イギリス発のスキンケアブランド「エボルブ」が日本上陸 ヴィーガンやオーガニック原材料にこだわる

サステナブルビューティブランド「ビー(Be)」を展開するBeは、イギリス発のスキンケアブランド「エボルブ(EVOLVE)」の正規輸入代理店として、9月22日から日本で販売をスタートする。セレクトショップのスタイルデーブルやエシカルシーなどで取り扱う。

「エボルブ」は、「CARING FOR SKIN AND EARTH」をテーマに掲げ、自然由来のものづくりに取り組む。30年以上天然製剤を作成する専門力を持った研究開発チームが機能性を追求し、原材料を選定。Bコーポレーション認証やヴィーガン認証など4つの認証を取得し、ヴィーガンやオーガニック原材料を使用したスキンケアアイテムを展開する。アップサイクルしたココナッツなどを原材料として使用するほか、容器とパッケージは63%がリサイクル原料で、ガラス容器とキャップ、化粧箱には100%リサイクル可能なグラスペーパーを採用する。

ゴールデンカラーが特徴のフェイスマスク“バイオレチノール ゴールドマスク”(30mL、6270円)は、バイオレチノール配合で、乾燥を防ぎながらハリを与え、肌を滑らかに整える。拭き取りクレンジング化粧水“ディープクリーン ミセラーウォーター”(190mL 、7700円)は、メイク汚れを落としながらヒアルロン酸が肌を保湿。拭き取りクレンジングと化粧水の2役を兼ね備え、肌への刺激が少なく、しっとりとした肌に仕上げる。

ブースターオイル“バイオレチノール + Cブースター”(15mL 、1万670円)は、乾燥などでくすみがちな肌を整え、潤いを与える。レチノールに似た効果を持つバクチオールや、ビタミンCなどを配合し、肌荒れを防ぎながら滑らかな肌に仕上げる。

なお、スタイルデーブルとエシカルシーは、「エボルブ」とブランドやオーガニックの魅力を発信するトークセッションを実施する。スタイルテーブルは9月21日の18時から、エシカルシーは同日19時から開催する。

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「乾燥さん」が脂性肌にもおすすめのスキンケアシリーズを発売 価格は1000円代で贅沢な成分を配合

スタイリングライフ・ホールディングス BCLカンパニー(以下、BCLカンパニー)は、ベースメイクブランド「乾燥さん(KANSOSAN)」から薬用のスキンケアアイテム3種を発売した。新商品発表会を開催し、商品企画を担当した齊藤久美子商品開発本部企画2部 部長や御殿谷りえPRマネジャーに加えて、ゲストに皮膚科医であり美容系ユーチューバーとして活躍する友利新が登壇した。

「乾燥さん」は乾燥や花粉などの外的要因から肌を守る、保湿特化のベースメイクアイテムを展開するブランドだ。限定で販売していた化粧下地“水分力スキンケア下地”(30g、1430円)は、X(旧ツイッター)で「どこにも売っていない」「定番化してほしい」などの声が投稿されるほどの人気を博した。齊藤部長は、「『乾燥さん』は、BCLカンパニーの中でも主力ブランドに育てていきたいと思っている。現在はベースメイクとスキンケアアイテムを展開しているが、ほかの商品の拡充も検討している」と話し、スキンケアアイテム3種については「贅沢な成分を配合しながらも、価格を1000円代まで抑えた。パッケージはシンプルなデザインに仕上げて、中身に力を入れた」とこだわりを語った。

販売中の商品は3アイテム。1本で化粧水、美容液、乳液の役割を果たす”薬用しっとり化粧液”【医薬部外品】(230mL、1650円)、かさついた肌を潤す高保湿タイプのフェイスクリーム”薬用しっとりクリーム”【医薬部外品】(50g、1760円)、より乾燥の気になる目元や口元にピンポイントに使える部分用クリーム”薬用リンクルケアクリーム”【医薬部外品】(20g、1210円)をそろえる。全ての商品に共通してシワを改善するナイアシンアミドと、肌荒れなどを防ぐグリチルリチン酸ジカリウムを配合している。

発表会に登壇した友利氏は「乾燥さん」のスキンケアアイテムについて「私は脂性肌で、乾燥とは無縁の人生を送ってきたので、正直に言ってしまうと『乾燥さん』と聞いた時は私とは関係ないブランドだと思っていた。使ってみたところ浸透が早く、ベタつきが気にならないし、内側から潤ったような肌に導いてくれる。話題のナイアシンアミドなども入っているため、単なる乾燥ケアを超えて、私の取り入れたい成分が詰まっている」と話した。

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「トミー ヒルフィガー」とSZAがブランチパーティーを開催 2023年秋のキャンペーンを祝して

「トミー ヒルフィガー(TOMMY HILFIGER)」は、アメリカのR&Bシンガーで、グラミー賞の受賞歴もあるマルチプラチナアーティストのシザ(SZA)と共に、同ブランドの2023年秋のキャンペーンを祝うブランチパーティーをニューヨークの会員制社交クラブ「マクスウェル トライベッカ(Maxwell Tribeca)」で開催した。

同キャンペーンは、“ビロンギングとトゥギャザーネス(所属と一体感)”がテーマ。シザのほか、クインシー・ジョーンズ(Quincy Jones)やパロマ・エルセッサー(Paloma Elsesser)、アンバー・バレッタ(Amber Valletta)、スティーブ・アオキ(Steve Aoki)とデボン・アオキ(Devon Aoki)の兄妹らが、友人や家族と登場している。

シザは、「私はすごく恵まれている。トミーはアイコンであり、『トミー ヒルフィガー』は子ども時代から定番のブランドだったので、こうして関わることができて本当に光栄。撮影は緊張したけれど、両親と一緒だったので楽しかった」と語った。ツアー中に同ブランドの服を着用しているかという質問に対しては、「チューブトップは好きだけど、胸が飛び出しそうで怖い。だから、オーバーオールを着ているわ」と答えた。

ブランチパーティーには、トミー・ヒルフィガー(Tommy Hilfiger)=デザイナーとシザに加えて、ララ・アンソニー(La La Anthony)、クエイヴォ(Quavo)、ハリマ・アデン(Halima Aden)など、ファッション、アート、音楽、エンタメ、スポーツの業界のスターたちが参加した。

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「トミー ヒルフィガー」とSZAがブランチパーティーを開催 2023年秋のキャンペーンを祝して

「トミー ヒルフィガー(TOMMY HILFIGER)」は、アメリカのR&Bシンガーで、グラミー賞の受賞歴もあるマルチプラチナアーティストのシザ(SZA)と共に、同ブランドの2023年秋のキャンペーンを祝うブランチパーティーをニューヨークの会員制社交クラブ「マクスウェル トライベッカ(Maxwell Tribeca)」で開催した。

同キャンペーンは、“ビロンギングとトゥギャザーネス(所属と一体感)”がテーマ。シザのほか、クインシー・ジョーンズ(Quincy Jones)やパロマ・エルセッサー(Paloma Elsesser)、アンバー・バレッタ(Amber Valletta)、スティーブ・アオキ(Steve Aoki)とデボン・アオキ(Devon Aoki)の兄妹らが、友人や家族と登場している。

シザは、「私はすごく恵まれている。トミーはアイコンであり、『トミー ヒルフィガー』は子ども時代から定番のブランドだったので、こうして関わることができて本当に光栄。撮影は緊張したけれど、両親と一緒だったので楽しかった」と語った。ツアー中に同ブランドの服を着用しているかという質問に対しては、「チューブトップは好きだけど、胸が飛び出しそうで怖い。だから、オーバーオールを着ているわ」と答えた。

ブランチパーティーには、トミー・ヒルフィガー(Tommy Hilfiger)=デザイナーとシザに加えて、ララ・アンソニー(La La Anthony)、クエイヴォ(Quavo)、ハリマ・アデン(Halima Aden)など、ファッション、アート、音楽、エンタメ、スポーツの業界のスターたちが参加した。

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「アメリ」が「アルファインダストリーズ」とコラボ ミリタリーベストとコートを発売

「アメリ(AMERI)」は、ミリタリーブランド「アルファインダストリーズ(ALPHA INDUSTRIES)」とコラボレーションしたアイテムを9月29日に発売する。

「アルファインダストリーズ」の代表的なMA-1タイプの“リバーシブルベスト”(2万4200円)は、コーディネートに取り入れやすい配色を意識したカーキとブラックの別注カラーで用意する。M65タイプの“オーバーコート”(3万5200円)はライナーやフードなどは削ぎ落とし、軽量でラフな着用感にアレンジ。現行のアイテムから着丈を少し長めに、ドロスト位置をあえて腰位置に設定する。“リバーシブルベスト”同様、両ブランドのオリジナルネームテープを施し「アメリ」らしくカジュアルながらもレディライクに仕上げた。

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【スナップ】渡辺直美、板垣李光人、南沙良、kemioが来場 「コーチ」2024年春夏コレクション

「コーチ(COACH)」は9月7日(現地時間)、2024年春夏コレクションを発表するランウエイショーを開催した。スチュアート・ヴィヴァース(Stuart Vevers)のクリエイティブ・ディレクター就任10周年の節目もあって、世界中から多くのセレブリティが駆けつけた。

ショー会場のフロントローには、「コーチ」のグローバルアンバサダーのリル・ナズ・X(Lil Nas X)や俳優のジェニファー・ロペス(Jennifer Lopez)、カミラ・メンデス(Camila Mendes)、チェイス・ストークス(Chase Stokes)、ローラ・タング(Lola Tung)、ダヴ・キャメロン(Dove Cameron)、インディア・リア・アマルテイフィオ(India Amarteifio)、ベニート・スキナー(Benito Skinner)らが並び、日本からは、ニューヨークに初めて訪れたという俳優の板垣李光人と南沙良、NY在住のお笑い芸人、渡辺直美と動画クリエイターのkemioが華を添えた。

