【ARISAK Labo vol.3】アーティスト・CYBER RUIに息づく“青”のDNA

フォトアーティスト・ARISAKがファッション&ビューティ業界の多彩なクリエイターと共鳴し、新たなビジュアル表現を追求する連載【ARISAK Labo】。Vol.3となる今回は、2021年にABEMA「ラップスタア誕生!」で脚光を浴び、スターダムへと駆け上がるアーティスト・CYBER RUI(サイバー・ルイ)をフィーチャー。最近ではABEMA「警視庁麻薬取締課 Mogura」で俳優デビューするなど躍進が止まらない彼女と、自身のキーカラーである“青”をテーマに撮り下ろした。

Paint it Blue
CYBER RUIに息づく“青の”DNA

CYBER RUIといえば、エッジが効いたファッションスタイルとメイクアップ、そしてブルーヘアの印象が強い。彼女がこんなにも“青”にこだわる理由とは。「中学生頃から、気付いたら青のものばかり集めていたんです。優しくて落ち着く色でもあり、尖っている色でもあるというところが自分にフィットしているように感じる。最近気付いたんですが、幼少期の写真を見ても青の服ばっかり着ていて。しかもエンジェルカラーみたいなの調べたら、それも青だったんですよ(笑)。理由はわからないけど、『青に満たされたい』みたいな感じなんだと思います」。

今回の撮影では“Pant it Blue”をテーマに、CYBER RUIが長い間夢見ていた“全身をブルーでペイントする”撮影を実行。顔の中心から少しずつ全身に青が広がっていく様を撮り下ろした。「ずっと全身青で撮影してみたいと思っていて、撮ってもらうなら絶対ARISAKさんだなって。イメージ画像をお互いシェアしたりして、今回のビジュアルへと辿り着きました」。

「あんなに全身を塗ることってこの先もないと思う。もう夢のようで、最初は実感がなさすぎて、自分がどんな気持ちなのかもよくわからないくらいでした(笑)」とCYBER RUI。「エアブラシで徐々に全身が塗られていく、ひんやりした感覚も面白かったです。あとは、普段の撮影ではあまりやらないような表情やポーズもしてみたりして、自分の中にある感覚を表現できた気がしています」。

これまでの連載を振り返ったARISAKは「個人的には前回の作品から今回の作品では心境的変化としてのつながりが表現できたと思っています。フゥジ君と作り上げた愛憎的で赤が際立つVol.2のビジュアル、そこから雨が降ったように静まったような心情を、今回ルイちゃんと青で作ることができました。彼女の中にあるブルーのDNAを映し出せたと思います」と締めくくった。

CREDIT
LOOK1:TOPS & SKIRT / GYOEM, CAP / GNASTY
LOOK2:TOPS / GNASTY, HEAD PIECE / JINKI NAOMATSU, OTHERS / MODEL OWN
LOOK3:TOPS / GYOEM , OTHERS / MODEL OWN

Inside stories of
CYBER RUI × ARISAK

PROFILE: サイバールイ(CYEBR RUI)/ラッパー

サイバールイ(CYEBR RUI)/ラッパー
PROFILE: 2002年11月18日生まれ、大阪府出身。幼少期からバレエを始め、現在はラッパーとして活躍。2021年のABEMA「ラップスタア誕生2021!」ではファイナルまで残り、その実力が認められる。昨年はABEMA「警視庁麻薬取締課 MOGURA」で俳優デビューした

出会いのきっかけはラッパー・OZworld

撮影を終えて、ARISAKとサイバールイ、2人の出会いのきっかけについて尋ねた。「これまでに何度か、ラッパーのOZworld(オズワルド)君のビジュアルを撮影したことがあるのですが、たまたまルイちゃんがそのビジュアルについて『こういう世界観を作ってみたい』って言ってくれている動画を見つけたんです。うれしくて私からDMを送り、その後彼女がライブをするときに誘ってくれて直接会うことになりました」とARISAK。サイバールイも「これまでも思い描くビジュアルはたくさんあっても、なかなかしっくり来る写真家さんに出会える機会がなく。そんな時にDMをもらえたので、これは何か面白いことができそうだと思って」と振り返った。

その後、アルバムのジャケットや雑誌で何度か撮影を共にし、更に意気投合したという2人。ARISAKは「私はフィギュアスケート、ルイちゃんはバレエっていう、近しい世界にいたこともあり、お互いの根底にある感覚が似ていたのかもしません。バレエからラップの世界に行くっていうギャップも素敵だなって思うし、撮影中のポージングにもどこかエレガントさが滲み出たりするのも好きです」と彼女の魅力を語る。

バレエからラップの道へ
サイバールイの次なる挑戦

3歳からバレエに邁進していたというCYBER RUI。なぜ音楽の道に進んだのか。「14歳くらいの時、身の回りで色々なことが起きて、自分の中のバランスが崩れてしまって。バレエもその時に辞めてしまい、息苦しさを感じていた時に癒しになったのが音楽でした。家や地元に居場所を感じられなかった同士の友達とたむろしたり、カラオケに行ったりする中で音楽に興味を持ち始めて、最初はギターを買って弾き語りをしていたこともあります」。

今やアーティストとして活躍しながらも、トラック作りやミュージックビデオの制作までも手掛けている彼女。ABEMA「警視庁麻薬取締課 Mogura」ではラッパー集団“9門”のメンバー・Haruを演じ、俳優デビューを飾った。初の演技の仕事について「めちゃめちゃ楽しかった。緊張したし、セリフはもちろんあるけど、自分らしくいないと違和感が出るだろうと思ってなるべく普段通りの自分らしくいることを心掛けました。過去の映像を使ってくれたのもうれしかったです。演技の中で自分と向き合うことができて、今の自分をもっと許せるようになったと思う」と自身の変化を語る。

俳優業を通じて更にパワーアップした彼女の今後の目標は「全部セルフプロデュースでやること」。「最近、本当に時代が変わる時が来ているんじゃないかって考えたりするんです。そんな中で人間として生きる意味をずっと提示していきたいーーどんな形でも自分を表現することをやめたくない。今もトラックやミュージックビデオを自分で作ることはあるけど、いつか全てにおいて自分でプロデュースしてみたいですね」。

DIRECTION & PHOTOS:ARISAK
MODEL:CYBER RUI
HAIR & MAKEUP:MARI ENDA
STYLING:JINKI
LOGO DESIGN:HIROKIHISAJIMA
SPECIAL THANKS:TIGHT, YUVIE

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ワコールがJ R京都駅八条口の新京都ビルを売却

ワコールホールディングス(HD)は、新京都ビルを国内法人に売却する。譲渡日は5月27日予定。同ビルはJR京都駅の八条口に程近く、2016年に竣工した。ワコールのオフィスおよび、1〜2階に“美”について学べる「ワコールスタディホール京都」の開設により、図書館や展覧会、コワーキングスペースなどを設けていた。構造改革の一環で、浅草橋ビルや旧福岡事業所跡地などの売却に続くものだ。

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韓国コスメ「フィー」がチャーム型アイパレット&チークパレットを発売 “3Dボリューミンググロス”の新色も

韓国コスメ「フィー(FWEE)」は3月28日、チャーム型の“ポケットチークパレット”(全4種、各2475円)と、“ポケットアイパレット”(全5種、各2310円)をキューテン(Qoo10)で発売した。

“ポケットチークパレット”&“ポケットアイパレット”

“ポケットチークパレット”は手のひらに収まるコンパクトなサイズ感のアイテムで、チーク4色をセットにした。もちっとした柔らかなテクスチャーで、肌に溶け込み色むらなくナチュラルに血色を与える。カラーはピンク&ソーダ、ストロベリー&レモン、ポメロ&ピーチ、グレープ&ベリーの4種を用意した。

“ポケットアイパレット”は5色構成のアイシャドウパレットで、目元に密着するソフトな質感が特徴だ。カラーは青みピンク系、ピーチ系、白みピンク系、キャラメルブラウン系、グレーピンク系の5種。アクセントになるポイントカラーやグリッターも取り入れ、華やかな目元に導く。

また、両製品共に手のひらに収まるコンパクトなサイズ感で、バッグやベルトループなどに通して楽しめるキーリングが付いてくる。持ち運びに適しているだけでなく、ファッションアイテムとしても活用できる。

“3Dボリューミンググロス”

同日、人気のリップグロス“3Dボリューミンググロス”(各1760円)からも新色を発売する。1つのカラーに対して「淡い発色の30%、鮮明な発色の70%」と2種類の濃度展開があるが、今回はシロップのような光沢のある艶が特徴の濃度70%のピーチ、ロージー、ライチ、ヨーグルト、タロの5色が仲間入りする。パッケージはこれまで透明だったが、今回はメタリックな装いで特別感を演出している。

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「ルイ・ヴィトン」×村上隆の歴代コラボをアート・バーゼル香港で展示

「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」は3月30日(現地時間)まで、香港コンベンション・アンド・エキシビション・センターで開催の「アート・バーゼル・香港(Art Basel Hong Kong)」で、村上隆とのコラボレーションを記念した展示を行う。

「ルイ・ヴィトン」のトランクのようなメタリックなブースに入ると、パリの「ルイ・ヴィトン」財団のパーマネント・コレクションが所有する村上のキャラクター“ゾウチョウクン(Zoucho-Kun)”、“タモンクン(Tamon-Kun)”の大きな彫像と、“スーパーフラット ジェリーフィッシュ アイズ 1(Superflat Jellyfish Eyes 1)”が来場者を迎える。

彫像やテキスタイル、ビデオが表すのは、村上が2000年に提唱した、“ハイ”と“ロウ”、ファインアートと大衆芸術・商業美術、日本と西洋の美学の境界を曖昧にする“スーパーフラット理論”だ。

 

同展覧会は、マーク・ジェイコブス(Marc Jacobs)が当時クリエイティブ・ディレクターを務めていた「ルイ・ヴィトン」03年春夏コレクションで発表された“モノグラム・マルチカラー”に始まる、村上と同ブランドのコラボアイテムも扱う。

03年に製作された33色のモノグラムが施された33個の“モノグラム マリリン トランク”や、08年発表の“モノグラモフラージュ”パターンのキャンバスと“キーポールバッグ”などを展示している。

「ルイ・ヴィトン」との“スーパーフラット”な試み

12月に米「WWD」のインタビューに応じた村上は、当時のアプローチは破壊的だと考えられていたと語っていた。「モノグラムそのものをキャンバスの上に描き、絵画として見せようとしていました。特に批判は受けませんでしたが、コラボをした恐らく1年後くらいから、オークションに出品した私の作品の価格が下がっていることに気が付きました。当時の現代アートの世界で、評判が良かったとは今でも思いません」と話した。

近年の村上にとって、「ルイ・ヴィトン」とのコラボはなくてはならない要素の1つだ。去年京都市京セラ美術館で開催した展覧会のため、村上は、「ルイ・ヴィトン」の“モノグラム マルチカラー トランク”を“お花の親子”像と一緒に展示することを提案していた。ピエトロ・ベッカーリ(Pietro Beccari)=「ルイ・ヴィトン」会長兼CEOは、即座に村上のアイデアに賛同したという。

村上はこれについて、「日本では、現代アートはマイナーですが、ファッションは皆が本当に本当に関心を寄せるものだからです。(『ルイ・ヴィトン』の展示)は、日本人の興味を惹くのに良いものだと思いました」と語っていた。

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「シピシピ」と「ロムアンド」が初コラボ こだわりを詰め込んだ「ロムシピ」10色アイパレットなど発売

ユーチューバーのふくれながプロデュースするコスメブランド「シピシピ(CIPICIPI)」と、韓国のコスメブランド「ロムアンド(ROM&ND)」がコラボレーションする。4月25日にアイシャドウパレット、クッションファンデーション、リップグロスの3品を数量限定で発売する。

今回の日韓ブランド協業はふくれなと「ロムアンド」の“コスメを愛する気持ち”が共鳴し、実現した。“ピンクレシピ”をテーマに両ブランドの魅力を詰め込み、「ロムシピ(ROM&CIPI)」の名で展開する。

“ロムシピ レシピパレット”

“ロムシピ レシピパレット ベリーピンクスムージー”(3190円)は、柔らかなピンクをひとさじプラスしたピンク系の10色パレット。落ち着いた血色感のある色味をセットしたことで、甘すぎない魅力的な目元を演出する。上段5色は「シピシピ」が、下段5色は「ロムアンド」が色味をセレクトした。

“ロムシピ レシピクッション”

“ロムシピ レシピクッション”[SPF50+ PA+++](各2750円)は、「シピシピ」の人気クッションファンデーションを「ロムシピ」仕様にアップデートした商品だ。“フィットスキンクッション”の既存色に少量ピンクをプラスした限定の2色で、ほんのりと血色を帯びた肌に導く。

“ロムシピ レシピグロス”

“ロムシピ レシピグロス”(各1320円)は、「シピシピ」のリップ“ガラスプランパー”の容器に、「ロムアンド」のリップ“グラスティングカラーグロス”を入れたグロスで、ベタつきのないもちっとした付け心地が特徴だ。カラーはフレッシュなピーチピンク、使う人を選ばないニュートラルピンク、クールベリーピンクの3色を用意した。

先行販売を行うポップアップも

4月11〜20日には、同コラボレーションを祝し、東京・日本橋のイベントスペース「0th Hub Nihonbashi」でポップアップストア“ロムシピ ポップアップ”を開催する。コラボアイテムの先行販売を行うほか、SNSフォローなどで会場限定のカラーグロスを贈呈したり、購入特典なども用意した。

◾️「ロムシピ ポップアップ」
期間:4月11~20日
時間:11:00~20:00
会場:0th Hub Nihonbashi
住所:東京都中央区日本橋2-9-10 L.Biz日本橋2階

製品一覧

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注目のミュージシャン、ファビアナ・パラディーノが語る「音楽ルーツ」から「ファッションのこだわり」まで

伝説的ベーシストのピノ・パラディーノを父にもち、兄はイギリスのジャズ・シーンで活躍するロッコ・パラディーノという、音楽一家に育ったファビアナ・パラディーノ(Fabiana Palladino)。彼女が昨年発表したデビュー・アルバム「Fabiana Palladino」は、そんな出自もうなずかせる、タイムレスで洗練された魅力にあふれる作品だった。

幼い頃から彼女が親しんだ1980〜90年代のR&Bやソウル・ミュージックのエッセンスを現代に甦らせ、なめらかなグルーブと情感豊かなメロディーが織りなす奥深いサウンド。そして、アコースティックな楽器と交差するシンセサイザーの鋭いエレクトロニックの響きが、ソングライターであり「プロデューサー」としての彼女の革新性を強く印象づける。SBTRKT(サブトラクト)やサンファ(Sampha)らのセッション・ミュージシャンを務める中で身につけた生演奏のダイナミズムと、共同で制作を手掛けたジェイ・ポール(Jai Paul)との化学反応がもたらした直感的な音づくりのアプローチ。そうしてクラシックなスタイルに新たな息吹が吹き込まれ、枠を超えた自由な創造性が「Fabiana Palladino」には結実している。

コロナ禍の孤独とノスタルジーの中で生まれた「Fabiana Palladino」の楽曲たち。そこには、音楽が持つストーリーテリングの力が、彼女の手によって鮮やかに描き出される瞬間が捉えられている。アルバムのアートワークは、そんな内省的な心情を映し出す鏡であり、自身も制作に携わったミュージック・ビデオは、彼女のクリエイティブな冒険心が癒しへと昇華されるプロセスに視覚的な深みを与えている。そのサウンドや、ファッションも含めたビジュアル表現によって形づくられた彼女の独自のスタイルについて、今年1月に行われた来日公演2日目のステージ前に話を聞いた。

