“ミー ジョンマスターオーガニック”から炭酸泡が弾けて香るピンクのバスボムが登場

「ジョンマスターオーガニック(JOHN MASTERS ORGANICS)」は11月13日、オーガニックケアライン“ミー ジョンマスターオーガニック”から、ピンクの泡が弾けて香る“バスボム フローラル”(990円)を数量限定で発売する。

同製品は、炭酸泡と甘い香りで包み込むピンクのバスボム。お湯に入れると肌あたりが柔らかな炭酸ガスの泡が立ち、ほぐれるような心地良さのリラックスタイムをかなえる。香りは、ラベンダーやベルガモット、シダーウッドの精油をブレンドしたフローラル。バスボムのピンク色には自然由来の色素を使用した。保湿成分のローズヒップが潤いを与え、しっとり滑らかな肌に導く。

パッケージは、夕暮れの空をイメージした“ドリーミー チル”と、ワクワクする楽しい気分をイメージした“ジョイフル チル”の2種から選択可能だ。

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「リトルサニーバイト」が韓国の⼈気スニーカーブランド「EPT」とコラボ チャームやロンTも発売

今年で11周年を迎えるYOPPYがデザイナーを務める東京発のブランド「リトルサニーバイト(LITTLE SUNNY BITE)」が韓国の⼈気スニーカーブランド「イーストパシフィックトレード(EAST PACIFIC TRADE)」(以下、「EPT」)とのコラボレーションアイテムを発売する。

今回のコラボでは、スニーカー(Santos、Boston 、各1万9800円)、チャーム(4つセットで6820円、1つで1760円)、キーチェーン(3520円)、ロングTシャツ(1万5180円)を展開。スニーカーは、YOPPYが「EPT」の⼈気のスニーカーモデルの中から2種類を選び、同ブランドらしいカラーデザインに仕上げた。

同コラボアイテムは、11月6日から韓国ソウル・ソンスドンにある⼈気の⼤型セレクトショップ「EQL」で1週間開催されるポップアップストアで販売。その後、11月21日からラフォーレ原宿にある「リトルサニーバイト」のフラッグシップストア、「EPT」オンラインショップで販売する。韓国、⽇本での販売時には、シューズのオリジナルカスタマイズイベントも開催する予定だ。

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TWICEナヨンがミューズの韓国発ネイルチップブランド「フィンガースーツ」から冬の新デザイン10種

韓国発のネイルチップブランド「フィンガースーツ(FINGER SUIT)」は11月10日、冬の新作ネイルチップ(全10種、各1958円)を発売する。10月30日からブランド公式ECで先行販売を開始している。

ネイルチップは、冬の光のようなきらめきや温かさのあるデザイン10種をそろえた。指先を細長く見せるバレリーナの形から、ピンクレッドのマグネットが円を描く“ストロベリームーン”をはじめ、グレートーンにカーキのマグネットを合わせた“センターピース”やヌードトーンにグリッターを重ねた“ウィッシュ”、チャコールネイビーにハートのドローイングが浮かぶ“フラート”など8種が登場。

加えて、自然になじむオーバルの形から、小さな星がポイントの“フリッカー”、ココアカラーにゴールドのマグネットを組み合わせた“シエナ”の2種をラインアップする。

「フィンガースーツ」とは

「フィンガースーツ」は2021年、韓国で誕生。スタイリッシュなデザインと高いクオリティーのネイルチップが高評価を得ており、スタイリストやKポップアイドルの愛用者も多い。日本には23年5月に上陸した。バラエティーショップを中心にオフライン展開を開始し2年で約1000店舗まで販売網を拡大。今年4月には、TWICEのナヨンがミューズに就任した。

デザイン一覧

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ローファー人気が止まらない! 「おじさん靴」と言わせない垢抜けコーデ6選

ローファーがウィメンズの新定番靴として定着して来ました。もはやトレンドを超えて、オールマイティーな“毎日履き”へ。オフィスでもカジュアルでも自在に履きこなせるのは、トラッド由来のきちんと感を備えているからでしょう。ヒールより歩きやすく、スニーカーよりおしゃれ見えするというオンリーワンの立ち位置が人気の理由。ブランドが提案するコーディネートの広がりもファンの裾野を広げています。今回は人気ショップが打ち出す最旬ルックから、履きこなしの新メソッドをご案内します。

落ち着きと強さを叶える
スタッズローファー

トラッドの流れを受け継ぐローファーには、正統派イメージが備わっています。軸がしっかりしている分、ウエアで遊ぶ余地が大きくなります。服のフォルムや色柄が少し大胆でも、足元のローファーが落ち着きをもたらしてくれます。ローファーに裾が重なるボトムスは格好の“遊びどころ“です。

「ユナイテッドアローズ(UNITED ARROWS)」のスタッフコーデでは、穏やかな濃色のニットカーディガンに、マルチカラーのゆったり幅パンツを合わせています。上下のテイストミックスが動きを生んでいますね。ローファーが全体を落ち着かせつつ、スタッズが控えめなスパイスを加味。テイストミックスがトレンドの今、重宝しそうなアイテムです。

快適さとデザイン性の両立で
シゴデキコーデを完成

人気ユーチューバーの“かんだま”こと神田麻衣さんがディレクションする「マルゥ ユナイテッドアローズ(MARU UNITED ARROWS)」と「オデット エ オディール(ODETTE E ODILE)」がコラボレーションしたチロリアン ローファーは、きちんと感を引き立てます。こちらのコーデは、かわいらしさよりも強さを示したいという、今のおしゃれマインドを映すかのような装いです。白系のジレでシャープなシルエットを強調。ネイビー系の長袖トップスとパンツがジレとの間でモノトーンのコントラストを際立たせています。袖コンシャスなトップスを活かすジレはレイヤードの切り札アイテムです。ローファーがメンズライクな雰囲気を足元に呼び込み、お仕事ムードをアップ。小脇に抱えたショルダーバッグもシゴデキ感を寄り添わせています。

「オデット エ オディール」渋谷シンクス店スタッフのTERAOさんによると「今期のローファーは“快適さとデザイン性の両立"がキーワード。機能性を重視する方が増えている印象です」とコメント。「快適な履き心地」「スニーカーライクに履きたい」「かかとが脱げにくい」など、履き心地へのこだわりを叶えるローファーが支持を集めているそうです。

ドレッシーなローファーは
白ソックスとの合わせでプレッピーに

ドレッシーなローファーが増えてきたのは、近ごろの新傾向です。つやめきレザーやメタリック金具などで格上ムードを演出。高めのヒールはレディー感をまとわせます。ロングトレンドになってきたクラシカルやタイムレスになじみやすいタイプです。

印象的なチェック柄のスカートに、トレンドが続くポロ襟のニットカーディガンをウエストインしてコンパクトに見せています。足元のローファーは、足の甲を飾るビット飾りが品格を醸し出しています。あえて白ソックスを添えて、プレッピーに通じるカレッジ風味をプラス。ガーリー感を盛り込んだアレンジがすてきです。

マニッシュな面構えの足元は
フェミニンな合わせで“ずれ感“演出

もともとメンズから始まったローファーは、マニッシュな表情が持ち味です。ウィメンズの着こなしではそこを逆手に取って、フェミニンなワンピースやスカートと引き合わせあえて“ずれ感”を目立たせるような掛け算が効果的です。

こちらのルックのローファーも先の写真とアイテムは同じですが、印象は大きく異なっています。トップスは異なる編み地のレイヤード。リブ編みのポロシャツに、メッシュのような編み地のベストがセットになっています。ベルベット地のスカートは優美なつやめきを帯びていて、ローファーとのジェンダーミックスが印象的です。

ビームスのスタッフさんは「以前のようにトラッドな靴としてよりも、もっと気軽に、デイリーなスタイリングの中で取り入れられている印象。厚底やボリュームソールのタイプは“革靴っぽく見えすぎない”“ヒールとスニーカーの間のような感覚で履ける”という理由で選ぶ方も多い」とコメント。

シルエットもさまざまに
シンプルコーデにボリュームソールも◎

シルエットもバリエーションが広がってきました。ポイントはソール。厚底タイプやスニーカー風など、履き心地を兼ねた提案が相次いでいます。地面からの衝撃をやわらげる構造が見た目にも量感を加える仕組みです。

「ジーユー(GU)」のボリュームソールビットローファーはソールに異なる2層素材の低反発クッションを取り入れました。ルックでは白いフリルネックブラウスに黒のナローロングスカートをセット。モノトーン系でまとめたおかげで、ローファーの量感がくっきり。靴のボリュームが目立って、足首周りのきゃしゃ感が引き立つスタイリングです。

普段着コーデを“きれカジ“に

きちんと感のあるローファーを普段着ルックに持ち込むと、きれいめカジュアルに整えられます。いつものデイリーコーディネートに加えるだけのお手軽アレンジです。適度なこなれ感が備わるのも、このスタイリングのよさ。デニムパンツとも好相性です。

「ジーユー」で毎年人気のリブクロップドTに、タックワイドパンツを合わせた、シンプルな装い。上下でトーンをずらしたツートーンコーデに、ボリュームソールのビットローファーを合わせて、マニッシュで端正な雰囲気に仕上げています。ひじに掛けたハンドバッグにスカーフを巻いてエレガンスもまとわせています。

厚底のローファーは合皮素材なので、ソフトな履き心地です。背が高く見える効果も発揮。売り場からは「中敷きがふわふわして履きやすい」「厚底なのでスタイルアップして見えてどんなアイテムでも合わせやすい」といった声が届いているそうです。

長いトレンドが続くトラッドやプレッピーを試す上で、ローファーは失敗しにくいアイテムです。ちょっとずれても、かえって味が出るのに加え、縦長イメージが手に入るメリットも見逃せません。シーンフリーでシーズンフリーの“ダブルフリー”はローファーならではの魅力です。

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ジャクソン・ワンの「チームワンデザイン」が新コレクションや日本限定Tシャツを発売

アーティストのジャクソン・ワン(Jackson Wang)がクリエイティブ・ディレクターを務める「チームワンデザイン(TEAM WANG DESIGN)」は11月1日、“アクセプタンス(ACCEPTANCE)”コレクションと、日本限定Tシャツを発売する。東京・原宿のセレクトショップ、グレイト(GR8)などで取り扱う。

“アクセプタンス”コレクションと
日本限定Tシャツ

“アクセプタンス”コレクションは、ブランド初のオールホワイトのデニムジャケットやジーンズをはじめ、コーデュロイのジャケット、スタンドカラーのジャケット、ジップアップのジャケット、フェイクレザーのベスト、ジップアップのカーディガン、タートルネックのニットトップス、フェイクレザーのシャツ、スタンドカラーシャツ、Tシャツ、タンクトップ、フェイクレザーのパンツ、プリーツ入りのパンツ、バギーシルエットのスエットパンツ、耳付きのニット帽、レザーグローブ、ヘアクリップ、ベルトなど各種ウエアやアクセサリーを販売する。また日本限定Tシャツは、背面に大きく“TEAM TOKYO”の文字を、前面の左胸部分にワンポイントロゴをあしらい、首元にハトメを付したほか、ビンテージ感あるディストレス加工を施している。

グレイトは、“アクセプタンス”コレクションと日本限定Tシャツの購入者を対象に、11月上旬に開催する、ジャクソン・ワンとの交流イベント“ミート&グリート”の参加抽選を実施、詳細は10月30日に同店公式インスタグラムで発表する。ジャクソン・ワンは11月6日、自身最大規模となるワールドツアー「マジックマン 2 ワールドツアー 2025-2026(MAGICMAN 2 WORLD TOUR 2025–2026)」の日本公演を開催する。

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窪塚洋介 × 松田龍平 × 豊田利晃監督が語る映画「次元を超える」——7年ぶり長編劇映画で挑んだ過酷な撮影の裏側

鬼才・豊田利晃監督の7年ぶりとなる長編劇映画「次元を超える」が10月17日に公開された。2019年に発表した短編「狼煙が呼ぶ」を皮切りとした「狼蘇山(おおかみよみがえりやま)シリーズ」の集大成であり、新章とも位置付けられる本作が描くのは、孤高の修行者・山中狼介と謎の暗殺者・新野風が次元すらも超えて繰り広げる壮大な人間の物語。「破壊の日」(20)以来、5年ぶりの共演となる山中狼介演じる窪塚洋介と新野風を演じる松田龍平がW主演を務めるほか、千原ジュニア、芋生悠、渋川清彦、東出昌大など豊田監督映画ではおなじみのキャストが脇を固める。第54回ロッテルダム国際映画祭をはじめ、世界中の映画祭で賞賛を浴びる本作はどのようにしてつくられたのか。豊田利晃監督と窪塚洋介、そして松田龍平の3人に本作の制作秘話や見どころ、お互いの魅力などについてたっぷり語ってもらった。

正反対の2人をW主演に

——本作は既に海外の映画祭でも上映されているそうですが、その反響はいかがですか?

豊田利晃(以下、豊田):それがどこへ行ってもソールドアウトのバカ受けなんです。この2人(窪塚&松田)も海外で人気があるみたいで。ただ観終わった後に「分からない」という意見もあって、そこはアジアとヨーロッパの文化的な溝のようなものがあるのかな、とも感じました。上映された場所はキリスト教の人が大半なんで。

——豊田監督の「破壊の日」でも共演した窪塚洋介さんと松田龍平さんを再度ぶつかり合わせたということは、お二人の組み合わせに何かを感じてのことだと思います。お二人の間にどういうものを感じてW主演としてキャスティングしたのか教えてもらえますか?

豊田:2人ともキャラクターや個性がまったく違うじゃないですか。どっちが水でどっちが油かは分かりませんが、そんな正反対の2人が一つの画面に収まったときにどんな化学反応を起こすかっていうのはみんな知りたいですよね。それは僕自身も見たかったことだったので出演をオファーしました。

——今回、実際にお二人と撮影してみていかがでしたか?

豊田:面白かったですね。僕も観客の一部のようなもので、現場に入って実際にやってみるまでどうなるか分からない。で、いざ本番となると「そう来るんだ」とか「そうするんだ」みたいな部分がたくさんあってとにかく飽きなかったですね。本人たちを前にこんなこと言うのは恥ずかしいんだけど(笑)。

豊田監督の印象は?

——豊田監督とは数度目のタッグとなるお二人からして、豊田監督とはどういう監督でしょうか?

窪塚洋介(以下、窪塚):俺が豊田監督と一番最初にした仕事ってCMなんですよ。ただそれは結構前だった上にCMの現場だったこともあり、印象としてはそれ以降に仕事をさせてもらうようになってからのものになるんですが。ともかく豊田監督は会うとすごく柔和な印象がある一方で、内面に燃えている怒りや祈りの炎がある。そして生きることの意味を問い続けているともすごく感じていて、それが生々しいほどに作品に現れる人だなと思います。

我々はそれを代弁させてもらっていると言いますか。ただいつも演じていて思うのは、放っているのが自分の言葉なのか、監督の言葉なのか、もしくはそれ以外のモノの言葉なのか……という境界線がとても曖昧になるんですよ。それがとても楽しく魅力的な部分でもあって、演じるときは「ジョジョ」のスタンドのように、豊田監督のスタンドとしてちゃんと代弁するように仕事したいなと思わせてくれる。そんな監督ですね。

松田龍平(以下、松田):だったら俺は豊田さんのポケモンとして、ちゃんと代弁するように……。

窪塚:じゃあもう「ジョジョ」でいいじゃん! なんでちょっと変えてんの(笑)。

松田:あ……そんなこと言ってたら何言おうと思ってたのか忘れちゃった。

豊田&窪塚:あはは!

松田:豊田さんは俺が17歳くらいのときに初めて仕事をさせてもらったんですけど、あのときの印象と変わらないですね。ゆるい感じでつまらないギャグ言ったりして……。

豊田:つまんなくないよ!(笑)。

松田:それで意外とフワフワしてて、ヘラヘラ笑っててね。いやハッピーな感じなんですけどね(笑)。監督やってるときとのギャップがあって。

豊田さんの映画にはいつもワクワクさせてもらっていて。現場では自分なりに自由にやらせてもらっているんですけど、気がついたら「大きな鍋の具になってた」っていう感じで。豊田さんはそういう監督なんです。演出も細かくあるわけではなくて、役者を見て、その役者がどう言う役割なのか豊田さんは分かっているから、素直に演じていれば結果的にうまくはまってっていくっていう安心感みたいなものがあって。完成した映画を観て俺は野菜だなって気持ちになったりして。特に今回は、台詞が多いわけじゃないから、一つの会話でも見ている人に感覚的に訴えるところが大きかったから、どんな映画になるのか楽しみにしていました。

——ほとんどのシーンを栃木で撮影されたんですよね。

松田:パワースポットでしたね。そう思わせるのはそこに住んでいる人の力なのか、土地なのか、季節かもしれないけど、パワーが溢れている清々しいところで、この映画の舞台にぴったりでした。

豊田:現地の村の人も全員参加で(笑)。みなさんにスタッフとして協力してもらいました。

窪塚:豊田監督のみんなを巻き込む引力が半端ないんですよね。

豊田:いろんなところで窪塚がシャワー浴びたから、もう伝説になってるんですよ。もちろん制作部が事前に許可を取って入らせてもらうんですが、「うちで窪塚さんがシャワー浴びていった」「うちでも浴びていった!」って感じで(笑)。

窪塚:俺があちこちでシャワー浴びたがったみたいじゃん(笑)。「浴びろ」って言われたから浴びたんですよ!

