世界とはまた違った観点なのかもしれませんが自分特有の「衣装」というルーツを活かして服づくりをしたいと思い、僕のプロジェクト「フラットランド」から服を創らせていただいたことが2022年最大のブラボーな瞬間でした。

「アディダス」の3人に聞いた
ドーハで観た!リアルブラボー

高木将/アディダスマーケティング事業本部 マネージャー

 カタールで歓喜の瞬間を目撃したこと。カタールを歓喜の地にしたいという想いを込めてユニフォームを開発し、実際にカタールまで応援に駆けつけました。目の前で優勝候補にもあげられるドイツに逆転勝利した日本代表の姿には感動しました。

高橋慶多/アディダスマーケティング事業本部 マネージャー

 ドイツを撃破したグループステージ初戦。ツアーでお連れしたなでしこジャパンで活躍される長野風花選手が、歓喜の瞬間に周りを気にすることなく全身で喜びを表現し、SAMURAI BLUEの選手たちに最大限の賛辞を贈った瞬間。日本代表の選手同士が共鳴する素晴らしさを感じました。

福田新/アディダスマーケティング事業本部 シニアマネージャー

 グループリーグ第3戦スペイン戦を含め、現地で4試合を観戦しました。日本代表ユニフォームを身に着けて街を歩いているだけで、いろいろな国の方から「Congratulations!!」「Amazing!!」などと声をかけられ、日本人であることをとても誇らしく感じたブラボーな瞬間でした。

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経済予測名人のニトリ会長が語った「2023年の経済」「日経平均予想」「ニトリの逆張り戦略」

 今年も残すところあとわずか。そんな中、ニトリホールディングスの2023年3月期第3四半期の決算説明会が開催された。世界経済や為替、株価など、“経済予測の達人”と呼ばれる似鳥昭雄・代表取締役会長兼最高経営責任者はそこで何を語ったのか。海外での出店要請の増加要因について、白井俊之・同社長兼最高執行責任者と、グローバルを担当する武田政則・取締役兼ニトリ社長の説明も交えて、レポートする。

為替147円で予約は失敗。為替は得意だったが見誤った

――為替予約については今期分まで予約だと思うが、予約方針等で、長期の予約を検討する等の方針変更はあるのか、検討されているのか。海外事業の状況についてもより詳しく伺いたい。というのも、中長期で考えていくと、海外での小売り事業が広がっていけば為替がオフセットできる分があると思うので、そういった視点を踏まえて考えると、今後、海外事業の展開加速は可能なのか?今、中国、東南アジアの積極展開の話があったが、もう少し詳細に、直近の状況等アップデートいただければ。

似鳥昭雄ニトリ会長兼CEO(以下、似鳥):では、為替のことは私の方から。今期の決算末(2023年3月)まで147円で予約したが、結果的にちょっと失敗したなと。まあ、みなさんご存知のように134円と。一時151円までいったものだから。再度下がってきたときに買わないと、今度は150円から155円とか、もしくわ160円に行くのではという話もあったので。また、一度(政府が)為替介入して効果がなかった。日本政府は為替介入しても効果は少ないんだなと。もしあったとしても、あんまり影響ないかもしれないということがあって、みなさんと協議して147円で決算まで買おうかと。我慢して我慢し続けたんですけどね。

 私の予想では、アメリカの景気が悪くなって、年末近くになって、為替よりも景気が悪い方が強くなって円高になるということをずっと言ってきたが、それがなかなかならなかった。かなり時期がずれていたというか、住宅も夏以降、10%ずつ注文住宅が前年比で減ってきて、そういう状況もあるから、間違いなくアメリカから不景気になっていくと。そちらのほうが強くなると思っていたが、なんといっても0.75%ずつ毎月毎月金利を上げるということで、その時点では0.7%上げるということがはっきり決まったので、まあ、まずいなと思って、かなり迷ったが予約してしまった。あの時にあそこまで我慢したのでもう少し我慢したら、132円か130円切るぐらいのところでできたかなと。失敗したなと。大変みなさんに対しては申し訳ない。為替は得意な方だったが、ちょっと見誤ってしまったなと。みなさんにお詫び申し上げます。

来年は円高に、110~120円予想

似鳥:(為替は)来年で言うと、僕は110円ぐらいまで、110円から悪くても120円ぐらい、もしかしたら118円ぐらいでいくのかなと。理由は後から申し上げるが、アメリカが予想以上に景気が悪くなる。衣料も含めて世界的に景気が悪くなって、インフレも関税も下がると。ひょっとしたら日本型のデフレ経済になるきっかけになるかも。その前のインフレというのは、あだ花になるかもしれない。パッと咲いてですね。これは勘ですけどね。これだけ戦後に類例がなかったので。日本の失われた30年という、長期的なデフレで。これがこのインフレというものを機会にひょっとしたら、という気がするが、これは何の科学的根拠も何もないが。まあ、来年からは間違いなく世界的に不況で。その中でもアジア圏はいいんじゃないかと。

 今年は(ニトリの為替平均レートが)トータル132円で、去年が111円だから、21円の差。21円で20億円だから、21円×20億円で420億円前年より損をした。210円(おそらく、110円の言い間違い)に来たら、400億円がポンと為替(差益)に乗っかると。今の状況は間違いなく円高になるから、基本的には下がるまで待ち続けると。私の考えは、為替はドル高がドル安、円安が円高、下がるまで待つ。その後、次の段階でまた上がっていく。今度は今度は長期的に3年ぐらい、2~3年長期的に予約したいなと考えている。今度は失敗しないように。みなさんに大変ご迷惑をおかけしました。だけど、まあ、これから何十年も続いていきますからね。こういう10年か20年に1回、リーマンショックとかオイルショックがある。逆境を今まで乗り切ってきた。まあ戦後、僕は創業して55年だが、初めてのコロナ、それから円安、原材料高、輸送費が倍以上という。こういうのは創業して初めてだ。これもいい経験。失敗を経験として、今後の10年の糧にしていきたい。

海外中心に出店加速、10年間でグループ3000店舗へ

似鳥:出店はとくにシンガポールやマレーシアが軌道に乗ったので、タイやフィリピン、インドネシア、韓国、できたらインドといったところに、なるべく早く、来年調査して、少なくとも再来年、1店でもまずは(店を)出してみたい。海外は早く(年間)100店舗出店できる(ようになりたい)。来年に100店はどうかと思うが、再来年は間違いなく100店舗以上出して、日本より海外の方が多くなると思う。(グループの店舗純増数は)今年が約110店舗だが、来年は184店舗、再来年からは最低200店舗、それが3年ぐらい続いて、次は250店の時代と。(来年には総店舗数が)海外を含めて1000店舗(を超える)。異業種も含めて10年間で3000店舗という計画を立てている。だいたい全部(計画は)できたが、細かくは再度検証した結果、みなさんにお知らせすることができると思う。

――(衣料品の)「N+(エヌプラス)」と「デコホーム」について、通期の出店の見通しを変えている背景と、今、海外の出店については力強い言葉をいただいたが、今後の国内の出店戦略について考え方を教えてほしい。

似鳥:「Nプラス」は今年(期末店舗数が)30店舗、来年20店舗(を出店計画しており)、合わせて50店舗になる。3年目以降も最低20店舗ずつ、できたら毎年30店舗(出店)して、どんどん増やしていきたい。「デコホーム」は今160店舗。来年50店舗をオープンする。だいたい24年度が50店舗、25年度からは60~70店舗と増えていく。「ニトリ」は23年度が29店舗。(その後は)15~20店舗ぐらいがずっと続くと思う。

武田政則・ニトリHD取締役兼ニトリ社長(以下、武田):海外は今目標で来年77店舗オープンしようとしている。1店舗ずつ、地域、ショッピングセンター(SC)にメドをつけながら進めている。その中で、実はマレーシアはおかげさまで9店舗まで決まった。タイがバンコクで2店舗決定している。シンガポールも1店舗決まりそう。最終合意まで至っていないが、大変多くのお店がベトナム依頼がきていて、今、10店舗来ていて条件を調整している。インドネシアが今8店舗お声がけいただいていて、この中から条件がいいものを選んでいこうと考えている。フィリピンは大手の方たちと商談がスタートしていて、具体的に面積のすり合わせなどを行っている。あとは韓国が8物件提示をいただいていて、そのうち数店舗決められるのではないか。香港は9物件いただいていて、条件のすり合わせをしている。あまりよくない場所には出したくないので、しっかりと詳細を確認しながら進めたい。

 (出店した)シンガポールとマレーシアのお店を見ていただいて、具体的な物件など本当に多くのお声がけをいただいている。それに向けて新しい海外の法人の立ち上げを急ピッチで社内で動いている。あとはサプライチェーンだ。週かの方法や、どこに大型物流センターを作ってどういう風に運ぶかということも、かなり急激にお店が増えてくるので、今しっかりとそのサプライチェーンマネジメント・チームをつくって対策を打っているところだ。

 中国は(ゼロコロナ政策からの方針転換という)こういう状況で、街にはほとんど人がいない中で営業している。私たちの従業員も大勢(コロナに)かかっているが、そんな中で、実はテナントが空きつつある。多く空いてきているので、逆にチャンスだと思っていて、私たちの理想の面積がしっかりと提案いただけるようになってきている。みなが(お店を)やめていくところに、しっかりとニトリの店にしていきたい。スピードを上げていくうえで、店舗開発担当の人数まで増やして対応している。

世界展開する大型家具・インテリア業態は「IKEA」と「ニトリ」だけ
SC内に競合がなく、客層拡大・集客に期待かかる

――これだけアジア各国で強いラブコールが来ているのは、どういうところが各国で評価されていると考えているか?

武田:家具からホームファッションまで(の商品群や)、コーディネートで色がつながっているという商品構成を、ずっと何十年もかけて作り上げてきたが、実はそういう店舗・商品がインターナショナルで展開できているのが、今までIKEAさんだけだ。IKEAはものすごい大きな店を100万~150万人に1店舗ということで出店されているが、私たちはもっと商圏に入り込んで、10万~15万人の中に店舗をつくっていける。もっともっと近所になっていけるということと、SCにはIKEAは(店舗が大きすぎて)入れられないので、そういう意味では、今ニトリは日本では平均1100~1200坪が平均だが、今中国・ASEANは500坪型、700坪型で標準化を進めている。同じ売り場を複数増やしていけるということで、ローコストオペレーションも進めさせていただいている。

白井俊之・社長兼COO(以下、白井):先週、東南アジアを回ってマレーシア、シンガポールの店に行ってきた。マレーシアのジョホールバルというところに先週木曜日(12月15日)に新店がオープンして非常に好調だ。同じジョホールバルの2店舗目が来年1月にオープンするが、実はIKEAさんと同じSCに入る。まったく同じSCで、ニトリとIKEAのカンバンが一つの写真に納まるようなめずらしいSCになる。

 それで現地でいろいろ話を聞いてきて、ニトリがSCからお声がかかる理由として、大きく2つある。一つはSCの中で住まいでうちのようなフォーマットの店がほとんどない状態だ。SC側から見ると、今までそのSCに来ていなかったお客さまをうちが呼び込むということを相当期待されている。SCからすると、客層が拡大できると。また、大きなスペースを取る割には、他のテナントへの影響も少ない。アパレル同士だったらどうしてもカニバリ(食い合い)になるが、(しないので)ウェルカムのようで、比較的、おそらく他社よりもいい条件で入らせていただけるんじゃないかなという手応えを感じている。今、武田からも話が合ったように、我々が出店の用意があるということを十分理解したうえで、各国・地域で国を超えてデベロッパーさんが東南アジアのお店などにもどんどん視察に来られていて、いろいろな話をいただいている。

50年に1回の大災害を1年で乗り切る。筋肉質に体質改善

――似鳥会長はこれまでずっと、ピンチはチャンスだと言い続け、不透明な時、厳しい時こそニトリは伸びる、厳しい環境が社員を伸ばす、とずっと言われ続けてきた。先ほどの為替の話のように、 半世紀以上経営されてきて、予測が外れるといったような状況が起きてきている。そういった中で、今は何を社員に呼びかけているのか?

似鳥:今こういう状況で、社員もモチベーションが非常に上がりにくい。もうマイナス、マイナス、未達成の状況が続いてるので、なんぼ努力しても進んでいかなくて、士気が上がらないという状況なのは間違いない。私からのメッセージとしては社内報などを毎月出しているが、最近は私とか幹部とか、現在こういう状況だけど、来年以降はこうなりますよ、とか、何十年の中のたった今年1年だから、まあどんな会社だってそんなことはあり得るし、いちいち深刻がって「もううちの会社、このままマイナスになっていくのかな」とか、全然そういう心配はいらないというね。理由もちゃんと説明して、やはり円安っていう状況が1番ですけど。これはもう来年は間違いなく円高になるんですね。たった1年だから我慢してくださいと。それによって今年、筋肉質に(改善した)。今まではもう進め、進めで、商品とか出店とかに力を入れていたが、見直しして、社内の業務改革で、100億円、200億円という数字はコストダウンした。だから、「ピンチはチャンス」というのは、ピンチでどうしても数字が(目標に)行かない場合には、社内のコストダウンに力を入れて、しかるべき、ピンチから1、2年後(チャンスに変わるタイミングで)攻めて行ける。

 逆に、そうは言っても国内ではわりかし長く景気がよく続いている。まだ土地も下がらない。建物(費)も下がらない状態も続いているが、来年から潮目が変わると思う。もう、アメリカも戦後1番長い景気だから、この景気が落ちるのはっきりしている。下だれば坂も長いし、谷も深いと。世界的に、アメリカがくしゃみすれば、世界中が風邪をひいてしまう。日本も同じような状態だと思う。日本は金利が、黒田総裁が変わっていく頃にはプラスなってくるだろうから、余計、円高になってくる。それを社内に発信して、だから今、体を鍛える、筋肉質に鍛える時なんだと。

 私も筋トレを月曜から木曜までやっていて、ボクササイズも週1回やっている。土日はゴルフという。本当に体を鍛えるのをやっている。つい最近、階段から転げ落ちて、一本背負いみたいになっちゃって全員打撲のむち打ちになり、寝たきりになってしまったが、1日1日回復して、皆さんに顔を見せるのに間に合ってよかった。このようにピンピンしている。やっぱり筋トレをしていてよかった。今年は我が社で言うと、筋トレをやって鍛えて、しかるべき来年からどんどん攻める。今年はそういう時期じゃないかなと思っている。株価も大変みなさんに迷惑をかけているが、間違いなく元に戻るし、利益もどれだけ行くとはまだ言えないが、順調に来年から回復すると思う。まあ、10年、20年に1回ぐらいはね……。うちの30何年か増収増益というのは出来すぎだ。運が良すぎた。50年に1回の大災害と思えば、それもたった1年で乗り切るんだから、うちの社員にはみんなに我慢してと。早く辞めたりしないでと。若手の人は目先で動くから、入社して2年3年はね。もう30歳過ぎると辞め過ぎないが。やっぱり動揺するんですよね。入社員3年、4年は。そういう風なメッセージを毎月社内には送っている。早まらないでちょうだいね、と。会社を信頼してと。そういう話をしているところだ。

ユニクロのファストリは株式分割。ニトリの投資単位の引き下げは?

――似鳥会長に質問。「ユニクロ」のファーストリテイリングが株式分割を久しぶりにされた。ニトリは現状、株価が1万6400円前後で、投資には164万円ぐらい必要だ。東証はできれば投資単位を50万円以内が望ましいと明言している。投資単位の引き下げの考えは?

似鳥:私の一存でそうしますとは言えないが、事実、証券協会から強制ではないけれどできるだけ買いやすくしてほしいという要望はある。今回のユニクロさんは3分の1にした。3分の1にしたって、まだ2万円台で、300万円ぐらい必要。まだまだ高い。うちなんかまだ100万円台。ユニクロがまた下げたら、うちも下げます(笑)。10分の1ぐらいにするのかなと思ったけど、3分の1。ちょっと様子見ということかなと。今すぐ下げることはないけど、投資家のためには買いやすい価格にするべきだと思う。

――そもそも、10分の1ぐらいにするのかなと思ったということだが、ファストリが今下げたことに対しては驚いたか?

似鳥:ああ、やっぱりなという。高すぎるので、よく買う人いるなと(笑)。今、800万円とかね。大企業・機関や、個人投資家でもお金持ち中心でやっているんだなと。それであそこまで上がっていくなら大したものだと思っているが。私もああいう企業になりたいなと思っているんですけどね。今年も柳井(正ファーストリテイリング会長兼社長)さんとゴルフを今年もしたけれど、僕が尊敬する一人です、柳井さんは。お互いに会話しながら、株のことは話ししないけれども、ゴルフしながら歩きながら、私が教えてもらっているところがある。

――御社は様子見ということか?

似鳥:もう少し様子を見てだと思う。あと、株価が今、1万6000円ぐらいでしょ?それが何千円ぐらいに下がると目立たないというか、親戚とか周りから見て、評判がね……。たとえば3000円とか4000円になると、もうまったく(評価が)なくなってしまうと。そういう面で、社員からはそのまま維持してほしいという要望が多い。本当にどうしたらいいかと、今のところ思考中だ。

来春ベースアップ4%を予定。転勤制度改正、希望者への土日休み拡充も

――家計が苦しくなる中で、従業員の暮らしにも影響が出る。来春闘に向けて賃上げは?