ショーの興奮冷めやらぬまま、ニューヨーク公共図書館(New York Public Library)のサロモン・ルームという閲覧室でディナーパーティーを行い、スペシャルナイトを締め括った。

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「ミティア オーガニック」から透明感とハリをチャージするシートマスクが登場

ファミリーマートで展開するオーガニックコスメブランド「ミティア オーガニック(MITEA ORGANIC)」は10月3日、透明感とハリをチャージするシートマスク“インテンシブマスクC”(352円)を発売する。コスメキッチンとビープル、メイクアップキッチンの公式ECでは9月15日から先行発売する。

同商品は、スイカの力に着目した集中保湿の美容液シートマスク。保湿成分3種と、植物エキス20種を配合し、透明感とハリのある肌に導く。シートには、コットン由来の高密着素材を採用。高い保液力で肌にフィットし、角層深くまで肌を潤いで満たす。ウッディラベンダーの香り。

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三代目JSB今市隆二の私物や総額1500万円超のデニムも展示 倉敷でデニム展「SETO INLAND LINK」開催

デニムにまつわるアート作品を展示する展覧会「SETO INLAND LINK(セト インランド リンク)」が10月7〜9日、岡山県倉敷市の観光名所、美観地区で開催される。イベントのコンセプトは「“デニム”が紡ぐ多様な個性」。レアなビンテージデニムや製造・加工工場から作られた残布を使ったアート作品の展示などが行われる。入場料は無料。

作品制作には、国内外のアーティストやクリエイター、デニム職人、岡山県内の専門学生、放課後等デイサービスに通う小学生などが参加。穿き込むほどに味が出るデニム特有の風合いや表情を生かし、独自のセンスで新しいものに生まれ変わらせる。出展には、韓国出身の男性ダンスヴォーカルグループ SUPERNOVA(超新星)のゴニルや精神科の看護師としての経験を持つデザイナーの津野青嵐、ヨーロッパ最大級のファッションコンテスト「ITS(INTERNATIONAL TALENT SUPPORT CONTEST)」ファッション部門のファイナリストに最年少19歳で選出されたデザイナーの八木華、アダストリア(ADSTRIA)が岡山県内で構える12ブランド18店のショップスタッフも参加している。また、児島に拠点を構えるデニム加工会社、癒toRi18(ユトリイチハチ)とフーヴァル(WHOVAL)、美東の3社と、倉敷市立短期大学と倉敷ファッションカレッジ、中国デザイン専門学校の3校がタッグを組み、廃材を使った作品を制作した。

作品展示のほかに、東京・原宿の古着店ベルベルジンの藤原裕ディレクターが選定した総額1500万円を超えるビンテージデニムやビンテージデニムコレクターとしても知られる三代目 J SOUL BROTHERSの今市隆二の私物も展示予定。またオンラインでは、小木“Poggy”基史による動画エキシビションも公開される。

イベント開催の背景について、世界のデニム産業の中心地として知られる児島の職人の高齢化と次世代の担い手不足による後継者問題の課題などをあげる。今回の「SETO INLAND LINK」を通して、デニムを工業製品としてではなく、クリエイティブで美術的な作品として光をあてることで、新たな魅力と可能性を提示し、業界また若い世代へのアプローチを狙う。

■ 「SETO INLAND LINK」
日にち:2023年10月7〜9日
時間:7、8日9時30分〜20時、9日9時30分〜19時
会場:美観地区内にある児島虎次郎記念館、旅館くらしき、倉敷物語館
入場料:無料

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「フェティコ」×「ハルノブムラタ」×ザ トウキョウ 三吉彩花が着こなすドレスのようなシャツ

TOKYO BASEが運営するセレクトショップのザ トウキョウ(THE TOKYO)は、2周年を記念して「フェティコ(FETICO)」、「ハルノブムラタ(HARUNOBUMURATA)」とトリプルコラボレーションしたシャツ(全2色、6万8200円)を、9月15日12時に販売する。ザ トウキョウ全店舗・オンラインストア、ゾゾタウン(ZOZOTOWN)で取り扱う。

「ハルノブムラタ」で人気なシャツ“GWEN”をベースに、「フェティコ」が得意な刺しゅうデザインを首元に施した“レース エンブロイダリー GWEN(LACE EMBROIDERY GWEN)”は、シャツとしてもミニワンピースとしても着用可能なオーバーサイズだ。生地はしなやかでツヤ感のあるトリアセテート/ポリエステル素材を使用している。

「フェティコ」デザイナー舟山瑛美と「ハルノブムラタ」デザイナー村田晴信は専門学校での同級生。今回のコラボレーションについて舟山は「日常にも、ドレスアップしたい日にも、スタイルに合わせて楽しんでいただければ幸いです」と述べ、村田は「学生時代からの友人でもあるFETICOとのコラボレーションは、両ブランドに共通する女性像を探すプロセスでした」とコメントした。

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「ユニクロ:シー」クレア・ワイト・ケラーが語ったユニクロとラグジュアリーの違い

ユニクロは9月15日、「クロエ(CHLOE)」や「ジバンシィ(GIVENCHY)」を率いてきた英国人デザイナー、クレア・ワイト・ケラー(Clare Waight Kellar)によるウィメンズの新ライン、「ユニクロ:シー(UNIQLO : C)」を国内外で発売する。発売を前にクレアも来日し、柳井正ファーストリテイリング会長兼社長やユニクロのR&D統括責任者である勝田幸宏グループ上席執行役員らと記者会見に登壇。「ユニクロ:シー」に込めた思いやモノ作りへの取り組み方、ユニクロの印象などを率直に語った。ここでは、クレアと勝田上席執行役員が「WWDJAPAN」の個別インタビューで語った内容を公開。記事末尾では、記者会見でのクレアと勝田上席執行役員の発言も紹介する。

WWD:これまでさまざまなメゾンで働いてきたが、今回ユニクロのチームと働いてみて、他のブランドや企業に比べてどんな印象を抱いたか。

クレア・ワイト・ケラー(以下、クレア):ユニクロは第一にオフィスが非常に巨大。これまで働いてきたブランドとはビジネスの規模が全く異なる。そのようにスケールが大きいにもかかわらず、非常に細かい所にまで目を配り、あらゆることに高い精度を求める会社であるということは私にとって嬉しい驚きだった。商品が投入されるまでに、デザインや生産のプロセス全体でチェックにチェックを重ね、本当に精緻にモノ作りをしている。ここまでやるとは想定していなかった。その一例がフィッティングだ。

WWD:「ユニクロ:シー」のデビューコレクションでは5回もフィッティングを行ったと聞いた。

クレア:その通りだ。これまで働いてきたパリのブランドでは、もっと早い周期でコレクションを作る必要があり、フィッティングにそこまで時間をかけることはなかった。「ユニクロ:シー」は年間2シーズンのスケジュールでモノ作りが進んでいるが、パリで仕事をしていた時は年間4シーズンで、12週間で1つのコレクションを仕上げなければならなかった。それに比べると、今は倍以上の時間がかけられる。以前は短時間でコレクションを仕上げていくために、私はデザインに専念し、生産や品質の確認といった部分は担当者に任せていたが、「ユニクロ:シー」では全てのプロセスを私自身がチェックできる。時間はたっぷりあり、忙し過ぎて大変ということはない。

WWD:「ユニクロ:シー」は、以前ディレクションしていた「クロエ」と比較されることも多い。自身でも通じる部分はあると思うか。

クレア:「ユニクロ:シー」は私の美意識に基づくパーソナルなスタイルを、ユニクロのプラットフォームを通して作り上げている。もちろん、以前のブランドでの私の象徴的なスタイルに通じる部分もあるだろうが、私は自分自身のスタイルを表現しようと今回も取り組んでいる。

WWD:「クロエ」時代しかり、長年“リアルウーマン”に向けて服をデザインしてきた。ラグジュアリーブランドを着る女性ももちろんリアルウーマンだが、ユニクロと組むことで、これまでよりももっと幅広い女性たちに向けてモノ作りができる。

クレア:まさにそうだ。作った服をより多くの方に着ていただけるのは、ユニクロというブランドだからこそ。それは「ユニクロ:シー」に取り組む上で大きな喜びになっている。「クロエ」や「ジバンシィ」での仕事においても、私のクリエーションを「すてきだ」と言っていただく機会はあったが、気に入っていても買えなかった人も多い。ユニクロと組むことで、私がデザインした服を多くの人に着ていただける機会があるというのはとても嬉しいことだ。

「リアルな女性を今まで以上に追求」

WWD:「クロエ」や「ジバンシィ」で働いていたころと今を比べると、女性がファッションに対して求めるものは変化しているか。

クレア:どんなときも女性のニーズはその時々で変わっている。直近ではパンデミックもあったし、私自身も3年間ファッションビジネスから離れていたこともあって、以前とは異なる視点でファッションを見つめることができている。これまでもリアリズム、つまり服を着る人のことを重視してデザインをしてきたが、今まで以上にそれを考えるようになった。現代人は常に動いていて、仕事の打ち合わせや食事、出張、オンライン会議、プライベートとさまざまなシーンがある。そういった自分の時間軸に合わせて、パッキングしてどこにでも持っていけて、ケアも簡単で、シーンに合わせてさまざまに着回しができる服が必要になっている。その点を今まで以上に強く考えてデザインしている。

WWD:「ユニクロ:シー」のCに合わせて、今後はシーズンごとにCから始まるさまざまな単語をキーワードにするというアイデアがあると聞いた。「クロエ」時代もバッグにアルファベット順の頭文字で名前をつけるなど、クリエーションにおいて言葉がキーになっているように感じる。