松田:俺は一度村の人の家に泊まったんだけど、そこでも「窪塚がシャワーを浴びにきたことがある」って言ってて(笑)。そこの人と長いこと酒飲みながら話してたら、途中から俺のことを「窪塚君」って言いだしたんですよね。最後の方は俺も抵抗しなくなって「窪塚です」って顔してました(笑)。

窪塚&豊田:あはは!

大変だった惑星・ケルマンの撮影

——本作は7年ぶりの長編劇映画ですが、その間に毎年のように作り続けた「狼蘇山シリーズ」の集大成と銘打たれていますよね。

豊田:その「狼蘇山シリーズ」って実はあるようでないんですよ。一本ずつは違うんですが、短編映画を重ねていたこともあり「なにか括りが必要だな」と思って付けた冠で。狼信仰で狼の狛犬がある神社が舞台になっているというだけのこと。ただ手塚治虫さんの「火の鳥」のように、それぞれは違う作品だけど何か共通点があったり、どこかつながっているような見え方があればいいなとは思っています。

——先ほど松田さんは「感覚的な部分が大きかった」と語っていた本作ですが、お二人はこの脚本を読まれたときにどのように感じたのでしょうか?

窪塚:「これ、できるのか?」でしたね(笑)。

豊田:それ初っ端から言ってたね。最初の脚本はもっとすごかったんですよ。

窪塚:それで心配な点をいくつか投げた記憶はあります。

松田:台本に、宇宙に行く、ってしれっと書いてるんですよ。「銃口の中に入って宇宙へ飛んでいく」みたいな感じで。それがどう映像になるのか想像がつかなくて。

窪塚:だから仕上がりを見てびっくりしました。VFXと特撮の融合の仕方とか世界観がすごくて「こんなふうにつくったのか」って。YOSHIROTTEN(惑星・ケルマンデザイン)や美術の佐々木(尚)さん、特殊相談役の樋口(真嗣)さんをはじめとするみんなの力の結集がそこには込もってますよね。みんなで観終わった後、煙草吸いながら「次元を超えてたね」っていう感想しかでなかったですもん。

松田:いつか豊田さんに宇宙の話やってほしいな。SFもの。豊田さんが持ってる世界観みたいなものって、どんな話の設定でも活きると思うし、観たいです。

窪塚:ずっと俺ら鏡だらけのところで演技するの? 吐いちゃう可能性あるよ(笑)。

——窪塚さんが名前を挙げた樋口真嗣さんの名前がエンドロールで出てきて私も驚いたのですが、どのような相談をされたのでしょうか?

豊田:いろいろ紹介してくれてかなり助けてもらいました。現場での特殊効果は円谷プロダクションの人が来てくれたんですが、その人たちとつなげてくれてチームをつくってくれただけでなく、「こうやって撮れ」とか「これを使え」とかって教えてくれたり、スタジオの手配までやってくれて。でもいざそれをやるってときに、樋口さんがNteflixの「新幹線大爆破」で忙しくなっちゃって現場にはいなかったんですが、「ここまでやってくれたし、もういいか」って(笑)。

——特殊効果もですが、惑星・ケルマンのセットもこだわりを感じました。

豊田:あれは僕と美術の佐々木さんでつくりあげました。

松田:あれはセット狭かったな(笑)。鏡の反射で広く見えるけど。

豊田:実はケルマンの撮影は人生で初めて追い込まれた現場で、気が狂いそうになってたんですよ。鏡張りだからどうすればカメラが映らないか、反射をひたすら気にする必要がある上に、どのようにカットを撮ってもつながるから。みんな頭がおかしくなってカメラマンとかスタッフも変なこと言い出すから朝までやっちゃったよね。

窪塚:ちょっと揉めてましたよね(笑)。体力的にも限界が近づいてたってこともあり。こっちはこっちで宇宙服が暑くて大変でしたし。

豊田監督の演出

——役柄については、それぞれ監督とどのようなお話をされたのでしょうか?

窪塚:狼介は修行者で、社会的には事実上失踪しているという設定。ただその人となりの部分は監督から特に説明を受けたりはなかったと思います。

豊田:窪塚洋介は神社仏閣が好きだし、もともとそのような心を持っているんじゃないかという想定のもと「分かるでしょ?」という気持ちで狼介を任せたんです。

窪塚:豊田監督は芝居もそうですけど、そのバックグラウンドごとすごく委ねてくれるんですよ。それは龍平やほかの役者さんに関してもそう。だから現場であまり演出もしないんですが、さっき話を聞いていたら「監督もそれを楽しんでるのか」って肚落ちしたんですよね。

松田:実は、新野風という役は豊田さんの映画「I'M FLASH!」(12)で演じた役なんですけど、あのときから自分もいろいろと変化があったし、きっと新野もいろいろあっただろうな、とか思って。自分と重ねながら演じていたような気がしています。台本の段階でどこか、僕に当てて書いてくれたような。読んで僕もいろいろと思うところがあって、うれしかったんです。撮影中、法螺貝(ほらがい)を吹くところまで撮って、そのあと1年くらい撮影が出来なくて空いちゃったんですけど、それも自分的にはありがたくて。法螺貝を吹くことで浄化されて、また戦いに向かう新野をそのまま演じられて。役だけじゃなく、映画そのものが自分自身と重なってくる。それは豊田さんの作品の面白さだなと思いました。

——演技はお二人に委ねたとのことですが、本作ですさまじい存在感を放っていた千原ジュニアさんもそこは同様だったのですか?

豊田:もちろん役者全員に演技を委ねるということはしませんが、ジュニアに関してはジュニアそのままですね。少しやりすぎだから抑えてとか出してとか、もうちょっと右とか左とか、気色のポイントはつくります。でもそれで十分なんですよ。

阿闍梨役を演じた千原ジュニア

——先ほど法螺貝の話が出てきましたが、かなり練習されたのではないですか?

松田:法螺貝を買ったから家で練習はしてたんですけど、音が大きいし、なかなか聞き慣れない音だから、ご近所さんも不安がるんじゃないかって。練習する場所がなくて……。なんか、法螺貝持って1人でカラオケいくのも嫌だったし(笑)。だから、撮影の合間に山で吹いて。

豊田:俺は栃木で吹いてる。夜中の12時くらいに吹いても近隣に人もいないので怒られないんですよ。

窪塚:でも豊田監督が狛江駅前の居酒屋で法螺貝を吹いてたって噂を聞きましたよ。

松田:俺は(六本木の)ミッドタウンの広場で吹いてたって聞いたな。

豊田:なんで知ってんの。どこでも吹いてるんですよ。ミッドタウンはものすごい響きが良くって(笑)

窪塚&松田:あはは!

撮影現場で印象に残っていること

——みなさんを見ていると撮影中の雰囲気が良かったんだろうなと思うのですが、それぞれ印象に残っている出来事はありますか?

豊田:ある日、窪塚が「昨日ジュニアさんと飲みましたけど大丈夫ですかね。あの人台詞なにも覚えてないのに遅い時間まで飲んでましたけど」って言ってたんです。それを聞いて、俺は「全部あいつの仕掛けやから」って言ったらその通りやったんですよ。嘘ばっかりついてる(笑)。

窪塚:深夜12時くらいに「台詞覚えてないねん」って言って、ジュニアさんが居酒屋で寝ちゃってたんですよ。それで「えぇ……」と思いつつ、マネージャーと部屋まで送っていって。あの状態で台詞入るのかな……と心配してたら翌日完璧なんですよ。それを見てすごいなと。

豊田:芸人だから。演技でも食いにくるよね。

松田:俺が印象に残っていることは……なんかありましたかね?

豊田:岩山での撮影のとき、そのままだと危ない場所だったので山岳部の人がロープを貼ってくれて登れるようにしてくれたんです。衣装合わせのときに龍平は「俺はスーツ姿だし、革靴で大丈夫ですよ」って、革靴のまま現場に入ったんですよね。で、いざ撮影が始まったら「俺、間違えたな……」ってなってた。手を使いながら登らないといけないようなところで、結構危なかったよね。

松田:法螺貝を吹くところですよね。けっこう険しかったけど、登ったときは達成感あったし、気持ちの良い所でしたね。でも、俺は自分のことだけ考えてれば良かったけど、大人数だから、スタッフの方が心配だった。

豊田:みんな重いもの持ってるしね。本当に村の人がいないと成立しなかった(笑)。その場所を熟知している村人たち十数人の協力のもと、何往復も行き来してもらってね。俺より年上の人もいましたよ。

——本作は「歩く」シーンがとても印象的ですよね。スローモーションも使い歩くお二人の姿がとても格好良くて。

豊田:立ち姿が美しい役者が好きなんですよ。それは窪塚洋介も松田龍平も、千原ジュニアだってそう。そして立ち姿が美しいと歩かせたくなる。向こうからカメラに向かって歩いてくるだけで何かを感じさせることができるのが、良い役者だと思うんですよね。

——窪塚さんと松田さんは今回、改めてお互いと共演されていかがでしたか?

豊田:そういえば打ち上げをやってないから、そういう話もしてないよね。打ち上げをやらねば……。

窪塚:豊田監督の作品自体がそうではあるんですが、龍平には「得体の知れなさ」が具現化したような存在感があって。それは演じる上での迫力にもなるし、一緒に演じていても楽しいんですよね。

松田:窪塚君は物知りだし話していて面白いです。いつもハッピーでフラットな感じで。でも今回の撮影現場で初めて会ったときは、けっこう日焼けしてて、髪もめちゃ長くて。役作りなのか、バカンス行ってたからなのか分からない感じで。すごく修行者っぽかった(笑)。

——確かに修行者の姿がものすごくお似合いでした。

窪塚:自分でもしっくりきた感じがあったので、先ほど監督が言っていたように、自分がもともと持っているものと役がシンクロしていたんだと思いますね。

——本作では窪塚さんの息子である愛流さんも声で出演されていますよね。直接的ではないにせよ、共演するにあたってなにかお話はされたんですか?

窪塚:そもそも愛流がデビューするきっかけとなったのが、豊田さんの「プラネティスト」(20)というドキュメンタリー作品なんです。その撮影で愛流と一緒に小笠原諸島へ行ったときに、豊田監督が愛流を認識してくれて。そこから「泣き虫しょったんの奇跡」(18)で使ってくれて、彼の役者人生が始まったんです。だから豊田監督がいなかったらあいつが今この仕事をしていたか分からない。そして今回改めて声というかたちだけど共演できてうれしいですね。愛流からは「この作品に出る」と言われましたが、「声だけだし大丈夫かな……」と思いつつそこは委ねるしかないなと。

豊田:でも「泣き虫しょったんの奇跡」のときとは違って役者っぽくなっててびっくりしたよ。俺はもうお父さんの気分だから。「見ない間に大きくなったな〜」って(笑)。

窪塚:前は声変わりしてなかったですもんね。

豊田:若い声がほしくてね。それで愛流がいいんじゃないかって思ったんですよ。

体感する映画

——改めて本作の見どころを教えてもらえますか?

豊田:今って映画は全て「コンテンツ」のように扱われていると感じるんです。でもこの映画は体験してほしい。可能であれば映画館まで来てもらって、音と映像を浴びて、体感して。これは多分、答えをそれぞれが発見するような映画だと思うんですよ。冒頭に千原ジュニアが「自分の物語を作り直せ」と言うんですが、この映画自体が「自分の物語をつくりだす体験ができる」作品になっている。それを楽しんでもらいたいですね。

窪塚:一本一本がパラレルワールドである「狼蘇山シリーズ」の中で、本作は豊田版「火の鳥」のSF編なのか、はたまた完結篇なのかどうかを見届けてほしいですね。監督は「これが最後の映画」と言ってましたが、個人的にそれは閉店しない店の閉店セールと同じような売り方だと思っていて(笑)

豊田:やっぱりつくり続けるしかないんだよね。やめられない。

窪塚:それを聞けて良かったです。先ほど「コンテンツ」の話をしていた監督の発言とは逆になっちゃうかもしれないけど、本作の公開を機にこれまでの「狼蘇山シリーズ」をサブスクで解禁するのも良いと思うんですよね。そしたら「このキャラクターはこういうつながりがあって、これの生まれ変わりなんじゃないか」とかってお客さんが自由に想像して楽しんでくれたり。こっちから明確に提示しないことで無限に広がる可能性があるシリーズだと思うんです。

最近流行っているアニメって過度に説明していないじゃないですか。それぞれのキャラクターや背景にしたって、ファンが勝手に相関図をつくったり掘り下げることで盛り上げて、自分のものにして、それぞれが宣伝したりして。それの映画版のようなものを生む力のある作品だと思うので、そういうムーブメントも密かに期待しています。

豊田:実は10月にサブスク解禁予定だよ。(注:解禁済み

窪塚:そうなんですね。じゃあ改めて楽しみにしてます。

松田:でも、この映画は長いこと豊田さんがやってきた作品の完結って……。

窪塚:さっき言ったことを覆してきた(笑)。

豊田:俺、これで終わりなの⁉︎

松田:いや、豊田さんは終わらないですけど。豊田さんが短編や「狼蘇山シリーズ」でやってきた映画の区切りなのかな、とは感じてました。だって一旦終わらないとずっと撮ってそうだから(笑)。

——窪塚さんもお話されたように、監督は制作前のコメントで「次元を超えた視点に辿り着くために、この映画を作らねばならぬと思った。最後の映画になる気がしている」と書かれていましたよね。先ほど監督の口から「つくり続けるしかない」と聞いて安心したのですが、次回作の構想などはしているのでしょうか?

豊田:いや、この映画をつくり終わってから、完全に止まりましたね。

松田:恋愛ものはどうですか?

窪塚:急だな! さっきはSFって言ってたじゃん(笑)。

豊田:これまでは常に頭の中にあったんですよ。映画をつくっている最中にも次の作品のことを考えていたし、つくり終えたらまた2、3本のアイデアがパーっと出てきたんですが、そういうのが一旦消えたんです。

松田:ほら、フィナーレだ!

窪塚:中締めだよ!

豊田:でも今日の朝、ちらっと出てきた(笑)。しかも3本くらいね。ともかく、撮り続けないといけないんだなというのはなんとなく認識しています。

——「今後こういう豊田監督の作品が観たい」というお二人の希望はありますか?

松田:やっぱりSFかな。SFの恋愛もの。ダンスありのやつ。

豊田:あはは。それウケるかな。でも龍平はダンスできるもんね。

松田:小躍りしかできない。

窪塚:あはは! 俺はまた舞台もやりたいですね。

豊田:スケジュールを押さえてくれるならぜひやりましょう!

PHOTOS:MASASHI URA
STYLING:[RYUHEI MATSUDA]SHOHEI KASHIMA(W)
HAIR & MAKEUP:[YOSUKE KUBOZUKA]SHUJI SATO(botanica make hair)、[RYUHEI MATSUDA]MOTOKO SUGA

映画「次元を超える」

◾️映画「次元を超える」
ユーロスペース他で絶賛公開中
監督・脚本・エグゼクティブプロデューサー:豊田利晃
エンディングテーマ:「抱きしめたい」The Birthday(UNIVERSAL SIGMA)
音楽:Sons of Kemet Mars89 中込健太(鼓童) 住吉佑太(鼓童) ヤマジカズヒデ
出演:窪塚洋介 松田龍平
千原ジュニア 芋生悠 / 渋川清彦 東出昌大
撮影:槇 憲治
美術:佐々木 尚
衣装デザイン・キャラクターデザイン:澤田石和寛
編集:村上雅樹
VFX スーパーバイザー:道木伸隆
惑星ケルマンデザイン:YOSHIROTTEN
惑星ケルマンCG:敷山未来(YAR)
宇宙船デザイン:マイケル・アリアス
特殊相談役:樋口真嗣
製作:豊田組
配給:スターサンズ
©️次元超越体/DIMENSIONS
2025年/日本/96分/ビスタサイズ/5.1ch/PG12
https://starsands.com/jigen/

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窪塚洋介 × 松田龍平 × 豊田利晃監督が語る映画「次元を超える」——7年ぶり長編劇映画で挑んだ過酷な撮影の裏側

鬼才・豊田利晃監督の7年ぶりとなる長編劇映画「次元を超える」が10月17日に公開された。2019年に発表した短編「狼煙が呼ぶ」を皮切りとした「狼蘇山(おおかみよみがえりやま)シリーズ」の集大成であり、新章とも位置付けられる本作が描くのは、孤高の修行者・山中狼介と謎の暗殺者・新野風が次元すらも超えて繰り広げる壮大な人間の物語。「破壊の日」(20)以来、5年ぶりの共演となる山中狼介演じる窪塚洋介と新野風を演じる松田龍平がW主演を務めるほか、千原ジュニア、芋生悠、渋川清彦、東出昌大など豊田監督映画ではおなじみのキャストが脇を固める。第54回ロッテルダム国際映画祭をはじめ、世界中の映画祭で賞賛を浴びる本作はどのようにしてつくられたのか。豊田利晃監督と窪塚洋介、そして松田龍平の3人に本作の制作秘話や見どころ、お互いの魅力などについてたっぷり語ってもらった。

正反対の2人をW主演に

——本作は既に海外の映画祭でも上映されているそうですが、その反響はいかがですか?

豊田利晃(以下、豊田):それがどこへ行ってもソールドアウトのバカ受けなんです。この2人(窪塚&松田)も海外で人気があるみたいで。ただ観終わった後に「分からない」という意見もあって、そこはアジアとヨーロッパの文化的な溝のようなものがあるのかな、とも感じました。上映された場所はキリスト教の人が大半なんで。

——豊田監督の「破壊の日」でも共演した窪塚洋介さんと松田龍平さんを再度ぶつかり合わせたということは、お二人の組み合わせに何かを感じてのことだと思います。お二人の間にどういうものを感じてW主演としてキャスティングしたのか教えてもらえますか?