白井:ベースアップに関しては、ニトリは19年連続でベースアップを続けていて、来年度の見込みとして最低でも4%は確保したい。ただ、今一番従業員から要望が多いのは、転勤についての制度について。会長の似鳥からも、20代でいろいろな仕事をというところで、転勤が非常に多いが、来年度から思い切って、だいたい入社4年目以降から、関東圏、関西圏を選択して、転勤のない制度を導入することを決定して、これから社内に発表するところだ。むしろそちらの方が、働き方というところで言うと、非常に社内においてインパクトがあるんじゃないかなと。それと、賃上げについては、最低でも定期昇給ベア4%を予定している。

似鳥:流通業は全国に店がある。どうしても転勤の問題や、土日休みじゃないということもあり、優秀な人材が退職するということもある。今、白井社長が言ったように、転勤は希望があれば親元からも通えるようにしようと。それから、今年6月から月3回、パートさんも含めて希望者が土日に休みを取得できるようにしている。来年から月4回、毎週1回、土日希望があればと。アンケートをとって実行しているが、若い人が土日、恋人がとか、お付き合いが、と(いうことで取得希望者が多いかと)思ったら、そういう人たちは平日の休みのほうが自由で人が少なくていいという。意外と、子どもさんを持っている30代の方などが、土日の運動会や参観日などで、30%、1/3ぐらい(希望している)。意外と土日(休み希望は)少なかった。そういうこともアンケートをとってわかった。ありとあらゆることで働き方を改革していこうとずっとやっている。まだまだいろいろあるが、きょうはこのくらいで。

逆境のピンチ後に成長。デフレ時に土地・建物を取得
「無借金なのでいつでも十分に投資可能」

――似鳥会長は「ピンチはチャンス」、収益が厳しいときにこそ一気に他社を差をつけるとおっしゃっているが、他社を引き離すために、どんなストーリーを考えているのか?また、値下げは「季節のお買い得商品」という値下げキャンペーンはわかるが、「生活応援キャンペーン」をやって、「冬の期間限定価格」をやって、「ぽかぽかNウォームお試しキャンペーン」などをやって、など、少なくても昨年に比べて値下げというか、価格戦略のキャンペーンを打っているのは、これも今のうちに他社が値上げしなければならない前に一気に差をつける戦略の一つと見てよいのか?

似鳥:創業してから過去55年、結論から言うと、伸びてきたなと思うのは、逆境のピンチがあって、その後、伸びてきた。景気がいいときは他の企業も伸ばしてくる。出店もするし。だけど、不況のときとか、逆境のときは、みんな控えめに抑える。今まで日本もまだずっとよかったが、来年から金利も多少上がるだろうし、土地は下がってくるとは思う。東京の土地で入札して負けたことなかったが、今年とか去年は買えない。土地(の価格)が倍になって。マンションメーカーだ。マンションが非常に高くなっている。マンションメーカーが3年ぐらいたった時には暴落しているでしょうから、そのマンションメーカーは危ない。馬鹿だなと思う。そういうことやっちゃダメだと思う。今年は池袋の土地と建物は買った(筆者注:東急ハンズ池袋店跡地をヒューリックから土地・建物を取得。11月18日に「ニトリ 池袋サンシャイン60通り店」をオープン。売り場面積約1810坪)が、ああいう物件はめったに出ない。多少高めでも、それでも十分売れているので、買ってよかったなと思う。基本的には高値の時には投資はしないと。建物も坪当たり建築費が50万円(と高騰している)。うちで40万円ちょっと。エスカレーター、エレベーターなどすべてを完備して。でも、一番安い時には20万円ちょっと。半分だった。そういう時代が何十年も続いて、高くなったのはつい6~7年前から。それは僕はまた元に戻ると思う。土地も建物も。そういう意味では来年から徐々にありとあらゆるものがデフレに戻る。土地も建物も。だからチャンスだ。10年か15年に1回そういうときがあって、そのときに土地と建物をどんどん買う。仕込む時期だ。そして、景気がよくなってきたなというときには、うちがばーっと、出店も増やしているし、今、テナントで借りているのが90%ぐらいになっているが、土地と建物が下がったときに買って自前で建てていく。その繰り返しをこの10年~15年ごとにやってきたのが今現在あるのではないかと。投資の仕方だが。今は最悪のとき。ここ2~3年は。来年から下がってくると思う。

 それから、政府も5年間、賃金(向け)を金利ナシで貸し付けてきたが、期限切れで来年から返していかなければならない。僕は中小企業は何万社、何十万社も厳しい時期になっていくと思う。そのときのためにみんな準備はしていると思うが。来年以降、大企業にとっても中小企業にとっても厳しい時代入ると思う。相対的に景気はあまり変わらないかもしれないと思うが、土地建物、金利が上がって、潮目が変わってくる。値上げどころが逆にありとあらゆるところが下がってくる。そういう時代に入ってくるんじゃないかなあと私はそう思っている。その繰り返しで、10年か15年に1回は繰り返して、ずっとうまくいって、ニトリが大きくなってきた原因の一つだと思う。

 お金は今年も1000億円投資したので、来年も純利益と、減価償却がプラス150億円ぐらいあるので、無借金だし、十分投資はしていける準備はいつでもしている。

武田:価格政策、値下げ政策は、他社うんぬんもそうだが、お客さまに使っていただけるチャンスなので、そこで私たちがお安くできるものは頑張ってお安くするということを一番考えている。あとは、工場を回すということも非常に重要な要素で、それぞれの時期にそれぞれの工場の商品をしっかりと生産する人を雇用し続けられるようにすることが大切だ。私たち、直接工場とやっている。そこに対しては意識をもってやっていく。そういうところで商品の売価を検討している。

ベトナム、タイで糸から製品まで一貫工場も稼働
製造、商社、物流まですべて自社で賄ってコストダウン、競争力向上へ

似鳥:最後に私のほうから、一言。海外は私、ベトナムもアメリカも行ってきた。アメリカは今年5月、11月にベトナムの(自社)工場。2万5000坪の世界最大規模のカーテン工場。コロナの間、素人で機械を組み立てて1年(操業開始が)遅れたが、ようやく軌道に乗ってきた。大量生産が始まってきている。今は無地だけ。普通の会社は糸を作ったり、染めたり、専門の会社があり、うちの会社が普通に発注する場合には、縫製会社に頼み、縫製会社が生地屋さんに頼んで、紡績工場に頼んで、そこから、染め、糸の会社に頼んでと。そういう会社が6つ7つ(中間取引先が)あるのを、うち1社でやっている。糸から完成品まで(一気通貫で)。これは世界で初めてで、しかも、坪数の大きさや量産も世界最大規模。壮観です。アナリストの方もベトナム工場を視察していただいた。自分の会社のことだけど、すごいなと思う。やっぱり、こういうものがあれば、いくら海外に毎年何百店出しても供給し続けられるなと。

 タイ工場も、40年ぐらい取引をしてきたところが、赤字で困っているから工場を引き受けてくれないかと。カーペット工場で、(以前は)日本のペットボトルを集めて、今は(ペットボトルなど廃材の輸出入が)禁止されているので、日本で精製してビーズ状にしたものを、タイで溶かして綿(ワタ)にして糸に紡績して、染めて、裁断して、カーペットにして日本全国に持ってきている。これも進化していて、安いカーペットから厚みのあるカーペットに、柄が入ったもの(もできるようになっていて)、ラグがすごく売れる。1畳、2畳サイズの。今度はタイルカーペットを作る。別にバンコクに1万坪ぐらいの新工場を建設する。来年建築が始まり、再来年稼働する。ぜひアナリストの方もご希望があれば案内させていただく。ベトナムも行ける。来年夏か秋に募集させていただく。わが社が出すのではなく、みなさんの経費で参加していただければ。そういう工場も着々と(整備している)。ベトナムのハノイも12月に買って、新しく製造をやる。

 モノを作ってから完成品まで、そして、商社からなにから、物流の仕組みも進めている。カーゴ会社も去年作った(筆者注:物流機能子会社ホームロジスティクスを通じて、一般貨物自動車運送事業の新会社ホームカーゴを設立。コンテナ陸上輸送=ドレージ輸送を開始)。コンテナを引っ張るドレー車の会社で、(国内ディストリビューションセンターが)10カ所ぐらいあるが、今は3カ所か4カ所(で輸送を開始した)。1台3000万円ぐらいするものを導入した。それを全国でできるように。海外でもできるように。すべてのことを自社で賄うと、だいたい3割、4割下がるので、コストダウンを図っていくことをやっていきたい。

2023年の年末株価予想は3万1000円
世界経済失速でも、日本の株価は「割安」

――最後に株価予想をお願いします。

似鳥:株価予想ね。正月番組を見てください(笑)。私が当たりました。2万9000円予想だったので、2万8500円ということで、ダントツの第1位だった。「来年は?」と言うので、3万1000円にした。え、言っちゃだめ?ま、いいんじゃないですか。なぜならば、世界的に不況になると思う。(実質GDP予想が)アメリカも1%。もっと下がるかもしれない。EUは0.5%とか。日本だけは1.何%とか。おそらくいかないんじゃないかと思う。世界的にも成長がアメリカはじめ中国も(失速する)。じゃあ、なんで日本の株価が上がるんだ?と。今まで、アメリカはじめ、金利が高い、景気がいいときにお金が流れているが、今度は逆にそこからお金が逃げていく。日本はもともと株が安く、かなり外国企業が売って違うところに投資したので。また、日本の株価は安いと、みなさん世界の投資家が思っている。来年は底堅いというか、日本の方にお金が戻ってくるんじゃないかなと私は思う。で、3万1000~3万2000円ぐらいと思ったが、3万1000円に。今よりも高くなると。今が2万7000円前後。今年の予測としては、2万4000円までいって、夏前後までいって、秋ぐらいから上がって2万9000円になると予想した。来年もそのような状態で上がっていくんじゃないかなと考えている。どうなりますでしょうか。当たるも八卦、当たらぬも八卦。もうこれは勘ですから、ハズレた場合にはすいません、ごめんなさいと謝ります。あくまでも私の意見で、うちの社員の話は聞いてませんので(笑)。

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経済予測名人のニトリ会長が語った「2023年の経済」「日経平均予想」「ニトリの逆張り戦略」

 今年も残すところあとわずか。そんな中、ニトリホールディングスの2023年3月期第3四半期の決算説明会が開催された。世界経済や為替、株価など、“経済予測の達人”と呼ばれる似鳥昭雄・代表取締役会長兼最高経営責任者はそこで何を語ったのか。海外での出店要請の増加要因について、白井俊之・同社長兼最高執行責任者と、グローバルを担当する武田政則・取締役兼ニトリ社長の説明も交えて、レポートする。

為替147円で予約は失敗。為替は得意だったが見誤った

――為替予約については今期分まで予約だと思うが、予約方針等で、長期の予約を検討する等の方針変更はあるのか、検討されているのか。海外事業の状況についてもより詳しく伺いたい。というのも、中長期で考えていくと、海外での小売り事業が広がっていけば為替がオフセットできる分があると思うので、そういった視点を踏まえて考えると、今後、海外事業の展開加速は可能なのか?今、中国、東南アジアの積極展開の話があったが、もう少し詳細に、直近の状況等アップデートいただければ。

似鳥昭雄ニトリ会長兼CEO(以下、似鳥):では、為替のことは私の方から。今期の決算末(2023年3月)まで147円で予約したが、結果的にちょっと失敗したなと。まあ、みなさんご存知のように134円と。一時151円までいったものだから。再度下がってきたときに買わないと、今度は150円から155円とか、もしくわ160円に行くのではという話もあったので。また、一度(政府が)為替介入して効果がなかった。日本政府は為替介入しても効果は少ないんだなと。もしあったとしても、あんまり影響ないかもしれないということがあって、みなさんと協議して147円で決算まで買おうかと。我慢して我慢し続けたんですけどね。

 私の予想では、アメリカの景気が悪くなって、年末近くになって、為替よりも景気が悪い方が強くなって円高になるということをずっと言ってきたが、それがなかなかならなかった。かなり時期がずれていたというか、住宅も夏以降、10%ずつ注文住宅が前年比で減ってきて、そういう状況もあるから、間違いなくアメリカから不景気になっていくと。そちらのほうが強くなると思っていたが、なんといっても0.75%ずつ毎月毎月金利を上げるということで、その時点では0.7%上げるということがはっきり決まったので、まあ、まずいなと思って、かなり迷ったが予約してしまった。あの時にあそこまで我慢したのでもう少し我慢したら、132円か130円切るぐらいのところでできたかなと。失敗したなと。大変みなさんに対しては申し訳ない。為替は得意な方だったが、ちょっと見誤ってしまったなと。みなさんにお詫び申し上げます。

来年は円高に、110~120円予想

似鳥:(為替は)来年で言うと、僕は110円ぐらいまで、110円から悪くても120円ぐらい、もしかしたら118円ぐらいでいくのかなと。理由は後から申し上げるが、アメリカが予想以上に景気が悪くなる。衣料も含めて世界的に景気が悪くなって、インフレも関税も下がると。ひょっとしたら日本型のデフレ経済になるきっかけになるかも。その前のインフレというのは、あだ花になるかもしれない。パッと咲いてですね。これは勘ですけどね。これだけ戦後に類例がなかったので。日本の失われた30年という、長期的なデフレで。これがこのインフレというものを機会にひょっとしたら、という気がするが、これは何の科学的根拠も何もないが。まあ、来年からは間違いなく世界的に不況で。その中でもアジア圏はいいんじゃないかと。

 今年は(ニトリの為替平均レートが)トータル132円で、去年が111円だから、21円の差。21円で20億円だから、21円×20億円で420億円前年より損をした。210円(おそらく、110円の言い間違い)に来たら、400億円がポンと為替(差益)に乗っかると。今の状況は間違いなく円高になるから、基本的には下がるまで待ち続けると。私の考えは、為替はドル高がドル安、円安が円高、下がるまで待つ。その後、次の段階でまた上がっていく。今度は今度は長期的に3年ぐらい、2~3年長期的に予約したいなと考えている。今度は失敗しないように。みなさんに大変ご迷惑をおかけしました。だけど、まあ、これから何十年も続いていきますからね。こういう10年か20年に1回、リーマンショックとかオイルショックがある。逆境を今まで乗り切ってきた。まあ戦後、僕は創業して55年だが、初めてのコロナ、それから円安、原材料高、輸送費が倍以上という。こういうのは創業して初めてだ。これもいい経験。失敗を経験として、今後の10年の糧にしていきたい。

海外中心に出店加速、10年間でグループ3000店舗へ

似鳥:出店はとくにシンガポールやマレーシアが軌道に乗ったので、タイやフィリピン、インドネシア、韓国、できたらインドといったところに、なるべく早く、来年調査して、少なくとも再来年、1店でもまずは(店を)出してみたい。海外は早く(年間)100店舗出店できる(ようになりたい)。来年に100店はどうかと思うが、再来年は間違いなく100店舗以上出して、日本より海外の方が多くなると思う。(グループの店舗純増数は)今年が約110店舗だが、来年は184店舗、再来年からは最低200店舗、それが3年ぐらい続いて、次は250店の時代と。(来年には総店舗数が)海外を含めて1000店舗(を超える)。異業種も含めて10年間で3000店舗という計画を立てている。だいたい全部(計画は)できたが、細かくは再度検証した結果、みなさんにお知らせすることができると思う。

――(衣料品の)「N+(エヌプラス)」と「デコホーム」について、通期の出店の見通しを変えている背景と、今、海外の出店については力強い言葉をいただいたが、今後の国内の出店戦略について考え方を教えてほしい。

似鳥:「Nプラス」は今年(期末店舗数が)30店舗、来年20店舗(を出店計画しており)、合わせて50店舗になる。3年目以降も最低20店舗ずつ、できたら毎年30店舗(出店)して、どんどん増やしていきたい。「デコホーム」は今160店舗。来年50店舗をオープンする。だいたい24年度が50店舗、25年度からは60~70店舗と増えていく。「ニトリ」は23年度が29店舗。(その後は)15~20店舗ぐらいがずっと続くと思う。

武田政則・ニトリHD取締役兼ニトリ社長(以下、武田):海外は今目標で来年77店舗オープンしようとしている。1店舗ずつ、地域、ショッピングセンター(SC)にメドをつけながら進めている。その中で、実はマレーシアはおかげさまで9店舗まで決まった。タイがバンコクで2店舗決定している。シンガポールも1店舗決まりそう。最終合意まで至っていないが、大変多くのお店がベトナム依頼がきていて、今、10店舗来ていて条件を調整している。インドネシアが今8店舗お声がけいただいていて、この中から条件がいいものを選んでいこうと考えている。フィリピンは大手の方たちと商談がスタートしていて、具体的に面積のすり合わせなどを行っている。あとは韓国が8物件提示をいただいていて、そのうち数店舗決められるのではないか。香港は9物件いただいていて、条件のすり合わせをしている。あまりよくない場所には出したくないので、しっかりと詳細を確認しながら進めたい。

 (出店した)シンガポールとマレーシアのお店を見ていただいて、具体的な物件など本当に多くのお声がけをいただいている。それに向けて新しい海外の法人の立ち上げを急ピッチで社内で動いている。あとはサプライチェーンだ。週かの方法や、どこに大型物流センターを作ってどういう風に運ぶかということも、かなり急激にお店が増えてくるので、今しっかりとそのサプライチェーンマネジメント・チームをつくって対策を打っているところだ。

 中国は(ゼロコロナ政策からの方針転換という)こういう状況で、街にはほとんど人がいない中で営業している。私たちの従業員も大勢(コロナに)かかっているが、そんな中で、実はテナントが空きつつある。多く空いてきているので、逆にチャンスだと思っていて、私たちの理想の面積がしっかりと提案いただけるようになってきている。みなが(お店を)やめていくところに、しっかりとニトリの店にしていきたい。スピードを上げていくうえで、店舗開発担当の人数まで増やして対応している。

世界展開する大型家具・インテリア業態は「IKEA」と「ニトリ」だけ
SC内に競合がなく、客層拡大・集客に期待かかる

――これだけアジア各国で強いラブコールが来ているのは、どういうところが各国で評価されていると考えているか?