クレア:今シーズンの「ユニクロ:シー」は、Color、City、Communityなど、Cから始まるいくつかの単語で、コレクションの持つさまざまな側面に光を当てた。言葉は人につながっていくものだ。言葉によってコレクションや商品の背景にあるストーリーを伝えていくことで、作り手側の表現したいことが単なる情報としてではなく、自分ごととしてお客さまに届けることができると考えている。

「世界一になるためには、欧米で売ることが重要」

WWD:ユニクロは世界一のファッションブランドを目指しているが、世界一になるために、何が足りていないと思うか。

クレア:欧米のマーケットに広がることが重要だ。私は欧米のファッションマーケットのことはよく分かっているので、私の知識を提供することでユニクロはさらに前進できるのではないか。ファッションの捉え方やファッションに求めるものは、欧米とアジアとでは異なる。それらをうまく融合して、グローバルなスタイルとして出していきたいと思っている。例えば欧米ではシアーな素材が女性らしさもあって好まれるが、ユニクロの世界であるアジアではあまり求められない。どちらにとってもちょうどいいポイントを見つけて、ユニクロでうまく機能する方法で欧米のお客さまにも満足していただく。そのやり方を見つけていきたい。

WWD:ユニクロはテック素材を使った機能性商品に強く、その分繊細なデザインが求められるウィメンズウエアに弱いという課題がある。機能性ドリブンというユニクロのブランドイメージには同意するか。

クレア:確かにそうだ。ただ、テクノロジーやイノベーションがあるからこそユニクロの服が大好きだという人もたくさんいる。そこに私が自分の美意識として培ってきたものを持ち込めば、いいものができると思っている。機能性素材を作り、使用することもとても面白い。これまでのブランドではあまりテクニカルな素材を使ってこなかったが、ファッションにおいて機能性と感性という2つを合わせることは非常に興味深いと感じている。

WWD:ユニクロにとっては、今回の取り組みでの最大の学びは何か。

勝田幸宏ファーストリテイリンググループ上席執行役員ユニクロR&D統括責任者(以下、勝田):クレアさんは自身で緻密なリサーチを重ねており、ファッションの知識や引き出しがものすごい。別のデザイナーと比べるわけではないが、こんなに地道にリサーチを続けているのかと非常に驚いた。だからこそ、(取り組み相手のブランドに対し)「あなたたちならこういった感じがいいんじゃないか」とアイデアを出すことができる。彼女はアトリエに、資料として大量の服のアーカイブを持っている。クレアさんにも登壇いただいた9月12日の社内のコンベンションで、柳井(正ファーストリテイリング会長兼社長)が「過去を知り、今を知らないと未来なんて分からない。過去と今が分かっていないとビジネスなんてできない」といった趣旨のことを話していたが、彼女が服のデザインにおいてやっていることはそれとまさに同じ。そういった姿勢を社内の企画チームのメンバーには是非見習ってほしい。服のデザインに限らず、何事も積み重ねられてきたものに足していくという伸展のあり方を学んでほしいし、自分もそうでないといけない。

WWD:具体的に、どんなアーカイブを持っているのか。

クレア:仕事を始めた1990年代から服は集めており、2000着ほどある。「カルバン・クライン(CALVIN KLEIN)」や「ラルフ ローレン(RALPH LAUREN)」「ジル サンダー(JIL SANDER)」「プラダ(PRADA)」、挙げ出したらきりがない。もちろん、自分がディレクションしていた「クロエ」や「ジバンシィ」もある。リサーチのために集めているというよりも、単にコレクションしたいという気持ちもある。そのために多くの部屋が必要で大変だ。参考資料の本や写真も中毒じゃないかというくらいたくさん持っており、写真は8万5000点ほどある。スナップ写真で、街行く人のバッグや靴をフォーカスして撮ることもあるし、建物や景色、気に入ったソファの柄、心ひかれた色や形など、自分が面白いと感じたものを撮っている。

「メンズウエアもぜひ作りたい」

WWD:一緒に働いているユニクロのメンバーはどんな人たちか。

クレア:フレンドリーでとても働きやすい人たちだ。距離を隔てて働くため、言葉については心配だったが、皆英語も上手で心配は杞憂だった。そして、ユニクロチームのどんなことに対してもなんとかトライしようとする努力の姿勢には驚かされた。柳井さんは、昨日のコンベンションでのスピーチを聞き、業績などのビジネス面だけでなく関わる人ひとり一人に心を砕き、事業全体に責任を持っているリーダーという印象を持った。だから成功しているんだなと。

WWD:柳井会長は要求が非常に細かいというイメージも一般的には言われるが。

クレア:細かくなければ絶対に成功はできない。私が見てきた限り、(LVMHグループを率いる)アルノーさんもラルフ・ローレン氏も皆非常に細かい。ローレン氏は店頭でマネキンのチェックをしていたし、アルノーさんもアジアに行けば必ず各ブティックを見て回って、何か問題がないかをチェックしている。大きなビジネスのオーナーは、皆共通して非常に細かいものだと思う。

WWD:「ユニクロ:シー」はウィメンズコレクションだが、クレアさんはメンズウエアも作りたいと希望していると聞いた。

勝田:先週、パリで現地メディア向けの展示会などを行ってきたが、そこで僕もクレアさんも一番よく聞かれたのが「メンズはやらないのか?」だった。

クレア:「ぜひメンズもやりましょう」と今勝田さんにプッシュしている。うまく説得して、メンズも企画できればいいなと思っている(笑)。


【以下、記者会見での掛け合いや質疑応答から】

――ユニクロがクレアとタッグを組んだ理由や経緯を教えてほしい。

勝田:クレアさんとは、2年前のちょうど今ごろから話をしていた。「ユニクロ:シー」は一回限りのコラボレーションではなく、ずっと続けていって、お互いに成長できるプロジェクトにしたいとわれわれは考えている。ユニクロはグローバルで店舗網を広げ、世界中のお客さまから支持されているが、課題の1つとして、ウィメンズウエア特有の繊細さを表現できていない点がある。繊細なプロポーションや色、ディテールなどを、普段着の中に持ち込みたい。ユニクロの企画チームとしてももちろん努力するが、そういうデザインに長けた外部のデザイナーと組もうと、いろんな人と話をした。

クレアさんは「クロエ」をけん引したイメージが強いが、キャリアの原点は「ラルフ ローレン」のメンズクロージングラインだ。基礎としてメンズの構築的なデザインを徹底的に学び、その後さまざまなブランドで活躍してきた。当時、自分も前職でバイヤーだったので印象深いが、彼女を起用した「プリングル オブ スコットランド(PRINGLE OF SCOTLAND)」が突然おしゃれに変わったのをよく覚えている。メンズクロージングという基礎があるからこそ幅広いアウトプットができ、“LifeWear”の方向性を分かちあえばわれわれの課題を解決できるのではと思い、彼女と組むことを決めた。

――ユニクロのことを以前から知っていたか。

クレア:10年以上前から知っていた。きっかけはジル・サンダー氏と組んでいた「+J」で、初めて買った商品も「+J」のメンズアイテムだ。サンダーさんのような人があれほどの規模で協業するのだから、きっと面白い会社なんだろうと思っていたし、サンダーさんがユニクロとやってきたようなことが私もできたら楽しいだろうなと感じていた。「ユニクロ:シー」のプロジェクトが始まって以降は、居住地のロンドンと東京を何度も往復している。18カ月の間で、今回が10回目の来日だ。

――「ユニクロ:シー」で大切にしていることは。

クレア:達成したいのはタイムレスなスタイル。それを特に象徴しているアイテムがトレンチコートだ。全体として、私の持ち味である柔らかい感覚やフェミニンな要素があって、長い期間着続けたいと思えるものを目指した。色も非常に重要だ。白、黒、グレーといったニュートラルカラー同士を組み合わせるだけでなく、さまざまな色を取り入れつつも、それが補完しあって響き合い、うまくコーディネートできるということを証明したかった。

勝田:色をはじめ、かなり緻密に計算して作っているという印象を抱いた。

クレア:その通りだ。

――「ユニクロ:シー」というブランドネームに込めた思いは何か。

クレア:クレアのCというのはもちろんだが、City、Color、Combination、Collaborationなど、Cから始まるさまざまな言葉がキーになっている。「+J」や「ユニクロ U」と同様に、「ユニクロ:シー」のCにもユニクロの持つさまざまな考え方や切り口が詰まっている。(ブランドネームを考えてほしいと言われたとき)勝田さんへのメールにCから始まるさまざまな言葉を列挙した。今後のシーズンも、Cから始まるさまざまな言葉をキーワードとしてあげていこうと思っている。

――“エフォートレス(effortless、肩ひじ張らない、といった意味)”という形容詞が「クロエ」時代などにはよく使われ、会見の中で自身も使っていたが、“エフォートレス”とは具体的にどういうあり方やファッションを指すのか。

クレア:それは日常着においてとても重要なことだ。仕事や家族との用事など、現代人はやらなければならないことがたくさんある。肩に力を入れなければならないようなことは極力減らしたい。着るものがラクであるということは非常に大切であり、自分の動きに合わせて服も動いてくれるようなものがいい。シーズンごとに常に新しいものを買わなければならないというあり方も違う。ずっと着られるということも“エフォートレス”だ。繰り返しになるが、タイムレスに、長い期間着てもらえるということはデザインするにあたって非常に重視している。今、求められているのはモダンでありながらタイムレスな商品だ。

――ユニクロの生地や縫製のクオリティーについてはどう感じたか。

クレア:非常に高い水準にある。私が使用にゴーサインを出した素材がユニクロ社内の品質基準に合わず、数週間後にもう一度素材を選び直したこともあった。今までの私の品質に対する基準も高かったが、ユニクロはそれ以上だった。高品質の生地であっても、耐摩耗性など、使っていくとどうなるかという部分にも細かく気を配っている。

