NHK朝ドラ「風、薫る」のW主演に抜擢 若手最注目の俳優・上坂樹里が語る「俳優業への挑戦」

PROFILE: 上坂樹里/俳優・モデル

PROFILE: (こうさか・じゅり)2005年生まれ。神奈川県出身。21年「ミスセブンティーン2021」で「セブンティーン」専属モデルとなり、俳優デビュー。23年、「生理のおじさんとその娘」でヒロインに抜擢、その後ドラマを中心に活躍。主な出演作に、「いちばんすきな花」「となりのナースエイド」「ビリオン×スクール」をはじめ、25年は日曜劇場「御上先生」「いつか、無重力の宙で」でレギュラー出演。また12月12日公開の映画「ロマンティック・キラー」で映画初出演を果たすほか、26年前期連続テレビ小説「風、薫る」でW主演の1人を務める。

2026年度前期のNHK連続テレビ小説「風、薫る」で、見上愛とともにW主演を務めることが発表されている上坂樹里(こうさか・じゅり)。17年に、小学6年生で受けたオーディションをきっかけに現在の事務所に所属し、高校生で「セブンティーン」の専属モデルとなった。25年は夜ドラ「いつか、無重力の宙で」(NHK)で日比野ひかりの高校時代を演じ、大人パートを演じる森田望智との調和の取れた演技に注目が集まった。12月12日には、初の映画出演作となる「ロマンティック・キラー」も公開された。ティーンが憧れる存在から、ドラマや映画ファンにとって気になる俳優へと変貌中の、若手最注目株へのインタビューを試みた。

モデルを経て、俳優業へ

——事務所に所属するきっかけとなったオーディションは、ご自身の意志で受けたのでしょうか。

上坂樹里(以下、上坂):もともとテレビの世界やモデルに憧れがあったのですが、当時は小学6年生で、まだスマートホンなど調べるものを持っていなかったので、憧れているだけでした。そんな時期に、母の友人がこのオーディションを勧めてくださり、「やりたい」「やってみたい」と強く思ったので、受けてみました。

——そして高校生のときに雑誌「セブンティーン」のモデルになりました。その後、俳優業に挑戦していく中で、上坂さんの意識に変化はありますか?

上坂:モデル志望で事務所のオーディションを受けて、所属して、すぐにポージングやお芝居のレッスンを受けるようになったんです。そのレッスンがきっかけでお芝居を好きになって、挑戦したいなと思いました。

——清原果耶さんが憧れの人だとか。

上坂:清原さんが(雑誌の)「ニコラ」のモデルをされていたときからの大ファンです! 清原さんがドラマや映画に出演されるようになって、好きだから「見たい!」と思って見てみると、別人のように見えたんです。モデルをされている姿と、お芝居をされている姿のギャップに、より惹かれましたし、「お芝居ってすごいな」と改めて感動しました。今もずっと憧れです。「セブンティーン」のモデルとしても少しだけ期間が被っているので、先輩でもあり。とても大きな存在です。

——清原さんの出演作で、特に好きな作品はありますか?

上坂:いっぱいあるので難しいですが……。「ファイトソング」(22年・TBS)のキャラクター(木皿花枝)は、お茶目でかわいい部分をたくさん見ることができて、すごく好きでした。清原さんの第一印象は、クールで大人びていて、凛とされているというイメージがあったので。

——上坂さんの俳優業において、最初の大きな出来事は?

上坂:初めての地上波ドラマが、NHKの「生理のおじさんとその娘」(23年)という作品でした。オーディションを受けてヒロインを務めさせてもらうことになったのですが、放送を終えてから、作品へのいろいろな感想や、「応援したいです」というコメントもたくさんいただいて。作品の影響力の大きさを実感した、自分にとっての原点であり大切な作品です。

——お芝居の仕事をするようになってから、ドラマや映画の見方は変わりましたか?

上坂:もともとドラマや映画を見ることは好きで見ていましたが、お芝居を初めてから、より積極的に映像作品を見るようになりました。見方は……確かに、変わったかもしれないです。「今のお芝居すごかったな。どうやってるんだろう」とか、「どんな台本でこういう動きになったんだろう」とか、そういう部分を気にしながら見るようになりました。

——最近の作品で、そういう部分で気になった作品というと?

上坂:映画「宝島」(大友啓史監督)の皆さんのお芝居がとにかくすごすぎて、圧倒されてしまいました。その中でも、広瀬すずさんが涙を流すシーンで、泣いている途中にガッとうずくまるという流れが、ワンカットで撮られていて。その部分は、カメラマンさんと息を合わせないとできないことだなと思って、お芝居も含めて、ゾワッとしました。

初の映画の撮影現場を経験して

——映画「ロマンティック・キラー」は上坂さんにとって初めての映画の現場です。強烈なキャラクターだらけのコメディー作品で、ご自分の役をどう捉えて演じましたか。

上坂:私が演じた高峯咲姫は、主人公の杏子(上白石萌歌)にとって唯一の友人です。キャラクター的にはすごくクールで大人びていて、杏子を優しく見守っているんですけど、心の中では杏子のことを「格好いい」と尊敬する部分もあって。2人の関係性が素敵だなと思います。

——英監督は笑いの表現に関して、キャストのアイデアも活かしながらどんどんブラッシュアップしていったと聞いています。

上坂:はい。1回流れでお芝居をやってみて、「こうやってみたらどう?」とアイデアをいただいていました。そのシーンをより良いものにするために、常に監督とお話しできる環境があったので、演じる上でとてもありがたかったです。

——「ロマンティック・キラー」に参加して学びになったことや、刺激を受けたことはありますか。

上坂:原作のある実写作品に携わることも初めてだったので、漫画やアニメの世界の一員になれることにすごくワクワクしました。事前にアニメを拝見して、撮影現場に臨んでみると、皆さんキャラクターそのもので! 特に上白石さんのお芝居を初めて見た瞬間の、「杏子だ!」と思った感覚が今でもすごく残っています。元々のキャラクターがあって、それを自分の体を使って演じることの面白さと難しさを感じることができて、すごく刺激になりました。

「いつか、無重力の宙で」で
森田望智からのアドバイス

——(NHKの夜ドラ)「いつか、無重力の宙で」についても聞かせてください。天文部の4人(田牧そら、白倉碧空、山下桐里)は仲良くなりましたか?

上坂:はい! 白倉碧空ちゃんはドラマの「御上先生」でご一緒させていただいていたのですが、初めて4人で顔を合わせた日に、そのまま「ファミレスに行こう!」ということになって。4人だけでご飯を食べて、すぐに打ち解けることができました。年齢差は少しありましたが、休憩時間も和気あいあいと、それこそ部活のような青春の時間だったと思います。

——ものすごく反響が大きかったのでは? 私は毎晩おいおい泣かされました……。

上坂:ありがとうございます! びっくりするくらいうれしい言葉やコメントをたくさんいただきました。森田望智さんと同一人物を演じるにあたって、すごく大きなプレッシャーもありましたし、日比野ひかりという役が自分とかけ離れているので、そこに大きな不安もありました。なので「高校生から大人にかけての違和感がない」「ひかりと言う人物がそのまま成長しているように見える。すごい!」といった感想をいただけたことが、すごくうれしかったです。

——私も、上坂さんのしゃべり方が、森田さんにそっくりで驚きました。

上坂:作品に入る前に森田さんとお話しする機会をいただいたんです。お互いの声の出し方や癖が全然違うものではあったので、「それぞれのひかりの、真ん中にあるひかりにしよう」というお話をして、日比野ひかりという人物を一緒に作っていきました。

——上坂さんが森田さんに寄せたと思っていました。

上坂:お互いに、でした。私は以前から、森田さんの声を「素敵だな、可愛らしいな」と思っていたので、改めて森田さんが出ている作品や、お話しされている姿を見て、たくさん研究しました。台詞を言うときは、森田さんが話している姿を頭に思い浮かべることを意識して。森田さんの素敵な声になれるように頑張ろうというのはもちろんあったんですが。本読みのときに、一回、「じゃあ次は私が樹里ちゃんに寄せてやってみるね」とおっしゃってくださって。その表現を聞いたときに、「あ、私だ!」って。「そんな一瞬で切り替えられるものなの?」と驚くくらい、私の声でした。やはりすごいなあと思いました。

——先ほど「ひかりは自分とかけ離れている」とおっしゃいましたが、どのようにひかりという役をつかみましたか?