武田:家具からホームファッションまで(の商品群や)、コーディネートで色がつながっているという商品構成を、ずっと何十年もかけて作り上げてきたが、実はそういう店舗・商品がインターナショナルで展開できているのが、今までIKEAさんだけだ。IKEAはものすごい大きな店を100万~150万人に1店舗ということで出店されているが、私たちはもっと商圏に入り込んで、10万~15万人の中に店舗をつくっていける。もっともっと近所になっていけるということと、SCにはIKEAは(店舗が大きすぎて)入れられないので、そういう意味では、今ニトリは日本では平均1100~1200坪が平均だが、今中国・ASEANは500坪型、700坪型で標準化を進めている。同じ売り場を複数増やしていけるということで、ローコストオペレーションも進めさせていただいている。

白井俊之・社長兼COO(以下、白井):先週、東南アジアを回ってマレーシア、シンガポールの店に行ってきた。マレーシアのジョホールバルというところに先週木曜日(12月15日)に新店がオープンして非常に好調だ。同じジョホールバルの2店舗目が来年1月にオープンするが、実はIKEAさんと同じSCに入る。まったく同じSCで、ニトリとIKEAのカンバンが一つの写真に納まるようなめずらしいSCになる。

 それで現地でいろいろ話を聞いてきて、ニトリがSCからお声がかかる理由として、大きく2つある。一つはSCの中で住まいでうちのようなフォーマットの店がほとんどない状態だ。SC側から見ると、今までそのSCに来ていなかったお客さまをうちが呼び込むということを相当期待されている。SCからすると、客層が拡大できると。また、大きなスペースを取る割には、他のテナントへの影響も少ない。アパレル同士だったらどうしてもカニバリ(食い合い)になるが、(しないので)ウェルカムのようで、比較的、おそらく他社よりもいい条件で入らせていただけるんじゃないかなという手応えを感じている。今、武田からも話が合ったように、我々が出店の用意があるということを十分理解したうえで、各国・地域で国を超えてデベロッパーさんが東南アジアのお店などにもどんどん視察に来られていて、いろいろな話をいただいている。

50年に1回の大災害を1年で乗り切る。筋肉質に体質改善

――似鳥会長はこれまでずっと、ピンチはチャンスだと言い続け、不透明な時、厳しい時こそニトリは伸びる、厳しい環境が社員を伸ばす、とずっと言われ続けてきた。先ほどの為替の話のように、 半世紀以上経営されてきて、予測が外れるといったような状況が起きてきている。そういった中で、今は何を社員に呼びかけているのか?

似鳥:今こういう状況で、社員もモチベーションが非常に上がりにくい。もうマイナス、マイナス、未達成の状況が続いてるので、なんぼ努力しても進んでいかなくて、士気が上がらないという状況なのは間違いない。私からのメッセージとしては社内報などを毎月出しているが、最近は私とか幹部とか、現在こういう状況だけど、来年以降はこうなりますよ、とか、何十年の中のたった今年1年だから、まあどんな会社だってそんなことはあり得るし、いちいち深刻がって「もううちの会社、このままマイナスになっていくのかな」とか、全然そういう心配はいらないというね。理由もちゃんと説明して、やはり円安っていう状況が1番ですけど。これはもう来年は間違いなく円高になるんですね。たった1年だから我慢してくださいと。それによって今年、筋肉質に(改善した)。今まではもう進め、進めで、商品とか出店とかに力を入れていたが、見直しして、社内の業務改革で、100億円、200億円という数字はコストダウンした。だから、「ピンチはチャンス」というのは、ピンチでどうしても数字が(目標に)行かない場合には、社内のコストダウンに力を入れて、しかるべき、ピンチから1、2年後(チャンスに変わるタイミングで)攻めて行ける。

 逆に、そうは言っても国内ではわりかし長く景気がよく続いている。まだ土地も下がらない。建物(費)も下がらない状態も続いているが、来年から潮目が変わると思う。もう、アメリカも戦後1番長い景気だから、この景気が落ちるのはっきりしている。下だれば坂も長いし、谷も深いと。世界的に、アメリカがくしゃみすれば、世界中が風邪をひいてしまう。日本も同じような状態だと思う。日本は金利が、黒田総裁が変わっていく頃にはプラスなってくるだろうから、余計、円高になってくる。それを社内に発信して、だから今、体を鍛える、筋肉質に鍛える時なんだと。

 私も筋トレを月曜から木曜までやっていて、ボクササイズも週1回やっている。土日はゴルフという。本当に体を鍛えるのをやっている。つい最近、階段から転げ落ちて、一本背負いみたいになっちゃって全員打撲のむち打ちになり、寝たきりになってしまったが、1日1日回復して、皆さんに顔を見せるのに間に合ってよかった。このようにピンピンしている。やっぱり筋トレをしていてよかった。今年は我が社で言うと、筋トレをやって鍛えて、しかるべき来年からどんどん攻める。今年はそういう時期じゃないかなと思っている。株価も大変みなさんに迷惑をかけているが、間違いなく元に戻るし、利益もどれだけ行くとはまだ言えないが、順調に来年から回復すると思う。まあ、10年、20年に1回ぐらいはね……。うちの30何年か増収増益というのは出来すぎだ。運が良すぎた。50年に1回の大災害と思えば、それもたった1年で乗り切るんだから、うちの社員にはみんなに我慢してと。早く辞めたりしないでと。若手の人は目先で動くから、入社して2年3年はね。もう30歳過ぎると辞め過ぎないが。やっぱり動揺するんですよね。入社員3年、4年は。そういう風なメッセージを毎月社内には送っている。早まらないでちょうだいね、と。会社を信頼してと。そういう話をしているところだ。

ユニクロのファストリは株式分割。ニトリの投資単位の引き下げは?

――似鳥会長に質問。「ユニクロ」のファーストリテイリングが株式分割を久しぶりにされた。ニトリは現状、株価が1万6400円前後で、投資には164万円ぐらい必要だ。東証はできれば投資単位を50万円以内が望ましいと明言している。投資単位の引き下げの考えは?

似鳥:私の一存でそうしますとは言えないが、事実、証券協会から強制ではないけれどできるだけ買いやすくしてほしいという要望はある。今回のユニクロさんは3分の1にした。3分の1にしたって、まだ2万円台で、300万円ぐらい必要。まだまだ高い。うちなんかまだ100万円台。ユニクロがまた下げたら、うちも下げます(笑)。10分の1ぐらいにするのかなと思ったけど、3分の1。ちょっと様子見ということかなと。今すぐ下げることはないけど、投資家のためには買いやすい価格にするべきだと思う。

――そもそも、10分の1ぐらいにするのかなと思ったということだが、ファストリが今下げたことに対しては驚いたか?

似鳥:ああ、やっぱりなという。高すぎるので、よく買う人いるなと(笑)。今、800万円とかね。大企業・機関や、個人投資家でもお金持ち中心でやっているんだなと。それであそこまで上がっていくなら大したものだと思っているが。私もああいう企業になりたいなと思っているんですけどね。今年も柳井(正ファーストリテイリング会長兼社長)さんとゴルフを今年もしたけれど、僕が尊敬する一人です、柳井さんは。お互いに会話しながら、株のことは話ししないけれども、ゴルフしながら歩きながら、私が教えてもらっているところがある。

――御社は様子見ということか?

似鳥:もう少し様子を見てだと思う。あと、株価が今、1万6000円ぐらいでしょ?それが何千円ぐらいに下がると目立たないというか、親戚とか周りから見て、評判がね……。たとえば3000円とか4000円になると、もうまったく(評価が)なくなってしまうと。そういう面で、社員からはそのまま維持してほしいという要望が多い。本当にどうしたらいいかと、今のところ思考中だ。

来春ベースアップ4%を予定。転勤制度改正、希望者への土日休み拡充も

――家計が苦しくなる中で、従業員の暮らしにも影響が出る。来春闘に向けて賃上げは?

白井:ベースアップに関しては、ニトリは19年連続でベースアップを続けていて、来年度の見込みとして最低でも4%は確保したい。ただ、今一番従業員から要望が多いのは、転勤についての制度について。会長の似鳥からも、20代でいろいろな仕事をというところで、転勤が非常に多いが、来年度から思い切って、だいたい入社4年目以降から、関東圏、関西圏を選択して、転勤のない制度を導入することを決定して、これから社内に発表するところだ。むしろそちらの方が、働き方というところで言うと、非常に社内においてインパクトがあるんじゃないかなと。それと、賃上げについては、最低でも定期昇給ベア4%を予定している。

似鳥:流通業は全国に店がある。どうしても転勤の問題や、土日休みじゃないということもあり、優秀な人材が退職するということもある。今、白井社長が言ったように、転勤は希望があれば親元からも通えるようにしようと。それから、今年6月から月3回、パートさんも含めて希望者が土日に休みを取得できるようにしている。来年から月4回、毎週1回、土日希望があればと。アンケートをとって実行しているが、若い人が土日、恋人がとか、お付き合いが、と(いうことで取得希望者が多いかと)思ったら、そういう人たちは平日の休みのほうが自由で人が少なくていいという。意外と、子どもさんを持っている30代の方などが、土日の運動会や参観日などで、30%、1/3ぐらい(希望している)。意外と土日(休み希望は)少なかった。そういうこともアンケートをとってわかった。ありとあらゆることで働き方を改革していこうとずっとやっている。まだまだいろいろあるが、きょうはこのくらいで。

逆境のピンチ後に成長。デフレ時に土地・建物を取得
「無借金なのでいつでも十分に投資可能」

――似鳥会長は「ピンチはチャンス」、収益が厳しいときにこそ一気に他社を差をつけるとおっしゃっているが、他社を引き離すために、どんなストーリーを考えているのか?また、値下げは「季節のお買い得商品」という値下げキャンペーンはわかるが、「生活応援キャンペーン」をやって、「冬の期間限定価格」をやって、「ぽかぽかNウォームお試しキャンペーン」などをやって、など、少なくても昨年に比べて値下げというか、価格戦略のキャンペーンを打っているのは、これも今のうちに他社が値上げしなければならない前に一気に差をつける戦略の一つと見てよいのか?

似鳥:創業してから過去55年、結論から言うと、伸びてきたなと思うのは、逆境のピンチがあって、その後、伸びてきた。景気がいいときは他の企業も伸ばしてくる。出店もするし。だけど、不況のときとか、逆境のときは、みんな控えめに抑える。今まで日本もまだずっとよかったが、来年から金利も多少上がるだろうし、土地は下がってくるとは思う。東京の土地で入札して負けたことなかったが、今年とか去年は買えない。土地(の価格)が倍になって。マンションメーカーだ。マンションが非常に高くなっている。マンションメーカーが3年ぐらいたった時には暴落しているでしょうから、そのマンションメーカーは危ない。馬鹿だなと思う。そういうことやっちゃダメだと思う。今年は池袋の土地と建物は買った(筆者注:東急ハンズ池袋店跡地をヒューリックから土地・建物を取得。11月18日に「ニトリ 池袋サンシャイン60通り店」をオープン。売り場面積約1810坪)が、ああいう物件はめったに出ない。多少高めでも、それでも十分売れているので、買ってよかったなと思う。基本的には高値の時には投資はしないと。建物も坪当たり建築費が50万円(と高騰している)。うちで40万円ちょっと。エスカレーター、エレベーターなどすべてを完備して。でも、一番安い時には20万円ちょっと。半分だった。そういう時代が何十年も続いて、高くなったのはつい6~7年前から。それは僕はまた元に戻ると思う。土地も建物も。そういう意味では来年から徐々にありとあらゆるものがデフレに戻る。土地も建物も。だからチャンスだ。10年か15年に1回そういうときがあって、そのときに土地と建物をどんどん買う。仕込む時期だ。そして、景気がよくなってきたなというときには、うちがばーっと、出店も増やしているし、今、テナントで借りているのが90%ぐらいになっているが、土地と建物が下がったときに買って自前で建てていく。その繰り返しをこの10年~15年ごとにやってきたのが今現在あるのではないかと。投資の仕方だが。今は最悪のとき。ここ2~3年は。来年から下がってくると思う。

 それから、政府も5年間、賃金(向け)を金利ナシで貸し付けてきたが、期限切れで来年から返していかなければならない。僕は中小企業は何万社、何十万社も厳しい時期になっていくと思う。そのときのためにみんな準備はしていると思うが。来年以降、大企業にとっても中小企業にとっても厳しい時代入ると思う。相対的に景気はあまり変わらないかもしれないと思うが、土地建物、金利が上がって、潮目が変わってくる。値上げどころが逆にありとあらゆるところが下がってくる。そういう時代に入ってくるんじゃないかなあと私はそう思っている。その繰り返しで、10年か15年に1回は繰り返して、ずっとうまくいって、ニトリが大きくなってきた原因の一つだと思う。

 お金は今年も1000億円投資したので、来年も純利益と、減価償却がプラス150億円ぐらいあるので、無借金だし、十分投資はしていける準備はいつでもしている。

武田:価格政策、値下げ政策は、他社うんぬんもそうだが、お客さまに使っていただけるチャンスなので、そこで私たちがお安くできるものは頑張ってお安くするということを一番考えている。あとは、工場を回すということも非常に重要な要素で、それぞれの時期にそれぞれの工場の商品をしっかりと生産する人を雇用し続けられるようにすることが大切だ。私たち、直接工場とやっている。そこに対しては意識をもってやっていく。そういうところで商品の売価を検討している。

ベトナム、タイで糸から製品まで一貫工場も稼働
製造、商社、物流まですべて自社で賄ってコストダウン、競争力向上へ

似鳥:最後に私のほうから、一言。海外は私、ベトナムもアメリカも行ってきた。アメリカは今年5月、11月にベトナムの(自社)工場。2万5000坪の世界最大規模のカーテン工場。コロナの間、素人で機械を組み立てて1年(操業開始が)遅れたが、ようやく軌道に乗ってきた。大量生産が始まってきている。今は無地だけ。普通の会社は糸を作ったり、染めたり、専門の会社があり、うちの会社が普通に発注する場合には、縫製会社に頼み、縫製会社が生地屋さんに頼んで、紡績工場に頼んで、そこから、染め、糸の会社に頼んでと。そういう会社が6つ7つ(中間取引先が)あるのを、うち1社でやっている。糸から完成品まで(一気通貫で)。これは世界で初めてで、しかも、坪数の大きさや量産も世界最大規模。壮観です。アナリストの方もベトナム工場を視察していただいた。自分の会社のことだけど、すごいなと思う。やっぱり、こういうものがあれば、いくら海外に毎年何百店出しても供給し続けられるなと。

 タイ工場も、40年ぐらい取引をしてきたところが、赤字で困っているから工場を引き受けてくれないかと。カーペット工場で、(以前は)日本のペットボトルを集めて、今は(ペットボトルなど廃材の輸出入が)禁止されているので、日本で精製してビーズ状にしたものを、タイで溶かして綿(ワタ)にして糸に紡績して、染めて、裁断して、カーペットにして日本全国に持ってきている。これも進化していて、安いカーペットから厚みのあるカーペットに、柄が入ったもの(もできるようになっていて)、ラグがすごく売れる。1畳、2畳サイズの。今度はタイルカーペットを作る。別にバンコクに1万坪ぐらいの新工場を建設する。来年建築が始まり、再来年稼働する。ぜひアナリストの方もご希望があれば案内させていただく。ベトナムも行ける。来年夏か秋に募集させていただく。わが社が出すのではなく、みなさんの経費で参加していただければ。そういう工場も着々と(整備している)。ベトナムのハノイも12月に買って、新しく製造をやる。

 モノを作ってから完成品まで、そして、商社からなにから、物流の仕組みも進めている。カーゴ会社も去年作った(筆者注:物流機能子会社ホームロジスティクスを通じて、一般貨物自動車運送事業の新会社ホームカーゴを設立。コンテナ陸上輸送=ドレージ輸送を開始)。コンテナを引っ張るドレー車の会社で、(国内ディストリビューションセンターが)10カ所ぐらいあるが、今は3カ所か4カ所(で輸送を開始した)。1台3000万円ぐらいするものを導入した。それを全国でできるように。海外でもできるように。すべてのことを自社で賄うと、だいたい3割、4割下がるので、コストダウンを図っていくことをやっていきたい。