――サステナビリティにはどのように取り組むか。

クレア:2つの手法で取り組む。1点目は素材を厳しく選定し、より環境負荷が低いものを選ぶこと。2点目は、ワードローブに長く残るアイテムを作っていくこと。「ユニクロ:シー」のアイテムを、「これさえ持っていれば大丈夫」と長い期間着てもらえたら嬉しい。

――三児の母親でもある。仕事とプライベートの両立において重視していることは何か。

クレア:何事も整理整頓が大事だ。そして、仕事にも子どもにもちゃんと時間を割くこと。大学生の娘もいるが、彼らのロールモデルになることも意識している。こんなふうに仕事とプライベートの両立がちゃんとできると見せることが重要だ。

勝田:すばらしい先輩と仕事をする機会を得て、先日面談をしたユニクロ社内のデザイナーは、「将来は私もクレアさんみたいになりたい」と話していた。ユニクロとクレアさんとがお互いに成長できればと思っているし、最終的には、お客さまにファッションの楽しさが伝わればと思っている。

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「ユニクロ:シー」クレア・ワイト・ケラーが語ったユニクロとラグジュアリーの違い

ユニクロは9月15日、「クロエ(CHLOE)」や「ジバンシィ(GIVENCHY)」を率いてきた英国人デザイナー、クレア・ワイト・ケラー(Clare Waight Kellar)によるウィメンズの新ライン、「ユニクロ:シー(UNIQLO : C)」を国内外で発売する。発売を前にクレアも来日し、柳井正ファーストリテイリング会長兼社長やユニクロのR&D統括責任者である勝田幸宏グループ上席執行役員らと記者会見に登壇。「ユニクロ:シー」に込めた思いやモノ作りへの取り組み方、ユニクロの印象などを率直に語った。ここでは、クレアと勝田上席執行役員が「WWDJAPAN」の個別インタビューで語った内容を公開。記事末尾では、記者会見でのクレアと勝田上席執行役員の発言も紹介する。

WWD:これまでさまざまなメゾンで働いてきたが、今回ユニクロのチームと働いてみて、他のブランドや企業に比べてどんな印象を抱いたか。

クレア・ワイト・ケラー(以下、クレア):ユニクロは第一にオフィスが非常に巨大。これまで働いてきたブランドとはビジネスの規模が全く異なる。そのようにスケールが大きいにもかかわらず、非常に細かい所にまで目を配り、あらゆることに高い精度を求める会社であるということは私にとって嬉しい驚きだった。商品が投入されるまでに、デザインや生産のプロセス全体でチェックにチェックを重ね、本当に精緻にモノ作りをしている。ここまでやるとは想定していなかった。その一例がフィッティングだ。

WWD:「ユニクロ:シー」のデビューコレクションでは5回もフィッティングを行ったと聞いた。

クレア:その通りだ。これまで働いてきたパリのブランドでは、もっと早い周期でコレクションを作る必要があり、フィッティングにそこまで時間をかけることはなかった。「ユニクロ:シー」は年間2シーズンのスケジュールでモノ作りが進んでいるが、パリで仕事をしていた時は年間4シーズンで、12週間で1つのコレクションを仕上げなければならなかった。それに比べると、今は倍以上の時間がかけられる。以前は短時間でコレクションを仕上げていくために、私はデザインに専念し、生産や品質の確認といった部分は担当者に任せていたが、「ユニクロ:シー」では全てのプロセスを私自身がチェックできる。時間はたっぷりあり、忙し過ぎて大変ということはない。

WWD:「ユニクロ:シー」は、以前ディレクションしていた「クロエ」と比較されることも多い。自身でも通じる部分はあると思うか。

クレア:「ユニクロ:シー」は私の美意識に基づくパーソナルなスタイルを、ユニクロのプラットフォームを通して作り上げている。もちろん、以前のブランドでの私の象徴的なスタイルに通じる部分もあるだろうが、私は自分自身のスタイルを表現しようと今回も取り組んでいる。

WWD:「クロエ」時代しかり、長年“リアルウーマン”に向けて服をデザインしてきた。ラグジュアリーブランドを着る女性ももちろんリアルウーマンだが、ユニクロと組むことで、これまでよりももっと幅広い女性たちに向けてモノ作りができる。

クレア:まさにそうだ。作った服をより多くの方に着ていただけるのは、ユニクロというブランドだからこそ。それは「ユニクロ:シー」に取り組む上で大きな喜びになっている。「クロエ」や「ジバンシィ」での仕事においても、私のクリエーションを「すてきだ」と言っていただく機会はあったが、気に入っていても買えなかった人も多い。ユニクロと組むことで、私がデザインした服を多くの人に着ていただける機会があるというのはとても嬉しいことだ。

「リアルな女性を今まで以上に追求」

WWD:「クロエ」や「ジバンシィ」で働いていたころと今を比べると、女性がファッションに対して求めるものは変化しているか。

クレア:どんなときも女性のニーズはその時々で変わっている。直近ではパンデミックもあったし、私自身も3年間ファッションビジネスから離れていたこともあって、以前とは異なる視点でファッションを見つめることができている。これまでもリアリズム、つまり服を着る人のことを重視してデザインをしてきたが、今まで以上にそれを考えるようになった。現代人は常に動いていて、仕事の打ち合わせや食事、出張、オンライン会議、プライベートとさまざまなシーンがある。そういった自分の時間軸に合わせて、パッキングしてどこにでも持っていけて、ケアも簡単で、シーンに合わせてさまざまに着回しができる服が必要になっている。その点を今まで以上に強く考えてデザインしている。

WWD:「ユニクロ:シー」のCに合わせて、今後はシーズンごとにCから始まるさまざまな単語をキーワードにするというアイデアがあると聞いた。「クロエ」時代もバッグにアルファベット順の頭文字で名前をつけるなど、クリエーションにおいて言葉がキーになっているように感じる。

クレア:今シーズンの「ユニクロ:シー」は、Color、City、Communityなど、Cから始まるいくつかの単語で、コレクションの持つさまざまな側面に光を当てた。言葉は人につながっていくものだ。言葉によってコレクションや商品の背景にあるストーリーを伝えていくことで、作り手側の表現したいことが単なる情報としてではなく、自分ごととしてお客さまに届けることができると考えている。

「世界一になるためには、欧米で売ることが重要」

WWD:ユニクロは世界一のファッションブランドを目指しているが、世界一になるために、何が足りていないと思うか。

クレア:欧米のマーケットに広がることが重要だ。私は欧米のファッションマーケットのことはよく分かっているので、私の知識を提供することでユニクロはさらに前進できるのではないか。ファッションの捉え方やファッションに求めるものは、欧米とアジアとでは異なる。それらをうまく融合して、グローバルなスタイルとして出していきたいと思っている。例えば欧米ではシアーな素材が女性らしさもあって好まれるが、ユニクロの世界であるアジアではあまり求められない。どちらにとってもちょうどいいポイントを見つけて、ユニクロでうまく機能する方法で欧米のお客さまにも満足していただく。そのやり方を見つけていきたい。

WWD:ユニクロはテック素材を使った機能性商品に強く、その分繊細なデザインが求められるウィメンズウエアに弱いという課題がある。機能性ドリブンというユニクロのブランドイメージには同意するか。

クレア:確かにそうだ。ただ、テクノロジーやイノベーションがあるからこそユニクロの服が大好きだという人もたくさんいる。そこに私が自分の美意識として培ってきたものを持ち込めば、いいものができると思っている。機能性素材を作り、使用することもとても面白い。これまでのブランドではあまりテクニカルな素材を使ってこなかったが、ファッションにおいて機能性と感性という2つを合わせることは非常に興味深いと感じている。

WWD:ユニクロにとっては、今回の取り組みでの最大の学びは何か。

勝田幸宏ファーストリテイリンググループ上席執行役員ユニクロR&D統括責任者(以下、勝田):クレアさんは自身で緻密なリサーチを重ねており、ファッションの知識や引き出しがものすごい。別のデザイナーと比べるわけではないが、こんなに地道にリサーチを続けているのかと非常に驚いた。だからこそ、(取り組み相手のブランドに対し)「あなたたちならこういった感じがいいんじゃないか」とアイデアを出すことができる。彼女はアトリエに、資料として大量の服のアーカイブを持っている。クレアさんにも登壇いただいた9月12日の社内のコンベンションで、柳井(正ファーストリテイリング会長兼社長)が「過去を知り、今を知らないと未来なんて分からない。過去と今が分かっていないとビジネスなんてできない」といった趣旨のことを話していたが、彼女が服のデザインにおいてやっていることはそれとまさに同じ。そういった姿勢を社内の企画チームのメンバーには是非見習ってほしい。服のデザインに限らず、何事も積み重ねられてきたものに足していくという伸展のあり方を学んでほしいし、自分もそうでないといけない。

WWD:具体的に、どんなアーカイブを持っているのか。

クレア:仕事を始めた1990年代から服は集めており、2000着ほどある。「カルバン・クライン(CALVIN KLEIN)」や「ラルフ ローレン(RALPH LAUREN)」「ジル サンダー(JIL SANDER)」「プラダ(PRADA)」、挙げ出したらきりがない。もちろん、自分がディレクションしていた「クロエ」や「ジバンシィ」もある。リサーチのために集めているというよりも、単にコレクションしたいという気持ちもある。そのために多くの部屋が必要で大変だ。参考資料の本や写真も中毒じゃないかというくらいたくさん持っており、写真は8万5000点ほどある。スナップ写真で、街行く人のバッグや靴をフォーカスして撮ることもあるし、建物や景色、気に入ったソファの柄、心ひかれた色や形など、自分が面白いと感じたものを撮っている。