豊田:2人ともキャラクターや個性がまったく違うじゃないですか。どっちが水でどっちが油かは分かりませんが、そんな正反対の2人が一つの画面に収まったときにどんな化学反応を起こすかっていうのはみんな知りたいですよね。それは僕自身も見たかったことだったので出演をオファーしました。

——今回、実際にお二人と撮影してみていかがでしたか?

豊田:面白かったですね。僕も観客の一部のようなもので、現場に入って実際にやってみるまでどうなるか分からない。で、いざ本番となると「そう来るんだ」とか「そうするんだ」みたいな部分がたくさんあってとにかく飽きなかったですね。本人たちを前にこんなこと言うのは恥ずかしいんだけど(笑)。

豊田監督の印象は?

——豊田監督とは数度目のタッグとなるお二人からして、豊田監督とはどういう監督でしょうか?

窪塚洋介(以下、窪塚):俺が豊田監督と一番最初にした仕事ってCMなんですよ。ただそれは結構前だった上にCMの現場だったこともあり、印象としてはそれ以降に仕事をさせてもらうようになってからのものになるんですが。ともかく豊田監督は会うとすごく柔和な印象がある一方で、内面に燃えている怒りや祈りの炎がある。そして生きることの意味を問い続けているともすごく感じていて、それが生々しいほどに作品に現れる人だなと思います。

我々はそれを代弁させてもらっていると言いますか。ただいつも演じていて思うのは、放っているのが自分の言葉なのか、監督の言葉なのか、もしくはそれ以外のモノの言葉なのか……という境界線がとても曖昧になるんですよ。それがとても楽しく魅力的な部分でもあって、演じるときは「ジョジョ」のスタンドのように、豊田監督のスタンドとしてちゃんと代弁するように仕事したいなと思わせてくれる。そんな監督ですね。

松田龍平(以下、松田):だったら俺は豊田さんのポケモンとして、ちゃんと代弁するように……。

窪塚:じゃあもう「ジョジョ」でいいじゃん! なんでちょっと変えてんの(笑)。

松田:あ……そんなこと言ってたら何言おうと思ってたのか忘れちゃった。

豊田&窪塚:あはは!

松田:豊田さんは俺が17歳くらいのときに初めて仕事をさせてもらったんですけど、あのときの印象と変わらないですね。ゆるい感じでつまらないギャグ言ったりして……。

豊田:つまんなくないよ!(笑)。

松田:それで意外とフワフワしてて、ヘラヘラ笑っててね。いやハッピーな感じなんですけどね(笑)。監督やってるときとのギャップがあって。

豊田さんの映画にはいつもワクワクさせてもらっていて。現場では自分なりに自由にやらせてもらっているんですけど、気がついたら「大きな鍋の具になってた」っていう感じで。豊田さんはそういう監督なんです。演出も細かくあるわけではなくて、役者を見て、その役者がどう言う役割なのか豊田さんは分かっているから、素直に演じていれば結果的にうまくはまってっていくっていう安心感みたいなものがあって。完成した映画を観て俺は野菜だなって気持ちになったりして。特に今回は、台詞が多いわけじゃないから、一つの会話でも見ている人に感覚的に訴えるところが大きかったから、どんな映画になるのか楽しみにしていました。

——ほとんどのシーンを栃木で撮影されたんですよね。

松田:パワースポットでしたね。そう思わせるのはそこに住んでいる人の力なのか、土地なのか、季節かもしれないけど、パワーが溢れている清々しいところで、この映画の舞台にぴったりでした。

豊田:現地の村の人も全員参加で(笑)。みなさんにスタッフとして協力してもらいました。

窪塚:豊田監督のみんなを巻き込む引力が半端ないんですよね。

豊田:いろんなところで窪塚がシャワー浴びたから、もう伝説になってるんですよ。もちろん制作部が事前に許可を取って入らせてもらうんですが、「うちで窪塚さんがシャワー浴びていった」「うちでも浴びていった!」って感じで(笑)。

窪塚:俺があちこちでシャワー浴びたがったみたいじゃん(笑)。「浴びろ」って言われたから浴びたんですよ!

松田:俺は一度村の人の家に泊まったんだけど、そこでも「窪塚がシャワーを浴びにきたことがある」って言ってて(笑)。そこの人と長いこと酒飲みながら話してたら、途中から俺のことを「窪塚君」って言いだしたんですよね。最後の方は俺も抵抗しなくなって「窪塚です」って顔してました(笑)。

窪塚&豊田:あはは!

大変だった惑星・ケルマンの撮影

——本作は7年ぶりの長編劇映画ですが、その間に毎年のように作り続けた「狼蘇山シリーズ」の集大成と銘打たれていますよね。

豊田:その「狼蘇山シリーズ」って実はあるようでないんですよ。一本ずつは違うんですが、短編映画を重ねていたこともあり「なにか括りが必要だな」と思って付けた冠で。狼信仰で狼の狛犬がある神社が舞台になっているというだけのこと。ただ手塚治虫さんの「火の鳥」のように、それぞれは違う作品だけど何か共通点があったり、どこかつながっているような見え方があればいいなとは思っています。

——先ほど松田さんは「感覚的な部分が大きかった」と語っていた本作ですが、お二人はこの脚本を読まれたときにどのように感じたのでしょうか?

窪塚:「これ、できるのか?」でしたね(笑)。

豊田:それ初っ端から言ってたね。最初の脚本はもっとすごかったんですよ。

窪塚:それで心配な点をいくつか投げた記憶はあります。

松田:台本に、宇宙に行く、ってしれっと書いてるんですよ。「銃口の中に入って宇宙へ飛んでいく」みたいな感じで。それがどう映像になるのか想像がつかなくて。

窪塚:だから仕上がりを見てびっくりしました。VFXと特撮の融合の仕方とか世界観がすごくて「こんなふうにつくったのか」って。YOSHIROTTEN(惑星・ケルマンデザイン)や美術の佐々木(尚)さん、特殊相談役の樋口(真嗣)さんをはじめとするみんなの力の結集がそこには込もってますよね。みんなで観終わった後、煙草吸いながら「次元を超えてたね」っていう感想しかでなかったですもん。

松田:いつか豊田さんに宇宙の話やってほしいな。SFもの。豊田さんが持ってる世界観みたいなものって、どんな話の設定でも活きると思うし、観たいです。

窪塚:ずっと俺ら鏡だらけのところで演技するの? 吐いちゃう可能性あるよ(笑)。

——窪塚さんが名前を挙げた樋口真嗣さんの名前がエンドロールで出てきて私も驚いたのですが、どのような相談をされたのでしょうか?

豊田:いろいろ紹介してくれてかなり助けてもらいました。現場での特殊効果は円谷プロダクションの人が来てくれたんですが、その人たちとつなげてくれてチームをつくってくれただけでなく、「こうやって撮れ」とか「これを使え」とかって教えてくれたり、スタジオの手配までやってくれて。でもいざそれをやるってときに、樋口さんがNteflixの「新幹線大爆破」で忙しくなっちゃって現場にはいなかったんですが、「ここまでやってくれたし、もういいか」って(笑)。

——特殊効果もですが、惑星・ケルマンのセットもこだわりを感じました。

豊田:あれは僕と美術の佐々木さんでつくりあげました。

松田:あれはセット狭かったな(笑)。鏡の反射で広く見えるけど。

豊田:実はケルマンの撮影は人生で初めて追い込まれた現場で、気が狂いそうになってたんですよ。鏡張りだからどうすればカメラが映らないか、反射をひたすら気にする必要がある上に、どのようにカットを撮ってもつながるから。みんな頭がおかしくなってカメラマンとかスタッフも変なこと言い出すから朝までやっちゃったよね。

窪塚:ちょっと揉めてましたよね(笑)。体力的にも限界が近づいてたってこともあり。こっちはこっちで宇宙服が暑くて大変でしたし。

豊田監督の演出

——役柄については、それぞれ監督とどのようなお話をされたのでしょうか?

窪塚:狼介は修行者で、社会的には事実上失踪しているという設定。ただその人となりの部分は監督から特に説明を受けたりはなかったと思います。

豊田:窪塚洋介は神社仏閣が好きだし、もともとそのような心を持っているんじゃないかという想定のもと「分かるでしょ?」という気持ちで狼介を任せたんです。

窪塚:豊田監督は芝居もそうですけど、そのバックグラウンドごとすごく委ねてくれるんですよ。それは龍平やほかの役者さんに関してもそう。だから現場であまり演出もしないんですが、さっき話を聞いていたら「監督もそれを楽しんでるのか」って肚落ちしたんですよね。

松田:実は、新野風という役は豊田さんの映画「I'M FLASH!」(12)で演じた役なんですけど、あのときから自分もいろいろと変化があったし、きっと新野もいろいろあっただろうな、とか思って。自分と重ねながら演じていたような気がしています。台本の段階でどこか、僕に当てて書いてくれたような。読んで僕もいろいろと思うところがあって、うれしかったんです。撮影中、法螺貝(ほらがい)を吹くところまで撮って、そのあと1年くらい撮影が出来なくて空いちゃったんですけど、それも自分的にはありがたくて。法螺貝を吹くことで浄化されて、また戦いに向かう新野をそのまま演じられて。役だけじゃなく、映画そのものが自分自身と重なってくる。それは豊田さんの作品の面白さだなと思いました。

——演技はお二人に委ねたとのことですが、本作ですさまじい存在感を放っていた千原ジュニアさんもそこは同様だったのですか?

豊田:もちろん役者全員に演技を委ねるということはしませんが、ジュニアに関してはジュニアそのままですね。少しやりすぎだから抑えてとか出してとか、もうちょっと右とか左とか、気色のポイントはつくります。でもそれで十分なんですよ。

阿闍梨役を演じた千原ジュニア

——先ほど法螺貝の話が出てきましたが、かなり練習されたのではないですか?

松田:法螺貝を買ったから家で練習はしてたんですけど、音が大きいし、なかなか聞き慣れない音だから、ご近所さんも不安がるんじゃないかって。練習する場所がなくて……。なんか、法螺貝持って1人でカラオケいくのも嫌だったし(笑)。だから、撮影の合間に山で吹いて。

豊田:俺は栃木で吹いてる。夜中の12時くらいに吹いても近隣に人もいないので怒られないんですよ。

窪塚:でも豊田監督が狛江駅前の居酒屋で法螺貝を吹いてたって噂を聞きましたよ。

松田:俺は(六本木の)ミッドタウンの広場で吹いてたって聞いたな。

豊田:なんで知ってんの。どこでも吹いてるんですよ。ミッドタウンはものすごい響きが良くって(笑)

窪塚&松田:あはは!

撮影現場で印象に残っていること

——みなさんを見ていると撮影中の雰囲気が良かったんだろうなと思うのですが、それぞれ印象に残っている出来事はありますか?

豊田:ある日、窪塚が「昨日ジュニアさんと飲みましたけど大丈夫ですかね。あの人台詞なにも覚えてないのに遅い時間まで飲んでましたけど」って言ってたんです。それを聞いて、俺は「全部あいつの仕掛けやから」って言ったらその通りやったんですよ。嘘ばっかりついてる(笑)。

窪塚:深夜12時くらいに「台詞覚えてないねん」って言って、ジュニアさんが居酒屋で寝ちゃってたんですよ。それで「えぇ……」と思いつつ、マネージャーと部屋まで送っていって。あの状態で台詞入るのかな……と心配してたら翌日完璧なんですよ。それを見てすごいなと。

豊田:芸人だから。演技でも食いにくるよね。

松田:俺が印象に残っていることは……なんかありましたかね?

豊田:岩山での撮影のとき、そのままだと危ない場所だったので山岳部の人がロープを貼ってくれて登れるようにしてくれたんです。衣装合わせのときに龍平は「俺はスーツ姿だし、革靴で大丈夫ですよ」って、革靴のまま現場に入ったんですよね。で、いざ撮影が始まったら「俺、間違えたな……」ってなってた。手を使いながら登らないといけないようなところで、結構危なかったよね。

松田:法螺貝を吹くところですよね。けっこう険しかったけど、登ったときは達成感あったし、気持ちの良い所でしたね。でも、俺は自分のことだけ考えてれば良かったけど、大人数だから、スタッフの方が心配だった。

豊田:みんな重いもの持ってるしね。本当に村の人がいないと成立しなかった(笑)。その場所を熟知している村人たち十数人の協力のもと、何往復も行き来してもらってね。俺より年上の人もいましたよ。

——本作は「歩く」シーンがとても印象的ですよね。スローモーションも使い歩くお二人の姿がとても格好良くて。

豊田:立ち姿が美しい役者が好きなんですよ。それは窪塚洋介も松田龍平も、千原ジュニアだってそう。そして立ち姿が美しいと歩かせたくなる。向こうからカメラに向かって歩いてくるだけで何かを感じさせることができるのが、良い役者だと思うんですよね。

——窪塚さんと松田さんは今回、改めてお互いと共演されていかがでしたか?

豊田:そういえば打ち上げをやってないから、そういう話もしてないよね。打ち上げをやらねば……。

窪塚:豊田監督の作品自体がそうではあるんですが、龍平には「得体の知れなさ」が具現化したような存在感があって。それは演じる上での迫力にもなるし、一緒に演じていても楽しいんですよね。

松田:窪塚君は物知りだし話していて面白いです。いつもハッピーでフラットな感じで。でも今回の撮影現場で初めて会ったときは、けっこう日焼けしてて、髪もめちゃ長くて。役作りなのか、バカンス行ってたからなのか分からない感じで。すごく修行者っぽかった(笑)。

——確かに修行者の姿がものすごくお似合いでした。

窪塚:自分でもしっくりきた感じがあったので、先ほど監督が言っていたように、自分がもともと持っているものと役がシンクロしていたんだと思いますね。

——本作では窪塚さんの息子である愛流さんも声で出演されていますよね。直接的ではないにせよ、共演するにあたってなにかお話はされたんですか?

窪塚:そもそも愛流がデビューするきっかけとなったのが、豊田さんの「プラネティスト」(20)というドキュメンタリー作品なんです。その撮影で愛流と一緒に小笠原諸島へ行ったときに、豊田監督が愛流を認識してくれて。そこから「泣き虫しょったんの奇跡」(18)で使ってくれて、彼の役者人生が始まったんです。だから豊田監督がいなかったらあいつが今この仕事をしていたか分からない。そして今回改めて声というかたちだけど共演できてうれしいですね。愛流からは「この作品に出る」と言われましたが、「声だけだし大丈夫かな……」と思いつつそこは委ねるしかないなと。

豊田:でも「泣き虫しょったんの奇跡」のときとは違って役者っぽくなっててびっくりしたよ。俺はもうお父さんの気分だから。「見ない間に大きくなったな〜」って(笑)。

窪塚:前は声変わりしてなかったですもんね。

豊田:若い声がほしくてね。それで愛流がいいんじゃないかって思ったんですよ。

体感する映画

——改めて本作の見どころを教えてもらえますか?

豊田:今って映画は全て「コンテンツ」のように扱われていると感じるんです。でもこの映画は体験してほしい。可能であれば映画館まで来てもらって、音と映像を浴びて、体感して。これは多分、答えをそれぞれが発見するような映画だと思うんですよ。冒頭に千原ジュニアが「自分の物語を作り直せ」と言うんですが、この映画自体が「自分の物語をつくりだす体験ができる」作品になっている。それを楽しんでもらいたいですね。

窪塚:一本一本がパラレルワールドである「狼蘇山シリーズ」の中で、本作は豊田版「火の鳥」のSF編なのか、はたまた完結篇なのかどうかを見届けてほしいですね。監督は「これが最後の映画」と言ってましたが、個人的にそれは閉店しない店の閉店セールと同じような売り方だと思っていて(笑)

豊田:やっぱりつくり続けるしかないんだよね。やめられない。

窪塚:それを聞けて良かったです。先ほど「コンテンツ」の話をしていた監督の発言とは逆になっちゃうかもしれないけど、本作の公開を機にこれまでの「狼蘇山シリーズ」をサブスクで解禁するのも良いと思うんですよね。そしたら「このキャラクターはこういうつながりがあって、これの生まれ変わりなんじゃないか」とかってお客さんが自由に想像して楽しんでくれたり。こっちから明確に提示しないことで無限に広がる可能性があるシリーズだと思うんです。

最近流行っているアニメって過度に説明していないじゃないですか。それぞれのキャラクターや背景にしたって、ファンが勝手に相関図をつくったり掘り下げることで盛り上げて、自分のものにして、それぞれが宣伝したりして。それの映画版のようなものを生む力のある作品だと思うので、そういうムーブメントも密かに期待しています。

豊田:実は10月にサブスク解禁予定だよ。(注:解禁済み

窪塚:そうなんですね。じゃあ改めて楽しみにしてます。

松田:でも、この映画は長いこと豊田さんがやってきた作品の完結って……。

窪塚:さっき言ったことを覆してきた(笑)。

豊田:俺、これで終わりなの⁉︎

松田:いや、豊田さんは終わらないですけど。豊田さんが短編や「狼蘇山シリーズ」でやってきた映画の区切りなのかな、とは感じてました。だって一旦終わらないとずっと撮ってそうだから(笑)。

——窪塚さんもお話されたように、監督は制作前のコメントで「次元を超えた視点に辿り着くために、この映画を作らねばならぬと思った。最後の映画になる気がしている」と書かれていましたよね。先ほど監督の口から「つくり続けるしかない」と聞いて安心したのですが、次回作の構想などはしているのでしょうか?

豊田:いや、この映画をつくり終わってから、完全に止まりましたね。

松田:恋愛ものはどうですか?