デビューアルバムにみる音楽的影響

——デビューアルバム「Fabiana Palladino」で、1980年代や90年代のR&B、ソウル・ミュージックのエッセンスを取り入れた音楽をつくろうとしたのはどうしてだったのでしょうか。

ファビアナ・パラディーノ(以下、ファビアナ):このアルバムをつくっているとき、子どものころに聴いていた音楽をよく思い出していたんです。特に、成長期から10代、20代にかけて夢中だったソウル・ミュージックやR&Bについて。ああいう音楽はずっと私の身近にあって、いつか自分でもそんな音楽をつくりたいって思っていました。だから私にとってはすごく自然な流れだったし、こういうサウンドこそが私が表現したい音楽そのものだったんです。

——他のインタビューではジャネット・ジャクソンや80年代にジャム&ルイスが手がけた作品からの影響について話されていましたが、例えば、その大好きだったR&Bやソウル・ミュージックの中にはシャーデー(Sade)も入っていたりしますか。

ファビアナ:シャーデーは大好きです。ただ、ちゃんと聴くようになったのはここ2、3年です。彼女の音楽はもちろん、その雰囲気やルックス、そしてミュージシャンとしてのエネルギーにとても惹かれます。彼女からはたくさんの刺激やインスピレーションをもらっているし、私にとって間違いなく大きな存在ですね。

——デビュー・アルバムの「Fabiana Palladino」ではさまざまなアコースティック楽器と並んで、シンセサイザーが効果的に使われているのが印象的です。いわゆるエレクトロニック・ミュージックと呼ばれる音楽とはどのように接してこられたのか、興味があります。

ファビアナ:私はエレクトロニック・ミュージックをそれほどたくさん聴いてきたわけではないけれど、好きなアーティストの中にはエレクトロニック・サウンドを取り入れて“遊んでいた”時期がある人がいます。その代表格がプリンスで、彼は80年代にドラムマシンやシンセサイザーを活用していました。ただ、私がそうした音楽に興味を持つようになったのは、実際に自分で音楽をつくり始めてからで、一緒に仕事をしたアーティストたちからの影響が大きいと思います。

例えばSBTRKTはその一人です。前(2014年)に彼のバンド・メンバーとして「フジロック」に出演したことがあるのですが、その経験を通じて、エレクトロニック・ミュージックへのアプローチの仕方や、ソングライティングと融合させる方法を学びました。さらに、サンファのようなアーティストをフィーチャリングする現場——特にアルバム「Wonder Where We Land」(14年)の制作過程――を間近で見ることで、多くのインスピレーションをもらいました。なので、SBTRKTからは間違いなく大きな影響を受けていますね。

——SBTRKTと制作を共にした中で特に印象的だったことはなんですか。

ファビアナ:彼のライブをつくり上げるアプローチやショーの構成は、本当に刺激的で独特なものでした。というのも、彼の音楽ではたくさんのことが“起こっている”からです。たくさんのドラム、たくさんのシンセ、たくさんのボーカルが織り交ざり、それらをまとめてライブで表現する方法を見つけるのはものすごく複雑な作業でした。でも、彼はそれを驚くほど見事にやってのけた。それも全て生演奏で。バックトラックに頼ることなく、全てのシンセがライブで演奏されていて、とても難易度が高い。成功させるまでには何度も試行錯誤が必要でしたが、彼が最終的につくり上げたものは本当にエキサイティングで、斬新で、大きな影響力があったと思います。

ジェイ・ポールとの協業

——ちなみに、ファビアナさんはクラブに行ったりしますか。

ファビアナ:ノー(笑)。めったに行かないですね。

——今作であなたと共同プロデューサーを務めているジェイ・ポールといえば、アンダーグラウンドなクラブ/エレクトロニック・ミュージックのイメージがありますが、彼とはどのようにして出会ったのでしょうか。

ファビアナ:出会ったのはクラブとは全く関係ない場所でした(笑)。彼からメールが届いたんです。私は彼のことを知らなかったし、共通の友人もいなかったのですが、彼はSoundCloudで私の音楽を聴いたことがあったそうで。彼が制作中の音楽でボーカルを探しているという話を聞いて、なんとなく会うことになったんです。そのころ、彼は次に何をしようか考えていた時期で、兄(A. K.ポール)と一緒にレーベル(「Paul Institute」)を立ち上げることを決めたばかりでした。それで、一緒に仕事をするアーティストを探していて。だから、私にとっては全てが絶妙なタイミングで重なった瞬間だったんです。

私は彼の音楽の大ファンで、彼を通じてアンダーグラウンドな音楽からも影響を受けているのを感じます。彼の音楽はとても折衷的ですが、その中に“ソングライター”としての要素がしっかりあって、単なるアンダーグラウンドにとどまらない音楽性も持ち合わせている。そこが彼の音楽の好きなところだし、私にとって刺激的なんです。

——実際に彼と一緒に作業してみてどうでしたか。

ファビアナ:ジェイってとても本能的な人です。私が彼と一緒にやり始めたころには、すでにほとんどの曲を自分で書いてて、6、7割くらいは自分でプロデュースしてたんです。それで彼に曲を聴かせたら、すぐにドラムマシンをいじり始めたり、ギターを弾いたり、いろんな楽器を次々と演奏しだして。彼って直感でどんどん音を重ねていくタイプなんです。だから私たちの間では特に話し合う必要もなく、自然と何か面白いものが生まれてくる感じでした。

彼のアイデアって、いつも私の音楽を引き上げてくれるんです。彼は私とは違ったアンダーグラウンドなエレクトロニック・ミュージックのアプローチを持っていて、私よりずっと実験的です。私はどちらかというとクラシックなスタイルだから、彼みたいな人と一緒にやることで、すごくいい化学反応が起きてるし、うまくハマってる気がします。

——ちなみに、ジェイ・ポールは素性がミステリアスな印象が強いですが、彼の人となりが分かるようなエピソードはありますか。

ファビアナ:たくさんありますよ(笑)。ジェイはとても愉快で、ユーモアのある人です。彼の音楽には独特な……なんというか、イギリス的なユーモアが詰まっていて。例えば「ハリー・ポッター」のサンプルを使ったり、挑発的で不遜な雰囲気があるんです。だから、一緒に仕事をしていて本当に楽しい。彼は気取らない人で、尊大な態度を取らない。何でも試してみるし、くだらないことだってやってみる。彼にとって音楽はとても大切なものだけど、いつも真面目にやっているわけじゃない。だからこそ、彼の音楽には遊び心が感じられて軽快なんだと思います。

MV、アートワークについて

——アルバム収録曲の「I Can't Dream Anymore」のMVでは、ファビアナさんが「コンセプター」としてクレジットされています。海や船上のシーンと、船内やベッドルームのシーンとの対比がとても印象的ですが、制作の背景について教えてください。

ファビアナ:その曲をつくったのはロックダウン中で、隔離された状態で1人、夜遅くまで作業していました。その時に、ラジオで「Shipping Forecast(船舶気象予報)」を聴いていたんです。昔から続いている番組で、船乗りやボートを持つ人たちに向けて海の情報を放送しているものなんですけど、あの時の私はそれを聴くことが心の癒しになっていて。実は私以外にも、深夜にリラックスするために聴いている人が結構いたみたいなんです。

それで、母がその放送を曲に入れるアイデアを思いついたんです。そして、そのことを母に話したら「船の上でビデオを撮るべきよ」って言われて。すると母は「Radio Caroline」のことを教えてくれました。それは60年代にあったイギリスの伝説的なラジオ局で、海賊ラジオの元祖だったそうです。そこから少し調べてみて、レーベルの人にそのアイデアを話したところ、(ラジオ局が置かれていた)当時の船がまだ一つ残っているのを探し出してくれて、そこで撮影できることになったんです。とても楽しくてエキサイティングな経験でした。視覚的にも曲の世界を表現できた素晴らしい作品になったと思います。

——ビデオでのファビアナさんはとても自然体に見えましたが、実際はどうでしたか。

ファビアナ:いや、とても不自然だったと思います(笑)。そうならざるを得なかったというか、経験がないことだったので難しかったですね。でも、演技の楽しさを味わうためにベストを尽くしました(笑)。

——音楽一家で育ったファビアナさんですが、音楽以外で自分を形づくったアート、映画や小説でも何かあったら教えてください。

ファビアナ:音楽ほどではないけれど、視覚的な要素は間違いなく私にとって重要なものです。例えば、「Paul Institute」からリリースされた最初の3枚のシングルはSFの影響を受けていて、それは彼ら(ジェイとA. K.ポール)との共通の趣味でもあります。私はずっとSFやファンタジーが大好きで、そうした作品に登場する、ちょっと過激で独特なビジュアルに惹かれていたんです。その影響がアルバムに直接的に反映されているわけではないけれど、シンセサイザーを使ってそうした世界観を音でつくり出そうとしたり、間接的な形で反映されている部分はあると思います。

——ちなみに、どんなファンタジーやSF作品が好きなんですか。

ファビアナ:エイリアン・シリーズが大好きなんです。特に「エイリアン」と「エイリアン2」にはとても影響を受けました。他にも好きな作品があって、ここ数年で観た中では、ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の「メッセージ」や「DUNE/デューン 砂の惑星」が特に印象に残っています。とても衝撃を受けた作品ですね。

——デビュー・アルバムはアートワークもとても印象的です。ベルリン時代のデヴィッド・ボウイや、グレイス・ジョーンズの作品も連想させる、無機質さとセンシュアルな魅力を併せ持ったイメージに惹かれます。

ファビアナ:(アートワークでは)曲の雰囲気や、アルバムをつくっていた当時の気持ちを表現したかったんです。その時期は、COVID-19の影響でかなり孤立していて、それ以外にも個人的な理由があって、内省したり過去を振り返ったりする時間でもありました。だから、アルバムのサウンドを反映したものにしたかったし、ノスタルジックな感じを取り入れながらもモダンな雰囲気を残して、その2つを融合させるようなアプローチを目指したんです。

それで、“孤独な人物像”について考え始めたとき、すぐにフィルム・ノワールや1940年代のミステリアスな深夜の街の映像が頭に浮かびました。それが最初のコンセプトだったんです。そして、グレイス・ジョーンズやデヴィッド・ボウイは間違いなく私のイメージボードにありました。彼らはロールモデルのような存在で、特にボウイの「ロウ(Low)」のような雰囲気は意識していました。とても印象的で大胆でありながら、どこかミステリアスなものにしたかったんです。

ファッションのこだわり

——アートワークと同様に、アーティスト写真やステージでの「ファッション」も、音楽や作品の世界観を形づくる大事な要素ですよね。その辺り、どんなこだわりがありますか?

ファビアナ:ステージで何を着るかは、今も試行錯誤しているところです。自分らしさを保ちつつ、より洗練された、進化した自分を見せたい。でも、コスチュームっぽくなるのは嫌なんです。私はファッションが大好きだから、ファッションとコスチュームをうまくミックスさせたいと思っていて、そういうことをよく考えています。どうやったらうまくまとめられるか、ずっと模索してますね。ただ、快適さも大事で。暑すぎたり寒すぎたりするのはダメで、そのバランスを取るのが難しい。だから、いろんなアーティストを参考にしてきてて、例えばPJハーヴェイはとても素晴らしいと思う。彼女のスタイルは本当にユニークで、ファッションとコスチュームが見事にミックスされている。特に90年代の彼女のスタイルが大好きで、過去にやってきたことや今やっていることにもすごく惹かれます。

——ファビアナさんというと、スーツ姿の印象が強くあります。

ファビアナ:そう、そこについては、ある意味でジェンダーに関係しているんです。私は、すごく女性的でも、すごく男性的でもなくて、ちょうどその中間なんです。アンドロジニー(両性具有)のような感覚にずっと共感してきました。時にはおてんば娘のようになりたいと思うこともあれば、フェミニンでいたい時もある。その2つをミックスするのが好きなんです。スーツは男性的な象徴でありながら、ビジュアル的にも力強くて、ステージ映えする。ステージに立つと、パワフルで強い自分を感じることができる。それが(スーツを着る)理由ですね。

——アンドロジニーという話は、先ほど名前をあげたボウイやグレイス・ジョーンズともつながるところですね。

ファビアナ:そうですね。2人ともインスピレーションを与えてくれるアーティストです。特にボウイは私にとって大きな存在です。

——音楽的な部分でもボウイから受けた影響は大きいですか。

ファビアナ:そうですね。彼は私が13歳か14歳のころからずっと大好きなアーティストの1人だったんですが、この半年くらい、彼のライブ映像を見たり、インタビューや晩年の作品をたくさんチェックして、改めてハマってしまいました。ずっと好きだったのに、今まで聴いたことのない曲や知らなかった一面もたくさんあって、知るたびに本当にすごいなって。これまで以上に彼を深く知ることができて貴重な経験になっているし、インスパイアされてますね。

——ちなみに、オフのファッションのこだわり、最近買ったお気に入りのワードローブを教えてください。

ファビアナ:昨夜のステージでも着た「ガニー(GANNI)」のジャケットを買いました。「ガニー」は好きなブランドで、このジャケットはシンプルで着心地が良くて気に入っています。あと、「ディーゼル(DIESEL)」のブルーのベルベットパンツもお気に入りです。それから靴は……そう、「アディダス(ADIDAS)」のテコンドーシューズ。これが大好きなんです。「アディダス」とかスポーツウエアが好きで、「Paul Institute」のスタイルにも通じる雰囲気があるんです。着心地が良くて生地もいいものが好きで、年齢を重ねるにつれて品質にもこだわるようになりました。だから、少しずつ質の良いブランドのものを集めたいなって思っています(笑)。

坂本龍一の大ファン

——ところで、ファビアナさんにとって「日本の音楽」というとどんなイメージをお持ちですか。「日本」から連想する音楽は?