上坂:つかむまでにすごく時間がかかりました。森田さんに、ひかりを演じるにあたっての不安や悩みを相談させていただいたときに、森田さんが「樹里ちゃんの好きなことは何?」と聞いてくださって。「本を読むことです」と答えたら、「ひかりの宇宙を大好きと思う気持ちを、樹里ちゃんの本が大好きという気持ちに置き換えてみると、近づけるかも」というアドバイスをいただけたことが、大きな一歩になりました。もちろん宇宙についても、本を読んだり、いろいろ調べたりはしましたが、好きなものに真っ直ぐ向かっていく感覚をつかめたことが大きかったです。

——この作品に出演して、自分の中に起きた変化はありますか。

上坂:最初は「できるかな」という不安がありました。プロデューサーの方から、「正直、オーディションで見たときは、ひかりは上坂さん自身のキャラクターと真反対なのかなと思っていた」と言われて、私もそう思っていたので、怖さがあったんです。でも、撮影していくにつれて、お芝居をすることがどんどん楽しくなっていきました。初めて「自由でいいんだ」という感覚を味わえて、とにかく楽しくて。多分それは、普段の自分とかけ離れたキャラクターだから味わえた感覚なのかなと思うんです。改めて、お芝居っていいな、楽しいな、と思いました。

朝ドラ「風、薫る」への意気込み

——「風、薫る」(26年度前朝の連続テレビ小説)で演じる大家直美もオーディションでつかんだ役です。オーディションで落ちた経験はありますか?

上坂:もちろんあります! 何回も!(笑)。

——落ちるとどんな気分になりますか?

上坂:めちゃくちゃちゃんと落ち込みます。すごく悔しいですし、誰が受かったのかもすごく気になります。

——そこから立ち直る方法はありますか?

上坂:一回一回立ち直れているかというと、多分、そうでもなくて。その悔しい気持ちのまま、次に挑んでいるような気がします。いろいろと考えるんですが、「もういいや! 一回何も考えないで思い切りぶつかろう! オーディションだし!」という気持ちで挑んだものが、受かっています(笑)。

——悔しさを忘れない、消化しないというのは一つの正解かもしれないですね。

上坂:正解かどうかは分からないですが、私はそういうタイプなのかもしれないです。

——朝ドラのヒロインは目標だったのでしょうか。

上坂:ずっと一番の夢として掲げていました。

——その夢が叶ったときの気持ちを言葉にすると?

上坂:なんかもう、うれしさとかを飛び越えて、「どういうこと!?」みたいな(笑)。理解ができない、追いつかない、という状態でした。もう撮影に入ってるんですけど、皆さんとの顔合わせや稽古を経て、少しずつ少しずつ実感が湧いてきて、責任感もどんどん生まれてきます。でも、今もまだ、ずっと夢のまま突っ走っている感覚もあります。

——朝ドラのオーディションは、どれくらい選考過程があるんでしょうか。

上坂:書類選考を含めると、4次です。

——どの段階で「いけるかも!」という実感が出てきましたか。

上坂:全くなかったです。朝ドラのオーディションを受けるのは今回で3回目だったのですが、いつも書類選考で落ちていて、対面まで辿り着けたのが初めてだったんです。思うようにいかないこともありましたし、何が正解なのか分からないままでした。

——受かったときに、選考理由は伝えられましたか。

上坂:「お芝居がナチュラルで、内に秘めた強さが見える瞬間が素敵だ」とおっしゃってくださって、うれしかったです。あと、「これから1年間過ごしていく中で、役と共に成長する可能性を感じた」と言われたことも印象に残っています。

——今までで一番出演シーンが多い作品なので、台本での描写も資料も多い。となると、逆に人物を理解しやすくなるものでしょうか。

上坂:今の段階でいうと、今まで演じた役で一番分からないです。本読みやリハーサルで感じたことを日記としてメモしていたんですが、大体「何考えてるの直美」と書いていました(笑)。今も現場で「どうしてそうなるの?」と感じることが多いです。

——彼女もまた、自分からかけ離れた生い立ちであり、人生であり。

上坂:はい。だからこそのやりがいも感じています。その「どうして?」と思わせるところが、大家直美の魅力でもあると思うので。監督とお話しする時間をたくさんいただいて、一つ一つ消化しながら、丁寧に撮っているという段階です。

——「ばけばけ」(25年度後期の連続テレビ小説)ヒロインの髙石あかりさんとは同じ事務所ですよね。二期連続で朝ドラヒロインを輩出する事務所、すごすぎます(笑)。髙石さんから何か言葉はかけられましたか? 

上坂:あかりさんの次に、まさか自分が(朝ドラのヒロインを)できると思っていなかったので、それも含めて夢のようです。あかりさんは、私が何も言っていないのに、そのときに私がほしい言葉をくれる方です。会見の日に「あなたが主人公だから、楽しんできて」と言ってくださいましたし、ご自分の撮影で忙しい中、私のクランクインの前日にメッセージをくださいました。ずっと追いかけ続けたい、大きな存在です。

「いただいた役や作品をしっかり届ける」

——朝ドラの撮影期間中はかなりハードなスケジュールになるそうですが、いかがですか?

上坂:体だけは壊さないように気をつけようと思っているので、ご飯をちゃんと食べています。ちゃんと寝て、適度に体を動かして。基本的なことを大事に生活しています。

——基本的に土日が休みだそうですが、お休みの日の過ごし方は?

上坂:映画館に行ったり、お笑いを見に行ったりしています。

——劇場に行くんですね! 好きな芸人さんがいるんですか?

上坂:かが屋さんとジェラードンさんが好きです。コントが好きです。あとはお母さんとご飯を食べに行ったり。好きなことをして、楽しく過ごしています。

—観客の立場として、映画で好きなジャンルはありますか?

上坂:ジャンルでいうとミステリーが好きです。東野圭吾さんは、小説も、実写化作品も、絶対にチェックします。最近だと「ブラックショーマン」を見ました。

——お仕事をしてみたい監督はいますか?

上坂:今泉力哉監督です。いくつか作品を拝見して、静かな世界観が好きだなと感じました。あの世界の中で動く人物に挑戦してみたいです。

——今泉監督はカットをあまり割らずに、固定カメラでの長回しが特徴です。先ほど挙げてくださった「宝島」の広瀬すずさんのシーンも一連でしたが、演じる側として、長回しは好きですか?

上坂:好きです。途中で失敗できないという緊張感も含めて、好きです。

——今後、どんな活動をしていきたいですか? モデルと演技以外に興味のあることはありますか?

上坂:今はお芝居に夢中です。そのときいただいた役や作品をしっかり届けることを、一番大事にしたいと思っています。

PHOTOS:TAKAHIRO OTSUJI
STYLING:KENSHI KANEDA
HAIR & MAKEUP:AYA SUMIMOTO

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NHK朝ドラ「風、薫る」のW主演に抜擢 若手最注目の俳優・上坂樹里が語る「俳優業への挑戦」

PROFILE: 上坂樹里/俳優・モデル

PROFILE: (こうさか・じゅり)2005年生まれ。神奈川県出身。21年「ミスセブンティーン2021」で「セブンティーン」専属モデルとなり、俳優デビュー。23年、「生理のおじさんとその娘」でヒロインに抜擢、その後ドラマを中心に活躍。主な出演作に、「いちばんすきな花」「となりのナースエイド」「ビリオン×スクール」をはじめ、25年は日曜劇場「御上先生」「いつか、無重力の宙で」でレギュラー出演。また12月12日公開の映画「ロマンティック・キラー」で映画初出演を果たすほか、26年前期連続テレビ小説「風、薫る」でW主演の1人を務める。

2026年度前期のNHK連続テレビ小説「風、薫る」で、見上愛とともにW主演を務めることが発表されている上坂樹里(こうさか・じゅり)。17年に、小学6年生で受けたオーディションをきっかけに現在の事務所に所属し、高校生で「セブンティーン」の専属モデルとなった。25年は夜ドラ「いつか、無重力の宙で」(NHK)で日比野ひかりの高校時代を演じ、大人パートを演じる森田望智との調和の取れた演技に注目が集まった。12月12日には、初の映画出演作となる「ロマンティック・キラー」も公開された。ティーンが憧れる存在から、ドラマや映画ファンにとって気になる俳優へと変貌中の、若手最注目株へのインタビューを試みた。

モデルを経て、俳優業へ

——事務所に所属するきっかけとなったオーディションは、ご自身の意志で受けたのでしょうか。

上坂樹里(以下、上坂):もともとテレビの世界やモデルに憧れがあったのですが、当時は小学6年生で、まだスマートホンなど調べるものを持っていなかったので、憧れているだけでした。そんな時期に、母の友人がこのオーディションを勧めてくださり、「やりたい」「やってみたい」と強く思ったので、受けてみました。

——そして高校生のときに雑誌「セブンティーン」のモデルになりました。その後、俳優業に挑戦していく中で、上坂さんの意識に変化はありますか?

上坂:モデル志望で事務所のオーディションを受けて、所属して、すぐにポージングやお芝居のレッスンを受けるようになったんです。そのレッスンがきっかけでお芝居を好きになって、挑戦したいなと思いました。

——清原果耶さんが憧れの人だとか。

上坂:清原さんが(雑誌の)「ニコラ」のモデルをされていたときからの大ファンです! 清原さんがドラマや映画に出演されるようになって、好きだから「見たい!」と思って見てみると、別人のように見えたんです。モデルをされている姿と、お芝居をされている姿のギャップに、より惹かれましたし、「お芝居ってすごいな」と改めて感動しました。今もずっと憧れです。「セブンティーン」のモデルとしても少しだけ期間が被っているので、先輩でもあり。とても大きな存在です。

——清原さんの出演作で、特に好きな作品はありますか?