2023年の年末株価予想は3万1000円
世界経済失速でも、日本の株価は「割安」

――最後に株価予想をお願いします。

似鳥:株価予想ね。正月番組を見てください(笑)。私が当たりました。2万9000円予想だったので、2万8500円ということで、ダントツの第1位だった。「来年は?」と言うので、3万1000円にした。え、言っちゃだめ?ま、いいんじゃないですか。なぜならば、世界的に不況になると思う。(実質GDP予想が)アメリカも1%。もっと下がるかもしれない。EUは0.5%とか。日本だけは1.何%とか。おそらくいかないんじゃないかと思う。世界的にも成長がアメリカはじめ中国も(失速する)。じゃあ、なんで日本の株価が上がるんだ?と。今まで、アメリカはじめ、金利が高い、景気がいいときにお金が流れているが、今度は逆にそこからお金が逃げていく。日本はもともと株が安く、かなり外国企業が売って違うところに投資したので。また、日本の株価は安いと、みなさん世界の投資家が思っている。来年は底堅いというか、日本の方にお金が戻ってくるんじゃないかなと私は思う。で、3万1000~3万2000円ぐらいと思ったが、3万1000円に。今よりも高くなると。今が2万7000円前後。今年の予測としては、2万4000円までいって、夏前後までいって、秋ぐらいから上がって2万9000円になると予想した。来年もそのような状態で上がっていくんじゃないかなと考えている。どうなりますでしょうか。当たるも八卦、当たらぬも八卦。もうこれは勘ですから、ハズレた場合にはすいません、ごめんなさいと謝ります。あくまでも私の意見で、うちの社員の話は聞いてませんので(笑)。

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「ドルチェ&ガッバーナ ビューティ」が日本撤退

 資生堂はこのほど、「ドルチェ&ガッバーナ ビューティ(DOLCE&GABBANA BEAUTY)」が、2022年年末で全店舗の営業およびECを終了すると発表した。店舗の運営は、ルミネ横浜店が12月30日まで、銀座三越店、資生堂ビューティ・スクエア、高島屋大阪店が31日まで。ECは順次終了しており、アットコスメショッピングと大丸松坂屋百貨店のメディアコマース「DEPACO(デパコ)」は31日まで取り扱う。営業終了まで、各店舗とECでキャンペーンを実施している。

 「ドルチェ&ガッバーナ ビューティ」は、1992年にブランド初のフレグランスを発表。これまで100種類以上のフレグランスを生み出し、ベースメイクやメイクアップまでアイテムを拡充してきた。その後、資生堂が2016年10月にドルチェ&ガッバーナ社とフレグランス、メイクアップ、スキンケア商品の開発、生産および販売に関する独占グローバルライセンス契約を締結。日本では16年からフレグランス、19年からメイクアップコレクションを展開していた。資生堂が中長期経営戦略「WIN 2023 and Beyond」の選択と集中による事業ポートフォリオの再構築を進める中、21年12月31日にフランスを除く市場でライセンス契約を終了。22年1月1日からは資生堂の連結子会社であるEMEA(欧州、中東、アフリカ)地域本社でフレグランス事業を担うボーテプレステージインターナショナルが最低12カ月間、ドルチェ&ガッバーナ社商品のグローバルでの生産および販売を継続すると発表していた。

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【2023年春コスメ】「YSL」はピンクヌードなカラーをラインアップ 暖かで魅惑的なアイシャドウなど

 「イヴ・サンローラン(YVES SAINT LAURENT 以下、YSL)」は2023年1月1日、夕日を浴びてピンクに染まり輝くモロッコの砂漠にインスピレーションを受けた2023年のスプリングルック「モロッカン ピンク ヌード」を発売する。ラインアップはマルチカラーパレット、リップスティック、クッションファンデーションなど全4アイテム5種で、ピンクを取り入れながらも甘くなりすぎない、「YSL」らしいエッジの効いた限定カラーがそろった。12月26日から公式オンラインブティックと表参道フラッグシップブティックで先行発売を行う。

 乾いたマットヌードの陰影カラーに発色の良いレッド、きらめくピンクやゴールドのカラーがアクセントになった “クチュールカラークラッチ #5デザート ヌード”(税込1万3860円、以下同)は、チークやハイライター、ブロンザーとしても使える全10色のマルチカラーパレット。マット、グリッター、メタリックと異なる質感と組み合わせやすいカラーが詰め込まれていて、ピュアなマットヌードや情熱的なメタリックレッドまでファッションや気分に合わせて楽しむことができる。

 人気のマットリップ“ルージュ ピュールクチュール ザ スリム ベルベットラディカル”(限定2色、各5500円)は、血色感を演出する赤みを含んだココアカラーと深みのあるテラコッタブラウンの2色が限定色を用意した。ピンクヌードメイクにマッチしやすいブラウンカラーでメイクを引き締める。

 内側から輝く白光肌に仕上げるクッションファンショーションとして今年9月に登場した“ラディアント タッチ グロウパクト コレクター”[SPF50+/PA++++](全2色、各1万230円)は、ペールピンクのクラッシュドレザーに、ゴールドのロゴをあしらった限定パッケージのコレクターズエディションが登場する。“アンクルドポールクッションN” [SPF50+/PA++++](全3色、各9790円)は今年限定発売され高い人気を集めたブラック一色の「オーバーノワール エディション」を復刻発売。ブラックのクラッシュドレザーにブラックのブランドロゴを組み合わせた、シックでモードなデザインに仕上げている。

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「サカイ」とカフェを仕掛けたシェフ集団ゲットー ガストロ 「ヒップホップのような」食のクリエイション

 「サカイ(SACAI)」は、ニューヨーク・ブロンクスを拠点に活動するシェフ集団ゲットー ガストロ(Ghetto Gastro)とコラボレーションした期間限定カフェ「サカイ ガストロ」を東京・原宿のトウキョウ バーンサイド(Tokyo Burnside)で12月30日まで開催中だ。同店は、「ナイキ」とブルーボトルコーヒー(BLUE BOTTLE COFFEE)、ロッキーズ・マッチャ(Rocky’s Matcha)がサポートし、「ナイキ」のスウッシュロゴをあしらったソール型のワッフルをゲットー ガストロがアレンジした独自のレシピで提供する。メニューは4種類で、抹茶のワッフルとフライドチキンのセット“チキン クープ”(税込1980円、以下同)、神戸と広尾に店舗を構えるハーロウ(HARLOW)のアイスクリームを添えたチョコレートワッフル“ブラック パワー ワッフル”(1870円)とストロベリーワッフル “ストロベリー ヘイズ”(1870円)、コーンワッフルにクラブサラダとキャビアを添えた“トリプルC’s”(5280円)をラインアップする。

 メニューを担当したゲットー ガストロは、リーダーのジョン・グレイ(Jon Gray)、ピエール・セラオ(Pierre Serrao)、レスター・ウォーカー(Lester Walker)の3人で、2012年に活動をスタート。“地域をつなぐ食文化とコミュニティー力”をコンセプトに掲げ、料理とカルチャーをベースに、ファッションや音楽、アートなどを融合させたイベントやフードのプロデュースを行っている。これまでには、オーディオブランド「ビーツ・バイ・ドクタードレ(BEATS BY DR. DRE)」や「アンブッシュ(AMBUSH)」「アウェイク ニューヨーク(AWAKE NY)」と協業したほか、16-17年秋冬のパリ・ ファッション・ウイークでは「リック・オウエンス(RICK OWENS)」のディナーイベントでメニューを担当。「サカイ ガストロ」のために来日した彼らに、コラボした経緯やメニュー作りで意識したことなどを聞いた。

WWD:「サカイ」とコラボレーションした経緯は?

ジョン・グレイ(以下、グレイ):21年にロサンゼルスで行われた「ファミリー スタイル フード フェスティバル(Family Style Food Festival)」で、僕らのワッフルブランド「ウェイビー(WAVY)」と「ナイキ」が初めてコラボし、同ブランドのアイコンモデル“ワッフルレーサー”のソールに見立てたワッフルを作ったんだ。以来「ナイキ」を通して、「サカイ」とつながり、今回のプロジェクトを実現することができたのさ。

WWD:ファッションブランドである「サカイ」とタッグを組むことで意識したことは?

グレイ:僕らが言う“コミュニティー”とは、どこかの地域というよりも、ビジョンやクリエイションの一部であることを意味している。高級な素材を世界中から集めて料理に使い、普段そういうものを食べる機会がない人たちも気軽に味わえるようにしているんだ。「サカイ」も僕らの料理と同じように、いろいろな素材やパターンを服に取り入れているよね。今回のメニューでは、ワッフルに抹茶やフライドチキン、キャビアなど意外性のあるものを組み合わせて、彼らのクリエイションと共鳴するように作ったんだ。

WWD:メニューの中で、特にフライドチキンと抹茶のワッフルのセットがアメリカと日本の文化の融合を感じる。

ピエール・セラオ:日本とアメリカの食文化の共通点を表現したかったんだ。フライドチキンとワッフルを一緒に食べるのは、日本人にとってあまりなじみがないかもしれない。でも、抹茶でワッフルを作ることで、より親近感を持って食べてほしかった。それに、僕らのルーツであるアフリカを象徴する赤と黒、緑、黄色もイメージしているんだ。今回は日本でカフェを開くから、緑と赤を連想させる抹茶といちごを使ったメニューを取り入れたかった。

WWD:今後レストランを開く予定はありますか?

グレイ:食は一つのところにとどまる必要はないから、レストランを開くつもりは今のところないんだ。ここでカフェをオープンしたのは、さまざまな国籍や人種の人たちが訪れ、異なる文化が交差する空間で食を提供したかったから。僕らのクリエイションは、あらゆる要素から成り立っている、ヒップホップみたいな感じかな。実は、このトウキョウ バーンサイドはクリエイティブ・エージェンシーのエン ワン トウキョウ(en one tokyo)と共同企画した場所でもあるんだ。

WWD:これまでにさまざまなファッションブランドともコラボし、学んだことは?

レスター・ウォーカー:僕らはシェフであり、クラフツマンシップをすごく大切にしている。過去に協業してきたファッションブランドからはものづくりの精神をとても感じたよ。異素材を組みせるという「サカイ」のブランドコンセプトを理解するように、ブランドの歴史やどんな素材を使っているのかをちゃんと調べて、自分たちの食のフィールドでもどう表現できるのかを学んでいるんだ。

■sacai GASTRO
会期:12月30日まで
場所:トウキョウ バーンサイド
住所:東京都渋谷区神宮前5-12-14 2F Tokyo Burnside

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Z世代に人気の「メルト ザ レディ」 24年7月でブランド終了を掲げる「終わるからこそ尊い」の美学

 新宿ルミネエストの地下1階といえば、ヤング向けファッションの殿堂的フロアの1つだ。バロックジャパンリミテッドやマークスタイラーなどのブランドが並ぶ中に、少し毛色が異なるショップ「メルト ザ レディ(MELT THE LADY)」がある。大きな長テーブルが置かれた店頭の内装も販売員のスタイリングも個性的。売れ筋を追求した結果、似た商品が並ぶこともあるフロアの中で異質な雰囲気を放っている。それなのに、ルミネに取材すると好調ブランドとして名前が上がることがよくあり、商品入荷日には実際に女の子たちの行列ができている。

 同ブランドを手掛けるのは、宮内敦社長率いるメソニックデザインオフィス。宮内社長は以前、ギルドコーポレーションを運営していたヒットメーカーだといえば、ヤングファッションに詳しい業界人ならピンとくるはず。「メルト ザ レディ」に取材を申し込むと、ディレクターのAyaさんが対応してくれるという。キャットストリート近くにあるショップ兼アトリエを訪ねて彼女に話を聞いていたら、「あと2年でブランドを終了します」というコメントも飛び出した。

「少女が溶けて大人になるイメージ」

WWD:ルミネで売れているという話をよく聞くし、現役大学生の「WWDJAPAN」インターンに聞いても「『メルト ザ レディ』が今周りで人気」といった声が出る。でも、ブランドとしてはあまり情報が出ておらず謎も多い。改めて、どんなブランドなのか。

Aya:私自身、こういった取材を受けるのは初めてです。ブランドを立ち上げたのは2017年の7月、自分が20歳のときでした。私は広島県出身なんですが、ブランド立ち上げ前は地元で服飾・美容の専門学校に通いつつ、ときどき上京してモデルの仕事もしていました。(メソニックデザインオフィスが手がけるブランド)「バブルス(BUBBLES)」のECサイトのモデルなどをしていて、その縁で、知人を通してメソニックデザインオフィスに「将来自分のブランドがやりたい」と相談しました。それで、「バブルス」の原宿店(当時)でコーナー展開するという形で、「メルト ザ レディ」をスタートしました。

WWD:ブランドのコンセプトは?

Aya:ブランド名自体がコンセプトです。少女から女性へと成長していくその抜け殻や、少女が溶けて大人へと変わっていくといったイメージ。成長過程そのものをブランドとして掲げています。元々私は服がすごく好きで、ロリータや原宿系といった周りの目を気にしないファッションが中学生のころから好きだった。そんな自分が、世間の目を気にせず等身大で着たいものを作るブランドです。お客さまはファッションに敏感な20代が中心。太もも部分にホックがついていて、それを外すと肌がのぞくスラックス“ホックスリットパンツ”(1万2000〜1万4000円前後)などが人気商品になっていて、それはふらりと入った古着店で店員さんが着ていたこともあります。Y2Kのブームもあって、肌見せのデザインがジャンルを問わず幅広い層に支持されたという面もあると思います。

WWD:立ち上げの際に、宮内社長からブランドの方向性などについて指示があったのか。

Aya:特になく、まずは自分が作りたいものを作ろうという感じでした。最初の2年間は、私とMD担当、生産管理の3人で模索する日々。広島で服飾の専門学校に通ってはいましたが、ファッションビジネスの知識はほとんどなくて赤ちゃんみたいな状態だったので、何度もトライ&エラーを重ねて今があります。OEMメーカーさんに対し、言葉でうまく指示を伝えることもできませんでしたが、絵は習っていたので絵で伝えることはできた。それでも、上がってきたサンプルを見て驚愕するといったことが何度もありました。

 転機は立ち上げから3年目。宮内とブランドのあり方や今後をしっかり話し、もっと本格化させようとなりました。それで19年3月にここ(キャットストリートそばのアトリエ兼ショップ)をオープンしました。普通の路面店にするのではなく、コンセプトや内装をそのときどきでガラッと変えて、毎回期間限定で開けていくポップアップ形式の運営方法を考えていたんです。ただ、19年9月にルミネエストにもお店を出したので、まずはルミネエストに注力しようとなり、そのままコロナ禍になってしまった。このアトリエ兼ショップを店として開けられた期間は、これまでほんの数週間だと思います。

「自分の中で区切りをつけたい」

WWD:具体的に、どのように商品を企画し、売っているのか。

Aya:毎月店頭やECで発売するのは計30〜40型。1カ月分が1つエピソードになっていて、2回に分けて投入するので、それぞれがエピソードのボリューム1、ボリューム2という位置づけです。エピソードはシーズン1からシーズン3までの3部構成になっていて、実はブランドの最初から最後までの流れをもう決めています。そこから逆算して、リアルな時間軸とともにストーリーが進んでいくようになっています。

WWD:ブランド終了が既に決まっているという意味か。

Aya:はい。今はシーズン2の途中ですが、シーズン3が23年3月に始まって、24年の7月で終了する予定です。自分自身、(モデル業を含め)10代のころから服の仕事に関わってきて、今年で26歳になります。この期間はすごく尊い時間だったと思う。流行はどんどん変わっていきますし、“成長型”のブランドでやっているからこそ、自分の中で区切りをつけたい。SNSやECサイトで動画や写真でエピソードを発信していますが、お客さまは「このエピソードって一体何のこと?」と思っているかもしれません。シーズン1の終了時である22年の3月に発信した動画に、時計の針が24で重なる、終了を匂わせるシーンを入れました。シンデレラの話ではないですが、24時間で魔法が解けるといったイメージです。お客さまには、エンターテインメントとして、こうしたエピソードも楽しんでほしい。

WWD:ブランドが終了してしまうと知ったら、驚くファンは多そうだ。自身も寂しくないのか。

Aya:大切にしているブランドなので、もちろんすごく寂しいですよ。でもそれも尊いなと思う。終わりがあるから今も一生懸命にそこに向かって頑張ることができています。ダラダラ続けるのではなく、そこからまた新しいスタートが切れたらいいなと思っています。24年7月を迎えたらどうするかはいろいろと考えています。大人になった自分とともに、また成長していくブランドができたらいいなという思いもあります。

WWD:先ほどからよく“成長型ブランド”という言葉が出る。“成長型ブランド”という言葉をどういう意味で使っているのか。

Aya:私がそのときに着たい、等身大の服を作るという意味です。だから、立ち上げ当初とはテイストも結構異なっています。以前のような、もっとガーリーなテイストの服が好きだとお客さまに言われることもありますよ。ただ、自分と向き合って、そのときの自分が作りたいものが何なのかを突き詰めていますし、自分の成長と共に質も上げていきたい。年齢を重ねていく自分自身が違和感を感じないように、生地や縫製などの質も徐々に高めています。自分が常に納得して、自信をもって伝えられるブランドという意味で“成長型ブランド”と表現しています。シーズン1のころは私自身が商品ビジュアルのモデルも務めていましたが、それに対しても段々違和感を覚えるようになったので、シーズン2からは海外のモデルさんを起用しています。

期間限定ブランドはポップアップの進化系?