ファビアナ:坂本龍一さんの大ファンなんです。昨夜のセットでは、彼の「Rain」を少しだけ演奏しました。他に好きなアーティストだと、小さいころから聴いて育った阿川泰子さん。それから、私の友人の何人かが(宇多田)ヒカルさんのツアーで彼女のバンドに参加しているので、最近は彼女の音楽もチェックしています。

——坂本龍一の音楽とはどのように出会ったんですか。

ファビアナ:きっかけは父なんです。父は90年代に坂本龍一さんの「Heartbeat」というアルバムでベースを弾いていて。ミュージシャンの友人たちも坂本龍一さんにすごく影響を受けていて、それで私も改めて彼のことを知るきっかけになりました。昨年公開された坂本龍一さんの最後のパフォーマンスを記録した映画「Ryuichi Sakamoto | Opus」も観に行きました。本当に素晴らしい映画でした。

——最後に、デビュー・アルバムをセルフタイトルにした理由について改めて教えてください。

ファビアナ:そう……タイトルを決めるのは本当に難しかったですね。いくつか他の候補も考えたんですが、どれもしっくりこなくて、結局セルフ・タイトルに落ち着きました。でも、これが私の初めてのアルバムにふさわしい気がしたんです。完成するまでにとても時間がかかったし、すごく個人的で内省的な作品になったから。なので、自分の名前をつけることに意味があるって思ったんです。

PHOTOS:YUKI KAWASHIMA

デビュー・アルバム「Fabiana Palladino」

■ Fabiana Palladino
release: 2024年4月5日
TRACKLISTING:
01. Closer
02. Can You Look In The Mirror?
03. I Can’t Dream Anymore
04. Give Me A Sign
05. I Care
06. Stay With Me Through The Night
07. Shoulda
08. Deeper
09. In The Fire
10. Forever
https://www.beatink.com/products/detail.php?product_id=13882

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ファミマ「コンビニエンスウェア」から新商品 デニムショートパンツやポロシャツなど

ファミリーマートが販売する「コンビニエンスウェア(CONVENIENCE WEAR)」は4月1日から順次、デニムショートパンツやポロシャツなど、各種新商品を発売する。ファミリーマート一部店舗で販売する。

新商品を多数ラインアップ 
タンクトップやUVカットのキャップも

アイテムは、11.5オンスの素材を用いたデニムショートパンツ(2990円)、USAコットンの厚手素材で仕上げたスエットショートパンツ(1998円)、綿とナイロンの混紡糸を用いたショートパンツ(1998円)、UVカット機能付きのキャップ(1998円)とハット(1998円)、リジェネラティブ・オーガニック認証を受けたオーストラリアコットンを使ったポロシャツ(2990円)、USAコットンのリブタンクトップ(1290円)をラインアップする。

落合宏理デザイナーは、「春の第2弾のリリースはオーバーサイズのポロシャツとデニムショートパンツ、今までにないアイテムが展開される。全国展開をして5年目で『コンビニエンスウェア』が持つ可能性を感じ、よりアパレルらしい商品のラインアップを展開する。みなさまの日常の中に、ファミリーマートで洋服を買う文化が定着するとうれしいです」と語っている。

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石川に日本最大の「観光できる繊維工場」、カジグループが社運をかけ70億円を投じたワケ

カジグループは4月10日、石川県かほく市に70億円を投じた新工場「カジファクトリーパーク(KAJI FACTORY PARK)」を稼働させる。同社は極薄のナイロン織物で世界でトップクラスの実力を持つ企業だが、企業規模は年商で数百億円の前半と見られる。そう考えると、70億円を投じて工場を新設すること自体が、かなり異例だ。加えてクラフトツーリズム(産業観光)型の工場として位置付け、4.3万㎡の敷地に織物生産工場のほか同社が展開するトラベル雑貨ブランドの「トゥー アンド フロー(TO&FRO)」、ファクトリーブランドの「ケースリービー(K−3B)」の店舗、レストラン、北陸産の漆器や雑貨などを集めたセレクトショップを集積する。敷地内には子ども用の遊具や樹齢1000年のオリーブの木、多数のベンチなども配置する。

大手企業ですら繊維事業から撤退するなど日本の繊維産業自体が苦戦する中、同社はなぜ新工場を新設したのか。梶政隆・社長に聞いた。

繊維では異例の観光できる工場「ファクトリーパーク」
樹齢1000年のオリーブの木も

WWD:「ファクトリーパーク」と銘打って、建物の中にはセレクトショップやレストラン、敷地内には樹齢1000年のオリーブや子どもの遊具、多数のベンチも設置した。

梶政隆カジグループ社長(以下、梶):いいでしょ。とてもワクワクしている。お客用の駐車場の隣には「ウェルカムガーデン」。ここは子ども用の遊具をたくさん作った。夏になるとグルグル動き回る10数個のウォータージェットが出るようになってて、水遊びができる。そのままスロープを上がると、南イタリア産の樹齢1000年とスペイン産の樹齢500年のオリーブの木のある「オリーブガーデン」。晴れた日にはベンチに座ってコーヒーを飲みながら立山連峰を眺めると気持ちいいんだ。

WWD:斜陽と言われる繊維産業の中で、70億円を投じて工場を新設した。投資の原資は?

梶:大半が銀行からの借り入れだ。実は当社はかなり財務体質が良かったが、工場の新設でだいぶ悪化した。

WWD:なのに樹齢1000年のオリーブの木など、繊維工場としては異例づくめの作りだ。なぜこのような工場を?

梶:このオリーブの木一つで織機が3台買えてしまう。だが、工場を観光地のように常に人が集まる場所にしたかった。「なぜファクトリーパークにしたか?」ということへのアンサーは、まさに「斜陽」と言われる繊維産業のイメージを変えたかったからだ。10年先、30年先を考えると、「雇用問題」はまさに経営危機と直結する。ただでさえ人手不足なのに、「斜陽」というイメージがあればさらに人は来ない。当社は2034年で創業100年を迎えるが、このまま何もしなければ人手不足に陥るのは目に見えている。特に当社は極細のナイロンを使って1メートルで10グラム前後という極薄織物が得意で、扱う糸が細いため、目のいい若い人が定期的に入ってこないと、事業自体が立ち行かなくなる。そういった危機感が強い。

WWD:以前からテキスタイルのブランディングに力を入れてきたが。

梶:もう一つの狙いはブランディングだ。当社はグループ内に糸加工や繊維機械の企業を所有しており、細かい工夫を積み重ねて極薄のナイロン生地を製造している。ナイロンの極薄生地に関しては、今なお世界のトップクラスのポジションにいると自負している。ただ、いくら世界でトップレベルのナイロン生地を作れる、と言ってもなかなか売値には跳ね返ってこない。最終消費者へのリーチが足りなていないからだ。2012年からトラベルグッズブランドの「トゥー アンド フロ-
」、19年にはファクトリーブランドの「K−3B」を立ち上げ、20年にはテキスタイルブランド「カジフ(KAJIF)」もスタートした。全てブランドを通じて直接、消費者にテキスタイルの付加価値の高さをアピールしたかったからだ。

WWD:「ファクトリーパーク」の構想はいつから?

梶:工場の新設自体は2017年ごろから考えていたが、当初はサステナブル対応の工場にしようかな、くらいの感じだった。ただ、縁があってこのかほく市の1万坪の敷地を見た瞬間に、ぱっととひらめいた。ずっと頭を悩ませていた人手不足やテキスタイルのブランディング、工場の新設が有機的につながって「パーク構想」が見えた。

WWD:トータルディレクターにはメソッドの山田遊代表、植栽・ガーデンにはプラントハンターの西畠清順氏、内装には佛願忠洋(ぶつがん・ただひろ)ABOUT代表とクリエイターを巻き込んだ。

梶:ファクトリーパーク構想がひらめいてから、一人ひとり個別に私の方から声をかけた。ファクトリーパーク構想を実現する上で、鋳物の能作が仕掛ける富山県の高岡市、スイーツのたねやによる「ラコリーナ近江八幡」、コスメ大手のSHIROの手掛ける北海道の砂川など、日本の産業観光の主だったところにはすべて足を運んで回って、勉強しながら、クリエイターたちと一緒に中身を練った。ブルネロ・クチネリのソロメオ村も直接行ったことはないが、ネットや本など手に入る情報にはすべて目を通した。

WWD:目指すのは?

梶:工場自体は2024年12月に織機が全部入って稼働しており、年明けからはすぐにフル稼働になった。延床面積は工場や店舗、レストランなどを含め2層で1万1219㎡。165台のウォータジェット織機を新たに導入した。ここから車で10分の距離にある高松工場(織機250台)も含めると、年産の織物生産は1000万㎡になる。

梶:新工場の設立を機にDX投資もかなり行った。今は高松工場も含めて織機も1台単位で稼働率をモニタリングできるようになっている。実は生産効率の面でかなり大きく、投資の返済原資はこの部分の粗利の増加分だ。

梶:ビジネスの面で言えば、テキスタイルのブランディングに成功したら、例えば当社の生地の平均単価900円が100円上がれば、年間1000万mの当社からするとそれだけで収益は10億円アップする。借金なんてすぐに返せる(笑)。

梶:これまでずっと、当社に限らず、テキスタイル、あるいは日本の繊維業界のイメージアップのため、何をすればいいのか考え続けてきた。繊維は衣・食・住の一つを担う重要な産業で、しかも日本の繊維は世界的にも高い技術や競争力を持つ。なのに、全然アピールができていない。この新工場は、「斜陽」みたいなイメージを払拭し、重要な産業であることを日本全体にアピールするの試金石だ。ここからいろんなモノ・コトを仕掛けていく。すでにいくつかのブランドとは協業して一緒に展示会やファッションショー、フェスをやろうという話が進んでいる。繊維やファッションだけでなく、エンタメやエレクトロニクスなどこれまで当社として接点のなかった異業種コラボレーションにもぜひ取り組みたい。目指すは、多彩な人が行き交う「イノベーションのハブ」。

こうしたイベントなどを仕掛けるため、新たに10人の専任スタッフで「産業観光部」も発足した。当社は24時間操業だが、正月とお盆などの工場が休みの日には、寿司や焼き肉などのマルシェを開いたっていい。

かほく市自体が実はとても素敵なところだが、宿泊施設などが少ない。工場のすぐ裏が海辺になっていて、とても気持ちのいい場所があり、そこにレストランや小さなホテルを誘致して、かほく市自体をもっと盛り上げたいとも思っている。今回は多彩なクリエイター後からも借りた。そうしたクリエイターも含め、この工場をハブにしてかほく市を盛り上げ、いずれは市全体のGDPを上げる。本気だ。

WWD:今後は?

梶:100年先も生き残るための投資と考えれば、70億円も100で割ったら大したことではない。繊維はまだまだ可能性はある。先ほど異業種交流と言ったが、実は繊維産地同士の交流だってまだまだ少ない。他の繊維産地とも一緒にぜひコラボレーションしたい。まずはぜひ工場を見に来てほしい。当社は何も隠さないオープンファクトリーでもある。これから先、現時点では僕が想像できないことがどんどん起こる。それに本当にワクワクしている。

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「アシックス」が「アー・ペー・セー」とコラボ プレッピーなテニスコレクション

「アシックス(ASICS)」は4月5日、「アー・ペー・セー(A.P.C.)」とコラボレーションしたテニスコレクションを発売する。「アシックス」公式オンラインストア及び原宿旗艦店などで順次販売を開始する。

本コレクションは、オンコートとオフコートそれぞれのシーンに合わせた全18型で構成。「アー・ペー・セー」のシグネチャーであるモノクロームの美学を忠実に表現した鮮やかなブルーとホワイトのカラーパレットと、1970年代のプレッピースタイルを落とし込んだユニセックスなデザインが魅力だ。

オンコートアイテム

オンコートコレクションでは、「アシックス」のパフォーマンステクノロジーと「アー・ペー・セー」の洗練されたスタイルを融合したアイテムを展開。ウィメンズにはクルードレス(全2色、1万5950円)、クルースリーブレストップ(全2色、各9900円)、ショーツ(全2色、各9900円)、ロングラインブラ(7150円)、スプリンターショーツ(7150円)の全5アイテムを、メンズにはクルーショートスリーブトップ(全2色、各9900円)、クルースリーブレストップ(全2色、各9900円)、ショーツ(全2色、各8250円)の全3アイテムをラインアップする。

クルードレス、クルースリーブレストップ、ショーツには、日本の重ね着の技法“重ね”や統一を象徴する円形のモチーフ“円相”、日本の伝統的な絞り染めの技法“絞り”に着想したデザインを採用。「アシックス」発祥の地である日本ならではの、伝統美を追求したシルエットとなっている。

さらに、テニスシューズ“ゲルレゾリューションX × アー・ペー・セー(GEL-RESOLUTION X × A.P.C.)”(2万2000円)と“ソリューションスピードエフエフ3 × アー・ペー・セー(SOLUTION SPEED FF 3 × A.P.C.)”(1万9800円)がそれぞれウィメンズとメンズサイズで登場。

ウィメンズはどちらも22.5〜26.0cmで、メンズの“ゲルレゾリューションX×アー・ペー・セー”は25.0〜29.0、30.0cmで、“ソリューションスピードエフエフ3 × アー・ペー・セー”は25.0〜29cmで展開する。

そのほか、キャップ(3850円)、リストバンド(1650円)、クルーソックス(全2種、各2420〜2640円)の小物もラインアップする。

オフコートアイテム

オフコートコレクションには、「アー・ペー・セー」のジュディス・トゥイトゥ(Judith Touitou)=クリエイティブ・ディレクターがデザインを手がけた特別仕様のスニーカー“ゲルカヤノ14 ×アー・ペー・セー(GEL-KAYANO 14 × A.P.C.)”(全2色、各3万5200円)が登場。カラーは“ホワイト×ピュアシルバー”と“ミッドナイト×インディゴフォグ”の全2色で、それぞれ23.0〜29.5cmで展開する。

本アイテムは、「アシックス」ファミリーのアスリートである、内島萌夏選手やアレックス・デミノー(Alex De Minaur)選手、ボルナ・チョリッチ(Borna Coric)選手、ロレンツォ・ムゼッティ(Lorenzo Musetti)選手、ベリンダ・ベンチッチ(Belinda Bencic)選手、ハリエット・ダート(Harriet Dart)選手、ジャスミン・パオリーニ(Jasmine Paolini)選手らがコート上で着用する予定だ。

トゥイトゥは本コレクションについて「『アシックス』のアスリートたちが成功に向かう過程で生み出すスポーツの美しい動きに焦点を当てるため、洗練されたシルエットをめざした。また、この考え方をあらゆる人々のライフスタイルに反映させたいと考え、私たちのグラデーションプリントを施すなど遊び心を加えた」と語っている。

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ヤギが環境配慮素材ブランド「ユナ・イト」で見せた「サステナぶらないサステナブル」

繊維商社のヤギは3月、環境配慮型素材ブランドのリブランディング活動である「ユナ・イト プロジェクト(UNITO project)」の展示会を東京都内で行った。ヤギは昨年11月、素材や用途で分散していた環境配慮型素材のブランドを「ユナ・イト」に統合。オーガニックコットン「ユナ・イト オーガニック(UNITO ORGANIC)」とリサイクル100%を追求したコットン素材「ユナ・イト リサイクル 100(UNITO RECYCLE 100)」、リサイクルポリエステル「ユナ・イト ポリエステル(UNITO POLYESTER)」、リサイクルポリエステルにテクノロジーや機能を加えた「ユナ・イト プラス(UNITO PLUS)」、日本を代表する合繊テキスタイル産地である北陸の技術力を活用したリサイクルナイロン「ユナ・イト ナイロン(UNITO NYLON)」という5つのラインに集約した。

日本最大級の質・量を誇るオーガニックコットンでは、オーガニックテキスタイルの国際基準を取得しているほか、約9割をトレーサビリティーシステム「コットン・アイディー(COTTON ID)」と連動し、綿花農場から紡績までをトレース管理できる体制にしている。また、ヤギと一般財団法人PBPコットンで共同運営するPBPヤーンプロジェクトを通じ、オーガニックコットン糸の出荷ケース単位で寄付金を積み立て、インドの綿花農家のオーガニックへの転換支援や自立支援、就学・奨学支援も行っている。

コットンのリサイクル100%を追求した「ユナ・イト リサイクル100」では、革新的な最新鋭機を持つインドの有力企業とタッグを組み、紡績工場や生地工場で出た糸くずや生地のハギレを原料にして糸を生産。リサイクル原料の国際認証も取得している。いずれの「ユナ・イト」コットン素材でもパーカやカットソー、スエット、カジュアルなシャツなど、糸の特性を生かした製品を開発している。

「ユナ・イト ポリエステル」「ユナ・イト ナイロン」は、いずれも世界で今なお高い競争力を誇る北陸産地の企業とタッグを組み、リサイクル原料の国際認証も取得している。「ユナ・イト ポリエステル」は使用済みPETをリサイクルしたもの。卓越した技術力を持つ北陸企業で仮撚り加工やカバーリングを行い、差別化したテキスタイルを生産する。こちらはフリースやユニフォームといったアパレル以外にカーシートなどの産業資材でも展開する。