上坂:いっぱいあるので難しいですが……。「ファイトソング」(22年・TBS)のキャラクター(木皿花枝)は、お茶目でかわいい部分をたくさん見ることができて、すごく好きでした。清原さんの第一印象は、クールで大人びていて、凛とされているというイメージがあったので。

——上坂さんの俳優業において、最初の大きな出来事は?

上坂:初めての地上波ドラマが、NHKの「生理のおじさんとその娘」(23年)という作品でした。オーディションを受けてヒロインを務めさせてもらうことになったのですが、放送を終えてから、作品へのいろいろな感想や、「応援したいです」というコメントもたくさんいただいて。作品の影響力の大きさを実感した、自分にとっての原点であり大切な作品です。

——お芝居の仕事をするようになってから、ドラマや映画の見方は変わりましたか?

上坂:もともとドラマや映画を見ることは好きで見ていましたが、お芝居を初めてから、より積極的に映像作品を見るようになりました。見方は……確かに、変わったかもしれないです。「今のお芝居すごかったな。どうやってるんだろう」とか、「どんな台本でこういう動きになったんだろう」とか、そういう部分を気にしながら見るようになりました。

——最近の作品で、そういう部分で気になった作品というと?

上坂:映画「宝島」(大友啓史監督)の皆さんのお芝居がとにかくすごすぎて、圧倒されてしまいました。その中でも、広瀬すずさんが涙を流すシーンで、泣いている途中にガッとうずくまるという流れが、ワンカットで撮られていて。その部分は、カメラマンさんと息を合わせないとできないことだなと思って、お芝居も含めて、ゾワッとしました。

初の映画の撮影現場を経験して

——映画「ロマンティック・キラー」は上坂さんにとって初めての映画の現場です。強烈なキャラクターだらけのコメディー作品で、ご自分の役をどう捉えて演じましたか。

上坂:私が演じた高峯咲姫は、主人公の杏子(上白石萌歌)にとって唯一の友人です。キャラクター的にはすごくクールで大人びていて、杏子を優しく見守っているんですけど、心の中では杏子のことを「格好いい」と尊敬する部分もあって。2人の関係性が素敵だなと思います。

——英監督は笑いの表現に関して、キャストのアイデアも活かしながらどんどんブラッシュアップしていったと聞いています。

上坂:はい。1回流れでお芝居をやってみて、「こうやってみたらどう?」とアイデアをいただいていました。そのシーンをより良いものにするために、常に監督とお話しできる環境があったので、演じる上でとてもありがたかったです。

——「ロマンティック・キラー」に参加して学びになったことや、刺激を受けたことはありますか。

上坂:原作のある実写作品に携わることも初めてだったので、漫画やアニメの世界の一員になれることにすごくワクワクしました。事前にアニメを拝見して、撮影現場に臨んでみると、皆さんキャラクターそのもので! 特に上白石さんのお芝居を初めて見た瞬間の、「杏子だ!」と思った感覚が今でもすごく残っています。元々のキャラクターがあって、それを自分の体を使って演じることの面白さと難しさを感じることができて、すごく刺激になりました。

「いつか、無重力の宙で」で
森田望智からのアドバイス

——(NHKの夜ドラ)「いつか、無重力の宙で」についても聞かせてください。天文部の4人(田牧そら、白倉碧空、山下桐里)は仲良くなりましたか?

上坂:はい! 白倉碧空ちゃんはドラマの「御上先生」でご一緒させていただいていたのですが、初めて4人で顔を合わせた日に、そのまま「ファミレスに行こう!」ということになって。4人だけでご飯を食べて、すぐに打ち解けることができました。年齢差は少しありましたが、休憩時間も和気あいあいと、それこそ部活のような青春の時間だったと思います。

——ものすごく反響が大きかったのでは? 私は毎晩おいおい泣かされました……。

上坂:ありがとうございます! びっくりするくらいうれしい言葉やコメントをたくさんいただきました。森田望智さんと同一人物を演じるにあたって、すごく大きなプレッシャーもありましたし、日比野ひかりという役が自分とかけ離れているので、そこに大きな不安もありました。なので「高校生から大人にかけての違和感がない」「ひかりと言う人物がそのまま成長しているように見える。すごい!」といった感想をいただけたことが、すごくうれしかったです。

——私も、上坂さんのしゃべり方が、森田さんにそっくりで驚きました。

上坂:作品に入る前に森田さんとお話しする機会をいただいたんです。お互いの声の出し方や癖が全然違うものではあったので、「それぞれのひかりの、真ん中にあるひかりにしよう」というお話をして、日比野ひかりという人物を一緒に作っていきました。

——上坂さんが森田さんに寄せたと思っていました。

上坂:お互いに、でした。私は以前から、森田さんの声を「素敵だな、可愛らしいな」と思っていたので、改めて森田さんが出ている作品や、お話しされている姿を見て、たくさん研究しました。台詞を言うときは、森田さんが話している姿を頭に思い浮かべることを意識して。森田さんの素敵な声になれるように頑張ろうというのはもちろんあったんですが。本読みのときに、一回、「じゃあ次は私が樹里ちゃんに寄せてやってみるね」とおっしゃってくださって。その表現を聞いたときに、「あ、私だ!」って。「そんな一瞬で切り替えられるものなの?」と驚くくらい、私の声でした。やはりすごいなあと思いました。

——先ほど「ひかりは自分とかけ離れている」とおっしゃいましたが、どのようにひかりという役をつかみましたか?

上坂:つかむまでにすごく時間がかかりました。森田さんに、ひかりを演じるにあたっての不安や悩みを相談させていただいたときに、森田さんが「樹里ちゃんの好きなことは何?」と聞いてくださって。「本を読むことです」と答えたら、「ひかりの宇宙を大好きと思う気持ちを、樹里ちゃんの本が大好きという気持ちに置き換えてみると、近づけるかも」というアドバイスをいただけたことが、大きな一歩になりました。もちろん宇宙についても、本を読んだり、いろいろ調べたりはしましたが、好きなものに真っ直ぐ向かっていく感覚をつかめたことが大きかったです。

——この作品に出演して、自分の中に起きた変化はありますか。

上坂:最初は「できるかな」という不安がありました。プロデューサーの方から、「正直、オーディションで見たときは、ひかりは上坂さん自身のキャラクターと真反対なのかなと思っていた」と言われて、私もそう思っていたので、怖さがあったんです。でも、撮影していくにつれて、お芝居をすることがどんどん楽しくなっていきました。初めて「自由でいいんだ」という感覚を味わえて、とにかく楽しくて。多分それは、普段の自分とかけ離れたキャラクターだから味わえた感覚なのかなと思うんです。改めて、お芝居っていいな、楽しいな、と思いました。

朝ドラ「風、薫る」への意気込み

——「風、薫る」(26年度前朝の連続テレビ小説)で演じる大家直美もオーディションでつかんだ役です。オーディションで落ちた経験はありますか?

上坂:もちろんあります! 何回も!(笑)。

——落ちるとどんな気分になりますか?

上坂:めちゃくちゃちゃんと落ち込みます。すごく悔しいですし、誰が受かったのかもすごく気になります。

——そこから立ち直る方法はありますか?

上坂:一回一回立ち直れているかというと、多分、そうでもなくて。その悔しい気持ちのまま、次に挑んでいるような気がします。いろいろと考えるんですが、「もういいや! 一回何も考えないで思い切りぶつかろう! オーディションだし!」という気持ちで挑んだものが、受かっています(笑)。

——悔しさを忘れない、消化しないというのは一つの正解かもしれないですね。

上坂:正解かどうかは分からないですが、私はそういうタイプなのかもしれないです。

——朝ドラのヒロインは目標だったのでしょうか。

上坂:ずっと一番の夢として掲げていました。

——その夢が叶ったときの気持ちを言葉にすると?

上坂:なんかもう、うれしさとかを飛び越えて、「どういうこと!?」みたいな(笑)。理解ができない、追いつかない、という状態でした。もう撮影に入ってるんですけど、皆さんとの顔合わせや稽古を経て、少しずつ少しずつ実感が湧いてきて、責任感もどんどん生まれてきます。でも、今もまだ、ずっと夢のまま突っ走っている感覚もあります。

——朝ドラのオーディションは、どれくらい選考過程があるんでしょうか。

上坂:書類選考を含めると、4次です。

——どの段階で「いけるかも!」という実感が出てきましたか。

上坂:全くなかったです。朝ドラのオーディションを受けるのは今回で3回目だったのですが、いつも書類選考で落ちていて、対面まで辿り着けたのが初めてだったんです。思うようにいかないこともありましたし、何が正解なのか分からないままでした。

——受かったときに、選考理由は伝えられましたか。

上坂:「お芝居がナチュラルで、内に秘めた強さが見える瞬間が素敵だ」とおっしゃってくださって、うれしかったです。あと、「これから1年間過ごしていく中で、役と共に成長する可能性を感じた」と言われたことも印象に残っています。

——今までで一番出演シーンが多い作品なので、台本での描写も資料も多い。となると、逆に人物を理解しやすくなるものでしょうか。

上坂:今の段階でいうと、今まで演じた役で一番分からないです。本読みやリハーサルで感じたことを日記としてメモしていたんですが、大体「何考えてるの直美」と書いていました(笑)。今も現場で「どうしてそうなるの?」と感じることが多いです。

——彼女もまた、自分からかけ離れた生い立ちであり、人生であり。

上坂:はい。だからこそのやりがいも感じています。その「どうして?」と思わせるところが、大家直美の魅力でもあると思うので。監督とお話しする時間をたくさんいただいて、一つ一つ消化しながら、丁寧に撮っているという段階です。

——「ばけばけ」(25年度後期の連続テレビ小説)ヒロインの髙石あかりさんとは同じ事務所ですよね。二期連続で朝ドラヒロインを輩出する事務所、すごすぎます(笑)。髙石さんから何か言葉はかけられましたか? 