「メンズウエアもぜひ作りたい」

WWD:一緒に働いているユニクロのメンバーはどんな人たちか。

クレア:フレンドリーでとても働きやすい人たちだ。距離を隔てて働くため、言葉については心配だったが、皆英語も上手で心配は杞憂だった。そして、ユニクロチームのどんなことに対してもなんとかトライしようとする努力の姿勢には驚かされた。柳井さんは、昨日のコンベンションでのスピーチを聞き、業績などのビジネス面だけでなく関わる人ひとり一人に心を砕き、事業全体に責任を持っているリーダーという印象を持った。だから成功しているんだなと。

WWD:柳井会長は要求が非常に細かいというイメージも一般的には言われるが。

クレア:細かくなければ絶対に成功はできない。私が見てきた限り、(LVMHグループを率いる)アルノーさんもラルフ・ローレン氏も皆非常に細かい。ローレン氏は店頭でマネキンのチェックをしていたし、アルノーさんもアジアに行けば必ず各ブティックを見て回って、何か問題がないかをチェックしている。大きなビジネスのオーナーは、皆共通して非常に細かいものだと思う。

WWD:「ユニクロ:シー」はウィメンズコレクションだが、クレアさんはメンズウエアも作りたいと希望していると聞いた。

勝田:先週、パリで現地メディア向けの展示会などを行ってきたが、そこで僕もクレアさんも一番よく聞かれたのが「メンズはやらないのか?」だった。

クレア:「ぜひメンズもやりましょう」と今勝田さんにプッシュしている。うまく説得して、メンズも企画できればいいなと思っている(笑)。


【以下、記者会見での掛け合いや質疑応答から】

――ユニクロがクレアとタッグを組んだ理由や経緯を教えてほしい。

勝田:クレアさんとは、2年前のちょうど今ごろから話をしていた。「ユニクロ:シー」は一回限りのコラボレーションではなく、ずっと続けていって、お互いに成長できるプロジェクトにしたいとわれわれは考えている。ユニクロはグローバルで店舗網を広げ、世界中のお客さまから支持されているが、課題の1つとして、ウィメンズウエア特有の繊細さを表現できていない点がある。繊細なプロポーションや色、ディテールなどを、普段着の中に持ち込みたい。ユニクロの企画チームとしてももちろん努力するが、そういうデザインに長けた外部のデザイナーと組もうと、いろんな人と話をした。

クレアさんは「クロエ」をけん引したイメージが強いが、キャリアの原点は「ラルフ ローレン」のメンズクロージングラインだ。基礎としてメンズの構築的なデザインを徹底的に学び、その後さまざまなブランドで活躍してきた。当時、自分も前職でバイヤーだったので印象深いが、彼女を起用した「プリングル オブ スコットランド(PRINGLE OF SCOTLAND)」が突然おしゃれに変わったのをよく覚えている。メンズクロージングという基礎があるからこそ幅広いアウトプットができ、“LifeWear”の方向性を分かちあえばわれわれの課題を解決できるのではと思い、彼女と組むことを決めた。

――ユニクロのことを以前から知っていたか。

クレア:10年以上前から知っていた。きっかけはジル・サンダー氏と組んでいた「+J」で、初めて買った商品も「+J」のメンズアイテムだ。サンダーさんのような人があれほどの規模で協業するのだから、きっと面白い会社なんだろうと思っていたし、サンダーさんがユニクロとやってきたようなことが私もできたら楽しいだろうなと感じていた。「ユニクロ:シー」のプロジェクトが始まって以降は、居住地のロンドンと東京を何度も往復している。18カ月の間で、今回が10回目の来日だ。

――「ユニクロ:シー」で大切にしていることは。

クレア:達成したいのはタイムレスなスタイル。それを特に象徴しているアイテムがトレンチコートだ。全体として、私の持ち味である柔らかい感覚やフェミニンな要素があって、長い期間着続けたいと思えるものを目指した。色も非常に重要だ。白、黒、グレーといったニュートラルカラー同士を組み合わせるだけでなく、さまざまな色を取り入れつつも、それが補完しあって響き合い、うまくコーディネートできるということを証明したかった。

勝田:色をはじめ、かなり緻密に計算して作っているという印象を抱いた。

クレア:その通りだ。

――「ユニクロ:シー」というブランドネームに込めた思いは何か。

クレア:クレアのCというのはもちろんだが、City、Color、Combination、Collaborationなど、Cから始まるさまざまな言葉がキーになっている。「+J」や「ユニクロ U」と同様に、「ユニクロ:シー」のCにもユニクロの持つさまざまな考え方や切り口が詰まっている。(ブランドネームを考えてほしいと言われたとき)勝田さんへのメールにCから始まるさまざまな言葉を列挙した。今後のシーズンも、Cから始まるさまざまな言葉をキーワードとしてあげていこうと思っている。

――“エフォートレス(effortless、肩ひじ張らない、といった意味)”という形容詞が「クロエ」時代などにはよく使われ、会見の中で自身も使っていたが、“エフォートレス”とは具体的にどういうあり方やファッションを指すのか。

クレア:それは日常着においてとても重要なことだ。仕事や家族との用事など、現代人はやらなければならないことがたくさんある。肩に力を入れなければならないようなことは極力減らしたい。着るものがラクであるということは非常に大切であり、自分の動きに合わせて服も動いてくれるようなものがいい。シーズンごとに常に新しいものを買わなければならないというあり方も違う。ずっと着られるということも“エフォートレス”だ。繰り返しになるが、タイムレスに、長い期間着てもらえるということはデザインするにあたって非常に重視している。今、求められているのはモダンでありながらタイムレスな商品だ。

――ユニクロの生地や縫製のクオリティーについてはどう感じたか。

クレア:非常に高い水準にある。私が使用にゴーサインを出した素材がユニクロ社内の品質基準に合わず、数週間後にもう一度素材を選び直したこともあった。今までの私の品質に対する基準も高かったが、ユニクロはそれ以上だった。高品質の生地であっても、耐摩耗性など、使っていくとどうなるかという部分にも細かく気を配っている。

――サステナビリティにはどのように取り組むか。

クレア:2つの手法で取り組む。1点目は素材を厳しく選定し、より環境負荷が低いものを選ぶこと。2点目は、ワードローブに長く残るアイテムを作っていくこと。「ユニクロ:シー」のアイテムを、「これさえ持っていれば大丈夫」と長い期間着てもらえたら嬉しい。

――三児の母親でもある。仕事とプライベートの両立において重視していることは何か。

クレア:何事も整理整頓が大事だ。そして、仕事にも子どもにもちゃんと時間を割くこと。大学生の娘もいるが、彼らのロールモデルになることも意識している。こんなふうに仕事とプライベートの両立がちゃんとできると見せることが重要だ。

勝田:すばらしい先輩と仕事をする機会を得て、先日面談をしたユニクロ社内のデザイナーは、「将来は私もクレアさんみたいになりたい」と話していた。ユニクロとクレアさんとがお互いに成長できればと思っているし、最終的には、お客さまにファッションの楽しさが伝わればと思っている。

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トリートメントスパ「表参道ディオール ラ スイート」が誕生 ブライダルメニューも

「ディオール(DIOR)」は9月16日、ビューティとファッションアイテムの両方を楽しむことができるブティック「ハウス オブ ディオール ビューティー 表参道」内のトリートメントサロン「ディオール インスティテュート」を、「表参道ディオール ラ スイート」と名称も新たにリニューアルオープンする。

新「表参道ディオール ラ スイート」は、同ブランドが40年以上にわたる肌研究を基に開発した“ディオール ティシュー マッサージ”を用いたフェイシャルトリートメントやピーリング、パックなど8つのメニューを用意する。30〜90分のメニューで、価格帯は5500〜6万500円。施術前には、専属のセラピストがカウンセリングを実施し、最適な施術を提案する。東西の伝統的なメソッドを融合した独自のマッサージは高い技術を要する包括的なアプローチで、体全体を深部から解きほぐす。

また、今回新たにブライダルメニュー“ブライダル セレモニー”(11万円)を追加する。同メニューは2カ月にわたり90~120分のフェイシャルトリートメントを3回行う。1回目は、トリートメントの前にピーリングケア“ジェントル マイクロ ピーリング”を行い、輝きと自然な艶肌をかなえる。2回目は、最先端の幹細胞研究に基づくスキンケアライン“カプチュール トータル”を使用。肌深部から肌表層部分まで働きかけ、フェイスラインをすっきりと整え、若々しい肌印象を高める。3回目は、プレミアムエイジングケアシリーズ“ディオール プレステージ”を使用。フェイスラインや唇、目周りの肌にアプローチするマッサージを加え、肌を滑らかに整えながら、ハリのある引き締まった肌印象へ導く。

■ 「表参道ディオール ラ スイート」
オープン日:9月16日
時間:11:00〜21:00(日曜日は11:00〜20:00)
場所:ハウス オブ ディオール ビューティー 表参道
住所:東京都渋谷区神宮前4丁目12-10 表参道ヒルズ 本館1F

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香取慎吾のアート作品をプリントしたアームカバー 9月15日に発売

タレント香取慎吾とスタイリスト祐真朋樹がディレクションするセレクトショップ「ヤンチェ_オンテンバール」は9月15日、福助とコラボしたアームカバーを発売する。香取のアート作品「SINGIN'IN THE RAIN」と「vacation」をプリントしたもので、価格は6820円。

コットンをメインにナイロンを混紡したニット製で、自宅での洗濯も可能。両者は、「残暑が厳しい今は日焼け防止や冷房対策として、秋が深まってきたらアームウオーマーとしても使える。親指ホールを備えるが、通さずに着用することもできる」と話し、「ジャケットなど下に合わせればアート柄が袖先のポイントとなり、シンプルなスタイルもファッショナブルに装える」と続ける。