「ユナ・イト ナイロン」は工場内から出た糸くずを収集しリサイクルしている。こちらも北陸で撚糸や仮撚り加工を行い、差別化したテキスタイルに仕上げる。

ヤギは「ユナ・イト」プロジェクトの中で、「サステナぶらないサステナブル」を掲げ、環境負荷の軽減や生産者の保護など、それぞれの素材の特性に応じた本質的な「サステナブル」を追求する。「言葉ではなく、行動とモノ作りで未来を変えていく」と意気込む。

問い合わせ先
ヤギ
06-6266-7895

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「ホワイトマウンテニアリング」と「リーボック」のコラボ第2弾スニーカー チャコールとブラウンの2色

「ホワイトマウンテニアリング(WHITE MOUNTAINEERING)」は4月11日、「リーボック(REEBOK)」とのコラボレーション第2弾スニーカーを発売する。カラーはチャコールとブラウンの2色で、サイズは22.5〜31.0cmを展開。価格は3万1900円で「ホワイトマウンテニアリング」の直営店、両ブランドのオンラインストア、「リーボック」の渋谷、原宿、心斎橋、博多などで販売する。

今回は「リーボック」の代表作でもある“クラシックレザー(Classic Leather)”をベースにアレンジ。オリジナルのトライアングルパターンをグラデーションで表現したアッパーと上品なカラーリング、パーツごとに異なる素材使いでどんなスタイル、シーンでもフィットするシューズに仕上げた。

アイテム画像

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「アレキサンダーワン」ギンザ シックス店がコンセプトを新たに改装 記念の限定アイテムやノベルティーも

「アレキサンダーワン(ALEXANDERWANG)」はこのほど、ギンザ シックス店をブランドの最新ストアコンセプトを取り入れニューアルオープンした。同店では、リニューアル記念のアイテム3型を発売するほか、数量限定のノベルティーも用意する。

シルバーで統一したモダンな店内
商品のディスプレーもバリエーション豊かに

新たな店内は、什器をステンレスのシルバーパイプを用いたもので統一し、モダンな雰囲気を演出。壁面のディスプレースペースを拡大し、バッグやシューズなどのアイテムを以前よりも豊かなバリエーションで展開する。

同店限定のアイテムやノベルティーを用意

同店では、リニューアルオープンを記念して、ブランドのアイコンであるクリスタルをあしらったハートモチーフが特徴の“beiress リストレット”(19万2500円)“ハート リストレット”(9万6800円)“ハートアイマスク”(4万9500円)の3型を限定商品として発売。さらに3月22日〜4月20日までの間、税込8万8000円以上の商品を購入した人には、オリジナルロゴ入りのトートバッグを数量限定でプレゼントする。

店舗概要

◼️「アレキサンダーワン」ギンザ シックス店

時間:10:30〜20:30
場所:ギンザ シックス 3階
住所:東京都中央区銀座6-10-1

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「アレキサンダーワン」ギンザ シックス店がコンセプトを新たに改装 記念の限定アイテムやノベルティーも

「アレキサンダーワン(ALEXANDERWANG)」はこのほど、ギンザ シックス店をブランドの最新ストアコンセプトを取り入れニューアルオープンした。同店では、リニューアル記念のアイテム3型を発売するほか、数量限定のノベルティーも用意する。

シルバーで統一したモダンな店内
商品のディスプレーもバリエーション豊かに

新たな店内は、什器をステンレスのシルバーパイプを用いたもので統一し、モダンな雰囲気を演出。壁面のディスプレースペースを拡大し、バッグやシューズなどのアイテムを以前よりも豊かなバリエーションで展開する。

同店限定のアイテムやノベルティーを用意

同店では、リニューアルオープンを記念して、ブランドのアイコンであるクリスタルをあしらったハートモチーフが特徴の“beiress リストレット”(19万2500円)“ハート リストレット”(9万6800円)“ハートアイマスク”(4万9500円)の3型を限定商品として発売。さらに3月22日〜4月20日までの間、税込8万8000円以上の商品を購入した人には、オリジナルロゴ入りのトートバッグを数量限定でプレゼントする。

店舗概要

◼️「アレキサンダーワン」ギンザ シックス店

時間:10:30〜20:30
場所:ギンザ シックス 3階
住所:東京都中央区銀座6-10-1

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【2025年夏コスメ】「アルマーニ ビューティ」のサテンルージュにヌードカラー3色が限定登場

「アルマーニ ビューティ(ARMANI BEAUTY)」は4月25日、リップスティック“リップ マエストロ サテン”から、ヌードカラーをそろえた“リップ マエストロ サテン ヌードマニア コレクション2025”(全3色、各6380円※編集部調べ)を数量限定で発売する。

同リップは、サテンドレスをまとったような光沢感と鮮やかな美発色が続く、色移りしづらいリキッドルージュ。潤い感や付け心地の良さをもたらす水性ジェルと、唇と一体化するような密着感と色持ちをもたらす無水ジェルをダブルで配合した “ダブルジェルテクノロジー”を採用している。薄いフィルムのような軽さと密着感で、保湿感溢れるサテン仕上がりの唇へ導く。

“肌の延長”のようなロージーブラウンカラー

カラーは、ロージーブラウンにピーチを効かせたオーセンティックな“ヌード シエナ”、唇本来の色に血色感をプラスした柔らかな“ヌード ローズウッド”、太陽の日差しを浴びたようにヘルシーに輝く口元を演出するスパイシーなブラウン、“ヌード シナモン”の3色をラインアップ。まるで肌の延長のようなヌードカラーで、ナチュラルに肌を輝かせる。

マットなローズブラウンカラーを施したエレガントな限定パッケージには、「ジョルジオ アルマーニ(GIORGIO ARMANI)」のモノグラムをシルバーであしらった。

製品一覧

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【2025年夏コスメ】「アルマーニ ビューティ」のサテンルージュにヌードカラー3色が限定登場

「アルマーニ ビューティ(ARMANI BEAUTY)」は4月25日、リップスティック“リップ マエストロ サテン”から、ヌードカラーをそろえた“リップ マエストロ サテン ヌードマニア コレクション2025”(全3色、各6380円※編集部調べ)を数量限定で発売する。

同リップは、サテンドレスをまとったような光沢感と鮮やかな美発色が続く、色移りしづらいリキッドルージュ。潤い感や付け心地の良さをもたらす水性ジェルと、唇と一体化するような密着感と色持ちをもたらす無水ジェルをダブルで配合した “ダブルジェルテクノロジー”を採用している。薄いフィルムのような軽さと密着感で、保湿感溢れるサテン仕上がりの唇へ導く。

“肌の延長”のようなロージーブラウンカラー

カラーは、ロージーブラウンにピーチを効かせたオーセンティックな“ヌード シエナ”、唇本来の色に血色感をプラスした柔らかな“ヌード ローズウッド”、太陽の日差しを浴びたようにヘルシーに輝く口元を演出するスパイシーなブラウン、“ヌード シナモン”の3色をラインアップ。まるで肌の延長のようなヌードカラーで、ナチュラルに肌を輝かせる。

マットなローズブラウンカラーを施したエレガントな限定パッケージには、「ジョルジオ アルマーニ(GIORGIO ARMANI)」のモノグラムをシルバーであしらった。

製品一覧

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新ブランド「フラクション」が伊勢丹メンズ館でポップアップ クロコダイルのジャケットを特別販売

「フラクション(FRACTION)」は4月1日までの期間、伊勢丹新宿本店メンズ館6階でポップアップをオープンする。

伊勢丹特別アイテム
クロコダイルジャケットを販売

ポップアップでは、クロコダイルを使用したジャケットを同店特別アイテムとして販売する。「フラクション」は、1990年生まれの中野皓デザイナーが、2025年春夏コレクションから開始。ブランド名は、“わずかな”や“一部”を意味し、取るに足らない社会の一部である自分たちの反映をテーマとする。

■ポップアップ
日程:3月25日〜4月1日
場所:伊勢丹新宿本店 メンズ館6階
住所:東京都新宿区新宿3-14-1

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「ロエベ」でのジョナサン・アンダーソンの集大成に感動 25-26年秋冬パリコレ日記vol.7

2025-26年秋冬パリ・ファッション・ウイークも、いよいよあと2日。終わりが見えてきました!今日は朝イチからパリで大人気の「セザンヌ(SEZANE)」の創業者であるモルガン・セザロリー(Morgane Sezalory)さんのインタビューをしてから、コレクション取材をスタート。今季も今の気分を巧みに表現した「サカイ(SACAI)」やパリ北駅に隣接する元駅舎が舞台の「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」のショーに加え、ジョナサン・アンダーソン(Jonathan Anderson)の集大成となる「ロエベ(LOEWE)」のプレゼンテーションが行われた8日目をリポートします。

藪野淳「WWDJAPAN」欧州通信員:パリコレ終盤に行われる「サカイ」のショーは、いつもシーズン中になんとなく自分が感じていたムードが表現されていて、腹落ちする感じがあります。今季も混沌とした時代に対する一つのメッセージとして感じていた安らぎを求める気持ちを、体を包み込むようなスタイルでの連打でとても明確にリアルな形で見せてくれました。コレクションの詳細や阿部さんの思いは別途リポートしていますので、下記をご覧ください。

無骨さや強さの中にエレガンスを感じる
若手ブランド「ヴォートレイト」

藪野:続いてやって来たのは、2021年に設立された若手ブランド「ヴォートレイト(VAUTRAIT)」のショー。以前から生で見たいと思っていたのですが、なかなかスケジュールが合わず、今回初めてショーを見ることができました。デザイナーのヨナサン・カーメル(Yonathan Carmel)は、伝統的な技術や手仕事をカギに、時間の経過によって新たな個性や魅力が生まれるようなコレクションを手掛けています。連続性のあるストーリーに目を向ける彼は今季、全く新しい作品を生み出すのではなく、アーカイブやビンテージアイテムを作り変えました。ボリュームのあるドラマチックなウエアは、ユーズド感のあるレザーやムートンのライダースジャケットやミリタリーアウター、幅広い肩が特徴的なパワフルなテーラリングなどの脱構築が主軸。無骨さや強さの中に丸みのあるシルエットや布のドレープで生む柔らかさを加え、エレガンスを感じるアイテムに仕上げているのが印象的でした。

「マリーン セル」も
「ガブリエラ ハースト」もアニマル

村上要「WWDJAPAN」編集長:「マリーン セル(MARINE SERRE)」のショー会場は、パリ造幣局博物館。そこで貨幣ではなく、お守りとしてのコインをキーモチーフにしたコレクションを発表しました。ワークシャツやチェスターコートのボタンをコインに変えたり、もちろんコインモチーフのネックレスなどを提案したり。お守りの力を備えた女性は、パワフルです。「マリーン セル」らしいセカンドスキンはストレッチレザーに変わり、大人っぽいコートやサテンスカートのスタイルには虎柄のボディースーツを合わせます。ビンテージ加工のレザーブルゾン、オーバーサイズのMA-1、フェイクファーの襟が存在感抜群のピーコートなど、力強いアイテムが続々。そこに官能的なスリップドレスを合わせるのは、昨今の鉄板とも言えるポピュラーなアイデアですね。

お次の「ガブリエラ ハースト(GABRIELA HEARST)」は、サステナブルなアプローチで、地球という星を司っているのか、もしくはその恩恵を享受している女神を描きました。

ボリュームたっぷりのカシミヤムートン(果たして一体おいくら⁉︎)や、象嵌細工でシェブロン柄を描いたようなフェイクファーコート、フェイクファーを編み込んだケーブルニット、そして蛇というよりは大蛇を思わせるパイソン柄のライダースブルゾンと貫頭衣のようなドレスなど、“動物からの贈り物”をありがたく享受して、洋服として長らく着用している古代の女神のような雰囲気です。こうした素材をエシカルに調達したり、代替素材を選んだりしているのもポイントですね。

ただメッセージ性が強いからこその“野生味”は、毎回少し気になるところです。蛇柄のウロコは大きすぎ&リアルすぎて、そしてそれだけで大きなトートやビスチェトップスを作るので、正直ちょっと近寄りがたい雰囲気。“動物からの贈り物”を賜っているというより、“蛇を狩った”というムードで、本能的に「素敵」と思える女性は少ないかも。体のラインを拾う大好きなロングドレス含めて、かなり自分に自信のある女性じゃないと着こなせないイメージを、いかに女性のエンパワーメントという文脈でコミュニケーションできるか?が問われそうです。

渾身の作品が並ぶ「ロエベ」
ジョナサン・アンダーソンの集大成

「ロエベ」は今回、ショーではなくプレゼンテーション形式でウィメンズとメンズのコレクションを一緒に発表しました。3月17日、正式にジョナサン・アンダーソンがブランドを去ることが発表されましたが、すでにほぼ確実と言える噂が出回っていたので、皆これが彼が「ロエベ」で手掛けるコレクションだと分かっていて…。ちょっと複雑な気持ちで会場に向かいました。

会場は、最近ファッションショーの会場として使われることもあるカール・ラガーフェルド(Karl Lagerfeld)の元邸宅。入ると、そこには2022-23年秋冬のショー会場やキャンペーンビジュアルで見たアンシア・ハミルトン(Anthea Hamilton)によるカボチャのオブジェが置かれていて、すでに懐かしい気持ちになります。2フロアからなる17の部屋には、過去にショーやキャンペーンで協業してきたアーティストの作品がトルソーに着せた新作や制作過程の展示と共に並べられ、まさにアートやクラフトを愛し、その価値をメゾンに浸透させてきたジョナサンの11年の軌跡を見ているかのようです。

そして、「アイデアのスクラップブック」として構想したというコレクションにも、複数のアイテムを一体化したトロンプルイユや比率を変えて生み出す独創的なプロポーション、ツイストされたシルエット、大胆なシェイプやボリューム、男女で共有する世界観、アーティストとの協業など、ジョナサンがこれまでに確立してきたデザインコードが存分に生かされています。美しいレザーをはじめとする上質な素材とクラフト的な手仕事や職人技術を生かして作り上げられたアイテムは、まさに渾身の作品。特に、細いチューブ状のオーガンジーの中にパールを入れ、熱を加えて粒の形状をつけた後にパールを抜いて軽やかに仕上げた鮮やかなドレスや、袖や身頃にスラッシュを入れることで中を覗かせた滑らかなナパレザーのブルゾンやトレンチコート、ジョセフ&アニ・アルバース財団(Josef & Anni Albers Foundation)の協力のもと制作されたアート作品とファッションが融合したコートやバッグが目を引きました。細かい部分までこだわりが感じられるアイテムは、見応えたっぷり。ツアーで一通り説明を受けた後も時間が許す限り会場を何周もして、じっくり見直してしまうほど素敵なプレゼンテーションでした。

そんなジョナサンのクラフトへの情熱やメゾンの歴史は、ちょうど明日から5月11日まで、東京・原宿で開催される展覧会「ロエベ クラフテッド・ワールド」で見ることができます!