上坂:あかりさんの次に、まさか自分が(朝ドラのヒロインを)できると思っていなかったので、それも含めて夢のようです。あかりさんは、私が何も言っていないのに、そのときに私がほしい言葉をくれる方です。会見の日に「あなたが主人公だから、楽しんできて」と言ってくださいましたし、ご自分の撮影で忙しい中、私のクランクインの前日にメッセージをくださいました。ずっと追いかけ続けたい、大きな存在です。

「いただいた役や作品をしっかり届ける」

——朝ドラの撮影期間中はかなりハードなスケジュールになるそうですが、いかがですか?

上坂:体だけは壊さないように気をつけようと思っているので、ご飯をちゃんと食べています。ちゃんと寝て、適度に体を動かして。基本的なことを大事に生活しています。

——基本的に土日が休みだそうですが、お休みの日の過ごし方は?

上坂:映画館に行ったり、お笑いを見に行ったりしています。

——劇場に行くんですね! 好きな芸人さんがいるんですか?

上坂:かが屋さんとジェラードンさんが好きです。コントが好きです。あとはお母さんとご飯を食べに行ったり。好きなことをして、楽しく過ごしています。

—観客の立場として、映画で好きなジャンルはありますか?

上坂:ジャンルでいうとミステリーが好きです。東野圭吾さんは、小説も、実写化作品も、絶対にチェックします。最近だと「ブラックショーマン」を見ました。

——お仕事をしてみたい監督はいますか?

上坂:今泉力哉監督です。いくつか作品を拝見して、静かな世界観が好きだなと感じました。あの世界の中で動く人物に挑戦してみたいです。

——今泉監督はカットをあまり割らずに、固定カメラでの長回しが特徴です。先ほど挙げてくださった「宝島」の広瀬すずさんのシーンも一連でしたが、演じる側として、長回しは好きですか?

上坂:好きです。途中で失敗できないという緊張感も含めて、好きです。

——今後、どんな活動をしていきたいですか? モデルと演技以外に興味のあることはありますか?

上坂:今はお芝居に夢中です。そのときいただいた役や作品をしっかり届けることを、一番大事にしたいと思っています。

PHOTOS:TAKAHIRO OTSUJI
STYLING:KENSHI KANEDA
HAIR & MAKEUP:AYA SUMIMOTO

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ユニクロ「UT」の新作ラブブや「CDG」✖️G-DRAGONなど! 来週発売のファッションアイテム6選【12/22〜12/28】

ファッションアイテムの発売情報を「WWDJAPAN」的視点でピックアップ!今回は12月22〜28日に発売するアイテムを紹介します。「ユニクロ(UNIQLO)」の「UT」からは、“ラブブ”で知られるポップマート(POP MART)の「ザ・モンスター」シリーズをモチーフとしたウィメンズの“ハーフジップスエットシャツ”とキッズのTシャツを発売します。

一方、コム デ ギャルソンの「シーディージー(CDG)」からは、G-DRAGONのワールドツアー「Übermensch」を記念したカプセルコレクションが登場します。今年も残りあとわずか。誰かへのプレゼントのみならず、頑張った自分へのご褒美を考えるのもいいですね。

【12月24日発売】
シーディージー
(CDG)

G-DRAGONのコラボコレクション全10型

コム デ ギャルソンの「シーディージー(CDG)」からは、G-DRAGONのワールドツアー「Übermensch」を記念したカプセルコレクションが登場する。ワールドツアー「Übermensch」のテーマに合わせて、スタッフコートやコーチジャケット、フーディー、Tシャツ、バックパックバド、全10型を展開する。

■商品詳細

“クラシック スタッフ コート”(7万400円)
“オーバーサイズド クルーネック スエットシャツ”(3万3000円)
“クラシック フーディー スエットシャツ”(3万5200円)
“ペーパー/PU バッグ”(4万9500円)
“クラシック コーチジャケット ストライプ”(5万7200円)
“クラシック コーチジャケット ナイロン”(2万3100円)
“クラシック キャップ”(1万6500円)
“チェックド ストール”(全2色、各8800円)
“クラシック バックパック”(1万9800円)
“シンボル Tシャツ”(1万3200円)

【12月24日発売】
トリップスター
(TRIPSTER)

晴れ舞台や初詣などの大切な場面のスーツ

野村訓市率いる「トリップスター(TRIPSTER)」は、「ディッキーズ(DICKIES)」とコラボレーションした第8弾となるスーツを用意する。第8弾目となる最新作はウール混のツイード生地を採用した当企画では2019年以来のツイード仕立てのセットアップで、保温性と吸放湿性に加え、シルエットは前回の第7弾に改良した仕様をそのまま踏襲している。

■商品詳細

スーツ(3万9380円)

【12月24日発売】
リー
(LEE)

“101”のストーリーを感じられるスペシャルな1着

「リー(LEE)」は、“101”の100周年と101周年という節目に合わせた限定モデル“ドッキング 101”を制作。1930年代の“カウボーイ”と1940年代の“ライダース”を融合した、左右で異なる生地のジャケット(3万8500円)とジーンズ(2万7500円)を用意する。「リー」直営店および「エドウイン(EDWIN)」オンラインモールで取り扱う。

■商品詳細

“ドッキング 101”ジャケット(3万8500円)
“ドッキング 101”ジーンズ(2万7500円)

【12月24日発売】
ジャーナル スタンダード
(JOURNAL STANDARD)

竹内まりやとのコラボTシャツ

「ジャーナル スタンダード(JOURNAL STANDARD)」は、シンガーソングライターの竹内まりやとコラボレーションしたTシャツ“Mariya Takeuchi PLASTIC LOVE”の店頭での販売をスタートする。同アイテムのには、1980年にロサンゼルスで写真家のアラン・レベンソン(Alan Levenson)によって撮影され、「Plastic Love」のジャケットにもなっている竹内のポートレートを忠実にプリントした

■商品詳細

“Mariya Takeuchi PLASTIC LOVE”(全2色、各9900円)

【12月26日発売】
ジャーナル スタンダード
(JOURNAL STANDARD)

「リーバイス」に別注した4型のジャケット

ベイクルーズが運営する「ジャーナルスタンダード(JOURNAL STANDARD)」、「ジャーナル スタンダード レリューム(JOURNAL STANDARD RELUME)」から、「リーバイス(LEVI'S)」との別注コレクションが登場。両店舗限定で発売し、いずれのアイテムも現在公式オンラインで予約受付中だ。なお、リジットデニムシリーズはジャーナル スタンダード レリュームでは初売りで販売する。具体的な初売りの日時は店舗によって異なる。

■商品詳細

“タイプ1レザートラッカージャケット”(7万4800円)
“タイプ1 トラッカー ジャケット”(2万3100円)
“タイプ2 トラッカージャケット”(2万3100円)
“タイプ3 トラッカー ジャケット”(2万900円

【12月26日発売】
ユニクロ
(UNIQLO)

“ラブブ”の“ハーフジップスエットシャツ”など/h3>

「ユニクロ(UNIQLO)」のTシャツブランド「UT」からは、キャラクター“ラブブ”で知られる、ポップマート(POP MART)の「ザ・モンスター」シリーズをモチーフとしたアイテムに新コレクションが登場。ウィメンズの“ハーフジップスエットシャツ”とキッズのTシャツを展開する。

■商品詳細

“ハーフジップスエットシャツ”(全3種、各2990円)
Tシャツ(全4種、各990円)

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「マリメッコ」からトートに新色のグリーンや日本限定アイテムが登場

「マリメッコ(MARIMEKKO)」は1月16日、“Wear all day bag”シリーズと“Neat bag”シリーズの2026年春コレクションを発売する。全国の「マリメッコ」直営店および公式オンラインストアで取り扱う。

「マリメッコ」新作コレクション
スタイルを選ばない洗練されたデザイン

“Wear all day bag”シリーズからは、ウニッコをジャカードで表現したデザインが登場。今春はトートバッグにS、Mサイズを展開し、カラーはブラックと新色のグリーンを用意する。