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【スナップ】三吉彩花、ヘイリー・ビーバー、川口春奈らが来場 「ティファニー」表参道店オープン記念イベント

「ティファニー(TIFFANY & CO.)」は9月13日、ティファニー表参道をオープンした。今年リニューアルオープンしたニューヨーク本店と銀座本店に続き、最新デザインコンセプトを随所に散りばめた。数々のダイヤモンドジュエリーを集結した”モダンラブ”を体現する新店舗だ。

オープニングイベントには、グローバルアンバサダーのヘイリー・ビーバー(Hailey Bieber)、アニャ・テイラー=ジョイ(Anya Taylor-Joy)、フローレンス・ピュー(Florence Pugh)や、日本のアンバサダーの三吉彩花、韓国からはハン・ヒョジュ、ENHYPENのジェイクとソンフンが出席した。そのほか磯村勇斗、川口春奈、高畑充希、田中みな実、寺島しのぶ、ディーン・フジオカ、仲里依紗、長谷川京子、長谷川潤、比嘉愛未、観月ありさ、kemio、Nissyら豪華セレブリティーがジュエリーをまとって来場し、「ティファニー」の新たな幕開けを祝福した。また、アニヴェルセル表参道で開催したパーティーにはSIRUP、STUTS、YonYonらがコラボレーションパーフォーマンスを披露した。

オープンを記念して、BLACKPINKのロゼ(ROSE)に着想を得た” ティファニー ロック ロゼ エディション“と新作シルバージュエリーコレクション”ティファニー フォージ“を先行発売する。さらに表参道限定で、ダイヤモンドとアクアマリンを用いた”エルサ・ペレッティ ダイヤモンド バイ ザ ヤード“ブレスレット(26万9500円)を販売する。

◾️ティファニー表参道
時間:11:00〜20:00
定休日:不定休
場所:アニヴェルセル表参道 1階、2階
住所:東京都港区北青山 3-5-30

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残暑厳しい今にオススメ! 「アニエスベー」からハートの総柄ハンカチなど

「アニエスベー(AGNES B.)」は、新作ハンカチを発売した。全国百貨店のハンカチ売り場、およびオンラインストア「ハンカチーフギャラリー」で扱う。

ハートを総柄にした“タオルハンカチ”が1100円、“b.ロゴ”とストライプを組み合わせた“三重ガーゼハンカチ”が1100円、タータンチェックの“ミニタオルハンカチ”が880円など。

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残暑厳しい今にオススメ! 「アニエスベー」からハートの総柄ハンカチなど

「アニエスベー(AGNES B.)」は、新作ハンカチを発売した。全国百貨店のハンカチ売り場、およびオンラインストア「ハンカチーフギャラリー」で扱う。

ハートを総柄にした“タオルハンカチ”が1100円、“b.ロゴ”とストライプを組み合わせた“三重ガーゼハンカチ”が1100円、タータンチェックの“ミニタオルハンカチ”が880円など。

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ティモンディ・高岸宏行が共感 「ボス」が発信する“#BeYourOwnBOSS”の世界観

ドイツ発のファッションブランド「ボス(BOSS)」は、“#BeYourOwnBOSS(自分自身のボスになる)”をテーマに掲げ、米大リーグで活躍する大谷翔平選手をアンバサダーに起用していることでも話題だ。2022年春夏にはリブランディングを行いロゴを刷新したほか、ケンダル・ジェンナー(Kendall Jenner)やヘイリー・ビーバー(Hailey Bieber)らのビジュアルを打ち出し、ブランドの世界観を発信してきた。23年秋冬コレクションには8人の新たな顔ぶれがアンバサダーに加わり、「ボス」の精神を表現する。

本企画では、進化を続ける「ボス」の哲学に共感し、かつ野球愛溢れるスペシャルゲストとして、お笑いタレントの高岸宏行、スタイリストの片貝俊が登場。最新コレクションをまとい、ブランドの哲学をひもとく。

アンバサダー・大谷翔平選手が体現する
「ボス」の哲学“卓越と成長”

日本球界から17年にメジャーリーグに移籍し、現在ロサンゼルス・エンゼルス(Los Angeles Angels)で活躍する大谷選手。ピッチャー&バッターの二刀流として注目され、18年のア・リーグ新人王を獲得した。常に高みを目指しベストを尽くす姿が、ブランドが掲げる哲学“卓越と成長”を体現する存在として、「ボス」は20年から大谷選手とパートナーシップを締結 。ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)での侍ジャパンの優勝や、メジャー2年連続2度目のシーズン150安打到達などの輝かしい記録も記憶に新しい。

ナオミ・キャンベルら8人が着こなす
23年秋冬コレクション

“Bosses Aren’t Born.They’re Made.(生まれながらのボスはいない、ボスは成っていくものだ)”というスローガンを掲げた「ボス」23年秋冬コレクションでは、新たに8人の広告塔を選出した。モデルのナオミ・キャンベル(Naomi Campbell)やジジ・ハディッド(Gigi Hadid)、TikTokerのカビー・ラメ(Khaby Lame)、俳優のイ・ミンホ(Lee Min-Ho)、テニス選手のマッテオ・ベレッティーニ(Matteo Berrettini)、歌手のマルーマ(Maluma)、アメリカンフットボール選手のパトリック・マホームズ(Patrick Mahomes)、モデルやシンガーソングライターとして活動するスキ・ウォーターハウス(Suki Waterhouse)が登場。最新コレクションをまとい、「ボス」が掲げる“#BeYourOwnBOSS”を体現する。メンズ、ウィメンズアイテムのほか、キッズ、ペットアイテムもラインアップ。ブランドカラーであるブラックやホワイト、キャメルのほか、ビビッドな色彩やユニークなプリント柄でブランドの世界観を表現した。

ティモンディ・高岸が
「ボス」のスーツをまとう
ブランドが贈るエールと
自身のストーリーが共鳴

WWD:現在はお笑いタレントと野球選手の二刀流として活躍しているが、野球とお笑いに通じるものとは?

高岸宏行(以下、高岸):今は“野球選手にチャレンジする”という姿勢で勇気を与えたい、と思い、人を応援するために野球をやっています。あくまでも応援人としての野球なので、“お笑いタレントと野球選手の二刀流”というよりは、“応援人の一刀流”なんです。僕にとってはどちらも人を応援する、という共通点があります。

学生時代はプロ野球選手になるためだけに毎日を過ごしてきましたが、大学の野球生活の中でけがをしてしまい、さらにイップスという心の障害にかかり、近距離への投球ができなくなってしまいました。裏方に回った時に、いかに自分が周りに応援されて野球をしているか、支えられているかを実感したんです。自分がマウンドにいるということは、マウンドに行けない人もたくさんいる。その存在に気付いて、今まで応援をしてもらった分、次は自分が応援する人生にしたい、と思うようになりました。いつも着ているオレンジも、見る人を元気にすると聞いたから。オレンジの服を何着も持っています。

WWD:WWD:“生まれながらのボスはいない、ボスは成っていくものだ”というメッセージを発信する「ボス」に対して、どんなイメージを持つ?

高岸:「ボス」=カッチリとしたスーツ、というイメージが強かったんですが、こんなにラフに着られるスポーツウエアもあるなんて。ずっと着ていたくなる着心地とかわいらしさ。色も素晴らしいオレンジです!スーツも伸縮性があって動きやすく、驚きました。そして「ボス」が応援のメッセージを伝えてきたブランドだと知り、一層好きになりました。僕はいつも「やればできる!」というメッセージを伝えていますが、その中に「やれば成長できる」という意味を込めています。たとえ失敗があっても、自分にとっての経験や成長は絶対に得られると思います。挑戦することができた過去が今の自分を作っているので、「ボス」が持つ世界観にとても共感します。

カジュアルからフォーマルまで
ティモンディ・高岸&片貝スタイリストがひもとく
「ボス」23年秋冬コレクション

本動画では村上要「WWDJAPAN」編集長が「ボス」のブランドメッセージやアンバサダー・大谷選手のストーリーを紹介。学生時代にプロ野球選手を目指し、今はお笑いタレント&野球選手として活躍する高岸と、元中日ドラゴンズの選手・片貝義明を父に持ち、自身も大の野球好きというスタイリストの片貝が登場し、野球に関連するトークでも盛り上がった。さらに23年秋冬の「ボス」コレクションをモデルがまとい、ブランドのアイコニックカラーを用いた注目アイテムや、今季からスタートしたウィメンズのパフォーマンスライン、大谷選手も着用したセットアップスーツなどを紹介した。後半には高岸も「ボス」のスーツで華麗にドレスアップ。「伸縮性に優れたテックフランネル素材でスーツでも動きやすく、起毛感があり温かい。白シャツを合わせるのも素敵ですが、今回はややカジュアルなスタイルにするため黒のタートルネックを合わせました」と片貝。高岸は「かっこよく歩きたくなるようなスーツですね。これを着て、ぜひ球場に行きたいです」とコメントした。
動画の終盤では国内の「ボス」全店舗(アウトレットを除く)で「『WWDJAPAN』を見た」と伝えるとスペシャルプレゼントがもらえるキャンペーン情報を発表した。