シルエットの探求を続ける「ロク」
そろそろ次の一手に期待

藪野:「ジーユー(GU)」とのコラボ第2弾も4月に発売予定のロック・ファン(Rok Hwang)による「ロク(ROKH)」は、自身のコレクションではシルエットと装飾的な手仕事の探求を継続。今季は、陶芸家ルーシー・リー(Lucie Rie)の作品に見られるダイナミックな輪郭からインスピレーションを得ました。ベースとなるのは、ブランドを象徴するトレンチコートやテーラリング。そこに柔らかな布のドレープで作る体を包み込むように膨らむバルーンシェイプをはじめ、シルエットに変化を加えるボタン開閉や縦横に走るファスナー、花の立体装飾、幾重にも重ねたフリル、バックルがたくさんついたベルト、袖やスカートのパフやドレープが生むボリュームを取り入れて、構築性と流動性が入り混じるスタイルを作り上げています。

「ロク」らしさをとても感じられるコレクションではありますが、既視感のあるデザインが多いという印象も否めず。すでに「ロク」らしいスタイルは十分に確立されているので、そろそろ次の一手も見てみたいと思いました。

村上:本日のラストは、「ルイ・ヴィトン」。ショー会場が発表の直前まで明かされず、ゲストはパリ・ファッション・ウイークの期間中ずっと「どこでやるの⁉︎」とウワサしていましたが、パリ北駅に隣接する駅舎として使われていた空間でした。

ショーのレビューは、こちらをご覧ください。

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「ルイ・ヴィトン」ウオッチ&ジュエリー部門のアーティスティック・ディレクターが退任

「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」のフランチェスカ・アムフィテアトロフ(Francesca Amfitheatrof)=ウオッチ&ファインジュエリー部門アーティスティック・ディレクターが退任したことが明らかになった。本件に関し、「ルイ・ヴィトン」のコメントは得られなかった。

同氏は、「『ルイ・ヴィトン』のジュエリーおよびハイジュエリー・コレクションを手掛ける機会を与えられたことを、深く感謝している。7年にわたる素晴らしい経験をした後、心から誇らしく思うコレクションとレガシーを残し、私は新たにエキサイティングな冒険に旅立つ。その内容については近日中に発表する」と語った。

アムフィテアトロフ前アーティスティック・ディレクターの経歴

アムフィテアトロフ前アーティスティック・ディレクターは東京生まれで、ロンドンの名門校セント・マーチン美術大学(Central Saint Martins)で学んだ。詳しい経歴は明らかにしていないが、ロンドンのほかにも、ローマ、モスクワ、ニューヨークと世界のさまざまな都市で暮らしたことがあるという。2013年には、「ティファニー(TIFFANY & CO.)」で女性として初のデザイン・ディレクターに就任。アイコニックな“ティファニー T(Tiffany T)”や“ティファニー ハードウェア(Tiffany Hardwear)”コレクションのほか、ハイジュエリーの“ブルー ブック(Blue Book)”コレクションなどを手掛けた。18年1月に退任し、同年4月に「ルイ・ヴィトン」に移籍。ジュエリー、ハイジュエリー、ウオッチのデザインを統括し、ハイジュエリー・コレクションの“ライダーズ・オブ・ザ・ナイツ(Riders of the Knights)”や"アウェイクンド ハンズ アウェイクンド マインズ(Awakened Hands, Awakened Minds)”などを発表した。24年3月には、メンズのファインジュエリーラインをローンチ。ブランドの創業者の孫であるガストン・ルイ・ヴィトン(Gaston Louis Vuitton)にオマージュを捧げた、“レ ガストン ヴィトン(Les Gastons Vuitton)”コレクションを披露した。

なお、「ルイ・ヴィトン」を擁するLVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)は、20年12月に「ティファニー」を総額158億ドル(約2兆3542億円)で買収している。

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「ルイ・ヴィトン」ウオッチ&ジュエリー部門のアーティスティック・ディレクターが退任

「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」のフランチェスカ・アムフィテアトロフ(Francesca Amfitheatrof)=ウオッチ&ファインジュエリー部門アーティスティック・ディレクターが退任したことが明らかになった。本件に関し、「ルイ・ヴィトン」のコメントは得られなかった。

同氏は、「『ルイ・ヴィトン』のジュエリーおよびハイジュエリー・コレクションを手掛ける機会を与えられたことを、深く感謝している。7年にわたる素晴らしい経験をした後、心から誇らしく思うコレクションとレガシーを残し、私は新たにエキサイティングな冒険に旅立つ。その内容については近日中に発表する」と語った。

アムフィテアトロフ前アーティスティック・ディレクターの経歴

アムフィテアトロフ前アーティスティック・ディレクターは東京生まれで、ロンドンの名門校セント・マーチン美術大学(Central Saint Martins)で学んだ。詳しい経歴は明らかにしていないが、ロンドンのほかにも、ローマ、モスクワ、ニューヨークと世界のさまざまな都市で暮らしたことがあるという。2013年には、「ティファニー(TIFFANY & CO.)」で女性として初のデザイン・ディレクターに就任。アイコニックな“ティファニー T(Tiffany T)”や“ティファニー ハードウェア(Tiffany Hardwear)”コレクションのほか、ハイジュエリーの“ブルー ブック(Blue Book)”コレクションなどを手掛けた。18年1月に退任し、同年4月に「ルイ・ヴィトン」に移籍。ジュエリー、ハイジュエリー、ウオッチのデザインを統括し、ハイジュエリー・コレクションの“ライダーズ・オブ・ザ・ナイツ(Riders of the Knights)”や"アウェイクンド ハンズ アウェイクンド マインズ(Awakened Hands, Awakened Minds)”などを発表した。24年3月には、メンズのファインジュエリーラインをローンチ。ブランドの創業者の孫であるガストン・ルイ・ヴィトン(Gaston Louis Vuitton)にオマージュを捧げた、“レ ガストン ヴィトン(Les Gastons Vuitton)”コレクションを披露した。

なお、「ルイ・ヴィトン」を擁するLVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)は、20年12月に「ティファニー」を総額158億ドル(約2兆3542億円)で買収している。

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三宅健の写真展が渋谷パルコで4月11日から開催 「THE iDOL 三宅 健 写真集」の刊行を記念して

渋谷パルコの4階にある「パルコミュージアム トーキョー(PARCO MUSEUM TOKYO)」で、三宅健の写真展「KEN MIYAKE PHOTO EXHIBITION “THE iDOL”」が4月11日から5月6日まで開催される。

今回の写真展は「THE iDOL 三宅 健 写真集」の刊行を記念して開催される。写真集のテーマは“虚像とリアルの狭間“。三宅自身がクリエイティブディレクションを行い、撮影は小見山峻と草野庸子が、スタイリングはTEPPEIが手掛け、デビュー以降第一線を走り続ける三宅健の原点である「アイドル」を再解釈し、アーティストとしての新たな魅力を探る一冊となっている。A4判変型の大判サイズで上製本、128ページで、アート・カルチャーに造詣の深い三宅健こだわりの仕様となっている。

写真展では、写真集収録の撮り下ろし作品に加えて未公開カットも展示されるほか、グッズなども販売予定だ。写真展の入場には、入場券(1000円)の購入が必要で、前売り券は4月5日18:00からイープラスで販売が開始される。当日券は入場可能枠に空きがある日時のみ販売する。特典として入場時に、限定クリアファイルを1枚プレゼント。クリアファイルの絵柄は全2種で、前期(4月11〜23)と後期(4月24日〜5月6日)で切り替わる。特典はなくなり次第終了となる。

■「KEN MIYAKE PHOTO EXHIBITION “THE iDOL”」
会期:2025年4月11日〜5月6日
会場:パルコミュージアム トーキョー
住所:東京都渋谷区宇田川町15-1 渋谷パルコ4F
入場料:1000円(入場特典付)
時間: 11:00〜21:00 (最終日は11:00〜18:00)
※4月15、19、27日はお渡し会開催のため、一般入場不可。
※入場は閉場時間の30分まで(20:30に入場締切。最終日は17:30に入場締切)
※事前予約・日時指定制。詳細は「入場券情報」で要確認。未就学児入場無料。大人1人につき未就学児1人まで無料入場可能。小学生以下の子どもは必ず保護者同伴(18歳以上)で入場(同伴の保護者有料)。
https://art.parco.jp/museumtokyo/detail/?id=1678

お渡し会について

また、「三宅健ファンクラブ」会員向けに三宅による写真集のお渡し会も、4月15、19、27日の3日間、会場で実施される。

■「THE iDOL 三宅 健 写真集」写真集お渡し会
日程: 2025年4月15、19、27日
会場:パルコミュージアム トーキョー(渋谷パルコ4階)
時間:各日(お渡し会)14:30〜17:30、(展示鑑賞・グッズ購入)11:30〜13:30、18:00〜21:00
※お渡し会、「展示鑑賞・グッズ購入」は、日時指定で30分ごとの入替入場制。
※お渡し会の実施日時ごとに、「展示鑑賞・グッズ購入」の時間は指定。
※当日は整理番号順で案内。
※スケジュールは急遽変更となる可能性もあり。
料金:6500円 ※入場料(展示鑑賞・グッズ購入)1000円、写真集代5500円を含む。

詳細や申し込みはTOBE公式ホームページで要確認。
https://tobe-official.jp/artists/kenmiyake/news/1057

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「YSL」の“オールアワーズ”シリーズから初のハイライター 奥行きのある輝き放つ全3色

「イヴ・サンローラン(YVES SAINT LAURENT)」は6月13日、理想のルミナスマット肌をかなえる“オールアワーズ”シリーズから初のハイライター“オールアワーズ ハイパールミナイザー”(全3色、各9350円)を発売する。4日から公式オンラインストア及び表参道旗艦店で先行販売を行う。

大胆に輝くのにどこまでも繊細

“オールアワーズ ハイパールミナイザー”は、独自の“マイクロパールコンプレックス”配合で、光を纏うように繊細で奥行きのあるまばゆい輝きを作り出すハイライター。透明度の高い繊細なパールが全方位から光を捉え、透き通るような肌印象と美しい表情をかなえる。

テクスチャーには、肌と一体化するかのような軽やかな使い心地を追及した“クリーミーウェットテクノロジー”を採用。オイル成分を配合したスキンケア発想のフォーミュラで、まるで内側から輝くような理想の肌へと導く。

カラーは、透明感のある輝きを放つピュアホワイト“リバティーン ライト”、華やかな輝きを放つハニーベージュ“ヒプノティック ハニー”、血色感あふれる輝きを放つローズピンク“ロージーサンド”の3色で展開する。

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「YSL」の“オールアワーズ”シリーズから初のハイライター 奥行きのある輝き放つ全3色

「イヴ・サンローラン(YVES SAINT LAURENT)」は6月13日、理想のルミナスマット肌をかなえる“オールアワーズ”シリーズから初のハイライター“オールアワーズ ハイパールミナイザー”(全3色、各9350円)を発売する。4日から公式オンラインストア及び表参道旗艦店で先行販売を行う。

大胆に輝くのにどこまでも繊細

“オールアワーズ ハイパールミナイザー”は、独自の“マイクロパールコンプレックス”配合で、光を纏うように繊細で奥行きのあるまばゆい輝きを作り出すハイライター。透明度の高い繊細なパールが全方位から光を捉え、透き通るような肌印象と美しい表情をかなえる。

テクスチャーには、肌と一体化するかのような軽やかな使い心地を追及した“クリーミーウェットテクノロジー”を採用。オイル成分を配合したスキンケア発想のフォーミュラで、まるで内側から輝くような理想の肌へと導く。

カラーは、透明感のある輝きを放つピュアホワイト“リバティーン ライト”、華やかな輝きを放つハニーベージュ“ヒプノティック ハニー”、血色感あふれる輝きを放つローズピンク“ロージーサンド”の3色で展開する。

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「45R」の「藍職人いろいろ45」NY店開店5カ月、客単価26.6万円・新規客30%で計画通りに推移

フォーティファイブアールピーエムスタジオが手掛ける「藍職人いろいろ45」の海外1号店であるニューヨーク・クロスビーストリート店がオープンから5カ月が経った。「10月24日から3月までの売上高は計画通りに予算をクリアしている。予想外だったのは新規客が30%を占める点で新規ファンを獲得できている」と海外店舗を統括する同社あっぱれ部の栃澤千尋副部長は話す。ニューヨーク店の顧客層は30~50代で日本国内の40~60代よりもやや若く、客単価は1787ドル(約26万6000円)。売れ筋は1232ドル(約18万3000円)のデニムパンツと740ドル(約11万円)のスーピマオーガニックコットンガーゼのクルーネックTシャツで、、50万円を超える製品が並ぶ中ではエントリーアイテムになりつつある。「藍の価値を理解してくださっているお客さまが多い」。

「藍いろいろ職人45」のデリバリーは年に4回と決して多くはないが、コンスタントに売れているという。「新規アイテムがない中でスタッフが店頭での打ち出しを考えて工夫して接客している。その結果、例えば真冬にレザーサンダルが売れている」。

24年3月にオープンした「藍いろいろ職人45」1号店の阪急梅田店は計画比が約130%と好調に推移している。日本での客単価は約15万円で人気アイテムはレースのブラウスだという。

現在、全国の藍染め職人たちと協働して製品づくりに取り組む。藍染めは個体差が魅力でもあるが、人によって持つイメージが異なることは多い。「当社では手仕事が伝わるむら感を大事にしており、そのことは各職人に伝えて意思疎通しながら進めている」と栃澤副部長はいう。現在、フォーティファイブアールピーエムスタジオでは藍の栽培から発酵、染めまで行う職人が社内に1人いる。安定的な生産に向けて「今後は自社職人を増やし、東北にある倉庫に工房を作る計画がある」。

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「45R」の「藍職人いろいろ45」NY店開店5カ月、客単価26.6万円・新規客30%で計画通りに推移

フォーティファイブアールピーエムスタジオが手掛ける「藍職人いろいろ45」の海外1号店であるニューヨーク・クロスビーストリート店がオープンから5カ月が経った。「10月24日から3月までの売上高は計画通りに予算をクリアしている。予想外だったのは新規客が30%を占める点で新規ファンを獲得できている」と海外店舗を統括する同社あっぱれ部の栃澤千尋副部長は話す。ニューヨーク店の顧客層は30~50代で日本国内の40~60代よりもやや若く、客単価は1787ドル(約26万6000円)。売れ筋は1232ドル(約18万3000円)のデニムパンツと740ドル(約11万円)のスーピマオーガニックコットンガーゼのクルーネックTシャツで、、50万円を超える製品が並ぶ中ではエントリーアイテムになりつつある。「藍の価値を理解してくださっているお客さまが多い」。

「藍いろいろ職人45」のデリバリーは年に4回と決して多くはないが、コンスタントに売れているという。「新規アイテムがない中でスタッフが店頭での打ち出しを考えて工夫して接客している。その結果、例えば真冬にレザーサンダルが売れている」。

24年3月にオープンした「藍いろいろ職人45」1号店の阪急梅田店は計画比が約130%と好調に推移している。日本での客単価は約15万円で人気アイテムはレースのブラウスだという。

現在、全国の藍染め職人たちと協働して製品づくりに取り組む。藍染めは個体差が魅力でもあるが、人によって持つイメージが異なることは多い。「当社では手仕事が伝わるむら感を大事にしており、そのことは各職人に伝えて意思疎通しながら進めている」と栃澤副部長はいう。現在、フォーティファイブアールピーエムスタジオでは藍の栽培から発酵、染めまで行う職人が社内に1人いる。安定的な生産に向けて「今後は自社職人を増やし、東北にある倉庫に工房を作る計画がある」。

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能登発ビューティ&ヘルスケアブランド「ナイア」刷新 自然素材を生かし復興と持続可能な未来を目指す

ファインケミカル、ヘルスビューティケア、食品、医薬、化学品を取り扱うアステナホールディングスは、自然の力とサイエンスを融合したスキンケアブランド「ナイア(NAIA)」をリブランディングする。“澄んだ透明感とハリ。能登で生まれる新しい美しさ。”を新コンセプトに掲げ、能登発のネイチャーサイエンスコスメブランドとして生まれ変わる。バスソルトのパッケージをリニューアルし、エイジングケアの化粧水と乳液、新しい香りの洗顔フォームの3品とともに4月1日に発売する。