“Neat bag”シリーズは、ダークグレーのウニッコをS、M、Lの3サイズで展開。軽量でコンパクトに収納できるため、サブバックとしても使用できるアイテムだ。また、日本限定アイテムとしてライトブルー×ダークブルーのウニッコデザインをS、Mサイズで用意する。

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「マリメッコ」からトートに新色のグリーンや日本限定アイテムが登場

「マリメッコ(MARIMEKKO)」は1月16日、“Wear all day bag”シリーズと“Neat bag”シリーズの2026年春コレクションを発売する。全国の「マリメッコ」直営店および公式オンラインストアで取り扱う。

「マリメッコ」新作コレクション
スタイルを選ばない洗練されたデザイン

“Wear all day bag”シリーズからは、ウニッコをジャカードで表現したデザインが登場。今春はトートバッグにS、Mサイズを展開し、カラーはブラックと新色のグリーンを用意する。

“Neat bag”シリーズは、ダークグレーのウニッコをS、M、Lの3サイズで展開。軽量でコンパクトに収納できるため、サブバックとしても使用できるアイテムだ。また、日本限定アイテムとしてライトブルー×ダークブルーのウニッコデザインをS、Mサイズで用意する。

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紀ノ国屋とSuicaのペンギンがコラボ 折りたためる保冷トートバッグを発売

紀ノ国屋は12月22日、Suicaのペンギンとのコラボによる保冷トートバッグ(3300円)を発売する。紀ノ国屋店舗および公式オンラインストアで取り扱う。

本アイテムは、底マチ部分のファスナーを閉じることでコンパクトに折りたたみが可能だ。カラーは、ベージュ、グレー、パープルの3色展開で、色ごとに違ったデザインを楽しめる。内側にはアルミ蒸着加工が施され、メッシュのポケット付きで、保冷剤を入れることができる。

なお、東日本旅客鉄道(JR東日本)は11月11日、2001年のSuicaのサービス開始から活躍してきたイメージキャラクター「Suicaのペンギン」について2026年度末をもって“卒業”すると発表した。

アイテム一覧

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紀ノ国屋とSuicaのペンギンがコラボ 折りたためる保冷トートバッグを発売

紀ノ国屋は12月22日、Suicaのペンギンとのコラボによる保冷トートバッグ(3300円)を発売する。紀ノ国屋店舗および公式オンラインストアで取り扱う。

本アイテムは、底マチ部分のファスナーを閉じることでコンパクトに折りたたみが可能だ。カラーは、ベージュ、グレー、パープルの3色展開で、色ごとに違ったデザインを楽しめる。内側にはアルミ蒸着加工が施され、メッシュのポケット付きで、保冷剤を入れることができる。

なお、東日本旅客鉄道(JR東日本)は11月11日、2001年のSuicaのサービス開始から活躍してきたイメージキャラクター「Suicaのペンギン」について2026年度末をもって“卒業”すると発表した。

アイテム一覧

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「なんで一緒にいるの?」を問う パートナーズ スタジオが挑む“関係性“をかたちにするメディア

PROFILE: パートナーズ スタジオ/エディトリアル・クリエーションスタジオ

パートナーズ スタジオ/エディトリアル・クリエーションスタジオ
PROFILE: 2017年に編集者の川島拓人が創刊したインタビュー誌「パートナーズ」の制作を担う5人。左から柴田准希、川島、桑田光平、ヴィクター・ルクレア、中川リナ PHOTO:KOJI SHIMAMURA

“関係性“をテーマに掲げる雑誌「パートナーズ(PARTNERS)」のIssue3が10月に発売された。価格は3960円で、国内外の独立系書店を中心に販売している。同誌は2017年に編集者の川島拓人が創刊したインタビュー誌で、19年6月にリリースしたIssue2から、6年をかけて最新号が完成した。最新号は、これまでの2号とは判型もデザインも紙質も異なる、雑誌制作における新しい試みや関係性を基盤にした表現の可能性を探るような佇まいだ。特集は「Why be together?(なんで一緒にいるの?)」。ストレートなタイトルながら、川島編集長がこの雑誌を軸に活動を展開するエディトリアル・クリエイション・スタジオのパートナーズ スタジオ(PARTNERS STUDIO)を通して、物質的なメディアの価値や人と人、あるいは人と物との関係性を問い直す場を作ろうとしているように感じる。

前号からの6年間に生じた社会変化と、それに伴う感情の変化、創刊から9年間を経て、最新号にはどんな想いを込めたのか。現在Issue4を手掛けているという編集チームのメンバー、桑田光平、ヴィクター・ルクレア、中川リナ、柴田准希とともに、Issue3の制作背景や「パートナーズ」に馳せる想いまで、広く話を訊いた。

最新号の挑戦―個人の視点から始まる編集法―

創刊号、Issue2はほぼ川島個人の判断軸が基準になった。それから6年が経ち、パートナーズ スタジオも発足し、チームとなった今、最新号はどう作られたのか?

「コンセプトが強い雑誌が好きなので、今回は個人的な視点を反映させることを優先しました。既存の雑誌の作り方やフォーマットに縛られることなく、『Why be together?』という問いを軸に、回答者それぞれの考えや視点を落とし込んでいきました。計33名のコントリビューターを選ぶ過程も、決まった数を目標に掲げていたわけでもありません。出会っていく中で『なんかこの人面白そう』とか『この人と感覚合うかも』と思った人に聞いていきました。質問に対する回答方法も私たちから例えば写真の枚数とか、原稿の文字数などを指定をすることはしなかったです。彼らに任せてみたかったんだと思います」。

誌面に登場するコントリビューターはアーティストもいれば、スタイリスト、陶芸家、映画監督、庭師まで実にさまざまだ。発表の場となる誌面には、詩を書く人、写真を撮る人、日記のような文章やイベントの概要だけポストされたようなテキストも掲載されていて、コントロールを最小限にしたいという通り、コントリビューターの声がダイレクトに届くような印象を受ける。

そもそも、巻頭の前書きでは、過去2号の制作過程について「編集者としての自分の意思(または存在)が干渉しすぎていると思うようになった」と振り返り、最新号では「話すよりも聞く」ことと、「自分が見たいような写真を撮影するのではなく、誰かの話を聞いてワクワクし、自分の思考がアップデートされたような感覚を元に、抜本的に制作スタンスを変えた」と記されている。では、今号で川島が考える“関係性“とは何なのか?それは、単なる人物紹介ではなく、作り手と読み手、あるいは作り手同士の間で生まれる化学反応のようなものだという。

「語弊があるかもしれませんが、無理をしなかったんですね。この人がいないと成り立たないとか、バランスが悪いとかを考えることもしませんでした。有機的に生まれていくつながりの中で誌面を作っていったような気がします。そんな作り方をしていたからなのか、回答者同士がつながっていることにも途中で気づきました。『昔、一緒に住んでいたんだよ!』とか『この前一緒にBBQした』とか『彼女の写真集はたくさん持ってる』とか『彼の映画僕も大好き』とか……この予期していなかったコントリビューター同士のパーソナルなつながりは、とても新しい感覚があったのを覚えています」。

制作プロセスの実験性

そもそも特集の「Why be together?」は、川島が21年に観た映画「カモンカモン(C’mon C’mon)」が元になっているという。

「『Why be together?』というテーマは、日常的な気づきの蓄積から生まれた質問です。『なんで僕はこの人と一緒にいるんだろう?』とか『このふたりってなんで……?』みたいな……。その中の1つにマイク・ミルズの『カモンカモン(C’mon C’mon)』がありました。特に最後のシーンで、物語の主人公と甥が口論になって、感情をストレートにぶつけ合いながらシャウトするシーンがあるんです。家族だろうが他人。年齢に関係なく、お互いに1人の人間として認める瞬間に感じました。親子でも恋人でもない関係性における互いの承認、『なんで一緒にいるの?』という問いにも繋がっています。なので、マイク・ミルズにもこのようなことを伝えて、参加してもらうことになりました」。

コントリビューターの個性と自由度を最大化するため、編集者の意図は極力排した。テキスト、写真、イベント記録など、各作り手に最適な形式での表現を委ねた川島は「受け入れる」姿勢を徹底し、編集者としての介入を極力控えることで、偶発的な発見や化学反応を引き出そうとしたという。この方法論は、従来の商業誌的な編集のプロセスとは大きく異なる。また、川島自身やアートディレクターのジュリー・ピーターズ(Julie Peeters)といった作り手も誌面に参加することで、雑誌自体が自然にコミュニティの場となる。読者だけではなく、コントリビューターの視点が新しい関係性を築く契機として機能することで、雑誌は単なる作品集ではなく、参加者と読者の両方にとって思考の触媒となりうる。