CREDIT
MODEL:HIROYUKI TAKAGISHI, TIARA(WEST MANAGEMENT), AKIRA TAKAKAMO(NUMBER EIGHT) PHOTOS:KAZUSHI TOYOTA STYLING:SHUN KATAKAI(TSUJI MANAGEMENT) HAIR & MAKEUP:NANAE(GOYA)[HIROYUKI TAKAGISHI] HAIR:KEN YOSHIMURA[TIARA, AKIRA TAKAKAMO] MAKEUP:YOSHIHITO WATANABE(CARILLON)[TIARA, AKIRA TAKAKAMO]
KANAME MURAKAMI:アウター9万200円、Tシャツ2万6400円、パンツ4万4000円、シューズ3万6300円/以上、ボス(ヒューゴ ボス ジャパン03-5774-7670) HIROYUKI TAKAGISHI:【LOOK1】トップス3万3000円、パンツ4万4000円、シューズ4万700円【LOOK2】ジャケット9万200円、パンツ4万1800円、ニット3万3000円、スニーカー5万9400円/以上、ボス(ヒューゴ ボス ジャパン) SHUN KATAKAI:ジャケット16万5000円、パンツ(参考商品)、ニット7万2600円、ハット1万8700円/以上、ボス(ヒューゴ ボス ジャパン) TIARA:【LOOK1】ジャケット7万7000円、パンツ4万4000円、中に着たロンT2万5300円、コート13 万6400円、バッグ3万6300円【LOOK2】ニット4万4000円、スカート6万4900円、コート9万7900円、ブーツ5万9400円、バッグ5万9400円【LOOK3】トップス2万900円、スカート3万9600円、コート36万8500円、ブーツ4万5100円/以上、ボス(ヒューゴ ボス ジャパン) HIKARU TAKAKAMO:【LOOK1】セーター3万3000円、パンツ3万5200円、コート9万200円、スカーフ5万6000円、シューズ4万700円【LOOK2】ジャケット8万6900円、パンツ3万9600円、中に着たシャツ2万5300円、コート14万3000円、シューズ2万7500円【LOOK3】ニットフーディー5万5000円、パンツ3万2400円、コート12万4300円、シューズ3万6300円/以上、ボス(ヒューゴ ボス ジャパン)
問い合わせ先
ヒューゴ ボス ジャパン
03-5774-7670

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「マイケル・コース」が誘うバケーションという逃避行 60年代のムードのリゾートウエア

「マイケル・コース コレクション(MICHAEL KORS COLLECTION)」が2024年春夏ランウエイショーを9月11日(ニューヨーク現地時間)にブルックリンのウォーターフロントにあるドミノ・パークで行った。マンハッタンの摩天楼がイーストリバー越しに見渡せる絶景に設けられた会場は、突然、南の島のリゾートにでも迷いこんだような異世界のしつらえ。白いウッドデッキの長いランウエイと色鮮やかなブーゲンビリアの花々が、ゲストをバケーションという逃避行へと誘った。会場にはブレイク・ライブリー(Blake Lively)やハル・ベリー(Halle Berry)、ヴァネッサ・ハジェンズ(Vanessa Hudgens)、冨永愛ら多くのセレブの姿もあり、さらなる花を添えた。

「今シーズンは、皆さんをホリデーバケーションへと導きたい」と語ったデザイナーのマイケル・コースの言葉通り、ランウエイに登場したモデルたちがまとうのはオプティミスティックなリゾートウエア。ファーストルックを飾ったのは真っ白のレースで仕立てた軽やかなロングドレス。白で統一したバケットバッグもリゾート感を盛り上げる。フラットシューズとバケットバッグの組み合わせは、今は亡き、ジェーン・バーキン(Jane Birkin)の伝説のスタイルを彷彿とさせる。マイケルのコレクションはいつだって、彼の母親をはじめ、ミューズの女性たちがこよなく愛したスタイルからインスピレーションを得ている。マイケルが好む1960年代のサウンドトラックに合わせて、続々と60年代のムードとミューズたちの面影を取り入れたルックがランウエイを行き交った。

イノセントな雰囲気のピュアホワイトのレースのルックに続くのはブラックレースのロングドレスやスイムスーツに合わせた軽やかに揺れるシフォンのスカート、クロシェレースのシックなドレスなどコントラストが効いている。レースで仕立てたメタリックゴールドのミニドレスやスウイムスーツ、ボタニカル柄のリゾートスタイルのロングドレスなど、南の島のバケーションからニューヨークや都市で過ごすアーバンバケーションまでーー。バケーションという逃避行の行き先はさまざまだ。

「マイケル・コース」らしいキャメルやブラウンのグループはレースやニット、シフォンなど、異素材使いで変化をつけ、上品なリゾートスタイルを完成させている。風になびくマキシドレスからダブルブレストのジャケットとミニスカート、ざっくり編んだニットランジェリーにカーディガンを羽織ったリラックススタイルまでバリエーションは豊富だ。黒のテーラードスタイルやゼブラ柄のセットアップなど、シックなリゾートスタイルを得意とする反面、今シーズンはカラーバリエーションも豊富でオーバーサイズのラベンダーカラーのニットやネオンピンクのスパンコールドレスも登場した。逃避行の旅に持ち込むワードローブの広さを考えると心が高揚する。

コレクション中は終始、マイケルが用意したバケーションへと逃避行してしまったようだ。ブーゲンビリアの花々とオプティミスティックなリゾートウエア。視界に入る大都会ニューヨークとのコントラストが実に印象的だ。シーズン問わずに世界中を飛び回ってバケーションに行くことが叶うニューノーマルな世の中。今後、逃避行へのワードローブのバリエーションも増えそうだ。

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「フェティコ」初の海外ショーで手応え 香港で見せた“赤の鮮烈”

「フェティコ(FETICO)」は、香港貿易局が主催するファッションイベント「センターステージ(CENTRESTAGE)」で、ブランド初となる海外でのランウエイショーを9月6日に行った。同イベントで見せた2024年春夏コレクションは、8月28日に「楽天ファッション・ウィーク東京(Rakuten Fashion Week TOKYO)」で発表したもの。香港では、スタイリングを新たに組み直した全20ルックを約500人のゲストに披露した。会場には世界各国からバイヤーやメディア関係者、セレブリティーらが訪れたという。

「フェティコ」の24年春夏シーズンは“DO NOT DISTURB”をテーマに、自由に生きようとする女性たちにファッションを通じてエールを送るコレクションだ。香港のショーでは、東京のショーでラストを飾ったルックを最初に登場させ、「東京編、香港編というイメージで、シリーズのように見せたかった」と舟山瑛美デザイナー。続く2ルック目以降は、今シーズンのミューズである香港のシンガーソングライターで俳優のフェイ・ウォン(Faye Wong)のムードをさらに強く打ち出す。東京でのダークで洗練されたイメージに対して、香港では鮮烈でフレッシュさを意識したスタイリングを組み、半分のルックを赤が基調のスタイルで統一させた。アジア系モデルにこだわったのも、そのイメージを鮮明に打ち出すためだ。

ショー翌日には展示ブースの一角に「フェティコ」のスペースを構え、各国バイヤーからのアポイントメントに対応した。ショールームではなかったためその場で取引にはつながらなかったものの、特に中国やイタリア、ドイツのバイヤーに好評だったという。舟山デザイナーは「新規の問い合わせや、SNSで海外フォロワーが増え、手応えを感じている。9月末にはパリで展示会を行うので、そのタイミングでさらに反響があれば」と期待する。

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「フェティコ」初の海外ショーで手応え 香港で見せた“赤の鮮烈”

「フェティコ(FETICO)」は、香港貿易局が主催するファッションイベント「センターステージ(CENTRESTAGE)」で、ブランド初となる海外でのランウエイショーを9月6日に行った。同イベントで見せた2024年春夏コレクションは、8月28日に「楽天ファッション・ウィーク東京(Rakuten Fashion Week TOKYO)」で発表したもの。香港では、スタイリングを新たに組み直した全20ルックを約500人のゲストに披露した。会場には世界各国からバイヤーやメディア関係者、セレブリティーらが訪れたという。

「フェティコ」の24年春夏シーズンは“DO NOT DISTURB”をテーマに、自由に生きようとする女性たちにファッションを通じてエールを送るコレクションだ。香港のショーでは、東京のショーでラストを飾ったルックを最初に登場させ、「東京編、香港編というイメージで、シリーズのように見せたかった」と舟山瑛美デザイナー。続く2ルック目以降は、今シーズンのミューズである香港のシンガーソングライターで俳優のフェイ・ウォン(Faye Wong)のムードをさらに強く打ち出す。東京でのダークで洗練されたイメージに対して、香港では鮮烈でフレッシュさを意識したスタイリングを組み、半分のルックを赤が基調のスタイルで統一させた。アジア系モデルにこだわったのも、そのイメージを鮮明に打ち出すためだ。

ショー翌日には展示ブースの一角に「フェティコ」のスペースを構え、各国バイヤーからのアポイントメントに対応した。ショールームではなかったためその場で取引にはつながらなかったものの、特に中国やイタリア、ドイツのバイヤーに好評だったという。舟山デザイナーは「新規の問い合わせや、SNSで海外フォロワーが増え、手応えを感じている。9月末にはパリで展示会を行うので、そのタイミングでさらに反響があれば」と期待する。

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ゾゾタウンが「エコサイクル」のTシャツ全420種類を発売 「ステューシー」などがボディーに使用

ゾゾタウン(ZOZOTOWN)はこのほど、米ロサンゼルス発アパレルメーカーのUS スタンダートアパレル(US STANDARD APPAREL)が手掛ける「エコサイクル(ECOCYCLE®)」のTシャツ全型全色420種類を、ラグジュアリー&デザイナーズゾーン「ゾゾヴィラ(ZOZOVILLA)」で発売した。サイズはXS〜XXLで、価格は3980円から。全型全色を販売するのは「ゾゾヴィラ」が世界で初めて。

「エコサイクル」のTシャツは、LAの「ユニオン(UNION)」や「ステューシー(STUSSY)」など多数のブランドやショップがボディーに使用している。Tシャツは裁断から縫製、染色までをLAの工場で一貫製造し、原料にはリサイクルコットン50%、オーガニックコットン50%を使った生地を用いるなど、環境に配慮しているのが特徴だ。