「ナイア」は、同社が能登の地方創生事業に取り組む中で、能登の自然素材に高い美容効果やヘルスケア効果を見出したことで誕生したビューティ&ヘルスケアブランド。ブランド名は、“能登の自然(NATURE OF NOTO”)、“職人の技(ARTISANSHIP)”、職人の技は生態系の一部であるという思いを表す“包括性と循環(INCLUSIVITY ITERATION)”、“本物の価値(AUTHENTICITY)”の頭文字4つを組み合わせたもの。石川県を拠点に開発と製造を行い、能登の自然素材を活用したアイテムを展開。2024年1月に発生した震災の復興と能登の持続可能な未来の実現を目指す。

製品には、コメヌカエキス、熟成酒粕超濃縮エキス、熟成酒粕パウダー、菊炭、海洋深層水、海塩、ヒバ精油など能登産の美容成分をそれぞれ配合する。原料には、アステナホールディングスが石川県珠洲市を拠点に取り組む農業や林業などで得た副産物を活用。コメヌカエキスには同社が珠洲市で有機栽培した米のコメヌカを、熟成酒粕超濃縮エキスと熟成酒粕パウダーには珠洲市で100年以上の歴史を持つ「櫻田酒造」の酒粕を、菊炭は珠洲市で炭焼きを営む「ノトハハソ」の炭を使用した。ほか、海洋深層水は珠洲市の近くで採取し、ヒバ精油は石川県の県木である能登ヒバに着目。廃材を削りチップにするところから、蒸留し、精油と蒸留水を生成するまでの加工を奥能登地域の農産物・水産物・木材を使った製品の企画開発、製造を行う「奥能登元気プロジェクト」に依頼する。

コメヌカエキスは、ビタミンと海風のミネラルを豊富に含み、肌のターンオーバーを促すとともに潤いと透明感を高める。熟成酒粕超濃縮エキスと熟成酒粕パウダーは、栄養価の高い酒粕を熟成・加工し、アミノ酸と日本酒の発酵で生まれる「α-EG」を濃縮・凝縮した。「α-EG」は旨味成分でありながら保湿や肌荒れ改善や、線維芽細胞の活性化やコラーゲン、エラスチンの産生促進作用を持ち、肌を“全方位”からケアする。菊炭は手焼きの炭で粒子が細かく多孔質であることから、その穴に皮脂や古い角質、角栓などを効率良く吸着し、肌の潤いを保ちながら洗い上げる。海洋深層水はカルシウムやマグネシウム、鉄、亜鉛などのミネラルをバランス良く含み肌のバリア機能を整え、海塩はミネラル豊富で発汗・保湿作用をもたらす。ヒバ精油は高い抗菌効果と爽やかでウッディな香りが特徴だ。

今回新たに登場するのは、化粧水“酒粕 クリアエッセンスローション”(120mL、4300円)と、乳液“コメヌカ プレシャスセラムエマルション”(50mL、5100円)のエイジングケアアイテム2品。精製水のベースを能登の海洋深層水に置き換えるほか、能登産コメヌカエキスと能登産熟成酒粕超濃縮エキスを配合する。化粧水には美容成分のイロハモミジ葉エキスやグリチルリチン酸2K、植物由来エイジングケア成分4種を配合し、米と発酵の力で潤いをサポートする。乳液には透明感を与えるパイナップルセラミドとマンダリンオレンジ果皮エキス、エイジングケア成分のフェルラ酸などを配合し、自然素材と発酵の力でハリと滑らかさにアプローチする。

肌の汚れを落としながら潤いを与える“菊炭&酒粕配合 洗顔フォーム”(全2種、各100g、各3300円)には、クスノキの新しい香りが仲間入り。既存のラベンダーの香りに加え全2種展開となる。能登産菊炭、能登産熟成酒粕パウダーなどの配合成分はそのままに、穏やかな香りのクスノキ精油をブレンドした。“能登ヒバ バスソルト”(480g、4400円)はパッケージデザインを新たに登場。能登ヒバやユーカリ、クスノキ、ラベンダーなどの精油を組み合わせ、ウッディでスパイシーな香りに仕上げた。

なお同日、新発売のアイテムを詰め合わせたトライアルキットを発売する。“酒粕 クリアエッセンスローション”(30mL)、“コメヌカ プレシャスセラムエマルション”(15mL)、“菊炭&酒粕配合 洗顔フォーム”(クスノキ、15g)の3品を各7日分のミニサイズでセットした。能登ヒバのチップとアロマソルトの入った香り袋付きで、価格は1500円。

アステナホールディングスは、1914年に創業。東京・日本橋で薬種問屋としてスタートし、2021年6月から能登半島の中でも過疎化が進む石川県珠洲市を拠点に、地域の伝統や文化を活かした新事業を開始した。地元の農家や自治体、酒蔵と協力し、有機米の栽培やその有機米を用いた日本酒の製造、林業などの取り組みを進める中で、玄米を精米するときに出るコメヌカや、酒造りの酒粕、ヒバの樹木の廃材などの副産物を化粧品の素材に活用できないかと考え、2024年5月「ナイア」の立ち上げに至った。

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「アンテプリマ」はアートの力で前進 現代アーティストの加藤泉とコラボ

「アンテプリマ(ANTEPRIMA)」がミラノで発表した2025-26年秋冬コレクションは、現代アーティストの加藤泉をコラボレーターに迎えた。デフォルメした人物や生命体のモチーフを素朴なタッチで表現するモダン・プリミティブな加藤の世界観を基盤に、アートとファッションの融合で生まれる新しいクリエイションを披露した。

加藤のインスピレーションの引き出しを
自由に開けて制作

「アンテプリマ」の荻野いづみクリエイティブ・ディレクターは、これまでも現代アートから多くのインスピレーションを得てきた。アーティストの田島美加を全面的にフィーチャーした昨シーズンに続き、ブランドのクリエイションとアートの関係性はますます深まっている。「ファッションには人を呼び込む力がある。デザイナーとしてその力を最大限に生かしつつ、広い壁になったようなつもりでアーティストを世界に紹介していきたい」と荻野は語る。

2025-26年秋冬コレクションは、注目の現代アーティストの加藤泉とタッグを組んだ。「彼の作品を初めて見た時、その独特な世界観に驚いた。最初は正直、大きな違和感として印象に残ったが、実際に作品を家に飾ってみるとどこかかわいらしさがある。作品と向き合ううちに、すっかり彼の世界観のとりこになっていた」と荻野は振り返る。

「加藤氏のたくさんのインスピレーションの引き出しを自由に開けながら作り上げた」というコレクションは、加藤のプリミティブな世界観を、思わず触れたくなるようなシャギーニットやコーデュロイといった素材で表現した。そこに乗せるブルーやダークブラウン、ディープパープルなど、鮮やかでありながらダークなカラーパレットが今季を印象付ける。荻野は「秋冬の色を考え始めた時、アンリ・ルソーの色にひかれた。そこで加藤氏の絵画を見直すと、そこにはルソーがいた」と話す。オーバーサイズのニットとバミューダショーツ、太いカーゴパンツといったボーイッシュなスタイリングは、加藤の普段の着こなしに着想を得た。その結果、年齢やジェンダーを問わない普遍的なワードローブが完成している。色の重ねを楽しむ自由なレイヤードスタイルもブランドらしい。加藤のアートワークは、アルパカを混紡したニットに色彩豊かな風合いで落とし込んだり、リブニットを使用したコートにツートーンのシェニール糸を用いて透け感のあるポインテール編みで表現したり、ナイロンブルゾンの背面に繊細に刺しゅうしたりと職人技が光る。

目指したのは「ウエアラブルアート」

「コレクションをアーティストの宣伝の場にしたら面白いのではないかと思ったのがきっかけだった。アーティストの力を借りることで、私たちも新鮮な視点が得られるし、アーティスト本人も想像していないようなクリエイションが生まれる。双方にとってウィンウィンな新しい支援の形ができたのではないか」と荻野。目指すは、ファッションとアートを融合した「ウエアラブルアート」領域の開拓だ。「例えば、着終わった後には壁に掛けて鑑賞することもできる。ファッションとアート双方の側面を持つことで、モノとしての価値が高まる。そうして、長く大事に手元に置いてもらえるものを作ることが究極のサステナブルだと考える」。

「アンテプリマ」は今、シグネチャーのワイヤーバッグのリバイバルによって若年層にファンが広がっている。昨年改装した渋谷スクランブルスクエア店では、日本でのアパレルの販売を本格的に再始動。世代を問わずに感性に訴えかけるアートの力で、エイジレスな魅力が増している。

「ただのコピーで終わらない、
作品が良い意味で素材として使われていた」

WWD:荻野クリエイティブ・ディレクターとの出会いは?

加藤泉(以下、加藤):元々荻野さんとは香港のアートセンター「CHAT」を通じて知り合った。今回コラボのオファーを受けた時は安心して引き受けられた。荻野さんの、はっきりした性格を知っていたので「好きに作品を選んで作ってみてください」とお伝えし、自由なデザインで表現してもらった。

WWD:コレクションを見た感想は?

加藤:正直、最初はどんな部分に親和性があるのか分からなかったが、出来上がったサンプルを見たら「大丈夫なんだな」と安心した。実際にコレクションの中では、作品が良い意味で素材として使われていた。ただ作品をコピーして使うのではない姿勢が、自分の作品作りの姿勢とも似ていてうれしかった。グラフィックの解釈も「こういう風に感じてるんだな」と知ることができ、面白くて新鮮だった。またこの機会に、シグネチャーのワイヤーバッグは全て職人の手仕事で編まれていると知り、好感を持った。

WWD:「アンテプリマ」はアーティストの支援に積極的だ。

加藤:素晴らしい活動だと思う。ファッションとアートは共に専門職だと思うが、お互いにリスペクトある関係性が重要で、それがあれば、新しい何かが始まるはずだ。

アートプライズ立ち上げで
アーティストを支援

「アンテプリマ」は昨年、香港のアートセンターCHATとの協業でテキスタイルアートの新たなプライズを立ち上げた。さまざまなテキスタイル、技術、テクノロジーを駆使し、現代社会に共鳴するクリエイティブなコンセプトと、先見性に富んだアイデアの展開を促進することを目的とする。また、特にアジアの視点からテキスタイルアートの世界を探求し、新たな着眼点を生み出すことを目指している。

問い合わせ先
アンテプリマジャパン
0120-03-696

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「アンテプリマ」はアートの力で前進 現代アーティストの加藤泉とコラボ

「アンテプリマ(ANTEPRIMA)」がミラノで発表した2025-26年秋冬コレクションは、現代アーティストの加藤泉をコラボレーターに迎えた。デフォルメした人物や生命体のモチーフを素朴なタッチで表現するモダン・プリミティブな加藤の世界観を基盤に、アートとファッションの融合で生まれる新しいクリエイションを披露した。

加藤のインスピレーションの引き出しを
自由に開けて制作

「アンテプリマ」の荻野いづみクリエイティブ・ディレクターは、これまでも現代アートから多くのインスピレーションを得てきた。アーティストの田島美加を全面的にフィーチャーした昨シーズンに続き、ブランドのクリエイションとアートの関係性はますます深まっている。「ファッションには人を呼び込む力がある。デザイナーとしてその力を最大限に生かしつつ、広い壁になったようなつもりでアーティストを世界に紹介していきたい」と荻野は語る。

2025-26年秋冬コレクションは、注目の現代アーティストの加藤泉とタッグを組んだ。「彼の作品を初めて見た時、その独特な世界観に驚いた。最初は正直、大きな違和感として印象に残ったが、実際に作品を家に飾ってみるとどこかかわいらしさがある。作品と向き合ううちに、すっかり彼の世界観のとりこになっていた」と荻野は振り返る。

「加藤氏のたくさんのインスピレーションの引き出しを自由に開けながら作り上げた」というコレクションは、加藤のプリミティブな世界観を、思わず触れたくなるようなシャギーニットやコーデュロイといった素材で表現した。そこに乗せるブルーやダークブラウン、ディープパープルなど、鮮やかでありながらダークなカラーパレットが今季を印象付ける。荻野は「秋冬の色を考え始めた時、アンリ・ルソーの色にひかれた。そこで加藤氏の絵画を見直すと、そこにはルソーがいた」と話す。オーバーサイズのニットとバミューダショーツ、太いカーゴパンツといったボーイッシュなスタイリングは、加藤の普段の着こなしに着想を得た。その結果、年齢やジェンダーを問わない普遍的なワードローブが完成している。色の重ねを楽しむ自由なレイヤードスタイルもブランドらしい。加藤のアートワークは、アルパカを混紡したニットに色彩豊かな風合いで落とし込んだり、リブニットを使用したコートにツートーンのシェニール糸を用いて透け感のあるポインテール編みで表現したり、ナイロンブルゾンの背面に繊細に刺しゅうしたりと職人技が光る。

目指したのは「ウエアラブルアート」

「コレクションをアーティストの宣伝の場にしたら面白いのではないかと思ったのがきっかけだった。アーティストの力を借りることで、私たちも新鮮な視点が得られるし、アーティスト本人も想像していないようなクリエイションが生まれる。双方にとってウィンウィンな新しい支援の形ができたのではないか」と荻野。目指すは、ファッションとアートを融合した「ウエアラブルアート」領域の開拓だ。「例えば、着終わった後には壁に掛けて鑑賞することもできる。ファッションとアート双方の側面を持つことで、モノとしての価値が高まる。そうして、長く大事に手元に置いてもらえるものを作ることが究極のサステナブルだと考える」。

「アンテプリマ」は今、シグネチャーのワイヤーバッグのリバイバルによって若年層にファンが広がっている。昨年改装した渋谷スクランブルスクエア店では、日本でのアパレルの販売を本格的に再始動。世代を問わずに感性に訴えかけるアートの力で、エイジレスな魅力が増している。

「ただのコピーで終わらない、
作品が良い意味で素材として使われていた」

WWD:荻野クリエイティブ・ディレクターとの出会いは?

加藤泉(以下、加藤):元々荻野さんとは香港のアートセンター「CHAT」を通じて知り合った。今回コラボのオファーを受けた時は安心して引き受けられた。荻野さんの、はっきりした性格を知っていたので「好きに作品を選んで作ってみてください」とお伝えし、自由なデザインで表現してもらった。

WWD:コレクションを見た感想は?