「イメージしていたのは雑誌のようで本のようでもある存在です。一過性の情報が掲載されているのではなく、まるで小説を読んでいるかのような感覚を引き出せないかなと。そのためコントリビューターには、制作期間を4カ月から6カ月設けました。一般的な雑誌の場合、このような内容だと長くて1週間、短いと2日後に提出してほしいと言われるような質問です。ですので、異例の長さです。でも、雑誌のようで本のようでもある存在を目指すのであれば、そのくらいの制作期間を設けないと辻褄が合いません。おそらく、コントリビューターそれぞれがこの“ビッグクエスチョン“を考えたと思います。回答者の1人で、『このままお母さんの撮影を続けようと思っている。そして写真集を作りたいの!』と話してくれる写真家がいました。『パートナーズ』が作品づくりのきっかけになっていると感じた瞬間でした」。

人と人、あるいは人と物との関係性

さらにIssue3では、人と犬、人とうつわ、人と作品など、過去号の人物中心の関係性から対象を広げ、時間の経過や相互作用を感じられる表現を模索している。川島自らが寄稿したページには姉から一時的に預かった愛犬“ピカソ“との日々が綴られていて、「対象が言葉を持たなくとも、ジェスチャーや態度、行動の中にコミュニケーションを見出せる」と考えたという。この思考は、誌面構成やコントリビューターの選定にも反映されている。取材を通してパーソナルな関係性を浮き彫りにしていくのではなく、それぞれの関係性を俯瞰しながら、同時に深掘りされている感覚を覚える。

「今号で試したかったことは、創刊号とIssue2での“関係性“をダイレクトに伝える方法から、少し抽象度を上げ、読者がより深く考えたり、新しいつながりを感じられるようにすることでした。深掘りした読み方をする人は、より楽しめるはずです。一方で、分かりやすいエモーションや面白さは感じづらくなっているかもしれません。『自分が気になるこの人は、どんなふうに物事を見ているんだろう?』『その人の視点に立つと、世界はどう見えるんだろう?』そうした問いを持って、いろんな人に話を聞いていきました」。

「誌面をめくると、人がどんどん入れ替わるような不思議さと温かさがあって、ページをめくるたびに誰かと出会えるようなランダムさが好きです。イベントに行ったり、歩いたりして偶然誰かと出会うような、現実の人生みたいな特別さがあって、今の自分にもそのまま重なるくらいスペシャルな感覚です」(中川)

「僕は創刊号に参加しているんです。その時はロンドンに住んでいて、川島とは、どうやってコラボレーションするかという対話から始めました。写真を撮っては送り合い、テキストも何度も交換しました。その頃からコアの考えは一緒だし、今こうやって参加している関係性が面白いと感じます。自分のエゴを通すのではなくて誰かと対話すること自体がメッセージになるので、今も自然体でできる新しいアプローチを探り続けています」(ヴィクター)

受容とコミュニケーションのデザイン

消費されるように情報や作品を紹介するのではなく、長期的に価値が残る体験や関係性を作ろうという気概が「パートナーズ」からは感じられる。最新号と過去2号と比較して、まず、大きく異なるのは雑誌のサイズや紙質といった“見た目“だ。よりシンプルになった印象を受けるが、その理由はメディアを取り巻く環境や紙媒体の存在意義、コミュニケーションを突き詰めて考え直したことにある。

「印刷物、特に雑誌のあり方が6年前とは大きく変わりましたよね。Webマガジンでは、今クールな人やイケてるものを取り上げるスピード勝負になっていますし、SNSも台頭してさらにクイックになった。まずは印刷物を何のために作るのかということを深く考えました。急にシャットダウンしたり、うっかり保存し忘れたりすることを考えると紙媒体はデジタルに比べて安心できる物体だと思うんですよね。紙の役割って、情報を早く伝えることじゃなくて、ちゃんと未来に残していくことなんじゃないかなと。未来に残るものとして作ることを意識し始めたときに雑誌の作り方を改める必要があると感じました。目に見えない“関係性”というものに、どのような形を与えるのかをよりコンセプチュアルに考えた結果、親密性のあるサイズ感や紙も33種類使う仕様になりました。

流通のあり方も同様に考え直しました。国外の流通はディストリビューターにお願いしていますが、国内の流通は“手売り“ではないですけど、直接私たちからお届けしています。このような雑誌なので、あちこちで手にできるものではなく、書店員さんとの直接的なつながりを大事にし、濃密な体験を届けることが『パートナーズ』らしいと思って。このように、すべての工程で『これはパートナーズらしいのか?』と立ち止まりながら、試行錯誤を重ねています」。

「ブックオブスキュラ(book obscura)に納品したところ、1日ですべて完売しました。そのあとすぐにオーナーの黒崎さんに話を聞きに行ったんです。その際に、『花があれば多くの人は花だけを見るけれど、この雑誌が向き合っているのは、その下にある種や根の部分。考えるための種を与えてくれる雑誌だから、すごく貴重です』と言っていただけて、とても嬉しかったですね」。(柴田)

「この雑誌を何度か読み返していると、だんだんと表紙がくたびれてきて、端が少し破れてきたりするんです。物としての質感というか、“フラジャイルさ“を感じさせる作りですよね。単なる“読ませるための雑誌“というより、手渡したり誰かに見せたりすることで、身の回りの人とつながるための小さなツールとしての側面が強く意識されています。コントリビューターごとに紙の質を変えるといった細やかな設計や工夫で、読者と周囲のパートナー的な存在との間に会話が生まれるような媒体になればと思いますし、そのような価値観を大切にしています」。(桑田)

最後に、これからパートナーズ スタジオをどう運営していくのかビジョンを聞いた。

「あらかじめビジョンを描くよりも、たとえば僕が誌面で取り上げた姉の飼い犬ピカソを預かった時のように、些細なコミュニケーションの積み重ねから何が生まれるのかが大切なのだと思います。これまでは、遠くまで手を伸ばして貴重なものを手に入れたときに喜びを感じていましたが、今は目の前のコーヒーを楽しむためにはどうしたら良いかというようなことを考えたい。好きな人と一緒に飲んだらおいしくなるように、小さなことでも、一度止まってゆっくり考えてアウトプットする。すでにものは溢れているし、わざわざ新しいものを捕まえなくても楽しめる方法があるはず。そういう価値観について考えていきたいと思っています」。

「その価値観を、じっくりと広げていきたいと思っています。僕は5月にジョインしたばかりなのであくまで印象でしかありませんが、川島さんは根本の考え方はブレない一方で、アプローチや立てる問いは柔軟に変えていくタイプだと感じています。チームで動くときにも、『ポストイットを貼ってみよう』など、いろいろな方法を試しながら、どうすればこの価値観をゆっくり広げていけるかを一緒に考えていく、そんな雰囲気があります。社会を変えたいという大きな目標ではありませんが、ありきたりの日常にちがう視点からかたちを与えることで、自分と世界の関係をゆるやかに問い直す、そんな感覚がじんわりと人々のなかに浸透していけばいい、そんなイメージです」(桑田)

「パートナーズ」は紙媒体の価値や、人と人、人と物の関係性、時間経過などを広義で扱い、読者との体験を深めようとしている。以降は年1回の発行を目指し、この5人のチームで制作を進めている。かねて、トークイベントで特集を公募する企画を行ったり、週に1回行われるチームの雑談タイムにはいろいろな人が参加するそうだ。このアクションがどう企画に採用されるかはわからないが、編集という行為そのものが関係性をつくり、時間をつくり、読者へ静かに手渡されていくプロセスであることを証明している。

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「なんで一緒にいるの?」を問う パートナーズ スタジオが挑む“関係性“をかたちにするメディア

PROFILE: パートナーズ スタジオ/エディトリアル・クリエーションスタジオ

パートナーズ スタジオ/エディトリアル・クリエーションスタジオ
PROFILE: 2017年に編集者の川島拓人が創刊したインタビュー誌「パートナーズ」の制作を担う5人。左から柴田准希、川島、桑田光平、ヴィクター・ルクレア、中川リナ PHOTO:KOJI SHIMAMURA

“関係性“をテーマに掲げる雑誌「パートナーズ(PARTNERS)」のIssue3が10月に発売された。価格は3960円で、国内外の独立系書店を中心に販売している。同誌は2017年に編集者の川島拓人が創刊したインタビュー誌で、19年6月にリリースしたIssue2から、6年をかけて最新号が完成した。最新号は、これまでの2号とは判型もデザインも紙質も異なる、雑誌制作における新しい試みや関係性を基盤にした表現の可能性を探るような佇まいだ。特集は「Why be together?(なんで一緒にいるの?)」。ストレートなタイトルながら、川島編集長がこの雑誌を軸に活動を展開するエディトリアル・クリエイション・スタジオのパートナーズ スタジオ(PARTNERS STUDIO)を通して、物質的なメディアの価値や人と人、あるいは人と物との関係性を問い直す場を作ろうとしているように感じる。

前号からの6年間に生じた社会変化と、それに伴う感情の変化、創刊から9年間を経て、最新号にはどんな想いを込めたのか。現在Issue4を手掛けているという編集チームのメンバー、桑田光平、ヴィクター・ルクレア、中川リナ、柴田准希とともに、Issue3の制作背景や「パートナーズ」に馳せる想いまで、広く話を訊いた。

最新号の挑戦―個人の視点から始まる編集法―

創刊号、Issue2はほぼ川島個人の判断軸が基準になった。それから6年が経ち、パートナーズ スタジオも発足し、チームとなった今、最新号はどう作られたのか?