WWD:ビジネスの規模は今どれくらいなのか。

Aya:20年の春以降、売上高は特に増減なく10億円弱で安定しています。ブランドの終了を決めているので、商品の供給量も変えていません。ルミネエスト以外からも出店オファーはいただきますが、規模感は抑えている。もっと多くの人に着てもらいたいという気持ちがないわけではないですが、発売日に並んで商品を買ってくださるお客さまの気持ちを大事にしたい。せっかく並んで買ったのにみんなが着ていたら、きっとがっかりしてしまうから。1着1着に愛情を込めて作っているので、本当にこれが着たいと思うお客さまに届けたい。この規模では(生産ロットなどの問題で)難しいこともありますが、反対にこの規模だからできることもある。ブランドを大きくするよりも、この規模で作るべきものをしっかりお届けしたいと考えています。

WWD:世の中全体を見ても、期間限定のポップアップショップやポップアップイベントがますます増えている。そこからさらに一歩進んで、期間限定のブランドとして出てきたのが「メルトザレディ」というわけだ。こういう、ある種の話題性が今の時代はブランド作りに欠かせないと考えているか。

Aya:マーケティングなどは本当に得意でないので、なぜ「メルト ザ レディ」が売れたかなどについて私から言えることはないです。一生懸命作りたいものを作ってきただけで、命をかけてブランドをやっていると言ってもいいくらい。それがたまたま、お客さまの心に刺さったんだと思います。そういう熱量はお客さまに伝わると思う。

 ただ、今の時代は単にいい商品を作るだけではダメです。作ったものをしっかり伝えないといけない。いいものを作っても、それを発信しないと日の目を見ずに流れていってしまいます。今は(あらゆるコンテンツで)時間の奪い合いだから、お客さまも新作発売日だからってわざわざECサイトを見るということはありません。だからこそ、パッと目に入るように写真や動画をSNSで発信することの重要性は大きい。しっかり売るはずで仕込んでいたアイテムが、私がほかの業務でバタバタしてしまってSNSの打ち出しが弱まってしまったという失敗はあります。

WWD:あと2年間、どのようにブランドを育てていきたいか。

Aya:自分の作りたいものに向き合って作っていますが、店頭スタッフとの月一回のミーティングでお客さまの声もしっかり聞くようにしています。ブランドはお遊びではないので、(自分自身の世界と)お客さまのニーズとの融合が「メルト ザ レディ」だと思う。エピソードも単なる自己満足で出していたら意味がありません。(エピソードやそこに込めた思いを)お客さまにしっかり伝えていって、楽しんでいただきたい。実際、SNSのDMなどで「このエピソードって、もしかしてこういう意味ですか?」といったことを送ってきてくださるファンの方もいますよ。“成長型ブランド”として、「もうこのブランドからは卒業」と思われないように、今のお客さまと一緒に成長したいです。

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「ジバンシイ」新クリエイティブ ディレクター、トム・ウォーカーが思い描く“現代的な女性”のイメージとは?

 「ジバンシイ(GIVENCHY)」のメイクアップ クリエイティブ ディレクターに就任した英国出身のメイクアップアーティスト、トム・ウォーカー(Thom Walker)が来日した。彼はメイクアップコレクションを手掛けるとともに、広告の監修も務める。フリーランスとして「エルメス(HERMES)」や「アレキサンダー・マックイーン(ALXANDER MCQUEEN)」「オフ-ホワイトc/o ヴァージル アブロー(OFF-WHITE c/o VIRGIL ABLOH)」などのファッションブランドでファッションショーやキャンペーンを手掛けるなど豊富な経験と実績を持つ彼に、就任までの経緯や「ジバンシイ」での仕事について聞いた。

WWD:「ジバンシイ」のディレクターに就任した率直な感想は?

トム・ウォーカー「ジバンシイ」メイクアップ クリエイティブ ディレクター(以下、ウォーカー):とても興奮しているし光栄なことで、今までの仕事の成果を評価してもらったことをうれしく思う。「ジバンシイ」と私は、現代女性の美に対して非常に似た哲学を持っており、それを分かち合えたことが今回の就任につながった。

WWD:「ジバンシイ」やあなたが共有する現代女性のイメージとは?

ウォーカー:エレガンスでありながら時代を超越した感覚を持ち合わせ、大胆でリスクを恐れない。新しいことに挑戦する、シンプルであることを恐れない人。ブラックドレスや赤い口紅のように、シンプルにはパワーが潜んでいる。

WWD:クリエイティブ・ディレクターとしてブランドに関わりたい思いは以前からあった?

ウォーカー:もちろん。夢のような話だ。最初は実現しない夢のように感じていたが、経験を重ねると「いつか現実になるかもしれない」と実感できるようになった。百貨店のカウンターで働いていた時から、広告ビジュアルやファッションにインスパイアされ、ファッションの世界で働いてからはクリエイティブ・ディレクションに強い興味が生まれた。メイクアップアーティストとして商品を作るのは究極の目標だった。

WWD:ブランドにそのまま残したいもの、逆に変えたいものは?

ウォーカー:必ずしも「変えたい」とは思っていない。「変える」というより今あるものや必要なものを時代に適応・昇華させるような感じ。例えば、ルースパウダー“プリズム・リーブル”は長い歴史のある象徴的な製品で、発売当初から今なお革新的。革新的なマインドを持ち続けて全ての製品を進化させたいし、一方でメイクアップが気持ち良く感じられるよう感覚的な体験も大切にしたい。今は2024年に発売する製品を考えている。多くは語れないが、目にフォーカスした製品だ。巧妙でユーザーフレンドリーでありながら、革新的なものを作りたい。

WWD:「ジバンシイ」のメイクはテクノロジーの力で進化することで、より自然な仕上がりがかなうように思う。

ウォーカー:テクノロジーは、商品開発にとって重要な要素。肌に合わないファンデーションは興味を持てないし、ベネフィットも求められる。反対に肌がきれいに見せられれば、もっとつけたくなるだろう。テクノロジーとマインド、さらにクリエイティブを全製品に注入できれば間違うことはないだろう。ベースメイクに関しては、メイクだと分からないぐらいの領域を目指したい。

WWD:商品開発はどう進めているか。

ウォーカー:チームには10人くらいのメンバーがいて、大きなテーブルを囲んで意見を出し合っている。みんながどう考えているかを知りたい。自分と異なる意見を知るのはとても楽しいプロセスだ。

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2022年の重大ニュースを振り返る:記者談話室vol.60

 「WWDJAPAN」ポッドキャストの「記者談話室」は、ファッション業界のその時々のニュースや話題について、3人の記者が分かりやすく解説したり、時には脱線したりしながら、掘り下げていきます。

 第60回は「2022年の重大ニュースを振り返る」です。長引くコロナ、ロシアによるウクライナ侵攻、世界的なコスト高、そして円安など、ファッション業界は国際政治や国際政治の影響を強く受けた1年となりました。今年1年のファッション業界の重大ニュースをピックアップし、ざっくばらんに話し合ってみました。

この配信は以下のアプリでもご利用いただけます。
Apple Podcast
Spotify

 今回の「記者談話室」は、12月20日にユーチューブでライブ配信しています。その音声をお届けします。


詳細・お申し込みはこちら

※お申し込み、お支払いはPeatixでのお手続きとなります
※全受講および第1回のお申し込みは1月26日(木)12時、第2回以降の単発受講はそれぞれ前日の12時をもって受け付け終了となります。

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2022年の重大ニュースを振り返る:記者談話室vol.60

 「WWDJAPAN」ポッドキャストの「記者談話室」は、ファッション業界のその時々のニュースや話題について、3人の記者が分かりやすく解説したり、時には脱線したりしながら、掘り下げていきます。

 第60回は「2022年の重大ニュースを振り返る」です。長引くコロナ、ロシアによるウクライナ侵攻、世界的なコスト高、そして円安など、ファッション業界は国際政治や国際政治の影響を強く受けた1年となりました。今年1年のファッション業界の重大ニュースをピックアップし、ざっくばらんに話し合ってみました。

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※全受講および第1回のお申し込みは1月26日(木)12時、第2回以降の単発受講はそれぞれ前日の12時をもって受け付け終了となります。

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200年の歴史を持つ仏フレグランスメゾン「ドルセー」、アメリー・フインCEOのリブランディングへの思いをひも解く【香水ジャーナリスト連載 Vol.6】

 200年の歴史を持つフランスのフレグランスメゾン「ドルセー(D’ORSAY)」は、2020年12月に日本に再上陸し東京・青山に路面店をオープンした。コロナ禍を経て来日したアメリー・フイン(Amelie Huynh)「ドルセー」CEOに、リブランディングの経緯や今後のビジネスの展望について聞いた。

−−2015年に「ドルセー」をリローンチする前は、ジュエリー業界に従事していた。フランスの歴史ある香水ブランドの中から「ドルセー」を手掛けた理由は?

アメリー・フイン 「ドルセー」CEO(以下、フイン):フランスには古きも新しきも数多のフレグランスブランドが存在するが、「ドルセー」はオーナーが変わりながらもずっと続いてきた点に興味を持った。「ドルセー」は、フランスでは誰しも知っているブランドだが、1980年ごろには小規模になっていた。だから私はまるで“眠れる森の美女”を見つけたような気分だった。このまま眠らせておくのはもったいない。そして何より、「ドルセー」の創設者であるアルフレッド・ドルセー(Alfred d’Orsay)伯爵と、マルグリッド・ブレシントン(Marguerite de Blessington)との禁断の愛の物語が、事実に基づいたストーリーであることにも感銘を受け、買収を決意した。

−−「ドルセー」のリブランディングにあたり、どんなコンセプトを考えたか?

フイン:「ドルセー」には200年の歴史があり、歴史が持つメッセージ性と美意識を残したいと考えた。ドルセー伯爵が現代に生きていたら、間違いなくトップインフルエンサーの一人になっていたと思うほど、オシャレの先駆者であり、飽くなき美意識の持ち主で、アーティスト、クリエイターでもあり、絵を描いたり、彫刻やペイントも行ったり才能にあふれた人物だった。それらをブランドに反映させたいと思った。それぞれの香りではさまざまな愛の形を表現している。ボトルに愛のメッセージを添えたのも、ブランドアイデンティティーの一つ。例えば“06:20”というホームフレグランスには、「あなたが知っている所」というメッセージを添えているのだけど、”恋人同士だけが知りうる、いつもの場所”という意味を込めている。

−−香りを想像できる香水名をつけるブランドもあるが、イニシャルやフレーズをボトルに記す打ち出し方をした理由は?

フイン:ほかのブランドと差をつけるユニークなアイデアで、副題から香りにまつわるラブストーリーを感じてもらえるよう、あえて含みを持たせた。また、”秘密の愛”がブランドストーリーの根底にあるので、全てのイニシャルにも秘密を感じるようにした。当時は通信方法が手紙しかなかったため、イニシャルでメッセージを送り合っていた。恋文の中に出てくるであろうフレーズを香りの副題に選んでいるのも、その発想だ。

−−全てに愛のテーマが含まれているか?例えば“C.G.”という香りは牧歌的で、あまり恋愛的な要素は感じないが?

フイン:“C.G.”の愛のテーマは、”tender love”つまり優しく思いやりのある愛な。朝露を思わせるような香りは、まさに早朝の散歩へのインビテーション。副題の「どこか他の場所へ行きたい」というメッセージは、誰かを思ってどこかへ行きたい愛が込められていて、菩提樹の花の優しい香りになっている。

−−1912年に発表した香り“ティユル(Tilleul)”は、調香師のオリヴィア・ジャコベッティ(Olivia Giacobetti)により2008年に再解釈され、現「ドルセーで」は ”どこか他の場所へ行きたい C.G.” として香りを現代的に作り変えている。

フイン:”ティユル”に関しては、ブランドを代表するアイコニックな香りだから、リブランディングしても残したいと思った。2008年に一度再解釈されているけれど、リブランディング後も引き続き、オリヴィア・ジャコベッティにバージョンアップしてもらった。当時と比べ、現在は使用できない香料を取り除き、”どこか他の場所へ行きたい C.G.”という香りに生まれ変わった。フランスでは、”ティユル”に馴染みのある世代の人もいて、70歳代の顧客に“どこか他の場所へ行きたい C.G.”をお求めいただくことがあるほど、「ドルセー」にとって大切な香りの1つだ

−−過去のドルセーの香りの中で ”Tilleul” 以外で人気のあった香り、例えば、”ル ダンディ(Le Dandy)”、”エチケット ブルー(Etiquette Bleue)”などは、現ドルセーでカムバックしているか?

フイン:”エチケット ブルー”は、現在の「ドルセー」では ”心を込めて L.B.”というタイトルになっている。オレンジブロッサムをミドルノートにたっぷり使用しネロリやアイリスが清潔感を与えているが、ラストノートはモスやアンブロクサン、ムスクの少しダーティーな雰囲気をまとっているのが、ドルセー伯爵とマルグリットの道ならぬ恋を彷彿させる。この香りは女性調香師に作ってほしいと思い、ファニー・バル(Fanny Bal)に依頼した。彼女の師匠は、著名な調香師ドミニク・ロピオン(Dominique Ropion)だ。“ル ダンディ””は1925年の発売当時、 “ダンディな男性をゲットするならこの香りをまとおう”というテーマで女性向けの香りとして登場した。その後99年に発売した “ル ダンディ” は、男性向けにウイスキーやラム、イエローフルーツ、スパイスなどが使われている。現在は”ダンディ オア ノット G.A.” というタイトルで、シンプルでユニセックスな香りへと進化させた。どちらの“ル ダンディ”にも含まれていたパチュリやカルダモンも使用し、ジェンダー問わず使っていただけるダンディな香り”ができあがった。

−−リブランディング後、オリヴィア・ジャコベッティ以外で新たに起用した調香師はどう選んだ?

フイン:調香師には個性や得意な分野があるため、作りたい香りにマッチする人を選んでいる。例えば、“恋人同士 M.D.”はパロサントがメインの香りだが、旅好きで気さくなベルトラン・ドゥショフール(Bertrand Duchaufour)なら、愛と旅とパロサントを融合した香りを作れると考え依頼した。“ダンディ オア ノット G.A.”を作ったシドニー・ランセッサー(Sidonie Lancesseur)は、パチュリを扱う香りが得意な調香師。シンプルなショートフォーミュラで素晴らしい香りを作る。”心を込めて L.B.”を作ったファニー・バルは、砂糖とは違う甘い香りを作るのが得意で、甘いフローラルに生かされた。

−−2020年末、コロナ禍で世界的に厳しい状況の中、パリのサンジェルマン・デ・プレの旗艦店に続く2号店を青山にオープンした。

フイン:コロナ禍でのオープンはチャレンジングだったが、その先の未来への準備として覚悟を決めた。19年6月にフランスで旗艦店をオープンし、その年の後半には新型コロナウイルスの影響が出始めていた。ビジネスにはリスクがつきものだと覚悟していた。日本は個人的にも大好きで何度も来日していたので、日本とフランスで共通する美意識の高さや細部にわたるこだわり、モチベーションの高さ、センスの良さを共有できるのはとてもエキサイティングだ。

−−今後のビジネスの展望は?

フイン:これまでイギリスの有名百貨店ハロッズや、パリのギャラリー・ラファイエットのほか、5月には韓国のコンセプトショップの一部でコーナー展開がスタートし、現在世界19カ国で展開している。現在は、これまでより製造に時間やコストがかかる問題があるが積極的に販路を拡大していく。2年間で、独立店舗も含め全世界で120~140くらいの販売スポットを目指す。独立店舗として、すでにあるパリと東京以外に、ロンドン、ミラノなどにオープンできたら理想的だ。

−−フランスと日本で人気の香りに違いはあるか?

フイン:日本で圧倒的人気が “最高の自分 M.A.”。バイオレットやアイリス、ホワイトムスクを使った香りで、繊細に香るため日本人に支持されているのかもしれない。フランスで人気なのは “どこかほかの場所へ行きたい C.G.”。ブランドのシグネチャーフレグランスであり、オリヴィア・ジャコベッティ作という点が人気の理由。ベルトラン・ドゥショフールが手掛けた “恋人同士 M.D.”も好調。香水業界の専門家評価が高いのは、新作の ”あなたにイエスと言う V.H.”だ。”永遠の愛・無条件な愛” をテーマにした香りで、サフラン、ブラックペッパー、ローズ、ベンゾインなどを使った、スパイシーでウッディなノート。パンデミックで弱った人々も、パワフルさを感じていただける力強い存在感のある香りだ。日本ではこの秋に発売した。

■ドルセー青山本店
住所:東京都港区南青山3-18-7 1F
営業時間:12:00~20:00
電話番号:03-6804-6017


YUKIRIN
美容・香水ジャーナリスト
香水・香り関連商品と、ナチュラル&オーガニック美容分野に特化した記事を執筆。女性誌などのメディアで発信する。化粧品や香り製品のコンサルティングやイベントプロデュースなど幅広く活躍。「日本フレグランス大賞」エキスパート審査員、「イセタン フレグランス アワード2019」審査員などを務める

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200年の歴史を持つ仏フレグランスメゾン「ドルセー」、アメリー・フインCEOのリブランディングへの思いをひも解く【香水ジャーナリスト連載 Vol.6】

 200年の歴史を持つフランスのフレグランスメゾン「ドルセー(D’ORSAY)」は、2020年12月に日本に再上陸し東京・青山に路面店をオープンした。コロナ禍を経て来日したアメリー・フイン(Amelie Huynh)「ドルセー」CEOに、リブランディングの経緯や今後のビジネスの展望について聞いた。

−−2015年に「ドルセー」をリローンチする前は、ジュエリー業界に従事していた。フランスの歴史ある香水ブランドの中から「ドルセー」を手掛けた理由は?

アメリー・フイン 「ドルセー」CEO(以下、フイン):フランスには古きも新しきも数多のフレグランスブランドが存在するが、「ドルセー」はオーナーが変わりながらもずっと続いてきた点に興味を持った。「ドルセー」は、フランスでは誰しも知っているブランドだが、1980年ごろには小規模になっていた。だから私はまるで“眠れる森の美女”を見つけたような気分だった。このまま眠らせておくのはもったいない。そして何より、「ドルセー」の創設者であるアルフレッド・ドルセー(Alfred d’Orsay)伯爵と、マルグリッド・ブレシントン(Marguerite de Blessington)との禁断の愛の物語が、事実に基づいたストーリーであることにも感銘を受け、買収を決意した。

−−「ドルセー」のリブランディングにあたり、どんなコンセプトを考えたか?