加藤:正直、最初はどんな部分に親和性があるのか分からなかったが、出来上がったサンプルを見たら「大丈夫なんだな」と安心した。実際にコレクションの中では、作品が良い意味で素材として使われていた。ただ作品をコピーして使うのではない姿勢が、自分の作品作りの姿勢とも似ていてうれしかった。グラフィックの解釈も「こういう風に感じてるんだな」と知ることができ、面白くて新鮮だった。またこの機会に、シグネチャーのワイヤーバッグは全て職人の手仕事で編まれていると知り、好感を持った。

WWD:「アンテプリマ」はアーティストの支援に積極的だ。

加藤:素晴らしい活動だと思う。ファッションとアートは共に専門職だと思うが、お互いにリスペクトある関係性が重要で、それがあれば、新しい何かが始まるはずだ。

アートプライズ立ち上げで
アーティストを支援

「アンテプリマ」は昨年、香港のアートセンターCHATとの協業でテキスタイルアートの新たなプライズを立ち上げた。さまざまなテキスタイル、技術、テクノロジーを駆使し、現代社会に共鳴するクリエイティブなコンセプトと、先見性に富んだアイデアの展開を促進することを目的とする。また、特にアジアの視点からテキスタイルアートの世界を探求し、新たな着眼点を生み出すことを目指している。

問い合わせ先
アンテプリマジャパン
0120-03-696

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「ルイ・ヴィトン」の新作香水は、自らの道を切り開く女性に贈る アンバー基調の現代的なフローラル

「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」は4月17日、“eLVes ルイ・ヴィトン オー ドゥ パルファン”(100mL、4万6200円/200mL、6万4900円)と“トラベルケース”(100mL用、11万2200円)、“eLVes ルイ・ヴィトン トラベル スプレー”(7.5mL×4、4万6200円/レフィル7.5mL×4、1万8700円)、“ミニチュア セット”(5万2800円)を発売する。バラとスズランの組み合わせに、スパイスやアンブロキサンのアクセントを加えた力強い香り。「ルイ・ヴィトン」の一部店舗と公式ECで取り扱う。

ジャック・キャバリエ・ベルトリュード(Jacques Cavallier Belletrud)=マスター・パフューマーは、「社会を前進させた素晴らしい女性たちの決意と輝くパーソナリティーが、私に道を示してくれた。『ルイ・ヴィトン』は常にフランスのこの上ない遊び心とパリ独特のスタイルを備えつつ、あらゆる文化や特性において、永遠の女性らしさをたたえる多文化的なメゾンであり続けている」と語る。新作は、アンバーを基調とした現代的なフローラルの香り。力強さや豊かさと、予想外なエッセンスを併せ持つ。「複雑で自発的、そして喜びに溢れ、抵抗できないほどに輝くようなコンポジションを作りたかった。私は感情や価値観、前向きなメッセージを伝え、誰もが自分自身の物語を紡ぐために寄り添える象徴的な調香を信じている」。

香りの構成

「バラは、勝利に輝く女性らしさの完璧なシンボル」(ベルトリュード=マスター・パフューマー)と捉え、ブランド独自のブルガリアンローズのアブソリュートと、二酸化炭素抽出法を用いたローズ センティフォリアをキー原料とした。また、同ブランドのフレグランスでは初めてスズランを採用。ブラックカラントやピーチ、ココナツミルクが、新しく爽やかなフローラルノートを引き立てる。さらに、厳選した最高級のシナモンとジンジャーが特有の刺激とパワフルなエネルギーを吹き込む。高純度のアンブロキサンは、香りの強さとインパクトをさらに押し上げ、温冷の対比が五感を魅了する。最後の仕上げとして、香りの中心が長時間にわたり持続するように少量のパチュリを加えた。

ボトルのデザインと“トラベルケース”

ボトルは、「ルイ・ヴィトン」のフレグランスのシグネチャーである円筒形のシルエットを採用。ブラックのラムレザーを基調にエボニーカラーのモノグラム・キャンバスをあしらった“トラベルケース”も用意する。バイオレットのマイクロファイバーのライニングがモダンで洗練されたタッチを加え、シルバーカラーのバックルがエレガントな印象を与える。

「ルイ・ヴィトン」のビューティ事業

「ルイ・ヴィトン」は、2016年に香水を発売。最初の7つの香りを発売する5年前に、マスター・パフューマーのベルトリュードと契約し、香水の都として世界でも名高いフランス・グラースの土地を購入した。現在、新作を含む31種のフレグランスをそろえ、“イマジナシオン”“リマンシテ”“オンブレ・ノマド”“アトラップ・レーヴ”などがベストセラーとなっている。「ルイ・ヴィトン」の親会社であるLVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON)の香水&コスメティクス部門の24年度の売上高は、前期比1.8%増の84億1800万ユーロ(約1兆3637億円)だった。今秋、英メイクアップアーティストのパット・マクグラス(Pat McGrath)がコスメティック部門 クリエイティブ・ディレクターを務めるビューティライン「ラ・ボーテ ルイ・ヴィトン(LA BEAUTE LOUIS VUITTON)」を始動予定。第1弾はリップスティック55色とリップバーム10種、アイパレット8種を用意する。

本文中の円換算レート:1ユーロ=162円

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「ルイ・ヴィトン」の新作香水は、自らの道を切り開く女性に贈る アンバー基調の現代的なフローラル

「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」は4月17日、“eLVes ルイ・ヴィトン オー ドゥ パルファン”(100mL、4万6200円/200mL、6万4900円)と“トラベルケース”(100mL用、11万2200円)、“eLVes ルイ・ヴィトン トラベル スプレー”(7.5mL×4、4万6200円/レフィル7.5mL×4、1万8700円)、“ミニチュア セット”(5万2800円)を発売する。バラとスズランの組み合わせに、スパイスやアンブロキサンのアクセントを加えた力強い香り。「ルイ・ヴィトン」の一部店舗と公式ECで取り扱う。

ジャック・キャバリエ・ベルトリュード(Jacques Cavallier Belletrud)=マスター・パフューマーは、「社会を前進させた素晴らしい女性たちの決意と輝くパーソナリティーが、私に道を示してくれた。『ルイ・ヴィトン』は常にフランスのこの上ない遊び心とパリ独特のスタイルを備えつつ、あらゆる文化や特性において、永遠の女性らしさをたたえる多文化的なメゾンであり続けている」と語る。新作は、アンバーを基調とした現代的なフローラルの香り。力強さや豊かさと、予想外なエッセンスを併せ持つ。「複雑で自発的、そして喜びに溢れ、抵抗できないほどに輝くようなコンポジションを作りたかった。私は感情や価値観、前向きなメッセージを伝え、誰もが自分自身の物語を紡ぐために寄り添える象徴的な調香を信じている」。

香りの構成

「バラは、勝利に輝く女性らしさの完璧なシンボル」(ベルトリュード=マスター・パフューマー)と捉え、ブランド独自のブルガリアンローズのアブソリュートと、二酸化炭素抽出法を用いたローズ センティフォリアをキー原料とした。また、同ブランドのフレグランスでは初めてスズランを採用。ブラックカラントやピーチ、ココナツミルクが、新しく爽やかなフローラルノートを引き立てる。さらに、厳選した最高級のシナモンとジンジャーが特有の刺激とパワフルなエネルギーを吹き込む。高純度のアンブロキサンは、香りの強さとインパクトをさらに押し上げ、温冷の対比が五感を魅了する。最後の仕上げとして、香りの中心が長時間にわたり持続するように少量のパチュリを加えた。

ボトルのデザインと“トラベルケース”

ボトルは、「ルイ・ヴィトン」のフレグランスのシグネチャーである円筒形のシルエットを採用。ブラックのラムレザーを基調にエボニーカラーのモノグラム・キャンバスをあしらった“トラベルケース”も用意する。バイオレットのマイクロファイバーのライニングがモダンで洗練されたタッチを加え、シルバーカラーのバックルがエレガントな印象を与える。

「ルイ・ヴィトン」のビューティ事業

「ルイ・ヴィトン」は、2016年に香水を発売。最初の7つの香りを発売する5年前に、マスター・パフューマーのベルトリュードと契約し、香水の都として世界でも名高いフランス・グラースの土地を購入した。現在、新作を含む31種のフレグランスをそろえ、“イマジナシオン”“リマンシテ”“オンブレ・ノマド”“アトラップ・レーヴ”などがベストセラーとなっている。「ルイ・ヴィトン」の親会社であるLVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON)の香水&コスメティクス部門の24年度の売上高は、前期比1.8%増の84億1800万ユーロ(約1兆3637億円)だった。今秋、英メイクアップアーティストのパット・マクグラス(Pat McGrath)がコスメティック部門 クリエイティブ・ディレクターを務めるビューティライン「ラ・ボーテ ルイ・ヴィトン(LA BEAUTE LOUIS VUITTON)」を始動予定。第1弾はリップスティック55色とリップバーム10種、アイパレット8種を用意する。

本文中の円換算レート:1ユーロ=162円

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ニューヨーカーも恐れる街「サウスブロンクス」 決死のストリートスナップで見えたもの

霞がかるほどにそびえ立つ摩天楼。歴史ある金融機関のオフィス街。洗練されたカフェや雑貨店。

「ニューヨーク」と聞いて多くの人が思い浮かべるそんなイメージは、心臓部「マンハッタン」の景色だ。近年は、そこから少し東にある「ブルックリン」もおしゃれなエリアとして認知が広がっているから、耳馴染みがある人も多いはずだ。

では、マンハッタンの北に位置する「ブロンクス」はどうだろうか。

地図上ではニューヨークの中心部にありながら、これまでファッションの文脈ではあまり光が当たってこなかった街。ニューヨーク・ファッション・ウイークの公式ショーは、そのほとんどがマンハッタン(まれにブルックリン)で行われるから、ファッション・エディターや業界関係者たちにとっては未踏の地。現地のニューヨーカーですら、ブロンクスには行ったことがないという人は珍しくない。

それもそのはず、ブロンクスは歴史的に移民が多く、治安が悪いとされる地域だからだ。中でも南部の「サウスブロンクス」はギャングの抗争や薬物売買が絶えない“危険地帯”として語られてきた。ヒップホップの発祥の地であることからカルチャー文脈では存在感があるものの、根強いネガティブなイメージはいまだに拭いきれていない(事実として、ウワサ通りな面もあるようだ)。

しかし近年、マンハッタンの地価高騰を背景に、サウスブロンクスにも都市開発の波がじわじわと押し寄せている。マンハッタン的なシティーカルチャーと、土着のブロンクスカルチャーが徐々に混ざり合い始め、その境界ではユニークなセレクトショップやクラブ、飲食店などが次々オープン。新たなカルチャーが生まれる兆しがある。

今回のファッション・ウイーク取材ではショーの合間を縫い、変わりゆくサウスブロンクスで「キケン」と隣り合わせのストリート・スナップを敢行した。

マンハッタンから地下鉄に揺られておよそ1時間。改札を抜けると、「本当にニューヨークか?」と目を疑うほどの別世界が広がっていた。

ホームレスが物乞いをしていたり、道端で時間が止まったように動かない人がいたり。おそらく、医療用麻薬「オピオイド」の過剰摂取による中毒症状だ。大通りは露天商がずらりと並び、ハイブランドの模倣品が堂々と、山積みで売られている。

日本にいると想像がつかないが、米国の所得格差は相当なものだ。ニューヨークは、そのコントラストがさらに鮮明に浮かび上がる街。平均年収が1000万円をゆうに超えるとされるマンハッタンの煌びやかな世界も、実のところニューヨークの“ほんの一部”にすぎない。

今回の、サウスブロンクスでの撮影にあたりコーディネーターとなってくれたのは、現地で生まれ育ったエドさん。今はニューヨークのマスメディアに勤める彼も、かつては荒くれた少年時代を過ごしていたという。「小学校の頃なんて、毎日のように派手にケンカしていたよ。先生にも歯向かって、手を出したりしたね。今は更生したけど」と笑う。

「今もここら辺は、道を一本間違えるとスティッキー(やっかい)な場所が多い。麻薬を売りつけられるかもしれないし、銃声が聞こえて、命の危険を感じることだってあるかもよ」。車の中でも、じわりと汗ばむ緊張感がある。「だから、君たち(記者とカメラマン)だけで歩くのは、間違いなくおすすめできないね」。

マンハッタンから押し寄せる資本の力によって、ブロンクスの街並みと空気が変わり始めていることを肌で感じているエドさん。「でもサウスブロンクスはマンハッタンじゃないんだ。僕らはここで生まれ、暮らしていることにちゃんと誇りを持っている。それは、街にいる人たちスタイルを見てもらえれば、分かってもらえると思う」。

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リップケアブランド「チューシー」から美容針配合の日中用ケアアイテム ガラス玉のような艶を演出

サン・スマイルが展開するリップケアブランド「チューシー(CHOOSY)」は4月1日、美容針配合の日中用リップケアアイテム“デイニードルリップ”(1540円)を発売する。取り扱いは、全国のバラエティーショップやドラッグストアなど。

同製品は、リッププランパー、リップセラム、リップグロスの3役を兼ね備える。2024年9月に発売した美容針配合の夜用リップトリートメント“ナイトニードルリップ”が発売5カ月で累計販売数6万個を突破(※同社累計出荷実績/24年9月1日~25年2月28日)したことを受け、日中使用に適した機能性や使用感を持つ美容針配合のリップケアアイテムとして開発した。

5.2万本の美容針が美容成分を届け、潤いとハリのある唇に仕上げる。ピリピリとした付け心地で唇の縦じわをカバーするエアーボム成分、潤いケアとバリア機能をサポートする保湿成分を配合するほか、シア脂、スクワランのグロッシーシャインオイル2種がガラス玉のような光沢感を演出する。

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「スタジオニコルソン」が渋谷パルコに出店 スエードバッグ“シボル”のネイビーを限定発売

「スタジオニコルソン(STUDIO NICHOLSON)」は3月28日、渋谷パルコ3階に新店舗をオープンする。同店では、オープン記念として限定カラーのアイコンバッグ“シボル(SHIBORU)”を取り扱う。

内装デザインは、ロンドンの建築事務所「STUDIO TUESDAY」が手掛けた。昨年12月にロンドン・レッドチャーチ ストリート店で採用した新たなコンセプトを取り入れ、洗練された空間に仕上げた。

オープンを祝して限定カラーのバッグを用意
さりげない光沢感のネイビー

同店では、ブランドの最新コレクションをそろえるほか、オープンの記念アイテムとして、スエードバッグ“シボル”の限定カラー“ダーケストネイビー”を用意する。直線と曲線を組み合わせた台形のシルエットが特徴で、ボディーはイタリア製のスエードを使用。ミニマルなデザインながら、フラップ部分には隠しマグネットを採用するなど、機能性にもこだわった。価格は15万4000円。

店舗情報

◼️スタジオニコルソン 渋谷パルコ店

オープン日:3月28日
時間:11:00〜21:00
場所:渋谷パルコ 3階
住所:東京都渋谷区宇田川町15-1

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「スタジオニコルソン」が渋谷パルコに出店 スエードバッグ“シボル”のネイビーを限定発売

「スタジオニコルソン(STUDIO NICHOLSON)」は3月28日、渋谷パルコ3階に新店舗をオープンする。同店では、オープン記念として限定カラーのアイコンバッグ“シボル(SHIBORU)”を取り扱う。

内装デザインは、ロンドンの建築事務所「STUDIO TUESDAY」が手掛けた。昨年12月にロンドン・レッドチャーチ ストリート店で採用した新たなコンセプトを取り入れ、洗練された空間に仕上げた。

オープンを祝して限定カラーのバッグを用意
さりげない光沢感のネイビー

同店では、ブランドの最新コレクションをそろえるほか、オープンの記念アイテムとして、スエードバッグ“シボル”の限定カラー“ダーケストネイビー”を用意する。直線と曲線を組み合わせた台形のシルエットが特徴で、ボディーはイタリア製のスエードを使用。ミニマルなデザインながら、フラップ部分には隠しマグネットを採用するなど、機能性にもこだわった。価格は15万4000円。

店舗情報

◼️スタジオニコルソン 渋谷パルコ店

オープン日:3月28日
時間:11:00〜21:00
場所:渋谷パルコ 3階
住所:東京都渋谷区宇田川町15-1

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ステラ・マッカートニー、サステナに迷い、向き合う次世代に語る責任ある創造

デザイナーのステラ・マッカートニー(Stella McCartney)がこのほど来日し、三越伊勢丹が主催する「三越伊勢丹ミライアワード」に参加した。「三越伊勢丹ミライアワード」は、さまざまな企業から集めた残反などを素材に、服飾学校の学生たちが作品づくりに取り組むアワード企画。2023年に続く2回目の開催となった今年は、エスモード東京校、東京モード学園、文化服装学院の学生らが参加した。

ステラは同アワードの審査員を務めたほか、文化服装学院で開催された特別トークショーにも登壇。浅尾慶一郎環境大臣と近藤詔太・伊勢丹新宿本店店長と共に、サステナビリティに取り組む意義などについて語った。イベントを終えたステラに、若手に期待することや今のファッション産業についての考えを聞いた。

WWD:「三越伊勢丹ミライアワード」に参加した感想は?