窪塚:急だな! さっきはSFって言ってたじゃん(笑)。

豊田:これまでは常に頭の中にあったんですよ。映画をつくっている最中にも次の作品のことを考えていたし、つくり終えたらまた2、3本のアイデアがパーっと出てきたんですが、そういうのが一旦消えたんです。

松田:ほら、フィナーレだ!

窪塚:中締めだよ!

豊田:でも今日の朝、ちらっと出てきた(笑)。しかも3本くらいね。ともかく、撮り続けないといけないんだなというのはなんとなく認識しています。

——「今後こういう豊田監督の作品が観たい」というお二人の希望はありますか?

松田:やっぱりSFかな。SFの恋愛もの。ダンスありのやつ。

豊田:あはは。それウケるかな。でも龍平はダンスできるもんね。

松田:小躍りしかできない。

窪塚:あはは! 俺はまた舞台もやりたいですね。

豊田:スケジュールを押さえてくれるならぜひやりましょう!

PHOTOS:MASASHI URA
STYLING:[RYUHEI MATSUDA]SHOHEI KASHIMA(W)
HAIR & MAKEUP:[YOSUKE KUBOZUKA]SHUJI SATO(botanica make hair)、[RYUHEI MATSUDA]MOTOKO SUGA

映画「次元を超える」

◾️映画「次元を超える」
ユーロスペース他で絶賛公開中
監督・脚本・エグゼクティブプロデューサー:豊田利晃
エンディングテーマ:「抱きしめたい」The Birthday(UNIVERSAL SIGMA)
音楽:Sons of Kemet Mars89 中込健太(鼓童) 住吉佑太(鼓童) ヤマジカズヒデ
出演:窪塚洋介 松田龍平
千原ジュニア 芋生悠 / 渋川清彦 東出昌大
撮影:槇 憲治
美術:佐々木 尚
衣装デザイン・キャラクターデザイン:澤田石和寛
編集:村上雅樹
VFX スーパーバイザー:道木伸隆
惑星ケルマンデザイン:YOSHIROTTEN
惑星ケルマンCG:敷山未来(YAR)
宇宙船デザイン:マイケル・アリアス
特殊相談役:樋口真嗣
製作:豊田組
配給:スターサンズ
©️次元超越体/DIMENSIONS
2025年/日本/96分/ビスタサイズ/5.1ch/PG12
https://starsands.com/jigen/

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「ヴァレクストラ」と「ミナ ペルホネン」がコラボ 可憐な新作バッグとメガネケースが登場

イタリア・ミラノ発のレザーブランド「ヴァレクストラ(VALEXTRA)」は11月25日、「ミナ ペルホネン(MINA PERHONEN)」とのコラボアイテムを発売する。アイテムは、“バケットバッグ マイクロ”(各31万9000円)とメガネケース(各10万100円)をラインアップ。バッグは2色、メガネケースは3種類のデザインで展開する。「ヴァレクストラ」ミッドタウン店、カーサ「ヴァレクストラ」、「ヴァレクストラ」福岡および公式オンラインブティックで発売予定だ。

洗練と遊び心が共存するコラボアイテム

本コレクションでは、イタリアと日本という異なる文化を背景に持つ両ブランドが、 “日常を豊かにするデザイン”と“ものづくりへの情熱”という共通点を掛け合わせた。“バケットバッグ マイクロ”は、「ヴァレクストラ」のバッグに「ミナ ペルホネン」のテキスタイルを用いたポーチをセットした。このテキスタイルは、「ミナ ペルホネン」の皆川明デザイナーが「小さな花が太陽の光を浴び、風に揺れながら穏やかに咲く姿」を想い描き、刺しゅうで表現したもの。メガネケースには、同氏が描いたロンディーネ(ツバメ)、コリッリョ(ウサギ)、フォレスタ(森)のプリントを施し、“生命の循環”や“物語の広がり”を表現した。

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「タトラス」からYOSHIROTTEN監修の“輪島塗”着想グラデーションダウンが登場

「タトラス(TATRAS)」は10月31日、石川県・輪島市の伝統⼯芸と現代の感性を融合させた新プロジェクト「レイヤーズ オブ ジャパニーズ クラフト(Layers of Japanese Craft)」を⽴ち上げる。これに伴い、同日にはYOSHIROTTEN(ヨシロットン)がアートディレクションを担当した限定カプセルコレクションを発売する。

本コレクションでは、ダウンジャケット、ダウンパンツ、バッグの3型を展開。いずれも日本の伝統技術「輪島塗」から着想を得た、繊細なグラデーションが目を引くオレンジとグリーンの2色が登場する。漆特有の深みのある色彩表現をテキスタイルへと昇華し、視覚的なレイヤーと奥行きを生み出した。まるで“アート作品をまとう”ような唯一無二のデザインに仕上がっている。

アートディレクションを手掛けたのは、光や時間、文化などを“レイヤー”して表現するアートで、国内外から高い評価を得ているYOSHIROTTEN。「タトラス」が掲げる“伝統の現代的再構築”というテーマと深く共鳴し、漆芸作家の桐本滉平との3者による協業が実現した。

「レイヤーズ オブ ジャパニーズ クラフト」のプロジェクト名に含まれている“レイヤーズ(Layers)”には「伝統と現代」「素材と技法」「記憶と未来」といった、時代や⽂化が幾重にも重なる日本独自の多層的な美意識を象徴する意味が込められている。その中心にあるのは、日本の漆塗りの伝統的な技法である「ぼかし塗り」の色彩表現。漆が重なり合うことで生まれる奥行きと艶の移ろいに着目し、核となるビジュアルアイデンティティーを構築した。

「タトラス」は、そのグラデーションの美しさをテキスタイルと立体的なフォルムに置き換え、ファッションアイテムとして再構築。これまでも日本の伝統工芸と現代的な感性を融合させる取り組みを継続的に行ってきた。2024年には、京都府が誇る伝統工芸品の「朝日焼」とコラボレーションし、銀座旗艦店のオープンを記念した特別なプロダクトを発表。そうした伝統工芸品へのリスペクトをさらに進化させる形で、日本文化の“今”をまとうことを目指したのが、今回のカプセルコレクションだ。


問い合わせ先
タトラス カスタマーセンター
03-6277-1766

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小松マテーレが営業利益16.4%増も特損で12億円を計上 25年4〜9月期

染色大手の小松マテーレは2026年3月期の純利益の見通しを14億円(従来は25億5000万円)に修正する。以前に取得した非上場企業の投資有価証券の評価額を切り下げ、本日発表した25年4〜9月期決算で特別損失として12億3200万円を計上した。中山大輔・小松マテーレ社長は、出資先について「必要に迫られて会計上の処理はしたものの、中長期的に経営戦略上の重要なパートナーであることに変わりはなく、今後はさらに取り組みを加速させる」考え。

純利益以外では好調を維持しており、小松マテーレの25年4〜9月期決算は、売上高が前年同期比6.5%増の203億円、営業利益が同16.4%増の13億5300万円、経常利益が同10.4%増の16億9300万円、純利益は14億4000万円減の1億8900万円だった。主力の欧州ラグジュアリーブランド向け及び中東の民族衣装向けのテキスタイル販売が好調で、全体を押し上げた。

同社は「ワークライフバランス」の向上を掲げ、年間休日の増加や休日出勤の削減など福利厚生の充実を進めており、今期に入って年間休日を116日から120日に引き上げたほか、前年までは10〜18日ほどあった休日出勤も「ゼロかそれに近い数字にまで削減している」(中山社長)という。こうした取り組みに伴って工場も稼働時間は5〜6%減少しているものの、数量ベースは3%減にとどめており、生産性の向上で稼働時間の減少を補っている。

26年3月期通期では売上高が前期比3.7%増の410億円、営業利益が同21.5%増の26億5000万円、経常利益が同12.7%増の32億円と、純利益を除く項目で5期連続の増収増益を計画している。

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「ゲス ジーンズ」がNBAのレジェンド、アレン・アイバーソンとのカプセルコレクションを発売

デニムブランド「ゲス ジーンズ(GUESS JEANS)」は10月31日、バスケットボール界のレジェンドとして知られるアレン・アイバーソン(Allen Iverson)との限定カプセルコレクションを発売する。同コレクションは、「ゲス ジーンズ」直営店舗および公式オンラインストア、一部取扱店舗で順次販売する。

今回のコラボコレクションは、彼の才能と情熱、そして1990年代のストリートスタイルへの敬意を込めて制作。アイバーソンが93年に「Sports Illustrated(スポーツ・イラストレイテッド)」誌で披露した伝説的なフォトシュートに着想を得て、5種類の限定Tシャツ(各7590円)を展開する。Tシャツは当時18歳だった彼が着用していた「ゲス(GUESS)」のTシャツ姿をフィーチャーし、若き日の情熱と可能性を切り取ったポートレートをデザイン。それぞれのTシャツには、“彼本来の自分らしさ”と“スタイル”を象徴する1枚の写真がプリントされ、スポーツとファッションをつなぐ新しい物語を表現している。

アレン・アイバーソンは、「当時、みんな『ゲス』を着たがっていたんだ。高校時代は一番クールなブランドだったけど、その頃の自分には買えなかった。ある時、良い成績を取ったご褒美に父が『ゲス』をプレゼントしてくれてね。それ以来、『ゲス』には特別な思いがあるんだ。着ると自分にしかない“スワッグ(クールさ)”を感じられた。ただ、自分が着たい服を買えるようになりたかっただけ。NBAに入ってから、ようやく好きなだけ『ゲス』を買えるようになった。それが俺のスタイルなんだ」とコメントする。

アイテム一覧

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【2025年クリスマスコフレ】「ザボディショップ」から限定フレーバー3種を含むアドベントカレンダーとギフトセットが登場

「ザボディショップ(THE BODY SHOP)」は10月30日、“WRAPPED IN LOVE”がテーマのホリデーコレクションを数量限定で発売した。ラインアップは、アドベントカレンダー全3種とギフトセット全29種で、全国の「ザボディショップ」店舗およびECサイトで取り扱っている。パッケージデザインは、ブランドパーパスである「使う方を応援し、社会を向上させる」という思いのもと、フルーツや花、平和の象徴である鳩やハートなどの様々なモチーフで構成した。

アドベントカレンダー3種

“アドベントカレンダー ビックラブ”

“アドベントカレンダー ビックラブ”(2万9700円)は、レギュラーサイズを中心としたバリエーション豊富な25種をセット。

“アドベントカレンダー ラブ”

“アドベントカレンダー ラブ”(1万3750円)には、ボディーケアアイテムのミニサイズをはじめ、現品サイズのシートマスクなどのスペシャルケアアイテムも含んだラインアップを用意する。

ホリデーギフト

ホリデーギフトは、1000円台のカジュアルギフトから1万円台のご褒美ギフトまで幅広く展開。ホリデー限定フレーバーの“シュガープラムパッション”のミニサイズを専用ポーチにセットしたミニギフト(3190円)や、ホリデーデザインパッケージのハンドケアコレクション(5500円)、シリーズごとのフェイスケア3点を合わせたコフレ(9900〜1万7270円)など、全29種をそろえる。

ホリデー限定フレーバー

“シュガープラムパッション”

プラムソルベのような豊かな香りと咲き誇るピオニー、柔らかなムスクが肌の上で舞うように広がる“シュガープラムパッション”は、バス&シャワージェル(250mL/2200円)からフレグランススプレー(100mL/3080円)まで全5種をラインアップする。

“クランベリークラッシュ”

フレッシュなクランベリーの甘酸っぱさ、シロップ漬けのジンジャーとミントの香りが肌にさわやかさをもたらす“クランベリークラッシュ”も、バス&シャワージェル(250mL/2200円)からフレグランススプレー(100mL/3080円)まで全5種をそろえる。

“キャラメルカドル”

濃厚なドルチェ、ソルトブロッサム、クリーミーなバニラの香りが肌になじみ、甘く柔らかでシルクのようななめらかな潤いが肌を包み込む“キャラメルカドル”は、バス&シャワージェル(250mL/2200円)、ボディークリーム(200mL/4070円)、ボディーローション(200mL/3300円)、ハンドクリーム(30mL/1430円)の全4種を用意する。

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「ギャップ」がビンテージアイテムを常設スペースで販売 ショーン・ウォザースプーンが仕掛ける“ALWAYS ON”を発表

「ギャップ(GAP)」は、ショーン・ウォザースプーン(Sean Wotherspoon)がキュレーションする“ギャップ ヴィンテージ”を常設スペースで継続的に販売し、シーズナルテーマに沿ったラインアップを定期的にリフレッシュする“ALWAYS ON”を発表した。同プロジェクトは日本で期間限定展開し、10月31日の午前11時から「ギャップ」新宿フラッグス店で、午前10時から「ギャップ」心斎橋店で販売を開始する。

1990年代〜2000年代の
選りすぐりのアイテムが登場

“ALWAYS ON”として初めて発売する今回のコレクションは、90年代初頭のブラウンレザージャケット、2000年春のウィメンズ レッドレザートラッカージャケット、バックに“Summer Sports”パッチをあしらった90年代初頭のアノラック、2000年代初頭の“Gap BLUE JEANS” ロゴフーディー、鮮やかなカラーが特徴のアークティックライトフリースなどがラインアップする。また、各アイテムにはショーン・ウォザースプーンのシグネチャーロゴ”SW“の刺しゅうを施した。同氏は本プロジェクトについて、「今回のコレクションはとても特別。なぜなら、これが私たちの“ALWAYS ON”プログラムの始まりを意味するから。今後も私のお気に入りのアーカイブピースや、世界中から厳選したアイテムを継続的に追加していく予定だ」と語った。

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「ギャップ」がビンテージアイテムを常設スペースで販売 ショーン・ウォザースプーンが仕掛ける“ALWAYS ON”を発表

「ギャップ(GAP)」は、ショーン・ウォザースプーン(Sean Wotherspoon)がキュレーションする“ギャップ ヴィンテージ”を常設スペースで継続的に販売し、シーズナルテーマに沿ったラインアップを定期的にリフレッシュする“ALWAYS ON”を発表した。同プロジェクトは日本で期間限定展開し、10月31日の午前11時から「ギャップ」新宿フラッグス店で、午前10時から「ギャップ」心斎橋店で販売を開始する。

1990年代〜2000年代の
選りすぐりのアイテムが登場

“ALWAYS ON”として初めて発売する今回のコレクションは、90年代初頭のブラウンレザージャケット、2000年春のウィメンズ レッドレザートラッカージャケット、バックに“Summer Sports”パッチをあしらった90年代初頭のアノラック、2000年代初頭の“Gap BLUE JEANS” ロゴフーディー、鮮やかなカラーが特徴のアークティックライトフリースなどがラインアップする。また、各アイテムにはショーン・ウォザースプーンのシグネチャーロゴ”SW“の刺しゅうを施した。同氏は本プロジェクトについて、「今回のコレクションはとても特別。なぜなら、これが私たちの“ALWAYS ON”プログラムの始まりを意味するから。今後も私のお気に入りのアーカイブピースや、世界中から厳選したアイテムを継続的に追加していく予定だ」と語った。

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藤原ヒロシのスノーボード愛を詰め込んだ「バートン」と「フラグメント」のコラボコレクションが発売

「バートン(BURTON)」は11月13日11時から、長年パートナーシップを続けている藤原ヒロシ率いる「フラグメント(FRAGMENT)」とのコラボレーションコレクションを発売する。同コレクションは、原宿、札幌、長野、大阪の「バートン」フラッグシップストア、全国の「バートン」ストア、及びオンラインで販売する。

今回のコレクションは、藤原ヒロシのスノーボードに対する想いと、「バートン」と共に培ってきたプロダクトへのこだわりを詰め込んだ、スノーボードからバインディング、ジャケット、ビブパンツ、アノン(ANON)”のゴーグル、ヘルメットを展開する。

ハードグッズに描かれているオリジナルのモノグラムデザインは、機能性を引き立てつつ、個性的でありながらシンプルなラグジュアリー感を演出する。一方のソフトグッズは、グレーを基調としながら、雪山とストリートの双方に溶け込めるデザインをコンセプトに、バックカントリーの過酷な環境にも耐えうる機能性を備えつつ、洗練された都会感を取り入れたデザインとなっている。

藤原ヒロシは今回のコラボに関して、「大好きなスノーボードを楽しむために、常に申し分のない機能性を備えたプロダクトを『バートン』がつくってくれることに、本当に感謝しています。街着として普段から愛用しているウエアに加え、ギアも含めてトータルでコラボレーションできたことをうれしく思います」とコメントする。

アイテム一覧

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Snow Man岩本照が「ドルチェ&ガッバーナ」のジャパンアンバサダーに就任

「ドルチェ&ガッバーナ(DOLCE&GABBANA)」は、アイドルグループ、スノーマン(SNOW MAN)の岩本照をジャパンアンバサダーに起用した。

アンバサダー就任の岩本
「一緒に取り組めることを楽しみにしています」

アンバサダー就任に際し取り下ろしたビジュアルは、「ドルチェ&ガッバーナ」2025-26年秋冬コレクションを着用し撮影した。岩本は同ブランドの2025年春夏コレクションで初めてフロントローを飾り、25年9月に開催のショーにも出席している。

岩本は「このたび『ドルチェ&ガッバーナ』ファミリーの一員として迎えていただいたことをとても光栄に思います。これから一緒に取り組めることを楽しみにしています」とコメントしている。

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【2025年クリスマスコフレ】「ミキモト」がハイジュエラーの視点を取り入れたスキンケアコフレを発売 オリジナルポーチ付き 