「エコサイクル」は発売にあたって、全70色70人の“ワントーン星人”たちが上へ昇っていくというストーリーのルックブックを制作。ポップデュオのPeterParker69が楽曲提供・出演し、スタイリストやアートディレクター、パフォーマーとして活躍するNUGAのディレクションによるショートムービーを公開した。

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アダストリアがBリーグの「公式審判ウエア」を手掛ける

アダストリアは9月14日、社団法人ジャパン・プロフェッショナル・バスケットボールリーグ(以下、Bリーグ)の新レフェリーウエアを発表した。同社はこのほどBリーグの協賛パートナーに就任し、2023/24シーズンの「公式レフェリーウエア」への提供を開始するほか、プロバスケで重要な役割を果たす「公式レフェリー」の活動全般も支援する。福田泰己アダストリア取締役は「当社は地元の茨城・水戸で活動する茨城ロボッツのスポンサーも務める中で、Bリーグとは、ファッションの力で”グッドコミュニティ”を共創するという部分で共感することが多かった。レフェリー活動の支援を通してBリーグ全体の活性化に寄与したい」という。

選手とともにコートに立ち、試合をコントロールするバスケのレフェリーは、重要な役割を担っており、Bリーグ公認のプロレフェリーはわずか4人のみ。Bリーグは2026年までに10人に増やす計画を立てており、「レフェリーを選手同様に憧れる職業にする必要がある」(島田慎二Bリーグチェアマン)」。「専任」のプロレフェリーの育成を通して、日本のバスケットボール界全体の底上げにつなげる考え。

今回のウエアは、「ニコアンド」の都市型スポーツウエアラインの”ヌメラルズ(NUMERALS)”の商品がベースになっている。Bリーグの掲げる「世界レベルの選手・チームの輩出」「エンタメの追求」「夢のアリーナの実現」という3つの使命にインスピレーションを受けたトライアングル柄がベース。黒とグレーの2色使いで、全体的にストレッチ性をきかせ動きやすさも重視している。

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時計「パネライ」が「プラダ」とコラボ 100%再生ナイロン製ストラップモデルを発表

イタリアの時計ブランド「オフィチーネ パネライ(OFFICINE PANERAI)」は、9月13日から開催中の「ウオッチ&ワンダー上海(WATCHES & WONDERS SHANGHAI)」で、同じくイタリアブランドの「プラダ(PRADA)」とコラボした“ルミノール ドゥエ プラダ リナイロン(LUMINOR DUE PRADA RE-NYLON)”を発表した。

「プラダ」の100%再生ナイロン“プラダ リナイロン”製ストラップを備えたもので、38mmケース用としてピンクとライトグレー、42mmケース用としてネイビーとグレーを用意する。

クリックリリースシステムを採用し、工具なしで簡単に交換できる。

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“アディダス テレックス”と「アンドワンダー」のラストコラボ キービジュアルに野中生萌を起用

「アディダス(ADIDAS)」のアウトドアレーベル“アディダス テレックス(ADIDAS TERREX)”は、アウトドアブランド「アンドワンダー(AND WANDER)」とコラボレーションした第3弾コレクションを9月15日に発売する。「アディダス」の公式オンラインストアと公式アプリ「コンファームド(CONFIRMED)」および直営店、「アンドワンダー」の公式オンラインストアと直営店で取り扱う。

“アディダス テレックス”と「アンドワンダー」は、2022年10月コラボをスタートし、今回の第3弾コレクションをもって終了する。ラストコレクションでは、“ハイカーを都心から山頂まで連れていくスタイリッシュなコレクション”を目指し、“アディダス テレックス”のアイコニックなハイキングブーツ“フリー ハイカー 2(FREE HIKER 2)”を再構築した1足をはじめ、防水性能を搭載した3in1ジャケット、バックパックなど、アパレルから小物までラインアップ。どれも陰影や天体の軌道に着想した、ベージュやブルーなどのアースカラーで展開する。

キービジュアルは、プロクライマーの野中生萌・選手をモデルに起用し、奥多摩の自然豊かな風景で撮影された。

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「無印良品」住空間を丸ごと見せる グランフロント大阪店が2倍に増床

「無印良品」を運営する良品計画は、グランフロント大阪店(大阪・梅田)を9月8日に改装オープンした。これまでは4階の1フロアだったが、2階と3階にも増床し、関西最大規模の店舗となった。売り場面積は改装前の約2倍の5207平方メートル。来店客数も約2倍を見込む。

コンセプトは“みんなのライフパーク”とし、住宅から日々の暮らしに必要な日用品まで暮らしの全てがそろう店を目指す。テーマパークのように「体感、体験できる」のが特徴だ。

改装のポイントは3つある。1つ目は鉛筆から家まで販売している良品計画グループの全体が見える形で提供すること。2つ目は住空間や家具の販売に加え、古いモノの再利用も含めた住空間、空間設計事業を強化すること。3つ目は「カフェ&ミールMUJI」をリニューアルし、取り扱う食材を地産地消にシフトすること。「カフェ&ミールMUJI」はこれまではセルフサービスのデリカテッセン業態だったが、フルサービスのレストラン業態に業態転換した。顧客と生産者をつなぐため、新しいメニューの7割に地元食材を使い、地域の活性化に貢献する。

10のモデルルームを設ける

堂前宣夫社長は改装の狙いを次のように説明する。「第2創業期のいま、当社ではあらゆる人の日常生活の基本を支える商品とサービスの提供と、地域への土着化をミッションに掲げている。そのためコミュニティセンターの機能を持つ600坪(1980平方メートル)超の店舗を年間100店舗を目標に生活圏に出店中だ。同時に都心では、『無印良品』の全体感を伝えるために今秋、リニューアルを進めている。グランフロント大阪に続き、銀座と新宿の2店舗も役割と内容を変える」。

特にグランフロント大阪店では、地域の活性化と生活の基本を支える店づくりを掲げ、住空間と空間設計を大幅に強化した。

注目したいのは、暮らしをイメージしやすいように10のモデルルームを設けたことだ。4階「家具・リフォーム」コーナーには、居住スタイルに応じた4テーマ8部屋のモデルルームが並ぶ。「モノから暮らしを見るのではなくて、暮らしからモノを見てほしいという思いでモデルルームを作った。今までは家具をたくさん展示していたが、暮らしからモノを見れば、新たに買わなくても今あるものでも感じ良い暮らしができるということに気づける。何かを発見できるようにリアルな体験の場を設けた」と、同店の坂本克也店長は話す。

店内に設計事務所 リフォーム相談に対応

無印良品が提案するマンションの性能向上リノベーション「MUJI INFILL0(インフィル・ゼロ)」のモデルルームと、都市再生機構とMUJI HOUSEが進める「MUJI×UR団地リノベーションプロジェクト」のモデルルームも店内に設置した。関西で初めて住宅リノベーションの相談が可能になった。実際の団地の住戸から敷居や鴨居、柱、玄関扉などを移設して作り直したモデルルームは、本物の古い団地の部材を使用。シンプルナチュラルな無印良品の家具とも相性がよく、レトロモダンな団地の間取りや暮らしを体感できる。

これまで空間設計事業は、東京・有明店の店舗内に事務所を設置し、店舗とオンラインで相談を受けていたが、グランフロント大阪店の改装を機に、西日本初の空間設計事務所を開設した。インテリアコーディネーターや建築士、宅地建物取引士、マンション管理士など住まいの専門家が在籍し、住居用品や空間設計に関するさまざまな相談に対応する。

「これからの時代、店舗では人が主役になっていくと思う。ここには専門資格を持つ専門家が15人いるので、気軽に入れるけど相談にはしっかり対応できるという環境にしている」(坂本店長)。

法人や自治体向けに空間設計を提案するゾーンでは「キッズスペース」や新サービスの「コワーキングスペース」など「無印良品」が設計デザインする空間を設け、実際に体感、利用できるスペースを増やした。他には店内で自家焙煎したコーヒーをその場で飲んだり、購入したりできる初の「MUJI コーヒー」、ラジオ局のような「配信スタジオ」からのコミュニケーション、「Open Muji」で開催されるイベントも見逃せない。

宣伝販促室で約6年間マネージャーを務めた坂本店長は、リニューアルにあたり「店舗を最大のメディアとする旗艦店」として、発見と体感と体験できる“集える場所”づくりを目指した。「大阪ではこれから万博も開催されるので国内外から人が大勢集まってくる。大阪の中心地である梅田の旗艦店は、メディア化するには最適の店舗だと思った。これまでは無印良品の全体感が見えないためにお客さまに伝わっていないことも多かったが、『無印良品』の全てをそろえることで今と最新をきちんと伝えていきたい」と話す。

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ピーク時に500店舗を超えた古豪チェーン店「八剣伝」。あいつ今どうしてる?地元で愛される理由とは?

【記事のポイント】 ●良くも悪くも、地元大阪とそれ以外の地域で印象が大きく違うであろうチェーン店が、2022年に創業50周年を迎えた古豪、マルシェ株式会社が誇る「串焼酒場 八剣伝」だろう。ピーク時には500店舗を超えた一大居酒屋チェーンなのだが、全国的には存在感が希薄。一方、地元では変わらず愛されている。その理由を潜入取材+深掘りした。
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「コロナ禍で大打撃を受けたHUB。2019年ラグビーワールドカップの再来か」 新規出店も再開、PUB文化を守るHUBの展望とは。

【記事のポイント】 ●HUBが再躍動する。7月25日に「HUB桜木町クロスゲート店」、9月26日には、羽田空港第2旅客ターミナルビル5F(東京モノレール 羽田空港第2ターミナル駅 直結)に「HUB羽田空港第2ターミナル店」をオープンさせます。
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