フイン:「ドルセー」には200年の歴史があり、歴史が持つメッセージ性と美意識を残したいと考えた。ドルセー伯爵が現代に生きていたら、間違いなくトップインフルエンサーの一人になっていたと思うほど、オシャレの先駆者であり、飽くなき美意識の持ち主で、アーティスト、クリエイターでもあり、絵を描いたり、彫刻やペイントも行ったり才能にあふれた人物だった。それらをブランドに反映させたいと思った。それぞれの香りではさまざまな愛の形を表現している。ボトルに愛のメッセージを添えたのも、ブランドアイデンティティーの一つ。例えば“06:20”というホームフレグランスには、「あなたが知っている所」というメッセージを添えているのだけど、”恋人同士だけが知りうる、いつもの場所”という意味を込めている。

−−香りを想像できる香水名をつけるブランドもあるが、イニシャルやフレーズをボトルに記す打ち出し方をした理由は?

フイン:ほかのブランドと差をつけるユニークなアイデアで、副題から香りにまつわるラブストーリーを感じてもらえるよう、あえて含みを持たせた。また、”秘密の愛”がブランドストーリーの根底にあるので、全てのイニシャルにも秘密を感じるようにした。当時は通信方法が手紙しかなかったため、イニシャルでメッセージを送り合っていた。恋文の中に出てくるであろうフレーズを香りの副題に選んでいるのも、その発想だ。

−−全てに愛のテーマが含まれているか?例えば“C.G.”という香りは牧歌的で、あまり恋愛的な要素は感じないが?

フイン:“C.G.”の愛のテーマは、”tender love”つまり優しく思いやりのある愛な。朝露を思わせるような香りは、まさに早朝の散歩へのインビテーション。副題の「どこか他の場所へ行きたい」というメッセージは、誰かを思ってどこかへ行きたい愛が込められていて、菩提樹の花の優しい香りになっている。

−−1912年に発表した香り“ティユル(Tilleul)”は、調香師のオリヴィア・ジャコベッティ(Olivia Giacobetti)により2008年に再解釈され、現「ドルセーで」は ”どこか他の場所へ行きたい C.G.” として香りを現代的に作り変えている。

フイン:”ティユル”に関しては、ブランドを代表するアイコニックな香りだから、リブランディングしても残したいと思った。2008年に一度再解釈されているけれど、リブランディング後も引き続き、オリヴィア・ジャコベッティにバージョンアップしてもらった。当時と比べ、現在は使用できない香料を取り除き、”どこか他の場所へ行きたい C.G.”という香りに生まれ変わった。フランスでは、”ティユル”に馴染みのある世代の人もいて、70歳代の顧客に“どこか他の場所へ行きたい C.G.”をお求めいただくことがあるほど、「ドルセー」にとって大切な香りの1つだ

−−過去のドルセーの香りの中で ”Tilleul” 以外で人気のあった香り、例えば、”ル ダンディ(Le Dandy)”、”エチケット ブルー(Etiquette Bleue)”などは、現ドルセーでカムバックしているか?

フイン:”エチケット ブルー”は、現在の「ドルセー」では ”心を込めて L.B.”というタイトルになっている。オレンジブロッサムをミドルノートにたっぷり使用しネロリやアイリスが清潔感を与えているが、ラストノートはモスやアンブロクサン、ムスクの少しダーティーな雰囲気をまとっているのが、ドルセー伯爵とマルグリットの道ならぬ恋を彷彿させる。この香りは女性調香師に作ってほしいと思い、ファニー・バル(Fanny Bal)に依頼した。彼女の師匠は、著名な調香師ドミニク・ロピオン(Dominique Ropion)だ。“ル ダンディ””は1925年の発売当時、 “ダンディな男性をゲットするならこの香りをまとおう”というテーマで女性向けの香りとして登場した。その後99年に発売した “ル ダンディ” は、男性向けにウイスキーやラム、イエローフルーツ、スパイスなどが使われている。現在は”ダンディ オア ノット G.A.” というタイトルで、シンプルでユニセックスな香りへと進化させた。どちらの“ル ダンディ”にも含まれていたパチュリやカルダモンも使用し、ジェンダー問わず使っていただけるダンディな香り”ができあがった。

−−リブランディング後、オリヴィア・ジャコベッティ以外で新たに起用した調香師はどう選んだ?

フイン:調香師には個性や得意な分野があるため、作りたい香りにマッチする人を選んでいる。例えば、“恋人同士 M.D.”はパロサントがメインの香りだが、旅好きで気さくなベルトラン・ドゥショフール(Bertrand Duchaufour)なら、愛と旅とパロサントを融合した香りを作れると考え依頼した。“ダンディ オア ノット G.A.”を作ったシドニー・ランセッサー(Sidonie Lancesseur)は、パチュリを扱う香りが得意な調香師。シンプルなショートフォーミュラで素晴らしい香りを作る。”心を込めて L.B.”を作ったファニー・バルは、砂糖とは違う甘い香りを作るのが得意で、甘いフローラルに生かされた。

−−2020年末、コロナ禍で世界的に厳しい状況の中、パリのサンジェルマン・デ・プレの旗艦店に続く2号店を青山にオープンした。

フイン:コロナ禍でのオープンはチャレンジングだったが、その先の未来への準備として覚悟を決めた。19年6月にフランスで旗艦店をオープンし、その年の後半には新型コロナウイルスの影響が出始めていた。ビジネスにはリスクがつきものだと覚悟していた。日本は個人的にも大好きで何度も来日していたので、日本とフランスで共通する美意識の高さや細部にわたるこだわり、モチベーションの高さ、センスの良さを共有できるのはとてもエキサイティングだ。

−−今後のビジネスの展望は?

フイン:これまでイギリスの有名百貨店ハロッズや、パリのギャラリー・ラファイエットのほか、5月には韓国のコンセプトショップの一部でコーナー展開がスタートし、現在世界19カ国で展開している。現在は、これまでより製造に時間やコストがかかる問題があるが積極的に販路を拡大していく。2年間で、独立店舗も含め全世界で120~140くらいの販売スポットを目指す。独立店舗として、すでにあるパリと東京以外に、ロンドン、ミラノなどにオープンできたら理想的だ。

−−フランスと日本で人気の香りに違いはあるか?

フイン:日本で圧倒的人気が “最高の自分 M.A.”。バイオレットやアイリス、ホワイトムスクを使った香りで、繊細に香るため日本人に支持されているのかもしれない。フランスで人気なのは “どこかほかの場所へ行きたい C.G.”。ブランドのシグネチャーフレグランスであり、オリヴィア・ジャコベッティ作という点が人気の理由。ベルトラン・ドゥショフールが手掛けた “恋人同士 M.D.”も好調。香水業界の専門家評価が高いのは、新作の ”あなたにイエスと言う V.H.”だ。”永遠の愛・無条件な愛” をテーマにした香りで、サフラン、ブラックペッパー、ローズ、ベンゾインなどを使った、スパイシーでウッディなノート。パンデミックで弱った人々も、パワフルさを感じていただける力強い存在感のある香りだ。日本ではこの秋に発売した。

■ドルセー青山本店
住所:東京都港区南青山3-18-7 1F
営業時間:12:00~20:00
電話番号:03-6804-6017


YUKIRIN
美容・香水ジャーナリスト
香水・香り関連商品と、ナチュラル&オーガニック美容分野に特化した記事を執筆。女性誌などのメディアで発信する。化粧品や香り製品のコンサルティングやイベントプロデュースなど幅広く活躍。「日本フレグランス大賞」エキスパート審査員、「イセタン フレグランス アワード2019」審査員などを務める

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「ア ベイシング エイプ®」×LA発アンディフィーテッドの最新コラボは“アウトドア”にフォーカス

 「ア ベイシング エイプ®(A BATHING APE®)」とロサンゼルス発のスニーカーショップ、アンディフィーテッド(UNDEFEATED)は12月27日、最新コラボコレクションを発売する。「ア ベイシング エイプ®」の店舗および公式オンラインストア、全国のアンディフィーテッドで扱う。

 同コレクションは“アウトドア”にフォーカスするのが特徴。素材には全天候型で耐久性の高いポリエステルや、保温性に富むフランネルを採用し、デザイン面では取り外し可能でサイドバッグにもなるモジュラーポケットや一体型のスマートフォンホルダーなどを設ける。「ア ベイシング エイプ®」のカモフラ柄と、アンディフィーテッドの象徴である“5ストライクス”を組み合わせたテキスタイルも見所だ。

 一部の商品はグリーンを「ア ベイシング エイプ®」限定、ネイビーをアンディフィーテッド限定とする。

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ヘアメイクGeorgeが選ぶ、注目の春リップ6選【新製品レコメンド】

 本連載は、美容業界で活躍する識者をゲストに招き、注目の新製品を紹介する。今月は、ヘア&メイクアップアーティストのGeorgeが、来春発売の新作リップをピックアップ。

来春はリップが豊作!いよいよ艶系リップが戻ってきた

 来春の新作は圧倒的にリップの種類が豊富で、とくに注目すべきは艶。つやんとしたボリューム感のある唇が戻ってきた。「スック(SUQQU)」の美容液成分を配合したグロスタイプのリップはふっくらとした唇に仕上がる。「セルヴォーク(CELVOKE)」のバームタイプのリップは、透け感あるカラーで軽い感じで付けられるのも魅力的だ。また、マットリップも引き続き注目しており、スティックよりリキッドでベルベットのような質感の仕上がりが旬。「シュウ ウエムラ(SHU UEMURA)」や「アディクション(ADDICTION)」は落ちにくく、おしゃれ度の高いリキッドマットになっており、淡い艶のアイシャドウにマットリップのバランスが引き立つ。「トムフォード(TOM FORD)」と「RMK」の高密着、高発色のスティックタイプからは、落ち着いたカラーがそろう。ファッションの一部のように楽しめる、春メイクのポイントになるアイテムだ。

2023年1月20日発売
スック(SUQQU)

 美容液のようなリップで、カラーバリエーションも豊富。いよいよ艶リップが戻ってきた。アイシャドウをカラフルにしても、リップの艶感でメイクの軽やかにしてくれる。まさに春にピッタリのリップ(George)

2023年1月6日発売
セルヴォーク(CELVOKE)

 バームタイプで、透け感のあるリップ。「セルヴォーク」のおしゃれなカラーがカジュアルに使用でき、さらに落ちついたモード感も出せる。 見た目と付けた時のギャップが魅力。落ちついた透け感のあるダークカラーが、メイクのスパイスになり周りとの差をつけられるリップ(George)

2023年1月1日発売
シュウ ウエムラ(SHU UEMURA)

2023年1月6日発売
アディクション(ADDICTION)

2023年1月16日発売
トム フォード(TOM FORD)

2023年1月6日発売
RMK

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よしミチ姉弟プロデュースの「パース」から新作 6色入りのアイシャドウパレットが発売

 Z世代を中心に人気を集めるミチとよしあき姉弟がプロデュースするコスメブランド「パース(PERSE)」は、新商品のアイシャドウパレット“ザ スキン アイシャドウ パレット”を2023年2月24日に発売する。ラインアップはローズ系の愛らしいニュアンスでまとめた“ロージー ムード”とアンバー系の温かみのある色味でまとめた“アンバー ムード”の2種類で、価格は各2490円(税込)。ブランドの公式ECサイトで取り扱う。

 ミチとよしあきは、SNS総フォロワー数250万以上のリアル姉弟モデル。2022年3月にローンチした「パース」の第1弾製品“ベルベットフィックスリップバーム”は、12月19日までに累計10万個を販売している。

 新製品は6色セットのアイシャドウパレットで、目もとに自然に溶け込み、品の良さを演出する。原料を厳選することで、粉飛びせずに肌に密着する微細なテクスチャーを実現した。ラメとマット、パールの3つの質感をそろえており、重ねるごとに変化する質感を楽しめる。

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「アトモス」×「メゾン ミハラヤスヒロ」×「エフアールツー」のトリプルコラボスニーカーが発売

 スニーカーショップの「アトモス(ATMOS)」は、「メゾン ミハラヤスヒロ(MAISON MIHARA YASUHIRO)」と「エフアールツー(#FR2)」とトリプルコラボレーションしたスニーカーを発売する。価格は税込4万8400円で、12月28日から「アトモス」の特設サイトで抽選販売を受け付けたのち、31日に公式オンラインストアと一部店舗で取り扱う。

 トリプルコラボスニーカーは、「メゾン ミハラヤスヒロ」の“ウェイン ロー”をベースに採用。アッパーは、パテントレザーとスエード、スムースレザーなどを組み合わせたパッチワーク風のデザインで、「エフアールツー」のラビットワッペンをヒールに、“Smoking Kills”のテキストをトゥに落とし込んだ。また、ミッドソールにビンテージ加工を施したほか、インソールには三者のロゴをプリントしている。

 なお、スニーカーとあわせてクルーネックスエットも展開。価格は税込1万5400円で、ブラックとホワイトを用意する。

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「ルイ・ヴィトン」から1990年代にインスパイアされたミックス素材の新作スニーカー

 「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」は、新作の“LV スケート・ライン スニーカー”を発売した。価格は17万7100円(税込)。

 1990年代のムードを着想源にしたもので、カーフレザー、スエード、メッシュを組み合わせたバイカラーのアッパーが特徴だ。側面に“モノグラム・フラワー モチーフ”をあしらい、2連使いのシューレースも存在感をアピールする。

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スタイリスト馬場圭介の新ブランドが小泉今日子とコラボ ジャーナル スタンダード限定モデルも

 スタイリスト馬場圭介の新ブランド「ジービーバイババ(GB BY BABA)」は、俳優の小泉今日子とコラボしたTシャツ(9900円税込)を発売した。ジャーナル スタンダード限定モデルも用意し、公式オンランストアで先行販売中だ。2023年1月14日からはジャーナル スタンダードの各店舗でも扱う。

 「ジービーバイババ」はコラボレーションに特化したブランドで、第1弾が小泉との協業となる。小泉は今年、デビュー40周年を迎えた。馬場との付き合いは30年以上になるという。Tシャツは、1990年代に発売された小泉のカレンダー用写真(撮影は小暮徹)をベースにデザインされた。

 馬場は58年10月8日生まれ、熊本県出身。86年に渡英し、88年に帰国。スタイリスト大久保篤志に師事し、89年に独立した。

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「無印良品」が値上げ バターチキンカレーは350円から390円に、バナナバウムは150円から180円に

 「無印良品」の食品や生活雑貨の一部を2023年1月以降値上げする。値上げを行うのは23年春夏商品全体の約2割で、値上げ幅は平均で約25%。同社は21年秋冬まで、サプライチェーンの見直しによる定番商品群の値下げをシーズンごとに行い、成長の原動力としてきた。原価高騰や円安により状況はそこから大きく変わっている。「不揃いバナナバウム」は150円から180円に、「素材を生かしたカレー バターチキン」は350円から390円に、「やわらかポリエチレンケース・小」は490円から590円に変更する。

 1月13日に大型家具、プラスチック収納、布団カバーなどのファブリック類、食品などを、2月3日に生活雑貨の小物商品を値上げする。他の値上げ商品は「ポリプロピレン収納ケース 引出式・横ワイド・大」(1790円から2290円に)や、「脇に縫い目のない 二重ガーゼパジャマ(紳士・婦人)」(3990円から4990円に)など。良品計画が運営する「イデー(IDEE)」の家具の一部商品も同様に値上げする。ECや店頭購入時の配送料も改定し、中型配送品の配送料は2500円から3000円にする。

 併せて今春は、21年1月に本格開始していた家具レンタルの月額定額サービスの対象商品を2倍超に拡大する。2月3日から、対象商品を従来の35アイテムから72アイテムとする。「将来的に家具については、販売中心のビジネスモデルから月額定額サービスモデルへの転換を目指す」(発表資料から)。また、リサイクル・リユース推進として、2月3日から一部を除く全店舗で同社が販売したプラスチック商品の回収を始める。プラスチック商品は大体素材商品への100%移行を目指し、プラスチックの代わりに紙や再生プラスチックを使ったボックスなどを順次販売していく。価格は既存プラスチック商品と同じにする。

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生産者・ロースター・生活者をつなぐ 「ティピカ」が目指すコーヒーの循環コミュニティー

 コーヒー生豆のダイレクトトレードを行うオンラインプラットフォーム「ティピカ(TYPICA)」が注目を集めている。2019年に創業以降急成長を遂げ、現在32カ国2000以上の生産者と、日本や韓国、台湾、ヨーロッパなど39カ国3500以上のロースターがサービスを利用。生産者の経済基盤を守りながら、“透明性の高いサステナブルなコーヒー”の世界規模での流通を目指す。山田彩音「ティピカ」共同創業者が、コーヒーを通じて実現したい社会とは。

頑張っておいしく作ったものが
正当に評価される社会へ

WWDJAPAN(以下、WWD):「ティピカ」を立ち上げた経緯は?