「コンセプトが強い雑誌が好きなので、今回は個人的な視点を反映させることを優先しました。既存の雑誌の作り方やフォーマットに縛られることなく、『Why be together?』という問いを軸に、回答者それぞれの考えや視点を落とし込んでいきました。計33名のコントリビューターを選ぶ過程も、決まった数を目標に掲げていたわけでもありません。出会っていく中で『なんかこの人面白そう』とか『この人と感覚合うかも』と思った人に聞いていきました。質問に対する回答方法も私たちから例えば写真の枚数とか、原稿の文字数などを指定をすることはしなかったです。彼らに任せてみたかったんだと思います」。

誌面に登場するコントリビューターはアーティストもいれば、スタイリスト、陶芸家、映画監督、庭師まで実にさまざまだ。発表の場となる誌面には、詩を書く人、写真を撮る人、日記のような文章やイベントの概要だけポストされたようなテキストも掲載されていて、コントロールを最小限にしたいという通り、コントリビューターの声がダイレクトに届くような印象を受ける。

そもそも、巻頭の前書きでは、過去2号の制作過程について「編集者としての自分の意思(または存在)が干渉しすぎていると思うようになった」と振り返り、最新号では「話すよりも聞く」ことと、「自分が見たいような写真を撮影するのではなく、誰かの話を聞いてワクワクし、自分の思考がアップデートされたような感覚を元に、抜本的に制作スタンスを変えた」と記されている。では、今号で川島が考える“関係性“とは何なのか?それは、単なる人物紹介ではなく、作り手と読み手、あるいは作り手同士の間で生まれる化学反応のようなものだという。

「語弊があるかもしれませんが、無理をしなかったんですね。この人がいないと成り立たないとか、バランスが悪いとかを考えることもしませんでした。有機的に生まれていくつながりの中で誌面を作っていったような気がします。そんな作り方をしていたからなのか、回答者同士がつながっていることにも途中で気づきました。『昔、一緒に住んでいたんだよ!』とか『この前一緒にBBQした』とか『彼女の写真集はたくさん持ってる』とか『彼の映画僕も大好き』とか……この予期していなかったコントリビューター同士のパーソナルなつながりは、とても新しい感覚があったのを覚えています」。

制作プロセスの実験性

そもそも特集の「Why be together?」は、川島が21年に観た映画「カモンカモン(C’mon C’mon)」が元になっているという。

「『Why be together?』というテーマは、日常的な気づきの蓄積から生まれた質問です。『なんで僕はこの人と一緒にいるんだろう?』とか『このふたりってなんで……?』みたいな……。その中の1つにマイク・ミルズの『カモンカモン(C’mon C’mon)』がありました。特に最後のシーンで、物語の主人公と甥が口論になって、感情をストレートにぶつけ合いながらシャウトするシーンがあるんです。家族だろうが他人。年齢に関係なく、お互いに1人の人間として認める瞬間に感じました。親子でも恋人でもない関係性における互いの承認、『なんで一緒にいるの?』という問いにも繋がっています。なので、マイク・ミルズにもこのようなことを伝えて、参加してもらうことになりました」。

コントリビューターの個性と自由度を最大化するため、編集者の意図は極力排した。テキスト、写真、イベント記録など、各作り手に最適な形式での表現を委ねた川島は「受け入れる」姿勢を徹底し、編集者としての介入を極力控えることで、偶発的な発見や化学反応を引き出そうとしたという。この方法論は、従来の商業誌的な編集のプロセスとは大きく異なる。また、川島自身やアートディレクターのジュリー・ピーターズ(Julie Peeters)といった作り手も誌面に参加することで、雑誌自体が自然にコミュニティの場となる。読者だけではなく、コントリビューターの視点が新しい関係性を築く契機として機能することで、雑誌は単なる作品集ではなく、参加者と読者の両方にとって思考の触媒となりうる。

「イメージしていたのは雑誌のようで本のようでもある存在です。一過性の情報が掲載されているのではなく、まるで小説を読んでいるかのような感覚を引き出せないかなと。そのためコントリビューターには、制作期間を4カ月から6カ月設けました。一般的な雑誌の場合、このような内容だと長くて1週間、短いと2日後に提出してほしいと言われるような質問です。ですので、異例の長さです。でも、雑誌のようで本のようでもある存在を目指すのであれば、そのくらいの制作期間を設けないと辻褄が合いません。おそらく、コントリビューターそれぞれがこの“ビッグクエスチョン“を考えたと思います。回答者の1人で、『このままお母さんの撮影を続けようと思っている。そして写真集を作りたいの!』と話してくれる写真家がいました。『パートナーズ』が作品づくりのきっかけになっていると感じた瞬間でした」。

人と人、あるいは人と物との関係性

さらにIssue3では、人と犬、人とうつわ、人と作品など、過去号の人物中心の関係性から対象を広げ、時間の経過や相互作用を感じられる表現を模索している。川島自らが寄稿したページには姉から一時的に預かった愛犬“ピカソ“との日々が綴られていて、「対象が言葉を持たなくとも、ジェスチャーや態度、行動の中にコミュニケーションを見出せる」と考えたという。この思考は、誌面構成やコントリビューターの選定にも反映されている。取材を通してパーソナルな関係性を浮き彫りにしていくのではなく、それぞれの関係性を俯瞰しながら、同時に深掘りされている感覚を覚える。

「今号で試したかったことは、創刊号とIssue2での“関係性“をダイレクトに伝える方法から、少し抽象度を上げ、読者がより深く考えたり、新しいつながりを感じられるようにすることでした。深掘りした読み方をする人は、より楽しめるはずです。一方で、分かりやすいエモーションや面白さは感じづらくなっているかもしれません。『自分が気になるこの人は、どんなふうに物事を見ているんだろう?』『その人の視点に立つと、世界はどう見えるんだろう?』そうした問いを持って、いろんな人に話を聞いていきました」。

「誌面をめくると、人がどんどん入れ替わるような不思議さと温かさがあって、ページをめくるたびに誰かと出会えるようなランダムさが好きです。イベントに行ったり、歩いたりして偶然誰かと出会うような、現実の人生みたいな特別さがあって、今の自分にもそのまま重なるくらいスペシャルな感覚です」(中川)

「僕は創刊号に参加しているんです。その時はロンドンに住んでいて、川島とは、どうやってコラボレーションするかという対話から始めました。写真を撮っては送り合い、テキストも何度も交換しました。その頃からコアの考えは一緒だし、今こうやって参加している関係性が面白いと感じます。自分のエゴを通すのではなくて誰かと対話すること自体がメッセージになるので、今も自然体でできる新しいアプローチを探り続けています」(ヴィクター)

受容とコミュニケーションのデザイン

消費されるように情報や作品を紹介するのではなく、長期的に価値が残る体験や関係性を作ろうという気概が「パートナーズ」からは感じられる。最新号と過去2号と比較して、まず、大きく異なるのは雑誌のサイズや紙質といった“見た目“だ。よりシンプルになった印象を受けるが、その理由はメディアを取り巻く環境や紙媒体の存在意義、コミュニケーションを突き詰めて考え直したことにある。

「印刷物、特に雑誌のあり方が6年前とは大きく変わりましたよね。Webマガジンでは、今クールな人やイケてるものを取り上げるスピード勝負になっていますし、SNSも台頭してさらにクイックになった。まずは印刷物を何のために作るのかということを深く考えました。急にシャットダウンしたり、うっかり保存し忘れたりすることを考えると紙媒体はデジタルに比べて安心できる物体だと思うんですよね。紙の役割って、情報を早く伝えることじゃなくて、ちゃんと未来に残していくことなんじゃないかなと。未来に残るものとして作ることを意識し始めたときに雑誌の作り方を改める必要があると感じました。目に見えない“関係性”というものに、どのような形を与えるのかをよりコンセプチュアルに考えた結果、親密性のあるサイズ感や紙も33種類使う仕様になりました。

流通のあり方も同様に考え直しました。国外の流通はディストリビューターにお願いしていますが、国内の流通は“手売り“ではないですけど、直接私たちからお届けしています。このような雑誌なので、あちこちで手にできるものではなく、書店員さんとの直接的なつながりを大事にし、濃密な体験を届けることが『パートナーズ』らしいと思って。このように、すべての工程で『これはパートナーズらしいのか?』と立ち止まりながら、試行錯誤を重ねています」。

「ブックオブスキュラ(book obscura)に納品したところ、1日ですべて完売しました。そのあとすぐにオーナーの黒崎さんに話を聞きに行ったんです。その際に、『花があれば多くの人は花だけを見るけれど、この雑誌が向き合っているのは、その下にある種や根の部分。考えるための種を与えてくれる雑誌だから、すごく貴重です』と言っていただけて、とても嬉しかったですね」。(柴田)