「ミキモト(MIKIMOTO)」は11月1日、“ミキモト ホリデー デラックスセット”(3万9600円)を数量限定で発売する。真珠をイメージしたスキンケアアイテム3製品とオリジナルポーチをセットにした。ミキモト直営店やオンラインショップのほか、ミキモト コスメティックス カウンターで取り扱う。

セット内容は、肌の多面的な美しさを呼び起こすエッセンス“パールエッセンスカプセル”(0.2g×15個)、ジュエリーを身に着ける胸もとを輝かせる特製サイズのクリーム“ネック・デコルテ ハンドクリーム”(50g)、真珠のような光に満ちた艶のある肌へと導くシートマスク“アドバンストマスク”(7枚)の3製品。グラフィカルな「M」パターンをあしらったオリジナルポーチを付属する。

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若き才能が花開く「イエール賞」  財政再建に直面する団体は、若手の才能支援に回帰

「イエール国際モードフェスティバル(Festival International de Mode, de Photographie et d’Accessoires de Hyeres、以下イエール賞)」がこのほど閉幕した。1986年に南仏イエールで創設されたフェスティバルは、これまで数多くの国際的才能を輩出し、若手デザイナーにとっての登竜門として知られている。しかし財政面ではここ数年、難局に直面してきた。 運営団体ヴィラ・ノアイユ(Villa Noailles)は昨年度に約65万ユーロ(約1億400万円)の赤字を抱え、複数の未払い請求が報じられた。しかし40回目を迎えた今年は約100万ユーロ(約1億6000万円)相当の支払いを優先的に処理し、財務の立て直しに着手。さらに創設者ジャン=ピエール・ブラン(Jean-Pierre Blanc)の退任を経て、今年から新ディレクターにウーゴ・リュッキーノ(Hugo Lucchino)が就任した。ウーゴ新ディレクターは、「40周年は単なる記念ではなく、原点に立ち返るためのタイミング。創造を支えることが私たちの存在理由だ」と開会式で語ったように、フェスティバルの焦点は若手デザイナーの創作そのものへと回帰した。

今年の審査員は、フェスティバル史上初めて現役デザイナーで構成した。審査員長を務めたのは、鮮烈な色彩とポップアート的感性で知られるジャン=シャルル・ド・カステルバジャック(Jean-Charles de Castelbajac)。1993年のグランプリ受賞者でもある「ヴィクター&ロルフ(VIKTOR&ROLF)」のデザイナーデュオ、2006年に特別賞を受賞したジュリアン・ドッセーナ(Julien Dossena)「ラバンヌ(RABANNE)」クリエイティブ・ディレクター、クリステル・コシェール(Christelle Kocher)「コシェ(KOCHE)」設立者兼クリエイティブ・ディレクター、ペラギア・コロトゥロス(Pelagia Kolotouros)「ラコステ(LACOSTE)」クリエイティブ・ディレクター、アレクサンドル・マテュッシ(Alexandre Mattiussi)「アミ パリス(AMI PARIS)」設立者兼クリエイティブ・ディレクター、マリーン・セル(Marine Serre)「マリーン セル(MARINE SERRE)」設立者兼クリエイティブ・ディレクターといった、現代ファッションを牽引する顔ぶれが並んだ。

ファッション部門のグランプリを制したのは、スイスとチリにルーツを持つルーカス・エミリオ・ブルナー(Lucas Emilio Brunner)。ベルギー・ブリュッセルの名門ラ・カンブル(La Cambre)卒業後、「メゾン マルジェラ(MAISON MARGIELA)」のアーティザナル部門で経験を積んだ26歳だ。受賞コレクション“À bout de souffle(息が切れて)”は、風船をモチーフに呼吸・空気・再生という抽象的なテーマを服の構造へと落とし込んだ。膨らみと萎みを繰り返すフォルム、ラテックスやデニム、チェック地の上に施したバルーンの意匠による軽やかで遊び心に満ちた造形は、若手らしい実験性と高い完成度を兼ね備えている。

「シャネル(CHANEL)」が支援するLe 19Mメティエダール賞(Le 19M Metiers d’Art)には、テクニカルなマウンテンウエアの構造とクラフトの技を融合したフランス出身のアドリアン・ミシェル(Adrien Michel)が受賞した。素材再利用プロジェクトであるアトリエ・デ・マティエール賞(Atelier des Matieres)には、ジェンダーの境界を軽やかに越える作品が評価された、パレスチナとポーランドで生まれ育ったレイラ・アル・タワヤ(Layla Al Tawaya)が選ばれた。アメリカの高級コットン団体スーピマ(Supima) が授与する新設のスーピマ賞には、スイス出身のノア・アルモンテ(Noah Almonte)を選出。AI時代のアイデンティティをテーマに、現実とデジタルの曖昧な接点を探る構成で注目を集めた。観客投票によるイエール市民賞は、「エルメス(エルメス)」と「ディオール(DIOR)」で経験を積んだレバノン出身のユセフ・ゾゲイブ(Youssef Zogheib)が受賞した。第二次世界大戦中に仮装して戦場に向かった兵士たちをモチーフに、ユニホームの規範を解体するコレクションを披露した。

アクセサリー部門のグランプリは、木材を素材にした彫刻的アクセサリーを発表したアモリー・ダラス(Amaury Darras)が受賞。木工職人としての経歴を持つ彼は、「木という生きた素材が持つ呼吸を、身体の延長として形にしたい」と語る。また、「エルメス(HERMES)」が主催するグローブ賞では、ホンジュラス出身のルイサ・オリヴェラ(Luisa Olivera)が選ばれた。花のように開閉する布製ジュエリーに、ラテンの有機的な感性とフランス的なエレガンスを融合させる。写真部門の7Lグランプリは、フランスのノエミ・ニノ(Noémie Ninot)が受賞。10代の少女たちが社会的規範をどう受け継ぐかをドキュメンタリー的に描き出した作品で、社会と個人の境界を問い直した。パレスチナやホンジュラスといった政治的に不安定な地域や、経済的困難を抱える国からも受賞者が登場したことは、クリエイティビティとそこにかける情熱は、国や環境を超えて人々を結ぶ共通言語であることを物語っているようだった。

最後にウーゴ新ディレクターは、「創造の場として存続させるためには、経済モデルを見直すことが不可欠」と語った。今後はフェスティバル期間の短縮や新しいパートナーシップの構築を進めつつ、若手育成というミッションを強化する方針だという。長年支援を続ける「シャネル」や「エルメス」、LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON)、ケリング(KERING)、新たに今年から加わったスーピマ(SUPIMA)といった各社も、変化の只中にある同フェスティバルを“未来のための投資”として位置づけている。多様な出自と背景を持つ若者たちが集い、共通言語としてのクリエイションで語り合うイエール賞は、今後もなお世界のファッションが生まれ変わる現場であり続けるだろう。

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「ドクターマーチン」から東京限定ブーツ発売 世界8都市がテーマの“シティー パック”シリーズから

「ドクターマーチン(DR.MARTENS)」は、東京限定モデルのブーツ“シティー パック フォー トーキョー(CITY PACK FOR TOKYO)”を発売した。価格は5万5000円で、サイズは22〜30cm。都内の「ドクターマーチン」一部店舗と、公式オンラインで取り扱う。

“シティー パック フォー トーキョー”
“TOKYO”の刻印をあしらう

“シティー パック”シリーズは、東京をはじめ、ロンドンとパリ、ミラノ、ベルリン、ニューヨーク、ロサンゼルス、ソウルの8都市をテーマにそれぞれシューズを制作する。ブーツ“シティー パック フォー トーキョー”は、“ザ 1460 ブーツ(THE 1460 BOOT)を土台とし、タンナー、C.F.ステッド(C.F.STEAD)社のバッキンガムレザーのアッパーを、「ドクターマーチン」を象徴するイエローステッチで縫製、かかとのヒールループや、シューレースのタブをレザーで手掛け、“TOKYO”の文字を刻印した。イギリス・ノーサンプトンシャーの工場で手作業で仕上げている。

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「ドクターマーチン」から東京限定ブーツ発売 世界8都市がテーマの“シティー パック”シリーズから

「ドクターマーチン(DR.MARTENS)」は、東京限定モデルのブーツ“シティー パック フォー トーキョー(CITY PACK FOR TOKYO)”を発売した。価格は5万5000円で、サイズは22〜30cm。都内の「ドクターマーチン」一部店舗と、公式オンラインで取り扱う。

“シティー パック フォー トーキョー”
“TOKYO”の刻印をあしらう

“シティー パック”シリーズは、東京をはじめ、ロンドンとパリ、ミラノ、ベルリン、ニューヨーク、ロサンゼルス、ソウルの8都市をテーマにそれぞれシューズを制作する。ブーツ“シティー パック フォー トーキョー”は、“ザ 1460 ブーツ(THE 1460 BOOT)を土台とし、タンナー、C.F.ステッド(C.F.STEAD)社のバッキンガムレザーのアッパーを、「ドクターマーチン」を象徴するイエローステッチで縫製、かかとのヒールループや、シューレースのタブをレザーで手掛け、“TOKYO”の文字を刻印した。イギリス・ノーサンプトンシャーの工場で手作業で仕上げている。

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「リファ」がコーム4点セットを銀座店で限定発売 髪も心も艶やかに整える

「リファ(REFA)」は11月15日、コーム4点セット“リファ マーキスリュクスコレクション”(11万円)を「リファ」銀座店限定で発売する。セット内容は、“リファ マーキスリュクス”のウィズ、ツイン、アレンジ、ディープの4本で、カラーは全てローズゴールド。軽やかなアルミニウム素材を型鍛造で仕上げ、洗練された造形美を体現したコームは、髪も心も美しく艶と輝きを放ち、上質な触り心地と梳かし心地を実現する。

髪に優しいコーミングと美しいフォーム

同アイテムには、歯1本1本を特殊な流線形状に加工した独自のマーキス構造を採用。コーミング時にかかる髪への負担を軽減することで、髪あたりを柔らかくし、優しい使い心地をかなえる。また軽やかながら使いやすいアルミニウム製で、1体成型が可能な型鍛造を採用し、歯の間隔や先端部分まで精密かつなめらかに仕上げた。

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「リファ」がコーム4点セットを銀座店で限定発売 髪も心も艶やかに整える

「リファ(REFA)」は11月15日、コーム4点セット“リファ マーキスリュクスコレクション”(11万円)を「リファ」銀座店限定で発売する。セット内容は、“リファ マーキスリュクス”のウィズ、ツイン、アレンジ、ディープの4本で、カラーは全てローズゴールド。軽やかなアルミニウム素材を型鍛造で仕上げ、洗練された造形美を体現したコームは、髪も心も美しく艶と輝きを放ち、上質な触り心地と梳かし心地を実現する。

髪に優しいコーミングと美しいフォーム

同アイテムには、歯1本1本を特殊な流線形状に加工した独自のマーキス構造を採用。コーミング時にかかる髪への負担を軽減することで、髪あたりを柔らかくし、優しい使い心地をかなえる。また軽やかながら使いやすいアルミニウム製で、1体成型が可能な型鍛造を採用し、歯の間隔や先端部分まで精密かつなめらかに仕上げた。

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「ザラ」の旗艦店が大阪・心斎橋にオープン 日本初のカフェも併設

創業50年を迎える「ザラ(ZARA)」は10月30日、新しい旗艦店を大阪・心斎橋にオープンした。同店には、日本初となるブランドコンセプトカフェ「ザカフェ(ZACAFFE)」を併設する。最新のブランドコンセプトを体現した店舗デザインや新たな商品ディスプレイエリア、最新のテクノロジーを導入する同店は、特別に設計された家具やブティックスペースを展開することで、ブランドのコレクションを際立たせるとともに、より快適で効率的なショッピング体験を提供する。

デジタルとリアルを融合した次世代型ストア体験

約1900平方メートル、4フロアにわたる広大な空間のデザインは、「ザラ」アーキテクチャースタジオが手がけた。畳や日本の土壁、暖簾などの伝統的で上質な素材と要素を取り入れながら、ハンマード加工を施した黒金属やスチール仕上げを組み合わせることで、歴史とモダニティーが調和する印象的なコントラストを生み出す。新たに設置する、レザーアイテムをはじめとした特別なコレクションを厳選して展示するシューズ&バッグエリア専用エリアでは、質感やデザインの美しさを際立たせる空間でパーソナルな接客サービスを提供する。

また同店では、オンラインとオフラインをシームレスに統合した最新のテクノロジーを導入。独自のオンラインプラットフォームを通じて、商品位置の確認や他店舗の在庫検索、最短2時間でオンライン注文商品の受け取りを行うことができる。さらに、返品専用のチェックアウトエリアやカスタマーサービスデスク、注文商品の受け取りカウンター、スムーズな会計をサポートするスマートチェックアウトエリアなど、快適さと利便性を追求した設備を完備する。

日本初のブランドコンセプトカフェ

同店の大きな特徴は、日本初上陸となるコンセプトカフェ「ザカフェ」の併設だ。カウンターには奈良県産の木製タイルを使用し、フロアには天然の小石を敷き詰めた印象的な空間は、穏やかで力強い美しさを演出。壁面照明やカフェ専用ユニホーム、器のディテールに至るまで、世界観を細部まで表現する。

「ザラ」心斎橋店

▪️「ザラ」心斎橋店
オープン日:10月30日
時間:10:00〜22:00
住所:大阪府大阪市中央区心斎橋筋1-9-1

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2026年1月の「ピッティ」、ゲストデザイナーに「ヘド メイナー」を招へい

イタリア・フィレンツェで行われる世界最大規模のメンズウエア見本市「ピッティ・イマージネ・ウオモ(PITTI IMMAGINE UOMO以下、ピッティ)」は、2026年1月13~16日に開催する第109回のゲストデザイナーとして、「ヘド メイナー(HED MAYNER)」を率いるヘド・メイナーを招へいすることを発表した。同氏は26-27年秋冬コレクションをショー形式で披露するが、日付や会場などの詳細は未定。

ヘド・メイナーの経歴

メイナーは、1986年イスラエル生まれ。エルサレムのベツァルエル美術デザイン学院とパリのIFMでファッションを学んだ後、2015年に自身のブランドを立ち上げた。メンズウエアのベーシックアイテムをベースに、シルエットや構造を再解釈したユニセックスなアイテムを提案。18年春夏シーズンからは、パリ・メンズ・ファッション・ウイークでコレクションを発表している。19年には、LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)による「LVMHヤング ファッション デザイナー プライズ(LVMH YOUNG FASHION DESIGNER PRIZE)」で特別賞である「カール・ラガーフェルド賞」を受賞した。

同氏は、「クリエイティビティーを真にサポートするピッティに参加できることをとても光栄に思う。フィレンツェという豊かな歴史を持つ街で作品を披露することを楽しみにしているし、こうした新たな文脈は新たなことを試してみようと思わせてくれる」とコメントした。

「ソウシオオツキ」の大月壮士も参加

ピッティはこれまで、ゲストデザイナーとして、マーティン・ローズ(Martine Rose)、マリーン・セル(Marine Serre)、グレース・ウェールズ・ボナー(Grace Wales Bonner)、桑田悟史らのほか、「エムエム6 メゾン マルジェラ(MM6 MAISON MARGIELA)」などを招へい。また、第108回には「オム プリッセ イッセイ ミヤケ(HOMME PLISSE ISSEY MIYAKE)」が“名誉招待ブランド”として参加している。

第109回のゲストデザイナーとしては、「ソウシオオツキ(SOSHIOTSUKI)」の大月壮士の招へいが一足先に発表されていたが、全体のスケジュールは11月5日に発表の予定。

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2026年1月の「ピッティ」、ゲストデザイナーに「ヘド メイナー」を招へい

イタリア・フィレンツェで行われる世界最大規模のメンズウエア見本市「ピッティ・イマージネ・ウオモ(PITTI IMMAGINE UOMO以下、ピッティ)」は、2026年1月13~16日に開催する第109回のゲストデザイナーとして、「ヘド メイナー(HED MAYNER)」を率いるヘド・メイナーを招へいすることを発表した。同氏は26-27年秋冬コレクションをショー形式で披露するが、日付や会場などの詳細は未定。

ヘド・メイナーの経歴

メイナーは、1986年イスラエル生まれ。エルサレムのベツァルエル美術デザイン学院とパリのIFMでファッションを学んだ後、2015年に自身のブランドを立ち上げた。メンズウエアのベーシックアイテムをベースに、シルエットや構造を再解釈したユニセックスなアイテムを提案。18年春夏シーズンからは、パリ・メンズ・ファッション・ウイークでコレクションを発表している。19年には、LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)による「LVMHヤング ファッション デザイナー プライズ(LVMH YOUNG FASHION DESIGNER PRIZE)」で特別賞である「カール・ラガーフェルド賞」を受賞した。

同氏は、「クリエイティビティーを真にサポートするピッティに参加できることをとても光栄に思う。フィレンツェという豊かな歴史を持つ街で作品を披露することを楽しみにしているし、こうした新たな文脈は新たなことを試してみようと思わせてくれる」とコメントした。

「ソウシオオツキ」の大月壮士も参加

ピッティはこれまで、ゲストデザイナーとして、マーティン・ローズ(Martine Rose)、マリーン・セル(Marine Serre)、グレース・ウェールズ・ボナー(Grace Wales Bonner)、桑田悟史らのほか、「エムエム6 メゾン マルジェラ(MM6 MAISON MARGIELA)」などを招へい。また、第108回には「オム プリッセ イッセイ ミヤケ(HOMME PLISSE ISSEY MIYAKE)」が“名誉招待ブランド”として参加している。