ステラ・マッカートニー(以下、ステラ):とても楽しかったわ。学生たちの作品はどれも非常にレベルが高くて、本当に驚いた。彼らがどれだけ真剣に取り組んだのかが、作品を通じてしっかりと伝わってきた。次世代デザイナーの作品を審査する機会はたびたびあるけど、ここまで優秀な作品ばかりのアワードは珍しい。優秀作品を選ぶのが本当に大変だったくらいよ。

WWD:若手のクリエイションを評価する際に大事にしている視点は?

ステラ:創造性とアイデア、パターンカッティングの精度といったテクニック。そしてサステナビリティ。それから、よく学生たちに聞くのは、自分がそれを本当に着たいかどうか。コスチュームではなく、ちゃんと着たいと思うものに仕上げているかは大切だと思う。

責任あるクリエイションこそファッショナブル

WWD:サステナビリティに真面目に取り組もうとするあまり、自分らしいクリエイションを発揮しきれない学生も多い印象だ。

ステラ:サステナビリティがクリエイションの障壁になってはいけないと思う。もちろん、素材のバリエーションには制限があるけど、本来そういう時こそよりクリエイティビティーを発揮するべきだと思う。私でさえいまだに使いたい素材はあっても、デザインを変えなければいけなかったり、欲しい色が実現しなかったり、毎度何かしらの壁にぶつかって奮闘している。でも、どうやったら“マッシュルームレザー“を調達できるか、ペットボトル由来の糸で理想とするボリューミーなニットウエアを作れるか、そういうことを考える工程こそクールでファッショナブルだと思う。

WWD:一方で、サステナビリティを自分ごと化しきれない学生もいる。

ステラ:素材の製造過程で行われていることを知れば、迷いもなくなるんじゃないかしら。たとえば、「こちらのレザーは、牛を殺して人々がガンになるようなリスクのある化学薬品を使いながら作られています。加えて、森林を伐採して作られた穀物は、飢餓に苦しむ人々ではなく、バッグになるための牛の食糧になっています」としか思えない素材と、「こちらの“マッシュルームレザー“は、そうした犠牲がなく作られています」と思える素材。この2つを並べられた状態で前者と後者を迷うなんてありえないと思う。必要なのは、十分な情報と代替素材へのアクセス。そして、サステナブルな選択をしやすくなる法律。昨日環境大臣にお会いした際には、「責任は私でもなく、若手でもなく、行政側にあるのよ」ときちんと伝えたわ。

WWD:トークショーでは、「作る責任との狭間で葛藤しています」と言った悩める学生からの質問が印象的だった。

ステラ:彼らとの交流は楽しかった。私の世代は孤独だったから。今私が実践していることの価値を本当に理解してくれているのは、若い世代の人たちだと感じている。

ショーは見る人が動物と地球への敬意を思い出すきっかけに

WWD:パリで発表したばかりのコレクションでも多くのイノベーティブな代替素材が登場した。

ステラ:スネークレザーのように見える素材は、キノコの菌糸体由来。スパンコールもすべて木材や再生可能なバイオマス原料からできているの。従来のスパンコールは石油やガソリンから作られていて、マイクロプラスチックを発生させるし、分解されないし地球にとっては悪いことばかり。正直、もっと厳しく規制されるべきだと思う。スネークのモチーフを使ったのは、かつて人間が文化の中で、蛇をとても神聖な存在として扱ってきた歴史を祝福する目的もあった。今では残虐に殺されて皮をはがれている蛇もいる。でも昔は蛇を尊敬し、崇拝していた。多くの動物との関係性についても、同じようなことが言える。特に日本人に対して声を大にして言いたいのは、捕鯨は禁止すべきということね。

WWD:近年はショー会場で新聞を配ったり、マルシェを開催したりと、多くの情報を発信しているのは、人々を教育するため?

ステラ:私はただ情報を伝えたいだけなの。動物の命の尊さや、当たり前に使用している素材の環境負荷を少しでも人々に思い出してほしい。そしてそれを美しい形で伝えようと努力している。例えば昨シーズン発表したニットウエアも、誰もあれがペットボトルから作られているなんて分からない。見た人の多くは「すごいデザイン!」って思うだけ。でも、たった一人でもちゃんと読んで、いろんな情報を知ってくれたらそれでいい。誰もやらないのだから、それが私の役割なんだと自覚している。

WWD:特に若い世代には、ステラと考えを共有する人物も多いはず。ファッションや音楽、アートなど今注目している若手はいる?

ステラ:情熱を持って活動している人たちはたくさんいると思う。ビリー・アイリッシュ(Billie Eilish)とかはまさにそうだけど、残念ながらファッション業界の中では本当に少ない。細かくは追えていないけど、若いデザイナーが私と同じような視点を持っていることは知っているし、これからの産業にはそういう人たちにあふれてほしいと願っているわ。

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ステラ・マッカートニー、サステナに迷い、向き合う次世代に語る責任ある創造

デザイナーのステラ・マッカートニー(Stella McCartney)がこのほど来日し、三越伊勢丹が主催する「三越伊勢丹ミライアワード」に参加した。「三越伊勢丹ミライアワード」は、さまざまな企業から集めた残反などを素材に、服飾学校の学生たちが作品づくりに取り組むアワード企画。2023年に続く2回目の開催となった今年は、エスモード東京校、東京モード学園、文化服装学院の学生らが参加した。

ステラは同アワードの審査員を務めたほか、文化服装学院で開催された特別トークショーにも登壇。浅尾慶一郎環境大臣と近藤詔太・伊勢丹新宿本店店長と共に、サステナビリティに取り組む意義などについて語った。イベントを終えたステラに、若手に期待することや今のファッション産業についての考えを聞いた。

WWD:「三越伊勢丹ミライアワード」に参加した感想は?

ステラ・マッカートニー(以下、ステラ):とても楽しかったわ。学生たちの作品はどれも非常にレベルが高くて、本当に驚いた。彼らがどれだけ真剣に取り組んだのかが、作品を通じてしっかりと伝わってきた。次世代デザイナーの作品を審査する機会はたびたびあるけど、ここまで優秀な作品ばかりのアワードは珍しい。優秀作品を選ぶのが本当に大変だったくらいよ。

WWD:若手のクリエイションを評価する際に大事にしている視点は?

ステラ:創造性とアイデア、パターンカッティングの精度といったテクニック。そしてサステナビリティ。それから、よく学生たちに聞くのは、自分がそれを本当に着たいかどうか。コスチュームではなく、ちゃんと着たいと思うものに仕上げているかは大切だと思う。

責任あるクリエイションこそファッショナブル

WWD:サステナビリティに真面目に取り組もうとするあまり、自分らしいクリエイションを発揮しきれない学生も多い印象だ。

ステラ:サステナビリティがクリエイションの障壁になってはいけないと思う。もちろん、素材のバリエーションには制限があるけど、本来そういう時こそよりクリエイティビティーを発揮するべきだと思う。私でさえいまだに使いたい素材はあっても、デザインを変えなければいけなかったり、欲しい色が実現しなかったり、毎度何かしらの壁にぶつかって奮闘している。でも、どうやったら“マッシュルームレザー“を調達できるか、ペットボトル由来の糸で理想とするボリューミーなニットウエアを作れるか、そういうことを考える工程こそクールでファッショナブルだと思う。

WWD:一方で、サステナビリティを自分ごと化しきれない学生もいる。

ステラ:素材の製造過程で行われていることを知れば、迷いもなくなるんじゃないかしら。たとえば、「こちらのレザーは、牛を殺して人々がガンになるようなリスクのある化学薬品を使いながら作られています。加えて、森林を伐採して作られた穀物は、飢餓に苦しむ人々ではなく、バッグになるための牛の食糧になっています」としか思えない素材と、「こちらの“マッシュルームレザー“は、そうした犠牲がなく作られています」と思える素材。この2つを並べられた状態で前者と後者を迷うなんてありえないと思う。必要なのは、十分な情報と代替素材へのアクセス。そして、サステナブルな選択をしやすくなる法律。昨日環境大臣にお会いした際には、「責任は私でもなく、若手でもなく、行政側にあるのよ」ときちんと伝えたわ。

WWD:トークショーでは、「作る責任との狭間で葛藤しています」と言った悩める学生からの質問が印象的だった。

ステラ:彼らとの交流は楽しかった。私の世代は孤独だったから。今私が実践していることの価値を本当に理解してくれているのは、若い世代の人たちだと感じている。

ショーは見る人が動物と地球への敬意を思い出すきっかけに

WWD:パリで発表したばかりのコレクションでも多くのイノベーティブな代替素材が登場した。

ステラ:スネークレザーのように見える素材は、キノコの菌糸体由来。スパンコールもすべて木材や再生可能なバイオマス原料からできているの。従来のスパンコールは石油やガソリンから作られていて、マイクロプラスチックを発生させるし、分解されないし地球にとっては悪いことばかり。正直、もっと厳しく規制されるべきだと思う。スネークのモチーフを使ったのは、かつて人間が文化の中で、蛇をとても神聖な存在として扱ってきた歴史を祝福する目的もあった。今では残虐に殺されて皮をはがれている蛇もいる。でも昔は蛇を尊敬し、崇拝していた。多くの動物との関係性についても、同じようなことが言える。特に日本人に対して声を大にして言いたいのは、捕鯨は禁止すべきということね。

WWD:近年はショー会場で新聞を配ったり、マルシェを開催したりと、多くの情報を発信しているのは、人々を教育するため?

ステラ:私はただ情報を伝えたいだけなの。動物の命の尊さや、当たり前に使用している素材の環境負荷を少しでも人々に思い出してほしい。そしてそれを美しい形で伝えようと努力している。例えば昨シーズン発表したニットウエアも、誰もあれがペットボトルから作られているなんて分からない。見た人の多くは「すごいデザイン!」って思うだけ。でも、たった一人でもちゃんと読んで、いろんな情報を知ってくれたらそれでいい。誰もやらないのだから、それが私の役割なんだと自覚している。

WWD:特に若い世代には、ステラと考えを共有する人物も多いはず。ファッションや音楽、アートなど今注目している若手はいる?

ステラ:情熱を持って活動している人たちはたくさんいると思う。ビリー・アイリッシュ(Billie Eilish)とかはまさにそうだけど、残念ながらファッション業界の中では本当に少ない。細かくは追えていないけど、若いデザイナーが私と同じような視点を持っていることは知っているし、これからの産業にはそういう人たちにあふれてほしいと願っているわ。

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2025-26年秋冬パリはデザイナー交代の話題沸騰

毎週発行している「WWDJAPAN」は、ファッション&ビューティの潮流やムーブメントの分析、ニュースの深堀りなどを通じて、業界の面白さ・奥深さを提供しています。巻頭特集では特に注目のキーワードやカテゴリー、市場をテーマに、業界活性化を図るべく熱いメッセージを発信。ここでは、そんな特集を担当記者がざっくばらんに振り返ります。(この記事は「WWDJAPAN」2025年3月24日号からの抜粋です。)

藪野:2025-26年秋冬のパリは、「ジバンシィ(GIVENCHY)」「トム フォード(TOM FORD)」「ドリス ヴァン ノッテン(DRIES VAN NOTEN)」の新クリエイティブ・ディレクターによるデビューショーがハイライトでしたね。

村上:サラ・バートン(Sarah Burton)による「ジバンシィ」は、長らく忘れていたユベール・ド・ジバンシィのクリエイションに回帰したコレクションで、シンプルな中にエレガンスがあり、すごく良かったです。クチュールを再開したいLVMHの思惑が近々実現しそう。

藪野:サラのモノ作りへのこだわりが詰まっていて、本当にきれいで洗練されていました。

村上:「トム フォード」のハイダー・アッカーマン(Haider Ackermann)は、トム・フォードのような直接的で開放的なセックスアピールはありませんでしたが、魅惑的な官能性を感じました。「ドリス」のジュリアン・クロスナーは、衣装から洋服に至るまでの理解と愛の深さなど、ブランドで長く働いてきたがゆえのパッションの継承を発信していて見応えがありました。

メゾンコードを理解する“実力者”が活躍

藪野:最近の傾向を見ていると、バズを起こせる若いデザイナーを抜てきするのではなく、メゾンのコードや服をきちんと理解して、自分の視点を通して解釈できる“実力者”が選ばれていると感じます。「ジバンシィ」と「トム フォード」はまさにベテランの起用ですし、「ドリス」のジュリアンもドリスの精神を受け継いでいます。

村上:でも、「ジル サンダー(JIL SANDER)」のシモーネ・ベロッティや、「グッチ(GUCCI)」のデムナ(DEMNA)と、われわれの予想と違うデザイナー起用もあり、早くも次の時代が始まっているのかも。「ジル サンダー」にシモーネ就任のニュースが流れた直後の「マリーン セル」の会場は、その話題で持ち切りでした。

藪野:そうでしたね(苦笑)。本当に過渡期ですね。デムナが去る「バレンシアガ(BALENCIAGA)」、ジョナサン・アンダーソン(JONATHAN ANDERSON)が退任した「ロエベ(LOEWE)」、すでにキム・ジョーンズが去った「ディオール(DIOR)」メンズと「フェンディ(FENDI)」などディレクター不在のブランドは多く、まだまだニュースは続きそう。日本の深夜帯に出た場合は、ベルリンでタイムリーに拾えるように頑張ります!

 

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「ローラ メルシエ」の日中用クリームが進化し新登場 45%増量のルーセントパウダーも限定発売

「ローラ メルシエ(LAURA MERCIER)」は6月6日、美容液、ファンデーション、日焼け止めの機能を備えた日中用クリーム“ティンティド モイスチャライザー”のブラーリングタイプを強化し、“ティンティド モイスチャライザー ブラードマット”[SPF30•PA+++](全3色、15mL、3410円/45mL、6820円)として発売する。ほか、同日には人気のルーセントパウダーを45%増量したビッグサイズ“トランスルーセント ルース セッティング パウダー ウルトラブラー リミテッド エディション”(29g、8910円)も限定発売。両製品ともに1日からアットコスメ ショッピング(@COSME SHOPPING)で先行販売を行う。

スキンケア成分91%の優しさと
毛穴もテカりも目立たなくする美肌見せ力

同製品はブランド独自技術によるWRテクノロジーのフレンチローズクレイの皮脂吸着作用によりサラリとした肌を維持するほか、全体の91%を占めるスキンケア成分が肌を乾燥から守りながら毛穴が目立たない肌へと導く1本3役のクリーム。カラーは肌の色を選ばない全3色で、“なりたい印象”に合わせて色を選ぶ楽しみを訴求する。ほか、仕上げたいメイクの印象やライフスタイルなどに応じた使い方も提案。メイク崩れを防ぎたい時やカバー力、UVカット力を高めたい時はメイク下地とファンデーションの間に仕込んだり、時間がない時や家の中での紫外線対策などにはスキンケア後に使用しセッティングパウダーを乗せるなど、多様な使い方を案内する。

現品サイズのパフが付いたパウダー限定セット

高いブラー効果と潤い感が人気の“トランスルーセント ルース セッティング パウダー ウルトラブラー”限定セットは、高級感のある限定のパッケージデザインに仕上げた。45%増量のビッグサイズで、セットには現品サイズのパフも付く。

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