「この雑誌を何度か読み返していると、だんだんと表紙がくたびれてきて、端が少し破れてきたりするんです。物としての質感というか、“フラジャイルさ“を感じさせる作りですよね。単なる“読ませるための雑誌“というより、手渡したり誰かに見せたりすることで、身の回りの人とつながるための小さなツールとしての側面が強く意識されています。コントリビューターごとに紙の質を変えるといった細やかな設計や工夫で、読者と周囲のパートナー的な存在との間に会話が生まれるような媒体になればと思いますし、そのような価値観を大切にしています」。(桑田)

最後に、これからパートナーズ スタジオをどう運営していくのかビジョンを聞いた。

「あらかじめビジョンを描くよりも、たとえば僕が誌面で取り上げた姉の飼い犬ピカソを預かった時のように、些細なコミュニケーションの積み重ねから何が生まれるのかが大切なのだと思います。これまでは、遠くまで手を伸ばして貴重なものを手に入れたときに喜びを感じていましたが、今は目の前のコーヒーを楽しむためにはどうしたら良いかというようなことを考えたい。好きな人と一緒に飲んだらおいしくなるように、小さなことでも、一度止まってゆっくり考えてアウトプットする。すでにものは溢れているし、わざわざ新しいものを捕まえなくても楽しめる方法があるはず。そういう価値観について考えていきたいと思っています」。

「その価値観を、じっくりと広げていきたいと思っています。僕は5月にジョインしたばかりなのであくまで印象でしかありませんが、川島さんは根本の考え方はブレない一方で、アプローチや立てる問いは柔軟に変えていくタイプだと感じています。チームで動くときにも、『ポストイットを貼ってみよう』など、いろいろな方法を試しながら、どうすればこの価値観をゆっくり広げていけるかを一緒に考えていく、そんな雰囲気があります。社会を変えたいという大きな目標ではありませんが、ありきたりの日常にちがう視点からかたちを与えることで、自分と世界の関係をゆるやかに問い直す、そんな感覚がじんわりと人々のなかに浸透していけばいい、そんなイメージです」(桑田)

「パートナーズ」は紙媒体の価値や、人と人、人と物の関係性、時間経過などを広義で扱い、読者との体験を深めようとしている。以降は年1回の発行を目指し、この5人のチームで制作を進めている。かねて、トークイベントで特集を公募する企画を行ったり、週に1回行われるチームの雑談タイムにはいろいろな人が参加するそうだ。このアクションがどう企画に採用されるかはわからないが、編集という行為そのものが関係性をつくり、時間をつくり、読者へ静かに手渡されていくプロセスであることを証明している。

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安達祐実と“ブライスドール”がコラボしたスペシャルドールが誕生 日本での復活25周年を記念して

「ブライス」は、ファッションドール“ブライスドール”が2026年に日本で復活して25周年を迎えるのにあたり、ブライスの大ファンだという俳優・安達祐実とコラボしたスペシャルドール“アダチユミ ブライス アムール”(2万9800円)を26年1月30日に発売する。販売は「ジュニームーン(Junie Moon)」の代官山店、大阪店、原宿店、オンラインショップで販売する。12月20日12:00~26日23:59で、抽選受け付けを行う。※詳しい販売方法については、「ブライス」公式サイトで要確認。

今回のコラボモデルは、レパード柄をアクセントにしたキュートなウィンターファッションに身に纏い、大人の遊び心と洗練されたセンスが光る仕上がり。デニムのビスチェサロペット、デザインコート、ベレー帽と、アイテム一つ一つにこだわり、シンプルで洗練されながらも、かわいさを忘れない“大人カワイイ”ファッションを表現。トレンド感と愛情、こだわりがたっぷり詰まった特別なブライスとなっている。

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「ジルスチュアート ビューティ」20周年記念第2弾は2012年コレクションを限定復刻 オードトワレやミラーなどを発売

「ジルスチュアート ビューティ(JILL STUART BEAUTY)」は2月20日、3月13日、4月17日、5月22日の4回にわけ、限定アイテム4種を発売する。10月から続くブランド誕生20周年を記念した企画の第2弾で、今回は2012年7月に発売した“パティスリー コレクション”の香りを復刻。“小さなパティスリー”をテーマにオードトワレやリップ、ミラーを順次展開する。

甘く香り彩る限定アイテムの数々

2月20日に発売するオードトワレ“ジルスチュアート プチパティスリー オードトワレ”(20mL、3300円)は、甘いカスタードを思わせるバニラの優しい甘さとナッツの香ばしさが織りなす香りが特徴だ。デザインは陶磁器のようなマットホワイトのカラーで、洗練された可愛らしさを演出。キャラメルを連想したレッドブラウンのリボンをあしらった。

3月13日には“ジルスチュアート プチパティスリー ミックスブラッシュ コンパクト”(6600円)を発売する。4色を自在に重ね合わせることでイノセントな艶感とふんわりとした血色感を作るチークカラーを、当時のデザインで特別復刻した。カスタードたっぷりのティラミスをイメージしたクリーミィピンクのパレットで、フルーツとクリームたっぷりのスイーツを思わせる甘い彩りが特徴。チークにハイライトカラーを仕込むことで、肌の奥からふんわりと光を放つフェイスへと導く。付属の専用ブラシは20周年ロゴを盛り込んだ特別仕様だ。

4月17日発売の“ジルスチュアート プチパティスリー リップブロッサム バーム”(全2色、各3520円)は、とろけるようになめらかなタッチで、ふっくらぷるんとした唇をかなえるリップバームの限定品だ。清涼感が心地よく、乾燥が気になる唇に潤いと艶を与える。カラーは、シュガーグレーズしたストロベリークッキーを想起させるミルキーピンクの“104 ストロベリーグレーズ”と、チョコレートクッキーを想起させるミルキーショコラブラウン“105 チョコレートグレーズ”の2色を用意した。

5月22日には“ジルスチュアート プチパティスリー コンパクトミラー Ⅱ”(3300円)が登場する。ビンテージミラーから着想を得たコンパクトミラーを、“プチパティスリー”の世界観に仕上げた。メイク時に立てられてるスタンディングタイプで、顔全体がチェックできる120mm×100mmの大きめのサイズで、ミラーの蓋を開くとスミレの砂糖漬けのようなラベンダーのクリスタルが輝く。製品いはラベンダーカラーの「J」と20周年ロゴの刺しゅうが入った限定ポーチを付属する。

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「ジルスチュアート ビューティ」20周年記念第2弾は2012年コレクションを限定復刻 オードトワレやミラーなどを発売

「ジルスチュアート ビューティ(JILL STUART BEAUTY)」は2月20日、3月13日、4月17日、5月22日の4回にわけ、限定アイテム4種を発売する。10月から続くブランド誕生20周年を記念した企画の第2弾で、今回は2012年7月に発売した“パティスリー コレクション”の香りを復刻。“小さなパティスリー”をテーマにオードトワレやリップ、ミラーを順次展開する。

甘く香り彩る限定アイテムの数々

2月20日に発売するオードトワレ“ジルスチュアート プチパティスリー オードトワレ”(20mL、3300円)は、甘いカスタードを思わせるバニラの優しい甘さとナッツの香ばしさが織りなす香りが特徴だ。デザインは陶磁器のようなマットホワイトのカラーで、洗練された可愛らしさを演出。キャラメルを連想したレッドブラウンのリボンをあしらった。

3月13日には“ジルスチュアート プチパティスリー ミックスブラッシュ コンパクト”(6600円)を発売する。4色を自在に重ね合わせることでイノセントな艶感とふんわりとした血色感を作るチークカラーを、当時のデザインで特別復刻した。カスタードたっぷりのティラミスをイメージしたクリーミィピンクのパレットで、フルーツとクリームたっぷりのスイーツを思わせる甘い彩りが特徴。チークにハイライトカラーを仕込むことで、肌の奥からふんわりと光を放つフェイスへと導く。付属の専用ブラシは20周年ロゴを盛り込んだ特別仕様だ。

4月17日発売の“ジルスチュアート プチパティスリー リップブロッサム バーム”(全2色、各3520円)は、とろけるようになめらかなタッチで、ふっくらぷるんとした唇をかなえるリップバームの限定品だ。清涼感が心地よく、乾燥が気になる唇に潤いと艶を与える。カラーは、シュガーグレーズしたストロベリークッキーを想起させるミルキーピンクの“104 ストロベリーグレーズ”と、チョコレートクッキーを想起させるミルキーショコラブラウン“105 チョコレートグレーズ”の2色を用意した。

5月22日には“ジルスチュアート プチパティスリー コンパクトミラー Ⅱ”(3300円)が登場する。ビンテージミラーから着想を得たコンパクトミラーを、“プチパティスリー”の世界観に仕上げた。メイク時に立てられてるスタンディングタイプで、顔全体がチェックできる120mm×100mmの大きめのサイズで、ミラーの蓋を開くとスミレの砂糖漬けのようなラベンダーのクリスタルが輝く。製品いはラベンダーカラーの「J」と20周年ロゴの刺しゅうが入った限定ポーチを付属する。

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