第109回のゲストデザイナーとしては、「ソウシオオツキ(SOSHIOTSUKI)」の大月壮士の招へいが一足先に発表されていたが、全体のスケジュールは11月5日に発表の予定。

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「アニヤ・ハインドマーチ」が“スヌーピー”と第2弾コラボ 銀座のポップアップで先行発売

「アニヤ・ハインドマーチ(ANYA HINDMARCH)」は、キャラクター“スヌーピー”で知られる漫画作品「ピーナッツ(PEANUTS)」との第2弾コラボアイテムを発売する。11月6〜9日の期間、銀座の文房具専門店、伊東屋でオープンするポップアップ「アニヤズ ワールド 2025(ANYA’S WORLD 2025)」で先行発売し、「アニヤ・ハインドマーチ」神戸店や公式オンラインなどで順次取り扱う。

テーマは「ビーグル・スカウト」
バッグやポーチ、ウオレットなど

第2弾コラボアイテムは、“スヌーピー”や“ウッドストック”たちキャラクターが、隊列を組み、カヌーを漕ぎ、アウトドアを舞台に展開する「ビーグル・スカウト」がテーマ。バッグ“モティマー(MORTIMER)”のスペシャルモデルや、“ラベルド(LABELLED)”シリーズのトートバッグとバックパック、またペンケースやポーチ、ウオレット、チャーム、キーリングなどを販売する。

■アニヤズ ワールド 2025
日程:11月6日〜9日
時間:6日10:00〜19:00/7・8日11:00〜19:00/9日11:00〜17:00
場所:銀座伊東屋 本館10階
住所:東京都中央区銀座2-7-15
公式サイト

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「アニヤ・ハインドマーチ」が“スヌーピー”と第2弾コラボ 銀座のポップアップで先行発売

「アニヤ・ハインドマーチ(ANYA HINDMARCH)」は、キャラクター“スヌーピー”で知られる漫画作品「ピーナッツ(PEANUTS)」との第2弾コラボアイテムを発売する。11月6〜9日の期間、銀座の文房具専門店、伊東屋でオープンするポップアップ「アニヤズ ワールド 2025(ANYA’S WORLD 2025)」で先行発売し、「アニヤ・ハインドマーチ」神戸店や公式オンラインなどで順次取り扱う。

テーマは「ビーグル・スカウト」
バッグやポーチ、ウオレットなど

第2弾コラボアイテムは、“スヌーピー”や“ウッドストック”たちキャラクターが、隊列を組み、カヌーを漕ぎ、アウトドアを舞台に展開する「ビーグル・スカウト」がテーマ。バッグ“モティマー(MORTIMER)”のスペシャルモデルや、“ラベルド(LABELLED)”シリーズのトートバッグとバックパック、またペンケースやポーチ、ウオレット、チャーム、キーリングなどを販売する。

■アニヤズ ワールド 2025
日程:11月6日〜9日
時間:6日10:00〜19:00/7・8日11:00〜19:00/9日11:00〜17:00
場所:銀座伊東屋 本館10階
住所:東京都中央区銀座2-7-15
公式サイト

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「カルティエ財団現代美術館」がパリ中心部に移転 開幕展には日本人作家の作品も多数

カルティエ財団現代美術館(Fondation Cartier pour l’art contemporain)の新施設が2025年10月25日、パリ1区パレ・ロワイヤル広場に開館した。ルーヴル美術館の向かいという象徴的な立地に誕生する拠点は、世界的建築家ジャン・ヌーヴェル(Jean Nouvel)が設計を手掛けた。パリ左岸のモンパルナスにある現財団本館は年内で閉館し、新施設への移転で役割を引き継ぐ。「カルティエ(CARTIER)」の会長だったアラン=ドミニク・ペラン(Alain Dominique Perrin)が1984年に設立したカルティエ財団は、現代美術の振興を目的に、創造と展示の関係性を芸術機関の中心に据えて多分野のアーティストと協働してきた。新施設は、財団の創造と展示の対話を都市の中心で開く記念碑的プロジェクトとして位置づけられている。

新施設は1855年竣工の歴史的建物をリノベーションしたもので、かつてはデパートやホテルとして使用されていた建物。約8500平方メートルの文化施設へと生まれ変わった。総面積のうち約6500平方メートルを展示空間が占め、ガラス天井や大きなベイウィンドウ(建物の外壁から外側に張り出した窓)を通して自然光が降り注ぐ。リヴォリ通りとサントノーレ通りに面するアーケードと連続性を持たせ、街を行き交う人々の視線が自然に内部へと誘われる設計だ。都市と美術館の間に境界を設けない建築は、カルティエ財団現代美術館の“開かれた文化”という理念を体現する。

最大の特徴は、5つの可動式プラットフォームによる可変空間。床面は高さや構成を11段階に調整可能で、展示内容に応じて会場全体の形を変えることができる。映像、パフォーマンス、音楽、科学展示など、多様なプログラムを柔軟に受け入れることで、美術館の静的な枠組みを超え、呼吸する建築を実現する。ヌーヴェルは1994年に竣工したモンパルナスの現財団本館も手がけており、新拠点はその進化版にあたる。彼は、「建築は時間と光の変化を測る装置。カルティエ財団現代美術館は、その理念をアートとともに体現する」とコメントを寄せている。

開館を記念する展覧会「エクスポジション・ジェネラル(Exposition Generale)」では、財団の40年にわたる活動を総覧する約600点の作品が展示される。1980年代から現在までに財団が協働した100人以上のアーティストの作品が出品される予定で、建築家・石上純也や美術家・横尾忠則、写真家・森山大道といった日本人の作品も含まれる。アーティストとの直接的な対話から生まれた作品が多く、本展は単なる回顧展ではなく、財団の理念「生き続ける創造」を示す現在進行形のアーカイブとして示される。展示ではファッション、ダンス、音楽など異分野とのコラボレーションも展開し、アートを”体験”する空間を目指す。建物の可動式プラットフォームを活かして、作品ごとに異なる高さ・光量・距離を設定するなど、建築と展示が呼応する構成も見どころだ。教育やリサーチ機能も拡充させ、子どもから大人まで幅広く対応する教育施設「ラ・マニュファクチュール(La Manufacture)」を新設し、手仕事を中心とした創作ワークショップやアートプログラムを展開する。カフェ・バーや書店、小劇場などの公共スペースも整備し、展示を中心としながらも滞在型の文化拠点として機能する。

カルティエ財団現代美術館の活動は、ラグジュアリーブランドが企業文化を超えて社会的価値を創出するモデルとしても注目されている。「カルティエ」は世界的ブランドの知名度や資金力を活かしながらも、財団の運営はアートの自由と独立性を最優先しており、広告目的ではなく文化活動を支える基盤として機能させる姿勢を一貫して守ってきた。ビジネスとカルチャーを繋ぐ長年の取り組みの成果として誕生した新施設は、「企業が文化のために何をすべきか」という問いに対する「カルティエ」の新しい答えを示す存在だ。

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「カルティエ財団現代美術館」がパリ中心部に移転 開幕展には日本人作家の作品も多数

カルティエ財団現代美術館(Fondation Cartier pour l’art contemporain)の新施設が2025年10月25日、パリ1区パレ・ロワイヤル広場に開館した。ルーヴル美術館の向かいという象徴的な立地に誕生する拠点は、世界的建築家ジャン・ヌーヴェル(Jean Nouvel)が設計を手掛けた。パリ左岸のモンパルナスにある現財団本館は年内で閉館し、新施設への移転で役割を引き継ぐ。「カルティエ(CARTIER)」の会長だったアラン=ドミニク・ペラン(Alain Dominique Perrin)が1984年に設立したカルティエ財団は、現代美術の振興を目的に、創造と展示の関係性を芸術機関の中心に据えて多分野のアーティストと協働してきた。新施設は、財団の創造と展示の対話を都市の中心で開く記念碑的プロジェクトとして位置づけられている。

新施設は1855年竣工の歴史的建物をリノベーションしたもので、かつてはデパートやホテルとして使用されていた建物。約8500平方メートルの文化施設へと生まれ変わった。総面積のうち約6500平方メートルを展示空間が占め、ガラス天井や大きなベイウィンドウ(建物の外壁から外側に張り出した窓)を通して自然光が降り注ぐ。リヴォリ通りとサントノーレ通りに面するアーケードと連続性を持たせ、街を行き交う人々の視線が自然に内部へと誘われる設計だ。都市と美術館の間に境界を設けない建築は、カルティエ財団現代美術館の“開かれた文化”という理念を体現する。

最大の特徴は、5つの可動式プラットフォームによる可変空間。床面は高さや構成を11段階に調整可能で、展示内容に応じて会場全体の形を変えることができる。映像、パフォーマンス、音楽、科学展示など、多様なプログラムを柔軟に受け入れることで、美術館の静的な枠組みを超え、呼吸する建築を実現する。ヌーヴェルは1994年に竣工したモンパルナスの現財団本館も手がけており、新拠点はその進化版にあたる。彼は、「建築は時間と光の変化を測る装置。カルティエ財団現代美術館は、その理念をアートとともに体現する」とコメントを寄せている。

開館を記念する展覧会「エクスポジション・ジェネラル(Exposition Generale)」では、財団の40年にわたる活動を総覧する約600点の作品が展示される。1980年代から現在までに財団が協働した100人以上のアーティストの作品が出品される予定で、建築家・石上純也や美術家・横尾忠則、写真家・森山大道といった日本人の作品も含まれる。アーティストとの直接的な対話から生まれた作品が多く、本展は単なる回顧展ではなく、財団の理念「生き続ける創造」を示す現在進行形のアーカイブとして示される。展示ではファッション、ダンス、音楽など異分野とのコラボレーションも展開し、アートを”体験”する空間を目指す。建物の可動式プラットフォームを活かして、作品ごとに異なる高さ・光量・距離を設定するなど、建築と展示が呼応する構成も見どころだ。教育やリサーチ機能も拡充させ、子どもから大人まで幅広く対応する教育施設「ラ・マニュファクチュール(La Manufacture)」を新設し、手仕事を中心とした創作ワークショップやアートプログラムを展開する。カフェ・バーや書店、小劇場などの公共スペースも整備し、展示を中心としながらも滞在型の文化拠点として機能する。

カルティエ財団現代美術館の活動は、ラグジュアリーブランドが企業文化を超えて社会的価値を創出するモデルとしても注目されている。「カルティエ」は世界的ブランドの知名度や資金力を活かしながらも、財団の運営はアートの自由と独立性を最優先しており、広告目的ではなく文化活動を支える基盤として機能させる姿勢を一貫して守ってきた。ビジネスとカルチャーを繋ぐ長年の取り組みの成果として誕生した新施設は、「企業が文化のために何をすべきか」という問いに対する「カルティエ」の新しい答えを示す存在だ。

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「サカイ」が現代アーティストのマンゴ・トムソンとのコラボコレクションを限定発売 代表作のグラフィックを大胆にデザイン

「サカイ(SACAI)」は11月5日、ロサンゼルスを拠点に活動する現代アーティストであるマンゴ・トムソン(Mungo Thomson)とのコラボコレクションを発売する。アイテムは、ブルゾン(15万4000円)、レザージャケット(42万9000円)、フーディー(4万6200円)、Tシャツ(2万6400円〜4万9500円)を用意し、それぞれユニセックスで展開する。11月5〜11日は伊勢丹新宿本店1階のザ・ステージで販売し、11月12〜25日は同店本館5階のホームエッセンスで販売する。さらに、11月15日10時からは三越伊勢丹オンラインストアでも取り扱う。なお、発売初日の11月5日は入場抽選となる。

「サカイ」のプロダクトとアートを融合
マンゴ・トムソンとの限定コレクション

本コレクションは、マンゴ・トムソンの個展“ウォーキング ピクチャーズ”の開催に合わせて展開する。各アイテムのバックには、「TIME」誌をモチーフにした彼の代表作、“TIMEミラー”をプリント。同グラフィックの右上には、マンゴ・トムソンのコラージュ作品や「サカイ」のブランドロゴが覗く。また、ジャケットやブルゾンの裏地、さらにTシャツ1型にもこのコラージュ作品を使用した。

マンゴ・トムソンとは?

マンゴ・トムソンは、1969年カルフォルニア州デイビス生まれ。現在ロサンゼルスを拠点に活動するマンゴ・トムソンは、映像や音、彫刻、インスタレーションなどを通して慣例や一般的な認識を覆すコンセプチュアルな作品で知られる。雑誌、広告、壁掛けカレンダー、宅配便のダンボール箱をはじめとする印刷物やアーカイブ資料を扱いながら表現する。

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ららぽーとTOKYO-BAY、グルメが目玉の北館一部を建て替えオープン 全面開業後は売上高1100億円計画

三井不動産が運営する「ららぽーとTOKYO-BAY」は、2023年1月から建て替えを進めてきた北館1期エリアを10月31日にオープンする。29日にメディアと一部の招待客に公開した。北館は2つのエリアを順次建て替えており、先にオープンするのは「ビビット南船橋」から名称変更した「ららぽーと TOKYO-BAY North Gate」の向かいに位置する東側。グルメやファッションを中心に、関東初出店3店舗、千葉県初出店26店舗を含む全96店舗が並ぶ。

“体験価値”を高める話題のフードが充実

新たにオープンする北館エリアの目玉は、3階に設けた大型のフードゾーン。フードコートとレストランエリアを併設し、関地方の行列店やミシュラン店の派生業態や体験型のエンタメ性のあるレストランなど、フードコート20店舗とレストラン18店舗の計38店舗が集まる。これにより「ららぽーと TOKYO-BAY」全体にある飲食店の席数が約2500席になり、店舗数、席数ともに日本最大級の規模になる。

フードゾーンの注目は、ラーメン店「博多一双」による「ハカタ ラーメン イッソウ ノッシ(Hakata Ramen Issou nossi)」や、牛タン専門店「利久」の新業態「焼肉利久」といった新業態。また、店内の生簀で釣った魚を味わえる体験型レストラン「釣船茶屋ざうお」、ミシュランを獲得した香港点心専門店「ティム・ホー・ワン(Tim Ho Wan)」など、幅広い層の体験価値を高める多彩な店舗がそろう。1階には、「RHC ロンハーマン(RHC Ron Herman)」が「RHCカフェ(RHC CAFE)」併設で千葉初登場。店外には小規模ながらスケートパークも備える。

プレオープン初日には、「ゴディバクレープ(GODIVA CREPE)」やハンバーグの「極味や」、北九州発「資さんうどん」などに長蛇の列ができた。

ファッション店舗には、「H&M」や「ジーユー(GU)」といった低価格ブランドに加え、「ポロ ラルフ ローレン(POLO RALPH LAUREN)」や「ナイキ(NIKE)」「ラコステ(LACOSTE)」「リーバイス(LEVI’S)」などのインポートブランドも大型店を構える。また、ワールドの「ギャレスト(GALLEST)」やパルの「ラウンジドレス(LOUNGEDRESS)」、マッシュスタイルラボの「エミ(EMMI)」といった国内ブランドに加え、フランスのスポーツブランド「サロモン」がららぽーと初出店となる。

スポーツとエンタメの融合で若年層を開拓

1981年に1号店として開業した「ららぽーとTOKYO-BAY」は、南船橋エリアの街づくりとともに成長し、これまでに19回のリニューアルを実施。今回は昨年開業した多目的アリーナ「ららアリーナ TOKYO-BAY」との施設連携を強化し、スポーツとエンターテインメントの相乗効果を狙う。すでにライブ鑑賞やスポーツ観戦後の来場者の約4割が「ららぽーとTOKYO-BAY」を利用しており、両館を結ぶ連絡橋も新設された。

今後、北館西側エリアには屋内型スタジアムコートを備えた中央広場を設置する。「ハーバー通り」も従来の2倍の広さに拡張される予定だ。これにより店舗数は約600店となり、年間来場者数3000万人、売上高1100億円を目指す。実現すれば、同じく三井不動産が運営するラゾーナ川崎プラザなどを抜いてショッピングセンター業態(アウトレットモールを除く)としては日本一の売上高になる。

今回のリニューアルでは引き続きファミリー層を軸に据えつつ、若年層へのアプローチを強化。SNSを活用した施策に加え、「ららアリーナ TOKYO-BAY」との連携によるアーティストやスポーツチームの関連ショップの設置など、新たな客層の獲得を狙う。

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阪急うめだ本店が7階婦人服売り場を改装オープン 「暮らしの芸術」がテーマ

阪急うめだ本店の婦人服売り場「プレミアムワールド」が6階から7階に移転し、10月29日リニューアルオープンした。テーマは「アール・ド・ヴィーヴル(日常を美しく彩る暮らしの芸術)」。知性と感性を大切にし、暮らしやファッション表現を自分の美意識から追求する洗練された大人の女性に向けたフロアへと進化した。「本物志向」「品性」「現代性」の3つのキーワードを柱に、内装や品揃えを展開する。

改装の見どころの一つが売り場へのアートの導入だ。店内には絵画やアートピース、ビンテージ家具などを展示する。絵画は2000年生まれの注目の画家・真田将太朗氏と各ブランドとのコラボレーションによるもので、ブランドの世界観や思想が具現化された作品が各ショップの壁面や柱周りに飾られる。真田氏の作品は、落ち着いた筆致ながらも存在感や動きがある作品で、フロア全体を質の高い空間へと押し上げている。

同店婦人ファッション商品部MDの南野哲哉氏は「絵画の額縁のように日常の一瞬を額装するという考え方で、アートに囲まれた豊かな暮らしを感じてもらう空間を作った。これまでにない新たな体験価値を提供していきたい」と話す。