山田彩音「ティピカ」共同創業者(以下、山田):大学卒業後にロースターとして働いていた頃、豆の品質から入れ方まで全工程にこだわる“サードウェーブコーヒー”が流行していた。でも日本では地理的な条件や取引量などを理由に、生産者と直接関係性を築くのが難しい現状を目の当たりにした。“〇〇さんが作ったコーヒー”として販売しつつも、ロースター側は実際には生産者のことを何も知らない。さらに、ダイレクトトレードは基本的に約18tの海上コンテナ単位で行われており、スタートアップのロースターが1カ月に消費できる生豆はせいぜい500kgのため、生産者から直接購入するには費用対効果が合わない。もっと気軽にダイレクトトレードできるプラットフォームを作りたいと、「ティピカ」を創業した。

WWD:オランダ・アムステルダムで創業した理由は?

山田:まずは、コーヒー生豆の主な原産地であるアフリカへのアクセスが良いこと。そして、グローバル展開を視野に入れていたので、コーヒーの流通量が多いヨーロッパで創業したかった。

WWD:海外と日本でコーヒーに対する価値観の違いは感じる?

山田:日本のロースターは職人かたぎで技術が高く、自身の手が届く小規模な範囲で、自分の世界観を表現している焙煎所が多い。コーヒー生豆を選ぶポイントも、品質にフォーカスしている傾向だ。一方で、ヨーロッパは事業の規模が大きくビジネス的。品質も重要だが、自分がそのコーヒー生豆を取り扱うことへのソーシャルインパクトを意識しているロースターが多い。背景にあるストーリーや生産者の考え方が好きという理由で選んでいるように見受けられる。

小規模生産者の品質と価値を守る

WWD:「ティピカ」は麻袋1袋(60kg)から生豆をダイレクトトレードできる。生産者へのメリットは?

山田:コーヒー生産量の67%は、小規模生産者によるものといわれている。小規模でこれまで輸出が難しく、地元のマーケットに安く売るしかなかった生産者もダイレクトトレードが可能になった。また、生産者は自ら価格を決定でき、ロースターは購入前に価格の内訳を確認できる。価格の透明性を確保しながら、誰にどの生豆が届いたかが分かる点が喜ばれている。

WWD:どのような生産者にオファーしている?

山田:高品質でおいしいことはもちろん、コーヒーを通じてサステナビリティや社会貢献を目指している生産者には、積極的にオファーしている。例えば、CO2排出量や水の使用量を抑えた、栽培方法を取り入れているなど。また、小規模農家は貧しく、子どもが学校に通えない家庭も多い。「ティピカ」の最初のキュレーターであるエチオピアのモプラコ社は、農園近くの学校に教科書や学用品を供給して、産地のコミュニティーに貢献している。

生産者と生活者をつなぐ取り組み


WWD:来年には世界各地のコーヒーが毎月届くサブスク「ティピカ クラブ」を立ち上げる。

山田:「ティピカ」はコーヒー焙煎業者だけでなく、一般生活者にもメッセージを発信している。生活者からも「コーヒー生産者に興味はあるが、彼らにどうアプローチしたらいいか分からない」という声が多く届くようになり、それなら今「ティピカ」に登録しているロースターとパートナーシップを結びながら、生産者の顔が見える旬のコーヒーが毎月届くサービスを作ろうと立ち上げた。

WWD:生産者にチップを送ることができるアイデアが斬新だ。

山田:「ティピカ」の目的は「おいしいコーヒーのサステナビリティを高めること」。そのために、生産者・ロースター・生活者が循環するコミュニティーとなってこれを実現できたらと考えた。チップがコーヒーの乾燥棚や、エチオピアの山奥の子どもたちの教科書のために使われ、直接インパクトを与えられる取り組みは業界としても新しい。

WWD:ほかにはどのような取り組みを?

山田:世界中のロースターが、コーヒー生産者を訪ねる様子を映像に収めたドキュメンタリー「ティピカ ラボ(TYPICA LAB)」や、日本の優れたロースターを紹介する「ティピカ ガイド(TYPICA GUIDE)」など。さらに、年明けにはコーヒー生産地にシェードツリーを植樹する「オカゲサマ(OKAGESAMA)」もスタートする。緑が増えることで地球温暖化防止につながるし、コーヒーチェリーを摘むピッカーを暑さから守ることもできる。ほかにも地盤が頑丈になり、水害からコーヒーの木を守ることができるなど、多くのメリットがある。これも、ロースターと生活者が一丸となったプロジェクトだ。

WWD:今後の目標は?

山田:来春ニューヨークでサービスをローンチする。マンハッタンの中心で、ダイレクトトレードされた新鮮な豆を適正価格で販売するシーンを作れば、「ティピカ」が次のウェーブを起こすきっかけになることができるかもしれない。また、高品質なものへの需要が高まり、超高額なコーヒーが取引され始めている中国にも進出予定だ。世界中に拠点を持って流通量を増やし、生産者に貢献し、頑張っておいしく作ったものが正当に評価される社会を目指したい。

高品質なコーヒーが毎月届き、
社会貢献もできる「ティピカ クラブ」

 「ティピカ クラブ」は、生産者の顔が見えるコーヒーが毎月届く、焙煎豆のサブスクリプションサービスだ。ダイレクトトレードによって輸入されたコーヒー生豆を日本各地のロースターが焙煎する。豆と粉は100〜1000gの4種類で価格は月額2400〜8000円、ドリップバッグは8、15、30袋で価格は月額1600〜4800円。会員は生産者にメッセージを送ったり、チップを払ったりすることも可能だ。チップは、コーヒーを通じたサステナビリティの取り組みに使用される。2023年1月31日まで会員を募集中で、4月始動予定。

問い合わせ先
ティピカ
https://typica.jp/contact/

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高島屋、通期業績予想を上方修正 ラグジュアリーブランドけん引

 高島屋は26日、2023年2月期連結業績の予想を上方修正し、純利益が260億円(修正前は200億円)になりそうだと発表した。高額品の消費が想定以上に好調で全体を引っ張った。修正後は売上高に相当する営業収益が4500億円(修正前は4390億円)、営業利益が285億円(同235億円)。

 引き続きラグジュアリーブランドや時計・宝飾品といった高額品の動きが活発で、水際対策が緩和された10月以降は東南アジアや台湾、韓国などのインバウンド(訪日客)の集客が回復した。また個人・法人の外商で一過性の大口受注も入った。シンガポール高島屋など海外グループ企業の収益が円建てのため、円安がプラスに作用、利益を押し上げた。

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“ワイルドサイド ヨウジヤマモト”が「ニードルズ」とコラボ 全4型を用意

 ヨウジヤマモトの新コンセプチュアルプロジェクト“ワイルドサイド ヨウジヤマモト(WILDSIDE YOHJI YAMAMOTO)”は、第16弾コラボコレクションを12月28日に発売する。取り扱いは公式サイトのみ。

 第16弾では、ネペンテス代表の清⽔慶三が手掛ける「ニードルズ(NEEDLES)」とコラボする。ジャージー素材を採用したジップアップのトラックジャケットとトラックパンツのセットアップと、クルーネックシャツと“ヒザデルパンツ”ことH.D.パンツのセットアップの全4型を用意。どれもヨウジヤマモトのアイコニックな牡丹の花と、「ニードルズ」を象徴する蝶のグラフィックを刺しゅうしている。価格はトラックジャケットが税込4万2900円、トラックパンツが同3万5200円、クルーネックシャツが同3万5200円、H.D.パンツが同3万7400円だ。

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「ビルケンシュトック」が描く新章 売り切れ続出、2ケタ成長を続けるブランドが23年に仕掛ける戦略とは

 1774年にドイツで生まれたシューズブランド「ビルケンシュトック(BIRKENSTOCK)」は2023年、グローバ ルと日本で大きな転換期を迎える。“世界中の全ての人々に足の健康を”というブランドの原点を発信すべく、3部作のキャンペーン動画も制作するなど、確かなミッションを掲げて成長を続ける。これからの戦略や、改めて今伝えたいメッセージとは。オリヴァー・ライヒェルト(Oliver Reichert))=ビルケンシュトックグループ最高経営責任者(CEO)と、日本市場の舵取りを担うラウル・ウォートマン(Raoul Wortmann)代表取締役・マネージングダイレクターに聞いた。

市場開拓の鍵を握る
キーパーソンの二人

WWD:動画キャンペーンを通して伝えたいことは?

オリヴァー・ライヒェルト=ビルケンシュトッ クグループ最高経営責任者(以下、ライヒェルトCEO):動画シリーズのテーマは、「アグリー フォー ア リーズン(Ugly for a Reason、“不格好”なのには理由がある)」。目的はシューズのファッション的側面だけでなく、機能性の認知を高めること。足の健康に寄り添ってきたブランドミッションを世界中の人たちに改めて知ってほしい。

WWD:近年の商況は?

ライヒェルトCEO:とても良い。世界で毎年2ケタの成長率を維持し、非常に魅力的なマージンを 持っている。スタッフも増員中だ。現在建設中のドイツの新工場のおかげで、製造キャパシティが 拡大する。EVA(酢酸ビニル共重合樹脂)やPU(ポリウレタン)などの新素材を使ったサンダルもより増えるだろう。アメリカとカナダが一番大きな市場で次がヨーロッパ。アジア市場は成長しているが、供給が十分に間に合っていないのが現状。億ユーロ単位の投資をし、改善に努める狙いだ。

ドイツで作るこだわり
「ビルケンシュトック」ができるまで

WWD:2021年3月にはLVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON)系の投資会社であるLキャタルトン(L CATTERTON)に過半数株式を売却している。ブランドにどのような影響があった?

ライヒェルトCEO:ビジョンを共有するパートナーを選択し、戦略的提携を結んだので、ブランドの核に大きな変化はない。12年に創業一族外が経営から退いたタイミングで私がはじめて一族以外からCEOに就任したが、今回の提携は新しい株主を獲得するための、論理的な次のステップだったといえるだろう。

WWD:入社して着手したことは?

ライヒェルトCEO:ビルケンシュトックは、典型的な中規模の家族経営のビジネスだった。商品は素晴らしかったが、しっかりと管理がされておらず、可能性を押し殺していた。すべてを変える必要があった。流通業者の見直しや流通の管理、外部のクリエイティブの採用など、ブランド管理に注力し、グローバル単位でそれを実施した。

WWD:欧米で取り扱っているスキンケアや寝具のラインを日本でも展開する予定はあるか?

ライヒェルトCEO:日本でのスキンケア系は特に取り扱いが難しいが、展開したいと思っている。健康へのアプローチに特化しているという意味で、睡眠の質の改善などに取り組むのはわれわれの自然な発想だ。ハンドクリームやフットクリームを中心としたナチュラルコスメも、信頼と機能性をコアバリューにすえる「ビルケンシュトック」だからこそ意味が生まれるだろう。

日本では直接の小売り・卸売業務も開始
23年2月には原宿店オープン

WWD:日本市場の現在地は?

ライヒェルトCEO:日本で16年に発足したチームを通して、市場全体を確実に管理できるように働きかけている。長きにわたってつながりのあった流通におけるパートナーシップを終了し、小売店を自社で管理できるようにする。直接の卸売業務も開始する。これによりブランドを開放し、次のチャプターへと導いていけるはず。供給も拡大し、日本市場のポテンシャルを満たしたい。

WWD:23年2月に原宿にオープンする新店舗のコンセプトは?

ラウル・ウォートマン代表取締役・マネージング ディレクター(以下、ウォートマン代表):日本や東京では現地の建築家やデザイナーらとコラボ レーションをしていく。原宿の新店舗は、東京の持つアーバンの雰囲気と「ビルケンシュトック」の自然に根付くブランドらしさを融合させる。地域の生活者とつながるため、その土地に合わせて根を下ろすことが大事だと考える。
ライヒェルトCEO:グローバルの店舗に対する共通のコンセプトは設けていないので、原宿独自のものになるだろう。これまでに約3000種類ものスタイルを生み出してきたが、地域ごとに“ハマる”モデルは異なる。「ビルケンシュトック」の強みはブランド内でトレンドをつくり出せること。店舗ごとに地域に合った“モデル”を展開することで、それぞれの特性に合わせた多様なラインアッ プの店舗を作ることができる。

WWD:日本市場に期待することは?

ウォートマン代表:新しい消費者層にリーチするために、日本は非常にエキサイティングな市場だ。洗練されており、影響力もあるので、現地のクリエイターや、「ユナイテッドアローズ」や「ビームス」といった小売りとのコラボを実施している。日本ならではのデザインは、グローバルに対しても刺激になっている。

WWD:卸売(B2B)と小売り(D2C)の比率は?

ライヒェルトCEO:欧米の大きな市場では、卸売で成長してきた。B2Bビジネスを衰退させたくない一方、最大化することにも抵抗がある。比率は試行錯誤しながらだが、B2B対D2Cが55対45程度となるだろう。

WWD:もうすぐ250周年だが、今後250年の目標は?

ライヒェルトCEO:地球上の全ての人に、「ビルケンシュトック」の極上の履き心地、“フットベッド(足の形状に合わせて足を支えるインソール)”を届けること。

ブランドの歴史をたたえる
一夜限りのイベントを開催

 「ビルケンシュトック」は11月28日(現地時間)、ニューヨーク・ブロードウェイ通りに位置する老舗ベニュー、チプリアーニでこれまでの歩みと歴史を祝うイベントを開催した。初めて開発した“マドリッド”サンダルから歴代コラボレーションアイテム、欧米で展開する寝具の展示から、足のサイズを正確に計測する技術を活かしたカスタムオーダーコーナー、スキンケアラインを使ったマッサージ体験などをそろえた。シューズに使われて いる原材料に触れたりすることで、ブランドのアイデンティティーを肌で感じながら、理解を深められる空間に。ブランドの集大成を会場全体で表現した。会場には、世界各国から約400人が集まった。

問い合わせ先
ビルケンシュトック・ジャパン カスタマーサービス
0476-50-2626

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ユナイテッドアローズの「シテン」が代官山蔦屋書店でポップアップ 約6700点を売り上げたトートバッグやマウンテンパーカを販売

 ユナイテッドアローズのブランド「シテン(CITEN)」は2023年1月16〜29日の期間、代官山蔦屋書店にポップアップストアをオープンする。

 発売から3カ月半で約6700点を売り上げ、「ゾゾタウン(ZOZOTOWN)」の人気アイテムランキングのバッグ部門でたびたび1位を獲得した“パデッド トートバッグ”(3960円税込、以下同)や、マウンテンパーカ(1万7930円)などを販売する。同ポップアップで初披露する商品も多数あるという。

 「シテン」は2021年秋冬シーズンにデビュー。公式オンラインストアを中心に販売する一方、「魅力をお客さまに直接伝えるため」(ユナイテッドアローズ)積極的にポップアップ展開してきた。

■「シテン」ポップアップ@代官山蔦屋書店
日程:2023年1月16〜29日
場所:代官山蔦屋書店 2号館1階アートフロア

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SNS上のヘアアイロンの温度に関する投稿の真実とは? 「サロニア」のブランド責任者が内田聡一郎「レコ」代表と鼎談

 I-ne(アイエヌイー)が展開するミニマル美容家電ブランド「サロニア(SALONIA)」は、「BEAUTY is SIMPLE」をコンセプトに、年齢・性別を問わず使いやすいシンプルかつミニマル設計のもの作りを追求し続けている。ブランド誕生から10年、ヘアアイロンは機能を厳選してリーズナブルな価格帯を実現し、シェアNo.1の地位を確立。その知名度は人気美容師・内田聡一郎「レコ」代表の耳にまで届くほどだ。I-neで「サロニア」を運営する廣瀬裕一マーケティング本部 ブランドマネジメント部 SALONIAブランドマネージャーと阿久津恵美子ブランディング本部 ブランディング戦略部 SALONIAブランドディレクターが内田代表を訪れ、「サロニア」が目指すビジョンや市場トレンド、SNSに出回るネガティブなうわさの真偽、プロ目線で教える正しい使い方まで語り合った。

※ : 出所:富士経済「美容家電&健康家電マーケティングトレンドデータ2020」2018〜19年実績

タイムレスなデザインや
コンセプトが時代にフィット

WWD:内田さんは「サロニア」にどのようなイメージを持っていた?

内田聡一郎「レコ」代表(以下、内田):SNSや家電量販店でよく見かけていて、“スーパーベーシック”なブランドだと思っていました。ミニマルでスタイリッシュなデザインとシンプルな機能かつリーズナブルな価格設定で、一般の消費者が使いやすそうだなと。美容家電は複数機能を搭載した高価格帯機種が増えていますが、お客さまにヒアリングすると「複雑な機能は使いこなせない」という声も聞きます。

廣瀬裕一I-neマーケティング本部 ブランドマネジメント部SALONIAブランドマネージャー(以下、廣瀬):「サロニア」のブランドミッションは「全ての人が、美容を通して自分らしくポジティブに生きる社会を目指す」こと。これをかなえるため、手に届きやすい価格帯と期待を上回るパフォーマンスを意識した商品を提案しています。ヘアアイロンは発売した2012年当時、価格相場は7000〜8000円が主流でしたが、若い人や学生などヘアアイロンの購入を検討している全ての人が手に取りやすいよう機能を厳選し抑えられるコストは全てカットして3000円台を実現しました。

阿久津恵美子I-neブランディング本部 ブランディング戦略部 SALONIAブランドディレクター(以下、阿久津):内田さんが感じてくださったように、「サロニア」は“美しさ=シンプル”という思想の下、商品開発やコミュニケーションを行っています。手に取りやすく、ハイパフォーマンス。シンプルなデザインと機能で毎日使い続けられる設計にこだわりました。美容って複雑に考えがちですが、本当はシンプルな方が取り入れやすいし続けやすいんですよね。

内田:なるほど。「シンプルだからこそ長く使い続けられる」という発想は、今の時代にフィットしていると思います。「レコ」の内装も「ミニマム」をコンセプトに、シンプルさを追求しているので通じるところがありますね。

必要な機能を厳選し
3000円台を実現

WWD:内田さんから見た「サロニア」の強みはどんなところ?