新規5ブランドの見どころ

既存ブランドに新規の5ブランドを加え、計34ブランドでプレミアムワールドを構成する。中でも注目はビギが展開する「デパリエ(DÉPAREILLÉ)」と、イトキンが2024年春から販売する「オーヴィル(EAUVIRE)」、「ロンハーマン」などを展開するリトルリーグが手掛ける「エブール(EBURE)」。いずれも現代女性の“上質な日常”に寄り添うブランドだ。

イトキンの「オーヴィル」は今回、常設店の1号店となる。「リラグジュアリー=ラグジュアリーの再解釈」をコンセプトに、高品質の素材とミニマルなデザインを追求するジャパンラグジュアリーなブランドとして位置づけられる。クリエイティブディレクターの川﨑瑶子氏が自ら産地に出向き、職人と協働して一からテキスタイルを作り上げるなど徹底した素材へのこだわりが特徴だ。また、日本人女性の体に合った着心地の良さなど、海外のハイブランドにも引けを取らないものモノ作りも好評だ。

これまで伊勢丹新宿本店などでポップアップを展開してきたが、初の常設店が阪急うめだ本店になった経緯について川﨑氏は振り返る。「デビューしてまもなく、阪急うめだ本店のコトコトステージ(ポップアップスペース)に出店したときの反響がとてもよく、今回の改装の話も早くから声をかけてもらった。ファッション感度の高い阪急の外商客やインターナショナルな感度を持つ新富裕層、外国人客がまさに求めているブランドだという評価をいただいている」。

デビューして4年目のビギの「デパリエ」は、ツイードのジレやジャケットがヴェリィ世代ママを中心に受け、大人の女性のデイリーユースとして支持を得たブランド。伊勢丹新宿本店、ニュウマン新宿、三越日本橋本店に直営店を持ち、今回が関西初出店となる。「4年目でようやく認知度も上がってきたところ。広域からの集客ができ、ファッション感度の高い顧客が多い阪急うめだ本店への出店で、さらに弾みをつけていきたい」とビギの販売マネージャーである島西美樹氏は話す。

リトルリーグが全国で10店舗展開する「エブール」は、長く愛用できる品質でミニマルなデザインを追求する大人の女性のためのブランド。ラグジュアリーな素材を使用しながらも、デイリーに着られるアイテムを多数そろえている。

大阪では大丸心斎橋店とグランフロント大阪店に続く3店舗目。「今回は阪急の顧客からの要望で出店することになった。やや高価格帯の限定商品をシーズンごとに投入しているが、阪急うめだ店で取り扱うことで近隣店舗と棲み分けを図っている。フロア全体がラグジュアリーなテイストを一つの軸にしているので、その世界観に沿ったアイテムを提案していきたい」(PR担当の澤田清美氏)。

アートを散りばめた新しい試み

今回の改装では、器やインテリアを扱うリビングの売り場に隣接してフロア構成しているのも新たな試みだ。

ライフスタイル感度の高い顧客が多いリビングフロアは、もともとプレミアムワールドとの親和性が高く、買い回りが期待できると判断した。店頭のVP(ビジュアルプレゼンテーション)にインテリア用品を展示するなどライフスタイル提案を重視し、これまでにない店舗づくりに挑戦する。

「ギャルリー・ヴィー(GALERIE VIE)」では、トゥモローランドホームのルームアイテムが初めて登場。また「45R(フォーティファイブ・アール)」では、茨城県・笠間で活動する陶芸家・阿部慎太朗氏とのコラボレーションによって製作された器を提案する。「食器などの日用品を取り扱う常設店は今回が初めて。阪急うめだ本店はリビングフロアのほうが圧倒的に客数も富裕層も多いので、45を知らない新規客にも訴求できると期待している」(45rpmスタジオの中島正樹氏)。

同店婦人ファッション営業統括部の武藤千香子ゼネラルマネージャーによると、繁忙期の異なるリビングフロアとファッションフロアを融合することで通年での来店が期待できるという。ライフスタイル提案を軸とした百貨店の売り場再編の模索は続くが、アートを活用した売り場空間演出がどんな効果をもたらすか注目していきたい。

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【2025年クリスマス】「ブルーボトルコーヒー」からスパイス香る“ウィンターラテ”や“ようかんシュトーレン”などが登場

「ブルーボトルコーヒー(BLUE BOTTLE COFFEE)」は11月1日、ホリデーギフトコレクションを全国のカフェと公式ECで限定発売する。今年のテーマは、“アート オブ ギフティング(THE ART OF GIFTING)”。洗練されたデザインと上質なコーヒー体験を通じて、“贈る”という行為そのものの美しさを表現する。

ホリデー限定メニュー

カフェでは、限定メニューを多数用意。“ウィンターシングルオリジン エチオピア・ハンベラ・メタド・ナチュラル”(750円/200g、2700円)は、ベリーやストーンフルーツを思わせる華やかな香りとシロップのようなボディー、紅茶のような余韻が広がるコーヒーだ。“ウィンターブレンド”(750円/200g、2550円)は、エチオピア・ハンベラ・メタド・ナチュラルを3種の方法で焙煎し、チョコレートのような甘さを感じられるメキシコ産のコーヒーを重ねた。ブラックベリーのような果実味とモラセスやダークチョコレートのような重厚感のある味わいが特徴。“ウィンターラテ ジュニパーベリー ピンクペッパー”(850円)は、柑橘を思わせる爽やかな香りと松のような深みのある風味を持つジュニパーベリーを、エスプレッソとスチームミルクに合わせた。仕上げに削りたてのピンクペッパーを散らすことで明るくフローラルな香りを加え、華やかで奥行きのある味わいに仕上げた。

12月1日には、「ブルーボトルコーヒー」が年に数回数量限定で提供している“XRコーヒー(極めて希少なコーヒー)”として“パナマ・フィンカ デボラ インターステラー・ゲシャ”(価格未定)も発売。イチゴジャムのような濃密な甘さが広がり、熟したピーチやシトラスを思わせる酸味が余韻を引き締める。ドライフルーツやジャスミン、バラのような華やかで複雑なアロマも特徴だ。

ホリデー気分を盛り上げる華やかなデザートや、セイボリー(甘くない軽食)メニューも登場する。“ホリデー ジャンドゥーヤ ケーキ”(720円)は、ヘーゼルナッツやナッツペーストとチョコレートを合わせたジャンドゥーヤを生地にたっぷりと練り込んだケーキ。一口ごとにナッツとチョコレートの香りが広がる。カカオニブやヘーゼルナッツ、オーガニックシュガーをトッピングして焼き上げることで、食感のアクセントを加えた。“シーズナルパフェ ラズベリー”(990円)は、サクサクのパイにラズベリーとイチゴの甘酸っぱいソースを重ね、ふんわり香るバニラホイップと合わせた。自由が丘にアトリエを構える「ヒオアイスクリーム(HIO ICE CREAM)」の“美瑛シングルオリジンミルクアイス”を採用。雪を思わせる粉糖やメレンゲをあしらい、軽やかな食感と優しい口溶けが広がる一品に仕上げた。提供するメニューは店舗によって異なる。

※1店舗限定で販売するメニューのみキャプションに明記

自宅でのコーヒー時間を彩るアイテム

“ホリデーマグ”(容量340mL、3300円)は、「ブルーボトルコーヒー」の定番製品“清澄マグ”のホリデーシーズン限定デザイン。毎年恒例で用意しているが、今年は深みのある小豆レッドカラーを採用した。12月1日には、サンフランシスコを拠点とするコーヒープロダクトのデザインメーカー「フェロー(FELLOW)」とコラボレーションした真空断熱構造のタンブラー“カータームーブマグ 12oz サンドデューン”(容量350mL、7370円)なども販売する。

また、自宅でコーヒーとのペアリングを楽しめる焼き菓子もラインアップ。カルダモンやシナモンを練り込んだほろほろ食感のクッキー“スノーボール クッキー”(6個入り、980円)や、シナモンとカルダモン、ジンジャーパウダー、オールスパイスの4種のスパイスが華やかに香る“スパイスクッキー”(10枚入り、980円)、シュトーレンに着想を得て、白あんをベースにカレンツやオレンジ、イチジクをたっぷりと練り込みスパイスと合わせた“羊羹 シュトーレン”(466円)をそろえる。

プレゼントキャンペーン

今年のテーマ“アート オブ ギフティング”に合わせ、「大切な人と過ごすひとときに、贈る楽しみと味わう喜びを、コーヒーと共に体験してほしい」という思いから、ホリデーギフトコレクションのアイテムや「ブルーボトルコーヒー」で使えるギフトチケットが抽選で当たるキャンペーンを公式Instagramで実施する。応募期間は11月1〜30日。

>公式Instagram

「ブルーボトルコーヒー」について

「ブルーボトルコーヒー」は、ジェームス・フリーマン(James Freeman)がアメリカ・カリフォルニア州オークランドで2002年に創業したコーヒーブランド。クラリネット奏者だった同氏はコーヒーマニアで、自宅のガレージでコーヒー豆を焙煎しファーマーズマーケットで販売するようになったことがブランド設立のきっかけとなった。

おいしさを徹底的に追求し、世界中のコーヒー農園から仕入れた高品質で新鮮なコーヒーを国内の自社焙煎所で焙煎し、注文を受けてから丁寧に淹れたスペシャルティコーヒーを提供する。品質へのこだわりとサステナビリティへのコミットメントを原動力として、「おいしいコーヒーは人生をより美しくする」という信念の下、おいしいコーヒーで世界をつなぐことを目指す。現在はアメリカとアジア(日本、韓国、上海、香港、シンガポール)に100店舗以上のカフェを展開している。

日本へは15年2月に上陸。海外1号店として、清澄白河にカフェを構えた。今年の9月に、日本国内30店舗目となる心斎橋店をオープンした。上陸10周年となる今年は、日本で開発した“10周年ブレンド”(200g、2900円)などを限定販売している(なくなり次第終了)。

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韓国コスメ「デイジーク」が儚げピンクな“バレエコア”コレクションを発売

韓国コスメブランド「デイジーク(DASIQU)」は11月1日、バレリーナの舞いや繊細な美しさをテーマにした新コレクション“バレエコアコレクション”を発売する。ラインアップはアイメイクアイテム2種、チーク1種、リップ2種の全5アイテム。バレリーナの舞台衣装のようにロマンティックで透明感のある色合いが特徴で、日常使いから特別な日の華やかなメイクまで幅広く活躍するアイテムをそろえる。「キューテン(QOO10)」公式ショップと東京フラッグシップストアで取り扱い、発売を記念した期間限定の特別キャンペーンも実施する。

優雅なピンクを詰めた9色アイパレット

“シャドウパレット”(4180円)はシマーやマット、パールなどのさまざまなテクスチャーの9色をセットにしたアイシャドウパレット。柔らかいピンクカラーから深みのあるシェードまでそろい、1つのパレットで幅広いシーンに使える。粉飛びせず軽やかにまぶたにフィットし、指先で簡単に美しい仕上がりがかなう。

ラインアップは2種類。純粋なバレリーナのかれんさを詰め込んだ愛らしいニュートラルピンク“ラブエンジェル”と、妖艶なブラックスワンの大胆な美しさを閉じ込めたクールピンク“ダークエンジェル”を用意する。

ロマンティックな4色アイパレット

“マルチクアッドシャドウ”(2640円)は、まぶたに溶け込むような滑らかなテクスチャーと、ロマンティックなムードのピンクカラーが特徴の4色アイシャドウパレット。涙袋や目元のポイントメイクはもちろん、ハイライトやチークにも使える万能パレットで、気分やシーンに合わせて多彩なメイクを演出する。手のひらに収まるコンパクトなサイズで持ち運びにも便利だ。カラーは“コットンキス”、“アングルクラッシュ”、“ソフトチュチュ”、“ピンクコア”の4種類を用意した。

バレリーナの頬に宿るピンクチーク

“シルキーベールブラッシュ”(1980円)は、優しいクリームテクスチャーのリキッドチークで、保湿成分を含んだみずみずしいリキッドが肌にすっと溶け込み、水彩画のような透明感と自然な血色感を添える。軽やかなウォームトーンのピンクカラーが肌になじみ、落ち着きのある華やかさと繊細な艶をプラス。“ソフトシフォン”、“スウィーティリボン”の2色は肌色問わずなじむ色味で、重ねるたびに奥行きのある立体感を演出する。

“ぷるんぷるん×うるちゅる”ティントから新色

ふっくらとした唇をかなえる人気のティントリップ“ジューシーデューイグロウティント”(本品5.5g、1760円/ミニ1.5g、990円)から、新2色を発売する。新色は、シュガーパウダーをひとさじ加えたようなやわらかなピンク“シュガーエンジェル”と、赤みを一滴プラスしたような鮮やかでクールなピンク“コールドピンク”を用意した。

同アイテムは、ティントとグロスを重ねたような透明感のある艶で、ぷるんと澄んだ唇をかなえるリップ。クリアな果実のようなカラーが重ねるたびに深まり、ピュアな輝きを放つ。保湿オイルをたっぷり配合し、乾燥を防いで1日中しっとりとした潤いをキープする。

バレリーナのターンを思わせるスワール模様のリップポット

“キャンディローリングポット”(1980円)は、ピンクとホワイトのスワール模様が特徴のグロウリップ。とろけるようなテクスチャーにザクロ種子油やアボカド油などの保湿成分を配合し、軽やかに密着してしっとりとした唇に仕上げる。ホワイト部分にはスクワランやホホバ種子油などが加わり、リップケア効果も高めた。カラーは、ピーチのように明るいニュートラルピンク“ピンクフリル”と、いちごミルクを思わせるライトクールピンク“ピンクパフ”を用意。愛らしいハート型のパッケージには、専用のミニシリコンブラシが付属する。

期間限定の発売記念キャンペーンも開催

同コレクションの発売を記念して、「キューテン」公式ショップと東京の旗艦店では期間限定の特別キャンペーンを開催する。最大19%の割引に加え、対象商品の購入者には、持つだけで心ときめくデザインのノベルティーをプレゼントする。

「キューテン」公式ショップでは、“シャドウパレット”は18%割引と“バレエブックミラーキーリング”のプレゼント、“シルキーベールブラッシュ”は13%割引と“バレリーナリボンキーリング”のプレゼント、“マルチクアッドシャドウ”は13%割引と“バレエブックミラーキーリング”のプレゼントを用意する。“キャンディローリングポット”と“ジューシーデューイグロウティント”は、対象商品に追加で10%割引となる。

東京のフラッグシップストアでは、商品ごとに異なる限定ノベルティーを進呈する店頭イベントを実施する。“シャドウパレット”または“マルチクアッドシャドウ”購入で“バレエブックミラーキーリング”を、“シルキーベールブラッシュ”購入で“バレリーナリボンキーリング”をプレゼント。さらに購入金額に応じた特典もあり、税込3000円以上で“ハートキーリング”を、税込5000円以上で“ミニハートハンドミラー”を、税込1万円以上で“ホットフィックスポーチ作り体験参加”の特典を用意する。

商品一覧

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写真家の磯部昭子が個展「世(よ)」、台東区のギャラリー「229」で

フォトグラファーの磯部昭子は11月1〜17日まで、東京・台東区にある新御徒町のギャラリー「229.4242」で個展「世(よ)」を開催する。ダンサーの高村月を被写体に迎え、ギャラリー「229」で撮影した作品などを展示する。会期中は無休。

◼︎「世(よ)」
日程:11月1日〜17日
時間:12:00〜19:00(平日) 12:00-20:00(土日祝)
場所:229.4242ギャラリー
住所:東京都台東区台頭4-24-2 B1

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フランス発ジュエラー「フレッド」 ラグジュアリーのプロ、新CEOが語る“モダンジュエラー”の強みとブランドの”鮮度”の重要性

PROFILE: ヴィンセント・ライネス / 「フレッド」最高経営責任者

ヴィンセント・ライネス / 「フレッド」最高経営責任者
PROFILE: フランス生まれ。米マルチメディア企業のグレイ・メディアでキャリアをスタート。広告代理店BBHの要職を経て、2001年LVMHグループ入社。ブルガリの香水・化粧品のマーケティング部門統括、アクセサリー部門のマーケティングおよび製造責任者、ワールドワイドのセールスマーケティングディレクターなどを歴任。ブルガリの英国法人のマネジングディレクターとMEA(中東・アフリカ)の責任者を経て、22年ブルガリ・ジャパンの社長兼CEOに就任。24年6月から現職 PHOTO:TSUKASA NAKAGAWA

フランス発ジュエラー「フレッド(FRED)」は、アイコニックな“フォース10”をはじめ日本市場で売り上げを伸ばしている。同ブランドは1936年、フレッド・サミュエル(Fred Sammuel)が創業。“太陽のジュエラー”としてモダンでデイリーに楽しめるジュエリーを提案し続けている。「フレッド」のヴィンセント・ライネス最高経営責任者(CEO)が就任して約1年が経過した。ライネスCEOは、「ブルガリ(BVLGARI)」で20年以上に渡り要職を務めてきた人物。「フレッド」のCEOに就任するまではブルガリ・ジャパンのトップを務めた。来日したライネスCEOに話を聞いた。

ブランド継続のために必要な歴史と革新性の融合

WWD:来日の目的は?

ヴィンセント・ライネス「フレッド」CEO(以下ライネス):日本は「フレッド」にとって非常に重要な市場。同様に、私にとっても第二の故郷とも言える国だ。妻が日本人で、ビジネスだけでなく私自身にとって日本はとても大切な場所。日本の顧客やチームに会うために来日した。

WWD:「フレッド」のCEOに就任して約1年が経過したが、戦略の変化は?

ライネス:大きな変化はない。「フレッド」は来年、創業90周年を迎える。私の役割は、このブランドの90年後を思い描いてチームを率いていくこと。「フレッド」は、ジュエラーが集まるヴァンドーム広場にブティックがあるが、他のジュエラーとは違う。創業者であるサミュエルの独立した起業家精神と価値をジュエリーを通して軽やかに表現するモダンジュエラーだ。サミュエルは、カリスマがあり社交的で、顧客だけでなくスタッフや彼を取り巻く全ての人をインスパイアした。それらが「フレッド」のDNAやジュエラーとしての価値であり、それを大切に育んでいくだけ。「フレッド」は“太陽のジュエラー”として、多くの人々へ幸福感や満足感をもたらしてきた。“日出る国”と呼ばれる日本でも大きな可能性を持っている。

WWD:「ブルガリ」における長年の経験をどのように「フレッド」で生かしているか?

ライネス:24年間「ブルガリ」に勤務した。長い年月だと思うかもしれないが、ラグジュアリー・ビジネスには必要なこと。まず、そのブランドの個性を理解しなければならない、そして、それを製品に落とし込むには長い時間がかかる。時間をかけなければブランドのことを理解もできないし、ちゃんとした関係性を築くことはできない。基本「フレッド」でも、「ブルガリ」でやってきたことを続ける。どのブランドにとってもクリエイティビティーが最重要だ。ブランドの歴史やアイコンなどをきちんと理解して、クリエイションに落とし込むだけ。私の仕事は、優れたチームがいなければ成立しない。彼らと共に、ブランドが持つ価値を大切に育てて、誰が見ても「フレッド」を嘘のない完璧なラグジュアリー・ブランドにすること。そして、常に革新的な考えを持ち、ブランドの鮮度を保ち続けることだ。

親しみやすいジュエラーとして女性&若年層へアピール

WWD:改めて「フレッド」の魅力とは?

ライネス:「フレッド」のジュエリーは、手に取りやすいものからハイジュエリーまで幅広いが、どれも1日中着用できるのが魅力だ。いろいろな着け方できるし、カジュアルからフォーマルまでさまざまなシーンで活躍する。ジュエラーというと敷居が高く、近寄りがたいイメージがあるが、「フレッド」はカジュアルで親しみやすいブランド。顧客とのつながりをとても大切にしている。ブティックは、まるで友人宅を訪れたかのように居心地のよい場所であるべきだ。このようなオープンでカジュアルな面は、より多くの若い世代に支持されると思う。また、ジュエラーとしては珍しく男性にアピールする点。これからは女性向けの商品を強化するつもりだ。

WWD:「フレッド」の商況は?売れ筋や価格帯は?

ライネス:全ての市場で好調。中国を含むアジア市場は絶好調だ。中東でも市場を拡大しつつある。売れ筋は、アイコンの“フォース10”ブレスレットや“シャンス アン フィニ”。“フォース10ライズ”という女性向けのラインを通して女性にもアピールしていきたい。幅広い価格帯のものがあるが、売れ筋はエントリーの20万〜70万円程度。1番売れるのはブレスレット、その次がリング、ネックレスだ。今後は、現在の顧客層が求める70万〜250万円の価格帯の商品を拡充させる。なぜなら、その価格帯の商材が市場にあまりないから。“シャンス アン フィニ”の新作ジュエリーが代表的だ。

WWD:日本市場における課題と戦略は?

ライネス:銀座にブティックをオープンしたのは、1994年。当時の銀座にジュエラーの店舗はまだ少なかった。日本の消費者は商品知識が豊富で、ブランドや商品への期待値が非常に高い。あらゆるラグジュアリー・ブランドにとって日本は、重要で指針となる市場だ。現在の課題は、インバウンド客が増える中で、バランスをとりながら日本人客に対して店頭での体験やサービスをちゃんと届けるということ。また、ブランドの認知を上げていくことが重要だと考える。

WWD:金高騰がビジネスに与える影響は?

ライネス:さまざまなモノの価格が上がっている。ジュエリーは、その中でも、最も影響を受けにくい商材だ。バッグなどは信じられない上昇率だ。金高騰でジュエリーの価格が上がったとしても、バッグに比べれば妥当だと感じる。消費者は、投資や誰かに引き継ぐ目的でバッグなどファッションアイテムの代わりにジュエリーを購入している。例えば、数千年前の文明で現在も残っているものは、建築やジュエリーだ。時代を超えて残るという意味でも、ジュエリーには永遠の価値がある。価格は、それに対する単なる指標の一つでしかない。

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長谷川京子の「エス バイ」がリニューアルでアパレルをスタート ポップアップも開催

俳優の長谷川京子がディレクションを手掛ける「エス バイ(ESS BY)」は、ランジェリーブランドからライフスタイルブランドへとリニューアルする。ブランド初となるアパレルラインを発表し、11月8、9日に新コレクション「MOOD.1」をいち早く注文・体験できるポップアップイベントをSPACE R 代官山で開催する。各コレクションは「MOOD」と表現し、今後はゲストデザイナーを招いて発表していくという。

ポップアップにディレクターの長谷川京子が登場

「エス バイ」の新しいコンセプトは「Reason? It’s me.」。自分自身の価値基準を起点に選択を積み重ねることで、自由に、自分らしい生き方を築くという意志を込めた。期間中には、長谷川本人が登壇し、ブランドの新章と商品の魅力を発信するイベントも行う。本コレクションは11月20日から「エス バイ」公式オンラインサイトで販売する。

■「エス バイ」 2025 ポップアップ イベント MOOD.1

日程:11月8、9日
時間:11:00〜19:00最終入場18:00
場所:SPACE R 代官山
住所:東京都渋谷区恵比寿西1-35-3
入場は事前抽選予約制、応募方法は「エス バイ」公式オンラインサイトに記載
公式サイト

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香取慎吾と祐真朋樹のヤンチェ_オンテンバールが7周年 限定パッケージのチーズケーキを発売

香取慎吾とスタイリストの祐真朋樹がディレクションするセレクトショップ、ヤンチェ_オンテンバール(JANTJE_ONTEMBAAR)は11月8〜11日の期間、オープン7周年を記念し、ユートピアアグリカルチャー社のチーズケーキ“チーズ ワンダー(CHEESE WONDER)”とコラボした限定パッケージを数量限定発売する。価格は3480円、クール便で送料が1300円。“チーズ ワンダー”公式オンラインで各日10時から受け付ける。

限定パッケージの“チーズ ワンダー”
コラージュ作品「J_O7」がモチーフ

限定パッケージのチーズケーキ“チーズ ワンダー”は、“2025 NEW ART COLLECTION”のコラージュ作品「J_O7」をモチーフとした特製ボックス入りで、クリアファイルが付属する。“チーズ ワンダー”は、たっぷりと空気を含ませ、とろける食感の生チーズムースと、加熱せず生のまま用い、よりなめらかで濃厚な味わいの生チーズスフレ、ザクザク食感のプレスドアーモンドクッキーの3層構造が楽しめる生チーズケーキ。作りたてを急速冷凍するため、解凍時間によって食感が変化する。北海道日高町にある自社の放牧酪農場で育てた放牧牛乳と平飼い卵を使用している。

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デサント「水沢ダウン」の新工場 面積1.5倍でも生産量を増やさない理由

デサントは29日、今年7月から新建屋での稼働を始めた水沢工場(岩手県奥州市)を報道陣に公開した。人気商品「水沢ダウン」の専用工場。最新鋭の機械やシステムを取り入れ、モノ作りの背景を生かしたブランディングも強化する。小関秀一社長は「世界のスポーツアパレルの先頭を走る工場ができた。武器として最大限に活用する」と意気込む。

1970年から操業してきた水沢工場を約30億円投じて建て替えた。旧工場で8棟に分かれていたものを1棟1フロアにまとめた。工場面積は建て替え前の1.5倍の5098平方メートル。ここで働く118人(10月末時点)の従業員が作業効率を高め、クリエイティブで高度なモノ作りが行えるよう隅々まで配慮した。

水沢ダウンは手間暇がかかる商品だ。工場長の杉浦剛氏は「55年の歳月をかけて紡いできた技術は、他の工場では真似できない」と胸を張り、「1着の水沢ダウンを作るのに163の裁断パーツ、90の副資材、280の工程を要し、完成までに50人が携わる」と説明する。工程だけでも通常のアウターの4倍近いという。

従業員の働きやすさをとことん追求

原材料が入荷されて製品となって出荷されるまでの導線を「原反や副資材の入荷」「ダウン(羽毛)の入荷」、そして完成した「製品の出荷」の3つにきっちり分ける。それぞれの出入り口を含めた導線を分けることで、無駄をなくし、効率を最大限に高めた。

明るく開放感のあるフロアの上部には、2m間隔で木枠のレールのような構造物が何本も走る。これは電源およびエアコンプレッサー配管で、各オペレーターが自在にミシンの配置や調整を行えるようにした。オペレータはほとんど女性。背の低い人でも無理なく手が届く高さに設計した。生産ラインの組み替えが簡単なため、アイテムや納期に応じて柔軟な対応が可能になる。

フランスから届く良質な羽毛は、品質検査を経た後、ダウンパックの工程に移る。袋状に縫われた袖や身頃の部位に羽毛を詰める作業だ。最新鋭の機器を用いて、ノズルを通じて部位ごとに決められた量の羽毛がダウンパックに収められ、手際よく縫われる。

工場内の冷暖房もダウンジャケットの工場に適したものにした。一般的な空調機では羽毛が飛散する恐れがあり、暖気や冷気の風に直接あたり続けるのはオペレーターの健康にも良くない。地下水を利用した輻射熱による冷暖房システムによって、風も起こさずに安定した気温を維持できる。また一度に140人が着席できる大食堂、1人になりたいときや横になりたいときに利用できる休憩ラウンジ、体調が悪くなった際に利用できるベッドルームを男性1室・女性3室設けた。

水沢工場で働く118人は全員が岩手県内の人たちで、年齢層は新卒の18歳から大ベテランの70代まで幅広い。親子2代で働く従業員もいる。かつて祖父・祖母が働いていて孫が入社するケースもある。人手不足で海外の技能実習生に頼らざるを得ない縫製工場が多い中、水沢工場には技能実習生も派遣社員もいない。

水沢ダウンは「デサント」の象徴

工場の面積を1.5倍に拡大し、最新鋭の設備を入れたにもかかわらず、水沢ダウンの生産量は増やさない。10年ほど前から年間生産量は約2万5000点で変えていない。人気商品のため店頭からは増産の要望も届くが、あえて供給量をコントロールして希少性を守ってきた。新工場で生産効率を高めた分は、一点一点のクオリティの更なる向上や、付加価値の高いアイテムを作り出すエネルギーに充てる。

小関社長は水沢ダウンを「『デサント』ブランドのトップ商品であり、象徴である」と強調する。「国内に流通するアパレル製品のうち、日本で縫製されたものの割合は今や1.4%(数量ベース、24年度)しかない。なのに何で30億円もの大金を新工場に費やしたかといえば、水沢ダウンがこれからも当社の象徴であり続けるために、世界最高の工場が必要だと覚悟を決めたからだ」と述べる。

水沢ダウンの中心価格は14万〜15万円。2008年の誕生以降、じわじわと人気を集め、「デサント」ブランドがファッション領域で認められる機運を作った。日本発のダウンウエアとしては抜群の存在感がある。半世紀以上にわたってスキーウエアやダウンウエアを作ってきた水沢工場の歴史や技術力が認められるかたちで、「ディオール」のような高級ブランドとのコラボレーションも実現した。

年間を通じてダウンウエアを作る水沢工場では10月末現在、26-27年秋冬用の商品が作られている。原則として年間2万5000点の計画生産で、店頭の売れ行きが良くても期中の追加生産は行わない。例年1月末にはほぼ完売するため、翌シーズンに在庫を持ち越さない。生産量が決まっているため水沢ダウン自体の売上高は上限がほぼ決まっているが、ここで培われた高いブランドイメージは「デサント」ブランドの他の製品に波及する。結果として「デサント」ブランドの売り上げ拡大につながる。

水沢ダウンの水沢工場で確立された生産背景のブランド化は、「マンシングウェア」などのポロシャツを作る吉野工場(奈良県)、「アリーナ」の水着を作る西都工場(宮崎県)にも採用され始めた。機能性やデザイン性だけでなく、工場の生産背景や歴史も含めたブランディングでデサント製品の価値を高めていく。

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デサント「水沢ダウン」の新工場 面積1.5倍でも生産量を増やさない理由

デサントは29日、今年7月から新建屋での稼働を始めた水沢工場(岩手県奥州市)を報道陣に公開した。人気商品「水沢ダウン」の専用工場。最新鋭の機械やシステムを取り入れ、モノ作りの背景を生かしたブランディングも強化する。小関秀一社長は「世界のスポーツアパレルの先頭を走る工場ができた。武器として最大限に活用する」と意気込む。

1970年から操業してきた水沢工場を約30億円投じて建て替えた。旧工場で8棟に分かれていたものを1棟1フロアにまとめた。工場面積は建て替え前の1.5倍の5098平方メートル。ここで働く118人(10月末時点)の従業員が作業効率を高め、クリエイティブで高度なモノ作りが行えるよう隅々まで配慮した。

水沢ダウンは手間暇がかかる商品だ。工場長の杉浦剛氏は「55年の歳月をかけて紡いできた技術は、他の工場では真似できない」と胸を張り、「1着の水沢ダウンを作るのに163の裁断パーツ、90の副資材、280の工程を要し、完成までに50人が携わる」と説明する。工程だけでも通常のアウターの4倍近いという。

従業員の働きやすさをとことん追求

原材料が入荷されて製品となって出荷されるまでの導線を「原反や副資材の入荷」「ダウン(羽毛)の入荷」、そして完成した「製品の出荷」の3つにきっちり分ける。それぞれの出入り口を含めた導線を分けることで、無駄をなくし、効率を最大限に高めた。

明るく開放感のあるフロアの上部には、2m間隔で木枠のレールのような構造物が何本も走る。これは電源およびエアコンプレッサー配管で、各オペレーターが自在にミシンの配置や調整を行えるようにした。オペレータはほとんど女性。背の低い人でも無理なく手が届く高さに設計した。生産ラインの組み替えが簡単なため、アイテムや納期に応じて柔軟な対応が可能になる。

フランスから届く良質な羽毛は、品質検査を経た後、ダウンパックの工程に移る。袋状に縫われた袖や身頃の部位に羽毛を詰める作業だ。最新鋭の機器を用いて、ノズルを通じて部位ごとに決められた量の羽毛がダウンパックに収められ、手際よく縫われる。

工場内の冷暖房もダウンジャケットの工場に適したものにした。一般的な空調機では羽毛が飛散する恐れがあり、暖気や冷気の風に直接あたり続けるのはオペレーターの健康にも良くない。地下水を利用した輻射熱による冷暖房システムによって、風も起こさずに安定した気温を維持できる。また一度に140人が着席できる大食堂、1人になりたいときや横になりたいときに利用できる休憩ラウンジ、体調が悪くなった際に利用できるベッドルームを男性1室・女性3室設けた。

水沢工場で働く118人は全員が岩手県内の人たちで、年齢層は新卒の18歳から大ベテランの70代まで幅広い。親子2代で働く従業員もいる。かつて祖父・祖母が働いていて孫が入社するケースもある。人手不足で海外の技能実習生に頼らざるを得ない縫製工場が多い中、水沢工場には技能実習生も派遣社員もいない。

水沢ダウンは「デサント」の象徴

工場の面積を1.5倍に拡大し、最新鋭の設備を入れたにもかかわらず、水沢ダウンの生産量は増やさない。10年ほど前から年間生産量は約2万5000点で変えていない。人気商品のため店頭からは増産の要望も届くが、あえて供給量をコントロールして希少性を守ってきた。新工場で生産効率を高めた分は、一点一点のクオリティの更なる向上や、付加価値の高いアイテムを作り出すエネルギーに充てる。

小関社長は水沢ダウンを「『デサント』ブランドのトップ商品であり、象徴である」と強調する。「国内に流通するアパレル製品のうち、日本で縫製されたものの割合は今や1.4%(数量ベース、24年度)しかない。なのに何で30億円もの大金を新工場に費やしたかといえば、水沢ダウンがこれからも当社の象徴であり続けるために、世界最高の工場が必要だと覚悟を決めたからだ」と述べる。

水沢ダウンの中心価格は14万〜15万円。2008年の誕生以降、じわじわと人気を集め、「デサント」ブランドがファッション領域で認められる機運を作った。日本発のダウンウエアとしては抜群の存在感がある。半世紀以上にわたってスキーウエアやダウンウエアを作ってきた水沢工場の歴史や技術力が認められるかたちで、「ディオール」のような高級ブランドとのコラボレーションも実現した。

年間を通じてダウンウエアを作る水沢工場では10月末現在、26-27年秋冬用の商品が作られている。原則として年間2万5000点の計画生産で、店頭の売れ行きが良くても期中の追加生産は行わない。例年1月末にはほぼ完売するため、翌シーズンに在庫を持ち越さない。生産量が決まっているため水沢ダウン自体の売上高は上限がほぼ決まっているが、ここで培われた高いブランドイメージは「デサント」ブランドの他の製品に波及する。結果として「デサント」ブランドの売り上げ拡大につながる。

水沢ダウンの水沢工場で確立された生産背景のブランド化は、「マンシングウェア」などのポロシャツを作る吉野工場(奈良県)、「アリーナ」の水着を作る西都工場(宮崎県)にも採用され始めた。機能性やデザイン性だけでなく、工場の生産背景や歴史も含めたブランディングでデサント製品の価値を高めていく。

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