内田:まずは価格。リーズナブルであることが一番の強みだと思います。美容師目線では、ドライヤーやヘアアイロンはサロンワーク中に使う時間が長いので、調子が悪くなることも多く消耗品という感覚もあります。買い替えや修理にはコストがかなりかかるので、「サロニア」のようなリーズナブルなものがあると助かりますよね。

WWD:機能面はプロから見てどうか。

内田:ドライヤーであれば髪の毛を乾かす、ヘアアイロンであれば面をきれいに整える。この最低限の機能があれば全く問題ありません。「サロニア」は、ドライヤーは風量がしっかりあって高額品に負けずパワフルだし、ヘアアイロンはプレートの細さや厚みが絶妙で温度が上がるまでのスピードも早い。欲を言えば、サロンで使うとしたらコードの長さはたっぷりと2mぐらいは欲しいかな。

廣瀬:家庭用として使うことを想定しているため、家庭で使いやすい現状の長さにたどり着きました。その結果、必要なコードも短くなり、その部分も価格に反映されています。

内田:だからやや短めなんですね。世間の感覚では、「安すぎても怖い」「安いものはすぐに壊れる」っていうイメージがあるじゃないですか。そういった努力があってこその安さという裏側を知ることができると信頼感につながりますよね。

ネガティブな情報ほど拡散されやすい
「サロニア」の良さを体感してほしい

WWD:安くて不安を感じてしまうという点では、現在SNS上で「サロニア」のヘアアイロンは設定温度よりプラス30℃も高温になるという情報が広がっている。

廣瀬:実際のところ、そのような事実はありません。工場出荷前に全数温度測定を行い、徹底した品質管理で基準を満たしたものを販売しています。加えて、第三者機関に依頼し出荷後の商品の抜き打ち検査を行い、設定温度と実際のプレート温度に大きなずれがないことを確認しています。

内田:SNSで話題になっているということですが、過去に消費者から温度に関するクレームはあったんですか?

廣瀬:商品の不具合によるお問い合わせをいただいた際は商品を回収して検証するのですが、「設定より30℃高い温度になる」という事例は1件もないんです。一方で、工場出荷時の温度測定の情報はこれまで積極的に伝えてこなかったので、今後はお客さまにより安心してご使用いただくためにそうした発信が必要だと思っています。

内田:消費者は「損をしたくない」という思いから、ついついネガティブな情報に注目してしまいがちですよね。事実でないなら、良い商品と再認識してもらうコミュニケーションをすべき。消費者はごく少数のネガティブな意見に惑わされず、実際に手に取って確かめてみると良いですよね。

ヘアアイロンの適温の見つけ方は
美容師からのアドバイスが近道

WWD:消費者に「サロニア」のヘアアイロンをより上手に使ってもらうためのコツは?

内田:どういう状態の髪の毛に当てるかが一番重要。やりがちなのは、きちんと乾かしていない水分量の多い髪の毛に高温のアイロンを当ててしまうこと。湯気がたくさん出てしまう状況はとても危険です。8割程度乾かしてからアイロンを使うのが大事です。さらに熱ダメージから髪の毛を守るトリートメントをつけてからアイロンを使うのも大切。実は高温にせず低めの適度な温度設定でもカールは意外と作れるし、ストレートに整えられるんです。

阿久津:「サロニア」のストレートアイロンの場合120〜230℃まで温度調節できますが、おすすめはありますか?

内田:毛髪の太さやキューティクルの厚み、ダメージの度合いなどによって適切な温度は個人差があります。バージン毛で剛毛だったら高温でもダメージは気にならないけど、ハイトーンで軟毛だとかなりのダメージになる。自分が通っている美容室で聞いてみるとアドバイスをもらえると思います。常に高温でスタイリングしている人もいると思いますが、美容師が230℃の高温設定を使うことはほとんどありません。120℃だと弱く感じるかもしれませんが、少しずつ温度を上げて自分に合った温度を見つけるのもいいかもしれませんね。

WWD:10周年を迎えた「サロニア」の今後の展望は?

廣瀬:ヘアアイロンユーザーの裾野を広げることを重視し、多くの人にご購入いただいたことで10周年を迎えることができました。今後も裾野を広げたい思いは変わりません。その上で、これからは「トライしてもらうこと」に加えて「正しく使ってもらうこと」や「使い方の幅を広げてもらうこと」にも注力してヘアアイロン市場を盛り上げていきたいです。

阿久津:これまで製造時のこだわりやスペックの詳細を伝えきれていなかったので、今後は納得感や安心感を持っていただけるよう積極的に情報を発信していきたいと思います。また、お客さまにとって有益な情報を伝えるにはプロの協力が不可欠だと感じています。「サロニア」のヘアアイロンを上手に使う方法やヘアアレンジのワンポイントアドバイスなど、一緒に提案できたらうれしいです。

内田:1つ提案ですが、「サロニア」にも“プロフェッショナル向け”ラインがあっても良いのでは。美容師が使うプロユース市場でも高機能、高価格商品が盛り上がっていますが、実はパイが大きいのは安くて長く使えるシンプルなものだと思います。今はドライヤー、ヘアアイロンの戦国時代とも言えますが、手頃なプロ向け商品は思い浮かびません。良いものがあれば僕もぜひ使ってみたいです。

廣瀬:ありがとうございます。「サロニア」の良さが生かせるようでしたら、ぜひプロ向けも検討してみたいですね。

PHOTOS:SHUHEI SHINE
TEXT:NATSUMI YONEYAMA
問い合わせ先
I-neお客さま窓口
0120-333-476

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マッシュが国内展開リスタートの「バブアー」 オイルドジャケット頼みから脱却目指す

 マッシュホールディングスが100%出資するバブアー パートナーズジャパンは10〜11月にかけ、英国ブランド「バブアー(BARBOUR)」の直営店を伊勢丹新宿本店、大丸東京店、ルクアイーレ大阪に出した。いずれの店舗も好調な滑り出しという。23年春夏は、ロゴTシャツやシャツなどの軽衣料品、はっ水ナイロンを使ったアウターなど、手に取りやすさや機能性を重視したライセンス商品を企画。女性客の獲得を加速するとともに、オイルドジャケットをはじめ秋冬衣料に偏重した販売構成からの脱却を目指す。

 「バブアー」は八木通商傘下のスープリームスインコーポレーテッドが展開してきたが、契約終了に伴い国内店舗を一斉閉店。8月に伊藤忠商事がブランドの独占輸入販売権を取得し、バブアー パートナーズジャパンを通じて国内展開を再開した。

 ライセンス商品の価格は、半袖Tシャツが6000〜7000円、スエットやパーカで1万2000〜5000円。アウター類も、本国商品と比較しておよそ7〜8割程度に抑え、新客のエントリー商品として手に取りやすくした。ブランド定番アウターの“ビデイル”は、シルエットをそのままにはっ水ナイロン素材にアップデート。ストレッチ素材で着やすさを重視した、春〜初夏に使えるオリジナルの羽織りも提案する。

ライフスタイル提案を強化
年間を通じて戦えるMDに

 「『バブアー』といえばオイルドジャケットのイメージだが、それが足かせにもなり、春夏に戦える商品が少ないのが課題」と担当者。「軽衣料や機能性ウエア、雨具などの雑貨も含めたライフスタイル提案を強化し、年間を通じて戦えるMDを作っていきたい」と話す。

 卸売りでは、「バブアー」本国とスープリームスインコーポレイテッドとの契約終了後に展開が中断していたユナイテッドアローズ、ベイクルーズ、ビームスなど、大手セレクトショップとの取り引きもすでに回復した。 直営店は 既存含めて数年内に12〜13店舗、来冬には都内に男女複合型の旗艦店を出すなどして認知を拡大。5年後に100億円(小売り換算)の事業規模を目指す。

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「オサジ」がネイルカラーを限定復刻 顧客アンケートで人気の高い3色を用意

 「オサジ(OSAJI)」は2023年1月6日、過去に発売し人気の高かった“オサジ アップリフト ネイルカラー”(限定3色、税込各1870円)を限定復刻する。

 今回復刻するカラーは顧客アンケートをもとに選定。2021年のホリデーコレクションで登場した、薄いセージグリーンにブロンズラメを敷き詰めたベージュニュアンスのブラウンカラー「203 Sakazuki〈盃〉」と、ピンク、パープル、ブラウンのミックスカラーで指先を優しく彩る「205 Sesshoku〈接触〉」、今年、ブランド誕生5周年を記念したノベルティーキャンペーンに登場した未発売カラーで、蓮の葉のような深みのあるグリーンが印象的な「N01 Hasu〈蓮〉」をラインアップしている。

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“三笘の1ミリ”は「たまたま」だった? 「ゼニア」イベントでサッカー日本代表の谷口彰悟が語る

 「ゼニア(ZEGNA)」は12月23日、銀座店でサッカー日本代表の谷口彰悟選手を招いたクリスマストークショーを開催した。

 MCにはサッカーとファッションに精通するハリー杉山を迎え、両者は「ゼニア」のウエアをまとって登壇。谷口選手は「見ただけで素材の良さがわかり、実際に着てみると動きやすくストレスがない」と当日のファッションについてコメント。またイベントでは2022年FIFAワールドカップ・カタール大会での激闘を、「みんながサッカーを通じて熱狂してくれた。これ以上ない経験になり、大会を目指して頑張ってきてよかった」と振り返った。

 さらに、スペイン戦で田中碧選手の逆転ゴールを演出した、三笘薫選手のアシストについても言及。三笘選手が、ゴールライン際で地面に叩きつけるようにバウンドさせたラストパスが、手前をスライディングしていた前田大然選手の上を越えて中央の田中選手に渡った。このパスを意図的にバウンドさせたかどうかで一部で話題になっていたものの、谷口選手は「たまたまだと(三笘)本人が言ってました」と笑った。

 谷口選手は、所属していた川崎フロンターレ退団を12月19日に発表。海外クラブへの移籍を前提とした手続きに移行するとしており、来季の去就が注目されている。最後に、「来年はチャレンジの一年になると思うので、強い気持ちで頑張っていきたいです」と語った。

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「サムソナイト」が“旅の再開”を祝したアジア限定キャンペーンの最終章を公開

 「サムソナイト(Samsonite)」は、“旅の再開”を祝うアジア地域限定の年間キャンペーン第3弾として、「NEW BEGINNINGS(新たな始まり)」と称したキャンペーンをスタートした。

 今回のキャンペーンには、“決意”をテーマに「2023年をワクワクとした気持ちで埋め尽くせるように」という希望を込めた。あらゆる世代や立場の人々が「次の1年を本当に大切なものにしたい」という共通の思いでつながっていることを表現したという。

 ムービーでは、旅先での家族写真や海辺のクリーンアップなどのシーンを通して、「大切な瞬間のためにそこにいること」「大事な時には立ち会うこと」「自分を必要とする人のために時間を作ること」「新しい習慣を身につけること」という4つのユニークなメッセージを発信。人生において最も大事な瞬間やイベントに時間を費やすことの喜びや意味、価値にフォーカスした。

 同キャンペーンは5月に、長く制限された旅の規制緩和を記念して、日本や中国、シンガポールなどのアジア地域でスタート。ストーリー性のあるムービーやビジュアルを定期的に公開し「旅することの本質と素晴らしさ」を1年を通して描き出してきた。

問い合わせ先
サムソナイト・ジャパン
0800-12-36910

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コーセーがMLB大谷翔平とグローバル広告契約 「スポーツも美容も毎日を充実させてくれるもの」

 コーセーはこのほど、米MLB「ロサンゼルス・エンゼルス(LosAngels Angels)」に所属する大谷翔平選手とグローバル広告契約を締結した。第1弾は2023年元日に大谷を起用した新聞広告を全国紙の朝日新聞、読売新聞、日本経済新聞と、地方紙の北海道新聞、岩手日報、岩手日日新聞に掲載する。今後、各ブランドからスキンケアや日焼け止めアイテムなどの広告を順次展開する予定だ。

 コーセーは、中期ビジョンとして「世界で存在感のある企業への進化」を掲げ、今後の新たな客づくりの拡大領域として「グローバル(Global)」「ジェンダー(Gender)」「ジェネレーション(Generation)」の“3G”をキーワードに取り組んでいる。その活動を推し進めるべく、「世界で活躍し、性別や年齢を問わず多くの人に愛される大谷選手と契約を結ぶことに至った。今後、大谷選手とともに、世界中の人々の肌を守り、心を豊かに幸せな人生を過ごせるような取り組みを進める」。

 大谷は、性差や年齢にとらわれず、世界で支持を集めているコーセーの考えや活動に共感。実際に同社の製品を使い、その製品力の高さを実感、納得した上で今回の契約に至ったという。大谷は、スポーツと美容で共通する点について「スポーツも美容も、楽しく健康でいるためには欠かせない、毎日を充実させてくれるものだと思います」とコメントした。

 コーセーはこれまで、日本スケート連名(06年〜)、国際スケート連盟(12年〜)、全日本スキー連盟(18年〜)、日本障害者スキー連盟(19年〜)など、各種スポーツ競技の競技団体や選手個人への協賛、化粧品の提供やメイク指導などの支援を継続的に行っている。

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「ディオール」から冬の美しさを感じさせるスニーカーやキャップ、バッグ

 「ディオール(DIOR)」は、ルレックス(ラメ)糸によってルテニウム(金属)をイメージした、“ディオール オブリーク”ジャカード生地を使った“B27”ロートップスニーカー(14万5000円税込、以下同)や“サドル”バッグ(39万6000円)を発売した。

 またホリデーシーズンに向けて、同ブランドのもう一つのアイコンである“CDダイヤモンド”モチーフを用いたキャップ(9万1000円)やスカーフ(6万5000円)もラインアップする。

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「ディオール」から冬の美しさを感じさせるスニーカーやキャップ、バッグ

 「ディオール(DIOR)」は、ルレックス(ラメ)糸によってルテニウム(金属)をイメージした、“ディオール オブリーク”ジャカード生地を使った“B27”ロートップスニーカー(14万5000円税込、以下同)や“サドル”バッグ(39万6000円)を発売した。

 またホリデーシーズンに向けて、同ブランドのもう一つのアイコンである“CDダイヤモンド”モチーフを用いたキャップ(9万1000円)やスカーフ(6万5000円)もラインアップする。

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「トム ブラウン」がバレンタイン限定のチョコレートアソートを発売 愛犬ヘクターをデザイン

 「トム ブラウン(THOM BROWNE)」は阪急うめだ本店3階のトム ブラウン チルドレンズウエア&チョコレートで販売している「トム ブラウン チョコレート(THOM BROWNE CHOCOLATE)」からバレンタイン限定のアソートメントを1月20日に発売する。価格は2個入りセットが2160円(税込、以下同)、12個入りセットが5940円、24個入りが1万260円。阪急うめだ本店3階のトム ブラウン チルドレンズウエア&チョコレートと、阪急百貨店オンラインストアで販売する。12月28日から、阪急百貨店オンラインストアで予約を受け付ける。

 用意したのは、アールグレイテイストのガナッシュをハート型にデザインした“アールグレイハート”とニューヨークの老舗チョコレートブランド「ルイス・シェリーニューヨーク(LOUIS SHERRY NY)」と協業したオリジナルチョコレート。オリジナルチョコレートにはデザイナーのトム・ブラウン(Thom Browne)の愛犬であるヘクターのほか、ブランドのシグネチャーアイテムをデザインした。アソートは、ヘクターの目をハート型でデザインしたメッセージカードもセットになっている。

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「トム ブラウン」がバレンタイン限定のチョコレートアソートを発売 愛犬ヘクターをデザイン

 「トム ブラウン(THOM BROWNE)」は阪急うめだ本店3階のトム ブラウン チルドレンズウエア&チョコレートで販売している「トム ブラウン チョコレート(THOM BROWNE CHOCOLATE)」からバレンタイン限定のアソートメントを1月20日に発売する。価格は2個入りセットが2160円(税込、以下同)、12個入りセットが5940円、24個入りが1万260円。阪急うめだ本店3階のトム ブラウン チルドレンズウエア&チョコレートと、阪急百貨店オンラインストアで販売する。12月28日から、阪急百貨店オンラインストアで予約を受け付ける。

 用意したのは、アールグレイテイストのガナッシュをハート型にデザインした“アールグレイハート”とニューヨークの老舗チョコレートブランド「ルイス・シェリーニューヨーク(LOUIS SHERRY NY)」と協業したオリジナルチョコレート。オリジナルチョコレートにはデザイナーのトム・ブラウン(Thom Browne)の愛犬であるヘクターのほか、ブランドのシグネチャーアイテムをデザインした。アソートは、ヘクターの目をハート型でデザインしたメッセージカードもセットになっている。

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サッカーW杯準優勝のフランス代表が「ルイ・ヴィトン」の“キーポル 50”と共に帰国

 2022 FIFAワールドカップで準優勝に輝いたサッカーフランス代表の選手が、「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」のバッグと共にパリに帰国した。

 オリヴィエ・ジルー(Olivier Giroud)、キングスレイ・コマン(Kingsley Coman)、スティーヴ・マンダンダ(Steve Mandanda)各選手は、同大会のためにデザインされた“キーポル 50”を携行。ゴールの際のネットの動きをエンボス加工するなど、サッカーの要素を取り入れたデザインが特徴だ。

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